JP6992193B2 - 核無生成時の流体アクチュエータの測定 - Google Patents

核無生成時の流体アクチュエータの測定 Download PDF

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Description

流体ダイは、流体システムの一つのコンポーネントである。流体ダイは、当該システムを流れる流体を操作するコンポーネントを備えている。例えば、流体ダイの一例である流体吐出ダイは、表面に向けて流体を吐出する複数のノズルを備えている。流体ダイは、流体ダイ内に流体を送るマイクロ再循環ポンプなどの、吐出しないアクチュエータをも備える。そして、これらのノズルやポンプにより、インクや溶解促進剤(fusing agent)などの流体の吐出や移動が行われる。これらのノズルやポンプは、時間が経つと詰まり、あるいは動作不能となる場合がある。具体例として、印刷デバイスのインクは、時間が経つと硬化して固くなることがある。これによりノズルが詰まり、それ以降の吐出イベントの動作の妨げとなりうる。こうしたアクチュエータに影響を与える問題の例としては他にも、吐出部への流体の融着や、粒子汚れ、表面の流体溜まり、ダイ構造表面の損傷などがある。そして、このような状況などが発生すると、流体ダイを内蔵するデバイスの動作に悪影響を与えるおそれがある。
添付の図面は、本明細書に記載の原理の種々の例を示すものであり、本明細書の一部をなす。なお、図示の例は、単に例示のために示しているに過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。
本明細書に記載の原理の一例に係る、核無生成測定による流体分析を行う流体ダイのブロック図である。 本明細書に記載の原理の一例に係る、核無生成測定による流体分析を行う流体ダイの説明図である。 本明細書に記載の原理の一例に係る、核無生成測定による流体分析を行う方法のフローチャートである。 本明細書に記載の原理の他の例に係る印刷サイクルを示す説明図である。 本明細書に記載の原理の他の例に係る、1段階測定の場合の印刷サイクルを示す説明図である。 本明細書に記載の原理の他の例に係る、2段階測定の場合の印刷サイクルを示す説明図である。 本明細書に記載の原理の他の例に係る、核無生成測定による流体分析を行う流体ダイのブロック図である。 本明細書に記載の原理の一例に係る、核無生成測定による流体分析を行う方法のフローチャートである。
図面を通して、同一の参照番号は、類似の要素を示すものであり、必ずしも同一の要素を示しているとは限らない。また、必ずしも縮尺通りに図示されているわけではなく、図示対象の例をより明確に説明するために、部分的に拡大して示している場合がある。さらに、図面は本明細書の記載に沿った例や実施形態を示すものではあるが、図面に示す例や実施形態に説明が限定されるわけではない。
本明細書において「流体ダイ(fluidic die)」は、流体の圧送、混合、分析、吐出を少量ずつ行うことが可能な様々な種類の一体型デバイスを指すものとすることができる。そのような流体ダイは、吐出ダイを含みうる。吐出ダイは、印字ヘッドや、積層造形散布コンポーネント、デジタル滴定コンポーネントなど、流体を選択的かつ制御可能に複数回に分けて吐出することが可能なデバイスである。また、流体ダイの他の例として、流体センサデバイスやラボオンチップ(lab-on-a-chip)デバイスなど、流体の分析や処理が可能となるデバイスを挙げることもできる。
具体例を挙げると、これらの流体システムは、インクジェットプリンタや、多機能プリンタ(複合機)、積層造形装置などの多くの印刷デバイスに使用されている。これらのデバイスにおいて流体システムは、流体を正確かつ高速に少量ずつ放出するために使用されている。例えば、積層造形装置では、流体吐出システムによって溶解促進剤を放出している。溶解促進剤は、造形材料上に付着させることによって造形材料の硬化を促進し、立体物を形成させるものである。
他の流体吐出システムとして、紙などの二次元印刷媒体上にインクを放出するものがある。例えば、インクジェット印刷時には、流体吐出ダイに流体が送られる。そして、流体吐出システムを内蔵するデバイスが、インク滴を印刷媒体上に放出(吐出)する時間や位置を、印刷する内容に応じて決定する。これにより、流体吐出ダイは、所定の領域に亘って複数のインク滴を放出し、印刷内容としての像の表現形を生成する。紙以外の形態の印刷媒体が用いられる場合もある。
従って、上述の通り、本明細書に記載のシステムおよび方法は、二次元印刷(すなわち、平面状の基材上に流体を被着させること)および三次元印刷(すなわち、材料基材上に溶解促進剤などの機能剤を被着させて立体印刷物を形成すること)に適用することができる。
ここで、流体アクチュエータの説明に戻ると、流体アクチュエータは、ノズル内に設けることができる。ノズルは、流体アクチュエータに加えて、流体チャンバとノズルオリフィスとを備える。この場合の流体アクチュエータは、作動時にノズルオリフィスから流体の滴を吐出させるエジェクタ(吐出器,ejector)と呼ばれる場合もある。
また、流体アクチュエータは、ポンプである場合もある。例えば、流体ダイの中にはマイクロ流体チャネルを備えるものがある。マイクロ流体チャネルとは、流体を(例えば、ピコリットルレベル、ナノリットルレベル、マイクロリットルレベル、ミリリットルレベルなど)少量ずつ円滑に搬送することができる(例えば、ナノメートルレベル、マイクロメートルレベル、ミリメートルレベルなどの)十分に小さいサイズの流路のことである。流体アクチュエータは、このようなチャネル内に設けることができ、作動時にマイクロ流体チャネル内に流体変位を生じさせることができる。
流体アクチュエータの例としては、圧電膜方式のアクチュエータや、熱抵抗器方式のアクチュエータ、静電膜アクチュエータ、機械駆動式(衝撃駆動式)の膜アクチュエータ、磁歪駆動アクチュエータなどの、電気的作動に応じて流体の変位を生じさせることが可能な要素を挙げることができる。流体ダイは、複数の流体アクチュエータを備えることができ、これを、複数の流体アクチュエータと呼ぶ場合がある。
複数の流体アクチュエータを、「プリミティブ(primitive、基本部分)」と呼ばれるいくつかのグループに分けることができる。通常、1つのプリミティブには流体アクチュエータの集まりが含まれ、各々が個別の作動アドレスを有している。そして、いくつかの例では、ある1回の作動イベントに対して、各プリミティブに含まれる複数の流体アクチュエータを同時に作動させるように、流体ダイに対して電気的、流体的な制約を課すことができる。したがって、プリミティブを用いることにより、ある1回の作動イベントに対して同時に作動可能な流体エジェクタの部分集合に対して、アドレス指定とそれに続く作動とを容易に行うことができる。
