JP7019805B2 - 分子安定構造の探索方法、分子安定構造の探索プログラム、記録媒体及び分子安定構造の探索装置 - Google Patents

分子安定構造の探索方法、分子安定構造の探索プログラム、記録媒体及び分子安定構造の探索装置 Download PDF

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Description

本発明は、分子安定構造の探索方法、分子安定構造の探索プログラム及び分子安定構造の探索装置に係り、特に、医薬候補化合物として期待される分子安定構造の探索方法、分子安定構造の探索プログラム及び分子安定構造の探索装置に関する。
化合物のエネルギーで安定な立体構造、すなわち、最安定構造及び多様な準安定構造(局所安定構造)をコンピュータシミュレーションで獲得するのは、薬物活性や細胞膜透過性などを予測する上で重要である。薬物活性に重要な「タンパク質との結合時の構造」及び細胞膜透過性に重要な「膜中での構造」は、エネルギーが低い構造がより安定であることが知られている。しかしながら、化合物が中分子創薬における環状ペプチドの場合、フレキシブルな共有結合が多く含まれるため、準安定構造(エネルギーの極致であるが、不安定な構造)が膨大に存在する。このため、最安定構造及び準安定構造を発見するのは困難であった。
この問題を解決するため、例えば、下記の特許文献1には、化合物の構造式と、NMR(nuclear magnetic resonance:核磁気共鳴)の結果を与えると、3次元構造を予測する3次元構造の決定方法が記載されている。また、下記の非特許文献1には、化合物の構造式から、分子の実際の熱揺らぎを模した局所的な構造変形を繰り返し、3次元構造として複数の安定な配座異性体を得ることが記載されている。
特許5555630号公報
http://www.conflex.co.jp/
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、NMR等の測定結果を必要とするため、測定結果の無い化合物の3次元構造を予測することはできていなかった。測定結果を必要とするため、化合物を合成する前に薬物活性、膜透過性、及び体内安定性を予測することは、困難であった。また、非特許文献1に記載の方法は、熱揺らぎを模した局所的な構造変形で配座探索を行うため、大きな変形を伴う配座異性体を得るには、膨大な計算時間を必要としていた。したがって、多様な準安定構造を得るには、膨大な時間を必要としていた。また、最安定構造は、いくつかの準安定構造を経てから得られるため、最安定構造を得るためには、さらに膨大な時間を必要としていた。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、化合物の構造式から、従来よりも短時間及び高精度に、最安定構造及び多様な局所安定構造を獲得できる分子安定構造の探索方法、分子安定構造の探索プログラム及び分子安定構造の探索装置を提供することを目的とする。
本発明の目的を達成するために、本発明に係る分子安定構造の探索方法は、化合物の構造式を取得する構造式取得工程と、構造式の内部座標をランダムに設定した3次元構造を1つ以上発生させる第1の3次元構造発生工程と、3次元構造の内部座標を変更し、エネルギーの低い構造である局所安定構造を得る局所安定構造取得工程と、局所安定構造の内部座標と、内部座標における局所安定構造のエネルギーと、を求めるエネルギー取得工程と、化合物を構成する1つ又は複数の内部座標ごとに算出される1次元又は多次元のエネルギー分布関数であって、局所安定構造の内部座標に対し、局所安定構造のエネルギーの分布を示すエネルギー分布関数を算出するエネルギー分布関数算出工程と、エネルギー分布関数から、低エネルギーの内部座標の確率が大きくなる確率分布関数を算出する確率分布関数算出工程と、確率分布関数に基づいて1つ以上の内部座標を同時に変更し、決定した内部座標を用いて3次元構造を1つ以上発生させる第2の3次元構造発生工程と、第2の3次元構造発生工程で発生させた3次元構造を用いて、局所安定構造取得工程、エネルギー取得工程、エネルギー分布関数算出工程、確率分布関数算出工程、及び、第2の3次元構造発生工程、を繰り返す繰り返し工程と、局所安定構造取得工程で得られた複数の局所安定構造、及び、前記複数の局所安定構造から、エネルギーが最も低い構造の少なくともいずれかを出力する出力工程と、を有する。
本発明は、まず、構造式から3次元構造を発生させ、内部座標を変更することで局所安定構造を取得し、得られた局所安定構造から、エネルギー分布関数、及び、低エネルギーの内部座標の確率が大きくなる確率分布関数を算出する。そして、この確率分布関数に基づいて3次元構造を発生させ、局所安定構造を取得し、この局所安定構造の内部座標、及び、エネルギーの値を、確率分布関数に反映させていくことで、低エネルギーの構造が得られる内部座標の確率を高くすることができる。したがって、エネルギーの低い局所安定構造を取得しやすくすることができる。また、繰り返し工程の回数を増やすことで、エネルギーのより低い局所安定構造を得ることができる。したがって、得られた複数の局所安定構造の中から、エネルギーが最も低い構造(最安定構造)の取得を短時間に行うことができる。
また、本発明は、局所的な構造変形による配座探索ではなく、確率分布関数に基づいて、1つ以上の内部座標を同時に変化させながら構造探索を行っているため、多様な局所安定構造を短時間で得ることができる。
本発明の一態様は、局所安定構造は、3次元構造の内部座標をエネルギーが低くなる方向に変更していき、それ以上エネルギーを低くできない内部座標の構造であることが好ましい。
この態様は、局所安定構造を取得する方法を規定したものであり、構造の変化によりエネルギーが低くならない構造を局所安定構造として取得する。
本発明の一態様は、内部座標が、4つの原子の座標により求められる二面角により決定されることが好ましい。
内部座標として、4つの原子の構造により特定される二面角を用いることで、3次元構造を特定し易くすることができる。
本発明の一態様は、エネルギー分布関数算出工程は、化合物の取り得る二面角の全てにおいて行うことが好ましい。
