JP6988864B2 - シールド端子 - Google Patents

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Description

本開示は、シールド端子に関するものである。
特許文献1には、ツイストペア線に接続した一対の雌側内導体を雌側誘電体に収容した雌側シールド端子と、一対の雄側内導体を雄側誘電体に取り付けた雄側シールド端子とを備えたコネクタが開示されている。この種のシールド端子では、一対の内導体を絶縁する手段として、誘電体に形成した隔壁部を一対の内導体の間に介在させている。
特開2012−129103号公報
雌側シールド端子と雄側シールド端子が接続されると、雄側内導体のタブが雌側内導体の箱形接続部内に挿入されることで、雌雄両内導体が接続される。箱形接続部内にタブが挿入された部分は、金属が重なっているため、他の部分(各内導体における電線との接続部分等)に比べるとインピーダンスが低い。箱形接続部とタブとの接続部分のインピーダンスを、他の部分のインピーダンスと整合させる手段としては、一対の箱形接続部の間に介在する隔壁部の誘電率を低くすることが考えられる。しかしながら、誘電率が低く強度を確保した樹脂材料は一般的に高価であるため、雌側内導体の全体を誘電率が低く且つ機械的強度の高い樹脂材料で成形すると、材料コストが高くなる。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、コスト低減と強度確保を図ることを目的とする。
本開示のシールド端子は、
雌側内導体と、合成樹脂製の雌側誘電体とを有し、
前記雌側誘電体は、前記雌側内導体を位置決め状態で保持する第1部材と、前記第1部材より誘電率の低い材料からなる第2部材とを合体して構成されている。
本開示によれば、コスト低減と強度確保を図ることができる。
図1は、実施例1のシールド端子をハウジングに取り付けた状態をあらわす断面図である。 図2は、シールド端子の断面図である。 図3は、図2のX−X線断面図である。 図4は、端子ユニットの上下反転状態をあらわす斜視図である。 図5は、第1部品に雌側内導体を取り付けた状態をあらわす底面図である。 図6は、第1部品の上下反転状態をあらわす斜視図である。 図7は、第1部品の斜視図である。 図8は、第2部品の斜視図である。 図9は、第2部品の上下反転状態をあらわす斜視図である。 図10は、第2部品の平面図である。 図11は、第2部品の正面図である。 図12は、上部シェルの斜視図である。 図13は、上部シェルの上下反転状態をあらわす斜視図である。
[本開示の実施形態の説明]
最初に本開示の実施形態を列記して説明する。
本開示のシールド端子は、
(1)雌側内導体と、合成樹脂製の雌側誘電体とを有し、前記雌側誘電体は、前記雌側内導体を位置決め状態で保持する第1部材と、前記第1部材より誘電率の低い材料からなる第2部材とを合体して構成されている。一般に誘電率の高い樹脂材料は機械的強度が比較的高い。本開示の構成によれば、機械的強度が必要とされる第1部材の誘電率を第2部材より高くしたので、雌側内導体を確実に保持することができる。誘電率が低く機械的強度も低い樹脂材は比較的安価である。第2部材は、第1部材よりも誘電率の低い材料としたので、材料コストを抑えることができる。よって、本発明によれば、コスト低減と強度確保を図ることができる。
(2)前記雌側誘電体は、雄側内導体のタブが挿入される挿入口が形成された前壁部を有し、前記前壁部が前記第1部材に形成されていることが好ましい。この構成によれば、前壁部が形成されている第1部材の誘電率は、第2部材に比べて高い。誘電率の高い樹脂材料は比較的機械的強度が高いので、挿入口から位置ずれしたタブが前壁部に突き当たっても、タブが前壁部に突き刺さる虞はない。
(3)前記雌側内導体は、雄側内導体のタブが挿入される箱形接続部を有し、前記雌側誘電体は、前記雌側内導体を収容する導体収容室を有し、前記雌側誘電体のうち前記導体収容室を構成する部位に、空気室が形成されていることが好ましい。空気の誘電率は、雌側誘電体の材料である合成樹脂に比べて低い。空気室を形成したことにより、箱形接続部とタブとの接続部分におけるインピーダンスを高めることができる。
