JP6993367B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関する。
特許文献1には、可変表示に関する情報を保留記憶情報(特許文献1の遊技情報など)として記憶可能な保留記憶手段と、前記保留記憶手段に記憶されている保留記憶情報に関する特定報知(特許文献1の保留大当たり示唆など)を実行可能な特定報知実行手段と、を備える遊技機が開示されている。
特開2016-22246号公報
特許文献1に記載の遊技機では、保留記憶手段の記憶内容(保留記憶情報)によらず同じ特定報知が実行されるので遊技の興趣が向上していない。
この発明は、遊技の興趣が向上した遊技機を提供することを目的とする。
(1)本発明に係る遊技機は、
可変表示(例えば、第2変動表示、演出図柄の可変表示)を実行し、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、V入賞後の大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、特徴部109AKを有するパチンコ遊技機1)であって、
可変表示に関する情報を保留記憶情報(例えば、第2保留記憶データ、保留情報など)として記憶可能な保留記憶手段(例えば、第2保留記憶バッファ、保留情報バッファ)と、
前記保留記憶手段に記憶されている保留記憶情報に関する特定報知(例えば、小当り保留報知)を実行可能な特定報知実行手段(例えば、演出制御基板80)と、を備え、
前記特定報知実行手段は、
第1の有利状態に制御されているときに前記保留記憶手段に、当該第1の有利状態のあとに第2の有利状態に制御される可変表示に関する保留記憶情報が記憶されている場合に、その旨を報知する第1の特定報知(例えば、小当り保留報知A)と、
第1の有利状態に制御されているときに前記保留記憶手段に、当該第1の有利状態のあとに第2の有利状態に制御される可変表示に関する保留記憶情報と、当該第2の有利状態のあとに第3の有利状態に制御される可変表示に関する保留記憶情報と、が記憶されている場合に、その旨を報知する第2の特定報知(例えば、小当り保留報知B)と、を実行可能であり、
前記第2の特定報知は、第1の有利状態の終了後、第3の有利状態に制御される可変表示が実行されるまでの期間が所定期間以内(例えば、小当り保留の間にはずれの第2保留記憶が1以下の場合)であるときに実行可能であ(例えば、ステップ109AKS006~008、図21-9参照)
第1の有利状態の終了後、第3の有利状態に制御される可変表示が実行されるまでの期間が前記所定期間外であるときは、前記第2の特定報知の実行を制限する
上記構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
(2)上記(1)の遊技機において、
前記特定報知実行手段は、第1の有利状態の終了後、第3の有利状態に制御される可変表示が実行されるまでの期間が前記所定期間よりも長いときに、前記第2の特定報知の実行を制限し、前記第1の特定報知を実行可能である(例えば、ステップ109AKS006~008、図21-9参照)、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
(3)上記(1)又は(2)の遊技機において、
前記第1の特定報知又は前記第2の特定報知の対象となった保留記憶情報に対応する可変表示が実行されるときに、前記第1の特定報知又は前記第2の特定報知と関連した関連演出(例えば、小当り保留開始演出)を実行可能な関連演出実行手段(例えば、演出制御基板80)をさらに備える、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
(4)上記(1)~(3)のいずれかの遊技機において、
前記所定期間は、保留記憶情報の記憶数(例えば、第2保留記憶の数)により特定される期間である、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、演出制御が容易となる。
(5)上記(1)~(4)のいずれかの遊技機において、
前記特定報知実行手段は、
第1の有利状態の終了後、第3の有利状態に制御される可変表示が実行されるまでの期間が前記所定期間よりも長いときに、前記第2の特定報知を実行せずに前記第1の特定報知を実行可能であり、
前記第2の特定報知を実行せずに前記第1の特定報知を実行した後に、前記保留記憶手段に、第3の有利状態に制御される可変表示に関する保留記憶情報が記憶されている旨を報知する第3の特定報知を実行可能である(例えば、図21-13)、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
(6)上記(1)~(5)のいずれかの遊技機において、
可変表示にて所定表示結果(例えば、小当り図柄)が導出されたことに基づいて、遊技媒体が進入可能な状態に変化する可変進入手段(例えば、V判定入賞装置87)と、
前記可変進入手段内に設けられ、前記可変進入手段内に進入した遊技媒体が進入可能な特定領域(例えば、V入賞領域870)と、
前記特定領域に遊技媒体が進入したことに基づいて、前記有利状態のうちの特定有利状態(例えば、小当り経由の大当りに基づく大当り遊技状態)に制御する特定有利状態制御手段(例えば、主基板31)と、をさらに備える、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
(7)上記(1)~(6)のいずれかの遊技機において、
前記特定報知実行手段は、有利状態に制御されているときに前記保留記憶手段に記憶されている保留記憶情報の全てが有利状態に制御される可変表示に関する保留記憶情報である場合に、その旨を報知する第4の特定報知(例えば、小当り保留報知D)を実行可能である、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 当り種別表を示す図である。 主基板(遊技制御基板)における回路構成の一例を示すブロック図である。 各乱数を示す説明図である。 当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 第1時短状態における第1,第2特別図柄の変動例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 タイマ割込処理を示すフローチャートである。 特別図柄プロセス処理を示すフローチャートである。 始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 大当り終了処理を示すフローチャートである。 小当り開放前処理を示すフローチャートである。 小当り開放中処理を示すフローチャートである。 小当り終了処理を示すフローチャートである。 演出制御メイン処理を示すフローチャートである。 演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。 特徴部90AKの演出動作例を示す図である。 時短状態開始後の変動や演出のタイミングチャートである。 特徴部90AKの時短初回特図2変動中処理の一例を示すフローチャート等である。 時短初回特図2変動中処理における決定割合を示す図である。 小当り保留報知を実行するときの演出画像例を示す図である。 小当り保留開始演出を実行するときの演出画像例を示す図である。 小当り保留追加演出を実行するときの演出画像例を示す図である。 小当り保留追加演出を実行するときの演出画像例を示す図である。 小当り保留報知の種類を説明するための図である。 保留情報バッファの構成例を示す図である。 大当り表示処理で実行される処理のフローチャートである。 小当り保留報知の実行の決定例である。 保留された第2変動表示(はずれ2つ、小当り2つ)と小当り保留報知の種類との関係を示す図である。 演出図柄変動開始処理で実行される処理のフローチャートである。 小当り保留2つの場合の各演出の実行タイミング等を示す図である。 小当り保留4つの場合の各演出の実行タイミング等を示す図である。 変形例を説明するための図である。 変形例の演出画像例を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、遊技機の一例としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はパチンコ遊技機に限られず、コイン遊技機等のその他の遊技機であってもよい。
図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取付けられた遊技枠(図示せず)と、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2とを有する。
ガラス扉枠の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技媒体としての遊技球を貯留する余剰球受皿4、および遊技媒体としての遊技球を打球として打球発射装置から発射するときに操作する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。ガラス扉枠2の奥手には、打込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成された遊技盤6が着脱可能に取付けられている。遊技領域7には、多数の遊技釘が植設されている。遊技領域7には、遊技釘のうち一部の遊技釘が示されている。打球発射装置は、発射モータにより駆動されるものであり、打球操作ハンドル5の回動操作位置に応じて、遊技球を打出す力(発射強度)が調整される。これにより、遊技者は、遊技領域7において希望する場所を狙って遊技球を発射することが可能である。
遊技領域7の中央付近には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄を変動表示(可変表示ともいう)可能な演出表示装置9が設けられている。遊技領域7においては、遊技球が流下する流下経路のうちの第1経路が、正面から見て演出表示装置9よりも左側の領域に主に設けられ、遊技球が流下する流下経路のうち第1経路とは異なる第2経路が、正面から見て演出表示装置9よりも右側の領域に主に設けられている。
第1経路に遊技球を流下させるために演出表示装置9の左側領域(左側遊技領域)に遊技球を打込むことが左打ちと呼ばれる。第2経路に遊技球を流下させるために演出表示装置9の右側領域(右側遊技領域)に遊技球を打込むことが右打ちと呼ばれる。第1経路は、遊技領域7の左側に遊技球を打ち込むことにより遊技球が流下可能となる経路であるので、左打ち経路と呼ばれてもよい。また、第2経路は、遊技領域7の右側に遊技球を打ち込むことにより遊技球が流下可能となる経路であるので、右打ち経路と呼ばれてもよい。
なお、第1経路と第2経路とは、別の経路により構成されてもよく、一部が共有化された経路であってもよい。左遊技領域と右遊技領域とは、たとえば、遊技領域7内における演出表示装置9の端面や遊技釘の配列等により区分けされていればよい。
打球操作ハンドル5の操作に応じて打球発射装置から発射されて遊技領域7に打込まれた遊技球は、左遊技領域へと誘導された場合に、たとえば遊技釘の配列に沿って誘導されることにより、右遊技領域へは誘導不可能または誘導困難となる。また、遊技球は、右遊技領域へと誘導された場合に、たとえば遊技釘の配列に沿って誘導されることにより、左遊技領域へは誘導不可能または誘導困難となる。
遊技領域7のうちの左遊技領域に打分けられた遊技球が進入可能な構造物として、第1始動入賞口13が設けられている。第1始動入賞口13は、演出表示装置9の下方に配置されている。第1始動入賞口13には、進入した遊技球を検出するためのスイッチとして、内部に第1始動入賞口スイッチ13aが設けられている。
遊技領域7のうちの右遊技領域に打分けられた遊技球が進入可能な構造物として、ゲート32、可変入賞球装置15、および、V判定入賞装置87が設けられている。可変入賞球装置15は、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する。また、それぞれに進入した遊技球を検出するためのスイッチとして、ゲート32の内部にはゲートスイッチ32aが、第2始動入賞口14の内部には第2始動入賞口スイッチ14aが、V判定入賞装置87の内部にはV入賞スイッチ87a、V判定入賞スイッチ15aおよびV判定排出スイッチ15bが、それぞれ設けられている。以下では、第1始動入賞口13に遊技球が入賞(進入)することを第1始動入賞、第2始動入賞口14に遊技球が入賞(進入)することを第2始動入賞とも称する。
第1始動入賞口13は、変動表示手段(可変表示手段)としての第1特別図柄の変動表示(可変表示)を開始するための始動入賞装置として、遊技球(始動入賞球)が進入(入賞)可能な入賞口構造物である。第2始動入賞口14は、変動表示手段(可変表示手段)としての第2特別図柄の変動表示(可変表示)を開始するための始動入賞装置として、遊技球(始動入賞球)が進入(入賞)可能な入賞口構造物である。
ゲート32は、遊技球が進入(通過)可能なゲート構造物である。遊技球がゲート32を通過すると、普通図柄が変動表示する。普通図柄については後述する。左遊技領域では、入賞口構造物のうち第1始動入賞口13に遊技球が誘導されてくるように遊技釘が植設されている。このため、第1始動入賞口13に遊技球を進入させることを狙うときに、遊技者は、遊技球を左打ちすればよい。また、右遊技領域では、入賞口構造物のうち第2始動入賞口14、およびゲート32に遊技球が誘導されてくるように遊技釘が植設されている。このため、第2始動入賞口14、およびゲート32に遊技球を進入させることを狙うときに、遊技者は、遊技球を右打ちすればよい。
なお、右遊技領域に打分けられた遊技球が第1始動入賞口13に進入する可能性があるようにしてもよいが、遊技性の観点から、その可能性は左遊技領域に打分けられた遊技球がそれらに進入する可能性に比べて極端に低くすることが望ましい。逆に、左遊技領域に打分けられた遊技球がゲート32、および、第2始動入賞口14に進入する可能性があるようにしてもよいが、遊技性の観点から、その可能性は右遊技領域に打分けられた遊技球がそれらに進入する可能性に比べて極端に低くすることが望ましい。
V判定入賞装置87は、小当りが発生したときに大当りを発生させるための条件となる遊技球のV入賞を判定するための装置である。
V判定入賞装置87は、透明の部材で形成され、内部を遊技球が通過する様子が視認可能である。V判定入賞装置87は、上部に、前後方向に遊技球が通過可能な幅が設けられ、右から左に向かって傾斜し左右方向に延在した通路の両側(手前側と奥側)に壁部が設けられ、その通路に沿って遊技球が誘導される誘導路が形成されている。導路の中央部には、小当りとなったときに所定期間(たとえば、0.1秒間×10回の開放期間+1秒間の閉鎖期間(インターバル期間)×9回+終了期間1秒間)に亘り開放と閉鎖とが繰返されることにより、開放されている所定期間内に合計約10個数以上の遊技球が入賞可能な開口部としての作動口が形成されている。V判定入賞装置87における遊技球の通路には、誘導される遊技球を減速させるための減速手段としての突起が壁部の両側に交互に複数突出する態様で設けられることにより、右打ち時において、V判定入賞装置87上部の作動口上の通路に遊技球がゆっくりと流れるような構造(以下減速構造という)が形成されている。
小当り遊技状態においては、V判定入賞装置87内への10個の遊技球の進入が検出されるまで、または、所定期間が経過するまでの比較的長期間に亘り、V判定入賞装置87の開放制御が実行される。V判定入賞装置87において、誘導路における作動口が形成されていない部分は、固定部873とよばれる固定された通路をなす。作動口を開閉可能な位置には、作動口上を前後方向に進退移動可能な可動部872が設けられている。
可動部872は、ソレノイド22により駆動され、作動口を開閉するための進退動作が可能である。可動部872の状態により作動口が閉鎖された状態においては、遊技球が可動部872および固定部873の上面を誘導路として通過可能となり、当該誘導路上を右端から左端に誘導されて左端から落下する。可動部872の動作状態により作動口が開放された状態においては、誘導路において作動口が開口するので、誘導路に誘導される遊技球が作動口からV判定入賞装置87の内部に落下可能となる。
V判定入賞装置87(作動口)の内部においては、作動口から進入した遊技球が入賞可能な入賞領域として、特定領域としてのV入賞領域870がV判定入賞装置87の底部における左右方向の中央部に設けられ、さらに、作動口から進入した遊技球のすべてを傾斜した経路によりV入賞領域870上に誘導する傾斜路871が設けられている。V入賞領域870は、遊技球が進入可能なV入賞口を有し、V入賞口から進入した遊技球を下方へ誘導可能である。
V入賞領域870の入賞口(V入賞口)最上端には、V入賞領域870を開放状態と閉鎖状態とのいずれかの状態に切替え可能な板状態の開閉部材(図示省略)が設けられている。開閉部材は、ソレノイド24により駆動され、V入賞口を開閉するための進退動作が可能である。開閉部材の状態によりV入賞口が開放された状態においては、V入賞領域870上に誘導された遊技球がV入賞領域870内に落下可能な状態となる。一方、開閉部材の状態によりV入賞口が閉鎖された状態においては、V入賞領域870上に誘導された遊技球が開閉部材上を通過して、V入賞領域870の下流側近傍に開口する態様で設けられ、遊技を下方へ誘導可能な入賞球領域(図示省略)内に落下可能な状態となる。
具体的に、V判定入賞装置87のV入賞領域870は、基本的に開放状態とされており、V判定入賞装置87の作動口が開放される小当り遊技状態において、1個の遊技球がV入賞領域870内に進入して入賞すると、その遊技球がV入賞領域870に設けられたV入賞スイッチ15aにより検出される。小当り遊技状態において、1個の遊技球がV入賞スイッチ15aにより検出されると、開閉部材が閉鎖状態に制御され、以降にV入賞領域870上に誘導された遊技球は、入賞球領域内に進入することとなる。入賞球領域内に進入した遊技球は、入賞球領域に設けられたV判定入賞スイッチ15bにより検出される。これにより、V判定入賞装置87内に進入した遊技球は、1個の遊技球がV入賞スイッチ15aにより検出され、その後の遊技球がV判定入賞スイッチ15bにより検出される。
小当り遊技状態において開放されたV判定入賞装置87は、V入賞スイッチ15aおよびV判定入賞スイッチ15bにより検出された球の合計個数が10個に達すると、作動口が閉鎖され、遊技球が進入不可能な状態とされる。V入賞領域870と入賞球領域とは、下方において合流する構成とされており、その合流された排出通路を通り、V判定入賞装置87内に進入した遊技球は、遊技盤6内部の所定の排出路に排出される。排出通路には、排出される遊技球を検出可能なV判定排出スイッチが設けられ、当該スイッチにより排出されるすべての遊技球が検出される。
小当りが発生してV判定入賞装置87の作動口が開放されたときにおいて、V入賞領域870に遊技球が入賞して所定の有効期間中にV入賞スイッチ87aで遊技球が検出されると、大当りの発生条件が成立し、大当り遊技状態に制御される。このようなV入賞領域870への遊技球の入賞がV入賞と呼ばれる。パチンコ遊技機1では、前述のように小当りが発生してV判定入賞装置87の作動口が開放される期間中においては、特殊な操作を要することなく平均的に合計10個程度の遊技球がV判定入賞装置87内に進入可能なように構造設計および制御設計がされており、さらに、V判定入賞装置87内に遊技球が進入可すると、遊技球が必ず(100%)V入賞領域870に進入するように構造設計がされている。また、パチンコ遊技機1では、小当りが発生したときに、遊技者が容易に遊技球をV判定入賞装置87に打込むことができるように、右打ちを指示する右打ち促進報知が実行される。
したがって、小当りが発生したときには、V判定入賞装置87の作動口の開放期間中に、遊技者が遊技球を発射しない場合、および、遊技者が左打ちをする場合を除き、右打ちをすれば、必ず(100%)遊技球がV入賞領域870に進入して大当りが発生することとなる。
なお、この実施の形態では、V判定入賞装置87に遊技球の減速構造を設けた例を示した。しかし、このような減速構造を設けず、V判定入賞装置87における遊技球の誘導路のうちの一部に遊技球を落下させることが可能となる作動口を設け、小当り遊技状態の期間中に10個程度の遊技球をV入賞領域870に進入させるために、作動口を10回開放させる構成を用いてもよい。
V判定入賞装置87の前面側の一部には、「V」という文字形状で構成されたLEDよるなる発光体であるVランプ875が設けられている。Vランプ875は、小当り遊技状態においてV入賞が発生したときに基本的に白色で発光される。Vランプ875は、たとえば、基本的に白色で発光可能であるが、保留連を報知するときのように、遊技状況に応じた演出により、青色、赤色、および、虹色に発光色が変化可能である。なお、Vランプ875は、遊技者により視認可能な位置であれば、V判定入賞装置87において、前面部に設けられてもよく、内部に設けられてもよい。また、Vランプ875は、V判定入賞装置87とは異なる位置(たとえば、V判定入賞装置87の近傍位置等)に設けられてもよい。
可変入賞球装置15は、遊技球が進入可能な遊技者にとって有利な状態(開状態)と、遊技球が進入不可能な遊技者にとって不利な状態(閉状態)とに変化する可変入賞球装置としての役物であり、入口部分にチューリップ状の開成翼片(左右一対形状)を備え、開成翼片の上方に、開成翼片が閉鎖状態での遊技球の進入を制限するストッパ部材が設けられている。この開成翼片は、ソレノイド16により駆動される。可変入賞球装置15は、普通図柄の表示結果が当りになると一定期間(たとえば、1秒間)開成することによって、遊技者にとって不利な状態から有利な状態に変化する。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの、入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
右遊技領域では、可変入賞球装置15およびV判定入賞装置87に遊技球が誘導されてくるように遊技釘が植設されている。このため、これら可変入賞球装置15およびV判定入賞装置87に遊技球を進入させることを狙うときに、遊技者は、遊技球を右打ちすればよい。
なお、左遊技領域に打分けられた遊技球が可変入賞球装置15、および、V判定入賞装置87のいずれかに進入する可能性があるようにしてもよいが、遊技性の観点から、その可能性は右遊技領域に打分けられた遊技球がそれらに進入する可能性に比べて極端に低くすることが望ましい。
遊技領域7の中央付近には、特別図柄の変動表示に対応した演出等の各種の演出表示をすることが可能な演出表示装置9が設けられている。遊技領域7における演出表示装置9の右側方には、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての特別図柄を変動表示する変動表示手段として、第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器8aと、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器8bとが設けられている。
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bのそれぞれは、数字および文字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で構成されている。演出表示装置9は、液晶表示装置(LCD)で構成されている。演出表示装置9の表示画面において、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期して、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄の変動表示等の各種画像を表示する表示領域が設けられている。このような表示領域には、たとえば「左」、「中」、「右」の3つの装飾用(演出用)の演出図柄(飾り図柄とも呼ばれる)を変動表示する図柄表示領域(図柄表示エリア)が形成される。
第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bのそれぞれは、主基板(遊技制御基板)に搭載されている遊技制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行し、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行すれば、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(変動表示部)と総称することがある。
なお、この実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bを備える場合を示しているが、遊技機は、特別図柄表示器を1つのみ備えるものであってもよい。特別図柄表示器を1つのみ備える場合には、始動入賞口を1つのみ設ければよい。また、特別図柄表示器を1つのみ備える場合であっても、始動入賞口を2つ(複数)設け、いずれの始動入賞口に遊技球が入賞したときにも、1つの特別図柄表示器を変動表示させる制御をしてもよい。また、特別図柄表示器を2つ(複数)備える場合に、始動入賞口を1つ設け、所定の順番で2つの特別図柄表示器を変動表示させる(たとえば1回の始動入賞ごとに変動表示させる特別図柄表示器を切替える等)制御をしてもよい。
遊技領域7の下方には、大当り可変入賞球装置20が設けられている。大当り可変入賞球装置20は、右打ちされた遊技球が、右遊技領域に植設された遊技釘によって誘導される。また、大当り可変入賞球装置20は、遊技釘の植設状態により、左遊技領域からは遊技球が進入しないように構成されている。
大当り可変入賞球装置20は、前面が長方形の扉で覆われた大入賞口を備えており、大当りが発生すると、ソレノイド21によって、底辺を軸として扉が前方に傾動し、大入賞口が現れる(開口する)。大当り可変入賞球装置20の内部には、進入した遊技球を検出するためのカウントスイッチ23が設けられている。大当り可変入賞球装置20へは、右遊技領域に遊技球を打込んだ場合にのみ、大入賞口への遊技球の入賞が可能となるように、遊技釘やその他の構造物によって入賞ルートが制限されている。なお、左遊技領域および右遊技領域のいずれに遊技球を打込んだ場合であっても、大入賞口へ入賞できるようにしてもよい。
第1始動入賞口13、第2始動入賞口14、大当り可変入賞球装置20、および、V判定入賞装置87のいずれかに遊技球が入賞すると、それぞれに応じて予め定められた数の賞球が払出される。なお、ゲート32を遊技球が通過した場合にも賞球を払出すようにしてもよい。また、第1始動入賞口13、および、第2始動入賞口14のうちの少なくともいずれかについては、遊技球が入賞しても賞球が払出されないようにしてもよい。
遊技盤6の下部には、入賞しなかった打球が取込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部および左右下部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する4つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
大当りは、第1特別図柄表示器8aに大当り図柄(大当り表示結果)が導出表示されたとき、および、第2特別図柄表示器8bに大当り図柄(大当り表示結果)が導出表示されたときのそれぞれで発生する。第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことに基づく抽選により大当りとする決定がされたときに、第1特別図柄表示器8aに大当り図柄が導出表示される。第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことに基づく抽選により大当りとする決定がされたときに、第2特別図柄表示器8bに大当り図柄が導出表示される。
大当りは、小当り遊技状態となることによってV判定入賞装置87の作動口が開放しているときに進入した遊技球が、V入賞領域870に進入した場合にも発生する。以下、遊技球がV入賞領域870に進入してV入賞スイッチ87aで検出されることをV入賞と呼ぶ。小当りとは、所定の価値付与として、V判定入賞装置87の作動口が開放する当りであり、V入賞を条件として大当りが発生可能となる。V判定入賞装置87において、作動口が開放する遊技状態を「小当り遊技状態」と呼ぶ。そして、小当り遊技状態において、遊技球がV入賞したことに基づいて発生する大当りを、「小当り経由の大当り」と呼ぶ。これに対し、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bによる特別図柄の変動表示の表示結果に基づいて大当り遊技状態となることを、「特別図柄による大当り」と称する。
大当り遊技状態は、所定の価値付与として、遊技者にとって有利な特定遊技状態(有利状態)であり、大当り可変入賞球装置20が開放状態と閉鎖状態とを所定回数繰返す繰返し継続制御が行なわれる。繰返し継続制御において、大当り可変入賞球装置20が開放(大入賞口が開放)されている状態が、ラウンドと呼ばれる。繰返し継続制御は、ラウンド制御とも呼ばれる。
大当り遊技状態では、大当り可変入賞球装置20が、開放状態とされた後、所定の開放状態の終了条件(開放状態において所定期間(たとえば29秒間)が経過したこと、または、所定個数(たとえば10個)の入賞球が発生したという開放終了条件)が成立したことに応じて閉鎖状態とされる。そして、開放終了条件が成立すると、継続権が発生し、大当り可変入賞球装置20の開放が再度行なわれる。継続権の発生は、大当り遊技状態における開放回数が予め定められた上限値となる15ラウンド(最終ラウンド)に達するまで繰返される。
第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件(第1実行条件)または第2始動条件(第2実行条件)が成立(たとえば、遊技球が始動入賞領域としての第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に進入(入賞を含む)したこと、つまり、第1始動入賞または第2始動入賞が発生したこと)した後、変動表示の開始条件(たとえば、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことに基づいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲート等の予め入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示(確定表示)させることである。
また、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のような始動領域に遊技球が進入したにもかかわらず未だ開始条件が成立していない変動表示(実行が保留されている変動表示)については、当該変動表示に関する情報(後述のランダムR等の乱数値。詳細は後述)が、所定の上限数の範囲内で記憶される。当該記憶することは保留記憶とも呼ばれる。また、このような保留記憶という用語は、保留記憶された情報(前記変動表示に関する情報であり、後述の第1保留記憶データ、第2保留記憶データ等を含む)や、当該情報に対応する変動表示(実行が保留されている変動表示)を示す(特定する)場合にも用いられる。保留記憶は、始動記憶または始動入賞記憶とも呼ばれる。
第1特別図柄については、第1始動入賞口13への遊技球の進入(第1始動入賞)に基づく保留記憶としての第1保留記憶に基づいて変動表示が実行される。第2特別図柄については、第2始動入賞口14への遊技球の進入(第2始動入賞)に基づく保留記憶としての第2保留記憶に基づいて変動表示が実行される。このような第1保留記憶または第2保留記憶が存在している状態で大当りが発生した場合、大当り発生前に存在していた保留記憶は、そのまま維持され、大当たり遊技状態の終了後において変動表示のために用いられる。
第2始動入賞が発生したときには、第1保留記憶があっても、当該第2始動入賞に基づく第2特別図柄の変動表示の方が優先して実行される。このように第2特別図柄の変動表示は、第1特別図柄の変動表示よりも優先して実行される。
第1特別図柄表示器8bおよび第2特別図柄表示器8bの上方には、第2始動入賞口14に入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する1つの表示器からなる第2特別図柄保留記憶表示器18bが設けられている。第2特別図柄保留記憶表示器18bは、有効始動入賞がある毎に、第2特別図柄保留記憶表示器18bを点灯し、第2特別図柄表示器8bでの変動表示が開始される毎に、第2特別図柄保留記憶表示器18bを消灯する。
第2特別図柄保留記憶表示器18bのさらに上方には、第1始動入賞口13に入った有効入賞球数すなわち第1保留記憶数を表示する4つの表示器からなる第1特別図柄保留記憶表示器18aが設けられている。第1特別図柄保留記憶表示器18aは、有効始動入賞がある毎に点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器8aでの変動表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。
演出表示装置9の左方には、各々を識別可能な普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10が設けられている。この実施の形態では、普通図柄表示器10は、0~9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(たとえば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、普通図柄表示器10は、0~9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。また、小型の表示器は、たとえば方形状に形成されている。
遊技球がゲート32を通過すると、普通図柄表示器10の表示の変動表示が開始される。普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄。たとえば、図柄「7」。)である場合に当りとなり、可変入賞球装置15が遊技者にとって不利な閉状態から所定時間に限って遊技者にとって有利な開状態に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の変動表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。
