アドレス解決プロトコル(ARP)は、IPネットワークアドレスを、データリンクプロトコルによって使用されているハードウェアアドレスに対してマッピングするために、インターネットプロトコル(IP)によって使用されるプロトコルである。アドレス解決という用語は、ネットワークにけるコンピュータのアドレスを探索するプロセスを参照する。アドレスは、ローカルコンピュータ上で実行しているクライアントプロセスによって情報の一部がリモートコンピュータ上で実行しているサーバプロセスに対して送付されるプロトコルを使用して「解決(“resolved”)」される。サーバによって受信された情報により、サーバは、アドレスがリクエストされたネットワークシステムを一意に識別し、そして、従って、必要とされるアドレスを提供することができる。アドレス解決プロシージャは、必要とされるアドレスを含んでいるサーバからの応答をクライアントが受信するときに、完了する。
特に、ARPは、IPアドレスを、ローカルネットワークにおいて認識される物理マシンアドレス(メディアアクセス制御(Media Access Control)またはMACアドレスとしても知られるもの)に対してマップする。プロトコルは、OSIネットワークとOSIリンク層との間のインターフェイスの一部として、ネットワーク層の下で動作する。一般にARP/IPv6近隣キャッシュとして参照されるテーブルは、各MACアドレスと対応するIPアドレスとの間の相関を維持するために使用されている。ARPは、この相関を作成し、そして、両方向においてアドレス変換を提供するためのプロトコルルールを提供する。
このように、ARPは、2つの基本的な機能を提供するために、データリンク層によって使用される。1)IPv4アドレスをMACアドレスについて解決すること、2)MACのキャッシュテーブルをIPアドレスに対して維持すること、である。ネーム(Name)をIPアドレスに対して解決するためにはDNSサービスが使用され、IPアドレスをMACイーサネットアドレス(Ethernet Address)に対して解決するためには、ARPサービスが使用される。
IPv6については、近隣探索プロトコル(Neighbour Discovery protocolが採用されている。リクエストブロードキャストとしてLAN全体に送信する代わりに、リクエストは、リンクローカルマルチキャストアドレスに対して送信されることを除いて、ARPと同様に動作するものである。
システムは、どのIPアドレスがどのMACアドレスと関連付けられているかに関する情報を保管する、このARPルックアップテーブルを維持している。IPアドレスに対してパケットを送信しようとするとき、システムは、このテーブルを最初に参照して、既にMACアドレスが知られているかどうかを確認する。キャッシュされた値が存在する場合には、ARPは使用されない。IPアドレスがARPテーブル内で見つからない場合に、システムは、次いで、ARPプロトコルを使用して、ネットワークに対してブロードキャストパケットを送信し、「誰が192.168.1.1を有するか(“who has 192.168.1.1”)」を問い合わせる(enquiring)。これは、ブロードキャストパケットであるので、特別なMACアドレスに対して送信され、それによって、ネットワーク上の全てのマシンがそれを受信することになる。リクエストされたIPアドレスを有する任意のマシンは、「私が192.168.1.1である(“I am 192.168.1.1”)」というARPパケットを用いて応答する。そして、これは、そのIPに対するパケットを受信できるMACアドレスを含んでいる。
プロトコルデータユニット(PDU)は、制御情報、アドレス情報、またはデータを含んでいるネットワークの同位エンティティ(peer entities)間で、ユニット(unit)として配信される情報である。階層構造(layered system)において、PDUは、プロトコル制御情報およびユーザデータから構成される、所与のレイヤのプロトコルにおいて指定されるデータのユニットを表している。PDUは、OSIモデルの初期の4層に関連する重要な用語である。レイヤ1において、PDUはビット(bit)であり、レイヤ2においてはフレーム(frame)であり、レイヤ3においてはパケット(packet)であり、そして、レイヤ4ではセグメント(segment)である。レイヤ5以上において、PDUは、データとして参照される。5Gネットワークのコンテキストにおいて、PDUセッションは、5Gモバイルノードと、タイプIPv4、IPv6、イーサネットフレーム、または任意の非構造化タイプのデータを搬送するためのネットワークとの間で確立されたセッションを参照する。従って、5Gネットワークにおいて、現在3GPPは、定義された3種類のPDUセッションを有している。すなわち、IP PDUセッションタイプ、イーサネットPDUセッションタイプ、および非構造化(Unstructured)PDUセッションタイプである。
3GPPは、5GアーキテクチャにおけるイーサネットPDUタイプの導入を検討している。そこで、ユーザ装置(UE)は、5Gコアネットワークに対してイーサネットPDUタイプをリクエストすることができ、そして、5Gコアネットワークは、PDUアンカーとして動作するユーザプレーン機能(user plane function)を割り当てる。このアンカーUPFは、イーサネットPDUを介して同じLANに対して接続されている全てのUEについてコアイーサネットスイッチとして動作する。もしも、同じLANにおけるイーサネットPDUに対して接続されているクライアントが、3GPPネットワークの外側のクライアント(すなわち、データネットワーク、DNと呼ばれるもの)を含むならば、その場合には、DN内のイーサネットスイッチがLANについてコアイーサネットスイッチとして動作し得る。UPFは、この場合に、3GPPネットワーク内のクライアントを接続するリーフスイッチの1つとして動作する。UPFは、3GPPネットワーク内のイーサネットPDUクライアントから受信したイーサネットフレームを、DN内のこのコアイーサネットスイッチに対してトンネル(tunnel)する。
UEは、また、UEの背後にあるクライアントが、3GPPネットワークを介して接続することを可能にするイーサネットブリッジとしても動作することができ、UEは、ローカルスイッチとして動作している。重要なことに、UE、及び/又は、UEの背後にあるクライアントが(ブリッジモードオペレーションについて)どのようにレイヤ3(IP)アドレスを獲得するかは、3GPPの範囲外である。
従来のWLANネットワークにおいて、全てのWLANクライアントに対してARPブロードキャストの回避は、ARP/IPv6近隣キャッシュを構築することによって、WLANコントローラにより処理される。ここで、WLANコントローラは、L3アドレス管理機能またはダイナミック・ホスト・コンフィグレーション・プロトコル(Dynamic Host Configuration Protocol、DHCP)サーバをホストし、そして、データプレーンにも参加している。
https://www.cisco.com/c/en/us/td/docs/wireless/controller/74/configuration/guides/consolidated/b_cg74_CONSOLIDATED/b_cg74_CONSOLIDATED_chapter_01100011を参照する。ここでは、無線LANコントローラが、現在ではARリクエストについてプロキシとして動作することが開示されている。ARPリクエストを受信すると、コントローラは、そのリクエストを全てのWLANクライアントに対してブロードキャストするのではなく、ARPレスポンスを用いて応答する。このシナリオは、2つの利点を有している。すなわち、ARPリクエストをクライアントに対して送信するアップストリームデバイスは、クライアントがどこに置かれているかを知らないし、そして、移動電話およびプリンタといった、バッテリ駆動デバイスの電源は、それらが全てのARPリクエストに応答する必要がないので、保持される。
また、(ディープパケットインスペクションを通じた)DHCPスヌーピング(snooping)、および、ARP/IPv6近隣キャッシュの構築(Building)についても参照する。http://packetlife.net/blog/2010/aug/18/dhcp-snooping-and-dynamic-arpinspection/において利用可能なものであり、ここでは、DHCPスヌーピングにより、カタリスト(Catalyst)スイッチが、レイヤ2セグメント(layer two segment)を横断するDHCPトラフィックを検査し、そして、どのIPアドレスがどのスイッチポートにおけるホストに割り当てられたかを追跡できることが開示されている。この情報は、一般的なトラブルシューティングのために便利であるが、特に、2つの他の機能を支援するように設計されている。すなわち、IPソースガードおよびダイナミックARPインスペクションである。これらの機能は、レイヤ2アクセスエッジでのIPアドレススプーフィング(spoofing)を軽減するのに役に立つ。
特に、スヌーピング(snooping)L3アドレス割り当て(DHCPスヌーピングと類似のもの)およびスイッチから直接的にARPリクエストへ応答すること(replying)は、有線LANおよびWLANにおいては既に存在している技術である。
通信ネットワークは、4G LTEまたは5Gネットワークであってよい。しかしながら、セルラ5GベースのイーサネットPDUセッションおよびイーサネットLANネットワークについて特有なことは、セルラネットワークが数百万の加入者を有し、そして、彼らの多くが一度にCM-IDLE状態にあり得ることである。パケット毎のインスペクションを通じてそれほど多くの加入者について、アンカースイッチ(たとえば、UPFエンティティ)でDHCPスヌーピングを行うことは、計算集約的(compute intensive)であり、そして、スイッチの計算リソースを通常のパケット転送(packet forwarding)についての使用サイクル(spending cycle)から独り占め(hog)してしまう。また、DN内に存在しているコアイーサネットスイッチ、および、DN内に置かれているL3アドレス管理サーバ(DHCP)の場合にも、DN内のクライアントのためのDHCPトラフィックは、UPFを通過しない。従って、そうした場合に、UPFは、DHCPパケットをスヌーピングすることができない。
さらに、最先端の技術は、なおも、3GPPにおける以下の問題を議論し、または、解決することである。ここでは、UE、及び/又は、UEの背後にあるクライアントが、レイヤ3アドレス(IPアドレス)をどうにかして獲得した後で、UEは、同じLAN内の他のUE/クライアントのイーサネットMACアドレスを探索するためのARPリクエストまたは近隣探索プロトコルリクエストを実行し、そして、このARPリクエスト/近隣探索プロトコル(NDP)リクエストは、無線アクセスネットワーク(RAN)によって、コアネットワークユーザプレーン機能(UPF)エンティティに対してトンネルされる。その後には、以下の2つの可能性が存在している。
シナリオ1:UPFエンティティがイーサネットスイッチとして動作する場合、図1に示されるように、UPFエンティティは、LAN内の全てのUE/クライアントに対して、ARPをブロードキャストするか、または、NDPをマルチキャストする。UEはトンネルを介して通信ネットワークに接続されているので、そうしたブロードキャスト/マルチキャストは、各トンネルで送信されている別個のARP/NDPメッセージを結果として生じる。
