JP6993947B2 - 提示すべき制作物を選択可能なプログラム、装置及び方法、並びに制作物生成プログラム - Google Patents

提示すべき制作物を選択可能なプログラム、装置及び方法、並びに制作物生成プログラム Download PDF

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Description

本発明は、広告クリエイティブ等の制作物の制作に係る技術に関する。
近年、インターネットの普及に伴い、ウェブ(Web)広告に使用される広告クリエイティブを如何に好適に制作するかが重要な課題となっている。例えば、スマートフォン等でウェブページを閲覧するユーザにとって好適な広告クリエイティブを的確に作成・配信して、広告効果をより高めることが重要となっている。
ここで従来、ウェブページ等に掲載するバナー広告の作成・配信は、典型的には以下の通りに行われてきた。
(a)最初に広告主が、広告の対象とする商材の特徴と、配信先となるターゲット層の属性(性別、年代、ライフステージ、趣味嗜好等)とを決定し、
(b)上記(a)の決定事項に基づいて、クリエイタが、メッセージや写真等から構成される広告クリエイティブを複数作成し、
(c)作成された複数の広告クリエイティブを少数の配信先にテスト配信し、その中から、クリック率やコンバージョン率といった広告効果の高い広告クリエイティブを選択し、
(d)上記(c)で選択した広告クリエイティブを、ターゲット層全体に配信し、
(e)その後定期的に、上記(c)で選択した広告クリエイティブである元クリエイティブにおいて、メッセージ、写真や、レイアウト等の一部の構成要素のみを変更した変更クリエイティブを作成し、これを少数の配信先にテスト配信して元クリエイティブとの間で広告効果を比較するABテストを実施し、
(f)上記ABテストの結果、構成要素変更によって広告効果の向上した変更クリエイティブを、ターゲット層全体に配信する。
なお、上記(c)~(f)の処理を自動的に実施する技術も存在する(例えば、非特許文献1及び2を参照)。このような技術においては例えば、クリエイタの作成したメッセージや写真等の構成要素を自動的に組み合わせて複数の広告クリエイティブを生成し、さらにテスト配信をして、その結果に基づき、配信先全体に配信するための広告クリエイティブを選択する。また、その後の上記(e)のABテストや上記(f)の継続配信も自動的に実施するのである。
インプレス ビジネスメディア、「[A/Bテスト]最強のクリエイティブ理論大公開!ネット広告のレスポンス効率を上げ続ける方法はこれだ!」、[online]、[平成30年8月27日検索]、インターネット<URL: https://netshop.impress.co.jp/node/3636> Google広告ヘルプ、「レスポンシブ ディスプレイ広告について」、[online]、[平成30年8月27日検索]、インターネット<URL: https://support.google.com/adwords/answer/6363750?hl=ja>
しかしながら、非特許文献1及び2に記載されたような従来技術では、広告クリエイティブの広告効果を測定するに当たってテスト配信を行う必要があり、その結果、全体配信前の準備段階における処理時間や処理コストが増大し、問題となっていた。
また、現実にテスト配信することができる広告クリエイティブは、その種類の数にも限りがあるため、テスト配信による広告クリエイティブの選択の範囲は限定されていた。実際、例えば広告クリエイティブの構成要素の組み合わせによって生成し得る全ての広告クリエイティブの中から最も広告効果の高いものを選択することはできなかった。
さらに、ターゲット層のユーザ数が少ない場合、広告効果について統計的に有意な測定結果を得ることが難しくなるので、テスト配信可能な広告クリエイティブの種類の数も更に限定されてしまう。その結果、潜在的に高い広告効果を奏し得る広告クリエイティブが、テスト配信の対象として選択されず、それ故、全体配信対象からも漏れてしまうといった問題も生じていた。
そこで、本発明は、制作物をテスト提示することに依らずに、制作物の提示効果に基づき制作物を選択又は生成することが可能なプログラム、装置及び方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、複数の制作物から、所定の属性に係る提示対象に対して提示する制作物を選択可能な装置に搭載されたコンピュータを機能させる制作物選択プログラムであって、
当該制作物毎に、少なくとも当該制作物に係る特徴量と、当該属性に係る属性情報とに基づき、構築済みの提示効果推定モデルを用いて、当該制作物の提示効果を推定する提示効果推定手段と、
推定された提示効果に基づいて、複数の制作物から当該提示対象に提示する制作物を選択する制作物選択手段と
してコンピュータを機能させる制作物選択プログラムが提供される。
この本発明による制作物選択プログラムの一実施形態として、本制作物選択プログラムは、当該制作物を構成する構成素材を用いて、複数の制作物の少なくとも一部を生成する制作物生成手段としてコンピュータを更に機能させることも好ましい。
また、上記の制作物生成手段を有する実施形態において、
制作物選択プログラムは、当該制作物を構成する構成素材の種別のうちの少なくとも1つに関し、当該構成素材を特徴づけるパラメータについて互いに異なる複数の構成素材を生成する素材調整手段としてコンピュータを更に機能させ、
制作物生成手段は、生成された構成素材を用いて、複数の制作物の少なくとも一部を生成することも好ましい。
さらに、上記の素材調整手段を有する実施形態において、
制作物選択プログラムは、当該構成素材毎に、当該構成素材に係る特徴量と、当該属性に係る属性情報とに基づき、構築済みの素材選好度推定モデルを用いて、当該構成素材の選好度を推定する選好度推定手段としてコンピュータを更に機能させ、
制作物生成手段は、所定条件を満たす選好度の推定された構成素材を用いて、複数の制作物の少なくとも一部を生成することも好ましい。
また、本発明による制作物選択プログラムの他の実施形態として、提示効果推定手段は、当該制作物毎に、当該制作物の制作目的に係る情報及び当該制作物の提示主に係る情報のうちのいずれか一方又は両方にも基づき、構築済みの提示効果推定モデルを用いて、当該制作物の提示効果を推定することも好ましい。
さらに、本発明による制作物選択プログラムにおける具体例として、当該制作物は広告クリエイティブであって、当該制作物に係る特徴量は、当該広告クリエイティブについての画像特徴量、メッセージ特徴量、動画特徴量及び音声特徴量のうちの少なくとも1つを含み、当該属性に係る属性情報は、広告提示対象である人についての性別、年代、職業、年収、趣味・嗜好、及び心理特性のうちの少なくとも1つを含むことも好ましい。
さらにまた、他の具体例として、当該制作物は広告クリエイティブであって、当該構成素材は、その種別として静止画、広告コピー、動画、音楽、及びナレーションのうちのうちの少なくとも1つを含むことも好ましい。
本発明によれば、また、所定の属性に係る提示対象に提示する制作物を生成可能な装置に搭載されたコンピュータを機能させる制作物生成プログラムであって、
当該制作物を構成する構成素材の種別のうちの少なくとも1つに関し、当該構成素材を特徴づけるパラメータについて互いに異なる複数の構成素材を生成する素材調整手段と、
当該構成素材毎に、当該構成素材に係る特徴量と、当該属性に係る属性情報とに基づき、構築済みの素材選好度推定モデルを用いて、当該構成素材の選好度を推定する選好度推定手段と、
所定条件を満たす選好度の推定された構成素材を用いて、当該制作物を生成する制作物生成手段と
してコンピュータを更に機能させる制作物生成プログラムが提供される。
本発明によれば、さらに、複数の制作物から、所定の属性に係る提示対象に対して提示する制作物を選択可能な制作物選択装置であって、
当該制作物毎に、少なくとも当該制作物に係る特徴量と、当該属性に係る属性情報とに基づき、構築済みの提示効果推定モデルを用いて、当該制作物の提示効果を推定する提示効果推定手段と、
推定された提示効果に基づいて、複数の制作物から当該提示対象に提示する制作物を選択する制作物選択手段と
を有する制作物選択装置が提供される。
