JP6983159B2 - 双性イオン性スルホンポリマーブレンドおよび中空糸膜 - Google Patents

双性イオン性スルホンポリマーブレンドおよび中空糸膜 Download PDF

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Description

本開示は、全般に、中空糸膜の製造に使用されるポリマーブレンドに関する。このポリマーブレンドは、双性イオン基を含む少なくとも1種のポリマーを含む。
多孔質中空糸ポリマー膜は、血液透析、限外濾過、ナノ濾過、逆浸透、ガス分離、精密濾過、およびパーベーパレーションなどの多くの用途に用いられる。これらの用途の多くにおいて、最適な選択性ならびに化学的、熱的および機械的安定性を有する膜が望ましい。多くの用途(例えば、生体分離または水濾過)において、親水性改善、生体適合性改善、または低ファウリングの1または複数を膜に付与することが望ましい場合もある。
ポリアリーレンエーテル、特にポリエーテルスルホンおよびポリスルホンは、それらの機械的、熱的および化学的安定性のために膜材料としてしばしば使用される。しかし、これらのポリマーは疎水性であり、水性用途に必要な生体適合性および親水性を欠いている。少量の親水性ポリマー、例えばポリビニルピロリドン(PVP)の存在下における多孔質膜の製造のようなポリマーブレンドによって、膜の親水性の改善が達成されている。しかし、PVPは水溶性であるため、PVPは多孔質ポリマーマトリックスからゆっくりと浸出して生成物のばらつきを生じる。または、親水性は、ポリマー主鎖の官能化およびカルボキシル、ニトリルまたはポリエチレングリコール官能基の導入によって達成されている。しかしながら、これらの化学修飾は、複雑で、高価で、非効率的であり得る。さらに、官能基の付加は、官能化ポリマーから中空糸膜を製造することを困難にし得る。官能基に起因する問題を解決するための1つのアプローチは、製造後の膜を機能化することであるが、このようなアプローチは、膜の製造コストを増加させる。
中空糸膜を含む膜への加工および/または製造が容易であるが、タンパク質の結合および/またはファウリングも減少させ、水性用途に適した良好な機械的特性を提供する材料が当技術分野で必要とされている。
米国特許出願公開第2015/0328597号
本明細書において、中空糸膜の製造のための従来公知の方法の特定の制限を緩和するポリマーブレンドが提供される。本発明のブレンドは、官能化ポリマーの加工性を高め、また、膜のポストキャスティング官能化の必要性を低減する。
本明細書において、双性イオン官能基を有するスルホンポリマーを含む第1のポリマーと、スルホンポリマーを含む第2のポリマーとのブレンドを含む中空糸膜が提供される。
一態様において、双性イオン官能基を有するスルホンポリマーを含む第1のポリマーと、スルホンポリマーを含む第2のポリマーとのブレンドを含み、前記第1のポリマーが、式IIの構造単位に結合した式IAまたは式IBの構造単位を含む双性イオン官能基を有するスルホンポリマーを含み、第2のポリマーが式II、III、IVまたはVの構造を有する構造単位を含むスルホンポリマーを含み、式IA、IB、II、III、IVおよびVが、以下の詳細な説明の項に記載される通りである、中空糸膜が本明細書において提供される。
本発明のこれらの特徴、態様、および利点、ならびに他の特徴、態様、および利点が、以下の詳細な説明を添付の図面を参照しつつ検討することで、よりよく理解されるであろう。添付の図面において、類似の符号は、図面の全体を通して、類似の部分を表している。
高分子量ポリマーを含む中空糸膜と、本発明のポリマーブレンドを含む中空糸膜との断面の比較を示す。 (1)高分子量ポリスルホン(PSU)(MW54kg/mol)限外濾過中空糸膜、(2)高分子量ポリスルホン(PSU)精密濾過中空糸膜、(MW54kg/mol)(3)双性イオン性基を含むPSU(ZwPSU)精密濾過中空糸膜、(4)本ポリマーブレンドを含む精密濾過中空糸膜(MW約49.3kg/mol)、および(5)双性イオン性基を含むPSU(ZwPSU)精密濾過中空糸膜、の間のタンパク質結合特性(ファウリング)の比較を示す。高分子量ポリマーからポリマーブレンドへの移行において、形態およびIgG結合(ELISA)に影響は観察されなかったか、または最小限の影響しか観察されなかった。
中空糸膜は、典型的には、親水性および/または生体適合性障壁が必要とされる用途に用いられる。双性イオン性スルホンポリマーは親水性であり、タンパク質結合およびバイオファウリングの低下をもたらす。しかしながら、双性イオン性スルホンポリマーは、膜に加工することが困難な傾向があり、得られる膜は多くの場合機械的性質が低い。スルホンポリマー含有膜の親水性を改善するこれまでの試みは、ポリマーおよび/または膜の製造後の官能化に焦点を当ててきた。
これとは対照的に、膜の製造後官能基化の必要性を緩和するスルホンポリマーと双性イオン性スルホンポリマーとを含むポリマーの新規ブレンドが本明細書で提供される。さらに、本明細書に記載のポリマーブレンドは、ポリマーネットワーク構造を改善し、より良好な機械的性能をもたらすことができる。本明細書に記載のポリマーブレンドはまた、中空糸膜を含む膜のより容易な製造を可能にする改善された加工性を付与する。加えて、本明細書に記載のポリマーブレンドは、所望の親水性および/または生体適合性を膜に提供する。したがって、少量のスルホンポリマーを双性イオン性スルホンポリマーとブレンドすることにより、双性イオン性スルホンポリマーの膜への加工性が改善される。さらに、前記ポリマーブレンドを含む膜の機械的特性は、膜の形態および膜の結合特性の低さを維持しながら、有意に改善される。有利には、本発明の膜は、PVPのような水溶性ポリマーのマトリックスからの浸出に伴う問題を緩和し、それによって製品のばらつきを低減する。
本明細書に記載のポリマーブレンドは、膜加工性および機械的特性の容易な調整および有意な改善(例えば、低いドープ粘度および高い引張伸び)を提供し、さらに、ブレンド中で高価な双性イオン性スルホンポリマーを安価なスルホンポリマーに置き換えることによっていくらかのコスト削減を提供する。
特定の用語
本明細書および特許請求の範囲を通してここで使用される、近似を表す文言は、関連する基本的機能に変化をもたらすことなく、差し支えない程度に変動してもよい任意の量的表現を修飾するために適用することができる。したがって、「約」および「実質的に」などの1または複数の用語により修飾された値は、指定された正確な値に限定されるものではない。場合により、近似を表す文言は、値を測定するための機器の精度に対応する場合がある。本明細書および特許請求の範囲を通して、範囲の限定は組み合わせても、および/または入れ替えられてもよく、このような範囲は特定され、文脈または語句が他のことを示していない限り前記範囲内に包含されるすべての部分範囲を含む。
