JP7011776B2 - 組電池 - Google Patents

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Description

本発明は、複数の単電池を備えた組電池に関する。
複数の単電池を電気的に接続した組電池は、車両駆動用の高出力電源等に広く用いられている。例えば特許文献1には、電極体と上記電極体を収容する電池ケースとを有する複数の単電池と、冷却空気を流通させるための空間を有するスペーサとが、所定の配列方向に交互に配列され、かつ、上記配列方向から荷重が加えられた組電池が開示されている。上記スペーサは、単電池と対向する面に凸状のリブを備えている。特許文献1の組電池では、上記スペーサのリブによって、上記配列方向から単電池の側面全体に荷重が加えられている。このことにより、電極体の全体が配列方向から均一に押圧され、電極体の膨張や座屈が抑えられている。
また、例えば特許文献2には、単電池の側面のうち、電極体の端部を含む領域であって中央部を含まない領域に対して、スペーサで荷重を加えることが記載されている。特許文献2では、電極体の中央部に荷重を加えないことで、ハイレートサイクル特性の向上を図っている。
特開2016-091665号公報 特開2012-230837号公報
しかしながら、本発明者の検討によれば、組電池の使用時には、使用環境の温度差や標高差、あるいは充放電の繰り返しによって、電池ケースの内圧が変動する。このとき、上記特許文献2に記載されるように、単電池の側面に荷重が加えられている領域と荷重が加えられていない領域とがあると、荷重が加えられていない領域で局所的な「電池膨れ」が発生する。このような電池膨れが長期間繰り返されると、電池ケースが疲労して、亀裂を生じ易くなる課題がある。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、電池ケースの内圧変動に対する耐久性に優れた組電池を提供することである。
本発明により、配列方向に配列される複数の単電池と、上記配列方向に隣り合った2つの上記単電池の間に配置されるスペーサと、上記複数の単電池と、上記スペーサとに対して、上記配列方向から荷重を加える拘束機構と、を備える組電池が提供される。上記スペーサは、一方の上記単電池から他方の上記単電池に向かって突出し、上記単電池に対して第1の面圧を付与する第1凸状部と、一方の上記単電池から他方の上記単電池に向かって突出し、上記単電池に対して上記第1の面圧よりも相対的に小さい第2の面圧を付与する第2凸状部と、を有し、上記第2凸状部は、上記配列方向に弾性変形可能なように構成されている。
上記構成では、第2凸状部と対向する電池ケースの側面において、相対的に面圧が低く抑えられている。その結果、優れた電池特性、例えば優れたハイレートサイクル特性を存分に発揮することができる。また、上記構成では、スペーサの第2凸状部が弾性変形可能なように構成されている。第2凸状部は、対向する電池ケースの側面に電池膨れが生じた際、その変化に追従して、弾性変形する。このことにより、電池ケースの側面は、第2凸状部で支持(サポート)され、押圧される。その結果、上記組電池では、局所的な電池膨れを抑制することができ、内圧変動に対する優れた耐久性を発揮することができる。
一実施形態に係る組電池を模式的に示す斜視図である。 単電池とスペーサとの相対的な関係を模式的に示す断面図である。 図2のIII部分の部分拡大図である。 電池膨れが発生した際の、単電池とスペーサとの相対的な関係を模式的に示す断面図である。 比較例に係るスペーサの模式図であり、(A)は平面図、(B)はVb-Vb線断面図、(C)はVc部分の部分拡大図である。 実施例に係るスペーサの模式図であり、(A)は平面図、(B)はVIb-VIb線断面図、(C)はVIc部分の部分拡大図である。 面圧測定箇所を模式的に示す平面図である。 電池内圧と面圧との関係を示すグラフである。 サイクル数と容量劣化率との関係を示すグラフである。 (A)~(D)は、スペーサの第2凸状部の変形例である。
以下、適宜図面を参照しながら、ここに開示される組電池の好適な実施形態を説明する。なお、ここで説明される実施形態は、当然ながら特に本発明を限定することを意図したものではない。ここに開示される組電池は、本明細書に開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。