各プリミティブに対応する流体エジェクタの数を、プリミティブのサイズと呼ぶことができる。流体ダイが4つのプリミティブを有し、各プリミティブが8つの流体アクチュエータ(これらの流体アクチュエータがそれぞれアドレス「0」~「7」を有している)を有する場合を例に説明すると、この場合、プリミティブのサイズは8となる。この例では、1つのプリミティブ内の各流体アクチュエータが、プリミティブにおける個別のアドレスを有している。そして、いくつかの例では、プリミティブごとに1つの流体アクチュエータのみが作動するように、電気的、流体的な制約を課すことができる。したがって、ある1回の作動イベントに対して、(各プリミティブから1つ)合計4つの流体アクチュエータを同時に作動させることができる。例えば、最初の作動イベントに対して、各プリミティブにおいてアドレス「0」を有する流体アクチュエータを作動させることができる。そして、第2番目の作動イベントに対して、各プリミティブにおいてアドレス「1」を有する流体アクチュエータを作動させることができる。いくつかの例では、プリミティブのサイズを固定することができるが、他の例では、プリミティブのサイズを可変とすることもでき、その場合、例えば、一連の作動イベントの終了後にプリミティブのサイズを変えることができる。
このような流体システムや流体ダイが、精密な流体供給の分野の進歩に寄与したことは間違いないが、その性能に影響を与えかねない条件もいくつか存在する。例えば、流体ダイに搭載される流体アクチュエータの場合、加熱、駆動気泡(drive bubble)の生成、駆動気泡の崩壊、流体リザーバからの流体充填などの多くの行程が流体アクチュエータに対して行われる。そのため、経時的変化や他の動作条件の結果、流体アクチュエータに詰まりなどの異常が発生するおそれがある。例えば、乾燥したインクや粉末造形材料などの粒子状の物質によって開口部が詰まってしまう場合がある。このような粒子状物質は、これ以降の流体の形成や放出に悪影響を及ぼしかねない。また、動作に影響を与えるおそれのある状況の他の例として、アクチュエータ素子への流体の融着や、表面の流体溜まり、流体チャンバ内の各コンポーネントへの通常の損傷なども挙げられる。表面に流体を被着させる処理や流体ダイ内に流体を送る処理は精密な工程であるため、このような障害が発生すると、印刷品質、あるいは、流体ダイを内蔵するシステムの動作に悪影響が生じるおそれがある。さらに、複数のアクチュエータのうち1つに故障が発生した場合に、そのアクチュエータの動作を故障後も継続させると、隣接するアクチュエータも故障する可能性がある。
したがって、本明細書は、特定の流体アクチュエータの状態を判定すること、および/または、流体アクチュエータに詰まりなどの異常が発生している場合にそれを同定することに関する。このような同定に続き、アクチュエータの整備や交換などの適切な対策を行うことが可能となる。
こうした同定を行うため、本明細書に記載の流体ダイは、流体ダイそれ自体に配置された複数の流体センサを備えている。流体センサと流体アクチュエータとでペアが組まれる。一例では、各流体センサが、流体の状態を示す電圧をそれぞれ生成する。そして、この流体チャンバ内の流体の状態から、診断デバイスが流体アクチュエータの診断を行い、流体アクチュエータが所期の機能を発揮しているか否かを判定することができる。他の例では、異なる時間に取得した複数の出力電圧を総合的に評価して、電圧プロファイルを生成することもできる。その場合、この電圧プロファイルを評価することにより、流体アクチュエータの機能状態を特定することができる。
いくつかの例では、複数の出力電圧を生成する複数の測定として、(1)駆動気泡の体積が最大となると予想されるときに行われる「ピーク値の測定(peak measurement)」と、(2)流体チャンバが流体で満たされているときに行われる「基準値の測定(reference measurement)」とがある。そして、この基準値の測定が、核生成イベント(nucleation event)に続いて行われる場合があった。この核生成イベントにおいては、駆動気泡が生じ、その駆動気泡が消えて、その後、流体チャンバが流体で再び満たされる。基準値の測定をするためにチャンバが再び満たされるまで待つことは、最大印刷速度の低下を意味する。測定が行われるまで印刷が再開できないためである。
したがって、本明細書では、核生成イベント(nucleation event)の“後”ではなく核無生成イベント(non-nucleation event)の“際”に基準値の測定が行われる流体ダイおよび方法を説明する。つまり、早期に基準値の測定を行うことができるため、印刷再開時の遅れを短くことができる。
さらに、場合によっては、核無生成時の測定を1回だけ行い、その測定結果からアクチュエータの状態を判定することもできる。この例では、測定時に核生成イベントを引き起こすことがないため、基準値の測定をさらに早期に行うことができ、よって、特定の印刷システムの最高可能印刷速度をさらに引き上げることができる。
具体的には、本明細書は、流体ダイについて記載している。流体ダイは、複数のプリミティブにグループ分けされた複数の流体アクチュエータを備えている。各流体アクチュエータは、流体チャンバ内に設けられている。流体ダイは、複数の流体センサをさらに備えている。各流体センサは、流体チャンバ内に設けられ、流体チャンバ内部の性状を判定する。流体ダイにおけるデータパーサは、入力信号から、流体ダイに対する噴射指示と測定指示とを抽出する。測定指示は、核生成イベントの際におけるピーク値の測定と、核無生成イベントの際における基準値の測定との少なくとも一方を指示するものである。流体ダイに設けられる噴射コントローラは、噴射指示に基づいて噴射信号を生成し、測定コントローラは、プリミティブの印刷サイクルの測定期間において、測定指示に基づいて、選択されたアクチュエータの測定を行う。
他の例では、流体ダイが、複数のプリミティブにグループ分けされた複数の流体アクチュエータを備えている。各アクチュエータは、流体チャンバ内に設けられている。そしてこの例では、流体ダイが、複数のインピーダンスセンサをさらに備えている。各インピーダンスセンサは、流体チャンバに設けられ、流体チャンバ内部のインピーダンスを求める。流体ダイは、データパーサと、噴射コントローラと、測定コントローラとを備えている。この例では、測定コントローラは、2段階測定の場合に、プリミティブの第1印刷サイクルの測定期間内の所定時間に、選択されたアクチュエータの第1インピーダンス測定を行う。この第1のインピーダンス測定は、核生成イベントに続いて行われる。さらに、2段階測定の場合、測定コントローラは、プリミティブの第2印刷サイクルの測定期間内の所定時間に、選択されたアクチュエータの第2インピーダンス測定を行う。この第2のインピーダンス測定は、核無生成イベントに続いて行われる。これに対し、1段階測定の場合、測定コントローラは、プリミティブの第1印刷サイクルの測定期間中に、選択されたアクチュエータのインピーダンス測定を1回だけ行う。この1段階インピーダンス測定は、核無生成イベントに続いてすぐに行われる。
