JP7024530B2 - 核酸収集部材 - Google Patents

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本発明は、核酸収集部材に関する。
生体分子として、デオキシリボ核酸(DNA)やリボ核酸(RNA)が知られている。DNAやRNAは、それぞれDNA分解酵素(デオキシリボヌクレアーゼ、DNase)及びRNA分解酵素(リボヌクレアーゼ、RNase)により分解される。これらの中でも、RNaseはあらゆる生物に広く存在し非常に安定なタンパク質であることから、RNAを保存、抽出する際には注意が必要である。
そのため、例えば、RNaseを含む分解酵素を阻害する化学物質を用いて保存する方法や、保存された試料から複数回の遠心分離と固相吸着により抽出・精製する方法が知られている。
また、核酸(DNAやRNA)を安定化試薬から精製する目的で、精製するためのいくつかの組成物と固相吸着への吸着による核酸精製方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
本発明は、標的とする有核細胞内核酸を保存し、抽出する際には細胞を濃縮することで対象とする核酸を安定かつ短時間に純度高く回収することができる核酸収集部材を提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明の核酸収集部材は、試料中の核酸分解酵素を不活化する核酸安定化試薬と、前記試料中の有核細胞を分離する分離手段と、を有する。
本発明によると、標的とする有核細胞内核酸を保存し、抽出する際には細胞を濃縮することで対象とする核酸を安定かつ短時間に純度高く回収することができる。
図1は、本発明の核酸収集部材の一例を示す概略図である。 図2は、本発明の核酸収集部材を用いて試料中の標的となる有核細胞を濃縮する方法の一例を説明する図である。 図3Aは、核酸安定化試薬を加えた血液を示す写真である。 図3Bは、図3Aの拡大写真である。 図4は、核酸安定化試薬を加えた血液をフィルタ上に添加し、1回目の遠心後のフロースルーを示す写真である。 図5は、滅菌水を加えて2回目の遠心後のフロースルーを示す写真である。 図6Aは、2回目の遠心後にフィルタ上に残った細胞を示す写真である。 図6Bは、図6Aの拡大写真である。
(核酸収集部材)
本発明の核酸収集部材は、試料中の核酸分解酵素を不活化する核酸安定化試薬と、前記試料中の有核細胞を分離する分離手段と、を有し、蓋部材を有することが好ましく、更に必要に応じてその他の部材を有する。
核酸収集部材は、対象核酸の保存、濃縮、分離、回収機能を有するキットやデバイスとして好適に用いられる。
本発明の核酸収集部材は、従来技術では、細胞破壊による溶液中への核酸遊離を伴うため、対象とする核酸を安定かつ短時間に純度高く回収することができないという知見に基づくものである。
また、従来の分解酵素を阻害する化学物質を用いて保存し複数回の遠心分離と固相吸着により抽出・精製する方法では、遠心分離の際に、不要な核酸(標的としない細胞由来のDNAやRNA、細胞外に浮遊しているDNAやRNA)、タンパク質、脂質、細胞片も同時に沈殿するため純度が低いという問題があった。例えば、血液中の有核細胞(白血球など)のRNAを抽出することを目的としても、実際は赤血球由来のRNAや、その他液性成分に浮遊している核酸も同時に回収されてしまう。また、目的の核酸を含む沈殿物を洗浄するために複数回の遠心分離操作を繰り返すため、工程が多くなり、煩雑かつ時間がかかるという問題があった。
したがって、本発明の核酸収集部材は、試料中の核酸分解酵素を不活化する核酸安定化試薬と、前記試料中の有核細胞を分離する分離手段と、を有することにより、標的とする有核細胞の核酸を保存し、抽出する際には細胞を濃縮することで核酸を安定かつ短時間に純度高く回収することができる。
<核酸安定化試薬>
核酸安定化試薬は、試料中の核酸分解酵素を不活化する。即ち、核酸分解酵素の阻害剤を含有し、界面活性剤、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
核酸分解酵素としては、例えば、DNA分解酵素(デオキシリボヌクレアーゼ、DNase)、RNA分解酵素(リボヌクレアーゼ、RNase)などが挙げられる。
核酸安定化試薬としては、硫酸アンモニウム塩、硫酸ナトリウム、及び硫酸セシウムの少なくともいずれかを含むことが、塩析により核酸分解酵素(RNaseやDNase)が機能しなくなるという効果の点から好ましい。
核酸安定化試薬としては、リボヌクレアーゼ阻害因子及びデオキシリボヌクレアーゼ阻害因子の少なくともいずれかを含むことが、核酸分解酵素(RNaseやDNase)が機能しなくなるという効果の点から好ましい。