また、以下の図面において、同じ作用を奏する部材・部位には同じ符号を付し、重複する説明は省略または簡略化することがある。図面中の符号U、D、F、Rr、L、Rは、それぞれ、上、下、前、後、左、右を意味するものとする。図面中の符号X、Y、Zは、それぞれ、単電池の配列方向、単電池の幅広面の幅方向、単電池の幅広面の鉛直方向を意味するものとする。ただし、これらは説明の便宜上の方向に過ぎず、組電池の設置態様を何ら限定するものではない。
図1は、一実施形態に係る組電池1を模式的に示す斜視図である。図2は、単電池10とスペーサ40との相対的な関係を模式的に示す断面図である。ただし、図2では単電池10の内部構造についての図示を省略している。
組電池1は、複数の単電池10と、複数のスペーサ40と、一対のエンドプレート50A、50Bと、複数の拘束バンド52と、を備えている。複数の単電池10は、配列方向Xに配列されている。一対のエンドプレート50A、50Bは、配列方向X(図1の前後方向)において、組電池1の両端に配置されている。複数の拘束バンド52は、一対のエンドプレート50A、50Bを架橋するように取り付けられている。複数のスペーサ40は、配列方向Xにおいて、複数の単電池10の間、および、単電池10とエンドプレート50A、50Bとの間、にそれぞれ配置されている。
エンドプレート50A、50Bは、複数の単電池10と複数のスペーサ40とを配列方向Xに挟み込んでいる。複数の拘束バンド52は、複数のビス54によって、エンドプレート50A、50Bに固定されている。複数の拘束バンド52は、それぞれ、配列方向Xに規定の拘束圧が加わるように取り付けられている。このことにより、複数の単電池10と複数のスペーサ40とに対して配列方向Xから荷重が加えられ、組電池1が一体的に保持されている。本実施形態では、エンドプレート50A、50Bと、複数の拘束バンド52と、複数のビス54とで、拘束機構が構成されている。ただし、拘束機構はこれに限定されるものではない。
単電池10は、典型的には繰り返し充放電が可能な二次電池、例えば、リチウムイオン二次電池、ニッケル水素電池、電気二重層キャパシタ等である。複数の単電池10は、同一形状を有している。単電池10は、一対の平坦な側面(幅広面、Y-Z面)の少なくとも一方がスペーサ40と対向するように、配列方向Xに沿って一列に並んでいる。複数の単電池10は、それぞれ、図示しない発電要素が筐体となる電池ケース30に収容されて構成されている。電池ケース30は、例えば、アルミニウム等の軽量な金属製である。電池ケース30の厚み(板厚)は、概ね1mm以下、典型的には0.5mm以下、例えば0.3~0.4mmである。本実施形態の電池ケース30は、いずれも扁平な有底角型(直方体形状)の外形を有している。
単電池10の発電要素については従来と同様でよく、特に限定されない。発電要素は、典型的には、電極体と電解質とを有している。電極体は、正極と負極とが絶縁された状態で配列方向Xに対向された反応部を有する。正極と負極とは、それぞれ、電荷担体を可逆的に吸蔵および放出可能な活物質を含んでいる。正極は、例えばリチウム遷移金属複合酸化物を含んでいる。負極は、例えば炭素材料を含んでいる。また、電解質は、例えば、カーボネート類等の非水溶媒と、リチウム塩等の支持塩と、を含んでいる。
電極体は、例えば、帯状の正極と帯状の負極とが、帯状のセパレータを介して絶縁された状態で積層され、捲回軸を中心として捲回された捲回電極体であってもよい。捲回電極体は、電池ケース30に収容可能な扁平形状で、捲回軸に直交する断面視において、一対の捲回平坦部と、一対の捲回平坦部の間に介在される一対の捲回R部とを有していてもよい。捲回電極体は、一対の捲回R部のうち一方が電池ケース30の下方に配置され、他方が電池ケース30の上方に配置されてもよい。
単電池10の幅広面は、付与される面圧の違いによって、第1領域31と第2領域32とに区画されている。図2の断面図において、第1領域31は、鉛直方向Zの上端から下端に向かって1/3までの上方部分と、中央線Mz含む中央部分と、に設けられている。第1領域31は、スペーサ40によって第2領域32よりも相対的に大きい面圧が付与される領域である。第1領域31には、概ね1~5MPa、例えば2~3MPa程度の面圧が付与されている。また、第2領域32は、鉛直方向Zの下端から上端に向かって1/3までの下方部分に設けられている。第2領域32は、スペーサ40によって第1領域31よりも相対的に小さい面圧が付与される領域である。第2領域32に付与される面圧は、第1領域31の面圧の概ね1/10以下、例えば1/20以下であってもよい。第2領域32には、概ね0.5MPa以下、例えば0.1~0.2MPa程度の面圧が付与されていてもよい。
