JP6996020B1 - 情報生成装置、情報提示システム、および、情報生成プログラム - Google Patents

情報生成装置、情報提示システム、および、情報生成プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】投資商品の売買データに関する評価を提供する。【解決手段】サーバ(30)は、期間ごとに投資商品の売買データを分類した期間別集計対象売買データを用いて、各期間における投資商品の売買状況に応じて、期間ごとに、レベル分けした売買損益レベル売買データと、レベル分けした含み損益レベル売買データとを作成し、売買損益レベル売買データから、レベル分けした売買損益レベル評価指標を算出し、含み損益レベル売買データから、レベル分けした含み損益レベル評価指標を算出し、売買損益レベル評価指標と、含み損益レベル評価指標とを用いて、期間ごとの売買損益および含み損益の評価情報を生成する情報生成部(3021)を備える。【選択図】図20

Description

本発明は、情報生成装置、情報提示システム、および、情報生成プログラムに関する。
従来、個人投資家にアドバイスするシステムが知られている。例えば、特許文献1には、会員へのインターネット・サイト経由での金融投資管理、ポートフォリオ管理、教育的かつ分析的なツールに関して開示されている。
特表2003-531444号公報(2003年10月21日公表、2001年10月25日国際公開)
静的なポートフォリオや銘柄を評価診断するツールは存在するが、現在のところ、投資家の売買データを取得し、その投資家の売買データを元にして動的に変化していく売買データを評価診断し他と比較、アドバイスするツールが存在しない。
売買が投資家格差の要因にも関わらず、それを評価、診断、比較、アドバイスするサービスがないのが現状である。
なお、かつて、証券会社の営業マンは、無料のサービスとして、個人投資家の売買データを基にして、他の顧客と対比させながら、現状を把握し、改善する提案等を行ってきた。それに対して、昨今は、インターネットによる証券取引の普及により、売買データを有する証券会社からの提案、診断、他者との比較等の機能が特にネット証券において失われた結果、上記の問題がさらに顕著になったと思われる。
正しい売買ができているのかどうか、比較や現状把握ができず、アドバイス機能も失われた結果、個人投資家の投資格差が広がり、投機的な売買も助長されている。投資の方向にも向かない現状がある。投資家は、どのような売買を行っていけばよいのかが分からなくなっており、混乱を来している。
本発明の一態様は、投資商品の売買データに関する評価を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る情報生成装置は、投資商品の損益の評価に関する情報を生成する情報生成装置であって、上記投資商品の売買データを取得し、期間ごとに上記売買データを分類した期間別集計対象売買データを作成し、上記期間別集計対象売買データを用いて、各期間における上記投資商品の売買状況に応じて、期間ごとに、レベル分けした損益の1つである売買損益の元になる売買損益レベル売買データと、レベル分けした損益の1つである含み損益の元になる含み損益レベル売買データとを作成し、上記売買損益レベル売買データから、レベル分けした損益の1つである売買損益を評価するための売買損益レベル評価指標を算出し、上記含み損益レベル売買データから、レベル分けした損益の1つである含み損益を評価するための含み損益レベル評価指標を算出し、上記売買損益レベル評価指標と、上記含み損益レベル評価指標とを用いて、上記期間ごとの売買損益および含み損益の評価情報を生成する情報生成部を備えている。
上記の構成によれば、投資商品の総合損益に関する評価を提供することができる。また、期間別集計対象売買データの各評価指標を算出することにより、期間ごとの売買状況または保有状況が明確になり、期間ごとのグループにおける投資商品の特徴が明確になるという効果を奏する。
本発明の一態様に係る情報生成装置において、上記情報生成部は、上記期間が第1の時点から第2の時点までの期間である場合に、上記期間別集計対象売買データのうち、第1の時点で購入済の投資商品の売買データに関しては、当該投資商品の基準評価額を、購入時の単価から第1の時点の単価に変更し、上記期間別集計対象売買データのうち、第2の時点で保有している投資商品の売買データに関しては、当該投資商品の直近終値を、売却時の単価または現在の単価から第2の時点の単価に変更してもよい。
上記の構成によれば、期間別集計対象売買データの基準評価額および直近終値を変更することにより、期間別に第1レベルから第4レベルの損益を精度よく評価することができる。
本発明の一態様に係る情報生成装置において、上記情報生成部は、上記売買損益レベル評価指標および上記含み損益レベル評価指標を用いて、上記期間内のランク付けを行うことにより、上記期間内の、売買損益および含み損益のランキング情報を生成してもよい。
上記の構成によれば、各損益レベルの損益レベル評価指標のランキング結果から、期間内の順位を確認することができる。例えば、投資対象同士を売買済みデータの勝ち利益率によりランク付けした場合、勝ち利益率の高い銘柄および勝ち利益率の低い銘柄が明確になり、勝ち利益率の高い銘柄を選択することができる。
本発明の一態様に係る情報生成装置は、投資商品の損益の評価に関する情報を生成する情報生成装置であって、上記投資商品の売買データを取得し、投資対象ごとに上記売買データを分類した投資対象別集計対象売買データを作成し、上記投資対象別集計対象売買データを用いて、各投資対象に含まれる上記投資商品の売買状況に応じて、投資対象ごとに、レベル分けした損益の1つである売買損益の元になる売買損益レベル売買データと、レベル分けした損益の1つである含み損益の元になる含み損益レベル売買データとを作成し、上記売買損益レベル売買データから、レベル分けした損益の1つである売買損益を評価するための売買損益レベル評価指標を算出し、上記含み損益レベル売買データから、レベル分けした損益の1つである含み損益を評価するための含み損益レベル評価指標を算出し、上記売買損益レベル評価指標と、上記含み損益レベル評価指標とを用いて、上記投資対象ごとの売買損益および含み損益の評価情報を生成する情報生成部を備えている。
上記の構成によれば、投資商品の総合損益に関する評価を提供することができる。また、投資対象別集計対象売買データの各評価指標を算出することにより、投資対象ごとの売買状況または保有状況が明確になり、投資対象ごとのグループにおける投資商品の特徴が明確になるという効果を奏する。
本発明の一態様に係る情報生成装置において、上記情報生成部は、上記売買損益レベル評価指標および上記含み損益レベル評価指標を上記投資対象間で比較することにより、上記投資対象間の、売買損益および含み損益の比較結果を示す情報を生成してもよい。
上記の構成によれば、投資対象間の、売買状況および保有状況の違いを明確にすることができる。
本発明の一態様によれば、投資商品の売買データに関する評価を提供することができる。
本発明の実施形態1に係るアドバイス提示システムのハードウェア構成を示す図である。 本発明の実施形態1に係る端末およびサーバの構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態1に係るアドバイス提示システムの処理概要を示す図である。 (a)は本発明の実施形態1に係る投資商品の売買データの例を示す図であり、(b)は本発明の実施形態1に係る売買データの評価指標の例を示す図である。 本発明の実施形態1に係る元本回転期間による診断処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態1に係る勝ち収益率による診断処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態1に係る負け損失率による診断処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態1に係る売買損益による診断処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態1に係る売買パターンの分類処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態1に係る保有銘柄の騰落率による診断処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態1に係る元本増減率によるランキング処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態1に係る総合損益分析の処理を示すフローチャートである。 本発明の実施形態1に係る詳細度に応じた、総合損益、売買損益、および、含み損益の評価数値の例を示す図である。 本発明の実施形態1に係る保有商品の評価指標の例を示す図である。 本発明の実施形態1に係る保有商品のパターンの例を示す図である。 本発明の実施形態2に係る株式投資シミュレーションの初期画面の例を示す図である。 本発明の実施形態2に係る株式投資シミュレーションの設問画面の例を示す図である。 本発明の実施形態2に係る株式投資シミュレーションにおける株価の推移を示す図である。 本発明の実施形態2に係る株式投資シミュレーションにおける各設問の分岐ごとの評価額の推移を示す図である。 本発明の実施形態4に係る情報提示システムの構成を示す図である。 本発明の実施形態4に係る評価プロセスの方式の対比を示す図である。 本発明の実施形態4に係る期間別集計対象売買データを説明するための図である。 本発明の実施形態4に係る期間別集計対象売買データを示す図である。 本発明の実施形態4に係る評価替えの手順を示す図である。 本発明の実施形態4に係る売買損益売買データの期間別データへの変更加工例を示す図である。 本発明の実施形態4に係る売買損益売買データの期間別データへの変更加工例を示す図である。 本発明の実施形態4に係る含み損益売買データの評価替えの手順を示す図である。 本発明の実施形態4に係る投資家別集計対象売買データのテーブル例を示す図である。 本発明の実施形態4に係る投資対象別集計対象売買データのテーブル例を示す図である。 本発明の実施形態4に係る損益別集計対象売買データと損益レベル売買データの違いを示す図である。 本発明の実施形態4に係る損益別集計対象売買データの旧方式と新方式のプロセスの違いを示す図である。 本発明の実施形態4に係る評価方法の5つの方式を示す図である。 本発明の実施形態4に係る売買損益レベル売買データを抽出(又は分類、集計、加工)した例を示す図(図26の売買損益レベル売買データを加工)である。 本発明の実施形態4に係る売買損益と含み損益の関係(現金含めない)を示す図である。 本発明の実施形態4に係る売買損益と含み損益の関係(現金含める)を示す図である。 本発明の実施形態4に係る期間別損益売買データの評価額の内訳と機会損失を示す図である。 本発明の実施形態4に係る売買損益と現金、含み損益の関係を示す図である。 本発明の実施形態4に係る勝ち利益レベルのデータの抽出を示す図である。 本発明の実施形態4に係る勝ち利益レベルのデータの抽出を示す図である。 本発明の実施形態4に図38の加工データ(新方式)を示す図である。 本発明の実施形態4に係る損益レベル売買データから段階を踏んで算出される図である。 本発明の実施形態4に係る損益レベル売買データから段階を踏んで算出される図である。 本発明の実施形態4に係る損益レベル段階評価指標の算出の具体例を示す図である。 本発明の実施形態4に係る第2レベル(売買損益レベル売買データ)の概念図である。 本発明の実施形態4に係る第2レベル(売買損益レベル売買データ)の具体例を示す図である。 本発明の実施形態4に係る第2レベル(含み損益レベル)の具体例を示す図である。 本発明の実施形態4に係るレバレッジ効果と複利効果の効果を示す図である。 本発明の実施形態4に係る集計対象比較プロセスの具体例を示す図である。 本発明の実施形態4に係る構成要素比較プロセスを示す図である。 本発明の実施形態4に係る損益レベル評価指標比較プロセスの説明図である。 本発明の実施形態4に係るランキング説明の具体例を示す図である。 本発明の実施形態4に係る構成要素ランキングの説明図(投資家と銘柄を集計対象とした場合)である。 本発明の実施形態4に係る重層型ランキングの具体例を示す図である。 本発明の実施形態4に係る集計対象ランキングの具体例を示す図である。 本発明の実施形態4に係る重層型集計対象ごとランキングの具体例を示す図である。 本発明の実施形態4に係る損益レベル別ランキングの具体例を示す図である。 本発明の実施形態4に係る連動型含み損益レベル売買データの具体例を示す図である。 本発明の実施形態4に係る勝ちパターン1レベルの売買データの具体例を示す図である。 本発明の実施形態4に係る含み損益パターンレベル売買データの例を示す図である。 本発明の実施形態4に係る連動型含み損益レベル売買データの具体例を示す図である。 本発明の実施形態4に係る勝ちパターン1レベルの売買データの具体例を示す図である。 本発明の実施形態4に係る勝ちパターンの例を示す図である。 本発明の実施形態4に係る3つの比較プロセスを示す図である。 本発明の実施形態4に係るクライアントとサーバの情報流れ図である。 本発明の実施形態4に係る投資課題や記事の生成はアドバイス生成システムの結果と同義であることを示す図である。 本発明の実施形態4に係るどんなデータを蓄積していくかを示す図である。 本発明の実施形態4に係るハードウェア資源を用いた処理を示す図である。 本発明の実施形態4に係る情報処理システムの処理方法を示す図である。 本発明の実施形態4に係る情報処理システムのサーバの処理の流れを示す図である。 本発明の実施形態4に係る情報処理システムの処理方法2を示す図である。 本発明の実施形態4に係る情報処理システムの計算処理プログラムを示す図である。 本発明の実施形態4に係る情報処理システムのデータ構造を示す図である。 本発明の実施形態4に係る情報処理システムの参照テーブル方式を示す図である。 本発明の実施形態4に係る情報処理プロセスのAI機械学習プロセスを示す図である。 本発明の実施形態4に係る表示テーブルの参照図を示す図である。 本発明の実施形態4に係る売買データのプロセスのまとめを示す図である。 本発明の実施形態4に係る情報処理プロセスの評価ステップまでの流れを示す図である。 本発明の実施形態4に係る評価指標判断ステップを示す図である。 本発明の実施形態4に係るっ評価指標重要度判断表示ステップを示す図である。 本発明の実施形態4に係る評価指標重要度判断プロセスを示す図である。 本発明の実施形態4に係る評価指標重要度判断プロセス2を示す図である。 本発明の実施形態4に係る評価指標重要度判断プロセスの機械学習モデルを示す図である。 本発明の実施形態4に係る評価指標重要度判断プロセス2を示す図である。 本発明の実施形態4に係るランキング記事の生成表示ステップを示す図である。 本発明の実施形態4に係る未反対売買データの特定と時価評価プロセスを示す図である。 本発明の実施形態4に係る投資商品価格の取り込み方法を示す図である。 本発明の実施形態4に係る期間別集計対象売買データの作成を示す図である。 本発明の実施形態4に係る連動型保有状況評価の表記図である。 本発明の実施形態4に係る情報処理プロセスのテーブル参照方式を示す図である。 本発明の実施形態4に係るネットワークを示す図である。 本発明の実施形態4に係るデータベース関連図である。 本発明の実施形態4に係るAI学習の関連図を示す図である。 本発明の実施形態4に係るテーブル参照の関連を示す図である。 本発明の実施形態4に係る入力フォーム方式(取引データ)を示す図である。 本発明の実施形態4に係るAI学習の詳細図第一フェーズ図である。 本発明の実施形態4に係るAI学習の詳細図第二フェーズ図である。 本発明の実施形態4に係るAI学習の詳細図第三フェーズ図である。 本発明の実施形態4に係るAI学習の詳細図第四フェーズ図である。 本発明の実施形態4に係る期間別集計対象データの表である。 本発明の実施形態4に係る図24から図26のまとめ図である。 本発明の実施形態4に係る第一フェーズの説明図である。 本発明の実施形態4に係る第二フェーズから第四フェーズの説明図である。 本発明の実施形態4に係る銘柄選択の検証チャート図である。 本発明の実施形態4に係る銘柄購入時期の検証チャート図である。 本発明の実施形態4に係る保有期間中の他の投資家の銘柄投資動向チャート図である。 本発明の実施形態4に係る保有期間中の他の投資家の銘柄投資動向チャート図である。 本発明の実施形態4に係る評価指標の算出ステップの説明図である。 本発明の実施形態4に係る購入データと売却データの合成テーブルの説明図である。 本発明の実施形態4に係るレバレッジ効果と複利効果図である。 本発明の実施形態4に係る評価指標の算出の複数の方法の説明図である。 本発明の実施形態4に係る評価指標の算出テーブル図である。
〔実施形態1〕
以下、本発明の実施形態1について、詳細に説明する。なお、以下に示す診断結果、アドバイス等の内容は、一例を示すものであって、本発明を限定するものではない。
(アドバイス提示システム1)
本実施形態に係るアドバイス提示システム(情報提示システム)1について、図面を参照して説明する。図1は、本実施形態に係るアドバイス提示システム1のハードウェア構成を示す図である。図1に示すように、アドバイス提示システム1は、端末(端末装置)2と、サーバ(情報生成装置)3とを含む。端末2と、サーバ3とは、ネットワーク4を介して通信可能に構成される。
端末2は、ユーザの操作、記録媒体からの読み出し等により売買データを取得し、売買データに応じたアドバイスを表示するものであり、例えば、PC、タブレット端末、スマートフォンなどである。サーバ3は、投資商品の売買に関するアドバイスを生成するものである。ネットワーク4は、インターネットを含むネットワークである。なお、投資商品には、株(日本株、海外株を含む)、投資信託、上場投資信託(ETF)、外国為替証拠金取引(FX)などが含まれる。
図2は、本実施形態に係る端末2およびサーバ3の構成を示すブロック図である。
(端末2)
図2に示すように、端末2は、通信部21、制御部22、表示部23、および、操作受付部24を備えている。通信部21は、サーバ3と通信を行う部分である。制御部22は、端末2全体を制御するものであり、例えば、1または複数のプロセッサなどである。表示部23は、制御部22の指示によりデータを表示するものであり、例えば、液晶ディスプレイなどである。操作受付部24は、ユーザの操作を受け付けるものであり、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル等である。
(サーバ3)
図2に示すように、サーバ3は、通信部31、制御部32、及び、記憶部33を備えている。通信部31は、端末2と通信を行う部分である。制御部32は、サーバ3全体を制御するものであり、例えば、1または複数のプロセッサなどである。記憶部33は、制御部22の指示によりデータを記憶するものであり、例えば、ハードディスク装置、フラッシュメモリなどである。
制御部32は、アドバイス生成部(情報生成部)321を備えている。アドバイス生成部321は、投資商品の売買データを取得し、取得した売買データから基礎データを取得し、取得した基礎データを参照して評価指標を算出し、算出した評価指標を示す情報を生成する。次に、アドバイス生成部321は、評価指標を参照して診断を行い、当該診断の結果を示す情報を生成する。そして、アドバイス生成部321は、診断の結果に応じたアドバイスを示す情報を生成する。
ここでいう評価とは、売買データから各指標を算出して評価することを指し、診断とは、それらの指標を基にしてどのような売買を行ってきたのかを診断することを指し、アドバイスとは、評価結果および診断結果を基にしてアドバイスすることを指す。ただし、評価、診断、アドバイスというプロセスは必須ではなく、別々に提供してもよい。
また、アドバイス生成部321は、売買データから損益合計を取得し、上記損益合計を参照して評価指標を算出して、算出した評価指標を示す情報を生成してもよい。次に、アドバイス生成部321は、売買データから売買損益合計および含み損益合計を取得し、売買損益合計および含み損益合計を参照して評価指標を算出して、算出した評価指標を示す情報を生成してもよい。そして、アドバイス生成部321は、売買データから勝ち利益合計、負け損失合計および含み損益合計を取得し、勝ち利益合計、負け損失合計および含み損益合計を参照して評価指標を算出して、算出した評価指標を示す情報を生成してもよい。
さらに、アドバイス生成部321は、売買データから売買済みデータを取得し、売買済みデータを、買値、売値、および、売却後の時価に応じたパターンに分類し、パターンごとの損益合計を算出し、パターンごとの損益合計を参照して評価指標を算出して、算出した評価指標を示す情報を生成してもよい。売却後の時価は、売却後一定期間後の時価を示すものであり、例えば、売却後3ヶ月後の時価、1年後の時価、評価時の時価などを含む。なお、端末2は、アドバイス生成部321が生成した情報をユーザに提示する。
また、アドバイス生成部321は、売買データを参照して評価指標を算出し、算出した評価指標を参照して投資家の比較およびランキングを行い、当該投資家の比較およびランキングを示す情報を評価指標として生成してもよい。ここでいう比較とは、当該投資家の評価指標と、他投資家の評価指標、評価指標の平均値等とを比較することを指す。
(アドバイス提示システム1の処理概要)
図3は、本実施形態に係るアドバイス提示システム1の処理概要を示す図である。図3を参照して、アドバイス提示システム1の処理概要を説明する。
(ステップS301)
端末2において、制御部22は、操作受付部24等から投資商品の売買データを取得し、通信部21により当該売買データをサーバ3に送信する。売買データの詳細は、別途説明する。
(ステップS302)
サーバ3において、制御部32は、通信部31により端末2から売買データを受信する。アドバイス生成部321は、売買データから評価指標を算出する。制御部32は、通信部31により、算出した評価指標を評価結果として端末2に送信する。評価指標の詳細は、別途説明する。
(ステップS303)
端末2において、制御部22は、通信部21によりサーバ3から評価結果を受信し、当該評価結果を表示部23に表示させる。
(ステップS304)
サーバ3において、アドバイス生成部321は、ステップS302で算出した評価指標から、ユーザの売買の傾向を診断する。制御部32は、通信部31により、診断した売買の傾向を診断結果として端末2に送信する。
(ステップS305)
端末2において、制御部22は、通信部21によりサーバ3から診断結果を受信し、当該診断結果を表示部23に表示させる。
(ステップS306)
サーバ3において、アドバイス生成部321は、ステップS302で算出した評価指標から、投資家の比較およびランキングを行う。制御部32は、通信部31により、当該投資家の比較データおよびランキングデータを端末2に送信する。
(ステップS307)
端末2において、制御部22は、通信部21によりサーバ3から投資家の比較データおよびランキングデータを受信し、当該投資家の比較およびランキングを表示部23に表示させる。
(ステップS308)
サーバ3において、アドバイス生成部321は、投資商品の売買データ、評価指標、ユーザの売買の傾向、投資家の比較データ、ランキングデータ等を参照して、投資商品の売買に関するアドバイスを生成する。制御部32は、通信部31により、生成したアドバイスを端末2に送信する。
(ステップS309)
端末2において、制御部22は、通信部21によりサーバ3から投資商品の売買に関するアドバイスを受信し、当該アドバイスを表示部23に表示させる。
なお、サーバ3において、評価対象となる売買データを参照して行われる、評価指標の算出、DBへの格納、および、診断データの作成、DBへの格納は、例えば、バッチ処理により実行される。DBは、例えば、サーバ3の記憶部33に設定される。
(売買データの例)
図4(a)は、本実施形態に係る投資商品の売買データの例を示す図である。以下、投資商品として株を例に、説明する。図4(a)に示すように、売買データは、銘柄コード、購入株数、購入日、および、買値を含んでいる。売却済みデータは、さらに売却日、および、売値も含んでいる。また、売りから入る場合(例えば、信用取引等を行う場合)の売買データは、銘柄コード、売却株数、売却日、および、売値を含んでいる。買い戻し済みデータは、さらに買い戻し日、および、買い戻し値を含んでいる。
銘柄コードは、売買対象の株の銘柄を特定するコードである。購入株数は、ユーザが購入した株数である。購入日は、ユーザが株を購入した日付である。買値は、ユーザが株を購入したときの株価である。売却日は、ユーザが株を売却した日付である。売値は、ユーザが株を売却したときの株価である。
(評価指標の例)
図4(b)は、本実施形態に係る売買データの評価指標の例を示す図である。以下、投資商品として株を例に、説明する。図4(b)に示すように、評価指標は、複数の評価軸で算出される。評価指標は、例えば、回転力、勝ち収益率、負け損失率、売買損益、保有銘柄の騰落率、元本増減率等が一例となる。
後述する基本数値は、元本、経過期間、売買回数等の売買データから得られる数値を指す。評価指標は、それらの基本数値等から算出される指標を指す。評価軸は、売買データを評価していくための切り口を指し、単独または複数の評価指標からなる。
評価軸の一例を挙げると、回転力は、ユーザがどの程度のペースで元本を回転させているのか、換言すれば、ユーザがどの程度の頻度で銘柄を入れ替えているのかを示す評価軸の一例である。回転力に関する指標には、平均保有期間、元本回転回数、元本回転期間、平均売買期間差等がある。回転力指標は、どのくらいの頻度で売買しているかを評価、比較、診断し、アドバイスするための指標である。
平均保有期間は、売買銘柄の保有期間の平均値である。元本回転回数は、所定期間において元本の回転回数を示す指標であり、「所定期間における売買代金÷元本」により算出される。元本回転期間は、元本が1回転する期間の平均値であり、「所定期間の日数÷元本回転回数」により算出される。平均売買期間差は、「勝ちの場合の平均売買期間-負けの場合の平均売買期間」により算出される。
評価軸の一例である勝ち収益率は、勝ちの場合の収益率を示す評価軸の一例であり、売買済みデータを分類した勝ちデータから、「勝ち1回あたりの利益額÷勝ち1回あたりの売買代金」により算出される。勝ち1回あたりの利益額は、「利益額の合計÷勝ちの回数」により算出される。勝ち1回あたりの売買代金は、「勝ちの場合の売買代金の合計÷勝ちの回数」により算出される。勝ち収益率は、勝ちパターンを評価、比較、診断し、さらに勝てる方法をアドバイスするための評価軸の一例である。
評価軸の一例である負け損失率は、負けの場合の損失率を示す評価軸の一例であり、売買済みデータを分類した負けデータから、「負け1回あたりの損失額÷負け1回あたりの売買代金」により算出される。負け1回あたりの損失額は、「損失額の合計÷負けの回数」により算出される。負け1回あたりの売買代金は、「負けの場合の売買代金の合計÷負けの回数」により算出される。負け損失率は、負けパターンを評価、比較、診断し、負けを現状より小さくする方法をアドバイスするための評価軸の一例である。
評価軸の一例である売買損益は、所定期間における売買済商品による損益の全体を示す評価軸の一例であり、
「売買損益=
勝率×勝った場合の売買代金×勝ち収益率/勝ち回数
×元本×(経過日数÷元本の回転日数)/1回当たりの売買代金
+(1-勝率)×負けた場合の売買代金×負け損失率/負け回数
×元本×(経過日数÷元本の回転日数)/1回当たりの売買代金」により算出される。
売買損益は、勝ちも負けも含めた売買済みデータの評価軸であり、売買のどこに問題点があり、どこが良いのかを評価する軸の一例である。売買損益は、問題点を抽出し、評価、比較、診断を行い、さらに売買を上達させていく方法をアドバイスするための評価軸の一例である。なお、損益合計は、「総合損益=売買損益+含み損益」により算出される。
評価軸の一例である保有銘柄の騰落率は、「保有銘柄全体の損益額÷保有金額」により算出される評価軸の一例である。保有銘柄全体の損益額は、保有銘柄の「(現値-買値)×購入株数」の合計値である。保有金額は、保有銘柄の「買値×購入株数」の合計値である。保有銘柄の騰落率は、まだ売却をしていない買い保有中のデータを評価、比較、診断、分析する評価軸の一例であり、株を購入した後、売却せずに保有し続けている状態に関してアドバイスするための評価軸の一例である。
評価軸の一例である元本増減率は、「総合損益÷元本」、「(売買損益+保有銘柄全体の損益額)÷元本÷経過期間(年)」により算出される。元本増減率は、売買状況、および、保有状況を併せて、総合的な評価を行い、評価、比較、診断、アドバイスするための評価軸の一例である。
(診断処理の詳細)
図5~図11は、本実施形態に係るサーバ3におけるアドバイス生成部321の診断処理を示すフローチャートである。図5は、元本回転期間による診断処理を示す。
(ステップS501)
アドバイス生成部321は、元本回転期間が1週間以内か否かを判定する。元本回転期間が1週間以内である場合(ステップS501のYES)、アドバイス生成部321は、ステップS502の処理を実行する。元本回転期間が1週間よりも長い場合(ステップS501のNO)、アドバイス生成部321は、ステップS503の処理を実行する。
(ステップS502)
アドバイス生成部321は、ユーザの売買傾向として、
・ユーザの売買傾向に関する情報
・ユーザの売買傾向の理由に関する情報
・ユーザの売買傾向に関する社会的側面に関する情報
・ユーザの売買傾向を改善するための情報
を含む診断結果を生成する(ステップS504、S506、S507も同様)。
一例として、アドバイス生成部321は、ユーザの売買傾向として、回転力という評価軸においては、例えば、下記のような評価、比較、診断、アドバイスを行う。すなわち、「デイトレ、スキャルピングに近い頻繁な売買を行っている。1週間以内に元本が1回転するため、銘柄は頻繁に入れ替わる。テクニカル重視、勝率重視の傾向があり、勝ちも負けも売買1回あたりの収益率は通常低い傾向になる。勝ち収益率等、他の指標を見ていくことが重要になる。改善提案としては、平均売買期間差がマイナスまたは0に近い場合には、勝ちの平均売買期間を延ばしてみることを勧める。」との比較、診断を行う。
(ステップS503)
アドバイス生成部321は、元本回転期間が1週間よりも長く、かつ、1ヶ月以内か否かを判定する。元本回転期間が1週間よりも長く、かつ、1ヶ月以内である場合(ステップS503のYES)、アドバイス生成部321は、ステップS504の処理を実行する。元本回転期間が1ヶ月よりも長い場合(ステップS503のNO)、アドバイス生成部321は、ステップS505の処理を実行する。
(ステップS504)
一例として、アドバイス生成部321は、ユーザの売買傾向として、「1ヶ月以内に1回転するため、1年で見ると、10回以上は銘柄が入れ替わっている。スイングトレードの部類に入るが、幅広い概念のため、平均売買期間や一回あたりの売買代金がどの程度かによってさらに細分化されてくる。ただ、一般的には、テクニカル重視、材料株主体で、動いている銘柄を売買していくスタイルとなる。このタイプで資産を増やすためには、勝率、勝ち収益率と負け損失率との差がまず重要となる。勝ち収益率、負け損失率、総合収益率等の評価軸を参照のこと。」との比較、診断を行う。
(ステップS505)
アドバイス生成部321は、元本回転期間が1ヶ月よりも長く、かつ、6ヶ月以内か否かを判定する。元本回転期間が1週間よりも長く、かつ、1ヶ月以内である場合(ステップS505のYES)、アドバイス生成部321は、ステップS506の処理を実行する。元本回転期間が6ヶ月よりも長い場合(ステップS505のNO)、アドバイス生成部321は、ステップS507の処理を実行する。
(ステップS506)
一例として、アドバイス生成部321は、ユーザの売買傾向として、『1年に数回、銘柄が入れ替わっていくような売買頻度である。「勝ちの場合の平均売買期間-負けの場合の平均売買期間」が大きいプラスであれば、資産形成ができている可能性は高いといえる。当然、他の評価軸との兼ね合いで決まるが、売買頻度に関しては、ゆとりある頻度で行うことができ、様々な変化にも対応が可能なレベルである。テクニカル、ファンダメンタルズ、のみならず、市場動向や世界情勢の急激な変化にも対応が可能である。この売買傾向の場合、最も重要なのは、勝ち収益率と負け損失率との差分であり、差分が大きければ大きいほど、よい運用ができている。』との比較、診断を行う。
(ステップS507)
一例として、アドバイス生成部321は、ユーザの売買傾向として、「平均保有期間、元本回転期間が共に半年を越える場合、保有銘柄の状況によって売買傾向が大きく変わる。保有銘柄が含み損を抱えたケースが数多く存在するケースがよくあるからである。いわゆる損切りができないで、だめな銘柄ばかりを抱えてしまうケース、すなわち、塩漬けの状態である。かつて、銀行も不良債権を数多く抱え、ずるずると深みにはまってしまったが、家計の不良債権(不良資産)が塩漬け株の存在である。この原因は、売買をしなさ過ぎることから生まれやすく、この売買傾向に含まれるケースは多い。他の評価軸と合わせてみることで、このケースに当てはまるか否かが決まる。特に、重要な評価軸は、売買損益の診断、保有状況分析となる。売買アドバイスとしては、上記に当てはまる場合には、保有銘柄を少しずつでも整理しながら、売買して活性化していくこと。」との比較、診断を行う。
図6は、本実施形態に係るサーバ3におけるアドバイス生成部321の、勝ち収益率による診断処理を示すフローチャートである。
(ステップS601)
アドバイス生成部321は、勝ち収益率が5%未満か否かを判定する。勝ち収益率が5%未満である場合(ステップS601のYES)、アドバイス生成部321は、ステップS602の処理を実行する。勝ち収益率が5%未満でない、すなわち、5%以上である場合(ステップS601のNO)、アドバイス生成部321は、ステップS603の処理を実行する。
(ステップS602)
アドバイス生成部321は、ユーザの売買傾向として、
・ユーザの売買傾向に関する情報
・ユーザの売買傾向の理由に関する情報
・ユーザの売買傾向に関する社会的側面に関する情報
・ユーザの売買傾向を改善するための情報
を含む診断結果を生成する(ステップS604、S606、S608、S609も同様)。
一例として、アドバイス生成部321は、ユーザの売買傾向として、「勝ち収益率が低すぎる。そのため、勝率か回転力でカバーしない限り、資産は減ってしまう。負け損失率の絶対値よりも勝ち収益率が低い場合には、なおさら改善余地が大きいといえる。勝ったときの平均保有期間が1週間以内の場合、少し早すぎるかも知れない。買う銘柄の選択がそもそも悪い可能性がある。パターンの売買分析の指標を参照のこと。」との比較、診断を行う。
(ステップS603)
アドバイス生成部321は、勝ち収益率が5%以上、かつ、10%未満か否かを判定する。勝ち収益率が5%以上、かつ、10%未満である場合(ステップS603のYES)、アドバイス生成部321は、ステップS604の処理を実行する。勝ち収益率が10%未満でない、すなわち、10%以上である場合(ステップS603のNO)、アドバイス生成部321は、ステップS605の処理を実行する。
(ステップS604)
一例として、アドバイス生成部321は、ユーザの売買傾向として、「回転率が高く、負け損失率が抑え込めており、勝率が高ければ、資産が増えていく売買になり得る。しかし、上記の条件を満たしていない場合、忙しい割には資産が増えない状況になりがちである。売買は上手い可能性はあるが、銘柄選択に難があるかも知れない。あくまでも他の評価軸と併せてみる必要があるが、なかなか大きな値幅が取れない場合には、そもそもの銘柄選択に間違いがないかを再確認する必要がある。売買損益、売買パターン分析により、そもそも銘柄選択に間違いがないかを確認する必要がある。」との比較、診断を行う。
(ステップS605)
アドバイス生成部321は、勝ち収益率が10%以上、かつ、20%未満か否かを判定する。勝ち収益率が10%以上、かつ、20%未満である場合(ステップS605のYES)、アドバイス生成部321は、ステップS606の処理を実行する。勝ち収益率が20%未満でない、すなわち、20%以上である場合(ステップS605のNO)、アドバイス生成部321は、ステップS607の処理を実行する。
(ステップS606)
一例として、アドバイス生成部321は、ユーザの売買傾向として、「勝ち収益率は高く、優秀である。勝率が高く、負け損失率が抑えられている。回転も効いていれば、資産が十分増えていくリズムになる。できれば、勝ち収益率をもう一段上にしていくことで、より資産増加ペースは高まる。勝ったときの平均保有期間をもっと長くできないか。売買損益、売買パターン分析により勝ち銘柄の分析をすることで、さらに増加ペースを上げていく方法を考えたい。戦略銘柄を使うことで、より大きな値幅を取れる可能性は高まる。」との比較、診断を行う。
(ステップS607)
アドバイス生成部321は、勝ち収益率が20%以上、かつ、50%未満か否かを判定する。勝ち収益率が20%以上、かつ、50%未満である場合(ステップS607のYES)、アドバイス生成部321は、ステップS608の処理を実行する。勝ち収益率が50%未満でない、すなわち、50%以上である場合(ステップS607のNO)、アドバイス生成部321は、ステップS607の処理を実行する。
(ステップS608)
一例として、アドバイス生成部321は、ユーザの売買傾向として、「平均でこれだけの大きな値幅を取れていれば、十分といえる。回転がどれだけ効いているかと、負け損失率、勝率、及び、保有銘柄に損が出ていないかという点に注意する必要がある。上述の点で、欠点があれば、まだまだ改善の余地がある。特に重要なのは回転力である。回転力が低すぎると、本来はもっともっと資産増加ペースが上がる余地が大きい可能性がある。」との比較、診断を行う。
(ステップS609)
一例として、アドバイス生成部321は、ユーザの売買傾向として、「この数字だけ見れば、十分な利益獲得ができている。他の下記の数字も優秀であれば、資産はどんどん増えていくリズムを獲得できている。(1)回転がどれだけ効いているか、(2)負け損失率はどうか、(3)勝率はどうか、(4)保有銘柄に損が出ていないか、という点で問題なければ理想的といえる。もし、上記の4つのどれかに問題があれば、そこから改善していくこと。例えば、保有銘柄が大きな損を抱える銘柄が多く残っている、利益確定はしっかりしている反面、損切りはできないで残ってしまっているので、負けた場合の対処を一日も早く身に付けることが重要といえる。利益確定はゆっくり、損切りは早めに行うこと。」との比較、診断を行う。
図7は、本実施形態に係るサーバ3におけるアドバイス生成部321の、負け損失率による診断処理を示すフローチャートである。
(ステップS701)
アドバイス生成部321は、負け損失率が-5%よりも大きく、かつ、0%以下か否かを判定する。負け損失率が-5%よりも大きく、かつ、0%以下である場合(ステップS701のYES)、アドバイス生成部321は、ステップS702の処理を実行する。負け損失率が-5%よりも大きくない、すなわち、-5%以下である場合(ステップS701のNO)、アドバイス生成部321は、ステップS703の処理を実行する。
(ステップS702)
アドバイス生成部321は、ユーザの売買傾向として、
・ユーザの売買傾向に関する情報
・ユーザの売買傾向の理由に関する情報
・ユーザの売買傾向に関する社会的側面に関する情報
・ユーザの売買傾向を改善するための情報
を含む診断結果を生成する(ステップS704、S705も同様)。
一例として、アドバイス生成部321は、ユーザの売買傾向として、『負けの場合の損失率を十分制御できており、優秀な成績である。勝率、勝ち収益率が十分であり、保有状況に問題がなければ、資産が増えていくリズムといえる。ただ一番重要なのは、「勝ち収益率+負け損失率」がどれだけ大きいかである。もし、勝ち収益率が5%、負け損失率が-5%の場合、その差は0である。勝率が5割であれば、売買では損も利益も出ない。忙しいだけの売買となってしまう。一方、勝ち収益率が30%、負け損失率が-5%の場合、その差は25%と十分に大きい。この場合、勝率5割でも十分に資金は増えていくからである。他の指標と合わせてみる必要があるが、負け損失率は優秀といえる。』との比較、診断を行う。
(ステップS703)
アドバイス生成部321は、負け損失率が-10%よりも大きく、かつ、-5%以下か否かを判定する。負け損失率が-10%よりも大きく、かつ、-5%以下の場合(ステップS703のYES)、アドバイス生成部321は、ステップS704の処理を実行する。負け損失率が-10%よりも大きくない、すなわち、-10%以下である場合(ステップS703のNO)、アドバイス生成部321は、ステップS705の処理を実行する。
(ステップS704)
一例として、アドバイス生成部321は、ユーザの売買傾向として、「負け損失率が十分抑え込まれており、傷を深めないリスク管理がしっかりできている。保有銘柄に深い傷を負った銘柄が存在しない限り、ロスカットは非常にうまく機能している。この場合、勝ち収益率が負け損失率を大きく上回っていることが最も重要となる。両指標が同じようなレベルであれば、後は勝率次第になってしまう。忙しい割に資産が増えていかないケースであれば、利益確定はゆっくりと損切りは早めに行う必要がある。売買パターン分析で、最初の銘柄選択が間違っていないかを確かめる必要がある。」との比較、診断を行う。
(ステップS705)
一例として、アドバイス生成部321は、ユーザの売買傾向として、「損切りが遅れがちで、傷を深くしている。資産を増やしていくリズムにしていくには、ロスカットを早めに、潔く行い、損失を制御していくことがとても重要である。何故なら、100万円の資産があったとして、20%の損失があった場合、80万円になる。次に、100万円まで戻すには、25%もの利益を生み出さなくてはならない。利益が出れば、利益が利益を呼んでいく好循環になるが、逆に大きな損失を出して資金が減ってしまうと、元本が減り、ますます少ない資金でやらざるを得なくなり、なかなか浮上が難しくなってしまう。できれば、負け損失率は、10%以下に抑えられるようにしていくこと。」との比較、診断を行う。
図8は、本実施形態に係るサーバ3におけるアドバイス生成部321の、売買損益による診断処理を示すフローチャートである。
(ステップS801)
アドバイス生成部321は、売買損益が0%よりも大きく、かつ、10%以下か否かを判定する。売買損益が0%よりも大きく、かつ、10%以下である場合(ステップS801のYES)、アドバイス生成部321は、ステップS802の処理を実行する。売買損益が0%以下、または、10%よりも大きい場合(ステップS801のNO)、アドバイス生成部321は、ステップS803の処理を実行する。
(ステップS802)
アドバイス生成部321は、ユーザの売買傾向として、
・ユーザの売買傾向に関する情報
・ユーザの売買傾向の理由に関する情報
・ユーザの売買傾向に関する社会的側面に関する情報
・ユーザの売買傾向を改善するための情報
を含む診断結果を生成する(ステップS804、S806、S808、S809も同様)。
一例として、アドバイス生成部321は、ユーザの売買傾向として、「今の低金利の時代において、資金が着実に増えていくようなスタイルを持つことはとても重要といえる。ただ、欲を言えば、まだまだ改善余地はあるといえる。」との比較、診断を行う。
(ステップS803)
アドバイス生成部321は、売買損益が10%よりも大きく、かつ、20%以下か否かを判定する。売買損益が10%よりも大きく、かつ、20%以下である場合(ステップS803のYES)、アドバイス生成部321は、ステップS804の処理を実行する。売買損益が10%以下、または、20%よりも大きい場合(ステップS803のNO)、アドバイス生成部321は、ステップS805の処理を実行する。
(ステップS804)
一例として、アドバイス生成部321は、ユーザの売買傾向として、「年率にすると10%よりも大きい利益で回っており、優秀である。ただ、欲を言えば、複利効果が含まれて、10%台ですので、もう一段上を目指せる。改善ポイントは、他の指標を見て、悪いところをよくしていくことが重要となる。勝ち収益率が悪ければ、その改善だし、回転率が悪ければ、回転を少し高めていくこと。」との比較、診断を行う。
(ステップS805)
アドバイス生成部321は、売買損益が20%よりも大きいか否かを判定する。売買損益が20%よりも大きい場合(ステップS805のYES)、アドバイス生成部321は、ステップS806の処理を実行する。売買損益が20%よりも大きくない場合、すなわち、20%以下の場合(ステップS805のNO)、アドバイス生成部321は、ステップS807の処理を実行する。
(ステップS806)
一例として、アドバイス生成部321は、ユーザの売買傾向として、「元本が年率20%よりも大きく増えており、十分に資産形成ができている。後は、悪い指標をよくし、よい指標をさらによくしていくことで、さらに上を目指していける。売買銘柄に関しては、うまく行っているが、保有銘柄も評価益を多く抱えていれば、正に理想的といえる。」との比較、診断を行う。
(ステップS807)
アドバイス生成部321は、売買損益が-10%よりも大きく、かつ、0%以下か否かを判定する。売買損益が-10%よりも大きく、かつ、0%以下である場合(ステップS807のYES)、アドバイス生成部321は、ステップS808の処理を実行する。売買損益が-10%以下の場合(ステップS807のNO)、アドバイス生成部321は、ステップS809の処理を実行する。
(ステップS808)
一例として、アドバイス生成部321は、ユーザの売買傾向として、『売買に関してはマイナス圏で、一生懸命に売買しても結果がついてこず、面白くない結果である。保有銘柄に問題を抱えていると、なおさらである。どこを改善していけばよいのかの改善ポイントをまず探すことが重要である。売買に問題があるのか、また、銘柄選択に問題があるのかは、売買パターン分析で分かる。どの売買パターンが多いのかによって、売買と、銘柄選択との何れに問題が多いのかが分かる。売買に問題があるのであれば、「勝ち収益率+負け損失率」を算出する。「勝ち収益率+負け損失率」が0に近い、または、マイナスの場合、利益確定はゆっくりと、損切りは早めに行うことで、この数値を改善(プラスを大きくしていく)して行くことが重要です。そして勝率を高めていくことで、プラス圏に浮上してきましょう。アドバイス通りに動いてみること。』との比較、診断を行う。
(ステップS809)
一例として、アドバイス生成部321は、ユーザの売買傾向として、「年に10%よりも大きく減ってしまっており、資産は縮小傾向にある。保有銘柄の状況がよほどよければ、別であるが、売買は改善余地が大きく色々な点をなおしていくことが必要といえる。どこから直せばよいのかだが、まず出発点は、売買パターン分析で、ご自身の売買がどのパターンが主力を占めているのかを把握することが重要である。銘柄選択に問題があるのであれば、その点をまず変えることが重要である。戦略銘柄で売買をしてみること。売買に問題があるのであれば、ロスカットが遅い、利益確定が早すぎる、勝率が悪い、回転が遅すぎるなどの問題点が考えられる。各評価軸のご自身の成績を見て、改善余地の大きいところから直していくこと。今まで以上に、アドバイスに追随していくことで、改善されていく可能性は高いと思う。」との比較、診断を行う。
図9は、本実施形態に係るサーバ3におけるアドバイス生成部321の、売買パターンの分類処理を示すフローチャートである。なお、下記の処理では、現値を用いて判定するように説明しているが、現値に限ることなく、売却後の時価(売却後3ヶ月後の時価、現値を含む)を用いて判定することとしてもよい。
(ステップS901)
アドバイス生成部321は、買値が売値よりも小さいか否かを判定する。買値が売値よりも小さい場合(ステップS901のYES)、ステップS902の処理を実行する。買値が売値よりも小さくない、すなわち、買値が売値以上の場合(ステップS901のNO)、ステップS907の処理を実行する。
(ステップS902)
アドバイス生成部321は、売値が現値よりも小さいか否かを判定する。売値が現値よりも小さい場合(ステップS902のYES)、ステップS903の処理を実行する。売値が現値よりも小さくない、すなわち、売値が現値以上の場合(ステップS902のNO)、ステップS904の処理を実行する。
(ステップS903)
アドバイス生成部321は、ユーザの売買傾向として、
・ユーザの売買傾向に関する情報
・ユーザの売買傾向の理由に関する情報
・ユーザの売買傾向に関する社会的側面に関する情報
・ユーザの売買傾向を改善するための情報
を含む診断結果を生成する(ステップS905、S906、S908、S810、S911も同様)。
一例として、アドバイス生成部321は、ユーザの売買傾向(勝ちパターン1[買値<売値<現値])として、「この売買パターンが多いユーザは、利益をまだ伸ばせる可能性が十分ある。銘柄選択は間違っておらず、後は、もっと大きな値幅を取れないか、利益確定が早すぎないかを見ていく必要がある。また、遅すぎても、他のチャンスを逸している可能性があり、回転面も重要である。」との比較、診断を行う。
さらに、アドバイス生成部321は、勝ちパターン1に応じた、「今後は、銘柄選択のステージから売買をどう巧くやっていくか、銘柄入れ替えをどうやっていくかによって、さらに改善していける。」とのアドバイスを生成する。
(ステップS904)
アドバイス生成部321は、現値が買値よりも大きいか否かを判定する。現値が買値よりも大きい場合(ステップS904のYES)、ステップS905の処理を実行する。現値が買値よりも大きくない、すなわち、現値が買値以下の場合(ステップS904のNO)、ステップS906の処理を実行する。
(ステップS905)
一例として、アドバイス生成部321は、ユーザの売買傾向(勝ちパターン2[買値<売値、かつ、売値≧現値、かつ、現値>買値])として、「この売買パターンが多いユーザは、銘柄選択は巧く行っており、売買も巧く行っている。ただ、欲を言えば、より大きな値幅が取れる銘柄で、売買をしていくことが重要となる。特に、勝ち収益率が低いケースだとなおさらである。大きな値幅の取れない銘柄を売買するから、勝ち収益率が上がってこない。」との比較、診断を行う。
さらに、アドバイス生成部321は、勝ちパターン2に応じた、「戦略銘柄の売買に切り替えていくと、改善されていく。この場合、最も重要な指標である勝ち収益率を改善していくことである。」とのアドバイスを生成する。
(ステップS906)
一例として、アドバイス生成部321は、ユーザの売買傾向(勝ちパターン3[買値<売値、かつ、売値≧現値、かつ、現値≦買い値])として、「この売買パターンが多いユーザは、そもそも銘柄選択が誤っており、そのときに買うべきでない銘柄を買って、さっさと売却したからこそ勝てた売買で、売買はうまく行ったが、銘柄の選択は間違えている。こういう売買が多くを占めている場合は、材料株、仕手株など今、動いている銘柄に目が奪われている可能性が高く、売買しないと儲からない株、逆に言えば保有を続けたら損してしまう株ばかりに手を出していることを意味する。そのため、売買せざるを得ない。」との比較、診断を行う。
さらに、アドバイス生成部321は、勝ちパターン3に応じた、「安心して保有できない銘柄ではなく、保有しても安心であり、かつ、上がる株を選択することが重要となる。そうすると、もっと売買に余裕ができる。」とのアドバイスを生成する。
(ステップS907)
アドバイス生成部321は、売値が現値よりも大きいか否かを判定する。売値が現値よりも大きい場合(ステップS907のYES)、ステップS908の処理を実行する。売値が現値よりも大きくない、すなわち、売値が現値以下の場合(ステップS907のNO)、ステップS909の処理を実行する。
(ステップS908)
一例として、アドバイス生成部321は、ユーザの売買傾向(負けパターン1[買い≧売値>現値])として、「この売買パターンが多いユーザは、銘柄選択に問題がある。今、人気の銘柄ばかりに手を出したり、材料が出た銘柄、仕手株に手を出したりすると、こういう負けが込んでくる。こういう株の本質は、保有してはいけない株、売らないと大損してしまう株である。」との比較、診断を行う。
さらに、アドバイス生成部321は、負けパターン1に応じた、「負けパターン1、および、勝ちパターン3が多い場合には、かなり銘柄選択を変えていく必要がある。機を狙って売買利益を稼いでいくスタイルから投資のスタイルに変えていくこと。売買は巧者の可能性が高いことから、銘柄選択がきちんとできてくれば、飛躍的に成績が伸びていく可能性もある。先ずは、戦略銘柄で売買をしてみること。」とのアドバイスを生成する。
(ステップS909)
アドバイス生成部321は、現値が買値よりも大きいか否かを判定する。現値が買値よりも大きい場合(ステップS909のYES)、ステップS910の処理を実行する。現値が買値よりも大きくない、すなわち、現値が買値以下の場合(ステップS909のNO)、ステップS911の処理を実行する。
(ステップS910)
一例として、アドバイス生成部321は、ユーザの売買傾向(負けパターン2[買値≧売値、かつ、売値≦現値、かつ、現値>買値])として、「この売買パターンが多いユーザは、銘柄選択はいいが、損切りが早すぎたり、見切りする場合としない場合の判断基準が曖昧なところがあったりする。他の指標も合わせてみる必要がある。勝ちパターン1が多いのであれば、銘柄選択は非常に優秀といえる。」との比較、診断を行う。
さらに、アドバイス生成部321は、負けパターン2に応じた、「売買がより巧くなれば、資産も増加していく。勝ち収益率、負け損失率、その差などが重要な指標となる。」とのアドバイスを生成する。
(ステップS911)
一例として、アドバイス生成部321は、ユーザの売買傾向(負けパターン3[買値≧現値≧売値])として、「この売買パターンが多いユーザは、銘柄選択、売買ともに改善余地がある。ただ、この売買パターンにおいては、負けは小さく抑えられており、勝ちは大きくなっていれば、理想の勝ち方ができている可能性もある。」との比較、診断を行う。
さらに、アドバイス生成部321は、負けパターン3に応じた、「大きく負けていれば、銘柄選択の間違いを修正していくことが重要となる。」とのアドバイスを生成する。
図10は、本実施形態に係るサーバ3におけるアドバイス生成部321の、保有銘柄の騰落率(以下、簡単に「騰落率」という)による診断処理を示すフローチャートである。
アドバイス生成部321は、売買データを保有銘柄データ、および、売買済みデータに分類し、当該保有銘柄データを参照して保有銘柄の騰落率を算出する。そして、アドバイス生成部321は、以下の診断処理を実行する。
(ステップS1001)
アドバイス生成部321は、騰落率が-10%よりも大きく、かつ、0%以下であるか否かを判定する。騰落率が-10%よりも大きく、かつ、0%以下である場合(ステップS1001のYES)、アドバイス生成部321は、ステップS1002の処理を実行する。騰落率が-10%以下、または、0%よりも大きい場合(ステップS1001のNO)、アドバイス生成部321は、ステップS1003の処理を実行する。
(ステップS1002)
アドバイス生成部321は、ユーザの売買傾向として、
・ユーザの売買傾向に関する情報
・ユーザの売買傾向の理由に関する情報
・ユーザの売買傾向に関する社会的側面に関する情報
・ユーザの売買傾向を改善するための情報
を含む診断比較結果を生成する(ステップS1004、S1006、S1007も同様)。
一例として、アドバイス生成部321は、ユーザの売買傾向として、「利益が出ている銘柄もあれば、損が出ている銘柄もある。また、売買損益によって評価が大きく異なってくる。売買損益が大きくプラスであれば、問題は少なそう。売買損益が少しか、マイナスであれば、改善余地は大きそう。売買損益の分析を行って、売買6パターン分析などと共に、ご自分の売買パターンを認識していただくことが重要である。売買、銘柄選択が改善されていくことで、保有銘柄も改善されていくはずである。少し道のりは長いと思うが、それだけ改善余地が大きく、変わって行く要素は多いといえる。」との比較、診断を行う。
(ステップS1003)
アドバイス生成部321は、騰落率が-10%以下であるか否かを判定する。騰落率が-10%以下である場合(ステップS1003のYES)、アドバイス生成部321は、ステップS1004の処理を実行する。騰落率が-10%以下でない場合(ステップS1003のNO)、アドバイス生成部321は、ステップS1005の処理を実行する。
(ステップS1004)
一例として、アドバイス生成部321は、ユーザの売買傾向として、「塩漬け株が出てしまっており、売買損益がよほどよくない限りは改善余地が大きそう。売買の総合判断などを見て、売買の改善から始める必要がある。売買できずに、損切りできずに、残ってしまった銘柄がこの保有銘柄になっている可能性が高いから。失敗銘柄は早めに見切っていくことが、株の場合にはとても重要。いつまでも引きづらないこと。口で言うのは簡単だが、ロスカットは難しいのも確か。苦手な方は、サポート内容を先ず真似してみることです。損切りによって、株は一気に可能性が開けるからです。少しずつでも保有銘柄を整理し、含み益を抱えた状態へと変えていくことが重要となる。」との比較、診断を行う。
(ステップS1005)
アドバイス生成部321は、騰落率が0%よりも大きく、かつ、10%よりも小さいか否かを判定する。騰落率が0%よりも大きく、かつ、10%よりも小さい場合(ステップS1005のYES)、アドバイス生成部321は、ステップS1006の処理を実行する。騰落率が10%以上の場合(ステップS1005のNO)、アドバイス生成部321は、ステップS1007の処理を実行する。
(ステップS1006)
一例として、アドバイス生成部321は、ユーザの売買傾向として、「売買損益に問題がなければ、順調といえそう。ただ、売買パターン分析と一緒に見ることが重要である。売買パターンの分類処理において、勝ちパターン1ではなく、勝ちパターン2、3が多いのであれば、銘柄選択を見直す必要がある。大きな値幅が取れない銘柄を買っている可能性が高いからである。より大きな値幅が取れる戦略銘柄をもっと使ってみること。」との比較、診断を行う。
(ステップS1007)
一例として、アドバイス生成部321は、ユーザの売買傾向として、「売買損益もプラスであれば、問題は少なそう。ただし、回転力、勝ち収益率、負け損失率、勝率など、他の評価軸を一緒にみる必要がある。弱いところを改善していくこと。」との比較、診断を行う。
図11は、本実施形態に係るサーバ3におけるアドバイス生成部321の、元本増減率によるランキング処理を示すフローチャートである。なお、アドバイス生成部321は、元本増減率以外の評価指標を用いて比較処理、ランク付け処理を行ってもよいし、複数の評価指標を用いて比較処理、ランク付け処理を行ってもよい。
(ステップS1101)
アドバイス生成部321は、元本増減率が30%よりも大きいか否かを判定する。元本増減率が30%よりも大きい場合(ステップS1101のYES)、アドバイス生成部321は、ステップS1102の処理を実行する。元本増減率が30%よりも大きくない場合(ステップS1101のNO)、アドバイス生成部321は、ステップS1103の処理を実行する。
(ステップS1102)
アドバイス生成部321は、ユーザの売買傾向として、
・ユーザの売買傾向に関する情報
・ユーザの売買傾向を改善するための情報
を含む診断結果を生成する(ステップS1104、S1106、S1108、S1109も同様)。
一例として、アドバイス生成部321は、ユーザの売買傾向(ランク特A)として、「資産が市場平均を上回るペースで増えており、理想的である。売買損益と、評価益との何れのウェイトが高いかによって変わるが、売買損益主体であれば、回転も巧く効いてくる。」との比較、診断を行う。
さらに、アドバイス生成部321は、ランク特Aに応じた、「各評価軸で弱いところを改善することで、さらに収益力はアップし、資産増加ペースが上がりそう。」とのアドバイスを生成する。
(ステップS1103)
アドバイス生成部321は、元本増減率が10%よりも大きく、かつ、30%以下であるか否かを判定する。元本増減率が10%よりも大きく、かつ、30%以下である場合(ステップS1103のYES)、アドバイス生成部321は、ステップS1104の処理を実行する。元本増減率が10%以下の場合(ステップS1103のNO)、アドバイス生成部321は、ステップS1105の処理を実行する。
(ステップS1104)
一例として、アドバイス生成部321は、ユーザの売買傾向(ランクA)として、「年あたりにするとそうでもなくても、年々、資金が大きくなっていっており、利益が利益を呼んでいくような運用ができている。年によって凸凹はあるが、平均を上回るペースである。」との比較、診断を行う。
さらに、アドバイス生成部321は、ランクAに応じた、「日経平均と比べてどうかという指標を確かめ、ご自身の増加率が市場平均と比べて見てください。市場平均を下回るなら、改善余地はまだまだある。上回っていても、弱いところを認識し改善していくこと。」とのアドバイスを生成する。
(ステップS1105)
アドバイス生成部321は、元本増減率が0%よりも大きく、かつ、10%以下であるか否かを判定する。元本増減率が0%よりも大きく、かつ、10%以下である場合(ステップS1105のYES)、アドバイス生成部321は、ステップS1106の処理を実行する。元本増減率が0%以下の場合(ステップS1105のNO)、アドバイス生成部321は、ステップS1107の処理を実行する。
(ステップS1106)
一例として、アドバイス生成部321は、ユーザの売買傾向(ランクB)として、「マイナス幅は小さいが、元本割れになっており、色々と改善する余地がある。先ずは、保有銘柄で損が出ているのか、売買で損が出ているのかという順でチェックしていきましょう。」との比較、診断を行う。
さらに、アドバイス生成部321は、ランクBに応じた、「保有銘柄で損が出ているのであれば、ロスカットができないことが、最初に修正するべきポイントとなる。最初の買い銘柄の選択が適切か否かもポイントになる。」とのアドバイスを生成する。
(ステップS1107)
アドバイス生成部321は、元本増減率が-10%よりも大きく、かつ、0%以下であるか否かを判定する。元本増減率が-10%よりも大きく、かつ、0%以下である場合(ステップS1107のYES)、アドバイス生成部321は、ステップS1108の処理を実行する。元本増減率が-10%以下の場合(ステップS1107のNO)、アドバイス生成部321は、ステップS1109の処理を実行する。
(ステップS1108)
一例として、アドバイス生成部321は、ユーザの売買傾向(ランクC)として、「損失が膨らんでおり、早急に改善されることをお薦めする。先ずは、問題点を把握すること。保有銘柄で損が出ているのであれば、売買済み銘柄で損が出ているかを確認すること。売買済み銘柄の損の場合には、さらに、勝率、負け損失率、売買パターン分析等を参照すること。」との比較、診断を行う。
さらに、アドバイス生成部321は、ランクCに応じた、「特に悪いところから改善するべきである。悪い評価軸からどう改善していけばよいのかに関するアドバイスを参照してください。」とのアドバイスを生成する。
(ステップS1109)
一例として、アドバイス生成部321は、ユーザの売買傾向(ランクD)として、「年々、資産が減っている。売買損益と、保有銘柄の騰落率との何れに問題があるのか、問題点を先ず認識することが重要である。」との比較、診断を行う。
さらに、アドバイス生成部321は、ランクDに応じた、「損切りができないで、保有銘柄の含み損が拡大していないか、または、回転が速すぎて、忙しい割に少しも資産が増えていかないか、何れに近いか。前者であれば、負け損失率や売買6パターン分析が重要となる。後者であれば、勝ち収益率、損失総合分析、回転指数が重要である。」とのアドバイスを生成する。
(売買損益の分解式)
下記に、売買損益の分解式を示す。
売買損益=
勝率×勝った場合の売買代金×勝ち収益率/勝ち回数
×元本×(経過日数÷元本の回転日数)/1回当たりの売買代金
+(1-勝率)×負けた場合の売買代金×負け損失率/負け回数
×元本×(経過日数÷元本の回転日数)/1回当たりの売買代金
下記に、元本が500万円の場合の数値例を含む、売買損益の分解式を示す。数値例は、〔〕の括弧内に示す。
売買損益=
勝率〔0.33〕×勝った場合の売買代金〔2970万円〕×勝ち収益率〔0.41〕/勝ち回数
×元本〔500万円〕×(経過日数〔1224〕÷元本の回転日数〔53〕)/1回当たりの売買代金〔67万円〕
+(1-勝率)×負けた場合の売買代金〔7773万円〕×負け損失率〔-0.08〕/負け回数
×元本〔500万円〕×(経過日数〔1224〕÷元本の回転日数〔53〕)/1回当たりの売買代金〔67万円〕
サーバ3のアドバイス生成部321は、ユーザの売買データに関する診断結果として、数値を含む、売買損益の分解式を生成する。また、アドバイス生成部321は、上記分解式に含まれる、少なくとも勝率、勝ち収益率、負け損失率、および、元本の回転日数(元本回転期間)を含む評価指標に言及したアドバイスを生成する。
〔アドバイスの実施例〕
以下に、本実施形態に係るアドバイスの実施例を示す。サーバ3のアドバイス生成部321は、各アドバイスを生成する。端末2の制御部22は、各アドバイスを表示部23に表示させる。なお、以下に示すアドバイスの内容は、一例を示すものであって、本発明を限定するものではない。
(アドバイスの第1例)
「元本の回転期間が3日と、非常に回転率の効いた売買を得意としています。100万円の元本に対して、1年間で100回転しており、1億円の売買代金となっています。回転が速すぎるため、どうしても一回当たりの収益率は低くなります。
特に勝ち収益率5%は、低すぎるかもしれません。
勝率は6割、勝ち収益率は5%、負け損失率は-8%。勝率は高いのですが、負けの損失が大きく、損切りが遅れてしまう傾向にあり、負け損失率の改善も急務と言えましょう。」
(アドバイスの第2例)
「売買を好まない方のようです。この1年間は、買ったら保有を続けており、売買をしていません。資金も豊富にあり、良い銘柄を買って、保有を続けるというスタンスでおやりになっていらっしゃると思います。
1000万円の元本に対して、売買代金は500万円、現金も500万円残っております。保有銘柄の勝率は8割、勝った場合の収益率は1.2倍と十分高く、良い銘柄を厳選して、少しずつタイミングを見計らいながら購入して行く投資スタンスと見受けられます。負け銘柄の損失率も-10%程度と低く抑えられています。銘柄を厳選して投資するスタンスです。資金力のある方だからこそ、為せる業と言えましょう。
ただ、株式市場には様々な大きなチャンスが転がっています。売買をしない、銘柄の入替をしないということは、そのチャンスを逸している可能性が高いことを意味します。売買代金を増やすことで、元本の何倍も収益機会を得ることができるのです。1000万円の元本ですと、3ヶ月に1回銘柄を入れ替えていくことで、収益機会が飛躍的に伸びていきましょう。1週間に1回ですと、忙しくなりすぎますが、3ヶ月に1回くらいならば、ほとんど手間が掛からないレベルです。3ヶ月に1回リフレッシュができることで、時流に合った銘柄を組み込みやすくなり、臨機応変に変化に対応していけましょう。
株は変化の連続ですから、変化に対応していく売買、銘柄入替の資金が豊富な方でも、必須と言えましょう。ただ、その時々に買うべき銘柄は異なってきますし、変化への対応は簡単ではありません。売買サポートではその辺をサポートしております。」
(アドバイスの第3例)
「元本の回転期間が1年になっています。つまり、100万円の元本で、1年に1回買いだけをしており、売買をせず、保有を続けています。100万円の売買代金です。売買はゼロですが、保有銘柄の勝率は2割、負け損失率は-30%。損を抱えたまま身動きができていない状態です。買って放置してしまっており、早めの損切りをしていないことで傷を深くしてしまっています。
先ずは、一部だけでも動かし、売買をしてみることがおすすめです。動かした資金が活性化されていくことによって、利益を生み出していくことになっていくことで、他の塩づけ株も活性化していく意欲が生まれ、徐々に改善の方向に向かいましょう。動かすときに最も気をつけなくてはいけないことは、早めの損切り、ゆっくりの利益確定を心がけてください。損切りは慣れるまで難しいと思いますので、売買サポート通りに動いてみることをお勧めします。」
(アドバイスの第4例)
『元本の回転期間が2ヶ月であり、適度な回転が効いています。100万円の元本に対して、1年間で6回転、600万円分の売買代金です。勝率は4割、勝ち収益率は40%、負け収益率は-8%。
勝率は低いのですが、勝ち収益率が1.4倍と非常に高く、逆に負けた場合のロスカットを-8%に押さえ込んでいることから、着実に資産が増えており、理想的な売買と言えましょう。回転の頻度も2ヶ月に1回、銘柄が入れ替わるくらいの頻度であり、忙しくもありません。
勝った場合の保有期間は平均で3ヶ月を超え、逆に負けた場合の売買期間は2週間であり、「勝ちは大きくゆっくりと、負けは小さく素早く撤退する」ということを実現しており、資産形成のための売買を行っています。』
(アドバイスの第5例)
「元本の回転期間が1ヶ月であり、適度な回転が効いています。100万円の元本に対して、1年間で12回転、1200万円の売買代金です。勝率は7割、勝ち収益率は5%、負け損失率は-15%。勝率を意識しており、高い勝率ですが、勝ち収益率が低すぎ、負け損失率が大き過ぎて、資産は減っております。また、勝った場合の保有期間が短すぎ、すぐに利益を確定する傾向にある反面、損が出た銘柄に関しては保有を長引かせてしまい、損が膨らんでしまっています。
損切りが遅れてしまう傾向にあり、負け損失率の改善が急務と言えましょう。」
〔基本数値(基礎データ)および評価指標の具体例〕
アドバイス生成部321は、基本数値から評価指標を算出する。評価指標の算出は、損益のレベル段階(詳細度)に応じて、変化する。評価指標が変化するので、評価も段階的に行われ、比較、診断、アドバイスも段階的に行うことができる。レベルに応じた評価指標の違いに関して、以下に具体例を示す。なお、下記は、具体例を示すものであって、本発明を限定するものではない。
(損益合計の評価に関する具体例)
アドバイス生成部321は、元本増減率を「元本増減率=損益合計÷元本」により算出し、損益合計を評価する。
基本数値には、
・元本、
・損益合計
・購入代金
・売却代金
・購入回数
・現在評価額
・経過日数
・平均保有日数
・経過期間中のベンチマーク(日経平均等)の騰落率
等がある。
評価指標には、回転力指標と、総合指標とがある。
回転力指標には、
・回転回数(=購入代金÷元本)
・回転日数(=経過日数÷回転回数)
・平均保有日数
等がある。
総合指標には、
・元本損益率(=損益合計÷元本)
・平均購入代金
・平均損益額(=損益合計÷購入回数)
・元本損益率(=購入代金÷元本×損益合計÷購入回数÷購入代金÷購入回数)
・元本損益率(=回転数×1回の平均損益÷1回あたりの購入代金)
・日経平均との対比、現金比率、投資比率、現在投資額
等がある。
(売買損益合計の評価に関する具体例)
アドバイス生成部321は、元本増減率を、「元本増減率=(売買損益合計+含み損益合計)÷元本」により算出し、売買損益合計を評価する。
基本数値には、
・元本
・売買損益合計
・購入代金
・勝ちの回数
・勝ちの場合の利益合計
・勝ちの購入代金合計
・勝ちの売却代金合計
・負けの回数
・負けの購入代金合計
・負けの売却代金合計
・負けの場合の損失合計
・売買回数
・売却代金
・経過日数
・平均売買期間
等がある。
評価指標には、
・回転力
・売買銘柄の回転回数(=購入代金÷元本)
・売買銘柄の回数日数(=経過日数÷回転回数)
・売買銘柄の平均保有日数
・元本損益率(=売買損益合計÷元本)
・売買銘柄の勝率(=勝ちの回数÷売買回数)
・売買銘柄の1回あたりの勝ちの利益(=勝ちの場合の利益÷勝ちの回数)
・売買銘柄の勝ちの場合の利益率(=勝ちの場合の利益÷勝ちの売買代金)
・売買銘柄の1回あたりの負けの損失(=負けの場合の損失÷負けの回数)
・売買銘柄の負けの場合の損失率(=負けの場合の損失÷負けの売買代金)
等がある。
例えば、売買損益は次のような要素に分けられる。この分解により、売買の性格を把握できるようになる。
売買損益合計=勝率(33%)×勝った場合の売買代金(2970万円)×勝った場合の収益率(0.41)÷勝ち回数+(1-勝率)×負けた場合の売買代金(7773万円)×負けた場合の収益率(-0.08)÷負け回数
×元本(500万円)×(経過日数(1224)÷元本の回転日数(53))÷1回当たりの売買代金(67万円)
売買損益は、回転力、勝ちの場合の利益率、負けの場合の損失率、元本、勝率等によって決まる。要因を分けることにより、どの要因が強いか弱いかの評価を行うことができ、売買の傾向が分かってくる。
例えば、含み損益は、次のような要素に分けられる。
含み損益=勝率(33%)×勝った場合の売買代金(2970万円)×勝った場合の収益率(0.41)÷勝ち回数+(1-勝率)×負けた場合の売買代金(7773万円)×負けた場合の収益率(-0.08))÷負けた回数
×元本(500万円)×(経過日数(1224)÷元本の回転日数(53))÷一回当たりの売買代金(67万円)
含み損益の評価に関しても、回転力、勝ちの場合の利益率、負けの場合の損失率、元本、勝率等が重要である。
(勝ち利益合計の評価に関する具体例)
アドバイス生成部321は、元本増減率を、「元本増減率=(勝ち利益合計+負け損失合計+含み損益合計)÷元本」により算出し、勝ち利益合計を評価する。
基本数値には、
・元本
・利益合計
・購入代金
・売却代金
・経過日数
・平均売買日数
等がある。
評価指標には、
・回転力
・回転回数=(購入代金÷元本)
・回転日数(=経過日数÷回転回数)
・平均保有日数
・勝ちの利益率(=勝ちの利益合計÷勝ちの購入代金)
・勝率(=勝ちの回数÷売買回数)
・1回あたりの勝ちの利益(=勝ちの場合の利益÷勝ちの回数)
・勝ちの場合の利益率(=勝ちの場合の利益÷勝ちの売買代金)
・勝ちの利益総額
・1回あたりの勝ちの購入代金(=勝ちの購入代金÷勝ちの回数)
等がある。
例えば、勝ち利益は、次のような要素に分けられる。
勝ち利益=(勝率(=勝ち回数÷売買回数)(33%)×勝った場合の売買代金(2970万円)×勝った場合の収益率(=(勝ちパターン1の利益+勝ちパターン2の利益+勝ちパターン3の利益)÷売買代金(0.41))÷勝ち回数)×(元本(500万円)×(経過日数(1224)÷元本の回転日数(53))÷1回当たりの売買代金(67万円))
勝ち利益=勝ちパターン1の利益+勝ちパターン2の利益+勝ちパターン3の利益
勝ち利益=勝ちパターン1で得られたであろう利益-勝ちパターン1の売却後の逸失利益+勝ちパターン2の売却で免れた損失+勝ちパターン2の保有で得られたであろう利益+勝ちパターン3の(現在評価額-購入金額)-勝ちパターン3の(保有を続けた場合の損失)-勝ちパターン3を(現在評価額-売却金額)で売買したことで回避できた損失
(勝ち利益パターンの評価に関する具体例)
アドバイス生成部321は、元本増減率を、「元本増減率=(含み損益合計+勝ち利益パターン1の利益合計+勝ち利益パターン2の利益合計+勝ち利益パターン3の利益合計+負け損失パターン1の損失合計+負け損失パターン2の損失合計+負け損失パターン3の損失合計)÷元本」により算出し、勝ち利益合計を評価する。
勝ちパターン1の基本数値には、
・元本、
・利益合計
・購入代金
・売却代金
・経過日数
・平均売買日数
・売買後の損益合計
・保有の場合の損益合計
・売買損益合計等がある。
勝ちパターン1の評価指標には、
・平均保有期間、売却しなかった場合に得られた利益総額
・1回あたりの売却しなかった場合に得られた利益額
・売却しなかった場合に得られた利益÷勝ちパターン1の利益
・本来得られた利益総額
・本来得られた利益総額÷勝ちパターン1の利益
・平均保有期間
・売却しなかった場合に経過した期間
・購入後売却しなかった場合の保有期間、
・本来得られた利益総額÷購入後売却しなかったらの保有期間
・売却しなかった場合に得られた利益÷売却しなかった場合に経過した期間
等がある。
例えば、勝ちパターン1の利益は、次のような要素に分けられる。
勝ちパターン1の利益=勝ちパターン1の率(=(勝ちパターン1の回数÷勝ち回数)×(勝ち回数÷売買回数))×勝ちパターン1の場合の売買代金(万円)×勝ちパターン1の場合の収益率(=勝ちパターン1の利益÷勝ちパターン1の売買代金)÷勝ちパターン1の回数
×元本(500万円)×経過日数(1224)÷元本の回転日数(=(経過日数÷(売買代金÷元本))(53)÷1回当たりの売買代金(67万円))
勝ちパターン1の利益=勝ちパターン1で得られたであろう利益-勝ちパターン1の売却後の逸失利益
勝ちパターン1の利益率=(勝ちパターン1で得られたであろう利益-勝ちパターン1の売却後の逸失利益)÷勝ちパターン1の売買代金
勝ちパターン1の利益=勝ちパターン1の率(=勝ちパターン1の回数÷売買回数)×勝ちパターン1の場合の売買代金(万円)×(勝ちパターン1で得られたであろう利益-勝ちパターン1の売却後の逸失利益)÷勝ちパターン1の売買代金÷勝ちパターン1の回数
(総合損益)
サーバ3において、アドバイス生成部321は、投資商品の売買データを取得し、取得した売買データから基本数値(基礎データ)を取得し、取得した基本数値から売買損益および含み損益に関する評価指標を算出し、算出した評価指標から総合損益に関する評価指標を取得し、取得した評価指標を示す情報を生成する。
図12は、本実施形態に係る総合損益分析の処理を示すフローチャートである。図13は、本実施形態に係る詳細度に応じた、総合損益、売買損益、および、含み損益の評価数値の例を示す図である。
図13に示すように、総合損益は売買損益および含み損益の合計で表される。含み損益は、売買損益を計算式のパラメータとして有しており、売買損益の増減に連動する。これによれば、売買損益の増加に応じて含み損益が増加する可能性があり、さらに総合損益が増加する可能性が高まる。すなわち、売買損益と、含み損益との相乗効果による、総合損益の複利効果を期待することができる。
換言すれば、総合損益は、投資商品により得られている未実現損益と、実現損益とを含む損益の合計であるとも言える。
総合損益の評価指標には、
・回転力
・勝ち収益率(売買利益率、および、未実現利益率)
・負け損失率(売買損失率、および、未実現損失率)
・現金比率
・購入勝ちウェイト(未実現売買の勝率)
・勝率(売買の勝率)
等がある。
総合損益は、評価数値の詳細度によって、様々な評価指標の影響を受け、詳細度に応じた各種評価指標を評価の対象とする。例えば、詳細度5の計算式を使う場合、最も細分化された評価指標が使用されるので、より詳細な分析評価が可能になる。
図12に示すように、サーバ3において、アドバイス生成部321は、診断の手順として、総合損益の分析により、どこが良くてどこが悪いかといった大枠を把握した上で、悪いところを深堀して、改善すべき点を明らかにする。
(ステップS1201)
アドバイス生成部321は、総合損益のうち、売買損益に問題があるか否かを判定する。売買損益に問題がある場合(ステップS1201のYes)、アドバイス生成部321は、ステップS1202の判定を実行する。売買損益に問題がない(すなわち、含み損益に問題がある)場合(ステップS1201のNo)、アドバイス生成部321は、ステップS1205の判定を実行する。
(ステップS1202)
アドバイス生成部321は、勝ち利益率(売買利益率)に問題があるか否かを判定する。勝ち利益率に問題がある場合(ステップS1202のYes)、アドバイス生成部321は、ステップS1203の処理を実行する。勝ち利益率に問題がない(すなわち、負け損失率に問題がある)場合(ステップS1202のNo)、アドバイス生成部321は、ステップS1204の処理を実行する。
(ステップS1203)
アドバイス生成部321は、勝ち利益率(売買利益率)の分析を行う。
(ステップS1204)
アドバイス生成部321は、負け損失率(売買損失率)の分析を行う。
(ステップS1205)
アドバイス生成部321は、勝ち利益率(未実現利益率)に問題があるか否かを判定する。勝ち利益率に問題がある場合(ステップS1205のYes)、アドバイス生成部321は、ステップS1206の処理を実行する。勝ち利益率に問題がない(すなわち、負け損失率に問題がある)場合(ステップS1205のNo)、アドバイス生成部321は、ステップS1207の処理を実行する。
(ステップS1206)
アドバイス生成部321は、勝ち利益率(未実現利益率)の分析を行う。
(ステップS1207)
アドバイス生成部321は、負け損失率(未実現損失率)の分析を行う。
ステップS1205~ステップS1207の具体例として、例えば、勝ち利益率(未実現利益率)の絶対値が閾値Aよりも大きく、負け損失率(未実現損失率)の絶対値が閾値B(<閾値A)よりも小さい場合、アドバイス生成部321は、勝ち利益率が十分に大きく、負け損失率が十分に小さいことを示す診断と、小さい負け損失率を計上している銘柄を売却して損切りを実現させ、売却した代金で、より大きな利益の見込める投資商品を購入することを勧めるアドバイスとを生成してもよい。勝ち利益が大きいため、その利益幅の範囲内で負けを早めに実現させることは理に適っているからである。ただし、さらに、小さい負け損失率を計上している銘柄の保有期間の長さ(例えば、日数、月数等)が所定値よりも短い場合、アドバイス生成部321は、上記の診断およびアドバイスを生成しない。保有期間がまだ短いために、当該銘柄の運用結果が出ていない可能性があるからである。
なお、ステップS1203、S1204、S1206、S1207の分析において、勝ち利益率または負け利益率が比較対象(例えば、日経平均)よりも大きい(アウトパフォームしている)か否かを分析するようにしてもよい。
上記によれば、例えば、「総合損益の診断から始めて、回転力は高いが、勝ち利益率が低く、売買利益が低いため、複利効果が効いておらず、含み損失も大きく、総合損益もマイナスになる。」、または、「ロスカットができず、損した株は保有を長引かせ、含み損が膨らむ一方、利益が出るとさっさと売却してしまうため勝ち利益率が低く、負け損失率(未実現損失)が高い。」といった、多面的な評価が可能である。
投資商品は、Fx、株、投資信託、ETF等を含む投資対象商品であり、価値が変動する変動商品を指す。ただ、厳密な一意の計算式ではなく、例えば、1回あたりの売買代金は、(売買代金÷売買回数)に代替可能である。
含み損益は、例えば、現金比率、売買利益、勝ち利益率(未実現利益率)などの関数で表される。投資商品による総合損益は、売買損益と、含み損益との合計である。従って、総合損益は、これらの評価指標によって影響を受ける。
(総合損益を分解する効果)
投資商品により得られている利益が未実現利益なのか確定利益なのか(一番おおざっぱな評価方法)は勿論、現金比率が損益に与える影響、利益が利益を呼ぶ複利効果等を検証し、回転力、勝ちの利益率、負けの損失率等を総合的に見ることにより、どこに問題が多いのかを見極め、重点的に改善した方がよい点を総合的に評価でき、診断が可能になる。
例えば、売買損益は大きく、勝ち利益率は高く、負け損失率は低く抑えられているが、未実現損失が大きく膨らんでいる場合。未実現損失に大きな問題点があり、改善点があるため、そこを重点的により詳細に評価する必要があるなどは一例である。
例えば、含み利益は大きく、厳選した銘柄を良いタイミングで買っており、勝ち利益率(未実現利益率)は高いが、含み損を抱えた銘柄も数多く残っており、回転が全く効いていない場合は、売買損益を作っていき(損切りなど)、資金効率を高め、回転力を上げていけばよりよい結果が出て行く可能性が高い為、その必要性を伝える。
(含み損益)
含み損益は、未実現の損益のことを指し、未だに反対売買を行っていない商品の購入代金(空売りの場合、売却代金。以下、同様)から計算される未実現損益である。含み損益は、通常、時価により計算される商品の評価額と、当該商品の購入代金との差分をいう。
(用語の定義)
勝ち利益は、まだ実現していない、または、確定していない未実現利益を指す。
勝ち利益率は、未実現利益率であり、「勝ち利益÷勝ちの購入代金」で算出される。勝ちの購入代金は、含み損益を構成する購入代金(すなわち、反対売買を行っていない商品の購入代金)のうち、含み益を構成する購入代金のことである。
負け損失は、まだ実現していない、または、確定していない未実現損失を指す。
負け損失率は、未実現損失率であり、「負け損失÷負けの購入代金」で算出される。負けの購入代金は、含み損益を構成する購入代金のうち、含み損を構成する購入代金である。
現金比率は、購入可能金額(元本+売買損益+入出金)のうち、現金として残っている金額の比率のことを指す。入出金は、元本投入以降に入出金して増減した現金である。「1-現金比率」は、購入可能金額のうち、商品の保有代金の比率を意味する。
購入勝ちウェイトは、購入代金のうち、含み益を構成する購入代金の比率である。従って、「1-購入勝ちウェイト」は、購入代金のうち、含み損を構成する購入代金の比率を意味する。
含み損益は、図13の計算式に表現されるとおり、現金比率、売買損益、購入勝ちウェイト、勝ち収益率(未実現利益率)、負け損失率(未実現損失率)等で構成される。
上記に説明した売買損益だけでなく、含み損益、および、総合損益に関しても、段階的に評価することができる。
(含み損益合計の評価に関する具体例)
アドバイス生成部321は、含み損益合計を評価する。
基本数値には、
・元本
・含み損益合計
・未売却銘柄(または未買い戻し銘柄)の購入代金
・未売却銘柄(または未買い戻し銘柄)の現在評価額
・経過日数
・保有銘柄の勝ちの数
・保有銘柄の勝ちの場合の未実現利益合計
・保有銘柄の勝ちの購入代金
・保有銘柄の負けの数
・保有銘柄の負けの場合の損失合計
・保有銘柄の負けの売買代金
・購入回数
・保有銘柄数
・平均保有日数
等がある。
評価指標には、
・回転力
・元本増殖率(=(購入代金+現金)÷(元本+入出金))
・年率元本増殖率(=元本増殖率÷経過年数)
・平均保有日数
・損益率(=含み損益合計÷購入代金合計)
・勝率(=勝ちの回数÷購入回数)
・1回あたりの勝ちの利益(=勝ちの場合の利益÷勝ちの回数)
・勝ちの場合の利益率(=勝ちの場合の利益÷勝ちの場合の購入代金)
・銘柄占有率
・勝ち銘柄の占有率
・負け銘柄の占有率
・損益構成比(銘柄別)
・平均騰落率(年率換算)
・含み損益ウェイト
・売買損益ウェイト
・日経平均騰落率
等がある。
(含み損益の評価数値の詳細度)
図13に示すように、含み損益は、例えば、詳細度の異なる、5段階の評価数値によって評価可能である。
詳細度1の関数は、売買履歴を含む計算式で表される。すなわち、サーバ3において、アドバイス生成部321は、含み損益に関する評価指標として、基本数値から売買損益を含む評価指標を算出し、算出した評価指標を示す情報を生成してもよい。
詳細度2の関数は、売買利益、勝ち収益率(未実現利益率)、または、負け損失率(未実現損失率)を含む計算式で表される。すなわち、サーバ3において、アドバイス生成部321は、含み損益に関する評価指標として、基本数値から売買損益と、勝ち利益率または負け損失率とを含む評価指標を算出し、算出した評価指標を示す情報を生成してもよい。
詳細度3の関数は、売買利益、現金比率、勝ち収益率(未実現利益率)、または、負け損失率(未実現損失率)を含む計算式で表される。すなわち、サーバ3において、アドバイス生成部321は、含み損益に関する評価指標として、基本数値から売買損益と、勝ち利益率または負け損失率と、現金比率とを含む評価指標を算出し、算出した評価指標を示す情報を生成してもよい。
詳細度4の関数は、購入勝ちウェイト、元本、売買損益、現金比率、勝ち収益率(未実現利益率)、および、負け損失率(未実現損失率)を含む計算式で表される。すなわち、サーバ3において、アドバイス生成部321は、含み損益に関する評価指標として、基本数値から売買損益と、勝ち利益率または負け損失率と、現金比率と、購入勝ちウェイトとを含む評価指標を算出し、算出した評価指標を示す情報を生成してもよい。
詳細度5の計算式は、以下に示す通りである。
含み損益=購入勝ちウェイト×(1-現金比率)×(元本+売買損益)×勝ち収益率+(1-購入勝ちウェイト)×(1-現金比率)×(元本+売買損益)×負け損失率
元本を投じた後に入出金がある場合の、詳細度5の計算式は、以下に示す通りである。
含み損益=購入勝ちウェイト×(1-現金比率)×(元本+売買損益+入出金)×勝ち収益率+(1-購入勝ちウェイト)×(1-現金比率)×(元本+売買損益+入出金)×負け損失率
ただし、勝ち収益率は未実現利益率であり、負け損失率は未実現損失率である。
すなわち、サーバ3において、アドバイス生成部321は、含み損益に関する評価指標として、基本数値から売買損益と、勝ち利益率または負け損失率と、現金比率と、購入勝ちウェイトと、元本とを含む評価指標を算出し、算出した評価指標を示す情報を生成してもよい。
さらに、詳細度に応じた評価の後、それぞれ、どの指標に大きい問題があるかを診断して、問題の大きい指標から改善することを示すアドバイスを生成する。すなわち、サーバ3において、アドバイス生成部321は、含み損益に関する複数の評価指標のうち、評価の低い指標を示す情報を優先して生成してもよい。
さらに、アドバイス生成部321は、上記総合損益または上記含み損益に関する評価指標を用いて、診断、ランキング、比較、または、アドバイスを示す情報を生成してもよい。例えば、評価指標の算出によって、各種評価が可能になるので、その評価指標に関して、他の商品と比較し、比較結果を、上記診断、ランキング、比較、アドバイスに含めてもよい。
(保有商品の評価、診断、アドバイス)
サーバ3において、アドバイス生成部321は、基本数値から購入代金合計(購入代金)と、商品評価金額と、ベンチマーク評価金額とを算出し、当該購入代金合計と、当該商品評価金額と、当該ベンチマーク評価金額とを比較して、その比較結果に応じた、資産状況に関する診断、または、アドバイスを示す情報を生成してもよい。
図14は、本実施形態に係る保有商品の評価指標の例を示す図である。
アドバイス生成部321が、ユーザが保有している商品、すなわち、購入(空売りの場合、売却)後に反対売買をしていない商品の資産状況を評価する手順を、以下に示す。以下の手順により、保有商品の総合的な評価を行うことができる。
(S1)アドバイス生成部321は、各保有商品の「購入代金×当該商品の騰落率」を算出する。商品の騰落率は、購入時から現在までの騰落率である。アドバイス生成部321は、商品の騰落率を、以下の式1により算出する。
商品の騰落率 =(現在の評価金額-購入金額)/購入金額×100[%]・・・式1
(S2)アドバイス生成部321は、各保有商品の「購入代金×当該商品の騰落率」を合計する。当該合計金額を商品評価金額とする。商品評価金額は、各保有商品に関する現在の評価金額の合計を示す。
(S3)アドバイス生成部321は、各保有商品の「買い推奨金額×ベンチマーク騰落率」を算出する。ベンチマーク騰落率は、買い推奨時から現在までの騰落率である。ベンチマークは、日経平均、TOPIX等に限られることなく、専用のソフトウェアによる評価額、ある特定の銘柄の株価等であってもよい。アドバイス生成部321は、ベンチマーク騰落率を、以下の式1により算出する。
ベンチマーク騰落率 =(現在のベンチマーク-買い推奨時のベンチマーク)/買い推奨時のベンチマーク×100[%]・・・式2
(S4)アドバイス生成部321は、各保有商品の「買い推奨金額×ベンチマーク騰落率」を合計する。当該合計金額をベンチマーク評価金額とする。ベンチマーク評価金額は、ベンチマークに連動する商品を同じ代金で購入したと仮定した場合の、当該商品に関する現在の評価金額の合計を示す。
(S5)アドバイス生成部321は、購入代金合計と、商品評価金額と、ベンチマーク評価金額とを比較して、その比較結果に応じた、資産状況に関する診断、または、アドバイスを示す情報を生成する。購入代金合計は、各保有商品に関する購入代金の合計を示す。
これにより、例えば、商品評価金額がベンチマーク評価金額を上回った場合、どれだけの金額が上回っているかを評価できる。商品評価金額がベンチマーク評価金額を下回っている場合、どれだけ下回っているかを評価できる。ベンチマークが日経平均の場合、日経225インデックス型商品の運用を行った方が実際の運用商品よりも結果がよいと推測できるので、銘柄の選定に問題があることを診断できる。
また、ベンチマーク評価額が商品評価額を上回っている場合であっても、当該期間において、より良いパフォーマンスを得られている投資対象も数多く存在するので、そのパフォーマンスを示すことで、より良いパフォーマンスを得るためのヒントやアドバイスを提供することができる。例えば、銘柄Bを当該期間だけ保有していれば、保有銘柄Aの3倍のパフォーマンスを得られた等が、ヒントやアドバイスの好例となる。
(保有商品のパターン分類)
図15は、本実施形態に係る保有商品のパターンの例を示す図である。
サーバ3において、アドバイス生成部321は、売買データから未反対売買データを取得し、当該未反対売買データを、保有されている投資商品の現値、買値、騰落率、および、ベンチマークの騰落率に応じたパターンに分類し、当該パターンごとの購入代金または商品評価金額を当該未反対売買データから算出し、当該パターンごとの購入代金または商品評価金額の比率に応じた、資産状況に関する診断、または、アドバイスを示す情報を生成してもよい。
まず、アドバイス生成部321は、各保有商品のパターン分類を行う。アドバイス生成部321は、ユーザの保有商品を、以下の4パターンに分類する。すなわち、勝ちパターン1は、現在値が買値よりも大きく、かつ、当該銘柄の騰落率がベンチマーク騰落率よりも大きいものである。勝ちパターン2は、現在値が買値よりも大きく、かつ、当該銘柄の騰落率がベンチマーク騰落率未満であるものである。負けパターン1は、現在値が買値未満であり、かつ、当該銘柄の騰落率がベンチマーク騰落率よりも大きいものである。負けパターン2は、現在値が買値未満であり、かつ、当該銘柄の騰落率がベンチマーク騰落率未満であるものである。
次に、アドバイス生成部321は、上記の4パターンごとに購入代金合計または商品評価金額を算出し、4パターン合計に対する各パターンの金額の比率を算出し、各パターンの比率、または、どのパターンの金額が最も大きいかに応じて診断、または、アドバイスを生成する。
例えば、勝ちパターン1が70%で、勝ちパターン2が30%の場合、アドバイス生成部321は、「平均を上回っており、買う銘柄も買いタイミングも良好」という診断、「あとは、どれだけ上回っているかの指標を参照のこと」というアドバイスを生成する。
また、勝ちパターン2が80%で、勝ちパターン1が10%、負けパターン1が10%の場合、アドバイス生成部321は、「利益は出ているが、ベンチマークを上回っていない。」という診断、「改善の余地が大きい。平均を上回るような成果を目指したい」というアドバイスを生成する。
また、負けパターン1が80%を占める場合、アドバイス生成部321は、「損をしてしまってはいるが、ベンチマークが下がっているからである。その割には、損は小さく抑えられている。」のようにベンチマークが下がるのに伴って損をしているという診断、「ただし、それでも損失を計上していることには変わらず、早めにロスカットするなどして、該当銘柄を長く保有し続けないことが大事である」のように早めの損切りを勧めるアドバイスを生成する。
また、負けパターン2が90%を占める場合「含み損が大きく足を引っ張っている。」という診断、「買いタイミングおよび銘柄の選択の、両方の改善をお勧めする。損切りの技術も重要で、銘柄の選択、買いタイミングのみならず、失敗したときの損切りを早期に習得したい」というアドバイスを生成する。
(含み損益を評価する効果)
含み損益の構成要素に売買損益を含ませて評価対象に加えることにより、次に示す効果を奏する。
まず、含み損益は既に確定した損失および利益(売買損益)に大きく左右され、確定利益が大きく得られていれば購入代金が増加する。これによれば、売買利益が大きい場合には、同じ利益率でも、より大きな利益が得られる効果がある。逆に、売買損益がマイナスになると、購入代金が減少するので、同じ利益率でも、より利益が小さくなる。
(元本+売買損益)÷元本、または、(元本+売買損益+入出金)÷(元本+入出金)は、元本が売買損益によってどれだけ増えているかを示す、一つの指標である。含み損益を構成する要素の一つである購入金額は、(元本+売買損益-現金残高)などによって表されるから、これらの指標が含み損益を大きく左右する要素になる。
上記によれば、売買損益の増減が含み損益に大きな影響を与えることを明らかにしたことにより、投資損益の評価診断に、いわゆる複利効果が明確になり数値化が可能になる。
また、購入勝ちウェイトや現金比率は重要な評価指標であり、保有商品の中で購入勝ちウェイトを高めることが重要である。そして、売買損益と同様、勝ち収益率(未実現利益率)と、負け損失率(未実現損失率)との差をどれだけ大きくするかも重要であり、評価の対象に加えられる。これにより、同じ含み損益であっても、多面的な評価、診断ができる。
また、現金比率が高すぎれば、機会損失が発生し、本来得られたであろう含み益も概算でき、これらも評価対象として重要な要素になる。「現金×含み損益率」で機会損失を計算可能である。また、勝ち収益率(未実現利益率)、負け損失率(未実現損失率)、および、その差額は、含み損益の管理には重要な要素であり、評価対象にする。未実現損失を多く抱え込んで、売買損益を上回る場合は、やはり問題が大きく、先ずは改善すべき点となる。
例えば、勝ち利益率を高める方法と、負け損失率(未実現損失率)を低める方法とを会得することが重要になるなど、多面的な評価が可能になる。
これらの評価数値を元にして、診断することができる。そして、他との比較や平均との比較など、各種比較が可能になる。順位付けが可能となり、ランキングも可能になる。その結果、評価診断比較ランキングを元にしたアドバイスが可能になる。
〔実施形態2〕
本発明の実施形態2について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、実施形態1にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
本実施形態では、実際の売買への評価だけではなく、ユーザが過去の実際の株価やイベントに基づいて仮想の売買(シミュレーション)を行い、サーバ3のアドバイス生成部321は、その仮想の売買に関して評価を行う。すなわち、実際の売買データの場合とは異なり、ユーザは、端末2に表示される設問に解答する形式により、過去の株価やイベントに応じて売買の判断を行う。そして、ユーザの、個々の判断に応じて、アドバイス生成部321による、売買や損益に対する評価が分岐していく。
詳細には、サーバ3は、過去における投資商品の仮想売買に関する情報を生成する。サーバ3において、アドバイス生成部321は、仮想売買の開始時期、ならびに、当該開始時期において仮定した投資商品および現金の保有状況を含む初期条件を取得する。そして、アドバイス生成部321は、当該初期条件を用いて、開始時期以降に発生したイベントの日付、ならびに、投資商品の売買に関する設問および選択肢を含む、2以上の設問画面を順次生成する。
また、設問画面には、イベントがさらに含まれてもよい。
また、設問画面には、イベントの日付における投資商品および現金を含む保有資産の評価金額がさらに含まれてもよい。
また、アドバイス生成部321は、最初のイベントの日付における、各投資商品の評価金額を100とし、2回目以降の上記イベントの日付における、各投資商品の評価金額を100に対する指数で算出してもよい。
図16は、本実施形態に係る株式投資シミュレーション(仮想売買)の初期画面の例を示す図である。図16に示すように、端末2は、株式投資シミュレーションの初期画面を表示する。ユーザが初期画面に表示された「はじめる」ボタンをクリックすると、端末2は、株式投資シミュレーションを開始する。
図17は、本実施形態に係る株式投資シミュレーションの設問画面の例を示す図である。図17に示すように、端末2は、株式投資シミュレーションの設問画面を表示する。設問画面には、イベント、日付、設問、ヒント、経過時間、保有資産、および、選択肢が表示される。イベントは、そのときに発生しているでき事を示す。日付は、イベントが発生した日付を示す。設問は、ユーザに対する問題を示す。ヒントは、イベントとは異なる、投資に関する詳細なアドバイス等を示す。経過時間は、株式投資シミュレーションを開始してから経過した時間を示す。保有資産は、ユーザが現在保有する資産額を示す。選択肢は、設問に対して4個あり、例えば、A.J社株の売却、B.J社株の保持、C.J社株からK社株に乗り換える、D.J社株からL社株に乗り換える、が列挙される。
以下に、プロセスについて説明する。プロセスには、初期条件、設問1、および、結果レポートが含まれている。
(初期条件)
初期条件には、日付、保有状況(銘柄名と株数、現金)、初期評価額が含まれている。初期評価額は、株および現金を含む全資産の評価額である。初期条件は、サーバ3がデフォルトの条件を保持していてもよいし、ユーザにより設定されてもよい。
以下に、初期条件の具体例を示す。
・日付0を株式投資シミュレーションの起点と定義する。
・保有銘柄4銘柄(A、B、C、D)のケース
・A銘柄の株数はa1株、B銘柄はb1株、C銘柄はc1株、D銘柄はd1株とする。
・初期評価額α(例えば、400万円)
実際の株数で換算してもよいし、株式投資シミュレーションを開始する時点における各銘柄の評価額を指数化して、100としてもよい。なお、ユーザは、現金だけ保有した状態で株式投資シミュレーションを開始してもよいし、所定の比率で現金および株の両方を保有していてもよい。
図18は、本実施形態に係る株式投資シミュレーションにおける株価の推移を示す図である。図18には、各イベントの日付における、実際株価と、シミュレーション株価とが示されている。実際株価は、文字通り実際の株価である。シミュレーション株価は、指数で表した株価であり、2016/6/23における各銘柄の株価を100として、それより後は、各銘柄の株価を100に対する指数で表す。
図19は、本実施形態に係る株式投資シミュレーションにおける各設問の分岐ごとの評価額の推移を示す図である。2016/6/23における各銘柄の評価額を、最初の基準指数である100としている。また、2016/11/9における設問2の分岐時の各銘柄の評価額を、ある銘柄の評価額であって、100に対する指数である91としている。これらは、その後の評価額推移を見て、そのときにどの銘柄を買うべきだったか等の評価をし易くするものである。
例えば、G社からE社に銘柄を入れ替えた場合、実際には現金が余る形となる。これでは複雑になるため、売却代金を全てE社に乗り換えたと仮定する。従って、2016/11/9において、E社の評価額が91になる。実際には、現金が余ったことにすると、評価額である91はE社80および現金11の内訳になる。評価額が91というのは、現金が0と仮定したケースであるが、よりリアルに行うのであれば、現金が余るケースを想定することも可能である。
上述のケースは売却資金を全て購入資金に充てるケースを想定しているが、単位株の関係上、実際には現金が余るケースがより現実的なケースである。その場合は、銘柄入替時に現金残高が動くケースであり、そのようなケースも表示可能である。
以下に、各設問について説明する。なお、各設問(設問1~設問5)に関する日付は、それぞれ、2016/6/23、2016/11/9、2016/12/7、2016/12/27、2018/2/9である。
(設問1)
・日付1(2016/6/23)
・評価額β(A、B、C、D各銘柄の日付1時点における株価で計算した評価額合計)
・A銘柄の状況説明と選択肢の提示
・相場全体の状況や判断を必要とする銘柄のその日の状況説明
・4ケースの選択肢
銘柄保有の場合は、A銘柄の売却、A銘柄の保有維持、E銘柄への乗り換え、および、F銘柄への乗り換えが一例である。現金だけで株式投資シミュレーションを開始する場合には、A銘柄の購入や現金保持、他銘柄購入などが選択肢の例となる。
(設問2)
・日付2(2016/11/9)
・保有
・B銘柄の状況説明と選択肢の提示
・4ケースの選択肢(B銘柄の売却、B銘柄の保有、G銘柄への乗り換え、H銘柄への乗り換え)
(設問3)
・日付3(2016/12/7)
・C銘柄の状況説明と選択肢の提示
・4ケースの選択肢(C銘柄の売却、C銘柄の保有、I銘柄への乗り換え、J銘柄への乗り換え)
(設問4)
・日付4(2016/12/27)
・D銘柄の状況説明と選択肢の提示
・4ケースの選択肢(D銘柄の売却、D銘柄の保有、K銘柄への乗り換え、L銘柄への乗り換え)
(設問5)
・日付5(2018/2/9)
・2ケースの選択肢(保有銘柄の売却、保有銘柄の売却見送り)
設問1~5への回答に応じて、4×4×4×4×2=512通りの評価額が算出される。
各日付の各銘柄の株価を、1Aは「設問1の日付のA銘柄の終値」とし、2Cは「設問2の日付のC銘柄の終値」とし、以下同様である。なお、株式投資シミュレーション開始時の株価は、0A、0B、0C、0Dとする。
アドバイス生成部321は、各銘柄の開始時点における指数を100とした場合、全てのパターンの評価額(指数ベース)を算出する。
まず、アドバイス生成部321は、設問1の日付1時点における4通りの評価額を、以下のように算出する。
(1)A銘柄を売却したケース
1A×a1(現金)、1B×b1、1C×c1、1D×d1の合計。または、指数ベースであれば、100×1A/0A、100×1B/0B、100×1C/0C、100×1D/0Dの合計。
(2)A銘柄を保有し続けたケース
1A×a1(A銘柄)、1B×b1(B銘柄)、1C×c1(C銘柄)、1D×d1(D銘柄)の合計。
(3)A銘柄からE銘柄に乗り換えたケース
1E×e1
E銘柄(1A×a1÷1Eで算出したE銘柄の株数:e1株)
1B×b1、1C×c1、1D×d1の合計。
(4)A銘柄からF銘柄に乗り換えたケース
1F×f1
F銘柄(1A×a1÷1Fで算出したF銘柄の株数:f1株)
1B×b1、1C×c1、1D×d1の合計。
次に、アドバイス生成部321は、設問2時点における設問1の分岐する各ケースの評価額を、以下の通り算出する。
(1)A銘柄を売却したケース
1A×a1(現金)、2B×b1、2C×c1、2D×d1の合計。指数ベースであれば、100×1A/0A、100×2B/0B、100×2C/0C、100×2D/0Dの合計。
(2)A銘柄を保有し続けたケース
2A×a1(A銘柄)、2B×b1、2C×c1、2D×d1の合計。
(3)E銘柄への乗り換え
2E×e1
E銘柄(1A×a1÷1Eで算出したE銘柄の株数:e1株)
2B×b1、2C×c1、2D×d1の合計。
(4)F銘柄への乗り換え
2F×f1
F銘柄(1A×a1÷1FでF銘柄の株数の算出:f1株)
2B×b1、2C×c1、2D×d1の合計。
以下同様に、アドバイス生成部321は、保有銘柄または購入銘柄の株価を、設問3および設問4の日付における株価に設定することにより、各組み合わせによる評価額を算出する。これにより、銘柄の評価額の推移を把握することができる。
例えば、設問1のケース3の場合、A銘柄からE銘柄に乗り換えられるために、その後はE銘柄の株価で評価額は推移する。例えば、設問2のケース3の場合、B銘柄からG銘柄に乗り換えられるために、最初はB銘柄の株価推移で評価額は推移するが、乗り換え後にはE銘柄の株価で評価額は推移する。
このように、設問ごとに4通りの評価額の推移が形成される。そのため、この組み合わせ方によって、このケースでは512通りの組み合わせがある。すなわち、ユーザが各設問に回答した場合、512通りに分岐することになる。
それぞれ時系列で評価額は推移し、最終的にいくらになったのかの結果も、512通りに分岐される。
上記によれば、設問1の4ケースの評価額を算出し、その推移を把握することができる。設問2の4ケースの評価額を算出し、その推移を把握することができる。設問1の4ケースの評価額、設問2の4ケースの評価額、設問3の4ケースの評価額、設問4の4ケースの評価額を、各時点における株価を用いて算出することができる。
(具体例)
例えば、具体例のケースには、最良シナリオとして、全て3番目の選択で2018年2月にリクルート以外の3銘柄は売却したケースがある。評価額は、1002万円である。
一方、最悪シナリオとしては、全て4番目の選択をしたケースがある。評価額は、112万円である。
つまり、512通りのケースは、この112万円から1020万円の間に収まる。そして、最終評価額のランキングが算出できる。
最良シナリオが、勿論1位である。最悪シナリオは、勿論512位である。
解答結果には、ランキング順位、最終評価額、評価額推移、最終保有株と現金、評価益、含み損益、売買損益、回転力、診断結果、勝率、勝ちの場合の収益率、負けの場合の損失率、評価数値、アドバイス、などの結果を伝える。
(変形例)
日付に応じた選択肢を選択すると、その設問に対する評価額の推移は決定される。だから、評価額を時系列で追うことが可能である。当初は、現金だけで開始してもよい。複利効果を明確にするために、設問で銘柄の入れ替えした銘柄をさらにどうしていくのかというように、設問をさらに分岐させてもよい。あくまでも一例であって、設問が少なくてもよいし、多くてもよい。
設問が増えるほど、開きが大きくなり、分岐も増え,組み合わせの数も増えていく。設問における選択肢が増えれば増えるほど、現実と近くなり、組み合わせの数も増えていく。
同じ日付で複数の銘柄の判断を含ませてもよいし、一部売却などでもよい。空売りやETFを含めてもよい。
(ラーニング処理)
評価に応じて、弱点を補強するためにEラーニング教材に誘導してもよい。例えば、利益確定売りが早く、回転力が高すぎて、売買成果が上がっていない評価の場合、それらに関連する教材をデータベースで照合して、リンクの提供やコンテンツの提供等を通して学習を促す。
アドバイス提示システム1において、評価に応じて、弱点を補強するための学習、理論を学んでもらい、その学習を通して実践を変え売買が変わり評価が変化する仕組みを実行する。
Eラーニングには、テストや確認テストを進めないと前に進めない仕組みがある。そのような仕組みと連携させて、弱点を補強して学習を促した上で、再度実践的な売買を行うことで投資成果を上げることをシステムで連動させる。
上記によれば、ユーザが何を学べばよいのかが分からない、どうすればよくなるのかが分からない場合に、ユーザに学習の道筋を提供することができる。
(実施形態2の効果)
個々の売買の判断によって、どのように成果(評価額)が変化し、どのように評価が分岐し、ランキングが変化していくのかを、ユーザが体感することができる。さらに、ユーザは、個人資産が動的に変化し、投資格差が拡大するプロセスを理解し、体感することができる。すなわち、個々の売買の判断が投資成果に大きく影響することを、ユーザに実感させることができる。
これにより、ユーザの、資産運用に対する学習の意欲を引き出して、さらに学習の効果を創出することができる。
〔実施形態3〕
本発明の実施形態3について、以下に説明する。なお、説明の便宜上、実施形態1、2にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。
本実施形態では、アドバイス提示システム1が行う総合診断について説明する。
(総合損益および総合診断の定義)
総合損益は、含み損益と売買損益とを合計した損益である。総合診断は、総合損益、含み損益、売買損益等に対する個別診断を組み合わせた診断をいう。
アドバイス生成部321は、総合損益、含み損益、および、売買損益に対する個別診断を組み合わせることにより、ユーザの売買状況に対する総合診断を行う。
(総合診断の意義)
投資による成果は、実際には、複合的な要因が絡み合っている。勝ち利益率が高いということは、大抵勝った時の回転力は低くなる。逆に、負けの損失率が低いと、回転力は高くなるというように連関している。それらの複合的な要因を総合的に診断することが全体を見ていく上で重要になる。
例えば、売買利益が大きければ大きいほど、含み益の構成にも影響を及ぼしており、複利効果が鮮明になる。逆に、売買利益がなければ、いくら含み益率が高くても、思った以上に資金が増えない。勝ち利益率が低くても、回転力が高いことでカバーすることができるなどの例もある。それぞれの要素は、複雑に他に影響を与えている。
例えば、勝率は低いが、勝ち利益率が高く、負け損失率が低いという複合条件を満たすと、非常によい運用ができている。勝率が低く、勝ち利益率が低く、負け損失率が低く、「勝ち利益率+負け損失率」がマイナスであれば、数字によって資産は大きく減った運用になっている。他の数字が同じであっても一つの数字が小さいだけで、全く違った診断結果になることからも、総合診断は非常に重要である。
(総合診断の効果と具体例)
個別診断の結果だけでは分からなくても、複数の個別診断の結果を組み合わせて総合診断を行うことによって、適格な診断結果が得られるようになる。
例えば、売買利益に関しては、収益が±0だが、含み益が形成されており、勝った場合は保有期間を長くしており、良い銘柄だけが残っており、悪い銘柄は見切りが早いような場合、売買損益だけの結果を見ても診断を誤る。含み損益の診断や勝ちパターン分析を含めた総合的な判断をして、はじめて適切な診断が下されるのは、一例である。
回転力が高く、保有期間が短く、勝ち利益率および負け損失率も低い場合でも、勝率で稼いで、よい運用ができている人もいる。個別的にはあまりよい診断でなくても、他に突出した部分があれば総合的な診断結果は良好になるのも一つの具体例である。
これらの具体例は、個別診断結果とは逆の診断結果となり、総合的な診断が必要な理由になる。
(総合診断のプロセス)
総合損益である含み益および売買損益は、様々な要素が絡み合って形成されている。年率の元本増加率は、さらに複合的な複雑な要因で決まってきており、同じ成果を出しても様々なタイプ、様々な経緯がある。複合的な要因で診断することが状況分析には不可欠であり、そのプロセスは各種評価指標の組み合わせ方によって診断が行われる。
(タイプ別診断について)
アドバイス提示システム1が行う総合診断の一つの方法がタイプ別診断である。タイプ別診断のプロセスにおいて、アドバイス生成部321は、各種評価指標を算出し、当該評価指標の組み合わせ(2つ以上の評価指標の範囲)を決定した上で、当該評価指標の数値に応じてユーザの売買状況を分類する。
各種指標の組み合わせ方によって、売買状況を類型的に分類することが可能である。分類した結果である類型をタイプと定義する。
タイプは、様々である。大きな分類もできるし、細かい分類もできる。そのタイプを決めるのに必要な要素が、上述の回転力、勝ち利益率等の各種評価指標である。各種評価指標の組み合わせ方によって、タイプが分類できる。
各種タイプが決まっていくのは、評価指標の組み合わせ方によって、ある程度型に当てはめることが可能となるからである。仕切りの数字を変えただけで、AタイプからBタイプに変わる等が起こるが、今まで大雑把で、明確でなかった区分が数字によってはっきり区分できるようになり、タイプごとの管理が可能となる。
(タイプ分類の具体例)
短期デイトレタイプは、回転力が非常に高く、元本回転日数は1日から数日で、勝ち利益率、負け損失率も十分小さく、勝率が収益力の決め手になるタイプである。
短期スイングトレードタイプは、回転力が高く、元本回転日数は1週間程度(4日から14日等)で、勝ち利益率、負け損失率も5%前後と小さく、こちらも勝率が収益力の決め手になるタイプである。
大きな値幅取りタイプは、回転力が低いが、勝ち利益率が負け損失率を圧倒的に上回ることで資産が増えているタイプである。
長期据え置き型タイプは、回転力は低く、平均保有期間は360日を超すものであり、売買損益よりも含み損益が中心となっており、含み損益の内訳も勝ち利益率(未実現)も負け損失率(未実現)も大きく、売却ができていないタイプである。
塩漬けタイプは、回転力は低く、負け損失率が高く、勝ち利益率が低く、含み損を抱えているタイプである。
重要なことは、評価指標の組み合わせによってタイプが分けられ、客観的な数字によって線引きができることである。それは、各個別診断で示した、複数の線引きを組み合わせて、導き出してもよい。
例えば、回転力診断のある評価数値が3日以内、かつ、勝ちパターン分析で高ウェイト(50%以上)がパターン1である。とにかく回転を効かせた運用で成果を上げているタイプとなり、順張り型の高回転タイプと位置付けられる。
様々な組み合わせが考えられ、その組み合わせ方は自由で幾通りものタイプを作り出せる。個別診断の元になった各種評価指標は、単独でも十分な診断結果を得られるが、その組み合わせを活用することによって、さらに奥深い分析が可能になり、診断もより深く精密になるという効果を奏する。
例えば、個別診断において、回転力が7日から30日の間であり、かつ、勝ち利益率が20%を上回り、負け損失率が10%以内に抑えられている。このタイプは合計で200人いて、全員が、元本増加率が高く、年率20%以上で資産が増えている人が7割を占め、平均でも年率25%増加している、等のタイプ別の診断および分析が可能になる。
(タイプ別診断の効果)
タイプ別診断によってもたらされる効果には、ユーザ自身のタイプが鮮明となり、他人との比較もしやすく、様々なやり方があることをユーザが知ることがある。特に、同じタイプの人との比較や順位によってユーザ自身の立ち位置が明確になり、改善すべき道標ができるという効果がある。
(タイプ別ランキング、比較)
アドバイス提示システム1が行う総合診断の一つの方法が、複数の要因で括られたタイプの中での、元本増減率等を含む評価数値の比較およびランキングである。アドバイス生成部321は、複数の評価指標の数値に応じて分類されたタイプごとに、ユーザの上記評価数値の比較、および、ランキング付けを行う。
タイプごとの上記評価数値のランキングおよび比較を行うことによって、同じようなやり方をやっているグループの間での上記評価数値の比較およびランキングが可能になる。
同じようなやり方の中で、よりよい方向に向かうにはどうすればよいのかを他から学ぶことが可能になる。例えば、スイングトレードタイプの中でよい成果を得ている人は、どの数字がよいのかを参考にしている。
(タイプ別ランキング、比較の効果)
タイプ別の上記評価数値を算出することによって、どのタイプが優れ、どのタイプが劣るのかも明確になるという効果が期待される。これにより、例えば、スイングトレードタイプの平均の元本増加率(年率)は平均10%であったが、大きな値幅取りタイプの平均の元本増加率(年率)は平均25%で、失敗する人も少ないなどの結果を導き出すことができる。
