JP7010422B1 - 画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラム Download PDF

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Abstract

ケルビンウェーキが検出困難場合であっても、画像データから航跡波又は移動物を検出することができる画像処理装置を得る。本開示に係る画像処理装置は、水面を写した画像データを取得する画像取得部と、画像データに、特定の角度方向に延伸する画像特徴を抽出するフィルタを適用するフィルタ適用部と、フィルタを適用した後の画像データを用いて、航跡波の位置又は移動物の位置を検出する検出部と、を備えた。

Description

本開示は、画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラムに関する。
海洋を撮像したSAR(Synthetic Aperture Radar;合成開口レーダ)画像や光学画像を用いて、航跡波(ウェーキ)や船舶等の移動物を検出する技術が研究、開発されている。
SAR画像において、航跡波は4本の線が観測される。航跡波として最も数学的な解明をされているものはケルビン(またはケルヴィン)ウェーキであり、船体の角度に対して、19°28’(約19.47°)で左右対称に伸びる波である。
例えば、特許文献1には、航跡波の一つであるケルビンウェーキが船体に対して一定の角度で左右対称に発生する特性を利用して、SAR画像に対してハフ変換を用いることにより、ケルビンウェーキを検出する技術が開示されている。
また、SAR画像で最も観測しやすい航跡波は、反射強度が最も大きい“狭いVウェーキ(The Narrow-V Wake)”である。狭いVウェーキは、ケルビンウェーキのように船体に対して左右対称に現れるものではなく、1本の直線のみ観測される。また、狭いVウェーキの脇には、影のようにVウェーキに沿って、“乱流ウェーキ(Turbulent wake)”が観測される。乱流ウェーキは水面の反射強度よりも低い反射強度で観測される。
また、SAR画像中の船舶が速度を持って運動している場合、船舶速度に応じて船舶の位置がドップラーシフトによりずれる場合がある。この場合、ドップラーシフト後の船舶の見かけ上の位置は水面より輝度が高く、ドップラーシフト前の船舶の真の位置は水面より輝度が低く観測される。
特許第6207362号公報
特許文献1に記載の技術が検出の対象とするケルビンウェーキは、SAR画像では非常に薄く、撮像条件によっては検出が困難な場合があった。
本開示は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、ケルビンウェーキが検出困難場合であっても、画像データから航跡波又は移動物を検出することができる画像処理装置を得ることを目的とする。
本開示に係る画像処理装置は、水面を写した画像データを取得する画像取得部と、画像データに、特定の角度方向に延伸するエッジを抽出するフィルタを適用するフィルタ適用部と、フィルタを適用した後の前記画像データを用いて、狭いVウェーキと乱流ウェーキの境界を検出する検出部と、を備え、フィルタ適用部は、フィルタとして、窓関数と正弦波の積で表され、正弦波の位相オフセット量がπ/2又は-π/2であるフィルタを適用することを特徴とする
本開示に係る画像処理装置は、画像データに、特定の角度方向に延伸する画像特徴を抽出するフィルタを適用するフィルタ適用部と、フィルタを適用した後の画像データを用いて、航跡波の位置又は移動物の位置を検出する検出部とを備えたので、反射強度が水面より大きい狭いVウェーキと反射強度が水面より小さい乱流ウェーキとの境界を検出したり、水面より輝度が低いドップラーシフト前の移動物を検出したりすることにより、ケルビンウェーキが検出困難な場合であっても、画像データから航跡波又は移動物を検出することができる。
