JP7007798B2 - 概日リズム改善剤 - Google Patents
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Description
我々の細胞が持つ周期は実時間の一日(24時間)とずれている。そのため、我々の身体は光や温度、食事などの刺激によって概日リズムをリセットし実時間の環境(昼夜)に適応している。しかしながら、本来は正しい時間に与えられるはずの刺激(光や温度、食事、ストレス)が寝る間際のスマートフォンやPCの使用、深夜帯の食事、交代制勤務による夜間勤務などによって誤った時間帯に刺激が与えられることで概日リズムが乱れ、昼夜のメリハリが低下する。そのような人は睡眠障害や肥満症、高血圧症、糖尿病、癌などの様々な疾患の発症リスクが高いと考えられている(非特許文献1~10)。また、そのような外的要因(光や温度、食事、ストレス)だけでなく、加齢などの内的要因によっても概日リズムは変化する(非特許文献11)。実際に高齢者の概日リズムは振幅が減少し、リズムが早くなるので、先ほどの例(夜勤労働者等)と同様に昼夜のメリハリが低下する。
従って、概日リズムに影響を及ぼし、昼夜のメリハリを向上させる食品もしくは医薬品には、睡眠障害や肥満症、高血圧症、糖尿病、癌などの様々な疾患の発症リスクを低減させる効果が期待できる。
また、時計遺伝子に着目した化粧料として、時計遺伝子BMAL-1タンパクの産生促進成分と、他の化粧品原料を組み合わせた、皮膚バリア改善機能を有する化粧料が提案されている。
また、アルカロイドの1種であるハルミンに、これらの時計遺伝子の調節機能を有することが知られており、このハルミンは、一部のトケイソウに含有されていることが知られている。しかしながら、ハルミン等のアルカロイドは、安全上の取り扱いが難しいことが知られている。
即ち、本発明は、ハルミンを含有していない新規の植物抽出物からなる概日リズム改善剤を提供することを目的とする。
1.トケイソウ抽出物(ハルミンを含有する物を除く)を含む概日リズム改善剤。
2.前記概日リズム改善剤が、時計遺伝子の発現リズムの振幅及び/又は周期長を調節する作用を有することを特徴とする、請求項1に記載の概日リズム改善剤。
3.前記時計遺伝子が、Per2遺伝子、Cry1遺伝子、Cry2遺伝子Bmal1遺伝子、及びClock遺伝子のうちの少なくとも1つであることを特徴とする、上記2.に記載の概日リズム改善剤。
4.上記トケイソウ抽出物は、イソビテキシン、イソスカフトシド、ホモオリエンチン、スカフトシド、イソビテキシン-2´´-O-グルコシド及びそれらの誘導体から選ばれる少なくとも1つを含むものであることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の概日リズム改善剤。
5.上記1.~上記4.のいずれか一項に記載の概日リズム改善剤を含む、概日リズム障害又はそれに起因する疾患の治療又は予防のための医薬組成物。
6.上記1.~上記4.のいずれか一項に記載の概日リズム改善剤を含む飲食品。
7. 概日リズム障害若しくはそれに起因する疾患を有する又は有する恐れのある対象用である、上記6.に記載の飲食品。
8.イソビテキシン、イソスカフトシド、ホモオリエンチン、スカフトシド、イソビテキシン-2´´-O-グルコシド及びそれらの誘導体のうちの少なくとも1種を有効成分とするPer2遺伝子の発現リズム改善剤。
9.イソビテキシン、イソスカフトシド、ホモオリエンチン、スカフトシド、イソビテキシン-2´´-O-グルコシド及びそれらの誘導体のうちの少なくとも1種を有効成分とするCry1遺伝子及び/又はCry2の発現リズム改善剤。
10.トケイソウ抽出物(ハルミンを含有する物を除く)を有効成分とするドーパミン分泌リズム改善剤。
11.トケイソウ抽出物(ハルミンを含有する物を除く)を有効成分とするセロトニン分泌リズム改善剤。
12.トケイソウ抽出物(ハルミンを含有する物を除く)を有効成分とする神経伝達物質生成及び代謝関連遺伝子発現リズム改善剤。
13.前記神経伝達物質代謝遺伝子はMAOA, MAOB, COMT遺伝子である上記12.に記載の神経伝達物質代謝関連遺伝子発現リズム改善剤。
14.トケイソウ抽出物(ハルミンを含有する物を除く)を有効成分とする神経伝達物質代謝関連遺伝子発現リズム改善剤。
15.前記神経伝達物質生成遺伝子はGAD2である上記14.に記載の神経伝達物質生成遺伝子発現リズム改善剤。
16.上記8.~上記15.のいずれか一項に記載の剤を含む飲食品。
17.概日リズム障害若しくはそれに起因する疾患を有する又は有する恐れのある対象用である、上記16.に記載の飲食品。
本発明は、トケイソウ抽出物を有効成分とする。
トケイソウは、トケイソウ科・トケイソウ属(Passiflora)に属に属する植物である。
本発明に用いるトケイソウの種類は特に限定されないが、例えば、 Passiflora alata、Passiflora amalocarpa、Passiflora amethystina、Passiflora aurantia、Passiflora caerulea、
Passiflora capsularis、Passiflora coccinea、Passiflora edulis、Passiflora foetida、Passiflora helleri、Passiflora holosericea、Passiflora incarnata、Passiflora karwinskii、
Passiflora ligularis、Passiflora mollissima、Passiflora mucronata、Passiflora murucuja、
Passiflora quadrangularis、Passiflora racemosa、Passiflora serratifolia、Passiflora tenuifila、Passiflora tulae、Passiflora vitifolia、Passiflora yucatanensis等が挙げられるが、特にPassiflora incarnataが好ましい。ハルミンを含有せずにさらにそれ以外の高濃度の有効成分を得ることができるからである。
本明細書において、「時計遺伝子の発現リズムの振幅を調節する」とは、時計遺伝子がある発現リズム(周期)に沿って発現の活性化及び発現の抑制を示す際に、当該リズムに沿って当該発現をさらに活性化させる、又は、さらに抑制することをいう。よって、「時計遺伝子の発現リズムの振幅を調節する」の好ましい態様としては、発現リズムの振幅の減衰を改善する(振幅を増強する)ことである。本発明の概日リズム改善剤は、特に、時計遺伝子のうちPer2及びCry1遺伝子の発現を、当該遺伝子の発現リズムに沿ってさらに活性化させる(発現量を増加させる)、又はさらに抑制させる(発現量を抑える)ことができる。
また、「時計遺伝子の発現リズムの周期長を調節する」とは、時計遺伝子がある発現リズム(周期)に沿って発現の活性化及び発現の抑制を示す際に、当該発現リズムの長さ(周期長)を伸張する、又は、短縮することをいう。本発明の概日リズム改善剤は、特に、時計遺伝子のうちPer2の発現リズムの長さ(周期長)を伸張もしくは短縮させることができる。