この態様によれば、二面角の全てにおいて、エネルギー分布関数算出工程を行うことで、繰り返し工程の繰り返し回数を少なくすることができ、かつ、精度良く、エネルギーの低い局所安定構造を探索することができる。
本発明の一態様は、確率分布関数算出工程において、確率分布関数に、計算を加速するための関数を加算することが好ましい。
この態様によれば、確率分布関数に計算を加速するための関数を加算することで、第2の3次元構造発生工程において、内部座標のうちのいくつかを、得られた局所安定構造以外の内部座標として有する3次元構造を発生させることができる。発生させた3次元構造から局所安定構造を取得することで、よりエネルギーの低い局所安定構造が得られる可能性がある。
本発明の一態様は、第2の3次元構造発生工程は、乱数を発生させ、乱数に基づいて、最も確率分布強度の高い内部座標を選択する、または、確率分布関数により内部座標を決定する、のいずれかを選択し、3次元構造を発生させることが好ましい。
この態様によれば、第2の3次元構造発生工程で、まず、最も確率分布強度の高い内部座標を選択する、または、確率分布関数により内部座標を決定する、のいずれかを選択することで、エネルギーの低い内部座標が選ばれやすくしつつ、かつ、他の構造の内部座標も選択することができる。
本発明の目的を達成するために、本発明に係る分子安定構造の探索プログラムは、上記記載の分子安定構造の探索方法をコンピュータに実行させる。
本発明における「コンピュータ」は、CPU(Central Processing Unit)等の各種プロセッサを1つ以上用いて実現することができる。
本発明の目的を達成するために、本発明に係る分子安定構造の探索装置は、化合物の構造式を取得する構造式取得部と、3次元構造を1つ以上発生させる3次元構造発生部と、3次元構造の内部座標を変更し、エネルギーの低い構造である局所安定構造を得る局所安定構造取得部と、局所安定構造の内部座標と、内部座標における局所安定構造のエネルギーと、を求めるエネルギー取得部と、化合物を構成するそれぞれの原子の内部座標ごとに算出されるエネルギー分布関数であって、局所安定構造の内部座標に対し、局所安定構造のエネルギーの分布を示すエネルギー分布関数を算出するエネルギー分布関数算出部と、エネルギー分布関数から、低エネルギーの内部座標の確率が大きくなる確率分布関数を算出する確率分布関数算出部と、局所安定構造を出力する出力部と、を有し、3次元構造発生部は、取得した化合物の構造式、又は、確率分布関数に基づいて3次元構造を発生させる。
本発明によれば、上記の分子安定構造の探索方法と同様に低エネルギーの構造が得られる内部座標の確率を高くすることができ、エネルギーの低い局所安定構造を取得しやすくすることができる。
本発明の一態様は、局所安定構造取得部で得られた局所安定構造の中から、最もエネルギーの低い構造を取得する最安定構造取得部を有することが好ましい。
この態様によれば、エネルギーの低い局所安定構造得ることができるので、得られた複数の局所安定構造の中から、最もエネルギーの低い構造(最安定構造)の取得を容易に行うことができる。
本発明の分子安定構造の探索方法、分子安定構造の探索プログラム及び分子安定構造の探索装置によれば、局所安定構造を求め、この局所安定構造の内部座標とエネルギーに基づいて、低エネルギーの内部座標の確率が大きくなる確率分布関数を算出し、この確率分布関数に基づいた3次元構造を決定し、局所安定構造を求めることを繰り返すことで、低エネルギーを有する局所安定構造が得られる確率を高めることができる。したがって、得られた局所安定構造から最安定構造を取得することで、短時間で、かつ、高精度に最安定構造(安定構造)及び多様な局所安定構造(準安定構造)を得ることができる。
分子安定構造の探索装置の構成を示すブロック図である。 処理部の構成を示す図である。 記憶部に記憶される情報を示す図である。 分子安定構造の探索方法を示すフローチャートである。 ドデカン(C1226)の構造式を示す。 3次元構造を決定する内部座標について説明する図である。 立体構造を変化させた時のエネルギーの変化を模式的に示したグラフ図である。 ドデカン(C1226)の局所安定構造の一例を示す図である。 C-C-C-C結合が取り得る二面角の角度とエネルギーの関係を示した図である。 二面角の角度に対するエネルギーを示すグラフ図である。 確率分布関数p(φ)を示すグラフ図である。 ホワイトノイズeを加算した確率分布関数p’(φ)を示すグラフ図である。 立体構造を変化させた時のエネルギーの変化を模式的に示したグラフ図である。 確率分布関数に基づいて、二面角を選択する方法を説明する図である。 ドデカン(C1226)の局所安定構造の他の一例を示す図である。 2回目のループで得られた局所安定構造を反映させた二面角の角度に対するエネルギーを示すグラフ図である。 2回目のループで得られた確率分布関数p(φ)のグラフ図である。 ループを複数回行った際の確率分布関数p(φ)の変化を示す図である。 トランス型及びゴーシュ型の確率分布強度の繰り返し回数による変化を示すグラフ図である。 局所安定構造の数と、取得したエネルギーの関係を示すグラフ 本実施形態に用いられるペプチドの例を示す構造式である。
以下、添付図面に従って、本発明に係る分子安定構造の探索方法、分子安定構造の探索プログラム、分子安定構造の探索装置について説明する。
≪分子安定構造の探索装置≫
図1は、分子安定構造の探索装置(以下、単に「探索装置」ともいう)10の構成を示すブロック図である。探索装置10は化合物(対象構造体)から、安定構造(局所安定構造及び最安定構造)を探索する装置であり、コンピュータを用いて実現することができる。図1に示すように、探索装置10は処理部100、記憶部200、表示部300、及び操作部400を備え、互いに接続されて必要な情報が送受信される。これらの構成要素については各種の設置形態を採用することができ、各構成要素が1箇所(1筐体内、1室内等)に設置されていてもよいし、離れた場所に設置されネットワークを介して接続されていてもよい。また、探索装置10はインターネット等のネットワークNWを介して外部サーバ500、及び外部データベース510に接続し、必要に応じて化合物の構造式等の情報を取得することができる。
<処理部の構成>
