JP6995258B2 - レーダ信号処理器、レーダセンサシステム及び信号処理方法 - Google Patents

レーダ信号処理器、レーダセンサシステム及び信号処理方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6995258B2
JP6995258B2 JP2021559584A JP2021559584A JP6995258B2 JP 6995258 B2 JP6995258 B2 JP 6995258B2 JP 2021559584 A JP2021559584 A JP 2021559584A JP 2021559584 A JP2021559584 A JP 2021559584A JP 6995258 B2 JP6995258 B2 JP 6995258B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
unit
frequency
signal
signal processor
frequency domain
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2021559584A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2021111600A1 (ja
Inventor
尭之 北村
昇 大石
啓 諏訪
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Publication of JPWO2021111600A1 publication Critical patent/JPWO2021111600A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6995258B2 publication Critical patent/JP6995258B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S13/00Systems using the reflection or reradiation of radio waves, e.g. radar systems; Analogous systems using reflection or reradiation of waves whose nature or wavelength is irrelevant or unspecified
    • G01S13/74Systems using reradiation of radio waves, e.g. secondary radar systems; Analogous systems
    • G01S13/76Systems using reradiation of radio waves, e.g. secondary radar systems; Analogous systems wherein pulse-type signals are transmitted
    • G01S13/78Systems using reradiation of radio waves, e.g. secondary radar systems; Analogous systems wherein pulse-type signals are transmitted discriminating between different kinds of targets, e.g. IFF-radar, i.e. identification of friend or foe
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S7/00Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00
    • G01S7/02Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00 of systems according to group G01S13/00
    • G01S7/41Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00 of systems according to group G01S13/00 using analysis of echo signal for target characterisation; Target signature; Target cross-section
    • G01S7/415Identification of targets based on measurements of movement associated with the target
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S7/00Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00
    • G01S7/02Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00 of systems according to group G01S13/00
    • G01S7/28Details of pulse systems
    • G01S7/282Transmitters
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01SRADIO DIRECTION-FINDING; RADIO NAVIGATION; DETERMINING DISTANCE OR VELOCITY BY USE OF RADIO WAVES; LOCATING OR PRESENCE-DETECTING BY USE OF THE REFLECTION OR RERADIATION OF RADIO WAVES; ANALOGOUS ARRANGEMENTS USING OTHER WAVES
    • G01S7/00Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00
    • G01S7/02Details of systems according to groups G01S13/00, G01S15/00, G01S17/00 of systems according to group G01S13/00
    • G01S7/35Details of non-pulse systems
    • G01S7/352Receivers
    • G01S7/354Extracting wanted echo-signals

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Radar, Positioning & Navigation (AREA)
  • Remote Sensing (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Radar Systems Or Details Thereof (AREA)

