JP7009989B2 - 植物の栽培装置 - Google Patents

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Description

本発明は、葉組みを必要とする栽培植物の栽培装置に関するものであり、例えば、シクラメンの栽培装置に関するものである。
ある種の栽培植物においては、育成の過程で、その外観が好ましくなるように、株の中央に寄り集まった葉や茎を栽培容器の外側に向けて引き出し、引き出した葉や茎を組み合うようにからませて引き出した状態を保っておく作業が行われる。
この作業は、一般に、「葉組み」と呼ばれている。このような葉組みを必要とする栽培植物として代表的なものにシクラメンがある。シクラメンに葉組みをすると、株元の中央部が開かれるので、その部分の日照量が増え、風通しも良くなり、株元の葉や花芽の生育を促すことができる。その結果、葉組み後に成長した花芽は、中央にまとまるようにして花を咲かせるので、株の外観を見栄えよく整えることができる。
一方で、葉組みは手作業で行うと大きな手間がかかるという問題がある。そこで、特許文献1には、栽培植物に葉組み用リングを載置することで、その重量により、栽培植物の葉及び茎を栽培容器の外側に押し拡げて葉組み作業を簡単に行うことができるようにした植物の栽培装置が提案されている。
実開平6-19429号公報
しかし、特許文献1に記載された栽培植物の栽培装置は単に葉組み作業を簡単化するにとどまり、商品として品質の良い植物を効率的に育成するためには改善の余地があった。
したがって、本発明の目的は、葉組みを必要とする植物について、葉組み作業を簡単に行うことができ、かつ、品質の良い植物を効率的に育成することができる植物の栽培装置を提供することにある。
本発明のかかる目的は、栽培容器により育成される植物上に載置される葉組み用器具と、所定濃度の炭酸ガスを供給する炭酸ガス供給装置と、前記植物の葉の近傍に設けられた炭酸ガス濃度センサと、前記炭酸ガス濃度センサから取得した炭酸ガスに関する情報に基づいて前記炭酸ガス供給装置が供給する炭酸ガスの供給量及び供給時間を制御する制御部とを備え、前記葉組み用器具が、壁面に多数の孔が設けられている管材が略円環状に曲げられた多孔性パイプと、所定の重さを有し、前記多孔性パイプの内部に取り付けられた重り部材と、一端部が前記多孔性パイプと通気可能に接続され、他端部が前記炭酸ガス供給装置に接続されている気体供給管とを備え、前記多孔性パイプが前記植物の上に、株元の中央部が開かれるように載置された状態で、前記制御部が、前記炭酸ガス濃度センサから取得した炭酸ガス濃度が所定の閾値未満のときに、前記炭酸ガス供給装置に所定濃度の炭酸ガスを供給させるように構成されていることを特徴とする植物の栽培装置によって達成される。
本発明によれば、炭酸ガス濃度センサが栽培植物の葉の近傍で取得した炭酸ガス濃度が所定の閾値未満の場合に、制御部からの指令により炭酸ガス供給装置から所定の炭酸ガス濃度を有する十分な量の気体が、葉組み用器具の気体供給管および多孔性パイプを介して、栽培植物に供給されるから、栽培植物の株元や葉に向けて炭酸ガスが散布される。したがって、栽培植物が光合成を開始して周囲の炭酸ガス濃度が低下するタイミングで、葉組み用器具の多孔性パイプから栽培植物の株元に向けて十分な量の炭酸ガスを供給できるので、栽培植物の光合成を活性化して生育を促進し、品質の良い栽培植物を効率的に育成することができる。
また、本発明によれば、多孔性パイプが略円環状に形成されているので、多孔性パイプの内部に取り付けられた重り部材から印加された荷重によって、栽培植物の葉や茎を外側に向けて均等に押し広げることができ、多孔性パイプを栽培植物の上に載置することで、栽培植物の葉組み作業を簡単に行うことができる。
本発明のかかる目的はまた、栽培容器により育成される複数の植物上に載置される葉組み用フレームと、所定濃度の炭酸ガスを供給する炭酸ガス供給装置と、前記植物の葉の近傍に設けられた炭酸ガス濃度センサと、前記炭酸ガス濃度センサから取得した炭酸ガスに関する情報に基づいて前記炭酸ガス供給装置が供給する炭酸ガスの供給量及び供給時間を制御する制御部とを備え、前記葉組み用フレームが、枠状に形成された所定の重さを有する枠部材と、前記枠部材の内側の側面に沿って、固定するように配設された通気可能な枠管と、前記枠管から枠部材の内側に向けて延びた通気可能な複数の枝管と、それぞれが前記枠部材の内側の前記植物に対応する位置に設けられ、壁面に多数の孔が設けられている管材が略円環状に曲げられた複数の多孔性パイプであって、それぞれ、枠部材の下方に位置するように前記枝管と通気可能に接続された多孔性パイプと、一端部が前記枠管と通気可能に接続され、他端部が前記炭酸ガス供給装置に接続された気体供給管とを備え、前記多孔性パイプがそれぞれ対応する前記植物の上に、株元の中央部が開かれるように載置され、前記制御部が、前記炭酸ガス濃度センサから取得した炭酸ガス濃度が所定の閾値未満のときに、前記炭酸ガス供給装置に所定濃度の炭酸ガスを供給させるように構成されていることを特徴とする植物の栽培装置によって達成される。
本発明によれば、炭酸ガス濃度センサが栽培植物の葉の近傍で取得した炭酸ガス濃度が所定の閾値未満の場合に、制御部からの指令により炭酸ガス供給装置から所定の炭酸ガス濃度を有する十分な量の気体が気体供給管および葉組み用フレームの枠管、枝管および多孔性パイプを介して、栽培植物に供給されるから、各栽培植物の株元や葉に向けて炭酸ガスが散布される。したがって、栽培植物が光合成を開始して周囲の炭酸ガス濃度が低下するタイミングで、葉組み用フレームの各多孔性パイプから各栽培植物の株元に向けて十分な量の炭酸ガスを供給できるので、栽培植物の光合成を活性化して生育を促進し、品質の良い栽培植物を効率的に育成することができるとともに、複数の栽培植物に対して、一括して葉組み作業をすることができ、葉組みの作業効率を高めることができる。
