JP7012353B2 - 標準装置および計測機器 - Google Patents

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Description

特許法第30条第2項適用 平成29年7月20日、一般社団法人電気学会発行の電気学会研究会資料、ECT-17-056、第17,18頁にて発表 平成29年7月20日、一般社団法人電気学会、電子回路研究会にて発表
本発明は、校正に使用される標準装置および該標準装置を挿着する計測機器に関する。
計測機器は、経年変化等で誤差が生じることから、計測機器が保証する確度の範囲内に収まっているかを定期的に確認する校正と呼ばれる作業が必要である。校正の手法には、社外の校正機関に校正を依頼する「社外校正」と、社内に標準器を所有し、その標準器を使用して社内で校正を行う「社内校正」とがある。
社外校正として、例えば、計測機器に着脱可能な基準源モジュールを校正機関へ送り、その間、校正の有効期間を満了していない基準源モジュールを使用する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この技術では、計測機器を送る必要がないため、計測機器の代替器を準備する必要はないが、基準源モジュール1つずつに校正費用がかかることに加えて、基準源モジュールを輸送するための輸送費がかかり、時間もかかり、ユーザの負担が大きい。
これに対し、社内校正は、社内で校正を行うため、輸送費はかからず、校正も計測機器を使用しない期間に行えばよいため、代替器を準備する必要がなく、コストを格段に抑えることができる。
しかしながら、社内校正は、作業マニュアルを作成し、作成した作業マニュアルに従って校正作業を行う必要があり、その作業にあたる担当者を教育しなければならない。また、計測機器と標準器(校正器)との接続等は、手作業で行う必要があるため、その作業にミスが発生する可能性がある。そのミスに気付かずに、何らかの問題がある計測機器を使用し、製品を生産すると、製品出荷後に市場で問題が発生する危険があり、その場合、全てユーザの自己負担となる。これでは、ユーザの負担が決して小さくなるとは言えない。
そこで、計測機器の校正を行う校正装置を自動でセットし、自動で校正を行う技術が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2016-138776号公報 特開2016-180755号公報
しかしながら、特許文献2に記載の技術では、校正装置を自動でセットするために特殊な形状の筐体が必要で、校正装置を小型かつ安価で提供することはできない。また、複数の計測機器を校正するために複数の校正装置が必要とされ、校正にコストがかかる。
そこで、校正にかかるコストを削減でき、小型かつ安価で提供することができる装置の提供が望まれていた。
本発明は、上記課題に鑑み、計測機器の校正に使用される標準装置であって、
校正の基準となる一定量の計測対象を生成する生成手段と、
標準装置として使用する前に、生成手段により生成され計測された計測対象の量を基準量として記憶する記憶手段と、
標準装置を計測機器に設けられた挿入口に挿入することにより該計測機器に接続し、該計測機器に対して計測対象の出力と基準量の読み出しを可能にする接続手段と
を含む、標準装置が提供される。
本発明によれば、校正にかかるコストを削減でき、小型かつ安価で提供することができる。
校正システムの構成例を示した図。 DMMの構成例を示した図。 カードデバイスの第1の構成例を示した図。 カードデバイスの第2の構成例を示した図。 生成手段の構成例を示した図。 カードデバイスの第3の構成例を示した図。 カードデバイスの接続方法を説明する図。 カードデバイスの入手方法および回収方法について説明する図。
図1は、計測機器と標準装置とを含む校正システムの構成例を示した図である。計測機器は、電圧、電流、抵抗、周波数、質量、時間、温度、光度等の計測対象を計測するための機器で、例えば製品に求められる仕様に適合するかどうかを検査するために使用される。仕様に適合するかどうかは、計測機器で計測した値が許容値の範囲内に入っているかどうかにより判断される。
計測機器としては、電圧計、電流計、抵抗計等の個々の計測対象を計測する機器のほか、電圧、電流、抵抗等の基本的な計測機能を1台にまとめたデジタルマルチメータ(DMM)等が用いられる。計測機器は、計測された値を表示するものに限らず、計測された値を記録するデータロガー等の機器であってもよい。以下、説明を容易にするために、計測機器をDMM10とし、特に断りがない限り、計測対象を電圧として説明する。
