本発明が適用された遊技機であるスロットマシンの実施例1について図面を用いて説明する。本実施例1のスロットマシン1は、図1に示すように、前面が開口する筐体1aと、この筐体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bと、から構成されている。スロットマシン1の内部には、互いに識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で、それぞれ同数ずつ配列されたリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リール)が水平方向に並設されており、図1に示すように、これらリール2L、2C、2Rに配列された図柄のうち連続する3つの図柄が、スロットマシン1の正面の略中央に設けられた透視窓3において各々上中下三段に表示されて遊技者側から見えるように配置されている。
尚、本実施例では、3つのリールを用いた構成を例示しているが、リールを1つのみ用いた構成、2つのリールを用いた構成、4つ以上のリールを用いた構成としても良い。また、本実施例では、リール2L、2C、2Rにより図柄を可変表示させる可変表示部を構成しているが、可変表示部は、リール以外であっても良く、例えば、外周面に複数の図柄が配置されたベルトを移動させることで図柄を変動表示させることが可能な構成も良い。また、本実施例では、物理的なリールにて可変表示部を構成しているが、液晶表示器などの画像表示装置にて可変表示部を構成しても良い。
スロットマシン1の正面には、図1に示すように、メダルを投入可能なメダル投入部4、メダルが払い出されるメダル払出口9、クレジット(遊技者所有の遊技用価値として記憶されているメダル数)を用いて、その範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数(本実施例では、3)の賭数のうち最大の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットとして記憶されているメダル及び賭数の設定に用いたメダルを精算する(クレジット及び賭数の設定に用いた分のメダルを返却させる)際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L、2C、2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8Rが遊技者により操作可能にそれぞれ設けられている。
また、スロットマシン1の正面には、図1に示すように、クレジットとして記憶されているメダル枚数が表示されるクレジット表示器11、入賞の発生により払い出されたメダル枚数やエラー発生時にその内容を示すエラーコード等が表示される遊技補助表示器12、賭数が1設定されている旨を点灯により報知する1BETLED14、賭数が2設定されている旨を点灯により報知する2BETLED15、賭数が3設定されている旨を点灯により報知する3BETLED16、メダルの投入が可能な状態を点灯により報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が有効である旨を点灯により報知するスタート有効LED18、有利区間に制御されている旨を点灯により報知する有利区間LED19、リプレイゲーム中である旨を点灯により報知するリプレイ中LED20が設けられた遊技用表示部13が設けられている。
MAXBETスイッチ6の内部には、MAXBETスイッチ6の操作による賭数の設定操作が有効である旨を点灯により報知するBETスイッチ有効LED21(図2参照)が設けられており、ストップスイッチ8L、8C、8Rの内部には、該当するストップスイッチ8L、8C、8Rによるリールを停止させる操作が有効である旨を点灯により報知する左、中、右停止有効LED22L、22C、22R(図2参照)がそれぞれ設けられている。
スロットマシン1の内部には、所定のキー操作によりスロットマシン1の外部からエラー状態を解除するためのリセット操作を検出するリセットスイッチ23、設定値の変更中や設定値の確認中にその時点の設定値が表示される設定値表示器24、メダル投入部4から投入されたメダルの流路を、スロットマシン1の内部に設けられた後述のホッパータンク(図示略)側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30、メダル投入部4から投入され、ホッパータンク側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31a~31cを有するメダルセレクタが設けられている。
スロットマシン1の内部には、前述したリール2L、2C、2R、リールモータ32L、32C、32R、各リール2L、2C、2Rのリール基準位置をそれぞれ検出可能なリールセンサ33L、33C、33R(図2参照)からなるリールユニット、メダル投入部4から投入されたメダルを貯留するホッパータンク(図示略)、ホッパータンクに貯留されたメダルをメダル払出口9より払い出すためのホッパーモータ34b(図2参照)、ホッパーモータ34bの駆動により払い出されたメダルを検出する払出センサ34c(図2参照)からなるホッパーユニットが設けられている。
ホッパーユニット34の側部には、ホッパータンクからあふれたメダルが貯留されるオーバーフロータンク35が設けられている。オーバーフロータンク35の内部には、貯留されたメダルが満タン状態となったことを検出する満タンセンサ35aが設けられている。
また、スロットマシン1の内部には、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、通常時においてはエラー状態を解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては後述する内部抽選の当選確率(出玉率)の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38が設けられている。
尚、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38は、スロットマシン1の内部に設けられており、所定のキー操作により開放可能な前面扉1bを開放しない限り操作不可能とされており、所定のキーを所持する店員のみが操作可能となる。特に、設定キースイッチ37は、さらにキー操作を要することから、遊技店の店員の中でも、設定キースイッチ37の操作を行うキーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、リセットスイッチ23は、前面扉1bを開放する必要はないが、所定のキーを用いたキー操作を必要とするため、所定のキーを所持する店員のみが操作可能となる。
また、スロットマシン1の内部には、遊技制御基板40が筐体1aの内部の所定位置に取り付けられた状態において、遊技制御基板40の正面側(遊技者側)の下部には7セグメント表示器で構成される遊技情報表示器50が配置されている。遊技情報表示器50は、遊技制御基板40が基板ケース120aに封入されている状態で、当該基板ケース120aの外部から表示内容を視認可能となっており、メイン制御部41により集計されて遊技情報表示器50に表示されるスロットマシン1における遊技の履歴に基づく遊技情報(例えば、所定期間において払出されたメダルの総枚数を、当該期間における遊技に用いられたメダルの総枚数で除算することで算出される所定期間におけるメダルの払出率や、所定期間において遊技者にとって有利な状態(後述のBBや有利区間等)に制御された遊技の総回数を、当該期間において行われた遊技の総回数で除算することで算出される所定期間における有利な状態に制御された遊技回数の割合等)を、店員等が認識できるようになっている。
図2は、スロットマシン1の構成を示すブロック図である。スロットマシン1には、図2に示すように、遊技制御基板40、演出制御基板90が設けられており、遊技制御基板40によって遊技の制御が行われ、演出制御基板90によって遊技状態に応じた演出の制御が行われる。
遊技制御基板40には、前述したMAXBETスイッチ6、スタートスイッチ7、ストップスイッチ8L、8C、8R、精算スイッチ10、リセットスイッチ23、投入メダルセンサ31a~31c、リールセンサ33L、33C、33R、払出センサ34c、満タンセンサ35a、設定キースイッチ37、リセット/設定スイッチ38が接続されており、これら接続されたスイッチ類の検出信号が入力されるようになっている。また、遊技制御基板40には、前述したクレジット表示器11、遊技補助表示器12、1~3BETLED14~16、投入要求LED17、スタート有効LED18、有利区間LED19、リプレイ中LED20、BETスイッチ有効LED21、左、中、右停止有効LED22L、22C、22R、設定値表示器24、流路切替ソレノイド30、リールモータ32L、32C、32R、ホッパーモータ34b、遊技情報表示器50が接続されており、これら電気部品は、遊技制御基板40に搭載されたメイン制御部41の制御に基づいて駆動されるようになっている。
遊技制御基板40には、メインCPU41a、ROM41b、RAM41c、I/Oポート41dを備えたマイクロコンピュータにより構成され、遊技の制御を行うメイン制御部41が搭載されている。
メイン制御部41は、遊技の進行に伴う操作が検出されることに応じて遊技を進行させるための各種の制御を行うとともに、サブ制御部91に各種のコマンドを送信する。メイン制御部41からサブ制御部91へ送信されるコマンドは一方向のみで送られ、サブ制御部91からメイン制御部41へ向けてコマンドが送られることはない。
また、メイン制御部41は、後述するように、メイン処理として遊技制御基板40に接続された各種スイッチ類の検出状態が変化するまでは制御状態に応じた処理を繰り返しループし、各種スイッチ類の検出状態の変化に応じて段階的に移行する処理を実行する。また、メイン制御部41は、一定時間間隔(本実施例では、約0.56ミリ秒)毎にタイマ割込処理を実行する。尚、タイマ割込処理の実行間隔は、メイン処理において制御状態に応じて繰り返す処理が一巡する時間とタイマ割込処理の実行時間とを合わせた時間よりも長い時間に設定されており、今回と次回のタイマ割込処理との間で必ず制御状態に応じて繰り返す処理が最低でも一巡することとなる。
演出制御基板90には、液晶表示器51(図1参照)、リールLED(図示略)等の演出装置が接続されており、これら演出装置は、演出制御基板90に搭載されたサブ制御部91による制御に基づいて駆動されるようになっている。サブ制御部91は、メイン制御部41から送信されるコマンドを受けて、演出を行うための各種の制御等を行うことが可能である。
本実施例のスロットマシン1は、設定値に応じてメダルの払出率が変わる構成である。詳しくは、内部抽選等の遊技者に対する有利度に影響する抽選において設定値に応じた当選確率を用いることにより、メダルの払出率が変わるようになっている。設定値は1~6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
設定値を変更するためには、設定キースイッチ37をon状態としてからスロットマシン1の電源をonする必要がある。設定キースイッチ37をon状態として電源をonすると、設定値表示器24にRAM41cから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更が可能な設定変更状態に移行する。設定変更状態において、リセット/設定スイッチ38が操作されると、設定値表示器24に表示された表示値が1ずつ更新されていく(設定値6からさらに操作されたときは、設定値1に戻る)。そして、スタートスイッチ7が操作されると表示値を設定値として確定する。そして、設定キースイッチ37がoffされると、確定した表示値(設定値)がメイン制御部41のRAM41cに格納され、遊技の進行が可能な状態に移行する。
本実施例のスロットマシン1は、遊技状態に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。尚、本実施例では、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定された時点で、入賞ラインLNが有効化される。
入賞ラインとは、各リール2L、2C、2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するために設定されるラインである。本実施例では、図1に示すように、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわち中段に水平方向に並んだ図柄に跨がって設定された入賞ラインLNのみが入賞ラインとして定められている。尚、本実施例では、1本の入賞ラインのみを適用しているが、複数の入賞ラインを適用しても良い。
そして、本実施例では、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された入賞ライン(本実施例の場合、常に入賞ラインLNが有効化されるため、以下では、有効化された入賞ラインLNを単に入賞ラインと呼ぶ)上に役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組合せであっても良いし、異なる図柄を含む組合せであっても良い。
本実施例のスロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4から投入するか、あるいはMAXBETスイッチ6を操作してクレジットを使用して賭数を設定する。遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されると、入賞ラインLN(図1参照)が有効となり、スタートスイッチ7の操作が有効な状態、すなわち、ゲームが開始可能な状態となる。尚、遊技状態に対応する規定数のうち最大数を超えてメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7を操作すると、各リール2L、2C、2Rが回転され、各リール2L、2C、2Rの図柄が連続的に変動される。リール2L、2C、2Rが回転されている状態で、いずれかのストップスイッチ8L、8C、8Rを操作すると、対応するリール2L、2C、2Rの回転が停止され、当該リールの図柄が透視窓3に表示結果として導出表示される。
停止制御では、各ストップスイッチについて操作が行われたときから最大停止遅延時間(本実施例では、190ms(ミリ秒))以内に、操作に対応するリール2L、2C、2Rの回転を停止させる制御が行われる。リール2L、2C、2Rを1分間に80回転させ、80(回転)×20(1リール当たりの図柄コマ数、例えば、20コマ)=1600コマ分の図柄を変動させるので、予め定められた最大停止遅延時間(190ms)が経過するまでの間では、最大で4コマ分の図柄を引き込むことができることとなる。つまり、停止制御では、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときに表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分(引込範囲)の図柄から一の図柄を選択して、リール2L、2R、2Rに導出させることが可能である。
そして全てのリール2L、2C、2Rが停止されることで1ゲームが終了し、入賞ラインLN上に予め定められた図柄の組合せ(以下、役とも呼ぶ)が各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には入賞が発生し、その入賞に応じて定められた枚数のメダルが遊技者に対して付与され、クレジットに加算される。また、クレジットが上限数(本実施例では50)に達した場合には、メダルが直接メダル払出口9(図1参照)から払い出されるようになっている。また、入賞ラインLN上に、遊技状態の移行を伴う図柄の組合せが各リール2L、2C、2Rの表示結果として停止した場合には図柄の組合せに応じた遊技状態に移行するようになっている。
尚、本実施例では、スタートスイッチ7の操作が有効な状態でスタートスイッチ7の操作が検出されたときにゲームが開始し、全てのリールが停止したときにゲームが終了する。また、ゲームを実行するための1単位の制御(ゲーム制御)は、前回のゲームの終了に伴う全ての制御が完了したときに開始し、当該ゲームの終了に伴う全ての制御が完了したときに終了する。
本実施例のスロットマシン1において、入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められ、メダルの払い出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、遊技者にとって有利な遊技状態(特別状態)への移行を伴う特別役と、がある。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の当選フラグが設定されている必要がある。内部抽選は、メイン制御部41が、上述の各役への入賞を許容するか否かを、全てのリール2L、2C、2Rの表示結果が導出される以前(具体的には、スタートスイッチ7の検出時)に乱数を用いて決定するものである。
