JP6984500B2 - 検出システムおよび検出方法 - Google Patents
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Description
図1を参照して、本発明が適用される場面の一例について説明する。図1は、本実施の形態に係る検出システム10が搭載された電子機器100の一例を模式的に示す分解斜視図である。本実施の形態に係る検出システム10は、電子機器100が備える筐体1内への液体(たとえば水、薬品、油など)の浸入予兆を検出する。液体は、電子機器100の筐体1と筐体1に形成された開口部101を覆うカバー2との間の隙間を通って、筐体1内へ浸入する。
(電子機器の構成)
以下に、検出システム10の各構成と、検出システム10が搭載される電子機器100の詳細について説明する。図1に示す例では、電子機器100は、筐体1と、カバー2と、回路基板3とを備える。
図2は、検出システム10の一例を模式的に示す図である。図2に示す例の検出システム10は、図1に示す筐体1内への液体の浸入予兆を検出する。図2に示す例では、検出システム10は、封止体11と、静電容量計16と、検出部17と、表示装置18とを備えてもよい。封止体11は、液体吸収部材12と絶縁フィルム13と2つの電極パターン14,15とを含む。図1に示す例では、検出システム10のうち封止体11が電子機器100の筐体1の開口部101を封止するように、筐体1とカバー2との間に配置される。静電容量計16および検出部17は、回路基板3に実装される。
図3は、電極パターン14,15と静電容量計16とを示す等価回路図である。電極パターン14と電極パターン15とによりコンデンサが構成され、静電容量計16により当該コンデンサの静電容量が計測される。コンデンサの静電容量Cは、電極パターン14と電極パターン15との間の液体吸収部材12の断面積Sと、電極パターン14と電極パターン15との距離Lと、真空の誘電率ε0と、液体吸収部材12の比誘電率εsとを用いてC=S×L×ε0×εsで表される。ここで、エチレンプロピレンゴムとポリアクリル酸ナトリウムとの複合材料で構成された液体吸収部材12が水を吸収する場合について説明する。当該複合材料の比誘電率は3.1〜3.4である。一方、水の比誘電率は80程度である。そのため、S×L×ε0=Kとすると、液体吸収部材12が水を吸収していない状態での静電容量Cは3.1〜3.4Kとなる。液体吸収部材12が水を飽和状態まで吸収したときの静電容量Cは約80Kとなる。
図5は、検出システム10を用いた液体の浸入予兆の検出方法の流れを示すフローチャートである。まずステップS1において、静電容量計16は、電極パターン14と電極パターン15との間の静電容量Cを計測する。次にステップS2において、検出部17は、ステップS1にて計測された静電容量Cと閾値Th1とを比較する。C≦Th1の場合(ステップS2でNO)、処理はステップS1に戻される。C>Th1の場合(ステップS2でYES)、検出部17は、筐体1内への液体の浸入予兆を検出する。ステップS3において、検出部17は、筐体1内への液体の浸入予兆を通知するための通知画面を表示装置18に表示させる。次にステップS4において、検出部17は、計測された静電容量Cと閾値Th2とを比較する。C≦Th2の場合(ステップS4でNO)、処理はステップS1に戻される。C>Th2の場合(ステップS4でYES)、検出部17は、ステップS5において、筐体1内への液体浸入の開始が近づいていると判断し、電子機器100の故障予兆を警告するための警告画面を表示装置18に表示させる。ステップS5の後、処理は終了する。
(試料1)
ウレタンフィルム(絶縁フィルム)上に銀ペーストを用いて線幅0.3mmの2つの電極パターンを形成した。さらにウレタンフィルムと液体吸収部材との間に電極パターンが挟み込まれるように、ウレタンフィルム上に液体吸収部材を接合させることにより、試料1の封止体を作製した。2つの電極パターンの形状は、図1および図2に示されるように渦状である。2つの電極パターン間の距離を0.5mmとし、液体吸収部材の厚みを1mmとした。液体吸収部材の材料をポリビニルアルコール(PVA)とした。