DMM10は、電圧等を計測する機能を有し、計測した電圧等を計測結果として表示する表示部11を有する。表示部11は、計測結果のほか、校正結果を表示することができる。校正結果は、例えば確度の範囲内であるか否かである。確度は、真の値に近いことを示す指標で、確度の範囲とは、一定の条件下で計測機器において生じ得る最大の誤差(系統誤差)の範囲である。
ところで、計測機器は、出荷後1年間は確度が保証されているが、それ以降は経年劣化等で誤差が生じ、不正確な値を表示する可能性がある。このため、計測機器が保証する確度の範囲内に収まっているかどうかを確認する作業(校正)を定期的に行う必要がある。また、品質保証規格ISO9001に従っている企業では、その規格の要求事項であるため、校正は必須の作業となっている。
校正には、上述したようにメーカ校正と自社校正とがあるが、メーカ校正は、トレーサビリティの体系に従った校正を保証するが、校正費用や輸送費がかかり、メーカに出している間は計測機器を使用することはできないため、代替器が必要となる。また、校正3点セットである校正証明書類が有償であり、コストがかかる。ここで、校正3点セットとは、検査成績表、校正証明書、トレーサビリティ体系図からなる3つの校正書類をいう。また、トレーサビリティとは、計測機器が校正の連鎖によって国際標準または国家標準に辿り着けることが確認されていることをいう。したがって、メーカ校正は、ユーザの作業負担はないが、コストの負担が大きい。
一方、自社校正は、自社で校正を行うため、校正費用や輸送費はかからず、代替器も必要ではなく、校正証明書類も不要であるため、コストを大幅に削減することができる。しかしながら、上述したように校正におけるミスの発生、校正担当者の教育、マニュアルの整備、校正設備の構築が必要となり、ユーザの負担が増加する。
そこで、自社校正においてユーザの負担を軽減するべく、新たな校正方法を提供する。この校正方法を実現するために、DMM10は、標準装置を挿入するための挿入口(スロット)12を備える。スロット12は、外部から見える開口を有し、DMM10の筐体を外さなくても挿入することが可能な構成であってもよいし、DMM10の内部に開口を有し、筐体を外してその開口に挿入する構成であってもよい。
標準装置は、小型かつ安価で提供するために、例えばSIM(Subscriber Identity Module)カードのようなICチップを搭載した小型のカード型のデバイス(カードデバイス)20とされる。なお、カードデバイス20は一例であり、標準装置はカード型に限定されるものではない。
カードデバイス20は、校正の基準となる一定量の電圧を生成し、DMM10に出力する。また、カードデバイス20は、事前(例えば出荷時)に電圧を出力し、計測した電圧を、基準電圧の電圧情報として記憶する。なお、出荷時は一例であるため、カードデバイス20を製造し、品質検査を受けた後等であってもよい。
カードデバイス20は、DMM10に挿入され、DMM10と接続されると、DMM10から電源の供給を受けて、上記電圧を生成しDMM10に出力する。DMM10は、出力された電圧を計測するとともに、カードデバイス20に記憶された電圧情報を読み出す。DMM10は、計測した電圧と読み出した電圧情報とを比較し、校正を行う。そして、DMM10は、校正結果を表示手段としての表示部11に表示する。このようにして、DMM10は、カードデバイス20から読み出し取得した電圧情報により自動校正を行う。
この自動校正により、自社校正におけるミスの発生を抑制でき、校正担当者の教育、マニュアルの整備、校正設備の構築を不要にし、ユーザの負担を軽減することができる。また、非校正対象であった安価な計測機器も校正対象に含めることができる。
カードデバイス20は、DMM10の校正結果を記憶することができる。校正結果は、確度の範囲内であるか否かを示す情報のほか、計測電圧と電圧情報とを含むことができる。確定の範囲内であるか否かを示す情報としては、範囲内であることを示す「OK」、範囲外であることを示す「NG」という情報を一例として挙げることができる。このように記憶しておくことで、校正証書等を電子的に発行することを容易に実現できる。
図2を参照して、DMM10の詳細な構成について説明する。DMM10は、表示部11と、カードデバイス20を挿入し、装着するためのスロット12とを備え、そのほか、入力端子13と、切替手段としてのスイッチ14と、入力変換部15と、アンプ16と、アナログ-デジタル変換器(ADC)17と、校正部18とを備える。