Description

本発明は、ミリ波帯などの高周波帯の電波を用いて対象物体の種別を推定することができるレーダセンサ技術に関するものである。
従来より、生体などの対象物体を非接触で検知するセンサシステムとして、光学カメラまたは赤外線センサなどの光学センサを用いた光センサシステムが広く採用されている。たとえば、光学カメラにより得られた撮像画像を信号処理で解析することにより、当該撮像画像に現れる対象物体の種別(たとえば、大人または幼児)を高い精度で推定する技術が知られている。しかしながら、可視光または赤外線などの光は、衣服、壁及びプラスチックなどの物質を透過することができない。このため、光センサシステムと対象物体との間の空間に光を遮蔽する物質が介在する状況下では、当該対象物体を光学的に検知することが難しい。たとえば、光を遮蔽する毛布に包まれた睡眠中の幼児に対しては、光センサシステムは当該幼児の状態を正確に推定することが難しい。
そのような状況に対処するために、非金属物質を透過する高周波帯の電波によるレーダセンサシステムが提案されている。たとえば、特許文献1(特開2017-181225号公報)には、周波数変調連続波(Frequency-Modulated Continuous-Wave,FMCW)レーダを用いて乗用車の車室内の乗員を検知する乗員検知装置が開示されている。この乗員検知装置は、車室内に配置されたFMCWレーダと、このFMCWレーダにて生成されたビート信号の周波数分析により周波数スペクトルを算出する受信信号処理部とを備えている。受信信号処理部は、当該周波数スペクトルに基づいて、車室内の乗員の数,位置及び生体情報(呼吸及び心拍を示す情報)を検知する。ここで、当該生体情報は、当該周波数スペクトルの変動特性に基づいて検知される。
特開2017-181225号公報(たとえば、図1及び段落[0031]~[0035]参照)
上記のとおり、特許文献1に開示されている乗員検知装置は、周波数スペクトルの変動特性に基づいて対象物体の生体情報を検知することができる。しかしながら、当該周波数スペクトルの変動特性だけから対象物体を高い精度で識別することは難しい。
上記に鑑みて本発明の目的は、光周波数領域よりも低い周波数帯の電波によるレーダ技術を用いて対象物体を高い精度で識別することを可能とするレーダ信号処理器、レーダセンサシステム及び信号処理方法を提供することである。
本発明の一態様によるレーダ信号処理器は、観測空間にて光周波数領域よりも低い周波数帯の送信電波が反射することにより生じた反射波を受信する単数または複数の受信アンテナと、前記単数または複数の受信アンテナの出力信号に信号処理を施すことにより単数または複数の受信チャネルの受信信号を生成する受信回路とを含むセンサ部と連携して動作するレーダ信号処理器であって、前記受信信号に周波数解析を施す周波数解析部と、前記周波数解析の結果に基づいて、前記観測空間内で動く対象物体の状態を特徴付ける単数または複数種の特徴量の計測値を算出する特徴量計測部と、前記観測空間内にて単数または複数のクラスに属する対象が観測されたときに、前記単数または複数種の特徴量がそれぞれ計測される確率分布を定める単数または複数の学習済みデータセットが記憶されている学習済みデータ記憶部と、前記学習済みデータセットを用いて、ベイズの定理により当該計測値から前記対象物体が前記単数または複数のクラスにそれぞれ属する事後確率を算出し、当該算出された事後確率に基づいて前記対象物体を識別する識別部とを備えることを特徴とする。
本発明の一態様によれば、上記学習済みデータセットを用いて、ベイズの定理により当該計測値から対象物体が単数または複数のクラスにそれぞれ属する事後確率が算出され、当該算出された事後確率に基づいて対象物体が識別される。これにより、対象物体を高い精度で識別することができる。
本発明に係る実施の形態1のレーダセンサシステムの構成を概略的に示すブロック図である。 図2A及び図2Bは、FMCW方式による送信周波数の概念を表すグラフである。 送信周波数と受信周波数との間の関係を概念的に示すグラフである。 受信アンテナが直線状に配列されているアンテナアレイの例を示す図である。 実施の形態1のレーダ信号処理器のハードウェア構成例の概略構成を示すブロック図である。 実施の形態1の周波数解析部の概略構成を示すブロック図である。 実施の形態1の信号成分抽出部の構成例を概略的に示すブロック図である。 図8A及び図8Bは、実施の形態1のドップラスペクトル算出部の構成例を概略的に示すブロック図である。 実施の形態1の対象物体識別部及び学習済みデータ記憶部の概略構成を示すブロック図である。 実施の形態1に係る信号処理の手順を概略的に示すフローチャートである。 実施の形態1に係る周波数解析処理の手順を概略的に示すフローチャートである。 実施の形態1の変形例に係る周波数解析処理の手順を概略的に示すフローチャートである。 図13A及び図13Bは、車両の内部空間に設置されたレーダセンサシステムを示す図である。 2次元スペクトルを表すグラフである。 平均ドップラスペクトルを示すグラフである。 平均ドップラスペクトルを示すグラフである。 平均ドップラスペクトルを示すグラフである。 図18A,図18B,図18Cは、幼児の起きている状態が観測されたときに算出された平均ドップラスペクトルをそれぞれ表すグラフである。 図19A,図19B,図19Cは、就寝中の幼児を模した人形の動作が観測されたときに算出された平均ドップラスペクトルをそれぞれ表すグラフである。 第1の特徴量のヒストグラム分布を表すグラフである。 第1の特徴量のヒストグラム分布を表すグラフである。 第2の特徴量のヒストグラム分布を表すグラフである。 第2の特徴量のヒストグラム分布を表すグラフである。 第3の特徴量のヒストグラム分布を表すグラフである。 第4の特徴量のヒストグラム分布を表すグラフである。 第4の特徴量のヒストグラム分布を表すグラフである。 車両内で就寝中の幼児のみが観測される場合に算出された事後確率の時間遷移を表すグラフである。 車両内で車体の揺れのみが観測される場合に算出された事後確率の時間遷移を表すグラフである。 車両内で振動するスマートフォンのみが観測される場合に算出された事後確率の時間遷移を表すグラフである。
以下、図面を参照しつつ、本発明に係る種々の実施の形態について詳細に説明する。なお、図面全体において同一符号を付された構成要素は、同一構成及び同一機能を有するものとする。
図1は、本発明に係る実施の形態1のレーダセンサシステム1の構成を概略的に示すブロック図である。図1に示されるようにレーダセンサシステム1は、センサ部10と、このセンサ部10と連携して動作するレーダ信号処理器41とを含んで構成されている。センサ部10は、光周波数領域よりも低い高周波帯(約3~30GHz)におけるミリ波帯などの周波数帯にて一連の周波数変調波(一連の送信パルス)を生成する送信回路21と、当該一連の周波数変調波を送信波Twとして観測空間に向けて送信する送信アンテナ20と、観測空間にて当該送信波Twが反射することにより生じた反射波Rwを受信するように空間的に配列されている受信アンテナ30~30Q-1からなるアンテナアレイと、受信アンテナ30~30Q-1の出力信号にそれぞれ信号処理を施してQ個の受信チャンネルのディジタル受信信号を並列に出力する受信器31~31Q-1と、これらディジタル受信信号にそれぞれディジタル信号処理を施すレーダ信号処理器41とを備えて構成されている。本実施の形態の受信回路は、Q個の受信器31~31Q-1により構成されている。
ここで、Qは、受信アンテナ30~30Q-1の個数(受信チャネルの個数)を示す3以上の整数である。なお、Qは、3以上の整数に限定されるものではなく、1または2であってもよい。
送信回路21は、電圧生成器22、電圧制御発振器23、分配器24及び増幅器25を含む。電圧生成器22は、レーダ信号処理器41から供給された制御信号TCに従って変調電圧を生成し、当該変調電圧を電圧制御発振器23に供給する。電圧制御発振器23は、所定の周波数変調方式に従い、当該変調電圧に応じて時間とともに上昇または下降する変調周波数をもつ周波数変調波信号を繰り返し出力する。分配器24は、電圧制御発振器23から入力された周波数変調波信号を送信波信号と局部信号とに分配する。分配器24は、送信波信号を増幅器25に供給すると同時に、局部信号を受信器31~31Q-1に供給する。送信波信号は、増幅器25により増幅される。送信アンテナ20は、増幅器25の出力信号に基づく送信波Twを観測空間に向けて送信する。
所定の周波数変調方式としては、周波数変調連続波(Frequency Modulated Continuous Wave,FMCW)方式が使用可能である。周波数変調波信号の周波数すなわち送信周波数は、ある周波数帯域内で時間とともに連続的に上昇または下降するように掃引されればよい。図2A及び図2Bは、FMCW方式の一種である高速チャープ変調(Fast Chirp Modulation,FCM)方式による送信周波数の概念を表すグラフである。図2A及び図2Bのグラフにおいて、横軸は時間を示し、縦軸は送信周波数を示している。
図2Aに示されるように、各フレーム期間Tf(たとえば、数秒間)は、M個のサイクル期間Tcに分割されている。Mは4以上の整数であるが、これに限定されるものではなく、Mが2または3であってもよい。図2Aの各サイクル期間Tcに付された変数mは、サイクル期間Tcに割り当てられた番号(以下「サイクル番号」という。)を示す1~Mの範囲内の整数である。図2Bには、1番目及び2番目のサイクル期間Tc,Tcにおける送信周波数が表示されている。図2Bに示されるように各サイクル期間Tcにおいて、送信回路21は、特定のパルス繰り返し周期(Pulse Repetition Interval,PRI)にて、送信周波数W~WH-1をそれぞれもつH個の周波数変調波(一連の送信パルス)を順次発生させる。各周波数変調波では、下限周波数fから上限周波数fまでの周波数帯域内にて送信周波数が時間とともに連続的に上昇するように変調されている。図2Bの各パルス繰り返し周期(PRI)に付された変数hは、周波数変調波(送信パルス)に割り当てられた番号(以下「パルス番号」という。)を示す0~H-1の範囲内の整数である。
図3は、送信波Twの送信周波数W~WH-1と、受信波Rwの周波数(受信周波数)R~RH-1との間の関係を概念的に示すグラフである。図3に示されるように、送信周波数W~WH-1の各々は、変調時間幅Tにて周波数帯域B内で変調されている。図3の例では、受信波Rwは、送信波Twに対して遅延時間ΔTだけ遅延して受信されている。この遅延時間ΔTは、センサ部10と対象物体との間における電波の往復伝播時間に相当する。送信周波数Wとこれに対応する受信周波数Rとの間の差(ビート周波数)に基づいて、対象物体との距離を求めることが可能である。
受信アンテナ30~30Q-1は、直線状、平面状または曲面状に配列されていればよい。図4は、受信アンテナ30~30Q-1が直線状に配列されているアンテナアレイの例を示す図である。図4の例では、受信アンテナ30~30Q-1は、直線状に等間隔d(たとえば、半波長間隔)にて配列されている。受信アンテナ30~30Q-1で受信される信号間で生ずる位相差に基づき、方位角θを求めることが可能である。
図1を参照すると、q番目の受信器31は、低ノイズ増幅器(Low Noise Amplifier,LNA)32,ミキサ33,IF増幅器34,フィルタ35及びA/D変換器(ADC)36を有している。ここで、qは、0~Q-1の範囲内の任意の整数である。
低ノイズ増幅器32は、受信アンテナ30の出力信号を増幅して増幅信号をミキサ33に出力する。ミキサ33は、当該増幅信号と分配器24から供給された局部信号とを混合して中間周波数帯域のビート信号を生成する。IF増幅器34は、ミキサ33から入力されたビート信号を増幅して増幅ビート信号をフィルタ35に出力する。フィルタ35は、当該増幅ビート信号中の不要な周波数成分を抑圧してアナログ受信信号を出力する。ADC36は、所定のサンプル・レートで当該アナログ受信信号をディジタル受信信号z (k)(n,h,q)に変換し、当該ディジタル受信信号z (k)(n,h,q)をレーダ信号処理器41に出力する。ここで、上付き添え字kは、フレーム期間Tfに割り当てられた番号(以下「フレーム番号」という。)であり、nは、サンプル番号を示す整数である。ディジタル受信信号z (k)(n,h,q)は、同相(In-phase)成分及び直交(Quadrature-phase)成分を有する複素信号である。以下、ディジタル受信信号を「受信信号」と呼ぶこととする。
なお、本実施の形態では、センサ部10はADC36~36Q-1を有しているが、これに限定されるものではない。センサ部10がADC36~36Q-1を有していない形態では、レーダ信号処理器41がADC36~36Q-1を有していればよい。
図1に示されるように受信器31~31Q-1は、受信信号z (k)(n,h,0),z (k)(n,h,1),…,z (k)(n,h,Q-1)をレーダ信号処理器41に並列に出力する。
レーダ信号処理器41は、受信器31~31Q-1から並列に入力された受信信号z (k)(n,h,0),z (k)(n,h,1),…,z (k)(n,h,Q-1)を一時的に記憶するデータ記憶部46と、データ記憶部46から読み出された受信信号z (k)(n,h,0)~z (k)(n,h,Q-1)にディジタル信号処理を施して観測空間内の対象物体を識別することができる信号処理部47と、送信回路21,データ記憶部46及び信号処理部47の動作を制御する制御部45とを備える。データ記憶部46としては、高速応答性能を有するRAM(Random Access Memory)が使用されればよい。制御部45は、変調電圧を生成するための制御信号TCを送信回路21に供給する。また制御部45は、データ記憶部46に対する信号の読み出し制御及び書き込み制御を行うことができる。
信号処理部47は、周波数解析部49、対象物体識別部61及び学習済みデータ記憶部63を備えている。周波数解析部49は、データ記憶部46から読み出された受信信号z (k)(n,h,0)~z (k)(n,h,Q-1)に周波数解析を施し、当該周波数解析の結果を対象物体識別部61に供給する。対象物体識別部61は、当該周波数解析の結果に基づいて観測空間内で動く対象物体の状態を特徴付ける単数または複数種の特徴量の計測値を算出することができる。学習済みデータ記憶部63には、機械学習により事前に得られた単数または複数種の学習済みデータセットが格納されている。対象物体識別部61は、学習済みデータセットを用いて対象物体を識別することができる。
このようなレーダ信号処理器41の機能の全部または一部は、たとえば、DSP(Digital Signal Processor),ASIC(Application Specific Integrated Circuit)またはPLD(Programmable Logic Device)などの半導体集積回路を有する単数または複数のプロセッサにより実現可能である。ここで、PLDとは、当該PLDの製造後に設計者が自由にその機能を変更することができる半導体集積回路である。PLDの例としては、FPGA(Field-Programmable Gate Array)が挙げられる。あるいは、レーダ信号処理器41の機能の全部または一部は、ソフトウェアまたはファームウェアのプログラムコードを実行する、CPU(Central Processing Unit)またはGPU(Graphics Processing Unit)などの演算装置を含む単数または複数のプロセッサで実現されてもよい。あるいは、DSP,ASICまたはPLDなどの半導体集積回路と、CPUまたはGPUなどの演算装置との組合せを含む単数または複数のプロセッサによってレーダ信号処理器41の機能の全部または一部を実現することも可能である。
図5は、実施の形態1のレーダ信号処理器41のハードウェア構成例である信号処理回路90の概略構成を示すブロック図である。図5に示される信号処理回路90は、プロセッサ91、入出力インタフェース部94、メモリ92、記憶装置93及び信号路95を備えている。信号路95は、プロセッサ91、入出力インタフェース部94、メモリ92及び記憶装置93を相互に接続するためのバスである。入出力インタフェース部94は、外部から入力されたディジタル信号をプロセッサ91に転送する機能を有し、プロセッサ91から転送されたディジタル信号を外部に出力する機能を有している。
メモリ92は、プロセッサ91がディジタル信号処理を実行する際に使用されるワークメモリと、当該ディジタル信号処理で使用されるデータが展開される一時記憶メモリとを含む。たとえば、メモリ92は、フラッシュメモリ及びSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)などの半導体メモリで構成されればよい。また、プロセッサ91がCPUまたはGPUなどの演算装置を含む場合には、記憶装置93は、当該演算装置で実行されるべきソフトウェアまたはファームウェアの信号処理プログラムのコードを格納する記憶媒体として利用可能である。たとえば、記憶装置93は、フラッシュメモリまたはROM(Read Only Memory)などの不揮発性の半導体メモリで構成されればよい。
なお、図5の例では、プロセッサ91の個数は1つであるが、これに限定されるものではない。互いに連携して動作する複数個のプロセッサを用いてレーダ信号処理器41のハードウェア構成が実現されてもよい。
次に、図6を参照しつつ、実施の形態1の信号処理部47における周波数解析部49の構成及び動作について説明する。図6は、信号処理部47における周波数解析部49の概略構成を示すブロック図である。
図6に示されるように周波数解析部49は、時間領域における受信信号z (k)(n,h,q)を、観測空間の空間座標(相対距離及び方位角)に対応する周波数領域における周波数領域信号Φ (k)(f,h,fθ)に変換する領域変換部50と、周波数領域信号Φ (k)(f,h,fθ)から観測空間内で動く対象物体を検出する対象物体検出部54と、ドップラスペクトル算出部57とを有している。ここで、fは、当該対象物体との相対距離に対応する離散周波数値に割り当てられる周波数番号であり、fθは、方位角θに対応する離散周波数値に割り当てられる周波数番号である。
領域変換部50は、直交変換部(第1の直交変換部)51,信号成分抽出部52及び直交変換部(第2の直交変換部)53を有している。
直交変換部51は、Q個の受信チャネルの受信信号z (k)(n,h,0)~z (k)(n,h,Q-1)に対して時間方向に離散直交変換をそれぞれ実行することにより、Q個の受信チャネルにそれぞれ対応するQ個の周波数領域信号(第1の周波数領域信号)Γ (k)(f,h,0)~Γ (k)(f,h,Q-1)を生成する。具体的には、直交変換部51は、次式(1)に示されるように、サンプル番号nについて周波数領域信号z (k)(n,h,q)に離散フーリエ変換を施すことにより、周波数領域信号Γ (k)(f,h,q)を算出することができる。

