JP6996395B2 - 光ファイバケーブル - Google Patents

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本発明は、光ファイバケーブルに関し、詳細には、光ファイバ心線が収納可能な複数条の溝を設けたスロットロッドと、スロットロッドの中心部に設けられたテンションメンバと、を備えている、光ファイバケーブルに関する。
光ファイバケーブルには、光ファイバ心線を収納可能な複数条の溝が形成されたスロットロッド(スペーサともいう)を備えたタイプがある。スロットロッドの中心部には、引張り及び圧縮に対する耐力を有するテンションメンバが設けられている。スロットロッドの外側は、例えば押さえ巻きテープで巻かれ、さらにケーブル外被(シースともいう)で覆われる。
光ファイバケーブルには、例えば、生物被害の対策として、ケーブルコアに強度な金属外装を施したものがあるが、光ケーブルの敷設時間やコストを削減するため、ノンメタリック型の光ファイバケーブルが求められている。また、光ファイバケーブルを強電磁界の条件化で使用するためにも、メタリック型よりも、ノンメタリック型が望まれる。特許文献1には、そのノンメタリック型の光ファイバケーブルの構造の一例が開示されている。
特開2015-129837号公報
また、近年、データセンターなどの施設が各所に設置され、これらの施設では、やりとりされる情報量が非常に多いことから、光ファイバ心線を多く収納できる太径の光ファイバケーブルが望まれる。この場合、上述のスロットロッドや、テンションメンバを中心に有したスロット型の光ファイバケーブルが好ましい。スロット型は、光ファイバ心線をスロットロッドの溝毎に分けることができるため取り扱いやすく、また、スロットロッドの中心部にテンションメンバが配置されているので、光ファイバケーブルを曲げ難い方向がなくなるからである。
ここで、光ファイバケーブルが低温環境にある場合、スロットロッドには、スロットロッドを収縮させようとする圧縮力(以下、収縮力と称する)が生ずる。このスロットロッドは、ポリエチレン樹脂(PE)で形成される場合が多いが、ポリエチレン樹脂は、線膨張係数が大きいため、低温時の収縮力が大きい。また、スロットロッドの断面積が大きくなるに連れて収縮力は大きくなる。
一方、テンションメンバは、一般的にスロットロッドに比較して線膨張係数が小さいため、スロットロッドの収縮力に対抗する力(以下、抗力と称する)を有する。テンションメンバの断面積が大きくなるに連れて抗力は大きくなり、スロットロッドの収縮を抑えるようになる。しかし、ノンメタリック型の光ファイバケーブルに用いられるテンションメンバは、繊維強化プラスチック(FRP:Fiber Reinforced Plastics)で形成される場合が多い。繊維強化プラスチックは、鋼線に比べてヤング率が低いので、低温時には、収縮力に対抗しにくくなり、スロットロッドの収縮に伴ってテンションメンバも収縮しやすくなる。また、テンションメンバの線膨張係数が大きくなるに連れて抗力は小さくなる。
スロットロッドやテンションメンバに対し、溝内に収納される光ファイバ心線の線膨張係数はガラスに近いため、低温時には、ポリエチレン樹脂製のスロットロッドよりも収縮しない。
このため、スロットロッドが収縮すると、溝内で光ファイバ心線が容易に動けなくなり、側圧が増加して光ファイバの伝送特性が悪化する。
本発明は、上述のような実情に鑑みてなされたもので、低温時における光ファイバの伝送特性の悪化を防止することができる光ファイバケーブルを提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る光ファイバケーブルは、光ファイバ心線が収納可能な複数条の溝を設けたスロットロッドと、該スロットロッドの中心部に設けられたテンションメンバと、を備えている、光ファイバケーブルであって、前記テンションメンバの線膨張係数をα1[/℃]、該テンションメンバの断面積をA1[mm ]、前記スロットロッドの線膨張係数をα2[/℃]、該スロットロッドの断面積をA2[mm ]とし、前記テンションメンバの線膨張係数α1[/℃]を前記テンションメンバの断面積A1[mm ]で割ったα1/A1が縦軸y[/(℃・mm )]、前記スロットロッドの線膨張係数α2[/℃]に前記スロットロッドの断面積A2[mm ]をかけたα2×A2が横軸x[mm /℃]とする直交座標軸を設定したとき、前記α1/A1が、式1:y=(-5.2×10-5 )×x+1.5×10-6以下である。
上記によれば、低温時における光ファイバの伝送特性の悪化を防止することができる。
