本開示は、以下の図および実施形態の助けによってよりよく理解することができる。本明細書に記載の実施形態は本質的に例示的なものにすぎず、本開示の可能な適用および用途のいくつかを説明するために用いられるものであり、本明細書に明示的には記載されていない代替実施形態に関して、本開示を限定するものと解釈されるべきではない。
任意の無線通信システムにおいて、多様なデバイスが無線ネットワークの一部となり得るが、各デバイスは、トラフィック需要、デバイス機能、電源タイプなどの面で異なる。あるクラスのデバイスでは、帯域幅要件が少なく、またQoS要件もあまり厳しくないが、電力消費については比較的多くの関心が払われる(たとえば携帯電話)。別のクラスのデバイスは、帯域幅要件が低いだけでなくデューティサイクルが非常に低いが、極端に小型の電池、または極端に長い耐用寿命(たとえば、リモートセンシング用センサ)の故に、電力消費の影響を非常に受けやすい可能性がある。
多くの無線通信システムには1つまたは複数の中央コントローラがあり、これは、無線ネットワークカバレッジエリア、無線周波数チャネル、デバイスアドミッションポリシー、隣接する他の無線ネットワークとの調整などを決定し、また通常は、バックエンドインフラストラクチャネットワークへのゲートウェイとしても機能する。中央コントローラの例としては、セルラ無線ネットワークの基地局もしくはeNB、またはWLAN(無線ローカルエリアネットワーク)のAP(アクセスポイント)がある。
本開示に記載の技法は、例として、多くの無線通信システムに適用することができるが、本開示の残りの記述は、IEEE802.11ベースのWLANシステムおよびその関連術語に関して記載されている。このことが、代替無線通信システムに関して本開示を限定するものと解釈されるべきではない。IEEE802.11ベースのWLANでは、ネットワークの大部分がインフラストラクチャモードで動作する。すなわち、ネットワーク内のトラフィックのすべて、またはほとんどがAPを経由する必要がある。そのため、WLANに加わることを望むどのSTA(局)も最初に、関連付けおよび認証と呼ばれる処理を介してAPとネットワークメンバーシップをネゴシエートしなければならない。
図1は、AP110および複数のSTAを含む例示的な無線ネットワーク100を示す。AP110はPCR装置(以下簡単に「PCR」と称する)112を含む。STA130は、帯域幅要件が少なく、またQoS要件もあまり厳しくないが電力消費については比較的多くの関心が払われることがあるデバイスクラスを表す。STA140は、帯域幅要件は少ないが電力消費に非常に影響を受けやすいことがある別のクラスのデバイスを表す。エネルギー効率を最大にするためにSTA130は、PCR132に加えてWUR装置134(以下簡単に「WUR」と称する)を備え、STA140は、PCR142に加えてWUR144を備える。それにちなんで、STA130もSTA140もWUR STAと呼ばれる。
STA(たとえば、130)がAP110との関連付け手順を実行した後、STAは3つの電力管理モード、すなわちアクティブモード、PS(電力セーブ)モードおよびWURモードのうちのいずれかで動作する。それにちなんで、アクティブモードおよびPSモードはPCRモードと呼ばれる。STAがPSモードで動作しているとき、そのPCRはアウェイク状態またはドーズ状態にある。PSモードでは、STAのPCRは、そのPCRがアクティブであるときに、すなわちDL(ダウンリンク)トラフィックを受信すること、またはUL(アップリンク)トラフィックを送信することができるときに、アウェイク状態にある。またSTAのPCRは、そのPCRがアクティブでないときに、すなわちULトラフィックを送信すること、またはDLトラフィックを受信することができないときに、ドーズ状態にある。STAがアクティブモードで動作するとき、そのPCRは常にアウェイク状態にある。STAがWURモードで動作するとき、そのPCRは常にドーズ状態にあり、そのWURは常にアクティブであるか、または周期的にアクティブであることができ、それにより、そのWURはウェイクアップ信号(たとえば、ユニキャストウェイクアップフレーム、マルチキャストウェイクアップフレーム、またはWURビーコンフレーム)を受信することができる。
図2Aは、本開示の第1の態様による、ネットワーク100のSTAで可能な電力管理モード変更を示す。本開示の第1の態様によれば、アクティブまたはPSモードで動作しているSTAは、WURモードで動作することへ様々なやり方で直接移行することができる。
WURモードへ移行する最初のやり方では、WURモード要求が個別管理フレーム(たとえば、WURモード要求フレーム)で搬送されるか、またはAP110にアドレス指定された制御フレーム(たとえば、受信通知フレーム)もしくはデータフレームにピギーバックされる。個別管理フレーム(たとえば、WURモード応答フレーム)で搬送された、または制御フレーム(たとえば、受信通知フレーム)にピギーバックされたWURモード応答をAP110から受信した後、アクティブまたはPSモードで動作しているSTAは、WURモードで動作することへ移行することができる。
WURモードへ移行する第2のやり方では、STAにおけるアクティブまたはPSモードからWURモードへの変更は、決定されたルールに従って、WURモード要求または応答の助けによらずにAP110によって感知される。第1の例では、アクティブまたはPSモードで動作しているSTAは、それが、第1の決定された期間にAP110との間でDLトラフィックを受信またはULトラフィックを送信しなかった場合、WURモードで動作することへ移行する。一方、AP110は、それが、第2の決定された期間に、アクティブまたはPSモードで動作しているSTAとの間でDLトラフィックを送信またはULトラフィックを受信しなかった場合には、STAがWURモードで動作することへ移行したと推定する。アクティブまたはPSモードで動作しているSTAがWURモードで動作することへ移行するために必要な時間の故に、第2の決定された期間は第1の決定された期間よりも長くなり得る。
第2の例では、アクティブモードで動作しているSTAが、AP110にアドレス設定された、0に設定された(すなわち、バッファされたULトラフィックがもはやない)More Dataフィールドを含むULデータフレームへの受信通知フレームを成功裏に受信するとき、または、AP110から受信された、0に設定された(すなわち、STAに対するバッファされたDLトラフィックがもはやない)More Dataフィールドを含むDLデータフレームへの受信通知フレームを送信するとき、STAはWURモードで動作することへ移行する。一方、AP110が、アクティブモードで動作するSTAから送信された、0に設定されたMore Dataフィールドを含むULデータフレームが成功裏に受信されたことを通知する受信通知フレームを送信したとき、AP110は、STAがその受信通知フレームを受信後にWURモードで動作することへ移行するであろうと推定する。同様に、AP110が、アクティブモードで動作するSTAにアドレス設定された、0に設定されたMore Dataフィールドを含むDLデータフレームが成功裏に受信されたことを通知する受信通知フレームを受信したとき、AP110は、STAがその受信通知フレームを送信した後にWURモードで動作することへ移行するであろうと推定する。
PSモードで動作しているSTAがWURモードへ移行する第2のやり方の第2の例に関して、さらなる詳細がここで説明される。PSモードで動作しているSTAが、元のWURモードへ移行する前にWURモードから移行していたならば、PSモードで動作しているSTAが、AP110にアドレス指定された、0に設定されたMore Dataフィールドを含むULデータフレームが成功裏に受信されたことを通知する受信通知フレームを成功裏に受信したとき、STAはWURモードで動作することへ移行する。同様に、PSモードで動作しているSTAが、0に設定されたMore Dataフィールドを含むDLデータフレームが成功裏に受信されたことを通知する受信通知フレームをAP110へ送信したとき、STAはWURモードで動作することへ移行する。一方、AP110が、0に設定されたMore Dataフィールドを含むULデータフレームが成功裏に受信されたことを通知する受信通知フレームをPSモードで動作するSTAへ送信したとき、AP110は、STAがその受信通知フレームを受信後にWURモードで動作することへ移行するであろうと推定する。同様に、AP110が、PSモードで動作するSTAから、0に設定されたMore Dataフィールドを含むDLデータフレームが成功裏に受信されたことを通知する受信通知フレームを受信したとき、AP110はSTAが、その受信通知フレームを送信した後にWURモードで動作することへ移行するであろうと推定する。
PSモードで動作しているSTAが、元のWURモードへ移行する前にWURモードから直接移行しなかったならば、0に設定されたMore Dataフィールドを含むULデータフレームが成功裏に受信されたことを通知する受信通知フレームをAP110から受信後に、または0に設定されたMore Dataフィールドを含むDLデータフレームが成功裏に受信されたことを通知するAP110への受信通知フレームを送信後に、STAは、WURモードへ移行するのではなくドーズ状態へ移行する。
本開示の第1の態様による、STAが電力管理モードをアクティブまたはPSモードからWURモードへ変更する上記の2つのやり方の間で、第1のやり方は、新しいウェイクアップ動作パラメータを個別管理フレームによってネゴシエートするために使用することができる。一方、第2のやり方は、いかなるシグナリングオーバヘッドも招かず、したがってチャネル効率を最大化することができる。
本開示の第1の態様によれば、WURモードで動作するSTAは、アクティブまたはPSモードで動作することへ様々なやり方で直接移行することができる。WURモードからアクティブまたはPSモードへ移行する第1の方法では、AP110からウェイクアップ信号(たとえば、ユニキャストウェイクアップフレーム)を受信した後、またはULトラフィックがバッファされたとき、WURモードで動作するSTAは、それ自体の自由裁量で、アクティブまたはPSモードで動作することへ直接移行することができる。一例では、AP110からウェイクアップ信号(たとえば、ユニキャストウェイクアップフレーム)を受信した後、またはULトラフィックがバッファされたとき、WURモードで動作しているSTAは、それがWURモードで動作する前にアクティブモードで動作していたかそれともPSモードで動作していたかに応じて、アクティブまたはPSモードで動作することへ移行することができる。STAは、それがWURモードで動作する前にアクティブモードで動作していたならば、元のアクティブモードで動作することへ移行する。そうでなければ、STAは元のPSモードで動作することへ移行する。別の例では、ULトラフィックがバッファされるとき、WURモードで動作しているSTAはULトラフィック負荷に基づいて、アクティブまたはPSモードで動作することへ直接移行することができる。大量のULトラフィックがバッファされる場合には、STAはWURモードからアクティブモードへ移行して、PSモードで動作することによって生成され得る遅延またはオーバヘッドを低減することができる。
WURモードからアクティブまたはPSモードへ移行する第2のやり方では、AP110からウェイクアップ信号(たとえば、ユニキャストウェイクアップフレーム)を受信した後、WURモードで動作するSTAは、受信されたウェイクアップ信号に含まれるモード変更命令に従って、アクティブまたはPSモードで動作することへ直接移行することができる。たとえば、受信されたウェイクアップ信号がWURモードからアクティブモードへの変更を示す場合、WURモードで動作しているSTAは、アクティブモードで動作することへ移行する。そうでなければ、WURモードで動作しているSTAは、PSモードで動作することへ移行する。AP110は、STAのDLトラフィック負荷に基づいて、アクティブモードまたはPSモードを選択することができる。大量のDLトラフィックがSTAに対しバッファされる場合には、AP110はWURモードからアクティブモードへの変更をウェイクアップ信号で指示して、PSモードで動作することによって生成され得る遅延またはオーバヘッドを低減することができる。
