JP7024231B2 - 情報処理装置、情報処理方法、プログラム及び観察システム - Google Patents
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Description
上記画像取得部は、受精卵が経時的に撮像された複数のオリジナル画像を取得する。
上記認識部は、上記オリジナル画像から上記受精卵が存在する確率を示す確率画像を生成する確率画像生成部を有し、上記確率画像に基づき上記受精卵を認識可能に構成される。
上記特徴量算出部は、上記確率画像から上記受精卵の経時的な状態変化を算出し、上記状態変化に基づく上記受精卵の特徴量を算出可能に構成される。
上記特徴量算出部は、上記2値化画像から上記受精卵の経時的な状態変化を算出し、上記状態変化に基づく上記受精卵の特徴量をさらに算出可能に構成されてもよい。
上記特徴量算出部は、上記オーバーレイ画像から上記受精卵の経時的な状態変化を算出し、上記状態変化に基づく上記受精卵の特徴量をさらに算出可能に構成されてもよい。
上記特徴量算出部は、上記状態変化として、上記透明帯及び上記受精卵内部の細胞の面積の変化を算出してもよい。
これにより、透明帯及び受精卵内部の細胞各々の収縮/拡張活動を定量的且つ客観的に捉えることができる。
これにより、例えば、受精卵が16細胞期から桑実胚期に成長する過程での、コンパクション時間や卵割時間を定量的且つ客観的に捉えることができる。
上記特徴量算出部は、上記透明帯と上記胚盤胞との面積差の経時的な変化に基づき、上記特徴量として、上記透明帯及び上記胚盤胞の収縮回数、収縮直径、収縮速度、収縮時間、収縮間隔、収縮強度、収縮周波数、拡張回数、拡張直径、拡張速度、拡張時間、拡張間隔、拡張強度及び拡張周波数の少なくとも1つを算出してもよい。
これにより、透明帯及び胚盤胞各々の微細な収縮/拡張活動を定量的且つ客観的に捉えることができる。
上記特徴量算出部は、上記状態変化として、上記透明帯の径、面積及び厚みの変化の少なくとも1つを算出してもよい。
これにより、受精卵の状態が変化し始めた時間や、成長速度等を確認することができ、受精卵の経時的な収縮/拡張活動を定量的且つ客観的に捉えることができる。
上記特徴量算出部は、上記状態変化として、上記前核の面積の変化を算出してもよい。
これにより、受精卵の成長過程における前核の出現時間と消失時間が判定可能となる。
これにより、前核の個数に基づいて、受精卵の前核が異常であるか否かが判定可能となる。即ち、受精卵が正常受精であるか否か、さらには、異常受精の種類が判定可能となる。
上記特徴量算出部は、上記第1及び第2の極体の面積の和と、第1の極体の面積との差に基づき、上記特徴量として、上記受精卵の極体の個数を算出してもよい。
これにより、受精卵の極体の個数に基づいて、受精後の受精卵に第2の極体が放出されているか否かが判定可能となる。即ち、受精卵が正常に受精しているか否かを判定することができる。
上記特徴量算出部は、上記核の面積に基づき、上記特徴量として、上記核の個数を算出してもよい。
これにより、受精卵が多核状態であるか否かを判定することができる。
上記特徴量算出部は、上記特徴量として、上記透明帯の面積と上記受精卵内部の細胞の面積の総和に対する上記フラグメンテーションの面積の割合を算出してもよい。
上記特徴量算出部は、上記状態変化として、上記受精卵内部の細胞の面積に対する上記卵細胞辺縁透明領域の面積の割合の変化を算出してもよい。
これにより、受精卵の成長過程における卵細胞辺縁透明領域(Halo)の出現時間及び消失時間が判定可能となる。
上記特徴量算出部は、上記認識部により認識された上記受精卵内部の細胞の経時的な動き量の変化をさらに算出してもよい。
これにより、上記動き量の変化がグラフ等で可視化されることで、受精卵内部の性能評価が可能となる。
上記特徴量算出部は、上記第1及び第2の極体の面積の和と、第1の極体の面積との差に基づき、上記特徴量として、上記受精卵の極体の個数を算出し、
上記判定部は、上記極体の個数に基づき、上記受精卵の極体が異常であるか否かを判定してもよい。
これにより、受精卵が正常受精であるか否かだけではなく、異常受精の種類も自動的に判定される。
上記特徴量算出部は、上記核の面積に基づき、上記特徴量として、上記核の個数を算出し、
上記判定部は、上記核の個数に基づき、上記受精卵が多核状態であるか否かを判定してもよい。
これにより、受精卵の細胞割球内が多核状態であるか否かが自動的に判定される。
上記特徴量算出部は、上記状態変化として、上記透明帯の厚みの変化を算出し、
上記判定部は、上記透明帯の厚みの変化に基づき、上記受精卵が拡張胚盤胞であると判定してもよい。
上記特徴量算出部は、上記状態変化として、上記透明帯の径及び面積の変化の少なくとも1つを算出し、
上記判定部は、上記透明帯の径及び面積の変化の少なくとも1つに基づき、上記受精卵が拡張胚盤胞であると判定してもよい。
上記特徴量算出部は、上記状態変化として、上記前核の面積の変化を算出し、
上記判定部は、上記前核の面積の変化に基づき、上記受精卵における前核の出現及び消失を判定してもよい。
これにより、受精卵の成長過程における前核の出現及び消失が自動的に判定される。
上記判定部は、上記前核の個数に基づき、上記受精卵の前核が異常であるか否かを判定してもよい。
これにより、受精卵が正常受精であるか否か、さらには異常受精の種類が自動的に判定される。
上記特徴量算出部は、上記状態変化として、上記受精卵内部の細胞の面積に対する前記卵細胞辺縁透明領域の面積の割合の変化を算出し、
上記判定部は、上記割合の変化に基づき、上記受精卵における卵細胞辺縁透明領域の出現及び消失を判定してもよい。
これにより、受精卵の成長過程における卵細胞辺縁透明領域(Halo)の出現及び消失が自動的に判定される。
これにより、受精卵のlag-phase(細胞休止期)が自動的に判定される。
受精卵が経時的に撮像された複数のオリジナル画像が取得される。
上記オリジナル画像から上記受精卵が存在する確率を示す確率画像が生成される。