また、本発明よれば、葉組み用フレームの枠部材には枠管が固定されており、枠管に取り付けられた枝管には、各多孔性パイプが枠部材の下方に位置するように取り付けられているから、多孔性パイプには、枠部材の荷重が印加される。したがって、葉組み用フレームを栽培植物上に載置して、各多孔性パイプを、対応する栽培植物の葉や茎が栽培容器の外側に向かうように設置した場合に、その設置した箇所に、所定の重さを有する枠部材の荷重が各多孔性パイプを介して印加されるので、対応する栽培植物の葉や茎を栽培容器の外側に向けて均等に押し広げるとともに、その押し広げることができ、各多孔性パイプを各栽培植物上に載置することで、栽培植物の葉組み作業を簡単に行うことができる。
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記葉組み用フレームを地面から支持するように前記枠部材に支持脚が取り付けられており、前記支持脚が、前記枠部材に取り付けられた支持軸と、前記支持軸を受ける軸受部材と、前記軸受部材を受けるソケット部材と、前記ソケット部材が取り付けられ、前記枠部材と平行になるように延びて地面と接している台座とを備え、前記軸受部材が、その軸方向に穴が設けられており、その穴には前記支持軸が軸方向に移動可能に挿入され、その穴の底面には弾性部材が取り付けられており、前記ソケット部材が、前記軸受部材を上下可能に保持するように構成されている。
本発明のこのさらに好ましい実施態様によれば、葉組み用フレームに支持脚が取り付けられていることによって、葉組み用フレームを安定して栽培植物上に載置することができる。また、ソケット部材に対して軸受部材を上下させることにより、軸受部材内の弾性部材から、支持軸を介して、葉組み用フレームに加わる力を調節することができるので、葉組み用フレームから、栽培植物に印加される荷重を調節することができ、栽培植物の生育状況に応じて適切な荷重をかけることができるので、栽培植物の葉組みを効率よく行うことができる。
さらに、葉組み用フレームから植物に印加される荷重を調節することができるから、葉組み用フレームの枠部材の上面に太陽光パネルを設置するなどの設計変更をして、葉組み用フレームの重量を増大させても、栽培植物に加わる荷重が過大になって、栽培植物を傷めることを確実に防止できるので、植物の栽培装置の拡張性を担保することができる。
本発明の好ましい実施態様においては、前記炭酸ガス供給装置は、空気と炭酸ガスとを前記気体供給管に切替可能に供給するように構成されている。
本発明のこの好ましい実施態様によれば、栽培植物が光合成を行なわず、したがって、炭酸ガスの供給が不要なときには、炭酸ガス供給装置から葉組み用器具の気体供給管および多孔性パイプを介して栽培植物に向けて空気を散布できるので、栽培植物の株元の通気性を高めて根腐れを防ぐとともに、栽培植物の呼吸を促進させ、栽培植物の生育をより促すことができる。
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記多孔性パイプは、その管材の一部に伸縮自在の継手が設けられている。
本発明のこのさらに好ましい実施態様によれば、多孔性パイプが伸縮自在の継手を備えているから、継手を伸縮させることによって、略円環状に曲げられた多孔性パイプの円環の径を変化させることができるから、栽培植物が成長したり、栽培容器を別のものに取り替えたりして、栽培植物の大きさが変わっても、多孔性パイプを交換する必要がなく、径が異なる多孔性パイプを用意しておく必要もないので、利便性が高い。
本発明のさらに好ましい実施態様においては、前記多孔性パイプは、始端部と終端部を有する曲げることができる管材によって構成され、前記始端部と前記終端部が近接するように、前記管材を略円環状に曲げることによって形成されている。
本発明のこのさらに好ましい実施態様によれば、多孔性パイプが始端部と終端部を有する曲げることができる管材によって構成され、始端部と終端部が近接するように、管材を略円環状に曲げることによって形成されているから、始端部と終端部を、多孔性パイプが略円環状を保持する範囲で位置決めすることによって、円環状に曲げられた多孔性パイプの径を変えることができ、栽培植物が成長したり、栽培容器を別のものに取り替えたりして、栽培植物の大きさが変わっても、多孔性パイプを交換する必要がなく、径が異なる多孔性パイプを用意しておく必要もないので、利便性が高い。また、円環状の多孔性パイプの径を変えるために、継手を備えている必要がなく、簡易かつ廉価に多孔性パイプを形成することができるのでより経済的である。
本発明によれば、葉組みを必要とする植物について、葉組み作業を簡単に行うことができ、かつ、品質の良い植物を効率的に育成することができる植物の栽培装置を提供することができる。
図1(a)は、本発明の好ましい実施態様にかかるシクラメンの栽培装置の全体構成を示す説明図であり、図1(b)は、図1(a)に示されたシクラメンの植物の栽培装置の葉組み用器具の平面図である。 図2は、図1に示されたシクラメンの栽培装置の炭酸ガス供給装置の内部の構成を示す模式図である。 図3は、図1のシクラメンの栽培装置の気体供給制御の流れを示すフローチャート図である。 図4(a)は、本発明の別の好ましい実施態様にかかるシクラメンの栽培装置の全体構成を示す平面図であり、図4(b)は、図4(a)に示されたシクラメンの栽培装置の葉組み用フレームの斜視図である。 図5(a)は、本発明の他の好ましい実施態様にかかるシクラメンの栽培装置の多孔性パイプの平面図であり、図5(b)および図5(c)はそれぞれ、図5(a)の多孔性パイプ50を変形させた状態を示す平面図である。 図6は、本発明の他の好ましい実施態様にかかるシクラメンの栽培装置の葉組み用フレームの斜視図である。 図7は、図6に示された支持脚の略縦断面図である。 図8は、本発明の他の好ましい実施態様にかかるシクラメンの栽培装置の全体構成を示す平面図である。