本明細書は、方法についても記載している。本明細書に記載の方法によれば、2段階測定と1段階測定のいずれを実施するかについて判定を行う。2測定の場合には、プリミティブの第1の印刷サイクルの測定期間内の所定時間に、選択対象のアクチュエータの第1の測定を行う。次に、プリミティブの第2の印刷サイクルの測定期間内の所定時間に、選択対象のアクチュエータの第2の測定を行う。2段階測定においては、第1の測定は核生成イベントに続いて行われ、第2の測定は核無生成イベントに続いて行われる。1段階測定の場合には、プリミティブの第1の印刷サイクルの測定期間中に、選択対象のアクチュエータの測定を1回だけ行う。1段階測定では、核無生成イベントに続いてすぐに測定が行われる。いずれの場合も、各測定の結果を含むプロファイルに基づいて、選択されたアクチュエータの状態が判定される。
一例では、このような流体ダイを使用することにより、(1)アクチュエータの診断が可能となり、(2)アクチュエータの測定を印刷サイクルに組み込んだ場合の印刷速度が向上し、(3)印刷サイクル内の測定期間や作動期間に対する制約が軽減されて画質が向上し、(4)無駄な流体排出イベントの回数が減少して流体の節約が可能となる。
本明細書および特許請求の範囲において「アクチュエータ(actuator)」という用語は、アクチュエータ機能のあるエジェクタ(actuating ejector)と、エジェクタ(吐出)機能のないアクチュエータ(non-ejecting actuator)の両方を指す。例えば、アクチュエータとしてのエジェクタは、動作時に流体吐出ダイから流体を吐出する。また、エジェクタ機能のないアクチュエータの一例である再循環ポンプは、流体ダイ内部の流体スロット、流体チャネル、流体経路に流体を送る。エジェクタ機能のないアクチュエータとしては、他の種類のものも考えられる。例えば、エジェクタ機能のないアクチュエータには、気泡を発生させて、この気泡の生成・消滅のダイナミクスの分析から流体の性状を特定できるようにするものも含まれ得る。
これに従い、本明細書および特許請求の範囲において「ノズル(nozzle)」という用語は、流体吐出ダイのコンポーネントであって、個々に表面に流体を出すものを指す。ノズルは、吐出チャンバと、エジェクタとしてのアクチュエータと、開口部とを少なくとも含む。
さらに、本明細書および特許請求の範囲において「流体ダイ(fluidic die)」という用語は、流体システムのコンポーネントであって、流体の貯留、移送、吐出のうち1つ以上を行うコンポーネントを備えるものを指す。なお、流体ダイには、流体吐出ダイと吐出機能(エジェクタ機能)のない流体ダイのいずれも含まれる。
さらに、本明細書および特許請求の範囲において「流体センサ(fluid sensor)」という用語は、流体チャンバ内部の性状を判定するセンサを指す。インピーダンスセンサは、流体センサの一種であり、流体チャンバ内のインピーダンスを測定または特定する。さらに具体例を挙げると、抵抗センサは、インピーダンスセンサの一種であり、直流(DC)信号の特性を検出する。他の例では、所定の大きさの電流を所定の期間流すという操作を精密に行うことなどによって他の信号をセンサに強制的に印加するものもある。
さらに、本明細書および特許請求の範囲において「核生成イベント(nucleation event)」という用語は、流体アクチュエータの作動により駆動気泡が生成される事象を指す。
これに対して、「核無生成イベント(non-nucleation event)」とは、駆動気泡が生じないように流体アクチュエータが作動または非作動となる事象を指す。
さらに、本明細書および特許請求の範囲において「印刷サイクル(printing cycle)」という用語は、(1)プリミティブ内の複数の流体アクチュエータそれぞれの複数の作動期間と、(2)測定期間とを含む期間を指す。作動期間とは、特定の流体アクチュエータに対して専ら設定された時間枠を指す。作動期間において、特定の流体アクチュエータによる噴射が行われても行われなくてもよい。例えば、プリミティブ内の各流体アクチュエータは個別の作動期間を有し、流体アクチュエータを作動する場合には、当該個別の作動期間において作動されることになる。測定期間とは、流体アクチュエータの健全性を測定するために別途設定された時間枠を指す。
最後に、本明細書および特許請求の範囲において「複数の」またはこれに類する用語は、1から無限大までを含む任意の正の数として広義に理解されることを意図している。
続いて図面を参照する。図1は、本明細書に記載の原理の一例に係る、核無生成時の測定により流体分析を行う流体ダイ(100)のブロック図である。上述したように、流体ダイ(100)は、流体システムの一部であって、流体の吐出、種々の経路に沿った流体の輸送、またはその両方を行うための各コンポーネントを収容するものである。流体ダイ(100)から吐出されたり、流体ダイ(100)内を移送されたりする流体としては、インクや生化学用試薬、溶解促進剤などの様々な種類の流体が挙げられる。複数の流体アクチュエータ(102)を介して、この流体の移送、吐出、またはその両方が行われる。なお、流体ダイ(100)には、任意の数の流体アクチュエータ(102)を設けることができる。
流体アクチュエータ(102)としては、様々な種類のものが可能である。例えば、流体ダイ(100)が、複数のノズルを備え、各ノズルが、エジェクタとしての流体アクチュエータ(102)を備えてもよい。この例の場合、流体エジェクタは、作動時に、ノズルのノズルオリフィスから流体の液滴を吐出する。
また、他の種類の流体アクチュエータ(102)として、ノズルチャネルとノズルチャネルへの供給用の流体スロットとの間に流体を送る再循環ポンプがある。この例の場合、流体ダイは、複数のマイクロ流体チャネルから成るマイクロ流体チャネルアレイを備える。そして、各マイクロ流体チャネルが、流体ポンプとしての流体アクチュエータ(102)を備える。そして、この例の場合、流体ポンプは、作動時に、マイクロ流体チャネル内の流体を変位させる。なお、本明細書では、特定の種類の流体アクチュエータ(102)について言及しているが、流体ダイ(100)は、任意の数および任意の種類の流体アクチュエータ(102)を備えることができる。
これらの流体アクチュエータ(102)が、複数のプリミティブにグループ分けされている。上述したように、プリミティブとは、それぞれが個別のアドレスを有する複数の流体アクチュエータ(102)から成るグループを指す。例えば、第1のプリミティブにおいて、第1の流体アクチュエータ(102)がアドレス「0」を有し、第2の流体アクチュエータ(104)がアドレス「1」を有し、第3の流体アクチュエータ(102)がアドレス「2」を有し、第4の流体アクチュエータ(102)がアドレス「3」を有している。第2プリミティブ以降のプリミティブにグループ分けされている流体アクチュエータ(102)も、同様にアドレスが設定されている。なお、流体ダイ(100)は、任意の数のプリミティブを備えることができ、各プリミティブは、流体ダイ(100)内に設けられる流体アクチュエータ(102)のうち任意の数の流体アクチュエータ(102)を含むことができる。