本発明によれば、さらにまた、複数の制作物から、所定の属性に係る提示対象に対して提示する制作物を選択可能な装置に搭載されたコンピュータにおける制作物選択方法であって、
当該制作物毎に、少なくとも当該制作物に係る特徴量と、当該属性に係る属性情報とに基づき、構築済みの提示効果推定モデルを用いて、当該制作物の提示効果を推定するステップと、
推定された提示効果に基づいて、複数の制作物から当該提示対象に提示する制作物を選択するステップと
を有する制作物選択方法が提供される。
本発明によれば、制作物をテスト提示することに依らずに、制作物の提示効果に基づき制作物を選択又は生成することができる。
本発明による制作物選択装置の一実施形態における機能構成を示す機能ブロック図である。 本発明による制作物生成・選択装置の一実施形態における機能構成を示す機能ブロック図である。 本発明による制作物生成・選択装置の素材調整部、制作物生成部、広告特徴量生成部、及び広告効果推定部による一連の処理の一実施形態を概略的に示した模式図である。 広告効果モデル生成部によるモデル構築処理の一実施形態を概略的に示す模式図である。 本発明による制作物生成・選択装置の他の実施形態における機能構成を示す機能ブロック図である。 本発明による制作物生成・選択装置の制作物生成・選択装置の素材調整部、素材特徴量生成部、選好度推定部、制作物生成部、広告特徴量生成部、及び広告効果推定部による一連の処理の一実施形態を概略的に示した模式図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
[制作物選択装置]
図1は、本発明による制作物選択装置の一実施形態における機能構成を示す機能ブロック図である。
図1に示した本実施形態の制作物選択装置1は、クリエイティブデータベース(DB)7等から取得された広告制作物である広告クリエイティブから、その提示効果である広告効果に基づき、提示対象であるユーザに提示すべき広告クリエイティブを選択する装置である。
本制作物選択装置1は、インターネット上のサーバとして設置されていてもよく、または、アクセスネットワークである事業者通信網内に事業者設備として設置されていてもよい。また、インターネット上に設けられたクリエイティブDB7、契約情報DB8及びウェブ(Web)アクセス履歴DB9から、それぞれ広告クリエイティブ、契約情報及びウェブアクセス履歴情報を取得可能となっていることも好ましい。または、このような情報を通信以外の方法で取得する、例えばスタンドアローンの装置とすることも可能である。
ここで、契約情報は、例えば通信事業者とユーザとの間の通信回線契約であってもよく、またこの場合、ウェブアクセス履歴情報は、当該通信事業者が取得可能な情報とすることができる。さらに、本制作物選択装置1は、当該通信事業者の管理の下で当該契約情報及びウェブアクセス履歴情報の取得を許可されていてもよい。ちなみに、契約情報は、提示対象(配信先ユーザ)の属性情報源となり、また、ウェブアクセス履歴情報は、後に詳細に説明するように、提示対象(配信先ユーザ)の属性情報の1つである性格情報を推定するのに使用される。
また、制作物選択装置1は、生成した成果物としての「選択された広告クリエイティブ」又は当該広告クリエイティブの「クリエイティブID(識別子)」を、自らの通信インタフェース部101から、例えばインターネットを介して、例えば広告クリエイタの会社に係る端末へ送信することもできる。このような「選択された広告クリエイティブ」又は「クリエイティブID」を取得した広告クリエイタは、これにより、配信すべき広告クリエイティブをより適切に決定することが可能となるのである。
同じく図1に示すように、制作物選択装置1は、複数の制作物である広告クリエイティブから、所定の属性を有する提示対象(配信先ユーザ)に対して提示する広告クリエイティブを選択可能となっており、具体的にその特徴として、
(A)広告クリエイティブ毎に、少なくとも当該広告クリエイティブに係る「特徴量」と、当該属性に係る「属性情報」とに基づき、構築済みの提示効果推定モデルである「広告効果推定モデル」を用いて、当該広告クリエイティブの提示効果である「広告効果」を推定する広告効果推定部113と、
(B)推定された「広告効果」に基づいて、複数の広告クリエイティブから提示対象に提示する広告クリエイティブを選択する制作物選択部114と
を有している。
このように、制作物選択装置1は、「広告効果」を、テスト配信することに依らずに「広告効果推定モデル」を用いて推定し、この推定された「広告効果」に基づいて、広告クリエイティブを選択することができるのである。
この点、従来は、広告クリエイティブを選択するにしても、選択基準としてのそれらの広告効果を知得するため、テスト配信を行うことが必要であった。そのため、選択可能な広告クリエイティブの種類の数にも限度が生じ、選択範囲が限定されてしまう問題が生じていた。
これに対し、制作物選択装置1によれば、そのようなテスト配信に依らずに「広告効果」を推定することができるので、例えば多数の互いに異なる広告クリエイティブを準備し、それらについて推定された「広告効果」に基づき、母数の十分に大きいより好適な選択を行うことも可能となる。またこの場合、より広告効果の高い広告クリエイティブが、より少ない手間、処理工数やコストをもって選択可能となるのである。
さらに、従来は、ターゲット層のユーザ数が少ない場合、広告効果について統計的に有意な測定結果を得ることが難しくなるので、テスト配信可能な広告クリエイティブの種類の数も限定されていた。これに対し、制作物選択装置1によれば、そのようなターゲットユーザ数が少ない場合でも、例えば多数の互いに異なる広告クリエイティブを準備し、それらについて「広告効果」を推定しておくことによって、潜在的に高い広告効果を奏し得る広告クリエイティブを極力漏らさずに選択することも可能となるのである。
ここで、上記(A)の広告クリエイティブ(制作物)に係る「特徴量」は、当該広告クリエイティブについての画像特徴量、メッセージ特徴量、動画特徴量及び音声特徴量のうちの少なくとも1つを含むことも好ましい。また、提示対象の属性に係る「属性情報」は、広告提示対象である人についての性別、年代、職業、年収、趣味・嗜好、及び心理特性のうちの少なくとも1つを含むことも好ましい。これら「特徴量」及び「属性情報」については、後に詳細に説明を行う。
さらに、上記(A)及び(B)の広告クリエイティブの「広告効果」は、例えば、
(a)当該広告クリエイティブを提示されたユーザが、当該広告クリエイティブに対してクリックする確率であるクリック確率、
(b)当該広告クリエイティブの表示されたウェブサイトにおいて、当該ウェブサイトの目標(例えば商品の購入、資料請求、会員(メルマガ)登録等)が達成された割合であるコンバージョン確率、及び
(c)当該広告クリエイティブを提示されたユーザが、当該広告クリエイティブで訴求されている企業や商品・サービスについてポジティブな印象を持つ確率であるブランド認知確率
のうちの少なくとも1つを含むものとすることができる。
これらの両者とも、例えばウェブ広告の費用対効果を図る上での指標として頻用されているものである。なお当然に、本発明に係る提示効果(広告効果)は、上記のものに限定されるものではなく、提示(広告)の有効度として数値化されるものならば、他の様々な指標を採用することも可能である。
なお、本発明による制作物選択装置が取り扱う制作物は当然、広告クリエイティブに限定されるものではない。例えば、視聴可能なコンテンツや書籍等、提示対象に提示・提供することによって何らかの「数値化可能な効果」が得られるものならば種々のものが、本発明に係る制作物に該当する。
同じく図1の機能ブロック図によれば、制作物選択装置1は、通信インタフェース部101と、クリエイティブデータベース(DB)102と、属性・性格情報DB103と、広告効果DB104と、ディスプレイ(DP)105と、キーボード(KB)106と、プロセッサ・メモリとを有する。
ここで、このプロセッサ・メモリは、本発明による制作物選択プログラムの一実施形態を保存しており、また、コンピュータ機能を有していて、この制作物選択プログラムを実行することによって、制作物選択処理を実施する。このことから、制作物選択装置1は、本発明による制作物選択プログラムを搭載した、例えばパーソナル・コンピュータ(PC)、ノート型若しくはタブレット型コンピュータ、又はスマートフォン等であってもよい。
