JP6999656B2 - 流速測定方法、流速測定装置及びプログラム - Google Patents

流速測定方法、流速測定装置及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP6999656B2
JP6999656B2 JP2019516361A JP2019516361A JP6999656B2 JP 6999656 B2 JP6999656 B2 JP 6999656B2 JP 2019516361 A JP2019516361 A JP 2019516361A JP 2019516361 A JP2019516361 A JP 2019516361A JP 6999656 B2 JP6999656 B2 JP 6999656B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
speckle
light
flow velocity
time
scattering fluid
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019516361A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2018203429A1 (ja
Inventor
勇 中尾
典之 岸井
哲朗 桑山
堅誠 城
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Sony Semiconductor Solutions Corp
Sony Group Corp
Original Assignee
Sony Corp
Sony Semiconductor Solutions Corp
Sony Group Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp, Sony Semiconductor Solutions Corp, Sony Group Corp filed Critical Sony Corp
Publication of JPWO2018203429A1 publication Critical patent/JPWO2018203429A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6999656B2 publication Critical patent/JP6999656B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01PMEASURING LINEAR OR ANGULAR SPEED, ACCELERATION, DECELERATION, OR SHOCK; INDICATING PRESENCE, ABSENCE, OR DIRECTION, OF MOVEMENT
    • G01P5/00Measuring speed of fluids, e.g. of air stream; Measuring speed of bodies relative to fluids, e.g. of ship, of aircraft
    • G01P5/26Measuring speed of fluids, e.g. of air stream; Measuring speed of bodies relative to fluids, e.g. of ship, of aircraft by measuring the direct influence of the streaming fluid on the properties of a detecting optical wave
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/02Detecting, measuring or recording pulse, heart rate, blood pressure or blood flow; Combined pulse/heart-rate/blood pressure determination; Evaluating a cardiovascular condition not otherwise provided for, e.g. using combinations of techniques provided for in this group with electrocardiography or electroauscultation; Heart catheters for measuring blood pressure
    • A61B5/026Measuring blood flow
    • A61B5/0261Measuring blood flow using optical means, e.g. infrared light
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01PMEASURING LINEAR OR ANGULAR SPEED, ACCELERATION, DECELERATION, OR SHOCK; INDICATING PRESENCE, ABSENCE, OR DIRECTION, OF MOVEMENT
    • G01P13/00Indicating or recording presence, absence, or direction, of movement
    • G01P13/02Indicating direction only, e.g. by weather vane
    • G01P13/04Indicating positive or negative direction of a linear movement or clockwise or anti-clockwise direction of a rotational movement
    • G01P13/045Indicating positive or negative direction of a linear movement or clockwise or anti-clockwise direction of a rotational movement with speed indication
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01PMEASURING LINEAR OR ANGULAR SPEED, ACCELERATION, DECELERATION, OR SHOCK; INDICATING PRESENCE, ABSENCE, OR DIRECTION, OF MOVEMENT
    • G01P5/00Measuring speed of fluids, e.g. of air stream; Measuring speed of bodies relative to fluids, e.g. of ship, of aircraft
    • G01P5/18Measuring speed of fluids, e.g. of air stream; Measuring speed of bodies relative to fluids, e.g. of ship, of aircraft by measuring the time taken to traverse a fixed distance
    • G01P5/22Measuring speed of fluids, e.g. of air stream; Measuring speed of bodies relative to fluids, e.g. of ship, of aircraft by measuring the time taken to traverse a fixed distance using auto-correlation or cross-correlation detection means

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Aviation & Aerospace Engineering (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Medical Informatics (AREA)
  • Physiology (AREA)
  • Surgery (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Multimedia (AREA)
  • Cardiology (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Measuring Pulse, Heart Rate, Blood Pressure Or Blood Flow (AREA)
  • Indicating Or Recording The Presence, Absence, Or Direction Of Movement (AREA)
  • Measuring Volume Flow (AREA)