Figure 0006995258000001
式(1)において、F[]は、サンプル番号nについての離散フーリエ変換演算子である。
次に、信号成分抽出部52は、周波数領域信号Γ (k)(f,h,0)~Γ (k)(f,h,Q-1)から静止物体に対応する信号成分をそれぞれ除去することにより、当該周波数領域信号Γ (k)(f,h,0)~Γ (k)(f,h,Q-1)から動的信号成分Δ (k)(f,h,0)~Δ (k)(f,h,Q-1)をそれぞれ抽出する。
図7は、信号成分抽出部52の構成例を概略的に示すブロック図である。図7に示される信号成分抽出部52は、時間平均化部52A及び減算器52Bを有する。時間平均化部52Aは、周波数領域信号Γ (k)(f,h,q)を1フレーム期間に亘って時間平均することで時間平均信号S(k)(f,q)を算出する。静止物体に対応する信号成分は1フレーム期間中に変化しないので、時間平均信号S(k)(f,q)は、静止物体に対応する信号成分とみなすことができる。具体的には、時間平均化部52Aは、次式(2)に示されるように、サイクル番号m及びパルス番号hについて周波数領域信号Γ (k)(f,h,q)を平均化することで、時間平均信号S(k)(f,q)を算出することができる。

Figure 0006995258000002
減算器52Bは、次式(3)に示されるように周波数領域信号Γ (k)(f,h,q)から時間平均信号S(k)(f,q)をバックグランドとして減算することにより、移動物体(観測空間内で動く対象物体)に対応する動的信号成分Δ (k)(f,h,q)を算出することができる。