上記確率画像から上記受精卵の経時的な状態変化が算出され、上記状態変化に基づく上記受精卵の特徴量が算出される。
受精卵が経時的に撮像された複数のオリジナル画像を取得するステップ。
上記オリジナル画像から上記受精卵が存在する確率を示す確率画像を生成するステップ。
上記確率画像から上記受精卵の経時的な状態変化を算出し、上記状態変化に基づく上記受精卵の特徴量を算出するステップ。
上記撮像部は、受精卵を経時的に撮像する。
上記情報処理装置は、画像取得部と、認識部と、特徴量算出部と、を有する。
上記画像取得部は、上記受精卵が経時的に撮像された複数のオリジナル画像を取得する。
上記認識部は、上記オリジナル画像から上記受精卵が存在する確率を示す確率画像を生成する確率画像生成部を有し、上記確率画像に基づき上記受精卵を認識可能に構成される。
上記特徴量算出部は、上記確率画像から上記受精卵の経時的な状態変化を算出し、上記状態変化に基づく上記受精卵の特徴量を算出可能に構成される。
[観察システムの構成]
図1は、本技術の第1の実施形態に係る観察システム100の構成例を示す模式図である。観察システム100は、図1に示すように、インキュベータ10と、観察装置20と、湿度・温度・ガス制御部30と、検出部40と、情報処理装置50と、表示装置60と、入力部70と、を有する。
情報処理装置50は、図6に示すように、画像取得部51と、画像加工部52と、認識部53と、特徴量算出部54と、撮像制御部55と、判定部56と、予測部57と、表示制御部58と、受精卵情報データベース59と、を有する。
図7は、情報処理装置50の受精卵Fの品質を評価する方法を示すフローチャートである。以下、受精卵Fの品質評価方法について、図7を適宜参照しながら説明する。なお、後述するように、本実施形態では、受精卵Fの透明帯及び受精卵F内部の細胞を認識した場合の品質評価方法について説明する。
図8は、撮像部21が複数の受精卵Fを撮像する様子を示す模式図であり、撮像部21の移動ルートを示す図である。
表示制御部58は、受精卵情報データベース59に記憶された第1経時画像G1を読み出し、表示装置60に出力する。これにより、表示装置60は、第1経時画像G1を表示する。
図10は、本実施形態の認識部53の画像処理の過程を示す各種画像の模式図である。画像加工部52は、画像取得部51から取得した第1経時画像G1を受精卵F単位に加工(トリミング)する。これにより、受精卵Fを1つ含むオリジナル画像G3が複数生成する(図10(a)、図11参照)。次いで、画像加工部52は、複数のオリジナル画像G3を確率画像生成部53aと、オーバーレイ画像生成部53cと、表示制御部58と、受精卵情報データベース59に出力し、複数のオリジナル画像G3が受精卵情報データベース59に記憶される。
特徴量算出部54は、認識部53から出力された複数のオーバーレイ画像G6に対して所定の解析処理を施すことにより、受精卵Fの時間軸Tに沿った状態変化を算出し、当該状態変化に関する数値データを撮像制御部55、判定部56、予測部57、表示制御部58及び受精卵情報データベース59に出力する。
続いて、特徴量算出部54は、算出した状態変化に対して所定の解析処理を施すことにより受精卵Fの特徴量を算出し、この特徴量に関する数値データを撮像制御部55、判定部56、予測部57、表示制御部58及び受精卵情報データベース59に出力する。
判定部56は、特徴量算出部54から出力された状態変化又は特徴量に関する数値データと、予め受精卵情報データベース59に記憶されている状態変化又は特徴量に対応する第4の品質データとを照合することにより、受精卵Fの品質や発育状態等を判定する。
予測部57は、特徴量算出部54から出力された状態変化に関する数値データと特徴量に関する数値データの少なくとも1つと、これらに対応する予め受精卵情報データベース59に記憶された第3の品質データ(う化率、着床率、妊娠率、受胎率、流産率、産仔体重、出生率及び育種価等)とを照合することにより、受精卵Fに関するう化率、着床率、妊娠率、受胎率、流産率、産仔体重、出生率及び育種価等の少なくとも1つ算出する。
表示制御部58は、画像取得部51及び画像加工部52から取得した第1及び第2経時画像G1,G2(オリジナル画像)、認識部53から取得した画像処理後の画像(受精卵認識画像、動きベクトル画像及び動き量ヒートマップ画像等)、特徴量算出部54から取得した状態変化及び特徴量、判定部56から取得した受精卵Fの品質結果、予測部57から取得した予測値、受精卵Fの発育状態に応じた品質コード、あるいは、受精卵情報データベース59から読み出した各種画像や品質情報等を、webダッシュボードとして表示装置60に表示させる。
本技術の情報処理装置50では、上述したステップS02~ステップS07の工程が、機械学習アルゴリズムに従って、実行される。この機械学習アルゴリズムは特に限定されず、例えばRNN(Recurrent Neural Network:再帰型ニューラルネットワーク)、CNN(Convolutional Neural Network:畳み込みニューラルネットワーク)又はMLP(Multilayer Perceptron:多層パーセプトロン)等のニューラルネットワークを用いた機械学習アルゴリズムが用いられる。その他、教師あり学習法、教師なし学習法、半教師あり学習法、強化学習法等を実行する任意の機械学習アルゴリズムが用いられてもよい。
近年、不妊治療や畜産等の現場において、移植する細胞(受精卵)の品質は移植成績を左右する重要な因子となっている。移植する細胞の選別は、光学顕微鏡や画像処理装置等を用いた形態学的な所見により細胞の発育や品質を判定するのが一般的である。
第1の実施形態では、判定部56が状態変化又は特徴量に関する数値データと、第4の品質データとを照合することにより受精卵Fの品質や発育状態が判定されるが、これに限られず、第2の品質データが利用されてもよい。
次に、本技術の第2の実施形態に係る情報処理装置100の受精卵Fの前核PN(Prenuclear)を認識した場合の品質評価方法について、図7を適宜参照しながら説明する。本技術に係る情報処理装置100は、第1の実施形態で説明した評価方法に加えて、以下のステップも実行可能である。なお、第1の実施形態と同様のステップについては、その説明を省略する。
