(基本説明)
まず、パチンコ遊技機1の基本的な構成及び制御(一般的なパチンコ遊技機の構成及び制御でもある。)について説明する。
(パチンコ遊技機1の構成等)
図1は、パチンコ遊技機1の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、遊技領域が形成され、この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、複数種類の特別識別情報としての特別図柄(特図ともいう)の可変表示(特図ゲームともいう)を行う第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bが設けられている。これらは、それぞれ、7セグメントのLEDなどからなる。特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。特別図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。
なお、特別図柄の「可変表示」とは、例えば、複数種類の特別図柄を変動可能に表示することである(後述の他の図柄についても同じ)。変動としては、複数の図柄の更新表示、複数の図柄のスクロール表示、1以上の図柄の変形、1以上の図柄の拡大/縮小などがある。特別図柄や後述の普通図柄の変動では、複数種類の特別図柄又は普通図柄が更新表示される。後述の飾り図柄の変動では、複数種類の飾り図柄がスクロール表示又は更新表示されたり、1以上の飾り図柄が変形や拡大/縮小されたりする。なお、変動には、ある図柄を点滅表示する態様も含まれる。可変表示の最後には、表示結果として所定の特別図柄が停止表示(導出又は導出表示などともいう)される(後述の他の図柄の可変表示についても同じ)。なお、可変表示を変動表示、変動と表現する場合がある。
なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。また、第1特図を用いた特図ゲームを「第1特図ゲーム」といい、第2特図を用いた特図ゲームを「第2特図ゲーム」ともいう。なお、特別図柄の可変表示を行う特別図柄表示装置は1種類であってもよい。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)や有機EL(Electro Luminescence)等から構成され、各種の演出画像を表示する。画像表示装置5は、プロジェクタ及びスクリーンから構成されていてもよい。画像表示装置5には、各種の演出画像が表示される。
例えば、画像表示装置5の画面上では、第1特図ゲームや第2特図ゲームと同期して、特別図柄とは異なる複数種類の装飾識別情報としての飾り図柄(数字などを示す図柄など)の可変表示が行われる。ここでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームに同期して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄が可変表示(例えば上下方向のスクロール表示や更新表示)される。なお、同期して実行される特図ゲーム及び飾り図柄の可変表示を総称して単に可変表示ともいう。
画像表示装置5の画面上には、実行が保留されている可変表示に対応する保留表示や、実行中の可変表示に対応するアクティブ表示を表示するための表示エリアが設けられていてもよい。保留表示及びアクティブ表示を総称して可変表示に対応する可変表示対応表示ともいう。
保留されている可変表示の数は保留記憶数ともいう。第1特図ゲームに対応する保留記憶数を第1保留記憶数、第2特図ゲームに対応する保留記憶数を第2保留記憶数ともいう。また、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計を合計保留記憶数ともいう。
また、遊技盤2の所定位置には、複数のLEDを含んで構成された第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられ、第1保留表示器25Aは、LEDの点灯個数によって、第1保留記憶数を表示し、第2保留表示器25Bは、LEDの点灯個数によって、第2保留記憶数を表示する。
画像表示装置5の下方には、入賞球装置6Aと、可変入賞球装置6Bとが設けられている。
入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に遊技球が進入可能な一定の開放状態に保たれる第1始動入賞口を形成する。第1始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第1特図ゲームが開始され得る。
可変入賞球装置6B(普通電動役物)は、ソレノイド81(図2参照)によって閉鎖状態と開放状態とに変化する第2始動入賞口を形成する。可変入賞球装置6Bは、例えば、一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物を備え、ソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、当該可動翼片の先端が入賞球装置6Aに近接し、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態になる(第2始動入賞口が閉鎖状態になるともいう。)。その一方で、可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態になる(第2始動入賞口が開放状態になるともいう。)。第2始動入賞口に遊技球が進入したときには、所定個(例えば3個)の賞球が払い出されるとともに、第2特図ゲームが開始され得る。なお、可変入賞球装置6Bは、閉鎖状態と開放状態とに変化するものであればよく、電動チューリップ型役物を備えるものに限定されない。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左右下方4箇所)には、所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる一般入賞口10が設けられる。この場合には、一般入賞口10のいずれかに進入したときには、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出される。
入賞球装置6Aと可変入賞球装置6Bの下方には、大入賞口を有する特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、ソレノイド82(図2参照)によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用(特別電動役物用)のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。
大入賞口に遊技球が進入したときには、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口及び一般入賞口10に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。
一般入賞口10を含む各入賞口に遊技球が進入することを「入賞」ともいう。特に、始動口(第1始動入賞口、第2始動入賞口始動口)への入賞を始動入賞ともいう。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、7セグメントのLEDなどからなり、特別図柄とは異なる複数種類の普通識別情報としての普通図柄の可変表示を行う。普通図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」などの点灯パターンなどにより表される。普通図柄には、LEDを全て消灯したパターンが含まれてもよい。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲームともいう。
画像表示装置5の左方には、遊技球が通過可能な通過ゲート41が設けられている。遊技球が通過ゲート41を通過したことに基づき、普図ゲームが実行される。
普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、実行が保留されている普図ゲームの数である普図保留記憶数をLEDの点灯個数により表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果用の遊技効果ランプ9が設けられている。遊技効果ランプ9は、LEDを含んで構成されている。
遊技盤2の所定位置(図1では図示略)には、演出に応じて動作する可動体32が設けられている。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技球を打球発射装置により遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)30が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する打球供給皿(上皿)が設けられている。上皿の下方には、上皿満タン時に賞球が払い出される打球供給皿(下皿)が設けられている。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。スティックコントローラ31Aには、遊技者が押下操作可能なトリガボタンが設けられている。スティックコントローラ31Aに対する操作は、コントローラセンサユニット35A(図2参照)により検出される。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。プッシュボタン31Bに対する操作は、プッシュセンサ35B(図2参照)により検出される。
パチンコ遊技機1では、遊技者の動作(操作等)を検出する検出手段として、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bが設けられるが、これら以外の検出手段が設けられていてもよい。
(遊技の進行の概略)
パチンコ遊技機1が備える打球操作ハンドル30への遊技者による回転操作により、遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技球が通過ゲート41を通過すると、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。なお、前回の普図ゲームの実行中の期間等に遊技球が通過ゲート41を通過した場合(遊技球が通過ゲート41を通過したが当該通過に基づく普図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該通過に基づく普図ゲームは所定の上限数(例えば4)まで保留される。
この普図ゲームでは、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、普図当り図柄以外の普通図柄(普図ハズレ図柄)が停止表示されれば、普通図柄の表示結果が「普図ハズレ」となる。「普図当り」となると、可変入賞球装置6Bを所定期間開放状態とする開放制御が行われる(第2始動入賞口が開放状態になる)。
入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に遊技球が進入すると、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームが開始される。
可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に遊技球が進入すると、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームが開始される。
なお、特図ゲームの実行中の期間や、後述する大当り遊技状態や小当り遊技状態に制御されている期間に、遊技球が始動入賞口へ進入(入賞)した場合(始動入賞が発生したが当該始動入賞に基づく特図ゲームを直ちに実行できない場合)には、当該進入に基づく特図ゲームは所定の上限数(例えば4)までその実行が保留される。
特図ゲームにおいて、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄、例えば「7」、後述の大当り種別に応じて実際の図柄は異なる。)が停止表示されれば、「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄、例えば「2」)が停止表示されれば、「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄(ハズレ図柄、例えば「−」)が停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利な有利状態として大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの表示結果が「小当り」になった後には、小当り遊技状態に制御される。
大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の態様で開放状態となる。当該開放状態は、所定期間(例えば29秒間や1.8秒間)の経過タイミングと、大入賞口に進入した遊技球の数が所定個数(例えば9個)に達するまでのタイミングと、のうちのいずれか早いタイミングまで継続される。前記所定期間は、1ラウンドにおいて大入賞口を開放することができる上限期間であり、以下、開放上限期間ともいう。このように大入賞口が開放状態となる1のサイクルをラウンド(ラウンド遊技)という。大当り遊技状態では、当該ラウンドが所定の上限回数(15回や2回)に達するまで繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態においては、遊技者は、遊技球を大入賞口に進入させることで、賞球を得ることができる。従って、大当り遊技状態は、遊技者にとって有利な状態である。大当り遊技状態におけるラウンド数が多い程、また、開放上限期間が長い程遊技者にとって有利となる。
なお、「大当り」には、大当り種別が設定されている。例えば、大入賞口の開放態様(ラウンド数や開放上限期間)や、大当り遊技状態後の遊技状態(後述の、通常状態、時短状態、確変状態など)を複数種類用意し、これらに応じて大当り種別が設定されている。大当り種別として、多くの賞球を得ることができる大当り種別や、賞球の少ない又はほとんど賞球を得ることができない大当り種別が設けられていてもよい。
小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置7により形成される大入賞口が所定の開放態様で開放状態となる。例えば、小当り遊技状態では、一部の大当り種別のときの大当り遊技状態と同様の開放態様(大入賞口の開放回数が上記ラウンド数と同じであり、かつ、大入賞口の閉鎖タイミングも同じ等)で大入賞口が開放状態となる。なお、大当り種別と同様に、「小当り」にも小当り種別を設けてもよい。
大当り遊技状態が終了した後は、上記大当り種別に応じて、時短状態や確変状態に制御されることがある。
時短状態では、平均的な特図変動時間(特図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させる制御(時短制御)が実行される。時短状態では、平均的な普図変動時間(普図を変動させる期間)を通常状態よりも短縮させたり、普図ゲームで「普図当り」となる確率を通常状態よりも向上させる等により、第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくなる制御(高開放制御、高ベース制御)も実行される。時短状態は、特別図柄(特に第2特別図柄)の変動効率が向上する状態であるので、遊技者にとって有利な状態である。
確変状態(確率変動状態)では、時短制御に加えて、表示結果が「大当り」となる確率が通常状態よりも高くなる確変制御が実行される。確変状態は、特別図柄の変動効率が向上することに加えて「大当り」となりやすい状態であるので、遊技者にとってさらに有利な状態である。
時短状態や確変状態は、所定回数の特図ゲームが実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたこと等といった、いずれか1つの終了条件が先に成立するまで継続する。所定回数の特図ゲームが実行されたことが終了条件となるものを、回数切り(回数切り時短、回数切り確変等)ともいう。