以下の明細書および特許請求の範囲では、単数形(「1つの(a、an)」および「その(the)」)は、文脈上明確に他のことを指示しない限り、複数の指示対象物を含む。本明細書で使用する場合、用語「または」は排他的であることを意味するものではなく、参照された部品のうち少なくとも1つが存在することを指し、文脈上明確に他のことを指示しない限り、参照される部品の組み合わせが存在する場合を含む。
本明細書で使用される「スルホンポリマー」は、構造アリール−SO−アリールの1または複数のサブユニットを含む任意のポリマーである。典型的には、スルホンポリマーは、ジフェノールとビス((4−クロロフェノール)スルホンとの間の反応を介して塩化ナトリウムの除去によって調製され、スルホンポリマーとしては、ポリスルホン、ポリアリールスルホン(またはポリフェニルスルホンもしくはポリフェニレンスルホンとも呼ばれる)、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルスルホンなどが挙げられるがこれらに限定されない。
本明細書で使用される「双性イオン官能基を有するスルホンポリマー」または「双性イオン性スルホンポリマー」は、構造アリール−SO−アリールの1または複数のサブユニットを含み、双性イオン官能基を含む1または複数のサブユニットを有する任意のポリマーである。
本明細書で使用される「中空糸膜」という用語は、表面に存在する分離層を含む繊維系膜構造を指す。中空糸膜は、「内側−外側」機構または「外側−内側」機構を用いて機能することができる。用語「中空糸膜」および「膜」は、文脈上他に明白に示されていない限り、本明細書では互換的に使用される。
「アルキル」という用語は、鎖中に1〜12個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖のアルキル基を指す。アルキル基の例としては、メチル(Me)、エチル(Et)、n−プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル(tBu)、ペンチル、イソペンチル、tert−ペンチル、ヘキシル、イソヘキシルなどが挙げられる。
「シクロアルキル」は、3〜12個の炭素原子を有する単環式または多環式の非芳香族炭化水素基を指す。シクロアルキル基の非限定的な例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1−メチルシクロプロピル、2−メチルシクロペンチル、オクタヒドロ−1H−インデン、デカヒドロナフタレンなどが挙げられる。
用語「アリール」は、単環式または二環式芳香族炭化水素環構造を表す。アリール環は、環内に6または10個の炭素原子を有することができる。
本明細書において、双性イオン官能基を有するスルホンポリマーを含む第1のポリマーと、スルホンポリマーを含む第2のポリマーとのブレンドを含む中空糸膜が記載される。
一態様において、中空糸膜は、双性イオン官能基を有するスルホンポリマーを含む第1のポリマーと、スルホンポリマーを含む第2のポリマーとのブレンドを含み、双性イオン官能基を有するスルホンポリマーを含む第1のポリマーは、式IIの構造単位に結合した式IAまたは式IBの構造単位:
Figure 0006983159
または
Figure 0006983159
Figure 0006983159
(式中、
およびRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、C−C12アルキル、C−C12シクロアルキルまたはアリール環であり;
kは0〜10であり;
Y’およびR’は、それぞれ独立して、水素、C−C20アルキル、またはアリール環であり;
は、結合、C−C12アルキル、C−C12シクロアルキル、またはアリール環であり;
およびRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、C−C12アルキル、C−C12シクロアルキルまたはアリール環であり;および
Y’およびR’は、それぞれ独立して、水素、C−C20アルキル、またはアリール環であり;
a、a’およびbは、それぞれ独立して0、1、2、3または4であり;
ならびに
mおよびnは、それぞれ独立して、0または1である)
を含む。
別の態様において、中空糸膜は、双性イオン官能基を有するスルホンポリマーを含む第1のポリマーと、スルホンポリマーを含む第2のポリマーとのブレンドを含み、スルホンポリマーを含む第2のポリマーは、式II、III、IVまたはV
Figure 0006983159
Figure 0006983159
Figure 0006983159
Figure 0006983159
(式中、
およびRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、C−C12アルキル基、C−C12シクロアルキルまたはアリール環であり;および
Y’およびR’は、それぞれ独立して、水素、C−C20アルキル、またはアリール環であり;
aおよびbは、それぞれ独立して、0、1、2、3または4であり;ならびに
mおよびnは、それぞれ独立して、0または1である)
の構造を有する構造単位を含む。
上記の中空糸膜のいくつかの実施形態において、双性イオン官能基を有するスルホンポリマーを含む第1のポリマーは、式IIの構造単位に結合した式IAまたは式IBの構造単位:
Figure 0006983159
または
Figure 0006983159
Figure 0006983159
(式中、
およびRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、C−C12アルキル、C−C12シクロアルキルまたはアリール環であり;
kは0〜10であり;
Y’およびR’は、それぞれ独立して、水素、C−C20アルキル、またはアリール環であり;
は、結合、C−C12アルキル、C−C12シクロアルキル、またはアリール環であり;
およびRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、C−C12アルキル、C−C12シクロアルキルまたはアリール環であり;および
Y’およびR’は、それぞれ独立して、水素、C−C20アルキル、またはアリール環であり;
a、a’およびbは、それぞれ独立して0、1、2、3または4であり;
mおよびnは、それぞれ独立して、0または1である)
を含み、
スルホンポリマーを含む第2のポリマーは、式II、IV、またはV
Figure 0006983159
Figure 0006983159
Figure 0006983159
の構造を有する構造単位を含む。
上記の中空糸膜のいくつかの実施形態において、双性イオン官能基を有するスルホンポリマーを含む第1のポリマーは、式VIの構造単位:
Figure 0006983159
(式中、wは0、1、2、または3である)
を含む。
上記の中空糸膜のいくつかの実施形態において、双性イオン官能基を有するスルホンポリマーを含む第1のポリマーは、式VIIの構造単位:
Figure 0006983159