さらに、プロセッサ・メモリは、制作物取得部111と、広告特徴量生成部112と、広告効果推定部113と、制作物選択部114と、性格情報推定部121と、広告効果モデル生成部122と、通信制御部131と、入出力制御部132とを有する。なお、これらの機能構成部は、プロセッサ・メモリに保存された制作物選択プログラムの機能と捉えることができる。また、図1における制作物選択装置1の機能構成部間を矢印で接続して示した処理の流れは、本発明による制作物選択方法の一実施形態としても理解される。
同じく図1の機能ブロック図において、通信制御部131は、
(a)クリエイティブDB7、契約情報DB8及びウェブアクセス履歴DB9から、通信ネットワーク及び通信インタフェース部101を介し、それぞれ広告クリエイティブ、契約情報及びウェブアクセス履歴を受信してもよく、さらに、
(b)制作物選択部114で選択された広告クリエイティブ、又は当該広告クリエイティブのクリエイティブIDを成果物として、通信インタフェース部101及び通信ネットワークを介し外部の(図示していない)広告クリエイタに係る端末へ送信してもよい。
ここで、受信された広告クリエイティブ及び契約情報歴は、それぞれクリエイティブDB102及び属性・性格情報DB103に保存され、また、受信されたウェブアクセス履歴は、性格情報推定部121に出力され、性格情報の生成に使用される。ちなみに、ここで生成された性格情報も属性・性格情報DB103に保存されてもよい。また、性格情報推定部121における性格情報推定処理については、後に図2に示した実施形態を説明する際、詳細に説明する。
制作物取得部111は、この後、広告効果推定対象となる複数の広告クリエイティブを、クリエイティブDB102から取得し、広告特徴量生成部112へ出力する。
広告特徴量生成部112は、入力した複数の広告クリエイティブの各々について、その特徴量(以後、クリエイティブ特徴量と略称)を生成する。このクリエイティブ特徴量としては、当該広告クリエイティブについての(a)画像特徴量、(b)メッセージ特徴量、(c)動画特徴量、及び(d)音声特徴量のうちの少なくとも1つを含むことも好ましい。これらの特徴量については、後に図2に示した実施形態を説明する際、詳細に説明する。
広告効果推定部113は、特徴量を生成した広告クリエイティブ毎に、少なくとも、
(a)当該広告クリエイティブのクリエイティブ特徴量と、
(b)広告配信先の属性(提示対象の所定の属性)に係る属性情報(属性特徴量)と
に基づき、構築済みの提示効果推定モデルとしての「広告効果推定モデル」を用いて、当該広告クリエイティブの広告効果を推定する。
ちなみに、推定処理の際に「広告効果推定モデル」へ入力する情報として、上記(a)及び(b)に加えて、
(c)当該広告クリエイティブの制作目的に係る情報(制作目的特徴量)と、
(d)当該広告クリエイティブの広告主に係る情報(広告主特徴量)と
のうちのいずれか一方又は両方を採用することも好ましい。ここで、上記(c)の情報としては例えば、商材に関する情報とすることができる。具体的には例えば、広告する商品やサービスにおけるジャンルや価格帯、商材の訴求要素等の情報であってもよい。さらに上記(d)の情報としては例えば、広告主の知名度や好感度、企業規模、株価等が含まれていてもよい。
なお、以上に概略を説明した特徴量生成処理、及び広告効果推定処理、さらには、広告効果DB104に保存された正解データを用いた広告効果モデル生成部122によるモデル構築処理については、後に図2に示した実施形態を説明する際、詳細に説明する。
制作物選択部114は、推定された広告効果に基づいて、上記の複数の広告クリエイティブから広告配信先(提示対象)に提示すべき広告クリエイティブを選択する。ここで例えば、広告効果として反応率の1つであるコンバージョン確率を採用し、最も高いコンバージョン確率の推定された1つの広告クリエイティブを選択してもよい。または、所定確率閾値以上のコンバージョン確率の推定された少なくとも1つの広告クリエイティブを選択することも可能である。
入出力制御部132は、制作物選択部114から出力された、選択された広告クリエイティブ又は当該広告クリエイティブのクリエイティブIDを入力し、これらの情報を、例えばキーボード106からの表示指示の下、例えばディスプレイ105に表示してよい。または、これらの情報を通信制御部131に出力し、外部の情報処理装置、例えばクリエイタの端末装置へ送信させてもよい。
[制作物生成・選択装置]
図2は、本発明による制作物生成・選択装置の一実施形態における機能構成を示す機能ブロック図である。
図2に示した本実施形態の制作物生成・選択装置2は、構成素材DBに保存された構成素材を利用して複数の広告クリエイティブを生成し、これらの中から、その広告効果に基づき、提示対象であるユーザに提示すべき広告クリエイティブを選択する装置である。
本制作物生成・選択装置2についても、インターネット上のサーバとして設置されていてもよく、または、アクセスネットワークである事業者通信網内に事業者設備として設置されていてもよい。また、インターネット上に設けられた契約情報DB8及びウェブアクセス履歴DB9から、それぞれ契約情報及びウェブアクセス履歴情報を取得可能となっていることも好ましい。または、このような情報を通信以外の方法で取得する、例えばスタンドアローンの装置とすることも可能である。
同じく図2の機能ブロック図によれば、制作物生成・選択装置2は、通信インタフェース部201と、構成素材DB202と、クリエイティブDB203と、属性・性格情報DB204と、広告効果DB205と、ディスプレイ(DP)206と、キーボード(KB)207と、プロセッサ・メモリとを有する。
ここで、このプロセッサ・メモリは、本発明による制作物生成・選択プログラムの一実施形態を保存しており、また、コンピュータ機能を有していて、この制作物生成・選択プログラムを実行することによって、制作物生成・選択処理を実施する。このことから、制作物生成・選択装置2は、本発明による制作物生成・選択プログラムを搭載した、例えばパーソナル・コンピュータ(PC)、ノート型若しくはタブレット型コンピュータ、又はスマートフォン等であってもよい。
さらに、プロセッサ・メモリは、素材調整部211と、制作物生成部212と、広告特徴量生成部213と、広告効果推定部214と、制作物選択部215と、性格情報推定部221と、広告効果モデル生成部222と、通信制御部231と、入出力制御部232とを有する。なお、これらの機能構成部は、プロセッサ・メモリに保存された制作物生成・選択プログラムの機能と捉えることができる。また、図2における制作物生成・選択装置2の機能構成部間を矢印で接続して示した処理の流れは、本発明による制作物生成・選択方法の一実施形態としても理解される。
ちなみに、通信インタフェース部201、属性・性格情報DB204、広告効果DB205、ディスプレイ206及びキーボード207は、制作物選択装置1における同名の機能部と同様の機能を果たす機能部となっている。
同じく図2の機能ブロック図において、構成素材DB202は、広告クリエイティブを生成する際の材料となる構成素材を保存する。これらの構成素材は、例えば広告クリエイタが適宜、構成素材を蓄積する外部の構成素材DBから、通信ネットワーク及び通信インタフェース部201を介して、通信制御部231が受信したものであってもよい。
具体的に、構成素材は、その種別として(a)静止画、(b)広告コピー(メッセージ)、(c)動画、(d)音楽(BGM)、及び(e)ナレーションのうちのうちの少なくとも1つを含むものとすることができる。当然に、広告クリエイティブを構成し得る素材ならば、その他様々なものが本発明に係る構成素材に該当する。
素材調整部211は、上記のような構成素材の種別のうちの少なくとも1つに関し、当該構成素材を特徴づけるパラメータについて互いに異なる複数の構成素材を生成する。具体的には例えば、
(a)静止画については、色調の変更、人物領域のサイズの変更、フレームの付与又は除去による変更、トリミングの有無若しくはその程度についての変更、人物顔領域の表情の変更等のうちの少なくとも1つの変更・調整によって、1つの静止画から複数の(多数の)静止画構成素材を生成することができる。
