本発明の遊技機をパチスロに適用した場合の実施の形態について、以下図面を参照しながら説明する。まず、図1及び図2を参照して、パチスロ1の外観上の構造について説明する。図1は、パチスロ1の外観を示す斜視図である。
パチスロ1は、リールや回路基板(後述の主制御回路71及び副制御回路72)などを収容するキャビネット1aと、キャビネット1aに対して開閉可能に取り付けられるフロントドア1bとを備える。
フロントドアの正面中央にはメインリール表示部5が設けられている。メインリール表示部5の後方であって、キャビネット1aの内部には、3つのメインリール3(3L,3C,3R)が横一列に設けられている。
メインリール3は、円筒状の構造を有しており、その周面に複数種類の図柄が一列に描かれたリールシートが装着されている。
3つのメインリール3は、縦方向に回転し、それぞれの回転に伴って、周面に配されている図柄が移動する。遊技者は、メインリール表示部5を通して、その背後に設けられた各メインリール3により表示される図柄を視認可能となる。
メインリール3は、入賞か否かの決定に用いられるリールであり、回転及び停止の動作に一定の制約が設けられている。具体的に、メインリール3は、一定の方向(正面から見て上から下へ向かう方向であり、正方向という)に回転し、ストップボタンが遊技者により押されたときから規定時間(例えば190msec)内にその回転を停止する制御が行われる。
また、メインリール表示部5の上方には、サブリール表示部10が設けられている。サブリール表示部10の後方であって、キャビネット1aの内部には、メインリール3よりも径が大きい3つのサブリール23(23L,23C,23R)が横一列に設けられている。なお、サブリール4についての構造は、前述のメインリール3についての構造と同様である。
3つのサブリール23は、縦方向に回転し、それぞれの回転に伴って、周面に配されている図柄が移動する。遊技者は、サブリール表示部10を通して、その背後に設けられた各サブリール4により表示される図柄を視認可能となる。
また、サブリール表示部10の上方には、液晶表示装置110が設けられている。液晶表示装置110は、液晶パネルや保護ガラス(図示せず)等により形成される表示部を備えている。表示部においては、後述の演出データに基づいて映像が表示されることによって演出が実行される。
メインリール表示部5の周辺には、遊技者による操作の対象となる各種装置が設けられている。メダル投入口22は、遊技者によって外部から投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口22に受け入れられたメダルは、予め定められた枚数(例えば3枚)を上限として1回の遊技に投入されることとなり、その枚数を超えた分はパチスロ1内部に預けることが可能となる(いわゆるクレジット機能)。なお、本実施の形態では、内部抽籤処理(後述の図25を参照)の結果が1回得られたことを「1回の遊技」が行われたこととしており、内部抽籤処理の結果が得られた回数を「遊技回数」とする。
ベットボタン11は、パチスロ1内部に預けられているメダルから1回の遊技に投入する枚数を決定するために設けられる。精算ボタン14は、パチスロ内部に預けられているメダルを外部に引き出すために設けられる。
スタートレバー6は、全てのリールの回転を開始するために設けられる。ストップボタン7(7L,7C,7R)は、3つのメインリール3のそれぞれに対応づけられ、対応するメインリール3の回転を停止するために設けられる。
7セグ表示器18は、7セグメントLEDからなり、今回の遊技に投入されたメダルの枚数(以下、投入枚数)、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)等の情報を遊技者に対してデジタル表示する。
ランプ101(101L,101R)は、後述の演出データに基づいた点消灯のパターンにて光を出力する。スピーカ21(21L,21R)は、後述の演出データに基づいた効果音や楽曲等の音を出力する。メダル払出口15は、後述のキャビネット1a内部に設けられたメダル払出装置の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル払出口15から排出されたメダルは、メダル受皿16に貯められる。
図2は、メインリール表示部5及びサブリール表示部10を拡大した図である。メインリール表示部5は、各メインリール3に対応して設けられた図柄表示領域4(4L,4C,4R)を備えている。図柄表示領域4は、表示窓としての機能を果たすものであり、その背後に設けられたメインリール3の回転及びその停止の動作が遊技者側から視認可能となる。
メインリール3は、正回転方向に、定速で回転(例えば80回転/分)するように後述のメインCPU31により制御され、図柄表示領域4内において、メインリール3の周面に配された複数の図柄(本実施の形態では18個)がその回転に伴って変動する。
図柄表示領域(以下、メイン表示窓)4は、その背後に設けられたメインリール3の回転が停止されたとき、メインリール3の周面に配された複数の図柄のうち、その枠内における上段、中段及び下段の各領域にそれぞれ1個の図柄(合計で3個)を表示する。
また、各メイン表示窓4が有する上段、中段及び下段からなる3つの領域のうち予め定められた何れかをそれぞれ組合せてなる仮想的なラインを、入賞か否かの判定にかかる処理を行う対象となるライン(入賞判定ライン)としている。
本実施の形態では、左メイン表示窓4Lの上段、中メイン表示窓4Cの中段及び右メイン表示窓4Rの上段を組合せてなるV字状の第1ライン8aと、左メイン表示窓4Lの下段、中メイン表示窓4Cの中段及び右メイン表示窓4Rの上段を組合せてなる右上がりの第2ライン8bと、左メイン表示窓4Lの上段、中メイン表示窓4Cの中段及び右メイン表示窓4Rの下段を組合せてなる右下がりの第3ライン8cと、左メイン表示窓4Lの下段、中メイン表示窓4Cの中段及び右メイン表示窓4Rの下段を組合せてなる逆V字状の第4ライン8dの4つを入賞判定ラインとして設けている。
サブリール表示部10は、各サブリール23に対応して設けられた図柄表示領域24(24L,24C,24R)を備えている。図柄表示領域24は、表示窓としての機能を果たすものであり、その背後に設けられたサブリール24の回転及びその停止の動作が遊技者側から視認可能となる。
サブリール23は、基本的に、正回転方向に定速で回転(例えば80回転/分)するように後述のサブCPU81により制御され、図柄表示領域24内において、サブリール23の周面に配された複数の図柄(本実施の形態では21個)がその回転に伴って変動する。
図柄表示領域(以下、サブ表示窓)24は、その背後に設けられたサブリール23の回転が停止されたとき、サブリール23の表面に配された複数の図柄(本実施の形態では21個)のうち、その枠内における上段、中段及び下段の各領域にそれぞれ1個の図柄(合計で3個)を表示する。なお、メイン表示窓4又はサブ表示窓24は、1つの図柄を表示する領域を対応するリールに応じてX(Xは自然数)個有することにより、各リールの周面に配された複数の図柄のうちX個の図柄をそれぞれ表示する図柄表示手段を構成する。
また、各サブ表示窓24が有する上段、中段及び下段からなる3つの領域のうち予め定められた何れかをそれぞれ組合せてなる仮想的なラインを、入賞が成立したか否かを遊技者に対して知らせるためのライン(演出用ライン)としている。
演出用ラインは、遊技者に対して、演出用ライン上にサブリール23によって表示される図柄の組合せによって、入賞判定ライン上にメインリール3によって表示される図柄の組合せの種類(入賞の有無など)を比較的わかり易い態様で知らせることを目的としている。つまり、演出用ラインは、入賞か否かの判定にかかる処理が行われる対象とはならないが、遊技者にとっていわば擬似的な入賞判定ラインとしての役割を果たす。なお、詳しくは後述するが、メインリール3により入賞判定ライン上に表示される図柄の組合せと、サブリール23により演出用ライン上に表示される図柄の組合せとが予め対応づけられている。
本実施の形態では、各サブ表示窓24の中段を組合せてなるセンターライン28cと、各サブ表示窓24の上段を組合せてなるトップライン28bと、各サブ表示窓24の下段を組合せてなるボトムライン28dと、左サブ表示窓24Lの上段、中サブ表示窓24Cの中段及び右サブ表示窓24Rの下段を組合せてなる右下がりのクロスダウンライン28eと、左サブ表示窓24Lの下段、中サブ表示窓24Cの中段及び右サブ表示窓24Rの上段を組合せてなる右上がりのクロスアップライン28aと、を演出用ラインとして設けている。
また、サブ表示窓24には、ガラスやプラスチックといった無色透明の透過性を有する部材が保護部材として設けられている。そして、この保護部材に対して、透光性の樹脂フィルムを黒色や茶色等の暗色系の塗料で着色し、40~60%程度の光透過率を有するように形成したシート(以下、スモークシート)が貼り付けられている。
また、各サブリール23の内部には、バックランプ102(102L,102C,102R)が設けられている(後述の図4を参照)。バックランプ102は、内部から遊技者側である前方に向かって、各サブ表示窓24の上段、中段及び下段の各領域に位置する各サブリール23の周面の一部を照明することが可能となっている。
上記のような構成によれば、サブ表示窓24は、バックランプ102が消灯され、光量が十分でないときは、スモークシートの存在によってその領域内を遊技者から遮蔽し、遊技者側から見て暗面として映るようにする。つまり、各サブリール23の回転及びその停止の動作が遊技者側から視認不能となる。これに対して、バックランプ102が点灯され、光量が増加したときは、各サブリール23の回転及びその停止の動作が遊技者側から視認可能となる。
なお、本実施の形態では、サブ表示窓24に設けられた保護部材にスモークシートを貼り付ける構成としているが、本発明はこれに限らず、上記保護部材そのものを、無色透明のガラス等よりも光透過率が低く設定されているガラスなどにより構成するようにしても良い。また、例えば、液晶表示パネルを採用し、電圧の印加を調整することによって、視認可能な状態及び視認不能な状態を制御するようにしても良い。
次に、図3及び図4を参照して、本実施の形態におけるパチスロ1が備える回路の構成について説明する。パチスロ1は、主制御回路71、副制御回路72及びこれらと電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)を備える。
まず、図3を参照して、本実施の形態におけるパチスロ1の主制御回路71の構成について説明する。主制御回路71は、回路基板上に設置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素としている。マイクロコンピュータ30は、メインCPU31、メインROM32及びメインRAM33により構成される。
メインROM32には、メインCPU31により実行される制御プログラム(例えば、後述の図23~図31)、内部抽籤テーブル等のデータテーブル(例えば、後述の図5~図18)、副制御回路72に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM33には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域(例えば、後述の図19~図22)が設けられる。
メインCPU31には、クロックパルス発生回路34、分周器35、乱数発生器36及びサンプリング回路37が接続されている。クロックパルス発生回路34及び分周器35は、クロックパルスを発生する。メインCPU31は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器36は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0~65535)を発生する。サンプリング回路37は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
マイクロコンピュータ30の入力ポートには、スイッチ等が接続されている。メインCPU31は、スイッチ等の入力を受けて、ステッピングモータ49L,49C,49R等の周辺装置の動作を制御する。ストップスイッチ7Sは、3つのストップボタン7L,7C,7Rのそれぞれが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。なお、ストップスイッチ7Sは、停止操作検出手段を構成する。
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。なお、スタートスイッチ6Sは、開始操作検出手段を構成する。精算スイッチ14Sは、精算ボタン14が遊技者により押されたことを検出する。
メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に受け入れられたメダルがセレクタ(図示せず)内を通過したことを検出する。セレクタは、材質や形状等が適正であるメダルか否かを選別する装置であり、メダル投入口22に受け入れられた適正なメダルをホッパー40へ案内する。メダルセンサ22Sは、セレクタ内においてメダルが通過する経路上に設けられている。ベットスイッチ11Sは、ベットボタン11が遊技者により押されたことを検出する。なお、メダルセンサ22S及びベットスイッチ11Sは、投入検出手段を構成する。
マイクロコンピュータ30により動作が制御される周辺装置としては、ステッピングモータ49(49L,49C,49R)、7セグ表示器18及びホッパー40がある。また、マイクロコンピュータ30の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための回路が接続されている。
表示部駆動回路48は、7セグ表示器18の動作を制御する。また、ホッパー駆動回路41は、ホッパー40の動作を制御する。また、払出完了信号回路51は、ホッパー41に設けられたメダル検出部40Sが行うメダルの検出を管理し、ホッパー40から外部に排出されたメダルが払出枚数に達したか否かをチェックする。
モータ駆動回路39は、各メインリール3に対応して設けられたステッピングモータ49の駆動を制御する。なお、ステッピングモータ49は、リール回転手段を構成する。リール位置検出回路50は、発光部と受光部とを有する光センサにより、メインリールが一回転したことを示すリールインデックスを各メインリール3に応じて検出する。
ステッピングモータ49は、運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を備えている。ステッピングモータ49の駆動力は、所定の減速比をもったギアを介してリール3に伝達される。ステッピングモータ49に対して1回のパルスが出力されるごとに、メインリール3は一定の角度で回転する。
メインCPU31は、リールインデックスを検出してからステッピングモータ49に対してパルスを出力した回数をカウントすることによって、メインリール3の回転角度を管理する。
より具体的には、前述のステッピングモータ49に対して出力されたパルスの数は、メインRAM33に設けられたパルスカウンタによって計数される。そして、図柄1つ分の回転に必要な所定回数(例えば16回)のパルスの出力が当該パルスカウンタによって計数される毎に、メインRAM33に設けられた図柄カウンタが1ずつ加算される。図柄カウンタは、各メインリール3に応じて設けられており、上記リールインデックスがリール位置検出回路50によって検出される毎にその値がクリアされる。
つまり、本実施の形態では、図柄カウンタを管理することによって、上記リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたのかを管理することができるようになっており、リールインデックスが検出される位置を基準としてメインリールの回転方向における各図柄の位置を検出することが可能となっている。
また、本実施の形態では、原則として、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec)内に、該当するメインリール3の回転を停止する制御が行われる。上記規定時間内でのリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼び、その最大数を図柄3個分に定める。したがって、例えば、左ストップボタン7Lが押されたとき、左表示窓4Lの中段にある左リール3Lの図柄から4個先の範囲内にある各図柄が、左表示窓4Lの中段に到達したときにその回転を停止することが可能となっている。なお、滑り駒数は、ストップボタンが押されたときから更新される図柄カウンタの値によって管理される。
次に、図4を参照して、本実施の形態におけるパチスロ1の副制御回路72の構成について説明する。副制御回路72は、主制御回路71と電気的に接続されており、主制御回路71から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。
副制御回路72は、基本的に、サブCPU81、サブROM82、サブRAM83、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85、ドライバ87、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)90、オーディオRAM91、A/D変換器88及びアンプ89を含んで構成されている。
サブCPU81は、主制御回路71から送信されたコマンドに応じて、サブROM82に記憶されている制御プログラムに従い、映像の表示、音及び光の出力、並びにサブリール23の回転及び停止の動作を制御する。サブROM82は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
プログラム記憶領域には、サブCPU81が実行する制御プログラム(例えば、後述の図83~図107)が記憶されている。例えば、制御プログラムには、主制御回路71との通信を制御し、演出内容の決定及び登録を行うための主基板通信タスクや、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置5による映像の表示を制御する描画タスク、ランプ101やサブリール23内部のバックランプ102による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ21による音の出力を制御するサウンド制御タスク、サブリールの回転及び停止の動作を制御するサブリール制御タスク等が含まれる。
データ記憶領域は、各種データテーブルを記憶する記憶領域、演出内容を指定するデータ(後述の演出番号)を記憶する記憶領域や、演出番号に応じて設けられ、出力する映像、音、光又はこれらの組合せを定めたデータ(以下、演出データ)を記憶する記憶領域や、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域や、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域や、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域や、後述の停止テーブルなどに代表されるサブリールの動作のパターンに関するサブリールデータを記憶する記憶領域等が含まれている。
サブRAM83は、主制御回路71から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域や、専用の抽籤等により決定された演出内容及び演出データを登録する格納領域が設けられている。
また、副制御回路72には、その動作が制御される周辺装置として、液晶表示装置5、スピーカ21、ランプ101及びステッピングモータ149(149L,149C,149R)が接続されている。
サブCPU81には、レンダリングプロセッサ84が接続されている。レンダリングプロセッサ84には、描画用RAM85(フレームバッファ86を含む)及びドライバ87が接続されている。レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85及びドライバ87は、演出番号により指定されるアニメーションデータに基づいて映像を作成し、作成した映像を液晶表示装置110により表示する。
また、サブCPU81には、DSP(デジタルサウンドプロセッサ)90が接続されている。DSP90には、オーディオRAM91及びA/D変換器88が接続されている。DSP90及びオーディオRAM91は、演出番号により指定されるサウンドデータに基づいてBGM等のサウンドを生成し、生成したサウンドをA/D変換器88及びアンプ89を介してスピーカ12L,21Rにより出力する。
また、サブCPU81には、ランプ駆動回路92が接続されている。ランプ駆動回路92は、演出番号により指定されるランプデータに基づいてランプ101や、各サブリール23の内部に設けられているバックランプ102の点灯及び消灯を行う。
また、サブCPU81には、サブリール用モータ駆動回路139及びサブリール位置検出回路150が接続されている。サブリール用モータ駆動回路139は、各サブリール23に対応して設けられたステッピングモータ149の駆動を制御する。なお、ステッピングモータ149は、演出リール回転手段を構成する。サブリール位置検出回路150は、発光部と受光部とを有する光センサにより、サブリールが一回転したことを示すリールインデックスを各サブリール23に応じて検出する。
なお、サブRAM83には、各サブリール23に応じて図柄カウンタが設けられている。サブCPU81は、メインCPU31がメインリール3について行うのと同様に、上記図柄カウンタを管理することによって、上記リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が各サブリールについて行われたのかを管理する。したがって、各サブリール23についても、リールインデックスが検出される位置を基準としてサブリールの回転方向における各図柄の位置を検出することが可能となっている。