以下、本発明の好ましい実施態様につき、添付図面を参照しつつ、詳細に説明を加える。
図1(a)は、本発明の好ましい実施態様に係る植物の栽培装置の全体構成を示す説明図であり、図1(b)は、図1(a)に示された植物の栽培装置の葉組み用器具の平面図である。
なお、本実施態様においては、栽培植物がシクラメンである場合につき説明を加える。
図1(a)に示されるように、シクラメンの栽培装置1は、植物栽培用の鉢植えである栽培容器10と、シクラメンの葉組みをするための器具である葉組み用器具12と、所定の気体を供給する機具である炭酸ガス供給装置24と、CPU、記憶装置、記録装置、プログラム等を有する電子制御機器である制御部30とを備え、炭酸ガス供給装置24は、配線31によって制御部30と電気的に接続されている。
図1(a)に示されるように、栽培容器10には、シクラメンが植えられている。また、図1(a)および図1(b)に示されるように、シクラメン11上には、その株元の中央部が開かれるように葉組み用器具12の多孔性パイプ20が載置されている。
葉組み用器具12は、シクラメン11の上に載置された多孔性パイプ20と、所定の長さの気体供給管22とを備えている。
気体供給管22の一端部は、接続部材21によって、多孔性パイプ20に通気可能に取り付けられ気体供給管22の他端部は、気体供給口27を介して、炭酸ガス供給装置24に接続されている。
葉組み用器具12の多孔性パイプ20は、壁面に複数の小さい孔(図示せず)を有し、可撓性を有するパイプであり、略円環状に形成されたものである。多孔性パイプ20の内部は中空になっているので、気体を通すことができ、また、多孔性パイプ20の壁面には複数の小さい孔が形成されているので、多孔性パイプ20はその内部に供給された気体を、壁面の孔から外部に向けて流出させることができる。すなわち、多孔性パイプ20の内部に十分な量の気体が送り込まれると、その気体は多孔性パイプ20内に充満するとともに、壁面の孔を通じて流出するので、多孔性パイプ20の周囲にその気体を散布することができる。
また、多孔性パイプ20の一部は分岐して上方に突出しており、その突出部の先端部が、接続部材21によって、樹脂製の中空パイプよりなる気体供給管22の一端部に通気可能に接続されている。
その一端部が接続部材21に接続された気体供給管22は、その内部に気体を通すことができ、その他端部は炭酸ガス供給装置24に接続され、炭酸ガス供給装置24から、気体供給管22内に気体を供給することによって、気体供給管22の他端部から、その一端部に接続されている接続部材21を介して、多孔性パイプ20内に気体を供給することができる。
このように構成された葉組み用器具12は、多孔性パイプ20がシクラメン11の上に載置され、炭酸ガス供給装置24から、気体供給管22および接続部材21を通じて、多孔性パイプ20の内部に十分な量の気体を送り込むことにより、シクラメン11の株元や葉に向けてその気体を散布することができる。
図1(a)および図1(b)に示されるように、栽培容器10の内部には、シクラメン11を定植させるための培養土が充填されており、この培養土の表面上には、炭酸ガス濃度センサ25が取り付けられている。炭酸ガス濃度センサ25は、設置された位置の周囲の炭酸ガス濃度を継続的に測定する計測デバイスであり、炭酸ガス濃度センサ25が、シクラメン11が植えられている培養土の表面上に設けられているので、シクラメン11の葉の近くの炭酸ガス濃度及びその変化を測定することができる。
炭酸ガス濃度センサ25は、配線31によって制御部30と電気的に接続されており、炭酸ガス濃度センサ25により測定された炭酸ガス濃度に関する情報が、配線31を通じて、所定の時間間隔で制御部30に送られるように構成されている。したがって、制御部30は、経時的にシクラメン11の葉の近くの炭酸ガス濃度の値を取得することができる。
シクラメン11に適切な葉組みをするには、そのシクラメン11の大きさにあった多孔性パイプ20を用いる必要があるが、シクラメン11は、植えられている栽培容器10の大きさや生育の状態によって株の大きさが異なるので、多孔性パイプ20のサイズを、載置するシクラメン11に合わせて変える必要がある。
本実施態様にかかる植物の栽培装置1においては、図1(b)に示されるように、多孔性パイプ20の一部には接続用部材である継手20aが設けられている。継手20aは、伸縮自在に構成されており、継手20aを伸ばすことによって、多孔性パイプ20の円環の径を大きくし、継手20aを縮めることによって、多孔性パイプ20の円環の径を小さくすることができる。
したがって、継手20aを伸縮させることによって、多孔性パイプ20のサイズを変化させることができるから、シクラメン11が成長したり、栽培容器10を別のものに取り替えたりして、シクラメン11の大きさが変わっても、多孔性パイプ20を交換する必要はなく、サイズが異なる多孔性パイプ20を用意しておく必要もないので、利便性が高い。
また、図1(b)に示されるように、多孔性パイプ20の管の内部には、複数の金属製の重り部材26が、管壁に沿って均等間隔に取り付けられている。このように、多孔性パイプ20内に重り部材26が均等に配置されているので、多孔性パイプ20をシクラメン11の茎の上に、シクラメン11の葉や茎が栽培容器10の外側に向かうように載置した場合に、重り部材26の重みで多孔性パイプ20に印加された荷重によって、シクラメン11の葉や茎を栽培容器10の外側に向けて均等に押し広げるとともに、その押し広げた状態を維持することができる。