実施の形態1に係る画像処理装置100の構成を示す構成図である。 ガボールフィルタの例を示す図である。 航跡及び航跡波の例を示す概念図である。 フィルタを適用した後の画像データの例を示す概念図である。 船舶又は航跡波の候補を検出した後の画像データの例を示す概念図である。 船舶又は航跡波の候補を検出する処理の具体例を説明するための概念図である。 船舶又は航跡波の候補を検出する処理の具体例を説明するための概念図である。 船舶又は航跡波の候補を検出する処理の具体例を説明するための概念図である。 船舶又は航跡波の位置を特定する処理の具体例を説明するための概念図である。 実施の形態1に係る画像処理装置100のハードウェア構成を示すハードウェア構成図である。 実施の形態1に係る画像処理装置100の動作を示すフローチャートである。 実施の形態1に係る前処理部120の動作を示すフローチャートである。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る画像処理装置100の構成を示す構成図である。
画像処理装置100は、SAR画像や光学画像に対して画像解析処理を行い、航跡波の位置又は移動物の位置を検出するものである。また、以下では航跡波の検出を中心に説明するが、航跡波の検出に用いる手法は移動物の検出にも適用可能である。
また、以下では移動物が船舶の場合を中心に説明するが、画像処理装置100は、船舶に限らず、航跡波を発生させるような移動物に対して適用可能である。例えば、水面ぎりぎりを飛行している航空機や飛翔体、水上を走行する水上スキー等にも適用可能である。
また、画像処理装置100は、海面を写した画像に限らず、湖や川等の海面以外の水面を写した画像に対しても適用可能である。
画像処理装置100は、画像データ取得部110、前処理部120、フィルタ適用部130、検出部140、速度推定部150を備える。
画像データ取得部110は、水面を写した画像データを取得するものである。例えば、画像データ取得部110は、予めSAR画像や光学画像を蓄積したサーバと通信を行うことにより、画像データを取得する。
前処理部120は、画像データに対して前処理を行うものである。例えば、前処理部120は、マルチルック処理を実施することにより、ノイズの低減を行う。さらに、前処理部120は、スラントレンジからグランドレンジへと投影する処理やリサンプリング処理を実施することにより、SAR画像を実スケールと同様のアスペクト比となるように調整する。また、前処理部120は、必要に応じて、データを間引くことにより、後段の処理の演算負荷を低減させることができる。
フィルタ適用部130は、画像データに、特定の角度方向に延伸する画像特徴を抽出するフィルタを適用するものである。ここで、画像特徴とは、人間が視覚によって認識できる画像上の特徴であり、例えば、輝度が背景よりも高い領域や輝度が背景よりも低い領域、輝度が急激に変化するエッジ等である。また、ここでの背景とは、船舶や航跡波が存在しない水面を意味する。
すなわち、フィルタ適用部は、より具体的には、画像特徴としてエッジを抽出するフィルタを画像データに適用したり、画像特徴として輝度の高い領域を抽出するフィルタを画像データに適用したり、画像特徴として輝度の低い領域を抽出するフィルタを画像データに適用したりするものである。詳細は後述するが、エッジを抽出するフィルタは狭いVウェーキと乱流ウェーキのペアや、船舶の真の位置(より正確には、船舶の真の位置と水面の境界)を検出するのに適しており、輝度の高い領域を抽出するフィルタは狭いVウェーキや船舶の見かけ上の位置を検出するのに適しており、輝度の低い領域を抽出するフィルタは乱流ウェーキや船舶の真の位置を検出するのに適している。
具体例として、フィルタ適用部130がガボールフィルタを用いる場合について説明する。ガボールフィルタg(n)は、次式に示すようにガウス関数w(n)と正弦波s(n)の積として以下のように定義された複素数のフィルタである。
Figure 0007010422000001
Figure 0007010422000002
Figure 0007010422000003
ここで、kはガウシアン包絡線の強度を示している。ω0は周波数を表しており、この値が大きくなると正弦波の周期が小さくなるため、ガボールフィルタの設計では、これらのパラメータを変化させ、航跡波又は船舶の検出に最適な値を選択する。また、φは位相オフセット量であり、数式1、数式2及び数式3から、数式4のように表現することもできる。
