JP7023060B2 - Stationery - Google Patents
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Description
本発明は、筆記具に関する。 The present invention relates to a writing instrument.
硬質樹脂から形成される第1部材と、第1部材の外面を覆うように形成された、エラストマー等の軟質樹脂から形成される第2部材とを備えたキャップを有し、第1部材と第2部材とが二色成形によって形成された筆記具が公知である(例えば特許文献1参照)。 It has a cap having a first member formed of a hard resin and a second member formed of a soft resin such as an elastomer formed so as to cover the outer surface of the first member, and has a first member and a first member. A writing tool in which two members are formed by two-color molding is known (see, for example, Patent Document 1).
特許文献1に記載の筆記具では、筒状の第1部材(クリップ部材2)の後端面(後端面4c)が筆記具本体の当接面(係止面7c)と当接し、キャップと筆記具本体との嵌合が完了する。 In the writing tool described in Patent Document 1, the rear end surface (rear end surface 4c) of the first cylindrical member (clip member 2) comes into contact with the contact surface (locking surface 7c) of the writing tool body, and the cap and the writing tool body Fitting is completed.
ここで、第1部材を一次成形した後、第2部材を二次成形するまでの間に、第1部材が僅かばかり成形収縮した結果、型との間に間隙が生じ、二次成形時に間隙に樹脂が流入することによって、バリが形成されてしまう場合がある。バリが形成されないように、成形収縮量を考慮して、金型を製作する方法もあるが、収縮率を完全に予測することは困難である。 Here, as a result of the first member being slightly molded and shrunk between the primary molding of the first member and the secondary molding of the second member, a gap is generated between the first member and the mold, and the gap is formed during the secondary molding. A burr may be formed due to the inflow of the resin into the resin. There is also a method of manufacturing a mold in consideration of the amount of molding shrinkage so that burrs are not formed, but it is difficult to completely predict the shrinkage rate.
これに関し、図13を参照しながら簡単に説明する。図13は、キャップの成形収縮及び二次成形の様子を説明する図である。図13において、(A)は、本来、二次成形を行いたい状態の一次成形品100とコアピン110とを示す概略図であり、(B)は、一次成形品100とコアピン110と二次成形品120とを示す概略図である。成形収縮によって、間隙Gが生じた結果、二次成形の樹脂が間隙に流入し、バリ130が形成されている。
This will be briefly described with reference to FIG. FIG. 13 is a diagram illustrating a state of molding shrinkage and secondary molding of the cap. In FIG. 13, (A) is a schematic view showing a primary molded
一次成形品100である第1部材の当接面140の一部が、バリ130によって覆われてしまうと、キャップを筆記具本体に嵌合させる際に、筆記具本体の当接面が、当接面140よりも先にバリ130と当接してしまい、嵌合が不良となる。それによって、キャップ内の気密性が失われた結果、ペン先からインクが揮発して筆記不能となってしまったり、キャップの筆記具本体からの脱落が生じたりする。また、ユーザーが、筆記具本体に対するキャップ装着時にクリック感が得られないという問題もある。
When a part of the
本発明は、キャップの嵌合を阻害するようなバリの形成を防止することを目的とする。 An object of the present invention is to prevent the formation of burrs that hinder the fitting of caps.
本発明の一態様によれば、第1部材及び該第1部材の外面を覆うように形成された第2部材を有するキャップと、筆記具本体と、を具備する筆記具であって、前記第1部材と前記第2部材とが二色成形によって形成され、前記第1部材が一次成形品であり、前記第2部材が二次成形品であり、前記第1部材が第1当接面を有し、前記筆記具本体が第2当接面を有し、前記キャップと前記筆記具本体との嵌合時には、前記第1当接面と前記第2当接面とが当接し、前記第1当接面近傍における前記第1部材と前記第2部材との境界部において、前記第1部材に凹部又は凸部が形成されていること特徴とする筆記具が提供される。 According to one aspect of the present invention, the writing instrument comprises a first member, a cap having a second member formed so as to cover the outer surface of the first member, and a writing instrument main body, wherein the first member. And the second member are formed by two-color molding, the first member is a primary molded product, the second member is a secondary molded product, and the first member has a first contact surface. The writing instrument main body has a second contact surface, and when the cap and the writing instrument main body are fitted, the first contact surface and the second contact surface come into contact with each other, and the first contact surface Provided is a writing instrument characterized in that a concave portion or a convex portion is formed in the first member at a boundary portion between the first member and the second member in the vicinity.
また、別の態様によれば、前記第1当接面が前記第2部材によって覆われていなくてもよい。 Further, according to another aspect, the first contact surface may not be covered with the second member.
また、別の態様によれば、前記凹部又は前記凸部が段差又は斜面であってもよい。 Further, according to another aspect, the concave portion or the convex portion may be a step or a slope.
また、別の態様によれば、前記第2部材が、軟質樹脂で形成してもよい。 Further, according to another aspect, the second member may be formed of a soft resin.
また、別の態様によれば、当該筆記具が熱変色性筆記具であり、前記第2部材によって擦過した際に生じる摩擦熱によって当該筆記具の筆跡を容易に熱変色可能であってもよい。 Further, according to another aspect, the writing instrument may be a heat-discolorable writing instrument, and the handwriting of the writing instrument may be easily thermally discolored by the frictional heat generated when the writing instrument is rubbed by the second member.
本発明の態様によれば、キャップの嵌合を阻害するようなバリの形成を防止するという共通の効果を奏する。 According to the aspect of the present invention, it has a common effect of preventing the formation of burrs that hinder the fitting of the cap.
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を詳細に説明する。全図面に亘り、対応する構成要素には共通の参照符号を付す。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings. Corresponding components are designated with a common reference code throughout the drawings.