概日リズムは上記時計遺伝子間のネガティブフィードバックループメカニズムによって成り立っており(Molecular components of the Mammalian circadian clock. Buhr ED, Takahashi JS. Handb Exp Pharmacol. 2013;(217):3-27)、その中心的な役割を担っているPer2、Cry1及びCry2遺伝子の発現を制御することにより、一連の時計遺伝子の発現が制御され、その結果として概日リズムの制御が可能である。
MAOAは神経系に存在するモノアミン酸化酵素の1つであり、ノルアドレナリンとセロトニンを代謝することにより、これらのバランスを整える機能を有するものである。
MAOBも神経系に存在するモノアミン酸化酵素の1つであり、ドーパミンの調整をつかさどる酵素である。
COMTは、正式名称はカテコール-O-メチルトランスフェラーゼといい、ドーパミン、アドレナリンおよびノルアドレナリンなどのカテコールアミン類を分解する酵素の一つである。したがって、これらの遺伝子の発現のリズム振幅を大きくすることにより、ノルアドレナリン、セロトニン、ドーパミンの代謝リズムを改善することができる。
上記「神経伝達物質生成遺伝子」として、例えば、GAD2(グルタミン酸デカルボキシラーゼ)が挙げられる。
GAD2は、グルタミン酸からGABAを生成する酵素である。したがって、この遺伝子の発現のリズム振幅を大きくすることにより、GABAの生成リズムを改善することができる。
概日リズム改善剤の配合比は、剤型によって適宜変更することが可能であるが、通常、経口または粘膜吸収により投与される場合は約0.3~15.0wt%、非経口投与による場合は、0.01~10wt%程度にするとよい。なお、投与量は種々の条件で異なるので、前記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、また、範囲を超えて投与する必要のある場合もある。
また、本発明の一実施の形態としては、ハルミンを含まないトケイソウ抽出物においてPer2、Cry1、Cry2、Bmal1、及びClock遺伝子の発現周期改善剤を提供する。なお、Per2、Cry1、Cry2、Bmal1、及びClock遺伝子の発現周期改善剤は、上記の概日リズム改善剤と同様に使用することができる。
本発明の概日リズム改善剤を配合しうる皮膚外用剤の形態としては、例えば、乳液、石鹸、洗顔料、入浴剤、クリーム、乳液、化粧水、オーデコロン、ひげ剃り用クリーム、ひげ剃り用ローション、化粧油、日焼け止めローション、おしろいパウダー、ファンデーション、香水、パック、爪クリーム、エナメル、エナメル除去液、眉墨、ほお紅、アイクリーム、アイシャドー、マスカラ、アイライナー、口紅、リップクリーム、シャンプー、リンス、染毛料、分散液、洗浄料等が挙げられる。
また、本発明の概日リズム改善剤を配合しうる医薬品または医薬部外品の形態としては、軟膏剤、クリーム剤、外用液剤等が挙げられる。
例を以下に羅列するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
エステル系の油相成分:トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル、2-エチルヘキサン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸ブチル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸エチル、パルミチン酸オクチル、イソステアリン酸イソセチル、ステアリン酸ブチル、ミリスチン酸ブチル、リノール酸エチル、リノール酸イソプロピル、オレイン酸エチル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸イソステアリル、パルミチン酸イソステアリル、ミリスチン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソセチル、セバシン酸ジエチル、アジピン酸ジイソプロピル、ネオペンタン酸イソアラキル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、トリ2-エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリトール、カプリル酸セチル、ラウリン酸デシル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸デシル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸セチル、ステアリン酸ステアリル、オレイン酸デシル、リシノレイン酸セチル、ラウリン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソトリデシル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸イソステアリル、パルミチン酸イソセチル、パルミチン酸イソステアリル、ステアリン酸オクチル、ステアリン酸イソセチル、オレイン酸イソデシル、オレイン酸オクチルドデシル、リノール酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソプロピル、2-エチルヘキサン酸セトステアリル、2-エチルヘキサン酸ステアリル、イソステアリン酸ヘキシル、ジオクタン酸エチレングリコール、ジオレイン酸エチレングリコール、ジカプリン酸プロピレングリコール、ジ(カプリル・カプリン酸)プロピレングリコール、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、トリカプリル酸グリセリル、トリウンデシル酸グリセリル、トリイソパルミチン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、ネオペンタン酸オクチルドデシル、オクタン酸イソステアリル、イソノナン酸オクチル、ネオデカン酸ヘキシルデシル、ネオデカン酸オクチルドデシル、イソステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソステアリル、イソステアリン酸オクチルデシル、ポリグリセリンオレイン酸エステル、ポリグリセリンイソステアリン酸エステル、炭酸ジプロピル、炭酸ジアルキル(C12-18)、クエン酸トリイソセチル、クエン酸トリイソアラキル、クエン酸トリイソオクチル、乳酸ラウリル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、乳酸オクチルデシル、クエン酸トリエチル、クエン酸アセチルトリエチル、クエン酸アセチルトリブチル、クエン酸トリオクチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ヒドロキシステアリン酸2-エチルヘキシル、コハク酸ジ2-エチルヘキシル、アジピン酸ジイソブチル、セバシン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジオクチル、ステアリン酸コレステリル、イソステアリン酸コレステリル、ヒドロキシステアリン酸コレステリル、オレイン酸コレステリル、オレイン酸ジヒドロコレステリル、イソステアリン酸フィトステリル、オレイン酸フィトステリル、12-ステアロイルヒドロキシステアリン酸イソセチル、12-ステアロイルヒドロキシステアリン酸ステアリル、12-ステアロイルヒドロキシステアリン酸イソステアリル等が挙げられる。