電池ケース30の上面には、外部接続用の正極端子12Tと負極端子14Tとが突出している。正極端子12Tは、電極体の正極と電気的に接続されている。負極端子14Tは、電極体の負極と電気的に接続されている。隣り合う単電池10の正極端子12Tと負極端子14Tとは、バスバー18で電気的に接続されている。このことにより、組電池1は直列に電気接続されている。ただし、組電池1を構成する単電池10の形状、サイズ、個数、配置、接続方法等はここに開示される態様に限定されることなく、適宜変更することができる。
スペーサ40は、板状部材である。スペーサ40は、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)等の樹脂材料や、熱伝導性の良い金属材料で構成されている。スペーサ40は、電池ケース30と対向する少なくとも一方の面に、冷却用流体(典型的には空気)の流路として利用可能な複数の溝部分を有している。スペーサ40では、例えば鉛直方向Zの下方であって幅方向Yの中央に近い部分から、上記溝部分に対して冷却用流体が供給される。供給された冷却用流体は、例えばスペーサ40の幅方向Yの左右から排出される。このように、スペーサ40は、単電池10の内部で発生した熱を放散させるための放熱板としての機能を有する。
スペーサ40は、所謂、櫛歯状に構成されている。スペーサ40は、ベース部40bと、ベース部40bから一体的に形成された第1凸状部41および第2凸状部42を有している。ベース部40bは、片側の表面が単電池10の幅広面と対向し、平坦な平板形状を有している。なお、第1凸状部41および第2凸状部42の形状、サイズ、配置等は、例えば要求される電池特性等に応じて適宜決定することができる。第1凸状部41および第2凸状部42は、ベース部40bから配列方向Xに同じ高さTで突出している。高さTは、例えば、ベース部40bの厚み(すなわち、配列方向Xの長さ)以上であり、典型的には5mm以下、例えば1~3mmである。第1凸状部41および第2凸状部42は、単電池10が完全放電状態(充電深度(State Of Charge:SOC)=0%)のときに、単電池10の幅広面に当接し、電池ケース30を押圧している。第1凸状部41および第2凸状部42は、典型的には、単電池10の通常使用時に(例えば、SOC=0~100%の範囲において)、常時、単電池10の幅広面に当接し、電池ケース30を押圧している。
第1凸状部41は、鉛直方向Zの上端から下端に向かって1/3までの上方部分と、中央線Mz含む中央部分と、に設けられている。第1凸状部41は、単電池10の第1領域31に当接している。第1凸状部41は、単電池10の第1領域31に対して、配列方向Xから荷重を加えるように構成されている。第1凸状部41の構成については従来と同様でよく、特に限定されない。第1凸状部41の断面形状は、ここではベース部40bから連続する四角形状である。第1凸状部41は、第2凸状部42に比べて配列方向Xに変形しにくく、形状維持性が高い。このことにより、第1凸状部41は、第1領域31に対して、第2凸状部42よりも相対的に大きな面圧を付与可能なように構成されている。第1凸状部41は、典型的には、第1領域31に対して、所定の面圧を常時付与可能なように構成されている。
第2凸状部42は、鉛直方向Zの下端から上端に向かって1/3までの下方部分に設けられている。第2凸状部42は、単電池10の第2領域32に当接している。第2凸状部42は、単電池10の第2領域32に対して、第1凸状部41よりも相対的に小さな荷重を配列方向Xから加えるように構成されている。第2凸状部42全体の断面形状は、ここではベース部40bから連続し、かつ、配列方向Xの一端から他端に向けて脚部が等しい角度で広がった等脚台形状である。ただし、後述する変形例にも示すように、第2凸状部42全体の断面形状は、これに限定されるものではない。