例えば、上述のタイプの中で最良の結果をもたらしている人の数字が、勝率が非常に高く、勝ち利益率も高く、勝ちパターンも1が多くを占める場合、ユーザが自身の数字と比べて、劣っている数字の改善を図っていくことが可能となる。また、全体の中ではよいランキングであったが、ユーザ自身のタイプの中では平均的な数字等、他との比較を容易にし、より深い分析が可能になる。
(診断結果レポートの例)
以下に、ユーザの売買状況に対する診断結果のレポートの例を示す。なお、下記における(動的変化)は、ユーザの取引データに応じて動的に変化していくテキストまたは数値等を指す。
以下に、総合診断結果のレポートの例を示す。
◎総合診断
☆タイプ別診断
A様のトレードタイプはスイングトレードタイプ(動的変化)と判定しました。
☆タイプの説明
スイングトレードタイプ(動的変化)は、短期スイングトレードタイプであり、回転力が高く、元本回転日数は1週間程度(4日から14日等)であり、勝ち利益率および負け損失率が5%前後と小さく、こちらも勝率が収益力の決め手になるタイプです。
☆スイングトレードタイプの中でのあなたの順位(元本増減率(年率単利)は、100人中3位(動的変化))です。
☆タイプ順位(元本増減率(年率単利)の平均値で比較)
50タイプ中25位(動的変化)
☆あなたの全体の順位は、1000人中250位(動的変化)です。
☆組み合わせ診断
売買利益の計算式と含み損益の計算式(動的変化)
☆平均数値との比較(動的変化)
☆優れている数値(動的変化)
☆見劣りする数値(動的変化)
☆総合診断結果(動的変化)
スイングトレードタイプの中では3位と非常に優れていますが、全体の中では1000人中250位ですので、改善の余地は十分ありそうです。
特に優れた数値は回転力および勝率であり、劣っている数値は勝ち利益率が低いこという結果です。
以下に、個別診断結果のレポートの例を示す。
◎個別診断
☆回転力診断
診断結果(動的変化)
評価数値表(動的変化)
説明(動的変化)
☆勝ち利益率診断
☆負け損失率診断
☆勝ちパターン分析
☆負けパターン分析
☆売買損益分析
☆含み損益分析
☆総合損益分析
〔実施形態4〕
以下、本発明の実施形態4について、詳細に説明する。なお、説明の便宜上、実施形態1、2、3にて説明した部材と同じ機能を有する部材については、同じ符号を付記し、その説明を繰り返さない。また、以下に示す比較結果、ランキング結果、診断結果、アドバイス等の内容は、一例を示すものであって、本発明を限定するものではない。
(情報提示システム10)
本実施形態に係る情報提示システム10について、図面を参照して説明する。図20は、本実施形態に係る情報提示システム10の構成を示す図である。図20に示すように、情報提示システム10は、端末(端末装置)2と、サーバ(情報生成装置)30とを含む。端末2と、サーバ30とは、ネットワーク4を介して通信可能に構成される。
端末2は、ユーザの操作、記録媒体からの読み出し等により売買データを取得し、売買データに応じた各種結果を表示するものであり、例えば、PC、タブレット端末、スマートフォンなどである。サーバ30は、投資商品の売買に関する各種結果を生成するものである。ネットワーク4は、インターネットを含むネットワークである。なお、投資商品には、株(日本株、海外株を含む)、投資信託、上場投資信託(ETF)、外国為替証拠金取引(FX)などが含まれる。
図20は、本実施形態に係る端末2およびサーバ30の構成を示すブロック図でもある。
(端末2)
図20に示すように、端末2は、通信部21、制御部22、表示部23、および、操作受付部24を備えている。各部の詳細は、実施形態1と同様である。
(サーバ30)
図20に示すように、サーバ30は、通信部301、制御部302、及び、記憶部303を備えている。通信部301は、端末2と通信を行う部分である。制御部302は、サーバ30全体を制御するものであり、例えば、1または複数のプロセッサなどである。記憶部303は、制御部302の指示によりデータを記憶するものであり、例えば、ハードディスク装置、フラッシュメモリなどである。
制御部302は、情報生成部3021を備えている。情報生成部3021は、投資家(または投資商品)の売買データを取得し、取得した売買データから集計対象売買データを生成し、当該集計対象売買データを抽出加工して損益レベル売買データを作成(前の工程に持っていても可)し、当該損益レベル売買データを参照して評価指標を算出し、算出した評価指標を表示する情報を生成する。次に、情報生成部3021は、評価指標を参照して比較を行い、当該比較の結果を示す情報を生成する。評価指標を参照してランキングを行い、当該ランキングの結果を示す情報を生成する。評価指標を参照して診断を行い、当該診断の結果を示す情報を生成する。そして、情報生成部3021は、評価、比較、ランキング、診断の結果などに応じたアドバイスを示す情報を生成する。情報生成部3021は、それらの生成された情報を各種方法で表示、記事情報などを生成、配信する。
ここでいう評価指標の表示とは、売買データから各評価指標を算出して当該評価指標を表示することを指す。ここでいう評価とは、売買データから各評価指標を算出して評価することを指す。比較とは、算出された評価指標を用いて、他との比較を指す。ランキングとは、評価指標を基にした順位付けを指す。診断とは、評価指標を基にして、どのような売買を行ってきたのかを診断することを指す。アドバイスとは、評価結果、比較結果、ランキング結果および診断結果を基にして、アドバイスすることを指す。ここでいる表示とは、評価指標、評価、比較、ランキング、診断、アドバイスなどの結果を表示することを指す。記事情報などを生成、配信とは、評価指標、評価、比較、ランキング、診断、アドバイスなどの結果を記事情報として生成、配信することを指す。ただし、評価指標の表示、評価、比較、ランキング、診断、アドバイスというプロセスは、すべてが必須ではなく、少なくとも1つを提供してもよい。
最初に体系を示す。準備フェーズは、第一ステップであり、当該情報処理システムで的確に処理するための前段階である。第一フェーズは、図101を参照。第二フェーズから第四フェーズは、図102を参照。第五ステップから第十二ステップを指す。
(第一ステップ)
第一ステップは、売買データの取得ステップ、すなわち、証券会社やユーザなどから取引データを含む売買データなどを取得するステップである。通常は、ここで集まってきた売買データを次の加工対象とする。もちろん、証券会社など、売買の取り次ぎ業者などの場合には、この取得ステップは少なくて(または、なくて)済む。
第一ステップは、記憶部33のDBへの売買データの記憶を含む。また、第一ステップは、ユーザから与えられた課題や、配信する記事を管理者などが決定、要求するなども含む。第一ステップは、一定のフォーマットに加工するフェーズを含んでもよい。通常、CSVファイルなどの形式は、売り買いデータが混じっているため、購入データと売却データを相対させ、相対しないデータには時価などを割り当てるなど売買データとしてのフォーマットを整える加工も含む。第一ステップは、表示フェーズを含んでもよいし、AIフェーズを含んでもよい。
(第二ステップ)
第二ステップは、集計対象売買データの作成ステップであり、取得した売買データをさらに複数集めたり、ある基準を元にして抽出分類集計したりするステップである。第二ステップは、必要に応じてデータ項目を増やしたり、減らしたりするフェーズを含んでもよい。第二ステップは、例えば、証券会社項目を増やしたり、参照媒体項目を増やしたり、テクニカル指標値を増やしたりするフェーズを含んでもよい。これらのデータ項目は、基本的には、購入データや売却データなどに紐付けられる。合計値の算定や平均値や最大値の算定、構成比率の算定、など加工のフェーズを含んでもよい。
第二ステップは、記憶部33のDBへの集計対象売買データの記憶を含む。集計対象売買データは、他のテーブルで管理し、必要なときに紐付かせてもよい。例えば、他のテーブルには、投資対象テーブル、投資家テーブル、業績上方修正テーブル、テクニカル指標テーブル、投資タイプテーブルなどがある。売買データの項目と同じ項目(例えば、銘柄コードや銘柄コードと購入日など)を含んだ別テーブルを用意し、共通の項目で紐付かせて、別テーブルで管理している情報を集計対象売買データの項目に含めることができる。そうすると、集計対象売買データは、当該情報処理システムによる抽出条件にもできるし、構成要素(構成要素売買データ)にもできるし、様々な用途が期待できる。
売買データは、売り買いを一単位にして、売り買いの項目を含んでもいいし、売りと買いの別の項目を作り、管理してもいい。売り買いを一単位にして、買いと売りの項目が並んだデータと、売りがまだない買いのデータとが混在するが、反対売買のないデータには時価とその日のデータを入力する決まりにしてもよい。第二ステップは、加工のフェーズが入ってもよい。また、集計対象売買データの当該情報処理システムによる抽出条件は、1つでもいいし、ORやANDなど、当該情報処理システムによる一般的な抽出パターンをすべて含んでいてもよい。
第二ステップは、表示フェーズを含んでもよいし、AI(機械学習、知能計算など)フェーズを含んでもよい。
(第三ステップ)
第三ステップは、構成要素別売買データの作成ステップであり、集計対象売買データを、さらに構成要素別に分類し、抽出・分類・集計していくステップである。第三ステップは、構成要素別に分類し、構成要素ごとに合計値や平均値の算出を行ったり、構成比の算出を行ったりする集計するフェーズを含んでもよい。第三ステップは、記憶部33のDBへの構成要素別売買データの記憶を含む。Aさんの構成要素別売買データは、投資家がAさんの投資家別集計対象売買データを銘柄別に分類・加工した売買データを構成要素別売買データと定義する。構成要素別売買データは、分類後、抽出条件でさらに絞り込んでもよいし、集計してもよい。第三ステップは、表示プロセスを含んでもよいし、AI(機械学習、知能計算など)プロセスを含んでもよい。
(第四ステップ)
第四ステップは、損益レベル売買データの作成ステップであり、目標となる損益または損益率(平均ROI)を決めるステップである。売買損益率を目標とする場合には、売買損益レベル売買データを作成(前の工程に持っていても可)する。目標となる損益(または平均売買損益率(ROIの平均))によって、上記の売買データ(集計対象売買データ、構成要素売買データ)が更に分類、抽出される。第四ステップを、第三ステップの前、または、第二ステップの前に持ってくることも可能である。
第四ステップは、構成要素ごとの集計、合計値、平均値、最大値、加工値の算定(例えば購入金額(購入価格×購入数量)の計算など)の加工算出プロセスを含んでもよい。第四ステップは、損益レベル売買データの表示プロセスを含んでもよいし、記憶部33のDBへの損益レベル売買データの記憶を含んでもよい。第四ステップは、AI(機械学習、知能計算など)プロセスを含んでもよい。
第一のステップから第四ステップにより、目標となる改善していくべき損益(または損益率)と分類、抽出された売買データ、管理項目(表でいう横軸の項目、データベース上の項目)の大半が決定される。
(第五ステップ)
第五ステップは、評価指標の算出ステップであり、上述で作成された損益レベル売買データで目標とされた損益(または平均売買損益率(ROIの平均))に影響を与える要素を評価指標と定義し、それらの評価指標を算出するステップである。第五ステップは、第四段階までで算出された評価指標も含めて、このステップで算出された評価指標を集計や抽出や選択をするステップである。
第一から第五ステップまでが基盤となる。第一から第五ステップで、目標となる改善していくべき損益(または平均売買損益率(ROIの平均))と分類・抽出された売買データ(損益レベル売買データや構成要素売買データ、集計対象売買データ)、管理項目(表でいう横軸)、目標の損益(または平均売買損益率(ROIの平均))に影響を与えていく評価指標(変数の場合もあり)が決定される。第五ステップは、加工算出プロセスを含んでもよいし、表示プロセスを含んでもよい。第五ステップは、記憶部33のDBへの記憶を含む。第五ステップは、AI(機械学習、知能計算など)プロセスを含んでもよい。
(第六ステップ)
第六ステップは、当該対象の売買状況および保有状況の評価ステップである。なお、第六ステップから第十ステップは、順不同であり、不可欠なステップではない。第六ステップは、対象となる売買データが、どれだけの価値があるかを見定めるステップであり、よい点、悪い点などを当該情報処理システムが調べて、当該情報処理システムが、価値を定めていく対象を評価するステップである。第六ステップは、目標となる損益を改善していくことに対して、状態を評価指標で表すことにより、現在の状況、過去の状況などを評価していくステップである。
第六ステップは、第五ステップまでで算出された評価指標を使って、対象の損益(または平均売買損益率(ROIの平均))を評価するステップであり、どの評価指標を使って評価していくか、どうやって評価していくのか(最大値、平均値、構成比など含む)を決めて評価するステップである。例えば、評価指標が売買損益レベル売買データであれば、売買状況の評価が行われる。第六ステップは、加工算出プロセスを含んでもよいし、表示プロセスを含んでもよい。第六ステップは、記憶部33のDBへの評価結果の記憶を含む。第六ステップは、AI(機械学習、知能計算など)プロセスを含んでもよい。
(第七ステップ)
第七ステップは、比較対象との比較ステップである。第七ステップは、第五ステップで算出された評価指標などを使って、比較対象としてどれと比較するのか、どの評価指標を比較していくか、どうやって比較していくのか(最大値、平均値、構成比など含む)を決めて、比較するステップである。第七ステップは、加工算出フェーズを含んでもよい。もちろん、第七ステップは、記憶部33のDBへの比較結果の記憶を含む。第七ステップは、表示プロセスを含んでもよいし、AI(機械学習、知能計算など)プロセスを含んでもよい。
(第八ステップ)
第八ステップは、構成要素から集計対象ごとの順位付けランキングステップである。第八ステップは、第五ステップで算出した評価指標などを使って、どの基準で、どの評価指標を、どうやってランキングするかを決めて、ランキングを行うステップである。第八ステップは、加工算出プロセスを含んでもよいし、表示プロセスを含んでもよい。第八ステップは、記憶部33のDBへのランキング結果の記憶を含む。第八ステップは、AI(機械学習、知能計算など)プロセスを含んでもよい。
(第九ステップ)
第九ステップは、第五ステップで算出された評価指標などを使って、どの評価指標が悪いのか、よいところはどこかなどを診断していくステップである。第九ステップは、加工算出プロセスを含んでもよいし、表示プロセスを含んでもよい。第九ステップは、、記憶部33のDBへの診断結果の記憶を含む。第九ステップは、AI(機械学習、知能計算など)プロセスを含んでもよい。
(第十ステップ)
第十ステップは、アドバイスステップ(第六ステップから第十ステップは順不同で不可欠なステップではない)、すなわち、第九ステップまでで評価指標を表示した結果、診断した結果、比較した結果、評価した結果、ランキングした結果など(または、当該ステップだけで)をもって、アドバイスするステップである。第十ステップは、例えば、診断結果で悪いと判断された評価指標を変化させていくと、目標である損益(または平均売買損益率(ROIの平均))がどう変わっていくか、などを示し、ユーザの今後の売買行動を改善していくアドバイスをしていくステップである。第十ステップは、加工算出プロセスを含んでもよいし、表示プロセスを含んでもよい。第十ステップは、記憶部33のDBへのアドバイス結果の記憶も含む。第十ステップは、AI(機械学習、知能計算など)プロセスを含んでもよい。
(第十一ステップ)
第十一ステップは、表示ステップ(第六ステップから第十ステップは順不同で不可欠なステップではない)である。第十ステップまでで、評価指標を表示した結果、アドバイスした結果、診断した結果、比較した結果、評価した結果、ランキングした結果、評価指標の算出結果などは、図2、図42に示す通り、サーバ3の記憶部33のDBに記憶され、別途出力される。
第十ステップまでの出力結果は、単なる数字の羅列だったり、数字の結果、テキストベースの結果、比較表、ランキングデータなどであったり、これらがわかりやすいか、理解しやすいかは別問題である。いかにユーザにとって、便利でわかりやすく、理解しやすいコンテンツにしていくために、第十一ステップの表示ステップ以降も非常に重要となる。
それぞれのステップで、この表示ステップを含んでもいいし、ユーザに見せる前に、まとめて行ってもよい。もちろん、第十一ステップは、記憶部33のDBへの表示内容の記憶を含む。第十一ステップは、AIプロセスを含んでもいいし、テーブル参照形式でもいい。また、それぞれのステップで、表示プロセスを定めてもよい。第十一ステップは、加工算出プロセスを含んでもよい。
(第十二ステップ)
第十二ステップは、記事生成配信ステップ(第六ステップから第十ステップは順不同で不可欠なステップではない)である。第十ステップまでで、評価指標を表示した結果、アドバイスした結果、診断した結果、比較した結果、評価した結果、ランキングした結果、評価指標の算出結果などを受け、それらの結果セットを、それぞれ図2や図42に示す通り、サーバ3の記憶部33のDBに記憶され、別途出力される。結果データセットをプロセスとともにDBに記憶することにとどめたり、管理者がメール配信や記事配信に使ったり、ブログ記事にすることもできる(第十二ステップ)。
(課題解消システムとデータ生成システムについて)
第一ステップから第十二ステップまでは、売買データの入力(原因)から情報処理システムによるデータ生成(結果)システムの流れである。これは、逆に、課題(結果)を入力すると、色んな課題が解決する(原因)システムでもある。従って、第十二ステップまでの出力結果を、逆に、問い合わせると、全て、その答えが出せるようになっていくのが当該情報処理システムの課題解消システムとしての活用方法である。
図64は、本発明の実施形態4に係る端末2と、サーバ30との情報流れを示す図である。
図64は、図2の説明を詳しくしたものである。実施形態1でも診断結果を得るのに、管理者(またはユーザ)はサーバ3に対する問いから診断結果の回答を表示するという流れがあった。これらの結果、図64は、記憶部33に売買データの作成や評価指標の算出の関係性や、課題と結果の関係性、課題と売買データの作成の関係性などを記憶し、蓄積し、必要に応じて、取り出すことが可能になっていることを表す情報処理システムの図である。課題解消システムでは、課題と売買データの作成、評価指標の算出、評価指標の特定、投資課題に対する解決結果などが生成されていき、記憶部303に蓄積されていく。これらはそれぞれ連関しており、関係性を記憶蓄積していくことにより、Aの売買データからは、セットAの評価指標が算出される、という関係性が蓄積され、この関係性の蓄積は、いろいろな局面で使えるようになる。
図65は、本発明の実施形態4に係る問い合わせは情報処理システムの結果と同義であることを示す図である。図65は、問い合わせから回答までのプロセス図であり、問い合わせとは、情報処理システムで作成される各種結果データを指すことを示す図である。
図66は、本発明の実施形態4に係るどのようなデータを蓄積していくかを示す図である。図66は、情報処理システムと記憶部との関係を主に表している。アドバイスが生成されるたびに、各種データは記憶部33に蓄積されていく。このような処理は、問い合わせの入力から結果データを生成するプロセスも同様である。
図67は、本発明の実施形態4に係るハードウェア資源を用いた処理を示す図である。図67は、ハードウェアの構成図であり、どう連携しているかを示す図である。ユーザや管理者の情報の入力を受け付けるステップは、端末2で行われる。
その後、サーバ3に入力情報が送信され、課題や売買データなどの情報が記憶部33に蓄積される。問い合わせや売買データの入力を受けて、記憶部33から情報を引き出して、集計対象売買データにどういう作業を行えばよいのかの作業指示が指定される。売買データに関しては、抽出条件、分類条件、集計条件の決定で当該情報処理システムで売買データが作成される。当該売買データから評価指標が算出されるが、このときも記憶部33への参照が行われる。数ある評価指標から最適な評価指標が特定され、さらに、動作が決定される。評価指標の表示なのか、評価なのか、アドバイスなのか、ランキングなのか、比較なのか、が決定され、評価指標を使って、どういう表現をどういう方法で行っていくかの決定がされる。このときも記憶部33との連携が行われ、テーブルなどを参照して決定される。最終的に結果が出力され、送信され、端末2に送られ、結果を受け取り、決められた表示方法で結果が表示される。このような処理は、課題解消システムだけでなく、アドバイス生成システム、記事生成システムも同様である。
図68は、本発明の実施形態4に係る情報処理システムの問い合わせを解消する方法を示す図である。この方法は、課題解消システムだけでなく、アドバイス生成システム、記事生成システムも同様である。
図68は、図2の説明を詳しくしたものである。ユーザや管理者による端末2からの入力(広義の売買データ、投資課題データなど)がある図2のとおり、操作受付部24がデータを受け付ける(実施形態1では、管理画面でこれらのサーバへの問いを入力して、サーバ3へ問い合わせるステップを踏んでいる。この入力は、特別な行為ではなく、通常の管理者が行っている行為である)。端末2の通信部21は、これらのデータをサーバ3に送信する。サーバ3に通信部31は、これらのデータを受け付ける。これらの受け付けたデータを、サーバ3の制御部32のアドバイス生成部321が生成処理をしていき、売買データの作成や評価指標の算出などを経て、評価指標データ、評価データ、比較データ、ランキングデータ、診断データ、アドバイスデータを生成する(記憶部33に逐次記憶する)。サーバ3の通信部31は、それらの結果を端末2に送信する。端末2の通信部21は結果を受信し、制御部22は結果を表示部23に表示させる。
売買データの場合は、説明しているとおり、売買データから抽出など(集計対象売買データの作成)や分類など(構成要素売買データの作成)、集計など(損益レベル売買データの作成等)といった処理を経て売買データが作成され、評価指標が算出され、当該評価指標を使って、評価や診断、アドバイスや比較、評価指標結果、などの結果が出力され(管理者ユーザの場合には、ここでとどまることもあることは言うまでもない)、それらの結果データを端末2の表示部23に表示するというプロセスである。これらは今までの説明と変わらないが、問い合わせのステップは、もちろん、どんな問いにも答えられるわけではないが、売買データから算出されるデータは具体例にも数多く記載しているとおり、様々でいろいろな問い合わせに答えられる。
課題解消システムのステップでは、図68に示すとおり、問い合わせの入力(24-1)(管理者が普通に行う行為又はユーザからの問い合わせなど、方法は問わない)から同じように生成プロセスを経て、最後に端末2の表示部23が課題の解決結果を表示する(管理者の場合には結果セットの受け取り、ユーザの場合にも表示が全てではない)システムになる。この作業指示は、上述の第二ステップから第十ステップまでで算出される様々なデータを逆から見て、どういう作業で行ってきたかの手順を示すものである。
具体例をみれば、それは一目瞭然で、「勝率は何%」という課題は、売買損益売買データから勝ち回数/売買回数で算出できる。Aさんの診断結果で、売買損益売買データから算出される評価指標の一部は、勝ち回数/売買回数で算出された勝率という関係にある。
つまり、売買データと、評価指標との関係を「売買データ→評価指標の算出」という方向で見てもいいし、「評価指標→売買データの抽出方法」という方向で見れば、問い合わせの解消ができるのである。
従って、抽出、分類、集計条件の決定プロセスは、例えば、評価指標の算出という問いに対しては、「評価指標から見てどう売買データを抽出(分類や集計を含めても可)するか」ということに等しい。売買データを抽出すると、この評価指標が出るのと、結果的には同じである。
従って、この決定プロセスは、売買データを抽出すると、この評価指標が出るというテーブルを作成すれば、評価指標を算出するにはこの売買データをこうやって抽出すればよいという抽出条件の決定ができる関係にある(図75参照)。当該プロセスは、第二ステップから第十一ステップまででできることは、すべて可能という関係にある。
ゆえに、第二ステップから第十一ステップで算定された数字や表、表示結果(例えばアドバイス結果や診断結果、ランキング結果など)はそれをどうやって算出してきたのかを元をたどることで、すべて対応付けが可能である。実施形態1で算出された評価指標も同様である。
売買データから勝ち利益売買データを作成し、勝ち利益率を算出するという関係で、勝ち利益率は導き出され、診断結果なども出てくる。「Aさんの診断結果がほしい」という課題に対しては、このプロセスを踏めばいいという手順が示されている。従って、これらをデータベース化すれば、様々な課題が現れ、様々な手順が現れるという関係にある。これを機械学習していくと、いろいろな投資課題に対して、答えることができる(逆に言うと、こういう手順だとこういう評価指標が得られるという積み重ねを作っていくことで、データは積み重なっていき、数多くの投資課題に答えることが可能なシステムがこの情報処理システムである)。
図68は、どういう方法で問い合わせが解消されるかを示した図である。問い合わせ入力ステップ、売買データ作成ステップ、評価指標算出ステップ、動作ステップ、表示ステップがあり、下記にもそれぞれの詳しい説明がある。これらのステップは、課題解消システムだけでなく、アドバイス生成システム、記事生成システムに関しても同様である。
図69は、本発明の実施形態4に係る情報処理システムのサーバ3の処理の流れを示す図である。図69は、サーバ3の処理がどう行われているかを示す図である。この処理は、課題解消システムだけでなく、アドバイス生成システム、記事生成システムも同様である。
図70は、本発明の実施形態4に係る情報処理システムの処理方法2を示す図である。図70は、図68に売買データの入力などを補足した図である。この処理方法は、課題解消システムだけでなく、アドバイス生成システム、記事生成システムも同様である。
図71は、本発明の実施形態4に係る情報処理システムの計算処理を示す図である。図71は、与えられた課題に対して、どういう計算処理が行われるかを示す図である。売買データに対して、決まった抽出条件、分類条件、集計条件が指令されて、売買データは作成され、当該売買データから目標の売買が決定し、目標の売買に影響を与える評価指標の算出と選択がなされ、当該評価指標を使って、どういう動作(評価するのかアドバイスするのかなど少なくとも一つ)をするのかを決め、結果表示を決めていく計算処理が行われる。この計算処理は、課題解消システムだけでなく、アドバイス生成システム、記事生成システムも同様である。
図72は、本発明の実施形態4に係る情報処理システムのデータ構造を示す図である。記憶部33で記録されるデータ構造の特徴は、売買データは損益が算出されるデータ構造を有し、当該損益に影響を与える評価指標、評価指標で行える動作(比較、アドバイスなど)、そこから得られる結果、それらの結果を表示する方法など一連の連携されたデータ構造を有することを示す図である。このデータ構造は、課題解消システムだけでなく、アドバイス生成システム、記事生成システムも同様である。
図73は、本発明の実施形態4に係る情報処理システムの参照テーブル方式を示す図である。参照テーブルは、売買データの抽出条件、分類条件、損益状況、集約方法と、必要なデータとの対応関係を示すテーブルである。
図90は、本発明の実施形態4に係るネットワークを示す図である。
記事データの配信の場合は、記事配信サーバを(自社他社問わない)設置し、当該情報処理システムで生成された除法データをそのまま記事として配信ルもしくは、加工して情報データを配信する。
図91は、本発明の実施形態4に係るデータベース関連図である。例えば、売買IDで購入日と銘柄コードのテーブルと連携させ、銘柄コードと日付の関係づけでRSI(Relative Strength Index)値を紐付ける方法や、購入IDと紐付ける方法などがある。RSIは、一定期間の相場における、値上がり幅と、値下がり幅とを活用して、値動きの強弱を数値で表し、買われ過ぎなのか売られ過ぎなのかを判断する手法である。この方法に限らず、何らかの方法で、売買データや購入データとテクニカル指標値などを関連付ける方法を別テーブル参照方式と定義する。
図92は、本発明の実施形態4に係るAI学習の関連図を示す図である。各フェーズで、AIの学習がどう行われていくかを示す図である。第一フェーズでは、当該情報処理システムに対する各種問い合わせを管理者またはユーザが行い、当該問い合わせに対して、どういう抽出条件や分類条件、集計ルールを指示すればよいのかの関連付けを学習していく。具体例を示している。第二フェーズでは、当該情報処理システムに対する問い合わせに対して、評価指標の選定をどう行っていくか、を学習していく。最重要評価指標を決めるために、スコア化するなどの方法で、問い合わせに対する評価指標値の数字によって、十四黄土をどう変化させていくかを、学習させていく。表記揺れなども学習し、各種問い合わせに対し、算出し表示すべき評価指標を決めることを学習させていく。第三ステップでは、問い合わせに対して、どの結果を表示すればよいのか、の対応付けを学習させていく。評価指標の表示、評価、比較、ランキング、診断、アドバイス、記事データの生成、という動作ステップに対して、どの動作を行うのか、どう行うのかの対応付けを学習していく。第四フェーズでは、当該情報処理システムによって、生成された結果セットをどの表示方法で、どうやって表示していけばよいのかを学習させていく。第4フェーズ全てに、これらの機能を持たせてもよいし、どれか一つでもよく、これらの機能を一つでも持つ場合をAI学習システムと定義する。
図93は、本発明の実施形態4に係るテーブル参照の関連を示す図である。各フェーズで、テーブルの参照をどう行っているのか、どういうテーブルが必要なのかを説明する図である。各種当該情報処理システムに対する要求や課題の請求に対して、テーブルを参照しながら、その問いに答えようとするのを、テーブル参照方式と定義している。第一フェーズでは問い合わせに対して、どういう抽出条件、分類条件、集計ルールで売買データを加工して、対象売買データを作成するのか、という問い合わせと各種条件(対象売買データを作成するための条件)の関係テーブルを作成、管理して、テーブルを充実させていくことで、各種問い合わせに対応できる問いを増やしていくことを目的としている。既出であれば参照し、新規であれば、新たな対応付けをテーブルに記録。第二フェーズでは、評価指標の選定に使われるテーブル参照方式で、最重要評価指標の選定で使われるスコア付けや重み付けの変更などに使われるテーブルも含む(評価指標の選定プロセスを参照のこと)。問い合わせの言葉から、評価指標を選定する、より簡便な方法も含む。第三フェーズでは、動作関連テーブルを通して、課題に対して、どの動作ステップを踏み、どういう結果セットを返すかの関連付けテーブルを参照して、動作を決めていく。第四フェーズは、結果セットに対して、どういう表現方法をとるか、グラフか、表か、チャートか、どの項目をX軸にするのか、などを対応づけたテーブルを表示方法選定テーブルと定義。これらのテーブルを参照して、当該情報処理システムで次の処理を決めていくことをテーブル参照方式と定義する。
図94は、本発明の実施形態4に係る入力フォーム方式(取引データ)を示す図である。
ユーザ又は管理者等が、フォームから売買データの入力を行うときに、どういうフォーマットで行うのかの一例を示した図である。新規の購入の場合は、上図のように、4つの項目(またはそれ以上)を入力する画面を提示する。一方、保有銘柄の売却ボタンを押せば、保有銘柄の一覧リストが表示され、下図のように、入力する項目は、売却株価、売却日、にとどめ、容易に売却の決定を当該情報処理システムに送信する仕組みを指す。数量は、プルダウン方式で、当該保有株数に対する、単位を減少させる手段も含む。(例えば、ファナックの単位株数は100株で、500株保有しているのであれば、500株400株300株200株100株がプルダウン方式で表示され、売却数量を選択する)。これらの入力フォームの内容は、当該情報処理システムに送付され、各種売買データが更新されることを示す図である。
図95は、本発明の実施形態4に係るAI学習の詳細図第一フェーズ図である。
図92の第一フェーズのAI学習がどう行われていくのかを、具体的に示す図である。問い合わせデータに対して、どういう売買データを作成するのか、を決めていく。問い合わせ内容が、既知の場合(つまり条件テーブルで一致する問い合わせがあるケース)は、条件が決定され、抽出条件などが決まり、当該条件を当該情報処理システムに指示し、売買データが作成される。一方、未知の場合は、推測プログラムが走り、問い合わせデータを解析し、どういう条件で、売買データを抽出(又は分類、集計、加工)していけばよいのかを教師データを参照しながら学習していく。教師データには参照テーブル方式で作成されたテーブルなどが挙げられる。条件の決定をプログラムに覚えさせ、2020年という言葉には、2020年の期間別集計対象売買データを作成するなどの関連付けを学習しながら、検証と予測結果の向上を測っていく。
図96は、本発明の実施形態4に係るAI学習の詳細図第二フェーズ図である。図96は、図92の第二フェーズのAI学習がどう行われていくのかを具体的に示す図である。問い合わせデータや第一フェーズで作成された売買データから導出される評価指標に対して、どの評価指標を重要評価指標とするのか、を決めていく。問い合わせ内容が、既知の場合(つまり、評価指標選定テーブルで一致する問い合わせがあるケース)は、重要評価指標が決定され、当該評価指標を当該情報処理システムに指示し、評価指標が次の動作ステップで活用される。一方、未知の場合は、推測プログラムが走り、問い合わせデータや導出された評価指標を解析し、どの評価指標が重要で、どの評価指標を重要評価指標としていけばよいのかを教師データを参照しながら学習していく。教師データには、参照テーブル方式で作成されたテーブルなどが挙げられる。最重要評価指標の決定をプログラムに覚えさせ、売買損益率という言葉には、売買損益レベル売買データで平均の売買損益率を作成するなどの関連付けを学習しながら、検証と予測結果の向上を測っていく。
図97は、本発明の実施形態4に係るAI学習の詳細図第三フェーズ図である。図97は、図92の第三フェーズのAI学習がどう行われていくのかを具体的に示す図である。問い合わせデータから動作決定テーブルでどの動作を行っていくのかを決めていく。問い合わせ内容が、既知の場合(つまり、動作決定テーブルで一致する問い合わせがあるケース)は、動作が決定され、当該動作を当該情報処理システムに指示する。一方、未知の場合は、推測プログラムが走り、問い合わせデータを解析し、どの動作ステップを踏んでいけばよいのかを教師データを参照しながら学習していく。教師データには、参照テーブル方式で作成されたテーブルなどが挙げられる。動作の決定をプログラムに覚えさせ、ランキング、順位付けという言葉には、ランキングデータを作成するなどの関連付けを学習しながら、検証と予測結果の向上を測っていく。更に、動作が決まったら、第二ステップで決定した最重要評価指標と併せて、生成データの決定テーブルで、どういう生成データを、生成するのかを決定する。例えば、2020年の売買損益率という問いに対しては、売買損益率を決定し、これを生成データとして、次のステップに送信すればよい。既知、未知の場合は、動作の決定と同様のプロセスを踏む。
図98は、本発明の実施形態4に係るAI学習の詳細図であり、第四フェーズ図である。図98は、図92の第四フェーズのAI学習がどう行われていくのかを具体的に示す図である。第三フェーズで生成された生成データどの表示方法を選択するのかを決めていく。結果セットの内容が、既知の場合(つまり表示方法テーブルで一致する生成データがあるケース)は、表示方法が決定され、表示される。一方、未知の場合は、推測プログラムが走り、生成データを解析し、どの表示方法が最適で、どの表示方法を選択すればよいのかを教師データを参照しながら学習していく。教師データには、参照テーブル方式で作成されたテーブルなどが挙げられる。生成データに合わせた表示方法の決定をプログラムに覚えさせ、Aさんと平均値との最重要評価指標の比較には、縦棒グラフを表示方法で選択するなどを学習しながら、検証と予測結果の向上を測っていく。
図99は、本発明の実施形態4に係る期間別集計対象データの表である。期間別集計対象売買データの作成の代表例3つの特徴と、算出できる損益、加工方法、算出方法、何ができるか、等を比較している。ちなみに證券会社によくある評価額の推移などの期間比較は、評価額版であり、疑似版は一歩進んだ技術である。完全版と疑似版を比較すると、疑似版で算出できる損益は期間別でトータル数字は確定できる。たとえば、A時点の評価額が1000万円、B時点の評価額が1200万円の場合、AB期間の期間損益は200万円増えたことは把握できるが、売買損益や含み損益という内訳になると、トータル数字にさえ、食い違いが生じる。これは、AB期間に、保有から売却へ購入から保有へ、という売買損益と含み損益の入れ替わりが数多く発生するため。例えば、A銘柄をAB期間中に売却をしたケースにおいて、購入はA期間の前で1000円、A時点株価は1200円、売却株価1500円のケースを想定した場合、A時点の含み益は200円(1200-1000)が、B時点では売買損益で500円(1500-1000)になるが、、実際の期間損益は売買損益で300円(1500-1200)へと評価替えしないと、正確な期間損益が出ない。これらを完全に実施できるのが、完全版である。
図100は、本発明の実施形態4に係る図24から図26のまとめ図である。A時点を2019年1月9日として、B時点を2020年2月3日とするケースで、B時点まで保有していたケースを上段がA時点より前に購入していたケースの評価替え、A時点以降のケースは評価替えがいらないことを示し、B時点までで売却したケースで、上段はA時点以前に購入したケースで、A時点への評価替えを必要となるが、下段は必要ないということを示した図である。
図101は、本発明の実施形態4に係る第一フェーズの説明図である。第一フェーズの対象となる売買データセットを決めるフェーズにおいて、売買データから抽出条件、分類条件、集計ルール等の条件を決定し、集計対象売買データを作成し、更に当該売買データの構成要素を基準にして、各種条件で、構成要素売買データを作成し、目的となる損益レベルをどのレベルに置くかにより、損益レベル売買データを作成することで、対象売買データセットが作成されることを示す図である。
図102は、本発明の実施形態4に係る第二フェーズから第四フェーズの説明図である。第二フェーズでは、第一フェーズで作成された対象売買データセットを元にして、評価指標の算出、選定、表示ステップを経て、当該評価指標を活用して、動作ステップである評価指標の表示や評価、比較、ランキング、診断、アドバイスのデータを当該情報処理システムで生成し、ユーザや管理者等に表示する一連の流れを説明する図である。図101と図102は、当該情報処理システムの体系図、全体像である。
図103は、本発明の実施形態4に係る銘柄選択の検証チャート図である。銘柄選択の検証チャート図であり、実際の購入日から現在までの保有状況評価をするために活用される。保有期間中の他の銘柄の動向が一目でわかり、当該購入日の購入が、数ある選択のうちで、正解であったのかどうかを検証ができる。よりよい選択の場合はどうであったのか、平均であればどうであったのか、などを検証でき、他銘柄との比較結果を一覧表示できるチャートである。
図104は、本発明の実施形態4に係る銘柄購入時期の検証チャート図である。銘柄の購入時期の検証チャート図であり、実際の購入日から現在までの保有状況評価をするために活用される。保有期間中の他の投資家の動向が一目でわかり、当該購入日の購入から、保有をするのか、売却をするのか、の決断を毎日迫られるわけだが、それを正しく行えたのか、ほかの同じ日に同じ銘柄を購入した投資家はどういう行動をしていたのか、を検証ができる。よりよい選択の場合はどうであったのか、平均であればどうであったのか、などを検証でき、他の投資家との比較結果を一覧表示できるチャートである。
図105は、本発明の実施形態4に係る保有期間中の他の投資家の銘柄投資動向チャート図である。保有期間中の他の投資家の銘柄投資の動向がわかるチャート図であり、実際の購入日から現在までの期間で当該銘柄を同売買してきたのかがわかるチャートである。保有期間中の他の投資家の動向が一目でわかり、当該期間中に同じ銘柄を購入した投資家はどういう行動をしていたのか、を検証ができる。よりよい選択の場合はどうであったのか、平均であればどうであったのか、などを検証でき、他の投資家との比較結果を一覧表示できるチャートである。図104は、同じ購入日に同じ銘柄を購入した投資家の動向をチェックするチャートだが、当チャートは同じ銘柄を保有期間中にほかの投資家はどう動いてきたのかをチェックできるチャートである。
図106は、本発明の実施形態4に係る保有期間中の他の投資家の銘柄投資動向チャート図2である。図105と同様、保有期間中の他の投資家の銘柄投資の動向がわかるチャート図であり、実際の購入日から現在までの期間で当該銘柄をほかの投資家は、どう売買してきたのかがわかるチャートである。保有期間中の他の投資家の動向が一目でわかり、当該期間中に同じ銘柄を購入した投資家はどういう行動をしていたのか、を検証ができる。よりよい選択の場合はどうであったのか、平均であればどうであったのか、などを検証でき、他の投資家との比較結果を一覧表示できるチャートである。図104は同じ購入日に同じ銘柄を購入した投資家の動向をチェックするチャートだが、当チャートは同じ銘柄を保有期間中にほかの投資家はどう動いてきたのかをチェックできるチャートである。図105とは視点を変えて、伝えている。
図107は、本発明の実施形態4に係る評価指標算出の3つの方法を説明する図である。第四ステップまでで作成された損益レベル売買データから評価指標を算出するステップで、3つの方式があり、その3つの方式を図式化して説明した図である。右に行くほど、数多くの評価指標が出てきて、詳細な評価指標が算出できる。
図108は、本発明の実施形態4に係る購入データと売却データの合成テーブルの説明図である。第一ステップにおいて、できれば、導入しておきたい工程で證券会社から得られる売買データなどの情報を加工整形して、取り扱いのしやすい売買データにする工程のひとつである。一回、購入データと売却データに分けて、購入データに売却データを取り込む方式を示す図である。このほかにもいろいろな方法があるが、売買を1行にまとめることが重要である。
図109は、本発明の実施形態4に係るレバレッジ効果と複利効果図である。連動型保有状況評価などで、取り上げている具体例をグラフ表示した例である。
図88は、本発明の実施形態4に係る連動型保有状況評価の表記図である。連動型含み損益レベル売買データのところで説明した具体例の表である。
図110は、本発明の実施形態4に係る評価指標の算出の複数の方法の説明図である。評価指標の算出にはいろいろな見合わせ方があり、投資対象は期間別であったり、投資対象別であったり、投資家別であったり、評価指標は取引データによる評価指標であったり、企業業績やテクニカル指標値から算出される評価指標であったり、それらの組み合わせで、様々な対象を評価、比較、ランキング、診断、アドバイスなどをできるということを示す図である。
図111は、本発明の実施形態4に係る評価指標の算出テーブル図である。評価指標をどういう手順で算出するのか、逆にどういう手順を行っていくと、評価指標が算出できるのか、を管理するテーブルと、別テーブルで管理する業績予想テーブルの図である。
(第一ステップ)
第一ステップは、売買データ等の取得ステップであり、証券会社やユーザ、管理者などから取引データを含む売買データなどを取得するステップである。通常ここで集まってきた売買データを次の加工対象とする。もちろん、証券会社など売買の取次業者などの場合は、この取得ステップはあっても少なくてすむ。売買データに紐付けられるデータには、テクニカル指標、株価データなどのテーブル、銘柄情報などがあげられる。一定のフォーマットに加工するフェーズを含んでもよい。表示フェーズを含んでもよい。AI(機械学習や知能計算など)フェーズを含んでもよい。
(売買データの定義)
売買データには、狭義の売買データである取引データ、広義の売買データでは、取引データ以外に取引データに紐付けることが可能なデータであり、市場データ、加工データ、権利データ、入力データなどがあげられる。
取引データは、投資商品の種類、投資商品の購入日、投資商品の購入価格、投資商品の購入数量、投資商品の売却日、投資商品の売却価格、投資商品の売却数量、など売り買いに伴って決まっていくデータであり、狭義の意味での売買データである。
反対売買を行って利益や損失が確定されている売買データと損益が確定していない売買データがある。損益が確定しない売買データは、通常、含み益や含み損を計算するために時価やある時点の価格を入れることが行われる。取引データ(狭義の売買データ)には両者とも含まれるが、加工が必要なケースもある。ある一定のフォーマットにするときに、そのような加工が施される。この加工は集計対象売買データなどの作成時に行ってもいいし、売買データ入手時に行ってもよい。
売買データに紐付けられるデータ(広義の売買データ)としては、市場データや加工データ、権利データ、入力データ、他のテーブルデータなどがある。
市場データには、投資商品の市場価格、為替レートなどがあり、権利データには、投資商品の保有に伴う権利データ(配当や株式分割など)などがあり、加工データには、投資商品の購入代金(購入単価×購入数量)、売却代金、売却損益、それらの合計値、平均値、最大値、最小値などが上げられ、保有数量×市場価格=保有商品の時価、投資商品の売却日-投資商品の購入日=保有期間などを指す。加工データは、取得データから加工して算出されるデータを指す。入力データは、入力フォームでユーザや管理者が入力したデータを指す。入力データは、例えば、ユーザが取引データを入力するときに、参照媒体や参照テクニカル指標など入力する欄に、入力してもらうような入力データなどを含む。入力データは、管理者が入力フォームで取引データに紐付くデータ(例えば、証券会社や助言会社、コース名、投資家コード、取引実行時のテクニカル指標値など)を入力する入力データなども含む。
他のテーブルデータは、管理を別テーブルで行った方が管理のしやすいデータに用いられる。他のテーブルデータには、例えば、投資対象テーブルや投資家テーブル、業績上方修正テーブル、テクニカル指標テーブル、投資タイプテーブルなどがある。売買データの項目と同じ項目を含んだ別テーブルを用意し、共通の項目で紐付かせて、別テーブルで管理している情報を集計対象売買データの項目に含めることができる。
そうすると、抽出条件にもできるし、構成要素(構成要素売買データ)にもできるし、様々な用途が期待できる。売買データにある項目に関連する項目は管理対象となり、売買データは幅がさらに広がり、管理でき、分かることがさらに増えていく。さらに管理に必要なデータは全て売買データの管理項目となる。
(修正売買データテーブル作成の定義)
証券会社から取り込んだデータは、購入データと売却データに分かれていたりして、その後の加工がしにくいデータの場合が多い。修正売買データテーブルの作成で、一定のフォーマットで取り扱えるような工程を挟むのがベストである。
(従来技術の課題)
証券会社ごとにバラバラのフォーマットで取り込まれたりしたら、売買データは取り扱いが非常に難しくなる。一定のフォーマットに整形することで、あらゆる売買データが一つのフォーマットにまとまる。
(修正売買データテーブル作成の作用)
売買データの購入データと売却データが一緒になっているケースは多い。その場合は、図108の合成テーブルの作成工程を経て(第一工程)、購入と売却が1行にまとまるテーブルにすることでフォーマットをまとめるのがベストである。これによって、売買損益の計算がすぐにできる。次の工程が、購入データと売却データが紐付かない購入データの取り扱いである。第一工程で、売却データに紐付かない購入データが存在し、これが未反対売買データとなり、売却価格のない購入データをどう評価するのかが、時価評価の取り込み(第二工程)、反対売買データと未反対売買データが一つのテーブルに存在し、反対売買データには購入価格、売却価格、時価、があり、未反対売買データには、購入価格、時価が存在するテーブルが作成されることで、修正売買データテーブルは作成される。
(修正売買データテーブル作成の効果)
この工程を経ると、総合損益がすぐに当該情報処理システムでは計算できるし、購入データごとに売買損益か含み損益が簡単に導出できるようになる効果がある。
(修正売買データテーブル作成の具体例)
証券会社ごとにフォーマットは異なるが、それを修正売買データテーブルによって、銘柄コード、購入日、購入数量、売却日、時価、保有、未保有の別や購入金額、売却金額、時価評価額の加工データを持つことも含め、損益(反対売買の場合は売買損益、未反対売買の場合は含み損益の項目を含めてもよい)を少なくとも含むテーブルにすることで、修正売買データテーブルのフォーマットはできあがる。
(取得データ(未反対売買データ)の修正の意義)
証券会社から取り込んだデータは、購入データと売却データの合成テーブル(図108)の作成工程を経て(第一工程)、時価評価の取り込み(第二工程)、反対売買データと未反対売買データが一つのテーブルに存在し、反対売買データには購入価格、売却価格、時価、があり、未反対売買データには、購入価格、時価が存在するテーブルが作成される。
未反対売買データの特定と時価評価プロセス(図85)と投資商品価格の取り込み方法(図86)にあるとおり、図86の株価テーブル連携方式がベストで、図85にあるとおり、未反対売買データには時価評価と、日付、時価評価額が加わり、反対売買データにも、同様の項目が加わると、後々の工程で活かされる。この時に、購入データと売却データが分かれている場合は、売買データに合体させる工程を挟むのがベストである。
未反対売買データ(後の工程の含み損益レベル売買データ)は、まだ保有中の投資商品(または売りから入る場合は売り建て中)を指す。未反対売買データは、まだ損益が確定していない売買データで、日々市場価格の動向によって、評価額が変化していく性質の売買データで、確定した売買データとは異なる加工が必要である。ただ、売買済みデータにもこの市場価格を入れておくと、後々の工程で役立つので、入れておくとよい(損益レベル売買データの第四ステップでは必要)。
(取得データ(未反対売買データ)の修正の課題)
未反対売買データは、保有数量に応じて、評価額が変化していくが、保有数量×当該投資商品の市場で取引されている時価で評価することが必要となる。取得データの修正工程の一つ。また、売買データでも売却したその後の株価推移も入ってくるし、売ってなかったら、どうなっていたのか、も把握が可能となる。
(取得データ(未反対売買データ)の修正の作用)
未反対売買データをA時点の日時とA時点の市場価格を最低限含めたテーブルを作成するか、売買データの項目にこの2つの項目を含めることで、修正は可能になる。この工程を第一ステップの取得ステップで行うのか、集計対象売買データの作成ステップで行うのか、損益レベル売買データの作成ステップで行うのかは問わない。また、反対売買データも同様で、株価データテーブルと連携してもよいし、売買データの項目に含めてもよい。ただ、後々の連携を考えると別テーブルで連携させておくことがよりよい。
(取得データ(未反対売買データ)の修正の効果)
修正工程を加えることで、未反対売買データも保有状況が分かるようになり、売買データの作成プロセスでも保有状況が分かるようになる効果がある。反対売買を行った後の動向もこの工程で、取り込めるようになることで、売却が正解であったのかどうかを損益レベル売買データの第四レベルで詳細につかむことが可能となる。
(取得データ(未反対売買データ)の修正の具体例)
(取得ステップで行う具体例1)
集計対象売買データ作成前の元になる売買データで行われるため第二ステップ以降の工程がより、分かりやすくなる。
(取得ステップで行う具体例2)
集計対象売買データ作成過程で行う場合は、売買データの追加項目で、日時(日付含む)と市場価格の項目を加える。ここで、売買済みデータにも加えてもよい。また、株価データテーブルと連係することで、時系列のデータも簡単に連携が可能となり、売却後の時価と売却株価を簡単に比較することが可能になる。
(取得データ(未反対売買データ)の修正の具体例3)
損益レベル売買データの作成ステップで行ってもいい。この損益レベル売買データの作成には第4レベルがあり、ここで、売却後の時価を使うため、売買データに項目を加えておいてもよいし、テーブルから取り込んでもよい。
購入時や売却時の売買データに媒体の追加、証券会社の追加、チャートの追加、テクニカル指標の追加、業績上方修正の追加、など様々なことを追加できるようにしておくことで、どういう決断の売買が成功しているのかの後追いが可能となる効果がある。構成要素売買データの一つの構成要素になるし、集計対象売買データでも媒体別などのデータを抽出することが可能となる。後の工程で非常に役に立っていく。
売買データに紐付かせるデータを増やすことの目的は、ユーザの投資商品の投資方法に対するアドバイス力向上や、様々な投資課題を解決できるヒントが隠されていることや、投資家にとって有用な情報提供に資することができるためである。
(取得データ(入力データ)の追加の意義)
取引データに入力データを追加することによって、データベースは拡充する。例えば、2月2日に購入した銘柄は四季報を元にした購入であれば、参照媒体を四季報に、助言者がA社であれば助言者項目をA社にするなどがあり得る。
管理者が入力するケースを含めてもよい。例えば、銘柄の購入時のテクニカル指標RSIが20%、などの市場データを入力してもよい。市場データで自動的に入力されてもよい。こういう取引に関わる関連データがデータベースに取
り込まれることで、様々な効果が生まれる。そもそも投資対象別集計対象売買データは、この目的のために、入れてあるし、重層型ランキングや構成要素比較プロセスなども、取引データだけでは分からないことが分かるのは、この紐付きがあるからである。入力データを追加することで、より一層強固な形になる。
(取得データ(入力データ)の追加の課題)
証券会社の原データは分かり難く、使い難いという欠陥がある。追加項目を増やしたり、加工したりすることで、よりデータの付加価値は上がり、ユーザにとっては分かる情報が増える効果がある。
(取得データ(入力データ)の追加の作用)
含み損益売買データや売買損益売買データを表示し、購入データや売却データに項目を追加してもよい。取引データの入力時に追加項目を表示し入力してもらってもよい。管理者が後で入力を行ってもよい。例えば、該当の購入銘柄の購入日のテクニカル指標などは後で簡単に検証して追加情報として入力やアップロードが可能である。
売買を行った証券会社や売買を行うのに使った助言会社、媒体、などの項目を追加することで、データの付加価値が上がり、より分かることが増えていく効果を発揮する。
(取得データ(入力データ)の追加の効果)
購入時や売却時の追加データは、構成要素売買データの構成要素となるし、集計対象売買データの基準にしたりもできる効果がある。これによる効果は、集計対象別、構成要素別にデータの抽出、集計ができるなどの効果がある。
(取得データ(入力データ)の追加の具体例)
例えば、参考にした媒体を追加すると、後で、どの媒体を使った売買が成功が多かったかなどを検証できるなどの効果が期待できる。
通常、取り引き時のデータには、実行日、実行の値段、実行の数量が最低限含まれる。このときに行われた原因を探るためには、そのときのテクニカル指標値や参照媒体、企業イベントなどがデータベース化されていると、大きな効果が期待できる。
(具体例1)
テクニカル指標値を入力。フォームでユーザが入力する場合も管理者が入力する場合も、自動的に取り込む場合や自動計算される場合も含むが、購入時、売却時の当該銘柄のテクニカル指標値がデータ項目に含まれることを意味する。
この場合、例えば、RSIというテクニカル指標値が20%以下で購入し80%以上で売却した売買データと、全体の売買データの売買損益率を比較することが可能となる。
購入時や売却時の売買データに媒体の追加、証券会社の追加、チャートの追加、テクニカル指標の追加、業績上方修正の追加、など様々なことを追加できるようにしておくことで、どういう決断の売買が成功しているのかの後追いが可能となる効果がある。構成要素売買データの一つの構成要素になるし、集計対象売買データでも媒体別などのデータを抽出することが可能となる。後の工程で非常に役に立っていく。
(売買データの取得頻度改善の方法)
(売買データの取得頻度の課題)
市場データや権利データなどと違い、投資商品の取引データ(狭義の売買データ)は、利用者によって、更新頻度はまちまちである。日々取引を行うスキャルピングやデイトレーダーなどは、頻繁に取引を行うため、頻度は高く、塩漬け型の投資家ではほとんど取引を行わず年1回ということも珍しくない。取引頻度は人によって異なり、必ずしも、リアルタイム性が誰にでも求められているものではない。一方、市場データは保有中の投資商品の価格や為替レートなどリアルタイム性が求められ、リアルタイムか、30分遅れか、1日に1回、1週間に1回など、頻度のニーズは高く幅広い。このような市場データは比較的入手しやすい。一方、取引データは取引した本人が、何らかの形で、更新をしていく手段を持つことが求められる。
(売買データの取得頻度の作用)
例えば、証券会社にある取引した本人の取引データはリアルタイムに変化していく。この取引データを、どういう頻度で、どうやって取り込んでいくか、は先に挙げたようにいくつかの方法があり、それぞれ長所短所がある。取引頻度に応じて、頻度と方法を選んでもいい。
例えば、頻度が高いデイトレの場合、できればAPI連携でのデータの取り込みや、スクレイピング方式での取り込みが適している。頻度が低く、1か月に一回くらいの平均で取引をするユーザの場合は、株価などの市場データの取り込みは頻度を高くして、取引データの取り込みは1か月に1回程度で十分である。この場合は、CSVのダウンロードアップロード方式や入力フォームでの入力などが適していると言える。
このように、取引頻度に応じて、売買データ(狭義の意味での売買データ=取引データ)の取り込み方法や取り込み頻度を変えていく方法は、有用で現実的な方法である。
(売買データの取得頻度の効果)
取引頻度に応じて、取り込み方法や頻度を変えていくことによって、セキュリティと利便性の天秤をかけながら、決めていくことで、お客さまの利便性と、頻度を増すことに伴うセキュリティリスク両面を果たしていく効果が発揮できる。
(売買データの取得頻度の具体例)
1日に数回以上の取引頻度のあるユーザには、APIやスクレイピング方式の更新手続きを進め、1か月に1回よりも少ない頻度のユーザには入力フォームでの入力を推進するなどの方法があげられる。
入力フォーム方式は次のような方法が考えられる。
(フォーム入力方式(取引データ版)の意義)
先に触れたとおり、取引データの更新はセキュリティと取引頻度の度合いによって変わってくる。取引頻度の少ないユーザにとっては、このフォーム入力方式(取引データ版)が薦められる。
(従来方式の課題)
CSVのダウンロードやアップロードだと、お年寄りやパソコン操作に慣れていない人では、かなりハードルが高い。
(フォーム入力方式(取引データ版)の作用)
図94に示しているとおり、購入ボタンおよび売却ボタンがあり、購入ボタンを押すと、購入フォームが現れ、売却ボタンを押すと、保有銘柄一覧リストが出てくる。売買データと紐付いているため、含み損益レベル売買データから保有銘柄リストを引っ張ってくることができる。数量や銘柄コードなども入力済みで、ユーザは、後は、F社は1/1に20000円で売却したという取引を記録すればよい。ユーザが記録するのは、値段と日付とチェックだけで取引データは入力が可能である。さらに、このデータは記憶部33に送信されて、含み損益レベル売買データからなくなり、売買損益レバル売買データへと更新され、後で、その記録を確認できる仕組みになっている。
(フォーム入力方式(取引データ版)の効果)
一日に何回も取引を行うデイトレーダの場合は、この方式は難しいが、通常のレベルの取引であれば、十分好きなときに入力でき、入力したら、自分のデータはすぐに更新され、それによってランキングが変動したりすることを体感できるという特別な効果が期待できる。
これらの売買データを取得後、集計対象売買データの作成プロセスを経る。
第一ステップは、売買データの作成ステップである。第二ステップは、集計対象売買データの作成ステップ(今回のステップ)である。第三ステップは、構成要素別売買データの作成ステップ(第四ステップの後でも可)である。第四ステップは、損益レベル売買データの作成ステップ(第二ステップの後でも可)である。第五ステップは、評価指標の算出ステップである。
第二ステップから第四ステップまでは、元になる売買データを集計対象売買データ、構成要素売買データ、損益レベル売買データの作成で、絞り込み、評価指標の算出ステップで対象となる売買データを決めるステップである。図101に概略図を示している。図76で、このプロセスを説明すると、はじめにS899のステップで売買データを当該情報処理システムが抽出するのか、分類するのか、集計するのか、どうやって、それを行うのかを決めるか、もしくは指示する。例えば、「抽出条件:投資対象=株」という条件であれば、株の売買データ(投資対象別集計対象売買データ)だけを当該情報処理システムが抽出する。
「抽出条件:銘柄コード=6701」という条件であれば、銘柄コードが6701の売買データだけを当該情報処理システムが抽出する。「抽出条件:投資家=A」という条件であれば、Aさんの売買データ(投資家別集計対象売買データ)だけを当該情報処理システムが抽出する。「抽出条件:(2020年1月1日時点での未反対売買データ(保有中の購入(もしくは売りから入る場合は売却)データ)と、購入日と売却日のいずれか、もしくは両方が2020年1月1日から12月31日である)売買データを抽出」という条件であれば、2020年の売買データ(期間別集計対象売買データ)を当該情報処理システムが抽出する。
期間別集計対象売買データの場合は、2020年に売り買いしないで保有を続けた売買データも含める必要があるし、しかも保有を続けた分に関しては、2020年に増減した分だけを計算する必要がある。上記の条件であれば、そのような売買データも含まれ損益も調整されるため、より精緻な期間別売買データとなる。この集計対象売買データの作成では、抽出条件の決定と分類条件の決定、集計ルールの決定などがある。
分類条件の決定では、分類集計条件を「投資対象商品=分類集計基準」とすると、投資対象商品に例えば、株と仮想通貨とFXとがあれば、それらのカテゴリごとに集計された投資対象別集計対象売買データが複数作成される。
ここからさらに抽出条件を「投資対象が株」にすることなども可能である。分類集計基準を「投資家タイプ=分類集計基準」とすると、投資家タイプに含まれているデイトレタイプ、スイングトレードタイプなど別に集計された売買データが複数できる。分類基準が「投資家タイプ=分類基準」の場合には、同じように複数の投資タイプ別集計対象売買データが作成されるが、それらの売買データは集計されず、売買テーブルは分類だけされる。
この集計対象売買データの作成の後に、構成要素売買データの抽出条件、分類条件、集計条件が決定され、構成要素売買データが作成される。
(S901、S902のステップ)集計対象売買データに含まれる構成要素(一般的にデータベース上の管理項目(別テーブルで紐付かれている場合も当然含む))を基準にして、抽出条件、分類条件、集計条件が決定される。
例えば、株の売買データだけを集めた(抽出条件:投資対象=株)投資対象別集計対象売買データ、の構成要素の一つである銘柄の業種を分類集計基準(構成要素の分類集計基準=銘柄の業種)にすると、株の集計対象売買データを元にして、銘柄の業種ごとに分類され、集計された構成要素売買データが作成される。
業種が電気の銘柄の購入金額の合計や売却金額の合計などのデータが集計される。
例えば、集計対象売買データを「抽出条件:投資タイプ=デイトレタイプ」として、「構成要素の抽出条件:銘柄タイプ=仕手株」として構成要素売買データを作成すると、デイトレタイプの人が行った売買のうち、仕手株で売買した売買データだけが抽出される。
構成要素売買データは、分類集計基準のほか、集計をしない単なる分類基準もあることは、集計対象売買データと同様である。
この構成用売買データが作成されると、次のステップの損益レベル売買データの作成ステップとなる。
次のステップは、目標となる損益を決めるステップとなる。売買の究極の目的は、損益の改善にある。損益には総合損益、売買損益、含み損益、勝ち利益、負け損失などいくつものレベルがあり、どの損益を対象に改善を計っていくかを決めるステップとなる。
先のデイトレタイプの仕手株という条件に当てはまる売買データであれば、売買損益を目標となる損益に決めることがよかったり、投資家別集計対象売買データでは、総合的な実力が判断できる総合損益がよかったり、それまでに作成された売買データの性質によって、異なってくる。
目標となる損益が売買損益であれば、それまでに作成した集計対象売買データ又は構成要素売買データから、売買損益レベル売買データを作成(前の工程に持っていても可)する。この過程で、作成された売買データは(抽出条件:投資タイプ=デイトレタイプ)かつ(構成要素の抽出条件:銘柄タイプ=仕手株)の売買損益レベル売買データ=デイトレタイプの投資家による仕手株の売買済みで損益が確定した売買損益データだけが集まる。
これが、次からのステップで基礎となる作業用の売買データとなる。このすべての過程で、各種抽出条件や分類条件、分類集計条件、作成された売買データ、管理項目、構成要素、最終売買データなどが記憶部33に記憶されていく。
(集計対象売買データの作成ステップ)
集計対象売買データの作成ステップには、手動で作成する場合と自動化する場合がある。
(集計対象売買データの作成)
集計対象売買データの作成に際して、情報生成部3021は、取得した売買データをどの基準で何を対象に評価などをするのかによって、期間別集計対象売買データ、投資家別集計対象売買データ、投資対象別集計対象売買データ、または、損益別集計対象売買データなどを作成する。そして、情報生成部3021は、各集計対象売買データを組み合わせて編集することによって、例えば、2019年のAさんの集計対象売買データ、AさんのB銘柄の集計対象売買データなどを作成してもよい。そして、情報生成部3021は、ばらばらにある複数の集計対象売買データを、一つにまとめて作成することもできる。例えば、AさんのA証券会社の集計対象売買データと、BさんのB証券会社の集計対象売買データと、CさんのC証券会社の集計対象売買データとを一つにまとめて、集計対象売買データを作成して、これを期間などの基準で分類して、新たな集計対象売買データを作成することもできる。例えば、AさんのA証券会社、B証券会社、および、C証券会社の集計対象売買データを一つにまとめて、新たな集計対象売買データを作成することができる。
この場合、投資家や証券会社のデータもデータベースの項目に組み込むことで後の分類に役立つ。例えば、前述の前者のケースでは、AさんのA証券会社の集計対象売買データは、投資家A、証券会社Aというデータを付け加えることによって、様々な加工が施しやすくなる。入力データは、最初から用意してもよいし、後から付け加えてもよいし、ユーザや管理者が入力してもよい。当該入力データは、第一ステップのところで作成してもよいし、第二ステップや第三ステップ、第四ステップで付け加えてもよい。
反対売買をしていない売買データが含まれている場合は、現在値や評価対象時の当該投資対象の時価を入力する加工処理を含んでもいい。また、合計値の算出や平均値の算出などの加工を含んでもよい。第三ステップ以降で、扱いしやすいような加工を含めてもよい。
(集計対象売買データの作成ステップ)
(集計対象売買データの作成の意義)
AさんのA証券会社の集計対象売買データ(例えば、aa1という集計対象売買データ)を売買データ取得ステップでデータベースに取り込む。BさんのA証券会社の集計対象売買データ(例えば、ba1という集計対象売買データ)を売買データ取得ステップでデータベースに取り込む。これを続けることによって、ベースとなる集計対象売買データ(例えば、A1という集計対象売買データ)が作成される。このベースとなる集計対象売買データを(期間や投資家、投資対象などの)基準で分類したり抽出したり集計したりすることで、集計対象売買データ(例えば、A1-Kという期間別集計対象売買データ)ができる。
売買損益レベル売買データでも総合損益レベル売買データでも、含み損益レベル売買データでも可能とする(売買済み売買データと未反対売買の売買データが混在している場合も、分かれているケースも対応できる)。また、証券会社から得られる売買データ以外の入力データや権利データ、加工データ、別テーブルデータなどを含めてもいいし、含めなくてもよい。これは、第一ステップも、第三ステップ以降も同様である。
集計した集計対象売買データは、ある条件で抽出してもよいし、抽出しなくてもよい、集約させてもいいし集約しなくてもよい。分類してもいいし、しなくてもいい。集計(合計や平均値の算定、最大値の決定など含む)させてもいいし、集計しなくてもよい。この集計対象売買データを基にして第二ステップ以降などを踏んでいく。
(集計対象売買データの作成の課題)
何を、どうやって、分類し、評価、ランキング、比較、診断、アドバイスしていくか、の「何を」の対象の部分で重要な役割をしているのが、売買データであるが、この集計対象売買データの作成ステップを踏むことにより、作業対象(加工や抽出、分類をしていく第一段階の対象)が決まり、様々な売買データを扱うことが可能になる。
(集計対象売買データの作成の作用)
どうやって対象を決めるかは、何をしたいのか、によって決まってくる。例えば、2020年の投資家の総合損益のランキングを作りたい場合は、期間別集計対象売買データで2020年の集計対象売買データを作成する。構成要素別で投資家別の総合損益レベル売買データを作成(前の工程に持っていても可)することで、ランキング作成の基盤となる売買データができる。これは、投資家ごとに2020年の総合損益合計値が算出されている売買データが作成されるから可能になる。何をしたいのかが決まれば、集計対象売買データが決まるので、この何をしたいのかは管理者が決めてもいいし、ユーザが決めてもいい。どちらもアンケートやリストなどで選択して何をしたいのかを決めてもいいし、自動化して答えを求めてもよいし、その都度、決めてもいい。
上述のように2020年の投資家の総合損益のランキングを作りたいと思えば、2020年の期間別集計対象売買データの作成が当該ステップの目的になる。期間別集計対象売買データの作成は、後述する。
(集計対象売買データの作成の効果)
AさんのA証券会社の集計対象売買データだけでなく、AさんもBさんもCさんも含めた集計対象売買データの作成工程を経て、投資家別、投資対象別、期間別などの構成要素別売買データを作成することで、ランキングや比較、なども容易となり、幅の広い評価、ランキング、比較、診断、アドバイスなどが可能となる。
(集計対象売買データの作成の具体例)
(具体例1)
投資家の2020年度の総合損益率ランキングを出す場合、情報処理システムは、投資家全体の2020年度の期間別集計対象売買データをまとめ、投資家毎の構成要素売買データを作成し、投資家ごとに集計し、投資家毎の構成要素売買データを元にして、総合損益売買データを作成し、総合損益を構成する評価指標のひとつ総合損益率を投資家ごとに算出することで、各投資家の2020年度の総合損益率に関するデータは取りそろう。総合損益率を軸にして、投資家毎の総合損益率を順位付けすることによって、投資家の2020年度の総合損益率ランキングが作成できる。
投資家は匿名で表示し、1列目にランキング、2列目に投資家名(匿名)、3列目に総合損益率という表を作成するのが、表示ステップとなる。
(具体例2)
投資家Aと投資家全体の平均値の各指標の比較を出す場合、情報処理システムは、投資家の集計対象売買データをまとめ、投資家Aと投資家全体の構成要素売買データを作成し、総合損益レベル以下売買データを作成し、総合損益を構成する評価指標を算出することで、投資家Aの評価指標と全体の平均値である評価指標を算出する。これで、基本データは取りそろう。
重要な評価指標をレーダーチャートで示し、Aさんの評価指標と全体の評価指標の平均値をレーダーチャートで示すことにより、投資家Aと投資家の平均値を一目瞭然で比べることができる。これを活用して、診断やアドバイスの提供も可能となる。
(具体例3)
銘柄の売買利益への貢献度を鮮明にするためには、情報処理システムは、投資家全体の集計対象売買データを作成し、銘柄ごとの構成要素売買データを作成し、銘柄ごとの利益構成比項目を作成し、売買利益売買データを作成し、評価指標である平均の売買利益率と売買利益額、売買利益額合計を銘柄ごとに算出する。これで、基本データは、そろう。売買利益総額を円グラフの100%にして、銘柄ごとの売買利益額を%表示することで、銘柄の売買利益への貢献度を明確にすることができる。
以上の具体例のように、まずは、何をやりたいかを決め、そのためにはどの集計対象売買データを使うかを決め、さらに分ける必要がある場合には構成要素別売買データを当該集計対象売買データから作成し、目標となる損益(または、平均売買損益率(ROIの平均))によって、当該情報処理システムにより損益レベル売買データを作成(前の工程に持っていても可)することで基本となり、対象となる売買データが作成される。なお、構成要素別売買データと損益レベル売買データの作成順は変えてもいい。
(投資対象別集計対象売買データについて)
S社株などの株の銘柄、投資信託、ETFのブルファンドなどの銘柄、FXの円ドルなどの銘柄、仮想通貨の銘柄などを含む。また、銘柄をグループ化して、仕手株グループ、優良株グループ、高配当銘柄グループなどに集計対象を分けてもよいし、インデックス投信グループ、ロボットファンドグループなどを集計対象としてもよい。さらに、商品、商品グループなども集計対象としてもよい。例えば、情報生成部3021は、仮想通貨、FX、株という集計対象ごとの売買データを分けて、各種評価指標を算定する。株の集計対象売買データと仮想通貨の集計対象売買データとFXの集計対象売買データをひとまとめにして、分類し直すことなどもできる。これらの投資対象別集計対象売買データの作成は、幅広く投資家に伝えることを目的にしている。仕手株グループの売買はみな成功していないから、優良株グループを売買しようなどの投資家の投資行動を変えていくためのものだからである。いろいろなニュースが生まれ、いろいろな気付きを与え、投資対象別集計対象売買データから生成される情報は、投資家の投資行動が大きく変わるきっかけになる情報と言える。
(投資タイプ別集計対象売買データについて)
投資タイプは、デイトレタイプ、スイングトレードタイプ、短期売買タイプ、中長期保有タイプ、塩漬けタイプなど、タイプ別診断で定義する投資タイプを含む。情報処理システムは、投資タイプごとに売買データを分けて、それぞれを集計して、各種集計対象の評価指標を算定する。情報処理システムは、デイトレタイプの集計対象売買データとスイングトレードタイプの集計対象売買データとスキャルピングタイプのの集計対象売買データをひとまとめにして、短期売買タイプの集計対象売買データにまとめ、分類し直すことなどもできる。
これも、投資対象別集計対象売買データと同様、投資家全体に伝えていくべき内容と言える。当該情報処理システムは、いろいろな情報を生成するが、幅広い人たちに、伝わって、はじめて意味のあるのが情報である。デイトレタイプの人たちは、どういう行動を取って、今どうなのであろう、などは、多くの人たちが関心を寄せる話題と言える。これらの情報をメディアが扱っていくことで、様々なインパクトが生まれてくる。
(助言者別集計対象売買データについて)
情報処理システムは、Aさんの投資助言を聞いて判断した売買データ、投資会社Aの投資助言を基にして判断した売買データなど個人、法人、団体を問わず助言者(アドバイス提供者)毎に売買データを分けて、それぞれを集計して各種集計対象の評価指標を算定する。Aさん助言の集計対象売買データと、Bさん助言の集計対象売買データと、A投資助言会社の集計対象売買データとをひとまとめにし、すなわち、助言によって行われた売買データをひとまとめにして、分類し直すことなどもできる。
(証券会社別集計対象売買データについて)
情報処理システムは、A証券会社で売買を実行した売買データ、B証券会社で売買を実行した売買データ、など売買を実行した証券会社毎に売買データを分けて、それぞれを集計して各種集計対象の評価指標を算定する。A証券会社の集計対象売買データと、B証券会社の集計対象売買データと、C証券会社の集計対象売買データとをひとまとめにして、分類し直すことなどもできる。
(媒体別集計対象売買データについて)
情報処理システムは、参照する媒体によって媒体ごとに売買データを集計する。情報処理システムは、ツイッター(登録商標)を参照して売買を実行した売買データ、四季報を参照して売買を実行した売買データ、業績を参照して売買を実行した売買データ、チャートを参照して売買を実行した売買データ、自動売買ツールAを参照して売買を実行した売買データなど売買を実行した参照媒体毎に売買データを分けて、それぞれを集計して各種集計対象の評価指標を算定する。
フェイスブック参照で行った集計対象売買データと、ツイッター参照で行った集計対象売買データとブログ参照で行った集計対象売買データをひとまとめにして、分類し直すことなどもできる。投資対象別集計対象売買データの説明で記載のとおり、投資家がどういう投資行動を取っていて、どういう状況なのか、を多くの投資家に伝えるためにこの集計対象売買データの作成は行われている。ツイッターを参照した投資行動は結果どうであったのかなどの記事も作成できる。
(投資家別集計対象売買データについて)
例えば、集計対象が投資家であれば、情報生成部3021は、個人投資家グループ、機関投資家グループ、個人投資家Aさん、機関投資家B社、短期売買中心の投資家タイプグループ、中長期保有投資家タイプグループの投資家など投資家タイプ別に売買データを集計する。さらに売買データの評価指標の、当該情報処理システムによる算出によって、様々な投資家に分類していくことができる。例えば、総合損益率トップ10の投資家グループ、勝率トップ10の投資家グループ、含み益率トップ10の投資家グループ、等を作成することで、他の投資家が取引をするときに、この投資家グループなら、どう行動するかなどのでデータを紐付かせることが可能となる。Aさんの集計対象売買データと、Bさんの集計対象売買データと、Cさんの集計対象売買データをひとまとめにして、分類し直すことなどもできる。投資家別集計対象売買データも数多くの方たちが興味関心を呼びそうな記事が多く生成できる。例えば、短期売買中心の投資家タイプグループ対中長期保有投資家タイプグループの投資家グループ、2020年に勝ったのはどちらかなどのタイトルは、人を引き付ける記事となる。投資家別集計対象売買データの作成意義の一つである。
(期間別集計対象売買データについて)
例えば、集計対象が期間であれば、この1年であれば年間売買データ、1ヶ月であれば月間データ、1週間であれば週間売買データ、1日であれば日間売買データ、2019年売買データなどに分かれる。2019年の集計対象売買データと、2020年の集計対象売買データと、2021年の集計対象売買データをひとまとめにして、分類し直すことなどもできる。
これによって、記事の生成が、より簡単に、より幅広く、より分かりやすくなることが期待できるのが、この期間別集計対象売買データの作成である。データベースで期間管理しないと、こういうデータは非常に導きにくい。今の含み損益は分かっても、1年前と比較しても、その間売買をしていて、よく分からなくなるからである。
よくポートフォリオの期間比較はあっても、それらは、単なる評価額の推移を比較しているケースがほとんどである。後の工程の総合損益レベル(つまり評価額レベル)であれば、これでもいいが、売買損益レベル以降となると、この期間別集計対象売買データの作成が非常に重要となる。A時点の売買データと、B時点の売買データとが時系列データで残っていても同様である(図87参照)。
なぜなら、AB期間で様々な売買を行って、さらに保有状況も変わっていき、含み損益になったり、売買損益になりと、複雑な状況をどう期間別に捉えていくか、ということである。単なるポートフォリオ推移と、期間別集計対象売買データとは、情報量が格段に異なる。
保有銘柄と、売ってしまった銘柄と、新たに買った銘柄と、すぐに売った銘柄と、まだ保有している銘柄と、などとても入り組んでいて、しかも、株価は毎日変動してくるから、そう簡単に導き出せない。
しかし、この方式であれば、簡単に導き出せる。期間別が簡単に出るということは、逐次変化している状況を的確にお伝えすることができることを意味し、記事として、とても有用な方法である。
例えば、今月の一番利益が上がっている銘柄は何かなどの記事も簡単に作り出せる。期間別集計対象売買データの目的の一つは、こういう時事ニュースの作成にある。
ただ、この単純なテーマ一つをとっても、それが、10月であれば、10月1日に保有していた投資家が10月中に売却した場合と、10月末まで保有を続けた投資家がいて、株価上昇が続いたのであれば、10月末まで保有を続けていた投資家が10月中に利益を出して、売却してしまった投資家よりも高い評価を受けなければいけない。
さらに、10月中に5回売買して、保有を続ける以上の利益を上げ、一方で、10月末は損が出ている投資家もいる。株価と、保有状況の変化と、売買状況とが複雑に絡み合っているため、この状況を把握するのは、そう簡単ではないのである。期間のほか、銘柄などを含めた複雑なケースでは尚更であるが、この期間別集計対象売買データを使うことによって解消できるようになるという特別な効果がある。
このように期間を区切るというのは、簡単そうであるが、売買データの場合には、非常に複雑である。しかし、期間別集計対象売買データを作成することによって、簡単に導き出せるようになる。
(損益別集計対象売買データの定義)
損益を基準にした売買データの作成は、通常は第4ステップで行われる売買データの作成であるが、時には、損益を基準にして売買データを捉え直して、いく方がよいケースもある。そういうときは損益別集計対象売買データを作成する。損益別集計対象売買データは、損益を集計対象(例えば、勝ち利益)とするのに対して、損益レベル評価指標における損益レベル売買データは、集計対象(例えば、投資家Aさん)を損益(例えば、含み損失)で評価するときに、抽出し加工する売買データを指す。
前者は、勝ち利益で集計した売買データなので、Aさんの勝ち利益、Bさんの勝ち利益を含めて集計対象となる。一方、後者の具体例のケースは、投資家Aさんの勝ち利益の売買データのみに絞られた売買データなので、Aさんの売買を評価するための抽出になる。勝ち利益で集計した集計対象売買データと、負け損失で集計した集計対象売買データとをひとまとめにして、分類し直すことなどもできる。
(集計対象売買データの作成ステップ)
集計対象売買データの作成ステップでは、情報生成部3021は、期間別集計対象売買データ、投資家別集計対象売買データ、投資対象別集計対象売買データ、損益別集計対象売買データ、投資タイプ別集計対象売買データ、助言者別集計対象売買データ、証券会社別集計対象売買データ、媒体別集計対象売買データなどに分ける。分ける方法は、抽出条件、分類条件、集計ルール(平均値や合計値などの当該情報処理システムによる算出)の方法で決定していく。これらを組み合わせて2019年のAさんの集計対象売買データ、AさんのA銘柄の集計対象売買データなどと組み合わせて作成することも可能である。また、集計対象売買データをさらに構成要素である期間別、投資家別、投資タイプ別、媒体別、証券会社別、投資対象別などに分類、集計、抽出(全てを含んでもいいし全てを含まなくてもいい)することで、売買データを細分化することを構成要素売買データとする。
(集計対象売買データ作成ステップの旧方式との関係)
旧方式の売買データの捉え方は、売買データを一括りにしており、新方式ではどのような目的でどのような対象を抽出していくか、分類していくか、集計していくかをより明確にしている。
(集計対象売買データ作成ステップの意義)
新方式の集計対象売買データの作成ステップでは、売買データをどの基準(投資別なのか、投資対象別なのか、期間別なのかなど)で抽出し、どういう分類基準で分類するのか、さらにそれらをどう集計していくのか、集計(合計値や平均値など各種計算など)しないのかによって(全てを含んでもいいし、含めなくてもよい)、何(集計対象、Aさんなのか、B銘柄なのか)を評価するのかといった目的をより明確にしている。
(集計対象売買データ作成ステップの課題)
売買データの絞り込みのステップを踏むことによって、評価対象が明確になり、2019年のS社株の売買状況、保有状況の評価、Aさんの売買状況評価などの評価対象と、その目的とが明確になる。さらにこれらの基準となる集計対象売買データを期間別、投資家別、投資タイプ別、媒体別、証券会社別、投資対象別などの構成要素で分け、抽出したり、集計したりすることにより、さらに売買データの性格を知ることが可能となる。
(集計対象売買データ作成ステップの作用)
売買データをどの基準(投資家別なのか、投資対象別なのか、期間別なのか、損益別なのか、それともそれらの組み合わせなのか)で抽出、分類、集計するのかを決め、それらの基準に合わせた売買データを作成する。さらにこれらの基準となる集計対象売買データを期間別、投資家別、投資タイプ別、媒体別、証券会社別、投資対象別などの構成要素で分けることにより構成要素売買データの作成が可能となる。
(集計対象売買データ作成ステップの効果)
このステップを実行することにより、期間別、投資対象別、損益レベル別、投資タイプ別、証券会社別、助言者別、媒体別など様々な売買データを作成でき、評価対象も明確になり、様々な対象を様々な切り口で評価することができるという顕著な効果がある。さらにこれらの基準となる集計対象売買データを更に、期間別、投資家別、投資タイプ別、媒体別、証券会社別、投資対象別などの構成要素で分けることにより、例えば、A銘柄の投資成果を年度ごとに分けたり、投資家毎に分けたりすることも可能で、株の投資成果を銘
柄ごとに分けたり、投資家毎に分けたり、証券会社ごとに分けたり、様々な組み合わせが可能となる。
次に、それぞれの集計対象売買データの特徴を明らかにする。
(期間別集計対象売買データの定義)
例えば、集計対象が期間であれば、この1年であれば年間売買データ、1ヶ月であれば月間データ、1週間であれば週間売買データ、1日であれば日間売買データ、2019年売買データなどに分かれる。
図22は、本実施形態に係る期間別集計対象売買データを説明するための図である。図22に示すように、ある期間における売買状況、保有状況を評価するときに、A時点の評価額および現金をスタート時点にして、様々な売買をした結果、B時点の評価額および現金になるプロセスを評価することが必要になる。
このときに必要となる売買データを期間別集計対象売買データと定義する。図23は、本実施形態に係る期間別集計対象売買データを示す図である。
期間別対象売買データは、例えば、2020年という年間だとすると、2020年1月から12月までに売買のあった売買データ。この2020年1月から2020年12月までに売り買いのあったデータをいくつかに分けると、次のようになる。
2020年1月に保有していたが、期間中に売却したデータ(期間データ)、2020年1月に保有していたが、12月にも保有しているデータ(期間データ)、2020年1月から12月に購入したデータ(期間データ)、となるが、2019年11月に買い、2019年12月に売ったデータは期間データではない。2021年1月に買ったデータも期間データではない。改めて定義すると、2020年の年間の期間別集計対象売買データには、2020年1月に保有していた売買データと、1年間で売買したデータと、2020年12月に保有している売買データとがある。また、期中の入出金の取り扱いをどうするかという問題もあるが、これは別掲する。
(期間別集計対象売買データに関する旧方式)
旧方式では、購入日、売却日などの説明はあるが、期間別の説明はない。A時点からB時点の売買データだけを抽出すると、その期間に行われた売買、保有を的確に捉えることが可能になる。その場合には、売買データの加工や手順が必要になる。また、投資成果の期間比較には、A時点の売買データと、B時点の売買データとの評価額推移を表するものがある。
(期間別集計対象売買データの課題)
ある期間の売買データを正確に評価するときには、売買損益データと、含み損益データとの、それぞれの(または一緒に同時に)評価替えが必要になる。この評価替えと手順と保有銘柄と売買銘柄の区分け、しかも、A時点の保有銘柄も関係してくることが複雑で、株の成果を分かり難くしている一因でもある。
図23に示すように、1は、A時点までに購入し、B時点で保有している投資商品の売買データである(つまり、保有を続けている分の増減分である)。2は、A時点までに購入し、B時点よりも前に売却している投資商品の売買データである(つまり、前は保有していたが、期間中に売却してしまった分である)。3は、A時点よりも後に購入し、B時点よりも前に売却している投資商品の売買データである(期間中に売り買いした部分である。狭義の意味での期間売買損益である)。4は、A時点よりも後に購入し、B時点で保有している投資商品の売買データである(新たに期間中に購入した分の増減分である)。
1および4は含み損益レベル売買データ(B時点における保有商品)に関するものであり、2は保有していたが売ってしまってなくなった商品に関するものであり、3は売買損益レベル売買データに(B時点における売買損益レベル売買データ)関するものである。1および4は、B時点では含み損益売買データ(反対売買していない売買データ)を示し、2及び3はB時点では売買損益レベル売買である。これらを期間別集計対象売買データに加工する方法を次に示す。
情報生成部3021は、基準として期間ごとに集計対象売買データを抽出して、(あるいは分類、あるいは集計して、全て含んでもいいし、含まなくてもいい)期間別集計対象売買データを作成し、期間別集計対象売買データから売買損益レベル評価指標または含み損益レベル評価指標を算出して、期間ごとの売買状況または保有状況の評価に関する情報を生成する。
そのため、期間別集計対象売買データが整然と出てこなければ、後の工程である損益レベル売買データは、第2レベル以降が正確に当該情報処理システムにより算出できなくなる。特に、A時点およびB時点の売買データから期間データを作り出そうとするときに、この問題が発生する。これを解消する方法が、当該情報処理システムによる評価替えの仕組みである。つまり、期間別集計対象売買データの工程を挟まない限りは、正確な期間別の含み損益および売買損益がトータル数字では捉えることができても算出できないことになる。なぜなら、売買損益データになったり、含み損益データになったりしてくることをモデルに入れていないといけないからである。評価指標の算出やランキングの作成など後の工程に全て影響を与えてくるため、この発明は、著しい効果がある。ただ、これを一つ回避する方法がある、売買損益レベル売買データを先に作成し、期間ごとに抽出し、含み損益レベル売買データを先に作成し、期間ごとに抽出する方式である。これら類似技術については後に述べる。
そして、情報生成部3021は、期間がA時点からB時点までの期間である場合に、A時点で保有しているか、B時点で保有しているか、AB期間内に売買を行った売買データを抽出することで、当該期間別集計対象売買データが作成される。
購入投資商品の売買データに関しては、当該投資商品の基準評価額を、購入時の単価からA時点の単価に変更し、当該期間別集計対象売買データのうち、B時点で保有している投資商品の売買データに関しては、当該投資商品の直近終値を、売却時の単価または現在の単価からB時点の単価に変更する。
図24については補足する。A時点を2019年1月9日、B時点を2020年2月3日とした場合のAB期間の損益を求める表である。期間別集計対象売買データに関する図は、図24から図28まであり、当該情報処理システムによる評価替えのプロセスを示すものである。
まずは、当該情報処理システムは、含み損益レベル売買データの当該情報処理システムによる評価替えを行う。つまり、図23の1と4を分けるのが、この図24である。
下記の図の説明は、非常に複雑なので、図23との関係で整理すると、1のケースが図24上段(保有し続けたケース)であり、2のケースが図26の上段(A時点で保有していたけどAB間で売ったケース)であり、3のケースが図26の中段下段のケース(AB期間内に売り買いが完結したケース。一番単純なケース)であり、4のケースが図24の下段のケース(AB期間で購入し、B時点で保有しているケース)である(図100にまとめてある)。
図24は、本実施形態に係る含み損益売買データの評価替えの手順の具体例を示す図である。図24の上段は、図23の1のケースを示す。図24の下段は、図23の4のケースを示す。(買い推奨日がA時点(ここでは2019年1月)以前のため、A時点の単価でスタート時点を評価する、直近終値はB時点とする。)
図24は、含み損益売買データの抽出、加工手順を示す。図24の上段のケースにおいて、A時点で保有している投資対象は、購入単価ではなくA時点の時価を基準にする必要がある。評価替えが必要なのは、図23の1のケースである。
図24の上段の表に示すように、購入時は393万円、A時点の基準評価額は671万円、B時点の基準価額である933万円になっている。
図23の4のケースのように、A時点で保有しておらず、B時点で保有中の投資対象は購入単価とすればよい。
図24の下段の表に示すように、購入時もA時点の基準評価額も212万円、B時点の基準価額は277万円になる。
図24の上段と、下段とを合わせると、期間別含み損益売買データは、606万円の購入金額ではなく、884万円のA時点基準価額となり、1211万円のB時点基準価額との差である327万円が(AB期間の)含み益となる。
図24を参照すると、含み損益売買データは、A時点の評価額が212万円+671万円=884万円となり、B時点評価額が933万円+277万円=1211万円となる。図25は、売買損益売買データ(反対売買した売買データ)を期間別集計対象売買データに加工する方法になる。
図25および図26は、本実施形態に係る売買損益売買データの期間別データへの変更加工例を示す図である。売買損益売買データの場合には、図25と、図26との2段階になる。
図25は、売買データの中でA時点からB時点までの期間内にあった売買データを抽出したものである。具体的には、売り推奨日>A時点(この例の場合、2019年1月9日)、かつ、売り推奨日<B時点(この例の場合、2020年2月5日)、つまり、売却日がA時点からB時点の間の売買データを抽出したものである。換言すると、売却日が2019年1月9日から2020年2月5日の間にあった売買データを指す。2020年2月5日の時点で保有していない銘柄で、既に売買を完結している売買データ(売買損益売買データを抽出)である。期間別の図23の2または3の売買データの具体例である。図25において、売買損益レベル売買データだけを抽出し、その上で下記の評価替えの加工が必要である。
図26は、図25で抽出された売買データの評価替えを示す。図26の上段は、A時点で保有しているが、B時点で保有していない銘柄を示す(図23の2のケースに該当する)。
A時点評価で売買損益(買い推奨日を評価替え)を算出すると、222万円-188万円=34万円となる。図26ではA銘柄およびB銘柄が該当し、図25ではA銘柄が40万円の売買損益(262900円から667000円で404100円の売買利益)であったが、図26では21万円に減少しているのは、買い推奨株価が2629円(2016年2月29日)からA時点時価4480円(2019年1月9日(A時点)株価)に評価替えしているからである。期間別の売買成果を測るためには、この評価替えが必要である。
図26の中段と下段は、A時点でもB時点でも保有していない銘柄を示す。図23の3のケースにおいて、評価替えをしなくてよい売買データとなる。そのままで売買損益を算出すると、790万円-814万円=-24万円となる。
これによって、A時点からB時点の売買状況、保有状況などを評価することが可能になる。
ただし、売買損益レベル売買データを期間別に分けることにより、その下位レベルの勝ち利益レベル売買データ、負け損失レベル売買データ、さらに下位の勝ちパターンレベル売買データなども、同様に期間別に分けられることは言うまでもない。含み損益レベル売買データも同様に期間別に分けられる。上位の総合損益レベル売買データも同様に期間別に分けられる。
このように期間別集計対象売買データが作成されるからこそ、後の工程にまで影響して、2020年の投資家ランキングのような記事の作成が容易にできるようになるのである。A時点の売買データとB時点の売買データで捉えようと思っても、後の工程に進めない、簡単なようだが、この工程がいかに重要か、期間の損益が正しく見れるか否かを決める大切な要素なので、とても大きな効果が見込まれる。
(期間別集計対象売買データの作用)
A時点からB時点の売買状況および保有状況を評価するには、B時点の保有対象のうち、A時点で保有をしていた投資対象は、A時点の時価情報を購入単価に変えて売買データを作り直す。A時点で保有していた投資対象は、全て買い単価からA時点の時価で評価し直して、売買データを作成することにより、期間別売買データを作成する。
情報生成部3021は、売買データから、以下のような修正を経て、期間別集計対象売買データを作成する。
作成方法としては、B時点売買データを基準にして集計対象売買データに含まれる購入日がA時点以前の場合には、基準日をA時点にして、購入(または売却)単価をA時点の時価にすることにより、期間別売買データが得られる。
購入日と、売却日と、A時点と、B時点との前後関係により、以下の4つに分けられる(図23参照)。
(1)(図23の数字と合わせると3)購入日≧A時点(購入日がA時点以降)であり、かつ、売却日<B時点(売却日がB時点以前)である場合
つまり、AB期間中に売買を完結した売買データに関しては、売買損益以下売買データで評価する。図25が該当図である。
(2)(図23の数字と合わせると4)購入日≧A時点(購入日がA時点以降)であり、かつ、売却日≧B時点(売却日がB時点以降)である場合
つまり、A時点以降に購入し、B時点保有中の売買データに関しては、含み損益以下売買データで評価する。
(3)(図23の数字と合わせると2)購入日<A時点(購入日がA時点以前)であり、かつ、売却日<B時点(売却日がB時点以前)である場合
つまり、A期間で保有していたがAB期間中に売買を完結した売買データに関しては、売買損益以下売買データで評価する。
(4)(図23の数字と合わせると1)購入日<A時点(購入日がA時点以前)であり、かつ、売却日≧B時点(売却日がB時点以降)である場合
つまり、A時点以前に購入しB時点で保有を続けている売買データに関しては、含み損益以下売買データで評価する。
含み損益売買データの図24は、購入金額606万円がA時点評価額で884万円になり、B時点評価額で1211万円になっていることを示す表である(図100も参照)。図27は、購入金額を表記せずにA時点評価額およびB時点評価額だけを表示した方法を示す。どちらの表示も可能とする。
上述のように、当該情報処理システムによる評価替え以外の集計対象売買データのもう一つの特徴であるのが、この4つの方法に分けて捉えることである。AB期間の売買データは、この4つに大きく分けることができ、この分類で捉えると、期間別の成果をどうやって捉えると、正解なのか、理解ができる。この4分類法も、本発明の一つである。ただ、B時点株価が現在値の時はA時点株価の評価替えで済むが、現在がB時点を通り過ぎていると、B時点の評価替えも必要になる。または、B時点の売買データを参照して、A時点の評価替えを行う。このように、正確に期間損益を捉えようとすると、かなり煩雑になる。
一方、第三類似形態の期間別集計対象売買データの場合には、A時点の評価額と、B時点の評価額の差を求め、それが、増減分とし、含み損益の増減分をA、売買損益の増減分をBとすれば、売買が入り組んでいるため、正確な売買損益と含み損益の期間損益は出ない。第一レベルである総合損益の期間比較とA時点の売買損益と含み損益、B時点の売買損益と含み損益はでるが、これを差し引いた数字に意味はないため、第二レベル以降の期間損益は出ないのである。ただ、この場合、株価を時系列で取り込んでおく必要があることと、完全版に比べると、様々な欠点がある。ただ、計算は単純で、捉えやすい方法であるが、ここから完成版に施す加工をしたものは、結局、集計対象売買データ(完成版)と同義である。期間別集計対象売買データの作成法であるか否かは、評価替えと4分類法にある。
(期間別集計対象売買データの効果)
期間別集計対象売買データの作成ステップにより、期間ごとの評価が可能になり、集計対象の期間別の売買状況および保有状況をより鮮明に評価することが可能になる。特に、4種類に分類したことにより、含み損益形成資金と、売買損益形成資金とに分けて評価することにより、集計対象の保有状況評価と、売買状況評価とが鮮明に分けられる効果が大きい。
図27に示すように、購入日、購入単価、および、購入代金は、A時点、A時点時価、および、A時点評価額に書き換えてもよい。図24に示すように、売買データに別の項目を追加して評価替えを行ってもよい。後述するB時点の時価と、現在値との関係も同様である。図24は、買い推奨株価(または、購入単価)、基準価格(または、A時点時価)、および、直近終値(または、B時点時価、現在値)の3時点の時価を含む。図27は、買い推奨株価(または、購入単価)、および、直近終値(または、B時点時価、現在値)の2時点の時価を含む。
上記の操作により、各損益が期間別の損益として示され、旧方式にはない顕著な効果を発揮する。この期間別集計対象売買データが時々刻々と変わっていく状況を伝えていくのに非常に有用になることは、言うまでもない。時事ネタの作成には必要不可欠な売買データと言える。例えば、今週損した株ランキング10、昨日の売買利益ランキング1位は何か、今日は何が利益を一番出したかなどは、この期間別集計対象売買データの作成で簡単に作成が可能であり、目的の一つであり、そのために期間別集計対象売買データの作成方法を示している。
期間別集計対象売買データからこれら全て正しい結果が表示されるが、疑似版であれば、総合損益レベルは出たとしても、売買損益レベル売買データ以降では瑕疵が存在するため、誤った表示となる。本当は売買損益レベル売買データなのに、含み損益レベル売買データに入ってしまったり、逆もあるからだ。
ただ、瑕疵はあっても部分的に合っているところもあるため、この方式も期間別集計対象売買データの一形態とする。これらをまとめると、期間別集計対象売買データには4つの形態があり、一つは売買損益だけを期間別で捉える方法(第一類似系)、二つ目は総合損益を当該情報処理システムによる評価額推移で捉える方法(第二類似系)、三つ目は最初に売買損益と含み損益に分けて、それから期間損益に分ける方法(第三類似系)、四つ目は、完全版である。
(期間別集計対象売買データの入出金データの取り扱いについて)
上記のAB期間中の入出金の取り扱いについては、これも複雑にする問題の一つである。A時点では100万円からB時点の120万円になっていて、20万円増加でも、実際は10万円は入金して増えているようなケースは、この入金分は取り除いて成果を計算しなければいけない。逆に、10万円出金していれば、30万円増加で、出金10万円である。この期中分の入出金に関しては、いろいろな手法がある。大切なことは、期中の投資損益分による増減分と、入出金分による増減分とを分けることである。これを分けることで、純粋な投資損益分による増減分を確実に計算することが可能となる。
(期間別集計対象売買データの類似形態について)
(第一類似形態:売買損益レベルの期間別集計対象売買データの作成と表示の定義)
この第一類似形態の期間別集計対象売買データは、期間中に売り買いした売買データだけを抜きだして、期間比較するものである。
(従来技術の課題)
投資成果の期間比較は意外に難しい。データが多ければ多いほど、理解は困難になる。単純な、先の図23の例で説明するとわかりやすい。AB期間の成果を3だけで捉えたのが、この第一類似形態である。保有中の銘柄や買って保有中の銘柄、持っている銘柄を売った場合は、全て無視されてしまい、この期間に買いを入れて、売りを入れた売買だけが計算される。どうしても実態を捉えることができず、売買レベル売買データのAB期間(A時点よりも後に買い、B時点よりも前に売った売買データのみ)だけのデータで評価するため、かなり漏れが多く、信頼できる数字にはならない。
(第一類似形態:売買損益レベルの期間別集計対象売買データの作成と表示の作用)
売買損益レベル売買データを抽出し、A時点よりも後に買い、B時点よりも前に売った売買データのみを抽出する方法で作成できる。図24から図28の説明でいえば、図26の中段、下段だけが対象になる。これでは、期間損益は-24万円となる。実態は354万円のプラスであるから、いかにかけ離れた数字になるかが分かる。
(第一類似形態:売買損益レベルの期間別集計対象売買データの作成と表示の効果)
保有状況は考えておらず、売買の巧拙を評価するためには、簡単で重宝する。デイトレなど、短期売買の評価としては、簡便で単純明快でわかりやすい。
(第二類似形態:売買損益レベルの期間別集計対象売買データの作成と表示の定義)
第二類似形態のこのタイプは、時系列で売買データを保管している場合、評価額全体の数字として、掌握している場合に出せる期間比較となる。評価額の推移は出せて、期間比較ができるタイプである。
(従来技術の課題)
第一類似形態では、保有している人たちの成果が抜け落ちているため、まず正確に判断ができない。たまたまB時点で保有していたら、そのリストから外れてしまうからである。それに比べ、第二類似形態は、抜け落ちはない。1から4まで網羅している。
(第二類似形態:総合損益レベルの期間別集計対象売買データの作成と表示の作用)
第二次類似形態の期間別集計対象売買データは、総合損益レベル売買データを使って、期間比較を図るものである。つまり、現在保有中の銘柄の時価評価、現金残高、および、売買損益の合計があると、現在の評価額が求められる。A時点の評価額もB時点の評価額もデータベースで保管していれば、すぐに取得できる。よくあるポートフォリオ、現金残高、および、評価額を各証券会社で見られるのは、このような方式でデータを保管していると、期間比較の対象としては評価額推移が中心となる。
(第二類似形態:総合損益レベルの期間別集計対象売買データの作成と表示の効果)
全体像は、非常に分かりやすい。自身の評価額が今どの位で、どう推移してきたのかが、一目でわかるため、誰にでも理解ができ、期間比較もしやすい。去年の今頃から、1年で評価額はこれだけ増えた、とか減ったとかも一目瞭然の効果がある。
(期間別集計対象売買データ(第三類似形態)の定義)
売買データを、第二レベル売買である売買損益レベル売買データと、含み損益レベル売買データとに最初に分けて、それをB時点で期間別に分ける方法がある。B時点の総合損益-A時点の総合損益で期間総合損益と、B時点の含み損益とB時点の売買損益のトータルの数字は正しくなるため、総合損益レベルで期間別に分けるよりも数字が出てくる。ただ、トータルの数字は合っていて、これを期間別集計対象売買データ(第三類似形態)と定義する。
A時点の売買データを時系列データとして保存されている場合は、A時点の売買データと、B時点の売買データと、AB期間の売買とを調整することによって、得られる。第三類似形態の期間別集計対象売買データは、評価額がAB間で増減した部分を、損益として分ければ、第三類似形態の期間別集計対象売買データが当該情報処理システムが作成できる。この場合は、B時点における含み損益は、1と4は含み損益に合算されて、売買損益は2と3は売買損益に合算されて、把握できるので、B時点のトータルの数字とAB期間の総合損益に欠陥はない。第二次類似形態よりは、期間損益を正しく把握できるので、こちらは第三類似形態の期間別集計対象売買データと定義する。
(従来技術の課題)
瑕疵はあるが、総合損益レベルの期間別集計対象売買データよりも売買損益と含み損益が分かれて表示でき、評価額の単純な期間比較よりも、わかるようになる。
(期間別集計対象売買データ(第二レベル)の作用)
売買データを、損益第二レベル売買データの売買損益レベル売買データと、含み損益レベル売買データとに最初に分けて(第一ステップ)、それをB時点の売買データとA時点の売買データで期間損益を求める(第二ステップ)。B時点の売買損益、B時点の含み損益(第三ステップ)と、総合損益を含め、トータルの数字は正しくなる。評価額の推移を捉える(第四ステップ)ことができるため、総合損益レベル(第二類似形態)や売買損益の期間比較(第一類似形態)よりも、段階が上がり期間の投資成果をより的確につかむことができる効果がある。
(期間別集計対象売買データ(第二レベル)の効果)
総合損益や資産総額でしか期間比較ができない第二類似形態よりはレベルが上がり、期間別の損益をより捉えることが可能になる。Aさんの2020年の総合損益率がわかるようになったり、投資家ランキングも今月の総合損益増加率ランキングなどが出せるようになる効果が期待できる。
(具体例)
一番問題となるのは、A時点で保有していた銘柄を期間中に売却してしまった売買である。これは、A時点の含み損益レベル売買データから、B時点では売買損益レベルデータへと変化する。B時点の売買データを加工するには、これらの銘柄をA時点の株価に変化させないと、正確な数字は出てこない。結局、集計対象売買データの加工工程を経ないと、次の工程に進めない(正確な数字が出てこない)。
また、第三類似形態は、図23の例でいうと1は含み損益レベル売買データ同士だから問題ないが、評価替えをしていないため、トータル数字はあってもこの数字が合わなくなる。2は含み損益レベル売買データから売買損益レベル売買データへと変わるケースのため、これも売買損益レベル売買データの中に評価替えすべき銘柄があるにもかかわらず、評価替えしていないため、数字に瑕疵ができる。3、4はB時点をベースにすれば、正確に求められる。
(期間別集計対象売買データ(完全版)の定義)
集計対象売買データを四つの方式のうち、最も正しく期間別の投資成果を測ることができる。
(従来技術の課題)
期間別の投資成果を測るときに、一番問題となるのが、保有している投資商品と売買している投資商品が混じり、期間で区分けすると、この成果をどう捉えればいいのかかがわからなくなることである。銘柄のランキングは簡単に作り出せる。騰落率や下落率で、保有かそうでないかのステップを踏む必要がないからである。一方、投資成果の場合は、期間比較が難しい。とても複雑で、特にビッグデータとなると、何故数字が合わないのか、がなかなか飲み込めないのが、この投資成果の期間別の成果である。
また、第三類似形態の最大の欠点は、A時点の売買データとB時点の売買データでは保有銘柄が大きく変化しており、A時点になかった銘柄が入ってきたり、A時点にはあった銘柄が売却してなくなっていたりして、含み損益レベル売買データと売買損益レベル売買データとの間の入れ替えが多く発生する。したがって、期間別集計対象売買データ(完全版)で捉えるような方法で捉えない限りは、正確に含み損益と売買損益との状況を把握できない。つまり、保有状況の評価や売買状況の評価を正しく行えないという課題が未だに存在する。
評価額替えの方がより簡単に、期間別集計対象売買データが得られ、しかも増えた分がどうやって増えたのかがわかる効果が期待できる。単なる評価額の推移や増減率の算定であれば、前者でも十分であるが、後の工程を考えると、正確に保有銘柄の成果と売買銘柄の成果が分けられる期間別集計対象売買データの作成が非常に効果的である。ここで、期間別集計対象売買データを再定義しておくと、評価替えの工程を挟むものが期間別集計対象売買データ(完全版)である。
(期間別集計対象売買データ(完全版)の作用)
意外にステップは簡単である。B時点の売買データで、含み損益レベル売買データはA時点よりも前で購入した分とA時点より後の購入した分に分け、売買損益レベル売買データもA時点で保有していた売買データと、A時点で保有していない売買データに分けて、A時点で保有していた分はA時点の時価で評価替えすることで、期間別集計対象売買データ(完全版)が作成できる。意外に紐解いていかないと、なかなか解けないパズルのようなもので、解けると意外に簡単だが、試行錯誤してはじめてわかる難度の高いものである。
図23を少し補足すると、1のケースは保有を続けて増減した部分で、2のケースは保有中の商品を売却して実現した分の増減で、3は期間中に純粋に売り買いをして、増減した部分、4は今まで保有していなかったけど新たに購入して増減した部分である。これを分けることによって、期間中の増減の理由がはっきりとしてくる効果が期待できる。単なる評価額の増減よりも、よりいろいろなことがはっきりしてくる。例えば、この期間中、保有を続けるだけで、資産が増えていった人と、期間中、一生懸命売買して増やした人とでは、評価を分けなければいけないが、評価額の増減だけで捉えようとすると、これがわからない。最近購入したものが調子いい場合は、4が増え、前から保有しているものの調子がいい場合は1が増え、売買が調子いい場合は3が増え、期間中に売却した銘柄が貢献しているケースは2が増えるから、より詳細な評価が可能になる。特に、後の工程(アドバイスや診断など)で高い効果が認められる。評価替えとこの4つの分類で期間成果を捉えることが、この期間別集計対象売買データ(完全版)の二つの特徴である。
(期間別集計対象売買データ(完全版)の効果)
この効果は絶大である。投資成果の期間ごとの成果が正しくわかるからである。2020年2月の投資成果が一番高かった人は誰か、2020年11月株で勝った人が多かったのか、仮想通貨で勝った人が多かったのか、など全て、この期間別集計対象売買データや期間別集計対象売買データ(完全版)の評価替えの概念がないと、導き出せないからである。
(期間別集計対象売買データ(完全版)の具体例)
ソフトバンク株、2020年の投資成果を詳しく探る、などの記事に必要なデータを生成できるなど投資成果と期間の区分け、全てに使える。図100は、図23の具体例を示した図24と図26をまとめた図である。
図28は、本実施形態に係る投資家別集計対象売買データのテーブル例を示す図である。
(投資対象の期間別集計対象売買データの定義)
期間別集計対象売買データの一形態であり、投資対象の期間別集計対象売買データに関する。投資家の期間別の損益は、評価額推移などの方法で通常行われるが、投資対象の期間別集計対象売買データは、A銘柄の期間別の投資損益を当該情報処理システムにより算出することを指す。A銘柄の2020年の投資家の成果はどうであったのかという課題に対して、解決するコンテンツを生成できるのが、この投資対象の期間別集計対象売買データである。
(従来の課題)
投資対象の売買による成果は、個人のレベルでは、すぐに出せるが、投資家全体はどうであったのか、などは分からない。
(投資対象の期間別集計対象売買データの作用)
しかし、この投資対象の期間別集計対象売買データを当該情報処理システムが作成し、当該情報処理システムで生成すれば、生成が簡単にできるようになる特別な効果がある。特に、期間別に分けて、「S社株の投資成果、2020年はどうか」などのコンテンツの生成ができるようになり、数多くの記事コンテンツを生成することが可能となる。それには、期間別集計対象売買データの作成がまず必要で、この作成ステップと、次に投資対象を軸にして、抽出するステップが必要となる。当該売買データを、損益レベル評価指標の当該情報処理システムによる算出ステップで各種評価指標を当該情報処理システムにより算出するステップがあって、数多くの評価指標が算出される。もちろん、最初に損益レベル売買データから作成してもよい(順番は不同)。
(投資対象の期間別集計対象売買データの効果)
投資対象の期間別の投資成果の実態がはじめてよく分かるようになる。期間と、投資対象と、投資損益との組み合わせで、様々なコンテンツが生み出されてくる。ランキングや比較をはじめとしたコンテンツで、当該情報処理システムでは、それらを一貫して生成することが可能である。
(投資対象の期間別集計対象売買データの具体例)
(具体例1)
投資対象と期間、損益、株価チャートを組み合わせる(それぞれの条件を設定する)と、株価チャートに投資家ごとや投資家の平均などの実際の購入時購入株価と、売却時の売却株価とがプロットできるようなチャートが作成可能である。
(具体例2)
投資対象と期間、損益、テクニカル指標を組み合わせると、当該期間および当該銘柄について、最も有効であったテクニカル指標値を当該情報処理システムにより算出することや、各種テクニカル指標値の比較などができる。
(具体例3)
投資対象と期間、損益、企業業績動向を組み合わせると、当該期間、当該銘柄で業績のニュースが投資行動にどういう変化をもたらしたのかをレポートできる。
(具体例4)
投資対象と期間、損益、銘柄ニュースを組み合わせると、当該期間、当該銘柄ニュースで投資行動の違いがどう生まれたのか、どのニュースが投資家に一番インパクトを与えたのかが分かるようになる。
(具体例5)
投資対象と期間、損益、イベントを組み合わせると、銘柄ニュースとほぼ同様だが配当の決定や分割の決定がどう投資行動を変えたのかがわかるようになる。
(期間別集計対象売買データの構成要素別売買データの意義)
2020年の投資成績を見たいときに、もう少し、詳しく内容を見て、分析してみようというニーズは多くある。特に、短期売買を行っている人ほど、どの銘柄で、どの位利益が上がって、損が大きかったのはどの銘柄か、一目で分かると便利である。こういう期間別集計対象売買データをさらに構成要素に分類して、集計し直した、(又は集計しなくてもよい)売買データを期間別集計対象売買データの構成要素別売買データと定義する。
(従来技術の課題)
単なる期間別集計対象売買データでも、期間ごとの数字が出るようになっているので、分かることは増える。しかし、銘柄別にどうであったのかとか、2020年はどの銘柄が成果を出したのか、株と仮想通貨であったら、どちらが成果が上がったのか、などはこの構成要素別売買データを組み合わせることが便利である。
