JP6989481B2 - 点検支援装置、点検支援システム、点検支援方法、及び点検支援プログラム - Google Patents
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Description
当該損傷図は、CAD等によって作成された図面であって、橋梁やトンネル等の点検対象物の構造を表した図面(以下、対象物図面と記載)上に点検箇所の損傷内容が記載されたものである。
作業者は、点検を行う点検対象物に応じた損傷図(印刷した紙面)と、点検箇所を撮影するカメラとを現場(点検対象物の場所)に持って行く。現場において、作業者は、損傷図を確認しながら点検を行う点検箇所を把握し、当該損傷図上の当該点検箇所に番号等の記号を記載する。また、作業者は、当該記号と同一の記号を記載した紙(以下、判別紙と記載)とともに当該点検箇所をカメラにて撮影する。
以上の作業を点検対象物における全ての点検箇所について行う。なお、上述した記号は、各点検箇所について異なる記号に設定する。
そして、作業者は、損傷図上に記載した記号と撮影画像内に映り込んだ判別紙の記号とを照合し、全ての撮影画像についてどの点検箇所で撮影を行ったかを整理する。
そこで、点検作業を容易に行うことができ、利便性を向上させることができる技術が要望されている。
〔点検支援システムの概略構成〕
図1は、本実施の形態1に係る点検支援システム1を示す図である。
点検支援システム1は、橋梁やトンネル等の点検対象物に関する損傷図を参照しつつ当該点検対象物の点検を行うにあたって、当該点検を支援するシステムである。本実施の形態1では、点検支援システム1は、図1に示すように、点検箇所の撮影と損傷図の表示とを互いに独立した撮影装置2及び点検支援装置3の2台を用いて行うシステムである。すなわち、点検対象物の点検を行うにあたって、当該点検を行う作業者は、点検支援装置3を操作する作業者(以下、第1作業者と記載)と、撮影装置2を操作する作業者(以下、第2作業者と記載)との複数人で構成される。
なお、第1作業者と第2作業者とは、同一人物であってもよい。また、点検支援システム1は、撮影装置2を1台のみ備えた構成に限らず、撮影装置2を複数台備えた構成としても構わない。
図2は、撮影装置2の構成を示すブロック図である。
撮影装置2は、例えば、デジタルカメラ等で構成されている。この撮影装置2は、図2に示すように、第2制御部21と、第2記録部22と、第2通信部23と、第2入力部24と、第2表示部25と、第2撮影部26とを備え、当該各部21〜26がバス27を介して接続された構成である。
第2記録部22は、第2制御部21が実行するプログラム、当該第2制御部21の処理に必要な情報、当該第2制御部21が処理した情報等を記録する。
第2表示部25は、液晶または有機EL(Electro Luminescence)等を用いた表示ディスプレイで構成され、第2制御部21による制御の下、種々の画像を表示する。なお、第2入力部24の機能の一部または全部がタッチパネルとして第2表示部25の表面に配置されてもよい。
図3は、点検支援装置3の構成を示すブロック図である。
点検支援装置3は、例えば、タブレット端末、スマートフォン、ノートPC(Personal Computer)、ウェアラブルデバイス(例えば、眼鏡型あるいはヘルメット型のヘッドマウントディスプレイ)等で構成されている。この点検支援装置3は、図3に示すように、第1制御部31と、第1記録部32と、第1通信部33と、第1入力部34と、第1表示部35と、第1撮影部36とを備え、当該各部31〜36がバス37を介して接続された構成である。
第1記録部32は、第1制御部31が実行するプログラム(本発明に係る点検支援プログラムを含む)、当該第1制御部31の処理に必要な情報、当該第1制御部31が処理した情報等を記録する。
第1表示部35は、本発明に係る表示部に相当する。この第1表示部35は、液晶または有機EL等を用いた表示ディスプレイで構成され、第1制御部31による制御の下、種々の画像を表示する。本実施の形態1では、第1入力部34(タッチパネル)が第1表示部35の表面に配置されている。
次に、上述した点検支援システム1の動作について説明する。以下では、説明の便宜上、撮影装置2の動作、及び点検支援装置3の動作を順に説明する。
図4は、撮影装置2の動作を示すフローチャートである。
