[0007]本明細書に記載するシステム及びデバイスは、革新的な態様を有しているが、いずれの単一の態様も必須ではなく、そのようなシステム及びデバイスの所望の属性を単独で担うものではない。特許請求の範囲を限定することなく、有利な特徴のいくつかについて、次に要約する。
[0008]第1の態様では、本発明は、ヘッドギアアセンブリのためのフレームを備えるマスクインターフェースを具備する呼吸マスクシステムを提供し、フレームは、第1の表面及び実質上反対側の第2の表面を備える本体を具備し、本体は、ガス入口及び出口換気孔をさらに備える。
[0009]一形態では、フレームは、ガス入口が垂直方向から約10~45°で角度が付けられるように構成される。
[0010]ガス入口は、実質上長円形の形状を備えることができ、ガス入口は、フレームの長さに沿って実質上長手方向に位置する。
[0011]一形態では、フレームは、フレームの背面から突出するシールフランジによって提供される実質上連続する縁部によって画定される開口部を備えることができる。
[0012]ガス入口は、実質上長円形の形状とすることができる。実質上長円形のガス入口は、フレームの左側と右側との間に長手方向に延びることが好ましい。
[0013]マスクインターフェースはまた、フレームに取り付けられるように構成されたシールを備えることができる。シールは、前面及び背面と、フレームのガス入口開口部と実質上一致することができるガス入口開口部とを備えることができる。シールのガス入口開口部は、シールフランジに取り付けられるように構成された実質上連続するリップを備えることができる。
[0014]一形態では、フレームのガス入口は、連続する縁部上の2つの実質上反対側の点同士の間に延びて開口部をガス入口及び出口換気孔に分離する分離器を備える。
[0015]任意選択で、シールは、シールアセンブリの一部を形成し、シールアセンブリは、内側クリップ及び外側クリップをさらに備え、内側及び外側クリップはそれぞれ、ガス入口開口部を備えるカラーを備え、内側クリップは、内側クリップのガス入口開口部にかかって開口部をガス入口開口及び換気孔開口に分離する分割具をさらに備える。
[0016]内側クリップは、ガス入口開口がフレームのガス入口と実質上位置合わせされ、換気孔開口がフレームの出口換気孔と実質上位置合わせされるように、フレームのシールフランジに取り付けることができる。シールフランジは、1つ又は複数の凹部を備え、凹部内に内側クリップの一部分を保持することができることが好ましい。
[0017]一形態では、内側クリップは、その外周部の少なくとも一部分に延びるフック付きフランジを備え、外側クリップもまた、その周辺部の少なくとも一部分に延びるフック付きフランジを備える。内側及び外側クリップは、各クリップのフック付きフランジが互いに対向して互いの間にシールチャネルを形成するように、ともに取り付けることができる。シールは、シールチャネル内に保持されるように構成された実質上連続するリップを備えることができる。
[0018]一形態では、出口換気孔は、フレームが使用されているとき、ガス入口の上に位置することができる。別の形態では、出口換気孔は、フレームが使用されているとき、ガス入口の下に位置することができる。
[0019]任意選択で、ガス入口及び出口換気孔は、フレームの長さに沿って実質上中心に位置する。
[0020]出口換気孔内には、拡散器が位置することが好ましい。
[0021]一形態では、呼吸マスクシステムはまた、フレームに取り付けられるように構成されたヨークを備えるヘッドギアアセンブリを備える。フレームは、凹状領域を備えることができ、凹状領域内にヨークを保持することができる。
[0022]第2の態様では、本発明は、ヘッドギアアセンブリのためのフレームを備えるマスクインターフェースを具備する呼吸マスクシステムを提供し、フレームは、前面及び実質上反対側の背面を備える本体を具備し、前面は、凹状領域を備え、凹状領域内にヘッドギアアセンブリのヨークが位置することができる。
[0023]一形態では、凹状領域は、フレームの長さにわたって実質上延びるチャネルを備えることができる。チャネルは、フレームが使用されているとき、フレーム全体にわたって実質上水平方向に位置するように構成されることが好ましい。チャネルは、2つの側部領域を備えることができ、各側部領域は、チャネルの両端に位置し、2つの側部領域間に、実質上中心の領域が位置する。
[0024]一形態では、チャネルは、フレームの本体のいずれかの側から延びる延長部材を備えることができる。
[0025]フレームは、ガス入口を備えることが好ましい。ガス入口は、実質上長円形の形状を備えることができ、ガス入口は、フレームの長さに沿って実質上長手方向に位置する。
[0026]フレームはまた、出口換気孔を備えることが好ましい。一形態では、出口換気孔の少なくとも一部分は、チャネル内に位置することができる。任意選択で、出口換気孔全体がチャネル内に位置することができる。出口換気孔は、拡散器を備えることができる。
[0027]フレームは、左から右へ外方に実質上湾曲していることが好ましい。一形態では、フレームの前面は、上から下へ外方に実質上湾曲している。
[0028]一形態では、チャネルは、上面を形成する第1の壁と、第1の壁とは実質上反対側の下面を形成する第2の壁と、第1の壁と第2の壁との間に延びる背面を形成するチャネル床とを備えることができる。別の形態では、チャネルは、背面及び下面からなる。
[0029]チャネルの下面は、凹状領域を備えることが好ましい。凹状領域は、出口換気孔に実質上隣り合って位置することができる。
[0030]一形態では、チャネルの上面は、凹状領域を備えることができる。上面の凹状領域は、出口換気孔に実質上隣り合って位置することができる。
[0031]一形態では、チャネルの下面は、チャネルの背面の方へ内方に角度を付けることができる。
[0032]一形態では、チャネルの上面は、チャネルの背面の方へ内方に角度を付けることができる。
[0033]一形態では、チャネルの背面の高さは、チャネルの上面と下面との間の距離によって実質上画定することができる。その中心領域におけるチャネルの背面の高さは、一方又は両方の側部領域におけるチャネルの高さより小さいことが好ましい。
[0034]一形態では、チャネルの下面は、チャネルの背面と第2の縁部の遠位端との間の距離によって実質上画定される深さを有することができる。下面の深さは、側部領域よりチャネルの中心領域で大きいことが好ましい。
[0035]一形態では、フレームは、ヘッドギアヨークをフレームに取り付けるための少なくとも1つの取付け特徴部を備えることができる。一形態では、少なくとも1つの取付け特徴部は、取付け開口、磁石、又は取付けタブを備えることができる。一形態では、少なくとも1つの取付け特徴部は、チャネルの背面に位置することができる。
[0036]一形態では、少なくとも1つの取付け特徴部は、チャネルの背面に位置する取付け開口とすることができる。一形態では、チャネルの背面の各側部領域に、取付け開口が位置することができる。少なくとも1つの取付け開口は、ヘッドギアヨークの突出する取付け特徴部を受け入れてヘッドギアヨークをフレームに取り付けるように構成することができる。
[0037]一形態では、少なくとも1つの取付け特徴部は、フレームのチャネル内に位置する少なくとも1つの磁石を備える。少なくとも1つの磁石は、チャネルの背面に位置することが好ましい。一形態では、複数の磁石が、チャネルの背面に位置する。これらの磁石は、互いから等距離で隔置されることが好ましい。磁石(複数可)は、チャネルの長さに沿って延びる中心線に沿って位置することができる。別法として、磁石(複数可)は、チャネルの長さに沿って延びる中心線の一方の側に位置することができる。一形態では、磁石(複数可)は、チャネルの下面よりチャネルの上面付近に位置することができる。任意選択で、チャネルは、1つ又は複数の凹部を備えることができ、凹部内に1つ又は複数の磁石が位置することができる。
[0038]一形態では、少なくとも1つの取付け特徴部は、チャネルの少なくとも一部分にわたって延びる少なくとも1つの取付けタブを備える。少なくとも1つの取付けタブが、チャネルの上面又は下面のいずれかから延び、実質上反対側のチャネル面の方へ突出することが好ましい。一形態では、取付けタブが、チャネルの上面から突出し、取付けタブの背面とチャネルの背面との間に、凹部が提供される。
[0039]一形態では、少なくとも1つの取付け特徴部は、チャネルの上面から下面へチャネルの高さ全体にわたって延びるラッチを備える。一形態では、少なくとも1つのラッチは、取外し可能とすることができる。任意選択で、少なくとも1つのラッチは、フレームに設けられたロックに取り付けられるように構成することができる。一形態では、少なくとも1つの取付けタブは、スナップ嵌め配置でロックに取り付けられるように構成することができる。他の形態では、少なくとも1つのラッチは、ヨークに設けられたロックに取り付けられるように構成することができる。少なくとも1つのラッチは、フレームにヒンジ式に取り付けられることが好ましい。
[0040]第3の態様で、本発明は、ヘッドギアアセンブリのためのヨークを備える呼吸マスクシステムを提供し、ヨークは本体を備え、本体は、ヨークの頂面と底面との間の距離によって画定される幅及びヨークの両端間の距離によって画定される長さを有する前面と、2つの側部部分間に位置する中間部分とを備え、側部部分は、ヨークの端又はその付近に位置し、中間部分におけるヨークの幅は、側部部分におけるヨークの幅より小さい。
[0041]一形態では、ヨークの頂面の中間部分は、内方に湾曲することができる。
[0042]一形態では、ヨークの底面の中間部分は、内方に湾曲することができる。さらに別の形態では、ヨークの底面は、ヨークの長さに沿って実質上同じ平面内に位置することができる。
[0043]一形態では、ヨークの中間部分の前面は、頂面から底面へ後方に傾斜することができる。
[0044]一形態では、ヨークの側部部分の前面は、頂面から底面へ前方に傾斜することができる。別法として、側部部分の前面は、底面及び/又は頂面に実質上直交することができる。
[0045]一形態では、ヨークの中間部分は、前面から背面へ先細りする。
[0046]一形態では、中間部分の頂面は、背面から前面へ下方に傾斜する。
[0047]一形態では、中間部分の底面は、前面から背面へ上方に傾斜する。
[0048]一形態では、ヨーク本体の少なくとも一部分を、布カバー内に覆うことができる。布カバーは、少なくとも1つの方向に実質上伸縮性のニット生地であることが好ましい。ヨークは、布カバー内へ射出成形されることが好ましい。
[0049]一形態では、ヨーク本体は、1対の位置決め部材を備える背面を備えることができる。各位置決め部材は、ヨークの1つの側部部分に位置することができる。
[0050]一形態では、各位置決め部材は、ヨークの背面から突出し、背面からヨークの端の方へ外方に傾斜する位置合わせ表面を備える。
[0051]一形態では、各位置合わせ表面は、ヨークの頂面より底面付近で位置合わせ表面がともに近づくような角度に向けることができる。
[0052]一形態では、少なくとも1つの位置決め部材は、実質上湾曲した突出部を備えることができ、突出部は、ヨークの端又はその付近に形成され、ヨークの背面から突出することができる。
[0053]少なくとも1つの位置決め部材は、ヨーク本体と一体形成されることが好ましい。
[0054]一形態では、ヨークの各端又はその付近に位置するオーバーモールドから、1つ又は複数の位置決め部材を形成することができる。
[0055]一形態では、1つの位置決め部材が、フックを備えることができ、他の位置決め部材が、ポストを備えることができる。
[0056]一形態では、ヨークの頂面から、タブが突出することができる。タブは、ヨークの中間部分から突出することが好ましい。任意選択で、タブは、頂面から実質上ヨークの長さに沿って突出するフランジを備える。
[0057]一形態では、1つ又は複数の磁石が、ヨークの背面に位置することができる。背面は、1つ又は複数の凹部を備えることができ、凹部内に1つ又は複数の磁石を保持することができる。磁石(複数可)は、等距離に離して配置することができる。磁石(複数可)は、ヨークの長さに沿って延びる中心線に沿って位置することができる。別の形態では、ヨークの頂面からフランジが突出することができ、したがってヨークの高さが、底面とフランジの遠位縁部との間の距離によって画定され、磁石(複数可)は、フランジの遠位縁部よりヨークの底面付近に位置することができる。
[0058]一形態では、ヨーク本体は、その長さに沿って実質上伸縮性の材料を備えることができ、ヨークは、呼吸マスクシステムのフレームに提供された1つ又は複数の相補形の取付け特徴部に係合してヨークをフレームに取り付けるための1つ又は複数の取付け特徴部を備えることができる。
[0059]一形態では、伸縮性のヨーク本体は、フレームの対応するフック、凹部、又は開口部に係合してヨークをフレームに取り付けるように構成されたフックを備える少なくとも1つの取付け特徴部を備えることができる。
[0060]一形態では、ヨークは、1つ又は複数の線状体のための収集器を備えることができ、ヨークは、自動的に調節可能なヘッドギアアセンブリの一部を形成する。
[0061]第4の態様では、本発明は、本発明の第1又は第2の態様によるフレームと、本発明の第3の態様によるヨークとを備える呼吸マスクシステムを提供する。フレーム及びヨークは、本発明の第1、第2、及び第3の態様に関連して上記で記載した任意の特徴又は特徴の組合せを備えることができる。
[0062]いくつかの実施形態では、呼吸マスクシステムが、マスクフレーム及びヨークを含む。マスクフレームは、使用の際にガス導管に結合されるように構成された入口と、ヨークチャネルと、保持バンプとを含む。ヨークチャネルは、マスクフレーム全体にわたって長手方向に延び、上壁、背壁、及び下壁によって画定される。保持バンプは、上壁からヨークチャネル内へ下方に突出する。ヨークは、ヨークチャネル内に少なくとも部分的に配置されるように構成される。ヨークは、ヨークの上面に保持ノッチを含む。保持バンプは、ヨーク及びマスクフレームがともに結合されるとき、保持ノッチ内へスナップ嵌めされるように構成される。
[0063]保持ノッチは、ヨークの前壁と頂壁との間の角部に沿って位置決めすることができる。ヨークは、ヨーク前部と、ヨーク前部に結合されたヨーク後部とを含むことができる。ヨーク前部は、保持ノッチを含むことができる。
[0064]いくつかの実施形態では、呼吸マスクシステムは、マスクフレーム及びヨークを含む。マスクフレームは、使用の際にガス導管に結合されるように構成された入口と、ヨークチャネルと、回転防止溝とを含む。ヨークチャネルは、マスクフレーム全体にわたって長手方向に延び、上壁、背壁、及び下壁によって画定される。回転防止溝は、背壁内へ凹んでおり、ヨークチャネルの長さに沿って延びる。ヨークは、ヨークチャネル内に少なくとも部分的に配置されるように構成される。ヨークは、ヨークから後方に突出する舌片を含む。舌片は、ヨーク及びマスクフレームがともに結合されるとき、回転防止溝内に配置されるように構成される。回転防止溝と舌片との間の相互作用は、マスクフレームからのヨークの回転係合解除を抑制するようになっている。
[0065]ヨークは、ヨーク後部に結合されたヨーク前部を含むことができる。舌片は、ヨーク前部から延びる前部舌片と、ヨーク後部から延びる後部舌片とを含むことができる。前部舌片は、前部舌片の上面が後部舌片の下面に当接するように、後部舌片の下に配置することができる。
[0066]いくつかの実施形態では、呼吸マスクシステムのマスクフレームに結合されるように構成されたヨークが、第1の横方向端から第2の横方向端へ延びる前壁と、第1の横方向端から第2の横方向端へ延びる背壁であり、前壁と背壁との間に内側空洞を画定する背壁と、前壁及び背壁の第1の横方向端に結合された第1のエンドキャップ並びに前壁及び背壁の第2の横方向端に結合された第2のエンドキャップであり、各エンドキャップが、自己調節式ヘッドギア機構の線状体を受け入れるように構成された線状体入口孔を備える、第1のエンドキャップ及び第2のエンドキャップと、内側空洞を上部ライントラック及び下部ライントラックに分割するライントラック分割具とを含む。ヨークは、第1のエンドキャップに隣り合って前壁と背壁との間に配置された第1のワッシャハウジングと、第2のエンドキャップに隣り合って前壁と背壁との間に配置された第2のワッシャハウジングとをさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、上部ライントラックは、第1のワッシャハウジングから第2のワッシャハウジングの上の第2のエンドキャップへ延び、下部ライントラックは、第2のワッシャハウジングから第1のワッシャハウジングの下の第1のエンドキャップへ延びる。
[0067]ヨークは、前壁を含むヨーク前部と、背壁を含むヨーク後部とを含むことができ、ヨーク後部は、ヨーク前部に結合される。上部ライントラックは、ヨーク前部の上壁及びライントラック分割具によって少なくとも部分的に画定することができ、下部ライントラックは、ヨーク前部の下壁及びライントラック分割具によって少なくとも部分的に画定することができる。
[0068]いくつかの構成では、呼吸マスクシステムのための鼻シールが、本体部分を含み、本体部分は、入口を画定し、鼻シールの使用者接触面を少なくとも部分的に画定する。1対の鼻プロングが、本体部分によって支持されており、使用者の鼻孔に係合するように構成される。本体部分は、シールの上部で1対の鼻プロング間に横方向に延びるブリッジ部分を備える。ブリッジ部分は、鼻シールの前面と背面との間にブリッジ深さを画定し、ブリッジ深さは、鼻シールの全体的な深さの2分の1より小さい。
[0069]いくつかの構成では、鼻シールの最背部の点が、1対の鼻プロングの最背部の表面の後方に位置する。
[0070]いくつかの構成では、ブリッジ深さは、全体的な深さの5分の2以下である。
[0071]いくつかの構成では、ブリッジ深さは、全体的な深さの3分の1である。
[0072]いくつかの構成では、ブリッジ深さは、15mm、13.5mm、又は11mm以下である。
[0073]いくつかの構成では、全体的な深さは、35mm、32.5mm、又は30mm以下である。
[0074]いくつかの構成では、1mm以上の壁の厚さは、鼻シールの外側壁又は前壁に制限される。
[0075]いくつかの構成では、上壁と外側壁との間の移行部又は下壁と外側壁との間の移行部は、1mmより小さい。
[0076]いくつかの構成では、鼻シールの本体部分によって画定される使用者接触面の最小の壁の厚さは、0.3mm以上である。
[0077]いくつかの構成では、鼻シールの本体部分によって画定される使用者接触面の最小の壁の厚さは、0.45mm以上である。
[0078]いくつかの構成では、鼻シールの全体的な幅は、65mm以下である。
[0079]いくつかの構成では、全体的な幅は、61mm又は58.5mm以下である。
[0080]いくつかの構成では、鼻シールの全体的な高さは、40mm以下である。
[0081]いくつかの構成では、全体的な高さは、35.5又は35.2mm以下である。
[0082]いくつかの構成では、鼻シールの封止面積は、1000mm2以下である。
[0083]いくつかの構成では、封止面積は、907mm2又は883mm2以下である。
[0084]いくつかの構成では、入口は、略D字状である。
[0085]いくつかの構成では、シール本体の入口にクリップアセンブリが固定され、クリップアセンブリは、鼻シールをフレームに取外し可能に接続することを可能にするように構成される。
[0086]いくつかの構成では、クリップアセンブリは、入口及び換気孔を画定する。
[0087]いくつかの構成では、換気孔は、拡散器を備える。
[0088]いくつかの構成では、換気孔は、クリップ部材によって画定される。
[0089]いくつかの構成では、換気孔のクリップ部材は、取外し可能である。
[0090]いくつかの構成では、入口は、12~16mm又は14mmの最大の高さを有する。
[0091]いくつかの構成では、入口は、25~30mm又は27mmの最大幅を有する。
[0092]いくつかの構成では、鼻シールは、フレームと組み合わせられる。このシール及びフレームアセンブリは、ヘッドギア機構をさらに備えることができる。
[0093]いくつかの構成では、ヘッドギア機構は、自己調節式であり、又は1つ若しくは複数の方向性ロックを備える。
[0094]いくつかの実施形態では、呼吸マスクシステムは、マスクフレーム及びヨークを含む。マスクフレームは、使用の際にガス導管に結合されるように構成された入口と、ヨークチャネルとを含む。ヨークチャネルは、マスクフレーム全体にわたって長手方向に延び、上壁、背壁、及び下壁によって画定される。マスクフレームは、ヨークチャネルの上壁及び下壁のうちの少なくとも1つにある少なくとも1つの凹部をさらに含む。ヨークは、ヨークチャネル内に少なくとも部分的に配置されるように構成される。ヨークは、ヨークから後方に突出する少なくとも1つの突起を含み、少なくとも1つの突起は、ヨークがヨークチャネル内に配置されるとき、少なくとも1つの凹部内に配置されるように構成される。
[0095]少なくとも1つの凹部及び少なくとも1つの突起は、矩形のプロファイルを有することができる。
[0096]いくつかの実施形態では、呼吸マスクシステムのマスクフレームに結合されるように構成されたヨークが、第1の中心コネクタを含むヨーク前部と、第2の中心コネクタを含むヨーク後部とを含む。第1及び第2の中心コネクタは、ともに結合されてヨーク前部及びヨーク後部をともに少なくとも部分的に固定するように構成される。
[0097]いくつかの実施形態では、第1の中心コネクタは、ヨーク前部から後方に突出する突起であり又はそのような突起を含み、第2の中心コネクタは、ヨーク後部内の開口であり又はそのような開口を含み、突起は、開口内に受け入れられるように構成される。いくつかの実施形態では、第1の中心コネクタは、ヨーク前部から後方に突出する突起であり又はそのような突起を含み、第2の中心コネクタは、ヨーク後部の前面内の凹部であり又はそのような凹部を含み、突起は、凹部内に受け入れられるように構成される。いくつかの実施形態では、ヨーク前部は、ヨーク前部の背面内へ凹んでヨーク前部の上縁部近傍でヨーク前部の長さに沿って延びる上部位置合わせ溝を含み、ヨーク背部は、ヨーク背部の前面から前方に突出する上部位置合わせビードを含み、上部位置合わせビードは、ヨーク前部及びヨーク背部がともに結合されるとき、上部位置合わせ溝内に受け入れられるように構成される。いくつかの実施形態では、ヨーク前部は、ヨーク前部の背面内へ凹んでヨーク前部の下縁部近傍でヨーク前部の長さに沿って延びる下部位置合わせ溝を含み、ヨーク背部は、ヨーク背部の前面から前方に突出する下部位置合わせビードを含み、下部位置合わせビードは、ヨーク前部及びヨーク背部がともに結合されるとき、下部位置合わせ溝内に受け入れられるように構成される。
[0098]いくつかの実施形態では、呼吸マスクシステムのマスクフレームに結合されるように構成されたヨークが、第1の横方向端から第2の横方向端へ延びるヨーク前部と、第1の横方向端から第2の横方向端へ延びるヨーク背部であって、ヨーク前部及びヨーク背部がともに結合され、ヨーク前部とヨーク背部との間に内側空洞を画定するヨーク背部と、ヨーク前部及びヨーク背部の第1の横方向端に結合された第1のエンドキャップ並びにヨーク前部及びヨーク背部の第2の横方向端に結合された第2のエンドキャップであって、各エンドキャップが、自己調節式ヘッドギア機構の線状体を受け入れるように構成された線状体入口孔を備える、第1のエンドキャップ及び第2のエンドキャップと、内側空洞を上部ライントラック及び下部ライントラックに分割するライントラック分割具とを含む。ヨークは、第1のエンドキャップに隣り合って前壁と背壁との間に配置された第1のワッシャハウジングと、第2のエンドキャップに隣り合って前壁と背壁との間に配置された第2のワッシャハウジングとをさらに含むことができる。いくつかの実施形態では、上部ライントラックは、第1のワッシャハウジングから第2のワッシャハウジングの上の第2のエンドキャップへ延び、下部ライントラックは、第2のワッシャハウジングから第1のワッシャハウジングの下の第1のエンドキャップへ延びる。