(期間別集計対象売買データの構成要素別売買データの作用)
期間別集計対象売買データの構成要素別売買データを当該情報処理システムが作成すると、銘柄別に集計されたデータとなり、とても分かりやすくなる。まずは、期間別集計対象売買データを当該情報処理システムが作成し、次に当該売買データを銘柄別に分類し、銘柄ごとに集計することで、期間別集計対象売買データの構成要素売買データが作成できる。
(期間別集計対象売買データの構成要素別売買データの効果)
期間別と銘柄分類だけの組み合わせだけでなく、例えば、銘柄分類でなく、商品分類にすると、株とFXの投資成果の比較が簡単にできるし、企業業績にすると、増益銘柄と減益銘柄の比較ができるし、分類をテクニカル指標値にして、RSIが20%以下で購入した売買データと、RSIが80%以上で購入した売買データとを簡単に比較ができるようになる。縦横無尽にいろいろなデータセットを引き出すことができるのが、当該情報処理システムだが、期間別集計対象売買データの構成要素別売買データにより、売買データに含まれた構成要素(例えば、銘柄、銘柄と日付に紐付いた株価、テクニカル指標、銘柄に紐付いた企業業績、など)などあらゆるデータを基準にして分類して比較したりすることができるため、様々なコンテンツを生成できる。
(期間別集計対象売買データの構成要素別(テクニカル指標別)売買データの意義)
期間別集計対象売買データの構成要素別売買データの作成で、様々なことができることを述べたが、ひとつテクニカル指標について、どういうことができるか。2020年のテクニカル指標の成果はどうであったのかを検証するときなどに使えるし、テクニカル指標の有用性を測ることもできる。2020年の期間において、RSIをどう使えば、もっと成功したのかを検証することができる。
(期間別集計対象売買データの構成要素別(テクニカル指標別)売買データの作用)
まずは、2020年の期間別集計対象売買データを当該情報処理システムが作成する。その次に、構成要素の一つであるテクニカル指標をRSIという指標で分類する。購入タイミングが成功したのか否かを知りたい場合には、購入時RSIで分類する。分類の仕方は、様々であるが、例えば、20%未満、20%以上50%未満、50%以上80%未満、80%以上のような分け方でもいい。これで分類集計すると、それぞれのRSIレンジで集計された2020年の売買データが当該情報処理システムが作成される。ここまでできたら、いつもと同じ第4ステップ以降の工程を踏む。勝率も出るし、売買損益率なども出てくるので、どのレンジの購入が成功したのかは、一目瞭然で分かる。
(期間別集計対象売買データの構成要素別(テクニカル指標別)売買データの効果)
当該情報処理システムは、幅広くいろいろなニーズに応えることができる情報生成システムである。深くも分析できるし、広くマスコミ向けの記事コンテンツも生成できる。この期間別集計対象売買データの構成要素別(テクニカル指標別)売買データは、デイトレーダなど株を深くいろいろな角度から見ていきたい人に重宝される。期間別集計対象売買データの一形態である。
(期間別集計対象売買データの構成要素別(テクニカル指標別)売買データの具体例)
(期間別集計対象売買データの構成要素別のその他の具体例)
(具体例1)
期間別集計対象売買データの構成要素別売買データの一形態がテクニカル指標別であるが、例えば、企業業績という構成要素だとどうなるか。上述の作用の過程のテクニカル指標をRSIでというのを企業業績が上方修正、下方修正という分類にしたら、2020年に上方修正した銘柄の投資成果と、下方修正した投資成果とが簡単に比較できる。このような効果は、当該情報処理システムによる期間別集計対象売買データの構成要素別売買データでしか実現できない。こういう情報は、株式新聞などのコンテンツとしても重宝されるコンテンツと言える。
(具体例2)
期間別集計対象売買データの構成要素別売買データの一形態がテクニカル指標別であるが、例えば、成功者と平均の指標を簡単に比較したい場合にも有効である。成功者は「投資家:=2020年の成果が総合損益率30%以上」と仮定する。この場合、まず例によって、2020年の期間別集計対象売買データを当該情報処理システムが作成する。「投資タイプ=成功者」とする(成功者の定義は前もって、2020年に総合損益率30%以上のパフォーマンスを出している投資家グループで投資タイプ別を作っておく)。2020年の期間別集計対象売買データを投資タイプという構成要素が成功者と平均という分類にしたら、集計値が出て、いつも通り、第四ステップ以降を踏んでいけば、両者の評価指標を簡単に比較できる。
期間別集計対象売買データの構成要素別売買データの実例は、挙げればきりがない。何故、こういうデータが出てくるかというと、やはり当該情報処理システムの一貫性にある。第二ステップから第四ステップで、抽出条件、分類条件、集計ルールが決定され、売買データセットが決まる。この売買データセットから評価指標を当該情報処理システムにより算出し、その評価指標で評価や比較ランキング、診断、アドバイスが行われていく、全て一本の筋が通っているからである。期間別集計対象売買データは、そのはじめのステップに過ぎない。
後に続く全てが、様々なコンテンツを生成するのに有機的に連動し、寄与している。
(期間別集計対象売買データの損益レベル売買データの作成の意義)
期間別集計対象売買データの作成の後に、構成要素別があり、損益レベル売買データの作成ステップがある(省略可のステップもあるし、順不同)期間別集計対象売買データと損益レベル売買データの関係について触れておく。2020年の損益を総合損益レベルに見るのか、売買損益レベルで見るのか、含み損益レベルで見るのか、どのレベルで見るかを定義するのが、この損益レベル売買データの作成である。
2020年の株全体の投資成果を測るときに、総合損益レベルで測るのであれば、評価額の推移などが適切になる。Aさんの投資成果を期間別に見られるとした場合、このレベルが大半である。評価額推移などは、その典型例と言える。その次のレベルが、第二レベルの売買損益レベル売買データおよび含み損益レベル売買データです。これを見ていくには、期間別集計対象売買データの所でも触れたとおり、評価替えのステップが必要となる。総合損益レベルでは期間別収益が分かっても、売買損益レベルや含み損益レベルでは、不明瞭になってしまうのは、そのためである。したがって、期間別集計対象売買データの意義は、この損益第二レベル以降の分野で力を発揮していく。つまり、期間集計対象売買データと、損益レベルが第二レベル以降(第二レベル、第三レベルなど)の売買データの作成から生じる評価指標は、全て、きちんとした工程を踏まないと、生成が難しくなる。期間別の含み損益レベル売買データの例で示すと、2020年の成果を正しく含み損益レベルで評価するには、2020年初頭で保有していた銘柄のその後と2020年に期中で購入した銘柄の成果と、分けて管理する必要があり、ここまで、期間別を切り分けて、始めて次の工程である勝率や含み損率などの評価指標が正しく当該情報処理システムにより算出され、ランキングや比較もきちんと整合性を持って、測ることができる。
(既存技術の課題)
期間別の投資損益をきちんと見ていく上で、含み損益や売買損益をどう見ていけば正しく認識できるのか、分かっているようで分かっていないことが多い。2020年の投資成果にはどういうものがあるのか。2020年以前に購入したものが、2020年に上昇し、売却すれば、どの期間の損益となるか、を考えれば、それほど単純ではないことに気付くはずである。いろいろなケースがあり、2020年の成果を出すには、これを理解した上で、データベースを扱っていかないと、違う結果が出てしまう。含み損益はあくまでも現時点での含み損益であり、2020年中は日々変動し、売り買いが複雑に絡んでいる。この技術課題を解消するのが、期間別集計対象売買データと損益レベル売買データの概念である。
(期間別集計対象売買データの損益レベル売買データの作成の作用)
期間別集計対象売買データは、当該情報処理システムによる作成過程を記載したように、評価替えが必要になる。この評価替えが第一ステップである。この評価替えが済んでいると、第二に、含み損益レベル売買データと売買損益レベル売買データとに分けるステップとなる。もちろん、順番は逆でも大丈夫である。期間別の場合は、含み損益レベル売買データと、売買損益レベル売買データとに分けて、それを評価替えする方が、より分かりやすいかも知れない。このステップの場合、含み損益レベル売買データは、A時点でも保有していた銘柄をA時点の株価に評価替えし、売買損益レベル売買データは、A時点で保有していた銘柄をA時点の株価で評価替えするステップが必要となる。
(期間別集計対象売買データの損益レベル売買データの作成の効果)
このステップによって、AB期間の含み損益は、AB期間の含み損益の動向を正しく表示することになるし、AB期間の売買損益も正しく表示されることになる。
証券会社でもこのようなステップを踏んでいないのは、意外に盲点となっており、しかも、データが多ければ多いほど、その複雑さに目がくらみ、このことが見えなくなってしまい、正確な期間損益が出せない。第三レベル以降もいうまでもありません。
(期間別集計対象売買データの損益レベル売買データの作成の具体例)
例えば、2020年初頭に保有していた株が2020年もずっと上昇を続け、2倍になって売った。これを期間別にすると、どういう貢献になるか。2020年の成果は2倍と思った方は、これでは正しく期間損益を評価できない。いつから保有してきたのかによって、成果は大きく異なりますし、2020年の上昇分と過去の分が入り交じっている。これでは、整合性のない数字が作り出されてしまう。正解は、2020年初頭の株価と2020年の売却株価を差し引いた値が2020年の成果分、2倍では、過去の成果も入り交じっている。普通ポートフォリオは、評価額推移はあるが、ポートフォリオを期間別に評価するときに評価額推移が使われるのは、それでないと正しく表示ができないからである。含み損益や売買損益にはステップが必要である。
(期間別集計対象売買データと評価指標の当該情報処理システムによる算出の意義)
これも、上記に関わってくる。総合損益レベルでは、評価指標は出る。評価額推移、A時点の評価額などはこれを指す。しかし、勝率はどうか。売買損益レベル売買データと、含み損益レベル売買データとの間で、AB期間にいろいろと動きがある。先の例で見ると、A時点では含み損益レベル売買データであるが、AB間で、売買損益レベル売買データになり、損益が確定される。含み損益から売買損益に変わる瞬間である。勝率をどう算定するのが正しいか、こういうデータが沢山いろいろな形で含まれているのが、取引データの複雑さである。従って、期間別集計対象売買データが正しく算出されないと、損益レベル売買データは第一レベルしか分からず、評価指標も第一レベルのものしか出てこない。
(期間別集計対象売買データと評価指標の算出の作用)
全て連動している。集計対象売買データの作成と、第二損益レベル以下売買データの作成と、各種評価指標の当該情報処理システムにより算出とのうち、何れかが欠けてしまうと、迷路に入ってしまう。当該情報処理システムは、一貫して各ステップが連携して動いている。だからこそ、自動化も進みやすいし、いろいろなデータが生成できるのである。このステップだけでも、期間別集計対象売買データと連係して、売買損益レベル売買データが当該情報処理システムで作成され、売買損益レベル売買データから連係して、売買損益レベル評価指標(勝率など)が生成されていく。
(期間別集計対象売買データと評価指標の算出の効果)
2020年のAさんの投資成果はどうかという非常に単純な問いにも、システムが一貫していて、連動していないと答えることができない。ましてや、これに構成要素別売買データが入ると、より複雑化していく。一貫して、連動しているからこそ、複雑な要求でも答えることができ、いろいろなコンテンツが生成できるようになる。
(期間別集計対象売買データと評価指標の算出の具体例)
例えば、2020年1月の銘柄別の勝ち利益率ランキングを出す場合、2020年1月という限定が加わると途端に難易度が上がり、実際には保有中の銘柄が含まれたり、最初に保有中の銘柄を途中で売却した場合はどうするなどをきちんと定義しないと、正確に出すことが非常に難しい。期間別集計対象売買データの作成と、構成要素売買データの作成と、損益レベル売買データ(この場合は第三レベル)の作成という手順を踏んで始めて、整合性のとれた、ランキング表示が可能となるという特別な効果がある。
(期間別集計対象売買データと評価ステップの定義)
2020年1月のAさんの株式投資の結果の評価を下すとは、どういうことか。売買状況を正しく評価し、保有状況を評価することである。これも、2020年1月という期間が加わってくると、難易度が上がる。1月最初に保有していた状況と、1月中の売買状況と、1月末に保有している保有状況とで、要素が入り組んでおり、そう簡単に評価が下せない。
(従来技術の課題)
1月はどうであったのかを評価するのに一番簡単な方法は評価額の推移を見ることである。どの位資産が増えてきたのかが分かれば、なんとなく分かったような気になる。しかし、これでは、改善につながっていきません。何故、1月は増えなかったのか、2月はどうしたらもっと増えるようになるのか、改善策が何も見えてこないからです。このレベルは、総合損益レベルであり、損益レベルの第一レベルである。
(期間別集計対象売買データと評価ステップの作用)
もっと深く見ていくような仕組みがなければ、改善されていかない。当該情報処理システムでは、期間別集計対象売買データ、構成要素別売買データ、第二レベル以降の損益レベル売買データ、で売買データを当該情報処理システムが作成し、当該売買データで、評価指標を算出し、さらに選定するステップを踏んで現在のユーザに適したKPIが導かれ、それらのKPIで改善提案や評価を行うため、首尾一貫したルールで、誰がやっても、同じように客観的な数字に基づいた評価ができる。
(期間別集計対象売買データと評価ステップ効果)
2020年1月のユーザにあったKPIに基づいて、保有状況の評価が決まり、売買状況の評価が決まっていくため、今までにない効果が期待できる。
(期間別集計対象売買データと比較ステップ)
Aさんの2020年と2019年の投資成果の比較を行うにはどうすればよいか。Aさんの集計対象売買データを作成し、年度を2020年と2019年に分けた構成要素別売買データを作成すれば、準備が整う。このとき売買データに、2020年と2019年の定義をコンピュータに指示しないと、きちんと分かれない。ここで、また期間別集計対象売買データと同じ手順が必要となる。2019年初頭のA時点、2019年末のB時点、2020年年末の地点が必要となるため、首尾一貫したルールでやらないと、正確に導くことができない。2019年度のルールと、2020年度のルールとを、期間別集計対象売買データのルールに従って決め、その工程を経て、評価指標は各種当該情報処理システムにより算出され、KPIも決まり、適切な比較ができる。A銘柄の2019年と2020年との比較や、デイトレタイプの比較も全て同様である。当該情報生成システムであれば、これらの要求に全て一貫したコンピュータへの指示で、様々なコンテンツを生成できる。課題や作用、効果などは、上述の評価ステップと比較ステップは同様なので参照。
(期間別集計対象売買データとランキングステップ)
ランキングステップも同様です。KPIの選定までは比較ステップと同様の手順を踏み、KPIを軸にして、ランキングするのがこのステップである。例えば、Aさんの投資成果を年度ごとにランキングし、2010年からの年間ランキングで、どの年が一番よかったのか、一番悪かったのか、の把握が可能となる。これも先の期間別のステップや構成要素別のステップ、KPIのステップをきちんと踏んだ上で、はじめて生成できるコンテンツとなるが、生成されたコンテンツ(年間投資ランキングなど)そのものも当該工程を踏んだコンテンツと定義する。課題や作用、効果などは上述の評価ステップとランキングステップは同様なので参照。
(期間別集計対象売買データと診断ステップ)
診断ステップも同様である。期間別に成果を分けながら、過去の履歴を見ることが可能になっていくのも、期間別集計対象売買データが基盤となって、導き出されていく。課題や作用、効果などは上述の評価ステップと診断ステップは同様なので参照。
(期間別集計対象売買データの構成要素別(テクニカル指標別)売買データの具体例)
期間別集計対象売買データを構成要素であるテクニカル指標別に分類集計することを指す。2020年のAさんの投資成果が、高かったテクニカル指標は何であったのかなどの検証に使うことができる。
(投資家別集計対象売買データの定義)
情報生成部3021は、例えば、集計対象が投資家であれば、個人投資家グループ、機関投資家グループ、個人投資家Aさん、機関投資家B社、短期売買中心の投資家タイプグループや中長期保有投資家タイプグループの投資家など投資家タイプ別に売買データを集計する。また、投資家全体の集計対象売買データの評価指標を当該情報処理システムにより算出、評価し、それらの評価指標で分類したグループを売買データ評価分類の投資家別集計対象売買データと定義する。要は、投資家の売買データを評価した上で、それを分類し直して、グループ化したものを、売買データ評価分類の投資家別集計対象売買データと定義する。
(投資家別集計対象売買データの旧方式との関係)
実施形態1に係る売買データには、投資家という項目は含まれていない。しかし、実際には、投資家BさんもCさんもいるし、投資家グループや投資タイプという様々な抽出法がある。
(投資家別集計対象売買データの課題)
売買データを投資家ごとに分けることにより、投資家別集計対象売買データが作成できる。投資家別売買データによって、投資家別、投資グループ別、投資タイプ別などの収益性、勝率、含み利益などが分かる。
(投資家別集計対象売買データの作用)
売買データを投資家によって抽出した売買データを、投資家別集計対象売買データと定義する。具体的には、情報生成部3021は、実施形態1に係る売買データの項目に投資家の識別情報を追加して、さらに別のテーブルで投資家または投資グループ、機関投資家または個人投資家、投資タイプAまたはBを識別する項目を付加して、項目を合わせる。これにより、様々な切り口で投資家集計対象売買データを作成することができる。この例は、一例であり、投資家を何かの基準で分類集計するために使われるあらゆる方法を含んでいる。
図28および図29は、本実施形態に係る投資家別集計対象売買データおよび投資対象別集計対象売買データの別テーブル例を示す図である。図29に示すように、情報生成部3021は、例えば、田中さんは個人投資家で配当利回り重視タイプ(投資タイプ1)、中村さんは個人投資家で短期鞘取りタイプ(投資タイプ2)などの、投資家ごとの性格を表示するテーブルを作成し、データベースで連携させる。
これにより、短期鞘取りタイプの投資家グループの集計結果(投資タイプ2で集計)を導き出すことができ、短期鞘取りタイプグループ(投資タイプ2で集計)と配当利回り重視タイプ(投資タイプ1で集計)との間の、売買の違いおよび損益の違いを鮮明にすることができるとの効果を奏する。
こういう情報もマスコミ向けの記事として重宝される。短期サヤ取りタイプ対配当利回り重視タイプ、どちらが2020年は勝ったか、株主優待タイプと配当利回り重視タイプ、成果の違いは何かなどの記事も簡単に作り出すことができる。これは、投資家テーブルと、投資家別集計対象売買データとを、別テーブルで連携した特別な効果である。別テーブルではなく、売買データの項目にこのような項目を持たせることもできるが、管理が大変でおすすめできない。ただ、このような項目に含めるタイプも投資家別集計対象売買データの一類型である。投資家の属性をデータベースに取り入れ、集計し直す、抽出する、分類するなどの方法は投資家別集計対象売買データに全て含められる。
なお、投資タイプ別診断で触れた投資タイプの分類をここに当てはめてもよい。
(投資家別集計対象売買データの効果)
各投資家、各投資家グループ、各投資タイプは本当に儲かっているのか、損しているのか、利益率はどのくらいで、今年はどうなのか、などが分かるようになるという効果がある。これも、まさに記事配信向きの情報と言える。情報処理システムで生成できる情報は、このように多岐に亘り、いろいろな使い方ができる。また、投資家を投資家グループなどに分け、集計することによって、グループごとの生活やタイプごとの成果、個人投資家と、機関投資家との売買の違い、および、保有の違いなどを知ることができるという、旧方式にはない顕著な効果がある。
(投資家別集計対象売買データの具体例)
全投資家の2019年と2020年の記事データや株投資家と仮想通貨投資家の記事データの作成にもこの投資家別集計対象売買データの作成が有用である。これらも記事配信に向いた生成データである。
株主優待重視の投資家、配当重視の投資家、外国人投資家、女性投資家、65歳以上投資家、など年齢や性別などの項目を増やしていくだけで、このような区分けも可能であるのが、この投資家別集計対象売買データである。東京にお住まいの方、地方にお住まいの方、サラリーマン投資家、OL投資家、定年退職を迎えた投資家、など切り口はいくらでも考えられ、この投資家別集計対象売買データが作成できれば、それらの分類で成果が分けられ、サラリーマン投資家対定年退職を迎えた投資家、成果の違いは何かなどのタイトルの記事は、多くの方たちの関心を集める。その検証が可能なのが、当該情報処理システムであり、集計対象売買データの作成はその最初の一歩の工程である。
(売買データ評価分類の投資家別集計対象売買データの定義)
先にも触れたが、投資家の売買データを評価した上で、それを分類し直して、グループ化したものを、売買データ評価分類の投資家別集計対象売買データと定義する。
(従来技術の課題)
上手な投資家のまねをするコピートレードという概念がある。少し概念は似ているが、コピートレードは、ほかの個人トレーダが公開し、リアルタイムで保有しているFXポジションを自動的にコピーして保有するポジションのことを指す。FXでは当たり前にあるものである。これも、うまい人がいれば、それをまねすれば参考になるという概念から発想したサービスであるが、売買データ評価分類の投資家別集計対象売買データは、様々な売買を行ってきた人たちの分類を簡単に行え、縦横無尽にいろいろな投資家グループを実際の売買データから出てくる指標に基づいて生成することができる。
(売買データ評価分類の投資家別集計対象売買データの作用)
作成手順としては、先ず投資家全体の集計対象売買データを当該情報処理システムが作成し、損益レベルは、できれば、第四レベルまで作成し、各種評価指標を当該情報処理システムにより算出する。これで、まずは準備が整う。それで、基準を総合損益率トップ10のグループを作るとする。評価指標=総合損益率にして、当該売買データを、総合損益率順に並べ替え、そのトップテンを総合損益率トップ10メンバと定義する。もちろん、随時更新していくものなので、日付と紐付かせて、総合損益率トップ10メンバテーブルにしておけば、蓄積されていく。当該メンバの売買データだけを抽出したものが、当該メンバの売買データ評価分類の投資家別集計対象売買データと定義する。当該メンバを売買データ評価分類の中で、総合損益率トップ10メンバと定義する。
(売買データ評価分類の投資家別集計対象売買データの効果)
上述の処理によって、様々なグループを作成できる。この効果は絶大である。自分がどういう投資家になりたいか、どういう売買を望むかによって、対象となるメンバを選べば、そのメンバが行っている売買を、自分の参考にすることができるからである。特に、評価ステップなどで、保有銘柄の保有状況を判断するときに、対象となるメンバであったらどうする確率が高いか、等を過去の履歴から導き出すことができるようになっていく。売買状況判断でも使えるし、比較ステップで、当該グループの評価数値と比較するだけでも、様々な気付きを与えることになる。
(売買データ評価分類の投資家別集計対象売買データの具体例)
上述したほか、診断ステップで、当該グループの様々な売買データから分かる傾向と、Aさんの傾向とは何が違うのかを教えることもできる。ユーザのニーズに合った様々なサービス展開が考えられる。
(時系列投資家別集計対象売買データの定義)
投資家別集計対象売買データの一種で、データベース関連図(図91参照)の売買データと株価データ、株価ニュースとの連携は、売買データの購入日(または購入日時)と銘柄コードと、銘柄ニュースのテーブルを日付(または日時)と銘柄コードでリレーションシップ(例えば、図91を参照)することによって、購入時の銘柄ニュースを売買データのデータベースに取り込むことが可能となる。それによって、ある銘柄ニュースがあった日に購入した銘柄が、その後どういう展開をして、売却したときには利益が出たのか、利益率はどのくらいであったのかが分かる。これを時系列投資家別集計対象売買データと定義する。その特徴は、売買データの購入データや売却データと日付(または日時)と銘柄コードとでリレーションシップ(例えば、図91を参照)した株価データやテクニカル指標値、銘柄ニュースなどを含めた売買データの種類にある。後にあげる時系列投資対象別集計対象売買データは、投資対象を軸にしているが、こちらは投資家を軸にしており、投資家に対するアドバイス力強化などを図るものである。
(従来方式の課題)
銘柄の株価検索やチャート表示、銘柄ニュースの検索は普通にどこにでもある。これらの情報と、売買データとを結びつけることで、いろいろな効果が期待できる。
(時系列投資家別集計対象売買データの作用)
データベース関連図(図91参照)において、売買データと銘柄ニュース、株価、テクニカル指標値などのデータを関連付けている売買データは、その後の工程で様々な効果を発揮する。つまり、損益レベル売買データでも、この関連付けは維持されており、そのため、購入時からのテクニカル指標値の推移、銘柄ニュースの変遷などが時系列で追えるばかりでなく、評価指標の当該情報処理システムによる算出との関係性も時系列で追えていくことを意味する。株価が上昇し、評価指標の数値が上がっていき、テクニカル指標の過熱感を示す数値が出てくれば、今のテクニカル指標値と今売却した場合の売買損益、ほかの評価指標値の変化なども伝えることができるようになる。
(時系列投資家別集計対象売買データの効果)
売買データと一般的に時系列で管理できる株価やチャート、銘柄ニュースなどが連動することで、上記にあげたような今までにない効果が発揮できるし、アドバイスの生成や診断の生成、ユーザへの情報提供の質が今までと比べものにならないくらい増加し、ランキング表示の日々の更新なども簡単にできるようになる効果が期待できる。
(時系列投資家別集計対象売買データの具体例)
先に触れたように、銘柄の売買データを、銘柄ニュースに関連付けたり、テクニカル指標に関連付けたり、企業業績の動向に関連付けたりすることが可能になるという特別な効果が期待できる。さらに、含み損益レベル売買データと銘柄の情報を結びつければ、保有銘柄のニュースや保有銘柄のテクニカル指標、売り時のサイン、再度の購入サイン、分割の発表の一早い受け取り、ランキングの日々更新、比較結果の更新、診断結果の時系列表示、診断の履歴表示など様々な効果が期待できる。投資家に対するサービス向上にいろいろな角度で貢献できるサービスである。評価ステップ(保有状況の判断に使える)やランキングステップ(保有期間に応じた銘柄ランキング)、比較ステップ(購入後の平均値との比較騰落率など)、診断ステップ(購入後の保有期間に関する保有銘柄診断など)、アドバイスステップ(これらの結果に基づいた今どうすれば良いのかの提案)など全てに貢献してくる。
(売買時点投資家別集計対象売買データの定義)
購入時や売却時は、売買データが変化する重要なときである。その重要なときの情報は非常に価値が高い。にもかかわらず、この時の情報は、通常は、時間の経過とともに埋もれてしまい、意識することなく保有を続けて、いつの間にか、含み損を抱えてしまったり、状況の変化に気づけないまま放置してしまったりするのが常である。売買時点投資対象別集計対象売買データは、このような重要時点である売買時点の情報を管理していくために作成される。
(従来方式の課題)
通常、銘柄ニュースやテクニカル指標、日々の市場ニュースなどは、数が多く、その中で自身に必要な情報を管理することは容易ではない。自分の売買に必要のない情報が数多く含まれており、自分に必要の情報とそうでない情報の区別ができないのである。
(売買時点投資家別集計対象売買データの作用)
売買時点投資家別集計対象売買データは、購入データや売却データと銘柄ニュースやテクニカル指標値、業績情報、などを結び付ける役割をする。
購入時点や売却時点の投資対象の情報は売買判断に関わった情報であり、売買しなかった日よりも重要度が非常に高い。それには、購入テーブルの日付と銘柄コードとその日のテクニカル指標値やニュース情報など投資対象に関連する情報を結びつけておくことで、以下のような効果が期待できる。
(売買時点投資家別集計対象売買データの効果)
購入時点からのパフォーマンスが、購入時の判断と結びつくことで、購入時の判断が後々正しかったのかの検証や、売却時点の判断の検証に役立つとともに、常に同じようなところで間違った判断をしているために成果が上がっていないなどの判断ができるようになる。この売買時点投資家別集計対象売買データには、投資家にとって今までにない気づきを与える著しい効果が期待できる。
(売買時点投資家別集計対象売買データの具体例)
上述の例のほか、当時の業績、当時の会側業績予想、レーティング情報、などを結びつけておくことで、色んな検証にも役立つし、ルールが確立されたり、パターンを見いだすことに成功したり、失敗の原因や成功の原因を発見しやすくなる。
(イベント管理投資家別集計対象売買データの定義)
上述の時系列投資対象別集計対象売買データは、時系列データと売買データを結ぶものだが、イベント管理投資対象別集計対象売買データは、時系列ではなく、ある特定または不特定の日に不定期で発生したりするイベント型の投資対象に関わる情報を売買データと連係したものである。
(従来方式の課題)
投資に関わる情報は多岐にわたるが、自身に必要な情報は埋もれてしまって、見分けることができない。通常、投資家にとって、一番重要な情報は購入した銘柄に関する情報である。この情報は当然気にする投資家が多いが、それでも色んなニュースがあふれている現状、見逃したり、大切なでき事を知らないで時の経過ではじめて気づいたりすることは誰でも一度は経験がある。イベント管理投資対象別集計対象売買データはそのような課題を解決するものである。
(イベント管理投資家別集計対象売買データの作用)
例えば、8月1日にA株を購入し、その銘柄は保有を続けると、含み損益レベル売買データでの監理銘柄となる。その銘柄コードと紐付いている当該銘柄のイベント情報(配当金や株式分割などの権利情報や株主優待情報、など様々なイベントがある)は、当該イベントが発生する前に知らせてもよいし、後に知らせてもよいが、メールや表示など何らかの方法でユーザに提供される仕組みが作れるのは、このイベント管理投資対象別集計対象売買データがあって可能になる。今までは、自分自身で管理しなければならなかった大切な情報が自動化される。
(イベント管理投資家別集計対象売買データの効果)
イベントの発生を知らせてくれるだけでなく、イベント発生後の変化も知ることができるし、売買の判断に資する情報を提供することが可能である。例えば、株主優待券に今日権利がついたことや、保有中の投資対象に予期せぬでき事が発生し、皆がどう判断しているかを伝えることなども可能である。これらは、このイベント管理投資対象別集計対象売買データを使わない方法でも、可能かもしれないが、そのような方法を含めて、このような方法で発生したコンテンツは、イベント管理投資対象別集計対象売買データコンテンツと定義する。
(イベント管理投資家別集計対象売買データの具体例)
配当の増配、分割の発表、新聞のニュース、から当該投資対象のツイッターでの取扱件数の急増など管理すべきイベントは多数存在する。自身が保有している投資対象だけを管理すればよいので、チェックも少なく、効果は大きいコンテンツと言える。
投資家に対するサービス向上にいろいろな角度で貢献できるサービスである。評価ステップ(保有状況の判断に使える、購入後、上方修正の発表があった銘柄のその後の勝率などを上方修正の発生したイベント時に発行することができるのも一つ)やランキングステップ(増益発表というイベントが出た銘柄のその後一ヶ月の騰落率ランキングなども簡単に出る)、比較ステップ(上方修正イベントで情報修正幅によってどれだけ成果が違うのかを比較できる)、診断ステップ(イベント発生後の成果を元にした診断も可能)、アドバイスステップ(これらの結果に基づいた今どうすれば良いのかの提案)など、全てに貢献してくる。
(業績動向投資家別集計対象売買データの定義)
株の投資対象の成果を上げていくのに不可欠なのが、企業業績の動向をきちんとアップデートしていき、変化をとらえていくことである。売買データと保有銘柄の企業業績を連動させることで、保有銘柄の業績の変化をいち早く捉えることができる。
(業績動向投資家別集計対象売買データの課題)
従来の方式では、保有銘柄だけでなく、毎日いろいろな業績に関わる情報は発表されていく。ただ、自身にとって、必要ではない情報も数多く含まれている。一番、必要なのは、やはり保有銘柄に関する業績動向となる。
(業績動向投資家別集計対象売買データの作用)
保有銘柄に関する業績動向をつかむことそれ自体は難しくはない。EDINETでは日々更新されているし、その業績動向をリアルタイムでつかむ方法は数多く存在する。ただ、売買データと結びつき、当該情報処理システムとつながると、特別な効果を発揮する。例えば、含み損益レベル売買データの、保有銘柄と連携することで、業績データと保有銘柄とが関連付く。過去の業績動向や将来の会社予想などの数字も関連付く。購入時から、時が経過するごとに、業績の修正の発表や業績の実績の発表、予想数字の修正など業績にまつわる動向はそれだけでも数多く管理するのが大変である。
(業績動向投資対象別集計対象売買データの効果)
しかし、このシステムと業績動向投資家別集計対象売買データを使うことで、例えば、8月1日に購入したA銘柄(買値800円)の業績修正が8月26日に上方修正され(株価810円)、9月5日には予想修正が発表されて実績も同時に発表され、よい結果が生まれた(株価950円)。そして、10月30日に最終的に売却をして1300円で利益を確定したケースにおいて、それぞれの発表時にチャートで表示したり、含み益が増加していることを伝えたり、業績の実績値との差額がどの程度増えたのかを、すぐに確認できたりすることが可能になる。また、後で検証するためにも、上方修正発表後の株価動向を一目で確認できるし、上方修正幅の大小によってどれだけ利益に与える影響が違ってくるかとか、発表からどのくらいで売った方がよいのか、それとも保有を続けた方がよいのか、などの投資判断の材料に使えるようになる。これらは、今までにない情報の提供を可能とするようになる。
これも投資家に対するサービス向上にいろいろな角度で貢献できるサービスである。評価ステップ(保有状況の評価に使え、保有銘柄の業績動向やその後の時系列データ、が一覧表示できることはもちろん、増益幅や修正幅によって、成果がどれだけ違うかを即座に取り込んで表示することも可能。例えば、30%予想より情報乖離した発表があった場合、そういう発表があったときに10日で平均すると、どういう値動きがあったのか、を即座に知らせることが可能となる)ランキングステップ(例えば、上方修正した銘柄の売買利益率ランキングなどいろいろと考えられる)、比較ステップ(例えば、増益銘柄と現役銘柄の実際の売買の勝率を比較するなどが考えられる)、診断ステップ(業績発表後の成果を元にした診断)、アドバイスステップ(これらの結果に基づいた今どうすれば良いのかの提案)など、全てに貢献してくる。
(投資家別集計対象売買データと評価指標の当該情報処理システムによる算出の意義)
投資家別集計対象売買データの作成の後に、構成要素別があり、損益レベル売買データの作成ステップがある(省略可のステップもあるし、順不同)投資家別集計対象売買データと損益レベル売買データの関係について触れておく。投資家Aさんの損益を総合損益レベルに見るのか、売買損益レベルで見るのか、含み損益レベルで見るのか、どのレベルで見るかを定義するのが、損益レベル売買データの作成であり、投資家A全体の投資成果を測るときに、総合損益レベルで測るのであれば、評価額の推移などが適切になる。評価額推移などは、その典型例と言える。その次のレベルが、第二レベルの売買損益レベル売買データおよび含み損益レベル売買データである。売買済みデータと未反対売買データをわけて、投資家Aさんの売買データを作成し、評価指標を算出する。勝率や勝ち利益率など徐々に、有効で使い勝手のいい評価指標が算出できる。
(従来技術の課題)
実施形態1では、「投資商品の売買データを取得し、取得した売買データから基本数値(基礎データ)を取得し、取得した基本数値から売買損益および含み損益に関する評価指標を算出し、算出した評価指標から総合損益に関する評価指標を取得し、取得した評価指標を示す情報を生成」とある。既存技術の課題は、計算式に基づいているため、いろいろな要求に応えることが難しいことがあげられる。例えば、Aさんの2020年の勝率は?とか、どの銘柄の貢献度が一番高かったか?とか、様々な要求に応えることは難しいという課題があった。更に、実施形態1は、取引データ(狭義の売買データ)から算出される評価指標のため、獲得できる評価指標も広がりが少なく、決まったことしか、評価指標が算出できないという課題がある。
(投資家別集計対象売買データと評価指標の算出の作用)
一方、実施形態4では、データベースの連携を眼目としており、各種条件の設定を第二ステップから第四ステップで行うことにより、作業すべき売買データを目的に合わせて、形を変えることができる。上述の例で言えば、期間を2020年にしたり、構成要素を銘柄にすることで、簡単に売買データは目的に合ったように、形を変え、この目的に応じて変化した売買データに対して、評価指標を算出する工程を踏むから、目的に合った評価指標が簡単に当該情報システムで導出できるのである。更に、第二の課題に対しても、取引データのみならず、市場データやテクニカルデータ、など投資損益に関わるあらゆる情報を取り込むことができる結果、当該情報処理システムにより算出できる評価指標の幅はぐんと広がり、色んな角度から対象を見ていくことが可能になった。これも、データベース連携の賜であり、この一貫した協働システムであることが、前述の課題を克服している。
(投資家別集計対象売買データと評価指標の算出の効果)
以上のように、実施形態4は投資家という対象を目的に合わせて、色んな形で色んな対象(例えば、シルバー世代の投資家とサラリーマン投資家などの比較)を取り扱うことができるようになり、更に、その対象を、取引データのみならず、その対象の損益を向上させるために必要な情報(例えば、企業業績情報やテクニカル情報と売買データの紐付き)を取り込むことができるようになり、当該情報処理システムによる評価指標の算出は、幅も広がり、奥も深まったという特別な効果をもたらす、技術革新である。
(投資対象別集計対象売買データの定義)
集計対象である投資対象は、S社株などの株の銘柄、投資信託、ETFのブルファンドなどの銘柄、FXの円ドルなどの銘柄、仮想通貨の銘柄などを含む。また、銘柄をグループ化して、仕手株グループ、優良株グループ、高配当銘柄グループなどに集計対象を分けることもできるし、業績上方修正銘柄グループや中国関連株、インデックス投信グループ、ロボットファンドグループなども集計対象の一つになる。さらに、商品、商品グループなども集計対象の一つである。情報生成部3021は、例えば、仮想通貨、FX、株などという集計対象ごとの売買データを分けて(抽出条件で抽出)、(分類基準で集計)又は、それぞれを集計して(集計条件で集計)、投資対象別集計対象売買データを作成する。複数の集計対象場売買データを一つにまとめ、抽出条件で抽出してもよい。さらに、投資対象の属性の一つである価格情報や、テクニカル指標値なども、投資対象別集計対象売買データの構成要素で含まれる。
(投資対象別集計対象売買データの従来技術との関係)
実施形態1に係る売買データに銘柄コードという投資対象を表す項目が入っている。実施形態1にも、売買対象の株の銘柄を特定するコードであることが明記されている。しかしながら、実施形態1には、投資対象ごとに抽出したり分類したり集計することはない。また、一般的に証券会社には、ポートフォリオ情報など保有銘柄の状況を伝える情報がある。そこには、銘柄の情報や株価の情報も載っている。これは、投資家別集計対象売買データのAさんの情報である。この投資対象別集計対象売買データはA銘柄の情報で抽出集計し直した売買データであり、全く別物である。前者はAさんの保有しているA銘柄のチャート、後者はA銘柄のチャートだが、平均はどこで買って、平均で売って、どこの価格帯で買っている人が多いか、などが分かるのは、後者の投資対象別集計対象売買データでしか行えないサービスである。
なぜなら、前者は投資家Aという抽出条件で捉えた売買データを元にしており、そこにある銘柄は構成要素の一つであり、Aさんの売買情報しかし紐付いていない。一方、A銘柄を抽出条件にした投資対象別集計対象売買データにすると、そこにはAさんの売買も含まれていて、ほかのBさんやCさんの売買データも含まれているため、使い方が全然違ってくる。
(従来技術の課題)
売買データを投資対象で条件を与えることにより、投資対象別集計対象売買データを作成することができる。投資対象の情報は、銘柄情報として、数多く提供されている。決算情報やチャート、銘柄ニュース、等様々である。しかし、当該銘柄を投資家がどう売買して、どう利益を上げているか、は断片的な情報しか出てこない。全体像が全くわからずベールに包まれているという課題がある。S社株は上がっているけど、保有している人たちはどういう状況なのか、売買してきた人たちは2020年はどれだけ利益を出したのか、等の情報は一切世の中に出ない。しかし、当該情報処理システムによれば、投資対象別集計対象売買データを起点にすることによって、銘柄別、商品別の収益性、勝率、含み利益などが分かる。銘柄ニュースやチャートと紐付くことで、さらに情報は広がっていく。投資対象別集計対象売買データでこれを行うと、特別な効果が発揮される。これは、投資対象別集計対象売買データの一形態であり、購入データや売却データと投資対象が紐付く形態である。これは、重要度も高いし、効果も大きいので、後で別だてする。
(投資対象別集計対象売買データの作用)
情報生成部3021は、投資対象テーブル(など)を用いて、基準として投資対象ごとに上記集計対象売買データを抽出して(抽出条件で抽出の工程)、あるいは分類して(後の構成要素の分類とは異なる)、あるいは集計ルールで集計(合計や平均値の計算など)して、投資対象別集計対象売買データを作成し、投資対象別集計対象売買データから売買損益レベル評価指標または含み損益レベル評価指標などを算出して、投資対象ごとの売買状況または保有状況の評価などに関する情報を生成する。
投資対象別集計対象売買データは、売買データを投資対象ごとに抽出(または、分類や集計)することにより得られる。実施形態1に係る売買データでは、銘柄コードを一例としているが、これを投資対象コードにするとより効果的になる。さらに、図29に示すように、もう一つ別の投資対象テーブルで、投資対象コードを、株、仮想通貨、または、ETFという商品分類、具体的な銘柄コード、グループ分けを特定することにより、様々な投資対象を様々な切り口で評価することができる。
投資対象別集計対象売買データを作成することで、株と仮想通貨、実際に儲かっているのはどちらかなどの記事の作成が可能になる。正に、マスコミ向けの記事ネタとして使える。このような記事の作成が可能になるには、この投資対象別集計対象売買データの作成が必要である。通常の売買データは、投資家ごとに管理(投資家別集計対象売買データ)されており、横断的に投資対象で集計し直すことをしてきていない。投資対象という軸で、集計をし直すと、新たな発見がいろいろと見える大きな効果が期待できる。また、先にも挙げたとおり、投資対象を別テーブルで分けて管理する場合、売買データの項目を作る場合、含めて投資対象別集計対象売買データである。投資対象を何かの基準に分けて売買データを使って、記事を作り出す場合、この投資対象別集計対象売買データの作成がほとんどの場合、必要となる工程だが、この工程を含めなくても、売買データを使って、投資対象を分けて、作り出したコンテンツは投資対象別集計対象売買データコンテンツと定義する。
(投資対象別集計対象売買データの効果)
投資対象は、本当に儲かっているのか、損しているのか、利益率はどのくらいで、今年はどうなのか、などが分かるようになる。例えば、仕手株に分類される株の売買状況の共通性を知ることができたり、含み損益率の平均が分かったり、優良株や仮想通貨の個人投資家の売買の傾向が分かったり、実際にS社株で売り買いしている人たちはどういう売り方をしてどれだけの人たちが保有しているのか、が当該情報処理システムで作成することによってわかる、という特別な効果がある。
通常は、このようなコンテンツを作るには、この投資対象別集計対象売買データの作成なくしては作り得ないが、投資対象を軸にして、売買データを捉え直したコンテンツ作成方法全てを投資対象別集計対象売買データコンテンツと定義する。銘柄別の売買データ集計結果などはその一例である。
(投資対象別集計対象売買データの具体例)
(具体例1)
例えば、銘柄の業績上方修正(業績の会社側の予想値を実績値を上回った場合を業績上方修正銘柄という)や業績の下方修正(業績の会社側の予想値を実績値が下回った場合を業績下方修正銘柄という)を発表したあとに購入した銘柄の、その後の売買利益率や勝率はどうかという課題に対して、投資対象別集計対象売買データによって、簡単に当該情報処理システムにより算出ができる。
銘柄と業績上方修正した日時、上方修正率(営業利益の実績値/営業利益の予想値などで当該情報処理システムにより算出)のデータテーブルを用意する。このテーブルと売買データを銘柄(銘柄コード)と日付(購入日または売却日)で紐付けることによって、銘柄には、業績上方修した日時(下方修正の場合は下方修正日時)と上方修正率(下方修正率)が紐付かれる。
投資対象別集計対象売買データで業績上方修正した日時と購入日、上方修正率がこの売買データ項目には入っているため、経過日数を1日(上方修正して1日で購入したデータ)、上方修正率20%以上の抽出条件で作成した投資対象別売買データから売買損益売買データを作成、評価指標を勝率と売買損益率にすると、上方修正20%以上の銘柄を1日目で購入した場合の勝率と売買損益率が当該情報処理システムにより算出される。
このように投資対象別集計対象売買データは何らかの条件で投資対象(今回の場合は上方修正銘柄)を抽出することなどを投資対象別集計対象売買データという。
(具体例2)
例えば、上方修正率の高い銘柄10位の銘柄だけを抽出集計すると、上方修正率上位銘柄の投資対象別売買データが作成できる。
当該投資対象集計対象売買データの売買損益レベル売買データを作成し(前の工程に持っていても可)、購入データごとの購入日と業績上方修した日時の経過日数が1日の構成要素売買データを作成し、購入データの売買利益率や勝率を集計すると、上方修正10位銘柄の上方修正後1日目に購入した場合の勝率や売買利益率、含み益率が表示できる。これらはすべて、データベース上で計算されていくことが投資対象別集計対象売買データの作成の効果である。
投資対象別集計対象売買データを作成すると、このように投資対象の様々なデータと紐付かせることができ、投資対象の市場データや業績データ、テクニカル指標データなどと、実際の購入データと売却データが簡単に紐付けられ、検証や成功確率の高いルールの作成が容易になるという特別な効果がある。
(具体例3)
上述の上方修正テーブルとの紐付けの場合は、銘柄の購入データの情報にはこのとき少なくとも、購入日、購入株価、購入数量、業績上方修正した日時、上方修正率が紐付かれる。
購入データごとの購入日と業績上方修した日時の経過日数を当該情報処理システムにより算出し、データベース項目の一つにすると、上方修正してからの経過日数ごとに集計した構成要素売買データを作成できる。こうすると、上方修正から1日の場合の売買データと10日から20日に経過した後で購入した売買データを比較し、勝率や売買利益率がどう違うのかを知ることができる。これらもデータベース上で当該情報処理システムにより算出される。当該売買データの売買損益売買データを作成、売買損益率を評価指標とした売買損益率ランキングを出すと、売買利益率の高い経過日数順に購入データが一覧表示される。
このように投資対象別集計対象売買データの後に、複雑な工程を含めていけば行くほど、当該工程を最初に挟んでいることが分かり難くなるが、投資対象を切り口にした売買データの活用方法に必須な工程そのものが投資対象別集計対象売買データである。
(具体例4)
例えば、株の投資対象別売買データ(投資対象=株の抽出条件で作成)と仮想通貨の投資対象別売買データ(投資対象=仮想通貨の抽出条件で作成)を売買損益レベル売買データで売買損益率と勝率で比較することが可能である。
(具体例5)
株の投資対象別売買データで(投資対象=株の抽出条件で作成)、銘柄別の構成要素売買データ(株の投資対象別売買データを銘柄ごとに分類した売買データ)で売買損益レベル売買データを作成(前の工程に持っていても可)し(株の投資対象別売買データを銘柄ごとに分類した売買データを反対売買済みの売買データだけで抽出し作成された売買データ)で売買損益率を評価指標とすれば、銘柄別の売買損益率が当該情報処理システムにより算出される。
今年はS社株が一番であった、T社株は50位だったなど、のコンテンツを生み出せる。このような生成データもマスコミ向けの記事データと言える。
(具体例6)
2019年と2020年に一番利益の上がった銘柄は何かなどの記事データにも投資対象別集計対象売買データは活用ができるし、今損している銘柄はこれだという記事データの作成にもこの投資家別集計対象売買データの作成が有用である。
これらの記事は投資対象別集計対象売買データの作成のステップを踏まないと、作り出すことは非常に難しいが、作り出すことを全て否定できるわけではない。このようなコンテンツを作り出す大元を投資対象別集計対象売買データと定義する。
また、個人向けだけでなく、マスコミ向け、大衆向けの記事がいろいろと作成できるのは、投資対象のデータと紐付いた投資対象別集計対象売買データの情報の一つの特徴と言える。
通常の売買データは、投資家ごとに集計されており、投資対象を軸にすると、全く別の切り口が見えてくることが、この投資対象別集計対象売買データの大きな特徴でもある。例えば、S社株の売買では平均でどれだけの売買利益が上がっているのか、現在含み益はどのくらい抱えているのか、現在の保有中の購入平均単価はいくらか、など今まで世の中に出てこなかった情報が生み出される。これらのコンテンツを作り出す工程の一つが、この投資対象別集計対象売買データである。
先に触れたように、銘柄の売買データを、銘柄ニュースに関連付けたり、テクニカル指標に関連付けたり、企業業績の動向に関連付けたりすることが可能になるという特別な効果が期待できる。投資家の売買データとの紐付きはよく行われているが、投資対象を軸にすると、今までとは全く違う視点から見ることが可能となる。また、投資対象別集計対象売買データでは、銘柄の平均の購入価格帯を知ることができ、購入者が多い価格帯を知ることができるという効果も期待できる。こういう情報は、投資家の役に立つ情報であるが、一切世の中に出ていない情報である。売買データが蓄積されればされるほど、無限の可能性があり、広がりがあるのが、この投資対象別集計対象売買データの作成ステップである。
(時系列投資対象別集計対象売買データの定義)
投資対象別集計対象売買データの一形態がこの時系列版である。
(従来方式の課題)
普通のチャート情報は、株価と時系列とで形成され、投資家の画面に表するのは、銘柄ニュースやテクニカル指標である。一方、投資対象別集計対象売買データの場合、A銘柄を軸にして、投資家の皆はA銘柄をどう売買してきているのかが分かる。A銘柄は、平均するとテクニカル指標の高いところで買っており、テクニカル指標の安いところで売っていて、売買損失を結構計上している。自分は逆をやってみようなどのように、、保有者は現在、A銘柄では含み損を多く抱えている状態で、その平均購入単価に近づくと、売り物が増えている。まだまだ保有者が減らないので、売ってしまおうなどの決断が可能となるのが、この時系列投資対象別集計対象売買データの優れた効果である。
今までの発想と全く違い、投資家にとっては、今まで知りたくても知り得なかった情報が得られるようになる。
(時系列投資対象別集計対象売買データの作用)
投資対象の株価やチャートは、証券会社サイトで必ず見れる。しかし、A銘柄を誰が買って、どこで売って、平均的には利益が出ているのか損が出ているのか、などの情報は出てこない。投資対象別集計対象売買データで作成することで、これが簡単にできる。その投資対象を時系列のチャートなどで、表示し、投資家の実際の動きをそのチャートに時系列で表示していくことで、この時系列投資対象別集計対象売買データが作成できる。
(時系列投資対象別集計対象売買データの効果)
投資対象を切り口にして集計し直すと、特別な効果が発揮することをお伝えしたが、チャートなどの時系列データを組み合わせることで、既述のようにさらに大きな効果が期待できる。
(別テーブル投資対象別集計対象売買データの定義)
投資対象別集計対象売買データの中でも、特に別テーブルで管理している投資対象の情報を投資対象(銘柄コードなど)で紐付けることで、投資対象の様々なデータを取り込むことができる。このような売買データを別テーブル投資対象別集計対象売買データと定義する。上記の作用の項目でも「投資対象テーブルなどを用いて、基準として投資対象ごとに上記集計対象売買データを抽出」とあるが、重要な事項なので、これを別テーブル投資対象別集計対象売買データと再定義する。ただ、投資対象ごとには投資対象の購入や売却に紐付くことも、当然含まれる。上記では、「図29に示すように、もう一つ別の投資対象テーブルで、投資対象コードを、株、仮想通貨、または、ETFという商品分類、具体的な銘柄コード、グループ分けを特定することにより、様々な投資対象を様々な切り口で評価することができる。」とあるが、これも別テーブル投資対象別集計対象売買データの一形態である。もう少し詳しく説明すると、下記のようになる。
投資対象別集計対象売買データと紐付かせるテーブルがある売買データを別テーブル投資対象別集計対象売買データと定義して、投資対象別集計対象売買データには銘柄コードだけのこともあれば、銘柄コードと購入日を両方関連付ける場合がある、両者は意味合いが異なりできることも変わってくるが、これらを総称して別テーブル投資対象別集計対象売買データと定義する。通常、テクニカル指標と購入データを関連付けない限り、この二つの結びつきから生じるコンテンツは生まれないが、このようなコンテンツはこの別テーブル投資対象集計対象売買データを経て作られたコンテンツ、逆をいえば、この二つの結びつきから生じるコンテンツの作成方法を別テーブル投資対象集計対象売買データと定義する。
(別テーブル投資対象別集計対象売買データの課題)
通常、証券会社等で管理している従来の取引データは、投資対象の情報と別に管理されている。これらの情報を別テーブルで管理し、銘柄コードなどで紐付けることによって、当該情報は売買データと紐付き、様々な課題を解決できるようになる。購入データや売却データ、売買データと紐付くことで、様々なコンテンツが生まれ、様々なアドバイス、投資課題解決が可能となる。
(別テーブル投資対象別集計対象売買データの作用)
別テーブルには、銘柄情報とリレーションシップするケースと、銘柄情報と日付(購入日)とリレーションシップするケースがある。後者のケースを説明すると、購入時には、投資対象が決まり、売却時には、投資対象を売却するが、両時点での投資対象の情報を当該情報処理システムが別テーブルから取り込むことによって、購入時点の投資対象の情報と売却時点の投資対象の情報がデータベースに取り込まれることによって、売買損益への影響が明確になるという特別な効果が期待できる。上述の上方修正銘柄の情報を取り込むのも一つであるし、テクニカル指標を取り込むのも別テーブル投資対象集計対象売買データの一形態であるし、自動売買ツールの買い判断を取り込んで、購入時点売却時点の投資対象の情報を様々に紐付かせることが可能になる。投資対象別集計対象売買データの項でも述べているが、投資対象の場合にはことさらに重要度が増すため、別立てで示した。投資対象別集計対象売買データの作成による様々な効果をさらにテーブルリレーションシップ形式は強固にする。もちろん、投資対象別集計対象売買データ以外でも、別テーブル集計対象売買データと定義して、ほかの集計対象売買データでも活用が同様にできる。例えば、投資タイプ別なども別テーブル投資家別集計対象売買データの一形態であるが、投資対象別集計対象売買データのテーブルリレーションシップ形式は特に可能性を大きく広げる。
(別テーブル投資対象別集計対象売買データの効果)
別立てで項目を加えたのは、投資対象別集計対象売買データの作成をさらに魅力的なものにすることができるからである。投資対象別集計対象売買データでは、主に投資対象とほかのデータを紐付けられ、これでも大きな効果が期待できるが、この別テーブル方式では、銘柄だけでなく、購入データ、売却データへの紐付けなども含められ、より幅が広げられる。銘柄別の売買を管理できるのが、投資対象別集計対象売買データで、それに加えて、銘柄購入時点の購入情報と紐付けることが可能なのが、この別テーブル投資対象別集計対象売買データである。なぜなら、購入時の情報と紐付けるには、日付と銘柄という二つの項目を関連付けなければならない。銘柄だけの関連付けよりも、より複雑である。別テーブルにしないと、難しい、又は、不可能なことなので、別テーブル投資対象別集計対象売買データと定義した。購入データと紐付いた投資対象の売買データを、別テーブル投資対象別集計対象売買データと定義する。
投資タイプ別や投資対象テーブルを用いた方法も伝えているが、応用範囲は広く、効果は一層高いため、特別に定義づけた。特別な効果とは、投資タイプ別でも述べているように、別テーブルで管理している情報を売買データに取り込むことで、投資家も角度を変えて分析できるし、投資対象も仕手株の成果と、優良株の成果とを分けて表示できたり、投資対象を集計し直したり分類し直したりして、様々な角度から投資対象を見ることができるようになる。ニュース性のある記事も数多く生まれて来ることが期待でき、今までにない発見や気づきが多く存在する。
(別テーブル投資対象別集計対象売買データの具体例)
(具体例1)
上述の件以外にも、例えば、銘柄と日付のセットを紐付けることで、銘柄と日付とその日の銘柄のニュースを管理している別テーブルを取り込めば、売買データに銘柄のニュースが取り込める。これらを、投資対象を基軸にして見ていくのが、別テーブル投資対象別集計対象売買データである。業績もそうだが、いろいろなタイプのイベントがある(例えば、業績発表や増資、分割の発表、発表イベントなどなど)ため、これらの情報を投資対象別に売買データに取り込む効果は計り知れない。分割の発表日に購入した株は、成功するのか否か、なども簡単に検証できるようになる。
(具体例2)
銘柄のテクニカル指標値のテーブルを参照すれば、その日のテクニカル指標値は簡単に取り込め、その判断の正確さや検証ができるようになる。投資対象別集計対象売買データで、これを取り込む意味はとても大きい(これも重要で奥深く、分かり難いため別立て表示)。
(具体例3)
配当利回りやPER(Price Earnings Ratio)などの指標も購入日と銘柄と紐付けることが可能なので、取り込める。高配当銘柄と無配当銘柄、どちらの売買損益がどれだけ大きいか、なども簡単に出せるようになる。投資対象別集計対象売買データだからこそ、できることである。こういう情報は、今まで一切、世の中に出ていない情報であり、価値は高い。
(具体例4)
例えば、株価予想のスコアが高い銘柄と株価予想のスコアが低い銘柄の勝率を比較することも可能である。これも、別テーブル投資対象別集計対象売買データで、当該情報システムだからこそ生成できるコンテンツである。
(具体例5)
2020年は、金融株とハイテク株、売買利益率はどれだけ違ったかなどの課題にも答えられる。こちらも、投資対象別集計対象売買データだからこそ生成できるコンテンツと言える。
このように、別テーブル投資対象集計対象売買データは、売買データの分析をより幅広く、より奥深いものにする特別な効果が期待できるため、特別に別立てで説明した。
(具体例6)
仕手株の競争、一番儲かった銘柄は何かなどの記事データにも別テーブル投資対象別集計対象売買データは活用ができるし、コロナ関連株で損した人はこれだけいるという記事データの作成にも、この別テーブルリレーションシップの投資対象別集計対象売買データの作成が有用である。これらのコンテンツは、全て投資対象別集計対象売買データコンテンツであり、当該情報処理システムだからこそ生成できるコンテンツである。一貫性のある情報処理システムだからこそ、簡単に引き出すことが可能なコンテンツになる。
(売買時点投資対象別集計対象売買データの定義)
購入時、売却時は投資家にとって重要な決断の時である。A銘柄の購入時、ほかの投資家は、実際にどうしているのか、1週間前に買った人はどうなっているのか、1ヶ月前に買った人は?などを知りたくなる。売買時点投資対象別集計対象売買データでこのような情報を配信できる。各投資家の行動を投資対象という切り口で見ると、全く別の切り口となるからである。
(従来方式の課題)
銘柄の売り買いの判断は、自己判断で、どうしても気が重い。掲示板などで意見を聞くと、誰かのアドバイスや他の人の行動が気になるものである。
(売買時点投資対象別集計対象売買データの作用)
投資家の行動をチャートでプロットすることによって、買ったり、売ったりしている現状を把握できる。これだけでもいろいろな視点のコンテンツが考えられる。当該売買データを投資タイプ別で構成要素売買データにして集計すると、購入時点前後の各投資タイプの投資行動を明らかにすることができる。
(売買時点投資対象別集計対象売買データの効果)
例えば、デイトレだと、900円から950円の間で、相当の売買を行っている、長く保有している人は少ない、だけど中長期保有者は、こんなに安い株価で買っていて、すでにこんなに利益が出ているのだ、など、いろいろな気付きを与えてくれる。投資対象別集計対象売買データにすると、切り口が大きく変わるので、投資家別集計対象売買データでは当たり前であったことも、新鮮な情報に変わることも投資対象別集計対象売買データの特別な効果の一つである。
(売買時点投資対象別集計対象売買データの具体例)
中国株の投資家は、どういう行動をしているのか、米国株はどうかなど、とにかく銘柄視点でいろいろな角度から投資家の投資行動が見えてくる。
(イベント管理投資対象別集計対象売買データの定義)
上述の時系列投資対象別集計対象売買データは、時系列データと売買データを投資対象を軸にして結ぶものだが、イベント管理投資対象別集計対象売買データは、時系列ではなく、ある特定または不特定の日に不定期で発生したりするイベント型の投資対象に関わる情報を売買データと連係したものである。
(従来方式の課題)
投資家別のイベント管理も大切だが、投資対象を軸にすると、A銘柄のチャートにイベントの発生時期および発生内容が表示され、そのときにほかの投資家はどう行動したのか、購入した人たちはどうしたのか、という視点で表示することが可能となる。
(イベント管理投資対象別集計対象売買データの作用)
投資対象別集計対象売買データを元にして作る。投資対象のイベントの発生時期とイベントの内容を紐付けて、投資家の行動がどう変化していったのかを把握することが可能となる。
(イベント管理投資対象別集計対象売買データの効果)
株主優待の権利が付く前後にはどう動いているのか、株式分割の発表があった後どうしたのか、分割があった後はどうなったかなど、今までベールに包まれていた実態が分かるようになるという特別な効果が期待できる。
(イベント管理投資対象別集計対象売買データの具体例)
配当の増配、分割の発表、新聞のニュース、から当該投資対象のツイッターでの取扱件数の急増などイベントは多数存在する。イベント時のほかの投資家の行動を見れるようになる効果は非常に大きいコンテンツと言える。
(業績動向投資対象別集計対象売買データの定義)
株の投資対象の成果を上げていくのに不可欠なのが、企業業績の動向をきちんとアップデートしていき、変化を捉えていくことである。売買データと企業業績とを、投資対象を軸にして連動させることで、銘柄の業績の変化時にほかの投資家がどう行動したのかをいち早く捉えることができる。
(業績動向投資対象別集計対象売買データの課題)
従来の方式では、業績動向は入手できるが、実際にほかの人たちはどう動いているのか、ベールに包まれている。上方修正したときに、発表してから数時間でこれだけ数多くの人たちが買いに行ったが、それらの購入した人たちは、その後どうしたのか、などの情報が手に入るようになる。
(業績動向投資対象別集計対象売買データの作用)
銘柄には必ず業績動向の情報がある。銘柄に紐付いている情報であって、売買データと結んでも、投資対象を軸にして、連携する必要がある。そうすると、投資家の行動が紐付いてきて、業績の発表による投資家の行動が分かるようになる。
(業績動向投資対象別集計対象売買データの効果)
上方修正発表された直後に購入した人たちは、今、含み損を抱えているのか、含み益を抱えているのか、売買した人たちはどのぐらいいるのか、などの表示も可能である。
(投資対象商品別集計対象売買データの定義)
投資対象品には、株のほか、仮想通貨や、FX、投資信託、ETF、リートなどがあげられる。これら投資対象商品は、それぞれの口座で管理しており、横断的な比較がとても難しい商品である。Aさんの取引結果であれば、まだしも、投資家全体では2020年はどの投資商品がよかったのか、どの投資商品の平均値が高かったのか、などは全く分からない。分かるのは、チャートで、2020年はこの投資商品が上昇したなどくらいである。実際の売買がどうであったのか、参加者はどれくらいいて、どうであったのかなどの情報は皆無と言ってよい。
(従来方式の課題)
証券会社がそのようなデータは持っているはずであるが、今までは世の中に使われず眠っていた情報の一つである。しかし、投資家や投資家でない人たちも、実際の売買をしてきた人たちの売買を確認できることは、社会的に見ても非常に意義のあることと言える。マスメディアも、今まではこういうデータを取り上げることができなかったのは、当該情報処理システムのような存在がなかったからにほかならない。当該情報処理システムでは、そのような情報も提供が可能となるシステムである。
(投資対象商品別集計対象売買データの作用)
では実際に、どういう手順で、そのような情報を引き出せばよいのか。購入データには、銘柄コードがある。この銘柄コードは、商品に紐付いている情報である。XXXXという銘柄コードはS社株の銘柄コードですが、S社株は株という投資商品の部類です。一方、仮想通貨はティッカーシンボルで、BTCはビットコイン、投資信託であれば、銘柄コードや投信協会コードなどとなる。これらが、投資商品と全て紐付いており、だからこそ、
株という投資商品の投資対象別集計対象売買データと、仮想通貨という投資商品投資対象別集計対象売買データとでそれぞれ集計すれば、当該情報システムであれば、簡単に比較ができるようになる。投資対象別集計対象売買データの一形態である。
(投資対象商品別集計対象売買データの効果)
投資商品は、細かく見ていくときりがない。大きく概観を見ると、今は投資信託がいいな、とか、今は株がいいから少しやってみようとか、視野が広がる。もちろん、国債などの金融商品との比較も可能である。ただ、変動商品の方がやはりその効果は大きいと言える。投資信託も、ただ保有を続けているわけではなく、売り買いがある。それらの実態が把握できると、とても効果が高いと言える。どちらかというと、こういった情報はマスメディア向けの情報といえ、最近若い女性が投資信託を購入してきたけど、実際の成果はどうかなど、様々な切り口の記事が生成できる。こういうコンテンツは、当該情報処理システムで、投資対象商品別集計対象売買データからでないと生成できないコンテンツであるが、ほかの方法も含めて、こういうコンテンツを投資対象商品別集計対象売買データコンテンツと定義する。
(投資対象商品別集計対象売買データの具体例)
仮想通貨と株、どちらが成果が高いか、FXの投資の実態はどうか、投資信託を実際に購入した人たちは現在どうかなど、いくらでも切り口が存在し、今まで世の中に出てこなかった投資商品の実態が明らかになる。
(投資対象グループ別集計対象売買データの定義)
投資対象商品は様々なグループ別に分かれる。株の中でも、中国株や米国株、日本株という国別であったり、投資信託でも毎月分配型や、オープン型であったり、様々なグループ分けが可能となる。日本株の中でも、仕手株グループというくくりの銘柄や優良株グループなどもあろう。これらは、全て投資対象グループ別集計対象売買データと定義する。
(従来方式の課題)
これらのグループ分けの投資実態も、ブラックボックスとなっている現状がある。仕手株を購入した人たちは、今どうなっているのか、優良株を持ち続けている人たちは今どうなっているのか、世の中には出ていない情報である。これらが世の中に出てくるインパクトは大きい。
(投資対象グループ別集計対象売買データの作用)
投資対象テーブルを作ることで、解消できる。銘柄コードと、グループを紐付けることで、これらの集計データが当該情報処理システムであれば、算出できるようになる。例えば、集まった全投資家の集計対象売買データを、投資対象グループ=中国株と投資対象グループ:日本株で抽出することで簡単にできる。銘柄コードと日本株や中国株への対応付けが行われることが重要となるが、これは通常、市場に出回っており、誰でも入手可能な情報である。後は集計し直して、当該情報処理システムで各種データを生成すれば、いろいろな興味深い生成データが出てくる。
(投資対象グループ別集計対象売買データの効果)
米国株投資家は、実際の所どうなのか、指数は上昇しているけど、やっている人たちは今どういう気持ちで過ごしているのか、はやっていない人では全く分からないのが実態である。こういう投資の実態が分かるようになれば、いろいろな人たちが投資商品に興味を持つことができるようになり、他国と比べた投資と貯蓄のアンバランスにも大きく貢献していけるのではないか。投資家にも十分役立つが、投資商品をやったことのない人までも関心を寄せるような記事が沢山生成できるマスメディア向きのコンテンツをこの投資対象グループ別集計対象売買データから導出できる。こういうコンテンツは、当該情報処理システムで投資対象グループ別集計対象売買データからでないと生成できないコンテンツであるが、ほかの方法も含めて、こういうコンテンツを投資対象グループ別集計対象売買データコンテンツと定義する。
(投資対象グループ別集計対象売買データの具体例)
仕手株の投資実態はどうか、優良株の保有者含み益ランキングはどうか、米国株グループの代表格FANGへの投資家の実際はどうかなど、様々な切り口の記事が生成できる。
(コンテンツ名称について)
投資対象別集計対象売買データで生成されたコンテンツは、投資対象別集計対象売買データ生成コンテンツと命名する。期間別集計対象売買データで生成されたコンテンツは、期間別集計対象売買データコンテンツと命名する。投資家別集計対象売買データは、投資家別集計対象売買データコンテンツと命名する。以下同様に、集計対象売買データの各名称の下(ランキング名称なども同様、すべて)にコンテンツを付与すれば、生成されたコンテンツを表す名称と定義する。これらの具体例を挙げているコンテンツは生成方法が違っても、同義である。
(購入日別投資対象別集計対象売買データの定義)
投資対象別集計対象売買データの一種で、抽出条件:購入日=例えば2020年9月1日、銘柄コード=9984(ソフトバンク株)とすれば、ソフトバンク株を2020年9月1日に購入した売買データが集まる。これを購入日別投資対象別集計対象売買データと定義する。
(従来技術の課題)
ソフトバンク株を購入している人たちが、どういう行動を取ってきたのか、が現状だと、ほとんどわからない。売買代金や出来高、信用取引の残高、等で概算を知ることしかできなし現状がある。
(購入日別投資対象別集計対象売買データの作用)
当該情報処理システムにより、上記のような抽出条件で、売買データを作成し、総合損益レベル売買データの作成と、当該売買データから当該情報処理システムで算出することで、例えば、2020年12月1日にこの実行を当該情報処理システムに対して行えば、2020年9月1日にソフトバンク株を購入した人たちの行動が手に取るように評価指標に現れてくる。まだ保有を続けて、含み益を抱えている人もいれば、何度も売り買いをして、失敗してきた投資家もいれば、成功してきた人もいるという中身がわかってくる。
(購入日別投資対象別集計対象売買データの効果)
一つの技術革新であり、保有状況評価のところで保有株に対する他の投資家の動向をお伝えしたりすることもできれば、上手な人たちとの比較もできれば、ランキング表示なども可能だ。この効果は様々な効果をもたらす。記事ネタとして、様々な切り口の記事を生成することができる。
。(購入日別投資対象別集計対象売買データの具体例)
例えば、コロナショックがあって3ヶ月たった今、投資家はどう行動した?デイトレ編などの記事に必要なデータを当該情報処理システムで生成できる。
(購入期間別投資対象別集計対象売買データの定義)
投資対象別集計対象売買データの一種で、抽出条件:購入日>例えば2020年9月1日、かつ、購入日<例えば2020年12月1日、銘柄コード=9984(ソフトバンク株)とすれば、ソフトバンク株を2020年9月1日から2020年12月1日の間に購入した売買データが集まる。これを購入期間別投資対象別集計対象売買データと定義する。
(従来技術の課題)
前述の購入日別よりも範囲が広がり、購入期間を例えば、1ヶ月や1年にすることで、その期間に購入した銘柄のその後の投資行動が明らかになる。いわゆる期間別集計対象売買データは、当該期間の損益を明らかにするものだが、購入期間別は、当該期間に購入した投資家の投資行動を明らかにする目的で、購入後、どういう行動を取っているかを把握できる。
(購入期間別投資対象別集計対象売買データの作用)
上述のような抽出条件で、投資対象別集計対象売買データを作成し、その後、損益レベル売買データを作成、各種評価指標を当該情報処理システムにより算出することで、購入期間別の投資対象のその後の行動が明らかになる。
(購入期間別投資対象別集計対象売買データの効果)
当銘柄の売買傾向の変化を3ヶ月ごとにチェックするなどで取ることができたり、投資対象を今までにない視点で捉えることが可能。3ヶ月後に保有を続けている人の割合であったり、保有期間による投資成果の違いであったり、様々な視点で捉えることができる。
(購入期間別投資対象別集計対象売買データの具体例)
例えば、コロナショック前と後では投資家行動はどう変化した?等の記事に必要なデータを当該情報処理システムで生成できる。
(投資対象別集計対象売買データの構成要素別売買データの定義)
投資対象別集計対象売買データは、投資対象を基準にして、抽出、分類、集計する売買データであるが、この投資対象別集計対象売買データにはそれを構成する構成要素がある。当該投資対象の銘柄や商品名、購入日や購入価格、売却日や売却価格等の取引データを始め、企業情報や企業業績、などの銘柄情報、株価やテクニカル指標値などの市場データ、配当金や分割などの権利データ、など投資対象の投資損益に影響のある全てのデータを構成要素と定義し、それらの構成要素で抽出、分類、集計(どれか一つでもいいし、複数でもいい)し直した売買データを投資対象別集計対象売買データの構成要素別売買データと定義する。
(従来技術の課題)
売買データを投資対象ごとに抽出、分類、集計することで投資対象別集計対象売買データは作成できるが、例えば、購入時期が9/10で、「投資対象:株を購入した」という条件で売買データを抽出すれば、9/10に株に投資した売買データが作成できる。そうすると、9/10の株による成果が一目瞭然となり、売買した人が何人いて、どういう売買を行ってきたのかが明確になる。これだけでも、世の中には出てきていない情報である。
(投資対象別集計対象売買データの構成要素別売買データの作用)
これを一歩進めて、銘柄別に分類すると、どの銘柄が勝っているのかどうか、成功している銘柄はどの銘柄なのか、などの情報の作成が可能となる。売買データを各種条件で抽出した上で、その構成要素である銘柄やほかの構成要素で、抽出、分類、集計することで、この投資対象別集計対象売買データの構成要素別売買データは、当該情報処理システムにより作成される。
(投資対象別集計対象売買データの構成要素別売買データの効果)
投資対象別集計対象売買データの構成要素別売買データの、当該情報処理システムによる作成により、様々な評価指標を当該情報処理システムでは算出できるようになる。先の例でいえば、9/10に株を購入した人たちの銘柄別の内訳が当該情報処理システムで算出され、売買行動、保有行動などが明らかになる。このデータセットから算出された評価指標は、評価や診断、アドバイス、比較、ランキングに使うことができ、例えば、9月に購入した銘柄のその後の動向を半年後に、見直すと、いろいろな傾向のレポートや記事も当該情報処理システムで作成でき、それを時系列で保存していくことも可能である。
(投資対象別集計対象売買データの構成要素別売買データの具体例)
(具体例1)
投資対象別集計対象売買データの構成要素別売買データによる評価には、図103から図106に詳しく書かれている。これも一形態であり、投資家に数多くの発見と知見を当該情報処理システムによって与えることが可能となる発明である。
(具体例2)
(投資対象別集計対象売買データの構成要素別売買データによる比較)
投資対象別集計対象売買データの構成要素別売買データによる比較の例を挙げると、9/10に購入した銘柄の上昇率の平均と、投資家Aさんが9/10に購入した銘柄の上昇率で比較することなどが挙げられる。~(投資対象)を~(構成要素)別に(当該条件で算出された)評価指標で比較する場合は、一例である。A銘柄を投資家別に総合損益率で比較することや、株を銘柄別に売買損益率や勝率で比較することなどは、一つの具体例である。
(具体例3)
(投資対象別集計対象売買データの構成要素別売買データによるランキング)
投資対象別集計対象売買データの構成要素別売買データによるランキングの例を挙げると、9/10に購入した銘柄の上昇率ランキング、9/10に購入した銘柄の売買損益率ランキング等が挙げられる。~(投資対象)の~(構成要素)の(当該条件で算出された)評価指標のランキング、A銘柄を投資家別に勝率でランキングすることや、株を銘柄別に含み損益率や勝ち利益率でランキングすることなどは、一つの具体例である。
(具体例4)
(投資対象別集計対象売買データの構成要素別売買データによる診断)
投資対象別集計対象売買データの構成要素別売買データによる診断の例を挙げると、9/10に購入した銘柄の上昇率ランキングで診断するとか、9/10に購入した銘柄の売買損益率で診断するとかが挙げられる。~(投資対象)の~(構成要素)の(当該条件で算出された)評価指標での診断、A銘柄を投資家別に勝率で診断することや、株を銘柄別に含み損益率や勝ち利益率で診断することなどは、一つの具体例である。
(具体例5)
(投資対象別集計対象売買データの構成要素別売買データによるアドバイス)
投資対象別集計対象売買データの構成要素別売買データによるアドバイスの例を挙げると、9/10に購入した銘柄の上昇率ランキングでアドバイスするとか、9/10に購入した銘柄の売買損益率でアドバイスするとかが挙げられる。~(投資対象)の~(構成要素)の(当該条件で算出された)評価指標を使ったアドバイス、A銘柄の勝率を投資家別に示して、増加させることをアドバイスすることや、銘柄別の含み損益率や勝ち利益率を示し、保有銘柄のアドバイスすることなどは、一つの具体例である。
(具体例6)
(投資対象別集計対象売買データの構成要素別売買データによる評価指標の表示)
投資対象別集計対象売買データの構成要素別売買データによる評価指標の表示の例を挙げると、9/10に購入した銘柄の売買損益率という評価指標を表示するとか、9/10に購入した銘柄の勝率という評価指標を表示するなどが挙げられる。~(投資対象)の~(構成要素)の(当該条件で算出された)評価指標の表示、A銘柄の勝率を投資家別に示したり、銘柄別の含み損益率や勝ち利益率を示したりすることなどは、一つの具体例である。
(投資対象別集計対象売買データの投資家を構成要素にした構成要素別売買データの定義)
投資対象別集計対象売買データの投資家を構成要素にした構成要素別売買データとは、投資対象別集計対象売買データ、例えば、上記の例でいうと9/10にA銘柄を購入したで抽出した売買データ(集計対象売買データ)を投資家という構成要素で分類、集計、抽出(どれか一つ、または、複数を含む)した売買データを投資対象別集計対象売買データの投資家を構成要素にした構成要素別売買データと定義する。
(従来技術の課題)
投資対象を投資家がどう売買してきたのかは、ベールに包まれてきた。株という投資対象を投資家は、どれだけ損益が上がっているのか、どれだけ含み益を抱えているのか、は全くわからないし、ニュースにもならない。この問題を解消できるのが、この投資対象別集計対象売買データの投資家を構成要素にした構成要素別売買データの作成である。
(投資対象別集計対象売買データの投資家を構成要素にした構成要素別売買データの作用)
抽出条件を投資対象にして、その構成要素である投資家で抽出、分類、集計することで、投資対象別集計対象売買データの投資家を構成要素にした構成要素別売買データが作成される。
(投資対象別集計対象売買データの投資家を構成要素にした構成要素別売買データの効果)
当該情報処理システムにより、この売買データセットが作成されると、投資対象ごとの投資家の行動が明確になり、どうやって利益を上げているか、そのくらいの損を抱えているのか、含み損益や売買損益の実態が見えてくるという特別な効果が期待できる。投資家行動だけでなく、投資をしていない人たちにも多大な影響を与えるような記事も次々と当該情報処理システムにより生成することが可能である。
(投資対象別集計対象売買データの損益レベル売買データの作成の意義)
投資対象別集計対象売買データの作成の後に、構成要素別があり、損益レベル売買データの作成ステップがある(省略可のステップもあるし、順不同)投資対象別集計対象売買データと損益レベル売買データの関係について触れておく。A銘柄の投資損益を総合損益レベルに見るのか、売買損益レベルで見るのか、含み損益レベルで見るのか、どのレベルで見るかを定義するのが、損益レベル売買データの作成であり投資対象A銘柄全体の投資成果を測るときに、総合損益レベルで測るのであれば、評価額の推移などが適切になる。評価額推移などは、その典型例と言える。その次のレベルが、第二レベルの売買損益レベル売買データおよび含み損益レベル売買データ。売買済みデータと未反対売買データをわけて、投資対象A銘柄の売買データを作成し、等外売買データを元にして、評価指標を算出する。勝率や勝ち利益率など徐々に、有効で使い勝手のいい評価指標が算出できる。
(既存技術の課題)
実施形態1では、「投資商品の売買データを取得し、取得した売買データから基本数値(基礎データ)を取得し、取得した基本数値から売買損益および含み損益に関する評価指標を算出し、算出した評価指標から総合損益に関する評価指標を取得し、取得した評価指標を示す情報を生成」とある。既存技術の課題は、投資家Aを想定しており、投資対象からの観点で見ることは想定していないというか、そうゆう見方さえ発想が出てこない。なぜなら、実施形態1でそれを算出することは不可能で、データベース連携ではじめて、可能となるからである。実施形態1は計算式に基づいているため、色んな要求に応えることが難しく、例えば、A銘柄の2020年の勝率は?とか、A銘柄の投資成果が一番高かった投資家は?とかの発想はなく、A投資家の売買データを評価するという視野の狭さが大きな課題であった。更に、実施形態1は、取引データ(狭義の売買データ)から算出される評価指標のため、獲得できる評価指標も広がりが少なく、決まったことしか、評価指標が算出できないという課題がある。
(投資対象別集計対象売買データの損益レベル売買データの作成の作用)
実施形態4では、これらの課題を克服するために、一番重要であったのが、データベース連携による、各部門の役割を分けて、徐々に対象を目的に合わせて絞り込み、対象売買データセットを作成し、当該売買データを元にして、各種評価指標を当該情報処理システムで算出することで、色んな対象を、色んな角度から、評価などをしていける用に技術を改良した画期的な情報処理システムである。データベースの連携を眼目としており、各種条件の設定を第二ステップから第四ステップで行うことにより、作業すべき売買データを目的に合わせて、形を変えることができる。上述の例で言えば、対象を投資家ではなく、投資対象にしたり、構成要素を年度にすることで、簡単に売買データは目的に合ったように、形を変え、この目的に応じて変化した売買データに対して、評価指標を算出する工程を踏むから、目的に合った評価指標が簡単に当該情報システムで導出できるのである。更に、第二の課題に対しても、取引データのみならず、市場データやテクニカルデータ、など投資損益に関わるあらゆる情報を取り込むことができる結果、当該情報処理システムにより算出できる評価指標の幅はぐんと広がり、色んな角度から投資対象を見ていくことが可能になった。これも、データベース連携の賜であり、この一貫した協働システムであることが、前述の課題を克服している。
(投資対象別集計対象売買データの損益レベル売買データの作成の効果)
以上のように、実施形態4は投資対象という対象を目的に合わせて、色んな形で色んな対象(例えば、仕手株グループと優良株などの比較)を取り扱うことができるようになり、更に、その対象を、取引データのみならず、投資対象の投資による損益を向上させるために必要な情報(例えば、企業業績情報やテクニカル情報と売買データの紐付き)を取り込むことができるようになり、当該情報処理システムによる評価指標の算出は、幅も広がり、奥も深まったという特別な効果をもたらす、画期的な技術革新である。
(投資対象別集計対象売買データの投資家を構成要素にした構成要素別売買データの具体例)
(具体例1)
(投資対象別集計対象売買データの投資家を構成要素にした構成要素別売買データによる比較)
投資対象別集計対象売買データの投資家を構成要素にした構成要素別売買データによる比較の例を挙げると、好成績のZさんのA銘柄の売買と、投資家AさんのA銘柄の売買を、売買損益率や含み損益率などの評価指標で比較することなどが挙げられる。~(投資対象)を~(投資家)別に(当該条件で算出された)評価指標で比較する場合は、一例である。A銘柄を投資家別に総合損益率で比較すること、株を投資家別に売買損益率や勝率で比較することなどは、一つの具体例である。
(具体例2)
(投資対象別集計対象売買データの投資家を構成要素にした構成要素別売買データによるランキング)
投資対象別集計対象売買データの投資家を構成要素にした構成要素別売買データによるランキングの例を挙げると、A銘柄の投資家別の売買損益率ランキングとか、A銘柄の投資家別の勝率ランキング等が挙げられる。~(投資対象)の~(投資家ごと)の(当該条件で算出された)評価指標のランキング、A銘柄を投資家別に勝率でランキングすることや、株を投資家別に含み損益率や勝ち利益率でランキングすることなどは、一つの具体例である。
(具体例3)
(投資対象別集計対象売買データの投資家を構成要素にした構成要素別売買データによる評価)
投資対象別集計対象売買データの投資家を構成要素にした構成要素別売買データによる評価には、図106に詳しく書かれている。これも一形態であり、投資家に数多くの発見と知見を当該情報処理システムによって与えることが可能となる発明である。
(具体例4)
(投資対象別集計対象売買データの投資家を構成要素にした構成要素別売買データによる評価指標の表示)
投資対象別集計対象売買データの投資家を構成要素にした構成要素別売買データによる評価指標の表示の例を挙げると、A銘柄の投資家別の売買損益率という評価指標を表示するとか、A銘柄の投資家ごとの勝率という評価指標を表示するとかが挙げられる。~(投資対象)の~(投資家別)の(当該条件で算出された)評価指標の表示、A銘柄の勝率を投資家別に示したり、銘柄別の含み損益率や勝ち利益率を投資家ごとに集計して示したりすることなどは、一つの具体例である。
(具体例5)
(投資対象別集計対象売買データの投資家を構成要素にした構成要素別売買データによる診断)
投資対象別集計対象売買データの投資家を構成要素にした構成要素別売買データによる診断の例を挙げると、A銘柄の売買損益率で投資家ランキングを使って診断するとか、A銘柄の投資家別の売買損益率で診断するとかが挙げられる。~(投資対象)の~(投資家ごと)の(当該条件で算出された)評価指標での診断、A銘柄を投資家別に勝率で診断することや、株の成果を投資家別の含み損益率や勝ち利益率を使って診断することなどは、一つの具体例である。
(具体例6)
(投資対象別集計対象売買データの投資家を構成要素にした構成要素別売買データによるアドバイス)
投資対象別集計対象売買データの投資家を構成要素にした構成要素別売買データによるアドバイスの例を挙げると、9/10に購入した銘柄の売買損益率ランキングでAさんの順位を上げるアドバイスをするとか、9/10に購入した銘柄の売買損益率でアドバイスするとかが挙げられる。~(投資対象)の~(構成要素)の(当該条件で算出された)評価指標を使ったアドバイス、A銘柄の勝率を投資家別に示して、増加させることをアドバイスすることや、株の投資家別の含み損益率や勝ち利益率を示し、株のアドバイスすることなどは、一つの具体例である。
(投資対象別集計対象売買データの投資対象を構成要素にした構成要素別売買データの具体例)
(具体例1)
(投資対象別集計対象売買データの投資対象を構成要素にした構成要素別売買データによる比較)
投資対象別集計対象売買データの投資対象を構成要素にした構成要素別売買データによる比較の例を挙げると、株の中でA銘柄の売買と、B銘柄の売買を、売買損益率や含み損益率などの評価指標で比較することなどが挙げられる。~(投資対象)を~(投資対象)別に(当該条件で算出された)評価指標で比較する場合、株の中でA銘柄をB銘柄と総合損益率で比較することや株を銘柄別に売買損益率や勝率で比較することなどは、一つの具
体例である。
(具体例2)
(投資対象別集計対象売買データの投資対象を構成要素にした構成要素別売買データによるランキング)
投資対象別集計対象売買データの投資対象を構成要素にした構成要素別売買データによるランキングの例を挙げると、株の銘柄別の売買損益率ランキングとか、仕手株の銘柄別の勝率ランキング等が挙げられる。~(投資対象)の~(投資対象ごと)の(当該条件で算出された)評価指標のランキング、個人投資家保有銘柄を銘柄別に含み益率でランキングすることや、デイトレーダー売買銘柄を銘柄別に勝率でランキングすることなどは、一つの具体例である。
(具体例3)
(投資対象別集計対象売買データの投資対象を構成要素にした構成要素別売買データによる評価)
投資対象別集計対象売買データの投資対象を構成要素にした構成要素別売買データによる評価に関しては、図103に詳しく書かれている。これも一形態であり、投資家に数多くの発見と知見を当該情報処理システムによって与えることが可能となる発明である。
(具体例4)
(投資対象別集計対象売買データの投資対象を構成要素にした構成要素別売買データによる評価指標の表示)
投資対象別集計対象売買データの投資対象を構成要素にした構成要素別売買データによる評価指標の表示の例を挙げると、個人投資家保有銘柄の銘柄別の勝ち利益率という評価指標を表示する、短期売買投資家の売買銘柄の銘柄ごとの売買損益率平均という評価指標を表示するなどが挙げられる。~(投資対象)の~(投資対象別)の(当該条件で算出された)評価指標の表示。仮想通貨の勝率を銘柄別に示したり、株の含み損益率や勝ち利益率を銘柄ごとに集計して示したりすることなどは、一つの具体例である。
(具体例5)
(投資対象別集計対象売買データの投資対象を構成要素にした構成要素別売買データによる診断)
投資対象別集計対象売買データの投資対象を構成要素にした構成要素別売買データによる診断の例を挙げると、株の売買損益率で銘柄ランキングを使って診断する、A銘柄の投資家別の売買損益率で診断するなどが挙げられる。~(投資対象)の~(投資対象ごと)の(当該条件で算出された)評価指標での診断、株を銘柄ごとの勝率で診断することや、株の成果を銘柄別の含み損益率や勝ち利益率を使って診断することなどは、一つの具体例である。
(具体例6)
(投資対象別集計対象売買データの投資対象を構成要素にした構成要素別売買データによるアドバイス)
投資対象別集計対象売買データの投資対象を構成要素にした構成要素別売買データによるアドバイスの例を挙げると、保有銘柄が株の中で売買損益率ランキングでは下の方で、マイナスを計上している人が多いことを当該情報処理システムで表示しながら、アドバイスを提供する、保有銘柄が株の中で勝率が低いことをもって、より高い銘柄の提案を当該情報処理システムで行って、アドバイス提供するなどが挙げられる。~(投資対象)の~(投資対象別)の(当該条件で算出された)評価指標を使ったアドバイス、株の勝率を銘柄別に示して、より勝率を上げていくことを当該情報処理システムでアドバイス提供することや、株の銘柄別の含み損益率や勝ち利益率を示し、当該情報処理システムで保有株のアドバイス提供をすることなどは、一つの具体例である。
(テクニカル指標別集計対象売買データの定義)
集計対象であるテクニカル指標は、RSIやとめ足、ほし足、棒足、いかり足、ローソク足などの足の形や、移動平均線(移動平均)を使ったテクニカル指標、一目均衡表を使ったテクニカル指標、MACD(Moving Average Convergence Divergence)、DMI(Directional Movement Index)、RCI(Rank Correlation Index)、RSI(Relative Strength Index)、W%R(Williams %R)、ボリンジャーバンド、ストキャスティクス、サイコロジカルライン、パラボリック、ペンタゴンチャート、CCI(Commodity Channel Index)、移動平均乖離率、MFI(Money Flow Index)などを使ったテクニカル指標を含む。また、テクニカル指標をグループ化して、サイコロジカルライン指標、オシレーター系のテクニカル指標、トレンド系テクニカル指標値などに集計対象を分けることもできるし、ローソク足での形、出現した足なども集計対象の一つになる。さらに、チャート指標なども集計対象の一つである。情報生成部3021は、例えば、RSI、ストキャスティクスなどの数値を購入データや売却データに紐付け、RSIを基準にしてRSIを当該情報処理システムにより算出した集計対象売買データを作成したり、さらにRSIのレンジで分けて、それぞれを集計して、テクニカル指標別構成要素別売買データを作成してもよい。また、先に挙げた別テーブル投資対象集計対象売買データにあるとおり、別テーブルで管理しているテクニカル指標を売買データ(購入データまたは売却データでも可)と日付(または日時)、銘柄と日付で紐付けることで、管理もしやすくなる。これも、テクニカル指標別集計対象売買データの一例であり、別テーブルテクニカル指標別投資対象集計対象売買データである。
データベース関連図(図91参照)にあるとおり、売買データ(ここでは購入データ)と、テクニカル指標とを結び付けるには、売買データの日付(または日時)と、銘柄コードと、テクニカル指標値の日付(または日時)とをリレーションシップすることで、可能になる。短期間で動きの速いテクニカル指標であれば、日時が必要になるが、1日の中の動きが少ないのであれば、日付とテクニカル指標の性質とによって変わる。このデータベース連携によって、売買データとテクニカル指標データとは、日付と銘柄とで結び付き、購入日のテクニカル指標値をデータベースに取り込むことが可能となる。RSI20%以下の購入データが成功したのか否かを検証することが可能となる。
(テクニカル指標別集計対象売買データの従来技術との関係)
テクニカル指標は投資家に頻繁に使われるが、売買データ(特に取引データ)と組み合わせて使われることはない。取引データにテクニカル指標の値を入力または当該情報処理システムにより算出(自動や手入力を含む)、または、テクニカル指標を管理している別テーブルから参照することで可能となる。購入データは通常、購入銘柄、購入日、購入時価などで構成されるが、そのときにテクニカル指標値を当該情報処理システムにより算出することが可能である。このテクニカル指標値をデータに含める(後でもいいし、即時でもいい)ことで、テクニカル指標別集計対象売買データの作成が可能となる。
(テクニカル指標別集計対象売買データの課題)
テクニカル指標を、売買の判断に使われたりするが、売り買いのデータに紐付かせ、売買データのデータベースで管理することで、後で検証ができるようになったり、本当に優れた指標なのか、信じて使えばどうなるのか、などが分かってくる。さらに、当該情報処理システムであれば、これらの購入時のデータは蓄積されるし、売ったときのテクニカル指標値も記録されていくことで、数多くのデータが貯まっていけば、RSI20%以下で購入できたときの成功率や、80%以上で売ったときの成功率など、が分かるようになるという特別な効果が期待できる。短期売買の場合と、中長期売買の場合とでの成果の違いなどもはっきりする。
(テクニカル指標別集計対象売買データの作用)
情報生成部3021は、購入データや売却データにテクニカル指標のデータを含める。例えば、RSI指標欄を設ける。このテクニカル指標欄は複数でもいいし、単独でもいいし、別のテーブル(テクニカル指標テーブルなど)を使ってもいい。一番単純なRSI指標欄を一つ設けるケースで作用を説明すると、購入データと売却データとにRSIの値が入る。購入データは、購入銘柄、購入日、購入時価、RSI値として管理される。銘柄、購入日、および、時価が決まれば、当該情報処理システムにより算出されるので、後で算出しても、即時に算出してもいい。自動でも手動でもいい。
購入データのうち、RSIが20%以下の購入データと、RSI20%以上の売却データとの組み合わせの成功率などを求めることが可能になる。
(テクニカル指標別集計対象売買データの効果)
先の例で効果を説明すると、RSIが20%以下の購入データと、RSI80%以上の売却データとで構成された売買データだけを抽出(購入時RSI20%以下、かつ、売却時RSI80%以上)することで、テクニカル指標別集計対象売買データが作成される。
この集計された売買データの売買損益率と、そうではない売買データを集計して当該情報処理システムにより算出された売買損益率とは違うのか否かなどを検証が可能となるなどの特別な効果が期待できる。実際の売買データからテクニカル指標の良否の判断などにも使えるし、このテクニカル指標がこうなれば、成功確率が高いなどの知見も得られ、AIなどにも組み込むことで、成功確率の高い現在の買い銘柄は、これで、成功確率は%のような表示が期待でき、さらに様々な効果が期待できる。
(テクニカル指標別集計対象売買データの具体例)
上述の具体例のほか、以下の具体例がある。
(具体例1)
ローソク足で出現した足をデータに含めることが可能である。購入データにローソク足の形、例えば、大陽線、大陰線、などを管理することで、大陽線の時に購入した銘柄のその後の売買損益率の平均はどうかなどが明らかになる。情報量も非常に多くなり、煩雑になるため、別テーブルで管理する方が現実的である。
(具体例2)
例えば、ストキャスティクスで、あるレンジで購入し、あるレンジで売却した人は、成功確率が高く、売買利益率も高いのであれば、このルールに則った買い時にある銘柄は現在この銘柄であるなどという答えが可能になる。この銘柄をこのレンジで購入すれば、成功確率は何%などの表示も可能になる。また、保有銘柄がストキャスティクスの売却成功確率の高いレンジに入れば、それを教えてくれるなどの機能を加えることも可能となる。
(具体例3)
例えば、一目均衡表のある購入判断指標が点灯しているか否かを●×形式でデータ管理し、当該指標が●のテクニカル指標別集計対象売買データの勝率や売買損益率を×のテクニカル指標別集計対象売買データと比較するなども可能となる。実際の売買データを使うため、あらゆるテクニカル指標の成否を確かめることが可能となる。
(具体例4)
数あるテクニカル指標をデータベースに取り込み、売買データと紐付けることで、一番成功確率の高いテクニカル指標の数値の組み合わせなどが出るようになる。RSI20%以下、かつ、25日移動平均線乖離率が何%以下、の場合の購入の成功の確率は何%であると推定することが可能となる。この場合、データ量が大きければ大きいほど、別テーブル管理とAIの活躍余地が大きい。
(具体例5)
数あるテクニカル指標、このテクニカル指標でどれだけ利益が上がるかなどの記事データにも、このテクニカル指標別集計対象売買データの作成が有用である。
(具体例6)
投資家別集計対象売買データでテクニカル指標値を売買データに取り込む方式を、テクニカル指標別投資家別集計対象売買データという。投資家という軸で売買データの購入データや売却データとテクニカル指標値とを紐付けることで、購入の判断時に最近のほかの銘柄の売買行動を見せることも可能となる。
(具体例7)
投資対象別集計対象売買データでテクニカル指標値を売買データに取り込む方式を、テクニカル指標別投資対象別集計対象売買データという。投資対象という軸で売買データの購入データや売却データとテクニカル指標値とを紐付けることで、A銘柄の購入の判断時に最近のほかの投資家の売買行動を見せることも可能となる。
(損益別集計対象売買データの旧方式)
実施形態1および2には、各種損益の評価に関する説明がある。また、実施形態1には、売買データから各種損益合計を取得する説明がある。これらは、評価指標を算出する工程で使われるものであり、今回の損益別集計対象売買データの作成ステップの後に行われるステップで必要となる。
(損益別集計対象売買データと旧方式の違い)
図30は、本実施形態に係る損益別集計対象売買データと損益レベル売買データの違いを説明するための図である。
図31は、損益別集計対象売買データと損益レベル売買データのそれぞれが、どのステップで使われるかを示した図である。
損益別集計対象売買データの作成ステップでは、売買データから反対売買済みで確定された売買データだけを抽出するなどというステップになる。売買データから別の売買データを作り出す抽出において、目的に応じた損益で抽出するので、抽出、加工された売買データになる。
(損益別集計対象売買データの定義)
売買データから算出される損益には様々な種類がある。含み利益、含み損、売買利益、売買損失、のほか、売買損益、含み損益、総合損益などが上げられる。例えば、含み利益レベルで売買データを抽出する場合、未反対売買かつ利益が出ている売買データを、含み益レベルで抽出した損益別集計対象売買データと定義する。
(損益別集計対象売買データの課題)
投資商品の売買の目的は主に損益を向上することにあるので、目的の損益を基準にして売買データを抽出することが重要になる。実施形態1の目的は評価指標の算出であるが、一方、本実施形態に係る、損益別集計対象売買データの作成ステップの目的は、評価する対象を絞り込むことである。
(損益別集計対象売買データの作用)
情報生成部3021は、損益レベルで売買データを抽出して、損益別集計対象売買データを作る。情報生成部3021は、例えば、集計対象が売買損益であれば、確定した反対売買済みの売買データのみを抽出する。このとき、売買データ作成時に、未反対売買データと反対売買データとに、処理を施し、テーブルで時価と紐付いているケースと、紐付いていないケースでは、少し異なる。テーブルで時価と紐付いているケースでは、未反対売買データは、銘柄ごとに、テーブルデータの更新とともに時価が更新されていき、扱いやすい。一方、項目で時価を管理している場合には、管理が大変になるので、テーブル形、または、それに近い方法で、時価はこの損益別集計対象売買データと紐付いていることが望ましい。
(損益別集計対象売買データの効果)
目標である損益に対して、抽出された売買データだけを特定することで、売買利益の出た売買データだけを評価することが可能になる。これによって、AさんのA銘柄の売買利益率、BさんのB銘柄の売買利益率などが横並びで分かるので、適切な評価を可能にするという効果がある。
(集計対象売買データの自動作成の課題)
ユーザが求めている情報は多様である。ユーザによって、銘柄別の売買利益ランキングがほしかったり、全投資家での総合損益率で何位かを知りたかったり、上手に売買を行っている人と比較して、何が劣っているのかを知りたかったり、いろいろなニーズがある。
これらは、それぞれ集計対象売買データの作成手順が異なってくる。すべてのニーズを最初から満たすのではなく、ニーズに合わせて、集計対象売買データを作成できると便利である。それには、集計対象売買データの作成の自動化が必要である。
(集計対象売買データの自動作成の作用)
ユーザや管理者の求めに応じて、何を知りたいかを決めたら、どういう基準で集計対象売買データを作成すればよいのかが決まる。例えば、2020年の銘柄の勝ち利益率が一番高い銘柄は何かという課題に対しては、2020年の期間別集計対象売買データが適している。アンケートや入力フォームの入力、選択肢からの選択などによって、何を知りたいかを得ることができれば、それに必要な集計対象売買データを特定する。または、最初から課題を提示して、その課題にあった集計対象売買データを自動で作成することも含める。
当該課題を実現するためには、どのデータが必要で、どういう集約方法で、どういう分類方法で、どういう抽出方法で売買データを作成するかを決めていくことで、集計対象売買データの作成は自動化が可能である。
2020年の銘柄の勝ち利益率が一番高い銘柄は何かという課題に対しては、2020年の期間別集計対象売買データを、まず自動で作成することが重要である。AIを使ってもいいし、テーブルを参照する形でもいい。損益レベル売買データは、勝ち利益レベルであり、当該売買データを、構成要素別売買データで銘柄ごとの勝ち利益と、勝ちの購入代金とを、集計し、勝ち利益率を算出することで、目的の売買データが得られる。
これらの自動作成は、AIを使ってもいいし、テーブルを参照する形でもいい。
テーブルを参照する場合には、いろいろな課題に対して、予め、どの集計対象売買データをどうやって作ればよいか、または、どの集計対象売買データを作ればよいか、を対応させておく。以下の第三ステップ以降も同様である。上記の例でいえば、2020年の銘柄の勝ち利益率が一番高い銘柄は何かという課題は、テーブルで集計対象売買では2020年の集計対象売買データ、その作成手順、第二ステップは損益レベル売買データの作成で、勝ち利益レベル売買データの作成、とその作成手順、第三ステップは、構成要素別売買データで銘柄別構成要素別売買データの作成と作成手順、評価指標の算出は勝ち利益率で、それらをテーブルで参照できれば、それに沿ってプログラムで自動作成が可能となる。いずれのステップも必須ではなく、必要がないケースでは要らないケースも生じる。
このテーブルのデータ構造としては、縦軸に、集計対象売買データの種類、当該売買データの集計、分類抽出集計方法、損益レベル売買データの種類、抽出方法、構成要素別売買データの種類、構成要素別に集計するか、抽出するかなどの作成方法、評価指標の種類、算出方法などの項目を持ち、横軸に課題を設定することで、課題に対しての目的の売買データや評価指標の作成が可能となる。
これらを学習させて、いろいろな課題に対して、答えられるようにしてもいい。また、テーブルを使ってもいいし、対応表など形式は問わない。また、これらの項目を増やしてもいいし、減らしもいい。上述の横軸はどれか一つを含んでもいいし、複数を含んでもいいし、別の基準でもいい。例えば、種類が決まれば、その種類の作業テーブルがあり、その作業テーブルで、どういう加工や抽出、集計などを行っていくかを決めてもいい。課題に対して、どういう種類の売買データを作成していくか、どうやって作成していくかを自動化する方法である。
(集計対象売買データの自動作成の効果)
やりたいことを決めるのは、比較的簡単だが、どの集計対象売買データを使うかを決めるのは難しい。やりたいことを決めて、そこから逆算して、必要な集計対象売買データが決まり、自動作成されることで、誰でも、利用できるようになるという特別な効果がある。
(集計対象売買データの自動作成の具体例)
(具体例1)
例えば、2020年の銘柄の勝ち利益率が一番高い銘柄は何かという課題に対しては、2020年の期間別集計対象売買データが適している。
(具体例2)
2020年の売買利益が上がっている銘柄のベスト10であれば、2020年の期間別集計対象売買データで、構成要素売買データが銘柄別となる。
(具体例3)
平均と比較して、自分が劣っている指標は何かを知りたいときは、投資家全体の集計対象売買データで投資家Aと投資家全体の構成要素売買データで、総合損益レベル売買データを作成(前の工程に持っていても可)することで達成できる。
(具体例4)
2020年と、2019年とを比較して、総合損益がプラスになった人は、増えたのか減ったのかを知りたい場合、投資家全体の集計対象売買データで年度別の構成要素売買データで総合損益レベル売買データを使うことで達成できる。
(具体例5)
2020年の勝率が高い人(70%以上)の成績と、2020年の勝ち利益率の高い人(20%以上)の成績とどっちがよいかを知りたい場合、2020年の期間別集計対象売買データで投資家別の構成要素売買データを作成し、当該情報処理システムにより損益レベル売買データを作成し(前の工程に持っていても可)、勝率と勝ち利益率を評価指標にして、勝率70%以上のグループAと、勝ち利益率20%以上のグループBの総合損益率を集計することで得られる。
様々な課題に対して、どの集計対象売買データを使い、どの構成要素売買データを使い、どの損益レベル売買データを使い、どの評価指標を使うか、を決めることで、必要な売買データが抽出(又は分類、集計、加工)され、課題を解決できるのが、売買データ自動作成ステップであり、そのうちの集計対象売買データの自動作成ステップが当該ステップである。
これらの集計対象売買データの作成後、構成要素別売買データの作成プロセスを経る。
第一ステップは、売買データの取得ステップである。第二ステップは、集計対象売買データの作成ステップである。第三ステップは、構成要素別売買データの作成ステップ(今回のステップ)であり、第四ステップの後でも可能である。第四ステップは、損益レベル売買データの作成ステップ(第二ステップの後でも可)である。第五ステップは、評価指標の算出ステップである。
(構成要素売買データの作成ステップ)
構成要素売買データの作成ステップでは、情報生成部3021は、第一ステップで作成された集計対象売買データ(損益レベル売買データを先に作成する場合は、損益レベル売買データの作成の後)を期間別、投資家別、投資対象別、損益別、投資タイプ別、助言者別、証券会社別、媒体別などに分けたり、抽出したりして、表示する。この集計対象売買データ(第一段階を経た売買データ)または損益レベル売買データ(第一段階と第三段階を経た売買データ)を構成要素ごとに分類集計抽出することを構成要素売買データと定義する。
Aさんの集計対象売買データ(投資家別集計売買データ)は、2019年と2020年の期間別の構成要素売買データに分類できる。この場合、Aさんという投資家を基軸にしてAさんが投資を行った売買データを抽出作成し、その集計対象売買データを、更に期間別の2019年の売買データを抽出することで、2019年の構成要素売買データが作成できる。先に第三段階を経て、売買損益レベル売買データにして、(第一段階第三段階、第二段階の順)この工程を経てもよい。これはAさんの2019年の構成要素売買データ(後者の場合はAさんの2019年の売買損益レベル売買データ)であると定義する。2019年のデータを集計し、2020年のデータを集計して作成することも含む。例えば、Aさんの売買損益レベル売買データを銘柄ごとに集計して、A銘柄の合算値、B銘柄の合算値のようなこの構成要素売買データの定義に含まれる。これは一つのテーブルで合算する場合であるが、別々のテーブルを作り、Aさんの売買損益レベル売買データを、さらにAさんのA銘柄の売買データ、AさんのB銘柄の売買データのように分けることも含める。
A銘柄の集計対象売買データ(投資対象別集計対象売買データ)は、Aさん、Bさん、などの投資家別の構成要素売買データに分けられる。この場合、A銘柄という投資対象を基軸にしてA銘柄の投資を行った売買データを抽出作成し、その集計対象売買データを、更に投資家別のAさんの売買データのみを抽出(または投資家別の集計)することでA銘柄のAさんとBさんの構成要素売買データが作成できる。ここで、売買損益レベル売買データを先に作成し、投資家別のAさんの売買データを作成することも可能である(この場合は、A銘柄のAさんの売買損益レベル売買データと定義する)。これは、A銘柄のAさんの構成要素売買データであると定義する。
また、期間別、投資家別、投資タイプ別、媒体別、証券会社別、投資対象別などの構成要素売買データを更に構成要素別に分けることも可能である。例えば、Aさんの集計対象売買データでの年度別集計を、さらに銘柄別集計で分類するような入れ子も可能である。この場合、Aさんの2020年度の銘柄別の成果や2019年の銘柄別の成果が出せる。さらに集計対象売買データの後でも(第一段階、第二段階、第三段階のステップ)、損益レベル売買データ(第一段階、第三段階、第二段階のステップ)の作成の後でも可能である。
(構成要素売買データ作成ステップの旧方式との関係)
旧方式の売買データの捉え方は、売買データを一括りにしており、新方式ではどのような目的でどのような対象を抽出していくか、をより明確にしていることで作業の対象がより幅広く奥の深い分析が可能となる。集計対象売買データにはそれを構成する要素があり、例えば、銘柄であったり、投資家であったり、証券会社であったり、テクニカル指標値であったり、それらの構成要素を軸にして、抽出したり、分類し直したり、集計し直したりするのが、この構成要素売買データである。
(構成要素売買データ作成ステップの意義)
新方式の構成要素売買データの作成ステップでは、集計対象売買データを、更にどの基準(投資別なのか、投資対象別なのか、期間別なのかなど)で抽出し集計するのか、、何(集計対象、Aさんなのか、B銘柄なのか)を評価するのかといった目的をより明確にしている。集計対象売買データからこのステップを抜かし、次のステップの当該情報処理システムにより損益レベル売買データを作成(前の工程に持っていても可)し、損益レベル売買データを同じように更にどの基準(投資別なのか、投資対象別なのか、期間別なのかなど)で抽出集計することも可能である。課題によっては、このステップそのものを抜いてもかまわない。
(構成要素売買データ作成ステップの課題)
集計対象売買データまたは損益レベル売買データ(集計対象売買データの後の工程)を更に絞り込んだり、構成要素別に集計したりするステップを踏むことによって、評価対象の性質がより明確になり、2019年のS社株の売買状況とP社株の売買状況を比較したり、順位付けしたりすることが容易になる。集計対象売買データという定義で捉えた2019年の期間別集計対象売買データをこれ自体評価することは、評価指標も算出しやすく、簡単であるが、2019年の更なる内訳として投資家Aさんの売買データ(または、集計データ)と、投資家Bさんの売買データ(または、集計データ)とを比較することや、A銘柄の売買データから算出される利益率はほかの銘柄と比べてどうなのかや、A証券会社の売買データから算出される勝率の順位付けなど、構成要素という更なる内訳を設けることで評価しやすくなる。比較や順位付けもしやすくなる。集計対象売買データから先に当該情報処理システムにより損益レベル売買データを作成(前の工程に持っていても可)し、損益レベル売買データを同じように更にどの基準(投資別なのか、投資対象別なのか、期間別なのかなど)で抽出集計することも可能である。
基軸になる評価対象(集計対象や損益レベル売買データ)を期間別、投資家別、投資タイプ別、媒体別、証券会社別、投資対象別などの構成要素で分けたり集計したりすることにより、さらに売買データの性格を知ることが可能となる。
(構成要素売買データ作成ステップの作用)
集計対象売買データ(または、前述の損益レベル売買データ)を期間別、投資家別、投資タイプ別、媒体別、証券会社別、投資対象別などの構成要素で分けることにより構成要素売買データの作成が可能となる。様々な組み合わせが可能となり、投資タイプデイトレタイプの集計対象売買データを銘柄別に評価指標を算出することで、デイトレタイプの人たちはどういう銘柄で勝っているか、負けているが明確になる。こういう情報を多くの人たちに届けることで、投資行動は大きく変わっていく効果が期待できる。
(構成要素売買データ作成ステップの効果)
集計対象売買データ(または、前述の損益レベル売買データ)を更に、期間別、投資家別、投資タイプ別、媒体別、証券会社別、投資対象別などの構成要素で分けて構成要素売買データを作成することにより、A銘柄の年度ごとの勝率や売買損益を算出することが可能になる。S社株は2020年と2019年、どれだけみんなは利益が出たかなどの記事の作成も容易になる。複数の評価指標が複数の切り口で算出されることで、評価もしやすくなり、年度ごとの比較や年度成績の順位付け、それらの結果に伴って、下される診断やアドバイスも可能となる。この入子になっている関係で売買データを処理することは、データベース以外の方法で行うことは難しく、A銘柄の2020年度の勝率や売買損益を投資対象別集計対象売買データで当該情報処理システムにより算出し、さらに2019年の勝率や売買損益を当該情報処理システムにより算出し、2018年とやっていく以外にないが、この場合、ランキングなども非常に出しにくい。ただ、不可能ではないので、これらの方法も含めて、ここでの構成要素売買データの作成の一形態とする。構成要素ランキングなども同様である。
(集計対象売買データのステップでの自動作成の最初のステップ)
自動作成する集計対象売買データは、管理者が選んでもいいし、ユーザが決めてもいいし、フォームを使って、何をやりたいかを、尋ねて(例えば、2020年の銘柄の売買利益ランキング)、それによって、集計対象売買データを決めてもいい。
フォーム入力方式の集計対象売買データの自動作成ステップ、アンケート入力方式の集計対象売買データの自動作成ステップ、選択方式の集計対象売買データの自動作成ステップ、プルダウン選択方式の集計対象売買データの自動作成ステップなどがある。