なお、本実施の形態では、サブリール23は、演出用のリールであることから、回転及び停止の動作をメインリール3に比べて自由に行うことができるようになっている。本実施の形態において、サブリール23は、基本的にはメインリール3と同様に動作するよう制御されるが、例えば、正方向とは逆の方向に対しても回転することが可能であり、また、ストップボタンが遊技者により押されたときから上記規定時間(例えば190msec)を越えてその回転を停止する制御を行うことも可能である。
次に、図5~図18を参照して、メインROM32に記憶されている各種データテーブルの構成について説明する。
まず、図5を参照して、メインリール用図柄配置テーブルについて説明する。メインリール用図柄配置テーブルは、各メインリールの回転方向における各図柄の位置と、各位置に配された図柄の種類を特定するデータ(以下、図柄コード)とを規定している。図柄コードは、1バイトのデータであり、赤7、青7、ベル、スイカ、赤チェリー、青チェリー、緑チェリー、リプレイ、黄ブランク及び白ブランクの10種の図柄に応じて、「1(00000001)」~「10(00001010)」のそれぞれが割り当てられている。
メインリール用図柄配置テーブルは、リールインデックスが検出されるときにメイン表示窓4内の中段に表示される図柄が配される位置を図柄位置「0」と規定する。そして、図柄位置「0」を基準とし、メインリールが回転する順に、図柄カウンタに対応する「0」~「20」を各図柄が配される位置に割り当てている。
つまり、図柄カウンタの値(「0」~「20」)と、メインリール用図柄配置テーブルとを参照することによって、そのときにメイン表示窓4の中段に表示されている図柄の種類を特定可能となる。例えば、左メインリール3Lに対応する図柄カウンタが「1」であるとき、左メイン表示窓4Lの中段に表示されている図柄は、図柄位置「1」の図柄「ベル」となる。なお、図柄カウンタ及び図柄配置テーブルは、図柄表示手段が有する所定の領域に表示される図柄を各リールに応じて特定する図柄特定手段を構成する。
また、図柄カウンタの値を基準とし、これに「1」を加減算することにより、そのときにメイン表示窓4の上段及び下段に表示されている図柄の種類も特定可能となる。例えば、左メインリール3Lに対応する図柄カウンタが「1」であるとき、左メイン表示窓4Lの上段に表示されている図柄は、図柄カウンタ「2」に対応する図柄位置「2」の図柄「スイカ」であり、また、左メイン表示窓4Lの下段に表示されている図柄は、図柄カウンタ「0」に対応する図柄位置「0」の図柄「リプレイ」である。そして、各メインリール3の回転が停止したときの各メインリール3の図柄カウンタとメインリール用図柄配置テーブルとを参照することによって、前述した入賞判定ライン8(8a~8d)上に表示された図柄の組合せを特定することが可能となる。
次に、図6を参照して、メインリール用図柄組合せテーブルについて説明する。メインリール用図柄組合せテーブルは、特典の種類に応じて予め定められた図柄の組合せと、表示役、格納領域種別データ及び払出枚数とを規定している。
メインリール用図柄組合せテーブルは、特典の種類に応じて予め定められた図柄の組合せと、表示役、格納領域種別データ及び払出枚数とを規定している。
本実施の形態では、入賞判定ライン8に沿って各メインリール3により表示される図柄の組合せが、メインリール用図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せと一致する場合に、入賞が成立したものと判定される。そして、入賞と判定された結果、メダルの払い出し、再遊技の作動及びボーナスゲームの作動といった特典が遊技者に対して与えられる。なお、入賞判定ライン上に表示された図柄の組合せが、メインリール用図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せの何れとも一致しない場合は、いわゆる「ハズレ」となる。
表示役は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せを識別するデータであり、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータとして表される。例えば、左メインリール3Lの図柄「リプレイ」、中メインリール3Cの図柄「白ブランク」及び右メインリール3Rの図柄「リプレイ」からなる図柄の組合せ「リプレイ-白ブランク-リプレイ」が入賞判定ライン8に沿って表示されたとき、表示役として「通常リプレイ(00000001)」が決定される。
格納領域種別データは、対応する表示役が格納される表示役格納領域の種別を指定するためのデータである。本実施の形態では、表示役1格納領域、表示役2格納領域、表示役3格納領域及び表示役4格納領域の4つが設けられている。つまり、仮にそれぞれが同一のビットパターンからなるものだとしても、格納される領域の相違をもって別種の表示役として管理し、異なる図柄の組合せを特定できるようにしている。
払出枚数は、遊技者に対して払い出しを行うメダルの枚数を表す。払出枚数として1以上の数値が決定された場合、メダルの払い出しが行われることになる。本実施の形態では、表示役として「チェリー1」、「チェリー2」、「ベル」、「JAC1」、「JAC2」、「確定役1」又は「確定役2」が決定されたときにメダルの払い出しが行われる。
また、表示役として「通常リプレイ」、「特殊リプレイ1」、「特殊リプレイ2」、「特殊リプレイ3」、「CZリプレイ1」又は「CZリプレイ2」が決定されたときは、再遊技が行われる。なお、詳しくは後述するが、本実施の形態では、表示役として「特殊リプレイ1」、「特殊リプレイ2」、「特殊リプレイ3」、「CZリプレイ1」又は「CZリプレイ2」が決定されたとき、上記再遊技に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役(以下、再遊技役)が決定される確率を変動させるため、リプレイタイム(以下、RT)の作動を行うようにしている。
また、表示役として「BB1」、「BB2」、「BB3」又は「BB4」が決定されたときは、ビッグボーナスゲームの作動が行われる。
次に、図7を参照して、ボーナス作動時テーブルについて説明する。ボーナス作動時テーブルは、ボーナスゲームの作動が行われるときに、メインRAM33に設けられた作動中フラグ、ボーナス終了枚数カウンタ、遊技可能回数カウンタ及び入賞可能回数カウンタの各格納領域に格納するデータを規定している。
ボーナスゲーム作動中フラグは、対象となるボーナスゲームの作動が行われているか否かを識別するためのデータである。本実施の形態では、ボーナスゲームの種類として、ビッグボーナス(いわゆる第1種特別役物に係る役物連続作動装置と呼ばれるものであり、以下、「BB」という)及びレギュラーボーナス(いわゆる第1種特別役物と呼ばれるものであり、以下、「RB」という)を設けている。また、BBには、第1のBB(以下、BB1)、第2のBB(以下、BB2)、第3のBB(以下、BB3)及び第4のBB(以下、BB4)を設けている。
また、詳しくは追って説明するが、RBの作動は、BBの作動が行われている間、連続的に行われる(後述の図29のS176~S178を参照)。RBの作動が行われると、メダルの払い出しに係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役(以下、小役)が相対的に高い確率で決定される。
BBは、規定枚数(BB1及びBB2では「290」、BB3及びBB4では「165」)に達するメダルの払い出しが行われた場合にその作動が終了する。RBは、規定回数「8」に達する遊技が行われた場合、規定回数「8」に達する入賞の成立が有った場合又はBBの作動が終了した場合にその作動が終了する。
ボーナス終了枚数カウンタ、遊技可能回数カウンタ及び入賞可能回数カウンタは、ボーナスゲームの終了契機となる上記規定枚数又は上記規定回数に達したか否かを管理するためのデータである。より具体的には、各ボーナスゲームの作動時に、ボーナス作動時テーブルにより規定されている数値が上記各カウンタに格納され、ボーナスゲームの作動を通じてその減算が行われていく。その結果、各カウンタの値が「0」に更新されたことを条件に該当するボーナスゲームの作動が終了する。
次に、図8及び図9を参照して、内部当籤役決定テーブルについて説明する。内部当籤役決定テーブルは、データポインタに応じて内部当籤役及び格納領域種別を規定している。
データポインタは、後述の内部抽籤テーブルを参照して行う内部抽籤の結果として取得されるデータであり、内部当籤役を指定するためのデータである。データポインタには、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが設けられている。データポインタが決定されると、内部当籤役が一義的に取得される構成となっている。
内部当籤役は、入賞判定ライン8に沿って各メインリール3により表示を許可する図柄の組合せを識別するデータである。内部当籤役は、表示役と同様に、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータとして表される。
格納領域種別データは、対応する内部当籤役が格納される内部当籤役格納領域の種別を指定するためのデータである。本実施の形態では、内部当籤役格納領域として、表示役格納領域と同様に4つが設けられている。つまり、仮にそれぞれが同一のビットパターンからなるものだとしても、格納される領域の相違をもって別種の内部当籤役として管理し、それぞれが異なる図柄の組合せの表示を許可できるようにしている。
図8は、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルを示す。小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、小役及び再遊技役を規定している。
図9は、ボーナス用内部当籤役決定テーブルを示す。ボーナス用内部当籤役決定テーブルは、ボーナスゲームの作動に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役(以下、ボーナス役)を規定している。
なお、本実施の形態では、内部当籤役により表示が許可される図柄の組合せは、遊技者によってストップボタンが押されたとき、最大滑り駒数(本実施の形態では「3」)の範囲内で、入賞判定ライン8上に極力表示されるように各メインリールの回転が停止される(いわゆる引き込み制御)。これに対して、内部当籤役により表示が許可されない図柄の組合せは、入賞判定ライン8上に表示されることがないように各メインリールの回転が停止される(いわゆる蹴飛ばし制御)。
次に、図10の(1)を参照して、内部抽籤テーブル決定テーブルについて説明する。内部抽籤テーブル決定テーブルは、遊技状態に応じて、内部抽籤テーブル及び抽籤回数を規定している。遊技状態は、ボーナスゲームの作動やRTの作動が行われているか否かの状態を示すものである。例えば、RT1の作動が行われている状態は、RT1遊技状態となる。本実施の形態では、後述の作動中フラグ格納領域(図21)に格納されているデータに基づいて遊技状態が特定される。本実施の形態では、内部抽籤処理において参照する内部抽籤テーブルを、遊技状態に応じて使い分けることによって、決定される内部当籤役の種類や当籤確率を変動させる。
図10の(2)は、各遊技状態の遷移図を示す。各遊技状態は、図10の(2)に示すように、特定の図柄の組合せの表示や、予め定められた遊技回数がカウントされたことなどの諸条件の成立に基づいて移行が行われる。
次に、図11~図18を参照して、内部抽籤テーブルについて説明する。内部抽籤テーブルは、当籤番号に応じて、データポインタ(小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタ)とデータポインタが決定されるときの抽籤値を規定している。
本実施の形態の内部抽籤処理は、予め定められた数値の範囲「0~65535」から抽出される乱数値を、各当籤番号に応じて規定されている抽籤値で順次減算し、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって行われる。つまり、減算の結果が負となったとき(桁かりが生じたとき)に、該当する当籤番号に当籤したことになり、これに割り当てられたデータポインタが取得される。
例えば、図11に示す一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照した場合、抽出された乱数値が「211」であるとすると、当籤番号「1」に対応する抽籤値「210」を減算したとき、その結果(つまり「1」)は負とならない。続いて、上記減算結果から当籤番号「2」に対応する抽籤値「10」を減算したとき、その結果(つまり「-9」)が負となり、小役・リプレイ用データポインタとして「1(角チェリー)」及びボーナス用データポインタとして「1(BB1)」が決定される。
したがって、抽籤値を用いた内部抽籤では、抽籤値として規定されている数値が大きいほど、これが割り当てられたデータ(つまり、データポインタ)が決定される確率が高い。なお、各当籤番号の当籤確率は、「その当籤番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(65536)」によって表すことができる。
なお、図示は省略しているが、各データポインタが決定されるときの抽籤値は、複数の段階に応じて規定されている。本実施の形態では、設定1、設定4、設定6及び設定Hからなる4段階の設定データを設け、各設定データに応じてデータポインタの当籤確率が異なるように抽籤値が規定されている。各設定データに応じて、小役やボーナス役の当籤確率が段階的に高くなるようにしている。また、設定データは、パチスロ1を設置する遊技店等の管理者側にて設定及び管理が行われる。
図11は、一般遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。図10の(2)に示すように、一般遊技状態は、BB3又はBB4の作動が終了した場合に開始する。
一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号1~当籤番号31に応じて抽籤値及びデータポインタを規定している。ここで、再遊技役が決定されるときの小役リプレイ用データポインタは、「7(特殊リプレイ1)」、「8(特殊リプレイ2)」、「9(特殊リプレイ3)」及び「10(通常リプレイ)」である。
再遊技役である特殊リプレイ1は、RT1の作動に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役である。また、再遊技役である特殊リプレイ2は、RT2の作動に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役である。さらに、再遊技役である特殊リプレイ3は、RT3の作動に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役である。
当籤番号が「18」のとき、小役リプレイ用データポインタ「7(特殊リプレイ1)」が決定されるときの抽籤値として「3055」が規定されている。また、当籤番号が「19」のとき、小役リプレイ用データポインタ「8(特殊リプレイ2)」が決定されるときの抽籤値として「1410」が規定されている。さらに、当籤番号が「20」のとき、小役リプレイ用データポインタ「9(特殊リプレイ3)」が決定されるときの抽籤値として「235」が規定されている。さらにまた、当籤番号が「21」のとき、小役リプレイ用データポインタ「10(通常リプレイ)」が決定されるときの抽籤値として「11300」が規定されている。
一般遊技状態用内部抽籤テーブルを参照した場合、再遊技役が決定される確率は、上記各データポインタ「7」~「10」が決定されるときの抽籤値の合計から、「16000/65536」となる。なお、再遊技役が決定される場合において、RT1~RT3の何れかの作動が行われる確率は、上記データポインタ「7」~「9」が決定されるときの抽籤値の合計から「4700/16000」である。
図12は、RT4遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。図10の(2)に示すように、RT4遊技状態は、BB1又はBB2の作動が終了した場合に開始する。
RT4遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号1~当籤番号30に応じて抽籤値及びデータポインタを規定している。RT4遊技状態用内部抽籤テーブルは、再遊技役が決定されるときの抽籤値が異なることを除いて、一般遊技状態用内部抽籤テーブルと同様の構成となっている。再遊技役としては、「7(特殊リプレイ1)」、「8(特殊リプレイ2)」又は「9(特殊リプレイ3)」が決定される。
当籤番号が「18」のとき、「7(特殊リプレイ1)」が決定されるときの抽籤値として「29000」が規定されている。また、当籤番号が「19」のとき、「8(特殊リプレイ2)」が決定されるときの抽籤値として「13500」が規定されている。さらに、当籤番号が「20」のとき、「9(特殊リプレイ3)」が決定されるときの抽籤値として「2250」が規定されている。
RT4遊技状態用内部抽籤テーブルを参照した場合、再遊技役が決定される確率は、上記各データポインタ「7」~「9」が決定されるときの抽籤値の合計から、「44750/65536」となる。これは、前述の一般遊技状態用内部抽籤テーブルよりも高い。なお、再遊技役として「10(通常リプレイ)」が決定されることはなく、上記再遊技役が決定される確率は、RT1~RT3の何れかの作動が行われる確率に等しい。つまり、作動が終了するBBの種類が、BB1又はBB2であるときは、BB3又はBB4であるときよりも高い確率でRT1~RT3の何れかの作動が行われる。
図13は、RT1~RT3遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。図10の(2)に示すように、前述の一般遊技状態若しくはRT4遊技状態又は後述するRT5遊技状態において、特殊リプレイ1の図柄の組合せが表示された場合にRT1遊技状態が開始し、特殊リプレイ2の図柄の組合せが表示された場合にRT2遊技状態が開始し、特殊リプレイ3の図柄の組合せが表示された場合にRT3遊技状態が開始する。
RT1~RT3遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号1~当籤番号31に応じて抽籤値及びデータポインタを規定している。RT1~RT3遊技状態用内部抽籤テーブルは、再遊技役が決定されるときの抽籤値が異なることを除いて、一般遊技状態用内部抽籤テーブルと同様の構成となっている。再遊技役としては「7(特殊リプレイ1)」、「8(特殊リプレイ2)」、「9(特殊リプレイ3)」又は「10(通常リプレイ)」が決定される。
当籤番号が「18」のとき、「7(特殊リプレイ1)」が決定されるときの抽籤値として「2000」が規定されている。また、当籤番号が「19」のとき、「8(特殊リプレイ2)」が決定されるときの抽籤値として「2000」が規定されている。さらに、当籤番号が「20」のとき、「9(特殊リプレイ3)」が決定されるときの抽籤値として「2000」が規定されている。さらにまた、当籤番号が「21」のとき、「10(通常リプレイ)」が決定されるときの抽籤値として「46706」が規定されている。
RT1~RT3遊技状態用内部抽籤テーブルを参照した場合、再遊技役が決定される確率は、上記各データポインタ「7」~「10」が決定されるときの抽籤値の合計から、「52706/65536」となる。これは、前述の一般遊技状態用内部抽籤テーブル及びRT4遊技状態用内部抽籤テーブルを含め、全ての内部抽籤テーブルの中で最も高い。つまり、RT1~RT3遊技状態では、他の遊技状態と比べて、遊技者はメダルの消費を抑えながら、内部抽籤処理の結果を得ることが可能となっており、ボーナスゲームを除けば遊技者にとって最も有利な遊技状態に位置づけられている。なお、RT1~RT3遊技状態では、特殊リプレイの図柄の組合せが表示されても、RTの作動が行われることはない(後述の図30のS181を参照)。
図14は、RT0遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。図10の(2)に示すように、前述の一般遊技状態若しくはRT4遊技状態又は後述するRT5遊技状態において、SB(SB1~SB6)の図柄の組合せが表示された場合にRT0遊技状態が開始する。
RT0遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号1~当籤番号29に応じて抽籤値及びデータポインタを規定している。RT0遊技状態用内部抽籤テーブルは、再遊技役が決定されるときの抽籤値が異なることを除いて、一般遊技状態用内部抽籤テーブルと同様の構成となっている。再遊技役としては「6(CZリプレイ)」又は「10(通常リプレイ)」が決定される。再遊技役であるCZリプレイは、RT5の作動に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役である。
当籤番号が「18」のとき、「6(CZリプレイ)」が決定されるときの抽籤値として「180」が規定されている。また、当籤番号が「19」のとき、「10(通常リプレイ)」が決定されるときの抽籤値として「8798」が規定されている。