また、流体ダイ(100)には、複数の流体センサ(104)が設けられている。流体センサ(104)は、各流体チャンバ内に設けられる場合もある。流体センサ(104)は、対応する流体アクチュエータ(102)の性状を検知する。例えば、流体センサ(104)を、流体チャンバ内のインピーダンスを測定するインピーダンスセンサとすることもできる。流体のインピーダンスとは、流体における交流電流や直流電流の流れにくさを示す。インピーダンスの測定は、流体に接触させたセンサに電気的刺激、すなわち電圧または電流、を印加し、これに対応する出力、すなわち電流または電圧、を測定することにより行うことができる。抵抗センサは、直流信号の性状を検出するタイプのインピーダンスセンサである。
具体例としては、流体センサ(104)は、流体チャンバ内の駆動気泡の性状を測定する駆動気泡検出器である。この例では、流体アクチュエータ(102)によって駆動気泡が生成される。駆動気泡によって、流体チャンバ内での流体の移送や、流体チャンバからの流体の吐出が行われる。具体的には、サーマルインクジェット印刷では、サーマルエジェクタの加熱により流体チャンバ内の流体の一部が気化する。そして、気泡の膨張によって、流体が流体チャンバの外に押し出される。気泡が崩壊すると、流体チャンバ内の負圧によって、流体供給スロットまたは流体供給孔などの流体供給源から流体ダイ(100)内に流体が吸入される。このような駆動気泡の生成、消滅が正常に行われているかを感知することによって、特定の流体アクチュエータ(102)が所期の動作を行っているか否かを診断することができる。つまり、流体チャンバ内に詰まりが発生すると、駆動気泡の生成、崩壊、またはその両方に影響が生じる。よって、駆動気泡の生成や崩壊が所期の通りに行われない場合には、ノズル詰まりが発生しているか、ノズルが所期の動作を行っていないか、あるいはその両方が起こっていると判断することができる。
駆動気泡の性状は、流体チャンバ内のインピーダンス値を測定することにより検出することができる。すなわち、流体が気化して駆動気泡を構成するガスになった時の導電性は、流体としてチャンバ内にあった時とは異なるため、吐出チャンバ内に駆動気泡が存在する場合には、特異なインピーダンス値が測定されることになる。よって、駆動気泡検出デバイスは、このインピーダンスを測定して、これに応じた電圧を出力する。後述するように、この出力を利用して、駆動気泡の生成が正常に行われているか否かを判定することができ、したがって、対応するエジェクタまたはポンプが正常動作状態にあるか異常動作状態にあるかを判定することができる。
場合によっては、複数のインピーダンス測定値を組み合わせてプロファイルを生成することもできる。プロファイルを構成する複数のインピーダンス測定値は、異なる種類のものであってよい。例えば、核生成イベントの際に、流体アクチュエータ(102)を作動させて、流体チャンバがほぼ気化ガスで満たされていることが予想される時点で「ピーク値の測定」を行う。他方、流体チャンバがほぼ流体で満たされていることが予想される時点で「基準値の測定」を行う。そして、これら2つの測定値を組み合わせて、アクチュエータの健全性を判定するためのプロファイルを生成することができる。つまり、一例では、2つの電圧の差が求められる。この2つの電圧の差が所定の範囲内であれば、流体アクチュエータ(102)は正常に機能しているとみなされる。この差が閾値を下回る場合には、流体アクチュエータ(102)に問題が発生しているとみなされる。
測定値の差分の検討に加えて、各時点でインピーダンスの生の値の測定を行うこともできる。その場合、各測定値の生の値および当該測定値どうしの差分から特徴を割り出し、この特徴から、ユーザはアクチュエータの機能の性状を推測することができる。
従来、上述の基準値の測定を核生成イベントに続いて行っていたため、遅延が生じるおそれがあった。これに対して、本明細書によれば、このような基準値の測定は、流体アクチュエータ(102)が(1)作動していない時、または(2)核生成が生じないように作動している時などの核無生成イベントにおいて行われる。
核無生成イベントにおいて基準値を測定することにより、プリンタの性能を向上させることができる。例えば、核生成イベントが含まれる測定期間にピーク値の測定が行われ、別の印刷サイクルにおける測定期間において、核生成イベント後に基準値の測定が行われていた。しかし、これら2つの印刷サイクルの測定期間はいずれも、基準値の測定に要する時間の長さによって決まる。たとえピーク値の測定を短時間で行うことができたとしても、印刷サイクル自体がそれよりも長いか、あるいはそうなるであろう。測定期間は、より時間のかかる基準値の測定ができる程度に十分な長さを有していなければならないからである。
つまり、“核無生成”イベントにおいて基準値の測定を行うことにより、駆動気泡の崩壊を待つ必要がなくなる。すなわち、本明細書における測定期間は、核生成イベント後の再充填時間によって決まるのではなく、核生成イベントにおけるピーク値測定によって決まる。
他の例では、ピーク値の測定を行わず、基準測定値のみに基づいてアクチュエータの状態を特定する。この例では、測定期間は、ピーク値の測定ではなく、基準値の測定時間によって決まる。
このような基準値の核無生成測定による1段階測定と、核無生成測定と核生成測定とによる2段階測定とにおける測定タイミングの具体例を、図3、図5、図6を参照して以下に示す。
ここで、流体ダイ(100)の説明に戻ると、流体ダイ(100)は、データパーサ(106)をさらに備える。データパーサ(106)は、入力信号を受信し、その信号に含まれるすべての噴射指示や測定指示を抽出する。すなわち、流体ダイ(100)は、パケット形式の情報を受信する入力部を有している。このパケット形式の情報は、噴射の必要がある場合にどの流体アクチュエータ(102)が噴射をすべきかを指示するものであり、この噴射を実現するために必要な情報を含んでいる。また、このパケット形式の情報は、流体アクチュエータ(102)の診断を行うべきか否か、およびどの流体アクチュエータ(102)の診断を行うべきかを示すものでもある。データパーサ(106)は、この信号を受信し、噴射指示と測定指示とを抽出する。具体的には、測定指示は、特定の印刷サイクルにおいて基準値の核無生成測定とピーク値の核生成測定のいずれを実施すべきかを示すものである。
そして、流体ダイ(100)の噴射コントローラ(108)が、噴射指示に基づいて流体アクチュエータを作動させる。同様に、測定指示に基づいて、測定コントローラ(110)は、プリミティブの印刷サイクルの測定期間中に、選択されたアクチュエータ(102)の測定を行う。例えば、測定指示が、ある特定の流体アクチュエータ(102)の検査が必要であり、且つ、当該検査が基準値の核無生成測定のみを含むことを示している場合、測定コントローラ(110)が、対応する流体センサ(104)を起動するとともに、噴射コントローラ(108)が、選択された流体アクチュエータ(102)による噴射を抑制することができる。