何をやりたいかをフォーム入力にするのか、アンケート入力にするのか、選択方式にするのか、などでユーザや管理者に何をやりたいのかを、管理者またはユーザに決定させて、何をやりたいのか、によって、集計対象売買データの作成が自動化される。AIを使ってもいいし、使わなくてもいい。AIを使わない場合には、何をやりたいのか、のタイプを予め決め、この場合にはこのような集計抽出条件で集計対象売買データを作成、この場合にはこのような集計抽出条件で集計対象売買データを作成する、などの作成プロセスを経る。
フォーム入力やアンケート入力の場合には、何をやりたいのか、が最終的に決まるため、その決まったことに沿って、集計対象売買データが自動作成される。
この場合は、機械学習などでAIにやり方を覚えさえ、学習させて、精度を高めていくことも可能となる。
(集計対象売買データ以降のステップでの自動作成の意義)
課題(何をやりたいのか)が決まれば、集計対象売買データだけでなく、構成要素別売買データも作成でき、損益レベル売買データや評価指標も種類が決まり、作成手順が決まり、自動作成できることで、どの売買データを使って(売買データの種類)、何を(どの損益を)、どうやって(どの評価指標を使って)、改善させていくか、を決めることが可能となる。
構成要素売買データの自動作成と、損益レベル売買データの自動作成とは、上述の集計対象売買データの自動作成の手順と同様の手順で作成していく。上記のように、作用、課題、効果、具体例などを記載した集計対象売買データを、構成要素別売買データや損益レベル売買データに置き換えることで、ほぼ自動作成が可能になる。集計対象売買データと違う点は、随時説明を加えていく。
この3つの売買データの作成手順を経ることで、目標となる損益(または平均売買損益率(ROIの平均))と対象売買データ(集計対象売買データ(第一ステップ、第二ステップ、または、第三ステップで作成)、構成要素別売買データ(第一ステップ、第二ステップ、または、第三ステップで作成)、損益レベル売買データ(第一ステップ、第二ステップ、または、第三ステップで作成)など)が決まる。
以下に、具体例を示す。
(具体例1)
例えば、2020年の銘柄の勝ち利益率が一番高い銘柄は何かという課題に対しては、2020年の期間別集計対象売買データ、勝ち利益レベル売買データ、銘柄別構成要素別売買データ、が適している。
(具体例2)
2020年の売買損益が高い銘柄(皆が稼いでいる銘柄)のベスト10は何かという課題であれば、2020年の期間別集計対象売買データで、売買損益レベル売買データで、構成要素売買データが銘柄別、評価指標は売買損益でランキング表示となる。
(具体例3)
平均と比較して、自分が劣っている指標は何かを知りたいときは、投資家全体の集計対象売買データで、投資家Aおよび投資家全体の構成要素売買データで、総合損益レベル売買データを作成(前の工程に持っていても可)し、総合損益に影響のある評価指標を算出することで、回答を出すことができる。
(具体例4)
2020年と、2019年とを比較して、総合損益がプラスになった人は、増えたのか減ったのかを知りたい場合、投資家全体の集計対象売買データで、年度別の構成要素売買データで総合損益レベル売買データを使うことで達成できる。
(具体例5)
2020年の勝率が高い人(70%以上)の成績と、2020年の勝ち利益率の高い人(20%以上)の成績と、どちらが儲かっているかを知りたい場合、2020年の期間別集計対象売買データで投資家別の構成要素売買データを作成し、当該情報処理システムにより損益レベル売買データを作成(前の工程に持っていても可)し、勝率および勝ち利益率を評価指標にして、勝率70%以上のグループAと、勝ち利益率20%以上のグループBとの総合損益率を集計し、比較することで得られる。
(具体例6)
人気のある外国株、どの外国株が成功しているかなどの記事データにも構成要素売買データは活用できるし、数ある投資商品、どの投資商品が2020年は成果が高いかという記事データの作成にも、この投資家別集計対象売買データの作成が有用である。
(具体例7)
図101にあげている具体例は、2019年のA銘柄や株全体のなかでの投資家Aさんを評価する段階と、その構成要素で抽出し、更に絞り込んだ対象をどの損益レベルで評価するか、というステップを示しており、この図式に従って、いろいろな条件を組ませることができるし、一度条件を設定すれば、テーブル参照などの方法で取り込むことができる。
各損益レベルの売買データ抽出加工による作成方法は、以下の通りである。
第一ステップは、売買データの取得ステップである。第二ステップは、集計対象売買データの作成ステップである。第三ステップは、構成要素別売買データの作成ステップ(第四ステップの後でも可)である。第四ステップは、損益レベル売買データの作成ステップ(今回のステップ)(第二ステップの後でも可)である。第五ステップは、評価指標の算出ステップである。
(損益レベル売買データの作成ステップの定義)
当該情報処理システムでは、売買データを処理する対象を決めるために、第二ステップで集計対象売買データを作成し、第三ステップで、当該対象の構成要素で抽出(又は分類、集計、加工)、目標となる損益を決めて、第四ステップで損益レベル売買データを作成する。この第四ステップを集計対象売買データの作成の前で行ってもよいが、後々の工程を考えると、この順番で行う方がより臨機応変な対応が可能である。
(従来技術の課題)
実施形態1でも、「取得した売買データから基礎データを取得し、取得した基礎データを参照して評価指標を算出」とある通り、基礎データを参照して評価指標を算出とある、それにくらべて、実施形態4は上述の第二ステップ、第三ステップ、第四ステップを踏んで、その上で、評価指標を算出する。実施形態4はデータベース連携を前提としており、ビッグデータも十分扱える。前者は個人の売買データを前提としており、ビッグデータを扱うようなことは想定していない。実施形態1は、実施形態4でいう投資家集計対象売買データの投資家Aを想定した評価指標の算出方法であり、実施形態4は、投資対象別集計対象売買データや期間別集計対象売買データなど、実施形態1には想定のない概念も取り扱いが可能で、データベースで連携して、評価指標を算出し、算出された評価指標の使用も含めて、一元管理、一貫管理できるように技術革新したのが実施形態4の発明である。当該ステップも、その中で、重要な役割を果たしている。損益の決定と、作業対象となる売買データ(作業対象売買データ)がこのステップで作成される。作業対象売買データから評価指標を算出するため、非常に重要で不可欠な工程である。ただ、売買データ取得の後に持ってくるケースも想定しているが、第四ステップの方が、第二ステップで対象がすでに決まっているため、当該対象の損益レベルを状況に応じて変えられるため、応用が利く。評価すべき対象を決めた(第二ステップや第三ステップ)上で、その評価すべき対象をどの損益(第四ステップ)で評価していくのか、という部分を担っている工程である。
(損益レベル売買データの作成ステップの作用)
第三ステップまでで、何を評価していくのか、の「何」を、が決定した。例えば、「Aさんの売買データを」、「ソフトバンク株の売買データを」、「2020年の株全体の売買データ」を、などその中身を抽出条件や分類条件、集計ルールなどで決め、第四ステップでは、それら対象のどの損益を評価していくのか、を決めるステップである。投資の目的は、いろいろあるが、最終的には投資の成果を上げていくことにある。つまり、投資損益(投資利益率ROI)を向上させていくことが、重要な目的の一つである。その重要な目的である投資損益も、多くの種類が存在する。総合損益を筆頭にして、売買損益、含み損益、どこのレベルの損益を向上させていくことを目的としていくのか、を決めるのが当該ステップ。4段階にレベル分けしたどの水準をターゲットするのかによって、売買データをどう抽出(又は分類、集計、加工)するのか、が決まる。その方法は、以下の段落に詳しく述べている。
(損益レベル売買データの作成ステップの効果)
実施形態1に比べると技術は飛躍しているが、特にデータベース連携、第二ステップから第十二ステップまで首尾一貫した当該情報処理システムで各種動作が行われ、全てのステップが一定の役割を演じている点が特に技術面の進化の大きいところ。当該ステップは、対象となる損益のレベルを決める工程で、保有銘柄の状況を変えていくことを中心とするのであれば、含み損益レベル売買データ、過去の売買状況の各種判断が間違っていたのか、合っていたのか、どう改善すべきか、などは売買損益レベル売買データが適しているし、とにかく全体像、保有しているものも売買しているものも含めて、アドバイスを受けたいのであれば、総合損益レベル売買データの作成が適している。この作成によって、次のステップで当該情報処理システムで算出できる評価指標の種類は決まってくるし、その後の評価や、アドバイス、診断に至るまで、この決断は効いてくるので、非常に重要なステップ。
(損益レベル売買データの作成ステップの具体例)
下記に、いろいろ具体例は示してある。
(損益レベル売買データの作成ステップ)
損益レベル売買データには、第一レベル(総合損益レベル売買データ)、第二レベル(売買損益レベル売買データと含み損益レベル売買データ)、第三レベル(勝ち利益(負け損失)レベル売買データと含み益(含み損)レベル売買データ)、第四レベル(下記を参照)の四段階のレベルがある。これ以上の段階でもよいし、これ以下の段階でもいい。大切なことは、総合損益よりも下の階層の損益は、総合損益の構成要素という関係にある。
損益との関係として、総合損益レベル売買データの目標となる損益は、総合損益(または、総合損益率)である。以下、同様で、売買損益レベル売買データは、売買損益となる。そして、売買データとの関係として、総合損益レベル売買データは、保有中の売買データも売買済みの売買データも含んだ売買データであり、保有中の売買データだけであれば、含み損益レベル売買データとなる。
また、反対売買している売買データは、買いと売りのセットをデータに含んでいるが、未反対売買の売買では、買いのデータ(または、売りのデータ)と対になる売りのデータ(買いのデータ)がないケースなので、対になるデータの価格データには、ある時点の時価や現在値を暫定的に入れることを含む。この点については別テーブルで管理する方法などがある(図86参照)。
また、「総合損益=売買損益+含み損益」、「売買損益=勝ち利益+負け損失」という関係であり、下層の損益は、総合損益の構成要素、影響要素になる。以下、第二レベルと第三レベルの関係も同様であり、第三レベルと第四レベルの関係も同様である。階層のレベルが深くなるに従って、詳細なデータが得られるし、すべての損益は総合損益につながっており、構成要素の一つ一つになっている構造を持つ。
従って、総合損益を増加させたいと思うなら、どこかのレベルの損益を向上させれば(ほかの条件が一定なら)、向上していくという関係にある。この構造があるから、総合損益を向上するなら、総合損益レベルだけでなく、それより下の階層の損益レベル売買データを参照することで、改善策が見えてくる。
(総合損益レベル売買データの旧方式)
実施形態1では、「投資商品の売買データを取得し、・・・・算出した評価指標から総合損益に関する評価指標を取得し」との記載があり、総合損益分析の処理の記載がある。評価指標の種類や診断の手順、分解式などを記載している。
そこで、実施形態4に係るサーバ30の情報生成部3021は、投資商品の売買データを取得し、基準ごとに上記売買データを抽出(または分類、集計、加工)した集計対象売買データを作成し、当該集計対象売買データを用いて、確定した損益に関する売買損益レベル売買データや、未確定の損益に関する含み損益レベル売買データなどを目的に応じて作成し、当該売買損益レベル売買データからは、売買損益を評価するための売買損益レベル評価指標を算出し、当該含み損益レベル売買データからは、含み損益を評価するための含み損益レベル評価指標を算出し、売買損益レベル評価指標や、含み損益レベル評価指標とを用いて、投資商品の総合損益の評価に関する情報を生成する。
(総合損益レベル売買データの意義)
図42は、本実施形態に係る損益レベル売買データから段階を踏んで算出される図である。図43は、本実施形態に係る損益レベル段階評価指標の算出の具体例を示す図である。
売買の結果としてどれだけの損益が生じたのかが総合損益であり、総合損益を評価するために集計対象売買データを元に作成する売買データを、総合損益レベル売買データと定義する。図42の第1レベルが総合損益であり、その売買データが総合損益レベルの図43の合計値である。
総合損益は、反対売買を行って損益が確定された売買損益と、未反対売買で保有中の含み損益とを含む。例えば、投資商品から得られた損益の総額や、投資家が投資対象から得た損益の総額、2019年の損益合計などを指す。総合損益レベル売買データは、集計対象全ての売買データが含まれる。
(総合損益レベル売買データの課題)
スタート時点は元本(またはA時点評価額)であり、そこから売買を行った結果、現在(またはB時点)の保有商品評価額、および、現金残高になったことをどう評価していくかが課題になる。
上述の旧方式も1つのアプローチであるが、集計対象売買データに加工を施して、作成した総合損益レベル売買データを活用することにより、さらに汎用度が高く、評価指標算出の土台になる(図43を参照)。
集計対象売買データの中には数多くの損益が含まれ、これらの損益を総合したのが総合損益である。この総合損益を評価するための売買データを、総合損益レベル売買データと定義する。
総合損益レベル売買データによって、投資の全体像が分かる。例えば、図43に示すように、50万円の元本でスタートしても1億4459万円の購入金額になっており、元本をいかに回転させているかが分かる。トータルの損益率は15%だが、回転が十分に効いており、1億4459万円の購入金額を用いて、総合損益2230万円の利益を得ている。当該投資対象のトータルの損益、または、投資家の損益、期間別の総合損益を評価するための売買データが、総合損益レベル売買データである。
(総合損益レベル売買データの作用)
総合損益を評価するための売買データを得るために、加工が必要である。集計対象売買データのうち、期間別集計対象売買データであるか否かによって、作成プロセスが異なる。
期間別集計対象売買データでない場合には、スタート時点は元本で、そこから売買を行った結果、現在の保有商品評価額および現金残高になったことをどう評価していくか、が課題になる。
総合損益を評価するための売買データの加工なので、元本を元手にして、売り買いした結果、残った保有商品を現在(またはB時点の時価)評価する必要がある。従って、情報生成部3021は、売買データに保有商品のB時点評価額を含めることにより、総合損益レベル売買データを作成(前の工程に持っていても可)する。情報生成部3021は、加工によって、総合損益率、保有期間などの項目を増やす。
期間別集計対象売買データである場合には、評価替えが必要である。スタート時点A時点の保有商品評価額および現金残高、そこから売買を行った結果、現在(またはB時点)の保有商品評価額および現金残高になったことをどう評価していくか、が課題になる。
集計対象売買データを次のように加工する。
情報生成部3021は、A時点の保有商品は購入単価をA時点時価で評価替えし、B時点の保有商品はB時点時価で評価替えすることにより、総合損益レベル売買データを作成(前の工程に持っていても可)する。
具体的には、情報生成部3021は、A時点より前に購入した売買データはA時点時価で評価替えをして、B時点で保有を続けている商品はB時点時価で評価替えすることにより、総合損益レベル売買データを作成(前の工程に持っていても可)する。
ただし、評価替えの方法には、購入日、購入単価、購入金額をA時、A時点時価、A時点評価額に置き換える方法と、別項目を立てる方法とがある。
また、総合損益レベル売買データに、総合損益率、保有期間、ベンチマーク騰落率、など目的に応じて項目を追加してよい。また、構成項目毎に集計したり、全体を集計したりしてもよい。
(総合損益レベル売買データの効果)
総合損益レベル売買データは、投資対象、投資家、または、期間別の売買および保有が、全体として損失を産んでいるのか利益を上げているのか、ある一定期間で区切るとどうなのか、などトータルに評価するための売買データである。
投資家Aは、この1年、結局、様々な売買を行ってきた結果、資産は増えたのか減ったのか、売買回数はどのくらいで、購入銘柄の数や元本増減率はどうだったか、などということを評価するために、情報生成部3021は、総合損益レベル売買データを作成(前の工程に持っていても可)する。
損益率を項目として加えることにより、売買データ一つ一つの総合損益率が明確になる。銘柄コードという構成項目で抽出(又は分類、集計または加工)して、銘柄毎の売買データが抽出(又は分類、集計または加工)されることにより、総合損益の銘柄ごとの構成が明らかになる。投資家や投資タイプ毎の総合損益の一覧表も簡単に作成することができる。
(総合損益レベル売買データとは)
第2レベルが売買損益売買データと、含み損益売買データとを分けているのに対して、第1レベルでは反対売買をしているデータも保有中のデータも含めて集計対象の売買データすべてを合算している。
(総合損益レベル売買データの具体例)
例えば、Aさんの2019年を評価対象とするのであれば、2019年の売買データと、2019年年初のスタート時点の保有商品評価額と、現金とが各種売買によって、2019年年末の保有商品評価額と、現金残高との売買データに変遷したことをどう評価するのか、が重要となってくる。情報生成部3021は、年初保有銘柄を、年初の時価で評価替えし、期末保有商品は期末の時価で評価することにより、総合損益レベル売買データを作成する。
具体的には、以下の加工が必要となる。B時点の評価額を基準とし、情報生成部3021は、未反対売買の売買データは残高を計算するためにB時点時価で評価する(第一ステップや第二ステップで評価しておくことがベター)。情報生成部3021は、未反対売買データと、反対売買データとを合算し、購入日付がA時点以前の場合にA時点時価で評価替えする(図23などを参照)。
評価替えの方法は、期間別集計対象売買データの項で詳しく説明している。又、表記方法は、先に記載した通り、2つの方法がある。さらに、総合損益率などの項目を追加してもよい。
(第2レベル売買データの定義)
総合損益レベル売買データは、反対売買を行って損益が確定された売買損益レベル売買データと、未反対売買で損益が未確定の含み損益レベル売買データとに分かれ、この段階の損益を第2レベル売買データと定義する(図42の総合損益2230万円が売買損益1625万円と含み損益605万円に枝分かれしている図を参照)。
(第2レベル売買データの旧方式)
実施形態1には、売買損益の算出方法が記載され、レベル段階に応じて評価指標算出が変化する旨の記載がある。また、売買損益の評価指標や、基本数値の記載がある。評価指標の種類や診断の手順、分解式などを記載しているが、売買損益および含み損益を評価するために売買データをどう抽出し、加工していくかの記載はない。
(第2レベル売買データの課題)
総合損益レベル売買データでは、過去の実績も現在の実績も混在しているので、全体像しか分からない。保有している損益および売買した損益のうち、どちらが多いのか、どちらも利益が出ているのか、売買している取引は利益が上がっているのか損失が出ているのか、平均の売買期間はどのくらいで勝率はどうなのかなどの状況が分からない。
売買損益レベル売買データと、含み損益レベル売買データとを分けることにより、集計対象の売買損益および含み損益の評価を行うことができる。
また、旧方式は分解式などで捉える方法であるが、売買データの抽出および加工によって第2レベル売買データを作成することができ、これを基準として、売買損益および含み損益を評価することにより、それぞれの特性を活かした違った効果を期待できる。
(第2レベル手段)
情報生成部3021は、集計対象売買データを基にして、既に反対売買して確定した売買損益売買データと、反対売買していない未確定の含み損益売買データとをそれぞれ抽出(又は分類、集計、加工)して、売買データを作成する。
以下、期間別集計対象売買データの加工の場合と、集計対象売買データの加工の場合とに分けて説明する。
(期間別集計対象売買データの加工の場合)
情報生成部3021は、AB期間中に購入日付もしくは売却日がある売買データ、または、B時点保有中の売買データを抽出する。
情報生成部3021は、AB期間中に購入日付がある売買データを、AB期間中に反対売買があれば、売買損益レベル売買データに区分けし、B時点保有中であれば、含み損益レベル売買データに区分けする(図23の3および4)。
情報生成部3021は、AB期間中に売却日がある売買データのうち、購入日付がA時点以前の場合にはA時点時価で評価替えを行い(図23の2)、B時点保有の場合には、A時点以前の購入日付の場合はA時点時価であり(図23の1)、それ以降は購入日付そのままで評価する(図23の4)。
情報生成部3021は、A時点保有投資商品を、購入時価からA時点時価で評価替え(別項目を立てても可)することにより、売買損益売買データと、含み損益売買データとを作成する。
具体的には、情報生成部3021は、売買損益売買データのA時点保有商品をA時点時価で評価替えし、含み損益売買データのA時点保有商品をA時点時価で評価替えする。これは、売買データのうち、購入日付がA時点以前の売買データについて、購入単価でなく、A時点時価に変えて、損益を算出することで行われる。
ここで、B時点における売買データがあれば一番簡単に期間別集計対象売買データは作成が可能だ。(期間別集計売買データの項を参照)。そのためにも、売買データは時系列で保存しておくことが望ましい。また、情報生成部3021は、売買損益レベル売買データに、売買損益合計、勝ち利益、勝ち利益率、売買期間などの項目を適宜加えたり(図26を元にして図33を作成)、構成項目である銘柄、期間、投資家毎に抽出、分類、集計、加工をしたりすることにより、目的に合った第2レベル売買データを作成する。
情報生成部3021は、含み損益レベル売買データにも、含み損益合計、含み益、含み益率、保有期間などの項目を適宜加えたり、構成項目である銘柄、期間、投資家毎に抽出、分類、集計、加工をしたりすることにより、さらに目的に合った第2レベル売買データを作成する。尚、期間別集計対象売買データの作成には、上記の方法のほか、A時点の評価額と売買済みデータのセットとB時点の評価額と売買済みデータのセット、及びAB期間の売買データを合わせると作成できる。これも上述の期間別集計対象売買データの作成の方法の一つである(集計対象売買データの項の4種類を参照)。
(第2レベルの効果)
既に反対売買して確定した売買データ(購入商品の場合売却済み商品のみを抽出)と、反対売買していない未確定売買データ(購入商品の場合売却していない商品を抽出)とをそれぞれを元にして、加工を施して売買損益売買データと、含み損益売買データとが作成される。
特に、期間別集計対象売買データ、構成要素別売買データなどの作成時には第二レベルでわかることが多いので効果が大きい。
期間別の場合、旧方式の計算式の算定では、繁雑な計算になる(売買データの数が多ければ不可能に近い)が、本実施形態によれば、売買データを加工することにより、さらに簡単に、一覧性の優れた期間別の売買損益売買データと、含み損益売買データとが作成でき、当該期間の評価を容易にする効果がある。また、適宜項目を追加して、例えば、売買損益率が売買データ毎に見ることができるので、旧方式にない効果を期待できる。
(第2レベル売買データの具体例)
図44は、本実施形態に係る第2レベル売買データの具体例を示す図である。例えば、図44の50万円コースの例であれば、総合損益レベルで2230万円の利益が生まれたが、売買損益は1625万円、含み損益は605万円、に分解でき、さらに期間ごとに抽出、分類、集計、加工したり銘柄ごとに抽出、分類、集計、加工するなど、様々に目的に応じて作成することができる。
(第2レベル売買データとは)
第3レベルが売買利益レベル売買データと、売買損失レベル売買データとを分けているのに対して、第2レベルでは反対売買をして利益が確定された売買データも、損失が確定された売買データも含めて合算している。
(第二レベル期間別集計対象売買データの定義)
売買損益レベル、含み損益レベルという損益第二レベルで期間別集計対象売買データを当該情報処理システムが作成することを第二レベル期間別集計対象売買データと定義する。期間別集計対象売買データについては、その算出の難しさを折に触れて触れてきたが、特にこの第二レベルの期間損益を出すことが難しいのである。第一レベルの期間損益は簡単に出せるが、第二レベルの売買損益と含み損益が期間別にすると簡単でないという問題がある。これは期間を分けると、売買損益であった売買データが含み損益になったり、含み損益であった売買データが売買損益になったり、購入価格も評価替えが必要になったり、いろいろな作業が必要になり、特に過去の期間を比較するというのは、非常に難しくなるのである。
(従来技術の課題)
証券口座等にあるポートフォリオだと、期間ごとの比較が難しいのが現実。評価額の推移で、表現されるぐらいで、2020年はどうであったのか、今月はどうであったのか、などが非常にわかりにくい。第一レベルの総合損益の評価にとどまっていて、評価額の推移が関の山である(集計対象売買データの期間別集計対象売買データに詳細が触れてある。)投資信託などはこの点、評価額推移で十分であり、こまかい売買の内容よりも、評価額がどうなったのか、がわかれば十分だから問題は少ない。しかし、個別株売買の場合は、第二レベルで掌握することで、様々な問題が解決できるし、実態が明らかになる。そのため、個別株をやる人にとっては、わかりやすい期間比較が求められている。
(第二レベル期間別集計対象売買データの作用)
売買損益レベル売買データを最初に作り、期間別集計対象売買データを当該情報処理システムが作成すれば、一見、売買損益レベルの期間比較は簡単にできるように見える。しかし、期間別集計対象売買データの所でも触れているが、期間で分けると、売買損益レベル売買データになったり、含み損益レベル売買データになったり、と動きが出るのである。これが期間損益を正しく評価しづらくさせている。ただ、AB期間の売買を評価するのに、当該情報処理システムがB時点の売買データを元に作成すると、A時点の評価替えだけで済み、非常に楽に評価替えができるようになる。これが、B時点の時期を過ぎて、c時点の売買データでAB期間の売買データを当該情報処理システムが作成しようとすると、AB時点の評価替えのほかに、B時点からC時点に起こった売買データの修正まで迫られるため、お手上げになってしまう。特にビッグデータでは尚更、理解不能に陥る。ですから、これらの売買データをA時点でもB時点でも、C地点でも保管しておいて、いつでも参照できる環境を作っておくことがまず第一のステップ、第二にB時点の第二レベル売買データを作成、第三に、AB期間だけの売買データを抽出((購入時期<A時点かつ売却時期>A時点)または購入時期>A時点)、第四に、B時点の売買データを元にして、A時点の評価替えだけを行うことが第三のステップとすると、これらの問題が解消できる。意外に簡単に見えるが、最終的に簡単な作業で、できるようになるまでは、様々な試行錯誤を繰り返して、全て理解ができて、はじめて簡単な作業に落とし込めるという非常に難度の高いものである。
(第二レベル期間別集計対象売買データの効果と具体例)
第二レベルの期間別集計対象売買データが当該情報処理システムが作成できることは、後々の工程にとても効いてきて、様々な効果が期待できる。例えば、2020年のソフトバンクの売買損益率の平均は?2020年の売買損益率第一位はどの銘柄?などの結果を含めた記事データは、当該情報処理システムにより生成が簡単にできる。売買の巧拙と保有者の利益の比較ができるのはこの第二レベルだからこそだし、2020年とかの期間の区切りができて、期間比較ができて、はじめて、意味のある情報になっていく。この第二レベル損益レベルでの期間比較ができることによって売買の巧拙をランキングで競うことも、比較することも簡単だし、正確に中長期投資と短期売買の投資成果の比較をすることも可能だし、いろいろなコンテンツが生まれていくことが期待できる。投資家評価の最大のネックであった期間別集計対象売買データと第二レベル売買データが連携できる効果は絶大である。
(第二レベル構成要素別売買データの定義)
第二レベル売買データを元にして構成要素別売買データを作成するとは、どういうことでしょう。例えば、売買損益レベル売買データ(売買が完了したデータ)を元にして、もう一度、色んな角度から検証することができる。集計対象売買データにある構成要素、つまり、銘柄であったり、期間であったり、テクニカル分析であったり、企業業績であったり、色んな角度から売買データを捉え直して、どういう売買を行って、何が悪く、どこを改善すべきかが見えてくる。例えば、投資家別集計対象売買データ(投資家Aさん)の銘柄別の構成要素別売買データから売買損益レベル売買データを作成すると、どの銘柄でAさんは勝って、どの銘柄で負けてしまったのかが明らかになる。
(従来技術の課題)
過去の売買履歴は普通は、埋もれていってしまい、検証が進まない。投資成果のPDCAが回っていかないのである。しかし、この第二レベル構成要素別売買データを作成して、活用すると、色んな課題や発見が見えて、改善の道筋が見えてくる。
(第二レベル構成要素別売買データの作用)
売買損益レベル売買データを、構成要素である例えば、企業業績を基準にして直近増収率0-10%のグループ、直近増収率10%-30%のグループ、直近増収率30%-2倍のグループ、直近増収率2倍以上のグループに分けて銘柄別に集計すると、2倍以上のグループの銘柄と0-10%のグループの銘柄が一目でわかり、それぞれどのような売買を行ってきたのかが一目でわかる。売買データを抽出(又は分類、集計、加工)し、当該抽
出(又は分類、集計、加工)された売買データを構成要素で更に抽出(又は分類、集計、加工)することで、構成要素別売買データを作成でき、企業業績などを基準にして売買データを捉えることが可能となる。含み損益レベル売買データも同様である。今、皆はどんな銘柄で含み益を抱え、どんな銘柄で含み損を抱えているのかが一目瞭然になる効果が期待でき、各種記事や、魅力あるコンテンツを作るデータが数多く当該情報処理システムにより生成できるという効果が期待できる。
(第二レベル構成要素別売買データの効果)
構成要素別売買データは、集計対象売買データを更に構成要素で分けて、売買データを把握するため、その分、いろいろな角度から、売買データを見ることが可能になる効果がある。例えば、ソフトバンク株の2020年の売買損益率は?という答えよりも、ソフトバンク株の2020年の投資タイプ別(短期売買派と中長期投資派)の売買損益率は?のほうが、よりきめの細かい分析があり、関心を寄せるユーザも増えよう。これが構成要素売買データと第二レベル損益レベル売買データの連携効果である。集計対象売買データよりも一重、二重と深い分析が可能になるのである。
(第二レベル構成要素別売買データの具体例)
構成要素の分だけ、切り口があるので、例えば、Aさんの投資成果を銘柄ごとに集計するなどは一番単純なケースであるが、この単純なケースでさえ、どの銘柄が売買で損が出ているのか、利益が出ているのか、利益率は、利益構成比は、などが一発でわかる。
(第二レベル投資対象別集計対象売買データの定義。)
投資対象別集計対象売買データを売買損益レベルの売買データで捉え直すと、この第二レベルとなる。例えば、株という投資対象と、仮想通貨という投資対象を売買損益レベルで比較すると、どっちが、保有期間が長くて、利益率が高いのか、とか、勝率はどうなのか、とかの比較が可能となるし、どっちが含み益を抱えているのか、とか第一レベルではわからないことがどんどん見えてくる。A銘柄は利益が上がっている人たちは売買して利益が出ているのか、保有して利益が上がっているのか、どっちの方が利益が大きいのかなどがわかるようになる。
(従来技術の課題)
例えば、S社株は、売買してどれだけの人たちがどれだけの利益を上げているのか、保有を続けている人は平均でいくらくらいで購入していて、含み益はどれだけ抱えているのか、など世の中には一切出ていないが、この第二レベル投資対象別集計対象売買データであれば、当該情報処理システムで即座に解答を導き出すことができる。売買して利益が上がっているのか、保有して利益が上がっているのか、を見ていくにはこの第二レベルで見ていくことが重要である。総合損益の時には見えてこなかったことが一気に視野が広がっていく。総合損益で見ると、どうしても投資商品の成果はわかりにくいのである。売買と保有が分かれていないためである。しかし、実際には投資商品は売買を頻繁にやっていて成功している人もいれば、保有で成功している人もいるし、逆も売買ばっかりしているけど、失敗している人や含み損で見動きがとれない人もいる。これらを正しく評価し、見ていくには投資対象商品も第二レベルで見ていくことがとても重要となる。
(第二レベル投資対象別売買データの作用)
売買損益レベル売買データを先に作り、投資対象別集計対象売買データを当該情報処理システムが作成してもよいし、投資対象別集計対象売買データを先に作成し、売買損益レベル売買データを当該情報処理システムが作成してもよい。
(第二レベル投資対象別売買データの効果)
例えば、投資対象別集計対象売買データを「抽出条件:銘柄=ソフトバンク株」で作成し、売買損益レベル売買データと含み損益レベル売買データを作成することで第二レベル投資対象別集計対象売買データの作成ができる。これによって、当該情報処理システムによって算出される各種評価指標は、先のソフトバンク株の疑問に全て答えることができる評価指標が算出できるという効果がある。
(第二レベル投資対象別売買データの具体例)
具体例は、多く挙げられる。例えば、株の勝率を銘柄別に分けて、勝率の高い銘柄群、低い銘柄群などに分けて、当該情報処理システムによる生成データを作ることも可能である。これらを診断材料や、銘柄情報に加えていってもよいし、ランキングや比較を始め、いろいろな使い方ができる。
(第2レベル売買データのそれぞれについて)
(売買損益レベル売買データの旧方式)
実施形態1には、売買損益の算出方法と、レベル段階に応じて評価指標算出が変化する旨の記載がある。さらに、売買損益の評価指標や基本数値の記載がある。評価指標の種類や診断の手順、分解式などを記載している。
(売買損益レベル売買データの課題)
売買損益レベル売買データにより、売買損益の評価を行うことができる。旧方式は分解式などで捉える方法だが、集計対象売買データの抽出(又は分類、集計、加工)を経て売買損益レベル売買データを作成でき、これを基準として、集計対象の売買損益レベルで売買状況を評価する。図45は、本実施形態に係る第2レベル(売買損益レベル売買データ)の具体例を示す図である。図46は、本実施形態に係る第2レベル(含み損益レベル)の具体例を示す図である。
(売買損益レベル売買データの手段)
情報生成部3021は、集計対象売買データを基にして、既に反対売買して確定した売買損益売買データを抽出し、加工して、売買データを作成する。
情報生成部3021は、期間別集計対象売買データの加工では、A時点保有投資商品について、購入時価からA時点時価で評価替えすることで売買損益売買データを作成する。具体的には、売買損益売買データのA時点保有商品はA時点時価で評価替えする。また、情報生成部3021は、合計値を集計することにより、元本と合わせて売買銘柄の回転回数、回転日数などを算出する。
(売買損益レベル売買データの効果)
期間別集計対象売買データでの効果を例に出すと、期間別の場合、従来の計算式方式の算定では、繁雑な計算になるが、売買データを加工することにより、さらに簡単に、期間別の売買損益レベル売買データが作成でき、当該期間の評価を容易にする効果がある。さらに、売買データ毎の集計や評価は旧方式では難しいが、売買損益レベル売買データであれば、非常に簡単に可能である。又、図86のような方法で株価テーブルと売買データの銘柄を紐付けることで、逐次売却が終わった売買に関しても銘柄の時価更新情報が刷新され、含み損益レベル売買データへの影響だけでなく、後にあげる第四レベルなどでも特別な効果を発揮する。特に、第一ステップで修正売買データテーブルの作成工程を経ていれば、尚更この工程は簡単になる。
(売買損益レベル売買データとは)
第3レベルが勝ち利益データと、負け損失データとを分けているのに対して、第2レベルでは、勝ち利益データも、負け損失データも含めて合算しているため、売買損益全体の売買データで、集計対象の売買状態の全体像を評価するために作成される。
(含み損益レベル売買データの意義)
総合損益レベルは、反対売買を行って損益が確定された売買損益売買データと、未反対売買で未確定の含み損益レベル売買データとに分かれ、含み損益レベル売買データは反対売買を行っていない売買データを扱う。ここでも先に挙げたようにテーブルを別テーブルで時価を分けて管理した方が、毎日の更新も楽だし、時系列データなども簡単にとれ、保有銘柄の評価額推移など、のグラフも作りやすいという効果が期待できる。さらに、含み損益レベル売買データを期間別集計対象売買データの作成を適時行っていくとその効果は大きい。保有銘柄の実態がよりわかるようになる効果が期待できる。単なる含み損益いくら、含み損益率何%というよりも、2019年の含み損益は増加したが、2020年は含み損が増加(2019年年末と比べると下がると期間別の場合は、含み損になる)してしまったなど、同じ含み益の評価でも、深い評価が可能となり、実態をつかむのに非常に効果が大きい。また、さらに株価データだけでなく、銘柄情報や銘柄と日付を連携させることが様々な効果を生む。特に投資対象別集計対象売買データの銘柄情報が銘柄テーブルで連携すると、銘柄の情報と売買データが直接紐付くことになり、管理もしやすくなり、売買と銘柄の関係がより深くわかるようになる効果が期待できる。更に銘柄と日付の場合は、業績動向やテクニカル指標を購入データと紐付かせることで、様々な効果を生み出す(後述)。特にこの含み損益レベル売買データで、銘柄情報などが紐付いていることで、保有銘柄に関する情報が即座に入りやすくなるし、保有銘柄の動向が変わったときに、反応がしやすくなるという効果が期待できる。
(含み損益レベル売買データの課題)
含み損益売買データは、含み損益の評価を行える。既存技術は分解式などで捉える方法だが、売買データの抽出と加工によって含み損益レベル売買データが作成でき、これを基準として、含み損益を評価していく。
(含み損益レベル売買データの手段)
情報生成部3021は、集計対象売買データを基にして、まだ反対売買していない未確定の売買データを抽出(又は分類、集計、加工)して含み損益レベル売買データを作成する。
情報生成部3021は、期間別集計対象売買データの場合の加工には、A時点保有投資商品は購入時価からA時点時価で評価替えすることにより、含み損益売買データを作成する。
具体的には、含み損益売買データは、B時点保有商品のうち、購入日がA時点以前の保有商品の単価をA時点時価で評価替えする。また、含み損益率や保有期間などの項目を適宜含み損益レベル売買データに加えたり、銘柄や期間ごとに集計したりすることにより、目的に合った含み損益レベル売買データを作成する。
(含み損益レベル売買データの効果)
期間別集計対象売買データで構成要素の銘柄ごとに集計した場合を例示して説明する。期間別の場合、旧方式の計算式方式の算定では、繁雑な計算になるが、売買データを加工することにより、さらに簡単に、期間別の含み損益売買データが作成でき、当該期間の評価を容易にするし、銘柄別の集計や購入日による集計などで含み損益レベル売買データを加工できるという効果がある。
(含み損益レベル売買データと構成要素別売買データの組み合わせ効果)2021/02/25追加分
(含み損益レベル売買データの構成要素別売買データの定義)
含み損益レベル売買データを構成要素別売買データで分類(集計)すると、様々なことができるようになる。構成要素の数だけ様々なことができるが、いくつか具体例を挙げる。
(テクニカル指標値編)
投資家別集計対象売買データで、構成要素をテクニカル指標値にして、含み損益レベル売買データを当該情報処理システムが作成すると、どんなことが可能になるか。投資家Aの含み損益レベル売買データをテクニカル指標値をRSIにして、RSIを20%未満、20%以上50%未満、50%以上80%未満、80%以上で分けて、その分類基準に従って売買データを分ける。そうすると、投資家の保有銘柄はRSIのレンジに応じて分類される。このときに、購入時RSI(購入時に紐付いたRSI)を使ってもいいし、現在値RSI(現在値に紐付いてたRSI)を使ってもかまいません。ここまでは、構成要素別売買データの作成です。これだけでも、投資家A保有銘柄一覧の画面には、現在のRSIレンジに応じた分類で表示される。
(企業業績編)
投資家Aの含み損益レベル売買データを保有銘柄の直近の企業業績を構成要素にして、直近3ヶ月の上方修正を20%以上、それ以下、修正なし、下方修正20%以下、下方修正20%以上で分けて、その分類基準に従って売買データを分ける。そうすると、投資家の保有銘柄は業績の直近の修正度合いに応じて分類される。
(従来の課題)
保有銘柄の状況を管理していくためには、いろいろな情報がそこに集まっていることが大切で、バラバラにあるのではなく、必要な情報がダッシュボードのように並んでいることが理想である。これは、ユーザによって、様々で、業績重視のユーザは業績関係の関連の情報が必要であるし、テクニカル重視のユーザはテクニカル関連の情報が保有株一覧の所に、表示されていれば、保有銘柄をどうすればよいのかの決断に資することになる。上記の例はあくまでも構成要素別売買データを使ったときに活用できる一部である。
(含み損益レベル売買データの構成要素別売買データの作用)
まず、はじめに含み損益レベル売買データを作る。その後、抽出条件投資家=投資家Aで投資家別集計対象売買データとする。もちろん逆でも構わない。そして、構成要素別集計対象売買データを分類基準:RSIにすると、RSIで分類される。RSIの分類テーブルを用意し、リレーションシップでつなげば、上記の分類基準で集計または分類される。
(含み損益レベル売買データの構成要素別売買データの効果
構成要素別売買データをこのように使うと、投資家の判断に必要な情報が一つの画面に表示されるようになる。売買データの構成要素である必要があるが、銘柄に紐付く情報(企業業績や各種イベント、テーマ)や、日付と銘柄に紐付く情報(テクニカル指標値など)、評価指標、等は全てこの仕組みで取り込むことができ、ダッシュボード化して、保有銘柄の必要な情報を一元管理できるようになる。いろいろな可能性を秘めているのが、この構成要素別売買データと含み損益レベル売買データの組み合わせである。
(含み損益レベル売買データの構成要素別売買データの具体例)
まだまだ具体例を挙げようと思えば多くある。株式市場のテーマなどは個人投資家が好きな話題である。保有銘柄と同じテーマの銘柄を一覧表示し、どの銘柄がこの保有期間中に一番上昇したのかのランキングを表示することも可能である。これらの情報が提供できるのは、全て当該情報処理システムが、第二ステップから一貫した流れで、情報を取得できるからにほかならない。さらに一歩進めて、このテーマでのその後の成功確率を、導出することも可能だ。
(含み損益レベル売買データとは)
第3レベルが含み益データと、含み損データとを分けているのに対して、第2レベルでは含み益データも、含み損データも含めて合算しているため、含み損益全体の評価指標が算出され集計対象の保有状態の全体像を評価する。
(連動型含み損益レベル売買データの意義)
含み損益レベル売買データは、反対売買を行っていない売買データを扱うが、一歩進んで、連動型評価の場合には、含み損益レベル売買データの元になっている含み損益形成資金という概念を導入することにより、複利効果、てこの原理、および、現金比率(どれか一つでもいい)を含めたモデルになる。
(含み損益形成資金の定義)
含み損益形成資金とは、名前の通り、含み損益を形成するための元になっている資金である。
現在の総評価額を元本からどれだけ増えたかを表すと、総評価額=元本+総利益となる。一方、総評価額を今の残高と捉え直すと、含み損益形成資金+現金+含み損益となる。一番単純な例から説明すると、Sさんの元本(100万円)を100%投下して、その銘柄が10%値上がりしたケースで説明すると、100万円+10万円=110万円が総評価額であり、総利益額は10万円、元本100万円という関係が成り立つ。一方、含み損益形成資金は100%投下しているため、100万円となり、含み損益が10万円となる。
次に、このSさんの保有した銘柄がそのまま上昇を続け、3倍になったと仮定、ここで利益を確定したケースを見ると、100万円+200万円=300万円が評価額となり、総利益額は200万円、元本100万円という関係が成り立つ。(図109参照)一方、含み損益形成資金は売却をしたため0、現金が300万円、含み損益も保有していないため0となる。
次に、Sさんはこの300万円を100%使って、A銘柄の購入に充て、A銘柄が10%上昇した場合、300万円+30万円=330万円が総評価額であり、総利益額は230万円、元本100万円という関係が成り立つ。一方、含み損益形成資金は100%投下しているため、300万円となり、含み損益が30万円となる(図109と図88参照)。
他方、同じ100万円ではじめても、まだ利益が出ていないAさんは同じA銘柄を同じ時期に全額購入したとしても100万円+10万円=110万円が総評価額であり、総利益額は10万円、元本100万円という関係が成り立つ。一方、含み損益形成資金は100%投下しているため、100万円となり、含み損益が10万円となる。同じ時期に100万円元本で始め、同じ時期にA銘柄を元本全額投入しても、Sさんは、300万円の含み損益形成資金で30万円の含み損益を抱える一方、Aさんは100万円の含み損益形成資金で10万円の含み損益にしか過ぎない(図109参照)。Sさんは、複利効果があるから、同じ10%上昇でも、30万円も増え、元本から考えると30%増える計算になる。一方、Aさんは元本からいまだに10%しか増えていない、複利効果が効いていないからである。ここで、含み損益形成資金の概念が効いてくる。雪だるま式に増えていくのは、この含み損益形成資金が増えていくからに他ならない。AさんとSさんの比較で言えば、いつのまにか100万円と300万円の差が付いてしまったので、後者の方がどんどん優位になっていく。
図47は、本実施形態に係る複利効果図、レバレッジ、レバレッジなしの具体例を示す図である。
元本+売買損益-現金=含み損益形成資金
または
(元本+売買損益-現金)×レバレッジ率(購入代金/信用担保で、一般に証券会社では3.3倍、FXでは最大25倍、仮想通貨2倍で時期によって変動)=含み損益形成資金
前者は、レバレッジを掛けていない現物取引の場合。
後者は、レバレッジを掛けた信用取引の場合。
例えば、元本を50万円で始めた場合、最初の売買利益が100万円の場合を想定すると、現物取引の場合は、150万円になった資金のうち、100万円を現金として残すケースでは、含み損益形成資金が50万円で2倍になれば、50万円が含み益、評価額は200万円になる(図47のレバレッジなしの図参照)。
一方、レバレッジをかけた場合、100万円の売買利益は、同じであっても、担保資金が150万円になり、100万円の現金を同じように残しても、建玉は担保資金150万円の3倍の450万円の資金と、50万円の現金との合計500万円が含み損益形成資金になり、2倍となれば、1100万円(現金100万円、含み益500万円、含み損益形成資金500万円)が評価額になる(図47のレバレッジありの図参照)。
含み損益形成資金は、利益が確定するほど、増えていき、レバレッジを高めるほど、増える資金になる。現金を残さないで、全部投資につぎ込むほど、含み損益形成資金は増える。従って、含み損益形成資金は、元本、売買損益、レバレッジ倍率、および、現金比率などにより影響を受ける。
連動型含み損益レベル売買データの場合には、このような概念が入ることにより、複利効果、レバレッジ効果、現金比率が組み入れられ、旧方式に比べて飛躍的にレベルアップした評価が可能になる。
(連動型含み損益レベル売買データの課題)
含み損益レベル売買データにより、売買データの抽出と加工によって含み損益レベル売買データが作成でき、これを基準として、含み損益を評価していくことが可能になった。しかしながら、含み損益は、そもそも、売買損益、現金比率、レバレッジ効果等によって大きな影響を受ける。旧方式は、過去の売買結果などとバラバラの存在だったが、連動型含み損益レベル売買データは、過去の売買、レバレッジ効果などと連動させているので、より現実に即した評価が可能となり、著しい効果をもたらす。
(連動型含み損益レベル売買データの手段)
含み損益形成資金の定義の所でも説明したように、含み損益形成資金+現金+含み損益=総評価額=元本+総利益(売買損益+含み損益)であり、含み損益形成資金=元本+売買損益-現金である。したがって、連動型含み損益形成資金の場合は、含み損益テーブルに、元本と売買損益、現金を項目に加えることが重要となる。それぞれの売買データごとに一定値(そのときの数値)を入れるか、合計値の欄にこれらの額をいれることで含み損益のモデルにこれらの数字が組み込まれる。更に、含み損益形成資金/元本=複利効果を項目に加えることで、重要な評価指標の一つとなる。先のAさんとSさんの具体例でいうと、Aさんの複利効果指数は100万円/100万円で1,Sさんの複利効果指数は300万円/100万円で3となり(図109と図88参照)、複利効果がきちんと、テーブルに組み込まれ、それによって、評価指標に加わるとともに、保有状況の評価にも加えることができ、比較などのステップでも十分に力を発揮する売買データとなる。このように作られた売買データを連動型含み損益レベル売買データと定義する。
情報生成部3021は、含み損益レベル売買データを加工して、連動型含み損益レベル売買データを作成(前の工程に持っていても可)する。
含み損益レベル売買データの購入合計金額は、「元本+売買損益-現金」であるため、3つの項目を追加して、レバレッジを効かしている場合には、それに加えて、レバレッジ率、建玉、現物の購入合計金額を加えることにより、当該情報処理システムにより連動型含み損益レベル売買データを作成(前の工程に持っていても可)する。
含み損益の間は、含み損益形成資金は増えないが、含み損益を実現させた段階で、現金が増減するとともに、売買損益も増減する。従って、含み損益が実現することにより、売買損益が増減して、現金が増減していく連動型が組み込まれた連動型含み損益レベル売買データになる。
この仕組みによって、過去の売買損益は現在の含み損益を形成し、現在の含み損益は将来の売買損益を生み出していく関係が組み込まれた売買データになる(図47の複利効果図参照)。
レバレッジの場合には、さらに建玉、レバレッジ倍率、現物の含み損益形成資金が加わり、建玉と現物の含み損益形成資金が足された金額が含み損益形成資金になる。
(連動型含み損益レベル売買データの効果)
連動型の含み損益レベル売買データが作成されることによって、現金比率、売買損益比率、含み損益比率、現金の機会損失などを簡単に算出でき、含み損益レベル売買データの評価のレベルが上がる効果がある。
現金比率=現金/(売買損益+含み損益+元本)
売買損益比率=売買損益/(売買損益+含み損益+元本)
含み損益比率=含み損益/(売買損益+含み損益+元本)
複利効果指数=含み損益形成資金/元本となる。
(連動型含み損益レベル売買データの効果)
通常の含み損益レベル売買データには、売買損益はモデルに入っておらず、管理の外にいる。しかし、連動型含み損益レベル売買データのモデルにすると、売買損益や現金、複利効果指数、元本がモデルに組み込まれ、正確に現在の状況を把握できるようになるという特別な効果が期待できる。先のSさんの売買テーブルでは、元本の100万円と、売買損益の200万円、複利効果指数が3という項目が付け加えられることで、管理できる評価指数も増え、評価ステップでも、現在の状況の評価にこれらの評価指標を活用できうる効果は計り知れない効果が期待できる。先のAさんとSさんの現状を把握するということひとつとっても、その違いは明確である。通常の含み損益レベル売買データから算出される評価指標では現在の状況を、保有中のA銘柄の10%の上昇で、100万円の投資で110万円になっているAさんと保有中のA銘柄の10%の上昇で、300万円の投資で330万円になっているSさんと投資金額の違いだけが、把握レベルになっている。一方、連動型含み損益レベル売買データであれば、保有中のA銘柄の10%の上昇で、100万円の投資で110万円になっているAさんは元本で100万円で、まだ複利効果はなく、売買尊貴も達成していないことが把握でき、一方、保有中のA銘柄の10%の上昇で、300万円の投資で330万円になっているSさんは同じように元本100万円で始めて、すでに200万円の過去の利益を計上し、複利効果指数は3に達していると、違いを鮮明にできる効果がある。現在の状況は本来、過去の積み重ねで来ているのだが、通常の含み損益レベル売買データでは、この過去の積み重ねが把握されていない一方、連動型含み損益レベル売買データであれば、過去の積み重ねの結果が現状であることが組み入れられていることが後々の工程にも大きな効果をもたらしていく発明である。通常の現状把握のポートフォリオには、この概念はなく、通常の含み損益レベル売買データでの管理となっているため、投資の現状把握の画期的な発明である。
更に、信用取引の場合は、(元本+売買損益-現金)×レバレッジ率がモデルに加わることになる。レバレッジ率が項目の一つに加わることで、更に複利効果指数は増加する。例えば、レバレッジ率が1倍の場合、先のSさんの例で複利効果指数は3であるが、Zさんはレバレッジを2倍かけたケースを想定すると、含み損益形成資金は2倍の600万円となる。600万円の10%は60万円である。Aさんが10万円、Sさんが30万円、Zさんは60万円となる。レバレッジ率2倍となり、複利効果指数も6倍になった結果である(図109と図88参照)。このレバレッジ効果も、項目に加わることで、テコの原理や複利効果の実態が明らかになる効果は、計り知れない。
信用の建玉を評価に加えることで、信用取引で現在どの程度の含み益を抱え、含み損を抱えているかの状況が分かるようになっていく。一般に、評価損率や建玉の数量などの発表はあるが、信用の建玉の実態は、ベールに包まれており、この情報が出てくるメリットは非常に大きい。建玉の情報は、証券会社でも神経を使う情報で、世の中に出にくい情報だと思うが、建玉情報があるだけで、この連動型含み損益レベル売買データは飛躍的に投資家の実態を掴むのに役立つ。
(連動型含み損益レベル売買データの具体例)
含み損益形成資金の概念を入れることで、過去の売買と現在の売買がつながり、利益が利益を呼ぶ売買の実態がよく分かるようになる。投資格差がつく一因でもある、このレベレッジ効果と、雪だるま式に増えていく複利効果とは、通常のポートフォリオ情報などでもその効果が分かりにくくなっており、投資格差がつく一因でもあるため、連動型含み損益レベル売買データの作成意義は大きい。
(連動型含み損益レベル売買データの具体例)
評価ステップでも、この点は詳しく述べている。
(含み損益レベル売買データとは)
第3レベルが含み益データと含み損データを分けているのに対して、第2レベルでは含み益データも、含み損データも含めて合算しているため、含み損益全体の評価指標が算出され集計対象の保有状態の全体像を評価する。
(第3レベル売買データの旧方式)
実施形態1には、勝ち収益率の評価指標の算出方法、勝ち利益の評価や評価指標算出、分解式、勝ち利益率(未実現利益率)の評価の記載がある。ただし、評価指標の種類、診断の手順、分解式などを記載している。
(第3レベル売買データの定義)
売買損益レベル売買データと、含み損益レベル売買データとは、勝ちの場合も負けの場合も分かれておらず、売買の全体、保有状況の全体像をつかむための売買データである(図45と図46を参照)。
一方、第3レベル売買データは、勝ち利益を生じた売買データと、負け損失を生じた売買を分けた売買データであり、確定した利益データ(勝ち利益売買データ)の場合と、未確定の利益(含み益売買データ)の場合の利益とがある。損失に関しても、同様である。
(第3レベル売買データの課題)
旧方式では、例えば、勝ち利益を分解式でとらえる方法などがあるが、特に期間で分けた捉え方や、売買データを細かく売買データごとにみたりするなどには、この第3レベル売買データのほうが適している。
(第3レベル売買データの作用)
情報生成部3021は、集計対象売買データを基にして、第2レベル売買データから「買値(またはA時点の時価)<売値(またはB時点の時価または現在値)」を満たす売買データと、「買値(またはA時点の時価)≧売値(またはB時点の時価または現在値)」を満たす売買データとをそれぞれ抽出し、加工して、第3レベル売買データを作成する。
情報生成部3021は、期間別集計対象売買データに関しては、A時点保有投資商品の場合、購入時価からA時点時価で評価替えし、B時点保有投資商品の場合、売却時価からB時点時価で評価替えすることにより、第3レベル売買データを作成する。
具体的には、情報生成部3021は、購入日がA時点以前の商品の単価をA時点時価で評価替え、売却日がB時点以降の商品の単価をB時点時価で評価替えすることにより、第3レベル売買データを作成する。また、情報生成部3021は、勝ち利益率などの項目を追加し、商品ごとの集計など構成要素の集計などを行い、目的にあった第3レベル売買データに加工して、作成する。
(第3レベル売買データの効果)
例えば、2019年に勝ち利益を獲得した売買を評価する場合、購入単価を基準にすると、2012年の安い時価で購入した投資商品などは高い評価がされてしまう。期間別に評価を分けたい場合に、これは不都合があるため、A時点(2019年初)の時価で評価替えすることによって、2019年の成果を正確に把握できるようになり、2019年の勝ち利益の評価を的確に行うことができるという効果がある。さらに、第3レベル売買データに勝ち利益率などの項目を適宜加えていくことにより、売買データ毎の評価も可能になるし、構成要素毎の集計を行うことで、勝ち利益を構成している構成要素毎の評価も行うことができるという特別な効果もある。
(勝ち利益レベル売買データ、負け損失レベル売買データとは)
勝ち利益レベル売買データとは、売買損益レベル売買データを「買値<売値またはA時点時価<売値(実現利益レベル)」という条件で抽出した勝ち利益(確定利益)レベル売買データ、または、「買値<B時点時価(または現在値)またはA時点時価<B時点時価(または現在値)(未実現利益レベル)」という条件で抽出した勝ち利益(未確定利益)レベル売買データを指す。
負け損失レベル売買データとは、この逆である(勝ち利益レベル売買データの説明において、<を≧に置き換える)。
第4レベルが利益確定レベル売買データを買値と売値、売却後の時価の上下関係で3分類しているのに対して、勝ち利益レベルでは、「買値<売値」を満たすデータを全て総合している。勝ち利益レベルでは、利益が確定されたデータは、売却後大きく下がろうが上がろうが関係ない。一方、第4レベルでは、売却後どうなったのかという評価が加わる。確定利益全体の評価指標が算出され、評価される。
(勝ち利益レベル売買データの課題)
旧方式では、例えば、勝ち利益を分解式でとらえる方法などがあるが、勝ち利益レベル売買データの作成の方が、期間で分けて捉えたり、売買データを細かくみたりするなどには適している。
例えば、図38および図40に示すように、勝ち利益レベル売買データを抽出し、勝ち利益の貢献度の高い順に並べたり、売買期間と売買損益、購入金額で年率換算の利益率で並べたり、銘柄別に利益構成比を示し、利益貢献度の高い銘柄を示したりすることが可能である。図38、図39、図40を対比すると明確なように、図39は全体像を把握するのに適しているが、図38と図40は銘柄や投資家ごとの詳細なデータを評価することが可能になるという効果がある。
この旧方式と新方式の違いは、勝ち利益レベル売買データのみならず、負け損失レベル売買データや含み損益レベル売買データや売買損益レベル売買データ、総合損益レベル売買データ、第四レベルの売買データでも同様である。第一レベルから第四レベルのすべてにおいて、旧方式と、新方式との違いは明確である。
(勝ち利益レベル売買データの手段)
情報生成部3021は、集計対象売買データを基にして、売買損益レベル売買データから「買値(またはA時点の時価)<売値」を満たす売買データだけを抽出し、加工して、勝ち利益レベル売買データを作成する。
情報生成部3021は、期間別集計対象売買データに関しては、集計対象売買データから購入日付または売却日がAB期間内にある売買データを抽出し、A時点より前の購入日付であってAB期間で売却か、A時点以降の購入であって売却もB時点より前に行った売買データを抽出する。A時点より前の購入日付であってAB期間で売却の売買データは、A時点時価に評価替えする。
情報生成部3021は、さらに、売買データに勝ち利益率、売買期間などの項目を追加し、銘柄ごと集計、期間集計、利益率レンジ集計などを行って作成する。情報生成部3021は、A時点保有投資商品に関しては、購入時価からA時点時価で評価替えすることにより、勝ち利益レベル売買データを作成する。具体的には、情報生成部3021は、売買商品のうち購入日がA時点以前の保有商品の単価をA時点時価で評価替えすることにより、勝ち利益レベル売買データを作成する。
(勝ち利益レベル売買データの効果)
例えば、2019年に勝ち利益を獲得した売買を評価する場合、購入単価を基準にすると、2012年の安い時価で購入した投資商品などは高い評価がされてしまう。期間別に評価を分けたい場合は、これは不都合があるため、A時点(2019年初)の時価で評価替えすることによって、2019年の成果を正確に把握できるようになり、2019年の勝ち利益の評価を的確に行うことができるという効果がある。さらに、勝ち利益レベル売買データに勝ち利益率などの項目を適宜加えていくことにより、売買データ毎の評価も可能になるし、構成要素毎の集計を行うことにより、勝ち利益を構成している構成要素毎の評価も行うことができるという特別な効果もある。
(含み損益レベル売買データの旧方式)
実施形態1には、勝ち利益率(未実現利益率)の評価指標の算出方法の記載がある。
(含み損益レベル売買データの定義)
含み損益レベル売買データは、勝ちの場合も負けの場合も分かれておらず、保有状況の全体像をつかむための売買データである。第3レベル売買データは、勝ち利益を生じた売買データと、負け損失を生じた売買とを分けた売買データである。未確定(含み損益売買データ)の場合の利益を集計した売買データが、勝ち利益(未実現利益または含み利益)レベル売買データである。未確定(含み損益売買データ)の場合の損失を集計した売買データが、負け損失(未実現損失または含み損失)レベル売買データである。
(含み益レベル売買データの課題)
旧方式では、例えば、実施形態1で未実現利益率の算出が示されているが、勝ち利益(未実現利益)を期間で分け捉えたり、売買データを細かくみたり、構成要素毎の集計を行ったりするなどに効果を発揮するには、この含み益レベル売買データの方が適している。
(含み益レベル売買データの作用)
情報生成部3021は、集計対象売買データを基にして、まだ反対売買していない未確定の売買データから「買値<B時点の時価(または現在値)」を満たす売買データだけを抽出し、加工して、含み損益レベル売買データを作成(前の工程に持っていても可)する。
情報生成部3021は、期間別集計対象売買データに関しては、上記の売買データからA時点保有投資商品の購入時価からA時点時価に評価替えすることにより、含み損益レベル売買データを作成(前の工程に持っていても可)する。
具体的には、情報生成部3021は、保有商品のうち、購入日がA時点以前の保有商品の単価をA時点時価で評価替えすることにより、含み損益レベル売買データを作成(前の工程に持っていても可)する。さらに、保有期間、含み益率などの項目を加えたり、銘柄集計、期間集計、利益率レンジ集計などの加工を行い、含み損益レンジ売買データを作成する。
(含み益レベル売買データの効果)
例えば、2019年に含み益を獲得した保有商品を評価する場合、購入単価を基準にすると、2012年の安い時価で購入した投資商品などは高い評価がされてしまう。期間別に評価を分けたい場合は、これは不都合があるため、A時点(2019年初)の時価で評価替えすることによって、2019年の成果を正確に把握できるようになり、2019年の保有による含み益の評価を的確に行える効果がある。これは、期間別集計対象売買データの作成による効果の一つであり、保有銘柄の実態が分かる。単なる含み益いくら、含み益率何%というよりも、2019年の含み益増加率、2020年の含み益増加率など、同じ含み益の評価でも、深い評価が可能となり、実態をつかむのに効果が大きい。
(勝ち利益(未実現利益または含み益)レベル売買データ、負け損失(未実現損失または含み損)レベル売買データとは)
勝ち利益(未実現利益または含み益)レベルデータとは、含み損益売買データを「買値<B時点時価またはA時点時価<B時点時価(未実現利益レベル)」という条件で抽出した勝ち利益(未実現利益)レベル売買データである。負け損失レベルは、勝ち利益レベルの逆である(<を≧に置き換える)。
第4レベル売買データを買値(またはA時点時価)とB時点時価、買値(またはA時点時価)×ベンチマーク騰落率の時価の上下関係で2分類しているのに対して、勝ち利益(未実現利益)レベル売買データでは、「買値(またはA時点時価)<現在値(またはB時点時価)」を満たすデータを全て総合している。
第3レベルでは、利益を含んでいるデータは、ベンチマークに比べてよかろうが悪かろうが関係ない。一方、第4レベルでは、このベンチマークと比べてどうなのかという評価が加わる。未実現利益全体の評価指標が算出され、評価される。
(勝ち利益(未実現利益または含み益)レベル売買データとは)
第3レベルが勝ち利益(未実現利益または含み益)レベル売買データと負け損失(未実現損失または含み損)レベル売買データを分けているのに対して、第4レベルでは、同じ含み益を抱えているデータをベンチマークを上回るか否かという指標が加わる。当レベルでは、ベンチマークを上回るか否かということは関係なく、含み益全体の評価指標が算出され、評価される。
(連動型含み損益レベル売買データの旧方式)
上述の含み損益レベル売買データに比べて、売買データに次の項目を加えて加工する。合計値に、現金と含み損益合計、元本、売買損益、さらにレバレッジの場合は、レバレッジ倍率、含み益形成建玉、含み損形成建玉、現物の含み益形成資金、現物の含み損形成資金を1つ以上適宜加える。
(含み損益レベル売買データの定義)
上述の含み損益レベル売買データに売買損益、現金、元本などの項目を加え、含み損益形成資金が過去の売買の結果生まれたものであり、現在の含み損益は将来の売買損益を形成する役割をする過去と現在と将来を繋げていく項目を追加するのが、連動型含み損益レベル売買データである。
(連動型含み損益レベル売買データの課題)
含み損益レベル売買データでは、過去の売買の結果や、含み益に貢献しないで現金で置いてある状況などは加味されておらず、他の状況とバラバラな評価となってしまう。しかし、実際には、過去の売買損益が現在の含み損益にも大きな影響を与えており、含み損益形成資金も含めて、評価が必要である。
(連動型含み損益レベル売買データの作用)
含み損益レベル売買データに、次の項目を加え作成する。すなわち、合計金額行に連動型項目を加える。
(連動型項目の定義)
連動型項目とは、含み損益と、売買損益とを連動させる項目である。売買損益は、過去の売買の結果、含み損益は現在進行中の損益を表す。含み損益は、過去の結果に繋がっており、また、将来の売買損益に繋がっている。過去の結果と、将来の売買損益とを繋ぐ役割をする項目を、連動型項目と定義する。連動型項目には、現金、現金比率、含み損形成資金、含み益形成資金、売買損益、元本、レバレッジ倍率、建玉、含み益形成建玉、含み損形成建玉などがある。
売買利益が増えれば増えるほど、含み損益形成資金は増え、その結果、含み損益も増減する。現金比率が上がれば上がるほど、含み損益形成資金は減り、含み損益は増減する。レバレッジの倍率が上がったり、建玉が増えたりすれば、含み損益が増える。従って、これらも連動型項目である。このような関係にある項目を、連動型項目と定義する。
(連動型含み損益レベル売買データの効果)
含み損益レベル売買データに連動型項目が追加されることにより、過去の売買と現在の含み損益形成、将来の売買損益が繋がることにより、複利効果やレバレッジ効果などの効果を計ることができ、評価や診断、比較、ランキングなどのランクアップにも効果が期待できる。
(連動型含み損益レベル売買データの具体例)
図60は、本実施形態に係る連動型含み損益レベル売買データの具体例を示す図である。図60下段に示すように、例えば、連動型で売買損益1625万円がどのような売買で行われてきたのか、を売買回数175回、1回当たり売買損益92911円、などの内訳があり、連動している。例えば、1回当たり売買損益が92911円から10万円に上がり、売買回数が180回に上がれば、それに伴い売買損益は1800万円になり、現金と含み損益形成資金の合計も1625万円から1800万円に増加するという関係になる。
(勝ち利益(未実現利益または含み益)レベル売買データと負け損失(未実現損失または含み損)レベル売買データとは)
勝ち利益(未実現利益または含み益)レベルとは、含み損益売買データを「買値<B時点時価またはA時点時価<B時点時価(未実現利益レベル)」という条件で抽出した勝ち利益(未実現利益)レベル売買データである。負け損失レベルは、勝ち利益レベルの逆である(<を≧に置き換える)。
(第4レベル売買データ作成プロセスの旧方式)
実施形態1には、勝ちパターンについて基本数値、評価指標、分解式の記載があり、保有商品のパターン分類についての記載がある。
(第4レベル売買データの作成の意義)
第4レベルでは、売却後どうなったのか、または、ベンチマークと比べてどうだったのかという評価が加わる。
情報生成部3021は、勝ち利益レベル売買データおよび負け損失レベル売買データにさらに売却後の時価を売買データ項目(図86のテーブル方式を含む)として加えて、買値、売値、売却後時価の上下関係で分類した勝ちパターンレベル売買データと、負けパターンレベル売買データとを作成する。
情報生成部3021は、含み益レベル売買データと含み損レベル売買データにさらにベンチマーク対応時価(図86のテーブル方式を含む)を売買データ項目として加え、買値(またはA時点時価)、現在値(またはB時価時価)、ベンチマーク騰落率×買値(またはA時点時価)の位置関係でパターン分けして、含み益パターンレベル売買データと、含み損パターンレベル売買データとを作成する。
(第4レベル売買データの課題)
第3レベルでは、確定利益や損失、含み益や含み損データの全体像しか分からない。そこから、さらに、パターンを分類した売買データを作成することにより、さらに詳細な売買の勝ちパターン、保有商品の勝ちパターンなどの情報が得られる。
また、旧方式では、第4レベル売買データの作成よりも評価指標の算出に重きを置いている。第4レベル売買データの作成プロセスを明確にすることにより、個別銘柄ごとの状況、他との比較も容易になり、より応用の利く幅広い評価が可能になる。
特に、第4レベル段階は、データが細かくなっていき、数字の羅列では分かりにくくなりがちである。例えば、勝ちパターン1の売買データを一覧表示するだけで、どの銘柄でどう勝っているのかが明らかになるなど、様々な情報が得られる効果がある。期間別集計対象売買データには、特に効果を発揮する。
(第4レベル売買データの手段)
情報生成部3021は、集計対象売買データから既に反対売買して確定した売買データだけを抽出して、さらにその中で「買値(またはA時点時価)<売値、または、買値(またはA時点時価)≧売値」のデータを抽出して、さらに売却後の時価を売買データ項目に加えて、買値(またはA時点時価)、売値、売却後時価の位置関係で3パターンに分類し、パターンごとの勝ち(または負け)パターンレベル売買データを作成する。
情報生成部3021は、集計対象売買データからまだ反対売買していない未確定売買データだけを抽出して、さらにその中で「買値<現在値(またはB時点の時価)、または、買値≧現在値(またはB時点の時価)」を満たすデータを抽出して、さらにベンチマーク対応時価を売買データ項目(図86のテーブル方式を含む)に加えて、ベンチマーク時価と売値の位置関係で2パターンに分類し、含み益(または含み損)パターンレベル売買データを作成する。
(第4レベル売買データの効果)
売買済みデータの中で勝ち利益(負け損失)データの3パターンがそれぞれ評価されることにより、当該集計対象の確定された利益(損失)はどのパターンから生まれ、それはどの程度であり、平均の保有期間がどのようであり、利益率(損失率)がどの程度であるか、という勝ちパターンの情報が分かる。
未確定データの中で含み益(含み損)データの2パターンがそれぞれ評価されることにより、当該集計対象の含み益(含み損)はどのパターンから生まれ、それはどの程度であり、平均の保有期間がどのようであり、含み益率(含み損率)がどの程度であるか、という含み益の詳細の情報が分かる。
また、旧方式では明かされていなかった勝ちパターン売買データの作成によって、勝ちパターンがどのような売買なのかを個別に詳しく知ることができるという効果がある。
例えば、A銘柄株は確定した場合に売却後どうなったのかという指標が加わり、未確定の場合にベンチマークと比べていいのか悪いのかという指標が加わることで、より深い分析が可能となる。
(勝ちパターンレベル売買データの作成プロセスの旧方式)
実施形態1には、勝ち利益の分解式に勝ちパターンの記載があり、評価に関する具体例が示されている。すなわち、基本数値、評価指標、勝ちパターンの利益の分解式が記載されている。
(勝ちパターンレベル売買データの課題)
旧方式では、勝ちパターンの要素分解式、評価指標、基本数値などを中心にしており、勝ちパターンレベル売買データの作成プロセスについては触れていない。勝ちパターンレベル売買データの作成プロセスについての課題を解決する。集計対象ごとに投資によって得られた勝ち利益では、勝ち利益売買データの全体像しか分からない。
図61は、本実施形態に係る勝ちパターン1レベルの売買データの具体例を示す図である。本実施形態において、利益の出た勝ち利益売買データには、売却後の値動きによって、3パターンがあり、それぞれパターンごとの売買データを作成する。
(勝ちパターンレベル売買データ作成の手段)
情報生成部3021は、集計対象売買データから既に反対売買して確定した売買データを抽出して、さらにその中から「買値(またはA時点時価)<売値」を満たすデータを抽出して、さらに売却後の時価を売買データ項目(テーブル方式も含む)に加えて、買値(またはA時点時価)、売値、売却後時価の上下関係に応じて3パターンで抽出し、加工を施した売買データを勝ちパターンレベル売買データとして作成する。
図62は、本実施形態に係る勝ちパターンの例を示す図である。
(勝ちパターンレベル売買データの効果)
売買済みデータの中で勝ち利益売買データの3パターンそれぞれの売買データが抽出(又は分類、集計、加工)されることで、当該集計対象の勝ち利益はどのパターンから生まれ、それはどの程度で、平均の保有期間がどうで、ある一定期間で区切るとどうなのか、などの情報が分かると共に、どの銘柄が、利益貢献度が高いか、など、旧方式より詳細な勝ちパターンを把握することができる。売買データ項目に勝ち利益率、売買期間などを加え、集計データに銘柄、期間などを加えることより、目的に応じた勝ちパターンレベル売買データが作成することができる。
(勝ちパターンレベル売買データの意義)
勝ちパターンレベル売買データの作成プロセスを経ることにより、旧方式の分解式、評価指標、などに勝ちパターン売買データを加えることで、診断力やアドバイスにも大きな効果を発揮する。より深い分析が可能になる。
(ベンチマーク対応時価の定義)
ベンチマーク対応時価は、「ベンチマーク騰落率×(買値またはA時点時価)(図86のテーブル方式を含む)」により計算される。ベンチマーク騰落率は、購入日またはA時点のベンチマーク値を基準にした騰落率を表す。
(A時点時価の定義)
期間別の場合の起点になる時点をA時点と定義し、A時点の時価をA時点時価、A時点の評価額をA時点評価額と定義する(図86のテーブル方式であれば、常に株価と売買データは連動し、記憶部33のDBにも保存されているため、A時点時価は日付で連携できる方式も含む)。
(B時価時価の定義)
期間別の場合の終点になる時点をB時点と定義し、B時点の時価をB時点時価、B時点の評価額をB時点評価額と定義する(図86のテーブル方式であれば、常に株価と売買データは連動し、記憶部33のDBにも保存されているため、B時点時価は日付で連携できる方式も含む)。
(含み損益パターンレベル売買データ作成の旧方式)
実施形態1には、購入代金、商品評価金額、ベンチマーク評価金額を算出し、保有商品の総合的な評価を行う旨の記載がある。次に、商品の騰落率、ベンチマーク騰落率についての記載がある。また、保有商品のパターンについての記載がある。さらに、パターンごとの購入代金、商品評価金額の比率を算出する経緯の記載がある。
(含み損益パターンレベル売買データ作成の課題)
含み損益では、含み損益レベル売買データの全体像しか分からない。利益の出ている含み益の中で、ベンチマーク対応時価に比べて高いのか低いのかによって、2パターンがある。また、旧方式では、パターンごとの比率についての記載はあるが、売買データを抽出し、加工する作成方法には記載もないし、示唆もない。含み損益パターンレベル売買データの作成プロセスにより、課題を解決する。
(含み損益パターンレベル売買データ作成の手段)
情報生成部3021は、集計対象売買データから反対売買していない未確定売買データを抽出して、さらにその中で「買値<現在値(またはB時点時価)」を満たすデータを抽出して、さらにベンチマーク対応時価を売買データ項目に加えて、ベンチマーク対応時価と、現在値(またはB時価時価)との位置関係で2パターンに分類し、抽出し、適宜加工して含み損益パターンレベル売買データを作成する。図59は、本実施形態に係る含み損益パターンレベル売買データの例を示す図である。
(含み損益パターンレベル売買データの効果)
未確定売買データの中で含み益データの2パターンがそれぞれ評価されることにより、当該集計対象の含み益はどのパターンから生まれ、それはどの程度で、平均の保有期間がどうで、ベンチマークと比べていいのか悪いのか、という含み益の詳細な情報が分かる。
さらに、旧方式では、4パターンごとに購入代金合計または商品評価金額を算出し、4パターンの合計に対する各パターンの金額の比率を算出し、各パターンの比率などを算出する旨の記載があるが、含み損益パターンレベル売買データの作成に関する記載がない。含み損益パターンレベル売買データを作成することにより、パターンごとの詳細が明らかになり、診断力、アドバイスなどにも特別な効果を与える。
売買データ項目に勝ち利益率、保有期間を加え、集計データに銘柄、購入時期などを加えることにより、目的に応じた含み損益パターンレベル売買データを作成することができる。
(含み損益パターンレベル売買データの意義)
第4レベルは、含み損益データを、買値、現在値、ベンチマーク対応時価の上下関係で2分類して、ベンチマーク対応時価を上回っているのか、下回っているのかによって、評価を分けている。株の例では、成功ケースの場合に「買値<ベンチマーク対応時価<現在値」のケースが多くなり、保有を続けて正解の銘柄を保有していると評価することができる。これらのベンチマークを上回った銘柄の一覧、どれだけ上回ったのかが一目瞭然になるという効果がある。より深い分析を可能になる。
(連動型含み損益パターンレベル売買データ作成の旧方式)
情報生成部3021は、上述の含み損益パターンレベル売買データ作成時に、連動型項目を加えることにより、連動型含み損益パターンレベル売買データは作成する。
(連動型含み損益パターンレベル売買データ作成の課題)
含み損益パターンレベル売買データは、過去の売買の結果が含まれず、売買損益と連動していないバラバラのデータである。含み損益パターンレベル売買データに連動型項目を追加することによって、含み損益パターンと、売買損益とが繋がり、元本から出発して売買損益で資金が増減して、使わない現金を除いた含み損益形成資金が増減する。その中で、含み損益形成資金が含み損益を形成し、ベンチマークを上回る含み益を形成する資金が生まれる。信用取引などレバレッジを効かすとさらに資金力は増し、含み損益形成資金が増減して、これらの評価も加えることが重要になる。
(連動型含み損益パターンレベル売買データ作成の手段)
情報生成部3021は、含み損益パターンレベル売買データに連動型項目を追加することによって、連動型含み損益パターンレベル売買データが作成する。
(連動型含み損益パターンレベル売買データの効果)
例えば、ベンチマークを上回る含み益パターンは含み損益形成資金の中でどの程度のウェイトを占めているかによって、現在の保有状況をより的確に掴むことができる。
例えば、80%の場合は、今の保有投資商品の中で、含み益形成資金が大半を占めベンチマークをも上回る含み益形成資金が80%を占めているため、現在の保有状況は良いと評価できる。ただ、現金比率が高すぎる場合は、機会損失が発生しており、割り引いて考える必要がある。
逆に、ベンチマークを下回る含み損益形成資金が80%を占めている場合は、改善余地が大きく、評価は低くなる。特に保有期間が長くなってしまっている場合は、投資商品の評価損が塩漬け状態になっており、資金が活きていない状態を意味する。現金比率が少ないほど、より改善余地が大きい。
(連動型含み損益パターンレベル売買データの意義)
含み損益形成は、現在の投資商品が上手くいっているか否かのバロメーターであり、過去がいくら良くても現在が悪かったりすると、現在の改善が求められる。
逆に、過去が悪くても、現在の含み益が豊富にあれば、将来これらの含み益は、売買利益に生まれ変わり、資金も増えて、次の含み益形成資金になる。
この連動性が、投資商品の成果を上げていく上で極めて重要になるために、連動型含み損益パターンレベル売買データの作成意義がある。含み損益パターンレベル売買データも同様に作成することができる。
(損益レベル売買データの作成の自動化ステップ)
課題から、売買損益を求めているのか、含み損益を求めているのか、総合損益を求めているのか、が判明するため、その求めに応じた損益レベル売買データが決まる。
集計対象売買データまたは構成要素別売買データから売り買いを行った売買データだけを抽出すれば売買損益レベル売買データ、その中で勝ちトレードだけを抽出すれば、勝ち利益レベル売買データとなる。
それぞれで最重要な損益が、前者であれば売買損益(または売買損益率)であり、後者では勝ち利益(または勝ち利益率)である。これらの指標は、当該売買データの総合結果だから、一番重要となる。
評価指標は、その一番重要となる損益に影響を与える要素である。つまり、それらの評価指標が増減すれば、総合結果である上述の売買損益や勝ち利益などが増減していくという関係にある。
次からのステップは、この評価指標を実際に算出していくステップとなる。算出された評価指標は目的に応じて、比較、評価、ランキング、診断、アドバイスなどに活用されていくため、重要となる。
(評価指標の算出ステップ(第五ステップ))
第一ステップ・・・売買データの取得ステップ
第二ステップ・・・集計対象売買データの作成ステップ
第三ステップ・・・構成要素別売買データの作成ステップ(第四ステップの後でも可)
第四ステップ・・・損益レベル売買データの作成ステップ(第二ステップの後でも可)
第五ステップ・・・損益レベル評価指標の作成ステップ(今回のステップ)第四ステップまでで抽出(または分類、集計、加工)された売買データから算出された目標となる損益と連関しているという性質を持つ評価指標を算出し、選定し、表示するステップ。
(損益レベル評価指標の作成ステップの定義)
損益レベル評価指標の作成ステップは、損益レベル売買データの作成ステップで作成された当該売買データを元にして、当該売買データを評価するための評価指標を作成するステップである。
(損益レベル売買データの評価指標の種類)
損益レベル売買データから得られる評価指標の種類には、狭義の売買データ(取引データ)から得られる評価指標(勝率、勝ち利益率など)、銘柄企業の業績データから得られる評価指標(業績予想値、上方修正率など)、将来の値動きの予想に使われるテクニカル指標から得られる評価指標(RSIなど)、他の投資家の売買データから得られる評価指標(同一銘柄を同一購入日に購入した他の投資家の平均売値など)、他の投資対象の売買データから得られる評価指標(同一購入日に他の投資対象を購入した場合の、当該他の投資対象の売買損益率など)などが挙げられる。
(従来技術)
実施形態1では、売買データから損益合計を取得して、当該損益合計を参照して評価指標を算出する工程が示されている。
売買データから基礎データを取得して基礎データを参照して評価指標を算出するという評価指標算出プロセスを提示している。
これは、先の種類で、狭義の売買データから得られる評価指標の一部である。
(損益レベル評価指標の作成ステップの課題)
売買データを評価するためには、評価指標の作成が必要となり、売買データの評価には、狭義の売買データ(取引データ)を評価することが、先ずは重要となるが、狭義の売買データ(取引データ)の評価指標の作成には、いくつかの方法があり、実施形態1は、その一部分を示した。
狭義の売買データは、直接の取引データであるが、売買データを適切に評価するには、他の指標も重要である。
例えば、他の投資家の売買データ、他の投資対象の売買データ、当該投資対象のテクニカル指標、銘柄企業の業績データなどを評価指標として加えることで、より多面的に様々な評価指標を作成することが可能となる。
(損益レベル評価指標の作成ステップの作用)
情報生成部3021は、第1ステップから第4ステップの過程で必要な評価指標を作成する。
例えば、投資対象である株のテクニカル指標であれば、投資対象の購入時に、株価、購入日、購入株数の他に購入当時のテクニカル指標値を記憶しておくことで、購入時のテクニカル指標を活用することが可能となる。業績データも、テクニカル指標値と同様に記憶しておく。
他の投資家の売買データに関しては、情報生成部3021は、購入日と同じ日付の同一銘柄と一致した、他の投資家の購入データから、評価指標を算出する。他の投資対象の売買データに関しては、情報生成部3021は、購入日と同じ日付の他の投資対象の購入データなどから、評価指標を算出する。
(損益レベル評価指標の作成ステップの効果)
売買データを評価するためには、評価指標の作成が必要となる。売買データの評価には、狭義の売買データ(取引データ)以外にも、投資対象の銘柄企業の業績データや他の投資家の売買データ、投資対象のテクニカル指標、他の投資対象の売買データなどから得られる評価指標を、当該売買データの評価指標に追加することで、売買データをより多面的に深く評価することが可能となる。
(損益レベル評価指標の作成ステップの具体例)
〔投資対象の業績データから得られる評価指標〕
例えば、業績予想数字を営業利益の期初予想を100とすれば、1回目の修正値110で購入した場合、期初予想の1回目の修正値を基準として、修正回数1、修正値110という業績データの評価指標で管理される。例えば、2回目の修正値130(2と130)、3回目の修正値150の場合(3と130)も同様である。あくまでも一例だが、こうすることで投資対象の評価に業績データの評価指標が組み込まれる。
〔他の投資家の売買データから得られる評価指標〕
当該投資対象の他の投資家による売買データから得られる評価指標も、当該投資家の当該投資対象の売買データを評価するにあたって重要な評価指標となる。例えば、a銘柄を同じ日に購入したB投資家は、その後、保有を続けて2倍の値幅を取ったが、A投資家は1.2倍で売却してしまった場合、A投資家の評価は単なる1.2倍の値幅を取ったというよりも機会損失の概念が組み込まれ、他の投資家に比べてどうか、などより深く多面的に評価することが可能となる。
〔投資対象のテクニカル指標から得られる評価指標〕
当該投資対象のテクニカル指標から得られる評価指標も当該投資家の当該投資対象の売買データを評価するにあたって重要な評価指標となる。
例えば、a銘柄をRSI20%で購入しRSI80%で売って、1.5倍の値幅を取ったa銘柄が再び、RSIが20%を切ったときに、再度買いチャンスの到来を伝えることが可能となる。他に、当該投資対象の現在のRSIが10%の場合、過去のRSIが10%時の、その後3ヶ月後の騰落率を算出することが簡単にできる。それが平均で15%上昇し、成功確率80%のような表示をすることが可能となる。購入のタイミングでこれらの評価指標を表示できれば、投資家にとっては非常に有用な情報となる。
従来、このような数字を管理するのは、とても大変なことであり、実際に管理していないからである。
〔他の投資対象の売買データから得られる評価指標〕
他の投資対象の売買データから得られる評価指標も、当該投資家の当該投資対象の売買データを評価するにあたって重要な評価指標となる。
例えば、a銘柄は同売買期間中、2倍の値幅だったが、b銘柄は1.2倍で止まってしまった場合、b銘柄の評価は単なる1.2倍というよりも、他の投資対象と比較してどうか、という視点が加わるために、より深く多面的に評価することが可能となる。a銘柄を選択すれば、2倍の値幅が取れた訳である。平均値、最大値幅など、様々な評価指標を加えることが可能となる。
(取引データの評価指標の作成の意義)
売買データの中で狭義の売買データと定義しているのが、取引データである。取引データは、直接売買に関わるデータである。情報生成部3021は、投資商品の買いのデータ(買付日、買付単価、買付数)及び売りのデータ(売却日、売却単価、売却数)という取引データから導かれる一連の評価指標を作成する。
(従来技術の課題)
実施形態1では、{(勝率×勝ちトレードの購入代金×勝ち収益率/勝ち回数)+(敗率×負けトレードの購入代金×負け損失率/負け回数)}×元本×経過日数÷元本の回転日数÷1回当たりの購入代金=売買損益について言及しているが、総合損益については言及していない。更に、算出方法1や算出方法8などには言及していない。総合損益でも、売買損益でも、含み損益でも、各損益レベルで、様々な取引データに関する評価指標を算出が可能となる。
(取引データの評価指標の作成の作用)
いくつもの方法があるが、取引データの評価指標は、例えば、以下のような計算式で算出される。目的である総合損益や売買損益、含み損益を、各種評価指標で分解した式を示す。これにより、種々の評価指標が算出できる。
〔算出方法1(勝ちトレード負けトレードの回転率も含む)〕
総合損益={(勝率×勝ちトレードの購入代金×勝ち収益率)/(元本×経過日数÷元本の勝ちトレード回転日数÷勝ちトレード一回あたりの購入金額)+(敗率×負けトレードの購入代金×負け損失率)/(元本×経過日数÷元本の負けトレード回転日数÷負けトレード一回あたりの購入金額)}×元本×経過日数÷元本の回転日数÷1回当たりの購入代金
〔算出方法2〕
総合損益={(勝率×勝ちトレードの購入代金×勝ち収益率/勝ち回数)+(敗率×負けトレードの購入代金×負け損失率/負け回数)}×元本×経過日数÷元本の回転日数÷1回当たりの購入代金
〔算出方法3〕
総合損益={(勝率×勝ち利益/勝ち回数)+(敗率×負け損失/負け回数)}×元本×経過日数÷元本の回転日数÷1回当たりの購入代金
〔算出方法4〕
総合損益={(勝率×一回あたりの勝ち利益)+(敗率×一回あたりの負け損失))}×元本×経過日数÷元本の回転日数÷1回当たりの購入代金
〔算出方法5〕
総合損益=一回あたりの収益額×元本×経過日数÷元本の回転日数÷1回当たりの購入代金
〔算出方法6〕
総合損益=一回あたりの収益額×元本×経過日数÷元本の回転日数÷1回当たりの購入代金
〔算出方法7〕
総合損益=一回あたりの収益額×売買回数
〔算出方法8〕
総合損益={(勝率×一回あたりの勝ち利益)+(敗率×一回あたりの負け損失))}×売買回数
(取引データの評価指標の作成の効果)
取引データの各種評価指標を算出することで、各種損益をどういう経緯で、作り出してきたのかが分かるようになる。2020年度はどうであったのか、2019年は?などの期間別も、売買済みの売買データと未反対売買の売買データの状況の違い、a銘柄とb銘柄の違いなども明確になる。どういう取引データを扱うか、は第一ステップから第四ステップ、で抽出してきた売買データを取り扱う。
(取引データの評価指標の作成の具体例)
例えば、AさんとBさんの評価指標を比較するときに、それぞれの2020年の綜合損益率は10%で同率であった場合でも、上述の算式に基づき、分解すれば、AさんとBさんの売買の違いが明確になる。
Aさんは勝率が50%だが、勝ち利益率が負け損失率よりも高く、回転が効いているが、Bさんは勝率が70%と高いが、負けの損失率が大きくなってしまっているなど、詳細に見ることが可能となる。
(テクニカル指標値の評価指標の作成の表示)
(テクニカル指標値の評価指標の作成の意義)
保有銘柄のところに、保有銘柄の購入時のテクニカル指標値を表示したり、保有途中のテクニカル指標値を表示したり、売買銘柄に関しては、購入時と売却時のテクニカル指標値を表示することなどで可能となる。
(従来技術の課題)
通常購入時や売却時のテクニカル指標値は、自分で管理する必要があり、煩わしく、煩雑であり、管理できる人は限られる。
(テクニカル指標値の評価指標の作成の作用)
数あるテクニカル指標の中で、どの指標を使うかを決め、購入時、保有時、売却時のテクニカル指標値をデータベースに保存して、いつでも引き出すことが可能となる。意識するしないに関わらず、データベースに記憶されるために、後で、売買済みデータをテクニカル指標面から検証することも可能となる。
情報生成部3021は、買いの時のテクニカル指標値、売りの時のテクニカル指標値、その後のテクニカル指標値の推移、損益、損益率、売却後の推移、など、実際の売買行動と結びついたテクニカル指標値を活用する。
端末2の表示部23は、購入、売却、保有時に直接テクニカル指標値を表示管理する。そのため、自動的に過去の成功事例の中で、同様の指標値に達成したときに、警告やお知らせをすることが可能となる。売買の途中のデータの管理や売買済みのデータの検証、予測などに用いることが可能となる。
(テクニカル指標値の評価指標の作成の効果)
購入後の管理では、過去の成功事例では、テクニカル指標値がどの程度であったかを把握でき、前もって売却の準備をしたり、現在の水準で売れば過去の履歴を参照してテクニカル指標値での成功確率を%表示したりすることが可能となる。
購入前の管理であれば、購入ゾーンを表示したり、購入した場合の成功確率を表示したりすることが可能となる。
従って、購入の決断、売却の決断に貢献することができる。この実現のためには、購入時テクニカル指標値、売却時テクニカル指標値、売却後の推移、売買損益、売買損益率などのデータをデータベースに記憶しておき、いつでも引き出して、活用できることが重要である。
(テクニカル指標値の評価指標の作成の具体例)
購入時は、過去に売却した銘柄が所定のテクニカル指標値になると知らせる機能を追加したり、テクニカル指標面で一定の値に到達した銘柄を購入対象銘柄リストに登録したりすることが可能となる。
保有時は、保有中の銘柄の価格が日々変動している間に、テクニカル指標値も変化していくため、過去の履歴を参照して、売却するときの成功確率を表示したり、当該銘柄の成功確率の高いゾーンを表示したりすることが可能となる。
売却時は、売却時点のテクニカル指標値を確認でき、その後の推移もデータベースで記録しておくことで、売却のタイミングが正しかったのか否かを検証できるようになる。
(業績データの評価指標の作成の定義)
保有銘柄のところに、保有銘柄の購入時の業績データ(予想値や実績値)を表示したり、保有途中の業績データを表示したり、売買銘柄に関しては、購入時と売却時の業績データを表示したりすることが可能となる。
(従来技術の課題)
従来、購入時や売却時の業績データは、自分で管理する必要があり、煩わしく、煩雑であり、管理できる人は限られる。
(業績データの評価指標の作成の作用)
数ある業績データの中で、どのデータを使うかを決め、購入時、保有時、売却時の業績データをデータベースに保存して、いつでも引き出すことが可能となる。意識する、しないに関わらず、データベースに記憶されるために、後で、売買済みデータを業績データから検証することも可能となる。
購入や売却、保有時に直接業績データが表示管理することが可能となる。そのため、自動的に過去の同様の指標値で達成したときに、警告やお知らせをすることが可能となる。売買の途中のデータの管理や売買済みのデータの検証、予測などに用いることが可能となる。
例えば、予想数字の売上が20%増額修正した場合の株価への影響度合い(直前の株価と直後の株価、発表後1ヶ月間の騰落率など)をデータベースで保管し、必要なときに、いつでも引き出せる。これにより、端末2の表示部23は、上方修正時、当該銘柄の過去の同じような上方修正時の株価の動きや、他の銘柄の同様の上方修正時の株価の動きを比較対象として表示する。これにより、次の投資行動に役立たせることが可能となり、どう売り買いすべきかの参考にすることが可能となる。
(業績データの評価指標の作成の効果)
購入後の管理では、過去の成功事例では、業績データがどの程度であったか、どう変化していったかを把握し、前もって売却の準備をしたりすることが可能となる。
購入前の管理であれば、購入ゾーンを表示したり、購入の場合の成功確率を表示したりすることが可能となる。
上記によれば、購入の決断、売却の決断に貢献することができる。この実現のためには、購入時業績データ(予想、実績含む)、売却時業績データ、売却後の推移、売買損益、売買損益率、などのデータをデータベースに記憶しておき、いつでも引き出せることが重要である。
(業績データの評価指標の作成の具体例)
購入時の参照の例は、例えば、先の例でいえば、売上が20%増額修正した場合、直前の株価とその後の3ヶ月高値が平均何%上昇だったか、など増額修正した銘柄の株価上昇率との関係を明確にすることが可能となることから、購入時の判断に資することが可能となる。
保有時の参照の例は、例えば、当該保有銘柄の業績の予想数字が好転して、当初予想に比べて、10%売上が上方修正された場合、他の10%売上が上方修正の場合にその後の値動きがどうであったか、をすぐに参照できるので、保有銘柄を継続保有するという投資行動に資することが可能となる。
売却時の参照の例は、例えば、当該保有銘柄の業績の予想数字が悪化して、当初予想に比べて、10%売上が下方修正された場合、他の10%売上が下方修正の場合のその後の値動きがどうであったか、をすぐに参照できるので、保有銘柄の売却判断という投資行動に資することが可能となる。
(他の投資対象データの評価指標の作成の定義)
保有銘柄を表示したところに、保有銘柄の購入時の他の投資対象の売買データを表示したり、保有途中の他の投資対象の売買データを表示したり、売買銘柄に関しては、購入時と売却時の他の投資対象の売買状況を表示したりすることが可能となる。
(従来技術の課題)
従来、購入時や売却時の他の投資対象の売買状況は、通常把握することは不可能だった。
(他の投資対象データの評価指標の作成の作用)
他の投資対象の売買データの中で、どのデータを使うかを決め、購入時、保有時、売却時の他の投資対象の売買データをデータベースに記憶しておき、いつでも引き出すことが可能となる。意識する、しないに関わらず、データベースに記憶されるので、後で、売買済みデータを検証し、他の投資対象に比べてどうであったかを検証することも可能となる。
購入、売却、保有時に直接他の投資対象の売買データが表示管理することが可能となる。
そのため、自動的に他の投資対象の平均売却価格に達成したときに、警告やお知らせをすることが可能となる。売買の途中のデータの管理や売買済みのデータの検証、予測などに用いることが可能となる。
(他の投資対象データの評価指標の作成の効果)
購入後の管理では、過去の成功事例では、他の投資対象の売買損益がどの程度であったかを把握したり、前もって売却の準備をしたりすることが可能となる。
購入前の管理であれば、購入ゾーンを表示したり、他の投資対象の購入情報を表示したりすることが可能となる。
購入の決断、売却の決断に貢献することができる。この実現のためには、購入時の他の投資対象の購入情報、売却時の他の投資対象の売却情報、売却後の推移、売買損益、売買損益率などのデータをデータベースに記憶しておき、いつでも引き出せることが重要である。
(他の投資対象データの評価指標の作成の具体例)
(他の投資家データの評価指標の作成の定義)
保有銘柄のところに、保有銘柄の購入時の他の投資家の当該銘柄の売買データを表示したり、保有途中の他の投資家の当該銘柄の売買データを表示したり、売買銘柄に関しては、購入時と売却時の他の投資家の当該銘柄の売買状況を表示したりすることが可能となる。
(従来技術の課題)
従来、購入時や売却時の他の投資家の当該銘柄の売買状況は、通常把握することは不可能だった。
(他の投資家データの評価指標の作成の作用)
他の投資家の当該銘柄の売買データの中で、どのデータを使うかを決め、購入時、保有時、売却時の他の投資家の当該銘柄の売買データをデータベースに記憶しておき、いつでも引き出すことが可能となる。意識する、しないに関わらず、データベースに記憶されるので、後で、売買済みデータを検証して、他の投資家に比べてどうであったかを検証することが可能となる。
端末2の表示部23は、購入、売却、保有時に直接他の投資家の当該銘柄の売買データが表示管理することが可能となる。
そのため、自動的に他の投資家の当該銘柄の平均売却価格に達成したときに、警告やお知らせをすることが可能となる。売買の途中のデータの管理や売買済みのデータの検証、予測などに用いることが可能となる。
(他の投資家データの評価指標の作成の効果)
購入後の管理では、過去の成功事例では、他の投資家の当該銘柄の売値がどの程度であったかを把握し、前もって売却の準備をしたりすることが可能となる。
購入前の管理であれば、購入ゾーンを表示したり、他の投資家の当該銘柄の購入情報を表示したりすることが可能となる。
購入の決断、売却の決断に貢献することができる。この実現のためには、購入時の他の投資家の当該銘柄の購入情報、売却時の他の投資家の当該銘柄の売却情報、売却後の推移、売買損益、売買損益率、などのデータをデータベースに記憶しておき、いつでも引き出せることが重要である。
今回はこの第五ステップでは評価指標の算出プロセスと選定プロセス、表示プロセスがある。
評価指標の作成ステップには、算出プロセス、選定プロセス、表示プロセスがあり、算出プロセスには、以下の3つの方法がある。
(評価指標の算出ステップ)
以下、3つの損益レベル評価指標の算出ステップについては、
(1)損益レベル評価指標の算出
(2)損益レベル別評価指標の算出
(3)損益レベル段階評価指標の算出
の3つの方法があり、これら全てを総称して損益レベル評価指標の算出ステップ(第五ステップ)とする。
(損益レベル評価指標の算出と損益別対象売買データの違い)
情報生成部3021は、集計対象売買データを抽出(または分類、集計、加工)して、損益レベル売買データを作成して、損益レベル評価指標を算出する。損益レベル評価指標の算出ステップは、集計対象売買データや構成要素売買データを作成した後に行われるステップであり、損益別集計対象売買データとは前述の通り目的が異なる。
図31に示すように、新方式の損益別集計対象売買データは、集計対象売買データの一種であり、例えば、勝ち利益を基準にして、売買データを抽出して、その損益別集計対象売買データを評価ステップで評価していく。負け損失や売買損益という損益の種類別に集計対象売買データを分けて、評価していくステップを踏んでいく。
一方、損益レベル売買データは、あらゆる集計対象売買データ(損益別集計対象売買データ、投資家別集計対象売買データ、投資対象別集計対象売買データなど)が経る工程で、集計された売買データを、損益という基準で、評価指標を算出するために加工(又は分類、集計、抽出)し直す売買データである。
損益別集計対象売買データが、損益(例えば、勝ち利益)を集計対象とするのに対して、損益レベル評価指標における損益レベル売買データは、集計対象(例えば、投資家Aさん)を損益(例えば、含み損失)で評価するために、評価指標を算出するために加工(または、分類、集計、抽出)した売買データのことである。
前者は、勝ち利益で集計した売買データなので、Aさんの勝ち利益もBさんの勝ち利益も対象になる。一方、後者は、集計対象の勝ち利益の売買データのみに絞られた売買データであり、集計対象の売買を評価するための評価指標を算出するために加工(または、分類、集計、抽出)した売買データである。
損益レベルに応じた評価指標が算出されるステップで、3種類を例示している。
(損益レベル評価指標の算出ステップと、旧方式との関係)
実施形態1では、売買データから損益合計を取得して、当該損益合計を参照して評価指標を算出する工程が示されている。評価指標の具体例を示している。売買データから基礎データを取得し、基礎データを参照して評価指標を算出するという評価指標算出プロセスを提示している。
図38および図40は、本実施形態に係る評価指標の算出例を示す図である。図39は、本実施形態に係る勝ち利益レベルのデータの抽出を示す図である。
損益レベル評価指標の算出ステップは、集計対象売買データや構成要素売買データを抽出(または分類、集計、加工)して当該情報処理システムにより損益レベル売買データを作成するものであり、当該売買データを元にして評価指標算出テーブルなどを使って評価指標を算出するのとは異なる。
旧方式と、本実施形態との関係を説明する。
旧方式では、売買データから売買損益合計を取得するというのは、基礎データの取得ステップである。旧方式は、売買損益合計を取得し、それを分解することで評価指標を算出する。すなわち、旧方式は、売買損益合計を参照して評価指標を算出する。投資家Aさんの売買データを前提に組み立てられており、計算式で評価指標を算出する方式である。
本実施形態では、情報生成部3021は、集計対象売買データを抽出(または分類、集計、加工)し、当該売買データを更に構成要素別売買データの工程で、抽出(または分類、集計、加工)し、当該売買データを、対象にして、損益レベル売買データを作成(前の工程に持っていても可)し、当該売買データを元にして評価指標算出テーブルなどを使って評価指標を算出するというステップを実行する。すなわち、情報生成部3021は、この一連の連携されたコンピュータの協働作業に基づいて評価指標を算出する点で、バラバラではなく、連携した点が画期的なシステムである。
前者は売買損益合計を分解してその構成要素で評価指標を算出するが、後者は一連の作業工程を経た売買データから評価指標を算出するため、後述するように管理項目を増やすことができ、取引データ(狭義の売買データ)だけからでなく、業績データやテクニカルデータのみならず、他の投資家の動向や他の投資対象の値動きなど、投資家の投資成果に影響を与える項目全てを取り込むことが可能となった意味は大きい(後述)。前者は、図39(数式の分解で評価指標を算出)の例である。後者は、図40(売買データから評価指標を算出)の例である。
前者は、分解式アプローチである。後者は、売買データのデータベースアプローチである。同じ評価指標の算出でもアプローチの仕方が異なる。
例えば、Aさんの勝ち利益率(図39で、勝った場合の収益率66%)という評価指標の算出でも、前者は、勝ち利益の合計値(図39では2685万円)を求め、勝ち利益を作った売買代金合計(図39で4092万円)で割ることで求められる。一方、後者では、売買データを第二ステップ、第三ステップ、第四ステップで徐々に勝ち利益売買データに絞り込んでおり、その売買データから評価指標算出テーブルなどを使って算出される(図39、図40、図111参照)。
いろいろな項目を取り扱えるようになり、様々な抽出条件、分類条件で、取り扱えるようになったのも、このデータベース連携技術で、評価指標の算出を一連の流れで算出できるようになったためである。売買データの横に、これらの評価指標を項目に加えることで、その後の工程でも、全て一連の作業がデータベース上で行え、バラバラでなく、繋がった意味は大きく、これによって、技術レベルが大きく変わった。
もちろん、図40に示すように、勝ち利益売買データに勝ち利益率という項目を付け加えても付け加えなくてもいいが、項目を加えると、売買毎の勝ち利益率も明確になるというメリットがある。他の評価指標や基本データなどの項目を当該売買データに追加して加工することも想定される。また、図40に示すように、構成要素ごとの集計や全体の集計も簡単に表示できる。
(従来技術の課題)
旧方式は、例えば、売買損益合計の評価を行う場合、実施形態1のように売買損益合計を分解していくアプローチなのに対して、本実施形態では、売買データを売買損益が確定された売買データだけを抽出(または分類、集計、加工)して、当該売買データを対象として各種評価指標を当該情報処理システムで算出する。具体的には、勝ち利益合計の評価を行う場合、図39に示すように分解式で勝ち利益合計の評価指標を算出するのと、図40に示すように勝ち利益合計の売買データで評価指標の算出を行うのとで違いが明確になる。
売買損益のステップの例でいうと、売買損益を評価するのに、売買損益レベル売買データを元にする。集計対象売買データからさらに抽出(または分類、集計、加工)された売買データを基準にして加工を加えながら売買損益レベル売買データを作成(前の工程に持っていっても可)する。当該売買データをベースにして評価指標を臨機応変に当該情報処理システムで算出できる。例えば、図40のように勝ち利益を評価する場合に勝ち利益レベル売買データを元にする。勝ち利益売買データをベースにして評価指標を臨機応変に算出することができる。そして、データベースで処理しやすい構造になる。
(損益レベル評価指標の算出ステップの作用)
情報生成部3021は、集計対象売買データ作成ステップで作られた集計対象売買データ、構成要素別売買データを元にして、さらに対象とする損益に応じた売買データを当該情報処理システムで抽出(または分類、集計、加工)し、レベルに応じた加工を施して、当該損益レベル売買データから当該情報処理システムで評価指標を算出する。
(損益レベル評価指標の算出ステップの効果)
評価指標算出テーブルなどを使って決められたフォームで当該情報処理システムで各種評価指標を算出できるために、自動化しやすく、誰でも算出することができるようになる。データベースで全て連携されているため、管理項目を売買データと紐付けたテクニカル指標値や企業業績データ、他の投資家の同一銘柄の行動や同一購入日の他銘柄の動向など、投資損益に連関するいろいろ項目を評価指標として組み込むことができるようになった効果は著しい効果をもたらす。更に、集計対象売買データの作成、と構成要素別売買データの作成と、損益レベル売買データの作成という一連のステップを踏むことによって、作業対象の売買データが絞り込まれることで、何をどうやって評価していくのかの指示を、当該情報処理システムに与えれば、様々なタイプの売買データを取り扱うことが可能になっていく効果は、計り知れない効果を生む。期間別集計対象売買データや投資対象別集計対象売買データは、その一例である。
更に、従来技術に比べると、損益レベル売買データの作成によって、売買毎の評価指標も算出できるし、項目の抽出(または分類、集計、加工)も可能で、切り口の応用範囲が広がる。
(損益レベル評価指標の算出ステップの具体例)
後に別掲して、説明する。
損益レベル評価指標の算出ステップには、以下の3種類がある。
(1)損益レベル評価指標の算出
(2)損益レベル別評価指標の算出
(3)損益レベル段階評価指標の算出
評価指標の算出ステップの説明図(図107)を参照のこと。
(損益レベル評価指標の算出の定義)
売買データから算出される損益には、様々な種類がある。例えば、含み利益の場合は、含み利益レベルで売買データを抽出(または分類、集計、加工)する。その場合には、第四ステップで作成された売買データを未反対売買かつ利益が出ている売買データを抽出し、含み利益率、経過日数などの項目を加えて、含み利益レベル売買データを当該情報処理システムで作成し、当該売買データを元にして評価指標を算出することを、(この例では含み益)損益レベル評価指標の算出と定義する。
(従来技術の課題)
従来の計算方式であれば、売買データの作成ステップをおいていない。当技術は、作成ステップをおいて、評価すべき対象を明確にし、目標とすべき損益を明確にした。投資商品の売買の目的が主に損益を向上させることにあるので、目標とすべき損益を基準にして売買データを抽出(または分類、集計、加工)し、当該売買データを元にして評価指標を算出し、それを用いることで当該集計対象を評価したり、比較したり、と一連の流れが全てつながり、次のステップに進めるようになった。
(損益レベル評価指標の算出の作用)
情報生成部3021は、集計対象売買データ作成ステップで当該情報処理システムで作られた集計対象売買データを元にして、損益レベルで当該売買データを抽出(または分類、集計、加工)して損益レベル売買データを作り、当該損益レベル売買データを元にして、当該情報処理システムで損益レベル評価指標を算出する。
(損益レベル評価指標の算出の効果)
目標である損益に対して、抽出(または分類、集計、加工)された売買データを元に評価指標の算出を行うことで、集計対象の損益に対し適切な評価指標を算出できる。
(損益レベル評価指標の算出の具体例)
情報生成部3021は、売買損益レベル評価指標を算出するときには、集計対象売買データから損益が確定された売買データだけを抽出(または分類、集計、加工)して売買損益率や売買銘柄の保有日数、勝敗などの項目を加えて、売買損益レベル評価指標を算出する。情報生成部3021は、例えば、Aさんの売買データを確定された売買データだけを抽出(または分類、集計、加工)して、そこから得られる勝率や売買損益率、売買回数などの売買損益レベル評価指標を算出する。
(損益レベル別評価指標の算出の定義)
売買データから算出される損益には様々な種類があり、例えば含み益レベルで売買データを当該情報処理システムで抽出(または分類、集計、加工)する場合は、未反対売買かつ利益が出ている売買データを抽出(または分類、集計、加工)、売買利益の場合は反対売買をしていてかつ利益が出ている売買データを抽出(または分類、集計、加工)するなど損益レベル別に抽出することを、損益レベル別評価指標の算出と定義する。
(損益レベル別評価指標の算出の課題)
損益レベル評価指標の当該情報処理システムによる算出では、1つの損益レベルに対して複数の評価指標の算出を想定しているが、損益レベル別評価指標の算出では複数の損益レベル別に複数の評価指標を当該情報処理システムで算出することを想定している(評価指標の算出ステップの説明図(図107)参照)。
(損益レベル別評価指標の算出の作用)
情報生成部3021は、集計対象売買データ作成ステップで作られた集計対象売買データや構成要素売買データを元にして、損益レベル別で当該売買データを当該情報処理システムで抽出して損益別売買データを作り、当該売買データを用いて、損益レベル別評価指標を当該情報処理システムで算出する。
(損益レベル別評価指標の算出の効果)
売買損益レベルの売買データと、含み利益レベルの売買データとでは、算出される評価指標も異なり、対象とする損益も異なる。そのため、両者を区分して、別々に評価指標を算出することにより、複数の損益レベル売買データが作成され、集計対象の評価などのレベルアップができる。上述の損益レベル評価指標の算出の場合は、売買損益であれば、売買損益レベル売買データを対象とするのに対して、損益レベル別評価指標の算出では、売買損益レベル売買データのほかに、含み損益レベル売買データを作成するなど、複数の損益レベル売買データを作成するため、評価指標も幅広く算出され、第6ステップ以降の動作ステップをより深めることができる効果がある。
(損益レベル別評価指標の算出の具体例)
例えば、Aさんの売買データから勝ち利益売買データを抽出(確定された売買のうち勝ち利益(買値(またはA時点時価)<売値))し、加工して、当該売買データで勝ち利益率などの評価指標を算出する。そして、Aさんの売買データから含み損失売買データを抽出(未確定売買のうち買値(またはA時点時価)>B時点時価の売買データを抽出)して含み損失率を算出し、損益のレベル別に評価指標を算出することが、レベル別評価指標算出ステップである。第4ステップまでに作成された売買データからいずれも作成できるため、コンピュータで処理すれば、あっという間である。
(損益レベル段階評価指標の算出の従来技術との関係)
旧方式であっても、実施形態1において、評価指標の算出は損益のレベル段階(詳細度)に応じて変化するものであり、評価指標が変化するので、評価も段階的に行われる。また、実施形態1では、詳細度に応じた各種評価指標を評価の対象として、詳細度5の計算式を表示している。
旧方式では、アプローチ方法が計算式に表され、例えば、図39に示すように勝ち利益合計を要素分解して評価指標を算出する。それに対して、新方式における、損益レベル段階評価指標は、図41に示すように損益レベル売買データから段階を踏んで算出される(評価指標の算出ステップの説明図(図107)を参照)。例えば、売買損益レベル売買データを作成して、さらに、勝ち利益レベル売買データを抽出し、さらに勝ちパターンレベル売買データで3種類に分けるなど、損益レベルに応じて段階を踏んで評価指標が算出されていく。
また、損益レベル別評価指標の算出では、複数の損益に対する複数の売買データが作成され、複数の評価指標が算出される。この損益レベル段階評価指標は、損益レベルを段階的に評価していき、徐々に深く細かい評価指標を参照することにより、集計対象をより詳細に段階的に評価することを可能にした点で、一歩進んだ技術である。
(損益レベル段階評価指標の算出の定義)
(損益レベル段階評価指標)
図41は、本実施形態に係る損益レベル段階評価指標を示す図である。情報生成部3021は、売買データを総合力で見て(第1レベル)、当該売買データを反対売買しているか否かで抽出(または分類、集計、加工)し(第2レベル)、当該売買データを利益が出ているか否かで抽出(または分類、集計、加工)し(第3レベル)、さらに当該売買データをパターンに分けて抽出する(第4レベル)。段階的に売買データを抽出(または分類、集計、加工)していく方法で売買データを加工し作成して、それぞれの評価指標を算出する。ただし、上記の例は、単に一例に過ぎず、2段階でも、3段階でもよいし、第2レベルから分けてもよいし、他の分け方でもよい。
(損益レベル段階評価指標の算出の課題)
損益レベル別評価指標の算出では、損益レベル別に評価指標を算出したが、損益レベル段階評価指標では、第1レベル、第2レベル、第3レベルなどごとに損益別売買データを抽出(または分類、集計、加工)し、それぞれの段階ごとに評価指標を当該情報処理システムにより算出する。これにより、バラバラではなく、順次詳細な評価指標を算出することで、評価指標を当該情報処理システムにより算出する。
(損益レベル段階評価指標の算出の作用)