図2は処理部100の構成を示す図である。処理部100は構造式取得部105、3次元構造発生部110、局所安定構造取得部115、エネルギー取得部120、エネルギー分布関数算出部125、確率分布関数算出部130、出力部135、表示制御部140、CPU145(CPU:Central Processing Unit)、ROM150(ROM:Read Only Memory)、及びRAM155(RAM:Random Access Memory)を備える。また、局所安定構造取得部115は、最安定構造取得部116を備える。
構造式取得部105は、不図示のDVDドライブ、半導体メモリ用端子等の記録媒体インターフェース及び/又はネットワークを介して化合物の構造式等の情報を取得する。3次元構造発生部110は、構造式取得部105で取得した化合物の構造式から、構造式の内部座標をランダムに設定し、3次元構造を1つ以上発生させる。また、後述する確率分布関数に基づいて、内部座標を決定し、3次元構造を1つ以上発生させる。局所安定構造取得部115は、3次元構造発生部110で発生させた3次元構造の内部座標を変更していき、その構造の局所的な構造変形を行い、エネルギーの低い構造である局所安定構造を取得する。具体的には、エネルギーが低くなるように、構造を変形させていき、構造を変形させてもエネルギーが低くならない構造が局所安定構造である。また、局所安定構造取得部115は、最安定構造取得部116を備え、得られた局所安定構造の中から最もエネルギーの低い最安定構造を取得する。なお、本明細において「エネルギー」とは、3次元構造に由来するエネルギーであり、後述する内部座標の1つを変更することに起因するエネルギーを示すものではない。
エネルギー取得部120は、局所安定構造取得部115で取得した局所安定構造のエネルギーを取得する。エネルギー分布関数算出部125は、局所安定構造の内部座標のそれぞれに対して、局所安定構造のエネルギー(構造エネルギー)の分布を示すエネルギー分布関数を算出する。エネルギー分布関数は、化合物を構成するそれぞれの内部座標ごとに算出される。確率分布関数算出部130は、エネルギー分布関数から、低エネルギーとなる内部座標の確率が大きくなる確率分布関数を算出する。
出力部135は、局所安定構造取得部115で取得した局所安定構造を出力する。また、最安定構造取得部116で得られた最安定構造を出力する。表示制御部140は、取得した情報及び処理結果のモニタ310への表示を制御する。処理部100のこれらの機能を用いた分子安定構造の探索方法の処理については、詳細を後述する。なお、これらの機能による処理はCPU145の制御下で行われる。
上述した処理部100の各部の機能は、各種のプロセッサ(processor)を用いて実現できる。各種のプロセッサには、例えばソフトウェア(プログラム)を実行して各種の機能を実現する汎用的なプロセッサであるCPUが含まれる。また、上述した各種のプロセッサには、FPGA(Field Programmable Gate Array)などの製造後に回路構成を変更可能なプロセッサであるプログラマブルロジックデバイス(Programmable Logic Device:PLD)も含まれる。さらに、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路なども上述した各種のプロセッサに含まれる。
各部の機能は1つのプロセッサにより実現されてもよいし、複数のプロセッサを組み合わせて実現されてもよい。また、複数の機能を1つのプロセッサで実現してもよい。複数の機能を1つのプロセッサで構成する例としては、第1に、クライアント、サーバなどのコンピュータに代表されるように、1つ以上のCPUとソフトウェアの組合せで1つのプロセッサを構成し、このプロセッサが複数の機能として実現する形態がある。第2に、システムオンチップ(System On Chip:SoC)などに代表されるように、システム全体の機能を1つのIC(Integrated Circuit)チップで実現するプロセッサを使用する形態がある。このように、各種の機能は、ハードウェア的な構造として、上述した各種のプロセッサを1つ以上用いて構成される。さらに、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子などの回路素子を組み合わせた電気回路(circuitry)である。
上述したプロセッサあるいは電気回路がソフトウェア(プログラム)を実行する際は、実行するソフトウェアのプロセッサ(コンピュータ)読み取り可能なコードをROM150(図2を参照)等の非一時的記録媒体に記憶しておき、プロセッサがそのソフトウェアを参照する。非一時的記録媒体に記憶しておくソフトウェアは、本発明に係る分子安定構造の算出方法を実行するためのプログラムを含む。ROM150ではなく各種光磁気記録装置、半導体メモリ等の非一時的記録媒体にコードを記録してもよい。ソフトウェアを用いた処理の際には例えばRAM155が一時的記憶領域として用いられ、また例えば不図示のEEPROM(Electronically Erasable and Programmable Read Only Memory)に記憶されたデータを参照することもできる。
<記憶部の構成>
記憶部200はDVD(Digital Versatile Disk)、ハードディスク(Hard Disk)、各種半導体メモリ等の非一時的記録媒体及びその制御部により構成され、図3に示す画像及び情報が記憶される。構造情報205は化合物の構造式を含む。局所安定構造情報210は、構造情報205から発生させた3次元構造の内部座標を変更することで得られる局所安定構造の3次元構造情報(内部座標情報)及びそのエネルギー値の情報を含む。また、確率分布関数から発生させた3次元構造の内部座標を変更することで得られる局所安定構造の3次元構造情報(内部座標情報)及びそのエネルギー値の情報を含む。最安定構造情報215は、局所安定構造の中で最もエネルギーの低い構造である最安定構造の3次元構造情報(内部座標情報)及びそのエネルギー値の情報を含む。エネルギー分布関数情報220は、局所安定構造の1つ内部座標に対して、内部座標に対する局所安定構造のエネルギー(構造エネルギー)の分布を示すエネルギー分布関数を含む。確率分布関数情報225は、1つの内部座標に対して、低エネルギーの内部座標の確率が大きくなる確率分布関数を含む。エネルギー分布関数情報220及び確率分布関数情報225は、化合物を構成する原子の内部座標のそれぞれについて算出されたエネルギー分布関数及び確率分布関数が含まれる。また、確率分布関数によって発生させた3次元構造から局所安定構造を取得し、得られる局所安定構造の内部座標及びエネルギーをエネルギー分布関数及び確率分布関数に反映させることで、精度の高いエネルギー分布関数及び確率分布関数が得られる。エネルギー分布関数情報220及び確率分布関数情報225は、これらの局所安定構造の内部座標及びエネルギーが反映されたエネルギー分布関数及び確率分布関数も含む。