RT0遊技状態用内部抽籤テーブルを参照した場合、再遊技役が決定される確率は、上記各データポインタ「6」及び「10」が決定されるときの抽籤値の合計から、「8978/65536」となる。これは、前述の一般遊技状態用内部抽籤テーブル、RT4遊技状態用内部抽籤テーブル及びRT1~RT3遊技状態用内部抽籤テーブルと比べて低い。このような構成によると、前述の一般遊技状態若しくはRT4遊技状態又は後述するRT5遊技状態において、SBの図柄の組合せが表示されるのを回避しつつ、特殊リプレイの図柄の組合せが表示されるようにすることができれば、その後の遊技状態が遊技者にとって有利な状態(RT1~RT3遊技状態)となる。
ここで、図6に示すように、SBの図柄の組合せには、6通りが設けられている。そして、図5及び図6に示すように、6通りのSBの図柄の組合せは、それぞれを構成する図柄(例えば、中メインリール3Cの赤チェリーと青チェリー、右メインリール3Rの赤チェリーと青チェリーと緑チェリー)が、メインリールにおける配置上、一方が入賞判定ラインに表示されうるタイミングである場合は他方が表示されないタイミングとなり、相互に排他的な関係にある。また、加えて、例えば図11に示すように、各SBの図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役(ボーナス用データポインタ「5(SB1)」~「10(SB6)」)が決定される確率はそれぞれ等しい。
したがって、6通りの何れの表示を許可する内部当籤役が決定されているのかが分からない状況では、遊技者は、運か勘などを頼りに何れか1通りを選択したうえで、その選択したSBの図柄の組合せが表示されないタイミングをはかって停止操作を行うことが求められる。なお、特殊リプレイの図柄の組合せは、停止操作のタイミングにかかわらず、入賞判定ライン上に表示されるように、各メインリール上に配置されている。
図15は、RT5遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。RT5遊技状態は、図10の(2)に示すように、前述のRT0遊技状態において、CZリプレイの図柄の組合せが表示された場合に開始する。
RT5遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号1~当籤番号29に応じて抽籤値及びデータポインタを規定している。RT5遊技状態用内部抽籤テーブルは、再遊技役が決定されるときの抽籤値が異なることを除いて、一般遊技状態用内部抽籤テーブルと同様の構成となっている。再遊技役としては「7(特殊リプレイ1)」又は「10(通常リプレイ)」が決定される。
当籤番号が「18」のとき、「7(特殊リプレイ1)」が決定されるときの抽籤値として「400」が規定されている。また、当籤番号が「19」のとき、「10(通常リプレイ)」が決定されるときの抽籤値として「8500」が規定されている。
RT5遊技状態用内部抽籤テーブルを参照した場合、再遊技役が決定される確率は、上記各データポインタ「7」及び「10」が決定されるときの抽籤値の合計から、「8900/65536」となる。これは、前述の一般遊技状態用内部抽籤テーブル、RT4遊技状態用内部抽籤テーブル及びRT1~RT3遊技状態用内部抽籤テーブルと比べて低い。なお、再遊技役が決定される場合において、RT1の作動が行われる確率は、上記データポインタ「7」が決定されるときの抽籤値から「400/8900」である。つまり、前述のSBの図柄の組合せが表示されることによって、遊技者にとって相対的に不利となるRT0遊技状態が開始されても、RT5遊技状態を経由することで、遊技者にとって有利なRT1遊技状態に移行する可能性を持たせるようにしている。
図16は、RT6遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。図10の(2)に示すように、前述のボーナスゲームを除いた各遊技状態において、ボーナス役が決定された場合にRT6遊技状態が開始する。
RT6遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号1~当籤番号21に応じて抽籤値及びデータポインタを規定している。RT6遊技状態用内部抽籤テーブルは、再遊技役が決定されるときの抽籤値が異なること及びボーナス役が決定されないことを除いて、一般遊技状態用内部抽籤テーブルと同様の構成となっている。再遊技役としては「7(特殊リプレイ1)」、「8(特殊リプレイ2)」、「9(特殊リプレイ3)」又は「10(通常リプレイ)」が決定される。
RT6遊技状態用内部抽籤テーブルを参照した場合、再遊技役が決定される確率は、上記各データポインタ「7」~「10」が決定されるときの抽籤値の合計から、「18000/65536」となる。
図17は、BB1・BB2遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。BB1・BB2遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号1及び当籤番号2に応じた抽籤値及びデータポインタを規定している。BB1・BB2遊技状態用内部抽籤テーブルが参照されるときは、小役として、「12(JAC役)」又は「13(全役)」の何れか一方が決定される。
当籤番号が「1」のとき、「12(JAC役)」が決定されるときの抽籤値として「51000」が規定されている。また、当籤番号が「2」のとき、「13(全役)」が決定されるときの抽籤値として「14536」が規定されている。
図18は、BB3・BB4遊技状態用内部抽籤テーブルを示す。BB3・BB4遊技状態用内部抽籤テーブルは、当籤番号1及び当籤番号2に応じた抽籤値及びデータポインタを規定している。BB3・BB4遊技状態用内部抽籤テーブルが参照されるときは、「12(JAC役)」又は「13(全役)」の何れか一方が決定される。
当籤番号が「1」のとき、「12(JAC役)」が決定されるときの抽籤値として「16000」が規定されている。また、当籤番号が「2」のとき、「13(全役)」が決定されるときの抽籤値として「49536」が規定されている。
BB1・BB2遊技状態では、「12(JAC役)」の当籤確率が「13(全役)」の当籤確率よりも高いのに対して、BB3・BB4遊技状態では、「13(全役)」の当籤確率が「12(JAC役)」の当籤確率よりも高い。
次に、図19~図22を参照して、メインRAM32に設けられている各種格納領域の構成について説明する。
まず、図19を参照して、内部当籤役格納領域の構成について説明する。内部当籤役格納領域は、それぞれ1バイトからなる内部当籤役1格納領域、内部当籤役2格納領域、内部当籤役3格納領域及び内部当籤役4格納領域から構成されている。
内部当籤役格納領域において対象となるビットに“1”が立っているとき、そのビットに対応する図柄の組合せの表示が許可される。また、全ビットが“0”であるとき、その内容はハズレとなる。
前述の図8に示すように、本実施の形態では、例えば、小役・リプレイ用データポインタが「6」であるとき、内部当籤役として「CZリプレイ1+CZリプレイ2(00110000)」が決定される。このように複数のビットに“1”が立っているときは、各ビットに対応する図柄の組合せの表示がすべて許可される。そして、遊技者による停止操作に基づいて、上記各ビットに対応する図柄の組合せの何れかが入賞判定ライン上に表示されるようになる。
なお、メインRAM33には、前述の表示役が格納される表示役格納領域が設けられている。表示役格納領域の構成は、内部当籤役格納領域の構成と同様である。すなわち、対象となるビットに“1”が立っているとき、そのビットに対応する図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示されたことを示す。また、全ビットが“0”であるとき、入賞に係る図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示されなかったことを示し、その内容はハズレとなる。
次に、図20を参照して、持越役格納領域の構成について説明する。前述の内部抽籤テーブル等を参照して行われた抽籤の結果、ボーナス役(BB1~BB4)が決定されたときは、持越役格納領域に格納される。
持越役格納領域に格納されたボーナス役(以下、持越役)は、対応する図柄の組合せが入賞判定ライン上に表示されるまで、その内容がクリアされずに保持される構成となっている(いわゆる持ち越しと呼ばれる)。そして、持越役が有る間は、前述の内部抽籤により決定された内部当籤役に加えて、持越役が内部当籤役格納領域に格納される(後述の図25のS80を参照)。
次に、図21を参照して、作動中フラグ格納領域の構成について説明する。作動中フラグ格納領域は、それぞれ1バイトからなる作動中フラグ1格納領域及び作動中フラグ2格納領域から構成されている。各ビットに対して固有のボーナスゲーム又はRTが割り当てられている。
作動中フラグ格納領域において対象となるビットに“1”が立っているとき、そのビットに対応するボーナスゲームやRTの作動が行われていることになる。なお、本実施の形態では、全ビットが“0”であるときの状態を一般遊技状態とする。
次に、図22を参照して、メインリール用図柄格納領域の構成について説明する。メインリール用図柄格納領域は、前述の入賞判定ライン8a~8dに沿って表示される各メインリール3の図柄を特定するデータ(図柄コード)を格納する。
例えば、第1ライン8aであれば、左メイン表示窓4Lの上段に表示される左メインリール3Lの図柄に係る図柄コード、中メイン表示窓4Cの中段に表示される中メインリール3Cの図柄に係る図柄コード及び右メイン表示窓4Rの上段に表示される右メインリール3Rの図柄に係る図柄コードが格納される。図示した格納例は、各メインリールの図柄カウンタが「0」である場合のものである(図5を参照)。メインリール用図柄格納領域に格納されている図柄の組合せと、前述のメインリール用図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せとが比較され、一致するか否かが判定されることによって表示役が決定される。
次に、図23~図31を参照して、主制御回路のメインCPUにより実行されるプログラムの内容について説明する。まず、図23を参照して、メインCPUの制御によるメインフローチャートについて説明する。
パチスロ1に電源が投入されると、はじめに、メインCPU31は、初期化処理を行う(S1)。初期化処理では、管理者により設定の変更を行う操作が行われたとき、設定1、設定4、設定6又は設定Hの何れかが選択される。次に、メインCPU31は、メインRAM33における指定格納領域のクリアを行う(S2)。例えば、内部当籤役格納領域や表示役格納領域等、1回の遊技ごとに消去が必要となる格納領域に格納されたデータがクリアされる。
次に、メインCPU31は、後で図24を参照して説明するメダル受付・スタートチェック処理を行う(S3)。この処理では、メダルセンサやスタートスイッチの入力のチェック等が行われる。次に、メインCPU31は、乱数値を抽出し、メインRAM32に設けられた乱数値格納領域に格納する(S4)。次に、メインCPU31は、後で図25を参照して説明する内部抽籤処理を行う(S5)。この処理では、乱数値に基づいて内部当籤役の決定が行われる。なお、内部抽籤処理は、内部抽籤手段を構成する。
次に、メインCPU31は、スタートコマンドを副制御回路に対して送信する(S6)。スタートコマンドは、内部当籤役等を特定するパラメータを含んで構成される。次に、メインCPU31は、全メインリールの回転開始を要求する(S7)。なお、全メインリールの回転開始が要求されると、一定の周期(1.1173msec)で実行される割込処理(後述の図31)によってステッピングモータ49の駆動が制御され、各メインリール3の回転が開始される。そして、各メインリール3は、その回転が定速に達するまで加速が行われ、その後定速が維持されるよう制御される。
次に、メインCPU31は、メインリールの回転は定速であるか否かを判別する(S8)。メインCPU31は、メインリールの回転は定速ではないと判別したときには、定速に達するまで待機する一方で、メインリールの回転は定速であると判別したときには、ストップボタンを有効化する(S9)。具体的には、メインRAM33に設けられた有効ストップボタン格納領域(図示を省略)に「00000111」が格納される。有効ストップボタン格納領域は、ビット0が左ストップボタンに、ビット1が中ストップボタンに、ビット2が右ストップボタンにそれぞれ割り当てられている。
次に、メインCPU31は、後で図26を参照して説明するリール停止制御処理を行う(S10)。この処理では、ストップスイッチの入力のチェックが行われ、ストップボタンが押されたタイミングと内部当籤役とに基づいて該当するリールの回転が停止される。
次に、メインCPU31は、表示役検索処理を行う(S11)。この処理では、メインリール用図柄組合せテーブル(図6)が参照され、入賞判定ライン8に沿って表示された図柄の組合せに基づいて表示役及び払出枚数が決定される。次に、メインCPU31は、表示コマンドを副制御回路に対して送信する(S12)。表示コマンドは、表示役や払出枚数等を特定するパラメータを含んで構成される。
次に、メインCPU31は、メダル払出処理を行う(S13)。S11において決定された払出枚数に基づいて、ホッパー40の駆動やクレジット枚数の更新が行われる。次に、メインCPU31は、払出枚数に基づいて、ボーナス終了枚数カウンタを更新する(S14)。払出枚数として決定された数値がボーナス終了枚数カウンタから減算される。
次に、メインCPU31は、ボーナス(BB1~BB4)作動中フラグがオンであるか否かを判別する(S15)。メインCPU31は、ボーナス作動中フラグがオンであると判別したときには、後で図27を参照して説明するボーナス終了チェック処理を行う(S16)。ボーナスの終了契機を管理するための各種カウンタを参照して、ボーナスの作動を終了するか否かがチェックされる。
メインCPU31は、S16の後で、又はS15においてボーナス作動中フラグがオンではないと判別したときには、後で図28を参照して説明するRT遊技数カウンタ更新処理を行う(S17)。次に、メインCPU31は、後で図29を参照して説明するボーナス作動チェック処理を行う(S18)。ボーナス若しくはRTの作動を開始するか否か又は再遊技を行うか否かがチェックされる。この処理が終了すると、S2に移る。
次に、図24を参照して、メダル受付・スタートチェック処理について説明する。
はじめに、メインCPU31は、自動投入カウンタは0であるか否かを判別する(S31)。メインCPU31は、自動投入カウンタは0であると判別したときには、メダル通過許可を行う(S32)。セレクタのソレノイド(図示を省略)の駆動が行われ、セレクタ内のメダルの通過が促される。
メインCPU31は、自動投入カウンタは0ではないと判別したときには、自動投入カウンタを投入枚数カウンタに複写する(S33)。すなわち、再遊技が行われる。次に、メインCPU31は、自動投入カウンタをクリアする(S34)。
メインCPU31は、S32又はS34の後で、投入枚数カウンタの最大値として3をセットする(S35)。次に、メインCPU31は、メダルの通過は検出されたか否かを判別する(S36)。メインCPU31は、メダルの通過は検出されたと判別したときには、投入枚数カウンタは最大値に達したか否かを判別する(S37)。
メインCPU31は、投入枚数カウンタは最大値に達していないと判別したときには、投入枚数カウンタを1加算する(S38)。次に、メインCPU31は、有効ラインカウンタに4を格納する(S39)。次に、メインCPU31は、メダル投入コマンドを副制御回路に対して送信する(S40)。メダル投入コマンドは、投入枚数等を特定するためのパラメータを含んで構成されている。
メインCPU31は、S37において投入枚数カウンタは最大値に達したと判別したときには、クレジットカウンタを1加算する(S41)。メインCPU31は、S41若しくはS40の後、又はS36においてメダルの通過が検出されていないと判別したときには、ベットスイッチのチェックを行う(S42)。ベットボタンに対応する数値が、投入枚数カウンタに加算される一方、クレジットカウンタから減算される。
次に、メインCPU31は、投入枚数カウンタは最大値に達したか否かを判別する(S43)。投入枚数カウンタは最大値に達していないと判別したときには、S36に移る。メインCPU31は、投入枚数カウンタは最大値に達したと判別したときには、スタートスイッチはオンであるか否かを判別する(S44)。
メインCPU31は、スタートスイッチはオンではないと判別したときには、S36に移る。メインCPU31は、スタートスイッチはオンであると判別したときには、メダル通過禁止を行う(S45)。セレクタのソレノイドの駆動が行われず、メダルの排出が促される。この処理が終了すると、メダル受付・スタートチェック処理を終了する。
次に、図25を参照して、内部抽籤処理について説明する。
はじめに、メインCPU31は、内部抽籤テーブル決定テーブル(図10)を参照し、作動中フラグ格納領域(図21)に基づいて、内部抽籤テーブルの種別と抽籤回数を決定する(S61)。次に、メインCPU31は、乱数値格納領域に格納されている乱数値を取得し、判定用乱数値としてセットする(S62)。次に、メインCPU31は、当籤番号の初期値として1をセットする(S63)。
次に、メインCPU31は、内部抽籤テーブル(図11等)を参照し、当籤番号に対応する抽籤値を取得する(S64)。次に、メインCPU31は、判定用乱数値から抽籤値を減算する(S65)。次に、メインCPU31は、減算の結果が負であり、桁かりが行われたか否かを判別する(S66)。メインCPU31は、桁かりが行われていないと判別したときには、当籤番号を1加算し、抽籤回数を1減算する(S67)。
次に、メインCPU31は、抽籤回数は0であるか否かを判別する(S68)。メインCPU31は、抽籤回数は0ではないと判別したときには、S64に移る一方で、抽籤回数は0であると判別したときには、小役・リプレイ用データポインタとして0をセットし、ボーナス用データポインタとして0をセットする(S69)。
メインCPU31は、S66において桁かりが行われたと判別したときには、現在の当籤番号に応じて、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタを取得する(S70)。メインCPU31は、S69又はS70の後、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル(図8)を参照し、小役・リプレイ用データポインタに基づいて内部当籤役及び格納領域種別データを取得する(S71)。次に、メインCPU31は、格納領域種別データ(1又は2)に基づいて取得した内部当籤役を内部当籤役1格納領域又は内部当籤役2格納領域(図19)に格納する(S72)。
次に、メインCPU31は、ボーナス用データポインタは0であるか否かを判別する(S73)。メインCPU31は、ボーナス用データポインタは0ではないと判別したときには、ボーナス用内部当籤役決定テーブル(図9)を参照し、ボーナス用データポインタに基づいて内部当籤役及び格納領域種別データを取得する(S74)。次に、メインCPU31は、格納領域種別は3であるか否かを判別する(S75)。格納領域種別は3ではないと判別したときには、取得した内部当籤役(ここではSB1~SB6)を内部当籤役4格納領域に格納する(S76)。
メインCPU31は、格納領域種別は3であると判別したときには、持越役格納領域(図20)に格納されているデータは0であるか否かを判別する(S77)。持越役格納領域に格納されているデータは「00000000」であると判別したときは、取得した内部当籤役を持越役格納領域に格納する(S78)。次に、メインCPU31は、RT1~RT5作動中フラグがオンであるときはそれをオフにし、RT6作動中フラグをオンにする(S79)。
次に、メインCPU31は、S79若しくはS76の後で、S77において持越役格納領域に格納されているデータは「00000000」ではないと判別したとき、又はS73においてボーナス用データポインタは0であると判別したときには、持越役格納領域と内部当籤役3格納領域との論理和をとり、その結果を内部当籤役3格納領域に格納する(S80)。この処理が終了すると、内部抽籤処理を終了する。
続いて、図26を参照して、リール停止制御処理について説明する。
はじめに、メインCPU31は、有効なストップボタンが押されたか否かを判別する(S111)。メインCPUは、有効なストップボタンが押されていないと判別したときには、押されるまで待機する。
メインCPU31は、有効なストップボタンが押されたと判別したときには、有効ストップボタン格納領域の対応ビット(押されたストップボタンに対応するビット)をリセットし、作動ストップボタンとして決定する(S112)。次に、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタを1減算する(S113)。
次に、メインCPU31は、チェック回数として4をセットする(S114)。本実施の形態では、滑り駒数の最大数を「3」としていることから、ストップボタンが押されたときに該当するメイン表示窓の中段にある図柄の位置を含め、そこから3個先の図柄の位置までがチェックの対象となる。例えば、図柄位置が「1」であれば、図柄位置「1」、図柄位置「2」、図柄位置「3」及び図柄位置「4」の4つがチェックの対処となる。そして、「0」、「1」、「2」及び「3」の4つの数値の何れかが滑り駒数として決定される。
次に、メインCPU31は、遊技者による停止操作がストップスイッチ7Sにより検出されたときの該当メインリールの図柄カウンタを参照し、内部当籤役に基づいて、その図柄カウンタの値に対応する図柄位置(以下、「停止開始位置」という)を含めたチェック回数の範囲内にある各図柄位置の中で、最も優先順位の高い図柄位置を検索する(S115)。この処理では、内部当籤役によって表示が許可されている図柄の組合せを、入賞判定ライン沿って表示することが可能となる図柄位置が、最も優先順位の高い図柄位置として決定される。