Figure 0006995258000003
次に、直交変換部53は、動的信号成分Δ (k)(f,h,0)~Δ (k)(f,h,Q-1)に対して、受信アンテナ30~30Q-1の配列方向に離散直交変換を実行することにより、周波数領域信号(第2の周波数領域信号)Φ (k)(f,h,fθ)を算出する。具体的には、直交変換部53は、次式(4)に示されるように、受信アンテナ番号qについて動的信号成分Δ (k)(f,h,q)に離散フーリエ変換を施すことにより、周波数領域信号Φ (k)(f,h,fθ)を算出することができる。

Figure 0006995258000004
式(4)において、F[]は、受信アンテナ番号qについての離散フーリエ変換演算子である。周波数領域信号Φ (k)(f,h,fθ)は、対象物体検出部54に供給されるとともに、データ記憶部46に一時的に記憶される。
対象物体検出部54は、周波数領域信号Φ (k)(f,h,fθ)から、観測空間内で動く対象物体の位置座標(相対距離及び方位角)に相当する情報を検出する。具体的には、図6に示されるように対象物体検出部54は、時間平均化部55及びピーク検出部56を有している。時間平均化部55は、周波数領域信号Φ (k)(f,h,fθ)を1フレーム期間に亘って時間平均することで時間平均信号を算出し、当該時間平均信号の絶対値あるいは当該時間平均信号の絶対値の二乗を2次元スペクトルM(k)(f,fθ)として算出する。より具体的には、時間平均化部55は、次式(5)に示されるように、サイクル番号m及びパルス番号hについて周波数領域信号Φ (k)(f,h,fθ)を平均化することで信号対雑音比の良好な時間平均信号を算出することができ、当該時間平均信号の絶対値の二乗を2次元スペクトルM(k)(f,fθ)として算出することができる。

Figure 0006995258000005
ピーク検出部56は、所定のピーク検出法を用いて、2次元スペクトルM(k)(f,fθ)に現れる極大ピークを検出する。所定のピーク検出法としては、2次元スペクトルM(k)(f,fθ)の中から予め設定された閾値を超える局所的な分布を極大ピークとして抽出する方法、あるいは、誤警報率を一定に保ったピーク検出を可能とするCA-CFAR(Cell Averaging-Constant False Alarm Rate)が挙げられるが、これらに限定されるものではない。ピーク検出部56は、単数または複数の極大ピークの位置を示すピーク情報PDをドップラスペクトル算出部57に供給するとともに、ピーク情報PDをデータ記憶部46に記憶させる。
ピーク情報PDは、検出された対象物体の位置座標に相当する周波数番号の組を含む。今、検出されたi番目の対象物体の位置座標に相当する周波数番号の組を(f(i),fθ(i))と表すものとする。ここで、iは、検出された対象物体に割り当てられた番号を表す整数である。ドップラスペクトル算出部57は、i番目の対象物体についての周波数領域信号Φ (k)(f(i),h,fθ(i))をデータ記憶部46から読み出し、当該周波数領域信号Φ (k)(f(i),h,fθ(i))から平均ドップラスペクトルω(k)(f)を算出する。平均ドップラスペクトルω(k)(f)は、対象物体識別部61に供給される。図8Aは、ドップラスペクトル算出部57の構成例を概略的に示すブロック図であり、図8Bは、ドップラスペクトル算出部57の他の構成例を概略的に示すブロック図である。
図8Aに示されるドップラスペクトル算出部57は、直交変換部57A、第1平均化部58A及び第2平均化部59Aを有する。直交変換部57Aは、周波数領域信号Φ (k)(f(i),h,fθ(i))に対し、パルス番号hについて離散直交変換を実行することにより、周波数領域信号(第3の周波数領域信号)Ω (k)(i,f)を算出する。ここで、fは、i番目の対象物体の相対速度に対応する離散周波数値に割り当てられる周波数番号である。具体的には、直交変換部57Aは、次式(6)に示されるように、パルス番号hについて周波数領域信号Φ (k)(f(i),h,fθ(i))に離散フーリエ変換を施すことにより、周波数領域信号Ω (k)(i,f)を算出することができる。

Figure 0006995258000006
ここで、F[]は、パルス番号hについての離散フーリエ変換演算子である。
第1平均化部58Aは、周波数領域信号Ω (k)(i,f)をサイクル番号mについて平均化して平均化信号を算出し、当該平均化信号の絶対値あるいは当該平均化信号の絶対値の二乗をi番目の対象物体に関するドップラスペクトルΩ(k)(i,f)として算出する。ここで、ドップラスペクトルΩ(k)(i,f)はその最大値で正規化されてもよい。具体的には、第1平均化部58Aは、次式(7)に示されるように周波数領域信号Ω (k)(i,f)からドップラスペクトルΩ(k)(i,f)を算出することができる。

Figure 0006995258000007
ここで、γは、正規化係数である。
第2平均化部59Aは、さらに、ドップラスペクトルΩ(k)(i,f)を番号iについて平均化して平均ドップラスペクトルω(k)(f)を算出する。ここで、平均ドップラスペクトルω(k)(f)はその最大値で正規化されてもよい。具体的には、第2平均化部59Aは、次式(8)に示されるようにドップラスペクトルΩ(k)(i,f)から平均ドップラスペクトルω(k)(f)を算出することができる。

Figure 0006995258000008
ここで、Np(k)は、k番目のフレーム期間に対象物体検出部54により検出された対象物体の総数であり、γは、正規化係数である。
一方、図8Bに示されるドップラスペクトル算出部57は、直交変換部57B、第1平均化部58B及び第2平均化部59Bを有する。直交変換部57Bは、周波数領域信号Φ (k)(f(i),h,fθ(i))に対し、サイクル番号mについて離散直交変換を実行することにより、周波数領域信号(第3の周波数領域信号)Ω(k)(i,h,f)を算出する。ここで、fは、i番目の対象物体の相対速度に対応する離散周波数値に割り当てられる周波数番号である。具体的には、直交変換部57Bは、次式(9)に示されるように、サイクル番号mについて周波数領域信号Φ (k)(f(i),h,fθ(i))に離散フーリエ変換を施すことにより、周波数領域信号Ω(k)(i,h,f)を算出することができる。

Figure 0006995258000009
ここで、F[]は、サイクル番号mについての離散フーリエ変換演算子である。
第1平均化部58Bは、周波数領域信号Ω(k)(i,h,f)をパルス番号hについて平均化して平均化信号を算出し、当該平均化信号の絶対値あるいは当該平均化信号の絶対値の二乗をi番目の対象物体に関するドップラスペクトルΩ(k)(i,f)として算出する。ここで、ドップラスペクトルΩ(k)(i,f)はその最大値で正規化されてもよい。具体的には、第1平均化部58Bは、次式(10)に示されるように周波数領域信号Ω(k)(i,h,f)からドップラスペクトルΩ(k)(i,f)を算出することができる。

Figure 0006995258000010
ここで、γは、正規化係数である。
第2平均化部59Bは、第2平均化部59Aと同様に、ドップラスペクトルΩ(k)(i,f)から平均ドップラスペクトルω(k)(f)を算出する。
次に、図9を参照しつつ、実施の形態1の信号処理部47における対象物体識別部61及び学習済みデータ記憶部63の構成について説明する。図9は、信号処理部47における対象物体識別部61及び学習済みデータ記憶部63の概略構成を示すブロック図である。
対象物体識別部61は、特徴量計測部71及び識別部72を有する。特徴量計測部71は、周波数解析部49による周波数解析の結果である平均ドップラスペクトルω(k)(f)及びピーク情報PDを取得する。特徴量計測部71は、平均ドップラスペクトルω(k)(f)及びピーク情報PDに基づいて、観測空間内で動く対象物体の状態を特徴付ける特徴量x,x,…,xの計測値を算出する。ここで、添え字Jは3以上の整数である。なお、本実施の形態では、特徴量の種類は3種以上であるが、これに限定されるものではない。特徴量の種類が単数または2種であってもよい。
今、説明の便宜上、J個の特徴量x,x,…,xの組合せを、次式(11)に示すような特徴量ベクトルx(k)として表現する。