<表示部及び操作部の構成>
表示部300はモニタ310(表示装置)を備えており、入力した画像、記憶部200に記憶された画像及び情報、処理部100による処理の結果等を表示することができる。操作部400は入力デバイス及び/又はポインティングデバイスとしてのキーボード410及びマウス420を含んでおり、ユーザーはこれらのデバイス及びモニタ310の画面を介して、本実施形態に係る分子安定構造の探索方法の実行に必要な操作を行うことができる。ユーザーが実行できる操作には、化合物の構造式の入力、確率分布関数算出時の閾値の指定、確率分布関数を用いて三次元構造を発生させる際の閾値の指定等が含まれる。
<分子安定構造の探索装置における処理>
上述した分子安定構造の探索装置10では、操作部400を介したユーザーの指示に応じて分子安定構造の探索を行うことができる。
≪分子安定構造の探索≫
図4は、化合物の分子安定構造の探索方法を示すフローチャートである。分子安定構造の探索方法は、まず、化合物の構造式を取得する構造式取得工程(ステップS10)と、構造式の内部座標をランダムに設定した3次元構造を1つ以上発生させる第1の3次元構造発生工程(ステップS12)と、発生させた3次元構造から局所安定構造を得る局所安定構造取得工程(ステップS14)と、局所安定構造のエネルギー(構造エネルギー)の値と、局所安定構造のそれぞれの原子の内部座標と、を求めるエネルギー取得工程(ステップS16)と、目的の構造又は目的の数の局所安定構造又は最安定構造が得られたか否かを判断する工程(ステップS18)と、を有する。
ステップS18で、目的の構造又は目的の数の局所安定構造又は最安定構造が得られていないと判断した場合、それぞれの内部座標において、局所安定構造の内部座標に対し、局所安定構造のエネルギーの分布を示すエネルギー分布関数を算出するエネルギー分布関数算出工程(ステップS20)と、エネルギー分布関数から低エネルギーの内部座標の確率が大きくなる確率分布関数を算出する確率分布関数算出工程(ステップS22)と、確率分布関数に基づいて、3次元構造を1つ以上発生させる第2の3次元構造発生工程(ステップS24)と、を有する。
エネルギー分布関数は、化合物を構成する1つの内部座標ごとに1次元のエネルギー分布関数を算出してもよく、2つの内部座標を用いて2次元のエネルギー分布関数、又は、複数の内部座標を用いて多次元のエネルギー分布関数を算出してもよい。
また、確率分布関数算出工程においては、計算を加速するための関数を加算することが好ましい。計算を加速する関数としては、後述するホワイトノイズを挙げることができるが、これに限定されない。
ステップS24で3次元構造を発生させた後、ステップS14に戻り、この3次元構造から局所安定構造を取得し、局所安定構造の内部座標及びエネルギーの値を取得する。そして、この局所安定構造の内部座標及びエネルギーの値を、今までのエネルギー分布関数及び確率分布関数に反映させる。ステップS14からステップS24を繰り返すことで、ステップS22で得られる確率分布関数を、低いエネルギーが得られる内部座標の確率が大きい確率分布関数とすることができる。そして、この確率分布関数を用いることで、よりエネルギーの低い局所安定構造を得られる確率を高めることができる。
ステップS18で、目的の構造又は目的の数の局所安定構造又は最安定構造が得られたと判断した場合は、得られた複数の局所安定構造、及び、局所安定構造の中からエネルギーの最も低い最安定構造を1つ出力する出力工程(ステップS26)と、を有する。ステップS14からステップS24の工程を繰り返すことで、複数の局所安定構造を得ることができる。また、局所安定構造の中から最もエネルギーの低い構造を選ぶことで、得られた構造の中での最安定構造を得ることができる。特定の化合物を除き、得られた最安定構造が真に最安定であるかどうかを客観的に判断することは不可能だが、ステップS14からステップS24の工程を繰り返す回数が多ければ多いほど、得られた最安定構造が真に最安定である確率は高くなる。また、確率分布関数の収束の状況(後述する図19で示す)などからも、得られた最安定構造が真に最安定であるかどうかをある程度推定することが可能である。得られた構造の中での最安定構造を得ることで分子安定構造を決定することができる。また、複数の局所安定構造を出力することで、最安定構造がその化合物の実際の立体構造として採用されない際に、次の立体構造の候補を局所安定構造の中から選択することができる。
以下、各工程について説明する。
<構造式取得工程(ステップS10)>
構造式取得工程S10は、ユーザーの操作に応じて、化合物の構造式が入力され、化合物の構造式を取得する工程である。化合物の構造としては、複数のアミノ酸が結合し、分子量が500以上のペプチドを挙げることができる。なお、本実施形態においては、説明を簡略化するため、図5に示すドデカン(C1226)で説明する。
<第1の3次元構造発生工程(ステップS12)>
第1の3次元構造発生工程S12は、構造式取得工程S10で取得した構造式から1つ以上の3次元構造を発生させる工程である。3次元構造は、構造式の内部座標をランダムに設定し、発生させることができる。
3次元構造を発生させる数は、1つでも良く、複数発生させても良い。複数の3次元構造を発生させることで、次工程の局所安定構造取得工程S14で得られる局所安定構造の数を増やすことができる。なお、以下では、説明を簡単にするため、3次元構造を1つ発生させた場合で説明する。