核酸安定化試薬としては、シュウ酸テトラデシルトリメチルアンモニウム及び酒石酸の少なくともいずれかを含むことが、核酸を安定化させるという効果の点から好ましい。
試料が赤血球を含む血液である場合には、核酸安定化試薬は界面活性剤を含有することが赤血球の膜を破壊する効果の点から好ましい。界面活性剤としては、例えば、陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、及び非イオン性界面活性剤から選択される少なくとも1種が好ましい。
陽イオン性界面活性剤としては、例えば、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムブロミドなどが挙げられる。
陰イオン性界面活性剤としては、例えば、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、コール酸ナトリウム、ドデシルコール酸ナトリウム、N-ラウロイルサルコシンナトリウムなどが挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、3-[(3-コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]-1-プロパンスルホネート、ホスファチジルエタノールアミン、3-(3-cholamidepropyl)dimethylammonio-1-propanesulphonate(CHAPS)、〔3-[(3-Cholamidopropyl)dimethylammonio]-2-hydroxy-1-propanesulfonate〕(CHAPSO)などが挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレン-ラウリルエステル、ポリエチレン-グリコールヘキサデシル-エステルポリオキシエチレンセチルエーテル、サポニン、ジギトニン、n-オクチル-β-D-グルコシド、n-オクチル-β-D-グルコピラノシド、n-オクチルチオ-β-D-チオグルコピラノシドなどが挙げられる。
界面活性剤は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
核酸安定化試薬は固体状であることが、液体状の核酸安定化試薬である場合に比べて容器外に漏れ難い点から好ましい。核酸安定化試薬を固体状にする方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、凍結乾燥法などが挙げられる。
<<試料>>
試料としては、生体材料を含む血液が好適に用いられる。
ここで、血液は、血球成分(細胞性成分、血液細胞)、血小板、血漿成分(液性成分)などを含む。
血球成分は、赤血球、白血球、血小板などを含む。白血球は、好中球、好酸球、好塩基球、リンパ球、単球などを含む。リンパ球は、NK細胞(ナチュラルキラー細胞)、B細胞(Bリンパ球)、T細胞(Tリンパ球)などを含む。
血漿成分は、水分、タンパク質、脂肪、糖、無機塩類、低分子代謝産物、外来分子などを含む。
試料としては、被検体から採取した血液をそのまま用いてもよいし、採取した血液に対し分離処理を施し、分離した有核細胞層を用いてもよい。
前記有核細胞層の分離処理方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、Ficoll(Ficoll-Paque PLUS、GEヘルスケアジャパン株式会社製)等のリンパ球分離用媒体を用いた一般的な分離法などが挙げられる。
生体材料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、(1)ヌクレオチドを構成成分として含む物質、(2)細胞などが挙げられる。
(1)ヌクレオチドを構成成分として含む物質としては、リボヌクレオチドを構成成分とするRNA(リボ核酸)、デオキシリボヌクレオチドを構成成分とするDNA(デオキシリボ核酸)等の核酸、これら核酸の断片、あるいはこれら核酸又はその断片のアナログなどが挙げられる。
これらは、長さや一本鎖及び二本鎖の別を問わず、例えば、プライマー、プローブ、siRNAs(small interfering RNAs)などとして使用される比較的短鎖のオリゴ又はポリヌクレオチド;遺伝子(mRNAも含まれる)やプラスミド等の長鎖のポリヌクレオチドなどが挙げられる。
核酸又は核酸断片のアナログとしては、核酸又は核酸断片に非核酸成分を結合させたもの、核酸又は核酸断片を蛍光色素や同位元素等の標識剤で標識したもの(例えば、蛍光色素や放射線同位体で標識されたプライマーやプローブ)、核酸又は核酸断片を構成するヌクレオチドの一部の化学構造を変化させたもの(例えば、ペプチド核酸など)などが挙げられる。これらは、生物から得られる天然物であっても又はそれらの加工物であってもよく、或いは、遺伝子組換技術を利用して製造されたものでも、また化学的に合成されたものでもよい。