本開示の第1の態様によれば、WURモードで動作しているSTAは、それがたとえウェイクアップ信号を受信しなくても、またはULトラフィックがバッファされていなくても、WURモードからアクティブまたはPSモードで動作することへ移行することができる。この場合、WURモードで動作しているSTAは、それがアクティブモードで動作することへ移行するならば、0に設定されたPower Managementサブフィールドを含む管理フレームまたはデータフレームをAP110へ電力管理モード変更通知のために送信しなければならない。WURモードで動作しているSTAは、それがPSモードで動作することへ移行するならば、1に設定されたPower Managementサブフィールドを含む管理フレームまたはデータフレームをAP110へ電力管理モード変更通知のために送信しなければならない。
本開示の第1の態様による、STAが電力管理モードをWURモードからアクティブまたはPSモードへ変更する上記の2つのやり方の間では、第1のやり方は、いかなるモード変更関連シグナリングも必要としない。第2のやり方では、大量のDLトラフィックがバッファされるときにPSモードで動作することによって生成され得る遅延またはオーバヘッドを低減することができる。
図2Bは、本開示の第2の態様による、ネットワーク100のSTA(たとえば、130)で可能な電力管理モード変更を示す。本開示の第2の態様によれば、アクティブまたはPSモードで動作しているSTAは、本開示の第1の態様と同じやり方でWURモードで動作することへ直接移行することができる。WURモードで動作しているSTAは、アクティブモードで動作することへ直接移行することはできないが、それがWURモードで動作する前にアクティブモードで動作していたか、それともPSモードで動作していたかにかかわらず、ウェイクアップ信号(たとえば、ユニキャストウェイクアップフレーム)をAP110から受信した後に、またはULトラフィックがバッファされたときに、PSモードで動作することへ直接移行することができる。
本開示の第2の態様によれば、WURモードで動作しているSTAがアクティブモードへ直接移行することができないので、ネットワーク100の電力管理機構は簡略化することができる。
図2Cは、本開示の第3の態様による、ネットワーク100のSTA(たとえば、130)で可能な電力管理モード変更を示す。本開示の第3の態様によれば、アクティブモードで動作しているSTAは、WURモードで動作することへ直接移行できず、逆も同様であるが、PSモードで動作しているSTAは、本開示の第2の態様と同じやり方でWURモードで動作することへ直接移行することができ、逆も同様である。
本開示の第3の態様によれば、アクティブモードで動作しているSTAがWURモードで動作することへ直接移行することができず、逆も同様であるので、ネットワーク100の電力管理機構はさらに簡略化することができる。
本開示の第1、第2または第3の態様によれば、STAが電力管理モードをアクティブモードとPSモードの間でどのようにして変更するかは、IEEE802.11-2016規格に規定されている。
<第1の実施形態>
図3Aは、本開示の第1の実施形態による、AP110とSTAの間の電力管理モード変更のための例示的なフレーム交換を示す。第1の実施形態は、上記で説明した本開示の第1の態様と合致している。すなわち、第1の実施形態によれば、アクティブまたはPSモードで動作しているSTAは、WURモードで動作することへ直接移行することができ、逆も同様である。
フレーム交換を開始する際に、STAはPSモードで動作していると仮定される。STAは、電力動作が非常に少なくなるようにWURモードに入ることを要求するために、そのPCRを介してWURモード要求フレーム302をAP110へ送信する。WURモード要求フレーム302は、STAが新しいウェイクアップ動作パラメータ(たとえば、STAのPCRをオンにするために必要な時間、およびSTAのWUR受信機の要求デューティサイクル(すなわち、周期的なオン/オフスケジュール))をネゴシエートしようとする場合に、ウェイクアップ動作パラメータについての情報を含むことができる。WURモード要求フレーム302を受信すると、AP110は、WURモード応答フレーム304を用いて応答する。
WURモード応答フレーム304は、WURモードに入るためのSTAの要求が受け入れられたか、それとも拒絶されたかを示す。WURモード応答フレーム304は、AP110がウェイクアップ動作パラメータ(たとえばWURビーコン間隔、およびSTAのWUR受信機の合意デューティサイクル)を変更しようとする場合に、合意ウェイクアップ動作パラメータについての情報を含むことができる。WURモード応答フレーム304をAP110から受信すると、WURモードに入るための要求が受け入れられたならば、STAは、図3Aに示されるように、AP110によってもっとも最近に合意されたウェイクアップ動作パラメータに基づいてWURモードで動作することへ移行する。そうでなければ、STAの電力管理モードは変更されないままである。この場合、STAは、WURモードへ移行する上述の第1のやり方でPSモードからWURモードへと電力管理モードを変更する。
STAへのDLトラフィックがAP110でバッファされると、AP110は、ユニキャストウェイクアップフレーム310をSTAへ送信する。ウェイクアップフレーム310をそのWURを介して受信すると、STAは、それがWURモードで動作する前はPSモードで動作していたので、PSモードで動作することへ移行しアウェイク状態にとどまる。言い換えると、STAは、上述したWURモードへ移行する第1のやり方でWURモードからアクティブまたはPSモードへ移行する。次に、STAは、そのPCRを介してPSポールフレーム312をAP110へ送信してバッファされたトラフィックを取得し、ウェイクアップフレーム310が成功裏に受信されたことを通知する。
AP110は、バッファされたデータフレーム314によって、または送信キューの先頭のバッファされたデータフレームが別個のTXOP((Transmission Opportunity)送信機会)において後に続くACKフレームを用いて、PSポールフレーム312に直ちに応答する。STAに対するさらなるバッファされたトラフィックがある場合には、送出データフレーム内のMore Dataフィールドが1に設定される。そうでなければ、送出データフレーム内のMore Dataフィールドは0に設定される。STAは、データフレーム314が成功裏に受信されたことを通知するために、受信通知フレーム316を用いて応答する。受信通知フレームは、ACKフレームまたはBlockAckフレームである。0に設定されたMore Dataフィールドを用いてデータフレーム314が成功裏に受信されたことを通知する受信通知フレーム316を送信した後に、STAは、WURモードに再び入ることを要求するために、WURモード要求フレーム322をAP110へ送信する。WURモード要求フレーム322は、STAが新しいウェイクアップ動作パラメータをネゴシエートしようとする場合に、ウェイクアップ動作パラメータについての情報を含むことができる。WURモード要求フレーム322をSTAから受信すると、AP110はWURモード応答フレーム324を用いて応答する。WURモード応答フレーム324は、AP110がウェイクアップ動作パラメータを変更しようとする場合に、合意ウェイクアップ動作パラメータについての情報を含むことができる。
WURモード応答フレーム324をAP110から受信すると、WURモードに入るための要求が受け入れられたならば、STAは、図3Aに示されるように、AP110によってもっとも最近に合意されたウェイクアップ動作パラメータに基づいて、元のWURモードで動作することへ移行する。そうでなければ、STAの電力管理モードは変更されないままである。この図3Aの場合、STAは、WURモードへ移行する前述の第1のやり方で、電力管理モードをPSモードからWURモードへ変更する。
本開示の第1の実施形態によれば、STAがその電力管理モードを効率的に変更することが可能である。
図3Bは、本開示の第1の実施形態による、STAによって実行されるエラー回復手順300を示す。エラー回復手順300によれば、STAは、RetryCounterと呼ばれるカウンタを維持しなければならない。手順300はステップ330から開始する。ステップ332で、STAはRetryCounterの値をゼロに初期化する。ステップ334で、STAは、WURモード要求フレームを送信した後にWURモード応答フレームが、決められたタイムアウト間隔内で成功裏に受信されたかどうかを決定する。WURモード要求フレームを送信した後にWURモード応答フレームが、決められたタイムアウト間隔内で成功裏に受信された場合、ステップ344でSTAはWURモードで動作することへ移行し、次に、ステップ350で手順300は停止する。そうでなければ、ステップ336でSTAは、RetryCounterの値を1だけインクリメントする。
ステップ338でSTAは、RetryCounterの値がWURモード要求フレームの許容される再送信の最大数未満であるかどうかを確認する。RetryCounterの値が許容される再送信の最大数に達した場合、手順300はステップ350で停止する。そうでなければ、STAはステップ340でWURモード要求フレームを再送信し、次に手順300は、ステップ334へジャンプして戻る。
<第2の実施形態>
図4は、本開示の第2の実施形態による、AP110とSTAの間の電力管理モード変更のための例示的なフレーム交換を示す。第2の実施形態は、本開示の第1の態様と合致している。すなわち、第2の実施形態によれば、アクティブまたはPSモードで動作しているSTAは、WURモードで動作することへ直接移行することができ、逆も同様である。
フレーム交換を開始する際に、STAはアクティブまたはPSモードで動作していると仮定される。STAは、電力動作が非常に少なくなるようにWURモードに入ることを要求するために、そのPCRを介してWURモード要求フレーム402をAP110へ送信する。WURモード要求フレーム402は、STAが新しいウェイクアップ動作パラメータ(たとえば、STAのPCRをオンにするために必要な時間、およびSTAのWUR受信機の要求デューティサイクル)をネゴシエートしようとする場合に、ウェイクアップ動作パラメータについての情報を含むことができる。WURモード要求フレーム402を受信すると、AP110は、WURモード応答フレーム404を用いて応答する。WURモード応答フレーム404は、WURモードに入るためのSTAの要求が受け入れられたか、それとも拒絶されたかを示す。WURモード応答フレーム404は、AP110がウェイクアップ動作パラメータ(たとえばWURビーコン間隔、およびSTAのWUR受信機の合意デューティサイクル)を変更しようとする場合に、ウェイクアップ動作パラメータについての情報を含むことができる。
WURモード応答フレーム404をAP110から受信すると、WURモードに入るための要求が受け入れられたならば、STAは、図4に示されるように、AP110によってもっとも最近に合意されたウェイクアップ動作パラメータに基づいてWURモードで動作することへ移行する。そうでなければ、STAの電力管理モードは変更されないままである。この場合、STAは、WURモードへ移行する前述の第1のやり方でアクティブまたはPSモードからWURモードへと電力管理モードを変更する。