このような流体測定システムによって、印刷速度は向上する。例えば、上述したように、本システムは、駆動気泡の崩壊を待って基準値の測定を行うことがないため、核生成イベントに依存することなく、つまり核生成イベントを待つことなく、基準値の測定を行う。これにより、流体アクチュエータ(102)の状態の判定基準となる基準値を、駆動気泡の崩壊を待たずに測定することができる。
また、基準値の核無生成測定のみを行うことにより、さらに時間を短縮することもできる。つまり、ピーク値の測定は駆動気泡の崩壊を待たずに行うことができるため、核生成イベント後に基準値の測定を行うよりは短い時間で行うことができるものの、それでもピーク値の測定までには待ち時間がある。例えば、ピーク値に到達するまでに一定の時間がかかるため、ピーク値の測定前には一定の遅延時間が組み込まれている。このような遅延時間の要因としては、データの読み込みや、噴射パルスの伝播、測定待機時間、電圧のサンプリング、さらには流体アクチュエータ(102)にエネルギーを印加してから駆動気泡が生じるまでの時間を挙げることができる。したがって、ピーク期間を待たずに測定を行うことによって、測定期間をさらに短縮することができる。
測定期間の短縮によって、印刷速度を向上させることができる。さらに、測定期間の短縮によって、当該印刷サイクルの各作動期間を長くすることもできる。すなわち、基準値の測定に基づいて測定期間が長く設定されている場合には、印刷サイクルを所望の長さに保つために各作動期間は一定の長さに制限されることになる。そして、このように作動期間の長さが制限されることによって、印刷に悪影響が生じるおそれがあった。
したがって、本明細書では、核生成イベントの終了を待たずに基準値の測定を行うことと、(2)場合によっては、ピーク値の測定を行わないこととによって測定期間を短縮している。そしてこれにより、印刷サイクル全体の長さを短縮してもよく、あるいは印刷サイクル全体の長さは変えずに各作動期間を長くしてもよい。印刷サイクルを短縮させれば、印刷速度を向上させることができる一方、作動期間を長くすれば印刷品質を向上させることができる。
さらに、本システムは、測定動作の結果出現するアーチファクト量も低減する。すなわち、ピーク値の測定“及び”基準値の測定を核生成イベントに依存して行う場合には、核生成イベントが2回行われ、これらの核生成イベントの度に、基板の上のおそらくは望ましくない位置に液摘が落下することになる。したがって、核無生成イベントに続いて基準値の測定を行うことにより、核生成イベントを1回省くことができるため、不要な流体滴の数を減らし、画質を向上させることができる。
図2は、本明細書に記載の原理の一例に係る、核無生成測定による流体分析を行う流体ダイ(100)のブロック図である。具体的には、図2は、流体センサ(図1の104)が、流体チャンバ内のインピーダンスを測定するインピーダンスセンサ(212)である例を示している。
また、図2には、入力信号のデータ経路も示している。すなわち、上述したように、入力信号は、データパーサ(106)が受信する。この入力信号は、インピーダンスセンサ(212)および流体アクチュエータ(102)の動作パラメータを示すビットを含んでいる。データパーサ(106)は、入力信号を解析し、噴射コントローラ(108)に対する噴射指示と、測定コントローラ(110)に対する測定指示とを抽出する。噴射コントローラ(108)に与えられる噴射指示は、流体アクチュエータ(102)を作動させるか否か、およびどの流体アクチュエータ(102)群を作動させるか、を指示するものであってよい。また、噴射コントローラ(108)に与えられる噴射指示が、選択対象の流体アクチュエータ(102)を測定期間中に作動させるか否かをさらに示すこともできる。例えば、測定指示がピーク値の測定を指示するものである場合、噴射指示の解析結果は、選択対象の流体アクチュエータ(102)を測定期間中に作動させることを指示するものであり得る。そして、これに応じて、噴射コントローラ(108)は、核生成開始信号を送り、核生成イベントを生じさせることができる。
これに対し、測定指示が基準値の測定を指示するものである場合、噴射指示の解析結果は、(1)核生成イベントを起こすには不十分なエネルギーを供給する核無生成開始信号、または(2)核無生成イベントの間、開始信号を抑制する抑制信号、のいずれかを含み得る。これに応じて、噴射コントローラ(108)は、核無生成開始信号を送って生じさせるか、あるいは、受信した開始信号を抑制することができる。
測定コントローラ(110)に与えられる測定指示は、特定のインピーダンスセンサ(212)を測定期間中に作動させるか否かを指示するものであってよい。例えば、測定指示が特定の流体アクチュエータ(102)の測定を指示するものである場合、測定指示の解析結果は、これに対応するインピーダンスセンサ(212)を示すものであり得る。そして、これに応じて、測定コントローラ(108)は、インピーダンスセンサ(212)の起動信号を送出することができる。また、測定は、流体アクチュエータ(102)の起動後に行われるため、流体アクチュエータの作動とタイミングを合わせて測定を行うための信号を、噴射コントローラ(108)から測定コントローラ(110)が受信することもできる。
図3は、本明細書に記載の原理の一例に係る、核無生成測定による流体分析を行う方法(300)のフローチャートである。本方法(300)によれば、まず、2段階測定と1段階測定のどちらを実施する必要があるかが判定される(ブロック301)。2段階測定とは、測定を2回行う測定動作であり、それらの測定結果を元に作成したプロファイルを用いて流体アクチュエータ(図1の符号102)の状態診断が行われる。この例では、2回の測定は、核生成イベントの際のピーク値の測定と、核無生成イベントの際の基準値の測定とで構成される。これに対し、1段階測定とは、測定を1回行う測定動作であり、その測定結果を用いて流体アクチュエータ(図1の符号102)の状態診断が行われる。この例では、1回の測定は、核無生成イベントの際の基準値の測定で構成される。
2段階測定を実施する必要があると判定された場合(ブロック301の判定結果がイエス)、選択されたアクチュエータの第1の測定が行われる(ブロック302)。上述したように、この測定は核生成イベントの際に行われる。したがって、この例の場合、入力信号は、(1)ピーク値の核生成測定と、核生成開始信号とを指示するものである。この第1の測定は、第1の印刷サイクルの測定期間内の所定時間“X”になされる。すなわち、測定期間は、印刷サイクルのうち、測定を行うための部分である。この測定期間内に、測定値のサンプリングを開始する所定時間“X”が設定される。所定時間“X”は、遅延時間と、噴射パルスの伝播と、駆動気泡の体積が予想される最大値を示唆するまでに要する時間とを考慮して定めることができる。