さらに、単一の重り部材26が、多孔性パイプ20内に配置されている場合には、多孔性パイプ20の屈曲性を損なわれるが、本実施態様においては、複数の重り部材26が、多孔性パイプ20内に配置されているので、多孔性パイプ20の屈曲性を損なわず、したがって、
多孔性パイプ20の円環の径を変更させることの妨げとならない。
さらに、本実施態様においては、金属製の重り部材26が管の内部に設けられていることにより、金属製の重り部材26がシクラメン11の葉や茎に接触して傷つけることがない。
このように、多孔性パイプ20が略円環状に形成され、継手20aにより多孔性パイプ20の円環の径を変更させることができるから、重り部材26の重みにより、シクラメン11の葉や茎を外側に向けて均等に押し広げることができ、したがって、多孔性パイプ20をシクラメン11上に載置することで、シクラメン11の葉組み作業を簡易に行うことができる。
図2は、図1に示されたシクラメンの栽培装置1の炭酸ガス供給装置24の内部の構成を示す模式図である。
図2に示されるように、炭酸ガス供給装置24は、空気及び炭酸ガスを供給するものであり、圧縮空気貯蔵容器24aと、炭酸ガスボンベ24bと、三方弁23と、流量調節弁23aとを備えている。
圧縮空気貯蔵容器24aからは配管22aが延びており、炭酸ガスボンベ24bからは配管22bが延び、配管22aと配管22bとはそれぞれ三方弁23につながっている。三方弁23からは、気体供給管22に向かって、配管22cが延びており、その途中には、流量調節弁23aが取り付けられている。配管22cは、気体供給口27を介して気体供給管22と接続されている。
圧縮空気貯蔵容器24aは、エアコンプレッサー等により圧縮された空気が送り込まれた容器であり、圧縮された空気を貯蔵するとともに、貯蔵された空気を所定の圧力で配管22aに送り出すことができる。炭酸ガス供給装置24が圧縮空気貯蔵容器24aを備えていることにより、炭酸ガス供給装置24から圧縮空気を気体供給管22に供給することができる。
炭酸ガスボンベ24bは、高濃度の炭酸ガスが封入された容器であり、封入された炭酸ガスを所定の圧力で配管22bに送り出すことができる。炭酸ガス供給装置24が炭酸ガスボンベ24bを備えていることにより、炭酸ガス供給装置24から炭酸ガスの供給が可能になる。
三方弁23は、配管22cと配管22aおよび配管22bとを選択的に切り替えることが可能なように、切替制御部(図示せず)を備えている。三方弁23がこのような切替制御部を有しているので、配管22cに、空気及び炭酸ガスを選択的に供給することができる。
流量調節弁23aは、配管22c内の気体の流量を増減可能な制御弁である。配管22cに流量調節弁23aが設けられているので、配管22cを通じて気体供給管22に送られる気体の量を任意に増減させることができる。
また、図示してはいないが、炭酸ガス供給装置24の圧縮空気貯蔵容器24aと、炭酸ガスボンベ24bと、三方弁23と、流量調節弁23aとは、それぞれが制御部30に電気的に接続されている。したがって、制御部30によって、切替制御部を制御することによって、三方弁23を切り替え、配管22cと配管22aまたは配管22cと配管22bとを選択的に連通させ、流量調節弁23aを制御して、配管22cを流れる気体の流量を調節することができ、圧縮空気貯蔵容器24aによる空気の供給及びその停止ならびに炭酸ガスボンベ24bによる炭酸ガスの供給及びその停止を制御することができる。
さらに、制御部30は、三方弁23の切替制御部にパルス信号を送り、その信号のパルス幅に応じた時間間隔で、三方弁23を切り替えることにより、空気に炭酸ガスを所定の炭酸ガス濃度となるように混合させた気体を配管22cに供給することができる。
この三方弁23の切り替え制御は、例えば次のように行う。まず、切替制御部(図示せず)に入力された信号がオフのときは、配管22cと配管22aとが接続され、信号がオンのとき配管22cと配管22bとが接続されるように設定しておく。このとき、圧縮空気貯蔵容器24aから配管22aに空気が送られており、炭酸ガスボンベ24bから配管22bに炭酸ガスが送られている状態で、切替制御部にデューティ比0.25のパルス信号を送ると、三方弁23は、配管22cに空気と炭酸ガスとを3:1の割合で交互に送り込むように制御される。また、この場合、パルス信号が送られなければ、配管22cには空気のみが送られ続ける。
三方弁23がこのように制御されることにより、圧縮空気貯蔵容器24aから配管22aを通じて三方弁23に供給される空気と、炭酸ガスボンベ24bから配管22bを通じて三方弁23に供給される炭酸ガスとを、任意の割合で混合して配管22cに送ることができる。すなわち、炭酸ガス供給装置24は、配管22cから気体供給口27を介して気体供給管22に、空気の炭酸ガス濃度を下限として、所望の炭酸ガス濃度を有する気体を送り込むことができる。
図3は、図1に示されたシクラメンの栽培装置1の気体供給の制御の流れを示すフローチャート図である。
図3に示されるように、シクラメンの栽培装置1の制御部30は、まず、炭酸ガス供給装置24の圧縮空気貯蔵容器24aに空気を供給するように指令を送り、三方弁23に、配管22aを配管22cとつなげるように指令を送り、流量調節弁23aに、配管22cから気体供給管22に送りこまれる気体の流量が所定の値になるように調節する指令を送る(ステップS1)。
このとき、炭酸ガス濃度センサ25が、炭酸ガス濃度が所定の値よりも低下したことを検出すると、その旨の情報が制御部30に送られる(ステップS2)。制御部30がその旨の情報を取得すると、炭酸ガスボンベ24bに炭酸ガスを供給するように指令を送り、三方弁23に、配管22cを配管22bとつなげるように指令を送り、流量調節弁23aに、配管22cから気体供給管22に送りこまれる気体の流量が所定の値になるように調節する指令を送る(ステップS3)。