本発明の一実施形態による光ファイバケーブルの一例を示す断面図である。 間欠テープ心線の構造の一例を示す図である。 スロットロッドおよびテンションメンバを説明するための図である。 光ファイバケーブルの試験結果を説明するための表である。 光ファイバケーブルの試験結果を説明するための図である。
[本発明の実施形態の説明]
最初に本発明の実施形態の内容を列記して説明する。
本発明に係る光ファイバケーブルは、(1)光ファイバ心線が収納可能な複数条の溝を設けたスロットロッドと、該スロットロッドの中心部に設けられたテンションメンバと、を備えている、光ファイバケーブルであって、前記テンションメンバの線膨張係数をα1[/℃]、該テンションメンバの断面積をA1[mm ]、前記スロットロッドの線膨張係数をα2[/℃]、該スロットロッドの断面積をA2[mm ]とし、前記テンションメンバの線膨張係数α1[/℃]を前記テンションメンバの断面積A1[mm ]で割ったα1/A1が縦軸y[/(℃・mm )]、前記スロットロッドの線膨張係数α2[/℃]に前記スロットロッドの断面積A2[mm ]をかけたα2×A2が横軸x[mm /℃]とする直交座標軸を設定したとき、前記α1/A1が、式1:y=(-5.2×10-5 )×x+1.5×10-6以下である。テンションメンバの変形しやすさを示す指標α1/A1が、式1:y=(-5.2×10-5)×x+1.5×10-6以下になれば、低温時における光ファイバの伝送特性の悪化を防止することができる。
(2)本発明の光ファイバケーブルの一態様では、前記スロットロッドが高密度ポリエチレンで形成され、前記テンションメンバが、ガラス繊維強化プラスチックあるいはアラミド繊維強化プラスチックで形成される。強電磁界の条件下でも使用可能なノンメタリック型の光ファイバケーブルであっても、低温時における光ファイバの伝送特性の悪化を防止することができる。
)本発明の光ファイバケーブルの一態様では、前記光ファイバケーブルの外径が28mmから38mmの範囲であり、前記スロットロッドの断面積A2が140mmより大きく、314mm以下である。これにより、非常に多い情報量をやりとり可能な太径の光ファイバケーブルであっても、低温時における光ファイバの伝送特性の悪化を防止することができる。スロットロッドの断面積A2が140mmを超えれば、スロットロッドの強度を確保した光ファイバケーブルを提供することができ、また、スロットロッドの断面積A2が314mm以下であれば、低温時における伝送ロスの増加量を0.15dB/km以下に、さらに容易に抑えることが可能になる。
)本発明の光ファイバケーブルの一態様では、前記テンションメンバの外径が5mm以上である。これにより、低温時における伝送ロスの増加量を、さらに0.10dB/km以下に容易に抑えることができ、低温時における光ファイバの伝送特性が悪化しない光ファイバケーブルを提供することができる。
)複数本の光ファイバ心線が並列に配列され、隣り合う前記光ファイバ心線間の長手方向に連結部と非連結部が間欠的に形成された間欠テープ心線が、前記溝に収納されている。一般的なテープ心線に比べて間欠テープ心線は柔軟性を有するため、溝への占有率を上げることができる。
[本発明の実施形態の詳細]
以下、添付図面を参照しながら、本発明による光ファイバケーブルの好適な実施の形態について説明する。
図1は、本発明の一実施形態による光ファイバケーブルの一例を示す断面図、図2は、間欠テープ心線の構造の一例を示す図であり、図3は、スロットロッドおよびテンションメンバを説明するための図である。
図1に示すように、光ファイバケーブル1は、スロットロッド20と、スロットロッド20の周囲に例えば縦添えまたは横巻きで巻かれた押さえ巻きテープ30と、押さえ巻きテープ30の外側を被覆するケーブル外被31とを備えている。
スロットロッド20の中心部には、引張り及び圧縮に対する耐力を有する、断面視略円形状のテンションメンバ21が設けられている。
また、スロットロッド20は、テンションメンバ21の周囲から放射状に延びた例えば5つのスロットリブ23を有しており、スロットリブ23がスロット溝22を形成させて他のスロット溝22と区分している。なお、スロット溝22が本発明の溝に相当する。スロット溝は、SZ状の他、一方向の螺旋状(HL状)に形成してもよい。スロットリブ23の外周面には、スロット溝22の位置を識別するトレーサマークを設けることも可能である。
スロット溝22には光ユニット17が収納可能である。光ユニット17は、例えば12心の間欠テープ心線10を6枚積層して72心とし、さらに例えばSZ状に撚り集められている。
間欠テープ心線とは、複数本の光ファイバ心線が平行一列に配列され、隣り合う光ファイバ心線同士を連結部と非連結部により間欠的に連結してなるものである。図2(A)は間欠テープ心線を配列方向に開いた状態を、図2(B)は図2(A)のB-B線矢視断面図をそれぞれ示しており、図示の間欠テープ心線10は、12心のテープ心線が2心毎に間欠的に接続されて構成されている。