Figure 0007010422000004
数式4のように作成されたガボールフィルタは、図2で示されるような形状のフィルタである。横軸がn、縦軸がフィルタの振幅を示す。図2(a)は位相オフセットφ=0であり、図2(b)は位相オフセットφ=π/2ずらしたガボールフィルタのイメージであり、φ=0のフィルタが画像特徴として輝度の高い領域を抽出するフィルタの具体例であり、φ=π/2のフィルタが画像特徴としてエッジを抽出するフィルタの具体例である。ここでは位相オフセットφ=π/2の例を示しているが、φ=-π/2としてもよい。また、輝度の低い領域を抽出したい場合には、図2(a)のフィルタに負号を乗じたものを用いればよい。
ところで、船舶の航跡波は、図3に示す様に、船舶の後方に4本の航跡波が存在する。図中では、白色の箇所は反射電力が高く、黒色の箇所は反射電力の低い領域を示している。本開示では、特に輝度(電力)が高い狭いVウェーキと、背景よりも輝度(電力)が低い乱流ウェーキのペアの検出に着目している。
図2(b)のようなガボールフィルタをSAR画像に適用した場合、電力が高い位置Aでは狭いVウェーキと、電力が低い位置Bでは乱流ウェーキと反応するため、狭いVウェーキと乱流ウェーキの信号抽出に適した形状となる。なお、図中のBW幅は、SAR画像のウェーキの幅程度の値になるように設定すると、ウェーキ検出により効果的なガボールフィルタとなる。このように、窓関数と正弦波の積で表され、正弦波の位相オフセット量がπ/2であるフィルタは、エッジの抽出に適しており、狭いVウェーキと乱流ウェーキの信号抽出に適した形状となっている。
画像処理装置100は、2次元ガボールフィルタをSAR画像に適用する。画像処理装置100は、エッジを抽出する方位角の異なる複数のガボールフィルタを作成し、それぞれをSAR画像に適用することで、SAR画像中の航跡波の方位角と最も近い方位角に設定したガボールフィルタとが強め合うことで、航跡波の方位角を検出することができる。例えば、方位角5度間隔のガボールフィルタを作成した際は、5度の精度で航跡波の方位角の検出が可能となる。
また、正弦波や余弦波を用いて、数式5又は数式6のようにx-y平面上に2次元のガボールフィルタを設計してもよい。
Figure 0007010422000005
Figure 0007010422000006
ここで、θは、ガボールフィルタの方位角を示しており、αは距離による減衰における減衰の幅を決めるためのパラメータであり、βは正弦波や余弦波の波長を決めるためのパラメータである。余弦波を用いたガボールフィルタと、正弦波を用いたガボールフィルタでは、位相がπ/2ずれたフィルタとなる。
フィルタ適用部130は、例えば方位角0度から355度の範囲で5度間隔のガボールフィルタを生成し、それぞれのガボールフィルタをSAR画像に対して適用する。各方位角におけるガボールフィルタの適用結果画像は、例えば、適用結果画像中のセル毎の全方位角の輝度の最大値を抽出することで合成でき、合成したフィルタ適用後のイメージを図4に示す。ここでのセルは、最小単位の画素でもよいし、複数の画素をまとめたものを一つのセルとして、それらの画素の輝度の平均値等を用いて、最大値の抽出及び合成を行うようにしてもよい。
また、合成処理を行わずに、例えば、フィルタ適用結果画像のうち、最も輝度の平均値が大きい画像や、最も輝度が高い画素を持つ画像を後の処理に用いるようにしてもよいが、合成画像を用いることにより、航跡波が曲線を描いている場合にも航跡波を精度良く検出することができる。
また、本開示において、フィルタを適用した後の画像とは、フィルタ適用後の各画像を合成して得られる合成画像と、合成を行わずに後の処理に用いると選択されたフィルタ適用後の画像の両方を含むものとする。
検出部140は、フィルタを適用した後の画像データを用いて、航跡波の位置又は船舶の位置を検出するものであり、実施の形態1においては、候補検出部141及び特定部142を備える。