(式中、P+Q=1、P=0.30〜0.50、Q=0.50〜0.70である)
を含む。
上記の中空糸膜のいくつかの実施形態において、第1のポリマー中の式IBの双性イオン官能化構造単位のモル分率は、第1のポリマー中の式IBの単位および式IIの単位の総モルの約50モル%未満である。上記の中空糸膜のいくつかの実施形態において、第1のポリマー中の式IBの双性イオン官能化構造単位のモル分率は、第1のポリマー中の式IBの単位および式IIの単位の総モルの約30モル%から約50モル%の範囲内である。
上記の中空糸膜のいくつかの実施形態において、双性イオン官能基を有するスルホンポリマーを含む第1のポリマーの分子量は、約10000g/mol〜約80000g/molの範囲内である。
上記の中空糸膜のいくつかの実施形態において、スルホンポリマーを含む第2のポリマーは、式IIの構造単位を含むポリスルホンを含む。
上記の中空糸膜のいくつかの実施形態において、スルホンポリマーを含む第2のポリマーは、式IVの構造単位を含むポリフェニルスルホンを含む。
上記の中空糸膜のいくつかの実施形態において、スルホンポリマーを含む第2のポリマーは、式Vの構造単位を含むポリエーテルスルホンを含む。
上記の中空糸膜のいくつかの実施形態において、スルホンポリマーを含む第2のポリマーは、膜中のポリマーの総重量の約0.5重量%〜約5重量%の量で存在する。
上記の中空糸膜のいくつかの実施形態において、スルホンポリマーを含む第2のポリマーの分子量は、約50000g/mol〜約80000g/molの範囲内である。
上記の中空糸膜のいくつかの実施形態において、双性イオン官能基を有するスルホンポリマーを含む第1のポリマーは、式IIの構造単位に結合した式IBの構造単位を含み、スルホンポリマーを含む第2のポリマーは、式IIの構造単位
Figure 0006983159
Figure 0006983159
を含む。
上記の中空糸膜のいくつかの実施形態において、双性イオン官能基を有するスルホンポリマーを含む第1のポリマーは、式IIの構造単位に結合した式IBの構造単位を含み、スルホンポリマーを含む第2のポリマーは、式IVの構造単位
Figure 0006983159
Figure 0006983159
Figure 0006983159
を含む。
上記の中空糸膜のいくつかの実施形態において、双性イオン官能基を有するスルホンポリマーを含む第1のポリマーは、式IIの構造単位に結合した式IBの構造単位を含み、スルホンポリマーを含む第2のポリマーは、式Vの構造単位
Figure 0006983159
Figure 0006983159
Figure 0006983159
を含む。
複数の中空糸膜を含む中空糸膜モジュールであって、双性イオン官能基を有するスルホンポリマーを含む第1のポリマーが、式IIの構造単位に結合した式IBの構造単位を含み、スルホンポリマーを含む第2のポリマーが式IIの構造単位を含む中空糸膜モジュールが本明細書において提供される。さらに、中空糸膜モジュールを含む血液透析または血液濾過装置であって、双性イオン官能基を有するスルホンポリマーを含む第1のポリマーが、式IIの構造単位に結合した式IBの構造単位を含み、スルホンポリマーを含む第2のポリマーが式IIの構造単位を含む装置も本明細書において提供される。
複数の中空糸膜を含む中空糸膜モジュールであって、双性イオン官能基を有するスルホンポリマーを含む第1のポリマーが、式IIの構造単位に結合した式IBの構造単位を含み、スルホンポリマーを含む第2のポリマーが式IVの構造単位を含む中空糸膜モジュールが本明細書において提供される。さらに、中空糸膜モジュールを含む血液透析または血液濾過装置であって、双性イオン官能基を有するスルホンポリマーを含む第1のポリマーが、式IIの構造単位に結合した式IBの構造単位を含み、スルホンポリマーを含む第2のポリマーが式IVの構造単位を含む装置も本明細書において提供される。
複数の中空糸膜を含む中空糸膜モジュールであって、双性イオン官能基を有するスルホンポリマーを含む第1のポリマーが、式IIの構造単位に結合した式IBの構造単位を含み、スルホンポリマーを含む第2のポリマーが式Vの構造単位を含む中空糸モジュールが本明細書において提供される。さらに、中空糸膜モジュールを含む血液透析または血液濾過装置であって、双性イオン官能基を有するスルホンポリマーを含む第1のポリマーが、式IIの構造単位に結合した式IBの構造単位を含み、スルホンポリマーを含む第2のポリマーが式Vの構造単位を含む装置も本明細書において提供される。
さらに別の態様において、双性イオン官能基を有するスルホンポリマーを含む第1のポリマーと、スルホンポリマーを含む第2のポリマーとのブレンドを含む組成物が本明細書において提供される。
いくつかの実施形態において、双性イオン官能基を有するスルホンポリマーを含む第1のポリマーと、スルホンポリマーを含む第2のポリマーとのブレンドを含む組成物であって、双性イオン官能基を有するスルホンポリマーを含む第1のポリマーが、式IIの構造単位に結合した式IBの構造単位を含み、スルホンポリマーを含む第2のポリマーが式IIの構造単位を含む組成物:
Figure 0006983159
Figure 0006983159
(式中、
およびRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、C−C12アルキル、C−C12シクロアルキルまたはアリール環であり;
kは0〜10であり;
およびYは、独立して、水素原子、C−C12アルキル、C−C12シクロアルキル、またはアリール環であり;
は、結合、C−C12アルキル、C−C12シクロアルキル、またはアリール環であり;
およびRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、C−C12アルキル、C−C12シクロアルキルまたはアリール環であり;
a、a’およびbは、それぞれ独立して0、1、2、3または4であり;ならびに
mおよびnは、それぞれ独立して、0または1である)
が本明細書において提供される。
いくつかの実施形態において、双性イオン官能基を有するスルホンポリマーを含む第1のポリマーと、スルホンポリマーを含む第2のポリマーとのブレンドを含む組成物であって、双性イオン官能基を有するスルホンポリマーを含む第1のポリマーが、式IIの構造単位に結合した式IBの構造単位を含み、スルホンポリマーを含む第2のポリマーが式IVの構造単位を含む組成物:
Figure 0006983159
Figure 0006983159
Figure 0006983159
(式中、
およびRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、C−C12アルキル、C−C12シクロアルキルまたはアリール環であり;
kは0〜10であり;
およびYは、独立して、水素原子、C−C12アルキル、C−C12シクロアルキル、またはアリール環であり;
は、結合、C−C12アルキル、C−C12シクロアルキル、またはアリール環であり;
およびRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、C−C12アルキル、C−C12シクロアルキルまたはアリール環であり;
a、a’およびbは、それぞれ独立して0、1、2、3または4であり;ならびに
mおよびnは、それぞれ独立して、0または1である)
が本明細書において提供される。
いくつかの実施形態において、双性イオン官能基を有するスルホンポリマーを含む第1のポリマーと、スルホンポリマーを含む第2のポリマーとのブレンドを含む組成物であって、双性イオン官能基を有するスルホンポリマーを含む第1のポリマーが、式IIの構造単位に結合した式IBの構造単位を含み、スルホンポリマーを含む第2のポリマーが式Vの構造単位を含む組成物:
Figure 0006983159
Figure 0006983159
Figure 0006983159
(式中、
およびRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、C−C12アルキル、C−C12シクロアルキルまたはアリール環であり;
kは0〜10であり;
およびYは、独立して、水素原子、C−C12アルキル、C−C12シクロアルキル、またはアリール環であり;
は、結合、C−C12アルキル、C−C12シクロアルキル、またはアリール環であり;
およびRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、C−C12アルキル、C−C12シクロアルキルまたはアリール環であり;
a、a’およびbは、それぞれ独立して0、1、2、3または4であり;ならびに
mおよびnは、それぞれ独立して、0または1である)
が本明細書において提供される。
また、
(A)第1のポリマーと第2のポリマーとのブレンドを含むキャスティング溶液を提供し、キャスティング溶液中の総ポリマー含量がキャスティング溶液の約20重量%未満である工程、および
(B)中空糸膜を形成するために環状流路を通ってキャスティング溶液を押出す工程、
を含む、本明細書に記載の中空糸膜の形成方法が本明細書において提供される。
別の実施形態において、キャスティング溶液は、キャスティング溶液中の総ポリマー含有量が、キャスティング溶液の約50重量%未満であってもよい。さらなる実施形態において、キャスティング溶液は、キャスティング溶液中の総ポリマー含有量が、キャスティング溶液の約10重量%から約30重量%の間であってもよい。膜中の実際のポリマー含量は、キャスティング溶液中のポリマーの量(ドープ)と必ずしも同一ではあり得ないことは理解されよう。単なる例示として、膜中2.5重量%のスルホンポリマー(第2のポリマー)含量は、キャスティング溶液中0.4重量%のスルホンポリマーと併せてキャスティング溶液中15.6重量%の、双性イオン官能基を含むスルホンポリマーから生じ得る。
特定の実施形態において、上記工程(B)から形成される中空糸膜は、第2のポリマーを、膜中のポリマーの総重量の約0.5重量%〜約5重量%の量で含む。他の実施形態において、特定の実施形態において、上記工程(B)から形成される中空糸膜は、第2のポリマーを、膜中のポリマーの総重量の約0.5重量%〜約3重量%の量で含む。
本明細書に記載のスルホンポリマーおよび/または双性イオン官能基を有するスルホンポリマーは、当技術分野で公知の任意の適切な技術を用いて合成される。特定の実施形態において、スルホンポリマーは、少なくとも1種の芳香族ジヒドロキシ化合物を少なくとも1種の芳香族ジハロゲン化合物と反応させることによって合成される。芳香族ジヒドロキシ化合物および芳香族ジハロゲン化合物の少なくとも一方は、双性イオン官能基に変換可能な適切な官能基(例えば、ピペラジンアミド基)で官能化することができる。いくつかの実施形態において、芳香族ジヒドロキシ化合物は、適切な官能基で官能化することができる。また、芳香族ジヒドロキシ化合物および芳香族ジハロゲン化合物の少なくとも一方は、スルホン部分を含んでいてよい。いくつかの実施形態において、芳香族ジハロゲン化合物は、スルホン部分を含んでいてよい。
使用することができる例示的な芳香族ジハロゲン化合物としては、4,4’−ビス(クロロフェニル)スルホン、2,4’−ビス(クロロフェニル)スルホン、2,4−ビス(クロロフェニル)スルホン、4,4’−ビス(フルオロフェニル)スルホン、2,4’−ビス(フルオロフェニル)スルホン、2,4−ビス(フルオロフェニル)スルホン、4,4’−ビス(クロロフェニル)スルホキシド、2,4’−ビス(クロロフェニル)スルホキシド、2,4−ビス(クロロフェニル)スルホキシド、4,4’−ビス(フルオロフェニル)スルホキシド、2,4’−ビス(フルオロフェニル)スルホキシド、2,4−ビス(フルオロフェニル)スルホキシド、4,4’−ビス(フルオロフェニル)ケトン、2,4’−ビス(フルオロフェニル)ケトン、2,4−ビス(フルオロフェニル)ケトン、1,3−ビス(4−フルオロベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(4−フルオロベンゾイル)ベンゼン、4,4’−ビス(4−クロロフェニル)フェニルホスフィンオキシド、4,4’−ビス(4−フルオロフェニル)フェニルホスフィンオキシド、4,4’−ビス(4−フルオロフェニルスルホニル)−1,1’−ビフェニル、4,4’−ビス(4−クロロフェニルスルホニル)−1,1’−ビフェニル、4,4’−ビス(4−フルオロフェニルスルホキシド)−1,1’−ビフェニル、4,4’−ビス(4−クロロフェニルスルホキシド)−1,1’−ビフェニル、およびこれらの組み合わせが挙げられる。
使用することができる適切な芳香族ジヒドロキシ化合物の非限定的な例としては、4,4’−ジヒドロキシフェニルスルホン、2,4’−ジヒドロキシフェニルスルホン、4,4’−ジヒドロキシフェニルスルホキシド、2,4’−ジヒドロキシフェニルスルホキシド、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)スルホキシド、ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、4,4−(フェニルホスフィニル)ジフェノール、4,4’−オキシジフェノール、4,4’−チオジフェノール、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4’−ジヒドロキシフェニルメタン、ヒドロキノン、レゾルシノール、5−シアノ−1,3−ジヒドロキシベンゼン、4−シアノ−1,3、−ジヒドロキシベンゼン、2−シアノ−1,4−ジヒドロキシベンゼン、2−メトキシヒドロキノン、2,2’−ビフェノール、4,4’−ビフェノール、2,2’−ジメチルビフェノール2,2’,6,6’−テトラメチルビフェノール、2,2’,3,3’,6,6’−ヘキサメチルビフェノール、3,3’,5,5’−テトラブロモ−2,2’6,6’−テトラメチルビフェノール、4,4’−イソプロピリデンジフェノール(ビスフェノールA)、4,4’−イソプロピリデンビス(2,6−ジメチルフェノール)(テラメチルビスフェノールA)、4,4’−イソプロピリデンビス(2−メチルフェノール)、4,4’−イソプロピリデンビス(2−アリルフェノール)、4,4’−イソプロピリデンビス(2−アリル−6−メチルフェノール)、4,4’(1,3−フェニレンジイソプロピリデン)ビスフェノール(ビスフェノールM)、4,4’−イソプロピリデンビス(3−フェニルフェノール)、4,4’−イソプロピリデンビス(2−フェニルフェノール)、4,4’−(1,4−フェニレンジイソプロピリデン)ビスフェノール(ビスフェノールP)、4,4’−エチリデンジフェノール(ビスフェノールE)、4,4’−オキシジフェノール、4,4’−チオジフェノール、4,4’−チオビス(2,6−ジメチルフェノール)、4,4’−スルホニルジフェノール、4,4’−スルホニルビス(2,6−ジメチルフェノール)4,4’−スルフィニルジフェノール、4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビスフェノール(ビスフェノールAF)、4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデン)ビス(2,6−ジメチルフェノール)、4,4’−(1−フェニルエチリデン)ビスフェノール(ビスフェノールAP)、4,4’−(1−フェニルエチリデン)ビス(2,6−ジメチルフェノール)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)−2,2−ジクロロエチレン(ビスフェノールC)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)メタン(ビスフェノールF)、ビス(2,6−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ブタン、3,3−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ペンタン、4,4’−(シクロペンチリデン)ジフェノール、4,4’−(シクロヘキシリデン)ジフェノール(ビスフェノールZ)、4,4’−(シクロヘキシリデン)ビス(2−メチルフェノール)、4,4’−(シクロドデシリデン)ジフェノール、4,4’−(ビシクロ[2.2.1]ヘプチリデン)ジフェノール、4,4’−(9H−フルオレン−9,9−ジイル)ジフェノール、3,3’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)イソベンゾフラン−1(3H)−オン、1−(4−ヒドロキシフェニル)−3,3’−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−オール、1−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルフェニル)−1,3,3’,4,6−ペンタメチル−2,3−ジヒドロ−1H−インデン−5−オール、3,3,3’,3’−テトラメチル−2,2’,3,3’−テトラヒドロ−1,1’−スピロビ[インデン]−5,6’−ジオール(スピロビインダン)、ジヒドロキシベンゾフェノン(ビスフェノールK)、チオジフェノール(ビスフェノールS)、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルメタン、ビス(4−ヒドロキシフェノキシ)−4,4’−ビフェニル、4,4’−ビス(4−ヒドロキシフェニル)ジフェニルエーテル、9,9−ビス(3−メチル(4−ヒドロキシフェニル)フルオレン、N−フェニル−3,3−ビス−(4−ヒドロキシフェニル)フタルイミド、およびこれらの組み合わせが挙げられる。
この反応は、アルカリ金属化合物の存在下、および場合により触媒の存在下で極性非プロトン性溶媒中において行うことができる。アルカリ金属化合物の塩基性塩を用いて、ジハロ芳香族化合物とジヒドロキシ芳香族化合物との間の反応を行うことができる。例示的な化合物としては、限定するものではないが、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化ルビジウム、および水酸化セシウムなどのアルカリ金属水酸化物;限定するものではないが、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸ルビジウム、および炭酸セシウム等のアルカリ金属炭酸塩;ならびに限定するものではないが、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ルビジウムおよび炭酸水素セシウムなどの炭酸水素アルカリ金属が挙げられる。これらの化合物の組み合わせを用いて反応を行うこともできる。
非プロトン性極性溶媒のいくつかの例としては、N、N−ジメチルホルムアミド、N、N−ジエチルホルムアミド、N、N−ジメチルアセトアミド、N、N−ジエチルアセトアミド、N、N−ジプロピルアセトアミド、N,N−ジメチルベンズアミド、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、N−エチル−2−ピロリドン、N−イソプロピル−2−ピロリドン、N−イソブチル−2−ピロリドン、N−n−プロピル−2−ピロリドン、N−n−ブチル−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン、N−メチル−3−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−3−メチル−ピロリドン、N−メチル−3,4,5−トリメチル−2−ピロリドン、N−メチル−2−ピペリドン、N−エチル−2−ピペリドン、N−イソプロピル−2−ピペリドン、N−メチル−6−メチル−2−ピペリドン、N−メチル−3−エチルピペリドン、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジエチルスルホキシド、スルホラン、1−メチル−1−オキソスルホラン、1−エチル−1−オキソスルホラン、1−フェニル−1−オキソスルホラン、N、N’−ジメチルイミダゾリジノン(DMI)、ジフェニルスルホンおよびこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。使用される溶媒の量は、典型的には、ジハロ芳香族化合物およびジヒドロキシ芳香族化合物を溶解するのに十分な量である。
この反応は、いくつかの実施形態において約100℃〜約300℃、いくつかの実施形態において約120℃〜約200℃の温度、および特定の実施形態において、約150℃〜約200℃の範囲の温度で実施することができる。反応混合物は、極性非プロトン性溶媒と併せて、水と共沸混合物を形成する溶媒の初期反応混合物に添加することによって、さらに乾燥することができる。このような溶媒の例としては、トルエン、ベンゼン、キシレン、エチルベンゼンおよびクロロベンゼンが挙げられる。共沸乾燥によって残留水を除去した後、反応は上記の高温で行うことができる。この反応は、典型的には、いくつかの実施形態において約1時間〜約72時間、特定の実施形態において約1時間〜約10時間の範囲の期間実施される。
