JP6989955B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関し、特にパチンコ機に関する。
パチンコ機に代表される遊技機には、発射された遊技球が入賞口に入球することで該入賞口に対応する数の賞球を付与するものがある。例えば、特許文献1。
特開2016-97166号公報
このようなパチンコ機では、昨今、複数段階の設定値のうちの一の設定値が設定され、設定されている設定値に応じて賞球の付与に関する有利度が異なるパチンコ機の開発が求められている。
そして、このような設定値を有するパチンコ機は、今後普及が期待されるパチンコ機であり、依然として遊技の意欲を高める観点において改良の余地がある。
よって、本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、設定値を有するパチンコ機において遊技の意欲を高めることができる遊技機を提供するものである。
本発明によれば、報知手段と、前記報知手段を制御する報知制御手段と、を備え、遊技球を発射し、発射された遊技球が入賞口に入球することで該入賞口に対応する数の賞球を付与し、始動口への遊技球の入賞に基づいて図柄変動を実行可能であり、図柄変動の開始にともなって大当りに当選するか否かを判定する当否判定を実行し、該当否判定において前記大当りに当選した場合には、該図柄変動の終了後に賞球の獲得に関して有利な大当り遊技を開始し、複数段階の設定値のうちの一の設定値が設定され、設定されている該設定値に応じて前記大当りの当選確率に係る設計値が異なる遊技機であって、図柄変動を実行可能な遊技状態として、第一の遊技状態と、前記大当り遊技の発生に関して前記第一の遊技状態よりも有利な第二の遊技状態と、があり、前記複数段階の設定値には、第一の設定値と、第二の設定値と、があり、前記設定値として前記第一の設定値が設定されている場合の前記大当りの当選確率に係る設計値と、前記設定値として前記第二の設定値が設定されている場合の前記大当りの当選確率に係る設計値と、が異なることで、前記設定値として前記第一の設定値が設定されかつ前記第一の遊技状態が設定されている場合において前記大当りに当選する確率と、前記設定として前記第二の設定値が設定されかつ前記第一の遊技状態が設定されている場合において前記大当りに当選する確率と、が異なり、かつ前記設定値として前記第一の設定値が設定されかつ前記第二の遊技状態が設定されている場合において前記大当りに当選する確率と、前記設定値として前記第二の設定値が設定されている場合において前記大当りに当選する確率と、が異なり、前記報知制御手段は、所定の報知を実行させることが可能であり、前記所定の報知は、複数種類の報知態様となる報知であって、前記第一の遊技状態において前記大当りが実際に当選した確率と、前記大当りの当選確率に係る設計値と、に基づいて態様が決定される、ことを特徴とする遊技機が提供される。
本発明によれば、設定値を有するパチンコ機において、遊技の意欲を高めることができる遊技機が提供される。
遊技機の正面図である。 図1に示す領域IIに配設される図柄表示装置を示す図である。 図1に示す領域IIIに配設される操作ボタン群およびその周辺を示す鳥瞰図である。 遊技機内に設置される遊技盤を示す図である。 遊技機の背面図である。 図6(a)~図6(c)は、演出遮蔽体の可動位置を示す図である。 遊技機が備える制御構成を示すブロック図である。 遊技機が備える機能構成を示すブロック図である。 図9(a)~図9(c)は、主制御基板で用いられる抽選テーブルを模式的に示す図である。 図10(a)は、特図変動パターン導出状態の遷移を示す状態遷移図であり、図10(b)は、特図変動パターン導出状態ごとの平均変動時間の関係を示す図である。 設定示唆演出の態様を決定する抽選で用いられる抽選テーブルを模式的に示す図である。 設定変更処理のフローを示す図である。 設定確認処理のフローを示す図である。 状態別の主制御基板モニタの表示態様を示す図である。 図15(a)~図15(d)は、設定キースイッチの態様とRAMクリアスイッチの態様との組み合わせのパターンを示す図である。 図16(a)および図16(b)は、復電時に異常がある場合(RAMに異常がある場合、設定値が正常でない場合、直前の電断時の状態が遊技停止状態である場合)の復電時の遊技機の状態を整理した表であり、図16(a)は復電時に中枠が開放状態である場合、図16(b)は復電時に中枠が閉鎖状態である場合の復電時の遊技機の状態を整理した表である。 図17(a)および図17(b)は、復電時に異常がなく、かつ直前の電断時の状態が設定変更状態である場合の復電時の遊技機の状態を整理した表であり、図17(a)は復電時に中枠が開放状態である場合、図17(b)は復電時に中枠が閉鎖状態である場合の復電時の遊技機の状態を整理した表である。 図18(a)および図18(b)は、復電時に異常がなく、かつ直前の電断時の状態が設定確認状態である場合の復電時の遊技機の状態を整理した表であり、図18(a)は復電時に中枠が開放状態である場合、図18(b)は復電時に中枠が閉鎖状態である場合の復電時の遊技機の状態を整理した表である。 図19(a)および図19(b)は、復電時に異常がなく、かつ直前の電断時の状態が遊技可能状態である場合の復電時の遊技機の状態を整理した表であり、図19(a)は復電時に中枠が開放状態である場合、図19(b)は復電時に中枠が閉鎖状態である場合の復電時の遊技機の状態を整理した表である。 履歴情報の表示例を示す図である。 履歴情報更新処理のフローを示す図である。 履歴情報初期化処理のフローを示す図である。 履歴情報の表示内容の変形例を示す図である。 図24(a)~図24(c)は、履歴情報の表示内容の変形例を示す図である。 履歴情報表示処理のフローを示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて説明する。なお、すべての図面において、同様の構成要素には同一の符号を付し、適宜に説明を省略する。また、以下の説明では、「前」「後」「左」「右」「上」「下」とは、特に断りのない限り、図1に示すように遊技機10を正面側(遊技者側)から見た状態で指称するものとする。
なお、以降の説明における「有利(有利度)」とは、遊技者に対して有利であることを指し、さらに、特に断りがない限り、いわゆるプレミア画像等の演出面を除き、賞球の獲得量(遊技球の払い出し)に関して有利であることを指す。
<本発明の特徴>
本実施形態における遊技機10の詳細を説明する前に、本実施形態に記載されている発明(本発明)の特徴を説明する。
なお、当該特徴を説明するにあたり、括弧内の構成は、直前の構成に対応する本実施形態の構成を例示したものであり、当該説明以降の遊技機10の説明においても同様の用途で括弧内に構成を記載する場合がある。
本発明は、報知手段(左サブ表示部82b)と、
上記報知手段を制御する報知制御手段(第1副制御基板200)と、を備え、
遊技球を発射し、発射された遊技球が入賞口に入球することで当該入賞口に対応する数の賞球を付与し、複数段階の設定値のうちの一の設定値が設定され、設定されている当該設定値に応じて賞球の付与に関する有利度が異なる遊技機であって、
上記設定値として第一の設定値(設定値3)が設定されている場合における抽選によって第一の事象(所定の事象)が発生する確率と、上記設定として上記第一の設定値よりも賞球の付与に関する有利度が低い第二の設定値(設定値1)が設定されている場合における抽選によって上記第一の事象が発生する確率とが異なり、
上記設定値として上記第一の設定値が設定されている場合における抽選によって上記第一の事象とは異なる第二の事象(別の事象)が発生する確率と、上記設定値として上記第二の設定値が設定されている場合における抽選によって上記第二の事象が発生する確率とが異なり、
上記報知制御手段は、上記第一の事象が発生した確率に関する報知、および上記第二の事象が発生した確率に関する報知のいずれか一方である所定の報知を実行させることが可能なものであることを特徴とする遊技機である。
本発明によれば、新たに遊技する遊技者および既に遊技している遊技者の双方に対して現在の設定値を推測させ易くすることができ、遊技の意欲を高めることができる。
なお、上述の効果を奏するにあたり、遊技機10が、上記事象(第一の事象および第二の事象)が発生する確率(設計値)を遊技者に認識させる必要は必ずしもない。
また、上記事象は、対応する期間と、当該期間における抽選によって導出される導出対象の組合せで定義されるものであり、事象が異なるとは、対応する期間が同一であって導出対象が異なるだけでなく、対応する期間と導出対象の少なくともいずれか一方が異なることを指す。さらに、対応する期間が異なるとは、それぞれの事象に対応する期間が重複していない場合に加え、一部が重複している場合を含む。
また、上記事象が発生した確率に関する報知とは、当該確率自体の報知を含む当該確率を特定可能な報知に限らず、当該確率に基づいて態様が決定される報知を含む。
また、報知されない方の事象が発生した確率(実績)や当該確率に関する情報は、遊技機10において必ずしも導出する必要はない。
また、上記事象の導出対象は、本実施形態のように特図当否判定において導出されるもの(大当りや小当り)に限らず、特図停止図柄、特図変動パターン、普図当否判定の結果、普図停止図柄、普図変動パターン等の主制御基板100によって導出されるものに加え、上述の設定示唆演出などの演出等の第1副制御基板200によって導出されるものを導出対象としてもよい。
同様に、対応する期間についても、本実施形態のように主制御基板100によって管理される状態で定義される期間に限らず、所定の事象に対応する期間と別の事象に対応する期間が同一の制御基板によって管理される期間であれば、第1副制御基板200によって管理される状態で定義される期間としてもよい。
上記の特徴を有する遊技機10について、以下の実施形態に基づいて具体的に説明する。
<遊技機10の構造>
まず、図1から図5を用いて、遊技機10の構造について説明する。
図1は、遊技機10の正面図であり、図2は、図1に示す領域IIに配設される図柄表示装置90を示す図であり、図3は、図1に示す領域IIIに配設される操作ボタン群およびその周辺を示す鳥瞰図であり、図4は、遊技機10内に設置される遊技盤50を示す図であり、図5は、遊技機10の背面図である。
なお、図1から図5に図示される各構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要なものを挙げたに過ぎず、ここに図示しない構成および機能を遊技機10に追加してもよい。また、遊技機10はここに図示する構成の全部を必ずしも備えなくてもよく、本発明の効果を阻害しない範囲で一部の構成または機能が省かれても良い。
本実施形態の遊技機10は、いわゆるパチンコ機であり、多数の遊技釘(図示省略)が立設された遊技盤50の前面領域(以下、「遊技領域50a」と称す)に遊技球を発射し、遊技球が入賞口(例えば、大入賞口55等)に入球すると賞球が得られる遊技を行うものである。なお、以下の説明では、入賞口に遊技球が入球することを、単に「(入賞口に)入賞する」と表現する場合がある。
遊技機10は、前後に開口する矩形枠状の外枠15と、外枠15の開口前面側に遊技盤50を着脱可能に保持する中枠17と、遊技盤50の前面側を覆うよう構成された前枠20と、を備える。
中枠17は、ヒンジ機構21と同一側にあるヒンジ機構(図示省略)により左端側を中心に回動自在に支持され、外枠15の前側に開閉可能となっている。なお、中枠17は、シリンダ錠23により、施錠および解錠(シリンダ錠23に扉キーを差し込み、扉キーを前枠の解錠方向とは逆の方向(本実施形態では、右)に回す)が可能となっている。
前枠20は、ヒンジ機構21により左端側を中心に回動自在に支持され、中枠17に対して開閉可能となっている。なお、前枠20は、シリンダ錠23により施錠および解錠(シリンダ錠23に扉キーを差し込み、扉キーを中枠17の解錠方向とは逆の方向(本実施形態では、左)に回す)が可能となっている。
また、前枠20は、遊技領域50aを覆うように配置された透明部材25を備え、透明部材25によって遊技領域50aおよび遊技盤50を透視保護している。
また、前枠20は、遊技球を貯留する上球受け皿27および下球受け皿29を備え、上球受け皿27と下球受け皿29は上下に離間して前枠20と一体的に設けられている。
また、前枠20は、下球受け皿29の右側方に操作ハンドル31を備え、操作ハンドル31の回動操作によって、上球受け皿27に貯留された遊技球が遊技領域50aに向けて発射されるようになっている。
図3に示すように、上球受け皿27の上面には、遊技者に操作される操作ボタン群が配置されている。この操作ボタン群には、後述する主制御基板100に電気的に接続されているメイン操作部39として、玉貸ボタン39a、およびプリペイドカードの返却操作を受け付ける返却ボタン39bが設けられ、後述する第1副制御基板200に電気的に接続されている操作部として、遊技中に発生する演出を切り替えるまたは遊技機10に関わる種々の情報を得るために行う遊技者の操作を受け付けることができる演出ボタン37、およびそれぞれ上、下、左、右への操作を指示するためのカーソルボタン38(38a、38b、38c、38d)等が含まれる。なお、各操作部には、操作を検知するためのセンサが設けられており、接続対象の制御基板は、当該センサの検知状態の変化によって各操作部の操作を検知している。
また、上球受け皿27の側方には、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動装飾体22が設けられている。
下球受け皿29の下部には、下球受け皿29に貯留された遊技球を下方へ排出する球抜き機構36が設けられている。この球抜き機構36を操作することにより、下球受け皿29の底面に形成された底面口(図示省略)が開口して、当該底面口から遊技球が自然落下して排出される。
なお、図示は省略するが、上球受け皿27には、球抜き機構36と同様に、操作することで貯留している球を下球受け皿29へ移動させる機構が設けられ、この機構と球抜き機構36の双方を操作することで、貯留している球を排出することが可能となる。
図1に示すように、前枠20の上枠部32の左側と右側にそれぞれ一対のスピーカ33(33a、33b)が配設されている。また、前枠20の上枠部32と左右側枠部34a、34bは光透過性のカバーにより形成されており、その内部にはそれぞれ演出ランプ35(35a、35b、35c)が配設されている。スピーカ33や演出ランプ35は、遊技中に発生する演出やエラー演出等と連動して音声出力または点灯若しくは消灯することができる。
演出表示装置80は、遊技盤50の略中央に配設されているメイン表示部81と、メイン表示部81の周囲に配設されているサブ表示部82で構成されている。サブ表示部82は、さらに、メイン表示部81の上方に配設されている上サブ表示部82aと、メイン表示部81の左側に配設されている左サブ表示部82bと、メイン表示部81の右側に配設されている右サブ表示部82cと、を含んでいる。
ここで、メイン表示部81は、固定式の液晶表示装置であり、上サブ表示部82a、左サブ表示部82b、右サブ表示部82cは、図示しないモータ等のアクチュエータにより動作する可動式の液晶表示装置である。
メイン表示部81は、後述する第1特別図柄表示装置91または第2特別図柄表示装置92における変動表示に連動して行われる装飾図柄の変動表示を表示することができ、さらに他の各種の演出も表示することができる。
メイン表示部81に表示される装飾図柄の変動表示において、表示される装飾図柄は、3つの図柄列をなす。各図柄列における装飾図柄の変動表示の方向は特に制限されず、例えば、上下方向、左右方向、奥行き方向、またはこれらの組合せ(斜め方向)のいずれであってもよい。
ここで、奥行き方向とは、実際にはメイン表示部81の表示画面上の平面的な変動表示であるにも関わらず、メイン表示部81の奧方から手前方向またはその逆方向に装飾図柄が変動表示しているかのように認識させる手法(例えば、遠近法)を用いた表示態様において、遊技者が認識する仮想的な方向をいう。
サブ表示部82のそれぞれは、主として演出に関連する演出画像を表示するために設けられるだけでなく、移動可能に構成されている。
なお、それぞれの初期位置は、上サブ表示部82aはメイン表示部81を基準として上側であり、左サブ表示部82bはメイン表示部81を基準として左側であり、右サブ表示部82cはメイン表示部81を基準として右側であり、サブ表示部82のそれぞれは、これらの初期位置からメイン表示部81における装飾図柄の表示領域に重なる位置まで移動可能に構成されている。
なお、本実施形態における演出表示装置80(メイン表示部81、上サブ表示部82a、左サブ表示部82b、右サブ表示部82c)には、いずれも液晶表示装置が採用されているが、本発明の実施はこれに限るものではない。例えば、ドラム式やドットマトリックス式等、多様な方式の表示装置を演出表示装置80として採用することができる。
メイン表示部81とサブ表示部82の間には、演出遮蔽体83が配設されている。さらに、演出遮蔽体83は、左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、および右下演出遮蔽体83dで構成されており、これらは、互いに連動してメイン表示部81を遮蔽する方向に移動可能に構成されている。
メイン表示部81の右下側には、複数の発光ダイオード(light emitting diode、以下、「LED」と略称する)が配設されており、これらのLEDによって図柄表示装置90の表示領域が構成されており、図柄表示装置90には、特別図柄および普通図柄が表示される。
また、図柄表示装置90は、メイン表示部81よりも遊技者が視認しにくい位置に配設され、図柄表示装置90の表示領域は、メイン表示部81の表示領域よりも小さい面積になっている。
なお、本実施形態における図柄表示装置90に係るLEDの配置や数は図2に示すとおりであるが、これは一例であって、図柄表示装置90に係るLEDの配置や数はこの例に制限されるものではない。
特別図柄は、特別電動役物(例えば、特別電動役物65)を作動させるか否かを決定する図柄変動の結果として停止表示される図柄である。本実施形態における特別図柄には、第1特別図柄表示装置91に表示される第1特別図柄と第2特別図柄表示装置92に表示される第2特別図柄とが含まれる。
なお、特別図柄は「特図」、第1特別図柄は「特図1」、第2特別図柄は「特図2」と略称される場合がある。
普通図柄は、普通電動役物(例えば、普通電動役物61)を作動させるか否かを決定する図柄変動の結果として停止表示される図柄である。本実施形態における普通図柄は、普通図柄表示装置93に表示される。
なお、普通図柄は、「普図」と略称される場合があり、普通電動役物は「電チュー」と称される場合がある。
また、図柄表示装置90には、上述の表示装置以外に、第1特別図柄保留ランプ94、第2特別図柄保留ランプ95、普通図柄保留ランプ96が設けられている。
第1特別図柄保留ランプ94は、保留されている特図1の図柄変動の数を特定可能とし、第2特別図柄保留ランプ95は、保留されている特図2の図柄変動の数を特定可能とし、普通図柄保留ランプ96は、保留されている普図の図柄変動の数を特定可能とし、いずれも2つのLEDの点灯態様(本実施形態では、右常時点灯のみ=1、左右常時点灯=2、右側点滅+左側常時点灯=3、左右点滅=4)によって対応する図柄変動の数を特定可能とするものである。
以下の説明では、第1特別図柄表示装置91または第2特別図柄表示装置92で特図を変動表示させた後に特図を停止表示させる図柄変動を「特図の図柄変動」と称し、以下の説明では、普通図柄表示装置93を変動表示させた後に普図を停止表示させる図柄変動を「普図の図柄変動」と称する場合がある。
また、以下の説明では、上述のメイン表示部81に表示される装飾図柄の変動表示は、「特図の図柄変動」や「普図の図柄変動」と区別して「装飾図柄の図柄変動」と称する場合がある。
なお、以下の説明では、単に「図柄変動」と称した場合には、特に断りがない限り特図の図柄変動を意味する。
遊技盤50の前面には、図4に示すように、多数の遊技釘(図示省略)や風車52、装飾部材といった障害物が配置されていることにより、打ち出された遊技球が転動するように遊技領域50aが画成されている。
また、遊技領域50aの左側および上側には、操作ハンドル31の回転操作により発射された遊技球を遊技領域50aの上部に案内するために設けられた湾曲形状の外レール51および内レール53が配置されている。なお、外レール51は、遊技領域50a中央を基準として内レール53より外側に位置している。ここで、風車52とは、遊技球の落下の方向に変化を与えるための機構であって、くぎ状のものをいう。
遊技機10は操作ハンドル31の回転操作量(例えば回転角度)の大小によって遊技球の打ち出しの強弱をつけることが可能になっており、より弱く打ち出された遊技球が転動する第1流路X(いわゆる左打ち)、より強く打ち出された遊技球が転動する第2流路Y(いわゆる右打ち)、のいずれか一方を遊技球が転動するように各種障害物が遊技領域50aに配置されている。
図4には、主要な入賞口として、大入賞口55、第1始動口57、第2始動口59、ゲート63、一般入賞口67を図示しているが、図示されている入賞口は一例であり、その数や配置は適宜変更しても構わない。
大入賞口55は遊技領域50aの右下部に配置されている。大入賞口55には大入賞口センサ72が付設されており、大入賞口センサ72の検知結果によって大入賞口55への入賞が判定されて、大入賞口55に対応付けられた数(本実施形態では、15)の賞球が付与される。