大量のULトラフィックがSTAでバッファされたとき、STAはアクティブモードで動作することへ移行する。言い換えると、STAは、WURモードからアクティブまたはPSモードへ移行する上述の第1のやり方で、電力管理モードをWURモードからアクティブまたはPSモードへ変更する。STAは、送信キューの先頭の0に設定されたPower Managementサブフィールドを含む、バッファされたデータフレーム412を送信する。さらなるバッファされたトラフィックがある場合には、送出データフレーム内のMore Dataフィールドが1に設定される。そうでなければ、送出データフレーム内のMore Dataフィールドは0に設定される。AP110は、データフレーム412が成功裏に受信されたことを通知するために、受信通知フレーム414を用いて応答する。受信通知フレームは、ACKフレームまたはBlockAckフレームである。
0に設定されたMore Dataフィールドを用いてデータフレーム412が成功裏に受信されたことを通知する受信通知フレーム414を受信した後に、STAは、WURモードに再び入ることを要求するために、WURモード要求フレーム422をAP110へ送信する。WURモード要求フレーム422は、STAが新しいウェイクアップ動作パラメータをネゴシエートしようとする場合に、ウェイクアップ動作パラメータについての情報を含むことができる。WURモード要求フレーム422をSTAから受信すると、AP110はWURモード応答フレーム424を用いて応答する。WURモード応答フレーム424は、AP110がウェイクアップ動作パラメータを変更しようとする場合に、合意ウェイクアップ動作パラメータについての情報を含むことができる。WURモード応答フレーム424をAP110から受信すると、WURモードに入るための要求が受け入れられたならば、STAは、図4Aに示されるように、AP110によってもっとも最近に合意されたウェイクアップ動作パラメータに基づいて、WURモードで動作することへ移行する。そうでなければ、STAの電力管理モードは変更されないままである。この場合、STAは、WURモードへ移行する上述の第1のやり方で電力管理モードをアクティブモードからWURモードへ変更する。
本開示の第2の実施形態によれば、STAがその電力管理モードを効率的に変更することが可能である。
第2の実施形態は、本開示の第1の実施形態と同じ、STAによって実行されるエラー回復手順を有する。
<第3の実施形態>
図5Aは、本開示の第3の実施形態による、AP110とSTAの間の電力管理モード変更のための例示的なフレーム交換を示す。第3の実施形態は、本開示の第1の態様と合致している。すなわち、第3の実施形態によれば、アクティブまたはPSモードで動作しているSTAは、WURモードで動作することへ直接移行することができ、逆も同様である。
フレーム交換を開始する際に、STAはアクティブまたはPSモードで動作していると仮定される。STAは、電力動作が非常に少なくなるようにWURモードに入ることを要求するために、そのPCRを介してWURモード要求フレーム502をAP110へ送信する。WURモード要求フレーム502は、STAが新しいウェイクアップ動作パラメータ(たとえば、STAのPCRをオンにするために必要な時間、およびSTAのWUR受信機の要求デューティサイクル)をネゴシエートしようとする場合に、ウェイクアップ動作パラメータについての情報を含むことができる。WURモード要求フレーム502を受信すると、AP110は、WURモード応答フレーム504を用いて応答する。WURモード応答フレーム504は、WURモードに入るためのSTAの要求が受け入れられたか、それとも拒絶されたかを示す。WURモード応答フレーム504は、AP110がウェイクアップ動作パラメータ(たとえばWURビーコン間隔、およびSTAのWUR受信機の合意デューティサイクル)を変更しようとする場合に、ウェイクアップ動作パラメータについての情報を含むことができる。
WURモード応答フレーム504をAP110から受信すると、WURモードに入るための要求が受け入れられたならば、STAは、図5Aに示されるように、AP110によってもっとも最近に合意されたウェイクアップ動作パラメータに基づいてWURモードで動作することへ移行する。そうでなければ、STAの電力管理モードは変更されないままである。この場合、STAは、WURモードへ移行する前述の第1のやり方で、電力管理モードをアクティブまたはPSモードからWURモードへと変更する。
STAへのDLトラフィックがAP110でバッファされると、AP110は、WURモードからPSモードへのモード変更命令を含むユニキャストウェイクアップフレーム510をSTAへ送信する。ウェイクアップフレーム510をそのWURを介して受信すると、STAは、受信ウェイクアップフレーム510内のモード変更命令に従って、PSモードで動作することへ移行し、アウェイク状態にとどまる。言い換えると、STAは、WURモードからアクティブまたはPSモードへ移行する上述の第2のやり方で、電力管理モードをWURモードからアクティブまたはPSモードへと変更する。
STAは、そのPCRを介してPSポールフレーム512をAP110へ送信してバッファされたトラフィックを取得し、ウェイクアップフレーム510が成功裏に受信されたことを通知する。AP110は、バッファされたデータフレームを用いて、または送信キューの先頭のバッファされたデータフレームが別個のTXOPにおいて後に続くACKフレームを用いて、PSポールフレーム512に直ちに応答する。STAに対するさらなるバッファされたトラフィックがある場合には、送出データフレーム内のMore Dataフィールドが1に設定される。そうでなければ、送出データフレーム内のMore Dataフィールドは0に設定される。
STAは、データフレーム514が成功裏に受信されたことを通知するために、受信通知フレームを用いて応答する。受信通知フレームは、ACKフレームまたはBlockAckフレームである。特に、0に設定されたMore Dataフィールドを含むデータフレーム514を受信すると、STAは、データフレーム514が成功裏に受信されたことを通知しWURモードに再び入ることを要求するために、受信通知フレーム516とWURモード要求フレーム522とを集約するA-MPDU(集約MACプロトコルデータユニット)をAP110へ送信する。A-MPDUのWURモード要求フレーム522は、STAが新しいウェイクアップ動作パラメータをネゴシエートしようとする場合に、ウェイクアップ動作パラメータについての情報を含むことができる。
受信通知フレーム516とWURモード要求フレーム522とを集約するA-MPDUをSTAから受信すると、AP110はWURモード応答フレーム524を用いて応答する。WURモード応答フレーム524は、AP110がウェイクアップ動作パラメータを変更しようとする場合に、合意ウェイクアップ動作パラメータについての情報を含むことができる。WURモード応答フレーム524をAP110から受信すると、WURモードに入るための要求が受け入れられたならば、STAは、図5Aに示されるように、AP110によってもっとも最近に合意されたウェイクアップ動作パラメータに基づいて、WURモードで動作することへ移行する。そうでなければ、STAの電力管理モードは変更されないままである。この場合、STAは、アクティブまたはPSモードからWURモードへ移行する上述の第1のやり方で電力管理モードをPSモードからWURモードへ変更する。
本開示の第3の実施形態によれば、WURモード要求フレームを送信するために必要な時間を低減することができるので、第1の実施形態と比較してチャネル効率が改善される。
図5Bは、本開示の第3の実施形態による、STAによって実行されるエラー回復手順500を示す。エラー回復手順500によれば、STAは、RetryCounterと呼ばれるカウンタを維持しなければならない。手順500はステップ530から開始する。ステップ532で、STAはRetryCounterの値をゼロに初期化する。ステップ534で、STAは、WURモード要求フレームと集約された受信通知フレームを送信した後にWURモード応答フレームが、決められたタイムアウト間隔内で成功裏に受信されたかどうかを決定する。WURモード要求フレームと集約された受信通知フレームを送信した後にWURモード応答フレームが、決められたタイムアウト間隔内で成功裏に受信された場合、ステップ544でSTAはWURモードで動作することへ移行し、次に、ステップ550で手順500は停止する。そうでなければ、ステップ536でSTAは、RetryCounterの値を1だけインクリメントする。
ステップ538でSTAは、RetryCounterの値がWURモード要求フレームの許容される再送信の最大数未満であるかどうかを確認する。RetryCounterの値が許容される再送信の最大数に達した場合、手順500はステップ550で停止する。そうでなければ、STAはステップ540でWURモード要求フレームを再送信する。ステップ542でSTAは、WURモード要求フレームを再送信した後にWURモード応答フレームが、決められたタイムアウト間隔内で成功裏に受信されたかどうかを検査する。WURモード要求フレームを再送信した後にWURモード応答フレームが決められたタイムアウト間隔内で成功裏に受信された場合、ステップ544でSTAはWURモードで動作することへ移行し、次に、ステップ550で手順500は停止する。そうでなければ手順500は、ステップ536へジャンプして戻る。
<第4の実施形態>
図6Aは、本開示の第4の実施形態による、AP110とSTAの間の電力管理モード変更のための例示的なフレーム交換を示す。第4の実施形態は、本開示の第3の態様と合致している。すなわち、第4の実施形態によれば、アクティブモードで動作しているSTAは、WURモードで動作することへ直接移行することができず、逆も同様である。
フレーム交換を開始する際に、STAはPSモードで動作していると仮定される。STAは、電力動作が非常に少なくなるようにWURモードに入ることを要求するために、そのPCRを介してWURモード要求フレーム602をAP110へ送信する。WURモード要求フレーム602は、STAが新しいウェイクアップ動作パラメータ(たとえば、STAのPCRをオンにするために必要な時間、およびSTAのWUR受信機の要求デューティサイクル)をネゴシエートしようとする場合に、ウェイクアップ動作パラメータについての情報を含むことができる。WURモード要求フレーム602を受信すると、AP110は、WURモード応答フレーム604を用いて応答する。WURモード応答フレーム604は、WURモードに入るためのSTAの要求が受け入れられたか、それとも拒絶されたかを示す。WURモード応答フレーム604は、AP110がウェイクアップ動作パラメータ(たとえばWURビーコン間隔、およびSTAのWUR受信機の合意デューティサイクル)を変更しようとする場合に、合意ウェイクアップ動作パラメータについての情報を含むことができる。
WURモード応答フレーム604をAP110から受信すると、WURモードに入るための要求が受け入れられたならば、STAは、図6Aに示されるように、AP110によってもっとも最近に合意されたウェイクアップ動作パラメータに基づいてWURモードで動作することへ移行する。そうでなければ、STAの電力管理モードは変更されないままである。この場合、STAは、WURモードへ移行する前述の第1のやり方で、電力管理モードをPSモードからWURモードへと変更する。
STAへのDLトラフィックがAP110でバッファされると、AP110は、ユニキャストウェイクアップフレーム610をSTAへ送信する。ウェイクアップフレーム610をそのWURを介して受信すると、STAは、それがアクティブモードで動作することへ直接移行することができないのでPSモードで動作することへ移行し、アウェイク状態にとどまる。
STAは、そのPCRを介してPSポールフレーム612をAP110へ送信してバッファされたトラフィックを取得し、ウェイクアップフレーム610が成功裏に受信されたことを通知する。AP110は、バッファされたデータフレームを用いて、または送信キューの先頭のバッファされたデータフレームが別個のTXOPにおいて後に続くACKフレームを用いて、PSポールフレーム612に直ちに応答する。さらなるバッファされたトラフィックがある場合には、送出データフレーム内のMore Dataフィールドが1に設定される。そうでなければ、送出データフレーム内のMore Dataフィールドは0に設定される。
