JP7018116B2 - 通信アダプタ装着装置、電動作業機及びシステム - Google Patents

通信アダプタ装着装置、電動作業機及びシステム Download PDF

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本開示は、電動作業機に通信アダプタを着脱する技術に関する。
被加工材の切削、切断、穴開け、或いはその他の作業を行うための各種の電動作業機として、外部装置と無線通信可能なアダプタを装着可能なものが知られている。
特許文献1には、電動工具本体とバッテリパックの間に無線通信用のアダプタを装着し、そのアダプタから外部装置へ、バッテリの残存容量や電動工具の動作状態などの各種情報を無線送信する技術が記載されている。また、特許文献1には、ディスプレイを備えたアダプタ、及びスイッチを備えたアダプタが記載されている。これらのアダプタは、電動工具本体とバッテリパックの間に装着された状態で、ディスプレイ及びスイッチが外部に露出するように構成されている。そのため、使用者は、アダプタが電動工具本体とバッテリパックの間に装着された状態で、ディスプレイの表示内容を視認したりスイッチを操作したりすることができる。
特表2014-525840号公報
アダプタを着脱可能な電動工具においては、アダプタの安定的な装着を可能としつつ、装着されたアダプタを容易に取り出すことができることが望まれる。
本開示は、アダプタの安定的な装着を可能としつつ、装着されたアダプタを容易に取り出すことが可能な電動作業機を提供することを目的とする。
本開示の第1の局面における通信アダプタ装着装置は、電動作業機に設けられ、通信アダプタが着脱可能である。通信アダプタは、側面に突起部を備え、電動作業機とは別体の外部装置と無線通信を行う。
通信アダプタ装着装置は、アダプタ収容部と、キャップとを備える。アダプタ収容部は、電動作業機の内部に設けられ、通信アダプタを収容する。アダプタ収容部は、電動作業機の外表面に設けられた開口部を有する。アダプタ収容部は、開口部を介して通信アダプタが着脱可能に構成されている。
キャップは、開口部を塞ぐように構成されている。キャップは、通信アダプタの突起部に係合可能に構成された係合部を有する。
係合部は、キャップが閉位置に位置した状態においてアダプタ収容部の内部に延伸する。閉位置は、開口部を塞ぐ位置である。係合部は、通信アダプタがアダプタ収容部に収容されている場合において、キャップが閉位置から開位置へ移動されることに応じて、突起部に係合した状態でキャップとともに移動することにより、通信アダプタをアダプタ収容部の内部から開口部を介してアダプタ収容部の外部へ移動させる。開位置は、開口部を開放する位置である。
このような通信アダプタ装着装置により、電動作業機に対する通信アダプタの安定的な装着を可能としつつ、装着されたアダプタを容易に取り出すことが可能となる。
キャップは、閉位置に位置したキャップにおける一つの端部を支点として、閉位置と開位置との間を回動可能であってもよい。係合部は、キャップが閉位置から回動されることに応じて、突起部に係合した状態でキャップとともに移動するように構成されていてもよい。
キャップは、長尺状のストラップを備えていてもよい。ストラップは、先端側に返し部を備えていてもよい。アダプタ収容部は、ストラップが挿入されるように構成されたストラップ挿入口を備えていてもよい。ストラップは、ストラップ挿入口に返し部が挿入されることにより、返し部によってストラップ挿入口からの離脱が規制されてもよい。
アダプタ収容部は、電動作業機に電気的に接続されているコネクタを備えていてもよい。通信アダプタは、通信アダプタがアダプタ収容部に装着されることに応じて、コネクタに装着されてコネクタを介して電動作業機と電気的に接続されてもよい。
コネクタは、コネクタの側面に形成された半円環状の爪部を備えていてもよい。通信アダプタは、通信アダプタの側面に形成されたコネクタ係合突起部を備えていてもよい。爪部は、通信アダプタがコネクタに装着された場合にコネクタ係合突起部と係合するように構成されていてもよい。爪部は、コネクタ係合突起部と係合した状態で通信アダプタがコネクタから離脱する方向へ移動されることに応じて、弾性変形してコネクタ係合突起部との係合が解除されてもよい。
本開示の第2の局面は、電動作業機であって、本体部と、上述の通信アダプタ装着装置とを備える。このような電動作業機は、上述の通信アダプタ装着装置と同様の効果を奏する。
本開示の第3の局面は、システムであって、上述の通信アダプタ装着装置を備える電動作業機と、上述の通信アダプタとを備える。このようなシステムは、上述の通信アダプタ装着装置と同様の効果を奏する。
ここで、特許文献1に記載の技術についてさらに検討する。特許文献1に記載の技術のように、アダプタが電動工具本体とバッテリパックの間に挟まれてしかもアダプタが外部に露出した状態で装着される構成だと、電動工具本体におけるアダプタと接する面側から電動工具本体内へ塵や水などの異物が浸入し、その異物が原因で電動工具が誤動作したり動作しなくなったりする可能性がある。
また、アダプタのディスプレイ及びスイッチは、外部に露出した状態となるため、他の物にぶつかったり塵や水などの異物の影響を受けたりしやすく、破損したり故障したりする可能性が高い。
そのため、電動作業機に対するアダプタの安定的な装着を可能としつつ、アダプタが装着された状態で、電動作業機の内部及びアダプタの構成物に対する塵や水などの異物の浸入を抑制又は防止でき且つ使用者がアダプタにアクセスできることが望まれる。
このような要望に対応した本開示の第4の局面は、電動作業機に設けられ、当該電動作業機と外部装置との無線によるデータ通信を行うための通信アダプタが着脱可能に装着される通信アダプタ装着装置である。通信アダプタは、当該通信アダプタの外部への情報出力及び当該通信アダプタに対する操作入力の少なくとも一方が可能に構成されたアダプタ側インタフェース部を備えている。
そして、通信アダプタ装着装置は、アダプタ収容部と、キャップと、キャップ側インタフェース部とを備えている。アダプタ収容部は、電動作業機の外表面に設けられた開口部を有し、その開口部を介して通信アダプタを着脱可能に構成されている。キャップは、開口部に対して開閉可能に設けられ、閉じることにより開口部が塞がれるように構成されている。キャップ側インタフェース部は、キャップに設けられ、通信アダプタがアダプタ収
容部に装着されて且つキャップが閉じられた状態のまま、電動作業機の外部から、アダプタ側インタフェース部の視認、及びアダプタ側インタフェース部に対する操作入力、の少なくとも一方が可能に構成されている。
このような構成によれば、通信アダプタをアダプタ収容部に収容させた状態でアダプタ収容部の開口部をキャップで覆うことができる。しかも、キャップが閉じられた状態であっても、使用者は、キャップに設けられたキャップ側インタフェース部によって、通信アダプタのアダプタ側インタフェース部に間接的にアクセスすることができる。そのため、電動作業機に対する通信アダプタの安定的な装着を可能としつつ、アダプタが装着された状態で、電動作業機の内部及びアダプタの構成物に対する塵や水などの異物の浸入を抑制又は防止でき、且つ、キャップが閉じられた状態のままでも使用者が通信アダプタにアクセスすることが可能となる。
通信アダプタが、アダプタ側インタフェース部として、表示により情報出力を行う表示部を備えている場合、キャップ側インタフェース部は、視認窓部を有していてもよい。視認窓部は、アダプタ収容部に装着された状態の通信アダプタにおける表示部に対応した位置に設けられ、表示部による表示の内容を視認可能に構成されている。
このような構成によれば、電動作業機の使用者は、キャップが閉じられた状態であっても、視認窓部を介して、内部に装着されている通信アダプタの表示部を視認することができる。
また、通信アダプタが、アダプタ側インタフェース部として、押し操作を受け付け可能なアダプタ側操作部を備えている場合は、キャップ側インタフェース部は、キャップ側操作部を有していてもよい。キャップ側操作部は、アダプタ収容部に装着された状態の通信アダプタにおけるアダプタ側操作部に対応した位置に設けられ、外部から押し操作されることによりアダプタ側操作部を押し操作することが可能に構成されている。
このような構成によれば、電動作業機の使用者は、キャップが閉じられた状態であっても、キャップ側操作部を押し操作することによって、内部に装着されている通信アダプタのアダプタ側インタフェース部を間接的に押し操作することができる。
通信アダプタが、側面に突起部を備えている場合、キャップは、次のように構成されていてもよい。即ち、キャップは、係合部を有する。係合部は、キャップが閉じられた状態においてアダプタ収容部の内部に延設するように設けられ、突起部に係合可能に構成されている。そして、キャップが閉じられた状態から開かれる開動作が行われた場合に、キャップの係合部が、通信アダプタの突起部に係合した状態でキャップの開動作に伴って開口部側へ移動するように構成されていてもよい。
