JP6999162B2 - リグニンスルホン酸とカチオン性高分子を成分とするイオン複合材料 - Google Patents

リグニンスルホン酸とカチオン性高分子を成分とするイオン複合材料 Download PDF

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Description

本発明は、木質由来のアニオン性高分子であるリグニンスルホン酸をカチオン性高分子と組み合わせてなるイオン複合材料に関するものである。
従来から、植物系バイオマスの有効活用を目的として、植物体を構成する主要な成分の一つであるリグニンもしくはその誘導体を、成形可能な材料として利用する試みが広く行われている。例えば特許文献1ではリグニンとポリスチレン系樹脂との複合化が記載され、特許文献2ではアミド結合含有ビニル樹脂との複合化が記載されている。
リグニンスルホン酸は、亜硫酸法によるパルプの生産時や、リグニンの硫酸処理などで得ることができるリグニン由来化合物であり、リグニンと同様に成形可能な材料として利用する試みが行われている。リグニンスルホン酸は、分子内にアニオン性官能基であるスルホ基を多数有するアニオン性高分子であり、高い親水性を有している。
一般に、このようなイオン性高分子を材料として利用するための手法として、種々のアニオン性高分子とカチオン性高分子を組み合わせることで、イオン複合体を形成させ、得られた複合体の有する特性に応じて、種々の材料を調製することが行われている。このようなイオン複合体は、イオン結合を介した架橋構造の導入による強度の向上が期待される。また、イオン結合による架橋は可逆的に結合-解離が可能であるため、破断した材料の断面を接触させることで、接触面で架橋構造が再形成され、材料が自発的に接着する自己修復能を示すこともある。このような優れた力学物性や自己修復能という特有の機能を求めて、イオン複合体は新たな材料として注目を集めている。
リグニンスルホン酸とカチオン性高分子の組み合わせに関しては、これらを組み合わせることで、非特許文献1では微粒子が、また非特許文献2では不定形の沈殿が、それぞれ形成されたことが報告されている。
また、特許文献3には、カチオン交換型(すなわちアニオン性)高分子であるリグニンスルホン酸とアニオン交換型(すなわちカチオン性)粘土鉱物から成るイオン複合型粘土組成物が記載されている。
特開平11-152410号公報 特開2007-112841号公報 特開2006-133299号公報
Qiu-Feng Lu、Jia-Yin Zhang、他4名、「Self-Assembled Poly(N-methylaniline)-Lignosulfonate Spheres: From Silver-Ion Adsorbent to Antimicrobial Material」、Chemistry - A European Journal誌、2013年、第19巻、第33号、p.10935-10944 Guro E. Fredheim、Bjorn E. Christensen、「Polyelectrolyte Complexes: Interactions between Lignosulfonate and Chitosan」、Biomacromolecules誌、2003年、第4巻、第2号、p.232-239 Xiaoping Shen、Paula Berton、Julia L. Shamshina、Robin D. Rogers、「Preparation and comparison of bulk and membrane hydrogels based on Kraft- and ionic-liquid-isolated lignins」、Green Chemistry誌、2016年、第18巻、第20号、p.5607-5620 Stephanie Laurichesse、Luc Averous、「Chemical modification of lignins: Towards biobased polymers」、Progress in Polymer Science誌、2014年、第39巻、第7号、p.1266-1290
リグニンスルホン酸とカチオン性高分子から成る複合体として、非特許文献1に記載された微粒子状の複合体や、非特許文献2に記載された不定形の沈殿状の複合体は、任意の形状に加工することが困難であり、これらの文献には、成形可能な材料としての利用は記載されていない。
