JP6975475B2 - Rfタグアンテナ、rfタグ、導電体付きrfタグ - Google Patents
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Description
また、RFタグを導体に近づけると共振周波数がずれてしまい通信に支障が出るという問題、またはRFタグ設置面の裏面に電波を照射した場合には通信できないという問題もあった。
一局面に従うRFタグアンテナは、ICチップを取り付けるRFタグアンテナであって、C型形状を有し、かつ平板状からなるインダクタパターン部と、インダクタパターン部の周囲を切欠く切り欠き部と、切り欠き部の周囲に形成されたアンテナ部と、インダクタパターン部と連続して設けられた平板状からなるグランド部と、を含むものである。
また、共振回路によりRFタグと読取装置との無指向性の通信が可能となるとともに、RFタグの薄膜化または小型化を実現することができる。
なお、本実施の形態において、薄膜は3μm以上35μm以下の厚みの範囲を意味する。
また、アンテナ部分については、ダイポールアンテナ、コーリニアアレイアンテナ、およびモノポールアンテナのいずれか一つのアンテナを用いることができる。
他の局面に従うRFタグアンテナは、ICチップを取り付けるRFタグアンテナであって、C型形状を有し、かつ平板状からなるインダクタパターン部と、インダクタパターン部の周囲を切欠く切り欠き部と、切り欠き部の周囲に形成されたアンテナ部と、第1面および第1面に対向する第2面を有する絶縁基材と、インダクタパターン部と連続して設けられた平板状からなるグランド部と、を含み、第1面にインダクタパターン部、切り欠き部、アンテナ部が形成され、第2面にグランド部が形成されたものである。
さらに他の局面に従うRFタグアンテナは、ICチップを取り付けるRFタグアンテナであって、C型形状を有し、かつ平板状からなるインダクタパターン部と、インダクタパターン部の周囲を切欠く切り欠き部と、切り欠き部の周囲に形成されたアンテナ部と、第1面および第1面に対向する第2面を有する絶縁基材と、インダクタパターン部と連続して設けられた平板状からなるグランド部と、を含み、第1面にインダクタパターン部、切り欠き部、アンテナ部が形成され、第2面の延長面で、かつ第1面と対向しない面にグランド部が形成されたものである。
また、第2面の延長面で、かつ第1面と対向しない面にグランド部を形成することによりさらに低背化を実現することができる。
第4の発明にかかるRFタグアンテナは、一局面、他の局面、さらに他の局面に従うRFタグアンテナにおいて、アンテナ部の周囲長さは、対象となる周波数λの場合に、λ/2となってもよい。
第5の発明にかかるRFタグアンテナは、他の局面から第4の発明のいずれかにかかるRFタグアンテナにおいて、絶縁基材は、誘電体からなってもよい。
第6の発明にかかるRFタグアンテナは、他の局面から第4の発明のいずれかにかかるRFタグアンテナにおいて、絶縁基材は、発泡スチロールからなってもよい。
また、アンテナ部とグランド部との開口部を大きく取ることができる。
第7の発明にかかるRFタグアンテナは、他の局面から第6の発明のいずれかにかかるRFタグアンテナにおいて、絶縁基材は、第1面側における比誘電率と、第2面側における比誘電率とが互いに異なってもよい。
なお、第1面側における比誘電率と、第2面側における比誘電率とが互いに異なるとは、第1面側と第2面側との構成部材を変えてもよく、異なる2層で形成されてもよく、1層で形成し、第1面側または第2面側の片側においてドーピングさせてもよい。
第8の発明にかかるRFタグアンテナは、他の局面から第6の発明のいずれかにかかるRFタグアンテナにおいて、絶縁基材は、第1面側から第2面側に向けて縮径する同径または異径の1または複数の穴が形成されてもよい。
第9の発明にかかるRFタグアンテナは、他の局面から第6の発明のいずれかにかかるRFタグアンテナにおいて、絶縁基材は、第1面側における比誘電率が第2面側における比誘電率よりも小さくなるよう形成されてもよい。
第10の発明にかかるRFタグアンテナは、他の局面から第8の発明のいずれかにかかるRFタグアンテナにおいて、絶縁基材は、第1面側に発泡スチロールの層を形成し、第2面側に発泡スチロールの比誘電率に比べて比誘電率の高い層を形成してもよい。
さらに他の局面にかかるRFタグは、請求項1から10のいずれかに記載のRFタグアンテナと、RFタグアンテナのC型形状の両端部を架け渡すように設けられたICチップと、を含むものである。