(4)前記空気室が、前記雌側内導体の長さ方向において前記箱形接続部と対応する部位のみに形成されていることが好ましい。空気の誘電率は、雌側誘電体の材料である合成樹脂に比べて低い。空気室を形成したことにより、箱形接続部とタブとの接続部分におけるインピーダンスを高めることができる。
(5)前記雌側内導体は、雄側内導体のタブが挿入される箱形接続部を有し、前記雌側誘電体には、一対の前記雌側内導体が並列配置して収容され、前記第2部材には、一対の前記箱形接続部の間を区画するように配された隔壁部が形成されていることが好ましい。この構成によれば、隔壁部は、一対の箱形接続部の間を区画するように配されることにより、箱形接続部とタブとの接続部分におけるインピーダンスを高める。これにより、雌側内導体の全長に亘ってインピーダンスの整合を取ることができる。
[本開示の実施形態の詳細]
[実施例1]
以下、本発明を具体化した実施例1を図1〜図13を参照して説明する。なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
以下の説明において、前後の方向については、図1,2,4〜10,12,13における左方を前方と定義する。上下の方向については、図1〜3,7,8,11,12にあらわれる向きを、そのまま上方、下方と定義する。
本実施例1のシールドコネクタ10は、自動車のイーサネット(登録商標)高速通信回路用のワイヤーハーネスを構成する接続部材であり、合成樹脂製のハウジング11と、ハウジング11内に収容されたシールド端子12とを備えて構成されている。シールド端子12は、端子ユニット13と外導体14を組み付けて構成されている。1つの端子ユニット13は、雌側誘電体22に一対の雌側内導体15を収容して構成されている。
<雌側内導体15>
雌側内導体15は、全体として前後方向に細長い形状である。雌側内導体15の前端部には、角筒状の箱形接続部16が形成されている。箱形接続部16内には、雌側内導体15の前方から雄側内導体48の先端の細長いタブ48Tが挿入されるようになっている。箱形接続部16に挿入されたタブ48Tが、箱形接続部16内に形成した弾性接触片17に対し弾性的に接触することで、雄側内導体48と雌側内導体15が導通可能に接続される。
箱形接続部16の後端部には、段差部18が形成されている。雌側内導体15の後端部には、オープンバレル状の圧着部19が形成され、圧着部19には電線20の前端部が導通可能に固着されている。一対の雌側内導体15に接続された一対の電線20はツイストペア線21を構成する。
<雌側誘電体22>
雌側誘電体22は、半割状をなす合成樹脂製の第1部材23と、半割状をなす合成樹脂製の第2部材34とを、上下方向に合体させて構成されている。第1部材23と第2部材34の合体する方向は、前後方向に細長い雌側内導体15の長さ方向(電線20の前端部の軸線)と直交する方向であり、且つ一対の雌側内導体15が並ぶ左右方向と直交する方向である。第1部材23の材料、材質は、第2部材34よりも誘電率と機械的強度が高いポリブチレンテレフタレート(PBT)である。第2部材34の材料、材質は、第1部材23よりも誘電率と機械的強度が低いポリプロピレン(PP)である。
<第1部材23>
第1部材23は合成樹脂製の単一部品である。第1部材23は、前後方向に細長い上壁部24と、上壁部24の前端縁から下方へ延出した前壁部25とを有する。前壁部25には、タブ48Tを挿入させるための左右一対の挿入口26が、貫通形態で形成されている。
第1部材23には、上壁部24の前後方向中央部における左右方向中央位置から下方へ延出した中央仕切壁27と、上壁部24の前後方向中央部のうち中央仕切壁27の左右両側面に連なる領域を、下方へ延出させた形態の左右一対の抜止め部28が形成されている。さらに、左右一対の抜止め部28の外側面には、左右一対のロック突起29が形成されている。
第1部材23には、上壁部24の左右両側縁前端部から下方へ延出した左右一対の前部側壁30と、上壁部24の前端部における左右方向中央位置から下方へ延出した前部仕切部31とが形成されている。一対の前部側壁30と前部仕切部31は、前壁部25の後面に繋がっている。第1部材23には、上壁部24の左右両側縁後端部から下方へ延出した左右一対の後部側壁32と、上壁部24の後端部における左右方向中央位置から下方へ延出した後部仕切壁33とが形成されている。