一方で、特許文献3に記されているイオン複合型粘土組成物は、イオン複合体の形成直後は可塑性を有し、目的の形状に成形することが可能であるが、成形後は固化するという特性を有するため、柔軟性や弾性が必要な材料としての利用は困難で有る。
本発明は、リグニンスルホン酸を原料の一つとして、従来のイオン複合体とは異なり、多様な形状に成形が可能であり、かつ、柔軟性や弾性を有する新たなイオン複合材料を提供することを、解決すべき課題とする。
本発明者らは、リグニンスルホン酸とカチオン性高分子を水溶媒中で混合することにより形成させた水溶性ないし水懸濁性のイオン複合体から、多様な形状に成形でき、弾性に富み、かつ、優れた自己修復能を有するイオン複合材料が得られることを見出した。
具体的には、本発明者らは、リグニンスルホン酸ナトリウムなどのリグニンスルホン酸の各種金属塩の水溶液と、カチオン性高分子である、ポリ(エチレンイミン)、ポリ(アリルアミン)、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)、及び、ポリ(ヘキサメチレンビグアニド)の各水溶液とを混合することで、これらの高分子の、水溶性ないし水懸濁性のイオン複合体が形成され、これをシャーレなどの平板上で乾燥することで、シート状の複合体が容易に得られること、当該複合体が引張試験において良好な弾性を示すこと、そして、引張試験において破断した試験片の破断面同士を接触させることにより両者が再び一体化するという、良好な自己修復能を有することを見出した。
本発明は、本発明者らによるこれらの知見に基づいてなされたものである。
すなわち、この出願は、以下の発明を提供するものである。
<1>リグニンスルホン酸、その誘導体、またはそれらの塩とカチオン性高分子またはその塩から成るイオン複合材料。
<2>リグニンスルホン酸、その誘導体、またはそれらの塩とカチオン性高分子またはその塩から成る、弾性を有するイオン複合材料。
<3>自己修復能を有することを特徴とする、<1>または<2>に記載のイオン複合材料。
<4>厚さ1mm以上のシート状に加工可能であることを特徴とする、<1>~<3>のいずれかに記載のイオン複合材料。
<5>リグニンスルホン酸、その誘導体またはそれらの塩がリグニンスルホン酸またはその誘導体の金属塩であることを特徴とする、<1>~<4>のいずれかに記載のイオン複合材料。
<6>リグニンスルホン酸、その誘導体、またはその塩がリグニンスルホン酸またはその誘導体のナトリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩であることを特徴とする、<1>~<5>のいずれかに記載のイオン複合材料。
<7>カチオン性高分子が1級、2級、3級アミノ基、4級アンモニウム基およびイミノ基のうち少なくとも1種以上の官能基を複数有する高分子であることを特徴とする、<1>~<6>のいずれかに記載のイオン複合材料。
<8>カチオン性高分子が1級、2級、3級アミノ基、4級アンモニウム基およびイミノ基のうち少なくとも1種以上の官能基を有する単一のモノマーから成る高分子であることを特徴とする、<1>~<7>のいずれかに記載のイオン複合材料。
<9>リグニンスルホン酸、その誘導体、またはそれらの塩とカチオン性高分子またはその塩を溶媒中で混合することにより溶媒中でイオン複合体を形成させ、当該イオン複合体を含有する溶液ないし懸濁液から溶媒を除去することを特徴とする、<1>~<8>のいずれかに記載のイオン複合材料の製造方法。
<10>リグニンスルホン酸、その誘導体、またはそれらの塩の溶液とカチオン性高分子またはその塩の溶液を混合することで、溶媒中でイオン複合体を形成させることを特徴とする、<9>に記載の方法。
<11>イオン複合体を含有する溶液ないし懸濁液を乾燥することで、溶媒を除去することを特徴とする、<9>または<10>に記載の方法。
<12>溶媒が水である、<9>~<11>のいずれかに記載の方法。
<13>溶媒が水であり、イオン複合体を含有する水溶液ないし水懸濁液を有機溶媒に投入することで、水溶媒を除去することを特徴とする、<9>または<10>に記載の方法。
<14>リグニンスルホン酸、その誘導体、またはそれらの塩とカチオン性高分子またはその塩を溶媒中で混合することにより溶媒中で形成されたイオン複合体を含有する溶液ないし懸濁液。
<15>溶媒が水である、<14>に記載の溶液ないし懸濁液。
<16><15>に記載のイオン複合体を含有する水溶液ないし水懸濁液を有機溶媒に投入することで調製される、有機溶媒を含むイオン複合材料。