さらに他の局面にかかるRFタグは、請求項1から10のいずれかに記載のRFタグアンテナと、RFタグアンテナのC型形状の両端部を架け渡すように設けられたICチップと、RFタグアンテナのグランド部と、直接電気的にあるいは容量を介して接続された導電体と、を含むものである。
図1は、本実施の形態にかかるRFタグ100の一例を示す模式的斜視図であり、図2は、RFタグ100の裏面側の一例を示す模式的斜視図である。
RFタグ用アンテナ110は、アンテナ部120、グランド部130、インダクタパターン部150、および短絡部160を含む。
本実施の形態においては、絶縁基材140は、発泡スチロールからなる。本来は、絶縁基材の代わりに空気を用いることが最も好ましいが、アンテナ部120およびグランド部130の所定の間隔維持および接触を防止するため、90容量%以上空気を有する発泡スチロールを利用することが好ましい。さらに好ましくは95容量%以上99容量%以下の空気を有する独立発泡の発泡スチロールである。
絶縁基材140としてセラミック(比誘電率が5%を超え9%以下)を用いた場合には、アンテナ部120およびグランド部130の開口面積が小さくなり、通信距離が低減されるが、RFタグ100を小型化することができる。
なお、本実施の形態において絶縁基材140は、発泡スチロールからなることとしているが、これに限定されず、絶縁体であればよく、ポリエチレン、ポリイミド、薄物発泡体(ボラ―ラ)等、絶縁性を有する他の発泡体または素材を用いてもよい。
図3に示すように、アンテナ部120は、辺121、辺122、辺123、辺124、辺125、辺126、辺127、辺128により囲まれた領域からなる。
本実施の形態のアンテナ部120において、辺121、辺122、辺123、辺124、辺125、辺126、辺127、辺128の合計の値と、辺155、辺154、辺153、辺152の合計の値と、を合算した値を値Tとする。辺152、辺153、辺154、辺155は、インダクタパターン部150の外周部である。
具体的に周波数が920MHzの場合、伝搬速度(光速(c))を300Mm/sとし、値Tは、値T=(300÷920MHz)/2≒163mmとなる。
この場合、値Tが163mmとなるように各辺の長さを調整する。なお、当該値Tは、近似値であるので、値Tの数値自体が±5%前後の誤差を有してもよい。RFタグ100の読取距離が短くなるが、調整により仕様に適応させることができるからである。
アンテナ部120は、エッチングまたはパターン印刷等の手法によって形成される。
次に、図2に示すように、グランド部130は、辺131、辺132、辺133、辺134により囲まれた領域からなる。
グランド部130は、アルミニウムの金属薄膜からなる。一般的に本実施の形態における薄膜は3μm以上35μm以下の厚みから形成される。
グランド部130は、エッチングまたはパターン印刷等の手法によって形成される。
また、切り欠き部170は、空間領域であるため、RFタグ用アンテナ110を構成する要素ではないが、説明の便宜上、符号をつけて説明を行う。
切り欠き部170は、辺128、辺127、辺126、辺125、辺155、辺154、辺153、辺152、辺151により囲まれた領域からなる。
図1および図3に示すように、インダクタパターン部150は、環形状の回路の一部である辺161と辺162との間を切欠いた形状からなる。すなわち、具体的には、アルファベット文字のC形状からなる。
すなわち、図3に示すように、辺157、辺158、辺159、辺164、辺166により囲まれた領域(内部面積S)からなる。
なお、インダクタパターン部150は、辺161と辺162との間を切欠く場合について説明したが、これに限定されず、辺161と辺162との間に絶縁部を形成してもよい。
インダクタパターン部150は、エッチングまたはパターン印刷等の手法によって形成される。
本実施の形態において、インダクタパターン部150の内部面積Sにより、インダクタパターン部150のインピーダンスを一定にすることができる。
ICチップ500は、RFタグ用アンテナ110の上面側(アンテナ部120と同一平面上)に配置されている。ICチップ500は、RFタグ用アンテナ110の板状アンテナが受信した電波に基づいて動作する。
具体的に本実施の形態にかかるICチップ500は、まず、読取装置から送信される搬送波の一部を整流して、ICチップ500自身が、動作するために必要な電源電圧を生成する。そして、ICチップ500は、生成した電源電圧によって、ICチップ500内の制御用の論理回路、商品の固有情報等が格納された不揮発性メモリを動作させる。