(2)細胞としては、生物(動物又は植物)から得られる天然の細胞、株化細胞、及び組換え遺伝子を含む形質転換細胞が含まれる。
動物細胞としては、例えば、遺伝子組換技術で汎用される各種の細胞(例えば、マウス繊維芽細胞、チャイニーズハムスター卵巣細胞CHO、サルCOS細胞等)、又はこれらの形質転換細胞などが挙げられる。
植物細胞としては、例えば、遺伝子組換技術で汎用される各種の細胞、又はこれらの形質転換細胞などが挙げられる。
<分離手段>
分離手段は、試料中の有核細胞を分離する。分離手段は、解析対象である有核細胞(白血球など)が通過しないので効果的に有核細胞を濃縮することができる。
分離手段としては、試料中の有核細胞を分離することができれば特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、フィルタ、固相吸着などが挙げられる。これらの中でも、濃縮した有核細胞の回収のしやすさの点から、フィルタが好ましい。
フィルタとしては、対象となる有核細胞が通過せずに、液体成分や有核細胞より小さい細胞が通過するフィルタであればよく、例えば、メンブレンフィルタなどが挙げられる。
<蓋部材>
本発明の核酸収集部材は、開口部を覆蓋する蓋部材を有することが好ましい。蓋部材を有することにより、コンタミを防止でき、保存性及び安全性が向上する。蓋部材は取り外し可能であることが、操作性の点から好ましい。蓋部材は取り外した際に容器の一端と連結していることが蓋部材の紛失防止の点から好ましい。
蓋部材としては、その材質、形状、大きさ、構造などについて特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、エラストマーが好ましい。
エラストマーは、耐薬品性に優れており、蓋部材としての密閉性も良好であり、被覆シートのように粘着剤を用いて、マルチウェルプレートに貼り付けずに使用することも可能である。
エラストマーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、各種熱可塑性エラストマー、ブタジエンゴム、スチレン-ブタジエンゴム、ハイスチレンゴム、イソプレンゴム、アクリルゴム、エピクロルヒドリンゴム、ブチルゴムエチレン-プロピレンゴム等の合成ゴムや天然ゴムなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
蓋部材の形状及び構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
本発明の核酸収集部材は、標的とする有核細胞内核酸を保存し、抽出する際には細胞を濃縮することで対象とする核酸を短時間に純度高く回収することができるものであれば形状、大きさ、材質、構造などについては特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
核酸収集部材の形状としては、例えば、チューブ状、プレート状、トレイ状、セル状などが挙げられる。複数個の部材を連結させた連結タイプの部材容器であってもよい。
核酸収集部材の材質としては、例えば、樹脂、半導体、セラミックス、金属、ガラス、石英ガラスなどが挙げられる。これらの中でも、樹脂が好ましい。樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポロプロピレン樹脂、ポリカーカーボネート樹脂などが挙げられる。
核酸収集部材の大きさ及び構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
核酸収集部材は、標的とする有核細胞内核酸を保存する機能として容器形状を有し、その容器部分が採血管であることにより、核酸収集部材を採血管としてそのまま使用できる点から好ましい。
<その他の部材>
その他の部材としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、識別部材、記憶部材などが挙げられる。
認識部材としては、核酸収集部材を識別する部材であり、例えば、バーコード、QRコード(登録商標)、RFID(Radio Frequency Identifier)、文字、記号、図形、色などが挙げられる。
記憶部材としては、核酸収集部材に関する情報を記憶する部材であり、例えば、メモリ、ICチップなどが挙げられる。
ここで、本発明の核酸収集部材の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。また、下記構成部材の数、位置、形状等は本実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好ましい数、位置、形状などにすることができる。