このような構成によれば、キャップを開ける動作に追随して通信アダプタを開口部側へ移動させて通信アダプタを取り出すことができる。つまり、キャップを開けた後に使用者自ら通信アダプタを掴んで引き出すといった作業が不要となり、キャップの開動作に伴って容易且つ効率的に通信アダプタを取り出すことができる。
なお、上記のような構成ではなく、例えば通信アダプタを指で掴んで引き出す構造の場合、開口部に指が入るスペースも確保しなければならないため、開口部を大きくする必要がある。開口部が大きいと、電動作業機の外表面において開口部を配置できる箇所が限られてくる。また、通信アダプタを指で掴んで引き出す構造ではなく、例えば、精密マイナスドライバーなどの先端が細い工具を使って通信アダプタを引き抜く構造であれば、開口部が大きくなることは抑制できる。しかし、通信アダプタを取り出す度に工具を用意し、
またその工具を使って取り出す作業を行う必要があるため、手間が掛かる。
これに対し、上記のように、キャップに係合部を設け、キャップの開動作時にその係合部が通信アダプタ側面の突起部に係合するように構成することで、開口部が大きくなることを抑制でき、且つ少ない手間で容易に通信アダプタを取り出すことができる。また、指で直接掴んで取り出す構造に比べて開口部を小さく構成できるため、電動作業機の外表面に対する開口部の配置の自由度が高まる。
キャップには、長尺状のストラップが設けられ、ストラップの先端側には、返し部が形成されていてもよい。また、アダプタ収容部には、前記ストラップを挿入可能なストラップ挿入口が設けられていてもよい。ストラップ挿入口は、ストラップにおける返し部が挿入された状態においてはストラップの離脱が返し部によって規制されるように構成されている。そして、ストラップは、ストラップ挿入口に対し、少なくとも返し部がストラップ挿入口に挿入された状態となるように挿入されるようにしてもよい。
このような構成によれば、キャップのストラップをストラップ挿入口に挿入することで、ストラップを抜こうとしても返し部がストラップ挿入口に引っかかるため、容易には抜くことができない。そのため、電動作業機に対し、キャップを、容易に開閉可能な状態にしつつも電動作業機から離脱し難いようにすることができ、キャップの紛失を抑制することができる。
また、本開示の第5の局面の電動作業機は、当該電動作業機と外部装置との無線によるデータ通信を行うための通信アダプタが着脱可能に装着される通信アダプタ装着装置を備える。通信アダプタは、当該通信アダプタの外部への情報出力及び当該通信アダプタに対する操作入力の少なくとも一方が可能に構成されたアダプタ側インタフェース部を備えている。そして、通信アダプタ装着装置は、前述のアダプタ収容部、キャップ、及びキャップ側インタフェース部を備えている。
したがって、このような構成の電動作業機によれば、電動作業機に対する通信アダプタの安定的な装着を可能としつつ、通信アダプタが安定的に装着された状態であっても使用者が通信アダプタにアクセスすることが可能となる。
実施形態の電動作業機の斜視図である。 実施形態の電動作業機及び集塵機の電気的構成を示すブロック図である。 実施形態のアダプタ装着部、通信アダプタ及びキャップの構成を示す斜視図である。 実施形態のアダプタ装着部、通信アダプタ及びキャップを図3のA-A断面方向から見た図である。 実施形態のアダプタ装着部、通信アダプタ及びキャップを図3のB-B断面方向から見た図である。 キャップが取り外されたアダプタ装着部を電動作業機の外部から見た斜視図である。 アダプタ装着部に通信アダプタを装着する前の状態の一例を示す斜視図である。 キャップの上面構造の詳細を示す説明図である。 アダプタ装着部に通信アダプタが装着された状態を示す説明図である。 アダプタ装着部に通信アダプタが装着されて且つキャップが閉じた状態を示す説明図である。 図10の状態からキャップを開け始めた状態を示す説明図である。 図11の状態からさらにキャップを開けることにより通信アダプタが引き抜かれた状態を示す説明図である。 通信アダプタの詳細構造を示す分解斜視図である。 通信アダプタの組み立て手順の一部を説明するための説明図である。 コネクタのXZ面斜視断面図である。 コネクタの上面図である。 通信アダプタが装着された状態のコネクタのXZ面断面図である。 コネクタを底面から見た斜視図である。 電動作業機の他の例を示す斜視図である。
以下、本開示の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
[1.実施形態]
(1-1)電動作業機の全体構成
図1に示すように、本実施形態の電動作業機1は、被加工部材の切断を主目的として使用されるマルノコとして構成されており、ベース2と、本体部3とを備える。ベース2は、被加工部材の切断作業を行う際に切断対象の被加工部材の上面に当接される略矩形の部材である。本体部3は、ベース2の上面側に配置されている。なお、電動作業機1に対し、図1に示すように、X,Y,Zの3軸、及び、前後・上下・左右の各方向を規定する。
本体部3は、円形のノコ刃4と、ノコ刃ケース5と、本体ハウジング6とを備えている。ノコ刃4は、本体部3における右側に配置されている。ノコ刃ケース5は、ノコ刃4の上側ほぼ半周の範囲の周縁を内部に収容して覆うように設けられている。
本体ハウジング6は、本体部3における左側に配置されている。本体ハウジング6は、略円筒状のモータ収容部6aと、コントローラ収容部6bと、ハンドル部6cとを有する。
モータ収容部6aには、ノコ刃4を回転させる駆動源としてのモータ112が収納されている。また、コントローラ収容部6bには、モータ112の駆動を制御するコントローラ111が収容されている。なお、モータ112及びコントローラ111は、いずれも図1では図示を省略しており、図2に図示されている。
本体部3におけるモータ収容部6aとノコ刃4との間には、モータ112の回転を減速してノコ刃4に伝達するためのギヤ機構が収容されている。ハンドル部6cは、電動作業機1の使用者が電動作業機1を使用する際に把持する部位であり、アーチ状に形成されている。なお、本実施形態では、本体部3を構成するモータ収容部6a,コントローラ収容部6b及びハンドル部6cは、例えば樹脂材料にて一体的に形成されている。
ハンドル部6cには、トリガ形式の操作スイッチ7が設けられている。電動作業機1の使用者は、ハンドル部6cを握った状態で操作スイッチ7をオンすることにより、ノコ刃4を回転駆動させることができる。
ハンドル部6cの内部には、アダプタ装着部8が設けられている。アダプタ装着部8は、通信アダプタ60を着脱可能に構成されている。なお、通信アダプタ60は、図1では図示を省略している。アダプタ装着部8は、通信アダプタ60が収容されるアダプタ収容部10を有する。アダプタ収容部10は、ハンドル部6cの内部空間に位置している。
また、アダプタ装着部8は、アダプタ収容部10に対して通信アダプタ60を挿抜するために開口されたアダプタ差込口12を有している。アダプタ差込口12は、ハウジング
外表面11におけるハンドル部6cの左側側面に形成されており、このアダプタ差込口12に対して通信アダプタ60を左右方向に挿抜可能に構成されている。
また、アダプタ装着部8は、アダプタ差込口12を覆うキャップ30を備えている。キャップ30はアダプタ差込口12に対して左右方向に開閉可能に構成されている。キャップ30は、アダプタ差込口12からアダプタ収容部10の中へ塵や水などが入るのを抑制するために設けられている。通信アダプタ60の着脱はキャップ30を開けた状態で行われる。通信アダプタ60がアダプタ収容部10内に完全に挿入された状態で、キャップ30を完全に閉めることができる。キャップ30を閉めてアダプタ差込口12を覆うことで、アダプタ収容部10内への塵や水などの浸入が抑制される。
図1は、キャップ30を閉めた状態が図示されている。キャップ30を閉めた状態において、キャップ30の表面は、ハウジング外表面11とほぼ同一面上に位置する。
(1-2)電動作業機および集塵機の電気的構成
次に、電動作業機1の電気的構成について、図2を用いて説明する。図2には、電動作業機1に加え、当該電動作業機1と連動させることが可能に構成された集塵機140も併せて図示している。電動作業機1と集塵機140との連動は、電動作業機1に装着された通信アダプタ60と集塵機140に装着された通信アダプタ150との無線によるデータ通信に基づいて実現される。電動作業機1の作動時に集塵機140を連動運転させることによって、電動作業機1の使用により発生する粉塵や切削屑を集塵機140に吸引させることができる。
電動作業機1は、本体部3と、バッテリパック130と、通信アダプタ60とを備える。バッテリパック130は、本体部3に対して着脱可能である。通信アダプタ60も、前述の通り、本体部3に設けられたアダプタ装着部8に対して着脱可能である。
バッテリパック130は、繰り返し充電可能なバッテリ131を備える。本体部3内の各部は、バッテリ131から電力供給を受けて動作する。本実施形態のバッテリ131は、例えばリチウムイオン二次電池である。ただし、バッテリ131はリチウムイオン二次電池以外の他の二次電池であってもよい。バッテリパック130を電動作業機1から外して充電器に装着することで、内部のバッテリ131を充電できるようになっている。