候補検出部141は、フィルタを適用した後の画像データを用いて、航跡波又は船舶の候補位置を検出するものである。
例えば、候補検出部141は、フィルタを適用した後の画像データが示す画像に対して、円周形状にセルを配置し、直径方向に位置するセルのペアを設定し、ペアのセルの輝度の合計値を計算し、合計値の最も大きいペアの直径方向に航跡波が存在すると推定する。この処理の詳細については後述する。
候補検出部141、図4に示すようなフィルタ適用後のイメージ画像から必要な航跡波の座標を抽出するため、閾値を適用する。ここで適用する閾値は、航跡波の候補となる線分の数を減らすために使用するものであり、例えば標準偏差σを利用して、輝度が高い信号の1σ程度を残す、というように設定してもよい。
候補検出部141は、閾値を超えた輝度をもつセルから、最大の輝度を持つセルを検出する最大値検出を実施する。ここで求めた最大値は、ウェーキ候補の検出処理における開始位置として用いる。なお、必ずしも最大値を始点とする必要はない。
候補検出部141は、最大値が検出された場合、最大値が検出された結果を用いて候補検出処理を行う。候補検出処理では、例えば図5に示すように複数の航跡波候補又は船舶候補となる線分が検出される。
図6から図8は候補検出処理の具体例を示す概念図である。まず、候補検出部141は、航跡波候補又は船舶候補を検出するため、図6に示すように上記で検出した最大の輝度値(電力値)をもつセルをテストセルとして設定し、その周囲に任意の半径方向に対してサンプルセルを円形設定する。サンプルセルは、テストセルを通る直径方向のサンプルセルをペアとして、ペアの輝度(電力値)の合計値を算出する。
次に、候補検出部141は、図7に示すように、ペアの輝度の合計値が最も高いセルの方向が、航跡波の進行方向であると推定する。図8に示すように、次のテストセルは、図7で推定した航跡波の方向に位置するセルのいずれかを選択する。ここで、次のテストセルは、テストセル候補の中でテストセルに近いセルを選択すると、航跡波の検出間隔が細かくなり、航跡波の形状を正確に検出することができる。
候補検出部141は、次のテストセルを選択した後、図6に戻って同じ処理を繰り返す。これにより、航跡波候補を検出することができる。
なお、候補検出の終了条件は、画像の端部のセルを検出したときとして設定してもよいし、任意のセル数まで検出したときとして設定してもよい。
次の航跡波候補を検出する際に、候補検出の始点の選択では、一度検出した航跡波又は船舶の候補と同じ線分を検出しないようにするため、一度検出した候補を検出候補から除外する候補マスクを適用する。ここで、候補マスクは、候補として検出した線分の周辺の領域も含むようにしてもよい、すなわち候補として検出した線分の周辺の領域も検出候補から除外するようにしてもよい。
候補検出部141は、候補マスクを適用した後、再び最大値検出に戻り、最大値を検出し、以降最大値が検出されなくなるまで、候補検出処理を繰り返す。
なお、上記では、候補検出部141は、候補検出処理を、図6から図8に示すような円形のサンプルセルを用いて、輝度の合計値が最も大きいサンプルセルのペアを探索することにより行っていたが、例えばこれをラドン変換(Radon Transform)やハフ変換(Hough Transform)に置き換えて処理をしてもよい。しかし、ラドン変換やハフ変換では、直線形状での線分抽出となってしまうため、曲率をもつウェーキにも対応するように、領域を細かく切り取った上で適用することが好ましい。
特定部142は、候補検出部141で検出された航跡波又は船舶の候補位置の中から、航跡波又は船舶の位置を特定するものである。
候補検出部141が検出した航跡波又は船舶の候補は、例えば図5に示すように複数の線分として検出される。これらの線分から、例えば、図9に示すように船舶の後方に位置する航跡波を特定することにより、真の航跡波を特定する。船舶の位置が不明な場合には、例えば、候補の線分の長さや輝度の大きさによって真の航跡波を特定するようにしてもよい。一般に船舶よりも航跡波の方がその全長は長く、例えば、船舶の大きさが数百メートルであるとき、航跡波は数キロメートル程度の長さになる場合があり、このような場合には、候補の線分の長さから船舶か航跡波かを区別することができる。また、航跡波の候補同士を比較する場合には、最も輝度の大きいものが真の航跡波である可能性が高いため、最も輝度の高い航跡波の候補を真の航跡波として特定するようにしてもよい。