また、ICチップ500は、読取装置との間でデータの送受信を行うための通信回路等を動作させる。
図5は、図1から図4のRFタグ100にシート部材600を設けた状態を示す模式的断面図である。
図5に示すように、RFタグ100は、周囲をシート部材600に包まれていても良い。ここで、周囲とは、RFタグ100の全周囲である。なお、全周囲をシート部材600で包むことに限定されず、ICチップ500、アンテナ部120およびグランド部130のみを包んでもよい。
シート部材600は、主にポリエチレンテレフタレートからなる。なお、ポリエチレンテレフタレートの他に、シート部材600としてポリイミド、ポリ塩化ビニル等の絶縁性のある素材または樹脂を1種または複数種用いてもよい。
したがって、本実施の形態においては、シート部材600を設けることとしているが、これに限定されず、シート部材600を設けなくてもよく、他の絶縁被膜処理を用いてもよい。
図6は、図1から図5に示したRFタグ100を導電性部材900に貼着した例を示す模式的断面図である。
この共振回路の共振周波数f[Hz]は、式(1)により与えられる。共振周波数fの値は、読取装置から送信される電波の周波数帯域に含まれるように設定される。
すなわち、共振回路は、インダクタパターンLのインダクタンス、およびICチップ500の内部の等価容量Cbを考慮して設定された共振周波数fを有する。なお、Cbとしては、例えば、使用するICチップの仕様諸元の一つとして公表されている静電容量値を用いることができる。
また、絶縁基材140のコンデンサ容量Cを用いることもできる。その結果、RFタグ100の読み取り性能をさらに向上させることができる。また、ICチップ500が生成する電源電圧をさらに高くすることができる。
さらに、本実施の形態において、導電性部材900は、金属板からなってもよい。なお、本願において「導体」とは、一般的な辞書的意味と同様に、「電気の伝導率、金属」が典型的な例である。ただし、「導体」は、金属に限定されるものではなく、例えば人体、草木、水、地面などであってもよい。
図8中の符号100Mは、本実施の形態にかかるRFタグ100の表面側から読取装置を用いて読取実験した場合の周波数(横軸)に対する理論読取距離(m)(縦軸)との関係を示した曲線、符号101Mは、本実施の形態にかかるRFタグ100の裏面側から読取装置を用いて読取実験した場合の周波数(横軸)に対する理論読取距離(m)(縦軸)との関係を示した曲線である。
符号100Nは自社逆FアンテナタイプのRFタグ(商品名06)の表面側から読取装置を用いて読取実験した場合の周波数(横軸)に対する理論読取距離(m)(縦軸)との関係を示した曲線、符号100Mは、自社逆FアンテナタイプのRFタグ(商品名06)の裏面側から読取装置を用いて読取実験した場合の周波数(横軸)に対する理論読取距離(m)(縦軸)との関係を示した曲線である。
一方、RFタグ100を裏面側から読取装置を用いた場合(実線101M)、7mの距離で読み取ることができる。
図9は、絶縁基材140の他の例を示す模式図である。
本実施の形態においては、発泡スチロール素材145および樹脂素材146の両者のサイズ長は同一に設計した。本実施の形態において、樹脂素材は、ABSを用いた。なお、本実施の形態においては、ABSを用いたが、これに限定されず、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、セラミック、紙等を用いてもよい。
その結果、発泡スチロール素材145に貼着したアンテナ部120は、比誘電率に影響されないため、波長λ1は、λ1=(300/920MHz)/12 ≒333mmとなる。
その結果、樹脂素材146において、波長λ2は、λ2=(300/920MHz)/52 ≒149mmとなる。
なお、樹脂素材146に替えて、セラミック、紙等を用いてもよい。
つまり、見かけ上744mmのグランド部130が形成されたものと同じになる。
その結果、導電体900にRFタグ100を取り付ける状態と同じにすることができ、金属対応または非金属対応の通信距離を充分に有するRFタグ100を実現させることができる。
図10は、絶縁基材140のさらに他の例を示す模式的断面図である。