液体吸収部材の材料をエチレンプロピレンゴム(EPDM)とポリアクリル酸ナトリウムとの複合材料とし、液体吸収部材におけるポリアクリル酸ナトリウムを60wt%とした点を除いて試料1と同条件で試料2の封止体を作製した。
液体吸収部材におけるポリアクリル酸ナトリウムを50wt%とした点を除いて試料2と同条件で試料3の封止体を作製した。
液体吸収部材におけるポリアクリル酸ナトリウムを30wt%とした点を除いて試料2と同条件で試料4の封止体を作製した。
液体吸収部材におけるポリアクリル酸ナトリウムを5wt%とした点を除いて試料2と同条件で試料5の封止体を作製した。
液体吸収部材におけるポリアクリル酸ナトリウムを1wt%とした点を除いて試料2と同条件で試料6の封止体を作製した。
液体吸収部材の代わりに液体をほとんど吸収しないポリテトラフルオロエチレン(PTFE)からなる非液体吸収部材をウレタンフィルム上に形成した点を除いて試料1と同条件で試料7の封止体を作製した。
液体吸収部材をウレタンフィルム上に形成しない点を除いて試料1と同条件で試料8の封止体を作製した。すなわち、試料8の封止体は、ウレタンフィルムと2つの電極パターンとからなる。
試料1〜8の封止体を蒸留水中に常温で浸漬し、2つの電極パターン間の静電容量の計測値をモニタリングした。なお、試料1〜8の封止体の各々について、静電容量が飽和したときの値を100としている。試料1〜7については、静電容量と液体吸収部材による液体吸収率とが略比例関係にある。そのため、静電容量の値が90である場合、液体吸収部材の液体吸収率は、飽和吸収量の90%である。
図6は、静電容量の計測結果を示すグラフである。図6に示されるように、液体をほとんど吸収しない非液体吸収部材が形成された試料7の封止体では、静電容量がほとんど変化しない。そのため、試料7の封止体を用いて筐体1の開口部101を封止したとしても、静電容量に基づいて、筐体1内への液体の浸入予兆を検出することが困難である。
以上のように、本実施の形態の検出システムは、電子機器100の筐体1に形成された開口部101を封止するための封止体11と、筐体1内への液体の浸入予兆を検出する検出部17とを備える。封止体11は、液体を吸収可能な液体吸収部材12と、液体吸収部材12に接する2つの電極パターン14,15とを含む。検出部17は、2つの電極パターン14,15間の静電容量Cに基づいて、筐体1内への液体の浸入予兆を検出する。
封止体11の形状は、図1および図2に示す形状に限定されず、筐体1の形状に合わせて適宜変更されてもよい。さらに、筐体1が樹脂等の非導電性材料で構成される場合、封止体11は絶縁フィルム13を備えていなくてもよい。
図14および図15を参照して、封止体11が適用される機器の変形例について説明する。図14は、電子機器の変形例を示す外観斜視図である。図15は、図14に示す電子機器100aの分解斜視図である。図15では、図14に示す蓋5および電子機器100aの内部に搭載される部材(回路基板等)の図示を省略している。
図18は、検出システムの変形例の構成を示す図である。図18に示されるように、検出システム10aは、上記の検出システム10と比較して、静電容量計16の代わりに電気抵抗計19を備える点で相違する。
上記の説明では、検出部17は、2つの閾値を用いて2段階の画面(通知画面および警告画面)を表示装置18に表示させた。しかしながら、検出部17は、一方の閾値を用いて通知画面のみを表示装置18に表示させてもよい。この場合、図5においてステップS4,S5(または、図20のステップS14,S15、図23のステップS24,S25)は省略される。もしくは、検出部17は、他方の閾値を用いて警告画面のみを表示装置18に表示させてもよい。この場合、図5においてステップS2,S3(または、図20のステップS12,S13、図23のステップS22,S23)は省略される。もしくは、検出部17は、3つ以上の閾値を用いて3段階以上の画面を表示装置18に表示させてもよい。検出部17が用いる閾値は、作業者によって適宜変更または新たに設定されてもよい。