スイッチ14は、入力端子13と、スロット12に挿入されたカードデバイス20とのいずれかと接続するために、接続を切り替える。スイッチ14は、手動で切り替えてもよいし、自動で切り替えてもよい。自動で切り替える場合は、スロット12にカードデバイス20が挿入され、装着されたことを受けて切り替えることができる。
入力変換部15は、入力された計測対象を直流電圧に変換する。計測対象が交流電圧、電流、抵抗等であっても、直流電圧に変換する。これは、ADC17が直流電圧を入力するタイプのものが多いためである。ADC17がどの計測対象でも入力可能であれば、入力変換部15は不要である。
アンプ16は、ADC17の入力レンジに入るように直流電圧を増幅する。入力レンジが広く、増幅が不要であれば、アンプ16は設けなくてもよい。また、入力が大きすぎて入力レンジに入らない場合は、電圧分割器を設け、入力された直流電圧を分割することができる。ADC17は、アンプ16により増幅されたアナログの直流電圧をデジタル値に変換する。ADC17は、変換したデジタル値を表示部11に出力して表示させる。
校正部18は、カードデバイス20がスロット12に装着され、カードデバイス20が有する複数の端子の各々とスロット12内の複数の端子の各々とが当接して電気的に接続されると、カードデバイス20に対して電源電圧を供給し、カードデバイス20に電圧を出力させる。出力された電圧は、電圧を受け付ける入力部として機能するスイッチ14、入力変換部15、アンプ16、ADC17を通して変換され、計測結果として出力される。また、校正部18は、カードデバイス20に記憶された電圧情報を読み出し、取得する。
校正部18は、出力された計測結果と取得した電圧情報とを比較し、校正を行う。そして、校正部18は、校正結果を表示部11に表示させる。校正では、確度の範囲内であるか否かを確認する。
従来のDMMは、表示部11、入力端子13、入力変換部15、アンプ16、ADC17を備えるものであるが、このDMM10では、カードデバイス20を使用した校正を実現するために、スロット12と、スイッチ14と、校正部18とをさらに備える構成となっている。
次に、カードデバイス20の詳細な構成について説明する。
(第1の実施例)
図3は、カードデバイス20の第1の構成例を示した図である。カードデバイス20は、校正の基準となる電圧を生成するために生成手段を備える。生成手段は、基準となる電圧を生成する基準電圧源21を含む。基準電圧源21は、周囲の温度変化を受けにくく、一定の電圧を安定して出力する。基準電圧源21は、カードデバイス20がスロット12に挿入され、装着された場合、DMM10のスイッチ14へ電圧を出力する。
基準電圧源21としては、バンドギャップ・リファレンス、MOSトランジスタ、ツェナーダイオード等を用いた基準電圧回路を使用することができる。
また、カードデバイス20は、カードデバイス20を校正に使用する前、例えば出荷時に実測した電圧を基準電圧とし、その電圧情報を記憶するために記憶手段を備える。記憶手段としては、例えばマイクロコンピュータ(以下、マイコンと略す。)22を用いることができる。マイコン22は、プロセッサとメモリとを含み、メモリを記憶手段として用いることができる。電圧情報は、校正に使用する前に計測した電圧であれば、出荷時に限定されるものではない。
カードデバイス20は、DMM10と接続し、生成した電圧の出力および記憶された電圧情報の読み出しを可能にするために接続手段を備える。接続手段は、DMM10のスロット12に設けられた複数の端子の各々に当接し、電気的に接続する複数の端子と、電圧情報の読み出しを実現するインタフェースとして機能するマイコン22とによって実現される。
(第2の実施例)
図4は、カードデバイス20の第2の構成例を示した図である。カードデバイス20は、生成手段、記憶手段、接続手段を備えるが、安定して一定の電圧を出力するために、生成手段の部分(標準部分)を温度制御することが望ましい。この温度制御を実現するために、カードデバイス20は、基準電圧源21を収納し、熱の出入りを抑制する断熱層23と、断熱層23内の温度を検知する検知手段としての温度センサ24と、断熱層23内を加熱する加熱手段としてのヒータ25とをさらに備える。
マイコン22は、温度センサ24により検知された温度に基づき、ヒータ25をON/OFFさせ、断熱層23内の温度を制御する制御手段として機能する。なお、マイコン22は、上記の記憶手段や接続手段としても機能する。制御する温度は、DMM10で計測する際の温度に近い温度が望ましく、例えば外気より高い50℃とすることができる。