パチンコ遊技機1には、遊技者が把持して複数方向(前後左右)に傾倒する操作が可能なスティックコントローラ122が取付けられている。スティックコントローラ122には、遊技者がスティックコントローラ122の操作桿を操作手(たとえば左手等)で把持した状態において、所定の操作指(たとえば人差し指等)で押引操作すること等により所定の指示操作が可能なトリガボタン125(図3参照)が設けられ、スティックコントローラ122の操作桿の内部には、トリガボタン125に対する押引操作等による所定の指示操作を検知するトリガセンサ121(図3参照)が内蔵されている。また、スティックコントローラ122の下部における下皿の本体内部等には、操作桿に対する傾倒操作を検知する傾倒方向センサユニット123(図3参照)が設けられている。また、スティックコントローラ122には、スティックコントローラ122を振動動作させるためのバイブレータ用モータ126(図3参照)が内蔵されている。
打球供給皿(上皿)3を形成する部材には、たとえば上皿本体の上面における手前側の所定位置(たとえばスティックコントローラ122の上方)等に、遊技者が押下操作等により所定の指示操作を可能なプッシュボタン120が設けられている。プッシュボタン120は、遊技者からの押下操作等による所定の指示操作を、機械的、電気的、あるいは、電磁的に、検出できるように構成されていればよい。プッシュボタン120の設置位置における上皿の本体内部等には、プッシュボタン120に対してなされた遊技者の操作行為を検知するプッシュセンサ124(図3参照)が設けられている。
パチンコ遊技機1においては、遊技状況に応じて、遊技者が左遊技領域を狙う「左打ち」と右遊技領域を狙う「右打ち」とを使い分けるように遊技球を発射することにより、変化に富んだ遊技を楽しむことができるように遊技状態および演出状態が制御される。以下に、遊技者がパチンコ遊技機1において遊技を開始してからの遊技の流れについて説明する。
遊技者は、パチンコ遊技機1に着席して最初に遊技を開始するときに、まず左打ちによって第1始動入賞口13に遊技球が入賞するように遊技を行なう。そして、第1特別図柄の変動表示が実行され、表示結果が大当り(特別図柄による大当り)となれば、左打ちから右打ちに切替えて、開放される大当り可変入賞球装置20を狙い遊技を行なう。大当り遊技状態が終了した後は、演出表示装置9の画面上で遊技者に右打ちによって遊技を行なうことを促す右打ち促進報知が行なわれる。具体的には、演出表示装置9の画面上で「右を狙え」等の表示が行なわれる。
大当り遊技状態中は、開口した大当り可変入賞球装置20を右打ちにより狙う遊技を行なう。大当り遊技状態中は、右打ち促進報知が行なわれる。大当り遊技状態の終了後は、後述する時短状態となれば、引き続き右打ちにより遊技を行なう。大当り遊技終了後、時短状態となっていれば時短状態が開始されることを報知する時短報知が演出表示装置9の画面上で行なわれる。また、時短状態中には、右打ち促進報知も行なわれる。大当り遊技状態の終了後に時短状態とならなければ、大当り遊技状態中に実行される右打ち促進報知が終了することにより、右打ちから左打ちに切替えて第1始動入賞口13に遊技球が入賞するように遊技を行なう。なお、時短状態とならなかった場合には、演出表示装置9の画面上で遊技者に左打ちに戻して遊技を行なうことを促す左打ち促進報知(左打ち報知とも呼ばれる)が行なわれるようにしてもよい。
大当り遊技終了後の時短状態中は、右打ちにより第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15を狙い遊技を行なう。第2始動入賞口14に遊技球が入賞し、表示結果が大当り(特別図柄による大当り)となれば、右打ちのまま大当り可変入賞球装置20を狙い遊技を行なう。また、第2始動入賞口14に遊技球が入賞し、表示結果が小当り表示結果となれば、小当り遊技状態においてV判定入賞装置87の作動口が開放されるので、右打ちのままV判定入賞装置87を狙い遊技を行なう。小当り遊技状態の開始時には、演出表示装置9の画面上で小当り遊技状態が開始されることを報知する小当り開始報知が行なわれる。また、小当り遊技状態に制御されるときには、特定のタイミング(遊技状況に応じて、後述するような、小当りに応じてV判定入賞装置87の作動口が開放される前に実行される小当り表示の開始タイミング、または、小当り表示が実行されるよりも前の所定のタイミング。)で、右打ち促進報知も行なわれる。
小当り遊技状態によりV判定入賞装置87の作動口が開状態のときに、遊技球が、作動口からV判定入賞装置87の内部に落下し、V入賞領域870に進入して検出されて、V入賞が発生した場合に、小当り経由の大当りが発生する。V入賞が発生したときには、演出表示装置9の画面上でV入賞が発生したことを報知するV入賞報知が行なわれる。また、小当り遊技状態の終了時は、演出表示装置9の画面上で小当り遊技状態が終了したことを報知する小当り終了報知が行なわれる。そして、小当り終了後に、大当り遊技状態となって大当り可変入賞球装置20が開放されるので、遊技者は、右打ちのまま大当り可変入賞球装置20を狙い遊技を行なう。
また、小当り遊技状態においてV判定入賞装置87を狙い遊技を行なったときに、遊技球がV入賞領域870に進入せず、V入賞領域870以外の不図示の非特定領域に進入した場合には、大当りが発生しない。このように小当り遊技状態中にV入賞が発生しなかったときには、演出表示装置9の画面上でV入賞に失敗したことを報知するV入賞失敗報知が行なわれる。また、小当り遊技状態の終了時には、演出表示装置9の画面上で小当り遊技状態が終了したことを報知する小当り終了報知が行なわれる。そして、小当り遊技状態の終了後、時短状態が継続しているときに、遊技者は、引続き右打ちのまま可変入賞球装置15を狙い遊技を行なう。時短状態が終了した場合は、右打ちから左打ちに切替えて第1始動入賞口13に遊技球が入賞するように遊技を行なう。時短状態の終了時には、演出表示装置9の画面上で時短が終了したことを報知する時短終了報知と、遊技者に左打ちに戻して遊技を行なうことを促す左打ち促進報知とが行なわれる。
図2は、当り種別表を示す図である。当り種別表には、当りの種別ごとに、大当り発生条件、大当り後の制御状態(遊技状態)、大当りにおける開放回数(ラウンド数)、および、大当りにおける各ラウンドの開放時間が示されている。この実施の形態では、大当り当り種別として、図柄15R時短大当り、図柄4R時短大当り、小当り経由16(15)R時短大当り、小当り経由9(8)R時短大当り、および、小当り経由5(4)R時短大当りが設けられている。小当り経由の大当りの括弧内は、大当り可変入賞球装置20が開放する回数を示している。小当り経由16(15)R時短大当り、小当り経由9(8)R時短大当り、および、小当り経由5(4)R時短大当りの各大当り種別は、小当り種別ともいう。
小当りは、可変入賞球装置15に設けられた第2始動入賞口14に遊技球が入賞し、第2特別図柄の表示結果が小当り図柄になった場合に発生する。特別図柄の表示結果を小当り図柄にするか否かの判定は、乱数抽選によって事前に行なわれる(特別図柄の小当り判定)。小当りが発生すると、小当り遊技状態となり、開放回数が10回で開放時間が0.1秒という開放パターンでV判定入賞装置87の作動口が開放する。小当り遊技状態の終了後の遊技制御状態(後述する大当り確率、小当り確率、ベース)は、小当り前と同じである。小当りにおいては、小当り遊技状態中にV判定入賞装置87内のV入賞領域870に入賞した遊技球に対して賞球が払出される。小当り遊技状態中には、約10個の入賞球が生じる得ることが設定されており、その入賞球に応じて、約30個の賞球が払出され得ることが設定されている。
V判定入賞装置87の作動口が開放中に、作動口へ遊技球を入賞させ、遊技球がV判定入賞装置87の内部のV入賞領域870に進入(V入賞)した場合は、大当りが発生する。このような小当りを経由した大当りは、上述したように小当り経由大当りと呼ばれる。小当り経由大当りには、大当りでのラウンド数が異なる小当り経由16(15)R時短大当り、小当り経由9(8)R時短大当り、および、小当り経由5(4)R時短大当りが含まれる。16(15)R時短大当りとなり得るように紐付けられた小当りは、第1小当りと呼ばれる。9(8)R時短大当りとなり得るように紐付けられた小当りは、第2小当りと呼ばれる。5(4)R時短大当りとなり得るように紐付けられた小当りは、第3小当りと呼ばれる。
一方、小当りを経由せずに、特別図柄の変動表示により直接的に発生する大当りは、図柄大当りと呼ばれる。図柄大当りとしては、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に基づいて直接発生する図柄15R時短大当り、および、図柄4R時短大当りがある。
このように、大当りとしては、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に基づいて直接発生する図柄大当りと、第2特別図柄の変動表示に基づく小当りを経由してV入賞により発生する小当り経由大当りとが含まれる。図柄大当りおよび小当り経由大当りの各大当りは、大当り遊技状態の終了後に時短状態に制御される大当りであり、時短大当りという名称が付けられている。本実施形態における遊技者にとって有利な有利状態には、大当り可変入賞球装置20が開放することも含まれる。
ここで、時短状態を説明する。時短状態は、遊技者にとって有利な特別遊技状態(有利状態)の一例である。時短状態は、特別図柄(演出図柄)の変動時間(変動表示期間)が非時短状態(通常状態)よりも短縮される制御状態である。このように、時短状態に移行することによって、特別図柄や演出図柄の変動時間が短縮されるので、時短状態となったときには、有効な始動入賞が発生しやすくなり大当り遊技が行なわれる可能性が高まる。
なお、時短状態では、可変入賞球装置15が開状態になる頻度を高くすることにより可変入賞球装置15に遊技球が進入する頻度を高くして可変入賞球装置15への入賞を容易化(高進入化、高頻度化)する高ベース状態に制御される。
ここで、「ベース」とは、発射球数に対して入賞に応じて賞球として払出される遊技球数の割合である。この割合を高める積極的な制御が行なわれる状態が「高ベース状態」である。一方、このような制御が行なわれない状態が「低ベース状態」である。このような制御は、たとえば、特別図柄の変動開始の契機となる始動入賞の発生を高める制御として実現される。このため、本実施の形態でいえば、可変入賞球装置15(いわゆる電動チューリップ)の開放頻度や開放回数を増加させ、あるいは1回の開放時間を長くすることによって、その可変入賞球装置への入賞を容易化する制御として実現できる。このような制御は、「電チューサポート制御」とも呼ばれる。つまり、高ベース状態とは、特別図柄の変動契機となる可変入賞球装置15が開状態になる頻度を高くすることにより、その可変入賞球装置15に遊技球が進入する頻度を高くして可変入賞球装置15への入賞が容易化(高進入化、高頻度化)される制御状態である。「電チューサポート制御」は、「電サポ」という略語で一般的に呼ばれており、本実施形態でも「電サポ」という略語を用いる場合がある。
さらに、高ベース制御(電チューサポート制御)について詳述する。高ベース制御(電チューサポート制御)としては、普通図柄の変動時間(変動表示開始時から表示結果の導出表示時までの時間)を短縮して早期に表示結果を導出表示させる制御(普通図柄短縮制御)、普通図柄の停止図柄が当り図柄になる確率を高める制御(普通図柄確変制御)、可変入賞球装置15(普通電動役物)の開放時間を長くする制御(開放時間延長制御)、および、特別図柄の変動契機となる可変入賞球装置の開放回数を増加させる制御(開放回数増加制御)が行なわれる。このような制御が行なわれると、当該制御が行なわれていないときと比べて、特別図柄の変動契機となる可変入賞球装置が開状態となっている時間比率が高くなるので、遊技球が始動入賞しやすくなる(特別図柄表示器8a,8bや演出表示装置9における変動表示の実行条件が成立しやすくなる)。
また、図柄15R時短大当りは、大入賞口が15回(15R)開放される大当りである。図柄4R時短大当りは、大入賞口が4回(4R)開放される大当りである。小当り経由16(15)R時短大当りは、V判定入賞装置87が1回(0.1秒×10回)開放された後、V入賞を条件として大入賞口が15回(15R)開放される大当りであり、16ラウンド分入賞装置が開放するが、実質的に大入賞口の開放回数は、15回であり、遊技者は、大入賞口の開放に関して、図柄15R時短大当りと同様の大当り種別と感じる。小当り経由9(8)R時短大当りは、V判定入賞装置87が(0.1秒×10回)開放された後、V入賞を条件として大入賞口が8回(8R)開放される大当りである。小当り経由5(4)R時短大当りは、V判定入賞装置87が1回(0.1秒×10回)開放された後、V入賞を条件として大入賞口が4回(4R)開放される大当りであり、5ラウンド分入賞装置が開放するが、実質的に大入賞口の開放回数は、4回であり、遊技者は、大入賞口の開放に関して、図柄4R時短大当りと同様の大当り種別と感じる。
図柄4R時短大当り後の時短状態は、第2特別図柄の変動表示回数が1回という終了条件と、第1特別図柄と第2特別図柄との変動表示回数の合計回数が5回という終了条件との2つの終了状態が設定されている。このような、第2特別図柄の変動表示回数が1回という時短の終了条件の回数は、V判定入賞装置87に進入した遊技球が100%の割合でV入賞領域870に進入することを考慮して設定されている。第2特別図柄の変動表示では、約1/7という割合で小当りが発生する。よって、第2特別図柄の変動表示回数が1回という終了条件は、第2特別図柄の変動表示が実行されるときに、約1/7という割合で、小当り経由の大当りを発生させる可能性がある回数としている。
第2特別図柄の変動表示回数が1回という時短の終了条件の回数は、次のような理由で設定されている。図柄4R時短大当りの場合には、基本的に第2特別図柄の変動表示が1回実行完了するまで時短状態(電サポ状態含む)を継続させるが、第2特別図柄を変動表示させるには、右打ちをして遊技球をゲート32に進入させて可変入賞球装置15を開状態にし、その状態で遊技球を可変入賞球装置15に入賞させる必要があり、そのような可変入賞球装置15へ遊技球を入賞させるまでに時間がかかってしまい、保留記憶されていた第1特別図柄が先に変動表示される場合がある。
したがって、第1特別図柄と第2特別図柄との変動表示回数の合計回数が5回という終了条件は、時短状態の開始直後において、第2特別図柄の変動表示開始条件が成立する前に、大当り遊技状態前に最大4個記憶可能な第1始動入賞に基づく保留記憶による第1特別図柄の変動表示が開始されてしまっても、遊技者にとって有利な大当りに決定されやすい第2特別図柄の1回分の変動表示を確実に実行可能にするための条件である。このようにすることで、時短状態開始直後において第1始動入賞に基づく保留記憶による第1特別図柄の変動表示が開始されてしまうことで、時短状態において、遊技者にとって有利な大当りに決定されやすい第2特別図柄の変動表示が行なわれなくなってしまうのを防ぐことができる。
図柄4R時短大当り以外の大当り後は、第2特別図柄の変動表示回数が7回という終了条件と、第1特別図柄と第2特別図柄との変動表示回数の合計回数が11回という終了条件との2つの終了状態が設定されている。このような、時短状態の終了条件の7回という回数は、V判定入賞装置87に進入した遊技球が100%の割合でV入賞領域870に進入することを考慮して設定されている。第2特別図柄の変動表示では、約1/7という割合で小当りが発生する。よって、第2特別図柄の変動表示回数が7回という終了条件は、第2特別図柄の変動表示が実行されるときに、図柄4R時短大当りと比べて、小当り経由の大当りを発生させる可能性が大幅に高くなる回数としている。これにより、小当り経由の大当りの発生に遊技者を注目させることができるとともに、小当り経由の大当りの発生についての遊技者の期待感を高めることができる。
また、第1特別図柄と第2特別図柄との変動表示回数の合計回数が11回という終了条件は、時短状態の開始直後において、第2特別図柄の変動表示開始条件が成立する前に、大当り遊技状態前に最大4個記憶可能な第1始動入賞に基づく保留記憶による第1特別図柄の変動表示が開始されてしまっても、遊技者にとって有利な大当りに決定されやすい第2特別図柄の7回分の変動回数の変動表示を確実に実行可能にするためである。このようにすることにより、時短状態開始直後において第1始動入賞に基づく保留記憶による第1特別図柄の変動表示が開始されてしまうことで、時短状態において、遊技者にとって有利な大当りに決定されやすい第2特別図柄の変動回数が減少してしまうことを防ぐことができる。
この実施の形態においては、通常状態である低ベース状態においては、第1始動入賞口13が第1経路から入賞可能に設けられているので、第1経路を遊技球が流下した方が、第2経路を遊技球が流下するよりも、始動入賞の点で遊技者にとって有利である。一方、大当り遊技状態のような有利状態では、開放される大当り可変入賞球装置20が第2経路から入賞可能に設けられているので、第2経路を遊技球が流下した方が、第1経路を遊技球が流下するよりも、大当り時入賞の点で遊技者にとって有利である。また、小当り遊技状態のような特定状態では、開放されるV判定入賞装置87が第2経路から入賞可能に設けられているので、第2経路を遊技球が流下した方が、第1経路を遊技球が流下するよりも、大当り発生の点で遊技者にとって有利である。
なお、このような有利さの比較に限らず、たとえば、その他の入賞口(たとえば、別の可変入賞口(始動入賞用であっても、非始動入賞用であってもよい)が第1経路と第2経路とに設けられており、通常状態としての低ベース状態では第1経路の方が第2経路よりも当該可変入賞口に入賞しやすく、高ベース状態、大当り遊技状態、および、小当り遊技状態のようなその他の状態では、第2経路の方が第1経路よりも当該可変入賞口に入賞しやすいというような、その他の観点から、通常状態においては第1経路を遊技媒体が流下した方が遊技者にとって有利であり、その他の遊技状態では第2経路を遊技媒体が流下した方が遊技者にとって有利である構成を採用してもよい。
図3は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図3は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムにしたがってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムにしたがって制御動作を行なうCPU56およびI/Oポート部57を含む。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ROM54およびRAM55が内蔵された1チップマイクロコンピュータである。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグ等)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムにしたがって制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行なう)ということは、具体的には、CPU56がプログラムにしたがって制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の変動表示の表示結果により小当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(たとえば、0)と上限値(たとえば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則にしたがって更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることに基づいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動入賞口スイッチ13a、第2始動入賞口スイッチ14a、V入賞スイッチ87a、V判定入賞スイッチ15a、および、V判定排出スイッチ15bのそれぞれからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、大当り可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21、V判定入賞装置87(可動部872)を開閉するソレノイド22、および、V入賞判定入賞装置87(領域870可動部87)を開閉するソレノイド22、V入賞領域870(開閉部材)を開閉するソレノイド24、および、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令にしたがって駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。払出制御基板37は、球払出装置97を制御することで、出玉の払出を制御する。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18bおよび普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行なう。
演出制御基板80は、演出制御用マイクロコンピュータ100、ROM102、RAM103、VDP109、および、I/Oポート部105等を搭載している。ROM102は、表示制御等の演出制御用のプログラムおよびデータ等を記憶する。RAM103は、ワークメモリとして使用される。ROM102およびRAM103は、演出制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されてもよい。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行なう。
演出制御用マイクロコンピュータ100は、主基板31から演出制御基板80の方向への一方向にのみ信号を通過させる中継基板77を介して、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出表示装置9の変動表示制御を行なう他、ランプドライバ基板35を介して、枠側に設けられている枠LED28の表示制御、Vランプ875の表示制御を行なうとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行なう等、各種の演出制御を行なう。
また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122のトリガボタン125に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、トリガセンサ121から、I/Oポート部105を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、プッシュボタン120に対する遊技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、プッシュセンサ124から、I/Oポート部105を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、スティックコントローラ122の操作桿に対する技者の操作行為を検出したことを示す情報信号としての操作検出信号を、傾倒方向センサユニット123から、I/Oポート部105を介して入力する。また、演出制御用CPU101は、I/Oポート部105を介してバイブレータ用モータ126に駆動信号を出力することにより、スティックコントローラ122を振動動作させる。
図4は、各乱数を示す説明図である。図4においては、乱数の種別、更新範囲、用途、および、加算条件が示されている。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダムR:大当りにするか否か、および、小当りにするか否かを判定する当り判定用のランダムカウンタである。ランダムRは、10MHzで1ずつ更新され、0から加算更新されてその上限である65535まで加算更新された後再度0から加算更新される。(2)ランダム1:大当りの種類(種別、図柄15R時短大当り、図柄4R時短大当り、小当り経由16(15)R時短大当り、小当り経由9(8)R時短大当り、および、小当り経由5(4)R時短大当りのいずれかの種別)および大当り図柄を決定する(大当り種別判定用、大当り図柄決定用)。(3)ランダム2:変動パターンの種類(種別)を決定する(変動パターン種別判定用)。(4)ランダム3:変動パターン(変動時間)を決定する(変動パターン判定用)。(5)ランダム4:普通図柄に基づく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り判定用)。(6)ランダム5:ランダム4の初期値を決定する(ランダム4初期値決定用)。
この実施の形態では、特定遊技状態である大当りとして、図柄15R時短大当り、図柄4R時短大当り、小当り経由16(15)R時短大当り、小当り経由9(8)R時短大当り、および、小当り経由5(4)R時短大当りという複数の種別が含まれている。したがって、当り判定用乱数(ランダムR)の値に基づいて、大当りとする決定がされたとき、または、小当りとする決定がされたときには、大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて、大当りの種別が、これらいずれかの大当り種別に決定される。ただし、小当り経由の大当りの場合は、V入賞が発生しなければ、決定された大当りは無効となる。さらに、大当りの種別が決定されるときに、同時に大当り種別判定用乱数(ランダム1)の値に基づいて、大当り図柄も決定される。したがって、ランダム1は、大当り図柄決定用乱数でもある。
また、小当りの種別とすることが決定されるときに、同時に小当り図柄が決定される。したがって、ランダム1は、小当り図柄決定用乱数でもある。
また、変動パターンは、まず、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)を用いて変動パターン種別を決定し、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。そのように、この実施の形態では、2段階の抽選処理によって変動パターンが決定される。変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴にしたがってグループ化したものである。変動パターン種別には、1または複数の変動パターンが属している。
この実施の形態では、変動パターンが、リーチを伴なわない変動パターン種別である通常変動パターン種別と、リーチを伴なう変動パターン種別であるリーチ変動パターン種別とに種別分けされている。
このような変動パターン種別は、表示結果がはずれとなる場合に、時短状態であるときと、時短状態でないときとで、変動パターン種別の選択割合が異なるように設定されていることにより、時短状態であるときには、時短状態でないときと比べて、変動時間が短縮される。たとえば、時短状態では、時短状態でないときと比べて、変動時間の平均時間を短くするために、所定の変動パターンの変動時間が時短でないときよりも短く設定されたり、変動パターン種別のうち最も変動時間が短い変動パターン種別が選択される割合が高くなり、リーチ種別が選択されるときでも変動パターン種別のうち最も変動時間が短いノーマルリーチの変動パターンが選択される割合が高くなるように設定されたりすることで、時短状態でないときと比べて、変動時間の平均時間が短くなる。
また、このような変動パターン種別には、小当りとなるときに選択可能な変動パターン種別(たとえば、小当りと関連性がある演出が実行される変動パターン種別等)と、小当りとなるときに選択不可能な変動パターン種別(たとえば、小当りと関連性がない演出が実行される変動パターン種別等)とが含まれている。このような、小当りとなるときに選択可能な変動パターン種別は、特定の演出が実行される変動パターンであり、小当りに関する所定の示唆演出が実行される変動パターンが含まれている。しがって、このような小当りに関する所定の示唆演出が実行される変動パターンが実行されたときには、遊技者の期待感を盛上げることが可能となる。小当りとなるときに選択可能な変動パターン種別は、小当りとなるときと、小当りとならないときとの両方で選択可能であり、小当りとなるときの方が、小当りとならないときよりも選択される割合が高くなるように設定される。これにより、小当りとなるときに選択可能な変動パターン種別であっても、小当りとならないときも生じるので、実行される変動パターンの種別から小当りとなることが遊技者に予め認知されてしまうことがないようにすることができる。一方、小当りとなるときに選択不可能な変動パターン種別は、たとえば、小当りを経由せずに直接大当りとなることを示唆するような小当りと関連性がない演出がされる変動パターン等であり、小当りとなるときに選択不可能とすることにより、変動パターンの演出と、表示結果との関連性が複雑化しないようにすることができる。なお、小当りとなるときに選択可能な変動パターンは、V判定入賞装置87の開放制御との対応関係に基づいて、特定の変動時間に設定されたものが選択されるように設定されている。このような小当りに関する所定の示唆演出が実行される変動パターンが、小当りとなるときに実行可能となるようにすれば、変動表示時における遊技者の小当りへの期待感を高めることができる。さらに、大当りを得るために所定期間内にV判定入賞装置87へ遊技球を進入させる必要があるという、小当り遊技状態特有の遊技に遊技者が容易に対応可能な状態となることにより、遊技者がV判定入賞装置87へ遊技球を進入させる有利状態を逃がしにくいようにすることが可能となる。
また、小当りとなるときに選択可能な変動パターンは、特定の変動時間に限定されないものとしてもよい。また、小当りとなるときに選択可能な変動パターンは、小当りに関する所定の示唆演出が実行されるものでなくてもよい。また、小当りとなるときと、はずれとなるときと、大当りとなるときとで、変動パターンを分けて設けてもよい。また、変動パターンは、小当りとなるときと、はずれとなるときと、大当りとなるときとで、変動パターンを分けず、いずれの変動表示結果となるときにも、選択対象の変動パターンの種類の範囲が同じとなるようにしてもよい。
また、変動パターン種別と変動パターンとを別々に設定し、2段階の抽選処理によって変動パターンを決定するのではなく、変動パターン種別を設けずに変動パターン判定用乱数のみを用いて、1段段階で変動パターンを決定するようにしてもよい。
図5は、第1特図当り判定テーブル、第2特図当り判定テーブル、および、各種大当り種別判定テーブルを示す説明図である。これらテーブルは、ROM54に記憶されている。
図5(A)は、第1特図当り判定テーブルを示す説明図である。第1特図当り判定テーブルは、第1特別図柄について大当り判定をするためのデータテーブルであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。図5(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。
図5(B)は、第2特図当り判定テーブルを示す説明図である。第2特図当り判定テーブルは、第2特別図柄について大当り判定および小当り判定をするためのデータテーブルであって、ランダムRと比較される大当り判定値、および、小当り判定値が設定されているテーブルである。図5(B)における上段が大当り判定テーブル部であり、図5(B)における下段が、小当り判定テーブル部である。図5(B)上段に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す、図5(B)下段に示す「確率」は、小当りになる確率(割合)を示す。
CPU56は、第1始動入賞口13への始動入賞(第1始動入賞)、または、第2始動入賞口14への始動入賞(第2始動入賞)が検出されると、所定のタイミングで、乱数回路503のカウント値(ランダムR)を抽出する。第1始動入賞については、抽出値を第1特図当り判定テーブルに設定された大当り判定値と比較し、抽出値がいずれかの大当り判定値と一致すると、第1特別図柄に関して大当りにすることに決定する。第2始動入賞については、抽出値を第2特図当り判定テーブルに設定された大当り判定値と比較し、抽出値がいずれかの大当り判定値と一致すると、第2特別図柄に関して大当りにすることに決定する。そして、抽出値がいずれかの大当り判定値と一致しないときは、抽出値を第2特図当り判定テーブルに設定された小当り判定値と比較し、抽出値がいずれかの小当り判定値と一致すると、第2特別図柄に関して小当りにすることに決定する。小当りにすることに決定することは、小当り経由の大当りにすることに仮決定(小当り中にV入賞が生じなければ大当りに制御されないため、仮決定と記載する)することも意味する。
なお、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示による停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。また、小当りにするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、第2特別図柄の変動表示による停止図柄を小当り図柄にするか否か決定するということでもある。
なお、第1特別図柄については、小当りとする判定がされないように設定されているが、第1特別図柄について、所定の確率で小当りとする判定がされるように設定してもよい。
図5(C),(D),(E)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。図5(C)は、第1特別図柄により大当りと判定されたときの図柄大当りの大当り種別を決定するために用いる第1特図大当り種別判定テーブルである。図5(D)は、第2特別図柄により大当りと判定されたときの図柄大当りの大当り種別を決定するために用いる第2特図大当り種別判定テーブルである。
図5(C)の第1特図大当り種別判定テーブルには、大当り種別判定用のランダム1の値と比較される数値であって、「図柄15R時短大当り」と「図柄4R時短大当り」とのそれぞれに対応した大当り判定値が設定されている。図5(D)の第2特別図柄大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される数値であって、「図柄15R時短大当り」に対応した大当り判定値が設定されている。
また、図5(C),(D)に示すように、大当り種別判定値は、第1特別図柄および第2特別図柄の大当り図柄を決定する判定値(大当り図柄判定値)としても用いられる。たとえば、「8R時短大当り」に対応した判定値は、大当り図柄の「3」に対応した判定値としても設定されている。「15R時短大当り」に対応した判定値は、大当り図柄の「7」に対応した判定値としても設定されている。
このような各種の大当り種別判定テーブルを用いて、CPU56は、大当り種別として、ランダム1の値が一致した大当り種別判定値に対応する種別を決定するともに、大当り図柄として、ランダム1の値が一致した大当り図柄を決定する。これにより、大当り種別と、大当り種別に対応する大当り図柄とが同時に決定される。