なお、バッテリ131は本体部3に内蔵されていてもよい。その場合、バッテリ131の充電は、例えば本体部3に充電用のケーブルを接続して充電できる構成であってもよいし、本体部3からバッテリ131を取り出して充電できる構成であってもよい。また、電動作業機1の電源がバッテリ131であること自体、あくまでも一例であり、バッテリ131以外の他の電源からの電力供給を受けて動作可能な構成であってもよい。例えば、商用電源等の交流電源のコンセントから電源コードを介して交流電力を取り込み、その交流電力によって電動作業機1が動作する構成であってもよい。また例えば、バッテリ131の直流電力と外部電源からの交流電力の双方を取り込み可能であって、これら各電力の何れか一方又は双方からモータ112の駆動用の電力を生成してモータ112を駆動させることが可能な構成であってもよい。
電動作業機1の本体部3は、コントローラ111と、モータ112と、操作スイッチ7と、コネクタ14とを備える。このうち操作スイッチ7は図1にも図示されている。コントローラ111は、操作スイッチ7がオンされると、モータ112を駆動させ、且つ、作動中情報及び通信アダプタ60の動作用電力を、コネクタ14を介して通信アダプタ60へ出力する。これにより、通信アダプタ60から集塵機140の通信アダプタ150へ連動指令が無線送信され、集塵機140が連動運転される。
コントローラ111は、CPU111a、メモリ111bを含むマイクロコンピュータを備えている。メモリ111bは、RAM、ROM、フラッシュメモリ等の半導体メモリを含む。メモリ111bには、電動作業機1の各種機能を実現するための各種プログラムやデータが記憶されている。電動作業機1が有する各種機能は、CPU111aがメモリ111bに記憶されている各種プログラムを実行することにより実現される。
なお、コントローラ111により実現される各種機能は、前述のようなソフトウェア処理に限るものではなく、その一部又は全部の機能を、論理回路やアナログ回路等を組み合わせたハードウェアを用いて実現してもよい。
コネクタ14は、本体部3と通信アダプタ60とを電気的に接続するための接続回路である。通信アダプタ60が本体部3のアダプタ装着部8に装着されると、本体部3のコネクタ14と通信アダプタ60の接続端子部122とが電気的に接続される。
通信アダプタ60は、制御回路121と、接続端子部122と、アンテナ123と、電源回路124と、アダプタスイッチ79と、LED80とを備える。
接続端子部122は、通信アダプタ60と本体部3とを電気的に接続するための部材であり、具体的には、第1接点81~第8接点88の計8個の導体接点を有する。ただし、本実施形態では、実際に使用される接点は、第1接点81、第4接点84、第5接点85、及び第8接点88の4つである。本体部3のコネクタ14には、これら4つの接点と接続される4つの端子91~94が設けられている。なお、通信アダプタ60の端子接続部122が有する8つの接点81~88、及び本体部3のコネクタ14が有する4つの端子91~94は、図2では図示を省略しており、図3以降において適宜図示している。
通信アダプタ60がアダプタ装着部8に装着されることにより通信アダプタ60の接続端子部122が本体部3のコネクタ14に接続されると、接続端子部122が備える上記4つの接点がそれぞれコネクタ14における対応する端子と接続される。
本体部3のコントローラ111から作動中情報が出力されると、その作動中情報は、本体部3のコネクタ14を介して通信アダプタ60の接続端子部122に入力され、接続端子部122を介して制御回路121に入力される。また、本体部3のコントローラ111から通信アダプタ60の動作用電源がコネクタ14を介して出力されると、その動作用電力が、通信アダプタ60において接続端子部122を介して電源回路124に入力される。
電源回路124は、本体部3から接続端子部122を介して動作用電力が入力されると、その動作用電力に基づいて、制御回路121を含む通信アダプタ60内の各部を動作させるための内部電源電力を生成して各部へ供給する。この内部電源電力によって、通信アダプタ60内の各部が動作する。
通信アダプタ60の制御回路121は、CPU121a、メモリ121bを含むマイクロコンピュータを備えている。メモリ121bは、RAM、ROM、フラッシュメモリ等の半導体メモリを含む。メモリ121bには、通信アダプタ60の各種機能を実現するための各種プログラムやデータが記憶されている。通信アダプタ60が有する各種機能は、CPU121aがメモリ121bに記憶されている各種プログラムを実行することにより実現される。ただし、制御回路121により実現される各種機能は、ソフトウェア処理に限るものではなく、その一部又は全部の機能を、論理回路やアナログ回路等を組み合わせたハードウェアを用いて実現してもよい。
制御回路121は、本体部3から接続端子部122を介して作動中情報が入力されると
、少なくとも前述の連動指令を含む、その作動中情報に基づく情報を、アンテナ123から無線送信させる。作動中情報は、操作スイッチ7がオンされて電動作業機1のモータ112が作動中であることを示す情報である。連動指令は、集塵機140を連動運転させるための指令である。電動作業機1の通信アダプタ60から無線送信された連動指令が集塵機140の通信アダプタ150で受信され、集塵機140内に伝送されると、集塵機140が連動運転される。
電動作業機1の操作スイッチ7がオフされてモータ112が停止すると、電動作業機1の通信アダプタ60から連動停止指令が無線送信され、これにより集塵機140の連動運転も停止される。
集塵機140は、電動作業機1による作業によって排出された粉塵や切削屑を不図示の集塵ホースを介して吸引することが可能である。また、集塵機140は、通信アダプタ150を着脱可能である。
集塵機140は、コントローラ141と、モータ142と、電源回路143と、コネクタ144と、コンセント145とを備えている。モータ142は、吸引用のファンを駆動させるために設けられている。電源回路143は、商用電源からコンセント145を介して供給される交流電力を受電し、その交流電力に基づいて、集塵機140内の各部を動作させるための電源電力を生成する。
なお、集塵機140の電源が外部から供給される交流電力であることはあくまでも一例である。例えば、電動作業機1と同様にバッテリパックを着脱可能な構成、あるいはバッテリが内蔵された構成であって、バッテリからの直流電力によって動作可能な構成であってもよい。また例えば、バッテリの直流電力と外部電源からの交流電力の双方を取り込み可能であって、これら各電力の何れか一方又は双方からモータ142の駆動用の電力を生成してモータ142を駆動させることが可能な構成であってもよい。
また、電動作業機1のモータ112及び集塵機140のモータ142の具体的種類は特に限定されるものではなく、それぞれ、例えば機種や使用目的等に応じて適宜決めてもよい。例えば、ブラシ付き直流モータを用いてもよいし、ブラシレスモータを用いてもよいし、その他のモータを用いてもよい。
コントローラ141は、電動作業機1のコントローラ111と同様、CPUやメモリなどを有するマイクロコンピュータを備え、集塵機140における各種機能を実現する。コントローラ141は、集塵機140の使用者によって不図示の操作スイッチがオンされると、モータ142を駆動させ、粉塵や切削屑の吸引が可能な状態にする。コネクタ144は、集塵機140と通信アダプタ150とを電気的に接続するための接続回路であり、電動作業機1のコネクタ14と同様の構成である。
集塵機140に着脱可能な通信アダプタ150は、電動作業機1に着脱可能な通信アダプタ60と基本的に同じ構成であり、同じ機能を有する。即ち、集塵機140に着脱可能な通信アダプタ150は、電動作業機1に着脱可能な通信アダプタ60と同様、制御回路151と、接続端子部152と、アンテナ153と、電源回路154と、アダプタスイッチ155と、LED156とを備える。
集塵機140の通信アダプタ150は、電動作業機1の通信アダプタ60から連動指令を受信すると、その連動指令を接続端子部152を介して集塵機140へ出力する。集塵機140のコントローラ141は、通信アダプタ150からコネクタ144を介して連動指令が入力されるとモータ142を駆動させ、その後、通信アダプタ150からコネクタ
144を介して連動停止指令が入力されるとモータ142を停止させる。これにより、電動作業機1と集塵機140との連動運転が実現される。
なお、通信アダプタ150から連動停止指令が入力された場合に、どのタイミングでモータ142を停止させるかについては適宜決めてもよい。例えば、連動停止指令が入力されたらすぐに停止させてもよい。
