JP6988350B2 - 燃料噴射装置 - Google Patents
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Description
また、電磁弁の移動量が大きくなると、電磁弁の移動量を確保するために、燃料噴射装置の体格を大きくする必要がある。
ハウジングは、有底筒状であり、燃料が噴射される噴孔(17)を先端部に有し、第1圧力室(21)および第2圧力室(22)を有する。
第1圧力室は、燃料が流入出可能である。
第2圧力室は、第1圧力室に連通可能である。
第1プレート燃料流路は、第1圧力室と第2圧力室とに連通する。
第2プレート燃料流路は、第1プレート燃料流路の軸(Of1)とは異なる軸(Of2)を含み、第1圧力室と第2圧力室とに連通する。
第1付勢部材は、第1電磁弁が第1プレート燃料流路を閉じる方向に第1電磁弁を付勢する。
第2電磁弁は、第1電磁弁の外側に設けられており、第2プレート燃料流路を開閉して第1圧力室の圧力および第2圧力室の圧力を制御可能である。
第2付勢部材は、第2電磁弁が第2プレート燃料流路を閉じる方向に第2電磁弁を付勢する。
ソレノイドは、ハウジング、第1電磁弁および第2電磁弁に磁界を生成可能である。
電磁弁制御部は、ソレノイドに流れる電流であるソレノイド電流(Ic)を制御可能であり、ソレノイド電流に応じて、第1電磁弁に作用する力である第1電磁弁力(Fe1)または第2電磁弁に作用する力である第2電磁弁力(Fe2)を制御可能である。
第1電磁弁および第2電磁弁の動作方向において、第1電磁弁により第1プレート燃料流路が閉じられる位置と、第2電磁弁により第2プレート燃料流路が閉じられる位置とは同じである。
図1に示すように、燃料噴射装置1は、ハウジング10、プレート部としてのオリフィスプレート30、圧力制御プレート35、第1電磁弁としての第1バルブ41、第2電磁弁としての第2バルブ42、第1スプリング51および第2スプリング52を備える。
また、燃料噴射装置1は、ニードル60、ソレノイド70および電磁弁制御部80を備える。
ハウジング10は、ノズルハウジング23において、ノズル室16、噴孔17および弁座18を先端側に有する。
また、ハウジング10は、制御室プレート24およびボディハウジング25において、ハウジング流路11−15、圧力制御室としての第1圧力室21および第2圧力室22を有する。
噴孔17は、ハウジング10の周方向に所定の間隔で設けられており、ハウジング10の先端部102に複数形成されている。単位時間あたりに噴孔17から燃料が噴射される量を燃料噴射率Qとする。
弁座18は、噴孔17の周囲に形成され、ハウジング10の先端部102の内側における底面に形成されている。弁座18は、円錐形状に形成されている。
ハウジング流路12は、ノズル室16に連通している。
ハウジング流路13は、第1圧力室21に連通可能である。ハウジング流路13は、後述の圧力制御プレート35により、第1圧力室21と連通する。また、ハウジング流路13は、圧力制御プレート35側で径が絞られるインオリフィス19が形成されている。
ハウジング流路14は、第1圧力室21およびノズル室16に連通している。
ハウジング流路15は、低圧室流路であり、第2圧力室22および外部に連通している。
また、第1圧力室21は、オリフィスプレート30とニードル60との間に設けられており、ハウジング10の内壁104によって区画形成されている。さらに、第1圧力室21は、ハウジング流路14を経由してノズル室16に連通している。