図1は、本発明の第1実施形態による筆記具1の縦断面図である。筆記具1は、キャップ2と、キャップ2を嵌合させる筆記具本体3と、筆記具本体3内に配置され且つ一端に筆記部4を備えた筆記体であるリフィル5と、を有している。本明細書中では、筆記具1の軸線方向において、筆記部4側を「前」側と規定し、筆記部4とは反対側を「後」側と規定する。
FIG. 1 is a vertical sectional view of a writing tool 1 according to the first embodiment of the present invention. The writing instrument 1 has a
キャップ2は、第1部材である転がり防止部材10と、転がり防止部材10の外面を覆うように形成された第2部材であるキャップ本体20とを有している。転がり防止部材10とキャップ本体20とは二色成形によって形成され、転がり防止部材10が、硬質樹脂から形成される一次成形品であり、キャップ本体20が、エラストマー等の軟質樹脂から形成される二次成形品である。なお、ここで述べる軟質樹脂とは、ゴム弾性を有する粘弾性材料を示し、材料の表面硬度がJIS K6203に規定されるデュロメータA硬度で0~90、又はデュロメータD硬度で40未満を示す。また、転がり防止部材10とキャップ本体20は、同一の材料で形成してもよい。
The
図2は、転がり防止部材10の斜視図であり、図3は、キャップ本体20の斜視図であり、図4は、キャップ2の前側の拡大縦断面図である。
2 is a perspective view of the
転がり防止部材10は、筒状の部材であり、一端には、径線方向の略中心に円形の貫通孔が設けられた端面11が形成されている。キャップ2の軸線方向において、端面11が形成されている側を「前」側と規定し、端面11とは反対側の完全に開口している側を「後」側と規定する。
The
転がり防止部材10の外周面には、軸線方向に亘って延び且つ径方向外方へ突出する板状突起12が形成されている。板状突起12には、3つの貫通孔13が軸線方向に沿って等間隔に形成されている。二色成形の際には、貫通孔13内に二次成形の樹脂が流入し、転がり防止部材10及びキャップ本体20の結合を高めている。また、転がり防止部材10の外周面には、その他の溝や穴が形成され、転がり防止部材10及びキャップ本体20の結合力をさらに高めている。
A plate-
転がり防止部材10の端面11近傍の内周面には、複数のリブ14が形成されている。複数のリブ14は、キャップ2に挿入された筆記具本体3の筆記先端を案内し且つ保持する。また、転がり防止部材10の後端の開口近傍の内周面には、複数の嵌合突起15が形成されている。複数の嵌合突起15は、キャップ2に挿入された筆記具本体3の後部を案内し且つ保持する。転がり防止部材10の後端面の外周縁には、後述するように、第1当接面16と、第1当接面16に対して前方に向かって窪んだ凹部17が環状に形成されている。
A plurality of
キャップ本体20は、筒状の部材であり、一端には、円形の貫通孔が設けられた端面21が形成されている。キャップ本体20は、転がり防止部材10の外面を覆い、転がり防止部材10の後端を越えてさらに後方へ延びている。キャップ本体20の外周面は円滑に形成されており、転がり防止部材10の板状突起12に相当する部分には、板状突起12の周囲に二次成形の樹脂が充填されることで、緩やかな突状部22が形成されている。キャップ2が突状部22を有することによって、キャップ2、ひいては筆記具1が机上等で転がることを防止できる。キャップ本体20の内周面には、係止突起23が全周に亘って形成されている。
The
図5は、キャップ2と筆記具本体3との嵌合部分の拡大縦断面図であり、具体的には図1のA部の拡大図である。転がり防止部材10は、第1当接面16と、前方に向かって窪んだ凹部17とを有している。嵌合部分近傍の筆記具本体3の外周面には、嵌合突起6が全周に亘って形成されている。嵌合突起6の前方部分は段差状に形成され、この段差部分には、前方に面した環状の第2当接面7が形成されている。図5において、転がり防止部材10の第1当接面16と筆記具本体3の第2当接面7とが、一致するように当接する。
FIG. 5 is an enlarged vertical sectional view of a fitting portion between the
ここで、嵌合の過程を簡単に説明する。キャップ2内に筆記具本体3を挿入すると、筆記具本体3の嵌合突起6が、キャップ本体20の係止突起23と当接し係止する。この状態からさらに筆記具本体3を押し込むと、キャップ本体20が径方向外側に向かって弾性変形し、筆記具本体3の嵌合突起6が、キャップ本体20の係止突起23を乗り越え、筆記具本体3の第2当接面7が、転がり防止部材10の第1当接面16に衝突し、嵌合が完了する。この衝突の際に、ユーザーにとって心地の良いクリック音を生じさせる。
Here, the mating process will be briefly described. When the writing tool
図6は、キャップ2の一次成形時の分割面における縦断面図である。一次成形では、第1金型30を用いることによって、転がり防止部材10が成形される。第1金型30は、転がり防止部材10の内面と相補的な形状である第1コアピン31と、第1コアピン31の先端と突合する第2コアピン32と、第1コアピン31及び第2コアピン32の周囲を囲む第1型部33とを有している。図6は、第1金型30の分割面における断面であることから、図6では、第1型部33は、断面ではなくてその表面が示されている。すなわち、図6に示された面で、同一形状の他方の第1型部33と型合わせされる。
FIG. 6 is a vertical cross-sectional view of the split surface of the
第1コアピン31、第2コアピン32及び2つの第1型部33が型合わせされた状態の隙間は、転がり防止部材10の外形に対応するように形成される。したがって、射出成形機のノズル(図示せず)から射出された成形材料(樹脂)をスプルー(図示せず)から第1型部33内のゲート34を通してこの隙間に流し込むことによって、転がり防止部材10を射出成形することができる。
The gap in the state where the
図7は、キャップ2の二次成形時の分割面における縦断面図である。二次成形では、第2金型40を用いることによって、キャップ本体20が成形される。第2金型40は、キャップ本体20の内面と相補的な形状である第3コアピン41と、第3コアピン41の先端と突合する第4コアピン42と、第3コアピン41及び第4コアピン42の周囲を囲む第2型部43とを有している。図7は、第2金型40の分割面における断面であることから、図7では、第2型部43は、断面ではなくてその表面が示されている。すなわち、図7に示された面で、同一形状の他方の第2型部43と型合わせされる。
FIG. 7 is a vertical cross-sectional view of the split surface of the
第3コアピン41、第4コアピン42及び2つの第2型部43が型合わせされた状態の隙間は、キャップ本体20の外形に対応するように形成される。したがって、射出成形機のノズル(図示せず)から射出された成形材料(樹脂)をスプルー(図示せず)から第4コアピン42のゲート44を通してこの隙間に流し込むことによって、キャップ本体20を射出成形することができる。
The gap in the state where the
図8は、キャップ2の成形収縮及び二次成形の様子を説明する図である。図8において、(A)は、本来、二次成形を行いたい状態の転がり防止部材10と第3コアピン41とを示す概略図であり、(B)は、転がり防止部材10と第3コアピン41とキャップ本体20とを示す概略図である。転がり防止部材10の成形収縮によって、転がり防止部材10と第3コアピン41との間に間隙が生じている。
FIG. 8 is a diagram illustrating a state of molding shrinkage and secondary molding of the
これに関し、第3コアピン41には、設計上は転がり防止部材10の凹部17に相補的な突状のシール凸部45が、凹部17に対向して設けられている。シール凸部45の高さ、すなわち設計上の転がり防止部材10における第1当接面16と凹部17の底面18との距離、さらに言い換えると、第3コアピン41における設計上の転がり防止部材10の第1当接面16に当接する面と凹部17の底面18に当接する面との距離は、想定される間隙の幅よりも大きく設計される。その結果、転がり防止部材10の凹部17と第3コアピン41のシール凸部45との間で微小キャビティ46が形成される。二次成形時には、微小キャビティ46内へは樹脂が流入するものの、転がり防止部材10の第1当接面16に及ぶような、すなわちシール凸部45を越えるような樹脂の流入が防止される。
In this regard, the
よって、本実施形態によれば、転がり防止部材10の第1当接面16と筆記具本体3の第2当接面7との当接、すなわちキャップ2と筆記具本体3との嵌合を阻害するような、転がり防止部材10の第1当接面16上へのバリの形成を防止することができるという効果を奏する。
Therefore, according to the present embodiment, the contact between the
以下、同様の効果を奏する別の実施形態について説明する。 Hereinafter, another embodiment having the same effect will be described.