Description

本開示は、流速測定方法、流速測定装置及びプログラムに関する。
医療分野においては、例えば、治療の際に、血液等の流体の流れを検出することが求められる場合がある。このような流体についての知見を得るための装置として、例えば以下の特許文献1に開示されているような、レーザスペックルの時間変動を利用した、液体分析装置がある。
特開2016-5525号公報
上記特許文献1に開示されているような、レーザスペックルの時間変動を用いた装置では、流れの大きさを反映する指標として、スペックル画像における光信号強度の標準偏差を光信号強度の平均値で除した時空間でのスペックルコントラストや、スペックル画像の強度変動の相関時間や、エントロピー等といった物理量が用いられている。
スペックル画像は、通常の画像とは異なり、着目する物体の微細構造に起因するランダムな回折・干渉現象を撮像したものである。そのため、着目する物体が光の波長に比べて十分大きく移動した場合には、物体が作るスペックル画像は移動の前後で全く異なるパターンとなる。一方、光の波長程度の微小距離を物体が形状変化せずに並進運動する場合には、スペックル画像のパターンが保持されるため、スペックル画像から移動距離や移動方向を特定することが可能となる。
血液やリンパ液等のような生体中に存在する光散乱流体は、対流、乱流、及び/又は、ブラウン運動等により、微細形状が常時変化している。このような光散乱流体の微細形状は、拡散係数、温度、粘性等に依存するものではあるが、例えば1ミリ秒以下の時間で高速に変化しており、スペックルパターンも同様な速さで変化している。このため、流速や流れの方向を検出しようとすると、物体(流体)の形状が変化する前に、上記のような物理量を算出するための2枚目以降のスペックル画像を撮像することが求められる。
例えば、1ミリ秒で形状が変化する物体を、形状変化の前に2回以上撮像するためには、例えば10kfps以上のような高速撮像を実現することが求められる。しかしながら、通常の動画撮像で用いられる撮像素子のフレームレートは、60fpsであり、一般的な方式の撮像素子では、高々1kfps程度のフレームレートが高速撮影の限界となる。かかるフレームレートよりも高速な撮影が可能なカメラも存在するが、撮影時間に限界があったり、高価であったりするため、臨床現場等で容易に用いようとすると、制約が大きいのが現状である。
そこで、本開示では、上記事情に鑑みて、光散乱流体の流速をより簡便かつより高速に測定することが可能な、流速測定方法、流速測定装置及びプログラムを提案する。
本開示によれば、被測定物である光散乱流体を、前記光散乱流体が生成するスペックルパターンの空間相関が消失する時間である空間相関消失時間よりも短い時間を露光時間とし、かつ、前記空間相関消失時間よりも短い時間間隔で連続的に撮像して、2枚以上のスペックル画像を生成することと、前記2枚以上のスペックル画像間における前記スペックルパターンの時間変動から、前記光散乱流体の流れの方向及び速度を算出することと、を含み、前記スペックル画像の撮像は、エリアセンサを実装した撮像装置を用い、かつ、前記エリアセンサの一部の画素群を用いて実施されるか、又は、ラインセンサを実装した撮像装置を用いて実施される、流速測定方法が提供される。
また、本開示によれば、被測定物である光散乱流体に対して、所定波長のレーザ光を照射するレーザ光源と、前記光散乱流体を、前記光散乱流体が生成するスペックルパターンの空間相関が消失する時間である空間相関消失時間よりも短い時間を露光時間とし、かつ、前記空間相関消失時間よりも短い時間間隔で連続的に撮像して、2枚以上のスペックル画像を生成する撮像装置と、前記2枚以上のスペックル画像間における前記スペックルパターンの時間変動から、前記光散乱流体の流れの方向及び速さを算出する演算処理ユニットと、を備え、前記スペックル画像の撮像は、前記撮像装置としてエリアセンサを実装した撮像装置を用い、かつ、前記エリアセンサの一部の画素群を用いて実施されるか、又は、前記撮像装置としてラインセンサを実装した撮像装置を用いて実施される流速測定装置が提供される。
また、本開示によれば、所定波長のレーザ光が照射された被測定物である光散乱流体を、前記光散乱流体が生成するスペックルパターンの空間相関が消失する時間である空間相関消失時間よりも短い時間を露光時間とし、かつ、前記空間相関消失時間よりも短い時間間隔で連続的に撮像することで生成された、2枚以上のスペックル画像を用い、前記2枚以上のスペックル画像間における前記スペックルパターンの時間変動から、前記光散乱流体の流れの方向及び速さを算出する演算処理ユニットを備え、前記演算処理ユニットは、前記2枚以上のスペックル画像として、エリアセンサを実装した撮像装置を用い、かつ、前記エリアセンサの一部の画素群を用いて撮像されたもの、又は、ラインセンサを実装した撮像装置を用いて撮像されたものを用いる、流速測定装置が提供される。
また、本開示によれば、コンピュータに、所定波長のレーザ光が照射された被測定物である光散乱流体を、前記光散乱流体が生成するスペックルパターンの空間相関が消失する時間である空間相関消失時間よりも短い時間を露光時間とし、かつ、前記空間相関消失時間よりも短い時間間隔で連続的に撮像することで生成された、2枚以上のスペックル画像を用い、前記2枚以上のスペックル画像間における前記スペックルパターンの時間変動から、前記光散乱流体の流れの方向及び速さを算出する演算処理機能を実現させ、前記演算処理機能は、前記2枚以上のスペックル画像として、エリアセンサを実装した撮像装置を用い、かつ、前記エリアセンサの一部の画素群を用いて撮像されたもの、又は、ラインセンサを実装した撮像装置を用いて撮像されたものを用いる、プログラムが提供される。
本開示によれば、被測定物である光散乱流体を、前記光散乱流体が生成するスペックルパターンの空間相関が消失する時間である空間相関消失時間よりも短い時間を露光時間とし、かつ、前記空間相関消失時間よりも短い時間間隔で連続的に撮像して、2枚以上のスペックル画像が生成される。これらスペックル画像の撮像は、エリアセンサを実装した撮像装置を用い、かつ、前記エリアセンサの一部の画素群を用いて実施されるか、又は、ラインセンサを実装した撮像装置を用いて実施される。得られた2枚以上のスペックル画像間におけるスペックルパターンの時間変動から、光散乱流体の流れの方向及び速さが算出される。
以上説明したように本開示によれば、光散乱流体の流速をより簡便かつより高速に測定することが可能となる。
なお、上記の効果は必ずしも限定的なものではなく、上記の効果とともに、又は、上記の効果に代えて、本明細書に示されたいずれかの効果、又は、本明細書から把握され得る他の効果が奏されてもよい。
本開示の実施形態に係る流速測定方法の流れの一例を示した流れ図である。 スペックルパターンの時間変動について説明するための説明図である。 スペックル画像について説明するための説明図である。 空間相関消失時間について説明するための説明図である。 同実施形態に係る流速測定方法における撮像条件について説明するための説明図である。 同実施形態に係る流速測定方法で用いられる撮像素子について説明するための説明図である。 同実施形態に係る流速測定方法で用いられる撮像素子について説明するための説明図である。 同実施形態に係る流速測定方法について説明するための説明図である。 同実施形態に係る流速測定方法について説明するための説明図である。 同実施形態に係る流速測定方法について説明するための説明図である。 同実施形態に係る流速測定装置の構成の一例を模式的に示したブロック図である。 同実施形態に係る流速測定装置が備えるレーザ光源の構成の一例を模式的に示したブロック図である。 同実施形態に係る流速測定装置が備える撮像装置の構成の一例を模式的に示したブロック図である。 ダブプリズムについて説明するための説明図である。 ダブプリズムについて説明するための説明図である。 同実施形態に係る流速測定装置について説明するための説明図である。 同実施形態に係る流速測定装置が備える撮像装置の他の構成例を模式的に示したブロック図である。 同実施形態に係る流速測定装置が備える演算処理ユニットの構成の一例を模式的に示したブロック図である。 同実施形態に係る流速測定装置が備える演算処理ユニットのハードウェア構成の一例を模式的に示したブロック図である。 同実施形態に係る流速測定装置の他の構成例を模式的に示したブロック図である。 実施例で用いた血管ファントムの構造を模式的に示した説明図である。 実施例1について説明するためのグラフ図である。 実施例1について説明するためのグラフ図である。 実施例2について説明するための説明図である。 実施例2について説明するためのグラフ図である。
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
なお、説明は以下の順序で行うものとする。
1.第1の実施形態
1.1.流速測定方法について
1.2.流速測定装置について
2.実施例
(第1の実施形態)
<流速測定方法について>
まず、図1~図9を参照しながら、本開示の第1の実施形態に係る流速測定方法について、詳細に説明する。
図1は、本実施形態に係る流速測定方法の流れの一例を示した流れ図である。図2は、スペックルパターンの時間変動について説明するための説明図であり、図3は、スペックル画像について説明するための説明図であり、図4は、空間相関消失時間について説明するための説明図である。図5は、本実施形態に係る流速測定方法における撮像条件について説明するための説明図である。図6A及び図6Bは、本実施形態に係る流速測定方法で用いられる撮像素子について説明するための説明図である。図7~図9は、本実施形態に係る流速測定方法について説明するための説明図である。
先だって言及したように、被測定物である光散乱流体が、光の波長程度の微小距離を形状変化せずに並進運動する場合に、スペックルパターンの保持された状態にある複数のスペックル画像から、移動距離や移動方向を特定することができる。そのためには、光散乱流体の形状変化が生じる前に、複数のスペックル画像を高速で撮像することが求められるため、高いフレームレートでの撮像を実現することが重要となる。
上記のような高いフレームレートでのスペックル画像の撮像をより簡便に実現するための方法について、本発明者が鋭意検討を行った。その結果、被測定物である光散乱流体を所定の撮像条件下で連続的に撮像することで、高いフレームレートでのスペックル画像の撮像をより簡便に実現可能であるとの知見を得て、以下で詳述する流速測定方法を完成するに至った。
本実施形態に係る流速測定方法は、その流れを図1に模式的に示したように、被測定物である光散乱流体を、所定の撮像条件下で連続的に撮像する撮像ステップ(S101)と、撮像ステップで生成された2枚以上のスペックル画像を用いて、光散乱流体の流れの方向及び速さを算出する演算処理ステップ(S103)と、を含む。
