JP6976150B2 - 補正データ生成装置、表示装置、補正データ生成方法及びプログラム - Google Patents

補正データ生成装置、表示装置、補正データ生成方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、補正データ生成装置等に関する。
近年、大画面の表示装置を用いたサイネージやインフォメーションディスプレイなどの用途が広がっている。また、1枚のディスプレイで大画面表示ができるものや、複数のディスプレイをマトリクス状に配置することでマルチディスプレイとして構成し、大画面化して表示を行うシステムが増えてきている。
液晶パネルを用いたディスプレイの場合、一対のガラス基板の間に液晶物質を封入した液晶パネルと、この液晶パネルの背面に配置されたバックライトとを備える構成であり、PC(パーソナルコンピュータ)又は再生装置等の外部装置から与えられる画像信号に応じて液晶パネルを駆動することにより、画像を表示している。
液晶表示装置には液晶パネルの駆動回路としてゲートドライバ及びソースドライバが搭載されており、ゲートドライバ及びソースドライバが液晶パネルの各画素を駆動するトランジスタのゲート及びソースに接続されて、入力された画像信号に基づいてトランジスタのオン/オフを制御すると共に、オンに制御されたトランジスタに画像信号に応じた電圧(液晶パネルへの入力レベル)を印加して、液晶物質の電気光学特性により決定される光透過率を変化させる。これにより、液晶表示装置は、バックライトから照射されて液晶パネルを透過する光の量を画素毎に制御して画像を階調表示することができる。
液晶パネルは液晶物質が封入されたガラス基板間の距離、所謂セルギャップにより液晶物質の電気光学特性が決定されるが、製造バラツキなどの要因で設計値に対してセルギャップが狭い画素と広い画素とが混在し、液晶パネルの光透過率が設計値からずれ、所望の階調特性が得られない場合がある。
また、複数のディスプレイをマトリクス状に配置することでマルチディスプレイとして構成し、大画面化して表示を行うシステムにおいても、各々のディスプレイの表示特性が完全に同一ではないため、ディスプレイ間で表示する階調や色が異なる場合がある。
そこで、表示部のムラを抑制するための技術が提案されている。例えば、第1所定数の表示色の各々について、階調データと基準値との対応関係が示されている基準データを記憶し、補正データ出力において、基準データと、第1所定数よりも少ない第2所定数の表示色の各々の測色値とに基づき、第2所定数の表示色の各々の階調データに対する補正量または補正値を示した補正データを表示部の画素毎に求め、パネル表示部のムラ補正を行う技術が開示されている(例えば、特許文献1)。
また、表示装置毎に試験画像を表示させて輝度および色度を測定し、測定結果に基づいて表示品質が最適となる配置パターンを判定する判定方法が開示されている(例えば、特許文献2)。
特開2015−142352号公報 特開2014−26120号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている技術では、表示面の中央部と周辺部とで相対輝度差が大きいパネルや、表示面の色ムラが目立つ表示装置を使った場合には、液晶表示装置の面内での輝度ムラ、色ムラを補正することは可能であるが、これらの表示装置をマルチディスプレイとして複数配置した場合において、複数の表示パネル間の色を統一させ、面間のバラツキを抑制させるためには、表示装置の表示部を撮影して、最適配置用の調整を必要とするなど、手間と時間を必要とする課題がある。
また、特許文献2に記載されている技術では、表示装置毎の測定と調整が必要となり、同じく手間と時間がかかるといった課題がある。
表示パネル特性の個体差バラツキを吸収しつつ、かつ、目標とする色再現特性を高精度に実現するために、3次元ルックアップテーブル(以下、3DLUT)を用いて、表示パネルの色再現特性を変換し、目標とする色再現特性を高精度に実現することも考えられる。この場合も、表示パネルの特性を把握するためには、当該表示パネルが表示する色を多く測定することが好ましいが、生産工程においては、時間的制約を受けるため、測定数は限られる。
上述した課題に鑑み、本発明は、目標とする色再現特性を実現するために、基準となる基準データと、表示パネルの測色値とに基づき、表示パネルの補正データを生成する補正データ生成装置等を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明の補正データ生成装置は、
表示装置が、入力された画像信号を補正して表示パネルに出力するときに用いる補正データを生成する補正データ生成装置において、
第1の階調データに対して、前記表示パネルの表示色を測定して得られた色値であるパネル測色値を取得するパネル測色値取得部と、
第2の階調データに対して前記表示パネルにおいて目標となる色値である目標色特性値と、当該第2の階調データに対して前記表示パネルの基準となる色値である基準データ特性値とを記憶する記憶部と、
前記パネル測色値と、前記基準データ特性値と、前記目標色特性値とに基づき、前記補正データを生成する補正データ生成部と、
を備え、
前記補正データ生成部は、
前記パネル測色値から、前記第2の階調データに対応する第1の補間データを算出し、
前記基準データ特性値と、前記基準データ特性値から前記第1の階調データの色値を抽出し、前記第2の階調データに対応して算出された第2の補間データとの差分である差分データを算出し、
前記第1の補間データと前記差分データとに基づき算出した拡張データと、前記目標色特性値とに基づき、補正データを生成する
ことを特徴とする。
本発明の表示装置は、
表示パネルと、表示パネルの特性に応じて画像信号を補正する補正データを生成する補正データ生成装置と、入力された画像信号を、前記補正データに基づいて補正し、前記表示パネルに表示制御する表示制御装置と、を備えた表示装置であって、
前記表示制御装置は、前記補正データ生成装置により構成されていることを特徴とする。
本発明の補正データ生成方法は、
表示装置が、入力された画像信号を補正して表示パネルに出力するときに用いる補正データを生成する補正データ生成方法において、
第1の階調データに対して、前記表示パネルの表示色を測定して得られた色値であるパネル測色値を取得するパネル測色値取得ステップと、
第2の階調データに対して前記表示パネルにおいて目標となる色値である目標色特性値と、当該第2の階調データに対して前記表示パネルの基準となる色値である基準データ特性値とを記憶する記憶ステップと、
前記パネル測色値と、前記基準データ特性値と、前記目標色特性値とに基づき、前記補正データを生成する補正データ生成ステップと、
を含み、
前記補正データ生成ステップは、
前記パネル測色値から、前記第2の階調データに対応する第1の補間データを算出し、
前記基準データ特性値と、前記基準データ特性値から前記第1の階調データの色値を抽出し、前記第2の階調データに対応して算出された第2の補間データとの差分である差分データを算出し、
前記第1の補間データと前記差分データとに基づき算出した拡張データと、前記目標色特性値とに基づき、補正データを生成する
ことを特徴とする。
本発明のプログラムは、
表示装置が、入力された画像信号を補正して表示パネルに出力するときに用いる補正データを生成するコンピュータに、
第1の階調データに対して、前記表示パネルの表示色を測定して得られた色値であるパネル測色値を取得するパネル測色値取得機能と、
第2の階調データに対して前記表示パネルにおいて目標となる色値である目標色特性値と、当該第2の階調データに対して前記表示パネルの基準となる色値である基準データ特性値とを記憶する記憶機能と、
前記パネル測色値と、前記基準データ特性値と、前記目標色特性値とに基づき、前記補正データを生成する補正データ生成機能と、
を実現させ、
前記補正データ生成機能は、
前記パネル測色値から、前記第2の階調データに対応する第1の補間データを算出し、