図9は、第2実施形態による筆記具のキャップの成形収縮及び二次成形の様子を説明する図であり、図10は、第2実施形態による筆記具の転がり防止部材50の第1当接面51の拡大縦断面図である。
FIG. 9 is a diagram illustrating a state of molding shrinkage and secondary molding of a writing instrument cap according to the second embodiment, and FIG. 10 is a diagram showing a
第1実施形態による筆記具では、転がり防止部材10の後端面に、第1当接面16に対して前方に向かって窪んだ凹部17が環状に形成されていたのに対し、第2実施形態による筆記具では、転がり防止部材50の後端面に、第1当接面51に対して後方に向かって突出する凸部52が環状に形成されている点においてのみ、これら実施形態は異なっている。
In the writing tool according to the first embodiment, the
図9において、(A)は、本来、二次成形を行いたい状態の転がり防止部材50と第3コアピン53とを示す概略図であり、(B)は、転がり防止部材50と第3コアピン53とキャップ本体54とを示す概略図である。転がり防止部材50の成形収縮によって、転がり防止部材50と第3コアピン53との間に間隙が生じている。
9A and 9B are schematic views showing a rolling
これに関し、第3コアピン53には、設計上は転がり防止部材50の凸部52に相補的な突状のシール凹部55が、凸部52に対向して設けられている。シール凹部55の深さ、すなわち設計上の転がり防止部材50における第1当接面51と凸部52の頂面56との距離、さらに言い換えると、第3コアピン53における設計上の転がり防止部材50の第1当接面51に当接する面と凸部52の頂面56に当接する面との距離は、想定される間隙の幅よりも大きく設計される。その結果、転がり防止部材50の凸部52と第3コアピン53のシール凹部55との間で微小キャビティ57が形成される。二次成形時には、微小キャビティ57内へは樹脂が流入するものの、転がり防止部材50の第1当接面51に及ぶような、すなわちシール凹部55を越えるような樹脂の流入が防止される。
In this regard, the
図11は、第3実施形態による筆記具の転がり防止部材60の第1当接面61の拡大縦断面図である。本実施形態は、転がり防止部材60の後端面に、第1当接面61に対して前方に向かって窪んだ凹部62が環状に形成されている点においてのみ、第1実施形態と異なっている。凹部62は、転がり防止部材60の外周面に形成された先細りの斜面63によって画成される。
FIG. 11 is an enlarged vertical cross-sectional view of the
図12は、第4実施形態による筆記具の転がり防止部材70の第1当接面71の拡大縦断面図である。本実施形態は、転がり防止部材70の後端面に、第1当接面71に対して後方に向かって突出する凸部72が環状に形成されている点においてのみ、第1実施形態と異なっている。凸部72は、転がり防止部材70の後端面の外周縁に沿って抉られた斜面73によって画成される。
FIG. 12 is an enlarged vertical cross-sectional view of the
上述した実施形態によれば、第1当接面近傍における転がり防止部材とキャップ本体との境界部において、転がり防止部材に凹部又は凸部が形成されている。すなわち、筆記具本体の第2当接面と当接する転がり防止部材の第1当接面が、筆記具本体の一部によって覆われないように成形できる限りにおいて、任意形状の凹部又は凸部を採用することができる。凹部又は凸部は、第1実施形態及び第2実施形態のような段差であってもよく、第3実施形態及び第4実施形態のような斜面であってもよく、その他形状であってもよい。 According to the above-described embodiment, a concave portion or a convex portion is formed in the rolling prevention member at the boundary portion between the rolling prevention member and the cap main body in the vicinity of the first contact surface. That is, as long as the first contact surface of the rolling prevention member that comes into contact with the second contact surface of the writing tool main body can be molded so as not to be covered by a part of the writing tool main body, a concave portion or a convex portion having an arbitrary shape is adopted. be able to. The concave portion or the convex portion may be a step as in the first embodiment and the second embodiment, may be a slope as in the third embodiment and the fourth embodiment, or may have another shape. good.
なお、上述した実施形態では、筆記具1におけるキャップ2と筆記具本体3との嵌合部について説明したが、第1部材及び第2部材において同様の嵌合が行われる別の部材についても、上記構成は適用可能である。
In the above-described embodiment, the fitting portion between the
ところで、キャップのキャップ本体は、筆記具の筆跡を消去可能な材料によって形成してもよい。この場合、キャップ本体は、筆記具の筆跡のための消去部材として使用することができる。 By the way, the cap body of the cap may be formed of a material that can erase the handwriting of the writing instrument. In this case, the cap body can be used as an erasing member for the handwriting of the writing instrument.
上述した実施形態におけるリフィル5は、熱変色性色材を含有する熱変色性インクを収容してもよい。この場合、筆記具1は熱変色性筆記具であり、消去部材としての摩擦体によって擦過した際に生じる摩擦熱によって、筆記具1の筆跡を熱変色可能である。
The
ここで、熱変色性インクとは、常温(例えば25℃)で所定の色彩(第1色)を維持し、所定温度(例えば60℃)まで昇温させると別の色彩(第2筆記具1色)へと変化し、その後、所定温度(例えば-5℃)まで冷却させると、再び元の色彩(第1色)へと復帰する性質を有するインクを言う。熱変色性インクを用いた筆記具1では上記第2色を無色とし、第1色(例えば赤)で筆記した描線を昇温させて無色とすることを、ここでは「消去する」ということとする。したがって、描線が筆記された筆記面等に対して摩擦体によって擦過して摩擦熱を生じさせ、それによって描線を無色に変化、すなわち消去させる。なお、当然のことながら上記第2色は、無色以外の有色でもよい。 Here, the heat-discolorable ink is a different color (one color of the second writing tool) when a predetermined color (first color) is maintained at room temperature (for example, 25 ° C.) and the temperature is raised to a predetermined temperature (for example, 60 ° C.). ), And then when cooled to a predetermined temperature (for example, -5 ° C), the ink has the property of returning to the original color (first color). In the writing instrument 1 using the heat-changing ink, the second color is made colorless, and the temperature of the drawn line written in the first color (for example, red) is raised to make it colorless, which is referred to as "erasing" here. .. Therefore, the drawn line is rubbed against the writing surface or the like on which the drawn line is written by a friction body to generate frictional heat, whereby the drawn line is changed to colorless, that is, erased. As a matter of course, the second color may be colored other than colorless.
熱変色性色材となる熱変色性マイクロカプセル顔料としては、摩擦熱等の熱により変色するもの、例えば、有色から無色、有色から有色、無色から有色などとなる機能を有するものであれば、特に限定されず、種々のものを用いることができ、少なくともロイコ色素、顕色剤、変色温度調整剤を含む熱変色性組成物を、マイクロカプセル化したものが挙げられる。 The thermochromic microcapsule pigment used as a thermochromic coloring material is a pigment that changes color due to heat such as frictional heat, for example, if it has a function of changing from colored to colorless, colored to colored, colorless to colored, and the like. The present invention is not particularly limited, and various substances can be used, and examples thereof include microencapsulated heat-discoloring compositions containing at least a leuco dye, a color-developing agent, and a discoloration temperature-adjusting agent.
用いることができるロイコ色素としては、電子供与性染料で、発色剤としての機能するものであれば、特に限定されものではない。具体的には、発色特性に優れるインクを得る点から、トリフェニルメタン系、スピロピラン系、フルオラン系、ジフェニルメタン系、ローダミンラクタム系、インドリルフタリド系、ロイコオーラミン系等従来公知のものが、単独(1種)で又は2種以上を混合して(以下、単に「少なくとも1種」という。)用いることができる。 The leuco dye that can be used is not particularly limited as long as it is an electron donating dye and functions as a color former. Specifically, conventionally known inks such as triphenylmethane type, spiropyran type, fluorane type, diphenylmethane type, rhodamine lactam type, indrill phthalide type, and leucooramine type are used from the viewpoint of obtaining an ink having excellent color development characteristics. It can be used alone (1 type) or in combination of 2 or more (hereinafter, simply referred to as "at least 1 type").
具体的には、6-(ジメチルアミノ)-3,3-ビス[4-(ジメチルアミノ)フェニル]-1(3H)-イソベンゾフラノン、3,3-ビス(p-ジメチルアミノフェニル)-6-ジメチルアミノフタリド、3-(4-ジエチルアミノフェニル)-3-(1-エチル-2-メチルインドール-3-イル)フタリド、3-(4-ジエチルアミノ-2-エトキシフェニル)-3-(1-エチル-2-メチルインドール-3-イル)-4-アザフタリド、1,3-ジメチル-6-ジエチルアミノフルオラン、2-クロロ-3-メチル-6-ジメチルアミノフルオラン、3-ジブチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-アニリノフルオラン、3-ジエチルアミノ-6-メチル-7-キシリジノフルオラン、2-(2-クロロアニリノ)-6-ジブチルアミノフルオラン、3,6-ジメトキシフルオラン、3,6-ジ-n-ブトキシフルオラン、1,2-ベンツ-6-ジエチルアミノフルオラン、1,2-ベンツ-6-ジブチルアミノフルオラン、1,2-ベンツ-6-エチルイソアミルアミノフルオラン、2-メチル-6-(N-p-トリル-N-エチルアミノ)フルオラン、2-(N-フェニル-N--メチルアミノ)-6-(N-p-トリル-N-エチルアミノ)フルオラン、2-(3’-トリフルオロメチルアニリノ)-6-ジエチルアミノフルオラン、3-クロロ-6-シクロヘキシルアミノフルオラン、2-メチル-6-シクロヘキシルアミノフルオラン、3-ジ(n-ブチル)アミノ-6-メトキシ-7-アニリノフルオラン、3,6-ビス(ジフェニルアミノ)フルオラン、メチル-3’,6’-ビスジフェニルアミノフルオラン、クロロ-3’,6’-ビスジフェニルアミノフルオラン、3-メトキシ-4-ドデコキシスチリノキノリン、などが挙げられる。 Specifically, 6- (dimethylamino) -3,3-bis [4- (dimethylamino) phenyl] -1 (3H) -isobenzofuranone, 3,3-bis (p-dimethylaminophenyl) -6. -Dimethylaminophthalide, 3- (4-diethylaminophenyl) -3- (1-ethyl-2-methylindole-3-yl) phthalide, 3- (4-diethylamino-2-ethoxyphenyl) -3- (1) -Ethyl-2-methylindole-3-yl) -4-azaphthalide, 1,3-dimethyl-6-diethylaminofluorane, 2-chloro-3-methyl-6-dimethylaminofluorane, 3-dibutylamino-6 -Methyl-7-anilinofluolane, 3-diethylamino-6-methyl-7-anilinofluolane, 3-diethylamino-6-methyl-7-xylidinofluolane, 2- (2-chloroanilino) -6- Dibutylaminofluorane, 3,6-dimethoxyfluolane, 3,6-di-n-butoxyfluolane, 1,2-benz-6-diethylaminofluorane, 1,2-benz-6-dibutylaminofluorane, 1,2-Benz-6-ethylisoamylaminofluorane, 2-methyl-6- (N-p-tolyl-N-ethylamino) fluorane, 2- (N-phenyl-N-methylamino) -6- (N-p-tolyl-N-ethylamino) fluorane, 2- (3'-trifluoromethylanilino) -6-diethylaminofluorane, 3-chloro-6-cyclohexylaminofluorane, 2-methyl-6- Cyclohexylaminofluorane, 3-di (n-butyl) amino-6-methoxy-7-anilinofluorane, 3,6-bis (diphenylamino) fluorane, methyl-3', 6'-bisdiphenylaminofluorane , Chloro-3', 6'-bisdiphenylaminofluorane, 3-methoxy-4-dodecoxystylinoquinolin, and the like.