次に、第2の印刷サイクルにおいて第2の測定が行われる(ブロック303)。この測定は核無生成イベントの際に行われる。したがって、この例の場合、第2の印刷サイクルに対する入力信号は、(1)基準値の核無生成測定と、(2)核無生成開始信号とを指示するものとなる。この第2の測定は、測定期間内の所定時間“X”になされる。この所定時間“X”は、第1の測定が開始される所定時間“X”と同じ時間である。すなわち、第1の印刷サイクルの測定期間内の時間“X”で、例えば、ピーク値の測定などの測定値のサンプリングが行われる。そして、これに合わせて、第2の印刷サイクルの測定期間内の時間“X”で、例えば、基準値の測定などの測定値のサンプリングが行われる。すなわち、2段階測定の場合、いずれの印刷サイクルにおいても、ピーク値の測定に要する所定時間“X”によって測定期間の長さが決まる。この結果、核生成イベントの後に基準値の測定を行う場合に比べて全体の印刷時間が短縮される。核生成イベントの後に基準値の測定を行う場合は、いずれの印刷サイクルにおいても、測定期間が、気泡の崩壊後に基準値を測定するために要する時間の長さ“Y”に基づくこととなり、この時間“Y”は“X”よりも長い。
まとめると、2段階測定の或る印刷サイクルにおいて(1)測定指示がピーク値の核生成測定を指示し、(2)噴射指示が測定期間での核生成イベントを指示し、(3)測定コントローラ(図1の符号110)が、測定期間内の所定時間であって当該核生成イベントに続いて、選択されたアクチュエータ(図1の符号102)の第1の測定を行う。そして、2段階測定の別の印刷サイクルにおいて、(1)測定指示が基準値の核無生成測定を指示し、(2)噴射指示が測定期間での核無生成イベントを指示し、(3)測定コントローラ(図1の符号110)が、測定期間内の所定時間であって当該核無生成イベントに続いて、選択されたアクチュエータ(図1の符号102)の第2の測定を行う。
図3は、ある測定として、基準値の核無生成測定の前にピーク値の核生成測定を行っているが、これらの測定を別の順序で行ってもよい。例えば、基準値の核無生成測定を第1の印刷サイクルの測定期間に行い、ピーク値の核生成測定を第2の印刷サイクルの測定期間に行うこともできる。
このような2段階測定により、アクチュエータの多種多様な状態の特定が可能となる。例えば、後述するように、ピーク測定値と基準測定値との差分を差分閾値と比較することができる。そして、ピーク測定値と基準測定値との差分と差分閾値との比較結果に基づいて、流入口詰まりなどの特定の種類のアクチュエータ異常を検出することができる。さらに、ピーク測定値と基準測定値との差分値ではなく、ピーク測定値と基準測定値のうち一方のみを閾値と比較することにより、管部の詰まりなどのさらなる種類の異常を検出することもできる。
1段階測定を実施する必要があると判定された場合(ブロック301の判定結果がノー)、選択された流体アクチュエータ(図1の符号102)の測定が1回行われる(ブロック304)。この1回の測定は核無生成イベントの際に行われる。したがって、この例の場合、印刷サイクルに対する入力信号は、(1)基準値の核無生成測定と、(2)核無生成開始信号とを指示するものである。
この例では、当該1回の測定を、測定期間内の任意の時間に行うことができる。つまり、その時間が来るまではインピーダンス測定を行うことができない所定時間としての時間“X”は、この例では設定されない。換言すれば、核無生成測定で行う基準値の測定は、任意のタイミングで行うことができる。すなわち、1段階測定の場合、いずれの印刷サイクルの測定期間も、その長さは、ピーク値の測定に要する所定時間“X”によって定まることがない。これに対し、ピーク値の測定によって決まる測定期間に基づいて基準値の測定を行う場合には、いずれの印刷サイクルにおいても、流体チャンバ内のインピーダンスが最大となることが予想されるときにピーク値を測定するのに要する時間“X”の長さに基づいて、測定期間が設定されるが、この場合と比べて、上述の1段階測定では全体の印刷時間が短縮される。1段階測定時にはピーク値の測定は行われないため、そのような時間“X”の長さによって測定期間が定められることもない。
まとめると、ある印刷サイクルにおいて(1)測定指示がピーク値の核無生成測定を指示し(2)噴射指示が測定期間での核無生成イベントを指示し(3)測定コントローラ(図1の符号110)が、当該核無生成イベントに続く測定期間内の所定時間に、選択されたアクチュエータ(図1の符号102)の第1の測定を行う。
このような1段階測定では、ピーク値の測定を行わず、その閾値との比較も行うことがないため、得られる指標によって特定できる異常の種類は少なくなるかもしれないが、測定の高速化が可能となり、よって印刷速度のさらなる高速化が実現できる。換言すれば、2段階測定と1段階測定のいずれを実施するかの判定(ブロック301)は、流体ダイ(図1の符号100)のサイクルに基づいて行ってもよく、あるいは流体ダイ(図1の符号100)が組み込まれているシステムに基づいて行ってもよい。例えば、流体アクチュエータ(図1の符号102)が活発に流体の放出を行っている印刷スワス(swath、帯状領域)の間は、1段階測定が望ましい可能性がある一方、印刷スワス間の間隔中などのアイドル時間では、比較的時間がかかるものの、より広範な結果が得られる2段階測定を実施する時間的余裕がある場合がある。言い換えれば、2段階測定と1段階測定のいずれを実施するかの判定を、流体ダイ(図1の符号100)の稼働レベルに基づいて行い、稼働レベルが高い時は1段階測定を実施し、稼働レベルが低い時は2段階測定を実施することができる。なお、図3には2段階測定を行うシステムを示しているが、さらに測定回数を増やすことにより、より精度の高いプロファイルを作成し、特定可能な流体アクチュエータ(図1の符号102)の性状の種類を増やすこともできる。
いずれの場合でも、測定後には、各電圧とそれに対する閾値との比較に基づいて、選択された流体アクチュエータ(図1の符号102)の状態が判定される(ブロック305)。すなわち、1回分または2回分の測定結果から、選択されたアクチュエータ(図1の符号102)のプロファイルを生成することができる。そしてこのプロファイルを閾値プロファイルと比較することにより、選択された流体アクチュエータ(図1の符号102)の状態が特される。
図4は、本明細書に記載の原理の別の例に係る、1つの印刷サイクル(414)に含まれる複数の期間を示す図である。上述したように、印刷サイクル(414)は、測定期間(418)だけではなく、プリミティブ内の各流体アクチュエータ(図1の102)の作動期間(416)を含んでいる。すなわち、印刷サイクル(414)はそれぞれ、プリミティブと関連づけられている。したがって、図4に示す印刷サイクル(414)に対応するプリミティブは、1プリミティブ当たり8個の流体アクチュエータ(図1の102)を備えるものである。各作動期間(416)は、特定の流体アクチュエータ(図1の102)に割り当てられた時間枠を指す。この時間枠内で、対応する流体アクチュエータ(図1の102)は、入力信号に含まれる各噴射指示に従って、噴射を実施または休止することができる。すなわち、各作動期間(416)は、プリミティブ内のアクチュエータが噴射可能なタイミングを表している。