図17は、一般的な受精卵の成長過程における前核の出現及び消失を示す模式図である。同図に示すように、正常な受精卵には、精子由来の雄性前核と、卵子由来の雌性前核の2つ(2PN)が確認でき、受精後約22時間程度で、融合して消失することが知られている。一方、前核が1個(1PN)の受精卵Fは、雄性前核と雌性前核とが融合して消える途中の状態である場合と、異常受精である場合がある。また、前核が3個以上(3PN以上)の受精卵は多前核といい、染色体異常等の異常が生じている可能性が高い。
図18は前核の個数がそれぞれ異なる各種受精卵の模式図であり、図19は前核の面積と前核の個数との関係を示すグラフである。特徴量算出部54は、先のステップS04により算出された前核の面積に基づき、特徴量として、受精卵Fの前核の個数を算出する。これにより、図18に示すように、前核の個数に基づいて、受精卵Fの前核が異常であるか否かが判定可能となる。即ち、受精卵Fが正常受精であるか否か、さらには、異常受精の種類が判定可能となる。
図20は、培養時間に対する前核の経時的な面積の変化を示すグラフである。特徴量算出部54が先のステップS04において、状態変化として前核の面積の変化を算出した場合、判定部56は、前核の面積の変化に基づき、受精卵Fの成長過程における前核の出現時間T5と消失時間T6を判定する。これにより、受精卵Fの前核の出現時間T5と消失時間T6を定量的且つ客観的に捉えることができる。
次に、本技術の第3の実施形態に係る情報処理装置100の受精卵Fの極体PB(Polarbody)を認識した場合の品質評価方法について、図7を適宜参照しながら説明する。本技術に係る情報処理装置100は、第1及び第2の実施形態で説明した評価方法に加えて、以下のステップも実行可能である。なお、第1及び第2の実施形態と同様のステップについては、その説明を省略する。
図21は、未受精卵(卵子)の第1極体の面積と、当該未受精卵由来の受精卵Fにおける極体部分の面積との関係を示すグラフである。成熟した卵子は、透明帯と原形質膜との隙間の囲卵空に、第1極体と呼ばれ核を放出(形成)している。この様な卵子は、精子の進入に伴った細胞分裂により、第2極体を放出(形成)する。よって、受精卵が正常受精であるか否かは、第2極体が放出(形成)されているか否かによって判断できる。
図22は、前核の面積と前核の個数との関係を示すグラフと、極体の面積と極体の個数との関係を示すグラフとを併記して示す図である。判定部56は、先のステップS05において、特徴量として算出された極体の個数に基づき、受精卵Fの極体が異常であるか否かを判定する。具体的には、図22に示すように、判定部56は、第2の実施形態において特徴量として算出された前核の個数と、極体の個数に基づき、受精卵Fの形態が2前核2極体(2PN2PB)、1前核2極体(1PN2PB)、3前核2極体(3PN2PB)又は3前核1極体(3PN1PB)のいずれかであると判定する。
次に、本技術の第4の実施形態に係る情報処理装置100の受精卵Fの割球内の核を認識した場合の品質評価方法について、図7を適宜参照しながら説明する。本技術に係る情報処理装置100は、第1~第3の実施形態で説明した評価方法に加えて、以下のステップも実行可能である。なお、第1~第3の実施形態と同様のステップについてはその説明を省略する。
図23は、2細胞期の受精卵Fの模式図である。特徴量算出部54は、先のステップS03により認識された受精卵Fの割球内の核部分において、この核部分の面積を算出する。次いで、核部分の面積に基づき、特徴量として、受精卵Fの割球内の核の個数を算出する。これにより、受精卵Fの割球内が多核状態であるか否かを判定することができる。
図24は、受精卵Fの細胞割球内の核部分の面積と、当該細胞割球内の核の個数との関係を示すグラフである。判定部56は、先のステップS05において、特徴量として算出された割球内の核の個数に基づき、受精卵Fの割球内が多核状態であるか否かを判定する。この際、判定部56は、先のステップ02において形態学的な所見によって確認された割球内の核の個数と、特徴量として算出された割球内の核の個数から、割球内が多核状態であるか否かを判定する。これにより、例えば、受精卵Fの2細胞期から桑実胚期までの発育段階において、細胞割球内が多核状態であるか否かが自動的に判定される。
次に、本技術の第5の実施形態に係る情報処理装置100の受精卵Fのフラグメンテーションを認識した場合の品質評価方法について、図7を適宜参照しながら説明する。本技術に係る情報処理装置100は、第1~第4の実施形態で説明した評価方法に加えて、以下のステップも実行可能である。なお、第1~第4の実施形態と同様のステップについてはその説明を省略する。
図25は品質がグレーディングされた各種2細胞期の受精卵Fをそれぞれ示す模式図であり、図26は各グレードの受精卵Fのそれぞれについて、フラグメンテーション、透明帯及び細胞割球の面積を示すグラフである。
従来、例えば4~8細胞期の受精卵の品質を評価する上で、Veeck分類というものがよく利用される。これは受精卵の成長過程で細胞分裂がきれいに行われているか、あるいは、フラグメンテーション(受精卵が細胞分裂をする際に発生する細胞断片)の多いか少ないかにより、受精卵の品質が五段階(G1~G5)にグレーディングされ、このグレードが発生能の高い受精卵を選定する上での重要な指標となる。なお、Veeck分類では、Grade5~Grade1の順に品質が良好な受精卵として評価される。
判定部56は、先のステップS05において、特徴量として算出された透明帯と細胞割球の面積の総和(S6+S7+S8)に対するフラグメンテーションの面積(S9)の割合に基づき、受精卵Fの品質をグレーディング(格付け)する。
次に、本技術の第6の実施形態に係る情報処理装置100の受精卵FのHaloを認識した場合の品質評価方法について、図7を適宜参照しながら説明する。本技術に係る情報処理装置100は、第1~第5の実施形態で説明した評価方法に加えて、以下のステップも実行可能である。なお、第1~第5の実施形態と同様のステップについてはその説明を省略する。
図27は受精卵Fの模式図であり、図27(a)はHaloがない受精卵F、図27(b)はHaloがある受精卵Fの模式図である。特徴量算出部54は、先のステップS03により認識された受精卵FのHaloの面積S11を算出する。そして、状態変化として、受精卵F内部の細胞の面積S10に対するHaloの面積S11の割合(S11/S10)の経時的な変化を算出する。これにより、受精卵Fの成長過程におけるHaloの出現時間と消失時間が判定可能となる。
図28は、受精卵F内部の細胞の面積S10に対するHaloの面積S11の割合(S11/S10)を経時的にプロットしたグラフである。判定部56は、先のステップS04において、状態変化として算出された受精卵F内部の細胞の面積S10に対するHaloの面積S11の割合(S11/S10)の変化に基づき、図28に示すように、受精卵Fの成長過程におけるHaloの出現時間T7と消失時間T8を判定する。これにより、受精卵FのHaloの出現時間T7と消失時間T8が自動的に判定される。
次に、本技術の第7の実施形態に係る情報処理装置100の受精卵Fの品質評価方法について、図7を適宜参照しながら説明する。本実施形態に係る情報処理装置100は、第1~第6の実施形態で説明した評価方法に加えて、以下のステップも実行可能である。なお、第1~第6の実施形態と同様のステップについては、その説明を省略する。
特徴量算出部54は、認識部53から出力された複数のオーバーレイ画像G6に対して所定の解析処理を施すことにより、受精卵F内部のマクロ的な動き量の経時的な変化を算出し、この動き量の変化に関する数値データを撮像制御部55、判定部56、予測部57、表示制御部58及び受精卵情報データベース59に出力する。受精卵情報データベース59に出力された当該数値データは、受精卵情報データベース59の参照データとして記憶される。
判定部56は、特徴量算出部54から出力された動き速度ベクトルの合計値の経時的な変化に関する数値データに対して所定の解析処理を施すことにより、動き速度ベクトルの合計値が例えば5000以上であり、且つ、単位培養時間当たりの動き速度ベクトルの変化がほぼゼロである期間T9を検出する。
第7の実施形態では、判定部56が動き速度ベクトルの合計値の経時的な変化や、動き平均速度の経時的な変化に基づき、受精卵Fに関する変性細胞割合とlag-phaseを判定するが、これに限られず、受精卵F内部の細胞の動き加速度ベクトル、最大速度、最大加速度、平均加速度等の経時的な変化に基づいて変性細胞割合とlag-phaseを判定してもよい。
また、これら動き速度ベクトルの合計値や、動き平均速度の閾値は、撮影条件、例えば、撮影間隔や照明条件等により、適宜最適なものを選択することが可能である。
受精卵が経時的に撮像された複数のオリジナル画像を取得する画像取得部と、
上記オリジナル画像から上記受精卵が存在する確率を示す確率画像を生成する確率画像生成部を有し、上記確率画像に基づき上記受精卵を認識可能に構成される認識部と、
上記確率画像から上記受精卵の経時的な状態変化を算出し、上記状態変化に基づく上記受精卵の特徴量を算出可能に構成される特徴量算出部と
を具備する情報処理装置。
上記(1)に記載の情報処理装置であって、
上記認識部は、上記確率画像に対して画素毎に所定の閾値で2値化処理を施すことにより、上記確率画像から2値化画像を生成する2値化画像生成部をさらに有し、上記2値化画像に基づき上記受精卵を認識可能に構成され、
上記特徴量算出部は、上記2値化画像から上記受精卵の経時的な状態変化を算出し、上記状態変化に基づく上記受精卵の特徴量をさらに算出可能に構成される
情報処理装置。
上記(2)に記載の情報処理装置であって、
上記認識部は、上記2値化画像と上記オリジナル画像とを重畳させたオーバーレイ画像を生成するオーバーレイ画像生成部をさらに有し、上記オーバーレイ画像に基づき上記受精卵を認識可能に構成され、
上記特徴量算出部は、上記オーバーレイ画像から上記受精卵の経時的な状態変化を算出し、上記状態変化に基づく上記受精卵の特徴量をさらに算出可能に構成される
情報処理装置。
上記(1)から(3)のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
上記認識部は、上記受精卵の透明帯と、上記受精卵内部の細胞とを認識し、
上記特徴量算出部は、上記状態変化として、上記透明帯及び上記受精卵内部の細胞の面積の変化を算出する
情報処理装置。
上記(4)に記載の情報処理装置であって、
上記特徴量算出部は、上記透明帯の面積と、上記受精卵内部の細胞の面積の経時的な変化とに基づき、上記特徴量として、上記受精卵のコンパクション時間及び卵割時間の少なくとも1つを算出する
情報処理装置。
上記(4)又は(5)に記載の情報処理装置であって、
上記認識部は、上記受精卵内部の細胞として、胚盤胞を認識し、
上記特徴量算出部は、上記透明帯と上記胚盤胞との面積差の経時的な変化に基づき、上記特徴量として、上記透明帯及び上記胚盤胞の収縮回数、収縮直径、収縮速度、収縮時間、収縮間隔、収縮強度、収縮周波数、拡張回数、拡張直径、拡張速度、拡張時間、拡張間隔、拡張強度及び拡張周波数の少なくとも1つを算出する
情報処理装置。
上記(1)から(6)のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
上記認識部は、上記受精卵の透明帯を認識し、
上記特徴量算出部は、上記状態変化として、上記透明帯の径、面積及び厚みの変化の少なくとも1つを算出する
情報処理装置。
上記(1)から(7)のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
上記認識部は、上記受精卵の前核を認識し、
上記特徴量算出部は、上記状態変化として、上記前核の面積の変化を算出する
情報処理装置。
上記(8)に記載の情報処理装置であって、