[0099]いくつかの実施形態では、上部ライントラックは、第2のエンドキャップ内へ延び、下部ライントラックは、第1のエンドキャップ内へ延びる。いくつかの実施形態では、第1及び第2のエンドキャップは、組立て中に、それぞれ前壁及び背壁の第1及び第2の横方向端にヒンジ式に取り付けられるように構成される。いくつかのそのような実施形態では、ヨーク背部は、ヨーク背部の第1の横方向端近傍でヨーク背部から後方に延びる第1の保持突起を含み、ヨーク前部は、ヨーク前部の第1の横方向端近傍でヨーク前部から前方に延びる第2の保持突起を含み、第1の保持突起は、第2の保持突起より大きい長さを有し、第1のエンドキャップは、エンドキャップの一方の側に位置し、第1の保持特徴部を受け入れるように構成された保持孔と、エンドキャップの反対側に位置し、第2の保持突起を受け入れるように構成されたノッチとを含み、組立て中に、第1の保持突起及び保持孔が係合し、次いで第1のエンドキャップは、ヨーク前部及びヨーク背部の第1の横方向端の上へ旋回して、第2の保持突起及びノッチを係合させる。いくつかの実施形態では、第1及び第2のワッシャハウジングは、U字状である。いくつかのそのような実施形態では、第2のワッシャハウジングは、上向きのU字状として置かれ、第1のワッシャハウジングは、下向きのU字状として置かれる。
[0100]いくつかの実施形態では、呼吸マスクシステムが、マスクフレーム及びヨークを含む。マスクフレームは、使用の際にガス導管に結合されるように構成された入口と、マスクフレーム全体にわたって長手方向に延びるヨークチャネルであり、上壁、背壁、及び下壁によって画定されるヨークチャネルとを含む。ヨークは、ヨークチャネル内に少なくとも部分的に配置されるように構成される。
[0101]組立て及び製造のシステム、構成要素、及び方法の実施形態について、添付の図を参照して次に説明する。これらの図全体にわたって、同様の番号は同様又は類似の要素を指す。いくつかの実施形態、例、及び例示について以下に開示するが、本明細書に記載する本発明は、具体的に開示する実施形態、例、及び例示の範囲を超え、本発明の他の用途及び明らかな修正形態、並びにそれらの均等物を含むことができることが、当業者には理解されよう。本明細書に提示する説明で使用される術語は、本発明の特定の具体的な実施形態の詳細な説明とともに使用されているということだけで、何らかの限定的又は制限的な形態で解釈されることを意図するものではない。追加として、本発明の実施形態は、いくつかの新規な特徴を備えることができ、いずれの単一の特徴も、その所望の属性を単独で担うものではなく、本明細書に記載する本発明を実施するために本質的ではない。
[0102]以下の説明では、参照のみを目的として、特定の術語を使用することができ、したがってこのような術語は、限定することを意図するものではない。たとえば、「上」及び「下」などの用語は、参照する図面における方向を指す。
[0103]「頂部」、「底部」、「上部」、「下部」、「前部」、「後部」、「左」、「右」、「背部」、及び「側部」などの用語は、議論の対象である構成要素又は要素について説明する本文及び関連する図面を参照することによって明らかになる一貫しているが任意の基準系内で、構成要素又は要素の部分の向き及び/又は場所を示す。さらに、「第1」、「第2」、「第3」などの用語は、別個の構成要素について説明するために使用することができる。そのような術語は、具体的に上述した語句、それらの派生語、及び同様に重要な語句を含むことができる。
[0249]組立て及び製造のシステム、構成要素、及び方法の実施形態について、添付の図を参照して次に説明する。これらの図全体にわたって、同様の番号は同様又は類似の要素を指す。いくつかの実施形態、例、及び例示について以下に開示するが、本明細書に記載する本発明は、具体的に開示する実施形態、例、及び例示の範囲を超え、本発明の他の用途及び明らかな修正形態、並びにそれらの均等物を含むことができることが、当業者には理解されよう。本明細書に提示する説明で使用される術語は、本発明の特定の具体的な実施形態の詳細な説明とともに使用されているということだけで、何らかの限定的又は制限的な形態で解釈されることを意図するものではない。追加として、本発明の実施形態は、いくつかの新規な特徴を備えることができ、いずれの単一の特徴も、その所望の属性を単独で担うものではなく、本明細書に記載する本発明を実施するために本質的ではない。
[0250]以下の説明では、参照のみを目的として、特定の術語を使用することができ、したがってこのような術語は、限定することを意図するものではない。たとえば、「上」及び「下」などの用語は、参照する図面における方向を指す。「前部」、「後部」、「左」、「右」、「背部」、及び「側部」などの用語は、議論の対象である構成要素又は要素について説明する本文及び関連する図面を参照することによって明らかになる一貫しているが任意の基準系内で、構成要素又は要素の部分の向き及び/又は場所を示す。さらに、「第1」、「第2」、「第3」などの用語は、別個の構成要素について説明するために使用することができる。そのような術語は、具体的に上述した語句、それらの派生語、及び同様に重要な語句を含むことができる。
[0251]図1~6を参照すると、本開示は、患者に呼吸療法を送達するための呼吸マスクシステム又はマスクアセンブリ100に関する。マスクシステムは、シール及びフレームアセンブリなどのマスクインターフェース102と、ヘッドギアアセンブリ200とを備えることができる。マスクインターフェース102及びヘッドギアアセンブリ200は、マスクインターフェース102にヘッドギア200を取り付けるための接続システムを備えることができる。マスクインターフェース102にヘッドギア200を取り付けるために、様々な形態の接続システムを使用することができる。同様に、マスクインターフェース102は、少なくとも1つ及び場合により複数の異なるタイプのヘッドギアに結合することができる。
[0252]マスクインターフェース又はシール及びフレームアセンブリ102は、患者の口及び/又は鼻の周り及び/又は下を封止するためのシール104と、シール104を支持してシール104をヘッドギア200に取り付けるためのフレーム106とを備えることができる。フレーム106はまた、マスクインターフェース102を介して患者にガスを送達するためのガス導管110に取り付けられるように構成されたガス入口108を備えることができる。
[0253]呼吸マスクシステムのヘッドギア200は、患者の顔に対してマスクインターフェース102を保持するために使用される。ヘッドギア200は、典型的には、マスクインターフェース102に取り付けられ、患者の頭部の後ろに巻き付けて、患者の顔に対してマスクインターフェース102を封止する。
[0254]一形態では、ヘッドギアアセンブリ200は、本明細書で後述するように、マスクインターフェース102に取り付けられるように構成されたヨーク又は収集器202を備えることができる。
[0255]ヨーク202は、ヘッドギア200のストラップに取り付けられるように構成することができる。図5に示す実施形態では、ヘッドギア200は、ストラップのアセンブリを備えており、ストラップのアセンブリは、患者の頭部の後ろに巻き付くように構成された背部ストラップ204と、患者の頭部の上に巻き付くように構成された上部ストラップ206と、使用中に患者の頬に沿って延びるように構成された1対の前部ストラップ208とを含む。一形態では、各前部ストラップ208は、ヘッドギアアセンブリ200の背部ストラップ204に、たとえば背部ストラップ204の自由端207又は自由端207に結合されたコネクタに、背部コネクタ205によって取り付けられる。別の形態では、背部ストラップ204は、使用中に患者の頬に沿って延びるように前部ストラップを形成する側部延長部を備える。
[0256]一形態では、ヘッドギアは、自動的に調節可能とすること、及び/又は1つ若しくは複数の方向性ロックを組み込むことができ、方向性ロックは、比較的小さい量の抵抗でヘッドギアの長さを低減させること及びヘッドギアの長さの増大に耐えることを可能にする。いくつかの構成では、インターフェースアセンブリの着用のためにヘッドギアを長くすることを可能にするために、方向性ロックのロック力に打ち勝つことができる。いくつかの形態では、ヨークは、自動的に調節可能なヘッドギアシステムで使用される線状体のための収集器を形成することができる。この形態では、ヨークは、1つ又は複数の方向性ロックを組み込むことができ、各方向性ロックは、ワッシャ機構を備えることができ、ワッシャ機構は、ヘッドギアの伸長中は線状体に摩擦係合するように構成することができるが、ヘッドギアの後退中は比較的摩擦のない動きを可能にする。ワッシャ機構は、ヨーク/収集器の端に組み込むことができ、ヨーク/収集器の本体は、本体内に線状体を受け入れるために、実質上中空とすることができる。ヘッドギア又はその任意の部分は、全体が参照により本明細書に組み込まれている、2015年9月16日に出願された本出願人の米国特許出願公開第2016/0082217号、米国特許出願第14/856,193号、及び国際出願第WO2016/043603号に開示されている実施形態のいずれかによって構成することができる。
[0257]各前部ストラップ208は、自由端を備えることができ、自由端にはコネクタ209を取り付けることができる。各コネクタ209は、ヨーク202に位置する相補形のストラップコネクタ203に係合することができる。ヨーク202は、実質上細長く、ヨーク202の各端又はその付近に位置するストラップコネクタ203を備えることが好ましい。
[0258]前部ストラップ208とヨーク202との間の接続は、スナップ嵌め接続、ねじ及びねじ山型の接続、又はフック形の接続など、任意の適した接続形態とすることができる。一形態では、図6に示すように、各ストラップコネクタ203は、ヨーク202の各端に位置するキャップ210を備える。各キャップ210は、スナップ嵌め配置で前部ストラップ208のコネクタ209を受け入れてヨーク202をヘッドギアアセンブリ200の前部ストラップ208に取り付けるように構成された開口又は凹部などの開口部を備えることができる。
[0259]上述したように、ヨーク202はまた、マスクインターフェース102のフレーム106に取り付けられるように構成することができる。一形態では、フレーム106は、ヨーク202及びフレーム106がともに取り付けられるとき、ヨーク202の少なくとも一部分を受け入れるように構成された凹状領域を備えることができる。
[0260]図7~26を参照して、様々な形態のマスクインターフェース102についてさらに詳細に次に説明する。
[0261]マスクインターフェース102は、フレーム106を備えることができ、フレーム106は、第1の表面又は前面112及び実質上反対側の第2の表面又は背面114を備える本体を有する。フレーム106はまた、ガス導管及び出口換気孔140に取り付けるために開いているガス入口108を備えることができる。
[0262]一形態では、フレーム106は、ガス入口108が垂直方向から約10~45°の角度を付けるように構成される。この構成では、ガス導管110は、患者の下顎から快適に離れるが、マスクインターフェースを患者の顔から引き離すのに十分なトルクを生じさせるほど遠すぎないように位置することができる。
[0263]マスクインターフェース102は、前面又は遠位面及び背面又は近位面を有するシール104を備えることができる。シールの背面は、使用中に患者の顔を実質上封止するように構成することができる。シールは、患者の口、鼻、又は両方を覆うように構成することができる。一形態では、シールは、患者の鼻孔を実質上封止する鼻ピローを備える。シール104はまた、フレーム106のガス入口開口部108と実質上一致するガス入口開口部118を備えることができる。フレーム106及びシール104は、各部分のガス入口開口部が互いに実質上位置合わせされてマスクインターフェースにガス入口を提供するように、ともに嵌合することができる。別の形態では、マスクインターフェースは、高流量療法のために構成された鼻カニューレなどの非封止式インターフェースである。
[0264]一形態では、フレーム106のガス入口開口部108は、実質上連続する縁部によって画定することができる。この縁部は、フレーム106の背面から突出するシールフランジ120によって提供することができる。シール104又はシールアセンブリは、シールをフレームに取り付けるためのシールフランジ120を封止するように構成することができる。
[0265]一形態では、シール104及び1つ又は複数のシールクリップ122を備えるシールアセンブリが、フレームのシールフランジ120に取り付けられるように構成される。図10に示す実施形態では、シールアセンブリは、実質上連続するリップ124によって画定されたガス入口開口部を有するシールを備える。リップは、リップが実質上連続するフランジ又は一連のフランジを形成するように、ガス入口開口部全体の周りに延びることができ、又はリップ内に1つ若しくは複数の間隙を形成することができる。リップ124とシール104の前面128との間には、チャネル126を形成することができる。シールは、たとえばシリコン又はゴムなど、張力を受けて伸縮することができるが張力が除去された後にその元の形状に実質上戻る伸縮性の弾性材料から形成することができる。シールのガス入口開口部108のリップ124は、フレーム106のシールフランジ120の周りに伸縮するように構成することができ、その結果、ガス入口開口部108の内面が、シールフランジ120の外面を実質上取り囲んで封止する。シールアセンブリはまた、伸縮性を有するがきつく嵌合するシールクリップ又はリング122を備えることができ、シールクリップ122は、シールフランジに対してシールを締め付けるように、リップのチャネル126内に位置決めすることができる。
[0266]任意選択で、シールフランジ120及び/又はシール104は、フレーム106へのシール104の配置及び/又は取付けを助けるために、1つ又は複数の取付け特徴部を備える。たとえば、フレーム106は、シールがフレームに対して回転すること及びシールがシールフランジから引き外されることを防止するのを助けるために、シール内に設けられた1つ又は複数の凹部内に保持されるように構成された1つ又は複数の突出部を備えることができる。典型的には、1つ又は複数の突出部は、シールフランジに設けられ、シールのガス入口開口部の内面に、1つ又は複数の対応する凹部が設けられる。別法として、これらの凹部は、フレームに位置することもでき、突出部が、シールに位置することもできる。さらに別の形態では、シールフランジの外面に1つ又は複数の凹部を設けることができ、シールのリップは、シールが不注意でシールフランジから引き外されることを防止するのを助けるために、凹部(複数可)内に位置するように構成される。本開示の範囲から逸脱することなく、シールをフレームに取り付ける他の適した形態を使用することもできることが想定される。
[0267]別の形態では、シールアセンブリは、シール104、内側クリップ122a、及び外側クリップ122bを備えることができる。内側及び外側クリップは、ガス入口108を形成する開口部を画定するカラー又はリングを形成することができる。ガス入口108は、フレームの形状及び寸法と実質上同じ形状及び寸法とすることができる。内側クリップ122aは、シールフランジ120の外面を実質上取り囲んで封止するように構成された内面を備えることができる。
[0268]一形態では、内側クリップの内面の実質上反対側に、1つ又は複数の突出部(たとえば、たとえば図15に示す突起130に類似)が位置しており、内側クリップ122aがシールフランジの上に押し込まれるとき、シールフランジのスナップ凹部(たとえば、たとえば図13に示すスナップ凹部132に類似)内に受け入れられるように構成される。他の形態では、シールフランジの外面は、内側クリップ又はシールの内面に位置する1つ又は複数の凹部内に受け入れられるように構成された1つ又は複数の突出部を備えることができる。内側クリップ122aは、きつく嵌合する内側クリップ122aをシールフランジ120の上に押し込むことを助けるように、伸縮性又は半伸縮性の材料から形成することができる。
[0269]内側クリップ122aは、シール104を内側クリップ122aに、したがってフレーム106に取り付けるためのシールロケータを備えることができる。シールロケータは、シールに位置する1つ又は複数のフック、フランジ、又は他の突出部、開口部、若しくは凹部に係合してシール及び内側クリップをともに取り付けることができる1つ又は複数のフック、フランジ、又は他の突出部を備えることができる。代替の取付け形態も適していることが想定される。
[0270]図14~16に示すように、外側クリップ122bは、内側クリップ122aに係合してシールロケータを形成することができ、シールロケータはチャネル134を備え、チャネル134内にシール104の一部分を保持して、シール104をクリップ122a、122bに、したがってフレーム106に取り付けることができる。たとえば、内側クリップの外面は、内側クリップの外周部の少なくとも一部分に延びるフック付きフランジ136を備えることができる。フック付きフランジは、内側クリップ122aの外周部全体に延びることが好ましい。また、フック付きフランジ138が、外側クリップ122bの少なくとも一部分の周りに延びることができ、又は外側クリップ122bの外周部全体に延びることができることが好ましい。内側及び外側クリップは、各クリップのフック付きフランジが互いの方を向き、フランジ間にシールチャネル134を形成するように、ともに連結するように構成することができる。シールチャネルは、実質上逆「T」字形のような形状とすることができる。シールは、実質上連続するリップによって画定された入口/出口開口部を備えることができる。シールリップは、横断面で見たとき、「T」字形を形成することができ、シールをクリップアセンブリに押し込むことによって、シールチャネル内に嵌合するように寸法設定することができる。このようにして、フレーム及びシールアセンブリをともに取り付けて、フレームとシールとの間に延びるガス入口を形成することができる。任意選択で、マスクフレームは、図7に示すようにフレームの前面などのフレームの本体内又は図24に示し本明細書で後述するようにフレームの凹状領域内に形成された出口換気孔140を備える。
[0271]一形態では、図11~20に示すように、マスクインターフェースは、ガス入口108付近に又はガス入口108に隣り合って位置する出口換気孔140を備えることができる。たとえば、フレームは、フレームの背面から突出するフランジを備えることができ、フランジは、実質上連続する縁部を提供して、フレーム内に開口部を画定する。開口部の実質上連続する縁部の2つの実質上反対側の点同士の間に、分離器142が延びて、この開口部をガス入口又は入口開口108と、隣り合う出口換気孔又は換気孔開口140とに分離することができる。
[0272]フランジのうちガス入口108に隣り合う部分は、フランジのうち出口換気孔に隣り合う部分より、フレームの背面からさらに突出することができる(すなわち、より深くすることができる)。分離器142はまた、フレームの背面から突出することができ、さらに突出するフランジに連結することができ、その結果、分離器142及びフランジは、シールフランジ144をともに形成する。シールフランジ144は、ガス入口108の周りに実質上連続する縁部を提供する。本明細書では、図11~13に示すように、シールフランジのうち分離器142によって形成される部分を上部シールフランジ143と呼ぶ。本明細書では、突出するフランジのうち出口換気孔140に隣り合う区域を換気孔フランジ146と呼ぶ。
[0273]任意選択で、シールフランジ144及び/又は換気孔フランジ146は、シールをフレームに配置すること及び/又はシールをフレームに取り付けることを助けるように構成された1つ又は複数の取付け特徴部を備える。一形態では、これらの取付け特徴部は、シール又はシールアセンブリに設けられた1つ又は複数の対応する突出部及び/又は凹部に係合するように構成された1つ又は複数の凹部及び/又は突出部を備えることができる。たとえば、シールフランジ144は、図13に示すように、シールフランジ144の外面の実質上反対側の側に位置するスナップ凹部132を備えることができる。各スナップ凹部132は、シール又はシールアセンブリをシールフランジに対して定位置に保持するのを助けるために、シール又はシールアセンブリの内面(たとえば、図示のように、シールクリップ122又は内側クリップ122a)から延びる1つ又は複数の突出部(たとえば、図15に示す突起130)を受け入れるように構成される。
[0274]シール又はシールアセンブリは、シールフランジ120を封止することによって、フレームに取り付けることができる。
[0275]一形態では、シールアセンブリは、上述したように、シール104、内側クリップ122a、及び外側クリップ122bを備える。この形態では、内側及び外側クリップはそれぞれ、開口部を有するカラー又はリングを備えるが、内側クリップはまた、内側クリップの開口部にかかってこの開口部をガス入口開口118及び換気孔開口150に分離する分割具148を備えることもできる。入口開口118及び換気孔開口150は、フレーム106のガス入口108及び出口換気孔140と実質上同じ形状及び寸法とすることができる。内側クリップ122aは、シールフランジ144及び換気孔フランジ146の両方の外面を実質上取り囲むように構成された内面を備えることができる。この位置で、内側クリップ122aの分割具148は、図16に最もよく示すように、上部シールフランジ143全体にわたって延びることができる。内側クリップ122aは、シールフランジ144の外面に対するシールを形成するために、シールフランジ144の上に押し込むことができるように構成される。内側クリップ122aのうち換気孔開口140を取り囲む残り部分は、フレーム106の出口換気孔140を封止することができ、又は単に出口換気孔140に当接することができる。換気孔開口150と出口換気孔140との間にシールを形成する必要はない。したがって、フレームへのシールアセンブリの嵌合が簡略化される。追加として、換気孔フランジ146の深さは、シールフランジ144と同じ深さである必要はなく、その結果、フレームの嵩を最小化又は低減させることができる。
[0276]1つ又は複数の突出部130が、内側クリップ122aの内面の実質上反対側の側に位置することができ、内側クリップ122aがシールフランジ144及び換気孔フランジ146の上に押し込まれるとき、シールフランジ144のスナップ凹部132内に受け入れられるように構成される。他の形態では、シールフランジ144及び/又は換気孔フランジ146の外面は、内側クリップ122a又はシール104の内面に位置する1つ又は複数の凹部内に受け入れられるように構成された1つ又は複数の突出部を備えることができる。
[0277]少なくとも1つの実施形態では、内側クリップ122aは、テーパ嵌めによってシールフランジ144に接続することができる。シールフランジ144は、シールフランジ144が入口108から離れて後方に延びるにつれて先細りする。内側クリップ122aは、内側クリップ122aの遠位開口部が内側クリップ122aの近位開口部より大きくなるように、対応する反対向きのテーパを含むことができる。
[0278]別の実施形態では、内側クリップ122aは、きつく嵌合する内側クリップ122aをフレーム106のシールフランジ144及び換気孔フランジ146の上に押し込むことを助けるように、伸縮性又は半伸縮性の材料から形成することができる。
[0279]内側クリップ122aは、シール104を内側クリップ122aに、したがってフレーム106に取り付けるためのシールロケータを備えることができる。シールロケータは、シールに位置する1つ又は複数のフック、フランジ、又は他の突出部、開口部、若しくは凹部に係合してシール104及び内側クリップ122aをともに取り付けることができる1つ又は複数のフック、フランジ、又は他の突出部を備えることができる。代替の取付け形態も適していることが想定される。
[0280]上述したように、外側クリップ122bは、内側クリップ122aに係合してシールロケータを形成することができ、シールロケータはチャネル134を備え、チャネル134内にシール104の一部分を保持して、シール104をクリップ122a、122bに、したがってフレーム106に取り付けることができる。たとえば、内側クリップ122aの外面は、内側クリップ122aの外周部の少なくとも一部分に延びるフック付きフランジ136を備えることができる。フック付きフランジは、内側クリップ122aの外周部全体に延びることが好ましい。また、フック付きフランジ138が、外側クリップ122bの少なくとも一部分の周りに延びることができ、又は外側クリップ122bの外周部全体に延びることができることが好ましい。内側クリップ122a及び外側クリップ122bは、各クリップのフック付きフランジ136、138が互いの方を向き、フランジ136、138間にシールチャネル134を形成するように、ともに連結するように構成することができる。シールチャネル134は、実質上逆「T」字形のような形状とすることができる。シールは、実質上連続するリップによって画定された入口/出口開口部を備えることができる。シールリップは、横断面で見たとき、「T」字形を形成することができ、シール104をクリップアセンブリに押し込むことによって、シールチャネル134内に嵌合するように寸法設定することができる。このようにして、フレーム106及びシールアセンブリをともに取り付けて、フレームとシールとの間に延びるガス入口及び出口換気孔を形成することができる。