また、印刷サイクル(414)は、測定を実施する期間である測定期間(418)をも含んでいる。上述したように、測定期間(418)の長さは、各作動期間(416)の長さを決める要因の一つである。核生成イベント“に続き”基準値の測定を行うのに要する時間によって測定期間(418)が決まる場合などのように、測定期間(418)が非常に長い場合には、印刷サイクル(414)全体の長さが特定の値となるように、作動期間(416)の長さを選択することができる。しかし、その場合、作動期間(416)が、印刷品質の低下を招く長さに設定されてしまう可能性がある。つまり、作動期間(416)が短すぎると、流体吐出が適切には行われないおそれがある。
従って、(1)核無生成イベントの際に基準値の測定を行う、(2)ピーク値の測定を省略する、のうち少なくとも一方を行うことで測定期間(418)を短縮することによって、作動期間(416)を長くして印刷品質を向上させるか、あるいは印刷サイクル(414)全体の長さを短くして印刷速度を高速化するかのいずれかが可能となる。
図5は、本明細書に記載の原理の別の例に係る、1段階測定用の印刷サイクル(414)を示す図である。上述したように、1段階測定では、1つの印刷サイクル(414)を利用して測定が行われる。この印刷サイクルの測定期間(418)では、単一の、基準値の核無生成測定が行われる。よって、駆動気泡の生成、崩壊を待つ必要がないことから、1段階測定時の測定期間(418)は、例えば、核生成イベントに続き基準値の測定を行うのに要する時間によって定まる測定期間(点線で示す)よりも短縮することができる。
図6は、本明細書に記載の原理の一例に係る、2段階測定用の印刷サイクルを示す図である。上述したように、2段階測定では、2つの印刷サイクル(414-1,414-2)を利用して測定が行われる。第1の印刷サイクル(414-1)の測定期間(418-1)では、ピーク値の核生成測定と基準値の核無生成測定とのうちの一方が行われる。よって、駆動気泡の生成を待つ必要がないことから、2段階測定用の測定期間(418-1)は、例えば、核生成イベントに続き基準値の測定を行うのに要する時間によって定まる測定期間(点線で示す)よりも短縮することができる。
第2の印刷サイクル(414-2)の測定期間(418-2)では、ピーク値の核生成測定と基準値の核無生成測定とのうちの他方が行われる。
上述したように、駆動気泡の生成、崩壊を待つ必要がないことから、2段階測定時の測定期間(418-1,418-2)は、核生成イベント後に基準値の測定を行うのに要する時間によって定まる測定期間よりも短縮することができる。しかし、測定期間(418-1,418-2)には、信号の伝播、駆動気泡の形成などを考慮した遅延時間がまだ含まれているため、2段階測定時の測定期間(418-1,418-2)は、図5に示した1段階測定時ほどには短縮されない。しかし、図6に示す2段階測定によって、ピーク値の核生成測定の結果得られる追加的なデータ点に基づいた、より広範かつ精度の高い測定結果を得ることができる。
図7は、本明細書に記載の原理の他の例に係る、核無生成測定による流体分析を行う流体ダイ(100)のブロック図である。上述の例と同様、流体ダイ(100)は、データパーサ(106)と、噴射コントローラ(102)と、測定コントローラ(110)と、インピーダンスセンサ(212)と、流体アクチュエータ(102)とを備えている。そしてこの例では、流体ダイ(100)は、診断デバイス(720)をさらに備えている。診断デバイス(720)は、選択された流体アクチュエータ(102)のプロファイルに基づいて、当該流体アクチュエータ(102)の状態を特定する。
診断デバイス(720)は、任意の流体アクチュエータ(102)の状態を診断し、当該流体アクチュエータ(102)の状態を示す出力を生成する。具体的には、診断デバイス(720)は、少なくとも診断対象の流体アクチュエータ(102)に対応するインピーダンスセンサ(212)の出力に基づいて当該流体アクチュエータ(102)を診断し、検知した性状を示す出力を生成する。なお、図7では、診断デバイス(720)が流体ダイ(100)に設けられる構成を示しているが、診断デバイス(72)をダイの外部に設けることもできる。この場合、測定結果は、流体ダイ(100)からシステムコントローラに送られ、このシステムコントローラが、測定結果を解析して流体アクチュエータ(102)の状態を特定する。
具体例を挙げると、ピーク測定値と基準測定値との間の電圧差が算出されてもよく、あるいは電圧差と生の測定値とに基づいてプロファイルが生成されてもよい。電圧差が閾値を下回る場合には、気泡の形成、崩壊が正常には行われていないことを示していると考えられる。逆に、電圧差が閾値を上回っていれば、気泡の形成、崩壊が正常に行われていることを示していると考えられる。なお、電圧差が小さければ気泡の形成、崩壊が正常には行われていないことを示し、電圧差が大きければ気泡の形成、崩壊が正常に行われていることを示すという具体的な関係について説明したが、本明細書に記載の原理に従って任意の所望の関係を成立させることができる。
図8は、本明細書に記載の原理の一例に係る、核無生成測定による流体分析を行う方法(300)のフローチャートである。本方法(800)によれば、2段階測定と1段階測定のどちらを実施する必要があるかが判定される(ブロック801)。この判定は、図3に関連して述べたように行うことができる。
2段階測定を実施する必要があると判定された場合(ブロック801の判定結果がイエス)、図3に関連して述べたように、核生成イベントに続き第1の測定が行われる(ブロック802)。そして、この測定に続き、核無生成イベントに続いて第2の測定が行われる(ブロック803)。いくつかの例では、本方法(800)は、測定期間における核無生成イベントが指示されている場合に、開始信号を抑制すること(ブロック804)を含む。すなわち、核生成すなわち駆動気泡の生成をもたらす信号が抑制される(ブロック804)。
1段階測定を実施する必要があると判定された場合(ブロック801の判定結果がノー)、核無生成イベントに続いて測定が1回行われる(ブロック805)。いくつかの例では、本方法(800)は、測定期間における核無生成イベントが指示されている場合に、開始信号を抑制すること(ブロック806)を含む。すなわち、核生成すなわち駆動気泡の生成をもたらす信号が抑制される(ブロック806)。いずれの場合も、測定結果に基づくプロファイルを、基準となるプロファイルと比較(ブロック807)することにより、選択された流体アクチュエータ(図1の102)の状態が判定される。つまり、2段階測定では、ピーク測定値と基準測定値とを含むプロファイルが生成され、このプロファイルが、各測定値に対応するピーク閾値と基準閾値とを含むプロファイルと比較される。同様に、1段階測定では、基準測定値のみを含むプロファイルが生成され、このプロファイルが基準閾値のみを含むプロファイルと比較される。そして、この比較(ブロック807)の結果に基づいて、出力が生成される。この出力に基づいて、必要に応じて後続の改善措置を講じることができる。