前記基準データ特性値と、前記基準データ特性値から前記第1の階調データの色値を抽出し、前記第2の階調データに対応して算出された第2の補間データとの差分である差分データを算出し、
前記第1の補間データと前記差分データとに基づき算出した拡張データと、前記目標色特性値とに基づき、補正データを生成する
ことを特徴とする。
本発明によれば、目標色特性値を実現するための補正データを、パネル測色値を補間した補間データと、基準データ特性値を用いて算出した差分データとから求めた拡張データに基づいて生成することができる。
第1実施形態における表示較正システムの基本構成を説明するための図である。 第1実施形態におけるシステム構成図を説明するための図である。 第1実施形態における処理の流れを説明するための動作フローである。 第1実施形態における色特性マッチングデータ生成処理を説明するため図である。 第1実施形態におけるグリッド番号と階調値を説明するための図である。 第1実施形態における(a)基準データ特性値、(b)基準データ特性値からパネル測色値に対応する色の抽出後のデータの例である。 第1実施形態における測定データと補間データとの関係を説明するための図である。 第1実施形態における(a)基準データ特性値、(b)基準データ特性値補間データ、(c)差分データの例である。 第1実施形態におけるパネル測色値を説明するための図である。 第1実施形態におけるパネル測色値補間データとパネル測色値拡張データとの比較を説明するための図である。 第1実施形態における3DLUT補正後データを説明するための図である。 第2実施形態における色特性マッチングデータ生成処理を説明するため図である。 第3実施形態における色特性マッチングデータ生成処理を説明するため図である。 第4実施形態における処理の流れを説明するための動作フローである。 第4実施形態におけるシステム構成図を説明するための図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。なお、本実施形態では、一例として、本発明の補正データ生成装置を含むシステムについて説明する。なお、本実施形態における表示装置は、予め色ムラ補正処理によって、表示パネルの面内の色が均一に補正されているものとする。色ムラ補正処理に関しては、例えば、特許文献1の方法を用いて実施する。
[1.第1実施形態]
[1.1 全体構成]
まず、本実施形態の表示較正システム1の全体構成について、図1に基づいて説明する。図1に示すように、表示較正システム1は、表示装置10と、補正データ生成装置であるシステム制御装置50と、測定器60とを含んでいる。
表示装置10は、インターフェース20から入力される画像信号に基づき、画像を表示部44に出力(表示)する装置である。ここで、表示部44は、画像が表示される表示パネルに、表示パネル制御装置(コントローラ)が接続されたものである。
表示パネル制御装置は、表示パネルを制御する装置である。例えば、バックライトを制御することにより、明るさの制御を行ったりする装置である。
ここで、表示装置10は、表示パネル毎に出力する色域に差異があったり、バラツキがあったりするため、異なる特性を有している。したがって、同一の画像信号を、同一機種の表示装置に入力しても必ずしも同じ色で表示されるとは限らない。
そこで、表示装置10は、補正データを有しており、入力された画像信号を補正データに基づいて補正することにより、所望の色で出力することが可能となる。
ここで、画像信号を補正する方法としては、明るさを補正するガンマ補正や、入力された階調に対して出力する階調を変換するルックアップテーブル(以下、「LUT」と表す)を利用して補正するものがある。
LUTは、予め計算された結果が格納されているテーブルである。表示装置は、入力された画像信号(例えば、RGB各色8ビットの入力信号)を、LUTを利用してマッピングし、表示パネルに適した出力信号を算出する。これにより、表示パネルのバラツキが補正される。
また、LUTを利用する補正方法には、RGB各色のLUTを利用する方法と別に、3次元で表現した3次元LUT(以下、「3DLUT」と表す)で補正する方法がある。3DLUTを利用することにより、中間階調のポイントを持つことから、RGBの色再現性が向上する。以下、本実施形態では、画像信号を補正する補正データとして、3DLUTデータを利用する場合について説明する。
システム制御装置50は、補正データを生成する装置である。また、表示装置10の表示部44に試験画像を表示させたり、測定器60に測定要求信号を送信し、当該測定器60からの測定結果を受信したりする等、表示装置10と測定器60との連携を実現するための装置である。例えば、コンピュータやタブレットといった情報処理装置によって実現される。
測定器60は、USBやRS232C端子等の入出力端子を備えた、測色を行う測定器である。測定器60は、システム制御装置50からの測定要求信号に基づいて、表示部44に表示される試験画像(表示色)を測定(測色)し、測定結果である色値をシステム制御装置50に送信する。具体的には、測定器60は、表示部44の表示画面に表示される試験画像を撮影し、この撮影で得られる測定器60の画素毎の測定値(例えばXYZ値等の測定値)を測定データとして出力する。測定器60としては、輝度色度測定装置や2次元色彩輝度計のような面輝度計、色彩輝度計、高精細デジタルカメラ、または、産業用カメラ等を使用することができる。
なお、測定器60は、測定器毎に性能に違いがある場合がある。この性能の違いにより、測定器毎に誤差が生じることが考えられる。その場合は、許容できる誤差の基準を定め、当該基準を満たす測定器(基準測定器)または基準測定器の代用器を用いて、測色を行うことが好ましい。
[1.2 機能構成]
[1.2.1 表示装置]
つづいて、表示装置10の構成について、図1を参照して説明する。表示装置10は、インターフェース20と、制御部30と、記憶部41と、電源ユニット42と、操作部43と、表示部44とを備えている。
インターフェース20は、制御部の統括制御部31からの指示に従って、外部の機器(例えば、コンピュータ等の表示制御装置)との間でデータを送受信する機能部である。本実施形態では、TMDS(Transition Minimized Differential Signaling)方式でシリアル通信するためのDVI(Digital Visual Interface)端子21と、HDMI(High-Definition Multimedia Interface、登録商標)端子22と、TCP(Transmission Control protocol)またはUDP(User Datagram Protocol)等の通信プロトコルで通信するためのLAN端子23とRS232C端子24とを備えている。この他に、Display Port端子、USB端子、IEEE1394端子等を備えていてもよい。
制御部(信号処理部)30は、表示装置10を制御するコンピュータまたは制御回路であり、統括制御部31と、映像データ処理部32と、音声信号処理部33と、パネルコントローラ34と、モード設定部35と、色特性マッチングデータ処理部36との機能を実現する。
統括制御部31は、表示装置10の各ハードウェア全体を制御するブロックである。映像データ処理部32は、インターフェース20を介してシステム制御装置50から映像データ(表示部44に表示させる映像のデータ)が入力されると、この映像データに所定の処理を施すブロックである。音声信号処理部33は、インターフェース20を介してシステム制御装置50から入力される音声信号(表示部44のスピーカから出力される音声の信号)に所定の処理を施すブロックである。
パネルコントローラ34は、表示部44を制御して、映像データ処理部32にて処理された映像データの映像を表示部44に表示させるものである。また、パネルコントローラ34は、システム制御装置50から試験画像表示指示を受け付けると、色特性マッチングデータ生成用の試験画像を表示部44に表示させる。