上壁部24の外面(上面)には、突起状の第1係止部49Aが形成されている。前部側壁30の外側面には、突起状の第2係止部49Bが形成されている。後部側壁32の外側面には、突起状の第3係止部49Cが形成されている。これらの係止部49A,49B,49Cは、後述する外導体14のアッパシェル55に係止されるようになっている。
前部仕切部31の後端面には、上下方向(第1部材23と第2部材34の合体方向と平行な方向)に延びる前側ガイド溝50Fが形成されている。中央仕切壁27の前端面には、上下方向(前側ガイド溝50Fと平行)に延びる後側ガイド溝50Rが形成されている。
上壁部24の下面の左右方向中央位置における前側ガイド溝50Fと後側ガイド溝50Rとの間の領域には、前後方向に延びる受け溝51が形成されている。受け溝51の前端部は前側ガイド溝50Fの下端部に対して直角に連なり、受け溝51の後端部は後側ガイド溝50Rの下端部に対して直角に連なっている。
<第2部材34>
第2部材34は合成樹脂製の単一部品である。第2部材34は、前後方向に細長い基板部35と、基板部35の左右両側縁から上方へ延出した左右一対の側壁部36を備えている。一対の側壁部36の内側面には段差状に凹ませた形態のロック部38(図7を参照)が形成されている。
第2部材34は、基板部35の左右方向中央位置から上方へ直角に延出した前側隔壁部37Fと後側隔壁部37Rとを備えている。前側隔壁部37Fと後側隔壁部37Rとの間には、第1部材23と第2部材34が合体したときに第1部材23の中央仕切壁27との干渉を回避するための間隔が空けられている。前側隔壁部37Fと後側隔壁部37Rは、一対の雌側内導体15の間に仕切り状に介在することで短絡防止機能を発揮する。
平面視において、前側隔壁部37Fは、基板部35の前端より少し後方の位置から後方へ延びている。正面視において、前側隔壁部37Fは、上方(第1部材23に対する合体方向)に向かって次第に左右方向の幅寸法が小さくなるようなテーパ状をなしている。前側隔壁部37Fの前端面には、上下方向(第1部材23と第2部材34の合体方向と平行な方向)に延びる前側ガイド縁部52Fが形成されている。前側隔壁部37Fの後側端面には、上下方向に延びる後側ガイド縁部52Rが形成されている。
前側隔壁部37Fの上端縁部(延出端部)は、前後方向に延びる嵌合縁部53となっている。嵌合縁部53は、第2部材34が第1部材23と合体したときに、第1部材23の受け溝51に嵌合される。また、前側隔壁部37Fの左右両外側面(第1部材23と第2部材34が合体したときに、箱形接続部16の外側面と対向する面)には、左右一対のリブ54が形成されている。リブ54は、前側隔壁部37Fの後端部(後側ガイド縁部52Rの少し前方の位置)に配されている。平面視において、リブ54は、箱形接続部16の後端部に対して左右方向から接近するように突出している。
<第1部材23と第2部材34の組み付け>
第1部材23と第2部材34を組み付ける際には、上下反転させた第1部材23の上壁部24に一対の雌側内導体15を載置する。一対の雌側内導体15は、受け溝51を挟んで隣り合うように配置される。第1部材23と第2部材34は、雌側内導体15の長さ方向及び電線20の前端部の軸線と直交する上下方向に分割され、且つ上下方向に合体する形態である。
したがって、雌側内導体15は、第1部材23に対し下方(雌側内導体15の長さ方向と直交する方向)へ変位させながら載置することができる。これにより、ツイストペア線21を構成する2本の電線20の前端部においては、電線20の撚りを解く長さを極力短く抑えることができるので、電線20の撚りを解くことに起因するノイズ低減機能の低下を回避できる。
第1部材23に一対の雌側内導体15を載置した状態では、箱形接続部16の前端が前壁部25の後面に対して当接又は接近して対向し、箱形接続部16の段差部18を抜止め部28に対して前方から係止するので、雌側内導体15は第1部材23に対して前後方向への相対変位を規制された状態で位置決めされる。また、雌側内導体15は、箱形接続部16の前端部が前部側壁30と前部仕切部31との間で挟まれることで、左右方向への位置ずれと傾きが防止されている。さらに、雌側内導体15は、圧着部19の後端部を後部側壁32と後部仕切壁33との間で挟まれることで、左右方向への位置ずれと傾きが防止されている。
