以下の実施例は、本発明の構成要素及び特徴を所定の形態で結合したものである。各構成要素又は特徴は、別に明示しない限り、選択的なものとして考慮され得る。各構成要素又は特徴は、他の構成要素や特徴と結合しない形態で実施されてもよく、また、一部の構成要素及び/又は特徴は結合されて本発明の実施例を構成してもよい。本発明の実施例で説明される動作の順序は変更されてもよい。ある実施例の一部の構成や特徴は、他の実施例に含まれてもよく、他の実施例の対応する構成又は特徴に代えてもよい。
本明細書では、本発明の実施例を、基地局と端末間におけるデータ送受信の関係を中心に説明する。ここで、基地局は、端末と通信を直接行うネットワークの終端ノード(terminalnode)としての意味を有する。本文書で、基地局により行われるとした特定動作は、場合によっては、基地局の上位ノード(uppernode)により行われてもよい。
即ち、基地局を含む複数のネットワークノード(network nodes)で構成されるネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局、又は基地局以外の他のネットワークノードにより行われるということは明らかである。「基地局(BS:Base Station)」は、固定局(fixed station)、NodeB、eNodeB(eNB)、アクセスポイント(AP:Access Point)などの用語に代えてもよい。中継機は、Relay Node(RN)、Relay Station(RS)などの用語に代えてもよい。また、「端末(Terminal)」は、UE(User Equipment)、MS(Mobile Station)、MSS(Mobile Subscriber Station)、SS(Subscriber Station)などの用語に代えてもよい。また、以下の説明において、「基地局」とは、スケジューリング実行ノード、クラスターヘッダー(cluster header)などの装置を指す意味としても使用可能である。もし、基地局やリレーも、端末が送信する信号を送信すれば、一種の端末と見なすことができる。
以下に記述されるセルの名称は、基地局(basestation、eNB)、セクタ(sector)、リモートラジオヘッド(remoteradiohead,RRH)、リレー(relay)などの送受信ポイントに適用され、また、特定送受信ポイントで構成搬送波(component carrier)を区分するための包括的な用語で使われてもよい。
以下の説明で使われる特定用語は、本発明の理解を助けるために提供されたもので、これらの特定用語の使用は、本発明の技術的思想から逸脱することなく他の形態に変更されてもよい。
場合によっては、本発明の概念が曖昧になることを避けるために、公知の構造及び装置を省略したり、各構造及び装置の核心機能を中心にしたブロック図の形式で示すこともできる。また、本明細書全体を通じて同一の構成要素には同一の図面符号を付して説明する。
本発明の実施例は、無線接続システムであるIEEE802システム、3GPPシステム、3GPP LTE及びLTE-A(LTE-Advanced)システム、及び3GPP2システムの少なくとも一つに開示された標準文書でサポートすることができる。即ち、本発明の実施例において本発明の技術的思想を明確にするために説明していない段階又は部分は、上記の標準文書でサーポートすることができる。なお、本文書で開示している全ての用語は、上記の標準文書によって説明することができる。
以下の技術は、CDMA(Code Division Multiple Access)、FDMA(Frequency Division Multiple Access)、TDMA(Time Division Multiple Access)、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、SC-FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)などのような種々の無線接続システムに用いることができる。CDMAは、UTRA(Universal Terrestrial Radio Access)やCDMA2000のような無線技術(radio technology)によって具現することができる。TDMAは、GSM(Global System for Mobile communications)/GPRS(General Packet Radio Service)/EDGE(Enhanced Data Rates for GSM Evolution)のような無線技術によって具現することができる。OFDMAは、IEEE802.11(Wi-Fi)、IEEE802.16(WiMAX)、IEEE802-20、E-UTRA(Evolved UTRA)などのような無線技術によって具現することができる。UTRAは、UMTS(Universal Mobile Telecommunications System)の一部である。3GPP(3rd Generation Partnership Project)LTE(long term evolution)は、E-UTRAを用いるE-UMTS(Evolved UMTS)の一部であり、下りリンクでOFDMAを採用し、上りリンクでSC-FDMAを採用する。LTE-A(Advanced)は、3GPP LTEの進展である。WiMAXは、IEEE802.16e規格(WirelessMAN-OFDMA Reference System)及び進展したIEEE802.16m規格(WirelessMAN-OFDMA Advanced system)によって説明することができる。明確性のために、以下では、3GPP LTE及び3GPP LTE-Aシステムを中心に説明するが、本発明の技術的思想はこれに制限されない。
LTA/LTA-Aリソース構造/チャネル
図1を参照して無線フレームの構造について説明する。
セルラーOFDM無線パケット通信システムにおいて、上り/下りリンク信号パケット送信はサブフレーム(subframe)単位に行われ、1サブフレームは、複数のOFDMシンボルを含む一定の時間区間と定義される。3GPP LTE標準では、FDD(Frequency Division Duplex)に適用可能なタイプ1無線フレーム(radio frame)構造と、TDD(Time Division Duplex)に適用可能なタイプ2無線フレーム構造を支援する。
図1(a)は、タイプ1無線フレームの構造を例示する図である。下りリンク無線フレームは10個のサブフレームで構成され、1個のサブフレームは時間領域(time domain)において2個のスロットで構成される。1個のサブフレームを送信するためにかかる時間をTTI(transmission time interval)という。例えば、1サブフレームの長さは1msであり、1スロットの長さは0.5msであってよい。1スロットは時間領域において複数のOFDMシンボルを含み、周波数領域において複数のリソースブロック(Resource Block;RB)を含む。3GPP LTE/LTE-Aシステムでは、下りリンクでOFDMAを用いているため、OFDMシンボルが1シンボル区間を表す。OFDMシンボルは、SC-FDMAシンボル又はシンボル区間と呼ぶこともできる。リソースブロック(RB)はリソース割当て単位であり、1スロットにおいて複数個の連続した副搬送波(subcarrier)を含むことができる。
1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は、CP(Cyclic Prefix)の構成(configuration)によって異なってもよい。CPには、拡張CP(extended CP)及び一般CP(normal CP)がある。例えば、OFDMシンボルが一般CPによって構成された場合、1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は7個であってよい。OFDMシンボルが拡張CPによって構成された場合、1OFDMシンボルの長さが増加するため、1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は、一般CPの場合に比べて少ない。拡張CPの場合に、例えば、1スロットに含まれるOFDMシンボルの数は6個であってもよい。端末が速い速度で移動する場合などのようにチャネル状態が不安定な場合は、シンボル間干渉をより減らすために、拡張CPを用いることができる。
一般CPが用いられる場合、1スロットは7個のOFDMシンボルを含み、1サブフレームは14個のOFDMシンボルを含む。この時、各サブフレームにおける先頭2個又は3個のOFDMシンボルはPDCCH(physical downlink control channel)に割り当て、残りのOFDMシンボルはPDSCH(physical downlink shared channel)に割り当てることができる。
図1(b)は、タイプ2無線フレームの構造を示す図である。タイプ2無線フレームは、2ハーフフレーム(half frame)で構成される。各ハーフフレームは、5サブフレーム、DwPTS(Downlink Pilot Time Slot)、保護区間(Guard Period;GP)、及びUpPTS(Uplink Pilot Time Slot)で構成され、ここで、1サブフレームは2スロットで構成される。DwPTSは、端末での初期セル探索、同期化又はチャネル推定に用いられる。UpPTSは、基地局でのチャネル推定と端末の上り送信同期を取るために用いられる。保護区間は、上りリンク及び下りリンク間に下りリンク信号の多重経路遅延によって上りリンクで生じる干渉を除去するための区間である。一方、無線フレームのタイプにかかわらず、1個のサブフレームは2個のスロットで構成される。