先ず、第2制御部21は、第2作業者による第2入力部24への撮影操作が有ったか否かを常時、監視する(ステップS1A)。
撮影操作が有ったと判断した場合(ステップS1A:Yes)には、第2制御部21は、第2撮影部26の動作を制御する。そして、第2撮影部26は、点検箇所に応じた撮影画像を生成する(ステップS1B)。なお、撮影操作が無い場合(ステップS1A:No)には、第2制御部21は、ステップS1Aを繰り返す。
ステップS1Bの後、第2制御部21は、ステップS1Bで生成された撮影画像と撮影時刻(例えばステップS1Aで撮影操作が有った時刻)とを関連付けて撮影データとして第2記録部22に記録する(ステップS1C)。この後、第2制御部21は、ステップS1Aに戻る。
以下では、点検支援装置3の動作として、第1動作と第2動作とを順に説明する。
先ず、点検支援装置3の第1動作について説明する。
図5は、点検支援装置3の第1動作を示すフローチャートである。
第1制御部31は、第1表示部35の動作を制御し、当該第1表示部35に対象物選択画面F1(図7参照)を表示させる(ステップS2A)。
図6及び図7は、ステップS2Aを説明する図である。具体的に、図6は、第1テーブルTB1の一例を示す図である。図7は、対象物選択画面F1の一例を示す図である。
ここで、第1記録部32には、図6に示す第1テーブルTB1が記録されている。
第1テーブルTB1には、図6に示すように、複数の点検対象物毎に、当該点検対象物を一意に識別する点検対象物の名称等の対象物識別情報D0と、損傷図データD1とが関連付けられて登録されている。
具体的に、対象物選択画面F1は、図7に示すように、第1テーブルTB1に登録されている対象物識別情報D0を一覧表示した画面である。
そして、第1作業者は、ステップS2Aで表示された対象物選択画面F1を確認することにより、第1入力部34に対して点検対象物を選択する対象物選択操作を行うことが可能となる。当該対象物選択操作は、対象物選択画面F1内における複数の対象物識別情報D0のうち、点検対象物に応じた対象物識別情報D0をタッチ(選択)する操作である。
対象物選択操作が有ったと判断した場合(ステップS2B:Yes)には、第1制御部31は、第1表示部35の動作を制御し、当該第1表示部35に対象物選択操作に応じた点検箇所選択画面F2(図8参照)を表示させる(ステップS2C)。なお、点検箇所選択画面F2は、ステップS2C以降、本制御フロー(第1動作)を終了するまで常時、第1表示部35に表示されている。なお、対象物選択操作が無い場合(ステップS2B:No)には、第1制御部31は、ステップS2Bを繰り返す。
ここで、第1テーブルTB1に登録されている損傷図データD1は、予めCAD等によって作成された損傷図データ(CADデータ)が点検支援装置3で読取可能なPDFデータ等に変換されたデータである。
そして、ステップS2Cで表示される点検箇所選択画面F2は、図8に示すように、損傷図F21と、確認ボタンBCとが表示された画面である。
対象物図面F22は、点検対象物の構造を表した図面である。図8の例では、対象物図面F22は、点検対象物である橋梁を下方から見た図面であって、当該橋梁の構造である主桁F221、横桁F222、横構F223、床版F224、及び支承F225をそれぞれ表した図面である。
そして、第1作業者は、ステップS2Cで表示された点検箇所選択画面F2内の確認ボタンBCを利用して、第1入力部34に対して1つの点検対象物における全ての点検を終了する確認操作を行うことが可能となる。当該確認操作は、点検箇所選択画面F2内における確認ボタンBCをタッチ(選択)する操作である。
点検箇所選択操作が有ったと判断した場合(ステップS2D:Yes)には、第1制御部31は、当該点検箇所選択操作により選択された対象物図面F22上の座標位置(当該点検箇所選択操作によるタッチ位置)を特定する(ステップS2E)。なお、点検箇所選択操作が無い場合(ステップS2D:No)には、第1制御部31は、ステップS2Dを繰り返す。
ステップS2Eの後、第1制御部31は、第1表示部35の動作を制御し、ステップS2Eで特定した対象物図面F22上の座標位置に点検開始終了ボタンBS(図9)を重畳して第1表示部35に表示させる(ステップS2F)。当該点検開始終了ボタンBSは、本発明に係るマーカー画像に相当する。