[0281]一形態では、マスクインターフェース102はまた、拡散器152を備える。拡散器152は、出口換気孔140内に恒久的又は取外し可能に位置することができる。拡散器は、フレーム106又はシールアセンブリ内に位置することができ、シールアセンブリが換気孔開口150を備えるとき、拡散器152は、図19及び図20に示すように、換気孔開口150内に位置することができる。拡散器152をシールアセンブリ内に配置することによって、シールアセンブリがフレーム106から取り外されて清浄にされるたびに、拡散器152を容易に清浄にすることができる。マスクインターフェースが睡眠無呼吸を治療するために呼吸マスクシステムとともに使用される場合、シールアセンブリ及び拡散器152は、毎朝と同程度に頻繁に清浄にすることができるが、他のマスク構成要素はそれほど頻繁には清浄にされない可能性が高い。
[0282]追加として、拡散器152をシールアセンブリ内に位置決めすることによって、排気がシールアセンブリの呼吸チャンバを出るとき、排気が何らかの他のマスク構成要素に接触する前、又はノイズを生成する若しくは周囲の空気を同伴する機会を得る前に、排気が拡散される。したがって、次いでより少ないノイズ、通風/同伴、及び/又は噴射で、他のフレーム部分を通って又は他のフレーム部分の周りに、排気をさらに換気することができる。少なくともいくつかの実施形態では、排気配置を隠し、したがってより望ましいマスクの審美性を提供することが可能である。
[0283]一形態では、ガス入口108は、実質上長円形の形状である。ガス入口108は、フレーム106の左側と右側との間に長手方向に延びることができ、したがってガス入口108は、その高さより幅広い。出口換気孔140は、フレーム106が使用されているとき、ガス入口108の上に位置することができる。別の形態では、出口換気孔140は、フレーム106が使用されているとき、ガス入口108の下に位置することができる。ガス入口108及び出口換気孔140は、フレーム106の長さに沿って実質上中心に位置することができる。
[0284]図21~59A及び図59Bを次に参照して、様々な形態のフレーム及びヨーク接続システムについて次に説明する。
[0285]一形態では、フレーム106は、第1の表面又は前面112、第2の表面又は背面114、及びガス入口108を有する本体を備える。一形態では、フレーム106の前面112は、フレーム106の下縁部の方へ下方に角度を付けることができ、ガス入口108は、角度を付けた前面に形成される。フレーム106はまた、任意選択で、出口換気孔140を備えることができる。いくつかの形態では、出口換気孔140は、拡散器152を備えることができる。いくつかの形態では、フレーム106は、図1~20に示す実施形態に関連して上述した特徴を備えることができ、上述したように、シール104又はシールアセンブリに取り付けられるように構成することができる。
[0286]フレーム106の前面は、ヘッドギアアセンブリ200のヨーク202の少なくとも一部分を受け入れるように構成された凹状領域を備える。一形態では、凹状領域は、フレーム106の前面112の長さにわたって左から右へ延びるチャネル154を備える。チャネル154は、フレーム本体のいずれかの側から突出する延長部材156を備えることができる。
[0287]チャネル154は、上面158を形成する第1の壁、第1の壁とは実質上反対側の下面160を形成する第2の壁、及び第1の壁と第2の壁との間に延びる背面を形成するチャネル床162によって画定することができる。チャネル154は、2つの側部領域又はチャネル延長部156を備えることができ、各側部領域は、チャネルの両端に位置し、2つの側部領域156間の実質上中心に、中心領域又は中間部分164が位置する。
[0288]一形態では、チャネル154の背面162の高さは、チャネルの第1の壁と第2の壁との間の距離によって実質上画定することができる。その中心領域164で、チャネル154の背面162の高さは、一方又は両方の側部領域156におけるチャネル154の高さより小さくすることができる。たとえば、第2の壁又は下面160は、図22に示すように、第1の壁又は上面158の方へ湾曲し又は角度を付けてピーク166を形成することができる。ピーク166は、チャネル154の長さに沿って中心点に位置することが好ましい。
[0289]一形態では、チャネル154の下面160は、チャネル154の背面162の方へ内方に角度を付けることができる。
[0290]一形態では、チャネル154の上面158は、チャネル154の背面162の方へ内方に角度を付けることができる。
[0291]一形態では、チャネル154の下面160は、チャネル154の背面162とフレーム106の前面112との間の距離によって実質上画定される深さを有することができる。下面160の深さは、チャネル154の側部領域156又は端より、チャネル154の中心領域164で大きくすることができる。たとえば、下面160は、チャネル154の端156に向かって先細りすることができる。
[0292]フレーム106及びチャネル154は、患者の鼻又は口の周りの曲線とある程度共形となるように、左から右へ実質上湾曲させることができる。別法又は追加として、フレーム106は、上から下へ下方に傾斜又は湾曲することができる。
[0293]一形態では、フレーム106は、チャネル154の中心領域164の下に位置する出口換気孔140を備えることができる(たとえば、図22に示す)。別の形態では、出口換気孔140の少なくとも一部分が、チャネル154内に位置することができる。さらに別の形態では、出口換気孔140全体が、チャネル154の背面162内など、チャネル154内に位置することができる。出口換気孔140は、フレーム106及び/又はチャネル154内に形成された単一の開口を備えることができ、又は出口換気孔140は、複数の開口を備えることができる。一形態では、出口換気孔140は、複数の小さい局所的な開口を備える。別の形態では、出口換気孔140は、スロットの形態の開口を備える。
[0294]一形態では、チャネル154の下面160は、図24に示すように、凹状領域168を備えることができる。凹状領域168は、下面160の実質上中心の領域に位置することができる。凹状領域168は、たとえば、下向きの曲線によって、1点で交わる下方に傾斜する表面によって、又は段が下がった領域によって、形成することができる。段が下がった領域は、下面の凹状区域と非凹状区域との間に、実質上直交する移行縁部又は傾斜する移行縁部170を備えることができる。凹状領域168は、出口換気孔140に実質上隣り合って位置することができる。別法又は追加として、チャネル154の上面158が、凹状領域を備えることができ、この凹状領域は、出口換気孔140に実質上隣り合って位置することができる。チャネルの上面及び/又は下面の凹状領域は、チャネル154内に形成された出口換気孔140から雰囲気への流体流路を提供することができる。この特徴については、本明細書で以下にさらに詳細に論じる。
[0295]ヘッドギアアセンブリ200をマスクインターフェースに取り付けるために、ヘッドギアアセンブリ200のためのヨーク202の少なくとも一部分を、フレーム106のチャネル154内に保持することができる。
[0296]図27~33は、ヘッドギアアセンブリ202をフレーム106に取り付けるために使用することができるヨーク202の一形態を示す。ヨーク202は、任意の適した閉ループヘッドギア200をフレームに取り付けるために使用することができる。たとえば、いくつかの形態では、ヨーク202は、自動調節可能又は自己調節式のヘッドギアシステムで使用される線状体又は他の芯要素のための収集器を形成することができる。この形態では、ヨーク202は、ワッシャ機構を備えることができ、ワッシャ機構は、ヘッドギアの伸長中は線状体に摩擦係合するように構成することができるが、ヘッドギアの後退中は比較的摩擦のない動きを可能にする。ワッシャ機構は、ヨーク/収集器の端に組み込むことができ、ヨーク/収集器の本体は、本体内に線状体を受け入れるために、実質上中空とすることができる。
[0297]一形態では、ヨーク202は、遠位端を有する実質上細長い本体を備えることができる。ヨーク202は、その長さに沿って角度を付け又は湾曲させることができ、2つの側部部分213間に位置する中間部分212を備えることができる。一形態では、側部部分213は、中間部分212から延びてヨーク202の遠位端で終わる1対のアームを備える。
[0298]ヨーク202は、前面214、背面216、頂面218、及び底面220を備えることができる。
[0299]前面214は、ヨーク202の頂面218と底面220との間の距離によって画定される幅を有することができ、ヨーク202の両端間の距離によって画定される長さを有することができる。
[0300]ヨーク202の横断面は、ヨークの長さに沿って変動することができる。たとえば、一形態では、ヨーク202の中間部分212の幅は、より薄い中心領域及び広がった端を有するヨーク202を生じさせるように、ヨークの側部部分213の幅より小さい。ヨーク202に薄い中心領域を提供することによって、フレーム106のチャネル154の背面162の高さをより薄くすることができ、以てフレーム本体に追加の空間が提供され、この空間内に、より大きいガス入口108が配置され、また任意選択で出口換気孔140も配置される。
[0301]別の形態では、ヨーク202の中間部分212の頂面218は、底面220の方へ内方に湾曲させることができる。
[0302]さらに別の形態では、ヨーク202の底面220は、頂面218の方へ内方に湾曲させることができ(たとえば、図30に示す)、又は底面220は、ヨーク202の長さに沿って実質上同じ平面内に位置することができる。
[0303]一形態では、ヨーク202の中間部分212の前面214又は遠位面は、ヨーク202の頂面218から底面220へ後方に傾斜することができる。
[0304]一形態では、ヨーク202の側部部分213の前面214は、ヨークの頂面218から底面220へ前方に傾斜することができる。
[0305]別の形態では、側部部分213の前面214は、ヨーク202の底面220及び/又は頂面218に実質上直交することができる。
[0306]一形態では、ヨークの側部部分213の頂面218及び/又は底面220は、ヨーク202が使用中にフレーム106内に位置するとき、実質上水平平面内に位置するように構成することができる。この構成では、側部部分213は、有用な把持領域を提供することができ、この把持領域によって、使用者はヨーク202を保持及び操作することができる。
[0307]一形態では、ヨーク202の中間部分212の頂面218は、背面216から前面214へ下方に傾斜することができる。一形態では、ヨーク202の中間部分212の底面220は、前面214から背面216へ上方に傾斜することができる。ヨーク202のこれらの形態をどちらも組み合わせたとき、ヨークの本体は、その背面に向かって先細りする。
[0308]ヨーク本体の少なくとも一部分は、図33に示すように、布カバー222内に覆うことができる。布カバー222は、少なくとも1つの方向に実質上伸縮性を有するニット生地であることが好ましい。また、この布は、しわにならないことが好ましい。布カバー222は、ヨーク202をフレーム106に取り付けるためにヨーク202及びフレーム106が互いに係合する堅い表面を備えるいくつかの形態で必要とされることがある高精度の製造を必要とすることなく、ヨーク202とフレーム106との間に滑合を提供するのを助けることができる。
[0309]布カバー222は、たとえばヨーク202の上に嵌合するシース、布包装材、又は布被覆材など、任意の適したカバーとすることができる。一形態では、ヨーク202は、布カバー222内に射出成形することができる。
[0310]ヨーク202は、ヨーク202をフレーム106に正確に配置するためにフレーム106に当接するように構成された1つ又は複数の位置合わせ表面224を提供するように構成することができる。一形態では、ヨーク202は、1対の位置合わせ表面224を備えることができ、各位置合わせ表面224は、ヨーク202の側部部分又はその付近に位置しており、フレーム106の左側及び右側の対応する位置合わせ表面に当接するように構成される。
[0311]ヨーク202の位置合わせ表面224は、ヨーク202の背面216、ヨーク202の頂面218、ヨーク202の底面220、又は背面216、頂面218、及び底面220のうちのいずれか2つ以上から突出することができる。一形態では、ヨーク202の少なくとも1つの側部部分213の頂面218、背面216、及び底面220は、ヨーク202の中間部分212の頂面218、背面216、及び底面220を越えて延びる。ヨーク202の中間部分212及び側部部分213の頂面、背面、及び底面間に形成される各移行面は、位置合わせ表面224を備える。この形態では、図34~40に示すように、ヨーク202の中間部分212は、フレーム106のチャネル154内に位置することができ、位置合わせ表面224は、フレームに設けられた対応する位置合わせ表面に当接することができる。一形態では、チャネル154の外縁部が、フレーム106の対応する位置合わせ表面を形成する。
[0312]一形態では、上述したように、チャネル154の背面162に出口換気孔140が設けられ、チャネル154の下面160に凹状領域168が設けられる。この形態では、ヨーク202がチャネル154内に保持されるとき、ヨーク202とチャネル154の凹状下面168との間に間隙が形成される。出口換気孔140及び隣り合う間隙は、ガスがマスクインターフェースから出ることができる流体流路を形成する。追加又は別法として、ヨーク202とチャネル154の上面との間に間隙を設けて、ガスがマスクインターフェースから出ることができる第2又は代替の流体流路を形成することができる。
[0313]フレーム106の取付けチャネル154内に出口換気孔140を設けることによって、フレームのサイズを比較的小さく保つことができる。さらに、これらの形態がまた、フレーム106の一方の側から他方の側へ長手方向に延びる長円形の形状を有するガス入口108を備える場合、フレーム106の高さを最小化又は低減させて、より小型で実質上低プロファイルのマスクインターフェースを提供することができる。
[0314]ヨーク202をフレーム106に取り付けるために、多くの異なる選択肢が存在する。たとえば、ヨーク202及びフレーム106のチャネル154は、中間部分212などのヨーク202の少なくとも一部分をチャネル154内へ簡単に押し込むことができ、ヨーク202とフレーム106との間の摩擦力及び/又は締付け力によって、チャネル154内にぴったりと保持することができるように構成することができる。ヨーク202が布カバー222を備える場合、カバー222は、ヨーク202をチャネル154内でぴったりと保持するために、図39に示すように、ヨーク202の壁とチャネル154の壁との間の何らかの間隙172(たとえば、チャネル154がヨーク202の高さHYより大きい高さHCを有するため)を埋めるのを助けることができる。布カバー222はまた、ヨーク202を定位置に保持する摩擦力を増大させることができる。
[0315]図40A~40Dは、少なくとも1つの実施形態による組み立てられたヨーク202及びフレーム106の横断面図である。図40Aは、フレーム106のチャネル154内の正確な位置で保持されたヨーク202を示す。図40B~40Dは、ヨーク202(及びチャネル154)の横断面がその長さに沿ってどのように変化することができるかを示す。たとえば、ヨーク202の側部部分213は、図40Bに示すように、実質上矩形の横断面を有することができ、ヨーク202の横断面は、図40Dに示すように、ヨーク202の中間部分212でより台形の形状になるように変化することができる。言い換えれば、ヨーク202に沿って端から中間部分212へ動くと、ヨーク202の本体は、背面162に向かって徐々に先細りし、ヨーク202の中間部分212でその最大の先細りに到達する。この構成は、フレーム106のチャネル154内にヨーク202を配置して中心合わせすることを助ける。チャネル154の形状は、チャネル154の側部領域と中心領域との間の類似の変形に追従することができる。
[0316]図40A~40Dに示すこの形態では、ヨーク202の背面216の高さは、中間部分212で最も低くなり、ヨークの端又はその付近で最も高くなる。ヨーク202の中間部分212で、背面216はまた、前面214より低い高さになり、ヨーク202の端又はその付近で、前面214及び背面216は、実質上同じ高さである。ヨーク202の前面214はまた、中間部分212で下方及び後方に傾斜することができ、側部部分213で実質上垂直方向になることができる。ヨーク202の前面214がこうして徐々に捩れることで、ヨーク202をフレーム106のチャネル154内で定位置に保持するのを助ける。
[0317]任意選択で、ヨーク202の中間部分212の高さは、側部部分213の高さより小さい。この形態では、出口換気孔140が形成されたチャネル154内にヨーク202が配置されるとき、チャネル154の中間部分212と上面158及び/又は下面160との間に間隙が提供される。この間隙は、ガスが出口換気孔140を通ってヨーク202とチャネル壁との間でマスクインターフェースから出ることができる流体流路を提供する。
[0318]ヨーク202は、上述したように、布カバー222内に覆うことができる。布カバー222とフレーム106との間に生じる摩擦力及び布カバー222のわずかに圧縮性の性質は、ヨーク202をフレーム106のチャネル154内に保持することを助けることができる。
[0319]図41~59は、ヨーク202とフレーム106との間の様々な形態の接続システムを示す。各接続システム内で、ヨーク及び/又はフレームは、フレームのチャネル内にヨークを保持及び/又は配置することを助けるための1つ又は複数の取付け特徴部を備えることができる。
[0320]一形態では、図41A~41Cに示すように、ヨーク本体は、1つ又は複数の取付け特徴部を位置決め部材の形態で備えることができる。位置決め部材は、ヨーク202をフレーム106のチャネル154内に位置決めすることを助けることができる。位置決め部材はまた、ヨーク202がフレーム106内で正確に向けられる(すなわち、上下正しい向きになる)ことを確実にすることを助けるように構成することができる。ヨーク本体は、1対の位置決め部材を備え、位置決め部材の1つが、ヨーク202の各側部部分213に位置することが好ましい。各位置決め部材は、ヨーク202の背面216から突出する突起226の形態とすることができる。各位置決め部材は、ヨーク202をフレーム106の定位置へ案内するためにフレームの対応する位置合わせ表面に当接するように構成された位置合わせ表面を備えることができる。
[0321]一形態では、1対の位置決め部材が、ヨーク202の背面216又は近位面から突出することができる。位置決め部材の少なくとも1つの位置合わせ表面は、ヨーク202の背面216のうちそこから位置決め部材が突出する部分に実質上直交することができる。別法として、位置合わせ表面は、ヨーク202の中間部分212から離れる方向に背面216から外方へ傾斜することができる。一形態では、位置決め部材及びその位置合わせ表面は、ヨーク202の底面220に対して角度を付けた向きにすることができる。たとえば、1対の実質上反対側の位置決め部材がこのように向けられる場合、位置決め部材の位置合わせ表面は、ヨーク202の頂面付近より底面でともに近づく。この形態では、フレーム106の本体又はチャネル154の端は、ヨーク202がフレーム106のチャネル154内で保持されるときにフレーム106が位置合わせ表面に当接するように、実質上対応する角度で傾斜させることができる。
[0322]一形態では、少なくとも1つの位置決め部材が、ヨーク202の端又はその付近に形成されてヨーク202の背面216から突出することができる実質上湾曲した突出部を備えることができる。湾曲した突出部は、ヨーク202がフレーム106のチャネル154内に保持されるときにフレーム106の対応する位置合わせ表面に当接するように構成された位置合わせ表面を備えることができる。たとえば、フレーム106は、切開領域を備えることができ、湾曲した突出部は、ヨーク202がフレーム106に配置されるとき、この切開領域内に位置することができる。
[0323]少なくとも1つの位置決め部材は、ヨーク本体と一体形成することができる。
[0324]一形態では、各位置決め部材は、ヨーク202の各端又は側部部分213又はその付近に位置するオーバーモールディングから形成することができる。オーバーモールディングの1つ又は複数の縁部が、1つ又は複数の位置合わせ表面を形成することができる。任意選択で、位置合わせ表面は、ヨークの中間部分212から側部部分213の方へ外方に角度を付ける。この形態では、それに対応して、フレーム本体の外縁部は、フレーム106がヨーク202のオーバーモールド部分間にぴったりと嵌合するように角度を付けることができる。
[0325]一形態では、一方の位置決め部材が、フック228を備えることができ、他方の位置決め部材が、ポスト230を備えることができる。たとえば、図42A~44に示すように、フック228が、ヨーク202の一方の側部部分213の背面216から突出することができ、ポスト230が、他方の側部部分213の背面216から突出することができる。フレーム106のチャネル154内に、ポスト開口232を設けることができる。
[0326]ヨーク202をフレーム106に取り付けるために、フレーム106の一方の縁部をフック228の下に摺動させて、ヨーク202の一方の端をフレーム106に取り付ける。ヨーク202は、ポスト230がポスト開口232と位置合わせされるように操作される。次いで、ヨーク202の自由端をフレーム106のチャネル154内へ押し込み、ポスト開口232を通ってポスト230を突出させる。
[0327]ポスト230はまた、フック228の方向を向いている張出し部234を備えることができる。この形態では、上述したように、ヨーク202をチャネル154内へ押し込んだ後、ヨーク202をフック228の方向に押すことができ、その結果、ポスト張出し部234がフレーム106の背面の上に引っ掛かる。
[0328]フレーム106及びヨーク202の接続システムの別の形態では、ヨーク本体は、その長さに沿って実質上伸縮性の材料を備えることができ、ヨーク202は、呼吸マスクシステムのフレーム106に設けられた1つ又は複数の対応する取付け特徴部に係合するための1つ又は複数の取付け特徴部を備えることができる。たとえば、伸縮性のヨーク本体は、フレーム106に設けられた対応するフック、凹部、又は開口部に係合するように構成されたフックを備える少なくとも1つの取付け特徴部を備えることができる。
[0329]別の形態では、フレーム106及びヨーク202は、フレーム106のチャネル154内にヨーク202を保持及び/又は配置することを助けるために、互いに係合するように構成されたオス形取付け部材及びメス形取付け部材を備えることができる。たとえば、ヨーク202は、突出部の形態のオス形部材を備えることができ、このオス形部材は、フレーム106に設けられた開口又は凹部の形態のメス形部材内に保持されるように構成される。追加又は別法として、オス形部材は、フレーム106に設けることができ、メス形部材は、ヨーク202に設けることができる。
[0330]一形態では、ヨーク202の背面216は、突出部の形態の1対のオス形取付け部材を備えることができ、この1対のオス形取付け部材は、フレーム106のチャネル154の背面162に設けられた1対の対応するメス形取付け開口又は凹部を通って突出するように構成される。ヨーク202は、1対の突出部を備え、1つが、各側部部分213など、フレーム106を垂直方向に通過する仮想中心線のいずれかの側に位置することが好ましい。この形態では、チャネル154の背面162の各側部領域に、取付け開口が位置することができる。
