JP6983351B2 - 歯付ベルト伝動装置 - Google Patents
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Description
前記心線は、炭素繊維を含む下撚り糸を複数合わせて上撚りした炭素繊維コードを含み、
前記下撚り糸の下撚りの撚り方向と前記上撚りの撚り方向が同じであり、
前記下撚りの下撚り係数が、0.62〜1.30であり、
前記上撚りの上撚り係数が、2.06〜3.95であり、
前記歯付ベルトの歯ピッチが、当該歯付ベルトが巻き掛けられる前記歯付プーリの歯ピッチに対して、−0.4%〜+0.1%の範囲にあることを特徴としている。
また、心線については、複数の下撚り糸を合わせて上撚りにし、下撚りの撚り方向と上撚りの撚り方向を同じにする(ラング撚り)ことで耐屈曲疲労性が向上する。
また、下撚り係数及び上撚り係数を上記範囲にすることで、耐屈曲疲労性を確保しながら心線と歯付ベルトの伸びを抑制でき、耐久性が向上する。下撚り係数及び上撚り係数が上記範囲よりも小さいと耐屈曲疲労性が低下し、逆に大きいと引張強力が低下するとともに歯付ベルトの伸びが大きくなって、耐久性が低下する。
歯付ベルトの歯ピッチが、歯付ベルトが巻き掛けられる歯付プーリの歯ピッチに対して、−0.4%〜+0.1%の範囲を外れると、歯付ベルトの歯と歯付プーリの歯とのかみ合いが悪化して、歯付ベルトの耐久性が低下する場合があることから、上記範囲内にして、歯付ベルトの歯と歯付プーリの歯とのかみ合いが悪化するのを抑制して、歯付ベルトの耐久性が低下するのを防止することができる。
歯付ベルト3は、図1及び図2に示すように、ベルト長手方向(X方向)に沿って所定間隔で配置され、表面が歯布11で被覆された複数の歯部7、及び、心線9がベルト長手方向に延びて埋設された、背部4で構成されている。
歯付ベルト3の歯ピッチBP:隣接する歯部7と歯部7との間の距離(なお、歯付ベルト3の歯ピッチBPは、引張力や曲げ径により変化するため、『歯付ベルト3の長さ(周長)/歯部7の数(歯数)』で定める)
歯付ベルト3のPL(ピッチライン):歯付ベルト3の心線9の中心位置を結ぶ線
歯付ベルト3のPLD(ピッチラインディファレンス):歯部7の底部から歯付ベルト3のPL(心線9の中心)までの距離
プーリの外径OD:プーリの歯先円直径
プーリピッチ周PPL:プーリに歯付ベルト3を巻き掛けた状態で、プーリの外周上で歯付ベルト3の心線9の中心位置を結んだ線
ピッチ径PD:プーリピッチ周PPLの直径
プーリの歯ピッチPP:プーリピッチ周上での、隣接する歯部と歯部との間の距離(円弧の長さ)
プーリのPLD(ピッチラインディファレンス):プーリの歯先からプーリピッチ周PPLまでの距離(『(ピッチ径PD−プーリの外径OD)/2』で定める)
背部4には、心線9がベルト長手方向に螺旋状に巻き付けられた状態で埋設されており、ベルト幅方向(Y方向)の断面視で、所定間隔で配設されている(図1参照)。
背部4は、JIS−A硬度が80度以上89度以下となる硬度のゴム組成物で構成される。ここで、JIS−A硬度とは、JIS K 6253(2012)に準拠した硬度であり、タイプAデュロメータを用いて測定した、歯付ベルト3の背部4表面の硬度である。背部4のJIS−A硬度を80度以上89度以下とすることにより、背部4の曲げ剛性が低くなり、優れた耐屈曲疲労性が得られる。背部4のJIS−A硬度が80度未満では、異物の衝突等により、背部4にクラックが発生する可能性がある。背部4のJIS−A硬度が89度を超えると耐屈曲疲労性が低下し、背部4にクラックが発生しやすくなる。