モード設定部35は、後述する記憶部41に記憶された複数種類の3DLUTデータ(補正データ)を切り替えるための機能部である。本実施形態では、表示装置10は、記憶部41に複数の3DLUTデータを記憶している。例えば、パネル表示特性の色域をできるだけ広く再現できる通常モードや、公知のsRGBの色再現域を実現するsRGBモードなどのモードを、ユーザが選択することで、対応する3DLUTデータが選択される。
その他にも、特定階調を強調するモード(例えば、医療モード)や、特定場所を強調するモード(マルチ設定対応モード)に対応する3DLUTデータを設定可能としてもよい。表示装置10は、選択されたモードに対応した3DLUTデータを後述する3DLUTとして使用する。
なお、これらの3DLUTデータは複数記憶していることとして説明するが、1つしか記憶されていなくてもよい。また、後からユーザが追加出来ることとしてもよい。
色特性マッチングデータ処理部36は、記憶されている3DLUTデータの中から、使用する3DLUTデータを選択し、3DLUTに設定する。
入力された映像データを表示部44で表示する場合に、3DLUTによる色特性変換を行って表示する。3DLUTによる色変換は、各グリッド間のデータに関して、一般的に知られている八面体補間や四面体補間を行って展開されたデータを利用して色変換が実行される。
記憶部41は、半導体メモリや磁気ディスク等の情報記憶装置であり、制御部30にて扱われる各種データや、3DLUTデータといった個々の表示装置10に特有のデータが記憶される。
記憶部41には、特に、マッチングデータ適用時に使用される3DLUTデータがシステム制御装置50の色特性マッチングデータ生成処理部53にて生成された場合に、これらの3DLUTデータが記憶される。
電源ユニット42は、外部から供給される電力を制御する機能部である。統括制御部31は、操作部43が有する電源スイッチ(図示せず)から入力される操作指示に応じて、電源ユニット42に、電力を供給させる、または、電力の供給を遮断させる。電源スイッチから入力される操作指示が電源オンに切り替える操作指示である場合、表示装置10の各ハードウェアに電力が供給され、電源スイッチから入力される操作指示が電源オフに切り替える操作指示である場合、表示装置10の各ハードウェアに供給される電力が遮断される。
操作部43は、ユーザが各種指示を入力するための操作ユニットである。例えば、電源スイッチやボタンといったハードウェアスイッチにより構成されている。また、OSD(On-Screen Display)によって各種指示を入力してもよいし、タッチ等による操作が可能なソフトウェアスイッチによって構成されていてもよい。
表示部44は、例えば、液晶表示装置(LCD)であり、パネルコントローラ34に制御されることで映像を表示する。
[1.2.2 システム制御装置]
つづいて、システム制御装置50の構成について、図1を参照して説明する。システム制御装置50は、制御部51と、インターフェース52と、色特性マッチングデータ生成処理部53と、記憶部54とを備えている。
制御部51は、システム制御装置50の全体を制御するための機能部である。制御部51は、記憶部54に記憶されている各種プログラムを読み出して実行することにより各種機能を実現しており、例えばCPU(Central Processing Unit)等により構成されている。
インターフェース52は、制御部51からの指示に従って、外部の機器(例えば、表示装置10や測定器60)との間でデータを送受信する機能部である。インターフェース52には、例えば、表示装置10に対して映像データを送信するためのインターフェースとして、DVI端子、HDMI端子、Display Port端子等が備えられている。また、表示装置10や測定器60とデータを送受信するためのRS232C端子、USB端子、IEEE1394端子等や、TCPまたはUDP等の通信プロトコルで通信するためのLAN端子が備えられている。
色特性マッチングデータ生成処理部53は、表示装置10の表示部44の指定階調での色特性を取得し、目標とする色再現特性の色に合うように3DLUTデータの生成を行う。なお、生成された3DLUTデータは、インターフェース52を介して、表示装置10に転送され、記憶部41に記憶される。色特性マッチングデータ生成処理部53で実行する色特性マッチングデータ生成処理の詳細は後述する。
記憶部54は、システム制御装置50の動作に必要な各種プログラムや、各種データが記憶されている機能部である。記憶部54は、例えば、半導体メモリや、HDD(Hard Disk Drive)等により構成されている。
特に、記憶部54は、色特性マッチングデータ生成処理部53において、同一機種の全ての表示装置10において共通に利用されるデータが記憶される。
ここで同一機種とは、以下のような場合の表示装置をいう。
(1)同じ型番の表示装置、同じシリーズの表示装置
表示装置として、同じ型番や、同じシリーズの装置である。このような、同型番等の場合、表示特性として同じ傾向になる場合が多いからである。
(2)同一メーカの表示パネルを利用した表示装置
同じ型番の表示装置であっても、異なる表示パネルを利用する場合がある。このような場合、同一メーカ、同一系統の表示パネル毎を同一機種という。表示パネル毎に表示特性が同じ傾向になるからである。
(3)同じ製造ライン、同時期の製造時期に製造された表示装置
同じ製造ラインで利用されたものは、同一の表示パネルが使われたり、生産設備により表示特性が近くなったりするからである。
なお、これらの条件は組み合わせてもよい。
記憶部54に記憶されるデータとして、基準データ特性値と、目標色特性値とが含まれる。基準データ特性値とは、多数の同一種類の表示装置10の中から基準となる表示装置10を1台又は複数台選択し、測定器60を用いて基準データとして必要とされる階調数の測定を行ない、測定結果に基づいて作成したデータである。また、目標色特性値とは、同一機種の目標とする色再現特性に基づいて作成したデータである。
次に、図1に示す色特性マッチングデータ生成処理部53を説明する。色特性マッチングデータ生成処理部53は、表示部44に表示される試験画像の測定が測定器60にて行われた後、測定によって得られた測定データを入力して、測定データに基づいて色特性マッチングデータ生成処理を行う。なお、以下の説明では、1枚の試験画像から得られるデータを1つの測定データとする。つまり、1つの測定データは、1枚の試験画像を撮影して得られる表示面内の中央部のデータであり、測定器60によって得られる測定値(XYZ値)である。
目標色特性値は、目標とする(本来表示すべきと考えられる)色特性値である。目標色特性値は、表示パネルの表示特性の色域をできるだけ広く再現できるように作成した通常モード用や、公知のsRGBの色再現域を実現するsRGBモード用等、複数のモード毎に用意してもよい。
色特性マッチングデータ生成処理部53は、目標色特性値に基づいて、表示パネルの色再現特性に応じた補正データ(3DLUTデータ)を生成する。色特性マッチングデータ生成処理部53によって作成された補正データは、表示装置10の記憶部41に出力し、記憶される。表示装置10において、制御部30(モード設定部35)は、画像を表示部44(表示パネル)に表示するとき、当該補正データに基づいて出力する画像等の色を適切に補正する。なお、例えば表示する画像や、表示装置の利用環境に応じて、ユーザの意図に応じてモードを切り替えることで、補正データが切り替わる。これにより、ユーザの意図に応じた色出力にて表示することができる。
色特性マッチングデータ生成処理が行われる表示装置10を構成する表示較正システム1に色特性マッチングデータ生成処理指示が入力されると、システム制御装置50が、表示装置10に試験画像表示指示を送信することで表示部44に試験画像を表示させ、測定器60に試験画像を測定させて測定データを出力させる。システム制御装置50は、測定データを測定器60から受信して、一旦記憶部54に記憶する。つづいて、記憶部54に記憶された測定データは、色特性マッチングデータ生成処理部53に入力される。さらに、色特性マッチングデータ生成処理部53において3DLUTデータを求め、当該3DLUTデータを表示装置10に転送し、色特性マッチングデータ処理部36により3DLUTに書き込まれることにより、色特性マッチングデータを動作状態にする。