情報生成部3021は、集計対象売買データ作成ステップで作られた集計対象売買データを元にして、損益レベルごとに当該売買データを抽出(または分類、集計、加工)して段階的に損益別集計対象売買データを作り、段階ごとに損益レベル別評価指標を当該情報処理システムで算出する。
(損益レベル段階評価指標の算出の効果)
売買状況を評価するときに、第1レベルの総合損益段階から第2レベルの売買損益レベル、第3レベルの勝ち利益レベル、第4レベルの勝ちパターンレベルへと進むに従って、評価指標の数も増え、より詳細でターゲットを絞り込んだ評価指標が当該情報処理システムで算出されていくために、きめの細かい評価指標を段階的に算出することができる。
重要度はレベルが上の方が高く、下に下がるほど低くなる、一方、レベルが高くなるほど、概観、全体像がわかり、低くなるほど、詳細な部分がわかるという関係にある。例えば、勝ちトレードの売買データと、負けトレードの売買データとを比較し、企業業績の変化やテクニカル指標の変化を両売買データ間で比較することなども可能である。
(損益レベル段階評価指標の算出の具体例)
図42は、本実施形態に係る損益レベル段階評価指標の当該情報処理システムによる算出の具体例を示す図である。図42は、元本50万円で総合損益2289万円になった事例である。
第1レベルで総合利益が2289万円になったが、売買損益レベルでは1623万円、勝ち利益では2685万円、負け損失で1047万円の損失、と段階を踏むと、損益の実態が明らかになる。
例えば、図39、図40は、図42の第3勝ち利益レベルを指し、全体の中での一部分を評価しているに過ぎないことが分かる。
それぞれの評価指標を算出することにより、勝ち利益率67%、負け損失率-11%などが段階的に明らかになることで、集計対象の売買データの全体像と、各部分とを的確に捉えることが可能になる。
50万円で総合損益2289万円になった事例で、第1レベルで総合損益売買データが当該情報処理システムにより作成され、確定された売買データと未確定の売買データが分かれ、確定された売買データはさらに勝ち利益売買データと負け損失売買データに分かれ、未確定売買データはさらに含み利益売買データと、含み損失売買データとに分かれ、さらにパターン別に分かれる。これにより、それぞれの売買データには、複数の有益な評価指標が該情報処理システムにより算出される。段階を踏むと、損益の実態が明らかになっていく。それぞれの評価指標を算出することにより、勝ち利益率67%、負け損失率-11%、含み利益率88%、含み損失率-5%などが段階的に明らかになる。これにより、集計対象の売買データや構成要素売買データの全体像と、各部分とを当該情報処理システムにより的確に捉えることが可能になる(評価指標の算出ステップの説明図(図107)を参照)。
評価指標の当該情報処理システムによる算出ステップの中には、算出プロセスと選定判断プロセスと表示プロセスがある。
(評価指標の算出プロセスの意義)
評価指標の当該情報処理システムによる算出の基盤となるのが、第四ステップまでの過程で抽出(または分類、集計、加工)された売買データである。課題に沿って、作成された売買データのため、課題に必要なデータがそろっており、そのデータを元にして当該情報処理システムにより算出された評価指標もまた、課題に沿って、導出された評価指標となる。
例えば、2020年のA銘柄による売買の勝率とA銘柄の売買利益構成比は、2020年の期間別集計対象売買データで、銘柄ごとの構成要素別売買データで、売買損益レベル売買データであってはじめて導かれる評価指標である。すべてが連携している。だからこそ、課題が解決できる評価指標が当該情報処理システムにより算出されるという関係にある。更に、これら勝率などの評価指標は取引データから導き出された評価指標だが、売買データには、その評価対象に必要な項目が管理項目として選択されている。例えば、銘柄であれば、テクニカル指標値であったり、企業業績であったり、このような指標も評価指標の一種であり、その後の動作ステップで活用できる評価指標となる。
しかも、特に重要なことは、そこで管理されている、例えば、テクニカル指標などは、単なるテクニカル指標値ではなく、購入データなどに紐付いて管理されているテクニカル指標値であったり、業績データである。単なる、銘柄情報と紐付いている場合と比べると、購入後、保有を続けていく間、テクニカル指標値が動いていき、売りシグナルが点灯したら、警告を発生するだとか、今までバラバラだった情報が繋がる役割をする。銘柄情報との紐付きと、購入情報との紐付きでは、やれること、管理できる情報が全く違ってくるのである。この点、分かりにくいため、補足すると、自身の管理(保有)している銘柄は、これによって、自動的にテクニカル指標値やローソク足、チャートデータなどともつながり、例えば、保有銘柄のRSI指標が80%を超えたらシグナルとか、ローソク足でくび切線がでたら、シグナルとか、の発生が極めて容易になる。毎日の見ているチャートに示すことも可能だし、ダッシュボードで、今日の保有銘柄のテクニカル指標値、のような表現も可能だし、売買データと紐付くことで、色んな使い方ができるようになる。例えば、購入時に過熱感があるところで買った銘柄は、警戒サインを出し、早めのロスカットを促すことも可能である。又、管理ができているということは、売買データに紐付いて、テクニカルデータが紐付いた形で保存されていくことを意味する。これは、後々、大いに武器になっていく。つまり、投資家Aさんは、売買の傾向は、このテクニカル指標値がこうなったときに購入し、こうなったときに売却しているということを記録しているため、失敗が重なって、同じような失敗をしているときに、警告サインを出して、ロスカットを促したり、利益確定を思いとどまらせたりと、いうことも可能である。これは、テクニカル指標値のみならず、企業業績データ、他の投資家の同一銘柄の行動や同一購入日の他銘柄の動向、など投資損益に連関するいろいろな項目を、評価指標として組み込むことができる当該情報処理システムの大きな特徴の一つとなっている。
(従来技術の課題)
評価指標は、実施形態1でも触れており、各種評価指標の説明もしてある。ただこれらの評価指標は、狭義の意味での売買データから導かれる評価指標である。勝ち負けの勝率や勝ち利益率の算定なども購入日、銘柄、購入値段、売却日、売却値段、取引数量等狭義の売買データから導き出される評価指標が基本である。しかし、実施形態4では、これらの評価指標に加えて、銘柄と購入日や売却日という日付とのセットに紐付かせることが可能な、チャートやテクニカル指標、企業業績の動向や他の投資家の同一銘柄の行動や同一購入日の他銘柄の動向など、投資損益に連関するいろいろな項目を評価指標として組み込むことを可能にしている。これらを活用して売買行動やアドバイス、を変えていくことが可能な非常に可能性のある技術革新である。これらの情報は一般的にある情報であるが、購入情報とは結びついていない。購入情報と結びついて(リレーションシップ)、はじめて購入銘柄とこれらの情報が結びつき、特別な意味が出てくる。テクニカル指標値の情報や企業情報、他の投資家の同一銘柄の行動や同一購入日の他銘柄の動向と購入情報が、結び付くということは、購入後の管理にこういう情報が縦横無尽に使えるようになるし、後で売買が終わったときの検証や、これらの記録を残すことで、常に躓いているポイントや弱点を究明することが可能になる。アドバイスや診断力を飛躍的に広げ深めさせる非常にインパクトのある技術革新である。また、評価指標は、様々あるが、Aさんの株の売買の勝率は、などは比較的簡単に当該情報処理システムにより算出できるが、2020年のデイトレ投資タイプグループのA銘柄による売買の勝率は何%?という課題に対してはデータベースから適切に導いていくことが必要となる。更にこの2020年のデイトレ投資タイプグループのA銘柄の購入時のRSI、売却時のRSIも管理対象とできるのは、データベースとの連携が不可欠であり、これなくしては不可能である。実施形態4では、一貫した連携がされているため、第一ステップで管理項目に加われば、第五ステップの当ステップで管理されるし、第十ステップのアドバイスでも管理されているため、これらの指標を使った当該情報処理システムによるアドバイスの提供が可能となるのである。
(評価指標の算出プロセスの作用)
投資タイプがデイトレの集計対象売買データを期間別集計対象売買データの作成で、2020年を抽出条件にして、2020年のデイトレタイプグループの期間別集計対象売買データを当該情報処理システムにより作成し、売買損益レベル売買データを作成(前の工程に持っていっても可)し、銘柄がA銘柄の構成要素売買データを作成し、当該売買データから売買回数と勝ち回数を導き、勝率が導かれることで当該情報処理システムにより算出される。また、2020年のデイトレ投資タイプグループのA銘柄の購入時のRSIは売買データの作成時に構成要素の一つとして管理している(売買データの1項目に入っている)だけで、すぐに当該情報処理システムが必要なときに導出できる。企業業績も、他の投資家の同一銘柄の行動や同一購入日の他銘柄の動向なども同様である。これらは、単なるRSIや企業業績や他の投資家の同一銘柄の行動や同一購入日の他銘柄の動向などでなく、当該売買データセットの目的である投資損益に関連付けられた評価指標が当該情報処理システムにより算出されるという目的を持った評価指標の一つである。
購入時のRSIが管理されていくということはどういうことを指すのかを説明すると、購入日が5月1日、A銘柄の当時の株価は500円、RSIは20%とする。その後、時間の経過とともに、6月1日には株価は550円、RSIは50%になったと仮定する。これらの数字は、個人個人が管理しようと思えばできるが、よほど株が好きでない限り、管理はできず、しかも非常に煩雑である。ほかのテクニカル指標値も膨大にある中、何を選べばよいのかも普通の人にはわかりらない。だから、こういうことはコンピュータに任せるのが一番である。購入時のRSIが管理され、日々のそこからの値動きに応じたRSIの動きも捉えることができ、これによって、売却時のRSIも決まる。こういう情報が日々記録されていくことが非常に重要である。購入データと紐付かせる一番の理由はこのデータベースへの記録と、後々、それを使ったアドバイスや診断などができるようになり、それぞれの機能が飛躍的に向上する。
(評価指標の算出プロセスの効果)
第四ステップまでで、対象となる売買データが決まり、当該売買データの総合結果である損益(または平均売買損益率(ROIの平均))から導かれる評価指標のため、課題の解決に必要な評価指標を当該情報処理システムにより算出できるし、課題に沿っていて、かつ幅広く奥の深い評価指標が当該情報処理システムにより算出されていく。また、2020年のデイトレ投資タイプグープのA銘柄の購入時のRSIや企業業績、他の投資家の同一銘柄の行動や同一購入日の他銘柄の動向なども取引データと紐付いているため、様々な使い方ができる。そのため、購入時に20%であったRSIは日々の株価更新の中で、40%になり、50%になり、等変化していくことも管理できる。そして、50%程度で売却(株価は10%上昇)したが、その後、更に株価は上昇し、RSI80%、株価は40%上昇に達して、結局、大きな利益を損なってしまったということもデータベースに記録されていく。これらのデータはのちのち、投資家にとっては、財産となり、成功のルールや失敗のルールが定まっていき、投資の見える化に大きく貢献できる技術革新となる。
(評価指標の算出プロセスの具体例)
(具体例1)
テクニカル指標RSIが20%以下の購入データで、反対売買のあった売買データの勝率や勝ち利益率、売買利益の銘柄構成比はどうかという課題に対しては、まず集計対象売買データから購入時RSIが20%以下の売買データを抽出し、売買損益売買データを作成し、銘柄別に集計されたの構成要素売買データを当該情報処理システムにより作成し、売買利益の合計値と銘柄別の構成比、売買回数、勝ちの売買データ回数、勝ちの売買データの勝ち利益率の算出によって、得られる。データベースとの連携なくしては、算出が非常に困難か、できない評価指標の算出ステップである。
(具体例2)
保有期間が5日以内の売買をする人たちと保有期間が120日以上の売買をした人では勝率や勝ち利益率、売買損益率はどう違うかを比較するという課題に対しては、売買損益レベル売買データを当該情報処理システムにより作成し、購入日から売却日の保有期間項目をデータベースに加工データとして当該情報処理システムにより追加し、保有期間が5日以内の売買データと保有期間が120日以上の売買データのそれぞれを勝率、勝ち利益率、売買損益率を算出することで、比較する。
(具体例3)
ツイッターを使って、売買をしている人たちの売買はどんな特徴があるかなどの記事データの作成には、媒体別集計対象売買データを使って、「媒体=四季報」で抽出し、そこで得られた評価指標を全投資家の評価指標と対比することで得られる。
(具体例4)
具体例2は、短期売買トレーダ、中長期投資家のうち、勝つのはどちらかという記事データとして使える。
(具体例5)
具体例1は、テクニカル指標として有名なRSI、勝率はどうかという記事データとして使える。
(具体例6)
他の投資家の同一銘柄の同一の購入日のその後の売買行動を評価指標の一つにできる。
(具体例7)
同一購入日の他銘柄の騰落率ランキング、保有期間中の他銘柄との比較などを評価指標の一つにできる。
(評価指標の定義)
評価指標とは、対象(投資家の場合は投資家、投資対象の場合は投資対象)を評価(又は比較、ランキング、診断、アドバイスなど)するための指標であり、対象の投資損益に影響を与える要素を評価指標と定義する。
(従来技術の課題)
実施形態1では、評価指標は、例えば、回転力、勝ち収益率、負け損失率、売買損益、保有銘柄の騰落率、元本増減率等が一例として、取引データ(狭義の売買データ)から算出される指標で、売買損益に直接影響のある要素が中心であった。これらの評価指標は重要であることは間違いないが、投資損益に影響を与える要素がほかにもあり、網羅されていないという課題があった。たとえば、投資対象の売買をするに当たってのタイミング。タイミングが変わっただけで、損になったり利益になったりする。これは、先の評価指標には組み込まれていない。評価指標算出の目的は、対象を適切に評価し、目的である投資損益を改善させるための評価指標の算出である。目的である投資損益を左右する要素を組み込むほど、適切な評価を下すことが可能になり、投資損益改善のための提案力や診断力が増していく。投資損益に与える影響のある要素には、売買のタイミングや投資対象のファンダメンタルズの変化のほか、ほかの投資家の投資行動や、ほかの投資対象の値動き、なども投資損益に影響を与える。これらの指標を当該情報処理システムのモデルに評価指標として、加えることで、対象の評価などをより適切に行うことができる。
(評価指標の作用)
第四ステップまでで、対象の売買データが当該情報処理システムで決定されており、当該売買データから当該情報処理システムにより各種評価指標を算出する。例えば、売買損益率であれば、各売買の投資損益/購入金額で各売買の売買損益率が決まり、その平均値を求めることで、当該売買データにおける平均売買損益率が求められる。例えば、購入時RSI値が購入時に決まり、保有中であれば、現在日の当該銘柄のRSI値がデータベース上で管理されているため、その値を常に毎日当該情報処理システムでは更新されていき、記録もされていく。購入時RSI値が40%で現在のRSI値が80%になれば、それが当該情報処理システムでは、評価指標の一つとして管理されることになる。RSI値80%を超えれば、警戒信号を発するなどがこれによって可能となる。ほかの評価指標もそれぞれの算出方法がある。これらの算出手順は、算出テーブル等で管理することで、一元管理できる。先の例で言えば、売買損益率=各売買の投資損益/各売買の購入金額=(売却金額-購入金額)/購入単価×購入数量と売買データの平均売買損益率=当該売買データの売買損益率の平均値という、それぞれの決まりで、各種評価指標を当該情報処理システムは算出する。
(評価指標の効果)
先に挙げたようなRSI値の例は、実施形態1の時には、考えられないような効果をもたらす。チャートやテクニカル指標値、ほかの投資家の投資行動や、ほかの投資対象の値動きなどを当該情報処理システムの評価指標に盛り込むことができることで、売買のタイミングに対する評価指標が当該情報処理システムの管理に加わり、業績という投資対象のファンダメンタルズの変化という投資対象の投資成果に大きな影響を与える要素を当該情報処理システムの管理に置くことができるメリットは計り知れない。単なる、チャートの表示やテクニカル指標値の表示、企業業績の表示では、結局、投資家が自身の判断で行っていかなければいけない。しかし、当該情報処理システムでこれらの評価指標が売買データと紐付けることが可能になった技術的な意味は極めて大きい効果がある。テクニカル指標値や企業業績値と売買に関する評価指標が加わることにより、投資家の評価や投資対象の評価、アドバイスや診断力、比較、ランキングといった一連の行動に大きな影響を及ぼす技術革新である。
(評価指標の具体例1)
先のRSIのこと一つとっても、当該情報処理システムの評価指標に組み入れられた技術的な意味は大きい。あらゆるテクニカル指標値を組み込むことができ、購入時点のテクニカル指標値と保有中、売却時、売却後、のテクニカル指標値をこれらの売買行動とともに蓄積されていくことを意味する。普通の投資家はこれを意識しないが、当該情報処理システムでは、投資家は意識することなく、いつの間にか、購入時や売却時のこれらの数値が記録されていくことで、当該投資家の売買の傾向や投資家のいつものパターンなどを読み込むことができるようになっていくことを意味する。これは、投資の世界においては非常に画期的なことになる技術である。普通は管理できないものが、管理できるようになり、様々に使っていくことができる。
(評価指標の具体例2)
企業業績も同様である。ファンダメンタルズの変化を売買に影響をさせていかなければいけないが、これもかなり難度が高い。四半期に1回決算があり、更に期中の修正など、企業のファンダメンタルズの変化は日常茶飯事であり、いつ起こるかもわからないし、どんな影響を及ぼすのかも、かなり経験やノウハウが必要である。しかし、当該情報処理システムでは、これらの企業業績の変化も、評価指標に組み込むことができ、それを評価やアドバイス、診断等に活かすことができるように実施形態4は進化した。例えば、今年度(例えば、今が、2020年9月であれば、2021年3月期決算の企業であれば、2021年3月期)売上高の企業予想数字を評価指標の一つに組み込めばよい。9月段階では1000億円、12月で上方修正し1200億円、3月に再上方修正し1400億円、5月に実際の数字が出て、1500億円であった場合、今までは購入銘柄の管理を自分でしなければいけない。しかし、当該情報処理システムでは、この変化を、評価指標の一つとして、組み込むことができることを意味する。購入時の今年度売上予想を1000億円、時の経過とともに、時価評価とともに、この今年度売上予想も評価指標として加わっているため、12月に1200億円に更新され、3月に1400億円で更新され、5月に1500億円と更新されていく。毎日の更新情報でも更新されていくし、過去の履歴も随時蓄積されていく。これは、非常に画期的なことであり、投資家にとっては、当該情報処理システムにある程度、テクニカル分析や企業業績動向などのチェックなど煩わしいことをシステムに任せることが可能になることを意味する。
(評価指標の具体例3)
ほかにも、ほかの投資家の行動も、投資損益に大きな影響を与える要素の一つである。例えば、現在株価が800円の株があったとして、ほかの投資家は1ヶ月前に850円で対象の購入していた方が多かったと仮定する。これが売り圧力と呼ばれるもので、800円から830円、850円に近づけば近づくほど、そこで売りたい圧力が増して、値動きが止まってしまうことは市場ではよくあることである。今までは、こういうことも個人個人の判断に委ねられ、株の難しさをやはり象徴させるものであった。投資損益にほかの投資家の行動からも影響を受ける典型例である。当該情報処理システムでは、銘柄の購入時に、銘柄、購入日、購入株価、などを記録するとともに、裏では、ほかの投資家の行動も記録されていく。当該購入銘柄の過去の購入履歴も取っていることを意味しており、当該銘柄の購入とともに、当該銘柄の過去のほかの投資家の投資行動も、把握することを意味する。従って、そういう売り圧力が850円近辺にあることも、十分予測が可能なのが当該情報処理システムの特徴の一つである。売買データを投資家別集計対象売買データとして、記録部に記録しているからこそ、購入銘柄のそういう情報も評価指標として加えることができる柔軟性を備えている。これを当該情報処理システムで掌握する方法は、購入時に銘柄の過去の購入履歴を見に行くように設定すればよい。具体的には、当該銘柄の現在株価よりも上の価格帯で、過去1ヶ月間に多くの売買代金を集めた価格帯がないかどうかを指示すればよい。銘柄ごとに売り圧力ゾーンテーブルを作成し、管理することも可能である。そうすれば、当該テーブルを評価指標として管理して、参照すれば、すぐに当該ゾーンは当該情報処理システムでは、把握し表示することも注意させることも可能となる。
(評価指標の具体例4)
ほかにも、ほかの銘柄の値動きも投資損益に大きな影響を与える要素の一つである。市場に流入してくる資金はある程度限られているもので、特に資金は循環していき、A銘柄は売られ、その売った資金でB銘柄が買われていくなどは、日常的に市場で取引されていく。従って、自身の持っている銘柄さえ、管理すればよいのではなく、保有していない銘柄の動向や市場全体の動向が投資損益に常に影響を与えていく。他の銘柄の動向は、やはり、当該情報処理システムでは、裏で、情報を取っていくので、この動向も管理ができ、当該保有銘柄は10%の値上がりだが、同じ時期に他の投資家が購入したB銘柄は30%上昇しているなどの情報も、持っており、購入日から最も上昇している銘柄の値動きも追うことが可能で、これも、RSI値などと同様、売買データと市場データが融合した結果、当該情報処理システムに加わった機能の一つである。
(テクニカル指標等と売買データを紐付ける方法について)
テクニカル指標や企業業績と売買データを紐付ける方法には、大きく分けて二つの方法がある。一つは、銘柄情報と紐付ける方法で、これは、特に保有銘柄の管理にはよく使われており、保有銘柄をクリックすると、保有銘柄のチャートやテクニカル指標、企業業績、銘柄ニュースなどが紐付かれているケースである。これが一つ目の方法で、これは通常よくある。二つ目の方法は、銘柄と日付(購入日や売却日や保有期間中の日付、売却後の日付など日付や日時)と売買データが何らかの方法で紐付いている方法を指す。一つの方法は図91の方法であるが、これ以外でも銘柄と日付で紐付かれている方法はこの範疇に入る。例えば、銘柄と購入日に紐付いているのと、銘柄に紐付いているのとでは、どう違いが出てくるのか。銘柄に紐付いている場合は先に見たとおり、銘柄をクリックすると、当該銘柄に関する情報が、出力表示される。一方、購入日と銘柄に紐付いている場合は、銘柄の購入日のRSI値、購入日の企業業績の出力や表示ができ、日付が更新されれば、その日付の更新に伴って、保有日のRSI値や企業業績を表することが可能となる方法である。購入日の会社予想の今年度売上予想や売却日の会社予想の今年度売上予想、保有期間中の会社予想の今年度売上予想、などが管理されている方法を指す。銘柄情報との紐付きであれば、これは銘柄の情報として表示されているはずであり、銘柄と日付、売買データとの紐付きであれば、パーソナライズされた情報(投資家Aにだけ伝わる情報)として表示されているはずである。同じ銘柄を違う日付で購入した投資家Bには、違う表示がされる。ここでは、この方法を、銘柄と日付と売買データが紐付く方法(パーソナライズする方法)と定義する。
(テクニカル指標値の評価指標の算出の意義)
テクニカル指標は、一般的に株式市場では極めてよく使われる。株価が加熱しているかどうかの判断や、購入時期の判断や、自動売買による判定など様々で、テクニカル指標値も数多くの種類が存在する。
(従来技術の課題)
これらのテクニカル指標値が重要なことはわかっていても、管理がとても難しく、種類が多すぎて、どれを活用すればよいかわからなかったり、だましが多く、使えなかったり、皆が活用すれば、有効でなくなったりと、かなり管理の煩雑さと、難しさで敬遠する人も多い。株は難しいと感じる一つの大きな要因にもなっている。しかし、こういう分野こそ、コンピュータの出番であり、コンピュータで日々記録することで、機械学習させ、徐々に精度を上げていくには格好の材料となる。ただ、今回はそこに深入りはせず、まずは購入後や保有中、売却後の管理を、テクニカル指標を一つの材料にして行っていくだけでも、誰でも使えるようになるテクニカル指標となる。ただ、同じテクニカル指標の関連付けでも、日付と銘柄と関連付けられるのと、銘柄に関連付けられて、表示されているのとは大きく違う。この銘柄に関連付けられてテクニカル指標値が表示されているのはよくある。銘柄のチャートに、テクニカル指標や企業業績も管理画面で見ることができたりする。銘柄に紐付いている情報であって、これらが従来技術で、これら従来技術の課題は、テクニカル指標値などが掲載されていても、一人一人が管理しなくてはいけず、とても普通の人には、管理ができない点が挙げられる。テクニカル指標が管理画面上、保有銘柄とともに表示されているだけでは、情報はあっても、自分自身の購入に紐付いているわけではないから、パーソナライズされていない。しかし、購入日や売却日に紐付いていくと、その購入や売却のタイミングに基づいた、アドバイスや診断にも使えるし、比較やランキング、評価、等にも使えるという非常に大きな効果が期待できる。購入や売却に関連付けられたものとは、働きも、機能も効果も全く違ってくる。
(テクニカル指標値の評価指標の算出の作用)
第一ステップでテクニカル指標値を管理項目にすることが、先ず準備段階として重要である。どのようなテクニカル指標値も使えるが、ここではRSIとする。銘柄を購入した時に、購入日と銘柄が決まるため、購入日と銘柄のRSIを管理しているRSIテーブルを用意し、売買データと、関連付けしていれば、このテーブルのデータは取り込める(データベース関連図(図91)参照)(この方法に限らず、銘柄と購入日(または、売却日)とテクニカル指標の値が関連付いている場合を全て含む)。これによって、売買データとRSIの紐付きが完了し、第五ステップの評価指標の一つとして、銘柄ごとの日々のRSIが評価指標として管理ができる。購入日と、銘柄とで紐付いたことで、購入日から10日経過した後のRSIも管理できることになる。売却時にもRSIが管理され、売却後も同様である。買いから売りまでのRSIの経緯も銘柄ごとに管理される。つまり、重要な評価指標が一つ増えるイメージである。
(テクニカル指標値の評価指標の算出の効果)
このRSIの管理ができるようになって、何が変わるか。まず、購入後売却までのRSIが日々管理されることが第一に挙げられる。このような管理はよほど株好きでないとできない。一般的な投資家がこれを意識できない。ただ、日々のRSIがコンピュータ上では追えていることになると、一般的に80%超えと言われているゾーンになったら、警戒信号を当該情報処理システムにより発することは簡単にできる。更に、売却後も、売却時に80%まで上昇していたRSIが20%を切ってきたという段になったら、当該情報処理システムで管理されているため、「先日売却したA銘柄のRSIが20%を切ってきました。そろそろ、再度の購入時期かもしれません、ご検討されてみては?」などの当該情報処理システムによる表示も可能になる。ユーザでは煩雑すぎて管理できないが、コンピュータが危険信号や購入信号を発してくれるなら、とても利便性が上がるに違いない。更に、これらの情報は、コンピュータであれば、逐次記憶していく。成功するケースもあれば、失敗するケースもあろうが、それらさえも学んでいける学習効果も働いていく。AIの技術と結び付くことで、更に飛躍を遂げる可能性の高い技術革新である。データの蓄積がたまればたまるほど、正確な判断を伝えることができるようになり、購入時のデータに紐付くだけで、大きな可能性が広がるのが、当技術である。RSI管理テーブルと、売買データ管理テーブルとを銘柄および日付で関連付け(データベース関連図(図91))(この方法に限らず、銘柄と購入日(又は売却日)とテクニカル指標の値が関連付いている場合を全て含む)ことで、当該情報処理システムの評価指標は飛躍的に増えるし、できること、アドバイスできること、評価できることも一気に増える技術革新である。売買のそれぞれの局面での効果について、もう少し詳しく見ると、以下のようになる。
(テクニカル指標値の評価指標の算出の具体例)
文面中のRSIの実例を参照。
(具体例1)
投資家別集計対象売買データの場合、購入時には、過熱感ある中での購入はテクニカル指標面での注意を促し、ロスカットなどの早めの売却もアドバイス、保有時には、成功確率の高い購入タイミングでの購入であれば、買い増しのアドバイスやほかの銘柄との比較をして、銘柄入れ替えの選択を提示するなどが可能になるなどの効果がある。
(具体例2)
投資対象別集計対象売買データの場合、保有時に、徐々に指標が過熱してきた場合は、売却や一部売却のアドバイスやほかの投資対象で、指標が割安な銘柄との比較データやランキングデータを表示するなどの効果が期待でき、売却時には売却後の値動きを当該情報処理システムでウォッチして、テクニカル指標の過熱感が収まってきたことを知らせるなどの機能を付加できる。
(企業業績の評価指標の算出の意義)
企業業績も、株にはつきものの情報と言え、銘柄情報には必ずと言っていいほど、企業業績の動向が一緒に掲載される。しかし、これらの情報は膨大にあり、管理することが大変である。購入時に何を購入するのか、というときの一つの判断材料として、活用することが多い。
(従来技術の課題)
企業業績で、例えば、予想数字と比べて、好業績の数字が出た企業は注目が集まり、買われたりする。逆もそうである。このような情報を元にして売り買いすることも普通に一般的に行われている。しかし、保有銘柄の管理に使うと、使い方が大きく変わっていく。購入データと紐付かせることで、これが可能になる。通常の企業業績は、銘柄情報の一つとして提供されている。保有銘柄の情報にそれが掲載されていても、銘柄情報との紐付きで行われている。同じ企業業績の関連付けでも、日付と銘柄と関連付けられるのと、銘柄に関連付けられて、表示されているのとは大きく違う。この銘柄に関連付けられて企業業績が表示されているのはよくある。銘柄のチャートに加えて、企業業績も管理画面で見ることができたりする。銘柄に紐付いている情報であって、これらが従来技術で、これら従来技術の課題は、企業業績などが掲載されていても、一人一人が管理しなくてはならず、とても普通の人には、管理ができない点が挙げられる。企業業績が管理画面上、保有銘柄とともに表示されているだけでは、情報はあっても、自分自身の購入に紐付いているわけではないから、パーソナライズされていない。しかし、購入日や売却日に紐付いていくと、その購入や売却のタイミングに基づいた、アドバイスや診断にも使えるし、比較やランキング、評価、等にも使えるという非常に大きな効果が期待できる。購入や売却に関連付けられたものとは、働きも、機能も効果も全く違ってくる。購入日と銘柄コードと銘柄コードの企業業績という紐付き(リレーションシップ)をデータベースで行うと、どういう効果が生まれるか。
(企業業績の評価指標の算出の作用)
まずは、別テーブルを用意する。企業業績テーブルで、日付と、銘柄コードと、企業業績の何か一つ、を少なくとも含むテーブルであり、企業業績としては、売上予想値、売上の実績、営業利益予想値、営業利益実績値などを年度ごと、四半期ごとに管理できることが理想である(評価指標の算出テーブル(図111)の下の表は一例)。例えば、四半期決算であれば、第1四半期が100億円、これが実績値であれば、このデータと、日付とが紐付いており、直近の四半期決算の売上額として管理される。5/1時点では100億円であったが、そのうち、第2四半期の実績値が出てくる。その第2四半期の売上は、8/1には120億円になったのであれば、直近の四半期決算の売上額が更新される。
これによって、購入日が5/1であれば、8/1には直近の四半期決算の数字が当該情報処理システムで取り込めることになる。つまり、購入データと企業業績のデータが繋がることになり、投資成果を測る重要な評価指標の一つとなる。企業業績の動向も株価に与える影響は大きく、管理すべき事項だが、忙しい投資家にとっては、どうしても管理が難しくなり、いつの間にか業績悪化で、売られてしまったり、状況が変わっているのに気づかずに済ませてしまうのが常である。これらの情報を紐付かせることで、購入日からの企業業績の変化は、随時、購入データに紐付かれて更新されていく。5/1に購入した後に、業績予想の発表があれば、その日付、修正幅などの情報が管理され、予想数字と実績値の違いが鮮明になった業績予想の修正が発表されれば、その日付と修正幅等が当該情報処理システムで管理されていくことになる。この意味は大きく、単なる、よくある企業業績の発表ではない、重要な意味を持つことになる。
(企業業績の評価指標の算出の効果)
重要な意味の一つには、購入時から売却時までの企業業績の変化を的確にキャッチができるようになる効果がある。普通、そのような変化は、常にウォッチしていなければ、できない。しかし、このウォッチを当該情報処理システムに任せ、数ある保有銘柄の中で、どの銘柄は要注意で、どの銘柄は、今はさほど注視しなくてもよいなどの判断ができるようになる。また、重要なのは、企業業績と売買データが評価指標の一つとして関連付くことで、例えば、増収増益基調の銘柄の売買と、減収減益基調の銘柄の売買では勝率に違いがあるのかとか、売買損益率はどっちの方が成果が高いのか、など、いろいろな検証が可能になる。両銘柄の比較も可能だし、アドバイスや診断力も飛躍的に向上することが期待できる。例えば、企業業績が悪く落ち込んだ場合や予想数字に変化が生じたときも、その変化がどういう意味を持つのか、当該情報処理システムで(この場合はこういう表示などのルールを決めたテーブルを作ることで)判断して、表示することが可能となるなど、特別な効果を発揮する。例えば、売却判断した後に、企業業績の下方修正が発表され、株価が大きく下げた場合は、この売却判断が正しく、非常に評価の高い売却であったことを当該情報処理システムに読み込ませることが可能となり、これらも評価の一つに加えることができるのも一例である。2020年の総合損益率トップ10銘柄の特徴として、企業業績がどういう傾向にあったのかを、一緒に表示することも可能となり、どの数字を参考にして、企業業績の評価指標を見ていくことが重要なのかもわかるようになる効果が期待できる。とにかく、例を挙げれば枚挙にいとまがないほど、今までにない効果をもたらす発明である。
(企業業績の評価指標の算出の具体例)
企業業績修正日と修正幅、修正率、売上、営業利益ごとに管理すれば、これと売買データを紐付かせると、上方修正した後に、どの位の日にちが経過したときに購入すれば、一番勝率が高いか、などを当該情報処理システムですぐに算出・表示ができるようになる。
(具体例1)
投資家別集計対象売買データの場合、購入時には、今後の当該銘柄の決算発表スケジュールや購入時のPERや配当利回りなどを自動計算して表示または記憶する。保有時には、購入後の企業業績変化を当該情報処理システムでウォッチし、お知らせ、変化のスケジュールや変化日のお知らせ、変化のタイミングを全て当該情報処理システムで管理できる、などの効果がある。また、売却時には、株価は売値から、業績悪化で売られて、株価は大きく下げ、テクニカル指標も安いと判断し購入時の比較をするなどの情報を提供することや、売却の正しさを評価、診断することが可能となるなどの効果が期待できる。
(具体例2)
投資対象別集計対象売買データの場合、購入時に、現時点での今期の会社が予想の売上や経常利益を画面上で表示し、保有時に、逐次変化していくときに、それを伝え、予想数字の変遷が一目で見ることができ、売却時にはそのときの業績予想などを記録し、そこから修正したときにはお知らせするどの機能を付加できる。
(他の投資家の動向の評価指標の算出の意義)
投資家別集計対象売買データの場合、「抽出条件:投資家=投資家A」で抽出されているが、実際には、投資家Bなどほかの投資家の情報も当該情報処理システムで処理され、蓄積されている。同一銘柄で、同一購入日の投資家を抽出することは、簡単に行えるのが、当該情報処理システムデータベース技術の優れている一面で、この場合の抽出条件は、投資家別集計対象売買データで、「抽出条件:銘柄=当該銘柄」AND「購入日=当該購入日」で抽出を行えば、同一銘柄で、同一購入日の売買データを抽出することができ、その情報を提示することは当該情報処理システムで容易にできる。当該売買データから、売却日や保有を続けている割合や、まだ保有を続けている売買データとすでに反対売買を行なった売買データを分けて、表示することも可能だし、平均値や、最頻値、売買している売買データの平均の利益率など算出するなど、様々なことが考えられる。
(従来技術の課題)
自分が購入した銘柄をどう売り買いしているのか、確認したいが、今までは術がなかった。ましてや、同じ日に購入した一体の行動は知るよしもない。しかし、これほど、投資家にとって有意義な情報はない。同じ日に購入したが、暴落してきた。実は同じ日に購入した人たちの大半は、すでに売り切っているのに、自身は忙しくて売ることができていない。等の状況がわかる。もちろん、皆が正しいとは限らず、その後急騰するなどもあり得るため、一概に善し悪しは決めつけることができないが、少なくとも、他の投資家の動向がチェックできる、把握できる意味はとても大きい。
(他の投資家の動向の評価指標の算出の作用)
上記の条件で、「抽出条件:銘柄=当該銘柄」AND「購入日=当該購入日」で抽出を行えば、同一銘柄で、同一購入日の売買データを抽出することが当該情報処理システムでは簡単にできる。この売買データセットに対して、通常の売買データのような手順で、各種評価指標を算出すれば、同一銘柄、同一購入日の購入者の売買データセットから導出される評価指標が算出され、それを用いることで、他との比較や、自分の順位などを簡単に表示できる。
(他の投資家の動向の評価指標の算出の効果)
他の投資家の動向を、当該銘柄、当該購入日に限定したり、当該銘柄の当該保有期間に限定したり、当該銘柄の当該売却日に限定したり、いろいろな使い方はできる。
(具体例1)
投資家別集計対象売買データの場合、購入時には、他の投資家はどの位の株数を購入したのかとか、平均の購入単価はどの位で、何を参照して購入したのか、投資タイプはどういうタイプの人たちが購入したのか、等の情報も当該情報処理システムでは、掌握できるし、保有時には、徐々に売却する人たちが増えていき、保有割合が減ってきていることを体感できるし、上手に売買している人たちのグループはどう動いたのか、確認することも、当該情報処理システムでは可能になる。売却時には、自身の利益確定は、ほかの人たちと比べ、早かったのか遅かったのか、平均より利益率は高いのか低いのか、一番高い人は、いつ売ったのか、などを確認でき、売却後も、結局、自身の当該銘柄の成果は、何位であったのか、等の確認も可能となるなどの効果が期待できる。
(具体例2)
投資対象別集計対象売買データの場合、購入時に、全体の参加者はどの位いて、全体の売買代金のうち、当該情報処理システムで処理されている割合がどの程度で、などがわかり、保有時に、全体の中で今日はどの位の投資家が売却して、保有割合がどの程度で、売却時には現在の保有者と、損益確定者の割合や、平均売買損益率、勝率、などが、当該銘柄の当該購入日だけで抽出されたデータで出力、表示される。
(他の投資対象の動向の評価指標の算出の意義)
投資対象別集計対象売買データの場合、「抽出条件:投資対象=投資対象A」で抽出されているが、実際には、投資対象Bなどほかの投資対象の情報も当該情報処理システムで処理され、蓄積されている。同一購入日で購入した他の投資対象を抽出することは、簡単に行えるのが、当該情報処理システムのデータベース技術の優れている一面である。この場合の抽出条件は、投資対象別集計対象売買データで、「抽出条件:購入日=当該購入日」で抽出を行えば、同一購入日の売買データを抽出することができ、その情報を提示することは当該情報処理システムで容易にできる。当該売買データから、売却日や保有を続けている割合や、まだ保有を続けている売買データとすでに反対売買を行なった売買データを分けて、表示することも可能だし、平均値や、最頻値、売買している売買データの平均の利益率など算出するなど、様々なことが考えられる。
(従来技術の課題)
自分が購入した銘柄をどう売り買いしているのか、確認したいが、今までは術がなかった。ましてや、同じ日に購入した投資家の他の投資対象の売買行動は知るよしもない。しかし、これほど、投資家にとって有意義な情報はない。同じ日に購入したが、当該銘柄は暴落してきた。しかし、他の銘柄を購入していた人たちは、どんどん含み益を増やしている、等の状況がわかる。もちろん、皆が正しいとは限らず、その後急落するなどもあり得るため、一概に善し悪しは決めつけることができないが、少なくとも、他の投資対象の動向がチェックできる、把握できる意味はとても大きい。
(他の投資対象の動向の評価指標の算出の作用)
上記の条件で、「抽出条件:購入日=当該購入日」で抽出を行えば、同一購入日の他の投資対象の購入の売買データを抽出することが当該情報処理システムでは簡単にできる。この売買データセットに対して、通常の売買データのような手順で、各種評価指標を算出すれば、同一購入日の購入者の他の投資対象の売買データセットから導出される評価指標が算出され、それを用いることで、他との比較や、自分の順位、などを簡単に表示できる。
(他の投資対象の動向の評価指標の算出の効果)
他の投資対象の動向を、当該購入日に限定したり、当該銘柄の当該保有期間に限定したり、当該銘柄の当該売却日に限定したり、いろいろな使い方はできる。
(具体例1)
投資家別集計対象売買データの場合、購入時には、他の投資対象にはどの位の株数を購入したのかとか、他の投資対象に比べて当該投資対象の参加者はどうだとか、等の情報も当該情報処理システムでは、掌握できるし、保有時には、他の投資対象は徐々に売却する人たちが増えていき、保有割合が減ってきているけど、当該投資対象は歩留まりが高いことなどを体感できるし、上手に売買している人たちのグループは同時期にどういう銘柄を購入したのか、などを確認することも、当該情報処理システムでは可能となる。売却時には、自身の当該銘柄の利益確定は、ほかの投資対象と比べ、早かったのか遅かったの、平均より利益率は高いのか低いのか、一番高い人は、いつどんな投資対象を売って成果が上がったのか、などを確認でき、売却後も、結局、自身の当該銘柄の成果は、他銘柄に比べて、何位であったのか、等の確認も可能となるなどの効果が期待できる。
(具体例2)
投資対象別集計対象売買データの場合、購入時に、他の投資対象に比べると参加者は多いのか、少ないのかとか、売買代金に対する割合がどの程度なのかとか、保有時に、他の投資対象の売買動向と比べて当該投資対象は勝率や、平均保有期間、勝ち利益率などはどう違いがあるのかとか、売却時には、結局、他銘柄と比べて、当銘柄の保有期間中の騰落率はどうであったのか、ランキングはどうであったのか、等が把握できる。
(評価指標の算出テーブルの意義)
評価指標の算出テーブルを作成すると管理が楽になり、一覧表示もでき、当該情報処理システムでの指示も明確になるし、定義もはっきりする。この評価指標に入る評価指標は、次の条件を満たす評価指標に限る。当該対象の当該投資損益に影響を与える評価指標であること、かつ、第一ステップから第四ステップで管理項目となっている、もしくは、売買データに紐付けられた別テーブルの項目であることを条件とした評価指標が算出テーブルで管理可能な評価指標である。
(従来技術の課題)
従来技術である実施形態1では、算式の表示はしてあるが、この算出テーブルの概念はない。テーブルを作成することで一元管理でき、評価指標も増やしていけるし、管理もしやすく、当該情報処理システムでの指示も明確になり、自動化もしやすいというメリットがある。
(評価指標の算出テーブルの作用)
評価指標の図111に例示しているが、例えば、売買損益合計という評価指標は、売買損益レベル売買データから算出する評価指標で、売買データの合算値として算出され、売買損益率は、同じく売買損益レベル売買データから算出するが、合算値ではなく、個別の売買データから算出し、式も示して、売買損益と購入金額から算出、売買損益率平均は売買データから個別で算出した売買損益率の平均を算出する。今年度売上予想は、業績予想テーブルと日付と銘柄コードなどで、売買データに取り込み、購入日以降の売上予想の変遷を捉えていく。このような評価指標の算出テーブルを作成することで、各種評価指標の算出方法を決めることができ、一元管理ができる。
(評価指標の算出テーブルの効果)
評価指標の算出方法を正確に定義することで、評価指標が決まれば、必ず、常に同じ算出方法で、算出される。逆に、算出方法がここで決まるので、どんな複雑な抽出条件の売買データからでも、評価指標の算出が可能となる。当該情報処理システムで、算出方法を決定することで、評価指標の定義もはっきりし、当該評価指標が、どのような経緯で計算されているかもはっきりし、損益に与える影響なども分かりやすくなるという効果がある。例えば、業績予想の数字が増額を連続でしてくれば、投資損益に好影響を与えるし、下方修正が相次げば、悪影響を与える。もちろん、一概に言うことはできないのが、株の難しさでもあるのだが、投資損益に影響の与える要素は、徐々に増やすことも可能なのが、テーブル管理のよいところである。
(評価指標の算出テーブルの具体例)
図111のような例があるが、これに限らない。
(投資対象別集計対象売買データの評価指標の算出の意義)
投資対象別集計対象売買データは、第二ステップで当該情報処理システムにより作成された売買データであり、当該売買データから当該情報処理システムで損益レベル売買データを作成(順番は問わない)し、当該売買データから評価指標を算出することを投資対象別集計対象売買データの評価指標の算出と定義する。
(技術的な課題)
例えば、S1社株やS2社株が、どのような売買が行われており、現在保有している投資家は、平均でいくらの株価で、購入しているのか、平均はいくらなのか、売買してきた人たちは、どういう売買を行ってきたのか、全く世の中には出ていない。投資家ごとに管理されていた売買データを投資対象ごとに管理する売買データへと変える発想と、更にその売買データを損益レベル売買データに変える発想と、更に当該売買データセットから算出された売買損益に影響のある評価指標を当該情報処理システムで算出するという工程を踏んだ評価指標であって、はじめて導出できる評価指標となる。評価指標を算出するのに、連携された当該情報処理システムで、はじめてなせる技で、どこかで躓くと、目的の評価指標とはかけ離れた数字が出てくる。この本当に投資家が必要とする課題を解決するのが、投資対象別集計対象売買データの評価指標の算出である。
(投資対象別集計対象売買データの評価指標の算出の作用)
上述したように、第二ステップから第四ステップの工程を経て、はじめて重要な評価指標を算出できる準備の整った売買データセットが当該情報処理システムにより作成できる。実施の工程を示すと、売買データを「抽出条件:銘柄コード=9984」にすることで対象が決まり、当該売買データを元にして損益レベル売買データを作成し、当該売買データで評価指標を算出する。目的である対象が決まり、目標となる損益が決まり、評価指標が決まることで、投資対象の評価指標は定まる。更にもう一つの特徴を挙げると、この評価指標は取引データのみならず、市場データや企業業績データ等と取引データが連携しているため、S社株の購入データと企業業績やチャートが連携される効果は一際、際立つ。当該売買データセットこそ、先のソフトバンク株の売買動向を捉えるために作成された売買データであり、ソフトバンク株で売買損益をあげていくために、特別に当該情報処理システムによる工程を経て作成された売買データセットである。そこから当該情報処理システムにより算出される評価指標は、この目的に沿った評価指標を当該情報処理システムにより数多く生成することが可能となる。
投資対象別集計対象売買データで「抽出条件:投資対象=A銘柄」で、抽出された投資対象別集計対象売買データを、総合損益レベル売買データと、第二レベル売買データと第三レベル売買データ、第四レベル売買データを当該情報処理システムで作成する。更に、一つ一つの売買データに対して、各種損益レベル売買データで、勝ち負けや損益率、経過日数、回転日数、含み損益率、総合損益率、など必要な評価指標を当該情報処理システムで算出、記憶する。コンピュータで連携してこれを実行すると、あっという間に今日の数字が出て、又、明日は異なった数字が出て来るし、売買をすれば、直され複雑に変化していく、それらを毎日、状況を洗い替えながら、更新していけるのは、このデータベースの連携がなせる技であり、その意味は大きい。格段に可能性が広がった技術である。これもひとえに、売買データの取得から評価指標の算出までが一貫したルールで指示が出され、実行され、目標となる損益を動かす要因である各種評価指標を算出でき、当該算出された評価指標を使って、実際の動作(評価指標の表示やアドバイスの表示など)が行われていく一貫性が保たれている点が、特に技術が進歩した。この一貫性の故に、売買データに、より多くの管理項目を持たせることができ、評価指標の算出も、売買データと紐付いた形での各種情報を使えるようになった技術的な意味は大きい。例えば、購入日と銘柄コードに紐付いた他の同時期に購入した他銘柄の売買データが紐付くことなどは典型例(図105などを参照)であり、今までは決して実現ができないことである。これによって、投資家へのアドバイス力や診断力、投資対象への理解などは飛躍的に向上する技術革新である。
(投資対象別集計対象売買データの評価指標の算出の効果)
この効果は絶大で、社会的なインパクトも十分ある発明である。S1社株をはじめとした銘柄だけでなく、株の売買がどう行われて、投資家は勝っているのか、負けているのか、がわかるようになるし、保有者とトレーダー(頻繁に売買する投資家)のどちらがどれだけの損益を上げているのか、保有によって、どれだけの利益が生まれているのか、それはどういう風にして上げているのか、負けている人はどう負けているのか、などの実態が明らかになるインパクトがある。
更に投資対象のチャートやテクニカル指標、企業業績情報と、取引データを連係することの意味は大きく、様々な技術革新を生む技術である。この技術の実現は、各役割の分担、という当該情報処理システムによる協働というデータベースの連携で生み出される。例えば、図103から図106などは、この技術革新によって生み出されるコンテンツとなるなど、その意味は大きい。実施形態1では、売買データに関する評価指標の算出が主であったが、当該情報処理システムの実施形態4では、売買データにはより多くの項目を持たせることができ、例えば、購入日と銘柄コードと紐付いた情報だけでも、テクニカル指標値、企業業績、当該銘柄のほかの投資家の投資行動、同じ日のほかの銘柄の購入の実態、等が挙げられる。これは、データベース連携技術でなければ、とても管理しきれない情報であり、実施形態4でしか実現できないことである。このような情報と売買データが紐付き、連携できることは、購入後の企業業績やテクニカル指標値の動向によって、ほかの投資家はどういう行動を取っているのか、ほかの銘柄であった場合はどう変わっていくのか、などがわかるほか、アドバイスを変化させたり、診断を変えていくことが可能になるほか、別の投資家の同じ銘柄、同じ購入日の人たちの売却や保有状況を参考にすることができるなど、計り知れない効果がある。同じ投資家へのアドバイスでも、実施形態4は、実施形態1と比較にならないほど進化した一番の原因は、このデータベース連携にある。また、投資対象をこれだけ深掘りできるようになり、テクニカル指標や企業業績ではわからない実際の投資行動と結び付いた意味は、非常に大きい。
(投資対象別集計対象売買データの評価指標の算出の具体例)
上に上げた実例のほか、数多くの実例を当明細書に記載している。
(投資対象別集計対象売買データの構成要素売買データによる評価指標の算出の定義)
上記の投資対象別集計対象売買データによる算出から一歩進んで、投資対象別集計対象売買データで管理されている項目(構成要素)で、更に当該情報処理システムで抽出、分類、集計する工程を含むのが、この投資対象別集計対象売買データの構成要素売買データによる評価指標の算出と定義する。
(従来技術の課題)
上述の投資対象別集計対象売買データの評価指標の算出で捉えることができない、例えば、S1社株の投資家別の投資成績ランキングや株の銘柄別の投資成績ランキングや投資成績をS1社株とS2社株で比較するなどは更に管理されている項目(構成要素)、で、当該情報処理システムで抽出、分類、集計する工程を含まないと、必要な評価指標が算出できない。集計対象売買データの作成の過程で、抽出条件を増やしても、同じような目的を達成できるケースもある。例えば、S1社株、A投資家を抽出条件にすると、AさんのS1社株の売買データとなるが、当該工程を挟むと、S1社株の売買データをAさんの売買データとBさんの売買データと横並びで比較することや、ランキングするときの加工がしやすいデータセットとなる。更に、管理項目を増やせば、なお、様々な形の評価指標が算出できる。
(投資対象別集計対象売買データの構成要素売買データによる評価指標の算出の作用)
投資対象別集計対象売買データの作成ステップと構成要素売買データの作成ステップ、損益レベル売買データの作成ステップ、を経て作成される売買データセットを対象にして、各種評価指標を当該情報処理システムで算出する。
(投資対象別集計対象売買データの構成要素売買データによる評価指標の算出の効果)
投資対象別集計対象売買データの評価指標の算出以上に、様々な切り口で投資対象に対する投資行動を。明らかにすることができる効果がある。先のS1社株の例だけでなく、例えば、株と仮想通貨、FX、それぞれの投資行動を詳細に勝率や投資利益率などで比較したり、ランキングしたり、することも可能になるし、様々なインパクトを与える発明である。
(投資対象別集計対象売買データの構成要素売買データによる評価指標の算出の具体例)
これも当明細書に数多くの実例を挙げている。
(具体例1(再掲))
投資対象別集計対象売買データの場合、購入時に、他の投資対象に比べると参加者は多いのか、少ないのかとか、売買代金に対する割合がどの程度なのかとか、保有時に、他の投資対象の売買動向と比べて当該投資対象は勝率や、平均保有期間、勝ち利益率などはどう違いがあるのかとか、売却時には、結局、他銘柄と比べて、当銘柄の保有期間中の騰落率はどうであったのか、ランキングはどうであったのか、等が把握できる。
(投資対象別集計対象売買データの構成要素(投資家)売買データによる評価指標の算出の定義)
例えば、株の情報はチャートやテクニカル指標などの値動きに関する情報は、数限りなく、出ているが、実際の投資行動はベールに包まれている。チャートで上昇した背景には、必ず、投資家の投資行動がある。この投資家の投資行動をつかむためには、投資対象別集計対象売買データで当該情報処理システムで管理されている投資家を基準にして、更に当該情報処理システムで抽出、分類、集計する工程を含むのが、この投資家別集計対象売買データの投資家別売買データによる評価指標の算出と定義する。
(従来技術の課題)
S1社株の例を挙げると、機関投資家や外人投資家、信用取引や現物取引でどう売買が行われ、現在保有状況はどうなっているのか、が全くわからない。このような情報が世の中に出ていく意味は大きい。
(投資対象別集計対象売買データの構成要素(投資家)売買データによる評価指標の算出の作用)
第二ステップで作成された投資対象別集計対象売買データをもとにして、投資家別に抽出、分類、集計した売買データを、更に損益レベル売買データの作成ステップを踏み、作成された売買データを元にして、各種評価指標を当該情報処理システムで算出する。
(投資対象別集計対象売買データの構成要素(投資家)売買データによる評価指標の算出の効果)
当該情報処理システムで当該工程で算出された評価指標は、当該投資対象に対する投資家行動が明らかになるという特別な効果が期待できる。例えば、仕手株という投機的な行動は、誰がどういう風に売買しているのか、がわからないとの状況が生じる。投資家の不安や気持ちをあおって、買いや売りを扇動するような情報がツイッターや掲示板などの方法で配信されることがやまない。投機的な動きのある株を買っている人たちが、どういう状態になり、勝っている人と負けている人の数はどちらが多く、どういう行動がなされているのかが、わかる意味は大きく、投資行動を変える大きなインパクトがある。投機的な行動による社会の損失も明らかになるのが、この発明の効果である。
(投資対象別集計対象売買データの構成要素(投資家)売買データによる評価指標の算出の具体例)
こちらも当該明細書の各所に具体例が挙げられている。
(投資対象別集計対象売買データの構成要素(投資対象)別売買データによる評価指標の算出の定義)
株や、FX、仮想通貨、といった投資商品の情報はチャートやテクニカル指標などの値動きに関する情報は、数限りなく、出ているが、実際の投資行動はベールに包まれている。チャートで上昇した背景には、必ず、投資家の投資行動があるし、その行動は銘柄ごとに異なる。数ある銘柄の中で、それぞれの銘柄の投資行動がどう異なるのかを、把握できると、投資をやったことのない方達にとっても、非常に意義のあることだ。
(従来技術の課題)
株の中でも、危険な投機的な行動が目に余る銘柄と、時間の経過とともに、じっくりと上昇し、乱高下の少ない銘柄がある。これらはチャートや値動きには現れるが、一般投資家にとっては非常にわかりずらい。上がっている姿や数値は同じように見えたりするからである。このわかりにくさが、投資を遠ざけさせる要因になっており、ギャンブルと投資の違いを明確にできない一つの要因になっている。
(投資対象別集計対象売買データの構成要素(投資対象)別売買データによる評価指標の算出の作用)
当該投資対象別集計対象売買データの構成要素(投資対象)別売買データによる評価指標の算出によれば、そのような今までベールに包まれていた銘柄ごとの投資行動を明らかにすることができる。その算出工程は以下の通り、上位概念の投資対象別集計対象売買データを作成し、当該投資対象の下位概念の投資対象別で抽出、分類、集計し、損益レベル売買データを当該情報処理システムで作成し、作成された等外売買データを基準にして評価指標を算出することができる。目的の投資対象の投資行動が明らかになる。
(投資対象別集計対象売買データの構成要素(投資対象)別売買データによる評価指標の算出の効果)
株(上位概念)の銘柄(下位概念)別の投資行動が明らかになるなどの効果がある。
(投資対象別集計対象売買データの構成要素(投資対象)別売買データによる評価指標の算出の具体例)
株の銘柄別の投資行動が明らかになると、T社株を売買している人たちは、日経平均が上昇しているにも関わらず利益が上がっていないとか、全体は大きく下げているけど、9月には、この銘柄では皆が利益を出しているとかの実態が明らかになる。
(投資家別集計対象売買データによる評価指標の算出の定義)
投資家別集計対象売買データによる評価指標の算出とは、Aさんの売買データからどういう評価指標を算出するか、という問題である。これは、実施形態1で詳しく述べているが、投資家Aさんの売買データを診断したり、アドバイスしたりするのに使う、最もシンプルで分かりやすい。投資家Aさんはどうやって勝ってきたのか、負けてきたのか、今どういう状況なのか、を把握するのに必要になる評価指標である。実施形態1にあるような各種評価軸、各種評価指標を算出することで、得られる知見は多い。
(従来技術の課題)
しかし、実施形態1には、評価指標の算式や、そこで獲得できる評価指標でどういう診断ができるのか、どういうアドバイスができるのか、に多くの記述が割かれており、データベースの連携によって、売買データの取得から抽出などの条件の指示、分類や集計加工ルールの指示、目標となる損益に影響のある評価指標の算出、という一連の流れを明らかにしておらず、応用が利きにくいという技術課題を抱えている。当該情報処理システムは、これらの連携で評価指標を自動で当該情報処理システムに指示を与えることで、算出し、更にそれをどう活かしていくのかを全て体系化した点で、圧倒的に技術的に優れており、応用も利き、数多くの投資課題を解消できる技術である。実施形態1に比べて、技術的に優れている点は数多いが、最も重要な二点について、ここでは触れる。一点目が先も触れたとおり、データベース連携で、投資家の投資損益に影響を与える要素を、実施形態4では、勝率などの売買データのみならず、売買タイミングに対する評価や、企業業績の変化、つまりファンダメンタルズの変化、他の投資家の同一銘柄の行動や同一購入日の他銘柄の動向などを、当該情報処理システムの評価指標に組み入れることで、投資損益向上のために、これらの評価指標も活用できるようになった意味は大きい。
(投資家別集計対象売買データによる評価指標の算出の作用)
投資家別集計対象売買データで「抽出条件:投資家=Aさん」により抽出された投資家別集計対象売買データ(第二ステップで作成)を元にして、第四ステップの損益レベル売買データを作成する。損益レベル売買データは、第一レベル(総合損益)売買データと、第二レベル売買データと第三レベル売買データ、第四レベル売買データのそれぞれを当該情報処理システムで作成する。更に、一つ一つの売買データに対して、各種損益レベル売買データにより、勝ち負け、損益率、経過日数、回転日数、含み損益率、総合損益率などの必要な評価指標を当該情報処理システムで算出、記憶する。コンピュータで連携して、これを実行すると、あっという間に今日の数字が出て、又明日は異なった数字が出て来るし、売買をすれば、直され複雑に変化していく。それらを、毎日、状況を洗い替えながら、更新していけるのは、このデータベースの連携がなせる技であり、その意味は大きい。実施形態1のような単なる計算式でこうすればこう出る、のようなものと比べると、格段に可能性が広がった技術である。これも、ひとえに、売買データの取得から評価指標の算出までが一貫したルールで指示が出され、実行され、目標となる損益を動かす要因である各種評価指標を算出でき、当該算出された評価指標を使って、実際の動作(評価指標の表示やアドバイスの表示など)が行われていく一貫性が保たれている点が、特に技術が進歩した。この一貫性の故に、売買データに、より多くの管理項目を持たせることができ、評価指標の算出も、売買データと紐付いた形での各種情報を使えるようになった技術的な意味は大きい。例えば、購入日と銘柄コードに紐付いた他の同時期に同銘柄を購入した投資家の売買データが紐付くことなどは典型例であり(図105などを参照)、実施形態1では決して実現ができないことである。これによって、投資家へのアドバイス力、診断力などは飛躍的に向上する技術革新である。
(投資家別集計対象売買データによる評価指標の算出の効果)
実施形態1では、売買データに関する評価指標の算出が主であったが、当該情報処理システムの実施形態4では、売買データにはより多くの項目を持たせることができ、例えば、購入日と銘柄コードと紐付いた情報だけでも、テクニカル指標値、企業業績、別の投資家の同じ銘柄、同じ日の購入、等があげられる。これは、データベース連携技術でなければ、とても管理しきれない情報であり、実施形態4でしか実現できないことである。このような情報と売買データが紐付き、連携できることは、購入後の企業業績やテクニカル指標値の動向や他の投資家の同一銘柄の行動や同一購入日の他銘柄の動向などによって、アドバイスを変化させたり、診断を変えていくことが可能になるほか、別の投資家の同じ銘柄、同じ購入日の人たちの売却や保有状況を参考にすることができるなど、計り知れない効果がある。同じ投資家へのアドバイスでも、実施形態4では、実施形態1と比較にならないほど進化した一番の原因は、当該情報処理システムによるデータベース連携にある。
(投資家別集計対象売買データによる評価指標の算出の具体例)
上に上げたような具体例のほか、売却後の銘柄のウォッチを当該情報処理システムに指示し、ある一定のテクニカル指標値になったらお知らせするだとか、自分の実際の売買が確定し、利益を確定した時に、同じ銘柄を同じ日に購入した人たちの中で、売買損益率は何位であったのか、などを利益確定のたびに記憶部33に記憶させ、トータルの生成器を出すことが可能になるし、実施形態1の時には考えられないようなアドバイスや診断が可能となる。
(具体例1(再掲))
投資家別集計対象売買データの場合、購入時には、他の投資対象にはどの位の株数を購入したのか、他の投資対象に比べて当該投資対象の参加者はどうか等の情報も当該情報処理システムでは、掌握できるし、保有時には、他の投資対象は徐々に売却する人たちが増えていき、保有割合が減ってきているけど、当該投資対象は歩留まりが高いことなどを体感できるし、上手に売買している人たちのグループは同時期にどういう銘柄を購入したのか、などを確認することも、当該情報処理システムでは可能となる。売却時には、自身の当該銘柄の利益確定は、ほかの投資対象と比べ、早かったのか遅かったの、平均より利益率は高いのか低いのか、一番高い人は、いつどのような投資対象を売って成果が上がったのかなどを確認でき、売却後も、結局、自身の当該銘柄の成果は、他銘柄に比べて、何位であったのか、等の確認も可能となるなどの効果が期待できる。
(投資家別集計対象売買データの構成要素(投資対象)別売買データによる評価指標の算出の定義)
投資家別集計対象売買データの構成要素(投資対象)別売買データとは、つまり、投資家Aさんが売買してきた銘柄の売買データであり、それを銘柄ごとに売買ごとに評価指標を算出することを指す。
(従来技術の課題)
投資家Aさんの証券会社にある口座を紐解いても、なかなか、今まで、どの銘柄で勝ってきて、どの銘柄で負けてきたのか、非常にわかりづらい。わかるのは、保有銘柄の状況を概観できる(ポートフォリオ閲覧)くらいで、売買状況は特に、分かり辛く、分かりやすく理解するには、CSVをダウンロードして、自身で管理するなど、とても骨が折れる。
(投資家別集計対象売買データの構成要素(投資対象)別売買データによる評価指標の算出の作用)
当該情報処理システムを使うと、この課題がすぐに解消できる。投資家別集計対象売買データで抽出条件を「投資家=Aさん」、構成要素を銘柄ごとに分類にして、集計はせずに、売買データセットの作成を当該情報システムに指示を出し、売買損益レベル売買データの作成を当該情報処理システムに指示、当該売買データセットの売買データごとに、各種評価指標を当該情報処理システムで算出、これで、投資家Aさんが売買してきた銘柄の売買データであり、それを銘柄ごとに売買ごとに評価指標が当該情報処理システムで算出される。
(投資家別集計対象売買データの構成要素(投資対象)別売買データによる評価指標の算出の効果)
当該評価指標は、データベースで連携されて導出された評価指標であり、これだけでも様々な使い方ができる。銘柄ごとに平均値を当該情報処理システムで算出することで、Aさんの銘柄ごとの1回あたりの投資金額、1回あたりの売却金額、1回あたりの損益額、平均ROI、などが当該情報処理システムで算出され、投資家Aさんの売買の特徴、どうやって勝っているか、どうやって負けているか、がわかる重要な指標が数多く導出される。これは、実施形態1の評価指標と似ているが、当該情報処理システムはデータベース連携で、各種抽出条件や、集計ルール、分類基準を明確に当該情報処理システムに指示することにより、目的の評価指標を算出できる点で大きく技術が進歩した発明である。
(投資家別集計対象売買データの構成要素(投資対象)別売買データによる評価指標の算出の具体例)
ここで、当該情報処理システムによって、算出された各種評価指標を、そのまま表示してもよいし、比較ステップに移り、比較対象と比較してもいいし、ランキングステップに進み、ほかの投資家との比較に使う、ランキングや投資家Aの売買した銘柄のランキングに使うのもいいし、当該評価指標を使った診断結果レポートを当該情報処理システムで生成してもよいし、それらの結果を踏まえたアドバイスを提示してもよい。
(優秀投資家グループ集計対象売買データの評価指標の算出の定義)
例えば、優秀投資家グル-プを直近1年間の総合損益率トップ30などと定義する。当該優秀投資家グル-プの各種評価指標を算出することを優秀投資家グループ集計対象売買データの評価指標の算出と定義する。
(従来技術の課題)
FXなどでは、優秀トレーダーのコピートレードなどが存在するが、銘柄も多く、選択肢も多く、様々な投資形態がある株式投資では、難しい。また、コピートレード自体も、短期間の成果を競うものが大半で、ある短期間では通用しても、すぐに、通用しなくなったりする。ただ、優秀な成績を出している優秀投資家グループの存在はあり、当該売買データはいろいろ学ぶべき点も多いはずである。単なるコピーではなく、優秀投資家が、こういうケースは、どういう売買をするのか、今はどういう銘柄で売買しているのか、等がわかる利益は計り知れない。
(優秀投資家グループ集計対象売買データの評価指標の算出の作用)
当該情報処理システムで把握されている投資家ごとの直近1年間の期間別集計対象売買データを作成する。第一レベル損益レベル売買データを作成し、総合損益率を算出する。毎日、それを更新するプログラムを組んでおけば、毎日更新される総合損益率ランキングトップ30の投資家グループが決まる。当該投資家を総合損益率ランキングトップ30として、各種評価指標を算出することで、優秀投資家グループ集計対象売買データの評価指標の算出が可能となる。
(優秀投資家グループ集計対象売買データの評価指標の算出の効果)
毎日更新される年間の優秀投資家グループができることで、短期間の成功だけでなく、1年を通して、成功している投資家のグループの売買を参考にすることができる意味は大きい。例えば、図103から図106のようなチャートに、当該銘柄の保有期間中の優秀投資家グループの取扱額トップ10銘柄や当該購入日に購入した銘柄トップ10等の表示が可能となる。また、当該銘柄の売買をほかの期間含めて、優秀投資家グループであれば、どう行ってきたのかの履歴を確認することもできる。これらを参考にすることで、どうすれば、改善していけるのかの方向性が見えてくる意味は大きい。
(優秀投資家グループ集計対象売買データの評価指標の算出の具体例)
先に挙げた直近1年間の総合損益率トップ30のほか、同じ投資タイプでの直近1年間の総合損益率トップ20でもいいし、売買損益率トップ10という分類でもいい、また、過去に一時的にランキング上位になっている投資家ではなく、常時、上位にランキングしているランキング上位常連グループのように区分けしてもよいし、色んな基準で優秀投資家グループは分類することが当該情報処理システムでは可能である。分類さえできれば、あとは、評価指標の算出は同じ手順を踏めば、算出ができるし、それらの評価指標は優秀投資家グルプ評価指標として、比較対象にも使えるし、当該投資家の評価にも使えるし、診断、アドバイスなどにも使える。もちろん、記事としても、「コロナ禍で優秀成績トップ10の成功の秘訣は?」などの記事データの提供が可能である。
(平均投資家グループ集計対象売買データの評価指標の算出の意義)
優秀投資家だけでなく、投資家全体の平均的な姿がわかると、何かと便利である。
(従来技術の課題)
投資家全体の平均的な姿というのは、今まではわかるようでわからないものである。この1年間で、投資家はどういう売買を行い、平均は上昇しているが、実際には投資成果はどうであったのか、などわからない。この平均的な姿さえブラックボックになっている現状がある。これでは、よりよい方向へ向かうにはどうすればよいのか、などの方向感がみえず、闇雲に投資活動を行っていることになってしまい、掲示板やツイッターなど一部の投資家の行動につられてしまったりしてしまう。
(平均投資家グループ集計対象売買データの評価指標の算出の作用)
当該情報処理システムで、最低限、投資家ごとの、直近1年間の総合損益率、直近1ヶ月間、直近3年間、など必要な指標を毎日更新していくことで、その平均値などもすぐに算出できる。重要なことは、投資家ごとに、毎日更新されるデータをどういう基準で(例えば、直近1年間とか)、どの評価指標(総合損益率など)を更新していくのか、を決め、ルーティン化することで、当該情報処理システムでは平均値を出すことは造作もないことになっていく。投資家グループの平均値も同様である。
(平均投資家グループ集計対象売買データの評価指標の算出の効果)
投資家には、中長期投資家もいれば、短期売買の得意な投資家もいて、それらを全部ひっくるめた投資家全体の平均像がわかったり、投資タイプ別の平均像がわかったりすることで、まずは、平均に対して、自分自身の位置はどうなのか、どこが劣り、どこが優れているのか、等の比較が可能となっていく。優れている投資家等の姿は雑誌等には出ても、平均的な姿はなかなか浮かび上がらない。これによって、平均像がわかるメリットは比較対象としても、平均よりどこが優れているのか、劣っているのか、を診断するにしても、基本となる姿であり、今までブラックボックスとなっていた投資家全体像が分かる計り知れないメリットをもたらす。
(平均投資家グループ集計対象売買データの評価指標の算出の具体例)
短期売買タイプの平均像、中長期投資家の平均像、株主優待投資家の平均像などが挙げられる。
(期間別集計対象売買データによる評価指標の算出の定義)
期間別集計対象売買データは、その作成には4種類あり、完成版のみが、正しく評価指標を捉えることが可能である。完成版の肝が評価替えであることは、期間別集計対象売買データの作成の欄に詳しく書かれている。期間別の評価指標を捉えることができる意味は大きい。一般的に、ある評価額の推移では、せいぜい評価額の増減率や、評価額をチャート化して視覚で見せることや、ある時点の評価額を別画面で詳細画面としてみせるような使い方が一般的である。
(従来の技術的な課題)
期間別集計対象売買データの所でも触れたが、2020年の投資成果を、報告するには、保有を続けたり、売買をしたりして、動的に変化していく売買データを的確に捉えないと難しい。もちろん、評価額全体の数字は簡単に捉えられるが、そこから先が迷路になって非常にわかりづらいのである。そのため、証券会社の期間比較も評価額推移程度のものになってしまっている現状がある。ただ、注意事項として、ほかの方式(類似形態1など(期間別集計対象売買データを参照))によるものでも、近似値が出るケースがある。これは、デイトレーダーなどが頻繁な売買をするケースである。デイトレーダーなどであれば、保有を考慮に入れなくてもいい(期中に売買したものだけのため、近似値が出る)。そのため、期間別損益は、類似形態1などでも、ニアな数字が出る。正確ではないが、判断ミスになるくらいの誤差はなく、大丈夫である。ただ、一般的な投資家やいろいろな投資家がいるマクロ数字であればあるほど、実態からはかけ離れていくことになる。通常、投資商品は、こういう頻繁な売買を行う人もいれば、保有を続ける人もいて、それらを含めて、売買データを見れないと、意味がない。しかし、これを当該情報処理システムで期間別を捉えると、分かることが飛躍的に増加し、評価指標の数も雲泥の開きが出る。
(期間別集計対象売買データによる評価指標の算出の作用)
期間別集計対象売買データ(完成版)で2020年のAさんの売買状況を把握するケースを例に取ると、2020年1月1日をA時点に、2020年12月31日をB時点にして、B時点の売買データを起点にして、評価替えの指示を当該情報処理システムに対して出す。「抽出条件:投資家=Aさん」にして、当該売買データを売買損益レベル売買データで作成指示を出し、当該売買データセットから各種評価指標を当該情報処理システムに算出の指示を出すことで、評価指標は算出される。これは、最も単純なケースの期間別集計対象売買データによる評価指標の算出であるが、条件が加われば加わるほど複雑な条件設定になるだけで、原理は変わらない。これで、2020年のAさんの平均売買損益率や、2020年投資家Aさんは、いろいろな売買を行ってきたけど、結局、2020年の成果は損が出たのか、利益が出たのか、利益が出たのなら、その額はどの位で、購入金額(投資金額)に対するリターン(ROI)は平均でどの位であったのか、売買の頻度はどの位であったのか、平均保有日数はどの位で、勝率はどうであったのか、平均すると、テクニカル指標値はどの程度の値の時に買いを決断し、売りを決断しているのかなど、様々な評価指標が当該情報処理システムによって、導かれる。2020年という期間を限定すると、このような簡単な数字さえ、まともに出ないものである。出ているとしても、期間別集計対象売買データでのほかの方式(類似形態1など)によるものである。これは、デイトレーダーなど頻繁な売買をするのであれば、保有を考慮に入れなくてもいい(期中に売買したものだけでため、近似値が出る)ため、期間別損益は、ニアな数字が出るので、大丈夫であるが、一般的な投資家やいろいろな投資家がいるマクロ数字であればあるほど、実態からはかけ離れていくことになる。しかし、これを当該情報処理システムで、期間別を捉えると、わかることが飛躍的に増加し、評価指標の数も雲泥の開きが出る。
(期間別集計対象売買データによる評価指標の算出の効果)
先の證券会社の例の評価額推移を時系列でしか出せないのとは、比べものにならないくらいの評価指標が算出できるし、それによって、投資家への評価、アドバイス、診断なども飛躍的に向上する。全ては、期間別集計対象売買データ(完全版)の評価替えが起点になった技術革新の賜物である。疑似形態1は、購入日を2020年1月1日以降、売却日を2020年12月31にすれば、疑似値が出るケースがある。トレーダーの評価であれば、これでも十分なケースもあろう。しかし、実際には、正確な期間損益を表す数字ではない。単純にいうと、2020年12月に購入し、2021年1月まで保有を続けたけど、その株は3倍になっていた。このようなケースは、全く漏れてしまうのである。こういう漏れたものが多く出てしまうため、これを使っても正しく評価ができないのである。個人投資家が自身のトレーダーの成果を見るのには十分かもしれないが、いろいろな投資家のいる世の中では、とても通用しない見方なのである。一方、当該情報処理システムによる期間別集計対象売買データ(完全版)で正しい評価替えを行った上で、損益レベル売買データなどの後の工程を経て、算出された評価指標は全て正確に数字がとれ、正しい期間投資損益と、正しい評価指標が当該情報処理システムにより算出が可能となる。これは、後の工程である評価や、ランキング、比較、診断、アドバイスなどに影響を与える非常に重要なことであり、間違った数字はどこまで行っても間違った数字になり、評価も間違った評価を与えてしまうし、アドバイスも間違ったアドバイスになっていく。例えば、先の例でいえば、3倍になった銘柄を保有していたのに、全く評価もされないし、当該期間は平均よりかなり劣るなどの評価が下されてしまう結果になるから、この工程がとても重要である。
(期間別集計対象売買データによる評価指標の算出の具体例)
当明細書には、期間別集計対象売買データによる評価指標について数多くの具体例を挙げているが、「8月の売買損益率トップ10銘柄はこれだ!」、「2020年の投資成果が高かったのはどちら?デイトレーダー対中長期投資家」などの記事データを、当該情報処理システムでは、すぐに作成が可能である。ほかにもいろいろな切り口が考えられる。
評価指標の算出ステップは3つの方式(損益レベル段階別売買データなど)があるが、このステップから当該情報処理システムにより算出された評価指標のうち、どの評価指標が重要で、どの評価指標重要性が低いか、の判断ステップがあってもよい。ただ必須ではない。なぜなら、第4ステップの所までで、売買データはかなり絞り込まれており、膨大な数の評価指標が出るわけではなく、ある程度重要度が判断しやすいからである。
(評価指標の選定判断プロセスの定義)
総合損益レベル評価指標だけでも、いくつかの評価指標が当該情報処理システムにより算出される。これらは、売買データ(狭義の売買データ=取引データ)から当該情報処理システムにより算出される評価指標であるが、例えば、広義の売買データである、権利データ、企業業績データ、投資タイプデータ、テクニカル指標値なども、必要によって第四ステップまでで作成された売買データに含まれており、これらから当該情報処理システムにより算出される。例えば、企業業績データから算出される評価指標、分割権利データから銘柄や購入日などに紐付かれる権利データから算出される評価指標、などの評価指標も算定できる。ただ、そのうち、どの評価指標が重要で、どの評価指標が目標である損益の改善に役立つかを選定するステップが当プロセスである。評価指標も広げればいいと言うことではなく、損益を改善する目に必要な評価指標に既に絞られており(第2ステップから第5ステップの過程で)、その上で、更に重要度の高い評価指標を決めるのが、当該プロセスである。
(評価指標の選定判断プロセスの課題)
実施形態1では、評価指標の算出と、アドバイスや診断などで使う評価指標とに関して、実例を数多く示している。数ある評価指標からどの評価指標が重要であり、Aさんにとってはこの評価指標、Bさんにとってはこの評価指標、A銘柄にはこの評価指標が、損益に与える影響が大きく最重要の評価指標である、などと答えられた方が、使いやすく、わかりやすい。実施形態4では、損益レベル評価指標を3つの方法で当該情報処理システムにより算出していくことを伝えている。同じように選定をするためのステップだが、少しわかりにくい表現もあったので、ここで改めて評価指標の選定判断のプロセスについて説明する。
(評価指標の選定判断プロセスの作用)
この評価指標の選定判断プロセスについて、図78を用いて説明する。評価指標重要度判断ステップ(J101)について、まず、当該情報処理システムは、Aさんにとって比較するのに重要な評価指標は何かを知るために、評価指標の平均との比較表V3を作成指示する(J102)。平均との乖離率を含むような評価指標の比較テーブルを作成することで、平均と乖離している評価指標を特定する(U101)。そして、数ある算出された評価指標で重要な評価指標は何かを知るために、評価指標の重み付けルール(J103)で各評価指標の重み付けを変更する。U101で乖離率の高かった評価指標は重み付けを増やす、損益レベルの上位の損益は重み付けを増やすなどして、平均と乖離した評価指標や損益レベルの重み付けを変更する(U102)。具体的には、V2のようなテーブルを当該情報処理システムが参照して各評価指標のスコアを増やすなどして重み付けを実行する(U102)。行われた重み付けの結果を数値化するなどし、重要度順に並べ替える(J104)、(U103)などして、どの評価指標を特に重要視するのかの順位を決定する。
図80の評価指標算出テーブル(V1)は、第4ステップまでで対象売買データ(抽出条件など)が決まり、目標損益が決まることで、当該情報処理システムにより算出できる評価指標は決まってくる。
(V1-1)損益レベルの重み付けテーブル(V2)と、平均値との乖離率重み付けテーブル(V3)でV1の評価指標算出テーブルに数多くある評価指標のうち、どの評価指標が最重要評価指標(KPI)かが決まってくる。
(V2)を説明すると、第一レベルの総合損益は売買済みの売買データも未反対売買の売買データも含んでおり、まさに総合的な指標であり、重み付けは一番高く設定している(テーブル具体例では5)。第二レベルになると、売買損益レベルは売買済みデータ確定データで、含み損益レベルだと未反対売買の今保有中のデータとなるので総合損益レベルよりも1段階下げたスコアにしている。ただ、含み損益は現在保有中のデータで、売買損益は過去の売買なので、現在の保有中の重み付けを増やした方がいいケースもある。スコアの例は、あくまでも一例で、試行錯誤しながら決めていくものである。
次に、V2に関しては、投資家Aさんの場合と、投資対象A銘柄の場合では、異なるので、別々に説明する。投資家Aさんの場合、投資家全体の平均や投資タイプAの平均との比較など比較対象はいろいろあるが、基本である投資家全体との比較を使った場合で説明する。投資家Aの評価指標と平均の評価指標を比較するときに使われるのが、平均からAさんはどれだけその評価指標は乖離しているかを示す。ただ、ここで注意すべきは、損益改善のためなので、損益にプラスの影響を与える評価指標と損益にマイナスの影響を与える評価指標があり、前者は乖離率が高い方が、Aさんの成果は高いと言え、後者はマイナスの乖離率が高い方がAさんの成果が高いという関係にあるため、スコアもそれに合わせる必要がある。それが、相関指数項目でプラスとマイナスで表される。
投資対象の場合は、取引データから当該情報処理システムにより算出される評価指標(売買損益率など)も大事だが、市場データから当該情報処理システムにより算出される評価指標も重要度を増す。投資対象の損益を大きく左右するデータが数多く含まれているからである。例えば、企業業績が予想数値を大きく上回る発表をした銘柄があるとすると、保有者の含み益率は上がり、全体の損益は増加することが見込まれるようなケースがある。この場合は、A銘柄の評価指標にはこの評価指標を含め、この評価指標がKPIとして重要であることを示す必要がある。投資対象別売買データで作成された売買データでは特にこのような観点が重要となる。
例えば、A銘柄の投資対象別集計対象売買データを作成するときに、上述のように上方修正テーブルで取り込んでおけば、上方修正の日付と上方修正率、などが銘柄に紐付かれ、A銘柄にも紐付かれる。昨日上方修正があったのであれば、その日付と上方修正率がA銘柄の投資対象別集計対象売買データのデータ項目の一つとなり、そこから当該情報処理システムにより算出される損益レベル売買データにも当該項目は存在し、評価指標の当該情報処理システムにより算出時にもA銘柄の上方修正率が評価指標として、評価指標算出テーブルにのっかってくる流れができる。上方修正率が高ければ、銘柄にとっての重要度は非常に高くなり、重み付けも大きくすれば、A銘柄のKPIは、最重要が上方修正率、2番目が含み益率、3番目がテクニカル指標RSIなどとなってくる。
売買データ取得ステップの第一ステップや集計対象売買データ作成の第二ステップなどで管理対象とした項目は、すべてこの評価指標の当該情報処理システムにより算出ステップに含めることができる。上方修正銘柄のスコアは、日にちが直近であればあるほど高く、上方修正率が高ければ高いほど、スコアも高いというような設定は、V5のその他評価指標の重み付けテーブルで行われる。
このような重み付けが行われれば、この後の工程である診断結果には、「その旨が伝えられ、購入日以降に発表された上方修正率がとても高かったため、現在は含み益率が30%と高くなっており、全体の投資損益を引き上げています」のような表現が可能になっていく。全て、連関しているからこそ、出せる診断であり、アドバイスになっていく。KPIであれば、尚更、強調して伝えていくようにできる。
もちろん、V3でもあったような正の相関や負の相関もあるし、平均と比べた方がいいケースや上方修正のように発表があった銘柄とない銘柄という設定でもよい。ここでは、投資対象別と投資家別の集計対象売買データから作られる売買データについて説明したが、期間別集計対象売買データやほかの集計対象売買データ、構成要素売買データなどでも、同様にできる。期間別集計対象売買データの場合は少し補足する。2020年の評価指標と平均を比較して、投資家全体でこの10年平均と比較して、2020年はどの評価指標が重要度が高かったのか、評価指標の選定判断プロセスで行われる。
(評価指標の選定判断プロセスの効果)
複数の評価指標が出ても、どの評価指標を見てよいのかがわからないということは、いろいろなところで起こる。例えば、人間ドッグでも、いろいろな数値が出てくるが、この数値に気をつけた方がよいという重要度が示され、お医者さんからもその旨を伝えられて、はじめて、食事を気をつけたり、いろいろ注意していく。
実施形態1では、重要度をテキストベースでテーブルを参照して、伝えるということになるが、パターンが限られていれば、これでも十分である。ただ、いろいろなケースが増えていくと様々なパターンに対応できることが求められる。当該プロセスを経ると、当該情報処理システムによって算出された数ある評価指標のうち、どれが重要であるかが、デジタル化され、一元管理できていくメリットがある。
特に、数ある評価指標と日付のセットで管理していくと、更に利便性が増す、例えば、日付と投資家ごとに、重要度5までの評価指標はこの5つ、というテーブルで管理すると、記憶部33に記憶される。過去に同じようなレベルの複数の評価指標セットが一致して同じような売買をしてきたZさんのKPI測定にも即座に使えるようになる。
このようなデータは、学習済みデータとして、記録されることで、データが増えれば増えるほど、KPIの精度が向上していく流れとなっていく効果が期待できる。これらは、時間が経てば変化していくものであり、AさんのKPIも変化していく。過去のデータが蓄積されていることで、半年前のKPIと今のKPIがどう変化してきたのか、AさんのKPI自体が売買損益率から含み益率へ第一レベルKPIが変化するなども十分あり得ることであり、その変化を捉えることも容易になる特別な効果が期待できる。もちろん、それら投資家Aさんに重要だと当該情報処理システムで判断されたら、それらを常にダッシュボードでチャート化して推移を表示するなどして、投資成果の変化を肌で感じるように表示をしてもよいし、とても有効である。
(評価指標の選定判断プロセスの具体例)
(具体例1)
投資家別集計対象売買データの具体例である。例えば、Aさんの2020年と2019年のKPIの変化が具体例である。
(具体例2)
投資対象別集計対象売買データの具体例である。例えば、A銘柄のテクニカル指標関連の評価指標で損益との関係が強い重要なテクニカル指標は何か。
(具体例3)
期間別集計対象売買データの具体例である。例えば、2020年の上半期と下半期、KPIの変化はどうか。
(具体例4)
2020年の上半期と下半期、儲かる基準はどう変わったかのような記事データとしても使える。
(具体例5)
先の上方修正の例のほか、テクニカル指標値がKPIになる銘柄や投資家も出てくる。例えば、A銘柄は、テクニカル指標値のストキャスティクスと相性がよく、ストキャスティクスが上向きで20%を超えたときに購入した購入データは非常に高い確率で勝っている、等のデータができることも十分期待できる。
(図80と図81の説明)
図80、図81において、V0は売買データ条件テーブルでどういう条件で売買データテーブルが作られてきたかを記憶しているテーブルである。
V1は、評価指標算出テーブルであり、V0で決まった条件で作られた売買データと目標損益から導出される評価指標を一覧表示したテーブルである。当該情報処理システムにより算出された評価指標は●、当該情報処理システムにより算出されなかった評価指標は×になる。
V2は、損益レベルの重み付けである。実施形態1でも何度も伝えしているとおり、総合損益レベルが総合指標(売買損益+含み損益)とまとまった指標なので、重要度は高い(177、178、191、215)。下のレベルにいくに従って、詳細度は増すが、全体への影響度は薄まっていく関係にある。これを具体的に数値化すれば、この表のようになる。自明の理ではあるが、数値化すると明確化する。
V3は、評価指標算出テーブルで●であった評価指標(つまり当該プロセスで当該情報処理システムにより算出のあった評価指標)をAさんと投資家平均との数字比較で、Aさんが優秀であれば、プラス、劣ればマイナスの乖離率が大きくなる関係にある。ただ、逆相関指数が存在し、優秀な場合マイナスで劣ればプラスになる評価指標も存在する。例えば、負け損失率などは高いほど、損益にはマイナスの影響を与える指標であり、これは逆相関として逆の相関で重み付けすることが必要となる。
V4は、重要指数により、重要指数の一番高い評価指標を最重要評価指標(KPI最重要度ランク1)として、以降重要度が低くなるほど、重要指数は下がっていく。実施形態1でも、折に触れて、評価指標には重要度があり、特に、人によって、そのときによって、重要度は変化していく、これらのテーブルを記憶部33に保存していくことで、AさんのKPIの変化やほかの評価指標の数字も保存されていき、1年前のKPIから改善が図られているか否かもすぐに出力が可能である。
(評価指標の選定判断プロセスの具体例1)
上記のスコアの方法以外にも様々な方法があげられる。例えば、損益と関連評価指標の重要度スコアテーブルを作成しておけば、目標となる損益が決まれば、重要な評価指標はすぐに決定される。重要度スコアテーブルを随時、追加刷新していくことで、精度は高まっていく(図83参照)。
表示方法は、それぞれのステップの表示ステップ(平均での比較だとレーダーチャートなどそれぞれの表示ステップを参照)と同様である。
(評価指標の表示方法の定義)
評価指標の表示方法には図や表、数値データ、グラフ、チャート、テキストなどがあげられる。比較や順位付けなどの表示もこれらの表示方法に含まれる。また、生成されたデータは記事データとしても使えるように工夫される。
(評価指標の表示方法の課題)
単なる評価指標の数字データの表示だと、何を意味するのかが分かり難い。データを読むのには慣れが必要であり、意図が理解できない可能性がある。記事データの場合には、なおさらである。
(評価指標の表示方法の作用)
情報生成部3021は、各種評価指標を算出するが、それらを分かりやすく、表示するには加工が必要である。例えば、グラフの作成の例を挙げると、構成要素売買データから導かれる評価指標だと、横軸に構成要素を、縦軸に算出された評価指標として作成されたグラフは、一目で分かりやすく、比較や順位付けも視覚的に分かるようになる。
(評価指標の表示方法の効果)
評価指標、集計対象、目標などの組み合わせによって表示方法が大きく変わることで、利用者にとっては、一目で理解が進む効果がある。
(評価指標の表示方法の具体例)
情報生成部3021により、例えば、Aさんの集計対象売買データを基にした年度ごとの構成要素売買データから算出される評価指標の場合、2016年の売買損益、2017年の売買損益、2018年の売買損益がグラフで表示される。推移も分かりやすくなり、一目で理解が進む効果がある。情報生成部3021は、例えば、2020年という期間別集計対象売買データを投資対象ごとの評価指標を算出することで、2020年の株の売買損益とFXの売買損益、仮想通貨の売買損益を表示する際、横軸を投資対象にして、縦軸を売買損益額にすることで、どの投資対象が2020年は利益が上がったのかが、一目瞭然で分かる効果があげられる。単に数字の羅列では得られない効果が発揮できる。例えば、A銘柄の集計対象売買データを基にした投資家ごとの構成要素売買データから算出される評価指標の場合。A銘柄のAさんの買値や売値、売買損益、Bさんの買値や売値、売買損益、Cさんの買値や売値、売買損益がチャートで表示される。推移も分かりやすくなり、一目で理解が進む効果がある。例えば、A銘柄の集計対象売買データの含み損益から算出される評価指標の場合、A銘柄のAさんの買値、含み損益がチャートで表示される。現状も分かりやすくなり、一目で理解が進む効果がある。もちろん、全投資家の上述の評価指標であれば、ニュース記事としても配信ができ、分かりやすくなる。
例えば、2020年の集計対象売買データの投資タイプ別の構成要素売買データの場合、売買損益の構成要素である勝ち利益を評価するケース。棒グラフにして、横軸を投資家、縦軸を勝ち利益にすると、投資家によって、2020年の勝ち利益は、相当ブレがあり、同じ銘柄を購入しても、稼いでいる人と稼いでいない人がいることが一目で分かる効果がある。こういう記事は、ニュース記事としても、2020年、勝った銘柄はどれだのような記事データとして有用である。
(評価指標の表示方法の具体例2)
図79は、評価指標の重要度判断表示のプロセスを示している。当該ステップは、D101で先の重要度判断ステップで決まった重要度の高い評価指標をどう表示していくかを決めていくステップである。D102は、重要度の高い評価指標をどう使うか、の問題であり、比較やランキング、評価していくことで表示し、D103は比較ステップであり、使い方、平均との比較で、乖離率の高い評価指標はやはり他の人と違った特色を持つ売買を行っている可能性が高いので、目立たせる。D104は、ランキングステップであり、更に他の人との違いを明確にして、悪い点、よい点をランキングすることで、どの程度悪いのか、どの程度よいのかを具体的に把握していく。更に、評価ステップや診断ステップ、アドバイスステップでも同様に、重要評価指標を主に使っていくことで、ほかとの違いや特徴を浮き彫りにしていくことが可能となり、今後の投資成果の向上に資することができる。
(評価指標の算出表示ステップの意義)
例えば、Aさんの売買損益に影響を与えた評価指標の算出は何かという問いに対しては、Aさんの売買レベル売買データを抽出集計し、売買損益とともに勝率や勝ち利益率、負け損失率、などを算出することで、得られる。このとき、勝率は売買レベル売買データで自動的に算出できるが、勝ち利益率は、勝ちレベル売買データを作って、求めた方が得られやすい。そうやって、必要な評価指標は算出されていくが、Aさんのこれらの評価指標をどのようにして伝えるのか、という表示方法の問題がある。投資家の方の中でも、知識や経験、ノウハウは様々であり、表示端末も様々である。いくらよい数字やよい結果、改善すべき内容などの情報があっても、分かり難かったり、理解が難しいと、台無しである。表示ステップは、そのような課題を解決するために置かれている。
(評価指標の算出表示ステップの課題)
どの評価指標が、目標である損益に影響与えていくのか、これは売買の仕方によって大きく異なる。損益と評価指標の関係は複雑で、相互に関係していたりする。勝率が上がれば、勝ち利益率が下がったり、含み損失率が上がったり、いろいろな相関関係がある。ただ、当該評価指標は、すべて当該対象の総合損益に大きな影響与える要素である。
改善したい目標となる損益と対象が決まれば、必要な評価指標は決まってくる。この必要な評価指標を、それまでのステップで得られた売買データと損益から算出し、算出された評価指標をどうユーザに表示するのかが当ステップである。
(評価指標の算出表示ステップの作用)
同じ評価指標の算出であっても、評価指標や課題にあった表示がされていれば分かりやすく、今の状態を把握できるが、表示方法が分かり難いと、ユーザには伝わらない。分かりやすく表示していくには、課題に沿って提供した評価指標がどういう意味を持つのか、を当該課題や当該評価指標などに合わせて表示していくことが求められる。
(評価指標の算出表示ステップの効果)
評価指標の単なる羅列では、ユーザにとっては、わかりにくく、どう変えていかなければいけないのか、も判断しづらい。例えば、勝率一つとっても、単に勝率60%と表現しても、何も響かないが、今のユーザにとってのKPI(最重要評価指標)は勝率と負け損失率であり、「現在のあなたの勝率は60%で、勝ち利益率7%、負け損失率8%と負け損失率が勝ち利益率を上回っているため、資産がなかなか増えていません。勝率も大切ですが、負け損失率を5%に押さえ込んで見てはいかがでしょうか?お客様の利益は年間にすると50万円アップします。」のような表現であれば、ユーザの状況にマッチした表現となり、改善策も見えて、どう行動していけばよいのかが明確になる。表現方法一つで、大きく変わる。当ステップは、データの羅列ではなく、選定ステップで得られた最重要評価指標を使うことにより、ユーザそれぞれに適した、必要不可欠な情報が出力されていくことは、投資家に大きな効果をもたらす。投資家にとっては、投資行動を大きく変える効果が出て来る。
(評価指標の算出表示ステップの具体例)
(具体例1)
投資対象別集計対象売買データの各種評価指標の表示には、チャート表示が優れている。投資家別集計対象売買データのテクニカル指標値や業績データの評価指標などもチャート表示が非常に分かりやすい。
(具体例2)
例えば、2020年のA銘柄による売買の勝率とA銘柄の売買利益構成比は、2020年の期間別集計対象売買データで、銘柄ごとの構成要素別売買データで、売買損益レベル売買データであってはじめて導かれる評価指標である。
2020年のデイトレ投資タイプグループのA銘柄による売買の勝率は何%かという課題に対しては、データベースから適切に導いていくことが必要となる。こういうデータはニュース性も高く、記事として配信できるデータの一つと言える。
図101と図102に記載の通り、図101で様々な条件を加えれば、目的に沿ったデータセットが作成され、それによって必要な評価指標が算出でき、目的に沿った評価指標が算出されるため、当該ステップでも簡単に様々な条件、様々な形態の評価指標を表示することができる。当該ステップは、あくまでも図102の一工程に過ぎないが、一連の連携で評価指標も定まってきたもののため、当明細書にあげてきた数多くの形態の評価指標の表示が可能である。
(評価指標の算出チャート表示ステップの定義)
評価指標の算出で掲げたもののうち、銘柄の購入日や売却日、保有期間に合わせた評価指標に関しては特にチャート表示が優れている。図103から図106のように、一目見て、分かりやすく表示が可能である。普段見慣れているチャートが自身の置かれている状況や他人との違い、他銘柄の状況などとともに、表示される意味は大きい。
(従来技術の課題)
チャート表示は、投資商品に関心のある人には、大変馴染み深い表示方法で、慣れ親しんでいる。しかし、パーソナライズされていないケースが大半で、同じ銘柄には、誰でも同じチャートが表示されることが主流であり、個人個人に合わせたパーソナライズされたチャート表示は非常に少ないか、存在しない。特に自身の売買に合わせて、購入の判断が正しかったのかどうかの判断材料が示されたり、保有期間や同期間の他の銘柄の動向などが一覧表示されたりするようなチャートは存在しない(図103から図106は一例に過ぎない。)
(評価指標の算出チャート表示ステップの作用)
当該情報処理システムでは、個人個人にパーソナライズされたチャートの表示が可能で、当該チャートには、投資家Aさんの購入日や購入株価を表示していることはもちろん、各種評価指標(例えば、購入後のテクニカル指標値の変化や購入後の企業業績の変化、購入後のほかの投資家の行動や購入後の他銘柄の動向など少なくとも一つを含む評価指標)を表示することで、投資家の投資損益に与える影響のある評価指標をチャート上に表示することで、各種判断に資することを目的としている。
(評価指標の算出チャート表示ステップの効果)
このような個人個人の状況や銘柄の状況に合わせたチャート表示によって、投資家Aさんにしてみれば、自身の状況に合わせたチャート表示になり、自身では管理しきれないテクニカル指標や投資商品の財務状況や権利状況なども一元管理でき、判断材料の一つとして、当該情報処理システムでの判断内容なども見ることができるほか、投資判断に資するような他の投資家の動向も見ることができるという特別な効果が期待できる。
(評価指標の算出チャート表示ステップの具体例)
図103から図106は一例で、企業業績の変化やテクニカル指標の変化を捉えたものなど、いろいろなパターンが考えられる。ここで、例えば、テクニカル指標値や企業業績とチャートが一緒に表示されているくらいは、どこにでもあるが、購入データなどと紐付いているため、購入後の変化を捉えているほか、過去に同じようなテクニカル指標値でトレードした例を出して、そのときはどういうトレードをして、それが成功であったのか、失敗であったのか、より成功するためには、どうすればよかったなどの情報を提供することで、個人個人に合わせたパーソナライズされたチャート表示が可能となるのである。パーソナライズの定義は単に個人個人に違うチャートが表示されるだけでなく、個人個人の投資損益をどうすれば改善できるか、という目的で個人個人の売買に合わせた情報提供がなされているかどうかが大切である。評価指標の定義は投資損益に影響のある評価指標に限定しているのは、当該目的に沿わない情報と沿っている情報を区分し、沿っている評価指標、と同投資損益に影響を与えていくのかをチャート上に表示していくという大前提がある。
(段階的に進化していくパーソナライズされたチャートの定義)
投資家ごとにパーソナライズ化されたチャートをパーソナライズ化されたチャートと定義する。先ず、大前提が、売買データと紐付くチャートであり、例えば、第二損益レベル売買データの含み損益レベル売買データと紐付くケースが想定される。つまり、保有株と紐付かれたチャートであり、しかも、購入日や売却日、保有期間との関係からくる投資損益に影響を与える評価指標を表示するチャートと定義する。なぜなら購入日と購入価格が決まらないと、投資損益は始まらないので、購入日と購入価格の表示や管理されていることは前提とする。いわゆる総合損益レベルの評価額推移と投資信託の評価額推移を比べるような類いのものとは異なる。
(従来技術の課題)
例えば、評価額の増加率と投資信託の増加率との比較や日経平均との比較、相似している投資信託、を選定するようなものが従来技術としてあるのであれば、これは総合損益レベルであり、損益レベルで言うと、第一レベルになる。全体像はわかっても、個別に落とし込むことができないため、ざっくり感が否めない。より詳細に投資家の投資を評価していくためには、もう一段踏み込まないとほとんど見えてこない。損益レベルで言うと、第二レベル以降であり、売買損益レベル売買データや含み損益レベル売買データで活用するチャートがパーソナライズされたチャートの必要最低限の条件である。ほかにも、銘柄と購入日(又は購入価格)との紐付き、投資損益に影響のある評価指標の表示、という前提がある。そのような前提に基づいた保有銘柄またはすでに売却した銘柄(又は、これから購入しようとする銘柄)のチャートがパーソナライズされたチャートである。
(段階的に進化していくパーソナライズされたチャートの作用)
パーソナライズされたチャートは徐々に進化していく。たとえば、保有株のパーソナライズされたチャートの場合、投資家の投資損益に影響のある評価指標を算出表示することが第一レベルとして、購入価格、購入時期を表示または管理していることが第二レベル、現在値、現在を表示するのが第三レベル、現在値の騰落率や保有期間など取引データに基づく評価指標の算出や表示があるのが第四レベル、自身の過去の売買から似た売買データを取り出してそれを表示するのが第五レベル、ほかの投資家の同一時期同一銘柄の売買行動を表示するのが第六レベル、ほかの投資対象の同一時期の購入後の騰落率などを表示するのが第七レベル、業績の変化やテクニカル指標値の購入後の変化を捉え、投資損益に資するような情報提供しているのが、第八レベルと定義する。徐々に進化していくレベルを段階的に表示したが、あくまでも事例の一つで、上の段階がより進化している形態とは限らない。どこまでパーソナライズ化されたチャートになっているのか、分かりやすくするために一つの段階を提示した。
(段階的に進化していくパーソナライズされたチャートの効果)
パーソナライズされたチャートによって、様々な効果が生まれる。自身の状況によって変化していくチャートでありこれらの情報は逐次データベースに蓄積されていく。ということは、保有銘柄が売却された後は、その売買データが履歴として残ることを意味し、売買損益レベル売買データにそのデータは引き継がれていくことを意味する。先の第五レベルの情報として、今度は保有銘柄の情報の一部として使うことができるようになっていくのである。この効果も著しい効果をもたらす。過去の失敗や成功体験が、いつでも現在の状況に応じて、参照できるようになることを意味し、現在の保有銘柄の判断に活かされていくからだ。従って、本当の意味でのパーソナライズされたチャートは第五レベル以降を指す。ここからのレベルアップが真骨頂である。
(段階的に進化していくパーソナライズされたチャートの具体例)
図103から図106は一つの具体例である。
(評価指標の算出ステップの作用)
2020年を抽出条件にして、2020年のデイトレタイプグループの期間別集計対象売買データを作成し、売買損益レベル売買データを作成(前の工程に持っていても可)し、銘柄がA銘柄の構成要素売買データを作成し、当該売買データから売買回数と勝ち回数を導き、勝率が導かれることで算出される。
機械学習させる場合には、課題と決定される売買データ、必要な評価指標、用途(ランキングなのか、比較なのか、診断なのか、評価なのか、アドバイスなのか)を機械学習していくプロセスになる。教師データ付きも教師データなしも可能である。先の具体例のようなケースを入力していくことで学習させて、いろいろな課題に対して答えることができるようになる。
(AI機械学習評価指標の算出表示ステップの新方式)
AI機械学習評価指標の選定ステップは、以下のプロセスを経て行う。
(評価指標自動選定プロセスの意義)
上述の集計対象売買データの自動作成ステップは、売買データ自動作成プロセスの一つのステップであるが、構成要素別売買データの作成や損益レベル売買データの作成、を経て、対象となる売買データが決まり、当該情報処理システムにより算出すべき評価指標の特定を自動化するプロセスが当該プロセスである。
(評価指標自動選定プロセスの課題)
ユーザや管理者にとって、その時々で必要な課題は変化してくる。必要な課題に応じて、売買データと評価指標が自動で作成できると便利である。集計対象売買データの自動作成ステップの具体例でも記述したとおり、課題が決まれば、集計対象売買データが決まり、構成要素別売買データが決まり、損益レベル売買データが決まり、当該情報処理システムにより算出できる評価指標も決まる。これらが決定されることで、評価したいのか、比較したいのか、ランキングしたいのか、診断したいのか、アドバイスしたいのか、の用途を課題に応じて決定できることで、課題は達成される。
なお、AIで行ってもいいし、プログラムで自動化してもいいし、テーブルで参照してもいい。
(評価指標自動選定プロセスの作用)
課題があれば、上述の集計対象売買データが決まり、当該集計対象売買データを何かの基準で分類集計する必要があれば、構成要素別売買データが作成され、必要なければ、第四ステップの損益レベル売買データの作成(順番が変わる場合もあり)に移る。
どの損益(または、平均売買損益率(ROIの平均))を改善することを目標にするかの、損益レベルも課題時点で決まっているので、当該損益レベルで売買データを作成し、当該損益レベル売買データを元にして、当該損益レベルに影響を与える各種評価指標を算出することで、土台となる売買データと評価指標が自動的に作成できる。
AIを使った機械学習で、損益に影響の与える評価指標を機械学習させて、様々なパターンを覚えさせ、学習済みデータを蓄積していくことで、この評価指標のセットで、この数字であれば、損益を改善していくために、この評価指標を改善していくことが一番などの判断が可能となろう。データベースが充実すればするほど、評価指標セットと損益の関係を学ぶ機会は増え、学習効果で、様々な効果が期待できる。今までにない知見も得られる(図82参照)。
(評価指標自動選定プロセスの効果)
自分が知りたいこと、という見える課題を提示することは誰でもたやすい。この課題さえ決まれば、必要となる売買データと必要となる評価指標が当該情報処理システムにより算出されるため、ユーザにとっても、管理者にとっても、特別な効果が期待できる。当該情報処理システムにより算出された、この評価指標を次以降(評価ステップ以降)のステップで使ってもいく。
(評価指標自動選定プロセスの具体例)
集計対象売買データの自動作成ステップで触れた以外をあげると、以下の具体例がある。
(具体例1)
四季報を使っての売買で、一番平均の売買利益率が高かった銘柄は何かの課題の場合に、参照媒体別集計対象売買データを作成し、参照媒体で四季報を抽出指定し、当該売買データの銘柄別の構成要素売買データを作成し、売買損益レベル売買データで売買利益率を基軸にしたランキング表を当該情報処理システムにより算出することで達成される。このようなプロセスを機械学習させて、AIで達成してもよいし、課題と当該プロセスの組み合わせの参照テーブルを作成し、処理を自動化させても、実現できる。フォームやアンケートで、課題を出すときに、参照媒体=四季報、目標の損益=売買利益、知りたいのは?=銘柄などの質問形式やプルダウンで選択する方法でも、自動化やマニュアル化が可能である。もちろん、こういうデータは、個人だけでなく、媒体側も欲しがる情報の一つである。
(具体例2)
テクニカル指標の25日移動平均線乖離率がマイナス20%を超えたときに購入した銘柄の売買利益率の平均は?という課題に対しては、テクニカル指標別集計対象売買データを作成し、テクニカル指標=25日移動平均線乖離率にして、抽出した集計対象売買データの25日移動平均乖離率マイナス20%以下の売買データでさらに抽出し、当該売買データの売買利益レベル売買データを作成し、評価指標=売買利益率の平均値を当該情報処理システムにより算出することで達成される。
(投資対象別集計対象売買データの評価指標の表示の意義)
例えば、S1社株の売買による損益の合計、売買損益率の平均、平均保有日数、勝率、含み益率、等の表示が投資対象別集計対象売買データの評価指標の表示にあたる。
(技術的な課題)
これらの数字は今まで世の中に出てこなかった数字である。投資対象の投資行動が全てベールに包まれていたからである。
(投資対象別集計対象売買データの評価指標の表示の作用)
当該情報処理システムにより、投資対象別集計対象売買データを作成し(投資対象を基準にして抽出、分類、集計)、損益レベル売買データを作成し(順番は問わない)、当該売買データセットから当該情報処理システムによって導出される評価指標を表示する。売買データを当該情報処理システムで投資対象を基準にして抽出することと、目標となる損益を当該情報処理システムで算出できる損益レベル売買データを作成することと、当該売買データセットから当該損益に関係していくル関連要素を評価指標とすることすることとと、当該情報システムから算出される評価指標を表示するという一連の流れが連携して、はじめて目的の評価指標の数値の算出と表示が可能となる。
(投資対象別集計対象売買データの評価指標の表示の効果)
例えば、S1社株の売買による9月の損駅の合計が10月には落ち込んだりすることを掌握できるようになるし、(この場合は、期間別の概念が必要)S1社株を巧く売買している人たちはどうやっているのか、自分のやり方はどこがまちがっているのか、などの検証ができるようになり、ブラックボックスであった実態が明らかになる効果が期待できる。
(投資対象別集計対象売買データの評価指標の表示の具体例)
S1社株の平均の保有日数は何日くらいで、どのくらいの人たちが売買をどの程度の頻度で行っているのか、保有している人たちはいくらくらいの株価で購入して、現在含み益はどの位あるのかがわかるようになる。
(投資対象別集計対象売買データの構成要素売買データによる評価指標の表示の定義)
S1社株の購入日は一つの構成要素になる。S1社株の投資対象売買データを当該情報処理システム(抽出条件:投資対象=S1社株)で作成して、当該売買データを、更に購入日=9/10で抽出すると、9/10にソフトバンク株を購入した売買データセットができ、その売買データセットのどの損益を対象とするのかによって、損益レベル売買データを作成(前の工程でも可)し、当該売買データで損益に影響を与える評価指標を当該情報処理システムで算出、当該評価指標を表示することを投資対象別集計対象売買データの構成要素売買データによる評価指標の表示という。
(従来の課題)
例えば、S1社株の例でいうと、9/10に購入した人は多くいて、通常出来高や売買代金として市場にトータルの数値が公表されている。1日の売買代金が100億円であれば、100億円の売り買いがされている。ただ、それ以上はわからない。誰が売り貸していたのか、どう売り買いしていたのか、今日買って今日売った人たちはどれほどいるのか、全く世の中に出てこない情報である。しかし、投資家にしてみれば、その内容がわかれば、どう改善していけばいいか、見えてくるし、どうして損をしているのかとかもわかってくる。特に、仕手株などの存在に売買の実態が明らかになればだまされなくなり、正しい投資行動ができるようになる。当該情報処理システムの目的は正にそこにあり、誤った投資行動を繰り返さないように、その実態を明らかにすることで貯蓄と投資の垣根であり障害である部分を取り除く一助になる発明である。
(投資対象別集計対象売買データの構成要素売買データによる評価指標の表示の作用)
定義のところで作成方法は触れたが、一番重要なことは評価指標の表示といっても、一連の流れがあってはじめて表示ができる。バラバラではなくて、首尾一貫したコンピュータとソフトウェアが協働して達成できるのが、この評価指標の表示である。
(投資対象別集計対象売買データの構成要素売買データによる評価指標の表示の効果)
例えば、先の例のS1社に関する売買に関するデータは、売買代金100億円という数字は、当該情報処理システムでもし全ての売買が網羅されていると仮説すれば、それは購入代金と売却代金の合計額に等しくなるはずである。本来は、それ以外にも、例えば、売買損益の合計や今日増えた含み損益の合計や、勝率や負けトレードの場合の損失合計額、損失率、勝ちトレードの場合の利益合計額、など様々な評価指標が算出でき、表示できるはずである。これらを表示することによる社会的なインパクトや投資家に与える効果は計り知れない。いろいろな視点の、記事やニュースの素材になることは想像に難くない。
(投資対象別集計対象売買データの構成要素売買データによる評価指標の表示の具体例)
当明細書に数多く記載の通りだが、一つあげるとすると、S1社株の9/10の購入者だけを抽出し、売買損益レベル売買データを作成することで、9/10にS1社株を購入した投資家は、その後、いくらで売ったのか、どこまで保有を続けたのか、売った人たちの平均の利益額はいくらくらいであったのか、等の実態が掴めるようになる。
(投資対象別集計対象売買データの投資家別売買データによる評価指標の表示の定義)
投資対象別集計対象売買データの投資家別売買データによる評価指標の表示とは、例えば、S1社株(S1社株でなくもいいし、A銘柄でもいい)の投資対象集計対象売買データを、投資家を基準にして、抽出、分類、集計し、作成された売買データを、目標とする損益レベルで損益レベル売買データを作成し、当該売買データセットを元にして、目標とする損益に影響のある評価指標を当該情報処理システムにより算出し、算出された評価指標を表示することを指す。
(従来技術の課題)
先の例でいうと、S1社株の売買代金は100億円で何もその先がわからない、とお伝えしたが、その一つが、投資家による切り口で、わかってくるのが、このプロセスである。例えば、投資家Aは3900円で買って、4500円で売ったとか、投資家Bは4600円で買って、4500円で売ってしまったとか、投資家ごとや投資家で抽出したりして、実態を把握するプロセスである。
(投資対象別集計対象売買データの投資家別売買データによる評価指標の表示の具体例)
投資対象集計対象売買データを、投資家を基準にして、抽出、分類、集計し、作成された売買データを、目標とする損益レベルで損益レベル売買データを作成し、当該売買データセットを元にして、目標とする損益に影響のある評価指標を当該情報処理システムにより算出し、算出された評価指標を表示することであり、投資家ごとに分類するであれば、S1社株にたいして、投資家Aはこう、投資家Bはこう、投資家で抽出ということは、投資家Aのみを抽出、投資家で分類集計ということであれば、投資家Aで数ある売買データを集計することである。ただ、集計してしまうと数字は見やすくなるのだが、出てこない評価指標が出てくるなど気を付けなくてはいけない。