上記特徴量算出部は、上記前核の面積に基づき、上記特徴量として、上記前核の個数を算出する
情報処理装置。
上記(1)から(9)のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
上記認識部は、上記受精卵の第1及び第2の極体を認識し、
上記特徴量算出部は、上記第1及び第2の極体の面積の和と、第1の極体の面積との差に基づき、上記特徴量として、上記受精卵の極体の個数を算出する
情報処理装置。
上記(1)から(10)のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
上記認識部は、上記受精卵の割球の核を認識し、
上記特徴量算出部は、上記核の面積に基づき、上記特徴量として、上記核の個数を算出する
情報処理装置。
上記(1)から(11)のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
上記認識部は、上記受精卵の透明帯と、上記受精卵内部の細胞と、上記受精卵のフラグメンテーションとを認識し、
上記特徴量算出部は、上記特徴量として、上記透明帯の面積と上記受精卵内部の細胞の面積の総和に対する上記フラグメンテーションの面積の割合を算出する
情報処理装置。
上記(1)から(12)のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
上記認識部は、上記受精卵の卵細胞辺縁透明領域と、上記受精卵内部の細胞とを認識し、
上記特徴量算出部は、上記状態変化として、上記受精卵内部の細胞の面積に対する上記卵細胞辺縁透明領域の面積の割合の変化を算出する
情報処理装置。
上記(1)から(13)のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
上記認識部は、上記受精卵内部の細胞を認識し、
上記特徴量算出部は、上記認識部により認識された上記受精卵内部の細胞の経時的な動き量の変化をさらに算出する
情報処理装置。
上記(1)から(14)のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
上記特徴量に基づき、上記受精卵の品質を判定する判定部をさらに具備する
情報処理装置。
上記(15)に記載の情報処理装置であって、
上記認識部は、上記受精卵の第1及び第2の極体を認識し、
上記特徴量算出部は、上記第1及び第2の極体の面積の和と、第1の極体の面積との差に基づき、上記特徴量として、上記受精卵の極体の個数を算出し、
上記判定部は、上記極体の個数に基づき、上記受精卵の極体が異常であるか否かを判定する
情報処理装置。
上記(15)又は(16)に記載の情報処理装置であって、
上記認識部は、上記受精卵の割球の核を認識し、
上記特徴量算出部は、上記核の面積に基づき、上記特徴量として、上記核の個数を算出し、
上記判定部は、上記核の個数に基づき、上記受精卵が多核状態であるか否かを判定する
情報処理装置。
上記(15)から(17)のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
上記判定部は、上記状態変化に基づき、上記受精卵の発育状態をさらに判定する
情報処理装置。
上記(15)から(18)のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
上記認識部は、上記受精卵の透明帯を認識し、
上記特徴量算出部は、上記状態変化として、上記透明帯の厚みの変化を算出し、
上記判定部は、上記透明帯の厚みの変化に基づき、上記受精卵が拡張胚盤胞であると判定する
情報処理装置。
上記(15)から(19)のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
上記認識部は、上記受精卵の透明帯を認識し、
上記特徴量算出部は、上記状態変化として、上記透明帯の径及び面積の変化の少なくとも1つを算出し、
上記判定部は、上記透明帯の径及び面積の変化の少なくとも1つに基づき、上記受精卵が拡張胚盤胞であると判定する
情報処理装置。
上記(15)から(20)のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
上記認識部は、上記受精卵の前核を認識し、
上記特徴量算出部は、上記状態変化として、上記前核の面積の変化を算出し、
上記判定部は、上記前核の面積の変化に基づき、上記受精卵における前核の出現及び消失を判定する
情報処理装置。
上記(21)に記載の情報処理装置であって、
上記特徴量算出部は、上記前核の面積に基づき、上記特徴量として、上記前核の個数をさらに算出し、
上記判定部は、上記前核の個数に基づき、上記受精卵の前核が異常であるか否かを判定する
情報処理装置。
上記(15)から(22)のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
上記認識部は、上記受精卵の卵細胞辺縁透明領域と、上記受精卵内部の細胞とを認識し、
上記特徴量算出部は、上記状態変化として、上記受精卵内部の細胞の面積に対する上記卵細胞辺縁透明領域の面積の割合の変化を算出し、
上記判定部は、上記割合の変化に基づき、上記受精卵における卵細胞辺縁透明領域の出現及び消失を判定する
情報処理装置。
上記(15)から(23)のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
前記判定部は、前記受精卵内部の細胞の経時的な動き量の変化に基づき、前記受精卵の発育状態をさらに判定する
情報処理装置。
上記(24)に記載の情報処理装置であって、
上記判定部は、上記受精卵内部の細胞の動き速度ベクトルの合計値が、第1の閾値以上であり、且つ、単位時間あたりの上記動き速度ベクトルの変化がほぼゼロである上記受精卵の状態をlag-phaseと判定する
情報処理装置。
上記(24)又は(25)に記載の情報処理装置であって、