なお、本実施形態において、第1流路Xから転動する場合と比較して、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球が大入賞口55に向けて転動するように各障害物が配置されている。
大入賞口55の上方には特別電動役物65が配設されている。特別電動役物65は、大入賞口55への入賞が容易である開放状態または入球が困難である閉鎖状態に可換に遷移する部材であり、特別電動役物ソレノイド66により開放状態または閉鎖状態のいずれかに遷移する。
より具体的には、特別電動役物65は、後述する特図当否判定によって大当りが導出されたことに起因して設定される大当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って大入賞口55への入賞が許容される。このように、特別電動役物65が開放状態である場合には、大入賞口55への入賞が容易となるため、賞球を獲得できる機会が大幅に増大する大当り遊技は、有利な遊技状態であると言える。
大当り遊技では、特別電動役物65の開放状態と閉鎖状態が交互に設定され、1回の開放状態(「ラウンド」と称する場合があり、1回の大当りで発生するラウンドの総数を「ラウンド数」と称する場合がある)は、あらかじめ定められた数(本実施形態では、10)の遊技球が大入賞口55に入賞したことに基づいて終了し、特別電動役物65が閉鎖状態となる。
なお、1回の開放状態は、あらかじめ定められた数の遊技球が大入賞口55に入賞するのに十分な時間(本実施形態では、30秒)が経過したことに基づいても終了する。
ここで、1回のラウンドにおいて、10球の遊技球が入賞したことに基づいて特別電動役物65が開放状態から閉鎖状態に設定される場合に、すぐに閉鎖状態となることはできない。そのため、1回のラウンドにおいて、10球を超える遊技球が大入賞口55に入賞する場合が発生し、当該入賞をオーバー入賞と称する場合がある。
また、特図当否判定によって小当りが導出されたことに起因する小当り遊技の少なくとも一部においても特別電動役物65が開放状態となるが、上記の大当り遊技と比較して当該開放状態となる時間が短い。そのため、小当り遊技は、大当り遊技よりも不利な遊技状態と言える。
第1始動口57は、遊技領域50aの中央下部に配置されている。第1始動口57には第1始動口センサ70が付設されており、第1始動口センサ70の検知結果によって第1始動口57への入賞が判定されて、第1始動口57に対応付けられた数(本実施形態では、4)の賞球が付与される。第1始動口57に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、特図1の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第2流路Yから転動した場合に比べて、第1流路Xから転動した場合に多くの遊技球が第1始動口57に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
第2始動口59は、遊技領域50aの右下部に配置されている。第2始動口59には第2始動口センサ71が付設されており、第2始動口センサ71の検知結果によって第2始動口59への入賞が判定されて、第2始動口59に対応付けられた数(本実施形態では、1)の賞球が付与される。
第2始動口59に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、特図2の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態に係る遊技領域50aは、第1流路Xから転動した場合に比べて、第2流路Yから転動した場合に多くの遊技球が第2始動口59に向けて転動するように、遊技釘等の障害物が配置されているものとする。
第2始動口59に繋がる流路には普通電動役物61が配設されている。普通電動役物61は、第2始動口59に遊技球への入球が容易である開放状態または入球が困難である閉鎖状態に可換に遷移する部材であり、普通電動役物ソレノイド62により開放状態または閉鎖状態のいずれかに遷移する。
より具体的には、普通電動役物61は、普図の図柄変動で当選して行われる普図当り遊技の少なくとも一部において開放状態になり、これに伴って第2始動口59への入賞が許容される。このように、普通電動役物61が開放状態である場合には、第2始動口59への入賞が容易となるため、賞球により遊技球の減少を抑えつつ、特図2の図柄変動が実行される機会を大幅に増大しうる。
ゲート63は、遊技領域50aの右中央部に配置されている。ゲート63には、ゲートセンサ74が付設されており、ゲートセンサ74の検知結果によってゲート63への入賞が判定される。ゲート63に係る入賞が判定された場合の少なくとも一部において、普図の図柄変動が行われることとなる。
なお、本実施形態において、第1流路Xから転動する場合と比較して、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球がゲート63に向けて転動するように各障害物が配置されている。
一般入賞口67は、遊技領域50aの左下部に配置されている。一般入賞口67には、一般入賞口センサ73が付設されており、一般入賞口センサ73の検知結果によって一般入賞口67への入賞が判定されて、一般入賞口67に対応付けられた数(本実施形態では、4)の賞球が付与される。
なお、本実施形態において、第2流路Yから転動する場合と比較して、第1流路Xから転動する場合に多くの遊技球が一般入賞口67に向けて転動するように各障害物が配置されているが、第2流路Yから転動する場合に多くの遊技球が一般入賞口67に向けて転動するように各障害物が配置されるようにしてもよい。また、一般入賞口67を複数個設けるようにしてもよい。
アウト口69は、遊技領域50aの最下部に配置されている。遊技領域50aに打ち込まれ、上述した各入賞口に入球しなかった遊技球はアウト口69に落入し、アウト球として処理される。
なお、本実施形態では、上記入賞口およびアウト口に入球した遊技球(以下、「アウト球」と称する)を検出するためのアウト球センサ75(図示省略)を備えており、当該センサの検出結果を用いて計数されたアウト球数は、ベース値を導出するために用いられる。
ここで、ベース値とは、最も不利な状態(後述する、特図低確かつ普図低確)におけるセーフ球数(賞球数)÷アウト球数×100で導出される値であり、当該値は、後述する主制御基板モニタ97に表示される。
より具体的には、初回電源投入(RAM103のベース値に係る領域がクリアされた場合を含む)からアウト球数の60000区切りの区間でベース値を導出し、導出したベース値を次の区間に表示(例えば、アウト球数が60001~120000の区間で導出したベース値を120001~180000の区間で表示)する。そして、表示される値は、導出したベース値の整数部分(小数点第一位を四捨五入)である。
遊技盤50の背面には、図5に示すように、主制御基板100が格納された主制御基板ケース109、第1副制御基板200が格納された第1副制御基板ケース209、第2副制御基板300が格納された第2副制御基板ケース309、電源制御基板500が格納された電源制御基板ケース509、払出制御基板400が格納された払出制御基板ケース409、および設定基板41が装着され、第1副制御基板ケース209および第2副制御基板ケース309の背面に加え、主制御基板ケース109の背面の一部を覆う開閉カバー45が着脱自在に装着されている。
なお、各基板を覆う基板ケースおよびカバーは、透明性を有する部材によって構成されており、各ケースおよびカバーを通して対応する基板が視認可能となっている。
主制御基板100には、設定値、ベース値、および遊技停止状態の種別(詳細は後述)を表示する主制御基板モニタ97が設けられ、当該モニタは、遊技盤50の背面から視認可能となっている。また、当該モニタの表示は、主制御基板100により制御される。
ここで、設定値とは、後述する特図当否判定の有利度(大当りが導出される確率)に影響を与える値である。本実施形態における設定値は、設定値1、設定値2、および設定値3の計3段階(任意の段階を設定してもよい)が設けられており、設定されている設定値(以下、「現在の設定値」と称する場合がある)の値が大きくなるに従って特図当否判定の有利度が高くなるように構成されている。なお、設定値に応じた特図当否判定の詳細は、後述する。
また、設定値は、後述する設定変更手段177による設定変更処理によって変更可能であり、現在の設定値は、後述する設定確認手段178による設定確認処理において確認可能であり、設定変更処理および設定確認処理の詳細は、後述する。
また、本実施形態では、設定されている設定値、ベース値、および遊技停止状態の種別を同一の表示装置(主制御基板モニタ97)で表示しているが、これらの一部または全部を別の表示装置に表示するようにしてもよい。
電源制御基板には、遊技島の電源設備から供給される一次電源を遊技機10に供給するために操作される電源スイッチ40が設けられている。
設定基板41には、後述する復電時(電源投入時)の復帰状態を決定するための操作部として、設定キースイッチ42およびRAMクリアスイッチ43が設けられている。さらに、設定基板41には、設定キースイッチ42およびRAMクリアスイッチ43を覆う透明性を有する設定基板カバー44がヒンジ機構21と同一側にあるヒンジ機構(図示省略)により開閉可能に設けられている。
なお、設定基板カバー44は、設定キースイッチ42を操作するために用いられる設定キー600が挿入されている状態では、閉鎖状態にならないように構成されている。
また、設定基板カバー44は、ヒンジ機構によって開閉可能に構成されているが、上下にスライドするスライド式のカバーであってもよい。
このように、遊技島に設置された状態では、中枠17を開放状態としなければ、遊技盤50の背面側に設けられた各操作部(電源スイッチ40、設定キースイッチ42、RAMクリアスイッチ43)の操作が困難となる。
また、遊技盤50の背面には、開閉カバー45の上部に、遊技島の球供給設備から供給される遊技球が貯留される遊技球タンク46が配置されている。遊技球タンク46は、さらに、タンクレール47および払出ユニット48を介して、上球受け皿27に繋がる払出通路49と接続されており、払出ユニット48によって払い出された球は、払出通路49を通って上球受け皿27に払い出される。
ここまで、本実施形態における遊技機10の構造について説明してきたが、これらは一具体例であって、別の構成によって本発明を実施することもできる。
<演出遮蔽体83の動作>
次に、図6(a)~図6(c)を用いて、演出遮蔽体83の動作を説明する。図6(a)~図6(c)は、演出遮蔽体83の可動位置を示す図である。
上述の通り、演出遮蔽体83は、左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、および右下演出遮蔽体83dで構成されており、図6(a)には、演出遮蔽体83が初期位置にある状態が示されている。なお、当該位置において、メイン表示部81の表示領域の略全体が視認可能となっている。また、当該状態は、後述する演出遮蔽体閉鎖演出において、当該演出に失敗した場合に発生する状態でもある。
図6(b)には、演出遮蔽体83によってメイン表示部81の一部(全体の30%程度)が遮蔽されている状態が示されている。なお、当該状態は、演出遮蔽体閉鎖演出において、当該演出に成功するか否かが報知される直前に、当該演出に成功する場合と当該演出に失敗する場合の双方で発生する状態である。
図6(c)には、演出遮蔽体83によってメイン表示部81の全体が遮蔽されている状態が示されている。なお、当該状態は、演出遮蔽体閉鎖演出において、当該演出に成功した場合に発生する状態である。
このように、左上演出遮蔽体83a、右上演出遮蔽体83b、左下演出遮蔽体83c、および右下演出遮蔽体83dは、メイン表示部の平面方向で互いに連動して動作する。
また、図6(c)に示す通り、左上演出遮蔽体83aは、前面側(メイン表示部81側を背面側と定義した場合の前面側)の表面に「天」という文字を模した凸部を有し、右上演出遮蔽体83bは、前面側の表面に「下」という文字を模した凸部を有し、左下演出遮蔽体83cは、前面側の表面に「無」という文字を模した凸部を有し、右下演出遮蔽体83dは、前面側の表面に「双」という文字を模した凸部を有し、各演出遮蔽体は、背面(メイン表示部81側)からの光を透過させないように構成されている。
さらに、右下演出遮蔽体83dが有する凸部には、設定示唆ランプ84が配設されており、当該ランプは、演出遮蔽体83がメイン表示部81の全体を遮蔽した場合に全体が視認可能となるフルカラーLEDであり、詳細は後述するが、メイン表示部81が遮蔽された際に現在の設定値に基づいて決定された色に点灯する。
<遊技機10の制御構成>
次に、図7を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える制御構成を説明する。図7は、遊技機10が備える制御構成を示すブロック図である。なお、図7に示す制御構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、図7で図示しない制御構成を備えていてもよい。
主制御基板100は、遊技に関する各種の演算処理を行うCPU101と、制御プログラムや各種データ等を記憶したROM102と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM103と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート104と、CPU101によるプログラム処理とは別系統で動作して乱数(ハード乱数)を生成する乱数回路105と、を備えており、これらが内部バスを介して相互に接続されている。
CPU101は、ROM102に格納された各種の制御プログラムを読み出して演算処理を行うことで、遊技の主制御に係る各種処理を実行する。
RAM103は、後述するバックアップ電源回路502において生成されるバックアップ電源によってバックアップがなされる。具体的には、RAM103に格納される情報のうち、電断が生じた後の復電時にそのデータを用いて電断直前の状態で遊技機10が復帰できるような各種情報がバックアップされるように構成されている。例えば、電断が生じた際に保持されていたスタックポインタや各レジスタ等のデータに加え、そのときの遊技機10の状態(遊技停止状態、設定変更状態、設定確認状態、または遊技可能状態)、設定中の設定値、現在の特図抽選状態、現在の普図抽選状態などといった遊技に係る情報がバックアップ対象とされる。
本実施形態では、少なくとも、そのような遊技に係る情報が格納される領域(RAM103の遊技に係る領域と表記される場合がある)に加えて、ベース値が格納される領域(RAM103のベース値に係る領域)と、RAM103の遊技に係る領域に関するチェックサムの補数およびバックアップフラグが格納される領域(RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域と表記される場合がある)と、RAM103のベース値に係る領域に関するチェックサムの補数およびバックアップフラグが格納される領域(RAM103のベース値に係るバックアップ情報領域と表記される場合がある)とがバックアップされる。そして、遊技機10は、復電時に、そのバックアップされた、RAM103の遊技に係る領域と、RAM103のベース値に係る領域と、RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域と、RAM103のベース値に係るバックアップ情報領域とに格納される各種情報を用いて復帰する。
なお、本実施形態におけるバックアップの具体的手法については何ら制限されない。例えば、RAM103のうちバックアップ対象とされる領域は、電断状態においても不揮発的にデータを保持可能な構成で実現されてもよい。他の例としては、RAM103の中でも、電断状態においても不揮発的にデータを保持可能に構成される第一メモリと、遊技機10が動作時に参照される第二メモリとで異なるハードウェアが設けられていてもよく、その場合には、遊技機10は、電断時に第二メモリから第一メモリにバックアップ対象となる情報を退避し、その退避された情報を復電時に第一メモリから第二メモリへリカバリすればよい。
また、主制御基板100は、第1始動口センサ70、第2始動口センサ71、大入賞口センサ72、一般入賞口センサ73、ゲートセンサ74、アウト球センサ75、中枠開扉センサ76等と電気的に接続されており、I/Oポート104を介して、これらのセンサからの検出信号をCPU101に入力可能に構成されている。
また、主制御基板100は、第1特別図柄表示装置91、第2特別図柄表示装置92、普通図柄表示装置93、第1特別図柄保留ランプ94、第2特別図柄保留ランプ95、普通図柄保留ランプ96、主制御基板モニタ97、普通電動役物ソレノイド62および特別電動役物ソレノイド66に電気的に接続されており、I/Oポート104を介してこれらを制御可能に構成されている。
同様に、主制御基板100は、メイン操作部39に電気的に接続されており、メイン操作部39の操作を検知可能に構成されている。さらに、主制御基板100は、設定基板41と電気的に接続されており、設定キースイッチ42、およびRAMクリアスイッチ43の操作を検知可能に構成されている。
主制御基板100と第1副制御基板200との間は、8本のパラレル信号線および1本のストローブ線で接続されており、主制御基板100から第1副制御基板200へと向かう単一方向のみで通信可能に接続され、主制御基板100から第1副制御基板200へ各種の演出制御コマンドが送信される。
なお、第1副制御基板200から主制御基板100へデータを送信することはできず、また、第1副制御基板200は、主制御基板100に対してデータの送信を要求することはできないように構成されている。
また、本実施形態では、主制御基板100から第1副制御基板200へのデータ送信にパラレル伝送方式を採用しているが、シリアル伝送方式を採用してもよい。
第1副制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンドに基づき遊技演出に関する各種の演算処理を行うCPU201、演出制御プログラムや各種データ等を記憶したROM202、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM203と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート204と、を備え、これらが内部バスを介して相互に接続され、CPU201がROM202に記憶された制御プログラムに従って遊技演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。
なお、第1副制御基板200は、演出ボタン37およびカーソルボタン38に電気的に接続されており、当該操作部の操作を検知可能に構成されている。
また、第1副制御基板200は、主制御基板100からの演出制御コマンドに基づく演出制御処理にて、第2副制御基板300へ画像および音響を指示する画像制御コマンド、演出ランプ35の点灯を制御するためのランプ制御データ、可動装飾体22およびサブ表示部82の可動を制御するための可動制御データ等を生成する。
ここで、第1副制御基板200は、第2副制御基板300と双方向通信が可能に接続されており、画像および音響に関する画像制御コマンドが第1副制御基板200から第2副制御基板300へ送信される一方、その応答として、当該制御コマンドを正常に受信できた旨を示す応答コマンド(ACKコマンド)が第2副制御基板300から第1副制御基板200へ送信される。
また、第1副制御基板200は、演出ランプ35および設定示唆ランプ84と電気接続されており、I/Oポート204を介して、ランプ制御データを送信する。そして、演出ランプ35および設定示唆ランプ84は、第1副制御基板200から送信されるランプ制御データによって点灯が制御されるように構成されている。
なお、設定示唆ランプ84は、演出遮蔽体83に配設されたフルカラーLEDであり、点灯時の色で現在の設定値を示唆するランプであり、当該ランプの詳細は後述する。
また、第1副制御基板200は、可動装飾体22、サブ表示部82、および演出遮蔽体83と電気接続されており、I/Oポート204を介して、可動制御データを送信する。
そして、可動装飾体22、サブ表示部82、演出遮蔽体83は、第1副制御基板200から送信される可動制御データによって可動が制御されるように構成されている。
第2副制御基板300は、第1副制御基板200からの画像制御コマンドに基づき画像演出に関する各種の演算処理を行うCPU301と、画像制御プログラムや各種データ等を記憶したROM302と、一時記憶領域となるワークエリアやバッファメモリとして機能するRAM303と、周辺基板や各デバイスとの間の信号を入出力するI/Oポート304とを備えており、CPU301がROM302に記憶された制御プログラムに従って画像演出に係る主要な制御を実行するように構成されている。