一例では、このような流体ダイを使用することにより、(1)アクチュエータの診断が可能となり、(2)アクチュエータの測定を印刷サイクル内に組み込んだ場合の印刷速度が向上し、(3)印刷サイクル内の測定期間や作動期間に対する制約が軽減されて画質が向上し、(4)無駄な流体排出イベントの回数が減少して流体の節約が可能となる。

Claims (15)

  1. 流体ダイであって、
    複数のプリミティブにグループ分けされた複数の流体アクチュエータであって、各アクチュエータは流体チャンバに配置されている、複数の流体アクチュエータと、
    複数の流体センサであって、各流体センサは流体チャンバに配置され前記流体チャンバにおける特性を求めるものである、複数の流体センサと、
    前記プリミティブの各印刷サイクルについて、前記流体ダイに対する噴射指示と測定指示とを入力信号から抽出するデータパーサであって、前記測定指示は、核生成イベントの際のピーク値の測定と、核無生成イベントの際の基準値の測定とのいずれか一方を指示するものである、データパーサと、
    前記噴射指示に基づいて噴射信号を生成する噴射コントローラと、
    前記プリミティブの印刷サイクルの測定期間において、当該印刷サイクルについて抽出された前記測定指示に基づいて、選択されたアクチュエータの測定を行う測定コントローラと
    を備える流体ダイ。
  2. 前記印刷サイクルは、前記プリミティブにおける各流体アクチュエータの作動期間と、前記測定期間とを含むものである、請求項1に記載の流体ダイ。
  3. 各作動期間の長さは、前記測定期間の長さと所望の印刷サイクルの長さとに基づいて選択される、請求項2に記載の流体ダイ。
  4. ある印刷サイクルにおいて、
    前記測定指示は、前記基準値の測定を指示するものであり、
    前記噴射指示は、核無生成イベントを指示するものであり、
    前記測定コントローラは、前記核無生成イベントに続く前記測定期間内の所定時間に、選択された前記アクチュエータの測定を行うものである、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の流体ダイ。
  5. 前記基準値の測定が、前記核無生成イベントの直後に行われる、請求項4に記載の流体ダイ。
  6. ある印刷サイクルにおいて、
    前記測定指示は、前記ピーク値の測定を指示するものであり、
    前記噴射指示は、前記測定期間での核生成イベントを指示するものであり、
    前記測定コントローラは、前記核生成イベントに続く前記測定期間内の所定時間に、選択された前記アクチュエータの第1の測定を行い、
    別の印刷サイクルにおいて、
    前記測定指示は、前記基準値の測定を指示するものであり、
    前記噴射指示は、前記測定期間での核無生成イベントを指示するものであり、
    前記測定コントローラは、前記核無生成イベントに続く前記測定期間内の所定時間に、選択された前記アクチュエータの第2の測定を行う、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の流体ダイ。
  7. 前記所定時間は、前記測定期間における遅延を含むものである、請求項6に記載の流体ダイ。
  8. 前記遅延が、前記流体チャンバ内のインピーダンスが最大となることが予想される期間と一致するものである、請求項7に記載の流体ダイ。
  9. 流体ダイであって、
    複数のプリミティブにグループ分けされた複数の流体アクチュエータであって、各アクチュエータは流体チャンバに配置されている、複数の流体アクチュエータと、
    複数のインピーダンスセンサであって、各インピーダンスセンサは流体チャンバに配置され前記流体チャンバにおけるインピーダンスを求めるものである、複数のインピーダンスセンサと、
    前記プリミティブの各印刷サイクルについて、前記流体ダイに対する噴射指示と測定指示とを入力信号から抽出するデータパーサであって、前記測定指示は、核生成イベントの際のピーク値の測定と、核無生成イベントの際の基準値の測定とのいずれか一方を指示するものである、データパーサと、
    前記噴射指示に基づいて噴射信号を生成する噴射コントローラと、
    測定コントローラと
    を備え、
    抽出された前記測定指示に基づいて、前記測定コントローラは、
    2段階測定の場合、
    核生成イベントに続き、前記プリミティブの第1印刷サイクルの測定期間内の所定時間に、選択されたアクチュエータの第1のインピーダンス測定を行い、
    核無生成イベントに続き、前記プリミティブの第2印刷サイクルの測定期間内の所定時間に、選択された前記アクチュエータの第2のインピーダンス測定を行い、
    1段階測定の場合、
    前記プリミティブの前記第1印刷サイクルの測定期間において、選択された前記アクチュエータの単一のインピーダンス測定を行い、1段階のインピーダンス測定は核無生成イベントの直後に行われる、
    流体ダイ。
  10. 各インピーダンス測定結果のうちの1つ以上を含むプロファイルに基づいて、選択された前記アクチュエータの状態を判定する診断デバイスをさらに備える請求項9に記載の流体ダイ。
  11. 前記噴射コントローラは、
    前記核生成イベントを生じさせる核生成開始信号を送り、
    前記核生成イベントを生じさせるには不十分なエネルギーを供給する核無生成開始信号を送る、
    請求項9または請求項10に記載の流体ダイ。
  12. 流体ダイにおけるアクチュエータの状態を判定する方法であって、
    2段階測定と1段階測定のいずれを実施するかを判定するステップと、
    2段階測定の場合、
    核生成イベントに続き、プリミティブの第1印刷サイクルの測定期間内の所定時間に、選択されたアクチュエータの第1の測定を行い、
    核無生成イベントに続き、前記プリミティブの第2印刷サイクルの測定期間内の所定時間に、選択された前記アクチュエータの第2の測定を行うステップと、
    1段階測定の場合、
    前記プリミティブの前記第1印刷サイクルの測定期間に、選択された前記アクチュエータの単一の測定を行い、1段階の測定は核無生成イベントの直後に行われる、ステップと、
    各測定の結果を含むプロファイルに基づいて、選択された前記アクチュエータの状態を判定するステップと
    を含む方法。
  13. 核無生成イベントの際に開始信号を抑制するステップをさらに含む請求項12に記載の方法。
  14. 選択された前記アクチュエータの状態を判定するステップは、前記測定に基づく前記プロファイルを、基準となるプロファイルと比較するステップを含む、請求項12または請求項13に記載の方法。
  15. 2段階測定と1段階測定のいずれを実施するかを判定するステップは、前記流体ダイの稼働レベルに基づいてなされるものである、請求項12~14のいずれか一項に記載の方法。
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