通常状態とは、遊技者にとって有利な大当り遊技状態等の有利状態、時短状態、確変状態等の特別状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける表示結果が「大当り」となる確率などのパチンコ遊技機1が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
確変制御が実行されている状態を高確状態、確変制御が実行されていない状態を低確状態ともいう。時短制御が実行されている状態を高ベース状態、時短制御が実行されていない状態を低ベース状態ともいう。これらを組み合わせて、時短状態は低確高ベース状態、確変状態は高確高ベース状態、通常状態は低確低ベース状態などともいわれる。高確状態かつ低ベース状態は高確低ベース状態ともいう。
小当り遊技状態が終了した後は、遊技状態の変更が行われず、特図ゲームの表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される(但し、「小当り」発生時の特図ゲームが、上記回数切りにおける上記所定回数目の特図ゲームである場合には、当然遊技状態が変更される)。なお、特図ゲームの表示結果として「小当り」がなくてもよい。
なお、遊技状態は、大当り遊技状態中に遊技球が特定領域(例えば、大入賞口内の特定領域)を通過したことに基づいて、変化してもよい。例えば、遊技球が特定領域を通過したとき、その大当り遊技状態後に確変状態に制御してもよい。
(演出の進行など)
パチンコ遊技機1では、遊技の進行に応じて種々の演出(遊技の進行状況を報知したり、遊技を盛り上げたりする演出)が実行される。当該演出について以下説明する。なお、当該演出は、画像表示装置5に各種の演出画像を表示することによって行われるが、当該表示に加えて又は代えて、スピーカ8L、8Rからの音声出力、及び/又は、遊技効果ランプ9の点等/消灯、可動体32の動作等により行われてもよい。
遊技の進行に応じて実行される演出として、画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。第1特図ゲームや第2特図ゲームにおいて表示結果(確定特別図柄ともいう。)が停止表示されるタイミングでは、飾り図柄の可変表示の表示結果となる確定飾り図柄(3つの飾り図柄の組合せ)も停止表示(導出)される。
飾り図柄の可変表示が開始されてから終了するまでの期間では、飾り図柄の可変表示の態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が後述の大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄については可変表示が継続している態様などのことである。
また、飾り図柄の可変表示中に上記リーチ態様となったことに対応してリーチ演出が実行される。パチンコ遊技機1では、演出態様に応じて表示結果(特図ゲームの表示結果や飾り図柄の可変表示の表示結果)が「大当り」となる割合(大当り信頼度、大当り期待度とも呼ばれる。)が異なる複数種類のリーチ演出が実行される。リーチ演出には、例えば、ノーマルリーチと、ノーマルリーチよりも大当り信頼度の高いスーパーリーチと、がある。
特図ゲームの表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「大当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示される。
大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御される「確変大当り」である場合には、奇数の飾り図柄(例えば、「7」等)が揃って停止表示され、大当り遊技状態の終了後に確変状態に制御されない「非確変大当り(通常大当り)」である場合には、偶数の飾り図柄(例えば、「6」等)が揃って停止表示されるようにしてもよい。この場合、奇数の飾り図柄を確変図柄、偶数の飾り図柄を非確変図柄(通常図柄)ともいう。非確変図柄でリーチ態様となった後に、最終的に「確変大当り」となる昇格演出を実行するようにしてもよい。
特図ゲームの表示結果が「小当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、飾り図柄の可変表示の表示結果として、予め定められた小当り組合せとなる確定飾り図柄(例えば、「1 3 5」等)が導出される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「小当り」となる)。一例として、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上にチャンス目を構成する飾り図柄が停止表示される。なお、特図ゲームの表示結果が、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別)の「大当り」となるときと、「小当り」となるときとで、共通の確定飾り図柄が導出表示されてもよい。
特図ゲームの表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに、飾り図柄の可変表示の表示結果として、非リーチ組合せの確定飾り図柄(「非リーチハズレ」ともいう。)が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「非リーチハズレ」となる)ことがある。また、表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となった後に、飾り図柄の可変表示の表示結果として、大当り組合せでない所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ」ともいう)の確定飾り図柄が停止表示される(飾り図柄の可変表示の表示結果が「リーチハズレ」となる)こともある。
パチンコ遊技機1が実行可能な演出には、上記の可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)を表示することも含まれる。また、他の演出として、例えば、大当り信頼度を予告する予告演出等が飾り図柄の可変表示中に実行される。予告演出には、実行中の可変表示における大当り信頼度を予告する予告演出や、実行前の可変表示(実行が保留されている可変表示)における大当り信頼度を予告する先読み予告演出がある。先読み予告演出として、可変表示対応表示(保留表示やアクティブ表示)の表示態様を通常とは異なる態様に変化させる演出が実行されるようにしてもよい。
また、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示中に飾り図柄を一旦仮停止させた後に可変表示を再開させることで、1回の可変表示を擬似的に複数回の可変表示のように見せる擬似連演出を実行するようにしてもよい。
大当り遊技状態中にも、大当り遊技状態を報知する大当り中演出が実行される。大当り中演出としては、ラウンド数を報知する演出や、大当り遊技状態の価値が向上することを示す昇格演出が実行されてもよい。また、小当り遊技状態中にも、小当り遊技状態を報知する小当り中演出が実行される。なお、小当り遊技状態中と、一部の大当り種別(小当り遊技状態と同様の態様の大当り遊技状態の大当り種別で、例えばその後の遊技状態を高確状態とする大当り種別)での大当り遊技状態とで、共通の演出を実行することで、現在が小当り遊技状態中であるか、大当り遊技状態中であるかを遊技者に分からないようにしてもよい。そのような場合であれば、小当り遊技状態の終了後と大当り遊技状態の終了後とで共通の演出を実行することで、高確状態であるか低確状態であるかを識別できないようにしてもよい。
また、例えば特図ゲーム等が実行されていないときには、画像表示装置5にデモ(デモンストレーション)画像が表示される(客待ちデモ演出が実行される)。
(基板構成)
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14、中継基板15などが搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1の背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、電源基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における上記遊技の進行(特図ゲームの実行(保留の管理を含む)、普図ゲームの実行(保留の管理を含む)、大当り遊技状態、小当り遊技状態、遊技状態など)を制御する機能を有する。主基板11は、遊技制御用マイクロコンピュータ100、スイッチ回路110、ソレノイド回路111などを有する。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、ROM(Read Only Memory)101と、RAM(Random Access Memory)102と、CPU(Central Processing Unit)103と、乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備える。
CPU103は、ROM101に記憶されたプログラムを実行することにより、遊技の進行を制御する処理(主基板11の機能を実現する処理)を行う。このとき、ROM101が記憶する各種データ(後述の変動パターン、後述の演出制御コマンド、後述の各種決定を行う際に参照される各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM102がメインメモリとして使用される。RAM102は、その一部または全部がパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、所定期間記憶内容が保存されるバックアップRAMとなっている。なお、ROM101に記憶されたプログラムの全部又は一部をRAM102に展開して、RAM102上で実行するようにしてもよい。
乱数回路104は、遊技の進行を制御するときに使用される各種の乱数値(遊技用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。遊技用乱数は、CPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
I/O105は、例えば各種信号(後述の検出信号)が入力される入力ポートと、各種信号(第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御(駆動)する信号、ソレノイド駆動信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチ(ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23)からの検出信号(遊技球が通過又は進入してスイッチがオンになったことを示す検出信号など)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。検出信号の伝送により、遊技球の通過又は進入が検出されたことになる。
ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオンする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、遊技の進行の制御の一部として、遊技の進行に応じて演出制御コマンド(遊技の進行状況等を指定(通知)するコマンド)を演出制御基板12に供給する。主基板11から出力された演出制御コマンドは、中継基板15により中継され、演出制御基板12に供給される。当該演出制御コマンドには、例えば主基板11における各種の決定結果(例えば、特図ゲームの表示結果(大当り種別を含む。)、特図ゲームを実行する際に使用される変動パターン(詳しくは後述))、遊技の状況(例えば、可変表示の開始や終了、大入賞口の開放状況、入賞の発生、保留記憶数、遊技状態)、エラーの発生等を指定するコマンド等が含まれる。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、演出制御コマンドを受信し、受信した演出制御コマンドに基づいて演出(遊技の進行に応じた種々の演出であり、可動体32の駆動、エラー報知、電断復旧の報知等の各種報知を含む)を実行する機能を有する。
演出制御基板12には、演出制御用CPU120と、ROM121と、RAM122と、表示制御部123と、乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
演出制御用CPU120は、ROM121に記憶されたプログラムを実行することにより、表示制御部123とともに演出を実行するための処理(演出制御基板12の上記機能を実現するための処理であり、実行する演出の決定等を含む)を行う。このとき、ROM121が記憶する各種データ(各種テーブルなどのデータ)が用いられ、RAM122がメインメモリとして使用される。
演出制御用CPU120は、コントローラセンサユニット35Aやプッシュセンサ35Bからの検出信号(遊技者による操作を検出したときに出力される信号であり、操作内容を適宜示す信号)に基づいて演出の実行を表示制御部123に指示することもある。
表示制御部123は、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)などを備え、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、演出を実行する。
表示制御部123は、演出制御用CPU120からの演出の実行指示に基づき、実行する演出に応じた映像信号を画像表示装置5に供給することで、演出画像を画像表示装置5に表示させる。表示制御部123は、さらに、演出画像の表示に同期した音声出力や、遊技効果ランプ9の点灯/消灯を行うため、音指定信号(出力する音声を指定する信号)を音声制御基板13に供給したり、ランプ信号(ランプの点灯/消灯態様を指定する信号)をランプ制御基板14に供給したりする。また、表示制御部123は、可動体32を動作させる信号を当該可動体32又は当該可動体32を駆動する駆動回路に供給する。
音声制御基板13は、スピーカ8L、8Rを駆動する各種回路を搭載しており、当該音指定信号に基づきスピーカ8L、8Rを駆動し、当該音指定信号が指定する音声をスピーカ8L、8Rから出力させる。
ランプ制御基板14は、遊技効果ランプ9を駆動する各種回路を搭載しており、当該ランプ信号に基づき遊技効果ランプ9を駆動し、当該ランプ信号が指定する態様で遊技効果ランプ9を点灯/消灯する。このようにして、表示制御部123は、音声出力、ランプの点灯/消灯を制御する。
なお、音声出力、ランプの点灯/消灯の制御(音指定信号やランプ信号の供給等)、可動体32の制御(可動体32を動作させる信号の供給等)は、演出制御用CPU120が実行するようにしてもよい。
乱数回路124は、各種演出を実行するために使用される各種の乱数値(演出用乱数)を示す数値データを更新可能にカウントする。演出用乱数は、演出制御用CPU120が所定のコンピュータプログラムを実行することで更新されるもの(ソフトウェアで更新されるもの)であってもよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、各種信号(映像信号、音指定信号、ランプ信号)を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、主基板11以外の基板をサブ基板ともいう。パチンコ遊技機1のようにサブ基板が機能別に複数設けられていてもよいし、1のサブ基板が複数の機能を有するように構成してもよい。
(動作)
次に、パチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。
(主基板11の主要な動作)
まず、主基板11における主要な動作を説明する。パチンコ遊技機1に対して電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理が実行される。図3は、主基板11におけるCPU103が実行する遊技制御メイン処理を示すフローチャートである。