図5(E)の小当り経由大当り種別判定テーブルには、大当り種別判定用のランダム1の値と比較される数値であって、「小当り経由16(15)R時短大当り」と「小当り経由9(8)R時短大当り」と「小当り経由5(4)R時短大当り」とのそれぞれに対応した大当り判定値が設定されている。ただし、小当り経由大当り種別判定テーブルで決定される大当り種別は、第1小当り(16(15)R時短大当りとなるもの)、第2小当り(9(8)R時短大当りとなるもの)、第3小当り(5(4)R時短大当りとなるもの)のそれぞれに紐付けられた仮の大当り種別であり、小当り遊技状態においてV入賞が発生しなければ無効となる。
図2および図5に示すように、時短状態(高ベース状態)に制御される変動表示の回数が異なる、第1時短状態(変動表示1回~5回)、および、第2時短状態(変動表示7回~11回)のような複数種類の時短状態が存在することにより、時短状態での遊技がバラエティに富み、遊技の興趣が向上する。
次に、各種大当りの大当り遊技状態の終了後に制御される時短状態における第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示の実行態様を説明する。ここでは、図柄4R時短大当りの大当り遊技状態の終了後に制御される時短状態を代表例として説明する。図6は、図柄4R時短大当りの大当り遊技状態の終了後に制御される時短状態における第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示の実行態様の一例を表形式で示す図である。
4R時短大当りの大当り遊技状態の終了後に、比較的少ない変動表示回数(1回~5回)に亘り時短状態に制御される第1時短状態のときの第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示については、大当り遊技状態の発生前に第1保留記憶が存在していた場合と、大当り遊技状態の発生前に第1保留記憶が存在していない場合とを比較すると、図6(A),(B)に示すように、大当り遊技状態の終了後の時短状態における第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示の実行バランス態様が異なる。
図6(A)には、時短状態制御開始時に第1保留記憶が1個ある場合の第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示例が示されている。図6(B)には、時短状態制御開始時に第1保留記憶がない場合の第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示例が示されている。
パチンコ遊技機1においては、第1保留記憶または第2保留記憶が存在している状態で大当り遊技状態に制御されると、大当り遊技状態への制御前において存在していた保留記憶は、大当り遊技状態中において記憶状態が継続されて大当り遊技状態の終了後まで持ち越され、大当り遊技状態の終了後において、変動表示に用いられる。
図6(A)に示すように、4R時短大当りの大当り遊技状態終了後における第1時短状態の開始時において、大当り遊技状態への制御前において第1保留記憶が存在していたときには、優先的に実行させるべき第2特別図柄の変動表示のための第2始動入賞(第2始動入賞口14への遊技球の始動入賞)がまだされていないので、時短状態においては、まず、1回目の変動表示として、大当り遊技状態の発生前から持ち越された第1保留記憶に基づく第1特別図柄の変動表示が実行される。8R時短大当りの大当り遊技状態終了後における時短状態は、右打ちがなされてゲート32および第2始動入賞口14に遊技球を進入させる遊技が行なわれるので、その後、図6(A)に示すように、第2始動入賞に基づく第2特別図柄の変動表示が実行され得る。
時短状態の開始後、第2始動入賞が発生するまでの間においては、第1保留記憶が存在するときに、その保留記憶に基づき第1特別図柄の変動表示が実行される。図6(A)では、時短状態の開始後、第2始動入賞が発生するまでの間において、大当り遊技状態への制御前において存在していた1個の第1保留記憶に基づき第1特別図柄の変動表示が1回実行された例が示されている。図6(A)では、時短状態の開始後、2回目に第2始動入賞に基づく変動表示が1回実行されたことに基づいて、時短状態の開始後、2回目の変動表示において時短制御が終了した例が示されている。
第2始動入賞口14への始動入賞については、前述のように4個の保留記憶が可能である。したがって、第1時短状態の開始後、たとえば第2始動入賞に基づく変動表示の1回の実行が終了するまでの間に実行される電サポ状態での可変入賞球装置15の開放制御状態中において、図6(A)に示すように、最大限4個の第2保留記憶が生じ得る。この実施の形態では、第1時短状態の場合は、第2保留記憶が溜まりやすいように、変動表示時間がある程度長い変動表示が、1回目の第2始動入賞に基づいて実行される。なお、そのように変動表示時間がある程度長い変動表示は実行しないようにしてもよい。
その後、第2始動入賞に基づく変動表示の1回の実行が終了するまでの間に、第2保留記憶が記憶されているときには、たとえば図6(A)の3回目~6回目の第2特別図柄の変動表示欄に示すように、最大限4個の第2保留記憶に基づく変動表示が実行され、約1/7の当選確率の小当り抽選が第2保留記憶数分だけ実行可能となる。これにより、第1時短状態が終了しても、第1時短状態中に生じた第2保留記憶に基づく小当り経由の大当り発生について、遊技者の期待感を高めることができる。
一方、図6(B)に示すように、時短状態の開始時において、大当り遊技状態への制御前において第1保留記憶が存在していないときには、4R時短大当りの大当り遊技状態終了後における時短状態で、右打ちがなされてゲート32および第2始動入賞口14に遊技球を進入させる遊技が行なわれ、第1始動入賞口13には遊技球が進入し得ない遊技状態となるので、図6(B)に示すように、1回目の変動表示から第2始動入賞に基づく第2特別図柄の変動表示が実行され得る。この場合においても、図6(A)の保留記憶ありの場合と同様に、図6(B)に示すような最大限4個の第2保留記憶が生じ得る。これにより、第1時短状態が終了しても、第1時短状態中に生じた第2保留記憶に基づく小当り経由の大当り発生について、遊技者の期待感を高めることができる。
4R時短大当りの大当り遊技状態終了後における第1時短状態の終了条件は、前述のように、第2特別図柄の変動表示が1回実行されたか、または、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が合計5回実行されたときに成立する。
図6(A)のように、時短状態の開始時において、当該開始時に存在していた1個の第1保留記憶に基づく第1特別図柄の変動表示が1回実行された後、2回目に第2特別図柄の変動表示が実行された場合には、2回目の変動表示が実行されることにより、第2特別図柄の変動表示回数が1回実行されたことにより、終了条件が成立し、第1時短状態の制御が終了される。
図6(B)のように、時短状態の開始時において、当該開始時に第1保留記憶が存在せず、1回目から第2特別図柄の変動表示が実行された場合には、1回目の変動表示において第2特別図柄の変動表示回数が1回実行されたことにより、時短状態の終了条件が成立し、時短状態の制御が終了される。
4R時短大当りの大当り遊技状態終了後における第1時短状態の終了条件が、第2特別図柄の変動表示回数が1回実行されたか、または、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示の合計回数が5回実行されたときに成立するように設定されている。これにより、たとえば、図6(A)に示すように、第1時短状態の開始時において第1保留記憶が存在しても、第1時短状態において、第1特別図柄の変動表示よりも遊技者にとって有利な第2特別図柄の変動表示が、第1時短状態の開始時において第1保留記憶が存在しない場合と同じ回数(1回)実行されたことにより、第1時短状態が終了する。
また、たとえば、第1時短状態の開始時において最大4個の第1保留記憶が存在しても、第1時短状態において、その4個の保留記憶に基づく第1特別図柄の変動表示が実行された後、第1時短状態の開始時において第1保留記憶が存在しない場合と同じ回数(1回)実行されたことにより、第1時短状態が終了する。
このように、4R時短大当りの大当り遊技状態終了後における第1時短状態の終了条件が、第2特別図柄の変動表示回数が1回実行されたか、または、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示の合計回数が5回実行されたときに成立するように設定されていることにより、第1時短状態の開始時における第1特別図柄の保留記憶があるときと、ないときとで、第1時短状態の制御期間中において、遊技者にとって有利な第2特別図柄の変動表示の実行可能回数が同じ回数となり得るので、時短状態(高ベース状態)における遊技者にとっての有利不利に差が出ることを防止し、遊技の公平性を担保することができる。
図5、図6等に示すように、第1特別図柄および第2特別図柄の合計変動表示回数により規定される第1時短状態の終了条件が、第1保留記憶による変動表示が行なわれる最大回数(4回)と、第2特別図柄について予め定められた変動表示が実行される特定回数(1回)との合計回数に設定されているので、第1時短状態において、第1保留記憶による変動表示がある程度の回数行なわれても、第1保留記憶によって遊技者にとって有利不利に差が出ることを防止し、遊技の公平性を担保できる。
また、図柄4R時短大当り以外の大当り種別については、前述した図柄4R時短大当りにおける時短状態での最小変動表示回数「1」を「7」に置換え、前述した図柄4R時短大当りにおける時短状態での最大変動表示回数「5」を「11」に置換えたものである。したがって、図柄4R時短大当り以外の大当り種別でも、8R時短大当りの場合と同様に、図柄4R時短大当りの大当り遊技状態終了後の第1時短状態の開始時における第1特別図柄の保留記憶数の有無および多少にかかわらず、同じ7回という第2特別図柄の変動表示が実行されるまで、第2時短状態が継続する。これにより、図柄4R時短大当り以外の大当り種別については、前述した図柄4R時短大当りについて得られる効果と同様の効果を得ることができる。
図6に示すように、大当り後の時短(電サポ)回数が比較的少ない回数に設定される場合には、前述したように、大当り遊技状態終了直後の第1保留記憶の数によって遊技者に不利となるような時短(電サポ)回数とならないようにすることが好ましい。
図7および図8は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図7および図8においては、演出制御コマンドについて具体的なコマンドデータと、コマンドの名称およびコマンドの指定内容との関係が示されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560においては、図7および図8に示すように、遊技制御状態に応じて、各種の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100へ送信する。
図7および図8のうち、主なコマンドを説明する。コマンド80XX(H)は、特別図柄の変動表示に対応して演出表示装置9において変動表示される変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。複数の変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。したがって、演出制御用CPU101は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置において特別図柄の変動表示に対応した演出を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)~8C06(H)は、はずれ表示結果、大当り種別、小当り種別(小当り経由16(15)R時短大当り、小当り経由9(8)R時短大当り、および、小当り経由5(4)R時短大当り)ごとの大当り表示結果、および小当り表示結果を含む表示結果を示す表示結果指定コマンドである。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の変動表示を開始することを示す第1図柄変動指定コマンドである。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の変動表示を開始することを示す第2図柄変動指定コマンドである。コマンド8F00(H)は、第1,第2特別図柄の変動を終了することを指定する図柄確定指定コマンドである。
コマンドA001~A005(H)は、大当りの種別ごとに大当り遊技状態の開始を指定する当り開始指定コマンドである。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す大入賞口開放中指定コマンドである。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放後(閉鎖)を示す大入賞口開放後指定コマンドである。
コマンドA301~A305(H)は、大当りの種別ごとに大当り遊技状態の終了を指定する当り終了指定コマンドである。
コマンドA401(H)は、第1始動入賞があったことを指定する第1始動入賞指定コマンドである。コマンドA402(H)は、第2始動入賞があったことを指定する第2始動入賞指定コマンドである。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態(低ベース状態)であることを指定する通常状態指定コマンドである。コマンドB001(H)は、遊技状態が第1時短状態(高ベース状態)であることを指定する第1時短状態指定コマンドである。コマンドB002(H)は、遊技状態が第2時短状態(高ベース状態)であることを指定する第2時短状態指定コマンドである。
コマンドC0XX(H)は、第1保留記憶数を指定する第1保留記憶数指定コマンドである。コマンドC0XX(H)における「XX」が第1保留記憶数を示す。コマンドC1XX(H)は、第2保留記憶数を指定する第2保留記憶数指定コマンドである。コマンドC0XX(H)における「XX」が第2保留記憶数を示す。
なお、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、保留記憶数を減算する場合には、減算後の保留記憶数を指定する保留記憶数指定コマンドを送信するが、これに限らず、第1保留記憶数および第2保留記憶数のそれぞれについて、保留記憶数を1減算することを指定する保留記憶数減算指定コマンドを用いてもよい。
コマンドC2XX(H)およびコマンドC3XX(H)は、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞時における大当り判定、大当り種別判定、変動パターン種別判定等の入賞時判定結果の内容を示す演出制御コマンドである。このうち、コマンドC2XX(H)は、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否か、小当りとなるか否か、および、大当りの種別の判定結果を示す図柄指定コマンドである。また、コマンドC3XX(H)は、入賞時判定結果のうち、変動パターン種別判定用乱数の値がいずれの判定値の範囲となるかの判定結果(変動パターン種別の判定結果)を示す変動種別コマンドである。
コマンドC401(H)は、第1小当りを開始することを指定するコマンドである。コマンドC402(H)は、第2小当りを開始することを指定するコマンドである。コマンドC403(H)は、第3小当りを開始することを指定するコマンドである。コマンドC501(H)は、第1小当りを開始することを指定するコマンドである。コマンドC502(H)は、第2小当りを開始することを指定するコマンドである。コマンドC503(H)は、第3小当りを開始することを指定するコマンドである。コマンドC601(H)は、V入賞があったことを指定するV入賞指定コマンドである。コマンドC602(H)は、V判定入賞装置87への入賞球(V入賞球とV入賞球以外の入賞球との両方を含む)を検出したことを指定するV入賞球検出指定コマンドである。
遊技制御用マイクロコンピュータ560においては、RAM55に、第1特別図柄の保留記憶(第1保留記憶)を記憶するための第1保留記憶バッファが設けられている。第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。第1保留記憶バッファには、ハードウェア乱数である大当り判定用乱数(ランダムR)、および、ソフトウェア乱数である大当り種別決定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)、および、変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、ランダムR~ランダム3は、これらに基づいて変動表示が実行されるので、変動表示に関する情報である。
第2特別図柄については、RAM55に、第2特別図柄の保留記憶(第2保留記憶)を記憶するための第2保留記憶バッファが設けられている。第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数である大当り判定用乱数(ランダムR)、および、ソフトウェア乱数である大当り種別決定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)、および、変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。
第1始動入賞(第1始動入賞口13への入賞)に基づいて、CPU56は、乱数回路503およびソフトウェア乱数を生成するためのランダムカウンタのそれぞれから乱数値(ランダムR~ランダム3)を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する。具体的に、第1始動入賞に基づいて、これら乱数値が抽出されて第1保留記憶バッファに保存(記憶)される。また、第2始動入賞(第2始動入賞口14への入賞)に基づいて、CPU56は、乱数回路503およびソフトウェア乱数を生成するためのランダムカウンタのそれぞれから乱数値(ランダムR~ランダム3)を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する。具体的に、第2始動入賞に基づいて、これら乱数値が抽出されて第2保留記憶バッファに保存(記憶)される。
このように保留記憶バッファに前記乱数値(変動表示に関する情報)が記憶されることを上記のように「保留記憶される」と示す場合がある。なお、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)は、始動入賞時において抽出して保留記憶バッファに予め格納しておくのではなく、後述する変動パターン設定処理(特別図柄の変動開始時)に抽出するようにしてもよい。
次に、パチンコ遊技機1の動作について説明する。パチンコ遊技機1においては、主基板31における遊技制御用マイクロコンピュータ560が予め定められたメイン処理を実行すると、所定時間(たとえば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかりタイマ割込処理が実行されることにより、各種の遊技制御が実行可能となる。
メイン処理においては、たとえば、必要な初期設定処理、通常時の初期化処理、通常時以外の遊技状態復旧処理、乱数回路設定処理(乱数回路503を初期設定)、表示用乱数更新処理(変動パターンの種別決定、変動パターン決定等の各種乱数の更新処理)、および、初期値用乱数更新処理(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタのカウント値の初期値の更新処理)等が実行される。
図9は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。タイマ割込が発生すると、CPU56は、図9に示すステップS(以下、単に「S」と示す)20~S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(S20)。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動入賞口スイッチ13a、第2始動入賞口スイッチ14a、カウントスイッチ23、V入賞スイッチ87a、V判定入賞スイッチ15a、および、V判定排出スイッチ15bの検出信号を入力し、それらの状態判定を行なう(スイッチ処理:S21)。
次に、CPU56は、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄表示器10、第1特別図柄保留記憶表示器18a、第2特別図柄保留記憶表示器18b、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行なう表示制御処理を実行する(S22)。第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび普通図柄表示器10については、S32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数および大当り種別判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行なう(判定用乱数更新処理:S23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行なう(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:S24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行なう(S26)。特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行し、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行なう(S27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグにしたがって該当する処理を実行し、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行なう(演出制御コマンド制御処理:S28)。さらに、CPU56は、たとえばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報等のデータを出力する情報出力処理を行なう(S29)。
また、CPU56は、第1始動入賞口スイッチ13a、第2始動入賞口スイッチ14aおよび役物入賞スイッチ25aの検出信号に基づく賞球個数の設定等を行なう賞球処理を実行する(S30)。
この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(S31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行なうための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行なう(S32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行なうための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行なう(S33)。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、S22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(S34)、処理を終了する。以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は所定時間毎に起動されることになる。
図10は、特別図柄プロセス処理(S26)を示すフローチャートである。特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理においては、始動口スイッチ通過処理を実行する(S311)。そして、内部状態に応じて、S300~S310のうちのいずれかの処理を行なう。
遊技制御用マイクロコンピュータ560において、RAM55には、前述したように、第1始動入賞口13への始動入賞に基づいて得られるランダムR等の乱数値が記憶される第1保留記憶バッファと、第2始動入賞口14への始動入賞に基づいて得られるランダムR等の乱数値が記憶される第2保留記憶バッファとが設けられている。これら各保留記憶バッファには、各保留記憶の記憶数の上限値(第1保留記憶では4、第2保留記憶では4)に対応した保存領域が確保されている。なお、第1保留記憶バッファに記憶されるランダムR等の乱数値の数値データを第1保留記憶データ、第2保留記憶バッファに記憶されるランダムR等の乱数値の数値データを第2保留記憶データともいう。また、第1保留記憶データ及び第2保留記憶データを総称して単に保留記憶データとも呼ぶ。
始動口スイッチ通過処理では、第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、第1保留記憶数が上限値(たとえば、4)に達していないことを条件として、第1保留記憶データの記憶数を計数する第1保留記憶数カウンタの値を1増やし、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから数値データ(たとえば、大当り判定用乱数、変動パターン種別判定用乱数、および、変動パターン判定用乱数)(ランダムR~ランダム3)を抽出し、それらを、第1保留記憶データとして、第1保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する。一方、第2始動口スイッチ14aがオンしていれば、第2保留記憶数が上限値(たとえば、4)に達していないことを条件として、第2保留記憶データの記憶数を計数する第2保留記憶数カウンタの値を1増やし、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから数値データ(たとえば、大当り判定用乱数、変動パターン種別判定用乱数、および、変動パターン判定用乱数)(ランダムR~ランダム3)を抽出し、それらを、第2保留記憶データとして、第2保留記憶バッファにおける保存領域に保存(格納)する処理を実行する。
第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに前述のような変動表示に関する情報(第1保留記憶データまたは第2保留記憶データ)が記憶されることを上記のように「保留記憶される」と示す場合がある。
S300~S307の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(S300)は、変動表示の表示結果を小当りとするか否かの決定、および、小当りとする場合の小当り種別(小当り経由の大当りの種別)の決定等を行なう処理である。変動パターン設定処理(S301)は、変動パターンの決定および変動時間タイマの計時開始等の制御を行なう処理である。
表示結果指定コマンド送信処理(S302)は、演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行なう処理である。特別図柄変動中処理(S303)は、変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過すると、特別図柄停止処理にプロセスを進める処理である。特別図柄停止処理(S304)は、決定された変動パターンに対応する変動時間の経過が変動時間タイマにより計時されたときに第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bにおける変動表示を停止して停止図柄を導出表示させる処理である。
大入賞口開放前処理(S305)は、大当り遊技状態となったときに、大当り可変入賞球装置20において大入賞口を開放する制御等を行なう処理である。大入賞口開放中処理(S306)は、大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行なう処理である。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがない場合には、大当り終了処理に移行する。大当り終了処理(S307)は、大当り遊技状態の終了時の表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行なわせるための制御等を行なう処理である。
小当り開放前処理(S308)は、小当り遊技状態となったときに、V判定入賞装置87において作動口を開放する制御等を行なう処理である。小当り開放中処理(S309)は、V判定入賞装置87内のV入賞領域870に遊技球がV入賞したか否かを確認し、V入賞したときにV入賞指定コマンドを送信する処理、および、小当りの終了タイミングとなったときに小当り終了指定コマンドを送信する処理等の処理を行なう処理である。
小当り終了処理(S310)は、大当り可変入賞球装置20内のV入賞領域870に遊技球がV入賞したときに、大当り遊技状態に移行させるための処理(大当り開始指定コマンドの送信、大当り表示時間の設定、大当り開放態様の設定、大入賞口開放前処理のプロセスフラグの移行設定等)を実行し、一方、当該V入賞がされていないときに、大当り遊技状態に移行させずに、特別図柄通常処理(S300)に移行させるための処理を実行する処理である。
図11は、S312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ13aがオン状態であるか否かを確認する(S1211)。第1始動口スイッチ13aがオン状態でなければ、S1221に移行する。第1始動口スイッチ13aがオン状態であれば、第1始動入賞を検出したとして、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(S1212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、S1221に移行する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1213)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(S1214)。S1214の処理では、大当り判定用乱数(ランダムR)、大当り種別決定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)、および、変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。
次いで、CPU56は、検出した第1始動入賞に基づく変動がその後実行されたときの変動表示結果や変動パターン種別を始動入賞時に予め判定する入賞時演出処理を実行する(S1215)。
この実施の形態では、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞が発生し、当該始動入賞時に得られた各種数値データ(ランダムR等)が保留記憶データとして記憶された後、変動表示の開始条件が成立すると、変動表示を開始するタイミングにおいて、特別図柄通常処理(S300)で、当該保留記憶データに基づき、変動表示を開始する特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)について、変動表示結果を大当り表示結果とするか否かの決定、および、大当り種別の決定を、前述した各種乱数値に対応して設定された大当り判定値、および、大当り種別判定値に基づいて行なう。そして、変動パターン設定処理(S301)において変動パターン(変動パターン種別の決定も含む)の決定を、前述した各種乱数値に対応して設定された変動パターン種別判定値、および、変動パターン判定値に基づいて行なう。
一方、このような決定とは別に、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への始動入賞に基づく変動表示が開始される前のタイミング、具体的には、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に始動入賞したタイミング(保留記憶データが記憶されたタイミング)で、その始動入賞時に得られた保留記憶データを先読みし、その先読みした保留記憶データに基づいて、予め大当りとなるか否かの決定、小当りとなるか否かの決定、大当りの種別の決定、および、変動パターン種別の決定を、前述した各種乱数値に対応して設定された大当り判定値、大当り種別判定値、および、変動パターン種別判定値に基づいて先読み判定する入賞時演出処理を実行する。そのようにすることによって、演出制御用マイクロコンピュータ100では、演出図柄の変動表示が実行されるよりも前に予め変動表示結果を予測し、始動入賞時の各種判定結果に基づいて、演出図柄の変動表示中に大当りとなること(大当りとなる可能性)を予告する先読み予告等の先読み演出を実行することが可能である。
そして、CPU56は、入賞時演出処理の判定結果に基づいて、図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S1216)とともに、変動種別コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S1217)。また、CPU56は、第1始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S1218)とともに、第1保留記憶数カウンタの値をEXTデータに設定して第1保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S1219)。
S1216,S1217の処理を実行することによって、この実施の形態では、遊技状態(高確率状態、低確率状態、高ベース状態、低ベース状態、大当り遊技状態等の遊技状態)にかかわらず、第1始動入賞が発生するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動種別コマンドの両方が、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。