これらのロイコ染料は、ラクトン骨格、ピリジン骨格、キナゾリン骨格、ビスキナゾリン骨格等を有するものであり、これらの骨格(環)が開環することで発色を発現するものである。 These leuco dyes have a lactone skeleton, a pyridine skeleton, a quinazoline skeleton, a bisquinazoline skeleton, and the like, and develop color development when these skeletons (rings) are opened.
用いることができる顕色剤は、上記ロイコ色素を発色させる能力を有する成分となるものであり、例えば、フェノール樹脂系化合物、サリチル酸系金属塩化物、サリチル酸樹脂系金属塩化合物、固体酸系化合物等が挙げられる。 The color developer that can be used is a component having an ability to develop the color of the leuco dye, and is, for example, a phenol resin compound, a salicylic acid metal chloride, a salicylic acid resin metal salt compound, a solid acid compound, or the like. Can be mentioned.
具体的には、o-クレゾール、ターシャリーブチルカテコール、ノニルフェノール、n-オクチルフェノール、n-ドデシルフェノール、n-ステアリルフェノール、p-クロロフェノール、p-ブロモフェノール、o-フェニルフェノール、ヘキサフルオロビスフェノール、p-ヒドロキシ安息香酸n-ブチル、p-ヒドロキシ安息香酸n-オクチル、レゾルシン、没食子酸ドデシル、2,2-ビス(4’-ヒドロキシフェニル)プロパン、4,4-ジヒドロキシジフェニルスルホン、1,1-ビス(4’-ヒドロキシフェニル)エタン、2,2-ビス(4’-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)プロパン、ビス(4-ヒドロキシフェニル)スルフィド、1-フェニル-1,1-ビス( 4’-ヒドロキシフェニル)エタン、1,1-ビス(4’-ヒドロキシフェニル)-3-メチルブタン、1,1-ビス(4’-ヒドロキシフェニル)-2-メチルプロパン、1,1-ビス(4’-ヒドロキシフェニル)n-ヘキサン、1,1-ビス(4’-ヒドロキシフェニル)n-ヘプタン、1,1-ビス(4’-ヒドロキシフェニル)n-オクタン、1,1-ビス(4’-ヒドロキシフェニル)n-ノナン、1,1-ビス(4’-ヒドロキシフェニル)n-デカン、1,1-ビス(4’-ヒドロキシフェニル)n-ドデカン、2,2-ビス(4’-ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2-ビス(4’-ヒドロキシフェニル)エチルプロピオネート、2,2-ビス(4’-ヒドロキシフェニル)-4-メチルペンタン、2,2-ビス(4’-ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2-ビス(4’-ヒドロキシフェニル)n-ヘプタン、2,2-ビス(4’-ヒドロキシフェニル)n-ノナンなどの少なくとも1種が挙げられる。 Specifically, o-cresol, tertiary butylcatechol, nonylphenol, n-octylphenol, n-dodecylphenol, n-stearylphenol, p-chlorophenol, p-bromophenol, o-phenylphenol, hexafluorobisphenol, p. -Hydroxybenzoate n-butyl, p-hydroxybenzoate n-octyl, resorcin, dodecyl gallate, 2,2-bis (4'-hydroxyphenyl) propane, 4,4-dihydroxydiphenylsulfone, 1,1-bis (4'-Hydroxyphenyl) ethane, 2,2-bis (4'-hydroxy-3-methylphenyl) propane, bis (4-hydroxyphenyl) sulfide, 1-phenyl-1,1-bis (4'-hydroxy) Phenyl) ethane, 1,1-bis (4'-hydroxyphenyl) -3-methylbutane, 1,1-bis (4'-hydroxyphenyl) -2-methylpropane, 1,1-bis (4'-hydroxyphenyl) ) N-hexane, 1,1-bis (4'-hydroxyphenyl) n-heptane, 1,1-bis (4'-hydroxyphenyl) n-octane, 1,1-bis (4'-hydroxyphenyl) n -Nonan, 1,1-bis (4'-hydroxyphenyl) n-decane, 1,1-bis (4'-hydroxyphenyl) n-dodecane, 2,2-bis (4'-hydroxyphenyl) butane, 2 , 2-bis (4'-hydroxyphenyl) ethyl propionate, 2,2-bis (4'-hydroxyphenyl) -4-methylpentane, 2,2-bis (4'-hydroxyphenyl) hexafluoropropane, At least one of 2,2-bis (4'-hydroxyphenyl) n-heptane, 2,2-bis (4'-hydroxyphenyl) n-nonane and the like can be mentioned.
用いる顕色剤の使用量は、所望される色彩濃度に応じて任意に選択すればよく、特に限定されるものではないが、通常、上述したロイコ色素1質量部に対して、0.1~100質量部程度の範囲内で選択するのが好適である。 The amount of the developer to be used may be arbitrarily selected according to the desired color density, and is not particularly limited, but is usually 0.1 to 1 part by mass with respect to 1 part by mass of the above-mentioned leuco dye. It is preferable to select within the range of about 100 parts by mass.
用いることができる変色温度調整剤は、上記ロイコ色素と顕色剤の呈色において変色温度をコントロールする物質である。用いることができる変色温度調整剤は、従来公知のものが使用可能である。具体的には、アルコール類、エステル類、ケトン類、エーテル類、酸アミド類、アゾメチン類、脂肪酸類、炭化水素類などが挙げられる。 The color change temperature adjusting agent that can be used is a substance that controls the color change temperature in the coloration of the leuco dye and the color developer. As the discoloration temperature adjusting agent that can be used, conventionally known ones can be used. Specific examples thereof include alcohols, esters, ketones, ethers, acid amides, azomethins, fatty acids, hydrocarbons and the like.