シナリオ2:UPFエンティティの背後にあるデータネットワーク(DN)がイーサネットスイッチとして動作する場合、UPFエンティティは、UEまたはUEの背後にあるクライアントからのARPまたはNDPリクエストをDNに対して転送し、そして、コアイーサネットスイッチは、次いで、L2ブロードキャストアドレスにおけるARPリクエストまたはリンクローカルマルチキャストアドレスにおけるNDP近隣要請リクエスト(Neighbour Solicitation request)を送り返す。その結果として、図2に示されるように、UPFエンティティは、LAN内の全てのUEに対してARPまたは近隣要請リクエストを送信している。
このことは、もしも、多くのUEがCM-IDLE状態にあるならば、ネットワークにおける大規模なページングストーム(paging storm)を結果として生じてしまう。同様な問題が、データネットワークネーム(DNN)の背後にあるクライアントが、また、LANの一部になり、そして、ARP/NDP(近隣探索プロトコル)近隣要請を発行する時にも、また発生する。重要なことに、ページングまたは位置探索(location finding)は、それによってネットワークがエンドポイントの位置についてクエリ(query)を開始するプロセスである。このことは、セルの1つがユーザをロケート(locate)できる(IPアドレス)ように、全てのセルに対してビーコン(ブロードキャストメッセージ)を送信することによって実施される。CM-IDLE状態におけるUEは、ネットワークに登録されているが、信号接続は確立されていない。さらに、また、UEがMACアドレスおよび上位層アドレス(IP)をどのように獲得するかも、3GPPの範囲外である。
このように、DHCPリクエストにスヌーピングするために、横断する全てのパケットについてディープパケットインスペクションを実行することなく、UPFエンティティにおいてARPキャッシュ/IPv6近隣キャッシュを構築する必要が存在している。そうして、イーサネットPDUについて5Gネットワーク内でARPリクエストまたは近隣要請リクエストが発行されている最中に、ARPキャッシュ/IPv6近隣キャッシュは、ページングストームを回避するために使用され得る。ネットワークリソースの不必要な占有および浪費を排除するためである。
重要なことに、LAN内の全てのノードに対してブロードキャストする代わりに、スイッチにおいてローカルARP/IPv6近隣キャッシュからARPに対して応答することは、よく知られたメカニズムである。従って、本発明によって解決される目標とする技術的な問題は、UPFエンティティ自体においてARPキャッシュ/IPv6近隣キャッシュを構築することによって、5GネットワークにおけるARPブロードキャスト/NDPマルチキャストの最中のページングストームを回避することである。
5GネットワークにおけるARPブロードキャスト/NDPマルチキャストの最中のページングストームを回避することに対する上記の必要性は、単に、従来のシステム/メカニズム/技術の問題のいくつかの概要を提供するように意図されたものであり、そして、網羅的(exhaustive)であるように意図されたものではない。従来のシステム/メカニズム/技術に伴う他の問題、および、ここにおいて説明される様々な非限定的な実施形態に係る対応する利点は、以下の説明を検討することにより、さらに明らかになるだろう。
この概要は、5Gネットワークにおけるイーサネット型PDUに対するARPブロードキャスト/NDPマルチキャストの最中のページングストームを回避するための方法に関するコンセプトを紹介するために提供されており、そして、本コンセプトは、以下の詳細な説明において、さらに説明される。この概要は、請求される技術的事項(subject matter)の本質的な特徴を特定するように意図されたものではなく、また、請求される技術的事項の範囲を決定し、または、限定することにおける使用を意図したものでもない。
本発明の目的は、ARPブロードキャスト/NDPマルチキャストを回避するためにARPキャッシュ/IPv6近隣キャッシュが使用できるように、横断する全てのパケットについてディープパケットインスペクションを行うことなく、UPFエンティティにおいてARP/IPv6近隣キャッシュを構築することである。
本発明の別の目的は、セッション管理機能(SMF)エンティティのために、UPFエンティティ内のどのトンネルがどのMACアドレスに向けて決められているかを学習するためのメカニズムを提供することである。
本発明の別の目的は、UPFエンティティに存在するARP/IPv6近隣キャッシュを更新することである。
本発明の別の目的は、DNによってUPFエンティティ内のARP/IPv6近隣キャッシュを更新することである。
本発明のさらに別の目的は、L3アドレス管理機能がSMFエンティティにおいて、または、DNにおいて存在するときに、コアイーサネットスイッチとして動作するアンカーUPFエンティティを提供することによって、前述の技術的問題を解決することである。
本発明のさらに別の目的は、L3アドレス管理機能がSMFエンティティにおいて、または、DNにおいて存在するときに、コアイーサネットスイッチとして動作するDNを提供することによって、前述の技術的問題を解決することである。
本発明のさらに別の目的は、コアイーサネットスイッチとして動作するUPFエンティティにおいてディープパケットインスペクション(DPI)を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、コアイーサネットスイッチとして動作するDNにおいてディープパケットインスペクション(DPI)を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、イーサネットスイッチARPキャッシュ/IPv6近隣キャッシュを更新するために、グラテュータス(gratuitous)属性登録プロトコル(GARP)またはインターネット制御メッセージプロトコルバージョン6(ICMPv6)近隣広告(Neighbour Advertisement)を、UEから提供することである。
本発明のさらに別の目的は、イーサネット型PDUについて、ARPブロードキャスト/NDPマルチキャストの最中にページングストームを回避することである。
本発明の第1態様に従って、ユーザプレーン機能(UPF)エンティティにおけるエンドユーザ装置についてトンネル内で見られるレイヤ2(L2)アドレスの取得方法を提供する。上記の記方法は、前記UPFエンティティによって前記トンネルにおいて検出された任意のソースL2アドレスを通知するために、セッション管理機能(SMF)エンティティからのリクエストを、前記UPFエンティティによって、受信するステップと、前記トンネルにおいて、前記UPFエンティティによって、新たなソースL2アドレスを有するL2パケットを検出するステップと、前記トンネルにおいて検出された前記新たなソースL2アドレスを、前記UPFエンティティによって、前記SMFエンティティに対して送信するステップと、を含む。ここで、前記エンドユーザ装置を終端している、前記UPFエンティティとネットワークとの間の前記トンネルは、セッション管理機能(SMF)エンティティによってUPFエンティティに向けて開始され、かつ、イーサネット型プロトコルデータユニット(PDU)セッションと関連付けられている、ユーザプレーンセットアップメッセージによって設定されており、そして、ここで、前記UPFエンティティにおける前記トンネルのセットアップは、アクセスネットワーク(AN)またはデータネットワーク(DN)に向けられている。
第1態様の1つの実装において、本発明は、前記SMFエンティティのために、UPFエンティティ内のどのトンネルがどのMACアドレスに向けて決められているかを学習するための方法を提供する。
本発明の第2態様に従って、セッション管理機能(SMF)エンティティによってユーザプレーン機能(UPF)エンティティにおいてアドレス解決プロトコル(ARP)/IPv6近隣キャッシュを更新するための方法が提供される。上記の方法は、ARP/IPv6近隣キャッシュを更新するために、第1リクエストメッセージを、前記SMFエンティティによって、前記UPFエンティティに対して送信するステップであり、ここで、前記第1リクエストメッセージは、更新ARP/IPv6近隣キャッシュメッセージ、L3アドレス、およびL2アドレスマップを含む、ステップと、 前記UPFエンティティによって、L2アドレスマップを用いて前記ARP/IPv6近隣キャッシュを更新するステップと、前記ARP/IPv6近隣キャッシュを更新した後で、第1応答更新メッセージを、前記UPFエンティティによって、前記SMFエンティティに対して送信するステップと、を含む。
第2態様の1つの実装において、本発明は、本発明は、UPFエンティティ内に構築されたARP/IPv6近隣キャッシュを更新するための方法を提供する。SMFエンティティは、N4 UPFコンフィグレーション更新リクエストをUPFエンティティに対して発行し、そして、更新ARP/IPv6近隣キャッシュコマンドをL3アドレスと一緒にL2アドレスマップへ搬送する。UPFエンティティは、提供されたマップを用いてARP/IPv6近隣キャッシュを更新し、そして、N4 UPFコンフィグレーション更新レスポンスを送信する。
本発明の第3態様に従って、データネットワーク(DN)のL3アドレス管理機能によって、ユーザプレーン機能(UPF)エンティティにおいてアドレス解決プロトコル(ARP)/IPv6近隣キャッシュを更新するための方法が提供される。上記の方法は、第1更新メッセージを、前記DNによって、ネットワークエレメント機能(NEF)エンティティに対して送信するステップであり、前記第1更新メッセージは、L2アドレスおよびL3アドレスマップを含む、ステップと、前記NEFエンティティによって、どのセッション管理機能が前記UPFエンティティを制御しているかを示すローカルコンフィグレーションを決定するステップと、前記第1更新メッセージを、前記NEFエンティティによって、少なくとも1つのセッション管理機能エンティティに対して送信するステップと、を含む。
第3態様の1つの実装において、本発明は、DNによって、UPFエンティティ内に構築されたARP/IPv6近隣キャッシュを更新するための方法を提供する。L3アドレス管理機能がDNに存在するときに、この方法は、SMFエンティティがUPFエンティティにおけるARP/IPv6近隣キャッシュを更新できるように、L3アドレスマップに対するL2アドレスに関してSMFエンティティに通知するために、DNによって利用される。
本発明の第4態様に従って、ユーザプレーン機能(UPF)エンティティにおいてアドレス解決プロトコル(ARP)/IPv6近隣キャッシュを更新するために、セッション管理機能(SMF)エンティティにおいてL3アドレス管理機能を実行するための方法が提供される。ここで、前記UPFエンティティはコアイーサネットスイッチである。本方法は、第1リクエストメッセージを含む第1リクエストメッセージを、UPFエンティティによって、レイヤ2(L2)を介して、エンドユーザ装置から受信するステップと、前記第1リクエストメッセージを、前記UPFエンティティによって、前記SMFエンティティに対して転送するステップと、第1応答メッセージを、前記SMFエンティティによって、前記UPFエンティティに対して送信するステップと、前記第1応答メッセージを、前記UPFエンティティによって、前記エンドユーザ装置に対して転送するステップと、前記ARP/IPv6近隣キャッシュを更新するために、第1リクエスト更新メッセージを、前記SMFエンティティによって、前記UPFエンティティに対して送信するステップであり、前記第1リクエスト更新メッセージは、更新ARP/IPv6近隣キャッシュメッセージ、L3アドレス、およびL2アドレスマップを含む、ステップと、前記L2アドレスマップを用いて、前記UPFエンティティによって、前記ARP/IPv6近隣キャッシュを更新するステップと、前記ARP/IPv6近隣キャッシュを更新した後で、第1応答更新メッセージを、前記UPFエンティティによって、前記SMFエンティティに対して送信するステップと、を含む。