[0331]図45~47Cは、オス形取付け部材及びメス形取付け部材を使用するフレーム106及びヨーク202の接続システムの一例を示す。この形態では、ヨーク202は、ヨークの頂面218から突出するタブ又はフランジ234の形態のオス形取付け部材を備えることができる。タブ234は、ヨーク202の中間部分212から突出することが好ましい。一形態では、突出するタブ234は、実質上ヨーク202の長さに沿って延びることができる。
[0332]チャネル154の上面158は、タブ234を受け入れるように構成された凹部又は開口236を備えることができる。この形態では、図47A~47Cに示すように、ヨーク202は、チャネル154内へ上方に押し込まれ、その結果、タブ234が凹部236内に押し込まれる。次いで、ヨーク202を押し戻すことができ、その結果、ヨーク202の背面216が、チャネル154の背面162に実質上当接する。図46Bに示すように、ヨークの底面とチャネル154の下面との間に、間隙173が存在することができる。任意選択で、ヨーク202はまた、フレーム106の対応する表面に当接する位置合わせ表面を有する位置決め部材を備える。
[0333]図48A~51Cは、フレーム106及びヨーク202の接続システムの別の形態を示す。この形態では、フレーム106は、チャネル154の中心領域を部分的に覆うように下方に突出するタブ238を備える。フレーム本体の前面112は、チャネル154の下に、フレーム106の側部に向かって先細りする逃げ面240を備えることができる。チャネル154の下面160もまた、チャネル154の端に向かって先細りすることができる。図示のように、先細りした下面242が、凹状下面168からフレーム106及び/又はチャネル154の横方向縁部へ延びることができる。ヨーク202及びフレーム106をともに嵌合させるために、ヨーク202は、ヨーク202の本体がチャネル154内でタブ238の後ろに位置するように、チャネル154内へ角度が付けられる。この構成では、タブ238は、ヨーク202の前面214の一部分を覆い、ヨーク202をチャネル154内で定位置に保持する。チャネル154の先細りした逃げ面240及び下面160は、ヨーク202の湾曲した又は角度が付けられた本体を下からチャネル154内へ移動させるための空間を提供することを助ける。この場合も、ヨーク202は、ヨーク202をフレーム106に位置決めすることを助けるために、位置合わせ表面を備えることができる。
[0334]図52A及び図52Bは、フレーム106及びヨーク202の接続システムのさらに別の形態を示す。この形態では、ヨーク202をフレーム106に取り付けるために、1つ又は複数のラッチ又はクリップ244を使用することができる。各ラッチ244は、フレーム106に固定して又は取外し可能に取り付けることができ、開放位置と閉鎖位置との間でヒンジ式に取り付けることができる。開放位置で、ラッチ244の一方の端がフレーム106に取り付けられ、フレーム106のチャネル154は開いている。ヨーク202は、チャネル154内の定位置に押し込むことができ、次いでラッチ244は、ヨーク202及びチャネル154の上に閉じることができる。閉鎖位置で、ラッチ244は、チャネル154及びその中のヨーク202全体にわたって延びる。各ラッチ244の自由端は、フレーム106に設けられたロックに係合して、ラッチ244を閉鎖位置で保持する。
[0335]一形態では、ラッチ244は、チャネル154の上でフレーム本体の上部部分からヒンジ式に開閉し、チャネル154全体にわたって延びて、チャネル154の下でフレーム本体の下部部分に設けられたロックに係合するように構成される。代替の構成では、ラッチ244は、フレーム106の下部部分からヒンジ式に開閉し、チャネル154全体にわたって延びて、フレーム106の上部部分のロックに係合する。
[0336]ラッチ244は、ロック部材を備えることができ、ロック部材は、突起246の形態とすることができ、突起246は、ラッチ244を閉鎖位置で保持するために、ラッチ係合凹部248の形態とすることができるロックに係合するように構成される。1対のラッチ244が設けられ、チャネル154の中心領域164のいずれの側にも、1つのラッチ244が位置することが好ましい。
[0337]別の形態では、ロックは、ヨーク202の前面214に設けられる。この形態では、ラッチ244の一方の端が、フレーム106からヒンジ式に開閉し、他方の端が、ヨーク202に設けられたロックに係合して、ヨーク202をチャネル154内で保持する。
[0338]図53A~58は、磁石の形態の取付け特徴部を使用するフレーム106及びヨーク202の接続システムの別の形態を示す。「磁石」という用語は、適当な場合、強磁性体材料を含む磁性領域を含むと解釈されたい。言い換えれば、どちらの部分も磁石を備える場合、又は一方の部分が磁石を備え、他方の部分が強磁性体材料を含む磁性領域を備える場合、フレーム106及びヨーク202を互いに取り付けることが可能である。
[0339]一形態では、図53A~54Bに示すように、チャネル154の背面162は、ヨーク202の背面に設けられた1つ又は複数の磁石に付着するように構成された1つ又は複数の磁石を備える。一形態では、チャネル154の背面162に複数の磁石が位置する。これらの磁石は、互いから等距離で隔置することができる。各チャネル磁石は、チャネル154の一方の端から他方の端へ延びる中心線上に位置することができる。同様に、各ヨーク磁石は、ヨーク202の一方の端から他方の端へ延びる中心線上に位置することができる。任意選択で、各磁石は、場合によって、チャネル154又はヨーク202内に形成された凹部250内に埋め込むことができる。この形態では、ヨーク202をフレーム106のチャネル154内に配置することができ、各部分の磁石間の磁気引力が、ヨーク202をチャネル154内で定位置に保持する。
[0340]別の形態では、図55A~58に示すように、チャネル154の上面158は、チャネル154の一部分にわたって突出するタブ252を備えることができる。チャネル154の開口部の高さは、突出するタブ252の遠位端とチャネル154の下面160との間の距離によって画定される。図56~58で最もよく見られるように、タブ252の後部とチャネル154の背面162との間に、凹部254が形成される。1つ又は複数の磁石251は、チャネル154の背面162で中心を外れて位置決めすることができ、その結果、各磁石251は、チャネル154の下面より上面に近い。ヨーク202は、その頂面から突出するフランジ256などの突出部を備えることができる。ヨーク本体の高さは、ヨーク202の底面と突出するフランジ256の自由上縁部との間の距離によって画定される。ヨーク本体の高さは、チャネル開口部の高さより小さい。ヨーク202の背面に設けられた1つ又は複数の磁石249は、突出するフランジ256の自由上縁部よりヨーク202の底面の近くに位置決めすることができる。この配置では、ヨーク202がフレーム106のチャネル154内に配置されるとき、フレーム106及びヨーク202の磁石251、249間の磁気引力により、ヨーク202が上方に引っ張られ、その結果、ヨーク202の突出するフランジ256は、フレーム106の突出するタブ252の後ろの凹部254内に位置する。このようにして、タブ252及び磁石251、249は、ヨーク202をフレーム106で定位置に保持する。磁石251、249がチャネル154内でヨーク202を上方に引っ張るため、ヨーク202の底面220とチャネル154の下面160との間に、間隙258が形成される。一形態では、チャネル154の背面162に出口換気孔140が位置することができ、ヨーク202の下に設けられた間隙258は、ガスが出口換気孔140から逃げることができる流体流路を形成する。
[0341]別の形態では、図59A及び図59Bに示すように、フレーム106は、背面と下面を備える下壁とのみを備えるチャネルを形成する凹状領域を備えることができる。チャネルは、フレームの本体全体にわたって左側から右側へ延びることができる。ヨークは、チャネル内に配置されるように構成することができる。ヨーク及びフレームは、ヨークを定位置に保持するために、1つ又は複数の取付け特徴部を備えることができる。たとえば、ヨークの底面は、1つ又は複数の突出タブ又は突起260を備えることができ、タブ260は、チャネル154の下面160に形成された1つ又は複数の対応する係合凹部262に係合するように構成される。別法又は追加として、1つ又は複数のタブ又は突起は、チャネルの下面から突出することができ、ヨークの底面に形成された1つ又は複数の対応する係合凹部に係合するように構成することができる。一形態では、チャネルの下面は、凹状領域264を備え、ヨークの底面は、ヨークがフレームのチャネル内に位置するとき、凹状領域内に位置するように構成された突出領域266を備える。任意選択で、チャネル154及びヨーク202の背面はそれぞれ、ヨーク及びフレームをともに取り付けるための磁石の形態の1つ又は複数の取付け特徴部を備えることができる。チャネル磁石(複数可)は、チャネルの長さに沿って延びる中心線から中心を外れて位置決めすることができ、その結果、磁石(複数可)はチャネルの下面により近くなる。同様に、ヨーク202は、ヨーク202の長さに沿って延びる中心線から中心を外れて位置決めすることができる1つ又は複数の磁石を備えることができ、その結果、これらの磁石は、ヨーク202の底面より頂面に近くなる。この構成では、ヨーク202がチャネル154内に位置するとき、ヨーク202とフレーム106との間の磁気引力により、ヨーク202は下方に引っ張られ、その結果、ヨーク202の底面がチャネル154の下面に当接する。ヨーク202の底面がチャネル154の下面160に当接するとき、ヨークの底面から突出するあらゆる突起が、チャネルの下面に形成された対応する凹部内に受け入れられる。同様に、チャネルの下面から突出するあらゆる突起が、ヨークの底面に形成された対応する凹部内に受け入れられる。
[0342]図60は、フレーム300に結合されたヨーク400及びクッション302の別の例示的な実施形態を示す。図63~65に示すように、フレーム300は、入口308、クッション接続フランジ314、及びヨークチャネル316を含む。
[0343]入口308には、入口308に結合された管オーバーモールド318を介して、管又はガス導管を結合することができる。いくつかの実施形態では、入口308は、長円形の形状を有する。いくつかの実施形態では、入口は、バイアス換気孔320を含む。図示の実施形態では、バイアス換気孔320は、入口308の壁を通って延びる複数の孔を含む。バイアス換気孔320の孔は、入口308の円周の一部又はすべてに延びることができる。これらの孔は、入口壁を通ってレーザドリル加工することができる。
[0344]クッション接続フランジ314は、フレーム300から後方に突出する。使用の場合、クッション302は、クッション302をフレーム300に固定するために、クッション接続フランジ314に結合される。いくつかの実施形態では、クッション302は、たとえば図60~62に示すように、クッションクリップ304を含み、又はクッションクリップ304に結合され、クッションクリップ304は、使用の際、クッション接続フランジ314に結合されて、クッション302をフレーム300に固定する。いくつかの実施形態では、クッション302がフレーム300に結合されるとき、クッション接続フランジ314は、クッション302内へわずかに突出する。クッション接続フランジ314は、クッション302の入口の形状又はプロファイルに整合又は対応する形状又はプロファイルを有することができる。
[0345]図63~65に示すように、ヨークチャネル316は、上壁322、背壁324、及び下壁326によって形成又は画定される。図示の実施形態では、ヨークチャネル316は、フレーム300全体にわたって実質上水平方向に延びる。図示の実施形態では、ヨークチャネル316は、入口308の上に配置される。ヨークチャネル316は、使用の際にヨーク400を受け入れるように構成される。ヨークチャネル316は、ヨーク400の形状、プロファイル、及び/又は幾何形状に整合又は対応する形状、プロファイル、及び/又は幾何形状を有する。
[0346]本明細書に記載するように、ヨーク400は、ヘッドギアをフレーム300及びクッション302に接続する。ヨーク400はまた、本明細書に記載する一方向摩擦、自動調節式、又は自己調節式のヘッドギア調節機構の線状体442などの芯要素を収容することができる。図示の実施形態では、ヨーク400は、頂部又は底部から見たとき、略C字状である。図示の実施形態では、ヨーク400の高さが、横方向端(たとえば、エンドキャップ406及び/又はその付近)で中心より大きい。そのような構成は、マスクのサイズを全体として最小化又は低減させるのを助けることができることが有利である。
[0347]図66~71に示すように、図示の実施形態では、ヨーク400は、ヨーク前部402、ヨーク後部404、及び2つのエンドキャップ406を含み、ヨーク400の各横方向端に1つのエンドキャップ406が位置する。図示の実施形態では、ヨーク前部402及びヨーク後部404は、別個の構成要素として形成され、ともに結合されている。図示の実施形態では、ヨーク前部402は、頂壁408、前壁409、及び底壁410を含む。前壁409の外側又は外面は、丸くすることができる。頂壁408及び底壁410は、それぞれ前壁409の上縁部及び下縁部から実質上直交して延びる。したがって、頂壁408及び底壁410は互いに実質上平行である。ヨーク前部402は、D字状の横断面プロファイルを形成することができる。
[0348]ヨーク前部402及びヨーク後部404は、スナップ嵌めを介してともに結合することができる。ヨーク後部404は、図71に示すように、頂壁408と底壁410との間にスナップ嵌めされる。図示の実施形態では、ヨーク後部404は、ヨーク後部404の上縁部又は上面及び下縁部又は下面に配置されたスナップ嵌めバンプ412を含む。いくつかの実施形態では、スナップ嵌めバンプ412は、ヨーク400の長さの一部分又は全体に沿って横方向端間に長手方向に延びる。図71に示すように、スナップ嵌めバンプ412は、ヨーク前部402の頂壁408及び底壁410の内面に形成された対応するスナップ嵌め溝414内へ嵌合する。いくつかの実施形態では、ヨーク後部404は、スナップ嵌めバンプ412の1つのみを含むことができ、ヨーク前部402は、対応するスナップ嵌め溝414のみを含むことができる。いくつかの実施形態では、ヨーク前部402は、スナップ嵌めバンプ(複数可)412を含み、ヨーク後部404は、対応するスナップ嵌め溝(複数可)414を含む。ヨーク前部402とヨーク後部404との間に、空洞又は空間が形成される。言い換えれば、ヨーク400は中空である。
[0349]エンドキャップ406はまた、ヨーク前部402及びヨーク後部404の横方向端部の上へクリップ留め又はスナップ嵌めすることによって、ヨーク前部402及びヨーク後部404をともに固定するのを助けることができる。図73A~73Bに示すように、ヨーク前部402の横方向端は、エンドキャップインサート418を含み、又はエンドキャップインサート418によって形成される。エンドキャップインサート418は、ヨーク前部402の横方向端と一体形成することができ、又はヨーク前部402の横方向端に恒久的若しくは取外し可能に取り付けることができる。エンドキャップインサート418は、ヨーク前部402の頂壁408、前壁409、及び底壁410から内方にずれた壁を有する。図74~77に示すように、ヨーク後部404の横方向端は、エンドキャップインサート420を含むことができ、又はエンドキャップインサート420によって形成することができる。エンドキャップインサート420は、ヨーク後部404の横方向端と一体形成することができ、又はヨーク後部404の横方向端に恒久的若しくは取外し可能に取り付けることができる。図74~77に示すように、エンドキャップインサート420はそれぞれ、ヨーク前部402の対応するエンドキャップインサート418内に嵌合する位置合わせペグ422を含む。図示の実施形態では、エンドキャップインサート420の一方(ヨーク後部404の一方の端に位置する)の位置合わせペグ422は、ヨーク後部404の頂面又は上面近傍に配置され、エンドキャップインサート420の他方(ヨーク後部404の他方の端に位置する)は、ヨーク後部404の底面又は下面近傍に配置される。ヨーク前部402及びヨーク後部404がともに結合されるとき、位置合わせペグ422は、ヨーク前部402のエンドキャップインサート418内に嵌合する。
[0350]組み立てられたとき、エンドキャップ406は、エンドキャップインサート418、420に嵌り、少なくとも部分的に覆う。ヨーク前部402は、ヨーク前部402の上縁部若しくは上面及び/又は下縁部若しくは下面の横方向端又はその近傍に配置されたエンドキャップスナップ嵌めバンプ(複数可)416を含むことができる。図示の実施形態では、エンドキャップスナップ嵌めバンプ416は、ヨーク前部402の厚さ又は幅の一部分又は全体にわたって横方向に延びる。エンドキャップスナップ嵌めバンプ416は、図73A~73Bに示すように、エンドキャップインサート418の頂面及び底面に位置決めすることができる。エンドキャップ406はそれぞれ、ヘッドギアの前部ストラップの一方に結合することができる。いくつかの実施形態では、エンドキャップ406は、自動ヘッドギア調節機構の編組要素、たとえば全体が参照により本明細書に組み込まれている、2016年5月31日に出願された「Directional Lock for Interface Headgear Arrangement」という名称の米国仮特許出願第62/343,711号、及び国際出願第PCT/NZ2014/000074号に図示及び記載されている編組要素の端へ、オーバーモールド加工することができる。芯要素又は線状体442は、編組要素内に延びることができる。エンドキャップ406は、編組要素、したがってヘッドギアをヨーク400に接続し、閉ループヘッドギアシステムを作り出すことができる。
[0351]図61A~61Bに示すように、ヨーク400は、入口308を通って延びる中心平面(又は軸線)309及びクッション302がフレーム300に結合される平面(又は軸線)303とは異なる平面(又は軸線)401で、フレーム300に組み立てられ又は結合される。図示の実施形態では、入口平面309は、クッション接続平面303とは異なる。図61Bに示すように、ヨーク平面401は、鼻プロング310と位置合わせされ、又は鼻プロング310を通って延びる。マスクシステムが使用者の顔に配置されるとき、ヨーク平面401と鼻プロング310との位置合わせにより、ヘッドギアがヨーク400を通って力を印加し、鼻プロング310を使用者の鼻孔の方へ引っ張ることが可能になることが有利である。図示の実施形態では、クッション接続平面303及び入口平面309は、ヨーク平面401より互いに密接に位置合わせされる(又はほぼ位置合わせされる)。これにより、入口308とほぼ位置合わせされる方向に、クッション302をフレーム300に結合し又は取り付けることが可能になり、これは、使用者にとって直感的となりうることが有利である。
[0352]クッション接続平面303とヨーク平面401との間の角度の差のため、ヨーク400は、クッション302がフレーム300に結合されるのとは異なる方向で、フレーム300に結合される。これは、一部の使用者にとって反直感的となりうる。使用者がクッション接続平面303と同じ方向に沿ってヨーク400をフレーム300から取り外そうとする場合、ヨーク400は、フレーム300で動かなくなり又は引っ掛かる可能性があり、以て取外し力が増大し、ヨーク400を切断するのがより困難になる。したがって、ヨーク400が比較的簡単であり、フレーム300に接続及び切断するのに最小の力を必要としながら、それでもなお使用中に実質上の接続を維持する場合、有益となる可能性がある。マスクの着脱中、図62に示すように、ヨーク平面401に対して角度を付けて上方にヘッドギア312を引っ張ることができる。これにより、ヨーク400とフレーム300との間の接続に回転力又はトルクを生じさせることができる。生成されたトルクが十分に大きい場合、ヨーク400は、意図せずフレーム300から切断される可能性があり、マスクの着脱がより困難になる。本明細書に記載する様々な特徴は、これらの起こりうる問題に対処するのを助けることができる。
[0353]図63~65に示すように、フレーム300は、保持バンプ328を含むことができる。保持バンプ328は、上壁322の前方下縁部からヨークチャネル316の方及び/又はヨークチャネル316内へ、下方に突出する。図示の実施形態では、保持バンプ328は、上壁322の中間部分から延びる。保持バンプ328は、ヨークチャネル316の一部分に対して比較的より狭い開口部を形成する。図66及び図69に示すように、ヨーク400(図示の実施形態では、ヨーク前部402)は、保持ノッチ424を含む。図示の実施形態では、保持ノッチ424は、ヨーク前部402の頂壁408と前壁409との間に形成された角部又はその付近に位置する。保持ノッチ424は、扇形領域を形成することができる。図示の実施形態では、保持ノッチ424は、ヨーク前部402の中間部分に位置する。保持ノッチ424は、フレーム300及びヨーク400がともに結合されてフレーム300とヨーク400との間にスナップ嵌め接続を形成するとき、フレーム300の保持バンプ328を受け入れるように構成される。保持バンプ328及び保持ノッチ424の幅は、ヨーク400及びフレーム300を接続及び/又は切断するために必要とされる力に影響を与え、又はそのような力を少なくとも部分的に決定することができる。図示の実施形態では、保持バンプ328及び保持ノッチ424は、ヨークチャネル316より狭く、したがってヨーク400及びフレーム300を接続及び/又は切断するために必要とされる力は、ヨーク400をフレーム300に固定するのにそれでもなお有効である簡単な接続を可能にするのに十分に小さい。
[0354]いくつかの実施形態では、たとえば図67及び図71~72に示すように、ヨーク前部402は、引込み用の面取り426を含む。引込み用の面取り426は、頂壁408の後方上縁部に沿って面取りされ又は丸みが付けられた縁部である。引込み用の面取り426は、保持バンプ328を越えてヨーク400を案内するのを助けて、ヨークチャネル316内へのヨーク400の挿入しやすさを改善するのを助けることができる。いくつかの実施形態では、フレーム300及びヨーク400は、それぞれ保持バンプ328及び保持ノッチ424を含む必要はない。ヘッドギアによってヨーク400及び/又はフレーム300に印加される張力は、保持バンプ328と保持ノッチ424との間のスナップ嵌めに対する代替又は追加として、ヨーク400及びフレーム300をともに固定するのを助けることができる。
[0355]ヨークチャネル316は、図63~65に示すように、背壁324内へ凹んでヨークチャネル316の長さの一部分又は全体に沿って延びる回転防止溝330を含むことができる。図示の実施形態では、回転防止溝330は、フレーム300の下壁326に隣り合って配置される。ヨーク400は、ヨーク400及びフレーム300がともに結合されるときに回転防止溝330内に受け入れられる対応する舌片428(図66~68に示す)を含む。図71に示すように、ヨーク前部402の底壁410の中心領域は、ヨーク前部402の横方向端より深く延び、より大きく後方に突出して、前部舌片428aを形成する。図71及び図77に示すように、ヨーク後部404の底部の中心領域は、ヨーク後部404の横方向端より大きく後方に延びて、後部舌片428bを形成する。後部舌片428bは、ヨーク後部404の底部の中心領域から直交して突出して、「L」字状の横断面を形成する。前部舌片428a及び後部舌片428bは、図71に示すように、前部舌片428aが後部舌片428bの下に配置されるように、互いに位置合わせされて当接する。舌片428を2つの部分(前部舌片428a及び後部舌片428b)から形成することで、ヨーク前部402とヨーク後部404との間の接続を改善するのを助けることができることが有利である。2つの部分からなる構成は、ヨーク400及び/又はフレーム300に印加される回転力をヨーク前部402及びヨーク後部404の両方に同時に印加して、ヨーク前部402及びヨーク後部404の切断を引き起こしうるヨーク前部402及びヨーク後部404の互いに対する歪みを低減又は最小化するのを助けることを可能にすることができる。回転中、前部舌片428a及び後部舌片428bは、回転防止溝330に接触することによってともに挟まれ(図82に示す)、以てヨーク前部402とヨーク後部404との間の接続を補強するのを助けることができる。