なお、点検開始操作と点検終了操作とを同一の点検開始終了ボタンBSを利用して行う構成に限らず、点検開始操作を行うための点検開始ボタンと、点検終了操作を行うための点検終了ボタンとをそれぞれ別々に設けても構わない。
点検開始操作が有ったと判断した場合(ステップS2G:Yes)には、第1制御部31は、点検箇所の点検の開始時刻を示す点検開始時刻(例えばステップS2Gで点検開始操作が有った時刻)を特定する(ステップS2H)。なお、点検開始操作が無い場合(ステップS2G:No)には、第1制御部31は、ステップS2Gを繰り返す。
点検終了操作が有ったと判断した場合(ステップS2I:Yes)には、第1制御部31は、点検箇所の点検の終了時刻を示す点検終了時刻(例えばステップS2Iで点検終了操作が有った時刻)を特定する(ステップS2J)。なお、点検終了操作が無い場合(ステップS2I:No)には、第1制御部31は、ステップS2Iを繰り返す。
図10は、ステップS2Kを説明する図である。具体的に、図10は、第2テーブルTB2の一例を示す図である。
ここで、第1記録部32には、図10に示す第2テーブルTB2が記録されている。
第2テーブルTB2は、点検対象物毎に設けられる。なお、図10では、1つの点検対象物に対応した第2テーブルTB2を示している。この第2テーブルTB2には、点検箇所識別情報と、点検箇所を示す対象物図面F22上の座標位置と、当該点検箇所の点検開始時刻及び点検終了時刻を示すタイムスタンプとが関連付けられた点検関連情報DAが点検箇所毎に登録される。図10では、1つの点検対象物において6箇所で点検が行われ、第2テーブルTB2には、当該6箇所にそれぞれ対応する6つの点検関連情報DA1〜DA6が登録された場合を例示している。
ここで、点検関連情報DA1〜DA6は、当該点検関連情報DA1〜DA6の順に第2テーブルTB2に登録されている。言い換えれば、点検関連情報DA1〜DA6は、当該点検関連情報DA1〜DA6の順に点検が行われている。そして、点検箇所識別情報ID1としては、点検の順番を示す番号「1」を例示することができる。座標位置XY1、点検開始時刻ST1、及び点検終了時刻EN1は、座標位置XY1に対応した点検箇所においてステップS2E,S2H,S2Jでそれぞれ特定された座標位置、点検開始時刻、及び点検終了時刻である。なお、他の点検関連情報DA2〜DA6も点検関連情報DA1と同様の構成を有している。
確認操作が無いと判断した場合(ステップS2L:No)には、第1制御部31は、ステップS2Dに戻る。
一方、確認操作が有ったと判断した場合(ステップS2L:Yes)には、第1制御部31は、本制御フロー(第1動作)を終了する。
次に、点検支援装置3の第2動作について説明する。
図11は、点検支援装置3の第2動作を示すフローチャートである。
先ず、第1制御部31は、第1通信部33を介して撮影装置2における第2記録部22に記録された撮影データを受信する(ステップS2M)。なお、第2動作としては、第1動作の後に続けて実行する構成としてもよく、第1動作の後、当該第1動作とは独立して実行する構成としてもよい。第2動作を第1動作の後に続けて実行する構成では、例えば、確認操作が有ったことをトリガとしてステップS2Mが実行される。また、第1動作の後、当該第1動作とは独立して第2動作を実行する構成では、例えば、ユーザによる第1入力部34への所定の操作をトリガとしてステップS2Mが実行される。
第1制御部31は、第2テーブルTB2に登録されている各点検関連情報DA1〜DA6に含まれるタイムスタンプと、ステップS2Mで受信した撮影データに含まれる撮影時刻とを照合する。そして、第1制御部31は、点検開始時刻から点検終了時刻までの期間内の撮影時刻が関連付けられた撮影画像を当該点検開始時刻及び当該点検終了時刻を示すタイムスタンプが関連付けられた対象物図面F22上の座標位置に対して関連付けて点検関連情報DA1〜DA6を更新する。
本実施の形態1に係る第1制御部31は、上述した第1,第2の動作(図5,図11)を実行する。このため、第1作業者や第2作業者は、従来の点検作業で行っていた(1)損傷図(印刷した紙面)上に記号を記載する作業、(2)判別紙に記号を記載する作業、及び(3)損傷図上に記載した記号と撮影画像内に映り込んだ判別紙の記号とを照合して全ての撮影画像を整理する作業を行う必要がない。すなわち、第1制御部31が上述した第1,第2の動作(図5,図11)を行うことによって、第1作業者や第2作業者が上述した(1)〜(3)の作業を行わなくても、例えば、図12に示すように、全ての撮影画像IM1〜IM28についてどの点検箇所で撮影を行ったかが整理される。