(投資対象別集計対象売買データの投資家別売買データによる評価指標の表示の具体例)
S1社株の平均売買損益率のトップの投資家は誰か、S1社株で勝率ナンバーワンの投資家の秘訣は何かなどの記事の元データの作成が可能であるし、S1社株の平均的な売買の仕方と成績トップレベルの売買の仕方を比較する等も可能である。
(投資対象別集計対象売買データの構成要素(投資対象)別売買データによる評価指標の表示の定義)
分かりやすいため、ここでもS1社の事例で説明すると、当ステップは、S1社株より上位概念である株の構成要素がS1社株であるというのが、出発点になる。株の中で、S1社株はどういう位置付けなのかを知りたいときには、この投資対象別集計対象売買データの構成要素(投資対象)別売買データによる評価指標の表示が役に立つ。
(従来技術の課題)
S1社株が一日100億円の売買代金だとすると、その上位概念である株は、一日に2兆円とか数兆円レベルの資金が毎日動いている。この実態もベールに包まれており、投資家別売買動向などは東京証券取引所などから、報告されるが、その実態はなかなか表に出てこない。S1社株のほかに、いろいろな株が毎日売買されており、1日だけでも膨大である。ただ、その一つのS1社株の実態が明らかになってくると、全体像もはっきりしてくる。まさに、そのための投資対象別集計対象売買データの構成要素(投資対象)別売買データによる評価指標の表示となる。
(投資対象別集計対象売買データの構成要素(投資対象)別売買データによる評価指標の表示の作用)
上位概念である株を投資対象別集計対象売買データにすることが、まず重要なポイントで、次に構成要素をS1社株で抽出し、ほかと比較する場合は、分類し、次に目標となる損益レベルを決め、損益レベル売買データを当該情報処理システムで作成し、等外売買データから、目標の損益に影響を与える評価指標を当該情報処理システムで算出し、算出された評価指標を当該情報処理システムで表示することがこのプロセスである。株の中で、S1社株は売買利益のウェイトが7%で、T株に次いで、二番目のウェイトを占め、含み益のウェイトは3%、、回転率は、平均よりやや高い方で、平均保有日数も平均よりも短い、等の当該情報処理システムによる評価指標の算出、表示が可能になってくる。
(投資対象別集計対象売買データの構成要素(投資対象)別売買データによる評価指標の表示の効果)
株という全体の中でS1社株の位置付けがはっきりして来るし、大きくいえば、投資対象としてほかの投資信託やETF、仮想通貨やFXなどと比較して、S1社株はどういう魅力があるのか、などの記事の作成に必要なデータセットを表示したりもできる、という特別な効果がある。いずれも、データは世の中には存在していたが、活用されて来なかった、データが活かされるようになり、投資と貯蓄問題や2000万円問題など社会的な課題も解決できる道筋をつくることも可能な発明である。
(投資対象別集計対象売買データの構成要素(投資対象)別売買データによる評価指標の表示の具体例)
株の中でのS1社株の売買の特徴や、投資対象として、株や投資信託、ETF、仮想通貨、という投資対象と比較して、どの成果が2020年は上がったのか、2019年と比較してどうであったのか、売買はどの投資商品が成功しやすいのか、失敗している人たちはどういう失敗をしてきているのか、などの実態が明らかになる。
(売買損益レベル以下売買データの定義)
売買損益レベル以下売買データは、売買の評価に必要な、以下の各レベルの売買データを示す。
(1)第2レベルの売買損益レベル売買データ
(2)第3レベルの勝ち利益(または、負け損失)レベル売買データ
(3)第4レベルの勝ち(または負け)パターンレベル売買データ
売買損益の向上などを目的とした場合に、売買損益レベル以下売買データを作成し、評価プロセス、診断プロセス、アドバイスプロセス、比較プロセス、ランキングプロセスなどを踏むことで、様々なことが可能になる。
(含み損益レベル以下売買データの定義)
含み損益レベル以下売買データは、投資対象の保有状況評価に必要な、以下の各レベルの売買データを示す。
(1)第2レベルの含み損益レベル売買データ
(2)第3レベルの含み益(または含み損)レベル売買データ
(3)第4レベルの含み益(または含み損)パターンレベル売買データ
含み損益の向上などを目的とした場合に、含み損益レベル以下売買データを作成し、評価プロセス、診断プロセス、アドバイスプロセス、比較プロセス、ランキングプロセスなどを踏むことで、様々なことが可能になる。
なお、端末2は、情報生成部3021が生成した情報をユーザに提示する。なお、データのやり取りをするたびに、記憶部33とのり取りが行われ、各種データは蓄積される。
また、情報生成部3021は、売買データを参照して評価指標を算出し、算出した評価指標を参照して投資家の比較およびランキングを行い、当該投資家の比較結果およびランキングを示す情報を評価指標として生成してもよい。ここでいう比較とは、当該投資家の評価指標と、他投資家の評価指標、評価指標の平均値などとを比較することを指す。
(情報提示システム10の処理概要)
図3は、本実施形態に係る情報提示システム10の処理概要を示す図として参照することが可能である。図3を参照して、情報提示システム10の処理概要を説明する。
(ステップS301)
端末2(ユーザ端末の場合も、管理者端末の場合も可能)において、制御部22は、操作受付部24等から投資商品の売買データを取得し、通信部21により当該売買データをサーバ3に送信する。図2に記載の通り、記憶部33にも生成データは格納される。売買データの詳細は、別途説明する。
(ステップS302)
サーバ3において、制御部32は、通信部31により端末2から売買データを受信する。情報生成部3021は、売買データから評価指標を算出する。制御部32は、通信部31により、算出した評価指標を評価結果として端末2(ユーザ端末の場合も、管理者端末の場合も可能)に送信する。図2に記載の通り、記憶部33にも生成データは格納される。評価指標の詳細は、別途説明する。
(ステップS303)
端末2において、制御部22は、通信部21によりサーバ3から評価結果を受信し、当該評価結果を表示部23に表示させる。図2に記載の通り、記憶部33にも生成データは格納される。
(ステップS304)
サーバ3において、情報生成部3021は、ステップS302で算出した評価指標から、ユーザの売買の傾向を診断する。制御部32は、通信部31により、診断した売買の傾向を診断結果として端末2に送信する。図2に記載の通り、記憶部33にも生成データは格納される。
(ステップS305)
端末2において、制御部22は、通信部21によりサーバ3から診断結果を受信し、当該診断結果を表示部23(ユーザの場合も、管理者の場合も可能)に表示させる。図2にあるとおり、記憶部33にも生成データは格納される。
(ステップS306)
サーバ3において、情報生成部3021は、ステップS302で算出した評価指標から、投資家の比較およびランキングを行う。制御部32は、通信部31により、当該投資家の比較データおよびランキングデータを端末2(ユーザ端末の場合も、管理者端末の場合も可能)に送信する。図2に記載の通り、記憶部33にも生成データは格納される。
(ステップS307)
端末2において、制御部22は、通信部21によりサーバ3から投資家の比較データおよびランキングデータを受信し、当該投資家の比較およびランキングを表示部23に表示させる。図2に記載の通り、記憶部33にも生成データは格納される。
(ステップS308)
サーバ3において、情報生成部3021は、投資商品の売買データ、評価指標、ユーザの売買の傾向、投資家の比較データ、ランキングデータ等を参照して、投資商品の売買に関するアドバイスを生成する。制御部32は、通信部31により、生成したアドバイスを端末2に送信する。図2に記載の通り、記憶部33にも生成データは格納される。
(ステップS309)
端末2において、制御部22は、通信部21によりサーバ3から投資商品の売買に関するアドバイスを受信し、当該アドバイスを表示部23に表示させる。図2に記載の通り、記憶部33にも生成データは格納される。
なお、サーバ3において、評価対象となる売買データを参照して行われる、各種条件の決定、目標損益、評価指標の算出、評価指標の選定、スコア、などのDBへの格納、および、ランキングデータ、診断データの作成、DBへの格納は、例えば、バッチ処理により実行される。DBは、例えば、サーバ3の記憶部33に設定される。
なお、DBにはこれら一連のデータがユーザごとに蓄積されていき、ユーザによる求めに応じて、表示することもできるし、管理者の求めに応じて全体のデータを引き出すことができる。これら算出される生成データは、記事配信として配信することも可能であるし、販売も可能である。
(損益レベルの定義)
損益レベルに関して、総合損益レベルを第1レベル、含み損益、および、売買損益を第2レベル、含み利益、含み損失、勝ち利益、および、負け損失を第3レベルと定義する。第4レベルの定義対象は、ベンチマークを上回る含み利益、ベンチマークを下回る含み利益、ベンチマークを上回る含み損失、ベンチマークを下回る含み損失、勝ちパターン1から3、負けパターン1から3である。以上のように、4段階の損益レベルがある。
なお、このレベル分けは、あくまでも一例であって、一部を使ってもよいし、さらに別の指標を定義してもよい。勝ちパターン1から3、負けパターン1から3に関しては、実施形態1および図9で説明済である。
(損益レベル売買データの定義)
損益レベル売買データに関して、各レベルに分かれた損益には、その損益を発生させた元になる売買データがある。例えば、第2レベルの売買損益は、反対売買が行われた売買データが元になり、含み損益は、反対売買が行われていない売買データが元になる。第3レベルの勝ち利益は、反対売買した売買データのうち、買値<売値の売買データが元になる。
例えば、損益であれば、反対売買した売買損益は、売買済み売買データが元になり、未反対売買の含み損益は、含み損益売買データが元になる。売買損益売買データは、勝ち(買値<売値)利益の売買利益データ、負け(買値>=売値)損失売買データなどに分かれる。このように、損益で売買データを分けるのは、後術する損益レベル評価で評価指標を当該情報処理システムにより算出するために重要な工程である。
(損益レベル別評価指標の定義)
損益レベルを分けて、それに応じて売買データを分け、それをレベル別損益売買データと定義する。そして、レベル別損益売買データを元にして当該情報処理システムにより算出した評価指標を、レベル別損益評価指標と定義する。
(損益レベル評価指標の定義)
損益レベル評価指標とは、損益レベル売買データを基にして、算定した評価指標である。例えば、反対売買が行われた売買データ(売買損益)を基にした評価指標は、売買損益率である。また、勝ち利益の売買データ(勝ち利益)を基にした評価指標は、勝ち利益率である。
(集家・加工について)
集計とは、集計または加工、または両方行うことを指す。売買データから当該情報処理システムで算出される評価指標の中には、集計してしまうと、算出されない評価指標が出て来るし、そのままの売買データセットを加工してはじめて出てくる評価指標もある。例えば、売買損益率などは後者、購入金額合計は前者となり、必要な評価指標は状況に応じて当該情報処理システムが算出する。
(構成要素の定義)
構成要素は、集計対象となった売買データに含まれる要素を示す。例えば、Aさんの投資商品の売買データを集計対象にすると、仮想通貨、FX、株などが構成要素になったり、株の中で特定の銘柄が構成要素になったりする。投資家、投資タイプ、投資グループなども構成要素に含まれる。株を集計対象とした場合には、投資家、銘柄、日付なども構成要素に含まれる。
(損益レベル段階評価指標)
情報生成部3021は、総合損益で売買データを見て(第1レベル)、反対売買をしているか否かで売買データを抽出し(第2レベル)、利益が出ているか否かで売買データを抽出し(第3レベル)、さらに当該売買データをパターンに分けて抽出する(第4レベル)。このように、情報生成部3021は、段階的に売買データを抽出する方法で売買データを加工し、再作成して、それぞれの評価指標を算出する。なお、これは一例に過ぎず、2段階でも3段階でもよいし、第2レベルから行ってもよいし、他の分け方でもよい。
(A時点時価の定義)
期間別の場合において、起点になる時点をA時点(第1の時点)と定義し、A時点の時価をA時点時価と定義し、A時点の評価額をA時点評価額と定義する。
(B時点時価の定義)
期間別の場合において、終点になる時点をB時点(第2の時点)と定義し、B時点の時価をB時点時価と定義し、B時点の評価額をB時点評価額と定義する。
(ベンチマーク対応時価の定義)
ベンチマーク対応時価は、ベンチマーク騰落率×(買値またはA時点時価)により計算される。ベンチマーク騰落率は、購入日またはA時点のベンチマーク値を基にした騰落率を示す。
(集計対象の定義)
基準である、投資対象、投資家、期間、損益などを集計対象とする。例えば、集計対象が投資家であれば、個人投資家グループ、機関投資家グループ、個人投資家Aさん、機関投資家B社などだけでなく、短期売買中心の投資家タイプグループ、中長期保有投資家タイプグループの投資家などの投資家タイプ別を含めて、売買データの集計対象とする。集計対象が投資対象であれば、銘柄ごと、銘柄群ごと、商品ごと、商品群ごとを集計対象とする。集計対象が期間であれば、2018年、5月、1年ごと、1週間ごとなどを集計対象とする。集計対象が損益であえば、売買損益、含み損益、および、総合損益を集計対象とする。集計対象が投資対象であれば、A銘柄などの銘柄ごとを集計対象としたり、株やFXなどの商品ごとを集計対象としたりする。また、集計対象が助言者であれば、助言者A、助言会社Aなどの助言者ごとを集計対象とすることができる。利用している証券会社を集計対象とすることも可能で、証券会社A、証券会社Bごとに集計する。媒体も集計対象として可能である。参考にしている媒体を四季報、個人ブログ、ツイッターなど媒体ごとに集計することも可能である。また、ばらばらにある集計対象をまとめることもできる。
(集計対象売買データの定義)
売買データを投資対象、投資家、期間、損益、投資タイプ、助言者、証券会社、媒体などごとに分け、その分けられた売買データを集計対象売買データと定義する。また、ばらばらにある集計対象売買データをまとめて、分類し直すこともできる。
(構成要素売買データの定義)
上述の集計対象売買データ、または、損益レベル売買データを投資対象、投資家、期間、損益、投資タイプ、助言者、証券会社、媒体、テクニカル指標値などの構成要素ごとに分け、その分けられた売買データを構成要素売買データと定義する。構成要素とは、データベースで管理できるようにした項目を指す第一ステップや第二ステップで追加した入力項目なども含み、当該売買データのテーブル項目(リレーションシップした項目含む)を指す。
(投資対象について)
S社株などの株の銘柄、投資信託、ETFのブルファンドなどの銘柄、FXの円ドルなどの銘柄、仮想通貨の銘柄などを含む。また、銘柄をグループ化して、仕手株グループ、優良株グループ、高配当銘柄グループなどに集計対象を分けてもよいし、インデックス投信グループ、ロボットファンドグループなどを集計対象としてもよい。さらに、商品、商品グループなども集計対象の一つである。情報生成部3021は、例えば、仮想通貨、FX、株という集計対象ごとの売買データを分けて、それぞれを集計して、各種評価指標を算定する。
(投資家について)
例えば、集計対象が投資家であれば、個人投資家グループ、機関投資家グループ、個人投資家Aさん、機関投資家B社、短期売買中心の投資家タイプグループ、中長期保有投資家タイプグループの投資家など投資家タイプ別の売買データを集計対象とする。
(期間について)
例えば、期間であれば、この1年であれば年間売買データ、1ヶ月であれば月間データ、1週間であれば週間売買データ、1日であれば日間売買データ、2019年売買データなどに分かれる。
(損益について)
例えば、損益であれば、反対売買した売買損益は売買済み売買データ、未反対売買の含み損益は含み損益売買データ、売買損益売買データの中で、勝ち(買値<売値)利益の売買利益データ、負け(買値>=売値)損失売買データなどに分かれる。この損益で売買データを分けていくのは、後述する損益レベル評価で評価指標を当該情報処理システムにより算出するために重要な工程である。
(どのような生成データができるか)
情報生成システム(情報生成装置)で生成された生成データは、様々な種類がある。具体例をいくつも挙げているが、例えば、その一つに記事データがある。アドバイス生成部321で生成されるデータは、売買データから生まれる各種評価指標が含まれており、これらを使った比較データ、ランキングデータ、診断データ、評価データ、アドバイスデータは、ニュース記事としても有用なデータが数多く含まれている。生成されるシステムは一緒で、生成されるデータには記事配信データのほか、課題解消データ、ランキングデータ、比較データ、評価データ、アドバイスデータ、などが含まれており、これに限るものではない。
投資課題は、数多く多岐に亘る。これまでもみたように、売買データと紐付けて、いろいろな投資課題は、解決されていく。この情報生成システムは、投資に対するアドバイスを生成することもできるし、裏返せば、投資課題を解消することができるデータを生成することが可能なシステムである。Aさんに対する勝率を上げて、勝ち利益率を上昇させましょうというアドバイスは、Aさんの投資課題は勝ち利益率の上昇で、その上昇のためには、こうやっていきましょうという同じプロセスを逆にたどっているだけである。そのため、アドバイス生成システムは、投資課題を解消するシステムにもそのまま使える。
第六ステップ以降第十一ステップまでは動作ステップと定義する。第五ステップまでで、次のことが決まっている。第四ステップまでで、対象の売買データの決定、目標とする損益、当該情報処理システムにより算出された評価指標、その選定、である。目標とする損益を改善するために、当該情報処理システムにより算出された評価指標を使って、何をするかがこの第六ステップ以降の動作ステップである。評価指標で評価するのか(当ステップ)、評価指標を比較対象と比較するのか、評価指標を軸にしてランキングするのか、評価指標を使って診断するのか、評価指標を使ってアドバイスするのか、評価指標を使って表示するのか、という何をするのか、というステップであり、目標となる損益を対象にして、何をするのかがこの第六ステップ以降のステップである。
まずは、当該第六ステップ評価プロセス(図77のH-100)は、評価ステップ(H-101)と、表示ステップ(H-103)とに分かれる。対象となる損益改善のために、当該情報処理システムにより算出された評価指標を使って、どう評価するのか、それをどう表示するのかという課題である。
例えば、売買損益の改善には、勝率、勝ち利益率、負け損失率などの評価指標の数字によって、どういう売買が行われてきたのかを評価していく。評価指標が改善すれば、売買損益も改善していく。
(評価方法の定義)
図32は、本実施形態に係る評価方法の手順を示す図である。図32に示すように、算出された損益レベル評価指標を用いて集計対象を評価するのに、以下の5つの評価方法がある。
(1)売買状況評価
(2)売買状況および保有状況評価
(3)保有状況評価
(4)連動型保有状況評価
(5)連動型売買状況及び保有状況評価
これらの評価方法は、期間別集計対象売買データによる評価、投資対象別集計対象売買データによる評価などにも同様に適用可能である。
評価プロセスは以下のプロセスを経て行う。
第一ステップは、売買データの取得ステップである。第二ステップは、集計対象売買データの作成ステップである。第三ステップは、構成要素別売買データの作成ステップである。第四ステップは、損益レベル売買データの作成ステップである。第五ステップは、評価指標の算出選定ステップである。第六ステップ(今回のステップ)は、評価プロセス(評価ステップと表示ステップに分かれる)である。
当該情報処理システムにより算出された評価指標などを元にして、下記にある(1)から(5)のいずれかの評価方法で、当該対象の売買状況や保有状況などを評価する。また、これらの評価を適切な表示方法で表示するのも、当該ステップで行われてもよいし、第十一ステップで行われてもよい。表や円グラフ、構成要素、棒グラフ、レーダーチャートなどが挙げられる。
(評価プロセスの旧方式)用語を整理すると、図77にあるとおり、評価を行う評価プロセスは評価ステップと表示ステップに分かれる。以下、評価プロセスについて説明する(図77のH-100)。
(評価プロセスの旧方式)
図21は、本実施形態に係る評価プロセスの方式の対比を示す図である。評価プロセスの旧方式において、アドバイス生成部321は、売買データから基礎データを取得し、当該基礎データから評価指標を算出することによって、投資商品の売買に関する評価を行う。例えば、アドバイス生成部321は、売買データから損益合計を取得し、当該損益合計を参照して評価指標を算出する。また、アドバイス生成部321は、損益のレベル段階に応じ評価指標を算出する。旧方式では、評価指標の算出、各損益の分解式の提示を行う。
(評価プロセスの課題)
本実施形態に係る評価プロセスの新方式では、売買データを何段階にも分けて抽出(又は分類、集計、加工)を施した上で、集計対象の売買および保有の評価を行うプロセスを提示する。
旧方式と、新方式とを対比して説明する。まず、前者が投資商品の売買データを取得し取得した売買データから基礎データを取得するのに対して、後者の集計対象売買データの作成プロセスは、集計対象を評価するために(評価指標を)作り出す目的を持って、売買データを抽出(又は分類、集計、加工)することである。また、後者の損益レベル売買データの作成プロセスは、集計対象売買データを、さらに損益レベルに応じて抽出し、加工して作成するプロセスを経ており、複数の各種売買データを作成することである。そして、抽出(又は分類、集計、加工)された各種売買データを元にしているため、期間別売買データ、投資対象別売買データなどを作成する。集計対象売買データの作成と構成要素売買データの作成という第二ステップと第三ステップ(または第二ステップ)第四ステップのプロセスを経て、作業対象の売買データと目標となる損益を決める。第五ステップでは、どの評価指標を当該情報処理システムにより算出し選定するかを決める。決まった作業対象の売買データと目標となる損益、当該情報処理システムにより算出選定された評価指標を使って、評価対象の売買データを評価していくことが可能になる。それら行った評価を適切な表示方法によって表示することによって一目で、評価がわかるようになる。単なる数字の羅列ではなく、適した表示方法で表示されるように表示することも含めてもいい(第十一ステップでまとめてもいい)のが動作ステップの一つ評価ステップである。
データベースでの連携により、使い方が広がり、評価指標も幅が広がり、奥の深い評価を行うことが可能である。
(評価プロセスの作用)
集計対象売買データ作成プロセスでは、情報生成部3021は、期間別集計対象売買データ、投資家別集計対象売買データなどを作成する。情報生成部3021は、各集計対象売買データをさらに加工抽出する。損益レベル売買データの作成プロセス(第1レベルから第4レベル)では、各集計対象売買データを元にして、損益レベル売買データを作成する。第二ステップの集計対象売買データ、第三ステップの構成要素売買データ、第四ステップの損益レベル売買データで当該第六ステップで評価する対象の売買データが決まる(図77参照)。ただ、この過程で損益レベル売買データの作成は、第一レベルだけにとどめてもよいし、第二レベルだけを使ってもよい。第二レベルだけであれば、集計対象売買データ(または構成要素売買データ)の売買損益レベル売買データの作成である。評価指標の算出プロセスでは、情報生成部3021は、損益レベル売買データから算出損益を評価するための評価指標を算出する。ここでも先のプロセスで述べたように第一レベルの総合損益レベルの売買データから当該情報処理システムにより算出される総合損益や総合損益率、現在評価額などの評価指標の当該情報処理システムにより算出であったり、第二レベル売買損益レベル売買データから当該情報処理システムにより算出される売買損益合計値や平均の売買損益率などの評価指標などを指す。これらレベルによって、当該情報処理システムにより算出される評価指標は変わり、量も変わる。さらに、集計対象の保有及び売買の評価プロセスでは、情報生成部3021は、算出した評価指標を用いて、保有及び売買に関する評価を行う。例えば、Aさんの第一レベル評価指標である総合損益の数字と元本や現在評価額などの数字で保有状況や売買状況を評価することなどを指す。A銘柄の売買データ(集計対象売買データ)から当該情報処理システムにより算出された第二レベルの売買損益合計額という評価指標から売買状況を評価することなどや第三レベルも同様である。
売買データのうち、どういう売買データを対象にするのかが第二ステップ第三ステップのプロセス。その売買データをどういう損益レベルで評価するか、の段階が第四ステップ、これによってどの売買データをどの損益を改善するために評価していくかが決まる。さらに当該損益を構成する評価指標を当該情報処理システムにより算出することで、当該損益の結果を左右する評価指標が当該情報処理システムにより算出される。この当該情報処理システムにより算出された評価指標を参考にして、評価対象の売買状況や保有状況を評価していく。これらの評価を適切な表示方法で表示していく。この一連の流れによって、対象とする評価対象と、目標となる損益、それに関連する評価指標が決まり、評価対象の対象損益の評価指標によって、評価し表示するという体系ができる。
(評価プロセスの意義)
評価プロセスは、集計対象売買データの作成プロセス、損益レベル売買データの作成プロセス、当該売買データを用いて評価指標の算出プロセスを経た集計対象の売買及び保有の評価プロセスを含む。
上述のように、第一ステップの売買データの入手から第六段階の評価まで、6ステップがあるが、順番が逆になってもいいし、踏まない段階を経てもいい。省略した場合も、このプロセスに含まれる。なお、課題解消ステップを挟む場合も同様である。
(評価プロセスの効果)
旧方式に比べると、評価プロセスの新方式は、格段に幅が広がり(期間別売買データや投資対象売買データなどに広がり)、奥も深まり(保有と売買の評価を分けたり、連動させたこと、損益レベル段階評価など)、表現の幅も広がり(表示ステップや第十一ステップの表示ステップ)、評価対象を決めたら一貫して、様々な側面から評価するプロセスを明確にした。例えば、2019年のAさんの売買損益を評価するには、Aさんの集計対象売買データを作成し、年度を構成要素として、Aさんの年度ごと構成要素売買データを作成する。これによって、Aさんの2018年度、2019年度、2020年度の売買データが作成される(第二ステップから第三ステップ)。売買損益を評価するために、売買損益レベル以下売買データをAさんの2018年度、2019年度、2020年度ごとに作成する。そのうち、2020年度の売買損益レベル売買データを作成することで、2020年度のAさんの売買損益額(合算値)が決まる。例えば、それが100万円だとすると、この100万円が2020年度の様々な売買で稼いだ金額となる。
2020年度のAさんの100万円の売買利益を2021年度は増加させていくという目標が決まり(第二ステップから第四ステップ)2020年度の100万円の売買利益を出した売買データ(作業用の売買データ(図76,図77))をどう評価していくか?が次の段階で、この100万円を稼いだ理由であり、影響要素である元本(2020年初頭の評価額)や2020年末の評価額、売買回数、勝率、勝ち利益や負け損失など売買利益を生じた理由となる分解要素、構成要素、関係要素である各種評価指標を当該情報処理システムにより算出する(第五ステップ)。これら当該情報処理システムにより算出された評価指標で、2020年のAさんの売買状況を評価する(第六ステップ)、2020年のAさんの100万円の売買利益は、2020年のAさんの売買利益の売買データから銘柄の構成要素(A銘柄が10万円の売買利益などの評価指標)も当該情報処理システムにより算出できるため、100万円の売買利益のうち、A銘柄が10万円、B銘柄が20万円、などの評価指標も当該情報処理システムにより算出できる。これら当該情報処理システムにより算出された評価指標をわかりやすく表示するためには、円グラフが適している。このプロセスが表示プロセスである。
(評価プロセスの具体例)
例えば、2019年のAさんの売買データを期間別集計対象売買データとして、4段階の損益レベル段階売買データを作成して、各種評価指標を当該情報処理システムにより算出する。これにより、Aさんの2019年の売買、および、その結果である2019年の年末の保有資産に関して、様々な側面からの評価が可能になる。
例えば、2019年のS社株の売買データを期間別集計対象売買データとして、4段階の損益レベル段階売買データを作成して、各種評価指標を当該情報処理システムにより算出すると、S社株の2019年の総合損益、売買損益、その結果である2019年年末の含み損益に関して、様々な側面からの評価が可能になる。
例えば、Aさんの投資商品の勝ち利益を評価すると、株では勝っているが、仮想通貨、投資信託では利益が確定できていない状況が明らかになる。M社株の含み損失を投資家別に評価すると、数多くの投資家がどのような保有状況にあるのかなどを評価することが可能になる。すなわち、従来技術にはない特別な効果がある。
図101と図102に記載の通り、図101で様々な条件を加えれば、目的に沿ったデータセットが作成され、それによって必要な評価指標が算出でき、目的に沿った評価指標が算出されるため、当該ステップでも簡単に様々な条件、様々な形態の評価指標で様々な対象を評価することができる。当該ステップは、あくまでも図102の一工程に過ぎないが、一連の連携で対象も評価指標も定まってきたもののため、当明細書にあげてきた数多くの形態の対象の評価が可能である。
例えば、A銘柄の2020年の売買損益を評価するには、A銘柄の集計対象売買データを作成(AさんやBさん、Cさんなどの集計対象売買データをひとまとめにしてA銘柄の売買データだけを抽出する)し、年度を構成要素として、A銘柄の年度構成要素売買データを作成する。これによって、A銘柄の2018年度、2019年度、2020年度の売買データが作成される(第二ステップから第三ステップ)。売買損益を評価するために、売買損益レベル以下売買データをA銘柄の2018年度、2019年度、2020年度ごとに作成する。そのうち、2020年度の売買損益レベル売買データを作成することで、2020年度のA銘柄の売買損益額(合算値)が決まる。例えば、それが5000万円だとすると、この5000万円をA銘柄の2020年度の様々な売買で稼いだ金額となる。
2020年度のA銘柄の5000万円の売買利益という損益が決まり(第一ステップから第三ステップ)それをどう評価していくかが次の段階であり、この5000万円を稼いだ理由であり、構成要素である売買回数、勝率、勝ち利益や負け損失など売買利益を生じた理由となる分解要素、構成要素、関係要素である各種評価指標を当該情報処理システムにより算出する(第四ステップ)。
これら当該情報処理システムにより算出された評価指標で、2020年のA銘柄の売買状況を評価する、というプロセスである。さらに、例えば、上記の2020年のA銘柄という集計対象売買データを元にして、投資家を構成要素にすると、2020年のA銘柄をAさんの売買データとBさんの売買データ、などに分けることができ、損益を売買損益にして、売買回数などを評価指標にすることで、誰が一番稼いだか、どうやって稼いだか、などが一目瞭然となる効果がある。
2020年のA銘柄の売買利益は誰が稼いだかを明確に表示するには円グラフが適しており、一番稼いだ人は、各評価指標(売買回数や保有日数、勝ち利益率や負け損失率など)を6角形にして、どの数字が平均より優れているか、など適切な表現方法を選ぶのが評価プロセスである。
集計対象売買データと構成要素売買データの組み合わせで、対象となる売買データが決まる。第三ステップで目標となる損益が決まる。第四ステップで当該損益に影響のある評価指標を当該情報処理システムにより算出する。その当該情報処理システムにより算出された評価指標で各種評価を行う。その評価をどういう表現で表示するかが第六ステップである。
(取引データ評価方法の定義)
取引データ(狭義の売買データ)を評価するには、いくつもの方法があるが、どの損益レベルで評価するかという観点と、どの数式関数に基づいて評価するかという観点とがある。どの損益レベルで評価するかについては、損益レベル評価指標の項に詳しく触れている。
ここでは、どの数式に基づいて評価するかについて説明する。変数に関連付けられた値などを元に、関数などの式が表す値を計算することで、取引データ(狭義の売買データ)の評価が可能となる。
取引データをどの数式で評価するか、総合損益レベルのケースを挙げる。
〔算出方法1(勝ちトレード、負けトレードの回転率も含む)〕
総合損益={(勝率×勝ちトレードの購入代金×勝ち収益率/(元本×経過日数÷元本の勝ちトレード回転日数÷勝ちトレード一回あたりの購入金額)+(敗率×負けトレードの購入代金×負け損失率/(元本×経過日数÷元本の負けトレード回転日数÷負けトレード一回あたりの購入金額))}×元本×経過日数÷元本の回転日数÷1回当たりの購入代金
〔算出方法2〕
総合損益={(勝率×勝ちトレードの購入代金×勝ち収益率/勝ち回数)+(敗率×負けトレードの購入代金×負け損失率/負け回数)}×元本×経過日数÷元本の回転日数÷1回当たりの購入代金
〔算出方法3〕
総合損益={(勝率×勝ち利益/勝ち回数)+(敗率×負け損失/負け回数)}×元本×経過日数÷元本の回転日数÷1回当たりの購入代金
〔算出方法4〕
総合損益={(勝率×一回あたりの勝ち利益)+(敗率×一回あたりの負け損失))}×元本×経過日数÷元本の回転日数÷1回当たりの購入代金
〔算出方法5〕
一回あたりの収益額×元本×経過日数÷元本の回転日数÷1回当たりの購入代金=総合損益
〔算出方法6〕
総合損益=一回あたりの収益額×元本×経過日数÷元本の回転日数÷1回当たりの購入代金
〔算出方法7〕
総合損益=一回あたりの収益額×売買回数
〔算出方法8〕
総合損益={(勝率×一回あたりの勝ち利益)+(敗率×一回あたりの負け損失))}×売買回数
上記のように、総合損益を算出し、それぞれの評価指標を算出することで、多面的な評価が可能となる。
ここで、
元本の回転日数=経過日数÷回転回数
または
元本の回転日数=経過日数÷元本×購入代金
を指す。
1回転するのに何日かかるかを示す指数は、ここで、
元本の勝ちトレード回転日数=経過日数÷勝ちトレード回転回数
または
元本の勝ちトレード回転日数=経過日数÷元本×勝ちトレード購入代金
情報生成部3021は、勝ちトレードの場合の回転日数と、負けトレードの場合の回転日数とを比較することにより、両者に違いがあるか否かを判定する。勝っている投資家の特徴は、通常勝ち利益率が高く、回転日数も負けトレードに比べて長い傾向にあるために、それを確認するための指標になる。
1回当たりの購入代金=購入代金÷売買回数
を指す。
勝ちトレード1回当たりの購入代金=勝ちトレード購入代金÷勝ち回数
負けトレードの場合も、上記と同様である。
上記は、総合損益の場合で、総合損益率の場合は総合損益/元本であり、先の数式を元本で除算する式で表現することにより得られる。
また、AB期間の総合損益の場合は、A時点以前に購入して、A時点で保有している投資商品は、A時点評価替えが必要となる。
更に、AB期間の総合損益/A時点の評価額=AB期間の総合損益率、と定義すると、各年度の総合損益率が明確になる。
更に、総合損益レベルだけでなく、売買損益レベル、含み損益レベルでも同様の数式でできる。
(従来技術の課題)
例えば、従来、総合損益レベルを評価する場合には、勝ちトレードと、負けトレードとに分けて、評価対象とすることはなく、通常は、評価額(=元本+総合損益)の推移や、評価額の増減率などを評価の対象とする。ところが、これでは、どこが悪くてどこが良いのかが非常に分かり難く、むしろ、分からなかった。
総合損益も、勝ちトレードと、負けトレードとに分けることで、様々な評価が可能となる。ただ、売買損益レベルでは、第一形態で勝ちトレードと、負けトレードとに分けて評価しているが、算式では、算出方法2の関数である。ここでは、より幅広い方法で算出できることを提示している。
(取引データの評価の作用)
総合損益レベルで勝ちトレードと負けトレードを分けて、上記の7つのレベルのどの算式を用いるかによって、細かさは異なってくる。これらの算式によって、総合損益や総合損益率を分解する。そこで得られる各種評価指標の算出によって、当該取引データを評価することが可能となる。もちろん、取引データの種類は、集計対象売買データや構成要素売買データによって定義づけられる。例えば、期間別集計対象売買データや投資対象売買データなどによって定義づけられる取引データ(狭義の売買データ)を様々な角度から評価することが可能となる。
(取引データの評価の効果)
取引データの評価指標算出を上記のように体系付けて行っていくことで、損益レベル及び算式による評価方法の組み合わせで、様々な評価指標の算出を行い、取引データを評価することができる。集計対象売買データと、構成要素売買データとによって抽出された様々な取引データを、様々な損益レベルで、様々な算式で、評価指標を算出することができる。算出された評価指標で評価することの効果は、例えば、期間別や投資対象別などで顕著になり、今までにない効果をもたらす。例えば、2020年の成果が高かった人は勝ち利益率が高く、勝ちトレードの保有日数は平均3ヶ月であったが、負けトレードの保有日数は1週間であったなどと評価することが可能となる。
〔取引データの評価の具体例1〕
期間別集計対象売買データの総合損益レベルで評価することで、年度別に勝った要因や負けた要因などが明確になる。
〔取引データの評価の具体例2〕
投資対象別集計対象売買データの売買損益レベルで評価することで、当該銘柄の勝ちトレードと、負けトレードとを比較することによって、勝ち方や負けパターンを把握することができ、勝てる確率を高めることができるようになる。
〔取引データの評価の具体例3〕
投資家Aさんの取引データを評価するときに、総合損益レベルで勝ちトレードと、負けトレードとに分けて評価して、更に、売買損益レベル及び含み損益レベルで勝ちトレードと、負けトレードとに分けて評価することで、今の状況及び過去の状況を正確に把握することが可能となり、総合損益レベルでも、全体像だけでなく、より詳細なブレークダウンを可能とする。
〔取引データの評価の具体例4〕
株の2020年度の成果と2019年度の成果を、勝率や負けトレードの負け方の比較、など様々な角度から評価することが可能となる。
(取引データの評価と損益レベル評価指標の関係)
取引データの評価は、損益または損益率を関数で表し、取引データの目的である損益は、様々な要因で増減することを関数で表現するためのものである。
目的である損益は、第一レベルの総合損益、第二レベルの売買損益、含み損益、第三レベルの勝ち利益、負け損失、含み益、含み損などに分類される。
第一レベルの勝ちトレードの意味は、反対売買済み売買データ及び未反対売買データを含めた概念であり、勝率も両者を含めている。
一方、第二レベルの意味は、反対売買済み売買データは反対売買済み売買データとして、未反対売買データは未反対売買データとして、勝ちトレードと、負けトレードとを分けて、評価する。前者は過去の結果であり、後者は現在の途中経過である。
損益レベル売買データが決まると、対象の損益レベル売買データが決まり、当該取引データの評価を行うことが可能となる。
(テクニカル指標値の評価の意義)
情報生成部3021は、評価指標として、テクニカル指標値を追加する。これにより、当該売買データの評価をテクニカル指標値の面からも評価が可能となる。購入時のテクニカル指標値、売却時のテクニカル指標値、保有時のテクニカル指標値を管理できることから、成功時のテクニカル指標値や失敗時のテクニカル指標値なども管理が可能となり、テクニカル指標値の側面から売買の傾向や売買の評価を可能にする。
(従来技術の課題)
売買と、テクニカル指標値とは、別々に管理されており、A投資家のテクニカル指標の面から見た売買傾向と、B投資家のテクニカル指標面から見た売買傾向と、投資パフォーマンスなどとを一元的に管理することは、今まで不可能だった。
(テクニカル指標値の評価の作用)
情報生成部3021は、売買データの各種評価指標の中に、テクニカル指標値を追加する。これにより、売買履歴データには、購入時の当該投資対象のテクニカル指標値、売却時には当該投資対象のテクニカル指標値が一緒に管理されることになる。保有中の投資対象商品に関しては、日々の時価の変遷に応じて、時価に応じたテクニカル指標値が管理されることになり、常に、管理対象にすることができる。これによって、危険信号などを的確に表示したり、お知らせしたりすることが可能となる。
(テクニカル指標値の評価の効果)
購入時の株価や株数、銘柄、日付などとともに、テクニカル指標値を管理することが可能となり、売却時や保有時も同様に管理が可能となる。
成績優秀者の成功トレードの購入から売却までのテクニカル指標値の変遷や、成績優秀者の購入時のテクニカル指標の傾向、売却時のテクニカル指標の傾向なども簡単に管理することができるようになる。
(テクニカル指標値の評価の具体例)
頻繁に売買しているわりに、結果の出ない投資家Aさんの平均の購入時のテクニカル指標値RSIは80%で、売却時の平均のRSIも75%で、勝率は50%、勝ち利益率4%、負け損失率-5%で資産が減っていっている状態を取引データから得られる評価指標だけでなく、テクニカル指標値を追加することで、詳しく示すことが可能になる。
(業績データの評価の定義)
売買データの評価指標として、投資対象(企業)の業績データを加える。これにより、当該売買データの評価を投資対象の業績データの面からも評価が可能となる。購入時の業績データ、売却時の業績データ、保有時の業績データが管理できることから、成功時の業績データや失敗時の業績データなども管理が可能となり、業績データの側面から売買の傾向や売買の評価を可能にする。
(従来技術の課題)
売買と投資対象の業績データは、別々に管理されており、A投資家の投資対象の業績データの面から見た売買傾向と、B投資家の投資対象の業績データから見た売買傾向と、投資パフォーマンスなどとを、一元的に管理することは今まで不可能であった。
(業績データの評価の作用)
売買データの各種評価指標の中に、投資対象の業績データも含まれることになることで、売買履歴データには購入時の当該投資対象の業績データ、売却時には当該投資対象の業績データが一緒に管理されることになる。保有中の投資対象商品に関しては、当該投資対象の業績データが管理されることになり、常に、管理対象にすることができる。これによって、危険信号などを的確に表示したり、お知らせしたりすることが可能となる。
(業績データの評価の効果)
購入時の株価や株数、銘柄、日付などとともに、当該投資対象の業績データを管理することが可能となり、売却時や保有時にも同様に、投資対象の業績データを管理することが可能となる。
成績優秀者の成功トレードの購入から売却までの当該投資対象の業績データの変遷や、成績優秀者の購入時の当該投資対象の業績データの傾向、売却時の当該投資対象の業績データの傾向なども簡単に管理することができるようになる。
(業績データの評価の具体例)
成績優秀者の買いタイミングは、投資対象の業績データにおいて、予想値の上方修正1回目が多く、成績優秀者の売りタイミングでは、投資対象の業績データにおいて、予想値の下方修正1回目が多いということが分かったり、売り買いの買値や購入数、日付などの取引データとともに、投資対象の業績データが入ったりすることになる。投資対象の業績データと、取引データとを結び付けることで、投資家の癖や、投資対象の成功パターンなどが発見できる。
(他の投資対象データの評価の定義)
評価指標として、他の投資対象の売買データが加わることで、当該売買データの評価を他の投資対象の売買データの面からも評価が可能となる。
購入時の他の投資対象の売買データ、売却時の他の投資対象の売買データ、保有時の他の投資対象の売買データが管理できることから、成功時の他の投資対象の売買データや、失敗時の他の投資対象の売買データなどを管理することが可能となり、他の投資対象の売買データの側面から売買の傾向や売買の評価を可能にする。
(従来技術の課題)
他の投資対象の動向は、通常、自分自身で管理する必要があるが、自身が購入した投資対象に比べて、他の投資対象がどういう成果をもたらしているのかを、把握することは、非常に煩雑になる。他の投資対象を管理することができていないケースが大半を占める。
(他の投資対象データの評価の作用)
購入時には、他の投資対象も選択することはできたわけで、他の投資対象を選んでいたら、どういう成果となっていたかは、重要な情報の一つである。
例えば、東証一部のA銘柄の購入時から1ヶ月が経った場合、同じ東証一部の全銘柄の平均であれば、5%上昇であったが、A銘柄は10%上昇、トップ銘柄はB銘柄で30%上昇であったというように管理する。
(他の投資対象データの評価の効果)
よりよい選択があったということを認識することで、次の教訓にできるし、平均よりよかったのか否かを判断できたり、銘柄の選択の巧拙を競ったり、管理することが可能となる。
(他の投資対象データの評価の具体例)
ある期間の投資商品Aの売り買いのデータにおいて、3ヶ月で7%上昇の値幅を取ったケースで、当該期間の全体の平均は5%上昇のために、平均は上回っているが、Z銘柄は50%上昇と大きく上回り、東証一部銘柄2100銘柄の中では、500位であった。こういう情報が加わることで、単なる7%上昇という評価よりも、一段と深い、他との比較の入った評価が加わる。
(他の投資家データの評価の定義)
評価指標として、他の投資家の売買データが加わることで、当該売買データの評価を他の投資家の売買データとの比較の面からも評価が可能となる。
購入時の他の投資家の売買データ、売却時の他の投資家の売買データ、保有時の他の投資家の売買データが管理できることから、成功時の他の投資家の売買データや失敗時の他の投資家の売買データなども管理が可能となり、他の投資家の売買データと比較して、売買の傾向や売買の評価を可能にする。
(従来技術の課題)
他の投資家の動向は、通常、知る由もないが、自身が売買したのに比べて、他の投資家がどういう成果をもたらしているのかを、把握することは、難しいが、参考にできれば、非常に有意義な情報になる。自身が投資行動を行っている時に、他の投資家がどのような投資行動を行っているかを把握することは、従来はできなかった。
(他の投資家データの評価の作用)
A銘柄の購入時には、他の投資家も同じようにA銘柄の購入に行動した投資家がいて、その投資家は、その後、どのように売却していったかは、非常に重要な情報の一つである。
例えば、東証一部のA銘柄の購入時から1ヶ月が経った場合、当該データ管理の下では、100人が同時期に購入したが、1ヶ月後の保有者は半分で、半分は、既に売却したという情報などが手に入る。その売値の平均値、や保有者が今後、どうしていくかなどの情報は非常に重要な情報となる。
これを把握するには、銘柄及び購入日が同一である売買データを抽出する必要がある。それさえできれば、簡単であるが、今までこのような情報を提供することはなかった。
(他の投資家データの評価の効果)
当該投資家にしてみれば、他の銘柄の情報よりも、購入した銘柄の情報の方が、重要性が高い。特に、同じ時期に同じ銘柄を購入した投資家が、その後、どういう行動をとったのかは非常に重要であり、売るかどうか、保有を続けるかどうかの意識決定をするのに有用な情報である。特に、成績優秀者のその後の売買行動が分かれば、尚更である。
(他の投資家データの評価の具体例)
数多くの売買データから、銘柄と購入日が一致した売買データを抽出し、当該売買データの保有状況や売買状況、投資家のタイプ別の売買状況、平均損益率、平均保有期間、平均購入数量、最大値幅、などが分かると、当該銘柄の購入者には、非常に役立つ情報となる。購入日と銘柄が同一のほかの投資家に比べて、大きな値幅を取ったのかどうか、保有期間はどうであったのか、などを比較することによって、ほかの投資家に比べて、売買の巧拙を評価することが可能となる。単なる損益率などに比べると、より深い評価が可能となる。
(AI機械学習評価プロセスの新方式)
AI機械学習評価プロセスは、以下のプロセスを経て行う。
第二ステップは、集計対象売買データの作成プロセスである。第三ステップは、構成要素売買データの作成である(省略可)。第四ステップは、損益レベル評価指標の作成プロセス(3つの方式で目標となる評価指標を当該情報処理システムにより算出する)である。この第三段階までで、目標となる損益と、対象となる売買データが決定される。売買データの抽出条件、分類条件、集計条件も決まる。
第五ステップは、第三段階で決定した目標となる損益(総合損益や売買損益など)の構成要素である評価指標を当該情報処理システムにより算出する(省略可)。第四段階は、第三段階に含めることも可能だし、別の段階にすることもできる。
この第四段階までで、目標となる損益と、対象となる売買データ(各種条件で作成されたデータ構造)と変数である評価指標が決定される。
第六ステップは、評価プロセスでは、当該情報処理システムにより算出された評価指標を元にして、機械学習をし、最適な解を見つけにいくような評価方法で当該対象の売買状況や保有状況などを評価する(評価ステップ)。
これらの最適な解である評価を適切な表示方法で表示するのが、この評価の表示ステップである。表や円グラフ、構成要素、ランキング表示、比較表示、などがあげられる(図77参照)。
(AI評価プロセスの課題)
上述の評価プロセスでは、どの売買データを使って、どの損益を、どの評価指標を使って評価するか、を決めることが、誰でも扱いやすくするためには、選択肢が多いという課題がある。
上述の評価プロセスから一歩進めて、目標である損益を最大化するために、評価指標を変数として、それを記憶するプロセス、最適な解を見つけるプロセス、それを表示するプロセスを加えることで、評価プロセスは機械学習を使ったAI学習による評価プロセスへと進化する。
売買データを使って、目標となる損益を決めれば、どの評価指標を改善していけば、評価が上がっていくかを学習し、ほかの売買データと比べて、評価が劣る点を学習していく。この学習した結果を表示していくことで、AI評価プロセスは、AIが最適な解を探してくれるようになる。
(AI評価プロセスの作用)
上述の評価プロセスに加えて、対象となる売買データと目標となる損益が決まれば、目標となる損益を向上させ、最適にしていくためには、どの評価指標をどうしていけばよいのか最適にしていけるのか、を学習していき、変化させていく評価指標と評価指標をどう変化させていけばいいのか、を表示していくことで、最適な解に近づけていくような取引が可能となっていく。
(AI評価プロセスの意義)
上述の評価プロセスに加えて、評価指標を変化させれば、損益がどう変化していくかを学習させるプロセスを加える。それを記憶させる記憶部と、変数である評価指標、目標の損益、対象となる売買データ(集計対象売買データや構成要素売買データ抽出条件や分類条件、集計条件)、学習部、などの構成となる方法やソフトウェア、装置、データベース構造、学習方法がある。
(AI評価プロセスの効果)
上述の評価プロセスに加えて、AIプロセスを加えることで、対象となる売買データをどう評価していくのが最適な解かを、機械学習していく効果を発揮する。
(AI評価プロセスの具体例)
(具体例A)
例えば、Aさんの総合損益を改善したい場合、Aさんの集計対象売買データを作成し、総合損益レベル売買データを作成(前の工程に持っていても可)し、総合損益の構成要素である評価指標を変数とし、Aさんの総合損益を目標として、最適化していくには、どの評価指標をどう改善していけば、最適かを学習していく。勝率を目標にして、勝率を現状の50%から60%へと変化させ、勝ち利益率を現状の4%から5%へと変えていくと、1年間で100万円売買利益が80%の確率で増える。などいくつかのパターンを表示され、確率が高く、変化する度合いの大きい組み合わせを目標とするなどは一例である。
(具体例B)
例えば、A銘柄の売買損益を改善したい場合、A銘柄の集計対象売買データを作成し、売買損益レベル売買データを対象とすることで、A銘柄の売買損益データが集まる。このA銘柄の売買損益レベル売買データに影響を与えていく各種評価指標を当該情報処理システムにより算出し、これらの様々な組み合わせによる売買損益への影響を学習していき、A銘柄の保有期間や売買利益率、最大の売買利益を上げている人の売買利益率や平均保有期間、などを学習していき、最低の売買損失を上げている人の購入時期や売却時期などの傾向を学習していき、A銘柄を最大の売買利益を上げている人が購入したときには、購入成功確率が高いことや売却したときには売却成功確率が高いなどを表示していくことが具体例の一つである。
(具体例C)
ツイッターを使って売買を行っているAさんに対して、投資家全体の集計対象売買データを参照媒体別に構成要素売買データを作成し、総合損益レベル売買データを作成(前の工程に持っていても可)し、どの参照媒体がどういう成果かを学習していき、記憶し、ツイッターを使った売買では、勝ち利益率は低く、負け損失率は大きくなる傾向にあり、成果が上がりにくいことを学習して、四季報を使った売買では、勝ち利益率が高く、ツイッターよりも成果が上がりやすいことを伝えたり、評価指標の組み合わせで、どの評価指標をどう改善していけばいいのかを表示するなども一例である。
(具体例D)
仕手株の範疇の銘柄と、安定成長株、高成長株、という投資対象テーブルに基づいて投資対象別売買データを作り、総合損益レベル売買データをそれぞれ作成し、それぞれの評価指標の違いを学習していく。その学習成果を得て、A銘柄が仕手株の範疇の銘柄の場合、当該銘柄に関する情報を表示することで、A銘柄を購入しようとするときに、どういう注意点が必要か、損失が膨らんで、大きく資金を減らしている人が多い、などの表示を行える。
(具体例E)
Aさんと成績の高いA群の投資家別集計対象売買データを作成し、総合損益テーブルを作成し、Aさんの各種評価指標を学習し、A群の各種評価指標を学習し、Aんの保有状況を評価する時に、A群であれば、保有状況をこうやって変化させていくなどの表示を行える。
(評価方法の定義)
図31は、旧方式および新方式の各ステップの全体像の違いを表したものであり、新方式では、情報生成部3021は、集計対象売買データの作成ステップを終えた後に、評価ステップを実行する。
図32は、本実施形態に係る売買状況および保有状況の評価方法を示すフローチャートである。集計対象売買データを元にして当該情報処理システムにより算出された損益レベル評価指標を用いて、集計対象を評価するのに、以下の5つの方法がある。
(1)売買状況及び保有状況評価
(2)売買状況評価
(3)保有状況評価
(4)連動型保有状況評価
(5)連動型売買状況及び保有状況評価
これらは、全て期間別集計対象売買データでの評価、投資対象別集計対象売買データでの評価などでも同様に適用可能である。
(評価ステップの旧方式)
実施形態1に係る売買損益は、売買のどこに問題があり、どこが良いのかを評価する軸の一例である。実施形態1に係る元本増減率は、売買状況及び保有状況を併せて総合的な評価を行い評価するための評価軸の一例である。
実施形態1に記載の通り、評価軸を、売買データを評価するための切り口にしている。例えば、勝ち収益率を評価軸の一例として挙げており、売買済みデータを分類した勝ちデータから「勝ち1回あたりの利益額÷勝ち1回あたりの売買代金」により当該情報処理システムにより算出される。これらの評価指標は、「利益額の合計÷勝ちの回数」という数式によって計算される。
一方、本実施形態では、抽出(又は分類、集計、加工)され売買損益率、1回当たりの売買損益額などを含めた売買損益レベル売買データから当該情報処理システムにより算出される。
図33は、本実施形態に係る売買損益レベル売買データを抽出(又は分類、集計、加工)した例を示す図(図26の売買損益レベル売買データを加工)である。図26と、図33とを対比させると分かるとおり、図26で作成された期間別集計対象売買データが、そのまま活用できる。
この方法によると、図33に示すように、図26の期間別集計対象売買データを抽出(又は分類、集計、加工)する過程を経ると、期間別の評価を簡単にすることができるし、投資対象別集計対象売買データを抽出(又は分類、集計、加工)する過程を経ると、投資対象別の評価を簡単にすることができるという特別な効果がある。旧方式で、例えば、A時点およびB時点の期間別に当該情報処理システムにより算出するのは難しい。新方式であれば、全てのデータがデータベースで管理できるため、個別の数値も合計数値も自由に加工ができて活用できるという特別な効果を奏する。
(評価ステップの課題)
期間に分けて評価したり、投資対象別に評価したり、投資家Aさん2019年の株の売買の評価を行うなどのきめの細かい評価ができないことが旧方式の課題である。評価プロセスは、次のプロセスを踏む。集計対象売買データの作成と構成要素売買データの作成という第二ステップ(または、第一ステップ)のプロセスを経て、作業対象の売買データを決める。第四ステップ、第五ステップでは、どの評価指標を対象にするかを決める。決まった作業対象の売買データと対象となる評価指標を使って、対象の評価をしていくこと(第六ステップ)が可能になる。それら行った評価を適切な表示方法によって表示することで、一目で評価が分かるようになる。単なる数字の羅列ではなく、適した表示方法で表示される。
評価ステップは、評価プロセスの中の評価を行うステップ(図77参照)を指す。
(評価ステップの作用)
情報生成部3021は、売買データを集計対象売買データにして、さらに損益レベル売買データに加工抽出することによって、損益レベル評価指標を算出し、当該評価指標で集計対象の評価を行う。売買データを集計対象売買データにするところで、目的および集計対象を決めて、さらに損益レベル売買データの加工抽出で、目的に沿った売買データが作成されることで、評価指標も簡単に当該情報処理システムにより算出される。
売買データのうち、どういう売買データを対象にするのかが、第一段階、第二段階のプロセスである。その売買データをどういう損益レベルで評価するか、の段階が第三段階、これによって売買データをどの損益で評価していくかが決まる。さらに、損益を構成する評価指標を当該情報処理システムにより算出することで、損益の結果を左右する評価指標が当該情報処理システムにより算出される。当該情報処理システムにより算出された、この評価指標を参考にして、評価対象の売買状況や保有状況を評価していく。このステップが評価ステップである。これらの評価を適切な表示方法で表示(表示ステップ)していく。この一連の流れはによって、対象とする評価対象と、目標となる損益、それに関連する評価指標が決まり、評価対象の対象損益の評価指標によって、評価し表示するという体系ができる。
(評価ステップの効果)
期間別、投資対象別、投資家別、損益レベル別に売買データを抽出(又は分類、集計、加工)することによって、目的に沿った売買データが抽出(又は分類、集計、加工)され、評価指標も簡単に当該情報処理システムにより算出でき、一覧表示も可能で、集計対象の評価に資する。例えば、2019年のAさんの売買損益を評価するには、Aさんの集計対象売買データを作成し、年度を構成要素として、Aさんの年度語構成要素売買データを作成する。これによって、Aさんの2018年度、2019年度、2020年度の売買データが作成される(第二ステップから第三ステップ)。売買損益を評価するために、売買損益レベル以下売買データをAさんの2018年度、2019年度、2020年度ごとに作成する。そのうち、2019年度の売買損益レベル売買データを作成することで、2019年度のAさんの売買損益額(合算値)が決まる。例えば、それが100万円だとすると、この100万円を2019年度の様々な売買で稼いだ金額となります2019年度のAさんの100万円の売買利益という目標が決まり(第二ステップから第四ステップ)それをどう評価して改善に結びつけていくか?が次の段階で、この100万円を稼いだ理由であり、構成要素である元本(2019年初頭の評価額)や2020年末の評価額、売買回数、勝率、勝ち利益や負け損失など売買利益を生じた理由となる分解要素、構成要素、関係要素である各種評価指標を当該情報処理システムにより算出する(第五ステップ)。これら当該情報処理システムにより算出された評価指標で、2019年のAさんの売買状況を評価する(第六ステップの当該評価ステップ)、2019年のAさんの100万円の売買利益は、2019年のAさんの売買利益の売買データから銘柄の構成要素(A銘柄が10万円の売買利益などの評価指標)も当該情報処理システムにより算出できるため、100万円の売買利益のうち、A銘柄が10万円、B銘柄が20万円、などの評価指標も当該情報処理システムにより算出でき、それによって評価することで売買状況は鮮明になるという効果が生まれる。
100万円の売買利益は、10回の売買で行われ、勝率は6割で、勝ち利益は130万円、負け損失は30万円、という各種評価指標を当該情報処理システムにより算出できるため、これらの評価指標で2019年のAさんの売買利益100万円の売買状況を評価する(当該ステップ)ことが可能になる。このときにこれらの数字を羅列してもいいし、これらの数字とテキストを組み合わせて文章にして伝えてもいい。
(評価ステップの具体例)
評価ステップを段階的に踏むことで、例えば、2019年のAさんの株全体の売買成果、S社株の現在の保有状況評価(いくらくらいで平均購入しているかなど)、2019年に凄く上昇した仕手株Aは皆儲かったのか、損したのか、今持っている人はどうなのか、など様々な評価が可能になる。
例えば、A銘柄の2020年の売買損益を評価するには、A銘柄の集計対象売買データを作成(Aさん、Bさん、Cさんなどの集計対象売買データをひとまとめにしてA銘柄の売買データだけを抽出する)し、年度を構成要素として、A銘柄の年度構成要素売買データを作成する。これによって、A銘柄の2018年度、2019年度、2020年度の売買データが作成される(第二ステップから第四ステップ)。売買損益を評価するために、売買損益レベル以下売買データをA銘柄の2018年度、2019年度、2020年度ごとに作成する。そのうち、2020年度の売買損益レベル売買データを作成(前の工程に持っていても可)することで、2020年度のA銘柄の売買損益額(合算値)が決まる。例えば、それが5000万円だとすると、この5000万円をA銘柄の2020年度の様々な売買で稼いだ金額となる。
2020年度のA銘柄の5000万円の売買利益と評価対象が決まり(第二ステップから第五ステップ)それをどう評価していくか?が次の段階で、この5000万円を稼いだ理由であり、構成要素である売買回数、勝率、勝ち利益や負け損失など売買利益を生じた理由となる分解要素、構成要素、関係要素である各種評価指標を当該情報処理システムにより算出する(第五ステップ)。当該情報処理システムにより算出された、これらの評価指標で、2020年のA銘柄の売買状況を評価する(当該ステップ)、というプロセスである。
このステップでは、どの評価指標を使うか、どういう表現をするかの橋渡しのステップである。2019年のA銘柄の売買損益を的確に表現するためには、どの評価指標を使い、どういう表現で行うかを決めるステップが重要になるが、第四段階から第六段階でこれが行われるが、いかにユーザに分かりやすい表現を行うかは、このプロセスで行われていく。
文章で表してもよいし、数字の羅列で表してもよいし、円グラフや棒グラフ、チャートなどのグラフで表してもよいし、表で表してもよい。
銘柄の売買利益だと、チャートが適している。投資対象別集計対象売買データや構成要素売買データで銘柄を抽出したり分類集計したりしたときにはチャートの表現が的確。
先の2020年度のA銘柄の値動きを株価チャートで表現し、買値買い時期をプロットし、売値売り時期をプロット(点や星印などで表現)し、平均はここで買ってここで売ったという表示をビジュアルに表現できる。
さらに、例えば、上記の2020年のA銘柄という集計対象売買データを元にして、投資家を構成要素にすると、2020年のA銘柄をAさんの売買データとBさんの売買データ、などに分けることができ、損益を売買損益にして、売買回数などを評価指標にすることで、誰が一番稼いだか、どうやって稼いだか、などが一目瞭然となる効果がある。
2020年のA銘柄の売買利益は誰が稼いだかを明確に表示するには円グラフが適しており、一番稼いだ人は、各評価指標(売買回数や保有日数、勝ち利益率や負け損失率など)を六角形にして、どの数字が平均より優れているか、など適切な表現方法を選ぶのが第六段階のプロセスである。
集計対象売買データと構成要素売買データの組み合わせで、対象となる売買データが決まる。第四ステップで目標となる損益が決まる。第五ステップで当該損益に影響のある評価指標を当該情報処理システムにより算出する。当該情報処理システムにより算出された、その評価指標で各種評価を行うのが第六ステップの評価ステップである。その評価をどういう表現で表示するかというのが第六ステップの表示ステップである。
(売買状況及び保有状況の評価の定義)
図32の最も左側の売買状況及び保有状況の評価のステップは、売買状況と、保有状況とを分けないで評価していくステップのため、最も単純である。すなわち、当該ステップは、図34の最上段に示すように、売買と、保有とを分けない評価を指す。図34は、本実施形態に係る保有状況評価と売買状況評価とをどう分けるかを説明する図である。
集計対象売買データ作成ステップで作成した集計対象売買データを元にして、当該情報処理システムにより損益レベル売買データを作成(前の工程に持っていても可)し、損益レベル評価指標の算出ステップを経て評価指標を算出し、当該評価指標を用いて保有状況および売買状況を評価することを、保有状況及び売買状況評価と定義する。
(売買状況及び保有状況の評価の課題)
集計対象売買データを元にして、集計対象を評価するために、損益レベル売買データを抽出加工して作成し、損益レベル評価指標を算出して、それら損益レベル評価指標を用いて集計対象の売買状況及び保有状況を評価する。
旧方式では、数値データにより評価指標が算出される。新方式では、加工された売買データを元にして評価指標が算出される。新方式では、例えば、勝ち利益売買データには勝ち利益率、勝ち利益額、売買期間などの項目が追加されるため、簡単に評価指標が算出できる。
(売買状況および保有状況の評価の作用)
情報生成部3021は、集計対象売買データの作成ステップを経て、作成された集計対象売買データを元にして、損益レベル売買データを抽出加工して作成し、損益レベル評価指標の算出ステップを経て、評価指標を算出し、当該評価指標を用いて売買状況及び保有状況を評価する。
(売買状況および保有状況の評価の効果)
集計対象の保有状況および売買状況を評価することにより、集計対象の評価が可能になる。
(売買状況評価の定義)
図32の、左から2番目の売買状況評価のステップについて説明する。集計対象売買データの作成プロセスで作成された集計対象売買データを元にして、売買損益レベル以下売買データを抽出加工して作成し、損益レベル評価指標の算出ステップを経て、評価指標を算出し、当該評価指標を用いて売買状況を評価することを、売買状況評価と定義する。
(旧方式)
実施形態1に示すように、アドバイス生成部321は、売買データから売買損益合計などの評価指標を算出する。
(売買状況評価の課題)
図32の、左から2番目のフローは、本実施形態に係る売買状況評価の手順を示す図である。情報生成部3021は、その算出された評価指標を用いて、集計対象の状況を評価する。
反対売買は過去に行われ、当該売買状況は、確定した売買データになる。この確定された売買データを元にして、各種評価損益が算出され、その評価指標を用いて当該集計対象の売買状況が評価される。先ずは売買状況の評価を行うことにより、過去の成果をきちんと把握することができる。そして、過去の成果が現在の保有状況を作り出すため、分けて評価することで、時系列に沿った評価が可能になる。
(売買状況評価の手段)
図32の、左から2番目のフローに示すように、情報生成部3021は、集計対象売買データを元にして、売買損益レベル以下売買データを抽出加工し作成し、損益レベル評価指標の算出ステップを経て、評価指標を算出し、当該評価指標を用いて、売買状況を評価する。
すなわち、サーバ30の情報生成部3021は、投資商品の売買データを取得し、基準ごとに売買データを集計した集計対象売買データを作成し、集計対象売買データを用いて、確定した損益に関する売買損益レベル売買データを作成(前の工程に持っていても可)し、売買損益レベル売買データから、売買損益を評価するための売買損益レベル評価指標を算出し、売買損益レベル評価指標を用いて、投資商品の売買損益の評価に関する情報を生成する。
(売買状況の評価の効果)
保有状況と分けて、売買状況を評価することで、評価を保有による評価と売買による評価に分けることができ、よりターゲットを絞り込んだ評価が可能になる。
(売買状況評価の具体例)
2019年のAさんの売買状況評価、2019年8月の株の売買状況評価、仮想通貨の売買状況評価、個人投資家のETFの売買状況評価、個人投資家の2019年の投資信託の売買状況評価など、集計対象売買データの作成に応じて、様々な対象の売買状況を評価できる。この評価によって、実際の値動きとは違う売買の状況がつぶさに分かるという効果がある。さらに、無駄な回転売買の実態、正当な理由の売買か否かを判断できる。
(保有状況評価の定義)
図32の、左から3番目の保有状況評価のステップについて説明する。集計対象売買データを元にして、含み損益レベル以下売買データを抽出加工し作成し、損益レベル評価指標の算出ステップを経て、評価指標を算出し当該評価指標を用い当該集計対象の保有状況を評価することを、集計対象売買データの保有状況評価と定義する。
(保有状況評価の課題)
反対売買を行っていない保有状況は、現在進行中の未確定の売買データからなる。この未確定の売買データを元にして、各種評価損益が算出され、その評価指標を用いて当該集計対象の保有状況が評価される。反対売買していない売買データは、現在拘束されている資金である。反対売買している資金とは様々な意味で評価の仕方が異なり、これを分けて評価することが必要である。
(保有状況評価の手段)
情報生成部3021は、集計対象売買データの作成ステップにより作成された集計対象売買データを元にして、売買損益レベル以下売買データを抽出加工して作成し、損益レベル評価指標の算出ステップを経て、評価指標を算出し当該評価指標を用いて、集計対象の保有状況を評価する。
すなわち、サーバ30の情報生成部3021は、投資商品の売買データを取得し、基準ごとに売買データを集計した集計対象売買データを作成し、集計対象売買データを用いて、未確定の損益に関する含み損益レベル売買データを作成(前の工程に持っていても可)し、含み損益レベル売買データから、含み損益を評価するための含み損益レベル評価指標を算出し、含み損益レベル評価指標を用いて、投資商品の含み損益の評価に関する情報を生成する。
(保有状況評価の効果)
売買状況と分けて、保有状況を評価することで、評価を保有による評価と売買による評価に分けることができ、よりターゲットを絞り込んだ評価が可能になる。
(保有状況評価の具体例)
図34の上図に示すように、情報生成部3021は、元本が50万円で現在評価額が200万円まで増えている損益データを評価するときに、中央図に示すように、売買損益50万円の評価と、含み損益100万円の評価とをそれぞれ分けて行う。
売買損益は確定された資金であり、含み損益は日々変動のある現在進行中の資金である。
逆に、図34の下図に示すように、情報生成部3021は、同じく50万円から200万円まで増えていっても、売買損益が100万円で、保有損益は50万円となるため、中央図と下図の意味合いは異なってくる。
売買状況評価は、売買損益の評価を行い、保有状況評価は、含み損益評価を行う。その仲介役として含み損益形成資金という概念を入れることでより明確になる。以下、含み資産形成資金について、具体例を示す。
(「スタート時点評価額(または元本)+売買損益-現金」=含み損益形成資金)を基準にする意義)
図32の、左から3番目の保有状況評価の最初のステップには、「スタート時点評価額(または元本)+売買損益-現金を評価」とある。
連動型評価のところでも出てくる「スタート時点評価額(または元本)+売買損益-現金」を基準にする意義は、含み損益を形成している資金(含み損益形成資金)を当該情報処理システムにより算出する目的で行われる。
図34の中央図および下図の例は、現金を含まない単純ケースを示す。中央図は、含み損益形成資金100万円のケースを示す。下図は、含み損益形成資金150万円のケースを示す。中央図の方が、現在の含み益形成の評価が高い。これがはっきりするのは、含み益形成資金と、現在評価額との比較を行っているからである。
では、現金を含めたケースはどうか。
図35は、本実施形態に係る売買損益と含み損益の関係(現金含める)を示す図である。図35は、50万円が200万円になった同じ結果である。ただし、図34は、含み益形成資金100万円を使ったケースを示す。図35の中央図は、含み益形成資金が50万円のケースを示す。前者は100万円が200万円(2倍)になって、後者の方が50万円で150万円(3倍)を形成しているため、含み益形成パフォーマンスは後者が優れていることが分かる。
後者は現金を残したにもかかわらず、同じ含み益を形成することができたからである。従って、含み損益の評価には、元本、売買損益、現金を含めたモデルがよりふさわしく、正しい評価が可能になる。
ここで、元本をA時点評価額とも置き換えられる。元本は、手持ちの現金から投資スタートした元本(元の原資)となるが、A時点からの評価をする期間別の場合、スタート時点はA時点評価額となる。
(期間別売買データの場合の含み損益形成資金および含み損益)
含み損益形成資金は、保有状況を評価するのに重要な要素である。図36は、本実施形態に係る期間別損益売買データの評価額の内訳と機会損失を説明する図である。
期間別売買データの場合、含み損益形成資金605万円は、A時点から保有を続けている資金(含み益形成資金A393万円)と、AB期間中に購入してB時点で保有し続けている資金(含み益形成資金B212万円)とに分けられる。
含み損益は、図36の含み益形成資金Aと、含み益形成資金Bとから生まれる。
A時点から保有を続けている資金は、さらにA時点以前からあった含み損益(図36では671万円-393万円=278万円)から成り立つ。従って、現在含み損益は、A時点以前からの含み損益(図36で278万円)と、A時点以降の含み損益(図36で262万円)と、AB期間中に購入してB時点で保有している含み損益(図36で65万円)との3つに分けられる。
期間別に形成されてきた含み損益形成資金の評価を行うことによって、期間ごとの評価が可能となるので、より精緻な評価モデルを組むことができる。
売買状況評価により既に売買損益の評価は済んでおり、過去のデータということである。一方、含み損益形成資金(売買損益で増減した分)の運用成果としての含み損益とは、まだ確定していない資金で日々流動的に変化する資金。
現金および含み損益形成資金は、含み損益とは別の評価が必要になる。現金は損益を産まない商品であり、含み損益は損益を産む商品に投じているので、別評価が必要である。含み損益レベル売買データは現金を除いて評価することになり、一方で、現金のままにしていることへの評価プロセスが必要になる。
(現金の評価指標(現金レベル評価指標)の算出)
現金は、損益を生み出さない。だからこそ、現金は、機会損失の概念を導入することにより評価される。機会損失は、ある決定をしなかったことにより得られなかった架空の利益を示す。機会損失は、現金に含み損益率を掛け合わせて当該情報処理システムにより算出される。
図36は、本実施形態に係る期間別損益売買データの評価額の内訳および機会損失の表の一例を示す図である。
図36に示すように、1069万円の現金は、購入資金に充当すれば、2倍に上昇(含み損益形成資金605万円で含み益605万円、評価額1210万円のため)の可能性があったことを意味する。1069万円(=1069万円×100%)を機会損失として計算する。本来は現金を残さずに、投資をしていれば含み益が得られたであろう機会損失になる。保有状況評価において、これらは総合的に考慮すべき情報になる。
この含み益形成資金をどう評価するのかが、まず重要なステップになる。つまり、今購入している投資商品をどう評価するかというプロセスである。平たくいえば、購入した銘柄をどう評価するのかが当該プロセスである。これを含み損益絵形成資金の評価プロセスと名称する。保有している投資商品には、どういう情報が当該情報処理システムでは、紐付いているか。保有している投資商品=購入した商品である。これには、購入した日付、購入した銘柄、購入した値段、が取引データとしてあり、さらに入力ステップで入力していれば、購入した時の参照媒体(四季報やツイッターなど)、テクニカル指標値、企業業績情報、イベント情報、銘柄情報、銘柄ニュースなどが紐付いている(集計対象売買データの作成ステップで紐付き)。さらに、購入後も、これらの情報が紐付いているため(購入日だけでなく、日付とテクニカル指標値はリレーションしているため、時系列情報が別テーブルで格納してある。)、保有状況を評価するときに、これらの情報が全て使える手順が整っている。従って、この保有状況の評価は、含み損益形成資金を評価するプロセスと、購入した商品の今までの経過を評価するプロセスに分かれる。
(含み損益形成資金評価プロセスの意義)
難しい言葉だが、要は、購入商品の評価、購入銘柄の評価、である。これには、購入商品そのものの評価と購入商品の購入時期の評価がある。購入商品そのものの評価とは、銘柄選択が正しかったのか、間違っていたのか、どうであったのか、ということをどう評価するのかである。後者は、購入したタイミングが合っていたのかどうかを評価するプロセスである。
(従来技術の課題)
購入した商品の選択が正しかったのかどうか、を評価する概念自体、あまりない。どう評価すればよいかわからないからである。日本株だけでも3900銘柄あり、株だけでも選択肢は非常に多い。その中から、選択するステップを踏む。数ある選択肢の中から、選択するわけだが、これが間違っているかどうかを、評価していかないと又同じような間違いをしてしてしまう。だからこそ、この評価プロセスが重要になっていき、正しく評価できれば、PDCAが回り、最適化ができるようになっていく。
(含み損益形成資金評価プロセスの作用)
まず、日本株の選択に限ると、3900銘柄の選択が正しかったのかどうかを、どうやって評価すればよいか。当該情報処理システムでは、それが可能である。なぜなら、購入時の購入商品のデータと各種時系列データが結び付いており、購入した日の各種情報は、日付が変わり、株価の変動に伴って、変動していくが、その後の株価、テクニカル指標値、銘柄ニュース、企業業績などが時系列で追えるようになっているからである。さらに、これはほかの銘柄も同様である。つまり、3900銘柄全てが、購入時点からどういう変化をしてきたのかが、わかる仕組みになっている。
(含み損益形成資金評価プロセスの効果)
分かりやすくするために情報を抜き出すと、購入した時のA銘柄の今までの経緯がチャートで示される。これは、通常よくある情報である。それとともに、裏では、3900銘柄の株価情報があり、購入時点からの情報が引き出しができる。A銘柄の選択が正しかったのかどうかは、まず、この仕組みを活用する。そして、購入商品の選択が、当該期間で騰落率何位であったのか、ほかの銘柄はどうであったのか、平均はどうであったのか、さらに株価だけでなく、企業業績も紐付いているため、購入後の企業業績の変化もたどることができる。裏では、3900銘柄が全てそうです。
つまり、保有銘柄選択の評価は、これら購入後の株価の騰落率の評価や対象企業の業績の変化による評価(増益基調の銘柄の選択であったのか、減益基調の銘柄の選択であったのか、などがわかる)これは、あらゆる株価を決めていく要素と時系列データで紐付けていけば、あらゆる要素が紐付いていくことを意味する。ただ、複雑になりすぎても、わかりにくくなるので、まずは一番単純な株価データの比較で、選択の評価を行う。購入から現在までの騰落率が該当銘柄が160日で2.5倍の場合、普通なら十分喜び、満足する。ただ、この当該情報処理システムでは、その選択が、果たして最適かどうかを評価できるシステムで、この5ヶ月で最高の結果をもたらしたのは、実はZ銘柄(160日の期間騰落率ランキング順位1位の銘柄)で3倍になっていた、平均するとこの間は10%の値上がりをしていて、A銘柄の選択はその中で5位だった、のような結果を出すことができ、表示ができる。銘柄選択の検証チャート(図103)は、これを含み損益形成資金の銘柄選択評価プロセス(又は銘柄選択の検証チャート)と定義し、同じように時期の選択が正しかったのかどうかを評価するプロセスを購入時期評価プロセス銘柄購入時期の検証チャート(図104)と定義する。この購入時期評価は160日の期間中に限り、購入時期を選べる権利があり自由である。これが1年前だと状況は大きく異なり、ほかの銘柄で資
金は拘束されているから、ここまで広げてもしょうがない。この160日はA銘柄に資金は拘束されていたわけだから、現金で残しておいて、よりよいタイミングでA銘柄を購入することは可能だったから、ここの購入時の選択権が自由にあるのが、この保有期間で160日である。160日前に購入したら2.5倍であったが、もう少し時期をずらして100日前であったら、実は30%の利益にとどまっている。つまり、購入時期は160日前が、ほぼ最良の選択であったことを意味する。これによって、含み資産形成資金評価は、銘柄選択評価プロセスと銘柄の購入時期評価プロセスの二つがあり、それぞれで評価することで、選択は合っていたのかどうか、購入時期はあっていたのかどうか、を正しく評価することができるようになるのが、当該情報処理システムによる一貫処理の効果である。これは、保有銘柄ごとに行われる。保有銘柄は購入時期が異なるから、1年保有していた銘柄は、その1年の騰落率順位で評価するのが正しいからである。平均も一位の銘柄も変わっていく。
(含み損益形成資金評価プロセスの具体例)
(銘柄選択の検証チャート(図103)
図103で説明すると、9/10にA銘柄を購入した中で、A銘柄は何位であるという答えが出てくるということを意味する。9/10に購入する選択肢はいろいろある。日本株だけでも3900銘柄の選択肢がある。この数ある銘柄の中から、A銘柄を選択したことが、果たして正しかったのか、間違っていたのか、を検証することができる画期的なツールとなる。
(従来技術の課題)
従来、買った銘柄が正解であったのかどうかは、利益が出たのか、損が出たのか、ということで判断するしかなかった。どういう風に評価していけばよいのかわからなかったからである。日経平均と比べてどうだとか、の検証はある。ただ、個別株の売買での選択肢は非常に多く、又購入した後の選択肢も毎日ある(売ってすぐに乗り換える自由がある)。購入した銘柄が正しかったかどうか、の判断に重要なことは、ほかの銘柄はどうであったかである。選択の問題であるから、当然そうです。しかし、これを検証するシステムは世の中にはありません。何故か。
(銘柄選択の検証チャート(図103)の作用)
膨大な情報の中から、導き出すのが大変だったからにほかならない。しかし、これを一定のルールの下で、当該情報処理システムを活用することで、簡単にできるようになる。その手順は、2/17の投資対象別集計対象売買データで「抽出条件:投資商品=株、購入日=9/10、構成要素売買データ:銘柄別」の集計にします。これで、基本セットである株の9/10に購入した銘柄別の集計が出ます。後は、9/10の株価と基準日である2/17の株価を比較した騰落率の評価指標を当該情報処理システムに算出させれば、あっという間に当該保有期間の他銘柄の騰落率ランキングが出て、当該銘柄の選択以外の選択であったら、どういう結果であったのか、を如実に体感することができる。
(銘柄選択の検証チャート(図103)の効果)
これも絶大な効果がある。銘柄選択は、投資家にとっては長年の課題である。この時期に、最適な銘柄の選択は何か、という答えが簡単に導き出せる。もちろん、保有することだけが唯一の選択ではない。先の例でいえば、160日保有を選択するという選択では5位ですが、ほかの投資家は、売って、ほかの銘柄に入れ替えて、そっちでも利益を出して、160日で売り買いで稼いでいる人たちも一杯存在するからです。したがって、この銘柄選択検証チャートだけでなく、いろいろな角度から見ていかないと、一筋縄ではいかないのが売買データというビッグデータが出せる情報は奥が深いということである。それでも、この選択に関する発明は、その一角を切り崩す画期的な発明と言える。
(銘柄選択の検証チャート(図103)の具体例)
同じ時期に購入してもとても大きな投資格差が開いていくのが株である。ではそれがどれだけ開いたのかを適切に知ることができ、失敗した選択をしていたら、そのことが如実に数字に出てくるので、改善するインセンティブが働いていく。PDCAがこれで回り始めるので、投資家に与える影響は計り知れません。
(銘柄購入時期の検証チャート(図104)の意義)
図104で説明すると、A銘柄の株価チャートに、A銘柄の参加者に関する情報が入ったチャートである。特に、A銘柄を同時期(ここでいうと09/10)に購入したほかの投資家はどういう投資行動を取ったのか、がわかるチャートになっている。当該情報処理システムでは把握できる投資家が3500人(つまり、09/10にA銘柄を購入した人たち)。この投資家は、どういう行動を取ってきたか、1日で売ってしまったユーザもいれば、160日間保有を続けてきたユーザもいる。これらが一目で見れるチャートを銘柄購入時期の検証チャートと定義する。
(従来技術の課題)
一般的な株価チャートでは、その銘柄に関する情報はあっても、その銘柄を売買をしている人たちの情報はありません。これを知るには、掲示板や個人ブログ、など断片的な情報を集めるかしかありません。実際の投資行動はわからないのです。しかし、当該情報処理システムでは、この銘柄の情報と、投資家の売買情報が連携されており、有機的に当該銘柄の当該購入時期の投資家の売買データと繋がっている構造を有するため、A銘柄の9/10に購入した人たちのその後の投資行動がわかるようになる画期的な技術です。
(銘柄購入時期の検証チャート(図104)の作用)
当該情報処理システムで先ず、投資対象別集計対象売買データで抽出条件を「銘柄:A銘柄、購入時期:9/10」で抽出条件を設定し、構成要素を投資家別の集計にする。そして、損益レベル売買データを総合損益レベル売買データとすると、基本的な売買データセットが当該情報処理システムで作成される。当該売買データセットで評価指標を売却日、保有期間、売却数量、購入数量、購入価格にすると、9/10にA銘柄を購入した人たちで集計された投資家ごとの売却日、保有期間、売却数量、購入数量、購入価格が当該情報処理システムにより算出され、そこから購入金額、売却金額、売却損益、と売却日がない売買データは保有中の売買データとなり、保有中の投資家の購入金額、購入数量、購入単価、と2/17の時価で含み益が当該情報処理システムで算出され、これらの評価指標を元にすると、9/10にA銘柄を購入した人たち3500人のデータが揃い、そのうち250人がまだ売却しておらず含み益を形成し、残りの3250人は売却し、その動向は、平均売却価格が1250円、最頻価格は1050円、最高値売却は2300円、などと当該情報処理システムは簡単に導出できる。1位のZさんは2600円で売却した情報も当該情報処理システムでは簡単に導出できるため、このような銘柄購入時期の検証チャートが当該情報処理システムでは簡単に導出できる。
(銘柄購入時期の検証チャート(図104)の効果)
投資家にとって、ほかの投資家がどうやって売買しているのかは気になるものである。ましてや、自身が購入した銘柄の、自身が購入した日に同じように購入した投資家が、その後どう行動したのか、は知る術がない。当該情報処理システムでは、それがわかることは画期的なシステムであり、投資家にとっては、投資行動を検証できるチャートとなっている。
(銘柄購入時期の検証チャート(図104)の具体例)
当該情報処理システムでは、これは全銘柄で行え、購入時期も変えることができるし、応用編としては、もう売却をしてしまって、保有をしていない銘柄を、今は皆がどうしているのであろう、ということにも当然使える。株全体や仮想通貨全体など、投資対象別集計対象売買データで掌握できる全ての投資対象に活用できる。
(他の投資家の銘柄投資動向チャート(図105)の意義)
図105で説明すると、「A銘柄を9/10に購入した人たちの中で、あなたは何位です」という答えが出てくるということを意味する。A銘柄を9/10に購入した人は当該情報処理システムで処理された人数は3500人、として、その投資家が、皆どういう行動をしたのかが、全て当該情報処理システムでは記憶部33に残っている。その情報を活用すると、9/10に銘柄を購入した人たちの実際の売買記録が集計される。だからこそ、こういう数字が当該情報処理システムで算出される。
(従来技術の課題)
自分と同じ銘柄を同じ日に購入した人たちが、その後どういう投資行動を取ってきたのかはとても気になります。ただ、従来技術では、そのことはとてもわからない。世の中に出ていない情報である。
(他の投資家の銘柄投資動向チャート(図105)の作用)
しかし、何故、当該情報処理システムではこの数字が算出できるのか。まず、購入日付は9/10、購入銘柄はA銘柄で簡単に、基本データセットが出てくる。ただ、構成要素を投資家にする必要があり、しかも集計する必要がある。あと、損益レベル売買データは第一レベル売買データにする。これを当該情報処理システムに指示すれば、後は簡単である。総合損益率でランキングすれば、1位が誰で、5位が誰か、すぐに当該情報処理システムは算出する。購入日と銘柄のセットで紐付いているからチャートにも出すことが可能である。テーブルセットの所でも見たが、こういう条件を一度、テーブルセットに覚えさせてしまえば、当該情報処理システムは自動で毎日、このランキングを算定し、記憶していく。当然順位も変わっていきます。投資が巧くなるには、こういう見える化が必要なのです。もちろん、A銘柄だけでなく、全銘柄の全日付が可能となる。
(他の投資家の銘柄投資動向チャート(図105)の効果)
絶大な効果がある。投資家にとっては、自分が選択をした投資行動と同じ行動をした人たちが、実際にどう動いてきたのか、を見ることができ、成功している人と自分と何が違うのかを検証することができる。まさに、投資の見える化が大きく前進する技術と言える。中でも投資対象別集計対象売買データと、構成要素売買データとの連係が重要で、これなくしては実現できないサービスであり、これは全て、当該情報処理システムの処理の一貫性から導き出されるサービスである。
(他の投資家の銘柄投資動向チャート(図105)の具体例)
全ての銘柄の全ての購入日で使えるので、いろいろな使い方ができる。保有株が下がってきたときに、皆はどういう行動をしているのかが目に見える。特に、上手にいつも成績のよい人が対象になる。
(グループ化の欄参照)がどう動いているかがわかると、とても頼もしいのではないか。
(他の投資家の銘柄投資動向チャート(図106)の定義)
A名柄の保有期間160日の間にほかの投資家は、A銘柄をどうやって売り買いしてきたかを知るチャートである。全部でA銘柄を160日間で売買してきた人は、当該情報処理システムで把握できるのが12000人のうち、80%の人たちは売り買いして、現在は保有しておらず、平均の売買損益率は25%等という数字が出てくる。
(従来技術の課題)
ほかの投資家の行動を、同じ銘柄で保有期間中に、ほかの投資家はどういう行動を取ってきたのかは、今では全く表に出て来ない情報である。自身が保有している銘柄を、どう売買しているのか、は気になるからこそ、ツイッターや掲示板などで確認をしたりして、一喜一憂したりする。当該情報システムでは、縦横無尽にほかの投資家の動向を引き出すことができる。これもその一つである。
(他の投資家の銘柄投資動向チャート(図106)の作用)
まず、期間別集計対象売買データで抽出条件を「銘柄=A銘柄、購入日=2020/9/10から2021/02/17」とし、投資家別に集計した構成要素別売買データを当該情報処理システムに指示(自動、管理者、ユーザ入力フォーム含む)し、総合損益レベル売買データで、基本的な売買データセットが当該情報処理システムで作成される。当該売買データセットで評価指標を売却日、保有期間、売却数量、購入数量、購入価格にすると、2020/9/10から2021/2/17の間でA銘柄を購入した人たちで集計された投資家ごとの売却日、保有期間、売却数量、購入数量、購入価格が当該情報処理システムから算出され、そこから購入金額、売却金額、売却損益、と売却日がない売買データは保有中の売買データとなり、保有中の投資家の購入金額、購入数量、購入単価、と2021/2/17の時価で含み益が当該情報処理システムで算出される。これらの評価指標を元にすると、9/10から2/17にA銘柄を購入したユーザたち12000人のデータが揃い、そのうち1500人がまだ売却しておらず、含み益を形成し、残りの10500人は売却し、その動向は、平均購入価格が1550円、平均売却価格が1750円、最頻購入価格帯は1600円、などと当該情報処理システムは簡単に導出できる。1位のTさんは790円で購入し、2350円で売却した情報も当該情報処理システムでは簡単に導出できるため、このような銘柄購入時期の検証チャートが当該情報処理システムでは簡単に導出できる。
(他の投資家の銘柄投資動向チャート(図106)の効果)
当該情報処理システムではじめて導出されるデータは数多いですが、このデータもその一つである。投資家にとっては、A銘柄を保有していた期間は、当該保有期間の当該資金は、資金が拘束されていた時期である。その期間中に、巧く売買を行っている人もいれば、高いところで購入して失敗している人たちも出てきている。これらの情報が出てくると、投資家の見える化が進み、投資行動が大きく変わるきっかけになるような発明である。当該情報処理システムでは、これらを自動化することも可能であるし、フォーム入力で算出することも可能であるし、表示方法も、このように分かりやすい方法でチャート上で表示することも可能である。
(他の投資家の銘柄投資動向チャート(図106)の具体例)
全銘柄の全部の時期で可能なので、例えば、図106の左にあるようなテキストを当該情報処理システムで表示することが可能であり、これらの数字は全てデータベースから導出される数字なので、その数字に合わせたテキストを用意(テーブルセット方式)すれば、すぐに当該情報処理システムで表示ができるようになる。
(保有状況の自動評価の定義と課題)
保有状況には、銘柄の保有状況(投資商品の購入データ)がある(売りから入る場合は売りデータ)。この取引データには、銘柄(投資商品の銘柄)の別と、購入単価、購入日が含まれる。通常、これらの銘柄は、市場で取引されており、いろいろな購入可能な銘柄の中で、当該銘柄を選んだ結果の取引データである。違う銘柄を選べば、現在の保有状況の評価は大きく変化する。つまり、その後の市場価格は、銘柄によって異なる経緯を示していくからである。この保有銘柄が違う銘柄であれば、どう変化したかによって、保有状況の評価は変わっていく。例えば、2020年5月にA銘柄を購入し2020年年末時点で保有を続けているケースを想定すると、A銘柄であれば、2020年年末の時価は20%上昇であったというのが、現在の保有状況に反映される。しかし、S銘柄であれば、2020年年末の時価は50%上昇であり、Z銘柄であれば、2020年年末の時価はマイナス20%であるとすると、A銘柄は最適な選択ではなかったことになり、評価が落ちる、これを反映させるのが、当該保有状況の自動評価ステップと定義する。
(保有状況の自動評価の作用)
上述の評価をどう実現させていくのか。購入時点のA銘柄の選択以外に、いろいろな選択肢があった。日本株であれば、3900銘柄の選択肢がある。これらの銘柄の株価テーブルを作ると、横軸に銘柄、縦軸に日付、クロスした所にその日の株価(その日の株価の安値から高値の中のどれか寄り付き値でもいいし、終値でもいいし、ほかの株価でもいい)を入れたテーブルを作る。すると、A銘柄であれば、2020年5月は500円、2020年年末は600円と参照できる。A銘柄、・・・・3900銘柄の当該株価を取り、騰落率を求めると、騰落率ランキングができる。例えば、騰落率ランキング1位の銘柄が上述のS銘柄であれば、本来は50%の上昇を享受できたかも知れない。購入銘柄の銘柄を変えるだけで、このケースの場合、パフォーマンスは大きく変わる。このことを評価に加えることが可能である。平均値を求めることもできるし、3900銘柄のうち、A銘柄は520位、のような表現も可能であるし、最高の選択の場合には、これだけ含み損益が増え、総合損益にもこれだけ影響を与えるなどの表現も可能となる。
銘柄を変えることも可能だが、同じ銘柄で時期を変えることも可能である。例えば、A銘柄の購入が2020年5月であったが、2020年7月だったらもっと高くなって利益が薄くなっていた場合、これを評価することも先のテーブルがあれば可能になる。2020年7月1日だと550円で、利幅が50円少なくなることは早めに購入できたメリットの一つと言える。これらの評価を加えていくのが、保有状況の自動評価と定義する。
(保有状況の自動評価の効果)
投資商品の場合、市場が存在する場合は、代替手段が多くあり、銘柄を変えるだけで、投資成果は大きく変わってくるのが通常である。また、いつでも購入できる自由があるため、時期も選択肢の一つである。銘柄の選択にまつわる評価、時期にまつわる評価、両者混じった評価などが可能になる。例えば、上述のケースの場合、A銘柄ではなくS銘柄だと、これだけ収益が変わったとか、平均だとこうだとか、このときの選択は、正解であったとか失敗であったとか、何故失敗で、次はどこを改善すればよいのかなどが分かるようになる。
(保有状況の自動評価の具体例)
(具体例1)
情報処理システムは、最良ケース(上記でいえばS銘柄の選択)の場合の損益改善度合いなどを表示する。
(具体例2)
情報処理システムは、平均ケース(上記でいえば3900銘柄の平均騰落率)を当てはめた場合の含み損額の違いを表示する。
(具体例3)
情報処理システムは、A銘柄の選択は3900銘柄の選択肢のうち、どのくらいの順位であったのかを表示する。
(具体例4)
情報処理システムは、A銘柄とS銘柄の購入当時のテクニカル指標の違いを明示して、ユーザに次の糧にしてもらう。
(具体例5)
情報処理システムは、購入の決断の当時、S銘柄を購入した人たちの今の状況をグループ単位(今でも保有している人たちのグループなど)で表示し、現在そのグループが保有している銘柄は何かを表示する。
(具体例6)
情報処理システムは、A銘柄だけでなく今保有中の銘柄すべてが最良ケースの場合は、どれだけの損益が上がっているかを表示する(保有中の銘柄はB銘柄の場合には、2019年7月で最良銘柄はまた別の銘柄となる)。
(具体例7)
情報処理システムは、具体例6のケースを平均ケースの場合は、どうか、自分の選択はどのくらいの順位か、よい判断をしてきているのか、悪い判断をしてきているのかを表示する。
(具体例8)
情報処理システムは、時期の選択で、最良の購入時期がいつで、購入時期を後にずらして最良の選択をした場合は、どれだけ損益が変わったかを表示する。情報処理システムは、そのときのテクニカル指標値と実際の購入時のテクニカル指標値を表示する。
(売買状況の自動評価)
保有状況の自動評価と手順は同様で、購入時だけでなく売却時の評価も加わるが、保有状況の自動評価に準ずる。ただし、売買状況の自動評価に特別に関わる点は、随時追加する。
(保有状況評価と銘柄情報の連動)
保有状況の評価プロセスは、保有銘柄の評価であり、過去の売買の結果である現状と将来をつなぐ役割があり、現時点を変えていくことで、将来が変わっていく。過去の売買の結果である売買結果(売買データ)と現在保有している保有銘柄(保有商品データ)とが結び付いており、両面からの評価が重要である。
現在保有している保有銘柄(保有商品データ)は、集計対象売買データのところで、チャートやテクニカル指標、業績などと結び付いており、当該売買データで、管理されている。集計対象売買データから、ここまでの評価ステップまで、購入時点の日付と購入銘柄とが紐付いた方になっている。故に、この保有状況評価で使われる保有商品も、購入時のテクニカル指標値やチャート、業績などと結び付いており、しかも、それらは日々更新され、時系列データを作っている。集計対象売買データの作成工程で、売買データと保有商品データは完全に連携されており、この保有状況評価にも強力な力を発揮する。売買データによる評価指標と、保有商品データによる各種指標が結ばれ、特別な効果を発揮する。
以下、この点について説明する。
集計対象売買データの段階で、購入商品と購入日にリレーションシップで銘柄コードとテクニカル指標値、が結び付いている。さらに、日々の更新がテクニカル指標値は行われ、日々更新され、株価データも更新されていく。購入株価から、時価は徐々に変化していき、毎日ブラッシュアップされていく。これによって、保有状況評価の画面では、含み損益の変化や保有商品の情報の関連付けがされており、保有商品のリンクをクリックすると、銘柄情報や銘柄ニュースが紐付く形になる。
これ自体、よくある情報であるが、重要なことは過去の売買データの診断結果や、他の投資家や銘柄との比較、ランキング結果、なども結び付いており、購入商品の情報と過去の売買履歴の結果と、現在の保有状況が今を形成しており、将来が変わっていくかどうかの大事な意思決定をしていかなければいけない。
つまり、保有状況評価は、それに資する内容でなければならない。後に続く診断やアドバイスも同様である。まずは現状の評価が重要である。
先の保有状況の自動評価は、他の銘柄の情報を取り込み、他との比較を行い投資家に新たな情報を提供するものである。購入データと銘柄情報が結びついているからこそ、行える当該情報処理システムならではの情報提供と言える。
(評価指標による警戒信号の発生の意義)
保有銘柄の状況は、時々刻々と変化する。いつの間にか、下がっていたとか、忙しくて知らずに、見過ごしていたなどはよくある。これらをウォッチして、警戒信号を発するが、当該情報処理システムは、購入データや過去の失敗利益などと結び付いており、この警戒信号の意味は、さらに特別な効果を発揮する。テクニカル指標だけでなく、過去の売買履歴で課題となっていることや、うまくいっていない点を改善するために使うわけだから、過去に失敗した事例を教訓にして警戒信号を発信することも可能だし、たとえば、常に間違っている判断を繰り返し、そのパターンが再度訪れたときに、警戒信号を発するなどは一例である。例えば、5%上昇し、売りたくなる、しかし、過去の売買データでは、平均すると利幅がその投資家は小さく5%上昇で売ってきた傾向にあれば、この5%上昇した後に、それらの銘柄はどうであったのか、を伝える機能を追加できたりすれば、非常に便利である。5%上昇で売ってきた過去の銘柄は、「その後、3週間保有していれば、5%の上昇は15%の上昇へ変わっていっていたのが、今までの傾向です。今回は、どうしましょうか。」のような表示が可能となれば、過去の履歴も活用でき、売買の意思決定に役立つ情報となる。もちろん、現実問題、過去の履歴と違うことは多々あるので、これだけで判断するのは禁物であるが、情報の一つとして、当該情報処理システムならではの情報提供となる。
(従来技術の課題)
警戒信号が株価データと紐付いて出てくるものでは、それを保有している人には全て同じ警戒信号が届くはずである。しかし、当該システムの警戒信号は、過去の売買履歴にも紐付いており、それらの情報と合わせた警戒信号の発信が可能となる。
証券会社にも、テクニカル指標がこうなったら、シグナルを出してメールを配信する程度の機能はあるが、大体当てになるものではない。それらとは大きく異なる。
(評価指標による警戒信号の発生の作用)
警戒信号をどう発生させるのか、テクニカル指標の警戒信号は簡単です、例えば、当該購入商品のRSIが80%以上になったら警戒信号を出すように当該情報処理システムでは簡単にできる。さらに一歩進めて、過去の売買履歴を使って警戒信号を出すにはどうすればよいか。第五ステップで数ある当該情報処理システムにより算出された評価指標には、平均売買日数や平均の勝ち利益率が日々記録されている。ここを参照すると、当該投資家の今までの平均の保有期間が当該情報処理システムにより算出されており、それをまずは提示することは、当該情報処理システムでは簡単にできることである。平均で3日で売却し、回転率の高い方であれば、直近までの平均保有日数3日、平均の勝ち利益率2%、ただ、今までの銘柄であれば、3日ではなく8日に保有していれば、平均で2%から6%へと変化しています。このような状況を伝えることができると、一つの決断材料になる。3日ではなく8日に保有していれば、結果が変わったというのは、売却後の時価の変化をたどっている当該情報勝利システムなら、簡単に導き出せるからできる当該情報処理システムならではの情報である。
(評価指標による警戒信号の発生の効果)
もちろん、この過去の売買履歴から発生する警戒信号などを全て鵜呑みにするわけにはいかない。過去とは違った動きになっていくのが常だからである。ただ、一つの有力な判断材料を提供できる。しかも、それは当該投資家にのみ与えられる情報であり、過去の売買データと現在の保有状況が組み合わさって提供される情報であるから、とても価値がある情報提供となる。
(評価指標による警戒信号の発生の具体例)
まず、重要なのは第5ステップで決めたKPIの警戒信号。ほかにも当該情報処理システムにより算出された評価指標は数多くあるので、それらを適宜選択する。
ほかにも、Aさんの売買データから当該情報処理システムにより算出されたKPIを保有状況評価に加え、表示する。保有商品の状況評価に、KPIの項目を加え、実際の利益も管理し、改善しているのか、改悪となっているのかを、ユーザに伝えながら、保有商品が買値を下回ってきたときに、含み損率の改善が緊急課題であるユーザに対しては、再度注意を促すなどして、パフォーマンス改善のサポートを行う。
(投資対象別集計対象売買データを活用する評価の意義)
保有状況評価に紐付いている情報の一つに保有商品がある。先の例は、保有商品と購入日の紐付きから当該情報処理システムにより生成される生成データを示したが、保有商品も様々な情報が紐付いているのが当該情報処理システムであり、その一つに投資対象別集計対象売買データが挙げられる。保有銘柄が投資対象別集計対象売買データに紐付けば、投資対象別集計対象売買データでできることは全て可能となる。
(従来方式の課題)
従来、保有商品の情報は、銘柄情報に結びついていたりすることはよくある。銘柄の企業業績やチャート、業績予想、企業概要、銘柄ニュースなどに紐付いている。これと投資対象別集計対象売買データに紐付くのとはどう違うのか。
(投資対象別集計対象売買データを活用する評価の作用)
投資対象別集計対象売買データの「抽出条件:銘柄=保有銘柄」、この情報をこの保有状況評価の保有銘柄に紐付かせることで可能となる。これで、投資対象別集計対象売買データで出てくる情報は全て引き出すことが可能となる。企業業績やチャートの類いはもちろん、当該銘柄の勝率やほかの投資家がどう行動しているのか、同じ時期に購入した投資家は今でも保有しているのか、平均と比べて当該銘柄は優れているのか劣っているのか、さらに期間別集計対象売買データにすることで、当該保有期間の当該銘柄の状況もさらに詳しくわかるようになる。
(投資対象別集計対象売買データを活用する評価の効果)
単なる銘柄情報とは違って、これで様々な判断材料が揃う。ほかの投資家の行動や、自己の売買履歴、当該期間の他銘柄の動向などが全て紐付いている結果、様々な引き出しがある当該情報処理システムならではの情報提供が可能となる。すべて、一貫した連携されたシステムだからこそ、生じる効果と言える。
(投資対象別集計対象売買データを活用する評価の具体例)
上に挙げたようなことのほか、投資対象別集計対象売買データや期間別集計対象売買データで挙げた事例などは、全てここで引き出しが可能となる。
(連動型保有状況評価の定義)
図32の左から5番目のフローが連動型保有状況評価であり、左から4番目の売買状況評価の後に行われる。連動型保有状況評価は、売買損益評価と別々ではなく、連動性があることから、連動型保有状況評価と定義する。
集計対象売買データを元にして保有状況を評価するときにおいて、含み損益レベル以下売買データを加工、抽出し、作成して、評価指標算出ステップで評価指標を当該情報処理システムにより算出して、当該評価指標と、売買損益および現金とを総合して、当該集計対象の保有状況を評価することを、集計対象売買データの連動型保有状況評価と定義する。
(連動型保有状況評価の課題)
反対売買を行った売買状況(図32の左から4番目の売買状況評価)は、図34、図35のB時点評価額200万円の内訳で分かるとおり、B時点においては売買状況評価の売買は過去に行われた売買のものであり、確定した売買データからなる。少し補足すると、図34の上図と中図と下図は、いずれも50万円の資金が200万円になったケースだが、それぞれ違う意味合いを持つ。中図に関しては、売買損益は50万円であり、含み損益形成資金は100万円であり、含み損益は100万円である。一方、下図に関しては、売買損益は100万円であり、含み損益形成資金は150万円であり、含み益は50万円である。中身が違い、下図は巧くいっているけど、現在は、中図の方が優れた結果となっていることがわかる。この単純な例で説明すると、売買状況評価は下図が評価が高くて、保有状況評価は中図が高いという評価をしなければいけない。売買状況は過去の蓄積であり、現在の保有状況はその積み重ねの上に立っていることを示す簡単な図である。つまり、保有状況を評価するのに、売買状況の評価は不可欠で、連動している、これを連動型保有状況評価と定義している。
売買状況の変化があり、それらの結果、売買損益分が含み損益形成資金を増減して、元本+売買損益(図34のケース)-現金(図35のケース)(含み損益構成資金)を基準にして現在の当該集計対象の保有状況が成り立つ。集計対象売買データの保有状況評価(図32の左から3番目)では、売買状況評価と並列に並んでおり、過去の売買と、現在進行中の保有状況とが並べて処理される。一方、連動型保有状況評価では、売買状況の結果や現金比率の影響を受けた現在進行中の保有状況の評価を行える。この違いは、売買データが、前者が含み損益レベル売買データであること、後者が連動型含み損益レベル売買データであるという違いが起因となっている。前者であれば、売買データに現金や売買損益は含まれていないが、後者であれば、現金や売買損益が組み込まれるほか、レバレッジ効果や複利効果指数もモデルに組み込まれている(連動型含み損益レベル売買データの項を参照)。現在の保有状況をより一段も二段も正確に把握できるのは、この売買データの作成段階で連動型含み損益レベル売買データで管理項目を増やしている連携にある。通常のポートフォリオ分析や、証券会社にある保有銘柄一覧などは、全て前者であり、後者の技術であれば、それに加えて、過去の売買損益の貢献度や複利効果などが反映される。保有状況を評価するのに、これはとても重要な技術である。それを次に説明する。
(連動型保有状況評価の作用)
連動型保有状況評価を説明する上で欠かせないのが、連動型含み損益レベル売買データの概念である。この項でも説明したモデルが分かりやすいため、再掲する。一番単純な例から説明する。Sさんの元本(100万円)を100%投下して、そのまま上昇を続け、3倍になったと仮定し、ここで利益を確定したケースを見ると、100万円+200万円=300万円が評価額となり、総利益額は200万円、元本100万円という関係が成り立つ。一方、含み損益形成資金は売却をしたため0、現金が300万円、含み損益も保有していないため0となる。
次に、Sさんは、この300万円を100%使って、A銘柄の購入に充て、A銘柄が10%上昇した場合、300万円+30万円=330万円が総評価額であり、総利益額は230万円、元本100万円という関係が成り立つ。一方、含み損益形成資金は100%投下しているため、300万円となり、含み損益が30万円となる(図108のSさんを参照)。
他方、同じ100万円ではじめても、まだ利益が出ていないAさんは同じA銘柄を同じ時期に全額購入したとしても100万円+10万円=110万円が総評価額であり、総利益額は10万円、元本100万円という関係が成り立つ。一方、含み損益形成資金は、100%投下しているため、100万円となり、含み損益が10万円となる。同じ時期に100万円元本で始め、同じ時期にA銘柄を元本全額投入しても、Sさんは、300万円の含み損益形成資金で30万円の含み損益を抱える一方、Aさんは100万円の含み損益形成資金で10万円の含み損益にしか過ぎない。Sさんは、複利効果があるから、同じ10%上昇でも、30万円も増え、元本から考えると30%増える計算になる。一方、Aさんは元本からいまだに10%しか増えていない(図109のSさんとAさんを参照)。複利効果が効いていないからである。ここで、含み損益形成資金の概念が効いてくる。雪だるま式に増えていくのは、この含み損益形成資金が増えていくからに他ならない。AさんとSさんの比較で言えば、いつのまにか100万円と300万円の差が付いてしまったので、後者の方がどんどん優位になっていく。
更に、信用取引の場合は、(元本+売買損益-現金)×レバレッジ率がモデルに加わることになる。レバレッジ率が項目の一つに加わることで、更に複利効果指数は増加する。例えば、レバレッジ率が1倍の場合、先のSさんの例で複利効果指数は3であるが、Zさんはレバレッジを2倍かけたケースを想定すると、含み損益形成資金は2倍の600万円となる。600万円の10%は、60万円である(図109のZさんを参照)。同じA銘柄の上昇でも、Aさんが10万円、Sさんが30万円、Zさんは60万円となる(図109と図88参照)。同じA銘柄の10%上昇でもこれだけの違いが鮮明になるのは、Sさんは複利効果が働き、Zさんは、レバレッジ効果と複利効果がダブルに効くからであり、現在の保有状況を評価するには、これらのモデルが入ってくる必要がある。レバレッジ率2倍となり、複利効果指数も6倍になった結果である。このレバレッジ効果も、項目に加わることで、テコの原理や複利効果の実態が明らかになる効果は、計り知れない(例えば、図88のような表記の違いは一例)。
情報生成部3021は、集計対象売買データの作成ステップで作成した集計対象売買データ、構成要素売買データを元にして、連動型含み損益レベル以下売買データを抽出(又は分類、集計、加工)し、作成して、評価指標算出ステップで評価指標を算出し、当該評価指標と、売買損益および現金とを総合して、当該集計対象の保有状況を評価する。
(連動型保有状況評価の効果)
含み損益形成資金は、スタート時点が現金で始めたときであれば、「元本から現金を引いた金額」であり、スタート時点を元本からスタートしてある一定期間経過したときであれば、「元本+売買損益-現金」である(図35の中段を参照)。
含み損益形成資金は、元本、および、スタート時点からの売買損益から、残った現金を引いた金額を基準とすることは、現在保有投資商品のスタート時点購入金額を示す。保有状況の評価には、このスタート時点購入金額と、現在との比較がより適している。
図36で説明すると、元本+スタート時点からの売買損益(1625万円)から現金(1069万円)を引いた含み損益形成資金(図36の上段、50万円+1625万円-1069万円=605万円)を出発点として、この含み損益形成資金は様々な側面から捉えられる。
含み損益形成資金=A時点以降の現在保有商品の購入金額+A時点以前からの現在保有商品の購入金額(図36の中段605万円=393万円+212万円)
含み損益形成資金+含み損益+現金=現在評価金額(図36の下段277万円(212万円+65万円)+933万円(393万円+278万円+262万円)+1069万円=2279万円)
(元本+スタート時点からの売買損益-現金)+含み損益+現金=現在評価金額((50万円+1625万円-1069万円)+605万円(65万円+278万円+262万円)+1069万円=2280万円)
上式において、右項が現在の状況、左項がスタート時点から積み上がってきた利益を足したものである。含み損益形成資金は、売買状況の結果として生じた保有状況ということで、過去の売買状況の結果に基づいた含み損益形成資金と、現在の保有状況の評価とに関して、時系列に従った評価が可能になる。
保有状況を評価する含み損益は、売買損益の状況によって変化する連動性がある。しかも、現金のままにしている影響も出てくるため、連動型保有状況評価の方がより高度な評価が可能になる。
これに加えて、連動型含み損益レベル売買データでは、レバレッジ効果や複利効果指数が管理項目として追加されており(連動型含み損益レベル売買データの項を参照)、より保有状況の実態が明らかになる効果がある。
(連動型保有状況評価の具体例)
図37は、本実施形態に係る連動型保有状況の評価例を示す図である。情報生成部3021は、上段は、元本が100万円であり、現在評価額(B時点評価額)が200万円まで増えている売買データを評価するときに、100万円を150万円で利益確定させた売買損益50万円の評価と、売買損益の結果、増えた資金である含み損益形成資金150万円を200万円まで増やす結果になっている現在進行中の含み損益50万円の評価とを分けて評価する。含み損益の形成が売買損益の結果から訪れることを明確にして、複利効果を評価モデルに含めた効果は大きい。
一方、下段は、元本が100万円であり、現在評価額(B時点評価額)が200万円まで増えている売買データを評価するときに、100万円を150万円で利益確定させた売買損益50万円の評価と、現金50万円を残して、含み損益形成資金100万円を150万円まで増やし含み益50万円と、残った現金50万円と合わせた結果になっている。
いずれのケースも含み益50万円、売買利益50万円、評価額200万円、元本100万円と同じであるが、現金を挟んでいるか否かで、保有状況評価(前者は150万円の資金で50万円の含み益形成、後者が100万円の資金で50万円の含み益形成)が変わる具体例である。
集計対象売買データの連動型比較、連動型ランキング、連動型診断、連動型アドバイスも同様である。
(連動型評価の定義)
(連動型評価の定義)