図3は、配列方向Xの断面における第2凸状部42の部分拡大図である。第2凸状部42全体の断面形状は、一対の底辺のそれぞれの中点を通る対称軸mを基準とした線対称性を有している。第2凸状部42は、スペース部(空間部)42sを有している。スペース部42sは、スペーサ40のベース部40bを含む領域をくり貫いて形成されている。スペース部42sは、単電池10と対向する面に向かって開口している。スペース部42sの開口部分は、単電池10の側面に接することにより、閉鎖されている。このため、スペース部42sには、通常、冷却用流体は流通しない。スペース部42sの断面形状は、ここでは半円形状である。ただし、後述する変形例にも示すように、スペース部42sの断面形状は、これに限定されるものではない。スペース部42sの断面形状は、半円の直径の中心点と円弧の中央点とを通る直線(ここでは上記mに同じ)を基準とした線対称性を有している。このことにより、第2領域32の面圧を、バランスよく(均等に)緩和することができる。スペース部42sのサイズは、例えば拘束バンド52の拘束圧や、単電池10の通常使用時における第2領域32の膨張量等によって決定することができる。スペース部42sの半円の直径の中心点と円弧の中央点とを通る直線の長さは、例えば、ベース部40bの厚み以上であって、ベース部40bの厚みと第2凸状部42の高さTとの総和よりも短い長さである。具体的には、概ね0.5~3mm、例えば1~2mmである。
第2凸状部42は、配列方向Xにおいて、変形部位42dと非変形部位42nとに区分けされている。変形部位42dは、スペース部42sを含み、面圧を緩和するための緩衝部、すなわち、クッションとして機能する部位である。第2凸状部42は、スペース部42sを有することで、配列方向Xに弾性変形が可能となっている。このことにより、第2領域32は、電池ケース30の内圧が変動しても、第2凸状部42によって支持(サポート)される。また、第2領域32では、第1領域31に比べて相対的に面圧が低く抑えられる。一方、非変形部位42nは、スペース部42sを含まず、ストッパ部として機能する部位である。非変形部位42nは、変形部位42dに比べて配列方向Xに変形しにくく、形状維持性が高い。このことにより、第2領域32では、電池膨れが一定量以上大きくなった際に、それ以上の膨張が抑制される。
以上のように、本実施形態の組電池1では、スペーサ40の第2領域32に当接する部分、すなわち第2凸状部42が、弾性変形可能なように構成されている。そのため、配列方向Xに対する第2領域32の厚み(すなわち、配列方向Xの長さ)の変化に追従して、第2凸状部42が変形容易である。このことにより、第2領域32は、第2凸状部42によって支持され、僅かに押圧される。その結果、組電池1では、例えば特許文献2に記載される組電池に比べて、内圧変動に対する耐久性を向上することができる。
図4は、電池膨れが発生した際の単電池10とスペーサ40との相対的な関係を模式的に示す断面図である。図4に示すように、電池ケース30の内圧が上昇して、第2領域32が配列方向Xに膨張すると、変形部位42dのスペース部42sが配列方向Xに押しつぶされ、第2凸状部42の厚みが薄くなる。これとは逆に、図2に示すように、電池ケース30の内圧が下降して、第2領域32の膨張が解消されると、変形部位42dのスペース部42sが配列方向Xに広がり、第2凸状部42が元の厚みに戻る。このように変形部位42dが弾性変形することで、第1領域31と第2領域32との荷重の差が小さく抑えられる。その結果、電池ケース30に内圧変動のストレスが繰り返し加えられても、電池ケース30に疲労が生じにくくなる。加えて、本実施形態では、第2領域32が配列方向Xに一定量以上膨張すると、非変形部位42nがストッパとなり、第2領域32の膨張が制限される。以上のように、電池ケース30に亀裂が生じることをダブルで抑制して、単電池10の気密性を良好に維持することができる。
さらに、第2凸状部42で第2領域32を支持することにより、第2領域32において電極体に発生する面圧を調整することができる。すなわち、第2凸状部42で押圧されることにより、第2領域32では、配列方向Xにおける電極体の膨張や座屈が抑えられる。その結果、例えば特許文献2に記載される組電池に比べて、配列方向Xにおける正極と負極と位置関係を安定的に維持することができる。その結果、ハイレート劣化耐性やリチウム析出耐性を向上することができる。加えて、第2領域32では、第1領域31に比べて相対的に面圧が低く抑えられている。その結果、例えば特許文献1に記載される組電池に比べて、電解液が電極体の外へと押し出されにくくなり、電解液を電極体内に安定して保持することができる。以上の効果が相俟って、組電池1は、優れた電池特性、例えば優れたハイレートサイクル特性を存分に発揮することができる。