その他、第2副制御基板300には、図示省略するが、CPU301から受信した制御信号に基づき演出内容に沿った画像データを生成するVDPと、CPU301から受信した制御信号に基づき演出内容に沿った音響データを生成する音源ICとを搭載している。VDPは、いわゆる画像プロセッサであり、CPU301からの指示に応じて画像ROMに記憶された画像データを読み込み、これを画像処理して生成した画像データを演出表示装置へ送信する。このVDPには、画像ROMから読み出された画像データの展開・加工に使用される高速のVRAMが接続されている。音源ICは、CPU301からの指示に応じて音声ROMに記憶された音響データを読み込み、読み込んだ音響データを合成処理して生成した最終的な音響データを増幅器を介してスピーカ33に出力する。
払出制御基板400は、CPU401、ROM402およびRAM403(いずれも図示省略)を主体として構成されている。
また、払出制御基板400は、主制御基板100と双方向通信可能に接続されており、主制御基板100からの払出制御コマンドに基づいて払出ユニット48を駆動させて遊技球を払い出すための制御を実行するとともに、操作ハンドル31の操作量に基づき球送り機構と発射機構とを同期的に駆動させて遊技球の発射を制御する。
電源制御基板500は、遊技島の電源設備から供給される一次電源を基に、上述の制御基板等の電子部品や電気部品に供給する通常電源を生成する通常電源回路501、バックアップ電源を生成するバックアップ電源回路502、および電断(通常電源による供給電圧が所定の電圧低下となること)を検出する電断検出回路503で構成されている。
また、電源制御基板500には、電源スイッチ40が接続されており、遊技島の電源設備から1次電源が供給されていることを前提として、電源スイッチ40がONになると、電源制御基板500の通常電源回路501で通常電源が生成され、上述の制御基板(主制御基板100、第1副制御基板200、第2副制御基板300、および払出制御基板400)を含む電子部品や電気部品に電源が供給される。
また、電源制御基板500は、電断検出回路503によって電断が検出された場合には、電断信号(NMI信号)を主制御基板100、第1副制御基板200、払出制御基板400のそれぞれに送信する。
また、バックアップ電源回路502は、遊技島の電源設備から遊技機10に電源が供給されているときに充電される仕組みとなっている。
なお、バックアップ電源回路502を払出制御基板400上に設けるようにしてもよく、電断検出回路503を電源制御基板500に設けず、主制御基板100、第1副制御基板200、および払出制御基板400のそれぞれに設けるようにしてもよい。
<遊技機10の機能構成>
次に、図8を用いて、本実施形態に係る遊技機10が備える機能構成を説明する。図8は、遊技機10が備える機能構成を示すブロック図である。なお、図8に示す機能構成は、本実施形態の遊技機10を説明する上で必要となるものであり、遊技機10は、図8で図示しない機能構成を備えていてもよい。また、必要に応じて、機能構成を説明する際に、図9~図11参照することとする。
主制御基板100は、図8に示すように、入球判定手段110、メイン乱数発生手段115、メイン保留制御手段120、事前判定手段125、特図抽選手段130、普図抽選手段135、大当り遊技制御手段140、図柄表示制御手段145、電動役物制御手段150、遊技状態制御手段155、メイン情報記憶手段160、メインエラー制御手段165、メインコマンド管理手段170、復電処理実行手段175、および電断処理実行手段180を備えており、これらの手段は、図7を用いて説明した主制御基板100上の各制御構成によって実現されるものを機能的に表したものである。
なお、メイン情報記憶手段160は、主制御基板100が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。特に、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶されたデータ(演出制御コマンド)は、記憶された後にコマンド送信手段によって後述する第1副制御基板200のサブコマンド管理手段270に向けて送信される。
入球判定手段110は、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に基づいて各入賞口への入賞を判定する。
メイン乱数発生手段115は、乱数回路105によって更新範囲が異なる複数種類の乱数を生成可能であり、入賞口への入賞が判定されたタイミングで乱数回路105から当該入賞口に対応する一または複数の乱数を取得(ラッチ)する。
より具体的には、メイン乱数発生手段115は、第1始動口57または第2始動口59への入賞が判定された場合には、後述する、特図当否判定用の乱数、特図停止図柄抽選用の乱数、および特図変動パターン抽選用の乱数を取得する。ゲート63への入賞が判定された場合には、後述する普図当否判定用の乱数、普図図柄抽選用の乱数、および普図変動パターン抽選用の乱数をメイン情報記憶手段160の対応する格納領域に格納する。
メイン保留制御手段120は、特図の図柄変動の保留、および普図の図柄変動の保留に関する制御を行う。特図1に関しては、第1始動口57への入賞を契機として取得された、特図当否判定用の乱数、特図停止図柄抽選用の乱数、および特図変動パターン抽選用の乱数を、特図1の作動保留情報として保留する(記憶させる)。
より具体的には、メイン保留制御手段120は、特図1の作動保留情報が保留されるごとに1加算され、特図1の作動保留情報が使用される(特図抽選手段130の抽選で用いられる)ごとに1減算される保留カウンタ(以下、「特図1保留カウンタ」と称する)を備え、特図1保留カウンタの値が上限値(本実施形態では、4)となるまで、当該作動保留情報をメイン情報記憶手段160の現在の特図1保留カウンタに対応する格納領域に記憶させ、作動保留情報が使用されるごとに、使用された作動保留情報をクリアし、残りの作動保留情報を、特図1保留カウンタの小さいものから順に、現在の格納領域から現在の特図1保留カウンタよりも1少ない特図1保留カウンタに対応する格納領域に移動(シフト)させる制御を行う。
また、メイン保留制御手段120は、特図2および普図に関しても、特図1とは別に上述の制御と同様の制御を行い、特図2の保留カウンタを特図2保留カウンタと称する。
また、以降の説明では、「作動保留情報の保留」を「図柄変動の保留」と表現する場合がある。
また、メイン保留制御手段120は、特図1または特図2の作動保留情報(保留カウンタ)を更新(加算または減算)した際に、特図1保留カウンタおよび特図2保留カウンタを含む演出制御コマンド(保留コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、本実施形態では、特図1に対応する作動保留情報および特図2に対応する作動保留情報の双方が保留されている場合には、特図2に対応する作動保留情報が優先的に使用される優先変動が行われる。
また、大当り遊技中に保留されている特図の作動保留情報であって、当該大当り遊技の終了後に使用される特図の作動保留情報(本実施形態のように優先変動を採用している場合には、特図2の保留に限る)を使用した場合の特図当否判定の結果が大当り(後述する確変大当りであることが好ましい)となることを、「保留連」と称する場合がある。
事前判定手段125は、所定の事前判定のタイミングにおいて特図の作動保留情報が保留された場合に、当該作動保留情報を対象とした先読み演出のための事前判定を実行する。
より具体的には、事前判定手段125は、今回保留した作動保留情報の各乱数を読み出し、後述する、特図当否判定、特図停止図柄抽選、および特図変動パターン抽選のそれぞれに対する事前判定を実行する。各事前判定では、各事前判定に対応する抽選に用いられる抽選テーブルと同一または同等の抽選テーブル(図示省略)が用いられる。そのため、これらの事前判定は、後に実行される抽選の結果と同一の結果が導出される。
また、事前判定手段125は、導出された事前判定の結果を含む演出制御コマンド(事前判定コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
なお、上述の通り、事前判定コマンドは、所定の事前判定のタイミングにおいて特図の作動保留情報が保留された場合の少なくとも一部で送信される(生成され、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶される)ものであるため、上述の保留コマンドに続いて送信されることとなる。ここで、所定の事前判定のタイミングとは、大当り遊技中ではないことを指し、さらに、本実施形態では、普図高確中の特図1の作動保留情報が保留された場合には、事前判定コマンドの送信を規制している。
特図抽選手段130は、特図当否判定手段131、特図停止図柄抽選手段132、および特図変動パターン導出手段133を備え、特図当否判定手段131、特図停止図柄抽選手段132、特図変動パターン導出手段133の順に各手段による処理を実行する。特図抽選手段130は、特図の変動開始条件が充足された際に、メイン情報記憶手段160に保留されている作動保留情報のうちの最先の作動保留情報を読み出す。
なお、「特図の変動開始条件が充足される」とは、その一例として、大当り中ではないこと、特図1および特図2のいずれも図柄変動中でないこと、特図1および特図2のうちの少なくともいずれか一方に作動保留情報が存在することのすべての条件が充足されたことである。
ここで、図9(a)~図9(c)は、主制御基板100で用いられる抽選テーブルを模式的に示す図であり、以下の説明において必要に応じて参照する。
なお、図9(a)~図9(c)で示す抽選テーブル以外の抽選テーブルを含め、抽選テーブルを用いた抽選では、読み出した乱数に対して抽選テーブルに記憶された抽選値をあらかじめ定められた順序に従って順次加算され、キャリー(桁あふれ)が発生した抽選値に対応する結果が当該抽選の結果として導出される。同様に、抽選テーブルに関する説明では、説明の便宜上、抽選テーブルに名前を付しているが、名前に対応する抽選テーブルに含まれる抽選値等のデータが各ROMに識別可能に記憶されていればよく、これらの名前は、当該データが記憶される領域を特定するものではない。図示される抽選テーブルには、説明の便宜上記載された項目や、抽選値として「-」または「0」が記載されている場合があるが、これらは必ずしも各ROMに記憶されたデータを示すものではない。さらに、抽選に使用される乱数範囲(当該範囲で取得され得る乱数の数)と同一の抽選値が抽選テーブルに記載されている場合には、当該結果が100%導出されるため、必ずしも抽選を行う必要はない。
特図当否判定手段131は、図柄変動ごとに、特図当否判定用の乱数を読み出し、読み出した乱数と現在の設定値に対応する特図当否判定用の抽選テーブルを用いて大当り、小当たり、はずれのいずれに該当するかを抽選によって決定する。
図9(a)は、特図1および特図2で共通して用いられる特図当否判定用の抽選テーブルを示したものであり、当該判定で用いられる乱数の範囲は、0~65535である。そのため、大当りは、特図抽選状態が低確率の場合(以下、「特図低確」と略称する場合がある)において、現在の設定値が設定値1である場合には205/65536(約1/319.6)、現在の設定値が設定値2である場合には215/65536(約1/304.8)、現在の設定値が設定値3である場合には230/65536(約1/284.9)の確率で導出される。同様に、特図抽選状態が高確率の場合(以下、「特図高確」と略称する場合がある)において、現在の設定値が設定値1である場合には445/65536(約1/147.2)、現在の設定値が設定値2である場合には467/65536(約1/140.3)、現在の設定値が設定値3である場合には500/65536(約1/131.0)の確率で大当りが導出される。
このように、本実施形態では、特図低確および特図高確のそれぞれにおいて、大当りが導出される確率は設定値ごとに異なり、いずれの設定値においても、特図低確において大当りが導出される確率の分子を1とした場合の分母の値が、特図高確において大当りが導出される確率の分子を1とした場合の分母の値よりも大きくなっている。そのため、特図高確は、特図低確よりも大当りが導出される確率が高く、特図低確よりも有利度が高い状態であると言える。なお、以降の説明を含め、分子を1とした場合の分母の値は、必ずしも遊技機10で導出される必要はない。
よって、遊技機10において、設定値として第一の設定値(設定値3)が設定されている場合における抽選によって第一の事象(所定の事象)が発生する確率と、設定として第一の設定値よりも賞球の付与に関する有利度が低い第二の設定値(設定値1)が設定されている場合における抽選によって第一の事象が発生する確率とが異なると換言できる。
また、遊技機10において、第一の事象(所定の事象)および第二の事象(別の事象)は、一の図柄変動に対して一度だけ発生する可能性があるものであると換言できる。
なお、本実施形態では、特図低確の大当りが導出される確率の分母(分子を1とした場合)と、特図高確で大当りが導出される確率の分母(分子を1とした場合)の比率が、設定される設定値に関わらず一定(本実施形態では、約1:2.2)となるように抽選値が設定されており、当該比率が一定とは、大当り確率の分母(分子を1とした場合)の整数部分(小数点以下は、切り捨て、切り上げ、および四捨五入のいずれか)の比率が一定となることを指す。すなわち、前者の確率の分母と、後者の確率の分母の比率が、設定される設定値に関わらず略一定となるように抽選値が設定されていればよい。
また、図9(a)に示す通り、小当りは、特図低確および特図高確のいずれの場合にも、現在の設定値が設定値1である場合には520/65536(約1/126.0)、現在の設定値が設定値2である場合には550/65536(約1/119.1)、現在の設定値が設定値3である場合には580/65536(約1/112.9)の確率で導出される。
このように、本実施形態では、小当りが導出される確率は設定値ごとに異なり、いずれの設定値においても、特図低確において大当りが導出される確率の分子を1とした場合の分母の値が、小当りが導出される確率の分子を1とした場合の分母の値よりも大きくなっている。同様に、特図高確において大当りが導出される確率の分子を1とした場合の分母が、小当りが導出される確率の分子を1とした場合の分母の値よりも大きくなっている。
よって、遊技機10において、設定値として第一の設定値(設定値3)が設定されている場合における抽選によって第一の事象(所定の事象)とは異なる第二の事象(別の事象)が発生する確率と、設定値として第二の設定値(設定値1)が設定されている場合における抽選によって第二の事象が発生する確率とが異なると換言できる。
また、遊技機10において、設定値として第一の設定値(設定値3)が設定されている場合、および設定値として第二の設定値(設定値1)が設定されている場合において、第一の事象(所定の事象)が発生する確率の分子が一である場合の分母が、第二の事象(別の事象)が発生する確率の分子が一である場合の分母よりも大きいと換言できる。
なお、上述の通り、分子を一とした場合の分母の値は、必ずしも遊技機10で導出される必要はない。
また、上述の遊技盤50の説明では省略したが、遊技盤50の前面には、設定値ごとの特図低確における大当り確率、特図高確における大当り確率、および小当り確率のそれぞれの設定値ごとの設計値(いずれも分子を1とした場合の確率であることが好ましい)が、前枠20が閉鎖している状態で前面側から視認可能な位置に記載されている。そのため、遊技者は、これらの確率の設計値を認識することができる。
なお、これらの確率は、設定値ごとの大当り確率をすべて記載する必要はなく、例えば、特図低確における大当り確率を「1/284.9~1/319.6」、特図高確における大当り確率を「1/147.2~1/131.0」、小当り確率を「1/126.0~1/112.9」と表示するように、設定値2の大当り確率を記載しないようにしてもよい。すなわち、最も高い確率と最も低い確率のみを記載するようにしてもよい。このようにすることで、確率の記載スペースを有効利用することができる。
特に、特図高確における大当り確率や小当り確率を記載せずに特図低確における大当り確率を記載する(特図低確における大当り確率のみを記載する)ようにしてもよく、この場合には、設定値ごとの特図低確における大当り確率をすべて記載してもよいし、一部(上述の最も高い確率と最も低い確率)を記載するようにしてもよい。いずれの場合であっても、特図高確における大当り確率や小当り確率よりも遊技者が最も関心を持つ特図低確における大当り確率を記載しつつも、特図高確に確率の記載スペースをより有効利用することができる。
また、これらの確率の記載は、メイン表示部81の表示に置き換えてもよく、この場合には、後述する履歴情報を表示可能な期間(例えば、図柄変動が実行されていない期間)に当該設計値を表示可能とすることが好ましい。
特図停止図柄抽選手段132は、特図当否判定手段131によって大当りが導出された場合に、特図停止図柄抽選用の乱数を読み出し、読み出した乱数と特図停止図柄抽選用の抽選テーブルを用いて特図の停止図柄を抽選によって決定する。
図9(b)は、特図1停止図柄抽選用の抽選テーブルを示したものであり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0~99である。そのため、特図1では、大当りが導出された際に、50/100の確率(すべての設定値で同一)で図柄A、50/100の確率(すべての設定値で同一)で図柄Bが停止図柄として決定される。
ここで、図柄Aは、ラウンド数が9であり、かつ大当り遊技終了後に特図高確、普図高確となる図柄(以下、「確変図柄」と称する場合があり、当該図柄に係る大当りを「確変大当り」と称する場合がある)である。一方、図柄Bは、ラウンド数が8であり、かつ大当り遊技終了後に特図低確、普図高確(詳細は後述)となる図柄(以下、「通常図柄」と称する場合があり、当該図柄に係る大当りを「通常大当り」と称する場合がある)である。よって、図柄Aは、ラウンド数およびその後の特図抽選状態の双方において、図柄Bよりも有利な図柄であると言える。
図9(c)は、特図2停止図柄抽選用の抽選テーブルを示したものであり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、特図1停止図柄抽選と同様に、0~99である。そのため、特図1では、大当りが導出された際に、65/100の確率(すべての設定値で同一)で図柄a、35/100の確率(すべての設定値で同一)で図柄bとなる。
ここで、図柄aは、ラウンド数が16であり、かつ大当り遊技終了後に特図高確、普図高確となる確変図柄であり、図柄bは、ラウンド数が8であり、大当り遊技終了後に特図低確、普図高確となる通常図柄である。よって、図柄bよりも図柄aの方が有利度が高くなると言える。
このように、本実施形態では、特図1および特図2のいずれにおいても、各停止図柄が導出される確率は、設定される設定値に関わらず一定であり、特図停止図柄抽選の有利度は、設定される設定値によって変化しない。
また、本実施形態は、特図1による大当り遊技終了後の特図高確となる割合(50/100)と、特図2による大当り遊技終了後の特図高確となる割合(65/100)とが異なっている(特図1の図柄変動よりも特図2の図柄変動が有利になっている)。詳細は省略するが、この違いは、大当り遊技中に遊技球が大入賞口55内に設けられたV入賞領域を通過した場合(V入賞領域に設けられたセンサが遊技球を検知した場合)に大当り遊技終了後に特図高確とする機能を備え、V入賞領域の通過が容易となるラウンド(本実施形態では、9ラウンド目)を設けるか否かを特図の停止図柄によって変えることで実現している。
また、特図停止図柄抽選手段132は、特図当否判定手段によって大当りが導出されなかった場合には、特図1の小当り時は図柄C、特図1のはずれ時は図柄D、特図2のはずれ時は図柄cを停止図柄として一律に決定する。
特図変動パターン導出手段133は、特図変動パターン(変動時間)を決定する際に参照する特図変動パターン抽選テーブルを複数種類備え、現在の特図変動パターン導出状態(詳細は後述)と今回の特図当否判定手段131の抽選結果とに基づいて、今回の特図変動パターンを決定するための一つの特図変動パターン抽選テーブルを選択し、選択した特図変動パターン抽選テーブルと特図変動パターン抽選用の乱数とを用いて一つの特図変動パターンを決定する。
なお、本実施形態では、上述の特図停止図柄抽選と同様に、特図変動パターン導出状態および特図当否判定手段131の抽選結果が同一であれば、各特図変動パターンが導出される確率は、設定される設定値に関わらず一定となる。
また、特図変動パターン導出手段133は、決定された特図変動パターンを含む演出制御コマンド(変動開始コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
普図抽選手段135は、特図抽選手段130と同様に、普図の図柄変動中でない場合に、メイン情報記憶手段160に保留されている作動保留情報のうちの最先の作動保留情報を読み出し、読み出した乱数を用いて、普図の当否を判定する普図当否判定を実行し、当該普図当否判定によって普通電動役物61が開放状態に制御されることとなる普図当りに当選した場合に普図の停止図柄を抽選により決定する普図停止図柄抽選、および普図の変動パターン(変動時間)を抽選により決定する普図変動パターン抽選を実行する。
より具体的には、普図当否判定では、普図抽選状態が高確率の状態(「普図高確」と略称する場合がある)と、普図抽選状態が低確率の状態(「普図低確」と略称する場合がある)とがあり、抽選テーブルの図示は省略するが、本実施形態では、普図高確では、65535/65536の確率(すべての設定値で同一)で普図当りとなり、残りの1/65536の確率ではずれとなる一方、普図低確では、1/65536の確率(すべての設定値で同一)で普図当りとなり、残りの65535/65536の確率ではずれとなる。なお、普図低確では、普図当りとならない(65536/65536ではずれとなる)ようにしてもよい。