本発明によれば、リグニンスルホン酸とカチオン性高分子とを、例えば両者の溶液を混合することにより、溶媒に対し可溶性ないし懸濁性の両者のイオン複合体を容易に得ることができる。
本発明によりリグニンスルホン酸とカチオン性高分子とから得られた溶媒に対し可溶性ないし懸濁性のイオン複合体は、例えば平板上で乾燥することにより容易にシート状に成形され、良好な弾性と自己修復能を有するイオン複合材料として使用することができる。
例えば、リグニンスルホン酸ナトリウムとポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)から形成された複合体においては、シート状に成形後、引張試験において200%以上の伸びを示し、かつ、応力を開放し静置すると引張前の長さの110%以内まで形状が回復するという、良好な弾性を示し(実施例22)、また、破断面同士の接触により、約45gのマグネットクリップを保持できる程度に強度回復することができる(実施例24)。
実施例1において、リグニンスルホン酸ナトリウム塩水溶液とポリ(エチレンイミン)水溶液を均一に混合し、シャーレ上で乾燥することにより得られたシート状複合体の写真。 実施例17において、リグニンスルホン酸ナトリウム塩とポリ(エチレンイミン)から成る複合体の引張試験後に大気中で一晩静置したサンプル(上)と引張試験に使用したダンベル試験片と同サイズの厚紙(下)の写真。 実施例19において行った、リグニンスルホン酸ナトリウム塩とポリ(エチレンイミン)から成る複合体の自己修復試験とその結果を示す写真。 実施例22において行った、リグニンスルホン酸ナトリウム塩とポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)から成る複合体の弾性試験とその結果を示す写真。
リグニンスルホン酸は、セルロースなどの多糖類と並んで植物体を構成する主要な成分の一つであるリグニンに由来し、例えば亜硫酸法により植物体からパルプを製造する際に、副産物として、リグニンがスルホン化されることにより生じる。本発明に用いられるリグニンスルホン酸は、このようにして副生したリグニンスルホン酸自体でよく、または、これを変性し、あるいは部分脱スルホン化した、変性リグニンスルホン酸や部分脱スルホンリグニンスルホン酸でもよい。もしくは、非特許文献3に記されているリグニンのカルボキシル基をポリエチレングリコールで修飾する手法を適用したリグニンスルホン酸誘導体や、非特許文献4に記されているリグニンのカルボキシル基をエポキシ基含有化合物で修飾する手法を適用したリグニンスルホン酸誘導体、または、非特許文献4に記されているリグニンのフェノール性水酸基を脂肪酸や芳香族カルボン酸で修飾する手法を適用したリグニンスルホン酸誘導体でもよく、さらには、水溶性の観点から、これらのリグニンスルホン酸またはその誘導体の、ナトリウム塩などの金属塩でもよい。
本発明に用いられるカチオン性高分子としては、例えば、1級、2級、3級アミノ基、4級アンモニウム基およびイミノ基のうち少なくとも1種以上の官能基を複数有する高分子を挙げることができる。1級、2級、3級アミノ基、4級アンモニウム基およびイミノ基のうち少なくとも1種以上の官能基を有する単一のモノマーから成る高分子が好ましい。
具体的なこのようなカチオン性高分子としては、例えば、ポリ(エチレンイミン)、ポリ(アリルアミン)、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)、キトサン、カチオン化セルロース、カチオン化カルボキシメチルセルロース、カチオン化デンプン、カチオン化ヒアルロン酸、カチオン化グアーガム、α-ポリリジン、α-ポリオルニチン、δ-ポリオルニチン、リジン含有タンパク質、ポリ(ビニルピリジン)、ポリ(ビニルN-メチルピリジン)、ポリ{[3-(メタクリロイルアミノ)プロピル]トリメチルアンモニウム}、ポリ[(3-アクリルアミドプロピル)トリメチルアンモニウム]、ポリ{[2-(メタクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウム}、ポリ{[2-(アクリロイルオキシ)エチル]トリメチルアンモニウム}や、これらのカチオン性高分子の1級、2級、3級アミノ基を4級アンモニウム化したものに加えて、さらに、ポリアルギニン、ポリ(ヘキサメチレンビグアニド)、ポリヘキサメチレングアニジン、シアノフィシン、アルギニン含有タンパク質などのイミノ基を有するカチオン性高分子を挙げることができる。