第4態様の1つの実装において、本発明は、イーサネットPDUセッションについてL3アドレス管理機能を提供し、そして、LAN内のUE/DNの背後にあるクライアントは、SMFエンティティに置かれている。L3アドレス管理機能は、DHCPサーバまたはIPv6アドレス割り当て機能であり得る。
本発明の第5態様に従って、ユーザプレーン機能(UPF)エンティティにおいてアドレス解決プロトコル(ARP)/IPv6近隣キャッシュを更新するために、セッション管理機能(SMF)エンティティにおいてレイヤ3(L3)アドレス管理機能を実行するための方法が提供される。ここで、データネットワーク(DN)はコアイーサネットスイッチである。本方法は、前記エンドユーザ装置から、前記コアイーサネットスイッチによって、レイヤ2(L2)を介して、第1リクエストメッセージを含む第1リクエストメッセージを受信するステップであり、前記メッセージは、前記エンドユーザ装置のソースメディアアクセス制御を含んでいる、ステップと、前記第1リクエストメッセージを、前記コアイーサネットスイッチによって、前記SMFエンティティに対して転送するステップと、L3アドレス割り当てを提供するために、第1応答メッセージを、前記SMFによって、前記コアイーサネットスイッチに対して送信するステップであり、前記第1応答メッセージは、前記SMFによって転送される前記L3アドレス割り当てを含む、ステップと、前記第1応答メッセージを、前記コアイーサネットスイッチによって、前記エンドユーザ装置に対して転送するステップと、本発明の第1態様において示されるように、前記SMFによって、UPFエンティティにおける前記エンドユーザ装置についての前記L2アドレスを取得するステップと、前記ARP/IPv6近隣キャッシュを更新するために、第1リクエスト更新メッセージを、前記SMFエンティティによって、前記UPFに対して送信するステップであり、前記第1リクエスト更新メッセージは、更新ARP/IPv6近隣キャッシュメッセージ、L3アドレス、およびL2アドレスマップを含む、ステップと、前記L2アドレスマップを用いて、前記UPFエンティティによって、前記ARP/IPv6近隣キャッシュを更新するステップと、前記ARP/IPv6近隣キャッシュを更新した後で、第1応答更新メッセージを、前記UPFエンティティによって、前記SMFエンティティに対して送信するステップと、を含む。
第5態様の1つの実装において、本発明は、L3アドレスがDNによって割り当てられたときに、UPFエンティティでARP/IPv6隣接キャッシュを更新するための方法を提供する。
本発明の第6態様に従って、データネットワーク(DN)によってレイヤ3(L3)アドレスが割り当てられたときに、ユーザプレーン機能(UPF)エンティティにおいてアドレス解決プロトコル(ARP)/IPv6近隣キャッシュを更新するための方法が提供される。ここで、前記UPFエンティティはコアイーサネットスイッチである。本方法は、前記UPFエンティティによって検出されたあらゆるソースレイヤ2(L2)アドレスを通知するために、セッション管理機能(SMF)エンティティによって、リクエストするステップであり、前記L2アドレスは、前記UPFエンティティでのUEのためのトンネルにおいて、または、前記DN内のクライアントのためのトンネルにおいて、前記UPFエンティティによって検出される、ステップと、前記トンネルにおける新たなソースL2アドレスを有するL2パケットを、前記UPFエンティティによって、検出するステップと、前記トンネルにおいて検出された前記新たなソースL2アドレスを、前記UPFエンティティによって、前記SMFエンティティに対して送信するステップと、L2アドレスおよびL3アドレスマップを含む第1更新メッセージを、前記DNによって、前記SMFエンティティに対して送信するステップと、前記ARP/IPv6近隣キャッシュを更新するために、L2アドレスおよびL3アドレスマップを含む前記第1更新メッセージを、前記SMFエンティティによって、前記UPFエンティティに対して転送するステップと、前記ARP/IPv6近隣キャッシュを更新した後で、前記第1応答更新メッセージを、前記UPFエンティティによって、前記SMFエンティティに対して送信するステップと、を含む。
第6態様の1つの実装において、本発明は、L3アドレスがDNによって割り当てられたときに、UPFエンティティでARP/IPv6隣接キャッシュを更新するための方法を提供する。
本発明の第7態様に従って、イーサネットスイッチARP/IPv6近隣キャッシュを更新するために、グラテュータスアドレス解決プロトコル(GARP)/ICMPv6近隣広告を実行するための方法が提供される。本方法は、ネットワークエレメント機能(NEF)エンティティを通じて、3GPPユーザ装置(UE)について、GARP/ICMPv6近隣広告を開始するために、デバイストリガメッセージリクエストを、アプリケーション層によって、開始するステップであり、前記デバイストリガリクエストメッセージは、ユーザ機器(UE)を示すための外部IDを含む、ステップと、前記外部IDが有効なUEに属している場合に、前記デバイストリガリクエストメッセージを、前記NEFエンティティによって、アクセス管理機能(AMF)エンティティティに対して転送するステップと、前記デバイストリガリクエストメッセージを、前記AMFエンティティによって、エンドユーザ装置に対して転送するステップと、デバイストリガ応答メッセージを、前記エンドユーザ装置によって、前記AMFエンティティに対して送信するステップと、前記デバイストリガ応答メッセージを、前記AMFエンティティによって、前記NEFエンティティに対して転送するステップと、前記デバイストリガ応答メッセージを、前記NEFエンティティによって、前記アプリケーション層に対して転送するステップと、前記デバイストリガ応答メッセージを受信すると、前記エンドユーザ装置によって、GARP/ICMPv6近隣広告メッセージを開始するステップと、を含む。
第7態様の1つの実装において、本発明は、イーサネットスイッチARP/IPv6近隣キャッシュを更新するために、グラテュータスアドレス解決プロトコル(GARP)/ICMPv6近隣広告を実行するための方法を提供する。DN内のUE/クライアントの背後にあるUE/クライアントは、レイヤ3アドレスを学習した後で、イーサネットスイッチ(UPFエンティティまたはUPFエンティティの背後にあるDNであり得る)ARP/IPv6近隣キャッシュを更新するために、グラテュータスARP/ICMPv6近隣広告を行う。これを通じて、スイッチは、ARP/IPv6近隣キャッシュを学習し、ここで、UEは、自身について、または、その背後にあるクライアントについてGARP/IPv6近隣広告を開始するために、上述のデバイストリガメッセージによってトリガされ得る。一方で、DN内のクライアントは、3GPPの範囲外のいくらかのアプリケーション手段によってトリガされる。
本発明の第8態様に従って、エンドユーザ装置についてトンネルにおいて見られるレイヤ2(L2)アドレスを取得するためのネットワークエレメントが適用される。本ネットワークエレメントは、前記トンネルにおいて新たなソースL2アドレスを有するL2パケットを検出するように構成されたプロセッサユニットと、前記トンネルにおいて検出された任意のソースL2アドレスを通知するためのリクエストを受信するように構成されたトランシーバモジュールであり、さらに、前記トンネルにおいて検出された前記新たなソースL2アドレスを送信するように構成された、トランシーバモジュールと、前記プロセッサユニットおよびトランシーバモジュールに対して動作可能に接続されたメモリユニットと、を含む。ここで、前記エンドユーザ装置を終端している前記ネットワークエレメントとネットワークとの間のトンネルは、セッション管理機能(SMF)エンティティによってネットワークエレメントに向けて開始され、かつ、イーサネット型プロトコルデータユニット(PDU)セッションと関連付けられた、ユーザプレーンセットアップメッセージによってセットアップされる。そして、ここで、前記ネットワークエレメントにおける前記トンネルのセットアップは、アクセスネットワーク(AN)またはデータネットワーク(DN)に向けられている。
本発明の第9態様に従って、L3アドレス管理機能によって、ネットワーク装置におけるアドレス解決プロトコル(ARP)/IPv6近隣キャッシュを更新するためのネットワーク機能エンティティが提供される。本ネットワーク機能エンティティは、どのセッション管理機能(SMF)が前記ネットワーク装置を制御しているかを示すローカルコンフィグレーションを決定するように構成されている処理ユニットと、第1更新メッセージを受信するように構成されているトランシーバモジュールと、を含む。ここで、前記第1更新メッセージは、L2アドレスおよびL3アドレスマップを含む。前記トランシーバモジュールは、さらに、前記第1更新メッセージを少なくとも1つのSMFに対して送信するように構成されている。
利用可能な技術とは対照的に、本発明は、5GネットワークにおけるARPブロードキャスト/NDPマルチキャストの最中に、ネットワークリソースが不必要に占有され、そして、独り占めされる、ページングストームを回避する。本発明は、横断される全てのパケットについてディープパケットインスペクションを実行することなく、UPFエンティティにおいてARP/IPv6近隣キャッシュを構築することを提案する。
第1の実装に関連して上記に参照された種々のオプションおよび好ましい実施形態は、また、他の実装に関しても適用可能である。
本発明は、多くの方法で実施することができる。プロセス、装置、システム、物事の組成、コンピュータで読取り可能な記憶媒体といったコンピュータ読取可能媒体、もしくは、プログラム命令が光または電子通信リンクを介して送信されるコンピュータネットワーク、としてである。この明細書において、これらの実施形態、または本発明がとり得る任意の他の形態は、技術(technique)として参照される。一般的に、開示されるプロセスのステップの順序は、本発明の範囲内で変更され得るものである。
本発明の1つまたはそれ以上の実施形態に係る詳細な説明が、本発明の原理を説明する添付の図面と一緒に以下で提供されている。本発明は、そうした実施形態に関連して説明されるが、本発明は、あらゆる実施形態に限定されるものではない。本発明の範囲は、請求項(claims)だけによって限定されるものであり、そして、本発明は、多数の代替物、変更物および均等物を含んでいる。本発明の完全な理解を提供するために、以下の説明において多数の具体的な詳細が明らかにされている。これらの詳細は、例示の目的のために提供されており、そして、本発明は、これらの特定的な詳細のいくつか又は全てを用いることなく、請求項に従って実施され得る。明確化の目的のために、本発明に関連する技術分野において知られている技術的資料は、本発明が不必要に不明瞭にならないように、詳細には説明されない。