炭化水素系の油相成分:スクワラン、流動パラフィン、α-オレフィンオリゴマー、イソパラフィン、セレシン、パラフィン、流動イソパラフィン、ポリブテン、マイクロクリスタリンワックス、ワセリン等が挙げられる。
動植物油とその硬化油、および天然由来のロウ:牛脂、硬化牛脂、豚脂、硬化豚脂、馬油、硬化馬油、ミンク油、オレンジラフィー油、魚油、硬化魚油、卵黄油等の動物油およびその硬化油、アボカド油、アルモンド油、オリーブ油、カカオ脂、キウイ種子油、杏仁油、ククイナッツ油、ゴマ油、小麦胚芽油、コメ胚芽油、コメヌカ油、サフラワー油、シアバター、大豆油、月見草油、シソ油、茶実油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、硬化ナタネ油、パーム核油、硬化パーム核油、パーム油、硬化パーム油、ピーナッツ油、硬化ピーナッツ油、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、ヒマワリ油、ブドウ種子油、ホホバ油、硬化ホホバ油、マカデミアナッツ油、メドホーム油、綿実油、硬化綿実油、ヤシ油、硬化ヤシ油等の植物油およびその硬化油、ミツロウ、高酸価ミツロウ、ラノリン、還元ラノリン、硬化ラノリン、液状ラノリン、カルナバロウ、モンタンロウ等のロウ等が挙げられる。
シリコーン系の油相成分:ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、オクタメチルポリシロキサン、デカメチルポリシロキサン、ドデカメチルシクロシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、ジメチルシロキサン・メチルセチルオキシシロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチルステアロキシシロキサン共重合体、アルキル変性オルガノポリシロキサン、末端変性オルガノポリシロキサン、アミノ変性シリコーン油、アミノ変性オルガノポリシロキサン、ジメチコノール、シリコーンゲル、アクリルシリコーン、トリメチルシロキシケイ酸、シリコーンRTVゴム等が挙げられる。
フッ素系の油相成分:パーフルオロポリエーテル、フッ素変性オルガノポリシロキサン、フッ化ピッチ、フルオロカーボン、フルオロアルコール、フルオロアルキル・ポリオキシアルキレン共変性オルガノポリシロキサン等が挙げられる。
ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコー
ル、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール、2-エチルヘ
キサノール、ヘキサデシルアルコール、オクチルドデカノール等が挙げられる。
カプリル酸、カプリン酸、ウンデシレン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキン酸、アラキドン酸、ベヘン酸、エルカ酸、2-エチルヘキサン酸等が挙げ
られる。
パラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸アミル、パラアミノ安息香酸エチルジヒドロキシプロピル、パラアミノ安息香酸グリセリル、パラアミノ安息香酸エチル、パラアミノ安息香酸オクチル、パラアミノ安息香酸オクチルジメチル、サリチル酸エチレングリコー
ル、サリチル酸オクチル、サリチル酸トリエタノールアミン、サリチル酸フェニル、サリチル酸ブチルフェニル、サリチル酸ベンジル、サリチル酸ホモメンチル、ケイ皮酸ベンジル、パラメトキシケイ皮酸オクチル、パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル、ジパラメ
トキシケイ皮酸モノ2-エチルヘキサン酸グリセリル、パラメトキシケイ皮酸イソプロピル、パラメトキシヒドロケイ皮酸ジエタノールアミン塩、ジイソプロピル・ジイソプロピルケイ皮酸エステル混合物、ウロカニン酸、ウロカニン酸エチル、ヒドロキシメトキシベンゾフェノン、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸及びその塩、ジヒドロキシメトキシベンゾフェノン、ジヒドロキシメトキシベンゾフェノンジスルホン酸ナトリウム、ジヒドロキシベンゾフェノン、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノン、ヒドロキシオクトキシベンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフェノン、ブチルメトキシジベンゾイルメタン、2、4、6-トリアニリノ-p-(カルボ-2-エチルヘキシル-1-オキシ)-1、3、5-トリアジン、2-(2-ヒドロキシ-5-メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、メチル-O-アミノベ
ンゾエート、2-エチルヘキシル-2-シアノ-3、3-ジフェニルアクリレート、フェニルベンゾイミダゾール硫酸、3-(4-メチルベンジリデン)カンフル、イソプロピルジベンゾイルメタン、4-(3、4-ジメトキシフェニルメチレン)-2、5-ジオキソ-1-イミダゾリジンプロ
ピオン酸2-エチルヘキシル等、およびこれらの高分子誘導体やシラン誘導体等が挙げられる。
赤色104号、赤色201号、黄色4号、青色1号、黒色401号等の色素、黄色4号ALレーキ、黄色203号BAレーキ等のレーキ色素、ナイロンパウダー、シルクパウダー、ウレタンパウダー、テフロン(登録商標)パウダー、シリコーンパウダー、ポリメタクリル酸メチルパウダー、セルロースパウダー、デンプン、シリコーンエラストマー球状粉体、ポリエチレン末等の高分子、黄酸化鉄、赤色酸化鉄、黒酸化鉄、酸化クロム、カーボンブラック、群青、紺青等の有色顔料、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化セリウム等の白色顔料、タルク、マイカ、セリサイト、カオリン、板状硫酸バリウム等の体質顔料、雲母チタン等のパール顔料、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、珪酸アルミニウム、珪酸マグネシウム等の金属塩、シリカ、アルミナ等の無機粉体、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸マグネシウム、パルミチン酸亜鉛、ミリスチン酸亜鉛、ミリスチン酸マグネシウム、ラウリン酸亜鉛、ウンデシレン酸亜鉛等の金属セッケン、ベントナイト、スメクタイト、窒化ホウ素等が挙げられる。これらの粉体の形状(球状、棒状、針状、板状、不定形状、燐片状、紡錘状等)および粒子径に特に制限はない。なおこれらの粉体は、従来公知の表面処理、例えばフッ素化合物処理、シリコーン処理、シリコーン樹脂処理、ペンダント処理、シランカップリング剤処理、チタンカップリング剤処理、油剤処理、N-アシル化リジン処理、ポリアクリル酸処理、金属セッケン処理、アミノ酸処理、レシチン処理、無機化合物処理、プラズマ処理、メカノケミカル処理等によって事前に表面処理されていてもいなくても構わない。
