JP7017721B2 - El発光回路及びその制御方法 - Google Patents
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Description
したがって、EL発光体を効率良く発光させるためには電圧変化区間にどのくらい猶予時間を与えればよいかによる。
従来のEL発光回路は、アナログ駆動式になっていて、トランジスタに流れる電流の上昇区間と下降区間に、ジュール(Joule)熱が発生して、エネルギー効率が落ちる短所がある。
また、従来のELインバータには電圧が落ちた時の対策が施されていないため、電池電圧が下がれば消費電流は減少し輝度が急激に下がるという問題があった。
上記従来のEL発光回路構成の接続関係を説明すると、直流電源(5)のPlus(+)側はトランジスタ(9)のコレクタCに接続されて、また、バイアス抵抗(10)とバイアス抵抗(11)を通じてトランジスタ(9)のベースBに接続されて、トランジスタ(9)のエミッタEは昇圧トランス(6)の1次コイル(64)とベースコイル(65)がお互いに会うように接続されて、直流電源(5)のMinus(-)は昇圧トランス(6)の1次コイル(64)とEL発光体(7)と接地(8)が同等に接続されている。
また、コンデンサー(12)の一端は抵抗(10)と抵抗(11)がそれぞれQCに接続され、他の一端は昇圧トランス(6)のベースコイル(65)と2次コイル(66)等々に接続され、昇圧トランス(6)の2次コイル(66)の他の一端はEL発光体(7)の他の一端と接続されている。
図3において、トランジスタ(9)のベースBとエミッタE間にはバイアス抵抗(10、11)によってベースバイアス電流が流れて、トランジスタ(9)のコレクタCでエミッタEに流れる。エミッタ電流が、昇圧トランス(6)の1次コイル(64)を経て、接地に抜け出ている。
昇圧トランス:trans(6)の1次コイル(64)に電流が通ると、ベースコイル:base coil(65)にも電圧が誘起されて、ベースコイル(65)の一端とコンデンサ(12)の一端が接続された端子の電圧が上昇して、コンデンサ(12)の電位差を相殺させ、さらに進行すると、トランジスタ:transistor(9)のエミッタEとベースB間の電位差も消えて、トランジスタ(9)のベースBにはむしろ逆バイアス:biasがかかって、結局、トランジスタ(9)はターンオフ(Turn Off)する。
トランジスタ(9)がターンオフ(Turn Off)すると、昇圧トランス(6)の1次コイル(64)には、逆起電力が発生して、トランジスタ(9)のエミッタEはマイナス(-)方向に戻って、-頂点を経て、またプラス(+)方向に復帰する。この過程で、コンデンサ(12)はトランジスタ(9)のエミッタE電圧がマイナス(-)頂上まで下降する間、最大値の充電をしながら、トランジスタ(9)のベースEに逆バイアスを維持して、トランジスタ(9)がターンオフ(Turn Off)状態にとどまっているようにする。反対に昇圧トランス(6)の1次コイル(64)の逆起電力が-頂点以降、徐々に消滅してプラス(+)方向に回復時、コンデンサ(12)は放電を開始して、一定の時点が経過すると、トランジスタ(9)のベースBバイアスを逆で正に転換させる。トランジスタ(9)のベースBが再び正バイアスになると、トランジスタ(9)のコレクタCでエミッタEに再び電流が流れることになって、このような一連の作用を繰り返して、昇圧トランス(6)の2次コイル(66)には約100Vrmsレベルの交流電圧が発生して、EL発光体(7)を点灯させる。
ジュール熱(J)=Vce×Ic×t
Vce:トランジスタのコレクタとエミッタ間の電圧。
Ic:トランジスタのコレクタでエミッタに流れる電流。
t:トランジスタ動作時間。
ここで、Icはトランジスタに流れた電流と定義したが、厳密に区分すると、トランジスタ電流の勾配期間(上昇と下降)に限定する。
また、従来のEL発光回路は電源電圧が低下すると、消費電流も比例的に減少して、それによって昇圧トランスの2次コイル電圧も下がっており、EL発光体の輝度が低下する問題があるが、輝度低下に対する準備策が具備されていない。
しかしながら、該特許は、負荷の異常、遮断や短絡を判断/検出する回路を持つ点灯制御装置であるため、それぞれの回路を稼働させれば消費電流は相当に必要なはずである。該特許の効果として、消費電力が小さい、即ち、効率が良いと記載されているが、アナログ方式に関する効率について記した通り、トランジスタでジュール熱(J)が発生し、エネルギー損失を防ぐことが、物理的にできないという問題点が依然として存在する。
そして、該特許の着眼点は、安定輝度を得るために定電流にすることにより輝度を維持するというものであるのに対して、本発明では電源電圧が低下しても消費電力を一定にすることに着眼し、そのために電流値(駆動信号)をコントロールして一定の照度を得られるようにした発明であるので、輝度を維持する為の手段(構成)が相違している。
特に従来のアナログ方式のエネルギー損失を改善し、さらに消費電流を下げるためにどのタイミングで駆動信号を出力すれば効率が上がるかを追求した回路である。
特に乾電池を使用したインバータにおいて電圧が降下すれば照度も低下する従来の常識から電圧が降下しても一定の照度が得られるという全く新しいシステムであり、多くのインバータに波及する可能性を持っている。
従来のEL発光回路は、アナログ駆動式になっていて、トランジスタに流れる電流の上昇区間と下降区間に、ジュール(Joule)熱が発生して、エネルギー効率が落ちる短所がある。