反応の完了後、ポリマーは無機塩から分離され、非溶媒中に沈殿させ、濾過により回収され、乾燥させることができる。非溶媒の例としては、水、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、およびこれらの組み合わせが挙げられる。
本明細書に記載のポリマーのガラス転移温度(T)は、一実施形態において約120℃〜約280℃の範囲であってよく、別の実施形態において約140℃〜約200℃の範囲であってよい。ポリマーは、ポリスチレン標準に基づくゲル浸透クロマトグラフィーから得られる重量平均分子量(M)によってさらに特徴付けることができる。一実施形態において、ポリマーのMは、約10000グラム/モル(g/mol)〜約100000g/molの範囲であり得る。別の実施形態において、Mは、約10000g/mol〜約75000g/molの範囲であり得る。別の実施形態において、Mは、約40000g/mol〜約55000g/molの範囲であり得る。さらなる実施形態において、Mは、約50000g/mol〜約80000g/molの範囲であり得る。
機械的試験はInstron(Model 4202)を使用して行われる。典型的な試験において、約2インチの長さを有する中空糸膜のセグメントが、正確に1インチのゲージ長を残して、一対の空気圧クランプに装填される。試験試料を0.5インチ/分の速度で引き伸ばし、試料が破断した時点で試験を停止する。試験から記録されたデータには、試料モジュラス、最大荷重および最大伸び、破断時の荷重および伸びが含まれる。
本明細書に記載のブレンドポリマーを含むポリマーおよび膜は、それらのそれぞれの親水性によりさらに特徴付けることができる。いくつかの実施形態において、双性イオン官能基を有するスルホンポリマーは、ガラス基板上のポリマーキャストフィルムの表面上で測定して約80度未満の水との接触角を有する。いくつかの実施形態において、双性イオン官能基を有するスルホンポリマーは、ガラス基板上のポリマーキャストフィルムの表面上で測定して約50度未満の水との接触角を有する。特定の実施形態において、双性イオン官能基を有するスルホンポリマーは、ガラス基板上のポリマーキャストフィルムの表面上で測定して約30度未満の水との接触角を有する。
本明細書に記載された実施形態による膜は、当技術分野において公知の方法によって製造される。適切な技術としては、乾燥相分離膜形成法;湿式相分離膜形成法;乾式−湿式相分離膜形成法;熱誘起相分離膜形成法が挙げられるが、これらに限定されない。さらに、膜形成後、この膜は、膜調整工程または処理工程に供することができ、その後分離用途におけるその使用に供することができる。代表的な工程は、膜が接触する供給流と同様の溶液中において応力または予備平衡を緩和するための熱アニーリングを含み得る。
一実施形態において、膜は転相によって調製されてもよい。転相工程には、1)「ドライキャスティング」または「エアキャスティング」とも呼ばれる水蒸気誘起相分離(VIPS);2)主に「浸漬キャスティング」または「湿式キャスティング」と呼ばれる液体誘起相分離(LIPS);および3)しばしば「溶融キャスティング」と呼ばれる、熱誘起相分離(TIPS)が含まれる。転相工程は、一体化したスキンが形成された非対称膜を製造することができる。いくつかの実施形態において、膜を架橋して、さらなる支持体を提供することができる。
膜は、細孔サイズより大きなサイズを有する溶質が通過できないように、特定の細孔サイズを有するように設計および製造することができる。一実施形態において、細孔サイズは、約0.5ナノメートル〜約100ナノメートルの範囲内であり得る。別の実施形態において、細孔サイズは、約1ナノメートル〜約25nmの範囲内であり得る。
本明細書に記載の中空糸膜を形成する方法も、本明細書において提供される。この方法は、前記ポリマーブレンドおよび溶媒を含むキャスティング溶液を提供する工程を含む。この方法は、中空糸膜を形成するために環状流路を通ってキャスティング溶液を押出す工程をさらに含む。適切な溶媒の非限定的な例としては、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、ホルミルピペリジン、またはこれらの組み合わせが挙げられる。
いくつかの実施形態において、キャスティング溶液としては、ポリビニルピロリドンおよびポリエチレングリコールなどのポリマー;水、アルコール、グリコール、グリコールエーテルおよび塩などの逆溶媒;アルカリ金属ハロゲン化物;およびこれらの組み合わせを挙げることができる。いくつかの実施形態において、添加剤としては、臭化リチウム、臭化ナトリウム、臭化カリウム、臭化セシウムまたはこれらの組み合わせなどのアルカリ金属臭化物を挙げることができるが、これらに限定されない。
添加剤は、いくつかの実施形態において、約0.1重量%〜約30重量%の範囲内の量(総量)でキャスティング溶液中に存在することができる。さらに、スルホンポリマーおよび双性イオン官能基を含むスルホンポリマーは、キャスティング溶液の重量の約10重量%〜約30重量%の範囲内の量でキャスティング溶液中に存在する。
いくつかの実施形態において、上記の中空糸膜ブレンドは、少なくとも1種の追加のポリマーを含む。追加のポリマーは、より良好な耐熱性、生体適合性などの異なる特性を付与するために、上記のポリマーブレンドとブレンドすることができる。さらに、追加のポリマーは、非対称膜構造などの転相の際に生成される転送膜構造の形態を改変するために、膜形成中にキャスティング溶液に添加することができる。ある場合には、追加のポリマーは、製造工程で失われるが完全に除去されない、最終膜および/または添加剤(例えば、PVP、PEGなど)中に持続するスルホンポリマーであってもよい。このような膜もまた、本明細書において提示される実施形態の範囲内で企図される。
いくつかの実施形態において、ブレンドされる追加のポリマーは、親水性ポリマーである。適切な親水性ポリマーの非限定的な例としては、ポリビニルピロリドン(PVP)、ポリオキサゾリン、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリグリコールモノエステル、ポリエチレングリコールとポリプロピレングリコールとのポリマー、水溶性セルロース誘導体、ポリソルベート、ポリエチレン−ポリプロピレンオキシドポリマー、ポリエチレンイミンおよびこれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施形態において、キャスティング溶液ブレンドは、ポリエーテルウレタン、ポリアミド、ポリエーテル−アミド、ポリアクリロニトリル、およびこれらの組み合わせなどの追加のポリマーを含んでもよい。