また、この実施の形態では、S1216~S1219の処理が実行されることによって、第1始動入賞が発生したときに、図柄指定コマンド、変動種別コマンド、第1始動入賞指定コマンドおよび第1保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオン状態であるか否かを確認する(S1221)。第2始動口スイッチ14aがオン状態でなければ、そのまま処理を終了する。第2始動口スイッチ14aがオン状態であれば、CPU56は、第2始動入賞を検出したとして、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4であるか否か)を確認する(S1222)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1223)。次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファにおける保存領域に格納する処理を実行する(S1224)。S1224の処理では、大当り判定用乱数(ランダムR)、大当り種別決定用乱数(ランダム1)、変動パターン種別判定用乱数(ランダム2)、および、変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。
次いで、CPU56は、検出された第2始動入賞について、S1215で説明したような入賞時演出処理と同様の入賞時演出処理を実行する(S1225)。そして、CPU56は、入賞時演出処理の判定結果に基づいて図柄指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S1226)とともに、変動種別コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S1227)。また、CPU56は、第2始動入賞指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S1228)とともに、第2保留記憶数カウンタの値をEXTデータに設定して第2保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S1229)。
S1226,S1227の処理を実行することによって、この実施の形態では、遊技状態(高確率状態、低確率状態、高ベース状態、低ベース状態、大当り遊技状態等の遊技状態)にかかわらず、第2始動入賞が発生するごとに、必ず図柄指定コマンドおよび変動種別コマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
また、この実施の形態では、S1226~S1229の処理が実行されることによって、第2始動入賞が発生したときに、図柄指定コマンド、変動種別コマンド、第2始動入賞指定コマンドおよび第2保留記憶数指定コマンドの4つのコマンドのセットが1タイマ割込内に一括して送信される。
図12は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(S300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保留記憶データがあるかどうかを確認する(S51)。第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファのどちらにも保留記憶データがない場合には、処理を終了する。
S51で保留記憶バッファに保留記憶データがない場合には、客待ちデモ指定コマンドを送信するための処理(S80)を行なった後、処理を終了する。一方、S51で第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファに保留記憶データがあるときには、CPU56は、第2保留記憶バッファの方に保留記憶データがあるか否か確認する(S52)。第2保留記憶バッファに保留記憶データがあれば、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行なっているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行なっているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(S54)。一方、第2保留記憶バッファに保留記憶データがなければ、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(S53)。
この実施の形態では、以下、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されたか「第2」を示すデータが設定されたかに応じて、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示とを、共通の処理ルーチンを用いて実行する。特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されたときには、第1保留記憶バッファに記憶された保留記憶データに基づいて、第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示が行なわれる。一方、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されたときには、第2保留記憶バッファに記憶された保留記憶データに基づいて、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示が行なわれる。
S52~S54の制御により、第2保留記憶バッファ内に第2保留記憶データが1つでも存在すれば、その第2保留記憶データに基づいた第2特別図柄表示器8bの変動表示が、第1保留記憶データに基づいた第1特別図柄表示器8aの変動表示に優先して実行される。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている保留記憶データ(ランダムR等の各乱数値のデータ)を読出してRAM55の保留記憶バッファに格納する(S55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている保留記憶データを読出してRAM55の乱数バッファに格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている保留記憶データを読出してRAM55の乱数バッファに格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(S56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶バッファにおける保存領域の内容を消去する。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている保留記憶データを、第1保留記憶数=n-1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、RAM55の第2保留記憶バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている保留記憶データを、第1保留記憶数=n-1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている保留記憶データの各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。また、各第2保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている保留記憶データの各乱数値が抽出された順番は、常に、第2保留記憶数=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
また、CPU56は、減算後の特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値に基づいて、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する制御を行なう(S59)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第1保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行なう。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第2保留記憶数指定コマンドを送信する制御を行なう。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口14を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、S300~S307の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファからランダムR(大当り判定用乱数)を読出し、大当り判定モジュールを実行する(S61)。この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のS1214や始動口スイッチ通過処理のS1224で抽出し保留記憶バッファや乱数バッファに格納した大当り判定用乱数を読出し、大当り判定を行なう。大当り判定モジュールは、予め決められている大当り判定値(図5参照)や小当り判定値(図5参照)と大当り判定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定の処理や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り判定の処理では、第1特別図柄については図5(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、第2特別図柄については図5(B)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。大当りとすることに決定した場合には(S60のY)、S71に移行する。大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
S61で大当りとすることに決定した場合には(S61のY)、大当りであることを示す大当りフラグをセットする(S71)。
次に、特別図柄ポインタが「第1」を示しているか否かを判定する(S72)。特別図柄ポインタが「第1」のときは、図5(C)の第1特図大当り種別判定テーブルを選択し(S73)、S75に進む。一方、特別図柄ポインタが「第1」を示していない場合(「第2」を示している場合)は、図5(D)の第2特図大当り種別判定テーブルを選択し(S74)、S75に進む。
S75では、S73またはS74で選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダムR)の値と一致する値に対応した大当り種別を大当りの種別に決定し(S75)、S81に進む。
また、S61で大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(S61のN)、特別図柄ポインタに設定されているデータが「第2」を示すデータであるか否かを確認することにより、大当り判定対象が第2特別図柄の変動表示であるか否か確認する(S76)。S76で特別図柄ポインタに設定されているデータが「第2」を示すデータでない(第1特別図柄の変動表示である)ときは、後述するS82に進む。一方、S76で特別図柄ポインタに設定されているデータが「第2」を示すデータである(第2特別図柄の変動表示である)ときは、図5(B)の第2特図当り判定テーブルを使用して、大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの小当り判定値に一致するか否かを判定することにより、小当り判定の処理を行なう(S76)。すなわち、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図5(B)に示すいずれかの小当り判定値に一致すると(S76のY)、第2特別図柄に関して小当りとすることに決定する。そして、小当りとすることに決定した場合には(S77Y)、小当りであることを示す小当りフラグをセットする(S78)。
小当りフラグをセットした後は、図5(E)の小当り経由大当り種別判定テーブルを選択し(S79)、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した大当り種別を小当り経由大当りの種別として決定する(S80)。そして、S81に移行する。一方、S77で大当り判定用乱数(ランダムR)の値がいずれの小当り判定値にも一致しなければ(S77のN)、後述するS82に移行する。
S81では、S75またはS80で決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに記憶し(S81)、S82に進む。たとえば、大当り種別が「図柄15R時短大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして大当り種別バッファに「01」が設定され、大当り種別が「図柄4R時短大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして大当り種別バッファに「02」が設定される。一方、大当り種別が「小当り経由16(15)R時短大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして大当り種別バッファとは別の仮大当り種別バッファに「03」が設定される。大当り種別が小当り経由9(8)R時短大当りの場合には大当り種別を示すデータとして仮大当り種別バッファに「04」が設定される。大当り種別が小当り経由5(4)R時短大当りの場合には大当り種別を示すデータとして仮大当り種別バッファに「05」が設定される。これらのうち、小当り経由16(15)R時短大当り、小当り経由9(8)R時短大当り、および、小当り経由5(4)R時短大当りを示すデータは、小当り遊技状態においてV入賞が生じなければ大当りが発生せずに無効となるデータあり、仮設定される。
S82では、特別図柄の停止図柄を設定する(S78)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「-」を特別図柄の停止図柄に設定する。小当りフラグがセットされている場合には、S80で選択決定した小当り種別に応じた小当り図柄となる「1」、「5」、「9」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、S75で選択決定した大当り種別に応じた大当り図柄となる「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(S301)に対応した値に更新する(S79)。
図13は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(S304)を示すフローチャートである。
特別図柄停止処理において、CPU56は、S32の特別図柄表示制御処理で参照される終了フラグをセットして特別図柄の変動表示を終了させ、第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bに停止図柄を導出表示する制御を行なう(S131)。特別図柄ポインタに「第1」を示すデータが設定されている場合には第1特別図柄表示器8aでの第1特別図柄の変動を終了させ、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータが設定されている場合には第2特別図柄表示器8bでの第2特別図柄の変動を終了させる。また、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する図柄確定指定コマンドをセットする(S132)。これにより、図柄確定指定コマンドが図6のS28において、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。そして、大当りフラグがセットされていない場合には、S139に移行する(S133)。
図柄15R時短大当りまたは図柄4R時短大当りとすることが決定されたときのように、大当りフラグがセットされている場合、CPU56は、時短状態に制御されるときにセットされるフラグである時短フラグがセットされているときには、その時短フラグをリセットし(S134)、演出制御用マイクロコンピュータ100に、決定された大当りの種別に応じて、大当り開始1指定コマンド、または、大当り開始2指定コマンドのいずれかのコマンド(大当り開始指定コマンド)を送信するための処理をする(S135)。
これにより、セットされた大当り開始指定コマンドが図9のS28において、演出制御用マイクロコンピュータ100に送信される。具体的には、大当りの種別が図柄4R時短大当りである場合には、大当り開始1指定コマンドを送信する。大当りの種別が図柄15R時短大当りである場合には大当り開始2指定コマンドを送信する。大当りの種別がいずれの種別に該当するかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)に基づいて判定される。
また、大入賞口制御タイマに、大当り表示時間(大当りが発生したことをたとえば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(S136)。以降、大入賞口開放前処理において、大入賞口制御タイマが1減算されて、0になると大入賞口が開放されてラウンドが開始される。
また、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータにより特定される大当りの種別に応じて、前述したROM54に記憶されている大当り種類別の開放パターンデータを参照し、開放回数(たとえば、15回、または、4回)、開放時間(たとえば、29秒)、ラウンド間のインターバル時間(たとえば、5秒)等の開放態様を示すデータを所定の記憶領域にセット(設定)する(S137)。このようなデータのうち、開放回数のデータは、開放回数を計数するための開放回数カウンタにセットされる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(S305)に対応した値に更新し(S138)、処理を終了する。これにより、特別図柄プロセスは、大入賞口開放前処理に移行する。
また、前述のS133で大当りフラグがセットされていない場合に、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(S139)。S139で小当りフラグがセットされているときは、ROM54に記憶されている小当りの開放パターンデータを参照し、小当りの開放制御に用いる小当り開放制御タイマの設定を含む開放回数(たとえば、10回)、開放時間(たとえば、0.1秒)、および、開放間のインターバル時間等の開放態様を示すデータを特定の記憶領域にセット(設定)する(S140)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(S308)に対応した値に更新し(S141)、処理を終了する。これにより、特別図柄プロセスは、小当り開放前処理に移行する。
一方、S139で小当りフラグがセットされていないときは、第1時短状態または第2時短状態による時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(S142)。S142で、時短フラグがセットされていないときは、時短状態ではないので、後述するS152に進む。一方、S142で、時短フラグがセットされているときは、時短状態であるので、時短状態における第1特別図柄の変動表示回数と第2特別図柄の変動表示回数との合計値を計数するための計数手段としての合計時短回数カウンタを-1減算更新する(S143)。
S143で減算更新する合計時短回数カウンタは、図14の大当り終了処理において、4R図柄時短大当り後の第1時短状態に制御されるときにはS165により5回にセットされ、4R図柄時短大当り以外の種別の大当り後の第2時短状態に制御されるときにはS168により11回にセットされ、S143により、はずれ表示結果となる変動表示が1回実行されるごとに減算更新される。合計時短回数カウンタは、第1時短状態の終了条件の成立の有無の判断と、第2時短状態の終了条件の成立の有無の判断との両方の判断をするために用いられる。
次に、特別図柄ポインタが「第2」を示すデータであるか否かを確認することに基づいて、第2特別図柄の変動表示の終了時であるか否かを確認する(S145)。S145で、第2特別図柄ではなく、第1特別図柄の変動表示の終了時であるときは、後述するS148に進む。一方、S145で、第2特別図柄の変動表示の終了時であるときは、特図2時短回数カウンタを-1減算更新する(S146)。S146で減算更新する特図2時短回数カウンタは、大当り遊技終了後に第1時短状態または第2時短状態に制御されたときの第2特別図柄の変動表示回数を計数する計数手段である。特図2時短回数カウンタは、図14の大当り終了処理において、第1時短状態に制御されるときにS165により5回にセットされ、第2時短状態に制御されるときにS168により11回にセットされる。特図2時短回数カウンタは、S146により、第2特別図柄がはずれ表示結果となる変動表示が1回実行されるごとに減算更新される。
次に、S146で更新された特図2時短回数カウンタの計数値が「0」になったか否かを確認する(S147)。S147で、特図2時短回数カウンタの計数値が「0」になったときは、第1時短状態の終了条件の1つが成立したとき、または、第2時短状態の終了条件の1つが成立したときであるので、実行中の第1時短状態または第2時短状態を終了させるために、後述するS149に進む。一方、S147で、特図2時短回数カウンタの計数値が「0」になっていないときは、第1時短状態の終了条件の他の1つの終了条件が成立しているか否かを確認するために、S148に進む。
S148では、時短状態における第1特別図柄および第2特別図柄の合計の変動表示回数に基づいて、実行中の第1時短状態または第2時短状態の終了条件が成立したか否かを確認するために、S143で減算更新された合計時短回数カウンタの計数値が「0」になったか否かを確認する(S148)。S148で、合計時短回数カウンタの計数値が「0」になっていないときは、後述するS152に進む。一方、S148で、合計時短回数カウンタの計数値が「0」になっているときは、S149に進む。
S149,S150は、第1時短状態と第2時短状態とのそれぞれにおいて、S147により第2特別図柄の変動表示回数が終了条件の回数となったと判定されたときと、S148により第1特別図柄および第2特別図柄の合計の変動表示回数が終了条件の回数となったと判定されたときとのいずれかのときに、実行中の第1時短状態または第2時短状態を終了させるために実行される。
S149では、セットされている時短フラグをリセットする(S149)。次に、S150では、セットされている時短回数カウンタをリセットする(S150)。そして、時短状態での変動表示回数に基づいて時短条件が終了したことに応じて、通常状態指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するための処理をし(S151)、S152に進む。
S152では、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S300)に対応した値に更新し(S152)、処理を終了する。これにより、特別図柄プロセスは、特別図柄通常処理に移行する。
このような特別図柄停止処理においては、S142~S151により、第1時短状態のときは、第2特別図柄の1回のはずれ変動表示の実行と、第1特別図柄および第2特別図柄の合計5回のはずれ変動表示の実行とのいずれかが成立したときに、第1時短状態を終了させる処理が行なわれる。また、S142~S151により、第2時短状態のときは、第2特別図柄の7回のはずれ変動表示の実行と、第1特別図柄および第2特別図柄の合計11回のはずれ変動表示の実行とのいずれかが成立したときに、第2時短状態を終了させる処理が行なわれる。
図14は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了処理が実行される前にセットされた大入賞口制御タイマの値を1減算する(S161)。そして、CPU56は、大入賞口制御タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了時間が経過したか否か確認する(S162)。経過していなければ処理を終了する。一方、経過していれば、今回の大当り遊技状態において、RAM55における大当り種別バッファに設定した大当り種別を示すデータに基づいて、終了する大当りの種別が8R時短大当りであるか否かを確認する(S163)。
S163により終了する大当りの種別が図柄4R時短大当りであるときは、第1時短状態に制御するために、第1時短状態の終了条件として、特図2時短回数カウンタに「1」(第2特別図柄の変動表示1回対応)のデータをセットし(S164)、合計時短回数カウンタに「5」(第1特別図柄および第2特別図柄の合計変動表示5回対応)のデータをセットする(S165)。そして、第1時短状態指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するための処理を行ない(S167)、S170に進む。
S163により終了する大当りの種別が図柄4R時短大当りでないときは、終了する大当りの種別が図柄4R時短大当り以外の大当り種別であるときであり、第2時短状態に制御するために、第2時短状態の終了条件として、特図2時短回数カウンタに「7」(第2特別図柄の変動表示1回対応)のデータをセットし(S167)、合計時短回数カウンタに「11」(第1特別図柄および第2特別図柄の合計変動表示11回対応)のデータをセットする(S168)。そして、第2時短状態指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するための処理を行ない(S169)、S170に進む。
S170では、第1時短状態または第2時短状態に制御するために、時短フラグをセットする(S170)。第1時短状態に制御するときには、第1時短フラグをセットする。一方、第2時短状態に制御するときには、第2時短フラグをセットする。そして、大当り遊技状態の終了に応じて、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S300)に対応した値に更新し(S171)、処理を終了する。これにより、特別図柄プロセスは、特別図柄通常処理に移行する。
これにより、図柄4R時短大当りの大当り遊技状態の終了後に第1時短状態に制御され、図柄4R時短大当り以外の大当り種別の大当り遊技状態の終了後に第2時短状態に制御される。そして、第1時短状態および第2時短状態のそれぞれの終了条件は、第2特別図柄のみの変動表示回数と、第1特別図柄および第2特別図柄の合計変動表示開放回数とにより個別に規定される。
このような大当り終了処理においては、S164,S165により、図柄4R時短大当りの大当り遊技状態の終了後に、第2特別図柄の1回のはずれ変動表示の実行と、第1特別図柄および第2特別図柄の合計5回のはずれ変動表示の実行とのいずれかが成立するまで、第1時短状態に制御する設定がされる。また、S167,S168により、図柄4R時短大当り以外の大当り種別の大当り遊技状態の終了後に、第2特別図柄の7回のはずれ変動表示の実行と、第1特別図柄および第2特別図柄の合計11回のはずれ変動表示の実行とのいずれかが成立するまで、第2時短状態に制御する設定がされる。
図15は、小当り開放前処理(S308)を示すフローチャートである。小当り開放前処理において、CPU56は、図13のS140で設定された小当りの開放態様に基づき、ソレノイド22を制御することで可動部872を開放状態に動作させ、V判定入賞装置87の作動口の開放動作を開始させる(S411)。次に、CPU56は、小当り遊技状態が開始されることを示す小当り開始指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100へ送信する(S412)。次に、CPU56は、小当りの開放状態におけるV入賞領域870への入賞個数を当該開放状態の終了条件として用いるために、計数手段としてのV判定入賞個数カウンタをセットする(S413)。具体的に、S413では、V判定入賞個数カウンタのカウンタ値を「10」にセットし、V入賞個数をダウンカウントするための設定をする。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、小当り開放中処理(S309)に対応した値に更新する(S413)。
図16は、特別図柄プロセス処理における小当り開放中処理(S309)を示すフローチャートである。小当り開放中処理において、CPU56は、小当り開放制御タイマを-1減算更新する(S430)。次に、後述するS435でV入賞個数を計数するV判定入賞個数カウンタの計数値が「0」になっているか否かを確認する(S431)。V判定入賞個数カウンタは、図15のS413により「10」にセットされ、10個のV入賞球を計数すると、計数値が「0」となる。S430でV判定入賞個数カウンタの計数値が「0」になっているときは、S441に進む。一方、S430でV判定入賞個数カウンタの計数値が「0」になっていないときは、図13のS140でセットされた小当り開放制御タイマがタイムアウト(タイマ値=0)したか否かを確認する(S432)。
S432で小当り開放制御タイマがタイムアウトしているときは、S441に進む。一方S432で小当り開放制御タイマがタイムアウトしていないときは、図13のS140で設定された小当りの開放態様に基づき、小当り開放制御タイマの計時値に対応してソレノイド22を制御することで可動部872を開放状態に動作させ、V判定入賞装置87の作動口を開閉させるための処理を行なう(S433)。
次に、V判定入賞装置87内部で開放状態となっているV入賞領域870にV入賞口から遊技球が進入したことにより発生するV入賞が検出されたか否かを判定するために、V入賞スイッチ87aがオン状態となっているか否かを判定する(S434)。S434でオン状態となっているときは、V入賞が検出されたときであり、V入賞が検出されたときにセットされるV入賞フラグをセットする(S435)。そして、V入賞球検出指定コマンドを送信するための処理をする(S436)。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ100は、V入賞球が検出されたことを認識することができ、V入賞個数を認識することが可能となる。次に、ソレノイドを駆動することにより開閉部材を動作させ、V入賞領域870のV入賞口を開放状態から閉鎖状態に変化させ(S437)、S439に進む。これにより、V判定入賞装置87内に進入した遊技球の1個目がV入賞すると、V入賞領域870のV入賞口が閉鎖状態にされ、その後に、V判定入賞装置87内に進入した遊技球は、すべて入賞球領域に誘導され、V判定入賞スイッチ15bにより検出される。
一方、S434でオン状態となっていないときは、V入賞が検出されていないときであり、V判定入賞スイッチ15bがオン状態となっているか否かを判定する(S438)。S438でオン状態となっているときはS439に進み、S438でオン状態となっていないときは処理を終了する。
S439では、図15のS413により「10」にセットされたV判定入賞個数カウンタの計数値を「-1」するダウンカウントを行ない(S439)、V判定入賞球検出指定コマンドを送信するための処理をする(S440)。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ100は、V入賞球が検出された後、判定入賞装置87内に進入したV入賞球が検出されたことを認識することができ、判定入賞装置87内に進入した遊技球の個数を認識することが可能となる。
S431でV判定入賞個数カウンタの計数値が「0」になっているときは、小当りのV入賞個数が上限値に到達したことにより小当りの開放終了条件が成立したときであり、また、S432で小当り開放制御タイマがタイムアウトしたときは、小当りの開放制御が終了したことにより小当りの開放終了条件が成立したときである。これらのときに、CPU56は、ソレノイド22を制御することで可動部872を閉鎖状態に動作させ、V判定入賞装置87の作動口を閉鎖する(S441)。V判定入賞個数カウンタの計数値が「0」になったときは、小当りの開放態様に応じたV判定入賞装置87の開放途中であっても、V判定入賞個数カウンタの計数値に応じてV判定入賞装置87が強制的に閉鎖される。小当り開放制御タイマがタイムアウトしたときは、V判定入賞装置87が小当りの開放態様における小当りの開放制御の終了に応じて閉鎖される。
次に、V判定入賞装置87の閉鎖後のV入賞有効期間である特定期間に相当するデータをV入賞有効期間タイマにセットし(S442)、特別図柄プロセスフラグの値を、小当り終了処理(S310)に対応した値に更新し(S443)、処理を終了する。これにより、V判定入賞装置87の閉鎖後のV入賞有効期間である特定期間の計時が開始される。なお、このようにV入賞有効期間である特定期間が設定されていることにより、V入賞領域を遊技球が何かの拍子に通常通過する時間より遅れて通過した場合であっても、遊技球を検出することができる。また、特定期間が設定されているので、不正にV入賞領域へ入賞させようとした者がいたとしてもその期間しか検出されないので、不正を防ぐこともできる。
図17は、特別図柄プロセス処理における小当り終了処理(S310)を示すフローチャートである。小当り終了後処理において、CPU56は、V入賞有効期間タイマを-1減算更新し(S441)、V入賞有効期間タイマがタイムアウト(タイマ値=0)したか否かを確認する(S442)。
S442でV入賞有効期間タイマがタイムアウトしていないときは、すでにV入賞が検出されたときにS434またはS445でセットされるV入賞フラグがセットされているか否かを判定する(S443)。V入賞フラグがセットされていれば処理を終了する。一方、V入賞フラグがセットされていなければ、V入賞有効期間中にV入賞領域870に遊技球が進入したことにより発生するV入賞が検出されたか否かを判定するために、V入賞スイッチ87aがオン状態となっているか否かを判定する(S444)。S444でオン状態となっていないときは、処理を終了する。一方、S444でオン状態となっているときは、V入賞有効期間中にV入賞が検出されたときであり、V入賞が検出されたことを示すV入賞フラグをセットする(S445)。そして、V入賞指定コマンドを送信するための処理をし(S446)、処理を終了する。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ100は、V入賞が発生したことを認識することができる。