このとき、炭酸ガス濃度センサ25が、炭酸ガス濃度が所定の値以上になったことを検出すると、その旨の情報が制御部30に送られる(ステップS4)。制御部30がその旨の情報を取得すると、炭酸ガスボンベ24bに炭酸ガスの供給を停止するように指令を送り、三方弁23に、配管22cを配管22bとつなげるように指令を送り、流量調節弁23aに、配管22cから気体供給管22に送りこまれる気体の流量が所定の値になるように調節する指令を送る(ステップS5)。
このように、炭酸ガス供給装置24は、制御部30により、炭酸ガス濃度センサ25が取得した炭酸ガス濃度の値が所定値未満の場合だけ炭酸ガスを供給し、他の場合は、空気を供給し続けるように制御される。
シクラメン11が光合成を活発に行うと、そのシクラメン11の周囲の炭酸ガスが光合成により消費されるので、シクラメン11の近傍の炭酸ガス濃度は低下する。炭酸ガス濃度センサ25はシクラメン11の近傍に設置されているので、炭酸ガス濃度センサ25が取得した炭酸ガス濃度の値が所定値未満になった場合、シクラメン11が光合成を活発に行なっていると判断することができる。
したがって、炭酸ガス濃度センサ25が取得した炭酸ガス濃度の値が所定値未満の場合に、炭酸ガス供給装置24から所定の炭酸ガス濃度を有する気体が供給されることにより、葉組み用器具12の気体供給管22および多孔性パイプ20を介してシクラメン11の株元に向けて十分な量の炭酸ガスを効率よく供給できるので、シクラメン11の光合成を促進させ、品質の良いシクラメン11を育成することができる。したがって、栽培植物が光合成を行なって周囲の炭酸ガス濃度が低下するタイミングで、葉組み用器具12の多孔性パイプ20からシクラメン11の株元に向けて十分な量の炭酸ガスを供給できるので、シクラメン11の光合成をより活性化させて生育を促進し、品質の良いシクラメンを効率的に育成することができる。
また、炭酸ガス濃度センサ25が取得した炭酸ガス濃度の値が所定値以上の場合、すなわち、シクラメン11が光合成をほとんど行っていないと考えられる場合には、炭酸ガス供給装置24から炭酸ガスの供給が行われないので、不要な炭酸ガスの消費を抑えることができ、経済的である。
さらに、この場合には、炭酸ガス供給装置24から空気が供給され、葉組み用器具12の多孔性パイプ20からシクラメン11の株元や葉に向けて空気が散布されるので、シクラメン11の株元の通気性を高めて根腐れを防ぐとともに、シクラメン11の呼吸を促進させ、シクラメン11の生育をより促すことができる。
図4(a)は、本発明の別の好ましい実施態様にかかるシクラメンの栽培装置の全体構成を示す平面図であり、図4(b)は、図4(a)に示されたシクラメンの栽培装置の葉組み用フレームの斜視図である。
図4(a)および図4(b)に示されるように、シクラメンの栽培装置2は、4つのシクラメン11が植えられた複数の栽培容器10を備え、葉組み用フレーム40と、炭酸ガス供給装置24と、制御部30とを備えている。
葉組み用フレーム40は、棒材が組み合わされて形成された所定の重さを有する方形の枠部材41と、枠部材41に取り付けられ、枠部材41の内側の側面に沿って、配設され、枠部材41と通気可能な枠管43を備え、枠管43の内側には、複数の多孔性パイプ44が、それぞれ枠部材41の内側に配置された対応するシクラメン11上に設けられている。複数の多孔性パイプ44は、それぞれ、枝管42が通気可能に取り付けられ、枝管42は枠管43と通気可能に取り付けられている。
また、方形状をなす枠部材41の対向する二対の辺の一方の辺の中央を接続するように、
中板45が設けられており、中板45の中央には、配線31によって制御部30に電気的に接続された炭酸ガス濃度センサ25が吊架されている。
図4(b)に示されるように、炭酸ガス濃度センサ25は、各シクラメン11の葉の近傍に位置するように地面からの高さが調節されている。したがって、各シクラメン11の葉の近くの炭酸ガス濃度及びその変化を精度よく測定することができる。
枠管43には気体供給管22の一端部が接続されており、気体供給管22の他端部には気体供給口27を介して炭酸ガス供給装置24が接続されている。炭酸ガス供給装置24は、配線31によって制御部30と電気的に接続されている。
多孔性パイプ44は、図1に示された植物の栽培装置1の多孔性パイプ20と同様に、壁面に複数の小さい孔(図示せず)が形成された屈曲可能なパイプであり、その両端を繋げるように接続用の管状部材である継手20aが取りつけられ、略円環状に形成されたものである。
多孔性パイプ44の内部には気体を通すことができ、また、多孔性パイプ44の壁面に複数の小さい孔が形成されているので、多孔性パイプ44はその内部に供給された気体を壁面の孔から外部に流出させることができる。すなわち、多孔性パイプ44の内部に十分な量の気体が送り込まれると、その気体は多孔性パイプ44内に充満するとともに、壁面の孔を通じて流出するので、多孔性パイプ44の周囲に、その気体を散布することができる。
また、図4(b)に示されるように、多孔性パイプ44の一部に、上方に延びる分岐管44aが取り付けられ、分岐管44aの先端部には、接続部材21が、分岐管44aと枝管42を連通可能に取り付けられている。したがって、気体供給管22から枠管43に気体を供給することにより、枠管43と接続している各枝管42を通じて多孔性パイプ44内に気体を供給することができる。
このように葉組み用フレーム40が構成されているので、各多孔性パイプ44がそれぞれシクラメン11の上に載置された状態で、炭酸ガス供給装置24から気体供給管22を通じて多孔性パイプ44に十分な量の気体を送り込むことができ、各シクラメン11の株元や葉に向けてその気体を散布することが可能になる。