したがって、本実施の形態1に係る点検支援装置3によれば、点検作業を容易に行うことができ、利便性を向上させることができる。
このため、第1作業者は、点検開始終了ボタンBSの位置を確認することで、点検箇所選択操作により対象物図面F22上の所望の位置をタッチしたか否かを容易に認識することができる。なお、第1作業者が点検開始終了ボタンBSの位置を確認することで対象物図面F22上の間違った位置をタッチしたと判断した場合に、点検箇所選択操作をやり直しすることができるように、例えば、訂正ボタン等を点検箇所選択画面F2内に配置しても構わない。
また、当該点検開始終了ボタンBSを利用して、点検開始操作及び点検終了操作を行うことができるため、その他のボタンを点検箇所選択画面F2内に配置する必要がない。
次に、本実施の形態2について説明する。
以下の説明では、上述した実施の形態1と同様の構成に同一の符号を付し、その詳細な説明を省略または簡略化する。
本実施の形態2では、上述した実施の形態1に対して、点検支援装置3の第1動作が異なる。以下、点検支援装置3の第1動作について説明する。
図13は、本実施の形態2に係る第1動作を示すフローチャートである。
本実施の形態2に係る第1動作では、図13に示すように、上述した実施の形態1で説明した第1動作(図5)に対して、ステップS2C,S2E〜S2Kの代わりにステップS2C´,S2E´〜S2K´が採用されているとともに、ステップS2O〜S2Tが追加されている点が異なるのみである。このため、以下では、ステップS2C´,S2E´〜S2K´,S2O〜S2Tについてのみ説明する。
具体的に、第1制御部31は、ステップS2C´において、第1表示部35の動作を制御し、当該第1表示部35に対象物選択操作に応じた点検箇所選択画面F2´(図14参照)を表示させる。なお、点検箇所選択画面F2´は、ステップS2C´以降、本制御フロー(第1動作)を終了するまで常時、第1表示部35に表示されている。
ここで、第1記録部32に記録された第2テーブルTB2には、点検箇所情報DP´及び点検結果情報DR´が関連付けられた点検関連情報DA´が複数、登録されている。図15では、第1〜第6点検箇所P1〜P6毎にそれぞれ設定された6つの点検関連情報DA1´〜DA6´が予め登録されている場合を例示している。
点検箇所情報DP1´は、点検箇所識別情報ID1´と、第1点検箇所P1における対象物図面F22上の座標位置XY1´を含む情報である。当該点検箇所識別情報ID1´としては、識別番号「1」を例示することができる。
点検結果情報DR1´は、第1点検箇所P1の過去の点検結果を示す情報(例えば、点検結果が記載された文字列や第1点検箇所P1を撮影した撮影画像等)である。
なお、他の点検関連情報DA2´〜DA6´も点検関連情報DA1´と同様の構成を有している。また、点検関連情報DA2´〜DA6´をそれぞれ構成する各点検箇所識別情報ID2´〜ID6´としては、識別番号「2」〜「6」をそれぞれ例示することができる。
損傷図F21は、上述した実施の形態1と同様に、第1テーブルTB1に登録された複数の損傷図データD1のうち、ステップS2Bにおける対象物選択操作によって選択された対象物識別情報に関連付けられた損傷図データD1に基づく損傷図である。
確認ボタンBCは、上述した実施の形態1と同様に、1つの点検対象物における全ての点検の終了を促すボタンであって、損傷図F21上に重畳されている。
なお、既存点検開始操作と既存点検終了操作とを同一の点検開始終了ボタンBSを利用して行う構成に限らず、既存点検開始操作を行うための点検開始ボタンと、既存点検終了操作を行うための点検終了ボタンとをそれぞれ別々に設けても構わない。
そして、第1作業者は、ステップS2C´で表示された点検箇所選択画面F2´内の点検結果表示ボタンBDを利用して、第1入力部34に対して過去に点検が行われた複数の点検箇所(図14及び図15の例では、第1〜第6点検箇所P1〜P6)のいずれかの点検箇所における過去の点検結果を表示する結果表示操作を行うことが可能となる。当該結果表示操作は、本発明に係る第2操作に相当し、点検箇所選択画面F2´における複数の点検結果表示ボタンBDのいずれかの点検結果表示ボタンBDをタッチ(選択)する操作である。