ここで、本実施形態における光散乱流体とは、照射された光を散乱しながら所定の流路を流れていく物体のことである。このような光散乱流体は、特に限定されるものではないが、例えば、生体内に存在する血管やリンパ管等の内部を流れる血液やリンパ液等の体液を挙げることができる。以下では、生体内に存在する血管やリンパ管等の内部を流れる血液やリンパ液等の体液を被測定物の一例として取り上げて説明を行うが、本実施形態に係る光散乱流体が、かかる例に限定されるものではない。
[撮像ステップS101について]
先だって言及したように、スペックル画像は、通常の画像とは異なり、着目する物体の微細構造に起因するランダムな回折・干渉現象を撮像したものである。また、血液やリンパ液等のような生体中に存在する光散乱流体は、対流、乱流、及び/又は、ブラウン運動等により、微細形状が常時変化している。このような光散乱流体の微細形状は、拡散係数、温度、粘性等に依存するものではあるが、例えば1ミリ秒以下(血液の場合、10マイクロ秒~100マイクロ秒程度)の時間で高速に変化しており、スペックルパターンも同様な速さで変化している。従って、例えば図2に模式的に示したように、ある時刻tにおいて観察されたスペックルパターンAと、光散乱流体に形状変化が生じるような時間が経過した後の時刻tにおいて観察されたスペックルパターンBとは、互いに相違したものとなる。換言すれば、図2に示したスペックルパターンAと、スペックルパターンBとは、スペックルパターンの空間相関が互いに消失した状態となっている。
以下では、まず、光散乱流体の形状変化が生じてスペックルパターンが保持されなくなるまでの時間(換言すれば、スペックルパターンの空間相関が消失するまでの時間)について、検討する。以下では、この「スペックルパターンの空間相関が消失するまでの時間」のことを、「空間相関消失時間」と称することとする。
いま、所定のレーザ光源から出射されたレーザ光によりライン状に照明された光散乱流体のスペックルパターンを撮像した画像(以下、「スペックル画像」とも称する。)について、図3に模式的に示したように、画像のx方向及びy方向のそれぞれが複数の画素から構成されているものとする。また、画像の左上の位置を、画素位置を示す座標系の原点(0,0)として、任意の画素の位置を、(x,y)と表すこととする。更に、着目した画素(x,y)における時刻tでの強度(信号強度)を、I(x,y,t)と表すこととする。
着目する光散乱流体の位置を固定して考えたとき、ある位置での光散乱流体のスペックルパターンは、時間の経過とともに変化して、ある画素位置(x,y)でのスペックルパターンの信号強度I(x,y,t)は、図4に模式的に示したように、時間の経過とともに減衰していくこととなる。このとき、2つの時刻での2種類のスペックルパターン間の相関(時間相関)Gは、以下の式(101)で表すことができる。
Figure 0006999656000001
本実施形態では、上記式(101)により算出される時間相関G(x,y,τ)=0.5×G(x,y,0)となる時間(換言すれば、時間相関が初期値の1/2に減衰するまでに要する時間)τを、上記の空間相関消失時間とする。
光散乱流体の流速(すなわち、流れの方向及び速さ)を測定するためには、2つ以上の時刻でのスペックルパターンを用いることが求められる。上記より、空間相関消失時間内であればスペックルパターンは時間変動せずに保持されることから、空間相関消失時間τ以内に光散乱流体を2回以上撮像して、2枚以上のスペックル画像を生成すればよいこととなる。
そこで、本実施形態に係る撮像ステップS101では、図5に模式的に示したように、空間相関消失時間τよりも短い時間を露光時間(Exposure Time:ET)とし、かつ、空間相関消失時間τよりも短い時間間隔Δtで光散乱流体を連続的に撮像して、Nフレーム以上(N≧2、換言すればN枚以上)のスペックル画像を生成する。
ここで、空間相関消失時間τの具体的な長さは、測定対象とする光散乱流体のスペックルパターンの時間変動を実際に観測することで、予め特定しておくことが可能である。また、図5に模式的に示した露光時間ETの具体的な長さは、特に限定されるものではなく、撮像環境下におけるスペックルパターンの明るさや、用いる機材等の性能等に応じて、適宜設定すればよい。同様に、図5に模式的に示した撮像間隔Δtについても、特に限定されるものではなく、用いる機材等の性能等に応じて適宜設定すればよい。
図5に示したような高速フレームレートでの撮像を実現するために、本実施形態に係る流速測定方法では、図6A又は図6Bに示したようなセンサが実装された撮像装置を利用する。すなわち、例えば図6Aに模式的に示したような、複数の画素(x,y)からなるエリアセンサの実装された撮像装置を用いる場合、エリアセンサを構成する全画素で走査を行うと、図5に示したような撮像条件で撮像を行うことが困難となると考えられる。そこで、エリアセンサの実装された撮像装置を用いる場合、スペックル画像の撮像は、エリアセンサの一部の画素群を用いて実施される。全ての画素ではなく一部の画素群のみでスペックルパターンの走査を行うことで、全ての画素を用いた走査を行う場合と比較して、極めて高速に走査を行うことが可能となる。その結果、高速フレームレートでの撮像を実現することが可能となる。例えば図6Aに示した例では、エリアセンサの中央近傍に設けられた画素群を用いて、スペックル画像の撮像が実施される。
ここで、スペックルパターンの撮像に用いる画素群は、エリアセンサの走査方向(換言すれば、エリアセンサにおけるデータの読み出し方向)に対して平行な方向に配置された、複数の画素群とすることが好ましい。
また、スペックル画像の撮像に用いられる画素群のエリアセンサ中での位置については、特に限定されるものではなく、図6Aに示したようなエリアセンサの中央近傍に位置する画素群であってもよいし、中央以外の場所に位置する画素群であってもよい。
また、例えば図6Aに模式的に示したようなエリアセンサではなく、図6Bに模式的に示したような、ラインセンサの実装された撮像装置を用いることも可能である。
なお、図6A及び図6Bでは、スペックル画像の生成に、1ライン分の画素群を用いる場合について図示しているが、スペックル画像の生成に利用するセンサのライン数は1ラインに限定されるものではなく、図5に示したような撮像条件が実現可能な範囲内で、複数のラインとしてもよい。
測定対象である光散乱流体は、例えば血管やリンパ管など、所定方向に延伸している導管の内部を移動しているが、例えば図7に模式的に示したように、撮像に用いるセンサの走査方向を、導管(血管やリンパ管等)の延伸方向に概ね一致させた上で(より詳細には、光散乱流体の流れる導管を、概ね、撮像に用いるセンサ画素群の上方に位置させた上で)、実施されることが好ましい。これにより、スペックル画像の撮像に用いられる画素群のより多くで、光散乱流体を撮像対象とすることが可能となり、光散乱流体の流速をより正確に測定することが可能となる。
[演算処理ステップS103について]
次に、生成された2枚以上のスペックル画像を用いて行われる演算処理ステップについて説明する。
図5に模式的に示したような撮像条件下で撮像が行われることで、得られる複数のスペックル画像は、それぞれ、互いにほぼ同一のスペックルパターンを撮像したものとなる。そのため、図8に模式的に示したように、空間相関消失時間τ内の時刻t,tのそれぞれで撮像された2枚のスペックル画像は、同一の画素数から構成されるほぼ類似した画像となる一方で、時刻tでのスペックル画像は、時刻tでのスペックル画像から、光散乱流体の流れ方向にΔLだけシフトする。このシフト方向及びシフト量ΔLに着目することで、光散乱流体の流れの方向及び速さを算出することができる。
本実施形態に係る演算処理ステップでは、このような、光散乱流体の移動に伴うスペックルパターンの時間変動を表す指標として、2枚以上のスペックル画像を用いて算出されるスペックル画像の空間分布の相互相関を用いることが好ましい。その上で、光散乱流体の流れの方向及び速さは、スペックル画像の空間分布の相互相関に基づき算出されることが好ましい。
光散乱流体のスペックルは、時間の経過とともに変化しており、同じ画素上でサンプリングを行ったとしても、図8に模式的に示したように、隣り合うフレーム間ではスペックルパターンが微小変化している。このとき、フレーム0とフレーム1との間のスペックル画像の空間分布の相互相関(空間相互相関)は、相関係数をG(ξ,y,t)として、以下の式(103)のように表すことができる。
Figure 0006999656000002
時刻tのスペックル画像と時刻tのスペックル画像との空間相互相関係数のプロットは、上記説明のように、時刻tのスペックル画像の空間自己相関係数のプロットを基準とすると、図9に模式的に示したように、ある方向に所定量Δxだけシフトするはずである。本実施形態に係る流速測定方法では、スペックル画像の空間相互相関係数のピーク値のシフト方向を、光散乱流体の流れの方向と考えることができる。
また、得られるピーク値のシフト量Δxと、センサにおける画素サイズと、撮像時間間隔Δtと、を用いることで、光散乱流体の速さを算出することができる。すなわち、シフト量Δxに対応する物体空間での大きさは、像面でのシフト量Δxと、像倍率の積として算出することができる。一方、この物体空間での大きさを光散乱流体が移動するのに要した時間は、着目するスペックル画像の撮像順(何番目と何番目のフレームを用いたのか)と、スペックル画像の撮像間隔Δtと、を用いて特定することができる。これらの値を用いることで、着目する光散乱流体の速さを算出することができる。
なお、光散乱流体の流速特定方法は、上記のような空間相互相関に着目した方法に限定されるものではなく、その他の任意の方法を適宜利用することが可能である。
以上、本実施形態に係る流速測定方法について、詳細に説明した。
<流速測定装置について>
次に、図10~図18を参照しながら、以上説明したような流速測定方法を実現することが可能な、本実施形態に係る流速測定装置について、詳細に説明する。
図10は、本実施形態に係る流速測定装置の構成の一例を模式的に示したブロック図である。図11は、本実施形態に係る流速測定装置が備えるレーザ光源の構成の一例を模式的に示したブロック図である。図12は、本実施形態に係る流速測定装置が備える撮像装置の構成の一例を模式的に示したブロック図である。図13A及び図13Bは、ダブプリズムについて説明するための説明図である。図14は、本実施形態に係る流速測定装置について説明するための説明図である。図15は、本実施形態に係る流速測定装置が備える撮像装置の他の構成例を模式的に示したブロック図である。図16は、本実施形態に係る流速測定装置が備える演算処理ユニットの構成の一例を模式的に示したブロック図である。図17は、本実施形態に係る流速測定装置が備える演算処理ユニットのハードウェア構成の一例を模式的に示したブロック図である。図18は、本実施形態に係る流速測定装置の他の構成例を模式的に示したブロック図である。
[流速測定装置1の全体構成]
本実施形態に係る流速測定装置1は、図10に模式的に示したように、撮像ユニット10と、演算処理ユニット20と、を主に備える。