普図停止図柄抽選では、特図停止図柄抽選と同様に、普通電動役物61の開放状態となるパターンが異なる複数種類の停止図柄から、普図停止図柄抽選用の抽選テーブル(図示省略)を用いた抽選によって一つの停止図柄が決定される。なお、普図当否判定ではずれとなった場合には、特図1、2と同様に、停止図柄が一律に決定される。
また、普図変動パターン抽選では、特図変動パターン抽選と同様に、複数種類の普図変動パターンから、普図変動パターン抽選用の抽選テーブル(図示省略)を用いた抽選によって一つの普図変動パターンが決定される。
このように、普図高確は、普図低確よりも普図当りが導出される確率が高く、普図低確よりも有利度が高い状態であると言える。
また、本実施形態では、普図に関する抽選(普図当否判定、普図停止図柄抽選、および普図変動パターン抽選)のいずれにおいても各抽選結果が導出される確率は、設定値に関わらず一定であり、普図に関する抽選の有利度は、設定される設定値によって変化しない。
なお、本実施形態は、上述の通り、設定される設定値が大きくなるほど特図当否判定の有利度(特図当否判定によって、大当りおよび小当りが導出される確率)が高くなることで、設定される設定値が大きくなるほど賞球の付与に関する有利度が高くなるように構成されているが、特図当否判定に加え、特図停止図柄抽選、普図当否判定、および普図停止図柄抽選のうちの少なくとも一つの抽選(または判定)について設定差を設けるようにしてもよい。また、特図当否判定を含まず、特図停止図柄抽選、普図当否判定、および普図停止図柄抽選のうちの少なくとも一つの抽選(または判定)について設定差を設けることで、設定される設定値が大きくなるほど有利度が高くなる(設定される設定値に応じて有利度が異なる)ようにしてもよい。すなわち、設定される設定値に応じて賞球の付与に関する有利度が異なるように構成されていればよい。
よって、遊技機10は、複数段階の設定値のうちの一の設定値が設定され、設定されている当該設定値に応じて賞球の付与に関する有利度が異なる遊技機であると換言できる。
大当り遊技制御手段140は、特図当否抽選の結果が大当りである場合、決定された大当り図柄に応じて、大当り開始デモに係るデモ時間、および大当り終了デモに係るデモ時間を決定する。
また、大当り遊技制御手段140は、大当り開始時には、大当り開始デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(大当り開始コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させ、大当り終了時には、大当り終了デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(大当り終了コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
また、大当り遊技制御手段140は、特図当否抽選の結果が小当りの場合も同様に、小当り開始デモに係る時間、および小当り終了デモに係るデモ時間を決定し、小当り開始時には、小当り開始デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(小当り開始コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させ、小当り終了時には、小当り終了デモに係るデモ時間を含む演出制御コマンド(小当り終了コマンド)を生成し、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
図柄表示制御手段145は、特図1の特図変動パターン(変動時間)に従って、特図1を第1特別図柄表示装置91に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に特図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で特図1を停止表示させる。同様に、第2特別図柄の特図変動パターン(変動時間)に従って、特図2を第2特別図柄表示装置92に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に特図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で特図2を停止表示させる。
なお、図柄表示制御手段145は、特図1および特図2の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための特図遊技タイマを有し、特図を停止表示させる際に(特図遊技タイマの値が「0」となるタイミングで)、装飾図柄の確定表示を要求するための演出制御コマンド(変動停止コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する。
また、図柄表示制御手段145は、普図の普図変動パターン(変動時間)に従って、普図を普通図柄表示装置93に変動表示させるとともに、変動時間の経過後に普図を普図停止図柄抽選によって決定された停止図柄で停止表示させる。
なお、図柄表示制御手段145は、普図の表示に係る時間(変動時間、停止表示時間)を管理するための普図遊技タイマを有する。
電動役物制御手段150は、特図当否抽選の結果が大当りとなった場合、特図の停止表示後に、特別電動役物ソレノイド66に制御信号を出力し、特別電動役物65を特図の停止図柄に対応する開放パターンに従って開放させる。大当り遊技は、特別電動役物65の1回の開閉動作を1回のラウンド遊技とし、当該ラウンド遊技を規定ラウンド数(本例では、16R、9R、8R)だけ連続して実行する遊技状態である。
また、電動役物制御手段150は、特図当否抽選の結果が小当りとなった場合、特図の停止表示後に、特別電動役物ソレノイド66に制御信号を出力し、特別電動役物65を短期間(0.05秒)だけ開放させる。
また、電動役物制御手段150は、普図当否抽選に当選した場合、普通電動役物ソレノイド62に制御信号を出力して、普通電動役物61を普図の停止図柄に対応する開放パターンに従って開放させる。
遊技状態制御手段155は、特図抽選状態を制御する。具体的には、遊技状態制御手段155は、上述の通り、大当り遊技の開始時に、大当りに係る図柄に関わらず、特図低確とし、通常大当りに係る大当り遊技の終了時には、特図低確を維持し、確変大当りに係る大当り遊技の終了時には、特図高確とする。
また、遊技状態制御手段155は、普図抽選状態を制御する。具体的には、遊技状態制御手段155は、大当り開始時に、大当りに係る図柄に関わらず、普図低確とし、通常大当りに係る大当り遊技の終了時には、100回の図柄変動が行われるまで普図高確とし(100回の図柄変動後には普図低確とする)、確変大当りに係る大当り終了時には、次回の大当り遊技の開始まで(例えば、大当りが導出されるのに十分な有限の回数(例えば、5000回)を設定する場合も含む)普図高確とする。
また、遊技状態制御手段155は、上述の特図変動パターン導出状態を制御する。この特図変動パターン導出状態の遷移については、図10(a)および図10(b)を参照しながら説明する。なお、図10(a)は、特図変動パターン導出状態の遷移を示す状態遷移図であり、図10(b)は、特図変動パターン導出状態ごとの平均変動時間の関係を示す図である。
図10(a)に示す通り、特図変動パターン導出状態は、特図低確かつ普図低確に対応する特図変動パターン導出状態A、特図低確かつ普図高確に対応する特図変動パターン導出状態B、および特図高確かつ普図高確に対応する特図変動パターン導出状態Cで構成され、大当り遊技中を除いて特図抽選状態および普図抽選状態に応じた特図変動パターン導出状態が設定される。そして、特図変動パターン導出状態A~特図変動パターン導出状態C間の遷移条件には、遷移条件(i)~遷移条件(iii)がある。遷移条件(i)は確変大当りに係る大当り遊技の終了、遷移条件(ii)は通常大当りに係る大当り遊技の終了、遷移条件(iii)は100回目の図柄変動の終了となる。なお、特図変動パターン導出状態Cにおいて通常大当りに係る大当り遊技が開始された場合には、当該大当り遊技の終了後に再び特図変動パターン導出状態Cが設定される(遷移条件(iii)における図柄変動のカウントが0から開始される)こととなる。
また、図10(b)に示す通り、特図変動パターン導出状態A、特図変動パターン導出状態B、および特図変動パターン導出状態Cのそれぞれの平均変動時間(当該特図変動パターン導出状態において選択され得る特図変動パターンの変動時間に対して出現率(当該特図当否判定の結果が導出される確率に対して当該特図変動パターンの当選確率を掛け算することで導出される、任意の図柄変動において発生し得る確率)を掛け算することで導出される変動時間の総和)は、特図変動パターン導出状態A、特図変動パターン導出状態C、特図変動パターン導出状態Bの順に短くなる。これは、主に、各特図変動パターン導出状態において最も選択される割合が高い特図変動パターンの変動時間の長さの差に起因する。
さらに、本実施形態では、特図変動パターン導出状態Aの平均変動時間と特図変動パターン導出状態Cの平均時間の差は、特図変動パターン導出状態Cの平均変動時間と特図変動パターン導出状態Bの差よりも大きい。
また、遊技状態制御手段155は、特図抽選状態、普図抽選状態、および特図変動パターン導出状態の更新が発生した場合に、更新後の各状態を含む演出制御コマンド(遊技状態指定コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させる。
メイン情報記憶手段160は、上述の通り、各手段によって読み出されたデータや、各手段による演算等によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。
メインエラー制御手段165は、I/Oポート104の入力情報を監視し、遊技機10がエラー状態であるか否かを判定する。エラー状態であると判定された場合には、当該エラー情報を含む演出制御コマンド(エラーコマンド)をメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する。
なお、メインエラー制御手段165は、例えば、磁気センサ(図示省略)の検知によるエラー状態等、重要度の高いエラー状態となった場合には、払出制御基板400に遊技球の発射を規制させる等、エラーコマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に格納する以外の処理を実行するようにしてもよい。
メインコマンド管理手段170は、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に演出制御コマンドが記憶されている場合に、当該演出制御コマンドを第1副制御基板200に向けて送信する。
なお、各演出制御コマンドは、原則として、メイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶された順番に従って送信される。
復電処理実行手段175は、復帰状態設定手段176、設定変更手段177、設定確認手段178、および遊技可能状態移行手段179を備える。
復帰状態設定手段176は、復電時の復帰状態当該RAM103に異常があるか否か、当該復電の直前の電断時の状態、復電時の設定キースイッチ42の態様と復電時のRAMクリアスイッチ43の態様の組合せ、および復電時の中枠開扉センサ76の状態に基づいて設定する復帰状態設定処理を実行する。当該処理によって設定される復帰状態には、遊技停止状態、設定変更状態、設定確認状態、および遊技可能状態(RAMクリア処理を伴う場合と、RAMクリア処理を伴わない場合とがある)があり、当該処理のフローは省略するが、上記復帰条件に対応する復電時の復帰状態を含む復電時の遊技機10の状態の詳細は後述する。なお、RAMクリア処理が実行された場合には、特図低確および普図低確が設定されることとなる。
ここで、遊技停止状態とは、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に応じた処理を実行しない(当該センサの検知結果自体を見なくてもよい)ことで、遊技の進行が不可能となる復帰状態であり、遊技可能状態とは、各入賞口に設けられたセンサの検知結果に応じた処理を実行することで、遊技の進行が可能となる復帰状態である。なお、設定変更状態および設定確認状態の詳細は後述する。
また、RAM103に異常があるか否かとは、復帰状態設定処理の先頭で行われるRAM異常チェック(具体的には、対象となる領域に係るバックアップ情報領域にバックアップフラグが記憶されているか否か(バックアップフラグがONであるか否か)を判定し、当該バックアップフラグが記憶されている場合(当該バックアップフラグがONである場合)には、対象となる領域と当該領域に係るバックアップ情報領域に記憶されている補数のチェックサムを導出し、当該演算結果が0である場合には、対象となる領域が正常であると判断し、それ以外は、対象となる領域が異常であると判断する処理)をRAM103の遊技に係る領域に対して実行して判断される。
なお、本実施形態におけるRAM異常チェックでは、ベース値に係る領域に対しても異常があるか否かが判断されるが、本実施形態における説明では、特段の説明がない限り、RAM103に異常があるとは、RAM103の遊技に係る領域に異常があることを指す。
また、復帰状態設定処理では、RAM103の遊技に係る領域に異常があり、かつRAM103のベース値に係る領域に異常がある場合に、RAM103のベース値に係る領域がクリアされるが、RAM103のベース値に係る領域に異常があれば(RAM103の遊技に係る領域に異常があるか否かに関わらず)、RAM103のベース値に係る領域をクリアするようにしてもよい。
設定変更手段177は、設定変更状態が設定された場合に、設定値の変更を可能とする設定変更処理を実行する。なお、当該処理の詳細は、後述する。
設定確認手段178は、設定確認状態が設定された場合に、設定値の確認を可能とする設定確認処理を実行する。なお、当該処理の詳細は、後述する。
遊技可能状態移行手段179は、遊技可能状態が設定された場合に、遊技可能状態へ移行させる遊技可能状態移行処理を実行する。
具体的に説明すると、遊技可能状態移行処理では、セキュリティ信号の出力がONになっている場合には、セキュリティ信号の出力をOFFにする処理、ベース値を主制御基板モニタ97に表示させる処理(ベース値の表示態様については、後述)、およびデバイスの初期設定が実行される。
ここで、セキュリティ信号とは、遊技機外の機器(データ表示機やホールコンピュータ)に向けて遊技機10に設けられた外部端子盤(図示省略)から出力される信号の一種である。以降の説明を含め、セキュリティ信号をONにするとは、セキュリティ信号の出力を開始すること指し、セキュリティ信号をOFFにするとは、セキュリティ信号の出力を終了すること指す。
また、本実施形態において、セキュリティ信号をOFFにする処理では、セキュリティ信号をONにしてからの経過時間を考慮していないが、当該経過時間を考慮、すなわち、セキュリティ信号をONにしてから一定時間経過するまでセキュリティ信号をOFFにしないようにしてもよい。
また、デバイスの初期設定では、払出制御基板400に遊技球の発射を許可するための発射許可コマンドの送信や、各入賞口への入球が有効となる状態の設定や、乱数回路105を起動させるためのデータの設定等の処理が実行される。
電断処理実行手段180は、電源制御基板500からの電断信号を受信したことに基づいて電断処理を実行する。
具体的には、RAM103のうちの遊技に係る領域(ベース値に係る領域とは異なる領域)に対しては、当該領域のチェックサムを導出し、当該チェックサムの補数をRAM103の遊技に係るバックアップ情報領域に記憶させる処理、および当該領域に対する電断処理が実行されたことを示すバックアップフラグをONにする(RAM103の遊技に係るバックアップ情報領域にバックアップフラグを記憶させる)処理を実行する。また、RAM103のベース値に係る領域に対しても、RAM103のうちの遊技に係る領域と同様に、RAM103のベース値に係る領域のチェックサムを導出し、当該チェックサムの補数をRAM103のベース値に係るバックアップ情報領域記憶させる処理、およびRAM103のベース値に係る領域に対する電断処理が実行されたことを示すバックアップフラグをONにする(RAM103のベース値に係るバックアップ情報領域にバックアップフラグを記憶させる)処理を実行する。
第1副制御基板200は、図8に示すように、サブ乱数発生手段210、履歴情報管理手段215、通常演出制御手段220、サブエラー制御手段230、ランプ制御手段240、可動役物制御手段250、サブ情報記憶手段260、およびサブコマンド管理手段270を備えており、これらの手段は、図7を用いて説明した第1副制御基板200上の各制御構成によって実現されるものを機能的に表したものである。
なお、サブ情報記憶手段260は、第1副制御基板200が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。また、メインコマンド管理手段170から送信された演出制御コマンドは、サブコマンド管理手段270によってサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶される。
サブ乱数発生手段210は、CPU201によってプログラム処理で更新される乱数(ソフトウェア乱数)を生成可能であり、通常演出制御手段220による各抽選(詳細は後述)が実行されるタイミングで乱数を取得する。
履歴情報管理手段215は、後述する履歴情報の更新する履歴情報更新処理、および履歴情報を初期化する履歴情報初期化処理を実行する。これらの処理の詳細は後述するが、これらの処理で更新された履歴情報は遊技可能状態において左サブ表示部82b(装飾図柄の変動が行われない表示部)に常時表示されるため、履歴情報更新処理によって履歴情報が更新された場合には、当該更新と同時に更新後の履歴情報が表示される。同様に、履歴情報が初期化された場合には、遊技可能状態となったタイミングで初期化後の履歴情報が表示される。
通常演出制御手段220は、演出モード制御手段221、演出ルート決定手段222、サブ保留制御手段223、先読み演出制御手段224、演出内容決定手段225、装飾図柄制御手段226、および大当り演出制御手段227を備える。
演出モード制御手段221は、遊技状態指定コマンドが送信された場合に、主制御基板100側で管理された特図変動パターン導出状態との整合性をとるかたちで、演出モードの遷移を制御する。
本実施形態における演出モードは、通常モード、低確時短モード、確変モードに大別され、特図変動パターン導出状態Aには通常モード、特図変動パターン導出状態Bには確変モード、特図変動パターン導出状態Cには低確時短モードが対応する。
演出ルート決定手段222は、事前判定コマンドが送信された場合に、当該コマンドに含まれる事前判定の結果(本実施形態では、特図変動パターン)に基づいて、今回保留された図柄変動に対応する演出ルートを決定(設定)する。
演出ルートとは、図柄変動の開始から終了までの演出であって、当該図柄変動における特図当否判定の結果を報知する演出の過程を規定するものであり、当該図柄変動で実行される演出の内容は、当該図柄変動に対応する演出ルートに従って決定されることとなる。
本実施形態における演出ルートには、演出遮蔽体83を閉鎖するか否かによって特図当否判定の結果が大当りであるか否かを報知する演出ルート(以下、「演出遮蔽体閉鎖演出ルート」と称する)が存在する。
ここで、演出遮蔽体閉鎖演出ルートによって実行される演出(以下、「演出遮蔽体閉鎖演出」)とは、特図当否判定の結果が大当りである場合には、演出遮蔽体83の閉鎖に成功(図6(a)の状態から図6(b)の状態となり、その後に図6(c)の状態となる)し、特図当否判定の結果が大当りでない場合には、演出遮蔽体83の閉鎖に失敗する(図6(a)の状態から図6(b)の状態となり、その後に図6(a)の状態となる)演出である。そして、当該演出に成功する場合には、右下演出遮蔽体83dに配設された設定示唆ランプ84を現在の設定値を参照した抽選によって決定した点灯色で点灯させる設定示唆演出が実行される。
この設定示唆演出をより具体的に説明すると、点灯色には、青色、緑色、赤色、虹色があり、当該点灯色の抽選の詳細を、図11を用いて説明する。なお、図11は、設定示唆演出の態様を決定する抽選で用いられる抽選テーブルを模式的に示す図であり、当該抽選で用いられる乱数の範囲は、0~99である。そのため、現在の設定値が設定値1である場合には、60/100(約1/1.6)の確率で青色となり、35/100(約1/2.8)の確率で緑色となり、5/100(1/20)の確率で赤色となり、虹色になることがない。同様に、現在の設定値が設定値2である場合には、20/100(1/5)の確率で青色となり、60/100(約1/1.6)の確率で緑色となり、20/100(1/5)の確率で赤色となり、虹色になることがない。現在の設定値が設定値3である場合には、15/100(約1/6.6)の確率で青色となり、20/100(1/5)の確率で緑色となり、55/100(約1/1.8)の確率で赤色となり、10/100(1/10)の確率で虹色となる。なお、これらの抽選は、後述する演出内容決定手段225によって実行される。