マイコン22のメモリには、出荷時に実測した電圧情報および校正結果のほか、検知された温度の履歴情報と、カードデバイス20を識別するための識別情報(例えば個体識別番号)とを記憶させることができる。校正結果は、出力した電圧の情報を含むため、基準電圧源21の不具合を検知することを可能にし、温度の履歴情報は、断熱層23、温度センサ24、ヒータ25の不具合を検知することを可能にする。個体識別番号は、記憶された電圧情報等を公開する場合に、その情報がどのカードデバイス20のものであるかを特定することを可能にする。
図5を参照して、生成手段の具体的な構成について説明する。生成手段は、基準電圧源21と、レギュレータ26とを含む構成とされる。レギュレータ26は、DMM10から入力される電源電圧を調整するための調整器である。基準電圧源21は、一定の温度における一定に調整された電圧を出力するため、断熱層23内に設置され、レギュレータ26からの電圧がヒータ25で加熱された後に入力される。
電源電圧は、レギュレータ26により一定の範囲内の電圧になるように調整される。なお、レギュレータ26による調整では、温度係数による変動が、例えば±0.008Vに調整され、電流変化による変動が、例えば102.273~104.477μVに調整される。レギュレータ26である程度調整した後、断熱層23、ヒータ25を使用し、温度係数による変動を低減させ、基準電圧源21を使用して、電流変化による変動を低減させる。これらの使用により、温度係数による変動は±0.00009Vにまで低減させることができ、電流変化による変動も±0.000002Vにまで低減させることができる。このように、小数点第5位以下(5桁目)で誤差が生じ得ることから、4桁程度の計測機器の校正であれば、図5に示した構成で充分に可能となる。
(第3の実施例)
図6は、カードデバイス20の第3の構成例を示した図である。カードデバイス20は、先に説明した第2の構成例と同様、基準電圧源21、マイコン22、断熱層23、温度センサ24、ヒータ25を含むが、さらにDC電圧測定器27、AC/DC変換器28、基準抵抗器29、発振器30を含んで構成される。基準電圧源21、マイコン22、断熱層23、温度センサ24、ヒータ25については既に説明したので、ここではその説明を省略する。
DC電圧測定器27は、電圧測定手段として機能し、直流電圧を測定する。マイコン22は、校正機能を搭載し、基準電圧源21が出力した直流電圧をDC電圧測定器27により測定し、メモリに記憶された電圧情報と比較し、DC電圧測定器27の校正を行う。DC電圧測定器27は、基準電圧源21より複雑で不安定要因が多い回路であるが、この校正を頻繁に行うことで、基準電圧源21と同等の安定度を担保することができる。メモリは、校正結果を記憶する。また、マイコン22は、自己診断機能を搭載し、校正結果の履歴に含まれる出力された電圧の履歴から、一定の電圧を生成し出力しているか、すなわちカードデバイス20自身にばらつきやドリフトが生じているかを自己診断し、校正の不具合を監視することができる。
ここで、ドリフトとは、温度を一定に制御する等しても、基準電圧が次第にずれていく現象である。なお、この診断機能は、DMM10に搭載されていてもよく、DMM10に搭載される場合、カードデバイス20は、診断結果をDMM10から取得し、メモリに記憶することができる。
発振器30は、交流電圧発生手段として機能し、基準電圧源21から出力された直流電圧から交流電圧を発生させる。AC/DC変換器28は、電圧変換手段として機能し、発振器30から出力された交流電圧を直流電圧に変換する。マイコン22は、変換された直流電圧とメモリに記憶された電圧情報とを比較し、発振器30の出力の校正を行う。
基準抵抗器29は、生成手段に含まれ、校正の基準となる抵抗値を有する。抵抗値は、交流電圧を印加したときの電流の流れにくさを示すインピーダンスである。メモリには、電圧情報のほか、出荷時に実測したインピーダンスの情報(抵抗情報)も記憶することができる。発振器30は、交流電圧を基準抵抗器29に印加し、カードデバイス20は、電圧および電流を出力し、DMM10がそれらを受け付け、インピーダンスを計測し、インピーダンスの計測結果とメモリに記憶されたインピーダンスの情報とを比較し、インピーダンス測定の校正を行うことができる。
カードデバイス20は、これら以外の回路等を含むことができる。その他の回路の一例としては、GPS(Global Positioning System)受信回路を用いることができる。GPS受信回路は、GPS衛星から発信される一定の周波数をもつ電波を受信する。マイコン22は、GPS受信回路により受信された電波と、発振器30から出力された交流電圧とを用い、当該交流電圧の周波数を校正することができる。