本発明に用いられるカチオン性高分子は、水溶性の観点から、上述の高分子の、塩酸塩などの無機酸塩、もしくは、酢酸塩などの有機酸塩でもよい。
本発明において、「弾性を有する」とは、材料に応力を加え変形を生じさせたのち、応力を除去して1時間以上静置した際に、静置後の変形量が応力印加時の最大変形量の50%以下となる性質のことを言う。
本発明において、「自己修復能」とは、鋭い刃物などで切断した試験片の断面を切断直後に接触させて1時間以上静置した際に、少なくとも試験片が自重で破断しない程度まで破断強度が回復する性質のことを言う。
本発明のリグニンスルホン酸、その誘導体、またはそれらの塩とカチオン性高分子またはその塩からなるイオン複合材料は、リグニンスルホン酸、その誘導体、またはそれらの塩とカチオン性高分子またはその塩を溶媒中で混合することによりイオン複合体を形成させ、当該イオン複合体を含む溶液ないし懸濁液から溶媒を乾燥により除去する、あるいは、当該溶媒が水である場合は、当該水溶液ないし水懸濁液を有機溶媒中に投入することにより、イオン複合体を有機溶媒中で沈殿させるなどの手法により、調製することができる。
本発明に用いられる溶媒としては、水、もしくは、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコール、グリセリン、ポリエチレングリコール、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、アセトン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジオキサンなどの水と混和する有機溶媒が好ましく、なかでも、水が特に好ましい。上記イオン複合体を含む溶液ないし懸濁液は、例えば、リグニンスルホン酸、その誘導体、またはそれらの塩の水溶液とカチオン性高分子またはその塩の水溶液を混合し、あるいは、リグニンスルホン酸、その誘導体、またはそれらの塩の粉末をカチオン性高分子またはその塩の水溶液に混合することで調製することができる。なかでも、リグニンスルホン酸、その誘導体、またはそれらの塩の水溶液とカチオン性高分子またはその塩の水溶液を均一に混合することが特に好ましい。
このようにして調製したイオン複合体を含む溶液ないし懸濁液を、例えばシャーレなどの平板上で乾燥することにより、シート状のイオン複合体を得ることができる。
また、溶媒が水である場合、このようにして調製したイオン複合体を含む水溶液ないし水懸濁液を有機溶媒に加えることで、イオン複合体を沈殿として回収することができる。
次に、本発明を実施例によりさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例1 リグニンスルホン酸ナトリウム塩とポリ(エチレンイミン)から成る複合体調製
リグニンスルホン酸ナトリウム塩(東京化成工業)の40重量%水溶液1部と、ポリ(エチレンイミン) (和光純薬、分子量10000)の40重量%水溶液1部を均一に混合した。この混合物をフッ素樹脂製シャーレに移して乾燥させることで厚さ1mm以上のシート状の複合体を得た。得られた複合体の写真を図1に示す。
実施例2 リグニンスルホン酸ナトリウム塩とポリ(エチレンイミン)の比率を変えての複合体調製
実施例1で用いたリグニンスルホン酸ナトリウム塩の40重量%水溶液と、ポリ(エチレンイミン)の40重量%水溶液を表1の割合で均一に混合した。この混合物をフッ素樹脂製シャーレに移して乾燥させることで複合体の調製を行った。本実施例では、表1に示す、すべての組成において実施例1と同様にシート状の複合体を得ることができた。
Figure 0006999162000001
実施例3 有機溶媒を用いた再沈法によるリグニンスルホン酸ナトリウム塩とポリ(エチレンイミン)から成る複合体調製
実施例1で用いたリグニンスルホン酸ナトリウム塩の40重量%水溶液1部と、ポリ(エチレンイミン)の40重量%水溶液1部を混合して得られた溶液を、その20倍量のアセトンに滴下した。遠心分離により沈殿を回収し、フッ素樹脂製シャーレに移した後に150 ℃のホットプレート上で加熱して溶媒を除去することで実施例1と同様にシート状の複合体を得た。得られた複合体の外見は実施例1で得られた複合体とほぼ同等であった。
実施例4 リグニンスルホン酸ナトリウム塩の粉末とポリ(エチレンイミン) を用いた複合体調製