以下の詳細な説明においては、本発明の完全な理解を提供するために多数の具体的な詳細が明らかにされる。しかしながら、当業者にとって、本発明は、これらの特定的な詳細用いることなく、実施され得ることが理解されるだろう。他のインスタンスにおいて、よく知られた方法、プロシージャ、およびコンポーネント、モジュール、ユニット、及び/又は、回路は、本発明を不明瞭にしないように、詳細には説明されない。
本発明の実施形態は、この点について限定されるものではないが、例えば、「処理(“processing”)」、「計算(“computing”)」、「算出(“calculating”)」、「決定(“determining”)」、「確定(“establishing”)」、「分析(“analyzing”)」、「チェック(“checking”)」、等といった用語を使用する説明は、コンピュータ、コンピューティングラットフォーム、コンピューティングシステム、または、他のコンピューティングデバイスを参照し得る。コンピュータのレジスタ及び/又はメモリの中で物理的な(例えば、電子的)量として表されるデータを、同様に、コンピュータのレジスタ及び/又はメモリの中の物理的な量として表される他のデータ、もしくは、オペレーション及び/又はプロセスを実行するための命令を保管することができる他の情報の非一時な記憶媒体へと、操作(manipulates)、かつ/あるいは、変換(transforms)する。
本発明の実施形態は、この点について限定されるものではないが、ここにおいて使用される用語「複数(“plurality”および“a plurality”)」は、例えば、「複数(“multiple”)」または「2つまたはそれ以上(“two or more”)」を含み得る。用語「複数(“plurality”および“a plurality”)」は、2つまたはそれ以上のコンポーネント、デバイス、エレメント、ユニット、パラメータ、等を説明するために本明細書の全体を通して使用され得る。明示的に記載されない限り、ここにおいて説明される本方法の実施形態は、特定の順序またはシーケンスに制約されるものではない。加えて、説明される方法の実施形態またはそのエレメントのうちいくつかは、同時に(“simultaneously”)、同じ時点で、または、同時に(“concurrently”)、発生し、もしくは、実行され得る。
本発明の主題は、ARP/IPv6近隣キャッシュが、5Gネットワークにおけるイーサネット型PDUのためのARPブロードキャスト/ICMPv6近隣要請マルチキャストの最中のページングストームを回避するために使えるように、横断される全てのパケットに対してディープインスペクションを実行することなく、UPFエンティティにおいてARP/IPv6近隣キャッシュを構築することにある。
本発明では、UPFエンティティにおいてARP/IPv6近隣キャッシュを構築するための方法が開示されている。
ネットワークを横断する全てのパケットについてディープパケットインスペクションを実行することなく、ユーザプレーン機能(UPF)エンティティにおいて、アドレス解決プロトコル(ARP)/IPv6近隣キャッシュを構築するための方法について、態様が説明されているが、本発明は、任意の数の異なるコンピューティングシステム、環境、及び/又は、コンフィグレーションにおいて実装され得る。実施形態は、以下の例示的なシステム、デバイス/ノード/装置、および方法に係るコンテキストにおいて説明されている。
これから、本開示の実施形態が、例示的なダイアグラムおよび1つまたはそれ以上の実施例の助けを借りて説明される。しかしながら、そうした例示的なダイアグラムおよび実施例は、本開示をより良く理解するための説明目的で提供されるものであり、そして、本開示の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
イーサネットにおいては、ネットワーク機器間での通信のためにイーサネットアドレス(Ethernet address)またはMACアドレス(MAC address)が必要とされる。そうしたデバイスは、48ビット(bits)または6オクテット(octets)からなるイーサネットアドレスに対してパケットを送信し、または受信する。一方で、IPv4アドレスは、32ビットまたは4オクテットからなり、IPv6アドレスは、128butまたは16オクテットからなる。ARPは、2種類のパケットを取り扱う。ARPリクエストおよびARPリプライである。送信者が宛先IPノードのMACアドレスを知りたい場合、送信者は、ネットワーク内の全てのホストに対してARPリクエストをブロードキャストする。宛先ノードは、ユニキャストモード(unicast mode)においてARPリプライを通じて、送信者に対してMACアドレスを伴うリプライを送信する。同様に、IPv6の場合に、近隣探索(Neighbour discovery)は、2種類のパケットを取り扱う。リンク層マルチキャストネットワークに接続された(attached)全てのデバイスに対してマルチキャストとして送信されるICMPv6近隣要請(Neighbour Solicitation)、および、ICMPv6近隣要請を開始したデバイスに対してユニキャストリプライとして送信されるICMPv6近隣広告(Neighbour Advertisement)である。
UEとデータネットワークとの間のアソシエーションは、PDU接続サービスを提供する。アソシエーションのタイプは、IP、イーサネット、または非構造化(unstructured)であってよい。3GPPは、UEが5Gコアネットワークに対してイーサネットPDUタイプをリクエストできるように、5GアーキテクチャにおけるイーサネットPDUタイプの導入を検討している。
イーサネットPDUセッションタイプを用いたPDUセッションのセットアップについて、セッション管理機能(SMF)エンティティ、および、PDUセッションアンカーとして動作するUPFエンティティは、PDUセッションがイーサネットフレームを搬送するという事実に関連する特定的な挙動(behaviours)をサポートすることができる。このPDUセッションについては、MACまたはIPアドレスのいずれも、5Gコアネットワーク(5GC)によってUEに対して割り当てられない。
SMFエンティティは、ネットワークエレメント、または、ネットワークエレメント内の論理モジュールである。論理モジュールは、UPFエンティティとANノードとの間のトンネルメンテナンスを含む、セッションの確立、変更、およびリリース、UE IPアドレス割り当て、およびUP機能の選択と制御の管理、外部DNによるPDUセッション認可(authorization)/認証(authentication)のための信号伝達について外部DNとのインタラクションのためのサポート、等を含んでいる。SMFエンティティは、選択されたPDUタイプに基づいて、IPアドレス管理プロシージャを実行する。IPv4 PDUタイプが選択された場合には、UEに対してIPv4アドレスが割り当てられる。同様に、IPv6 PDUタイプが選択された場合には、IPv6プレフィックス(prefix)が割り当てられる。
UPFエンティティは、ネットワークエレメント、または、PDUセッションのユーザプレーンパス(path)を取扱うネットワークエレメントの論理モジュールである。データネットワークへのインターフェイスを提供するUPFエンティティは、PDUセッションアンカーの機能性をサポートする。PDUセッションのためにSMFエンティティによってUPFエンティティに対して送信されるトラフィック検出およびルーティング情報は、トラフィックの検出およびルーティングのためにネットワークインスタンスと関連付けられている。UPFエンティティは、単一のSMFによって、または、異なるPDUセッションについて、複数のSMFによって制御することができる。UPFエンティティのトラフィック検出機能は、トラフィック報告(reporting)、QoSエンフォースメント(enforcement)、およびトラフィックルーティングを制御するために、SMFエンティティによって使用される。
5Gアーキテクチャ内にイーサネットPDUタイプを導入することによって、UEは、5Gコアネットワークに対してイーサネットPDUタイプをリクエストすることができ、そして、5Gコアネットワークは、PDUアンカーとして動作するユーザプレーン機能を割り当てる。このアンカーUPFエンティティは、イーサネットPDUを介して同じLANに接続されている全てのUEについてコアイーサネットスイッチとして動作する。UEは、また、イーサネットブリッジとしても動作することができ、UEの背後にあるクライアントが、3GPPネットワークを介して接続することができる。UEは、ローカルスイッチとして動作している。
3GPP TS 23.501条項5.6.10.2の最新のドラフトにおいて取得される現在の合意に従って、イーサネットPDUについて、SMFエンティティは、いかなるアドレス割り当てにも関与しない。UEが、そのMACアドレスおよび上位層アドレス(IP)をどのように取得するのかは、3GPPの範囲外であり、また、UE及び/又はUEの背後にあるクライアントが(ブリッジモード動作について)それらのレイヤ3(IP)アドレスをどのように取得するのかも、3GPPの範囲外である。
本発明の背後にある重要事項は、UPFエンティティがコアイーサネットスイッチとして動作するか、または、コアイーサネットスイッチがDN内にあるか否かにかかわらず、UPFエンティティ内に構築されたARP/IPv6近隣キャッシュを調べる(looking up)ことによって、UPFエンティティ自身により応答されるべき任意のイーサネットクライアント(UE、またはUEの背後にあるクライアント、もしくはDN内のクライアント)からのARPブロードキャスト/ICMPv6近隣要請マルチキャストである。ソリューションは、UPFエンティティにおいて常にARP/ICMPv6近隣要請を傍受(intercept)し、そして、ローカルARP/IPv6近隣キャッシュに基づいてそれに応答するように簡素化されている。
特に、LAN内の全てのノードに対するブロードキャスト/マルチキャストの代わりに、スイッチにおいてローカルARP/IPv6近隣キャッシュからのARP/ICMPv6近隣要請に応答することは、ここで上記に説明されたように、よく知られたメカニズムである。従って、本発明は、UPFエンティティ自体においてARP/IPv6近隣キャッシュをどのように構築するかに焦点を当てている。
DN内のUE/クライアントの背後にあるUE/クライアントといったエンドユーザであるイーサネットクライアントは、同じLANにおけるDN内のUE/クライアントの背後にある他のUE/クライアントのイーサネットMACアドレスを検出するために、ARP/ICMPv6近隣要請リクエストを実行する。ここで、このARP/ICMPv6近隣要請リクエストは、RANによってコアネットワークUPFエンティティに対してトンネルされており、その後は、2つの可能性が存在する。第1シナリオは、図1に示されるように、UPFエンティティがイーサネットスイッチとして動作する場合に、LANにおける全てのUEに対してARP/近隣要請をブロードキャストする、というものである。第2シナリオは、図2に示されるように、UPFエンティティの背後にあるDNがイーサネットスイッチとして動作する場合に、UPFエンティティは、ARP/ICMPv6近隣要請をDNに対して転送し、そして、次いで、DNは、L2ブロードキャストアドレス上でARPブロードキャストを返送し/L2マルチキャストアドレス上でICMPv6近隣要請をマルチキャストし、その結果として、UPFエンティティがLAN内の全てのUEに対してARP/ICMPv6近隣要請を送信する、というものである。重要なことに、これらのシナリオのそれぞれは、多くのUEがCM-IDLE状態にある場合に、ネットワーク内で大規模なページングストームを生じてしまう。同様の問題が、また、DNNの背後にあるクライアントが、LANの一部にもなり、そして、ARP/ICMPv6近隣要請を発行するときにも、存在する。特には、図1および図2における説明は、ARPに関して提供されてきたが、一方で、これらの問題は、また、ICMPv6近隣要請がマルチキャストにおいて存在するときにも適用可能である。IPv6近隣探索について別個の図は提供されておらず、そして、当業者であれば、ARPとIPv6近隣探索の両方のコンテキストにおいて説明を理解するだろう。