図3に示す遊技制御メイン処理では、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。続いて、必要な初期設定を行う(ステップS2)。初期設定には、スタックポインタの設定、内蔵デバイス(CTC(カウンタ/タイマ回路)、パラレル入出力ポート等)のレジスタ設定、RAM102をアクセス可能状態にする設定等が含まれる。
次いで、クリアスイッチからの出力信号がオンであるか否かを判定する(ステップS3)。クリアスイッチは、例えば電源基板に搭載されている。クリアスイッチがオンの状態で電源が投入されると、出力信号(クリア信号)が入力ポートを介して遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される。クリアスイッチからの出力信号がオンである場合(ステップS3;Yes)、初期化処理(ステップS8)を実行する。初期化処理では、CPU103は、RAM102に記憶されるフラグ、カウンタ、バッファをクリアするRAMクリア処理を行い、作業領域に初期値を設定する。
また、CPU103は、初期化を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS9)。演出制御用CPU120は、当該演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示を行う。
クリアスイッチからの出力信号がオンでない場合には(ステップS3;No)、RAM102(バックアップRAM)にバックアップデータが保存されているか否かを判定する(ステップS4)。不測の停電等(電断)によりパチンコ遊技機1への電力供給が停止したときには、CPU103は、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。ステップS4では、バックアップフラグがオンであるか否かを判定する。バックアップフラグがオフでRAM102にバックアップデータが記憶されていない場合(ステップS4;No)、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102にバックアップデータが記憶されている場合(ステップS4;Yes)、CPU103は、バックアップしたデータのデータチェックを行い(誤り検出符号を用いて行われる)、データが正常か否かを判定する(ステップS5)。ステップS5では、例えば、パリティビットやチェックサムにより、RAM102のデータが、電力供給停止時のデータと一致するか否かを判定する。これらが一致すると判定された場合、RAM102のデータが正常であると判定する。
RAM102のデータが正常でないと判定された場合(ステップS5;No)、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、初期化処理(ステップS8)を実行する。
RAM102のデータが正常であると判定された場合(ステップS5;Yes)、CPU103は、主基板11の内部状態を電力供給停止時の状態に戻すための復旧処理(ステップS6)を行う。復旧処理では、CPU103は、RAM102の記憶内容(バックアップしたデータの内容)に基づいて作業領域の設定を行う。これにより、電力供給停止時の遊技状態に復旧し、特別図柄の変動中であった場合には、後述の遊技制御用タイマ割込み処理の実行によって、復旧前の状態から特別図柄の変動が再開されることになる。
そして、CPU103は、電断からの復旧を指示する演出制御コマンドを演出制御基板12に送信する(ステップS7)。これに合わせて、バックアップされている電断前の遊技状態を指定する演出制御コマンドや、特図ゲームの実行中であった場合には当該実行中の特図ゲームの表示結果を指定する演出制御コマンドを送信するようにしてもよい。これらコマンドは、後述の特別図柄プロセス処理で送信設定されるコマンドと同じコマンドを使用できる。演出制御用CPU120は、電断からの復旧時を特定する演出制御コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5において、電断からの復旧がなされたこと又は電断からの復旧中であることを報知するための画面表示を行う。演出制御用CPU120は、前記演出制御コマンドに基づいて、適宜の画面表示を行うようにしてもよい。
復旧処理または初期化処理を終了して演出制御基板12に演出制御コマンドを送信した後には、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS10)。そして、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行い(ステップS11)、割込みを許可する(ステップS12)。その後、ループ処理に入る。以後、所定時間(例えば2ms)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図4のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図4に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチからの検出信号の受信の有無を判定する(ステップS21)。続いて、所定のメイン側エラー処理を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする(ステップS22)。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報(大当りの発生回数等を示す情報)、始動情報(始動入賞の回数等を示す情報)、確率変動情報(確変状態となった回数等を示す情報)などのデータを出力する(ステップS23)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS24)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS25)。CPU103がタイマ割込み毎に特別図柄プロセス処理を実行することにより、特図ゲームの実行及び保留の管理や、大当り遊技状態や小当り遊技状態の制御、遊技状態の制御などが実現される(詳しくは後述)。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS26)。CPU103がタイマ割込み毎に普通図柄プロセス処理を実行することにより、ゲートスイッチ21からの検出信号に基づく(通過ゲート41に遊技球が通過したことに基づく)普図ゲームの実行及び保留の管理や、「普図当り」に基づく可変入賞球装置6Bの開放制御などを可能にする。普図ゲームの実行は、普通図柄表示器20を駆動することにより行われ、普図保留表示器25Cを点灯させることにより普図保留数を表示する。
普通図柄プロセス処理を実行した後、遊技制御用タイマ割込み処理の一部として、電断が発生したときの処理、賞球を払い出すための処理等などが行われてもよい。その後、CPU103は、コマンド制御処理を実行する(ステップS27)。CPU103は、上記各処理にて演出制御コマンドを送信設定することがある。ステップS27のコマンド制御処理では、送信設定された演出制御コマンドを演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して伝送させる処理が行われる。コマンド制御処理を実行した後には、割込みを許可してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
図5は、特別図柄プロセス処理として、図4に示すステップS25にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。
始動入賞判定処理では、始動入賞の発生を検出し、RAM102の所定領域に保留情報を格納し保留記憶数を更新する処理が実行される。始動入賞が発生すると、表示結果(大当り種別を含む)や変動パターンを決定するための乱数値が抽出され、保留情報として記憶される。また、抽出した乱数値に基づいて、表示結果や変動パターンを先読み判定する処理が実行されてもよい。保留情報や保留記憶数を記憶した後には、演出制御基板12に始動入賞の発生、保留記憶数、先読み判定等の判定結果を指定するための演出制御コマンドを送信するための送信設定が行われる。こうして送信設定された始動入賞時の演出制御コマンドは、例えば特別図柄プロセス処理が終了した後、図4に示すステップS27のコマンド制御処理が実行されることなどにより、主基板11から演出制御基板12に対して伝送される。
S101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理のいずれかを選択して実行する。なお、特別図柄プロセス処理の各処理(ステップS110〜S120)では、各処理に対応した演出制御コマンドを演出制御基板12に送信するための送信設定が行われる。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される。この特別図柄通常処理では、保留情報の有無などに基づいて、第1特図ゲーム又は第2特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かや「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。さらに、特別図柄通常処理では、決定された表示結果に対応して、特図ゲームにおいて停止表示させる確定特別図柄(大当り図柄や小当り図柄、ハズレ図柄のいずれか)が設定される。その後、特図プロセスフラグの値が“1”に更新され、特別図柄通常処理は終了する。なお、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行されるようにしてもよい(特図2優先消化ともいう)。また、第1始動入賞口及び第2始動入賞口への遊技球の入賞順序を記憶し、入賞順に特図ゲームの開始条件を成立させるようにしてもよい(入賞順消化ともいう)。
乱数値に基づき各種の決定を行う場合には、ROM101に格納されている各種のテーブル(乱数値と比較される決定値が決定結果に割り当てられているテーブル)が参照される。主基板11における他の決定、演出制御基板12における各種の決定についても同じである。演出制御基板12においては、各種のテーブルがROM121に格納されている。
ステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、表示結果を「大当り」または「小当り」とするか否かの事前決定結果等に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターン設定処理では、変動パターンを決定したときに、特図プロセスフラグの値が“2”に更新され、変動パターン設定処理は終了する。
変動パターンは、特図ゲームの実行時間(特図変動時間)(飾り図柄の可変表示の実行時間でもある)や、飾り図柄の可変表示の態様(リーチの有無等)、飾り図柄の可変表示中の演出内容(リーチ演出の種類等)を指定するものであり、可変表示パターンとも呼ばれる。
ステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれている。また、計測された経過時間が変動パターンに対応する特図変動時間に達したか否かの判定も行われる。そして、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新され、特別図柄変動処理は終了する。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。この特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれている。そして、表示結果が「大当り」である場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新される。その一方で、大当りフラグがオフであり、表示結果が「小当り」である場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新される。また、表示結果が「ハズレ」である場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。表示結果が「小当り」又は「ハズレ」である場合、時短状態や確変状態に制御されているときであって、回数切りの終了成立する場合には、遊技状態も更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、特別図柄停止処理は終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理には、表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。大入賞口を開放状態とするときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対してソレノイド駆動信号を供給する処理が実行される。このときには、例えば大当り種別がいずれであるかに対応して、大入賞口を開放状態とする開放上限期間や、ラウンドの上限実行回数を設定する。これらの設定が終了すると、特図プロセスフラグの値が“5”に更新され、大当り開放前処理は終了する。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。そして、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新し、大当り開放中処理を終了する。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が設定された上限実行回数に達したか否かを判定する処理や、上限実行回数に達した場合に大当り遊技状態を終了させるための設定を行う処理などが含まれている。そして、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、ラウンドの実行回数が上限実行回数に達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。特図プロセスフラグの値が更新されると、大当り解放後処理は終了する。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。この大当り終了処理には、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれている。こうした設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、大当り終了処理は終了する。
ステップS118の小当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“8”のときに実行される。この小当り開放前処理には、表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれている。このときには、特図プロセスフラグの値が“9”に更新され、小当り開放前処理は終了する。
ステップS119の小当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“9”のときに実行される。この小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれている。大入賞口を閉鎖状態に戻して小当り遊技状態の終了タイミングとなったときには、特図プロセスフラグの値が“10”に更新され、小当り開放中処理は終了する。
ステップS120の小当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“10”のときに実行される。この小当り終了処理には、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれている。ここで、小当り遊技状態が終了するときには、小当り遊技状態となる以前のパチンコ遊技機1における遊技状態を継続させる。小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新され、小当り終了処理は終了する。