<第1の実施形態>
図1は、核酸保存と抽出を目的とした液性サンプル中の有核細胞を濃縮する核酸収集部材の全体構成の一例を示す図です。
この図1の核酸収集部材(核酸安定化試薬入り容器)10は、ポリプロピレン製のチューブ形状であり、有核細胞を通過させない分離手段1としてのフィルタ(オキシフィルフィルター、株式会社トーホー製)と、フィルタ上に核酸安定化試薬2(シュウ酸テトラデシルトリメチルアンモニウム及び酒石酸)を1.4mL有する。
核酸安定化試薬2は、有核細胞の中に浸透して細胞内の核酸を保存することができる。また、核酸安定化試薬2は界面活性剤を含んでおり、界面活性剤への耐性の違いにより赤血球が破壊されるが、有核細胞は形状を保っている。
次に、図2に示すように、図1の核酸収集部材10を用いて、血液中の標的となる有核細胞を濃縮する方法について説明する。
まず、核酸収集部材10に試料4としての血液を所定量(0.5mL)加えると、核酸安定化試薬2中の界面活性剤により安定化試薬(シュウ酸テトラデシルトリメチルアンモニウム及び酒石酸)が細胞中に浸透して細胞内に存在する核酸が安定化される。
また、界面活性剤に対する膜の強度の違いから、赤血球は破壊されるが、白血球などの有核細胞は形状を保ったままである。細胞外に存在する核酸分解酵素も核酸安定化試薬2により不活化される。この状態のまま、核酸測定用の血液試料として長期保存が可能になる。
次に、核酸を抽出する際には、遠心操作又は気圧差を利用することにより、核酸安定化試薬の入った血液を分離手段1としてのフィルタに通過させる。有核細胞は形状を保っているため、フィルタを通過することができずに、フィルタ上部に標的とする有核細胞が濃縮される。
核酸安定化試薬(PAXgene RNA tube(ベクトン・ディッキンソン株式会社製)内の試薬)を加えた血液(図3A及び図3B)をメンブレンフィルタと遠心を用いて処理をした。フロースルーには細胞は観察されず(図4及び図5)、フィルタ上に細胞が回収できている(図6A及び図6B)。不純物(遊離しているRNA、DNA、タンパク質、脂質、細胞片など)はメンブレンフィルタを通してフロースルー側に集まっており、フィルタ上の回収液は、有核細胞を純度高く収集できていると考えられる。
<第2の実施形態>
第1の実施形態において、核酸安定化試薬2が固体状である以外は、第1の実施形態と同様にして、有核細胞の保存及び濃縮を行った。核酸安定化試薬の固体化は、乾燥などの方法で行い、試料を加えたときに適切な濃度になるように量を調整している。
この第2の実施形態では、核酸安定化試薬が固体状であるため、核酸収集部材外に漏れでる可能性が低いという利点がある。
本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 試料中の核酸分解酵素を不活化する核酸安定化試薬と、
前記試料中の有核細胞を分離する分離手段と、
を有することを特徴とする核酸収集部材である。
<2> 前記核酸安定化試薬が、硫酸アンモニウム塩、硫酸ナトリウム、及び硫酸セシウムの少なくともいずれかを含む前記<1>に記載の核酸収集部材である。
<3> 前記核酸安定化試薬が、リボヌクレアーゼ阻害因子及びデオキシリボヌクレアーゼ阻害因子の少なくともいずれかを含む前記<1>に記載の核酸収集部材である。
<4> 前記核酸安定化試薬が、シュウ酸テトラデシルトリメチルアンモニウム及び酒石酸の少なくともいずれかを含む前記<1>に記載の核酸収集部材である。
<5> 前記試料が血液であり、前記核酸安定化試薬が界面活性剤を含有する前記<1>から<4>のいずれかに記載の核酸収集部材である。
<6> 前記界面活性剤が、陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、及び非イオン性界面活性剤から選択される少なくとも1種である前記<5>に記載の核酸収集部材である。
<7> 前記陽イオン性界面活性剤が、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、又はセチルトリメチルアンモニウムブロミドであり、
前記陰イオン性界面活性剤が、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、コール酸ナトリウム、ドデシルコール酸ナトリウム、又はN-ラウロイルサルコシンナトリウムであり
前記両性界面活性剤が、3-[(3-コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]-1-プロパンスルホネート、ホスファチジルエタノールアミン、3-(3-cholamidepropyl)dimethylammonio-1-propanesulphonate(CHAPS)、又は〔3-[(3-Cholamidopropyl)dimethylammonio]-2-hydroxy-1-propanesulfonate〕(CHAPSO)であり、