撮像ユニット10は、演算処理ユニット20による制御のもとで、光散乱流体Sに対して、所定波長のレーザ光を照明光として照射する。また、撮像ユニット10は、レーザ光により生じる光散乱流体のレーザスペックルを上記図5に示したような撮像条件下で複数撮像して、複数のスペックル画像を生成し、生成した複数のスペックル画像を、演算処理ユニット20に出力する。
かかる撮像ユニット10の詳細な構成については、以下で改めて説明する。
演算処理ユニット20は、撮像ユニット10によるスペックル画像の撮像処理を制御する。また、演算処理ユニット20は、撮像ユニット10により生成された複数のスペックル画像を用いて、着目する光散乱流体の流速(すなわち、流れの方向及び速さ)を算出する。
かかる演算処理ユニット20の詳細な構成については、以下で改めて説明する。
[撮像ユニット10の構成について]
本実施形態に係る撮像ユニット10は、図10に模式的に示したように、レーザ光源101と、撮像装置103と、を有している。
また、本実施形態に係る撮像ユニット10は、上記のような構成に加えて、血管やリンパ管等の導管の位置を特定するために用いられる、一般的なスペックルイメージング画像や、明視野画像や、蛍光画像や、NBI(Narrow Band Imaging:狭帯域光観察)画像などの少なくとも何れかを得るための各種機構を更に有していてもよい。また、上記のような撮像ユニット10の構成が、スペックルイメージング画像や、明視野画像や、蛍光画像や、NBI画像などの少なくとも何れかを得るための各種機能を更に有していてもよい。これにより、本実施形態に係る流速測定装置1の使用者は、流速を測定したい光散乱流体が存在している位置を、より容易に特定することが可能となる。
以下、本実施形態に係るレーザ光源101及び撮像装置103について、詳細に説明する。
●レーザ光源101について
レーザ光源101は、レーザ光を、測定対象である光散乱流体Sに対して照射する。これにより、光散乱流体Sは照射されたレーザ光をランダムに散乱させて、レーザスペックルパターンが生成される。レーザ光源101から出射されるレーザ光の波長は、特に限定されるものではなく、任意の波長を選択することが可能である。なお、測定精度をより向上させるためには、レーザ光の波長はより短い波長であることが好ましい。また、レーザ光源101から出射されるレーザ光の干渉性は、高ければ高いほど好ましい。更に、レーザ光源101から出射されるレーザ光の縦モードは、単一周波数であることが好ましく、横モードは、TEM00モードであることが好ましい。
なお、光散乱流体Sには、光散乱流体Sのより広範囲を照明するために、ライン状のレーザ光が照射されることが好ましい。ライン状のレーザ光は、レーザ光源101の下流側にロッドレンズ、パウエルレンズ(ラインジェネレータ投影レンズ)等の各種光学素子を設け、レーザ光源101から出射したレーザ光をこれら光学素子に入射させることで、実現することが可能である。
上記のようなレーザ光源101の一例として、図11に模式的に示したような半導体レーザ光源を挙げることができる。かかるレーザ光源は、図11に模式的に示したように、例えば、レーザダイオード111と、コリメータ113と、アイソレータ115と、アナモルフィックプリズムペア117と、λ/2波長板119と、結合ポート121と、を有している。
レーザダイオード111から出射したレーザ光は、コリメータ113を透過することでコリメート光となり、アイソレータ115に入射する。アイソレータ115を透過したコリメート光は、アナモルフィックプリズムペア117を透過することでビーム形状が所定の形状へと成形され、λ/2波長板119により、偏光方向が制御される。ビーム形状及び偏光方向が制御されたレーザ光は、結合ポート121を介して光ファイバOFへと接続されて、光散乱流体の測定部位まで導光される。また、結合ポート121からのレーザ光の反射光は、アイソレータ115によってレーザダイオード111まで到達しないように構成されており、レーザダイオード111のレーザ発振効率が低下しないように制御されている。
図11に示したような半導体レーザ光源をレーザ光源101として利用することで、本実施形態に係る撮像ユニット10をより小型化することが可能となる。
●撮像装置103について
撮像装置103は、光散乱流体Sで発生しているスペックルパターンを、図5に示したような特定の撮像条件下で撮像して、少なくとも2枚以上のスペックル画像を生成する。生成された少なくとも2枚以上のスペックル画像のデータは、演算処理ユニット20へと出力される。
かかる撮像装置103の一例として、エリアセンサの実装された撮像装置を挙げることができる。エリアセンサの実装された撮像装置は、図12に模式的に示したように、撮像レンズ131と、撮像素子であるエリアセンサ133と、を少なくとも有している。また、図7に示したように、光散乱流体が流れる導管(例えば、血管やリンパ管等)の延伸方向をエリアセンサ133の走査方向と一致させるために、撮像レンズ131の上流側には、ダブプリズム135が設けられることが好ましい。
ここで、撮像装置103に設けられる撮像レンズ131は、特に限定されるものではなく、任意のものを使用することが可能である。また、図12では、撮像レンズ131として1枚のレンズのみを図示しているが、撮像レンズ131を構成する光学素子の種類や個数については特に限定されるものではなく、撮像レンズ131が複数の光学素子からなるレンズ群で構成されていてもよい。
また、エリアセンサ133についても、特に限定されるものではなく、CCD(Charged-coupled devices)やCMOS(Complementary metal-oxide-semiconductor)等を利用した、任意のエリアセンサを利用することが可能である。
かかるエリアセンサ133を構成する複数の画素のうち、図6Aに模式的に示したような一部の画素群を用いることで、高速フレームレートを実現することが可能となり、図5に模式的に示したような、高速フレームレートでの撮像を実現することが可能となる。特定の画素群から得られたスペックル信号を解析することで、光散乱流体の流速が特定される。
光散乱流体が流れる導管(特に、血管やリンパ管等)は、エリアセンサ133の走査方向(データ読み出し方向)と平行に延伸していることは稀であり、一般的には、導管はエリアセンサ133の走査方向とは関係なく任意の方向に延伸していることが多い。そのため、図7に示したように、導管の延伸方向とエリアセンサ133の走査方向とを一致させるために、ダブプリズム135を用いて、エリアセンサ133に結像される像を所望の方向に回転させる。
ダブプリズム135は、図13Aに模式的に示したように、ダブプリズム135の光軸に沿って伝播した光を、180度回転させる機能を有している。また、ダブプリズム135自体を光軸の周りにθ度回転させた場合、図13Bに模式的に示したように、ダブプリズム135を透過した像は、2θ度回転した状態となる。このようなダブプリズム135を用いることで、エリアセンサ133に結像する光散乱流体の流れる導管の延伸方向を、エリアセンサ133の走査方向に一致させることができる。
なお、かかる延伸方向の調整を実現するため、流速測定装置1の使用者が参照している表示画面に、図14に模式的に示したように、エリアセンサ133の走査方向を示すガイドを表示させることが好ましい。これにより、流速測定装置1の使用者は、ダブプリズム135の回転をより容易に制御して、エリアセンサ133に結像する光散乱流体の流れる導管の延伸方向を、エリアセンサ133の走査方向に一致させることができる。
また、本実施形態に係る撮像装置103の他の一例として、ラインセンサの実装された撮像装置を挙げることができる。ラインセンサの実装された撮像装置は、例えば図15に模式的に示したように、撮像レンズ131と、光学レンズ141と、エリアセンサ143と、ラインセンサ145と、ハーフミラーHMと、ミラーMと、を有している。
かかる撮像装置では、撮像レンズ131の物体に対するフーリエ面に、ハーフミラーHMが配置されており、撮像レンズ131に入射した光の光路を、エリアセンサ143に向かう光路と、ラインセンサ145に向かう光路と、に分岐させる。また、ハーフミラーHMと、各センサとの間には、光学的に同等な光学レンズ141が設けられている。
かかる撮像装置において、エリアセンサ143は、血管やリンパ管等の導管の位置を特定するために用いられる、一般的なスペックルイメージング画像や、明視野画像や、蛍光画像や、NBI画像などの少なくとも何れかを得るための機構として、設けられている。エリアセンサ143に結像した像は、適宜スペックル処理等が施され、流速測定装置1の使用者に提供される。流速測定装置1の使用者は、かかる画像を参照することで、光散乱流体の流れる導管(例えば、血管やリンパ管等)の位置が特定される。
また、ラインセンサ145は、エリアセンサ143の像位置と共役な位置に設けられており、ラインセンサ145は、その面内でX,Y,θ方向に可動な保持機構上に設置される。かかる保持機構により、図14と同様にして、流速測定装置1の使用者が特定した導管位置と等価な位置に、ラインセンサ145を移動させることができる。かかるラインセンサ145から得られたスペックル信号を解析することで、光散乱流体の流速が特定される。
以上、本実施形態に係る撮像ユニット10について、詳細に説明した。
[演算処理ユニット20の構成について]
次に、図16を参照しながら、本実施形態に係る演算処理ユニット20の構成の一例について、詳細に説明する。
本実施形態に係る演算処理ユニット20は、図16に模式的に示したように、撮像制御部201と、流速算出部203と、表示制御部205と、記憶部207と、を主に有している。
撮像制御部201は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、通信装置等により実現される。撮像制御部201は、撮像ユニット10によるスペックルパターンの撮像処理を統括的に制御する処理部である。撮像制御部201が撮像ユニット10を制御して、レーザ光の照射タイミングや、撮像装置103の撮像条件(露光時間ETや撮像間隔Δtや使用するセンサの画素位置)等を所望の状態に調整することで、図5に示したような高速フレームレートでの撮像を実現することが可能となる。
また、撮像制御部201は、撮像ユニット10に設定された撮像条件等に関する情報や、撮像ユニット10から得られた各種画像等を、後述する表示制御部205を介して、流速測定装置1の使用者に提供することも可能である。
流速算出部203は、例えば、CPU、ROM、RAM等により実現される。流速算出部203は、撮像ユニット10から取得した2枚以上のスペックル画像を用いて、先だって説明したような方法で、着目している光散乱流体の流速(すなわち、流れの方向及び速さ)を算出する。また、本実施形態に係る流速算出部203は、光散乱流体の流速算出処理に先だって、画像の感度補正や画像のダークレベル補正等といった、公知の各種の前処理を実施することが可能である。
流速算出部203は、算出した光散乱流体の流速に関する情報を、後述する表示制御部205を介して、流速測定装置1の使用者に提供する。また、流速算出部203は、算出した光散乱流体の流速に関する情報を、音声として出力することで、流速測定装置1の使用者に提供してもよい。