第1圧力室21は、コモンレール90の燃料およびノズル室16の燃料が流入出可能である。第1圧力室21の圧力を第1圧力P1とする。
また、第2圧力室22は、オリフィスプレート30よりも後端側におけるハウジング10の内壁105によって区画形成されている。第2圧力室22の圧力を第2圧力P2とする。
第2圧力室22は、第1圧力室21と連通可能である。第1圧力室21と第2圧力室22とが連通したとき、第1圧力室21の燃料が第2圧力室22およびハウジング流路15を経由して外部に流出する。
また、オリフィスプレート30は、第1プレート燃料流路としてのサブアウトオリフィス31および第2プレート燃料流路としての第2アウトオリフィス32を有する。サブアウトオリフィス31および第2アウトオリフィス32は、円形形状の断面を含む。
さらに、圧力制御プレート35は、第1アウトオリフィス36および制御プレートスプリング37を有する。
初期状態では、制御プレートスプリング37の付勢力および第1圧力P1がコモンレール90からの燃料の圧力よりも大きく設定されている。このため、初期状態では、圧力制御プレート35は、ハウジング流路13を閉じている。
ハウジング10の先端側の第1バルブ41は、第1バルブ41の軸方向に延びる棒状に形成されている。
ハウジング10の後端側の第1バルブ41は、第1バルブ41の径方向に延びる棒状に形成されている。第1バルブ41は、T字形状の断面を有する。
また、第2バルブ42は、第1バルブ41が収容可能なように、筒状に形成されている。第2バルブ42は、第1バルブ41と同軸になるように、形成されている。
第2バルブ42が初期状態から開方向に移動した量を第2電磁弁移動量Le2とする。
初期状態では、第1電磁弁移動量Le1および第2電磁弁移動量Le2はともにゼロである。本明細書中では、「ゼロ」は、常識的な誤差範囲を含むものとする。
第1スプリング51は、第1バルブ41の閉方向に向かって、第1バルブ41を付勢する。第1スプリング51が第1バルブ41を付勢する力を第1付勢力Fs1とする。
第2スプリング52は、第2バルブ42の閉方向に向かって、第2バルブ42を付勢する。第2スプリング52が第2バルブ42を付勢する力を第2付勢力Fs2とする。また、第2スプリング52は、第2付勢力Fs2の反発力により、第1バルブ41の開方向に向かって、第1バルブ41を付勢する。
Fs1=F1+k1×Le1−k2×(Le1−Le2)
・・・(1−1)
Fs2=F2+k2×(Le2−Le1) ・・・(1−2)
ニードル60の軸は、第1バルブ41の軸および第2バルブ42の軸と異なる。
また、ニードル60は、受圧面61を先端側に有する。さらに、ニードル60は、背圧面62およびニードルスプリング63を後端側に有する。
背圧面62は、ノズル室16に流入する燃料により、ニードル60が噴孔17を閉じる方向に作用する圧力を受ける。背圧面62が受ける全圧力をFp_nとする。
Fp_n+Fs_n>Fp_b ・・・(2)
また、ニードル60は、閉方向に移動したとき、ニードル60の先端部64が弁座18に接触する。ニードル60の先端部64が弁座18に接触したとき、ニードル60は、噴孔17を閉じる。噴孔17が閉じられたとき、噴孔17からの燃料の噴射が停止する。
また、ソレノイド70は、ボビンの外周に巻線が巻回されている。
さらに、ソレノイド70は、通電されたとき、ハウジング10、第1バルブ41および第2バルブ42に磁界を生成可能である。ソレノイド70に流れる電流をソレノイド電流Icとする。
ハウジング10の後端部106において、後端側のハウジング10がS極となり、先端側のハウジング10がN極になる。