このように、演出遮蔽体閉鎖演出において、現在の設定値が設定値1である場合には設定示唆ランプ84が青色になる可能性が最も高く、現在の設定値が設定値2である場合には設定示唆ランプ84が緑色になる可能性が最も高く、現在の設定値が設定値3である場合には設定示唆ランプ84が赤色になる可能性が最も高くなり、設定示唆ランプ84の点灯色の任意の一の態様となる確率は少なくとも二つの設定値で異なる。そのため、設定示唆ランプ84の点灯によって遊技者に現在の設定値を推測させることができる。特に、虹色は、現在の設定値が設定値3である場合にのみ当選する可能性がある点灯色であり、設定示唆ランプ84の点灯色が虹色となった場合には、現在の設定値が設定値3であることを遊技者に特定させることができる。
なお、本実施形態における設定示唆演出の一の態様となる確率の分子を1とした場合の分母の値はいずれも、大当り(特図低確および特図高確のいずれも)が導出される確率の分子を1とした場合の分母の値や、小当りが導出される確率の分子を1とした場合の分母値よりも小さくなっている。
なお、上述の設定示唆演出を実行するデバイスは、本実施形態における設定示唆ランプ84に限らず、遊技盤50の前面側に設けられたデバイスであればいずれのデバイスを採用してもよい。
また、上述の通り、本実施形態の設定示唆演出は、図柄変動が実行されている期間に実行される演出であり、当該期間に実行される演出であれば、設定示唆演出が実行される条件は、本実施形態の条件に限らず、種々の条件を採用してもよい。
サブ保留制御手段223は、保留コマンドの受信があった場合に、当該コマンドに含まれる特図1保留カウンタと特図2保留カウンタの情報に基づいて、メイン表示部81の保留表示領域(図示省略)に、特図1保留カウンタに対応する数の保留画像と、特図2保留カウンタに対応する数の保留画像とを表示させるための演出データを設定する。
なお、保留画像とは、大当り遊技の期待度等の有利度を示唆する種々の態様に変化する保留先読み演出の対象となる画像である。
先読み演出制御手段224は、事前判定コマンドが送信された場合に、当該コマンドに含まれる事前判定の結果に基づいて先読み演出の内容を決定する。
先読み演出とは、先読み対象の図柄変動が開始される前の一または複数回の図柄変動に亘って、先読み対象の図柄変動における特図当否判定の結果に対する期待度や、先読み対象の図柄変動において実行される演出の内容を示唆する演出である。
演出内容決定手段225は、変動開始コマンドが送信された場合に、演出ルート決定手段222によって既に決定された演出ルートに従って今回の図柄変動において実行する演出の内容を決定する。
より具体的には、演出ルート決定手段222は、決定された演出ルートの各段階において、実行する演出の内容(演出パターン)を、当該演出ルートに対応する演出パターン抽選テーブルを用いた抽選等によって決定する。このようにすることで、決定された演出ルートに係る(に従って実行される)演出の内容を変えることができるとともに、一つの図柄変動における演出に繋がりを持たせることができる。また、同一の演出ルートが決定された場合であっても、実行される演出を多彩にすることもできる。
装飾図柄制御手段226は、変動開始コマンドが送信された場合に、演出内容決定手段225によって決定された演出内容等に基づいて、装飾図柄の最終的な停止図柄の組み合わせ(左図柄・中図柄・右図柄)を決定する。なお、以下の説明では、特に断りがない限り、装飾図柄の最終的な停止を、単に装飾図柄の停止と表現する場合がある。
本実施形態における装飾図柄には、数字の「1」を模した「1図柄」、数字の「2」を模した「2図柄」、数字の「3」を模した「3図柄」、数字の「4」を模した「4図柄」、数字の「5」を模した「5図柄」、数字の「6」を模した「6図柄」、および数字の「7」を模した「7図柄」があり、以降の説明では、「1図柄」、「3図柄」、「5図柄」、「7図柄」を総称して「奇数図柄」と称し、「2図柄」、「4図柄」、「6図柄」を総称して「偶数図柄」と称する場合がある。
また、装飾図柄制御手段226は、停止させる装飾図柄の組合せを特図の停止図柄に対応させて決定している。具体的には、図柄Aと図柄aには、奇数図柄揃い(例えば、「1図柄」-「1図柄」-「1図柄」)を対応させ、図柄Bと図柄aには、偶数図柄揃い(例えば、「2図柄」-「2図柄」-「2図柄」)を対応させ、図柄Cと図柄Dと図柄cにはバラケ目(いずれの図柄揃いもない図柄の組合せ)を対応させている。
なお、停止させる装飾図柄の組合せを特図の停止図柄に対応させるにあたっては、必ずしも上述の対応関係とする必要はなく、例えば、図柄aに偶数図柄揃いを対応させる等、上述の対応関係に対して停止させる装飾図柄の組合せの期待度が高くならない組合せであれば、一部の場合(上述の対応関係となる割合よりも低い割合)で上述の対応関係とは異なる装飾図柄の組合せを採用してもよく、このような場合であっても、停止させる装飾図柄の組合せが特図の停止図柄と対応していると言える。
大当り演出制御手段227は、大当り開始コマンドが送信された場合に、当該コマンドに含まれる情報等に基づいて、大当り遊技中であることを報知する大当り演出の内容を決定する。なお、大当り演出には、大当り遊技の開始を報知する開始デモ演出、ラウンド遊技中であることを報知するラウンド演出、および大当り遊技の終了を報知する終了デモ演出が存在する。
同様に、演出制御手段227は、小当り開始コマンドが送信された場合に、小当り遊技中であることを報知する小当り演出の内容を決定する。
通常演出制御手段220は、第1副制御基板200が備える上述の手段によって決定された演出内容(履歴情報の表示を含む)に従って、各演出の実行タイミングで当該演出に対応する各デバイスの演出データを読み出す。なお、読み出した演出データに画像および音響に係る演出データがある場合には、当該演出データに基づいて画像および音響に関する画像制御コマンドを生成し、当該コマンドをサブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に格納する。
また、通常演出制御手段220は、復電時の復帰状態が設定変更状態となった場合(後述する設定変更開始コマンドが送信された場合)に、演出表示装置80を用いて設定変更中であることを報知させるための演出データを読み出し、当該演出データによって開始された報知は、当該設定変更状態が終了して遊技可能状態となる場合(設定変更終了コマンドが送信された場合)に終了する。同様に、通常演出制御手段220は、復電時の復帰状態が設定確認状態となった場合(後述する設定確認開始コマンドが送信された場合)に、演出表示装置80を用いて設定確認中であることを報知させるための演出データを読み出し、当該演出データによって開始された報知は、当該設定変更状態が終了して遊技可能状態となる場合(設定確認終了コマンドが送信された場合)に終了する。なお、これらの報知の詳細は省略するが、当該報知は現在の設定値を特定不可能な(特定可能な態様ではない)報知であり、当該報知を実行する演出デバイスは問わない。このようにすることで、設定値の変更や設定値の確認に対する作業効率及びセキュリティを高めることができる。また、通常演出制御手段220は、復電時の復帰状態が遊技可能状態となった場合(RAMクリア処理を伴う場合)には、RAMクリア処理を伴って遊技可能状態となったこと
を報知させるための演出データを読み出し、復電時の復帰状態が遊技可能状態となった場合(RAMクリア処理を伴わない場合)には、RAMクリア処理を伴わずに遊技可能状態となったことを報知させるための演出データを読み出す。なお、これらの報知の詳細は省略するが、実行が開始されてから一定時間(例えば、30s)継続して実行されることが好ましく、当該報知を実行する演出デバイスは問わない。
サブエラー制御手段230は、エラーコマンドが送信された場合に、エラー演出パターンを決定し、当該エラー演出パターンに従ってエラー演出を実行するための演出データを読み出す。
なお、サブエラー制御手段230は、独自に(メインエラー制御手段165と独立して)遊技機10がエラー状態であるか否かを判定し、エラー状態であると判定した場合にエラー演出を実行する演出データを読み出すようにしてもよく、当該エラー状態としては、例えば、普図低確時におけるゲート63の入賞回数に基づいて判定される右打ちエラー状態がある。
ランプ制御手段240は、演出ランプ35の点灯を制御するためのランプ制御データを保持しており、通常演出制御手段220によって読み出された演出データに演出ランプ35に対応する演出データがある場合には、当該演出データに基づいてランプ制御データを読み出し、読み出したランプ制御データを演出ランプ35へ送信する。
可動役物制御手段250は、可動装飾体22およびサブ表示部82の可動を制御するための可動制御データを保持しており、通常演出制御手段220によって読み出された演出データに可動役物に対応する演出データがある場合には、当該演出データに基づいて可動制御データを読み出し、読み出した可動制御データを可動装飾体22およびサブ表示部82へ送信する。
サブ情報記憶手段260は、上述の通り、第1副制御基板200が備える手段によって読み出されたデータや、当該手段における演算によって導出されたデータ等を各々に対応する格納領域に一時的に記憶する手段である。
サブコマンド管理手段270は、主制御基板100から送信された演出制御コマンドを受信し、受信した演出コマンドをサブ情報記憶手段260の受信コマンド格納領域に記憶させ、サブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に画像制御コマンドが記憶されている場合には、当該画像制御コマンドを第2副制御基板300に向けて送信する。なお、各画像制御コマンドは、原則として、サブ情報記憶手段260の送信コマンド格納領域に記憶された順番に従って送信される。
<設定変更処理>
次に、図12を用いて、復電時の復帰状態が設定変更状態となった場合に設定変更手段177によって実行される設定変更処理の詳細を説明する。なお、図12は、設定変更処理のフローを示す図である。
最初のステップS101では、設定値が正常範囲(1~3)であるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS105に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS103に進む。
ステップS103では、設定値に1を設定する。
なお、本実施形態では、RAM103に異常がある場合であっても、設定値が正常範囲であれば、当該処理が実行されないが、RAM103に異常がある場合に当該処理を実行するようにしてもよい。
ステップS105では、セキュリティ信号をONにする。
ステップS107では、設定変更開始コマンドを第1副制御基板200に向けて送信する(当該コマンドを、メイン情報記憶手段160の第1副制御基板200への送信用の送信コマンド格納領域に格納する)。
なお、当該コマンドは、メイン表示部81やスピーカ33を用いて設定変更中であることを報知させるためのコマンドである。
ステップS109では、現在の設定値を主制御基板モニタ97に表示させる。
ステップS111では、RAMクリアスイッチ43がOFFからONになったか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS113に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS115に進む。
なお、当該判定において、設定キースイッチ42がONであるか否かの判定を加え、双方の条件が充足された場合にステップS113に進むようにしてもよい。
ステップS113では、設定値を更新する。具体的には、現在の設定値に1を加算し、設定値が3を超える場合には、設定値に1を設定する。
なお、設定値が更新(加算)された場合には、主制御基板モニタ97に表示されている設定値も更新される。
ステップS115では、設定キースイッチ42がONからOFFになったか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS117に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS111に戻る。
ステップS117では、表示していた設定値を非表示にし、現在の設定値を設定値として確定する。
ステップS119では、RAM103の遊技に係る領域の一部(設定値に係る領域を除く領域)をクリアする。
ステップS121では、設定変更終了コマンドを第1副制御基板200および払出制御基板400に向けて送信する(当該コマンドを、メイン情報記憶手段160の第1副制御基板200への送信用の送信コマンド格納領域に格納する)。
なお、当該コマンドは、設定変更状態の終了および確定された設定値を第1副制御基板200に知らせるためのコマンドである。
ステップS123では、遊技可能状態を設定し、設定変更処理を終了する。なお、遊技可能状態が設定された場合には、上述の遊技可能状態移行処理が実行された後に遊技可能状態へ移行する。
<設定確認処理>
次に、図13を用いて、復電時の復帰状態が設定確認状態となった場合に設定確認手段178によって実行される設定確認処理の詳細を説明する。なお、図13は、設定確認処理のフローを示す図である。
最初のステップS201では、セキュリティ信号をONにする。
ステップS203では、設定確認開始コマンドを第1副制御基板200に向けて送信する(当該コマンドを、メイン情報記憶手段160の第1副制御基板200への送信用の送信コマンド格納領域に格納する)。
なお、当該コマンドは、メイン表示部81やスピーカ33を用いて設定確認中であることを第1副制御基板200に報知させるためのコマンドである。
ステップS205では、現在の設定値を主制御基板モニタ97に表示させる。
ステップS207では、設定キースイッチがONからOFFに変化したか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS209に進み、当該条件が充足されなかった場合には再びステップS207の判定を実行する。
ステップS209では、設定値を非表示にする。
ステップS211では、設定確認終了コマンドを第1副制御基板200に向けて送信する(当該コマンドを、メイン情報記憶手段160の第1副制御基板200への送信用の送信コマンド格納領域に格納する)。
なお、当該コマンドは、設定確認状態が終了したことを第1副制御基板200に知らせるためのコマンドである。
ステップS213では、遊技可能状態を設定し、設定確認処理を終了する。なお、遊技可能状態が設定された場合には、上述の遊技可能状態移行処理が実行された後に遊技可能状態へ移行する。
<主制御基板モニタ97の表示態様>
次に、図14を用いて、主制御基板モニタ97の表示態様について説明する。なお、図14は、状態別の主制御基板モニタ97の表示態様を示す図である。
図14に示す通り、主制御基板モニタ97は、横方向に連続的に配置された4つの7セグメントディスプレイ(以下、「7セグ」と略称する場合がある)で構成されるとともに、各7セグの右下には、ドット状のLEDが設けられている。なお、各情報を表示する際には、各情報は右詰めで表示される。
より具体的には、現在の設定値は、右端の7セグを用いて表示され、遊技停止状態の種別は、右端の7セグおよび右から2番目の7セグを用いて表示される。また、ベース値の表示については、ベース値の表示であることを示す「bL.」を、左端の7セグ、左から2番目の7セグ、および左から2番目の7セグの右下のドット状のLEDを用いて表示し、導出したベース値を、右端の7セグおよび右から2番目の7セグを用いて表示する。なお、ベース値が100を超える場合には、「bL.99.」と表示する。
また、特段の説明がない限り、本実施形態における「ベース値の表示」とは、ベース値の表示であることを示す表示(「bL.」の表示)およびベース値自体の表示を合わせて表示することを指す。
ここで、現在の設定値を特定可能な表示、および遊技停止状態の種別を特定可能な表示は、互いに異なる態様であれば、本実施形態における態様に限らず、種々の態様を採用してもよい。
また、上述の通り、設定変更状態および設定確認状態では、主制御基板モニタ97に設定値が表示され、遊技停止状態では、主制御基板モニタ97に遊技停止状態の種別が表示され、各表示が表示される期間は、対応する復帰状態が設定されている期間と一致しているが、対応する復帰状態が設定されている期間の一部で表示されるようにしてもよい。
また、上述のベース値に関する説明において説明を省略したが、初回電源投入(RAM103のベース値に係る領域がクリアされた場合を含む)からアウト球数が300となるまで(アウト球数が0~299の範囲)では、主制御基板モニタ97に「bL.--」を表示し(ベース値自体を表示せず)、アウト球数が300~60000の範囲では、主制御基板モニタ97にリアルタイムのベース値を表示し、いずれの範囲においても「bL.」を点滅させる。一方、アウト球数が60001以降の範囲では、上述の通り、手前の区間で導出されたベース値を表示し、当該範囲では、「bL.」を常時点灯させる(点滅させない)。そのため、ベース値の表示が常時点灯しているか否(点滅しているか)か、またはベース値の表示の有無によって、RAM103のベース値に係る領域がクリアされたか否かを認識させることができる。
なお、「bL.」を点滅させる場合には、ベース値の整数部分を示す7セグについても点滅させるようにしてもよいが、当該7セグについては常時点灯させることが好ましい。
また、本実施形態では、点滅の有無で識別可能としているが、例えば、点灯色を変える等、点滅の有無を含む点灯態様の差異で識別可能にする方法であれば、いずれの方法を採用してもよい。
また、初回電源投入からの「bL.--」を表示させる期間を規定するアウト球数の閾値は、300に限らず、ベース値を導出する一区間を規定するアウト球数(本実施形態では、60000)の10%未満の値であれば、いずれの値を採用してもよい。
ベース値を導出する一区間を規定するアウト球数についても、60000に限らず、60000(1分間に100程度の打ち出しスピードで営業日あたりに打ち出される球数(100×60(分)×10(時間))に近しい値であれば、いずれの値を採用してもよい。
また、本実施形態では、設定変更状態および設定確認状態において表示されていた設定値が非表示になった直後に(遊技者が認識できない程度の時間を挟んで)ベース値を表示しているが、設定値を非表示にした後に遊技者が認識できる程度の時間を空けてベース値の表示を開始するようにしてもよい。なお、一度表示されたベース値は、電断が発生するまで表示され続けることとなる。
<設定キースイッチ42の態様、およびRAMクリアスイッチ43の態様>
次に、復電時の復帰状態を含む復電時の遊技機10の状態の詳細を説明するのに先立ち、図15(a)~図15(d)を用いて、設定キースイッチ42の態様とRAMクリアスイッチ43の態様の組み合わせについて説明する。なお、図15(a)~図15(d)は、設定キースイッチ42の態様とRAMクリアスイッチ43の態様との組み合わせのパターンを示す図である。
まず、設定キースイッチ42およびRAMクリアスイッチ43のそれぞれは、一方の位置から他方の位置に変位する変位部(図示省略)と、当該変位部をいずれかの位置で検知するセンサ(図示省略)を備えており、主制御基板100のCPU101は、当該センサの検知結果によって各スイッチの態様を把握することができる。
設定キースイッチ42を操作する際には、図15(a)~図15(d)に示す通り、設定キースイッチ42に設定キー600を挿入する必要がある。より具体的には、設定キースイッチ42は、図15(a)および図15(b)に示す設定キー600を挿入した状態(以下、「設定キースイッチ42がOFF」と表現する場合があり、当該状態は設定キー600の挿入の有無とは無関係)で、図15(c)および図15(d)に示すように、挿入面に向かって右回りに90度回転させることで、設定キースイッチ42が操作された状態(以下、「設定キースイッチ42がON」と表現する場合がある)となる。
なお、設定キースイッチ42は、OFFの状態となる位置、およびONの状態となる位置のそれぞれにおいて、外力を要することなく、変位部を保持することができる。
また、設定キー600は、設定キースイッチ42がONの状態で抜去することができない。
また、RAMクリアスイッチ43は、当該スイッチの上面を押下することで操作可能となる。より具体的には、図15(a)および図15(c)に示す状態(以下、「RAMクリアスイッチ43がOFF」と表現する場合がある)で、図15(b)および図15(d)に示すように、当該スイッチの上面を押下することで、RAMクリアスイッチ43が操作された状態(以下、「RAMクリアスイッチ43がON」と表現する場合がある)となる。
なお、RAMクリアスイッチ43は、変位部をOFFの状態となる位置に付勢して保持している。そのため、RAMクリアスイッチ43は、OFFの状態となる位置では、外力を要することなく変位部を保持することができる一方、ONの状態となる位置では、外力を要することなく変位部を保持できないようになっている。