尚、各役の当選フラグのうち、小役及び再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となるが、特別役の当選フラグは、当該フラグにより許容された役の組合せが揃うまで有効とされ、許容された役の組合せが揃ったゲームにおいて無効となる。すなわち特別役の当選フラグが一度当選すると、例え、当該フラグにより許容された役の組合せを揃えることができなかった場合にも、その当選フラグは無効とされずに、次のゲームへ持ち越されるようになっている。
スロットマシン1では、1ゲームの終了時にリール2L、2C、2Rの入賞ラインLN上に、予め定められた入賞役の図柄組合せが表示結果として導出した場合に入賞が発生する。また、入賞ラインLN上に、特別役の図柄組合せ(例えば、「7‐7‐7」等)が停止した場合には、当該特別役の入賞が発生するとともに特別状態としてBBへ移行させる。
BBは、予め定められた所定の終了条件(本実施例では、メダルの払出枚数が316枚を超えること)が成立するまで、RBに連続して制御される遊技状態である。RBとは、内部抽選での小役の当選確率が高まることによって他の遊技状態よりも遊技者にとって有利となる遊技状態であり、RB中に予め定められた所定ゲーム数を消化したとき、または予め定められた種類の役(種類は、いずれでも可)が所定回数入賞したとき、のいずれか早いほうで終了する遊技状態である。BB中に制御されるRBでは、内部抽選にて特別役及び再遊技役が抽選対象外とされることで、小役の当選確率が、BB(RB)に制御されていない状態よりも高い高確率(1/1.0)であり、1ゲームあたりのメダルの払出率が100%を超えるようになっている。
スロットマシン1では、内部抽選において、特別役と重複して当選する一般役(以下、重複当選役と呼ぶ。)が設けられており、内部抽選にて当該重複当選役が当選した場合には、特別役も重複して当選し得るようになっており、当該重複当選役を構成する図柄組合せがリール2L、2C、2Rに停止することで、特別役が当選している可能性がある旨が示唆されるようになっている。
また、内部抽選において、予め定められた所定の操作態様(例えば、停止操作順、操作タイミング)で停止操作が行われる場合に他の操作態様で停止操作が行われた場合よりも有利となる小役、再遊技役(以下、AT対象役と呼ぶ場合がある。)が当選し得るようになっている。AT対象役には、例えば、予め定められた所定の操作態様で停止操作が行われる場合に他の操作態様で停止操作が行われる場合に停止する停止態様よりも有利な停止態様となる役や、予め定められた所定の操作態様で停止操作が行われる場合に他の操作態様で停止操作が行われる場合よりも有利な停止態様が停止する割合が高い役等を含む。また、有利な停止態様とは、メダルの付与を伴う停止態様だけでなく、有利な遊技状態への移行を伴う停止態様、不利な遊技状態への移行が回避される停止態様なども含む。
メイン制御部41は、内部抽選結果に応じて遊技者にとって有利となるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作態様を遊技補助表示器12の点灯態様により報知するナビ報知を実行可能な報知期間となるアシストタイム(AT)に制御可能である。メイン制御部41は、予め定められた所定の抽選条件が成立したときに、遊技者にとって有利な状態に制御される有利区間に制御するか否かを決定する有利区間抽選を行い、当該有利区間抽選に当選することで、当該有利区間抽選を行う抽選条件が成立した遊技の終了時から、有利区間の制御を開始する。有利区間中において、メイン制御部41は、遊技状態に応じたナビ対象役(前述の押し順役)に当選することにより、ATの制御を行うことで、ナビ報知を実行して、遊技者にとって有利となるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作態様(例えば、押し順、操作タイミング等)を遊技補助表示器12を用いて報知するとともに、遊技者にとって有利となる操作態様を特定可能なコマンドをサブ制御部91に対して送信することで、当該操作態様を液晶表示器51等を用いて報知するナビ演出を実行させる。ナビ報知及びナビ演出により報知される操作態様にて、ストップスイッチ8L、8C、8Rを操作することで、内部抽選にて当選した押し順役を確実に入賞させることができるようになっている。また、有利区間の制御では、当該有利区間中にわたり有利区間LED19を点灯状態として、有利区間の制御を行っている旨を報知する。
[メイン制御部による遊技補助表示器等の表示態様の制御について]
次に、メイン制御部41が行う遊技補助表示器12等の表示器類及び1~3BETLED14~16等のLED類の表示態様の制御について、図3~図6に基づいて説明する。
メイン制御部41が備えるI/Oポート41dには、後述するように遊技制御基板40に接続された表示器類及びLED類の各装置に対して発光態様を制御するための発光信号を出力する出力ポートとして、例えば、第1出力ポート61、第2出力ポート62、第3出力ポート63等が含まれる。第1出力ポート61、第2出力ポート62、第3出力ポート63の各出力ポートは、8つの出力端子から構成されており、所定の出力端子には、表示器類及びLED類の後述の発光部を発光させるための発光信号または選択信号の信号線が接続されている。
図3に示すように、出力ポートのうち第1出力ポート61及び第3出力ポート63には、クレジット表示器11、遊技補助表示器12、設定値表示器24、1~3BETLED14~16、投入要求LED17、スタート有効LED18、有利区間LED19、リプレイ中LED20が接続されており、出力ポートのうち第2出力ポート62及び第3出力ポート63には、遊技情報表示器50が接続されている。
クレジット表示器11は、2つの7セグ表示器により構成され、2桁の数字や記号等を表示可能であり、各7セグ表示器に数字(例えば、「1」等)や記号(例えば、「-」等)を表示させることで、クレジットの値や設定変更中である旨を表示可能である。
遊技補助表示器12は、2つの7セグ表示器により構成され、2桁の数字や記号・英字等を表示可能であり、各7セグ表示器に数字(例えば、「1」等)や記号(例えば、「-」等)、英字(例えば、「E」、「r」等)を表示させることで、小役の入賞に伴い払出されるメダルの払出枚数の値、設定変更中である旨、発生しているエラーの内容を示すエラーコード、遊技者にとって有利となるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作態様を示すナビ報知を表示可能である。
設定値表示器24は、1つの7セグ表示器により構成され、1桁の数字等を表示可能であり、7セグ表示器に数字(例えば、「1」等)を表示させることで、スロットマシン1に設定されている設定値を表示可能である。
1~3BETLED14~16は、それぞれ1つのLEDにより構成されており、1BETLED14が点灯することで、1枚目の賭数が設定されている旨を報知し、2BETLED15が点灯することで、2枚目の賭数が設定されている旨を報知し、3BETLED16が点灯することで、3枚目の賭数が設定されている旨を報知する。
投入要求LEDは、1つのLEDにより構成されており、投入要求LEDが点灯することで、メダル投入部4からメダルを投入可能な状態である旨を報知する。
スタート有効LED18は、1つのLEDにより構成されており、スタート有効LED18が点灯することで、遊技を開始させるために必要な規定数の賭数が設定されており、スタートスイッチ7の操作受付が有効である旨を報知する。
有利区間LED19は、1つのLEDにより構成されており、有利区間LED19が点灯することで、有利区間に制御されている旨を報知する。
遊技情報表示器50は、4つの7セグ表示器により構成され、2桁の数字や記号・英字等を2組表示可能であり、各7セグ表示器に数字(例えば、「1」等)や英字(例えば、「A」等)を表示させることで、遊技の履歴に基づく遊技情報の種類を示す略称と、払出率や比率等を表示可能である。
メイン制御部41は、上述のメイン処理により遊技が進行されて、予め定められた所定の表示切替条件が成立する毎に、RAM41cの所定領域に設定されている遊技に関する情報のデータ(例えば、クレジットや払出枚数等)に基づいて、当該遊技に関する情報を上述の各種表示器及びLED類に表示させるための表示用データ(ビット制御用の8ビットデータ(例えば、「00000001」等))を作成して、RAM41cの所定領域に出力ポート毎に設けられている出力バッファに設定する。その後、メイン制御部41は、タイマ割込処理において、後述するビット制御を行って、出力バッファに設定されている表示用データに基づいて特定される所定の表示器類等における所定の発光部を発光態様または非発光態様に制御する発光信号及び選択信号を所定の出力ポートから出力させるように制御する。これにより、遊技の進行に応じた遊技に関する情報が、所定の表示器類等により表示されて報知されるようになっている。
例えば、図4~図6に示すように、メイン制御部41は、スロットマシン1の設置された店舗の店員等の操作により設定値を変更可能な設定変更状態、スロットマシン1に設定されている設定値を表示する設定確認状態、エラーの発生に伴い遊技の進行が不能化されるエラー状態、遊技者等の精算スイッチ10の操作に応じてクレジットや賭数に設定されているメダルを遊技者に返却する精算状態、遊技中及び遊技間(非遊技中)等の制御状態に応じて所定の表示切替条件が成立する毎に、遊技に関する情報のデータに基づいて表示用データを作成して出力バッファに設定することで、所定の表示器等に遊技に関する情報を表示させるように制御する。
図4(a)に示すように、メイン制御部41は、設定キースイッチ37がONにされた状態で、スロットマシン1の電源が投入されることで、設定変更状態を開始させて、メイン処理によりクレジット表示器11、遊技補助表示器12の各7セグ表示器に「-」を表示させる表示用データを作成して、クレジット表示器11及び遊技補助表示器12が接続されている出力ポートの出力バッファに設定する。また、メイン処理によりRAM41cの所定領域を参照してスロットマシン1に設定されている設定値が「1」~「6」のいずれであるかを特定し、当該設定値の値を表示させる表示用データを作成して、設定値表示器24が接続されている出力ポートの出力バッファに設定する。そして、タイマ割込処理においてビット制御を行うことで、クレジット表示器11、遊技補助表示器12に「--」を表示させ、設定値表示器24に設定値を示す数字を表示させる。クレジット表示器11、遊技補助表示器12に「--」を表示させることで、設定変更状態である旨を報知し、設定値表示器24に数字を表示させることで、選択可能な設定値を報知する。
設定変更状態では、表示切替条件として、スタートスイッチ7がON状態となったことが検出されることで、メイン処理においてクレジット表示器11及び遊技補助表示器12に「--」を表示させる表示用データを作成して、クレジット表示器11及び遊技補助表示器12の出力バッファに設定し、設定値表示器24に「0」を表示させる表示用データを作成して、設定値表示器24の出力バッファに設定する。そして、タイマ割込処理においてビット制御を行うことで、クレジット表示器11、遊技補助表示器12の表示態様を「--」のまま継続させつつ、設定値表示器24の表示を「0」に切り替える。設定値表示器24の表示を「0」に切り替えることで、スタートスイッチ7が操作されることで、新たな設定値が設定された旨を報知する。
その後、表示切替条件として、設定キースイッチ37がOFFにされることで、メイン制御部41は、メイン処理によりクレジットとして「_0」(「_」は消灯態様(非表示態様))を表示させる表示用データを作成して、クレジット表示器11が接続されている出力ポートの出力バッファに設定する。また、遊技補助表示器12及び設定値表示器24を消灯させる表示用データを作成して、遊技補助表示器12及び設定値表示器24の出力バッファに設定する。そして、タイマ割込処理においてビット制御を行うことで、クレジット表示器11に「_0」を表示させ、遊技補助表示器12及び設定値表示器24を消灯態様に制御する。クレジット表示器11、遊技補助表示器12の表示態様を「--」以外の表示態様に切替え、設定値表示器24の表示態様を消灯態様とすることで、設定変更状態が終了された旨を報知する。
尚、設定変更状態中において、メイン制御部41は、1~3BETLED14~16、投入要求LED17、スタート有効LED18、有利区間LED19、リプレイ中LED20の出力バッファに設定されている表示用データを更新せずに維持する。設定変更状態の開始時には、これらのLED類の表示用バッファには、消灯態様とする表示用データが設定されており、設定変更状態中においてこれらのLED類は消灯状態に制御されるようになっている。
図4(b)に示すように、メイン制御部41は、遊技が行われていない非遊技中において、設定キースイッチ37がONにされることで、設定確認状態を開始させて、メイン処理によりRAM41cの所定領域を参照してスロットマシン1に設定されている設定値が「1」~「6」のいずれであるかを特定し、当該設定値の値を表示させる表示用データを作成して、設定値表示器24が接続されている出力ポートの出力バッファに設定する。そして、タイマ割込処理においてビット制御を行うことで、設定値表示器24に設定値を示す数字を表示させて、設定されている設定値を報知する。
その後、表示切替条件として、設定キースイッチ37がOFFにされることで、メイン制御部41は、設定値表示器24を消灯させる表示用データを作成して、設定値表示器24の出力バッファに設定する。そして、タイマ割込処理においてビット制御を行うことで、設定値表示器24を消灯態様に制御して、設定変更状態が終了された旨を報知する。
尚、設定確認状態中において、メイン制御部41は、クレジット表示器11及び遊技補助表示器12の出力バッファに設定されている表示用データを更新せずに維持する。設定確認状態の開始時において、クレジット表示器11の出力バッファには、クレジットの値を示す表示用データが設定されており、設定確認状態中においてクレジット表示器11の表示態様はクレジットの値(「_0」~「50」のいずれかの数字)に制御されるようになっている。また、遊技補助表示器12の出力バッファには、前回の遊技においてメダルの払出がなかった場合には消灯態様とする表示用データが設定され、前回の遊技においてメダルの払出があった場合には払出枚数を表示する表示用データが設定され、前回の遊技がBBにおける最後の遊技であった場合には消灯態様とする表示用データが設定されており、設定確認状態中において遊技補助表示器12の表示態様は前回の遊技の状況に応じた表示態様に制御されるようになっている。
また、設定確認状態中において、メイン制御部41は、1~3BETLED14~16、投入要求LED17、スタート有効LED18、有利区間LED19、リプレイ中LED20の出力バッファに設定されている表示用データを更新せずに維持する。設定確認状態中の開始時には、これらのLED類の表示用バッファには、前回の遊技の状況に応じた表示態様を示す表示用データが設定されており、設定変更状態中においてこれらのLED類は前回の遊技の状況に応じた表示態様に制御されるようになっている。
図4(c)に示すように、メイン制御部41は、エラーが発生することでエラー状態に制御して遊技の進行を不能化するように制御する。エラー状態の開始時には、メイン処理により遊技補助表示器12の出力バッファに設定されている表示用データをRAM41cの所定領域に記憶させて退避させる。尚、エラー状態の開始時において遊技補助表示器12の表示態様は、設定確認状態における遊技補助表示器12の表示態様と同様に、前回の遊技の状況に応じてメダルの払出枚数を示す表示態様または消灯状態となっている。
その後、RAM41cの所定領域を参照して発生しているエラーの種類を特定し、発生しているエラーを示すエラーコードを表示させる表示用データを作成して、遊技補助表示器12が接続されている出力ポートの出力バッファに設定する。そして、タイマ割込処理においてビット制御を行うことで、遊技補助表示器12にエラーコードを示す英字及び数字(本実施例では、エラーコードを示す「E」及びエラーの種類を示す数字「1」~「8」のいずれかの数字)を表示させて、発生しているエラーの種類を報知する。
その後、表示切替条件として、リセットスイッチ23またはリセット/設定スイッチ38の操作によるリセット操作が行われることで、RAM41cの所定領域を参照してエラー状態の開始時に退避させた表示用データを特定し、当該表示用データを遊技補助表示器12の出力バッファに設定して、エラー状態を終了させる。そして、タイマ割込処理においてビット制御を行うことで、遊技補助表示器12の表示態様を出力バッファの表示用データに基づいて制御して、エラー状態を開始させる前の表示態様に遊技補助表示器12の表示態様を制御する。
尚、エラー状態中において、メイン制御部41は、クレジット表示器11の出力バッファに設定されている表示用データを、上述の設定確認状態と同様に更新せずに維持するようになっており、エラー状態中においてクレジット表示器11の表示態様はクレジットの値(「_0」~「50」のいずれかの数字)に制御されるようになっている。