5Gネットワークにおけるイーサネット型PDUについてARPブロードキャスト/ICMPv6近隣要請マルチキャストの最中に発生するページングストームの問題を解決することは、これまでに、3GPPでは議論されず、または、解決されていない。本発明は、第1実装において、ユーザプレーン機能(UPF)エンティティにおけるエンドユーザ装置についてトンネル内で見られるレイヤ2(L2)アドレスの取得方法を提供する。上記の方法は、UPFエンティティによって上記のトンネルにおいて検出された任意のソースL2アドレスを通知するために、セッション管理機能(SMF)エンティティからのリクエストを、UPFエンティティによって、受信するステップと、上記のトンネルにおいて、UPFエンティティによって、新たなソースL2アドレスを有するL2パケットを検出するステップと、上記のトンネルにおいて検出された新たなソースL2アドレスを、UPFエンティティによって、SMFエンティティに対して送信するステップと、を含む。ここで、エンドユーザ装置を終端している(terminating)UPFエンティティとネットワークとの間のトンネルは、セッション管理機能(SMF)エンティティによってUPFエンティティに向けて開始され、かつ、イーサネット型プロトコルデータユニット(PDU)セッションと関連付けられた、ユーザプレーンセットアップメッセージによって設定されている。そして、ここでは、UPFエンティティにおけるトンネルセットアップが、アクセスネットワーク(AN)またはデータネットワーク(DN)に向けられている。
この実装において、本発明は、SMFエンティティが、UPFエンティティ内のどのトンネルがどのMACアドレスに向けて決められているか(destined toward)を学習するための方法を提供する。
通信システムに接続されたLAN上のエンティティ、例えば、UEによる5Gシステム(5GS)は、DNによってIPアドレスが割り当てられ得るが、これは定義されていない。従って、SMFエンティティは、UPFエンティティ内のどのトンネル(N3トンネルまたはDNに向かうトンネルであり得る)が、どのMACアドレスに向かうトラフィックをルーティングするために使用されているか、を認識していないことが明らかである。SMFは、特に、イーサネットPDUセッションのためのL3アドレス管理機能がSMFエンティティを伴わない事例(すなわち、DHCP/IPv6ルータがSMFエンティティと一緒に同一場所に設置(co-located)されていない)について、この知識を有する必要がある。
図3は、UPFエンティティにおいてARP/IPv6近隣キャッシュを構築するためのエンドツーエンド(end to end)ソリューションに対する本技術的事項の第1実施形態に従って、SMFエンティティが、N4セッションマップへのMACアドレスを構築するためのプロシージャを示している。SMFエンティティが、N4セッションをセットアップし、そして、作成されるべきトンネル(N3トンネルまたはDNに向かうトンネル)に関してUPFエンティティに通知した後で、SMFエンティティは、UPFエンティティで作成されたトンネルにおいて新たなソースMACアドレスが見つかったときはいつでも、SMFエンティティに通知するために、サブスクライブ(subscribe)するためのN4メッセージをUPFエンティティに対して送信する。そうしたサブスクリプション(subscription)は、イーサネット型PDUセッションに関連するN4セッションについて行われる。
特に、N4セッションは、N4セットアップリクエストメッセージを使用しているSMFエンティティによる、アクセスネットワークとUPFエンティティとの間、または、UPFエンティティとDNとの間におけるPDUセッションに対するトンネルセットアップに類似している。従って、「トンネル(“tunnel”)」は、UPFエンティティとANとの間、または、UPFエンティティとDNとの間に存在する。SMFエンティティによって行われることは、このトンネルをセットアップするための信号メッセージ(N4セットアップリクエスト)である。
特には、各PDUセッション、または、DNに向かう各トンネルのために、SMFとUPFとの間でセッションがセットアップされる。そのPDUセッションに関連するこれらのセッションパラメータを使用することは、SMFとUPFとの間で交換される。例えば、PDUセッショントンネル/DNに向かうトンネルにおいてどのMACアドレスが見られるかを、SMFエンティティが学習するためには、見られるMACアドレスに関する情報が、このセッション上でUPFからSMFへ搬送される必要がある。
従って、SMFエンティティは、イーサネットPDUセッションのためのL3アドレス管理機能がSMFエンティティの外側 (すなわち、DN内) にある場合にだけ、この通知についてサブスクライブすることができる。UPFエンティティが、トンネルにおいて、新たなMACアドレスを有するL2パケットを見るとき、UPFエンティティは、そのN4セッションについて見られる新たなMACアドレスに関して直ちにSMFエンティティに通知する。
この方法の利点は、DNによるUPFエンティティ内のARP/IPv6近隣キャッシュの更新の一部として、どのUPFエンティティがどのSMFエンティティによって制御されるかのコンフィグレーションをNEFエンティティが有していない場合には、全てのSMFエンティティに対して<L3アドレス、MACアドレス>、UPFアドレスマップを転送して終わることである。従って、UPFエンティティからソースMACを通知されたSMFエンティティは、UPFエンティティを更新することができる唯一のSMFエンティティであろう。
この方法のさらなる利点は、DNによるUPFエンティティ内のARP/IPv6近隣キャッシュの更新の一部として、コアイーサネットスイッチがDN内に存在し、かつ、UPFエンティティがコアイーサネットスイッチとして動作していない場合に、L3アドレス管理機能は、受信されたDHCP/IPv6 SLAACリクエストを通して、UPFエンティティアドレスを取得できないことである。また、L3アドレス探索リクエストを送信するクライアントがDN内(UEまたはUEの背後にあるクライアントではなく)にある場合に、リクエストは、全くUPFエンティティを通じてやって来ない。そうした場合に、L3アドレス管理機能は、UPFエンティティアドレスをSMFエンティティに対して提供することができない。よって、SMFエンティティがARP/IPv6近隣キャッシュを更新するUPFエンティティを見出すことができる唯一の方法は、本発明の第1実装を利用することによるものである。
第2実装において、本発明は、セッション管理機能(SMF)エンティティによってユーザプレーン機能(UPF)エンティティにおいてアドレス解決プロトコル(ARP)/IPv6近隣キャッシュを更新するための方法を提供する。上記の方法は、ARP/IPv6近隣キャッシュを更新するために、第1リクエストメッセージを、SMFエンティティによって、UPFエンティティに対して送信するステップであり、ここで、第1リクエストメッセージは、ARP/IPv6近隣キャッシュメッセージ、L3アドレス、およびL2アドレスマップを含む、ステップと、UPFエンティティによって、L2アドレスマップを用いてARP/IPv6近隣キャッシュを更新するステップと、そして、ARP/IPv6近隣キャッシュを更新した後で、UPFエンティティによって、第1レスポンス・更新メッセージをSMFエンティティに対して送信するステップと、を含む。
この実装において、本発明は、UPFエンティティ内に構築されたARP/IPv6近隣キャッシュを更新するための方法を提供する。SMFエンティティは、N4 UPFコンフィグレーション・更新リクエストをUPFエンティティに対して発行し、そして、更新ARP/IPv6近隣キャッシュコマンドをL3アドレスと一緒にL2アドレスマップへ搬送する。UPFは、提供されたマップを用いてARP/IPv6近隣キャッシュを更新し、そして、N4 UPFコンフィグレーション・更新レスポンスを送信する。
図4は、本技術的事項の第2実施形態に従って、SMFエンティティによって、どのようにARP/IPv6近隣キャッシュがUPFエンティティにおいて更新されるかを説明している。SMFエンティティは、N4 UPFコンフィグレーション・更新リクエストをUPFエンティティに対して発行し、そして、更新ARP/IPv6近隣キャッシュコマンドをL3アドレスと一緒にL2アドレスマップへ搬送する。UPFエンティティは、提供されたマップを用いてARP/IPv6近隣キャッシュを更新し、そして、N4 UPFコンフィグレーション・更新レスポンスを送信する。
第3実装において、本発明は、データネットワーク(DN)のL3アドレス管理機能によって、ユーザプレーン機能(UPF)エンティティにおいてアドレス解決プロトコル(ARP)/IPv6近隣キャッシュを更新するための方法を提供する。上記の方法は、第1更新メッセージを、DNによって、ネットワークエレメント機能(NEF)エンティティに対して送信するステップであり、第1更新メッセージは、L2アドレスおよびL3アドレスマップを含む、ステップと、NEFエンティティによって、どのセッション管理機能がUPFエンティティを制御しているかを示すローカルコンフィグレーションを決定するステップと、そして、第1更新メッセージを、NEFエンティティによって、少なくとも1つのセッション管理機能エンティティに対して送信するステップと、を含む。
この方法において、第1更新メッセージをNEFエンティティへ送信する前に、本方法は、ダイナミックホストコンフィグレーションプロトコル(DHCP)リクエスト、または、インターネットプロトコルバージョン6(IPv6)ルータ要請を含む第1リクエストメッセージを、UPFエンティティによって、DN内のL3アドレス管理機能に対して送信するステップと、L3アドレス管理機能によって、L3アドレスを割り当てるステップと、そして、L3アドレス割り当てコマンドを含む第1応答メッセージを、DNによって、UPFエンティティに対して送信するステップと、を実行する。第1更新メッセージは、任意的に、そこからL3アドレス探索リクエストが受信された、UPFエンティティの第2識別子を含む。NEFエンティティは、ローカルコンフィグレーションが利用できない場合、または、UPFエンティティの識別子が第1更新メッセージにおいて受信されなかった場合に、ネットワーク内の全てのSMFエンティティに対して第1更新メッセージを転送する。L3アドレス割り当てコマンドは、DHCPリクエストまたはIPv6ルータ要請を含んでいる。
この実装において、本発明は、DNによって、UPFエンティティ内に構築されたARP/IPv6近隣キャッシュを更新するための方法を提供する。L3アドレス管理機能がDNに存在するときに、本方法は、SMFエンティティがUPFエンティティにおけるARP/IPv6近隣キャッシュを更新できるように、L3アドレスマップに対するL2アドレスに関してSMFエンティティに通知するために、DNによって利用される。