無線フレームの構造は例示に過ぎず、無線フレームに含まれるサブフレームの数、サブフレームに含まれるスロットの数、又はスロットに含まれるシンボルの数は様々に変更されてもよい。
図2は、下りリンクスロットにおけるリソースグリッド(resource grid)を示す図である。同図で、1下りリンクスロットは時間領域で7個のOFDMシンボルを含み、1リソースブロック(RB)は周波数領域で12個の副搬送波を含むとしたが、本発明はこれに制限されない。例えば、一般CP(normal-Cyclic Prefix)では1スロットが7OFDMシンボルを含むが、拡張CP(extended-CP)では1スロットが6OFDMシンボルを含んでもよい。リソースグリッド上のそれぞれの要素をリソース要素(resource element)と呼ぶ。1リソースブロックは12×7個のリソース要素を含む。下りリンクスロットに含まれるリソースブロックの個数NDLは、下り送信帯域幅による。上りリンクスロットは下りリンクスロットと同一の構造を有することができる。
図3は、下りリンクサブフレームの構造を示す図である。1サブフレーム内で第1のスロットにおける先頭部の最大3個のOFDMシンボルは、制御チャネルが割り当てられる制御領域に該当する。残りのOFDMシンボルは、物理下りリンク共有チャネル(Physical Downlink Shared Chancel;PDSCH)が割り当てられるデータ領域に該当する。3GPP LTEシステムで用いられる下りリンク制御チャネルには、例えば、物理制御フォーマット指示子チャネル(Physical Control Format IndicatorChannel;PCFICH)、物理下りリンク制御チャネル(Physical Downlink Control Channel;PDCCH)、物理HARQ指示子チャネル(Physical Hybrid automatic repeat request Indicator Chanel;PHICH)などがある。PCFICHは、サブフレームの最初のOFDMシンボルで送信され、サブフレーム内の制御チャネル送信に用いられるOFDMシンボルの個数に関する情報を含む。PHICHは、上りリンク送信の応答としてHARQ ACK/NACK信号を含む。PDCCHで送信される制御情報を、下りリンク制御情報(Downlink Control Information;DCI)という。DCIは、上りリンク又は下りリンクスケジューリング情報を含んだり、任意の端末グループに対する上りリンク送信電力制御命令を含む。PDCCHは、下りリンク共有チャネル(DL-SCH)のリソース割り当て及び送信フォーマット、上りリンク共有チャネル(UL-SCH)のリソース割り当て情報、ページングチャネル(PCH)のページング情報、DL-SCH上のシステム情報、PDSCH上で送信されるランダムアクセス応答(Random Access Response)のような上位層制御メッセージのリソース割り当て、任意の端末グループ内の個別端末に対する送信電力制御命令のセット、送信電力制御情報、VoIP(Voice over IP)の活性化などを含むことができる。複数のPDCCHが制御領域内で送信されてもよく、端末は複数のPDCCHをモニタすることができる。PDCCHは一つ以上の連続する制御チャネル要素(Control Channel Element;CCE)の組み合わせ(aggregation)で送信される。CCEは、無線チャネルの状態に基づくコーディングレートでPDCCHを提供するために用いられる論理割り当て単位である。CCEは、複数個のリソース要素グループに対応する。PDCCHのために必要なCCEの個数は、DICのサイズとコーディングレートなどによって変更されてもよい。例えば、PDCCH送信にはCCEの個数1,2,4,8(それぞれPDCCHフォーマット0,1,2,3に対応)個のうちいずれか1つが用いられてもよく、DCIのサイズが大きい場合及び/又はチャネル状態が良くないため低いコーディングレートが必要な場合、相対的に多い個数のCCEが1個のPDCCH送信のために用いられてもよい。基地局は、端末に送信されるDCIのサイズ、セル帯域幅、下りリンクアンテナポートの個数、PHICHリソース量などを考慮してPDCCHフォーマットを決定し、制御情報に巡回冗長検査(Cyclic Redundancy Check;CRC)を付加する。CRCは、PDCCHの所有者又は用途によって無線ネットワーク臨時識別子(Radio Network Temporary Identifier;RNTI)という識別子でマスクされる。PDCCHが特定端末に対するものであれば、端末のcell-RNTI(C-RNTI)識別子をCRCにマスクすることができる。又は、PDCCHがページングメッセージに対するものであれば、ページング指示子識別子(Paging Indicator Identifier;P-RNTI)をCRCにマスクすることができる。PDCCHがシステム情報(より具体的に、システム情報ブロック(SIB))に対するものであれば、システム情報識別子及びシステム情報RNTI(SI-RNTI)をCRCにマスクすることができる。端末のランダムアクセスプリアンブルの送信に対する応答であるランダムアクセス応答を示すために、ランダムアクセス-RNTI(RA-RNTI)をCRCにマスクすることができる。
図4は、上りリンクサブフレームの構造を示す図である。上りリンクサブフレームは、周波数領域で制御領域とデータ領域とに区別できる。制御領域には上りリンク制御情報を含む物理上り制御チャネル(Physical Uplink Control Channel;PUCCH)が割り当てられる。データ領域には、ユーザーデータを含む物理上り共有チャネル(Physical uplink shared channel;PUSCH)が割り当てられる。単一搬送波特性を維持するために、一つの端末はPUCCHとPUSCHを同時に送信しない。一つの端末のPUCCHは、サブフレームにおいてリソースブロック対(RB pair)に割り当てられる。リソースブロック対に属するリソースブロックは、2スロットに対して互いに異なった副搬送波を占める。これを、PUCCHに割り当てられるリソースブロック対がスロット境界で周波数-ホップ(frequency-hopped)するという。
参照信号(Reference Signal;RS)
無線通信システムにおいてパケットを伝送する時、伝送されるパケットは無線チャネルを介して伝送されるため、伝送過程で信号の歪みが発生し得る。歪んだ信号を受信側で正しく受信するためには、チャネル情報を用いて受信信号で歪みを補正しなければならない。チャネル情報を知るために、送信側と受信側の両方で知っている信号を送信し、前記信号がチャネルを介して受信される時の歪みの程度によってチャネル情報を知る方法を主に用いる。前記信号をパイロット信号(Pilot Signal)又は参照信号(Reference Signal)という。
多重アンテナを用いてデータを送受信する場合には、正しい信号を受信するためには、各送信アンテナと受信アンテナとの間のチャネル状況を知らなければならない。従って、各送信アンテナ別に、より詳細にはアンテナポート(port)別に別途の参照信号が存在しなければならない。
参照信号は、上りリンク参照信号と下りリンク参照信号とに区分することができる。現在、LTEシステムには上りリンク参照信号として、
i)PUSCH及びPUCCHを介して伝送された情報のコヒーレント(coherent)な復調のためのチャネル推定のための復調参照信号(DeModulation-Reference Signal;DM-RS)、
ii)基地局が、ネットワークが異なる周波数での上りリンクのチャネル品質を測定するためのサウンディング参照信号(Sounding Reference Signal;SRS)がある。
一方、下りリンク参照信号としては、
i)セル内の全ての端末が共有するセル-特定の参照信号(Cell-specific Reference Signal;CRS)、
ii)特定の端末のみのための端末-特定の参照信号(UE-specific Reference Signal)、
iii)PDSCHが伝送される場合、コヒーレントな復調のために伝送されるDM-RS(DeModulation-Reference Signal)、
iv)下りリンクDMRSが伝送される場合、チャネル状態情報(Channel State Information;CSI)を伝達するためのチャネル状態情報参照信号(Channel State Information- Reference Signal;CSI-RS)、
v)MBSFN(Multimedia Broadcast Single Frequency Network)モードで送信される信号に対するコヒーレントな復調のために送信されるMBSFN参照信号(MBSFN Reference Signal)、
vi)端末の地理的位置情報を推定するのに使用される位置参照信号(Positioning Reference Signal)がある。