また、表面141から裏面142に向かって縮径する、1または複数の穴143を有する。ここで、穴143は、連続して縮径するものに限定されず、階段状で縮径されるものも含まれる。このような構成によれば、絶縁基材140の厚み方向で比誘電率の異なる絶縁基材140が得られる。図10に示す実施の形態では、アンテナ部120側ほど順次比誘電率が低くなった絶縁基材140が得られる。
さらに、表面141から裏面142に向かって穴の空洞部分の形状が変化するものであってもよい。例えば、表面141側においては、星型の穴であり、裏面142側に向かって穴の断面が円形になってもよい。
また、図10においては、穴143の径は、同じ場合について説明を行っているが、これに限定されず、同じであってもよく、異なるものであってもよい。
図11に示すように、RFタグ100のアンテナ部120を絶縁基材140の裏面側まで延設し、この延設したRFタグ100のグランド部130を導電性部材900に取り付けても良い。この場合、低背化を実現することができる。
110 RFタグアンテナ
120 アンテナ部
130 グランド部
140 絶縁基材
141 表面
142 裏面
143 穴
145 発泡スチロール素材
146 樹脂素材
150 インダクタパターン部
170 切り欠き部
500 ICチップ
900 導電性部材
T 値
Claims (12)
- ICチップを取り付けるRFタグアンテナであって、
C型形状を有し、かつ平板状からなるインダクタパターン部と、
前記インダクタパターン部の周囲を切欠く切り欠き部と、
前記切り欠き部の周囲に形成されたアンテナ部と、
前記インダクタパターン部と連続して設けられた平板状からなるグランド部と、を含む、RFタグアンテナ。 - ICチップを取り付けるRFタグアンテナであって、
C型形状を有し、かつ平板状からなるインダクタパターン部と、
前記インダクタパターン部の周囲を切欠く切り欠き部と、
前記切り欠き部の周囲に形成されたアンテナ部と、
第1面および前記第1面に対向する第2面を有する絶縁基材と、
前記インダクタパターン部と連続して設けられた平板状からなるグランド部と、を含み、
前記第1面に前記インダクタパターン部、前記切り欠き部、および前記アンテナ部が形成され、
前記第2面に前記グランド部が形成された、RFタグアンテナ。 - ICチップを取り付けるRFタグアンテナであって、
C型形状を有し、かつ平板状からなるインダクタパターン部と、
前記インダクタパターン部の周囲を切欠く切り欠き部と、
前記切り欠き部の周囲に形成されたアンテナ部と、
第1面および前記第1面に対向する第2面を有する絶縁基材と、
前記インダクタパターン部と連続して設けられた平板状からなるグランド部と、を含み、
前記第1面に前記インダクタパターン部、前記切り欠き部、および前記アンテナ部が形成され、
前記第2面の延長面で、かつ前記第1面と対向しない面に前記グランド部が形成された、RFタグアンテナ。 - 前記絶縁基材は、誘電体からなる請求項2または3に記載のRFタグアンテナ。
- 前記絶縁基材は、発泡スチロールからなる、請求項2または3に記載のRFタグアンテナ。
- 前記絶縁基材は、前記第1面側における比誘電率と、前記第2面側における比誘電率とが互いに異なる、請求項2から5のいずれか1項に記載のRFタグアンテナ。
- 前記絶縁基材は、前記第1面側から前記第2面側に向けて縮径する同径または異径の1または複数の穴が形成された、請求項2から5のいずれか1項に記載のRFタグアンテナ。
- 前記絶縁基材は、前記第1面側における比誘電率が前記第2面側における比誘電率よりも小さくなるよう形成された、請求項2から5のいずれか1項に記載のRFタグアンテナ。
- 前記絶縁基材は、前記第1面側に発泡スチロールの層を形成し、前記第2面側に前記発泡スチロールの比誘電率に比べて比誘電率の高い層を形成した、請求項2から7のいずれか1項に記載のRFタグアンテナ。
- 前記アンテナ部の周囲長さは、対象となる波長λの場合に、λ/2となる、請求項1から9のいずれか1項に記載のRFタグアンテナ。
- 請求項1から10のいずれか1項に記載のRFタグアンテナと、
前記RFタグアンテナの前記C型形状の両端部を架け渡すように設けられた前記ICチップと、を含むRFタグ。 - 請求項1から10のいずれか1項に記載のRFタグアンテナと、
前記RFタグアンテナの前記C型形状の両端部を架け渡すように設けられた前記ICチップと、
前記RFタグアンテナの前記グランド部と、直接電気的にあるいは容量を介して接続された導電体と、を含む、導電体付きRFタグ。
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