そして、第1作業者は、ステップS2C´で表示された点検箇所選択画面F2´内の新規登録ボタンBNを利用して、第1入力部34に対して過去に点検が行われていない新規の点検箇所(図14及び図15の例では、第1〜第6点検箇所P1〜P6以外の点検箇所)を選択する新規登録操作を行うことが可能となる。当該新規登録操作は、点検箇所選択画面F2´における新規登録ボタンBNをタッチ(選択)した後に、対象物図面F22上の点検開始終了ボタンBS及び点検結果表示ボタンBD以外の所望の位置(点検箇所)をタッチ(選択)する操作である。
既存点検開始操作が有ったと判断した場合(ステップS2O:Yes)には、第1制御部31は、当該既存点検開始操作により選択された点検開始終了ボタンBSに対応する点検関連情報DA´(既存点検開始操作により第1点検開始終了ボタンBS1が選択された場合には点検関連情報DA1´)と、点検開始時刻(本発明に係る第1点検開始時刻に相当、例えばステップS2Oで既存点検開始操作が有った時刻)とを特定する(ステップS2P)。
既存点検終了操作が有ったと判断した場合(ステップS2Q:Yes)には、第1制御部31は、点検終了時刻(本発明に係る第1点検終了時刻に相当、例えばステップS2Qで既存点検終了操作が有った時刻)を特定する(ステップS2R)。なお、既存点検終了操作が無い場合(ステップS2Q:No)には、第1制御部31は、ステップS2Qを繰り返す。
新規登録操作が有ったと判断した場合(ステップS2T:Yes)には、第1制御部31は、当該新規登録操作において、新規登録ボタンBNのタッチ(選択)の後にタッチ(選択)された対象物図面F22上の座標位置(タッチ位置)を特定する(ステップS2E´)。なお、新規登録操作が無い場合(ステップS2T:No)には、第1制御部31は、ステップS2Oに戻る。
ステップS2E´の後、第1制御部31は、第1表示部35の動作を制御し、ステップS2E´で特定した対象物図面F22上の座標位置に点検開始終了ボタンBS´(図18)を重畳して第1表示部35に表示させる(ステップS2F´)。
なお、新規点検開始操作と新規点検終了操作とを同一の点検開始終了ボタンBS´を利用して行う構成に限らず、新規点検開始操作を行うための点検開始ボタンと、新規点検終了操作を行うための点検終了ボタンとをそれぞれ別々に設けても構わない。
以上説明した新規登録操作、新規点検開始操作、及び新規点検終了操作は、本発明に係る新規点検操作に相当する。
新規点検開始操作が有ったと判断した場合(ステップS2G´:Yes)には、第1制御部31は、点検開始時刻(本発明に係る第2点検開始時刻に相当、例えばステップS2G´で新規点検開始操作が有った時刻)を特定する(ステップS2H´)。なお、新規点検開始操作が無い場合(ステップS2G´:No)には、第1制御部31は、ステップS2G´を繰り返す。
新規点検終了操作が有ったと判断した場合(ステップS2I´:Yes)には、第1制御部31は、点検終了時刻(本発明に係る第2点検終了時刻に相当、例えばステップS2I´で新規点検終了操作が有った時刻)を特定する(ステップS2J´)。なお、新規点検終了操作が無い場合(ステップS2I´:No)には、第1制御部31は、ステップS2I´を繰り返す。
ステップS2Sでは、第1制御部31は、図19に示すように、予め登録された点検関連情報DA1´〜DA6´について、点検箇所情報DP1´〜DP6´に対して点検開始時刻ST1´〜ST6´及び点検終了時刻EN1´〜EN6´の各タイムスタンプを関連付けて当該点検関連情報DA1´〜DA6´をそれぞれ更新する。
一方、ステップS2K´では、第1制御部31は、図19に示すように、新規の点検箇所に応じた点検箇所識別情報ID7´(例えば点検箇所識別情報ID6´(識別番号「6」)に続く識別番号「7」)と、新規の点検箇所を示す対象物図面F22上の座標位置XY7´と、点検開始時刻ST7´及び点検終了時刻EN7´を示すタイムスタンプとを関連付けた新たな点検関連情報DA´´(DA7´)を第2テーブルTB2に登録する。
なお、本実施の形態2に係る第2動作では、第1制御部31は、ステップS2Nにおいて、第2テーブルTB2に登録されている各点検関連情報DA1´〜DA7´に含まれるタイムスタンプと、ステップS2Mで受信した撮影データに含まれる撮影時刻とを照合する。そして、第1制御部31は、点検開始時刻から点検終了時刻までの期間内の撮影時刻が関連付けられた撮影画像を当該点検開始時刻及び当該点検終了時刻を示すタイムスタンプが関連付けられた対象物図面F22上の座標位置に対して関連付けて点検関連情報DA1´〜DA7´を更新する。