(演出制御基板12の主要な動作)
次に、演出制御基板12における主要な動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図6のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。図6に示す演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して(ステップS71)、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。また、初期動作制御処理を実行する(ステップS72)。初期動作制御処理では、可動体32を駆動して初期位置に戻す制御、所定の動作確認を行う制御といった可動体32の初期動作を行う制御が実行される。
その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う(ステップS73)。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば(ステップS73;No)、ステップS73の処理を繰り返し実行して待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11からの演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドを取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
ステップS73にてタイマ割込みフラグがオンである場合には(ステップS73;Yes)、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに(ステップS74)、コマンド解析処理を実行する(ステップS75)。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。例えば、どの演出制御コマンドを受信したかや演出制御コマンドが特定する内容等を演出制御プロセス処理等で確認できるように、読み出された演出制御コマンドをRAM122の所定領域に格納したり、RAM122に設けられた受信フラグをオンしたりする。また、演出制御コマンドが遊技状態を特定する場合、遊技状態に応じた背景の表示を表示制御部123に指示してもよい。
ステップS75にてコマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する(ステップS76)。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった装飾発光体における点灯動作、可動体32の駆動動作といった、各種の演出装置を動作させる制御が行われる。また、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
ステップS76の演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され(ステップS77)、演出制御基板12の側で用いられる演出用乱数の少なくとも一部がソフトウェアにより更新される。その後、ステップS73の処理に戻る。ステップS73の処理に戻る前に、他の処理が実行されてもよい。
図7は、演出制御プロセス処理として、図6のステップS76にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図7に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、先読予告設定処理を実行する(ステップS161)。先読予告設定処理では、例えば、主基板11から送信された始動入賞時の演出制御コマンドに基づいて、先読み予告演出を実行するための判定や決定、設定などが行われる。また、当該演出制御コマンドから特定される保留記憶数に基づき保留表示を表示するための処理が実行される。
ステップS161の処理を実行した後、演出制御用CPU120は、例えばRAM122に設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜S177の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”(初期値)のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11から可変表示の開始を指定するコマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定された場合、演出プロセスフラグの値を“1”に更新し、可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。この可変表示開始設定処理では、演出制御コマンドにより特定される表示結果や変動パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の表示結果(確定飾り図柄)、飾り図柄の可変表示の態様、リーチ演出や各種予告演出などの各種演出の実行の有無やその態様や実行開始タイミングなどを決定する。そして、その決定結果等を反映した演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定する。その後、設定した演出制御パターンに基づいて、飾り図柄の可変表示の実行開始を表示制御部123に指示し、演出プロセスフラグの値を“2”に更新し、可変表示開始設定処理を終了する。表示制御部123は、飾り図柄の可変表示の実行開始の指示により、画像表示装置5において、飾り図柄の可変表示を開始させる。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。この可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、表示制御部123を指示することで、ステップS171にて設定された演出制御パターンに基づく演出画像を画像表示装置5の表示画面に表示させることや、可動体32を駆動させること、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった、飾り図柄の可変表示中における各種の演出制御を実行する。こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から確定飾り図柄を停止表示させることを指定するコマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の表示結果となる確定飾り図柄を停止表示させる。確定飾り図柄を停止表示したときには、演出プロセスフラグの値が“3”に更新され、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定する演出制御コマンドを受信したきに、そのコマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を“6”に更新する。これに対して、そのコマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新する。また、大当り遊技状態又は小当り遊技状態を開始することを指定するコマンドを受信せずに、当該コマンドの受信待ち時間が経過したときには、特図ゲームにおける表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する。演出プロセスフラグの値を更新すると、特図当り待ち処理を終了する。
ステップS174の小当り中演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この小当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、小当り中演出処理では、例えば主基板11から小当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を小当り終了演出に対応した値である“5”に更新し、小当り中演出処理を終了する。
ステップS175の小当り終了演出処理は、演出制御プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。この小当り終了演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、小当り終了演出処理を終了する。
ステップS176の大当り中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“6”のときに実行される処理である。この大当り中演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態における各種の演出制御を実行する。また、大当り中演出処理では、例えば主基板11から大当り遊技状態を終了することを指定するコマンドを受信したことに対応して、演出制御プロセスフラグの値をエンディング演出処理に対応した値である“7”に更新し、大当り中演出処理を終了する。
ステップS177のエンディング演出処理は、演出プロセスフラグの値が“7”のときに実行される処理である。このエンディング演出処理において、演出制御用CPU120は、例えば大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づく大当り遊技状態の終了時におけるエンディング演出の各種の演出制御を実行する。その後、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新し、エンディング演出処理を終了する。
(基本説明の変形例)
この発明は、上記基本説明で説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。
上記基本説明のパチンコ遊技機1は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機であったが、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。
特別図柄の可変表示中に表示されるものは1種類の図柄(例えば、「−」を示す記号)だけで、当該図柄の表示と消灯とを繰り返すことによって可変表示を行うようにしてもよい。さらに可変表示中に当該図柄が表示されるものも、可変表示の停止時には、当該図柄が表示されなくてもよい(表示結果としては「−」を示す記号が表示されなくてもよい)。
上記基本説明では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
なお、本明細書において、演出の実行割合などの各種割合の比較の表現(「高い」、「低い」、「異ならせる」などの表現)は、一方が「0%」の割合であることを含んでもよい。例えば、一方が「0%」の割合で、他方が「100%」の割合又は「100%」未満の割合であることも含む。
(特徴部31AKに関する説明)
次に、本実施の形態の特徴部31AKについて説明する。図8−1は、本実施の形態のパチンコ遊技機1における変動パターンやリーチの種類を説明するための図である。図8−1(A)に示すように、本実施の形態では、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様とならずに表示結果が「ハズレ」となる非リーチハズレの変動パターンPA1−1、PA1−2、飾り図柄の可変表示の態様がリーチ態様となって表示結果が「ハズレ」となるリーチハズレの変動パターンPA2−1〜PA2−6、PA3−1〜PA3−4等、表示結果が「大当り」となる変動パターンPB2−1〜PB2−6、PB3−1〜PB3−4等が用意されている。
また、図8−1(B)に示すように、本実施の形態では、ノーマルリーチ、スーパーリーチA〜Eといったリーチ演出が実行されるようになっている。この実施の形態では、リーチ演出は、大当り状態に制御されることを示唆する示唆演出とも称される。各リーチが実行されたときの信頼度(大当り信頼度)は、図8−1(B)の黒色の星の数で表すように、ノーマルリーチ<スーパーリーチE<スーパーリーチD<スーパーリーチC<スーパーリーチB<スーパーリーチAの順番に高くなっている。なお、大当りとなることが確定するリーチを設けてもよい。
この実施の形態では、スーパーリーチはノーマルリーチを経由して実行されるようになっている。また、スーパーリーチのリーチ演出中に、より信頼度の高いリーチに発展(昇格)する発展演出が実行される場合がある。図8−1(A)に示す変動パターンPA3−1〜PA3−4等、変動パターンPB3−1〜PB3−4等が、発展演出が実行されることに対応した変動パターンとなっている。なお、図8−1(A)では、信頼度が一段階上のスーパーリーチに発展する変動パターンが示されているが、信頼度が二段階以上発展する変動パターンも設けられる。また、発展演出が複数回実行される変動パターンを設けてもよい。
この実施の形態では、信頼度が最も低いノーマルリーチ以外では、リーチ成立後の所定タイミングにおいて、そのリーチのタイトルが報知されるようになっている。図8−1(B)に示すように、リーチの種類によってタイトルの報知態様が異なっている。具体的には、スーパーリーチの中で最も信頼度の低いスーパーリーチEは、表示のみでリーチのタイトルが報知され、それ以外のスーパーリーチは、表示及び音声によりタイトルが報知される。このように、信頼度の高いリーチの方が信頼度の低いリーチより多くの演出装置によりタイトルの報知が実行されるようになっている。これにより、遊技者の期待感を効果的に煽ることができ演出効果が向上する。なお、タイトルの報知態様は、信頼度によってまたは信頼度によらず任意に変更してもよい。また、同じリーチ演出においても、実際の表示結果等に応じて報知態様を異ならせてもよい。また、リーチの種類によってタイトル文字のフォント(ゴシック体、明朝体等)や書体(行書、楷書等)を異ならせてもよい。
リーチのタイトルの報知(タイトル報知)とは、リーチの名称といったタイトルそのものを示すものに限定されず、リーチ演出で登場するキャラクタの名称、リーチ演出の演出内容等を示すものであってもよい。
(特徴部31AKの演出動作例)
続いて、本実施の形態における演出動作例について説明する。以下の演出動作は、主基板11から送信される演出制御コマンドに基づいて、演出制御用CPU120が演出制御プロセス処理を実行することで実行される。図8−2、図8−3は、本実施の形態におけるスーパーリーチの演出動作例を示す図である。図8−2(A)は、画像表示装置5の「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の可変表示が実行されていることを示している。その後、例えば、図8−2(B)に示すように、「左」及び「右」に7の数字を示す飾り図柄が停止してリーチ態様となる。その後はリーチの種類に応じて演出が分岐する。
(スーパーリーチA)
スーパーリーチAとなる場合には、図8−2(C)に示すように、画像表示装置5に味方キャラであるキャラクタ31AK001が表示されてリーチ演出が開始される。ここでは、例えばキャラクタ31AK001を使用したアニメーション等が表示される。スーパーリーチのリーチ演出(スーパーリーチ演出ともいう)の導入部分が終了する等、スーパーリーチ演出が開始されてから所定期間経過すると、図8−2(D)に示すように、画像表示装置5の画面全体にスーパーリーチAのタイトル31AK002(ここでは「SPリーチA」の文字)が表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声(ここでは「スーパーリーチA」)が出力されることで、スーパーリーチAのタイトルが報知される。その後、スーパーリーチAのタイトル31AK002が消去され、図8−2(E)に示すように、敵キャラであるキャラクタ31AK003が表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK003とが対決するスーパーリーチAのリーチ演出の後続部分が実行される。キャラクタ同士が対決する演出をバトル演出ともいい、バトル演出において味方キャラが勝利すると大当りとなり、味方キャラが敗北するとハズレとなる。