また、従来のEL発光回路は、電源用電池の電圧が落ちたときには、EL発光体の輝度低下を補完する対策が具備されておらず、乾電池で動作させる場合、電源用電池の電圧が落ちると、消費電流も同じように減少して輝度が低下する問題があった。
(1)電流を流すと、低電圧を高い電圧に上げてくれる昇圧トランスと、該昇圧トランスを駆動させるための相補型トランジスタと、該相補型トランジスタを動作させるのに必要な駆動信号を出力する制御部と、交流電圧の入力を受けて点灯するEL発光体と、回路動作に必要な直流電源、及び消費電流を測定する為の目的で、トランジスタに流れる電流を電圧に変換して制御部に戻すシャント抵抗とを具備してなるEL発光回路であって、
前記制御部は、前記昇圧トランスの出力電圧でEL発光体を充電する際、その出力電圧の勾配を追跡して、電圧勾配の極性が反対に変わろうとする瞬間に最適な視点と判断してトランジスタの駆動信号T_ON_AあるいはT_ON_Bを出力し、更に、
前記制御部は、前記シャント抵抗により測定された相補型トランジスタのエミッタ電流を感知して、これを電源電圧に乘算した消費電力値を算出し、前記駆動信号T_ON_AあるいはT_ON_Bの幅を加減することにより 出力電圧を変化させて、EL発光体の輝度を必要な水準で維持できるようにしたことを特徴とするEL発光回路。
(2)昇圧トランスを駆動させるための相補型トランジスタを作動させる上で、制御部が前記相補型トランジスタに出力する駆動信号のタイミングは、昇圧トランスの出力電圧勾配を追跡して、電圧勾配の極性が反対に変わろうとする瞬間に行われるようにしたことを特徴とする、(1)記載のEL発光回路の制御方法。
また、制御部はシャント抵抗を通じて測定した電圧値を、リアルタイムでA/D変換して、消費電流値に換算して、これを電源電圧に乗算して、P=EI(但し、Pは消費電力値、Eは電圧値、Iは消費電流値を表す。)がいつも同じ値となるよう、駆動信号の幅を調整して、EL発光体の輝度を必要な水準で維持する効果がある。
以下、本発明を一実施態様に基づいて詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
本発明における、実施態様に従ったEL発光回路は、昇圧トランス(6)の2次コイル(63)の出力電圧E01とEL発光体を充電する際、制御部(1)が2次コイル(63)の出力電圧E01の勾配を追跡して、最適の視点にトランジスタ(2、3)の駆動信号を出力して、最高のエネルギー効率を出すことができるものである。
本発明のもう一つの特徴点は、トランジスタのエミッタ電流が事実上EL発光回路の主な消費電流なので、制御部でエミッタ電流を感知して、これを電源電圧に 乘算した値を通じて、EL発光体の輝度を必要な水準で維持する機能を持つことができるものである。
前述したようにトランジスタがターンオフ(Turn Off)になると、昇圧トランスの2次コイルの出力電圧E01が上昇または下降をして、一定時点になれば、上昇または下降速度が鈍化しつつ、曲線が緩やかに変わる。その理由は昇圧トランスの2次コイルの出力電圧E01がその負荷に該当するEL発光体で行う充電作用が終わっていくからである。EL発光体は等価的にコンデンサに該当する。
例えば、“頂点”以前にその次の駆動信号が出力されてトランジスタがターンオン(Turn On)になったら、その頃から、頂点まで行く昇圧トランスの出力エネルギーが、トランジスタがターンオン(Turn On)した瞬間、熱で消えることになる。つまり、エネルギー効率が落ちることになる。
制御部(1)はシャント抵抗(4)を通じて測定した電圧値を、リアルタイムでA/D変換して、消費電流値に換算して、これを電源電圧に乘算して、消費電力:P=EIがいつも同じ値となるよう、駆動信号T_ON_A、駆動信号T_ON_Bの幅を調整して、EL発光体の輝度を必要な水準で維持する。
2、3、9:トランジスタ
4:シャント(Shunt)抵抗
5:直流電源
6:昇圧トランス
61、62、64:昇圧トランスの1次コイル
65:ベースコイル
63、66 :昇圧トランスの2次コイル
7:EL発光体
8:接地(波形測定の基準点)
10、11:バイアス(Bias)抵抗
12:コンデンサ
Claims (2)
- 電流を流すと、低電圧を高い電圧に上げてくれる昇圧トランスと、該昇圧トランスを駆動させるための相補型トランジスタと、該相補型トランジスタを動作させるのに必要な駆動信号を出力する制御部と、交流電圧の入力を受けて点灯するEL発光体と、回路動作に必要な直流電源、及びトランジスタに流れる電流を電圧に変換して制御部に戻すシャント抵抗を具備してなるEL発光回路であって、
前記制御部は、前記昇圧トランスの出力電圧でEL発光体を充電する際、その出力電圧の勾配を追跡して、電圧勾配の極性が反対に変わろうとする瞬間に最適な視点と判断してトランジスタの駆動信号T_ON_AあるいはT_ON_Bを出力し、更に、
前記制御部は、前記シャント抵抗により測定された相補型トランジスタのエミッタ電流を感知して、これを電源電圧に乘算した消費電力値を算出し、前記駆動信号T_ON_AあるいはT_ON_Bの幅を加減することにより出力電圧を変化させて、EL発光体の輝度を必要な水準で維持できるようにしたことを特徴とするEL発光回路。 - 昇圧トランスを駆動させるための相補型トランジスタを作動させる上で、制御部が前記相補型トランジスタに出力する駆動信号のタイミングは、昇圧トランスの出力電圧勾配を追跡して、電圧勾配の極性が反対に変わろうとする瞬間に行われるようにしたことを特徴とする、請求項1記載のEL発光回路の制御方法。
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