STAは、データフレーム614が成功裏に受信されたことを通知するために、受信通知フレーム616を用いて応答する。受信通知フレームは、ACKフレームまたはBlockAckフレームである。特に、0に設定されたMore Dataフィールドを含むデータフレーム614を受信すると、STAは、データフレーム614が成功裏に受信されたことを通知しWURモードに再び入ることを要求するために、図14または図15に示されたピギーバックWURモード要求を含む受信通知フレーム616をAP110へ送信する。後で説明するように、WURモード要求は、受信通知フレーム616のフィールドまたはサブフィールドに埋め込まれている。この場合、STAは、新しいウェイクアップ動作パラメータをネゴシエートすることができない。
ピギーバックWURモード要求を含む受信通知フレーム616をSTAから受信すると、AP110はWURモード応答フレーム624を用いて応答する。WURモード応答フレーム624は、AP110がウェイクアップ動作パラメータを変更しようとする場合に、合意ウェイクアップ動作パラメータについての情報を含むことができる。WURモード応答フレーム624をAP110から受信すると、WURモードに入るための要求が受け入れられたならば、STAは、図6Aに示されるように、AP110によってもっとも最近に合意されたウェイクアップ動作パラメータに基づいて、WURモードで動作することへ移行する。そうでなければ、STAの電力管理モードは変更されないままである。この場合、STAは、WURモードへ移行する前述の第1のやり方で電力管理モードをPSモードからWURモードへ変更する。
本開示の第4の実施形態によれば、WURモードに入るためにWURモード要求フレームを送信することが不要になり得るので、第1の実施形態と比較してチャネル効率が改善される。
図6Bは、本開示の第4の実施形態による、STAによって実行されるエラー回復手順600を示す。エラー回復手順600によれば、STAは、RetryCounterと呼ばれるカウンタを維持しなければならない。手順600はステップ630から開始する。ステップ632で、STAはRetryCounterの値をゼロに初期化する。ステップ634で、STAは、ピギーバックWURモード要求を含む受信通知フレームを送信した後にWURモード応答フレームが、決められたタイムアウト間隔内で成功裏に受信されたかどうかを決定する。ピギーバックWURモード要求を含む受信通知フレームを送信した後にWURモード応答フレームが、決められたタイムアウト間隔内で成功裏に受信された場合、ステップ644でSTAはWURモードで動作することへ移行し、次に、ステップ650で手順600は停止する。そうでなければ、ステップ636でSTAは、RetryCounterの値を1だけインクリメントする。
ステップ638でSTAは、RetryCounterの値が、ピギーバックWURモード要求を含む受信通知フレームの許容される再送信の最大数未満であるかどうかを確認する。RetryCounterの値が許容される再送信の最大数に達した場合、手順600はステップ650で停止する。そうでなければ、STAはステップ640で、ピギーバックWURモード要求を含む受信通知フレームを再送信し、次に手順600は、ステップ634へジャンプして戻る。
<第5の実施形態>
図7Aは、本開示の第5の実施形態による、AP110とSTAの間の電力管理モード変更のための例示的なフレーム交換を示す。第5の実施形態は、本開示の第2の態様と合致している。すなわち、第5の実施形態によれば、WURモードで動作しているSTAは、アクティブモードで動作することへ直接移行することができない。
フレーム交換を開始する際に、STAはアクティブまたはPSモードで動作していると仮定される。STAは、電力動作が非常に少なくなるようにWURモードに入ることを要求するために、そのPCRを介してWURモード要求フレーム702をAP110へ送信する。WURモード要求フレーム702は、STAが新しいウェイクアップ動作パラメータ(たとえば、STAのPCRをオンにするために必要な時間、およびSTAのWUR受信機の要求デューティサイクル)をネゴシエートしようとする場合に、ウェイクアップ動作パラメータについての情報を含むことができる。WURモード要求フレーム702を受信すると、AP110は、WURモード応答フレーム704を用いて応答する。WURモード応答フレーム704は、WURモードに入るためのSTAの要求が受け入れられたか、それとも拒絶されたかを示す。WURモード応答フレーム704は、AP110がウェイクアップ動作パラメータ(たとえばWURビーコン間隔、およびSTAのWUR受信機の合意デューティサイクル)を変更しようとする場合に、ウェイクアップ動作パラメータについての情報を含むことができる。
WURモード応答フレーム704をAP110から受信すると、WURモードに入るための要求が受け入れられたならば、STAは、図7Aに示されるように、AP110によってもっとも最近に合意されたウェイクアップ動作パラメータに基づいてWURモードで動作することへ移行する。そうでなければ、STAの電力管理モードは変更されないままである。この場合、STAは、WURモードへ移行する前述の第1のやり方で、電力管理モードをアクティブまたはPSモードからWURモードへと変更する。
STAへのDLトラフィックがバッファされると、AP110は、ユニキャストウェイクアップフレーム710をSTAへ送信する。ウェイクアップフレーム710は、AP110が、WURモード要求を受信後にWURモード応答を用いて応答したかどうかを示す。ウェイクアップフレーム710をそのWURを介して受信すると、STAは、それがアクティブモードで動作することへ直接移行することができないので、WURモードからPSモードで動作することへ移行し、アウェイク状態にとどまる。
STAは、そのPCRを介してPSポールフレーム712をAP110へ送信してバッファされたトラフィックを取得し、ウェイクアップフレーム710が成功裏に受信されたことを通知する。AP110は、バッファされたデータフレーム714を用いて、または送信キューの先頭のバッファされたデータフレームが別個のTXOPにおいて後に続くACKフレームを用いて、PSポールフレーム712に直ちに応答する。さらなるバッファされたトラフィックがある場合には、送出データフレーム内のMore Dataフィールドが1に設定される。そうでなければ、データフレーム内のMore Dataフィールドは0に設定される。
STAは、データフレーム714が成功裏に受信されたことを通知するために、受信通知フレーム716を用いて応答する。受信通知フレームは、ACKフレームまたはBlockAckフレームである。0に設定されたMore Dataフィールドを含むデータフレーム714を受信すると、STAは、データフレーム714が成功裏に受信されたことを通知しWURモードに再び入ることを要求するために、ピギーバックWURモード要求を含む受信通知フレーム716をAP110へ送信する。WURモード要求は、図14または図15に示された受信通知フレーム716のフィールドまたはサブフィールドに埋め込まれており、これについては後で詳細に説明する。この場合、STAは、新しいウェイクアップ動作パラメータをネゴシエートすることができない。
受信ウェイクアップフレーム710が、AP110がWURモード要求を受信後にWURモード応答を用いて応答していないことを示す場合、STAは、図7Aに示されたピギーバックWURモード要求を含む受信通知フレーム716を送信した後に、AP110によってもっとも最近に合意されたウェイクアップ動作パラメータに基づいてWURモードで動作することへ移行する。言い換えると、STAは、WURモード応答をAP110から受信することを待つことなくWURモードで動作することへ移行する。そうでなければ、STAは、図6Aに示されたWURモード応答フレームを受信後に、WURモードで動作することへ移行する。この場合、STAは、WURモードへ移行する前述の第1のやり方で電力管理モードをPSモードからWURモードへ変更する。
本開示の第5の実施形態によれば、WURモードに入るためにWURモード要求フレームおよびWURモード応答フレームを送信することが不要になり得るので、第1の実施形態と比較してチャネル効率が改善される。
図7Bは、本開示の第5の実施形態による、AP110によって実行されるエラー回復手順700を示す。エラー回復手順700によれば、AP110は、RetryCounterと呼ばれるカウンタを維持しなければならない。手順700はステップ730から開始する。ステップ732で、AP110はRetryCounterの値をゼロに初期化する。ステップ734で、AP110は、0に設定されたMore Dataフィールドを含むデータフレームを送信した後に、ピギーバックWURモード要求を含む受信通知フレームが、決められたタイムアウト間隔内で成功裏に受信されたかどうかを決定する。0に設定されたMore Dataフィールドを含むデータフレームを送信した後に、ピギーバックWURモード要求を含む受信通知フレームが、決められたタイムアウト間隔内で成功裏に受信された場合、AP110は、ステップ744でSTAがWURモードで動作することへ移行したと仮定し、次に手順700は、ステップ750で停止する。そうでなければ、ステップ736でAP110は、RetryCounterの値を1だけインクリメントする。
ステップ738でAP110は、RetryCounterの値が、0に設定されたMore Dataフィールドを含むデータフレームの許容される再送信の最大数未満であるかどうかを確認する。RetryCounterの値が許容される再送信の最大数に達した場合、手順700はステップ744へ進む。そうでなければ、AP110はステップ740で、0に設定されたMore Dataフィールドを含むデータフレームを再送信し、次に手順700は、ステップ734へジャンプして戻る。
<第6の実施形態>
図8Aは、本開示の第6の実施形態による、AP110とSTAの間の電力管理モード変更のための例示的なフレーム交換を示す。第6の実施形態は、本開示の第2の態様と合致している。すなわち、第6の実施形態によれば、WURモードで動作しているSTAは、アクティブモードで動作することへ直接移行することができない。
フレーム交換を開始する際に、STAはアクティブまたはPSモードで動作していると仮定される。STAは、電力動作が非常に少なくなるようにWURモードに入ることを要求するために、そのPCRを介してWURモード要求フレーム802をAP110へ送信する。WURモード要求フレーム802は、STAが新しいウェイクアップ動作パラメータ(たとえば、STAのPCRをオンにするために必要な時間、およびSTAのWUR受信機の要求デューティサイクル)をネゴシエートしようとする場合に、ウェイクアップ動作パラメータについての情報を含むことができる。WURモード要求フレーム802を受信すると、AP110は、WURモード応答フレーム804を用いて応答する。WURモード応答フレーム804は、WURモードに入るためのSTAの要求が受け入れられたか、それとも拒絶されたかを示す。WURモード応答フレーム804は、AP110がウェイクアップ動作パラメータ(たとえばWURビーコン間隔、およびSTAのWUR受信機の合意デューティサイクル)を変更しようとする場合に、合意ウェイクアップ動作パラメータについての情報を含むことができる。
WURモード応答フレーム804をAP110から受信すると、WURモードに入るための要求が受け入れられたならば、STAは、図8Aに示されるように、AP110によってもっとも最近に合意されたウェイクアップ動作パラメータに基づいてWURモードで動作することへ移行する。そうでなければ、STAの電力管理モードは変更されないままである。この場合、STAは、WURモードへ移行する前述の第1のやり方で、電力管理モードをアクティブまたはPSモードからWURモードへと変更する。