後端側の第2バルブ42がS極となり、先端側の第2バルブ42がN極になる。ソレノイド70により、ハウジング10および第2バルブ42を経由する磁気回路である第2磁気回路が生成される。
このような磁気回路が生成されるように、ソレノイド70の巻線方向は設定されている。なお、各部位の後端側がN極、各部位の先端側がS極になるように、磁気回路が生成されてもよい。
Fm1∝Φ1 ・・・(3−1)
Φ1=B1×S1
=μ1×H1×S1 ・・・(3−2)
Fm2∝Φ2 ・・・(3−3)
Φ2=B2×S2
=μ2×H2×S2 ・・・(3−4)
電磁弁制御部80は、ソレノイド70と電気的に接続されており、ソレノイド70に通電可能である。また、電磁弁制御部80は、ソレノイド電流Icを制御可能である。
特許文献1の構成では、直列に連通する2つの燃料流路を開閉するために、2つのうちの一方の電磁弁の移動量を大きくする必要がある。電磁弁の移動量が大きくなるに伴い、電磁弁を駆動する力が増大する。電磁弁を駆動する力が増大するに伴い、燃料噴射装置の消費電力が増大する。さらに、2つの電磁弁を2つのソレノイドで駆動しており、消費電力が増大する。
また、電磁弁の移動量が大きくなると、電磁弁の移動量を確保するために、燃料噴射装置の体格を大きくする必要がある。
そこで、本実施形態の燃料噴射装置は、消費する電力を低減し、小型化可能にする。
サブアウトオリフィス31および第2アウトオリフィス32は、オリフィスプレート30内において、並列に設けられている。
Fe1=Fm1+Ff1−Fs1+Fs2・・・(4−1)
Fe2=Fm2+Ff2−Fs2 ・・・(4−2)
同様に、初期状態では、第2電磁弁力Fe2がゼロ未満になるように、第2吸引力Fm2、第2燃料補助力Ff2および第2付勢力Fs2が調整されている。
また、初期状態では、第1電磁弁力Fe1の大きさ、すなわち、絶対値は、第2電磁弁力Fe2の大きさよりも大きく設定されている。なお、第1電磁弁力Fe1の大きさは、第2電磁弁力Fe2の大きさよりも小さく設定されてもよい。
第2電流閾値Ic_th2は、第1電流閾値Ic_th1よりも大きく設定されている。第1電流閾値Ic_th1および第2電流閾値Ic_th2は、実験、シミュレーション、透磁率μ1、μ2、通過する磁束に対して垂直な面の断面積S1、S2等により、任意に設定される。
また、第1電磁弁力Fe1および第2電磁弁力Fe2は、以下関係式(5−3)、(5−4)になるように、設定されている。
第1電磁弁力Fe1がゼロ未満であるため、第1バルブ41は、サブアウトオリフィス31を閉じる。第2電磁弁力Fe2がゼロ未満であるため、第2バルブ42は、第2アウトオリフィス32を閉じる。
Ic<Ic_th1 ・・・(5−1)
Fm1>Fm2 ・・・(5−2)
Fe1<0 ・・・(5−3)
Fe2<0 ・・・(5−4)
Ic_th1≦Ic<Ic_th2 ・・・(6−1)
Fe1>0 ・・・(6−2)
Fe2<0 ・・・(6−3)
Fp_n+Fs_n<Fp_b ・・・(7)
Ic_th2≦Ic ・・・(8−1)
Fe1>0 ・・・(8−2)
Fe2>0 ・・・(8−3)
Fe2≧Fe1 ・・・(8−4)
ソレノイド電流IcがIc_Aになったとき、第1電磁弁力Fe1と第2電磁弁力Fe2とは等しくなる、すなわち、Fe1=Fe2になる。「等しく」または「=」は、常識的な誤差範囲を含むものとする。電磁弁制御部80によりソレノイド電流IcがIc_Aよりも高くなるとき、第1電磁弁力Fe1は、第2電磁弁力Fe2よりも大きくなる。