また、表示部44の測定を行なうには、システム制御装置50に測定器60とデータのやり取りを可能とするツール(アプリケーション)をインストールし、測定器60と、例えばUSBやLAN等で接続して行う。ここで、システム制御装置50が表示部44に測定したい試験画像を表示してから、測定者が測定器60で測定し、測定データを保存するということを順次行なってもよい。しかし、試験画像は複数枚(百数十種類の階調)あり、表示および撮影の操作指示を必要な試験画像の数だけ繰り返すと、時間がかかって大変であり、誤操作の可能性もある。そこで、システム制御装置50が、表示部44および測定器60を制御し、「画像表示」「測定」「測定データの保存」「画像の変更」の一連の動作を自動で行ってもよい。
また、測定器60の測定条件(カメラで撮像する場合のシャッタースピード、絞り、フォーカス、測定回数等)の設定やデータ管理(データ保存)等もシステム制御装置50で行なうと効率がよい。
[1.3 システム構成]
図2に本発明のシステム構成図を示す。本システムは色較正を行う対象となる表示パネル(表示装置10の表示部44)と、試験画像を表示して撮像し、撮像された試験画像より各画素の測定(測色)を行う測定器60と、データ処理用のコンピュータであるシステム制御装置50との3つを有して構成される。なお、測定器60は非接触型の測色器の例を示しているが、接触型の測色器でも同様に実行可能である。
それぞれの表示装置10は、工場出荷時に色特性マッチングを行うために色測定が実施される。また、測定されたデータをもとに各モード毎に3DLUTデータの生成が行われることで、表示装置10の特性に沿った3DLUTデータが生成される。
図2のシステム構成図の矢印はシステム制御装置からの実行ステップを示し、下記の順番に処理される。
(1)システム制御装置50が表示装置10を制御
(2)システム制御装置50が試験画像を表示装置10の表示部44(対象パネル)に表示
(3)システム制御装置50が測定器60を制御
(4)表示部44に表示されている試験画像を撮影
(5)システム制御装置50は測定データ(色データ(XYZ))を取得
(6)システム制御装置50は取得した測定データから表示装置10の色特性マッチングデータ(3DLUTデータ)を生成
(7)システム制御装置50は色特性マッチングデータ(3DLUTデータ)を表示装置10の3DLUTに転送し、設定する。
なお、表示装置10に内部パターンとして色パターンを記憶させ、上述した(2)の処理において、システム制御装置50が試験画像を表示させる代わりに、表示部44(対象パネル)に当該色パターン表示させる制御をシステム制御装置50が行ってもよい。
[1.4 処理の流れ]
[1.4.1 全体の流れ]
本実施形態の処理の流れを、図3を参照して説明する。図3の処理は、システム制御装置50において実行される処理である。なお、3DLUTデータの生成対象であり、表示を較正する対象となる表示装置10を、以下、対象表示装置という。
はじめに、システム制御装置50(制御部51)は、対象表示装置の識別番号(例えば、型番や、シリーズがわかる識別情報、シリアル番号等)を取得する(ステップS102)。つづいて、制御部51は、対象表示装置のパネル本体に記憶されている3DLUTデータ(補正データ)を初期化する。これにより、3DLUTデータが未調整のデータに設定し(ステップS104)、この状態で測定を開始する。
例えば、8bit階調の3DLUTの場合、0、32、64、96、128、160、192、224、255の9階調の組み合わせからなる729色のRGB値が初期値として設定される。なお、当該3DLUTに設定される階調の組み合わせを、本実施形態では第2の階調データという。ここで、第2の階調データの色数は729色である。
つづいて、色特性マッチングデータ生成処理の回数を示すループカウンターを初期値として「0」に設定する(ステップS106)。処理回数は最大3回まで(これに限定されない)に設定する。そして、ループカウンターが「3」未満かどうかを判定し、「3」未満であれば次のステップであるN色測定を実行する。N色測定がし、パネル測色値を取得する(ステップS108;Yes→ステップS110)。
測定は、対象表示装置に試験画像を表示させ、測定器60で表示面の中央部の色を測定することで行う。測定器60はCIE XYZ表色系で規定されている三刺激値XYZ値を表示装置10の面内中央データ(表示部のデータ)として取得し、データ処理用PCに転送する。この測定処理を表示装置10の表示部44に表示される試験画像の色を切り替えながら、グレー色を含めた複数の色(N色:Nは自然数。例えば、Nは125色。)について行う。ここで、試験画像の色は第2の階調データの一部であるとし、当該試験画像の色を示す階調を、本実施形態では第1の階調データという。ここで、第1の階調データの色数は125色である。また、対象表示装置に対して測定器60によって測色する色の数を測色数という。
つづいて、測定された各色における表示部44の測定データXYZ値(パネル測色値)に基づき、色特性マッチングデータ生成処理を実行する(ステップS112)。本処理は、複数色のXYZ値から表示装置10の特性を反映した事前に決定されている基準データ特性値を使って、表示面の色再現特性を目標値の色再現特性に一致させるようなRGBの3DLUTの補正値である色特性マッチングデータを求める。この色特性マッチングデータ生成処理の詳細については後述する。
また、表示装置10のバラツキを含んだ差分データは既に測定によって得られているため、同様に別の目標値XYZファイルに切り替えて、この目標値の色再現特性に一致させるような別モード用のRGBの3DLUT補正値を続けて求めることもできる。
さらに、システム制御装置50は、マッチング補正を実行する(ステップS104)。具体的には、ステップS102で入力した識別番号に対応する表示装置10(対象表示装置)に、生成済みの色特性マッチング補正値のデータを出力する。表示装置10は、色特性マッチング補正値のデータを受信し、3DLUTデータとして記憶する。その後、記憶された3DLUTデータに基づいて、3DLUTが設定される。
この処理により、生成した3DLUTデータが対象表示装置に設定された状態となり、3DLUTに設定されている色特性マッチングデータが動作状態となる。対象表示装置の表示は、3DLUTを通して、色特性マッチングデータによる補正が適用された較正後の状態になる。
この状態のまま、生成した3DLUTデータが目標値の色再現特性を満たしているかどうかの評価判定を実施する。具体的には、次のM色測定のステップにより、複数の色(M色:Mは自然数。例えば、Mは30色である。)を順番に表示し、それぞれ測定を行う(ステップS116)。なお、本実施形態では、M色は、R,G,B,C,M,Yの各色軸上で5階調を選択し、6色×5階調=30色としているが、この色数に限定されない。
まず、測定したM色のXYZ値とそれに対応する階調での目標値データXYZ値をそれぞれCIE1976L*a*b*データ(CIE:Commission Internationale de l'Eclairage:国際照明委員会。L*:明度、a*・b*:色度)に変換する。つづいて、差分となる色差Delta Eや、XYZ値をxy色度に変換し、色度図上での差分値をそれぞれ求める。求めた値が、予め設定している検査基準(色差3.0以下、色度差dx=0.005以下、dy=0.005以下など)を判定用M色のすべての色において満たしているかどうかの評価判定を行う(ステップS118)。