(b)また、広告コピー(メッセージ)については、フォントの種類、サイズ及び色のうちの少なくとも1つの変更、文字の太字/非太字についての変更、下線の有無についての変更、文字の斜体/非斜体についての変更、文字の影の有無についての変更、3Dフォント/非3Dフォントについての変更、文字の縦横比についての変更等のうちの少なくとも1つの変更・調整によって、1つの広告コピーから複数の(多数の)広告コピー構成素材を生成することができる。
(c)さらに、動画については、色調の変更、フレームの付与又は除去による変更、トリミングの有無若しくはその程度についての変更、再生速度の変更等のうちの少なくとも1つの変更・調整によって、1つの動画から複数の(多数の)動画構成素材を生成することができる。
(d)また、音楽(BGM)については、テンポ(bpm値)の変更、ピッチ(音の高さ)の変更等のうちの少なくとも1つの変更・調整によって、1つの音楽から複数の(多数の)音楽構成素材を生成することができる。
(e)さらに、ナレーションについては、再生速度の変更、ピッチ(音の高さ)の変更等のうちの少なくとも1つの変更・調整によって、1つのナレーションから複数の(多数の)ナレーション構成素材を生成することができる。
素材調整部211は、例えば上記(a)~(e)の変更・調整によって、非常に多数の構成素材を生成することも可能となっている。ここで、構成素材の種別毎に変更・調整の内容を予め設定しておき、1つの構成素材に対し複数種の変更を行い、それらを組み合わせることにより当該構成素材について一群の出力を行ってもよい。または、複数種の若しくは単一の変更によって構成される変更・調整パターンを複数用意し、1つの構成素材に対し互いに異なる複数の調整パターンを適用して、当該構成素材について複数の出力を行ってもよい。
さらに、素材調整部211は、構成素材の種別毎に複数の構成素材を入力し、それらの構成素材の各々に対し以上に説明したような変更・調整処理を実施して、複数の(多数の)構成素材を準備することも好ましい。
同じく図2の機能ブロック図において、制作物生成部212は、少なくとも素材調整部211によって生成された複数の(多数の)構成素材の少なくとも一部を用いて、複数の(多数の)広告クリエイティブを生成する。例えば、制作物生成部212は、
(a)企業ロゴや、商材説明文・注意文等のような素材調整部211による変更・調整を実施することのない(未変更・未調整の)構成素材を受け取り、
(b)これらの構成素材と、素材調整部211から受け取った変更・調整済みの構成素材とを組み合わせて広告クリエイティブを生成する
ことも好ましい。
また、制作物生成部212は、予め設定されたレイアウト情報に従って構成素材を配置し、広告クリエイティブを生成することも好ましい。さらに、このようなレイアウト情報が複数定義されていて、各レイアウト情報に対し、構成素材の種別毎に複数の構成素材を入れ替えて配置することにより、複数のレイアウトの各々について複数(多数)の広告クリエイティブを生成することも可能となる。
ここで、レイアウト情報の具体例を説明する。例えばバナー広告のレイアウト情報では、バナー広告の枠内において、構成素材の種別毎の素材配置位置、素材サイズ、素材種別間における前面・背面関係等が定義されていてもよい。また、アニメーションに関する情報が含まれていることもある。例えば、所定時間経過毎に広告クリエイティブの表示全体を入れ替えたり、広告クリエイティブの一部の要素をランダムに入れ替えたりする設定がなされていてもよい。
さらに、例えば動画広告のレイアウト情報では、動画広告の枠内において、各構成素材を配置する配置時間の情報及び配置空間の情報が含まれていることも好ましい。ここで、配置時間情報には、各構成素材の再生を開始する時刻や終了する時刻が含まれていてもよく、また、このような時間情報は、動画広告を構成する全ての構成素材に設定されることも好ましい。
一方、配置空間情報には、各構成素材を表示する画面上の位置及びサイズが含まれていてもよい。また、このような配置空間情報は、例えば動画や広告コピーといった画面上に表示される全ての構成素材に対し設定されることも好ましい。またさらに、動画や音楽(BGM)、ナレーション等のような音声を含む構成素材については、音量に関する情報を含めてもよい。
以上説明したように制作物生成部212で生成された広告クリエイティブは、一先ずクリエイティブDB203に保存されてもよく、また、入出力制御部232を介してディスプレイ206に表示されてもよく、さらには、成果物として通信制御部231及び通信インタフェース部201を介し、外部の情報処理処置、例えばクリエイタの端末装置へ送信されることも好ましい。
広告特徴量生成部213は、制作物生成部212で生成された広告クリエイティブについてクリエイティブ特徴量を算出する。また、ここで特徴量を算出する広告クリエイティブには、外部から取得された広告クリエイティブが含まれていてもよい。ちなみに、生成されたクリエイティブ特徴量は、当該広告クリエイティブのクリエイティブIDと紐づけられてクリエイティブDB203に保存されてもよい。
この広告特徴量生成部213で算出されるクリエイティブ特徴量としては、当該広告クリエイティブについての
(a)画像特徴量、
(b)メッセージ特徴量、
(c)動画特徴量、及び
(d)音声特徴量
のうちの少なくとも1つ、好ましくはこれらのうちで算出可能である特徴量の全てを含むことも好ましい。
<(a)画像特徴量>
このうち具体的に、(a)の画像特徴量は例えば、(a1)画像ヒストグラムに係る特徴量成分、及び(a2)物体種別ラベルの単語ベクトルに係る特徴量成分のうちの少なくとも1つを含むものとすることができる。
ここで、(a1)の画像ヒストグラムに係る特徴量成分は、広告クリエイティブの画像部分における、輝度やRGB各色の階級毎における該当するピクセルの数の分布を示す画像ヒストグラムから決定されたデータである。
例えば、各ピクセル値が、RGB各色における強さとして0から3までの値をとるとして、RGB各色の強さ(0~3)毎に、該当するピクセルの数をとった場合、当該数の組が、画像ヒストグラムに係る特徴量成分となる。より具体的には、例えば合計100ピクセルの画像であって、
R:[10,20,30,40], G:[10,40,30,10],B:[5,5,80,10]
ここで、括弧[]内の各数値は、左から強さ0,1,2,3のピクセル数
となる場合、これら3つのベクトルのベクトル成分を全て、画像ヒストグラムに係る特徴量成分とすることができる。
または、RGB各色の強さの組合せ毎に、該当するピクセルの数をとり、当該数の組を特徴量成分に採用してもよい。例えば、[1,3,5,8,…,2]のように、左からRGB各色の強さがそれぞれ000,001,010,011,・・・であるピクセルの数を示す、合計64(=4×4×4)個のベクトル成分を持つベクトルを構成し、当該ベクトルの各ベクトル成分を、画像ヒストグラムに係る特徴量成分としてもよい。
次に、(a2)の物体種別ラベルの単語ベクトルに係る特徴量成分としては、例えば公知の画像認識技術を用いて、広告クリエイティブにおける(写真部分、絵画部分やイラスト部分を含む)画像部分に含まれている物体の種別を識別し、その際取得された物体種別ラベルについて算出された数値を採用することができる。ちなみに、上記の画像認識技術として例えば、高速R-CNN(Faster Regions with Convolutional Neural Networks)等による識別器を用いた画像認識処理が周知となっている。
また、上記の取得された物体種別ラベルについて算出される数値については、例えば取得された物体種別ラベルに対し、単語の意味を表現する特徴ベクトルを算出可能な公知の手法、例えばword2vecを適用して、当該物体種別ラベルの特徴ベクトルを算出し、当該特徴ベクトル成分を当該数値として採用してもよい。
なお、物体種別ラベルの分類する内容としては、「人物」、「犬」、「自動車」、「男性」、「家」等が挙げられ、さらには、「人物」が著名である場合(例えば俳優である場合)には、当該著名人物の「人物名」を含めてもよい。さらに、1つの広告クリエイティブの画像部分から抽出される物体は複数であってもよく、この場合、それらの物体に付与された物体種別ラベル毎に特徴量成分が算出される実施形態も可能である。または、当該広告クリエイティブの画像部分の中で最も大きい面積を占める物体のみについて特徴量成分が算出されてもよい。