Figure 0006995258000011
ここで、上付き添え字Tは、転置を示す記号である。
また認識対象のクラスの総数をSで表し、S個のクラスをC,C,…,Cで表すものとする。識別部72は、学習済みデータ記憶部63に記憶されている学習済みデータセットLD,…,LDを用いて、ベイズの定理により特徴量x,x,…,xの計測値から、対象物体がクラスC,…,Cに属する事後確率P(C|x(k)),…,P(C|x(k))をそれぞれ算出する。ここで、Gは学習済みデータセットの個数を示す正整数である。後述するように、学習済みデータセットLD,…,LDの各々は、確率分布P(x|C)の形状を定める単数または数個のパラメータ、あるいは、ルックアップテーブルとして構成可能である。識別部72は、当該算出された事後確率P(C|x(k)),…,P(C|x(k))に基づいて観測空間内の対象物体を識別し、その識別結果を示すデータDDを出力することができる。
ベイズの定理によれば、次式(12),(13)が成立する。

Figure 0006995258000012

Figure 0006995258000013
式(12),(13)において、P(C|x(k))は、ある対象から特徴量ベクトルx(k)が計測されたときに、当該対象がクラスCに属している事後確率(posterior probability)分布であり、P(C)は、クラスCが観測される事前確率(prior probability)分布であり、P(x(k)|C)は、クラスCに属する対象を観測したときに、特徴量ベクトルx(k)が計測される確率分布であり、P(x(k))は、特徴量ベクトルx(k)が計測される事前確率分布である。
クラスCが与えられたとき、特徴量x,x,…,xはそれぞれ独立しているもの仮定する。このとき、式(12)は、次式(14)で表現される。

Figure 0006995258000014
式(14)において、P(x|C)は、クラスCに属する対象が観測されたときに特徴量xが計測される確率分布である。学習済みデータ記憶部63には、確率分布P(x|C)を定める学習済みデータセットが格納されている。識別部72は、式(14)に従って事後確率P(C|x(k)),…,P(C|x(k))を算出し、事後確率の高いクラスを識別結果とすることができる。
確率分布P(x|C)の各々は、パラメトリックモデル(parametric model)あるいはノンパラメトリックモデル(nonparametric model)で表現され得る。パラメトリックモデルは、単数または数個のパラメータをもつ統計モデルである。たとえば、パラメトリックモデルとして、ポアソン分布、正規分布(ガウス分布)、カイの二乗(χ)分布、あるいは混合正規分布(混合ガウス分布)が適用され得る。混合正規分布は、複数個の正規分布の線形結合(線形重ね合わせ)で表現される分布である。パラメトリックモデルで表現される確率分布P(x|C)のパラメータは、各クラスに属する対象について事前に計測されたヒストグラム分布(正規化ヒストグラム)から、最尤法などのアルゴリズムにより推定可能である。パラメトリックモデルが用いられる場合、学習済みデータセットLDは、確率分布P(x|C)を定めるパラメータのみを有していればよいので、メモリ効率が高いという利点がある。
確率分布P(x|C)がノンパラメトリックモデルで表現される場合には、各クラスに属する対象について事前に計測されたヒストグラム分布(正規化ヒストグラム)、または当該ヒストグラム分布を平滑化して得られるヒストグラムを利用することが可能である。この場合、学習済みデータセットLDとして、確率分布P(x|C)の形状を定めるルックアップテーブル値を使用することができる。
次に、図10を参照しつつ、信号処理部47の動作について説明する。図10は、信号処理部47による信号処理の手順を概略的に示すフローチャートである。
図10を参照すると、先ず、制御部45は、各種パラメータを初期値に設定する(ステップST10)。このとき、式(14)の事前確率P(C)~P(C)が初期値(たとえば、1/S)に設定される。
次に、制御部45は、フレーム番号kを指定する(ステップST11)。領域変換部50は、データ記憶部46からフレーム番号kの受信信号z (k)(n,h,q)を読み出して(ステップST12)、周波数解析処理を実行する(ステップST13)。図11は、周波数解析処理の手順を概略的に示すフローチャートである。
図11を参照すると、直交変換部51は、上記のとおり、Q個の受信チャネルの受信信号z (k)(n,h,0)~z (k)(n,h,Q-1)に対して時間方向に離散直交変換をそれぞれ実行することにより、Q個の受信チャネルにそれぞれ対応する第1の周波数領域信号Γ (k)(f,h,0)~Γ (k)(f,h,Q-1)を生成する(ステップST21)。
次に、信号成分抽出部52は、上記のとおり、第1の周波数領域信号Γ (k)(f,h,0)~Γ (k)(f,h,Q-1)から静止物体に対応する信号成分をそれぞれ除去することにより、当該第1の周波数領域信号Γ (k)(f,h,0)~Γ (k)(f,h,Q-1)から動的信号成分Δ (k)(f,h,0)~Δ (k)(f,h,Q-1)をそれぞれ抽出する(ステップST22)。
次に、直交変換部53は、上記のとおり、動的信号成分Δ (k)(f,h,0)~Δ (k)(f,h,Q-1)に対して、受信アンテナ30~30Q-1の配列方向に離散直交変換を実行することにより、第2の周波数領域信号Φ (k)(f,h,fθ)を算出する(ステップST23)。
次に、対象物体検出部54は、第2の周波数領域信号Φ (k)(f,h,fθ)から観測空間内で動く対象物体を検出する(ステップST24)。具体的には、対象物体検出部54は、上記のとおり、第2の周波数領域信号Φ (k)(f,h,fθ)から、観測空間内で動く対象物体の位置座標(相対距離及び方位角)に相当する周波数番号の組(f(i),fθ(i))を検出する。
次に、ドップラスペクトル算出部57は、検出された対象物体について第2の周波数領域信号Φ (k)(f(i),h,fθ(i))をデータ記憶部46から読み出し、当該第2の周波数領域信号Φ (k)(f(i),h,fθ(i))から平均ドップラスペクトルω(k)(f)を算出する(ステップST25)。
次に、図10を参照すると、特徴量計測部71は、周波数解析処理により得られた平均ドップラスペクトルω(k)(f)及びピーク情報PDに基づいて、特徴量x,x,…,xの計測値を算出する(ステップST14)。
たとえば、特徴量計測部71は、図11のステップST24にて対象物体検出部54により検出された対象物体の個数Np(k)を第1の特徴量xとして算出することができる。この場合、第1の特徴量x(=Np(k))のヒストグラム分布は、次式(15)に示されるようなポアソン分布で近似することができるので、確率分布P(x|C)は、ポアソン分布を用いて表現可能である。

Figure 0006995258000015
ここで、パラメータλは正の値である。
また、特徴量計測部71は、平均ドップラスペクトルω(k)(f)のうちの予め定められた低周波数領域に現れる極大ピークの個数Nd(k)と、平均ドップラスペクトルω(k)(f)のうちの予め定められた高周波数領域に現れる極大ピークの個数Nu(k)との間の差を評価する値を、第2の特徴量xとして算出することができる。具体的には、次式(16)に示すような第2の特徴量xを算出すればよい。