表示装置18は、複数色の中から選択された色の光を発する表示灯であってもよい。この場合、検出部17は、液体の浸入があったことを通知する場合と、電子機器100の故障予兆を警告する場合とで表示装置18が発する光の色を異ならせてもよい。
以下のように、本実施の形態は、以下のような開示を含む。
検出システム(10,10a,10b)は、機器(100,100a)の筐体(1,1a)に形成された開口部(101,101a〜101d)を封止するための封止体(11,11a〜11d)と、筐体(1,1a)内への液体の浸入予兆を検出する検出部(17)とを備える。封止体(11,11a〜11d)は、液体を吸収可能な液体吸収部材(12)と、液体吸収部材(12)に接する2つの電極(14,15)とを含む。検出部(17)は、2つの電極(14,15)間の静電容量または電気抵抗に基づいて浸入予兆を検出する。
検出部(17)は、2つの電極(14,15)間の静電容量が第1閾値を超えた場合、または、2つの電極(14,15)間の電気抵抗が第2閾値を下回った場合に、浸入予兆を通知する。
Claims (7)
- 機器の筐体に形成された開口部を封止するための封止体と、
前記筐体内への液体の浸入予兆を検出する検出部とを備え、
前記封止体は、
前記液体を吸収可能な液体吸収部材と、
前記液体吸収部材に接する2つの電極とを含み、
前記検出部は、前記2つの電極間の静電容量または電気抵抗に基づいて前記浸入予兆を検出し、
前記2つの電極の少なくとも一方の電極は、前記液体と接触したときに膨潤する導電性樹脂によって形成され、
前記検出部は、前記2つの電極間の電気抵抗に基づいて、導電性液体の前記浸入予兆を検出し、前記少なくとも一方の電極における2点間の電気抵抗に基づいて、非導電性液体の前記浸入予兆を検出する、検出システム。 - 前記液体吸収部材を前記液体中に浸漬したときに前記液体吸収部材が飽和吸収量の90%の前記液体を吸収するまでの時間は、10〜200日である、請求項1に記載の検出システム。
- 前記液体吸収部材は、ポリアクリル酸塩系の吸水性樹脂を5〜50wt%含む、請求項1に記載の検出システム。
- 前記検出部は、前記2つの電極間の静電容量が第1閾値を超えた場合、または、前記2つの電極間の電気抵抗が第2閾値を下回った場合に、前記浸入予兆を通知する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の検出システム。
- 前記検出部は、前記2つの電極間の静電容量が第3閾値を超えた場合、または、前記2つの電極間の電気抵抗が第4閾値を下回った場合に、前記機器の故障予兆を警告する、請求項1〜4のいずれか1項に記載の検出システム。
- 前記検出部は、前記2つの電極間の静電容量または電気抵抗に基づいて、前記機器の故障時期を予測する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の検出システム。
- 機器の筐体に形成された開口部を封止するための封止体を用いて、前記筐体内への液体の浸入予兆を検出する検出方法であって、
前記封止体は、
前記液体を吸収可能な液体吸収部材と、
前記液体吸収部材に接する2つの電極とを含み、
前記2つの電極間の静電容量または電気抵抗を計測する工程と、
前記2つの電極間の静電容量または電気抵抗に基づいて前記浸入予兆を検出する工程とを備え、
前記2つの電極の少なくとも一方の電極は、前記液体と接触したときに膨潤する導電性樹脂によって形成され、
前記検出する工程は、前記2つの電極間の電気抵抗に基づいて、導電性液体の前記浸入予兆を検出し、前記少なくとも一方の電極における2点間の電気抵抗に基づいて、非導電性液体の前記浸入予兆を検出する工程を含む、検出方法。
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