[0356]図80~82に示すように、舌片428が回転防止溝330内に配置されるとき、たとえばヘッドギアを介してヨーク400に回転力が印加された場合、及び印加されたとき、舌片428と回転防止溝330との間の相互作用が、ヨーク400がヨークチャネル316から外れて回転することを防止又は抑制するのを助ける。保持バンプ328及び保持ノッチ424を含む実施形態では、保持バンプ328及び保持ノッチ424は、舌片428と回転防止溝330との間の相互作用に対する代替又は追加として、フレーム300からのヨーク400の回転切断に耐えることを助けることができる。
[0357]本明細書に記載するように、いくつかの実施形態では、ヨーク400は、自動調節可能又は自己調節式のヘッドギアシステムで使用される線状体442などの芯要素のための収集器を形成することができる。図71~73Bに示すように、ヨーク前部402は、上部ライントラック430及び下部ライントラック432を含む。ライントラック分割具434が、ヨーク前部402の前壁409の背面又は内面から後方に突出する。図72~73Aに示すように、ライントラック分割具434は、ヨーク前部402の長さの一部分にわたってほぼ対角線に延びる。言い換えれば、ライントラック分割具434の一方の端は、頂壁408近傍に位置し、ライントラック分割具434の他方の反対側の端は、底壁410近傍に位置する。したがって、上部ライントラック430は、頂壁408の底面、前壁409の背面、及びライントラック分割具434の上面によって境界設定及び/又は画定される。下部ライントラック432は、底壁410の頂面、前壁409の背面、及びライントラック分割具434の下面によって境界設定及び/又は画定される。
[0358]上部ライントラック430及び下部ライントラック432は、自動調節可能なヘッドギアシステムの線状体442を受け入れる。線状体442は、ヘッドギアのうちヨーク400に結合された部分及び/又はそれに隣り合う部分から延びる。図67及び図70に示すように、エンドキャップ406は、線状体入口孔444を含む。線状体入口孔444は、線状体442をヨーク400内へ、たとえばヘッドギアの編組構成要素から案内することを助ける。線状体442は、ヘッドギアから入口孔444を通って中空のヨーク400内へ進む。図72及び図74に示すように、ヨーク400は、各エンドキャップ406に隣り合って(その中間に)配置されたワッシャハウジング446を含む。各ワッシャハウジング446は、図73Aに示すように、ヨーク前部402によって形成されるワッシャハウジングポケット448内に嵌合又は配置することができる。ワッシャハウジング446は、自動調節可能なヘッドギアシステムに対するロック機構の一部として作用する1つ又は複数のワッシャ450(図79に示す)を収容する。そのようなロック機構の一例は、参照により本明細書に組み込まれている米国仮特許出願第62/343,711号に図示及び記載されている。第1の線状体は、第1のワッシャハウジング446内のエンドキャップ406及びワッシャ(複数可)450のうちの1つめを通って上部ライントラック430内へ進む。第2の線状体は、第2のワッシャハウジング446内のエンドキャップ406及びワッシャ(複数可)450のうちの2つめを通って下部ライントラック432内へ進む。
[0359]図72~73Aに示すように、上部ライントラック430は、ヨーク前部402の第1の端に向かってより広くなり、第2の端に向かって狭くなる。下部ライントラック432は、ヨーク前部402の第2の端に向かってより広くなり、第1の端に向かって狭くなる。上部ライントラック430及び下部ライントラック432は、線状体442がライントラックに入る端で、より大きい高さ又は幅を有する。これは、線状体442がワッシャハウジング446から出た後すぐに又は直ちに線状体442内に鋭い屈曲部が形成されることを防止又は抑制するのを助けることができ、以てワッシャ(複数可)450が線状体442に適切に係合するのを助けることができることが有利である。これは、追加又は別法として、線状体442及びヘッドギアの後退中に線状体442がヨーク400の内部の幾何形状に引っ掛かることを防止又は抑制するのを助けることができる。
[0360]図78~79に示すように、エンドキャップ406及び/又は線状体入口孔444は、線状体442に対するガイドとして作用し、以て調節機構の機能の信頼性を改善するのを助けることができる。使用の際、線状体442がワッシャハウジング446から出る場所付近で、線状体442が鋭い角度で(たとえば、使用者によって)曲げられた場合、ワッシャ(複数可)450は、ヘッドギアの延長中に線状体442に適切に係合することができなくなり、調節機構の力変位プロファイルを歪ませ、調節機構が適切及び/又は有効に機能するのを防止又は抑制する可能性がある。各エンドキャップ406は、線状体442がワッシャハウジング446に入る前にヨーク400内に延びる長さ又は距離(図78及び図79にXによって示す)の延長を提供する。線状体442は、ヨーク400及びエンドキャップ406内で曲がることが防止又は抑制される。線状体442は、線状体442が線状体入口孔444を通ってエンドキャップ406から出た後、使用者によって曲げることができる。しかし、エンドキャップ406によって提供される長さXの延長により、ヨーク400の外側で線状体442内に形成されるあらゆる屈曲部をワッシャハウジング446からより大きくずらし又は隔置することが可能になる。これは、線状体442がワッシャハウジング446及び/又はエンドキャップ406の壁に対して実質上平行にワッシャハウジング446を通って延びるのを助け、以て調節中にワッシャ(複数可)が線状体442に完全且つ適切に係合するのを助けることができることが有利である。
[0361]図示の実施形態では、上部ライントラック430は、ヨーク400の第2の端(線状体442が上部ライントラック430に入る場所とは反対側の端)で、ワッシャハウジング446の上に延び、下部ライントラック432は、ヨーク400の第1の端(線状体442が下部ライントラック432に入る場所とは反対側の端)で、ワッシャハウジング446の下に延びる。それぞれ反対側のワッシャハウジング446の上及び下の上部ライントラック430及び下部ライントラック432の延長部は、より短いヨーク400が同じ長さの線状体442を収容することを可能にすることが有利である(上部ライントラック430及び下部ライントラック432がワッシャハウジング446に対して中間で終わるヨーク400と比較)。より短いヨーク400は、使用の際にヨーク400の横方向端が使用者の頬に食い込むのを防止又は抑制することができることが有利である。この構成(上部ライントラック430及び下部ライントラック432が反対側のワッシャハウジング446の上及び下に延びる)により、ワッシャハウジング446は、図74に示すように、互いから垂直方向にずれ、ヨーク400を対称にすることが可能になる。
[0362]図74~75に示すように、ヨーク後部404は、上部ライントラックインサート436及び下部ライントラックインサート438を含む。上部ライントラックインサート436及び下部ライントラックインサート438は、ヨーク後部404の前面又は内面から前方に突出する。上部ライントラックインサート436は、ヨーク前部402の上部ライントラック430内に少なくとも部分的に嵌合し、下部ライントラックインサート438は、ヨーク前部402の下部ライントラック432内に少なくとも部分的に嵌合する。上部ライントラックインサート436及び下部ライントラックインサート438は、それぞれ上部ライントラック430及び下部ライントラック432の形状に対応する形状を有することができる。たとえば、上部ライントラックインサート436は、ヨーク前部402の第1の端に隣り合って配置されるように構成されたヨーク後部404の第1の端近傍でより広くなり、下部ライントラックインサート438は、ヨーク前部402の第2の端に隣り合って配置されるように構成されたヨーク後部404の第2の端近傍でより広くなる。分割具チャネル440が、上部ライントラックインサート436と下部ライントラックインサート438との間に長手方向に延び、上部ライントラックインサート436及び下部ライントラックインサート438によって画定される。ヨーク後部404の壁の厚さは、上部ライントラックインサート436及び下部ライントラックインサート438の領域内と比較すると、分割具チャネル440の領域内で低減される。分割具チャネル440は、ヨーク前部402のライントラック分割具434を受け入れる。これは、ヨーク前部402及びヨーク後部404の正確な位置合わせを促進するのを助けることができること、並びに/又はヨーク400の全体的な深さ若しくは厚さを低減若しくは最小化するのを助けることができることが有利である。
[0363]上部ライントラックインサート436及び下部ライントラックインサート438は、ライントラック430、432の深さ又は高さを低減させる。深さ又は高さが低減されることで、ライントラック430、432内で線状体442をより良好に案内するのを助ける。上部ライントラックインサート436及び下部ライントラックインサート438は、追加又は別法として、増大された構造及び剛性をヨーク後部404に提供することができ、以てヨーク400が曲げられた場合、ヨーク後部404がヨーク前部402から切断されることを防止又は抑制するのを助けることができる。それぞれ上部ライントラックインサート436及び下部ライントラックインサート438と上部ライントラック430及び下部ライントラック432との間の相互作用は、ヨーク前部402及びヨーク後部404を位置合わせするのを助け、誤った組立てを防止又は抑制するのを助けることができる。
[0364]図83~84は、ヨーク後部404及びエンドキャップ406の代替実施形態を示す。図示の実施形態では、位置合わせペグ422は、図45の実施形態に示す位置合わせペグ422に対して増大された高さ(図84に「H」によって示す)を有する。位置合わせペグ422の高さが増大されることで、エンドキャップ406内で利用可能な空間が低減される。空間が低減されることで、エンドキャップインサート418を通って線状体442を案内することを改善するのを助けることができる。図示の実施形態では、線状体442が位置合わせペグ422の上を通過するエンドキャップインサート418内の空間は、線状体442が延びる第1のワッシャ450a内の開口部より上に又は高く配置される。したがって、線状体442は、図83に示すように、位置合わせペグ422の上で屈曲することができ、以て線状体442と第1のワッシャ450aとの間の摩擦が増大される。これは、ヘッドギアの伸長及び/又は延長中に第1のワッシャ450aが係合されて旋回することを確実にするのを助けることができる。この実施形態では、線状体入口孔444を延ばして(たとえば、図67の実施形態に対して)、その深さより大きい高さを有する細長いスロットを形成することができる。位置合わせペグ422の高さが増大されることで、ヨーク400内の線状体442に追加の案内が提供されるため、線状体入口孔444に必要とされる線状体442に対する支持がより小さくなる。線状体入口孔444に対する円形の孔ではなく細長いスロットは、曲がりくねった経路を通って曲がる必要なく、線状体442が線状体入口孔444を自由に通過することを可能にすることができる。円形の孔ではなく細長いスロットはまた、ヨーク400の両側で単一の対称のエンドキャップ406を使用することを可能にすることができる。
[0365]図85~87は、ヨーク後部404の別の代替実施形態を示す。図示の実施形態では、位置合わせペグ422の高さHは、ヨーク前部402のエンドキャップインサート418の内部の高さとほぼ同じであるが、それよりわずかに小さく又は低く、したがって位置合わせペグ422は、図85に示すように、エンドキャップインサート418の上部内面及び下部内面に当接し又はほぼ当接する。位置合わせペグ422は、線状体442が位置合わせペグ422を通ってワッシャハウジング446へ進むことを可能にする線状体スロット452を含む。位置合わせペグ422及び/又は線状体スロット452は、エンドキャップ406を通って線状体442を案内するのを助ける。
[0366]図88~90は、ライントラック430、432の変形形態を含む代替のヨーク400の実施形態を示す。図示のように、ライントラック430、432は、図72~73Aに関して図示及び記載した実施形態と同様に、ワッシャハウジング446に重なって、所与の線状体長さに必要とされるヨーク長さを低減させる。図88~90の実施形態では、ライントラック430、432はそれぞれ、ワッシャハウジング446の上又は下ではなく、反対側のワッシャハウジング446の前を通る。ライントラック430、432は、ヨーク前部402(たとえば、エンドキャップインサート418)の前壁409に切断又は形成され、ライントラック430、432は、図88の横方向端の方を見て図90に示すように、ワッシャハウジング446の前を通る。この構成は、図72~73Aの実施形態と比較すると低減されたヨーク高さ(図89の「H」)を可能にすることができる。高さHが低減されることで、マスクが全体としてより小さく見えること及び/又はより目立たなく見えることを助けることができる。しかし、図72~73Aの実施形態は、図88~90の実施形態と比較すると低減されたヨーク400の深さを可能にすることができる。
[0367]図91~94は、ライントラックの別の代替実施形態を示す。前述した実施形態と同様に、ライントラックは、ワッシャハウジング446に重なって、所与の線状体長さに必要とされるヨーク長さを低減させる。図91~94の実施形態では、ヨークは、前部ライントラック460及び背部ライントラック462を少なくとも部分的に形成又は画定する螺旋状の壁によって、対角線で分割される。ライントラック460、462は、前後に重なり、次いでワッシャハウジング446の下で終わるように延びる。この配置により、ワッシャハウジング446を互いに水平方向に位置合わせすることが可能になる。この配置により、図72の実施形態に示すように、ライントラック460、462の一方がワッシャハウジング446の下を通り、一方が他方のワッシャハウジング446の上を通るのではなく、両方のライントラック460、462がワッシャハウジング446の下を通るため、ライントラック460、462によって引き起こされるヨーク400の高さの増大を低減又は制限することを助けることができる。図91~94は、まっすぐ又は線形としてヨーク400を示すが、図91~94に示すライントラック460、462の配置を有するヨーク400は、上記で図示及び記載した実施形態と同様に、平面内で湾曲させることができる。
[0368]図133~135は、フレーム500に結合されたヨーク600及びクッション又はシール502の別の例示的な実施形態を示す。ヨーク600、シール502、及び/又はフレーム500は、それぞれヨーク400、クッション302、及び/又はフレーム300にいくつかの点で類似することができる。フレーム500は、使用の際にヨーク600を受け入れるように構成されたヨークチャネル516を含む。ヨークチャネル516は、上壁522、背壁524、及び下壁526によって形成又は画定される。ヨーク600では、たとえばヨーク400と比較すると、ヨーク600の上縁部と下縁部との間の非対称性が増大されている。図示の実施形態では、ヨーク600の上縁部は、下縁部よりまっすぐである。非対称性は、ヨーク600をフレーム500に組み立てるための正確な向きに関して改善された視覚的な合図を提供し、誤った組立てを抑制するのを助けることが有利である。
[0369]図134に示すように、ヨークチャネル516は、上壁522及び下壁526内にコネクタ凹部528を含む。図示の実施形態では、ヨークチャネル516の各横方向端に、各横方向端に隣り合って、又は各横方向端近傍に、コネクタ凹部528が配置される。コネクタ凹部528は、ヨークチャネル516の前縁部に又は前縁部に沿って(たとえば、上壁522及び下壁526の内向きの表面の前縁部に又は前縁部に沿って)、保持リップ523を少なくとも部分的に画定又は形成する。ヨーク600は、ヨーク600の上面、下面、及び/又は背面から後方に突出するコネクタ突起628を含む。図示の実施形態では、ヨーク600は、ヨーク600の中心のそれぞれの側にコネクタ突起628を含む。図示の実施形態では、ヨーク600は、本明細書により詳細に記載するように、ともに結合されたヨーク前部602及びヨーク後部604を含み、コネクタ突起628は、ヨーク後部604内に形成される。コネクタ凹部528は、フレーム500及びヨーク600がともに結合されてフレーム500とヨーク600との間にスナップ嵌め接続を形成するとき、コネクタ突起628を受け入れるように構成される。フレーム500及びヨーク600がともに結合されるとき、保持リップ523は、コネクタ突起628の前方でヨーク600に係合して、スナップ嵌め接続に寄与し、ヨーク600をヨークチャネル516内で保持する。図示の実施形態では、コネクタ突起628及びコネクタ凹部528は、方形又は矩形のプロファイルを有し、以てたとえば図135に矢印によって示す方向に、ヨーク600がヨークチャネル516から外れて回転するのを抑制する。
[0370]いくつかの実施形態では、ヨーク600は、たとえば図137に示すように、楕円形又は実質上楕円形の横断面を有する。この形状は、ヨーク600のサイズ若しくは嵩を低減させること及び/又は改善された審美的な外観を提供することが有利である。本明細書により詳細に論じるように、ワッシャハウジング646は、たとえば図136A~136Cに示すように、D字状、実質上D字状、U字状、又は実質上U字状の横断面を有することができ、ヨーク600の全体的な楕円形又は実質上楕円形の横断面を可能にすること及び/又はそれに寄与することができる。ワッシャハウジング646は、互いに反対の向きにすることができる。言い換えれば、図136Cに示すように、ワッシャハウジング646の一方、たとえば左のワッシャハウジング646を、上向きのU字状として向けることができ、図136Cの他方のワッシャハウジング646、たとえば右ワッシャハウジング646を、下向きのU字状として向けることができる。この配置及び向きは、本明細書により詳細に論じるように、ライントラック630、632がそれぞれ左及び右のワッシャハウジング646の上及び下に延びることを可能にするのを助けることができることが有利である。図137に示すように、図示の実施形態では、ヨーク600又はヨーク600の中心部分の深さDは、ヨークチャネル516の深さと同じ若しくは同様であり、又はそれに対応しており、したがってヨーク600は、ヨークチャネル516から突出又は実質上突出しない。これにより、フレーム500及びヨーク600のアセンブリの全体的なサイズが低減されることが有利である。
[0371]図136A及び図138に示すように、図示の実施形態では、ヨーク600の背面又は後面は、ヨーク600の中心部分のそれぞれの側又は各横方向端に後方ステップを含み、したがってヨーク600は、段階的な深さを有する。言い換えれば、ヨーク600がフレーム500に結合されるときにヨークチャネル516の横方向外側に配置されるヨーク600の横方向部分の深さは、ヨーク600がフレーム500に結合されるときにヨークチャネル516内に配置されるヨーク600の中心部分の深さDより大きい。ステップは、ヨーク600の中心部分と横方向部分との間の移行部に、フレーム当接面605を形成又は画定する。ヨーク600がフレーム500に結合されるとき、フレーム当接面605はそれぞれ、図138に示すように、フレーム500の横方向縁部505の1つに当接し、又は横方向縁部505の1つに隣り合って若しくはその近傍に配置される。フレーム当接面605及び横方向縁部505は、組立て中にフレーム500とヨーク600を適切に位置合わせすることを助ける。フレーム当接面605及び横方向縁部505は、追加又は別法として、ヨーク600とフレーム500との間により確実な接続を提供する。ヨーク600の中心部分の深さが低減されることで、フレーム500及びヨーク600のアセンブリの全体的なサイズが低減されることが有利である。
[0372]図135~137に示すように、図示の実施形態では、ヨーク600は、ヨーク前部602及びヨーク後部604を含む。ヨーク600はまた、2つのエンドキャップ606(図140に示す)を含むことができ、ヨーク600の各横方向端に1つのエンドキャップ606が位置する。図示の実施形態では、ヨーク前部602及びヨーク後部604は、ともに結合された別個の構成要素として形成される。図135~137の実施形態では、ヨーク前部602とヨーク後部604との間の分割線603(図137に示す)が、中心又はほぼ中心に位置する。これにより、製造しやすさを改善することができる。
[0373]ヨーク前部602及びヨーク後部604は、スナップ嵌めを介してともに結合することができる。図示の実施形態では、ヨーク前部602は、ヨーク前部602の背面から後方に突出するヨークファスナ613を含む。図示の実施形態では、ヨークファスナ613は、ヨーク前部602に対して中心又はほぼ中心に配置される。ヨーク後部604は、ヨーク前部602及びヨーク後部604がともに結合されるときにヨークファスナ613を受け入れてスナップ嵌め接続を形成するようなサイズ、形状、及び位置のファスナ開口615を含む。ヨークファスナ613及びファスナ開口615を介したヨーク前部602とヨーク後部604との間の中心接続は、ヨーク前部602とヨーク後部604との間の接続のさらなる剛性の提供、並びに/又はヨーク前部602とヨーク後部604との間の捩れに対する支持若しくは捩れに対する抑制を行う。いくつかの実施形態では、代替として、ヨーク前部602がファスナ開口615を含み、ヨーク後部604がヨークファスナ613を含む。いくつかの実施形態では、ファスナ開口615は、1つ又は複数のファスナバンプ617を含み、ファスナバンプ617は、ファスナ開口615の上縁部及び/又は下縁部に沿って(たとえば、上縁部及び/又は下縁部に沿って横方向に)延び、上縁部及び/又は下縁部からファスナ開口615内へ突出する。ヨークファスナ613は、1つ又は複数の対応するノッチ619(図137に示す)を含み、ノッチ619は、ファスナバンプ(複数可)617を受け入れてスナップ嵌め接続を形成するようなサイズ、形状、及び位置のヨークファスナ613の上面及び/又は下面に沿って(たとえば、上面及び/又は下面に沿って横方向に)延びる。いくつかの実施形態では、ファスナ開口615が、1つ又は複数のノッチ619を含み、ヨークファスナ613が、1つ又は複数のファスナバンプ617を含む。
[0374]図148~150は、ヨーク後部604がファスナ開口615ではなくファスナ凹部615’を含むヨーク600の変形形態を示す。ファスナ凹部615’は、ヨーク後部604の厚さ全体には延びない。ヨーク前部602は、後方に延びるヨークファスナ613’を含む。ファスナ凹部615’は、ヨーク前部602及びヨーク後部604がともに結合されるときにヨークファスナ613’を受け入れて摩擦嵌め接続を形成するようなサイズ、形状、及び位置である。いくつかのそのような実施形態では、ファスナ凹部615’は、ファスナ凹部615’の上面若しくは上縁部及び/又は下面若しくは下縁部に、1つ又は複数の干渉バンプ617’を含む。図示の実施形態では、干渉バンプ617’は細長く、ファスナ凹部615’の深さ全体に延びる。干渉バンプ617’は、ファスナ凹部615’及びヨークファスナ613’に干渉し、ファスナ凹部615’とヨークファスナ613’との間に摩擦嵌めを生じさせるのを助けて、ヨーク前部602及びヨーク後部604をともに固定するのを助ける。この構成は、より容易な製造を可能にすること、より整った仕上げを提供すること(ヨーク後部604内に開口なし)、及び/又はライントラック630、632内への汚損若しくは他の破片の侵入を抑制することができ(開口がないことにより、ヨーク600をその長さに沿って完全に囲むことが可能になるため)、以て自動ヘッドギア調節機構の機能を維持するのを助けることができることが有利である。