ポリ(エチレンイミン)の40重量%水溶液1部に対して、実施例1で用いたポリ(エチレンイミン)水溶液中に含まれるポリ(エチレンイミン)の質量と同量のリグニンスルホン酸ナトリウム塩の粉末を、フッ素樹脂製シャーレ中で乾燥しながら混合することで実施例1と同様にシート状の複合体を得た。本実施例で得た複合体は実施例1や実施例3で得られた複合体に比べて不均一ではあるが、実施例1や実施例3で得た複合体と同様に曲げても破断しない程度に柔軟性を有する複合体であった。
実施例5 サンエキスP252(日本製紙製 リグニンスルホン酸ナトリウム塩)とポリ(エチレンイミン)から成る複合体調製
サンエキスP252 (日本製紙、リグニンスルホン酸ナトリウム塩)の40重量%水溶液1部と、ポリ(エチレンイミン)の40重量%水溶液1部を均一に混合した。この混合物をフッ素樹脂製シャーレに移して乾燥させることで実施例1と同様にシート状の複合体を得た。
実施例6 サンエキスP202(日本製紙製 リグニンスルホン酸カルシウム塩) とポリ(エチレンイミン)から成る複合体調製
サンエキスP202 (日本製紙、リグニンスルホン酸カルシウム塩) の40重量%水溶液と、ポリ(エチレンイミン) の40重量%水溶液を用いて実施例5と同様の操作を行うことで実施例1と同様にシート状の複合体を得た。
実施例7 サンエキスP321 (日本製紙製 リグニンスルホン酸マグネシウム塩) とポリ(エチレンイミン) から成る複合体調製
サンエキスP321(日本製紙、リグニンスルホン酸マグネシウム塩)の40重量%水溶液と、ポリ(エチレンイミン)の40重量%水溶液を用いて実施例5と同様の操作を行うことで実施例1と同様にシート状の複合体を得た。
実施例8 パールレックスNP (日本製紙製 高純度高分子量リグニンスルホン酸ナトリウム塩)とポリ(エチレンイミン) から成る複合体調製
パールレックスNP (日本製紙、高純度高分子量リグニンスルホン酸ナトリウム塩) 25重量%水溶液8部と、ポリ(エチレンイミン)の40重量%水溶液5部を均一に混合し、実施例5と同様の操作を行うことで実施例1と同様にシート状の複合体を得た。
実施例9 パールレックスDP(日本製紙製 高純度変性リグニンスルホン酸ナトリウム塩)とポリ(エチレンイミン)から成る複合体調製
パールレックスDP(日本製紙、高純度変性リグニンスルホン酸ナトリウム塩)25重量%水溶液8部と、ポリ(エチレンイミン)の40重量%水溶液5部を均一に混合し、実施例5と同様の操作を行うことで実施例1と同様にシート状の複合体を得た。
実施例10 バニレックスRN(日本製紙製 高純度部分脱スルホンリグニンスルホン酸ナトリウム塩)とポリ(エチレンイミン) から成る複合体調製
バニレックスRN(日本製紙、高純度部分脱スルホンリグニンスルホン酸ナトリウム塩)20重量%水溶液2部と、ポリ(エチレンイミン) の40重量%水溶液1部を均一に混合し、実施例5と同様の操作を行うことで実施例1と同様にシート状の複合体を得た。
実施例11 リグニンスルホン酸ナトリウム塩とポリ(エチレンイミン)塩酸塩から成る複合体調製
リグニンスルホン酸ナトリウム塩(東京化成工業)の40重量%水溶液1部と、ポリ(エチレンイミン)(和光純薬、分子量10000)を37 %濃塩酸でポリ(エチレンイミン)濃度が40重量%になるように希釈した水溶液1部を均一に混合した。この混合物をフッ素樹脂製シャーレに移して乾燥させることで実施例1と同様にシート状の複合体を得た。
実施例12 リグニンスルホン酸ナトリウム塩とポリ(アリルアミン)から成る複合体調製
リグニンスルホン酸ナトリウム塩(東京化成工業)の40重量%水溶液3部と、ポリ(アリルアミン) (Polysciences社、分子量15000)の15重量%水溶液8部を均一に混合した。この混合物をフッ素樹脂製シャーレに移して乾燥させることで実施例1と同様にシート状の複合体を得た。
実施例13 リグニンスルホン酸ナトリウム塩とポリ(アリルアミン)の比率を変えての複合体調製
実施例12で用いたリグニンスルホン酸ナトリウム塩の40重量%水溶液と、ポリ(アリルアミン)の15重量%水溶液を表2の割合で均一に混合した。この混合物をフッ素樹脂製シャーレに移して乾燥させることで複合体の調製を行った。本実施例では、表2に示すすべての組成において実施例1と同様にシート状の複合体を得ることができた。
Figure 0006999162000002
実施例14 リグニンスルホン酸ナトリウム塩とポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)から成る複合体調製