Figure 0006995258000016
図12A及び図12Bは、平均ドップラスペクトルω(k)(f)を概念的に示すグラフである。これらのグラフにおいて、横軸は周波数ビン(周波数番号)fを示し、縦軸は正規化パワー(単位:dB)を示している。ただし、高周波数領域と低周波数領域とを区分けするために、周波数ビンは並べ替えられている。図12Aのグラフでは、高周波数領域の2個の極大ピークが検出され、低周波数領域では極大ピークが検出されない。一方、図12Bのグラフでは、高周波数領域では極大ピークが検出されず、低周波数領域の2個の極大ピークが検出される。
式(16)の第2の特徴量xのヒストグラム分布は、次式(17)に示されるような正規分布(ガウス分布)で近似することができるので、確率分布P(x|C)は、正規分布を用いて表現可能である。

Figure 0006995258000017
ここで、パラメータμは平均であり、パラメータσは分散である。
また、特徴量計測部71は、平均ドップラスペクトルω(k)(f)に現れる極大ピークの中から、所定値以上の信号対雑音比を有する極大ピークを検出し、当該検出された極大ピークの個数Ns(k)を第3の特徴量xとして算出することができる。たとえば、特徴量計測部71は、図12Aに示されるように、平均ドップラスペクトルω(k)(f)に現れる極大ピークに対して左側に現れる谷から当該極大ピークまでの高さPPと、当該極大ピークに対して右側に現れる谷から当該極大ピークまでの高さPPとのうち小さい方の高さPPminに着目し、高さPPminが閾値を超えていれば、当該極大ピークは、所定値以上の信号対雑音比を有する極大ピークであると判定することができる。
第3の特徴量x(=Ns(k))のヒストグラム分布は、式(15)に示されるようなポアソン分布で近似することができるので、確率分布P(x|C)は、ポアソン分布を用いて表現可能である。
さらに、特徴量計測部71は、フレーム番号kについて算出された現在の平均ドップラスペクトルω(k)(f)と、フレーム番号k-1について先に算出された平均ドップラスペクトルω(k-1)(f)との間の時間変化量を、第4の特徴量xとして算出することができる。具体的には、次式(18)に示すような第4の特徴量xを算出すればよい。

Figure 0006995258000018
この場合、第4の特徴量xのヒストグラム分布は、次式(19)に示されるようなカイの二乗(χ)分布で近似することができるので、確率分布P(x|C)は、カイの二乗分布を用いて表現可能である。

Figure 0006995258000019
ここで、パラメータnは自由度、Γ()はガンマ関数である。
ステップST14の後は、識別部72は、学習済みデータ記憶部63に記憶されている学習済みデータセットLD,…,LDを用いて、ベイズの定理により特徴量x,x,…,xの計測値から、対象物体がクラスC,…,Cに属する事後確率P(C|x(k)),…,P(C|x(k))をそれぞれ算出する(ステップST15)。このとき、識別部72は、先ず、次式(20)により、式(14)の右辺の分子を算出する。

Figure 0006995258000020
ここで、初回の場合には、識別部72は、事前確率P(C)をいずれも初期値(たとえば、1/S)として分子φ(C|x(k))を算出すればよい。2回目以降の場合には、識別部72は、フレーム番号k-1について以前に算出された事後確率P(C|x(k-1))を事前確率P(C)として用いて分子φ(C|x(k))を算出すればよい。識別部72は、次式(21)により、事後確率P(C|x(k))を算出することができる。

Figure 0006995258000021
ステップST15の後は、識別部72は、事後確率P(C|x(k)),…,P(C|x(k))に基づいて観測空間内の対象物体を識別し(ステップST16)、その識別結果を示すデータDDを出力する(ステップST17)。たとえば、識別部72は、事後確率P(C|x(k)),…,P(C|x(k))のうち最も高い事後確率に対応するクラスを識別結果とすることができる。
次に、信号処理を続行しないと判定した場合には(ステップST18のNO)、制御部45は信号処理を終了する。信号処理を続行すると判定した場合には(ステップST18のYES)、制御部45は、フレーム番号kをインクリメントして(ステップST19)、ステップST12に手順を移行させる。
上記したレーダセンサシステム1は、たとえば、乗用車などの車両に搭載可能である。図13A及び図13Bは、車両100の内部空間に設置されたレーダセンサシステム1を示す図である。図13Aに示されるようにレーダセンサシステム1の観測空間ORは、前部座席102、後部座席103及び車体101内部の両側面を含む。
図14は、実際に算出された2次元スペクトルM(k)(f,fθ)を表すグラフである。このグラフにおいて、横軸は直交座標系のX軸(単位:メートル)を示し、横軸はX軸に直交するY軸(単位:メートル)を示している。また、表示濃度が低く(薄く)なるほど2次元スペクトルM(k)(f,fθ)の値が大きくなり、表示濃度が高く(濃く)なるほど2次元スペクトルM(k)(f,fθ)の値が小さくなる。前部左座席102L,前部右座席102R,後部左座席103L,後部中央座席103C及び後部右座席103Rが点線で示されている。図14中の「×」印は、検出された対象物体の位置座標を表している。
図15~図17は、実際に算出された平均ドップラスペクトルω(k)(f)を示すグラフである。これらのグラフにおいて、横軸は周波数ビン(周波数番号)fを示し、縦軸は正規化パワー(単位:dB)を示している。ただし、高周波数領域と低周波数領域とを区分けするために周波数ビンは並べ替えられている。図15のグラフでは、高周波数領域において、スマートフォンの振動状態に対応する2個の極大ピークが現れている。図16のグラフでは、低周波数領域において、就寝中の幼児を模した人形の動作に対応する複数個の極大ピークが現れている。図17のグラフでは、低周波数領域において、車体の揺れる状態に対応する2個の極大ピークが現れている。
図18A,図18B,図18Cは、幼児の起きている状態が観測されたときに実際に算出された平均ドップラスペクトルω(k-2)(f),ω(k-1)(f),ω(k)(f)をそれぞれ表すグラフである。図19A,図19B,図19Cは、就寝中の幼児を模した人形の動作が観測されたときに実際に算出された平均ドップラスペクトルω(k-2)(f),ω(k-1)(f),ω(k)(f)をそれぞれ表すグラフである。図18A~図18C,図19A~図19Cのグラフにおいて、横軸は周波数ビン(周波数番号)fを示し、縦軸は正規化パワー(単位:dB)を示している。
図20及び図21は、スマートフォン、揺れる車体(「車体」)、就寝中の幼児(「幼児(寝)」)、就寝中の幼児を模した人形(「人形(寝)」)、並びに、起きている状態の幼児と起きている状態の人形との組合せ(「幼児(起)+人形(起)」)という5つの状態が個別に観測された場合に計測された第1の特徴量x(=Np(k))のヒストグラム分布を表すグラフである。図20及び図21のグラフにおいて、横軸は第1の特徴量xを示し、縦軸は正規化度数を示している。図20及び図21のヒストグラム分布の各々は、ポアソン分布で近似可能であることが分かる。
図22及び図23は、図20及び図21の場合と同様に5つの状態が個別に観測された場合に計測された第2の特徴量x(式(16))のヒストグラム分布を表すグラフである。図22及び図23のグラフにおいて、横軸は第2の特徴量xを示し、縦軸は正規化度数を示している。図22及び図23のヒストグラム分布の各々は、混合正規分布(混合ガウス分布)で近似可能であることが分かる。
図24は、図20及び図21の場合と同様に5つの状態が個別に観測された場合に計測された第3の特徴量x(=Ns(k))のヒストグラム分布を表すグラフである。図24のグラフにおいて、横軸は第3の特徴量xを示し、縦軸は正規化度数を示している。図24のヒストグラム分布の各々は、ポアソン分布で近似可能であることが分かる。
図25及び図26は、図20及び図21の場合と同様に5つの状態が個別に観測された場合に計測された第4の特徴量x(式(18))のヒストグラム分布を表すグラフである。図25及び図26のグラフにおいて、横軸は第4の特徴量xを示し、縦軸は正規化度数を示している。図25及び図26のヒストグラム分布の各々は、カイの二乗(χ)分布で近似可能であることが分かる。
図27は、車両100内で就寝中の幼児のみが観測される場合に算出された事後確率の時間遷移を表すグラフである。このグラフにおいて、横軸はフレーム番号kを示し、縦軸は事後確率を示している。図27のグラフには、時間の経過とともに事後確率が正しい値に収束していく様子が示されている。同様に、図28は、車両100内で車体101の揺れのみが観測される場合に算出された事後確率の時間遷移を表すグラフである。図28のグラフにおいても、時間の経過とともに事後確率が正しい値に収束していく様子が示されている。同様に、図29は、車両100内で振動するスマートフォンのみが観測される場合に算出された事後確率の時間遷移を表すグラフである。図29のグラフにおいても、時間の経過とともに事後確率が正しい値に収束していく様子が示されている。
以上に説明したように実施の形態1では、特徴量計測部71は、周波数解析部49による周波数解析結果に基づいて、観測空間内で動く対象物体の状態を特徴付ける単数または複数種の特徴量x~xの計測値を算出する。識別部72は、学習済みデータ記憶部63に格納されている学習済みデータセットLD~LDを用いて、ベイズの定理により、特徴量x~xの計測値から対象物体が単数または複数のクラスにそれぞれ属する事後確率を算出し、当該算出された事後確率に基づいて観測空間内の対象物体を識別することができる。したがって、対象物体を高い精度で識別することができる。
以上、図面を参照して本発明に係る実施の形態及びこれの変形例について述べたが、当該実施の形態及び変形例は本発明の例示であり、当該実施の形態及び変形例以外の様々な実施の形態があり得る。本発明の範囲内において、実施の形態1の任意の構成要素の変形、または実施の形態1の任意の構成要素の省略が可能である。
なお、本実施の形態のセンサ部10はFMCW方式で動作するが、これに限定されるものではない。たとえば、パルス圧縮方式で動作するようにセンサ部10の構成が変更されてもよい。
本発明に係るレーダ信号処理器、レーダセンサシステム及び信号処理方法は、観測空間内で動く対象物体の種別を高精度に推定することを可能とするので、たとえば、乗用車または鉄道車両などの車両の内部における対象物体(たとえば、幼児または小動物などの生体)を検知するセンサシステムに用いられ得る。
1 レーダセンサシステム、10 センサ部、20 送信アンテナ、21 送信回路、22 電圧生成器、23 電圧制御発振器、24 分配器、25 増幅器、30~30Q-1 受信アンテナ、31~31Q-1 受信器、32~32Q-1 低ノイズ増幅器、33~33Q-1 ミキサ、34~34Q-1 IF増幅器、35~35Q-1 フィルタ、36~36Q-1 A/D変換器(ADC)、41 レーダ信号処理器、45 制御部、46 データ記憶部、47 信号処理部、49 周波数解析部、50 領域変換部、51 直交変換部、52 信号成分抽出部、52A 時間平均化部、52B 減算器、53 直交変換部、54 対象物体検出部、55 時間平均化部、56 ピーク検出部、57 ドップラスペクトル算出部、57A,57B 直交変換部、58A,58B 第1平均化部、59A,59B 第2平均化部、61 対象物体識別部、63 学習済みデータ記憶部、71 特徴量計測部、72 識別部、90 信号処理回路、91 プロセッサ、92 メモリ、93 記憶装置、94 入出力インタフェース部、95 信号路、100 車両、101 車体、102 前部座席、103 後部座席。