ULトラフィックがSTAでバッファされると、STAは、それがアクティブモードで動作することへ直接移行することができないので、WURモードからPSモードで動作することへ移行し、アウェイク状態にとどまる。STAは、送信キューの先頭の1に設定されたPower Managementサブフィールドを含む、バッファされたデータフレームを送信する。さらなるバッファされたトラフィックがある場合には、データフレーム内のMore Dataフィールドが1に設定される。そうでなければ、データフレーム内のMore Dataフィールドは0に設定される。AP110は、データフレームが成功裏に受信されたことを通知するために、受信通知フレームを用いて応答する。受信通知フレームは、ACKフレームまたはBlockAckフレームである。
特に、STAは、0に設定されたMore Dataフィールドを含むデータフレーム812とWURモード要求フレーム822とを集約するA-MPDUをAP110へ、WURモードに再び入ることを要求するために送信する。WURモード要求フレーム822は、STAが新しいウェイクアップ動作パラメータをネゴシエートしようとする場合に、ウェイクアップ動作パラメータについての情報を含むことができる。
WURモード要求フレーム822と集約された、0に設定されたMore Dataフィールドを含むデータフレーム812をSTAから受信すると、AP110は、受信通知フレーム814とWURモード応答フレーム824とを集約する別のA-MPDUを用いて応答する。WURモード応答フレーム824は、AP110がウェイクアップ動作パラメータを変更しようとする場合に、合意ウェイクアップ動作パラメータについての情報を含むことができる。
WURモード応答フレーム824と集約された受信通知フレーム814をAP110から受信すると、WURモードに入るための要求が受け入れられた場合に、STAは、図8Aに示されるように、AP110によってもっとも最近に合意されたウェイクアップ動作パラメータに基づいて、WURモードで動作することへ移行する。そうでなければ、STAの電力管理モードは変更されないままである。この場合、STAは、WURモードへ移行する前述の第1のやり方で電力管理モードをPSモードからWURモードへ変更する。
本開示の第6の実施形態によれば、WURモード要求フレームおよびWURモード応答フレームを送信するために必要な時間が低減されるので、第2の実施形態と比較してチャネル効率が改善される。
図8Bおよび図8Cは、本開示の第6の実施形態による、STAによって実行されるエラー回復手順800を示す。エラー回復手順800によれば、STAは、RetryCounterと呼ばれるカウンタを維持しなければならない。手順800はステップ830から開始する。ステップ832で、STAはRetryCounterの値をゼロに初期化する。
ステップ834で、STAは、WURモード要求フレームと集約された、0に設定されたMore Dataフィールドを含むデータフレームを送信した後に、受信通知フレームとWURモード応答フレームの両方が、決められたタイムアウト間隔内で成功裏に受信されたかどうかを決定する。WURモード要求フレームと集約された、0に設定されたMore Dataフィールドを含むデータフレームを送信した後に、受信通知フレームとWURモード応答フレームの両方が、決められたタイムアウト間隔内で成功裏に受信された場合、ステップ848でSTAは、WURモードで動作することへ移行し、次に手順800は、ステップ860で停止する。そうでなければ、手順800はステップ836へ進む。
ステップ836でSTAは、WURモード要求フレームと集約された、0に設定されたMore Dataフィールドを含むデータフレームを送信した後に、決められたタイムアウト間隔内で受信通知フレームが成功裏に受信され、WURモード応答フレームが成功裏に受信されていないかどうかを確認する。WURモード要求フレームと集約された、0に設定されたMore Dataフィールドを含むデータフレームを送信した後に、決められたタイムアウト間隔内で受信通知フレームが成功裏に受信され、WURモード応答フレームが成功裏に受信されていない場合、STAはステップ838でRetryCounterの値を1だけインクリメントする。そうでなければ、手順800はステップ850へ進む。
ステップ840でSTAは、RetryCounterの値がWURモード要求フレームの許容される再送信の最大数未満であるかどうかを確認する。RetryCounterの値が許容される再送信の最大数に達した場合、手順800はステップ860で停止する。そうでなければ、STAはステップ842でWURモード要求フレームを再送信する。ステップ844でSTAは、WURモード要求フレームを再送信した後にWURモード応答フレームが、決められたタイムアウト間隔内で成功裏に受信されているかどうかを検査する。WURモード要求フレームを再送信した後にWURモード応答フレームが、決められたタイムアウト間隔内で成功裏に受信されている場合、手順800はステップ848へ進む。そうでなければ、手順800はステップ838へジャンプして戻る。
ステップ850で、STAはRetryCounterの値を1だけインクリメントする。ステップ852でSTAは、RetryCounterの値が、WURモード要求フレームと集約されたデータフレームの許容される再送信の最大数未満であるかどうかを確認する。RetryCounterの値が許容される再送信の最大数に達した場合、手順800はステップ860で停止する。そうでなければ、STAはステップ854で、WURモード要求フレームと集約された、0に設定されたMore Dataフィールドを含むデータフレームを再送信し、次に手順800はステップ834へ進む。
<第7の実施形態>
図9Aは、本開示の第7の実施形態による、AP110とSTAの間の電力管理モード変更のための例示的なフレーム交換を示す。第7の実施形態は、本開示の第2の態様と合致している。すなわち、第7の実施形態によれば、WURモードで動作しているSTAは、アクティブモードで動作することへ直接移行することができない。
フレーム交換を開始する際に、STAはアクティブまたはPSモードで動作していると仮定される。STAは、電力動作が非常に少なくなるようにWURモードに入ることを要求するために、そのPCRを介してWURモード要求フレーム902をAP110へ送信する。WURモード要求フレーム902は、STAが新しいウェイクアップ動作パラメータ(たとえば、STAのPCRをオンにするために必要な時間、およびSTAのWUR受信機の要求デューティサイクル)をネゴシエートしようとする場合に、ウェイクアップ動作パラメータについての情報を含むことができる。WURモード要求フレーム902を受信すると、AP110は、WURモード応答フレーム904を用いて応答する。WURモード応答フレーム904は、WURモードに入るためのSTAの要求が受け入れられたか、それとも拒絶されたかを示す。WURモード応答フレーム904は、AP110がウェイクアップ動作パラメータ(たとえばWURビーコン間隔、およびSTAのWUR受信機の合意デューティサイクル)を変更しようとする場合に、合意ウェイクアップ動作パラメータについての情報を含むことができる。
WURモード応答フレーム904をAP110から受信すると、WURモードに入るための要求が受け入れられたならば、STAは、図9Aに示されるように、AP110によってもっとも最近に合意されたウェイクアップ動作パラメータに基づいてWURモードで動作することへ移行する。そうでなければ、STAの電力管理モードは変更されないままである。この場合、STAは、WURモードへ移行する前述の第1のやり方で、電力管理モードをアクティブまたはPSモードからWURモードへと変更する。
ULトラフィックがSTAでバッファされると、STAは、それがアクティブモードで動作することへ直接移行することができないので、WURモードからPSモードで動作することへ移行し、アウェイク状態にとどまる。STAは、送信キューの先頭の1に設定されたPower Managementサブフィールドを含む、バッファされたデータフレームを送信する。さらなるバッファされたトラフィックがある場合には、データフレーム内のMore Dataフィールドが1に設定される。そうでなければ、データフレーム中のMore Dataフィールドは0に設定される。AP110は、データフレームが成功裏に受信されたことを通知するために、受信通知フレームを用いて応答する。受信通知フレームは、ACKフレームまたはBlockAckフレームである。
特に、STAは、0に設定されたMore Dataフィールドを含むデータフレーム912とWURモード要求フレーム922とを集約するA-MPDUをAP110へ、WURモードに再び入ることを要求するために送信する。WURモード要求フレーム922は、STAが新しいウェイクアップ動作パラメータをネゴシエートしようとする場合に、ウェイクアップ動作パラメータについての情報を含むことができる。
WURモード要求フレーム922と集約された、0に設定されたMore Dataフィールドを含むデータフレーム912をSTAから受信すると、AP110は、ピギーバックWURモード応答を含む受信通知フレーム914を用いて応答する。WURモード応答は、図14または図15に示されるように、受信通知フレーム914のフィールドまたはサブフィールドに埋め込まれており、これについては後で詳細に説明する。この場合、AP110はウェイクアップ動作パラメータを変更することができない。
ピギーバックWURモード応答を含む受信通知フレーム914をAP110から受信すると、STAは、図9Aに示されるように、AP110によってもっとも最近に合意されたウェイクアップ動作パラメータに基づいてWURモードで動作することへ移行する。この場合、STAは、WURモードへ移行する前述の第1のやり方で電力管理モードをPSモードからWURモードへ変更する。
本開示の第7の実施形態によれば、WURモード要求フレーム送信するために必要な時間を低減することができ、またWURモード応答フレームを送信しなくてもよいので、第2の実施形態と比較してチャネル効率が改善される。
図9Bは、本開示の第7の実施形態による、STAによって実行されるエラー回復手順900を示す。エラー回復手順900によれば、STAは、RetryCounterと呼ばれるカウンタを維持しなければならない。手順900はステップ930から開始する。ステップ932で、STAはRetryCounterの値をゼロに初期化する。
ステップ934で、STAは、ピギーバックWURモード要求フレームと集約された、0に設定されたMore Dataフィールドを含むデータフレームを送信した後に、ピギーバックWURモード応答を含む受信通知フレームが、決められたタイムアウト間隔内で成功裏に受信されたかどうかを決定する。ピギーバックWURモード要求フレームと集約された、0に設定されたMore Dataフィールドを含むデータフレームを送信した後に、ピギーバックWURモード応答を含む受信通知フレームが、決められたタイムアウト間隔内で成功裏に受信された場合、ステップ944でSTAは、WURモードで動作することへ移行し、次に手順900は、ステップ950で停止する。そうでなければ、STAはステップ936でRetryCounterの値を1だけインクリメントする。
ステップ938でSTAは、RetryCounterの値が、WURモード要求フレームと集約された、0に設定されたMore Dataフィールドを含むデータフレームの許容される再送信の最大数未満であるかどうかを確認する。RetryCounterの値が許容される再送信の最大数に達した場合、手順900はステップ950で停止する。そうでなければ、STAはステップ940で、WURモード要求フレームと集約された、0に設定されたMore Dataフィールドを含むデータフレームを再送信し、次に手順900はステップ934へ進む。
<第8の実施形態>
図10Aは、本開示の第8の実施形態による、AP110とSTAの間の電力管理モード変更のための例示的なフレーム交換を示す。第8の実施形態は、本開示の第3の態様と合致している。すなわち、第8の実施形態によれば、WURモードで動作しているSTAは、アクティブモードで動作することへ直接移行することができず、逆も同様である。