リグニンスルホン酸ナトリウム塩(東京化成工業)の40重量%水溶液1部と、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド) (Sigma Aldrich社、重量平均分子量200000~350000) の20重量%水溶液2部を均一に混合した。この混合物をフッ素樹脂製シャーレに移して乾燥させることで実施例1と同様にシート状の複合体を得た。
実施例15 リグニンスルホン酸ナトリウム塩とポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)の比率を変えての複合体調製
実施例14で用いたリグニンスルホン酸ナトリウム塩の40重量%水溶液と、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)の20重量%水溶液を表3の割合で均一に混合した。この混合物をフッ素樹脂製シャーレに移して乾燥させることで複合体の調製を行った。本実施例では、表3に示すすべての組成において実施例1と同様にシート状の複合体を得ることができた。
Figure 0006999162000003
実施例16 リグニンスルホン酸ナトリウム塩とポリ(ヘキサメチレンビグアニド)塩酸塩から成る複合体調製
リグニンスルホン酸ナトリウム塩(東京化成工業)の40重量%水溶液1部と、ポリ(ヘキサメチレンビグアニド)塩酸塩(Ark Pharm, Inc.)の20重量%水溶液4部を混合した。この混合物をフッ素樹脂製シャーレに移し、乾燥しながら混合することで実施例1と同様にシート状の複合体を得た。
実施例17 リグニンスルホン酸ナトリウム塩とポリ(エチレンイミン)から成る複合体の弾性評価
実施例1のイオン複合体を30℃、相対湿度50%の恒温恒湿器の中で5日間静置した後、ダンベル型試験片(8号、JIS K 6251)の形状に打ち抜き、評価用の試験片を作成した。この試験片を破断するまで引っ張り、破断後のサンプルを大気中で一晩静置した。静置後のサンプルを引張試験に用いたダンベル試験片と同サイズの厚紙と共に並べ、試験片サイズの変化を観察した様子を図2に示す。本実施例において、試験片には全長の30%以上に相当する伸びを加えたにもかかわらず、破断後のサンプルは試験前のダンベル試験片とほぼ同じ長さまで自発的に形状が回復しており、本複合体が弾性を有していることがわかる。
比較例1 リグニンスルホン酸ナトリウム塩から成る試料の弾性評価
リグニンスルホン酸ナトリウム塩(東京化成工業の40重量%水溶液をフッ素樹脂製シャーレ中で乾燥させることで板状の試料を調製した。この板状試料から実施例17と同様の方法でダンベル型試験片(8号、JIS K 6251)を作成しようとしたが、試験片打ち抜き時に試料が容易に割れてしまうため試験片を調製することができなかった。
比較例2 ポリ(エチレンイミン)から成る試料の弾性評価
ポリ(エチレンイミン)(和光純薬、分子量10000)の40重量%水溶液をフッ素樹脂製シャーレ中で乾燥させて試料を調製しようとしたが、実施例1と同様の方法で乾燥させても本サンプルは粘調な液体のままであり、弾性試験に用いる試験片を調製することができなかった。
実施例18 リグニンスルホン酸ナトリウム塩とポリ(エチレンイミン) から成る複合体の引張試験
実施例17で作成したダンベル型試験片(8号、JIS K 6251)を用いて引張試験(大気中、引張速度 50mm/min)を行った結果を表4に示す。
Figure 0006999162000004
実施例19 リグニンスルホン酸ナトリウム塩とポリ(エチレンイミン)から成る複合体の自己修復試験
実施例18の引張試験において、試験後の破断したダンベル試験片の破断面同士を室温にて1分間接触させた。この試験片の片側を約45gのマグネットクリップで挟んで保持した結果を図3に示す。引張試験においてサンプルが完全に破断したにも関わらず、破断面同士の接触によりマグネットクリップを保持できる程度に強度が回復していることが分かる。
実施例20 リグニンスルホン酸ナトリウム塩とポリ(アリルアミン)から成る複合体の弾性評価
実施例13において、リグニンスルホン酸ナトリウム塩40重量%水溶液3部とポリ(アリルアミン)15重量%水溶液16部から調製した複合体(表3のサンプル3)を手で引き延ばし、変形したサンプルを大気中で一晩静置した。静置後のサンプルでは、実施例17と同様に形状が自発的に回復しており、本複合体も弾性を有することを確認した。
比較例3 ポリ(アリルアミン)から成る試料の弾性評価