S442でV入賞有効期間タイマがタイムアウトしているときは、小当り終了指定コマンドを送信するための処理をする(S447)。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ100は、小当りが終了したことを認識することができる。次いで、ソレノイド23の状態を変化させることにより、開閉部材を開動作させてV入賞領域870(V入賞口)を開放状態に復帰させる制御が行なわれる(S447A)。次に、CPU56は、V入賞フラグがセットされているか否かを判定する(S448)。S448でV入賞フラグがセットされていれば、大当りとすることが決定され、大当りフラグをセットする(S449)。
パチンコ遊技機1では、前述したように、小当り遊技状態において、後述する右打ち促進報知にしたがって右打ちをすれば、略100%の確率でV判定入賞装置87内に遊技球を進入させることができ、V判定入賞装置87内に進入した遊技球は必ずV入賞領域870にV入賞することにより、略100%の確率で、V入賞フラグがセットされる(図16のS435)ことに基づいて、S449で大当りフラグがセットされて、大当り遊技状態に制御される。
次いで、CPU56は、S81で大当り仮種別バッファに記憶した小当り経由の大当り種別を示すデータを、V入賞の発生により正規に大当りとなることが決まったことに応じて、当該データを大当り種別バッファに正式に記憶させる(S450)。そして、その時点でセットされていた時短フラグ(図14の大当り終了処理でセットされる第1時短フラグ、第2時短フラグ)を一旦リセットする(S451)。
次いで、CPU56は、S450で記憶されたデータに対応する大当り種別に応じて、大当り開始3指定コマンド、大当り開始4指定コマンド、または大当り開始5指定コマンドを送信する(S452)。これにより、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当り遊技状態が開始することを認識することができる。次に、大入賞口制御タイマに、大当り表示時間(大当りが発生したことをたとえば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(S453)。
また、ROM54に記憶されている大当りの開放パターンデータを参照し、大当り種別に応じて、開放回数(たとえば、15回、8回、または、4回)、開放時間(たとえば、29秒)、インターバル時間(ラウンド間の大入賞口閉鎖時間)等の開放態様を示す開放パターンデータをRAM55に形成される所定の記憶領域にセットする(S454)。このようなデータのうち、開放回数のデータは、S456において、開放回数を計数するための開放回数カウンタにセットされる。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(S305)に対応した値に更新し(S455)、処理を終了する。これにより、小当り遊技状態においてV入賞が生じたときには、大当り遊技状態に移行する。
S448でV入賞フラグがセットされていなければ、大当り遊技状態が発生しないので、S81で大当り仮種別バッファに記憶した小当り経由の大当り種別を示すデータを消去し(S456)、特別図柄プロセスフラグの値を、特別図柄通常処理(S300)に対応した値に更新し(S457)、処理を終了する。これにより、小当り遊技状態においてV入賞が生じなかったときには、大当り遊技状態に移行しない。
図18は、演出制御用マイクロコンピュータ100の演出制御用CPU101が実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。
演出制御用CPU101は、電源が投入されると、演出制御メイン処理の実行を開始する。演出制御メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(たとえば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行なうための初期化処理を行なう(S701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(S702)を行なうループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU101は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。演出制御メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU101は、そのフラグをクリアし(S703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行なう(コマンド解析処理:S704)。たとえば、コマンド解析処理においては、変動パターンコマンドが受信されたときに、RAM103に形成された変動パターンコマンド格納領域に当該コマンドデータが格納される。また、コマンド解析処理においては、表示結果指定コマンドが受信されたときに、RAM103に形成された表示結果指定コマンド格納領域に当該コマンドデータが格納される。また、その他、各種の演出制御コマンドが受信されたときに、当該コマンドを受信したことを示すフラグがセットされる。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行なう(S705)。演出制御プロセス処理では、S704で解析した演出制御コマンドの内容に従って演出表示装置9での特別図柄の変動表示に対応した演出等の各種演出を行なうために、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出制御を実行する。
次いで、各種演出内容の選択決定用乱数等の各種乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(S706)。その後、S702に移行する。
演出制御用マイクロコンピュータ100においては、変動パターンコマンドを受信したときに、演出図柄の変動表示を開始させ、変動パターンコマンドにより特定される変動表示時間が経過したとき、または、図柄確定指定コマンドを受信したときに、演出図柄の変動表示を停止させる。このような演出制御メイン処理が実行されることにより、演出制御用マイクロコンピュータ100では、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信され、受信した演出制御コマンドに応じて、演出表示装置9、各種ランプ、および、スピーカ27等の演出装置を制御することにより、遊技状態に応じた各種の演出制御が行なわれる。
なお、演出制御用マイクロコンピュータ100においては、変動パターンコマンドを受信したときに、演出図柄の変動表示を開始させ、図柄確定指定コマンドを受信したときに、演出図柄の変動表示を停止させるようにしてもよい。変動パターンコマンドは、変動時間の長さ、および、変動表示結果等の変動表示態様を指定するために必要な情報が特定可能なデータよりなるコマンドである。変動表示は、各変動パターンコマンドに対応する変動時間で実行されるように制御される。また、演出図柄を変動表示させる演出制御を実行するときの停止図柄は、表示結果指定コマンドに基づいて、はずれとなるか、大当りとなるかの判別を行なうことに基づいて決定する。
図19は、図18に示された演出制御メイン処理における演出制御プロセス処理(S705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU101は、S500,S501の処理を行なった後、演出制御プロセスフラグの値に応じてS800~S810のうちいずれかの処理を行なう。各処理においては以下のような処理を実行する。
演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、第1特別図柄の変動表示および第2特別図柄の変動パターンに対応する演出が実行されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出に関する制御も、1つの演出制御プロセス処理において実行される。また、演出制御プロセス処理では、特別図柄の変動表示と並列的に表示可能な態様で、普通図柄の変動表示に対応する(同期した)演出も実行される。
打球促進演出処理(S500):遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した各種演出制御コマンドに基づいて、遊技状態を確認し、遊技状態に応じた打球促進演出を実行する。打球促進演出とは、遊技領域7における第1経路(左打ち経路)および第2経路(右打ち経路)のうち、少なくともいずれか一方への遊技球の打込みを促進させる報知をする演出である。具体的に、打球促進演出には、第2経路(右打ち経路)への遊技球の打込みを促進させる報知をする右打ち促進報知演出が含まれるが、打球促進演出には、当該右打ち促進報知演出と、第1経路(左打ち経路)への遊技球の打込みを促進させる報知をする左打ち促進報知の演出とを含むようにしてもよい。
右打ち促進報知の演出は、たとえば、演出表示装置の特定の表示領域において、「右打ち」というような右打ちを示唆して促進するような文字画像を右向きの矢印画像ととともに継続的に表示することにより行なわれる。
この実施形態では、遊技球の打込みとして左打ちを基本としており、打球促進演出として、左打ち促進報知を実行せず、右打ち促進報知を実行している状態に基づいて、第2経路(右打ち経路)への遊技球の打込み(右打ち)を促進させ、逆に、右打ち促進報知を実行していない状態に基づいて、第1経路(左打ち経路)への遊技球の打込み(左打ち)を促進させる演出制御例を説明する。
なお、打球促進演出としては、遊技状態に応じて、左打ち促進報知と右打ち促進報知との両方を使い分ける演出制御をしてもよい。また、打球促進演出としては、遊技状態に応じて、左打ち促進報知と、右打ち促進報知との両方を使い分ける演出制御をしてもよい。
先読み処理(S501):遊技制御用マイクロコンピュータ560が有する保留記憶データに対応する保留情報を記憶し、当該保留情報を先読み演出のために使用可能とする処理である。保留情報の内容は、図柄指定コマンド、変動種別コマンド等から把握される。先読み演出とは、ある保留情報に基づいた特別図柄の変動表示(図柄変動)の順番が到来する前に、その保留情報を先読みしてその保留情報に基づいた特別図柄の変動表示の内容を判定して、将来の特別図柄の変動表示がどのようになるかを、それよりも前の段階で予告をする等の演出技術である。たとえば、保留情報が小当りまたは図柄大当りとなることを示すときに、保留連報知演出と呼ばれる予告演出が先読み演出として実行可能である。以下では、先読み演出の対象とした保留情報を「ターゲットの保留情報」と称する。
変動パターンコマンド受信待ち処理(S800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を変動時演出開始処理(S801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(S801):特別図柄の変動表示に対応する演出である変動時演出が開始されるように制御する。受信した変動パターンコマンドに対応して、変動時演出の演出パターンを選択し、実行する演出時間を計時する演出時間タイマの計時をスタートさせる。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動時演出中処理(S802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(S802):演出パターンを構成する各状態の切替えタイミング等を制御するとともに、演出時間タイマにより計時される演出時間が終了したか否かを監視する。そして、演出時間が終了したか、または、図柄確定指定コマンドを受信したことに基づいて、変動時演出を終了させるために、演出制御プロセスフラグの値を変動時演出停止処理(S803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(S803):変動時演出を停止し、特別図柄の変動表示結果(停止図柄)に対応した演出結果を表示する制御を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(S804):大当り(第1大当りまたは第2大当り)が発生したときに、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための大当り表示等の演出としてのファンファーレ演出を行なう制御等の表示制御を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(S805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(S805):大当りのラウンド中の表示制御を行なう。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(S806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了処理(S807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(S806):大当りのラウンド間の表示制御を行なう。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(S805)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(S807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
小当り表示処理(S808):小当りが発生したときに、演出表示装置9に小当りの発生を報知するための小当り表示等の演出としてのファンファーレ演出を所定時間(たとえば、1秒間)行なう制御等の表示制御を行なう。そして、演出制御プロセスフラグの値を小当り開放中処理(S809)に対応した値に更新する。
小当り開放中処理(S809):小当りにおいて、V判定入賞装置87の開放中における各種の演出制御を行なう。そして、V判定入賞装置87が閉鎖したら、演出制御プロセスフラグの値を小当り終了演出処理(S810)に対応した値に更新する。
小当り終了演出処理(S810):演出表示装置9において、小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する演出制御を行なう。また、小当り遊技状態において、V入賞スイッチ87aにより遊技球のV入賞が検出され、V入賞が発生したことが判定されたときには、V入賞が発生したことを報知するV入賞演出制御をする。小当り遊技状態においてV入賞が発生したときには、大当り遊技状態に移行させるために、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S804)に対応した値に更新する。一方、小当り遊技状態においてV入賞が発生しなかったときには、大当り遊技状態に移行させないので、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
演出制御プロセス処理では、上記した各処理により、演出表示装置9の表示状態が制御され、特別図柄の変動表示に対応した変動時演出が開始され、特別図柄の変動表示結果に対応した演出結果が表示される。演出制御用CPU101は、たとえば、受信した変動パターンコマンド、および、表示結果指定コマンドに基づいて、実行される変動表示について、指定された変動パターン、および、表示結果を認識し、変動時演出の演出結果を決定する。また、演出制御プロセス処理では、S500により、演出制御プロセスの実行状況を確認し、遊技制御状態に応じて、打球促進演出が実行される。
パチンコ遊技機1では、打球促進演出として、高ベース状態右打ち促進報知、小当り右打ち促進報知、および、大当り右打ち促進報知を含む複数種類の打球促進演出を実行可能である。高ベース状態右打ち促進報知は、高ベース状態において、右打ちをしてゲート32および可変入賞球装置15(第2始動入賞口14)への遊技球の進入を狙わせるための打球促進演出である。小当り右打ち促進報知は、小当り遊技状態において、右打ちをしてV判定入賞装置87(V入賞領域)への遊技球の進入を狙わせるための打球促進演出である。大当り右打ち促進報知は、大当り遊技状態において、右打ちをして大当り可変入賞球装置20(大入賞口)への遊技球の進入を狙わせるための打球促進演出である。
高ベース状態右打ち促進報知、小当り右打ち促進報知、および、大当り右打ち促進報知は、「右打ち」というような右打ちを示唆して促進するような文字画像を右向きの矢印画像ととともに継続的に表示する同じ画像を用いて実行してもよい。つまり、右打ち促進報知が、高ベース状態での促進報知と、小当りでの促進報知と、大当りでの促進報知とのいずれの種類に該当するかを特定不可能な状態で表示するものでもよい。右打ち促進報知は、「右打ち」というような右打ちを示唆して促進するような文字画像を右向きの矢印画像ととともに継続的に表示する画像として、高ベース状態右打ち促進報知については青色の画像で表示し、小当り右打ち促進報知については黄色の画像で表示し、大当り右打ち促進報知については赤色の画像で表示する等、異なる画像を用いて実行してもよい。この実施形態では、高ベース状態右打ち促進報知については青色の画像で表示し、小当り右打ち促進報知については黄色の画像で表示し、大当り右打ち促進報知については赤色の画像で表示する例を説明する。また、打球促進演出の種類に応じて、演出に用いる画像の大きさを異ならせるようにしてもよい。たとえば、遊技者にとっての有利度により、演出に用いる画像の大きさを異ならせるようにしてもよい。一例として、小当り右打ち促進報知については小型の画像を用いて促進報知をし、高ベース状態右打ち促進報知については中型の画像を用いて促進報知をし、大当り右打ち促進報知については大型の画像を用いて促進報知をするようにしてもよい。なお、高ベース状態右打ち促進報知については、大当り右打ち促進報知と同様に、大型の画像を用いて促進報知をしてもよい。
前述した実施の形態では、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払出す遊技機を説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式の遊技機を採用してもよい。封入式の遊技機には、遊技媒体の一例となる複数の遊技球を遊技機内で循環させる循環経路が形成されているとともに、遊技点を記憶する記憶部が設けられており、球貸操作に応じて遊技点が記憶部に加算され、遊技球の発射操作に応じて遊技点が記憶部から減算され、入賞の発生に応じて遊技点が記憶部に加算される。入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払出す遊技機を説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式の遊技機を採用してもよい。封入式の遊技機には、遊技媒体の一例となる複数の遊技球を遊技機内で循環させる循環経路が形成されているとともに、遊技点を記憶する記憶部が設けられており、球貸操作に応じて遊技点が記憶部に加算され、遊技球の発射操作に応じて遊技点が記憶部から減算され、入賞の発生に応じて遊技点が記憶部に加算される。
本実施の形態では、「割合(比率、確率)」を例示したが、「割合(比率、確率)」は、これに限るものではなく、たとえば0%~100%の範囲内の値のうち、0%を含む値や、100%を含む値、0%および100%を含まない値であってもよい。
遊技者にとって有利な遊技状態とは、大当り遊技状態、時短状態、高ベース状態、および、大当り遊技後の遊技状態が通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態等、遊技者にとって通常状態よりも有利な遊技状態であればどのような遊技状態であってもよい。
遊技者の操作(動作)を検出可能な検出手段として、スティックコントローラ122のような遊技者により操作可能な操作手段の操作を検出可能な傾倒方向センサユニット123のような検出手段を一例として示した。しかし、これに限らず、遊技者の動作を検出可能な検出手段としては、プッシュボタン120の操作を検出可能なプッシュセンサ124等のその他の検出手段を用いてもよく、操作手段の操作を検出する手段ではなく、赤外線センサ、および、モーションセンサ等のような遊技者の動作を直接的に検出可能な検出手段を用いてもよい。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
(特徴部90AKに関する説明)
続いて、特徴部90AKについて説明する。特徴部90AKのパチンコ遊技機1では、特徴部90AKの特定期間(例えば時短状態、高ベース状態に制御されてからの最初の変動中)において特定条件が成立していること(当り(小当りまたは大当り)となる変動が実行されることや当りとなる保留情報があること)に基づいて、報知演出を実行可能であり、報知演出が実行されることを示唆する示唆演出を実行可能である。そして、当りとなる保留情報等が複数ある場合には、報知演出が複数回実行可能となっている。また、特定期間において、報知演出が実行される前に報知演出が実行されることを示唆するときと、報知演出が実行された後に再度報知演出が実行されることを示唆するときと、で実行後に報知演出が実行される割合が異なるように示唆演出を実行可能になっている。具体的には、特定期間において報知演出が一旦実行された後は、報知演出が実行される前よりも示唆演出(ガセも含む)が実行されやすくなる。これにより、大当り(特別図柄による大当りまたは小当り経由の大当り)となることが報知演出により報知され、言わば大当りとなる権利がストックされて遊技者が安心した状態で、更に大当りとなる権利がストックされるか否かを効果的に煽ることができ、興趣が向上する。
なお、特徴部90AKの大当り種別、小当り種別、大当り、小当り確率は、上記実施の形態(図2、図5等)と同様のものを想定している。即ち、高ベース状態においては、第2特別図柄の変動表示で小当り(小当り経由の大当り)となる割合が約1/7と高く、大当りとなる権利がストックされやすい遊技機を想定している。
先ず、特徴部90AKの報知演出、示唆演出を始めとした演出動作例について説明する。図20-1は、特徴部90AKの演出動作例を示す図である。また、図20-2は、時短状態開始後の変動や演出のタイミングチャートである。
図20-1(A)は、演出表示装置9に「大当り終了」と表示され、大当り遊技状態が終了したことを示している。演出表示装置9の右下では、演出図柄の変動表示に対応した小図柄が表示されており、図20-1(A)では、大当りとなったことに対応して7が揃った小図柄が表示されている。
大当り遊技状態が終了すると、時短状態に制御されることになるが、特徴部90AKでは、時短状態における初回の第2特別図柄の変動表示(以下、時短初回特図2変動ともいう)の変動パターンとして、変動表示時間の長い変動パターンが選択されるようになっている。例えば、時短初回特図2変動中に、第2保留記憶をMAXまで溜めるのに十分長さの変動パターンが選択される。
そして、時短初回特図2変動中に、当該変動の表示結果が当り(小当りまたは大当り)となる場合、または、第2保留記憶が溜まってその中に当りとなる保留情報がある場合、即ち、時短状態移行後最大5回分の第2特別図柄の変動表示に基づいて当りとなる場合、大当り(特別図柄による大当りまたは小当り経由の大当り)となる権利があることを報知する報知演出が実行される。また、時短初回特図2変動中には、報知演出が実行されることを示唆する示唆演出も実行される。時短初回特図2変動中には、保留を溜めることを促す演出が実行され、溜まった保留内に大当りとなる権利がストックされたか否かを煽る演出が実行されることになる。なお、当該変動の表示結果及び保留情報をまとめて保留情報等ということがある。
この実施例では、図20-2に示すように、時短初回特図2変動用の長時間変動パターンとして、変動表示時間が120秒の変動パターンが選択されるようになっている。そして、この120秒の変動表示中において、特徴部90AKの報知演出や示唆演出が実行されるようになっている。このような時短初回特図2変動中が特徴部90AKの特定期間となっている。
大当り遊技状態が終了して、時短状態が開始されると、図20-1(B)に示すように、演出表示装置9に「ストックチャレンジ突入!」、「時間内に大当りをストックしろ!」という時短導入表示90AK001が表示され、時短状態における演出内容が説明される。このとき、右打ちを促進する右打ち促進画像90AK002が表示される。これにより、遊技者に右打ちをして可変入賞球装置15に遊技球を入賞させることを促す。図20-1(B)の表示は、可変入賞球装置15に遊技球が入賞して時短初回特図2変動が開始されるまで継続する。
なお、大当り遊技状態に制御される前に低ベース状態であった場合には、時短状態に制御されるときに第1保留記憶が残っていることがある。この場合、図20-1(B)に示すような時短導入表示90AK001の表示中に、当該第1保留記憶を変動時間の短い変動により消化するようにすればよい。なお、当該第1保留記憶に基づいて大当りや小当りとなることもあるが、その場合は特別な演出を実行するようにしてもよい。
また、大当り遊技状態に制御される前に高ベース状態(時短状態)であった場合には、時短状態に制御されるときに第2保留記憶が残っていることがある。この場合、時短状態における遊技性を遊技者は理解しているので、図20-1(B)に示すような時短導入表示90AK001の表示を省略して、当該第2保留記憶に基づいて、図20-1(C)以下に示すような時短初回特図2変動の演出を開始するようにしてもよい。
時短導入表示90AK001の表示中に可変入賞球装置15に遊技球が入賞すると、当該入賞に基づいて第2特別図柄の変動表示が実行され、図20-1(C)に示すように、演出表示装置9においても小図柄の変動表示と、時短初回特図2変動の演出が開始される。
図20-1(C)に示すように、時短初回特図2変動が開始されると、演出表示装置9に保留を溜めることを促す文字90AK003が所定期間(例えば15秒)表示されて、保留溜め促進報知が実行される。また、変動表示の残り時間、即ち、保留を溜めきるまでの猶予を示すカウントダウン表示90AK004が表示される。図20-1(C)は、変動表示開始時なので残り時間が120秒であることを示すカウントダウン表示90AK004が表示されている。その後、時間経過により、図20-1(D)に示すように、カウントダウン表示90AK004がカウントダウンされる。
また、図20-1(C)に示すように、演出表示装置9の下方には、ストックされた当りの数を表示するストック表示領域90AK005が設けられている。ストック表示領域90AK005には、報知演出が実行される毎に星の画像が表示されるようになっており、遊技者は星の画像の数で当りのストック数を把握することができる。このように、ストック表示領域90AK005に星の画像を表示することで、当りのストック数を表示することも報知演出に含まれてもよい。
この実施例では、時短初回特図2変動中には、当該変動表示及びMAX4つの保留情報に基づいて大当りとなる可能性があるため、最高5回の大当りをストックすることができるようになっている。よって、時短初回特図2変動中、最高5回の報知演出が実行され、ストック表示領域90AK005に星の画像が5つ表示される可能性がある。
この実施例では、報知演出が実行される前に、報知演出が実行されることを示唆する示唆演出が実行され、示唆演出が実行される前に、示唆演出が実行されるか否かを煽る導入演出が実行されるようになっている。そして、図20-2に示すように、時短状態における初回の第2特別図柄の変動表示中には、導入演出、示唆演出、及び、報知演出を実行可能な演出期間1~5が予め定められている。
この実施例では、示唆演出は、キャラクタ同士がバトルするバトル演出であって、当該バトル演出において遊技者側(味方)のキャラクタが勝利することが、大当りがストックされたことを報知する報知演出となる。バトル演出において遊技者側のキャラクタが敗北した場合、大当りはストックされず、報知演出が実行されないことになる。このように、遊技者側のキャラクタが敗北する示唆演出をガセの示唆演出ともいう。
導入演出は、示唆演出が実行され得ることを示す演出であり、例えば、示唆演出(バトル演出)が実行され得ることを示す画像や、バトル演出の遊技者側のキャラクタを表示する演出等、示唆演出の導入部分となる演出となっている。
図20-2に示すように、演出期間1はカウントダウン表示90AK004が100秒となったときから15秒間であり、演出期間2はカウントダウン表示90AK004が80秒となったときから15秒間であり、演出期間3はカウントダウン表示90AK004が60秒となったときから15秒間であり、演出期間4はカウントダウン表示90AK004が40秒となったときから15秒間であり、演出期間5はカウントダウン表示90AK004が20秒となったときから変動終了までの期間となっている。
言い換えると、時短状態における初回の第2特別図柄の変動表示中には、変動開始から20秒後に導入演出が実行され、その後20秒毎に導入演出が実行されることで、示唆演出が実行されるか否かが煽られる。即ち、示唆演出が実行されて報知演出が実行され得ることが導入演出により示される。このような導入演出を実行することで、示唆演出や報知演出が実行され得るタイミングを報知することができる。
図20-2に示すように、保留溜め促進報知の終了タイミング(例えば変動開始から15秒後)が演出決定タイミングとなっており、このタイミングで溜まっている保留情報や当該変動表示結果に基づいて、報知演出を実行するか否かや、報知演出の演出期間1~5のいずれで実行するか、示唆演出の演出態様が決定されるようになっている。報知演出の実行有無や実行タイミングの決定方法については後述する。なお、演出決定タイミング後も、引き続き右打ち促進画像90AK002が表示されて右打ちが促進される。
なお、演出決定タイミングにおいて、第2保留記憶数がMAXでなかった場合であって、演出決定タイミング後に第2始動入賞口14に遊技球が入賞した場合、当該入賞に基づいて報知演出や示唆演出を実行するようにしてもよい。
図20-1に戻り、図20-1(E)に示すようにカウントダウン表示90AK004が100秒となると、演出期間1となり、演出表示装置9に「バトル!?」といった導入演出画像90AK006が表示されて、バトル演出が実行されるか否かを煽る(示唆する)導入演出が実行される。
ここで、示唆演出が実行される場合には、図20-1(F)に示すように、味方キャラクタ90AK007と、敵キャラクタ90AK008が戦うバトル演出(示唆演出)が開始される。
その後、例えば、味方キャラクタ90AK007が勝利して、ストック表示領域90AK005に星の画像90AK009が表示されて、大当りがストックされたことを示す報知演出が実行される。
また、図20-1(H)に示すようにカウントダウン表示90AK004が80秒となると、演出期間2となり、演出表示装置9に「バトル!?」といった導入演出画像90AK006が表示される導入演出が実行される。
ここで、示唆演出が実行される場合には、図20-1(I)に示すように、味方キャラクタ90AK007と、敵キャラクタ90AK010が戦うバトル演出(示唆演出)が開示される。ここでの敵キャラクタ90AK010は、図20-1(F)の敵キャラクタ90AK008とは異なっている。このように、示唆演出の演出態様を複数設けることで、示唆演出の演出態様によって報知演出が実行されるか否かを示唆することができる。
その後、例えば、味方キャラクタ90AK007が敗北する示唆演出が実行される。この場合、ストック表示領域90AK005に星の画像90AK009が追加されることはない。
以降、演出期間3~5では、導入演出が実行され、当該変動表示の表示結果や保留情報に基づいて示唆演出や報知演出が実行可能となっている。
その後、更に報知演出が実行されることなく、時短初回特図2変動が終了すると、図20-1(K)に示すように、ストック表示領域90AK005に星の画像90AK009が飛び出すような演出が実行されて、図20-1(L)に示すように、演出図柄及び小図柄に7が揃って大当りの表示結果が導出表示される。
なお、図20-1(K)~図20-1(L)に示すように、大当りとなるまでの演出は1回の変動中に実行されているように表示されるが、実際は、時短初回特図2変動から大当りとなることに対応した変動までに亘って実行される。即ち、図20-2に示すように、時短初回特図2変動の後、大当りとなる変動表示までは変動時間が短い(例えば1秒の)変動パターンが選択されて、大当りとなる変動表示が高速消化され、その間に大当りの表示結果が報知されることになる。例えば、2番目の保留情報が大当りである場合、時短初回特図2変動後に、2回変動時間の短い変動が実行され、その間に大当りの報知が実行される。
続いて、特徴部90AKの報知演出や示唆演出を実行するための処理について説明する。図20-3(A)は、特徴部90AKの時短初回特図2変動中に実行される時短初回特図2変動中処理の一例を示すフローチャートである。時短初回特図2変動中は、図19に示す演出図柄変動中処理(S802)内にて実行される。
時短初回特図2変動中処理では、演出制御用CPU101は、演出決定タイミングであるか否かを判定する(ステップ90AKS001)。ステップ90AKS001では、例えば変動開始から15秒後であるか否かを判定する。
演出決定タイミングである場合(ステップ90AKS001;Yes)、今回の変動において、報知演出を実行済みであることを示す報知済みフラグをオフ状態にリセットする(ステップ90AKS002)。なお、報知済みフラグがオフ状態であればこの処理は省略される。
なお、ステップ90AKS002では、後述する報知演出実行済みフラグがオン状態である保留情報がある場合には、報知済みフラグをリセットしないようにしてよい。即ち、報知演出を実行済みである保留情報が未消化である場合には、報知済みフラグをオフ状態のままにして、ガセの示唆演出が実行されやすくしてもよい。
続いて、保留情報及び当該変動の表示結果から報知演出の実行可能数(当りの数)を特定する(ステップ90AKS003)。演出制御基板80のRAM103には、演出制御基板80側で記憶される保留情報である演出制御側保留情報を記憶する領域が設けられている。この実施例では、ステップ90AKS003では、演出制御側保留情報を参照して、大当りまたは小当りとなる保留情報の数を特定する。