組電池1は各種用途に利用可能であるが、例えば、ハイブリッド車両等の移動体の動力源(駆動用電源)として好適に利用することができる。
以下、本発明に関する実施例を説明するが、本発明を以下の実施例に示すものに限定することを意図したものではない。
ここでは、図5,6に示す2種類のスペーサ60,70を用いて単電池を挟み込み、面圧の測定とハイレートサイクル特性の測定とを行った。
図5は、スペーサ60の模式図であり、(A)は平面図、(B)はVb-Vb線断面図、(C)はVc部分の部分拡大図である。スペーサ60は、従来の組電池で使用されるスペーサ(比較例のスペーサ)である。図5(A),(B)に斜線を付して示すように、スペーサ60は、E字状のリブを有している。リブは、幅方向Yにおいて、左右の両端部分と中央線Myを含む中央部分とを包含する領域に形成されている。また、リブは、鉛直方向Zにおいて、上端を包含する領域に形成されている。スペーサ60のリブが形成されていない領域には、円筒状の突起が島状に複数形成されている。このことにより、スペーサ60は、電極体の幅方向Yの両端部分と中央部分とに、鉛直方向Zの全長にわたって荷重を加える一方、少なくとも電極体の鉛直方向Zの下端から1/3の下方部分の一部、ここでは1/2(50%)以上の幅に、荷重を加えないように構成されている。また、円筒状の突起は、配列方向Xの長さがリブよりも短い。このことにより、円筒状の突起は、単電池の通常使用時には単電池と当接せず、単電池が所定量以上膨張したときに、はじめて単電池と当接するように構成されている。
図6は、スペーサ70の模式図であり、(A)は平面図、(B)はVIb-VIb線断面図、(C)はVIc部分の部分拡大図である。スペーサ70は、ここに開示される組電池の一実施形態で使用されるスペーサ(実施例のスペーサ)である。スペーサ70は、リブが形成されていない領域に中空の凸状部が島状に複数形成されていること以外、スペーサ60と同じである。中空の凸状部は、配列方向Xの長さがリブと同じである。スペーサ70は、スペーサ60と同様、リブによって電極体の幅方向Yの両端部分と中央部分とに、鉛直方向Zの全長にわたって第1の荷重を加えるように構成されている。その一方、中空の凸状部によって少なくとも電極体の鉛直方向Zの下端から1/3の下方部分の一部、ここでは1/2(50%)以上の幅に、第1の荷重よりも小さい第2の荷重を加えるように構成されている。中空の凸状部は、中空部分、すなわち、その内部に空間を有することで、配列方向Xに弾性変形可能なように構成されている。中空の凸状部は、単電池が膨張する前から、単電池と当接するように構成されている。中空の凸状部は、単電池の膨張の程度によらず、常時、単電池と当接するように構成されている。
<面圧の測定>
図5,6に示すスペーサ60,70を各2枚用意し、図7に示す面圧測定箇所(A部,B部)にそれぞれ面圧センサを配置した。次に、面圧センサを介して2枚のスペーサで単電池を挟み込み、100kgfの拘束圧で配列方向から拘束した。次に、単電池の側面に開けた穴から空気を注入し、単電池の内圧を0~0.4MPaまで変化させた。このときの、単電池の内圧に対するA部,B部の面圧の推移を測定した。結果を図8に示す。
図8に示すように、スペーサ60を用いた比較例では、電池内圧が0.3MPaを超えるあたりまで、円筒状の突起と当接するB部の面圧が略ゼロのままだった。言い換えれば、電池内圧が所定値(0.34MPa)に達するまで、A部とB部との面圧の差が大きかった。このことから、スペーサ60を用いた場合、単電池の内圧が0~0.3MPa程度の範囲では、B部で局所的な電池膨れが繰り返されると考えられた。
これに対し、スペーサ70を用いた実施例では、電池内圧が上昇すると、それに追従するように、中空の凸状部に当接するB部の面圧が穏やかに増加した。言い換えれば、B部に対して少しずつ大きな荷重が加えられ、A部とB部との面圧の差が緩和されていた。その結果、B部の局所的な電池膨れが抑制されていた。このことから、スペーサ70を用いることで、スペーサ60を用いる場合に比べて、内圧変動に対する耐久性を向上することができるとわかった。