また例えば、連動停止指令の入力後、規定時間待機してから停止させてもよい。つまり、電動作業機1のモータ112が停止した後も集塵機140のモータ142は規定時間は継続して駆動させるようにしてもよい。なお、これと同じ効果は、次のような構成によっても実現できる。即ち、電動作業機1において、操作スイッチ7がオフされたとき、モータ112は停止させるものの連動停止指令はすぐには送信せず、モータ112の停止から規定時間経過後に連動停止指令を送信するように構成してもよい。
また、電動作業機1において、操作スイッチ7がオンされたとき、集塵機140へ連動指令を送信するものの電動作業機1のモータ112はすぐには駆動させず、連動指令の送信後、一定時間経過後にモータ112を駆動させるようにしてもよい。つまり、集塵機140のモータ142を先に駆動させ、その後に電動作業機1のモータ112を駆動させるようにしてもよい。
なお、本実施形態の集塵機140は、通信アダプタ150を着脱可能な構成であるが、通信アダプタ150又はそれ相当の回路モジュールが予め内蔵された構成であってもよい。
電動作業機1と集塵機140とを連動させるためには、予め、電動作業機1の通信アダプタ60と集塵機140の通信アダプタ150とが互いに一対一で無線通信可能な状態にしておくこと、即ち、両通信アダプタ60,140をペアリングさせることが必要である。
このペアリングを行うために、電動作業機1の通信アダプタ60にはアダプタスイッチ79が設けられ、集塵機140の通信アダプタ150にもアダプタスイッチ155が設けられている。ペアリングは、具体的には、次のように行う。まず、集塵機140の通信アダプタ150のアダプタスイッチ155を使用者がオンすることにより、当該通信アダプタ150をペアリングスタンバイ状態にする。その後、電動作業機1の通信アダプタ60のアダプタスイッチ79を使用者がオンすることで、両通信アダプタ間でペアリングのための所定のデータ通信が行われ、その結果、両通信アダプタのペアリングが完了する。
ペアリングが完了すると、以後、両通信アダプタ間で一対一のデータ通信が可能となり、電動作業機1の通信アダプタ60から連動指令が無線送信されてそれが集塵機140の通信アダプタ150で受信されると、その連動指令に基づいて集塵機140が連動運転されるようになる。なお、各通信アダプタ60,150の機能は、ペアリング及び連動指令の送受信に限定されるものではなく、他の各種情報の送受信も可能である。
電動作業機1の通信アダプタ60は、動作状態に応じてLED80を消灯、点灯又は点滅させるよう構成されている。また、LED80を点灯又は点滅させる際の発光色を複数種類の色の何れかに切り替え可能である。また、LED80を点滅させる際の時間間隔や点滅パターンを複数種類の何れかに切り替え可能である。
本実施形態では、例えば、通信アダプタ60が電動作業機1のアダプタ装着部8に装着されて通信アダプタ60に電源電力が供給されることにより通信アダプタ60が起動する
と、LED80が例えば特定の色で点灯する。また例えば、起動中、アダプタスイッチ79がオンされてペアリングのための所定のデータ通信が開始されると、そのデータ通信が行われている間、即ちペアリング実行中、LED80が点滅する。また例えば、ペアリングが完了すると、LED80が、ペアリング実行中の点滅速度よりも速い速度で点滅する。使用者は、LED80の発光状態を視認することで、通信アダプタ60の動作状態を把握することができる。集塵機140の通信アダプタ150においても同様であり、動作状態に応じてLED156が消灯、点灯又は点滅するよう構成されている。
(1-3)アダプタ装着部の構造
アダプタ装着部8の具体的構造について、図3を中心に、適宜図4~図6を用いつつ説明する。なお、図3において、アダプタ収容部10は、XY面で半分に分割された状態を示している。また、図4は、図3をA-A断面方向から見た図であって、アダプタ収容部10については断面図を示し、コネクタ14、キャップ30及び通信アダプタ60については正面図を示している。また、図5は、図3をB-B断面方向から見た図であって、アダプタ収容部10については断面図を示し、コネクタ14、キャップ30及び通信アダプタ60については側面図を示している。
図3~図5に示すように、アダプタ装着部8は、アダプタ収容部10と、キャップ30とを備える。アダプタ収容部10には、コネクタ14が設けられている。
アダプタ収容部10は、図3~図6に示すように、当該アダプタ収容部10内に通信アダプタ60を挿入させるためのアダプタ差込口12を有する。アダプタ差込口12は、本体ハウジング6のハウジング外表面11における一部の略矩形状領域が開口されることにより形成されている。
アダプタ収容部10は、コネクタ14を配置し且つ通信アダプタ60を配置するための本体側収容空間13を有する。コネクタ14は、図3~図5に示すように、本体側収容空間13において、アダプタ差込口12よりも本体部3の内部側へ一定長入り込んだ領域に設けられている。
コネクタ14は、コネクタハウジング40を有する。コネクタ14は、主に、本体ハウジング6内に形成された4つのリブ15,16,18,19によって支持されている。具体的に、コネクタハウジング40は、X軸方向において、一方からは上部第1リブ15及び上部第2リブ16によって、他方からは下部第1リブ18及び下部第2リブ19によって、双方から挟み込まれるようにして固定されている。
上部第1リブ15及び上部第2リブ16により、コネクタ14のアダプタ差込口12側への移動が規制され、コネクタ14がアダプタ差込口12から外部へ抜け出てしまうことが抑制される。また、下部第1リブ18及び下部第2リブ19によって、コネクタ14全体の横方向(Y軸方向およびZ軸方向)の振動が抑制される。
コネクタハウジング40における上面側、即ち図3におけるアダプタ差込口12側には、通信アダプタ60を挿入させるためのアダプタ挿入開口部41が形成されている。通信アダプタ60は、コネクタハウジング40に対し、アダプタ挿入開口部41からアダプタ挿入空間43内へ挿入される。
コネクタハウジング40における底面側には、リード挿入開口部42が形成されている。このリード挿入開口部42に、4本のリード線101~104が挿入されている。各リード線101~104は、それぞれ、コネクタハウジング40内に設けられた4つの端子91~94に接続されている。各リード線101~104は、本体部3内においては、図2に示したコントローラ111に接続されている。つまり、各リード線101~104は
、コントローラ111とコネクタ14とを接続する配線である。
また、コネクタハウジング40の1つの側面における上端側には、半円環状の爪部45が設けられている。この爪部45には、コネクタ14に通信アダプタ60が装着された場合に通信アダプタ60に形成されたコネクタ係合突起64が係合される。
また、上部第2リブ16の一部には、ストラップ挿入口20が形成されている。ストラップ挿入口20は、キャップ30に設けられたストラップ34を挿入させるための、略矩形状に開口された穴である。キャップ30のストラップ34は、ストラップ挿入口20からストラップ挿入空間21へと挿入される。
キャップ30は、キャップ本体31と、表示ラベル37と、ストラップ34とを有する。表示ラベル37は、キャップボタン37a及びLED窓37bを有する。表示ラベル37は、後述するようにキャップ本体31の上面に例えば接着剤によって貼り付けられている。
キャップ本体31の下面側において、Z軸方向の2つの端辺側からそれぞれ、略円弧形状の第1係合部32及び第2係合部33が延設されている。これら2つの係合部32,33は、後で図10~図12を用いて説明するように、キャップ30を閉じた状態から開ける際に、通信アダプタ60の第1突起62及び第2突起63に係合することにより、通信アダプタ60をコネクタ14から引き抜くように作用する。
また、キャップ本体31の下面側において、Y軸方向の一方の端辺側から、ストラップ34が延設されている。ストラップ34は、本体側収容空間13に挿入され、さらに、ストラップ挿入口20からストラップ挿入空間21へと挿入される。ストラップ34は、軟性の樹脂又はプラスチックで形成されている。
ストラップ34の先端側には、返し部35が形成されている。そのため、ストラップ34がストラップ挿入口20に挿入されると、ストラップ34をストラップ挿入口20から抜こうとしても、返し部35がストラップ挿入口20の周囲に引っかかって、抜くことが困難である。
本体ハウジング6に対するキャップ30の取り付けは、キャップ30のストラップ34をストラップ挿入口20に挿入することにより行われる。ストラップ34に返し部35が形成されていることにより、本体ハウジング6に取り付けられたキャップ30が本体ハウジング6から脱落するのが抑制される。
また、キャップ本体31の上面側において、Y軸方向の他方の端辺側には、タブ31cが形成されている。
また、キャップ本体31の側面には、その全周に渡ってOリング36が設けられている。Oリング36は、本体側収容空間13と外部とを遮断するために設けられている。即ち、キャップ30を完全に閉めると、図10に示すように、Oリング36が全周に渡って本体側収容空間13の内壁に弾性密着する。