ここで、本実施の形態では、2種以上の特典の付与に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が決定される可能性があるが(例えば、BB1が持越役となっている場合に小役・リプレイ用データポインタ「7(特殊リプレイ1)」が決定される場合)、このときは、予め定められた優先順位に従って、最も優先順位の高い図柄位置が決定される。
本実施の形態では、再遊技に係る図柄の組合せを表示することが可能となる図柄位置が最も高く、ボーナスゲームの作動に係る図柄の組合せを表示することが可能となる図柄位置が2番目に高く、メダルの払い出しに係る図柄の組合せを表示することが可能となる図柄位置が3番目に高くなるよう、上記予め定められた優先順位が規定されている。
次に、メインCPU31は、検索の結果に基づいて滑り駒数を決定し、該当するメインリールの回転を停止する図柄位置(以下、停止予定位置)をセットする(S118)。停止開始位置から前述の最も優先順位の高い図柄位置までの図柄の個数が滑り駒数として決定される。また、停止開始位置に滑り駒数を加算して得られる図柄位置が停止予定位置としてセットされる。
停止予定位置がセットされると、後述の割込処理(図31)によってステッピングモータ49の駆動が制御され、図柄カウンタが滑り駒数分更新されるのを待って、つまり、最も優先順位の高い図柄位置の図柄がメイン表示窓の中段に到達するのを待って、該当するメインリールの回転が停止される。
次に、メインCPU31は、リール停止コマンドを副制御回路に対して送信する(S117)。リール停止コマンドは、停止したリールの種別等を特定するパラメータを含んで構成されている。次に、メインCPU31は、メインリール用図柄配置テーブル(図5)を参照し、停止予定位置に基づいて、入賞判定ライン上に表示された図柄に係る図柄コードをメインリール用図柄格納領域(図22)に格納する(S118)。
次に、メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタは0であるか否かを判別する(S119)。つまり、まだ回転中のメインリールがあるか否かが判別される。メインCPU31は、ストップボタン未作動カウンタは0ではないと判別したときには、S111に移る一方で、ストップボタン未作動カウンタは0であると判別したときには、リール停止制御処理を終了する。
なお、各リールの回転を停止する際に、内部当籤役に応じて予め各メインリール3の回転を停止する位置が規定されているテーブル(停止テーブル)を参照する構成を採用することも可能である。
次に、図27を参照して、ボーナス終了チェック処理について説明する。
はじめに、メインCPU31は、ボーナス終了枚数カウンタは0であるか否かを判別する(S131)。メインCPU31は、ボーナス終了枚数カウンタは0であると判別したときには、BB終了時処理を行う(S132)。この処理では、BB作動中フラグ及びRB作動中フラグがともにオフされ、また、ボーナス終了枚数カウンタ、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタがクリアされる。次に、メインCPU31は、ボーナス終了コマンドを副制御回路に対して送信する(S133)。
次に、メインCPU31は、BB1又はBB2の作動が終了したか否かを判別する(S134)。メインCPU31は、BB1又はBB2の作動が終了したと判別したときには、RT4作動中フラグをオンにセットする(S135)。この処理が終了すると、ボーナス終了チェック処理を終了する。
メインCPU31は、S131においてボーナス終了枚数カウンタは0ではないと判別したとき、又はS134において終了したボーナスがBB3又はBB4であると判別したときには、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタを更新する(S136)。遊技可能回数カウンタが1減算され、加えて、入賞が成立したときであれば入賞可能回数カウンタが1減算される。
次に、メインCPU31は、入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは0であるか否かを判別する(S137)。メインCPU31は、入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは0ではないと判別したときには、ボーナス終了チェック処理を終了する。メインCPU31は、入賞可能回数カウンタ又は遊技可能回数カウンタは0であると判別したときには、RB終了時処理を行う(S138)。この処理では、RB作動中フラグがオフされ、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタがクリアされる。この処理が終了すると、ボーナス終了チェック処理を終了する。
次に、図28を参照して、RT遊技数カウンタ更新処理について説明する。
はじめに、メインCPU31は、RT1~RT3作動中フラグはオンであるか否かを判別する(S151)。メインCPU31は、RT1~RT3作動中フラグがオンではないと判別したときには、RT遊技数カウンタ更新処理を終了する。その一方で、メインCPU31は、RT1~RT3作動中フラグはオンであると判別したときには、RT遊技数カウンタを1減算する(S152)。RT遊技数カウンタは、RTの作動が継続する遊技回数を管理するためのデータである。
次に、メインCPU31は、RT遊技数カウンタは0であるか否かを判別する(S153)。メインCPU31は、RT遊技数カウンタは0ではないと判別したときには、RT遊技数カウンタ更新処理を終了する。その一方で、メインCPU31は、RT遊技数カウンタは0であると判別したときには、RT1~RT3作動中フラグをオフにセットする(S154)。この処理が終了すると、RT遊技数カウンタ更新処理を終了する。
次に、図29を参照して、ボーナス作動チェック処理について説明する。
はじめに、メインCPU31は、表示役はBB(BB1~BB3)であるか否かを判別する(S171)。メインCPU31は、表示役はBBであると判別したときには、ボーナス作動時テーブル(図7)に基づいてBB作動時処理を行う(S172)。この処理では、BBの種類に応じて、BB作動中フラグがオンにされ、ボーナス終了枚数カウンタに規定枚数に対応する数値がセットされる。
次に、メインCPU31は、持越役格納領域に格納されているデータをクリアする(S173)。次に、メインCPU31は、RT6作動中フラグをオフにする(S174)。次に、メインCPU31は、ボーナス開始コマンドを副制御回路に対して送信する(S175)。
メインCPU31は、S171において表示役はBBではないと判別したときには、BB作動中フラグはオンであるか否かを判別する(S176)。メインCPU31は、BB作動中フラグはオンであると判別したときには、RB作動中フラグはオンであるか否かを判別する(S177)。
メインCPU31は、RB作動中フラグはオンであると判別したときには、ボーナス作動時テーブルに基づいてRB作動時処理を行う(S178)。この処理では、RB作動中フラグがオンされ、入賞可能回数カウンタ及び遊技可能回数カウンタにそれぞれ規定回数に応じた数値「8」がセットされる。この処理が終了すると、ボーナス作動チェック処理を終了する。
一方、メインCPU31は、S176においてBB作動中フラグはオンではないと判別したとき、又はS177においてRB作動中フラグはオンであると判別したときには、後で図30を参照して説明する再遊技チェック処理を行う(S179)。この処理では、表示役に基づいて、再遊技を行うか否かのチェック及びRTの作動を行うか否かのチェックが行われる。この処理が終了すると、ボーナス作動チェック処理を終了する。
次に、図30を参照して、再遊技チェック処理について説明する。
はじめに、メインCPU31は、RT1~RT3作動中フラグはオンであるか否かを判別する(S181)。メインCPU31は、RT1~RT3作動中フラグはオンであると判別したときには、ボーナス作動チェック処理を終了する。その一方で、メインCPU31は、RT1~RT3作動中フラグはオンではないと判別したときには、表示役は特殊リプレイ1であるか否かを判別する(S182)。メインCPU31は、表示役は特殊リプレイ1であると判別したときには、RT1作動中フラグをオンにセットし、RT遊技数カウンタに30をセットする(S183)。
メインCPU31は、表示役は特殊リプレイ1ではないと判別したときには、表示役は特殊リプレイ2であるか否かを判別する(S184)。メインCPU31は、表示役は特殊リプレイ2であると判別したときには、RT2作動中フラグをオンにセットし、RT遊技数カウンタに60をセットする(S185)。
メインCPU31は、表示役は特殊リプレイ2ではないと判別したときには、表示役は特殊リプレイ3であるか否かを判別する(S186)。メインCPU31は、表示役は特殊リプレイ3であると判別したときには、RT3作動中フラグをオンにセットし、RT遊技数カウンタに120をセットする(S187)。
メインCPU31は、表示役は特殊リプレイ3ではないと判別したときには、表示役はCZリプレイ(CZリプレイ1又はCZリプレイ2)であるか否かを判別する(S188)。メインCPU31は、表示役はCZリプレイであると判別したときには、RT5作動中フラグをオンにセットする(S189)。
メインCPU31は、S183、S185、S187又はS189の後で、投入枚数カウンタの値を自動投入カウンタに複写する(S190)。この処理が終了すると、再遊技チェック処理を終了する。
メインCPU31は、S188において表示役はCZリプレイではないと判別したときには、表示役はSB(SB1~SB6)であるか否かを判別する(S191)。メインCPU31は、表示役はSBではないと判別したときには、再遊技チェック処理を終了する。その一方で、メインCPU31は、表示役はSBであると判別したときには、RT0作動中フラグをオンにセットする(S192)。この処理が終了すると、再遊技チェック処理を終了する。
次に、図31を参照して、メインCPUの制御による割込処理(1.1173msec)について説明する。
はじめに、メインCPU31は、レジスタの退避を行う(S201)。次に、メインCPU31は、入力ポートチェック処理を行う(S202)。この処理では、ストップスイッチ等の各種スイッチから入力される信号がチェックされる。
次に、メインCPU31は、入力状態コマンドの設定処理を行う(S203)。例えば、メインCPU31は、ストップスイッチ7Sからの入力があったとき、該当するストップボタンの種別に対応するコマンドを設定する。次に、メインCPU31は、通信データ送信処理を行う(S204)。具体的に、メインCPU31は、S203において設定されたコマンドを副制御回路72に対して送信する。
尚、副制御回路72では、S204において送信されるコマンドに基づいて、ストップボタン7が押されたこと及びその種別を特定することが可能となり、これに基づいて、ストップボタン7が押されたタイミングで該当するサブリール23の回転を停止することも可能となる。
次に、メインCPU31は、リール制御処理を行う(S205)。この処理では、全メインリールの回転開始が要求されたときに、各メインリールの回転を開始し、その後一定速度での回転を行うよう、ステッピングモータ49の駆動が制御される。また、滑り駒数及び停止予定位置が決定されたときは、該当するメインリールの図柄カウンタが滑り駒数分更新され、停止予定位置に応じた値と一致するのを待って(言いかえれば、停止予定位置の図柄が表示窓の中段に到達するのを待って)、その回転の減速及び停止を行うよう、ステッピングモータ49の駆動が制御される。
次に、メインCPU31は、ランプ・7セグ駆動処理を行う(S206)。次に、メインCPU31は、タイマ管理処理を行う(S207)。各種タイマの更新が行われる。次に、メインCPU31は、レジスタの復帰を行う(S208)。この処理が終了すると、割込処理を終了する。
主制御回路71のメインROM32に記憶されているデータテーブル及びメインCPU31により実行されるプログラムの内容についての説明は以上である。次に、図32~図111を参照して、副制御回路72のサブROM82に記憶されているデータテーブル(図32~図85)及びサブCPU81により実行されるプログラム(図86~図111)の内容について説明する。
副制御回路72では、前述の主制御回路71において制御されるプログラムの進行に応じて、サブリール23L,23C,23Rの動作、スピーカ21L,21Rにより出力する音、バックランプ102等により出力する光、或いはこれらの組合せによる演出の内容を決定し、これを実行する。
まず、図32を参照して、サブリール用図柄配置テーブルについて説明する。
サブリール用図柄配置テーブルは、各サブリール23の周面に配されているサブ図柄の配列をデータにより表したものであって、それぞれに対応して設けられたサブリール用図柄カウンタにより管理されるサブリールの回転方向における各位置「0」~「20」に応じて、当該各位置に配されるサブ図柄の種別を示す図柄コードを規定している。図柄コードは、1バイトのデータであり、サブ図柄「7」、「AT」、「大チャンス」、「小チャンス」、「リプレイ」、「ベル」、「チェリー」及び「ブランク」の8種の図柄に応じて、「1(00000001B)」~「8(00001000B)」のそれぞれが割り当てられている。なお、サブ図柄「大チャンス」は、サブ図柄「小チャンス」を含む他のサブ図柄の2個分の大きさを有している。
サブリール用図柄配置テーブルは、リールインデックスが検出されるときに所定位置(本実施の形態ではサブ表示窓24内の中段)に表示させる図柄が配された位置を図柄位置「0」として、サブリールの正回転方向に移動する順に、各図柄の位置に対して図柄位置「0」~「20」を割り当てている。したがって、サブリール用図柄カウンタとサブリール用図柄配置テーブルとを参照することによって、そのときに各サブ表示窓24の中段に表示されている図柄の種別を特定可能となっている。
次に、図33を参照して、サブリール用図柄組合せテーブルについて説明する。
サブリール用図柄組合せテーブルは、演出用ライン28に沿って各サブリールにより表示するサブ図柄の組合せを示すデータと、サブ表示役とを規定する。サブ表示役は、上記各サブ図柄の組合せを識別するデータである。サブ表示役は、基本的に、各ビットに対して固有のサブ図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータであり、サブ表示役格納領域(図示を省略)に格納される。
詳しくは後述するが、各サブ図柄の組合せは、前述したメインリール用図柄組合せテーブル(図6)により規定されているメイン図柄の組合せの組合せに対応付けられている。遊技者は、演出用ライン28上に表示されるサブ図柄の組合せから、入賞が成立したか否かや、入賞が成立したときはその種類を知ることができる。
次に、図34を参照して、主制御回路71のメインCPU31により管理されるメイン遊技状態と、副制御回路72のサブCPU81により管理されるサブ遊技状態との対応関係について説明する。
サブ遊技状態は、基本的に、主制御回路71から送信されるメイン遊技状態の情報に基づいて更新される。
メイン遊技状態がRT0遊技状態(図14)であるとき、サブ遊技状態は「通常状態」となる。また、メイン遊技状態が一般遊技状態(図11)、RT4遊技状態(図12)又はRT5遊技状態(図15)であるとき、サブ遊技状態は基本的に「AT状態」となる。
そして、「AT状態」において、RT1の作動に係る内部当籤役「特殊リプレイ1」が決定されたとき、サブ遊技状態は「ART突入状態1」となる。また、「AT状態」において、RT2の作動に係る内部当籤役「特殊リプレイ2」が決定されたとき、サブ遊技状態は「ART突入状態2」となる。さらに、「AT状態」において、RT3の作動に係る内部当籤役「特殊リプレイ3」が決定されたとき、サブ遊技状態は「ART突入状態3」となる。
メイン遊技状態がRT1遊技状態、RT2遊技状態又はRT3遊技状態(図13)であるとき、サブ遊技状態は基本的に「ART状態」となる。そして、「ART状態」において、RT遊技数カウンタが0に更新され、RT1~RT3の作動が終了するとき、サブ遊技状態は「ART終了状態」となる。また、「ART状態」においてRT遊技数カウンタから30(RT1の作動が終了する遊技数)が減算されたとき、又はRT3遊技状態においてRT遊技数カウンタから60(RT2の作動が終了する遊技数)が減算されたとき、サブ遊技状態は「ART区切り状態」となる。
メイン遊技状態がRT6遊技状態(図16)であるとき、サブ遊技状態は「BB内部当たり状態」となる。メイン遊技状態がBB1~BB4遊技状態(図17、図18)であるとき、サブ遊技状態は「BB作動状態」となる。後述するが、BB作動状態は、BB1~BB4の作動が開始されたとき、遊技者の選択操作によって「BB作動状態1」又は「BB作動状態2」の何れかとなる。
前述の各サブ遊技状態は、サブRAM83に設けられたサブ遊技状態フラグ格納領域(図示を省略)において管理される。
次に、図35~図41を参照して、演出グループ決定テーブルについて説明する。演出グループ決定テーブルは、前述のサブ遊技状態に応じて設けられている。
演出グループ決定テーブルは、複数の演出グループを規定しており、主制御回路71から送信される内部当籤役に応じて、各演出グループが決定されるときの抽籤値を規定している。演出グループ決定テーブルでは、「0~32767」の範囲から抽出された乱数値を用いて抽籤処理が行われる。
演出グループは、演出抽籤テーブルを指定するためのデータである。演出抽籤テーブルは、複数種類の演出内容(演出番号)を規定しており、主制御回路71から送信される内部当籤役に応じて、各演出内容(演出番号)が決定されるときの抽籤値を規定している。演出グループには、「通常演出1グループ」、「通常演出2グループ」、「ナビ演出1(AT)グループ」、「ナビ演出2(ART)グループ」、「連続演出開始グループ」、「連続演出2回目グループ」、「連続演出3回目グループ」及び「BB演出グループ」が設けられている。各演出グループの内容については、追って説明していく。
図35は、通常状態用演出グループ決定テーブルを示す。通常状態用演出グループ決定テーブルでは、基本的に通常演出1グループが決定されるが、入賞に係る内部当籤役が決定された場合はナビ演出2(ART)グループが決定される可能性がある。
図36は、BB内部当たり状態用演出グループ決定テーブルを示す。BB内部当たり状態用演出グループ決定テーブルでは、通常演出1グループ又はナビ演出2(ART)グループが決定される。ナビ演出2(ART)グループが決定される確率は、通常状態用演出グループ決定テーブルよりも高い。
図37は、AT状態用演出グループ決定テーブルを示す。AT状態用演出グループ決定テーブルでは、基本的にナビ演出1(AT)グループが決定される。再遊技に係る内部当籤役(通常リプレイ、特殊リプレイ1~3)が決定された場合は、連続演出開始グループが決定される可能性がある。連続演出開始グループは、RT1~RT3の作動に係る内部当籤役「特殊リプレイ1~3」が決定された場合、RT1~RT3の作動に関係ない内部当籤役「通常リプレイ」が決定された場合よりも高い確率で決定される。
なお、連続演出開始グループが決定されると、連続演出が開始される、連続演出は、連続する3回の遊技にわたって各遊技で関連性のある演出が行われる。本実施の形態の連続演出は、RT1~RT3の作動が開始するか否かを遊技者に知らせ、遊技者が抱く期待感を高めるために実行される。
図38は、ART状態用演出グループ決定テーブルを示す。AT状態用演出グループ決定テーブルでは、ナビ演出2(ART)グループが決定される。
図39は、連続演出カウンタ「2」用演出グループ決定テーブルを示す。連続演出カウンタ「2」用演出グループ決定テーブルは、前述の3回の遊技にわたる連続演出の2回目の遊技で使用されるテーブルである。連続演出カウンタ「2」用演出グループ決定テーブルでは、連続演出2回目グループが決定される。
図40は、連続演出カウンタ「1」用演出グループ決定テーブルを示す。連続演出カウンタ「1」用演出グループ決定テーブルは、前述の3回の遊技にわたる連続演出の3回目(最後)の遊技で使用されるテーブルである。連続演出カウンタ「1」用演出グループ決定テーブルでは、連続演出3回目グループが決定される。
図41は、BB作動状態用演出グループ決定テーブルを示す。BB作動状態用演出グループ決定テーブルは、BB演出グループが決定される。
次に、図42~図50を参照して、演出抽籤テーブルについて説明する。演出抽籤テーブルは、前述の演出グループに応じて設けられている。
演出抽籤テーブルは、複数の演出内容(演出内容を識別する演出番号)を規定しており、主制御回路71から送信される内部当籤役に応じて、各演出内容が決定されるときの抽籤値を規定している。演出抽籤テーブルでは、「0~32767」の範囲から抽出された乱数値を用いて抽籤処理が行われる。
図42は、通常演出1グループの演出抽籤テーブルを示す。通常演出1グループの演出抽籤テーブルでは、基本的に「通常演出」が決定される。内部当籤役がハズレ又はSBのとき、「1点灯演出」又は「2点灯演出」が決定される可能性がある。
図43は、通常演出2グループの演出抽籤テーブルを示す。通常演出2グループの演出抽籤テーブルでは、「通常演出」が決定されるか、或いは入賞に係る内部当籤役が決定された場合はその種類を報知する演出内容(例えば「リプレイ報知」)が決定される可能性がある。また、内部当籤役がハズレ又はSBのとき、「1点灯演出」、「2点灯演出」又は「3点灯演出」が、前述の通常演出1グループの演出抽籤テーブルよりも高い確率で決定される可能性がある。