このように、復電時の設定キースイッチ42の態様とRAMクリアスイッチ43の態様の組み合わせとしては、図15(a)に示す、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFの状態となる組合せ、図15(b)に示す、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がONの状態となる組合せ、図15(c)に示す、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFの状態となる組合せ、および図15(d)に示す、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONの状態となる組合せが存在する。
<復帰状態を含む復電時の遊技機10の状態>
続いて、図16~図19で示す表を用いて、復電時の復帰状態を含む復電時の遊技機10の状態の詳細を説明する。なお、上述の通り、本実施形態における復帰状態を含む復電時の遊技機10の状態は、RAM103に異常があるか否か、直前の電断時の状態、復電時の設定キースイッチ42の態様と復電時のRAMクリアスイッチ43の態様との組み合わせ、および復電時の中枠開扉センサ76の状態によって決定される。
図16(a)および図16(b)は、復電時に異常がある場合(RAMに異常がある場合、設定値が正常でない場合、直前の電断時の状態が遊技停止状態である場合)の復電時の遊技機の状態を整理した表であり、図16(a)は復電時に中枠が開放状態である場合、図16(b)は復電時に中枠が閉鎖状態である場合の復電時の遊技機の状態を整理した表であり、図17(a)および図17(b)は、復電時に異常がなく、かつ直前の電断時の状態が設定変更状態である場合の復電時の遊技機の状態を整理した表であり、図17(a)は復電時に中枠が開放状態である場合、図17(b)は復電時に中枠が閉鎖状態である場合の復電時の遊技機の状態を整理した表であり、図18(a)および図18(b)は、復電時に異常がなく、かつ直前の電断時の状態が設定確認状態である場合の復電時の遊技機の状態を整理した表であり、図18(a)は復電時に中枠が開放状態である場合、図18(b)は復電時に中枠が閉鎖状態である場合の復電時の遊技機の状態を整理した表であり、図19(a)および図19(b)は、復電時に異常がなく、かつ直前の電断時の状態が遊技可能状態である場合の復電時の遊技機の状態を整理した表であり、図19(a)は復電時に中枠が開放状態である場合、図19(b)は復電時に中枠が閉鎖状態である場合の復電時の遊技機の状態を整理した表である。
なお、復帰状態を含む復電時の遊技機10の状態を決定する処理フロー(図示省略)においては、RAMクリアスイッチ43の態様、中枠開扉センサ76の状態、および設定キースイッチ42の態様を参照する順序は問わず、後述する表に示す関係性を満たせば、当該順序に限らず、いずれの順序を採用してもよい。
図16(a)には、RAM103に異常があり、かつ復電時の中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)である場合(直前の電断時の状態は不問。以下、「場合1」と称する)における復電時の遊技機10の状態が示されている。
具体的に説明すると、場合1において、設定キースイッチ42がOFF、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図16(a)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復電時の復帰状態として遊技停止状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97に「E1」が表示される。
同様に、場合1において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合(図16(a)の右上のパターン)、および場合1において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図16(a)の左下のパターン)も、RAMクリア処理が実行されず、復電時の復帰状態として遊技停止状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97に「E1」が表示される。
一方、場合1において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合(図16(a)の右下のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復電時の復帰状態として設定変更状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。なお、この場合に、RAM103のベース値に係る領域に異常があれば、当該領域もクリアされる。
図16(b)には、RAM103に異常があり、かつ復電時の中枠開扉センサ76がOFF(中枠17が閉鎖状態)である場合(直前の電断時の状態は不問。以下、「場合2」と称する)における復電時の遊技機10の状態が示されている。
具体的に説明すると、場合2において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図16(b)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復電時の復帰状態として遊技停止状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97に「E1」が表示される。
同様に、場合2において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合(図16(b)の右上のパターン)、および場合2において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図16(b)の左下のパターン)も、RAMクリア処理が実行されず、復電時の復帰状態として遊技停止状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97に「E1」が表示される。
なお、場合2において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合(図16(b)の右下のパターン)も同様に、RAMクリア処理が実行されず、復電時の復帰状態として遊技停止状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97に「E1」が表示される。
このように、本実施形態では、復電時に異常がある場合(RAM103に異常がある場合、設定値が正常でない(設定値が正常範囲(1~3)でない)場合、直前の電断時の状態が遊技停止状態である場合)の復電時は、場合1において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合(図16(a)の右下のパターン)、すなわち、復電時の復帰状態として設定変更状態が設定された場合に遊技停止状態から復帰させることが可能となる。よって、後述するRAM異常以外による遊技状態を含め、遊技停止状態となったことに基づいて制御コマンド(遊技停止コマンド)を生成し、当該コマンドをメイン情報記憶手段160の送信コマンド格納領域に記憶させ、当該制御コマンドによって通常演出制御手段220に設定変更を促す報知(例えば、「設定変更してください」との音声)を実行させるための演出データを読み出してもよい。なお、当該報知を実行する演出デバイスは問わない。
図17(a)には、復電時に異常がなく(RAM103が正常であり)、直前の電断時の状態が設定変更状態であり、かつ復電時の中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)である場合(以下、「場合3」と称する)における復電時の遊技機10の状態が示されている。
具体的に説明すると、場合3において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図17(a)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復電時の復帰状態として遊技停止状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97に「E2」が表示される。
同様に、場合3において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合(図17(a)の右上のパターン)、および場合3において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図17(a)の左下のパターン)も、RAMクリア処理が実行されず、復電時の復帰状態として遊技停止状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97に「E2」が表示される。
一方、場合3において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合(図17(a)の右下のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復電時の復帰状態として設定変更状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。なお、この場合に、RAM103のベース値に係る領域に異常があれば、当該領域もクリアされる。
このように、場合3において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合(図17(a)の右上のパターン)、および場合3において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図17(a)の左上のパターン)、すなわち、復電時に異常がなく、直前の電断時の状態が遊技可能状態であり、かつ中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)である場合には、復電時の復帰状態として遊技停止状態が設定される。そのため、設定変更状態が完了していない状態での遊技可能状態の設定を防止することができる。
また、本実施形態では、場合3において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチがOFFである場合(図17の左下のパターン)には、復電時の復帰状態として遊技停止状態が設定される。そのため、不測のタイミングで復電(停電回復等)してRAMクリアスイッチの操作が実質的に困難な場合であっても遊技停止状態を設定することができる。
なお、上述した場合3には、以下の変形例を採用することもできる。
具体的に説明すると、場合3において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合には、RAMクリア処理が実行され、復電時の復帰状態として設定変更状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示されるようにしてもよい。
同様に、場合3において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合、場合3において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合、および場合3において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合も、RAMクリア処理が実行され、復電時の復帰状態として設定変更状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示されるようにしてもよい。
なお、本変形例を採用した場合、いずれのパターンにおいても、RAM103のベース値に係る領域に異常があれば、当該領域もクリアされる。
このように、本変形例では、場合3において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合、および場合3において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合には、復電時の復帰状態として設定変更状態が設定される。そのため、設定変更状態が完了していない状態での遊技可能状態の設定を防止することができる。
また、本変形例では、場合3において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチがOFFである場合には、復電時の復帰状態として設定変更状態が設定される。そのため、不測のタイミングで復電(停電回復等)してRAMクリアスイッチの操作が実質的に困難な場合であっても設定変更状態を設定することができる。
図17(b)には、復電時に異常がなく、直前の電断時の状態が設定変更状態であり、かつ復電時の中枠開扉センサ76がOFF(中枠17が閉鎖状態)である場合(以下、「場合4」と称する)における復電時の遊技機10の状態が示されている。
具体的に説明すると、場合4において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図17(b)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復電時の復帰状態として遊技停止状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97に「E2」が表示される。
同様に、場合4において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合(図17(b)の右上のパターン)、および場合4において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図17(b)の左下のパターン)も、RAMクリア処理が実行されず、復電時の復帰状態として遊技停止状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97に「E2」が表示される。
なお、場合4において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合(図17(b)の右下のパターン)も同様に、RAMクリア処理が実行されず、復電時の復帰状態として遊技停止状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97に「E2」が表示される。
図18(a)には、復電時に異常がなく、直前の電断時の状態が設定確認状態であり、かつ復電時の中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)である場合(以下、「場合5」と称する)における復電時の遊技機10の状態が示されている。
具体的に説明すると、場合5において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図18(a)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合5において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合(図18(a)の右上のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合5において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチがOFFである場合(図18(a)の左下のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復電時の復帰状態として設定確認状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。
また、場合5において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合(図18(a)の右下のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復電時の復帰状態として設定変更状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。なお、この場合に、RAM103のベース値に係る領域に異常があれば、当該領域もクリアされる。
このように、本実施形態では、場合5において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチがONである場合(図18(a)の右下のパターン)には、復電時の復帰状態として設定変更状態が設定される。そのため、設定確認状態から設定変更状態への流れを円滑にすることができる。
また、本実施形態では、場合5において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図18(a)の左下のパターン)には、復電時の復帰状態として設定確認状態が設定される。そのため、設定確認状態の再設定を円滑にすることができる。
また、本実施形態では、場合5において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図18(a)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定されるが、この場合には、第1副制御基板200に、演出ランプ35、スピーカ33、および演出表示装置80の少なくともいずれか一つを用いたエラー報知を実行するようにしてもよい。このようにすることで、不正な設定確認の発生を抑止することができる。
なお、上述した場合5には、以下の変形例を採用することもできる。
具体的に説明すると、場合5において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合には、RAMクリア処理が実行されず、復電時の復帰状態として設定確認状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示されるようにしてもよい。
また、場合5において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合には、RAMクリア処理が実行され、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示されるようにしてもよい。
また、場合5において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチがOFFである場合には、RAMクリア処理が実行されず、復電時の復帰状態として設定確認状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示されるようにしてもよい。
また、場合5において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合には、RAMクリア処理が実行され、復電時の復帰状態として設定変更状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。なお、この場合に、RAM103のベース値に係る領域に異常があれば、当該領域もクリアされるようにしてもよい。
このように、本変形例では、場合5において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチがOFFである場合には、復電時の復帰状態として遊技可能状態とは異なる復帰状態(設定確認状態に限らず、遊技停止状態等、遊技可能状態とは異なる復帰状態であればよい)が設定される。そのため、設定確認状態が完了していない状態での遊技可能状態の設定を防止することができる。
特に、本変形例では、場合5において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチがOFFである場合には、復電時の復帰状態として設定確認状態が設定される。そのため、設定確認状態の再設定を円滑にすることができる。
また、本変形例では、場合5において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチがOFFである場合には、復電時の復帰状態として設定確認状態が設定される。そのため、設定確認状態の再設定を円滑にすることができる。
図18(b)には、復電時に異常がなく、直前の電断時の状態が設定確認状態であり、かつ復電時の中枠開扉センサ76がOFF(中枠17が閉鎖状態)である場合(以下、「場合6」と称する)における復電時の遊技機10の状態が示されている。
具体的に説明すると、場合6において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図18(b)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合6において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合(図18(b)の右上のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合6において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図18(b)の左下のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合6において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合(図18(b)の右下のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、遊技状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