このOリング36の弾性密着により、本体側収容空間13の密閉性が実現され、本体側収容空間13内への塵や水などの浸入が抑制される。また、Oリング36の弾性密着により、キャップ30がアダプタ差込口12に対して摩擦支持され、キャップ30が容易には外れ難くなる。なお、Oリング36による摩擦支持に加えて、キャップ30を閉じた状態で固定するロック機構を設けるようにしてもよい。
通信アダプタ60は、アダプタケース61を有する。アダプタケース61には、略長方形状のモジュール基板70が収容されている。モジュール基板70には、後述するように、コントローラ111を含む各種回路、配線等が形成されている。
モジュール基板70の長辺方向(X軸方向)における一端には、短冊状の4つの挿入片71,72,73,74が形成されている。これら挿入片71,72,73,74は、モジュール基板70の一端を切り欠き加工することにより形成されている。
各挿入片71,72,73,74の表裏にはそれぞれ、導体の接点が形成されている。具体的に、図4に示すように、第1挿入片71には、その表裏両面のうち一方に第1接点81が形成されて他方に不図示の第5接点85が形成されている。第2挿入片72には、その表裏両面のうち一方に第2接点82が形成されて他方に不図示の第6接点86が形成されている。第3挿入片73には、その表裏両面のうち一方に第3接点83が形成されて他方に不図示の第7接点87が形成されている。第4挿入片74には、その表裏両面のうち一方に第4接点84が形成されて他方に不図示の第8接点88が形成されている。各挿入片71~74に形成された計8個の接点81~88は、図2に示した接続端子部122を構成する。
モジュール基板70は、全体として、通信アダプタ60のアダプタケース61内に収容されるが、各挿入片71~74は、アダプタケース61から突出した状態となる。そして、これら挿入片71~74がコネクタ14に挿入されることで、図2に示した接続端子部122とコネクタ14との接続が行われ、通信アダプタ60と本体部3とが電気的に接続される。
また、通信アダプタ60のアダプタケース61において、Z軸方向に垂直な両側面には、それぞれ、第1突起62及び第2突起63が形成されている。また、第1突起62が形成されている面には、さらに、コネクタ係合突起64が形成されている。第1突起62及び第2突起63は、キャップ30が開けられる際にキャップ30の各係合部32,33を係合させるために設けられている。コネクタ係合突起64は、通信アダプタ60をコネクタ14に装着したときにコネクタ14の爪部45に係合させるために設けられている。
また、通信アダプタ60の長辺方向における他端側の面には、スイッチラベル77が接着剤により貼り付けられている。スイッチラベル77は、スイッチボタン77aとLED窓77bとを有する。
次に、通信アダプタ60をアダプタ装着部8に装着する手順について概略説明する。図7に示すように、通信アダプタ60をアダプタ装着部8に装着する前に、キャップ30をアダプタ収容部10に取り付けておく。具体的には、前述の通り、キャップ30のストラップをストラップ挿入口20に挿入させておく。
そして、図7に示すようにキャップ30を開けた状態で、通信アダプタ60を、各挿入片71~74が形成された一端側から本体側収容空間13内へ差し込み、内部のコネクタ14に装着する。通信アダプタ60を挿入してコネクタ14に装着した後は、キャップ30を閉めることで、装着が完了する。
通信アダプタ60が装着されてキャップ30が閉じた状態においては、キャップ30のキャップボタン37aを押し操作することで、通信アダプタ60のアダプタスイッチ79をオンすることができる。また、通信アダプタ60のLED80を、キャップ30のLED窓37bを通して視認することができる。
このようにキャップ30の外側から通信アダプタ60のアダプタスイッチ79を操作したり通信アダプタ60のLED80を視認したりすることができることについて、より具体的に説明する。
図8に示すように、キャップ30を構成するキャップ本体31は、ボタン操作片31aと、LED窓31bとを有する。なお、キャップ本体31は、全体として、例えばポリプロピレンによって一体形成されている。
LED窓31bは、X軸方向に貫通するように形成された穴である。ボタン操作片31aは、支持軸31dの一端に接続されて支持されている。キャップ本体31における、ボタン操作片31a及び支持軸31dの周囲は、ほぼ全周に渡ってX軸方向にくり抜かれて貫通しており、支持軸31dにおけるボタン操作片31aが接続された一端とは反対側の他端が、キャップ本体31に接続されている。
ボタン操作片31aは、支持軸31dの他端を中心に、X軸方向に揺動可能である。即ち、ボタン操作片31aにX軸方向の荷重が加わると、ボタン操作片31aがその荷重方向へ動く。
キャップ本体31の上面に貼り付けられる表示ラベル37は、全体として、例えばポリカーボネイトにて形成されている。表示ラベル37において、キャップボタン37aは、例えばエンボス加工により形成されている。即ち、キャップボタン37aは、X軸方向上面側へ球面状に盛り上がった形状となっている。
そして、キャップボタン37aは、X軸方向への荷重を受けるとその荷重方向へ弾性移動し、その後荷重をなくすと位置に戻る。つまり、キャップボタン37aはX軸方向の荷重によって弾性変形するよう形成されている。
LED窓37bは、通信アダプタ60のLED80を視認するために、透明素材により形成されている。つまり、キャップ本体31に形成されたLED窓31bのように貫通はしていない。
キャップ本体31の上面に表示ラベル37が貼り付けられた状態では、キャップ本体31のボタン操作片31aと表示ラベル37のキャップボタン37aとがX軸方向においてちょうど重なった状態となる。また、キャップ本体31のLED窓31bと表示ラベル37のLED窓37bも、X軸方向においてちょうど重なった状態となる。
そのため、キャップ30の外部から表示ラベル37のLED窓31bを覗くと、表示ラベル37のLED窓31b及びその裏側のキャップ本体31のLED窓31bを通じてキャップ本体31の裏側を視認できる。また、キャップ30のキャップボタン37aを押し操作すると、キャップボタン37aを介してキャップ本体31のボタン操作片31aが押圧され、これによりボタン操作片31aが操作方向へ移動する。
さらに、通信アダプタ60が装着されてキャップ30を閉じた状態、即ち図10に示すような状態になると、キャップ本体31のボタン操作片31aと表示ラベル37のキャップボタン37aと通信アダプタ60のスイッチボタン77aとがX方向においてちょうど重なった状態となる。また、キャップ本体31のLED窓31bと表示ラベル37のLED窓37bと通信アダプタ60のLED窓77bとが、X軸方向においてちょうど重なった状態となる。
そのため、キャップ30の外部から表示ラベル37のLED窓31bを覗くと、表示ラ
ベル37のLED窓31b、その裏側のキャップ本体31のLED窓31b、及びその裏側の通信アダプタ60のLED窓77bを通じて、通信アダプタ60におけるLED窓77bの裏側に配置されたLED80を視認できる。
また、キャップ30のキャップボタン37aが押し操作されると、キャップ本体31のボタン操作片31aがキャップボタン37aからの荷重を受けて操作方向へ移動する。キャップ本体31のボタン操作片31aが操作方向へ移動すると、ボタン操作片31aが通信アダプタ60のスイッチボタン77aに当接し、スイッチボタン77aを押圧する。通信アダプタ60のスイッチボタン77aが押圧されると、後述するように、スイッチボタン77aが通信アダプタ60のアダプタスイッチ79に当接してアダプタスイッチ79がオンされる。
つまり、キャップ30を開けることなく閉じた状態のままで、キャップ30のキャップボタン37aを押し操作することで、通信アダプタ60のアダプタスイッチ79をオンさせることができる。また、キャップ30を開けることなく閉じた状態のままで、キャップ30の外側から通信アダプタ60のLED80を視認することができる。
なお、キャップ30の表示ラベル37は、塵や水等の異物がキャップ30を介してアダプタ収容部10の内部へ浸入するのを抑制する機能を兼ね備えている。即ち、表示ラベル37がない場合、キャップ本体31においてボタン操作片31aの周囲に形成された穴から異物が浸入する可能性がある。これに対し、キャップ本体31の上面に表示ラベル37を貼り付けることで、ボタン操作片31aの周囲の穴が塞がれ、これにより異物の浸入が抑制される。
図9は、通信アダプタ60がアダプタ装着部8に装着された状態、即ちコネクタ14に装着された状態を示している。通信アダプタ60がコネクタ14に装着されると、通信アダプタ60に形成されたコネクタ係合突起64がコネクタ14の爪部45に係合する。これにより、通信アダプタ60がコネクタ14にロックされ、振動等によって通信アダプタ60がコネクタ14から抜けるのが抑制される。
また、図9は、キャップ30がアダプタ収容部10に取り付けられた状態、即ちキャップ30のストラップ34がストラップ挿入口20からストラップ挿入空間21へ挿入された状態を示している。既に説明したが、図9からも明らかなように、ストラップ34の先端側に返し部35が形成されているため、ストラップ34をストラップ挿入口20から引き抜こうとしても、返し部35がストラップ挿入口20の周囲に引っかかって、完全に引き抜くことは困難である。