3次元構造を決定する要素としては、4つの原子600が存在する場合、図6に示すように、2つの原子600の配置(座標)から決まる結合長、3つの原子600の配置から決まる結合角、及び、4つの原子600の配置から決まる二面角がある。本実施形態においては、この中で、内部座標として、二面角φを変更することで原子の配置、すなわち、構造の内部座標を変更している。また、二面角としては、図6に示すような、4つの原子が連続して結合した原子の二面角としてもよいし、結合していない原子同士で形成される二面角を内部座標とすることもできる。
また、内部座標の他の例として、原子間距離を用いることもできる。各原子の指標を数字で表し、原子xと原子yの距離をd(x、y)と表したとき、次のような内部座標で分子の3次元構造を一意に決定することができる。
d(1、2)、
d(1、3)、d(2、3)、
d(1、4)、d(2、4)、d(3、4)、
d(2、5)、d(3、5)、d(4、5)、・・・
なお、構造式の3次元化は種々の手法が知られており、第1の3次元構造発生工程S12においては、特に限定されず、行うことができる。
<局所安定構造取得工程(ステップS14)>
局所安定構造取得工程S14は、第1の3次元構造発生工程S12で得られた3次元構造(立体構造)から局所安定構造を取得する工程である。図7は、立体構造を変化させた時のエネルギーの変化を模式的に示したグラフ図である。図7に示すように、化合物は、立体構造を変更することで、エネルギーの値が変化する。
局所安定構造の取得は、第1の3次元構造発生工程S12で、ランダムに発生させた3次元構造からエネルギーの低い3次元構造を探索することで行う。局所安定構造の取得は次のように行うことができる。図7において、第1の3次元構造発生工程S12で発生させた3次元構造のエネルギーを示す点をAとする。A点(初期構造)におけるエネルギーのカーブの傾き(エネルギーの微分値)を計算し、エネルギーが減少する方向(矢印の方向)に構造を少し変化させる。変化させた先の点で、再びカーブの傾きを計算し、構造を少し変化させる。このステップを繰り返し、構造を変化させてもそれ以上エネルギーが減少しなくなった時点で、計算を終了する。この点(B点)が局所安定構造となる。図8に、ドデカン(C1226)の得られた局所安定構造の一例を示す。なお、この局所安定構造のエネルギーの値は、E=-61.8925kcal/molである。
構造の動かし方としては、様々な方法を採用することができ、例えば、最急降下法、共役勾配法、及び、Berny法等を用いることができるが、特に限定されない。このような計算を行うソフトウェアとして、Gaussian 09及びamber等を用いることができる。
局所安定構造として、例えば、ドデカン(C1226)のような直鎖アルカンの場合、取り得る局所安定構造は、次のようになる。図9は、C-C-C-C(炭素-炭素-炭素-炭素)結合が取り得る二面角の角度とエネルギーの関係を示したものである。直鎖アルカンの場合、1つのC-C-C-C二面角に、二面角を変化させてもエネルギーの値がひくくならない3つの局所安定構造、すなわち、1つのトランス(trans)型、及び、2つのゴーシュ(gauche)型が存在する。ドデカンの場合、炭素が12個存在するため、2面角は9個存在することになる。1つの二面角に対して3個の局所安定構造が存在し、これらの組み合わせたとしても、3=19683個と膨大な数が存在することになり、これらの局所安定構造の中から、最安定構造を見つけることが困難である。
なお、図7に示すように、局所安定構造(B点)より、エネルギーの低い構造(C点:最安定構造)を有するが、局所安定構造取得工程S14では、3次元構造の局所的な変化を行っているので、最安定構造を発見することはできない。本実施形態においては、後述する取得した局所安定構造の内部座標(二面角)と、エネルギーを確率分布関数に反映させていくことで、低エネルギーの内部座標の確率が大きくなる確率分布関数を算出し、よりエネルギーの低い局所安定構造、及び、最安定構造を探索する。
<エネルギー取得工程(ステップS16)>
エネルギー取得工程S16は、局所安定構造取得工程S14で得られた局所安定構造のエネルギーの値と、それぞれのC-C-C-C二面角の角度と、を取得する工程である。エネルギー取得工程S16は、取得した局所安定構造から、エネルギーの値、各二面角の角度を求めてもよいが、上記の局所安定構造取得工程S14の工程を行うことで、取得することができる。
<判断工程(ステップS18)>
判断工程S18は、目的の構造又は目的の数の局所安定構造又は最安定構造が得られたか否かを判断する工程である。本実施形態においては、最安定構造の取得、又は、3次元構造の異なる複数の局所安定構造の取得を目的としている。したがって、目的の構造(最安定構造)が得られている、目的の数の最安定構造が得られている、又は、目的の数の局所安定構造が得られている等、局所安定構造の取得が必要ないと判断した場合、最安定構造及び局所安定構造を出力する(出力工程)。
さらに、局所安定構造の取得が必要と判断した場合、エネルギー分布関数算出工程S20に進む。以下の工程では、1回目のループとして、局所安定構造を1つ取得している状態を説明する。
<エネルギー分布関数算出工程(ステップS20)>
エネルギー分布関数算出工程S20は、二面角φの角度に対するエネルギーの分布を示すエネルギー分布関数E(φ)を算出する工程である。エネルギー分布関数E(φ)は、それぞれの二面角について算出する。図10は、ドデカンにおける一方の端部から3つの二面角について、二面角の角度に対するエネルギーの値をプロットした図である。局所安定構造は1つ得られているので、その局所安定構造が有する二面角の位置にエネルギーのピークが存在する。なお、図10では、3つの二面角のグラフを示しているが、全ての二面角(ドデカンの場合は9個)について、エネルギー分布関数E(φ)を算出する。また、本実施形態においては、1つの二面角に対して、1次元のエネルギー分布関数を算出しているが、複数の二面角に対して多次元のエネルギー分布関数を算出してもよい。
<確率分布関数算出工程(ステップS22)>
確率分布関数算出工程S22は、エネルギー分布関数E(φ)から低エネルギーの二面角の角度の確率が大きくなる確率分布関数p(φ)を算出する工程である。
確率分布関数p(φ)は、下記の数式により求めることができる。
Figure 0007019805000001