検査基準を満たしていれば、色特性マッチングデータ生成処理は終了となる(ステップS120;Yes)。基準を満たしていない場合は、3DLUTデータ生成処理の回数を示すループカウンターを一つ増やし(ステップS120;No→ステップS122)、ループカウンターが最大値設定3以内であれば、再度N色測定(データ生成用)に手順に戻り(ステップS108;Yes→ステップS110)、以降、同じように色特性マッチングデータ生成からの処理を実行する。
なお、再度の色特性マッチングデータ生成処理においては、前の処理で生成された3DLUTデータに対して、今回の再測定ルーチンで求めた追加の補正量分を追加加算して3DLUTデータが生成されてもよい。すなわち、再測定においては、対象表示装置には前の処理で生成された3DLUTデータが適用されている状態となっている。
すなわち、基準データ特性値の代わりに、生成された色特性マッチングデータを利用してもよい。このように、一度測色されたデータに基づいた色特性が加味されることにより、より適切な較正を行うことができる。
このような状態で、測定されたXYZ値が目標色特性値のXYZ値と同じ値になった場合は、再測定によって出力する3DLUTデータは、前の処理で生成された3DLUTデータと同じ値を維持してもよい。目標色に対して、緑が薄い、緑が濃いといった差分があれば、前の処理で生成された3DLUTデータから、差分がある3DLUTデータが追加修正されることとなる。
再生成された3DLUTデータを設定し、評価色判定し、評価用の色すべてにおいて検査基準以内を満たしていれば、本処理が終了となり、検査基準を満たしている上記補正値を格納した3DLUT補正テーブルが各表示装置10の記憶部41に格納される。
[1.4.2 色特性マッチングデータ生成処理]
色特性マッチングデータ生成処理について、図4を参照して説明する。色特性マッチングデータ生成処理は色特性マッチングデータ生成処理部53において行われる処理である。
色特性マッチングデータ生成処理部53は、パネルの色再現特性を鑑み、以下のデータの入力に基づき、最終的にRGB−RGB変換を示す3DLUT設定データとなる補正値データを出力する。
(1)予め作成している、再現したい色特性関係式(RGB−XYZ)を示した目標色特性値(入力1)
(2)複数の表示装置10の色再現特性バラツキの中から、できるだけバラツキ範囲の中央値にあるような基準パネルを選択して、測定して得られた色特性関係式(RGB−XYZ)を示した基準データ特性値(入力2)
(3)図2のシステム構成図において、生産工程で対象パネルに対し、複数の色を測定して得られた色特性関係式(RGB−XYZ)を示したパネル測色値(入力3)
ここで、図5(a)に示すように、8bit値の場合、5×5×5のグリッド構成とは、階調値が(0,64,128,192,255)の5階調の組み合わせで構成される3次元の階調データ(第1の階調データ、125色)を表し、図5(b)に示すように、9×9×9のグリッド構成とは、階調値が(0,32,64,96,128,160,192,224,255)の9階調の組み合わせで構成される3次元の階調データ(第2の階調データ、729色)を表す。
入力1のデータは、予め作成された目標色特性値であり、9×9×9のグリッド構成の3DLUTデータに該当する、第2の階調データに対応した色値のデータである。目標色特性値は図6(a)に示す基準データ特性値と同じ構成の729色のRGB−XYZのデータであり、事前に目標とする色再現特性をXYZ値の729色で作成する。
入力2のデータは、予め作成された基準データ特性値であり、図6(a)に示すように、9×9×9のグリッド構成の3DLUTデータに該当する第2の階調データに対応した色値のデータである。入力2のデータ処理は、はじめに、基準データ特性値から、図6(b)に示すように、5×5×5のグリッド構成の3DLUTデータに該当する階調(第1の階調データ)の組み合わせと一致する125色のデータを抽出する。つづいて、グリッドとグリッドの間(グリッド間)の値、すなわち、第1の階調データには含まれず、第2階調データにのみに含まれる階調に対する色値を線形補間によって求め、9×9×9のグリッド構成の729色補間データを作成する(入力2a)。
ここで、図7に測定データと補間データとの関係を示した図を示す。図7において、米印で示した点が実際に測定器60によって測定した実測点であり、三角で示した点が線形補間によって求めた点である。なお、図7には、線形補間によって求めた点の一部を示している。ここで、実測点は5×5×5のグリッド構成の125色である。また、実測点それぞれのグリッドどうしの間に位置するグリッドデータを補間演算で求めて、9×9×9のグリッド構成の3DLUTデータに拡張している。
さらに、この線形補間を使って作成された729色のデータ(入力2a)と補間を使用せずに729色のデータを保持している基準データ特性値(入力2)とから、入力2aから入力2を減じることで差分データ(729色分)を求める。
差分データ(入力2b)
=基準データ特性値補間データ(入力2a) − 基準データ特性値(入力2)
図8を参照して具体例を説明する。図8(a)は基準データ特性値(入力2)である。また、図8(b)は基準データ特性値から5×5×5のグリッド構成の3DLUTデータに該当する階調の組み合わせと一致する125色のデータを抽出し、線形補間を行った、基準データ特性値補間データである。また、図8(c)は、基準データ特性値補間データ(図8(b))から、基準データ特性値(図8(a))を減じた差分データである。
差分データは、図8(c)に示すように、5×5×5グリッド構成と一致する125色は同じ値であるため、これらのグリッド上の差分データは常に0となるが、それ以外のグリッド上では、差分値が発生する。これは線形補間による補間特性と、実際のパネル表示特性に実測値との差分特性を表わしている。この差分特性は下記のパネル測色値(入力3)のデータ処理で線形補間後に使用する。
入力3のデータ処理の流れは、以下のとおりである。はじめに、対象表示装置において、5×5×5グリッド構成の3DLUTデータを作成する。具体的には、5×5×5グリッドの各グリッドにおける階調(第1の階調データ)に対応する試験画像を表示部44に表示させ、測定器60によって色を測定する。5×5×5グリッドに含まれる色の数は125色である。したがって、本実施形態の測色数は125である。
図9に、5×5×5グリッド構成の3DLUTデータに該当する125色を生産工程で測定したパネル測色値の一例を示す。この値は、試験画像を対象表示装置のパネルに表示させ、測定器60を用いて求めた値である。つづいて、これらのデータを線形補間によって729色のデータへ展開する(入力3a)。これを、パネル測色値補間データ(補間データ)という。
バラツキを持つパネルの特性情報を精度良く得るためには、本来なら729色の測定データXYZ値の測定が望ましいが、生産工程では測定時間の制約を受けるため、測定される色数は729色よりもかなり少ない色数の125色としている。
さらに、パネル測色値補間データから、入力2で展開して求めた差分データ(入力2b)をそれぞれ減算して求め、9×9×9グリッド構成の3DLUTデータに該当する729色のパネル測色値拡張データ(拡張データ)として更新する。これは、補間演算と実測値とのズレを補うために行う処理である。パネル測色値拡張データは次の式によって求める。
パネル測色値拡張データ(入力3b)
=パネル測色値補間データ(入力3a) − 差分データ(入力2b)
実測値125色を線形補間によって729色に補間展開した後に、精度向上のため、実際に測定していないグリッド上の値を線形補間データとパネル特性の差分を表わす差分データを使って再補正することによって、729色の補間精度を単純な線形補間から、より実際のパネルの表示特性に近い測色値に補正した補間データとして得ることできる。
これは、生産工程で729色を測定した場合に取得できるXYZ値とほぼ近い精度の値で取得する可能なことを意味しており、これらの手法により、生産工程などでの少ない測定数であっても、729色分の実測データに近い精度の良い測定値が得られ、次のデータ変換処理での変換精度向上につながる。