また、エラー状態中において、メイン制御部41は、1~3BETLED14~16、投入要求LED17、スタート有効LED18、有利区間LED19、リプレイ中LED20の出力バッファに設定されている表示用データを更新せずに維持する。エラー状態中の開始時には、これらのLED類の表示用バッファには、前回の遊技の状況に応じた表示態様を示す表示用データが設定されており、エラー状態中においてこれらのLED類は前回の遊技の状況に応じた表示態様に制御されるようになっている。
図4(d)に示すように、メイン制御部41は、遊技が行われていない非遊技中において、精算スイッチ10がONに操作されることで、クレジットに記憶されているメダルをメダル払出口9から返却する精算状態を開始させて、メイン処理により遊技補助表示器12に表示されているクレジットの値を1ずつ減算して算出される値を表示する表示用データを作成して、遊技補助表示器12が接続されている出力ポートの出力バッファに設定し、少なくとも1回分のタイマ割込処理が行われるまで待機する処理を、遊技補助表示器12の表示態様が「0」となるまで順次繰り返し行う。
そして、精算処理の実行中にタイマ割込処理においてビット制御を行うことで、遊技補助表示器12に表示されるクレジットの値を1ずつ順次減算させて、最終的に「0」を表示させることで、精算処理を行った旨を報知する。
尚、精算状態中において、メイン制御部41は、遊技補助表示器12の出力バッファに設定されている表示用データを、上述の設定確認状態と同様に更新せずに維持するようになっており、精算状態中において遊技補助表示器12の表示態様は前回の遊技の状況に応じた表示態様に制御されるようになっている。
また、精算状態の開始時において、メイン制御部41は、1~3BETLED14~16、投入要求LED17、スタート有効LED18、有利区間LED19、リプレイ中LED20の出力バッファに、これらのLED類を消灯態様とする表示用データを設定し、これらのLED類を消灯状態に制御するようになっている。
次に、BBにおける最後の遊技とは異なる所定遊技(BBにおける最後以外の遊技及びBBに制御されていない通常状態での遊技)でメイン制御部41が行う遊技補助表示器12等の表示器類及び1~3BETLED14~16等のLED類の表示態様の制御について、図5に基づいて説明する。
一の遊技は、規定数の賭数が設定されてスタートスイッチ7による操作受付が有効な状態で、スタートスイッチ7がON状態に操作されることで開始され、すべてのリール2L、2C、2Rが所定の定速状態で回転された後、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されてすべてのリール2L、2C、2Rの回転が停止されることで終了される。そして、すべてのリール2L、2C、2Rの回転が停止された際に、小役の図柄組合せが入賞ラインLNに停止されている場合には、当該小役の入賞が発生して所定枚数のメダルがメダル払出口9から払出される。その後、RAM41cの記憶領域のうち一遊技毎の初期化対象となる所定領域について初期化する遊技終了時初期化処理が行われて、一遊技の制御が終了される。その後、メダルがメダル投入部4から投入されることまたはMAXBETスイッチ6が操作されることにより賭数を設定する制御が行われ、規定数の賭数が設定されることで、スタートスイッチ7による操作受付が有効化される。そして、操作受付が有効化されている状態で、スタートスイッチ7が操作されることで次の一遊技の制御が開始されるようになっている。メイン制御部41は、このような遊技の進行に応じて所定の表示切替条件が成立する際に、遊技補助表示器12等の表示器類及び1~3BETLED14~16等のLED類の出力バッファに所定の表示用データを設定することで、所定の表示態様に制御するようになっている。
図5に示すように、遊技の開始時すなわち規定数の賭数が設定された状態でスタートスイッチ7がONに操作されたときに、クレジット表示器11、1~3BETLED14~16、有利区間LED19、リプレイ中LED20の各表示用データは、対応する各出力バッファに前回の遊技の終了時または終了後に設定されたデータが維持されて表示態様が継続される。一方、遊技補助表示器12の表示用データは、当該遊技が有利区間中の遊技でありAT対象役が内部抽選にて当選している場合には、当該AT対象役に応じて遊技者にとって有利となるストップスイッチ8L、8C、8Rの操作態様(停止順や停止タイミング等)を特定可能なナビ報知を表示させる表示用データが当該遊技補助表示器12の出力バッファに設定されて、遊技補助表示器12の表示態様がナビ報知表示に制御され、当該遊技が有利区間中の遊技でない場合や、AT対象役が当選していない場合には、消灯態様に制御する表示用データが当該遊技補助表示器12の出力バッファに設定されて、遊技補助表示器12が消灯状態に制御される。また、投入要求LED17、スタート有効LED18の表示用データは、消灯態様に制御する表示用データが各LEDの出力バッファに設定されて、投入要求LED17、スタート有効LED18が消灯状態に制御される。
一遊技が開始されて、すべてのリール2L、2C、2Rが所定の定速状態で回転された後、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されてすべてのリール2L、2C、2Rの回転が停止されるまでの期間では、クレジット表示器11等の表示器及び1~3BETLED14~16等のLED類の表示用データは、更新されず、これらの表示器等の表示態様は維持される。
そして、すべてのリール2L、2C、2Rが停止されたときには、クレジット表示器11、遊技補助表示器12、有利区間LED19、リプレイ中LED20の表示用データが更新され得る。
リール2L、2C、2Rが停止されたときに入賞ラインLNに小役の図柄組合せが停止しており、メダルの払出がある場合には、クレジット表示器11の表示用データは、クレジットの最大値(本実施例では、「50」)までの範囲でメダルの払出枚数が1ずつ加算されるように更新されて、当該クレジット表示器11の出力バッファに順次設定され、クレジット表示器11の表示態様が払出枚数を加算した後のクレジットの値となるように更新される。一方、入賞ラインLNに再遊技役の図柄組合せが停止している場合や、入賞ラインLNにいずれの役を構成する図柄組合せも停止しておらずはずれの場合であり、メダルが払出されないときには、クレジット表示器11の表示用データは更新されず、当該クレジット表示器11の表示態様は維持される。
また、メダルの払出がある場合には、遊技補助表示器12の表示用データは、メダルの払出枚数を示す値まで1ずつ加算されるように更新されて、当該遊技補助表示器12の出力バッファに順次設定され、遊技補助表示器12の表示態様が払出枚数を示す値となるように更新される。一方、メダルの払出がない場合には、消灯態様に制御する表示用データが遊技補助表示器12の出力バッファに設定されて、遊技補助表示器12が消灯状態に制御される。
また、メダルの払出がある場合には、投入要求LED17の表示用データは、クレジット表示器11及び遊技補助表示器12の表示用データの更新が終了した後に、点灯態様に制御する表示用データが当該投入要求LED17の出力バッファに設定されて、投入要求LED17が点灯状態に制御される。また、リール2L、2C、2Rが停止されたときに入賞ラインLNにいずれの役を構成する図柄組合せも停止しておらずはずれの場合には、リール2L、2C、2Rが停止されて一の遊技が終了されたときに、投入要求LED17の表示用データとして点灯態様に制御する表示用データが当該投入要求LED17の出力バッファに設定されて、投入要求LED17が点灯状態に制御される。一方、リール2L、2C、2Rが停止されたときに入賞ラインLNに再遊技役の図柄組合せが停止している場合には、投入要求LED17の出力バッファにおける表示用データは、更新されずに、消灯態様に制御する表示用データのまま維持され、投入要求LED17が消灯状態で維持される。
また、リール2L、2C、2Rが停止されたときに入賞ラインLNに再遊技役の図柄組合せが停止しており、再遊技が付与される場合には、リプレイ中LED20の表示用データとして、点灯態様に制御する表示用データが当該リプレイ中LED20の出力バッファに設定されて、リプレイ中LED20が点灯状態に制御される。また、スタート有効LED18の表示用データとして、点灯態様に制御する表示用データが当該スタート有効LED18の出力バッファに設定されて、スタート有効LED18が点灯状態に制御される。一方、再遊技が付与されない場合には、リプレイ中LED20の表示用データとして、消灯態様に制御する表示用データが当該リプレイ中LED20の出力バッファに設定されて、リプレイ中LED20が消灯状態に制御される。
また、リール2L、2C、2Rが停止されたときに有利区間に制御する旨が決定されている場合または有利区間中である場合には、有利区間LED19の表示用データとして、点灯態様に制御する表示用データが当該有利区間LED19の出力バッファに設定されて、有利区間LED19が点灯状態に制御される。一方、有利区間に制御する旨が決定されていない場合及び有利区間中でない場合には、有利区間LED19の表示用データとして、消灯態様に制御する表示用データが当該有利区間LED19の出力バッファに設定されて、有利区間LED19が消灯状態に制御される。
メイン制御部41は、すべてのリール2L、2C、2Rの回転が停止され、遊技の結果に応じてメダルの払出や再遊技の付与に関する処理を行った後、遊技終了時初期化処理を実行して、RAM41cの記憶領域のうち一遊技毎の初期化対象となる所定領域を初期化する。この際、初期化対象となる所定領域には、当該遊技に関する遊技データ、例えば、内部抽選の抽選結果、払出枚数の表示用データを作成する基となる遊技に関する情報のデータ等の記憶領域が含まれており、これらのデータが遊技終了時初期化処理により初期化されてRAM41cの所定領域から消去されることとなる。また、遊技終了時初期化処理により初期化される所定領域には、各種表示器及びLED類の出力バッファは含まれておらず、遊技終了時初期化処理が実行された後も、各種表示器及びLED類の表示態様は、各出力バッファに設定されている表示用データに基づいて維持されるようになっている。
尚、各出力バッファを含むRAM41cの所定領域は、バックアップ電源によりバックアップされており、スロットマシン1への電力供給が停止される場合でも、バックアップ電源が供給される限り記憶内容が保持されるようになっており、スロットマシン1が電断から復帰する際には、電断が発生した時の表示用データが各出力バッファに設定された状態で復帰可能となっている。
遊技においてすべてのリール2L、2C、2Rの回転が停止され、払出の処理等や遊技終了時初期化処理が終了した後の非遊技中では、前回の遊技において再遊技が付与されていない場合には、メダル投入部4からのメダルの投入またはMAXBETスイッチ6の操作により賭数を設定する操作が行われるまで、1~3BETLED14~16の表示態様を前回の遊技の終了時における表示態様で維持しつつ待機し、前回の遊技において再遊技が付与されている場合には、スタートスイッチ7の操作が行われるまで、各種表示器及びLED類の表示態様を前回の遊技の終了時における表示態様で維持しつつ待機する。
非遊技中では、メダル投入部4からメダルが投入されて、賭数として1枚目のメダルが設定される際に、1~3BETLED14~16の出力バッファに、消灯態様に制御する表示用データが設定される。その後、1BETLED14の出力バッファに、点灯態様に制御する表示用データが設定されて、当該1BETLED14が点灯状態に制御される。その後、賭数として2枚目、3枚目のメダルが設定される毎に、2BETLED15、3BETLED16の出力バッファに、点灯態様に制御する表示用データが設定されて、これらのLEDが点灯状態に制御される。
また、非遊技中では、MAXBETスイッチ6の操作により賭数が設定される場合には、クレジット表示器11の表示用データは、クレジットから規定数の賭数を設定するために必要なメダル枚数を減算した後の値を表示するデータに更新され、クレジット表示器11の表示態様が規定数の賭数を設定した後の値に制御される(図示略)。
また、非遊技中では、賭数として3枚のメダルが設定されたときに、スタート有効LED18の出力バッファに、点灯態様に制御する表示用データが設定されて、当該スタート有効LED18が点灯状態に制御される。
このように、所定遊技(BBにおける最後以外の遊技及びBBに制御されていない通常状態における遊技)では、遊技が終了された際に、メダルの払出が行われる場合には、遊技補助表示器12の表示態様がメダルの払出枚数を表示するように制御され、その後、次の遊技を開始するために、規定数の賭数が設定された状態でスタートスイッチ7が操作されることで、遊技補助表示器12の表示態様が消灯状態またはナビ報知表示に制御されることで、メダルの払出枚数の表示が終了されるようになっている。
また、1~3BETLED14~16の表示態様は、遊技を開始させるために賭数が設定される際に点灯状態に制御される、すなわち遊技が終了される前に点灯状態に制御されるようになっており、当該遊技の終了後も点灯状態で維持される。そして、メダル投入部4からメダルが投入されることまたはMAXBETスイッチ6が操作されることにより次の遊技を開始させるための賭数が設定されることで、1~3BETLED14~16の表示態様が一旦消灯状態に制御されて、前回の遊技の賭数の設定の報知が終了されるようになっている。そして、次の遊技を開始させるために設定された賭数に応じて1~3BETLED14~16の表示態様が点灯状態に制御されるようになっている。
次に、BBにおける最後の遊技でメイン制御部41が行う遊技補助表示器12等の表示器類及び1~3BETLED14~16等のLED類の表示態様の制御について、図6に基づいて説明する。尚、BBにおける最後の遊技での表示器類等の表示態様の制御では、上述のBBにおける最後の遊技とは異なる所定遊技での表示器類等の表示態様の制御と同一の構成を含むため、以下では異なる点について主に説明する。
図6に示すように、メイン制御部41は、BBの制御を行っているときには、ATの制御を行わないようになっており、BBにおける最後の遊技では、遊技を開始させるためにスタートスイッチ7が操作されたときに、遊技補助表示器12の表示用データとして、消灯状態に制御する表示用データを当該遊技補助表示器12の出力バッファに設定されることで、遊技補助表示器12が消灯状態に制御されるようになっている。
また、メイン制御部41は、BBの制御を開始した後、各遊技の終了時に小役の入賞に伴い払出されるBB中におけるメダルの総払出枚数を集計して、BB中におけるメダルの総払出枚数が予め定められた所定枚数(本実施例では、316枚)を超えたか否かを判定する。そして、BB中におけるメダルの総払出枚数が所定枚数を超えたと判定される場合に、当該遊技をBBにおける最後の遊技と特定し、当該遊技の終了時の遊技終了時初期化処理が実行された後、BB終了時に固有のBB終了時処理を行ってBBの制御を終了させる。
BB終了時処理では、遊技の進行を予め定められた所定時間(本実施例では、5秒間)にわたり遅延させる遅延処理を行った後、BB終了時の初期化テーブルに基づいてRAM41cにおける初期化対象領域を初期化するBB終了時初期化処理を行う。
メイン制御部41によりBBの終了時に遅延処理が行われることにより、当該遅延処理により遊技の進行が遅延される所定時間において、サブ制御部91は、液晶表示器51等の演出装置を用いてBBの終了に関する演出(例えば、BBの終了を示唆する演出やBB中のメダルの払出枚数等の遊技履歴を報知する演出等)を行うことが可能である。
BB終了時初期化処理により、BB終了時の初期化テーブルに基づいて初期化されるRAM41cの初期化対象領域には、遊技補助表示器12の出力バッファ及び1~3BETLED14~16の出力バッファが設定されている領域が含まれており、BB終了時初期化処理が行われることで、遊技補助表示器12の表示用データ及び1~3BETLED14~16の表示用データが初期化される。その後、タイマ割込処理によりビット制御が行われることで、初期化された状態の遊技補助表示器12の表示用データ及び初期化された状態の1~3BETLED14~16の表示用データに基づいて、遊技補助表示器12及び1~3BETLED14~16の表示態様は、消灯状態に制御されることとなる。
図6に示すように、BB終了時処理においてBB終了時初期化処理が行われることで、BBにおける最後の遊技の終了時には、遊技補助表示器12及び1~3BETLED14~16の各出力バッファにおける表示用データが初期化されて、当該表示器及びLEDを消灯態様に制御する表示用データに更新されることで、遊技補助表示器12及び1~3BETLED14~16が消灯状態に制御される。