歯部7は、JIS−D硬度(タイプDデュロメータを用いて測定した値)で60度以上66度以下となる硬度のゴム組成物で構成される。ここで、JIS−D硬度とは、JIS K 6253(2012)に準拠した硬度であり、タイプDデュロメータを用いて測定した、歯付ベルト3の歯部7側面の硬度である。なお、タイプDデュロメータは、高硬さ用の試験機であり、タイプAデュロメータを用いて測定した値が90度を超える場合は、タイプDデュロメータを用いるのが望ましいとされている。歯部7を構成するゴム組成物の硬度は背部4を構成するゴム組成物の硬度よりも高く、JIS−A硬度は90度を超える。そのため、歯部7を構成するゴム組成物の硬度はタイプDデュロメータを用いて測定した値とする。
非補強性充填剤の割合は、ゴム成分の総量100質量部に対して、3〜50質量部(例えば、5〜40質量部)であり、好ましくは5〜30質量部(例えば、6〜25質量部)、さらに好ましくは7〜20質量部(例えば、8〜15質量部)程度であってもよい。非補強性充填剤の含有量が少なすぎると、ベルトの加工性や配合剤の分散性を十分に向上できない虞があり、非補強性充填剤の含有量が多すぎると配合剤の分散性が不良となる虞がある。
非補強性充填剤を比較的多い割合で使用すると、ゴム練中の各種配合剤(酸化亜鉛、補強性充填剤、短繊維など)の分散性を向上でき、ゴム組成物の均一性を高めることができるとともに、損失係数Tanδを大きく上昇させることがなく、ゴムの変形による発熱を抑制できる。そのため、亀裂の発生と成長との双方を抑制でき、歯付ベルトの耐歯欠け性を大きく向上できる。
Tanδとは、損失弾性率(E´´)をE´で除したものであり、振動1サイクルの間に熱として散逸されるエネルギーと貯蔵される最大エネルギーとの比の尺度となっている。即ち、Tanδはゴム組成物に加えられる振動エネルギーが熱として散逸され易さを表すものであり、Tanδが大きくなるほど外部から加えられるエネルギーの多くが熱に変換されるため、ゴム組成物は自己発熱により温度が高くなり、耐熱性が低下する。一方、Tanδが低いほど発熱量は低く抑えられるため、ゴム組成物の耐熱性は向上する。
歯布11は、ベルト幅方向に延在する経糸6とベルトの長手方向に延在する緯糸8とを織成してなる繊維織物を基材とする。また、この繊維織物は、平織物や綾織物、朱子織物などからなる。この繊維織物を構成する繊維材料としては、例えば、アラミド繊維、ウレタン弾性糸、脂肪族繊維(6ナイロン、66ナイロン、ポリエステル、ポリビニルアルコール等)等を使用できる。なお、歯布11は設けなくてもよい。
歯部7の歯形は、JISB1856(2018)およびISO5294(1989)に規定されている台形歯形(MXL、XXL、XL、L、H、XH、XXH)、JISB1857−1(2015)およびISO13050(2014)に規定されている円弧歯形(H、P、S、R、G)のいずれであってもよいが、歯付ベルト3と歯付プーリ(駆動プーリ22、従動プーリ23)との干渉を低減でき、歯付ベルト3の耐久性を向上できる点から、円弧歯形が好ましい。
また、心線9については、複数の下撚り糸を合わせて上撚りにし、下撚りの撚り方向と上撚りの撚り方向を同じにする(ラング撚り)ことで耐屈曲疲労性が向上する。
これにより、耐屈曲疲労性を確保しながら心線9と歯付ベルト3の伸びを抑制でき、耐久性が向上する。下撚り係数及び上撚り係数が上記範囲よりも小さいと耐屈曲疲労性が低下し、逆に大きいと引張強力が低下するとともに歯付ベルト3の伸びが大きくなって、耐久性が低下する。
実施例1〜6及び比較例1〜7では、下記各部材を用いて、ベルトサイズ120H11M25(歯部数:120歯、歯形:H11M、歯ピッチBP:約11mm、ベルト幅:25mm)の歯付ベルトを作製した。
HNBR:日本ゼオン(株)製「Zetpol2010」、ヨウ素価11mg/100mg
不飽和カルボン酸金属塩を含むHNBR:日本ゼオン(株)製「Zeoforte ZSC2295CX」、HNBR:不飽和カルボン酸金属塩(質量比)=100:110、ベースHNBRのヨウ素価28mg/100mg
アラミド短繊維:帝人(株)製「コーネックス」、平均繊維長3mm、平均繊維径14μm
ステアリン酸:日油(株)製「ステアリン酸つばき」
カーボンブラックSRF:東海カーボン(株)製「シーストS」、平均粒子径66nm、ヨウ素吸着量26mg/g