参照信号は、その目的によって2種類に大別することができる。チャネル情報の取得のための目的の参照信号、及びデータの復調のために使用される参照信号がある。前者は、UEが下りリンクへのチャネル情報を取得するのにその目的があるため、広帯域で送信されなければならず、特定のサブフレームで下りリンクデータを受信しない端末であってもその参照信号を受信しなければならない。また、これは、ハンドオーバーなどの状況でも用いられる。後者は、基地局が下りリンクデータを送る時、当該リソースに共に送る参照信号であって、端末は、当該参照信号を受信することによってチャネル測定をして、データを復調することができるようになる。この参照信号はデータが伝送される領域に伝送されなければならない。
多重アンテナ(MIMO)システムのモデリング
図5は、多重アンテナを有する無線通信システムの構成図である。
図5(a)に示したように、送信アンテナの数をNt個、受信アンテナの数をNR個と増やすと、送信機又は受信機でのみ多数のアンテナを用いる場合とは異なり、アンテナの数に比例して理論的なチャネル伝送容量が増加する。従って、伝送レートを向上させ、周波数効率を画期的に向上させることができる。チャネル伝送容量が増加することによって、伝送レートは、理論的に、単一のアンテナの利用時の最大伝送レート(Ro)にレート増加率(Ri)を掛けた分だけ増加し得る。
例えば、4個の送信アンテナ及び4個の受信アンテナを用いるMIMO通信システムでは、単一のアンテナシステムに比べて、理論上、4倍の伝送レートを取得することができる。多重アンテナシステムの理論的容量増加が90年代半ばに証明されて以来、これを実質的なデータ伝送率の向上へと導くための様々な技術が現在まで盛んに研究されている。また、いくつかの技術は、既に3世代移動通信と次世代無線LANなどの様々な無線通信の標準に反映されている。
現在までの多重アンテナ関連研究動向を見ると、様々なチャネル環境及び多重接続環境での多重アンテナ通信容量計算などに関連する情報理論面の研究、多重アンテナシステムの無線チャネル測定及び模型導出の研究、伝送信頼度の向上及び伝送率の向上のための時空間信号処理技術の研究など、様々な観点で盛んに研究が行われている。
多重アンテナシステムでの通信方法を、数学的モデリングを用いてより具体的に説明する。前記システムには、Nt個の送信アンテナ及びNt個の受信アンテナが存在すると仮定する。
送信信号を説明すると、Nt個の送信アンテナがある場合、送信可能な最大情報はNT個である。送信情報は、次のように表現することができる。
多重アンテナ無線通信システムにおいてチャネルをモデリングする場合、チャネルは、送受信アンテナインデックスによって区分することができる。送信アンテナjから受信アンテナiを経るチャネルをhijと表示することにする。hijにおいて、インデックスの順序は受信アンテナインデックスが先で、送信アンテナのインデックスが後であることに留意されたい。
一方、図5(b)は、NR個の送信アンテナから受信アンテナiへのチャネルを示した図である。前記チャネルをまとめてベクトル及び行列の形態で表示することができる。図5(b)において、総NT個の送信アンテナから受信アンテナiに到着するチャネルは、次のように表すことができる。
従って、Nt個の送信アンテナからNr個の受信アンテナに到着する全てのチャネルは、次のように表現することができる。
上述した数式モデリングを通じて、受信信号は、次のように表現することができる。
一方、チャネル状態を示すチャネル行列Hの行及び列の数は、送受信アンテナの数によって決定される。チャネル行列Hにおいて、行の数は受信アンテナの数NRと同一であり、列の数は送信アンテナの数Ntと同一である。即ち、チャネル行列Hは、行列がNR×Ntとなる。
行列のランク(rank)は、互いに独立した(independent)行又は列の個数のうち最小の個数として定義される。従って、行列のランクは、行又は列の個数よりも大きくなることはない。チャネル行列Hのランク(rank(H))は、次のように制限される。
ランクの他の定義は、行列を固有値分解(Eigen value decomposition)した時、0ではない固有値の個数として定義することができる。同様に、ランクの更に他の定義は、特異値分解(singular value decomposition)した時、0ではない特異値の個数として定義することができる。従って、チャネル行列におけるランクの物理的な意味は、与えられたチャネルで互いに異なる情報を送ることができる最大数といえる。
本文書の説明において、MIMO送信に対する「ランク(Rank)」は、特定の時点及び特定の周波数リソースで独立して信号を送信できる経路の数を示し、「レイヤ(layer)の数」は、各経路を介して送信される信号ストリームの個数を示す。一般的に送信端は、信号送信に用いられるランク数に対応する個数のレイヤを送信するため、特に言及がない限り、ランクは、レイヤの個数と同じ意味を有する。
D2D端末の同期取得
以下では、上述した説明及び既存のLTE/LTE-Aシステムに基づいて、D2D通信において端末間の同期取得について説明する。OFDMシステムでは、時間/周波数同期が取られていない場合、セル間干渉(Inter-Cell Interference)により、OFDM信号において互いに異なる端末間にマルチプレクシングが不可能となり得る。同期を取るためにD2D端末が同期信号を直接送受信し、全ての端末が個別的に同期を取ることは非効率的である。従って、D2Dのような分散ノードシステムでは、特定のノードが代表同期信号を送信し、残りのUEがこれに同期を取ることができる。言い換えると、D2D信号送受信のために、一部のノード(この時、ノードは、eNB、UE、SRN(synchronization reference node又は同期ソース(synchronization source)と呼ぶこともできる)であってもよい。)がD2D同期信号(D2DSS、D2D Synchronization Signal)を送信し、残りの端末がこれに同期を取って信号を送受信する方式を用いることができる。
D2D同期信号としては、プライマリ同期信号(PD2DSS(Primary D2DSS)又はPSSS(Primary Sidelink synchronization signal))、セカンダリ同期信号(SD2DSS(Secondary D2DSS)又はSSSS(Secondary Sidelink synchronization signal))があり得る。PD2DSSは、所定長さのザドフチューシーケンス(Zadoff-chu sequence)又はPSSと類似/変形/反復された構造などであってもよい。また、DL PSSとは異なり、他のザドフチュールートインデックス(例えば、26,37)を使用することができる。SD2DSSは、M-シーケンス又はSSSと類似/変形/反復された構造などであってもよい。もし、端末がeNBから同期を取る場合、SRNはeNBとなり、D2DSSはPSS/SSSとなる。DLのPSS/SSSとは異なり、PD2DSS/SD2DSSはULサブキャリアマッピング方式に従う。図6には、D2D同期信号が送信されるサブフレームが示されている。PD2DSCH(Physical D2D synchronization channel)は、D2D信号送受信の前に端末が最も先に知らなければならない基本となる(システム)情報(例えば、D2DSSに関連する情報、デュプレックスモード(Duplex Mode、DM)、TDD UL/DL構成、リソースプール関連情報、D2DSSに関連するアプリケーションの種類、subframe offset、ブロードキャスト情報など)が送信される(放送)チャネルであってもよい。PD2DSCHは、D2DSSと同じサブフレーム上で又は後行するサブフレーム上で送信されてもよい。DMRSは、PD2DSCHの復調のために使用することができる。
SRNは、D2DSS、PD2DSCH(Physical D2D synchronization channel)を送信するノードであってもよい。D2DSSは、特定のシーケンスの形態であってもよく、PD2DSCHは、特定の情報を示すシーケンスであるか、又は事前に定められたチャネルコーディングを経た後のコードワードの形態であってもよい。ここで、SRNは、eNB又は特定のD2D端末であってもよい。部分ネットワークカバレッジ(partial network coverage)又はカバレッジ外(out of network coverage)の場合には、端末がSRNとなり得る。
図7のような状況でカバレッジ外(out of coverage)の端末とのD2D通信のために、D2DSSはリレーされてもよい。また、D2DSSは、多重ホップを介してリレーされてもよい。以下の説明において、同期信号をリレーするということは、直接基地局の同期信号をAFリレーすることだけでなく、同期信号の受信時点に合わせて別途のフォーマットのD2D同期信号を送信することも含む概念である。このように、D2D同期信号がリレーされることによって、カバレッジ内の端末とカバレッジ外の端末とが直接通信を行うことができる。
D2Dリソースプール