上記判定部は、上記受精卵内部の細胞の動き速度ベクトルの合計値が、第1の閾値より大きく、且つ、単位時間あたりの上記動き速度ベクトルの変化がゼロではない上記受精卵の状態を、変性細胞割合が15%未満と判定する
情報処理装置。
上記(24)から(26)のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
上記判定部は、上記受精卵内部の細胞の動き速度ベクトルの合計値が、第1の閾値以下であり、且つ、単位時間あたりの上記動き速度ベクトルの変化がほぼゼロである上記受精卵の状態を、変性細胞割合が15%以上と判定する
情報処理装置。
上記(24)から(27)のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
上記判定部は、上記受精卵内部の細胞の動き平均速度が、第2の閾値より大きい上記受精卵の状態を、変性細胞割合が15%以上50%未満とさらに判定する
情報処理装置。
上記(24)から(28)のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
上記判定部は、上記受精卵内部の細胞の動き平均速度が第2の閾値より小さい上記受精卵の状態を、変性細胞割合が50%以上とさらに判定する
情報処理装置。
受精卵が経時的に撮像された複数のオリジナル画像を取得し、
上記オリジナル画像から上記受精卵が存在する確率を示す確率画像を生成し、
上記確率画像から上記受精卵の経時的な状態変化を算出し、上記状態変化に基づく上記受精卵の特徴量を算出する
情報処理方法。
上記(30)に記載の情報処理方法であって、
上記確率画像に対して画素毎に所定の閾値で2値化処理を施すことにより、上記確率画像から2値化画像をさらに生成し、
上記2値化画像から上記受精卵の経時的な状態変化を算出し、上記状態変化に基づく上記受精卵の特徴量をさらに算出する
情報処理方法。
上記(31)に記載の情報処理方法であって、
上記2値化画像と上記オリジナル画像とを重畳させたオーバーレイ画像をさらに生成し、
上記オーバーレイ画像から上記受精卵の経時的な状態変化を算出し、上記状態変化に基づく上記受精卵の特徴量をさらに算出する
情報処理方法。
上記(30)から(32)のいずれか1つに記載の情報処理方法であって、
上記確率画像から、上記受精卵内部の細胞の経時的な動き量の変化をさらに算出する
情報処理方法。
受精卵が経時的に撮像された複数のオリジナル画像を取得するステップと、
上記オリジナル画像から上記受精卵が存在する確率を示す確率画像を生成するステップと、
上記確率画像から上記受精卵の経時的な状態変化を算出し、上記状態変化に基づく上記受精卵の特徴量を算出するステップと
を情報処理装置に実行させるプログラム。
上記(34)に記載のプログラムであって、
上記確率画像に対して画素毎に所定の閾値で2値化処理を施すことにより、上記確率画像から2値化画像をさらに生成するステップと、
上記2値化画像から上記受精卵の経時的な状態変化を算出し、上記状態変化に基づく上記受精卵の特徴量をさらに算出するステップと
を情報処理装置に実行させるプログラム。
上記(35)に記載のプログラムであって、
上記2値化画像と上記オリジナル画像とを重畳させたオーバーレイ画像をさらに生成するステップと、
上記オーバーレイ画像から上記受精卵の経時的な状態変化を算出し、上記状態変化に基づく上記受精卵の特徴量をさらに算出するステップと
を情報処理装置に実行させるプログラム。
上記(34)から(36)のいずれか1つに記載のプログラムであって、
上記確率画像から、上記受精卵内部の細胞の経時的な動き量の変化をさらに算出するステップと
を情報処理装置に実行させるプログラム。
受精卵を経時的に撮像する撮像部と、
上記受精卵が経時的に撮像された複数のオリジナル画像を取得する画像取得部と、
上記オリジナル画像から上記受精卵が存在する確率を示す確率画像を生成する確率画像生成部を有し、上記確率画像に基づき上記受精卵を認識可能に構成される認識部と、
上記確率画像から上記受精卵の経時的な状態変化を算出し、上記状態変化に基づく上記受精卵の特徴量を算出可能に構成される特徴量算出部と
を有する情報処理装置と
を具備する観察システム。
上記(38)に記載の観察システムであって、
上記認識部は、上記確率画像に対して画素毎に所定の閾値で2値化処理を施すことにより、上記確率画像から2値化画像を生成する2値化画像生成部をさらに有し、上記2値化画像に基づき上記受精卵を認識可能に構成され、
上記特徴量算出部は、上記2値化画像から上記受精卵の経時的な状態変化を算出し、上記状態変化に基づく上記受精卵の特徴量をさらに算出可能に構成される
観察システム。
上記(39)に記載の観察システムであって、
上記認識部は、上記2値化画像と上記オリジナル画像とを重畳させたオーバーレイ画像を生成するオーバーレイ画像生成部をさらに有し、上記オーバーレイ画像に基づき上記受精卵を認識可能に構成され、
上記特徴量算出部は、上記オーバーレイ画像から上記受精卵の経時的な状態変化を算出し、上記状態変化に基づく上記受精卵の特徴量をさらに算出可能に構成される
観察システム。
上記(38)から(40)のいずれか1つに記載の観察システムであって、
上記認識部は、上記受精卵内部の細胞を認識し、
上記特徴量算出部は、上記認識部により認識された上記受精卵内部の細胞の経時的な動き量の変化をさらに算出する
観察システム。
10・・・インキュベータ
20・・・観察装置
21・・・撮像部
22・・・光源
23・・・培養容器群
23a・・培養容器
30・・・湿度・温度・ガス制御部
40・・・検出部
50・・・情報処理装置
51・・・画像取得部
52・・・画像加工部
53・・・認識部
54・・・特徴量算出部
55・・・撮像制御部
56・・・判定部
57・・・予測部
58・・・表示制御部
59・・・受精卵情報データベース
60・・・表示装置
70・・・入力部
F・・・受精卵
W・・・ウェル
Claims (32)
- 受精卵が経時的に撮像された複数の受精卵画像から前記受精卵が存在する確率を示す確率画像を生成する確率画像生成部を有し、前記確率画像に基づき前記受精卵を認識可能に構成される認識部と、