ここで、Eminは、これまでに生成した構造の中で最もエネルギーが低かった値(今は1回目のループであるので、局所安定構造は1つであり、Emin=-61.8925kcal/mol)、kはBoltzmann係数、Tは任意の温度(今回は300K)、Cは規格化定数である。
図11は、このようにして作成された確率分布関数p(φ)のグラフである。確率分布関数においても、エネルギー分布関数と同様に、局所安定構造が1つ得られているので、その局所安定構造の二面角の角度の位置にピークが1つ存在する。
次に、この確率分布関数p(φ)を用いて、3次元構造を1つ以上発生させる。しかしながら、局所安定構造が1つで確率分布関数を算出しているため、1つのピークの確率分布強度が1.0となり、この確率分布関数を用いると、1つの内部座標が選択されることになる。したがって、ホワイトノイズeを加算した確率分布関数p’(φ)を算出し、この確率分布関数p’(φ)を用いて、3次元構造を発生させる(第2の3次元構造発生工程S24)ことが好ましい。ホワイトノイズeを加算した確率分布関数p’(φ)は、以下の数式により求めることができる。
Figure 0007019805000002
図12に、R=0.5とし、ホワイトノイズeを加算した確率分布関数p’(φ)のグラフを示す。図12は、図11に示す構造式の端部から1から4つ目の炭素により特定される二面角の確率分布関数である。図12に示すように、ホワイトノイズeを加算することで、エネルギーが最も低い二面角の確率を高くしつつ、他の二面角が選ばれる確率も増やすことができる。なお、図12においてはR=0.5として計算し、グラフを示しているが、Rの値は適宜設置することができる。エネルギーの低い二面角を選択しやくする場合はRの値を高くすればよく、他の二面角を選択しやすくする場合はRの値を低くすればよい。
図13は、立体構造を変化させた時のエネルギーの変化を模式的に示したグラフ図であり、図のグラフ図より立体構造の範囲を大きくしたグラフ図である。立体構造は、図13に示すように、局所的な構造の変化では、エネルギーの値が下がらない局所安定構造が複数存在する(B点)。したがって、確率分布関数に基づいて3次元構造を発生させる際に(第2の3次元構造発生工程S24)、二面角のいくつかを、局所安定構造の二面角の角度と異なる角度とすることで、今まで局所安定構造を取得していないピーク上の3次元構造を発生させることができる。また、二面角のいくつかは、エネルギーの低い二面角としているので、今まで得られた局所安定構造に近い構造であると考えられる。図13に示すように、構造の近い局所安定構造とすることで、よりエネルギーの低い局所安定構造が得られる可能性がある。なお、ホワイトノイズの加算は適宜行えばよく、ループ(繰り返し)の回数が少ない場合は、様々な種類の局所安定構造を得るため、Rの値を小さくしてホワイトノイズを加算することができる。また、ループ(繰り返し)の回数が多くなり、エネルギーの低い二面角の角度にピークが存在すれば、Rの値を大きくする、又は、ホワイトノイズ加算しない確率分布関数を算出してもよい。
<第2の3次元構造発生工程(ステップS24)>
第2の3次元構造発生工程S24は、確率分布関数算出工程S22で算出いた確率分布関数に基づいて、新しい3次元構造の内部座標を決定し、1つ以上の3次元構造を発生させる工程である。
確率分布関数に基づいて3次元構造を発生させる方法は、それぞれの二面角に対して、二面角の角度を決定することで行う。まず、一つの二面角に対して、R∈[0、1]の乱数Rを発生させる。この時、適当な閾値としてRを設定する。例えばRとしてR=0.4とする。発生させた乱数Rと、閾値Rを比較し、R>Rの場合(1)に進む。また、R≦Rの場合(2)に進む。
(1)R>Rの場合、再度、R∈[0、1]の乱数を発生させ、下記数式から二面角の角度を計算する。この場合、複数の乱数を発生させることで、二面角の角度を複数選択することができる。複数の角度を選択することで、複数の3次元構造を発生させることができる。
Figure 0007019805000003
(2)R≦Rの場合、確率分布関数p(φ)又はp’(φ)が、最大値を取る二面角の角度を選択する。この場合は、最大値となる角度であるため、1つの角度が選択される。
図14は、上記の方法を用いて、発生させる3次元構造のそれぞれの二面角の位置を示すグラフである。図14においても、一方の端部から3つの二面角のグラフを示しているが、全ての二面角に対して実施する。図14において、1つ目の二面角、及び、3つ目の二面角は、上記(1)の場合であり、図14で示す「次の構造」の二面角の角度で、3次元構造を発生させる。また、一方の端部から2つめの二面角は、上記(2)の場合であり、確率分布関数が最大値を取る角度としている。
上記の二面角の角度の選択を、全ての二面角に対して行うことで、1つ以上の3次元構造を発生させる。このように、乱数を発生させ、二面角のうち、いくつかの二面角を確率分布関数が最大値を取る値、すなわち、最もエネルギーの低い角度とすることで、今まで取得した局所安定構造に近い構造で、図13に示すグラフにおいて、ピークの谷が異なる3次元構造を発生させることができる。図13に示すように、局所安定構造も、構造を変化させていくことで、隣の局所安定構造よりエネルギーの低い局所安定構造が得られる。今までの局所安定構造に近い3次元構造を発生させることで、この3次元構造から得られる局所安定構造は、よりエネルギーの低い局所安定構造である可能性がある。
<繰り返し工程>
第2の3次元構造発生工程S24で、1つ以上の3次元構造を発生させた後、局所安定構造取得工程S14に戻り、同様の方法で局所安定構造を取得する。また、エネルギー取得工程S16で、取得した局所安定構造のエネルギーの値と、それぞれの二面角の角度を取得する。例えば、今回得られた局所安定構造の例として、図15に示す立体構造が得られたとする。また、この局所安定構造のエネルギーは、-63.2096kcal/molであった。
次に、判断工程S18で、目的の構造又は数の最安定構造又は局所安定構造が得られたか判断するが、2回目のループであり、得られていないとして、エネルギー分布関数算出工程S20に進む。