図2(B)に示すように、各光ファイバ心線11の周囲には、紫外線硬化樹脂等によるテープ被覆14が設けられ、例えば2心を一体化した心線同士が連結部12と非連結部13により間欠的に連結されている。連結部12では、隣り合うテープ被覆14が連なり、非連結部13では、隣り合うテープ被覆14が連結されずに分離されている。
この間欠テープ心線に収容される光ファイバ心線は、例えば標準外径125μmのガラスファイバに例えば被覆外径250μm前後の被覆を施した光ファイバ素線と称されるものの外側に、さらに着色被覆を施したものであり、光ファイバ心線の収容数は任意である。なお、外径は上記のものに限られず、標準径より細径のものであってもよい。また、間欠テープ心線は、2心毎に連結部と非連結部を設けなくてもよく、例えば1心毎に連結部と非連結部で間欠的に連結してもよい。
図1で説明した各スロット溝22には、例えばSZ状に撚り集められた状態の光ユニット17(72心)が例えば4束ずつ収納されており、5つのスロット溝22を備えた光ファイバケーブル1は1440心のケーブルを構成している。
スロットロッド20は、光ユニット17が飛び出さないように押さえ巻きテープ30で巻かれ、例えば丸型にまとめられている。
押さえ巻きテープ30は、例えば、不織布をテープ状に形成したものや、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の基材と不織布とを貼り合わせたもの等が用いられる。なお、押さえ巻きテープに吸水剤(例えば吸水パウダ)を付与してもよい。押さえ巻きテープを吸水層として機能させれば、間欠テープ心線などへの止水が可能になる。
押さえ巻きテープ30の外側は、例えばPE、PVC(ポリ塩化ビニル)等で構成されたケーブル外被31で覆われ、例えば丸型に形成されている。
光ファイバケーブル1がノンメタリック型の場合、図3に示すテンションメンバ21は、ガラス繊維強化プラスチック(以下、GFRPと称する)、アラミド繊維強化プラスチック(以下、AFRPと称する)などのFRPで形成されている。GFRPの線膨張係数α1は8.0×10-6/℃、AFRPの線膨張係数α1は-1.5×10-6/℃とされる。
一方、スロットロッド20は、高密度ポリエチレン(HDPE)で形成されており、線膨張係数α2は1.0×10-4/℃とされる。また、テンションメンバ21とスロットロッド20は、例えば低密度ポリエチレン(LDPE)で形成された接着層24で接着されている。なお、高密度ポリエチレン(以下、HDPEと称する)は、材料の密度が0.942g/cm3以上のものが該当するとされ、低密度ポリエチレンは、材料の密度が0.942g/cm3未満であるものが該当するとされる。
そして、上記したノンメタリック型であって、スロット型構造の光ファイバケーブルについて、低温時における光ファイバの伝送特性を評価した。
伝送特性の評価では、テンションメンバ21に関する指標α1/A1と、スロットロッド20に関する指標α2×A2と、を用いた。なお、A1はテンションメンバ21の断面積であり、A2はスロットロッド20の断面積(中央に位置するテンションメンバ21の部分を除く)である。
テンションメンバ21に関する指標α1/A1は、テンションメンバ21の変形しやすさを示すものである。テンションメンバ21は、その線膨張係数α1が小さくなるに連れて変形しにくくなり、また、その断面積A1が大きくなるに連れて変形しにくくなる。このため、テンションメンバ21については、線膨張係数α1を断面積A1で割ったものを指標α1/A1とした(α1/A1が小さいほど、変形しにくい)。
スロットロッド20に関する指標α2×A2は、スロットロッド20の変形しやすさを示すものである。スロットロッド20は、その線膨張係数α2が小さくなるに連れて変形しにくくなり、また、その断面積A2が小さくなるに連れて、α2の影響が小さくなるため、変形しにくくなる。このため、スロットロッド20については、線膨張係数α2に断面積A2をかけたものを指標α2×A2とした(α2×A2が小さいほど、変形しにくい)。
そして、テンションメンバ21の材料や断面積を変えるとともに、スロットロッド20の断面積を変えた光ファイバケーブルを所定の室内に配置した。そして、室内の温度を20℃から-40℃に変更した場合の伝送ロスの増加量を測定し、伝送ロスの増加量が0.15dB/km以下になったものをA評価とし、0.15dB/kmを超えたものをB評価とした。