より具体的には、ビス(4-ヒドロキシフェニル)フェニルメタンジカプリレート(C7H15)、ビス(4-ヒドロキシフェニル)フェニルメタンジラウレート(C11H23)、ビス(4-ヒドロキシフェニル)フェニルメタンジミリステート(C13H27)、ビス(4-ヒドロキシフェニル)フェニルエタンジミリステート(C13H27)、ビス(4-ヒドロキシフェニル)フェニルメタンジパルミテート(C15H30)、ビス(4-ヒドロキシフェニル)フェニルメタンジベヘネート(C21H43)、ビス(4-ヒドロキシフェニル)フェニルエチルヘキシリデンジミリステート(C13H27)等の少なくとも1種が挙げられる。 More specifically, bis (4-hydroxyphenyl) phenylmethane dicaprylate (C 7 H 15 ), bis (4-hydroxyphenyl) phenylmethane dilaurate (C 11 H 23 ), bis (4-hydroxyphenyl) phenyl. Methanedimilistate (C 13 H 27 ), bis (4-hydroxyphenyl) phenylethane dimiristate (C 13 H 27 ), bis (4-hydroxyphenyl) phenylmethane dipalmitate (C 15 H 30 ), bis At least one such as (4-hydroxyphenyl) phenylmethane dibehenate (C 21 H 43 ), bis (4-hydroxyphenyl) phenylethylhexylidene dimyristate (C 13 H 27 ) and the like can be mentioned.
この変色温度調整剤の使用量は、所望されるヒステリシス幅及び発色時の色彩濃度等に応じて適宜選択すればよく、特に限定されるものではないが、通常、ロイコ色素1質量部に対して、1~100質量部程度の範囲内で使用するのが好ましい。 The amount of the discoloration temperature adjusting agent used may be appropriately selected depending on the desired hysteresis width, the color density at the time of color development, and the like, and is not particularly limited, but is usually, with respect to 1 part by mass of the leuco dye. It is preferably used within the range of about 1 to 100 parts by mass.
熱変色性マイクロカプセル顔料は、少なくとも上記ロイコ色素、顕色剤、変色温度調整剤を含む熱変色性組成物を、平均粒子径が0.2~3μmとなるように、マイクロカプセル化することにより製造することができる。マイクロカプセル化法としては、例えば、界面重合法、界面重縮合法、insitu重合法、液中硬化被覆法、水溶液からの相分離法、有機溶媒からの相分離法、融解分散冷却法、気中懸濁被覆法、スプレードライニング法などを挙げることができ、用途に応じて適宜選択することができる。 The thermochromic microcapsule pigment is obtained by microencapsulating a thermochromic composition containing at least the leuco dye, a color developer, and a color change temperature adjusting agent so that the average particle size is 0.2 to 3 μm. Can be manufactured. Examples of the microencapsulation method include an interfacial polymerization method, an interfacial polycondensation method, an insitu polymerization method, an in-liquid curing coating method, a phase separation method from an aqueous solution, a phase separation method from an organic solvent, a melting dispersion cooling method, and an air vapor. Examples thereof include a suspension coating method and a spray drying method, which can be appropriately selected depending on the intended use.
例えば、水溶液からの相分離法では、ロイコ色素、顕色剤、変色温度調整剤を加熱溶融後、乳化剤溶液に投入し、加熱攪拌して油滴状に分散させ、次いで、カプセル膜剤として、樹脂原料などを使用、例えば、アミノ樹脂溶液、イソシアネート系樹脂溶液などを徐々に投入し、引き続き反応させて調製後、この分散液を濾過することにより目的の熱変色性のマイクロカプセル顔料を製造することができる。 For example, in the phase separation method from an aqueous solution, a leuco dye, a color developer, and a discoloration temperature adjuster are heated and melted, then put into an emulsifier solution, heated and stirred to disperse them in the form of oil droplets, and then used as a capsule film agent. Using a resin raw material, for example, an amino resin solution, an isocyanate-based resin solution, etc. are gradually added, and the reaction is continued to prepare the mixture, and then the dispersion is filtered to produce the desired thermochromic microcapsule pigment. be able to.
これらのロイコ色素、顕色剤、変色温度調整剤の含有量は、用いるロイコ色素、顕色剤、変色温度調整剤の種類、マイクロカプセル化法などにより変動するが、当該色素1に対して、質量比で顕色剤0.1~100、変色温度調整剤1~100である。また、カプセル膜剤は、カプセル内容物に対して、質量比で0.1~1である。 The contents of these leuco dyes, color developeres, and color change temperature adjusters vary depending on the leuco dye, color developer, type of color change temperature adjuster, microencapsulation method, etc. used. The color-developing agent is 0.1 to 100 and the discoloration temperature adjusting agent is 1 to 100 in terms of mass ratio. The mass ratio of the capsule membrane agent to the capsule contents is 0.1 to 1.
熱変色性マイクロカプセル顔料は、上記ロイコ色素、顕色剤及び変色温度調整剤の種類、量などを好適に組み合わせることにより、各色の発色温度(例えば、0℃以上で発色)、消色温度(例えば、50℃以上で消色)を好適な温度に設定することができ、摩擦熱等の熱により有色から無色となることが好ましい。 The thermochromic microcapsule pigment can be obtained by appropriately combining the types and amounts of the leuco dye, the color developer, and the color change temperature adjusting agent to obtain the color development temperature (for example, color development at 0 ° C. or higher) and the decolorization temperature (for example, 0 ° C. or higher) of each color. For example, (decoloring at 50 ° C. or higher) can be set to a suitable temperature, and it is preferable that the color changes from colored to colorless due to heat such as frictional heat.
熱変色性マイクロカプセル顔料では、描線濃度、保存安定性、筆記性の更なる向上の点から、壁膜がウレタン樹脂、ウレア/ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、あるいはアミノ樹脂で形成されることが好ましい。ウレタン樹脂としては、例えば、イソシアネートとポリオールとの化合物が挙げられる。エポキシ樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂とアミンの化合物が挙げられる。アミノ樹脂としては、メラミン樹脂、ウレア樹脂、ベンゾグアナミン樹脂などが挙げられる。マイクロカプセル色材の壁膜の厚さは、必要とする壁膜の強度や描線濃度に応じて適宜決められる。 In the heat-discolorable microcapsule pigment, the wall film is preferably formed of a urethane resin, a urea / urethane resin, an epoxy resin, or an amino resin from the viewpoint of further improving the drawing density, storage stability, and writability. Examples of the urethane resin include a compound of isocyanate and a polyol. Examples of the epoxy resin include a compound of an epoxy resin and an amine. Examples of the amino resin include melamine resin, urea resin, benzoguanamine resin and the like. The thickness of the wall film of the microcapsule coloring material is appropriately determined according to the required strength of the wall film and the drawing density.
熱変色性マイクロカプセル顔料の平均粒子径は、着色性、発色性、易消色性、安定性、インク中での流動性の点、並びに、筆記性への悪影響を抑制、後述する光変色性マイクロカプセル顔料との相用性などの点から、好ましくは、0.2~5μm、さらに好ましくは、0.3~3μmである。なお、ここで規定する「平均粒子径」は、粒度分析計〔マイクロトラックHRA9320-X100(日機装社製)〕にて、平均粒子径(50%径)を測定(屈折率1.8)した値である。 The average particle size of the heat-discolorable microcapsule pigment is colorability, color-developing property, easy-decoloring property, stability, fluidity in ink, and suppresses adverse effects on writability. From the viewpoint of compatibility with the microcapsule pigment, it is preferably 0.2 to 5 μm, more preferably 0.3 to 3 μm. The "average particle size" specified here is a value obtained by measuring the average particle size (50% diameter) (refractive index 1.8) with a particle size analyzer [Microtrack HRA9320-X100 (manufactured by Nikkiso Co., Ltd.)]. Is.
この平均粒子径が0.2μm未満であると、十分な描線濃度が得られず、一方、5μmを越えると、筆記性の劣化、熱変色性マイクロカプセル顔料の分散安定性の低下、振動によるインクバックが発生しやすくなり好ましくない。さらには90%径が8μm以下、好ましくは6μm以下である。径が大きい粒子が一定割合以上存在すると、上述した影響がより顕著になる傾向がみられる。なお、上述した平均粒子径の範囲(0.2~5μm)となるマイクロカプセル顔料は、マイクロカプセル化法により変動するが、水溶液からの相分離法などでは、マイクロカプセル顔料を製造する際の攪拌条件を好適に組み合わせることにより調製することができる。 If the average particle size is less than 0.2 μm, sufficient line density cannot be obtained, while if it exceeds 5 μm, the writing property is deteriorated, the dispersion stability of the heat-discolorable microcapsule pigment is lowered, and the ink due to vibration is generated. It is not preferable because backing is likely to occur. Further, the 90% diameter is 8 μm or less, preferably 6 μm or less. When particles having a large diameter are present in a certain proportion or more, the above-mentioned influence tends to become more remarkable. The microcapsule pigment in the above-mentioned average particle size range (0.2 to 5 μm) varies depending on the microencapsulation method, but in the phase separation method from an aqueous solution or the like, stirring is performed when producing the microcapsule pigment. It can be prepared by appropriately combining the conditions.
