JP7028456B2 - 光偏向素子、光偏向素子の駆動方法および光偏向素子モジュール - Google Patents

光偏向素子、光偏向素子の駆動方法および光偏向素子モジュール Download PDF

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Description

本発明は、広角・高速に光ビームを偏向でき、かつ、環境温度に対して安定な光偏向素子に関する。
図1はBirefringent prism steeringであり古くから液晶を用いたpixelated liquid crystal switching elementsと方解石やルチルなどのbirefringent wedgeを用いて実現されてきた(非特許文献1)。
しかし、方解石などの結晶が常光と異常光の分離角度は高々5°程度であり、厚さや製造コストの点で問題があり広く実用化するには至らなかった。
この結晶と同じような偏向分離機能を持つ素子として、図2に示すようなPolarization Gratings(PGs)が考案された。
Polarization Gratings(PGs)とは、空間的に一定の周期で複屈折軸が回転しているデバイスであり、1955年には報告があり(非特許文献2)、1970年にはPolarization hologramとしてSoviet Journalでも報告されている。
これらは理論の論文であり、その後、このコヒーレントレーザー光の偏光を直交させた2つの光ビームをある角度を持って互いに重ね合わせて露光する方法を用いphotochoromic AgClを材料として用いて具体的にデバイスとして実現された。
その後、さらに高性能なPGsを実現する方法として、Michael J. Escuti (Stichting Dutch Polymer Institutes)らにより、で液晶ポリマーを材料とした構造と製造方法が特許出願されている(特許文献1)。
また、このPGsを用いた光偏向素子として図2に示す広角に光ビームを偏向できる光偏向素子が提案されている(特許文献2)。
LC Half-WaveplateとPassive PGsをスタックしたものである。
基本的には、図1に示した従来のBirefringent prism steeringに用いる結晶をPGsに置き換え、偏光スイッチの一種である、アイソトロピックと半波長板の状態をスイッチングできる液晶半波長プレートとを一組としてスタックしたものである。
これにより±15°まで光ビームをステアリングできる素子を実現している。
近年、ぶつからない車やその先の全自動運転の実用化の検討が進められている。
交差点のような死角の多い場所では、広い範囲に存在する人、障害物、信号機、レーン、走行可能領域などを高精度・即座に認識し、判断後、車を適格に操作する必要がある(図14)。
このため、人・物体までの距離・形・色・速度などを極めて高速に検知し処理することが重要となる。
従って、レーザーレーダーは同時に多数の波長の異なった光ビームを独立にスキャンし、かつ、各光ビームの発散角度の調整できることが望ましい。
しかし、従来のPGsを用いるステアリング素子は上に述べた要求が満たされず、全自動運転用としては適用が極めて困難である。
US 7692759 B2, Polarization gratings in mesogenic films US 8987313 B2, BEAM STEERING DEVICES INLUDING STACKED LIQUID CRYSTAL POLARIZATION GRATINGS AND RELATED METHODS OF OPERATION
Optical Fiber Telecommunications IVA, Chapter18, p720, , Academic press Achromatic combination of birefringent Plates, S. Pancharatnam, Proc. Indian Acad. Sci. (1955)
そこで、本発明は、ぶつからない車やその先の全自動運転の実用化のために不可欠となる、次の課題を解決し、種々の波長、多くの光ビームを同時に、かつ独立に、さらに広角・超高速に偏向でき、さらに環境温度に対して安定な高信頼性の光偏向素子を実現することを目標としている。
(1)従前のPG(Polarization Grating)は、すべて”periodic uniaxial birefringence pattern“であり、一様であるところ、必要とされるステアリング素子では、単一の光ビームが用いられることは少ないため、一度に多くの光ビームをそれぞれ独立に、種々の角度範囲、角度ステップで動作する必要がある。