さらに、図4(a)および図4(b)に示されるように、葉組み用フレーム40の枠部材41には枠管43が固定され、枠管43に取り付けられた枝管42には、対応する分岐管44aを介して、各多孔性パイプ44が取り付けられているから、多孔性パイプ44には、枠部材41、枠管43、枝管42および分岐管44aの荷重が印加される。
すなわち、葉組み用フレーム40をシクラメン11上に載置して、各多孔性パイプ44が対応するシクラメン11の葉や茎を栽培容器10の外側に向かうように設置した場合に、その設置した箇所に、枠部材41、枠管43、枝管42および分岐管44aの荷重が各多孔性パイプ44を介して印加されるので、対応するシクラメン11の葉や茎を栽培容器10の外側に向けて均等に押し広げるとともに、その押し広げた状態を維持することができる。
したがって、前記実施態様にかかる多孔性パイプ20とは異なり、本実施態様にかかる多孔性パイプ44の内部には、金属製の重り部材26は設けられていない。
このように、植物の栽培装置2が、葉組み用フレーム40と、炭酸ガス供給装置24と、制御部30とを備えているので、植物の栽培装置1の葉組み用器具20と同様に、各シクラメン11の葉組み及び生育を促進することができ、かつ、複数のシクラメン11に対して、一括して葉組み作業をすることが可能になるので、葉組みの作業効率を高めることができる。
したがって、本実施態様にかかる植物の栽培装置1においても、図3に示された処理を実行することにより、前記実施態様にかかる植物の栽培装置1と同様の作用効果を得ることが可能になる。具体的には、炭酸ガス濃度センサ25が取得した炭酸ガス濃度の値が所定値未満の場合に、炭酸ガス供給装置24から所定の炭酸ガス濃度を有する気体が供給されることにより、葉組み用フレーム40の各多孔性パイプ44からそれぞれが載置されているシクラメン11の株元に向けて十分な量の炭酸ガスを供給することができるので、各シクラメン11の光合成を促進させ、これにより、品質の良いシクラメン11を効率的に育成することができる。
図5(a)は、本発明の他の好ましい実施態様にかかるシクラメンの栽培装置の多孔性パイプの平面図であり、図5(b)および図5(c)はそれぞれ、図5(a)の多孔性パイプ50を変形させた状態を示す平面図である。図5(a)ないし図5(c)は、図1の多孔性パイプ20及び図4の多孔性パイプ44の変更例を示している。
図5(a)ないし図5(c)に示されるように、本実施態様にかかる多孔性パイプ50は、壁面に複数の小さい孔を有するパイプを略円環状に屈曲させたものであり、多孔性パイプ50の始端部にはパイプ端50aが、多孔性パイプ50の終端部には、終端にはパイプ端50bが、それぞれパイプを塞ぐように取り付けられている。
また、多孔性パイプ50は、そのパイプの一部が分岐して上方に突出しており、その突出した部分の先端部が接続部材21によって、枝管42に接続され、枝管42を介して、気体供給管22に通気可能に接続されている。気体供給管22から、枝管42および接続部材21を介して、気体を送ることにより、多孔性パイプ50内に気体を供給することができる。
図5(a)および図5(b)に示されるように、多孔性パイプ50は、その両端、すなわち、パイプ端50aおよびパイプ端50bが互いに繋がれておらず、また、屈曲可能に構成されているので、多孔性パイプ50の両端50a、50bを円周に沿って動かすようにして変形させることにより、多孔性パイプ50を、その径rが、図5(b)に示されるように、より小さな径r1になるように変形させることができ、また、図5(c)に示されるように、より大きな径r2になるように変形させることができる。
このように、本実施態様にかかる多孔性パイプ50は、円環状に変形させる場合に、その径を変更することができるように構成されているので、シクラメン11が成長したり、栽培容器10を別のものに取り替えたりして、シクラメン11の大きさが変わっても、径が異なる円環状の多孔性パイプ50に取り換える必要がなく、径が異なる円環状の多孔性パイプ50を用意しておくことも必要ではないから、利便性が高い。
また、円環状の多孔性パイプ50の径を変えるために、継手20aを備えている必要がなく、簡易かつ廉価に多孔性パイプを形成することができるので、より経済的である。
図6は、本発明の他の好ましい実施態様にかかるシクラメンの栽培装置の葉組み用フレームの斜視図であり、図4の葉組み用フレーム40に支持脚が取り付けられた構成を示している。
図6に示されるように、葉組み用フレーム40の枠部材41の一対の長辺には、2つの支持脚60が互いに向かい合うように取り付けられており、葉組み用フレーム40が2つの支持脚60によって支持されている。各支持脚60は、枠部材41に取り付けられた支持軸61と、支持軸61を受け入れる軸受部材62と、軸受部材62を受け入れるソケット部材63と、ソケット部材63が取り付けられ、地面と接する台座65とを備えている。また、各支持脚60において、台座65は、支持脚60が取り付けられている枠部材41の辺と平行に延びている。
図6に示されるように、本実施態様においては、2つの支持脚60が枠部材41の一対の長辺に互いに向かい合うように取り付けられ、各台座65が、支持脚60が取り付けられている枠部材41の一対の長辺と平行に延びているから、支持脚60によって、葉組み用フレーム40が傾かないように支持されるので、葉組み用フレーム40を安定して、シクラメン11上に載置することができる。したがって、葉組み用フレーム40が、載置されているシクラメン11からずれて、一部のシクラメン11に荷重をかけすぎて傷めたり、載置されているシクラメン11から落下して、葉組みが解除されたりすることを防止することができる。
図7は、図6に示された支持脚60の略縦断面図である。