図8には、D2D通信を行うUE1、UE2、及びこれらが用いるD2Dリソースプールの例が示されている。図8(a)において、UEは、端末又はD2D通信方式に従って信号を送受信する基地局などのネットワーク装備を意味する。端末は、一連のリソースの集合を意味するリソースプール内で特定のリソースに該当するリソースユニットを選択し、当該リソースユニットを用いてD2D信号を送信することができる。受信端末(UE2)は、UE1が信号を送信できるリソースプールの構成(configured)を受け、当該プール(pool)内でUE1の信号を検出することができる。ここで、リソースプールは、UE1が基地局の接続範囲にある場合には、基地局が知らせることができ、基地局の接続範囲外にある場合には、他の端末が知らせたり、又は事前に定められたリソースで決定されてもよい。一般に、リソースプールは、複数のリソースユニットで構成され、各端末は、一つ又は複数のリソースユニットを選定して自身のD2D信号送信に用いることができる。リソースユニットは、図8(b)に例示した通りであってもよい。図8(b)を参照すると、全体の周波数リソースがNF個に分割され、全体の時間リソースがNT個に分割されて、総NF*NT個のリソースユニットが定義されることがわかる。ここでは、当該リソースプールがNTサブフレームを周期にして繰り返されるといえる。特に、一つのリソースユニットが、図示のように周期的に繰り返して現れてもよい。又は時間や周波数領域でのダイバーシチ効果を得るために、一つの論理的なリソースユニットがマッピングされる物理的リソースユニットのインデックスが、時間によって、事前に定められたパターンで変化してもよい。このようなリソースユニットの構造において、リソースプールとは、D2D信号を送信しようとする端末が送信に使用できるリソースユニットの集合を意味し得る。
リソースプールは、様々な種類に細分化することができる。まず、各リソースプールで送信されるD2D信号のコンテンツ(contents)によって区分することができる。例えば、D2D信号のコンテンツは区分されてもよく、それぞれに対して別途のリソースプールが構成されてもよい。D2D信号のコンテンツとして、SA(Scheduling assignment;SA)、D2Dデータチャネル、ディスカバリチャネル(Discovery channel)があり得る。SAは、送信端末が後行するD2Dデータチャネルの送信に使用するリソースの位置、その他のデータチャネルの復調のために必要なMCS(modulation and coding scheme)やMIMO送信方式、TA(timing advance)などの情報を含む信号であってもよい。この信号は、同一のリソースユニット上でD2Dデータと共にマルチプレクスされて送信されることも可能であり、この場合、SAリソースプールとは、SAがD2Dデータとマルチプレクスされて送信されるリソースのプールを意味する。他の名称として、D2D制御チャネル(control channel)又はPSCCH(physical sidelink control channel)と呼ぶこともできる。D2Dデータチャネル(又は、PSSCH(Physical sidelink shared channel))は、送信端末がユーザデータを送信するのに使用するリソースのプールであってもよい。同一のリソースユニット上でD2Dデータと共にSAがマルチプレクスされて送信される場合、D2Dデータチャネルのためのリソースプールでは、SA情報を除いた形態のD2Dデータチャネルのみが送信され得る。言い換えると、SAリソースプール内の個別リソースユニット上でSA情報を送信するのに使用されていたREsを、D2Dデータチャネルリソースプールでは、依然としてD2Dデータを送信するのに使用することができる。ディスカバリチャネルは、送信端末が自身のIDなどの情報を送信して、隣接端末が自身を発見できるようにするメッセージのためのリソースプールであってもよい。
D2D信号のコンテンツが同じ場合にも、D2D信号の送受信属性に応じて異なるリソースプールを使用することができる。例えば、同じD2Dデータチャネルやディスカバリメッセージであるとしても、D2D信号の送信タイミング決定方式(例えば、同期基準信号の受信時点で送信されるか、それとも一定のTAを適用して送信されるか)やリソース割り当て方式(例えば、個別信号の送信リソースをeNBが個別送信UEに指定するか、それとも個別送信UEがプール内で独自で個別信号送信リソースを選択するか)、信号フォーマット(例えば、各D2D信号が1サブフレームで占めるシンボルの個数や、一つのD2D信号の送信に使用されるサブフレームの個数)、eNBからの信号の強度、D2D UEの送信電力の強度などによって、再び互いに異なるリソースプールに区分されてもよい。説明の便宜上、D2DコミュニケーションにおいてeNBがD2D送信UEの送信リソースを直接指示する方法をMode1、送信リソース領域が予め設定されていたり、eNBが送信リソース領域を指定し、UEが送信リソースを直接選択したりする方法をMode2と呼ぶことにする。D2D discoveryの場合には、eNBがリソースを直接指示する場合にはType2、予め設定されたリソース領域又はeNBが指示したリソース領域でUEが送信リソースを直接選択する場合はType1と呼ぶことにする。
V2Xでは、集中型スケジューリング(Centralized scheduling)に基づくサイドリンク送信モード3と、分散型スケジューリング方式のサイドリンク送信モード4が使用される。図9にはかかる2つの送信モードによるスケジューリング方式が示されている。図9を参照すると、図9(a)の集中型スケジューリング方式の送信モード3では、車両が基地局にサイドリンクリソースを要請すると(S901a)、基地局がリソースを割り当て(S902a)、そのリソースにより他の車両に送信を行う(S903a)。集中型送信方式では、他のキャリアのリソースもスケジュールできる。一方、送信モード4に該当する図9(b)の分散型スケジューリング方式は、車両は基地局から予め設定された(S901b)リソース、リソースプールをセンシングし、送信に使用するリソースを選択した後(S902b)、選択したリソースにより他の車両に送信を行う(S903b)。この時、送信リソースの選択には、図10に示すように、次のパケットの送信リソースも予約される方式が使用される。V2XではMAC PDUごとに2回の送信が行われるが、最初送信のためのリソース選択時、再送信のためのリソースが一定時間間隔を置いて予約される。これに関しては、3GPP TS 36.213 v14.6.0文書14を参照して、本発明の従来技術として記載する。
SAの送受信
サイドリンク送信モード1端末は、基地局によって構成されたリソースでSA(又は、D2D制御信号、SCI(Sidelink Control Information))を送信することができる。サイドリンク送信モード2端末は、D2D送信に用いるリソースが基地局によって構成される。そして、当該構成されたリソースで時間周波数リソースを選択してSAを送信することができる。
サイドリンク送信モード1又は2において、SA周期は、図9に示すように定義することができる。図9を参照すると、一番目のSA周期は、特定システムフレームから、上位層シグナリングによって指示された所定オフセット(SAOffsetIndicator)だけ離れたサブフレームで開始することができる。各SA周期は、SAリソースプールとD2Dデータ伝送のためのサブフレームプールを含むことができる。SAリソースプールは、SA周期の一番目のサブフレームから、サブフレームビットマップ(saSubframeBitmap)でSAが送信されると指示されたサブフレームのうち、最後のサブフレームまでを含むことができる。D2Dデータ伝送のためのリソースプールは、モード1の場合、T-RPT(Time-resource pattern for transmission又はTRP(Time-resource pattern))が適用されることによって、実際にデータ伝送に用いられるサブフレームが決定され得る。図示のように、SAリソースプールを除くSA周期に含まれたサブフレームの個数がT-RPTビット個数よりも多い場合、T-RPTを反復して適用することができ、最後に適用されるT-RPTは、残ったサブフレームの個数だけトランケート(truncate)して適用することができる。送信端末は、指示したT-RPTにおいてT-RPTビットマップが1である位置で送信を行い、1つのMAC PDUは4回ずつ送信をする。
V2X、即ち、サイドリンク送信モード3又は4の場合、D2Dとは異なって、SA(PSCCH)とデータ(PSSCH)がFDM方式で送信される。V2Xでは、車両通信という特性上、遅延を減らすことが重要であるので、SAとデータを同じ時間リソース上の互いに異なる周波数リソース上でFDM送信する。図12にかかる送信方式が例示されているが、図12(a)のようにSAとデータが直接隣接しない方式と、図12(b)のようにSAとデータが直接隣接する方式のうちの1つが使用される。かかる送信の基本単位はサブチャネルであるが、サブチャネルは所定時間リソース(例えば、サブフレーム)上で周波数軸上に1つ以上のRBサイズを有するリソース単位である。サブチャネルに含まれたRBの数、即ち、サブチャネルのサイズとサブチャネルの周波数軸上の開始位置は上位階層シグナリングにより指示される。
なお、車両間通信では、periodic messageタイプのCAMメッセージ(Cooperative Awareness Message)、event triggered messageタイプのDENMメッセージ(Decentralized Environmental Notification Message)などが伝送される。CAMには、方向及び速度のような車両の動的状態情報、寸法のような車両静的データ、外部照明状態、経路明細などの基本車両情報が含まれている。CAMのサイズは50~300Byteである。CAMはブロードキャストされ、遅延(latency)は100msより大きくてはならない。DENMは車両の故障、事故などの突発状況時に生成されるメッセージである。DENMのサイズは3000Byteより小さく、伝送範囲内にある全ての車両がメッセージを受信できる。この時、DENMはCAMより高い優先順位(priority)を有する。高い優先順位を有するとは、1つのUEの観点では、同時伝送が発生した場合、優先順位が高いものを優先して伝送することを意味し、又は複数のメッセージのうち、優先順位が高いメッセージを時間的に優先して伝送するという意味でもある。また複数のUEの観点では、優先順位が低いメッセージに対する干渉より優先順位が高いメッセージに対する干渉を少なくして、受信エラーの確率を下げることである。CAMでもセキュリティオーバーヘッド(security overhead)が含まれていると、そうではない場合より大きいメッセージサイズを有することができる。