(2)また、使用する波長は、同一ではなく僅かに、異なった多くの波長を使用する。
波長と周期で偏向角度が決定されるため、所望の偏向角度を得るためには、波長に応じて周期を変化させることが必要となる。
(3)従来のnematic液晶では実現できない、μ秒の高速スイッチが必要である。
(4)μ秒の高速スイッチを実現するためには、各電極への印加電圧を遅延なく、同時に駆動することは極めて重要であり、制御技術を要する。
(5)実用化にあたり、液晶は複屈折の温度特性を持つため、温度制御が不可欠である。
(6)また、実用化にあたり、液晶は高温・高湿に対して劣化するため、高信頼化のためには気密封止をする必要がある。
本発明は、上に述べた課題を解決するため以下の手段を提供する。
(1)
光の位相(偏光)を制御する位相パネルと光の位相(偏光)により複屈折する偏光グレーティングプレートとからなる光偏向素子であって、
前記位相パネルは、凹凸部からなる波板形状の表面を有する2枚の基板と、所定の間隔で対向させた前記2枚の基板の前記凹凸部の間に挿入されたポリマー安定化ブルー相液晶とから構成され、前記凹凸部の表面に薄膜の電極が形成され、対向する電極に対してそれぞれ正負の電圧が印加され、前記2枚の基板は、一方の前記基板の波板形状の凸部と他方の前記基板の波板形状の隣り合う凹部とが対向するように互い違いに配置され、または前記凹凸部の表面の各凸部に薄膜の電極が形成され、各々の前記基板の各電極に対して横方向に正負の電圧が印加され、前記2枚の基板は、一方の前記基板の凸部の電極と他方の前記基板の隣り合う凸部に形成された電極に挟まれた谷部とが対向するように互い違いに配置され、前記電極に、電圧を印加しない場合はほぼアイソトロピックな媒体として動作し、前記電極に、電圧を印加した場合は使用波長において半波長板として動作し、前記薄膜は使用する光波長で透明となる材料から構成され、前記ポリマー安定化ブルー相液晶は光照射して安定化させ、
前記偏光グレーティングプレートはその面内に使用波長で半波長プレートとなる厚さの複屈折率媒体からなる複数のプレートセグメントを備え、
各前記プレートセグメントは矩形あるいは円形状であって、その複屈折率軸が所定の周期Λで回転しており、前記周期Λが該偏光グレーティングプレート面内で一様ではなく、かつ、前記プレートセグメント毎に周期または複屈折率軸の回転方向、またはその両方が変化しており、
前記位相パネルと偏光グレーティングプレートは互いに重なるように接合されたことを特徴とする光偏向素子。
位相パネルとΛが変化したセグメントからなる偏光グレーティングプレートとを接合した光偏向素子である。さらに、位相パネルが凹凸形状のジグザグ構造であって、対向電極に上下方向に電圧印加する、または櫛歯型電極で横方向に電圧印加する、ポリマー安定化ブルー相液晶を使用した光偏向素子である。
(2)
前記位相パネルはさらにそれぞれ電極を有する複数のパネルセグメントに分割されていて、
各前記パネルセグメントは各前記プレートセグメントと平面的に略同一寸法で重なるように構成されている位相パネルであることを特徴とする(1)に記載の光偏向素子。
位相パネルも偏光グレーティングプレートと同様にセグメント構造を持つ光偏向素子である。

前記凹凸部は概ね三角形あるいは台形状の形状をしており、前記凹凸部の表面に形成された薄膜の電極は、その凸部斜辺の囲む角度が30°~80°である位相パネルであり、前記凹凸部の表面の各凸部に形成された薄膜の電極は、その凸部斜辺の囲む角度が100°~140°であることを特徴とする(1)又は(2)に記載の光偏向素子。

前記凹凸部の表面の各凸部に形成された薄膜の電極は、隣り合う前記電極の間隔が前記所定の間隔と略等しく形成されている位相パネルであることを特徴とする(1)又は(2)に記載の光偏向素子。
位相パネルの電極間隔と櫛歯電極の間隔の寸法が限定された光偏向素子である。

前記位相パネルまたは分割された前記パネルセグメントからなる位相パネルを同一方向に複数枚重ねて、隣り合う前記位相パネルの基板の凸部と凹部が互い違いになるように多層に積層した位相パネルを備えたことを特徴とする()の光偏向素子。
対向電極と櫛歯型電極の入射光角度補償の構成である。

前記位相パネルまたは分割された前記パネルセグメントからなる位相パネルを構成する基板、前記ポリマー安定化ブルー相液晶および光が通過する電極の屈折率および偏光グレーティングプレートを構成する材料の屈折率の差が、使用する波長において±10%以下であることを特徴とする()の光偏向素子。
対向電極と櫛歯型電極の全反射を抑制する構成である。