図7に示されるように、軸受部材62はその軸方向に穴が形成されており、その穴には支持軸61が軸方向に移動可能に挿入されている。また、軸受部材62の穴の底面には弾性部材64が取り付けられており、軸受部材62の穴に挿入された支持軸61は、弾性部材64によって弾力的に支持されている。
軸受部材62に挿入された支持軸61は弾性部材64によって弾力的に支持されているため、葉組み用フレーム40が支持軸61から反発力を受けるので、葉組み用フレーム40からシクラメン11に印加される荷重を軽減することができる。
図7に示されるように、軸受部材62の外表面には雄ねじ部が形成されている。また、ソケット部材63は円筒形に形成され、軸受部材62を挿入可能なサイズを有しており、ソケット部材63の内表面には、軸受部材62の外表面に形成された雄ねじ部と螺合可能な雌ねじ部が形成されている。
したがって、軸受部材62をソケット部材63内にねじ込んで、軸受部材62の外表面に形成された雄ねじ部をソケット部材63の内表面に形成された雌ねじ部に螺合させることによって、ソケット部材63により軸受部材62を保持させることができ、軸受部材62をソケット部材63内にねじ込んだ状態で軸受部材62を回転させることにより、ソケット部材63に対して軸受部材62を上下させることができる。
このように構成された本実施態様においては、葉組み用フレーム40が4つのシクラメン11の上に載置されている状態では、葉組み用フレーム40の荷重は一対の支持脚60及びシクラメン11に分散されて印加されている。
このとき、ソケット部材63に対して、軸受部材62を上昇させると、支持軸61が枠部材41に取り付けられているため、弾性部材64が圧縮され、したがって、弾性部材64から、支持軸61を介して、葉組み用フレーム40に印加される上向きの力が大きくなり、シクラメン11に印加される荷重はさらに軽減される。
これに対して、ソケット部材63に対して軸受部材62を下降させると、弾性部材64が伸びるので、弾性部材64から、支持軸61に印加される力が小さくなるから、支持軸61から、葉組み用フレーム40に加わる力も小さくなり、シクラメン11に印加される荷重は増大する。
すなわち、ソケット部材63に対して軸受部材62を上下させることにより、軸受部材62内の弾性部材64から、支持軸61を介して、葉組み用フレーム40に加わる力を調節することができるので、葉組み用フレーム40から、シクラメン11に印加される荷重を調節することができる。
本実施態様においては、このように、弾性部材64から、支持脚61を介して、葉組み用フレーム40に印加される力を調節することによって、シクラメン11に加わる荷重を調節することが可能になるので、生育状況に応じて、シクラメン11に適切な荷重を印加することができ、したがって、シクラメン11の葉組みを効率よく行うことができる。
さらに、葉組み用フレーム40の枠部材41の上面に太陽光パネルを設置するなどの設計変更をして、葉組み用フレーム40の重量を増大させても、シクラメン11に加わる荷重が過大になって、シクラメン11を傷めることを確実に防止できるので、植物の栽培装置の拡張性を担保することができる。
図8は、本発明の他の好ましい実施態様にかかるシクラメンの栽培装置の全体構成を示す平面図であり、図5に示される葉組み用フレーム40が複数個配列された構成を示している。
図8に示されるように、本実施態様にかかるシクラメンの栽培装置3は、複数個のシクラメン11上に載置された葉組み用フレーム40を複数個備え、炭酸ガス供給装置24と、制御部30とを備えている。炭酸ガス供給装置24は、配線31によって制御部30と電気的に接続されている。
炭酸ガス供給装置24からは、気体供給口27を介して、気体供給管22が延びている。気体供給管22は途中で分岐しており、分岐した管の一端部がそれぞれ各葉組み用フレーム40の枠管43に、流量調節弁70を介して、接続されている。流量調節弁70は、対応する葉組み用フレーム40の枠管43に向けて気体供給管22から流入する気体の量を調節するための制御弁である。
また、制御部30からは複数の配線31が延びており、各葉組み用フレーム40の炭酸ガス濃度センサ25及び流量調節弁70にそれぞれ接続されている。したがって、制御部30は、葉組み用フレーム40ごとに、そこに配置されている炭酸ガス濃度センサ25から情報を取得でき、また、対応する流量調節弁70を独立して制御することができる。
葉組み用フレーム40が複数個設置されている場合には、各葉組み用フレーム40の設置に一定の広さを要することになり、同一の栽培施設内であっても日当たりや風通しの際に生じる炭酸ガス濃度の差異が、葉組み用フレーム40の設置位置ごとに大きくなるので、全ての葉組み用フレーム40について同一条件で炭酸ガスを供給するためには、炭酸ガスを不要に消費することが多くなりコストがかさむことになる。
しかしながら、本実施態様においては、流量調節弁70が、葉組み用フレーム40ごとに、独立して制御可能に設けられているから、各葉組み用フレーム40の炭酸ガス濃度センサ25から取得した炭酸ガス濃度に基づいて、その葉組み用フレーム40内のシクラメン11に必要な分の炭酸ガスが供給されるように炭酸ガスの流量を制御することができ、したがって、不要な炭酸ガスの消費を抑えることができ経済的である。
以上の実施態様は、本発明の具体的な実施の一例であり、本発明の技術範囲を限定するものではない。すなわち、本発明は、以上の実施態様の他、特許請求の範囲に記載された発明の範囲内で種々の変更が可能である。
例えば、図1に示された実施態様にかかるシクラメンの栽培装置1の多孔性パイプ20又は図4に示された実施態様にかかるシクラメンの栽培装置2の多孔性パイプ44は、いずれも継手20aを一つ備えているが、継手20aを一つだけ備えていることは必ずしも必要でなく、継手20aを二つ以上備えていてもよい。