次に、本実施の形態3について説明する。
以下の説明では、上述した実施の形態1,2と同様の構成に同一の符号を付し、その詳細な説明を省略または簡略化する。なお、本実施の形態3では、撮影装置2と点検支援装置3との間において直接的にデータの送受信を行わない。よって、本実施の形態3では、撮影装置2と作業端末装置4との間における通信と、点検支援装置3と作業端末装置4との間における通信とを行い、上述した実施の形態1,2のように、第1通信部33と第2通信部23との間で無線または有線によって行う通信機能を有さない。また、詳細は後述するが、対象物図面F22上の座標位置に対して撮影画像を関連付ける処理は、点検支援装置3では行わず、作業端末装置4で行う。
図20は、本実施の形態3に係る点検支援システム1Aを示す図である。
本実施の形態3に係る点検支援システム1Aは、図20に示すように、上述した実施の形態1,2で説明した点検支援システム1に対して、作業端末装置4が追加されている。
図21は、作業端末装置4の構成を示すブロック図である。
作業端末装置4は、例えば、ノートパソコン、デスクトップパソコン等の一般的なPCで構成されている。この作業端末装置4は、図21に示すように、第3制御部41と、第3記録部42と、第3通信部43と、第3入力部44と、第3表示部45とを備え、当該各部41〜45がバス46を介して接続された構成である。
第3記録部42は、第3制御部41が実行するプログラム、当該第3制御部41の処理に必要な情報、当該第3制御部41が処理した情報等を記録する。
第3表示部45は、液晶または有機EL等を用いた表示ディスプレイで構成され、第3制御部41による制御の下、種々の画像を表示する。
次に、上述した作業端末装置4の動作について説明する。
図22は、作業端末装置4の動作を示すフローチャートである。
なお、作業端末装置4は、上述した実施の形態1,2で説明した点検支援装置3の第2動作を行うものである。
先ず、第3制御部41は、第3通信部43を介して第2テーブルTB2に登録された全ての点検関連情報(図10の例では点検関連情報DA1〜DA6、図19の例では点検関連情報DA1´〜DA7´)を受信する(ステップS3A)。
ステップS3Aの後、第3制御部41は、第3通信部43を介して撮影装置2における第2記録部22に記録された撮影データを受信する(ステップS3B)。
ところで、撮影装置2の時刻と点検支援装置3の時刻とに差がある場合には、撮影画像が対応する点検開始時刻と点検終了時刻との間に入らずにずれが生じてしまい、対象物図面F22上の座標位置に対して撮影画像を関連付ける処理(ステップS2N,S3C)が正しく行われない可能性がある。
以下、撮影装置2の時刻と点検支援装置3の時刻とを同期させる方法を説明する。
点検を開始する前に、撮影装置2と点検支援装置3との間において時刻を同期させる処理を行う。例えば、撮影装置2の時刻設定機能と点検支援装置3の時刻設定機能とを利用して、撮影装置2と点検支援装置3との時刻を同期させる処理を行う。このようにして、撮影装置2と点検支援装置3との間において時刻を同期させておけば、対象物図面F22上の座標位置に対して撮影画像を関連付ける処理(ステップS2N,S3C)を正しく行うことができる。
例えば、点検を開始する前に、点検支援装置3の第1表示部35に所定の画像を表示し、当該所定の画像を撮影装置2で撮影する。このとき、点検支援装置3は、所定の画像を表示した時刻t1を記憶しておく。
作業端末装置4は、点検支援装置3により所定の画像を表示した時刻t1と、撮影装置2により所定の画像を撮影した時刻t2とに基づいて、オフセット時刻Δt(t1−t2)を算出する。そして、作業端末装置4は、算出したオフセット時刻Δtを利用して、対象物図面F22上の座標位置に対して撮影画像を関連付ける処理を行う。なお、上述した実施の形態1,2において当該オフセット時刻Δtを利用して対象物図面F22上の座標位置に対して撮影画像を関連付ける処理を行う場合には、点検支援装置3が当該処理を行う。
ここまで、本発明を実施するための形態を説明してきたが、本発明は上述した実施の形態1〜3によってのみ限定されるべきものではない。