前記位相パネルと前記偏光グレーティングプレートをこれらの構成材料の屈折率とほぼ同じ屈折率をもつ光学樹脂で接着させるか、あるいは、空気を介せずに直接に接合させたことを特徴とする(1)乃至(3)の光偏向素子。
位相パネルと偏光グレーティングプレートの接合方法を限定する光偏向素子である。

複数の前記光偏向素子を、ほぼ前記基板と同じ屈折率の使用波長で透明な樹脂を用いて各位相パネルまたは各パネルセグメント同士が重なるように張り合わせて積層させたことを特徴とする()の光偏向素子。
光偏向素子をスタック張り合わせした光偏向素子である。

前記透明な樹脂の屈折率は、前記位相パネルを構成する基板材料と比較して使用する波長において±10%以下であることを特徴とする()の光偏向素子。
光偏向素子を張り合わせる樹脂の屈折率を限定した光偏向素子である。
10
前記偏光グレーティングプレートを複数枚備え、
各偏光グレーティングプレートのプレートセグメントはそれぞれ対応して重なるように配置され、
一の前記偏光グレーティングプレートの各プレートセグメントの周期Λ1~Λnを有し、
他の前記偏光グレーティングプレートのプレートセグメントは、前記一方の偏光グレーティングプレートの対応するプレートセグメントとその周期が僅かに異なるプレートセグメントとその複屈折率軸が回転しないプレートセグメントから構成され、
前記一の偏光グレーティングプレートと前記他の偏光グレーティングプレートを複数枚互いに張り合わせて、実効的に1枚の複合偏光グレーティングプレートとして、前記位相パネルと接合させたこと特徴とする(1)又は(2)の光偏向素子。
2枚で1枚分の偏光グレーティングプレートを構成する、複合偏光グレーティングプレートである。
(11)
前記基板の電極の近傍に絶縁膜を介して使用波長で透明なヒータ層を形成したことを特徴とする(1)の光偏向素子。
ヒータにより温度制御する光偏向素子である。
(12)
前記光偏向素子の光の入力面と出力面とに紫外線カットフィルタを張り付けたことを特徴とする(11)に記載の光偏向素子。
ペルチェ素子を用いた時のモジュール構造であって紫外線カットフィルタを適用した光偏向素子である。
13
偏光を制御する位相パネルと偏光により複屈折する偏光グレーティングプレートとからなる光偏向素子を複数備えた光偏向素子モジュールの駆動方法であって、
各々の光偏向素子において、
前記位相パネルは、凹凸部からなる波板形状の表面を有する2枚の基板と、所定の間隔で対向させた前記2枚の基板の前記凹凸部の間に挿入されたポリマー安定化ブルー相液晶とから構成され、前記凹凸部の表面に薄膜の電極が形成され、対向する電極に対してそれぞれ正負の電圧が印加され、前記2枚の基板は、一方の前記基板の波板形状の凸部と他方の前記基板の波板形状の隣り合う凹部とが対向するように互い違いに配置され、または前記凹凸部の表面の各凸部に薄膜の電極が形成され、各々の前記基板の各電極に対して横方向に正負の電圧が印加され、前記2枚の基板は、一方の前記基板の凸部の電極と他方の前記基板の隣り合う凸部に形成された電極に挟まれた谷部とが対向するように互い違いに配置され、前記電極に、電圧を印加しない場合はほぼアイソトロピックな媒体として動作し、前記電極に、電圧を印加した場合は使用波長において半波長板として動作し、前記薄膜は使用する光波長で透明となる材料から構成され、前記ポリマー安定化ブルー相液晶は光照射して安定化させ、
前記偏光グレーティングプレートは、その面内に使用波長で半波長プレートとなる厚さの複屈折率媒体からなる複数のプレートセグメントを含み、
各前記プレートセグメントは矩形あるいは円形状であって、その複屈折率軸が所定の周期Λで回転しており、前記周期Λが該偏光グレーティングプレートの面内で一様ではなく、かつ、前記プレートセグメント毎に周期または複屈折率軸の回転方向、またはその両方が変化しており、
前記基板と同じ屈折率を有し、使用波長で透明な樹脂を用いて、前記位相パネルと偏光グレーティングプレートは互いに重なるように接合され、
前記駆動方法は、
前記光偏向素子の位相パネルの各電極を、各時間幅がTで絶対値がVの正負反転した一組の矩形波(状態「1」)とゼロ電圧(状態「0」)を所定の順序で駆動することを特徴とする光偏向素子の駆動方法。
位相パネルへの正負反転した一組の電圧印による駆動方法である。
14
層された複数の前記光偏向素子の同一位相パネルの各電極または同一パネルセグメントの各電極への印加は同期していることを特徴とする(13)に記載の光偏向素子の駆動方法。
積層された光偏向素子の位相パネル間で同期化された電圧印による駆動方法である。
15
前記時間幅Tが1m秒以下であり、前記正負反転した駆動する電圧絶対値が5V以上であることを特徴とする(13)又は(14)の光偏向素子の駆動方法。
位相パネル電圧印における時間幅を限定した駆動方法である。