図44は、ナビ演出1(AT)グループの演出抽籤テーブルを示す。ナビ演出1(AT)グループの演出抽籤テーブルでは、入賞に係る内部当籤役が決定された場合はその種類を報知する演出内容(例えば「リプレイ報知」)が決定される。また、内部当籤役がSBのとき、「終了示唆演出」が決定される。終了示唆演出は、RT1~RT3の作動が終了するかもしれないこと(つまり、RT1~RT3の作動はSBの表示により終了するため)を遊技者に知らせるための演出である。くわしくは後述するが、メインリールの回転が1つずつ停止されるたびに、SBの表示が回避されたか否かが判断され、SBの表示が回避された場合、所定の確率で終了示唆演出が終了するようにしている。
図45は、ナビ演出2(ART)グループの演出抽籤テーブルを示す。ナビ演出2(ART)グループの演出抽籤テーブルでは、入賞に係る内部当籤役が決定された場合はその種類を報知する演出内容(例えば「リプレイ報知」)が決定される。
図46は、連続演出開始グループの演出抽籤テーブルを示す。連続演出開始グループの演出抽籤テーブルでは、基本的に「通常演出」が決定されるが、再遊技に係る内部当籤役(通常リプレイ、特殊リプレイ1~3、CZリプレイ)が決定された場合は、「サウンド演出1回目」が決定される。
図47及び図48は、連続演出2回目グループの演出抽籤テーブルを示す。図48は、AT状態において使用される連続演出2回目グループの演出抽籤テーブルであり、図49は、ART状態において使用される連続演出2回目グループの演出抽籤テーブルである。連続演出2回目グループの演出抽籤テーブルでは、「サウンド演出2回目」が決定される可能性がある。RT1~RT3の作動に係る内部当籤役(特殊リプレイ1~3)が決定された場合は、「サウンド演出2回目」が決定される。
図49及び図50は、連続演出3回目グループの演出抽籤テーブルを示す。図49は、AT状態において使用される連続演出3回目グループの演出抽籤テーブルであり、図50は、ART状態において使用される連続演出3回目グループの演出抽籤テーブルである。連続演出3回目グループの演出抽籤テーブルでは、「サウンド演出3回目」が決定される可能性がある。RT1~RT3の作動に係る内部当籤役(特殊リプレイ1~3)が決定された場合は、「サウンド演出3回目」が決定される。本実施の形態では、連続演出の3回目の遊技において「サウンド演出3回目」が実行されることにより、RT1~RT3の作動が決定されたことが遊技者に知らされる。
次に、図51~図54を参照して、演出構成テーブル及び演出構成テーブルにより規定されている演出データの内容について説明する。
図51は、演出構成テーブルを示す。演出構成テーブルは、演出内容(演出番号)に応じて、演出データを規定している。演出データには、液晶表示装置5により表示する映像のパターンが定められた液晶表示パターンデータ(図52を参照)、サブリール23のバックランプ102により出力する点消灯パターンが定められたバックランプパターンデータ(図53の(1)を参照)、及びスピーカ21により出力するサウンドのパターンが定められたサウンドパターンデータ(図54を参照)が設けられている。また、演出データは、スタートコマンド(開始操作)、リール停止コマンド(各停止操作)、表示コマンド(表示役の決定)のそれぞれを受信したときに対応して定められている。
例えば、演出内容が「リプレイ報知(演出番号:2)」であるとき、開始操作が行われると、液晶表示パターンデータ(図52を参照)として「リプレイ表示(04H)」が選択される。
また、演出内容が「終了示唆演出(演出番号:8)」であるとき、開始操作が行われると、液晶表示パターンデータ(図52を参照)として「警告表示(08H)」が実行され、RT1~RT3の作動が終了するかもしれない旨が表示される。そして、各停止操作が行われると、液晶表示パターンデータ(図52を参照)として「継続表示(09H)」又「終了表示(0AH)」が選択される。例えば、第1停止操作が行われた場合、該当するメインリールにより、SBに係るメイン図柄の組合せを構成するメイン図柄が入賞判定ライン上に表示されず、かつ終了抽籤に当籤したとき、「終了表示(0AH)」が選択される。これにより、RT1~RT3の作動が終了するかもしれない旨の表示が終了し、RT1~RT3の作動の終了が回避されたことが遊技者に知らされる。これに対して、上記終了抽籤に当籤しなかったとき、又は第1停止操作が行われた場合、該当するメインリールにより、SBに係るメイン図柄の組合せを構成するメイン図柄が入賞判定ライン上に表示されたとき、「継続表示(09H)」が選択される。これにより、RT1~RT3の作動が終了するかもしれない旨が継続して表示される。
また、演出内容が「1点灯演出(演出番号:9)」、「2点灯演出(演出番号:10)」又は「3点灯演出(演出番号:11)」であるとき、開始操作が行われると、バックランプパターンデータ(図53の(1)を参照)として「バックランプ演出点灯(05H)」が選択される。「バックランプ演出点灯」が選択されると、各サブリール23に対応するバックランプ102をそれぞれ点灯させるデータがサブRAM83に設けられたランプデータ記憶領域(図53の(2)を参照)に格納される。
ここで、図53の(2)に示すように、ランプデータ記憶領域は、各サブリール23に対応するバックランプ102のそれぞれについて複数の記憶領域(図示の例では0~4)を備えている。当該複数の記憶領域には予め定められた優先順位が定められており、この優先順位に従って各記憶領域に格納されているデータが読み出される。具体的には、「1」の記憶領域、「2」の記憶領域、「3」の記憶領域、「4」の記憶領域の順に各データが読み出される。また、「0」の記憶領域には、「1」~「4」の記憶領域に格納されたデータの読み出しを規制するデータ(点灯無効データ)が格納される。つまり、「0」の記憶領域に点灯無効データが格納されている場合、「1」~「4」の記憶領域に仮に「点灯データ」が格納されていても、その選択及び出力が行われることがない。
また、詳しくは後述のフローチャートを参照して説明するが、「1点灯演出」、「2点灯演出」又は「3点灯演出」が決定され、「バックランプ演出点灯」が選択されると、まず各サブリールに対応するバックランプのそれぞれを点灯させるための点灯データが、各バックランプに対応する記憶領域(図示の例では「1」の記憶領域)に格納される。加えて、それぞれの「0」の記憶領域に点灯無効データが格納される。
つまり、バックランプ102を点灯させるための点灯データが既に格納されている一方で、この点灯データが、「0」の記憶領域に格納された点灯無効データの存在によって、読み出されない状態となる。そして、停止操作の検出が行われたときに、「0」の記憶領域に格納された点灯無効データをクリアすると、「1」~「4」の記憶領域に格納されたデータが読み出されることになる。図示の例では、「1」の記憶領域に点灯データが格納されていることから、その点灯データが読み出され、該当するバックランプ102の点灯が行われる。
「1点灯演出」が決定された場合は、第1停止操作の検出が行われた場合のみ、該当するバックランプに対応する「0」の記憶領域に格納された点灯無効データをクリアし、第2停止操作及び第3停止操作の検出が行われても、該当するバックランプに対応する「0」の記憶領域に格納された点灯無効データをクリアしない。
また、「2点灯演出」が決定された場合は、第1停止操作及び第2停止操作の検出が行われた場合のみ、該当するバックランプに対応する「0」の記憶領域に格納された点灯無効データをクリアし、第3停止操作の検出が行われても、該当するバックランプに対応する「0」の記憶領域に格納された点灯無効データをクリアしない。
さらに、「3点灯演出」が決定された場合は、第1停止操作、第2停止操作及び第3停止操作の検出が行われた場合のそれぞれについて、該当するバックランプに対応する「0」の記憶領域に格納された点灯無効データをクリアする。このようにすると、停止操作の検出が行われるたびに、該当するバックランプを点灯又は消灯させるためのデータを決定する処理を行う必要がないので、停止操作の検出とバックランプの動作を連動させるのに好適となる。
また、演出内容が「1点灯演出」、「2点灯演出」又は「3点灯演出」であるときは、バックランプ102の動作とともに、液晶表示装置110の動作及びスピーカ21の動作についても各停止操作の検出に連動して行われる。
まず、液晶表示パターンデータ(図52を参照)の決定に関しては、開始操作の検出が行われると、「ダンス動作表示(0BH)」が選択される。また、「1点灯演出」であるときは、第2停止操作の検出が行われると、「ダンス失敗表示(0CH)」が選択される。さらに、「2点灯演出」であるときは、第3停止操作の検出が行われると、「ダンス失敗表示(0CH)」が選択される。さらにまた、「3点灯演出」であるときは、第3停止操作の検出が行われると、「ダンス成功表示(0DH)」が選択される。
続いて、サウンドパターンデータ(図54を参照)の決定に関しては、開始操作の検出が行われると、「演出音1(03H)」が選択される。また、「1点灯演出」であるときは、第2停止操作の検出が行われると、「消音(00H)」が選択される。さらに、「2点灯演出」であるときは、第3停止操作の検出が行われると、「消音(00H)」が選択される。なお、「3点灯演出」であるときは、各停止操作の検出に応じて「消音(00H)」は選択されず、表示役の決定が行われると、「演出音(04H)」が選択される。
例えば、スピーカ21から出力するサウンド(例えば楽曲のリズム)に同調させてバックランプ102を点滅させるようにランプデータを設計していたとしても、前述したように停止操作の検出とバックランプ102が点灯するタイミングとのずれが生じないようにすることができるので、サウンドとバックランプ102の同調が崩れてしまうような事態を防ぐことができる。
また、演出内容が「サウンド演出1回目(演出番号:14)」であるとき、開始操作が行われると、サウンドパターンデータ(図54を参照)として「ART前兆音1(07H)」が選択される。また、演出内容が「サウンド演出2回目(演出番号:15)」であるとき、開始操作が行われると、サウンドパターンデータとして「ART前兆音2(08H)」が選択される。さらに、演出内容が「サウンド演出3回目(演出番号:16)」であるとき、開始操作が行われると、サウンドパターンデータとして「ART状態音(09H)」が選択される。
「ART状態音(09H)」は、基本的に、サブ遊技状態がART状態(メイン遊技状態がRT1~RT3遊技状態)であるときに選択されるサウンドパターンデータである(後述の図89のS345及びS346を参照)。「ART前兆音1」又は「ART前兆音2」は、「ART状態音」に基づいて出力されるサウンドの一部を構成するサウンドが出力されるサウンドパターンデータである。
例えば、「ART状態音」に基づいて出力されるサウンドが、「楽器A+楽器B+楽器C+楽器D」から構成される楽曲であるとき、「ART前兆音1」に基づいて出力されるサウンドは「楽器A+楽器B」から構成される楽曲である。また、「ART前兆音2」に基づいて出力されるサウンドは「楽器A+楽器B+楽曲C」から構成される楽曲である。
「ART前兆音1」及び「ART前兆音2」は、ともに、「ART状態音」に基づいて出力されるサウンドの一部を構成するサウンドが出力されるが、本実施の形態では、「ART状態音」に基づいて出力されるサウンドを完成形としたとき、「ART前兆音2」を、「ART前兆音1」よりも、その完成形により近い構成を持つサウンドが出力されるようにしている。つまり、「サウンド演出1回目」、「サウンド演出2回目」及び「サウンド演出3回目」が順次実行されるにつれて、ART状態において出力されるサウンドが徐々に完成されていくような演出が実行されるようになる。
なお、「ART状態音」と「ART前兆音1」及び「ART前兆音2」との関係は、前述したものに限らず、次のようなものを採用することができる。例えば、「ART状態音」に基づいて出力されるサウンドが、「楽器A+楽器B+楽器C+楽器D」から構成される所定の楽曲が30秒出力されるものとしたとき、「ART前兆音1」に基づいて出力されるサウンドは上記所定の楽曲が5秒出力され、「ART前兆音2」に基づいて出力されるサウンドは上記所定の楽曲が15秒出力されるようにしても良い。
次に、図55~図61を参照して、フラグ変換テーブルについて説明する。
フラグ変換テーブルは、複数種類のサブフラグを規定しており、主制御回路71から送信される内部当籤役に応じて、各サブフラグが決定されるときの抽籤値を規定している。サブフラグは、複数のサブリール23により表示を許可するサブ図柄の組合せを指定するデータである。
フラグ変換テーブルでは、「0~32767」の範囲から抽出された乱数値を用いてサブフラグの決定にかかる抽籤処理が行われる。フラグ変換テーブルは、基本的に、サブ遊技状態に応じて設けられている。
フラグ変換テーブルでは、各内部当籤役に応じて決定されるサブフラグの種類が予め定められていることを基本的な構成として、各サブフラグが決定されるときの抽籤値が規定されている。
例えば、内部当籤役「ハズレ(00)」には、サブフラグ「ハズレ(0)」が対応付けられている。また、内部当籤役「通常リプレイ(01)」、「特殊リプレイ1(02)」、「特殊リプレイ2(03)」、「特殊リプレイ3(04)」及び「CZリプレイ(05)」のそれぞれには、サブフラグ「リプレイ(1)」が対応付けられている。
また、内部当籤役「全ベル(06)」にはサブフラグ「全ベル(5)」が、内部当籤役「右ベル(07)」にはサブフラグ「右ベル(3)」が、内部当籤役「左ベル(08)」にはサブフラグ「左ベル(2)」が、内部当籤役「中ベル(09)」にはサブフラグ「中ベル(4)」がそれぞれ対応付けられている。
また、内部当籤役「角チェリー(10)」にはサブフラグ「角チェリー(6)」が、内部当籤役「確定役(11)」にはサブフラグ「ハズレ(0)」がそれぞれ対応付けられている。また、ボーナスゲームにおいて決定される内部当籤役「JAC役(12)」及び「全役(13)」のそれぞれには、サブフラグ「全ベル(5)」が対応付けられている。また、内部当籤役「SB(14)」には、サブフラグ「ハズレ(0)」が対応付けられている。
そして、フラグ変換テーブルでは、各サブ遊技状態に応じて、上記基本的な対応関係を有するサブフラグとは異なるサブフラグ(例えば「チャンス(7)」や「レアリプレイ(8)」)が決定される可能性が生じるようにしている。
図55は、通常状態用フラグ変換テーブルを示す。通常状態用フラグ変換テーブルは、内部当籤役が「ハズレ(00)」であるとき、サブフラグ「チャンス」が決定される可能性がある。
図56は、AT状態(ART突入状態1~3を含む)用フラグ変換テーブルを示す。AT状態用フラグ変換テーブルは、内部当籤役が「特殊リプレイ1(02)」、「特殊リプレイ2(03)」及び「特殊リプレイ3(04)」であるとき、サブフラグ「チャンス」が決定される可能性がある。したがって、AT状態では、「チャンス」のサブ図柄の組合せ(詳しくは後述の停止テーブルを参照して説明する)が表示された場合、遊技者にRT1~RT3の作動が開始するかもしれないことを期待させることができる。
図57は、ART状態用フラグ変換テーブルを示す。ART状態用フラグ変換テーブルでは、各内部当籤役に応じて、前述した基本的な対応関係のとおりにサブフラグが決定される。
図58は、BB内部当たり状態用フラグ変換テーブルを示す。BB内部当たり状態用フラグ変換テーブルは、内部当籤役が「ハズレ(00)」であるとき、サブフラグ「チャンス」が決定される可能性がある。BB内部当たり状態は、前述の持越役「BB」が存在する状態であるので、内部当籤役が「ハズレ(00)」であるときとは、データポインタ(図8及び図9を参照)が「0」であるときを意味し、厳密な意味での内部当籤役は「BB」となる(図25のS80を参照)。BB内部当たり状態では、「チャンス」のサブ図柄の組合せが表示された場合、遊技者にBBの作動が開始するかもしれないことを期待させることができる。
図59は、ART終了状態用フラグ変換テーブルを示す。図60は、ART区切り状態用フラグ変換テーブルを示す。ART終了状態用フラグ変換テーブル及びART区切り状態用フラグ変換テーブルは、内部当籤役が「通常リプレイ(01)」、「特殊リプレイ1(02)」、「特殊リプレイ2(03)」及び「特殊リプレイ3(04)」であるとき、サブフラグ「レアリプレイ」が決定される可能性がある。なお、サブフラグ「レアリプレイ」が決定される確率は、ART区切り状態の方がART終了状態と比べて高い。
したがって、「レアリプレイ」のサブ図柄の組合せ(詳しくは後述の停止テーブルを参照して説明する)が表示された場合、遊技者にART状態(メイン遊技状態はRT1~RT3遊技状態)が終了するのか継続するのかを遊技者に推測させる楽しみを与えることができる。
図61は、BB作動状態用フラグ変換テーブルを示す。BB作動状態用フラグ変換テーブルは、内部当籤役が「JAC役(12)」であるとき、サブフラグ「チャンス」が決定される可能性がある。
なお、BB作動状態用フラグ変換テーブルは、設定値(1、4、6又はH)に応じて、サブフラグ「チャンス」が決定されるときの抽籤値が異なるようにしている。より具体的には、設定値が遊技者に有利な値(H)であるほど、サブフラグ「チャンス」が決定される確率が高くなる。したがって、BB作動状態では、「チャンス」のサブ図柄の組合せが表示された場合、その頻度によって、遊技者に設定値を推測させる楽しみを与えることができる。
次に、図62を参照して、ベル振分けテーブルについて説明する。
ベル振分けテーブルは、BB作動状態においてサブフラグ「全ベル」が決定されたときに使用される。BB作動状態では、サブフラグ「全ベル」が「ベル1」又は「ベル2」の何れかに振り分けられる。
ベル振分けテーブルは、設定値に応じて、サブフラグ「ベル1」が決定されるときの抽籤値とサブフラグ「ベル1」が決定されるときの抽籤値とを規定している。BB作動状態1では、設定値が遊技者に有利な値であるほど、サブフラグ「ベル1」が決定される確率が高くなる。これに対して、BB作動状態2では、設定値が遊技者に有利な値であるほど、サブフラグ「ベル2」が決定される確率が高くなる。
したがって、BB作動状態では、「ベル1」のサブ図柄の組合せ(詳しくは後述の停止テーブルを参照して説明する)が表示された場合、又は「ベル2」のサブ図柄の組合せ(詳しくは後述の停止テーブルを参照して説明する)が表示された場合、その頻度によって、遊技者に設定値を推測させる楽しみを与えることができる。なお、詳しくは後述するが、BB作動状態1とするか又はBB作動状態2とするかは、遊技者の意思で選択することが可能となっており、「ベル1」及び「ベル2」の何れのサブ図柄の組合せが表示される頻度に注目するかを遊技者に決定させるようにしている。
次に、図63を参照して、リール停止初期設定テーブルについて説明する。
リール停止初期設定テーブルは、サブフラグ及びサブ遊技状態に応じて、特殊停止テーブル、通常停止テーブル及び制御変更テーブルを規定する。停止テーブルは、サブリールの滑り駒数の決定、即ち、サブリールの回転を停止する位置の決定に用いられる。
滑り駒数は、ストップスイッチ7Sにより停止操作が検出されてから対応するサブリールの回転が停止する迄のリールの回転量であり、言い換えれば、ストップスイッチ7Sにより停止操作が検出されてから該当するサブリールの回転が停止する迄の期間において、所定位置(該当する表示窓の中段)を通過するサブ図柄の移動量である。これは、ストップスイッチ7Sにより停止操作が検出されてから更新されたサブリール用図柄カウンタの値により把握される。
ストップスイッチ7Sにより停止操作が検出されたときの該当サブリールのサブリール用図柄カウンタに対応する図柄位置(即ち、サブリールの回転の停止が開始される図柄位置であり、これを「停止開始位置」という)に、滑り駒数を加算した図柄位置が、リールの回転が停止する図柄位置(これを「停止予定位置」という)として決定される。
本実施の形態では、滑り駒数の最大数を基本的に「4」として各サブリールの回転を停止させる。ただし、前述したように、サブリールはあくまで演出用のリールであるので、その動作はメインリールのような制約を受けることはない。本実施の形態では、遊技者にサブリールの動作に注目させて遊技を行わせるようにしていることから、サブリールの動作がメインリールの動作とあまりにもかけ離れてしまうと、遊技者に違和感を持たせてしまい、かえって遊技の興趣を減退させることにもなりかねない。したがって、本実施の形態では、基本的には、ストップスイッチ7Sにより停止操作が検出された後、該当するサブリールの回転がメインリールと同じ所定時間(例えば190msec)以内に停止するようにその動作を行うようにしつつも、場合によってその時間を超えて停止することも可能となるようにしている。これにより、意外性のある動作として遊技者の目に映るようにし、興趣の向上を図るようにしている。
特殊停止テーブルは、第1停止操作が左ストップボタン7Lに対して行われたとき(言い換えれば、左ストップボタン7Lが最初に押されたときであり、以下、「順押し」という)に使用される。その他の場合、例えば、順押しが行われた場合の第2停止操作及び第3停止操作や、第1停止操作が中ストップボタン7C又は右ストップボタン7Rに対して行われたとき(以下、「変則押し」という)は、通常停止テーブルが使用される。
また、制御変更テーブルは、前述の順押しが行われた場合に使用される。制御変更テーブルが使用される場合は、リール停止初期設定テーブルに規定された通常停止テーブルとは別に、左サブリール23Lの停止開始位置に応じて通常停止テーブルが決定される。
リール停止初期設定テーブル(図63)では、サブフラグが「チャンス」であり、サブ遊技状態が通常状態、BB作動状態又はART突入状態1(AT状態においてRT3の作動に係る内部当籤役「特殊リプレイ3」が決定された状態)である場合、特殊停止テーブル「A0」及び通常停止テーブル「B0」が決定される(制御変更テーブルは無し)。