NR(New RAT(Radio access technology))
より多い通信装置がより大きい通信容量を要求することにより、既存の無線接続技術(radio access technology)に比べて向上したモバイル広帯域通信が必要性が台頭しつつある。また、複数の機器及びモノを連結していつでもどこでも様々なサービスを提供する大規模(massive)MTC(Machine Type Communications)が次世代通信において考慮される主なイシューの1つである。また、信頼性(reliability)及び遅延(latency)に敏感なサービス/UEを考慮した通信システム設計が論議されている。このように、enhanced mobile broadband communication、massive MTC、URLLC(Ultra-Reliable and Low Latency Communication)などを考慮した次世代無線接続技術の導入が論議されていて、本発明では、便宜のために、該当技術をNRと称する。
図13及び図14はNRに使用可能なフレーム構造を例示している。図13を参照すると、1つのフレーム単位内にDL制御チャネル、DL又はULデータ、UL制御チャネルなどが全て含まれるself-contained構造を特徴としている。この時、DL制御チャネルではDLデータスケジューリング情報、ULデータスケジューリング情報などが送信され、UL制御チャネルではDLデータに対するACK/NACK情報、CSI情報(変調及びコード体系情報、MIMO送信関連情報など)、スケジューリング要請などが送信される。制御領域とデータ領域の間にはDL-to-UL又はUL-to-DLスイッチングのための時間ギャップが存在する。また1つのフレーム内にDL制御/DLデータ/ULデータ/UL制御のうちの一部が構成されないことができる。又は1つのフレームを構成するチャネルごとの順が変わることができる(例えば、DL制御/DLデータ/UL制御/ULデータ又はUL制御/ULデータ/DL制御/DLデータなど)。
なお、端末間直接通信においても、データ送信率や信頼度を向上させるために、搬送波集成(carrier aggregation)が使用される。例えば、受信端末は、集成される搬送波で信号を受信して、結合又は統合復号(joint decoding)を行うか、又は復号された信号を上位階層に伝達して、互いに異なる搬送波で送信された信号が(ソフト)結合されることができる。
実施例
以下、サイドリンク送受信に複数の構成搬送波(component carrier、CC)が使用される場合、サイドリンク同期信号(Sidelink synchronization signal、SLSS)に関連する同期レファレンス選択方法、それに基づくSLSS信号の送受信方法について説明する。以下、アンカーCC(anchor CC)は該当キャリアからサブフレーム境界を誘導できるキャリアを意味する。即ち、アンカーCCは複数のCCのうち、同期の基準になるキャリア、同期レファレンスキャリア(又は同期アンカーキャリア)を意味する。この時、タイミングだけではなく、周波数同期も該当キャリアで誘導されることができ、周波数同期は個別キャリアで受信されるサイドリンク信号により誘導されることもできる。以下、同期ソースとは、サイドリンクUEが同期を得るときに基準となる装置であり、GNSS(Global Navigation Satellite System)、eNB/gNB、UEなどが挙げられる。また以下の説明は構成搬送波が複数個である場合に関するが、構成搬送波はセル、ノード(node)などにも解釈できる。即ち、以下の説明は、セルが複数個存在し、セルごとに優先順位が異なる場合にも適用できる。
図14を参照すると、本発明の一実施例によるUEは、複数の同期ソースのうち、同期レファレンスを選択し(S1401)、選択された同期レファレンスに基づいてSLSSを送信する(S1402)。ここで、同期レファレンスは2つ以上のCC上の(全ての)同期ソースから選択されることもできる。即ち、各CCごとの観察(モニタリング)された同期ソースのうち、優先順位が最も高い同期ソースを自分の同期レファレンスとして選択する。即ち、2つ以上のCCに複数の同期ソースが観察(モニタリング)された場合、各CCごとに同期レファレンスを決定することではなく、2つ以上の全てのCCでモニタリングされた全ての同期ソースで同期レファレンスを決定する。UEは上記選択された同期レファレンスに基づいて2つ以上のCCの同期を整列する。即ち、端末が特定のCCでの同期ソースを選択すると、他のCCでも該当同期ソースを持続して使用して、サブフレーム境界がCCごとに整列(align)される。
上述したように、複数の同期ソースでの同期レファレンスの選択時、優先順位が使用される。ここで、優先順位はUEがeNBとGNSSのうち、どの同期ソースを優先するかを指示することであり、上位階層シグナリングにより伝達される。各CC上の(全ての)同期ソースで同期レファレンスを選択するので、各CCごとの同期ソース優先順位は同一である必要がある。このためには、同期ソース優先順位及び/又はGNSS/eNBの間の優先順位が特定のCCグループでは同一である必要がある。このために、ネットワークはどのCCグループが同じ優先順位を有するかを物理階層或いは上位階層信号により端末にシグナリングする。この方法は、優先順位が最も高い同期ソースを選択して高い優先順位のタイミングが他のCCにも共通に適用されるようにして、周りの端末に高い優先順位の同期信号を電波させることである。
整理すると、端末は同期ソースを(再)選択する時、他のCCの同期ソースも共にモニタリングして、そのうち、最も高い優先順位があると、該当同期ソースを選択して全てのCCのサブフレーム境界を該当同期ソースに合わせる。もし各CCごとに個々に同期ソースを選択すると、互いに異なる同期ソースが異なるタイミングを有して、CCごとにサブフレーム/スロット境界が外れることになる。この場合、端末はリソースの選択や送信電力の割り当て時、他のCCで外れるサブフレーム/スロット境界によって送信電力を完全に使用できないか、又は一部CCのリソース選択によって他のCCで複数のサブフレーム/スロットが影響を受けることになる。従って、CCの間のサブフレーム/スロット境界を整列するために、共通の同期ソースを選択する方法が必要である。この時、互いに異なる優先順位が観察される場合、最も高い優先順位のタイミングを選択することにより、高い優先順位のタイミングが他のCCにも伝播される効果がある。例えば、提案方式によって、CCの間のサブフレーム/スロット境界を整列すると、端末がCAを行う時、或いは複数のCCで信号を送受信する時、各CCごとにサブフレーム/スロット境界を整列することが電力効率の側面で好ましい。
上述したように、端末が1つ以上のCCで同期レファレンスを選択し、SLSSを送信する場合、UEは同期レファレンスが選択されたCCのみでSLSSを送信する。即ち、高い優先順位の同期ソースが観察されるキャリアのみでSLSS/PSBCH送信を行うことができる。ここで、選択されたCCとは、端末がGNSSやeNBを同期ソースとして選択した場合は、ネットワークが設定したサイドリンク同期レファレンスキャリアのうち、端末が自ら特定のキャリアを同期レファレンスキャリアとして選択することができ、そうではない場合には、(eNBやGNSSを選択しない場合)、端末が送信するSLSSのうち、最も高い優先順位が観察/受信/選択されたキャリアである。このように同期ソースの選択及び同期信号の送信のために選択された(例えば、同期レファレンスキャリア或いはアンカーとして選択したキャリア)CCのみでSLSSを送信することにより、送信電力の損失を減らすことができる。具体的には、もし端末が他のキャリアに(複数のキャリアで)同時にSLSS/PSBCHを送信すると、端末は送信電力を複数のキャリアに分散しなければならず、MPR(maximum power reduction)を適用する必要があるので、単に電力を分散すること以上に送信電力に損害がある。これを防止するために、SLSS/PSBCHは端末が観察した時、最も高い優先順位の同期ソースが観察されるキャリアのみで(端末が同期レファレンスキャリア或いはアンカーキャリアとして選択したキャリアで)SLSS/PSBCHを送信することができる。