本明細書に記載の膜は、生体分離、水浄化、血液濾過、血液透析、限外濾過、ナノ濾過、ガス分離、精密濾過、逆浸透およびパーベーパレーションなどの様々な用途に使用される。特定の実施形態において、膜は、親水性および生体適合性の改善が所望される生物製剤および生物医学分野での用途を有し得る。
いくつかの実施形態において、本明細書では、生体分離のための中空糸膜が提供される。生体分離に適した中空糸膜は、タンパク質結合によって部分的に特徴付けられる。いくつかの実施形態において、本明細書で提供される中空糸膜は、約30ng/cm未満のタンパク質結合を有する。膜は、本明細書に記載のポリマーブレンドで構成される。別の態様において、本明細書で提供される多孔質膜手構成される複数の多孔質中空糸を含む生体分離装置が提供される。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載の膜は、血液透析に使用される。透析とは、輸送が、主に1または複数の膜の厚さにわたる圧力差によって駆動される、1または複数の膜によってもたらされる工程を指す。血液透析は、生物学的に望ましくない、および/または毒性の溶質、例えば代謝産物および副生物が血液から除去される透析工程を指す。血液透析膜は、尿素、クレアチニン、尿酸、電解質および水などの低分子量溶質、典型的には5000ダルトン未満の通過を可能にするが、高分子量タンパク質および血液細胞要素の通過を防止する多孔質膜である。腎臓の糸球体における濾過をより密接に表す血液濾過は、50,000ダルトン未満、場合によっては20,000ダルトン未満の分子量の溶質の完全な通過を可能にするさらにより透過性の膜を必要とする
本明細書に記載のポリマーブレンドは、製造および使用中に多孔質中空糸膜構造を支持するように所望の機械的特性を付与する。さらに、このポリマーブレンドは、高温蒸気滅菌工程中の分解を低減または防止するために、適切な熱特性を付与する。さらに、ポリマーブレンドおよび膜は、最適な生体適合性を有し、その結果、タンパク質のファウリングが最小限に抑えられ、処理された血液の血栓症は生じない。
化学薬品は、特に他のことを注記しない限り、AldrichおよびSloss Industriesから購入し、受け取ったまま使用した。NMRスペクトルは、Bruker Avance 400(H、400MHz)分光計で記録し、残留溶媒シフトに対して参照した。分子量は、数平均(M)または重量平均(M)分子量として報告され、UV検出器を備えたPerkin Elmer Series 200機器でのゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)分析によって決定された。ポリマー熱分析は、TAC7/DX熱分析器を備えたPerkin Elmer DSC7で行い、Pyris Softwareを用いて処理した。
第2の加熱走査でガラス転移温度を記録した。接触角の測定は、評価のためにVCA optima Softwareを使用してVCA 2000(Advanced Surface Technology、Inc.)機器で行った。適切な溶液、例えば、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)およびジメチルアセトアミド(DMAC)なから清浄なガラススライド上に薄膜をキャスティングし、溶媒を蒸発させることによってポリマーフィルムを得た。水(73ダイン/cm)との前進接触角を、フィルムの両面(空気面およびスライドガラス面)で決定した。表面がより滑らかであることに起因すると思われるが、スライドガラスに面する側で一貫してより低い値が得られた。
双性イオン官能基を有するスルホンポリマーの合成
式(VII)のポリマーの調製および45モル%の双性イオンへの最終誘導体化(ワンポット合成、3.25モル%連鎖停止剤)を以下のように実施した:オーバーヘッドメカニカルスターラー、ショートヘッド蒸留装置および窒素導入口を備えた5.0リットルの三つ口フラスコに、ビスフェノールA(BPA)(228.1g、1.000モル)、N−メチルピペラジンジフェノールアミド(301.17g、0.8182モル)、p−クミルフェノール(12.468g、0.0591モル)および1.60LのN−メチルピロリジノン(NMP)を入れ、油浴に浸した。この混合物を室温で撹拌し、次いで炭酸カリウム(401.5g、2.909モル)を少しずつ加え、続いて0.800Lのトルエンを加えた。この混合物をゆっくりとした窒素気流下で加熱してトルエンを除去した後、残留水を共沸除去して反応混合物を乾燥させた。油浴の温度を125〜150℃から徐々に上げて、大部分のトルエン(>90%)を除去した。次いでスラリーを室温に冷却し、次いでジフルオロジフェニルスルホン(469.63g、1.8482モル)を固体として添加し、反応温度を徐々に165℃に上昇させた。加熱中、約100℃で穏やかな発熱が観察された。混合物を加熱し、所望の分子量が達成されるまで(8〜10時間)2時間ごとに試料を採取した。反応の進行に伴って反応粘度が増加し、反応は不透明な灰色がかった色を示した。所望の分子量が達成されたら、反応物を0.8リットルのNMPで希釈し、50℃に冷却した。次いで1,3−プロパンスルトンを添加し(149.7g、1.227モル)、反応混合物を徐々に80℃に加熱した。反応は約4時間で完了した。添加が完了した後、反応色は徐々にオフホワイトのスラリーに明るくなる。溶液粘度に基づいて、反応混合物をさらに希釈してもよい。次いで、混合物を高速ブレンダーを用いて12.0Lの水中に沈殿させ、白色沈殿物を生成させた。沈殿物を濾過により回収し、次いで5.0リットルの温水(40〜50℃)中で6時間再スラリー化した。固体を濾過によって回収した。得られたポリマーを、最初は真空下で50℃において窒素パージ下で24時間乾燥させ、次いで完全真空下で80〜100℃においてさらに24時間乾燥させて、乾燥後に約950グラムのポリマーを得た(約95%回収)。
中空糸膜のキャスティングは、当技術分野において公知の方法および本明細書に記載の方法を用いて行った。ポリマーブレンドは、ポリマーを適切な溶媒に溶解することによって調製した。中空糸膜キャスティングするためのドープ溶液は、ポリマーブレンドおよび任意選択の添加剤を適切な溶媒に溶解することによって調製した。
タンパク質結合に関する試験
非特異性タンパク質結合は、ホースラッディシュペルオキシダーゼ(HRP)官能基で標識した免疫グロブリンタンパク質を用いて測定した。1インチ長の各中空糸断片を35x10mmのペトリ皿に入れ、リン酸緩衝化生理食塩水(pH=7.4)中で十分に洗浄して、残留グリセロール、塩、またはポロゲンを繊維から除去した。PBSを、HRP−タンパク質の10μg/ml溶液2mlに交換した。2時間の浸漬後、抗体溶液を除去し、繊維をPBSで十分に洗浄した。次いで、繊維を四分の一に切断し、4つの四分の一を、0.5mlの50mMクエン酸−リン酸緩衝液(CPB)(pH=5)を含有する24ウェルプレートのウェルにまとめて移した。試料を30分間浸漬した。