ポリ(アリルアミン)(Polysciences社、分子量15000)の15重量%水溶液をフッ素樹脂製シャーレ中で乾燥させて試料を調製しようとしたが、実施例12と同様の方法で乾燥させても本サンプルは粘調な液体のままであり、弾性試験を行うことができなかった。
実施例21 リグニンスルホン酸ナトリウム塩とポリ(アリルアミン)から成る複合体の自己修復試験
実施例20で用いたものと同じサンプルを破断するまで引っ張り、破断面同士を室温にて1分間接触させた。この試験片の片側を約45 gのマグネットクリップで挟んで保持したところ、実施例19と同様にサンプルが完全に破断したにも関わらず、破断面同士の接触によりマグネットクリップを保持できる程度に強度が回復しており、本複合体も自己修復能を有することを確認した。
実施例22 リグニンスルホン酸ナトリウム塩とポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)から成る複合体の弾性評価
実施例14で調製した複合体を80℃のホットプレスで薄いシート状に成形し、大気中で1週間静置した。このシート状の複合体をダンベル型試験片(8号、JIS K 6251)の形状に打ち抜き、評価用の試験片を作成した。試験片を手で引き延ばして、約150 %のひずみを加えた後、サンプルを室温下、大気中で30分静置した結果を図4に示す。本実施例において、サンプルには約150%以上の伸びを加えたにもかかわらず、静置後のサンプルはひずみが10%以下まで自発的に回復しており、本実施例の複合体も実施例17の複合体と同様に弾性を有していることがわかる。
比較例4 ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド) から成る試料の弾性評価
ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)(Sigma Aldrich社、分子量200000~350000)の20重量%水溶液をフッ素樹脂製シャーレ中で乾燥させて、実施例1と同様にシート状の複合体を調製した。この試料を手で引き延ばし、変形したサンプルを大気中で一晩静置した。静置後のサンプルでは実施例17と同様に形状が自発的に回復しており、本試料も弾性を有することを確認した。
実施例23 リグニンスルホン酸ナトリウム塩とポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド) から成る複合体、及びポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド) から成る試料の引張試験
実施例14及び比較例4で調製したサンプルを30℃、相対湿度50%の恒温恒湿器の中で5日間静置した後、ダンベル型試験片(8号、JIS K 6251)の形状に打ち抜き、引張試験 (大気中、引張速度 50mm/min)を行った結果を表5及び表6にそれぞれ示す。
リグニンスルホン酸ナトリウム塩と複合化した試料(表5)に比べ、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)のみから成る試料(表6)では破断応力は20%程度高いが、破断伸びは半分程度であり、応力-ひずみ曲線の面積から求められる靭性値も半分程度である。この結果から、リグニンスルホン酸ナトリウムの添加は、破断応力を大きく変化させないまま、破断伸びを2倍程度向上させ、靭性すなわち材料の粘り強さの向上に寄与することを確認した。
Figure 0006999162000005
Figure 0006999162000006
実施例24 リグニンスルホン酸ナトリウム塩とポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)から成る複合体、及びポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)から成る試料の自己修復試験
実施例23の引張試験において、試験後の破断したダンベル試験片を用いて実施例19と同様の方法で自己修復能の有無を評価した。リグニンスルホン酸ナトリウム塩とポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)から成る複合体 (実施例23、表5) では実施例19と同様に引張試験においてサンプルが完全に破断したにも関わらず、破断面同士の接触により約45gのマグネットクリップを保持できる程度に強度が回復可能であることを確認した。