他の例として、UEは複数の同期ソースに関連する全てのCCでSLSSを送信する。即ち、UEはSLSSをモニタリングした全てのCCでSLSSを送信する。この場合、UEの間に同期レファレンスキャリアが異なる場合、又は特定UEのモニタリングキャリアに他のUEの同期レファレンスキャリアが含まれていない場合などに発生し得る、互いに同期を知らない問題を解決することができる。具体的には、例えば、端末Aが特定のキャリア(キャリアX)のみで同期信号を送信するので、もし周辺に他の端末(端末B)が他のキャリア(キャリアY)を同期レファレンスとして選択した場合、キャリアYで端末Aの同期信号を観察できず、互いに同期を知らない問題が発生することができる。端末は自分が同期信号をモニタリングしたキャリアで全てSLSS/PSBCHを送信することにより、かかる問題を解決することができる。但し、かかるオプションは、全ての端末が共通のキャリアで同期ソースを観察していると仮定すれば、必要のないオプションである。これは、特定の端末がどこでSLSS/PSBCHを送信しても、全ての端末が該当キャリアをモニタリングしているためである。同期レファレンスキャリアとSLSSの送信に関連する上記2つの例示に関連して、UEが同期レファレンスが選択されたCCのみでSLSSを送信するか、又は複数の同期ソースに関連する全てのCCでSLSSを送信するかは、ネットワークが展開(deployment)状況によって上位階層シグナリングにより端末に設定することができる。カバレッジの外では、かかる2つの例示(選択されたCCのみでSLSS/PSBCHを送信するか、全てのCCでSLSS/PSBCHを送信するか)のうち、特定の方式が予め設定される。
複数の同期ソースに関連する全てのCCでSLSSの送信に関連して複数のキャリアで異なる位置のSLSS/PSBCHリソースが設定される場合、端末はCCの間のDFNを一致させるために、特定のキャリアでの同期リソースだけではなく、他の全ての集成キャリア(aggregated carrier)の同期信号リソースをデータ送信リソースから除外しなければならない。CCごとに同期信号リソースの位置が同一である場合は、除外される同期信号リソースの数が減らし、CCごとにこのリソースの位置が異なる場合には、データ送信から除外される同期信号リソースの数が増加する。
自分がSLSS/PSBCHをモニタリングした全てのキャリア或いは(端末の具現によって選択した)複数のキャリアでSLSS/PSBCHを送信するためには、以下の動作を考えることができる。
第一に、ネットワークは複数のキャリアで同期信号オフセット(同期信号リソースの位置)を同一に設定し、端末はこのキャリアで交互にSLSS/PSBCHを送信する。もしN個のキャリアでSLSS/PSBCHを送信すると、N個のキャリアで、i)順に、ii)予め設定された順序によって、或いはiiii)端末の具現によって、交互にSLSS/PSBCHを送信する。この方法は、各キャリアごとに実効SLSS/PSBCHの送信周期が長くなるが、CCの間の同時送信によってMPRが適用されることを避けることができる。この動作のために、より短い周期のSLSS/PSBCH送信周期をネットワークにより設定できる。この周期は、ネットワークが予め定めるか、又は端末が自ら選択することができる。或いはこの送信周期は、端末がSLSS/PSBCH送信のために選択したCCの数に連動することもできる。たとえ、2つのキャリアでSLSS/PSBCHを送信する端末は、既存のSLSS/PSBCH送信周期の半分ごとに同期送信リソースを設定する。この時、実際特定キャリアで送信される周期は、既存のSLSS/PSBCH送信周期と同一であるが、同期リソースの周期は半分になる。端末がN個のキャリアでSLSS/PSBCHを送信する場合、ネットワークはSLSS/PSBCH送信周期を既存よりN倍短い周期に設定し、端末はこのリソースのうち、CCごとに交互にSLSS/PSBCHを送信する。この時、各CCにおいて、SLSS/PSBCHの送信周期は既存の送信周期と同一であることができる。ネットワークは端末がSLSS/PSBCHを送信する最大CC数を設定することができる。それに基づいて各CCごとの同期信号周期が設定され、このリソースのうち、実際SLSS/PSBCHの送信はCCごとに交互に行われる。
第二に、ネットワークは意図的にキャリアごとに異なる同期信号オフセットを設定し、端末はSLSS/PSBCHを複数のCCで送信する方法が考えられる。この方法は、多数のCCでSLSS/PSBCHを送信して、他のCCでは送受信できない半二重(half duplex)の問題が増加することはできるが、他の新しいSLSS/PSBCH送信リソース周期を導入する必要がないという効果がある。
第三に、ネットワークは同じ同期オフセットをCCの間に設定し、端末は複数のCCでSLSS/PSBCHを送信する場合、各CCでより長くなった周期でSLSS/PSBCHを送信する方法を提案する。たとえ、既存のSLSS/PSBCH周期が160msであると、2つのCCで送信する場合、320msごとに送信を行う。この方法は、CCで送信周期を増えて他の端末をしてS-RSRP測定値に損害を与える方法であるが、同時送信によるMPRを適用しなくてもよいので、それによる損失を減らすことができる。また新しい同期信号の送信周期を導入せず、半二重の問題も既存と同一であるという長所がある。
第四に、端末は最小限自分が同期レファレンスキャリアとして選択したキャリアでは常にSLSS/PSBCHを送信し、それ以外のキャリアでは機会的に、或いは送信周期を異なるようにして、SLSS/PSBCHを送信する方法を提案する。端末は自分が同期レファレンスとして選択したキャリアではSLSS/PSBCHを毎同期リソースごとに送信し、それ以外のキャリアではより長い周期でSLSS/PSBCHを送信する方法を考えることができる。これは、他のキャリアでは全く送信を行わないことではなく、多少長い周期で送信を許容して他の端末が機会的にこの信号を捕捉した場合、同期信号を観察できるようにする。この方法を一般化すると、端末が自分が同期レファレンスキャリアとして選択したキャリアと、それ以外のキャリアでのSLSS/PSBCH送信周期が異なるように設定され、CCごとの周期は予め定められるか、又はネットワークによりシグナリングされる。
もしアンカーキャリアとは異なるキャリアでPSCCH/PSSCHを送信すると、端末は以下の動作を行うことができる。同期信号(SLSS/PSBCH)を送信するために、SLSS/PSBCH送信以前のX個のサブフレームをPSCCH/PSSCH送信から除外する方法を提案する。これは、SLSS/PSBCH送信のためにTxチェーンを再チューニング(retuning)する場合、Tx及び/又はRxが不可能であることもあるためである。Xは予めUEの能力によって定められる値であり、ネットワークにより予め設定される値である。この時、SLSS/PSBCH送信のために除外されるリソースの周期は、SLSS/PSBCHの送信周期(例えば、160ms)と同一であるので、センシング動作からリソースを除外する時、新しい予約(reservation)周期(即ち、SLSS/PSBCH送信周期)についてリソースの除外動作を行う方法を提案する。
なお、ネットワークは複数のアンカーキャリアを設定し、端末はこのアンカーのうち、最も高い優先順位の同期ソースを選択する。この時、同じ優先順位がキャリアごとに観察されると、S-RSRPを測定して最も大きい同期ソースとキャリアを選択することができる。この時、アンカーキャリアとは、SLSSを探索する、或いはSLSSを探索できるキャリアという意味である。端末はSLSSを探索するように指示されたCCでSLSSをトラッキング/サーチして、最も高い優先順位の同期ソースを選択する。
端末がアンカーキャリアでタイミングを導き出した特定のCCでSLSS/PSBCHを実際送信するか否かは、端末のPSCCH/PSSCH送信有無に関連する。例えば、特定のCCでSLSS/PSBCHは一旦ネットワークが該当CCでSLSS/PSBCH送信を許容し、及び/又は端末が該当CCでPSSCH/PSCCH送信を行う場合に限定される。この時、限定されたTxチェーンで複数のキャリアをスイッチングしながらPSSCH/PSCCH送信を行う場合、PSCCH/PSSCH送信を行う全てのキャリアにSLSS/PSBCHを送信することができ、そのうち、優先順位が高いキャリアのみにSLSS/PSBCHを送信することもでき、高い優先順位の同期ソースが観察されるキャリアのみでSLSS/PSBCH送信を行うこともできる。
次いで、同期レファレンスの選択に関連して、さらに他の例示として、同期レファレンスを選択するCCが予め定められることができる。即ち、端末に予め定められたCCにおける観察された同期ソースを基準として各CCのサブフレーム境界を決定することである。この時、定められたCCで他の同期信号が見えないと、後順位(低い優先順位)のCCで同期ソースを観察してそれを基準として各CCのサブフレーム/スロット境界を決定することができる。これを一般化すると、特定のCCで特定の優先順位以上の同期ソースが見えない場合、後順位のCCで同期ソースを選択する方法に拡大することができ、このために、CCごとの同期ソースを選択する優先順位、各CCで観察すべき同期ソースの最小優先順位レベルなどは予め定められるか、ネットワークにより物理階層或いは上位階層信号により端末にシグナリングされることができる。この方法は、特定CCで高い優先順位の同期ソースが見えないにもかかわらず、特定CCの同期ソース選択に従って、他のCCで不要なタイミング誤整列(timing misalignment)が発生することを防止するためのものである。もし特定CCで高い優先順位の同期ソースが見えず、他のCCでもっと良好な同期ソースが見えると、該当CCの同期ソースを選択することである。