時刻t02のとき、ソレノイド電流Icは、第1電流閾値Ic_th1以上になる。このとき、第1電磁弁力Fe1は、ゼロ以上になる。第1バルブ41は、サブアウトオリフィス31を開く。
時刻t03から時刻t04まで、ソレノイド電流Icは、Ic_Bで一定である。なお、このとき、ソレノイド電流Icは、Ic_Bで一定に限定されない。ソレノイド電流Icは、第1電流閾値Ic_th1より大きく、第2電流閾値Ic_th2より小さくなるように、設定されていればよい。
時刻t04のとき、電磁弁制御部80は、ソレノイド電流IcをIc_Bよりも高くする。
時刻t05のとき、ソレノイド電流Icは、第2電流閾値Ic_th2以上になる。このとき、第2電磁弁力Fe2は、ゼロ以上になる。第2バルブ42は、第2アウトオリフィス32を開く。第1バルブ41は、サブアウトオリフィス31を開いている。
時刻t06から時刻t07まで、ソレノイド電流Icは、Ic_Cで一定である。なお、このとき、ソレノイド電流Icは、Ic_Cで一定に限定されない。ソレノイド電流Icは、第2電流閾値Ic_th2より大きくなるように、設定されていればよい。
時刻t07のとき、電磁弁制御部80は、ソレノイド70への通電を停止する。ソレノイド電流Icがゼロとなるように、ソレノイド電流Icが低下する。ソレノイド電流IcがIc_C未満になる。このとき、第2電磁弁力Fe2が小さくなる。
時刻t09のとき、ソレノイド電流Icは、Ic_B未満になる。このとき、第1電磁弁力Fe1が小さくなる。
時刻t11のとき、ソレノイド電流Icは、ゼロになる。第1バルブ41および第2バルブ42は、初期状態に戻る。
このため、比較的低いソレノイド電流Icにより、第1バルブ41は、サブアウトオリフィス31を安定して開くことができる。また、コモンレール90の燃料の圧力が比較的高くても、第1バルブ41は、サブアウトオリフィス31を安定して開くことができる。
また、電磁弁制御部80によりソレノイド電流Icが第2電流閾値Ic_th2以上であるとき、第1バルブ41は、サブアウトオリフィス31を開く。このとき、第2バルブ42は、第2アウトオリフィス32を開く。第2バルブ42が第2アウトオリフィス32を開くとき、燃料噴射率Qが大きくなる。燃料噴射装置1は、比較的小さい燃料噴射率Qから比較的大きい燃料噴射率Qに変更可能であり、ブーツ型噴射が可能になる。
第2実施形態では、電磁弁制御部の制御が異なる点を除き、第1実施形態と同様である。
第2実施形態の燃料噴射装置2では、電磁弁制御部80がソレノイド70に通電したとき、電磁弁制御部80は、ソレノイド電流Icが第2電流閾値Ic_th2以上になるように、ソレノイド電流Icを制御する。
図9に示すように、ソレノイド電流Icが第2電流閾値Ic_th2以上であるとき、第1バルブ41は、サブアウトオリフィス31を開く。第2バルブ42は、第2アウトオリフィス32を開く。
図10に示すように、ソレノイド電流Icが第1電流閾値Ic_th1以上、第2電流閾値Ic_th2未満になったとき、第2バルブ42は、第2アウトオリフィス32を閉じる。
時刻t20のとき、ソレノイド電流Icは、ゼロである。
時刻t21のとき、電磁弁制御部80は、ソレノイド70に通電し始める。ソレノイド電流Icがゼロ以上になる。
時刻t22のとき、ソレノイド電流Icは、第1電流閾値Ic_th1以上になる。第1バルブ41は、サブアウトオリフィス31を開く。
時刻t24のとき、ソレノイド電流Icは、Ic_Cになる。第1磁束密度B1および第2磁束密度B2が磁気飽和になる。第1電磁弁力Fe1は、最大第1電磁弁力Fe1_MAXになる。第2電磁弁力Fe2は、最大第2電磁弁力Fe2_MAXになる。