第1部材23に一対の雌側内導体15を取り付けた後、第1部材23に対し上下反転させた第2部材34を上方から合体させるようにして組み付ける。第1部材23と第2部材34を合体する過程では、第2部材34の前側ガイド縁部52Fと後側ガイド縁部52Rが、夫々、第1部材23の前側ガイド溝50Fと後側ガイド溝50Rに嵌合して摺接する。これにより、前側隔壁部37Fが左右に位置ずれして箱形接続部16と干渉することを防止できる。
第1部材23と第2部材34を合体すると、雌側誘電体22が構成されると同時に、雌側誘電体22内に一対の雌側内導体15が収容された状態に組付けられる。また、合体状態では、前後両ガイド縁部52F,52Rが前後両ガイド溝50F,50Rに嵌合した状態を保つとともに、嵌合縁部53が第1部材23の受け溝51に嵌合するので、前側隔壁部37Fの左右方向への不正な変形が防止される。合体した第1部材23と第2部材34は、ロック部38とロック突起29との係止によって合体状態に保持される。以上により、端子ユニット13の組付けが完了する。
第1部材23と第2部材34が合体した状態では、前部側壁30と側壁部36と後部側壁32が前後に一連となって並ぶように配され、前部仕切部31と前側隔壁部37Fと中央仕切壁27と後側隔壁部37Rと後部仕切壁33が前後に一連となって並ぶように配される。これにより、雌側誘電体22の内部に左右一対の導体収容室39が構成される。一対の導体収容室39内には、一対の雌側内導体15が左右に並列した状態で個別に収容される。
<外導体14>
端子ユニット13は、金属材料からなる角筒状の外導体14で包囲される。外導体14はアッパシェル55とロアシェル56とから構成されている。アッパシェル55には、第1係止凹部57Aと第2係止凹部57Bと第3係止凹部57Cと、バレル部40とが形成されている。外導体14を端子ユニット13に組み付ける際には、アッパシェル55とロアシェル56を、端子ユニット13に対し上下から挟むように嵌合して合体させる。
外導体14を端子ユニット13に組み付けると、シールド端子12が構成される。外導体14を端子ユニット13に組み付けた状態では、アッパシェル55の第1係止凹部57Aと第2係止凹部57Bと第3係止凹部57Cが、夫々、第1部材23の第1係止部49Aと第2係止部49Bと第3係止部49Cに個別に係止することで、アッパシェル55が端子ユニット13(第1部材23)に対して組み付け状態に保持される。バレル部40は、ツイストペア線21の編組線41に固着される。ツイストペア線21に固着されたシールド端子12は、ハウジング11に対し後方から挿入されて組み付けられている。
本実施例1のシールド端子12及び端子ユニット13は、高速通信回路に用いられる。雌側内導体15と雄側内導体48は、箱形接続部16内にタブ48Tが挿入することで接続される。箱形接続部16内にタブ48Tが挿入された部分は、金属が重なっているため、他の部分(雌側内導体15のうち電線20に接続される圧着部19)に比べるとインピーダンスが低い。通信性能の信頼性を高めるためには、箱形接続部16とタブ48Tとの接続部分のインピーダンスを、他の部分のインピーダンスと整合させる必要がある。
本実施例1では、インピーダンス整合手段として、一対の箱形接続部16の間に介在する前側隔壁部37Fの誘電率を低くしている。ところが、誘電率が低くて機械的強度の高い樹脂材料は一般的に高価であるため、雌側内導体15の全体を誘電率が低く且つ機械的強度の高い樹脂材料で成形すると、材料コストが高くなる。そこで、本実施例1では、雌側誘電体22を第1部材23と第2部材34との2部材に分割し、前側隔壁部37Fが形成されている第2部材34の材料を誘電率と機械的強度の低いポリプロピレンとし、第1部材23の材料については、誘電率が第2部材34より高いが比較的安価な材料であるポリブチレンテレフタレートを用いている。これにより、材料コストが抑えられている。
また、前側隔壁部37Fは上方に向かって次第に幅狭となるテーパ形状(楔形状)をなしているので、前側隔壁部37Fの外側面と箱形接続部16の外側面との間には、空気層58が構成される。空気は、非常に誘電率が低いので、この空気層58が箱形接続部16と対応するように配されることで、箱形接続部16とタブ48Tとの接続部分におけるインピーダンスが高められている。