シリカ:エボニック・デグサ・ジャパン(株)製「ウルトラシルVN−3」、比表面積155〜195m2/g
炭酸カルシウム:丸尾カルシウム(株)製「スーパー#1500」、平均粒子径1.5μm
酸化亜鉛:堺化学工業(株)製「酸化亜鉛2種」、平均粒子径0.55μm
可塑剤:(株)ADEKA製「アデカサイザーRS700」
老化防止剤:p,p’−ジオクチルジフェニルアミン(精工化学(株)製「ノンフレックスOD3」)
有機過酸化物:1,3−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、理論活性酸素量9.45%
東レ(株)製「トレカT700SC−12000」、引張弾性率230GPa、フィラメント繊度0.67dtex、フィラメント数12000、繊度800tex
ゴムラテックス及びエポキシ樹脂をトルエンに溶解した処理液に含浸させた。
歯布の構成は特許文献1と同一とした。また、特許文献1と同じRFL処理(B−1およびB−2)、コート処理を行った。なお、P1処理およびS1処理は行っていない。
実施例1〜6及び比較例1〜7の、予備成型工法による歯付ベルトの作製においては、まず、歯形を有する金型に、歯布と歯部となる未加硫ゴムシート(厚み:2.55mm)を乗せ、120℃、160秒、プレス圧:4.51MPa(面圧)の条件でプレスし、予備成形体を作製する。次に、作製した予備成形体を金型に巻きつけ、その上にスピニングテンション:460〜700N/本、スピニングピッチ:2.2mm/本、スピニング速度:1.5m/sの条件で心線9を螺旋状にスピニングする。その上に、背部を構成する未加硫ゴムシート(厚み:1.35mm)を巻いた後、全体を加硫温度179℃、加硫時間40分、蒸気圧:0.83MPaの条件で加硫缶を使って加硫し、歯付ベルトを作製した。
歯付ベルトのPLD(歯部の底部から心線の中心までの距離)は以下のように測定した。まず、歯付ベルトを幅方向に平行に切断し、その断面をマイクロスコープで20倍に拡大して観察する。図4に示すように、歯部の底部から心線の直上までの距離(t1)と、歯部の底部から心線の直下までの距離(t2)とを測定し、これらを平均((t1+t2)/2)して、歯部の底部から心線の中心までの距離(t3)を求めた。この距離(t3)を、断面において切断された全ての心線について求め、さらにこれらの距離(t3)の算術平均値を計算して歯付ベルトのPLDとした。この際、測定の対象となる心線は、断面の全体が観察できる心線に限るものとし、断面の全体が観察できない(一部がベルト端面にかかっている)心線は測定の対象から除いた。
実施例1〜6及び比較例1〜7の歯付ベルトの歯ピッチBPは、検尺機で測定した歯付ベルト全体の長さ(ピッチ周長)を歯付ベルトの歯部数で除して求めた。2つの検尺プーリの歯数は共に30歯とし、検尺荷重は966Nとした。歯付ベルトの長さの測定は、駆動プーリを30rpmで回転させ、回転開始後10秒間経過して歯付ベルトが検尺プーリに馴染んだ後に測定した。
次に、実施例1〜10及び比較例1〜9に係る歯付ベルトに対して、図6に示す歯付ベルト伝動装置21と同じレイアウトの、2軸高負荷走行試験機を用いた高負荷条件下での走行試験を行って、実施例1〜10に係る歯付ベルトの技術的効果を検証した(試験結果:表2、表3参照)。
試験機:2軸高負荷走行試験機(図6参照)
プーリ歯形(駆動プーリ、従動プーリ):H11M(H14M)
プーリのPLD(駆動プーリ、従動プーリ):1.10mm(1.10mm)
プーリの歯ピッチ(駆動プーリ、従動プーリ):11.000mm(14.000mm)
駆動プーリ歯数:26歯(30歯)
従動プーリ歯数:59歯(70歯)
ベルト初張力:1050N(1150N)
(1)25秒で0rpmから3150rpmまで上げる
(2)3150rpmで230秒保持
(3)15秒で3150rpmから0rpmまで下げる
(4)20秒で0rpmから3150rpmまで上げる