アニオン性界面活性剤:脂肪酸セッケン、α-アシルスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキルアリルスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、POEアルキルエーテル硫酸塩、アルキルアミド硫酸塩、アルキルリン酸塩、POEアルキルリン酸塩、アルキルアミドリン酸塩、アルキロイルアルキルタウリン塩、N-アシルアミノ酸塩、POEアルキルエーテルカルボン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、アルキルスルホ酢酸ナトリウム、アシル化加水分解コラーゲンペプチド塩、パーフルオロアルキルリン酸エステル等が挙げられる。
カチオン性界面活性剤:塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化セトステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、塩化ステアリルジメチルベンジルアンモニウム、臭化ベヘニルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベヘニン酸アミドプロピルジメチルヒドロキシプロピルアンモニウム、ステアリン酸ジエチルアミノエチルアミド、ステアリン酸ジメチルアミノプロピルアミド、ラノリン誘導体第四級アンモニウム塩等が挙げられる。
両性界面活性剤:カルボキシベタイン型、アミドベタイン型、スルホベタイン型、ヒドロキシスルホベタイン型、アミドスルホベタイン型、ホスホベタイン型、アミノカルボン酸塩型、イミダゾリン誘導体型、アミドアミン型等が挙げられる。
ノニオン性界面活性剤:プロピレングリコール脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、POEソルビタン脂肪酸エステル、POEソルビット脂肪酸エステル、POEグリセリン脂肪酸エステル、POEアルキルエーテル、POE脂肪酸エステル、POE硬化ヒマシ油、POEヒマシ油、POE・POP共重合、POE・POPアルキルエーテル、ポリエーテル変性シリコーンラウリン酸アルカノールアミド、アルキルアミンオキシド、水素添加大豆リン脂質等が挙げられる。
天然系界面活性剤:レシチン、サポニン、糖系界面活性剤等が挙げられる。
エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン、3-メチル-1、3-ブタンジオール、1、3-ブチレングリコール、ソルビトール、マンニトール、ラフィノース、エリスリトール、グルコース、ショ糖、果糖、キシリトール、ラクトース、マルトース、マルチトール、トレハロース、アルキル化トレハロース、混合異性化糖、硫酸化トレハロース、プルラン等が挙げられる。またこれらの化学修飾体等も使用可能である。
アクリル酸エステル/メタクリル酸エステル共重合体(プラスサイズ、互応化学社製)、酢酸ビニル/クロトン酸共重合体(レジン28-1310、NSC社製)、酢酸ビニル/クロトン酸/ビニルネオデカネート共重合体(28-2930、NSC社製)、メチルビニルエーテルマレイン酸ハーフエステル(ガントレッツES、ISP社製)、T-ブチルアクリレート/アクリル酸エチル/メタクリル酸共重合体(ルビマー、BASF社製)、ビニルピロリドン/ビニルアセテート/ビニルプロピオネート共重合体(ルビスコールVAP、BASF社製)、ビニルアセテート/クロトン酸共重合体(ルビセットCA、BASF社製)、ビニルアセテート/クロトン酸/ビニルピロリドン共重合体(ルビセットCAP、BASF社製)、ビニルピロリドン/アクリレート共重合体(ルビフレックス、BASF社製)、アクリレート/アクリルアミド共重合体(ウルトラホールド、BASF社製)、ビニルアセテート/ブチルマレエート/イソボルニルアクリラート共重合体(アドバンテージ、ISP社製)、カルボキシビニルポリマー(カーボポール、)、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体(ペミュレン)等のアニオン性高分子化合物や、ジアルキルアミノエチルメタクリレート重合体の酢酸両性化物(ユカフォーマー、菱化学社製)、アクリル酸オクチルアクリルアミド/アクリル酸ヒドロキシプロピル/メタクリル酸ブチルアミノエチル共重合体(AMPHOMER、NSC社製)等の両性高分子化合物、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートの4級化物(GAFQUAT、ISP社製)、メチルビニルイミダゾリウムクロリド/ビニルピロリドン共重合体(ルビコート、BASF社製)等のカチオン性高分子化合物、ポリビニルピロリドン(ルビスコールK、BASF社製)、ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体(ルビスコールVA、BASF社製)、ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体(コポリマー937、ISP社製)、ビニルカプロラクタム/ビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレート共重合体(コポリマーVC713、ISP社製)等のノニオン性高分子化合物等がある。また、セルロースまたはその誘導体、ケラチン及びコラーゲンまたはその誘導体、アルギン酸カルシウム、プルラン、寒天、ゼラチン、タマリンド種子多糖類、キサンタンガム、カラギーナン、ハイメトキシルペクチン、ローメトキシルペクチン、グアーガム、アラビアゴム、結晶セルロース、アラビノガラクタン、カラヤガム、トラガカントガム、アルギン酸、アルブミン、カゼイン、カードラン、ジェランガム、デキストラン等の天然由来高分子化合物も好適に用いることができる。
生理活性成分としては、皮膚に塗布した場合に皮膚に何らかの生理活性を与える物質が挙げられる。例えば、美白成分、免疫賦活剤、老化防止剤、紫外線防御剤、スリミング剤、ひきしめ剤、抗酸化剤、発毛剤、育毛剤、保湿剤、血行促進剤、抗菌剤、殺菌剤、乾燥