尚、前側隔壁部37Fと箱形接続部16との間に空気層58があると、雌側内導体15が前側隔壁部37F側へ傾くように変位することが懸念される。しかし、前側隔壁部37Fには箱形接続部16側へ突出するリブ54が形成されているので、雌側内導体15が前側隔壁部37F側へ傾く虞はない。
また、箱形接続部16の上面には、誘電率の高い第1部材23の上壁部24が接近して対向しているためにインピーダンス低下が懸念される。この対策として、上壁部24の前端部には左右一対の前側第1空気室42が形成され、上壁部24における一対の前側第1空気室42の後方近傍位置には、左右一対の後側第1空気室43が形成されている。
これらの第1空気室42,43は、いずれも、前後方向(雌側内導体15の長さ方向)において箱形接続部16と対応する領域に位置している。上壁部24のうち前側第1空気室42と後側第1空気室43との間の領域は、補強部44としての機能を有する。
また、第2部材34の基板部35の前端部には、左右一対の前側第2空気室45が形成され、基板部35における一対の前側第2空気室45の後方近傍位置には、左右一対の後側第2空気室46が形成されている。これらの第2空気室45,46は、いずれも、雌側内導体15の長さ方向において箱形接続部16と対応する領域に位置している。基板部35のうち前側第2空気室45と後側第2空気室46との間の領域は、補強部47としての機能を有する。
本実施例1のシールド端子12は、一対の雌側内導体15と、雌側誘電体22とを備えて構成されている。各雌側内導体15は、雄側内導体48のタブ48Tが挿入される箱形接続部16を有している。雌側誘電体22は、第1部材23と、第1部材23より誘電率の低い材料又は材質からなる第2部材34とを合体して構成されている。雌側誘電体22内には、一対の雌側内導体15が左右に並列するように配置された状態で収容されている。
雌側誘電体22を、誘電率の異なる第1部材23と第2部材34とに分割した上で、誘電率の低い側の第2部材34に前側隔壁部37Fを形成した。前側隔壁部37Fは、一対の箱形接続部16の間を区画するように配されることで、箱形接続部16とタブ48Tとの接続部分におけるインピーダンスを高め、雌側内導体15の全長に亘ってインピーダンスの整合を取る。この構成によれば、第2部材34を、誘電率が低く且つ機械的強度の高い樹脂材料又は材質にする場合に比べると、材料コストを低減することができる。また、一般に誘電率の高い樹脂材料は機械的強度が比較的高いので、第2部材34より誘電率の高い第1部材23を用いたことにより、雌側誘電体22全体としての強度が確保されている。雌側内導体15を保持するために機械的強度が必要とされる部分を第1部材23に形成したので、雌側内導体15を確実に保持することができる。
また、前側隔壁部37Fは、第2部材34を構成する基板部35から片持ち状に延出した形態であり、第1部材23には、前側隔壁部37Fの延出端部(嵌合縁部53)を嵌合させる受け溝51が形成されている。誘電率の低い材料は一般的に機械的強度が低いため、前側隔壁部37Fが雌側内導体15との干渉によって変形することが懸念される。
しかし、前側隔壁部37Fの延出端部(嵌合縁部53)を、比較的機械的強度の高い第1部材23の受け溝51に嵌合しているので、前側隔壁部37Fの左右方向への不正な変形を防止できる。また、前側隔壁部37Fの外面と受け溝51の内面とが対向する領域の分だけ、雌側内導体15同士の間の沿面距離が長くなるので、絶縁性能にも優れている。
また、前側隔壁部37Fが、第2部材34を構成する基板部35から第1部材23との合体方向へ延出した形態であり、第1部材23には、第2部材34との合体過程で前側隔壁部37Fを摺接させる前側ガイド溝50Fと後側ガイド溝50Rが形成されている。この構成によれば、第1部材23と第2部材34を合体させる過程で、前側隔壁部37Fの前後両ガイド縁部52F,52Rを前後両ガイド溝50F,50Rに摺接させることにより、前側隔壁部37Fの不正な変形を防止できる。
また、前側隔壁部37Fは、第2部材34を構成する基板部35から第1部材23との合体方向へ片持ち状に延出し、且つ延出方向に向かって厚さが次第に薄くなる形態である。この構成によれば、第1部材23と第2部材34を合体する過程で、前側隔壁部37Fが箱形接続部16と干渉することを回避できる。また、前側隔壁部37Fと箱形接続部16との間には誘電率の低い空気層58が形成されるので、箱形接続部16のインピーダンスが高められる。