(5)20秒で3150rpmから0rpmまで下げる
(6)(4)〜(5)を5回繰り返す。
以上を1つのサイクルとして、繰り返す。
・負荷トルクの制御パターン:
(1)2秒で0N・mから690N・mまで上げる
(2)5秒で690N・mから220N・mまで下げる
(3)220N・mで230秒保持
(4)15秒で220N・mから0N・mまで下げる
(5)2秒で0N・mから690N・mまで上げる
(6)35秒で690N・mから0N・mまで下げる
(7)(5)〜(6)を5回繰り返す。
以上を1つのサイクルとして、繰り返す。
砂かけの場所:従動プーリのかみ合い入り口
砂かけの量と頻度:5g/サイクルを5サイクル連続して行い、続く35サイクルは砂かけなし。以降繰り返し。
繊度800texの炭素繊維のマルチフィラメント糸をS方向に32回/mで下撚りをかけて、4本の下撚り糸を作製した。作製した4本の下撚り糸を引き揃えてS方向に51回/mで上撚りをかけて、総繊度3200texのラング撚りコードを作製した。また、撚りコードには前記の方法で接着処理を行い、処理コードを作製した。この処理コードを心線として、前記歯付ベルトの製造方法に記載の方法でスピニングテンションを630N/本として歯付ベルトを製造した。歯付ベルトの歯ピッチは10.964mm、歯付ベルトのPLDは1.10mmであった。
スピニングテンションを500N/本とする以外は実施例1と同様にして歯付ベルトを作製した。歯付ベルトの歯ピッチは11.000mm、歯付ベルトのPLDは1.10mmであった。
繊度800texの炭素繊維のマルチフィラメント糸をS方向に44回/mで下撚りをかけて、4本の下撚り糸を作製し、作製した4本の下撚り糸を引き揃えてS方向に67回/mで上撚りをかけて、総繊度3200texのラング撚りコードを作製した以外は実施例2と同様にして歯付ベルトを作製した。
繊度800texの炭素繊維のマルチフィラメント糸をS方向に21回/mで下撚りをかけて、4本の下撚り糸を作製し、作製した4本の下撚り糸を引き揃えてS方向に35回/mで上撚りをかけて、総繊度3200texのラング撚りコードを作製した以外は実施例2と同様にして歯付ベルトを作製した。
スピニングテンションを580N/本とする以外は実施例1と同様にして歯付ベルトを作製した。歯付ベルトの歯ピッチは10.978mmであった。
スピニングテンションを460N/本とする以外は実施例1と同様にして歯付ベルトを作製した。歯付ベルトの歯ピッチは11.011mmであった。
繊度800texの炭素繊維のマルチフィラメント糸をS方向に32回/mで下撚りをかけて、3本の下撚り糸を作製した。作製した3本の下撚り糸を引き揃えてS方向に39回/mで上撚りをかけて、総繊度2400texのラング撚りコードを作製する以外は実施例1と同様にして歯付ベルトを作製した。歯付ベルトの歯ピッチは10.964mm、歯付ベルトのPLDは1.00mmであった。
繊度800texの炭素繊維のマルチフィラメント糸をS方向に32回/mで下撚りをかけて、4本の下撚り糸を作製した。作製した4本の下撚り糸を引き揃えてS方向に34回/mで上撚りをかけて、総繊度3200texのラング撚りコードを作製する以外は実施例1と同様にして歯付ベルトを製造した。歯付ベルトの歯ピッチは10.964mm、歯付ベルトのPLDは1.10mmであった。
繊度800texの炭素繊維のマルチフィラメント糸を4本引き揃えてS方向に16.2回/mで撚りをかけて、総繊度3200texの片撚りコードを作製する以外は実施例1と同様にして歯付ベルトを製造した。歯付ベルトの歯ピッチは10.964mm、歯付ベルトのPLDは1.08mmであった。
繊度800texの炭素繊維のマルチフィラメント糸をS方向に32回/mで下撚りをかけて、4本の下撚り糸を作製した。作製した4本の下撚り糸を引き揃えてZ方向に51回/mで上撚りをかけて、総繊度3200texの諸撚りコードを作製する以外は実施例1と同様にして歯付ベルトを製造した。歯付ベルトの歯ピッチは10.964mm、歯付ベルトのPLDは1.11mmであった。