剤、冷感剤、温感剤、ビタミン類、アミノ酸、創傷治癒促進剤、刺激緩和剤、鎮痛剤、細胞賦活剤、酵素成分等が挙げられる。これらの好適な配合成分の例としては、例えばアシタバエキス、アボカドエキス、アマチャエキス、アルテアエキス、アルニカエキス、アロ
エエキス、アンズエキス、アンズ核エキス、イチョウエキス、ウイキョウエキス、ウコンエキス、ウーロン茶エキス、エイジツエキス、エチナシ葉エキス、オウゴンエキス、オウバクエキス、オウレンエキス、オオムギエキス、オトギリソウエキス、オドリコソウエキ
ス、オランダカラシエキス、オレンジエキス、海水乾燥物、海藻エキス、加水分解エラスチン、加水分解コムギ末、加水分解シルク、カモミラエキス、カロットエキス、カワラヨモギエキス、甘草エキス、カルカデエキス、カキョクエキス、キナエキス、キューカンバ
-エキス、グアノシン、クチナシエキス、クマザサエキス、クララエキス、クルミエキス、グレープフルーツエキス、クレマティスエキス、クロレラエキス、クワエキス、ゲンチアナエキス、紅茶エキス、酵母エキス、ゴボウエキス、コメヌカ発酵エキス、コメ胚芽油
、コンフリーエキス、コラーゲン、コケモモエキス、サイシンエキス、サイコエキス、サイタイ抽出液、サルビアエキス、サボンソウエキス、ササエキス、サンザシエキス、サンショウエキス、シイタケエキス、ジオウエキス、シコンエキス、シソエキス、シナノキエ
キス、シモツケソウエキス、シャクヤクエキス、ショウブ根エキス、シラカバエキス、スギナエキス、セイヨウキズタエキス、セイヨウサンザシエキス、セイヨウニワトコエキス、セイヨウノコギリソウエキス、セイヨウハッカエキス、セ-ジエキス、ゼニアオイエキ
ス、センキュウエキス、センブリエキス、ダイズエキス、タイソウエキス、タイムエキス、茶エキス、チョウジエキス、チガヤエキス、チンピエキス、トウキエキス、トウキンセンカエキス、トウニンエキス、トウヒエキス、ドクダミエキス、トマトエキス、納豆エキ
ス、ニンジンエキス、ニンニクエキス、ノバラエキス、ハイビスカスエキス、バクモンドウエキス、パセリエキス、蜂蜜、ハマメリスエキス、パリエタリアエキス、ヒキオコシエキス、ビサボロール、ビワエキス、フキタンポポエキス、フキノトウエキス、ブクリョウ
エキス、ブッチャーブルームエキス、ブドウエキス、プロポリス、ヘチマエキス、ベニバナエキス、ペパーミントエキス、ボダイジュエキス、ボタンエキス、ホップエキス、マツエキス、マロニエエキス、ミズバショウエキス、ムクロジエキス、メリッサエキス、モモ
エキス、ヤグルマギクエキス、ユーカリエキス、ユキノシタエキス、ヨクイニンエキス、ヨモギエキス、ラベンダーエキス、リンゴエキス、レタスエキス、レモンエキス、レンゲソウエキス、ローズエキス、ローズマリーエキス、ローマカミツレエキス、ローヤルゼリ
ーエキス等を挙げることができる。
また、デオキシリボ核酸、ムコ多糖類、ヒアルロン酸ナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、コラーゲン、エラスチン、キチン、キトサン、加水分解卵殻膜などの生体高分子、アミノ酸、加水分解ペプチド、乳酸ナトリウム、尿素、ピロリドンカルボン酸ナト
リウム、ベタイン、ホエイ、トリメチルグリシンなどの保湿成分、スフィンゴ脂質、セラミド、フィトスフィンゴシン、コレステロール、コレステロール誘導体、リン脂質などの油性成分、ε-アミノカプロン酸、グリチルリチン酸、β-グリチルレチン酸、塩化リゾチ
ーム、グアイアズレン、ヒドロコールチゾン等の免疫賦活剤、ビタミンA、ビタミンB2、ビタミンB6、ビタミンC、ビタミンD、ビタミンE、パントテン酸カルシウム、ビオチン、ニコチン酸アミド、ビタミンCエステル等のビタミン類、アラントイン、ジイソプロピルアミンジクロロアセテート、4-アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸等の活性成分、トコフェロール、カロチノイド、フラボノイド、タンニン、リグナン、サポニン等の抗酸化剤、α-ヒドロキシ酸、β-ヒドロキシ酸などの細胞賦活剤、γ-オリザノール、ビタミンE誘導体などの血行促進剤、レチノール、レチノール誘導体等の創傷治癒剤、アルブチン、コウジ酸、プラセンタエキス、イオウ、エラグ酸、リノール酸、トラネキサム酸、グルタチオン等の美白剤、セファランチン、カンゾウ抽出物、トウガラシチンキ、ヒノキチオール、ヨウ化ニンニクエキス、塩酸ピリドキシン、DL-α-トコフェロール、酢酸DL-α-トコフェロール、ニコチン酸、ニコチン酸誘導体、パントテン酸カルシウム、D-パントテニルアルコール、アセチルパントテニルエチルエーテル、ビオチン、アラントイン、イソプロピルメチルフェノール、エストラジオール、エチニルエストラジオール、塩化カプロニウム、塩化ベンザルコニウム、塩酸ジフェンヒドラミン、タカナール、カンフル、サリチル酸、ノニル酸バニリルアミド、ノナン酸バニリルアミド、ピロクトンオラミン、ペンタデカン酸グリセリル、L-メントール、モノニトログアヤコール、レゾルシン、γ-アミノ酪酸、塩化ベンゼトニウム、塩酸メキシレチン、オーキシン、女性ホルモン、カンタリスチンキ、シクロスポリン、ジンクピリチオン、ヒドロコールチゾン、ミノキシジル、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、ハッカ油、ササニシキエキス、プラセンタ、ユズ種子エキス、ブルーベリーエキス、リンゴンベリーエキス、カンカニクジュヨウエキス、黒米エキス、生コーヒー豆エキス、レスベラトロール、キウイ種子エキス、イチゴ種子エキス、桜エキス等の育毛剤などが挙げられる。
亜硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、エリソルビン酸、エリソルビン酸ナトリウム、チオジプロピオン酸ジラウリル、トコフェロール、トリルビグアナイド、ノルジヒドログアヤレチン酸、パラヒドロキシアニソール、ブチルヒドロキシアニソール、ジブチル
ヒドロキシトルエン、ステアリン酸アスコルビル、パルミチン酸アスコルビル、没食子酸オクチル、没食子酸プロピル、カロチノイド、フラボノイド、タンニン、リグナン、サポニン、リンゴエキスやチョウジエキスなどの酸化防止効果の認められる植物エキス等が挙
げられる。
精製水、エタノール、低級アルコール、エーテル類、LPG、フルオロカーボン、N-メチルピロリドン、フルオロアルコール、揮発性直鎖状シリコーン、次世代フロン等が挙げられる。
実施例
1.トケイソウ抽出物の作製
本実施例ではトケイソウとしてパッションフラワー(Passiflora incarnata)を使用した。
パッションフラワー(Passiflora incarnata)の地上部(花、葉、茎)の乾燥粉砕物200gを、エタノール濃度50wt%の含水エタノール60℃で1時間抽出し、エタノール抽出液を乾固させてパッションフラワー抽出物41g(以下、単に「PFEと」する)を得た。
なお、PFEの含有成分をHPLC分析したところ、総フラボノイド6wt%以上含有されていた。
PFEを下記試験方法にて分析を行った結果、ハルミンが含有されていないことが確認された。
1)定性試験