また、図1、図4、及び図7に示された実施態様においては、制御部30と、炭酸ガス供給装置24の各構成機器、炭酸ガス濃度センサ25、流量調節弁70(図7)などの他の機器との通信は配線31を用いた有線接続により行われているが、通信を有線接続により行うことは必ずしも必要でなく、配線31を設ける代わりに、制御部30及び他の機器のそれぞれに無線通信手段を設けて、無線により通信するようにしてもよい。
また、前記の実施態様においては、各葉組み用フレーム40は2×2の配列で計4つのシクラメン11の葉組みができるように構成されているが、葉組みをするシクラメン11の配列及び個数はこれに限られず、例えば、各葉組み用フレームを、3×3の配列で計9つのシクラメン11の葉組みができるように構成してもよく、あるいは、1×5の配列で計5つのシクラメン11の葉組みができるように構成してもよい。
さらに、前記の実施態様においては、葉組み用フレーム40の支持脚60は、枠部材41の一対の長辺に取り付けられているが、支持脚の配置や個数はこれに限られず、例えば、葉組み用フレーム40の中央に位置するように中板45に1つの支持脚を取り付けてもよく、枠部材41の四隅にそれぞれ支持脚を取り付けてもよい。
1 シクラメンの栽培装置
2 シクラメンの栽培装置
3 シクラメンの栽培装置
10 栽培容器
11 シクラメン
12 葉組み用器具
20 多孔性パイプ
21 接続部材
22 気体供給管
22a 配管
22b 配管
22c 配管
23 三方弁
23a 流量調節弁
24 炭酸ガス供給装置
24a 圧縮空気貯蔵容器
24b 炭酸ガスボンベ
25 炭酸ガス濃度センサ
26 重り部材
27 気体供給口
30 制御部
31 配線
40 葉組み用フレーム
41 枠部材
42 枝管
43 枠管
44 多孔性パイプ
44a 分岐管
45 中板
50 多孔性パイプ
50a パイプ端
50b パイプ端
60 支持脚
61 支持軸
62 軸受部材
63 ソケット部材
64 弾性部材
65 台座
70 流量調節弁

Claims (6)

  1. 栽培容器により育成される植物上に載置される葉組み用器具と、所定濃度の炭酸ガスを供給する炭酸ガス供給装置と、前記植物の葉の近傍に設けられた炭酸ガス濃度センサと、前記炭酸ガス濃度センサから取得した炭酸ガスに関する情報に基づいて前記炭酸ガス供給装置が供給する炭酸ガスの供給量及び供給時間を制御する制御部とを備え、
    前記葉組み用器具が、壁面に多数の孔が設けられている管材が略円環状に曲げられた多孔性パイプと、所定の重さを有し、前記多孔性パイプに、荷重を印加するように取り付けられた重り部材と、一端部が前記多孔性パイプと通気可能に接続され、他端部が前記炭酸ガス供給装置に接続されている気体供給管とを備え、
    前記多孔性パイプが前記植物の上に、株元の中央部が開かれるように載置された状態で、前記制御部が、前記炭酸ガス濃度センサから取得した炭酸ガス濃度が所定の閾値未満のときに、前記炭酸ガス供給装置に所定濃度の炭酸ガスを供給させるように構成されていることを特徴とする植物の栽培装置。
  2. 栽培容器により育成される複数の植物上に載置される葉組み用フレームと、所定濃度の炭酸ガスを供給する炭酸ガス供給装置と、前記植物の葉の近傍に設けられた炭酸ガス濃度センサと、前記炭酸ガス濃度センサから取得した炭酸ガスに関する情報に基づいて前記炭酸ガス供給装置が供給する炭酸ガスの供給量及び供給時間を制御する制御部とを備え、
    前記葉組み用フレームが、枠状に形成された所定の重さを有する枠部材と、前記枠部材の内側の側面に沿って配設された通気可能な枠管と、前記枠管から枠部材の内側に向けて延びた通気可能な複数の枝管と、それぞれが前記枠部材の内側の前記植物に対応する位置に設けられ、壁面に多数の孔が設けられている管材が略円環状に曲げられた複数の多孔性パイプであって、それぞれ、枠部材の下方に位置するように前記枝管と通気可能に接続された多孔性パイプと、一端部が前記枠管と通気可能に接続され、他端部が前記炭酸ガス供給装置に接続された気体供給管とを備え、
    前記多孔性パイプがそれぞれ対応する前記植物の上に、株元の中央部が開かれるように載置され、前記制御部が、前記炭酸ガス濃度センサから取得した炭酸ガス濃度が所定の閾値未満のときに、前記炭酸ガス供給装置に所定濃度の炭酸ガスを供給させるように構成されていることを特徴とする植物の栽培装置
  3. 前記葉組み用フレームを地面から支持するように前記枠部材に支持脚が取り付けられており、
    前記支持脚が、前記枠部材に取り付けられた支持軸と、前記支持軸を受ける軸受部材と、前記軸受部材を受けるソケット部材と、前記ソケット部材が取り付けられ、前記枠部材と平行になるように延びて地面と接している台座とを備え、前記軸受部材が、その軸方向に穴が設けられており、その穴には前記支持軸が軸方向に移動可能に挿入され、その穴の底面には弾性部材が取り付けられており、
    前記ソケット部材が、前記軸受部材を上下可能に保持するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の植物の栽培装置。
  4. 前記炭酸ガス供給装置が、空気と炭酸ガスとを前記気体供給管に切替可能に供給するように構成されていることを特徴とする請求項1ないし3に記載の植物の栽培装置。
  5. 前記多孔性パイプが、その管材の一部に伸縮自在の継手が設けられていることを特徴とする請求項1ないし4に記載の植物の栽培装置。
  6. 前記多孔性パイプが、始端部と終端部を有する曲げることができる管材によって構成され、前記始端部と前記終端部が近接するように、前記管材を略円環状に曲げることによって形成されていることを特徴とする請求項1ないし4に記載の植物の栽培装置。
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