上述した実施の形態1〜3において、点検支援装置3の第1撮影部36にて点検箇所を撮影し、第1制御部31が撮影装置2の動作(図4)を実行する構成を採用しても構わない。このように構成した場合には、本願発明の構成を1台の点検支援装置3で構成することが可能となる。
上述した実施の形態2では、第2テーブルTB2に予め登録されている点検箇所情報DP´は、点検箇所識別情報(図15の例では、点検箇所識別情報ID1´〜ID6´)及び対象物図面F22上の座標位置(図15の例では、座標位置XY1´〜XY6´)の双方を含んでいたが、これに限らず、いずれか一方のみで構成しても構わない。
2 撮影装置
3 点検支援装置
4 作業端末装置
21 第2制御部
22 第2記録部
23 第2通信部
24 第2入力部
25 第2表示部
26 第2撮影部
27 バス
31 第1制御部
32 第1記録部
33 第1通信部
34 第1入力部
35 第1表示部
36 第1撮影部
37 バス
41 第3制御部
42 第3記録部
43 第3通信部
44 第3入力部
45 第3表示部
46 バス
BC 確認ボタン
BD 点検結果表示ボタン
BD1 第1点検結果表示ボタン
BD2 第2点検結果表示ボタン
BD3 第3点検結果表示ボタン
BD4 第4点検結果表示ボタン
BD5 第5点検結果表示ボタン
BD6 第6点検結果表示ボタン
BN 新規登録ボタン
BS,BS´ 点検開始終了ボタン
BS1 第1点検開始終了ボタン
BS2 第2点検開始終了ボタン
BS3 第3点検開始終了ボタン
BS4 第4点検開始終了ボタン
BS5 第5点検開始終了ボタン
BS6 第6点検開始終了ボタン
CS 文字列
D0 対象物識別情報
D1 損傷図データ
DA,DA1〜DA6,DA´,DA1´〜DA7´,DA´´ 点検関連情報
DP´,DP1´〜DP6´ 点検箇所情報
DR´,DR1´〜DR6´ 点検結果情報
EN1〜EN6,EN1´〜EN7´ 点検終了時刻
F1 対象物選択画面
F2,F2´ 点検箇所選択画面
F21 損傷図
F22 対象物図面
F23 損傷内容
F221 主桁
F222 横桁
F223 横構
F224 床版
F225 支承
F230 引き出し線
F231 第1損傷内容
F232 第2損傷内容
F233 第3損傷内容
F234 第4損傷内容
F235 第5損傷内容
F236 第6損傷内容
ID1〜ID6,ID1´〜ID7´ 点検箇所識別情報
IM,IM1〜IM28 撮影画像
P1 第1点検箇所
P2 第2点検箇所
P3 第3点検箇所
P4 第4点検箇所
P5 第5点検箇所
P6 第6点検箇所
P7 点検箇所
ST1〜ST6,ST1´〜ST7´ 点検開始時刻
TB1 第1テーブル
TB2 第2テーブル
XY1〜XY6,XY1´〜XY7´ 座標位置
Claims (8)
- 点検対象物の構造を表した対象物図面に関する図面情報と、前記対象物図面上の複数の点検箇所毎にそれぞれ設定された複数の点検箇所情報と、前記点検箇所情報毎に関連付けられ、前記点検箇所情報における点検箇所の過去の点検結果を示す点検結果情報とを記録する第1記録部と、
前記図面情報に基づく前記対象物図面上に、前記複数の点検箇所情報における点検箇所毎に、点検箇所の点検の開始時刻及び終了時刻をそれぞれ設定するための第1画像と、点検箇所の過去の点検結果の表示を指示するための第2画像とを重畳して表示部に表示させる表示制御部と、
前記表示部に表示された前記対象物図面上の複数の前記第1画像のいずれかの第1画像を選択する第1操作と、前記表示部に表示された前記対象物図面上の複数の前記第2画像のいずれかの第2画像を選択する第2操作とをそれぞれ受け付ける操作受付部と、
前記第1操作に応じて、選択された前記第1画像に対応する前記点検箇所情報と、点検箇所の点検の開始時刻を示す第1点検開始時刻と、点検箇所の点検の終了時刻を示す第1点検終了時刻とを特定する特定部と、
前記第1記録部に記録された前記複数の点検箇所情報のうち前記特定部にて特定された前記点検箇所情報に対して、前記特定部にて特定された前記第1点検開始時刻及び前記第1点検終了時刻を関連付けて前記第1記録部に記録する記録制御部とを備え、
前記表示制御部は、
前記第2操作に応じて、選択された前記第2画像に対応する前記点検箇所情報に関連付けられた前記点検結果情報に基づく過去の点検結果を前記対象物図面上に重畳して前記表示部に表示させる点検支援装置。 - 前記点検箇所情報は、