さらに他の例示として、上記方法とともに、或いは独立して、端末が特定CC或いは互いに異なるCCでLTEリリース15(以下、Rel.15)UEの同期ソースとLTEリリース14(Rel.14)UEの同期ソースを同時に観察すると、及び/又は2つのUEの同期優先順位が同一であると、端末がRel.14 UEの同期ソースを優先して選択する方法を提案する。このために、PSBCHにRel.14であるか又はRel.15であるかを区分する指示子が備えられ(或いはRel.15UEのみが自分がRel.15 UEであるかを指示する指示子があり得る。これは、Rel.14 UEはPSBCHフィールド構成を変更できないためである)、及び/又は各リリースの同期リソースを異なるように設定することができる。例えば、CC#0でGNSSを同期ソースとするRel.15 UEが見え、CC#1でRel.14 UEがeNBを同期ソースとするRel.14 UEが見えた場合、Rel.15 UEはRel.14 UEの同期ソースを優先して同期ソースを選択することである。
同期レファレンスの選択時、2つ以上の同期ソースの優先順位が同一であると、信号強度が大きい同期ソースが選択される。複数のCCで同じ同期ソース優先順位が見えると、S-RSRP測定値が高いものを選択する。或いはキャリア周波数が低いCCの同期ソースを選択することができる。キャリア周波数が低い時の同期ソースを選択する理由は、キャリア周波数が低いほどもっと遠く伝播できるためである。この場合、該当同期クラスター(cluster)にもっと多いUEが含まれることができる。或いは同じ同期ソース優先順位である場合は、CCごとの優先順位は予め定められるか、ネットワークにより指示されることができる。或いはキャリアごとのS-RSRPオフセット(ネットワークにより指示されるか、予め定められる)があって、端末が測定したS-RSRP測定値にオフセットを適用した後、最終的に選択することができる。或いは同じ同期ソース優先順位が互いに異なるCCで見える場合には、最終選択は任意に行われるか、端末の具現によって行われることができる。これを拡大すると、同期ソースの優先順位が異なっても常に高い優先順位の同期ソースを選択することではなく、一定品質以上でありかつ低い優先順位との測定品質(S-RSRP)差が一定の臨界値以上であるキャリアの同期ソースを選択するように規定することができる。或いは優先して選択するキャリアの順序、キャリアの間の優先順位が予め定められているか、キャリアごと/同期優先順位ごとの最小S-RSRP測定要件が予め定められているか、又はネットワークにより指示されることができる。
一方、同期レファレンスが選択されたCCは同期レファレンスCCとして決定されることができる。又はRel.15 UEの観点では、Rel.14 UEがあるキャリアが同期アンカーキャリアであると考えることができ、かかるアンカーキャリアがRel.14 UEがあるキャリアとして設定され、残りのキャリアにRel.14 UEがないと、Rel.15 UEはアンカーキャリアのみで同期信号の送受信を行うことができる。このために、ネットワークはRel.14 UEがあると予想されるキャリアを同期アンカーキャリアとして設定する。
アンカーキャリアが設定され、アンカーキャリアと同じタイミングを有するキャリアがグループとして設定された場合、各グループのDFN(D2Dフレーム数又はサイドリンクフレーム数)オフセットが同一に設定されないと、最終サブフレーム境界が同一にならない。従って、ネットワークはかかるキャリアグループにDFNオフセットが同一に設定されるか(この時、シグナリングは各CCごとに個々に行われる)、又はキャリアグループごとに1つのDFNオフセットのみをシグナリングする方法を提案する。
以下、上記説明とともに使用するか、又は独立して使用可能なものとして、同期アンカーキャリアが複数設定される方法について説明する。これは、i)Rel.14 UEは最大2個のCCを支援でき、この場合、Rel.15 UEの観点で同期アンカーキャリアが複数個である場合、ii)Rel.14 UEに関連なく同期アンカーキャリアの数はネットワークの設定に従う場合、iii)アンカーキャリアの数はバンド結合(band combination)に連動して予め定められる場合などのためのものである。
ネットワークは複数の同期アンカーキャリアを設定して、それを物理階層或いは上位階層信号により端末にシグナリングする方法を提案する。かかる複数の同期アンカーキャリアは予め定められるか、又は端末のアプリケーション層(application layer)で設定される。
端末が複数のアンカーキャリアを運営することもできる。端末は複数のアンカーCCで同期をモニタリングし、そのうち、高い優先順位の同期ソースを再び選択する。或いは複数のアンカーCCを同時に運用することもできるが、たとえ互いに異なるタイミングのキャリアグループを作って各グループごとに別のアンカーを有し、アンカーキャリアで同期ソースの選択動作を個々に行うことができる。
一方、キャリアやリソースプールごとにアンカーキャリアが異なることができる。たとえ特定のグループキャリアではアンカーキャリアとしてCC#Xを使用し、他のグループキャリアではアンカーキャリアとしてCC#Yを設定することができる。
端末がいくつのアンカーキャリアを設定できるかは端末の能力による。たとえ、複数の同期信号検出器を具現する端末の場合、複数のアンカーキャリアを運用できるが、単一の同期信号検出器を具現する端末は、単数のアンカーキャリアを運用する。ここで、アンカーキャリアの数或いは能力は他の形態に呼ばれることができるが、たとえ互いに異なるタイミングの同期信号を独立してトラッキングできる能力、互いに異なるCCで同時に或いは独立してSLSS/PSBCHを送信或いは受信できる能力、互いに異なるCCで同時にSLSS/PSBCHをサーチ、送信或いは受信できる能力などに表現できる。この時、かかるアンカーキャリアの能力、SLSS/PSBCHサーチ能力は、端末が同時に送信或いは受信できるCCの能力とは別に端末に与えられたものである。これは、データの送信或いは受信チェーン数と同期信号検出器、同期信号送信機の数は異なるように、或いは別途に具現できるためである。
一方、ネットワークが設定した最大のアンカーキャリア数と端末の能力が異なる場合には、ネットワークは予めどの順序にアンカーキャリアを使用するかを指示することができる。たとえ、4つのアンカーキャリアを指示した場合、端末の能力が最大2つの非同期(asynchronous)SLSS/PSBCHトラッキングが可能であれば、キャリア周波数が低いアンカーキャリアの順に端末はアンカーキャリアを設定できる。或いはかかる順序は端末の具現に任せることもできる。或いは高い優先順位の同期ソースを有するキャリアをアンカーキャリアとして設定するか、又は同じ優先順位を有する場合には、S-RSRP測定値が高い同期ソースを有するキャリアをアンカーキャリアとして設定することができる。或いはキャリアの優先順位が予め決定されている時は、高い優先順位のキャリアを優先してSLSS/PSBCHトラッキングを行うことができる。
即ち、ネットワークが設定したアンカーキャリアで端末は端末の能力や具現によってモニタリングできるキャリアの数が制限され、端末はアンカーキャリアのうちの一部のみをモニタリングして同期レファレンスキャリアを選択することができる。この時、端末が部分的にモニタリングしたキャリアをアンカーキャリアサブセットと呼ぶ。上述したように、ネットワークがアンカーキャリアのうち、どのような順にモニタリングするかという優先順位が定められているので、サブセットが決定されることもでき、端末がPSSCH/PSCCH(データ/制御信号)を同時送信或いは受信しているキャリアによって決定されることもでき、端末の具現によって決定されることもでき、端末のSLSS/PSBCH受信/送信能力によって決定されることもできる。端末はかかるアンカーキャリアサブセット内で1つの同期レファレンスキャリア(実際のアンカーキャリア)を選択することができる。
一方、端末は特定のCCで同期ソースを選択した時、該当CC及び他のCCでどのようなSLSS/PSBCHを送信するかについて決定する必要がある。以下のような方法が考えられる。
まず端末はネットワークがSLSS/PSBCHを送信すると指示した、或いは予め設定されたCCのみでSLSS/PSBCHを送信する。もしあるCCでRel.14 UEがないと、これは送信する必要がないようにするためである。
又は端末は特定のCCで同期ソースを選択した時、他のCCでも選択した同期ソースの下位優先順位に該当する同期信号及びPSBCHを送信する。この時、同期信号オフセット指示子は各CCに設定されたことに従うか、又は選択したCCに設定されたことに従う。この方法は、既存の同期信号の優先順位を変更しないながら、既存の動作を最大限維持するためのものである。既存の動作との差は、他のCCで選択した同期ソースを基準としてサブフレーム境界を設定し、それを反映して他のCCでSLSS/PSBCHを送信することである。