熱変色性マイクロカプセル顔料の比重は、0.9~1.3、好ましくは1.0~1.2の範囲である。比重がこの範囲外であると、マイクロカプセル顔料の分散安定性が低下しやすい。また、比重が1.3を超えるマイクロカプセル顔料は、振動によってインクバックが発生しやすい。 The specific gravity of the heat-discolorable microcapsule pigment is in the range of 0.9 to 1.3, preferably 1.0 to 1.2. When the specific gravity is out of this range, the dispersion stability of the microcapsule pigment tends to decrease. Further, microcapsule pigments having a specific gravity of more than 1.3 are liable to cause ink back due to vibration.
筆記具用水性インク組成物において、上記熱変色性マイクロカプセル顔料の他、残部として溶媒である水(水道水、精製水、蒸留水、イオン交換水、純水等)の他、各筆記具用(ボールペン用、マーキングペン用等)の用途に応じて、その効果を損なわない範囲で、水溶性有機溶剤、増粘剤、潤滑剤、防錆剤、防腐剤もしくは防菌剤などを適宜含有することができる。 In the water-based ink composition for writing tools, in addition to the above-mentioned heat-discoloring microcapsule pigment, water (tap water, purified water, distilled water, ion-exchanged water, pure water, etc.) as a solvent as a balance, and for each writing tool (ballpoint pen). Depending on the application (for marking pens, etc.), a water-soluble organic solvent, thickener, lubricant, rust preventive, preservative or antibacterial agent, etc. may be appropriately contained within the range that does not impair the effect. can.
用いることができる水溶性有機溶剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、3-ブチレングリコール、チオジエチレングリコール、グリセリン等のグリコール類や、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、単独或いは混合して使用することができる。 Examples of the water-soluble organic solvent that can be used include glycols such as ethylene glycol, diethylene glycol, triethylene glycol, propylene glycol, polyethylene glycol, 3-butylene glycol, thiodiethylene glycol, and glycerin, and ethylene glycol monomethyl ether and diethylene glycol monomethyl. It can be used alone or in admixture with ether.
これらのうち、インクバックによる筆記部でのインク固化を抑制する目的として、グリセリンを用いることが好ましく、その添加量はインク全量に対して1~10質量%であることが好ましい。グリセリンによる作用のメカニズムは不明だが、乾燥状態における顔料及びインク成分との凝集力を低下させる効果があるものと推察される。 Of these, glycerin is preferably used for the purpose of suppressing ink solidification in the writing portion due to ink back, and the amount of glycerin added is preferably 1 to 10% by mass with respect to the total amount of ink. The mechanism of action by glycerin is unknown, but it is presumed to have the effect of reducing the cohesive force of pigments and ink components in a dry state.
用いることができる増粘剤としては、例えば、合成高分子、セルロースおよび多糖類からなる群から選ばれた少なくとも一種が好ましい。具体的には、アラビアガム、トラガカントガム、グアーガム、ローカストビーンガム、アルギン酸、カラギーナン、ゼラチン、キサンタンガム、ウェランガム、サクシノグリカン、ダイユータンガム、デキストラン、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、デンプングリコール酸及びその塩、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、ポリアクリル酸及びその塩、カルボキシビニルポリマー、ポリエチレシオキサイド、酢酸ビニルとポリビニルピロリドンの共重合体、架橋型アクリル酸重合体及びその塩、非架橋型アクリル酸重合体及びその塩、スチレンアクリル酸共重合体及びその塩などが挙げられる。 As the thickener that can be used, for example, at least one selected from the group consisting of synthetic polymers, cellulose and polysaccharides is preferable. Specifically, Arabic gum, tragacant gum, guar gum, locust bean gum, alginic acid, carrageenan, gelatin, xanthan gum, welan gum, succinoglycan, dieutan gum, dextran, methyl cellulose, ethyl cellulose, hydroxyethyl cellulose, carboxymethyl cellulose, starch glycolic acid and The salt, arginate propylene glycol ester, polyvinyl alcohol, polyvinylpyrrolidone, polyvinylmethyl ether, polyacrylic acid and its salts, carboxyvinyl polymer, polyethyresioxide, copolymer of vinyl acetate and polyvinylpyrrolidone, crosslinked acrylic acid polymer and Examples thereof include the salt thereof, a non-crosslinked acrylic acid polymer and a salt thereof, a styrene acrylic acid copolymer and a salt thereof, and the like.
これらのうち、多糖類を使用することが好ましい。多糖類はそのレオロジー特性から、振動による流動性への影響を受けにくい傾向があり、インクバックに起因する筆記不良等の不具合が生じにくい。特にキサンタンガムは、筆記具インクに要求されるその他の特性とのバランスに優れており好ましい。 Of these, it is preferable to use polysaccharides. Due to its rheological properties, polysaccharides tend to be less susceptible to the effects of vibration on fluidity, and are less likely to cause problems such as writing defects due to ink back. In particular, xanthan gum is preferable because it has an excellent balance with other characteristics required for writing tool ink.
潤滑剤としては、顔料の表面処理剤にも用いられる多価アルコールの脂肪酸エステル、糖の高級脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン高級脂肪酸エステル、アルキル燐酸エステル、高級脂肪酸アミドのアルキルスルホン酸塩、アルキルアリルスルホン酸塩、ポリアルキレングリコールの誘導体やフッ素系界面活性剤、ポリエーテル変性シリコーンなどが挙げられる。また、防錆剤としては、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール、ジシクロへキシルアンモニウムナイトライト、サポニン類などが挙げられる。防腐剤もしくは防菌剤としては、フェノール、ナトリウムオマジン、安息香酸ナトリウム、ベンズイミダゾール系化合物などが挙げられる。 As the lubricant, fatty acid ester of polyhydric alcohol, which is also used as a surface treatment agent for pigments, higher fatty acid ester of sugar, polyoxyalkylene higher fatty acid ester, alkyl phosphate ester, alkyl sulfonate of higher fatty acid amide, alkyl allyl sulfone. Examples thereof include esters, derivatives of polyalkylene glycols, fluorine-based surfactants, and polyether-modified silicones. Examples of the rust preventive include benzotriazole, tolyltriazole, dicyclohexylammonium nitrate, and saponins. Examples of the preservative or antibacterial agent include phenol, sodium omadin, sodium benzoate, benzimidazole compounds and the like.
この筆記具用水性インク組成物を製造するには、従来から知られている方法が採用可能であり、例えば、上記熱変色性、光変色性マイクロカプセル顔料の他、上記水性における各成分を所定量配合し、ホモミキサー、もしくはディスパー等の攪拌機により攪拌混合することによって得られる。さらに必要に応じて、ろ過や遠心分離によってインク組成物中の粗大粒子を除去してもよい。 In order to produce this water-based ink composition for writing tools, a conventionally known method can be adopted. For example, in addition to the above-mentioned heat-discoloring and photo-discoloring microcapsule pigments, a predetermined amount of each component in the above-mentioned water-based is used. It is obtained by blending and stirring and mixing with a stirrer such as a homomixer or a disper. Further, if necessary, coarse particles in the ink composition may be removed by filtration or centrifugation.