前記確率画像から前記受精卵の経時的な状態変化を算出し、前記状態変化に基づく前記受精卵の特徴量を算出可能に構成される特徴量算出部と、
前記特徴量に基づき、前記受精卵の品質を判定する判定部と
を具備し、
前記判定部は、前記受精卵内部の細胞の動き速度ベクトルの合計値が、第1の閾値以上であり、且つ、単位時間あたりの前記動き速度ベクトルの変化がほぼゼロである前記受精卵の状態をlag-phaseと判定する
情報処理装置。 - 請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記認識部は、前記確率画像に対して画素毎に所定の閾値で2値化処理を施すことにより、前記確率画像から2値化画像を生成する2値化画像生成部をさらに有し、前記2値化画像に基づき前記受精卵を認識可能に構成され、
前記特徴量算出部は、前記2値化画像から前記受精卵の経時的な状態変化を算出し、前記状態変化に基づく前記受精卵の特徴量を算出可能に構成される
情報処理装置。 - 請求項2に記載の情報処理装置であって、
前記認識部は、前記2値化画像と前記受精卵画像とを重畳させたオーバーレイ画像を生成するオーバーレイ画像生成部をさらに有し、前記オーバーレイ画像に基づき前記受精卵を認識可能に構成され、
前記特徴量算出部は、前記オーバーレイ画像から前記受精卵の経時的な状態変化を算出し、前記状態変化に基づく前記受精卵の特徴量を算出可能に構成される
情報処理装置。 - 請求項1~3のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
前記認識部は、前記受精卵の透明帯と、前記受精卵内部の細胞とを認識し、
前記特徴量算出部は、前記状態変化として、前記透明帯及び前記受精卵内部の細胞の面積の変化を算出する
情報処理装置。 - 請求項4に記載の情報処理装置であって、
前記特徴量算出部は、前記透明帯の面積と、前記受精卵内部の細胞の面積の経時的な変化とに基づき、前記特徴量として、前記受精卵のコンパクション時間及び卵割時間の少なくとも1つを算出する
情報処理装置。 - 請求項4又は5に記載の情報処理装置であって、
前記認識部は、前記受精卵内部の細胞として、胚盤胞を認識し、
前記特徴量算出部は、前記透明帯と前記胚盤胞との面積差の経時的な変化に基づき、前記特徴量として、前記透明帯及び前記胚盤胞の収縮回数、収縮直径、収縮速度、収縮時間、収縮間隔、収縮強度、収縮周波数、拡張回数、拡張直径、拡張速度、拡張時間、拡張間隔、拡張強度及び拡張周波数の少なくとも1つを算出する
情報処理装置。 - 請求項1~6のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
前記確率画像中の各位置は、前記受精卵画像中の対応する位置に前記受精卵の少なくとも一部が存在する確率を示す
情報処理装置。 - 請求項7に記載の情報処理装置であって、
前記受精卵画像中の対応する位置は、前記受精卵画像中のピクセル位置である
情報処理装置。 - 請求項1~8のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
前記認識部は、前記受精卵の透明帯を認識し、
前記特徴量算出部は、前記状態変化として、前記透明帯の物理的特徴の変化を算出する
情報処理装置。 - 請求項9に記載の情報処理装置であって、
前記透明帯の物理的特徴の変化は、前記透明帯の径、面積及び厚みの変化の少なくとも1つである
情報処理装置。 - 請求項1~10のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
前記認識部は、前記受精卵の前核を認識し、
前記特徴量算出部は、前記状態変化として、前記前核の面積の変化を算出する
情報処理装置。 - 請求項11に記載の情報処理装置であって、
前記特徴量算出部は、前記前核の面積に基づき、前記特徴量として、前記前核の個数を算出する
情報処理装置。 - 請求項1~12のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
前記認識部は、前記受精卵の第1及び第2の極体を認識し、
前記特徴量算出部は、前記第1及び第2の極体の面積の和と、第1の極体の面積との差に基づき、前記特徴量として、前記受精卵の極体の個数を算出する
情報処理装置。 - 請求項1~13のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
前記認識部は、前記受精卵の割球の核を認識し、
前記特徴量算出部は、前記核の面積に基づき、前記特徴量として、前記核の個数を算出する
情報処理装置。 - 請求項1~14のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
前記認識部は、前記受精卵の透明帯と、前記受精卵内部の細胞と、前記受精卵のフラグメンテーションとを認識し、
前記特徴量算出部は、前記特徴量として、前記透明帯の面積と前記受精卵内部の細胞の面積の総和に対する前記フラグメンテーションの面積の割合を算出する
情報処理装置。 - 請求項1~15のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
前記認識部は、前記受精卵の卵細胞辺縁透明領域と、前記受精卵内部の細胞とを認識し、
前記特徴量算出部は、前記状態変化として、前記受精卵内部の細胞の面積に対する前記卵細胞辺縁透明領域の面積の割合の変化を算出する
情報処理装置。 - 請求項1~16のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
前記認識部は、前記受精卵内部の細胞を認識し、
前記特徴量算出部は、前記認識部により認識された前記受精卵内部の細胞の経時的な動き量の変化をさらに算出する
情報処理装置。 - 請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記認識部は、前記受精卵の第1及び第2の極体を認識し、