また、前側隔壁部37Fと箱形接続部16との間に空気層58が存在していると、雌側内導体15が前側隔壁部37F側へ不正に傾くことが懸念される。そこで、前側隔壁部37Fには、前側隔壁部37Fにおける箱形接続部16との対向面から雌側内導体15側へ突出した形態のリブ54を形成した。これにより、雌側内導体15が前側隔壁部37F側へ傾こうとしても、雌側内導体15の傾きはリブ54への当接によって抑制することができる。また、リブ54により、前側隔壁部37Fの強度が高められる。
また、雌側誘電体22の前壁部25には、雄側内導体48のタブ48Tが挿入される挿入口26が形成されているが、タブ48Tが上下左右に位置ずれすると、タブ48Tが前壁部25の前面に突き刺さることが懸念される。そこで、第2部材34に比べて誘電率の高い材料、材質からなる第1部材23は、機械的強度も第2部材34に比べて高いということに着目し、前壁部25を第1部材23に形成した。これにより、前壁部25の機械的強度が高くなるので、挿入口26から位置ずれしたタブ48Tが前壁部25に突き当たっても、タブ48Tが前壁部25に突き刺さる虞はない。
また、第1部材23には、外導体14(アッパシェル55)と係止することで、雌側誘電体22と外導体14を組付け状態に保持する係止部49A,49B,49Cが形成されている。係止部49A,49B,49Cが形成されている第1部材23は機械的強度が高いので、係止部49A,49B,49Cは、金属材料からなる外導体14(アッパシェル55)に係止しても不正な変形を生じる虞がない。これにより、雌側誘電体22と外導体14を確実に組付け状態に保持することができる。
また、箱形接続部16とタブ48Tとの接続部分のインピーダンスを高める手段として、雌側誘電体22の導体収容室39を構成する上壁部24と基板部35に、空気室42,43,45,46を形成した。空気の誘電率は、雌側誘電体22の材料である合成樹脂に比べて低いので、空気室42,43,45,46を形成したことにより、インピーダンスを高めることが実現されている。
また、上壁部24の前側第1空気室42と後側第1空気室43は、上壁部24のうち抜止め部28より前方の領域(つまり、前後方向において箱形接続部16と対応する領域)のみに配されている。これにより、上壁部24に、雌側内導体15の抜止め手段である抜止め部28を形成した上で、空気室42,43を箱形接続部16と対応する領域に配することを実現できた。
[他の実施例]
本発明は、上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示される。本発明には、特許請求の範囲と均等の意味及び特許請求の範囲内でのすべての変更が含まれ、下記のような実施形態も含まれることが意図される。
(1)上記実施例1では、隔壁部が前側隔壁部と後側隔壁部とに分離しているが、隔壁部は1つ壁状をなしていてもよい。
(2)上記実施例1では、第1部材に受け溝を形成したが、第1部材は受け溝を有しない形態であってもよい。
(3)上記実施例1では、第1部材にガイド溝を形成したが、第1部材はガイド溝を有しない形態であってもよい。
(4)上記実施例1では、前側隔壁部が延出方向に向かって厚さが次第に薄くなる形態であるが、前側隔壁部は、延出方向の全領域において厚さ寸法が一定であってもよい。
(5)上記実施例1では、前側隔壁部にリブを形成したが、前側隔壁部はリブを有しない形態であってもよい。
(6)上記実施例1では、前壁部を第1部材(第2部材より誘電率の高い材料からなる部材)に設けたが、前壁部は第2部材に形成してもよい。
(7)上記実施例では、第1部材と第2部材に空気室を形成したが、第1部材と第2部材は空気室を有しない形態であってもよい。
(8)上記実施例1では、一対の雌側内導体に接続した2本の電線がツイストペア線を構成するものであるが、本発明は、雌側内導体に接続する電線がツイストペア線を構成しない場合にも適用できる。
(9)上記実施例1では、1つの雌側誘電体に2つの雌側内導体を収容したが、1つの雌側誘電体に3つ以上の雌側内導体を収容してもよい。