光ファイバケーブルを用いた線路設計をする場合、光ファイバケーブルでの伝送損失と接続点における損失は、使用する伝送機器で許容できる伝送損失を下回る必要がある。光ファイバケーブルの低温時における伝送ロスの増加量が0.15dB/kmを超えると、特に、寒冷地においては、接続点の数や接続方法が制限されたり、信号を増幅する中継器が必要になって、線路設計の自由度が低下したり、システム全体のコストが増加する。また、線路の損失が、使用する伝送機器で許容できる伝送損失を超えると、やりとりされる信号を読み取ることができなくなり、通信が不安定になることが考えられる。このため、低温時における伝送ロスの増加量は0.15dB/kmを基準にして評価した。
具体的には、図4に示すように、試料1~試料12の光ケーブルにて評価した。
試料1は、外径Dが35mmの光ファイバケーブルを用いた。テンションメンバ21は、外径d1が5mm、断面積A1が19.6mmのGFRPとした。線膨張係数α1=8.0×10-6/℃である。このため、テンションメンバ21に関する指標α1/A1は4.08×10-7 /(℃・mm )である。スロットロッド20は、外径d2が31mm、断面積A2が314mmのHDPEとした。線膨張係数α2は1.0×10-4/℃である。このため、スロットロッド20に関する指標α2×A2は3.14×10-2 mm /℃である。試料1では、伝送ロスの増加量が0.40dB/kmになり、評価はB判定となった。
試料2は、α1/A1は5.03×10-7 /(℃・mm )、α2×A2は2.67×10-2 mm /℃であり、伝送ロスの増加量が0.45dB/km、評価はB判定となった。
試料3は、α1/A1は6.37×10-7 /(℃・mm )、α2×A2は1.71×10-2 mm /℃であり、伝送ロスの増加量が0.25dB/km、評価はB判定となった。
試料4は、α1/A1は-1.56×10-7 /(℃・mm )、α2×A2は3.24×10-2 mm /℃であり、伝送ロスの増加量が0.35dB/km、評価はB判定となった。
試料5は、α1/A1は11.3×10-7 /(℃・mm )、α2×A2は1.45×10-2 mm /℃であり、伝送ロスの増加量が0.30dB/km、評価はB判定となった。
試料6は、α1/A1は4.08×10-7 /(℃・mm )、α2×A2は1.94×10-2 mm /℃であり、伝送ロスの増加量が0.08dB/km、評価はA判定となった。これは、試料1と同じテンションメンバを使用しているのに対し、スロットロッド20の断面積A2は小さくしたので、スロットロッド20が変形しにくくなったものと考えられる。
試料7は、α1/A1は5.03×10-7 /(℃・mm )、α2×A2は1.67×10-2 mm /℃であり、伝送ロスの増加量が0.12dB/km、評価はA判定となった。これは、試料2と同じテンションメンバを使用しているのに対し、スロットロッド20の断面積A2は小さくしたので、スロットロッド20が変形しにくくなったものと考えられる。
試料8は、α1/A1は-1.19×10-7 /(℃・mm )、α2×A2は2.71×10-2 mm /℃であり、伝送ロスの増加量が0.10dB/km、評価はA判定となった。これは、試料3と同径のテンションメンバを使用しているが、テンションメンバ21をAFRPに変更したので、テンションメンバ21が変形しにくくなったものと考えられる。また、試料4と同じテンションメンバを使用しているが、テンションメンバ21の断面積A1は大きくし、スロットロッド20の断面積A2は小さくしたので、スロットロッド20が変形しにくくなったものと考えられる。
試料9は、α1/A1は-0.764×10-7 /(℃・mm )、α2×A2は3.14×10-2 mm /℃であり、伝送ロスの増加量が0.08dB/km、評価はA判定となった。これは、試料1と同じスロットロッドを使用しているのに対し、テンションメンバ21をAFRPに変更したので、テンションメンバ21が変形しにくくなったものと考えられる。
試料10は、α1/A1は3.37×10-7 /(℃・mm )、α2×A2は2.09×10-2 mm /℃であり、伝送ロスの増加量が0.09dB/km、評価はA判定となった。これは、試料2と同径のスロットロッドを使用しているが、スロットロッド20の断面積A2は小さくしたのと、テンションメンバ21の断面積A1は大きくしたので、テンションメンバ21が変形しにくくなったものと考えられる。
試料11は、α1/A1は4.08×10-7 /(℃・mm )、α2×A2は2.10×10-2 mm /℃であり、伝送ロスの増加量が0.10dB/km、評価はA判定となった。これは、試料1と同じテンションメンバを使用しているが、スロットロッド20の断面積A2は小さくしたので、スロットロッド20が変形しにくくなったものと考えられる。
試料12は、α1/A1は6.37×10-7 /(℃・mm )、α2×A2は1.45×10-2 mm /℃であり、伝送ロスの増加量が0.10dB/km、評価はA判定となった。これは、試料5と同じスロットロッドを使用しているのに対し、テンションメンバ21の断面積A1は大きくしたので、テンションメンバ21が変形しにくくなったものと考えられる。
そして、テンションメンバ21に関する指標α1/A1を縦軸yに、スロットロッド20に関する指標α2×A2を横軸xとする直交座標軸を設定すると、図5に示すように、試料1-5(図5に×で示す)をプロットできる。この×を上回る値の場合、低温時における伝送ロスの増加量が0.15dB/kmを超えることが分かる。
一方、試料6-12は、図5において□のようにプロットされる。この□を下回る値の場合、低温時における伝送ロスの増加量が0.15dB/kmを超えないことが分かる。
このように、図5に示した×と□の間に、低温時における伝送ロスの増加を抑える境界が存在すると考えられる。この境界を近似式で求めると、式1:y=(-5.2×10-5)×x+1.5×10-6となる。テンションメンバ21に関する指標α1/A1が、式1の近似線以下になれば、低温時における光ファイバの伝送特性の悪化を防止することができる。
なお、□のプロットを近似すると、式2となり、この式2の近似線以下になれば、さらに確実に低温時における光ファイバの伝送特性の悪化を防止することができる。
また、試料6-12によれば、非常に多い情報量をやりとり可能な太径の光ファイバケーブルであって、且つ強電磁界の条件下でも使用可能なノンメタリック型の光ファイバケーブルであっても、低温時における光ファイバの伝送特性の悪化を防止することができる。
また、光ファイバケーブルの外径が28mmから35mmの範囲であっても、スロットロッド20の断面積A2が140mm2を超えれば、スロットロッド20の強度を確保することができる。そして、試料6-12のように、スロットロッド20の断面積A2が314mm2以下であれば、低温時における伝送ロスの増加量を0.15dB/km以下に、さらに容易に抑えることが可能になる。
さらに、試料6、9-11のように、テンションメンバ21の外径d1を5mm以上にすれば、低温時における伝送ロスの増加量を、さらに0.10dB/km以下に容易に抑えることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1…光ファイバケーブル、10…間欠テープ心線、11…光ファイバ心線、12…連結部、13…非連結部、14…テープ被覆、17…光ユニット、20…スロットロッド、21…テンションメンバ、22…スロット溝、23…スロットリブ、24…接着層、30…押さえ巻きテープ、31…ケーブル外被。

Claims (5)

  1. 光ファイバ心線が収納可能な複数条の溝を設けたスロットロッドと、該スロットロッドの中心部に設けられたテンションメンバと、を備えている、光ファイバケーブルであって、
    前記テンションメンバの線膨張係数をα1[/℃]、該テンションメンバの断面積をA1[mm ]、前記スロットロッドの線膨張係数をα2[/℃]、該スロットロッドの断面積をA2[mm ]とし、
    前記テンションメンバの線膨張係数α1[/℃]を前記テンションメンバの断面積A1[mm ]で割ったα1/A1が縦軸y[/(℃・mm )]、前記スロットロッドの線膨張係数α2[/℃]に前記スロットロッドの断面積A2[mm ]をかけたα2×A2が横軸x[mm /℃]とする直交座標軸を設定したとき、
    前記α1/A1が、式1:y=(-5.2×10-5 )×x+1.5×10-6以下である、光ファイバケーブル。
  2. 前記スロットロッドが高密度ポリエチレンで形成され、前記テンションメンバが、ガラス繊維強化プラスチックあるいはアラミド繊維強化プラスチックで形成される、請求項1に記載の光ファイバケーブル。
  3. 前記光ファイバケーブルの外径が28mmから38mmの範囲であり、前記スロットロッドの断面積A2が140mmより大きく、314mm以下である、請求項に記載の光ファイバケーブル。
  4. 前記テンションメンバの外径が5mm以上である、請求項に記載の光ファイバケーブル。
  5. 複数本の光ファイバ心線が並列に配列され、隣り合う前記光ファイバ心線間の長手方向に連結部と非連結部が間欠的に形成された間欠テープ心線が、前記溝に収納されている、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の光ファイバケーブル。
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