前記点検箇所情報における点検箇所を示す前記対象物図面上の座標位置である請求項1に記載の点検支援装置。 - 前記操作受付部は、
前記第1操作と、前記第2操作と、前記表示部に表示された前記対象物図面上の前記複数の第1画像及び前記複数の第2画像以外の任意の位置を選択する新規点検操作とをそれぞれ受け付け、
前記特定部は、
前記新規点検操作に応じて、選択された前記対象物図面上の座標位置と、点検箇所の点検の開始時刻を示す第2点検開始時刻と、点検箇所の点検の終了時刻を示す第2点検終了時刻とを特定し、
前記記録制御部は、
前記特定部にて特定された前記座標位置、前記第2点検開始時刻、及び前記第2点検終了時刻を関連付けて前記第1記録部に記録する請求項1または2に記載の点検支援装置。 - 点検箇所を撮影して撮影画像を生成する撮影部と、
前記撮影画像と前記撮影部による撮影時刻とが関連付けられて記録される第2記録部とをさらに備え、
前記記録制御部は、
前記第1記録部に記録されている前記第1点検開始時刻及び前記第1点検終了時刻と、前記第2記録部に記録されている前記撮影時刻とに基づいて、前記点検箇所情報と前記撮影画像とを関連付ける請求項1〜3のいずれか一つに記載の点検支援装置。 - 撮影装置と、前記撮影装置との間で通信可能に接続される請求項1〜3のいずれか一つに記載の点検支援装置とを備える点検支援システムであって、
前記撮影装置は、
点検箇所を撮影して撮影画像を生成する撮影部と、
前記撮影画像と前記撮影部による撮影時刻とが関連付けられて記録される第2記録部とを備え、
前記記録制御部は、
前記第1記録部に記録されている前記第1点検開始時刻及び前記第1点検終了時刻と、前記第2記録部に記録されている前記撮影時刻とに基づいて、前記点検箇所情報と前記撮影画像とを関連付ける点検支援システム。 - 撮影装置と、請求項1〜3のいずれか一つに記載の点検支援装置と、前記撮影装置及び前記点検支援装置との間で通信可能に接続される作業端末装置とを備える点検支援システムであって、
前記撮影装置は、
点検箇所を撮影して撮影画像を生成する撮影部と、
前記撮影画像と前記撮影部による撮影時刻とが関連付けられて記録される第2記録部とを備え、
前記作業端末装置は、
前記第1記録部に記録されている前記第1点検開始時刻及び前記第1点検終了時刻と、前記第2記録部に記録されている前記撮影時刻とに基づいて、前記点検箇所情報と前記撮影画像とを関連付ける関連付け部を備える点検支援システム。 - 点検支援装置のプロセッサが実行する点検支援方法であって、
点検対象物の構造を表した対象物図面上に、前記対象物図面上の複数の点検箇所毎にそれぞれ設定された複数の点検箇所情報における点検箇所毎に、点検箇所の点検の開始時刻及び終了時刻をそれぞれ設定するための第1画像と、点検箇所の過去の点検結果の表示を指示するための第2画像とを重畳して表示部に表示させ、
第1操作に応じて、選択された前記第1画像に対応する前記点検箇所情報と、点検箇所の点検の開始時刻を示す点検開始時刻と、点検箇所の点検の終了時刻を示す点検終了時刻とを特定し、
特定した前記点検箇所情報、前記点検開始時刻、及び前記点検終了時刻を関連付けて記録部に記録し、
第2操作に応じて、選択された前記第2画像に対応する前記点検箇所情報に関連付けられた過去の点検結果を前記対象物図面上に重畳して前記表示部に表示させる点検支援方法。 - 点検支援装置のプロセッサに実行させる点検支援プログラムであって、
前記点検支援プログラムは、前記プロセッサに以下の実行を指示する:
点検対象物の構造を表した対象物図面上に、前記対象物図面上の複数の点検箇所毎にそれぞれ設定された複数の点検箇所情報における点検箇所毎に、点検箇所の点検の開始時刻及び終了時刻をそれぞれ設定するための第1画像と、点検箇所の過去の点検結果の表示を指示するための第2画像とを重畳して表示部に表示させ、
第1操作に応じて、選択された前記第1画像に対応する前記点検箇所情報と、点検箇所の点検の開始時刻を示す点検開始時刻と、点検箇所の点検の終了時刻を示す点検終了時刻とを特定し、
特定した前記点検箇所情報、前記点検開始時刻、及び前記点検終了時刻を関連付けて記録部に記録し、
第2操作に応じて、選択された前記第2画像に対応する前記点検箇所情報に関連付けられた過去の点検結果を前記対象物図面上に重畳して前記表示部に表示させる点検支援プログラム。
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