図20-3(B)は、第2特別図柄(第2始動入賞)に対応した演出制御側保留情報の一例を示している。図20-2に示すように、演出制御側保留情報として、変動の実行順である「保留番号」、図柄指定コマンド等から特定される「表示結果」、及び、「報知演出実行済みフラグ」が対応付けて記憶される。保留番号0は、当該変動(実行中の変動)に関する情報である。報知演出実行済みフラグは、当該保留番号に対応する保留情報に対して報知演出が実行された場合にオン状態にセットされる。このフラグによって、同じ保留情報に基づいて複数回報知演出が実行されないように制御される。例えば、前回の時短初回特図2変動において報知演出が実行された保留情報の報知演出実行済みフラグがオン状態となり、今回の時短初回特図2変動では、当該保留情報に基づいて重複して報知演出が実行されないように制御する。演出制御側保留情報は、変動が終了する毎に、保留番号0の保留情報が消去されて、下位の保留情報が上位に1つずつシフトすることで更新される。
ステップ90AKS003では、演出制御側保留情報の表示結果及び報知演出実行済みフラグを参照して、表示結果が大当りまた小当りであり、報知演出実行済みフラグがオフ状態の保留情報の数を報知演出の実行可能数として特定する。図20-3(B)に示す例では、報知演出の実行可能数は「1」と特定されることになる。
続いて、特定された報知演出の実行可能数に基づいて報知演出の実行タイミングを決定する(ステップ90AKS004)。図20-2に示したように、この実施例では、演出期間が5つ予め定められており、ステップ90AKS004では、その5つの演出期間のいずれで報知演出を実行するかを決定する。
ステップ90AKS004では、例えば、図20-4(A)に示すように、報知演出実行可能数に応じて、実行タイミングを複数種類のいずれかに決定する。報知演出実行可能数が「1」である場合には、実行タイミングとして演出期間1~5のいずれか1つに決定される。報知演出実行可能数が「2」である場合には、実行タイミングとして演出期間1~5のうちの2つに決定される。報知演出実行可能数が「3」である場合には、実行タイミングとして演出期間1~5のうちの3つに決定される。報知演出実行可能数が「4」である場合には、実行タイミングとして演出期間1~5のうちの4つに決定される。報知演出実行可能数が「5」である場合には、実行タイミングとして演出期間1~5の全てに決定される。
なお、演出期間の組合せは、報知演出実行可能数に応じた全ての組合せがあることに限定されず、報知演出実行可能数によって特定の演出期間は選択さないようにしてもよい。例えば、報知演出実行可能数が「2」である場合、演出期間4及び5の実行タイミングは選択されない(実行タイミングの候補とならない)ようにしてもよい。また、報知演出実行可能数が複数である場合には、偏らない演出期間の組合せとなるようにしてもよい。例えば、報知演出実行可能数が「3」である場合、演出期間1~3や3~5のような偏った実行タイミングは選択されないようにしてもよい。
図20-4(A)に示す決定割合では、報知演出実行可能数が「1」である場合には、実行タイミングとして早いタイミング(実行期間1>2>3>4>5)に決定されやすくなっている。このようにすることで、時短初回特図2変動において報知演出が早いタイミングで実行されやすくなり、その後の演出期間で更に報知演出が実行されることを遊技者に期待させることができる。報知演出実行可能数が「5」である場合には、実行タイミングとして必ず全ての演出期間(演出期間1~5)にて報知演出が実行されることが決定される。
報知演出実行可能数が「2」~「4」の場合の実行割合は図示していないが、複数の実行タイミングのうちいずれかに決定されればよい。例えば、実行タイミングとして早いタイミングに決定されやすくすることで、報知演出が実行された後の演出期間で更に報知演出が実行されることを遊技者に期待させることができる。なお、図20-4に示した決定割合は一例であり、決定割合は任意の割合であってよい。例えば、全て均等割合または略均等割合で実行タイミングが決定されてもよいし、決定されない実行タイミングがあってもよい。
なお、この実施例では、報知演出実行可能な保留情報等がある場合には、必ず報知演出を実行するようになっているが、各保留情報等について報知演出を実行するか否かを抽選で決定するようにしてもよい。また、報知演出実行可能な保留情報等について各実行タイミングで報知演出を実行するか否かを決定するようにしてもよい。そして、全ての実行タイミングで報知演出を実行しない旨が決定された場合、時短初回特図2変動の終了時に演出表示装置9の画面をブラックアウトさせた後に大当り図柄が揃うといったような救済パターンの報知演出を実行可能にしてもよい。このような、救済パターンの報知演出は、当り種別が有利な当り種別である場合にのみ実行されるようにしてもよい。
ステップ90AKS004にて報知演出の実行タイミングを決定した後には、各実行タイミングにおける示唆演出パターンを決定する(ステップ90AKS005)。ステップ90AKS005では、報知演出可能数分の示唆演出パターンが決定されることになる。この実施例では、示唆演出の演出態様に対応した示唆演出パターンとして示唆演出パターンAと示唆演出パターンBとが設けられている。示唆演出パターンAは、例えば、図20-1(F)に示すような味方キャラクタ90AK007と、敵キャラクタ90AK008が戦うバトル演出を行うことに対応した示唆演出パターンであり、示唆演出パターンBは、例えば、図20-1(I)に示すような味方キャラクタ90AK007と、敵キャラクタ90AK010が戦うバトル演出を行うことに対応した示唆演出パターンである。この実施例では、示唆演出パターンAの方が、示唆演出パターンBよりも、味方キャラクタ90AK007が勝利して報知演出が実行される割合が高くなっている。これにより、示唆演出の演出態様によって報知演出が実行されること(味方キャラクタ90AK007の勝敗)を示唆することができる。
ステップ90AKS005においては、時短初回特図2変動中の初回(時短初回特図2変動中において複数回報知演出を実行する場合の最も早い実行タイミング)の報知演出の演出態様を決定する場合は、図20-4(B)に示すように、示唆演出パターンAに80%の割合で決定し、示唆演出パターンBに20%の割合で決定する。時短初回特図2変動中の2回目以降(複数回報知演出を実行する場合は最も早い実行タイミング以外の実行タイミング)の報知演出の演出態様を決定する場合は、図20-4(B)に示すように、示唆演出パターンAに70%の割合で決定し、示唆演出パターンBに30%の割合で決定する。このように、いずれの場合も示唆演出パターンAに決定される割合が高く、後述するガセの示唆演出の場合、示唆演出パターンBに決定される割合が高くなっているので、示唆演出の演出態様によって報知演出が実行されることを示唆することができる。具体的には、示唆演出パターンAの示唆演出が実行された場合、示唆演出パターンBの示唆演出が実行された場合よりも、報知演出が実行されやすいことを示唆できる。
そして、時短初回特図2変動中の初回の報知演出の演出態様を決定する場合は、時短初回特図2変動中の2回目以降の報知演出の演出態様を決定する場合よりも、示唆演出パターンAに決定される割合が高くなっている。このようにすることで、報知演出が未だ実行されていない状況で示唆演出パターンAの示唆演出が実行された場合に報知演出が実行される割合(示唆演出パターンAの信頼度)を高くすることができ、遊技の興趣が向上する。
なお、後述のように、報知演出が実行された後は、ガセの示唆演出パターンAの示唆演出の実行割合が高くなるため、そのことからも報知演出が実行される前の方が示唆演出パターンAの信頼度は高くなる。
報知演出の各実行タイミングにおける示唆演出パターンを決定した後には、報知演出の対象となった保留情報(演出制御側保留情報)の報知演出実行済みフラグをオン状態にセットする(ステップ90AKS006)。これにより、既に報知演出の対象となった保留情報に対して、大当り遊技状態の終了後に再度報知演出が実行されてしまうことを防止できる。
演出決定タイミングでない場合や(ステップ90AKS001;No)、ステップ90AKS006の処理を実行した後は、演出実行タイミングのいずれかであるかを判定する(ステップ90AKS011)。ステップ90AKS011では、演出期間1~5のいずれかの開始タイミング(時短初回特図2変動における変動残り時間100秒、80秒、60秒、40秒、20秒のタイミング)であるかを判定する。演出実行タイミングでなければ(ステップ90AKS011;No)、時短初回特図2変動中処理を終了する。
演出実行タイミングのいずれかであれば(ステップ90AKS011;Yes)、当該演出実行タイミング(演出期間)において報知演出を実行することがステップ90AKS004にて決定されているか否かを判定する(ステップ90AKS012)。
報知演出を実行することが決定されていれば(ステップ90AKS012;Yes)、当該演出期間において、図20-1(E)、(H)に示したような導入演出、ステップ90AKS005にて決定した示唆演出パターンに対応した示唆演出、及び、報知演出を実行するための設定を行い(ステップ90AKS013)、今回の変動において報知演出を実行済みであることを示す報知済みフラグをオン状態にセットして(ステップ90AKS014)、時短初回特図2変動中処理を終了する。
演出実行タイミングであって、当該演出実行タイミングで報知演出を実行しない場合には(ステップ90AKS012;No)、報知済みフラグがオン状態であるか否かに基づいてガセの示唆演出の実行有無と実行する場合の示唆演出パターンを決定する(ステップ90AKS021~ステップ90AKS023)。
この実施例では、報知済みフラグがオン状態である場合(ステップ90AKS021;Yes)、報知済みフラグがオフ状態である場合よりも(ステップ90AKS021;No)、示唆演出の実行割合が高くなるように示唆演出の実行有無を決定するようになっている(ステップ90AKS022、ステップ90AKS023)。
報知済みフラグがオフ状態である場合(ステップ90AKS021;No)、例えば、図20-4(D)に示す割合で、示唆演出の実行有無と実行する場合の示唆演出パターンを決定する(ステップ90AKS022)。図20-4(D)に示すように、報知済みフラグがオフ状態である場合、即ち、時短初回特図2変動において未だ報知演出が実行されていない場合は、示唆演出を実行しないことに対応した「実行無し」に75%の割合で決定され、示唆演出パターンAの示唆演出を実行することに5%の割合で決定され、示唆演出パターンBの示唆演出を実行することに20%の割合で決定される。
報知済みフラグがオン状態である場合(ステップ90AKS021;Yes)、例えば、図20-4(E)に示す割合で、示唆演出の実行有無と実行する場合の示唆演出パターンを決定する(ステップ90AKS023)。図20-4(E)に示すように、報知済みフラグがオン状態である場合、即ち、時短初回特図2変動において報知演出が実行された場合は、示唆演出を実行しないことに対応した「実行無し」に50%の割合で決定され、示唆演出パターンAの示唆演出を実行することに15%の割合で決定され、示唆演出パターンBの示唆演出を実行することに35%の割合で決定される。
このように、報知演出実行後は報知演出が実行されない場合に50%の割合で示唆演出が実行され、報知演出実行前は報知演出が実行されない場合に25%の割合で示唆演出が実行されるようになっているため、報知演出実行後は報知演出実行前の2倍の割合でガセの報知演出が実行されるようになっている。このようにすることで、報知演出が実行されて、大当りとなる権利(保留情報等)がストックされた遊技者が安心感のある状況において、報知演出が実行されるか否かを示唆する示唆演出が実行されやすくなるので、大当りとなる権利が更にストックされることを期待させることができ、好適に演出を実行でき、遊技の興趣が向上する。
また、報知演出実行前でも報知演出実行後でも、実行され得る示唆演出の演出態様は、示唆演出パターンAと示唆演出パターンBとであって共通なので、報知演出実行前後で共通の示唆演出を実行可能であるとともに、同じ示唆演出の信頼度(その後に報知演出が実行される割合)を異ならせることができ、演出の興趣が向上する。
ステップ90AKS022またはステップ90AKS023にて、示唆演出の実行有無と実行する場合の示唆演出パターンを決定した後には、示唆演出を実行しないことに対応した「実行無し」に決定されたか否かを判定する(ステップ90AKS024)。
ステップ90AKS022またはステップ90AKS023にて「実行無し」に決定された場合には(ステップ90AKS024;Yes)、今回の演出実行タイミング(演出期間1~5のいずれかの開始タイミング)において、導入演出のみを実行するための設定を行い(ステップ90AKS026)、時短初回特図2変動中処理を終了する。
ステップ90AKS022またはステップ90AKS023にて示唆演出を実行すること(示唆演出パターンAまたはB)に決定された場合(ステップ90AKS024;No)、今回の演出実行タイミング(演出期間1~5のいずれかの開始タイミング)において、導入演出、及び、ステップ90AKS022またはステップ90AKS023にて決定した示唆演出パターンに対応した示唆演出(味方キャラクタ90AK007が敗北するバトル演出)を実行するための設定を行い(ステップ90AKS025)、時短初回特図2変動中処理を終了する。以上のような時短初回特図2変動中処理により、時短初回特図2変動中に導入演出、示唆演出、及び、報知演出を実行することができる。
(特徴部90AKの変形例)
本特徴部は、この実施例に限定されず、種々の変形や応用が可能であり、更に特徴を追加してもよい。また、上記実施例で説明した構成は、その全てが必須構成ではなく、その一部が欠けていてもよい。また、本特徴部と他の特徴部を適宜組み合わせてもよい。
上記実施の形態の図5(E)に示すように、有利度合い小当り複数種類の小当り種別(小当り経由16(15)R時短大当り、小当り経由9(8)R時短大当り、および、小当り経由5(4)R時短大当り)が設けられている。このような、当り種別(遊技者に付与される特典)の有利度合いに応じて、報知演出の演出態様、報知演出の実行割合、報知演出の実行タイミングの決定割合、示唆演出パターンの決定割合等を異ならせて、当り種別を示唆するようにしてもよい。例えば、時短初回特図2変動において、第1特定期間(例えば演出期間1、2等)よりも該第1特定期間よりも後の第2特定期間(例えば演出期間4、5や、変動終了時の救済パターン等)の方がより有利な当り種別(有利な特典、例えば図柄15R時短大当りや小当り経由16(15)R時短大当り)がストックされたことを報知する報知演出が実行されやすくしてもよい。即ち、第2期間に報知演出が実行される場合には遊技者にとってより有利な報知演出が実行されるようにしてもよい。このようにすることで、時短初回特図2変動でなかなか報知演出が実行されない場合でも、後半の方がより有利な報知演出が実行されて、より有利な当り種別(有利な特典)がストックされる可能性が残るので遊技者の期待感を維持することができる。
また、遊技者にとっての有利度合いの低い当り種別(例えば小当り経由5(4)R時短大当り)に対しては報知演出の実行を制限してもよい。例えば、有利度合いの低い当り種別に対して報知演出を実行しないようにてもよいし、有利度合いが低い態様の報知演出を実行するようにしてもよい。このようにすることで、遊技者に過度の期待をさせて、有利度合いの低い当り種別となって落胆させてしまうことを防止できる。なお、この場合でも有利度合いの低い当り種別の前後の保留情報等に有利度合いの高い当り種別に対応した保留情報等がある場合には、逆に有利度合いの低い当り種別に対しても積極的に報知演出を実行するようにして、複数の当りがストックされたことを積極的に報知するようにしてもよい。このようにすることで、遊技者の期待感を高めることができる。
上記実施例では、大当りとなる保留情報等が複数ある場合は、全ての保留情報等について報知演出を実行するようになっていたが、大当りとなる保留情報等について所定の割合で報知演出を実行するようにしてもよい。また、大当りとなる保留情報等の数に応じて、報知演出の実行割合を異ならせてもよい。例えば、大当りとなる保留情報等が所定数未満(例えば1つ)記憶されている場合よりも、大当りとなる保留情報等が所定数以上(例えば2つ以上)記憶されている場合の方が、報知演出が実行される割合が低くなるようにしてもよい。例えば、大当りとなる保留情報等が所定数以上(例えば2つ以上)記憶されている場合、2つ目以降の保留情報等についての報知演出の実行割合を低くしてもよい。このようにすることで、大当りとなる保留情報等が所定数以上である場合には、報知演出の実行割合を低くすることで、次回の時短状態において実行可能な報知演出をストックすることができる。また、その上で、保留情報等の一部が大当りとなる保留情報等である場合よりも、保留情報等の全部が大当りとなる保留情報等である場合の方が、報知演出が実行される割合が高いようにしてもよい。保留情報等の全部が大当りとなる保留情報等である場合の報知演出は、特別な演出態様としてもよい。このようにすることで、保留情報等の全部が大当りとなる保留情報等である場合に報知演出が実行される割合が高くなるので、遊技者に対して興趣の高い演出を実行しやすくなる。
報知演出や示唆演出、実行有無、演出態様、実行タイミングの決定方法や決定タイミングは上記実施例のものに限定されず、例えば始動入賞が発生する毎に、当該始動入賞に対応した表示結果を判定して、当該始動入賞より後のタイミングで報知演出を実行するか否かを決定するようにしてもよい。
上記実施例や変形例では、当該変動の表示結果及び保留情報に大当りとなる権利がある場合に報知演出を実行するようにしていたが、保留情報に大当りとなる権利がある場合に報知演出を実行するようにしてもよい。
上記実施例では、時短初回特図2変動において報知演出を実行するようになっていた。即ち、特徴部90AKの特定期間は時短初回特図2変動中であったが、特徴部90AKの特定期間は他の期間であってもよい。例えば、特徴部90AKの特定期間は、時短状態全体の期間(例えば時短状態における変動開始から、時短状態における変動が終了して大当り遊技状態が開始するまでの期間)であってもよいし、時短状態における最終変動中であってもよい。時短状態全体の期間を特定期間とする場合、その後の大当り中に示唆演出や報知演出を実行するようにしてもよい。また、大当り遊技状態におけるエンディング期間を特定期間として、該特定期間において記憶されている保留情報に当りとなる保留情報がある場合、当りとなる保留情報の数に応じて示唆演出や報知演出を実行するようにしてもよい。
上記実施例では、報知演出として、バトル演出において遊技者側(味方)のキャラクタが勝利する演出が実行され、ストック表示領域90AK005に報知演出が実行される毎に星の画像が表示されるようになっていた。報知演出の演出態様はこれに限定されず、特定期間(例えば時短状態における初回の第2特別図柄の変動表示中)において特定条件が成立していること(例えば当り(小当りまたは大当り)となる変動が実行されることや当りとなる保留情報があること)を報知する演出であればよい。また、報知演出の演出態様を複数種類設けて、演出態様に応じて有利度合い(当りの種類等)が異なるようにしてもよい。例えば、ストック表示領域90AK005に複数種類の表示色のいずれかで星の画像が表示されるようにして、星の画像の表示色によって当りの有利度合いを示唆するようにしてもよい。また、一の星の画像によって、複数の当りがストックされていることを示唆できるようにして、星の画像の表示色によって、当りのストック数を示唆するようにしてもよい。より具体的には、星の画像の表示色として、白、青、赤を設けて、白<青<赤の順で当りの有利度合いや当りの数の期待度が高くなるようにしてもよい。また、報知演出が実行されて星の画像が表示されてから、星の画像の表示態様が変化する演出を実行するようにしてもよい。
報知演出の演出態様を複数種類設ける場合において、示唆演出の演出態様(例えば敵キャラクタ)に応じて、いずれの報知演出が実行されるかの割合が異なるようにしてもよい。即ち、示唆演出の演出態様によって報知演出の演出態様を示唆するようにしてもよい。例えば、敵キャラクタとしてキャラAとキャラBがある場合に、示唆演出における敵キャラクタがキャラAの場合は、勝利すると赤い星の画像をストックしやすく、キャラBの場合は、勝利すると白い星の画像をストックしやすくなるようにしてもよい。また、示唆演出における敵キャラクタがキャラAの場合は、勝利する期待度は低いが勝利すると赤い星の画像をストックしやすく、キャラBの場合は、勝利する期待度は高いが勝利すると白い星の画像をストックしやすくなるようにしてもよい。このようにすることで、示唆演出に遊技者が注目するようになり、遊技の興趣が向上する。
上記実施例では、報知演出実行前後で実行され得る示唆演出は共通であったが、報知演出実行前後で実行され得る示唆演出が異なっていてもよい。例えば、報知演出実行後では、報知演出実行前には実行されないパターン(例えば示唆演出パターンC)の示唆演出が実行されるようにしてもよい。そして、報知演出実行後にガセの示唆演出を実行する場合には、示唆演出パターンCの決定割合のみ高くするようにしてもよい。このようにすることで、示唆演出パターンAやBの示唆演出の信頼度が極端に変化することを防止できる。
上記実施例では、報知演出が実行された後よりも報知演出が実行される前の方が、示唆演出パターンAが実行された後に報知演出が実行される割合(示唆演出パターンAの信頼度)が高くなっていたが、報知演出が実行された前よりも報知演出が実行される後の方が示唆演出パターンAの信頼度が高くなるようにしてもよいし、報知演出の前後で同じ信頼度としてもよい。
(特徴部90AKに係る手段の説明)
(1)特徴部90AKに係る遊技機は、
遊技を行う遊技機(例えば特徴部90AKに係るパチンコ遊技機1)であって、
特定期間(例えば時短状態における初回の第2特別図柄の変動表示中)において特定条件が成立していること(例えば当り(小当りまたは大当り)となる変動が実行されることや当りとなる保留情報があること)に基づいて、報知演出を実行可能な報知演出実行手段(例えばステップ90AKS003、ステップ90AKS004、ステップ90AKS013の処理を実行する演出制御用CPU101)と、
前記報知演出が実行されることを示唆する示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段(例えばステップ90AKS005、ステップ90AKS013の処理を実行する演出制御用CPU101)と、
前記特定条件の成立に基づいて、前記特定期間の経過した後に、遊技者にとって有利な特典を付与する特典付与手段(例えばS305~S309の処理を実行するCPU56)と、を備え、
前記報知演出実行手段は、前記特定期間における前記特定条件の成立数に応じた回数、前記報知演出を実行可能であり、
前記特定期間において、前記報知演出が実行される前に前記示唆演出を実行するときと、前記報知演出が実行された後に前記示唆演出を実行するときと、で前記示唆演出実行後に前記報知演出が実行される割合が異なる(例えばステップ90AKS021~ステップ90AKS023の処理にて、報知済みフラグがオン状態であるか否かに基づいてガセの示唆演出の実行有無と実行する場合の示唆演出パターンを決定する演出制御用CPU101)。
このような構成によれば、遊技の興趣が向上する。
(2)上記(1)に記載の遊技機において、
前記示唆演出実行手段は、前記報知演出が実行される前と、前記前記報知演出が実行された後と、で共通の前記示唆演出(例えば示唆演出パターンA、Bの示唆演出)を実行可能であるようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技の興趣が向上する。
(3)上記(1)または(2)の遊技機において、
可変表示に関する情報を保留情報として記憶可能な保留記憶手段(例えばRAM55の第2保留記憶バッファや、RAM103の演出制御側保留情報)をさらに備え、
前記報知演出実行手段は、前記特定条件として、前記保留記憶手段に遊技者にとって有利な有利状態に制御されることに対応した保留情報が記憶されること、または、実行中の可変表示に基づいて前記有利状態に制御されることの少なくともいずれかが成立していることに基づいて前記報知演出を実行可能である(例えば演出制御側保留情報に当りとなる保留情報等がある場合に報知演出を実行可能である)ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技の興趣が向上する。
(4)上記(1)から(3)のいずれかの遊技機において、
前記特定期間において、前記報知演出が実行される前よりも、前記前記報知演出が実行された後の方が、前記示唆演出が実行される割合が高い(例えばステップ90AKS021~ステップ90AKS023、図20-4(D)、(E))ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技の興趣が向上する。
(5)上記(1)から(4)のいずれかの遊技機において、
前記示唆演出実行手段は、第1示唆演出(例えば示唆演出パターンBの示唆演出)と、該第1示唆演出よりも実行後に前記報知演出が実行される割合が高い第2示唆演出(例えば示唆演出パターンAの示唆演出)と、を実行可能であり、
前記特定期間において、前記報知演出が実行された後よりも、前記前記報知演出が実行される前の方が、前記第2示唆演出が実行された後に前記報知演出が実行される割合が高い(例えば図20-4(B)、(C))ようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技の興趣が向上する。
(6)上記(1)から(5)のいずれかの遊技機において、
前記特典付与手段は、前記特定条件の成立に基づいて、第1の特典(例えば小当り経由5(4)R時短大当り)と、該第1の特典よりも有利な第2の特典(例えば小当り経由16(15)R時短大当り、小当り経由9(8)R時短大当り、図柄15R時短大当り)と、を付与可能であり、
前記特定期間として、第1特定期間(例えば演出期間1、2等)と、該第1特定期間よりも後の第2特定期間(例えば演出期間4、5や、変動終了時の救済パターン等)と、を含み、
前記第1特定期間よりも前記第2特定期間の方が、前記第2の特典が付与されることを報知する前記報知演出が実行されやすいようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技の興趣が向上する。
(7)上記(1)から(6)のいずれかの遊技機において、
可変表示に関する情報を保留情報として記憶可能な保留記憶手段(例えばRAM55の第2保留記憶バッファや、RAM103の演出制御側保留情報)をさらに備え、
前記保留記憶手段に、遊技者にとって有利な有利状態に制御されることに対応した保留情報が所定数(例えば2)未満記憶されている場合よりも、前記有利状態に制御されることに対応した保留情報が所定数以上記憶されている場合の方が、前記報知演出が実行される割合が低く、
前記保留記憶手段に記憶されている保留情報が一部前記有利状態に制御されることに対応した保留情報である場合よりも、前記保留記憶手段に記憶されている保留情報が全て前記有利状態に制御されることに対応した保留情報である場合の方が、前記報知演出が実行される割合が高いようにしてもよい。
このような構成によれば、遊技の興趣が向上する。
(特徴部109AKに関する説明)
続いて、特徴部109AKについて説明する。特徴部109AKのパチンコ遊技機1は、小当り保留報知、小当り保留開始演出、小当り保留追加演出等を実行する。なお、遊技の流れについては、上記実施の形態の流れ(第2特別図柄の変動表示では約1/7で小当りが発生。小当り→V入賞→大当り遊技状態。大当り遊技状態後は電チューサポート制御が付いて第2始動入賞が可能となり、これにより、小当り→V入賞→大当り遊技状態が生じやすい状況が続く。など)を想定している。特徴部109AKは、他の特徴部と組み合わせることも可能である。例えば、特徴部90AKに特徴部109AKの小当り保留報知、小当り保留開始演出、小当り保留追加演出等に関する技術思想を適用してもよい。
特徴部109AKを説明するにあたり、以下では、第1特別図柄の変動表示を第1変動表示ともいい、第2特別図柄の変動表示を第2変動表示ともいう。
(小当り保留報知)
小当り保留報知は、V入賞後の大当り遊技状態(小当り経由の大当り発生による大当り遊技状態)に制御されているときに実行される。小当り保留報知は、前記大当り遊技状態に制御されているときに、実行が保留されている1個以上の第2変動表示(第2保留記憶)の中に、表示結果が小当り図柄となる第2変動表示(以下、小当り保留ともいう)が含まれるとき(保留記憶されている1つ以上の第2保留記憶データ等の中に、表示結果が小当りとなる第2変動表示を実行させる第2保留記憶データ(小当りの第2変動表示に対応する第2保留記憶データ)が含まれるとき)に、その旨を報知する演出である。小当り保留報知は、先読み判定の判定結果に基づいて実行される。
小当り保留報知が実行される場合の演出表示装置9の演出画面例を、図21-1を参照して説明する。なお、図21-1等に示すように、特徴部109AKでは、画面右下の領域HBに、現在の第2保留記憶(第2保留記憶データ)の数と同数の黒丸の画像が表示され、第2保留記憶の数(現在保留されている第2変動表示の数)が報知される。前記黒丸の画像を、保留表示ともいう。保留表示それぞれは、第2保留記憶(保留されている変動表示)それぞれと一対一で対応している。保留表示は、左詰めで最大4つ(第2保留記憶の上限個数が4個であるため)表示され、左に表示されたものほど、先に実行される変動表示に対応している(最も左に位置する保留表示は、次に実行される第2変動表示に対応している)。図21-1では、保留表示が4つ表示されており(第2保留記憶数が4である)、以下では、各保留表示に対応する4つの第2保留記憶のうちの2つが、小当り保留であるものとする。
V入賞後の大当り遊技状態の開始時、図21-1(A)に示すように、大当り遊技状態が開始した旨を報知する第1報知画像109AK001(「大当り!!」)が表示される。なお、演出図柄(ここでは、3つの演出図柄)は、普段、画面中央に表示されるが、大当り遊技状態中等には、他の演出を邪魔しないよう、右上隅の表示領域9Aにて縮小表示される。図21-1(A)は、小当り発生後の状態であるので、図21-1(A)では小当りの演出図柄として、「3」が揃って表示されている。
第1報知画像109AK001の表示後、図21-1(B)に示すように、小当り保留報知が実行される。ここでは、小当り保留報知として、小当り保留(第2保留記憶として記憶されている、可変表示結果が小当りの第2変動表示に対応する第2保留記憶データともいえる。以下、同じ)の数を報知する第2報知画像109AK002が表示される。図21-1(B)での第2報知画像109AK002は、現在の4つの第2保留記憶の中に小当り保留が2つ存在するので、「小当り保留×2!」であり、これにより小当り保留が2つあることを報知する。なお、小当り保留報知は、実際の小当り保留の数よりも少ない数を報知する場合がある(詳細は後述する)。
上記第1報知画像109AK001の表示及び第2報知画像109AK002の表示(小当り保留報知)は、大当り遊技状態において最初に実行されるファンファーレ演出(大当り遊技状態が開始したことを報知する演出)を構成している。
小当り保留報知のあと(ファンファーレ演出後)は、図21-3(C)に示すように、小当り保留に関連する画像として、第3報知画像109AK003と、第4報知画像109AK004と、が表示開始される。
第3報知画像109AK003は、小当り保留報知で報知された小当り保留のうち、未実行(未消化)の小当り保留の数(小当りとなる保留記憶に対応する変動表示の数。以下、残小当り保留数ともいう)を報知する。ここでは、第3報知画像109AK003として「残小当り保留×2」が表示され、小当り保留は1つも実行(消化)されていないので、残小当り保留数が2個であることが報知されている。
第4報知画像109AK004は、小当り保留報知で報知された小当り保留のうち、次の小当り保留が実行開始されるまでの期間(残り時間)を報知する。ここでは、第4報知画像109AK004は、「次の小当り保留の変動開始まで」の文字列画像と、時間の経過とともに徐々に減少する黒部分の長さにより、次の小当り保留が実行開始されるまでの期間を報知するメータ画像と、を含む。メータ画像は、次の小当り保留の開始時に黒部分が無くなり残り時間が「0」となる。
ここで、メータ画像に関して、次の小当り保留が実行開始されるまでの期間は、大当り遊技状態の期間に依存する。大当り遊技状態の各ラウンドは、上述のように、所定期間(たとえば29秒間)が経過したこと、または、所定個数(たとえば10個)の入賞球が発生したことのいずれか早い方の成立に応じて終了するため、大当り遊技状態の期間は、固定ではない。従って、次の小当り保留が実行開始されるまでの期間も固定でなく、第4報知画像109AK004のメータ画像の表示を開始するときにおいて、次の小当り保留が実行開始されるまでの期間は特定できない。そこで、メータ画像の表示開始以降、黒部分が減る速度を低速(例えば、大当り遊技状態が最長期間(各ラウンドで、入賞球が前記所定個数に達しないときの期間)となったり、小当り保留までに実行される変動表示の変動時間が長かったりしても、黒部分が無くならないよう、予め設定された速度)とし、小当り保留の開始前の所定期間(エンディング演出又は第2変動表示の終了近くの期間)において当該黒部分が減る速度を上昇させ、又は、小当り保留の開始直前に当該黒部分を一気に無くすようにするとよい。このようにして、メータ画像により報知される残り時間の帳尻合わせをするとよい。
上記第3報知画像109AK003等の表示に加え、小当り保留報知のあとは、図21-3(C)に示すように、大入賞口の開放時に、当該開放を報知する第5報知画像109AK005(大入賞口開放!)も適宜表示される。
(小当り保留開始演出)
小当り保留開始演出は、上記小当り保留報知で報知された小当り保留(変動表示)が開始された旨を報知する演出であり、当該小当り保留の変動開始時に実行される。
小当り保留開始演出が実行される場合の演出表示装置9の演出画面例を、図21-2を参照して説明する。ここでは、小当り保留報知が実行された大当り遊技状態終了後の最初の第2変動表示が小当り保留となっており、小当り保留報知では少なくとも当該小当り保留が報知対象として報知されている。
図21-2(A)は、小当り保留報知が実行された大当り遊技状態のエンディング演出の画面例を示している。エンディング演出は、大当り遊技状態の最後で実行され、大当り遊技状態が終了することを報知する。エンディング演出では、図21-2(A)のように、大当り遊技状態の終了を報知する第6報知画像109AK006(「大当り終了」)1が表示される。
図21-2(B)は、エンディング演出後(つまり、大当り遊技状態終了後)、最初の第2特特別図柄の変動表示(「次変動」ともいう。ここでは、小当り保留となっている変動表示)の開始時の画面例を示している。ここでは、第2変動表示の開始にともなって、小当り保留開始演出も実行される。小当り保留開始演出は、小当り保留報知で報知された小当り保留が開始された旨を報知する第7報知画像109AK007(ここでは「小当り発生変動!」)を表示する演出である。なお、第2変動表示は、小当り保留開始演出の邪魔にならないよう、領域9Aで縮小表示されて実行される(下向き矢印は変動中を示している)。さらに、第2変動表示に伴い、保留表示が4つから3つに減る(第2変動表示の開始(保留消化)により、当該第2変動表示に対応している最も左の保留表示が消去され、右3つの保留表示が1つずつ左にシフトする)。