[0375]図135~137の実施形態では、ヨーク後部604は、ヨーク後部604から前方に突出し、ヨーク後部604の上面に隣り合って若しくは近接してヨーク後部604の長さに沿って延びる上部位置合わせビード612a、及び/又はヨーク後部604から前方に突出し、ヨーク後部604の下面に隣り合って若しくは近接してヨーク後部604の長さに沿って延びる下部位置合わせビード612bを含む。ヨーク前部602は、ヨーク前部602の上面に隣り合って若しくは近接してヨーク前部602の長さに沿って延びるヨーク前部602の背面内の上部位置合わせ溝614a、及び/又はヨーク前部602の下面に隣り合って若しくは近接してヨーク前部602の長さに沿って延びるヨーク前部602の背面の下部位置合わせ溝614bを含む。上部位置合わせ溝614a及び/又は下部位置合わせ溝614bは、ヨーク前部602及びヨーク後部604がともに結合されるとき、それぞれ上部位置合わせビード612a及び/又は下部位置合わせビード612bを受け入れる。位置合わせビード612a、612b及び位置合わせ溝614a、614bは、ヨーク前部602及びヨーク後部604を正確に位置合わせするのを助ける。位置合わせビード612a、612b及び位置合わせ溝614a、614bは、追加又は別法として、たとえばヨーク前部602とヨーク後部604との間の捩れに耐え又は捩れに対して支持する。いくつかの実施形態では、位置合わせビード612a、612b及び位置合わせ溝614a、614bは、たとえば摩擦嵌め又はスナップ嵌め接続の形態で、互いにポジティブで係合することができる。
[0376]エンドキャップ606は、ヨーク前部602及びヨーク後部604の横方向端の上へクリップ留め又はスナップ嵌めすることによって、ヨーク前部602及びヨーク後部604をともに固定するのを助けることができる。エンドキャップ606はまた、ヨーク600へのヘッドギアの前部ストラップの接続を可能にすることができる。いくつかの実施形態では、各エンドキャップ606が、前部ストラップの編組部分へオーバーモールド加工される。
[0377]図141~147に示すように、ヨーク前部602及びヨーク後部604の横方向端は、エンドキャップインサート618を含み、又はエンドキャップインサート618によって形成される。エンドキャップインサート618は、ヨーク前部602及びヨーク後部604の横方向端と一体形成することができ又は横方向端に取り付けることができる。エンドキャップインサート618は、ヨーク600の横方向部分と比較すると低減された寸法又はプロファイルを有する。エンドキャップ606は、エンドキャップインサート618を受け入れる内部空洞609を有する。組立て中、エンドキャップ606は、図141に示すように、エンドキャップインサート618の上へヒンジ式に接続又はスナップ嵌めされる。
[0378]図146に示すように、各エンドキャップ606は、一方の側(たとえば、図示の実施形態では背面側)の保持孔605と、反対側(たとえば、図示の実施形態では前面側)の保持ノッチ607とを含む。他の実施形態では、保持孔605及び保持ノッチ607の位置を逆にすることもできる。図示の実施形態では、エンドキャップ606の背部内に保持孔605を位置決めすることで、使用の際に保持孔605を隠し、改善された審美的な外観を提供することが有利である。保持ノッチ607は、エンドキャップ空洞609から前方にエンドキャップ606内へ延びる。エンドキャップインサート618は、前面及び後面の一方に位置する(たとえば、図示の実施形態では、エンドキャップインサート618のヨーク後部604の部分から後方に延びる)第1の保持特徴部616と、反対側の面に位置する(たとえば、図示の実施形態では、エンドキャップインサート618のヨーク前部602の部分から前方に延びる)第2の保持特徴部617とを含む。エンドキャップ606をヨーク600に、たとえばエンドキャップインサート618に取り付けるために、保持孔605は、図141に示すように、第1の保持特徴部616に係合する。次いで、第1の保持特徴部616は、ヒンジ又は旋回点として作用し、エンドキャップ606は、第2の保持特徴部617及び保持ノッチ607がたとえばバンプ又はスナップ嵌め接続で係合するまで、図141に矢印によって示す方向に、エンドキャップインサート618の上へ旋回する。ヒンジ式接続は、エンドキャップインサート618の長さL(図144に示す)を低減させながら、ヨーク600とエンドキャップ606との間に強い接続を提供することができる。したがって、エンドキャップ606は、より急勾配で先細りすることができる。エンドキャップインサート618、エンドキャップ606、及び/又は全体的なヨーク600の長さが低減されることで、ヨーク600が患者の顔に食い込むのを低減又は最小化することができることが有利である。
[0379]図示の実施形態では、第1の保持特徴部616は、ヨーク後部604から後方に延びる楕円形又は馬蹄形のポストであり、又はそのようなポストを含む。第1の保持特徴部616の長さ又は深さは、第1の保持特徴部616の外面又は最後の面がヨーク後部604の背面と同一平面又は実質上同一平面になるように選択される。これにより、エンドキャップ606とエンドキャップインサート618との間の接触面積及び相互作用が増大され、保持力が増大される。したがって、エンドキャップ606とエンドキャップインサート618との間の接続は、ヨーク600の長さに沿ったより大きい捩れ力及び/又は接合部の周りの回転力に耐えることができる。
[0380]図示の実施形態では、第2の保持特徴部617は、ヨーク前部602から前方に延びる浮き出したタブであり、又はそのようなタブを含む。第2の保持特徴部617の長さ又は深さは、第1の保持特徴部616と比較すると低減されており、以て組立て中にエンドキャップ606が第2の保持特徴部617の上を進むことが可能になる。図示の実施形態では、第2の保持特徴部617は、一方の縁部、たとえば図示の実施形態では(ヨーク600に対して)横方向縁部に、面取りされた引込み617aを有し、以てエンドキャップ606を第2の保持特徴部617の上へより容易にヒンジ式に取り付けること又は旋回させることが可能になる。
[0381]いくつかの実施形態では、エンドキャップ606は、自動ヘッドギア調節機構の編組要素、たとえば全体が参照により本明細書に組み込まれている、2016年5月31日に出願された「Directional Lock for Interface Headgear Arrangement」という名称の米国仮特許出願第62/343,711号、及び国際出願第PCT/NZ2014/000074号に図示及び記載されている編組要素の端へ、オーバーモールド加工することができる。芯要素又は線状体642は、編組要素内に延びることができる。エンドキャップ606は、編組要素、したがってヘッドギアをヨーク600に接続し、閉ループヘッドギアシステムを作り出すことができる。
[0382]本明細書に記載するように、いくつかの実施形態では、ヨーク600は、自動調節可能又は自己調節式のヘッドギアシステムで使用される線状体642などの芯要素のための収集器を形成することができる。図136Cに示すように、ヨーク前部602は、上部ライントラック630及び下部ライントラック632を含む。ライントラック分割具634が、ヨーク前部602の背面又は内面から後方に突出する。ライントラック分割具634は、ヨーク前部602の長さの一部分にわたってほぼ対角線に延びる。図示の実施形態では、分割具壁635が、ワッシャハウジング646のそれぞれと対向するライントラックとの間に延びる。分割具壁635は、ワッシャハウジング646から対向するライントラックを分離し、その結果、線状体642の自由端が、後退中に対向するワッシャハウジング646内に引っ掛かることが抑制される。図示の実施形態では、ライントラック630、632は、ヨーク600の上縁部及び下縁部の非対称性のため、鏡面対称ではない。
[0383]図140は、ヨーク600の変形形態を示し、ライントラック630、632は、ヨーク600内でエンドキャップ606内へ延びて終わる。したがって、ライントラック630、632の長さは、ヨーク前部602及びヨーク後部604の端を越えて延びる。これにより、ヨーク600内に貯蔵することができる線状体642の長さが増大され、以てヘッドギアのサイズの調節範囲又は変動性が増大される。ヘッドギアアセンブリ200は、使用の際に使用者の頭部の周りに延びるヘッドギアループを画定する。線状体642は、マスクシステムの着脱中にヘッドギアループの総長を延ばすことを可能にする自動ヘッドギア調節機構の一部を形成する。いくつかのそのような実施形態では、ライントラック630、632のそれぞれの長さを約5mm増大させ又は延ばすことができる。したがって、そのような実施形態では、ヘッドギアループの総長は、延ばした状態で、約10mm増大することができる。
[0384]図139は、たとえば、フレーム500及びヨーク600とともに使用することができるシール502の例示的な実施形態を示す。図示の実施形態では、シール502は、リップパッド503を含み、リップパッド503は、シールクリップ122から封止面の下縁部に沿って外方に突出し、シールクリップ122に対するパッド又はクッションになる凸面領域を形成する。リップパッド503は、追加のクッションを提供することによって、シール502の下縁部がシールクリップ122で最低になるのを最小化することができ、以て特に上部リップ領域で、患者の快適さを改善することができる。
[0385]図95A及び図95Bは、シール及びフレームアセンブリ702、ヘッドギアアセンブリ704、並びにガス導管706を備える鼻マスクアセンブリ700のそれぞれ前面図及び背面図を示す。シール及びフレームアセンブリ702は、フレーム710によって支持されたシールクッション708を備える。シールクッション708は、単独で、又はフレーム710と組み合わせて、鼻マスクアセンブリ700の呼吸チャンバを画定する。シールクッション708は、直接鼻クッション(たとえば、鼻ピロークッション)の形態とすることができる。ガス導管706は、ガス源からの呼吸ガスの流れを鼻マスクアセンブリ700の呼吸チャンバへ送達する。ヘッドギアアセンブリ704は、シール及びフレームアセンブリ702を使用者の顔の所望の位置で支持する。
[0386]図96~107は、図95のインターフェース又はマスクアセンブリのシールクッション又はシール708の一実施形態を示す。シール708は、比較のため、従来技術の鼻シール又は基準シール708Rの一例の隣に示されている。図示のように、シール708は、従来技術のシール708Rより小さい。本開示の一態様は、従来技術のシール708Rより小さい全体的なサイズ/体積を有するが、マスクアセンブリ(たとえば、マスクアセンブリ700)内に組み込まれたときに使用者の顔を十分に封止して安定するシール(たとえば、シール708)を伴う。いくつかの構成では、シール708は、上述したように、自動調節可能なヘッドギア又は方向性ロック能力を有するヘッドギアと組み合わせて使用される。そのようなヘッドギアにより、マスクに印加されうる吹出し力又はホース抗力を均衡させる力を低減させ又は最小にして、シールを定位置に保持することが可能になる。マスクアセンブリの加圧なしでヘッドギアによって使用者に印加される力は、吹出し力を均衡させるために必要とされる力より小さくすることができる。そのようなシステムによって使用者の頭部に印加される力を低減させ又は最小にすることで、シールの封止面を低減又は最小化することが可能になることが、本発明者らによって見出された。これは、圧力点を低減させるためにより大きい封止面にわたってより強いヘッドギア力を分散させる必要がなくなるためである。著しい圧力点が生じることなく、より小さい封止面にわたってより小さい力を分散させることができる。これにより、より小さい接触面を有するより小さいシールが、使用者の顔に対して有効且つ快適なシールを形成することが可能になる。可能な限り目立たなくなり、使用者にとって閉所恐怖症の感覚がないように、呼吸マスクを可能な限り又は実行可能な限り小さくすることが有利である。自動調節可能なヘッドギア又は図95のヘッドギアなどの方向性ロック能力を有するヘッドギアのいくつかの構成では、システムは、ヘッドギアの背部部分とマスクフレームとの間で非常に大きい可撓性を有するため、従来技術のシール708R又は他のタイプのヘッドギアと組み合わせて使用される他のシールより、シールが顔で安定していることが有益である。従来技術のシール708Rの膨張性により、従来技術のシール708Rは、使用者の鼻の周りで回転又は転がることが可能である。
[0387]いくつかの要因により、シールをどれだけ小さくすることができるかが制限される。たとえば、通常、シールの最小サイズは、入口開口及び封止面のサイズによって影響又は制限される。シールは、空気経路の一部を形成しており、したがってシール及び患者の気道へ加圧ガスを送達するガス導管に接続しなければならない。CPAP(ブロア又は流れ生成器)と患者インターフェース/マスクとの間の圧力降下を最小化しながら、ガス導管の直径をどれだけ小さくすることができるかに関して、制限が存在する。いくつかの構成では、開示するシールとともに使用されるガス導管の内径は、15mm以上である。
[0388]いくつかの従来技術のマスクは、ガス導管をマスクフレームへ接続するために、L字継手を使用する。L字継手は、余分の重量及び嵩をマスクに加え、マスクの不安定性に寄与する可能性がある。本開示のインターフェースの少なくともいくつかの構成では、ガス導管とマスクフレームとの間(たとえば、ガス導管706とフレーム710との間)の直接接続を優先して、L字継手が省略されている。L字継手を除去することで、使用の際に重力中心が使用者の顔の方へ移動し、したがって回転モーメントが低減され、シールの安定性が改善される。
[0389]バイアス流又は排気換気孔は、典型的には、直接鼻(たとえば、ピロー)マスクに対するL字継手内に位置する。L字継手がない場合、バイアス換気孔を他の場所に配置する必要がある。バイアス換気孔は、マスクの空気経路内に配置するべきであり、したがってシールの入口開口は、排気を換気することができる経路を収容するのに十分に大きいことが好ましい。したがって、シールの入口開口は、ガス入口、バイアス換気孔、及びマスクフレームをシールに取り付けるためのクリップ止め又は他の接続構造を収容するのに十分に大きいことが好ましい。シールの封止面は、シールと様々な患者の鼻孔との間に気密シールを形成するのに十分に大きくするべきである。
[0390]図96を参照すると、比較のため、本開示のシール708の隣に、従来技術の鼻シール708Rが示されている。従来技術のシール708Rは、全体が参照により本明細書に組み込まれている、本出願人の国際出願第WO2015/009172号に開示されているシールと同じ又は同様とすることができる。従来技術のシール708Rのクッション及びシール708のクッションは、ほぼ類似の形状であるが、図示の配置では、シール708のクッションの全体的なサイズが、従来技術のシール708Rのクッションより小さい。シールクッション708、708Rはどちらも、それぞれ1対の鼻プロング又はピロー712、712Rを備え、鼻プロング712、712Rは、使用者の鼻孔に対する実質的なシールに係合し、そのようなシールを形成するように構成され、その結果、加圧空気の供給を使用者の気道へ送達することができる。少なくともいくつかの構成では、鼻プロング712、712Rは、実質上気密のシールを提供するために、鼻孔とシールクッション708、708Rとの間に1次接触を提供する1次封止面を提供する。シール708の鼻プロング712は、従来技術のシール708Rの鼻プロング712Rと同じ又は実質上同様の形状とすることができる。
[0391]図97を参照すると、従来技術のシール708Rは、鼻プロング712Rを取り囲んでつなぎ合わせる2次封止面714Rを備える。2次封止面714Rは、使用者の鼻の下部鼻表面を有する予備又は2次シールを形成する。2次封止面714Rは、鼻プロング712Rと使用者の鼻孔との間に生じうる空気漏れを捕らえて、シールクッションの外側に逃げることを実質上抑制又は防止するように構成される。
[0392]図示のシール708のクッションは、従来技術の2次封止面714Rより小さい2次封止面714を備える。シール708の2次封止面714は、鼻プロング712から径方向外方に延びることなく、主に2つの鼻プロング712間に延び、鼻プロング712間にリンクを形成する。いくつかの構成では、2次封止面714は、鼻プロング712の最上範囲又はその下の上部境界と、鼻プロング712の最下範囲又はその上の下部境界とを有する。いくつかの構成では、2次封止面714は、鼻プロング712間又は鼻プロング712周辺に、シール708の使用者向き表面の凹面部分によって画定される。シール708の2次封止面又は周辺領域714は、そのより小さいサイズのため、従来技術のシール708Rの場合と比較して、2次シールとしての役割より小さい役割を実行することができる。いくつかの構成では、シール708の2次封止面714は、使用者の鼻の下面で漏れを捕らえるためだけに構成することができ、少なくとも一部の使用者に対して使用者の鼻孔の外縁部に実質的な2次シールを提供しない可能性がある。しかし、いくつかの構成では、シール708の2次封止面714は、シールクッション708の周辺部全体に2次シールを提供するように構成することができる。
[0393]いくつかの構成では、シールクッション708の2次封止面714は、図98及び図99に重なる幾何形状によって示すように、従来技術のシールクッション708Rの2次封止面の対応する部分と実質上類似又は同一の輪郭である。上記で論じたように、両方のシール708、708Rの鼻プロング712、712Rの1次封止面も同様に、実質上類似のものとすることができる。
[0394]図99を参照すると、両方のシールクッション708、708Rの鼻プロング712、712Rは、出口716、716Rを備え、加圧空気の供給は、出口716、716Rを通過する。出口716、716Rは、鼻プロング712、712Rの切頭頂点に形成された長円形の開口を構成する。長円形の開口716、716Rは、長軸線718及び短軸線720を有する。図示の配置では、シール708の出口716の長軸線718に沿った寸法は、従来技術の出口716Rの長軸線718に沿った対応する寸法より長い。少なくともいくつかの構成では、この差は、出口716、716Rの内周面にのみ存在する。出口716、716Rの長軸線718に沿ったこれらの寸法は、出口716、716Rの外周面では同じ長さである。この構成により、シール708の出口716で均一の壁の厚さが提供され、以て均一の柔軟性が提供されて、着用者にとっての快適さ及び適合性が改善される。両方のシール708及び従来技術のシール708Rの短軸線720に沿った出口716、716Rの寸法は、実質上同じである。
[0395]図100を参照すると、シール708の全体的な高さ722は、従来技術のシール708Rの高さ722Rより小さい。シール708の高さ722の方向に沿った寸法は、従来技術のシール708Rと比較して、頂部及び底部の両方で低減されている。図示の配置では、高さ722は、主にシール708の頂部で低減されている。これは、両方のシール708、708Rの鼻プロング712、712Rが位置合わせされた中心線724より上の高さ722、722Rの差によって示されている。高さ722が低減されることで、シール708が着用者にとってより目立たなくなる。また、高さ722が低減されることは、シール708が着用者の鼻のより低い場所に位置し、場合により、着用者の鼻の先端を覆うことができないことを意味する。いくつかの構成では、高さ722は、約38mm、35mm、又は33mm以下とすることができる。いくつかの構成では、高さ722は、約32mm(たとえば、32.2mm)に等しい。比較のため、図示の従来技術のシール708Rは、42.3mmの高さ722Rを有する。
[0396]図示のように、従来技術のシール708Rの入口726Rは、円形のプロファイルを備える。シール708の入口726は、丸くした台形又は不等辺四辺形のような形状である。言い換えると、シール708の入口726は、実質上「D字状」であり、シール708のクッションの外側シルエット(前から見たとき)をある程度追従する。入口726は、シールクッション708をマスクフレーム(たとえば、マスクフレーム710)にクリップ留めするように構成されたクリップ留め機構(図示しないが、図119~122のクリップ留め機構と同じ又は類似のものとすることができる)によって取り囲まれるように構成される。シール708の「D字状」の入口726は、誤った組立てを防止し、したがって使いやすさを改善する位置合わせ特徴を、シールクッション708とマスクフレーム(たとえば、マスクフレーム710)との間に提供する。
[0397]図101を参照すると、シール708の全体的な深さ730は、従来技術のシール708Rの深さ730Rより小さい。シール708の深さ730は、従来技術のシール708Rと比較して、前部及び後部の両方で低減されている。深さ730が低減されることは、シール708が着用者にとってより目立たなくなることに寄与し、着用者の顔に対するシール708の回転運動(横方向軸線の周りの垂直平面内)を低減させるのを助けることができる。深さ730がより小さくなることで、重力中心を顔のより近くに動かすことによって、顔でのシールクッション708のモーメントが低減される。上述したように、これは、シール708が自動調節可能なヘッドギア又は1つ若しくは複数の方向性ロックを組み込むヘッドギアと組み合わせて使用されるときに有益である。いくつかの構成では、従来技術のシール708Rに対して44.4mmの全体的な深さ730Rと比較して、シール708の全体的な深さ730は、40mm以下、38mm以下、又は約35mm(たとえば、35.7mm)である。いくつかの構成では、従来技術のシール708Rに対して68.1mmの全体的な幅732Rと比較して、シール708の全体的な幅732は、60mm以下、又は約57mm(たとえば、57.4mm)である。
[0398]図102を参照すると、従来技術のシールクッション708Rに対してシールクッション708の高さ722及び深さ730が低減される結果、少なくともいくつかの構成では、シール708の上部又は回転ブリッジ部分738が、従来技術のシール708Rの上部又は回転ブリッジ部分738Rより小さい(より小さい深さ又は前後寸法を有する)。従来技術のシール708Rの回転ブリッジ738Rは、シールクッション708Rがより広い範囲の鼻の幾何形状を収容することを可能にするように、回転又は変形するように構成された薄い領域又は壁の厚さが低減された領域を備える。シール708の回転ブリッジ738のサイズを低減させることで、シールクッション708の変形量を最小化することによって、シールクッション708と着用者の顔との間の不安定性を低減させることができる。
[0399]従来技術のシール708Rの入口726R及びシール708の入口726はどちらも、シールクッション708、708Rの側から見ると比較的平面である。シール708の入口726は、鼻プロング712、712Rが同じ位置にあるとき、従来技術のシール708Rの入口726Rの角度740Rより、水平平面に対して大きい角度740で角度が付けられている(図102)。言い換えれば、シール708の入口726は、鼻プロング712、712Rが同じ位置にあるとき、従来技術のシール708Rの入口726Rより垂直方向に近い。追加として、シール708の入口726は、従来技術のシール708Rの入口726Rと比較して、着用者の顔の方へずれている(使用の際)。
[0400]図103及び図104は、比較のため、従来技術のシール708R及びシール708の厚さマップを示す。異なる線影パターンによって、異なる厚さが示されている。従来技術のシール708Rは、最薄から最厚の順序で、3つの厚さ区間又は領域742R、744R、746Rを備える。シール708は、最薄から最厚の順序で、2つの厚さ区間又は領域744、746を備える。区間又は領域742Rは、約0.3又は0.4mm以下の厚さを有することができる。区間又は領域744、744Rは、約0.4又は0.5mm~約0.8又は1mmの厚さを有することができる。区間又は領域746、746Rは、1又は1.5mm以上の厚さを有することができる。シール708の回転ブリッジ738は、その少なくとも一部分において、従来技術のシール708Rの回転ブリッジ738R(図102に示す)に対して、より平滑な移行部及び増大された壁の厚さを有する。そのような配置は、突然の厚さ移行部で折畳み又は折り目が形成されるのを抑制又は防止し、印加された力を受けてより均一の歪みを提供し、安定性を改善する。図103に示すように、シール708の厚くした側部領域746は、シール708の側壁に制限される。すなわち、より薄い領域が、頂壁及び底壁から移行領域を通って、側壁の方へ又は側壁上へ延びる。いくつかの構成では、厚くした側部領域746は、1mm以上の壁の厚さを有し、頂壁及び底壁の比較的より薄い領域は、1mm以下の壁の厚さを有す。図示の配置では、1mmより大きい壁の厚さは、側壁746に制限され、1mmより小さい壁の厚さは、側壁と頂壁及び底壁との間の移行部へ延びる。