図5は、本技術的事項に係る第3実施形態に従って、NEFエンティティ、SMFエンティティを介した、DNからUPFエンティティへのMAC、L3アドレスマップの更新を説明している。DNによってUPFエンティティにおいてARP/IPv6近隣キャッシュを更新するとき、L3アドレス管理機能がDNにおいて存在する場合には、次いで、SMFエンティティがUPFエンティティにおいてARP/IPv6近隣キャッシュを更新できるように、DNについて、L3アドレスマップに対するL2アドレスに関してSMFエンティティに通知するためのプロシージャが必要とされる。
一旦、DN内のL3アドレス管理機能が、UPFエンティティによってトンネルされて、クライアントからL3アドレス割り当てリクエストを受信すると、DN内のL3アドレス管理機能は、アプリケーションとして動作し、そして、以下の詳細を用いてNEFエンティティを更新する。
1.<MACアドレス、L3アドレスマッピング>を更新するためのリクエストであり、もし利用可能であれば、そこからL3アドレス探索リクエストが受信されたUPFエンティティの識別子と一緒である。これは、UPFエンティティ識別子が任意的であることを意味している。コアイーサネットスイッチがDN内に存在する場合の所定の事例においては、DN内のL3アドレス管理機能に対して利用可能でないことがある。
2.NEFエンティティが、SMFエンティティがUPFエンティティを制御しているローカルコンフィグレーションを有する場合に、NEFエンティティは、この更新リクエストをそれらのSMFエンティティだけに対して転送する。そうでなければ、NEFエンティティは、全てのSMFエンティティに対して送信する。
3.UPFエンティティ識別子が、NEFエンティティからSMFエンティティへ受信される場合には、次いで、SMFエンティティは、本発明の第2実装を利用することによって、そのUPFエンティティにおいてARP/IPv6近隣キャッシュを直接的に更新することができる。
4.UPFエンティティ識別子が、NEFエンティティからSMFエンティティへ受信されない場合には、どのUPFエンティティが以前にそのMACアドレスを見たかを既に学習したSMFエンティティだけが、(UPFエンティティ内のどのトンネルがどのMACアドレスに向けて定められているかを学習しているときに定義された通知を通じて)ARP/IPv6近隣キャッシュ更新リクエストをそれぞれのUPFに対して定義されたように転送し、一方で、UPFエンティティ内のARP/IPv6近隣キャッシュを更新している。
重要なことに、L3アドレス管理機能がSMFエンティティに存在するときに、イーサネットPDUセッションについて、および、LAN内でUE/DNの背後にあるクライアントについてのL3アドレス管理機能は、SMFエンティティそれ自身に置かれている。L3アドレス管理機能は、DHCPサーバまたはIPv6 SLAAC管理機能であり得る。そうしたシナリオにおいては、考慮すべき2つのケースが存在している。
ケース1:UPFエンティティがコアイーサネットスイッチである。
ケース2:コアイーサネットスイッチはDN内に存在する。
第4実装において、本発明は、ユーザプレーン機能(UPF)エンティティにおいてアドレス解決プロトコル(ARP)/IPv6近隣キャッシュを更新するために、セッション管理機能(SMF)エンティティにおいてL3アドレス管理機能を実行するための方法を提供し、ここで、UPFエンティティはコアイーサネットスイッチである。本方法は、第1リクエストメッセージを含む第1リクエストメッセージを、UPFエンティティによって、レイヤ2(L2)を介して、エンドユーザ装置から受信するステップであり、メッセージはエンドユーザ装置のソースメディアアクセス制御を含んでいるステップと、第1リクエストメッセージを、UPFエンティティによって、SMFエンティティに対して転送するステップと、第1応答メッセージを、SMFエンティティによって、UPFエンティティに対して送信するステップと、第1応答メッセージを、UPFエンティティによって、エンドユーザ装置に対して転送するステップと、ARP/IPv6近隣キャッシュを更新するために、第1リクエスト更新メッセージを、SMFエンティティによって、エンドユーザ装置に対して転送するステップであり、第1リクエスト更新メッセージは、更新ARP/IPv6近隣キャッシュメッセージ、L3アドレス、およびL2アドレスマップを含む、ステップと、L2アドレスマップを用いて、UPFエンティティによって、ARP/IPv6近隣キャッシュを更新するステップと、ARP/IPv6近隣キャッシュを更新した後で、第1応答更新メッセージを、UPFエンティティによって、SMFエンティティに対して送信するステップと、を含む。
この方法において、第1リクエストメッセージは、ダイナミック・ホスト・コンフィグレーション・プロトコル(DHCP)リクエストであり、そして、エンドユーザ装置は、ユーザ機器(equipment)またはユーザ機器の背後にあるクライアントである。
この実装において、本発明は、イーサネットPDUセッションについて、および、SMFエンティティに置かれたLAN内でUE/DNの背後にあるクライアントについてL3アドレス管理機能を提供する。L3アドレス管理機能は、DHCPサーバまたはIPv6 SLAAC管理機能であり得る。
ケース1のためのソリューション:
図6は、ケース1について、SMFエンティティによってL3アドレスが割り当てられるときに、UPFエンティティにおいてARP/IPv6近隣キャッシュを更新するためのコールフローシーケンス(call flow sequence)を説明している。SMFエンティティが、DHCPリクエストまたはIPv6ルータ要請を受信するときは、UPFエンティティが、そのまま受信したイーサネットPDUをSMFエンティティに対してトンネルする際に、L2イーサネットフレームを介して受信されるものである。L2フレームから、SMFエンティティはクライアントのソースMACを識別する。SMFエンティティが、DHCPレスポンス/IPv6ルータ広告を送信することによって、L3アドレスをクライアントに対して割り当てた後で、SMFエンティティは、本発明の第2実装を利用することによって、UPFエンティティにおけるARP/IPv6近隣キャッシュを更新する。
第5実装において、本発明は、ユーザプレーン機能(UPF)エンティティにおいてアドレス解決プロトコル(ARP)/IPv6近隣キャッシュを更新するために、セッション管理機能(SMF)エンティティにおいてレイヤ3(L3)アドレス管理機能を実行するための方法を提供し、ここで、データネットワーク(DN)はコアイーサネットスイッチであり得る。本方法は、エンドユーザ装置から、コアイーサネットスイッチによって、レイヤ2(L2)を介して第1リクエストメッセージを含む第1リクエストメッセージを受信するステップであり、メッセージは、エンドユーザ装置のソースメディアアクセス制御を含んでいる、ステップと、第1リクエストメッセージを、コアイーサネットスイッチによって、SMFエンティティに対して転送するステップと、L3アドレス割り当てを提供するために、第1応答メッセージを、SMFによって、コアイーサネットスイッチに対して送信するステップであり、第1応答メッセージは、SMFによって転送されるL3アドレス割り当てを含む、ステップと、第1応答メッセージを、コアイーサネットスイッチによって、エンドユーザ装置に対して転送するステップと、本発明の第1実装において示されているように、SMFによって、UPFエンティティにおけるエンドユーザ装置についてのL2アドレスを取得するステップと、ARP/IPv6近隣キャッシュを更新するために、第1リクエスト更新メッセージを、SMFエンティティによって、UPFに対して送信するステップであり、第1リクエスト更新メッセージは、更新ARP/IPv6近隣キャッシュメッセージ、L3アドレス、およびL2アドレスマップを含む、ステップと、L2アドレスマップを用いて、UPFエンティティによって、ARP/IPv6近隣キャッシュを更新するステップと、ARP/IPv6近隣キャッシュを更新した後で、第1応答更新メッセージを、UPFエンティティによって、SMFエンティティに対して送信するステップと、を含む。
この方法において、第1リクエストメッセージは、ダイナミック・ホスト・コンフィグレーション・プロトコル(DHCP)リクエストであり、そして、エンドユーザ装置は、ユーザ機器またはユーザ機器の背後にあるクライアントである。
この実装において、本発明は、L3アドレスがDNによって割り当てられたときに、UPFエンティティにおけるARP/IPv6近隣キャッシュを更新するための方法を提供する。
ケース2のためのソリューション:
コアイーサネットスイッチがDN内に存在するときに、L3アドレス割り当てリクエストは、それを送信したクライアントのソースMACアドレスを搬送しているSMFエンティティに依然として到達するだろう。従って、ケース1について上記に説明されたソリューションは、このケースについても同様に機能する。
ここにおいて上記に開示された2つのソリューションの利点は、それらが完全に3GPPの制御の下にあることであり、それによって、オペレータが、3GPPネットワーク制御のプレビューの中に含まれるソリューションを利用することにより、彼らのネットワークをページングストームから守ることを可能にしている。さらに、これらのソリューションは、計算集約的ではなく、そして、従って、ネットワークリソースを不必要に占有することがない。
L3アドレス管理機能がDNにおいて存在するときには、考慮すべき2つのケースが存在しいている。
ケース1:UPFエンティティがコアイーサネットスイッチである。
ケース2:コアイーサネットスイッチはDN内に存在する。
第6実装において、本発明は、データネットワーク(DN)によってレイヤ3(L3)アドレスが割り当てられたときに、ユーザプレーン機能(UPF)エンティティにおいてアドレス解決プロトコル(ARP)/IPv6近隣キャッシュを更新するための方法を提供し、ここで、上記のUPFエンティティはコアイーサネットスイッチである。本方法は、UPFエンティティによって検出されたあらゆるソースレイヤ2(L2)アドレスを通知するために、セッション管理機能(SMF)エンティティによって、リクエストするステップであり、ここで、L2アドレスは、UPFエンティティでのUEのためのトンネルにおいて、または、DN内のクライアントのためのトンネルにおいて、UPFエンティティによって検出されるステップと、上記のトンネルにおける新たなソースL2アドレスを有するL2パケットを、UPFエンティティによって、検出するステップと、上記のトンネル上において検出された新たなソースL2アドレスを、UPFエンティティによって、SMFエンティティに対して送信するステップと、L2アドレスおよびL3アドレスマップを含む第1更新メッセージを、DNによって、SMFエンティティに対して送信するステップと、ARP/IPv6近隣キャッシュを更新するために、L2アドレスおよびL3アドレスマップを含む第1更新メッセージを、SMFエンティティによって、UPFエンティティに対して転送するステップと、ARP/IPv6近隣キャッシュを更新した後で、第1応答更新メッセージを、UPFエンティティによって、SMFエンティティに対して送信するステップと、を含む。
この方法においては、UPFエンティティによってトンネルにおいて検出されたあらゆるソースL2アドレスについての通知をサブスクライブした後で、本方法は、DHCPリクエストまたはIPv6ルータ広告を含む第1リクエストメッセージを、エンドユーザ装置によって、UPFエンティティに対して送信するステップと、DHCPリクエストまたはIPv6ルータ要請を含む第1リクエストメッセージを、UPFエンティティによって、DNに対して転送するステップと、を実行する。