筆記具用水性インク組成物の粘度値は、25℃、剪断速度3.83/sにおいて、500~2000mPa・s、剪断速度383/sにおいて20~100mPa・sであることが好ましい。上記粘度範囲に設定することによって、筆記性と経時安定性に優れたインクとすることができる。さらに、S=αDn(但し、1>n>0)(Sは剪断応力(dyn/cm2)、Dは剪断速度(s-1)、αは非ニュートン粘性係数)で示される粘性式で求められる非ニュートン粘性指数nが、0.2~0.6であることが好ましい。上記粘度範囲に加えて非ニュートン粘性指数nを上記範囲とすることで、振動に対するインクの流動性を適切に設定することが可能となり、インクバックの発生を防止することが可能となる。 The viscosity value of the water-based ink composition for writing tools is preferably 500 to 2000 mPa · s at a shear rate of 3.83 / s and 20 to 100 mPa · s at a shear rate of 383 / s. By setting the viscosity in the above range, it is possible to obtain an ink having excellent writability and stability over time. Further, S = αD n (where 1>n> 0) (S is shear stress (dyn / cm 2 ), D is shear rate (s -1 ), α is non-Newtonian viscosity coefficient). The required non-Newtonian viscosity index n is preferably 0.2 to 0.6. By setting the non-Newtonian viscosity index n in the above range in addition to the above viscosity range, it is possible to appropriately set the fluidity of the ink with respect to vibration, and it is possible to prevent the occurrence of ink back.
筆記具用水性インク組成物の表面張力は、25~45mN/m、さらには30~40mN/mであることが好ましい。この範囲内であれば、ペン先内部とインクの濡れ性のバランスが適切となり、インクバックの発生を防止することが可能となる。 The surface tension of the water-based ink composition for writing tools is preferably 25 to 45 mN / m, more preferably 30 to 40 mN / m. Within this range, the balance between the inside of the pen tip and the wettability of the ink becomes appropriate, and it becomes possible to prevent the occurrence of ink back.
リフィル内においては、インクのすぐ後方にインク追従体を配置してもよい。追従体を構成する材料としては、少なくとも、不揮発性若しくは難揮発性有機溶剤と、増粘剤とにより構成することができる。インク追従体に使用する不揮発性若しくは難揮発性有機溶剤は、インク追従体の基油として用いるものであり、例えば、流動パラフィンが用いられる。流動パラフィンには、鉱物油、化学合成油が用いられ、化学合成油としては、ポリブテン、ポリα-オレフィン、エチレンα-オレフィンオリゴマーなどを用いることができる。 In the refill, the ink follower may be placed immediately behind the ink. The material constituting the follower can be at least composed of a non-volatile or refractory organic solvent and a thickener. The non-volatile or refractory organic solvent used for the ink follower is used as the base oil of the ink follower, and for example, liquid paraffin is used. As the liquid paraffin, mineral oil and chemically synthesized oil are used, and as the chemically synthesized oil, polybutene, poly-α-olefin, ethylene α-olefin oligomer and the like can be used.
用いることができる具体的な鉱物油としては、例えば、市販品のダイアナプロセスオイルNS-100、PW-32、PW-90、NR-68、AH-58(出光興産社製)などが挙げられる。 Specific examples of the mineral oil that can be used include commercially available Diana process oils NS-100, PW-32, PW-90, NR-68, and AH-58 (manufactured by Idemitsu Kosan Co., Ltd.).
用いることができる具体的なポリブテンとしては、例えば、市販品のニッサンポリブテン200N、ポリブテン30N、ポリブテン10N、ポリブテン5N、ポリブテン3N、ポリブテン015N、ポリブテン06N、ポリブテン0N(以上、日本油脂社製)、ポリブテンHV-15(日本石油化学社製)、35R(出光興産社製)などが挙げられる。 Specific examples of the polybutene that can be used include commercially available Nissan polybutene 200N, polybutene 30N, polybutene 10N, polybutene 5N, polybutene 3N, polybutene 015N, polybutene 06N, polybutene 0N (all manufactured by Nippon Oil & Fat Co., Ltd.), and polybutene. Examples include HV-15 (manufactured by Nippon Petrochemical Co., Ltd.) and 35R (manufactured by Idemitsu Kosan Co., Ltd.).
用いることができる具体的なポリα-オレフィンとしては、例えば、市販品のバーレルプロセス油P-26、P-46,P-56、P-150,P-350,P-1500、P-2200、(P-10000、P-37500)(松村石油社製)などが挙げられる。 Specific poly-α-olefins that can be used include, for example, commercially available barrel process oils P-26, P-46, P-56, P-150, P-350, P-1500, P-2200, and the like. (P-10000, P-37500) (manufactured by Matsumura Petroleum Co., Ltd.) and the like can be mentioned.
用いることができる具体的なエチレンα-オレフィンオリゴマーとしては、例えば、市販品のルーカント HC-10、HC-20、HC-100、HC-150、(HC-600、HC-2000) (以上、三井化学社製)などが挙げられる。 Specific ethylene α-olefin oligomers that can be used include, for example, commercially available Lucant HC-10, HC-20, HC-100, HC-150, (HC-600, HC-2000) (above, Mitsui). (Made by Chemicals), etc.
これらの不揮発性若しくは難揮発性有機溶剤は、1種または2種以上を合わせて使用することができる。 These non-volatile or non-volatile organic solvents can be used alone or in combination of two or more.
インク追従体に使用する増粘剤としては、例えば、リン酸エステルのカルシウム塩、微粒子シリカ、ポリスチレン-ポリエチレン/ブチレンゴム-ポリスチレンのブロックコポリマー、ポリスチレン-ポリエチレン/プロピレンゴム-ポリスチレンのブロックコポリマー、水添スチレン-ブタジエンラバー、スチレン-エチレンブチレン-オレフィン結晶のブロックコポリマー、オレフィン結晶-エチレンブチレン-オレフィン結晶のブロックコポリマー及びアセトアルコキシアルミニウムジアルキレートなどが挙げられ、これらは1種もしくは2種以上用いることができる。 Examples of the thickener used for the ink follower include calcium salt of phosphate ester, fine particle silica, polystyrene-polyethylene / butylene rubber-polystyrene block copolymer, polystyrene-polyethylene / propylene rubber-polystyrene block copolymer, and hydrogenated styrene. -Butadiene rubber, block copolymer of styrene-ethylenebutylene-olefin crystal, block copolymer of olefin crystal-ethylenebutylene-olefin crystal, acetalkoxyaluminum dialchelate and the like can be used, and one or more of these can be used.
用いることができるリン酸エステルのカルシウム塩の好ましい市販品としては、CrodaxDP-301LA(クローダジャパン社製)等が挙げられる。用いることができる微粒子シリカは、親水性微粒子シリカと疎水性微粒子シリカがあり、親水性シリカの好ましい市販品としては、AEROSIL-300、AEROSIL-380(日本アエロジル社製)等が挙げられ、また、疎水性シリカの好ましい市販品としては、AEROSIL-974D、AEROSIL-972(日本アエロジル社製)等が挙げられる。 Preferred commercially available products of the calcium salt of the phosphoric acid ester that can be used include Crodax DP-301LA (manufactured by Croda Japan Co., Ltd.) and the like. The fine particle silica that can be used includes hydrophilic fine fine silica and hydrophobic fine fine silica, and preferable commercially available products of hydrophilic silica include AEROSIL-300 and AEROSIL-380 (manufactured by Nippon Aerosil Co., Ltd.). Preferred commercially available products of hydrophobic silica include AEROSIL-974D, AEROSIL-972 (manufactured by Nippon Aerosil Co., Ltd.) and the like.
また、ポリスチレン-ポリエチレン/ブチレンゴム-ポリスチレンのブロックコポリマーの好ましい市販品としては、クレイトンGFG-1901X、クレイトンGG-1650(以上、シェルジャパン社製)、セプトン8007、セプトン8004(以上、クラレ社製)などが挙げられる。さらに、ポリスチレン-ポリエチレン/プロピレンゴム-ポリスチレンのブロックコポリマーの好ましい市販品としては、クレイトンGG-1730(シェルジャパン社製)、セプトン2006、セプトン2063(以上、クラレ社製)などが挙げられる。 Preferred commercially available polystyrene-polyethylene / butylene rubber-polystyrene block copolymers include Clayton GFG-1901X, Clayton GG-1650 (above, Shell Japan), Septon 8007, Septon 8004 (above, Kuraray) and the like. Can be mentioned. Further, preferred commercially available polystyrene-polyethylene / propylene rubber-polystyrene block copolymers include Clayton GG-1730 (manufactured by Shell Japan), Septon 2006, Septon 2063 (all manufactured by Kuraray) and the like.