図16は、2回目のループで得られた局所安定構造の二面角に対するエネルギーの値を1回目のループのグラフに反映させた図である。エネルギー分布関数E(φ)は、このように、前回のループの時に算出されたエネルギー分布関数に、新しく得られた局所安定構造の二面角の角度に対するエネルギーの値を反映させていくことで算出される。なお、端部から2つめの二面角のように、二面角の角度が同じである場合は、平均のエネルギーの値とする。
次に、確率分布関数算出工程S22において、エネルギー分布関数算出工程S20において算出された、新しく得られた局所安定構造が反映されたエネルギー分布関数を用いて、確率分布関数を算出する。確率分布関数を算出する方法としては、1回目のループの確率分布関数算出工程S22と同様の方法により行うことができる。なお、式中Eminは、これまでに得られた局所安定構造の中で、最もエネルギーが低かった構造の値であるため、2回目の局所安定構造取得工程S14で得られた図15に示す局所安定構造のエネルギーの値であるEmin=-63.2096kcal/molを用いる。
図17は、2回目のループで得られた確率分布関数p(φ)のグラフ図である。最初に得られた局所安定構造のエネルギーは、-61.8925kcal/molであり、2回目のループで得られた局所安定構造のエネルギーは、-63.2096kcal/molであるため、2回目のループで得られた局所安定構造の内部座標が高い確率分布強度を示すことが確認できる。
以後、この確率分布関数を用いて3次元構造を発生させ、局所安定構造の取得を行うなお、図17においてはホワイトノイズを加算していないが、ホワイトノイズを加算して3次元構造を発生させることが好ましい。そして得られた局所安定構造の二面角の角度、及び、エネルギーの値を、エネルギー分布関数、及び、確率分布関数に反映させていくことで、低エネルギーの二面角の角度の確率が大きくなる確率分布関数を算出することができる。これらの工程繰り返すことで、よりエネルギーの低い局所安定構造を取得することができる。したがって、得られた複数の局所安定構造の中に、エネルギーの最も低い最安定構造を取得しやすくすることができる。
図18は、ドデカンの端部から1つ目の二面角に対し、第2の3次元構造発生工程S24、局所安定構造取得工程S14、エネルギー取得工程S16、エネルギー分布関数算出工程S20、及び、確率分布関数S22を繰り返すことで得られる確率分布関数p(φ)の変化を示している。トランス型(trans)と2つのゴーシュ型(gauche1、gauche2)の構造がエネルギーの低い構造であることが確認できる。また、繰り返し回数が100回までは、トランス型と2つのゴーシュ型で確率分布強度が安定しないが、繰り返し回数を多くした、500回と1000回では、確率分布強度が安定しており、これらの確率分布関数を用いることで、エネルギーの低い局所安定構造が得られる確率を向上ささることができる。また、繰り返し回数が500回、1000回のグラフより、トランス型が構造として安定であることが確認できる。
また、図19は、ドデカンの端部から3つ目までの二面角(それぞれ二面角1、二面角2、二面角3)に対し、トランス型(trans)、及び、2つのゴーシュ型(gauche1、gauche2)で示される構造の確率分布強度の、繰り返し回数による変化を示すグラフである。いずれの二面角に対しても、トランス型が、安定であることが確認できる。また、繰り返し回数を大きくすることで、確率分布強度を一定の値に安定させることができる。なお、繰り返し回数を大きくすることで、エネルギーの低い局所安定構造が得られる確率分布関数を算出することができるが、本実施形態においては、複数の局所安定構造及び最安定構造を探索することを目的としているため、目的の数の局所安定構造及び最安定構造が得られれば、確率分布強度が一定の値に安定するまで行う必要はない。
また、図20は、ドデカンの場合における、局所安定構造の取得数と、取得したエネルギーの関係を示すグラフ図である。なお、ランダム探索とは、C-C-C-C結合において、安定構造とされる、トランス型、及び、2つのゴーシュ型をランダムに選択した構造について、エネルギーを求めプロットしたグラフである。また、エネルギー分布使用は、本実施形態のエネルギー分布関数、及び、確率分布関数を用いて、局所安定構造を求め、その局所安定構造のエネルギーを求めプロットしたグラフである。ドデカンにおいては、1つの二面角で3つの安定構造(トランス型、及び、2つのゴーシュ型)が存在し、9つのC-C-C-C結合が存在するため、ランダムに3次元構造を発生させた場合、3=19683個の構造が考えられる。これらをランダムに選択して、エネルギーを求めても、図20に示すように、2500回探索しても、最安定構造は得られていない。また、この時点も最もエネルギーの低い構造を最安定構造とすると、より低エネルギーの構造があることに気付かず、誤った結果となってしまう。
これに対し、本実施形態の探索方法で、得られた局所安定構造の二面角及びエネルギーを確率分布関数に反映させることで、45回の探索で、最安定構造を発見することができた。また、最安定構造を発見した後においても、同じ最安定構造を複数回再発見できており、少ない回数で、偶然ではなく最安定構造を確実に得ることができる。
なお、上記の説明では、第1の3次元構造発生工程S12、及び、第2の3次元構造発生工程S24において、1つの3次元構造を発生させる方法で説明してきたが、2つ以上の3次元構造を発生させてもよい。その場合、局所安定構造で2つ以上の局所安定構造が得られる。得られた局所安定構造の二面角の角度、及び、エネルギーの値を、エネルギー分布関数の算出に用いることで、少ない繰り返し回数で、精度の高い確率分布関数を得ることができる。
なお、上記実施形態では、説明を分かり易くするため、ドデカンを用いて説明したが、図21に示すような、薬剤の候補として期待される、アミノ酸が複数結合して形成された環状のペプチドに対しても同様の方法により局所安定構造及び最安定構造を探索することができる。図21に示すペプチドにおいては、内部座標として二面角を用いた場合、321個(1010個)の局所安定構造が考えられる。この中からランダムに構造を発生させ、最安定構造を得ることは非常に困難である。本実施形態によれば、少ない探索回数で最安定構造を見つけることができるので、図21に示すペプチドにおいても、安定構造の探索を短時間で行うことができる。