前記非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレン-ラウリルエステル、ポリエチレン-グリコールヘキサデシル-エステルポリオキシエチレンセチルエーテル、サポニン、ジギトニン、n-オクチル-β-D-グルコシド、n-オクチル-β-D-グルコピラノシド、又はn-オクチルチオ-β-D-チオグルコピラノシドである前記<7>に記載の核酸収集部材である。
<8> 前記核酸安定化試薬が固体状である前記<1>から<7>のいずれかに記載の核酸収集部材である。
<9> 前記分離手段が、フィルタである前記<1>から<8>のいずれかに記載の核酸収集部材である。
<10> 前記容器部分が採血管である前記<1>から<9>のいずれかに記載の核酸収集部材である。
<11> 開口部を覆蓋する蓋部材を有する前記<1>から<10>のいずれかに記載の核酸収集部材である。
前記<1>から<11>のいずれかに記載の核酸収集部材によると、従来における前記諸問題を解決し、前記本発明の目的を達成することができる。
1 分離手段
2 核酸安定化試薬
4 試料
10 核酸収集部材(核酸安定化試薬入り容器)
特許第5390772号公報

Claims (11)

  1. 試料中の核酸分解酵素を不活化する核酸安定化試薬と、
    前記試料中の有核細胞を分離する分離手段と、
    開口部を覆蓋し、取り外し可能な蓋部材と、
    を有し、
    前記核酸安定化試薬がシュウ酸テトラデシルトリメチルアンモニウム及び酒石酸を含むことを特徴とする核酸収集部材。
  2. 前記核酸安定化試薬が、硫酸アンモニウム塩、硫酸ナトリウム、及び硫酸セシウムの少なくともいずれかを含む請求項1に記載の核酸収集部材。
  3. 前記核酸安定化試薬が、リボヌクレアーゼ阻害因子及びデオキシリボヌクレアーゼ阻害因子の少なくともいずれかを含む請求項1に記載の核酸収集部材。
  4. 前記核酸収集部材を識別する識別部材を有し、前記識別部材がバーコード、QRコード(登録商標)、又はRFIDである請求項1から3のいずれかに記載の核酸収集部材。
  5. 前記試料が血液であり、前記核酸安定化試薬が界面活性剤を含有する請求項1から4のいずれかに記載の核酸収集部材。
  6. 前記界面活性剤が、陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、両性界面活性剤、及び非イオン性界面活性剤から選択される少なくとも1種である請求項5に記載の核酸収集部材。
  7. 前記陽イオン性界面活性剤が、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド、ドデシルトリメチルアンモニウムクロリド、又はセチルトリメチルアンモニウムブロミドであり、
    前記陰イオン性界面活性剤が、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、コール酸ナトリウム、ドデシルコール酸ナトリウム、又はN-ラウロイルサルコシンナトリウムであり
    前記両性界面活性剤が、3-[(3-コラミドプロピル)ジメチルアンモニオ]-1-プロパンスルホネート、ホスファチジルエタノールアミン、3-(3-cholamidepropyl)dimethylammonio-1-propanesulphonate(CHAPS)、又は〔3-[(3-Cholamidopropyl)dimethylammonio]-2-hydroxy-1-propanesulfonate〕(CHAPSO)であり、
    前記非イオン性界面活性剤が、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレン-ラウリルエステル、ポリエチレン-グリコールヘキサデシル-エステルポリオキシエチレンセチルエーテル、サポニン、ジギトニン、n-オクチル-β-D-グルコシド、n-オクチル-β-D-グルコピラノシド、又はn-オクチルチオ-β-D-チオグルコピラノシドである請求項に記載の核酸収集部材。
  8. 前記核酸安定化試薬が固体状である請求項1から7のいずれかに記載の核酸収集部材。
  9. 前記分離手段が、フィルタである請求項1から8のいずれかに記載の核酸収集部材。
  10. 容器部分を有する容器形状であり、前記容器部分が採血管である請求項1から9のいずれかに記載の核酸収集部材。
  11. 前記フィルタが、メンブレンフィルタである請求項9から10のいずれかに記載の核酸収集部材。
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