次に、通信アダプタ60が装着されてキャップ30が完全に閉じられた状態から、キャップ30を開けて通信アダプタ60を取り出す際の手順について、図10~図12を用いて説明する。
図10は、通信アダプタ60が装着されてキャップ30が完全に閉じられた状態である。この状態からキャップ30のタブ31cを上方へ引き上げることで、キャップ30を開けることができる。キャップ30のタブ31cを上方へ引き上げると、図11に示すように、キャップ30が、タブ31cとは反対側の端部を支点として、略回動する。
すると、図11に示すように、キャップ30に設けられた第1係合部32が、通信アダプタ60の第1突起62に係合する。また、図11には図示されていないが、通信アダプタ60における第1突起62が形成された面とは反対側の側面においても、キャップ30に設けられた第2係合部33が通信アダプタ60の第2突起63に係合する。
このようにキャップ30の各係合部32,33が通信アダプタ60の各突起62,63に係合した状態から、キャップ30のタブ31cをさらに引き上げると、図12に示すように、通信アダプタ60も一緒に引き上げられる。なお、通信アダプタ60がコネクタ14に装着された状態で、キャップ30の各係合部32,33から通信アダプタ60の各突起62、63を介して加わる荷重が一定レベル以上になると、コネクタ14の爪部45が弾性変形し、コネクタ係合突起64が爪部45から外れる。そのため、キャップ30のタブ31cを上方へ引き上げていくことで、通信アダプタ60をコネクタ14から取り外すことができる。
(1-4)通信アダプタの詳細構造
次に、通信アダプタ60の詳細構造について、図13,図14を用いて説明する。図13に示すように、通信アダプタ60は、アダプタケース61と、モジュール基板70とを備える。アダプタケース61は、例えば樹脂製であり、X方向の一端側には開口した基板挿入口65が形成され、他端側には入出力端面66が形成されている。
モジュール基板70には、図2に示した各回路、素子等が形成、実装されている。即ち、モジュール基板70の長辺方向(X軸方向)における一端には、短冊状の4つの挿入片71,72,73,74が形成されている。また、各挿入片71,72,73,74の表裏両面には、図13及び図14に示すように、各接点81~88が形成されている。
モジュール基板70の長辺方向(X軸方向)における他端には、アダプタスイッチ79及びLED80が実装されている。
モジュール基板70は、アダプタケース61に対し、基板挿入口65から挿入され、アダプタケース61の基板挿入空間67内に配置される。アダプタケース61の内壁には、4つの基板差込用リブ68が形成されている。モジュール基板70は、基板挿入空間67内において、これら4つの基板差込用リブ68によって案内されながら挿入される。また、モジュール基板70は、基板挿入空間67内において、これら4つの基板差込用リブ68によって支持される。
アダプタケース61の入出力端面66には、スイッチ操作片66a及びLED窓66bが形成されている。これらスイッチ操作片66a及びLED窓66bは、基本的には、キャップ本体31に形成されているボタン操作片31a及びLED窓31bと同等の構成であり、同等の機能を有する。
即ち、LED窓66bは、X軸方向に貫通するように形成された穴である。スイッチ操作片66aは、支持軸66cの一端に設けられ、支持軸66cの他端を中心にX軸方向に揺動可能である。即ち、スイッチ操作片66aにX軸方向の荷重が加わると、スイッチ操作片66aがその荷重方向へ動く。
また、通信アダプタ60は、ケースカバー76と、スイッチラベル77とを備える。ケースカバー76は例えばゴム製の板状部材であり、長方形状の穴である基板挿通孔76aが形成されている。
スイッチラベル77は、基本的に、キャップ30の表示ラベル37と同様の構成である。即ち、スイッチラベル77は、例えばポリカーボネイト製であり、スイッチボタン77aとLED窓77bとを有する。
スイッチボタン77aは、X軸方向への荷重を受けるとその荷重方向へ弾性移動し、その後荷重をなくすと位置に戻る。つまり、スイッチボタン77aはX軸方向の荷重によっ
て弾性変形するよう形成されている。LED窓77bは、通信アダプタ60のLED80を視認するために、透明素材により形成されている。つまり、キャップ本体31に形成されたLED窓31bやアダプタケース61の入出力端面66に形成されたLED窓66bのように貫通はしていない。
通信アダプタ60の組み立て工程において、ケースカバー76は、図14に示すように、アダプタケース61にモジュール基板70が挿入された後に取り付けられる。即ち、ケースカバー76は、モジュール基板70が挿入されたアダプタケース61に対し、モジュール基板70における各挿入片71~74が形成された一端側から取り付けられる。
具体的に、ケースカバー76の基板挿通孔76aに、モジュール基板70の各挿入片71~74を挿通させる。そして、ケースカバー76を、アダプタケース61の基板挿入口65を塞ぐように配置する。その後、ケースカバー76の上から、例えばエポキシ樹脂等のシール材を基板挿入口65の全面に渡って塗布することで、基板挿入口65をシール処理する。これにより、基板挿入口65からアダプタケース61内への塵や水などの異物の浸入が抑制される。
また、スイッチラベル77は、図14に示すように、アダプタケース61における入出力端面66に対して接着剤で貼り付けられる。入出力端面66にスイッチラベル77が貼り付けられた状態では、入出力端面66のスイッチ操作片66aとスイッチラベル77のスイッチボタン77aとがちょうど重なった状態となる。また、入出力端面66のLED窓66bとスイッチラベル77のLED窓77bも、ちょうど重なった状態となる。
そのため、スイッチラベル77の外部からスイッチラベル77のLED窓77bを覗くと、スイッチラベル77のLED窓77b及びその裏側の入出力端面66のLED窓66bを通じて、モジュール基板70に実装されたLED80を視認できる。また、スイッチラベル77のスイッチボタン77aを押し操作すると、スイッチボタン77aを介して入出力端面66のスイッチ操作片66aが押圧され、これによりスイッチ操作片66aが操作方向へ移動する。これにより、モジュール基板70に実装されたアダプタスイッチ79にスイッチ操作片66aが当接してアダプタスイッチ79がオンされる。
そのため、通信アダプタ60をコネクタ14に挿入した後、キャップ30を閉じる前に、スイッチラベル77を介して通信アダプタ60にアクセスすることができる。それに加えて、キャップ30を閉じた後も、前述の通り、キャップ30の表示ラベル37に設けられたキャップボタン37a及びLED窓37bを介して、通信アダプタ60にアクセスすることができる。
(1-5)コネクタの詳細構造
次に、コネクタ14の詳細構造について、図15~図18を用いて説明する。コネクタ14を構成するコネクタハウジング40には、前述の通り、アダプタ挿入開口部41及びアダプタ挿入空間43が形成されている。
コネクタハウジング40において、アダプタ挿入空間43の底面側には、図15及び図16に示すように、基板挿入スロット46が形成されている。基板挿入スロット46は、詳しくは、4つのスロット46a,46b,46c,46dを有する。各スロット46a,46b,46c,46dは、開口部の形状が略長方形状の穴であり、Y軸方向に一列に配列された状態となっている。各スロット46a,46b,46c,46dには、通信アダプタ60の各挿入片71~74が挿入される。
即ち、第1スロット46aには、通信アダプタ60の第1挿入片71が挿入される。ま
た、第2スロット46bには、通信アダプタ60の第2挿入片72が挿入される。また、第3スロット46cには、通信アダプタ60の第3挿入片73が挿入される。また、第4スロット46dには、通信アダプタ60の第4挿入片74が挿入される。
4つのスロットのうち第1スロット46a及び第4スロット46dに対しては、それぞれ2つずつ端子が設けられている。具体的に、第4スロット46dに対しては、図15~図18に示すように、第2端子92及び第4端子94が設けられている。第2端子92及び第4端子94は、同じ形状であって、接点が互いに対向するように配置されている。また、図15、図17、図18に示すように、第2端子92には、リード挿入開口部42から挿入されたリード線103が接続され、第4端子94には、リード挿入開口部42から挿入されたリード線104が接続されている。
第4スロット46dに通信アダプタ60の第4挿入片74が挿入されると、第4挿入片74は、第2端子92と第4端子94の間に挿入され、これら2つの端子92,94によって表裏両面から挟まれた状態となる。またこのとき、第4挿入片74に形成された第4接点84には第2端子92が接触して電気的に導通し、第4挿入片74に形成された第8接点88には第4端子94が接触して電気的に導通する。