また、船舶のドップラーシフト後の位置(見かけ上の位置)は、船舶のドップラーシフト前の位置(真の位置)からアジマス方向(衛星の進行方向)にずれることが知られているため、船舶のドップラーシフト後の位置が目視等により既知である場合、船舶のドップラーシフト後の位置からアジマス方向にずれて存在する船舶候補を探索することにより、船舶の真の位置を特定することができる。すなわち、船舶座標のレンジ座標と同程度のレンジ座標に位置する線分を抽出するようにすればよい。また、船舶の真の位置は、元の画像データにおいて、水面より輝度が低く観測されることが知られているため、他のウェーキ候補の線分と輝度(電力)を比較して抽出するようにしてもよい。
航跡波の判定処理は、例えば船舶の座標が既知である場合、船舶の長手方向に対する前後どちらかの領域に位置する線分であり、かつ輝度が高い座標を抽出することで判定が可能となる。なお、船舶の座標に加えて、進行方向が既知である場合は、船舶の長手方向に対して後方に位置する線分の抽出として処理可能であるが、SAR画像から船舶の進行方向を推定するのは困難である場合がある。
速度推定部150は、船舶の位置のドップラーシフト量に基づき、船舶の速度を推定するものである。ここで、船舶の位置のドップラーシフト量とは、船舶の真の位置(ドップラーシフト前の位置)と、画像上での船舶の見かけ上の位置(ドップラーシフト後の位置)とのアジマス方向の距離である。
SAR画像中の船舶が速度を持って運動している場合、船舶速度に応じて船舶の位置がドップラーシフトによりずれが生じる場合がある。ドップラーシフト量と船舶速度は次式のような関係性を持つことが分かっているため、ドップラーシフト前後の船舶の座標を用いることにより、船舶速度の推定が可能となる。
Figure 0007010422000007
ここで、Vship,estは速度の推定値であり、Vplfは衛星の速度、θsqはスクイント角、Rは船舶と衛星のスラントレンジ、Δxshiftはドップラーシフトによるアジマス方向の距離差分である。
数式7で表されるドップラーシフトによるアジマス方向の距離差分Δxshiftは、例えば図9のドップラーシフト前の船舶位置と判定された線分と、船舶の見かけ上の位置の座標との差分から算出できる。
次に、実施の形態1に係る画像処理装置100のハードウェア構成について説明する。
図10は、実施の形態1に係る画像処理装置100のハードウェア構成を示すハードウェア構成図である。
図10に示したハードウェアは、CPU(Central Processing Unit)等の処理装置10000、及びROM(Read OnlyMemory)やハードディスク等の記憶装置10001を備える。
図1に示した画像処理装置100の各機能は、記憶装置10001に記憶されたプログラムが処理装置10000で実行されることにより実現される。また、各機能を実現する方法は、上記したハードウェアとプログラムの組み合わせに限らず、処理装置にプログラムをインプリメントしたLSI(Large Scale IntegratedCircuit)のような、ハードウェア単体で実現するようにしてもよいし、一部の機能を専用のハードウェアで実現し、一部を処理装置とプログラムの組み合わせで実現するようにしてもよい。
以上のように、実施の形態1に係る画像処理装置100は構成される。
次に、実施の形態1に係る画像処理装置100の動作について説明する。
図11は、実施の形態1に係る画像処理装置100の動作を示すフローチャートである。
ここで、画像処理装置100の動作が画像処理方法に対応し、画像処理装置100の動作をコンピュータに実行させるプログラムが画像処理プログラムに対応する。
また、「部」は「工程」に適宜読み替えてよい。
まず、ステップS1で、画像データ取得部110は、水面を写した画像データを取得する。