16
最初の数組の前記矩形波の電圧絶対値を後の前記矩形波の電圧絶対値より大きくしてオーバードライブで駆動することを特徴とする(13)又は(14)の光偏向素子の駆動方法。
位相パネル電圧印において初期オーバードライブ駆動方法である。
(17)
)記載の光偏向素子はさらに2枚の基板とP型半導体・N型半導体とからなるペルチェ素子を備え、
前記ペルチェ素子の一の基板を前記光偏向素子に接合し、
前記ペルチェ素子の他の基板に冷却用ヒートシンクを接続して、
前記光偏向素子を所定の温度に制御したことを特徴とする光偏向素子モジュール。
ペルチェ素子により温度制御する光偏向素子である。
18
前記光偏向素子のおよび前記ペルチェ素子のP型半導体・N半導体を透明な窓プレートで挟んだ空間に収納して気密封止した特徴とする(17)に記載の光偏向素子モジュール。
ペルチェ素子を用いた時のモジュール構造であってPN半導体部分を気密封止した光偏向素子モジュールである。
19
各前記窓プレートに紫外線カットフィルタを張り付けたことを特徴とする(18)に記載の光偏向素子モジュール。
ペルチェ素子を用いた時のモジュール構造であって紫外線カットフィルタを適用した光偏向素子モジュールである。
(1)従来技術では、困難であった、一度に多くの光ビームをそれぞれ独立に、種々の角度範囲、角度ステップでμ秒の高速スイッチを実現することが可能となった。
(2)種々の環境温度でも動作する高信頼性の光偏向素子モジュールを実現することが可能となった。
[図1] 従来技術であるBirefringent prism steeringである。
[図2] 従来技術である広角に光ビームを偏向できる光偏向素子の説明図である。
[図3] 本発明光偏向素子の第一の実施例である。
[図4] 本発明光偏向素子を構成する半波長位相プレートの一実施例である。
[図5] 本発明光偏向素子を構成する半波長位相プレートの薄膜電極が分割されたセグメント構造の一実施例である。
[図6] 他の半波長位相プレートの一実施例である。
[図7] (A)は、偏光グレーティングプレートの一実施例である。(B)は、偏光グレーティングプレートの他の実施例である。
[図8] 偏光グレーティングプレートの他の実施例を示したものである。
[図9] ヒータ付き位相パネルの構造である。
[図10] ペルチェ素子を備えた本発明光偏向素子モジュールの一実施例である。
[図11] ペルチェ素子を備えた本発明光偏向素子モジュールの他の実施例である。
[図12] 本発明光偏向素子モジュール駆動方式の実施例である。
[図13] 従来の平面に形成された櫛歯型電極の構造A-1とその電界分布A-2、本発明の構造B-1とその電界分布B-2を比較して示す図である。
[図14] 自動車運転制御に用いられるマルチレーザーレーダーの模式図である。
[図15] 従来の平面に形成された櫛歯型電極の構造(A-1)と本発明の構造(B-1)の透過率と印電圧の関係を示す図である。
[図16] 半波長位相プレート31の一実施例を表す断面図である。
図3に本発明光偏向素子の第一の実施例を示す。
(A)は正面図を(B)は側面図を示す。
本実施例では、8組の光偏向素子30(30-1~30-8)を用いた場合を示しているが、張り合わせる数は、任意である。
各光偏向素子30は、半波長位相プレート31と偏光グレーティングプレート32からなり、これらを半波長位相プレート31と偏光グレーティングプレート32とほぼ同じ屈折率の光学樹脂で貼り付けたものである。
偏光グレーティングプレート32には、種々の複屈折パターンのセグメント2-1(a~i)が形成されており、8組の光偏向素子30(30-1~30-8)が基板の厚さ方向(Z方向)において、各セグメント2-1(a~i)が一致するように張り合わせている。
なお、張り合わせに用いる光学樹脂33は、半波長位相プレート31と偏光グレーティングプレート32の屈折率とほぼ同じ屈折率を持つ樹脂を用いている。
図4は半波長位相プレート31の一実施例である。
(A)は断面図、(B)は対向して配置された凸部43と凹部44の拡大図、(C)は斜視図を示している。
上基板41には三角形形状の凸部43が形成され、その上には使用波長で透明な薄膜電極40が形成されている。
一方、下基板42には三角形状の凹部44が形成され、その上に薄膜電極40が形成されている。凹凸の形状としては、三角形のみならず、台形でもよい。
基板材料としては、ガラスや光学樹脂などが用いられる。
また、凹凸の形状は、モールドやスタンパーで容易に実現可能である。
透明な薄膜電極40としてはITOなどを用いることができる。
上基板41と下基板42は所望の寸法のスペーサ46を介して、凸部43と凹部44が対向するように配置され、その間にポリマー安定化ブルー相液晶45が挿入されている。