Claims (11)

  1. 観測空間にて光周波数領域よりも低い周波数帯の送信電波が反射することにより生じた反射波を受信する単数または複数の受信アンテナと、前記単数または複数の受信アンテナの出力信号に信号処理を施すことにより単数または複数の受信チャネルの受信信号を生成する受信回路とを含むセンサ部と連携して動作するレーダ信号処理器であって、
    前記受信信号に周波数解析を施す周波数解析部と、
    前記周波数解析の結果に基づいて、前記観測空間内で動く対象物体の状態を特徴付ける単数または複数種の特徴量の計測値を算出する特徴量計測部と、
    前記観測空間内にて単数または複数のクラスに属する対象が観測されたときに、前記単数または複数種の特徴量がそれぞれ計測される確率分布を定める単数または複数の学習済みデータセットが記憶されている学習済みデータ記憶部と、
    前記学習済みデータセットを用いて、ベイズの定理により当該計測値から前記対象物体が前記単数または複数のクラスにそれぞれ属する事後確率を算出し、当該算出された事後確率に基づいて前記対象物体を識別する識別部と
    を備え、
    前記周波数解析部は、
    前記受信信号を、前記観測空間の空間座標に対応する周波数領域における周波数領域信号に変換する領域変換部と、
    前記周波数領域信号から前記対象物体を検出する対象物体検出部と
    を含む、ことを特徴とするレーダ信号処理器。
  2. 請求項1に記載のレーダ信号処理器であって、
    前記周波数解析部、前記特徴量計測部及び前記識別部は、前記周波数解析、前記計測値を算出する処理、及び、前記事後確率を算出する処理を反復的に実行し、
    前記識別部は、当該識別部により以前に算出された事後確率を事前確率として用いて、前記事後確率を算出する処理を実行する、
    ことを特徴とするレーダ信号処理器。
  3. 請求項1または請求項2に記載のレーダ信号処理器であって、前記特徴量計測部は、前記対象物体検出部により検出された対象物体の個数を、前記単数または複数種の特徴量の1つとして算出する、ことを特徴とするレーダ信号処理器。
  4. 請求項1から請求項3のうちのいずれか1項に記載のレーダ信号処理器であって、
    前記複数の受信アンテナは、空間的に配列されており、
    前記領域変換部は、
    前記複数の受信チャネルの受信信号に対して時間方向に離散直交変換をそれぞれ実行することにより、前記複数の受信チャネルにそれぞれ対応する複数の第1の周波数領域信号を生成する第1の直交変換部と、
    前記複数の第1の周波数領域信号から静止物体に対応する信号成分をそれぞれ除去することにより、前記複数の第1の周波数領域信号から複数の動的信号成分をそれぞれ抽出する信号成分抽出部と、
    前記複数の動的信号成分に対して、前記受信アンテナの配列方向に離散直交変換を実行することにより第2の周波数領域信号を前記周波数領域信号として生成する第2の直交変換部と
    を含む、ことを特徴とするレーダ信号処理器。
  5. 請求項1から請求項4のうちのいずれか1項に記載のレーダ信号処理器であって、
    前記周波数解析部は、前記対象物体検出部により検出された単数または複数の対象物体について前記周波数領域信号に離散直交変換を施すことにより、当該単数または複数の対象物体にそれぞれ対応する第3の周波数領域信号を生成し、前記第3の周波数領域信号から平均ドップラスペクトルを算出するドップラスペクトル算出部をさらに含む、ことを特徴とするレーダ信号処理器。
  6. 請求項5に記載のレーダ信号処理器であって、前記特徴量計測部は、前記平均ドップラスペクトルのうちの予め定められた低周波数領域に現れる極大ピークの個数と、前記平均ドップラスペクトルのうちの予め定められた高周波数領域に現れる極大ピークの個数との間の差を評価する値を、前記単数または複数種の特徴量の1つとして算出する、ことを特徴とするレーダ信号処理器。
  7. 請求項5または請求項6に記載のレーダ信号処理器であって、前記特徴量計測部は、前記平均ドップラスペクトルに現れる単数または複数の極大ピークの中から、所定値以上の信号対雑音比を有する極大ピークを検出し、当該検出された極大ピークの個数を前記単数または複数種の特徴量の1つとして算出する、ことを特徴とするレーダ信号処理器。
  8. 請求項5から請求項7のうちのいずれか1項に記載のレーダ信号処理器であって、前記特徴量計測部は、前記平均ドップラスペクトルと、当該特徴量計測部により先に算出された平均ドップラスペクトルとの間の時間変化量を、前記単数または複数種の特徴量の1つとして算出する、ことを特徴とするレーダ信号処理器。
  9. 請求項1から請求項8のうちのいずれか1項に記載のレーダ信号処理器であって、前記単数または複数の学習済みデータセットはルックアップテーブルとして構成されている、ことを特徴とするレーダ信号処理器。
  10. 請求項1から請求項9のうちのいずれか1項に記載のレーダ信号処理器と、
    前記センサ部と
    を備えることを特徴とするレーダセンサシステム。
  11. 観測空間にて光周波数領域よりも低い周波数帯の送信電波が反射することにより生じた反射波を受信する単数または複数の受信アンテナと、前記単数または複数の受信アンテナの出力信号に信号処理を施すことにより単数または複数の受信チャネルの受信信号を生成する受信回路とを含むセンサ部と連携して動作するレーダ信号処理器において実行される信号処理方法であって、
    前記受信信号に周波数解析を施すステップと、
    前記周波数解析の結果に基づいて、前記観測空間内で動く対象物体の状態を特徴付ける単数または複数種の特徴量の計測値を算出するステップと、
    前記観測空間内にて単数または複数のクラスに属する対象が観測されたときに、前記単数または複数種の特徴量がそれぞれ計測される確率分布を定める単数または複数の学習済みデータセットが記憶されている学習済みデータ記憶部を参照し、前記学習済みデータセットを用いて、ベイズの定理により当該計測値から前記対象物体が前記単数または複数のクラスにそれぞれ属する事後確率を算出するステップと、
    当該算出された事後確率に基づいて前記対象物体を識別するステップと
    を備え
    前記受信信号に周波数解析を施すステップは、
    前記受信信号を、前記観測空間の空間座標に対応する周波数領域における周波数領域信号に変換するステップと、
    前記周波数領域信号から前記対象物体を検出するステップと
    を含む、
    ことを特徴とする信号処理方法。
JP2021559584A 2019-12-05 2019-12-05 レーダ信号処理器、レーダセンサシステム及び信号処理方法 Active JP6995258B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2019/047676 WO2021111600A1 (ja) 2019-12-05 2019-12-05 レーダ信号処理器、レーダセンサシステム及び信号処理方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2021111600A1 JPWO2021111600A1 (ja) 2021-06-10
JP6995258B2 true JP6995258B2 (ja) 2022-01-14