本実施形態におけるパネル測色値補間データと、パネル測色値拡張データとについて、階調レベルを横軸に、XYZ値のうちのY値を縦軸としたグラフを図10に示す。グラフにおいて、黒い点で示した点が、対象表示装置を測定器60によって測定したときの値(パネル測色値)であり、具体的には、階調レベルが0、64、128、192、255の5点である。また、前記階調レベルが32、96、160、224のときのXYZ値は測定しないため、線形補間を行う。線形補間によって求めたY値をひし形の点で表している。また、黒い点とひし形の点とを繋いだ線を破線で表しており、この破線で結ばれた点の値がパネル測色値補間データである。
ここで、パネル測色値補間データから差分データを減算した点を正方形の点で表している。また、黒い点と正方形の点とを繋いだ線を実線で表しており、この実践で結ばれた点の値がパネル測色値拡張データである。図10の例ではパネル測色値補間データに比べ、パネル測色値拡張データはY値が低くなり、グラフの形状も滑らかなものとなっている。
最後に目標色特性値(入力1)とパネル測色値拡張データ(入力3b)の2つのデータを使い、図4のデータ変換処理を行う。データ変換処理は、はじめに、パネル測色値拡張データ内の3次元空間内を順次探索し、それぞれ設定している目標色特性値データに近いグリッド点を抽出する。つづいて、そのグリッド点からの距離を計算し、その距離の大きさに比例するようなRGB値を求め、最終的に目標色特性値XYZに一番近い値を実現することが可能なRGBの出力値を各729色分算出する。当該算出した値が、色特性マッチングデータ生成処理部53で出力される3DLUTデータ(RGB−RGB)となる。
上述した処理の流れを、具体的に説明する。図9において、R=0、G=0、B=32のときのXYZ値は測定されていないため、線形補間によってXYZ値を求め、さらに差分データの値を減じて、拡張データを算出する。例えば拡張データとして、X=2.431、Y=1.0、Z=14.3の値がそれぞれ得られたとする。
つづいて、目標色特性値のグリッドから、拡張データの値に最も近いグリッドを探索する。ここで、目標色特性値の(0,0,1)のグリッド、すなわちR=0、G=0、B=32が最も近いグリッドだったとする。このとき、目標色特性値の(0,0,1)のグリッドにおけるXYZ値のうち、Zの値が24だった場合、補間係数は、(24−14.3)/(48.1−14.3)=0.287である。また、このときのRGBのBの値は、32×0.287+32≒41と求められる。同様にして、Rの値、Gの値は0である。したがって、対象表示装置においては、R=0、G=0、B=32の入力に対して、R=0、G=0、B=41を出力すると、目標色特性値に近い表示が可能となる。
図11に3DLUT補正後データの一例を示す。9×9×9グリッド構成の729色分の補正値を持ったRGB値の3DLUTデータが出力される。
本手法によれば、面内色ムラ補正が実施され、表示装置10の表示面内の色均一補正が行われているパネルに対して、個別のディスプレイの個体差バラツキを吸収しつつ、設定している目標値特性に近くするための3DLUTデータを精度良く生成し、表示装置10の表示の較正をすることが可能となる。
また、生成された3DLUTデータを適用した3DLUTによるカラーマネジメントにより、ターゲットに対する高い色再現性を実現することによって、表示面間の色の個体差、バラツキを低減することを可能である。また、さらに共通の目標値特性に合わせることで、マルチディスプレイ構成の場合に、設置導入時の調整なしにマルチディスプレイ全体で一体感のある高品位な表示が可能となる。
システム制御装置50で3DLUTデータを生成することにより、表示装置10は3DLUTを搭載していればよい。さらに、同一機種の複数の表示装置10について3DLUTデータを生成する場合、記憶部54に記憶された基準データ特性値や目標色特性値を繰り返し使用することができ、効率的である。
さらに、本実施形態におけるシステム制御装置50で生成された3DLUTデータが転送されることにより、特性が補正された表示パネルを有する表示装置10を生産してもよい。
なお、経年劣化への対応等、既に特性が補正された表示パネルを有する表示装置10に対して再度の較正を行う場合は、基準データ特性値の代わりに表示装置10において既に設定済みの3DLUTデータを用いて、測定値を補正してもよい。
具体的には、システム制御装置50と同じ挙動をするアプリケーションをインストールした情報処理装置(例えば、ノートPC等)と、表示装置10が設置された現場において測定器とを用いて3DLUTデータの再作成及び設定を行う。例えば、複数の表示装置10が設置されている場合は、目標色特性値として、表示面間のバラツキを抑えるために、設置されている表示装置10の色域を満たす新しい共通目標値特性を作成する。また、測定値の補正は、情報処理装置が各表示装置10に既に設定済みの3DLUTデータをダウンロードし、当該3DLUTデータと測定値とを紐付けして、アプリケーション側で補正を行う。
表示装置10に設定された3DLUTデータに基づいて測定値を補正することで、3DLUTデータを精度良く生成することが可能となる。また、経年劣化を想定した現場での再補正については、システム制御装置50と同じ挙動をするアプリケーションをインストールしている情報処理装置でも対応可能となる。
[2.第2実施形態]
つづいて、第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態と構成は同じであるが、色特性マッチングデータ生成処理を図4から図12に置き換えた実施形態であり、入力3で、パネル測色値に追加色(本実施形態では19色)を加えた点が異なる。すなわち本実施形態は、パネルを測定する色を追加し、補間、差分データでの補正を行った後に、補間データを実測値データで上書きする実施形態である。
第1実施形態においては、生産工程における測色数に制約があった場合での実施例であるが、測定器の性能向上により、より高速、かつ正確に測定が行える環境にある場合、パネル測色の色を部分的に追加することもできる。
例えば、暗部などの暗い色では、測定誤差によるバラツキが増加する傾向にある。ここで、第2の階調データには、暗部での補間色である0、32、64階調による組み合わせで構成される27通りが含まれる。このうち、通常計測される(第1の階調データに含まれる)8点以外の点は、補間によって算出されるグリッドに該当する。
そこで、第2の階調データにのみ含まれる階調である以下の19色をパネル測色値に加え、パネルの測定を144色(125 + 19色)とし、暗部は実際に計測された値を用いて3DLUTデータを生成する。
RGB=(0,0,32),(0,32,0),(0,32,32),
(0,32,64),(0,64,32),(32,0,0),
(32,0,32),(32,0,64),(32,32,0),
(32,32,32),(32,32,64),(32,64,0),
(32,64,32),(32,64,64),(64,0,32),
(64,32,0),(64,32,32),(64,32,64),
(64,64,32)
本実施形態の処理手順は第1実施形態の色特性マッチングデータ生成処理とほぼ同様であるが、図12の色特性マッチングデータ生成フローにおいて、パネル測色値(入力3)を補間(入力3a)及び補正(入力3b)後において、上記の19色に該当するグリッド値のみを実測XYZ値で置き換える(入力3c)。
上述した処理によって、補間値でなく、実際に測定した実測値を使用することができ、パネル特性値を示す色特性XYZ値の精度向上が実現できる。なお、追加で測定する色組み合わせと色数はこれらに限定されず、追加測定色を自由に決定し、事前にシステムに設定しておけばよい。
[3.第3実施形態]
つづいて、第3実施形態について説明する。第3実施形態は、第1実施形態と構成は同じであるが、2回目以降の色特性マッチングデータ生成処理を図4から図13に置き換えた実施形態である。本実施形態は、2回目以降の色特性マッチングデータ生成処理において、入力2として基準データ特性値ではなく目標値特定値を入力する点が異なる。