時刻t24から時刻t25まで、ソレノイド電流Icは、Ic_Cで一定である。なお、このとき、ソレノイド電流Icは、Ic_Cで一定に限定されない。ソレノイド電流Icは、第2電流閾値Ic_th2より大きくなるように、設定されていればよい。
時刻t26のとき、ソレノイド電流Icは、第2電流閾値Ic_th2未満になる。第2電磁弁力Fe2がゼロ未満になる。第2バルブ42は、第2アウトオリフィス32を閉じる。第1バルブ41は、サブアウトオリフィス31を開いている。
時刻t27から時刻t28まで、ソレノイド電流Icは、Ic_Bで一定である。なお、このとき、ソレノイド電流Icは、Ic_Bで一定に限定されない。ソレノイド電流Icは、第1電流閾値Ic_th1より大きく、第2電流閾値Ic_th2より小さくなるように、設定されていればよい。
時刻t28のとき、電磁弁制御部80は、ソレノイド70への通電を停止する。ソレノイド電流IcがIc_B未満になる。
時刻t30のとき、ソレノイド電流Icは、ゼロになる。第1電磁弁力Fe1および第2電磁弁力Fe2は、初期状態に戻る。
第2実施形態においても、第1実施形態の[1]に記載されている効果と同様の効果を奏する。
第3実施形態では、第1電磁弁および第2電磁弁の設定ならびに電磁弁制御部の制御が異なる点を除き、第1実施形態と同様である。
第3実施形態の燃料噴射装置3では、ソレノイド電流Icが第1電流閾値Ic_th1未満であるとき、第1電磁弁力Fe1および第2電磁弁力Fe2は、以下関係式(9−1)、(9−2)になるように、設定されている。
Fe1<0 ・・・(9−1)
Fe2<0 ・・・(9−2)
Fe1<0 ・・・(10−1)
Fe2>0 ・・・(10−2)
Fe1>0 ・・・(11−1)
Fe2>0 ・・・(11−2)
Fe2≧Fe1 ・・・(11−3)
ソレノイド電流Icがゼロであるとき、第1磁束密度B1および第2磁束密度B2はゼロである。このとき、第1電磁弁力Fe1および第2電磁弁力Fe2は、負方向に作用している。第2電磁弁力Fe2の絶対値は、第1電磁弁力Fe1の絶対値よりも小さい。第1バルブ41は、サブアウトオリフィス31を閉じている。第2バルブ42は、第2アウトオリフィス32を閉じている。
ソレノイド電流Icが第1電流閾値Ic_th1以上となったとき、第2電磁弁力Fe2は、ゼロ以上になる。第1電磁弁力Fe1は、ゼロ未満である。
図13に示すように、第2バルブ42は、第2アウトオリフィス32を開く。第1バルブ41は、サブアウトオリフィス31を閉じている。
図14に示すように、第1バルブ41は、サブアウトオリフィス31を開く。第2バルブ42は、第2アウトオリフィス32を開いている。
時刻t40のとき、ソレノイド電流Icは、ゼロである。
時刻t41のとき、電磁弁制御部80は、ソレノイド70に通電し始める。ソレノイド電流Icがゼロ以上になる。
時刻t42のとき、ソレノイド電流Icは、第1電流閾値Ic_th1以上になる。第2電磁弁力Fe2は、ゼロ以上になる。第2バルブ42は、第2アウトオリフィス32を開く。
時刻t43のとき、ソレノイド電流Icは、第2電流閾値Ic_th2以上になる。第1電磁弁力Fe1は、ゼロ以上になる。第2バルブ42が第2アウトオリフィス32を開きつつ、第1バルブ41は、サブアウトオリフィス31を開く。
時刻t44から時刻t45まで、ソレノイド電流Icは、Ic_Cで一定である。なお、このとき、ソレノイド電流Icは、Ic_Cで一定に限定されない。ソレノイド電流Icは、第2電流閾値Ic_th2より大きくなるように、設定されていればよい。
時刻t45のとき、電磁弁制御部80は、ソレノイド電流IcをIc_Cよりも低くする。