前記特徴量算出部は、前記第1及び第2の極体の面積の和と、第1の極体の面積との差に基づき、前記特徴量として、前記受精卵の極体の個数を算出し、
前記判定部は、前記極体の個数に基づき、前記受精卵の極体が異常であるか否かを判定する
情報処理装置。 - 請求項1又は18に記載の情報処理装置であって、
前記認識部は、前記受精卵の割球の核を認識し、
前記特徴量算出部は、前記核の面積に基づき、前記特徴量として、前記核の個数を算出し、
前記判定部は、前記核の個数に基づき、前記受精卵が多核状態であるか否かを判定する
情報処理装置。 - 請求項1、18又は19のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
前記判定部は、前記状態変化に基づき、前記受精卵の発育状態をさらに判定する
情報処理装置。 - 請求項1、18~20のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
前記認識部は、前記受精卵の透明帯を認識し、
前記特徴量算出部は、前記状態変化として、前記透明帯の厚みの変化を算出し、
前記判定部は、前記透明帯の厚みの変化に基づき、前記受精卵が拡張胚盤胞であると判定する
情報処理装置。 - 請求項1、18~21のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
前記認識部は、前記受精卵の透明帯を認識し、
前記特徴量算出部は、前記状態変化として、前記透明帯の径及び面積の変化の少なくとも1つを算出し、
前記判定部は、前記透明帯の径及び面積の変化の少なくとも1つに基づき、前記受精卵が拡張胚盤胞であると判定する
情報処理装置。 - 請求項1、18~22のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
前記認識部は、前記受精卵の前核を認識し、
前記特徴量算出部は、前記状態変化として、前記前核の面積の変化を算出し、
前記判定部は、前記前核の面積の変化に基づき、前記受精卵における前核の出現及び消失を判定する
情報処理装置。 - 請求項23に記載の情報処理装置であって、
前記特徴量算出部は、前記前核の面積に基づき、前記特徴量として、前記前核の個数をさらに算出し、
前記判定部は、前記前核の個数に基づき、前記受精卵の前核が異常であるか否かを判定する
情報処理装置。 - 請求項1、18~24のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
前記認識部は、前記受精卵の卵細胞辺縁透明領域と、前記受精卵内部の細胞とを認識し、
前記特徴量算出部は、前記状態変化として、前記受精卵内部の細胞の面積に対する前記卵細胞辺縁透明領域の面積の割合の変化を算出し、
前記判定部は、前記割合の変化に基づき、前記受精卵における卵細胞辺縁透明領域の出現及び消失を判定する
情報処理装置。 - 請求項1に記載の情報処理装置であって、
前記判定部は、前記受精卵内部の細胞の動き速度ベクトルの合計値が、第1の閾値より大きく、且つ、単位時間あたりの前記動き速度ベクトルの変化がゼロではない前記受精卵の状態を、変性細胞割合が15%未満と判定する
情報処理装置。 - 請求項1又は26に記載の情報処理装置であって、
前記判定部は、前記受精卵内部の細胞の動き速度ベクトルの合計値が、第1の閾値以下であり、且つ、単位時間あたりの前記動き速度ベクトルの変化がほぼゼロである前記受精卵の状態を、変性細胞割合が15%以上と判定する
情報処理装置。 - 請求項1、26又は27のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
前記判定部は、前記受精卵内部の細胞の動き平均速度が、第2の閾値より大きい前記受精卵の状態を、変性細胞割合が15%以上50%未満とさらに判定する
情報処理装置。 - 請求項1、26~28のいずれか1つに記載の情報処理装置であって、
前記判定部は、前記受精卵内部の細胞の動き平均速度が第2の閾値より小さい前記受精卵の状態を、変性細胞割合が50%以上とさらに判定する
情報処理装置。 - 受精卵が経時的に撮像された複数の受精卵画像から前記受精卵が存在する確率を示す確率画像を生成し、
前記確率画像から前記受精卵の経時的な状態変化を算出し、前記状態変化に基づく前記受精卵の特徴量として前記受精卵内部の細胞の動き速度ベクトルの合計値を算出し、
前記受精卵内部の細胞の動き速度ベクトルの合計値が、第1の閾値以上であり、且つ、単位時間あたりの前記動き速度ベクトルの変化がほぼゼロである前記受精卵の状態をlag-phaseと判定する
情報処理方法。 - 受精卵が経時的に撮像された複数の受精卵画像から前記受精卵が存在する確率を示す確率画像を生成するステップと、
前記確率画像から前記受精卵の経時的な状態変化を算出し、前記状態変化に基づく前記受精卵の特徴量として前記受精卵内部の細胞の動き速度ベクトルの合計値を算出し、
前記受精卵内部の細胞の動き速度ベクトルの合計値が、第1の閾値以上であり、且つ、単位時間あたりの前記動き速度ベクトルの変化がほぼゼロである前記受精卵の状態をlag-phaseと判定するステップと
を情報処理装置に実行させるプログラム。 - 受精卵を経時的に撮像する撮像部と、
前記受精卵が経時的に撮像された複数の受精卵画像から前記受精卵が存在する確率を示す確率画像を生成する確率画像生成部を有し、前記確率画像に基づき前記受精卵を認識可能に構成される認識部と、
前記確率画像から前記受精卵の経時的な状態変化を算出し、前記状態変化に基づく前記受精卵の特徴量を算出可能に構成される特徴量算出部と、
前記特徴量に基づき、前記受精卵の品質を判定する判定部と
を有する情報処理装置と
を具備し、
前記判定部は、前記受精卵内部の細胞の動き速度ベクトルの合計値が、第1の閾値以上であり、且つ、単位時間あたりの前記動き速度ベクトルの変化がほぼゼロである前記受精卵の状態をlag-phaseと判定する
観察システム。
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