スペーサ46の近傍には封止剤47が形成されており、ポリマー安定化ブルー相液晶45を封止している。
薄膜電極40上に形成された電極パット48を経由して、電極ワイヤー49より電圧を印加する。
従来のnematic液晶では、μ秒の高速スイッチを実現することは不可能であるため、本発明では、ポリマー安定化ブルー相液晶45を用いている。
ポリマー安定化ブルー相液晶45は、電界の二乗で複屈折が増加するカー効果を利用する。
配向膜が不要であり、そのためのラビング処理も不要である反面、光の進行方向と直交した方向に電圧を印する必要があり、従来のnematic液晶と同じような平行平板型の電極では動作しない。
光が基板面に対して垂直に入射する場合、基板面に対して平行な電界を発生させる必要がある。
このため、三角形および台形の斜辺の囲む角度αは30~90°の範囲であることが重要である。
その理由は、角度αが小さいほど、電界が横方向になり、この方向に複屈折が発生し、入射光のリターデーションを効率に変化でき、低い電圧で半波長動作を実現できるためである。
しかし、このようなジグザグ構造の薄膜電極の場合は、斜めに入射する光ビームがジグザグ面で全反射する場合があり大きな効率低下を招く。
全反射を抑制するためには、境界の屈折率を同じにすればよい。
そこで、位相パネルを構成する基板、ポリマー安定化ブルー相液晶および電極材料など全ての材料の屈折率および偏光グレーティングプレートを構成する材料の屈折率の差が、使用する波長において±10%以下とした。
また、位相パネルと偏光グレーティングプレートをこれらの構成材料の屈折率とほぼ同じ屈折率をもつ光学樹脂で接着させるか、あるいは、空気を介せずに直接に接合させた。
図5は、薄膜電極が分割されたセグメント構造の場合を示している。
この例では、9つのセグメント化された薄膜電極40が形成され、それぞれ独立に電圧を印加できる。
図6は、他の半波長位相プレート31の一実施例である。
基板61の一方の面に三角形状の凹凸を形成し、その頂点付近の斜面に櫛歯型の透明な薄膜電極62が形成された基板61を2枚用い、前記した櫛歯型の薄膜電極62がある所望のギャップHを持って、互い違いに配置されるように対向させている。
その間にポリマー安定化ブルー相液晶45を挿入し光照射することで安定化させたものである。なお、その凸部斜辺の囲む角度θは90°~140°のように形成されている。
図14は、従来の平面に形成された櫛歯型電極の構造(A-1)とその電界分布(A-2)、本発明の構造(B-1)とその電界分布(B-2)を比較して示す。
両方とも電極間隔Wは10μm、ギャップHも10μmとしている。
本発明の方が従来例に比較すると、電界(小さな矢印で表す)がより多く横方向に分布して(制御されている)いることが分かる。なお、ここでのθは120°である。
図15は、従来の平面に形成された櫛歯型電極の構造(A-1)と本発明の構造(B-1)の透過率と印電圧の関係を示す。
なお、透過率はクロスニコルとなっている2枚の偏光子間に半波長位相プレート31を挿入した場合の規格化透過を示している。本発明の構造(B-1)の方が低い電圧で高い透過率が得られていることが分かる。
図16は、他の半波長位相プレート31の一実施例である。
ここでは、2枚の半波長位相プレート31-a, 31-bを用いて、これらの凸部と凹部が互いに対向するように接合させたものである。
このようにすることで、斜めに入射する光、例えば光線Aは半波長位相プレート31-aではポリマー安定化ブルー相液晶45を通過距離は短いが、半波長位相プレート31-bでは長く、互いに補償しあう。
また、光線Bは半波長位相プレート31-aではポリマー安定化ブルー相液晶45を通過距離は長いが、半波長位相プレート31-bでは短く、互いに補償しあう。
このように、入射する光線のほぼ全て角度に対して、ほぼ同じポリマー安定化ブルー相液晶の通過距離を実現できる。
図7(A)は、偏光グレーティングプレート32の一実施例を示したものである。
使用波長で半波長となる厚さの複屈折率媒体から構成されている。
材料としては、液晶ポリマーやガラス、シリコンなどの表面に波長よりも小さい凹凸を設けたフォトニック結晶を用いてもよい。
複屈折率軸がある周期Λで回転しているが、その周期は面内で一様ではなく、ほぼステップ状に周期が変化したセグメント2-1(a~i)構造となっている。
本実施例では、セグメント2-1fはセグメント2-1aの半分の周期ΛでX軸方向にステップ状に変化している。さらにセグメント2-1cは、複屈折率軸の回転方向がY軸に変化している。
図7(B)は、偏光グレーティングプレート32の他の実施例を示したものである。