各上記抽出物を0.1N HClに溶解後,クロロホルムを加えて振とう抽出し,水層を分収した。1Nアンモニア水でアルカリ性(pH12付近)にした後,クロロホルムで再び抽出を行った。クロロホルム層を脱水後,濃縮乾固物にクロロホルムを加えてTLC用試料とした。
2)定量試験
上記抽出物を(50 mg)を移動相(MeOH:水:SDS:H3PO4=770 mL:230 mL: 6 g: 1 mL)50 mLに溶解し,文献(荒金眞佐子ら,乱用薬物ハルマラの鑑定とPeganum harma中のharmaline及びharmine含量 生薬学雑誌 62, 35-42 (2008).)の記載の方法に準じてHPLC分析(UV: 340 nm)を行った。
上記PFEから図11に示されたスキーム図に従って各成分を単離した。
即ち、PFE(50 g)を酢酸エチル,ブタノールで順次分液し,酢酸エチル分画(1.5 g),ブタノール分画(4.5 g)および水分画(38.4 g)を得た。得られた酢酸エチル分画1 gからHPLC(Inertsil ODS-SP, 95%MeOH)によりイソビテキシン(Isovitexin )79 mgを得た。
また,ブタノール分画2 gからHPLC( TSKgel ODS-120T, 40%MeOH)によりイソビテキシン(Isovitexin) 284 mg,イソビテキシン-2´´-O-グルコシド(Isovitexin 2”-O-glucoside) 48 mg,ホモオリエンチン(Homoorientin) 9 mg,スカフトシド(Schaftoside) 8 mg,イソスカフトシド(Isoschaftoside) 4 mgを得た。
PFEが時計遺伝子に及ぼす影響を評価するための実験系はBalsalobre et alの論文[Balsalobre A et al, Cell. (1998) 93, 6, 929-937.]を参考にした。マウス繊維芽細胞株NIH3T3を12well plateに播種し24時間培養した後、50%血清培地にて2時間処理した。2時間後、無血清培地にDMSO(Control群/終濃度0.1%)、PFE(PFE群/終濃度100 μg/mL)、カフェイン(カフェイン群/終濃度100μM)を加え、所定時間培養した。添加後0,4,8,12,16,20,24時間培養した後、細胞を回収しRNAを抽出した。得られたRNAからcDNAを作成し、定量RT-PCR法により時計遺伝子(Per2,Cry1)のmRNA発現量を調べた。それぞれのデータは内因性コントロール(β-actin)の発現量で補正した。
図1に示されるように高血清処理によって各遺伝子(Per2,Cry1)の発現に周期が見られるようになった。また、概日リズムを遅らせることが報告されているカフェイン([Burke TM et al, Sci Transl Med. (2015) 7, 305, 305ra146].、及び[Oike H et al, Biochem Biophys Res Commun. (2011) 410, 3, 654-658.]に関してデータを解析した結果、Controlと比較してCry1の発現周期が4時間程遅れ、先行研究と同様の結果となった。以上のことから、本評価系によって時計遺伝子の発現周期を正しく測定できていると判断した。一方で、PFEに関してデータを解析した結果、Controlと比較して活動期に発現量が高くなるPer2(Cont vs PFE; 1.61 vs 3.66)やCry1(Cont vs PFE; 2.03 vs 3.95)の発現促進活性が認められた。以上の結果から、PFEには概日リズムの振幅を向上させ、昼夜のメリハリをはっきりさっせることで種々の疾患の発症リスクを低減することが期待できる。
試験例1で作成したcDNAを用いて、添加後16時間における抗酸化関連酵素(SOD1, HO1, Catalase, GPx)の遺伝子発現量を同様の手法で定量解析した。それぞれのデータは内因性コントロール(β-actin)の発現量で補正した。添加後16時間を選んだのは、実験1の発現周期のリズムを解析した結果から16時間は安静期中後期に該当すると判断したからである。上記試験の結果を図2に示す。
図2に示されるように、PFEはContorolと比較して抗酸化関連酵素(SOD1, HO1, Catalase, GPx)の遺伝子発現を増加させることが明らかとなった。よって、ヒトの皮膚(特に線維芽細胞)においてPFEは夜間の抗酸化関連酵素のmRNA発現量を高め、日中、タンパク質として機能し、紫外線やストレスなどによって発生する活性酸素から肌を守る作用(肌の老化抑制作用)を高める効果が期待できる。
マウス繊維芽細胞株NIH3T3を12well plateに播種し24時間培養した後、50%血清培地にて2時間処理した。2時間後、無血清培地にDMSO(Control群/終濃度0.1%)、PFE(PFE群/終濃度10,30 μg/mL)、単離成分1-5(終濃度10,30 μg/mL)を加え、20時間培養した。20時間培養した後、細胞を回収しRNAを抽出した。得られたRNAからcDNAを作成し、定量RT-PCR法により時計遺伝子(Per2)のmRNA発現量を調べた。それぞれのデータは内因性コントロール(β-actin)の発現量で補正した。添加後20時間のmRNAの発現量を測定したのは実験1の結果からPer2の発現リズムの最大値が20時間であったためである。その結果を図3に示す。
図3に示すように、上記試験の結果、PFEは30 μg/mLの濃度でContorolと比較して有意にPer2の発現を増強した。イソビテキシン-2´´-O-グルコシド(
Isovitexin-2’’-O-Glc)(2)は10μg/mLの濃度で、イソスカフトシド(Isoschaftside)(4)は30μg/mLの濃度で、ホモオリエンチン(Homoorientin)(5)は10及び30μg/mLの濃度で有意にPer2の発現を増強した。また、有意ではなかったもののイソビテキシン(Isovitexin)(1)は30μg/mLの濃度で、スカフトシド(Schaftoside)(3)は10μg/mLの濃度でPer2の発現を増強する傾向が認められた。以上の結果から、単離成分1-5はPer2の発現促進活性作用を介し、概日リズムの振幅を向上させ、昼夜のメリハリをはっきりさっせることで種々の疾患の発症リスクを低減する作用が期待できる。
6週齢雄ICRマウス42匹をControl投与群、ムシモール投与群、PFE (100mg/kg/day)投与群に無作為に振り分けた。Contorol、PFE投与群は16匹/群で、ムシモール投与群は10匹/群であった。投与期間は14日間で、毎日AM8:00~AM9:00の間に投与した。投与を開始してから15日目にペンタバルビタール睡眠試験を行った。試験はPM1:00~PM5:00の間に行われた。ペンタバルビタールナトリウム(40mg/kg)を腹腔内に投与し、睡眠に入るまでの時間(睡眠潜時)を測定した。その後、マウスが行動を再開するまでの時間(睡眠時間)を測定し、PFEの睡眠改善作用を評価した。ポジティブコントロールであるムシモール投与群は14日間、Control群と同様に水を投与し、ペンタバルビタール睡眠試験の際、ペンタバルビタールナトリウム投与の15分前にムシモールを腹腔内投与した。その結果を図4に示す。