表示制御部205は、例えば、CPU、ROM、RAM、出力装置等により実現される。表示制御部205は、撮像制御部201から出力された、撮像ユニット10に関する各種の情報や、流速算出部203から出力された光散乱流体の流速に関する情報を、流速測定装置1が備えるディスプレイ等の出力装置や流速測定装置1の外部に設けられた出力装置等に表示する際の表示制御を行う。これにより、流速測定装置1の使用者は、光散乱流体の流速に関する情報等を、その場で把握することが可能となる。
記憶部207は、例えば本実施形態に係る演算処理ユニット20が備えるRAMやストレージ装置等により実現される。記憶部207には、本実施形態に係る演算処理ユニット20が、何らかの処理を行う際に保存する必要が生じた様々なパラメータや処理の途中経過等、又は、各種のデータベースやプログラム等が、適宜記録される。この記憶部207は、撮像制御部201、流速算出部203、表示制御部205等が、自由にデータのリード/ライト処理を行うことが可能である。
以上、本実施形態に係る演算処理ユニット20の機能の一例を示した。上記の各構成要素は、汎用的な部材や回路を用いて構成されていてもよいし、各構成要素の機能に特化したハードウェアにより構成されていてもよい。また、各構成要素の機能を、CPU等が全て行ってもよい。従って、本実施形態を実施する時々の技術レベルに応じて、適宜、利用する構成を変更することが可能である。
なお、上述のような本実施形態に係る演算処理ユニットの各機能を実現するためのコンピュータプログラムを作製し、パーソナルコンピュータ等に実装することが可能である。また、このようなコンピュータプログラムが格納された、コンピュータで読み取り可能な記録媒体も提供することができる。記録媒体は、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリなどである。また、上記のコンピュータプログラムは、記録媒体を用いずに、例えばネットワークを介して配信してもよい。
[演算処理ユニット20のハードウェア構成]
次に、図17を参照しながら、本開示の実施形態に係る演算処理ユニット20のハードウェア構成について、詳細に説明する。図17は、本開示の実施形態に係る演算処理ユニット20のハードウェア構成を説明するためのブロック図である。
演算処理ユニット20は、主に、CPU901と、ROM903と、RAM905と、を備える。また、演算処理ユニット20は、更に、ホストバス907と、ブリッジ909と、外部バス911と、インターフェース913と、入力装置915と、出力装置917と、ストレージ装置919と、ドライブ921と、接続ポート923と、通信装置925とを備える。
CPU901は、演算処理装置及び制御装置として機能し、ROM903、RAM905、ストレージ装置919、又はリムーバブル記録媒体927に記録された各種プログラムに従って、演算処理ユニット20内の動作全般又はその一部を制御する。ROM903は、CPU901が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。RAM905は、CPU901が使用するプログラムや、プログラムの実行において適宜変化するパラメータ等を一次記憶する。これらはCPUバス等の内部バスにより構成されるホストバス907により相互に接続されている。
ホストバス907は、ブリッジ909を介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バス911に接続されている。
入力装置915は、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、スイッチ及びレバーなどユーザが操作する操作手段である。また、入力装置915は、例えば、赤外線やその他の電波を利用したリモートコントロール手段(いわゆる、リモコン)であってもよいし、演算処理ユニット20の操作に対応した携帯電話やPDA等の外部接続機器929であってもよい。更に、入力装置915は、例えば、上記の操作手段を用いてユーザにより入力された情報に基づいて入力信号を生成し、CPU901に出力する入力制御回路などから構成されている。演算処理ユニット20のユーザは、この入力装置915を操作することにより、演算処理ユニット20に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
出力装置917は、取得した情報をユーザに対して視覚的又は聴覚的に通知することが可能な装置で構成される。このような装置として、CRTディスプレイ装置、液晶ディスプレイ装置、プラズマディスプレイ装置、ELディスプレイ装置及びランプなどの表示装置や、スピーカ及びヘッドホンなどの音声出力装置や、プリンタ装置、携帯電話、ファクシミリなどがある。出力装置917は、例えば、演算処理ユニット20が行った各種処理により得られた結果を出力する。具体的には、表示装置は、演算処理ユニット20が行った各種処理により得られた結果を、テキスト又はイメージで表示する。他方、音声出力装置は、再生された音声データや音響データ等からなるオーディオ信号をアナログ信号に変換して出力する。
ストレージ装置919は、演算処理ユニット20の記憶部の一例として構成されたデータ格納用の装置である。ストレージ装置919は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)等の磁気記憶デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス、又は光磁気記憶デバイス等により構成される。このストレージ装置919は、CPU901が実行するプログラムや各種データ、及び外部から取得した各種データなどを格納する。
ドライブ921は、記録媒体用リーダライタであり、演算処理ユニット20に内蔵、あるいは外付けされる。ドライブ921は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体927に記録されている情報を読み出して、RAM905に出力する。また、ドライブ921は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体927に記録を書き込むことも可能である。リムーバブル記録媒体927は、例えば、DVDメディア、HD-DVDメディア、Blu-ray(登録商標)メディア等である。また、リムーバブル記録媒体927は、コンパクトフラッシュ(登録商標)(CompactFlash:CF)、フラッシュメモリ、又は、SDメモリカード(Secure Digital memory card)等であってもよい。また、リムーバブル記録媒体927は、例えば、非接触型ICチップを搭載したICカード(Integrated Circuit card)又は電子機器等であってもよい。
接続ポート923は、機器を演算処理ユニット20に直接接続するためのポートである。接続ポート923の一例として、USB(Universal Serial Bus)ポート、IEEE1394ポート、SCSI(Small Computer System Interface)ポート等がある。接続ポート923の別の例として、RS-232Cポート、光オーディオ端子、HDMI(登録商標)(High-Definition Multimedia Interface)ポート等がある。この接続ポート923に外部接続機器929を接続することで、演算処理ユニット20は、外部接続機器929から直接各種データを取得したり、外部接続機器929に各種データを提供したりする。
通信装置925は、例えば、通信網931に接続するための通信デバイス等で構成された通信インターフェースである。通信装置925は、例えば、有線又は無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)、又はWUSB(Wireless USB)用の通信カード等である。また、通信装置925は、光通信用のルータ、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)用のルータ、又は、各種通信用のモデム等であってもよい。この通信装置925は、例えば、インターネットや他の通信機器との間で、例えばTCP/IP等の所定のプロトコルに則して信号等を送受信することができる。また、通信装置925に接続される通信網931は、有線又は無線によって接続されたネットワーク等により構成され、例えば、インターネット、家庭内LAN、赤外線通信、ラジオ波通信又は衛星通信等であってもよい。
以上、本開示の実施形態に係る演算処理ユニット20の機能を実現可能なハードウェア構成の一例を示した。上記の各構成要素は、汎用的な部材を用いて構成されていてもよいし、各構成要素の機能に特化したハードウェアにより構成されていてもよい。従って、本実施形態を実施する時々の技術レベルに応じて、適宜、利用するハードウェア構成を変更することが可能である。
[流速測定装置の変形例]
以上説明したような流速測定装置1は、撮像ユニット10と、演算処理ユニット20と、を有するものであった。本実施形態に係る流速測定装置の変形例として、図5に示したような撮像条件下でスペックル画像を撮像することが可能な撮像ユニット10が別体として存在しており、かかる撮像ユニット10から取得したスペックル画像を利用して流速算出処理を行う演算処理ユニット20から構成される流速測定装置を実現することも可能である。以下、本実施形態に係る流速測定装置の変形例について、簡単に説明する。
かかる流速測定装置3は、例えば図18に示したように、外部に設けられた撮像ユニット10からスペックル画像を取得して、取得したスペックル画像に基づき流速算出処理を実施する。かかる流速測定装置3は、流速算出部203と、表示制御部205と、記憶部207と、を有する演算処理ユニット20を備える。
外部に設けられた撮像ユニット10は、本実施形態に係る撮像制御部201と同様の機能を有する撮像制御部301を備える撮像制御装置30によって、撮像条件等が制御されているものとする。
流速測定装置3の流速算出部203は、撮像ユニット10から少なくとも2枚以上のスペックル画像を取得して、上記と同様にして光散乱流体の流速を算出する。得られた光散乱流体の流速に関する情報は、表示制御部205を介して、流速測定装置3の使用者に提供される。
以上、図18を参照しながら、本実施形態に係る流速測定装置の変形例について、簡単に説明した。
続いて、実施例を示しながら、本開示に係る流速測定方法及び流速測定装置について、具体的に説明する。なお、以下に示す実施例は、本開示に係る流速測定方法及び流速測定装置のあくまでも一例にすぎず、本開示に係る流速測定方法及び流速測定装置が下記の例に限定されるものではない。
(実施例1)
本実施例は、手術中の患者の血管に着目して血液の流動状態を観察する状況を模擬するために、疑似的な血管と動物血流を用いて、血液の流速測定を実施した例である。