フレーム交換を開始する際に、STAはPSモードで動作していると仮定される。STAは、電力動作が非常に少なくなるようにWURモードに入ることを要求するために、そのPCRを介してWURモード要求フレーム1002をAP110へ送信する。WURモード要求フレーム1002は、STAが新しいウェイクアップ動作パラメータ(たとえば、STAのPCRをオンにするために必要な時間、およびSTAのWUR受信機の要求デューティサイクル)をネゴシエートしようとする場合に、ウェイクアップ動作パラメータについての情報を含むことができる。
WURモード要求フレーム1002を受信すると、AP110は、WURモード応答フレーム1004を用いて応答する。WURモード応答フレーム1004は、WURモードに入るためのSTAの要求が受け入れられたか、それとも拒絶されたかを示す。WURモード応答フレーム1004は、AP110がウェイクアップ動作パラメータ(たとえばWURビーコン間隔、およびSTAのWUR受信機の合意デューティサイクル)を変更しようとする場合に、合意ウェイクアップ動作パラメータについての情報を含むことができる。WURモード応答フレーム1004をAP110から受信すると、WURモードに入るための要求が受け入れられたならば、STAは、図10Aに示されるように、AP110によってもっとも最近に合意されたウェイクアップ動作パラメータに基づいてWURモードで動作することへ移行する。そうでなければ、STAの電力管理モードは変更されないままである。この場合、STAは、WURモードへ移行する前述の第1のやり方で、電力管理モードをPSモードからWURモードへと変更する。
ULトラフィックがSTAでバッファされると、STAは、それがアクティブモードで動作することへ直接移行することができないので、WURモードからPSモードで動作することへ移行し、アウェイク状態にとどまる。STAは、送信キューの先頭の1に設定されたPower Managementサブフィールドを含む、バッファされたデータフレームを送信する。さらなるバッファされたトラフィックがある場合には、データフレーム内のMore Dataフィールドが1に設定される。そうでなければ、データフレーム内のMore Dataフィールドは0に設定される。AP110は、データフレームが成功裏に受信されたことを通知するために、受信通知フレームを用いて応答する。受信通知フレームは、ACKフレームまたはBlockAckフレームである。
特に、STAは、0に設定されたMore DataフィールドとピギーバックWURモード要求とを含むデータフレーム1012をAP110へ、WURモードに再び入ることを要求するために送信する。WURモード要求は、図16に示されるように、データフレーム1012のフィールドまたはサブフィールドに埋め込まれている。この場合、STAは、新しいウェイクアップ動作パラメータをネゴシエートすることができない。
0に設定されたMore DataフィールドとピギーバックWURモード要求とを含むデータフレーム1012をSTAから受信すると、AP110は、受信通知フレーム1014とWURモード応答フレーム1024とを集約するA-MPDUを用いて応答する。WURモード応答フレーム1024は、AP110がウェイクアップ動作パラメータを変更しようとする場合に、合意ウェイクアップ動作パラメータを含むことができる。WURモード応答フレーム1024と集約された受信通知フレーム1014をAP110から受信すると、WURモードに入るための要求が受け入れられた場合に、STAは、図10Aに示されるように、AP110によってもっとも最近に合意されたウェイクアップ動作パラメータに基づいてWURモードで動作することへ移行する。そうでなければ、STAの電力管理モードは変更されないままである。この場合、STAは、WURモードへ移行する前述の第1のやり方で電力管理モードをPSモードからWURモードへ変更する。
本開示の第8の実施形態によれば、WURモード応答フレームを送信するために必要な時間を低減することができ、またWURモード要求フレームを送信しなくてもよいので、第2の実施形態と比較してチャネル効率が改善される。
図10Bは、本開示の第8の実施形態による、STAによって実行されるエラー回復手順1000を示す。エラー回復手順1000によれば、STAは、RetryCounterと呼ばれるカウンタを維持しなければならない。手順1000はステップ1030から開始する。ステップ1032で、STAはRetryCounterの値をゼロに初期化する。
ステップ1034で、STAは、0に設定されたMore DataフィールドとピギーバックWURモード要求とを含むデータフレームを送信した後に、受信通知フレームとWURモード応答フレームの両方が、決められたタイムアウト間隔内で成功裏に受信されたかどうかを決定する。0に設定されたMore DataフィールドとピギーバックWURモード要求とを含むデータフレームを送信した後に、受信通知フレームとWURモード応答フレームの両方が、決められたタイムアウト間隔内で成功裏に受信された場合、ステップ1048でSTAは、WURモードで動作することへ移行し、次に手順1000は、ステップ1060で停止する。そうでなければ、ステップ1036でSTAは、0に設定されたMore DataフィールドとピギーバックWURモード要求とを含むデータフレームを送信した後に、決められたタイムアウト間隔内で受信通知フレームが成功裏に受信され、WURモード応答フレームが成功裏に受信されていないかどうかを確認する。0に設定されたMore DataフィールドとピギーバックWURモード要求とを含むデータフレームを送信した後に、決められたタイムアウト間隔内で受信通知フレームが成功裏に受信され、WURモード応答フレームが成功裏に受信されていない場合、STAはステップ1038でRetryCounterの値を1だけインクリメントする。そうでなければ、手順1000はステップ1050へ進む。
ステップ1040でSTAは、RetryCounterの値がWURモード要求フレームの許容される再送信の最大数未満であるかどうかを検査する。RetryCounterの値が許容される再送信の最大数に達した場合、手順1000はステップ1060で停止する。そうでなければ、STAはステップ1042でWURモード要求フレームを送信する。
ステップ1044でSTAは、WURモード要求フレームを送信した後にWURモード応答フレームが、決められたタイムアウト間隔内で成功裏に受信されているかどうかを検査する。WURモード要求フレームを送信した後にWURモード応答フレームが、決められたタイムアウト間隔内で成功裏に受信されている場合、手順1000はステップ1048へ進む。そうでなければ、手順1000はステップ1038へジャンプして戻る。
ステップ1050で、STAはRetryCounterの値を1だけインクリメントする。ステップ1052でSTAは、RetryCounterの値が、0に設定されたMore DataフィールドとピギーバックWURモード要求とを含むデータフレームの許容される再送信の最大数未満であるかどうかを検査する。RetryCounterの値が許容される再送信の最大数に達した場合、手順1000はステップ1060で停止する。そうでなければ、STAはステップ1054で、0に設定されたMore DataフィールドとピギーバックWURモード要求とを含むデータフレームを再送信し、次に手順1000はステップ1034へ進む。
<第9の実施形態>
図11Aは、本開示の第9の実施形態による、AP110とSTAの間の電力管理モード変更のための例示的なフレーム交換を示す。第9の実施形態は、本開示の第3の態様と合致している。すなわち、第9の実施形態によれば、WURモードで動作しているSTAは、アクティブモードで動作することへ直接移行することができず、逆も同様である。
フレーム交換を開始する際に、STAはPSモードで動作していると仮定される。STAは、電力動作が非常に少なくなるようにWURモードに入ることを要求するために、そのPCRを介してWURモード要求フレーム1102をAP110へ送信する。WURモード要求フレーム1102は、STAが新しいウェイクアップ動作パラメータ(たとえば、STAのPCRをオンにするために必要な時間、およびSTAのWUR受信機の要求デューティサイクル)をネゴシエートしようとする場合に、ウェイクアップ動作パラメータについての情報を含むことができる。
WURモード要求フレーム1102を受信すると、AP110は、WURモード応答フレーム1104を用いて応答する。WURモード応答フレーム1104は、WURモードに入るためのSTAの要求が受け入れられたか、それとも拒絶されたかを示す。WURモード応答フレーム1104は、AP110がウェイクアップ動作パラメータ(たとえばWURビーコン間隔、およびSTAのWUR受信機の合意デューティサイクル)を変更しようとする場合に、ウェイクアップ動作パラメータについての情報を含むことができる。WURモード応答フレーム1104をAP110から受信すると、WURモードに入るための要求が受け入れられたならば、STAは、図11Aに示されるように、AP110によってもっとも最近に合意されたウェイクアップ動作パラメータに基づいてWURモードで動作することへ移行する。そうでなければ、STAの電力管理モードは変更されないままである。この場合、STAは、WURモードへ移行する前述の第1のやり方で、電力管理モードをPSモードからWURモードへと変更する。
ULトラフィックがSTAでバッファされると、STAは、それがアクティブモードで動作することへ直接移行することができないので、WURモードからPSモードで動作することへ移行し、アウェイク状態にとどまる。STAは、送信キューの先頭の1に設定されたPower Managementサブフィールドを含む、バッファされたデータフレームを送信する。さらなるバッファされたトラフィックがある場合には、データフレーム内のMore Dataフィールドが1に設定される。そうでなければ、データフレーム中のMore Dataフィールドは0に設定される。AP110は、データフレームが成功裏に受信されたことを通知するために、受信通知フレームを用いて応答する。受信通知フレームは、ACKフレームまたはBlockAckフレームである。
特に、STAは、0に設定されたMore DataフィールドとピギーバックWURモード要求とを含むデータフレーム1112をAP110へ、WURモードに再び入ることを要求するために送信する。WURモード要求は、図16に示されるように、データフレーム1112のフィールドまたはサブフィールドに埋め込まれている。この場合、STAは、新しいウェイクアップ動作パラメータをネゴシエートすることができない。
0に設定されたMore DataフィールドとピギーバックWURモード要求とを含むデータフレーム1112をSTAから受信すると、AP110は、ピギーバックWURモード応答を含む受信通知フレーム1114を用いて応答する。WURモード応答は、図14または図15に示されるように、受信通知フレーム1114のフィールドまたはサブフィールドに埋め込まれている。この場合、AP110はウェイクアップ動作パラメータを変更することができない。ピギーバックWURモード応答を含む受信通知フレーム1114をAP110から受信すると、STAは、図11Aに示されるように、AP110によってもっとも最近に合意されたウェイクアップ動作パラメータに基づいてWURモードで動作することへ移行する。この場合、STAは、WURモードへ移行する前述の第1のやり方で電力管理モードをPSモードからWURモードへ変更する。
本開示の第9の実施形態によれば、WURモード要求フレームおよびWURモード応答フレームを送信しなくてもよいので、第2の実施形態と比較してチャネル効率が改善される。