なお、スーパーリーチ演出中に画像表示装置5にセリフを表示するときに、スピーカ8からセリフに対応する音声が出力されるようにしてもよい。また、セリフは図8−2(E)に示すように吹き出しに表示することに限定されず、画像表示装置5の下部等に字幕で表示するようにしてもよい。
(スーパーリーチB)
スーパーリーチBとなる場合には、図8−2(C)に示すように、画像表示装置5にキャラクタ31AK001が表示されてリーチ演出が開始される。ここでは、例えばキャラクタ31AK001を使用したアニメーション等が表示される。スーパーリーチ演出の導入部分が終了する等、スーパーリーチ演出が開始されてから所定期間経過すると、図8−2(F)に示すように、画像表示装置5の画面全体にスーパーリーチBのタイトル31AK005(ここでは「SPリーチB」の文字)が表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声(ここでは「スーパーリーチB」)が出力されることで、スーパーリーチBのタイトルが報知される。その後、スーパーリーチBのタイトル31AK005が消去され、図8−2(G)に示すように、敵キャラであるキャラクタ31AK006が表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK006とが対決するスーパーリーチBのリーチ演出の後続部分が実行される。
このように、スーパーリーチAとスーパーリーチBとでは、スーパーリーチ演出が開始されてから所定期間経過したときにリーチのタイトルが報知されるようになっている。このようにすることで、スーパーリーチ演出の導入部分等を遊技者に見せた後にタイトルを報知できるので、タイトル報知の演出効果を高めることができる。
また、スーパーリーチA(図8−2(C)→(D)→(E)・・・)とスーパーリーチB(図8−2(C)→(F)→(G)・・・)とでは、タイトルが報知されるまでの導入部分においては、共通の演出態様でスーパーリーチ演出が実行されるようになっている(図8−2(C))。このようにすることで、スーパーリーチ演出が開始されてからいずれのスーパーリーチとなるか、いずれのタイトルが報知されるかに遊技者を注目させることができる。スーパーリーチAとスーパーリーチBとにおいて、タイトルが報知されるまでの演出態様を完全に共通にすることに限定されず、演出を注視すればいずれのスーパーリーチとなるかを判別できる等、少なくとも一部を共通の演出態様にするようにしてもよい。例えば、スーパーリーチAとスーパーリーチBとの導入部分において、その後に報知されるタイトルに関連する態様でスーパーリーチ演出(例えば敵キャラを表示したり敵キャラを示唆するような演出)を実行するようにしてもよい。このようにすることで、演出効果が向上し、遊技者が演出に注目するようになる。このように、いずれのスーパーリーチとなるかを特定可能にしてからタイトル報知を実行するようにしてもよい。
(スーパーリーチD)
スーパーリーチDとなる場合には、図8−2(H)に示すように、画像表示装置5の中央の一部にスーパーリーチDのタイトル31AK007(ここでは「SPリーチD」の文字)が表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声(ここでは「敵を倒せ」)が出力されることで、スーパーリーチDのタイトルが報知される。このように、スーパーリーチDでは、スーパーリーチ演出の開始時にタイトルが報知されるようになっている。また、タイトル31AK007の下には、当該リーチの期待度を示唆する期待度示唆表示31AK008が表示される。期待度は、図8−2(H)に示すように、黒い星の数で表される。ここで、期待度とは大当りとなる期待度であるが、リーチの大当り信頼度と完全に一致していなくてもよい。
なお、スーパーリーチDの音声による報知は、タイトル名をそのまま報知するのではなく、リーチの内容を報知するようになっている。このように、この実施の形態では、リーチの種類によって音声によるタイトル報知の報知態様を異ならせている。これにより、タイトル報知の報知態様が多彩になり、興趣が向上する。
スーパーリーチDにおいてタイトルが報知された後には、図8−2(I)に示すように、画像表示装置5にキャラクタ31AK001が表示される。このとき、タイトル31AK007及び期待度示唆表示31AK008は、画像表示装置5の右上部分等に縮小して表示され続ける。このようにすることで、リーチ演出中にも遊技者がリーチの期待度を把握することができる。なお、図8−2(I)では、図8−2(C)(スーパーリーチA、スーパーリーチB)と共通の演出内容が示されているが、スーパーリーチD専用のスーパーリーチ演出が実行されてもよい。
その後、図8−2(J)に示すように、敵キャラであるキャラクタ31AK009が表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK009とが対決するスーパーリーチDのリーチ演出が実行される。
(スーパーリーチE)
スーパーリーチEとなる場合には、図8−3(A)に示すように、画像表示装置5の左上の一部にスーパーリーチEのタイトル31AK010(ここでは「SPリーチE」の文字)が表示されることで、スーパーリーチEのタイトルが報知される。なお、スーパーリーチEでは、音声によるタイトルの報知が行われない。また、タイトル31AK010の表示と合わせて、キャラクタ31AK001と敵キャラであるキャラクタ31AK011とが表示され、キャラクタ31AK001のセリフ31AK004が表示されたり、キャラクタ31AK001とキャラクタ31AK011とが対決するスーパーリーチEのリーチ演出が実行される。このように、スーパーリーチEでは、リーチ演出の進行と合わせてタイトルが報知されるようになっている。スーパーリーチEでは、リーチ演出中にタイトル31AK010が表示され続ける。
大当り信頼度の低いスーパーリーチEのリーチ演出では、リーチ演出の進行を止めずにタイトル報知を行うことで、遊技者に過度な期待感を与えることを防止できる。これに対して、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチDのリーチ演出では、リーチ演出の進行を停止してタイトル報知を行うようになっている(図8−2(D)、(F)、(H))。このようにすることで、スーパーリーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。なお、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチDといったスーパーリーチ演出においてもリーチの進行を停止せずにタイトル報知を行うようにしてもよい。また、この実施の形態とは逆に、大当り信頼度の高いスーパーリーチのリーチ演出では、リーチ演出の進行を止めずにタイトル報知を行うようにしてもよい。大当り信頼度の低いスーパーリーチのリーチ演出では、リーチ演出の進行を停止してタイトル報知を行うようにしてもよい。
(タイトルの報知タイミング)
以上のように、この実施の形態では、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、スーパーリーチ演出開始後所定期間経過してからタイトルが報知され、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、スーパーリーチ演出開始時にタイトルが報知されるようになっている。このようにすることで、リーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。なお、この実施の形態では、大当り信頼度の高いスーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、スーパーリーチ演出開始後所定期間経過してからタイトルが報知され、大当り信頼度の低いスーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、スーパーリーチ演出開始時にタイトルが報知されるようになっていたが、大当り信頼度の高いリーチの場合にスーパーリーチ演出開始時にタイトルが報知され、大当り信頼度の低いリーチの場合にスーパーリーチ演出後所定期間経過してからタイトルが報知されるようにしてもよい。
(タイトルの表示領域)
また、この実施の形態では、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、画像表示装置5の画面全体(第1領域)においてタイトルが報知され、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、画像表示装置5の画面の一部(第2領域)においてタイトルが報知される。このようにすることで、リーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。特に、大当り信頼度の高いリーチである場合には、信頼度の低いリーチである場合よりも広い表示領域でタイトル報知が実行されるので効果的なタイトル報知が可能になる。なお、画像表示装置5の画面全体におけるタイトル報知とは、画面いっぱいに収まるサイズでタイトルが表示されるものであってもよいし、背景全体をタイトル報知用の背景としてそこにタイトルが表示されるもの(画面全体を使用したタイトル報知)等であってもよい。また、スーパーリーチAとスーパーリーチBとでタイトル報知を行う表示領域を異ならせてもよいし、スーパーリーチDとスーパーリーチEとでタイトル報知を行う表示領域を異ならせてもよい。
リーチ演出に応じてタイトル報知を行う表示領域を異ならせる方法は、この実施の形態の例に限定されず、リーチ演出に応じてタイトル報知を行う表示領域を任意に異ならせてもよい。例えば、大当り信頼度の高いリーチである場合には、信頼度の低いリーチである場合よりも狭い表示領域でタイトル報知が実行されてもよい。また、リーチ演出に応じてタイトル報知を行う表示領域を異ならせる場合において、この実施の形態のように表示面積を異ならせてもよいし、表示させる場所を異ならせてもよい。
(期待度示唆表示)
この実施の形態では、大当り信頼度の高いスーパーリーチA及びスーパーリーチBにおけるタイトル報知では、期待度示唆表示を表示せずに、スーパーリーチA及びスーパーリーチBよりも大当り信頼度の低いスーパーリーチDにおけるタイトル報知では、期待度示唆表示を表示するようにしていた。このようにすることで、演出がくどくなることを防止できる。また、スーパーリーチDよりも大当り信頼度の低いスーパーリーチEにおけるタイトル報知では、期待度示唆表示を表示しないようになっていた。このようにすることで、信頼度の低いリーチにおいて信頼度が低いことを示す期待度示唆表示が表示されることで遊技者が期待感を失うことを防止できる。なお、スーパーリーチA、スーパーリーチB、スーパーリーチEの少なくとも一部において期待度示唆表示を表示するようにしてもよい。
なお期待度示唆表示は、図8−2(H)等に示すように、黒い星の数によって示すものに限定されず、メーターやゲージにより期待度を示唆するようにしてもよいし、期待度に対応した数値を表示するようにしてもよい。また、図8−2(H)等に示すように、黒い星の数によって示す場合において、半個相当(半分)の黒い星を表示可能ようにして、期待度の段階数を増やしてもよい。
(タイトルの表示終了タイミング)
また、この実施の形態では、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、タイトルが表示された後、タイトルが消去されてスーパーリーチ演出が実行される。これにより、スーパーリーチA及びスーパーリーチBにおいては、リーチ演出に注目させることができる。また、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、タイトルが表示された後、後述の決め演出が実行されるまでタイトルが表示され続ける。これにより、スーパーリーチD及びスーパーリーチEにおいては、スーパーリーチ演出中もリーチの種類を把握することができる。また、以上のようにすることで、リーチ演出に応じたタイトル報知を実行でき演出効果が向上する。なお、タイトルの表示終了タイミングは、いずれであっても演出効果の向上を図れるため、任意に変更してもよい。
なお、ここではスーパーリーチCのリーチ演出の演出動作については省略するが、例えば大当り信頼度に応じたタイトル報知や期待度示唆表示が実行されればよい。
(決め演出)
各リーチ演出が実行されてから、表示結果を導出するタイミング(可変表示の終盤)になると、表示結果が「大当り」となるか否かを報知するための決め演出が実行される。決め演出には、表示結果が「大当り」となることを示す決め演出と、表示結果が「ハズレ」となることを示す決め演出と、が含まれる。この実施の形態では、図8−3(B)に示すように、画像表示装置5に画像31AK012が表示される決め演出が実行される。その後、表示結果が「大当り」であれば、図8−3(C)に示すように、味方キャラが勝利したことを示す画像31AK013が表示され、図8−3(D)に示すように、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される。なお、表示結果が「ハズレ」であれば、味方キャラが敗北したことを示す画像が表示され、リーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が導出される。
この実施の形態では、リーチ演出中も継続してタイトルを報知する場合でも、決め演出が実行される前にタイトルの報知を終了するようになっている。これにより、決め演出に注目させることができ、また、メリハリのあるタイトル報知を実行できる。
図8−2、図8−3に示した演出動作例では、スーパーリーチのリーチ演出中は画像表示装置5の右下部分で飾り図柄を縮小して可変表示を実行するようになっていたが、リーチ演出中の飾り図柄の表示のさせ方は任意でよい。例えば、リーチ演出中は飾り図柄が表示されなくてもよいし、リーチ演出の種類によって表示態様(大きさ、位置、濃淡、数等)を異ならせてもよい。
なお、画像表示装置5に保留表示、アクティブ表示、可変表示中に常駐表示されるキャラクタ、携帯連動関連の表示を表示する場合、スーパーリーチのリーチ演出中はリーチ演出に注目させるために適宜非表示としてもよい。その際に、スーパーリーチEといった低信頼度のリーチ演出中には、これらの表示を表示したままにするようにしてもよい。このようにすることで、低信頼度のリーチ演出により遊技者を過度に期待させてしまうことを防止できるとともに、高信頼度のリーチ演出ではリーチ演出に注目させることができる。
(発展演出)
続いて、発展演出が実行される場合の演出動作例について説明する。図8−4(A)に示すように、スーパーリーチDのリーチ演出が実行されている(スーパーリーチDのタイトル報知が実行されている)ときに発展演出が実行される場合、図8−4(B)に示すように、リーチ演出が中断して画面が裂けるような演出が実行される。その後、スーパーリーチAに発展する場合には、図8−4(C)に示すように、スーパーリーチAのタイトルが報知され、スーパーリーチAのリーチ演出が実行される。スーパーリーチBに発展する場合には、図8−4(D)に示すように、スーパーリーチBのタイトルが報知され、スーパーリーチのリーチ演出が実行される。このように、発展演出が実行された場合には、発展元のリーチのタイトル報知から発展先のリーチのタイトル報知に切り替えられるで、いずれのリーチに発展したかがわかりやすくなる。図8−4に示すように、発展先のリーチが表示及び音声によりタイトル報知を行うリーチである場合には、表示及び音声によるタイトル報知が改めて実行される。
なお、発展演出は図8−4(B)に示すような例に限定されず、画面に徐々にヒビが入って割れるような演出であってもよいし、砂嵐(故障したような表示)を表示するようにしてもよい。このような演出とすることで、意外性のある演出を実行できる。なお、画面に徐々にヒビが入るがリーチが発展しない演出といった、ガセの発展演出があってもよい。
(期待度示唆演出)
図8−2(H)に示す演出動作例では、期待度示唆表示31AK008が期待度を示す黒い星が最初から表示されるようになっていたが、最初に5つの白い星を表示し、段階的に黒い星となることで期待度示唆する期待度示唆演出を実行するようにしてもよい。