流速測定装置1において、撮像ユニット10のレーザ光源101として、図11に示したようなレーザ光源を利用した。かかるレーザ光源において、レーザダイオード111として、波長823nm、出力150mW、横モードTEM00、縦マルチモードの半導体レーザを用いた。コリメータ113及びアナモルフィックプリズムペア117によりビーム成形を行い、結合ポート121からシングルモード光ファイバにレーザ光を導入した。光ファイバ出射後のレーザ光を、ラインジェネレーター投影レンズに入射させて、ライン状の照明光とした上で、サンプルに対して照射した。
図19に示したような血管ファントムを利用して、血管ファントム中に設けられた流路中を流れる動物血液の流速を測定した。図19に示した血管ファントムは、等価散乱係数及び等価吸収係数がヒトの胃の内壁と同等に設計された樹脂で形成されており、内部に血液を流すことのできる流路が形成されている。流路は観察面から0.2mmの深さに形成されており、断面1mm×1mmの大きさとなっている。この流路に、ポンプにより豚の血液を1mm/sの速さで流し、観測を行った。観察は、血管ファントムの上部側からレーザ光を照明し、その拡散反射光を上部に配置された撮像装置103により撮像することで行った。
撮像装置103として、一般的なカメラレンズを用い、作動距離を200mmとし、F値を8とし、像倍率を約0.6とした。撮像装置103に設けられた撮像素子は、画素サイズが1.85μm正方形状であり、有効画素数が2080×4096画素である、ベイヤー配列のローリングシャッター方式のカラーCMOSセンサ(エリアセンサ)である。
撮像装置103から得られたスペックル画像に対して、公知の感度補正処理、及び、ダークレベル補正処理を施した後、流速を算出した。
なお、本実施例では、図6A及び図7と同様にして、エリアセンサの垂直方向に1024ライン目に位置する画素群のみを、1ラインだけ走査させた。これにより、109.5kHzでのフレームレートで、連続的に1次元スペックル像を取得した。
事前の測定より、上記サンプルでスペックルパターンが相関を失う時間(すなわち、空間相関消失時間)は、10~100μsであることが明らかとなっていた。上記フレームレートは、空間相関消失時間よりも短い時間を露光時間とし、かつ、空間相関消失時間よりも短い時間間隔で連続的に撮像することが可能なフレームレートである。
図20に、かかる測定で取得した、1フレーム目の流路位置のスペックル画像信号と、2フレーム目のスペックル画像信号と、6フレーム目のスペックル画像信号とを、あわせて示した。図20において、横軸は画素番号であり、血液は、左から右に(すなわち、画素番号の少ない側から多い側へ向けて)流れている。
2フレーム目及び6フレーム目のスペックル画像信号は、1フレーム目の撮像タイミングを基準として、それぞれ9.13マイクロ秒後、及び、45.7マイクロ秒後に撮像された、血流方向の光強度信号である。1フレーム目のスペックル画像の自己相関係数、及び、1フレーム目のスペックル画像と、2フレーム目又は6フレーム目のスペックル画像と、の相互相関係数を算出した結果を、図21に示した。図20に示した、スペックル画像信号の生データでは、血流の流れる方向を特定することは困難であるが、図21に示した相関係数のプロットに着目すると、横軸の画素位置に対し、相関係数のピーク位置が流れの方向に微少移動していることがわかる。
かかる結果からも、血流の流れの方向は、画素番号の少ない側から多い側に向かう方向であることが明らかとなり、得られた血流の速さは、16.7mm/sとなった。
(実施例2)
本実施例においても、手術中の患者の血管に着目して、血液の流動状態を観察する状況を模擬するために、疑似的な血管と動物血流を用いて、血液の流速測定を実施した。
流速測定装置1において、撮像ユニット10のレーザ光源101として、波長800nm、出力200mW、横モードTEM00、縦モード単一周波数の外部共振半導体レーザを用いた。ビームエキスパンダによりビーム成形を行い、投影レンズによりサンプルに対して照射した。
サンプルとしては、実施例1と同様のものを使用し、形成された流路に、ポンプにより豚の血液を1mm/sの速さで流し、観測を行った。観察は、血管ファントムの上部側からレーザ光を照明し、その拡散反射光を上部に配置された撮像装置により撮像することで行った。
撮像装置103として、一般的なカメラレンズを用い、作動距離を200mmとし、F値を8とし、像倍率を約0.6とした。撮像装置103に設けられた撮像素子は、画素サイズ1.85μm正方形状、有効画素数2080×4096、ベイヤー配列のローリングシャッター方式のカラーCMOSセンサ(エリアセンサ)である。
本実施例では、図22に示したように、垂直方向に1ラインずつ、9.13マイクロ秒ごとに9.13マイクロ秒だけ露光して(すなわち、ET=Δt=9.13μs)、2次元スペックル像を取得した。図22において、縦軸は、露光する水平画素ラインの垂直方向の番号を示し、横軸は、時間である。図中のハッチングで示した矩形は、露光している時間を示している。
撮像装置103から得られたスペックル画像に対して、公知の感度補正処理、及び、ダークレベル補正処理を施した後、隣接するラインごとに、水平方向の信号プロファイルの相互相関係数を算出した。
図23に、1024番目のラインの信号プロファイルの自己相関係数、及び、1024番目のラインの信号プロファイルと、1025番目のラインの信号プロファイルとの相互相関係数をそれぞれ示した。図23に示したように、横軸の画素位置に対し、相関係数のピーク位置が、流れの方向に微少移動していることがわかる。
かかる結果からも、血流の流れの方向は、画素番号の少ない側から多い側に向かう方向であることが明らかとなり、得られた血流の速さは、16.7mm/sとなった。
以上、添付図面を参照しながら本開示の好適な実施形態について詳細に説明したが、本開示の技術的範囲はかかる例に限定されない。本開示の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
また、本明細書に記載された効果は、あくまで説明的または例示的なものであって限定的ではない。つまり、本開示に係る技術は、上記の効果とともに、又は、上記の効果に代えて、本明細書の記載から当業者には明らかな他の効果を奏しうる。
なお、以下のような構成も本開示の技術的範囲に属する。
(1)
被測定物である光散乱流体を、前記光散乱流体が生成するスペックルパターンの空間相関が消失する時間である空間相関消失時間よりも短い時間を露光時間とし、かつ、前記空間相関消失時間よりも短い時間間隔で連続的に撮像して、2枚以上のスペックル画像を生成することと、
前記2枚以上のスペックル画像間における前記スペックルパターンの時間変動から、前記光散乱流体の流れの方向及び速さを算出することと、
を含み、
前記スペックル画像の撮像は、エリアセンサを実装した撮像装置を用い、かつ、前記エリアセンサの一部の画素群を用いて実施されるか、又は、ラインセンサを実装した撮像装置を用いて実施される、流速測定方法。
(2)
前記光散乱流体は、所定方向に延伸している導管の内部を移動しており、
前記スペックル画像の撮像は、撮像に用いるセンサの走査方向を前記導管の延伸方向に略一致させた上で実施される、(1)に記載の流速測定方法。
(3)
前記光散乱流体の移動に伴う前記スペックルパターンの時間変動を表す指標として、前記2枚以上のスペックル画像を用いて算出されるスペックル画像の空間分布の相互相関を用い、
前記光散乱流体の流れの方向及び速さは、前記スペックル画像の空間分布の相互相関に基づき算出される、(1)又は(2)に記載の流速測定方法。
(4)
前記スペックル画像の空間分布の相互相関のピーク値のシフト方向を、前記光散乱流体の流れの方向とし、
前記ピーク値のシフト量と、前記センサにおける画素の大きさと、前記時間間隔と、に基づき、前記光散乱流体の速さを算出する、(3)に記載の流速測定方法。
(5)
前記光散乱流体は、レーザ光源から出射されたレーザ光により、ライン状に照明される、(1)~(4)の何れか1つに記載の流速測定方法。
(6)
前記光散乱流体は、生体中を流れる血液又は体液である、(1)~(5)の何れか1つに記載の流速測定方法。
(7)
被測定物である光散乱流体に対して、所定波長のレーザ光を照射するレーザ光源と、
前記光散乱流体を、前記光散乱流体が生成するスペックルパターンの空間相関が消失する時間である空間相関消失時間よりも短い時間を露光時間とし、かつ、前記空間相関消失時間よりも短い時間間隔で連続的に撮像して、2枚以上のスペックル画像を生成する撮像装置と、
前記2枚以上のスペックル画像間における前記スペックルパターンの時間変動から、前記光散乱流体の流れの方向及び速さを算出する演算処理ユニットと、
を備え、
前記スペックル画像の撮像は、前記撮像装置としてエリアセンサを実装した撮像装置を用い、かつ、前記エリアセンサの一部の画素群を用いて実施されるか、又は、前記撮像装置としてラインセンサを実装した撮像装置を用いて実施される、流速測定装置。
(8)
所定波長のレーザ光が照射された被測定物である光散乱流体を、前記光散乱流体が生成するスペックルパターンの空間相関が消失する時間である空間相関消失時間よりも短い時間を露光時間とし、かつ、前記空間相関消失時間よりも短い時間間隔で連続的に撮像することで生成された、2枚以上のスペックル画像を用い、前記2枚以上のスペックル画像間における前記スペックルパターンの時間変動から、前記光散乱流体の流れの方向及び速さを算出する演算処理ユニットを備え、
前記演算処理ユニットは、前記2枚以上のスペックル画像として、エリアセンサを実装した撮像装置を用い、かつ、前記エリアセンサの一部の画素群を用いて撮像されたもの、又は、ラインセンサを実装した撮像装置を用いて撮像されたものを用いる、流速測定装置。
(9)
コンピュータに、
所定波長のレーザ光が照射された被測定物である光散乱流体を、前記光散乱流体が生成するスペックルパターンの空間相関が消失する時間である空間相関消失時間よりも短い時間を露光時間とし、かつ、前記空間相関消失時間よりも短い時間間隔で連続的に撮像することで生成された、2枚以上のスペックル画像を用い、前記2枚以上のスペックル画像間における前記スペックルパターンの時間変動から、前記光散乱流体の流れの方向及び速さを算出する演算処理機能を実現させ、
前記演算処理機能は、前記2枚以上のスペックル画像として、エリアセンサを実装した撮像装置を用い、かつ、前記エリアセンサの一部の画素群を用いて撮像されたもの、又は、ラインセンサを実装した撮像装置を用いて撮像されたものを用いる、プログラム。
1,3 流速測定装置
10 撮像ユニット
20 演算処理ユニット
30 撮像制御装置
101 レーザ光源
103 撮像装置
111 レーザダイオード
113 コリメータ
115 アイソレータ
117 アナモルフィックプリズムペア
119 λ/2波長板
121 結合ポート
131 撮像レンズ
133,143 エリアセンサ
135 ダブプリズム
141 光学レンズ
145 ラインセンサ
201,301 撮像制御部
203 流速算出部
205 表示制御部
207 記憶部