[0401]図105を参照すると、外方に突出する角部748、748Rのサイズ及び壁の厚さは、従来技術のシール708Rに対してシール708内で低減されている。シールクッション708のサイズがより小さいということは、外方に突出する角部748が着用者の顔に接触する可能性がより低く、安定性が提供されることを意味する。従来技術のシール708Rで外方に突出する角部748Rによって提供される安定性の低減を阻止するために、シールクッション708は、内壁の厚さを増大させること及び回転ブリッジ738のサイズを低減させることによってより安定しており、したがって外方に突出する角部748は、安定性を提供することに関してそれほど重要でなくなる。これは、シールクッション708の外方に突出する角部748が、安定性を提供するための大きい力で上部リップ表面に接触する必要がなくなり、したがってより小さくすることができ、より薄い壁の厚さを有することができることを意味する。外方に突出する角部748の壁の厚さを低減させることで、より柔軟にし、着用者の顔の幾何形状に合うように屈曲することを可能にすることができる。
[0402]図106を参照すると、鼻プロング712、712Rの1次封止面及び2次封止面714、714Rは、シールクッション708、708Rの両方の内面を形成し、これらの内面は、使用の際、着用者の顔に隣り合う。シールクッション708は、従来技術のシールクッション708Rより、内面で大きい壁の厚さを有する。いくつかの構成では、シールクッション708の内面は、0.25mmの従来技術の内面の壁の厚さと比較して、0.3mmより大きい、0.4mmより大きい、又は約0.45mmの壁の厚さを有する。シールクッション708の内面の増大された壁の厚さは、従来技術のシールクッション708Rの内面より変形の影響を受けにくく、着用者の顔で増大された安定性が提供される。場合により、これは、より厚い壁を有する部分を成形することがより容易になるため、製造性を改善することができる。
[0403]図106はまた、比較のため、シール708の使用者接触面によって画定される谷の深さ750と、従来技術のシール708Rの谷の深さ750Rとを示す。谷の深さ750、750Rは、図示のシール708、708Rのそれぞれの垂直方向中心平面に沿って生じるシールの使用者接触面の上部及び下部部分の最背部の点によって画定される線に対する最大深さとして画定される。図示のように、シール708の谷の深さ750は、従来技術のシール708Rの谷の深さ750Rより大幅に小さい。いくつかの構成では、シール708の谷の深さ750は、約1.2mmより小さい。たとえば、シール708の谷の深さ750は、約0.9mm~1.2mmとすることができ、又は約1.125mmとすることができる。比較として、従来技術のシール708Rの谷の深さ750Rは、約4.5~5mmである。図示のシール708、708Rでは、この差の少なくとも大部分は、従来技術のシール708R内の回転ブリッジ部分738Rがより大きいことに起因する。
[0404]図107は、比較のため、図103~105と同じ線影を使用して、従来技術のシール708R及びシール708の底面厚さマップを示す。図107は、シール708が、前壁と底壁との間により平滑な厚さ移行部を有することを示す(図102及び図106に示す)。そのような配置は、突然の厚さ移行部で折畳み又は折り目が形成されるのを抑制又は防止し、印加された力を受けてより均一の歪みを提供し、安定性を改善する。
[0405]図108は、シール708(左、本明細書では「第1のシール」と呼ぶことができる)、従来技術のシール708R(右)、及び本明細書では「第2のシール」と呼ばれる鼻シール708aの別の実施形態の正面図を提供する。図示のシールクッション708、708a、708Rのすべての入口開口726、726a、726Rは、シールクッション708、708a、708Rをマスクフレームに接続するシールクリップを受け入れるように構成される。第1のシール708及び第2のシール708aの入口開口726、726aは、ガス入口及びバイアス換気孔がシールクリップ内に嵌合することを可能にするようなサイズである。第2のシール708aの入口開口726aの下縁部は、入口開口726の下縁部より湾曲しており、入口開口726aの最大幅は、入口開口726の最大幅より大きい。追加として、入口開口726aを取り囲む前面は、入口開口726を取り囲む比較的平面の前面より湾曲している。図108はまた、第1のシール708、第2のシール708a及び従来技術のシール708Rの全体的な相対高さ722、722a、722R及び幅732、732a、732Rを示す。第1のシール708及び第2のシール708aは、40mm以下の高さ722、722a及び65mm以下の幅732、732aを有することができる。図示の第1のシール708は、約35mm(たとえば、35.2mm)の高さ722及び約58~60mm(たとえば、58.5mm)の幅732を有する。図示の第2のシール708aは、約35~36mm(たとえば、35.5mm)の高さ722a及び約60~62mm(たとえば、61mm)の幅732aを有する。図示の従来技術のシール708Rは、48.2mmの高さ722R及び68mmの幅732Rを有する。
[0406]図109は、シール708、第2のシール708a、及び従来技術のシール708Rの上面図を提供する。第2のシール708aの湾曲した入口726aは、シールクッション708と比較して、第2のシールクッション708aの横方向縁部の方へ深さを低減させることを可能にする。これにより、シールクッション708aがより小さく見え、使用の際にシールクッション708aの重力中心を着用者の顔のより近くに移動させるのを助ける。図109は、それぞれ従来技術のシール708R(左)、シール708(右)、及び第2のシール708a(中央)の全体的な深さ730R、730、730aを示す。シール708は、約30mmの深さ730を有し、第2のシール708aは、約32~33mm(たとえば、32.5mm)の深さ730aを有し、従来技術のシール708Rは、約38~40mm(たとえば、38.2mm)の深さ730Rを有する。
[0407]図110を参照すると、シール708、708a、708Rは、それぞれシール708、708a、708Rの垂直方向中心平面に沿った頂面の深さとして画定されるブリッジ深さ752、752a、752Rを有する。ブリッジ深さ752、752aは、従来技術のシール708Rと比較して、シール708及び第2のシール708a内で低減されており、使用者の鼻でのシール708、708aの不安定性及び回転が低減又は最小化される。ブリッジ部分738、738aは、シール708及び第2のシール708a内でより大きい壁の厚さを有し、安定性も改善される。図104の厚さマップは、シール708の増大される厚さ及びより平滑な厚さ移行部を示す。第2のシール708aは、シール708と類似の厚さ及び/又は厚さ移行部を有することができる。
[0408]第1のシール708及び第2のシール708aのブリッジ深さ752、752aは、15mm以下とすることができる。図示の配置では、シール708のブリッジ深さ752は、11mmであり、第2のシール708aのブリッジ深さ752aは、13.5mmであり、従来技術のシール708Rのブリッジ深さ752Rは、21.7mmである。したがって、図109で識別される深さ730、730a、730Rを参照すると、シール708のブリッジ深さ752は、シール708の全体的な深さ730の2分の1より小さい。いくつかの構成では、ブリッジ深さ752は、全体的な深さ730の約3分の1である。第2のシール708aのブリッジ深さ752aは、第2のシール708aの全体的な深さ730aの2分の1より小さい。いくつかの構成では、ブリッジ深さ752aは、全体的な深さ730aの約5分の2である。対照的に、従来技術のシール708Rのブリッジ深さ752Rは、従来技術のシール708Rの全体的な深さ730Rの2分の1より大きい。特に、従来技術のシール708Rのブリッジ深さ752Rは、従来技術のシール708Rの全体的な深さ730Rの約5分の4である。
[0409]シール708、708a、708Rはまた、それぞれ、前面からプロング712、712a、712Rの内側部分までの内側プロング深さ754、754a、754Rと、前面からプロング712、712a、712Rの外側部分までの外側プロング深さ756、756a、756Rとを画定する。シール708、708aの内側プロング深さ754、754a及び外側プロング深さ756、756aはどちらも、シール708Rのそれぞれの内側プロング深さ754R及び外側プロング深さ756Rより小さく、これは部分的又は主に、より小さいブリッジ深さ752、752aの結果の可能性がある。図示のシール708、708a、708Rでは、内側プロング深さ754、754a、754Rは、それぞれ24.5mm、25.8mm、及び29.8mmであり、外側プロング深さは、それぞれ27mm、28.9mm、及び32.2mmである。
[0410]図111を参照すると、第2のシール708aのプロング712aの幾何形状は、シール708のプロング712の幾何形状及び従来技術のシール708Rのプロング712Rの幾何形状より円錐形であり、それほど曲線的ではない。より円錐形であり且つそれほど曲線的でない形状は、プロング712aがより大きい鼻孔内へ遠くに延びすぎることなく、より広い範囲の鼻の幾何形状を封止するのを助ける。
[0411]図111はまた、比較のため、シール708、第2のシール708a、及び従来技術のシール708Rのそれぞれの封止面760、760a、760Rの面積(プロング712、712a、712R及び2次封止面714、714a、714Rを含む)をそれぞれ示す。図示のように、従来技術のシール708Rの封止面積760Rは、1000mm2より大きく、特に約1100mm2(1102mm2)である。対照的に、シール708及び第2のシール708aのそれぞれの封止面積760、760aは、1000mm2より小さい。特に、シール708の封止面積760は、約900mm2(たとえば、907mm2)であり、第2のシール708aの封止面積760aは、約880mm2(たとえば、883mm2)である。
[0412]図112は、比較のため、シール708、第2のシール708a、及び従来技術のシール708Rの底面図を提供する。図109に関連して説明したように、第2のシール708aは、横方向に湾曲した入口726aを含む。シール708は、平面の入口726を含む。
[0413]図113は、互いに重ね合わせたシール708、第2のシール708a、及び従来技術のシール708Rの側面図を示す。図114は、従来技術のシール708Rに重ね合わせた第2のシール708aを示す。上述したように、シール708及び第2のシール708aは、従来技術のシール708Rと比較すると、大幅に小さい高さ及び深さを有する。
[0414]図115は、互いに重ね合わせたシール708、第2のシール708a、及び従来技術のシール708Rの中心垂直平面に沿った断面図である。図115は、第1のシール708及び第2のシール708aの内部(使用者向き)の壁の厚さが、従来技術のシール708Rの内部の壁の厚さより大きいことを示す。図116は、互いに重ね合わせたシール708及び第2のシール708aの断面図である。図116は、シール708の平面の入口726と比較すると、第2のシール708aの横方向に湾曲した入口開口726aを示す。
[0415]図117は、互いに重ね合わせたシール708、第2のシール708a、及び従来技術のシール708Rの中心水平平面に沿った断面図を示す。図117は、第1のシールクッション708及び第2のシールクッション708aの両方の壁の厚さが、従来技術のシールクッション708Rと比較して、外面で低減されていることを示す。
[0416]図118は、図117と同じ断面図であるが、従来技術のシール708Rを省略している。図118は、プロング先端の角度が、シール708と第2のシール708aとの間で変わっていることを示す。図示の配置では、シール708のプロング角度762は、約120度であり、第2のシールのプロング角度762aは、約140度である。第2のシールクッション708aのプロング先端間の増大された角度762aは、使用者の隔膜にかかる圧力を低減させることが予期されており、プロング712aがそれほど邪魔にならないようにすることができる。
[0417]図119及び図120を参照すると、第2のシール708aは、シールクリップ764aを含む。シールクリップ764aは、シールの入口開口726aの縁部を挟むようにともにクリップ留めするように構成された内側クリップ部分又は内側クリップ766a及び外側クリップ部分又は外側クリップ768aを備える。いくつかの構成では、内側クリップ766a及び外側クリップ768aは、スナップ嵌めの幾何形状又は任意の他の適した手段(溶接、接着など)によって、互いに恒久的に連結される。内側クリップ766aは、ガス入口開口部770a及び換気孔領域772aを画定する。ガス入口開口部770aは、換気孔領域772aより大きい面積を有し、換気孔領域772aの下に配置される。
[0418]ガス入口開口部770aは、マスクフレーム(たとえば、フレーム710)のフランジを受け入れてそれに接続されるように構成される。図示の配置では、フランジと内側クリップ766aとの間の接続は、スナップ嵌めバンプ774aによって提供されており、シール708aをフレームに繰り返し接続及び切断することができるように構成される。フランジは、フレームとガス導管との間の接続を取り囲むように構成される。したがって、ガス入口開口部770aは、ガス導管のサイズ及びフレームへの接続に応じたサイズである。図示の配置では、ガス入口開口部770aは、約27mmの最大幅776a及び約14mmの最大の高さ778aを有する。
[0419]換気孔領域772aは、換気孔領域772aを通過するすべての空気/ガスが拡散器782aを通過するように、換気孔領域772a内で拡散器782aを保持する拡散器クリップ780aを受け入れて保持するように構成される。拡散器クリップ780aは、スナップ嵌め接続又は他の適した配置(たとえば、溶接)によって、内側クリップ766aに恒久的又は一時的に接続することができる。
[0420]拡散器782aは、空気が通過することができる繊維布を備える。拡散器782aの面積は、拡散器782aの密度と組み合わせて、シール708aがその一部であるマスク(たとえば、マスク702)内から吐き出されたCO2を流すのに十分な空気が換気孔領域772aを通って流れることを可能にするように構成される。いくつかの実施形態では、約31L/分の流量が所望されることがある。
[0421]図示の配置では、拡散器782aは、オーバーモールド加工又は溶接などの手段によって、拡散器クリップ780aに恒久的に接合される。拡散器クリップ780aは、拡散器782aによって充填される開口を備える。
[0422]換気孔領域772aは、内側クリップ766aの内周部から内方に延びる1対の分離器784aによって、その下限で境界設定される。分離器784aは、中央で交わらないように、幅にわたって部分的に延びる。分離器784aは、内側クリップ766a内で拡散器クリップ780aを支持するように構成される。
[0423]図121及び図122を参照すると、内側クリップ766aの修正された実施形態が、内側クリップ766aの幅全体にわたって延びて換気孔開口786aを画定する単一の分離器784aを備える。拡散器クリップ780aは、換気孔開口786a内で内側クリップ766aに恒久的に接合される。拡散器クリップ780aは、オーバーモールド加工、溶接、又は接着などによって、内側クリップ766aに接合することができる。
[0424]図123は、比較のため、第2のシール708aのプロング712aの出口端を、従来技術のシール708Rのプロング712Rの端とともに示す。図示のように、プロング712a、712Rの各出口端は、長軸線718a、718R及び短軸線720a、720Rを画定する。プロング712Rの出口端は、長軸線718R及び短軸線720Rに関して対称である。出口端は、内側部分の幅792R及び外側部分の幅794Rによって画定される幅790Rを有する。幅792R、794Rは、互いに等しい。各幅792R、794Rは、2.90mmの寸法を有し、したがって全体的な幅790Rは、5.8mmの寸法を有する。出口端は、上部部分の高さ798R及び下部部分の高さ800Rによって画定される高さ796Rを有する。高さ798R、800Rは、互いに等しい。各高さ798R、800Rは、4.6mmの寸法を有し、したがって全体的な高さ796Rは、9.2mmの寸法を有する。対照的に、プロング712aの出口端は、長軸線718a及び短軸線720aの少なくとも1つに関して非対称である。図示の配置では、幅790aは、内側部分の幅792a及び外側部分の幅794aから構成され、幅794aは、幅792aより大きい。図示の配置では、幅792aは、2.6mmであり、幅794aは、3.0mmであり、全体的な幅790aは5.6mmである。高さ796aは、上部部分の高さ798a及び下部部分の高さ800aから構成され、高さ798a及び高さ800aは互いに等しい。図示の配置では、高さ798a及び高さ800aはそれぞれ、4.25mmの寸法を有し、したがって全体的な高さ796aは、8.5mmの寸法を有する。
[0425]図124は、第2のシール708a、シールクリップ764a、及び拡散器クリップ780aの分解図である。図124で、シールクリップ764aは、シール708aとは別にともにクリップ留めされた内側クリップ766a及び外側クリップ768aを示す。拡散器クリップ780aもまた、シール708a及びシールクリップ764aとは別に示されている。
[0426]図125及び図126は、比較のため、それぞれ第1のシールクッション708の隣に従来技術のシールクッション708Rの上面図及び側面図を示す。上述したように、シール708のうち鼻プロング712を取り囲む部分は、所与のシール又は鼻プロングサイズに対して、シール708Rのうち鼻プロング712Rを取り囲む部分より実質上小さい。
[0427]図127~129は、第1のシールクッション708の上にある従来技術のシールクッション708Rのいくつかの図を示し、鼻プロング712R、712は、互いに実質上位置合わせされている。図127~129は、他の差の中でも、シール708、708Rの様々な部分の壁の厚さの差、入口開口部726、726Rの姿勢又は角度の差、並びに全体的なサイズ及び形状の差を示す。
[0428]図130は、従来技術のシールクッション708R及び第1のシールクッション708の厚さマップを示し、シール708、708Rを正面及び背面斜視図で示す。図130は、図103~105及び図107に関連して説明した壁の厚さ範囲を示すために、同じ線影パターンを利用する。
[0429]図131は、比較のため、互いに重なるシール708、708a、及び708Rの異なる組合せの上面図を示す。
[0430]図132は、比較のため、互いに重なるシール708、708a、及び708R、並びに互いに重なるシール708、708aの垂直方向横方向平面に沿って切り取られている断面図を示す。
[0431]文脈上別途明らかに必要としない限り、説明及び特許請求の範囲全体にわたって、「備える(comprise)」、「備える(comprising)」などの単語は、排他的又は網羅的な意味ではなく、包括的な意味で、すなわち「~を含むが、それだけに限定されない(including, but not limited to)」という意味で解釈されたい。とりわけ「できる(can)」、「できる(could)」、「できる(might)」、「できる(may)」、「たとえば(e.g.)」などの本明細書で使用される条件言語は、概して、別途具体的な指示がない限り、又は使用される文脈で他の形で理解されない限り、特定の実施形態が特定の特徴、要素、及び/又は状態を含むが、他の実施形態は含まないことを伝えることが意図される。したがって、そのような条件言語は、概して、特徴、要素、及び/又は状態が1つ若しくは複数の実施形態に何らかの形で必要とされることを示唆することが意図されるものではなく、又は1つ若しくは複数の実施形態が、著者入力若しくは指示の有無にかかわらず、何らかの特定の実施形態でこれらの特徴、要素、及び/又は状態が含まれるかどうか若しくは実行すべきかどうかを決定する論理を必ず含むことを示唆することが意図されるものでもない。
[0432]「複数(plurality)」という用語は、項目の2つ以上を指す。数量、寸法、サイズ、式、パラメータ、形状、及び他の特徴の列挙は、「約(about)」又は「約(approximately)」という用語が数量、寸法、サイズ、式、パラメータ、形状、又は他の特徴に先行する場合と同様に解釈されたい。「約(about)」又は「約(approximately)」という用語は、数量、寸法、サイズ、式、パラメータ、形状、及び他の特徴が正確である必要はなく、所望され場合、許容公差、変換係数、端数計算、測定誤差など、及び当業者には知られている他の要因を反映して、近似すること、及び/又はより大きく若しくは小さくすることができることを意味する。数量、寸法、サイズ、式、パラメータ、形状、及び他の特徴の列挙はまた、「実質上(substantially)」という用語が数量、寸法、サイズ、式、パラメータ、形状、又は他の特徴に先行する場合と同様に解釈されたい。「実質上(substantially)」という用語は、列挙する特徴、パラメータ、又は値が正確に実現される必要はなく、その特徴が提供することが意図された影響を除外しないことを考慮して、たとえば公差、測定誤差、測定精度の制限、及び当業者には知られている他の要因を含む逸脱又は変動が生じうることを意味する。
[0433]数値データは、本明細書では、範囲形式で表現又は提示することができる。そのような範囲形式は、利便性及び簡潔性のためだけに使用され、したがってその範囲の限界として明示的に列挙されている数値だけでなく、各数値及び下位範囲が明示的に列挙された場合と同様に、その範囲内に包含される個々の数値又は下位範囲のすべてを含むと柔軟に解釈されるべきであることを理解されたい。例として、「1~5」の数値範囲は、明示的に列挙されている約1~約5の値だけでなく、記載されている範囲内の個々の値及び下位範囲も含むと解釈されたい。したがって、この数値範囲内には、2、3、及び4などの個々の値、並びに「1~3」、「2~4」、及び「3~5」などの下位範囲が含まれる。この同じ原理が、1つの数値のみを列挙する範囲(たとえば、「1より大きい」)にも当てはまり、記載されている範囲又は特徴の広さにかかわらず当てはまるべきである。
[0434]利便性のため、共通の一覧内に複数の項目を提示することができる。しかし、これらの一覧は、一覧の各部材が別個の固有の部材として個々に識別される場合と同様に解釈されたい。したがって、そのような一覧の個々の部材は、逆の内容が指示されない限り、共通のグループ内に存在することだけに基づいて、同じ一覧の何らかの他の部材と事実上の同等であると解釈されるべきではない。さらに、「及び(and)」及び「又は(or)」という用語は、項目の一覧とともに使用される場合、列挙された項目のうちのいずれか1つ又は複数を単独で、又は他の列挙された項目と組み合わせて使用することができるという点で、広義に解釈されたい。「別法として(alternatively)」という用語は、2つ以上の代替手段のうちの1つの選択を指し、文脈上別途明らかに指示されない限り、それらの列挙された代替手段のみに、又は一度に列挙された代替手段のうちの1つのみに、この選択を限定することを意図するものではない。
[0435]本明細書では、何らかの従来技術の参照は、その従来技術が世界のいずれかの国の努力分野で共通の一般知識の一部を形成しているという肯定又は何らかの形の提案ではなく、そのように解釈されるべきでもない。
[0436]上記の説明で、その周知の均等物を有する整数又は構成要素を参照したとき、それらの整数は、個々に記載した場合と同様に本明細書に組み込まれる。
[0437]本発明はまた、本出願の本明細書に参照又は例示した部分、要素、及び特徴から、個別又は集合的に、前記部分、要素、又は特徴の2つ以上のあらゆる組合せで構成されると広義に考えることができる。
[0438]本明細書に記載する好ましい実施形態に対する様々な変更及び修正が、当業者には明らかになることに留意されたい。そのような変更及び修正は、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、本発明に付随する利点を減少させることなく加えることができる。たとえば、所望される場合、様々な構成要素の位置を変えることができる。したがって、そのような変更及び修正は、本発明の範囲内に含まれることが意図される。さらに、特徴、態様、及び利点のすべてが、本発明を実行するのに必ずしも必要とされるとは限らない。したがって、本発明の範囲は、以下の特許請求の範囲のみによって定義されることが意図される。
本発明は、以下の態様を含むものである。
1.