第1スロット46aに対しては、図16及び図18に示すように、第1端子91及び第3端子93が設けられている。第1端子91及び第3端子93は、いずれも第2端子92及び第4端子94と同じ形状である。また、第1スロット46aに対する第1端子91及び第3端子93の位置関係は、第4スロット46dに対する第2端子92及び第4端子94の位置関係と同じである。即ち、第1端子91及び第3端子93も、接点が互いに対向するように配置されている。また、図18に示すように、第1端子91には、リード挿入開口部42から挿入されたリード線101が接続され、第3端子93には、リード挿入開口部42から挿入されたリード線102が接続されている。
第1スロット46aに通信アダプタ60の第1挿入片71が挿入されると、第1挿入片71は、第1端子91と第3端子93の間に挿入され、これら2つの端子91,93によって表裏両面から挟まれた状態となる。またこのとき、第1挿入片71に形成された第1接点81には第1端子91が接触して電気的に導通し、第1挿入片71に形成された第5接点85には第3端子93が接触して電気的に導通する。
なお、第2スロット46b及び第3スロット46cに対しても、他の各スロット46a,46dと同様に端子を配置可能であるが、本実施形態では省略されている。
隣接するスロット間は、図15~図18に示すように、仕切り壁47によって物理的に仕切られている。これにより、隣接するスロットの双方に端子が配置されている場合にそれら端子同士が短絡するのが抑制される。即ち、隣接するスロットの各々に配置された各端子について、直接接触による短絡が抑制されるのはもちろん、端子間に塵や水などの異物が浸入してそれら異物を介して短絡してしまうことも抑制される。
通信アダプタ60をコネクタ14に装着すると、図17に示すように、通信アダプタ60における下部がコネクタ14のアダプタ挿入空間43内に入り込み、且つ、その入り込んだ部分の側面の大部分がコネクタ14の挿入内壁44に密着する。
つまり、通信アダプタ60が、コネクタハウジング40の挿入内壁44によって深く咥え込まれた状態となり、通信アダプタ60がコネクタハウジング40に対して安定的に保持される。またこのように通信アダプタ60がコネクタハウジング40に安定的に保持されることにより、通信アダプタ60の接点とコネクタ14の端子との電気的接続状態が安定し、振動等に起因するチャタリングが抑制される。
なお、通信アダプタ60のアダプタケース61における、コネクタ14のアダプタ挿入空間43に入り込む部分の全周に渡って、若しくはコネクタハウジング40におけるアダプタ挿入空間43を形成する挿入内壁44の全周に渡って、シール目的の弾性部材を設けるようにしてもよい。
このようにすることで、通信アダプタ60がコネクタ14に装着されたとき、通信アダプタ60の下部外周がコネクタハウジング40の挿入内壁44に対してより安定的に保持され、且つ、アダプタ挿入開口部41からコネクタ14の内部へ塵や水などの異物が入り込むのを効果的に抑制できる。
コネクタハウジング40の底面に形成されたリード挿入開口部42は、図18に示すように、底面封止板50によって塞がれる。底面封止板50は、全体として薄板状の部材であるが、4つのリード線101~104を挿通させるための4つのリード挿通用切欠51が形成されている。
底面封止板50は、図18に示すように、コネクタハウジング40に対してその底面のリード挿入開口部42全体を覆うように配置される。また、コネクタハウジング40のリード挿入開口部42が底面封止板50によって覆われた状態では、底面封止板50に形成された4つのリード挿通用切欠51の各々に、各リード線101~104が挿通された状態となる。さらに、底面封止板50の各リード挿通用切欠51は、いずれも、リード線が挿通された状態で、シール材によってシールされる。これにより、コネクタ14に対し、その底面側のリード挿入開口部42から塵や水等の異物が浸入するのが抑制される。
(1-6)実施形態の効果
以上説明した実施形態によれば、以下の効果を奏する。
即ち、本実施形態の電動作業機1は、キャップ30が閉じられた状態であっても、使用者は、キャップ30に設けられた表示ラベル37を介して、通信アダプタ60に間接的にアクセスすることができる。そのため、電動作業機1に対する通信アダプタ60の安定的な装着を可能としつつ、電動作業機1の内部及び通信アダプタ60の構成物に対する、塵や水などの異物の浸入を抑制又は防止できる。しかも、通信アダプタ60が安定的に装着された状態、即ちキャップ30が完全に閉じられた状態であっても、使用者は通信アダプタ60にアクセスすることができる。
具体的に、キャップ30の表示ラベル37には、キャップボタン37aが設けられている。使用者がこのキャップボタン37aを押し操作すると、通信アダプタ60のアダプタスイッチ79がオンされる。そのため、電動作業機1の使用者は、キャップ30が閉じられた状態のまま、キャップボタン37aを介して、通信アダプタのアダプタスイッチ79を間接的にオンさせることができる。
また、キャップ30の表示ラベル37には、LED窓37bが設けられている。そのため、電動作業機1の使用者は、キャップ30が閉じられた状態であっても、LED窓37bを介して、通信アダプタ60のLED80を視認することができる。
また、通信アダプタ60の両側面には、第1突起62及び第2突起63が形成されている。そして、これら各突起62,63に対応して、キャップ30には、第1係合部32及び第2係合部33が設けられている。そして、キャップ30を閉じた状態から開くと、図10~図12を用いて説明したように、キャップ30の各係合部32,33が通信アダプタ60の各突起62,63に係合し、キャップ30の開動作に伴って通信アダプタ60もコネクタ14から離脱される。
そのため、通信アダプタ60を抜き取る際、キャップ30を開けた後に使用者自ら通信アダプタ60を掴んで引き出すといった作業が不要となり、キャップ30の開動作に伴って容易且つ効率的に通信アダプタ60を取り出すことができる。
また、キャップ30には、長尺状のストラップ34が設けられ、そのストラップ34の先端側には返し部35が形成されている。そのため、ストラップ挿入口20からストラップ34を抜こうとしても、返し部35がストラップ挿入口20に引っかかるため、容易には抜くことができない。そのため、電動作業機1に対し、キャップ30を、容易に開閉可能な状態にしつつも電動作業機1から離脱し難いようにすることができ、キャップ30の紛失を抑制することができる。
[2.他の実施形態]
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示は上述の実施形態に限定されることなく、種々変形して実施することができる。
(2-1)上記実施形態では、図1に示したように、アダプタ装着部8がハンドル部6cの左側面側に設けられ、ハンドル部6cの左側面から通信アダプタ60を挿抜可能な構成であったが、電動作業機1におけるアダプタ装着部8の位置は図1の位置に限定されるものではない。電動作業機1におけるアダプタ装着部8を設ける位置は適宜決めてもよい。
例えば、図19に示す電動作業機200のように、ハンドル部202cの上面側にアダプタ装着部208が設けられていてもよい。図19に示す電動作業機200は、本体部201を構成する本体ハウジング202が、モータ収容部6aと、コントローラ収容部6bと、ハンドル部202cとを有する。
本体ハウジング202は、左右に分割された2つの半割ハウジング203,204を有する。即ち、右側半割ハウジング203と左側半割ハウジング204とを図19のように互いに向かい合わせて突き合わせることで、本体ハウジング202が形成される。
各半割ハウジング203,204の上部には、それぞれ、アダプタ装着部208を構成するアダプタ収容部210が、左右に分割して形成されている。各半割ハウジング203,204を突き合わせると、双方に形成されたアダプタ収容部210の分割部位が合わさって、1つのアダプタ収容部210が形成される。
(2-2)通信アダプタ60が有する接点の数が8個であることや、コネクタ14が有する端子の数が4個であることは、あくまでも一例であり、これらの数は適宜決めてもよい。
また、上記実施形態では、通信アダプタ60が有する8個の接点のうち実際にコネクタ14の端子に接続されて使用される接点は、第1接点81、第4接点84、第5接点85及び第8接点88の4つであったが、これはあくまでも一例である。通信アダプタ60が有する接点のうち、どの、いくつの接点を使用して本体部と電気的に接続させるかについては適宜決めてよい。例えば、第5接点85に代えて第2接点82を用いるようにしてもよい。
(2-3)上記実施形態では、電動作業機1の通信アダプタ60の通信相手が集塵機140の通信アダプタ150であったが、通信アダプタ60の通信相手は集塵機140の通信アダプタ150に限定されない。例えば、スマートフォンやノートパソコンなどの各種
携帯型通信機器と相互にデータ通信可能であってもよい。