一方、BBにおける最後の遊技の終了時において、クレジット表示器11、スタート有効LED18、有利区間LED19、リプレイ中LED20等の各出力バッファにおける表示用データは初期化されることがなく、遊技の終了時の表示態様がBBの終了後も維持されるようになっている。尚、BB終了時処理において、BB終了時初期化処理を行う前に、クレジット表示器11、スタート有効LED18、有利区間LED19、リプレイ中LED20等の表示用データを、BB終了時初期化処理により初期化されることがないRAM41cの所定領域に退避させ、BB終了時初期化処理の終了後に、退避させた表示用データをクレジット表示器11、スタート有効LED18、有利区間LED19、リプレイ中LED20等の各出力バッファに復帰させることで、BBの最後の遊技の終了時の表示態様がBBの終了後も維持される構成でも良い。
このように、BBにおける最後の遊技では、当該遊技が終了される際に、メダルの払出が行われる場合には、遊技補助表示器12の表示態様がメダルの払出枚数を表示するように制御される。その後、BBの制御が終了される際に、BB終了時初期化処理を行って、遊技補助表示器12を消灯状態に制御し、メダルの払出枚数の表示を終了させることで、上述の所定遊技(BBにおける最後以外の遊技及びBBに制御されていない通常状態における遊技)の終了後に、メダルの払出枚数の表示を終了させるタイミング(規定数の賭数が設定されている状態でスタートスイッチ7がONに操作されるとき)とは異なるタイミングで、メダルの払出枚数の表示を終了させることができるようになっている。
また、BB終了時初期化処理に用いられる初期化テーブルに、遊技補助表示器12の出力バッファのRAM領域を含めることで、BBにおける最後の遊技の後、BB終了時初期化処理により遊技補助表示器12の表示用データが初期化されて当該遊技補助表示器12の表示態様が消灯状態に制御されるので、遊技補助表示器12による払出枚数の報知が終了されたタイミングの違いによって、BBにおける最後の遊技であるか、所定遊技であるかを特定させるために、BBにおける最後の遊技の終了時にBB終了時初期化処理とは別個の処理を行う必要がないようになっている。
BBにおける最後の遊技では、1~3BETLED14~16の表示態様は、遊技を開始させるために賭数が設定される際に点灯状態に制御される、すなわちBBにおける最後の遊技が終了される前に点灯状態に制御されるようになっており、当該遊技の終了後も点灯状態で維持される。その後、BBの制御が終了される際に、BB終了時初期化処理を行って、1~3BETLED14~16を消灯状態に制御し、当該遊技で設定された賭数の報知を終了させることで、上述の所定遊技(BBにおける最後以外の遊技及びBBに制御されていない通常状態における遊技)の終了後に、設定された賭数の報知を終了させるタイミング(メダル投入部4からメダルが投入されることまたはMAXBETスイッチ6の操作により賭数が設定されるとき)とは異なるタイミングで、設定された賭数の報知を終了させることができるようになっている。
また、BB終了時初期化処理に用いられる初期化テーブルに、1~3BETLED14~16の出力バッファのRAM領域を含めることで、BBにおける最後の遊技の後、BB終了時初期化処理により1~3BETLED14~16の表示用データが初期化されて当該1~3BETLED14~16の表示態様が消灯状態に制御されるので、1~3BETLED14~16による設定された賭数の報知が終了されたタイミングの違いによって、BBにおける最後の遊技であるか、所定遊技であるかを特定させるために、BBにおける最後の遊技の終了時にBB終了時初期化処理とは別個の処理を行う必要がないようになっている。
尚、BB終了時初期化処理により初期化する遊技補助表示器12の出力バッファのRAM領域及び1~3BETLED14~16の出力バッファのRAM領域は、遊技終了時初期化処理より初期化されるRAM領域と連続するように設定される構成でも良いし、遊技終了時初期化処理により初期化されるRAM領域と連続しないように設定される構成でも良い。
また、本実施例では、BBにおける最後の遊技の終了後、遊技終了時初期化処理の後、BB終了時初期化処理を行って、初期化テーブルに基づいて遊技補助表示器12の出力バッファのRAM領域及び1~3BETLED14~16の出力バッファのRAM領域を初期化する構成であるが、遊技補助表示器12の出力バッファのRAM領域及び1~3BETLED14~16の出力バッファのRAM領域を遊技終了時初期化処理により初期化される所定領域と連続する領域に設定し、BBにおける最後の遊技の終了時の遊技終了時初期化処理において、例えば、遊技補助表示器12の出力バッファのRAM領域と、1~3BETLED14~16の出力バッファのRAM領域と、遊技終了時初期化処理により初期化される所定領域とが含まれる一連の領域の開始アドレスと終了アドレスを指定して、これらのアドレス間の領域を一括して初期化することで、BBにおける最後の遊技の終了後に、遊技補助表示器12の出力バッファのRAM領域及び1~3BETLED14~16の出力バッファのRAM領域を初期化して、遊技補助表示器12及び1~3BETLED14~16を消灯状態に制御する構成でも良い。
[7セグ表示器について]
次に、クレジット表示器11、遊技補助表示器12、及び遊技情報表示器50それぞれを構成する7セグ表示器を図7に示す。図7に示すように、7セグ表示器は、7つのセグメントであるセグメントA~セグメントGと、セグメントDP(デシマルポイント)とを含む。例えば、1の7セグ表示器で「1」を表示する場合には、セグメントBとセグメントCとを発光させる。これにより、7セグ表示器で「1」を表示することができる。また、以下では、7セグメントを構成する1のセグメントと、1BETLED14などの1のLEDとをまとめて「発光部」ともいう。
[メインCPU41aによる各種表示器及びLED類の制御について]
図3を用いて、メインCPU41aによる各種表示器(クレジット表示器11、遊技補助表示器12、設定値表示器24、遊技情報表示器50)及びLED類(1~3BETLED14~16、投入要求LED17、スタート有効LED18、有利区間LED19、リプレイ中LED20)の発光態様の制御について説明する。まず、「デジット」について説明する。「デジット」とは、1以上の発光部から構成されるものである。以下では、デジットを「DG」とも示す。また、2以上のDGをDG群ともいう。本実施例では、第1DG群は、DG1~DG6を含む。第2DG群は、第1DG群に含まれるDG1~DG4それぞれとは異なるDG1~DG4を含む。DGのことを「グループ」という場合もある。
図8の例では、第1DG群のDG1は、クレジット表示器11の1ケタ目の7セグ表示器が含む7つのセグメント(セグメントA~セグメントG)と、アノードとを含むDGである。第1DG群のDG2は、クレジット表示器11の2ケタ目の7セグ表示器が含む7つのセグメント(セグメントA~セグメントG)と、アノードとを含むDGである。第1DG群のDG3は、遊技補助表示器12の1ケタ目の7セグ表示器が含む7つのセグメント(セグメントA~セグメントG)と、アノードとを含むDGである。第1DG群のDG4は、遊技補助表示器12の2ケタ目の7セグ表示器が含む7つのセグメント(セグメントA~セグメントG)と、アノードとを含むDGである。
第1DG群のDG5は、7個のLEDと、アノードとを含むDGである。7個のLEDは、それぞれ、1BETLED14、2BETLED15、3BETLED16、投入要求LED17、スタート有効LED18、有利区間LED19、及びリプレイ中LED20である。第1DG群のDG6は、設定値表示器の7セグ表示器が含む7つのセグメント(セグメントA~セグメントG)と、アノードとを含むDGである。
尚、図8では、第1DG群のクレジット表示器11の2ケタ目の7セグ表示器(DG2)と、第2DG群のクレジット表示器11の2ケタ目の7セグ表示器(DG4)とについては、図面簡略化のために、セグメントA~セグメントGをまとめて1つのブロックに記載している。
第2DG群のDG1は、遊技情報表示器の1ケタ目の7セグ表示器が含む8つのセグメント(セグメントA~セグメントGと、セグメントDP)と、アノードとを含むDGである。同様に、第2DG群のDG2~DG4は、遊技情報表示器の2ケタ目~4ケタ目の7セグ表示器が含む8つのセグメント(セグメントA~セグメントGと、セグメントDP)と、アノードとを含むDGである。
次に、遊技制御基板40について説明する。遊技制御基板40には、メインCPU41aと、複数の出力ポートとが搭載されている。図8の例では、複数の出力ポートとして、第1出力ポート61と、第2出力ポート62と、第3出力ポート63とが記載されているが、実際は、他の出力ポートも存在する。
第1出力ポート61と、第2出力ポート62と、第3出力ポート63とは、それぞれ、8個の出力端子D0~D7を有する。第1出力ポート61の8個の出力端子D0~D7のうち、7個の出力端子D0~D6それぞれからは発光信号S0~S6が出力される。第2出力ポート62の8個の出力端子D0~D7のうち、8個の出力端子D0~D7それぞれからは発光信号S10~S17が出力される。このように、発光信号S0~S6と、発光信号S10~S17とは別個に(別の出力ポートから)出力される。第3出力ポート63の8個の出力端子D0~D7のうち、6個の出力端子D0~D5それぞれからは選択信号DG1~DG6が出力される。
選択信号DGとは、発光対象となる発光部のDGを選択(指定)するための信号である。発光信号S0~S6は、第1DG群の6個のDGのうち、選択信号DGにより選択されたDGに含まれる発光部の発光態様を指定する信号である。発光信号S10~S17は、第2DG群の4個のDGのうち、選択信号DGにより選択されたDGに含まれる発光部の発光態様を指定する信号である。
まず、第1出力ポート61を説明する。
第1出力ポート61の出力端子D0からの信号線は、第1DG群のDG1~DG4それぞれのセグメントA、DG6のセグメントA、及び第1DG群のDG5の1BETLED14それぞれに接続されている。発光信号S0は、メインCPU41aの制御により、第1出力ポート61の出力端子D0から出力される。したがって、発光信号S0は、第1DG群のDG1~DG4それぞれのセグメントA、DG6のセグメントA、及び第1DG群のDG5の1BETLED14それぞれに入力される。
第1出力ポート61の出力端子D1からの信号線は、第1DG群のDG1~DG4それぞれのセグメントB、DG6のセグメントB、及び第1DG群のDG5の2BETLED15それぞれに接続されている。発光信号S1は、メインCPU41aの制御により、第1出力ポート61の出力端子D1から出力される。したがって、発光信号S1は、第1DG群のDG1~DG4それぞれのセグメントB、DG6のセグメントB、及び第1DG群のDG5の2BETLED15それぞれに入力される。
第1出力ポート61の出力端子D2からの信号線は、第1DG群のDG1~DG4それぞれのセグメントC、DG6のセグメントC、及び第1DG群のDG5の3BETLED16それぞれに接続されている。発光信号S2は、メインCPU41aの制御により、第1出力ポート61の出力端子D2から出力される。したがって、発光信号S2は、第1DG群のDG1~DG4それぞれのセグメントC、DG6のセグメントC、及び第1DG群のDG5の3BETLED16それぞれに入力される。
第1出力ポート61の出力端子D3からの信号線は、第1DG群のDG1~DG4それぞれのセグメントD、DG6のセグメントD、及び第1DG群のDG5のリプレイ中LED20それぞれに接続されている。発光信号S3は、メインCPU41aの制御により、第1出力ポート61の出力端子D3から出力される。したがって、発光信号S3は、第1DG群のDG1~DG4それぞれのセグメントD、DG6のセグメントD、及び第1DG群のDG5のリプレイ中LED20それぞれに入力される。
第1出力ポート61の出力端子D4からの信号線は、第1DG群のDG1~DG4それぞれのセグメントE、DG6のセグメントE、及び第1DG群のDG5の有利区間LED19それぞれに接続されている。発光信号S4は、メインCPU41aの制御により、第1出力ポート61の出力端子D4から出力される。したがって、発光信号S4は、第1DG群のDG1~DG4それぞれのセグメントE、DG6のセグメントE、及び第1DG群のDG5の有利区間LED19それぞれに入力される。
第1出力ポート61の出力端子D5からの信号線は、第1DG群のDG1~DG4それぞれのセグメントF、DG6のセグメントF、及び第1DG群のDG5のスタート有効LED18それぞれに接続されている。発光信号S5は、メインCPU41aの制御により、第1出力ポート61の出力端子D5から出力される。したがって、発光信号S5は、第1DG群のDG1~DG4それぞれのセグメントF、DG6のセグメントF、及び第1DG群のDG5のスタート有効LED18それぞれに入力される。
第1出力ポート61の出力端子D6からの信号線は、第1DG群のDG1~DG4それぞれのセグメントG、DG6のセグメントG、及び第1DG群のDG5の投入要求LED17それぞれに接続されている。発光信号S6は、メインCPU41aの制御により、第1出力ポート61の出力端子D6から出力される。したがって、発光信号S6は、第1DG群のDG1~DG4それぞれのセグメントG、DG6のセグメントG、及び第1DG群のDG5の投入要求LED17それぞれに入力される。
また、第1出力ポート61の出力端子D7は未使用とされている。
次に、第2出力ポート62について説明する。
第2出力ポート62の出力端子D0からの信号線は、第2DG群のDG1~DG4それぞれのセグメントAに接続されている。発光信号S10は、メインCPU41aの制御により、第2出力ポート62の出力端子D0から出力される。したがって、発光信号S10は、第2DG群のDG1~DG4それぞれのセグメントAに入力される。
第2出力ポート62の出力端子D1からの信号線は、第2DG群のDG1~DG4それぞれのセグメントBに接続されている。発光信号S11は、メインCPU41aの制御により、第2出力ポート62の出力端子D1から出力される。したがって、発光信号S11は、第2DG群のDG1~DG4それぞれのセグメントBに入力される。
第2出力ポート62の出力端子D2からの信号線は、第2DG群のDG1~DG4それぞれのセグメントCに接続されている。発光信号S12は、メインCPU41aの制御により、第2出力ポート62の出力端子D2から出力される。したがって、発光信号S12は、第2DG群のDG1~DG4それぞれのセグメントCに入力される。
第2出力ポート62の出力端子D3からの信号線は、第2DG群のDG1~DG4それぞれのセグメントDに接続されている。発光信号S13は、メインCPU41aの制御により、第2出力ポート62の出力端子D3から出力される。したがって、発光信号S13は、第2DG群のDG1~DG4それぞれのセグメントDに入力される。
第2出力ポート62の出力端子D4からの信号線は、第2DG群のDG1~DG4それぞれのセグメントEに接続されている。発光信号S14は、メインCPU41aの制御により、第2出力ポート62の出力端子D4から出力される。したがって、発光信号S14は、第2DG群のDG1~DG4それぞれのセグメントEに入力される。
第2出力ポート62の出力端子D5からの信号線は、第2DG群のDG1~DG4それぞれのセグメントFに接続されている。発光信号S15は、メインCPU41aの制御により、第2出力ポート62の出力端子D5から出力される。したがって、発光信号S15は、第2DG群のDG1~DG4それぞれのセグメントFに入力される。
第2出力ポート62の出力端子D6からの信号線は、第2DG群のDG1~DG4それぞれのセグメントGに接続されている。発光信号S16は、メインCPU41aの制御により、第2出力ポート62の出力端子D6から出力される。したがって、発光信号S16は、第2DG群のDG1~DG4それぞれのセグメントGに入力される。
第2出力ポート62の出力端子D7からの信号線は、第2DG群のDG1~DG4それぞれのセグメントDPに接続されている。発光信号S17は、メインCPU41aの制御により第2出力ポート62の出力端子D7から出力される。したがって、発光信号S17は、第2DG群のDG1~DG4それぞれのセグメントDPに入力される。
次に、第3出力ポート63について説明する。
第3出力ポート63の出力端子D0からの信号線は、第1DG群のDG1のアノード及び第2DG群のDG1のアノードに接続されている。選択信号DG1は、メインCPU41aの制御により、第3出力ポート63の出力端子D0から出力される。したがって、選択信号DG1は、第1DG群のDG1のアノード及び第2DG群のDG1のアノードに入力される。
第3出力ポート63の出力端子D1からの信号線は、第1DG群のDG2のアノード及び第2DG群のDG2のアノードに接続されている。選択信号DG2は、メインCPU41aの制御により、第3出力ポート63の出力端子D1から出力される。したがって、選択信号DG2は、第1DG群のDG2のアノード及び第2DG群のDG2のアノードに入力される。
第3出力ポート63の出力端子D2からの信号線は、第1DG群のDG3のアノード及び第2DG群のDG3のアノードに接続されている。選択信号DG3は、メインCPU41aの制御により、第3出力ポート63の出力端子D2から出力される。したがって、選択信号DG3は、第1DG群のDG3のアノード及び第2DG群のDG3のアノードに入力される。