一方で、ポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)のみから成る試料(実施例23、表6)では破断面を接触させても試験片が接着する様子は見られず、サンプルの自重(0.5g以下)すら支えることはできなかった。この結果から、リグニンスルホン酸ナトリウムの添加が自己修復能の発現に必要であることを確認した。
実施例25 リグニンスルホン酸ナトリウム塩とポリ(ヘキサメチレンビグアニド)塩酸塩から成る複合体の弾性評価
実施例16で調製した複合体を手で引き延ばし、変形したサンプルを大気中で30分静置した。静置後のサンプルでは、実施例17と同様に形状が自発的に回復しており、本複合体も弾性を有することを確認した。
比較例5 ポリ(ヘキサメチレンビグアニド)塩酸塩から成る試料の弾性評価
ポリ(ヘキサメチレンビグアニド)塩酸塩(Ark Pharm, Inc.)の20重量%水溶液4部をフッ素樹脂製シャーレ中で乾燥させてシート状の複合体を調製した。この試料を手で引き延ばし、変形したサンプルを大気中で30分静置した。静置後のサンプルでは実施例17と同様に形状が自発的に回復し、本試料も弾性を有することを確認した。
本発明によるイオン複合材料は、多様な形状に成形でき、弾性に富み、かつ、優れた自己修復能を有するので、このような特性が必要とされる各種の用途の成形品の素材として利用可能である。

Claims (13)

  1. リグニンスルホン酸、その誘導体、またはそれらの塩とカチオン性高分子(ただし、ε-ポリリジンを除く)またはその塩を含む、弾性を有するイオン複合材料。
  2. 自己修復能を有することを特徴とする、請求項1に記載のイオン複合材料。
  3. 厚さ1mm以上のシート状に加工可能であることを特徴とする、請求項1または2に記載のイオン複合材料。
  4. リグニンスルホン酸、その誘導体、またはそれらの塩がリグニンスルホン酸またはその誘導体の金属塩であることを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載のイオン複合材料。
  5. リグニンスルホン酸、その誘導体、またはそれらの塩がリグニンスルホン酸またはその誘導体のナトリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩であることを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載のイオン複合材料。
  6. カチオン性高分子が1級、2級、3級アミノ基、4級アンモニウム基およびイミノ基のうち少なくとも1種以上の官能基を複数有する高分子であることを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載のイオン複合材料。
  7. カチオン性高分子が1級、2級、3級アミノ基、4級アンモニウム基およびイミノ基のうち少なくとも1種以上の官能基を有する単一のモノマーから成る高分子であることを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載のイオン複合材料。
  8. リグニンスルホン酸、その誘導体、またはそれらの塩とカチオン性高分子またはその塩を溶媒中で混合することにより溶媒中でイオン複合体を形成させ、当該イオン複合体を含有する溶液ないし懸濁液から溶媒を除去することを特徴とする、請求項1~のいずれか一項に記載のイオン複合材料の製造方法。
  9. リグニンスルホン酸、その誘導体、またはそれらの塩の溶液とカチオン性高分子またはその塩の溶液を混合して、溶液中でイオン複合体を形成させることを特徴とする、請求項に記載の方法。
  10. イオン複合体を含有する溶液ないし懸濁液を乾燥することで、溶媒を除去することを特徴とする、請求項またはに記載の方法。
  11. 溶媒が水である、請求項10のいずれか一項に記載の方法。
  12. 溶媒が水であり、イオン複合体を含有する水溶液ないし水懸濁液を有機溶媒に投入することで、水溶媒を除去することを特徴とする、請求項またはに記載の方法。
  13. リグニンスルホン酸、その誘導体、またはそれらの塩と、カチオン性高分子(ただし、ε-ポリリジンを除く)またはその塩により形成される、弾性を有するイオン複合材料であって、さらに有機溶媒を含むイオン複合材料。
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