(10)上記実施例1では、雌側誘電体が第1部材と第2部材との2部品で構成されているが、雌側誘電体は第1部材と第2部材を含む3つ以上の部材を合体したものであってもよい。
(11)上記実施例1では、第1部品の材料、材質をポリブチレンテレフタレート(PBT)としたが、第1部品の材料、材質はポリブチレンテレフタレート以外であってもよい。
(12)上記実施例1では、第2部品の材料、材質をポリプロピレン(PP)としたが、第2部品の材料、材質は、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、発泡ポリブチレンテレフタレート等であってもよい。
(13)上記実施例1では、第1部品と第2部品の材料又は材質の組合せが、ポリブチレンテレフタレートとポリプロピレンであるが、第1部品と第2部品の材料又は材質の組合せは、ポリブチレンテレフタレートとポリエチレン(PE)としてもよく、ポリブチレンテレフタレートと発泡ポリブチレンテレフタレートとしてもよい。
10…シールドコネクタ
11…ハウジング
12…シールド端子
13…端子ユニット
14…外導体
15…雌側内導体
16…箱形接続部
17…弾性接触片
18…段差部
19…圧着部
20…電線
21…ツイストペア線
22…雌側誘電体
23…第1部材
24…上壁部
25…前壁部
26…挿入口
27…中央仕切壁
28…抜止め部
29…ロック突起
30…前部側壁
31…前部仕切部
32…後部側壁
33…後部仕切壁
34…第2部材
35…基板部
36…側壁部
37F…前側隔壁部(隔壁部)
37R…後側隔壁部
38…ロック部
39…導体収容室
40…バレル部
41…編組線
42…前側第1空気室
43…後側第1空気室
44…補強部
45…前側第2空気室
46…後側第2空気室
47…補強部
48…雄側内導体
48T…タブ
49A…第1係止部
49B…第2係止部
49C…第3係止部
50F…前側ガイド溝
50R…後側ガイド溝
51…受け溝
52F…前側ガイド縁部
52R…後側ガイド縁部
53…嵌合縁部
54…リブ
55…アッパシェル
56…ロアシェル
57A…第1係止凹部
57B…第2係止凹部
57C…第3係止凹部
58…空気層

Claims (5)

  1. 前後方向に細長い雌側内導体と、
    合成樹脂製の雌側誘電体とを有し、
    前記雌側誘電体は、
    前記雌側内導体を前後方向の相対変位を規制して位置決めした状態で保持する第1部材と、第2部材とを合体して構成され、
    前記第2部材が、前記第1部材よりも誘電率の低い材料からなるシールド端子。
  2. 雌側内導体と、合成樹脂製の雌側誘電体とを有し、
    前記雌側誘電体は、前記雌側内導体を位置決め状態で保持する第1部材と、第2部材とを合体して構成され、
    前記第2部材が、前記第1部材よりも誘電率の低い材料からなり、
    前記雌側誘電体は、雄側内導体のタブが挿入される挿入口が形成された前壁部を有し、
    前記前壁部が前記第1部材に形成されているシールド端子。
  3. 前記雌側内導体は、雄側内導体のタブが挿入される箱形接続部を有し、
    前記雌側誘電体は、前記雌側内導体を収容する導体収容室を有し、
    前記雌側誘電体のうち前記導体収容室を構成する部位に、空気室が形成されている請求項1又は請求項2に記載のシールド端子。
  4. 前記空気室が、前記雌側内導体の長さ方向において前記箱形接続部と対応する部位のみに形成されている請求項3に記載のシールド端子。
  5. 雌側内導体と、合成樹脂製の雌側誘電体とを有し、
    前記雌側誘電体は、前記雌側内導体を位置決め状態で保持する第1部材と、前記第1部材より誘電率の低い材料からなる第2部材とを合体して構成され、
    前記雌側内導体は、雄側内導体のタブが挿入される箱形接続部を有し、
    前記雌側誘電体には、一対の前記雌側内導体が並列配置して収容され、
    前記第2部材には、基板部から延出した形状であり、一対の前記箱形接続部の間を区画するように配された隔壁部が形成され、
    前記第1部材には、前記隔壁部を嵌合させる受け溝が形成され、
    前記隔壁部の延出端部が前記受け溝に嵌合することによって、前記隔壁部の変形が防止されているシールド端子。
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