また、通信アダプタ60は、電動作業機1に限らず、各種の機器に接続して当該機器と他の機器とのデータ通信を実現可能であってもよい。例えば、バッテリ131を充電可能な充電器に通信アダプタ60を装着し、バッテリ131の状態や充電状況などの各種情報を通信アダプタ60から外部へ無線送信できるようにしてもよい。
(2-4)その他、通信アダプタ60は、マルノコに限らず、園芸用、石工用、金工用、木工用の電動工具などの、各種の電動作業機に適用することができる。より具体的には、電動ハンマ、電動ハンマドリル、電動ドリル、電動ドライバ、電動レンチ、電動グラインダ、電動レシプロソー、電動ジグソー、電動ハンマ、電動カッター、電動チェンソー、電動カンナ、電動釘打ち機(鋲打ち機を含む)、電動ヘッジトリマ、電動芝刈り機、電動芝生バリカン、電動刈払機、電動クリーナ、電動ブロア、電動噴霧器、電動散布機、電動集塵機、といった各種電動作業機に適用することができる。
(2-5)上記実施形態における1つの構成要素が有する複数の機能を、複数の構成要素によって実現したり、1つの構成要素が有する1つの機能を、複数の構成要素によって実現したりしてもよい。また、複数の構成要素が有する複数の機能を、1つの構成要素によって実現したり、複数の構成要素によって実現される1つの機能を、1つの構成要素によって実現したりしてもよい。また、上記実施形態の構成の一部を省略してもよい。また、上記実施形態の構成の少なくとも一部を、他の上記実施形態の構成に対して付加又は置換してもよい。なお、特許請求の範囲に記載した文言から特定される技術思想に含まれるあらゆる態様が本開示の実施形態である。
1,200…電動作業機、3,201…本体部、6,202…本体ハウジング、7…操作スイッチ、8,208…アダプタ装着部、10,210…アダプタ収容部、11…ハウジング外表面、12…アダプタ差込口、13…本体側収容空間、14…コネクタ、20…ストラップ挿入口、30…キャップ、31…キャップ本体、31a…ボタン操作片、31b…LED窓、31c…タブ、31d…支持軸、32…第1係合部、33…第2係合部、34…ストラップ、35…返し部、36…Oリング、37…表示ラベル、37a…キャップボタン、37b…LED窓、40…コネクタハウジング、45…爪部、60…通信アダプタ、61…アダプタケース、62…第1突起、63…第2突起、66a…スイッチ操作片、66b…LED窓、70…モジュール基板、77…スイッチラベル、77a…スイッチボタン、77b…LED窓、79…アダプタスイッチ、80…LED、112…モータ、130…バッテリパック、131…バッテリ、140…集塵機、150…通信アダプタ、203…右側半割ハウジング、204…左側半割ハウジング。

Claims (7)

  1. 電動作業機に設けられ、通信アダプタが着脱可能な通信アダプタ装着装置であって、
    前記通信アダプタは、側面に突起部を備え、前記電動作業機とは別体の外部装置と無線通信を行うように構成されており
    前記通信アダプタ装着装置は、
    前記電動作業機の内部に設けられて前記通信アダプタを収容するように構成されたアダプタ収容部であって、前記電動作業機の外表面に設けられた開口部を有し、前記開口部を介して前記通信アダプタが着脱可能に構成されたアダプタ収容部と、
    前記開口部を塞ぐように構成されたキャップであって、前記突起部に係合可能に構成された係合部を有するキャップと、
    を備え、
    前記係合部は、前記キャップが閉位置に位置した状態において前記アダプタ収容部の内部に延伸するように構成されており、前記閉位置は前記開口部を塞ぐ位置であり、
    前記係合部は、前記通信アダプタが前記アダプタ収容部に収容されている場合において、前記キャップが前記閉位置から開位置へ移動されることに応じて、前記突起部に係合した状態で前記キャップとともに移動することにより、前記通信アダプタを前記アダプタ収容部の内部から前記開口部を介して前記アダプタ収容部の外部へ移動させるように構成されており、前記開位置は前記開口部を開放する位置である、
    通信アダプタ装着装置。
  2. 請求項1に記載の通信アダプタ装着装置であって、
    前記キャップは、前記閉位置に位置した前記キャップにおける一つの端部を支点として、前記閉位置と前記開位置との間を回動可能に構成されており、
    前記係合部は、前記キャップが前記閉位置から回動されることに応じて、前記突起部に係合した状態で前記キャップとともに移動するように構成されている、
    通信アダプタ装着装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の通信アダプタ装着装置であって、
    前記キャップは、長尺状のストラップを備え、
    前記ストラップは、先端側に返し部を備え、
    前記アダプタ収容部は、前記ストラップが挿入されるように構成されたストラップ挿入口を備え、
    前記ストラップは、前記ストラップ挿入口に前記返し部が挿入されることにより、前記返し部によって前記ストラップ挿入口からの離脱が規制されるように構成されている、
    通信アダプタ装着装置。
  4. 請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の通信アダプタ装着装置であって、
    前記アダプタ収容部は、前記電動作業機に電気的に接続されているコネクタを備え、
    前記通信アダプタは、前記通信アダプタが前記アダプタ収容部に装着されることに応じて、前記コネクタに装着されて前記コネクタを介して前記電動作業機と電気的に接続される、
    通信アダプタ装着装置。
  5. 請求項4に記載の通信アダプタ装着装置であって、
    前記コネクタは、前記コネクタの側面に形成された半円環状の爪部を備え、
    前記通信アダプタは、前記通信アダプタの側面に形成されたコネクタ係合突起部を備え、
    前記爪部は、前記通信アダプタが前記コネクタに装着された場合に前記コネクタ係合突起部と係合するように構成されており、
    前記爪部は、前記コネクタ係合突起部と係合した状態で前記通信アダプタが前記コネクタから離脱する方向へ移動されることに応じて、弾性変形して前記コネクタ係合突起部との係合が解除されるように構成されている、
    通信アダプタ装着装置。
  6. 電動作業機であって、
    本体部と、
    信アダプタが着脱可能に構成された通信アダプタ装着装置と、
    備え、
    前記通信アダプタは、側面に突起部を備え、前記電動作業機とは別体の外部装置と無線通信を行うように構成されており、
    前記通信アダプタ装着装置は、
    前記本体部の内部に設けられて前記通信アダプタを収容するように構成されたアダプタ収容部であって、前記本体部の外表面に設けられた開口部を有し、前記開口部を介して前記通信アダプタが着脱可能に構成されたアダプタ収容部と、
    前記開口部を塞ぐように構成されたキャップであって、前記突起部に係合可能に構成された係合部を有するキャップと、
    を備え、
    前記係合部は、前記キャップが閉位置に位置した状態において前記アダプタ収容部の内部に延伸するように構成されており、前記閉位置は前記開口部を塞ぐ位置であり、
    前記係合部は、前記通信アダプタが前記アダプタ収容部に収容されている場合において、前記キャップが前記閉位置から開位置へ移動されることに応じて、前記突起部に係合した状態で前記キャップとともに移動することにより、前記通信アダプタを前記アダプタ収容部の内部から前記開口部を介して前記アダプタ収容部の外部へ移動させるように構成されており、前記開位置は前記開口部を開放する位置である、
    電動作業機。
  7. システムであって、
    通信アダプタ装着装置を備える電動作業機と、
    前記通信アダプタ装着装置に着脱可能な通信アダプタと、を備え、
    前記通信アダプタは、側面に突起部を備え、前記電動作業機とは別体の外部装置と無線通信を行うように構成されており、
    前記通信アダプタ装着装置は、
    前記電動作業機の内部に設けられて前記通信アダプタを収容するように構成されたアダプタ収容部であって、前記電動作業機の外表面に設けられた開口部を有し、前記開口部を介して前記通信アダプタが着脱可能に構成されたアダプタ収容部と、
    前記開口部を塞ぐように構成されたキャップであって、前記突起部に係合可能に構成された係合部を有するキャップと、
    を備え、
    前記係合部は、前記キャップが閉位置に位置した状態において前記アダプタ収容部の内部に延伸するように構成されており、前記閉位置は前記開口部を塞ぐ位置であり、
    前記係合部は、前記通信アダプタが前記アダプタ収容部に収容されている場合において、前記キャップが前記閉位置から開位置へ移動されることに応じて、前記突起部に係合した状態で前記キャップとともに移動することにより、前記通信アダプタを前記アダプタ収容部の内部から前記開口部を介して前記アダプタ収容部の外部へ移動させるように構成されており、前記開位置は前記開口部を開放する位置である、
    システム。
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