第3出力ポート63の出力端子D3からの信号線は、第1DG群のDG4のアノード及び第2DG群のDG4のアノードに接続されている。選択信号DG4は、メインCPU41aの制御により、第3出力ポート63の出力端子D3から出力される。したがって、選択信号DG4は、第1DG群のDG4のアノード及び第2DG群のDG4のアノードに入力される。
第3出力ポート63の出力端子D4からの信号線は、第1DG群のDG5のアノードに接続されている。選択信号DG5は、メインCPU41aの制御により、第3出力ポート63の出力端子D4から出力される。したがって、選択信号DG5は、第1DG群のDG5のアノードに入力される。
第3出力ポート63の出力端子D5からの信号線は、第1DG群のDG6のアノードに接続されている。選択信号DG6は、メインCPU41aの制御により、第3出力ポート63の出力端子D5から出力される。したがって、選択信号DG6は、第1DG群のDG6のアノードに入力される。
第3出力ポート63の出力端子D6及び出力端子D7はいずれも未使用とされている。また、本実施例では、図3に示すように、選択信号DG1~選択信号DG4は、第1DG群と第2DG群とで共通化されている。換言すれば、選択信号DG1~選択信号DG4は、第1DG群と第2DG群とで兼用されている。また、選択信号DG5及び選択信号DG6は、第1DG群で用いられている一方、第2DG群では用いられていない。
また、第1出力ポート61が有する出力端子D0~D6それぞれは、該出力端子D0~D6それぞれから出力される発光信号が入力される発光部それぞれと対応している。また、第2出力ポート62が有する出力端子D0~D7それぞれは、該出力端子D0~D7それぞれから出力される発光信号が入力される発光部それぞれと対応している。
例えば、第1出力ポート61の出力端子D0は、第1DG群のDG1のセグメントA、第1DG群のDG2のセグメントA、第1DG群のDG3のセグメントA、第1DG群のDG4のセグメントA、第1DG群のDG5の1BETLED、第1DG群のDG6のセグメントAそれぞれと対応している。また、第2出力ポート62の出力端子D0は、第2DG群のDG1のセグメントA、第2DG群のDG2のセグメントA、第2DG群のDG3のセグメントA、第2DG群のDG4のセグメントAそれぞれと対応している。尚、図3では、第1出力ポート61の出力端子D0~D6それぞれからの信号線、及び第2出力ポート62の出力端子D0~D7それぞれからの信号線については、図面簡略化のために省略している。
また、未使用とされている未使用出力端子(NC:Non-Connect)、つまり、第1出力ポート61のD7、及び第3出力ポート63のD6及びD7については、本実施例ではグランド接続されている。この未使用出力端子と、発光部とは信号線は配線されていない。
各DGのアノードは、該DGに含まれる発光部それぞれのカソードに共通するアノードコモンである。例えば、第1DG群のDG1のアノードは、クレジット表示器11の1ケタ目の各セグメントA~Gそれぞれのカソードに共通するアノードコモンである。
メインCPU41aは、第1出力ポート61、第2出力ポート62、及び第3出力ポート63の制御についてはビット制御(8ビット制御)を実行する。第3出力ポート63からの出力される選択信号DGについて、例えば、選択信号DG1を出力する場合には、「00000001」というビット制御を実行し、選択信号DG3を出力する場合には、「00000100」というビット制御を実行する。また、8ケタのビットの表記のうち、1ケタ目の数値が各出力ポートの出力端子D0への制御に対応し、8ケタ目の数値が各出力ポートの出力端子D7への制御に対応する。
また、第1DG群のDG1~DG4、及びDG6のセグメントAを発光させる場合には、第1出力ポート61の出力端子D0から発光信号S0を出力させることから、「00000001」というビット制御を実行する。また、第2DG群のDG1~DG4のセグメントAを発光させる場合には、第2出力ポート62の出力端子D0から発光信号S0を出力させることから、「00000001」というビット制御を実行する。
第3出力ポート63から選択信号DGが出力されると、該選択信号DGは、対応するDGのアノードに入力される。さらに、第1出力ポート61から発光信号Sが出力されると、該発光信号Sは、第1DG群のDGのうちの対応する発光部のカソードに入力される。該発光信号Sが、該発光部のカソードに入力されると、アノードに入力された選択信号DGが電流として該カソードに流れることになる。このようにアノードからカソードに電流が流れることにより、発光信号Sが入力された発光部が発光する。
また、第2出力ポート62から発光信号Sが出力されると、該発光信号Sは、第2DG群のDGのうちの対応する発光部のカソードに入力される。該発光信号Sが、該発光部のカソードに入力されると、アノードに入力された選択信号DGが電流として該カソードに流れることになる。このようにアノードからカソードに電流が流れることにより、発光信号Sが入力された発光部が発光する。
このように、第3出力ポート63から出力される選択信号DG1~選択信号DG6は、発光部を発光させるDGを選択(指定)するための信号であるといえる。また、第1出力ポート61から出力される発光信号S0~発光信号S6、及び第2出力ポート62から出力される発光信号S10~発光信号S17は、選択信号DGにより選択されたDGに含まれる発光部の発光態様を指定するための信号であるといえる。
また、図8において、それぞれの出力端子と、対応する発光部との信号線については、直接的に接続させるようにしてもよく、間接的に(例えば、中継基板などの基板を経由して)接続させるようにしても良い。
また、スロットマシン1の状態として、通常状態と、設定変更状態と、設定確認状態とがある。通常状態とは、遊技中の状態、及び遊技待機中の状態(例えば、デモ画面が表示されている状態)をいう。以下では、DGの状態として、発光部が発光され可能な状態(発光され得る状態)を「発光可能状態」といい、発光部が発光され得ない状態を「非発光状態」という。
通常状態では、第1DG群のDG1~DG5、及び第2DG群のDG1~DG4が発光可能状態となり、それ以外のDGが非発光状態となる。設定変更状態及び設定確認状態では、第1DG群のDG6、及び第2DG群のDG1~DG4が発光可能状態となり、それ以外のDGが非発光状態となる。尚、変形例として、設定変更状態及び設定確認状態では、第2DG群のDG1~DG4は非発光状態となるようにしても良い。また、設定変更状態及び設定確認状態では、第1DG群のDG1~DG5は発光可能状態となるようにしても良い。
また、第1DG群に含まれるDG1~DG5は全て表示基板に搭載される。該表示基板は、DG1~DG5に含まれる各発光部が外部(図1に示す遊技用表示部13の箇所参照)に露出されるように、スロットマシン1の内部に取り付けられる。また、第1DG群に含まれるDG6は、中継基板に搭載される。第2DG群に含まれるDG1~DG4は、遊技制御基板40に搭載される。図8の記載では、第2DG群のDG1~DG4と、遊技制御基板40とは分離して記載されているが、実際は、DG1~DG4は、遊技制御基板40に搭載される。
また、スロットマシン1の記憶領域は、遊技の進行に係わる遊技プログラムが記憶される遊技プログラム領域と、遊技プログラムが用いる遊技データが記憶される遊技データ領域と、遊技RAM領域と、遊技の進行に係わらない非遊技プログラムが記憶される非遊技プログラム領域と、非遊技プログラムが用いる非遊技データが記憶される非遊技データ領域と、非遊技RAM領域などを含む。また、遊技プログラム領域、遊技データ領域及び遊技RAM領域をまとめて遊技領域といい、非遊技プログラム領域、非遊技データ領域及び非遊技RAM領域をまとめて非遊技領域という。
遊技プログラムとは、例えば、賭数設定やクレジット精算、賭数精算するためのBET処理、乱数抽選により入賞の発生を許容するか否かを決定(内部抽選)するための内部抽選処理、リールの回転に係るリール回転処理、及びメダルを払出す払出処理などを実行するためのプログラムである。また、非遊技プログラムとは、例えば、試験信号出力処理、異物検知処理、ドア監視処理、エラー処理などを含む。試験信号出力処理は、遊技の結果に関連して発生する試験信号を出力するための処理である。異物検知処理は、メダル投入部4から投入されたメダルを検出する投入口センサによるメダル通路内の異物を検知するための処理である。ドア監視処理は、前面扉1bの開放を検知するための処理である。エラー処理は、エラーが検知された場合に遊技を不能化する処理である。
第1DG群のDGに含まれる発光部は、遊技の進行に係わる発光部である。したがって、第1DG群に対応する出力ポートである第1出力ポート61への処理(第1DG群の発光信号を作成する処理)は、遊技プログラムにより実行される処理である。以下では、遊技プログラムにより実行される処理を、「容量内処理」という。
一方、第2DG群のDGに含まれる発光部は、遊技の進行に係わらない発光部である。したがって、第2DG群に対応する出力ポートである第2出力ポート62への処理(第2DG群の発光信号を作成する処理)は、非遊技プログラムにより実行される処理である。以下では、非遊技プログラムにより実行される処理を、「容量外処理」という。
このように、出力ポートに応じて容量内処理と、容量外処理とを分けることができることから、1の出力ポートについて容量内処理と、容量外処理とが混在している遊技機と比較して、処理負担を軽減できる。
[信号切替処理について]
図9は、メインCPU41aにより実行される信号切替処理のフローチャートである。この信号切替処理は、所定期間(本実施例では、0.56ms)毎に実行されるタイマ割込処理において実行される。
まず、ST1では、メインCPU41aは、第3出力ポート63からの選択信号DGをクリアする。ここで、「信号をクリアする」とは、本実施例では、該信号を出力している出力ポートについて、全てが「0」である「00000000」というビット制御を実行することである。例えば、選択信号DGをクリアにするとは、第3出力ポート63について、「00000000」というビット制御を実行することである。
次に、ST2において、第1出力ポート61の発光信号(つまり、第1DG群のDGの発光信号)をクリアする。次に、ST3において、第1出力ポート61の発光信号(つまり、第1DG群のDGの発光信号)を更新するとともに設定するようなビット制御を第1出力ポート61について実行する。このST2及びST3については、容量内処理で実行される。
次に、ST4において、第2出力ポート62の発光信号(つまり、第2DG群のDGの発光信号)をクリアする。次に、ST5において、第2出力ポート62の発光信号(つまり、第2DG群のDGの発光信号)を更新するとともに設定するようなビット制御を第2出力ポート62について実行する。このST4及びST5については、容量外処理で実行される。
次に、ST6において、第3出力ポート63からの選択信号DGを更新するとともに設定するように第3出力ポート63についてビット制御を実行する。このビット制御により、第3出力ポート63からは更新設定された選択信号が出力される。
また、次の(0.56ms経過後の)信号切替処理が実行されるまで第1出力ポート61からの更新設定された発光信号の出力、第2出力ポート62からの更新設定された発光信号の出力、及び第3出力ポート63からの更新設定された選択信号の出力はそれぞれ継続する。
次に、具体例を用いて図9の処理を説明する。この具体例では、通常状態において、クレジット表示器に「14」を表示し、遊技補助表示器12に「08」を表示し、遊技情報表示器50に「0723」を表示する場合を説明する。ここでは、この場合のうち、クレジット表示器の「14」の表示と、遊技情報表示器50の1ケタ目と2ケタ目の「23」の表示について説明する。尚、実際は、クレジット表示器11、遊技補助表示器12、遊技情報表示器50の他に、遊技状態の状態に応じて状態LED(第1DG群のDG5)も発光する。また、遊技情報表示器50については、セグメントDPを発光させる一方、クレジット表示器11、遊技補助表示器12、及び設定値表示器24では、セグメントDPを発光させない。
まず、クレジット表示器の1ケタ目(第1DG群のDG1)に「4」を表示するとともに、遊技情報表示器の1ケタ目(第2DG群のDG1)に「3」を表示するための処理について説明する。この処理として、まず、第3出力ポート63から選択信号DG1を出力することにより、第1DG群のDG1と、第2DG群のDG1とを、セグメント(発光部)を発光させるDGとして選択する。また、第3出力ポート63から選択信号DG1を出力するためのビット制御は「00000001」となり、該ビット制御が第3出力ポート63について実行される。
第3出力ポート63から選択信号DG1を出力している期間において、第1出力ポート61については、第1DG群のDG1に「4」を表示するための処理、つまり、セグメントB、セグメントC、セグメントF、及びセグメントGを発光させる処理を実行する。これらのセグメントを発光させる処理は、第1出力ポート61から発光信号S1、発光信号S2、発光信号S6、及び発光信号S7を出力し、他の発光信号Sを出力させないようにする。つまり、第1出力ポート61について「01100110」というビット制御を実行する。
また、第3出力ポート63から選択信号DG1を出力している期間において、第2出力ポート62については、第2DG群のDG1に「3」を表示するための処理、つまり、セグメントA、セグメントB、セグメントC、セグメントD、セグメントG、及びセグメントDPを発光させる処理を実行する。これらのセグメントを発光させる処理は、第2出力ポート62から発光信号S10、発光信号S11、発光信号S12、発光信号S13、発光信号S16、及び発光信号S17を出力し、他の発光信号Sを出力させないようにする。つまり、第2出力ポート62について「11001111」というビット制御を実行する。
このように、クレジット表示器11の1ケタ目(第1DG群のDG1)に「4」を表示するとともに、遊技情報表示器50の1ケタ目(第2DG群のDG1)に「3」を表示するための処理として、第1出力ポート61について「01100110」というビット制御を実行し、第2出力ポート62について「11001111」というビット制御を実行し、第3出力ポート63について「00000001」というビット制御を実行する。
このような状態が0.56msの間継続したときに、図9に示す信号切替処理を実行する。ST1において、選択信号DGをクリアする。具体的には、第3出力ポート63に対する「00000001」というビット制御を「0000000」というビット制御に変更する。
次に、ST2において、第1出力ポート61の発光信号をクリアする。具体的には、第1出力ポート61に対する「01100110」というビット制御を「0000000」というビット制御に変更する。
次に、ST3において、第1出力ポート61の発光信号(つまり、第1DG群のDGの発光信号)を更新設定するように、第1出力ポート61についてビット制御を実行する。ここでは、第1DG群のDG2に新たに「1」を表示するように、第1出力ポート61の発光信号を更新設定する処理、つまり、セグメントB、及びセグメントCを発光させる処理を実行する。これらのセグメントを発光させる処理は、第1出力ポート61から発光信号S2、及び発光信号S3を出力し、他の発光信号Sを出力させないようにする。つまり、第1出力ポート61に対するビット制御として、「0000000」から更新して、「00000110」というビット制御を実行する。
次に、ST4において、第2出力ポート62の発光信号をクリアする。具体的には、第2出力ポート62に対する「11001111」というビット制御を「0000000」というビット制御に変更する。
次に、ST5において、第2出力ポート62の発光信号(つまり、第2DG群のDGの発光信号)を更新するとともに設定するように、第2出力ポート62についてビット制御を実行する。ここでは、第2DG群のDG2に、新たに「2」を表示するための処理を実行するための処理、つまり、セグメントA、セグメントB、セグメントD、セグメントE、セグメントG、及びセグメントDPを発光させる処理を実行する。これらのセグメントを発光させる処理は、第2出力ポート62から発光信号S10、発光信号S11、発光信号S13、発光信号S14、発光信号S16、及び発光信号S17を出力し、他の発光信号Sを出力させないようにする。つまり、第2出力ポート62に対するビット制御として、「0000000」から更新して、「11011011」というビット制御を実行する。
次に、ST6において、選択信号DGを更新するとともに設定するように、第3出力ポート63についてビット制御を実行する。ここでは、第3出力ポート63に対するビット制御として、「0000000」から更新して、「00000010」というビット制御を実行する。