セグメント2-1c、セグメント2-1i の部分では、複屈折率軸の周期Λのみならず、回転の方向も変化している場合を示している。
図8は、偏光グレーティングプレート32の他の実施例を示したものである。
偏光グレーティングプレート8-1と偏光グレーティングプレート8-2を張り合わせたものである。
偏光グレーティングプレート8-2の各セグメントの一部は(例えば、8-2b、8-2d、8-2f、8-2i)複屈折軸が回転しておらず一定方向を向いている。
また、あるセグメントは、もう一枚の偏光グレーティングプレート8-1とより僅かに異なる周期(Λ ±ΔΛ)で、かつ回転方向が上下逆となっている。
これらを張り合わせることで、あるセグメントにおいては実効的に極めて小さな周期ΔΛを実現できる。
一般に、小さな周期ΔΛはプロセス時の揺らぎのため実現することは難しいが、本方法により比較的容易に実現が可能となる。
なお、逆に大きな周期ΔΛを得るために、偏光グレーティングプレート8-1の複屈折軸の回転方向を上下逆しないで張り合わせてもよい。
以上のような、光偏向素子はポリマー安定化ブルー相液晶の複屈折率の温度変化により温度依存性を持つ。
このため実用化にあたり、温度制御が必要である。
図9にヒータ付き位相パネルの構造を示す。
基板61上に透明電極で作製したヒータ90が全面に取り付けられており、さらにその上に絶縁膜91が形成されている。
ヒータ90は、厚さ数10um程度の絶縁膜91を介して透明な薄膜電極62の近傍に配置されるため、ポリマー安定化ブルー相液晶45を効率よく昇温することができる他、短時間で所望の温度へ上昇させることが可能となる。
なお、ヒータ90の材料としてはITOなどを用いることができる。
図10は、ペルチェ素子を備えた本発明光偏向素子モジュールの一実施例である。
光偏向素子30を気密封止ブロック100で囲んでその境界面104を封止用樹脂で接着する。
光偏向素子30の一部の表面はペルチェ素子102の一方の面と貼り付け、ペルチェ素子102の他方の面には放熱フィン101が配置されている。
光偏向素子30は前記したヒータ付き光偏向素子30でもよい。
光の入出力は窓103を介して行う。
この実施例では、窓103の中に9つのセグメントがありそれぞれに僅かに異なる波長の光ビームを入射させ、独立に偏向することができる。
この例では、窓にガラス板を張り付けた構造になっているが、ガラス板は無くてもよい。
また、ガラス板あるいは光偏向素子30の入出力面には紫外線カットフィルタ105が形成されており、これにより外界からの紫外線によるポリマー安定化ブルー相液晶の劣化を抑えることができる。
また、光偏向素子30とペルチェ素子102のPN接合部を窓103内に配置し、気密封止することで、高温高湿の雰囲気でも故障の無い高信頼性の光偏向素子モジュールを実現できる。
図11は、本発明光偏向素子モジュールの他の実施例である。この例では、4つ窓103が形成されており。さらに各窓103には9つのセグメントが形成されており、全部で36光ビームを独立に偏向できる。
図12は、本発明光偏向素子モジュール駆動方式の実施例である。
光偏向素子30の位相パネルの各電極を、絶対値がVの正負反転した一組の矩形波で駆動している。
図12(1)はセグメント(2-1a)の印電圧を図12(2)はセグメント(2-1d)の印電圧を示している。
本実施例では、状態の時間幅Tを60μsとしており、3組の正負反転した電圧(絶対値が20V)の矩形波で状態を“1”とし、何も電圧をかけない状態を“0”として駆動している。
積層された光偏向素子(30-1, 30-2, 30-3・・・・・ 30-8)の積層方向の各セグメント(例えば2-1a)の間では、時間幅Tの状態“1”、状態“0”の信号はほとんど同期している。
(2)のセグメント(2-1d)の場合は、状態を“1”の最初の1組の矩形波の電圧絶対値を他に比べて大きくしている。
これにより、スイッチの立ち上がり時間を短くでき、高速なスイッチングを実現できる。
なお、本実施例では、の最初の1組の矩形波の電圧のみを大きくしたが、二番目の組まで含めて、矩形波の電圧絶対値も大きくしてもよい。
本発明は、ぶつからない車やその先の全自動運転の実用化のためのマルチレーザーレーダーに適用する光偏向素子として特に好適であるが、一度に多くの光ビームをそれぞれ独立に、種々の角度範囲、角度ステップでμ秒の高速スイッチを必要とする通信装置、レーザー装置に適用可能である。
2-1(a-i):セグメント
8-1:#1PG(偏光グレーティングプレート)(#1PGセグメント)
8-2:#2PG(偏光グレーティングプレート)(#2PGセグメント)
8-1(a-i):#1PGセグメント
8-2(a-i):#2PGセグメント