例えば、図8−5(A)に示すように、スーパーリーチDのタイトルを報知する際に、最初に5つの白い星の期待度示唆表示31AK021が表示される。そして、図8−5(B)に示すように、期待度示唆表示31AK021の星より大きな黒い星31AK022が表示され、図8−5(C)に示すように、黒い星31AK022が移動して期待度示唆表示31AK021の白い星の一つに収まるような演出が実行される。このとき、スピーカ8から期待度を示す黒い星が増加したことを示す「ピン」という音声が出力される。図8−5(D)、(E)に示すように、リーチの期待度に対応した回数同じ演出が繰り返される。このときに、繰り返される毎(星の数毎)にスピーカ8から出力される音声(音量、音階、音質等)を段階的に変化させるようにしてもよい。期待度示唆表示31AK021に期待度に対応した数の黒い星が収まった段階で、図8−5(F)に示すように、その黒い星が光るといったように強調表示される。このようにすることで、期待度示唆演出が終了したことがわかりやすくなる。
図8−5(A)〜(F)に示す例では、黒い星が1つずつ表示されて期待度示唆表示により示される期待度が1段階ずつ上がるようになっていたが、黒い星が2つ以上表示されて期待度が2段階以上上がるようにしてもよい。また、半分の黒い星が表示されて期待度が半段階上がるようにしてもよい。この場合において、表示される星の数(上昇する期待度の段階数)に応じて、異なる音声を出力するようにしてもよいし、同じ音声を出力するようにしてもよい。例えば、半分の黒い星が表示されるときと1つの黒い星が表示されるときとで同じ音声を出力するようにしてもよい。2つ半の黒い星が表示されるときと3つの黒い星が表示されるときとで同じ音声を出力するようにしてもよい。また、音声を出力しない場合があってもよい。このようにすることで、期待度示唆演出が多彩になり、演出効果が向上する。なお、一度に増加する期待度の段階数によらず、同じ黒い星の画像が表示されて、期待度示唆表示の白い星に収まって、増加する期待度の段階数に応じた黒い星が増加するような演出を実行するようにしてもよい。
(演出モード)
画像表示装置5、スピーカ8、遊技効果ランプ9といった演出装置における演出モードが複数あってもよい。異なる演出モードでは、主基板11から同じコマンド(例えば変動パターンを指定するコマンド)が送信された場合でも、当該コマンドに基づく演出が異なる演出態様で実行される。各演出モードでは、画像表示装置5に表示される背景、キャラクタ、モチーフ、スピーカ8から出力される音声等が異なっていればよい。演出モードは、可変表示の回数や遊技状態に応じて自動的に変更されるようにしてもよいし、遊技者の操作により変更可能にしてもよい。
図8−5(G)〜(L)は、演出モードとして通常モード及び特別モードが設けられる場合において、特別モードとなっている場合のタイトル報知及び期待度示唆演出の演出動作例である。通常モードでは、図8−5(A)〜(F)に示すようタイトル報知及び期待度示唆演出が実行される。特別モードでは、スーパーリーチDの変動パターンに基づくリーチ演出は、スーパーリーチDのリーチ演出とは演出態様の異なるスーパーリーチD2のリーチ演出となる。従って、スーパーリーチDの変動パターンが指定された場合、図8−5(G)に示すように、スーパーリーチD2のタイトル31AK023が表示される。このとき、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声が出力されるが、通常モードとは異なる音声(例えば声色が異なる音声)が出力される。また、スーパーリーチD2における期待度示唆表示31AK024は、星型ではなく菱形となっている。
その後、図8−5(H)に示すように、期待度示唆表示31AK024の星より大きな黒い菱形31AK025が表示され、図8−5(I)に示すように、黒い菱形31AK025が移動して期待度示唆表示31AK024の白い菱形の一つに収まるような演出が実行される。このとき、スピーカ8から期待度を示す黒い菱形が増加したことを示す「ポン」という音声が出力される。図8−5(J)、(K)に示すように、リーチの期待度に対応した回数同じ演出が繰り返される。期待度示唆表示31AK024に期待度に対応した数の黒菱形が収まった段階で、図8−5(L)に示すように、その黒い菱形が光るといったように強調表示される。このように、遊技者の選択や遊技状態等に応じて決定される演出モード(リーチ演出が実行されるときの状態)によって、タイトルの報知態様を異ならせることで演出が多彩になり演出効果が向上する。
図8−5では、スーパーリーチDの変動パターンが指定された場合の演出動作例を示したが、演出モード(リーチ演出が実行されるときの状態)によって他のリーチ演出(タイトル報知、期待度示唆演出を含む)の演出態様を異ならせるようにしてもよい。演出モード(リーチ演出が実行されるときの状態)によって、リーチのタイトルを報知するか否かやタイトル報知の実行割合を異ならせてもよい。例えば、所定の演出モードが選択された場合には、リーチのタイトルが報知されないようにしてもよい。このようにすることで、遊技者の好みに応じた演出を実行でき演出効果が向上する。
なお、この実施の形態では、期待度示唆表示における黒い星の数によって期待度を示唆し、黒い星の数を段階的に増加させる期待度示唆演出を実行するようになっていたが、期待度を示唆する表示の数を段階的に減少させる期待度示唆演出を実行するようにしてもよい。そのような期待度示唆演出をこの実施の形態の期待度示唆演出に加えて実行するようにしてもよいし、代えて実行するようにしてもよい。
(発展演出の他の例)
期待度示唆表示の期待度を示す表示を段階的に増加させる期待度示唆演出を実行する場合において、期待度を示す表示を増加させた後に発展演出を実行するようにしてもよい。この場合において、発展演出後に期待度を示す表示を増加させる場合、増加させる表示については段階的ではなく一度に表示するようにしてもよい。例えば図8−6(A)に示すように、スーパーリーチDのタイトルが報知され、黒い星を段階的に増加させる演出が完了した後に、図8−6(B)に示すように、画像表示装置5にボタン画像31AK031が表示される発展演出が実行される。ここで、プッシュボタン31Bへの操作が検出されると、図8−6(C)に示すように、スーパーリーチCのタイトル31AK032(ここでは「SPリーチC」の文字)が表示されることで、スーパーリーチCのタイトルが報知される。このように、発展演出が実行された場合には、発展元のリーチのタイトル報知から発展先のリーチのタイトル報知に切り替えられるで、いずれのリーチに発展したかがわかりやすくなる。また、タイトル31AK032の下には、黒い星の数が3個である期待度示唆表示31AK033が強調表示される。なお、黒い星の数が2個以上増加する場合でも一度に表示される。なお、可動体32が動作した後に、タイトルや期待度示唆表示が変化する発展演出を実行するようにしてもよい。
(予告演出)
この実施の形態では、予告演出として、タイトルの報知態様(例えばタイトルの表示色等)によって、大当り信頼度を予告するタイトル予告を実行するようになっている。例えば図8−7(A)に示すように、スーパーリーチAのタイトル31AK036が黒色で表示されるとともに、スピーカ8からリーチのタイトル名に対応する音声が出力されることで、スーパーリーチAのタイトルが報知された後、図8−7(B)に示すようにタイトル31AK036の表示色が赤色に変化するタイトル予告を実行するようになっている。このように、タイトル予告が実行されない場合はタイトルが黒色で表示され、タイトル予告が実行される場合はタイトルが黒色以外の色で表示される。図8−7に示すタイトル予告では、音声によりリーチのタイトルが報知された後に、タイトルの表示態様(表示色)が変化する場合がある。このようにすることで、予告演出の演出効果を高めることができる。なお、タイトルが黒色以外で表示されるタイミングはこれに限定されず、タイトルの表示開始時から黒色以外で表示されるようにしてもよい。
また、タイトルの表示態様(表示色)が変化するタイトル予告が実行された場合には、タイトルの表示態様が変化した後に、変化後の表示態様に応じた音声を出力するようにしてもよい。このようにすることで、予告演出の演出効果を高めることができる。また、音声によるタイトル報知は、タイトルの表示態様(表示色)が変化した後に実行されるようにしてもよい。この場合、変化後のタイトルの表示態様(表示色)に応じた音声が出力するようにしてもよい。
(タイトル報知の実行タイミング)
リーチ中のタイトルの報知は、予告演出や発展演出といった、大当り有利状態に制御される期待度が向上する演出(特定演出)の実行タイミング以外で実行することが好ましい。このようにすることで、一旦タイトルが報知された場合、期待度が向上する演出が実行され得るので、遊技者の期待感を維持することができる。
図8−8は、予告演出の実行の有無や演出態様を決定するための予告演出決定処理の一例を示すフローチャートである。予告演出決定処理は、演出制御用CPU120が図7のステップS171の可変表示開始設定処理内で実行する。予告演出決定処理では、演出制御用CPU120は、先ず、主基板11から送信されるコマンドから特定される変動パターンがスーパーリーチの変動パターンであるか否かを判定する(ステップ31AKS001)。
スーパーリーチの変動パターンである場合には(ステップ31AKS001;Yes)、スーパーリーチのタイトルの表示色(タイトル予告の実行の有無)を決定する(ステップ31AKS002)。
ステップ31AKS002では、表示結果が「大当り」となるか「ハズレ」となるかに応じて、例えば図8−9(A)に示す決定割合で、スーパーリーチのタイトルの表示色を決定する。スーパーリーチのタイトルの表示色は、図8−9(A)に示すように、「黒」、「赤」、「黒」から「赤」に変化するもの、「黒」から「フルーツ柄」に変化するもの、「赤」から「フルーツ柄」に変化するものが設けられており、この順番(昇順)で大当り信頼度が高くなっている。即ち、タイトルの表示色の変化タイミングに応じて大当り信頼度が異なっている。このようにすることで、遊技者がタイトルの表示色の変化タイミングに注目するようになり、演出効果が向上する。
なお、「フルーツ柄」は、タイトルの文字が太字で表示され文字そのものが「フルーツ柄」であってもよいし、タイトルの表示領域の背景部分が「フルーツ柄」となるものであってもよい。最初から「フルーツ柄」で表示されるパターンがあってもよい。表示色が変化するものについては、図8−7に示したように、タイトル報知が実行された後に表示色が変化すればよい。表示色が変化するものについて、表示色が変化するタイミングが複数あってもよい。そして、表示色が変化するタイミングに応じて大当り信頼度を異ならせてもよい。また、スーパーリーチの種類によって、タイトルの表示期間が異なるため、スーパーリーチの種類によって表示色が変化するタイミングが異なるようにしてもよい。タイトルの表示期間が長いスーパーリーチ(例えばスーパーリーチDやスーパーリーチE)の場合には、変化するタイミングを複数設けて、変化タイミングをいずれかに決定するようにしてもよい。そして、タイトルの表示期間が短いスーパーリーチ(例えばスーパーリーチAやスーパーリーチB)の場合には、変化するタイミングの数を1つ又はタイトルの表示期間が長いスーパーリーチよりも少数にしてもよい。
演出モードとして、通常モードと特別モードとがある場合、通常モードでは図8−9(A)に示す決定割合でタイトルの表示色を決定し、特別モードでは図8−9(B)に示すような通常モードと異なる割合でタイトルの表示色を決定する。なお、特別モードでは、表示色のパターンや信頼度の順位が通常モードと異なるようにしてもよい。このように、演出モードによってタイトル予告の実行態様(表示色や表示色の変化タイミング)を異ならせることで、演出が多彩になり演出効果が向上する。
この実施の形態では、予告演出として、スーパーリーチのリーチ演出におけるキャラクタのセリフの表示態様(例えばセリフの表示色等)によって、大当り信頼度を予告するセリフ予告を実行するようになっている。
スーパーリーチのタイトルの表示色を決定した後には、スーパーリーチのリーチ演出におけるキャラクタのセリフの表示色(セリフ予告の実行の有無)を決定する(ステップ31AKS003)。
ステップ31AKS003では、表示結果が「大当り」となるか「ハズレ」となるかに応じて、例えば図8−9(C)に示す決定割合で、リーチ演出におけるセリフの表示色を決定する。リーチ演出におけるセリフの表示色は、図8−9(C)に示すように、「白」、「赤」、「白」から「赤」に変化するものが設けられており、この順番(昇順)で大当り信頼度が高くなっている。即ち、セリフの表示色の変化タイミングに応じて大当り信頼度が異なっている。このようにすることで、遊技者がセリフの表示色の変化タイミングに注目するようになり、演出効果が向上する。なお、表示色が変化するものについては、セリフが表示された後に表示色が変化すればよい。表示色が変化するものについて、表示色が変化するタイミングが複数あってもよい。そして、表示色が変化するタイミングに応じて大当り信頼度を異ならせてもよい。
また、タイトル予告とセリフ予告との演出態様の組み合わせで、大当り信頼度が異なるようにしてもよい。例えば、タイトル予告とセリフ予告とで同じ演出態様(表示色)が含まれる場合、同じ演出態様となった場合には大当り信頼度が高くなるようにしてもよい。また、タイトル予告とセリフ予告との演出態様の変化タイミングの組み合わせで、大当り信頼度が異なるようにしてもよい。例えば、変化タイミングが同じ場合に変化タイミングが異なる場合より大当り信頼度が高くなるようにしたり、いずれの変化が先かで大当り信頼度を異ならせてもよい。このようにすることで、タイトル予告とセリフ予告とのそれぞれの変化タイミングに注目させることができる。
演出モードとして、通常モードと特別モードとがある場合、特別モードでは通常モードと異なる割合でセリフの表示色を決定するようにしてもよい。なお、特別モードでは、表示色のパターンや信頼度の順位が通常モードと異なるようにしてもよい。
なお、セリフ予告に代えてリーチ演出の演出態様の変化によって大当り信頼度を予告する予告演出を実行するようにしてもよい。その場合、その予告演出において、演出態様の変化タイミングを複数設けて、変化タイミングに応じて大当り信頼度が異なるようにすればよい。
リーチ演出におけるセリフの表示色を決定した後や、スーパーリーチの変動パターンでないと判定された場合(ステップAK31S001;No)、その他の予告演出に実行有無や演出態様を決定する(ステップAK31S004)。その後、31AKS002〜31AKS004における決定結果をRAM122の所定領域に保存し(ステップAK31S005)、予告演出決定処理を終了する。
なお、この実施の形態では、スーパーリーチである場合に、タイトル予告及びセリフ予告を実行可能となっているが、特定のスーパーリーチ(例えば信頼度の低いスーパーリーチ以外)である場合に、タイトル予告及びセリフ予告のうち少なくとも一方を実行可能にしてもよい。また、タイトル予告及びセリフ予告については、図8−9に示す決定割合で決定されるものとして説明したが、決定割合は任意であり、例えばスーパーリーチの種類に応じて決定割合を異ならせてもよい。このようにすることで、リーチの種類に応じた予告演出を実行でき、演出効果が向上する。
この実施の形態では、タイトル予告とセリフ予告とでは、実行可能な演出態様の数(表示可能な表示色の数)が異なっている。このようにすることで、演出が多彩になり演出効果が高まる。タイトル予告とセリフ予告とにおいて、実行可能な演出態様の数は任意に変更してもよく、実行可能な演出態様の数や種類が同じであってもよい。このようにすることで、統一感ある予告演出が実行でき、遊技者は大当り信頼度を把握しやすくなる。
(作用演出)