図6に示した例では、DC電圧測定器27、AC/DC変換器28、基準抵抗器29、発振器30をすべて含んでいるが、DC電圧測定器27のみ、もしくはAC/DC変換器28、発振器30のみ、またはAC/DC変換器28、基準抵抗器29、発振器30を含むものであってもよい。
(接続方法)
カードデバイス20の接続方法について説明する。図7は、DMM10へのカードデバイス20の接続例を示す。
ユーザは、DMM10の校正を行う場合、DMM10のスロット12にカードデバイス20を挿入し、スロット12に装着する。DMM10は、カードデバイス20をスイッチ14と校正部18とに接続し、スイッチ14をカードデバイス側に切り替える。そして、DMM10は、カードデバイス20に電源電圧を供給する。
カードデバイス20は、DMM10から電源電圧の供給を受け、基準電圧源21でその電源電圧を使用してDMM10に出力するための電圧を生成する。
DMM10は、カードデバイス20から出力された電圧を、スイッチ14を介してアンプ16に送る。DMM10は、アンプ16、ADC17を通して電圧を計測し、計測結果をデジタル値として得る。
DMM10は、校正部18によりカードデバイス20のメモリに記憶された出荷時に実測した電圧情報(デジタル値)を読み出し、計測結果と比較し、校正を行う。DMM10は、表示部11に校正結果を表示し、校正結果をメモリに記憶させる。
校正は、確度の範囲内か否かを確認することにより行われ、確度の範囲内であれば、DMM10は、引き続き使用できる。一方、確度の範囲外である場合、修理や調整が必要となり、計測器メーカに依頼する必要がある。
表示部11は、校正結果として確度の範囲内または範囲外を示す情報を表示し、ユーザに校正結果を知らせることができるが、範囲外となり、確度不良、機能不良、故障のいずれか問題が発生した場合にのみ、ユーザに知らせることも可能である。
DMM10を校正する場合、何Vの電圧を計測するか等の校正ポイントがある。校正ポイントは、複数存在するが、アンプ16を使用することで、1つの電圧を複数の校正ポイントの電圧に増幅して変換することができる。このため、カードデバイス20に搭載されている1つの基準電圧源21で複数の電圧を計測することが可能となる。
DMM10以外に校正を行いたい他の計測機器がある場合、カードデバイス20をDMM10のスロット12から取り出し、当該他の計測機器のスロットに挿入し、DMM10と同様の処理を実行させる。カードデバイス20を使用した校正を可能にするため、当該他の計測機器も、DMM10と同様、スロット12、スイッチ14、校正部18を備える。なお、校正部18については、カードデバイス20が校正機能を搭載している場合、不要である。
(入手方法および回収方法)
図8は、カードデバイス20の流通について説明する図である。カードデバイス20は、カードメーカ40により製造され、出荷時に出力電圧が実測され、実測された電圧が基準電圧として記憶される。カードデバイス20は、1枚ずつ異なる個体識別番号が付与され、個体識別番号も記憶される。また、カードデバイス20は、パッケージ等に有効期限が記載される。
カードデバイス20は、カードメーカ40から出荷され、販売店等を通じてユーザに提供される。ユーザ41は、カードデバイス20を購入等して、カードデバイス20を入手する。
ユーザ41は、入手したカードデバイス20を使用して、自社の計測機器を自動校正する。ユーザ41は、パッケージ等に記載された有効期限が来るまで、カードデバイス20を繰り返し使用することができる。ユーザ41は、有効期限が来る前に校正結果がNGとなった場合や有効期限が来た場合に、新しくカードデバイス20を入手し、それまで使用していたカードデバイス20を廃棄する。
カードメーカ40は、ユーザ41がカードデバイス20を廃棄するカードを回収するための回収ボックス42を設置する。ユーザ41は、その回収ボックス42に使用済みのカードデバイス20を入れる。カードメーカ40は、回収ボックス42により回収されたカードデバイス20を再校正し、再度出荷する。カードメーカ40は、回収した際、診断結果を参照し、カードデバイス20の品質向上に役立てることができる。
カードデバイス20には、個体識別番号と、電圧情報とが記憶されており、これらの情報は、カードメーカ40が公開することができる。公開の方法は、ウェブページ上に公開する方法やパンフレットに記載して公開する方法等が挙げられる。
以上に説明した標準装置および計測機器を用い、標準装置を挿入して計測機器を自動校正することで、従来の校正にかかるコストを削減でき、人為的なミスの発生をなくし、非校正対象であった安価な計測機器も校正対象にすることができる。また、短期間ごとの校正も可能で、校正にかかる時間も短いことから、計測機器が使用不可の期間を大幅に短くすることができる。