30(30-1~30-8):光偏向素子
31、31-a、31-b:半波長位相プレート
32:偏光グレーティングプレート(PG)
33:光学樹脂
40:薄膜電極
41:上基板
42:下基板
43:凸部
44:凹部
45:ポリマー安定化ブルー相液晶
46:スペーサ
47:封止剤
48:電極パット
49:電極ワイヤー
61:基板
62:櫛歯型の透明な薄膜電極
90:ヒータ
91:絶縁膜
100:気密封止ブロック
101:放熱フィン(冷却用ヒートシンク)
102:ペルチェ素子
103:窓(窓プレート)
104:境界面
105:紫外線カットフィルタ

Claims (19)

  1. 偏光を制御する位相パネルと偏光により複屈折する偏光グレーティングプレートとからなる光偏向素子であって、
    前記位相パネルは、凹凸部からなる波板形状の表面を有する2枚の基板と、所定の間隔で対向させた前記2枚の基板の前記凹凸部の間に挿入されたポリマー安定化ブルー相液晶とから構成され、前記凹凸部の表面に薄膜の電極が形成され、対向する電極に対してそれぞれ正負の電圧が印加され、前記2枚の基板は、一方の前記基板の波板形状の凸部と他方の前記基板の波板形状の隣り合う凹部とが対向するように互い違いに配置され、または前記凹凸部の表面の各凸部に薄膜の電極が形成され、各々の前記基板の各電極に対して横方向に正負の電圧が印加され、前記2枚の基板は、一方の前記基板の凸部の電極と他方の前記基板の隣り合う凸部に形成された電極に挟まれた谷部とが対向するように互い違いに配置され、前記電極に、電圧を印加しない場合はほぼアイソトロピックな媒体として動作し、前記電極に、電圧を印加した場合は使用波長において半波長板として動作し、前記薄膜は使用する光波長で透明となる材料から構成され、前記ポリマー安定化ブルー相液晶は光照射して安定化させ、
    前記偏光グレーティングプレートはその面内に使用波長で半波長プレートとなる厚さの複屈折率媒体からなる複数のプレートセグメントを備え、
    各前記プレートセグメントは矩形あるいは円形状であって、その複屈折率軸が所定の周期Λで回転しており、前記周期Λが該偏光グレーティングプレート面内で一様ではなく、かつ、前記プレートセグメント毎に周期または複屈折率軸の回転方向、またはその両方が変化しており、
    前記位相パネルと偏光グレーティングプレートは互いに重なるように接合されたことを特徴とする光偏向素子。
  2. 前記位相パネルはさらにそれぞれ電極を有する複数のパネルセグメントに分割されていて、
    各前記パネルセグメントは各前記プレートセグメントと平面的に略同一寸法で重なるように構成されている位相パネルであることを特徴とする請求項1に記載の光偏向素子。
  3. 前記凹凸部は概ね三角形あるいは台形状の形状をしており、前記凹凸部の表面に形成された薄膜の電極は、その凸部斜辺の囲む角度が30°~80°であり、前記凹凸部の表面の各凸部に形成された薄膜の電極は、その凸部斜辺の囲む角度が100°~140°であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光偏向素子。
  4. 前記凹凸部の表面の各凸部に形成された薄膜の電極は、隣り合う前記電極の間隔が前記所定の間隔と略等しく形成されている位相パネルであることを特徴とする請求項1又は2に記載の光偏向素子。
  5. 前記位相パネルまたは分割された前記パネルセグメントからなる位相パネルを同一方向に複数枚重ねて、隣り合う前記位相パネルの基板の凸部と凹部が互い違いになるように多層にした位相パネルを備えたことを特徴とする請求項に記載の光偏向素子。
  6. 前記位相パネルまたは分割された前記パネルセグメントからなる位相パネルを構成する基板、前記ポリマー安定化ブルー相液晶および光が通過する電極の屈折率および偏光グレーティングプレートを構成する材料の屈折率の差が、使用する波長において±10%以下であることを特徴とする請求項に記載の光偏向素子。
  7. 前記位相パネルと前記偏光グレーティングプレートをこれらの構成材料の屈折率とほぼ同じ屈折率をもつ光学樹脂で接着させるか、あるいは、空気を介せずに直接に接合させたことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の光偏向素子。
  8. 複数の前記光偏向素子を、ほぼ前記基板と同じ屈折率の使用波長で透明な樹脂を用いて各位相パネルまたは各パネルセグメント同士が重なるように張り合わせて積層させたことを特徴とする請求項に記載の光偏向素子。
  9. 前記透明な樹脂の屈折率は、前記位相パネルを構成する基板材料と比較して使用する波長において±10%以下であることを特徴とする請求項に記載の光偏向素子。