繊度800texの炭素繊維のマルチフィラメント糸をS方向に32回/mで下撚りをかけて、4本の下撚り糸を作製した。作製した4本の下撚り糸を引き揃えてS方向に107回/mで上撚りをかけて、総繊度3200texのラング撚りコードを作製する以外は実施例1と同様にして歯付ベルトを製造した。歯付ベルトの歯ピッチは10.964mm、歯付ベルトのPLDは1.11mmであった。
スピニングテンションを700N/本とする以外は実施例1と同様にして歯付ベルトを作製した。歯付ベルトの歯ピッチは10.945mmであった。
スピニングテンションを420N/本とする以外は実施例1と同様にして歯付ベルトを作製した。歯付ベルトの歯ピッチは11.022mmであった。
実施例7〜10、及び、比較例8〜9は、上記で説明したように歯形がH14Mの歯付ベルトであり、上撚り係数(3.01)及び下撚り係数(0.94)を固定して、スピニングテンション(歯付ベルトの歯ピッチ)のみ変量した。
心線は実施例1と同じで、スピニングテンションは800N/本、歯付ベルトの歯ピッチは13.944mmとした。
スピニングテンションは940N/本、歯付ベルトの歯ピッチは13.972mmとした。
スピニングテンションは550N/本、歯付ベルトの歯ピッチは14.000mmとした。
スピニングテンションは350N/本、歯付ベルトの歯ピッチは14.014mmとした。
スピニングテンションは960N/本、歯付ベルトの歯ピッチは13.930mmとした。
スピニングテンションは300N/本、歯付ベルトの歯ピッチは14.028mmとした。
実施例1〜6は80時間以上の寿命時間を有しており、故障形態は歯欠けであるために歯付ベルトの交換などの異常処置を行いやすいと言える。一方、比較例1〜7は70時間以下の寿命時間であって、切断という予見の難しい故障形態となった。
比較例1では、下撚り糸の引き揃え本数を3本とした細径の心線を用いているために、引張強力が不足していると考えられる。比較例2では、上撚り係数が小さすぎるために耐屈曲疲労性が不足していると考えられる。比較例3および比較例4では、心線の撚り方法が片撚りまたは諸撚りであるために耐屈曲疲労性が不足していると考えられる。比較例5では、上撚り係数が大きすぎるために引張強力が不足したり、歯付ベルトの伸びが大きくなってかみ合いが悪化したりしていると考えられる。比較例6、7は、実施例1から歯付ベルトの歯ピッチのみ変更したものであるが、歯付ベルトの歯ピッチが歯付プーリの歯ピッチに対して−0.4%〜+0.1%の範囲を外れていることから、寿命時間が低下していた。
4 背部
5 短繊維
6 経糸
7 歯部
8 緯糸
9 心線
11 歯布
21 歯付ベルト伝動装置
22 駆動プーリ
23 従動プーリ
Claims (2)
- ベルト長手方向に延びて埋設された心線と、ベルト長手方向に所定の間隔で配設された複数のベルト歯部とを有する歯付ベルト、及び、外周に前記ベルト歯部に相対する複数のプーリ歯部を有し、前記歯付ベルトが巻き掛けられる複数の歯付プーリを備え、自動二輪車の後輪駆動用に使用される、歯付ベルト伝動装置であって、
前記心線は、炭素繊維を含む下撚り糸を複数合わせて上撚りした炭素繊維コードを含み、
前記下撚り糸の下撚りの撚り方向と前記上撚りの撚り方向が同じであり、
前記下撚りの下撚り係数が、0.62〜1.30であり、
前記上撚りの上撚り係数が、2.06〜3.95であり、
前記歯付ベルトの歯ピッチが、当該歯付ベルトが巻き掛けられる前記歯付プーリの歯ピッチに対して、−0.4%〜+0.1%の範囲にあり、±0付近で当該歯付ベルトの耐久性が最も良くなる、歯付ベルト伝動装置。 - 前記歯付ベルトの歯ピッチが、前記歯付プーリの歯ピッチに対して、−0.2%〜+0.1%の範囲にある、請求項1に記載の歯付ベルト伝動装置。
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