この方法においては、トンネルにおいて検出された新たなソースL2アドレスをスイッチに対して通知した後で、本方法は、DHCPレスポンスまたはIPv6ルータ広告を含む第1応答メッセージを、DNによって、UPFエンティティに対して送信するステップと、DHCPレスポンスまたはIPv6ルータ広告を含む第1応答メッセージを、UPFエンティティによって、エンドユーザ装置に対して転送するステップと、を実行する。
重要なことに、エンドユーザ装置は、ユーザ機器またはユーザ機器の背後にあるクライアントである。トンネルは、UPFエンティティにおけるN4セットアップおよびトンネルセットアップであり、そして、イーサネット型プロトコルデータユニット(PDU)セッションと関連付けられている。
この実装において、本発明は、DNによってL3アドレスが割り当てられたときに、UPFエンティティにおいてARP/IPv6近隣キャッシュを更新するための方法を提供する。
ケース1のためのソリューション2:
図7は、ケース1について、DNによってL3アドレスが割り当てられるときに、UPFエンティティにおいてARP/IPv6近隣キャッシュを更新するためのコールフローシーケンスを説明している。ここで、各N4セッションについて、UPFエンティティがN4セッションに関連するUPFエンティティのトンネルにおいて新たなMACを見るときはいつでも、SMFエンティティは、それをUPFエンティティに通知するために、UPFエンティティに対してサブスクライブする。UPFエンティティが、(DHCPリクエスト/IPv6 RSを搬送していることがあり得る)所与のトンネルにおいて特定的なソースMACアドレスを有する第1のL2パケットを見るときに、UPFエンティティは、本発明の第1実装を利用することによって、SMFエンティティに通知する。
DN内のL3アドレス管理機能が、DHCPリクエストまたはIPv6ルータ要請を受信するときは、UPFエンティティが、そのまま受信したイーサネットPDUをDNに対してトンネルする際に、L2イーサネットフレームを介して受信されるものである。DNは、L2フレームからクライアントのソースMACを識別する。DNが、DHCPレスポンス/IPv6ルータ広告を送信することによって、クライアントに対してL3アドレスを割り当てた後で、DNは、最初に、本発明の第3実装を利用することによって、<L2アドレス、L3アドレス>マップに関するSMFエンティティを更新する。SMFエンティティは、それを受け取ると、本発明の第2実装を使用して、UPFエンティティにおけるARP/IPv6近隣キャッシュを更新する。
ケース2のためのソリューション2:
コアイーサネットスイッチがDN内に存在するケース2について、L3アドレス割り当てリクエストは、それを送信したクライアントのソースMACアドレスを搬送しているDN内のL3アドレス管理機能に依然として到達するだろう。よって、ケース1について上記に説明されたソリューションは、このケースについても同様に機能する。
ここにおいて上記に開示された2つのソリューションの利点は、それらが完全に3GPPの制御の下にあることであり、それによって、オペレータが、3GPPネットワーク制御のプレビューの中に含まれるソリューションを利用することにより、彼らのネットワークをページングストームから守ることを可能にしている。さらに、これらのソリューションは、計算集約的ではなく、そして、従って、ネットワークリソースを不必要に占有することがない。
特に、本発明において開示される2つのソリューションは、UEに影響を与えず、または、他のいかなる3GPPネットワーク機能に影響を与えない。最も重要なことに、DN内のUPFエンティティ/コアスイッチは、UEの接続管理(CM)状態を知る必要がない。さらに、どのクライアントがARPを送信するかに関係なく、ARに対するレスポンスはARP/IPv6近隣キャッシュ自身から送信することができる。
重要なことに、UPFエンティティにおいてディープパケットインスペクション(DPI)を実行することも、また、可能である。ここで、L3アドレス管理サービスがどこで動作するか(SMFエンティティまたはDN)に関係なく、L3アドレスマッピングに対するMACアドレスは、ディープパケットインスペクションを通じて、ユーザプレーンエンティティ(DN内のUPFまたはイーサネットスイッチ)によって、学習される。スイッチにおけるDPI、および、ARP/IPv6近隣キャッシュの学習は、有線およびWLANイーサネットについて既に存在している。
図8は、UPFエンティティがコアイーサネットスイッチである場合に、UPFエンティティにおけるディープパケットインスペクションおよびARP/IPv6近隣キャッシュの構築を説明している。アンカーUPFエンティティがコアイーサネットスイッチとして動作するときに、アンカーUPFエンティティは、DN内のUE/クライアントの背後にあるUE/クライアントと、UPFエンティティの背後にあるL3アドレス割り当てサーバ(例えば、DHCPサーバ)との間で交換されるL3アドレス探索パケットを傍受する。その傍受を通じて、UPFエンティティは、どのIPアドレスがどのL2 MACに対して割り当てられているかを学習し、そして、ARP/IPv6近隣キャッシュを構築する。ここにおいて必要とされるパケットインスペクションは、あらゆるステートフルインスペクションまたは複雑なレイヤ7プロトコルロジックを必要としないので、最小限である。その後で、任意のクライアントがARPリクエストを送信するとき、UPFエンティティ自身がARPに対して応答する。UPFエンティティは、ARPリクエストにおいて送信されたIPアドレスを所有するエンティティに代わってARPを送信する任意のクライアントに対して応答する。
図9は、DN内のコアスイッチおよびDNに対するトンネルノード(tunnelling node)として動作しているUPFエンティティを説明している。ここにおいて、アンカーUPFエンティティが、イーサネットパケットをDNNに向けてトンネルし、そして、DNNが、LANのためのコアイーサネットスイッチを有するときに、UPFエンティティは、単に、UPFエンティティの背後にあるDN内のイーサネットスイッチに対するトンネルノードとして動作している。L3アドレス探索パケット(例えば、DHCPまたはIPv6 SLAAC)の傍受およびARP/IPv6近隣キャッシュの構築は、DNにおいて行うことができる。UEがARPリクエストを送信するとき、UPFエンティティは、そのリクエストをDNに対してトンネルする。DNは、ARP/IPv6近隣キャッシュから結果を返すことによって、ARPリクエスト自身に対して応答する。
重要なことに、UPFエンティティがコアイーサネットスイッチであるとき、または、DN内のコアスイッチであるときには、ARP/IPv6近隣キャッシュが、UEおよびUEの背後にあるクライアントのためだけに構築できるかを考えるかもしれない。しかしながら、コアスイッチとして動作するUPFエンティティ(ケース1について)、および、コアスイッチとして動作するDN(ケース2について)は、どのMACアドレスがUEおよびUEの背後にあるクライアントに属しており、そして、どのMACアドレスがDN内のクライアントに属しているかを確定的には知り得ない。
このソリューションの利点は、SMFエンティティ、UPFエンティティ、およびNEFエンティティのような3GPPネットワークエレメントに対してあらゆる信号を必要としないことである。その欠点は、パケットスヌーピングおよびディープパケットインスペクションを利用することが、計算集約的なことである。DN内のUPF/コアイーサネットスイッチは、どのパケットがDHCP/IPv6 SLAACアドレス割り当てを搬送するかをスヌーピングするために、各パケットについてDPIを行う必要がある。このことは、転送パフォーマンスに影響を与える、スイッチにおけるCPUサイクルを浪費する。さらに、コアイーサネットスイッチがDN内に展開されている事例について、3GPPネットワークは、3GPPネットワークの外部で実装されているDPIソリューションに依存しなければならず、3GPPネットワークオペレータにとって全く安全性/信頼性が無い。ページングストームを回避するためのあらゆるソリューションは、3GPPオペレータによって制御されるネットワーク内に存在するべきであり、そして、サードパーティのネットワークスイッチによって実装されるソリューションに依存すべきではない。従って、UPFエンティティにおいてDPIを実行することは、考慮に値しないだろう。
第7実装において、本発明は、イーサネットスイッチARP/IPv6近隣キャッシュを更新するために、グラテュータス(gratuitous)アドレス解決プロトコル(GARP)/ICMPv6近隣広告を実行するための方法を提供する。本方法は、アプリケーション層によって、ネットワークエレメント機能(NEF)エンティティによるUEのためのGARP/ICMPv6近隣広告を開始するためのデバイストリガメッセージリクエストを開始するステップであり、ここで、デバイストリガリクエストメッセージは、ユーザ機器(UE)を示すための外部IDを含む、ステップと、外部IDが有効なUEに属している場合に、デバイストリガリクエストメッセージを、NEFエンティティによって、アクセス管理機能(AMF)エンティティティに対して転送するステップと、デバイストリガリクエストメッセージを、AMFエンティティによって、エンドユーザ装置に対して転送するステップと、デバイストリガ応答メッセージを、エンドユーザ装置によって、AMFエンティティに対して送信するステップと、デバイストリガ応答メッセージを、AMFエンティティによって、NEFエンティティに対して転送するステップと、デバイストリガ応答メッセージを、NEFエンティティによって、アプリケーション層に対して転送するステップと、を含む。
この方法において、UEはDNの背後にあるクライアントであることを外部IDが示す場合には、デバイストリガリクエストメッセージがAMFエンティティに対して転送されない。エンドユーザ装置は、ユーザ機器、または、ユーザ機器の背後にあるクライアントである。
この実装において、本発明は、イーサネットスイッチARP/IPv6近隣キャッシュを更新するために、グラテュータスアドレス解決プロトコル(GARP)/ICMPv6近隣広告を実行するための方法を提供する。
図10は、ARP/IPv6近隣キャッシュを更新するために、コアスイッチがグラテュータスARP/ICMPv6近隣広告を実行するときのコールフローを示している。このソリューションにおいて、DN内のUE/クライアントの背後にあるUE/クライアントは、レイヤ3アドレスを学習した後で、イーサネットスイッチ(UPFエンティティまたはUPFエンティティの背後にあるDNであり得る)ARP/IPv6近隣キャッシュを更新するために、グラテュータスARP/ICMPv6近隣広告を行う。ここで、UEは、一旦デバイストリガを受信すると、自身または背後にあるクライアントのためにGARP/ICMPv6近隣広告を開始し、そして、DN内のクライアントは、3GPPの範囲外であるアプリケーショントリガに基づいてGARP/ICMPv6近隣広告を開始する。これを通じて、スイッチは、ARP/IPv6近隣キャッシュを学習する。任意のクライアントがARPリクエスト/ICMPv6近隣要請を送信するときに、スイッチ自身は、ブロードキャストする代わりに、ARPレスポンス/ICMPv6近隣広告を用いて応答する。