このタイトル予告とセリフ予告との演出態様が変化するときに、演出態様が変化することを示す演出を実行するようにしてもよい。例えば、画像表示装置5に作用演出画像を表示し、その画像がタイトル及びセリフのうち少なくとも1つに作用する作用演出を実行するようにしてもよい。そして、作用演出が実行された後に、タイトルやセリフの演出態様(表示色)が変化するようにしてもよい。作用演出の演出態様(作用演出画像等)はタイトル及びセリフにいずれに作用する場合でも共通としてもよい。なお、作用演出が実行されたにも関わらず、タイトルやセリフの演出態様が変化しない場合があってもよい。作用演出を実行する場合には、タイトル予告とセリフ予告に係る決定結果に基づいて、作用演出の実行の有無や実行タイミング、演出態様を決定するようにすればよい。そのような決定はステップAK31S004の処理で実行されればよい。例えば、作用演出の演出態様に応じて、タイトル予告とセリフ予告との少なくとも一方の演出態様が変化する割合(作用演出により演出態様が変化する割合)が異なるようにしてもよいし、タイトル予告とセリフ予告といずれの演出態様が変化するかの割合(いずれに作用するかの割合)が異なるようにしてもよいし、何色に(何段階)変化するかの割合が異なるようにしてもよい。このような作用演出を実行することで、遊技者はいずれ作用演出画像が表示されたときに、タイトルとセリフのいずれに作用するかに注目するようになり演出効果が向上する。なお、複数の演出モードがある場合、演出モードに応じて異なる割合で作用演出の実行有無や演出態様を決定するようにしてもよい。このようにすることで、演出モードに応じた作用演出を実行でき、演出効果が向上する。
このような作用演出の他の例として、リーチ演出の演出内容(例えばキャラクタの動作やバトル演出における演出内容等)に応じて、タイトル及びセリフのいずれかのうち少なくとも1つの演出態様(表示色)が変化するようにしてもよい。このようにすることで、遊技者はリーチ演出の演出内容に注目するようになる。
この発明は、上記特徴部31AKで説明したパチンコ遊技機1に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、様々な変形及び応用が可能である。例えば、上記実施の形態で説明した特徴部分は、全てが必須構成ではなく、適宜省略可能である。
(サブ液晶)
画像表示装置5とは異なるサブ表示装置として、遊技盤2または遊技機用枠3にサブ液晶が設けられていてもよい。ここではサブ液晶と表現するが、サブ表示装置は、有機ELやドットマトリクスのLEDにより構成されてもよい。サブ液晶装置は、例えば画像表示装置5の近傍等に固定されるものであってもよいし、可動式または収納式であってもよい。サブ液晶においては、予告演出や保留表示の表示といった各種演出を実行する。例えば、サブ液晶においてタイトル報知を実行するようにしてもよい。上記実施の形態のスーパーリーチD及びスーパーリーチEのように、タイトル報知後にも継続してタイトルを表示する場合に、サブ液晶においてタイトルや期待度示唆表示を表示するようにしてもよい。この場合、画像表示装置5においてタイトルを報知した後に、サブ液晶においてタイトルや期待度示唆表示を表示するようにしてもよい。このようにすることで、画像表示装置5におけるスーパーリーチ演出を阻害することなくタイトルや期待度示唆表示を表示することができる、タイトルや期待度示唆表示もわかりやすくなる。
上記実施の形態では、示唆演出としてのリーチ演出のタイトルの報知について、本発明を適用した例を説明したが、他の演出に関するタイトル報知(主に文字を表示する報知)に本発明を適用してもよい。例えば、予告演出(例えば先読み予告演出)として、画像表示装置5における背景画像や演出態様がそれぞれ異なる複数のゾーン(ステージ、演出モード等)に移行させる先読みゾーン演出を実行する場合において、移行したゾーンのタイトル報知に本発明を適用してもよい。ミッション(「7でリーチをかけろ」、「スティックコントローラを使って敵を全滅させろ」等)を提示し、当該ミッションを達成したときに遊技者に有利な状態となるミッション演出を実行する場合に、ミッションのタイトル報知に本発明を適用してもよい。
(特徴部31AKの変形例1)
上記実施の形態では、表示結果を導出するタイミングになると、表示結果が「大当り」となるか否かを報知するための決め演出が実行され、その後、表示結果が示されるようになっていた(図8−3(B)〜(D))。このような決め演出に代えて、表示結果を導出する前の所定タイミングになると、スティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bの操作を促す操作演出が実行され、操作有効期間に所定の操作が検出されるとバトル演出の勝敗が表示されたり、表示結果が仮停止される等により、表示結果が示されるようにしてもよい。このようにすることで、遊技者の操作に応じて表示結果が示されるため、遊技者の遊技参加意欲を高めることができ、興趣が向上する。
図8−10、図8−11は、操作演出が実行され、その操作に応じて表示結果が示される変形例におけるスーパーリーチの演出動作例を示す図である。図8−10(A)に示すように、画像表示装置5においてリーチ態様となった後、例えば図8−10(B)に示すように、味方キャラであるのキャラクタ31AK041と敵キャラであるキャラクタ31AK042とが表示され、図8−10(C)〜(F)、図8−11(G)〜(I)に示すように、キャラクタ31AK041とキャラクタ31AK042とが対決するリーチ演出が実行される。
リーチ演出に伴い、図8−10(C)に示すように、画像表示装置5の右下に小ボタン画像31AK043と小ボタン画像31AK043に重畳する規制線31AK044とが表示される。これにより、プッシュボタン31Bを使用する操作演出が実行されるが、現状は操作の受付が規制されていることが示唆される。
この変形例では、操作演出が実行されることを示す操作演出画像が複数種類用意されている。そして、いずれの操作演出画像が表示されて操作演出が実行されるかによって大当り信頼度が異なるようになっている。また、リーチ演出中に操作演出が実行されることを示す画像がより信頼度の高い態様に変化する場合があるようになっている。
例えば、図8−10(D)に示すように、祈るキャラクタ31AK045が表示され、図8−10(E)に示すように、祈るキャラクタ31AK045が喜ぶキャラクタ31AK046に変化するとともに、小ボタン画像31AK043が大ボタン画像31AK047に変化する。
その後、図8−11(H)に示すように、大砲31AK048が表示され、図8−11(I)に示すように、大砲31AK048から弾が発射されるエフェクト31AK049が表示され、大ボタン画像31AK047に弾が命中するエフェクト31AK050が表示される。そして、大ボタン画像31AK047がスティック画像31AK051に変化する。
このように、この変形例では、操作演出画像が変化する場合には操作演出画像が変化することを示す作用演出が実行される。なお、作用演出を伴わずに操作演出画像が変化する場合があってもよい。また、作用演出が実行されたにも関わらず操作演出画像が変化しない場合があってもよい。作用演出の種類によって、操作演出画像が変化する割合が異なっていてもよい。
その後、表示結果が導出される所定時間前に、図8−11(J)に示すように、規制線31AK044が消去され、図8−11(K)に示すように、スティック画像31AK051が中央部に拡大表示され、スティックコントローラ31Aを引く操作を促す表示がされる。また、このときスティックコントローラ31Aへの操作が有効な操作有効期間となる。
ここで、スティックコントローラ31Aを引く操作が検出されると、図8−11(L)に示すように、味方キャラが勝利したことを示す画像31AK052が表示される。その後、変動時間の終了するタイミングで、図8−11(M)に示すように、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出される。なお、予め定められた操作有効期間内に操作が検出されなかった場合には、自動的に図8−11(L)に示す画像が表示される。
この変形例では、操作演出画像として、小ボタン画像、大ボタン画像、スティック画像とがあり、小ボタン画像<大ボタン画像<スティック画像の順でこれらの画像を用いた操作演出が実行された場合の大当り信頼度が高くなっている。信頼度の低い操作演出画像が表示された場合であっても、リーチ演出中に信頼度の高い操作演出画像に変化する場合があるので、演出効果が向上し、また、遊技者の期待感を維持することができる。
なお、図8−10、図8−11に示した演出動作例では、リーチのタイトル報知や、期待度示唆表示は省略しているが、図8−10、図8−11に示したリーチ演出や操作演出と並行して適宜実行されるようにしてもよい。操作演出や操作演出画像に係る決定(操作演出の有無、表示する操作演出画像、作用演出の有無等)は、図8−8のステップ31AKS004にて実行されればよい。
(特徴部31AKの変形例2)
大当り遊技状態等の有利状態への制御の期待度を示唆する示唆表示を行なうようにしてもよい。例えば、第1示唆表示を行うシャッター演出と、第2示唆表示を行うリーチタイトル演出と、実行するようにしてもよい。シャッター演出では、可変表示開始後に画面上をシャッター表示で覆う演出が実行される。また、リーチタイトル演出では、リーチ後にリーチ演出の発展先を示すリーチタイトル表示をする演出が実行される。シャッター表示およびリーチタイトル表示のいずれを表示するときにも特定画像が含まれて表示される場合がある。リーチタイトル演出は、上記実施の形態のタイトル予告と同じであってもよいし、別の処理で決定される別の演出であってもよい。
特定画像とは、画像内に複数種類の要素を含んで表示される大当り信頼度の高い画像のことである。複数種類の要素としては、要素E1のバナナ画像、要素E2のメロン画像、要素E3のリンゴ画像、要素E4のスイカ画像、要素E5のイチゴ画像が含まれる。これら要素E1〜E5を含んで構成されたフルーツ柄画像が特定画像である。シャッター表示およびリーチタイトル表示のいずれにおいても、要素E1〜E5の全てが視認可能となるように表示される。また、特定画像を構成する要素E1〜E5の表示サイズは、シャッター表示とリーチタイトル表示との表示サイズの違いに応じて変更して表示される。また、要素E1〜E5のすべてがシャッター表示およびリーチタイトル表示のそれぞれに収まるように表示される。
可変表示開始後にシャッター演出が実行された場合に、フルーツ柄画像が表示されるときには、フルーツ柄画像が表示されないときよりも大当り信頼度が高い。また、リーチ演出実行中に、リーチタイトル表示をする際に、フルーツ柄画像で表示がされるときには、フルーツ柄画像で表示がされないときよりも大当り信頼度が高い。フルーツ柄が表示されないときには、たとえば、各要素E1〜E5を含まない無地の画像が表示される。なお、シャッター演出およびリーチタイトル演出が実行されたときの大当り信頼度を示す画像として、フルーツ柄画像以外の画像のパターンが用意されていてもよい。たとえば、大当り信頼度の順に白画像<青画像<赤画像<フルーツ柄画像が用意されていてもよい(たとえば、赤色のシャッターや赤文字のリーチタイトル等)。そして、可変表示の表示結果が大当りとなるか否かにより、所定の乱数抽選でいずれか1つの画像パターンが選択されるようにしてもよい。
シャッター表示およびリーチタイトル表示を行なう際に、フルーツ柄が表示される際においても、スピーカ8による共通音(メロディ)を出力する報知を行なうとともに遊技効果ランプ9の発光による報知を行なう。共通音および遊技効果ランプ9の発光制御により、フルーツ柄が特別な画像であることが遊技者に示される。このような、シャッター表示およびリーチタイトル表示を行なう際には、フルーツ柄に対する共通報知が実行される。また、リーチタイトル表示では、共通報知の後に、特定音(ボイス)がさらに出力される。なお、共通音と特定音とは、出力期間が一部重なるようにしてもよい。
図8−12は、シャッター演出およびリーチタイトル演出が実行されるときの表示画面図である。図8−12(a)に示すように、シャッター演出が実行される場合、画像表示装置5において可変表示の開始時にシャッター画像31AK061が表示される。シャッター画像31AK061には、要素E1〜E5全てを含むフルーツ柄の画像が表示される。また、シャッター演出実行時には、スピーカ8による共通音(メロディ)を出力する報知が実行されるとともに遊技効果ランプ9の発光による報知が実行される。閉じていたシャッターが開くと、図8−12(b)に示すように、飾り図柄の可変表示が開始される。下向きの矢印が左、中、右図柄の可変表示を示している。左図柄および右図柄の可変表示が仮停止すると、図8−12(c)に示すように、リーチ状態となる。
次いで、図8−12(d)に示すように、スーパーリーチ演出が開始される。可変表示は例えば画面右上に小さく表示され、画面左側にキャラクタが表示される。画面右下には、リーチタイトル画像31AK062が表示され、これから実行されるスーパーリーチの内容がリーチタイトル表示として示される。リーチタイトル画像31AK062には、要素E1〜E5全てを含むフルーツ柄の画像が表示される。また、リーチタイトル画像31AK062には、バトル演出を伴うリーチ演出が実行されることを示す「バトルリーチ」の文字が表示される。
また、リーチタイトル演出実行時には、スピーカ8による共通音(メロディ)を出力する報知が実行されるとともに遊技効果ランプ9の発光による報知が実行される。さらに、共通音を出力後に、キャラクタが「アツイアツイ」のような大当り信頼度が高いことを示す特定音(ボイス)を発する演出が実行される。ここで、リーチタイトル演出ではシャッター演出に比べ表示する示唆表示のサイズが小さい。しかし、このように、リーチタイトル演出においては、特定音を出力することで、フルーツ柄画像が表示されたことを遊技者により認識させやすくすることができる。なお、共通音と特定音とは、出力期間が完全に分かれている場合を説明したが、出力期間が一部重なるようにしてもよい。
その後、図8−12(e)に示すような、バトルリーチ演出が実行される。画面左には敵キャラクタが表示され、画面右には味方キャラクタが表示される。味方キャラクタが敵キャラクタとのバトルに勝利すると、画面左上には「バトル勝利!」の文字が表示される。バトルに勝利したことで大当りが確定したことが報知される。バトル演出が終了すると元の数字図柄による可変表示画面に戻る。図8−12(f)に示すように、全ての図柄が停止し、「777」の大当り図柄が表示される。
図8−12(a)、(d)に示すように、シャッター画像31AK061およびリーチタイトル画像31AK062のいずれにもフルーツ柄画像を構成する全ての要素E1〜E5を含んで表示される。このようにすれば、表示サイズの異なるシャッター画像31AK061とリーチタイトル画像31AK062とのいずれにおいても、フルーツ柄画像を好適に表示することができる。これにより、大当り信頼度の高いフルーツ柄画像が表示されたことを正確に伝えることができる。
また、図8−12(a)に示すシャッター画像31AK061の表示サイズは、図8−12(d)に示すリーチタイトル画像31AK062の表示サイズよりも大きく表示される。よって、シャッター画像31AK061の表示サイズとリーチタイトル画像31AK062の表示サイズとの違いに注目させることができる。
また、図8−12(a)に示すシャッター画像31AK061と図8−12(d)に示すリーチタイトル画像31AK062とは異なるタイミングで表示される。このようにすれば、実行タイミングが重なることにより特定画像であるフルーツ柄画像が見えづらくなってしまうことを防止することができる。
シャッター演出に係る決定(シャッター演出の有無や演出態様)は、図8−8のステップ31AKS004にて実行されればよい。その際には、図8−8のステップ31AKS002におけるタイトルの表示色の決定結果に基づいてシャッター演出に係る決定を行うようにしてもよい。例えば、タイトルの表示色がフルーツ柄になるものが決定されている場合は、フルーツ柄のシャッター演出が実行されやすくしてもよい。また、リーチタイトル演出の係る決定もシャッター演出に係る決定と合わせて図8−8のステップ31AKS004にて実行されるようにしてもよい。
[特徴部21TMに関する説明]
次に、特徴部21TMに関して説明する。パチンコ遊技機1には、例えば図9−1に示すような主基板11、演出制御基板12、ターミナル基板(情報出力基板)21TM016といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤2などの背面には、例えば払出制御基板、発射制御基板、インタフェース基板などといった、各種の基板が配置されている。