Claims (9)

  1. 被測定物である光散乱流体を、前記光散乱流体が生成するスペックルパターンの空間相関が消失する時間である空間相関消失時間よりも短い時間を露光時間とし、かつ、前記空間相関消失時間よりも短い時間間隔で連続的に撮像して、2枚以上のスペックル画像を生成することと、
    前記2枚以上のスペックル画像間における前記スペックルパターンの時間変動から、前記光散乱流体の流れの方向及び速さを算出することと、
    を含み、
    前記スペックル画像の撮像は、エリアセンサを実装した撮像装置を用い、かつ、前記エリアセンサの一部の画素群を用いて実施されるか、又は、ラインセンサを実装した撮像装置を用いて実施される、流速測定方法。
  2. 前記光散乱流体は、所定方向に延伸している導管の内部を移動しており、
    前記スペックル画像の撮像は、撮像に用いるセンサの走査方向を前記導管の延伸方向に略一致させた上で実施される、請求項1に記載の流速測定方法。
  3. 前記光散乱流体の移動に伴う前記スペックルパターンの時間変動を表す指標として、前記2枚以上のスペックル画像を用いて算出されるスペックル画像の空間分布の相互相関を用い、
    前記光散乱流体の流れの方向及び速さは、前記スペックル画像の空間分布の相互相関に基づき算出される、請求項1に記載の流速測定方法。
  4. 前記スペックル画像の空間分布の相互相関のピーク値のシフト方向を、前記光散乱流体の流れの方向とし、
    前記ピーク値のシフト量と、前記センサにおける画素の大きさと、前記時間間隔と、に基づき、前記光散乱流体の速さを算出する、請求項3に記載の流速測定方法。
  5. 前記光散乱流体は、レーザ光源から出射されたレーザ光により、ライン状に照明される、請求項1に記載の流速測定方法。
  6. 前記光散乱流体は、生体中を流れる血液又は体液である、請求項1に記載の流速測定方法。
  7. 被測定物である光散乱流体に対して、所定波長のレーザ光を照射するレーザ光源と、
    前記光散乱流体を、前記光散乱流体が生成するスペックルパターンの空間相関が消失する時間である空間相関消失時間よりも短い時間を露光時間とし、かつ、前記空間相関消失時間よりも短い時間間隔で連続的に撮像して、2枚以上のスペックル画像を生成する撮像装置と、
    前記2枚以上のスペックル画像間における前記スペックルパターンの時間変動から、前記光散乱流体の流れの方向及び速さを算出する演算処理ユニットと、
    を備え、
    前記スペックル画像の撮像は、前記撮像装置としてエリアセンサを実装した撮像装置を用い、かつ、前記エリアセンサの一部の画素群を用いて実施されるか、又は、前記撮像装置としてラインセンサを実装した撮像装置を用いて実施される、流速測定装置。
  8. 所定波長のレーザ光が照射された被測定物である光散乱流体を、前記光散乱流体が生成するスペックルパターンの空間相関が消失する時間である空間相関消失時間よりも短い時間を露光時間とし、かつ、前記空間相関消失時間よりも短い時間間隔で連続的に撮像することで生成された、2枚以上のスペックル画像を用い、前記2枚以上のスペックル画像間における前記スペックルパターンの時間変動から、前記光散乱流体の流れの方向及び速さを算出する演算処理ユニットを備え、
    前記演算処理ユニットは、前記2枚以上のスペックル画像として、エリアセンサを実装した撮像装置を用い、かつ、前記エリアセンサの一部の画素群を用いて撮像されたもの、又は、ラインセンサを実装した撮像装置を用いて撮像されたものを用いる、流速測定装置。
  9. コンピュータに、
    所定波長のレーザ光が照射された被測定物である光散乱流体を、前記光散乱流体が生成するスペックルパターンの空間相関が消失する時間である空間相関消失時間よりも短い時間を露光時間とし、かつ、前記空間相関消失時間よりも短い時間間隔で連続的に撮像することで生成された、2枚以上のスペックル画像を用い、前記2枚以上のスペックル画像間における前記スペックルパターンの時間変動から、前記光散乱流体の流れの方向及び速さを算出する演算処理機能を実現させ、
    前記演算処理機能は、前記2枚以上のスペックル画像として、エリアセンサを実装した撮像装置を用い、かつ、前記エリアセンサの一部の画素群を用いて撮像されたもの、又は、ラインセンサを実装した撮像装置を用いて撮像されたものを用いる、プログラム。
JP2019516361A 2017-05-02 2018-02-16 流速測定方法、流速測定装置及びプログラム Active JP6999656B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017091881 2017-05-02
JP2017091881 2017-05-02
PCT/JP2018/005452 WO2018203429A1 (ja) 2017-05-02 2018-02-16 流速測定方法、流速測定装置及びプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2018203429A1 JPWO2018203429A1 (ja) 2020-05-14
JP6999656B2 true JP6999656B2 (ja) 2022-01-18