図11Bは、本開示の第9の実施形態による、STAによるエラー回復手順1100を示す。エラー回復手順1100によれば、STAは、RetryCounterと呼ばれるカウンタを維持しなければならない。手順1100はステップ1130から開始する。ステップ1132で、STAはRetryCounterの値をゼロに初期化する。
ステップ1134で、STAは、0に設定されたMore DataフィールドとピギーバックWURモード要求とを含むデータフレームを送信した後に、ピギーバックWURモード応答を含む受信通知フレームが、決められたタイムアウト間隔内で成功裏に受信されたかどうかを決定する。0に設定されたMore DataフィールドとピギーバックWURモード要求とを含むデータフレームを送信した後に、ピギーバックWURモード応答を含む受信通知フレームが、決められたタイムアウト間隔内で成功裏に受信された場合、ステップ1144でSTAは、WURモードで動作することへ移行し、次に手順1100は、ステップ1150で停止する。そうでなければ、STAはステップ1136でRetryCounterの値を1だけインクリメントする。ステップ1138でSTAは、RetryCounterの値が、0に設定されたMore DataフィールドとピギーバックWURモード要求とを含むデータフレームの許容される再送信の最大数未満であるかどうかを確認する。RetryCounterの値が許容される再送信の最大数に達した場合、手順1100はステップ1150で停止する。そうでなければ、STAはステップ1140で、0に設定されたMore DataフィールドとピギーバックWURモード要求とを含むデータフレームを再送信し、次に手順1100はステップ1134へジャンプして戻る。
<第10の実施形態>
図12Aは、本開示の第10の実施形態による、AP110とSTAの間の電力管理モード変更のための例示的なフレーム交換を示す。第10の実施形態は、本開示の第1の態様と合致している。すなわち、第10の実施形態によれば、WURモードで動作しているSTAは、アクティブまたはPSモードで動作することへ直接移行することができ、逆も同様である。
フレーム交換を開始する際に、STAはアクティブまたはPSモードで動作していると仮定される。STAは、電力動作が非常に少なくなるようにWURモードに入ることを要求するために、そのPCRを介してWURモード要求フレーム1202をAP110へ送信する。WURモード要求フレーム1202は、STAが新しいウェイクアップ動作パラメータ(たとえば、STAのPCRをオンにするために必要な時間、およびSTAのWUR受信機の要求デューティサイクル)をネゴシエートしようとする場合に、ウェイクアップ動作パラメータについての情報を含むことができる。WURモード要求フレーム1202を受信すると、AP110は、WURモード応答フレーム1204を用いて応答する。WURモード応答フレーム1204は、WURモードに入るためのSTAの要求が受け入れられたか、それとも拒絶されたかを示す。WURモード応答フレーム1204は、APがウェイクアップ動作パラメータ(たとえばWURビーコン間隔、およびSTAのWUR受信機の合意デューティサイクル)を変更しようとする場合に、合意ウェイクアップ動作パラメータについての情報を含むことができる。WURモード応答フレーム1204をAP110から受信すると、WURモードに入るための要求が受け入れられたならば、STAは、図12Aに示されるように、AP110によってもっとも最近に合意されたウェイクアップ動作パラメータに基づいてWURモードで動作することへ移行する。そうでなければ、STAの電力管理モードは変更されないままである。この場合、STAは、前述の第1のやり方で、電力管理モードをアクティブまたはPSモードからWURモードへ移行するWURモードへと変更する。
STAへのDLトラフィックがバッファされると、AP110は、ユニキャストウェイクアップフレーム1210をSTAへ送信する。ウェイクアップフレーム1210は、大量のDLトラフィックがSTAに対しバッファされるので、WURモードからアクティブモードへの変更を示す。ウェイクアップフレーム1210をそのWURを介して受信すると、STAは、受信されたウェイクアップフレーム1210内のモード変更命令に従って、アクティブモードで動作することへ移行し、次に、ウェイクアップフレーム1210が成功裏に受信されたことを通知する、0に設定されたPower Managementサブフィールドを含むACKフレーム1212をAP110へ送信する。この場合、STAは、上述の第2のやり方で、電源管理モードをWURモードからアクティブまたはPSモードへ変更する。ACKフレーム1212を受信すると、AP110は、送信キューの先頭のバッファされたデータフレームを送信する。さらなるバッファされたトラフィックがある場合には、送出データフレーム内のMore Dataフィールドが1に設定される。そうでなければ、データフレーム中のMore Dataフィールドは0に設定される。STAは、データフレームが成功裏に受信されたことを通知するために、受信通知フレームを用いて応答する。受信通知フレームは、ACKフレームまたはBlockAckフレームである。
特に、0に設定されたMore Dataフィールドを含むデータフレーム1214を受信すると、STAは、データフレーム1214が成功裏に受信されたことに対し受信通知フレーム1216をAP110へ送信し、次に、AP110によってもっとも最近に合意されたウェイクアップ動作パラメータに基づいてWURモードで動作することへ移行する。受信通知フレーム1216を受信すると、AP110は、STAがWURモードで動作することへ移行したと推定する。この場合、STAは、WURモードへ移行する前述の第2のやり方で、電力管理モードをアクティブモードからWURモードへ変更する。
本開示の第10の実施形態によれば、WURモードに入るためにPSポールフレーム、WURモード要求フレームおよびWURモード応答フレームを送信しなくてもよいので、第1の実施形態と比較してチャネル効率が改善される。
図12Bは、本開示の第10の実施形態による、AP110によって実行されるエラー回復手順1200を示す。エラー回復手順1200によれば、AP110は、RetryCounterと呼ばれるカウンタを維持しなければならない。手順1200はステップ1230から開始する。ステップ1232で、AP110はRetryCounterの値をゼロに初期化する。
ステップ1234で、AP110は、0に設定されたMore Dataフィールドを含むデータフレームを送信した後に、受信通知フレームが、決められたタイムアウト間隔内で成功裏に受信されたかどうかを決定する。0に設定されたMore Dataフィールドを含むデータフレームを送信した後に、受信通知フレームが、決められたタイムアウト間隔内で成功裏に受信された場合、ステップ1244でAP110は、STAがWURモードで動作することへ移行したと仮定し、次に手順1200は、ステップ1250で停止する。そうでなければ、AP110はステップ1236で、RetryCounterの値を1だけインクリメントする。ステップ1238でAP110は、RetryCounterの値が、0に設定されたMore Dataフィールドを含むデータフレームの許容される再送信の最大数未満であるかどうかを確認する。RetryCounterの値が許容される再送信の最大数に達した場合、手順1200はステップ1244へ進む。そうでなければ、AP110はステップ1240で、0に設定されたMore Dataフィールドを含むデータフレームを再送信し、次に手順1200はステップ1234へジャンプして戻る。
<第11の実施形態>
図13Aは、本開示の第11の実施形態による、AP110とSTAの間の電力管理モード変更のための例示的なフレーム交換を示す。第11の実施形態は、本開示の第3の態様と合致している。すなわち、第11の実施形態によれば、WURモードで動作しているSTAは、アクティブモードで動作することへ直接移行することができず、逆も同様である。
フレーム交換を開始する際に、STAはPSモードで動作していると仮定される。STAは、電力動作が非常に少なくなるようにWURモードに入ることを要求するために、そのPCRを介してWURモード要求フレーム1302をAP110へ送信する。WURモード要求フレーム1302は、STAが新しいウェイクアップ動作パラメータ(たとえば、STAのPCRをオンにするために必要な時間、およびSTAのWUR受信機の要求デューティサイクル)をネゴシエートしようとする場合に、ウェイクアップ動作パラメータについての情報を含むことができる。WURモード要求フレーム1302を受信すると、AP110は、WURモード応答フレーム1304を用いて応答する。WURモード応答フレーム1304は、WURモードに入るためのSTAの要求が受け入れられたか、それとも拒絶されたかを示す。WURモード応答フレーム1304は、AP110がウェイクアップ動作パラメータ(たとえばWURビーコン間隔、およびSTAのWUR受信機の合意デューティサイクル)を変更しようとする場合に、合意ウェイクアップ動作パラメータについての情報を含むことができる。WURモード応答フレーム1304をAP110から受信すると、WURモードに入るための要求が受け入れられたならば、STAは、図13Aに示されるように、AP110によってもっとも最近に合意されたウェイクアップ動作パラメータに基づいてWURモードで動作することへ移行する。そうでなければ、STAの電力管理モードは変更されないままである。この場合、STAは、WURモードへ移行する前述の第1のやり方で、電力管理モードをPSモードからWURモードへと変更する。
ULトラフィックがSTAでバッファされると、STAは、それがアクティブモードで動作することへ直接移行することができないので、PSモードで動作することへ移行し、アウェイク状態にとどまる。STAは、送信キューの先頭の1に設定されたPower Managementサブフィールドを含む、バッファされたデータフレームを送信する。さらなるバッファされたトラフィックがある場合には、データフレーム内のMore Dataフィールドが1に設定される。そうでなければ、データフレーム中のMore Dataフィールドは0に設定される。AP110は、データフレームが成功裏に受信されたことを通知するために、受信通知フレームを用いて応答する。受信通知フレームは、ACKフレームまたはBlockAckフレームである。
特に、0に設定されたMore Dataフィールドを含むデータフレーム1312をSTAから受信すると、AP110は、データフレーム1312が成功裏に受信されたことに対して受信通知フレーム1314を用いて応答し、STAが受信通知フレーム1314の受信後にWURモードで動作することへ移行するであろうと推定する。受信通知フレーム1314をAP110から受信すると、STAは、図13Aに示されるように、AP110によってもっとも最近に合意されたウェイクアップ動作パラメータに基づいてWURモードで動作することへ移行する。この場合、STAは、WURモードへ移行する前述の第2のやり方で、電力管理モードをPSモードからWURモードへ変更する。
本開示の第11の実施形態によれば、WURモードに入るためにWURモード要求フレームおよびWURモード応答フレームを送信しなくてもよいので、第2の実施形態と比較してチャネル効率が改善される。
図13Bは、本開示の第11の実施形態による、STAによるエラー回復手順1300を示す。エラー回復手順1300によれば、STAは、RetryCounterと呼ばれるカウンタを維持しなければならない。手順1300はステップ1330から開始する。ステップ1332で、STAはRetryCounterの値をゼロに初期化する。