図4に示されるように、PFE群及びムシモール投与群、共にContorol群と比較して有意に睡眠潜時を短縮し、睡眠時間を延長させた。以上の結果から、PFEは睡眠の質を向上する作用があることが確認された。
試験例4.ペンタバルビタール睡眠試験を行った翌日のAM8:00、PM2:00、PM8:00、AM2:00にマウスを解剖し、血液と肝臓を摘出した。得られた血清についてELISAキットを用いて血中コルチコステロンを定量した。一方で、摘出した肝臓(20-35mg)よりRNAを抽出し、定量RT-PCR法により時計遺伝子(Per1, Per2, Cry1)のmRNA発現量を調べた。それぞれのデータは内因性コントロール(β-actin)の発現量で補正した。その結果を図5(コルチコステロンの分泌量)及び図6(Per1, Per2, Cry1遺伝子発現)に示す。
血中コルチコステロン量に関しては図5に示されるようにContorol群及びPFE群共にPM8:00に最大値を示す概日リズムが認められた。さらに、PFE群はContorol群と比較して有意にPM8:00の最大値を向上させ、AM8:00とPM8:00を比較した場合、コルチコステロンの分泌による概日リズムに関してメリハリをより顕著にした。肝臓における時計遺伝子(Per1,Per2,Cry1)のmRNA発現量に関しては、図6に示されるように血中コルチコステロンと同様にPFE群はContorol群と比較して、それぞれの遺伝子の最大値を有意に向上させた。
以上の結果から、細胞試験の結果と同様にマウスにおいてもPFEは概日リズムの振幅を向上させる作用が確認され、昼夜のメリハリをはっきりさっせることで種々の疾患の発症リスクを低減することができることが確認された。
試験例5で肝臓より抽出したRNAを用いて定量RT-PCR法により脂質蓄積関連遺伝子(PPARγ)のmRNA発現量を調べた。それぞれのデータは内因性コントロール(β-actin)の発現量で補正した。その結果を図7に示す。その結果、図7に示されるように、Control群ではPPARγの発現に周期的な変動は認められなかったが、PFE群は周期的な発現変動が認められるようになった。以上のことから、PFEによって脂質蓄積において重要な役割を担っているPPARγの発現に周期的なメリハリがつくことで、ヒト本来の昼は脂肪を燃焼しエネルギーに変換し、夜は脂肪を蓄えると言った生理的機構がより顕著に機能し、体質改善作用(日中に食べても脂肪がつきにくい身体になる作用)を有することが確認された。
6週齢雄ICRマウス16匹をControl投与群、PFE (100mg/kg/day)投与群に各群8匹ずつ、無作為に振り分けた。投与期間は5日間で、毎日AM8:00~AM9:00の間に投与した。投与を開始してから5日目に実験4と同様の手法にてペンタバルビタール睡眠試験を行った。その翌日のAM8:00及びPM8:00にマウスを解剖しGlowinsky法にて脳を摘出した。得られた脳組織より視床下部と大脳を取り出し、ドーパミンとセロトニン量を、電気化学検出器を用いた高速液体クロマトグラフィーにより定量した。それぞれのデータは視床下部もしくは大脳の組織重量(g)で補正した。その結果を図8に示す。
図8に示されるように、ドーパミンに関して、PFEはContorolと比較して視床下部及び大脳、共にAM8:00においては減少し、PM8:00においては増加していた。また、セロトニンにおいてもドーパミンと同様に結果を示した。PFEによって活動期(PM8:00)はドーパミンやセロトニンの分泌量が増加し、逆に安静期(AM8:00)では分泌量が減少することが分かった。よって、PFEによって脳内モノアミンの分泌においても肝臓や肌の線維芽細胞と同様に活動期と安静期のメリハリがより顕著になり、体内リズムの乱れに起因する種々の疾患の発症リスクを低減する作用を有することが確認された。
試験例4のペンタバルビタール睡眠試験を行った翌日のAM8:00、PM2:00、PM8:00、AM2:00にマウスを解剖し、脳(大脳)を摘出した。摘出した脳よりRNAを抽出し、定量RT-PCR法により時計遺伝子(Bmal1, Clock)のmRNA発現量を調べた。それぞれのデータは内因性コントコロール(β-actin)の発現量で補正した。その結果を図9に示す。
以上の結果から、細胞試験の結果と同様にマウスにおいてもPFEは概日リズムの振幅を向上させる作用を有することが確認され、昼夜のメリハリをはっきりさせることで種々の疾患の発症リスクを低減することが分かった。
試験例4のペンタバルビタール睡眠試験を行った翌日のAM8:00、PM2:00、PM8:00、AM2:00にマウスを解剖し、脳(大脳)を摘出した。摘出した脳よりRNAを抽出し、定量RT-PCR法により神経伝達物質の生合成や代謝に関連した酵素(MAOA, MAOB, COMT, GAD2)のmRNA発現量を調べた。それぞれのデータは内因性コントコロール(β-actin)の発現量で補正した。その結果を図10に示す。
その結果、図10に示すようにPFE群はControl群と比較して、それぞれの遺伝子の最大値と最小値のメリハリが増強したことが確認された。
以上の結果から、PFEは神経伝達物質の生合成(GABAの生合成)や代謝(ドーパミン、アドレナリンおよびノルアドレナリンの代謝)に関連した酵素の発現周期にメリハリをつける作用があることが分かった。これにより神経伝達物資生成遺伝子発現リズム改善剤及び神経伝達物質代謝遺伝子発現リズム改善剤として機能することが確認され、神経伝達物質は精神状態や記憶、学習、睡眠等に影響を及ぼすことが分かっているため、将来的にPFEにより神経伝達物質の生合成や代謝をコントロールできるようになれば、精神疾患や睡眠障害などの治療薬や予防薬に用いることができることが確認された。
配合例1:チューインガム
砂糖 52.0wt%
ガムベース 20.0
グルコース 10.0
水飴 16.0
香料 0.5
桜の花エキス 0.5
グルコシルセラミド 0.5
トケイソウ抽出物 0.5
100.0wt%
還元水飴 38.0wt%
グラニュー糖 20.0
ブドウ糖 20.0
ゼラチン 4.7
水 9.68
キウイ果汁 4.0
キウイフレーバー 0.6
色素 0.02
桜の花エキス 1.0
グルコシルセラミド 1.0
トケイソウ抽出物 1.0
100.0wt%
砂糖 50.0wt%
水飴 33.0
水 14.2
有機酸 2.0
香料 0.2
桜の花エキス 0.1
グルコシルセラミド 0.1
トケイソウ抽出物 0.4
100.0wt%
牛乳 41.5wt%
脱脂粉乳 5.8
砂糖 8.0
寒天 0.15
ゼラチン 0.1
乳酸菌 0.005
桜の花エキス 0.1
グルコシルセラミド 0.1
トケイソウ抽出物 0.4
香料 微量
水 残余
100.0wt%
果糖ブドウ糖液糖 30.0wt%
乳化剤 0.5
イチゴ種子エキス 0.05
グルコシルセラミド 0.05
トケイソウ抽出物 0.05
香料 適量
精製水 残余
100.0wt%
米胚芽油 86.0wt%