Family

ID=64016652

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019516361A Active JP6999656B2 (ja) 2017-05-02 2018-02-16 流速測定方法、流速測定装置及びプログラム

Country Status (4)

Country Link
US (1) US11231436B2 (ja)
JP (1) JP6999656B2 (ja)
DE (1) DE112018002304T5 (ja)
WO (1) WO2018203429A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114755449B (zh) * 2022-06-14 2022-08-26 中国空气动力研究与发展中心设备设计与测试技术研究所 一种粒子图像测速畸变修正装置及方法

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003180641A (ja) 2001-12-13 2003-07-02 Hitoshi Fujii 血流速度測定装置
JP2005515818A (ja) 2002-02-01 2005-06-02 スティヒティング・フォール・デ・テヘニッセ・ヴェーテンサッペン 複数のビームを用いるレーザドップラー灌流イメージング
US20120277559A1 (en) 2009-12-08 2012-11-01 Matthias Kohl-Bareis Apparatus for Measuring Blood Parameters

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH01124437A (ja) * 1987-11-07 1989-05-17 Hitoshi Fujii 血流モニタ装置
JPH10314118A (ja) 1997-05-16 1998-12-02 Kowa Co 眼底血流測定方法及び装置
JP5531458B2 (ja) * 2008-08-01 2014-06-25 株式会社リコー 速度検出装置及び多色画像形成装置
JP6394367B2 (ja) 2014-05-30 2018-09-26 ソニー株式会社 流体分析装置、流体分析方法、プログラム及び流体分析システム

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003180641A (ja) 2001-12-13 2003-07-02 Hitoshi Fujii 血流速度測定装置
JP2005515818A (ja) 2002-02-01 2005-06-02 スティヒティング・フォール・デ・テヘニッセ・ヴェーテンサッペン 複数のビームを用いるレーザドップラー灌流イメージング
US20120277559A1 (en) 2009-12-08 2012-11-01 Matthias Kohl-Bareis Apparatus for Measuring Blood Parameters

Also Published As

Publication number Publication date
WO2018203429A1 (ja) 2018-11-08
DE112018002304T5 (de) 2020-02-27
US20210102969A1 (en) 2021-04-08
JPWO2018203429A1 (ja) 2020-05-14
US11231436B2 (en) 2022-01-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3404134B2 (ja) 検査装置
JP6394367B2 (ja) 流体分析装置、流体分析方法、プログラム及び流体分析システム
US20160014328A1 (en) Image processing device, endoscope apparatus, information storage device, and image processing method
JP6927046B2 (ja) 情報処理装置、スペックルイメージングシステム、及び情報処理方法
KR20210027404A (ko) 복강경 검사에서 혈류 및 조직 관류의 무염색 가시화를 위한 방법 및 시스템
US20160157736A1 (en) System and Methods for Assessment of Relative Fluid Flow Using Laser Speckle Imaging
CN106104356B (zh) 具有孔径相关的共聚焦显微镜
WO2017163542A1 (ja) 画像解析装置、画像解析方法
US20100149546A1 (en) Optical object measurement apparatus
Greene et al. Volume-resolved flame chemiluminescence and laser-induced fluorescence imaging
WO2013053329A1 (zh) 一种在线测量高炉料面的系统和方法
WO2016092940A1 (ja) 情報処理装置、画像取得システム、情報処理方法、画像情報取得方法及びプログラム
JP6999656B2 (ja) 流速測定方法、流速測定装置及びプログラム
JP2017104381A (ja) 情報取得装置、撮像装置及び情報取得方法
JP4766919B2 (ja) 眼科測定方法および眼科測定装置
Yang et al. Development of a small-diameter and high-resolution industrial endoscope with CMOS image sensor
JP2008215999A (ja) 流体計測システム、流体計測方法およびコンピュータプログラム
JP2003295065A (ja) 顕微鏡装置
JP5557586B2 (ja) 表面性状測定装置および表面性状測定方法
US20230281758A1 (en) Method and device for reducing aliasing errors in images of pixel-based display devices and for the evaluation of display devices of this type
KR20100032742A (ko) 생체표면 계측 시스템
TWM528729U (zh) 以甲壁顯微影像頻譜檢測之非侵入式血糖儀裝置
JP2015210396A (ja) アライメント装置、顕微鏡システム、アライメント方法、及びアライメントプログラム
WO2024057962A1 (ja) 検査方法、検査装置及びプログラム
WO2015182633A1 (ja) 画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210121

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211130

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211222

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6999656

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150