集計対象売買データを元にして売買状況と保有状況を評価するとき11において、売買損益レベル以下売買データを抽出(又は分類、集計、加工)し作成して、評価指標算出ステップで評価指標を算出し、集計対象の売買状況を評価し、連動型含み損益レベル以下売買データを抽出(又は分類、集計、加工)し作成して、評価指標算出ステップで評価指標を当該情報処理システムにより算出して、当該評価指標、売買損益、現金、レバレッジ効果や複利効果指数などを元にして、当該集計対象の保有状況を評価することを、集計対象売買データの連動型評価と定義する。なお、連動型含み損益レベル売買データと連動型保有状況評価の理解も不可欠なのでそちらの項も参照。
(含み損益形成資金)
図36は、本実施形態に係る集計対象売買データの連動型評価の例を示す図である。含み損益形成資金は、購入時点株価評価額(現在保有銘柄の購入価額)である。図36に示すように、
605万円(含み損益形成資金)
=393万円(含み損益形成資金A)+212万円(含み損益形成資金B)
327万円(A時点から増えた含み利益)
=262万円(=933-671)+65万円(=277-212)
(連動型評価の課題)
反対売買を行った売買状況は、過去に行われ、確定した売買データからなる。それらの結果、売買損益分がスタート時点評価額から増減して、「スタート時点評価額+売買損益-現金」を元にして、現在の保有状況が成り立つ。旧方式の集計対象売買データの評価方法では、過去の売買状況と、現在進行中の保有状況とが並べて処理されている。
(連動型評価の作用)
情報生成部3021は、集計対象売買データ作成ステップで作成した集計対象売買データ、構成要素売買データを元にして、抽出(又は分類、集計、加工)した売買損益レベル以下売買データを作成し、評価指標算出ステップで評価指標を当該情報処理システムにより算出して、集計対象の売買状況を評価し、集計対象売買データを元にして、連動型含み損益レベル以下売買データを参照して、評価指標算出ステップで評価指標を当該情報処理システムにより算出し、当該評価指標と、現金と、売買状況評価、レバレッジ効果や複利効果指数などとを総合して、集計対象の保有状況を評価すること。
(連動型評価の効果)
過去の売買状況の評価と、その結果得られている資金を基準とした現在の保有状況の評価とが時系列に沿った形で可能になる。保有状況を評価するには、含み損益の評価だけでなく、その含み損益を作り出した元になった売買損益の状況、および、現金の状況、レバレッジ率、複利効果指数などが大いに関係して現在の状況を作り出している。これらは、別物ではなく、連動性があるため、連動型評価の方がより高度な評価が可能になる。
(含み損益は売買損益の状況や現金の状況によって変化していく連動)
現在評価額は、様々な側面から見ることができる。図36は、それを説明した図である。評価額2280万円は、元本および利益の面から見たり(1)、現在の保有状況から見たりする(2)。
元本スタートで現在保有状況評価のケース
(1)2280万円(現在評価額)=50万円(元本)+1625万円(売買損益)+605万円(含み損益)
(2)2280万円(現在評価額)=605万円(含み損益形成資金)+604万円(含み損益)+1069万円(現金)
(3)2280万円(現在評価額)=元本(50万円)の45.6倍
従って、現在保有状況評価には、含み損益だけでなく、元本を何倍にしたかという評価、現金で残してある分の評価、売買損益の評価、売買損益と含み損益との関係なども評価に加える必要がある。つまり、現在の的確な投資状況を評価するには、元本、売買損益、現金、含み損益が影響を与えるため、これらのモデルも組み込む必要がある。
(連動型評価の具体例)
元本が100万円で現在評価額が200万円まで増えている売買データを評価するときに、100万円を150万円で利益確定させた売買損益50万円の評価と、売買損益の結果、増えた資金150万円を200万円まで増やす結果になっている現在進行中の含み損益50万円の評価とをそれぞれ分けるとともに、含み損益の形成が売買損益の結果から訪れることを明確にして、複利効果を評価モデルに含めた効果は大きい。
逆に100万円から90万円になってしまったとき、100万円から80万円に売買損益が20万円で減ったが、80万円を元手にした保有損益はプラス10万円であれば、保有状況は改善に向かっていることを評価することができる。
(連動型評価の具体例)
図36の評価プロセスは、購入額605万円と、現金1169万円とを生み出した売買損益1629万円と、元本50万円とが原資にあり、この売買損益を生み出したからこその現在の保有状況の評価がある。
これが複利効果を説明した評価モデルである。この件は、連動型含み損益レベル売買データで詳しく述べている。この連動型含み損益レベル売買データが元になって評価指標算出し、現在の寿状況を把握することで、現在の評価を適切に行えるという効果を発揮する。
(評価の表示ステップ)
評価プロセスの評価ステップの後を評価の表示ステップという。
第六ステップまでで、何をどうやって何で評価するか、が決まるので、その評価を分かりやすく誰でも理解しやすいように表示するステップがこの表示ステップである。
(評価の表示ステップの従来技術)
単なる評価指標の数字の羅列だと、誰でも理解しやすいものではなく、読み込みや慣れ、他人の力が必要であったりするが、このステップで、何をどうやって何で評価するか、どういう評価結果が出たのかを、分かりやすく表示するためには、評価指標や何を評価するのか、などに応じた表示方法を選ぶ必要がある。
(評価の表示ステップの定義)
評価の表示ステップでは、対象に応じて、評価指標の種類や数に応じて、また評価の仕方に応じて、適切な表示を選択する必要がある。
例えば、グラフでも、決める縦軸や横軸によって表現方法が変わってくるし、円グラフや棒グラフ、折れ線グラフなどがあるし、チャートもある。表でも縦軸と横軸によって、取れる表も異なるし、構成比、数値、平均値、合計値など扱う数字も異なる。グラフや表というビジュアルの表現以外にもテキスト表示でもよい。この場合、テキストと数字を組みあわせて表示することが重要となる。数字の意味とテキストを適切に結び付けることで、説得力のある表現が可能となる。もちろん、これらは、投資家に向けた表示でもよいし、ニュースにして、不特定多数に向けた表現にしてもよい。これらは、第六ステップの評価プロセスまでで、得られた評価結果に応じて、テキストがいいのか、グラフがいいのか、棒グラフかなど変えていく必要があり、そのステップをこの表示ステップとする。
(従来技術の課題)
いくらいい評価が出ても、悪い評価が出ても、表示が適切にされていないと、分かり難く、その評価を使って、改善したり、よい方向へ向かったりことができなくなってしまう。評価プロセスの最終ステップであるが、この表示が適切にできることで、評価対象の評価を適切に理解することができ、次の改善に向けたステップを踏むことができる。
(評価の表示ステップの作用)
評価プロセスの第五段階のステップまでで、評価対象が決まり、どういう目的を持って、どうやって評価するかが決まり、当該情報処理システムにより算出された各種評価指標で売買状況や保有状況を評価する。このときに、集計対象売買データの種類、構成要素売買データの種類、損益の種類、評価指標の数字などが確定しており、これらを使って、対象を評価する。いろいろな種類があり、その得られた情報を元にして、どういう表示方法で、どの数字をどうやって使って、表示するかを決めていくステップが、評価の表示ステップである。
(評価の表示ステップの効果)
表示を見るユーザにとって、評価が分かりやすく表示されることによって、第六ステップまでのステップが活かされ、異質な効果が発揮される。
(評価の表示ステップの具体例)
例えば、A銘柄の2020年の売買損益を評価するには、A銘柄の集計対象売買データを作成(AさんやBさん、Cさんなどの集計対象売買データをひとまとめにしてA銘柄の売買データだけを抽出する)し、年度を構成要素として、A銘柄の年度構成要素売買デー
タを作成する。これによって、A銘柄の2018年度、2019年度、2020年度の売買データが作成される(第二ステップから第三ステップ)。売買損益を評価するために、売買損益レベル以下売買データをA銘柄の2018年度、2019年度、2020年度ごとに作成する。そのうち、2020年度の売買損益レベル売買データを作成(前の工程に持っていても可)することで、2020年度のA銘柄の売買損益額(合算値)が決まる。例えば、それが5000万円だとすると、この5000万円をA銘柄の2020年度の様々な売買で稼いだ金額となる。
2020年度のA銘柄の5000万円の売買利益という評価対象が決まり(第二ステップから第四ステップ)、それをどう評価していくかが、次の段階であり、この5000万円を稼いだ理由である。情報処理システムは、構成要素である売買回数、勝率、勝ち利益、負け損失など、売買利益を生じた理由となる分解要素、構成要素、関係要素である各種評価指標を当該情報処理システムにより算出する(第五ステップ)。当該情報処理システムにより算出された、これらの評価指標で、2020年のA銘柄の売買状況を評価する(当該ステップ)、というプロセスである。
これらのステップは、どの評価指標を使うか、どういう表現をするかの橋渡しのステップである。例えば、2019年のA銘柄の売買損益を的確に表現するためには、どの評価指標を使い、どういう表現で行うかを決めるステップが重要になる。第四ステップから第六ステップで行われるが、いかにユーザに分かりやすい表現を行うかは、この評価プロセスの表示ステップで行われる。
文章で表してもよいし、数字の羅列で表してもよいし、円グラフや棒グラフ、チャートなどのグラフで表してもよいし、表で表してもよい。
(チャート具体例1)
銘柄の売買利益だと、チャートが適している。
先の2020年度のA銘柄の値動きを株価チャートで表現し、買値買い時期をプロットし、売値売り時期をプロット(点や星印などで表現)し、平均はここで買ってここで売ったという表示をビジュアルに表現できる。
(チャート具体例2)
先の2020年度のA銘柄の値動きを株価チャートで表現し、最安値で購入した株価をプロットし、最高値で売却した株価をプロットしたり、平均値をプロットしたり、自身の売り買いだけが表示されていたり、平均や最大値幅取りの売買データが赤く表現されたり、助言者ごとに売り買いの助言のレンジを示したり、証券会社ごとに色を変えて、平均の売買レンジを示したり、様々な表現が可能となる。
例えば、2020年年末のA銘柄の含み損益をチャートで表示すると、年末の現在値は670円で、Aさんの買値は500円、Bさんの買値は550円、平均の買値は600円、最高価格の買値は670円、最低の買値は480円、平均保有期間は3ヶ月、などをチャートで表現するのは非常に見やすく、分かりやすい表示方法になる。この場合、集計対象売買データは2020年のA銘柄で、構成要素売買データは投資家ごと、損益は含み損益で、評価指標は、含み損益と買値、保有期間、平均保有期間などとなる。これを評価するのに、上記のチャートは一目瞭然で、分かりやすい表示方法となる。
(具体例2)
さらに例えば、上記の2020年のA銘柄という集計対象売買データを元にして、投資家を構成要素にすると、2020年のA銘柄をAさんの売買データとBさんの売買データ、などに分けることができ、損益を売買損益にして、売買回数などを評価指標にすることで、誰が一番稼いだか、どうやって稼いだか、などが一目瞭然となる効果がある。
2020年のA銘柄の売買利益は誰が稼いだかを明確に表示するには円グラフが適しており、一番稼いだ人は、各評価指標(売買回数や保有日数、勝ち利益率や負け損失率など)を六角形にして、投資家ごとの数字と平均の数字を表示し、投資家のどの数字が平均より優れているか、など適切な表現方法を選ぶのが第六段階のプロセスである。
情報処理システムは、集計対象売買データと構成要素売買データの組み合わせで、対象となる売買データを決める。第三段階で目標となる損益を決める。第四段階で当該損益に影響のある評価指標を当該情報処理システムにより算出する。当該情報処理システムにより算出された、その評価指標で各種評価を行う。その評価をどういう表現で表示するかというのが六段階目である。
(具体例3)
Aさんの集計対象売買データで、年度ごとの期間を構成要素売買データとし、総合損益を損益レベルとして、評価指標を評価額とする組み合わせの評価プロセスであれば、折れ線グラフ形式にして、横軸は年度、縦軸は評価額とすることで、隔年ごとの評価額の推移が一目瞭然になり分かりやすいというのも一例である。
(具体例4)
構成比の算出で分かりやすいのが円グラフですが、A銘柄の売買利益を誰が上げたのかが分かりやすいのが、この円グラフとなりましょうし、Aさんの売買利益はどの銘柄であげたのかが分かりやすいのも、円グラフとなりましょう。
(具体例5)
積み上げ棒グラフは、例えば、下記のようなケースが分かりすい表示方法となる。
Aさんの集計対象売買データで年度ごとの構成要素売買データを作成し、損益を勝ち利益として、評価指標を勝ち利益として、売買状況を評価するときに、さらに銘柄ごとの構成要素売買データを作成することで、各銘柄の年度ごとの勝ち利益が求められる。
2020年、2019年、2018年の勝ち利益の推移が作られるととともに、、例えば、2020年の勝ち利益の構成はA銘柄が30%、B銘柄が40%、C銘柄が20%で、その他が10%。2019年はD銘柄が70%で、ほかの銘柄が30%などというのが積み上げ棒グラフによって一目瞭然となる。横軸に年度、縦軸に勝ち利益と、勝ち利益の銘柄ごとの構成比を取ることによって、こういう表現が可能となる。
(具体例6)
構成比の構成の変化を分かりやすく表現するのに使われる%表示のグラフ、どの評価指標が強いか、弱いかを表現しやすい六角形グラフ、など、それぞれの評価対象や評価指標によって、使い分けしていくことがこの第六ステップである。
(具体例7)
また、投資対象売買データの場合、チャートを使うことが分かりやすく表現していくために重要となる。横軸に年度や月日を取って、縦軸に株価(4本値や引け値など)を取り、株価チャートをベースにして、自身の買値買付日をプロットし、売値売却日をプロットして、どれだけ売買利益、値幅を獲得できたのかを表示するのは一例である。うまく売り買いできたのか否かを一目瞭然で表示することが可能である。
(具体例8)
例えば、株の投資対象売買データを集計対象売買データとして、投資タイプ別を構成要素売買データとして、損益を総合損益として、総合損益率と総合損益構成比、を評価指標として、株の投資タイプ別の総合損益を評価する場合において、これらの集計対象の株による総合損益が3億円で、デイトレタイプは1000万円、スイングトレードタイプは5000万円、中長期タイプが2億円でそれぞれの構成費が出るような場合、横棒グラフが分かりやすい表現方法の一つとなる。
(具体例9)
Aさんの集計対象売買データを、各損益レベルで評価していき、総合損益、売買損益、含み損益、売買の勝ち利益、負け損失などを評価指標として、Aさんの評価を行う場合は、じょうろ型のグラフやウォーターフォール型、などが分かりやすい一つの表現方法として適している。
(テキスト具体例10)
例えば、上方修正の銘柄(企業業績が予想よりも大きく上回る銘柄)をEDINETなどで捉え、いつ、どの銘柄が、売上が100億円から150億円へと50%の大幅な予想のアップデートの場合に、それらを保有しているユーザに対して、そのようなテキスト(あなたの保有しているA銘柄が売り上げ100億円から150億円へと大幅な予想の上方修正を1月10日15時に発表しました。などのニュース)を自動配信する仕組みが考えられる。保有状況の自動評価の応用版である。もちろん、保有ユーザだけでなく、ニュースとして皆に配信することも同様である。
(テキスト具体例11:保有状況評価の一具体例)
例えば、ツイッターの銘柄更新頻度などを売買データに取り込み、個人投資家の注目度が急激に上がった銘柄(銘柄更新頻度上昇)を保有中のユーザに伝えるなども実施できる。
(テキスト具体例12:保有状況評価の一具体例)
保有銘柄で、テクニカル指標からすると、過熱感があり、高い確率で下落が見込めるときに、保有者に、「当該銘柄は、テクニカル指標のRSIが非常に高く、25日移動平均線との乖離率も%を超えているので、注意が必要です。」というテキストデータをユーザ端末に表示することも可能である。これも保有状況評価の一形態である。もちろん、特定のユーザだけでなく、ニュースとして皆に配信する場合も含む。
(テキスト具体例13:保有状況評価の一具体例)
保有銘柄で、株式分割を行うという権利情報が更新(売買データの中の権利データの更新)された場合、『「いつ」、「銘柄名」の株式分割が発表されました。内容は「分割予定日」「2分割」の発表です。「分割予定日」を過ぎると、権利落ちとなり、株数は「保有株数」から「分割株数」へと変化します。』との表示を端末に表視することも可能である。
(テキスト具体例14:保有状況評価の一具体例)
仮想通貨と、株の保有をしているユーザに対して、仮想通貨全体のテクニカル指標と株全体のテクニカル指標を比較するという表を表示することで、保有者に特別な利便性が生まれる。これも保有状況と投資対象の情報が結び付いているからできることである。売買データと、銘柄情報とが結び付くことで、様々な情報を端末に表示することが可能となる一例である。
(テキスト具体例15:売買状況評価の一具体例)
保有状況評価は、保有銘柄に対して行われる表示であるが、売買状況評価は売買している銘柄に対して、行われる評価、表示である。例えば、「売却銘柄が現在、再び、買いチャンスになっているかもしれません。移動平均乖離率はマイナス20%、ほかの指標も買いシグナルを連発しています。少し検討されてみてはどうでしょうか。」のようなテキストを表示することが可能である。これは売買状況評価の一具体例である。これも売買状況(何をいつ売ったのかという売買データ)と銘柄の情報が結び付けられているからこそ、可能な情報提供となる。
(テキスト具体例16)
売買状況評価の一具体例として、評価指標で、勝ち利益率を伸ばしていくことが課題のユーザがいて、勝ち利益率が5%から10%に変化すれば、売買利益額は100万円年間で増えるという試算がAIによるケースにおいて、すでに売却した銘柄で勝ち利益率を稼いでいるユーザが現在買っている銘柄を知らせる機能を付けることも可能である。
(比較プロセスの旧方式)
実施形態1で算出した評価指標を参照して投資家の比較及びランキングを行い、当該投資家の比較及びランキングを示す情報を評価指標として生成してもよい。ここでいう比較とは、当該投資家の評価指標と、他投資家の評価指標、評価指標の平均値等とを比較することを指すとある。
新方式は3つの比較プロセス(集計対象比較プロセス、構成要素比較プロセス、損益レベル比較プロセス)がある(図63を参照)。図63は、本実施形態に係る3つの比較プロセスを示す図である。
(比較プロセスの定義)
比較プロセスは以下のプロセスを経て行われるが、第二ステップや第六ステップは割愛してもよい。
第一ステップは、売買データの取得ステップである。第二ステップは、集計対象売買データの作成ステップである。第三ステップは、構成要素別売買データの作成ステップである。第四ステップは、損益レベル売買データの作成ステップである。第五ステップは、当該情報処理システムによる、評価指標の算出、選定ステップである。第六ステップは、評価プロセス(評価ステップと表示ステップに分かれる)である。第七ステップは、比較プロセス(集計対象売買データ比較と構成要素売買データ比較に分かれる)である。算出された評価指標(単独でもいいし複数でもいい)を比較対象にして、平均や別の集計対象または構成要素と比較することを比較プロセスと定義する。
比較プロセスは、まず比較対象がある、比較する評価指標がある、どの損益を改善するために比較するのかの損益がある、どういう基準で比較するのかの条件がある。これらを決定することが大切である。AさんとBさんの売買データを比較する場合、第一ステップから第五ステップのうち、第二ステップで、Aさんの売買データとBさんの売買データに分類し、第四ステップで、それぞれの売買損益レベル売買データを作成(前の工程に持っていても可)し、それぞれ売買損益の影響要素である評価指標を当該情報処理システムにより算出することで、比較対象が決まり、比較する評価指標が決まり、売買損益を改善することが決まり、AさんとBさんの基準で比較するという上述のすべての条件が決定される。これらの条件の決定は、その都度、記憶部33に記録される。いろいろな比較対象、いろいろな比較方法が記録されていくことで、AIに使うことが可能になったり、機械学習が可能になっていく。比較プロセスには、何と何を比較するのかによって、集計対象売買データ比較と構成要素売買データ比較の二つに分かれる。AさんとBさんの比較は前者、A銘柄とB銘柄の比較も前者、四季報参照売買とツイッター参照売買も前者だが、Aさんの売買の中で、年度を比較したり、銘柄を比較したり、助言者を比較したり、テクニカル指標でRSI20%以下の購入データと移動平均線乖離率マイナス20%以下の購入とを比較するには、どちらでも可能である。投資家全体であれば、集計対象、Aさんの売買だけであれば、構成要素で比較することが可能となる。評価指標も奥深くいけばいくほど、評価指標の数も多くなり、細かい比較が可能(損益レベル評価指標比較)となる。上述のように、比較対象がある(何と何を比較)、比較する評価指標がある(どのレベルで比較するか)、どの損益を改善するために比較するのか(どの損益を改善目標として比較するのか)、どういう基準で比較するのかの条件(集計対象売買データなどでの抽出条件)などが比較プロセスでは必要となり、これらの比較プロセスで生成した比較データ(比較対象や抽出条件など)は、記憶部33に保存されていく。
(比較プロセスの課題)
投資家にとって、他と比べてどうなのか、平均と比べたら、一番成績の上がっている人と比べたら、どこが劣っているのかなどの比較は現状難しい。
(比較プロセスの作用)
比較プロセスの定義に示した通りのプロセスを踏むことによって、比較が容易になる。Aさんの2019年の売買損益と2020年の売買損益を比較する場合は、構成要素売買データを使うため、構成要素比較が適している。AさんとBさんの株式の総合損益を比較する場合は、集計対象売買データ比較を行う。何と何を比較するのかによって、集計対象比較プロセスを使うか、構成要素比較プロセスを使うかを決める。平均と比べる場合は、構成要素売買データでAさんと全体の集計値を比較すれば可能になるし、一番成績の上がっている人は当該評価指標の最大値を当該情報処理システムにより算出し、示し、比較することで可能となる。
(比較プロセスの効果)
この比較プロセスで、様々な対象を様々な評価指標を使って、比較が可能になり、ユーザにとっては、どう改善すべきかの道しるべとなる。
(比較プロセスの具体例)
AさんとBさんの売買損益の比較、Aさんの2019年度と2020年度の勝ち利益の比較、A証券会社とB証券会社の売買頻度の比較、助言者aと助言者bによる助言に基づいた売買損益率の比較、四季報に基づいた売買とツイッターを参考にした売買を多方面から比較、A銘柄とB銘柄の売買頻度や売買損益率、勝率などの比較、など様々な視点で考えられる。
図101と図102に記載の通り、図101で様々な条件を加えれば、目的に沿ったデータセットが作成され、それによって必要な評価指標が算出でき、目的に沿った評価指標が算出されるため、当該ステップでも簡単に様々な条件、様々な形態の評価指標を比較することができる。当該ステップは、あくまでも図102の一工程に過ぎないが、一連の連携で評価指標も定まってきたもののため、当明細書にあげてきた数多くの形態の評価指標の比較や数多くの対象の比較が可能である。
(AI機械学習比較プロセスの新方式)
AI機械学習比較プロセスは、以下のプロセスを経て行う。
第二ステップは、集計対象売買データの作成プロセスである。第三ステップは、構成要素売買データの作成プロセス(省略可)である。第四ステップは、損益レベル評価指標の作成プロセス(3つの方式で目標となる評価指標を当該情報処理システムにより算出する)である。
この第四ステップまでで、目標となる損益と、対象となる売買データが決定される。
第五ステップでは、第四ステップで決定した目標となる損益(総合損益や売買損益など)の構成要素である評価指標を算出する。なお、第四ステップは、第三ステップに含めることも可能だし、別の段階にすることもできる(省略可)。この第五ステップまでで、目標となる損益と、対象となる売買データ(データ構造)と変数である評価指標が決定される。
第六ステップでは、当該情報処理システムにより算出された評価指標を比較対象にして、対象となる比較対象が何がよくて、何が分かりやすいか、当該比較対象の中で、どの評価指標をどう比較していくのかを機械学習をし、最適な解を見つけにいくような比較方法で比較対象を決める。
第七ステップでは、これらの最適な解である比較対象をどうやって比較すればよいのか、適切な表示方法で表示するの。表示方法としては、要素、ランキング表示、比較表示、テキスト比較表示などがあげられる。
(AI比較プロセスの課題)
上述の比較プロセスでは、どの比較対象を使って、どの損益を、どの評価指標を使って比較するか、を決めるのに、選択肢が多い。従って、誰でも扱いやすくすべきであるのに対して、決めるべき選択肢が多いという課題がある。
上述の比較プロセスから一歩進めて、目標である損益を最大化するために、評価指標を変数として、それを記憶するプロセス、最適な解を見つけるプロセス、それを表示するプロセスを加えることで、比較プロセスは機械学習を使ったAI学習による比較プロセスへと進化する。
売買データを使って、目標となる損益を決めれば、どの比較対象と、どの評価指標とを比較していけば、最適かを学習し、比較対象の売買データと比べて、劣る点を学習していく。この学習した結果を表示していくことで、AI比較プロセスでは、AIが最適な解を探してくれるようになる。
(AI比較プロセスの作用)
上述の比較プロセスに加えて、対象となる売買データと、目標となる損益とが決まれば、目標となる損益を向上させ、最適にしていくためには、どの評価対象にして、どの評価指標を比較していけばよいのか、を学習していき、変化させていく評価指標と、評価指標とをどう変化させていけばいいのか、を表示していくことで、最適な解に近付けていくような取引が可能となっていく。
(AI比較プロセスの意義)
上述の比較プロセスに加えて、評価指標を変化させれば、損益がどう変化していくかを学習させるプロセスを加える。それを記憶させる記憶部33と、変数である評価指標、目標の損益、対象となる売買データ(集計対象売買データや構成要素売買データ)、学習部34、などの構成となる方法やソフトウェア、装置、データベース構造、学習方法がある。
(AI比較プロセスの効果)
上述の比較プロセスに加えて、AIプロセスを加えることで、対象となる売買データをどう比較していくのが最適な解かを、機械学習していくとの効果を発揮する。
(AI比較プロセスの具体例)
(具体例A)
例えば、Aさんの総合損益を改善したい場合、Aさんの集計対象売買データを作成し、総合損益レベル売買データを作成(前の工程に持っていても可)し、総合損益の構成要素である評価指標を変数とし、Aさんの総合損益の改善を目標として、最適化していくには、どの比較対象と、どの評価指標とを比較していけばよいのか、最適かを学習していく。「GAさんが比較対象としては最適であり、GAさんの勝率を目標にして、勝率を現状の50%から60%へと変化させ、勝ち利益率を現状の4%から5%へと変えていくと、1年間で100万円売買利益が80%の確率で増える」など、いくつかのパターンを表示され、確率が高く、変化する度合いの大きい組み合わせを目標とするなどは、一例である。ZZさんだと、また違う指標がよくて、負け損失率は同じくらいだが、勝ち利益率が20%と高いので、どうやって売買しているのか、勝っている場合の保有期間を長くしていくことや銘柄の違いなどを学ぶことで、改善していく道しるべができる。
(具体例B)
例えば、A銘柄の売買損益を改善したい場合、A銘柄の集計対象売買データを作成し、売買損益レベル売買データを対象とすることで、A銘柄の売買損益データが集まる。このA銘柄の売買損益レベル売買データに影響を与えていく各種評価指標を当該情報処理システムにより算出し、これらの様々な組み合わせによる売買損益への影響を学習していき、A銘柄の保有期間や売買利益率、最大の売買利益を上げている人の売買利益率や平均保有期間、などを学習していき、最低の売買損失を上げている人の購入時期や売却時期などの傾向を学習していき、A銘柄を最大の売買利益を上げているRAさんと近い売買を行っているが、成果がより上がっているXAさんと比較して、買い方や保有期間、売却の仕方、頻度などにどう違いがあるのか、どう改善していけばよいのかが分かるようになる効果が期待できる。
(具体例C)
ツイッターを使って売買を行っているAさんに対して、投資家全体の集計対象売買データを参照媒体別に構成要素売買データを作成(前の工程に持っていても可)し、総合損益レベル売買データを作成し、どの参照媒体がどういう成果かを学習していき、記憶する。ツイッターを使った売買では、勝ち利益率は低く、負け損失率は大きくなる傾向にあり、成果が上がりにくいことを学習して、四季報を使った方法や業績主体の方法、チャート主体の方法などの損益と評価指標を学習し、ツイッターを使って売買を行っているAさんに対して、業績主体のFAさんが比較対象としては優れていることをAIが伝えることで、FAさんとの比較で、どこをどう改善していけば、これだけ変化していくという方向性を導いていくことが可能となる。
(具体例D)
仕手株の範疇の銘柄と、安定成長株、高成長株、という投資対象テーブルに基づいて投資対象別売買データを作り、総合損益レベル売買データをそれぞれ作成し、様々な銘柄の様々な投資対象のそれぞれの評価指標の違いを学習していく。その学習成果を得て、A銘柄が仕手株の範疇の銘柄の場合、高成長株のHAS銘柄は比較対象として最適なこと、HAS銘柄を売り貸している人たちの勝率や勝ち利益率はA銘柄に比べて、これだけ高いということを示し、銘柄の選択に示唆を与えるような表示方法がある。
(具体例E)
Aさんと成績の高いA群の投資家別集計対象売買データを作成し、総合損益テーブルを作成し、Aさんの各種評価指標を学習し、A群の各種評価指標を学習し、Aさんの保有状況を評価する時に、A群であれば、保有状況をこうやって変化させていくなどの表示を行える。
(AI比較の学習生成方法)
(目的)
どの比較対象で、どの評価指標で、比較すれば、目標である損益を改善できるかを学習していく。
(AI比較プロセスの学習生成方法のステップ)
集計対象売買データ、構成要素売買データを作成する手順と、どの損益を改善していくかを決めるステップと、当該損益を構成する評価指標を当該情報処理システムにより算出するステップと、元になる売買データと、当該情報処理システムにより算出された評価指標の組み合わせによって、組み合わせによって変化していく損益を演算する演算ステップと、どういう組み合わせが、最適な解かを見つけていくのかを学習するステップと、を含む。Aさんと、Bさんとで比較しても、指標にあまり違いは出ず、頻度も違うため、比較対象としては優れていない、と判断したり、AさんとZさんとでは、売買頻度も同じ程度であるが、勝率や勝ち利益率は高く、比較対象としては似ているが、総合損益は大きな開きがあり、比較対象としては最適である。特に、勝率や勝ち利益率を比較し、さらに深掘りすることから、いろいろな知見が得られる。比較対象という最適な解である。
Aさんの総合損益率を上げていくには、どの比較対象を参考にするのがよいのかというのがテーマである。Bさんの総合損益率と、それを構成する各種評価指標の値、Cさんの総合損益率と、それを構成する各種評価指標の値、ZTTさんの総合損益率と、それを構成する各種評価指標の値など、それぞれ比較対象と最適か否かを学習していく。中でも、ZAさんが、比較対象として最適で、それらの売買方法や銘柄、売買期間などを参考にすることで、改善の道が明らかになっていくような効果が期待できる。
AさんとBさんの比較ではあまり発見はなくても、AさんとZAさんの比較では共通点も多く、いろいろな示唆があるとAIが判断することが、このAI比較プロセスの学習生成ステップで可能となる。
(集計対象比較プロセスの定義)
情報生成部3021は、売買損益レベル評価指標または含み損益レベル評価指標を基準間(例えば、投資対象間)で比較することにより、基準間の、売買状況または保有状況の比較に関する情報を生成する。
図48は、本実施形態に係る集計対象比較プロセスの例を示す図である。どの対象と、何を比較するか、によって、分かれる。集計対象の評価指標同士を比較するのが集計対象比較プロセスであり、構成要素同士を比較するのが構成要素比較プロセスであり、損益レベル評価指標で比較することを、損益レベル評価指標比較と定義する。
集計対象損益レベル評価指標比較と、構成要素損益レベル評価指標比較とがある。
まずは、集計対象比較プロセスについて説明する。情報生成部3021は、集計対象売買データを元にして、評価指標を算出して、当該評価指標で当該集計対象を他の集計対象や平均などと比較する。比較とは、集計対象売買データから各種の評価指標を算出して、そこで得られた評価指標などを用いて集計対象の比較をすることである。
集計対象の比較は、テクニカル指標や業績指標などによる比較があるが、集計対象売買データから得られる評価指標を使って当該集計対象を比較することで、集計対象の売買状況や保有状況の違いを明確にする効果を有する。
(集計対象比較プロセスの具体例)
例えば、A銘柄の損益率は、平均値に比べてどうなのかを比較すると、A銘柄の状況がよく分かるようになる。
図48に示すように、例えば、図48の(1)のように投資家Aと投資家Bの勝ち利益率などを比較すると、両者の売買の違いが明確になる効果がある。
投資家Aは勝ち利益率10%、投資家Bは勝ち利益率50%である。投資家Aは、売買期間20日と短く、利益確定も早い。一方、投資家Bは、売買期間が平均で75日と長めで、利益確定はゆっくりと大きくとっていることが読み取れる。
また、勝率は、投資家Aは50%と勝ち負けの繰り返しとなっている。短期間で決着をつけ、利益確定も損切りも早く決済し、勝率重視の運用スタイルである。一方、投資家Bは、勝率は30%と低いものの、勝ちの時の利益率が圧倒的に高くカバーしており、負けの損失率は抑えていることが分かる。
勝ちパターン1が多いことは、順張り型の投資を意味しており、銘柄選択が間違っていない証拠である。逆に、勝ちパターン3が多いのは、銘柄の選択が間違っており、売買でなんとかカバーしようとしている姿が浮かび上がる。また、図48(1)に示すようにBさんは平均よりも総合損益率が高く、利益が上がっているなどの、投資家ごとの比較が行われる。
投資商品の集計対象ごとの比較は、売買データから得られる評価指標を使って、当該集計対象を他の集計対象、平均などと比較するなどして、全く新しい効果を有する。集計対象は、銘柄、銘柄群、商品、商品群、投資家、投資タイプなどである。
例えば、仮想通貨という商品と、株という投資商品との含み損益率を比較することも可能である。集計対象同士を評価指標で比較することにより、比較が可能になるという効果がある。
(集計対象比較プロセスの作用)
情報生成部3021は、集計対象売買データを元にして評価指標を算出して、それら評価指標を使って、当該集計対象の比較結果を表示する。
(集計対象比較プロセスの効果)
各種評価指標を使って当該集計対象の比較結果などから状況を比較できる。
(集計対象比較プロセスの具体例)
例えば、図48の(2)に示すように、A銘柄株は、B銘柄株と比べ売買損益率は高い、という比較結果を提供することが一例である。
A銘柄は、含み損益率が高く、保有を続けている人は多くの人が含み益を計上している銘柄である。一方、B銘柄は、含み損益率が-5%と含み損を計上している人が多く、半年保有しても、結果が出ていない人が多いことが分かる。特に、A銘柄の含み益率は70%と非常に高く、含み損-10%を抱えている人に比べると圧倒的に高い含み益が形成できていることが分かる。A銘柄のような株を短期売買で早めに手放してしまう人にとっては、この保有を続けている人たちの含み益が高いことを体感することによって、保有を続ける選択も有効であり、銘柄によって売買の仕方を変えていくきっかけになる。
含み益を形成している人の保有期間と、含み損を形成している人の保有期間とを比べると、より明確に詳細が分かる。レベルが下がる(第2レベルから第3レベルなど)ごとに、より詳細なことが分かり、詳細な比較ができ、投資家や銘柄の保有状況や売買状況の比較が可能になる。
もちろん、このようなA銘柄とB銘柄との比較データなどは、記事としても有用な記事配信データの一つである。この場合は、データベースから当該記事配信用データを生成プロセスと同様のプロセスで引き出すことにより、すぐに記事データとして活用できる。
(構成要素比較プロセスの定義)
集計対象売買データから得られた構成要素別の評価指標で比較することを、構成要素比較プロセスと定義する。集計対象売買データから抽出、加工し、作成された構成要素売買データから算出された各種評価指標を元にして、集計対象、構成要素ごとの比較を行うことにより、構成要素による比較を行うことができる。
(構成要素比較プロセスの課題)
図49に示すように、比較プロセスでは、集計対象ごとの比較、投資家間における評価指標の比較、銘柄間における評価指標の比較、期間ごとの比較、などが行われる。構成要素比較プロセスでは、AさんのA銘柄と、B銘柄との売買状況(図49では(2)の例)、保有状況などの比較を可能にする。Aさんの2019年と、2018年との比較、2018年のA銘柄と、2019年のB銘柄との比較も可能である。Aさんの株および仮想通貨の売買状況と、Bさんの株および仮想通貨の売買状況との比較も可能である。
(構成要素比較プロセスの作用)
情報生成部3021は、集計対象売買データを作成し、構成要素で抽出し加工した構成要素売買データを作成する。情報生成部3021は、構成要素売買データから損益レベル売買データを抽出、加工し、作成し、当該売買データを元にして損益レベル評価指標を算出し、当該評価指標を集計対象の構成要素ごとに比較する。これにより、構成要素を比較することができる。
(構成要素比較プロセスの具体例)
比較プロセスでは、集計対象ごとの比較が行われる。AさんとBさんの評価指標の比較、A銘柄とB銘柄の評価指標の比較など(図48の(2)の例)であるが、情報生成部3021は、Aさんの集計対象売買データを、A銘柄株の構成要素売買データと、B銘柄株の構成要素売買データとを分けて、評価指標を算出する(図49の(2))。情報生成部3021は、例えば、図49の(1)のように、A銘柄株の集計対象売買データを、構成要素機関投資家グループと、構成要素個人投資家グループとに分けて、評価指標を算出する。〔実施形態3〕のタイプ分類に示すように、タイプ別に比較してもよい。それらの算出された評価指標で構成要素ごとに比較するプロセスを、構成要素比較プロセスと定義する。
(構成要素比較プロセスの効果)
投資家別売買データ、投資対象別売買データなどの複数の切り口により、売買データを把握することで、より深い分析が可能となる。例えば、Aさんの集計対象売買データを、株の構成要素売買データと、仮想通貨の構成要素売買データとに分けて、評価指標をそれぞれ算出し、算出された評価指標で比較することは、その一例である。
Aさんの売買データを2020年と、2019年との損益レベル評価指標で比較するなども、好例である。
また、A銘柄株の集計対象売買データを、構成要素の短期売買志向の強い投資家タイプAと、構成要素の中期売買志向の強い投資家タイプBとで構成要素売買データを分け、評価指標を算出し、比較するなどは好例である。
Aさんの集計対象売買データを、A銘柄株の構成要素売買データと、B銘柄株の構成要素売買データとに分けて、比較する。A銘柄株の集計対象売買データを、構成要素である機関投資家グループと、構成要素である個人投資家グループとに分けて、評価指標を算出し、比較する。
さらに、図49の(1)と投資家テーブルを合わせることにより、株の集計対象売買データを、構成要素である機関投資家グループと、構成要素である個人投資家グループとに分けて、評価指標を算出し、A銘柄株のそれぞれの上記の構成要素の売買状況と比較することなど。集計対象ごとの構成要素を比較することも構成要素比較プロセスで可能になる。
(損益レベル評価指標比較プロセスの定義)
集計対象売買データから損益レベル評価指標を算出して、当該評価指標で当該集計対象または構成要素を他の集計対象や他の構成要素や平均などと比較する。比較とは、集計対象売買データから損益レベル評価指標を算出して、そこで得られた評価指標を用いて集計対象または構成要素の比較をすることである。(図48は集計対象売買データを損益レベル評価指標で比較)
(損益レベル評価指標比較プロセスの課題)
集計対象の比較は、テクニカル指標、業績指標などによる比較、上記の比較プロセスがあるが、集計対象売買データから得られるレベル別損益評価指標を使って当該集計対象や構成要素を比較することにより、多面的で多角的な比較を可能として、特別な効果を有する。
(損益レベル評価指標比較プロセスの具体例)
例えば、A銘柄と、B銘柄との損益を比較する場合に、総合損益レベル、含み益レベル、勝ちパターンレベルなど、レベル別に比較することにより、さらに違いが浮き彫りになる。Aさんと、Bさんとの違いを比較する場合にも、今月と、先月との違いを比較する場合にも、さらに違いが浮き彫りになる(図50(4)を参照)。
このうち、記事配信データとして利用ができるのは、もちろんA銘柄とB銘柄の比較データであり、今月と先月の違いでも、全投資家のデータなどであれば、記事配信データとしても有用である。
例えば、数多くの人が含み損を抱える銘柄と、短期売買で利益がよく出ている銘柄とを比較し、損益を明確にすると、銘柄の買い方および売り方に大きな影響を及ぼす。この場合も、記事配信用のデータの一つとして挙げられる。以下のいくつかの例も、同様である。
例えば、A銘柄の含み損益レベルと、売買損益レベルの損益率は平均値に比べてどうなのかを比較すると、A銘柄の保有状態、売買状況などがよく分かるようになる。
例えば、優良株グループの平均の勝ち利益率と、優良株グループに属するA銘柄の勝ち利益率とを比較することにより、さらにA銘柄の特徴がはっきりする。
例えば、投資家Aおよび投資家Bの勝ち利益率および負け損失率、含み損益率などを比較する、両者の売買や保有の違いが明確になるという効果がある。
例えば、仮想通貨という商品と、株という投資商品との売買内容、保有状態を比較することも可能である。集計対象同士を損益レベル評価指標で比較することにより、さらに多面的で重層的な比較が可能になる効果がある。さらに、集計対象同士の構成要素ごとの比較、集計対象の中の構成要素ごとの比較も可能である。
図48~図50に示すように、投資商品の集計対象または構成要素ごとの比較は、損益レベル評価指標を使って当該集計対象、構成要素を他の集計対象や他の構成要素、平均などと比較するなどして、全く新しい効果を有する。例えば、含み損率や、売買頻度、売買利益率などの比較を行うことにより、当該集計対象、構成要素の売買状況や保有状況をより把握できるようになる。
(損益レベル評価指標比較プロセスの作用)
情報生成部3021は、集計対象売買データを元にして損益レベル評価指標を算出し、それら評価指標を使って、当該集計対象または構成要素の比較結果を表示する。
(損益レベル評価指標比較プロセスの効果)
各損益レベルの各種評価指標を使った当該集計対象の比較結果などから、当該集計対象が、市場でどう取り扱われており、今の保有者はどのような状態なのか、売買はどう行われているのかなどの状況を比較することができる。
また、損益レベル評価指標を使って、当該集計対象、構成要素の保有状況、売買状況を比較していくことにより、当該集計対象、構成要素の状況を比較することができる。
(損益レベル評価指標比較プロセスの具体例)
例えば、A銘柄株はB銘柄株と比べて売買利益率は高く、含み益率も高く、短期売買の利益率も高いという比較結果を提供することは一例である。この場合も、記事配信用のデータの一つとして挙げられる。多くの投資家が必要としている情報だからである。
「Aさんは平均よりも売買利益率は高く、含み益率も高く、利益が上がっている。特に、保有期間が長い銘柄で、含み益が膨らんでおり、短期売買の利益率は平均よりもかなり高い。」などのように、投資家ごとの比較が行われる。
以上、集計対象比較プロセス、構成要素比較プロセス、損益レベル比較プロセス、について説明したが、これらのプロセスは、下記の第1レベル比較から第4レベル比較のプロセスを経ると、それぞれより詳細な比較結果が得られるという効果が表れる。
(第1レベル比較プロセスの課題)
集計対象または構成要素の比較は、テクニカル指標、業績指標などによる比較、上記の比較があるが、総合損益を評価するために、集約対象売買データをさらに抽出して、評価指標を算出することにより、集計対象または構成要素に対して、よりよい比較が可能になる。
(第1レベル比較プロセスの手段)
情報生成部3021は、集計対象売買データの総合損益を評価するために、各種評価指標を算出して、それらの評価指標を使って、当該集計対象または構成要素の売買状況保有状況を比較する。これにより、課題を解決する。
(第1レベル比較プロセスの効果)
総合損益の各種評価指標を使って当該集計対象または構成要素の状況を比較することにより、当該集計対象または構成要素が、市場でどう取り扱われていて、この1年はトータルで損が出ているか、利益が出ているか、その利益はどのくらいかなどの状況を把握することができる。これらの評価指標を当該集計対象または構成要素ごとに比較することにより、当該集計対象または構成要素の売買の特徴が浮き彫りになり、当該集計対象または構成要素の各種評価指標での比較結果が明確になる。当該集計対象または構成要素についてどのような売買が行われていて、当該集計対象または構成要素の保有状況、売買状況などを判断することができる。
(第1レベル比較プロセスの具体例)
例えば、A銘柄株のこの半年間は総合損益は+20%で、平均購入単価、平均の利益額、購入金額などを用いて、B銘柄株と比較することにより、A銘柄株をより深く理解することができる。この場合も、記事配信用のデータの一つとして挙げられる。多くの投資家が必要としている情報だからである。S1社株と、S2社株との売買の違いは何かなどの記事であれば、価値は非常に高まる。
例えば、B銘柄株は、総合損益はマイナス5%で、平均購入単価や平均の損失額を比較する。総合損益レベルで比較することにより、当該集計対象または構成要素の売買、保有の結果、どのような総合損益がもたらされているかを比較できる。総合損益は、保有中の売買データも売買済みのデータも含まれるために、当該集計対象または構成要素のトータルの損益状況を把握して、評価指標を算出して比較するので、当該集計対象または構成要素の売買の全体像を把握することができる。
(第2レベル比較プロセス)
売買損益レベルで使う評価指標には、売買損益率、購入代金、売却代金、売買平均期間、平均の買値、平均の売値、売買数量、勝率などがある。
(第2レベル比較プロセスの課題)
投資商品の集計対象または構成要素の総合損益に対する比較では、売買した確定利益と、未確定の利益とが含まれているため、トータルの比較しかできない。売買損益を対象とした評価指標から得られる比較結果は総合損益では分からなかった勝率、売買損益率、売買期間などに加え、平均の買値、売値などどのような売買を行い、どのような結果が出たのかを比較することができる。
(第2レベル比較プロセスの手段)
情報生成部3021は、集計対象または構成要素ごとに集計された売買データの売買損益を評価するために、各種評価指標を算出して、それらの評価指標を使って、当該集計対象または構成要素の売買状況を比較する。
(第2レベル比較プロセスの効果)
売買損益の各種評価指標などを使って当該集計対象または構成要素の状況を比較することにより、当該集計対象または構成要素が市場で、どう取り扱われているか平均の利益率や保有期間などの売買状況が分かる。これらの評価指標を当該集計対象または構成要素ごとに比較することにより、当該集計対象または構成要素の売買の特徴が浮き彫りになり、当該集計対象または構成要素の各種評価指標での比較結果が明確になる。当該集計対象または構成要素がどのような売買の性格を持っているかを判断することができる。
(第2レベル比較プロセスの具体例)
具体例を上げると、A銘柄株は、売買損益率が5%であるが、平均の保有期間は1週間で回転力が高く、勝率は60%の好成績である。一方、B銘柄株は、売買損益率はマイナス5%で平均の保有期間は3週間で、勝率が40%である。このような銘柄ごと、評価指標ごとの比較が売買利益レベルで行われる。売買済みのデータから比較するために、当該銘柄の売買状況を掴むことができ、短期売買志向の強い銘柄と、中長期で保有期間は長い銘柄とを比較することが可能になり、短期売買に向く銘柄、中長期保有に向く銘柄などを、比較結果などを通して知ることが可能になる。この場合も、記事配信用のデータの一つとして挙げられる。多くの投資家が必要としている情報だからである。
(第2レベル(含み損益)比較プロセスの課題)
総合損益レベルでは、保有中の状態も、売買済みの状態も混在しているために、保有状況、売買状況などが詳しく分からない。含み損益レベルを評価すると、含み損益率、平均の保有期間、平均の買値、平均の利益額などが分かる。
(第2レベル比較プロセスの手段)
情報生成部3021は、集計対象または構成要素ごとに集計された未反対売買データの含み損益を評価するために、各種評価指標を算出して、それらの評価指標を使って、当該集計対象または構成要素の保有状況を比較する。
(第2レベル比較プロセスの効果)
含み損益の各種評価指標を使って当該集計対象または構成要素の保有状況を比較していくことにより、当該集計対象または構成要素の保有者はどのような状況にあるのか、などの保有状況が分かる。例えば、以下のような比較が可能となる。
A銘柄株は、平均の含み益率が50%(1.5倍)であり、一方、B銘柄株は、平均の含み損率が5%であり、小さいと比較することができ、保有期間は前者が1年で、後者は平均で半年であり、各種評価指標の第2レベルでの比較が可能となる。この含み損益レベルでは、当該集計対象または構成要素の保有中の状況を比較することができる。
(第2レベル(連動型含み損益)比較プロセスの課題)
上記の含み損益比較プロセスは、売買損益と連動させたものではなく、含み損益をバラバラに比較する。しかし、実際には、複利効果、レバレッジ効果などを加味して、過去の実現損益などと連動して含み損益は形成される。連動型項目を比較項目に加えると、連動型含み損益比較プロセスとなり、よりレベルアップした比較が可能になる。
(第2レベル(連動型含み損益レベル)比較プロセスの手段)
情報生成部3021は、含み損益レベル比較プロセスに連動型項目を加えて比較する。
(第2レベル(連動型含み損益レベル)比較プロセスの効果)
例えば、過去に多くの利益を上げて、現在は評価損を抱えている人と、過去に大きな損を出してしまったが、今は含み益を多く抱えている人の評価をどうするか、という問題がある。
単純に含み損益レベルで評価すれば、後者が上手くいっており、前者は評価が低くなる。しかし、実際には、前者は元本から多くの利益を上げて含み損益形成資金が十分に増えた状態であると、現在の評価は高くしなければいけない。逆に、後者は元本を大きく割り込んで、その状態が少し改善している程度だと、断然、前者との比較では劣ってしまう結果になる。
含み損益は過去の売買損益とバラバラではなく、連動しているため、連動型含み損益レベル比較がよりレベルアップした比較を可能とする。
(第3レベル比較プロセス(勝ち利益レベル評価指標の比較)の意義)
情報生成部3021は、第3レベルの比較では、勝ちトレードおよび負けトレード(売買済みのデータから勝ち利益と負け損失に分けて評価する)レベルでの評価指標を算出して、それらの評価指標を集計対象または構成要素ごとに比較する。
(第3レベル比較プロセスの課題)
第2レベルの売買損益および含み損益レベルでは、勝った場合も負けた場合も混在しているために、勝ち利益率および負け損失率の比較に大切な要素を欠いている。
(第3レベル比較プロセスの手段)
情報生成部3021は、集計対象または構成要素ごとに集計された売買データから売買利益や売買損失を評価するために各種評価指標を算出し、それらの評価指標を使って、当該集計対象または構成要素の売買状況を比較する。
(第3レベル比較プロセスの効果)
売買利益、売買損失などの各種評価指標を使って、当該集計対象または構成要素の勝ち利益率、負け損失率などを算定することにより、売買状況を比較するので、当該集計対象または構成要素が勝った場合に利益がどれだけ上がり、負けた場合に損失がどれだけ抑えられているのかなどの売買状況が分かる。
(第3レベル比較プロセスの具体例)
例えば、A銘柄株の勝ちトレードに関して、平均の買い単価は4000円、平均の売値は4500円、平均の利益率は12%、平均保有期間は2週間である。一方、A銘柄株の負けトレードに関して、平均の買い単価は4800円、平均の売値は4500円、平均の損失率はマイナス8%、平均保有期間は5日である。この場合も、A銘柄株全体の数字であれば、記事配信用のデータの一つとして挙げられる。多くの投資家が必要としている情報だからである。一方、Aさんという特定の投資家のA銘柄株の場合には、Aさんの投資成果を上げていく課題解決に役立つ情報となる。
サーバ30は、そのような比較結果を端末2の表示部23に表示させる。情報生成部3021は、売買済みのデータから勝ちトレードおよび負けトレードを分けて抽出し、それぞれの評価指標を算出し、それらの評価指標を使って比較する。これにより、各銘柄の勝ちトレードの利益率、負けトレードの損失率などによってさらに深い評価が可能となり、売買状況がさらに詳しく分かる。
(第3レベル(含み益レベル評価指標と含み損レベル評価指標)の比較プロセスの意義)
情報生成部3021は、含み損レベルと、含み益レベルとを分けて評価指標を算出して、それらの評価指標を比較する。
(第3レベル(含み益と含み損)比較プロセスの課題)
第2レベルの売買損益および含み損益レベルでは、含み損益に勝った場合も負けた場合も混在しているために、含み益率、含み損率、それぞれの保有期間などの比較に大切な要素を欠いている。
(第3レベル(含み益と含み損)比較プロセスの手段)
情報生成部3021は、集計対象または構成要素ごとに集計された売買データの含み損、含み益を評価するために、各種評価指標を算出して、それらの評価指標を使って、当該集計対象または構成要素の保有状況を比較する。
(第3レベル(含み益と含み損)比較プロセスの効果)
含み益、含み損などの各種評価指標を使って当該集計対象または構成要素の含み損率や含み益率などを算定することにより、保有状況を比較することができる。当該集計対象または構成要素の含み益がどれだけ上がり、含み損がどれだけ抑えられているのかなどの保有状況が分かる。
(第3レベル(含み益と含み損)比較プロセスの具体例)
例えば、A銘柄株の保有者のうち、含み益を計上しているのは保有者の8割で、平均の含み益率は70%の利益である。一方、B銘柄株の保有者のうち、含み益を抱えている人は保有者の20%に過ぎず、含み益率は10%の利益である。そのような比較結果をユーザに提供できる。
そして、A銘柄株の保有者のうち、含み損を抱えている人は保有者の2割で、含み損率はマイナス10%に抑えられている。一方、B銘柄株の含み損を抱えたままの人は保有者の80%を占め、含み損率はマイナス3%である。このように、保有銘柄の購入状況、含み損益状況を把握でき、含み益を抱えている人は、どれだけいるかなどの比較結果が得られる。この場合も、A銘柄株とB銘柄全体の数字であれば、記事配信用のデータの一つとして挙げられる。多くの投資家が必要としている情報だからである。実際に、どちらの銘柄が儲かっている人が多いのか、の実態が分かるので、記事としても非常に価値の高い記事となりましょう。例えば、個人投資家に人気のある仕手株が、実際は皆が含み損を抱えている実態が分かれば、手を出すことがなくなるので、社会的にも必要なニュースとなる。
(第3レベル(連動型含み益レベル評価指標と連動型含み損レベル評価指標)の比較プロセスの意義)
情報生成部3021は、連動型含み損レベル評価指標と、連動型含み益レベル評価指標とを分けて比較する。
(第3レベル(連動型含み益と連動型含み損)比較プロセスの課題)
含み益レベルの比較に連動型項目を加えて比較することにより、含み益が形成されている大元の含み益形成資金も評価対象になり、売買損益と連動した比較が可能になり、レバレッジ効果、複利効果といった投資商品の重要な効果を漏れなく比較できる。
(第3レベル(連動型含み益と連動型含み損)比較プロセスの手段)
情報生成部3021は、含み益レベル比較プロセスおよび含み損レベル比較プロセスに連動型項目を加えて比較する。
(第3レベル(連動型含み益と連動型含み損)比較プロセスの効果)
情報生成部3021は、連動型含み益レベル売買データおよび連動型含み損レベル売買データから連動型含み益レベル評価指標および連動型含み損レベル評価指標を算出し、それらの評価指標を用いて比較する。
例えば、過去に多くの利益を上げて現在は含み益を少し抱えている人と、過去に大きな損を出してしまったけど、今は含み益を多く抱えている人の評価をどうするか、という問題がある。
単純に含み益レベルで評価すれば、後者が上手くいっており、前者は評価が低くなる。しかし、実際には、前者に関しては、元本から多くの利益を上げて含み益形成資金が十分に増えた状態であると、現在の評価は高くしなければいけない。逆に、後者に関しては、元本を大きく割り込んで、その状態が少し改善している程度で含み益形成資金も少ないようだと、断然、前者との比較では劣ってしまう結果になる。
含み益は、過去の売買損益とバラバラではなく、連動しているため、連動型含み益レベル比較がよりレベルアップした比較を可能にする。
(第3レベル(連動型含み益と連動型含み損)比較プロセスの具体例)
例えば、A銘柄株の保有者のうち、含み益形成資金を計上しているのは保有者の8割で、平均の含み益率は70%の利益、売買利益率の平均値は20パーセントであり、高いので、売買でも保有でも上手くいっている投資家が多い。
一方、B銘柄株の保有者のうち、含み益を抱えている人は、保有者の20%に過ぎず、含み益率は10%で売買損益もマイナスである。
このような比較結果をユーザに提供できる。
(第4レベル比較プロセス(勝ちパターンレベル評価指標の比較の意義)
情報生成部3021は、損益レベルの第4のレベルにおいて、同じ勝ちトレード、同じ負けトレードであっても、性格の異なる勝ちパターン分析、負けパターン分析を使って、比較を行う。
(第4レベル比較プロセスの課題)
投資商品の集計対象または構成要素ごとの勝ち利益率などの比較により、かなり細かい保有状況や売買状況が掴めるが、売った後の時価とさらに比較することにより、よりきめの細かい比較が可能になる。
(第4レベル比較プロセスの手段)
情報生成部3021は、集計対象売買データから、勝ちパターンおよび負けパターンを評価するために、各種評価指標を算出し、それらの評価指標を使って、当該集計対象または構成要素の売買状況を比較する。
(第4レベル比較プロセスの効果)
売買損益の各種評価指標を使って、当該集計対象または構成要素の勝ちパターン、負けパターンなどの状況を比較することにより、当該集計対象または構成要素が売った後にどのような動きをしており、売ったのが正解であったのか否かなどの売買の比較ができる。
(第4レベル比較プロセスの具体例)
例えば、A銘柄株に関しては、勝ちパターン1(買値<売値<現在値)の売買が80%を占め、残り10%がパターン2で、10%がパターン3でパターン1の割合が非常に高いため、安定した売買利益が出せるという比較結果などを表示することができる。パターン1は「買値<売値<現在値」であり、パターン1の勝ちパターンがウェイトが高ければ、安定した短期トレーディングがしやすい銘柄と言える。この場合も、A銘柄株全体の数字であれば、記事配信用のデータの一つとして挙げられる。多くの投資家が必要としている情報だからである。「短期トレーディングがしやすい銘柄はこれだ!」のような記事であれば、注目度の高い記事となる。
特に、勝ちパターン1で勝ち利益率が高い銘柄は、短期トレーディングの花形的な銘柄と言える。一方、B銘柄株のパターン分析では、負けパターンが多くを占め、負けパターン3である「買値>売値>現在値」のパターンが負けパターンの80%を占め、負けトレードになっている人たちが非常に多い銘柄である。このように、比較結果などを表現できる。
買ってからすぐにロスカットで売ったが、その損失率はマイナス2%に抑えられており、負けパターン3で頻繁にロスカットしているが、損失は抑えられている銘柄という比較結果などを表示できる。
(第4レベル(含み損益のパターン分析)比較プロセスの意義)
情報生成部3021は、損益レベルの第4レベルにおいて、同じ含み益でも性格の違う含み益率とベンチマーク上昇率との比較、含み損率とベンチマーク下落率との比較などを使って、診断をする。
(第4レベル(含み損益のパターン分析)診断プロセスの課題)
集計対象、構成要素ごとの含み益率などの診断でかなり細かい保有状況が掴めるが、ベンチマーク下落率、上昇率、含み益率、含み損率をさらに比較することにより、よりきめの細かい比較が可能になる。
(第4レベル(含み損益のパターン分析)比較プロセスの手段)
情報生成部3021は、集計対象売買データの含み損率や含み益率を評価するために、各種評価指標を算出して、それらの評価指標を使って、当該集計対象または構成要素の保有状況を比較する。
(第4レベル(含み損益のパターン分析)比較プロセスの効果)
含み損および含み益の各種評価指標を使って、当該集計対象または構成要素の含み益の状況および含み損の状況を比較することにより、当該集計対象または構成要素が平均に比べてどのような動きをしており、保有してきたのが正解であったのかどうかなどの保有状況の比較ができる。
(第4レベル(含み損益のパターン分析)比較プロセスの手段)
情報生成部3021は、集計された保有データの含み損および含み益を評価するために、各種評価指標を算出して、それらの評価指標を使って、当該集計対象または構成要素の保有状況を診断する。
(第4レベル(含み損益のパターン分析)診断プロセスの効果)
含み損、含み益などの各種評価指標を使って、当該集計対象または構成要素の状況を比較することにより、当該集計対象または構成要素の保有状況がどうかなどの保有状況が分かる。一方、含み益もベンチマークを上回る保有銘柄の上昇率なのか下回るのかは同じ含み益でも意味合いが大きく異なってくるし、ベンチマークを大きく上回って含み益を形成している銘柄は評価が高く、逆にベンチマークを大きく下回って、含み損を形成している銘柄は評価を低くする。
(第4レベル(含み損益のパターン分析)比較プロセスの具体例)
例えば、A銘柄株に関しては、含み益を、日経平均を大きく上回るリターンで抱えており、ベンチマーク上回り率は50%で、A銘柄株の保有および購入は日経平均を上回る結果をもたらしている。一方、B銘柄株の含み損益のパターン分析では、含み損を抱え、日経平均を下回る損失を計上し、ベンチマーク下回り率は1%、ほぼ日経平均並みの下落率であり、保有しても旨みが少ない銘柄と言える。ベンチマークを上回る保有銘柄でも、もっと上回っている銘柄はどのような銘柄があり、ベンチマークを大きく下回っている銘柄を見直すべきかなどの判断材料になる効果がある。
(比較プロセスの具体例)
(具体例1)
投資タイプ別にデイトレタイプとスイングトレードタイプの評価指標を比較するなどは、一例である。この場合も、記事配信用のデータ候補の一つとして挙げられる。多くの投資家が必要としている情報だからである。一方、「Aさんの」という特定の投資家のA銘柄株の場合、Aさんの投資成果を上げていくという課題の解決に役立つ情報となる。
(具体例2)
投資タイプ=デイトレタイプの中で、皆が売買利益を上げている銘柄と売買損失が計上されている銘柄との評価指標の比較なども、一例である。この場合も、記事配信用のデータの一つとして挙げられる。多くの投資家が必要としている情報だからである。一方、「Aさんの」という特定の投資家のA銘柄株の場合、Aさんの投資成果を上げていくという課題の解決に役立つ情報となる。
(具体例3)
銘柄=A銘柄を抽出条件にして、デイトレタイプの売買頻度と勝率と中長期保有タイプの売買頻度と勝率を比較するなども、一例である。この場合もA銘柄株全体の数字であれば、記事配信用のデータの一つとして挙げられる。多くの投資家が必要としている情報だからである。
(具体例4)
抽出条件を銘柄=A銘柄にして、構成要素をテクニカル指標=購入時RSIが50%以上の売買データと、50%以下の売買データとを比較して、どちらの評価指標が優れているかなども、一例である。この場合も、A銘柄株全体の数字であれば、記事配信用のデータの一つとして挙げられる。多くの投資家が必要としている情報だからである。
(具体例5)
投資対象別集計対象売買で抽出条件を銘柄タイプ=仕手株の売買データと、銘柄タイプ=優良株の売買データとを比較し、評価指標を当該情報処理システムにより算出して比較することなども、一例である。この場合も、記事配信用のデータの一つとして挙げられる。多くの投資家が必要としている情報だからである。
(具体例6)
2020年と2019年の期間別集計対象売買データを元にして、分類基準=A銘柄として売買データと評価指標を比較し、期間によってA銘柄の成果がどれだけ変わったかを比較することが可能となる。この場合もA銘柄株全体の数字であれば、記事配信用のデータの一つとして挙げられる。多くの投資家が必要としている情報だからである。
このような情報をどうやって、表示していくかという表示ステップを、比較プロセスに組み込んでもいいし、第十一ステップでまとめてもいい。この場合、例えば、具体例6の例だと、A銘柄の情報に2020年の売買成果と、2019年の売買成果とを示す情報を当該情報処理システムにより生成したり、A銘柄を保有しているユーザに「A銘柄の2020年の投資成果について、お知らせします。A銘柄の2019年と2020年の売買損益率と勝率は平均で2019年はそれぞれ30%と70%、でよかったですが、2020年は皆落ち込んでいてそれぞれマイナス10%と15%に落ち込んでいます。」などのテキスト情報を、当該情報処理システムにより生成したりすることも、一例である。
この比較プロセスは、下記の要領で行われる。例えば、投資家Aが自分の投資成果は平均と比べて、どうなのかを調べたいときに、どういうステップを行っていくかを説明していく。投資家Aの集計対象売買データと、投資家平均の集計対象売買データとを作成する。次のステップとして、それぞれの総合損益レバル売買データを作成する。次のステップとして、それぞれの総合損益に影響を与える評価指標を当該情報処理システムにより算出する。ここで、評価指標の重み付けを行い、どの評価指標と比較するのが、より的確かを判断するステップがある。そして、当該評価指標で、投資家Aと投資家平均を比較した表が作成され、表示ステップを経て表示される。この中のステップで、評価指標の重み付けとどの評価指標を比較するのが適切なのかを、どう判断するのか、という問題がある。
評価指標の重み付け、どの評価指標を比較するのが適切かを判断するステップについて、評価指標は数多く当該情報処理システムにより算出される。総合損益レベルであれば、回転指数から、売買損益、売買回数や勝ち利益率、負け損失率、含み益率、含み損率、等々様々である。ただ、総合損益は=売買損益(=勝ち利益+負け損失)+含み損益(含み益+含み損)と、いう構造になっており、上の階層の損益の方が重要度が高く、下の階層の損益の方が、重要度は低い。ただ、平均と比べたその差額や乖離率(平均との)を当該情報処理システムにより算出すると、平均と比べて上回っている数字と、下回っている数字とが出てくる。その上回り方(乖離率の大きい評価指標)と、乖離率の低い評価指標とが存在する。この場合、平均と比較する上では、上の階層の重み付けを増やし、平均との乖離率が大きい評価指標の重み付けを増やし、逆に下の階層は重み付けを減らし、乖離率の低い指標は重み付けを減らすことで、どの評価指標を比較すれば、より的確に表示できるかを判断できる。
このステップ(評価指標判断ステップ)を取り入れることで、数多くある評価指標の中で、どの評価指標の比較を行っていけば、分かりやすく表示できるかが解決できる。
(投資対象別集計対象売買データの投資対象を構成要素にした構成要素別売買データによる比較の定義)
投資対象別集計対象売買データの投資対象を構成要素にした構成要素別売買データによる当該情報処理システムを使った比較の例を挙げると、株の中でA銘柄の売買と、B銘柄の売買を、売買損益率や含み損益率などの評価指標で比較することなどが挙げられる。~(投資対象)を~(投資対象)別に(当該条件で当該情報処理システムで算出された)評価指標で比較する場合が一例である。株の中で当該情報処理システムによってA銘柄をB銘柄と総合損益率で比較することや、当該情報処理システムで株を銘柄別に売買損益率や勝率で比較することなどは、一つの具体例である。
(投資対象別集計対象売買データの投資対象を構成要素にした構成要素別売買データによる比較の作用)
集計対象売買データを元に当該情報処理システムで投資対象を抽出条件、分類条件、集計ルール等の条件で加工して、更に投資対象別に抽出、分類、または、集計して、損益レベルで更に加工した売買データを元にして、当該情報処理システムで算出した評価指標で比較を行う。これによって、投資対象別集計対象売買データの投資対象を構成要素にした構成要素別売買データによる当該情報処理システムでの比較が可能となる。比較対象は、株の中でのA銘柄とB銘柄との売買データの比較であってもよいし、株を銘柄別に勝率で比較することでもいい。
(投資対象別集計対象売買データの投資対象を構成要素にした構成要素別売買データによる比較の効果)
実際の銘柄の売買データを元にした当該情報処理システムによる比較になり、通常よくある銘柄比較とは比べものにならないくらい多角的な比較が可能となる効果がある。例えば、株の中で、保有中のA銘柄は平均と比較して9月の売買の勝率は15%(平均は49%)と低く、かなり皆、苦戦している銘柄となる、のような表現が可能となる。当該情報処理システムによる投資対象別集計対象売買データの、投資対象別集計対象売買データ投資対象を構成要素にした構成要素別売買データを元にした比較ならではのコンテンツと言える。
(投資対象別集計対象売買データの投資対象を構成要素にした構成要素別売買データによる比較の具体例)
株の中で、仕手株グループと、優良株グループとのそれぞれの評価指標を比較して、売買損益率、勝率、勝ち利益率、含み損率などを当該情報処理システムで算出し、比較結果を表示する等は、具体例の一つである。
(投資対象別集計対象売買データの投資家を構成要素にした構成要素別売買データによる比較の定義)
投資対象別集計対象売買データの投資家を構成要素にした構成要素別売買データによる比較の例を挙げると、A銘柄の売買でAさんの売買と、Bさんの売買を、当該情報処理システムで算出した売買損益率、含み損益率などの評価指標で比較することなどがあげられる。~(投資対象)を~(投資家)別に(当該条件で当該情報処理システムで算出した)評価指標を当該情報処理システムで比較する場合がある。株の売買でAさんと、Bさんとの総合損益率で当該情報処理システムで比較すること、株を投資家別に当該情報処理システムで売買損益率や勝率で比較することなどは、一つの具体例である。
(投資対象別集計対象売買データの投資家を構成要素にした構成要素別売買データによる比較の作用)
集計対象売買データをもとにして、当該情報処理システムで投資対象を抽出条件、分類条件、または、集計ルールなどで絞り込み、更に当該売買データを投資家別に抽出、分類、または、集計して、損益レベルで更に加工した対象売買データを元にして、当該情報処理システムで算出した評価指標で比較を行う。これによって、投資対象別集計対象売買データの投資家を構成要素にした構成要素別売買データによる比較が可能となる。比較対象は、株の売買でのAさんと、平均との売買データの比較であってもよいし、株を投資家別に勝率で比較することでもいい。
(投資対象別集計対象売買データの投資家を構成要素にした構成要素別売買データによる比較の効果)
実際の銘柄の売買データを元にした当該情報処理システムによる比較になり、具体的で今までにない比較が可能となる効果がある。例えば、2020年の株の売買で、「Aさんは、平均と比較してこの評価指標が高く、この評価指標が劣る」などの表現が可能となる。
(投資対象別集計対象売買データの投資家を構成要素にした構成要素別売買データによる比較の具体例)
成績優秀投資家グループと、成績の悪い投資家グループとのそれぞれの評価指標を比較して、売買損益率、勝率、勝ち利益率、含み損率などを当該情報処理システムで算出し、比較結果を表示する等は、具体例の一つである。
以下の期間に関して、評価指標を比較することが、上記具体例と同様に可能となる。
(期間別の比較の具体例3)
投資対象A銘柄に関して、AB期間の評価指標と、CD期間の評価指標とを比較することは、上記具体例と同様の手順で可能となる。
(期間別の比較の具体例4)
投資対象A銘柄に関するAB期間の評価指標と、投資対象B銘柄に関するAB期間の評価指標とを比較することは、上記具体例と同様の手順で可能となる。
(ランキングプロセスの意義)
情報生成部3021は、集計対象売買データから損益レベル評価指標を算出して、当該損益レベル評価指標を基準にしてランキングする。ランキングプロセスとは、集計対象売買データから損益レベル評価指標を当該情報処理システムにより算出して、そこで得られた損益レベル評価指標を用いてランキングをすることである。ランキングプロセスは、何をランキングするかによって、構成要素ランキング、集計対象ランキング、重層型ランキングに分かれる。また、ランキングプロセスは、ランキングの基準にする損益レベル評価指標の種類によって、第1レベルから第4レベルまである。
(ランキングステップの定義)
第一ステップは、売買データの取得ステップである。売買データ作成フェーズでもある。第二ステップは、集計対象売買データの作成ステップである。第三ステップは、構成要素別売買データの作成ステップである。第四ステップは、損益レベル売買データの作成ステップである。第五ステップは、評価指標の当該情報処理システムによる算出、選定ステップである。動作フェーズは、第五ステップで抽出選定された評価指標を使って「何をするのか」のフェーズであり、他ステップとの順序関係は問わない。
第六ステップは、評価ステップである。第七ステップは、比較ステップである。第八ステップは、(今回のステップであり)、当該情報処理システムにより算出された評価指標(単独でもいいし複数でもいい)を基軸にして別の集計対象または構成要素を順位付けすることを、ランキングプロセスと定義する。
(ランキングプロセスの課題)
投資家にとって、自分の順位は何人中何位なのか、売買損益はどうなのか、元本に対しての評価額の増加率は何位なのか、株は何位で、仮想通貨は何位なのか、などのランキング状況を知ることは現状難しい。また、ニュース配信としても、今月の実際の売買状況はどうであったのか、今年の実際の売買状況は皆儲かっているのか、損しているのかなどということが、世の中に出てこない。株の情報というと、銘柄情報や業績動向に目がいっている。実際の売買に基づいた情報配信が少なく、個人のブログ配信など、情報に隔たりがあり、正確性を欠いていたり、部分観であることが多い。
(ランキングプロセスの作用)
ランキングプロセスの定義に示した通りのプロセスを踏むことによって、ランキングが容易になる。Aさんの売買損益の年度ごとをランキングする場合は、構成要素売買データを使うため、構成要素ランキングが適している。Aさんの株式の総合損益は、投資家の中で順位はどうなのかをランキングする場合は、集計対象売買データランキングを行う。何の指標をどの対象の中での順位付けするのかによって、集計対象ランキングプロセスを使うか、構成要素ランキングプロセスを使うかを決める。投資家の多面的な順位付けをするには、集計対象売買データでAさんの複数の評価指標をランキングすれば可能になるし、銘柄の実際の売買での成功率(勝率)は、集計対象売買データを銘柄別に構成要素売買データで作成し、売買損益レベル売買データで勝率を評価指標として、勝率を基軸にした銘柄のランキングを行うことで可能となる。
また、これは記事の自動配信システムにも使える。例えば、2020年の銘柄の売買利益率ランキング、現在の含み益率ランキング、2020年の上方修正による売買利益ランキング、今日の購入銘柄ランキング、今週一番稼いだ銘柄ランキング、などの記事の当該情報処理システムにより自動生成も可能である。第二ステップ、第三ステップ、第四ステップ、第五ステップは、同じ条件で、データが新しく刷新された更新データで作れれば、日々更新されていく。こういった情報は、日々逐次記憶部33に保管されることで、いつでも取得可能だし、過去のデータとの比較や時系列データのグラフなどのも活用できる。
(ランキングプロセスの効果)
このランキングプロセスで、様々な対象を様々な評価指標を使って、順位付けが可能になり、ユーザにとっては、ランキングを上げていくにはどうすればよいのか、どう改善すべきかの道しるべとなる。また、ニュース記事としても今まで世の中に出てこなかった株で本当に利益が上がっているのか、損をしている人たちはどのくらい損をしているのか、などということがわかるようになる効果がある。
(ランキングプロセスの具体例)
Aさんの売買損益のランキング、Aさんの勝ち利益の年度ランキング、証券会社の売買頻度ランキング、助言者aによる助言に基づいた売買損益率のランキング、どの媒体を参照するのが2020年は一番勝ち利益率が高かったのかを知るための勝ち利益率ランキング、銘柄の2020年度の勝率ランキングなど様々な視点で考えられる。この場合も全体の数字であれば、記事配信用のデータの一つとしてあげられましょう。多くの投資家が必要としている情報だからです。下記のように、どの評価指標を、どの対象の中での順位付けを行い、どの対象の順位を提示するのかによって、集計対象ごとランキングや構成要素ランキング、重層型ランキングなどを使い分ける。投資家のランキングであれば、集計対象ごとランキングが適し、投資家Aの年度別ランキングは構成要素ランキングが適し、重層型ランキングはAさんが含み損を抱える銘柄別ランキング、短期売買で利益がよく出ている銘柄ランキングなどが適していると言える。
また、関心の高そうな記事として、テクニカルチャート成功率ランキング、仕手株損失ランキング、今月の利益率上位銘柄ランキング、このニュースで損した人(含み損率)ランキング、このニュースで得した人(含み益率)ランキングなどが挙げられる。ニュース性の高い記事としては、2020年の勝率ランキング、今月の売買利益率ランキング、などが挙げられる。これらの記事は、当該ランキングプロセスを使うことですべて生成が可能である。
図101と図102に記載の通り、図101で様々な条件を加えれば、目的に沿ったデータセットが作成され、それによって必要な評価指標が算出でき、目的に沿った評価指標が算出されるため、当該ステップでも簡単に様々な条件、様々な形態の評価指標をランキング表示することができる。当該ステップは、あくまでも図102の一工程に過ぎないが、一連の連携で評価指標も定まってきたもののため、当明細書にあげてきた数多くの形態の評価指標のランキングや数多くの対象のランキングが可能である。
(評価指標ランキングの定義と種類)
ランキングとは、各種算定された評価指標を、投資家ごと、又は、投資対象ごとに算出し、当該評価指標の並べ替えを行い、順位化したものを評価指標ランキングと定義する。
(従来の課題)
ランキングには、投資対象の一つである株に関しては、時価総額ランキング、売買代金ランキング、PERランキング、経常利益増益率ランキングなど様々挙げられる。しかし、これらのランキングは、実際の売買データと紐付かれたランキングではない。実際の売買データから算出された評価指標をランキングすることとは、全く異なる。
(評価指標ランキングの課題)
例えば、投資対象に関するランキングは、上記のように様々あるが、実際の売買データと紐付いていないため、PERが低い銘柄を購入した人のパフォーマンスはどうかなどは分からない。投資家に関するランキングも、実際の売買データに基づくランキングがあれば、自身の立ち位置や平均などが分かり、どう改善していけばよいかの道しるべとなる。
(評価指標ランキングの作用)
評価指標の数だけ、評価指標ランキングがある。その種類には、狭義の売買データ(取引データ)の評価指標による投資家ランキングや、投資対象の業績評価指標や投資対象のテクニカル指標の評価指標による投資対象ランキングなどが挙げられる。
ランキングする評価指標を決め、投資家ごとに算出し、順位化することで、投資家ランキングは作成できる。投資対象ごとに算出し、順位化することで、投資対象ランキングが作成できる。
(評価指標ランキングの効果)
投資家の平均像やトップレベルの投資家のやり方、自身の立ち位置や改善すべき点などを見ることができるようになり、投資家の投資行動の改善に大きく寄与することができるという効果が期待できる。投資対象ランキングは、投資対象の選択や、投資対象の売買判断に大きく寄与する。一瞬大きく上昇し、派手に動いた仕手株は、実際には、ほとんどの人たちが大きな損を抱えているなどの実態が明らかになる効果が期待できる。
(評価指標ランキングの具体例)
以下に、評価指標ランキングの具体例について説明する。
(1)保有期間中の騰落率ランキング
(2)狭義の売買データ評価指標(総合損益率)ランキング
(3)業績予想修正率ランキング
(4)テクニカル指標ランキング
(保有期間中騰落率ランキングの定義)
当該投資対象商品の購入時点をA時点、売却時点(または、保有期間中の現時点)をB時点として、当該時点における評価価格をA時点価格、B時点価格とした場合、当該投資対象商品の騰落率は、B時点価格/A時点価格で表現することが可能となる。
情報生成部3021は、当該投資対象商品及び代替できる投資対象商品のB時点価格とA時点価格を算出して、B時点価格/A時点価格を基準にしてランキングして、当該投資対象商品の騰落率ランキングを求める。これを、保有期間中の騰落率ランキングと定義する。
(従来技術)
月間の騰落率ランキングや日間の騰落率ランキングは、よく目にする。しかし、投資家にとって、最も重要なのは、対象商品の保有期間中に、当該対象商品によって、資金が拘束されていることである。そこで、当該保有期間中に当該投資対象商品を選択してよかったのか否かを判断するためには、当該保有期間中の騰落率ランキングが重要となる。
騰落率ランキングの上位であれば、当該対象商品の選択がよかったことを意味するし、騰落率ランキングの下位であれば、もっと適切な選択をしていれば、よりよいパフォーマンスを得られたことを意味する。
(保有期間中騰落率ランキングの課題)
騰落率ランキングは月間(週間、日間)の上昇率ランキングなどが主で、例えば、50万円という現金でA銘柄を購入した場合、購入した日付から、どれだけ上昇したのか、他の銘柄を購入していたらどうであったかなどが、最高の上昇率や平均の上昇率の銘柄と比べて、どうであったのかを知ることが重要となる。
(保有期間中騰落率ランキングの作用)
A時点及びB時点が決まることで、投資対象商品の騰落率は決まり、代替可能な投資対象商品の騰落率(寄り付き値や終値など)も決まるために、騰落率ランキングが可能になる。代替可能な投資対象商品の定義は、株に限定したり、東証一部に限定したり、最低買付金額で限定したり、様々な限定が可能になる。
(保有期間中騰落率ランキングの効果)
数ある投資対象の中からの選択が合っていたのかどうかの検証が可能となるという、特別な効果が期待できる。例えば、平均値との比較や、最高ランキングとの比較、何銘柄中何位かなどにより、自身の選択の巧拙などの立ち位置が明確になる。
(保有期間中騰落率ランキングの具体例)
株価及び日付が決まればOKである。
例えば、F社を例にすると、2020月9月10日に829円から、2021年2月17日に2060円になると、騰落率は2.48倍で、RSIは50%になる。情報生成部3021は、2020月9月10日から2021年2月17日までで、騰落率のトップ10と、NO1と、平均とを求める。そして、F社は何番か、をユーザに伝える。さらに、NO1銘柄は、どの銘柄で、騰落率が何倍かを伝える。
(総合損益率(取引データ評価指標)ランキングの定義)
A投資家のAB期間中の総合損益率を評価するときに、他の投資家の同期間の総合損益率と比べて、順位が何番目であったか、何人中何位であったかを示すことを総合損益率ランキングと定義する。同じく売買損益率の場合は、売買損益率ランキングと定義する。取引データから得られるあらゆる評価指標で同様のランキングが定義できる。
(従来技術)
投資家AのAB期間中の成果は、把握できたとしても、自身が全体の中で、どの程度の位置で、他の投資家はどうなのかを知る術がないのが実情である。
(総合損益率(取引データ評価指標)ランキングの課題)
自身の成果や市場全体(例えば、日経平均)との比較はできても、他の投資家と比べて、どうであったのかを知る術がなく、だからこそ、投資家は、噂やデマ情報に騙されて、いつの間にか、損を抱えてしまう。平均的な姿や優秀な投資家の成果と自身の成果を客観的な指標で比較され、順位付けされることで自身の位置付けを知り、改善の道筋ができることは、全ての投資家にとって大きな課題である。
(総合損益率(取引データ評価指標)ランキングの作用)
まず、AB期間を決める。総合損益率ランキングの場合は、投資家AのAB期間の期間別売買データで総合損益率を算出するか、A時点の評価額とB時点の評価額を算出して、(B時点の評価額-A時点の評価額)/A時点の評価額(入出金=0のケース)で総合損益率を算出する。他の投資家も同様の手順で総合損益率を算出し、順位付けを行うことで、ランキングデータが得られる。他の売買損益率などの他の評価指標の算出も簡単にできることを考えると、前者の算出が望ましい。
(総合損益率(取引データ評価指標)ランキングの効果)
総合損益率ランキングの場合は、AB期間中の総合損益率をランキングすることで、自身の立ち位置が総合的にどの程度で、1位の人はどのくらいの成果を収め、平均はどの程度で、平均に比べて低いのか高いのか、などの成果が分かるようになる。
(総合損益率(取引データ評価指標)ランキングの具体例)
例えば、2020年9月10日から2021年2月17日で投資家の総合損益率NO1及びトップ10がどのくらいのパフォーマンスかを伝えることで、自身の成果を見比べることが可能となる。一つの銘柄だけでなく、いろいろな銘柄を売り買いすることで得られたパフォーマンスを比較することが可能となる。
総合損益率だけでなく、売買損益率、含み損益率、勝率、勝ち利益率など狭義の売買データ(取引データ)から得られる評価指標は、総合損益率同様の手順で、ランキングデータを得ることが可能である。総合損益率ランキングの定義や課題も算出する評価指標だけを変更すれば、上述の手順で、売買損益率ランキングや勝率ランキング、含み損益率ランキングなどを作成でき、それらをそれぞれの名称で命名できる。
(業績予想の修正率ランキングの定義)
例えば、日本株の例で説明すると、今期予想の売上や経常利益を対象にして行う。2020年5月を基準にすると、2020年5月に2020年3月期の実績の発表とともに、2021年3月期の当初予想の売上や経常利益が会社側から発表されるケースを、一例として想定する。
この当初予想の売上や経常利益を100として、2021年5月に発表される2021年3月期の実績値を発表するまでに、予想数字の修正がされていくことを業績予想の修正と定義する。
業績予想の修正率とは、当初予想売上を100とした場合、30%の上方修正をした場合の、この30%を修正率と定義する。購入時に、30%の修正率発表後の銘柄の購入と、10%の修正率発表後の銘柄の購入との間に、パフォーマンスに違いがあるのかどうかなどを管理することが可能になる。
(従来技術)
上方修正率ランキングなどはあるが、実際に購入した場合に、成功確率の高いケースはどういうケースなのかなどの検証ができていない現状がある。
(業績予想の修正率ランキングの課題)
上方修正をした場合、修正率が高いほど、注目を浴びることが多いが、結局、そこが高値になって、大きく損を抱えることもよく起きることである。これは、修正率の高さと、売買履歴や株価との関係の検証が進んでいない証拠で、単に、修正率の高い銘柄を買い、修正率がマイナスの銘柄を売ればいいという短絡的な発想を生みやすい。
(業績予想の修正率ランキングの作用)
業績予想の修正率だけでなく、何回目の修正か、何ヶ月前の修正か、来期の予想、などの情報を加味することで、より、情報の質が高まる。修正率だけでなく、何回目の修正で、2021年3月期の予想値であれば、6ヶ月前の2020年9月の修正なのか、8ヶ月前の7月の修正なのか、2022年3月期の予想値は2021年3月期に比べて、どうなのか、などの情報が加わることで、これらの情報と、株価や売買データの情報との関係が明確になる。
銘柄ごとにデータベースで管理されることで、修正率のランキングが簡単に出せるようになる。今期の当初予想の売上や経常利益と、今期が2021年3月期なのか、2021年6月期なのかという情報と、修正予想の時期及び修正予想の数字とが管理されることで、これらの数字がデータベースで管理でき、ランキングも簡単に表示できる。
銘柄の購入時には、当該銘柄が、何回目の修正で、何か月前の修正か、修正率の順位などが提示されることで、購入の意思決定に役立つ。
(業績予想の修正率ランキングの効果)
業績予想の修正率が高ければ、成功確率が高い(購入でき、利益が出る)ということでもなく、低ければ、成功確率が低い、と業績と成功確率の関係が単純ではない点が株を難しくさせている一面がある。
例えば、1回目の10%の上方修正で10か月前と早い段階で、出された修正は、4回目の当初予想比40%の上方修正で1か月待の段階で出された修正よりも成功確率は高い可能性が十分ある。こういう実際の売買や株価に基づいた検証が可能になっていく効果が期待でき、それによって、成功確率の高いルールを探すことが可能となる。
(業績予想の修正率ランキングの具体例)
上方修正率ランキングだけでなく、管理項目が何回目、何か月前、来期予想との比較などもあるため、これらもランキングが可能となる。さらに、銘柄企業の業績と、株価や実際の売買データとの関係を明確にすることに繋がっていく。
例えば、上方修正率ランキング、今期予想から来期予想の増益率ランキング、修正回数ランキング、一回目の修正率ランキング、早期の修正ランキングなどが考えられる。
例えば、F社の業績推移は、2020年9月10日時点で発表されている数字は、以下の2点である。
その後、2月に増額修正し5月に実績を公表した。その経緯は、以下の通り。
(2020.3期の実績数字(前期の実績数字))
売上81,613
営業利益6,012
経常利益4,263
純利益 1,784
一株利益48.1
配当26
(発表日2020年08月14日に1回目の修正)
2021.3期
売上85,000(4.15%)
営業利益6,500(8.1%)
経常利益5,500(29%)
純利益 1,500(-16%)
一株利益
配当24(-7.7%)
(発表日2021年02月10日に2回目の修正)
2/10修正時点
売上89,000(予想比4.7%)(前期比9%)
営業利益9,000(予想比38%)(前期比49%)
経常利益8,000(予想比45%)(前期比87%)
純利益7,000(予想比4.67倍)(3.9倍)
一株利益188.3(予想比4.67倍)(3.91倍)
配当26
(発表日21/05/14に実績値の公表)
売上91,312(予想比2.5%増)(前期比11%増)
営業利益9,640(予想比7%増)(前期比60%)
経常利益8,227(予想比2%増)(前期比92%)
純利益 8280(予想比18%増)(4.6倍)
一株利益222.9(予想比18%増)(4.6倍)
配当26
(AI機械学習ランキングプロセスの新方式)
AI機械学習比較プロセスも以下のプロセスを経て行われるが、ランキングプロセスでは基軸となる評価指標をどの売買データを使って(抽出条件、分類条件、集計条件)作成表示するのかを、下記に示す。
第二ステップは、集計対象売買データの作成プロセスである。第三ステップは、構成要素売買データの作成(省略可)である。第四ステップは、損益レベル評価指標の作成プロセス(3つの方式で目標となる評価指標を当該情報処理システムにより算出する)である。この第四ステップまでで、目標となる損益と、対象となる売買データが決定される。すなわち、売買データの抽出、分類、集計で売買データセットが特定される。
第五ステップは、第四ステップで決定した目標となる損益(総合損益や売買損益など)の構成要素、関係要素である評価指標を算出する。
この第五ステップまでで、目標となる損益と、対象となる売買データ(データ構造)と変数である評価指標が決定される。そのため、後は動作ステップで何をするのかが決まれば、当該情報処理システムによる、アドバイス生成(評価、比較、ランキング、診断、アドバイス)、または、記事生成(銘柄ニュースや投資家ニュース、評価記事、比較記事、ランキングニュース、診断記事、アドバイス記事)、投資課題の解消記事の生成などの自動化の条件が整う。ここまでで作成された所与の売買データセット、目標損益、当該情報処理システムにより算出された評価指標でランキング記事を当該情報処理システムにより生成表示するのが、当該ステップである。
第八ステップは、当該情報処理システムによる生成プロセスであり、当該情報処理システムにより算出された評価指標(単独でもいいし複数でもいい)を基軸にして対象となるランキング対象が何がよくて、何がわかりやすいか、数あるランキング対象の中で、どの評価指標をどうランキングしていくのかを機械学習をし、最適な解を見つけにいくようなランキング方法でランキング対象を決める。これは、記事の配信にも使えるし、投資家個人にとって重宝する記事としても利用が可能である。投資家個人の特定の課題を解消するために活用するのも、マスメディアとしてのニュース記事として自動で当該情報処理システムによる生成することも可能である。前者の場合と、後者の場合では、求められていることは違うが、何を求めるのかによって、抽出条件や、分類条件を変え、評価指標を変え、ランキング対象、基軸になる評価指標を変えれば、どちらの要求にも応えられる。
第八ステップの2(表示プロセス)は、これらの最適な解であるランキング対象をどうやってランキングすればよいのか、適切な表示方法で表示する。表、円グラフ、構成要素ランキング表示、ランキング表示などが挙げられる。
(ランキングプロセスの課題)
投資商品のランキングは、テクニカル指標や業績指標などによるランキングがあるが、集計対象売買データから得られる損益レベル評価指標を使ってランキングすることにより、実際の投資家による投資商品の売買に関するランキングによって全く異質の効果を有する。投資家にとっての課題とメディアとしての課題は異なるため、これを分けて説明すると、投資家にとっては、自身のランキング指標、自分の順位が上がったかどうかが、ランキング表示では重要である。メディアにとっては、ニュース性のある記事が重要である。銘柄ニュースとの連携であったり、コロナ禍で株で損した人は誰かなどにも活用できる。2020年の利益額ランキング、「銘柄の売買利益率ランキングトップはソフトバンク」などの記事も、当該アドバイス生成システム、および、当該情報処理システムによる生成が可能である。こういう記事が今まで出てこなかったのは、売買データを抱えていた証券会社から表に出てこなかったからである。プライバシーの問題などを抱えているが、匿名で全体像を伝えることは十分にニュース性が出てくる。
(ランキングプロセスの作用)
情報生成部3021は、集計対象売買データを元にして各種損益評価指標を算出して、それら損益評価指標を基準にして、集計対象や構成要素のランキング結果を端末2の表示部23に表示させる。ランキング結果は、各種損益レベル評価指標を集計対象や構成要素ごとに集計して順位付けすることにより得られる。
ランキング記事の当該情報処理システムによる生成表示ステップ(図84参照)、第5ステップまでは、評価ステップや比較ステップと同様である。評価指標、売買データセット、目標となる損益などが決まっているので、どの評価指標を基軸にして、ランキング結果を当該情報処理システムで生成し、表示するのかを決めるのが、当該ステップである。ランキング結果を当該情報処理システムで生成する対象や、どの評価指標を使うのかは、課題解消システムや記事生成システムでは、まず何をどうランキングするのか、が先にあり、アドバイス生成システムでは、この売買データでは何が問題があり、どう改善していけばよいのか、という順番となる。また、記事生成システムとしての用途で使う場合は、アクセス数や注目度の高いランキング記事を、どう当該情報処理システムで生成していくのかが先にある。
(ランキングプロセスの効果)
各損益レベルの各種損益レベル評価指標のランキング結果などから、どのような位置付けにあり、今の保有者はどのような状態なのか、売買はどう行われているのかなどの順位などを確認できる。投資家にとっては、自身の売買にどこに問題があり、どう解消するのかというニーズと、今日は自分の総合損益率順位は上がったのか下がったのかということと、マスメディアにとっては今日のニュースに紐付いた売買データで注目を集めそうな記事の当該情報処理システムによる生成ができるようになるという特別な効果が期待できる。これらの効果が期待できるのは、図84のシステム一貫性にある。
(ランキングプロセスの具体例)
図51および図52は、本実施形態に係るランキングの具体例を示す図である。例えば、株売買データ(集計対象売買データ)を元にして、期間(構成要素)ごとに集計して、総合損益率の高い順に並べた期間ランキングが一例である。また、勝ち利益率を基準にして、勝ち利益率の高い順に並べた投資家ランキングが一例である。
ランキングは、何(銘柄や投資家など)をランキングするのかによって、集計対象ランキング、構成要素ランキング、重層型ランキングに分かれる。ランキングは、何(例えば、総合損益率や勝ち利益率など)を基準にするのかによって、第1レベル評価指標ランキングから第4レベル評価指標ランキングまである。これらのランキングデータは、管理者が保存して、データベースとして保存され、いつでも引き出しが可能で、日付や日時とそれらのデータは紐付いているため、時系列データの作成や去年と今年の比較、なども用意に可能となる。記事データとしても、個人のアドバイス履歴としても、課題を解消できたのかを確認する意味でも、価値がある。
(構成要素ランキングプロセスの意義)
情報生成部3021は、集計対象売買データから損益レベル評価指標を算出して、当該損益レベル評価指標を基準にして構成要素をランキングする。構成要素ランキングとは、損益レベル評価指標を当該情報処理システムにより算出して、そこで得られた損益レベル評価指標などを用いて、構成要素で集計してランキングをすることである。
(構成要素ランキングプロセスの課題)
投資商品のランキングは、テクニカル指標や業績指標などによるランキングがあるが、損益レベル評価指標を使って構成要素で集計してランキングすることにより、実際の投資家による投資商品などの売買に関するランキングによって全く異質の効果を有する。
(構成要素ランキングプロセスの作用)
情報生成部3021は、集計対象売買データを元にして各種損益評価指標を算出して、それら損益評価指標を基準にして、当該集計対象売買データの1つの要素である構成要素で集計してランキング結果を端末2の表示部23に表示させる。集計対象の各種損益レベル評価指標を構成するのが、各構成要素の損益レベル評価指標であり、それを構成要素ごとに集計して順位付けすることにより得られる。
(構成要素ランキングプロセスの効果)
各損益レベルの各種損益レベル評価指標を使って、当該集計対象の構成要素で集計したランキング結果などから当該集計対象の中で各構成要素がどのような位置付けであり、今の保有者はどのような状態なのか売買はどう行われているのかなどの順位などを確認できる。
(構成要素ランキングプロセスの具体例)
図52は、本実施形態に係る構成要素ランキングの具体例を示す図である。例えば、株売買データ(集計対象売買データ)を元にして、銘柄(構成要素)ごとに集計して含み損を抱え大きい順に並べた銘柄ランキングや短期売買で利益がよく出ている利益が大きい順に並べた銘柄ランキングが一例である。(これらは、どちらかというとメディア向けの記事である)Aさんの売買データ(集計対象売買データ)で含み益率を基準にして、含み益率の高い順に並べた銘柄(構成要素)ランキングが一例である。(これらは個人のアドバイス向け記事(コンテンツ)である)また、A銘柄株を集計対象として、投資家を構成要素にして勝ち利益率ランキングにしたりすることも一例である。メディア向けとしては、ニュースのあった銘柄の、投資対象別売買データ(抽出条件:銘柄)で、構成要素を投資家にすれば投資家ごとのランキング、媒体別にすればツイッターで売買をしてきた人の当該銘柄の売買回数ランキングなどを出すことも可能であるし、今月に高成果であった人たちが売買した銘柄ランキングなども可能である。これらの記事が、何故当該情報処理システムにより生成できるのかは、システム一貫性にある。
(重層型ランキングプロセスの意義)
情報生成部3021は、集計対象売買データを元にして損益レベル評価指標を算出して、当該損益レベル評価指標を基準にして、ある構成要素Aを軸にして、構成要素Bごとにランキングする。構成要素を2つ以上使うことから重層型と表現する。
(重層型ランキングプロセスの課題)
投資商品のランキングは、テクニカル指標、業績指標などによるランキング、上述のランキングプロセスなどがあるが、売買データから得られる損益レベル評価指標を使って、ある構成要素Aを軸にして構成要素Bごとにランキングすることにより、全く異質の効果を有する。
(重層型ランキングプロセスの作用)
情報生成部3021は、集計対象売買データを元にして各種損益レベル評価指標を算出し、それらの損益レベル評価指標を基準にして、構成要素Aを軸にして構成要素Bごとのランキング結果を端末2の表示部23に表示させる。ランキング結果は、構成要素Aを軸にして、構成要素Bごとに順位付けすることにより得られる。
(重層型ランキングプロセスの効果)
各損益レベルの各種損益レベル評価指標を使って、当該集計対象のある構成要素を軸にして、構成要素ごとのランキング結果を示すことにより、当該集計対象の中で、ある構成要素Aを軸にした場合、構成要素Bがどのような位置付けにあり、今の保有者はどのような状態なのか売買はどう行われているのかなどの順位などを確認できる。
メディア向けとしては、ニュースのあった銘柄の、投資対象別売買データ(抽出条件:銘柄)で、構成要素Aを投資家、Bを媒体別にすれば、ツイッターで売買をしてきた投資家の勝率ランキングなどを出すことも可能だし、今月(期間別集計対象売買データ:抽出条件=今月)に構成要素Aが投資家、構成要素Bが銘柄、損益は売買損益率(抽出条件:
売買損益率>20%)で、高成果であった人たちが売買した銘柄ランキングなども可能である。これらの記事が何故当該情報処理システムにより生成できるのかは、当該アドバイ
ス生成システムの一貫性にある。
(重層型ランキングプロセスの具体例)
例えば、図53は、重層型ランキングの具体例を示す図である。含み損益率を集計対象にして、投資家と銘柄を構成要素にしてランキングすると、含み損を一番抱えているAさんが特定され、どの銘柄で含み損を抱えているかが、明確になる。
総合損益率を集計対象にして、投資家と年度を構成要素にすると、2019年の総合損益率の投資家ランキング、2018年の総合損益率ランキングなどが明確になる。銘柄にすれば、銘柄ランキングが表示できる。
Aさんを集計対象にして、銘柄と年度を構成要素にしたランキング例も図53に例示している。
例えば、株という集計対象売買データを元にして、Aさん(構成要素A)を軸にして銘柄(構成要素B)ごとに集計して、Aさんが含み損を抱える銘柄別ランキング、短期売買で利益がよく出ている銘柄ランキングなどが一例である。Aさんの損益の中で構成要素が占める位置付けを明確にすることにより、集計対象の構成要素の買い方および売り方に大きな影響を及ぼすという効果がある。
集計対象の損益の中で構成要素が占める位置付けを明確にすると、集計対象の構成要素の買い方および売り方に大きな影響を及ぼすという効果がある。なお、構成要素が2つの場合を例示しているが、3つ以上でも同様である。
(集計対象ごとランキングの課題)
情報生成部3021は、売買損益レベル評価指標または含み損益レベル評価指標を用いて、基準内(例えば、投資対象ごと)のランク付けを行うことにより、基準内の、売買状況または保有状況のランキングに関する情報を生成する。
集計対象ごとランキングにより、さらに細かい分析が可能になる。構成要素を軸にして構成要素を集計する重層型ランキング表示をより高度化できる。重層型ランキングが1つの集計対象売買データから導き出すのに対して、集計対象ごとランキングは複数の集計対象売買データから導かれる。様々な視点で集計した集計対象売買データを複数使って、ランキングすることにより、より多面的なランキングが可能になる。
(集計対象ごとランキングの定義)
集計対象売買データの中の構成要素を軸にすることは、重層型ランキングと同様であるが、横断的に集計対象売買データを、構成要素を軸にして集計し直して、作られるランキングを集計対象ごとランキングと定義する。
(集計対象ごとランキングの効果)
知りたい集計対象を、ある構成要素を軸にして損益レベル評価指標でランキングすることにより、より深く知ることができるという効果がある。
(集計対象ごとランキングの具体例)
図54は、本実施形態に係る集計対象ごとランキングごとの具体例を示す図である。損益レベル評価指標を当該情報処理システムにより算出して、それらの損益レベル評価指標を集計対象ごとに集計してランキングする。Aさん、Bさん、Cさんの集計対象売買データから、売買利益率順にランク付けすると、Cさん、Bさん、Aさんの順に売買利益率が高いなどの結果を得ることができる。銘柄(集計対象)ごとに集計することにより、損益レベル評価指標(例えば、含み損率)に対する銘柄ランキングを表示することができる。含み損率が大きい銘柄が一目瞭然になる重層型集計対象ランキングもある。これらは、どちらかというとメディア向けの記事である。
投資家を構成要素の軸にして、損益レベル評価指標を含み益率にすることにより、投資家の含み益率が銘柄順に並ぶランキング表示が可能になる。例えば、Aさんの投資商品の売買データを集計対象にすると、BさんもCさんもあり、仮想通貨、FX、株などが構成要素の軸になったりして、横断的に株で一番儲かっている投資家は誰かなどが分かる。
逆に、銘柄を軸にすると、Aさんの仮想通貨のAという銘柄と、Cさんの売買した株のCという銘柄が同じランキングに並び、勝ち利益率の高い投資家による銘柄ランキングでAさんの仮想通貨の銘柄Aの利益率が一番などという結果が得られることも一例である。投資家、投資タイプ、投資グループなども構成要素である。株を集計対象とした場合、投資家や銘柄、日付なども軸になり得る。これらは、投資家個人に向けてもいいし、メディアや管理者の情報、投資情報ニュースなどとしても使える。
図55は、本実施形態に係る集計対象ごとランキングごとの具体例を示す図である。例えば、優良株グループという集計対象、高配当グループという集計対象を勝ち利益率ランキングで日付範囲という構成要素ごとに分けることにより、2018年は高配当グループが一番高かったなどというランキングも可能である。例えば、2019年という期間を軸にして投資家ごとの勝ち利益率ランキングで投資家Aさんの仮想通貨のAという銘柄がトップで、投資家Bさんの株のAという銘柄は2位のようなランキングも可能である。日本人投資家の実態調査や行動調査などにも使える。
集計対象の軸と、ランキングを行う集計対象とを決めることにより、さらに多面的で重層的な集計対象の状態を確認することが可能になるという効果がある。複数の集計対象売買データを各損益レベル評価指標で構成要素を軸にして集計対象ごとにランキングするのが、集計対象型ランキングと定義する。
ここまででランキングプロセス、重層型ランキングプロセス、集計対象型ランキングプロセスの3つを説明した。ランキングは、何をどの基準でランキング(順位付け)するか、である。基準は損益レベル評価指標であり、構成要素をランキングする場合に構成要素ランキングプロセス、および、重層型ランキングプロセス(複数の構成要素)を用い、集計対象をランキングする場合に集計対象型ランキングプロセスを用いる。これらは構造の違いであるが、次のレベルランキングは損益レベル評価指標をレベル分けするものである。
(レベルランキングの意義)
レベル別ランキングとは、集計対象売買データを元にしてランキング表示し、損益ごとの損益レベル評価指標を算出して、それらの損益レベル評価指標を基準にしてランキングすることを指す。重層型ランキングもレベルランキングを活用できるし、集計対象型ランキングも同様にレベルランキングが適用できる。何故なら、重層型ランキングにも、集計対象型ランキングにも、損益レベル評価指標の算出プロセスがあり、その算出プロセスを損益レベル別に損益レベル評価指標の当該情報処理システムにより算出を行うために、同様のプロセスが行われる。
以下、特別な効果がある場合を除いて、通常のレベルランキングについて説明する。
(レベルランキングの課題)
例えば、集計対象の構成要素ごとの売買損益率ランキングに関しては、構成要素の含み益率など保有状況などのランキングは加味されない。全体の損益状況から細かい損益状況まで、損益レベルに応じた損益レベル評価指標を当該情報処理システムにより算出して、ランキングを行っていくことにより、多面的で多段階的なランキングが可能になる。
(レベルランキングの必要性)
図56は、本実施形態に係る損益レベルランキングを示す図である。損益レベルはその分け方、捉え方によって、4段階に分かれる。
例えば、A銘柄の投資による成果を総合的に現すのが、総合損益レベルの損益(第1レベル)、売買済みの中で勝ちトレードだけを抽出したのが、勝ち利益レベルの損益(第3レベル)となる。
総合損益レベルの場合、総合損益率ランキングは、例えば、S銘柄が3位、B銘柄が2位という総合的な浅いランキングになる。この場合、どっちが結果の出た銘柄なのかは漠然としか分からない。
第2レベルの勝率は、S銘柄が6位、B銘柄が5位など勝率が高くはないことが徐々に判明し、第3レベルの勝ち利益率でランキングした場合は、S銘柄は、勝ち利益率ランキングが1位、B銘柄は2位、と勝った場合の利益率が高いことがわかり、更に含み損率はS銘柄らが1位、B銘柄が2位、と値動きが激しいため、保有を続けると含み損を抱えてしまう銘柄ということも判明するなど、深く集計対象に対する理解が可能になる。これらは細かい情報になっていくが、投資家や大口投資家、ヘッジファンドなどにとっては、非常に有用な価値の高い情報となってくる。
投資家に照らし合わせると、例えば、Aさんの投資による成果を総合的に現すのが、総合損益レベルの損益、売買済みの中で勝ちトレードだけを抽出したのが、勝ち利益レベルの損益となる。
総合損益レベルの場合、総合損益率ランキングは、例えば、Aさんが3位、Bさんが10位という総合的な浅いランキングになる。一方、第3レベルの勝ち利益率でランキングした場合、Aさんは、勝ち利益率ランキングが5位、Bさんは1位、勝率はAさんが1位、Bさんが10位など、深く集計対象に対する理解が可能になる。これらも細かい情報になっていくが、投資家や大口投資家、ヘッジファンドなどにとっては、投資成果を上げていくために非常に有用な価値の高い情報となってくる。
一方、M銘柄株は、含み損率が3位、勝ち利益率が100位と低いなど、より深いレベルの損益をランキングすればするほど、よりきめの細かいランキングが可能となり、どうやって勝っているのか、どこが弱いのかなどが分かるようになる。こういう情報は、株雑誌や株式系の新聞や株ブログなどに格好の情報となる。
銘柄のランキング、投資家のランキング、投資タイプのランキング、商品のランキング、仕手株Aおよび優良株グループAのランキング表示など、あらゆる集計対象のランキング表示も同様である。これらは、もう少し大手のメディアなどにも必要な情報の一つとなるかも知れない。無論だが、構成要素ランキング、重層型ランキング、集計対象型ランキングも同様である。
(レベルランキングの作用)
レベルランキングを行うに当たっては、次の手順で行う。すなわち、情報生成部3021は、総合損益の損益レベル評価指標の算出により総合的なランキング表示を行い、第2レベルの含み損益および売買損益レベルの損益レベル評価指標によるランキング表示、第3レベルの勝ちおよび負けに分けたレベルでの勝ち利益率などのランキング表示、第4レベルで売った後の時価やベンチマ-ク増減率を加味したベンチマーク評価値などとのランキング表示も行うレベルと、細かいランキング表示がレベルごとに可能になる。
1つの銘柄であっても、様々な売買方法があり、実践されている。この多様に集まった売買データは、各種の損益という結果に基づいて、多面的で多段階的に捉えていかなければ、的確な順位付けができない。これらは、普通のランキングだけでなく、構成要素ランキング、重層型ランキング、集計対象型ランキングなどにも同様に使われる。
(レベルランキングの効果)
集計対象売買データに対して多面的で多段階的なランキング表示が行われることにより、集計対象の保有状況、売買状況などを的確に把握できるという効果がある。レベル比較によって、各レベルでの損益レベル評価指標が数多く当該情報処理システムにより算出されるために、幅広い範囲でより細かく深いランキング表示が可能になる構成要素ランキング、重層型ランキングも集計対象型ランキングも同様に、レベル別損益評価指標でランキングすることによりより、多くの効果を奏する。
(第1レベルランキングの定義)
第1レベルランキングは、総合損益レベルで使う総合損益レベル評価指標を使ったランキングである。
(第1レベルランキングの課題)
集計対象(例えば株)のランキングは、テクニカル指標や業績指標などによるランキングが一般的にあるが、実際に売買してきた結果がどのような結果だったのかが分からないで進んでしまう。株価は上がっているけど損を出してしまう投資家が多かったり、一世を風靡した銘柄は実際に売買した投資家は儲かったのか損したのか、などの全体像が全く世の中に出ていない。
(第1レベルランキングの手段)
情報生成部3021は、集計対象売買データの総合損益を評価するために各種総合損益レベル評価指標を算出して、それらの総合損益レベル評価指標を使って、当該集計対象の総合損益レベル評価指標をランキングする。
(第1レベルランキングの効果)
総合損益の各種総合損益レベル評価指標を使って当該集計対象または構成要素をランキング表示することにより、当該集計対象または構成要素が市場でどのように取り扱われており、この1年はトータルで損が出ているか、利益が出ているか、その利益はどのくらいか、などの順位が分かる。
これらの総合損益レベル評価指標で当該集計対象または構成要素をランキング表示することにより、当該集計対象または構成要素の売買の特徴が浮き彫りになり、当該集計対象または構成要素の各種総合損益レベル評価指標でのランキング結果が明確になる。当該集計対象または構成要素がどのような売買が行われており、当該集計対象または構成要素の順位を確認できる。
(第1レベルランキングの具体例)
例えば、A銘柄株は、総合損益が1.5倍で、ランキングが3位である。一方、B銘柄株は、総合損益が0.85倍で、ランキングが10位、などの表現が可能である。例えば、2019年は、Aさんの総合損益率が30%でランキングが10位、Bさんの総合損益
率が10%で120位などの表示が可能である。
これらの総合損益レベル評価指標を、当該集計対象または構成要素ごとにランキング(順位付け)することにより、当該集計対象または構成要素の売買の特徴が浮き彫りになり、当該集計対象または構成要素の各種総合損益レベル評価指標でのランキングが明確になる。当該集計対象または構成要素がどのような売買の性格を持っているかを判断できる。総合損益レベルでランキングすることにより、当該集計対象または構成要素の売買でどのような総合損益がもたらされているかをランキングできる。
総合損益は保有中の売買データも売買済みのデータも含まれるために、当該集計対象または構成要素のトータルの損益状況を把握し、総合損益レベル評価指標を当該情報処理システムにより算出し、ランキングするために、当該集計対象または構成要素の売買の全体像が分かる。
(第2レベルランキングの課題)
投資商品の集計対象の総合損益に対するランキングでは、売買した確定利益と未確定の利益が含まれているため、トータルのランキング表示しかできない。売買損益を対象とした売買損益レベル評価指標から得られるランキング表示結果は、総合損益では分からなかった勝率、売買損益率、売買期間など、どのような売買を行い、どのような結果が出たのかをランキングにより表示できる。
(第2レベルランキングの手段)
情報生成部3021は、集計対象売買データの売買損益を評価するために、各種売買損益レベル評価指標を算出し、それらの売買損益レベル評価指標を使って、当該集計対象または構成要素の売買状況をランキング表示する。
(第2レベルランキングの効果)
売買損益の各種売買損益レベル評価指標、含み損益の含み損益レベル評価指標などを使って、当該集計対象または構成要素をランキング表示することにより、当該集計対象または構成要素が、市場でどう取り扱われているか、平均の売買損益率ランキング、保有期間ランキング、勝率ランキング、含み損益率ランキングなどで他との比較で売買状況が分かる。
これらの売買損益(または含み損益)レベル評価指標で当該集計対象または構成要素をランキング表示することにより、当該集計対象または構成要素の売買および保有の特徴が浮き彫りになり、当該集計対象または構成要素の各種売買損益(または含み損益)レベル評価指標でのランキング表示結果が明確になる。当該集計対象または構成要素がどのような売買の性格を持っているかや保有状況なのかを判断できる。
(第2レベルランキングの具体例)
S銘柄株は、売買損益率が1位で、勝率が60%で、6位、含み損益率が5位の好成績である。一方、B銘柄は、売買損益率が2位で、勝率が5位、含み損益率が250位というような集計対象または構成要素ごと売買損益(または含み損益)レベル評価指標ごとのランキング表示が売買損益(または含み損益)レベルで行われる。売買済みのデータからランキング表示するために、当該集計対象または構成要素の売買状況を掴むことができ、短期売買志向の強い銘柄か中長期で保有期間は長い銘柄かなどをランキング表示することが可能になる。
(売買損益レベル評価指標ランキングの課題)
投資商品の集計対象の総合損益に対するランキングでは、売買した確定利益と未確定の利益が含まれているため、トータルのランキング表示しかできない。売買損益を対象とした売買損益レベル評価指標から得られるランキング表示結果は、総合損益では分からなかった勝率、売買損益率、売買期間など、どのような売買を行い、どのような結果が出たのかをランキング表示できる。
(売買損益レベル評価指標ランキングの手段)
情報生成部3021は、集計対象売買データの売買損益を評価するために、各種売買損益レベル評価指標を算出して、それらの売買損益レベル評価指標を使って、当該集計対象または構成要素の売買状況をランキング表示する。
(売買損益レベル評価指標ランキングの効果)