Family

ID=76221163

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021559584A Active JP6995258B2 (ja) 2019-12-05 2019-12-05 レーダ信号処理器、レーダセンサシステム及び信号処理方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US20220252714A1 (ja)
JP (1) JP6995258B2 (ja)
WO (1) WO2021111600A1 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102475760B1 (ko) * 2022-02-28 2022-12-08 힐앤토 주식회사 다채널 레이더를 이용한 특정물체 판별방법 및 장치

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20220299653A1 (en) * 2020-12-16 2022-09-22 StarNav, LLC Radio frequency receiver for simultaneously processing multiple types of signals for positioning and method of operation
JPWO2023144977A1 (ja) * 2022-01-28 2023-08-03

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013170848A (ja) 2012-02-17 2013-09-02 Kddi Corp 電波センサ装置
US9292792B1 (en) 2012-09-27 2016-03-22 Lockheed Martin Corporation Classification systems and methods using convex hulls
JP2019185210A (ja) 2018-04-04 2019-10-24 Kddi株式会社 物体追跡装置及び物体追跡方法

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6829384B2 (en) * 2001-02-28 2004-12-07 Carnegie Mellon University Object finder for photographic images
US7679545B2 (en) * 2004-08-05 2010-03-16 Georgia Tech Research Corporation Suppressing motion interference in a radar detection system
JP5385752B2 (ja) * 2009-10-20 2014-01-08 キヤノン株式会社 画像認識装置、その処理方法及びプログラム
LU92331B1 (en) * 2013-12-10 2015-06-11 Iee Sarl Radar sensor with frequency dependent beam steering
US10466349B2 (en) * 2015-01-02 2019-11-05 Reservoir Labs, Inc. Systems and methods for efficient targeting
JP2017223461A (ja) * 2016-06-13 2017-12-21 パナソニックIpマネジメント株式会社 レーダ装置および検出方法
JP2018048862A (ja) * 2016-09-20 2018-03-29 株式会社東芝 レーダ信号処理装置、レーダ信号処理方法、およびレーダ信号処理プログラム
CN108872961B (zh) * 2018-06-28 2022-03-22 西安电子科技大学 基于低门限的雷达微弱目标检测方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013170848A (ja) 2012-02-17 2013-09-02 Kddi Corp 電波センサ装置
US9292792B1 (en) 2012-09-27 2016-03-22 Lockheed Martin Corporation Classification systems and methods using convex hulls
JP2019185210A (ja) 2018-04-04 2019-10-24 Kddi株式会社 物体追跡装置及び物体追跡方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102475760B1 (ko) * 2022-02-28 2022-12-08 힐앤토 주식회사 다채널 레이더를 이용한 특정물체 판별방법 및 장치

Also Published As

Publication number Publication date
US20220252714A1 (en) 2022-08-11
JPWO2021111600A1 (ja) 2021-06-10
WO2021111600A1 (ja) 2021-06-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6995258B2 (ja) レーダ信号処理器、レーダセンサシステム及び信号処理方法
Lee et al. Human–vehicle classification using feature‐based SVM in 77‐GHz automotive FMCW radar
JP5296965B2 (ja) 車両用センサシステム及び方法
US11061127B2 (en) Vehicle radar system
US9921305B2 (en) Radar apparatus and object sensing method
US10234541B2 (en) FMCW radar device
JP7130830B2 (ja) 電子機器、電子機器の制御方法、及びプログラム
JP6746017B2 (ja) 電子機器、電子機器の制御方法、及び電子機器の制御プログラム
WO2018063612A1 (en) System and method for detecting heading and velocity of a target object
EP4187275A1 (en) Cfar phased array pre-processing using noncoherent and coherent integration in automotive radar systems
JP2009025159A (ja) レーダ装置
US10712428B2 (en) Radar device and target detecting method
JP2018115931A (ja) レーダ装置および物標検出方法
US20220120855A1 (en) Cell-average and ordered-statistic of cell-average cfar algorithms for log detectors
Bocquel et al. Multitarget particle filter addressing ambiguous radar data in TBD
JP3595220B2 (ja) 合成開口レーダ装置及び目標散乱点検出方法
EP3649478A1 (en) Radar systems and methods utilizing composite waveforms for customization of resolution requirements
JP2010112829A (ja) 検出装置および方法、並びにプログラム
JP7060441B2 (ja) レーダ装置および物標検出方法
JP5564244B2 (ja) 観測信号処理装置
US20210325506A1 (en) Electronic device, method for controlling electronic device, and electronic device control program
JP7204066B2 (ja) 体格推定装置及び体格推定方法、並びにシートベルトリマインダシステム及びエアバッグ制御システム
WO2023002870A1 (ja) 電子機器、電子機器の制御方法、及びプログラム
WO2022249881A1 (ja) 電子機器、電子機器の制御方法、及びプログラム
WO2023002871A1 (ja) 電子機器、電子機器の制御方法、及びプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211006

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211006

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20211006

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211116

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211214

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6995258

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150