次に、ステップS2で、前処理部120は、ステップS1で取得した画像データに対して前処理を行う。例えば、図12に示すように、マルチルック処理(ステップS201)、リサンプリング(ステップS202)、データ間引き(ステップS203)の順に前処理を実行する。
図11に戻り説明を続ける。ステップS2の次に、ステップS3で、フィルタ適用部130は、ガボールフィルタを生成する。例えば、ユーザから入力されたパラメータに応じて数式5や数式6で表されるガボールフィルタを生成する。
次に、ステップS4でフィルタ適用部130は、前処理後の画像データにステップS3で生成したフィルタを適用する。そして、フィルタ適用部130は、フィルタ適用後の各画像を合成することにより、合成画像を生成する。
次に、ステップS5で候補検出部141は、フィルタを適用した後の画像データに閾値処理を実施する。
次に、ステップS6で候補検出部141は、閾値を超えた輝度をもつセルから、最大の輝度を持つセルを検出する最大値検出処理を実施する。
次に、ステップS7で候補検出部141は、最大の輝度を持つセルを検出できたかを判定する。ここで、候補検出部141が、検出できたと判定した場合、ステップS8に進み、検出できなかったと判定した場合、ステップS10又はステップS11に進む。ここで、ユーザの入力により、航跡波の検出を行うよう設定されている場合、ステップS10に進み、船舶の検出を行うように設定されている場合、ステップS11に進む。ここで、最大値が検出できない場合とは、例えば、画像の全領域が候補マスクで覆われた場合や、閾値を設定する場合、所定の閾値以上の輝度を持つセルが検出できなくなった場合である。
ステップS7で候補検出部141が、最大の輝度を持つセルを検出できたと判定した場合、ステップS8に進む。ステップS8で候補検出部141は、航跡波又は船舶の候補位置を検出する。例えば、上述したように、テストセルを用いる方法や、ハフ変換等の座標変換を用いる方法を適用することができる。
次に、ステップS9で候補検出部141は、同じ候補を再度検出しないようにするための候補マスクを適用し、候補マスク適用後の画像を用いて再度ステップS6の処理を実施する。
ステップS7でNoと判定され、かつ、航跡波の検出を行うよう設定されている場合、ステップS10に進み、航跡波の真の位置を特定する。例えば、船舶の位置が既知である場合、その後方に存在する航跡波の候補が真の航跡波であると特定することができる。
ステップS7でNoと判定され、かつ、船舶の検出を行うように設定されている場合、ステップS11に進み、特定部142は、船舶の真の位置を特定する。例えば、船舶の画像上の位置が目視等により既知である場合、船舶の画像上の位置からアジマス方向にずれている船舶候補位置を船舶の真の位置と特定する。また、船舶の画像上の位置が既知でない場合、例えば、画像上で最も輝度が高い領域、又は船舶候補のうち最も輝度が高いものを船舶の画像上の位置として設定するようにしてもよい。
次に、ステップS12に進み、速度推定部150は、船舶のドップラーシフト量から、船舶の速度を推定する。以上で画像処理装置100は動作を終了する。
以上のような動作により、実施の形態1に係る画像処理装置100は、反射強度が大きな狭いVウェーキや、反射強度が水面より小さい乱流ウェーキを検出したり、水面より輝度が低くなっている船舶のドップラーシフト前の位置を検出したりすることにより、ケルビンウェーキが検出困難な場合であっても、画像データから航跡波又は船舶を検出することができる。
また、実施の形態1に係る画像処理装置100は、航跡波又は船舶の候補位置を検出し、候補位置の中から船舶又は航跡波の位置を特定するようにしたので、撮像条件等により、船舶や航跡波と紛らわしいノイズが画像上に生じた場合にも、精度よく船舶又は航跡波を検出することができる。
また、実施の形態1に係る画像処理装置100は、特定の角度方向のエッジを検出するフィルタを適用するようにしたので、反射強度が大きな狭いVウェーキと、狭いVウェーキと隣り合い、反射強度が水面より小さい乱流ウェーキとの境界を検出することができる。