さらに、取得された物体種別ラベルに係る物体がバナー内に占める面積の割合や、バナー中心から当該物体中心までの距離等の情報を算出し、当該情報を、物体種別ラベルに係る特徴量成分として採用することも可能である。
<(b)メッセージ特徴量>
次いで、(b)のメッセージ特徴量は例えば、広告クリエイティブに含まれる文書ベクトルに係る特徴量成分を含むものとすることができる。具体的に、この文書ベクトルに係る特徴量成分としては、広告クリエイティブに含まれる文書データを抽出し、取得された文書データに対し、単語の意味を表現する特徴ベクトルを算出可能な公知の手法、例えばword2vecを適用して特徴ベクトルを算出し、当該特徴ベクトルの成分を、文書ベクトルに係る特徴量成分に採用してもよい。
ちなみに、抽出される文書データには、構成素材の動画や音楽等で音声として出力される文書データも含めることも好ましい。また、広告クリエイティブに複数の文書データが含まれる場合、その全てを抽出し、抽出された文書データの各々について特徴量成分を決定してもよく、または、広告クリエイティブ内において最も大きい面積をもって表示される文書データのみについて、特徴量成分が算出される実施形態も可能である。
さらに、抽出される文書データに係る特徴量成分として、当該文書データにおける文字数や、(文書データが文字で構成されている場合に)文字のフォントサイズ、また、文書データが広告クリエイティブ内に占める面積の割合や、バナー中心から文書中心までの距離、さらには、(文書データが音声データである場合に)文書読み上げの音量や、文書読み上げの時間長等も、追加で採用可能である。
<(c)動画特徴量>
次いで、(c)の動画特徴量は例えば、(c1)色分布の特徴量成分、(c2)動き分布の特徴量成分、及び(c3)物体種別ラベルの単語ベクトルに係る特徴量成分のうちの少なくとも1つを含むものとすることができる。
ここで、(c1)の色分布の特徴量成分は、動画データの各フレームを静止画として扱い、当該静止画について上記(a1)の画像ヒストグラムに係る特徴量成分を算出して、全てのフレームにおける当該特徴量成分の平均値を、動画データの特徴量成分とするものである。なお、動画の圧縮・伸長方式によってはキーフレームの差分情報しか含まないフレームが存在するが、この場合、キーフレームのみを対象として色分布の特徴量成分を算出することができる。
また、(c2)の動き分布の特徴量成分は、動画データのキーフレームに対してオプティカルフローを計算し、オプティカルフローを構成するベクトルの速度及び角度を集計して、それらの平均及び分散をもって特徴量成分とするものである。
さらに、(c3)の物体種別ラベルの単語ベクトルに係る特徴量成分は、動画データの各フレームを静止画として扱い、当該静止画について上記(a2)の物体種別ラベルの単語ベクトルに係る特徴量成分を算出し、当該特徴量成分をそのまま動画データの特徴量成分とするものである。
なお、このような特徴量成分に加えてさらに、
(a)各物体種別ラベルの被写体が動画に映っていた時間、
(b)各物体種別ラベルの被写体がフレーム画像に占める面積の割合におけるフレーム間平均値、及び
(c)各物体種別ラベルの被写体の中心とフレーム画像の中心との距離におけるフレーム間平均値の逆数と、動画に映っていた時間との積算値
のうちの少なくとも1つを特徴量成分として採用してもよい。ちなみに、上記(b)の面積割合の平均値は、被写体がより長時間より大きく映っているほど大きな値となり、また、上記(c)の積算値は、被写体がより長時間フレーム画像のより中央に映っているほど大きな値となる。
<(d)音声特徴量>
最後に、(d)音声特徴量は、広告クリエイティブにおける音声データに係る特徴量成分を含むものとすることができる。例えば、当該音声データに対しフーリエ変換を行い、取得される周波数成分毎の振幅値を、音声特徴量成分とすることができる。
同じく図2の機能ブロック図において、広告効果推定部214は、クリエイティブ特徴量の生成された複数の広告クリエイティブに対し、広告クリエイティブ毎に、少なくとも、
(ア)当該広告クリエイティブについて算出されたクリエイティブ特徴量と、
(イ)広告配信先の属性(提示対象の所定の属性)に係る属性情報(属性特徴量)と
に基づき、構築済みの広告効果推定モデルを用いて、当該広告クリエイティブの広告効果(例えば反応率としてのクリック確率及びコンバージョン確率)を推定する。
ここで、上記(イ)の属性情報(属性特徴量)は、広告配信先であるユーザにおける性別、年代、職業、年収、趣味・嗜好、及び心理特性のうちの少なくとも1つを含むことも好ましい。またこのうち、心理特性としては、Goldberg等によって提唱されているFFM(Five Factor Model)で用いられる主要5因子(Big Five)
(a)Extraversion(外向性)、
(b)Agreeableness(協調性)、
(c)Conscientiousness(勤勉性)、
(d)Neuroticism(情緒不安定性)、及び
(e)Openness to Experience(経験への開放性)
の値の組を採用することも好ましい。なお、FFMについては例えば、非特許文献:Lewis R. Goldberg, "The structure of phenotypic personality traits", American Psychologist, 48(1), pp.26-34, 1993年に記載されている。
ここで、本実施形態においては、性格情報推定部221が、ウェブアクセス履歴DB9から取得された広告配信先ユーザのウェブアクセス履歴情報に基づいて、当該ユーザについての性格情報(Big Fiveスコア)を推定し、この推定結果を、当該ユーザのユーザIDと紐づけて属性・性格情報DB103に保存する。
このような性格情報推定部221による性格情報(Big Fiveスコア)の推定は、本願発明者の一人を発明者として含む特願2018-090282号に記載されている通り、
(a)ユーザが閲覧したページ毎に、当該ページに含まれるテキストから単語を抽出する第1のステップと、
(b)第1の機械学習エンジンを用いて、第1のステップによって抽出された単語と性格特性用語との全ての組み合わせについて、単語間距離を算出する第2のステップと、
(c)性格特性用語の要素毎に、当該単語間距離に基づく統計値を対応付けた性格特性ベクトルを、当該ユーザにおける性格特性の遷移履歴として生成する第3のステップと
を有する性格特性の推定方法によって実現される。
ここで、第1の機械学習エンジンは、教師データとなるコーパスから学習し、各単語を意味に基づいてベクトル表現化する機能を有しており、また、性格特性用語は、FFM(5因子モデル)に基づく形容詞とすることができるのである。
ちなみに、広告効果推定部214において、広告効果推定モデルに入力される特徴量として、上記(ア)の当該広告クリエイティブのクリエイティブ特徴量、及び上記(イ)の広告配信先の属性情報(属性特徴量)に加え、
(ウ)広告対象である商材に係る特徴量、及び
(エ)広告主に係る特徴量
のうちの一方又は両方を採用することも好ましい。
このうち、(ウ)の商材に係る特徴量については、例えば広告対象である商品やサービスにおけるジャンル、価格帯や、商材訴求要素等に関する情報を、その特徴量成分に設定することができる。具体的に、例えば当該ジャンルとしては、予め商品やサービスのジャンル毎に数字で表現されるラベル、例えば食料品ならば100、乗用車ならば200、教材ならば300、清涼飲料水ならば110、アルコール飲料ならば120、ビールならば121といったラベルを紐づけておき、広告対象の商品やサービスについての当該ラベルを特徴量としてもよい。
また、商材訴求要素であれば、訴求軸毎に数字で表現されるラベル、例えば価格ならば1、デザインならば2、アフターサポートならば3といったラベルを予め紐づけておき、広告対象の遡及要素における当該ラベルを特徴量とすることができる。
一方、(エ)の広告主に係る特徴量としては、例えば広告主の知名度、好感度や、広告主の企業規模、株価等を特徴量成分として採用することができる。なお、これらの情報は例えば、これらの情報が公表されているウェブサイト等から取得することが可能である。