水添スチレン-ブタジエンラバーの好ましい市販品としては、DYNARON1320P、DYNARON1321P(以上、JSR社製)、タフテックHl041、タフテックHl141(以上、旭化成工業社製)などが挙げられる。 Preferred commercially available hydrogenated styrene-butadiene rubbers include DYNARON1320P, DYNARON1321P (above, manufactured by JSR), Toughtech Hl041, Toughtech Hl141 (above, manufactured by Asahi Kasei Kogyo Co., Ltd.) and the like.
スチレン-エチレンブチレン-オレフィン結晶のブロックコポリマーの好ましい市販品としては、DYNARON4600P(JSR社製)等が挙げられ、オレフィン結晶-エチレンブチレン-オレフィン結晶のブロックコポリマーの好ましい市販品としては、DYNARON6200P、DYNARON6201B(JSR社製)等が挙げられる。 Preferred commercial products of the block copolymer of styrene-ethylenebutylene-olefin crystal include DYNARON4600P (manufactured by JSR), and preferred commercial products of the block copolymer of olefin crystal-ethylenebutylene-olefin crystal include DYNARON6200P and DYNARON6201B (manufactured by JSR). JSR Corporation) and the like.
アセトアルコキシアルミニウムジアルキレートの好ましい市販品としては、プレンアクトAL-M(味の素ファインテクノ社製)などが挙げられる。 Preferred commercially available products of acetalkoxyaluminum dialchelates include Plenact AL-M (manufactured by Ajinomoto Fine-Techno Co., Ltd.) and the like.
これらの増粘剤の中で、スチレン-エチレンブチレン-オレフィン結晶のブロックコポリマー、オレフィン結晶-エチレンブチレン-オレフィン結晶のブロックコポリマーなどの熱可塑性オレフィン系エラストマーの使用が好ましい。 Among these thickeners, it is preferable to use a thermoplastic olefin-based elastomer such as a block copolymer of styrene-ethylenebutylene-olefin crystal and a block copolymer of olefin crystal-ethylenebutylene-olefin crystal.
さらに、インクバックの発生を防止するインク追従体を得る点から、周波数領域1~63rad/sで指数関数的に増加させながら周波数毎に測定したtanδ値の平均値が1.0以上とすることが好ましく、1.7~3.4とすることがさらに好ましい。 Further, from the viewpoint of obtaining an ink follower that prevents the occurrence of ink back, the average value of the tan δ values measured for each frequency while increasing exponentially in the frequency domain 1 to 63 rad / s shall be 1.0 or more. Is preferable, and 1.7 to 3.4 is more preferable.
ここで、tanδは、損失弾性率/貯蔵弾性率を意味する値であり、従来では、周波数領域「1~63rad/s」で指数関数的に増加させながら周波数毎に測定したtanδ値の平均値が1.0以下のものが好ましいことが知られていた。本発明では、上記1~63rad/sで各周波数毎に測定したtanδ値の平均値が1.0以上とすることにより、振動を吸収してインクバックの発生を防止することが可能となる。 Here, tan δ is a value meaning a loss elastic modulus / storage elastic modulus, and conventionally, it is an average value of tan δ values measured for each frequency while increasing exponentially in the frequency domain “1 to 63 rad / s”. It has been known that a value of 1.0 or less is preferable. In the present invention, by setting the average value of the tan δ values measured for each frequency from 1 to 63 rad / s to 1.0 or more, it is possible to absorb vibration and prevent the occurrence of ink back.
摩擦体を形成する材料として、シリコーンゴム、ニトリルゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム等の熱硬化性ゴムやスチレン系エラストマー、オレフィン系エラストマー、ポリエステル系エラストマー等の熱可塑性エラストマーといったゴム弾性材料、2種以上のゴム弾性材料の混合物、及び、ゴム弾性材料と合成樹脂との混合物を用いることができ、これを、JIS K7204に規定された摩耗試験(ASTM D1044)で荷重9.8N、1000rpm環境下において、テーバー摩耗試験機の摩耗輪H-22でのテーバー摩耗量が15mg未満となるように構成し、摩擦体を形成する。 As a material for forming the friction body, a rubber elastic material such as a thermosetting rubber such as silicone rubber, nitrile rubber, ethylene propylene rubber, or ethylene propylene diene rubber, or a thermoplastic elastomer such as a styrene elastomer, an olefin elastomer, or a polyester elastomer, A mixture of two or more kinds of rubber elastic materials and a mixture of rubber elastic materials and synthetic resin can be used, and this is subjected to a wear test (ASTM D1044) specified in JIS K7204 under a load of 9.8 N and a 1000 rpm environment. Below, the amount of taber wear on the wear wheel H-22 of the taber wear tester is configured to be less than 15 mg, and a friction body is formed.
さらに、摩擦体とする場合は、JIS K6203に規定されたデュロメータA硬度が70以上90以下であることが好ましい。それによって、所定の硬さが確保でき、より安定した擦過動作が可能となる。なお、摩擦体は、タッチペン、スタイラスペンとしても適用可能であり、導電性を付与してもよい。 Further, in the case of a friction body, it is preferable that the durometer A hardness specified in JIS K6203 is 70 or more and 90 or less. As a result, a predetermined hardness can be secured, and a more stable scraping operation becomes possible. The friction body can also be applied as a touch pen or a stylus pen, and may be provided with conductivity.
また、摩擦体の輝度値を70以下とすることによって、摩擦体の使用に伴う表面の汚れも目立たなくすることができる。 Further, by setting the brightness value of the friction body to 70 or less, the dirt on the surface due to the use of the friction body can be made inconspicuous.
輝度値は汎用型色差計(TC-8600A、東京電色株式会社製)等の測定装置を用いてHLS色空間系を使用し、摩擦体の輝度値は表面を測定することによって求められる。 The luminance value is obtained by measuring the surface of the friction body using the HLS color space system using a measuring device such as a general-purpose color difference meter (TC-8600A, manufactured by Tokyo Denshoku Co., Ltd.).
1 筆記具
2 キャップ
3 筆記具本体
4 筆記具
5 リフィル
6 嵌合突起
7 第2当接面
10 転がり防止部材
16 第1当接面
17 凹部
20 キャップ本体
23 係止突起
1
Claims (1)
前記第1部材と前記第2部材とが二色成形によって形成され、前記第1部材が一次成形品であり、前記第2部材が二次成形品であり、
前記第1部材が第1当接面を有し、前記筆記具本体が第2当接面を有し、前記キャップと前記筆記具本体との嵌合時には、前記第1当接面と前記第2当接面とが当接し、
前記第1当接面近傍における前記第1部材と前記第2部材との境界部において、凹部又は凸部が形成され、
前記凹部又は前記凸部が前記第1部材の後端面の外周縁に形成され、前記凹部又は前記凸部が前記第2部材によって覆われ且つ前記第1当接面が前記第2部材によって覆われていないことを特徴とする筆記具。 A writing instrument comprising a first member, a cap having a second member formed so as to cover the outer surface of the first member, and a writing instrument main body.
The first member and the second member are formed by two-color molding, the first member is a primary molded product, and the second member is a secondary molded product.
The first member has a first contact surface, the writing tool main body has a second contact surface, and when the cap and the writing tool main body are fitted, the first contact surface and the second contact surface are used. It comes into contact with the contact surface,
A concave portion or a convex portion is formed at the boundary portion between the first member and the second member in the vicinity of the first contact surface.
The concave portion or the convex portion is formed on the outer peripheral edge of the rear end surface of the first member, the concave portion or the convex portion is covered with the second member, and the first contact surface is covered with the second member. A writing tool that is characterized by not having.
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