図64は、特殊停止テーブル「A0」を示す。特殊停止テーブルは、左サブリール23Lの図柄位置(言いかえると停止開始位置)「0」~「20」に応じて、滑り駒数を規定する。
特殊停止テーブル「A0」が規定する滑り駒数に基づいて決定される停止予定位置は、「3」、「8」、「9」、「11」及び「18」の何れかである。図32に示すサブリールの配列を参照すると、これらのうち停止予定位置「8」又は「9」にて左サブリール23Lの回転が停止される場合、左サブ表示窓24L内にサブ図柄「大チャンス」が表示される。また、他の停止予定位置「3」、「11」又は「18」にて左サブリール23Lの回転が停止される場合、左サブ表示窓24Lの上段にサブ図柄「小チャンス」が表示される。
図65の(1)は、通常停止テーブル「B0」を示す。通常停止テーブル「B0」を示す。通常停止テーブルは、図柄位置(言いかえると停止開始位置)「0」~「20」のそれぞれに応じて1バイトの停止データを規定している。停止データは、それ自身が対応付けられている図柄位置が、サブリールの回転が停止する位置として適切か否かの情報を有している。
停止データの内容を具体的に説明すると、ビット0~ビット7のうち、ビット7が「左サブリール」の列に対応し、ビット4が「中サブリール」の列に対応し、ビット1が「右サブリール」の列に対応する。
図65の(2)は、ラインマスクデータテーブルを示す。ラインマスクデータは、通常停止テーブルを使用して滑り駒数を決定する際に用いられる。ラインマスクデータは、1バイトからなり、ストップボタンに応じて規定されている。左ストップボタン7Lに対しては、前述の通常停止テーブルの「左サブリール」の列であるビット7を指定する「10000000」が規定されている。また、中ストップボタン7Cに対しては、前述の通常停止テーブルの「中サブリール」の列であるビット4を指定する「00010000」が規定されている。さらに、右ストップボタン7Rに対しては、前述の通常停止テーブルの「右サブリール」であるビット1を指定する「00000010」が規定されている。
通常停止テーブルとラインマスクデータを参照した滑り駒数の決定は次のようにして行う。まず、停止操作が検出されたストップボタン7の種別に応じてラインマスクデータが決定され、停止データを構成する8つのビット列の何れを参照するかが指定される。例えば、左ストップボタン7Lが押されたとき、ビット7の「左サブリール」の列が指定される。
そして、指定されたビット列を参照し、停止開始位置からサブリールの回転方向に従って、各図柄位置に対応するデータとして“1”が規定されているか否かの検索を順次行っていく。この検索の結果、停止開始位置から、対応するデータとして「1」が規定されている図柄位置までの差分を滑り駒数として決定する。
なお、特殊停止テーブルは各サブリールの各図柄位置に応じて滑り駒数が直接的に規定されているのに対して、通常停止テーブルでは、各図柄位置に応じて上記検索を行うことによって滑り駒数が決定されるが、いずれにしても、各図柄位置に応じて予め定められた滑り駒数が取得されることに変わりはなく、複数のサブリールのそれぞれが有する複数のサブ図柄のそれぞれに応じてサブ図柄の移動量が規定されているということができる。
図66に示す通常停止テーブル「B1」が規定する「左サブリール」の列を参照すると、特殊停止テーブル「A0」と同様、図柄位置「3」、「8」、「9」、「11」及び「18」に対応するデータに“1”が規定されている。これらの図柄位置のうち「8」又は「9」にて左サブリール23Lの回転が停止されると、左サブ表示窓24L内にサブ図柄「大チャンス」が表示される。また、他の図柄位置「3」、「11」又は「18」にて左サブリール23Lの回転が停止される場合、左サブ表示窓24Lの上段にサブ図柄「小チャンス」が表示される。
また、「中サブリール」の列を参照すると、図柄位置「0」、「4」、「8」、「9」、「14」及び「16」に対応するデータに“1”が規定されている。これらの図柄位置のうち「4」、「8」又は「14」にて中サブリール23Cの回転が停止されると、中サブ表示窓24Cの中段にサブ図柄「小チャンス」が表示される。
また、「右サブリール」を参照すると、図柄位置「1」、「3」、「8」、「12」又は「17」に対応するデータに“1”が規定されている。これらの図柄位置のうち「1」、「12」又は「17」にて右サブリール23Rの回転が停止されると、右サブ表示窓24Rの下段にサブ図柄「小チャンス」が表示される。
したがって、サブ遊技状態が通常状態、BB作動状態又はART突入状態1である場合に、サブフラグ「チャンス」が決定されたとき、遊技者により行われる停止操作のタイミングによって、左サブリール23Lのサブ図柄「大チャンス」が表示されるか、又は演出用ラインであるクロスダウンライン28e上に各サブリール23のサブ図柄「小チャンス」がそろって表示される。
続いて、リール停止初期設定テーブル(図63)では、サブフラグが「チャンス」であり、サブ遊技状態がART突入状態2(AT状態においてRT2の作動に係る内部当籤役「特殊リプレイ2」が決定された状態)である場合、特殊停止テーブル「A0」及び通常停止テーブル「B1」が決定される(制御変更テーブルは無し)。
図66は、通常停止テーブル「B1」を示す。「左サブリール」の列及び「右サブリール」は、通常停止テーブル「B0」と同様である。「中サブリール」の列を参照すると、図柄位置「18」又は「19」にて中サブリール23Cの回転が停止されると、中サブ表示窓24C内にサブ図柄「大チャンス」が表示される。また、図柄位置「4」、「8」又は「14」にて中サブリール23Cの回転が停止される場合、中サブ表示窓24Cの中段にサブ図柄「小チャンス」が表示される。
したがって、サブ遊技状態がART突入状態2である場合に、サブフラグ「チャンス」が決定されたとき、遊技者により行われる停止操作のタイミングによって、左サブリール23Lのサブ図柄「大チャンス」及び中サブリール23Cのサブ図柄「大チャンス」が表示されるか、又はクロスダウンライン28e上に各サブリール23のサブ図柄「小チャンス」がそろって表示される。
続いて、リール停止初期設定テーブル(図63)では、サブフラグが「チャンス」であり、サブ遊技状態がART突入状態3(AT状態においてRT3の作動に係る内部当籤役「特殊リプレイ3」が決定された状態)又はBB内部当たり状態である場合、特殊停止テーブル「A0」及び通常停止テーブル「B2」が決定される(制御変更テーブルは無し)。
図67は、通常停止テーブル「B2」を示す。「左サブリール」の列及び「中サブリール」の列は、通常停止テーブル「B1」と同様である。「右サブリール」を参照すると、図柄位置「6」又は「7」にて右サブリール23Rの回転が停止されると、右サブ表示窓24R内にサブ図柄「大チャンス」が表示される。また図柄位置「1」、「12」又は「17」にて右サブリール23Rの回転が停止される場合、右サブ表示窓24Rの下段にサブ図柄「小チャンス」が表示される。
したがって、サブ遊技状態がART突入状態3又はBB内部当たり状態である場合に、サブフラグ「チャンス」が決定されたとき、遊技者により行われる停止操作のタイミングによって、左サブリール23Lのサブ図柄「大チャンス」、中サブリール23Cのサブ図柄「大チャンス」及び右サブリール23Rのサブ図柄「大チャンス」が表示されるか、又はクロスダウンライン28e上に各サブリール23のサブ図柄「小チャンス」がそろって表示される。本実施の形態では、各サブリール23により表示されるサブ図柄「大チャンス」の個数によって、RT1~RT3の何れの作動が開始されるのかを遊技者が推測する楽しみを与えることができる。
続いて、リール停止初期設定テーブル(図63)では、サブフラグが「ベル1」であるとき、特殊停止テーブル「A20」及び通常停止テーブル「B20」が決定される(制御変更テーブルは無し)。
図68は、特殊停止テーブル「A20」を示す。特殊停止テーブル「A20」に規定されている滑り駒数に基づいて左サブリール23Lの回転が停止される場合、基本的に、左サブ表示窓24Lの中段にサブ図柄「ベル」が表示される。特殊停止テーブル「A0」に規定されている滑り駒数は、「0」~「4」の何れかであり、その最大数は「4」である。
図69は、通常停止テーブル「B20」を示す。「左サブリール」の列に基づいて左サブリール23Lの回転が停止される場合、基本的に、左サブ表示窓24Lの中段にサブ図柄「ベル」が表示される。また、「中サブリール」の列に基づいて中サブリール23Cの回転が停止される場合、基本的に、中サブ表示窓24Cの中段にサブ図柄「ベル」が表示される。さらに、「右サブリール」に基づいて右サブリール23Rの回転が停止される場合、基本的に、右サブ表示窓24Rの中段にサブ図柄「ベル」が表示される。通常停止テーブル「B20」を参照して決定される各サブリール23の滑り駒数は、「0」~「4」の何れかであり、その最大数は「4」である。
したがって、サブフラグ「ベル1」が決定されたとき、滑り駒数の最大数を「4」として、センターライン28c上に各サブリール23のサブ図柄「ベル」がそろって表示される。
これに対して、リール停止初期設定テーブル(図63)では、サブフラグが「ベル2」であるとき、特殊停止テーブル「A21」及び通常停止テーブル「B20」が決定される(制御変更テーブルは無し)。
図70は、特殊停止テーブル「A21」を示す。特殊停止テーブル「A21」に規定されている滑り駒数に基づいて左サブリール23Lの回転が停止される場合、基本的に、左サブ表示窓24Lの中段にサブ図柄「ベル」が表示される。ただし、特殊停止テーブル「A20」に規定されている滑り駒数は、「4」~「10」の何れかである。つまり、前述の特殊停止テーブル「A20」に規定されている滑り駒数の最大数「4」を超えた数が滑り駒数として決定される。
したがって、サブフラグ「ベル2」が決定されたとき、順押しが行われると、左サブリール23Lについては「4」を超えた数を滑り駒数としてその回転が停止され、センターライン28c上に各サブリール23のサブ図柄「ベル」がそろって表示される。
このように、サブフラグ「ベル1」とサブフラグ「ベル2」では、同じサブ図柄の組合せが表示される場合でも、左サブリール23Lの回転が停止されるときの滑り駒数の大きさが異なる。つまり、図62を参照して前述したように、BB作動状態1では、設定値が遊技者にとって有利なものであるほど、停止操作が検出されてから左サブリール23Lの回転が停止されるまで(サブ図柄「ベル」がセンターライン8c上に表示されるまで)に、サブ図柄が4個以上滑る現象(大すべり現象)が生じる可能性が低くなる。これに対して、BB作動状態2では、設定値が遊技者にとって有利なものであるほど、上記大すべり現象が生じる可能性が高くなる。
続いて、リール停止初期設定テーブル(図63)では、サブフラグが「リプレイ」であるとき、特殊停止テーブル「A10」、通常停止テーブル(図示を省略する)及び制御変更テーブル「C10」が決定される。
図71は、特殊停止テーブル「A10」を示す。特殊停止テーブル「A10」に規定されている滑り駒数に基づいて左サブリール23Lの回転が停止される場合、基本的に、左サブ表示窓24Lの中段にサブ図柄「リプレイ」が表示される。特殊停止テーブル「A20」に規定されている滑り駒数は、「0」~「4」の何れかであり、その最大数は「4」である。
図72は、制御変更テーブル「C10」を示す。制御変更テーブルは、図柄位置(言いかえると、左サブリール23Lの停止開始位置)に応じて、停止テーブル群選択データを規定している。停止テーブル群選択データは、複数の通常停止テーブルからなる停止テーブル群を指定するためのデータである。本実施の形態では、制御変更テーブルが使用される場合、左サブリール23Lの停止開始位置に応じて停止テーブル群が選択され、停止テーブル群を構成する複数の通常停止テーブルの何れか1つが抽籤により決定されるようにしている。
制御変更テーブル「C10」は、左サブリール23Lのすべての停止開始位置「0」~「20」に対して停止テーブル群選択データ「D10」を規定している。
これに対して、リール停止初期設定テーブル(図63)では、サブフラグが「レアリプレイ」であるとき、特殊停止テーブル「A10」、通常停止テーブル(図示を省略する)及び制御変更テーブル「C11」が決定される。
図73は、制御変更テーブル「C11」を示す。制御変更テーブル「C11」は、左サブリール23Lの停止開始位置「0」~「2」及び「14」~「20」のそれぞれに対して停止テーブル群選択データ「D10」を規定している。これに対して、左サブリール23Lの停止開始位置「3」~「13」のそれぞれに対して停止テーブル群選択データ「D11」を規定している。
図74は、停止テーブル抽籤テーブル「E10」を示す。停止テーブル抽籤テーブルは、停止テーブル群選択データに応じて、複数の通常停止テーブルと、各通常停止テーブルが決定されるときの抽籤値とを規定している。
停止テーブル群選択データが「D10」又は「D11」であるとき、通常停止テーブル「B10(通常すべり制御用)」又は通常停止テーブル「B11(大すべり制御用)」の何れかが決定される。
停止テーブル群選択データが「D10」であるとき、通常停止テーブル「B10(通常すべり制御用)」が、通常停止テーブル「B11(大すべり制御用)」よりも高い確率で決定される(図示の例では、通常停止テーブル「B11(大すべり制御用)」が決定されないようにしている)。
これに対して、停止テーブル群選択データが「D11」であるとき、通常停止テーブル「B11(大すべり制御用)」が、通常停止テーブル「B10(通常すべり制御用)」よりも高い確率で決定される。
図75は、通常停止テーブル「B10(通常すべり制御用)」を示す。「中サブリール」の列に基づいて中サブリール23Cの回転が停止される場合、基本的に、中サブ表示窓24Cの中段にサブ図柄「リプレイ」が表示される。また、「右サブリール」に基づいて右サブリール23Rの回転が停止される場合、基本的に、右サブ表示窓24Rの中段にサブ図柄「リプレイ」が表示される。通常停止テーブル「B10(通常すべり制御用)」を参照して決定される各サブリール23の滑り駒数は、「0」~「4」の何れかであり、その最大数は「4」である。
したがって、サブフラグ「リプレイ」が決定されたとき、又はサブフラグ「レアリプレイ」が決定された場合であって左サブリール23Lの停止開始位置が「0」~「2」及び「14」~「20」であるときは、滑り駒数の最大数を「4」として、センターライン28c上に各サブリール23のサブ図柄「リプレイ」がそろって表示される。
図76は、通常停止テーブル「B11(大すべり制御用)」を示す。「中サブリール」の列又は「右サブリール」に基づいて、中サブリール23C及び右サブリール23Rの回転が停止される場合、基本的に、中サブ表示窓24C及び右サブ表示窓24Rの中段にサブ図柄「リプレイ」が表示される。ただし、通常停止テーブル「B11(大すべり制御用)」を参照して決定される滑り駒数は、前述の通常停止テーブル「B10(通常すべり制御用)」を参照して決定される滑り駒数の最大数「4」を超えた数である。例えば、中サブリール23Cの停止開始位置が「6」であるとき、“1”が規定されている図柄位置「15」までの間に9個のサブ図柄が存在するので、その滑り駒数は「9」となる。
したがって、サブフラグ「レアリプレイ」が決定された場合であって左サブリール23Lの停止開始位置が「3」~「13」であるときは、中サブリール23C及び右サブリール23Rについては「4」を超えた数を滑り駒数としてその回転が停止され、センターライン28c上に各サブリール23のサブ図柄「リプレイ」がそろって表示される。
このように、ART終了状態又はART区切り状態において決定される可能性があるサブフラグ「レアリプレイ」では、サブフラグ「リプレイ」と同じサブ図柄の組合せが表示される場合でも、中サブリール23C及び右サブリール23Rの回転が停止されるときの滑り駒数の大きさが異なる。したがって、遊技者は、ART状態(メイン遊技状態はRT1~RT3遊技状態)では、左サブリール23Lの停止開始位置が所定の範囲(「3」~「13」)内となるタイミングをはかって停止操作を行うことによって、停止操作が検出されてから中サブリール23C及び右サブリール23Rの回転が停止されるまで(サブ図柄「リプレイ」がセンターライン8c上に表示されるまで)にサブ図柄が4個以上滑る現象(大すべり現象)が生じるか否かを観察し、ART状態(メイン遊技状態はRT1~RT3遊技状態)が継続するか終了するを推測することができるようになる。
続いて、リール停止初期設定テーブル(図63)では、サブフラグが「ハズレ」であり、サブ遊技状態がART状態、AT状態又はART突入状態1~3であるとき、特殊停止テーブル「A31」、通常停止テーブル(図示を省略する)及び制御変更テーブル「C31」が決定される。
図77は、特殊停止テーブル「A31」を示す。特殊停止テーブル「A31」に規定されている滑り駒数に基づいて左サブリール23Lの回転が停止される場合、基本的に、左サブ表示窓24Lの中段にサブ図柄「小チャンス」が表示される。
図78は、制御変更テーブル「C31」を示す。制御変更テーブル「C31」は、左サブリール23Lの停止開始位置「15」及び「16」に対して停止テーブル群選択データ「D31」を規定し、その他の停止開始位置に対して停止テーブル群選択データ「D30」を規定している。ここで、停止開始位置が「15」及び「16」となる場合は、図柄位置「15」のサブ図柄「チェリー」が左サブ表示窓24L内に表示された状態で停止操作の検出が行われた場合である。
図79は、停止テーブル抽籤テーブル「E31」を示す。停止テーブル抽籤テーブル「E31」では、停止テーブル群選択データが「D30」又は「D31」であるとき、通常停止テーブル「B31(ハズレ制御用)」又は通常停止テーブル「B32(チャンス目制御用)」の何れかが決定される。
停止テーブル群選択データが「D30」であるとき、通常停止テーブル「B32(チャンス目制御用)」が、通常停止テーブル「B31(ハズレ制御用)」よりも高い確率で決定される。これに対して、停止テーブル群選択データが「D31」であるとき、通常停止テーブル「B31(ハズレ制御用)」が、通常停止テーブル「B32(チャンス目制御用)」よりも高い確率で決定される。
図80は、通常停止テーブル「B31(ハズレ制御用)」を示す。「中サブリール」の列に基づいて、中サブリール23Cの回転が停止される場合、基本的に、中サブ表示窓24Cの中段にサブ図柄「リプレイ」が表示される。また、「右サブリール」に基づいて、右サブリール23Rの回転が停止される場合、基本的に、右サブ表示窓24Rの中段にサブ図柄「ベル」が表示される。したがって、特殊停止テーブル「A31」及び通常停止テーブル「B31(ハズレ制御用)」が使用されると、センターライン8c上にサブ図柄の組合せ「小チャンス-リプレイ-ベル(ハズレ目)」が表示される。
図81は、通常停止テーブル「B32(チャンス目制御用)」を示す。「中サブリール」の列に基づいて、中サブリール23Cの回転が停止される場合、基本的に、中サブ表示窓24Cの中段にサブ図柄「ベル」が表示される。また、「右サブリール」に基づいて、右サブリール23Rの回転が停止される場合、基本的に、右サブ表示窓24Rの中段にサブ図柄「ベル」が表示される。したがって、特殊停止テーブル「A31」及び通常停止テーブル「B32(チャンス目制御用)」が使用されると、センターライン8c上にサブ図柄の組合せ「小チャンス-ベル-ベル(チャンス目)」が表示される。
このように、本実施の形態では、ART状態、AT状態及びART突入状態1~3において、サブフラグ「ハズレ」が決定されたとき、図柄位置「15」のサブ図柄「チェリー」が左サブ表示窓24L内に表示されるタイミングを狙って停止操作を行うことにより、チャンス目の出現確率を低下させることができる。これは、後述のBB内部当たり状態においてチャンス目が出現するときに、内部当籤役「BB」が決定されていることに対する信頼度を低下させないようにすることを目的としている。
つまり、ボーナス内部当たり状態でない場合にチャンス目が出現しすぎると、ボーナス内部当たり状態である場合にチャンス目が出現したとき、内部当籤役「BB」が決定されていることに対して遊技者が抱く期待が希薄なものとなってしまう。そこで、遊技者の技量により、チャンス目出現確率を低下させることができるようにして、これを防ぐことができるようにした。
続いて、リール停止初期設定テーブル(図63)では、サブフラグが「ハズレ」であり、サブ遊技状態が内部当たり状態であるとき、特殊停止テーブル「A32」、通常停止テーブル(図示を省略する)及び制御変更テーブル「C32」が決定される。
図82は、特殊停止テーブル「A32」を示す。特殊停止テーブル「A32」に規定されている滑り駒数に基づいて左サブリール23Lの回転が停止される場合、停止開始位置が「1」であるとき、左サブ表示窓24L内には、上段にサブ図柄「7」、中段にサブ図柄「AT」及び下段にサブ図柄「7」(これをボーナス確定目という)が表示される。また、その他の停止開始位置であるときは、基本的に、左サブ表示窓24Lの中段にサブ図柄「小チャンス」が表示される。
図83は、制御変更テーブル「C32」を示す。制御変更テーブル「C32」は、左サブリール23Lの停止開始位置のうち、前述のボーナス確定目を表示可能となる停止開始位置「0」、「1」及び「20」に対して停止テーブル群選択データ「D33」を規定し、その他の停止開始位置に対して停止テーブル群選択データ「D32」を規定している。
図84は、停止テーブル抽籤テーブル「E32」を示す。停止テーブル抽籤テーブル「E32」では、停止テーブル群選択データが「D32」又は「D33」であるとき、前述した通常停止テーブル「B32(チャンス目制御用)」又は通常停止テーブル「B33(リーチ目制御用)」の何れかが決定される。
停止テーブル群選択データが「D33」であるとき、停止テーブル群選択データが「D32」であるときと比べて、通常停止テーブル「B33(リーチ目制御用)」が、通常停止テーブル「B32(チャンス目制御用)」よりも高い確率で決定される。