さらに、広告効果推定部214において、広告効果推定モデルから出力される広告効果は、いわゆる反応率、例えば、当該広告クリエイティブによってクリックするクリック確率や、当該広告クリエイティブによってコンバージョンするコンバージョン確率とすることができる。ここで、コンバージョンとは、広告クリエイティブによって誘発しようとする行動、例えば物品購入、サービス加入や、アプリインストール等の行動をユーザがとることを指す。
ちなみに、広告クリエイティブとしては、企業イメージの向上や、特定の思想(例えば動物保護や環境保全)の啓蒙等を目的とし、ユーザによるクリックやコンバージョン等の特定のアクションの獲得を目的としないものも存在する。例えば、ブランディング広告のクリエイティブがそれに該当する。このような広告クリエイティブ(以下、非アクションクリエイティブと略称)については、当該広告クリエイティブを見たユーザにおいて、企業イメージが向上したり、思想が浸透したりする確率やその度合が、反応率として出力される。
図3は、以上に説明した素材調整部211、制作物生成部212、広告特徴量生成部213、及び広告効果推定部214による一連の処理の一実施形態を概略的に示した模式図である。
図3の実施形態によれば、最初に、広告クリエイティブを生成するための構成素材が、静止画や、広告コピー(メッセージ)等の種別毎に複数準備されている。次いで、これらの構成素材を元にして、素材調整部211における静止画変更・調整処理や、広告コピー変更・調整処理等により、種別毎に多数の構成素材が生成される。
さらに、制作物生成部212において、各種別について1つの構成素材を選んでそれらを組み合わせる処理が、組合せ可能な分だけ実施され、これにより大量の広告クリエイティブが生成される。ここで管理のため、生成された広告クリエイティブにはクリエイティブID(識別子)が付与される。
次いで、広告特徴量生成部213において、生成された大量の広告クリエイティブの各々について、そのクリエイティブ特徴量が生成される。このクリエイティブ特徴量は、画像特徴量(成分)や、メッセージ特徴量(成分)等を含み、各クリエイティブIDに紐づけられた特徴ベクトルとなっている。
その後、各クリエイティブIDについて、生成されたクリエイティブ特徴量と、配信先ユーザ属性情報とを、構築済みの広告効果推定モデルに入力することによって、大量の広告クリエイティブの各々についての反応率(広告効果)が生成されるのである。なお、本実施形態では、制作物生成部212は、素材調整部211から入力した変更・調整処理の施された構成素材を使用して広告クリエイティブを生成しているが、変更態様として、変更・調整処理の施されていない、構成素材DB202から取得された構成素材のみを使用して生成することも可能である。
このように、本実施形態によれは、大量の広告クリエイティブを自動的に生成することができ、さらに、当該大量の広告クリエイティブについて、ABテスト等の手間をとることなくモデルによる推定処理によって、自動的に反応率(広告効果)を生成することができる。その結果、当該属性を有する配信先ユーザにとって非常に効果的な広告クリエイティブを、より確実に漏らすことなく獲得することも可能となるのである。
図2の機能ブロック図に戻って、制作物選択部215は、推定された広告効果に基づいて、上記の複数の広告クリエイティブから広告配信先(提示対象)に提示する広告クリエイティブを選択する。ここで例えば、広告効果として、クリック確率やコンバージョン確率から算出される(当該業界では頻用される反応率である)期待クリックレート(期待CTR)、期待コンバージョン数(期待CV)、又は期待コンバージョンレート(期待CVR)を採用することも好ましい。
この場合例えば、最も高い期待CVRの推定された1つの広告クリエイティブを選択してもよい。または、所定レート閾値以上の期待CVRの推定された少なくとも1つの広告クリエイティブを選択することも可能である。
入出力制御部232は、
(a)制作物選択部215から出力された、選択された広告クリエイティブや、
(b)制作物生成部212から出力された、生成された広告クリエイティブ
を、例えばキーボード206からの表示指示の下、例えばディスプレイ205に表示してよい。または、これらの情報を通信制御部231に出力し、外部の情報処理装置、例えばクリエイタの端末装置へ送信させてもよい。
広告効果モデル生成部222は、広告クリエイティブのクリエイティブ特徴量と、配信先ユーザの属性情報(属性特徴量)と、正解データとしての広告効果との組である教師データを用いて、広告効果推定モデルを構築する。
図4は、広告効果モデル生成部222によるモデル構築処理の一実施形態を概略的に示す模式図である。
図4によれば最初に、広告効果モデル生成部222において、
(a)クリエイティブDB203から取得された、配信済み広告クリエイティブのクリエイティブ特徴量と、
(b)属性・性格情報DB204から取得された配信先ユーザの属性情報と、
(c)広告効果DB205から取得された、当該配信済み広告クリエイティブについての反応実績(例えばクリック確率やコンバージョン確率)と
の組から多数の教師データが生成される。これらの教師データは、配信済み広告クリエイティブのクリエイティブIDに紐づけられ、当該配信済み広告クリエイティブの数だけ生成される。
ここで、配信済み広告クリエイティブが非アクションクリエイティブである場合、上記(c)の反応実績は、このクリエイティブを閲覧したユーザにおける企業イメージ向上や思想浸透の確率又は度合いとなっていてもよい。また、教師データにはさらに、
(d)当該配信済み広告クリエイティブが広告対象とした商材に関する特徴量、及び
(e)広告主に関する特徴量
の一方又は両方が含まれていてもよい。
次いで、このような教師データを多数用いた学習処理を行い、広告効果推定モデルが構築される。例えば、教師データに含まれる上記(a)のクリエイティブ特徴量及び上記(b)の配信先ユーザ属性情報を説明変数とし、上記(c)の反応実績を目的変数として、機械学習アルゴリズムを用いて広告効果推定モデルを学習によって構築するのである。ここで使用可能な機械学習アルゴリズムには、例えばロジスティック回帰や、ランダムフォレスト、さらにはニューラルネットワーク等、公知である種々のものが含まれる。
最後に、生成された広告効果推定モデルは、広告効果推定部214において広告効果推定処理に使用される。
[制作物生成・選択装置の他の実施形態]
図5は、本発明による制作物生成・選択装置の他の実施形態における機能構成を示す機能ブロック図である。
図5に示した本実施形態の制作物生成・選択装置3は、上述した制作物生成・選択装置2と同様、構成素材DBに保存された構成素材を利用して複数の広告クリエイティブを生成し、これらの中から、その広告効果に基づき、提示対象であるユーザに提示すべき広告クリエイティブを選択する装置である。ただし、本制作物生成・選択装置3では、選好度推定モデルを用いてより好適な構成素材が選択され、それにより、より好適な広告クリエイティブが生成されるのである。
本制作物生成・選択装置3についても、インターネット上のサーバとして設置されていてもよく、または、アクセスネットワークである事業者通信網内に事業者設備として設置されていてもよい。また、インターネット上に設けられた契約情報DB8及びウェブアクセス履歴DB9から、それぞれ契約情報及びウェブアクセス履歴情報を取得可能となっていることも好ましい。または、このような情報を通信以外の方法で取得する、例えばスタンドアローンの装置とすることも可能である。
同じく図5の機能ブロック図によれば、制作物生成・選択装置3は、通信インタフェース部301と、構成素材DB302と、クリエイティブDB303と、属性・性格情報DB304と、選好度・広告効果DB305と、ディスプレイ(DP)306と、キーボード(KB)307と、プロセッサ・メモリとを有する。
ここで、このプロセッサ・メモリは、本発明による制作物生成・選択プログラムの一実施形態を保存しており、また、コンピュータ機能を有していて、この制作物生成・選択プログラムを実行することによって、制作物生成・選択処理を実施する。このことから、制作物生成・選択装置3は、本発明による制作物生成・選択プログラムを搭載した、例えばパーソナル・コンピュータ(PC)、ノート型若しくはタブレット型コンピュータ、又はスマートフォン等であってもよい。