<ハイレートサイクル特性の測定>
上記面圧測定時と同じように、2枚のスペーサで単電池を挟み込み、100kgfの拘束圧で配列方向から拘束した。次に、-30℃の環境下で、単電池に対してハイレートパルス充放電を10000サイクル繰り返した。パルス充放電の条件は、40Aの電流で1秒間充電した後、40Aの電流で1秒間放電するものとした。そして、2000サイクル毎に電池容量を測定し、初期容量に対する減少率(容量劣化率)を求めた。このときの、サイクル数と容量劣化率との関係を図9に示す。
図9に示すように、スペーサ60を用いた比較例では、サイクル数を重ねる毎に容量劣化が大きくなり、10000サイクル後には容量劣化率が16%を超えていた。
これに対し、スペーサ70を用いた実施例では、容量劣化が小さく抑えられ、10000サイクル後にも容量劣化率が僅か4%程度だった。この理由としては、中空の凸状部によってB部における電極体の膨張や座屈が抑えられ、その結果、抵抗が低減されたことやリチウム析出が抑えられたことが考えられる。このことから、スペーサ70を用いることで、スペーサ60を用いる場合に比べて、ハイレート劣化耐性やリチウム析出耐性を向上することができるとわかった。
以上、本発明を詳細に説明したが、上記実施形態および実施例は例示にすぎず、ここで開示される発明には上述の具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
例えば上記した図2,3の実施形態では、スペーサ40の第2凸状部42に形成されたスペース部42sの断面形状が半円形状であったが、これには限定されない。
図10(A),(B)は、他の実施形態に係る第2凸状部421,422の断面図である。図10(A)の第2凸状部421において、スペース421sの断面形状は、配列方向Xの一端から他端に向けて脚部が等しい角度で広がった等脚台形状である。図10(B)の第2凸状部422において、スペース422sの断面形状は、配列方向Xの一端から他端に向けて2辺が等しい角度で広がった二等辺三角形状である。このような第2凸状部421,422を有するスペーサもまた、スペーサ40と同様に好適に用いることができる。
例えば上記した図2,3の実施形態では、スペーサ40の第2凸状部42全体の断面形状が等脚台形状であったが、これには限定されない。
図10(C),(D)は、他の実施形態に係る第2凸状部423,424の断面図である。第2凸状部423,424は、それぞれ、全体の断面形状が、第1凸状部41と同じ四角形状である。第2凸状部423は、全体の断面形状と、スペース423sの断面形状とが異なっている。第2凸状部424は、全体の断面形状と、スペース424sの断面形状とが同じである。このような第2凸状部423,424を有するスペーサもまた、スペーサ40と同様に好適に用いることができる。
例えば上記した実施形態では、第2凸状部42がスペース部42sを有することで配列方向Xへの弾性変形性を実現していたが、これには限定されない。第2凸状部42は、例えばスペース部42sを有さずに、第1凸状部41よりも弾性変形の高い材料、例えばゴム等の弾性変形可能な弾性部材で構成されていてもよい。
1 組電池
10 単電池
40,60,70 スペーサ
41 第1凸状部
42,421,422,423,424 第2凸状部
42s,421s,422s,423s,424s スペース部

Claims (1)

  1. 配列方向に配列される複数の単電池と、
    前記配列方向に隣り合った2つの前記単電池の間に配置されるスペーサと、
    前記複数の単電池と前記スペーサとに対して、前記配列方向から荷重を加える拘束機構と、
    を備え、
    前記スペーサは、
    一方の前記単電池から他方の前記単電池に向かって突出し、前記単電池に対して第1の面圧を付与する第1凸状部と、
    一方の前記単電池から他方の前記単電池に向かって突出し、前記単電池に対して前記第1の面圧よりも相対的に小さい第2の面圧を付与する第2凸状部と、
    を有し、
    前記第2凸状部は、前記一方の単電池と対向する面に向かって開口した空間部を有しており、前記配列方向に弾性変形可能なように構成されている、組電池。
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