1回目の処理結果の判定において、基準を満たさなかった場合には、再度パネルを測定することで取得できるパネル測色値に基づき色特性マッチングデータを生成し、マッチング補正を実行するが(再補正処理)、再補正処理では、初回補正で生成された3DLUTデータをパネルに適用した状態で、測定を開始する。このため、既にパネル特性は目標値特性にかなり近い状態となっている。
そのため、この状態で測定された125色のパネル測色値を729色へ展開する際に、初回に使用した基準データ特性値を使って差分データを作成するのではなく、目標色特性値を使って差分データを作成する方が望ましい。そこで、本実施形態では、再補正処理における色特性マッチングデータ生成フローでは、入力2は入力1と同じ目標色特性値を使用する。
具体的な処理の流れを図14に示す。なお、第1実施形態と同一の処理には同一の符号を付し、その説明を省略する。対象表示装置についてN色測定をした後(ステップS110)、つづいて、ループカウンター(L)の値が0か否かを判定する(ステップS302)。L=0の場合は初回補正であり、入力2を基準データ特性値として色特性マッチングデータ生成処理を実行し、色特性マッチングデータを生成する(ステップS302;Yes→ステップS304)。L=0でない場合は、再補正処理であり、入力2を目標色特性値として色特性マッチングデータ生成処理を実行し、色特性マッチングデータを生成する(ステップS302;No→ステップS306)。
以上により、再補正処理においても、より精度の高い測定補間データを生成することが可能となり、色特性マッチングデータの精度が向上する。
なお、このときシステム制御装置50は、表示装置10から3DLUTデータを読み出すこととしてもよい。基準データ特性値の代わりに、読み出された3DLUTデータに基づいたデータが利用されることにより、より適切な較正を行うことが可能となる。
[4.第4実施形態]
つづいて、第4実施形態について説明する。第4実施形態は、システム制御装置50で3DLUTデータを生成するのではなく、表示装置12が3DLUTデータを生成する実施形態である。
本実施形態における表示装置12は、第1実施形態で示した表示装置10の機能構成に、色特性マッチングデータ生成処理部を更に備える。また、本実施形態における表示装置12の記憶部41には、基準データ特性値と、目標色特性値とが含まれる。
また、本実施形態は、第1実施形態のシステム構成図を、図2から図15へ置き換えたものである。システム構成図の矢印はシステム制御装置からの実行ステップを示し、本実施形態は、下記の順番に処理される。
(1)システム制御装置50が表示装置12を制御
(2)システム制御装置50が試験画像を表示装置12の表示部44(対象パネル)に表示
(3)システム制御装置50が測定器60を制御
(4)表示部44に表示されている試験画像を撮影
(5)システム制御装置50は測定データ(色データ(XYZ))を取得
(6)システム制御装置50は測定データ(色データ(XYZ))を表示装置12に転送
(7)表示装置12は測定データ(色データ(XYZ))に基づき3DLUTデータを生成
なお、第1実施形態と同様に、(2)においてシステム制御装置50が試験画像を表示させる代わりに、表示装置12に内部パターンとして色パターンを記憶させ、表示部44(対象パネル)に当該色パターン表示させる制御をシステム制御装置50が行ってもよい。
処理の流れは、図3に示した第1実施形態の処理とほぼ同様であるが、測定対象のパネルの識別番号の入力(ステップS102)が不要である。また、色特性マッチングデータ生成(ステップS112)及び評価判定(ステップS118)を表示装置12で実行する点が異なる。
なお、図15では、システム制御装置50が測定器60の測定データを表示装置12へ転送することとして記載しているが、表示装置12が測定器60の測定データを直接受信できてもよい。
本実施形態によれば、表示装置12が色特性マッチングデータ生成処理部を備えるため、3DLUTデータの生成に必要なデータを入力すれば、表示装置12だけで表示較正を行うことが可能となる。
[5.第5実施形態]
第5実施形態は、上述した第1実施形態から第4実施形態に記載した方法で生成した3DLUTデータにより、目標色特性値を高精度に実現した表示パネルを備えた表示装置10を複数マトリクス状に配置し、1つの映像データを当該表示装置10に分割して1つの映像として表示する実施形態である。
複数のディスプレイをマトリクス状に配置することでマルチディスプレイとして構成し、大画面化して表示を行うシステムにおいては、各々のディスプレイの表示特性が完全に同一ではないため、ディスプレイ間で表示する階調や色が異なる場合があった。そこで、第1実施形態から第4実施形態に記載した方法によって生成した3DLUTデータを表示装置10の3DLUTに書き込み、表示パネルの特性が目標色測定値を実現させることで、表示パネルの特性の違いを吸収する。
このとき、マルチディスプレイとして構成する表示装置10が、同一の目標色測定値を実現することで、表示面間の色均一性を実現することができる。したがって、1つの映像データを分割して1つの映像として表示する場合であっても、ディスプレイ間で表示する階調や色の異なりを抑えることが可能となり、高品位な表示が可能となる。
上述した実施形態によれば、表示装置10をマルチディスプレイ構成とした場合であっても、表示装置10間のバラツキも抑制したフラットで均一性の良い大画面表示が実現でき、各々のディスプレイ間の色の見えをグレー色ののみならず、すべての色において均一に表示させ、表示面間のバラツキを抑制することができる。特に、表示パネルの面内の色均一補正が行われている状態で、さらに共通の目標値特性に合わせるため、マルチディスプレイ構成においても、設置導入時の調整なしに画面全体として高品位表示が可能となる。
[6.変形例]
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も特許請求の範囲に含まれる。
また、色特性マッチングデータ生成処理部及びモード設定部は、集積回路(ICチップ)等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェアによって実現してもよい。例えば、表示装置が色特性マッチングデータ生成処理部及びモード設定部をソフトウェアによって実現する場合は、当該表示装置は、各機能を実現するソフトウェアであるプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムおよび各種データがコンピュータ(またはCPU)で読み取り可能に記録されたROM(Read Only Memory)または記憶装置(これらを「記録媒体」と称する)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)などを備えている。そして、コンピュータ(またはCPU)が上記プログラムを上記記録媒体から読み取って実行することにより、本発明の目的が達成される。上記記録媒体としては、「一時的でない有形の媒体」、例えば、テープ、ディスク、カード、半導体メモリ、プログラマブルな論理回路などを用いることができる。
また、上記プログラムは、該プログラムを伝送可能な任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して上記コンピュータに供給されてもよい。なお、本発明は、上記プログラムが電子的な伝送によって具現化された、搬送波に埋め込まれたデータ信号の形態でも実現され得る。
また、市場に流通させる場合には、可搬型の記録媒体にプログラムを格納して流通させたり、インターネット等のネットワークを介して接続されたサーバコンピュータに転送したりすることができる。この場合、サーバコンピュータの記憶装置も本発明に含まれるのは勿論である。
10 表示装置
20 インターフェース
21 DVI端子
22 HDMI端子
23 LAN端子
24 RS232C端子
30 制御部