さらに、プロセッサ・メモリは、素材調整部311と、素材特徴量生成部312と、選好度推定部313と、制作物生成部314と、広告特徴量生成部315と、広告効果推定部316と、制作物選択部317と、選好度モデル生成部321と、性格情報推定部322と、広告効果モデル生成部323と、通信制御部331と、入出力制御部332とを有する。なお、これらの機能構成部は、プロセッサ・メモリに保存された制作物生成・選択プログラムの機能と捉えることができる。また、図3における制作物生成・選択装置3の機能構成部間を矢印で接続して示した処理の流れは、本発明による制作物生成・選択方法の一実施形態としても理解される。
ここで、制作物生成・選択装置3における上記の機能部・機能構成部のうち、素材特徴量生成部312、選好度推定部313、制作物生成部314、選好度モデル生成部321、及び選好度・広告効果DB305以外は、すでに説明した制作物生成・選択装置2における同名の(対応する)機能部・機能構成部と同様の機能構成を有する。そこで以下、素材特徴量生成部312、選好度推定部313、制作物生成部314、選好度モデル生成部321、及び選好度・広告効果DB305についてのみ説明を行う。
同じく図5の機能ブロック図において、素材特徴量生成部312は、素材調整部311で生成された多数の構成素材の各々について、当該構成素材の特徴量(以下、素材特徴量と略称)を算出する。この素材特徴量としては、
(a)静止画素材に対して算出される画像特徴量、
(b)静止画素材、広告コピー素材、動画素材、及びナレーション素材に対して算出されるメッセージ特徴量、
(c)動画素材に対して算出される動画特徴量、及び
(d)動画素材、音楽(BGM)素材、及びナレーション素材に対して算出される音声特徴量
のうちの少なくとも1つが採用されることも好ましい。ちなみに、算出された素材特徴量は、当該構成素材の素材IDと紐づけて構成素材DB302に保存されることも好ましい。
ここで、上記(a)の画像特徴量、上記(b)のメッセージ特徴量、上記(c)の動画特徴量、及び上記(d)の音声特徴量はいずれも、制作物生成・選択装置2の広告特徴量生成部213(図2)についての説明において出てきた、対応する(同名の)特徴量と同様の内容を有するものとすることができる。ただし、素材特徴量生成部312は、広告特徴量生成部213(図2)とは異なり、個々の構成素材についてその素材特徴量を算出するのである。
選好度推定部313は、生成又は準備された構成素材毎に、
(a)当該構成素材について生成された素材特徴量と、
(b)広告配信先ユーザの属性情報と
に基づき、選好度モデル生成部321によって構築済みの素材選好度推定モデルを用いて、当該構成素材の「選好度」を推定する。
ここで、この素材選好度推定モデルは、
(a)構成素材DB302から取得された、多数の構成素材の各々についての素材特徴量と、
(b)属性・性格情報DB304から取得された配信先ユーザの属性情報と、
(c)選好度・広告効果DB305から取得された、当該構成素材についての(正解データとしての)「選好度」と
の組からなる教師データを多数用いて構築される。
このうち上記(c)の「選好度」は例えば、実際にユーザに対し構成素材を提示するアンケートを行い、その選好の度合いをアンケート結果として取得することによって準備することも可能である。しかしながら本実施形態では、選好度決定対象の構成素材のみで構成された広告クリエイティブを想定し、当該広告クリエイティブの反応率(広告効果)を、広告効果推定部316の広告効果推定モデルを用いて導出し、当該反応率を当該広告クリエイティブの選好度として採用する。これにより、例えば多種大量の構成素材に対し、アンケート等の過大な手間をかけずに自動的に選好度を決定することができるのである。
また、素材選好度推定モデルは、構成素材の全ての種別に適用されるモデルとして構築することもできるが、構成素材の種別毎に、例えば静止画素材、広告コピー素材、動画素材及びナレーション素材の各々について構築されることも好ましい。
ここで例えば、静止画素材の素材選好度推定モデルを生成する場合、広告効果推定モデルの構築時に使用される教師データに含まれるクリエイティブ特徴量から、画像特徴量(成分)のみを取り出して説明変数として用いる形で学習を進めることが可能である。さらに例えば、広告コピー素材の素材選好度推定モデルを生成する場合は、広告効果推定モデルの構築時に使用される教師データに含まれるクリエイティブ特徴量から、メッセージ特徴量(成分)のみを取り出して説明変数として用いることも好ましい。
ちなみに、素材選好度推定モデルを構築するのに使用される機械学習アルゴリズムとしては、例えばロジスティック回帰や、ランダムフォレスト、さらにはニューラルネットワーク等、公知である種々のものが採用可能である。
同じく図5の機能ブロック図において、制作物生成部314は、所定条件を満たす選好度、例えば所定選好度閾値以上の選好度が推定された構成素材を用いて、広告効果推定対象(特徴量生成対象)となる複数の広告クリエイティブの少なくとも一部を生成する。例えば、構成素材の種別毎に、所定選好度閾値以上の選好度が推定された構成素材を準備し、それらを入れ替え組み合わせて、選好度の点でより好適な複数の広告クリエイティブを生成することができる。
このような制作物生成部314での広告クリエイティブ生成処理は、選好度を勘案せず単純に構成素材を組み合わせて広告クリエイティブを生成することと比較すると、選好度の点で選ばれた構成素材のみを用いて広告クリエイティブを生成するので、この後の広告効果推定対象が、より高い広告効果の予測される広告クリエイティブに絞られ、結果的に、特徴量生成処理や広告効果推定処理の計算量が抑制可能となるのである。
図6は、制作物生成・選択装置3の素材調整部311、素材特徴量生成部312、選好度推定部313、制作物生成部314、広告特徴量生成部315、及び広告効果推定部316による一連の処理の一実施形態を概略的に示した模式図である。
図6の実施形態によれば、最初に、広告クリエイティブを生成するための構成素材が、静止画や、広告コピー(メッセージ)等の種別毎に複数準備されている。次いで、これらの構成素材から、素材調整部311における静止画変更・調整処理や、広告コピー変更・調整処理等により、種別毎に多数の構成素材が生成される。
ここで、素材特徴量生成部312において、これら生成された構成素材の素材特徴量が算出される。次いで、選好度推定部313の選好度推定モデルを用い、各素材種別について、生成された構成素材の選好度が算出される。
さらに、制作物生成部314において、所定選好度閾値以上の選好度が算出された構成素材を選択し、各素材種別について、(選好度が高いとして)選択された構成素材のうちの1つを選んでそれらを組み合わせる処理が、組合せ可能な分だけ実施され、これにより複数(多数)の広告クリエイティブが生成される。ここで管理のため、生成された広告クリエイティブにはクリエイティブIDが付与される。
次いで、広告特徴量生成部315において、生成された複数(多数)の広告クリエイティブの各々について、そのクリエイティブ特徴量が生成される。このクリエイティブ特徴量は、画像特徴量(成分)や、メッセージ特徴量(成分)等を含み、各クリエイティブIDに紐づけられた特徴ベクトルとなっている。
その後、各クリエイティブIDについて、生成されたクリエイティブ特徴量と、配信先ユーザ属性情報とを、構築済みの広告効果推定モデルに入力することによって、(選好度の高い素材から構成されており高い広告効果の期待される)複数(多数)の広告クリエイティブの各々についての反応率(広告効果)が生成されるのである。
なお、本実施形態では、制作物生成部314は、素材調整部311によって変更・調整処理の施された構成素材のうち、所定条件を満たす選好度を有するものを使用して広告クリエイティブを生成しているが、変更態様として、変更・調整処理の施されていない、構成素材DB302から取得された構成素材のうちで所定条件を満たす選好度を有する構成素材のみを使用して生成することも可能である。