CPBを、0.5mg/mlのo−フェニレンジアミン(OPD)および0.015%の過酸化水素を含有する0.5mlのCPBベースの溶液と交換した。タンパク質上のHRPタグは、OPDを黄色の溶解化合物に変換する。3分後、溶液を小容量の使い捨てキュベットに移した。吸光度を450nmにおいて測定して、変換されたOPDの量を定量した。これは、膜の表面上に非特異的に吸着したタンパク質の量に正比例する。この量を、膜表面積(内腔および外腔、ならびに露出した横断面を含む)によって正規化した。結果を図2に示す。
本発明の特定の特徴のみを本明細書において例示および説明してきたが、当業者であれば多くの改良および変形を思いつくであろう。したがって、添付の特許請求の範囲が、本発明の真の精神の範囲内にあるすべてのこのような改良および変形を含むことを意図していると理解すべきである。

Claims (5)

  1. 双性イオン官能基を有するスルホンポリマーを含む第1のポリマーと、スルホンポリマーを含む第2のポリマーとを含む、中空糸膜製造用ポリマーブレンドであって、
    双性イオン官能基を有するスルホンポリマーを含む前記第1のポリマーが、式IIの構造単位に結合した式IBの構造単位を含み、スルホンポリマーを含む前記第2のポリマーが式IIの構造単位:
    Figure 0006983159
    Figure 0006983159
    (式中、
    およびRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、C−C12アルキル、C−C12シクロアルキルまたはアリール環であり;
    kは0〜10であり;
    およびYは、独立して、水素原子、C−C12アルキル、C−C12シクロアルキル、またはアリール環であり;
    は、結合、C−C12アルキル、C−C12シクロアルキル、またはアリール環であり;
    およびRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、C−C12アルキル、C−C12シクロアルキルまたはアリール環であり;
    Y’およびR’は、それぞれ独立して、水素、C−C20アルキル、またはアリール環であり;
    a、a’およびbは、それぞれ独立して0、1、2、3または4であり;ならびに
    mおよびnは、それぞれ独立して、0または1である)
    を含み、
    前記第1のポリマー中の式IBの双性イオン官能化構造単位のモル分率が、前記第1のポリマー中の式IBの単位および式IIの単位の総モルの30モル%から50モル%未満の範囲内である、中空糸膜製造用ポリマーブレンド
  2. 双性イオン官能基を有するスルホンポリマーを含む第1のポリマーと、スルホンポリマーを含む第2のポリマーとを含む、中空糸膜製造用ポリマーブレンドであって、
    双性イオン官能基を有するスルホンポリマーを含む前記第1のポリマーが、式IIの構造単位に結合した式IBの構造単位を含み、スルホンポリマーを含む前記第2のポリマーが式IVの構造単位:
    Figure 0006983159
    Figure 0006983159
    Figure 0006983159
    (式中、
    およびRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、C−C12アルキル、C−C12シクロアルキルまたはアリール環であり;
    kは0〜10であり;
    およびYは、独立して、水素原子、C−C12アルキル、C−C12シクロアルキル、またはアリール環であり;
    は、結合、C−C12アルキル、C−C12シクロアルキル、またはアリール環であり;
    およびRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、C−C12アルキル、C−C12シクロアルキルまたはアリール環であり;
    Y’およびR’は、それぞれ独立して、水素、C−C20アルキル、またはアリール環であり;
    a、a’およびbは、それぞれ独立して0、1、2、3または4であり;ならびに
    mおよびnは、それぞれ独立して、0または1である)
    を含み、
    前記第1のポリマー中の式IBの双性イオン官能化構造単位のモル分率が、前記第1のポリマー中の式IBの単位および式IIの単位の総モルの30モル%から50モル%未満の範囲内である、中空糸膜製造用ポリマーブレンド
  3. 双性イオン官能基を有するスルホンポリマーを含む第1のポリマーと、スルホンポリマーを含む第2のポリマーとを含む、中空糸膜製造用ポリマーブレンドであって、
    双性イオン官能基を有するスルホンポリマーを含む前記第1のポリマーが、式IIの構造単位に結合した式IBの構造単位を含み、スルホンポリマーを含む前記第2のポリマーが式Vの構造単位:
    Figure 0006983159
    Figure 0006983159
    Figure 0006983159
    (式中、
    およびRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、C−C12アルキル、C−C12シクロアルキルまたはアリール環であり;
    kは0〜10であり;
    およびYは、独立して、水素原子、C−C12アルキル、C−C12シクロアルキル、またはアリール環であり;
    は、結合、C−C12アルキル、C−C12シクロアルキル、またはアリール環であり;
    およびRは、それぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、C−C12アルキル、C−C12シクロアルキルまたはアリール環であり;
    Y’およびR’は、それぞれ独立して、水素、C−C20アルキル、またはアリール環であり;
    a、a’およびbは、それぞれ独立して0、1、2、3または4であり;ならびに
    mおよびnは、それぞれ独立して、0または1である)
    を含み、
    前記第1のポリマー中の式IBの双性イオン官能化構造単位のモル分率が、前記第1のポリマー中の式IBの単位および式IIの単位の総モルの30モル%から50モル%未満の範囲内である、中空糸膜製造用ポリマーブレンド
  4. (A)請求項1〜3のいずれか一項に記載の中空糸膜製造用ポリマーブレンドを含むキャスティング溶液を提供し、前記キャスティング溶液中の総ポリマー含量が前記キャスティング溶液の20重量%未満である工程、および
    (B)中空糸膜を形成するために環状流路を通して前記キャスティング溶液を押出す工程、
    を含む、中空糸膜の形成方法。
  5. 前記中空糸膜が、前記中空糸膜中のポリマーの総重量の0.5重量%〜5重量%の量で請求項1〜3のいずれか一項で定義した前記第2のポリマーを含む、請求項に記載の方法。
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