又は端末は特定のCCで同期ソースを選択した時、他のCCで選択した同期ソースと同じ優先順位に該当する同期信号及びPSBCHを送信する方法を提案する。例えば、ネットワークが2つの同期リソースを設定し、CC#0でGNSSを同期ソースとして選択した時、既存の端末はSLSS ID 0、インカバレッジ指示子=1を使用し、この端末を同期ソースとして選択した端末は、SLSS ID 0、インカバレッジ指示子=0を使用する。この端末は他のCCで同期ソースを送信する時、インカバレッジ指示子=0を使用することではなく、インカバレッジ指示子=1を使用する方法を提案する。この時、この端末が使用するSLSS IDはID=0を使用することもでき、他のIDを使用することもできる。他のIDを使用する理由は、直接GNSSを同期ソースとして選択した端末との曖昧さを解消するためである。しかし、どうせ同じタイミングから誘導されたものであるので、大きい問題にならず、かかる場合にはID=0を使用することもできる。この時、ID=0ではないことを使用すると、端末が選択するか、予め設定されるか、又はネットワークにより設定されたIDであることができる。このためには、CCごとに異なる同期リソースオフセット指示子が設定される必要がある。かかる動作は、最高優先順位では適用されず、端末が送信したSLSS/PSBCHを同期ソースとして選択した端末のみに選択的に適用される。たとえGNSSを直接同期ソースとして選択した端末は、他のCCでもGNSSを同期ソースとして選択した時のSLSS/PSBCHを送信する。もしある端末がGNSSを同期ソースとして選択した端末が送信するSLSS/PSBCHを選択した時にのみ、他のCCで同期信号を送信する時に上記のような動作を行って、Rel.15 UEがアンカーキャリアで選択した同期ソースを優先させることができる。かかる方法により、同期アンカーキャリアでの同期ソースの選択が他のキャリアではより高い優先順位として考えられて、Rel.14 UEが自然にRel.15 UEの同期ソースに連結されることができる。
又は端末はPSBCHにあるCCを基準としてタイミングを誘導したかを周りの端末にシグナリングすることができる。この場合、Rel.14 UEとRel.15 UEはPSBCHが異なって同期信号がSFNにならないことができるが、このためにネットワークはリリースことに異なる同期リソースを設定することができる。或いはSFNできるように、ネットワークがRel.14 UEの予約されたビット(reserved bit)がアンカーキャリアを指示するように設定することができる。
これらの方法のうち、CCごとに異なる同期リソースを設定する方法についてさらに説明する。ある理由でCCごとの同期リソースをネットワークが同一に設定することができる。特に、バンド内のCAでは特定CCで同期信号を送信することにより他のサブフレームで受信が不可能であることができ、この場合、各CCごとの同期サブフレームと重複する他のCCのサブフレームもセンシング(又は受信)が不可能であり、送信できないことができる。これを解決するために、ネットワークはグループCCで同期リソースを整列することができるが、この場合、各CCで同期信号の送信電力が低くなって同期カバレッジが減らす問題が発生し得る。この問題を解決するために、以下の方法が考えられる。
CCの間に同期リソースが整列されている場合、CCごとの同期信号/PSBCH送信電力を異なるように設定する方法を提案する。たとえ、特定CCでは送信電力を高めて該当CCにおける同期カバレッジが減らしすぎることを防止するためのものである。たとえ、Rel.14 UEがあると予想されるCC或いは同期アンカーCCでは、より高いSLSS/PSBCH送信電力を設定することができる。このために、ネットワークは物理階層或いは上位階層信号によりどのCCにどのくらい高いSLSS/PSBCH送信電力を設定するかに関する情報を端末にシグナリングすることができる。かかる情報はオフセット形態で表現される。かかる設定は予め設定されることもできる。
もしネットワークがCCの間に同じ同期リソースを設定した場合は、受信端末はS-RSRP測定値を行う時、CCの間の測定値を互いに合算/最大/最小/平均した値を基準として同期ソースを(再)選択することができる。かかる同期信号が複数のCCに分散されて送信されると仮定して、その測定値を合わせて効率的な同期カバレッジが拡大される効果がある。
上記説明は端末間直接通信のみに制限されず、上りリンク又は下りリンクでも使用でき、この時、基地局や中継ノードなどが上記提案した方法を使用することができる。
上述した提案方式に関する一例も本発明の具現方法の1つとして含まれることができ、一種の提案方式として見なされることができる。上記提案方式は独立して具現するか、又は一部提案方式の組み合わせ(又は併合)の形態で具現することができる。上記提案方法の適用有無に関する情報(又は提案方法の規則に関する情報)は、基地局が端末に予め定義されたシグナル(例えば、物理階層シグナル或いは上位階層シグナル)により知らせるか、又は送信端末が受信端末にシグナリングするように、或いは受信端末が送信端末に要請するように規定することができる。
本発明の実施例による装置構成
図15は本発明の実施例による送信ポイント装置及び端末装置の構成を示す図である。
図15を参照すると、本発明による送信ポイント装置10は、受信装置11、送信装置12、プロセッサ13、メモリ14及び複数のアンテナ15を含む。複数のアンテナ15はMIMO送受信を支援する送信ポイント装置を意味する。受信装置11は端末からの上りリンク上の各種信号、データ及び情報を受信する。送信装置12は端末への下りリンク上の各種信号、データ及び情報を送信する。プロセッサ13は送信ポイント装置10の全般の動作を制御する。本発明の一実施例による送信ポイント装置10のプロセッサ13は、上述した実施例において必要な事項を処理する。
送信ポイント装置10のプロセッサ13はさらに、送信ポイント装置10が受信した情報、外部に送信する情報などを演算処理する機能を行う。またメモリ14は演算処理された情報などを所定時間の間に貯蔵し、バッファー(図示せず)などの構成要素に代替できる。
次いで、図15を参照すると、本発明による端末装置20は、受信装置21、送信装置22、プロセッサ23、メモリ24及び複数のアンテナ25を含む。複数のアンテナ25はMIMO送受信を支援する端末装置を意味する。受信装置21は基地局からの下りリンク上の各種信号、データ及び情報を受信する。送信装置22は基地局への上りリンク上の各種信号、データ及び情報を送信する。プロセッサ23は端末装置20の全般の動作を制御する。
本発明の一実施例による端末装置20のプロセッサ23は、上述した各実施例で必要な事項を処理する。具体的には、複数の同期ソースのうち、UE(User Equipment)が同期レファレンスを選択し、選択された同期レファレンスに基づいて送信装置でSLSSを送信し、この同期レファレンスは2つ以上のCC(Component Carrier)上の全ての同期ソースから選択されることができる。
さらに端末装置20のプロセッサ23は、端末装置20が受信した情報、外部に送信する情報などを演算処理する機能を行い、メモリ24は、演算処理された情報などを所定時間の間に貯蔵し、バッファー(図示せず)などの構成要素に代替することができる。
このような送信ポイント装置及び端末装置の具体的な構成は、上述した本発明の様々な実施例に説明した事項が独立して適用されるか、又は2つ以上の実施例が同時に適用されて具現でき、重複する内容は明確性のために説明を省略する。
また図15に関する説明において、送信ポイント装置10に関する説明は、下りリンク送信主体又は上りリンク受信主体としての中継器装置についても同様に適用でき、端末装置20に関する説明は、下りリンク受信主体又は上りリンク送信主体としての中継器装置についても同様に適用できる。
上述した本発明の実施例は、様々な手段によって具現することができる。例えば、本発明の実施例は、ハードウェア、ファームウエア(firmware)、ソフトウェア又はそれらの結合などによって具現されてもよい。
ハードウェアによる具現の場合、本発明の実施例に係る方法は、1つ又はそれ以上のASICs(Application Specific Integrated Circuits)、DSPs(Digital Signal Processors)、DSPDs(Digital Signal Processing Devices)、PLDs(Programmable Logic Devices)、FPGAs(Field Programmable Gate Arrays)、プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサなどによって具現されてもよい。
ファームウェアやソフトウェアによる具現の場合、本発明の実施例に係る方法は、以上で説明した機能又は動作を実行するモジュール、手順又は関数などの形態で具現することができる。ソフトウェアコードはメモリユニットに格納され、プロセッサによって駆動されてもよい。前記メモリユニットは、前記プロセッサの内部又は外部に設けられ、公知の様々な手段によって前記プロセッサとデータを交換することができる。
上述したように開示された本発明の好適な実施例に関する詳細な説明は、当業者が本発明を具現し、実施できるように提供されている。以上では、本発明の好適な実施例を参照して説明したが、当該技術分野における熟練した当業者は、本発明の領域から逸脱しない範囲内で本発明を様々に修正及び変更可能であることを理解できるであろう。例えば、当業者は、上述した実施例に記載された各構成を互いに組み合わせる方式で用いることができる。したがって、本発明は、ここに開示された実施形態に制限されるものではなく、ここに開示された原理及び新規な特徴と一致する最も広い範囲を付与するためのものである。
本発明は、本発明の精神及び必須の特徴から逸脱しない範囲で、他の特定の形態に具体化することができる。よって、上記の詳細な説明はいずれの面においても制限的に解釈してはならず、例示的なものとして考慮しなければならない。本発明の範囲は、添付の請求項の合理的解釈によって定められなければならず、本発明の等価的範囲内における変更はいずれも本発明の範囲に含まれる。本発明は、ここに開示されている実施形態に制限されるものではなく、ここに開示されている原理及び新規な特徴と一致する最も広い範囲を付与するためのものである。また、特許請求の範囲で明示的な引用関係を有しない請求項を結合して実施例を構成したり、出願後の補正によって新たな請求項として含むことができる。