このように、本実施形態によれは、選好度の高い素材から構成されているので高い広告効果の期待される広告クリエイティブを自動的に生成することができ、さらに、当該広告クリエイティブについて、ABテスト等の手間をとることなくモデルによる推定処理によって、自動的に反応率(広告効果)を生成することができる。その結果、当該属性を有する配信先ユーザにとって非常に効果的な広告クリエイティブを、比較的少ない処理量で、より確実に漏らすことなく獲得することが可能となるのである。
なお、制作物生成・選択装置3において、広告特徴量生成部315、広告効果推定部316、制作物選択部317及び広告効果モデル生成部323を除外した装置は、制作物生成部314から、生成された広告クリエイティブを出力する「制作物生成装置」として捉えることも可能である。この装置においては、配信先ユーザによる選好度の高い素材から構成された、それ故高い広告効果の期待される「広告クリエイティブ」を出力可能となっているのである。
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、制作物の提示効果を、従来のようにテスト提示することに依らずに、提示効果推定モデルを用いて推定し、この推定された提示効果に基づいて、制作物を選択することが可能となる。その結果、例えば多数の互いに異なる制作物を準備し、それらについて推定された提示効果に基づき、母数の十分に大きいより好適な選択を行うことが可能となる。またこの場合、より提示効果の高い制作物が、より少ない手間、処理工数やコストをもって選択可能となるのである。
さらに、従来は、ターゲット層のユーザ数が少ない場合、提示効果について統計的に有意な測定結果を得ることが難しくなるので、テスト提示可能な制作物の種類の数も限定されていた。これに対し、本発明によれば、そのようなターゲットユーザ数が少ない場合でも、例えば多数の互いに異なる制作物を準備し、それらについて提示効果を推定しておくことによって、潜在的に高い提示効果を奏し得る制作物を極力漏らさずに選択することも可能となるのである。
前述した本発明の種々の実施形態について、本発明の技術思想及び見地の範囲の種々の変更、修正及び省略は、当業者によれば容易に行うことができる。前述の説明はあくまで例であって、何ら制約しようとするものではない。本発明は、特許請求の範囲及びその均等物として限定するものにのみ制約される。
1 制作物選択装置
101、201、301 通信インタフェース部
102、203、303 クリエイティブデータベース(DB)
103、204、304 属性・性格情報DB
104、205 広告効果DB
105、206、306 ディスプレイ(DP)
106、207、307 キーボード(KB)
111 制作物取得部
112、213、315 広告特徴量生成部
113、214、316 広告効果推定部
114、215、317 制作物選択部
121、221、322 性格情報推定部
122、222、323 広告効果モデル生成部
131、231、331 通信制御部
132、232、332 入出力制御部
2、3 制作物生成・選択装置
202、302 構成素材DB
211、311 素材調整部
212、314 制作物生成部
305 選好度・広告効果DB
312 素材特徴量生成部
313 選好度推定部
321 選好度モデル生成部
7 クリエイティブDB
8 契約情報DB
9 ウェブ(Web)アクセス履歴DB

Claims (10)

  1. 複数の制作物から、所定の属性に係る提示対象に対して提示する制作物を選択可能な装置に搭載されたコンピュータを機能させる制作物選択プログラムであって、
    当該制作物毎に、少なくとも当該制作物に係る特徴量と、当該属性に係る属性情報とに基づき、構築済みの提示効果推定モデルを用いて、当該制作物の提示効果を推定する提示効果推定手段と、
    推定された提示効果に基づいて、前記複数の制作物から当該提示対象に提示する制作物を選択する制作物選択手段と
    してコンピュータを機能させることを特徴とする制作物選択プログラム。
  2. 当該制作物を構成する構成素材を用いて、前記複数の制作物の少なくとも一部を生成する制作物生成手段としてコンピュータを更に機能させることを特徴とする請求項1に記載の制作物選択プログラム。
  3. 前記制作物選択プログラムは、当該制作物を構成する構成素材の種別のうちの少なくとも1つに関し、当該構成素材を特徴づけるパラメータについて互いに異なる複数の構成素材を生成する素材調整手段としてコンピュータを更に機能させ、
    前記制作物生成手段は、生成された構成素材を用いて、前記複数の制作物の少なくとも一部を生成する
    ことを特徴とする請求項2に記載の制作物選択プログラム。
  4. 前記制作物選択プログラムは、当該構成素材毎に、当該構成素材に係る特徴量と、当該属性に係る属性情報とに基づき、構築済みの素材選好度推定モデルを用いて、当該構成素材の選好度を推定する選好度推定手段としてコンピュータを更に機能させ、
    前記制作物生成手段は、所定条件を満たす選好度の推定された構成素材を用いて、前記複数の制作物の少なくとも一部を生成する
    ことを特徴とする請求項2又は3に記載の制作物選択プログラム。
  5. 前記提示効果推定手段は、当該制作物毎に、当該制作物の制作目的に係る情報及び当該制作物の提示主に係る情報のうちのいずれか一方又は両方にも基づき、構築済みの提示効果推定モデルを用いて、当該制作物の提示効果を推定することを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の制作物選択プログラム。
  6. 当該制作物は広告クリエイティブであって、当該構成素材は、その種別として静止画、広告コピー、動画、音楽、及びナレーションのうちのうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項2から4のいずれか1項に記載の制作物選択プログラム。
  7. 当該制作物は広告クリエイティブであって、当該制作物に係る特徴量は、当該広告クリエイティブについての画像特徴量、メッセージ特徴量、動画特徴量及び音声特徴量のうちの少なくとも1つを含み、当該属性に係る属性情報は、広告提示対象である人についての性別、年代、職業、年収、趣味・嗜好、及び心理特性のうちの少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の制作物選択プログラム。
  8. 所定の属性に係る提示対象に提示する制作物を生成可能な装置に搭載されたコンピュータを機能させる制作物生成プログラムであって、
    当該制作物を構成する構成素材の種別のうちの少なくとも1つに関し、当該構成素材を特徴づけるパラメータについて互いに異なる複数の構成素材を生成する素材調整手段と、
    当該構成素材毎に、当該構成素材に係る特徴量と、当該属性に係る属性情報とに基づき、構築済みの素材選好度推定モデルを用いて、当該構成素材の選好度を推定する選好度推定手段と、
    所定条件を満たす選好度の推定された構成素材を用いて、当該制作物を生成する制作物生成手段と
    してコンピュータを更に機能させることを特徴とする制作物生成プログラム。
  9. 複数の制作物から、所定の属性に係る提示対象に対して提示する制作物を選択可能な制作物選択装置であって、
    当該制作物毎に、少なくとも当該制作物に係る特徴量と、当該属性に係る属性情報とに基づき、構築済みの提示効果推定モデルを用いて、当該制作物の提示効果を推定する提示効果推定手段と、
    推定された提示効果に基づいて、前記複数の制作物から当該提示対象に提示する制作物を選択する制作物選択手段と
    を有することを特徴とする制作物選択装置。
  10. 複数の制作物から、所定の属性に係る提示対象に対して提示する制作物を選択可能な装置に搭載されたコンピュータにおける制作物選択方法であって、
    当該制作物毎に、少なくとも当該制作物に係る特徴量と、当該属性に係る属性情報とに基づき、構築済みの提示効果推定モデルを用いて、当該制作物の提示効果を推定するステップと、
    推定された提示効果に基づいて、前記複数の制作物から当該提示対象に提示する制作物を選択するステップと
    を有することを特徴とする制作物選択方法。
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