図85は、通常停止テーブル「B33(リーチ目制御用)」を示す。通常停止テーブル「B33(リーチ目制御用)」の構成は、通常停止テーブル「B32(チャンス目制御用)」の構成と基本的に同様であるが、中サブリール23C及び右サブリール23Rの停止開始位置がそれぞれ「2」であるとき、サブ図柄「7」が各サブ表示窓24の中段に表示される。したがって、特殊停止テーブル「A32」及び通常停止テーブル「B33(リーチ目制御用)」が使用されると、左サブ表示窓24L内に前述のボーナス確定目が表示されるか、又はセンターライン8c上にサブ図柄の組合せ「小チャンス-7-7(リーチ目)」若しくはサブ図柄の組合せ「小チャンス-ベル-ベル(チャンス目)」が表示される。
続いて、図86~図111に示すフローチャートを参照して、副制御回路72のサブCPU81により実行されるプログラムの内容について説明する。
まず、図86を参照して、電源投入時に実行されるフローチャートについて説明する。
はじめに、サブCPU81は、スロットマシン1に電源が投入されると、初期化処理を行う(S301)。初期化処理では、SDRAM83のエラーチェックや、タスクシステムの初期化などが行われる。副制御回路72では、マルチスレッド・マルチタスク・オペレーションシステムを採用している。
次に、サブCPU81は、後で図87を参照して説明するランプ制御タスクを起動させる(ステップ302)。ランプ制御タスクは、タイマ割込同期のタスクグループである。次に、サブCPU81は、後で図89を参照して説明するサウンド制御タスクを起動させる(S303)。サウンド制御タスクは、タイマ割込同期のタスクグループである。次に、サブCPU31は、後で図90を参照して説明するサブリール制御タスクを起動させる(S304)。サブリール制御タスクは、タイマ割込同期のタスクグループである。
次に、サブCPU31は、後で図91を参照して説明するマザータスクを起動させる(S305)。マザータスクは、vsync(Vertical Synchronization Signal)割込同期のタスクグループである。vsyncは、液晶パネル上に1フレームを表示するのに必要な時間(30ms)毎に発せられる。
次に、図87を参照して、ランプ制御タスクについて説明する。
はじめに、サブCPU81は、ランプ関連データの初期化処理を行う(S321)。次に、サブCPU81は、2msイベント待ちを行う(S322)。2msタイマ割込イベントメッセージを取得するまで他のタスクが実行される。
次に、サブCPU81は、後で図111を参照して説明するタイマ更新処理を行う(S323)。次に、サブCPU81は、サウンド制御タスクの実行処理を行う(S324)。つまり、同一グループの次のタスクであるサウンド制御タスクへジャンプする。
サブCPU81は、サブリール制御タスクから戻ってきたときは、後で図88を参照して説明するランプデータの解析処理を行う(S325)。次に、サブCPU81は、ランプ点灯制御処理を行う(S326)。この処理が行われると、S322に移る。
次に、図88を参照して、ランプデータの解析処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、点灯無効データがセットされているか否かを判別する(S331)。図53の(2)に示すランプデータ記憶領域において、各サブリールのバックランプに対応する所定の記憶領域「0」に点灯無効データがセットされているか否かが判別される。
サブCPU81は、点灯無効データがセットされていると判別したときには、記憶領域「1」~「4」に記憶されている点灯データなどを読み出すことなく、ランプデータの解析処理を終了する。一方、点灯無効データがセットされていないと判別したときには、ランプデータが記憶された記憶領域のうち最優先順位にある記憶領域のデータをチェックする(S332)。つまり、記憶領域「1」にあるデータがチェックされる。
次に、サブCPU81は、記憶領域に透過データがセットされているか否かを判別する(S333)。サブCPU81は、記憶領域に透過データがセットされていると判別したときには、全ての記憶領域をチェックしたか否かを判別する(S334)。
サブCPU81は、全ての記憶領域をチェックしたと判別したときには、ランプデータの解析処理を終了する。一方、サブCPU81は、全ての記憶領域をチェックしていないと判別したときには、次に優先順位が高い記憶領域のデータをチェックする(S335)。この処理が行われると、S333に移る。
サブCPU81は、S333において記憶領域に透過データがセットされていないと判別したときには、記憶領域にあるランプデータを出力領域にセットする(S336)。この処理が行われると、ランプデータの解析処理を終了する。
次に、図89を参照して、サウンド制御タスクについて説明する。
はじめに、サブCPU81は、サウンド関連データの初期化処理を行う(S341)。次に、サブCPU81は、サブリール制御タスクの実行処理を行う(S342)。つまり、同一グループの次のタスクであるサブリール制御タスクへジャンプする。
サブCPU81は、ランプ制御タスクから戻ってきたときは、サウンドデータの解析処理を行う(S343)。演出番号に応じたサウンドパターンデータがセットされる。次に、サブCPU81は、演出番号は「0(デモ中)」又は「1(通常演出)」であるか否かを判別する(S344)。サブCPU81は、演出番号は「0(デモ中)」又は「1(通常演出)」であると判別したときには、サブ遊技状態は「ART状態(05)」であるか否かを判別する(S345)。サブCPU81は、サブ遊技状態は「ART状態(05)」であると判別したときには、ART状態用のサウンドパターンデータ「ART状態音(09H)」をセットする(S346)。
サブCPU81は、S346の後、S344において演出番号は「0(デモ中)」又は「1(通常演出)」ではないと判別したとき、又はサブ遊技状態は「ART状態(05)」ではないと判別したとき、音出力制御処理を行う(S347)。この処理が行われると、S342に移る。
次に、図90を参照して、サブリール制御タスクについて説明する。
はじめに、サブCPU81は、サブリール関連データの初期化処理を行う(S351)。次に、サブCPU81は、ランプ制御タスクの実行処理を行う(S352)。つまり、同一グループの次のタスクであるランプ制御タスクへジャンプする。
サブCPU81は、サウンド制御タスクから戻ってきたときは、サブリールデータの解析処理を行う(S353)。例えば、滑り駒数に基づいて停止予定位置が決定される。次に、サブCPU81は、サブリール制御処理を行う(S354)。この処理では、全サブリールの回転開始が要求されたときに、各サブリールの回転を開始し、その後一定速度での回転を行うよう、ステッピングモータ149の駆動が制御される。また、滑り駒数及び停止予定位置が決定されたときは、該当するサブリールのサブリール用図柄カウンタが滑り駒数分更新され、停止予定位置に応じた値と一致するのを待って(言いかえれば、停止予定位置のサブ図柄がサブ表示窓の中段に到達するのを待って)、その回転の減速及び停止を行うよう、ステッピングモータ149の駆動が制御される。この処理が行われると、S352に移る。
次に、図91を参照して、マザータスクについて説明する。
はじめに、サブCPU81は、描画タスクを起動させる(S361)。描画タスクは、vsync割込同期のタスクグループである。次に、サブCPU31は、後で図92を参照して説明する主基板通信タスクを起動させる(S362)。主基板通信タスクは、コマンド受信割込で実行されるタスクである。
次に、サブCPU81は、描画タスクの実行処理を行う(S363)。つまり、同一グループの次のタスクである描画タスクへジャンプする。この処理が行われると、S362に移る。
次に、図92を参照して、主基板通信タスクについて説明する。
はじめに、サブCPU81は、通信メッセージキューの初期化を行う(S371)。次に、サブCPU81は、主制御回路71から送信されたコマンドの受信チェックを行う(S372)。次に、サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信したか否かを判別する(S373)。サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信しなかったと判別したときには、S372に移る。
サブCPU81は、前回とは異なるコマンドを受信したと判別したときには、コマンドから遊技情報(内部当籤役等)を作成する(S374)。コマンドのパラメータに含まれる遊技状態、内部当籤役、表示役その他の主制御回路71において管理されている情報がサブRAM83に格納される。次に、サブCPU81は、後で図93を参照して説明するコマンド解析処理を行う(S375)。この処理が行われると、S372に移る。
次に、図93を参照して、コマンド解析処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、後で図94を参照して説明する演出内容決定処理を行う(S381)。次に、サブCPU81は、決定した演出内容(演出番号)に基づいて、ランプデータの決定処理を行う(S382)。続いて、サブCPU81は、サウンドデータの決定処理を行う(S383)。この処理が行われると、コマンド解析処理を終了する。
次に、図94を参照して、演出内容決定処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、メダル投入コマンド受信時であるか否かを判別する(S391)。サブCPU81は、メダル投入コマンド受信時であると判別したとき、後で図110を参照して説明するメダル投入コマンド受信時処理を行う(S392)。この処理が行われると、演出内容決定処理を終了する。
サブCPU81は、メダル投入コマンド受信時ではないと判別したとき、スタートコマンド受信時であるか否かを判別する(S393)。サブCPU81は、スタートコマンド受信時であると判別したとき、後で図95を参照して説明するスタートコマンド受信時処理を行う(S394)。この処理が行われると、演出内容決定処理を終了する。
サブCPU81は、スタートコマンド受信時ではないと判別したときには、リール停止コマンド受信時であるか否かを判別する(S395)。サブCPU81は、リール停止コマンド受信時であると判別したときには、後で図100を参照して説明するリール停止コマンド受信時処理を行う(S396)。この処理が行われると、演出内容決定処理を終了する。
サブCPU81は、リール停止コマンド受信時ではないと判別したときには、表示コマンド受信時であるか否かを判別する(S397)。サブCPU81は、表示コマンド受信時であると判別したときには、後で図107を参照して説明する表示コマンド受信時処理を行う(S398)。この処理が行われると、演出内容決定処理を終了する。
サブCPU81は、表示コマンド受信時ではないと判別したときには、ボーナス開始コマンド受信時であるか否かを判別する(S399)。サブCPU81は、ボーナス開始コマンド受信時であると判別したときには、後で図108を参照して説明するボーナス開始コマンド受信時処理を行う(S400)。この処理が行われると、演出内容決定処理を終了する。
サブCPU81は、ボーナス開始コマンド受信時ではないと判別したときには、ボーナス終了コマンド受信時であるか否かを判別する(S401)。サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時であると判別したときには、後で図109を参照して説明するボーナス終了コマンド受信時処理を行う(S402)。この処理が行われると、演出内容決定処理を終了する。
サブCPU81は、ボーナス終了コマンド受信時ではないと判別したときには、その他受信したコマンドに対応する処理を行う(S403)。この処理が行われると、演出内容決定処理を終了する。
次に、図95を参照して、スタートコマンド受信時処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、各種遊技数カウンタ更新処理を行う(S411)。次に、サブCPU81は、後で図96を参照して説明するサブ遊技状態管理処理を行う(S412)。次に、サブCPU81は、後で図97を参照して説明するサブフラグ決定処理を行う(S413)。次に、サブCPU81は、後で図98を参照して説明する演出抽籤処理を行う(S414)。次に、サブCPU81は、後で図99を参照して説明するサブリール停止初期設定処理を行う(S415)。次に、サブCPU81は、登録されている演出番号に基づいて、スタート時の演出データを登録する(S416)。この処理が行われると、スタートコマンド受信時処理を終了する。
次に、図96を参照して、サブ遊技状態管理処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、内部当籤役はBBであるか否かを判別する(S421)。サブCPU81は、内部当籤役はBBであると判別したときには、サブ遊技状態としてBB内部当たり状態をセットする(S422)。サブRAM83に設けられたサブ遊技状態格納領域にBB内部当たり状態フラグがセットされる。この処理が行われると、サブ遊技状態管理処理を終了する。
次に、サブCPU81は、内部当籤役はBBではないと判別したときには、サブ遊技状態はAT状態であるか否かを判別する(S423)。サブCPU81は、サブ遊技状態はAT状態であると判別したときには、内部当籤役は特殊リプレイ1~3の何れかであるか否かを判別する(S424)。サブCPU81は、内部当籤役は特殊リプレイ1~3ではないと判別したときには、サブ遊技状態管理処理を終了する。一方。サブCPU81は、内部当籤役は特殊リプレイ1~3であると判別したときには、各特殊リプレイ1~3に応じて、サブ遊技状態としてART突入状態1~3の何れかをセットする(S425)。特殊リプレイ1であればART突入状態1が、特殊リプレイ2であればART突入状態2が、特殊リプレイ3であればART突入状態3がそれぞれセットされる。この処理が行われると、サブ遊技状態管理処理を終了する。
サブCPU81は、S423においてサブ遊技状態はAT状態ではないと判別したときには、サブ遊技状態はART状態であるか否かを判別する(S426)。サブCPU81は、ART状態ではないと判別したときには、サブ遊技状態管理処理を終了する。一方、サブCPU81は、ART状態であると判別したときには、区切りカウンタを1減算する(S427)。区切りカウンタは、RT1~RT3のうち、RT1の作動が終了することとなるRT遊技数「30」又はRT2の作動が終了することとなるRT遊技数「60」をカウントするためのデータである。RT1~RT3の作動が開始されると、その種類に限らず、区切りカウンタに「30」がセットされる。
次に、サブCPU81は、RT遊技数カウンタ(サブ)を1減算する(S428)。RT遊技数カウンタは、RT1の作動が開始されるときに「30」が、RT2の作動が開始されるときに「60」が、RT3の作動が開始されるときに「120」がそれぞれセットされる。
次に、サブCPU81は、区切りカウンタは0であるか否かを判別する(S429)。サブCPU81は、区切りカウンタは0ではないと判別したときには、サブ遊技状態管理処理を終了する。一方で、区切りカウンタは0であると判別したときには、RT遊技数カウンタ(サブ)は0であるか否かを判別する(S430)。
サブCPU81は、RT遊技数カウンタ(サブ)は0であると判別したときには、サブ遊技状態としてART終了状態をセットする(S431)。この処理が行われるとサブ遊技状態管理処理を終了する。一方で、サブCPU81は、RT遊技数カウンタ(サブ)は0ではないと判別したときには、サブ遊技状態としてART区切り状態をセットする(S432)。次に、サブCPU81は、区切りカウンタに30をセットする(S433)。この処理が行われるとサブ遊技状態管理処理を終了する。
次に、図97を参照して、サブフラグ決定処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、サブフラグ決定用の乱数値を抽出する(S451)。次に、サブCPU81は、サブ遊技状態に応じて、フラグ変換テーブル(図55~図61)の決定処理を行う(S452)。次に、サブCPU81は、決定したフラグ変換テーブル、抽出した乱数値及び内部当籤役に基づいてサブフラグを決定する(S453)。次に、サブCPU81は、決定したサブフラグをサブRAM83に設けられたサブフラグ格納領域(図示を省略)にセットする(S454)。この処理が行われると、サブフラグ決定処理を終了する。
次に、図98を参照して、演出抽籤処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、連続演出フラグがセットされているか否かを判別する(S471)。連続演出フラグは、演出グループとして「連続演出開始」が決定されたときにセットされる(後述)。サブCPU81は、連続演出フラグがセットされていると判別したときには、連続演出カウンタを1加算する(S472)。次に、サブCPU81は、連続演出カウンタに対応する演出グループを決定する(S473)。連続演出カウンタが1であれば連続演出2回目グループ(図47又は図48)を、連続演出カウンタが2であれば連続演出3回目グループ(図49又は図50)をセットする。
サブCPU81は、S471において連続演出フラグがセットされていないと判別したときには、演出グループ決定用乱数値を取得して格納する(S474)。次に、サブCPU81は、演出グループ決定テーブル(図35~図41)を参照し、サブ遊技状態と内部当籤役と演出グループ決定用乱数値とに基づいて演出グループを決定する(S475)。次に、サブCPU81は、演出グループは「連続演出開始」であるか否かを判別する(S476)。サブCPU81は、演出グループは「連続演出開始」であると判別したときには、連続演出フラグをセットする(S477)。
サブCPU81は、S477の後、S473の後、又はS476において演出グループは「連続演出開始」ではないと判別したときには、演出番号決定用乱数値を取得して格納する(S478)。次に、サブCPU81は、演出抽籤テーブル(図42~図50)を参照し、サブ遊技状態と内部当籤役と演出番号決定用乱数値とに基づいて演出番号を決定する(S479)。次に、サブCPU81は、決定した演出番号をセットする(S480)。
次に、サブCPU81は、演出番号は「1点灯演出」、「2点灯演出」又は「3点灯演出」であるか否かを判別する(S481)。サブCPU81は、演出番号は「1点灯演出」、「2点灯演出」又は「3点灯演出」であると判別したときには、演出番号に応じて、点灯無効カウンタをセットする(S482)。点灯無効カウンタは、ランプデータ記憶領域の「0」にある点灯無効データをクリアする回数を定めるものである。「1点灯演出」であれば1を、「2点灯演出」であれば2を、「3点灯演出」であれば3をそれぞれ点灯無効カウンタにセットする。次に、サブCPU81は、全てのバックランプに対応する記憶領域に点灯無効データをセットする(S483)。所定の記憶領域である「0」にセットする。
サブCPU81は、S483の後、又はS481において演出番号は「1点灯演出」、「2点灯演出」又は「3点灯演出」ではないと判別したときには、連続演出フラグがセットされているか否かを判別する(S484)。サブCPU81は、連続演出フラグがセットされていないと判別したときには、演出抽籤処理を終了する。一方で、連続演出フラグがセットされていると判別したときには、演出番号は「サウンド演出1回目」、「サウンド演出2回目」又は「サウンド演出3回目」であるか否かを判別する(S485)。
サブCPU81は、演出番号は「サウンド演出1回目」、「サウンド演出2回目」又は「サウンド演出3回目」であると判別したときには、演出抽籤処理を終了する。一方で、サブCPU81は、演出番号は「サウンド演出1回目」、「サウンド演出2回目」又は「サウンド演出3回目」ではないと判別したときには、連続演出フラグをクリアする(S486)。次に、サブCPU81は、連続演出カウンタをクリアする(S487)。この処理が終了すると、演出抽籤処理を終了する。
次に、図99を参照して、サブリール停止初期設定処理について説明する。
初めに、サブCPU81は、リール停止初期設定テーブルを参照し、サブフラグとサブ遊技状態とに基づいて、停止テーブルを選択し、格納する(S491)。次に、サブCPU81は、各サブリール用図柄格納領域に回転中を示す識別子「0FFH(11111111B)」を格納する(S492)。次に、サブCPU81は、ストップボタン未作動カウンタに3を格納する(S493)。ストップボタン未作動カウンタは、停止操作が検出されていないストップボタンを計数するためのデータである。この処理が行われると、サブリール停止初期設定処理を終了する。
次に、図100を参照して、リール停止コマンド受信時処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、後で図101を参照して説明するサブリール停止制御処理を行う(S501)。次に、サブCPU81は、後で図105を参照して説明する終了示唆演出終了処理を行う(S502)。次に、サブCPU81は、後で図106を参照して説明するランプ点灯有効処理を行う(S503)。次に、サブCPU81は、登録されている演出番号に基づいて、停止予定位置に対応する演出データをセットする(S504)。この処理が行われると、リール停止コマンド受信時処理を終了する。
次に、図101を参照して、サブリール停止制御処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、作動ストップボタンの種別を取得する(S521)。つまり、停止操作が検出されたストップボタンの種別が特定される。次に、サブCPU81は、有効ストップボタン格納領域の対応ビット(押されたストップボタンに対応するビット)をリセットし、ストップボタン未作動カウンタを1減算する(S522)。