また、実施の形態1に係る画像処理装置100は、ガボールフィルタを用いるようにしたので、BW幅を航跡波の幅と合うように調整することにより、精度良く、狭いVウェーキと乱流ウェーキを検出することができる。
また、ステップS10とステップS11で、航跡波の検出と船舶の検出のどちらか一方を行う構成としたが、両方を検出する構成としてもよい。例えば、船舶の位置を特定した後に、航跡波の検出を行うことにより、航跡波の真の位置を特定しやすくすることができる。
また、上記では、画像データに適用するフィルタの例として、ガボールフィルタを用いる場合について説明したが、特定の角度方向に延伸する画像特徴を検出することができるフィルタであれば、これに限らない。
例えば、ガウシアン包絡線および正弦波、余弦波を用いたガボールフィルタの設計例を示したが、ウェーブレット関数を使ったフィルタ設計等、フィルタ形状はさまざまな関数により設計可能である。また、窓関数を矩形関数等、他の関数に変更してもよい。
本開示に係る画像処理装置100は、航跡波や船舶の検出に用いるのに適している。
100 画像処理装置、110 画像データ取得部、120 前処理部、130 フィルタ適用部、140 検出部、141 候補検出部、142 特定部、150 速度推定部、10000 処理装置、10001記憶装置。

Claims (7)

  1. 水面を写した画像データを取得する画像取得部と、
    前記画像データに、特定の角度方向に延伸するエッジを抽出するフィルタを適用するフィルタ適用部と、
    前記フィルタを適用した後の前記画像データを用いて、狭いVウェーキと乱流ウェーキの境界を検出する検出部と、
    を備え、
    前記フィルタ適用部は、前記フィルタとして、窓関数と正弦波の積で表され、前記正弦波の位相オフセット量がπ/2又は-π/2であるフィルタを適用する
    ことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記検出部は、
    前記フィルタを適用した後の前記画像データを用いて、狭いVウェーキと乱流ウェーキの境界の候補位置を検出する候補検出部と、
    前記候補検出部で検出された前記狭いVウェーキと乱流ウェーキの境界の候補位置の中から、前記狭いVウェーキと乱流ウェーキの境界の位置を特定する特定部と、
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記フィルタ適用部は、前記フィルタとして、ガボールフィルタを適用する
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の画像処理装置。
  4. 前記検出部は、前記フィルタを適用した後の前記画像データが示す画像に対して、円周形状にセルを配置し、直径方向に位置するセルのペアを設定し、前記ペアのセルの輝度の合計値を計算し、前記合計値の最も大きいペアの前記直径方向に狭いVウェーキと乱流ウェーキの境界が存在すると推定する
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  5. 前記検出部は、前記フィルタを適用した後の前記画像データに対して、ハフ変換又はラドン変換を適用することにより、前記狭いVウェーキと乱流ウェーキの境界の位置を検出することを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の画像処理装置。
  6. 水面を写した画像データを取得する画像取得工程と、
    前記画像データに、特定の角度方向に延伸するエッジを抽出するフィルタを適用するフィルタ適用工程と、
    前記フィルタを適用した後の前記画像データを用いて、狭いVウェーキと乱流ウェーキの境界を検出する検出工程と、
    を備え、
    前記フィルタ適用工程において、前記フィルタとして、窓関数と正弦波の積で表され、前記正弦波の位相オフセット量がπ/2又は-π/2であるフィルタを適用する
    ことを特徴とする画像処理方法。
  7. 請求項6に記載の全工程をコンピュータに実行させるための画像処理プログラム。
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