桜の花エキス 0.5
グルコシルセラミド 0.5
乳化剤 12.0
トケイソウ抽出物 1.0
100.0wt%
乳糖 53.0wt%
結晶セルロース 30.0
澱粉分解物 10.0
桜の花エキス 0.5
グルコシルセラミド 0.5
グリセリン脂肪酸エステル 5.0
トケイソウ抽出物 1.0
100.0wt%
トケイソウ抽出物 1.0wt%
イチゴ種子エキス 0.5
グルコシルセラミド 0.5
乳糖 30.0
コーンスターチ 60.0
結晶セルロース 7.0
ポリビニールピロリドン 1.0
100.0wt%
砂糖 75.4wt%
グルコース 19.0
ショ糖脂肪酸エステル 0.2
イチゴ種子エキス 0.5
グルコシルセラミド 0.5
トケイソウ抽出物 0.5
精製水 3.9
100.0wt%
とうもろこし 33.0wt%
小麦粉 35.0
ミートミール 15.0
牛脂 8.9
食塩 1.0
かつおエキス 4.0
イチゴ種子エキス 0.5
グルコシルセラミド 0.5
トケイソウ抽出物 1.0
タウリン 0.1
ビタミン類 0.5
ミネラル類 0.5
100.0wt%
とうもろこし 30.0wt%
肉類(チキン) 15.0
脱脂大豆 10.0
小麦粉 24.0
糟糠類 5.0
桜の花エキス 0.5
グルコシルセラミド 0.5
トケイソウ抽出物 5.0
動物性油脂 8.9
オリゴ糖 0.1
ビタミン 0.5
ミネラル 0.5
100.0wt%
配合例1:化粧クリーム
スクワラン 20.0wt%
ミツロウ 5.0
精製ホホバ油 5.0
グリセリン 5.0
グリセリンモノステアレート 2.0
ポリオキシエチレン(20)ソルビタン-
モノステアレート 2.0
イチゴ種子エキス 0.1
グルコシルセラミド 0.1
トケイソウ抽出物 2.0
防腐剤 適量
香料 適量
精製水 残余
100.0wt%
エタノール 5.0wt%
グリセリン 2.0
1,3-ブチレングリコール 2.0
ポリエチレンオレイルエーテル 0.5
クエン酸ナトリウム 0.1
クエン酸 0.1
イチゴ種子エキス 0.1
グルコシルセラミド 0.1
トケイソウ抽出物 0.1
精製水 残余
100.0wt%
マカデミアナッツ油 2.0wt%
ミリスチン酸オクチルドデシル 10.0
メチルフェニルポリシロキサン 5.0
ベヘニルアルコール 3.0
ステアリン酸 3.0
バチルアルコール 1.0
モノステアリン酸グリセリル 1.0
テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット 2.0
水素添加大豆リン脂質 1.0
セラミド 0.1
パルミチン酸レチノール 0.1
防腐剤 適量
ツボクサ抽出物 1.0
イチゴ種子エキス 0.1
グルコシルセラミド 0.1
トケイソウ抽出物 1.0
1、3-ブチレングリコール 5.0
精製水 残余
100.0wt%
スクワラン 4.0wt%
ワセリン 2.5
セタノール 2.0
グリセリン 2.0
親油型モノステアリン酸グリセリン 1.0
ステアリン酸 1.0
L-アルギニン 1.0
イチゴ種子エキス 0.1
グルコシルセラミド 0.1
トケイソウ抽出物 0.5
水酸化カリウム 0.1
香料 微量
精製水 残余
100.0wt%
プロピレングリコール 50.0wt%
エタノール 20.0
硫酸ナトリウム 5.0
イチゴ種子エキス 0.1
グルコシルセラミド 0.1
トケイソウ抽出物 0.5
ラノリン 0.5
アボガド油 0.5
色素 1.5
香料 22.0
100.0wt%
配合例6:シャンプー
ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム
(E.O2モル) 15.0
ヤシ油脂肪族ジエタノールアミド 5.0
グリセリン 3.0
イチゴ種子エキス 0.1
グルコシルセラミド 0.1
トケイソウ抽出物 0.4
エタノール 5.0
香料及び防腐剤 適量
イオン交換水 残余
全体 100wt%
流動パラフィン 20.0wt%
固形パラフィン 3.0
ポリオキシエチレンセチル エーテル
(E.O15モル) 2.0
ソルビタンセスキオレート 1.0
イチゴ種子エキス 0.1
グルコシルセラミド 0.1
トケイソウ抽出物 0.2
エタノール 10.0
水酸化カリウム 0.1
グリセリン 3.0
香料及び防腐剤 適量
全体 100wt%
サラシミツロウ 5.0wt%
精製ラノリン 5.0
イチゴ種子エキス 0.1
グルコシルセラミド 0.1
トケイソウ抽出物 1.0
香料 0.1
ワセリン 残余
全体 100wt%
Claims (15)
- トケイソウ抽出物(ハルミンを含有する物を除く)を含む概日リズム振幅向上剤。
- 前記概日リズム振幅向上剤が、時計遺伝子の発現リズムの振幅を向上する作用を有することを特徴とする、請求項1に記載の概日リズム振幅向上剤。
- 前記時計遺伝子が、Per2遺伝子、Cry1遺伝子、Cry2遺伝子、Bmal1遺伝子、及びClock遺伝子のうちの少なくとも1つであることを特徴とする、請求項2に記載の概日リズム振幅向上剤。
- 前記トケイソウ抽出物は、イソビテキシン、イソスカフトシド、ホモオリエンチン、イソビテキシン-2´´-O-グルコシド及びそれらの誘導体から選ばれる少なくとも1つを含むものであることを特徴とする、請求項1~3のいずれか一項に記載の概日リズム振幅向上剤。
- 請求項1~4のいずれか一項に記載の概日リズム振幅向上剤を含む、概日リズム振幅向上のための医薬組成物。
- 請求項1~4のいずれか一項に記載の概日リズム振幅向上剤を含む概日リズム振幅向上用飲食品。
- 概日リズム障害若しくはそれに起因する疾患を有する又は有する恐れのある対象用である、請求項6に記載の飲食品。
- イソビテキシン、イソスカフトシド、ホモオリエンチン、イソビテキシン-2´´-O-グルコシド及びそれらの誘導体のうちの少なくとも1種を有効成分とするPer2遺伝子の発現リズム振幅向上剤。
- イソビテキシン、イソスカフトシド、ホモオリエンチン、イソビテキシン-2´´-O-グルコシド及びそれらの誘導体のうちの少なくとも1種を有効成分とするCry1及び/又はCry2遺伝子の発現リズム振幅向上剤。
- トケイソウ抽出物(ハルミンを含有する物を除く)を有効成分とする神経伝達物質生成及び代謝関連遺伝子発現リズム振幅向上剤。
- 前記神経伝達物質代謝遺伝子はMAOA, MAOB, COMT遺伝子である請求項10に記載の神経伝達物質代謝関連遺伝子発現リズム振幅向上剤。
- トケイソウ抽出物(ハルミンを含有する物を除く)を有効成分とする神経伝達物質代謝関連遺伝子発現リズム振幅向上剤。
- 前記神経伝達物質生成遺伝子はGAD2である請求項10に記載の神経伝達物質生成遺伝子発現リズム振幅向上剤。
- 請求項8~請求項13のいずれか一項に記載の剤を有効成分とする概日遺伝子発現リズム振幅向上用飲食品。
- 概日リズム振幅障害若しくはそれに起因する疾患を有する又は有する恐れのある対象用である、請求項14に記載の飲食品。
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