このような処理を実行することにより、クレジット表示器11の1ケタ目に「4」を表示し、かつ遊技情報表示器50の1ケタ目に「3」を表示し、0.56ms経過後に実行される信号切替処理により、クレジット表示器11の1ケタ目の「4」の表示は終了するとともに、クレジット表示器11の2ケタ目に「1」が表示される。これとともに、遊技情報表示器50の1ケタ目の「3」の表示は終了するとともに、遊技情報表示器50の2ケタ目に「2」が表示される。
そして、DG信号の切替処理が開始されたときから0.56ms経過時に次の信号切替処理が実行される。該信号切替処理では、第1DG群のDG3(遊技補助表示器12の1ケタ目の7セグ表示器)、及び第2DG群のDG3(遊技情報表示器50の3ケタ目の7セグ表示器)に新たな数値(この場合には、第1DG群のDG3では「8」、第2DG群のDG4では「7」)を表示する。
図5は、選択信号DGの切替を説明するための図である。図10(A)~図10(F)は、それぞれ、第3出力ポート63の出力端子D0~D5からの選択信号DG1~DG5の出力を示したものである。
図10(A)~図10(F)に示すように、メインCPU41aは、選択信号DG1(00000001)→選択信号DG2(00000010)→選択信号DG3(00000100)→選択信号DG4(00001000)→選択信号DG5(00010000)→選択信号DG6(00100000)→選択信号DG1(00000001)→選択信号DG2(00000010)・・・の順序(所定の順序)で、出力する選択信号DGを切り替える。また、1つの選択信号DGが出力される期間は、所定期間であり、本実施例では、0.56msとされる。つまり、メインCPU41aは、0.56ms経過毎に、出力する選択信号DGを切り替える。例えば、選択信号DG1が出力されているときには、第1DG群のDG1及び第2DG群のDG1を選択(指定)していることになる。
尚、図10(A)~図10(F)それぞれにおいて、選択信号を立ち下げる処理は、図9のST1に対応し、選択信号を立ち上げる処理はST6に対応する。
また、メインCPU41aは、第3出力ポート63からの選択信号DGの出力の切替に同期させて、第1出力ポート61からの発光信号Sの出力を切替えるとともに(ST2及びST3)、及び第2出力ポート62からの発光信号Sの出力も切替える(ST4及びST5)。
第3出力ポート63から選択信号DG1~DG4のいずれかが出力されているときには、第1DG群のDGのうちの出力されている選択信号DGに対応するDGが発光可能となるとともに、第2DG群のDGのうちの出力されている選択信号DGに対応するDGが発光可能となる。
また、第3出力ポート63から選択信号DG5、及び選択信号DG6については、第1DG群には、対応するDGとして、DG5及びDG6が存在する。しかしながら、第2DG群には、対応するDGが存在しない。選択信号DG5または選択信号DG6が出力されている場合の第2出力ポート62のビット制御について説明する。選択信号DG5または選択信号DG6が出力されている場合には、第2DG群内のDGのいずれのセグメントも発光させない非発光ビット制御が実行される。この非発光ビット制御は、全てが0となる「00000000」というビット制御である。したがって、選択信号DG5または選択信号DG6が出力されている場合には、第2DG群に含まれるセグメントは消灯していることになる。
また、通常状態では、第1DGのDG6(設定値表示器)は、非発光状態となる。したがって、通常状態においては、第3出力ポート63から信号DG6が出力されている期間では、第1出力ポート61については非発光ビット制御が実行される。
また、設定確認状態及び設定変更状態においては、第1DG群のDG1~DG5は、非発光状態となる。したがって、設定確認状態及び設定変更状態において、第3出力ポート63から信号DG1~DG5が出力されている期間では、第1出力ポート61については非発光ビット制御が実行される。
図9及び図10などで説明したように、発光部を発光させるDGを短時間(0.56ms)毎に切替えることにより、実質上、複数のDGを同時発光させているように見せる手法を、以下では、「ダイナミック発光」ともいう。仮に、ダイナミック発光を実行する構成を採用せずに、全てのDGを同時に発光可能にするには、各DGごと、かつ各発光部ごとに、それぞれ独立した配線を設ける必要がある。しかし、このように設定すると配線数が多くなり、コストが増加し、組立負担も増大する。本実施例では、ダイナミック発光を実行することにより、このような問題を解決できる。
また、本実施例のダイナミック発光を実行することにより、短期間(本実施例では0.56ms)毎に実行される割込み処理である信号切替処理で発光させるDGを順次切り替える。これにより、実質上、複数のDGを同時発光させている状態とほとんど変わりなく(人間の目視では同時発光しているかのように)見せることができる。また、割込み処理ごとに発光させるLEDを異ならせれば、消費電力を抑え、発光部の焼き付きも抑制することができる。さらに、常時発光しているLEDと比較して、点発光を繰り返すことにより、輝度を高くすることができる。
[特定状態について]
次に、特定状態について説明する。特定状態とは、エラー状態及び前述の設定確認状態のうちのいずれかの状態である。エラー状態とは、エラーが検出されている状態である。エラーが発生した場合には、本実施例のスロットマシン1及びパチンコ遊技機などの遊技機は、エラーを検出することが可能である。ここで、エラーは、例えば、遊技機内の装置の故障に基づくエラー、遊技機内の遊技媒体の増減に基づくエラー、遊技者の不正行為に基づくエラーなどを含む。
遊技機内の装置の故障に基づくエラーとは、例えば、該遊技機が備える可動体(役物)が適切に動作しないことにより検出されるエラーである。遊技機内の遊技媒体の増減に基づくエラーとは、例えば、払出される遊技媒体が貯蔵されている貯蔵タンク内の遊技媒体が不足することにより検出されるエラーである。遊技媒体とは、例えば、スロットマシン1では、メダルであり、パチンコ遊技機では、パチンコ玉である。また、スロットマシン1では、該貯蔵タンクは、ホッパーとも呼ばれ、遊技機内の遊技媒体の増減に基づくエラーは、ホッパーエラーとも呼ばれる。
遊技者の不正行為に基づくエラーとは、例えば、遊技媒体不正払出エラーである。遊技媒体不正払出エラーは、遊技媒体が貯蔵されている貯蔵部に対して不正操作を行うことにより不正に遊技媒体を払出させることにより検出されるエラーである。このように、エラー状態とは、エラーが検出されている状態である。
[特定状態に移行したときのタイミングチャート]
次に、図11を用いて、特定状態に移行したときのタイミングチャートを説明する。図11(A)は、特定状態に移行されたことを示す図である。ONは、特定状態に移行されたことを示し、OFFは、特定状態に移行されていないことを示す。図11(B)は、特定状態に移行されたことを報知する特定状態報知処理を示す図である。ONは、特定状態報知処理が実行されたことを示し、OFFは、特定状態報知処理が実行されていないことを示す。図11(C)は、1~3BETLED14~16と、有利区間LED19と、投入要求LED17との発光を示す図である。ONは、1~3BETLED14~16と、有利区間LED19と、投入要求LED17とが発光していることを示し、OFFは、1~3BETLED14~16と、有利区間LED19と、投入要求LED17とが発光していないことを示す。図11(D)は、投入要求LED17と、スタート有効LED18との発光を示す図である。ONは、投入要求LED17と、スタート有効LED18とが発光していることを示し、OFFは、投入要求LED17と、スタート有効LED18とが発光していないことを示す。
図11(B)に示すように、特定状態に移行されたタイミングT1で、特定状態報知処理を実行する。また、図11(C)に示すように、該タイミングT1では、1~3BETLED14~16と、有利区間LED19と、投入要求LED17との発光は維持される。また、図11(D)に示すように、該タイミングT1で、投入要求LED17と、スタート有効LED18とは消灯する。
図11(A)に示すように、タイミングT2で電断が発生し(電力供給が停止し)、タイミングT3で電断が復旧した(電力供給が再開された)とする。図11(B)に示すように、電断が発生したタイミングT2では、特定状態報知処理は終了し、電断が復旧したタイミングT3では、特定状態報知処理は復帰する。図11(C)に示すように、電断が発生したタイミングT2では、1~3BETLED14~16と、有利区間LED19と、投入要求LED17とは消灯し、電断が復旧したタイミングT3では、1~3BETLED14~16と、有利区間LED19と、投入要求LED17とは発光する。また、図11(D)に示すように、タイミングT2及びタイミングT3においても、投入要求LED17と、スタート有効LED18との消灯は維持される。
[遊技機について]
前述した本実施例の技術思想が適用される遊技機は、スロットマシン1に限られず他の遊技機に適用しても良い。例えば、前述の技術思想のうちパチンコ遊技機に適用可能な思想については、パチンコ遊技機に適用しても良い。
例えば、複数のセグメントから構成される7セグ表示器(例えば、特図を表示する表示器)と、それぞれが遊技の状態を報知する複数のLEDとを有するパチンコ遊技機であっても良い。さらに、該複数のLED及び複数のセグメントへの信号及び配線については、例えば、図8に示した態様とする。また、該パチンコ遊技機では、前述のダイナミック発光を実行するようにしても良い。また、該パチンコ遊技機において、特定状態(例えば、エラー状態)に移行したときには、図11に示すタイミングチャートでの処理を実行するようにしても良い。
[作用効果について1]
(1) 図11(C)、及び図11(D)に示すように、投入要求LED17と、スタート有効LED18と、他のLED(例えば、1~3BETLED14~16など)とを含む複数のLEDが発光している状態において、特定状態に移行したときには、投入要求LED17と、スタート有効LED18とは消灯する一方、他のLEDの発光については維持される。
また、図8に示すように、第1出力ポート61において、スタート有効LED18に対応する出力端子D5と、投入要求LED17に対応する出力端子D6とは隣接して設けられている。スタート有効LED18に対応する出力端子とは、スタート有効LED18の発光態様を制御するための発光信号S5を出力する出力端子D5である。また、投入要求LED17に対応する出力端子とは、投入要求LEDの発光態様を制御するための発光信号S6を出力する出力端子D6である。
このように、出力端子D5と出力端子D6とは隣接することから、特定状態に移行されたときの、発光手段の発光の停止処理の処理負担を軽減できる。例えば、特定状態に移行されたときに、第1出力ポート61について実行されるビット制御において、消灯を示すビットである「0」を連続して設定することができる。したがって、特定状態に移行されたときの、発光手段の消灯処理の処理負担を軽減できる。
また、仮に、消灯の対象となるLED(以下、消灯対象LEDともいう。)に対応する出力端子が離れている(隣接していない)構成を採用している遊技機(第1の比較対象の遊技機という。)、例えば、スタート有効LED18に対応する出力端子がD0であり、投入要求LED17に対応する出力端子がD4である場合について説明する。この場合には、特定状態に移行して、かつ選択信号DG5が出力されたときにおいて、D0及びD4をそれぞれ消灯するビット制御を実行した場合には、ノイズが生じる場合がある。該ノイズが生じた場合には、D0に隣接する出力端子、例えば、出力端子D1などにもノイズが生じてしまい、該出力端子D1についてビット反転が発生してしまう可能性がある。
これに対し、スタート有効LED18に対応する出力端子と、投入要求LEDに対応する出力端子とは隣接している(D5とD6)。したがって、出力端子D5と出力端子D6とについて消灯するビット制御を実行して、ノイズが生じた場合であっても、第1の比較対象の遊技機と比較して、該ノイズの影響を受け難くすることができる。
(2) 仮に、特定状態に移行されたときの2つの消灯対象LEDが、それぞれ異なるDGである第1DG、及び第2DGそれぞれに含まれている遊技機(以下、第2の比較対象の遊技機)では、選択信号DGにより第1DGが選択されている場合にも第1出力ポートについて消灯するためのビット制御を行う必要があり、選択信号DGにより第2DGが選択されている場合にも第1出力ポートについて消灯するためのビット制御を行う必要があり、処理が煩雑になってしまう。
これに対し、本実施例では、特定状態に移行されたときの2つの消灯対象LEDは1のDG(DG5)に含まれている。したがって、選択信号DGによりDG5が選択されている場合にのみ、第1出力ポートについて消灯するためのビット制御を行えば良いことから、第2の比較対象の遊技機と比較して、LEDを消灯する処理を簡略化できる。
(3) また、2つの消灯対象LEDは、遊技者による操作が有効である旨を示唆するLED、つまり、投入要求LED17及びスタート有効LED18である。特定状態に移行されたときには、投入要求LED及びスタート有効LEDが消灯する。したがって、特定状態に移行されたときには、遊技者による操作が有効である報知が終了することになることから、遊技者による操作が有効であると誤認させることを防止できる。
(4) 特定状態は、遊技機において異常(エラー)が発生したときに移行される状態(エラー状態)を含む。また、該エラー状態は、遊技を進行させない状態である。したがって、遊技機において異常が発生したときに、特定状態に移行することから、遊技を進行させないようにすることができる。
(5) また、特定状態に移行されたときでも、発光維持の対象となるLED(以下、発光維持対象LEDともいう。)は、1~3BETLED14~16、リプレイ中LED20、有利区間LED19である。また、該1~3BETLED14~16、リプレイ中LED20、有利区間LED19それぞれに対応する出力端子D0~D4は隣接している(図8参照)。
これにより、特定状態に移行されたときに、第1出力ポート61について実行されるビット制御において、発光を維持するビットを示す「1」を連続して設定することができる。したがって、特定状態に移行されたときの、発光手段の発光の維持処理の処理負担を軽減できる。
仮に、特定状態に移行したときに、消灯させるLEDに対応する出力端子が、発光を維持する2つのLEDそれぞれに対応する2つの出力端子には挟まれている構成、例えば、消灯させるLEDに対応する出力端子がD1であり、発光を維持する2つのLEDそれぞれに対応する2つの出力端子がD0及びD2である構成を採用した遊技機(以下、第3の比較対象の遊技機という。)について説明する。
この遊技機において、特定状態に移行された場合には、D0及びD2については発光を維持するビット制御、つまり、「1」を設定し、D1については消灯するビット制御、つまり、「0」を設定するビット制御を実行することになる。そうすると、該ビット制御の場合に、例えば、ノイズの発生によるビット反転により、D1について、「1」を設定するビット制御が実行されてしまうことから、本来消灯すべきLEDの発光が維持してしまう場合がある。
これに対し、本実施例では、発光を維持する2つのLEDそれぞれに対応する2以上の出力端子は隣接している。したがって、ノイズが発生したとしても、例えば、本来消灯すべきLEDの発光が維持されてしまうことを、第3の比較対象の遊技機と比較して、生じ難くすることができる。
また、図8の第1出力ポート61に示すように、発光維持対象LEDに対応する出力端子D0~D4はそれぞれ隣接している1の端子群であり、消灯対象LEDに対応する出力端子D5と、出力端子D6ともそれぞれ隣接している1の端子群であるといえる。
(6) また、図11(C)に示すように、特定状態に移行されたタイミングT1において、有利区間LED19の発光は維持される。したがって、特定状態に移行されたとしても有利区間に移行されていることを遊技者に示唆できる。
(7) また、図8に示すように、第1出力ポート61は、未使用出力端子である出力端子D7を有する。また、未使用出力端子D7は、消灯対象LEDである投入要求LEDに対応する出力端子D6と隣接している。また、未使用出力端子D7については、消灯させるビット制御、つまり「0」を設定する。したがって、特定状態に移行されたときには、本来、消灯させるビットである「0」を設定すべき出力端子D6について、誤作動などにより、「1」が設定されてしまうことを低減できる。
(8) 有利区間に移行されているときには、有利区間LED19が発光する。図11(B)及び図11(C)に示すように、有利区間に移行されているとき、つまり、有利区間LED19が発光しているときに、特定状態に移行されたときには、特定状態の報知を実行するとともに、有利区間LED19の発光は継続する。したがって、有利区間LED19の発光中に特定状態に移行したとしても、特定状態に移行したことを店員及び遊技者などに認識させることができるとともに、有利区間であることを遊技者に認識させることができる。