  10. 前記偏光グレーティングプレートを複数枚備え、
    各偏光グレーティングプレートのプレートセグメントはそれぞれ対応して重なるように配置され、
    一の前記偏光グレーティングプレートの各プレートセグメントの周期Λ1~Λnを有し、
    他の前記偏光グレーティングプレートのプレートセグメントは、前記一方の偏光グレーティングプレートの対応するプレートセグメントとその周期が僅かに異なるプレートセグメントとその複屈折率軸が回転しないプレートセグメントから構成され、
    前記一の偏光グレーティングプレートと前記他の偏光グレーティングプレートを複数枚互いに張り合わせて、実効的に1枚の複合偏光グレーティングプレートとして、前記位相パネルと接合させたこと特徴とする請求項1又は2に記載の光偏向素子。
  11. 前記基板の電極の近傍に絶縁膜を介して使用波長で透明なヒータ層を形成したことを特徴とする請求項に記載の光偏向素子。
  12. 前記光偏向素子の光の入力面と出力面とに紫外線カットフィルタを張り付けたことを特徴とする請求項11に記載の光偏向素子。
  13. 偏光を制御する位相パネルと偏光により複屈折する偏光グレーティングプレートとからなる光偏向素子を複数備えた光偏向素子モジュールの駆動方法であって、
    各々の光偏向素子において、
    前記位相パネルは、凹凸部からなる波板形状の表面を有する2枚の基板と、所定の間隔で対向させた前記2枚の基板の前記凹凸部の間に挿入されたポリマー安定化ブルー相液晶とから構成され、前記凹凸部の表面に薄膜の電極が形成され、対向する電極に対してそれぞれ正負の電圧が印加され、前記2枚の基板は、一方の前記基板の波板形状の凸部と他方の前記基板の波板形状の隣り合う凹部とが対向するように互い違いに配置され、または前記凹凸部の表面の各凸部に薄膜の電極が形成され、各々の前記基板の各電極に対して横方向に正負の電圧が印加され、前記2枚の基板は、一方の前記基板の凸部の電極と他方の前記基板の隣り合う凸部に形成された電極に挟まれた谷部とが対向するように互い違いに配置され、前記電極に、電圧を印加しない場合はほぼアイソトロピックな媒体として動作し、前記電極に、電圧を印加した場合は使用波長において半波長板として動作し、前記薄膜は使用する光波長で透明となる材料から構成され、前記ポリマー安定化ブルー相液晶は光照射して安定化させ、
    前記偏光グレーティングプレートは、その面内に使用波長で半波長プレートとなる厚さの複屈折率媒体からなる複数のプレートセグメントを含み、
    各前記プレートセグメントは矩形あるいは円形状であって、その複屈折率軸が所定の周期Λで回転しており、前記周期Λが該偏光グレーティングプレートの面内で一様ではなく、かつ、前記プレートセグメント毎に周期または複屈折率軸の回転方向、またはその両方が変化しており、
    前記基板と同じ屈折率を有し、使用波長で透明な樹脂を用いて、前記位相パネルと偏光グレーティングプレートは互いに重なるように接合され、
    前記駆動方法は、
    前記光偏向素子の位相パネルの各電極を、各時間幅がTで絶対値がVの正負反転した一組の矩形波(状態「1」)とゼロ電圧(状態「0」)を所定の順序で駆動することを特徴とする光偏向素子の駆動方法。
  14. 層された複数の前記光偏向素子の同一位相パネルの各電極または同一パネルセグメントの各電極への印加は同期していることを特徴とする請求項13に記載の光偏向素子の駆動方法。
  15. 前記時間幅Tが1m秒以下であり、前記正負反転した駆動する電圧絶対値が5V以上であることを特徴とする請求項13又は14に記載の光偏向素子の駆動方法。
  16. 最初の数組の前記矩形波の電圧絶対値を後の前記矩形波の電圧絶対値より大きくしてオーバードライブで駆動することを特徴とする請求項13又は14に記載の光偏向素子の駆動方法。
  17. 請求項8に記載の光偏向素子はさらに2枚の基板とP型半導体・N型半導体とからなるペルチェ素子を備え、
    前記ペルチェ素子の一の基板を前記光偏向素子に接合し、
    前記ペルチェ素子の他の基板に冷却用ヒートシンクを接続して、
    前記光偏向素子を所定の温度に制御したことを特徴とする光偏向素子モジュール。
  18. 前記光偏向素子のおよび前記ペルチェ素子のP型半導体・N半導体を透明な窓プレートで挟んだ空間に収納して気密封止した特徴とする請求項17に記載の光偏向素子モジュール。
  19. 各前記窓プレートに紫外線カットフィルタを張り付けたことを特徴とする請求項18に記載の光偏向素子モジュール。
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