売買損益の各種売買損益レベル評価指標などを使って、当該集計対象または構成要素をランキング表示することにより、当該集計対象または構成要素が市場でどう取り扱われているか、平均の売買損益率ランキング、保有期間ランキング、勝率ランキングなどについて、他との比較で売買状況が分かる。
これらの売買損益レベル評価指標で当該集計対象または構成要素をランキング表示することにより、当該集計対象または構成要素の売買の特徴が浮き彫りになり、当該集計対象または構成要素の各種売買損益レベル評価指標でのランキング表示結果が明確になる。当該集計対象または構成要素がどのような売買の性格を持っているかを判断できる。
(売買損益レベル評価指標ランキングの具体例)
A銘柄は、売買損益率が100位であるが、勝率が80%で1位の好成績である。一方、B銘柄は、売買損益率で2位で、勝率5位である。このような集計対象または構成要素ごと売買損益レベル評価指標ごとのランキング表示が売買損益レベルで行われる。これらは、メディアにとっては、例えば、10月はどの銘柄が1位だったか、11月はどの銘柄が1位だったかなど、定期的に当該情報処理システムにより生成が可能で随時更新されていくため、投資家にとっても価値のある情報として受け入れられる。売買済みのデータからランキング表示するために、当該集計対象または構成要素の売買状況を掴むことができ、短期売買志向の強い銘柄か、中長期で保有期間は長い銘柄かなどをランキング表示することが可能になる。
(含み損益レベル評価指標ランキングの課題)
含み損益を対象とすると、総合損益レベルでは保有中の状態も売買済みの状態も混在しているために、保有状況、売買状況などが詳しく分からない。含み損益レベルを評価することにより、含み損益率、平均の保有期間、平均の買値、平均の利益額などが分かる。
(含み損益レベル評価指標ランキングの手段)
情報生成部3021は、集計対象ごとに集計された未反対売買データの含み損益を評価するために、各種含み損益レベル評価指標を算出して、それらの含み損益レベル評価指標を使って、当該集計対象または構成要素の保有状況をランキング表示する。
(含み損益レベル評価指標ランキングの効果)
含み損益の各種含み損益レベル評価指標を使って、当該集計対象または構成要素の保有状況をランキング表示することにより、当該集計対象または構成要素の保有者はどのような状況にあるのかなどの保有状況が分かる。
(含み損益レベル評価指標ランキングの具体例)
例えば、以下のようなランキング表示が可能になる。
A株は、含み益を抱えている人の割合が1位で、平均の含み益率は50%(1.5倍)で1位である。一方、B株は、含み損を抱えている人が100位で、平均の含み損率は2
位の0.92倍などの集計対象ごとの各種含み損益レベル評価指標のランキング表示結果などを表示できる。
また、Aさんは、含み損益率が低くマイナスで、300位であり、含み損を他人に比べて抱えすぎなどを表示することができる。これらは、メディアにとっては、例えば、10月はどの銘柄が含み益率1位だったか、11月の含み損率1位はどの銘柄かなど定期的に当該情報処理システムにより生成が可能で随時更新されていくため、投資家にとっても価値のある情報として受け入れられる。これによって、保有銘柄の全体像、状況が、粒差にわかってくる効果が期待できる。
この含み損益レベルでは、当該集計対象または構成要素の保有中の状況をランキング表示することができる。当該集計対象または構成要素の保有状況が全体で見て何位くらいなのかなどの状況を把握できるという効果がある。
(第3レベル評価指標ランキングの課題)
投資商品の集計対象の第2レベルに対するランキングでは、勝ち利益および負け損失が含まれているため、トータルの売買損益、含み損益ランキングの表示しかできない。
勝ち利益を対象とした勝ち利益レベル評価指標から得られるランキング表示結果としては、売買損益では分からなかった勝ち利益、勝ち利益率、勝ちの売買代金、勝ちの売買期間など、どのように勝ってきたのかをランキング表示できる。
(勝ち利益レベル評価指標ランキングの手段)
情報生成部3021は、集計対象売買データの勝ち利益を評価するために、各種勝ち利益レベル評価指標を算出して、それらの勝ち利益レベル評価指標を使って、当該集計対象または構成要素の売買状況をランキング表示する。
(勝ち利益レベル評価指標ランキングの効果)
各種勝ち利益レベル評価指標などを使って、当該集計対象または構成要素をランキング表示することにより、当該集計対象または構成要素が市場で、どう取り扱われているか、平均の勝ち利益率ランキングや年率勝ち利益率ランキング、勝ち利益ランキング、などの、他との比較で売買状況が分かる。
これらの勝ち利益レベル評価指標で当該集計対象または構成要素をランキング表示することにより当該集計対象または構成要素の売買の特徴が浮き彫りになり、当該集計対象または構成要素の各種勝ち利益レベル評価指標でのランキング表示結果が明確になる。当該集計対象または構成要素がどのような勝ち方をしてきたのかを判断できる。
(勝ち利益レベル評価指標ランキングの具体例)
A銘柄は、勝ち利益率が100位で、一方、B銘柄は、勝ち利益率が2位というような集計対象または構成要素ごと、勝ち利益レベル評価指標ごとのランキング表示が勝ち利益レベルで行われる。売買済みでかつ勝ち利益計上のデータからランキング表示するために、当該集計対象または構成要素の勝ち方を掴むことができ、勝ちやすい銘柄か勝ちにくい銘柄かなどをランキング表示することが可能になる。これらは、メディアにとっては、例えば、2020年に多くの投資家が勝った銘柄は何か、大きく負けた銘柄は何か、など定期的に当該情報処理システムにより生成が可能で随時更新されていくため、ニュース性のある記事として注目される。投資家にとっても、どの銘柄なら勝ちやすいか、どの銘柄なら負けやすいか、が一目でわかるため、価値のある情報として受け入れられる。
(第3レベルランキングの具体例)
勝ちトレードおよび負けトレード、すなわち、売買済みのデータから勝ち利益と、負け損失とに分けて評価する例について説明する。例えば、勝ちトレードに関しては、A銘柄の勝ち利益率が30位であり、一方、B株の勝ち利益率が2位となっている。一方、負けトレードに関しては、A株は、4800円で平均の買値、4500円で平均の売値となっており、平均保有期間が5日で、ロスカットを余儀なくされている。一方、B株の負けトレードが165円で平均買い、157円で平均売りになっており、平均保有期間は7日で、ロスカットしている。売買済みのデータから勝ちトレードと負けトレードに分けて、それぞれの勝ち利益(または負け損失)レベル評価指標を算出した結果、勝ちトレードの各集計対象間比較、各構成要素間比較、負けトレードの集計対象(または構成要素)間比較が可能となり、トレードを行う人にとって、非常に有意義な集計対象(または構成要素)ごとの情報が得られるようになる。
情報生成部3021は、含み損および含み益を分けて含み益(または損)レベル評価指標を算出して、それらの含み益(または損)レベル評価指標を比較する。例えば、含み益を計上しているA株は、保有者の8割で、平均の利益率は70%の利益で、平均保有期間は1年である。一方、B株の含み益を抱えている人は、保有者の20%に過ぎず、平均150円の買値で利益率は10%、保有期間が1年である。含み損を抱えたままのA株保有者は2割で、平均買値は5500円で、含み損率はマイナス10%、保有期間は半年である。
例えば、A銘柄株の勝ちトレードは平均で買い単価4000円、売値4500円であり、平均の利益率は12%で、ランキング10位、2週間の平均保有期間でランキング100位のような表現ができる。
一方、負けトレードに関しては、A銘柄株は4800円で平均買い、4500円で平均の売値となっており、負けトレードの損失率はマイナス8%でランキング1位、平均保有期間は5日で、ランキング50位などの使い方がされる。
情報生成部3021は、売買済みのデータから勝ちトレードと負けトレードに分けて、それぞれの勝ち利益(または負け損失)レベル評価指標を算出し、それらの勝ち利益(または負け損失)レベル評価指標を使ってランキングを行う。勝ちトレードの各銘柄の利益率ランキング、負けトレードの損失率ランキングなどが可能になり、平均の売買期間ランキングが短くて、平均の売買利益率が高い銘柄を簡単に抽出できる。トレードを行う人にとって、非常に有意義な銘柄ごとの情報、求める勝ち利益レベル評価指標の強い銘柄が得られるようになる。
情報生成部3021は、含み損と含み益を分けて含み益(または含み損)レベル評価指標を算出して、それらの含み益(または含み損)レベル評価指標をランキングする。
例えば、A銘柄株の保有者のうち、含み益を計上しているのは保有者の8割で、含み益ウェイトランキングで3位、平均の含み益率は70%の利益で含み益ランキングで1位である。一方、B銘柄株の含み益を抱えている人は保有者の20%に過ぎず、含み益ウェイトランキングで250位、含み益率は10%で含み益率ランキングで150位である。
一方、含み損に関しては、A銘柄株保有者のうち、含み損を抱えている人の割合は保有者の2割で、ランキングは1位(少ないほどランキングが上)、含み損率はマイナス8%に抑えられており、含み損率のランキングは25位である。一方、B銘柄株の含み損を抱えたままの方は、保有者の80%を占め、含み損ウェイトランキングで250位、ただ含み損率は3%で、含み損率ランキングは7位(小さいほどランキングが上)である。
保有銘柄の購入状況、含み損益状況を把握でき、含み益を抱えている人はどれだけいて、ランキングは何位で、他と比較して含み益率は高いのか低いのか、より高い銘柄は何なのか、などの今まで世に知られていなかった情報が得られるようになる効果がある。すなわち、保有集計対象(または構成要素)の購入状況、含み損益状況を把握でき、含み益を抱えている人はどれだけいて、いくらくらいで買っているのか、他と比較してどうなのかなどの今まで世に知られていなかった情報が得られるようになる効果がある。
(第4レベルランキングの具体例)
情報生成部3021は、損益レベルが第4のレベルで、同じ勝ちトレードでも性格の異なる勝ちパターン分析、負けパターン分析を使ってランキングをする。例えば、A株は勝ちパターン1(買値<売値<現在値)の売買が80%を占め、勝ちパターン1ウェイトで1位、残り10%がパターン2であり、ウェイトランキングが250位、10%がパターン3であり、ウェイトランキングが260位である。パターン1は「買値<売値<現在値」であるので、パターン1の勝ちパターンのウェイトが高ければ、安定した短期トレーディングがしやすい集計対象といえる。
特に、勝ちパターン1で勝ち利益率が高い集計対象は、短期トレーディングの花形的な銘柄と言える。
一方、B株のパターン分析では負けパターンが多くを占め、負けパターン3である「買値>売値>現在値」のパターンが負けパターンの80%を占め、負けパターン3ウェイトランキングが1位で、負けトレードになっている人たちが非常に多い銘柄というように表現できる。
買ってからすぐにロスカットで売ったが、その損失率はマイナス2%に抑えられており、負けパターン3での売買損失率ランキングでは5位(小さい方が上位)で頻繁にロスカットしているが、損失は抑えられている集計対象である。
(含み益パターンレベル評価指標を使ったランキング)
一方、含み益もベンチマークを上回る保有銘柄の上昇率なのか下回るのかは、同じ含み益でも意味合いが大きく異なってくる。ベンチマークを大きく上回って含み益を形成している銘柄は評価が高く、逆に、ベンチマークを大きく下回って、含み損を形成している集計対象は評価を低くする。
例えば、A株は含み益を日経平均を大きく上回るリターンで抱えており、ベンチマーク上回り率は50%で、ベンチマーク上回り率ランキングは3位、A株の保有および購入は日経平均を上回る結果をもたらしている。
一方、B株の含み損益のパターン分析では、含み損を抱え、日経平均を下回る損失を計上し、ベンチマーク下回り率は1%、ほぼ日経平均並みの下落率であり、保有しても旨みが少ない集計対象と言える。
ベンチマークを上回る保有集計対象でも、もっと上回っている集計対象(または構成要素)はどのような集計対象(または構成要素)があり、ベンチマークを大きく下回っている集計対象(または構成要素)を見直すべきかなどの判断材料になる効果がある。損益レベルで勝ちパターン分析、負けパターン分析を使ってランキング表示を行う例を示す。
例えば、A銘柄株は、勝ちパターン1(買値<売値<現在値)の売買が80%を占め、残り10%がパターン2、10%がパターン3である。パターン1は「買値<売値<現在値」で売った後であっても、株価は安定しており、余裕を持った売買ができている。短期トレード向きの集計対象(または構成要素)と言える。一方、B株のパターン分析では、負けパターンが多くを占め、負けパターン3である「買値>売値>現在値」のパターンが負けパターンの80%を占めている。買ってからすぐにロスカットで売ったが、それ以上に現在は下がっている状態にあり、保有を続けるよりも売った方が良かったパターンが多くを占める。
このように勝ちパターン分析および負けパターン分析を使うことにより、同じ勝ちトレードでも余裕を持って勝っているのか、すぐに売らないと利益がなくなってしまうような集計対象(または構成要素)でやっと勝っているのかという状況がわかります。
パターン2で「買値<現在値<売値」、「現在値<買値<売値」のようなケースは売買の巧さで勝ってはいるものの、選択の集計対象(または構成要素)は悪いのかもしれないなど大きな効果をもたらすことができる。
(含み益パターンレベル評価指標を使ったランキング)
一方、含み益もベンチマークを上回る保有中の集計対象(または構成要素)の上昇率なのか下回るのかは、同じ含み益でも意味合いが大きく異なってくる。
例えば、A株は含み益を日経平均を大きく上回るリターンで抱えており、A株の保有と購入は日経平均を上回る結果をもたらしている。
一方、B株の含み損益のパターン分析では含み損を抱え、日経平均を大きく下回る損失を計上している。今のところ、選択は誤っているが、配当分があるので、その分も考慮する必要がある。
同じ含み益、同じ含み損を抱えていても、ベンチマークを上回っていれば、集計対象(または構成要素)の選択は正しかったと言える。ベンチマークを下回っていると、保有中の集計対象(または構成要素)の見直しも必要などという戦略が立てられる効果をもたらす。
情報生成部3021は、勝ちパターンレベル評価指標を算出して、それらの勝ちパターンレベル評価指標で当該銘柄をランキングする。例えば、A銘柄株は売買利益率のランキングが3位で、B銘柄が100位のような使い方をする。
損益レベルは各段階に分かれており、対象とする損益レベルでの売買データの各種損益評価指標を元にして当該銘柄のランキングを行う。
各レベルでのランキングについての具体例は、以下の通りである。
(銘柄ごとの第1レベル総合損益レベル評価指標を使ったランキング)
売買済みのデータから比較するために、当該銘柄の売買状況を掴むことができ、短期売買志向の強い銘柄か、中長期で保有期間は長い銘柄かなどをランキングすることが可能になり、短期売買に向く銘柄、中長期保有に向く銘柄などをランキング状況で知ることが可能になる。
含み損益を対象とすると、例えば、以下のようなランキングが可能になる。A銘柄株は、平均の含み益率が50%(1.5倍)、ランキングが7位、保有銘柄の中で保有期間も1年以上で保有期間ランキングが10位であり、含み損を抱えている人はわずか20%でランキング7位、損は平均5%で、含み損率ランキングは150位のように使う。
一方、B銘柄株は、含み損を抱えている人が70%と多く、ランキング250位、平均の含み損率は5%と小さいが、ランキング200位、保有期間は平均で半年で保有期間ランキングが150位であり、購入し含み損を抱えたままの人が8割を占め、ランキング300位などの使い方になる。これらは、メディアにとっては、B銘柄は、有名で、配当金も高い銘柄だが、実際にはこれだけ多くの人が保有で損している、とか逆に、A銘柄は、無配当で、注目されていない株だが、実際の投資を行っている人たちは、とても大きな含み益を抱えている、という情報の提供も可能である。投資家にとっても意味のある情報を多く生み出すことができる。
(銘柄ごとの第2レベル売買損益レベル評価指標を使ったランキング)
この含み損益レベルでは、当該銘柄の保有中の状況をランキングすることができる。保有状況がプラスの中で、どの銘柄の含み益率が大きいのかマイナスの中で、どの銘柄の含み損率が大きいのかなどの状況を把握できるという効果がある。
(銘柄ごとの第3レベル勝ち利益レベル評価指標を使ったランキング)
情報生成部3021は、第3レベルのランキングでは、勝ちトレードおよび負けトレード、すなわち、売買済みのデータから勝ち利益および負け損失に分けて評価するレベルでの勝ち利益レベル評価指標を算出して、それらの勝ち利益レベル評価指標を銘柄ごとにランキングする。以下の重層的レベル別ランキングプロセスも、集計対象型レベル別ランキングも、このレベル別ランキングプロセスで損益評価指標を当該情報処理システムにより算出する。
(構成要素ランキングの意義)
集計対象を株にすると、銘柄や投資家がその構成要素(集計対象構成要素)になる。株の勝ち利益率を構成するのが各銘柄の勝ち利益率で、それを銘柄ごとに順位付けすることにより、構成要素ランキングが得られる。構成要素ごとに集計するとは、A銘柄で集計したり、ある期間で集計したり、投資家グループで集計したり、株グループで集計したりということなどを含める。集計対象を投資家にすると、銘柄や商品などが構成要素になる。そして、商品A、商品Bなどで集計することになる。集計対象を商品にすると、構成要素は株、FX、仮想通貨、投資信託などになり、どの商品の売買損益率が最も高いかなどが分かる。
例えば、株の構成要素である銘柄の中で、A銘柄の売買利益率のランキングは何位で、もっと売買利益率の高かった銘柄は何なのかとか含み益率ランキングはどうなのか、などでA銘柄の保有状態や売買状況の他との位置づけが良く分かるようになる。例えば、優良株グループという集計対象の勝ち利益率ランキングでA銘柄のランキング順位などで、よりA銘柄の特徴がはっきりする。例えば、集計対象売買データの中に含まれる投資家Aおよび投資家Bの勝ち利益率ランキング順位、負け損失率ランキング順位などを見ると、両者の売買および保有の違いが明確になるという効果がある。例えば、仮想通貨という商品の銘柄別の勝ち利益率ランキング順位と、株という投資商品の銘柄別の勝ち利益率ランキング順位とを比較したりすることも可能である。
集計対象の各損益評価指標のランキングを確認することにより、より多面的で重層的な集計対象の状態を確認することが可能になるという効果がある。例えば、株という集計対象でA株は株の中で売買利益率は高く、順位が10位、含み益率も高く、順位が20位、短期売買の利益率も15位と他との位置付けが高いというランキング結果を提供することは、一例である。
投資家という集計対象で、構成要素Aさんの株の成果は平均よりも売買利益率は高く、順位が20位で、含み益率も高く、順位が30位で、利益が上がっている。特に、保有期間が長い銘柄で、含み益が膨らんでおり、短期売買の利益率は、順位が5位と平均よりもかなり高い。
上記のように、投資家の損益評価指標ごとのランキングが行われる。例えば、含み損率、売買頻度、売買利益率などのランキングを投資家ごとに行うことにより、投資家Aさんの売買状況、保有状況、投資家などの状況をより把握できるようになる。
(集計対象の構成要素と軸にする構成要素とは)
集計対象を株にすると、銘柄や投資家がその構成要素(集計対象構成要素)になる。その中で、銘柄を軸にすると、投資家ごとのランキングが求められるし、逆に、投資家を軸にすると、銘柄ごとのランキングが求められる。2つの構成要素を使うことを想定しているが、3つ以上の構成要素を使ってもよい。
株の勝ち利益率を構成するのが各銘柄の勝ち利益率であり、各銘柄の勝ち利益率には、さらに投資家ごとの勝ち利益率が細分化されており、それを投資家ごとに順位付けすることにより、ランキングが得られる。重層的にランキングを作ることができる。集計対象を投資家にすると、銘柄、商品などが構成要素になり、どれを軸にして、どれをランキングするかを定めることができる。
集計対象を商品にすると、構成要素は株、FX、仮想通過、投資信託などになり、仮想通貨を軸にして、どの銘柄の売買損益率が最も高いかなどが分かる。
(構成要素とは)
構成要素とは、集計対象となった売買データに含まれる要素であると定義する。例えば、Aさんの投資商品の売買データを集計対象にすると、仮想通貨、FX、株などが構成要素の軸になったり、その中で銘柄が構成要素になったりする。逆に、銘柄を軸にすると、仮想通貨のAという銘柄と、株のBという銘柄とが同じランキングに並び、勝ち利益率の高い銘柄ランキングとして、仮想通貨の銘柄Aが一番などという結果が得られることも一例である。投資家、投資タイプ、投資グループなども構成要素である。
株を集計対象とした場合、投資家、銘柄、日付なども軸となり得る。例えば、株の構成要素である銘柄の中で、A銘柄の売買利益率のランキングは何位で、A銘柄の売買利益率を構成するAさん、Bさんという投資家別のランキングを重層的に表示することにより、この銘柄で一番儲かっている人はAさんであるということを表示するランキングが可能になる。
例えば、優良株グループという集計対象の勝ち利益率ランキングでA銘柄が最高だが、日付範囲という構成要素ごとに分けると、2018年が一番高かったなどというランキングも可能である。
例えば、集計対象売買データの中に含まれる投資家Aの勝ち利益率を商品ごとに分けると、株が一番高く、2番目が投資信託などのランキングが可能になる。
例えば、2019年という期間を軸にして、銘柄ごとの勝ち利益率ランキングで仮想通貨のAという銘柄がトップで、株のAという銘柄は2位のようなランキングも可能である。
集計対象の軸と、ランキングを行う構成要素とを決めることにより、より多面的で重層的な集計対象の状態を確認することが可能になるという効果がある。例えば、株という集計対象で、A株は株の中で売買利益率は高く順位が10位であり、その中でAさんは1位を占めるなどのランキングが可能になる。
投資家という集計対象で、構成要素Aさんの株の成果は平均よりも売買利益率は高く、順位が20位であり、その中でもA銘柄の売買利益率が最も高く貢献しているなどの表現が可能になる。例えば、含み損率、売買頻度、売買利益率などのランキングを投資家を軸にして銘柄ごとに行うことにより、投資家Aさんの売買状況、保有状況など、投資家の状況をより把握できるようになる。
(AIランキングプロセスの課題)
上述のランキングプロセスでは、どのランキング対象を使って、どの損益を、どの評価指標を使ってランキングするか、を決めることが、選択肢が多いという課題がある。誰でも扱いやすくするためには取捨選択するのも必要である。
上述のランキングプロセスから一歩進めて、目標である損益を最大化するために、評価指標を変数として、それを記憶するプロセス、最適な解を見つけるプロセス、それを表示するプロセスを加えることで、ランキングプロセスは機械学習を使ったAI学習によるランキングプロセスへと進化する。
売買データを使って、目標となる損益を決めれば、どのランキング対象とどの評価指標をランキングしていけば、わかりやすく投資家の行動の変化を促せるか、最適かを学習し、ランキング対象の売買データと比べて、劣る点を学習していく。この学習した結果を表示していくことで、AIランキングプロセスは、AIが最適な解を探してくれるようになる。
また、ニュース記事としては、目標となるのは、やはりアクセス状況で、人気のあるランキング記事を自動生成できれば、望ましい。プライバシーには当然考慮していく必要が求められるし、アクセス偏重になると変な記事が当該情報処理システムにより生成されてしまうため、厳格なルールを定めながらの運用が望まれる。売買データを使ったランキング記事自動配信の場合、売買データが1日で更新されれば、随時新しい情報となっていくため、ニュース性のある記事が当該情報処理システムにより生成される。今日のでき事(ニュース)で、この銘柄を保有した人たちは、どう行動したかのような記事を自動で当該情報処理システムにより生成することも可能である。投資対象別集計対象売買データで「抽出条件:銘柄=当該銘柄」にして、「期間=今日」のAND条件にして、目標損益を売買損益、で昨日、今日この銘柄を売買した売買セットが特定される。評価指標を売買回数にすれば、売買回数ランキング、売買利益額にすれば稼いだ人ランキング(コンプラ上の問題はあり)などが可能となる。ニュースが配信されれば、このニュース配信をトリガーにして、これらの記事が自動で当該情報処理システムにより生成できる仕組みも作ることができる。
(AIランキングプロセスの作用)
上述のランキングプロセスに加えて、対象となる売買データと、目標となる損益とが決まれば、目標となる損益を向上させ、最適にしていくためには、どの評価対象にして、どの評価指標をランキングしていけばよいのかを最適にしていけるのか、を学習していき、変化させていく評価指標と、当該評価指標をどう変化させていけばいいのか、を表示していくことで、最適な解に近付けていくような取引が可能となっていく。また、記事のアクセス数をデータ項目に加えれば、アクセス数に応じた記事の自動配信も可能である。
(AIランキングプロセスの意義)
上述のランキングプロセスに加えて、評価指標を変化させれば、損益がどう変化していくかを学習させるプロセスを加える。それを記憶させる記憶部と、変数である評価指標、目標の損益、対象となる売買データ(集計対象売買データや構成要素売買データ)、学習部、などの構成となる方法やソフトウェア、装置、データベース構造、学習方法が発明の対象になる。
(AIランキングプロセスの効果)
上述のランキングプロセスに加えて、AIプロセスを加えることで、対象となる売買データをどうランキングしていくのが最適な解かを、機械学習していく効果を発揮する。
(AIランキングプロセスの具体例)
(具体例A)
例えば、Aさんの総合損益を改善したい場合、Aさんの集計対象売買データを作成、総合損益レベル売買データを作成し(前の工程に持っていても可)、総合損益の構成要素である評価指標を変数とし、Aさんの総合損益の改善を目標として、最適化していくには、どのランキング対象とどの評価指標をランキングしていけばよいのか、最適かを学習していく。勝ち利益率がランキング対象としては最適で、勝ち利益率1位の人の売買を目標にして、勝ち利益率を現状の4%から20%へと変えていくと、1年間で100万円売買利益が80%の確率で増える、などいくつパターンを表示され、確率が高く、変化する度合いの大きい組み合わせを目標とするなどは、一例である。
(具体例B)
例えば、A銘柄の売買損益を改善したい場合、A銘柄の集計対象売買データを作成し、投資家ごとの構成要素売買データを作成し、売買損益レベル売買データを対象とすることで、A銘柄の売買損益データが投資家ごとに集まる。このA銘柄の売買損益レベル売買データに影響を与えていく各種評価指標を当該情報処理システムにより算出し、これらの様々な組み合わせによる売買損益への影響を学習していく。さらに、A銘柄の保有期間や売買利益率、最大の売買利益を上げている人の売買利益率や平均保有期間、などを学習していき、A銘柄の売買損益ランキング上位の人たちは、どういう売買を行っているのか、どの評価指標が強いのか、利用者の評価指標とどう違うのか、を示すことで、ランキングを上げていくための示唆を得る。
(AIランキングの学習で当該情報処理システムにより生成方法)
(目的)
どのランキング対象で、どの評価指標を基軸にしてランキングすれば、目標である損益を改善できるかを学習していく。
(AIランキングプロセスの学習生成方法のステップ)
集計対象売買データ、構成要素売買データ、を作成する手順と、どの損益を改善していくかを決めるステップと、当該損益を構成する評価指標を当該情報処理システムにより算出するステップと、ランキング対象と元になる売買データと、当該情報処理システムにより算出された評価指標との組み合わせによって、変化していく損益を演算する演算ステップとがある。
どういう組み合わせが、最適な解かを見つけていくのかを学習し、どの対象でどの評価指標を使ってランキングすれば一番改善余地が大きいのか、を判断したり、Aさんの総合損益率を上げていくには、どのランキング対象を参考にするのがよいのか、というのがテーマで、Bさんの総合損益率とそれを構成する各種評価指標の値、Cさんの総合損益率とそれを構成する各種評価指標の値、ZTTさんの総合損益率とそれを構成する各種評価指標の値など、それぞれランキング対象と最適かどうかを学習していく。なかでも、ZAさんが、ランキング対象として最適で、それらの売買方法や銘柄、売買期間などを参考にすることで、改善の道が明らかになっていくような効果が期待できる。
勝率のランキングでは、あまり発見はなくても、勝ち利益率の銘柄ごとのランキングだと、いろいろな示唆があると、AIが判断することがこのAI比較プロセスの学習生成ステップで可能となる。
(投資対象別集計対象売買データの投資対象を構成要素にした構成要素別売買データによるランキングの定義)
投資対象別集計対象売買データの投資対象を構成要素にした構成要素別売買データによる当該情報処理システムを使ったランキングの例を挙げると、株を銘柄ごとに売買損益率や含み損益率などの評価指標でランキングすることなどが挙げられる。~(投資対象)を~(投資対象)別に(当該条件で当該情報処理システムで算出した)評価指標でランキングする場合が一例である。株の中で当該情報処理システムによって株や仮想通貨など投資商品ごとに総合損益率でランキングすることや当該情報処理システムで株を銘柄別に売買損益率や勝率でランキングすることなどは一つの具体例である。
(投資対象別集計対象売買データの投資対象を構成要素にした構成要素別売買データによるランキングの作用)
集計対象売買データを元に当該情報処理システムで投資対象を、抽出条件、分類条件、または、集計ルール等の条件で加工して、更に投資対象別に抽出、分類、または、集計して、損益レベルで更に加工した売買データを元にして、当該情報処理システムで算出した評価指標でランキングを行うことによって、投資対象別集計対象売買データの投資対象を構成要素にした構成要素別売買データによる当該情報処理システムでのランキングが可能となる。ランキング対象は株の中での銘柄ごとの売買データのランキングであってもよいし、株の銘柄グループを勝率でランキングすることでもいい。
(投資対象別集計対象売買データの投資対象を構成要素にした構成要素別売買データによるランキングの効果)
実際の銘柄の売買データを元にした当該情報処理システムによるランキングになり、通常よくある銘柄ランキングとは比べものにならないくらい多角的な比較が可能となる効果がある。例えば、「株の中で、保有中のA銘柄は9月の売買の勝率は15%と低く、勝率ランキングは3900銘柄中3500位とかなり皆、苦戦している銘柄となる」のような表現が可能となる。当該情報処理システムによる投資対象別集計対象売買データの投資対象別集計対象売買データ投資対象を構成要素にした、構成要素別売買データを元にしたランキングならではのコンテンツと言える。
(投資対象別集計対象売買データの投資対象を構成要素にした構成要素別売買データによるランキングの具体例)
株の中で、株グループのそれぞれの評価指標をランキングして、売買損益率、勝率、勝ち利益率、含み損率等を当該情報処理システムで算出し、ランキング結果を表示する等は具体例の一つである。。
(投資対象別集計対象売買データの投資家を構成要素にした構成要素別売買データによるランキングの定義)
投資対象別集計対象売買データの投資家を構成要素にした構成要素別売買データによるランキングの例を挙げると、A銘柄の売買で投資家の売買を、当該情報処理システムで算出した売買損益率や含み損益率などの評価指標でランキングすることなどが挙げられる。~(投資対象)を~(投資家)別に(当該条件で当該情報処理システムで算出した)評価指標で当該情報処理システムでランキングする場合も一例である。A銘柄の売買で投資家の総合損益率で当該情報処理システムでランキングすることや株を投資家別に当該情報処理システムで売買損益率や勝率でランキングすることなどは、一つの具体例である。
(投資対象別集計対象売買データの投資家を構成要素にした構成要素別売買データによるランキングの作用)
集計対象売買データをもとにして当該情報処理システムで投資対象を抽出条件、分類条件、または、集計ルールなどで絞り込み、更に当該売買データを投資家別に抽出、分類、または、集計して、損益レベルで更に加工した対象売買データを元にして、当該情報処理システムで算出した評価指標でランキングを行うことによって、投資対象別集計対象売買データの投資家を構成要素にした構成要素別売買データによるランキングが可能となる。ランキング対象はA名柄の売買での投資家の売買損益率のランキングであってもよいし、株を投資家別に勝率でランキングすることでもいい。
(投資対象別集計対象売買データの投資家を構成要素にした構成要素別売買データによるランキングの効果)
実際の銘柄の売買データを元にした当該情報処理システムによるランキングになり、具体的で今までにないランキングが可能となる効果がある。例えば、2020年の株の売買で、Aさんはこの評価指標は15000人中100位で、この評価指標は900位などの表現が可能となる。
(投資対象別集計対象売買データの投資家を構成要素にした構成要素別売買データによるランキングの具体例)
成績優秀投資家グループ、成績中位グループ、成績の悪い投資家グループなどのグループ分けにした投資グループを作り、評価指標でランキングして、売買損益率、勝率、勝ち利益率、含み損率などを当該情報処理システムで算出し、ランキング結果を表示する等は、具体例の一つである。
第一ステップは、売買データの取得ステップであり、続いて、売買データ作成フェーズがある。第二ステップは、集計対象売買データの作成ステップである。第三ステップは、構成要素別売買データの作成ステップである。第四ステップは、損益レベル売買データの作成ステップである。第五ステップは、評価指標の当該情報処理システムによる算出選定ステップである。動作フェーズは、第五ステップで抽出選定された評価指標を使って「何をするのか」のフェーズであり、他ステップとの順序関係は問わない。
第六ステップは、評価ステップである。第七ステップは、比較ステップである。第八ステップは、ランキングステップである。第九ステップは、今回のステップであり、評価ステップ、ランキングステップ、比較ステップを総合的に判断して、診断していくことを、診断ステップと定義する。診断ステップで診断された内容を診断レポートや表やグラフなどで表示することを診断表示プロセスと定義する。
(診断とは)
医者が患者を診察して病状を判断することから来る言葉だが、ここでは得られた評価指標のどこに欠陥があるかどうかを調べて判断することである。
(診断プロセスの課題)
投資家にとって、他と比べてどうなのか、平均と比べたら、一番成績の上がっている人と比べたらどこが劣っているのか?などの比較は現状難しく、どこに欠陥があって、損益が改善していかないのかを判断することが難しい。
(診断プロセスの作用)
診断プロセスの定義に示した通りのプロセスを踏むことによって、診断が容易になる。比較プロセスやランキングプロセス、評価プロセスを通して、わかった欠陥を明確にし、どの評価指標が他と比べて悪いか、を判断できる。欠陥を明確にするためには、評価指標の平均値との比較で、平均を下回っている評価指標を限定し、当該評価指標を基軸にしてランキングして、どの程度の順位かを決定し、特にほかと比べて劣っている評価指標を特定する方法が一つはある。
(診断プロセスの効果)
この診断プロセスで、どの評価指標をターゲットにして、改善を図っていけばよいのかがわかる。
(診断プロセスの具体例)
Aさんの診断結果には、各評価指標を当該情報処理システムにより算出し、当該評価指標のそれぞれの平均値を当該情報処理システムにより算出し、平均値からの乖離率を算出し、乖離率のマイナス(平均値に劣っている)が大きい評価指標を改善余地の大きい評価指標として特定するような診断結果を出すのも一例である。
(AI機械学習診断プロセスの新方式)
AI機械学習比較プロセスは、以下のプロセスを経て行う。
第一段階は、集計対象売買データの作成プロセスである。第二段階は、構成要素売買データの作成である(省略可)。第三段階は、損益レベル評価指標の作成プロセスである(3つの方式で目標となる評価指標を算出する)。この第三段階までで、目標となる損益と、対象となる売買データが決定される。
第四段階は、第三段階で決定した目標となる損益(総合損益や売買損益など)に影響のある評価指標を当該情報処理システムにより算出する。第四段階は、第三段階に含めることも可能だし、別の段階にすることもできる(省略可)。この第四段階までで、目標となる損益と、対象となる売買データ(データ構造)と変数である評価指標が決定される。
第五段階は、当該売買データと、目標損益と、当該情報処理システムにより算出された評価指標とで比較ステップ、ランキングステップ、評価ステップを踏む。第六段階は、これらの結果を学習し、記憶し、目標である損益を改善していくには、どの評価指標を重視すればよいのかを特定する(複数も可)。第七段階は、診断結果として、これらのぷろせすをまとめたレポート、表、グラフなどを作成する表示ステップである。
(AI診断プロセスの課題)
上述の診断プロセスでは、どのランキング対象を使って、誰と比較し、どの損益を、どの評価指標を使って診断するか、を決めることが、とても選択肢が多いという課題がある。
上述の診断プロセスから一歩進めて、目標である損益(第三ステップで決めた目標)を最大化するために、評価指標を変数として、変数を変えた場合に変化していく目標となる損益、変数を変化した場合のそれらを記憶していくプロセス、どの変数を変化させるのが効率的か、などで最適な解を見つけるプロセス、それを表示するプロセスを加えることで、診断プロセスは機械学習を使ったAI学習による診断プロセスへと進化する。
売買データを使って、目標となる損益を決めれば、どの診断結果を出していけば、最適かを学習し、ほかの売買データと比べて、劣る点を学習していく。この学習した結果を表示していくことで、AI診断プロセスは、AIが最適な解を探してくれるようになる。
(AI診断プロセスの作用)
上述の診断プロセスに加えて、対象となる売買データと目標となる損益が決まれば、目標となる損益を向上させ、最適にしていくためには、どの評価対象を、どう改善していけばよいのか最適にしていけるのか、を学習していき、変化させていく評価指標と評価指標をどう変化させていけばいいのか、を表示していくことで、最適な解に近づけていくような取引が可能となっていく。
(AI診断プロセスの意義)
上述の診断プロセスに加えて、評価指標を変化させれば、損益がどう変化していくかを学習させるプロセスを加える。それを記憶させる記憶部と、変数である評価指標、目標の損益、対象となる売買データ(集計対象売買データや構成要素売買データ)、学習部、などの構成となる方法やソフトウェア、装置、データベース構造、学習方法が発明の対象になる。
(AI診断プロセスの効果)
上述の診断プロセスに加えて、AIプロセスを加えることで、対象となる売買データをどう診断していくのが最適な解かを、機械学習していく効果を発揮する。
(AI診断プロセスの具体例)
(具体例A)
例えば、Aさんの総合損益を改善したい場合、Aさんの集計対象売買データを作成、総合損益レベル売買データを作成し(前の工程に持っていても可)、総合損益に影響していく要素である評価指標を変数とし、Aさんの総合損益の改善を目標として、最適化していくには、どの評価指標を改善していけばよいのか、最適かを学習していく。勝ち利益率が診断対象としては最適で、そのためには銘柄の選択から変化させていかなければいけないと診断できる。銘柄の選択の中でもA銘柄よりもY銘柄の方が平均売買利益率は高く、勝ち利益率も大きいから、こういう銘柄を選択するようにと促してもよい。勝ち利益率の高い銘柄ランキングを提示するのも一つの結果表示としてもよい。
含み損率の向上を目指すことが最適と判断すれば、現在の保有状況を変化させることが重要ということを診断結果として提供していく、などいくつパターンを表示され、確率が高く、変化する度合いの大きい組み合わせを目標とするなどは、一例である。
(具体例B)
例えば、A銘柄の売買損益を改善したい場合、A銘柄の集計対象売買データを作成し、投資家ごとの構成要素売買データを作成し、売買損益レベル売買データを対象とすることで、A銘柄の売買損益データが投資家ごとに集まる。このA銘柄の売買損益レベル売買データに影響を与えていく各種評価指標を当該情報処理システムにより算出し、これらの様々な組み合わせによる売買損益への影響を学習していき、A銘柄の保有期間や売買利益率、最大の売買利益を上げている人の売買利益率や平均保有期間、などを学習していき、数ある指標の中で、どの数字をどう改善していくか、比較やランキングも含めて、診断結果を提供していく。
(AI診断の学習生成方法)
(目的)
どの集計対象で、どの評価指標を改善していけば、目標である損益を改善できるかを学習していく。
(AI診断プロセスの学習生成方法のステップ)
集計対象売買データ、構成要素売買データ、を作成する手順と、どの損益を改善していくかを決めるステップと、当該損益に影響のある評価指標を当該情報処理システムにより算出するステップと、元になる売買データと当該情報処理システムにより算出された評価指標の組み合わせによって、変化していく損益を演算する演算ステップと、どういう組み合わせが、最適な解かを見つけていくのかを学習し、どういう診断をすれば一番改善余地が大きいのか、を判断したり、Aさんの総合損益率を上げていくには、どの診断結果を提示するのがよいのかというのがテーマで、診断結果が最適かどうかを学習していく。
(診断プロセスの意義)
情報生成部3021は、集計対象売買データから評価指標を算出して、当該評価指標で集計対象を診断し、診断結果のレポートを端末2の表示部23に表示させる。診断とは、損益レベル評価指標などを用いて、集計対象の保有および売買の状態を把握し、アドバイスに有用な情報を得るプロセスである。
(診断プロセスの課題)
投資商品の診断は、テクニカル指標、業績指標などによる診断があるが、損益レベル評価指標を使った診断は、全く異質の効果を有する。
例えば、数多くの人が含み損を抱える銘柄、短期売買で利益がよく出ている銘柄、含み損を抱えている人が急に増えている銘柄、勝ちパターンをより強くするにはどうするかなど、銘柄や投資家の様々な診断結果が得られるようになる。投資家の診断結果、仮想通貨の診断結果なども同様であり、集計対象売買データから様々な構成要素および集計対象を診断対象として診断される。いろいろな売買の結果、現れる診断対象の診断結果であり、これらは売買データの分析結果から始めて導き出されるために、実際の売買の結果から診断結果が出てくる。
(診断プロセスの手段)
情報提示システム10において、情報生成部3021は、損益レベル評価指標を算出して、当該評価指標を使って、集計対象の保有状況や売買状況の診断結果を端末2の表示部23に表示させる。
(診断プロセスの効果)
情報生成部3021は、損益レベル評価指標を使って、当該集計対象または構成要素の保有状況および売買状況を診断する。情報生成部3021は、例えば、「A銘柄株は売買利益率は高く、含み益率も高く、利益が上がっている人が多い。特に、保有期間の長い人ほど、含み益が膨らんでおり、短期売買の利益率も比較的高い。」などの、銘柄ごとの診断結果を提供する。情報生成部3021は、「Aさんは売買利益率は高く、含み益率も高く、利益が上がっている。特に保有期間が長い銘柄で、含み益が膨らんでおり、短期売買の利益率も比較的高い。」などの、投資家ごとの診断結果を提供する。
診断プロセスは、複数の損益レベル評価指標などを用いて、集計対象の売買状況及び保有状況を総合的に判断して、良い点および悪い点を把握し、悪い点をアドバイスでよくしていき、良い点を伸ばすための判断を行うプロセスである。投資家、銘柄だけでなく、商品、銘柄群、投資家タイプ、投資家集団など、様々な診断対象がある。
(診断プロセスの具体例)
図101と図102に記載の通り、図101で様々な条件を加えれば、目的に沿ったデータセットが作成され、それによって必要な評価指標が算出でき、目的に沿った評価指標が算出されるため、当該ステップでも簡単に様々な条件、様々な形態の評価指標で対象を診断することができる。当該ステップは、あくまでも図102の一工程に過ぎないが、一連の連携で評価対象も評価指標も定まってきたもののため、当明細書にあげてきた評価対象を、数多くの形態の評価指標での診断が可能である。
(レベル段階診断プロセスの意義)
損益レベルは各レベルに分かれており、対象とする損益レベルでの売買データの各種損益レベル評価指標を元にして当該集計対象または構成要素の診断を行うことにより多段階での診断を行うことができる。この損益レベルで行っていく診断によって、より段階的に深い診断が可能になる。
(レベル段階診断プロセスの課題)
例えば、集計対象または構成要素の売買損益レベル評価指標の診断では、集計対象または構成要素の保有状況などの診断は行われない。全体の損益状況から細かい損益状況まで損益レベルに応じた評価指標を当該情報処理システムにより算出して診断を行っていくことにより、多面的で多段階的な診断が可能になる。
(レベル段階診断プロセスの必要性)
例えば、総合損益レベルによるA銘柄株の診断は、例えば、平均の損益率が50%であり、多くの人が利益を出している銘柄であるという浅い診断になる。一方、第4レベルまで診断すると、A銘柄株で含み益を上げている人は全体の30%であり、その多くは1年以上保有しており、売買頻度が高く、頻繁に売買して利益を出している投資家も回転力が高く、1年収益率は50%を超える、などのより詳細な診断が可能になる。
(レベル段階診断プロセスの作用)
レベル段階診断は、次の手順で行う。すなわち、情報生成部3021は、総合損益レベル評価指標の算出により総合的な診断を行い、第2レベルの含み損益および売買損益レベル評価指標による診断、第3レベルの勝ち利益レベルおよび負け損失レベルに分けたレベルによる診断などのように、広い診断から細かい診断まで行う。一つの集計対象でも、様々な売買方法があり、実践されている。このように多様に集まった売買データは、各種の損益という結果に基づいて多面的で多段階的に捉えていかなければ、的確な診断ができない。
(レベル段階診断プロセスの効果)
集計対象ごとに集計された売買データに対して、多面的で多段階的な診断が行われていくことにより、集計対象の保有状況および売買状況を的確に状況把握できるようになるという効果がある。レベル段階診断によって、各レベルでの損益レベル評価指標が数多く当該情報処理システムにより算出されるために、幅広い範囲でより細かく深い診断が可能になる。
(自動で当該情報処理システムにより生成する診断レポートの概要)
今までの結果をまとめたのが、自動で当該情報処理システムにより生成する診断システムである。その内容には、各種抽出条件などの売買データ作成方法、目標となる損益、各種評価指標、KPIなどをはじめ、保有状況評価により出された各種結果、比較結果、ランキング結果、などをひとまとめにして、一覧表示できるように表示する。
(従来方式の課題)
実施形態3では、総合診断のレポートで自動生成の記述がある。当該情報処理システムでは、あらゆる情報はデータベースと連携しているため、簡単に紐付いたデータは引き出すことができ、そこには数値データもあり、テキストデータもあり、表やグラフのデータもある。
(自動で当該情報処理システムにより生成する診断レポートの作用)
例えば、投資家Aの2020年の診断レポート、は次のような手順で作成される。期間別集計対象売買データで抽出条件:2020年、投資家=投資家Aとして、目標損益=総合損益、とすると、対象の売買データが特定される。そこから総合損益に関係する評価指
標が各種当該情報処理システムにより算出される。各種当該情報処理システムにより算出された評価指標のうち、KPIが決定される。これらの情報を結果レポートに出してもよいし出さなくてもよいが、裏ではこのようなシステムが稼働している。そして、保有状況評価の結果(保有銘柄の各種情報)と売買状況評価の結果がまずは核になって、レポートは形成されていく。比較レポートやランキングレポートも加わり、診断レポートが完成する。これらは、全てバラバラではなくシステムが連携して行われており、後は何をどうやって表示していくか、という問題で、これは表示ステップで行ってもよいし、ここで行ってもよい。全ての数値データとテキストは適切な箇所に配置され、自動で当該情報処理システムにより生成する診断レポートが自動生成される。
(自動で当該情報処理システムにより生成する診断システムの効果)
今までの集大成がこのレポートに出力されていく。もちろん、情報量は膨大で、取捨選択しないと、読むのも大変なレポートになってしまうため、取捨選択をする制御もしながら自動で当該情報処理システムにより生成するできる仕組みが望まれる。ユーザにとっては、管理者にとっても、すぐにAさんの2020年の状況を把握が可能だし、Aさんにとっても、このような一覧性のあるレポートがあると便利である。これらの当該情報処理システムにより生成されたデータは日々更新されており、そのため、今日と明日のレポートの内容は動的に変化していくことになる。記憶部33に毎日のデータが記録されていくことで、1ヶ月前の診断レポート今の診断レポートが比較することも簡単にでき、利便性の高い自動で当該情報処理システムにより生成された診断レポートは一貫性のあるシステムで連動して形成できる当該情報システムならではのサービスとなる。
(自動で当該情報処理システムにより生成される診断システムの具体的事例)
Aさんの診断レポート以外にもA銘柄の診断レポート、デイトレタイプの診断レポート、2020年の投資商品診断レポート、テクニカル指標による売買の診断レポート、2020年の銘柄別診断レポートなど、各種条件を変えれば、その数だけ診断レポートは自動で当該情報処理システムにより生成されていくシステムのため、作ろうと思えば、膨大な量の診断レポートが作成できる。現実的には、その中の必要不可欠なものを取捨選択して、レポートを自動作成していく。
(投資対象別集計対象売買データの投資対象を構成要素にした構成要素別売買データによる診断の定義)
投資対象別集計対象売買データの投資対象を構成要素にした構成要素別売買データによる当該情報処理システムを使った診断の例を挙げると、株を銘柄ごとに売買損益率や含み損益率などの評価指標で診断することなどが挙げられる。~(投資対象)を~(投資対象)別に(当該条件により当該情報処理システムで算出した)評価指標で診断する場合。株の中で当該情報処理システムによって株や仮想通貨など投資商品ごとに総合損益率で診断することや当該情報処理システムで株を銘柄別に売買損益率や勝率で診断ることなどは、一つの具体例である。
(投資対象別集計対象売買データの投資対象を構成要素にした構成要素別売買データによる診断の作用)
集計対象売買データを元に当該情報処理システムで投資対象を抽出条件、または分類条件、または集計ルール等の条件で加工して、更に投資対象別に抽出、または分類、集計して、損益レベルで更に加工した売買データを元にして、当該情報処理システムで算出した評価指標で診断を行うことによって、投資対象別集計対象売買データの投資対象を構成要素にした構成要素別売買データによる当該情報処理システムでの診断が可能となる。ランキング対象は株の中での銘柄ごとの売買データの診断であってもよいし、株を、銘柄グループを対象にして勝率で診断することでもいい。
(投資対象別集計対象売買データの投資対象を構成要素にした構成要素別売買データによる診断の効果)
実際の銘柄の売買データを元にした当該情報処理システムによる診断になり、通常よくある銘柄診断とは比べものにならないくらい多角的な診断が可能となる効果がある。例えば、株の中で、保有中のA銘柄は9月の売買の勝率は15%と低く、勝率ランキングは3900銘柄中3500位とかなり皆、苦戦している銘柄となり、一方、Z銘柄は9月の勝率が80%と高く、現時点では優位に戦えそうである、のような表現が可能となる。当該情報処理システムによる投資対象別集計対象売買データの投資対象別集計対象売買データ投資対象を構成要素にした構成要素別売買データを元にした診断ならではのコンテンツと言える。
(投資対象別集計対象売買データの投資対象を構成要素にした構成要素別売買データによる診断の具体例)
株の中で、株グループのそれぞれの評価指標を診断して、売買損益率、勝率、勝ち利益率、含み損率などを当該情報処理システムで算出し、株グループごとの診断結果を表示する等は、具体例の一つである。
(投資対象別集計対象売買データの投資家を構成要素にした構成要素別売買データによる診断の定義)
投資対象別集計対象売買データの投資家を構成要素にした構成要素別売買データによる診断の例を挙げると、A銘柄の投資家の売買を、当該情報処理システムで算出した売買損益率や含み損益率などの評価指標で診断することなどが挙げられる。~(投資対象)を~(投資家)別に(当該条件により当該情報処理システムで算出した)評価指標で当該情報処理システムで診断する場合は一例である。A銘柄の投資家ごとの総合損益率をもとにして、当該情報処理システムで診断することや株を投資家別に売買損益率や勝率で当該情報処理システムで診断することなどは、一つの具体例である。
(投資対象別集計対象売買データの投資家を構成要素にした構成要素別売買データによる診断の作用)
集計対象売買データをもとにして当該情報処理システムで投資対象を抽出条件、分類条件、または、集計ルールなどで絞り込み、更に当該売買データを投資家別に抽出、分類、または、集計して、損益レベルで更に加工した対象売買データを元にして、当該情報処理システムで算出した評価指標で診断を行う。これによって、投資対象別集計対象売買データの投資家を構成要素にした構成要素別売買データによる診断が可能となる。A銘柄の売買での投資家の売買損益率の診断であってもよいし、株を投資家別に勝率で診断することでもいい。
(投資対象別集計対象売買データの投資家を構成要素にした構成要素別売買データによる診断の効果)
実際の銘柄の売買データを元にした当該情報処理システムによる診断になり、具体的で今までにない診断が可能となる効果がある。例えば、2020年の株の売買で、Aさんは含み益率は15000人中100位で、売買利益率は900位、平均と比較して含み益率が圧倒的に高いが、利益確定を逃すことが多々あるなどの表現が可能となる。
(投資対象別集計対象売買データの投資家を構成要素にした構成要素別売買データによる診断の具体例)
成績優秀投資家グループと成績中位グループ、成績の悪い投資家グループなどのグループ分けにした投資グループを作り、評価指標で診断して、売買損益率や勝率、勝ち利益率、含み損率を当該情報処理システムで算出し、診断結果を表示する等は具体例の一つである。
第一ステップは、売買データの取得ステップであり、続いて、売買データ作成フェーズがある。第二ステップは、集計対象売買データの作成ステップである。第三ステップは、構成要素別売買データの作成ステップである。第四ステップは、損益レベル売買データの作成ステップである。第五ステップは、評価指標の当該情報処理システムによる算出選定ステップである。動作フェーズは、第五ステップで抽出選定された評価指標を使って「何をするのか」のフェーズであり、他のステップとの順序関係は問わない。
第六ステップは、評価ステップである。第七ステップは、比較ステップである。第八ステップは、ランキングステップである。第九ステップは、診断ステップである。第十ステップは、アドバイスステップであり、第十一ステップは、表示ステップである。
(アドバイスプロセスの意義)
情報提示システム10において、情報生成部3021は、集計対象売買データから損益レベル評価指標を算出して、当該評価指標を用いた診断結果、ランキング結果、比較結果などを元にしたアドバイス結果を端末2の表示部23に表示させる。アドバイスとは、損益レベル評価指標などを用いた評価結果、ランキング結果、比較結果、診断結果などを判断材料としてアドバイス結果を表示することである。売買データを構成する要素は、日付、銘柄(群)、商品(群)、投資家、投資家タイプ、投資家グループなどを指す。
(アドバイスプロセスの課題)
投資商品の集計対象または構成要素ごとのアドバイスは、テクニカル指標、業績指標などによるアドバイスがあるが、売買データから得られる評価指標を使って当該集計対象または構成要素を診断した診断結果、ランキング結果、比較結果、評価結果などを元にした集計対象または構成要素ごとのアドバイスは、全く異質の効果を有する。
(アドバイスプロセスの手段)
情報提示システム10において、情報生成部3021は、損益レベル評価指標を用いた診断結果、ランキング結果、比較結果、評価結果などを元にしてアドバイス結果を端末2の表示部23に表示させる。
(アドバイスプロセスの効果)
情報生成部3021は、損益レベル評価指標を使って当該集計対象または構成要素の保有状況や売買状況の診断結果、ランキング結果、比較結果、評価結果などからアドバイス結果を表示する。診断結果、ランキング結果、比較結果、評価結果などを元にしたアドバイスをすることにより、当該集計対象または構成要素の状況に即したアドバイスを表示することができる。
(アドバイスプロセスの具体例)
例えば、「A銘柄株は売買利益率は高く、順位が5位であり、含み益率も高く、順位が3位であり、利益が上がっている人が多い。特に、保有期間の長い人ほど、含み益が膨らんでおり、短期売買の利益率も比較的高い。」などの診断結果、ランキング結果、比較結果などを元にして、Aさんへのアドバイスを提供する。
「AさんのA銘柄株の売買状況は、売買利益率は低く、含み益率も低く、利益が上がっていない。他と比べると、明らかに見劣りしており、改善の余地が大きい。まずは、A銘柄株に関しては、押し目を買いにいき、上昇しても簡単に利益を確定せず、少し長めに保有を続けるようにすることがお薦めである。」とのアドバイス結果を表示する。情報生成部3021は、投資家や投資対象ごとの診断結果、ランキング結果、比較結果などを元にしたアドバイスを提供する。
図101と図102に記載の通り、図101で様々な条件を加えれば、目的に沿ったデータセットが作成され、それによって必要な評価指標が算出でき、目的に沿った評価指標が算出されるため、当該ステップでも簡単に様々な条件、様々な形態の評価指標で対象をアドバイスすることができる。当該ステップは、あくまでも図102の一工程に過ぎないが、一連の連携で評価対象も評価指標も定まってきたもののため、当明細書にあげてきた評価対象を、数多くの形態の評価指標でのアドバイスが可能である。
(AI機械学習アドバイスプロセスの新方式)
AI機械学習比較プロセスは以下のプロセスを経て行う。
第一段階は、集計対象売買データの作成プロセスである。第二段階は、構成要素売買データの作成である(省略可)。第三段階は、損益レベル評価指標の作成プロセスである(3つの方式で目標となる評価指標を算出する)。この第三段階までで、目標となる損益と、対象となる売買データが決定される。
第四段階は、第三段階で決定した目標となる損益(総合損益や売買損益など)の構成要素である評価指標を算出する。第四段階は第三段階に含めることも可能だし、別の段階にすることもできる(省略可)。この第四段階までで、目標となる損益と、対象となる売買データ(データ構造)と変数である評価指標が決定される。
第五段階は、評価ステップ、ランキングステップ、比較ステップを綜合的に判断して、診断していくことを、診断ステップと定義する。第六段階は、診断ステップで、改善すべき評価指標が特定されることで、実際に、それらの評価指標が改善するとどういう結果になるかを示すことで、ユーザの売買行動の変化を促していくのが、このアドバイスステップである。
第六段階は、これらの最適な解であるアドバイス結果をどうやって表示すればよいのか、適切な表示方法で表示するのがこの7段階目である。表や円グラフ、構成要素ランキング表示、ランキング表示、などが挙げられる。
(AIアドバイスプロセスの課題)
上述のアドバイスプロセスでは、どの集計対象を使って、どの損益を、どの評価指標を使ってどうやってアドバイスするか、を決めることが、選択肢が多いという課題がある。
上述のアドバイスプロセスから一歩進めて、目標である損益を最大化するために、評価指標を変数として、それを記憶するプロセス、最適な解を見つけるプロセス、それを表示するプロセスを加えることで、アドバイスプロセスは機械学習を使ったAI学習によるアドバイスプロセスへと進化する。
売買データを使って、目標となる損益を決めれば、どのアドバイス結果を出していけば、最適かを学習し、ほかの売買データと比べて、劣る点を学習していく。この学習した結果を表示していくことで、AI診断プロセスは、AIが最適な解を探してくれるようになる。
(AIアドバイスプロセスの作用)
上述のアドバイスプロセスに加えて、対象となる売買データと目標となる損益が決まれば、目標となる損益を向上させ、最適にしていくためには、どの評価対象を、どう改善していけばよいのか最適にしていけるのか、を学習していき、変化させていく評価指標と評価指標をどう変化させていけばいいのか、を表示していくことで、最適な解に近づけていくような取引が可能となっていく。
(AIアドバイスプロセスの意義)
上述のアドバイスプロセスに加えて、評価指標を変化させれば、損益がどう変化していくかを学習させるプロセスを加える。それを記憶させる記憶部と、変数である評価指標、目標の損益、対象となる売買データ(集計対象売買データや構成要素売買データ)、学習部、などの構成となる方法やソフトウェア、装置、データベース構造、学習方法が本発明の対象となる。
(AIアドバイスプロセスの効果)
上述のアドバイスプロセスに加えて、AIプロセスを加えることで、対象となる売買データをどうアドバイスしていくのが最適な解かを、機械学習していく効果を発揮する。
(AIアドバイスプロセスの具体例)
(具体例A)
例えば、Aさんの総合損益を改善したい場合、Aさんの集計対象売買データを作成、総合損益レベル売買データを作成(前の工程に持っていても可)し、総合損益の構成要素である評価指標を変数とし、Aさんの総合損益の改善を目標として、最適化していくには、どの集計対象とどの評価指標を改善していけばよいのか、最適かを学習していく。勝ち利益率と負け損失率の差を大きくしていくことが診断対象としては最適で、勝ち利益率と負け損失の差が一番大きい1位の人の売買を目標にして、勝ち利益率と負け損失率の差を現状の2%から30%へと変えていくと、1年間で100万円売買利益が80%の確率で増える。10%だと30万円売買利益が70%の確率で増える。など目標となる数字が変わることにより、目標となる損益がどれだけ変化していくかを示すことが可能になる。
(具体例B)
例えば、A銘柄の売買損益を改善したい場合、A銘柄の集計対象売買データを作成し、投資家ごとの構成要素売買データを作成し、売買損益レベル売買データを対象とすることで、A銘柄の売買損益データが投資家ごとに集まる。このA銘柄の売買損益レベル売買データに影響を与えていく各種評価指標を当該情報処理システムにより算出し、これらの様々な組み合わせによる売買損益への影響を学習していき、A銘柄の保有期間や売買利益率、最大の売買利益を上げている人の売買利益率や平均保有期間、などを学習していき、A銘柄で勝っている人たちの多くが直近で購入し、現在保有を続けていれば、そのことを判断して、A銘柄の保有持続の成功率を確率で示すことができる。
(AIアドバイスの学習生成方法)
(目的)
どの集計対象で、どの評価指標を改善していけば、目標である損益を改善できるかを学習していく。
(AIアドバイスプロセスの学習生成方法のステップ)
集計対象売買データ、構成要素売買データ、を作成する手順と、どの損益を改善していくかを決めるステップと、当該損益を構成する評価指標を当該情報処理システムにより算出するステップと、元になる売買データと当該情報処理システムにより算出された評価指標の組み合わせによって、変化していく損益を演算する演算ステップと、どういう組み合わせが、最適な解かを見つけていくのかを学習する。
どういうアドバイスをすれば一番改善余地が大きいのか、を判断したり、Aさんの総合損益率を上げていくには、どのアドバイス結果を提示するのがよいのかというのがテーマで、アドバイス結果が最適かどうかを学習していく。総合損益率の高いZEさんは、何故高いのかを学習し、Aさんとの比較を示したり、保有銘柄の見直しを進めたり、勝率の高い銘柄や勝ち利益率の高い銘柄ランキングを出すなどして、平均的にも勝率の低い銘柄や負け損失率の高い銘柄を保有している状態を示し、保有銘柄の見直しを進めたアドバイスなどが可能となる。
(投資対象別集計対象売買データの投資対象を構成要素にした構成要素別売買データによるアドバイスの定義)
投資対象別集計対象売買データの投資対象を構成要素にした構成要素別売買データによるアドバイスの例を挙げると、株の中で売買損益率ランキングでは保有銘柄が3900銘柄中3500位で、マイナスを計上している人が多いことを当該情報処理システムで表示しながら、成績の高い他銘柄の売買状況や損益状況を当該情報処理システムで知らせアドバイスを提供するとか、保有銘柄が株の中で勝率が低いことをもって、より高い銘柄の提案を当該情報処理システムで行って、アドバイス提供するなどが挙げられる。~(投資対象)の~(投資対象別)の(当該条件で算出された)評価指標を使ったアドバイス提供、株の勝率を銘柄別に示して、より勝率を上げていくことを当該情報処理システムでアドバイス提供することや、株の銘柄別の含み損益率や勝ち利益率を示し、保有株の当該情報処理システムでアドバイス提供をすることなどは、一つの具体例である。
(従来技術の課題)
従来の投資アドバイスは、FPによる株の構成比のアドバイスや、投資顧問による資産形成アドバイス、銘柄アドバイス、證券会社による投資信託や株の売り買いのアドバイスなどがあげられる。これらは勘や知識、経験によるところが多く、属人性が強く、人によって、差がとても出る。かといって、コンピュータによるアドバイスはレベルが高く、なかなか難しい。直近では、ロボットアドバイザなどが普及しており、ロボットによるアドバイスが台頭してきている。当該情報処理システムによるアドバイスは、そのようなアドバイスと何が違うのか、売買データを元にしたアドバイスであることが今までになかったアドバイス、自身の売買データだけでなく、多くの投資家が行った売買データを知見にして、行われていくアドバイスのため、様々な観点から行われていくアドバイスなどである。
(投資対象別集計対象売買データの投資対象を構成要素にした構成要素別売買データによる作用)
実際にどうアドバイス機能を当該情報処理システムで提供していくのか。当該情報処理システムは、投資対象の評価から比較やランキングや評価指標の表示、診断、など様々なデータを日々生成する。投資対象だけでなく、投資家の評価から比較やランキングや評価指標の表示、診断などの結果を日々生成する。取引のたびにそれは動いていき、違うデータを当該情報処理システムは生成する。これらのデータは、記録部33に記録されていき、様々なアドバイスデータを生成できる。投資家Aが失敗する確率の高い投資を決断するときに、当該情報処理システムで確率が低いことを当該情報処理システムにより算出し、投資家Aの表示画面で教えることもできるし、保有銘柄が皆が失敗している銘柄を保有しており、とても売り圧力が多く、戻っても売りたい人が大変数多く存在することを当該情報処理システムが判断して、教えたり、も可能である。
(投資対象別集計対象売買データの投資対象を構成要素にした構成要素別売買データによる効果)
今までの投資商品のアドバイスは、属人的であったり、ロボアドでも、ユーザの投資経験や投資スタイルに合わせたETFなどのポートフォリオを提供するケースが大半である。個別株の売買に関するロボットアドバイザは、ETFのポートフォリオアドバイスよりも難度が高い。なぜなら、選択肢がより多く、値動きも激しく、投資格差は比ではないほど広がるから。特に、静的な概念であるポートフォリオではなく、動的な概念である売買データを使った売買のアドバイスは一歩も二歩も先を行くサービスである。アドバイスデータの生成の具体例は、此までも随所にちりばめられており、それらは全て一貫した当該情報処理システムならではのアドバイスデータを生成する。
(投資対象別集計対象売買データの投資対象を構成要素にした構成要素別売買データによる具体例)
評価のところでいえば、図103から図106にもアドバイスデータがちりばめられているし、比較でも具体例、ランキングでも具体例、診断でも具体例を数多く挙げてきた。これらは、最終的に投資家がよりよき投資ができるようにアドバイスするための各種データであり、当該情報処理システムにより、投資家をよりよき投資に導くために生成されたデータのため、アドバイスには全て用いることができる。
(投資対象別集計対象売買データの投資対象を構成要素にした構成要素別売買データによるアドバイス)
(従来技術の課題)
投資対象別集計対象売買データの投資家を構成要素にした構成要素別売買データによるアドバイスの例を挙げると、9/10に購入した銘柄の売買損益率ランキングでAさんの順位を上げるアドバイスをする、9/10に購入した銘柄の売買損益率でアドバイスするなどが挙げられる。~(投資対象)の~(構成要素)の(当該条件で算出された)評価指標を使ったアドバイスは一例である。A銘柄の勝率を投資家別に示して、増加させることをアドバイスすることや、株の投資家別の含み損益率や勝ち利益率を示し、株のアドバイスすることなどは一つの具体例である。
第一ステップは、売買データの取得ステップであり、続いて、売買データ作成フェーズがある。第二ステップは、集計対象売買データの作成ステップである。第三ステップは、構成要素別売買データの作成ステップである。第四ステップは、損益レベル売買データの作成ステップである。第五ステップは、評価指標の当該情報処理システムによる算出選定ステップであっる。動作フェーズは、第五ステップで抽出選定された評価指標を使って「何をするのか」のフェーズであり、他ステップとの順序関係は問わない。
第六ステップは、評価ステップである。第七ステップは、比較ステップである。第八ステップは、ランキングステップである。第九ステップは、診断ステップである。第十段階は、アドバイスステップである。第十一段階は、表示ステップ(今回はこのステップ)である。
(表示ステップの意義)
例えば、Aさんの売買損益に影響を与えた評価指標の算出は何かという問いに対しては、Aさんの売買レベル売買データを抽出集計し、売買損益とともに勝率や勝ち利益率、負け損失率、などを当該情報処理システムにより算出することで、得られる。このとき、勝率は売買レベル売買データで自動的に算出できるが、勝ち利益率は、勝ちレベル売買データを作って、求めた方が得られやすい。そうやって、必要な評価指標は当該情報処理システムにより算出されていくが、Aさんのこれらの評価指標をどのようにして伝えるのか、という表示方法の問題がある。投資家の方の中でも、知識や経験、ノウハウは様々で、表示端末も様々である。いくらよい数字やよい結果、改善すべき内容などの情報があっても、分かり難かったり、理解が難しいと、台無しである。表示ステップは、そのような課題を解決するために置かれている。
(表示ステップの課題)
課題に対して、当該情報処理システムにより算出された評価指標や解決結果をどういうザに表示するのかが当ステップである。
(表示ステップの作用)
同じ評価指標の当該情報処理システムにより算出であっても、評価指標や課題にあった表示がされていればわかりやすく解決結果はどう解消するのか、を当該課題や当該評価指標、当該ニュースなどに合わせて表示していくことが求められる。
そのためには、テーブルを作る方法とAIで機械学習していく方法があげられる。テーブルを作り、参照していく方法は、課題や評価指標、抽出条件、分類法、集約法などによって、異なる表現方法を、それぞれ、対応表を作ることで、解決できる。これらの対応関数を機械学習させて、AIで学ばせて、最適な表示方法を選んでいく方式でもよい。
(表示ステップの効果)
いろいろな表示方法を、その都度選択して、表現していくのは手間が非常にかかる。しかし、テーブル参照法であれば、いろいろなケースに対応が可能である。Aの課題に対してはレーダーチャート、Bの課題に対しては、グラフ、Cの課題に対しては表、それぞれ、横軸の項目や縦軸の項目、対象などを例えば、評価指標と年度などにすることで、様々な表示方法が可能になるという特別な効果が期待できる。
(表示ステップの具体例)
(具体例1)
例えば、2020年のA銘柄による売買の勝率を表示する上では、2020年A銘柄勝率という単なる羅列ではなく、2020年のA銘柄の勝率は%であった、2020年の最高勝率は%であり、Z銘柄でした。A銘柄の勝率ランキングは530位でした。のように、テキストで具体的な数字を入れながら表示していくと、わかりやすい。
この場合、年度別、銘柄、勝率の組み合わせの場合は、テキスト表示で××年度、××銘柄の勝率は××%で、××年度の最高勝率は××%であり、××銘柄でした。というテキストを対応させ、別計算で、2020年度の最高勝率銘柄を導出して、算出すればよい。
(具体例2)
2020年のA銘柄の売買利益構成比(投資家ごと)を表示するには、A銘柄で抽出した投資対象別集計対象売買データを作成し、投資家別構成要素売買データを作成、売買損益レベル売買データを作成(前の工程に持っていても可)で評価指標等は導き出される。ただ、A銘柄の投資家ごと売買利益構成比を単に投資家Aは2%、投資家Bは3%のように示しても、意味ある結果にはなってこない。
しかし、算出したユーザAさんの2020年のA銘柄の売買利益構成比は20%で、B銘柄は15%、全部で2020年は20銘柄売買して、売買損失構成比が高かった銘柄はG銘柄で、20%もマイナスになって足を引っ張ったことが、円グラフで表示されていると、課題を解決する以上の情報が得られ、とてもユーザはうれしい。このような表現が可能なためには、××年の××銘柄の売買利益構成比はどうかという課題に対しては、他銘柄の売買利益構成比と売買損失構成比も一緒に出すことと、それらを円グラフで表示することを、テーブル参照で、導出すれば可能となる。もちろんAIで機械学習させていけば、さらに複雑な処理も可能となる。
(具体例3)
銘柄別集計対象売買データには、株価チャートが表示方法には適しており、Aさんの実際の売買を、株価チャートで表現することが優れた表示方法となる。A銘柄の投資家別売買損益率を知りたいという課題に対しては、A銘柄の株価チャートを表示方法にして、投資家別の購入株価、売却株価、そのセットと損益をプロットしたり、データ表示したりすることで可能となる。
(具体例4)
図101と図102に記載の通り、図101で様々な条件を加えれば、目的に沿ったデータセットが作成され、それによって必要な評価指標が算出でき、目的に沿った評価指標が算出されるため、当該ステップでも簡単に様々な条件、様々な形態の評価指標で様々な表現方法で表示することができる。当該ステップは、あくまでも図102の一工程に過ぎないが、一連の連携で評価対象も評価指標も定まってきたもののため、当明細書にあげてきた評価対象を、数多くの形態の評価指標で、数多くの表示方法で表示することが可能である。
(売買データ連動チャート表示の意義)
・売買データ連動チャートについて、通常の株価チャートは銘柄情報と紐付いている。企業業績やテクニカル指標、イベント情報なども提示する機能を持つチャートが存在する。しかし、売買データと連動して、様々な売買に関する情報を一緒に提示するチャートは存在しない。売買データとは、購入日や購入銘柄、保有期間、売却日、保有銘柄の時価、といった購入銘柄に関する情報全般を指す。
(従来の課題)
従来のチャート表示は、銘柄情報に偏っており、銘柄情報と連動させる方式が中心である。
(売買データ連動チャート表示の作用)
それに比べ、売買データ連動チャートは、購入日、購入銘柄、にとどまらず、保有期間、保有銘柄の購入後の騰落率などと紐付く情報をチャートに表示する方法全般を指す。保有期間であれば、当該銘柄の保有期間が例えば、20日が経過していた場合、当該購入日から20日経過した、購入日と20日後の値動きが現在の保有銘柄の値動きであるが、ほかの銘柄を買っていたらどうなっていたかの当該期間の騰落率ランキングを示すのも、この売買データ連動チャートの一形態だし、購入日から保有期間中に同じテーマのほかの銘柄の値動きを提示したり、当該期間、同じ銘柄を同じタイミングで購入した他の投資家の平均保有期間はどのくらいかを知れたり、と売買データに紐付く情報を提示するのが売買データ連動チャートである。
(売買データ連動チャート表示の効果)
銘柄情報に紐付く情報は、企業業績であったり、株価情報であったりが銘柄の情報とともに表示したりするのが一般的であるが、売買データに紐付く情報は保有期間や勝率など、各種評価指標に紐付く情報となります。これらの情報を株価チャートに表示できると、ユーザにとっては、ほかの投資家の行動や、今までの売買傾向に基づいて失敗してきた売買方法は、勝率が悪いことを表示させることができるなど、今までにない情報の提供ができるようになる効果がある。
(売買データ連動チャート表示の具体例)
上に上げたもののほか、現在の保有銘柄の保有状態に基づき、図103から図106に挙げるような方法などがある。
第一ステップは、売買データの取得ステップであり、続いて売買データ作成フェーズがある。第二ステップは、集計対象売買データの作成ステップである。第三ステップは、構成要素別売買データの作成ステップである。第四ステップは、損益レベル売買データの作成ステップである。第五ステップは、評価指標の当該情報処理システムによる算出選定ステップである。動作フェーズは、第五ステップで抽出選定された評価指標を使って「何をするのか」のフェーズであり、他ステップとの順序関係は問わない。
第六ステップは、評価ステップである。第七ステップは、比較ステップである。第八ステップは、ランキングステップである。第九ステップは、診断ステップである。第十ステップは、アドバイスステップである。第十一ステップは、表示ステップである。第十二ステップは、記事自動生成ステップ(今回のステップ)である。
(記事自動生成ステップの定義)
当該情報処理システムは、様々な情報を生成する。アドバイスデータや診断データは、どちらかというと個人投資家が個人の売買データを使うときに有用だが、当該システムは売買データを扱っているため、これ以外に様々な情報が生成されていく。個人投資家がどうやって売買をしているのかは、よく雑誌などで成功事例として取り上げられることがある。ただ、一部の情報に偏っており、世の中に出てくるのは、大半が成功事例で失敗事例や平均的な姿は世の中には出てきていないのが実情である。当該情報処理システムが生成する情報の中で、ランキング情報、期間別集計対象売買データ、投資対象集計対象売買データなどから当該情報処理システムにより生成されていく評価指標のデータなどは、様々な記事の配信にも使える情報を数多く含む。これまでの実施形態の記載から明らかである。この記事配信システム(記事データ生成システム)としての視点から捉えたのが、第十二ステップの記事自動生成ステップである。
(従来技術の課題)
記事の自動生成システムに関しては、発表された決算等に対して自動生成される記事の中身を、発表内容に含まれる特徴的な事項等に焦点を合わせたものにするとして、特願2020-157142のような決算の発表に合わせて自動生成される文献が記されている。決算情報、株価情報、決算情報などを元にして、発表された記事に対して、自動生成される記事の中身を、発表内容に含まれる特徴的な事項に焦点を合わせて、自動生成する記事生成システムである。当システムの、主な目的は企業業績の発表をいち早く捉え、特に上方修正幅(予想と実績の乖離率の大きさ(10、13)と過去の数値と比べ高い乖離率の大きさ(14)ほかの企業との比較の乖離率の大きさ(15))の大きな銘柄の情報を、その特徴を自動的に主題にして、注目度の高さをアピールできる記事を自動生成するシステムである。
(72)、(73)も企業業績の利益率に関する記述などがある。ただ、この記事生成システムで取引データに関しては、一切触れていない。株価に大きな影響を及ぼす可能性の高い、企業業績の修正発表等に注目した技術であり、企業業績発表という公表の事実をもとにして、記事を自動生成が可能であるが、この従来技術には大きな課題がある。企業業績発表の後、投資家がどのように投資行動を取り、業績の発表が投資家の投資行動にどんな影響を与えていくのかはわからないからだ。実際の投資行動に基づいて、どう投資行動を取ってきたのかの、記事を生成できるのが当該情報処理システムである。もちろん、上方修正などの業績の発表に限らない。
(記事自動生成ステップの作用)
当該情報処理システムでは、例えば、2020年9月に、業績発表のあった銘柄で、一番売買利益率(実際の売買行動で利益の上がった銘柄)の高かったベスト10銘柄は何?のような記事を自動で配信できるシステムである。まさに先の従来技術の先を行く技術であり、企業業績の発表後の、投資家の投資行動をレポートでき、配信できる画期的な情報処理システムである。この配信には、期間別集計対象売買データの技術による売買データの作成と、構成要素別売買データの作成、損益レベル売買データの作成による売買データセットの確定と、評価指標の算出、という一連の連携が重要であり、それによってはじめて生み出される記事データとなる。もちろん、当該評価指標は当該情報処理システムから生成された数値として、自動的に生成され、生成されたデータは、表示にも使えるし、記事配信にも使える。
以上の流れを、どう実現するかを説明すると、まず損益レベル売買データの2020年9月の期間別集計売買データを当該情報処理システムで作成の指示を出し、構成要素である銘柄と業績発表のあるなしの業績発表あり(イベントを構成要素項目にして、業績発表のあるなしのチェック項目で管理)の銘柄を構成要素売買データで、抽出し、売買利益等の評価指標を売買データごとに算出し、売買利益率を銘柄ごとに平均値を算出し、当該平均売買損益率をランキング表示することで、得られる。全てが連携して動いており、一歩も二歩も進んだ技術である。
(記事自動生成ステップの効果)
企業業績の発表が株価に与えるインパクトはある、しかし、これが行き過ぎると、かえって、投資行動がおかしくなるのである。つまり、業績の上方修正しそうな銘柄に当日や前日に資金が集中して、上方修正狙いの投機資金が流入したり、下方修正の可能性のある銘柄は一気に売り込まれたり、と株価乱高下の一因になっていたりもする。投機的な行為を助長するような当時の想定とは違う方向で進んでいる。この大きな原因は、やはり実際の投資行動が目に見えないからである。目に見えないから、疑心暗鬼に陥り、投機的な行動や、突拍子もない投資行動が出てくるのである。当該情報処理システムによれば、実際の投資行動の見える化が進み、このような投機的な行動も治まってくることが期待できる効果がある。結局、投資と投機は違い、投機だとギャンブル化が進み、一部のユーザしか活用できなくなるが、投資だと、数多くの方が安心して参加することができるようになり、貯蓄から投資の流れを強くすることに貢献できる技術、発明である。
(記事自動生成ステップの具体例)
先の、2020年9月に業績発表のあった銘柄で一番売買利益率(平均ROI)の高かった銘柄ベスト10、等の記事は、当該情報処理システムであれば、時期が変わっても、パラメータの変更で自動生成できる。これは期間別集計対象売買データの技術が効いているからなせる技であり、期間別集計対象売買データ(完成版)なくしては、正しいデータは出てこないし、売買損益率(平均)という評価指標も、一連の連携がなされて、当該情報処理システムで生成されていくデータである。ほかにも、当該明細書には記事データの生成についても、沢山の具体例を挙げている。
図101と図102にある通り、図101で様々な条件を加えれば、目的に沿ったデータセットが作成され、それによって必要な評価指標が算出でき、目的に沿った評価指標が算出されるため、当該ステップでも簡単に様々な条件、様々な形態の評価指標で様々な記事データの生成ができる。当該ステップは、あくまでも図102の一工程に過ぎないが、一連の連携で評価対象も評価指標も定まってきたもののため、当明細書にあげてきた評価対象を、数多くの形態の評価指標で、数多くの記事データを生成することが可能である。
(生成データ管理テーブルで記事を管理)
これらの記事データは、生成データ管理テーブルを作ることで、生成された生成データは、どう作られてきたのか、から、どう表示されたのか、どう使われたのか、まで一元的に管理ができるようになる。生成データ管理テーブルには、少なくとも、生成データID、配信方法(別テーブルで管理もあり)、を含み、当該情報処理システムで生成されたデータは全てを紐付かせることで、どう表示されたか、だけでなく、その生成データが市場からどうアクセスがあって、人気はどうなったのかまで管理が可能になっていく。例えば、投資家全体の評価指標、株の投資家と仮想通貨の投資家の比較、米国株投資家の現在の状況分析などの生成データが当該情報処理システムで生成が可能である。
(課題解消システムとしての活用法について)
(課題の解消システムの定義)
当該情報処理システムは、売買データを入力し、第二ステップから第十二ステップのプロセスを経て、今まで述べてきたような様々な情報を生成する情報処理システムである。このプロセスはアドバイス等のデータを生成していくプロセスである。一方、裏を返せば、様々な投資課題を解消できるシステムでもある。
当該情報処理システムは、例えば、2020年の平均売買利益率(平均ROI)の一番高かった銘柄は何かという問いに対して、当該銘柄はA銘柄で、投資家の平均売買利益率は75%でした。というように投資に関わる様々な課題を解消できる構造を持つ。投資家の売買データを当該システムを使って情報を生成することで、様々な投資課題を解消できる。例えば、勝率を算出するという課題は、実施形態1でも提供されている。売買データから勝率は何%かというデータを導き出すのがアドバイス等のデータ生成システムで、ほかの指標も同様に算出が可能である。そして、これらのデータはデータそのものだけでなく、診断結果や作業方法とともに都度記憶部33に記憶される(図2参照)。これら記憶されたデータを使って、逆に、投資家や管理者の求めでXさんの勝率は何%かという問いに対して、答えられていくのが課題解決手段としての側面から見た当該情報処理システムである。蓄積されればされるほど、いろいろな課題に答えることが可能になる。例えば、Aさんの勝率は何%かという問いに対しては、売買データから売買済みデータを作成し、勝率を得ればよい。実施形態1でも簡単にできる。最初に、売買データをどういう抽出方法で、どの損益を対象に、どの売買損益レベルの評価指標を算出すればよいのか、を決めればよい。課題に対して作業を決めるのか、作業をしてから算出されるのかという違いで、当該情報処理システムは、課題解決手段としても、アドバイス等のデータ生成システムとしての側面も両方有している。
この問いから必要となる作業は、問いによって異なってくる。売買損益率であれば、売買データから売買済みデータを作成し、各売買データの売買損益率を算出し、平均の売買損益率を算出するという工程を経れば、情報は生成される。
売買データから様々な結果を導いていく部分は、まさに上述の実施形態1や実施形態4の実施例などに評価や評価指標の算出・表示、比較、ランキング、診断、アドバイスなど豊富にある。これらは、逆に、問い合わせれば、出てくる答えである。例えば、Aさんの2020年の勝率は52%でした、という情報を生成するのと、Aさんや管理者がAさんの2020年の勝率は何かと問い合わせるのとでは、後者の方がより活用の幅が広がる。
問いあわせが決まれば、答えが決まる。答えが決まれば、売買データからどう作業していけば、その答えにたどり着けるのかという関係にある。答えが決まれば、作業が決まる部分を先に記憶部に蓄積し、盛り込むことで、さらにこの情報処理システムは効果が高まる。つまり、上述の第一ステップから第十二ステップの第一ステップで問いを入れるだけで、当該情報処理システムは結果を求めて走り出し、情報を生成することにより、より利便性の高い情報処理システムとなる。日々、ランキングデータや比較データ、評価データ、診断データ、アドバイスデータ、評価指標データなどが当該情報処理システムにより生成される。これらの生成データは売買データの入力者だけでなく、管理者や、利用者、活用者の要求に応じて活用することができる。投資家がアドバイスを求めたら、答えたり、アドバイス生成を、ユーザ(管理者など含む)が投資課題を解消したいと思ったときに使うことが可能となる。管理者がブログ記事を生成した場合は、ランキング表をDBから抽出することで対応できる。もちろん、ニュースになるような記事の作成も同様だ。
図89は、本発明の実施形態4に係る情報処理プロセスのテーブル参照方式を示す図である。図89に記載の通り、売買データの入力、要求データ(管理者でもユーザでも可)の送信から始まり、各種生成プロセスを経て、データが生成され、結果を受け取り、表示される。生成システムについては明細書に記載の11ステップをたどる。ユーザ(管理者含む)は、売買データを入力していくことで、自身の売買に関する多面的なアドバイスが受けられるようになる。図89にあるとおり自身の売買データに基づいて、他との比較や、順位、などを管理しつつも、自身の弱点や管理、向上が期待できるようになる。必要なときに必要なデータを取り出せ、色んなアドバイスが受けられるようになるのが当該情報処理システムの課題解消システムとしての機能である。
(従来技術の課題)
ユーザからの要求に対して、答えをどう導いていくのか?管理者やユーザからの問いに対して、どういう作業を行うか、どうやってどういう指示を情報処理システムに送るか、上述の勝率は何%か、という課題に対しては、売買損益レベル売買データを抽出し、勝ちトレード(売買利益が出た売買回数)の回数を売買回数で割れば、当該情報処理システムで算出できる。この問いはすでに実施形態1で解消している。ただ、管理ユーザの場合と比べると一般ユーザの場合は、スキルのレベルが様々である。そのため、問い合わせが簡単にできるようなユーザインターフェースの問題も重要となってくる。先ほどの記憶部33に、勝率をどう算出したかの記憶があれば、勝率はどうやって算出するのかの作業は、当該情報処理システムでテーブルを参照することで、逆算がすぐにできる。いろいろな評価指標を算出し、いろいろな評価、比較、ランキング、診断、アドバイスを行えば行うほど、算出する手順や診断結果、アドバイス結果なども記憶部33に記録され、逆にこの評価指標を算出したいという問いに対しては、記憶部33から簡単にその手順を引き出すことが可能になる。つまり、実施形態1でも、実施形態4でも問いと答えという組み合わせは、記憶部33に随時蓄積されていく。先の例でいえば、売買損益レベル売買データを抽出し、勝ちトレード(売買利益が出た売買回数)の回数を売買回数で割れば勝率が算出できる。作業(勝ちトレードの回数などの算出作業)と結果(勝率の算出)の関係である。勝率の算出をするにはどうすればよいのか、という答えは、勝ちトレードの回数などの算出作業を行うことである。従って、作業と結果の組み合わせを当該情報処理システムが参照すれば、結果と作業の組み合わせテーブルとしてどういう作業をすればよいのかが導ける。作業と結果の組み合わせテーブルのほか、この記憶部33を使ったAIによる自動化も含める。作業から、こういう結果が出るということを学習することで、この結果を出すためにはこの作業を行う、ということを学習していくことになる。
(課題の解消システムの作用)
この課題作業組み合わせテーブルの発想は、作業をすれば課題が解消できる、の裏返しである。作業があって課題を解消するというステップに組み込むことで、課題があってそれに必要な作業があって課題を解消するというステップに組み込めるようになる。上述の勝率は何%という課題と、作業である売買損益レベル売買データの作成と勝ちトレードの回数/売買回数の算出、が組み合わされるテーブルがあればこの課題はすぐに当該情報処理システムで解消できる。つまり、いつでも当該情報処理システムに問い合わせれば、引き出せる作業がわかっているため、導出できる。売買損益レベル売買データと勝ちトレードの回数の算出と売買回数の算出という作業(計算や抽出作業)を当該情報処理システムが行えば、勝率を知りたいという課題が解消できるということを当該情報処理システムは理解できるからである。作業と結果のテーブルをまとめたテーブルを作ると、より明確に課題と作業の関係が明確になる(図91参照)。
(生成プロセスをデータベース化)
アドバイス生成時や記事生成時、データ要求時にも、そのときの売買データに対して、ある条件で、作成された生成プロセスは321-1のテーブルに関係が保存される。売買データの抽出条件、分類条件、集計ルール、売買データの作成手順、目標の損益、評価指標、動作ステップでの動作(診断など)、生成された内容、数値データ、などが逐次記録されていく。同じ要求に対しては、同じステップを踏めばよく、ただ、株価や売買データは逐次更新されていくので、データも更新されていく。これらの更新データも逐次、蓄積されていく。バッジ処理などでアドバイスを生成したときも、記事生成時にも、要求データ時にもこのステップは踏んでいくため、時の経過、利用がされるほど、DBにいろいろな条件でデータの生成が進んでいく。次に、同じ課題や、要求記事を求められたときには、新たにルールが作成されなくても、記憶部からテーブルデータを検索し、決められたルールが実行される。ここに学習機能を追加していけば、機械学習が進み、いろいろな複雑な要求に対して、答えることができるようになる。強化学習などで自動化が進む。サーバでの働きは、同様のステップなので、同じように学習が進む。
(課題の解消システムの効果)
実施形態1や実施形態4には多くの投資課題と投資課題解消の作業方法を明示している。様々な評価指標の算出もそうである。問いを先に持ってきて、ユーザが抱えている問い合わせからどうやって売買データを処理するかを決めて解消していく情報処理システムは誰にでもわかりやすいという効果がある。売買データから様々な課題を解消できますよというのと比べると、ユーザが抱えている悩みを解消するには、この評価指標を見てください。の方がわかりやすい。同じことを意味しているのだが、結論から伝えて、原因をたどっていく方法と原因から結論へ向かっていく方法の違いである。
(課題の解消システムの具体例)
(具体例1)
勝率は何%?という課題は、売買損益売買データから勝ちの回数と売買回数(勝ち回数/売買回数)で当該情報処理システムで算出できる。
(具体例2)
勝ち利益率は何%という課題は、勝ちトレード売買データから勝ちの利益/勝ちの購入代金の平均で当該情報処理システムで算出できる。
(具体例3)
含み損率は何%なのかという課題は、含み損レベル売買データから含み損/含み損の購入代金の平均から当該情報処理システムで算出できる。
(具体例4)
売買の平均日数は平均何日なのかという課題には、売買損益売買データから売買日数を算出し合計し、売買回数で割れば当該情報処理システムで算出できる 。
これらは実施形態1でも可能なレベルであるが、次のようなケースは実施形態4であって可能となる。
(具体例5)
2020年の勝率は何%かという課題は、Aさんの2020年の期間別集計対象売買データを作成し、売買損益レベル売買データを作成し(前の工程に持っていても可)、勝ち回数/売買回数で当該情報処理システムにより算出できる。
(具体例6)
AさんのA銘柄の勝ち利益率は何%かという課題は、AさんのA銘柄の投資対象別集計対象売買データを作成し、勝ち利益売買データを作成し、勝ち利益/購入代金の平均から算出できる。これらの一連の作業(AさんのA銘柄の投資対象別集計対象売買データを作成し、勝ち利益売買データを作成し、勝ち利益合計/購入代金の平均)を当該情報処理システムで行えば、2020年のA銘柄の売買損益率が誰にでも算出できるということなのです。
(具体例7)
2020年のA銘柄の売買損益率が一番高かった人は、どういう売買をおこなったのかという課題には、2020年のA銘柄という抽出条件で投資対象別集計対象売買データを作成し、投資家別に分類した構成要素売買データを作成し、売買損益率(売買損益額合計/購入代金の平均)でランキングすれば求められる。実施形態4では、いろいろな評価指標を算出できるが、裏を返せば、いろいろな課題に答えることが可能なのが当該情報処理システムである。
(具体例8)
図101と図102に記載の通り、図101で様々な条件を加えれば、目的に沿ったデータセットが作成され、それによって必要な評価指標が算出でき、目的に沿った評価指標が算出されるため、当該ステップでも簡単に様々な条件、様々な形態の評価指標で様々な投資課題を解決することができる。当該ステップは、あくまでも図102の一工程に過ぎないが、一連の連携で評価対象も評価指標も定まってきたもののため、当明細書にあげてきた評価対象を、数多くの形態の評価指標で、数多くの課題を解消することが可能である。
(選択方式とテーブル参照方式)
投資家の様々なニーズに応えられるように、売買データを使って、診断結果をクリックすると、診断結果が表示されるなどは、選択方式の一つである。ここでいう選択方式は、この点を明確化したものである。
(選択方式の概要)
課題解消システムや記事生成システムの場合、ユーザ端末において、ユーザや管理者から課題や記事の要請を受けて、結果セット(端末への表示、配信するための結果の組み合わせ)が提供される。課題や記事の要請を選択してもらう、入力してもらうの二つがあり、後者はさらにテーブル参照方式とAI方式がある。
(選択方式の作用)
従来方式でも、この選択方式は可能(ボタン一つ表示するだけでも選択方式)だが、一番単純なケースであるAさんの端末に、Aさんの売買データから導かれた、コンテンツ、を選択方式で、リスト化し、Aさんに選択してもらうと、自身の診断結果が表示されたり、ランキング結果が表示されたりする。これは、選択方式の一つである。Aさんにリストを表示し、選んでもらうと、結果セットが送信され、表示されるという仕組み。例えば、選択方式である場合は、ユーザ端末や管理者端末に、ユーザが必要とする課題や記事をプルダウンで選ばせたり、リスト形式で選ばせたりすることによって、抽出条件などを選択し、それを実行することにより、第二ステップから第十一ステップが実行され、結果表示となる方式を指す。この場合、端末には、例えば、集計対象売買データの作成の場合の例を取ると、「抽出条件:年度、銘柄、投資タイプ、など」、「分類基準:銘柄、投資家」、「集計基準:銘柄ごと」などの選択肢を提供することで、選択をユーザがしていくことが必要となる。
(問い合わせの定義)
問い合わせとは、投資商品に関わる解決すべき課題で、評価指標の比較、評価指標のランキング、評価指標の表示、評価指標による診断、評価指標によるアドバイスのうちの少なくとも一つを指す。投資家にとって、これを知ることで、課題解決(投資成果の向上)の道しるべになる。これらの問い合わせは、実施形態1、実施形態4の情報処理システムで生成してきた情報である。もちろん、これら情報の中には、ニュース性のある記事や話題性のある記事としても、十分に使うことができる。図64は、サーバと、端末との関係図であるが、データベースとの連携もここに表示しているとおり、売買データと評価指標との関係や問いと結果の関係、裏返せば、アドバイスなどの結果と作業手順を逐次蓄積していく(図2参照)。
図75は、本発明の実施形態4に係る情報処理プロセスの表示方法のテーブルの参照を示す図である。すなわち、図75は、表示テーブルの参照図である。適した表示でわかりやすく表示するために、評価指標と表示方法を関連付けるテーブルを作成する。評価指標で、銘柄の利益構成比が求められたら、単なる構成比の羅列よりも、円グラフでの銘柄名を記した利益構成比の円グラフが適している。「評価指標=銘柄の利益構成比」の場合は、このテーブルを参照し、円グラフを表示する決定をする。評価指標以外にも、課題や損益、抽出条件、更にはアドバイスや比較、ランキングなどの動作と表示方法を結び付けるテーブルを参照することで、適切な表示方法を選択が可能になり、分かりやすい表示が可能になる。
(テーブル参照方式の意義)
図89は、本発明の実施形態4に係る情報処理プロセスのテーブル参照方式を示す図である。必要に応じて、必要なデータを要求となるのは、ユーザや管理者が当該情報処理システムに対して行われる要求で、課題と表現する。課題を送信し、当該情報処理システムが受信し、テーブルを参照して、テーブルにある課題であれば、テーブルを参照して、なければ新たな課題と認識して、新たな条件を作成する。新たな課題の場合は、抽出、分類、集計等の条件、損益レベル、必要な評価指標などを新規で設定する。既存の課題であれば、テーブルからこれらの条件等を呼び出して、当該情報処理システムに指示を出すことで、各種売買データが作成され評価指標が算出され、各種動作が行われる。新規課題の場合は、条件、算出評価指標、実行される動作、等の指令を出して、次に同じ課題が来たときには、自動的に指示を読み込めるようにテーブルに記録される。この概略図が図89である。
図71の説明でも出たが、参照テーブルを参照することで、よりこの関係は明確になり、パターンをどんどん追加していくことも可能で、課題解決も結果の表示もメインテナンスが楽になり、様々な課題を解決できるようになる。売買データ受信からの流れは通常の情報処理システムと同様。ここで生成された売買データの抽出方法や、集計、分類方法は、その都度記憶部33に蓄積され、評価指標の算出、評価指標の特定、どの動作(評価か比較かランキングか診断か、アドバイスか)が行われたか、表示はどういう方法で行われたか、という経緯を蓄積していく(図2、42参照)。
テーブル参照方式の場合は、テーブルに関連付ける課題や記事と抽出条件などを抽出条件等テーブルなどで関連付け、今までにあった課題や記事(の要請)に関しては、当該テーブルを参照して、売買データの作成のために、当該抽出条件、分類条件、集計条件を使い、ない場合は、新規で作成することで、対応テーブルの充実を図っていく方式である。テーブル参照方式は、課題や記事の入力を選択方式や管理画面方式で行わない場合に、重要となる方式で、各ステップ(第一ステップから第十一ステップ)を、つないでいく重要な役割を果たす。
(情報生成テーブルの重要な役割)
ユーザとアドバイス生成日、売買データの抽出条件、分類条件や集計条件、作成された売買データの種類、算出された評価指標、何を行ったのか(評価指標の表示なのか、診断なのか、比較なのか、ランキングなのか、アドバイスなのか)、どういう結果(診断結果のテキストなど)だったのか、というデータなどを持つテーブルである(項目が多くなれば、テーブルは分割してもよい)。これらの情報はアドバイス生成システムで算出されていくデータで、記憶部33で記憶していくデータであるが、この参照テーブル方式では、別テーブルで管理することにより、後で参照しやすくなるなどの効果が期待できる。これが情報生成テーブルであり、このテーブルは、先に触れたとおり、課題解決に向けても有効なテーブルである。つまり、何を行ったのか、例えば、勝率の表示という簡単な例で説明すると、このテーブルで勝率の表示を出したデータがあれば、そこで使われた売買データの抽出条件や作成された売買データの種類など作業手順がすぐに参照できる。従って、勝率の算出という課題から作業手順が明確になり、課題解決の道筋ができるのである。このテーブルを充実させていくと、記憶部33では、どんどん診断結果やアドバイス結果、各種評価指標の算出などが蓄積されていき、数多くの問い合わせに対して、どうやって当該情報処理システムで作業を行えばよいのかの手順が蓄積されていく。
(従来方式の課題)
参照テーブルを作らないで、アドバイス生成システムで提示した診断結果やその診断結果を出したルートは記憶部33には記憶はされているが、一覧性に欠けたり、管理が大変という課題がある。これに対して参照テーブル方式では、様々なアドバイスデータや診断結果、ランキング結果や比較結果などをどういうプロセスで実行し、どういう評価指標を使ってきたかが、一目瞭然となる。
(テーブル参照方式の作用(図93参照))
通常のアドバイスデータ生成ルートは先に説明したとおりである。一方、問い合わせルートは、最初に問いが来て、その問いを情報生成テーブルで参照する。例えば、勝率を算出する課題が見つかれば、その作業手順がテーブルから明らかになり、後は通常ルートと同じように、結果を出すまで作業を続ければ、現時点での勝率がすぐに算出されることになる。当たり前だが、同じAさんの勝率でも、出す日が異なってくれば、勝率も異なってくる。一度覚えた手順は、自動化して、毎日計算し直し、それらの算出結果やプロセスは全て記憶部33に記憶されいつでも引き出すことが可能となる。
図93にあるとおり、第二ステップから第十一ステップまでの各工程がこのテーブル方式により自動化される。例えば、2020年の総合損益率銘柄ランキングがほしい、という課題に対しては、2020年の期間別集計対象売買データの作成を指示(抽出条件:期間=2020年)、銘柄別の構成要素売買データを作成、銘柄ごとに集計し(分類条件:投資対象:銘柄、集計ルール:銘柄ごと)、損益は総合損益率という言葉が対応し、(損益レベル売買データ:総合損益レベル売買データ)で、「評価指標=総合損益率」、「動作:=ランキング」で、これらの結果セットに対応した表示方法を選択し、全てのフェーズのテーブル参照が決定し、その結果、2020年の売買損益率銘柄ランキングという結果が表示される仕組みである。一度テーブルに記録されれば、これらの関連付けが一度テーブルに設定されれば、自動的に記事や課題が解消される。これら第四フェーズ全てを自動化してもよいし、一部でもよい。そして、これらのテーブル作成はAI学習させていくというAI化でも重要な役割を果たしていく。
(テーブル参照方式の効果(図93))
情報生成テーブルのデータを追加していくに従って、参照できる問い合わせが増加していき、様々な投資課題を解消できていくという特別な効果が期待できる。従来方式では別テーブルで管理していないため、一元管理が難しいが、当方式では、一元管理がしやすく、簡単に履歴が確認でき、ユーザにも過去の結果履歴を簡単に表示することも可能となる。入力方式でも、様々な課題や記事を自動で当該情報処理システムにより生成できるが、テーブル参照方式では、AI化にもつながるし、様々なニーズをくみ取ることができるため、特別な効果が期待できる。選択方式では、管理者が、課題や記事を用意し、それをユーザ端末でユーザや管理者が選択をすると、各種条件が決まり、第二ステップから第十一ステップの段階を踏み、結果が出力される。テーブル参照方式では、入力は、ユーザや管理者が選べ、テーブルにある課題や記事であれば、第一フェーズから進んでいき、テーブルに該当がなければ、そこで、新たなルール作りをするために該当テーブルの新たな項目を追加する画面が現れて、追加すると、次のステップに踏むような作りにできる。ユーザや管理者が必要な記事や課題を、引き出すことができ、テーブルの充実を図ることもできるし、よくある課題は、即座に答えることができるようになる特別な効果が期待できる。
(テーブル参照方式の具体例)
通常ルートでのデータの蓄積:通常ルートは売買データから評価指標の算出、診断結果の算出などが管理されていく。先にも例を挙げたようなもののほか、例えば、ソフトバンク株の勝った人たちの利益率は平均でどのくらいかという質問に対しては、投資対象別集計対象売買データ(抽出条件:銘柄=ソフトバンク)、勝ち利益レベル売買データ(損益=勝ち利益率)の作成(評価指標=投資家ごとの勝ち利益率の平均)となり、動作は評価指標の表示となる。これらは、今までに書いてきた具体例全てに、通じており、それら記載の具体例全てに適応可能である。
(テーブル参照方式の具体例2)
図89で説明すると、例えば、2019年のS社株の投資家全体の平均の売買損益率はどうかという課題を当該情報処理システムに要求した場合、これが要求された初めての課題の場合は、以下の手順を当該情報処理システムに指示する。2019年の期間別集計対象売買データを「抽出条件:銘柄コード=××××(S1社株)」で作成を指示し、「当該売買データの売買損益レベル売買データの作成の指示、売買レコードごとの売買損益率の算出、平均の売買損益率の算出、これを適切な方法で表示」を指示することで、テーブルには記録される。次の課題で、2020年のS2社株の投資か、全体の平均の売買損益率はどうかという課題に対しては、2020年と銘柄コードを変更するだけでよい構造が同じである課題のため、別テーブルで年度や銘柄コードを用意しておけば、それを読み込むことで、当該情報処理システムで参照できるため、新規課題ではなく既存課題として捉えることが可能となる。
(問い合わせルートでのデータの蓄積)
問い合わせルートも、同じように同テーブルにデータは記録されていく。毎日、勝率がほしければ、同じ手順で実行されるが、いろんなデータは日々リフレッシュされているので、勝率も変化していく。それらのデータが日付とともに蓄積されていくことで、勝率の推移なども表示が簡単になる。アドバイス生成プロセスは先にも触れたとおり、裏を返せば、問い合わせ解消プロセスである。履歴をすぐに参照でき、推移をグラフ化できれば、どう課題を解消してきたのか、が明らかになるという特別な効果が期待できる。
図74は、本発明の実施形態4に係る情報処理プロセスのAI機械学習プロセスを示す図である。
(AI学習方式(図74の説明))
上記の参照テーブル方式の課題は、参照テーブルの蓄積が必要となり、蓄積が進めば進むほど、便利でいろんな課題が解消できていくが、このテーブルの蓄積度合いによって、精度が変わっていくという課題がある。これに対して、AI学習方式は、売買データの作成方法や評価指標の算出、各種結果の組み合わせの関係性を学習していくため、はじめて行うアドバイス生成や初めての課題に対しても、それら関係性の学習から学んできたことを活かし、課題を解消、またはアドバイス(診断等も含め)を生成、記事を生成しようとしていくことが可能となる。こちらも使えば使うほど、このときはこういう売買データの作成で、抽出などをいろんな角度から当該情報処理システムが学習していくことができ、テーブルにはない効果が期待できる。参照テーブル方式は、今までにない課題や記事、今までにない関連付け、に関しては管理者やユーザが手入力して、関連付けを増やしていかなければいけない。AI方式の場合は、この関連付けを自動化し、AIがユーザや管理者の要求に応えるように、機械学習をはかり、推測と検証を繰り返して、関連付けの精度を高めていく。
(従来方式の課題)
先に触れたとおり、テーブル方式やその前の方式の課題が従来方式の課題である。参照テーブル方式は、上述したようなないものを追加していくという作業が必要になることと、表記揺れ、例えば、2020年を2020にしたり、今年としたり、とユーザの入力は様々で、同じ結果を出すのに、様々なテーブル関連付けを用意しなければいけない。
(AI方式の作用)
テーブル方式と違うところは、学習部があり、アドバイス生成データや課題解消の機械学習ができていくことである。勝ち利益率をどうやって出すのか、負け損失率をどうやって出すのかは、それぞれ違う売買データから算出しなければいけないが、AIの機械学習が進めば、利益率と損失率の関係性から勝ち利益売買テーブルと、負け損失売買テーブルを参照することができるようになる。これはテーブル方式にはない特別な効果である。
(AI方式の効果)
上述したような効果のほか、この人にはこのデータ、この人にはこのアドバイス、この人の弱いところはここだからこのランキングを表示、など機械学習が進むといろいろな可能性が生まれてくる。AI方式であれば、先の例の、2020年と2020,昨年、が一致するのを徐々に読み取ることができるようになり、要求に応えられるように、学習効果が働き、向上していく。テーブル方式で使ったテーブルもそのまま教師データとして活用ができるし、学習済みデータは、使うほどに、蓄積されていき、それら参照できるデータが増えれば増えるほど、精度が上がり、様々な投資課題や投資ニュースに応えることができるようになる。そうすれば、学習済みデータなども非常に価値の高いものになってくる。
(AI方式の具体例)
上述の各ステップで記述してきた具体例はAI化が可能な具体例であり、全て当てはまりそれらがAI化が実現するまでのステップは、第二ステップから第十一ステップまで、一部のAI化でもいいし、段階的に進めてもよいし、全てのステップ(第一フェースから第四フェーズまで)でAI化を進めてもよい。投資課題と課題解消、診断やアドバイスデータの生成、など非常に複雑で多岐にわたる分析や機能がある当該情報処理システムには、非常に有用な方式である。
先にも挙げた例以外にも、下記の具体例がある。
(具体例1)
A銘柄で売買利益を出している人が増えている。特に今まで成功確率の高い投資家が購入し始めている、これらの情報を失敗している投資家におすすめ情報として提示することなどが考えられる。
(具体例2)
ツイッターを参照して失敗している人たちが増えている、今の相場では、ツイッターを参考にするよりも、四季報を参照する投資家の方が圧倒的に成果が上がっている。その旨を伝えるためにAIが比較データを導出して、表示するなども一例である。
(具体例3)
Aさんの投資成果がここにきて、皆の平均と比べて大きく劣ってきている。その原因はこの評価数値に表れており、平均と比較すると一目瞭然なので、それを表示し、コメントも付与したなども十分期待ができる。
〔ソフトウェアによる実現例〕
端末2、サーバ3、および、サーバ30の制御ブロック(特に、制御部22、制御部32、制御部302、アドバイス生成部321、および、情報生成部3021)は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、ソフトウェアによって実現してもよい。
後者の場合、端末2およびサーバ3は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するコンピュータを備えている。このコンピュータは、例えば1つ以上のプロセッサを備えていると共に、上記プログラムを記憶したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を備えている。そして、上記コンピュータにおいて、上記プロセッサが上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記プロセッサとしては、例えばCPU(Central Processing Unit)を用いることができる。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、ROM(Read Only Memory)等の他、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。また、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などをさらに備えていてもよい。また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明の一態様は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
1 アドバイス提示システム(情報提示システム)
2 端末(端末装置)
3、30 サーバ(情報生成装置)
4 ネットワーク
321 アドバイス生成部(情報生成部)
3021 情報生成部

Claims (7)

  1. 投資商品の損益の評価に関する情報を生成する情報生成装置であって、
    上記投資商品の売買データを取得し、
    期間ごとに上記売買データを分類した期間別集計対象売買データを作成し、
    上記期間別集計対象売買データを用いて、各期間における上記投資商品の売買状況に応じて、期間ごとに、レベル分けした損益の1つである売買損益の元になる売買損益レベル売買データと、レベル分けした損益の1つである含み損益の元になる含み損益レベル売買データとを作成し、
    上記売買損益レベル売買データから、レベル分けした損益の1つである売買損益を評価するための売買損益レベル評価指標を算出し、
    上記含み損益レベル売買データから、レベル分けした損益の1つである含み損益を評価するための含み損益レベル評価指標を算出し、
    上記売買損益レベル評価指標と、上記含み損益レベル評価指標とを用いて、上記期間ごとの売買損益および含み損益の評価情報を生成する情報生成部
    を備えていることを特徴とする情報生成装置。
  2. 上記情報生成部は、
    上記期間が第1の時点から第2の時点までの期間である場合に、
    上記期間別集計対象売買データのうち、第1の時点で購入済の投資商品の売買データに関しては、当該投資商品の基準評価額を、購入時の単価から第1の時点の単価に変更し、
    上記期間別集計対象売買データのうち、第2の時点で保有している投資商品の売買データに関しては、当該投資商品の直近終値を、売却時の単価または現在の単価から第2の時点の単価に変更する
    ことを特徴とする請求項1に記載の情報生成装置。
  3. 上記情報生成部は、
    上記売買損益レベル評価指標および上記含み損益レベル評価指標を用いて、上記期間内のランク付けを行うことにより、上記期間内の、売買損益および含み損益のランキング情報を生成する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報生成装置。
  4. 投資商品の損益の評価に関する情報を生成する情報生成装置であって、
    上記投資商品の売買データを取得し、
    投資対象ごとに上記売買データを分類した投資対象別集計対象売買データを作成し、
    上記投資対象別集計対象売買データを用いて、各投資対象に含まれる上記投資商品の売買状況に応じて、投資対象ごとに、レベル分けした損益の1つである売買損益の元になる売買損益レベル売買データと、レベル分けした損益の1つである含み損益の元になる含み損益レベル売買データとを作成し、
    上記売買損益レベル売買データから、レベル分けした損益の1つである売買損益を評価するための売買損益レベル評価指標を算出し、
    上記含み損益レベル売買データから、レベル分けした損益の1つである含み損益を評価するための含み損益レベル評価指標を算出し、
    上記売買損益レベル評価指標と、上記含み損益レベル評価指標とを用いて、上記投資対象ごとの売買損益および含み損益の評価情報を生成する情報生成部
    を備えていることを特徴とする情報生成装置。
  5. 上記情報生成部は、
    上記売買損益レベル評価指標および上記含み損益レベル評価指標を上記投資対象間で比較することにより、上記投資対象間の、売買損益および含み損益の比較結果を示す情報を生成する
    ことを特徴とする請求項4に記載の情報生成装置。
  6. 請求項1から5の何れか1項に記載の情報生成装置と、
    端末装置と、
    を含む情報提示システムであって、
    上記端末装置は、上記情報生成部が生成した情報をユーザに提示する
    ことを特徴とする情報提示システム。
  7. 請求項1から5の何れか1項に記載の情報生成装置としてコンピュータを機能させるための情報生成プログラムであって、上記情報生成部としてコンピュータを機能させるための情報生成プログラム。
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