図21-2(B)で開始されている変動表示は、小当り保留報知で報知された小当り保留である。従って、第4報知画像109AK004のメータ画像は、変動表示が開始されるタイミングで黒部分が無くなり残り時間が「0」となっている。さらに、小当り保留の変動開始により、第3報知画像109AK003により報知される残小当り保留数も1つ減る。具体的に、「残小当り保留×2」が「残小当り保留×1」に変化する。
(小当り保留追加演出)
小当り保留追加演出は、小当り保留報知を実行後に、第2始動入賞が発生して小当り保留がさらに増えたときに、その旨を報知する演出である。小当り保留追加演出は、ここでは、小当り保留が4つある旨の小当り保留報知を実行したあとに実行される(小当り保留追加演出の実行条件については詳細は後述)。
小当り保留追加演出が実行される場合の演出表示装置9の演出画面例を、図21-3及び図21-4を参照して説明する。
まず、図21-3(A)に示すように、小当り保留が4つある旨を報知する小当り保留報知(「小当り保留×4!」の第2報知画像109AK002を表示する演出)が実行される。その後、図21-3(B)に示すように、第3報知画像109AK003(ここでは、「残小当り保留×4」)及び第4報知画像109AK004(「次の小当り保留の変動開始まで」、及び、メータ画像)が表示され、図21-3(C)に示すように、小当り保留が実行され、小当り保留開始演出(「小当り発生変動!」の第7報知画像109AK007の表示)が実行される。その後、新たな第2始動入賞の発生に基づいて第2変動表示が新たに保留され、第2保留記憶が1つ発生する。小当り保留追加演出は、当該新たに保留された第2変動表示(第2保留記憶)が小当り保留だった場合に実行される。
小当り保留追加演出は、図21-4(A)に示すように、V入賞後の大当り遊技状態において実行される。例えば、大当り遊技状態におけるファンファーレ演出の一部として実行される(例えば、小当り保留報知の実行期間において実行される)。小当り保留追加演出は、1つの小当り保留が追加されたこと及び追加数を報知する第8報知画像109AK008を表示する演出である。第8報知画像109AK008として、ここでは、「小当り保留+1!」が表示されている。
小当り保留追加演出後は、図21-4(B)に示すように、第3報知画像109AK003が報知する残小当り保留数が、小当り保留追加演出で追加した小当り保留の数だけ増加する。ここでは、「残小当り保留×3」が「残小当り保留×4」に変化する。なお、第4報知画像109AK004のメータ画像等は、次の小当り保留の実行開始までの残り時間を報知するものであるので、小当り保留追加演出の影響を受けない。
(他の演出)
小当り保留報知のあと、当該小当り保留報知の報知対象の全ての小当り保留(後述の小当り保留追加演出により追加があった場合には、追加後の小当り保留を含めた全ての小当り保留)の終了時又は最後の小当り保留後の大当り遊技状態(V入賞後の大当り遊技状態)の終了時までの演出を一連の演出とするとよい。小当り保留開始演出や小当り保留追加演出は、前記一連の演出の一部として実行されるとよい。特に、小当り保留開始演出のあとは、小当りが発生することに関連した特別な演出(例えば、小当り保留開始演出終了時から小当り遊技状態終了まで継続される一連の演出など)を実行するとよい。
(小当り保留報知の種類)
小当り保留報知は、報知する小当り保留の数に応じて異なる態様(種類)を取る。具体的に、図21-5に示すように、小当り保留報知として、小当り保留報知A~Dが用意されている。小当り保留報知A~Dは、第2報知画像109AK002の内容及び色が異なる。
小当り保留報知Aは、報知する小当り保留の数が1つであるときに実行される。小当り保留報知Aでは、第2報知画像109AK002として、「小当り保留×1!」の画像が赤色で表示される。小当り保留報知Bは、報知する小当り保留の数が2つであるときに実行される。小当り保留報知Bでは、第2報知画像109AK002として、「小当り保留×2!」の画像が赤色で表示される。
小当り保留報知Cは、報知する小当り保留の数が3つであるときに実行される。小当り保留報知Cでは、第2報知画像109AK002として、「小当り保留×3!」の画像が赤色で表示される。小当り保留報知Dは、報知する小当り保留の数が4つであるときに実行される。小当り保留報知Dでは、第2報知画像109AK002として、「小当り保留×4!!」の画像が金色で表示される。小当り保留の数が4つの場合、そのときに上限小通だけ保留されている4つの第2保留記憶それぞれに対応する第2特別図柄の可変表示全てで、小当りが発生するため、小当り保留報知Dは、他の種類とは異なる色等で表示され、特別感を演出している。
なお、図21-5の小当り保留報知フラグA~Dそれぞれは、演出制御基板80のRAM103に設けられており、小当り保留報知A~Dそれぞれに対応している。これらについては、後述する。
(特徴部109に係る動作等)
(保留情報、保留情報バッファ)
特徴部109では、図21-6に示す保留情報に基づいて、小当り保留報知等が実行される。保留情報は、演出制御基板80のRAM103に設けられた保留情報バッファに格納される。保留情報バッファには、第2変動表示の実行順である「保留番号」として、「0」~「4」が設定されており、各保留番号に対応付けて、「表示結果」及び「報知データ」を含む保留情報が格納される。保留情報は、図柄指定コマンド等に基づいて格納されるものであり、図柄指定コマンド等が送信されてくる度、つまり、第2保留記憶が発生するたびに格納されていく。各保留情報は、保留されている各第2変動表示に対応する(当該保留情報も変動表示に関する情報である)。
「表示結果」は、図柄指定コマンド等が示す先読み判定結果から特定される第2変動表示(第2保留記憶)の表示結果である。図柄指定コマンド等が示す先読み判定結果(つまり、主基板31側から演出制御基板80に通知される先読み判定結果)は、ここでは、大当り、小当り、はずれのいずれかを示すもので、小当り種別(小当り経由の大当り種別、ないし、小当り経由の大当りに基づく大当り遊技状態の種類)までは示していない(つまり、主基板31側から演出制御基板80に小当り種別は通知されない。なお、主基板31は、小当り種別の先読み判定を行ってもよいし、小当り種別の先読み判定を行わないようにしてもよい)。このため、前記の「表示結果」としても、「大当り」、「小当り」、「はずれ」のいずれかが格納される。前記表示結果が小当りの場合、当該表示結果に対応する第2保留記憶は小当り保留であるので、当該表示結果に基づき、当該小当り保留を対象とした小当り保留報知が実行され得る。
「報知データ」は、対応する「表示結果」に基づいて小当り保留報知が実行されたか(又は実行されるか)を示すデータであり、小当り保留報知が行われた場合には、「報知」が報知データとして格納される。表示結果が小当りであるが、小当り保留報知が行われていない場合には、「未報知」が報知データとして格納される。表示結果が小当り以外である場合、小当り保留報知の対象外なので「対象外」が報知データとして格納される。報知データは、表示結果と一緒に格納される。具体的に、格納する表示結果が小当りの場合には、まず「未報知」が格納される(その後の小当り保留報知の実行の決定等により「報知」に変更される)。格納する表示結果が小当り以外(はずれ又は大当り)の場合には、「対象外」が格納される。報知データは、対応する第2変動表示が小当り保留であるときに、当該小当り保留が小当り保留報知によりその存在が報知されたか否かを特定するデータである。
保留情報は、変動が開始する毎に上位の保留番号に1つずつシフトする。これにより、保留情報は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が管理する第2保留記憶データ(保留記憶)と対応することになる。
(大当り表示処理中の処理)
演出制御用CPU101は、ステップS804の大当り表示処理中において、図21-7に示す処理を行う。図21-7の処理は、小当り保留報知を実行するための処理である。演出制御用CPU101は、例えば、演出制御プロセスフラグの値が大当り表示処理(S804)に対応した値に更新されたあと、最初に実行される大当り表示処理の冒頭のみにおいて、図21-7に示す処理を行う(大当り遊技状態中は、通常状態であり、第2保留記憶は増えないため、大当り遊技状態の冒頭に当該処理を行えば足りる)。
演出制御用CPU101は、今回の大当り遊技状態が、V入賞に基づく大当り遊技状態であるか(小当り経由の大当りに基づく大当り遊技状態であるか)を判定する(ステップ109AKS001)。当該判定は、例えば、大当り開始3指定コマンド、大当り開始4指定コマンド、または大当り開始5指定コマンドのいずれかを受信している場合、今回の大当り遊技状態が、V入賞に基づく大当り遊技状態であると判定する。V入賞に基づく大当り遊技状態でない場合(ステップ109AKS001;No)には、図21-7の処理を終了する。
V入賞に基づく大当り遊技状態である場合(ステップ109AKS001;Yes)には、小当り保留報知フラグA~Dのいずれかがオンであるかを判定する(ステップ109AKS002)。小当り保留報知フラグA~Dは、演出制御基板80のRAM103に設けられている。小当り保留報知フラグAは、小当り保留報知Aに対応し、当該小当り保留報知Aが実行される場合にオンとなり、小当り保留報知フラグBは、小当り保留報知Bに対応し、当該小当り保留報知Bが実行される場合にオンとなり、小当り保留報知フラグCは、小当り保留報知Cに対応し、当該小当り保留報知Cが実行される場合にオンとなり、小当り保留報知フラグDは、小当り保留報知Dに対応し、当該小当り保留報知Dが実行される場合にオンとなる。各フラグは、小当り保留報知を実行するときにオンとなり、当該小当り保留報知の対象となった小当り保留が全て消化されたとき(例えば、最後の小当り保留の変動が開始されるとき、残小当り保留数の報知(第3報知画像109AK003の表示)が終了するとき)にオフとなる。
小当り保留報知フラグA~Dのいずれもがオフの場合(ステップ109AKS002;No)、小当り保留報知が実行されておらず、残小当り保留数の報知(第3報知画像109AK003の表示)も行われていないので、新たな小当り保留報知が実行可能として、保留情報バッファの保留番号「1」に対応する表示結果が小当りであるかを判定する(ステップ109AKS003)。つまり、今回の大当り遊技状態のあと、最初に実行される第2変動表示において「小当り」が発生するか否か(最初に実行される第2変動表示が小当り保留であるか否か)を判定する。小当りでない場合には(ステップ109AKS003;No)、図21-7の処理を終了する。一方で、小当りの場合には(ステップ109AKS003;Yes)、小当り保留報知の実行の有無を決定する(ステップ109AKS004)。このような処理から分かるように、ここでは、小当り保留報知は、当該小当り保留報知を実行するとした場合の大当り遊技状態直後の第2変動表示が小当りであるときにのみ実行され得る。
小当り保留報知の実行の有無の決定割合を図21-8に示す。なお、ステップ109AKS004での決定は、各種乱数値とテーブル(ROM102に格納されている)とを用いた抽選により行われる(他の決定についても同様)。図21-8中の大当りのラウンド数は、今回の大当り遊技状態のラウンド数である。図21-8に示すように、大当りのラウンド数が多いほど、小当り保留報知を実行すると決定する割合が高い。ラウンド数が4Rのとき(小当り経由5(4)R時短大当りのとき)は、小当り保留報知を実行しないと決定する。ラウンド数が8Rのとき(小当り経由9(8)R時短大当りのとき)と、ラウンド数が15Rのとき(小当り経由16(15)R時短大当りのとき)とでは、後者の方が高い割合で小当り保留報知を実行すると決定する。このように、小当たり保留報知は、当該報知が実行されるときの大当り有利状態が遊技者にとって有利であるほど(ラウンド数が多いほど)実行されやすい。
ステップ109AKS004のあと、演出制御用CPU101は、小当り保留報知を実行すると決定したかを判定し(ステップ109AKS005)、実行すると決定している場合(ステップ109AKS005;Yes)、保留情報バッファの記憶内容をチェックし、保留番号「1」及び「4」それぞれに対応する各表示結果が「小当り」で、保留番号「2」及び「3」それぞれに対応する各表示結果が「はずれ」であるかを判定する(ステップ109AKS006)。
保留番号「1」及び「4」それぞれに対応する各表示結果が「小当り」で、保留番号「2」及び「3」それぞれに対応する各表示結果が「はずれ」である場合(ステップ109AKS006;Yes)、小当り保留報知Aの実行設定を行う(ステップ109AKS007)。それ以外の場合(ステップ109AKS006;No)、保留情報バッファ内の「小当り」の表示結果(小当り保留)の数等に応じて、小当り保留報知A~Dのうちのいずれかを実行設定する(ステップ109AKS008)。各実行設定のあとは、実行設定した小当り保留報知の種類(小当り保留報知A~Dのいずれか)に対応する小当り保留報知フラグA~Dのいずれかをオンする(ステップ109AKS009)。例えば、小当り保留報知Aを実行設定した場合、小当り保留報知フラグAをオンする。その後、報知データを更新する(ステップ109AKS010)。
ステップ109AKS007で実行設定される小当り保留報知Aは、保留番号「1」に対応する小当り保留を報知対象とし、保留番号「4」に対応する小当り保留を報知対象とする。従って、ステップ109AKS007経由のステップ109AKS010では、保留番号「1」に対応する報知データを「未報知」から「報知」に更新し、保留番号「4」に対応する報知データについては更新しない。このように、小当り保留が2つあるが、その間に2つのはずれの第2変動表示が挟まれている場合、2つ目の小当り保留については、小当り保留報知の対象とはせず、小当り保留報知は、1つの小当り保留を報知する。なお、第2保留表示の上限個数は4であるため、2つの小当り保留の間に2つのはずれの第2保留表示が挟まれるのは、第2保留記憶が4つで小当り保留が2つのときであって(3つ以上の場合には、2つの小当り保留の間に2つのはずれの第2保留表示が挟まれることはない)、保留番号「1」及び「4」それぞれに対応する各表示結果が「小当り」で、保留番号「2」及び「3」それぞれに対応する各表示結果が「はずれ」である場合に限られる。
ステップ109AKS008では、小当り保留の数(保留情報バッファに格納されている小当りの表示結果の数)や、大当り保留(保留情報バッファに格納されている大当りの表示結果)の有無に応じて、小当り報知演出の種類を決定する。具体的に、大当りの表示結果がある場合、当該表示結果の保留番号よりもあとの保留番号に対応して小当りの表示結果があったとしても、当該小当りの表示結果については、小当り保留報知の対象とはしないようにする。
さらに詳細に説明すると、保留情報バッファに格納されている小当りの表示結果の数が1の場合、小当りの表示結果に対応する保留番号は、ステップ109AKS003により、必ず「1」となるので、小当り保留報知Aの実行設定をするとともに、保留番号「1」の報知データを「報知」に更新する。
保留情報バッファに格納されている小当りの表示結果の数が2の場合、そのうちの1つは上記のように必ず保留番号が「1」である。この場合、2つ目の小当りの表示結果に対応する保留番号よりも前の保留番号に対応した表示結果の中に大当りが存在するときには、小当り保留報知Aの実行設定をするとともに、保留番号「1」の報知データを「報知」に更新し、大当りが存在しない場合には、小当り保留報知Bの実行設定をするとともに、2つの小当りの表示結果それぞれに対応する報知データを「報知」に更新する。
ここで、保留情報バッファに格納されている小当りの表示結果の数が2であって、小当り保留報知の実行が可能なときの小当り及びはずれの保留記憶の配置(ステップ109AKS007により、1つ目の第2保留記憶は小当り保留となる配置)と、その配置において実行される小当り保留報知の種類とを、図21-9を参照して説明する。図21-9では、白丸で第2保留記憶を表している。図21-9に示すように、ここで取り得る小当り及びはずれの配置は、図21-9(A)~(C)の3つの配置に限られる。(A)のように、保留されている第2変動表示のうち、1つ目及び2つ目が小当り保留で、3つ目及び4つ目がはずれの変動である場合(保留番号「1」及び「2」の表示結果が小当り、「3」及び「4」の表示結果がはずれ)には、1つ目及び2つ目の小当り保留を報知する小当り保留報知Bを実行設定する。(B)のように、保留されている第2変動表示のうち、1つ目及び3つ目が小当り保留で、2つ目及び4つ目がはずれの変動である場合(保留番号「1」及び「3」の表示結果が小当り、「2」及び「4」の表示結果がはずれ)には、1つ目及び3つ目の小当り保留を報知する小当り保留報知Bを実行設定する。一方で、(C)のように、保留されている第2変動表示のうち、1つ目及び4つ目が小当り保留で、2つ目及び3つ目がはずれの変動である場合(保留番号「1」及び「4」の表示結果が小当り、「2」及び「3」の表示結果がはずれ)には、ステップ109AKS006及び007のように、小当り保留報知Bではなく、小当り保留報知Aが実行設定される。このように、2つの小当り保留の間に2つのはずれの第2変動表示が挟まれるのは、ステップ109AKS006のように、1つ目及び4つ目が小当り保留で、2つ目及び3つ目がはずれの変動である場合に限られ、このときに、小当り保留報知Bの実行(2つ目の小当り保留の報知)を制限する。
なお、特徴部109AKでは、小当り保留報知の実行が可能なとき、かつ、小当り保留が複数ある場合の、小当り及びはずれの第2保留記憶の配置で、2つ目の小当り保留が4つ目の第2変動表示となる配置(保留情報バッファにおいて、2つ目の小当りの表示結果が保留番号「4」に対応している配置)は、1つ目及び4つ目が小当り保留で、2つ目及び3つ目がはずれの変動である場合に限られる。従って、2つ目の小当り保留が4つ目の第2変動表示となる場合には、小当り保留報知Bが制限され、代わりに小当り保留報知Aが実行されるともいえる。
保留情報バッファに格納されている小当りの表示結果の数が3の場合、そのうちの1つは上記のように必ず保留番号が「1」である。この場合、1つ目の小当りの表示結果と2つ目の小当り表示結果との間に大当りの表示結果が存在する場合には、小当り保留報知Aの実行設定をするとともに、保留番号「1」の報知データを「報知」に更新する。1つ目の小当りの表示結果と2つ目の小当り表示結果との間に大当りの表示結果が存在しないが、2つ目の小当りの表示結果と3つ目の小当り表示結果との間に大当りの表示結果が存在する場合には、小当り保留報知Bの実行設定をするとともに、1つ目及び2つ目の小当りの表示結果それぞれに対応する報知データを「報知」に更新する。1つ目の小当りの表示結果と2つ目の小当り表示結果との間に大当りの表示結果が存在せず、2つ目の小当りの表示結果と3つ目の小当り表示結果との間にも大当りの表示結果が存在しない場合には、小当り保留報知Cの実行設定をするとともに、1つ目~3つ目の小当りの表示結果それぞれに対応する報知データを「報知」に更新する。
保留情報バッファに格納されている小当りの表示結果の数が4の場合、すべての表示結果が小当りであるので、小当り保留報知Dの実行設定をするとともに、すべての報知データを「報知」に更新する。
以上のように、ここでは、大当り保留(表示結果が大当りとなる第2保留記憶)よりも後に実行される小当り保留については、今回実行する小当り保留報知の実行対象とはしない。なお、大当り保留(表示結果が大当りとなる第2保留記憶)よりも後に実行される小当り保留についても、今回実行する小当り保留報知の実行対象としてもよい(この場合には、小当り保留の数に応じて、小当り保留報知の種類を決定する)。
小当り保留報知の実行設定は、例えば、VDP109に、実行対象の小当り保留報知の実行を指示することなどを含む。VDP109は、前記の指示を受け、予め定められた所定のタイミングにて小当り保留報知を実行する。また、演出制御用CPU101は、小当り保留報知の実行設定として、実行対象の小当り保留報知の実行タイミング等を特定可能な演出制御パターンを設定してもよい。この場合、演出制御用CPU101は、当該演出制御パターンに従って、所定のタイミングにて小当り保留報知を実行する。その他、タイマ等により、小当り保留報知の実行タイミング等を設定してもよい。このような実行設定は、他の演出についても同様である。
小当り保留報知フラグA~Dのいずれかがオンの場合(ステップ109AKS002;Yes)、小当り保留報知フラグDがオンであるかを判定する(ステップ109AKS011)。小当り保留報知フラグDがオンの場合(ステップ109AKS011;Yes)、すでに実行された小当り保留報知Dの対象とはなっていない小当り保留(ここでは、小当り保留報知D実行後の新たな第2始動入賞に基づく小当り保留である)があるか(つまり、保留情報バッファに、未報知の報知データに対応した小当りの表示結果があるか)を判定する(ステップ109AKS012)。
前記小当り保留がある場合(ステップ109AKS012;Yes)、保留情報バッファに格納されている表示結果がすべて小当りであるかを判定する(ステップ109AKS013)。全て小当りである場合(小当り保留報知D実行後に保留された第2変動表示が全て小当り保留の場合)、未報知の報知データに対応した小当りの表示結果(未報知の小当り保留)の数に応じた小当り保留追加演出の実行設定を行う(ステップ109AKS014)。例えば、「小当り保留+X!」(Xは、未報知の小当り保留の数の数値)の第8報知画像109AK008を表示する小当り保留追加演出の実行設定を行う。その後、小当りの表示結果の対応した未報知の報知データを報知に更新する(ステップ109AKS015)。ステップ109AKS011~013で否定(No)の判定結果の場合、ステップ109AKS015のあとは、図21-7の処理を終了する。
ステップ109AKS011~013等によれば、小当り保留追加演出は、小当り保留報知Dの実行後(保留された4つの第2変動表示全てが小当り保留のとき)、新たに保留された第2変動表示が全て小当り保留であったときに実行される。このような小当り保留追加演出は、実行されること自体が希であるので、当該演出についてプレミア感を出してもよく、当該演出後の演出(例えば、大当り遊技状態中の演出)を通常とは異なる演出(小当り保留追加演出後でないと実行されない演出)としてもよい。
上記小当り保留報知の実行設定、小当り保留追加演出の実行設定では、第3報知画像109AK003の表示や更新、第4報知画像109AK004の表示などの実行設定も行われる。これにより、小当り保留報知実行後に、第3報知画像109AK003及び第4報知画像109AK004が表示され、小当り保留追加演出実行後に、第3報知画像109AK003の表示内容(残小当り保留数)が更新される。
(演出図柄変動開始処理)
演出制御用CPU101は、ステップS801の演出図柄変動開始処理において、図21-10に示す処理を行う。図21-10に示す処理は、第2変動表示が実行されるときに実行される。
当該処理において、演出制御用CPU101は、保留情報バッファに記憶された保留情報(表示結果、報知データ)のうち、保留番号「1」に対応する保留情報(今回実行される第2変動表示に対応する保留情報)を読み出して、RAM103に設けられたバッファ領域に格納し(ステップ109AKS101)、その後、保留情報バッファに格納されている保留情報のうち保留番号「1」に記憶されている保留情報(前記で読み出された保留情報)を削除し、保留番号「2」~「4」それぞれに記憶されている各保留情報を、保留番号「1」~「3」それぞれに対応付ける(保留情報を1つ上位の保留番号にシフトさせる)(ステップ109AKS102)。
その後、小当り保留報知フラグA~Dのいずれかがオンであるかを判定し(ステップ109AKS103)、オンである場合(ステップ109AKS103;Yes)には、小当り保留開始演出の実行の有無を判定する(ステップ109AKS104)。ここでは、ステップ109AKS101で読み出した保留情報の表示結果が小当りで、報知データが「報知」である場合、つまり、今回実行される第2変動表示が、実行済みの小当り保留報知の対象の小当り保留である場合、小当り保留開始演出を実行すると判定する。小当り保留開始演出を実行すると判定した場合には(ステップ109AKS104;Yes)、小当り保留開始演出の実行設定を行う(ステップ109AKS105)。この実行設定により、これから実行される第2変動表示にて、小当り保留開始演出が実行される。
その後、保留情報バッファに「報知」の報知データが格納されているかを判定し(ステップ109AKS106)、格納されている場合(ステップ109AKS106;Yes)、第3報知画像109AK003が報知している残小当り保留数を1減じる設定(当該設定も他の演出の実行設定と同様に行う)を行う(ステップ109AKS107)。これにより、第2変動表示ないし小当り保留開始演出の開始時に、例えば「残小当り保留×2」が「残小当り保留×1」に更新される。
その後、保留情報バッファに「報知」の報知データが格納されていない場合(ステップ109AKS106;No)、今回実行される第2変動表示が、小当り保留報知の対象の小当り保留のうちの最後の小当り保留であることになるので、第3報知画像109AK003、第4報知画像109AK004の表示を終了する設定(当該設定も他の演出の実行設定と同様に行う)を行う(ステップ109AKS108)。例えば、第3報知画像109AK003を、変動開始時等に「残小当り保留×1」から「残小当り保留×0」に更新してから消去する。第4報知画像109AK004についても消去し、再度の表示がなされないよう設定する。その後、オンとなっている小当り保留報知フラグをオフにする(ステップ109AKS109)。
ステップ109AKS107、109のあと、小当り保留報知フラグA~Dのいずれもがオフ(ステップ109AKS103;No)、ステップ109AKS101で読み出した保留情報の表示結果が小当りかつ報知データが「報知」でない場合(ステップ109AKS104;No)、演出図柄の変動表示の最終停止図柄(表示結果)や、各種演出の実行の有無や種類を表示結果や変動パターン等に基づいて決定する(ステップ109AKS110)。その後、演出図柄の変動表示を開始させる設定(この設定によりVDP109は、変動表示を開始する)、前記の決定結果に応じた演出の実行設定等を行い(ステップ109AKS111)、演出制御プロセスフラグの値を変動時演出中処理に対応した値に変更する(ステップ109AKS112)。
(各演出の実行タイミング)
図21-11に、保留された第2変動表示(第2保留記憶)のうち、1つ目と3つ目の第2変動表示が小当り保留で、他がハズレであるときの演出実行例を示す。図21-11に示すように、V入賞後の大当り遊技状態開始時から、図21-1(A)の第1報知画像109AK001を表示する大当り報知が実行され、その後、図21-1(B)に示すような小当り保留報知Bが実行される。大当り報知及び小当り保留報知Bは、大当り遊技状態のファンファーレ演出を構成している。小当り保留報知B後は、第3報知画像109AK003(「残小当り保留×2」)、第4報知画像109AK004(残り時間を表示するメータ画像等)が表示される(図21-1(C)参照)。
大当り遊技状態後、最初に実行される第2変動表示(1回目変動)は、小当り保留なので、当該第2変動表示の開始とともに、図21-2(B)の第7報知画像109AK007を表示する小当り保留開始演出が実行される。このとき、第4報知画像109AK004が報知する残り時間は、「0」となっている(メータ画像において、黒部分が無くなっている)。残り時間が「0」の第4報知画像109AK004は、小当り保留開始演出が実行されている期間中は表示され、小当り保留開始演出実行終了に伴って消去される。第4報知画像109AK004は、1回目変動の第2変動表示の終了後、小当り遊技状態の開始時から再表示される(報知する残り時間は、次の小当り保留の変動開始までの残り時間となっている(メータ画像の黒部分が回復している))。さらに、1回目変動の開始及び小当り保留開始演出の開始とともに、第3報知画像109AK003の表示内容が更新される(「残小当り保留×2」が「残小当り保留×1」に更新される。図21-2)。第3報知画像109AK003は、残小当り数が0になるまで継続して表示される。
1回目変動後は、小当り遊技状態に制御され、そのときにV入賞が発生していると、小当り経由の大当り遊技状態が開始され、その後、2つ目の第2変動表示(2回目変動)が実行される。当該第2変動表示は、はずれなので、その後、小当り保留となっている3つ目の第2変動表示(3回目変動)が開始される。
3つ目の第2変動表示の開始時には、第7報知画像109AK007を表示する小当り保留開始演出(図21-2(B))が実行される。また、当該第2変動表示の開始により、残小当り保留数が0となるので、当該開始とともに、第3報知画像109AK003の表示内容が「残小当り保留×1」から「残小当り保留×0」に更新される。第3報知画像109AK003は、当該小当り保留開始演出の終了に伴って消去される。そして、その後、第3報知画像109AK003は、表示されなくなる。3つ目の第2変動表示の開始時には、第4報知画像109AK004が報知する残り時間が、上記同様、「0」となる。残り時間が「0」の第4報知画像109AK004は、小当り保留開始演出が実行されている期間中は表示されるが、その後消去され、残小当り保留数が0なので、再度の表示はなされない。これにより、小当り保留報知及び当該報知に関連する演出の実行が全て終了する。
図21-12に、保留された4つの第2変動表示(第2保留記憶)が全て小当り保留であるときの演出実行例を示す。当該演出実行例における小当り保留報知、第3報知画像109AK003、第4報知画像109AK004の実行タイミング、内容等は、上記図21-11に適宜準じるので、詳細な説明は省略する。
図21-12に示すように、V入賞後の大当り遊技状態の開始とともに、大当り報知及び大当り保留報知Dを含むエンディング演出が実行され、その後、第3報知画像109AK003(「残小当り数×4」)、第4報知画像109AK004が表示開始される。1回目変動の開始に伴って、小当り保留開始演出が実行されるとともに、第3報知画像109AK003が更新され(「残小当り数×4」→「残小当り数×3」)、第4報知画像109AK003(残り時間が0のメータ画像等)は、小当り保留開始演出の終了に伴って消去される。その後、新たな第4報知画像109AK003が小当り遊技状態の開始に伴って表示される。
ここでは、1回目変動において、小当り保留が1つだけ発生したとする(ハズレ等の他の第2保留記憶は発生していない)。この場合、その後の最初のV入賞後の大当り遊技状態のファンファーレ演出にて、大当り報知後に、図21-4(A)の第8報知画像109AK008を表示する小当り保留追加演出が実行される。小当り保留追加演出実行後、第3報知画像109AK003が更新される(「残小当り数×3」→「残小当り数×4」)。
(効果等)
特徴部109AKでは、V入賞後の大当り遊技状態の実行時に保留されている第2変動表示(V入賞後の大当り遊技状態の実行時に記憶されている第2保留記憶データ、保留情報等)に、小当り保留(表示結果が小当りとなる第2保留記憶データ、保留情報等)が含まれる場合に、その旨を報知する小当り保留報知を実行する。この特徴部109AKでは、当該小当り保留報知の数に応じて異なる種類(態様)の小当り保留報知A~Dを実行するので、遊技者は、小当り保留報知の種類により小当り保留の数を把握でき、遊技の興趣が向上する。さらに、小当り保留報知A~Dにより、小当り保留報知のバリエーションが増えており、この点からも、遊技の興趣が向上する。なお、小当り保留は、小当り遊技状態に制御され、V入賞発生により大当り遊技状態に制御されるものであり、遊技者にとって有利な有利状態(ここでは、V入賞後の大当り遊技状態)に制御される第2変動表示である。
さらに、特徴部109AKでは、小当り保留が2つある場合(小当り保留報知が実行される大当り遊技状態を第1の有利状態とすると、第1の有利状態のあとの第2の有利状態に制御される1つ目の小当り保留と、第2の有利状態のあとの第3の有利状態に制御される2つ目の小当り保留と、がある場合)には、その旨(小当り保留が2つあること)を報知する小当り保留報知Bを実行するが、2つ目の小当り保留が保留4つ目の場合(保留情報バッファにおいて保留番号「1」から数えて2つ目の小当りの表示結果の保留番号が「4」のとき。つまり、小当り保留報知終了時又は当該小当り保留報知が実行される大当り遊技状態終了時から、2つ目の小当り保留が実行開始されるまでの期間が長い場合)には、小当り保留報知Bの代わりに、1つ目の小当り保留を対象とする小当り保留報知A(1つ目の小当り保留において、小当り保留開始演出を実行する小当り保留報知A)を実行する。仮に、小当り保留報知Bが実行され、2つ目の小当り保留の存在が報知されたにもかからず、当該2つ目の小当り保留が4つ目に実行される第2変動表示である場合があるとすると、2つ目の小当り保留の実行までの期間が長くなり、報知された2つ目の小当り保留がなかなか開始されない、小当り保留開始演出がなかなか開始されないなど、遊技者が不満を抱き、遊技の興趣が向上しない。特に、1つの小当り保留報知に関連する演出(小当り保留開始演出、第3報知画像109AK003等の表示など)が全て終了するまでの期間が長くなり、遊技の興趣が向上しない。そこで、この特徴部109AKでは、上記のように、2つ目の小当り保留が4つ目に実行される第2変動表示である場合には、1つ目の小当り保留を対象とする小当り保留報知Aを小当り保留報知Bの代わりに実行するので、前記不都合を解消し、遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、特徴部109AKでは、小当り保留が2つある場合であって、2つの小当り保留の間に2つのはずれの第2変動表示が存在する場合(保留情報バッファにおいて保留番号「1」及び「4」の表示結果が小当りで、保留番号「2」及び「3」の表示結果がはずれである場合。つまり、小当り保留報知終了時又は当該小当り保留報知が実行される大当り遊技状態の終了時から1つ目の小当り保留が実行開始されるまでの期間が短いが、当該1つ目の小当り保留の実行に基づくV入賞後の大当り遊技状態の終了時から2つ目の小当り保留が実行開始されるまでの期間が長い場合)、小当り保留報知Bの代わりに、1つ目の小当り保留を対象とする小当り保留報知A(1つ目の小当り保留において、小当り保留開始演出を実行する小当り保留報知A)を実行する。仮に、小当り保留報知Bが実行され、2つ目の小当り保留の存在が報知されたにもかからず、当該2つ目の小当り保留が4つ目に実行される第2変動表示である場合があるとすると、1つ目の小当り保留(特に、小当り経由の大当り遊技状態)のあと、2つ目の小当り保留の実行までの期間が長くなり、報知された2つ目の小当り保留が1つ目の小当り保留のあとなかなか開始されない、小当り保留開始演出がなかなか開始されないなど、遊技者が不満を抱き、遊技の興趣が向上しない。特に、1つ目の小当り保留後、1つの小当り保留報知に関連する演出(小当り保留開始演出、第3報知画像109AK003等の表示など)が全て終了するまでの期間が長くなり、遊技の興趣が向上しない。そこで、この特徴部109AKでは、上記のように、2つの小当り保留の間に2つのはずれの第2変動表示が存在する場合には、1つ目の小当り保留を対象とする小当り保留報知Aを小当り保留報知Bの代わりに実行するので、前記不都合を解消し、遊技の興趣を向上させることができる。