ヘッドギアアセンブリのためのフレームを有するマスクインターフェースを備える呼吸マスクシステムであって、前記フレームが、第1の表面及び実質上反対側の第2の表面を有する本体を備え、前記本体が、ガス入口及び出口換気孔をさらに備える、呼吸マスクシステム。
2.
フレームを有するマスクインターフェースを備える呼吸マスクシステムであって、前記フレームが、前面及び実質上反対側の背面を有する本体を備え、前記前面が、凹状領域を備え、前記凹状領域内にヘッドギアアセンブリのヨークが配置され得る、呼吸マスクシステム。
3.
ヘッドギアアセンブリのためのヨークを備える呼吸マスクシステムであって、前記ヨークが本体を備え、前記本体が、前記ヨークの頂面と底面との間の距離によって規定される幅及び前記ヨークの両端間の距離によって規定される長さを有する前面と、2つの側部部分間に位置する中間部分とを備え、前記側部部分が、前記ヨークの前記端又はその付近に位置しており、前記中間部分における前記ヨークの前記幅が、前記側部部分における前記ヨークの前記幅より小さい、呼吸マスクシステム。
4.
ヘッドギアアセンブリを備える呼吸マスクシステムであって、前記システムが、フレームを有するマスクインターフェースを備え、前記フレームが、第1の表面及び実質上反対側の第2の表面を有するフレーム本体を備え、前記フレーム本体が、ガス入口及び出口換気孔をさらに備え、前記呼吸マスクシステムが、ヘッドギアアセンブリのためのヨークをさらに備え、前記ヨークがヨーク本体を備え、前記ヨーク本体が、前記ヨークの頂面と底面との間の距離によって規定される幅及び前記ヨークの両端間の距離によって規定される長さを有する前面と、2つの側部部分間に位置する中間部分とを備え、前記側部部分が、前記ヨークの前記端又はその付近に位置しており、前記中間部分における前記ヨークの前記幅が、前記側部部分における前記ヨークの前記幅より小さい、呼吸マスクシステム。
5.
ヘッドギアアセンブリを備える呼吸マスクシステムであって、前記システムが、フレームを有するマスクインターフェースを備え、前記フレームが、前面及び実質上反対側の背面を有するフレーム本体を備え、前記前面が、凹状領域を備え、前記凹状領域内にヘッドギアアセンブリのヨークが配置され得、前記システムが、ヘッドギアアセンブリのためのヨークをさらに備え、前記ヨークがヨーク本体を備え、前記ヨーク本体が、前記ヨークの頂面と底面との間の距離によって規定される幅及び前記ヨークの両端間の距離によって規定される長さを有する前面と、2つの側部部分間に位置する中間部分とを備え、前記側部部分が、前記ヨークの前記端又はその付近に位置しており、前記中間部分における前記ヨークの前記幅が、前記側部部分における前記ヨークの前記幅より小さい、呼吸マスクシステム。
6.
マスクフレームと、ヨークとを備える呼吸マスクシステムであって、
前記マスクフレームが、
使用の際にガス導管に結合されるように構成された入口と、
前記マスクフレーム全体にわたって長手方向に延び、上壁、背壁、及び下壁によって画定されるヨークチャネルと、
前記上壁から前記ヨークチャネル内へ下方に突出する保持バンプと
を備え、
前記ヨークが、前記ヨークチャネル内に少なくとも部分的に配置されるように構成され、前記ヨークの上面に保持ノッチを備え、
前記保持バンプが、前記ヨーク及び前記マスクフレームが互いに結合されるときに、前記保持ノッチ内へスナップ嵌めされるように構成されている、呼吸マスクシステム。
7.
前記保持ノッチが、前記ヨークの前壁と頂壁との間の角部に沿って配置されている、上記6に記載の呼吸マスクシステム。
8.
前記ヨークが、ヨーク前部と、前記ヨーク前部に結合されたヨーク後部とを備える、上記6に記載の呼吸マスクシステム。
9.
前記ヨーク前部が、前記保持ノッチを備える、上記8に記載の呼吸マスクシステム。
10.
マスクフレームと、ヨークとを備える呼吸マスクシステムであって、
前記マスクフレームが、
使用の際にガス導管に結合されるように構成された入口と、
前記マスクフレーム全体にわたって長手方向に延び、上壁、背壁、及び下壁によって画定されたヨークチャネルと、
前記背壁内へ凹んでおり、前記ヨークチャネルの長さに沿って延びる回転防止溝と
を備え、
前記ヨークが、前記ヨークチャネル内に少なくとも部分的に配置されるように構成されており、前記ヨークから後方に突出する舌片を備え、
前記舌片が、前記ヨーク及び前記マスクフレームが互いに結合されるときに、前記回転防止溝内に配置されるように構成されており、前記回転防止溝と前記舌片との間の相互作用が、前記マスクフレームからの前記ヨークの回転係合解除を抑制するようになっている、呼吸マスクシステム。
11.
前記ヨークが、ヨーク後部に結合されたヨーク前部を備える、上記10に記載の呼吸マスクシステム。
12.
前記舌片が、前記ヨーク前部から延びる前部舌片と、前記ヨーク後部から延びる後部舌片とを備える、上記11に記載の呼吸マスクシステム。
13.
前記前部舌片が、前記前部舌片の上面が前記後部舌片の下面に当接するように、前記後部舌片の下に配置されている、上記12に記載の呼吸マスクシステム。
14.
呼吸マスクシステムのマスクフレームに結合されるように構成されたヨークであって、
第1の横方向端から第2の横方向端へ延びる前壁と、
第1の横方向端から第2の横方向端へ延びる背壁であり、前記前壁と前記背壁との間に内側空洞を画定する背壁と、
前記前壁及び前記背壁の前記第1の横方向端に結合された第1のエンドキャップ並びに前記前壁及び前記背壁の前記第2の横方向端に結合された第2のエンドキャップであり、各エンドキャップが、自己調節式ヘッドギア機構の線状体を受け入れるように構成された線状体入口孔を備える、第1のエンドキャップ及び第2のエンドキャップと、
前記第1のエンドキャップに隣り合って前記前壁と前記背壁との間に配置された第1のワッシャハウジングと、
前記第2のエンドキャップに隣り合って前記前壁と前記背壁との間に配置された第2のワッシャハウジングと、
前記内側空洞を上部ライントラック及び下部ライントラックに分割するライントラック分割具と
を備え、
前記上部ライントラックが、前記第1のワッシャハウジングから前記第2のエンドキャップへ前記第2のワッシャハウジングの上に延びており、
前記下部ライントラックが、前記第2のワッシャハウジングから前記第1のエンドキャップへ前記第1のワッシャハウジングの下に延びている、ヨーク。
15.
前記ヨークが、前記前壁を有するヨーク前部と、前記背壁を有するヨーク後部とを備え、前記ヨーク前部及び前記ヨーク後部が互いに結合されている、上記14に記載のヨーク。
16.
前記上部ライントラックが、前記ヨーク前部の上壁及び前記ライントラック分割具によって少なくとも部分的に画定されており、前記下部ライントラックが、前記ヨーク前部の下壁及び前記ライントラック分割具によって少なくとも部分的に画定されている、上記15に記載のヨーク。
17.
呼吸マスクシステムのための鼻シールであって、
入口を画定し、前記鼻シールの使用者接触面を少なくとも部分的に画定する本体部分と、
前記本体部分によって支持されており、使用者の鼻孔に係合するように構成された1対の鼻プロングとを備え、
前記本体部分が、前記シールの上部部分で前記1対の鼻プロング間に横方向に延びるブリッジ部分を備え、前記ブリッジ部分が、前記鼻シールの前面と背面との間にブリッジ深さを規定しており、前記ブリッジ深さが、前記鼻シールの全体的な深さの2分の1より小さい、鼻シール。
18.
前記鼻シールの最背部の点が、前記1対の鼻プロングの最背部の表面の後方に位置している、上記17に記載の鼻シール。
19.
前記ブリッジ深さが、前記全体的な深さの5分の2以下である、上記17又は18に記載の鼻シール。
20.
前記ブリッジ深さが、前記全体的な深さの3分の1である、上記19に記載の鼻シール。
21.
前記ブリッジ深さが、15mm以下、13.5mm以下、又は11mm以下である、上記17~20のいずれか一項に記載の鼻シール。
22.
前記全体的な深さが、35mm以下、32.5mm以下、又は30mm以下である、上記17~21のいずれか一項に記載の鼻シール。
23.
1mm以上の壁厚が、前記鼻シールの外側壁内又は前壁内に制限されている、上記17~22のいずれか一項に記載の鼻シール。
24.
上壁と前記外側壁との間の移行部又は下壁と前記外側壁との間の移行部が、1mmより小さい、上記23に記載の鼻シール。
25.
前記鼻シールの前記本体部分によって規定される前記使用者接触面の最小の壁厚が、0.3mm以上である、上記17~24のいずれか一項に記載の鼻シール。
26.
前記鼻シールの前記本体部分によって規定される前記使用者接触面の前記最小の壁厚が、0.45mm以上である、上記25に記載の鼻シール。
27.
前記鼻シールの全体的な幅が、65mm以下である、上記17~26のいずれか一項に記載の鼻シール。
28.
前記全体的な幅が、61mm以下又は58.5mm以下である、上記27に記載の鼻シール。
29.
前記鼻シールの全体的な高さが、40mm以下である、上記17~28のいずれか一項に記載の鼻シール。
30.
前記全体的な高さが、35.5mm以下又は35.2mm以下である、上記29に記載の鼻シール。
31.
前記鼻シールの封止面積が、1000mm
2
以下である、上記17~30のいずれか一項に記載の鼻シール。
32.
前記封止面積が、907mm
2
以下又は883mm
2
以下である、上記31に記載の鼻シール。
33.
前記入口が、略D字状である、上記17~32のいずれか一項に記載の鼻シール。
34.
前記本体部分の前記入口に固定されたクリップアセンブリをさらに備え、前記クリップアセンブリが、前記鼻シールをフレームに取外し可能に接続することを可能にするように構成されている、上記17~33のいずれか一項に記載の鼻シール。
35.
前記クリップアセンブリが、入口及び換気孔を画定している、上記34に記載の鼻シール。
36.
前記換気孔が、拡散器を備える、上記35に記載の鼻シール。
37.
前記換気孔が、クリップ部材によって画定されている、上記36に記載の鼻シール。
38.
前記換気孔の前記クリップ部材が、取外し可能である、上記37に記載の鼻シール。
39.
前記入口が、12~16mm又は14mmの最大の高さを有する、上記35~38のいずれか一項に記載の鼻シール。
40.
前記入口が、25~30mm又は27mmの最大幅を有する、上記39に記載の鼻シール。
41.
フレームと組み合わされている、上記17~40のいずれか一項に記載の鼻シール。
42.
ヘッドギア機構をさらに備える、上記41に記載の、鼻シール及びフレーム。
43.
前記ヘッドギア機構が、自己調節式であり、又は1つ若しくは複数の方向性ロックを備える、上記42に記載のアセンブリ。
44.
マスクフレームと、ヨークとを備える呼吸マスクシステムであって、
前記マスクフレームが、
使用の際にガス導管に結合されるように構成された入口と、
前記マスクフレーム全体にわたって長手方向に延び、上壁、背壁、及び下壁によって画定されるヨークチャネルと、
前記ヨークチャネルの前記上壁及び前記下壁のうちの少なくとも1つにある少なくとも1つの凹部と
を備え、
前記ヨークが、前記ヨークチャネル内に少なくとも部分的に配置されるように構成されており、前記ヨークから後方に突出する少なくとも1つの突起を備え、前記少なくとも1つの突起が、前記ヨークが前記ヨークチャネル内に配置されるときに、前記少なくとも1つの凹部内に配置されるように構成されている、呼吸マスクシステム。
45.
前記少なくとも1つの凹部及び前記少なくとも1つの突起が、矩形のプロファイルを有する、上記44に記載の呼吸マスクシステム。
46.
呼吸マスクシステムのマスクフレームに結合されるように構成されたヨークであって、
第1の中心コネクタを備えるヨーク前部と、
第2の中心コネクタを備えるヨーク背部とを備え、
前記第1の中心コネクタ及び前記第2の中心コネクタが、互いに結合されて前記ヨーク前部及び前記ヨーク背部を互いに少なくとも部分的に固定するように構成されている、ヨーク。
47.
前記第1の中心コネクタが、前記ヨーク前部から後方に突出する突起を備え、前記第2の中心コネクタが、前記ヨーク背部に開口を備え、前記突起が、前記開口に受け入れられるように構成されている、上記46に記載のヨーク。
48.
前記第1の中心コネクタが、前記ヨーク前部から後方に突出する突起を備え、前記第2の中心コネクタが、前記ヨーク背部の前面に凹部を備え、前記突起が、前記凹部に受け入れられるように構成されている、上記46に記載のヨーク。
49.
前記ヨーク前部が、前記ヨーク前部の背面内へ凹んで前記ヨーク前部の上縁部近傍で前記ヨーク前部の長さに沿って延びる上部位置合わせ溝を備え、前記ヨーク背部が、前記ヨーク背部の前面から前方に突出する上部位置合わせビードを備え、前記上部位置合わせビードが、前記ヨーク前部及び前記ヨーク背部が互いに結合されるときに、前記上部位置合わせ溝に受け入れられるように構成されている、上記46~48のいずれか一項に記載のヨーク。
50.
前記ヨーク前部が、前記ヨーク前部の背面内へ凹んで前記ヨーク前部の下縁部近傍で前記ヨーク前部の長さに沿って延びる下部位置合わせ溝を備え、前記ヨーク背部が、前記ヨーク背部の前面から前方に突出する下部位置合わせビードを備え、前記下部位置合わせビードが、前記ヨーク前部及び前記ヨーク背部が互いに結合されるときに、前記下部位置合わせ溝に受け入れられるように構成されている、上記46~49のいずれか一項に記載のヨーク。
51.
呼吸マスクシステムのマスクフレームに結合されるように構成されたヨークであって、
第1の横方向端から第2の横方向端へ延びるヨーク前部と、
第1の横方向端から第2の横方向端へ延びるヨーク背部であり、前記ヨーク前部及び前記ヨーク背部が互いに結合され、前記ヨーク前部と前記ヨーク背部との間に内側空洞を画定する、ヨーク背部と、
前記ヨーク前部及び前記ヨーク背部の前記第1の横方向端に結合された第1のエンドキャップ並びに前記ヨーク前部及び前記ヨーク背部の前記第2の横方向端に結合された第2のエンドキャップであり、各エンドキャップが、自己調節式ヘッドギア機構の線状体を受け入れるように構成された線状体入口孔を備える、第1のエンドキャップ及び第2のエンドキャップと、
前記第1のエンドキャップに隣り合って前記空洞内に配置された第1のワッシャハウジングと、
前記第2のエンドキャップに隣り合って前記空洞内に配置された第2のワッシャハウジングと、
前記内側空洞を上部ライントラック及び下部ライントラックに分割するライントラック分割具と
を備え、
前記上部ライントラックが、前記第1のワッシャハウジングから前記第2のエンドキャップへ前記第2のワッシャハウジングの上に延びており、
前記下部ライントラックが、前記第2のワッシャハウジングから前記第1のエンドキャップへ前記第1のワッシャハウジングの下に延びている、ヨーク。
52.
前記上部ライントラックが、前記第2のエンドキャップ内へ延びており、前記下部ライントラックが、前記第1のエンドキャップ内へ延びている、上記51に記載のヨーク。
53.
前記第1及び第2のエンドキャップが、組立て中に、それぞれ前記前壁及び前記背壁の前記第1及び第2の横方向端にヒンジ式に取り付けられるように構成されている、上記51又は52に記載のヨーク。
54.
前記ヨーク背部が、前記ヨーク背部の前記第1の横方向端近傍で前記ヨーク背部から後方に延びる第1の保持突起を備え、前記ヨーク前部が、前記ヨーク前部の前記第1の横方向端近傍で前記ヨーク前部から前方に延びる第2の保持突起を備え、前記第1の保持突起が、前記第2の保持突起より大きい長さを有し、前記第1のエンドキャップが、前記第1のエンドキャップの一方の側に位置し、前記第1の保持突起を受け入れるように構成された保持孔と、前記第1のエンドキャップの反対側に位置し、前記第2の保持突起を受け入れるように構成されたノッチとを備え、組立て中に、前記第1の保持突起及び前記保持孔が互いに係合し、次いで前記第1のエンドキャップが、前記ヨーク前部及び前記ヨーク背部の前記第1の横方向端の上へ旋回して、前記第2の保持突起及び前記ノッチを係合させる、上記53に記載のヨーク。
55.
前記第1及び第2のワッシャハウジングが、U字状である、上記51~54のいずれか一項に記載のヨーク。
56.
前記第2のワッシャハウジングが、上向きのU字状として置かれており、前記第1のワッシャハウジングが、下向きのU字状として置かれている、上記55に記載のヨーク。
57.
マスクフレームと、ヨークとを備える呼吸マスクシステムであって、
前記マスクフレームが、
使用の際にガス導管に結合されるように構成された入口と、
前記マスクフレーム全体にわたって長手方向に延びるヨークチャネルであり、上壁、背壁、及び下壁によって画定されるヨークチャネルと
を備え、
前記ヨークが、前記ヨークチャネル内に少なくとも部分的に配置されるように構成されている、呼吸マスクシステム。