時刻t46のとき、ソレノイド電流Icは、第2電流閾値Ic_th2未満になる。第1電磁弁力Fe1は、ゼロ未満になる。第1バルブ41は、サブアウトオリフィス31を閉じる。
また、時刻t46のとき、電磁弁制御部80は、ソレノイド電流Icを第2電流閾値Ic_th2よりも低くする。
時刻t47から時刻t48まで、ソレノイド電流Icは、第1電流閾値Ic_th1を超え、第2電流閾値Ic_th2未満の値で一定である。なお、このとき、ソレノイド電流Icは、一定値に限定されない。ソレノイド電流Icは、第1電流閾値Ic_th1より大きく、第2電流閾値Ic_th2より小さくなるように、設定されていればよい。
時刻t48のとき、電磁弁制御部80は、ソレノイド70への通電を停止する。ソレノイド電流Icが低下する。
時刻t50のとき、ソレノイド電流Icは、ゼロになる。第1電磁弁力Fe1および第2電磁弁力Fe2は、初期状態に戻る。
第3実施形態においても、第1実施形態の[1]に記載されている効果および第2実施形態の[3]に記載されている効果と同様の効果を奏する。
(i)ソレノイド電流Icの閾値は、少なくとも1つ設定されていればよい。
ソレノイド電流Icの閾値が1つの場合、ソレノイド電流Icが電流閾値Ic_th未満であるとき、電磁弁制御部は、第1電磁弁が第1プレート燃料流路を開き、かつ、第2電磁弁が第2プレート燃料流路を閉じるように、ソレノイド、第1電磁弁および第2電磁弁を制御する。このとき、第1吸引力Fm1は、第2吸引力Fm2よりも大きく設定されている。また、第1電磁弁力Fe1は、第2電磁弁力Fe2よりも大きく設定されている。
ソレノイド電流Icが第1電流閾値Ic_th1以上、第2電流閾値Ic_th2未満であるとき、第1バルブ41がサブアウトオリフィス31を閉じ、第2バルブ42が第2アウトオリフィス32を開いてもよい。
以上、本開示は、このような実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
21 ・・・第1圧力室、 22 ・・・第2圧力室、
30 ・・・プレート部(オリフィスプレート)、
31 ・・・第1プレート燃料流路(サブアウトオリフィス)、
32 ・・・第2プレート燃料流路(第2アウトオリフィス)、
41 ・・・第1電磁弁(第1バルブ)、
42 ・・・第2電磁弁(第2バルブ)、
51 ・・・第1付勢部材(第1スプリング)、
52 ・・・第2付勢部材(第2スプリング)、
60 ・・・ニードル、 70 ・・・ソレノイド、 80 ・・・電磁弁制御部。
Claims (7)
- 燃料が噴射される噴孔(17)を先端部に有し、燃料が流入出可能な第1圧力室(21)および前記第1圧力室に連通可能な第2圧力室(22)を有する有底筒状のハウジング(10)と、
前記ハウジングに設けられており、前記第1圧力室と前記第2圧力室とに連通する第1プレート燃料流路(31)および前記第1プレート燃料流路の軸(Of1)とは異なる軸(Of2)を含み、前記第1圧力室と前記第2圧力室とに連通する第2プレート燃料流路(32)を有するプレート部(30)と、
前記第2圧力室に収容されており、前記第1プレート燃料流路を開閉して前記第1圧力室の圧力および前記第2圧力室の圧力を制御可能な第1電磁弁(41)と、
前記第1電磁弁が前記第1プレート燃料流路を閉じる方向に前記第1電磁弁を付勢する第1付勢部材(51)と、
前記第1電磁弁の外側に設けられており、前記第2プレート燃料流路を開閉して前記第1圧力室の圧力および前記第2圧力室の圧力を制御可能な第2電磁弁(42)と、