(9) また、図11(A)~(C)に示すように、特定状態に移行されているときに、電断が発生したタイミングT2では特定状態報知処理を終了し、該電断が復旧したタイミングT3で該終了した特定状態報知処理を再開する。また、有利区間LED19の発光中に電断が発生したときに有利区間LED19を消灯し、該電断が復旧したときに該終了した有利区間LED19の発光を再開する。したがって、特定状態であるときに電断が発生したとしても、電断が復旧したときには、該特定状態であることを店員及び遊技者などに認識させることができる。また、有利区間に移行されているときに電断が発生したとしても、電断が復旧したときには、該有利区間であることを遊技者に認識させることができる。
(10) 仮に、1のDGの発光時間が短くなってしまうと、該1のDGが発光したとしても、該発光による輝度が低くなることから、遊技者などからは暗く見えてしまう。そうすると、DGで報知している情報を遊技者などは認識し難くなってしまう。これに対し、本実施例では、図8に示すように、発光部を、第1DG群と第2DG群とに分ける。したがって、該第1DG群に含まれる発光部、及び第2DG群に含まれる発光部それぞれの発光時間を確保することができる。よって、1のDGの発光による輝度を担保できる。また、DGをDG群に分ける構成を採用していることにより、例えば、遊技機の改良などにより、DGが増加してしまったとしても、該増加したDGの発光による輝度を担保できる。さらに、第1DG群の数は6個(DG1~DG6)であり、第2DG群の数は4個(DG1~DG4)であるように、第1DG群の数と、第2DG群の数とが異なる場合であっても、第1DG群と第2DG群とで選択信号DG1~選択信号DG4とを共通化できる。換言すれば、第1DG群のDG1~DG4のいずれかと、第2DG群のDG1~DG4のいずれかとを共通の選択信号により選択できる。したがって、遊技機の改良などにより、DGが増加してしまったとしても、選択信号の数が増加し過ぎてしまうことを防止できる。
(11) 図8の第1DG群に含まれる発光部は、クレジット表示器を構成する2つの7セグ表示器それぞれを構成するセグメント、遊技補助表示器を構成する2つの7セグ表示器それぞれを構成するセグメント、及び状態LEDを含む。つまり、第1DG群に含まれる発光部は、遊技の進行に応じて(遊技の進行が特定可能となるように)発光状態を更新する発光部である。
一方、第2DG群に含まれる発光部は、遊技情報表示器を構成する4つの7セグ表示器それぞれを構成する発光部(セグメント)を含む。つまり、第2DG群に含まれる発光部は、第1DG群に含まれる発光部とは異なる発光部である。換言すれば、遊技の進行に応じて(遊技の進行が特定可能となるように)発光状態を更新する発光部ではない。
したがって、発光状態が遊技の進行に応じて更新するか否かにより、第1DG群と第2DG群とは分けられている。したがって、メインCPU41aのビット制御の処理負担を軽減できる。
(12) また、第1DG群と第2DG群とで共通化されていない選択信号DGである、選択信号DG5または選択信号DG6が出力されている場合には、第2DG群内のDGのいずれのセグメントも発光させない非発光ビット制御が実行される。したがって、発光すべきではない第2DG群に含まれる発光部を誤って発光させることを防止できる。
また、状態によっては、非発光とされるDGが存在する。例えば、通常状態であるときには、第1DG群のDG6は非発光となる。該非発光となるDG6についても、第1出力ポート61について非発光ビット制御が実行される。このように、非発光ビット制御は、選択信号DG5または選択信号DG6が出力されている場合における第2DG群のDGに対するビット制御でも実行され、状態によって非発光とされるDGに対するビット制御でも実行される。したがって処理を共通化できることから、処理負担を軽減できる。
(13) また、図9で説明した信号切替処理に示したように、まず、選択信号DGをクリアする選択信号DGクリア処理(ST1)を実行する。該選択信号DGクリア処理が終了した後に、第1出力ポートの発光信号と第2出力ポートの発光信号とを更新する(ST3、ST5)。その後、選択信号DGを更新設定する(ST6)。このような構成によれば、選択信号DGをクリアする選択信号DGクリア処理などの実行により、選択するDGの誤りなどに起因する誤発光が実行されてしまうことを防止できる。
(14) また、第1出力ポートの発光信号を更新設定する前のST2において第1出力ポートの発光信号をクリアする。また、第2出力ポートの発光信号を更新設定する前のST4において第2出力ポートの発光信号をクリアする。このような構成によれば、第1出力ポートの発光信号、及び第2出力ポートの発光信号をクリアする発光信号クリア処理などの実行により、選択されたDGに含まれる発光部が誤発光されてしまうことを防止できる。
また、選択信号DG5または選択信号DG6が出力されているときであっても、選択信号DG1~選択信号DG4のいずれかが出力されているときと同様に、第2出力ポート62の発光信号のクリア処理(ST4)と、第2出力ポート62の発光信号の更新設定処理(ST5)とは実行される。したがって、選択信号DGの種類に関わらず、信号切替処理を共通化することができる。
(15) また、図8に示すように、第1出力ポート61の8つの出力端子のうち、出力端子D7は未使用出力端子とされている。また、第1DG群に含まれる全てのDGにおいて、未使用出力端子である出力端子D7に対応する発光部は、いずれも未使用とされている。該未使用出力端子D7と、該出力端子D7に対応する発光部とは信号線が接続されていない。換言すれば、第1出力ポート61の8個の出力端子のうち未使用出力端子D7は、いずれのDG(第1DG群のDG1~DG6)においても対応する発光部が設けられていない。したがって、第1DG群に含まれる全ての発光部の発光態様を適切に制御できつつ、第1出力ポート61の出力端子D7から、第1DG群に含まれる各DGそれぞれに対する配線を不要とすることができる。したがって、配線パターンの簡素化を図ることができる。
(16) また、第1出力ポート61は遊技制御基板40に搭載され、第1DG群に含まれるDG1~DG5は表示基板に搭載され、第1DG群に含まれるDG6は中継基板に搭載される。つまり、遊技制御基板40に搭載されている第1出力ポート61は、未使用出力端子D7を含み、該未使用出力端子D7は、表示基板及び中継基板に搭載されているDG1~DG6のいずれのDGにおいても対応する発光部が設けられていない。したがって、遊技制御基板40に搭載されている未使用出力端子D7から、該複数のDGそれぞれに含まれる発光部への配線パターンを不要とすることができる。よって、遊技制御基板40から表示基板への配線パターンを簡略化できるとともに、遊技制御基板40ら中継基板への配線パターンも簡素化を図ることができる。
(17) また、第1DG群のDG1~DG4、DG6はそれぞれ数を表示するためのDG(7セグ表示器)である。また、第1DG群のDG5は、該DG5を構成する複数のLEDそれぞれが異なる遊技情報を表示するためのDGである。このように、DGの役割を明確にできることから、メインCPU41aは、役割に応じて、発光部の発光態様を制御できる。
(18) また、第1出力ポート61の出力端子のうち、使用される出力端子D0~D6については、発光させる発光部に応じたビット(0または1)が設定される。また、選択信号DGによりDG1~DG6のうちのいずれのDGが選択されているかに関わらず、第1出力ポート61の未使用出力端子D7に対するビット制御は、発光させないビットである「0」が、設定される。このように、未使用出力端子も含めて、8個全ての出力端子D0~D7から出力する発光信号Sを生成する。したがって、未使用出力端子からの信号を生成しない一方未使用出力端子以外の出力端子から出力する発光信号Sを生成する遊技機と比較して、発光信号Sの生成処理を簡素にできる。
(19) また、未使用出力端子D7は、8個の出力端子の端側に位置する出力端子である。したがって、配線パターンを不要とする未使用出力端子D7が端側に位置することから、配線パターンを簡素化できる。また、作成した8ケタのビット信号をシフトさせつつ検知する検知処理を実行し、8ケタ目のビットを「0」にすることができることから、プログラム上での扱いを容易にできる。
(20) また、図8に示すように、第1DG群のDGは全て、未使用となっている発光部が存在する一方、第2DG群のDGは全て、未使用となっている発光部が存在しない。このように、本実施例では、未使用となっている発光部が存在するか否かで、DG群を分けている、つまり、出力ポートを分けている。したがって、第1出力ポート61へのビット制御は、出力端子D7については常に「0」を設定する一方、第2出力ポート62へのビット制御は、出力端子D7については常に「1」を設定する。したがって、第1出力ポート61及び第2出力ポートのいずれにおいても出力端子D7は設定されるビット数を固定することができる。したがって、第1出力ポート61へのビット制御、及び第2出力ポート62へのビット制御の負担を軽減できる。
(21) また、第1出力ポート61への処理は、容量内処理において実行され、第2出力ポート62への処理は、容量外処理において実行される。このように、出力ポートに応じて容量内処理と、容量外処理とを分けることができることから、1の出力ポートについて容量内処理と、容量外処理とが混在している遊技機と比較して、処理負担を軽減できる。
(22) 図9の処理において、出力ポートの発光信号のクリア処理をまとめて実行し、その後、出力ポートの発光信号の更新設定処理をまとめて実行するフローチャートにする、つまり、ST1→ST2→ST4→ST3→ST5→ST6とする遊技機(第4の比較対象の遊技機)を構成することも考えられる。しかしながら、この構成を採用すると、容量内処理(ST2)→容量外処理(ST4)→容量内処理(ST3)→容量外処理(ST5)という処理の流れになる。つまり、容量内処理と容量外処理とを交互に実行しなければならなくなってしまうことから処理が煩雑になってしまう。
これに対し、本実施例では、ST2及びST3を容量内処理で実行し、ST4及びST5を容量外処理で実行することから、第4の比較対象の遊技機と比較して、処理を簡素にすることができる。
以上、本発明における主な実施例を説明してきたが、本発明は、上述の実施例に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な上述の実施例の変形例について説明する。
(1) 図12は、図11で説明したタイミングチャートの変形例を示した図である。図11と図12とで異なる点は、有利区間の報知を、メイン制御部41(メイン側)と、サブ制御部91(サブ側)との双方で実行可能とした点である。図12(E)に示すように、メイン制御部41(メイン側)で行う有利区間の報知を「メイン側有利区間報知」といい、サブ制御部91(サブ側)で行う有利区間の報知を「サブ側有利区間報知」という。
メイン側有利区間報知は、有利区間LED19を用いた報知であり、例えば、有利区間に移行されているときに、有利区間LED19を発光させる。サブ側有利区間報知は、液晶表示器51を用いた報知であり、例えば、有利区間に移行されているときに、液晶表示器51に有利区間に移行されている旨を特定可能な情報を表示する。
また、表示領域は、液晶表示器51の方が有利区間LED19よりも大きい。したがって、サブ側有利区間報知の方が、メイン側有利区間報知よりも目立つ態様で、有利区間報知を実行できる。
本変形例では、図12(E)及び図12(F)に示すように、特定状態に移行したタイミングT1において、遊技者に対してあまり目立たないメイン側有利区間報知を終了する一方、遊技者に対して目立つサブ側有利区間報知は維持する。このような構成によれば、特定状態に移行したとしても、維持されたサブ側有利区間報知により有利区間に移行されていることを遊技者に認識させることができる。
また、図12の変形例として、特定状態に移行したタイミングT1において、遊技者に対して目立つサブ側有利区間報知を終了する一方、遊技者に対してあまり目立たないメイン側有利区間報知を維持するようにしても良い。このような構成によれば、あまり目立たないメイン側有利区間報知が維持されることから、一応は、有利区間に移行されていることを遊技者に認識させることができる。さらに、遊技者に対して目立つサブ側有利区間報知が終了することから、特定状態の報知(図12(B))を目立たせることができるようになる。したがって、遊技者及び遊技店の店員に対して、特定状態に移行されたことを認識させ易くすることができる。
(2) また、本実施例では、図9の信号切替処理において、選択信号DG及び発光信号Sをクリアする処理とは、8ビット分の「0」を設定する処理であるとして説明した。しかしながら、選択信号DG及び発光信号Sをクリアする処理とは、選択信号DG及び発光信号Sの出力を停止する処理としても良い。
(3) 本実施例では、第1DG群に含まれるDGの数と、第2DG群に含まれるDGの数とは異なるとして説明した。しかしながら、第1DG群に含まれるDGの数と、第2DG群に含まれるDGの数とは同一としても良い。このような構成であっても、第1DG群と第2DG群とで、選択信号DGを共通化できるという有利な効果を奏する。
(4) また、本実施例では、有利区間に移行されていることを報知するLEDとして有利区間LED19を例示した。しかしながら、有利区間として複数種類の有利区間のいずれかに移行可能であり、かつ、該種類に応じたLEDを備えるようにしても良い。例えば、有利区間として、CZ(チャンスゾーン)と、AT(アシストタイム)とが存在するようにしても良い。例えば、有利区間LEDとして、CZに移行されていることを報知するCZランプと、ATに移行されていることを報知するATランプとを備えるようにしても良い。
(5) 図8の例では、第1DG群に含まれる全てのDGについて、8個の発光部のうち1個が未使用とされている。しかしながら、第1DG群に含まれる全てのDGのうち少なくとも1のDGについて未使用となるDGが2以上含まれるようにしても良い。このような構成であっても、本実施例と同様の効果を奏する。
(6) 図9の例では、図11(D)に示すように、消灯対象LEDは、2個であるとして説明した。しかしながら、消灯対象LEDは、3個以上としても良い。この場合には、該3個以上の消灯対象LEDに対応する出力端子はそれぞれ隣接していることが好ましい。このような構成であっても、本実施例と同様の効果を奏する。
(7) 本実施例では、図8の第1DG群のDG5に示すように、所定の事象、つまり、設定された賭数、リプレイ中であること、有利区間であること、スタート操作が有効であること、メダル投入が可能であることは全て、LEDの発光により報知するとして説明した。しかしながら、該所定の事象のうち少なくとも1つの事象については、LEDの発光とともに、または、LEDの発光に替えて、他の手段を用いて報知するようにしても良い。他の手段とは、例えば、所定情報を表示可能な液晶表示器51と、所定音を出力可能な音出力手段のうち少なくとも1つである。
(8) 本実施例では、出力ポートが有する出力端子から発光信号を出力することにより、該出力端子に対応する発光部を発光させ、該出力端子から発光信号を出力しないことにより、該出力端子に対応する発光部を発光させないとして説明した。しかしながら、他の制御により、発光部の発光及び非発光の切替を行うようにしても良い。例えば、出力ポートが有する出力端子から非発光信号を出力しないことにより、該出力端子に対応する発光部を発光させ、該出力端子から非発光信号を出力することにより、該出力端子に対応する発光部を発光させないようにしても良い。
(9) 本実施例の複数の発光部は全て、発光するか消灯するかのいずれかであるとして説明した。しかしながら、複数の発光部のうち少なくとも1つの発光部の発光態様の種類は、2以上であるとしても良い。例えば、複数の発光部のうち少なくとも1つの発光部は、複数色のうちいずれの色にも発光可能としても良い。例えば、該発光部は、赤色に発光可能としてもよく、青色に発光可能としても良い。この場合には、該発光部の発光態様を指定する発光信号は、発光色を指定する信号としても良い。
今回開示された実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上述した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
[作用効果について2]
従来の遊技機として、ゲームが行われた結果、小役の入賞が発生して所定枚数のメダルの払出が行われる場合に、払出されるメダルの枚数(払出枚数)を払出表示部に表示させ、その後、次のゲームを開始させるためのBET操作が行われることなく、予め定められた所定時間が経過することで、払出表示部の表示を「0」に制御して、払出枚数の表示を終了させる構成ものがある。
このような構成の遊技機では、ゲームの終了時にメダルの払出枚数を払出表示部に表示させた後、終了条件として、BET操作が行われること、またはBET操作が行われることなく所定時間が経過することが成立することにより、払出枚数の表示を終了させるように制御することで、ゲームの状況にかかわらず、一律に同一の終了条件が成立することで、払出枚数の表示を終了させる構成である。