重要なことに、IPアドレス割り当てプロシージャの最中、IPアドレスを割り当てるエンティティ(例えばDHCPサーバ)は、クライアント特有のパラメータに基づいて、外部IDを引き出す。外部IDは、NEFに向けてデバイストリガリクエストを開始するために使用される。アプリケーション層(DHCPサーバまたは任意のIPアドレス割り当てサービス)は、TS23.502において定義済みのデバイストリガサービス(device triggering service)を使用することができる。
NEFは、外部IDが有効なUEに属しているか否かを承認すること(authorizing)に基づいて、AMFに向けてデバイストリガリクエストを開始する。外部IDが、たまたまDNの背後にあるクライアントのものである場合には、次いで、3GPPネットワーク内で有効なサブスクリプションを持たず、そして、従って、その事例においては、NEFによってデバイストリガが開始されない。
第8実装において、本発明は、エンドユーザ装置についてトンネルにおいて見られるレイヤ2(L2)アドレスを取得するためのネットワークエレメント(100)を提供する。ネットワークエレメントは、図11に示されるように、上記のトンネルにおいて新たなソースL2アドレスを有するL2パケットを検出するように構成されたプロセッサユニット(101)と、上記のトンネルにおいて検出された任意のソースL2アドレスを通知するためのリクエストを受信するように構成されたトランシーバモジュール(104)であり、さらに、上記のトンネルにおいて検出された新たなソースL2アドレスを送信するように構成された、トランシーバモジュールと、プロセッサユニットおよびトランシーバモジュールに対して動作可能に接続されたメモリユニット(102)と、を含む。ここで、エンドユーザ装置を終端している(terminating)ネットワークエレメントとネットワークとの間のトンネルは、セッション管理機能(SMF)エンティティによってネットワークエレメントに向けて開始され、かつ、イーサネット型プロトコルデータユニット(PDU)セッションと関連付けられた、ユーザプレーンセットアップメッセージによってセットアップされる。そして、ここで、ネットワークエレメントにおけるトンネルセットアップは、アクセスネットワーク(AN)またはデータネットワーク(DN)に向けられている。
メモリユニットは、さらに、L2アドレスマップに対するレイヤ3(L3)アドレスを用いてアドレス解決プロトコル(ARP)/IPv6近隣キャッシュを更新するように構成されている。トランシーバモジュールは、さらに、ARP/IPv6近隣キャッシュを更新するための第1リクエストメッセージを受信し、そして、ARP/IPv6近隣キャッシュを更新した後で、第1応答更新メッセージを送信するように構成されている。第1リクエストメッセージは、更新ARP/IPv6近隣キャッシュメッセージ、L3アドレス、および2アドレスマップを含んでいる。
トランシーバモジュールは、さらに、第1リクエストメッセージを含む第1リクエストメッセージを、L2を介して受信するように構成されており、上記のメッセージはエンドユーザ装置のソースメディアアクセス制御を含み、第1リクエストメッセージをSMFエンティティに対して送信し、SMFエンティティから第1応答メッセージを受信し、第1応答メッセージをエンドユーザ装置に対して送信し、ARP/IPv6近隣キャッシュを更新するために第1リクエスト更新メッセージを受信し、そして、ARP/IPv6近隣キャッシュを更新した後で第1応答更新メッセージを送信する、ように構成されている。特に、第1リクエスト更新メッセージは、更新ARP/IPv6近隣キャッシュメッセージ、L3アドレス、およびL2アドレスマップを含む。メモリユニットは、さらに、L2アドレスマップを用いてARP/IPv6近隣キャッシュを更新するように構成されている。エンドユーザ装置は、ユーザ機器(UE)、または、UEの背後にあるクライアント、もしくは、DN内のクライアント、等である。
第9実装において、本発明は、L3アドレス管理機能によって、ネットワーク装置におけるアドレス解決プロトコル(ARP)/IPv6近隣キャッシュを更新するためのネットワーク機能エンティティ(200)を提供する。ネットワーク機能エンティティは、図12に示されるように、どのセッション管理機能(SMF)がネットワーク装置を制御しているかを示すローカルコンフィグレーションを決定するように構成されている処理ユニット(201)と、第1更新メッセージを受信するように構成されているトランシーバモジュール(203)と、を含み、ここで、上記の第1更新メッセージは、L2アドレスおよびL3アドレスマップを含み、上記のトランシーバモジュールは、さらに、第1更新メッセージを少なくとも1つのSMFに対して送信するように構成されている。
トランシーバモジュールは、さらに、ローカルコンフィグレーションが利用可能でない場合、または、ネットワーク装置識別子が第1更新メッセージに含まれていない場合に、第1更新メッセージをネットワーク内の全てのSMFエンティティに対して送信するように構成されている。
第1更新メッセージは、任意的に、そこからL3アドレス探索リクエストが受信されたネットワーク装置の第2識別子を含む。
本発明は、5Gネットワークにおけるイーサネット型PDUについてARPブロードキャストの最中のページングストームを回避するために、ネットワークを横断する全てのパケットについてディープパケットインスペクションを実行することなく、UPFエンティティにおいてARP/IPv6近隣キャッシュを構築するための方法を開示している。本発明の背後にある重要事項は、任意のイーサネットクライアント(UE、またはUEの背後にあるクライアント、もしくはDN内のクライアント)からのARPブロードキャストについて、UPFエンティティがコアイーサネットスイッチとして動作するか、または、コアイーサネットスイッチとして動作するかにかかわらず、UPFエンティティにおいて構築されたARP/IPv6近隣キャッシュを調べること(looking up)によって、UPFエンティティ自身により応答されることである。本ソリューションは、UPFエンティティにおいて常にARPを傍受し、そして、ローカルARP/IPv6近隣キャッシュに基づいてそれに応答するように、単純化されている。
特に、本発明に係る本方法は、ARPブロードキャスト(IPv4の場合)およびIPv6近隣要請リクエストマルチキャスト(IPv6の場合)を回避するために使用することができる。ARPブロードキャストにおけるページング問題は、IPv6近隣要請マルチキャストについても同様である。よって、近隣要請についてのレスポンスも、L2ネットワークの一部である全員に対してマルチキャストする代わりに、UPFエンティティにおいて構築されたキャッシュから、返すことができる。
当業者であれば、本発明の実施のために、任意の既知または新規のアルゴリズムが使用され得ることを理解するだろう。しかしながら、本発明は、既知または新規のアルゴリズムの使用にかかわらず、上記に説明した利点および技術的進歩を達成するために、より高いMSDをサポートする製品をアップグレードすることなく、既存のネットワークにおいてトラフィックエンジニアリングを用いたセグメントルーティングの実装を実現化できるようにする方法を提供することに留意すべきである。
当業者であれば、この明細書で開示された実施形態において説明された実施例と組み合わせて、ユニットおよびアルゴリズムステップが、電子ハードウェア、または、コンピュータソフトウェアと電子ハードウェアの組み合わせによって、実施され得ることを認識するだろう。ハードウェアまたはソフトウェアのいずれによって機能が実行されるかは、特定的なアプリケーションおよび技術的ソリューションの設計制約条件に依存する。当業者であれば、説明された機能をそれぞれ特定のアプリケーションについて実現するための異なる方法を使用し得るが、その実装が本発明の範囲を超えるものであると考えるべきではない。
本発明において提供されるいくつかの実施形態においては、開示された方法が、他の方法で実施され得ることが理解されるべきである。例えば、説明された装置の実施形態は、単に例示的なものである。例えば、ユニット分割は、単なる論理関数の分割であり、そして、実際の実装においては他の分割であってよい。例えば、複数のユニットまたはコンポーネントは、別のシステムへと結合または統合されてよく、もしくは、いくつかの特徴は、無視され、または、実行されなくてよい。加えて、表示または説明された相互カップリング、または直接カップリング、もしくは通信接続は、いくつかのインターフェイスを介して実装されてよい。装置またはユニット間の間接的なカップリングまたは通信接続は、電子的、機械的、または他の形態で実施することができる。
機能が、ソフトウェア機能ユニットの形態において実装され、そして、独立した製品として販売または使用されるときに、機能は、コンピュータで読取り可能な記憶媒体において保管され得る。そうした理解に基づいて、本発明の技術的ソリューション、または先行技術に貢献している部分、もしくは技術的ソリューションの一部は、本質的に、ソフトウェアプロダクトの形態で実施され得る。コンピュータソフトウェアプロダクトは、記憶媒体において保管され、そして、本発明の実施形態において説明される方法に係るステップの全部または一部を実行するように、コンピュータノード(パーソナルコンピュータ、サーバ、またはネットワークノードであってよい)に指示するためのいくつかの命令を含む。前述の記憶媒体は、プログラムコードを保管することができる任意の媒体を含む。USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、読み出し専用メモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク、または光ディスク、といったものである。
相互に通信するデバイスは、特にそうでないものと明記されていなければ、相互に連続的な通信をする必要はない。加えて、相互に通信している装置は、1つまたはそれ以上の仲介者を通じて直接的または間接的に通信することができる。
ここにおいて単一のデバイスまたは製品(article)が説明されているときには、単一のデバイス/製品の代わりに1つ以上のデバイス/製品が(それらが協働するか否かを問わず)使用され得ることが、直ちに明らかであろう。同様に、ここにおいて1つ以上のデバイスまたは製品が説明されているときには(それらが協働するか否かを問わず)、1つ以上のデバイスまたは製品の代わりに単一のデバイス/製品が使用されてよく、または、示された数のデバイスまたはプログラムの代わりに異なる数のデバイス/製品が使用され得ることが、直ちに明らかであろう。デバイスの機能及び/又は特徴は、代替的に、そうした機能/特徴を有するものとして明示的には説明されていない1つまたはそれ以上の他のデバイスによって具現化され得る。従って、本発明の他の実施形態は、装置自体を含む必要がない。
5Gネットワークにおけるイーサネット型PDUのためのARPブロードキャスト/インターネット制御メッセージプロトコルバージョン6(ICMPv6)近隣要請マルチキャストの最中のページングストームを回避するために、実現されるべき全てのパケットについてDPIを実行することなく、UPFエンティティにおいてARP/IPv6近隣キャッシュの実施を可能にする方法および装置のための実装が、特徴及び/又は方法について特有の言語で説明されてきたが、添付の請求項は、説明された特定の特徴または方法に必ずしも限定されないことが理解されるべきである。むしろ、特定の特徴および方法が、UPFエンティティでのARP/IPv6近隣キャッシュ構築に係る実装の例として開示されている。