次に、サブCPU81は、後で図102を参照して説明する滑り駒数決定処理を行う(S523)。次に、サブCPU81は、サブリール用図柄カウンタ(ここでは停止開始位置ど同じ)と滑り駒数とに基づいて停止予定位置を決定し、セットする(S524)。停止予定位置がセットされると、前述サブリール制御処理(図90のS354)によりステッピングモータ149の駆動が制御され、サブリール用図柄カウンタが滑り駒数分更新されるのを待って、つまり停止予定位置にあるサブ図柄が該当サブ表示窓の中段に到達するのを待って該当サブリールの回転が停止される。次に、サブCPU81は、後で図104を参照して説明する制御変更処理を行う(S525)。この処理が行われると、サブリール停止制御処理を終了する。
なお、本実施の形態では、原則として、停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数に基づいて各サブリール23の回転が停止されるが、停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数の他に、より適切な滑り駒数が存在する場合には、この適切な滑り駒数に変更される場合がある。例えば、サブフラグが「リプレイ」であれば、各サブリール23のサブ図柄「リプレイ」が演出用ライン上に表示されることが許可されるが、停止テーブルに基づいて決定された滑り駒数によってサブ図柄「リプレイ」を演出用ライン上に表示することができない場合(とくに第3停止時)、上記サブ図柄「リプレイ」が演出用ライン上に表示されるように滑り駒数が変更される。これにより、停止テーブルが有するデータを補完することができ、サブフラグに基づいて適切な滑り駒数が決定されるようになる。
次に、図102を参照して、滑り駒数決定処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、ラインマスクデータテーブル(図65の(2))を参照し、作動ストップボタンに対応するラインマスクデータを選択する(S541)。次に、サブCPU81は、ストップボタン未作動カウンタは2であるか否かを判別する(S542)。つまり、第1停止操作の検出が行われたか否かが判別される。サブCPU81は、ストップボタン未作動カウンタは2であると判別したときには、作動ストップボタンは左ストップボタンであるか否かを判別する(S543)。つまり、第1停止操作が左ストップボタンに対して行われたか否かが判別される。サブCPU81は、作動ストップボタンは左ストップボタンであると判別したときには、特殊停止テーブル(図64など)を参照し、停止操作の検出が行われたときのサブリール用図柄カウンタ(つまり停止開始位置)に応じて、滑り駒数を取得する(S544)。この処理が行われると、滑り駒数決定処理を終了する。
サブCPU81は、S542においてストップボタン未作動カウンタは2ではないと判別したとき、又はS543において作動ストップボタンは左ストップボタンではないと判別したときには、後で図103を参照して説明する滑り駒数検索処理を行う(S545)。この処理が行われると、滑り駒数決定処理を終了する。
次に、図103を参照して、滑り駒数検索処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、サブリール用図柄カウンタの値(停止開始位置)を検索位置データとしてセットする(S561)。次に、サブCPU81は、滑り駒数検索用データの初期値として0をセットする(S562)。次に、サブCPU81は、通常停止テーブル(図65など)を参照し、検索位置データに応じた図柄位置の停止データを取得する(S563)。
次に、サブCPU81は、ラインマスクデータと停止データとの論理積は0であるか否かを判別する(S564)。サブCPU81は、ラインマスクデータと停止データとの論理積は0であると判別したときには、検索位置データを1加算し、滑り駒数検索用データを1加算する(S565)。この処理が行われると、S563に移る。
サブCPU81は、S564においてラインマスクデータと停止データとの論理積は0ではないと判別したときには、滑り駒数検索用データの値を滑り駒数として決定する(S566)。
次に、図104を参照して、制御変更処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、作動ストップボタンは左ストップボタンであるか否かを判別する(S581)。サブCPU81は、作動ストップボタンは左ストップボタンではないと判別したときには、制御変更処理を終了する。一方で、サブCPU81は、作動ストップボタンは左ストップボタンであると判別したときには、ストップボタン未作動カウンタは2であるか否かを判別する(S582)。サブCPU81は、ストップボタン未作動カウンタは2ではないと判別したときには、制御変更処理を終了する。一方で、サブCPU81は、ストップボタン未作動カウンタは2であると判別したときには、制御変更テーブル(図72など)は選択されているか否かを判別する(S583)。
サブCPU81は、制御変更テーブルは選択されていないと判別したときには、制御変更処理を終了する。一方で、サブCPU81は、制御変更テーブルは選択されていると判別したときには、制御変更テーブルを参照し、サブリール用図柄カウンタの値(停止開始位置)に応じて、停止テーブル群選択データを取得する(S584)。次に、サブCPU81は、停止テーブル決定用乱数値を抽出する(S585)。
次に、サブCPU81は、停止テーブル抽籤テーブル(図74など)を参照し、停止テーブル群選択データと停止テーブル決定用乱数値とに基づいて、通常停止テーブルを決定する(S586)。次に、サブCPU81は、リール停止初期設定テーブルを参照してすでに選択されている通常停止テーブルを、S586において決定した通常停止テーブルに変更する(S587)。この処理が行われると、制御変更処理を終了する。
次に、図105を参照して、終了示唆演出終了処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、サブ遊技状態はAT状態であるか否かを判別する(S601)。サブCPU81は、AT状態ではないと判別したときには、終了示唆演出終了処理を終了する。一方で、サブCPU81は、AT状態であると判別したときには、内部当籤役はSB(SB1~SB6)であるか否かを判別する(S602)。サブCPU81は、内部当籤役はSBではないと判別したときには、終了示唆演出終了処理を終了する。
一方で、サブCPU81は、内部当籤役はSBであると判別したときには、演出番号は「08(終了示唆演出)」であるか否かを判別する(S603)。サブCPU81は、演出番号は「08(終了示唆演出)」ではないと判別したときには、終了示唆演出終了処理を終了する。一方で、演出番号は「08(終了示唆演出)」であると判別したときには、リール停止コマンドに含まれているパラメータに基づいて、入賞判定ライン上に表示されたメインリールのメイン図柄を取得する(S604)。
次に、サブCPU81は、S604において取得したメイン図柄が内部当籤役として決定されたSBに対応するメイン図柄の組合せを構成するか否かを判別する(S605)。例えば、内部当籤役として「SB1」が決定された場合、対応するメイン図柄の組合せは「ベル-赤チェリー赤チェリー」である(図6参照)。左メインリール3Lの回転が停止された場合に入賞判定ライン上にメイン図柄「ベル」が表示されたとき、SB1のメイン図柄の組合せを構成すると判別される。
サブCPU81は、S604において取得したメイン図柄が内部当籤役として決定されたSBに対応するメイン図柄の組合せを構成すると判別したときには、終了示唆演出終了処理を終了する。一方で、S604において取得したメイン図柄が内部当籤役として決定されたSBに対応するメイン図柄の組合せを構成しないと判別したときには、演出終了用の乱数値を抽出する(S606)。例えば、「0~255」の範囲から乱数値を抽出する。
次に、サブCPU81は、抽出した乱数値は特定の乱数値範囲であるか否かを判別する(S607)。例えば、「0~127」の範囲内であるか否かを判別する。なお、上記特定の乱数値範囲の大きさを、そのときまでに停止されたメインリール3の個数に応じて、異ならせるようにすることもできる。具体的には、ストップボタン未作動カウンタが「2」であれば、「0~63」の範囲内であるか否かを判別する。また、ストップボタン未作動カウンタが「1」であれば、「0~127」の範囲内であるか否かを判別する。このようにすると、各メインリール3に対して停止操作の検出が行われていくにつれて、上記終了示唆演出が終了する確率が高くなるようにすることができる。
サブCPU81は、抽出した乱数値は特定の乱数値範囲ではないと判別したときには、ストップボタン未作動カウンタは0であるか否かを判別する(S608)。第3停止操作が検出されたときであるか否かが判別される。サブCPU81は、ストップボタン未作動カウンタは0ではないと判別したときには、終了示唆演出終了処理を終了する。
サブCPU81は、抽出した乱数値は特定の乱数値範囲であると判別したとき、又はストップボタン未作動カウンタは0であると判別したときには、終了示唆演出終了のデータをセットする(S609)。この処理が終了すると、終了示唆演出終了処理を終了する。
次に、図106を参照して、ランプ点灯有効処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、点灯無効カウンタは0であるか否かを判別する(S611)。サブCPU81は、点灯無効カウンタは0であると判別したときには、ランプ点灯有効処理を終了する。一方で、サブCPU81は、点灯無効カウンタは0ではないと判別したときには、点灯無効カウンタを1減算する(S612)。次に、サブCPU81は、停止対象サブリールのバックランプに対応する記憶領域の点灯無効データをクリアする(S613)。例えば、左ストップボタン7Lが押されたとき、左サブリール23Lのバックランプに対応するランプデータ記憶領域の「0」の記憶領域にある点灯無効データをクリアする。この処理が行われると、ランプ点灯有効処理を終了する。
次に、図107を参照して、表示コマンド受信時処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、サブ遊技状態は通常状態であるか否かを判別する(S621)。サブCPU81は、通常状態であると判別したときには、表示役はCZリプレイであるか否かを判別する(S622)。サブCPU81は、CZリプレイであると判別したときには、サブ遊技状態としてAT状態をセットする(S623)。
サブCPU81は、S621において通常状態ではないと判別したとき、又はS622においてCZリプレイではないと判別したときには、サブ遊技状態はAT状態であるか否かを判別する(S624)。サブCPU81は、AT状態であると判別したときには、表示役はSB(SB1~SB6)であるか否かを判別する(S625)。サブCPU81は、SBであると判別したときには、サブ遊技状態として通常状態をセットする(S626)。
サブCPU81は、S625においてSBではないと判別したときには、表示役は特殊リプレイ1~3であるか否かを判別する(S627)。サブCPU81は、特殊リプレイ1~3であると判別したときには、サブ遊技状態としてART状態をセットする(S628)。次に、サブCPU81は、各特殊リプレイに対応する値をRT遊技数カウンタ(サブ)にセットする(S629)。次に、サブCPU81は、区切りカウンタに30をセットする(S630)。
サブCPU81は、S624においてAT状態ではないと判別したとき、又はS627において特殊リプレイ1~3ではないと判別したときには、サブ遊技状態はART状態であるか否かを判別する(S631)。サブCPU81は、ART状態であると判別したときには、RT遊技数カウンタ(サブ)は0であるか否かを判別する(S632)。サブCPU81は、RT遊技数カウンタ(サブ)は0であると判別したときには、サブ遊技状態としてAT状態をセットする(S633)。
サブCPU81は、S631においてART状態ではないと判別したとき、又はS632においてRT遊技数カウンタ(サブ)は0ではないと判別したときには、サブ遊技状態はART区切り状態であるか否かを判別する(S634)。サブCPU81は、ART区切り状態であると判別したときには、サブ遊技状態としてART状態をセットする(S635)。
サブCPU81は、S623、S626、S630、S633若しくはS635の後、又はS634においてART区切り状態ではないと判別したときには、演出番号に基づいて表示時の演出データをセットする(S636)。次に、サブCPU81は、演出番号に0をセットする(S637)。つまり、演出番号をクリアする。この処理が行われると、表示コマンド受信時処理を終了する。
次に、図108を参照して、ボーナス開始コマンド受信時処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、BB開始時であるか否かを判別する(S651)。サブCPU81は、BB開始時ではないと判別したときには、ボーナス開始コマンド受信時処理を終了する。一方で、BB開始時であると判別したときには、BB作動用の演出データをセットする(S652)。次に、サブCPU81は、BBリール制御変更用タイマに所定値t1をセットする(S653)。所定値t1は、所定時間(例えば10秒)を計測するための値である。次に、サブCPU81は、BBリール制御選択フラグをセットする(S654)。この処理が行われると、ボーナス開始コマンド受信時処理を終了する。
次に、図109を参照して、ボーナス終了コマンド受信時処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、BB終了時であるか否かを判別する(S661)。サブCPU81は、BB終了時ではないと判別したときには、ボーナス終了コマンド受信時処理を終了する。一方で、BB終了時であると判別したときには、BB終了用の演出データをセットする(S662)。次に、サブCPU81は、サブ遊技状態としてAT状態をセットする(S663)。この処理が行われると、ボーナス終了コマンド受信時処理を終了する。
次に、図110を参照して、メダル投入コマンド受信時処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、BBリール制御選択フラグがセットされているか否かを判別する(S681)。サブCPU81は、BBリール制御選択フラグがセットされていると判別したときには、BBリール制御変更用タイマはt0以下であるか否かを判別する(S682)。t0は、前述のt1よりも小さい値であり、例えばt1がセットされてから5秒が経過したときなどが相当する。
サブCPU81は、BBリール制御変更用タイマはt0以下である(t0~0の範囲内)と判別したときには、サブ遊技状態としてBB作動状態1をセットする(S683)。一方で、サブCPU81は、BBリール制御変更用タイマはt0以下ではない(t1~t0の範囲内)と判別したときには、サブ遊技状態としてBB作動状態2をセットする(S684)。なお、図示は省略しているが、本実施の形態では、BBリール制御変更用タイマはt0以下である(t0~0の範囲内)ときには、液晶表示装置110においてBB作動状態1に応じた映像(例えばキャラクタAの映像)が表示され、BBリール制御変更用タイマはt0以下ではない(t1~t0の範囲内)とき、液晶表示装置110においてBB作動状態2に応じた映像(例えばキャラクタBの映像)が表示される。つまり、遊技者は、上記各映像が表示されているときに(言いかえると各BB作動状態に対応する時間内のときに)メダルを投入することによって、所望のBB作動状態を選択することが可能となっている。
サブCPU81は、S683又はS684の後、BBリール制御選択フラグをクリアする(S685)。サブCPU81は、S685の後、又はS681においてBBリール制御選択フラグがセットされていないと判別したときには、その他の処理(メダル投入時の演出データをセット)を行う(S686)。この処理が行われると、メダル投入コマンド受信時処理を終了する。
次に、図111を参照して、タイマ更新処理について説明する。
はじめに、サブCPU81は、BBリール制御選択フラグがセットされているか否かを判別する(S691)。サブCPU81は、BBリール制御選択フラグがセットされていないと判別したときには、タイマ更新処理を終了する。一方で、サブCPU81は、BBリール制御選択フラグがセットされていると判別したときには、BBリール制御変更用タイマの減算処理を行う(S692)。
次に、サブCPU81は、BBリール制御変更用タイマは0であるか否かを判別する(S693)。サブCPU81は、BBリール制御変更用タイマは0ではないと判別したときには、タイマ更新処理を終了する。一方で、サブCPU81は、BBリール制御変更用タイマは0であると判別したときには、BBリール制御変更用タイマにt1をセットする(S694)。この処理が終了すると、タイマ更新処理を終了する。
以上説明したように、本実施の形態のパチスロ1によれば、演出内容として「1点灯演出(演出番号:9)」、「2点灯演出(演出番号:10)」又は「3点灯演出(演出番号:11)」が決定されたとき、開始操作の検出が行われると、バックランプパターンデータ(図53の(1)を参照)として「バックランプ演出点灯(05H)」が選択される。「バックランプ演出点灯」が選択されると、各サブリール23に対応するバックランプをそれぞれ点灯させるランプデータがサブRAM83に設けられたランプデータ記憶領域(図53の(2)を参照)に格納される。
ランプデータ記憶領域は、各サブリール23のバックランプに応じて複数の記憶領域(図示の例では0~4)を備えている。当該複数の記憶領域には予め定められた優先順位が定められており、この優先順位に従って各記憶領域に格納されているデータが読み出される。具体的には、記憶領域「1」、記憶領域「2」、記憶領域「3」、記憶領域「4」の順に各データが読み出される。また、記憶領域「0」には、記憶領域「1」~「4」に格納されたデータの読み出しを規制するデータ(点灯無効データ)が格納される。
上記「バックランプ演出点灯」が選択されると、まず各サブリール23のバックランプのそれぞれを点灯させるためのランプデータが、各バックランプに応じた記憶領域「1」~「4」に格納される(図95のS416を参照)。加えて、各バックランプに応じた記憶領域「0」に点灯無効データが格納される(図98のS483を参照)。
つまり、バックランプを点灯させるためのランプデータが既に記憶領域「1」~「4」にセットされている一方で、これらのランプデータが、記憶領域「0」に格納された点灯無効データの存在によって、読み出されない状態となる(図88を参照)。そして、停止操作の検出が行われたときに、記憶領域「0」に格納された点灯無効データをクリアすると(図106を参照)、記憶領域「1」~「4」に格納されたランプデータが読み出され(図88を参照)、該当するバックランプの点灯が行われる。したがって、停止操作の検出が行われるたびに、該当するバックランプを点灯又は消灯させるためのランプデータを更新する処理を行う必要がないので、停止操作の検出とバックランプの動作を連動させるのに好適となる。
以上、本実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。即ち、本発明の遊技機が備える、リール、開始操作検出手段、内部抽籤手段、リール回転手段、停止操作検出手段、リール停止手段、演出パターン決定手段、演出データ記憶手段、演出データ格納手段、演出データ選択手段、演出規制データ格納手段、演出規制データ消去手段などの具体的構成については前述した本実施の形態の各要素に限られるものではない。また、演出パターン、演出データ、演出データを格納する演出記憶領域、演出規制データを格納する所定の記憶領域などの種類やその内容については、前述した本実施の形態において採用した例に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更及び修正が可能である。
本実施の形態では、演出パターンとして、各サブリール23の内部に設けられたバックランプの出力パターンを定めたバックランプパターンデータを採用し、停止操作の検出と各バックランプの出力タイミングを連動させる場合を例にしたが、本発明はこれに限られるものではない。例えば、パチスロ1のフロントドア1bの上部に設けられたランプ101や、両側に設けられるサイドランプ(図示せず)の出力パターンを定めたランプパターンデータを採用することも可能である。また、ランプの出力パターンを定めたデータであることに限らず、サウンドの出力パターンを定めたデータを採用することもできる。
本実施の形態において適用した、図1及び図2に示す装置構成、図3及び図4に示す回路構成及びその周辺装置、図5~図18及び図32~図85に示すテーブルの構成、図19~図22に示すRAMの格納領域の構成、図23~図31及び図86~図111に示すフローチャートの構成などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で任意に変更又は修正が可能なものである。
また、本実施の形態のような機械式リールを備えたスロットマシン(回胴式遊技機)の他、リール及びその周面に配される図柄を映像により表示するビデオスロット等の遊技機にも本発明を適用できる。更に、前述のスロットマシンでの動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、CD-ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
なお、本実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。