これに対して、本実施例の遊技機であるスロットマシン1は、入賞の発生により払い出されたメダルの払出枚数等が表示される遊技補助表示器12等の表示器類と、これらの表示器類の制御を行うメイン制御部41と、を備え、メイン制御部41は、遊技が終了されたときに、遊技補助表示器12に遊技に関する情報としてメダルの払出枚数の表示させる制御を開始させることで、遊技が終了された後、遊技補助表示器12を用いて払出枚数を報知させることが可能な構成である。そして、メイン制御部41は、所定状態としてBBにおける最後の遊技が終了された後、遊技補助表示器12により遊技に関する情報としてメダルの払出枚数を報知させている場合に、第1条件としてBBの制御が終了されることが成立することで、遊技補助表示器12による遊技に関する情報の報知を終了させる。また、メイン制御部41は、所定状態であるBBにおける最後の遊技とは異なる所定遊技(BBに制御されていない通常状態における遊技やBBにおける最後の遊技以外の遊技)が終了された後、遊技補助表示器12に遊技に関する情報としてメダルの払出枚数を報知させている場合に、第1条件とは異なる第2条件(遊技を開始させるためのスタートスイッチ7の有効な操作が行われること)が成立することで、遊技補助表示器12による遊技に関する情報の報知を終了させる構成である。
この構成によれば、スロットマシン1は、遊技が終了された後、遊技に関する情報としてメダルの払出枚数を遊技補助表示器12により報知させることが可能であり、所定状態としてのBBにおける最後の遊技では、その遊技の終了後、第1条件(BBの制御が終了されること)が成立することで、遊技補助表示器12による遊技に関する情報の報知が終了される一方、BBにおける最後の遊技とは異なる所定遊技(BBに制御されていない通常状態における遊技やBBにおける最後の遊技以外の遊技)では、その所定遊技の終了後、第2条件(遊技を開始させるためのスタートスイッチ7の有効な操作が行われること)が成立することで、遊技補助表示器12による遊技に関する情報の報知が終了されるので、遊技補助表示器12による報知が終了されたタイミングの違いによって、所定状態であるBBにおける最後の遊技であるか、所定遊技であるかを特定させることができる。
また、本実施例のスロットマシン1は、設定されている賭数を点灯により報知する1~3BETLED14~16などのLED類と、これらのLED類の制御を行うメイン制御部41と、を備え、メイン制御部41は、遊技が開始される前において、メダル投入部4からのメダルの投入またはMAXBETスイッチ6の操作が行われて賭数が設定されたときに、賭数に応じた1~3BETLED14~16の点灯を開始させ、当該遊技の終了以後も1~3BETLED14~16の点灯を継続させることで、遊技が終了された後、1~3BETLED14~16を用いて設定されている賭数を報知させることが可能な構成である。そして、メイン制御部41は、所定状態としてBBにおける最後の遊技が終了された後、1~3BETLED14~16により遊技に関する情報として設定されている賭数を報知させている場合に、第1条件としてBBの制御が終了されることが成立することで、1~3BETLED14~16による遊技に関する情報の報知を終了させる。また、メイン制御部41は、所定状態であるBBにおける最後の遊技とは異なる所定遊技(BBに制御されていない通常状態における遊技やBBにおける最後の遊技以外の遊技)が終了された後、1~3BETLED14~16によりに遊技に関する情報として設定されている賭数を報知させている場合に、第1条件とは異なる第2条件(メダル投入部4よりメダルが投入されることまたはMAXBETスイッチ6が操作される)が成立することで、1~3BETLED14~16による遊技に関する情報の報知を終了させる構成である。
この構成によれば、スロットマシン1は、遊技が終了された後、遊技に関する情報として設定されている賭数を1~3BETLED14~16により報知させることが可能であり、所定状態としてのBBにおける最後の遊技では、その遊技の終了後、第1条件(BBの制御が終了されること)が成立することで、1~3BETLED14~16による遊技に関する情報の報知が終了される一方、BBにおける最後の遊技とは異なる所定遊技(BBに制御されていない通常状態における遊技やBBにおける最後の遊技以外の遊技)では、その所定遊技の終了後、第2条件(遊技者の所定操作により新たな賭数が設定されること)が成立することで、1~3BETLED14~16による遊技に関する情報の報知が終了されるので、1~3BETLED14~16による報知が終了されたタイミングの違いによって、所定状態であるBBにおける最後の遊技であるか、所定遊技であるかを特定させることができる。
尚、本実施例では、スロットマシン1は、所定状態としてBBに制御可能な構成であり、BBにおける最後の遊技とは異なる所定遊技、すなわちBBに制御されていない通常状態のすべての遊技、及びBBにおける最後の遊技以外のすべての遊技について、遊技が終了された後、遊技に関する情報(メダルの払出枚数、設定されている賭数)を報知させている場合に、第2条件(遊技者により所定操作が行われること)が成立することで、遊技に関する情報の報知を終了させる構成であるが、BBに制御されていない通常状態のすべての遊技、及びBBにおける最後の遊技以外のすべての遊技のうちいの一部遊技、例えば、BBにおける最後の遊技以外のすべての遊技や、BBにおける最後の遊技の1つ前の遊技等について、その遊技が終了された後、遊技に関する情報を報知させている場合に、第2条件が成立することで、遊技に関する情報の報知を終了させる構成でも良い。このような構成でも、本実施例と同様に、遊技補助表示器12や1~3BETLED14~16による報知が終了されたタイミングの違いによって、所定状態における最後の遊技であるか、所定遊技であるかを特定させることができる。
また、本実施例では、スロットマシン1は、所定状態としてBBに制御可能な構成であるが、所定状態としてBB以外の遊技者にとって有利な状態、例えば、RBや、有利区間、通常の状態よりも有利区間抽選に当選し易く制御される状態(チャンスゾーン(CZ)等)、通常の状態よりも内部抽選にて再遊技役の当選確率が高まる状態(RT)等を適用する構成でも良い。
また、本実施例では、BBにおける最後の遊技と異なる所定遊技の終了時には、遊技終了時初期化処理を行って、遊技補助表示器12の出力バッファに設定される表示用データを作成する基となる払出枚数に関するデータが記憶されているRAM41cの所定領域を初期化し、その後、規定数の賭数が設定されている状態でスタートスイッチ7が操作されたときに、遊技補助表示器12の出力バッファが設定されているRAM41cの所定領域を初期化することで、遊技補助表示器12における払出枚数の報知を終了させる構成であるとともに、BBにおける最後の遊技の終了時には、遊技終了時初期化処理を行って、払出枚数に関するデータが記憶されているRAM41cの所定領域を初期化し、その後、BB終了時初期化処理を行って、初期化テーブルに基づいて遊技補助表示器12の出力バッファが設定されているRAM41cの所定領域を初期化することで、遊技補助表示器12における払出枚数の報知を終了させる構成、すなわち、表示用データを作成する基となる払出枚数に関するデータと、遊技補助表示器12の出力バッファに設定される表示用データとを異なるタイミングで初期化する構成であるが、払出枚数に関するデータと表示用データとを同じタイミングで初期化して、遊技補助表示器12における払出枚数の報知を終了させる構成でも良い。
また、本実施例では、BBにおける最後の遊技と異なる所定遊技及びBBにおける最後の遊技の終了時に、1~3BETLED14~16により設定されている賭数の報知を終了させる際にも、遊技補助表示器12による払出枚数の報知を終了させる際と同様に、1~3BETLED14~16の出力バッファに設定される表示用データを作成する基となる設定されている賭数に関するデータと、1~3BETLED14~16の出力バッファに設定される表示用データとを異なるタイミングで初期化する構成であるが、設定されている賭数に関するデータと表示用データとを同じタイミングで初期化して、1~3BETLED14~16における設定されている賭数の報知を終了させる構成でも良い。
本実施例のスロットマシン1のメイン制御部41は、遊技の終了時に小役の入賞が発生することで、予め定められた所定の払出枚数のメダルを払い出すことが可能であり、遊技が終了されたときに、小役の入賞が発生している場合に、遊技補助表示器12に遊技に関する情報として小役の入賞に伴い払出されるメダルの払出枚数を遊技補助表示器12に表示させて報知することが可能な構成であり、遊技に関する情報として、小役の入賞に伴い払出されるメダルの払出枚数を遊技補助表示器12により報知する構成である。
この構成によれば、メイン制御部41は、遊技が終了された際に、遊技補助表示器12により遊技に関する情報として当該遊技において払出されたメダルの払出枚数を報知させることが可能であるので、遊技の結果として払出されるメダルの払出枚数の遊技者等に認識させることができる。
本実施例のスロットマシン1は、遊技者が遊技を開始する際に操作するスタートスイッチ7を備え、所定状態であるBBにおける最後の遊技とは異なる所定遊技(BBに制御されていない通常状態における遊技やBBにおける最後の遊技以外の遊技)が終了された後、遊技補助表示器12に遊技に関する情報としてメダルの払出枚数を報知させている場合に、第2条件として、規定数の賭数が設定されている状態で、スタートスイッチ7が操作されること、すなわち遊技を開始させるためのスタートスイッチ7の有効な操作が行われることが成立することで、遊技補助表示器12による遊技に関する情報の報知を終了させる構成である。
この構成によれば、所定遊技が終了された後、遊技補助表示器12により遊技に関する情報としてメダルの払出枚数を報知している場合に、スタートスイッチ7が操作されるまで、遊技補助表示器12による遊技に関する情報の報知を継続させることができ、スタートスイッチ7の操作により第2条件が成立することで当該報知を終了させるので、スタートスイッチ7の操作により報知が終了されたことを遊技者に認識させることができる。
また、本実施例のスロットマシン1は、遊技者が遊技を開始する際に賭数を設定するために操作するMAXBETスイッチ6を備え、所定状態であるBBにおける最後の遊技とは異なる所定遊技(BBに制御されていない通常状態における遊技やBBにおける最後の遊技以外の遊技)が終了された後、1~3BETLED14~16に遊技に関する情報として設定されている賭数を報知させている場合に、第2条件として、MAXBETスイッチ6が操作されること、すなわち遊技者による所定操作により次の遊技を開始するための新たな賭数が設定されることが成立することで、1~3BETLED14~16による遊技に関する情報の報知を終了させる構成である。
この構成によれば、所定遊技が終了された後、1~3BETLED14~16により遊技に関する情報として設定されている賭数を報知している場合に、MAXBETスイッチ6が操作されるまで、1~3BETLED14~16による遊技に関する情報の報知を継続させることができ、MAXBETスイッチ6の操作により第2条件が成立することで当該報知を終了させるので、MAXBETスイッチ6の操作により報知が終了されたことを遊技者に認識させることができる。
また、本実施例のスロットマシン1は、遊技者がメダル投入部4から投入したメダルを検出する投入メダルセンサ31a~31cを備え、所定状態であるBBにおける最後の遊技とは異なる所定遊技(BBに制御されていない通常状態における遊技やBBにおける最後の遊技以外の遊技)が終了された後、1~3BETLED14~16に遊技に関する情報として設定されている賭数を報知させている場合に、第2条件として、投入メダルセンサ31a~31cによりメダルが検出されること、すなわち遊技者がメダル投入部4からメダルを投入して賭数を設定する賭数設定操作が行われることが成立することで、1~3BETLED14~16による遊技に関する情報の報知を終了させる構成である。
この構成によれば、所定遊技が終了された後、1~3BETLED14~16により遊技に関する情報として設定されている賭数を報知している場合に、遊技者によるメダルの投入による賭数設定操作が行われるまで、1~3BETLED14~16による遊技に関する情報の報知を継続させることができ、メダルの投入による賭数設定操作により第2条件が成立することで当該報知を終了させるので、当該賭数設定操作により報知が終了されたことを遊技者に認識させることができる。
本実施例のスロットマシン1は、データを記憶可能な記憶領域を有するRAM41cと、RAM41cにおける記憶領域を初期化可能なメイン制御部41と、を備え、メイン制御部41は、所定遊技の終了時とBBにおける最後の遊技の終了時に、それぞれRAM41cの所定領域を初期化する構成であり、RAM41cの記憶領域のうち所定遊技の終了時に初期化される領域と、BBにおける最後の遊技の終了時に初期化される領域と、が異なる構成である。
この特徴によれば、BBにおける最後の遊技の終了時であるか、所定遊技の終了時であるか、に応じて適切な領域を初期化することができる。
本実施例のスロットマシン1のメイン制御部41は、RAM41cの所定領域に記憶されている払出枚数データに基づいて、遊技補助表示器12のビット制御用データを当該遊技補助表示器12の表示用バッファに設定することで、遊技に関する情報としてメダルの払出枚数を遊技補助表示器12に報知させることが可能であるとともに、メイン制御部41は、所定遊技の終了時とBBにおける最後の遊技の終了時に、それぞれRAM41cの所定領域を初期化することが可能であり、BBにおける最後の遊技の終了時におけるRAM41cの初期化では、予め定められた初期化テーブルに基づいてRAM41cの所定領域を初期化する構成であり、初期化テーブルに基づいて初期化されるRAM41cの領域に、遊技補助表示器12により遊技に関する情報としてメダルの払出枚数を報知させるためのデータである払出枚数データ及びビット制御データを記憶する領域が含まれる構成である。
この構成によれば、メイン制御部41によりBBにおける最後の遊技の終了時の初期化を行うことで、遊技補助表示器12による遊技に関する情報の報知も終了させることができる。
また、本実施例のスロットマシン1のメイン制御部41は、RAM41cの所定領域に記憶されている賭数データに基づいて、1~3BETLED14~16のビット制御用データを当該1~3BETLED14~16の表示用バッファに設定することで、遊技に関する情報として設定されている賭数を1~3BETLED14~16により報知させることが可能であるとともに、メイン制御部41は、所定遊技の終了時とBBにおける最後の遊技の終了時に、それぞれRAM41cの所定領域を初期化することが可能であり、BBにおける最後の遊技の終了時におけるRAM41cの初期化では、予め定められた初期化テーブルに基づいてRAM41cの所定領域を初期化する構成であり、初期化テーブルに基づいて初期化されるRAM41cの領域に、1~3BETLED14~16により遊技に関する情報として設定されている賭数を報知させるためのデータである賭数データ及びビット制御データを記憶する領域が含まれる構成である。
この構成によれば、メイン制御部41によりBBにおける最後の遊技の終了時の初期化を行うことで、1~3BETLED14~16による遊技に関する情報の報知も終了させることができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれることは言うまでもない。
前記実施例では、本発明を遊技用価値としてメダル並びにクレジットを用いて賭数が設定されるスロットマシンに適用した例について説明したが、遊技用価値として遊技球を用いて賭数を設定するスロットマシンや、遊技用価値としてクレジットのみを使用して賭数を設定する完全クレジット式のスロットマシンに適用しても良い。遊技球を遊技用価値として用いる場合は、例えば、メダル1枚分を遊技球5個分に対応させることができ、前記実施例で賭数として3を設定する場合は、15個の遊技球を用いて賭数を設定するものに相当する。
さらに、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のうちいずれか1種類のみを用いるものに限定されるものではなく、例えば、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値を併用できるものであっても良い。すなわち、メダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれを用いても賭数を設定してゲームを行うことが可能であり、かつ入賞の発生によってメダル及び遊技球等の複数種類の遊技用価値のいずれをも払い出し得るスロットマシンを適用しても良い。
また、前記実施例及び変形例では、本発明が遊技機の一例であるスロットマシン1に適用された例が示されていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、遊技領域に遊技球を発射することにより遊技を行うパチンコ遊技機等の遊技機においても適用可能である。