<出力工程(ステップS26)>
上記の繰り返し工程を繰り返すことで、判断工程S18で、目的の数の局所安定構造が得られたと判断した場合、最安定構造が得られたと判断した場合、又は、目的の数の最安定構造が得られたと判断した場合、出力工程S26により、得られた局所安定構造、又は、最安定構造を出力する。エネルギーの最も低い最安定構造が、薬剤の効果、又は、膜透過性の観点で好ましいと考えられるが、他の観点、例えば、製剤化が困難である等により、薬として使用できない場合のことも考慮し、局所安定構造も出力しておくことが好ましい。また、エネルギーの低い3次元構造の特徴を把握することができ、今後の安定構造の探索に役立てることができる。
<分子安定構造の探索方法及び分子安定構造探索プログラムの効果>
以上説明したように、分子安定構造の探索装置10では、本実施形態に係る分子安定構造の探索方法及び分子安定構造探索プログラムを用いて、化合物の構造式の局所安定構造及び最安定構造を短時間で、かつ、高い精度で探索することができる。
10 分子安定構造の探索装置
100 処理部
105 構造式取得部
110 3次元構造発生部
115 局所安定構造取得部
116 最安定構造取得部
120 エネルギー取得部
125 エネルギー分布関数算出部
130 確率分布関数算出部
135 出力部
140 表示制御部
145 CPU
150 ROM
155 RAM
200 記憶部
205 構造情報
210 局所安定構造情報
215 最安定構造情報
220 エネルギー分布関数情報
225 確率分布関数情報
300 表示部
310 モニタ
400 操作部
410 キーボード
420 マウス
500 外部サーバ
510 外部データベース
600 原子
NW ネットワーク

Claims (10)

  1. プロセッサにより実行される分子安定構造の探索方法であって、
    前記プロセッサが、
    化合物の構造式を取得する構造式取得工程と、
    前記構造式の内部座標をランダムに設定した3次元構造を1つ以上発生させる第1の3次元構造発生工程と、
    前記3次元構造の内部座標を変更し、エネルギーの低い構造である局所安定構造を得る局所安定構造取得工程と、
    前記局所安定構造の内部座標と、前記内部座標における局所安定構造のエネルギーと、を求めるエネルギー取得工程と、
    前記化合物を構成する1つ又は複数の内部座標ごとに算出される1次元又は多次元のエネルギー分布関数であって、前記局所安定構造の内部座標に対し、前記局所安定構造のエネルギーの分布を示すエネルギー分布関数を算出するエネルギー分布関数算出工程と、
    前記エネルギー分布関数から、低エネルギーの内部座標の確率が大きくなる確率分布関数を算出する確率分布関数算出工程と、
    前記確率分布関数に基づいて1つ以上の内部座標を同時に変更し、決定した内部座標を用いて3次元構造を1つ以上発生させる第2の3次元構造発生工程と、
    前記第2の3次元構造発生工程で発生させた前記3次元構造を用いて、前記局所安定構造取得工程、前記エネルギー取得工程、前記エネルギー分布関数算出工程、前記確率分布関数算出工程、及び、前記第2の3次元構造発生工程、を繰り返す繰り返し工程と、
    前記局所安定構造取得工程で得られた複数の局所安定構造、及び、前記複数の局所安定構造から、エネルギーが最も低い構造の少なくともいずれかを出力する出力工程と、
    実行する分子安定構造の探索方法。
  2. 前記局所安定構造は、前記3次元構造の内部座標をエネルギーが低くなる方向に変更していき、それ以上エネルギーを低くできない内部座標の構造である請求項1に記載の分子安定構造の探索方法。
  3. 前記内部座標が、4つの原子の座標により求められる二面角により決定される請求項1又は2に記載の分子安定構造の探索方法。
  4. 前記プロセッサは、前記エネルギー分布関数算出工程において、前記化合物の取り得る前記二面角の全てにおいて行う請求項3に記載の分子安定構造の探索方法。
  5. 前記プロセッサは、前記確率分布関数算出工程において、前記確率分布関数に、計算を加速するための関数を加算する請求項1から4のいずれか1項に記載の分子安定構造の探索方法。
  6. 前記プロセッサは、前記第2の3次元構造発生工程において、乱数を発生させ、乱数に基づいて、最も確率分布強度の高い内部座標を選択する、または、確率分布関数により内部座標を決定する、のいずれかを選択し、前記3次元構造を発生させる請求項1から5のいずれか1項に記載の分子安定構造の探索方法。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の分子安定構造の探索方法をコンピュータに実行させる分子安定構造の探索プログラム。
  8. 非一時的かつコンピュータ読取可能な記録媒体であって、前記記録媒体に格納された指令がコンピュータによって読み取られた場合に請求項7に記載のプログラムをコンピュータに実行させる記録媒体。
  9. 化合物の構造式を取得する構造式取得部と、
    3次元構造を1つ以上発生させる3次元構造発生部と、
    前記3次元構造の内部座標を変更し、エネルギーの低い構造である局所安定構造を得る局所安定構造取得部と、
    前記局所安定構造の内部座標と、前記内部座標における局所安定構造のエネルギーと、を求めるエネルギー取得部と、
    前記化合物を構成するそれぞれの原子の内部座標ごとに算出されるエネルギー分布関数であって、前記局所安定構造の内部座標に対し、前記局所安定構造のエネルギーの分布を示すエネルギー分布関数を算出するエネルギー分布関数算出部と、
    前記エネルギー分布関数から、低エネルギーの内部座標の確率が大きくなる確率分布関数を算出する確率分布関数算出部と、
    前記局所安定構造を出力する出力部と、を有し、
    前記3次元構造発生部は、取得した前記化合物の構造式、又は、前記確率分布関数に基づいて3次元構造を発生させる分子安定構造の探索装置。
  10. 前記局所安定構造取得部で得られた前記局所安定構造の中から、最もエネルギーの低い構造を取得する最安定構造取得部を有する請求項9に記載の分子安定構造の探索装置。
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