ステップ1334で、STAは、0に設定されたMore Dataフィールドを含むデータフレームを送信した後に、受信通知フレームが、決められたタイムアウト間隔内で成功裏に受信されたかどうかを決定する。0に設定されたMore Dataフィールドを含むデータフレームを送信した後に、受信通知フレームが、決められたタイムアウト間隔内で成功裏に受信された場合、ステップ1344でSTAは、WURモードで動作することへ移行し、次に手順1300は、ステップ1350で停止する。そうでなければ、STAはステップ1336で、RetryCounterの値を1だけインクリメントする。ステップ1338でSTAは、RetryCounterの値が、0に設定されたMore Dataフィールを含むデータフレームの許容される再送信の最大数未満であるかどうかを確認する。RetryCounterの値が許容される再送信の最大数に達した場合、手順1300はステップ1350で停止する。そうでなければ、STAはステップ1340で、0に設定されたMore Dataフィールドを含むデータフレームを再送信し、次に手順1300はステップ1334へジャンプして戻る。
本開示によれば、STAがWURモード要求フレームまたはピギーバックWURモード要求を送信するかどうかは、STAが新しいウェイクアップ動作パラメータをネゴシエートしようとするかどうかによって決まる。たとえば、STAは、それが新しいウェイクアップ動作パラメータをネゴシエートしようとする場合に、WURモード要求フレームを送信する。そうでなければ、STAは、ピギーバックWURモード要求を送信することができる。
本開示によれば、AP110がWURモード応答フレームまたはピギーバックWURモード応答を送信するかどうかは、AP110がウェイクアップ動作パラメータを変更しようとするかどうかによって決まる。たとえば、AP110は、AP110がウェイクアップ動作パラメータを変更しようとする場合に、WURモード応答フレームを送信する。そうでなければ、AP110は、ピギーバックWURモード応答を送信することができる。
本開示によれば、様々な実施形態による電力管理モード変更動作が完了した後に、STAはWURモードで動作することへ移行し、そのWUR受信機のデューティサイクル動作が、電源セーブがよりよくなるようにWURオフ期間から開始する。
<ピギーバックWURモード要求または応答を含むACKフレームの例示的なフォーマット>
図14は、本開示による、ピギーバックWURモード要求または応答を含むACKフレーム1400の例示的なフォーマットを示す。ACKフレーム1400は、フレーム制御フィールド1402を含む。フレーム制御フィールド1402は、ACKフレーム1400が制御フレームであることを示すタイプフィールドを含み、さらに、STAまたはAP110のどちらによって送信されるかに応じてWURモード要求または応答がACKフレーム1400にピギーバックされていることを示す、サブタイプフィールドを含む。ACKフレーム1400がSTAから送信される場合、ACKフレーム1400にはWURモード要求がピギーバックされる。そうでなければ、ACKフレームにはWURモード応答がピギーバックされる。
<ピギーバックWURモード要求または応答を含むBlockAckの例示的なフォーマット>
図15は、本開示による、ピギーバックWURモード要求または応答を含むBlockAckフレーム1500の例示的なフォーマットを示す。BlockAckフレーム1500は、BA制御フィールド1502を含む。BA制御フィールド1502は、WURモード要求/応答フィールド1504を含む。STAまたはAP110のどちらによって送信されるかに応じてBlockAckフレーム1500にWURモード要求または応答がピギーバックされていることを示すために、WURモード要求/応答フィールド1504が1に設定され、また、BlockAckフレーム1500にWURモード要求または応答がピギーバックされていないことを示すために、WURモード要求/応答フィールドが0に設定される。1に設定されたWURモード要求/応答フィールド1504を含むBlockAckフレーム1500がSTAから送信される場合、BlockAckフレーム1500にはWURモード要求がピギーバックされる。そうでなければ、BlockAckフレーム1500にはWURモード応答がピギーバックされる。
<ピギーバックWURモード要求を含むデータフレームの例示的なフォーマット>
図16は、本開示による、ピギーバックWURモード要求を含むデータフレーム1600の例示的なフォーマットを示す。データフレーム1600は、フレーム制御フィールド1602を含む。フレーム制御フィールド1602は、データフレーム1600がデータフレームであることを示すタイプフィールドと、データフレーム1600が、WURモード要求をピギーバックしたQoSデータフレームであることを示すサブタイプフィールドとを含む。
<ウェイクアップフレームの例示的なフォーマット>
図17は、本開示によるウェイクアップフレーム1700の例示的なフォーマットを示す。ウェイクアップフレーム1700は、タイプフィールド1702、BSS色フィールド1704、AIDフィールド1706、モード変更命令フィールド1708およびWURモード応答存在フィールド1710を含む。タイプフィールド1702は、ウェイクアップフレーム1700のタイプ(たとえば、ユニキャストウェイクアップフレーム、WURビーコンフレームまたはマルチキャストウェイクアップフレーム)を示す。BSS色フィールド1704は、ネットワーク100の識別子を示す。AIDフィールド1706は、対象STAの識別子を示す。ウェイクアップフレーム1700がユニキャストウェイクアップフレームではない場合、AIDフィールド1706は存在しない。モード変更命令フィールド1708は、対象STAがウェイクアップフレーム1700を受信した後にWURモードからアクティブまたはPSモードで動作することへ移行するかどうかを示す。WURモード応答存在フィールド1710は、AP110がWURモード要求を対象STAから受信した後にWURモード応答を送信するかどうかを示す。
<WURアクションフレームの例示的なフォーマット>
図18は、本開示によるWURアクションフレーム1800の例示的なフォーマットを示す。WURアクションフレーム1800は、MACヘッダ部1810およびフレームボディ部1820を含む。フレームボディ部1820は、WURアクションフィールド1822および結果コードフィールド1824を含む。WURアクションフィールド1824は、WURアクションフレーム1800のタイプ(たとえば、WURモード要求フレーム202またはWURモード応答フレーム204)を示す。WURアクションフレーム1800がWURモード応答フレーム204である場合、結果コードフィールド1824は、WURモードへ入るためのSTAの要求が受け入れられたか、それとも拒絶されたかを示し、WURモード要素1826を含むことができる。WURモード要素1826は、ウェイクアップ動作パラメータ(たとえば、WURビーコン間隔、対象STAのWUR受信機の合意デューティサイクル、ユニキャストウェイクアップパケットに使用される対象STAの識別子、ならびにウェイクアップフレームが送信される周波数帯域およびチャネル)を含む。
<WUR装置の構成>
図19Aは、ウェイクアップ信号を受信することができる例示的なWUR1900の簡略ブロック図である。WUR1900は、図1に示されたSTA130のWUR134でもSTA140のWUR144でもよい。WUR1900は、受信機1910および受信信号処理回路1920を備える。受信機1910はウェイクアップ信号の受信を担い、受信信号処理回路1920は受信ウェイクアップ信号の処理を担う。
図19Bは、例示的なWUR1900の詳細なブロック図である。WUR1900はさらに、一般的なMACプロトコル動作を制御するために使用される制御回路1930を備える。WUR1900の受信機1910はPHY処理回路1912を備え、PHY処理回路1912は、アンテナを介して受信されたPPDUをMACフレーム(たとえば、ウェイクアップフレームまたはWURビーコンフレーム)に変換することを担う。WUR1900の受信信号処理回路1920はメッセージ処理回路1922を備え、メッセージ処理回路1922は、本開示の様々な実施形態による制御回路1930の制御のもとで受信MACフレームを処理すること(たとえば、MACヘッダをパースすることなど)、ならびに対応するMAC情報を制御回路1930へ送ることを担う。
WUR1900は、図を分かりやするするために図19Aおよび図19Bには示されていない他の多くの構成要素を備えることができる。本開示にもっとも関係する構成要素だけが図示されている。
<PCR装置の構成>
図20Aは、標準IEEE802.11信号を送受信することができる例示的なPCR2000の簡略ブロック図である。PCR2000は、図1に示されたAP110のPCR112でも、STA130のPCR132でも、STA140のPCR142でもよい。特に、AP110のPCR112はまた、ウェイクアップ信号を送信することもできる。PCR2000は、送信信号生成回路2010、トランシーバ2020および受信信号処理回路2030を備える。送信信号生成回路2010は、該当する場合、標準IEEE802.11信号およびウェイクアップ信号の生成を担う。トランシーバ2020は、該当する場合、生成された標準IEEE802.11信号およびウェイクアップ信号の送信、ならびに標準IEEE802.11信号の受信を担う。また受信信号処理回路2030は、受信された標準IEEE802.11信号の処理を担う。
図20Bは例示的なPCR2000の詳細なブロック図である。PCR2000はさらに、一般的なMACプロトコル動作を制御するために使用される制御回路2040を備える。送信信号生成回路2010はメッセージ生成回路2012を備え、この回路は、本開示の様々な実施形態による制御回路2040の制御のもとで、MACフレーム(たとえば、データフレーム、受信通知フレーム、WURアクションフレーム、ウェイクアップフレームおよびWURビーコンフレーム)を生成することを担う。トランシーバ2020はPHY処理回路2022を備え、PHY処理回路2022は、生成されたMACフレームをPPDUに形成すること、およびこのPPDUをアンテナから送信すること、ならびにアンテナを介して受信されたPPDUをMACフレームに変換することを担う。受信信号処理回路2030はメッセージ処理回路2032を備え、メッセージ処理回路2032は、処理回路2040の制御のもとで、受信されたMACフレームを処理すること(たとえば、MACヘッダをパースすることなど)、および対応するMAC情報を制御回路2040へ送ることを担う。
PCR2000は、図を分かりやするするために図20Aおよび図20Bには示されていない他の多くの構成要素を備えることができる。本開示にもっとも関係する構成要素だけが図示されている。
本開示は、ソフトウェア、ハードウェア、またはハードウェアと協働するソフトウェアによって実現することができる。上述の各実施形態の説明に用いられた各機能ブロックは、集積回路などのLSIによって一部または全部実現することができ、各実施形態で説明された各処理は、同じLSIまたはLSIの組み合わせによって一部または全部を制御することができる。LSIは複数のチップとして別々に形成されてよく、あるいは1つのチップが、機能ブロックの一部または全部を含むように形成されてもよい。LSIは、それに結合されたデータ入出力部を含むことができる。ここでのLSIは、集積の度合いの違いに応じてIC、システムLSI、スーパーLSI、またはウルトラLSIと呼ぶことができる。しかし、集積回路を実装する技法はLSIに限定されず、専用回路、汎用プロセッサ、または特殊用途プロセッサを使用することによって実現することができる。加えて、LSIの製造後にプログラムすることができるFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)、またはLSIの内部に配置された回路セルの接続および設定を再構成できるリコンフィギュラブルプロセッサを使用することもできる。本開示は、半導体技術または他の派生技術の進歩の結果としての、デジタル処理またはアナログ処理として実現することができる。
LSIに取って代わる回路集積技術が、半導体技術またはこの技術から派生した他の技術の進歩の結果として現れるならば、複数の機能ブロックは将来の集積回路技術を使用して一体化することもできる。別の可能性としては、生命工学および/または同様のものを適用することがある。