前記第2電磁弁が前記第2プレート燃料流路を閉じる方向に前記第2電磁弁を付勢する第2付勢部材(52)と、
前記ハウジング内で往復移動可能であり、前記第1電磁弁または前記第2電磁弁が前記第1圧力室の圧力および前記第2圧力室の圧力を制御するとき、前記噴孔を開閉するニードル(60)と、
前記ハウジング、前記第1電磁弁および前記第2電磁弁に磁界を生成可能なソレノイド(70)と、
前記ソレノイドに流れる電流であるソレノイド電流(Ic)を制御可能であり、前記ソレノイド電流に応じて、前記第1電磁弁に作用する力である第1電磁弁力(Fe1)または前記第2電磁弁に作用する力である第2電磁弁力(Fe2)を制御可能な電磁弁制御部(80)と、
を備え、
前記第1電磁弁および前記第2電磁弁の動作方向において、前記第1電磁弁により前記第1プレート燃料流路が閉じられる位置と、前記第2電磁弁により前記第2プレート燃料流路が閉じられる位置とは同じである燃料噴射装置。 - 予め設定される前記ソレノイド電流の閾値を電流閾値とすると、
前記ソレノイド電流が前記電流閾値未満であるとき、
前記第1電磁弁が前記第1プレート燃料流路を開き、かつ、前記第2電磁弁が前記第2プレート燃料流路を閉じ、
前記ソレノイド電流が前記電流閾値以上であるとき、
前記第1電磁弁が前記第1プレート燃料流路を開き、かつ、前記第2電磁弁が前記第2プレート燃料流路を開き、前記第2電磁弁力が前記第1電磁弁力以上となる請求項1に記載の燃料噴射装置。 - 2つの前記電流閾値が設定されており、
一方の前記電流閾値を第1電流閾値(Ic_th1)とし、前記第1電流閾値よりも大きく設定される他方の前記電流閾値を第2電流閾値(Ic_th2)とすると、
前記ソレノイド電流が前記第1電流閾値以上、前記第2電流閾値未満であるとき、
前記第1電磁弁が前記第1プレート燃料流路を開き、かつ、前記第2電磁弁が前記第2プレート燃料流路を閉じ、
前記ソレノイド電流が前記第2電流閾値以上であるとき、
前記第1電磁弁が前記第1プレート燃料流路を開き、かつ、前記第2電磁弁が前記第2プレート燃料流路を開く請求項2に記載の燃料噴射装置。 - 前記ソレノイド電流が前記第1電流閾値以上であるとき、前記第1電磁弁力はゼロ以上となり、
前記ソレノイド電流が前記第2電流閾値以上であるとき、前記第2電磁弁力はゼロ以上となるように、設定されている請求項3に記載の燃料噴射装置。 - 予め設定される前記ソレノイド電流の閾値を電流閾値とすると、
前記ソレノイド電流が前記電流閾値以上から前記電流閾値未満に変化したとき、前記第1電磁弁が前記第1プレート燃料流路を開き、かつ、前記第2電磁弁が前記第2プレート燃料流路を閉じる請求項1に記載の燃料噴射装置。 - 予め設定される前記ソレノイド電流の閾値を電流閾値とすると、
前記ソレノイド電流が前記電流閾値以上から前記電流閾値未満に変化したとき、前記第1電磁弁が前記第1プレート燃料流路を閉じ、かつ、前記第2電磁弁が前記第2プレート燃料流路を開く請求項1に記載の燃料噴射装置。 - 予め設定される前記ソレノイド電流の閾値を電流閾値とすると、
前記ソレノイド電流が前記電流閾値未満であるとき、
前記第1電磁弁が前記第1プレート燃料流路を閉じ、かつ、前記第2電磁弁が前記第2プレート燃料流路を開き、
前記ソレノイド電流が前記電流閾値以上であるとき、
前記第1電磁弁が前記第1プレート燃料流路を開き、かつ、前記第2電磁弁が前記第2プレート燃料流路を開き、前記第1電磁弁力が前記第2電磁弁力以上となる請求項1に記載の燃料噴射装置。
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