図19(a)には、復電時に異常がなく、直前の電断時の状態が遊技可能状態であり、かつ復電時の中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)である場合(以下、「場合7」と称する)における復電時の遊技機10の状態が示されている。
場合7において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図19(a)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合7において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合(図19(a)の右上のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合7において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図19(a)の左下のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復電時の復帰状態として設定確認状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。
また、場合7において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合(図19(a)の右下のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復電時の復帰状態として設定変更状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97に現在の設定値が表示される。なお、この場合に、RAM103のベース値に係る領域に異常があれば、当該領域もクリアされる。
このようにすることで、復電時の操作手段の態様に応じて復電時の復帰状態を選択可能にし、当該選択をスムーズにすることができる。
また、場合7を含めたすべての場合において、復電時の設定キースイッチ42の態様と復電時のRAMクリアスイッチ43の態様の組合せに対応する復帰状態は、本実施形態の対応関係に限定されないが、本実施形態のように、RAMクリアスイッチ43がONであることを少なくとも含む組合せに対して、RAMクリア処理が実行される復帰状態を対応させることで、誤ったRAMクリア処理の発生を抑えることができる。
同様に、本実施形態のように、設定キースイッチ42がONであることを少なくとも含む組合せに対して、設定確認処理を対応させるようにしてもよい。
図19(b)には、復電時に異常がなく、直前の電断時の状態が遊技可能状態であり、かつ復電時の中枠開扉センサ76がOFF(中枠17が閉鎖状態)である場合(以下、「場合8」と称する)における復電時の遊技機10の状態が示されている。
場合8において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図19(b)の左上のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合8において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合(図19(b)の右上のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合8において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がOFFである場合(図19(b)の左下のパターン)には、RAMクリア処理が実行されず、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
また、場合8において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合(図19(b)の右下のパターン)には、RAMクリア処理が実行され、復電時の復帰状態として遊技可能状態が設定され、かつ主制御基板モニタ97にベース値が表示される。
このように、本実施形態では、復電時に異常がなく、かつ直前の電断時の状態が遊技可能状態である場合には、中枠開扉センサ76の状態(中枠17の開閉状態)に応じて設定される復帰状態が異なる。
特に、場合8において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合において、中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)である場合には、設定変更状態を設定する一方、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合において、中枠開扉センサ76がOFF(中枠17が閉鎖状態)である場合には、遊技可能状態を設定する。さらに、場合8において、設定キースイッチ42がOFFであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合には、中枠開扉センサ76の状態(中枠17の開閉状態)に関わらず、遊技可能状態を設定する。
このようにすることで、適切でない設定変更状態の設定を禁止する一方、適切でないRAMクリア処理は許容することで、不正な設定変更を防ぎつつも、RAMクリア処理の操作性を高めることができる。
また、場合8において、設定キースイッチ42がONであり、かつRAMクリアスイッチ43がONである場合において、中枠開扉センサ76がOFF(中枠17が閉鎖状態)である場合には、RAMクリア処理が実行される。
このようにすることで、不正な設定変更が試みられた虞がある場合に有利な状態を維持しないようにすることができる。
また、本実施形態において、設定変更状態および設定確認状態は、復電時にのみ設定される可能があり、いずれも復電時以外に設定されることはない。そのため、遊技制御の安定化を図ることができる。
以上説明した通り、本実施形態に係る遊技機10は、賞球の付与に関する有利度が異なる設定値を任意に設定可能に構成されており、このような遊技機における遊技の意欲を高めて稼働を向上させるために有効な手段の一つとして、現在の設定値を推測させる機能が挙げられる。これに対し、本実施形態では、特図低確かつ普図低確における大当り(以下、「初当たり」と称する)が発生した(導出された)確率を表示する一方、特図低確かつ普図低確における小当りが発生した(導出された)確率を表示しない機能を採用している。以下、当該機能の詳細を説明する。
<履歴情報の表示>
まず、図20を用いて、本実施形態における後述する履歴情報の表示例を説明する。図20は、履歴情報の表示例を示す図である。
図20に示す通り、本実施形態では、上から二番目の段から順に、本日、前日、前々日の情報が表示され、当該情報は、回転数、初当たり回数、および初当たり確率で構成され、本実施形態の説明では、当該情報を履歴情報と称する場合がある。
ここで、回転数とは、特図低確かつ普図低確において実行された図柄変動の回数であり、初当たり回数とは、初当たりの回数である。そして、初当たり確率とは、分子を1とし、初当たり回数を回転数で除した値を分母とした確率であり、初当たりが未だ発生していない場合には、初当たり確率として「-」表示されることとなる。なお、履歴情報の更新方法や初期化方法については後述する。
なお、大当り遊技を挟まずに特図低確かつ普図低確となった場合(本実施形態では、特図低確かつ普図高確において100回の図柄変動が実行された場合)から特図2保留カウンタの上限値(本実施形態では、4)以内の回数の図柄変動に関しては、上記回転数に加えないようにしてもよい。
図20をより具体的に見ると、本日に係る履歴情報として、回転数が897回転、初当たり回数が3回、初当たり確率が1/299と表示されている。そして、当該初当たり確率は、設定値2の設計値である1/304.8と設定値3の設計値である1/284.9の間に存在する。そのため、現在の設定値が設定値2または設定値3であると推測させることができる。
また、この表示例とは異なるが、本日の初当たり確率が設定値1の設計値である1/319.6を下回っていれば、現在の設定値が設定値1であると推測させることができるし、本日の初当たり確率が設定値1の設計値と設定値2の設計値の間であれば、現在の設定値が設定値1または設定値2であると推測させることができる。さらに、本日の初当たり確率が設定値3の設計値を上回っていれば、現在の設定値が設定値3であると推測させることができる。
このように、本日の初当たり確率を表示することで、現在の設定値を推測させることができる。
さらに、本実施形態では、上述の本日に係る履歴情報だけでなく、前日に係る履歴情報および前々日に係る履歴情報(過去に係る履歴情報)も表示している。そのため、現在の設定値を推測させ易くすることができる場合がある。
例えば、図20の表示例では、前日に係る履歴情報として、回転数が2311回転、初当たり回数が9回、初当たり確率が1/256と表示され、前々日に係る履歴情報として、回転数が1956回転、初当たり回数が7回、初当たり確率が1/279と表示されている。そして、これらの初当たり確率はいずれも設定値3の設計値を上回っている。そのため、設定値が前々日から維持されている可能性があるとの見方を与え、現在の設定値が設定値3であると推測させることができる。
また、過去に係る履歴情報としては、本実施形態のように本日に繋がる連続した日ごとの情報であることが好ましい。なお、このような履歴情報を表示した場合、現在の設定値の推測以外にも、初当たり確率の日ごとの推移(図20の表示例では初当たり確率が安定している等)を遊技者に認識させて遊技意欲を高めることができる場合がある。
また、上述の通り、本実施形態では、初当たり確率の他に、回転数と初当たり回数を表示している。必ずしもこれらの表示を行う必要はないが、サンプリングの回数を開示することで、回転数と初当たり回数を表示せずに初当たり確率を表示する場合と比較して現在の設定値を推測させ易くすることができる場合がある。
なお、初当たり確率は回転数と初当たり回数を用いて導出することができるため、初当たり確率を表示せずに回転数と初当たり回数を表示するようにしてもよい。すなわち、設定値を推測させるための履歴情報の表示は、初当たり確率自体に限らず、初当たり確率を特定可能な表示であればよい。
また、本実施形態では、初当たり確率を特定可能な履歴情報の表示態様(表示する枠の形状や文字の色)は、あらかじめ定められた一の態様となる。なお、当該態様に限らず、態様を決定するにあたって現在の設定値が参照されない態様を含む、現在の設定値に関わらない態様であればいずれの態様を採用してもよい。
よって、遊技機10において、所定の報知は、設定されている設定値(現在の設定値)に関わらない態様の報知であると換言できる。
また、本実施形態では、履歴情報が常時表示されるが、例えば、左サブ表示部82bとメイン表示部81に跨った画像を表示する場合等、左サブ表示部82bに他の画像を表示する際に履歴情報を表示しないようにしてもよい。すなわち、履歴情報は、複数の図柄変動に跨って連続的に表示される場合が少なくともあればよい。
以上説明した通り、本実施形態では、初当たり確率を表示している。一方、分子を1とし、特図低確かつ普図低確において実行された図柄変動の回数を当該図柄変動において発生した小当りの回数で除した値を分母とした確率(以下、単に「小当り確率」と称する)は表示していない。これにより、新たに遊技する遊技者および既に遊技している遊技者の双方に対して現在の設定値を推測させ易くすることができる。この効果は、小当り確率を表示する一方、初当たり確率を表示しないようにしてももたらされ、この場合の表示対象は、本実施形態と同様に、小当り確率自体に限らず、小当り確率を特定可能な表示であればよい。よって、以降の説明では、履歴情報は、(表示対象となる)確率を特定可能な情報に置き換えることができる。なお、いずれの場合にも、表示しない対象には、当該対象に対応する確率自体だけでなく、当該確率を特定可能なものを含む。
よって、遊技機10において、報知制御手段(第1副制御基板200)は、第一の事象(所定の事象)が発生した確率に関する報知、および第二の事象(別の事象)が発生した確率に関する報知のいずれか一方である所定の報知を実行させることが可能なものであると換言できる。
なお、詳細は後述するが、事象とは、対応する期間と、当該期間における抽選によって導出される導出対象の組合せで定義されるものであり、事象が異なるとは、対応する期間が同一であって導出対象が異なるだけでなく、対応する期間と導出対象の少なくともいずれか一方が異なることを指す。さらに、対応する期間が異なるとは、それぞれの事象に対応する期間が重複していない場合に加え、一部が重複している場合を含む。
また、詳細は後述するが、事象が発生した確率に関する報知とは、当該確率自体の報知を含む当該確率を特定可能な報知に限らず、当該確率に基づいて態様が決定される報知を含む。
また、報知されない方の事象が発生した確率や当該確率に関する情報は、遊技機10において必ずしも導出する必要はない。
特に、本実施形態では、分子を1とした場合の分母が初当たり確率の分母よりも小さく(設定推測の精度が高まる)なる方の確率(小当り確率)に関する表示を行わないようにしている。これにより、既に遊技している遊技者に対し、現在の設定値をより(新たに遊技する遊技者よりも)推測させ易くすることができる。
よって、遊技機10において、所定の報知は、第一の事象(所定の事象)が発生した確率に関する報知であると換言できる。
また、遊技機10において、第一の事象(所定の事象)が発生した確率は、第一の事象が発生する可能性がある図柄変動が実行された回数を分母とし、第一の事象が発生した回数を分子とする確率であり、第二の事象(別の事象)が発生した確率は、第二の事象が発生する可能性がある図柄変動が実行された回数を分母とし、第二の事象が発生した回数を分子とする確率であると換言できる。
なお、報知されない方の事象が発生した確率や当該確率に関する情報は、遊技機10において必ずしも導出する必要はない。
<履歴情報更新処理>
次に、図21を用いて、履歴情報(回転数、初当たり回数、初当たり確率)を更新する履歴情報更新処理の詳細を説明する。図21は、履歴情報更新処理のフローを示す図である。
最初のステップS301では、特図低確かつ普図低確であるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS303に進み、当該条件が充足されなかった場合には履歴情報更新処理を終了する。
ステップS303では、図柄変動が終了したか否か(変動停止コマンドを受信したか否か)を判定し、当該条件が充足された場合にはステップS305に進み、当該条件が充足されなかった場合には履歴情報更新処理を終了する。
ステップS305では、回転数が1加算される。
ステップS307では、大当り遊技が開始されたか否か(直前の図柄変動における特図当否判定によって大当りが導出されたか否か)を判定し、当該条件が充足された場合にはステップS309に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS311に進む。
ステップS309では、初当たり回数が1加算される。
ステップS311では、初当たり確率を更新し、履歴情報更新処理を終了する。
このように、ステップS305~ステップS311は、図柄変動が停止した後に実行されることとなる。これにより、履歴情報が、図柄変動が終了した後に更新されることとなり、履歴情報の更新によって大当りの発生に対する期待感が削がれないようにすることができる。
なお、図柄変動が終了した後とは、当該図柄変動が終了したタイミング以降のタイミングであって、当該図柄変動の次の図柄変動が終了するタイミングより前のタイミングであることが好ましい。
よって、遊技機10において、所定の報知は、第一の事象(所定の事象)および第二の事象(別の事象)のうちの所定の報知に対応する事象が発生する可能性がある図柄変動が終了した後に更新される表示であると換言できる。
<履歴情報初期化処理>
次に、図22を用いて、履歴情報(回転数、初当たり回数、初当たり確率)を初期化する履歴情報初期化処理の詳細を説明する。図22は、履歴情報初期化処理のフローを示す図である。
最初のステップS401では、電断時間が3時間以上であるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS403に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS407に進む。
これにより、トラブル等で営業中に発生し得る短時間の電断によって後述するステップS403およびステップS405の処理(履歴情報の初期化等)が実行されないようにすることができる。なお、この目的を達成するための手段としては、本実施形態以外にも、RTC(リアルタイムクロック)を搭載し、電断が特定の時刻(例えば、24:00)を跨って発生した場合に履歴情報を初期化する方法等を採用できる。
ステップS403では、本日、前日の履歴情報を、前日、前々日にスライドする。具体的には、本日の履歴情報を前日の履歴情報とし、前日の履歴情報を前々日の履歴情報とする。よって、前々日の履歴情報が消去されることとなる。
ステップS405では、本日の履歴情報を初期化し、履歴情報初期化処理を終了する。なお、履歴情報の初期化とは、回転数および初当たり回数を0にすることを指す。上述の通り、初当たり確率は、分子を1とし、回転数を初当たり回数で除した値を分母とするため、当該確率は、回転数および初当たり回数が0となることで初期化される。
ステップS407では、本日の履歴情報における回転数が50未満であるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS405に進み、当該条件が充足されなかった場合には履歴情報初期化処理を終了する。
これにより、試打等による営業前に実行された図柄変動によって更新される履歴情報をスライドすることなく初期化することができる。
よって、遊技機10において、所定の報知は、所定のリセット条件(電断時間が3時間以上)が充足されてから次の所定のリセット条件が充足されるまでの事象が発生した確率に関する報知であり、報知制御手段(第1副制御基板200)は、現在の所定の報知に加え、過去の所定の報知を実行可能なものであると換言できる。
<履歴情報の変形例>
以上説明した履歴情報は、本実施形態の内容に限らない。以下、図23および図24(a)~図24(c)を用いて、履歴情報の内容の変形例を説明する。図23および図24(a)~図24(c)は、いずれも履歴情報の内容の変形例を示す図である。
図23には、上から二番目の段から順に、発生した初当たりと当該初当たりが発生した回転数の組合せが、発生した初当たりの回数分だけ、発生したタイミングが古い順に表示されている。当該変形例では、初当たり確率自体は表示されていないが、回転数の合算値と発生した初当たりの回数から初当たり確率を特定可能となるため、これらの情報は上述の初当たり確率を特定可能な情報と言える。
また、図23に示す変形例では、大当り種別(確変大当りまたは通常大当り)と、連荘数が表示されている。連荘数とは、大当り遊技中の普図低確を除いて普図高確が連続して設定されている期間における大当り回数である。なお、当該期間において実行された図柄変動の回数は表示されていないため、当該期間において発生した大当り確率は特定不能となる。そのため、当該表示は当該大当り確率に関する表示とはならない。
また、図23に示す変形例では、本実施形態と同様に、前日、前々日の履歴情報が表示可能に構成され、当該情報は、カーソルボタン38(38c、38d)の操作によって切り替えて表示することが可能となる。
図24(a)~図24(c)には、本日の初当たり確率を特定可能な情報ではなく、本日の初当たり確率に対応する態様の画像が表示される変形例が示されている。具体的には、図24(a)に示される画像は、本日の初当たり確率が設定値3の設計値以上の場合に選択される態様の画像である。同様に、図24(b)に示される画像は、本日の初当たり確率が、設定値1の設計値以上かつ設定値3の設計値未満である場合に選択される態様の画像であり、図24(c)に示される画像は、本日の初当たり確率が、設定値1の設計値未満である場合に選択される態様の画像である。すなわち、当該変形例では、複数の初当たり確率の範囲のそれぞれに異なる態様の画像が対応づけられ、本日の初当たり確率に応じた態様の画像が表示される。
このような変形例を採用しても、現在の設定値を推測させることができる。すなわち、本実施形態の履歴情報の表示は、初当たり確率を特定可能な表示だけでなく、初当たり確率に基づいて態様が決定される表示を含む、初当たり確率に関する表示であればよい。そして、この場合の表示しない対象には、当該対象に対応する確率を特定可能なものだけでなく、当該確率に関するものを含む。
よって、遊技機10において、所定の報知は、当該所定の報知に対応する事象が発生した確率を特定可能な報知、または当該所定の報知に対応する事象が発生した確率に基づいて態様が決定される報知であると換言できる。