31 統括制御部
32 映像データ処理部
33 音声信号処理部
34 パネルコントローラ
35 モード設定部
36 色特性マッチングデータ処理部
41 記憶部
42 電源ユニット
43 操作部
44 表示部
50 システム制御装置
51 制御部
52 インターフェース
53 色特性マッチングデータ生成処理部
54 記憶部
60 測定器

Claims (11)

  1. 表示装置が、入力された画像信号を補正して表示パネルに出力するときに用いる補正データを生成する補正データ生成装置において、
    前記表示パネルに表示された、目標色特性値である第2の階調データの色数の一部であって前記第2の階調データの色数よりも少ない第1の階調データの色数の試験画像を測定して得られた色値であるパネル測色値を測定器から取得するパネル測色値取得部と、
    前記表示装置と同一機種の目標とする色再現特性に基づいて予め作成された前記第2の階調データの色数の前記目標色特性値と、複数の同一種類の前記表示装置の中から選択された1台又は複数台について所定の階調数の測定結果に基づいて予め作成した基準データ特性値とを記憶する記憶部と、
    前記パネル測色値と、前記基準データ特性値と、前記目標色特性値とに基づき、前記補正データを生成する補正データ生成部と、
    を備え、
    前記補正データ生成部は、
    前記パネル測色値を線形補間展開して前記第2の階調データの色数のパネル測色値補間データを算出し、
    予め作成された前記基準データ特性値から前記第1の階調データの色値を抽出して線形補間により求めた前記第2の階調データの色数の基準データ特性値補間データと、前記基準データ特性値との差分により差分特性データを算出し、
    前記パネル測色値補間データと前記差分特性データとの差分からパネル測色値拡張データを算出し、
    前記目標色特性値と前記パネル測色値拡張データとの比較により前記目標色特性値に補正するための前記補正データを決定する
    ことを特徴とする補正データ生成装置。
  2. 前記基準データ特性値補間データは、前記パネル測色値から、前記第2の階調データのみに含まれる階調に対応する色値を、線形補間により算出したデータであることを特徴とする請求項1に記載の補正データ生成装置。
  3. 前記記憶部は、複数の前記目標色特性値を記憶し、
    前記補正データ生成部は、複数の前記目標色特性値に対し、それぞれ対応した前記補正データを生成することを特徴とする、請求項1又は2に記載の補正データ生成装置。
  4. 前記パネル測色値取得部は、前記第2の階調データにのみ含まれる1又は複数の階調に対する色値をさらに取得し、
    前記補正データ生成部は、前記パネル測色値拡張データを、前記第2の階調データにのみ含まれる1又は複数の階調に対する色値に置き換えた上で前記補正データを生成する
    ことを特徴とする請求項1からの何れか一項に記載の補正データ生成装置。
  5. 前記補正データを適用した後の前記表示パネルを測色し、所定の検査基準を満たすかを判定する評価判定部をさらに有し、
    前記補正データ生成部は、前記評価判定部により所定の検査基準を満たさないと判定された場合は、前記基準データ特性値の代わりに、生成された前記補正データである色特性マッチングデータを利用することを特徴とする、請求項1からの何れか一項に記載の補正データ生成装置。
  6. 前記補正データを適用した後の前記表示パネルを測色し、所定の検査基準を満たすかを判定する評価判定部をさらに有し、
    前記補正データ生成部は、前記評価判定部により所定の検査基準を満たさないと判定された場合は、前記基準データ特性値の代わりに、前記目標色特性値を利用することを特徴とする請求項1から4の何れか一項に記載の補正データ生成装置。
  7. 入力された画像信号を補正データに基づいて補正して表示パネルに出力する表示装置であって、
    前記補正データは、請求項1から6の何れか一項に記載の補正データ生成装置により生成された補正データであることを特徴とする表示装置。
  8. 表示パネルと、表示パネルの特性に応じて画像信号を補正する補正データを生成する補正データ生成装置と、入力された画像信号を、前記補正データに基づいて補正し、前記表示パネルに表示制御する表示制御装置と、を備えた表示装置であって、
    前記補正データ生成装置は、請求項1からの何れか一項に記載の補正データ生成装置により構成されていることを特徴とする表示装置。
  9. 複数の請求項に記載の表示装置をマトリクス状に配置し、1つの映像データを当該複数の表示装置に分割して1つの映像として表示する表示装置。
  10. 表示装置が、入力された画像信号を補正して表示パネルに出力するときに用いる補正データを生成する補正データ生成方法において、
    前記表示パネルに表示された、目標色特性値である第2の階調データの色数の一部であって前記第2の階調データの色数よりも少ない第1の階調データの色数の試験画像を測定して得られた色値であるパネル測色値を測定器から取得するパネル測色値取得ステップと、
    前記表示装置と同一機種の目標とする色再現特性に基づいて予め作成された前記第2の階調データの色数の前記目標色特性値と、複数の同一種類の前記表示装置の中から選択された1台又は複数台について所定の階調数の測定結果に基づいて予め作成した基準データ特性値とを記憶する記憶ステップと、
    前記パネル測色値と、前記基準データ特性値と、前記目標色特性値とに基づき、前記補正データを生成する補正データ生成ステップと、
    を含み、
    前記補正データ生成ステップは、
    前記パネル測色値を線形補間展開して前記第2の階調データの色数のパネル測色値補間データを算出し、
    予め作成された前記基準データ特性値から前記第1の階調データの色値を抽出して線形補間により求めた前記第2の階調データの色数の基準データ特性値補間データと、前記基準データ特性値との差分により差分特性データを算出し、
    前記パネル測色値補間データと前記差分特性データとの差分からパネル測色値拡張データを算出し、
    前記目標色特性値と前記パネル測色値拡張データとの比較により前記目標色特性値に補正するための前記補正データを決定する
    ことを特徴とする補正データ生成方法。
  11. 表示装置が、入力された画像信号を補正して表示パネルに出力するときに用いる補正データを生成するコンピュータに、
    前記表示パネルに表示された、目標色特性値である第2の階調データの色数の一部であって前記第2の階調データの色数よりも少ない第1の階調データの色数の試験画像を測定して得られた色値であるパネル測色値を測定器から取得するパネル測色値取得機能と、
    前記表示装置と同一機種の目標とする色再現特性に基づいて予め作成された前記第2の階調データの色数の前記目標色特性値と、複数の同一種類の前記表示装置の中から選択された1台又は複数台について所定の階調数の測定結果に基づいて予め作成した基準データ特性値とを記憶する記憶機能と、
    前記パネル測色値と、前記基準データ特性値と、前記目標色特性値とに基づき、前記補正データを生成する補正データ生成機能と、
    を実現させ、
    前記補正データ生成機能は、
    前記パネル測色値を線形補間展開して前記第2の階調データの色数のパネル測色値補間データを算出し、
    予め作成された前記基準データ特性値から前記第1の階調データの色値を抽出して線形補間により求めた前記第2の階調データの色数の基準データ特性値補間データと、前記基準データ特性値との差分により差分特性データを算出し、
    前記パネル測色値補間データと前記差分特性データとの差分からパネル測色値拡張データを算出し、
    前記目標色特性値と前記パネル測色値拡張データとの比較により前記目標色特性値に補正するための前記補正データを決定する
    ことを特徴とするプログラム。
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