これまで本発明の標準装置および計測機器について詳細に説明してきたが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態や、追加、変更、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。したがって、標準装置と計測機器とを含む校正システムや、校正システムで実行される自動校正方法等も提供可能である。
10…DMM
11…表示部
12…スロット
13…入力端子
14…スイッチ
15…入力変換部
16…アンプ
17…ADC
18…校正部
20…カードデバイス
21…基準電圧源
22…マイコン
23…断熱層
24…温度センサ
25…ヒータ
26…レギュレータ
27…DC電圧測定器
28…AD/DC変換器
29…基準抵抗器
30…発振器
40…カードメーカ
41…ユーザ
42…回収ボックス

Claims (9)

  1. 計測機器の校正に使用される標準装置であって、
    校正の基準となる一定量の計測対象を生成する生成手段と、
    事前に前記生成手段により生成され計測された計測対象の量を基準量として記憶するマイクロコンピュータと、
    前記標準装置を前記計測機器に設けられた挿入口に挿入することにより該計測機器に接続し、該計測機器からの電源の供給および該計測機器に対して計測対象の出力を行うための複数の端子と
    を含み、
    前記マイクロコンピュータは、前記標準装置が前記計測機器に接続され、該計測機器から校正を行うための前記基準量の読み出し要求を受けて、該計測機器へ該基準量を提供する、標準装置。
  2. 前記生成手段は、計測対象として電圧を生成する基準電圧源を含み、
    前記標準装置は、
    前記生成手段により生成された電圧を計測する電圧計測手段を含み
    前記マイクロコンピュータは、前記基準量としての基準電圧の電圧情報と、前記電圧計測手段により計測された電圧と用い、前記基準電圧源の校正を行う
    請求項に記載の標準装置。
  3. 前記生成手段は、計測対象として直流電圧を生成し、
    前記標準装置は、
    前記生成手段により生成された直流電圧から交流電圧を発生させる交流電圧発生手段と、
    前記交流電圧発生手段により発生された交流電圧を直流電圧に変換する電圧変換手段と
    を含み、
    前記マイクロコンピュータは、前記電圧変換手段により変換された直流電圧と、前記電圧情報とを用い、前記交流電圧発生手段の校正を行う、
    請求項に記載の標準装置。
  4. GPS衛星からの電波を受信する受信手段を含み、
    前記マイクロコンピュータは、前記受信手段により受信された電波と、前記交流電圧発生手段により発生された交流電圧とを用い、前記交流電圧の周波数の校正を行う、
    請求項に記載の標準装置。
  5. 前記生成手段は、校正の基準となる抵抗値を有する基準抵抗器を含み、
    前記マイクロコンピュータは、事前に前記交流電圧発生手段により発生された交流電圧を前記基準抵抗器に印加し、得られた抵抗値を基準抵抗値として記憶し、
    前記標準装置は、前記交流電圧発生手段により発生された交流電圧を、前記基準抵抗器を介して前記端子から出力し、
    前記マイクロコンピュータは、前記基準量としての前記基準抵抗値の読み出し要求を受けて、該基準抵抗値を提供する、請求項またはに記載の標準装置。
  6. 前記マイクロコンピュータは、前記計測機器が計測した計測対象の量を含む校正結果の履歴を記憶し前記履歴に基づき、前記生成手段が前記一定量の計測対象を生成しているか否かを診断する、請求項のいずれか1項に記載の標準装置。
  7. 前記生成手段を収納し、熱の出入りを抑制する断熱層と、
    前記断熱層内の温度を検知する検知手段と、
    前記断熱層内を加熱する加熱手段と
    を含む、請求項1~6のいずれか1項に記載の標準装置。
  8. 前記標準装置は、カード型のデバイスである、請求項1~のいずれか1項に記載の標準装置。
  9. 請求項1~8のいずれか1項に記載の標準装置を挿着する計測機器であって、
    前記標準装置を挿入可能な挿入口と、
    入力端子と前記挿入口に挿入された前記標準装置とのいずれかと接続するために、接続を切り替える切替手段と
    を含み、
    前記標準装置から出力される校正の基準となる一定量の計測対象を計測し、前記標準装置から事前に記憶された基準量を読み出し、計測した計測対象の量と前記基準量とを用いて校正を行う、計測機器。
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