なお、2つ目の小当り保留が4つ目に実行される第2変動表示である場合、2つの小当り保留の間に2つのはずれの第2変動表示が存在する場合において、ある一定の割合で、小当り保留報知Bを実行するようにしてもよい(例えば、ステップ109AKS007において、小当り保留報知Aを実行するか小当り保留報知Bを実行するかを抽選で決定する)。このような場合であっても、小当り保留報知Aが実行されるときには前記不都合が解消されるので、全体としてある程度は、遊技の興趣を向上させることができる。なお、この場合、小当り保留報知Aの実行割合を小当り保留報知Bの実行割合より高くすることで、より遊技の興趣を向上させることができる。
さらに、2つ目の小当り保留が2つ目又は3つ目に実行される第2変動表示である場合、2つの小当り保留の間に1つのはずれの第2変動表示が存在する又は変動表示が存在しない場合に、小当り保留報知Bを実行可能とすることで、小当り保留報知終了時又は当該小当り保留報知が実行された大当り遊技状態終了時や1つ目の小当り保留実行後などから、2つ目の小当り保留が実行開始されるまでの期間が短い場合に、小当り保留報知Bを実行することができ、遊技者は、2つ目の小当り保留が近い将来(大当り遊技状態終了後の近い将来、1つ目の小当り保留後の近い将来など)実行されることを小当り保留報知Bにより期待でき、遊技の興趣が向上している。
特徴部109AKでは、小当り保留報知後、小当り保留開始演出を実行することで、当該小当り保留開始演出前に実行された小当り保留報知を遊技者に意識させることができ、さらに、小当り保留開始演出は、上記構成により小当り保留報知から比較的短時間で実行されるので、小当り保留報知後に比較的短期間で小当り保留の実行が開始されたことを遊技者に実感させることができる。このようなことにより、遊技の興趣が向上している。
上記では、小当り保留報知Bの実行制限(小当り保留報知Bの代わりに小当り保留報知Aを実行すること)を第2保留記憶の数の多少により決定するので、実行制限の有無の決定(演出制御)を容易にできる。また、当該実行制限の有無を遊技者にとってわかりやすくすることができ、遊技の興趣が向上する。さらに、変動時間が長い第2保留記憶があっても、有効に前記実行制限を行うことができる。
上記では、2種のゲーム性(V入賞により、大当り遊技状態に制御されるなど)を採用している。2種のゲーム性では、小当り保留が発生しやすく、小当り保留報知等の演出についてスピード感が期待される。上記のような小当り保留報知Bの実行制限により、このようなスピード感を担保でき、遊技の興趣が向上する。
さらに、小当り保留の数が3つ及び4つのときは、小当り保留報知C及びDの実行が制限されない。これらの場合には、小当りが発生しない期間が長くならないからである(最大、保留1つ分)。これにより、小当り保留報知C及びDの実行機会を確保でき、遊技の興趣が向上する。
また、小当り保留追加演出により、小当り保留の数を上乗せすることができ、遊技の興趣が向上する。さらに、上記では、小当り保留報知Dの実行後であって、新たに保留された第2保留記憶が全て小当りでないと、小当り保留追加演出が実行されない。従って、小当り保留追加演出を希少化(プレミア化)でき、遊技の興趣が向上する。上記のように、当該演出後の演出(例えば、大当り遊技状態中の演出)を通常とは異なる演出(小当り保留追加演出後でないと実行されない演出)としてもよく、これにより遊技の興趣が向上する。
さらに、小当り保留報知の実行割合を、大当り遊技状態のラウンド数(有利状態の種類等)に応じて異ならせることで、遊技の興趣が向上する。特に、小当り保留報知の実行割合を、大当り遊技状態のラウンド数が多いほど高くすることで(図21-8)、小当り保留報知が実行されたときに、そのときに制御されている大当り遊技状態のラウンド数が多いこと(有利度が高いこと)を遊技者が期待でき、遊技の興趣が向上する。
さらに、上記では、小当り保留報知A~Dのうち、小当り保留報知A~Cは、一部共通の態様を有する。具体的には、図21-5に示すように、小当り保留報知A~Cでは、第2報知画像109AK002が異なるが、表示色が「赤」で共通である。一方で、小当り保留報知Dは、小当り保留報知A~Cとは、一部共通の態様がない。具体的に、図21-5に示すように、小当り保留報知Dは、小当り保留報知A~Cとは、第2報知画像109AK002も共通しないし、表示色も共通しない(小当り保留報知Dは、「金」)。このように、第1の種類の小当り保留報知(小当り保留報知A~C)は互いに共通の態様がある一方、第2の種類の小当り保留報知(小当り保留報知D)は前記第1の種類(前記第1の種類以外の種類の一部でも全てでもよい)の小当り保留報知(小当り保留報知A~C)と共通の態様を有さないようにすることで、第2の種類の小当り保留報知(小当り保留報知D)に特別感を付与でき、遊技の興趣が向上する。
さらに、小当り保留報知は、保留された、特別図柄による大当りの変動表示のあとの小当り保留を報知対象としないことで、当該小当り保留の実行までの期間が長くなりすぎることを防止できる。なお、上述のように、大当り保留(表示結果が大当りとなる第2保留記憶)よりも後に実行される小当り保留についても、今回実行する小当り保留報知の実行対象としてもよい(この場合には、小当り保留の数に応じて、小当り保留報知の種類を決定する)。大当り保留は、遊技者にとって有利なものであり、上記のように小当り保留報知Bを制限するときのように、はずれの第2保留変動が続くよりも遊技の興趣が低下しない。
(変形例等)
上記特徴部109AKの変形例を以下に列挙する。
(変形例1)
上記では、2つ目の小当り保留が4つの目の第2保留記憶に対応する第2変動表示であるときに、小当り保留報知Bの実行制限を行うが、これに限らず、2つ目の小当り保留が3つの目以降の第2保留記憶のときに、上記のように小当り保留報知Bの実行を制限してもよい。また、第2保留記憶の上限数が5以上であれば、上限数に応じて、小当り保留報知Bの実行の制限条件を変更してもよい。例えば、上限数が5であれば、2つ目の小当り保留が5つの目の第2保留記憶に対応する第2変動表示であるときに、小当り保留報知Bの実行を上記のように制限してもよい。
(変形例2)
上記では、大当り遊技状態後、最初に実行される第2変動表示が小当り保留であるときに、小当り保留報知を実行するようにしているが、当該条件はなくてもよい。この場合でも、1つ目の小当り保留が、大当り遊技状態後所定期間以内に実行されること(例えば、2つ目以内の保留が小当り保留であること)を条件として、小当り保留報知を実行するようにするとよい。これによっても、前記不都合等を防止できる。
さらに、上記のように、4つの保留された第2変動表示において、2つの小当り保留の間に2つのハズレの第2変動表示がある場合に小当り保留報知Bの実行を制限した場合(図21-13(A)参照)、1つ目の小当り保留の実行後の小当り経由の大当り遊技状態において、小当り保留報知Aで対象としなかった2つ目の小当り保留を対象とした小当り保留報知A等(そのときの小当り保留の数に応じた種類の小当り保留報知)を実行してもよい(図21-13(B)参照)。このように、小当り保留報知で対象としなかった小当り保留について、その後に、その小当り保留報知を対象とした小当り保留報知を実行するようにしてもよい。例えば、ステップ109AKS003を省略し、保留情報バッファに「小当り」の表示結果が格納されているときに、ステップ109AKS004等の処理を実行する。また、前記のように、小当り保留報知Bの代わりに小当り保留報知Aを実行した場合に、所定のフラグをオンし、ステップS804で当該所定のフラグがオンのときには未報知の小当り保留を対象とする小当り保留報知を実行設定するようにしてもよい。これにより、小当り保留報知の実行頻度が上がり、遊技の興趣が向上する。
前記のような小当り保留報知で対象としなかった小当り保留の存在を、小当り保留追加演出で報知してもよい。このような場合、ステップ109AKS0011や109AKS013を省略する。
(変形例3)
小当り保留報知で報知しなかった小当り保留がある場合、及び又は、残小当り保留数が1以上ある場合において新たな小当り保留が発生した場合、小当り保留追加演出に代えて、再度そのときの小当り保留の数を報知する小当り保留報知を実行してもよい(この場合、第3報知画像109AK003等も改めて表示する)。なお、小当り保留報知と小当り保留追加演出とのいずれをも実行可能とし、どちらを実行するかを抽選等で決定してもよい。これら小当り保留報知により、遊技の興趣が向上する。
(変形例4)
上記では、2つ目の小当り保留が保留4つ目の第2変動表示であるとき、かつ、小当り以外の保留記憶は、はずれのときに、小当り保留報知Bの実行を制限するが、小当り保留報知を実行した大当り遊技状態の終了時から2つ目の小当り保留が実行開始されるまでの期間が所定期間を超えた場合に小当り保留報知Bの実行を制限するようにすればよい。さらに、上記では、2つの小当り保留の間に、2つの保留された、はずれの第2変動表示がある場合(1つ目の第2変動表示が1つ目の小当り保留で、4つ目の第2変動表示が2つ目の小当り保留である場合)に、小当り保留報知Bの実行を制限するが、小当り保留報知終了時又は当該小当り保留報知が実行される大当り遊技状態の終了時から1つ目の小当り保留が実行開始されるまでの期間が第1期間以内であるが、当該1つ目の小当り保留の実行に基づくV入賞後の大当り遊技状態の終了時から2つ目の小当り保留が実行開始されるまでの期間が第2期間よりも長い場合に小当り保留報知Bの実行を制限するようにすればよい。前記各期間は、上記のようにハズレの保留記憶の数(なお、はずれか否かを考慮せず、単に保留記憶の数で、期間を特定してもよい。つまり、2つ目の小当り保留が保留4つ目の第2変動表示であるときや1つ目の第2変動表示が1つ目の小当り保留で、4つ目の第2変動表示が2つ目の小当り保留であるときに、小当り保留報知Bの実行を制限(小当り保留報知Aを実行する)場合において、小当りの保留記憶以外は、はずれでも大当たりでもよい)で特定されてもよいし、スーパーリーチ等の長いリーチが実行されるか否か、スーパーリーチ等が実行される第2変動表示の保留記憶数(この場合、変動種別指定コマンドにより特定される変動パターン種別等を保留情報に含めて当該保留記憶数を特定すればよい)等で特定されてもよい。また、前記期間として秒数を用いてもよい。この場合、例えば、先読み判定で変動パターンまで判定し、先読み判定された変動パターンを保留発生時に演出制御コマンドにより演出制御基板80側に通知し、演出制御用CPU101は、各第2保留記憶の変動パターン(保留情報として扱えばよい)により特定される変動時間(秒数)から、小当り保留報知を実行した大当り遊技状態の終了時から2つ目の小当り保留が実行開始されるまでの期間等を計算してもよい。
(変形例5)
小当り保留報知Dを実行する場合、例えば、「小当り×1」→「小当り×2」→「小当り×3」→「小当り×4」と更新表示してもよい。このように、小当り保留報知は、表示する小当り保留の数を段階的に増加させていき、最後に小当り保留の数を報知するようにしてもよい。なお、小当り保留報知Dを実行する場合、「小当り×1」→「小当り×2」→「小当り×3」までで、一端終了し、大当り遊技状態終了直前等に、「小当り×4」を表示してもよい。これらによっても遊技の興趣が向上する。
(変形例6)
小当り保留報知として、図21-14(A)のように、「小当り保留有り!」の報知画像109AK031を表示し、その後、図21-14(B)のように、小当り保留を示すアイコン(アイコン109AK033、アイコン109AK034)を表示するようにしてもよい。当該アイコンとして、例えば、通常態様(例えば、青色)のアイコン109AK033と、特殊態様(例えば、赤色)のアイコン109AK034と、を用意するとよい。アイコン109AK033は、例えば、小当り保留1個を示す。アイコン109AK034は、例えば、小当り保留2個を示す。図21-14(B)のアイコン109AK033、109AK034は、小当り保留の数(残小当り保留数)が3つであることを報知している。ここでは、アイコンの数及び種類(態様)により、小当り保留の数が報知される(報知画像109AK031と、アイコン109AK033等の表示と、により、小当り保留の数に応じた態様の小当り保留報知が実現されている)。ここでは、アイコンにより、残小当り保留数が報知されるので、第3報知画像109AK003は表示されない(表示してもよい)。通常態様のアイコン109AK033と、特殊態様のアイコン109AK034とをどのような組み合わせで表示するかは、そのときの小当り保留の数に応じて抽選等で決定すればよい。
アイコンは、第3報知画像109AK003と同様の表示期間表示される。具体的に、アイコンは、大当り遊技状態終了後にも表示が継続され、小当り保留の変動が開始される度(小当り保留開始演出が実行される度)に、消去(通常態様の場合)されるか、変化する(特殊態様の場合。小当り保留開始演出の実行により通常態様に変化するなど)。小当り保留開始演出は、表示中のアイコンを消去又は変更する演出であるとよい。なお、小当り保留報知は、アイコンの表示開始後所定期間で終了したと捉えてもよい。この場合、小当り保留報知が終了しても、アイコンの表示は継続されることになる。第4報知画像109AK004は、表示されても、表示されなくてもよい。
例えば、小当り保留の数が2つのときに、通常態様のアイコン109AK033をまず表示し、その後の適宜のタイミング(大当り遊技状態終了時やその後の変動表示中など)に当該アイコン109AK033を特殊態様のアイコン109AK034に変化させる演出を実行してもよい。このように、小当り保留の数に応じて、通常態様のアイコン109AK033を表示後にアイコン109AK034に変化させてもよい。このように、アイコンを複数種類用意して、少ない数の小当り保留数を示す第1画像(通常態様のアイコン)を、当該第1画像よりも多い小当り保留数を示す第2画像(特殊態様のアイコン)に変更可能とすることで、第1画像が表示されても、第2画像への変化が期待でき、遊技の興趣が向上する。当該変更する演出を実行する際、所定画像がアイコン109AK033に接触してからアイコン109AK033をアイコン109AK034に変化させるような作用演出を実行してもよいし、このような作用演出を行わず、アイコン109AK033をアイコン109AK034に変化させてもよい。作用演出については、態様が変化しないガセの演出が実行される場合があってもよい。
なお、特殊態様のアイコン109AK034を表示しているときに、小当り保留開始演出が実行された場合、当該アイコン109AK034をアイコン109AK033に変更するのではなく、アイコン109AK034を小当り保留開始演出により一度消去し、当該小当り保留の小当りに基づく大当り遊技状態において、改めて小当り保留報知を行うようにしてもよい。この場合、小当り保留が新たに増えていなければ、改めて行われた小当り保留報知により、アイコン109AK033が表示される(アイコン109AK034は、小当り保留開始演出、小当り保留報知を介して、アイコン109AK033に変更されたともとれる)。このような演出でも遊技の興趣が向上する。
特殊態様のアイコン109AK034を複数種類用意してもよい。また、表示するアイコンは1つとして、その態様(例えば、4つの態様)により残小当り保留数を報知してもよい(上記同様、態様を変化させる演出を実行してもよいし、小当り保留開始演出によりその態様を小当り保留数の少ない態様に変化させてもよいし、一端アイコンを消去して再度の小当り保留報知でアイコンを再表示してもよい)。この場合、当該アイコンは、第3報知画像109AK003(このように、第3報知画像109AK003の態様も適宜の態様を採用できる)ともいえる。なお、第2報知画像109AK002の代わりに、報知画像109AK031を表示するようにしてもよい。この場合、小当り保留報知は、報知画像109AK031と第3報知画像109AK003との表示とも捉えられる(なお、第2報知画像109AK002及び第3報知画像109AK003の表示で小当り保留報知と捉えてもよい)。
(変形例7)
小当り保留報知、小当り保留追加演出、小当り保留開始演出等の実行タイミングは他のタイミングでもよい。小当り保留報知や小当り保留追加演出は、大当り遊技状態のエンディング演出中、ラウンド中等に実行されてもよい。また、小当り保留報知や小当り保留追加演出は、有利状態(上記では、大当り遊技状態)における小当り保留の数等を報知するものであればよく、小当り遊技状態、V入賞時であってもよい(これらの場合、有利状態を小当り遊技状態~V入賞~大当り遊技状態の一連の状態と捉えてもよい)。また、小当り保留報知の対象となった小当り保留の実行時は、実行中の変動表示が小当り保留である旨を報知する演出が実行されればよく、このような演出として、小当り保留開始演出の他、変動開始後所定期間経過後に小当り保留である旨を報知する演出、例えば、リーチ成立時に小当り保留である旨を報知する演出、リーチ演出の一部として実行される、小当り保留である旨を報知する演出を採用してもよい。小当り保留追加演出は、小当り保留発生時や変動表示時に適宜実行されてもよい。
(変形例8)
小当り保留報知が報知する小当り保留の数と、実際の小当り保留の数とが異なる場合があってもよい。例えば、実際の小当り保留の数が4つの場合に、小当り保留報知A~Cのいずれかが実行される場合等があってもよい(例えば、小当り保留報知の種類を、実際の小当り保留の数に応じて決定割合が異なる抽選により決定する)。また、例えば、第2記憶保留数の上限を5つ以上とする場合で、2つ目の小当り保留が上記のように保留4つ目以降であったり、1つ目の小当り保留と2つ目の小当り保留との間が2つのハズレの保留であったりするときに、小当り保留報知B~Dのいずれかを実行する代わりに小当り保留報知Aを実行可能としてもよい。
(変形例9)
小当り保留報知は、他の態様でもよい。例えば、小当り保留報知は、上記のような小当り保留の数を直接報知するものではなくてもよい。例えば、小当り保留報知は、その種類(小当り保留の数)に応じて異なるキャラクタや動画を表示するものなどであってもよい(小当り保留の数を直接報知しなくてもよい)。小当り保留開始演出や小当り保留追加演出等についても他の態様であってもよい。
(変形例10)
大当り遊技状態や小当り遊技状態中は、保留表示を非表示としてもよい。
(変形例11)
小当り保留報知の実行等を決定する際、当該小当り保留報知を実行する大当り遊技状態(V入賞後の大当り遊技状態)の種類(ラウンド数等)に応じて、小当り保留報知の態様(例えば、第2報知画像109AK002の色、表示位置、及び又は、文字のフォントなど)を異ならせてもよい。また、前記種類に応じて小当り保留開始演出の態様を異ならせてもよい(例えば、報知データに、大当り遊技状態の種類の情報を含め、小当り保留実行時に当該情報に応じた態様の小当り保留開始演出の実行設定を行う)。また、小当り保留追加演出の態様を、小当り保留報知実行時の大当り遊技状態の種類又は小当り保留追加演出実行時の大当り遊技状態の種類に応じて異ならせてもよい。これらによれば、小当り保留報知等の態様にも注目が集まり、遊技の興趣が向上する。
小当り保留報知の実行の有無等の決定割合は、報知対象の小当り保留の表示結果の小当り種別(複数の場合には、その組み合わせ)に応じて異ならせてもよい。小当り種別(小当り経由の大当りのラウンド数等)が遊技者にとって有利なほど、小当り保留報知が実行される割合が高いとよい。これにより、小当り保留報知の実行の有無にさらに注目が集まり、遊技の興趣が向上する。
(変形例12)
第4報知画像109AK004のメータ画像を、次の小当り保留が実行開始されるまでの期間を報知する他の画像に変更してもよい。当該画像は、例えば、時間の経過に応じて態様が変化する画像であればよい。このような画像としては、メータ画像の他、例えば、導火線に火が付いた爆弾(残り時間0で爆発)、徐々に膨らむ風船(残り時間0で破裂)等が挙げられる。第4報知画像109AK004のメータ画像を、タイマ画像等としてもよい。なお、タイマ画像とすると、上記帳尻合わせが難しくなるが、例えば、タイマ画像を一時的に視認不可又は困難にし、報知している残り時間の帳尻合わせをその間に行えばよい。
(変形例13)
パチンコ遊技機1について設定値を採用してもよい。設定値は、例えば、遊技店の店員等による操作部への操作により変更され、パチンコ遊技機1に設定される。パチンコ遊技機1には、設定値として、「1」~「6」などの複数の値をとり、設定された設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が異なる(大当りに加えて又は代えて小当りの当選確率が異なってもよい)。このようにパチンコ遊技機1は、設定された設定値に応じて遊技者にとっての有利度を異なるものであってもよい。このようなパチンコ遊技機1において、小当り保留報知、小当り保留追加演出、小当り保留開始演出、第3報知画像109AK003、第4報知画像109AK004等の各種演出の態様を、現在設定されている設定値に応じて異ならせてもよい(演出画像の色を異ならせる、形状を異ならせる等)。例えば、第4報知画像109AK004の画像を、設定されている設定値に応じて異ならせてもよい。
(特徴部109AKで開示する構成等)
(構成1)
(1)可変表示(例えば、第2変動表示、演出図柄の可変表示)を実行し、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、V入賞後の大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、特徴部109AKを有するパチンコ遊技機1)であって、
可変表示に関する情報を保留記憶情報(例えば、第2保留記憶データ、保留情報など)として記憶可能な保留記憶手段(例えば、第2保留記憶バッファ、保留情報バッファ)と、
前記保留記憶手段に記憶されている保留記憶情報に関する特定報知(例えば、小当り保留報知)を実行可能な特定報知実行手段(例えば、演出制御基板80)と、を備え、
前記特定報知実行手段は、
第1の有利状態に制御されているときに前記保留記憶手段に、当該第1の有利状態のあとに第2の有利状態に制御される可変表示に関する保留記憶情報が記憶されている場合に、その旨を報知する第1の特定報知(例えば、小当り保留報知A)と、
第1の有利状態に制御されているときに前記保留記憶手段に、当該第1の有利状態のあとに第2の有利状態に制御される可変表示に関する保留記憶情報と、当該第2の有利状態のあとに第3の有利状態に制御される可変表示に関する保留記憶情報と、が記憶されている場合に、その旨を報知する第2の特定報知(例えば、小当り保留報知B)と、を実行可能であり、
前記第2の特定報知は、第1の有利状態の終了後、第3の有利状態に制御される可変表示が実行されるまでの期間が所定期間以内(例えば、小当り保留の間にはずれの第2保留記憶が1以下の場合)であるときに実行可能である(例えば、ステップ109AKS006~008、図21-9参照)、
遊技機。
上記構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
上記有利状態として、上記では、V入賞後の大当り遊技状態を採用しているが、有利状態を、小当り遊技状態、変動表示が大当りとなったことに基づく大当り遊技状態、小当り~V入賞経由の大当り遊技状態全体などとして、上記構成を採用してもよい。特に、1種のパチンコ遊技機(確変状態を有するパチンコ機、所定回数の変動表示が実行されたときに確変状態が終了するST機等も含む。)に上記構成を適用してもよく、この場合には、有利状態が、変動表示が大当りとなったことに基づく大当り遊技状態となる。特定報知は、保留内連チャン等に適用すればよい。このようなことは、後述の構成2でも同様である。
上記第1の有利状態、第2の有利状態、及び、第3の有利状態は、有利状態の順序を示すものであり、各有利状態間の種類(例えば、小当り種別、大当り種別、ラウンド数、大当りであるか小当りであるか等)の異同は問わない。従って、第1の有利状態、第2の有利状態、第3の有利状態それぞれは、小当り種別ないし大当り種別などが同じ有利状態でも、少なくとも1つが異なる有利状態でもよい。このようなことは、後述の構成2でも同様である。
(2)上記(1)の遊技機において、
前記特定報知実行手段は、第1の有利状態の終了後、第3の有利状態に制御される可変表示が実行されるまでの期間が前記所定期間よりも長いときに、前記第2の特定報知の実行を制限し、前記第1の特定報知を実行可能である(例えば、ステップ109AKS006~008、図21-9参照)、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
(3)上記(1)又は(2)の遊技機において、
前記第1の特定報知又は前記第2の特定報知の対象となった保留記憶情報に対応する可変表示が実行されるときに、前記第1の特定報知又は前記第2の特定報知と関連した関連演出(例えば、小当り保留開始演出)を実行可能な関連演出実行手段(例えば、演出制御基板80)をさらに備える、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
(4)上記(1)~(3)のいずれかの遊技機において、
前記所定期間は、保留記憶情報の記憶数(例えば、第2保留記憶の数)により特定される期間である、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、演出制御が容易となる。
(5)上記(1)~(4)のいずれかの遊技機において、
前記特定報知実行手段は、
第1の有利状態の終了後、第3の有利状態に制御される可変表示が実行されるまでの期間が前記所定期間よりも長いときに、前記第2の特定報知を実行せずに前記第1の特定報知を実行可能であり、
前記第2の特定報知を実行せずに前記第1の特定報知を実行した後に、前記保留記憶手段に、第3の有利状態に制御される可変表示に関する保留記憶情報が記憶されている旨を報知する第3の特定報知を実行可能である(例えば、図21-13)、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
(6)上記(1)~(5)のいずれかの遊技機において、
可変表示にて所定表示結果(例えば、小当り図柄)が導出されたことに基づいて、遊技媒体が進入可能な状態に変化する可変進入手段(例えば、V判定入賞装置87)と、
前記可変進入手段内に設けられ、前記可変進入手段内に進入した遊技媒体が進入可能な特定領域(例えば、V入賞領域870)と、
前記特定領域に遊技媒体が進入したことに基づいて、前記有利状態のうちの特定有利状態(例えば、小当り経由の大当りに基づく大当り遊技状態)に制御する特定有利状態制御手段(例えば、主基板31)と、をさらに備える、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
(7)上記(1)~(6)のいずれかの遊技機において、
前記特定報知実行手段は、有利状態に制御されているときに前記保留記憶手段に記憶されている保留記憶情報の全てが有利状態に制御される可変表示に関する保留記憶情報である場合に、その旨を報知する第4の特定報知(例えば、小当り保留報知D)を実行可能である、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
(構成2)
(1)可変表示(例えば、第2変動表示、演出図柄の可変表示)を実行し、遊技者にとって有利な有利状態(例えば、V入賞後の大当り遊技状態)に制御可能な遊技機(例えば、特徴部109AKを有するパチンコ遊技機1)であって、
可変表示に関する情報を保留記憶情報(例えば、第2保留記憶データ、保留情報など)として記憶可能な保留記憶手段(例えば、第2保留記憶バッファ、保留情報バッファ)と、
前記保留記憶手段に記憶されている保留記憶情報に関する特定報知(例えば、小当り保留報知)を実行可能な特定報知実行手段(例えば、演出制御基板80)と、を備え、
前記特定報知実行手段は、
第1の有利状態に制御されているときに前記保留記憶手段に、当該第1の有利状態のあとに第2の有利状態に制御される可変表示に関する保留記憶情報が記憶されている場合に、その旨を報知する第1の特定報知(例えば、小当り保留報知A)と、
第1の有利状態に制御されているときに前記保留記憶手段に、当該第1の有利状態のあとに第2の有利状態に制御される可変表示に関する保留記憶情報と、当該第2の有利状態のあとに第3の有利状態に制御される可変表示に関する保留記憶情報と、が記憶されている場合に、その旨を報知する第2の特定報知(例えば、小当り保留報知B)と、を実行可能であり、
前記第2の特定報知は、第1の有利状態の終了後、第2の有利状態に制御される可変表示が実行されるまでの期間が第1の所定期間以内(例えば、V入賞後の大当り遊技状態のあと、最初に実行される第2変動表示が小当り保留である場合)であるとともに、当該第2の有利状態の終了後、第3の有利状態に制御される可変表示が実行されるまでの期間が第2の所定期間以内(例えば、小当り保留の間にはずれの第2保留記憶が1以下の場合)であるときに実行可能である(例えば、ステップ109AKS003~008、図21-9参照)、
遊技機。
上記構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
(2)上記(1)の遊技機において、
前記特定報知実行手段は、第1の有利状態の終了後、第2の有利状態に制御される可変表示が実行されるまでの期間が前記第1の所定期間以内であるが、第2の有利状態の終了後、第3の有利状態に制御される可変表示が実行されるまでの期間が前記第2の所定期間よりも長いときに、前記第2の特定報知の実行を制限し、前記第1の特定報知を実行可能である(例えば、ステップ109AKS003~008、図21-9参照)、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
(3)上記(1)又は(2)の遊技機において、
前記第1の特定報知又は前記第2の特定報知の対象となった保留記憶情報に対応する可変表示が実行されるときに、前記第1の特定報知又は前記第2の特定報知と関連した関連演出(例えば、小当り保留開始演出)を実行可能な関連演出実行手段(例えば、演出制御基板80)をさらに備える、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
(4)上記(1)~(3)のいずれかの遊技機において、
前記第1の所定期間及び前記第2の所定期間は、保留記憶情報の記憶数(例えば、第2保留記憶の数)により特定される期間である、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、演出制御が容易となる。
(5)上記(1)~(4)のいずれかの遊技機において、
前記特定報知実行手段は、
第1の有利状態の終了後、第2の有利状態に制御される可変表示が実行されるまでの期間が前記第1の所定期間以内であるが、第2の有利状態の終了後、第3の有利状態に制御される可変表示が実行されるまでの期間が前記第2の所定期間よりも長いときに、前記第2の特定報知を実行せずに前記第1の特定報知を実行可能であり、
前記第2の特定報知を実行せずに前記第1の特定報知を実行した後に、前記保留記憶手段に、第3の有利状態に制御される可変表示に関する保留記憶情報が記憶されている旨を報知する第3の特定報知を実行可能である(例えば、図21-13)、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
(6)上記(1)~(5)のいずれかの遊技機において、
可変表示にて所定表示結果(例えば、小当り図柄)が導出されたことに基づいて、遊技媒体が進入可能な状態に変化する可変進入手段(例えば、V判定入賞装置87)と、
前記可変進入手段内に設けられ、前記可変進入手段内に進入した遊技媒体が進入可能な特定領域(例えば、V入賞領域870)と、
前記特定領域に遊技媒体が進入したことに基づいて、前記有利状態のうちの特定有利状態(例えば、小当り経由の大当りに基づく大当り遊技状態)に制御する特定有利状態制御手段(例えば、主基板31)と、をさらに備える、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
(7)上記(1)~(6)のいずれかの遊技機において、
前記特定報知実行手段は、有利状態に制御されているときに前記保留記憶手段に記憶されている保留記憶情報の全てが有利状態に制御される可変表示に関する保留記憶情報である場合に、その旨を報知する第4の特定報知(例えば、小当り保留報知D)を実行可能である、
ようにしてもよい。
上記構成によれば、遊技の興趣を向上させることができる。
8a 第1特別図柄表示器、8b 第2特別図柄表示器、1 パチンコ遊技機、560 遊技制御用マイクロコンピュータ、55 RAM、9 演出表示装置、96 時短残回数画像。

Claims (1)

  1. 可変表示を実行し、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
    可変表示に関する情報を保留記憶情報として記憶可能な保留記憶手段と、
    前記保留記憶手段に記憶されている保留記憶情報に関する特定報知を実行可能な特定報知実行手段と、を備え、
    前記特定報知実行手段は、
    第1の有利状態に制御されているときに前記保留記憶手段に、当該第1の有利状態のあとに第2の有利状態に制御される可変表示に関する保留記憶情報が記憶されている場合に、その旨を報知する第1の特定報知と、
    第1の有利状態に制御されているときに前記保留記憶手段に、当該第1の有利状態のあとに第2の有利状態に制御される可変表示に関する保留記憶情報と、当該第2の有利状態のあとに第3の有利状態に制御される可変表示に関する保留記憶情報と、が記憶されている場合に、その旨を報知する第2の特定報知と、を実行可能であり、
    前記第2の特定報知は、第1の有利状態の終了後、第3の有利状態に制御される可変表示が実行されるまでの期間が所定期間以内であるときに実行可能であ
    第1の有利状態の終了後、第3の有利状態に制御される可変表示が実行されるまでの期間が前記所定期間外であるときは、前記第2の特定報知の実行を制限する、
    遊技機。
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