なお、図示は省略するが、初当たりが未だ発生していない場合には、上述の態様とは異なる態様である「本日の初当たりは?」との文字が表示される。そして、上述の態様の種類(初当たりが未だ発生していない場合の態様は除く)は、設定値の段階数以上の数を設けることが好ましい。これにより当該変形例において現在の設定値を推測させ易くすることができる。
また、当該変形例では、前日、前々日の初当たり確率に対応する態様の画像が表示されないが、当該表示を行うようにしてもよい。
<履歴情報の表示期間の変形例>
以下、図25を用いて、履歴情報の表示期間の変形例を説明する。図25は、履歴情報表示処理のフローを示す図であり、当該処理は、履歴情報管理手段215によって実行される。
最初のステップS501では、履歴情報を表示しているか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS509に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS503に進む。
ステップS503では、図柄変動中であるか否かを判定し、当該条件が充足された場合には履歴情報表示処理を終了し、当該条件が充足されなかった場合にはステップS505に進む。
ステップS505では、演出ボタン37の操作があったか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS507に進み、当該条件が充足されなかった場合には履歴情報表示処理を終了する。
ステップS507では、履歴情報の表示を開始させ、履歴情報表示処理を終了する。
ステップS509では、図柄変動中であるか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはステップS513に進み、当該条件が充足されなかった場合にはステップS511に進む。
ステップS511では、演出ボタン37の操作があったか否かを判定し、当該条件が充足された場合にはS513に進み、当該条件が充足されなかった場合には履歴情報表示処理を終了する。
ステップS513では、履歴情報の表示を終了させ、履歴情報表示処理を終了する。
このように、当該変形例では、履歴情報を図柄変動が実行されていない期間に表示させている。これにより、図柄変動が実行されている期間に実行される上述の設定示唆演出と実行期間が異なる期間に実行されることとなる。そのため、それぞれを認識させ易くすることができる。
よって、遊技機10において、報知制御手段(第1副制御基板200)は、設定されている設定値(現在の設定値)を示唆する設定示唆報知(設定示唆演出)を実行させることが可能なものであり、設定示唆報知は、所定の報知が実行されることが可能な期間において実行されず、当該期間とは異なる期間において実行される可能性がある報知であると換言できる。
なお、当該変形例では、履歴情報の表示開始および表示終了に演出ボタン37の操作を要しているが、表示開始の条件をパスワードの入力操作のように複雑化してもよい。さらに、図柄変動停止からあらかじめ定められた時間(例えば、10秒)の経過で移行する状態(いわゆる、客待ちデモ状態)への移行を表示開始の条件に加えてもよいし、当該操作を要求せず当該条件のみを表示開始の条件としてもよい。
また、当該変形例において初当たり確率を導出する場合、当該確率の導出タイミングを表示開始の条件が充足されたタイミングとしてもよい。
<他の変形例>
以上の説明に記載されていない変形例について、以下に列挙する。
まず、本実施形態では、初当たり確率と小当り確率を例に挙げているが、これに限らない。具体的には、初当たり確率を、発生する確率が設定値ごとに異なる所定の事象に置き換え、小当り確率を、発生する確率が設定値ごとに異なりかつ所定の事象とは異なる別の事象に置き換えてもよく、このようにしても上述の効果を奏する。この場合、所定の事象が発生する確率の分子を1とした場合の分母が、別の事象が発生する確率の分子を1とした場合の分母よりも大きくなることを要する。
ここで、事象とは、対応する期間と、当該期間における抽選(判定)によって導出される導出対象の組合せで定義されるものである。よって、本実施形態であれば、所定の事象に対応する期間は特図低確かつ普図低確、所定の事象における導出対象は大当りとなり、別の事象に対応する期間は特図低確かつ普図低確、別の事象における導出対象は小当りとなる。
なお、事象が異なるとは、本実施形態のように、対応する期間が同一であって導出対象が異なるだけでなく、対応する期間と導出対象の少なくともいずれか一方が異なることを指す。さらに、対応する期間が異なるとは、それぞれの事象に対応する期間が重複していない場合に加え、一部が重複している場合を含む。
また、事象は、本実施形態のように設定値ごとに発生する確率が異なる場合に限らず、少なくとも二段階の設定値において発生する確率が異なればよく、当該二段階の設定値は、所定の事象と別の事象で共通であることが好ましい。
よって、遊技機10において、第一の事象(所定の事象)および第二の事象(別の事象)は、期間と、当該期間における抽選によって導出される導出対象の組合せで定義されるものであり、第一の事象は、対応する期間および導出対象の少なくともいずれか一方が第二の事象と異なるものであると換言できる。
また、上述の通り、事象が異なるとは、対応する期間と導出対象の少なくともいずれか一方が異なることを指す。よって、例えば、所定の事象を初当たりとし、別の事象を特図高確かつ普図高確(特図低確かつ普図高確としてもよいし、単に普図高確としてもよい)における小当りとするなど、所定の事象に対応する期間と別の事象に対応する期間を異ならせてもよく、この場合、一方の事象の発生に関する表示は、所定の事象に対応する期間および別の事象に対応する期間の双方において実行されることが好ましく、双方の期間以外の期間で実行されてもよい。さらに、この場合、当該表示の態様は、所定の事象に対応する期間と別の事象に対応する期間とで同一の態様となることが好ましい。これにより、当該表示を認識させ易くすることができる。なお、所定の事象に対応する期間と別の事象に対応する期間を異ならせる場合には、小当りを大当りに置き換えることもできる。
また、事象の導出対象は、本実施形態のように特図当否判定において導出されるもの(大当りや小当り)に限らず、特図停止図柄、特図変動パターン、普図当否判定の結果、普図停止図柄、普図変動パターン等の主制御基板100によって導出されるものに加え、上述の設定示唆演出などの演出等の第1副制御基板200によって導出されるものを導出対象としてもよい。
同様に、対応する期間についても、本実施形態のように主制御基板100によって管理される状態で定義される期間に限らず、第1副制御基板200によって管理される状態で定義される期間としてもよく、所定の事象に対応する期間と別の事象に対応する期間が同一の制御基板によって管理される期間であることが好ましい。
また、上述した通り、特図変動パターン導出状態Bおよび特図変動パターン導出状態Cはいずれも、特図変動パターン導出状態A(特図低確かつ普図低確)よりも平均変動時間が短い。
そのため、上述した、所定の事象を初当たりとし、別の事象を特図高確かつ普図高確(特図低確かつ普図高確としてもよいし、単に普図高確としてもよい)における小当りとする場合において、所定の事象が発生した確率を表示し、別の事象が発生した確率を表示しないようにすれば、単位時間あたりの別の事象の発生頻度を上げ、既に遊技している遊技者に対し、現在の設定値をより推測させ易く(新たに遊技する遊技者よりも推測させ易く)することができる。
一方、上述した、所定の事象を初当たりとし、別の事象を特図高確かつ普図高確(特図低確かつ普図高確としてもよいし、単に普図高確としてもよい)における小当りとする場合において、別の事象が発生した確率を表示し、所定の事象が発生した確率を表示しないようにすれば、既に遊技している遊技者と新たに遊技する遊技者との現在の設定値の推測に関する有利度の差を小さくすることもできる。
よって、遊技機10において、第一の事象(所定の事象)が発生した確率は、前記第一の事象が発生する可能性がある図柄変動が実行された回数を分母とし、第一の事象が発生した回数を分子とする確率であり、第二の事象(別の事象)が発生した確率は、第二の事象が発生する可能性がある図柄変動が実行された回数を分母とし、第二の事象が発生した回数を分子とする確率であり、第二の事象が発生する可能性がある図柄変動の平均変動時間は、第一の事象が発生する可能性がある図柄変動の平均変動時間よりも短い時間であると換言できる。
なお、報知されない方の事象が発生した確率や当該確率に関する情報は、遊技機10において必ずしも導出する必要はない。
また、上述の説明では、事象の発生確率に関する情報を報知する手段を、装飾図柄の変動が実行されない表示部(左サブ表示部82b)としており、表示するデバイスとしては当該表示部が好ましいが、メイン表示部81を採用してもよい。さらに、液晶表示装置に限らず、スピーカやランプ等のデバイスを採用してもよい。すなわち、事象の発生に関する情報の表示は、事象の発生に関する報知であればよい。
また、上述の説明では、遊技盤50の前面に、設定値ごとの、特図低確における大当り確率、特図高確における大当り確率、および小当り確率を記載するなど、遊技機10から得られる情報によって上記した事象が発生し得る確率(設計値)を遊技者が認識できることを前提に説明してきた。しかし、昨今では、インターネットを始めとする情報媒体の発達によってこれらの事象が発生し得る確率に関する情報が容易に手に入る。そのため、遊技機10がこれらの確率を遊技者に認識させる必要は必ずしもない。
さらに、遊技者は、必ずしもこれらの確率を正確に認識している必要はなく、上記した事象が発生し得る確率に設定差があることを少なくとも知っていれば、上述の効果を奏する場合がある。これらの確率を遊技者に認識させる必要が必ずしもないのと同様に、遊技機10が、これらの事象が発生し得る確率に設定差があることを認識させる必要は必ずしもない。ただし、遊技機10が、事象が発生し得る確率に設定差があることを遊技者に認識させる方法としては、図柄変動中に演出表示装置80で表示され得るテロップ演出(例えば、「小当り確率には設定差があるよ」などの文字の表示)が挙げられる。
また、上述の説明では、復電時のRAMクリアスイッチ43の態様を参照して復電時の復帰状態を決定しているが、復電時からのRAMクリアスイッチ43の連続操作時間が規定時間(例えば、3s)を超えるか否かを参照するようにしてもよい。このようにすれば、誤ったRAMクリア処理の発生をより抑えることができる。
また、上述の説明では、復電時の復帰状態を決定するにあたり、中枠開扉センサ76の状態(中枠17の開閉状態)を参照していたが、当該状態を参照せずに復帰状態を設定するようにしてもよい。この場合には、一律に、中枠開扉センサ76がON(中枠17が開放状態)の場合に従って復電時の復帰状態を設定すればよい。
また、主制御基板モニタ97に表示する遊技機の性能に関する表示としては、上述のベース値に限らず、いわゆる「役物比率」や「役物連続比率」等の遊技機の性能(設計値)を評価するための指標であれば、いずれの指標を採用してもよい。
以上で説明した本発明は、上述の説明に限定されるものではなく、本発明の目的が達成される限りにおける種々の変形、改良等の態様も含む。
<付記>
本実施形態は、次のような技術思想を包含する。
(1)
報知手段と、
前記報知手段を制御する報知制御手段と、を備え、
遊技球を発射し、発射された遊技球が入賞口に入球することで該入賞口に対応する数の賞球を付与し、複数段階の設定値のうちの一の設定値が設定され、設定されている該設定値に応じて賞球の付与に関する有利度が異なる遊技機であって、
前記設定値として第一の設定値が設定されている場合における抽選によって第一の事象が発生する確率と、前記設定として前記第一の設定値よりも賞球の付与に関する有利度が低い第二の設定値が設定されている場合における抽選によって前記第一の事象が発生する確率とが異なり、
前記設定値として前記第一の設定値が設定されている場合における抽選によって前記第一の事象とは異なる第二の事象が発生する確率と、前記設定値として前記第二の設定値が設定されている場合における抽選によって前記第二の事象が発生する確率とが異なり、
前記報知制御手段は、前記第一の事象が発生した確率に関する報知、および前記第二の事象が発生した確率に関する報知のいずれか一方である所定の報知を実行させることが可能なものであることを特徴とする遊技機。
(2)
上記(1)に記載の遊技機であって、
前記設定値として前記第一の設定値が設定されている場合、および前記設定値として前記第二の設定値が設定されている場合において、前記第一の事象が発生する確率の分子が一である場合の分母が、前記第二の事象が発生する確率の分子が一である場合の分母よりも大きく、
前記所定の報知は、前記第一の事象が発生した確率に関する報知であることを特徴とする遊技機。
(3)
上記(1)又は(2)に記載の遊技機であって、
前記第一の事象および前記第二の事象は、一の図柄変動に対して一度だけ発生する可能性があるものであり、
前記第一の事象が発生した確率は、前記第一の事象が発生する可能性がある図柄変動が実行された回数を分母とし、第一の事象が発生した回数を分子とする確率であり、
前記第二の事象が発生した確率は、前記第二の事象が発生する可能性がある図柄変動が実行された回数を分母とし、前記第二の事象が発生した回数を分子とする確率であり、
前記第二の事象が発生する可能性がある図柄変動の平均変動時間は、前記第一の事象が発生する可能性がある図柄変動の平均変動時間よりも短い時間であることを特徴とする遊技機。
(4)
上記(1)乃至上記(3)のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第一の事象および前記第二の事象は、一の図柄変動に対して一度だけ発生する可能性があるものであり、
前記第一の事象が発生した確率は、前記第一の事象が発生する可能性がある図柄変動が実行された回数を分母とし、第一の事象が発生した回数を分子とする確率であり、
前記第二の事象が発生した確率は、前記第二の事象が発生する可能性がある図柄変動が実行された回数を分母とし、前記第二の事象が発生した回数を分子とする確率であり、
前記報知手段は、表示手段であり、
前記所定の報知は、前記第一の事象および前記第二の事象のうちの前記所定の報知に対応する事象が発生する可能性がある図柄変動が終了した後に更新される表示であることを特徴とする遊技機。
(5)
上記(1)乃至上記(4)のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記所定の報知は、設定されている前記設定値に関わらない態様の報知であることを特徴とする遊技機。
(6)
上記(1)乃至上記(5)のいずれか一つに記載の遊技機であって、
前記第一の事象および前記第二の事象は、期間と、該期間における抽選によって導出される導出対象の組合せで定義されるものであり、
前記第一の事象は、対応する期間および前記導出対象の少なくともいずれか一方が前記第二の事象と異なるものであることを特徴とする遊技機。
(a)
前記所定の報知は、該所定の報知に対応する事象が発生した確率を特定可能な報知、または該所定の報知に対応する事象が発生した確率に基づいて態様が決定される報知である。
(b)
前記所定の報知は、所定のリセット条件が充足されてから次の前記所定のリセット条件が充足されるまでの事象が発生した確率に関する報知であり、
前記報知制御手段は、現在の前記所定の報知に加え、過去の前記所定の報知を実行可能なものである。
(c)
前記報知制御手段は、設定されている前記設定値を示唆する設定示唆報知を実行させることが可能なものであり、
前記設定示唆報知は、前記所定の報知が実行されることが可能な期間において実行されず、該期間とは異なる期間において実行される可能性がある報知であることを特徴とする遊技機。
10 遊技機
15 外枠
17 中枠
20 前枠
21 ヒンジ機構
22 可動装飾体
23 シリンダ錠
25 透明部材
27 上球受け皿
29 下球受け皿
31 操作ハンドル
32 上枠部
33(33a、33b) スピーカ
34a、34b 左右側枠部
35(35a、35b、35c) 演出ランプ
36 球抜き機構
37 演出ボタン
38(38a、38b、38c、38d) カーソルボタン
39 メイン操作部
39a 玉貸ボタン
39b 返却ボタン
40 電源スイッチ
41 設定基板
42 設定キースイッチ
43 RAMクリアスイッチ
44 設定基板カバー
45 開閉カバー
46 遊技球タンク
47 タンクレール
48 払出ユニット
49 払出通路
50 遊技盤
50a 遊技領域
51 外レール
52 風車
53 内レール
55 大入賞口
57 第1始動口
59 第2始動口
61 普通電動役物
62 普通電動役物ソレノイド
63 ゲート
65 特別電動役物
66 特別電動役物ソレノイド
67 一般入賞口
69 アウト口
70 第1始動口センサ
71 第2始動口センサ
72 大入賞口センサ
73 一般入賞口センサ
74 ゲートセンサ
75 アウト球センサ
76 中枠開扉センサ
80 演出表示装置
81 メイン表示部
82 サブ表示部
82a 上サブ表示部
82b 左サブ表示部
82c 右サブ表示部
83 演出遮蔽体
83a 左上演出遮蔽体
83b 右上演出遮蔽体
83c 左下演出遮蔽体
83d 右下演出遮蔽体
84 設定示唆ランプ
90 図柄表示装置
91 第1特別図柄表示装置
92 第2特別図柄表示装置
93 普通図柄表示装置
94 第1特別図柄保留ランプ
95 第2特別図柄保留ランプ
96 普通図柄保留ランプ
97 主制御基板モニタ
100 主制御基板
101 CPU
102 ROM
103 RAM
104 I/Oポート
105 乱数回路
109 主制御基板ケース
110 入球判定手段
115 メイン乱数発生手段
120 メイン保留制御手段
125 事前判定手段
130 特図抽選手段
131 特図当否判定手段
132 特図停止図柄抽選手段
133 特図変動パターン導出手段
135 普図抽選手段
140 大当り遊技制御手段
145 図柄表示制御手段
150 電動役物制御手段
155 遊技状態制御手段
160 メイン情報記憶手段
165 メインエラー制御手段
170 メインコマンド管理手段
175 復電処理実行手段
176 復帰状態設定手段
177 設定変更手段
178 設定確認手段
179 遊技可能状態移行手段
180 電断処理実行手段
200 第1副制御基板
201 CPU
202 ROM
203 RAM
204 I/Oポート
209 第1副制御基板ケース
210 サブ乱数発生手段
215 履歴情報管理手段
220 通常演出制御手段
221 演出モード制御手段
222 演出ルート決定手段
223 サブ保留制御手段
224 先読み演出制御手段
225 演出内容決定手段
226 装飾図柄制御手段
227 大当り演出制御手段
230 サブエラー制御手段
240 ランプ制御手段
250 可動役物制御手段
260 サブ情報記憶手段
270 サブコマンド管理手段
300 第2副制御基板
301 CPU
302 ROM
303 RAM
304 I/Oポート
309 第2副制御基板ケース
400 払出制御基板
401 CPU
402 ROM
403 RAM
409 払出制御基板ケース
500 電源制御基板
501 通常電源回路
502 バックアップ電源回路
503 電断検出回路
509 電源制御基板ケース
600 設定キー
X 第1流路
Y 第2流路

Claims (1)

  1. 報知手段と、
    前記報知手段を制御する報知制御手段と、を備え、
    遊技球を発射し、発射された遊技球が入賞口に入球することで該入賞口に対応する数の賞球を付与し、始動口への遊技球の入賞に基づいて図柄変動を実行可能であり、図柄変動の開始にともなって大当りに当選するか否かを判定する当否判定を実行し、該当否判定において前記大当りに当選した場合には、該図柄変動の終了後に賞球の獲得に関して有利な大当り遊技を開始し、複数段階の設定値のうちの一の設定値が設定され、設定されている該設定値に応じて前記大当りの当選確率に係る設計値が異なる遊技機であって、
    図柄変動を実行可能な遊技状態として、第一の遊技状態と、前記大当り遊技の発生に関して前記第一の遊技状態よりも有利な第二の遊技状態と、があり、
    前記複数段階の設定値には、第一の設定値と、第二の設定値と、があり、
    前記設定値として前記第一の設定値が設定されている場合の前記大当りの当選確率に係る設計値と、前記設定値として前記第二の設定値が設定されている場合の前記大当りの当選確率に係る設計値と、が異なることで、
    前記設定値として前記第一の設定値が設定されかつ前記第一の遊技状態が設定されている場合において前記大当りに当選する確率と、前記設定として前記第二の設定値が設定されかつ前記第一の遊技状態が設定されている場合において前記大当りに当選する確率と、が異なり、
    かつ前記設定値として前記第一の設定値が設定されかつ前記第二の遊技状態が設定されている場合において前記大当りに当選する確率と、前記設定値として前記第二の設定値が設定されている場合において前記大当りに当選する確率と、が異なり、
    前記報知制御手段は、所定の報知を実行させることが可能であり、
    前記所定の報知は、
    複数種類の報知態様となる報知であって、
    前記第一の遊技状態において前記大当りが実際に当選した確率と、前記大当りの当選確率に係る設計値と、に基づいて態様が決定される、
    ことを特徴とする遊技機。
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