なお、前述した図2に示すように、主基板11には、第1始動口スイッチ22A及び第2始動口スイッチ22B、並びに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4B等の各種部品が接続されており、演出制御基板12には、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等の各種演出装置が接続されているが、図9−1では、これらを省略している。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、図9−3に示すように、基板ケース21TM201に収納された状態でパチンコ遊技機1の背面に搭載され、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の変動表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の変動表示を制御することといった、所定の表示図柄の変動表示を制御する機能も備えている。
また、主基板11には、図9−3及び図9−5(A)に示すように、パチンコ遊技機1の背面側から視認可能な表示モニタ21TM029が設けられており、該表示モニタ21TM029に、入賞に関する各種の入賞情報を表示する機能も備えている。尚、表示モニタ21TM029の左側方には表示切替スイッチ21TM030が設けられており、該表示切替スイッチ21TM030の操作によって表示モニタ21TM029に表示されている情報を切り替えることが可能となっている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100や、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号の他、電源断信号、クリア信号、リセット信号等の各種信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送するスイッチ回路110、ターミナル基板21TM016からセキュリティ信号等の各種の信号の出力を行うための情報出力回路112が搭載されている。
また、図9−1に示す主基板11は、図9−3及び図9−5(A)に示すように、透過性を有する合成樹脂材からなる基板ケース21TM201に封入されており、主基板11の中央には表示モニタ21TM029(例えば、7セグメント)が配置され、表示モニタ21TM029の右側には表示切替スイッチ21TM030が配置されている。表示モニタ21TM029及び表示切替スイッチ21TM030は、主基板11を視認する際の正面に配置されている。主基板11の背面中央下部には、後述する設定変更モードまたは設定確認モードに切り替えるための錠スイッチ21TM051(図9−1参照)が設けられている。主基板11は、遊技機用枠3を開放していない状態では視認できないので、主基板11を視認する際の正面とは、遊技機用枠3を開放した状態における遊技盤2の裏面側を視認する際の正面であり、パチンコ遊技機1の正面とは異なる。ただし、主基板11を視認する際の正面とパチンコ遊技機1の正面とが共通するようにしてもよい。
また、主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)は、各入賞口(大入賞口、第2始動入賞口、第1始動入賞口、第1〜第4一般入賞口、以下、「進入領域」ともいう)への遊技球の進入数の集計を行い、該集計による連比、役比などの各種の入賞情報が表示モニタ21TM029に表示されるようになっており、これら入賞情報が表示されることで、遊技場に設置後における連比、役比などの各種の入賞情報を確認できる。つまり、パチンコ遊技機1のメーカ側においては、予め定められた頻度で一般入賞口に遊技球が進入するように(試験を通過するように)遊技盤面を設計することが通常である。また、試験を行う際には、あらかじめ定められた頻度で一般入賞口に遊技球が進入しているかが確認される。さらに、パチンコ遊技機1を設置した後においても、どのような調整が行われているか、その調整の結果、設計どおりの頻度で一般入賞口に遊技球が進入しているかが確認される。そこで、本実施例のパチンコ遊技機1では、当該パチンコ遊技機1において、設置後にどのような調整を加えられたかを認識できるようになっている。
また、電源基板は、透過性を有する合成樹脂材からなる基板ケースに封入されており、電源基板の背面右側下部には、後述する大当りの当選確率(出玉率)等の設定値を変更するための設定スイッチとして機能するクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052と、電源スイッチ21TM055が設けられている。遊技場の店員等が、パチンコ遊技機1に電源電圧が供給されていない状態で、電源スイッチ21TM055を操作することで、主基板11、演出制御基板12、払出制御基板21TM037等の各基板に所定の動作電圧が供給される。さらに、電源スイッチ21TM055が操作されるタイミングで、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052が操作されていれば、遊技制御用マイクロコンピュータ100にクリア信号が入力され、後述する初期化処理(RAMクリア)が実行される。同じ電源基板上において、電源スイッチ21TM055とクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052を近くに配置することで、電源投入操作及び初期化操作を行い易いようにしている。
尚、錠スイッチ21TM051及びクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052は、パチンコ遊技機1の背面側に設けられており、所定のキー操作により開放可能な遊技機用枠3を開放しない限り操作不可能とされており、所定のキーを所持する店員のみが操作可能となる。また、錠スイッチ21TM051はキー操作を要することから、遊技店の店員のなかでも、錠スイッチ21TM051の操作を行うキーを所持する店員のみ操作が可能とされている。また、錠スイッチ21TM051は、所定のキーによってONとOFFの切替操作を実行可能なスイッチであるが、該切替操作を実行可能であると共に該切替操作とは異なる操作(例えば、押込み操作)を実行可能なスイッチであっても良い。
なお、錠スイッチ21TM051は、ON状態又はOFF状態を維持可能である。即ち、遊技場の店員等により力を加えられなくても、錠スイッチ21TM051は、ON状態又はOFF状態を維持可能である。また、錠スイッチ21TM051は、OFF状態でのみキーを挿抜可能な構成とする。このような構成によれば、遊技場の店員等は、キーを回収するために錠スイッチ21TM051をOFF状態としなければならないので、遊技場の店員等が錠スイッチ21TM051をON状態としたまま放置してしまうことを防ぐことができる。
尚、図9−3に示すように、パチンコ遊技機1の背面側の下部には、各入賞口に入賞した遊技球やアウト口に進入した遊技球をパチンコ遊技機1外に排出するためのノズル(排出口)が設けられており、該ノズル内には、パチンコ遊技機1内から排出される遊技球を検出する(発射された遊技球を検出する)ための排出口スイッチ21TM070が設けられている。該排出口スイッチ21TM070は、図2に示すように、前述したスイッチ回路110に接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送受信される演出制御コマンドである。演出制御コマンドには、例えば画像表示装置5における画像表示動作を制御するために用いられる表示制御コマンドや、スピーカ8L、8Rからの音声出力を制御するために用いられる音声制御コマンド、遊技効果ランプ9や装飾用LEDの点灯動作などを制御するために用いられるLED制御コマンドが含まれている。
図9−2は、払出制御基板21TM037および球払出装置21TM097などの払出に関連する構成要素を示すブロック図である。図9−2に示すように、払出制御基板21TM037には、払出制御用CPU21TM371を含む払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が搭載されている。この実施の形態では、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、1チップマイクロコンピュータであり、少なくともRAMが内蔵されている。払出制御用マイクロコンピュータ21TM370、RAM(図示せず)、払出制御用プログラムを格納したROM(図示せず)およびI/Oポート等は、払出制御基板21TM037を構成する。すなわち、払出制御基板21TM037は、払出制御用CPU21TM371、RAMおよびROMを有する払出制御用マイクロコンピュータ21TM370と、I/Oポートとで実現される。また、I/Oポートは、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に内蔵されていてもよい。
球切れスイッチ21TM187、満タンスイッチ21TM048および払出個数カウントスイッチ21TM301からの検出信号は、中継基板21TM072を介して払出制御基板21TM037のI/Oポート21TM372fに入力される。なお、この実施の形態では、払出個数カウントスイッチ21TM301からの検出信号は、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に入力されたあと、I/Oポート21TM372aおよび出力回路21TM373Bを介して主基板11に出力される。
また、払出制御基板21TM037には、図9−2に示すように、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠3の開放を検知する遊技機枠開放センサと、遊技盤2の前面を開閉可能に覆うガラス扉枠3aの開放を検知する扉枠開放センサと、を備える遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が接続されており、これらのセンサから出力される検知信号に基づいて、各種の異常(エラー)の発生を判定する機能も備えている。なお、遊技機用枠3の開放が検知されたときの検知信号と、ガラス扉枠3aの開放が検知されたときの検出信号とは、異なる端子に入力されることにより、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、遊技機用枠3の開放状態と、ガラス扉枠3aの開放状態とを、区別して認識可能となっている。
また、払出モータ位置センサ21TM295からの検出信号は、中継基板21TM072を介して払出制御基板21TM037のI/Oポート21TM372eに入力される。払出モータ位置センサ21TM295は、払出モータ21TM289の回転位置を検出するための発光素子(LED)と受光素子とによるセンサであり、遊技球が詰まったこと、すなわちいわゆる球噛みを検出するために用いられる。払出制御基板21TM037に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、球切れスイッチ21TM187からの検出信号が球切れ状態を示していたり、満タンスイッチ21TM048からの検出信号が満タン状態を示していると、球払出処理を停止する。
さらに、満タンスイッチ21TM048からの検出信号が満タン状態を示していると、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、打球発射装置からの球発射を停止させるために、発射基板21TM090に対してローレベルの満タン信号を出力する。発射基板21TM090のAND回路21TM091が出力する発射モータ21TM094への発射モータ信号は、発射基板21TM090から発射モータ21TM094に伝えられる。払出制御用マイクロコンピュータ21TM370からの満タン信号は、発射基板21TM090に搭載されたAND回路21TM091の入力側の一方に入力され、駆動信号生成回路21TM092からの駆動信号(発射モータ21TM094を駆動するための信号であって、電源基板からの電源を供給する役割を果たす信号である。)は、AND回路21TM091の入力側の他方に入力される。そして、AND回路21TM091の発射モータ信号が発射モータ21TM094に入力される。すなわち、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が満タン信号を出力している間は、発射モータ21TM094への発射モータ信号の出力が停止される。
払出制御用マイクロコンピュータ21TM370には、遊技制御用マイクロコンピュータ100とシリアル通信で信号を入出力(送受信)するためのシリアル通信回路21TM380が内蔵されている。この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ100と 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370とは、シリアル通信回路21TM505,21TM380を介して、遊技制御用マイクロコンピュータ100と 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370との間の接続確認を行うために、一定の間隔(例えば1秒)で信号(賞球要求信号、受信ACK信号)をやり取り(送受信)している。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、シリアル通信回路21TM505を介して、一定の間隔で接続確認を行うための信号(この実施の形態における賞球要求信号)を送信し、 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からの賞球要求信号を受信した場合、その旨を通知する信号(受信ACK信号)を遊技制御用マイクロコンピュータ100に送信する。この実施の形態では、賞球要求信号や受信ACK信号に特定のデータを乗せることにより、賞球要求信号や受信ACK信号を送受信するタイミングにおいて、遊技制御用マイクロコンピュータ100と 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370との間で特定のデータをやり取りするように構成している。例えば、入賞が発生した場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、払い出すべき賞球個数を示すデータを、賞球要求信号の所定ビットを異ならせることにより設定し、当該設定がなされた賞球要求信号を 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に送信する。そして、 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、賞球払出動作が終了すると、賞球終了を示すデータを、受信ACK信号の所定ビットを異ならせることにより設定し、当該設定がなされた受信ACK信号を遊技制御用マイクロコンピュータ100に送信する。また、所定のエラー(球貸し、満タン、球切れなどのエラー)が発生した場合には、エラーの内容を示すデータを、受信ACK信号の所定ビットを異ならせることにより設定し、当該設定がなされた受信ACK信号を遊技制御用マイクロコンピュータ100に送信する。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100と 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370におけるシリアル通信による具体的な信号のやり取りについては、図9−22、図9−34〜36において詳述する。
払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、出力ポート21TM372bを介して、賞球払出数を示す賞球情報信号および貸し球数を示す球貸し個数信号をターミナル基板(枠用外部端子基板と盤用外部端子基板とを含む)21TM160に出力する。なお、出力ポート21TM372bの外側に、ドライバ回路が設置されているが、図9−2では記載省略されている。
また、 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、出力ポート21TM372cを介して、7セグメントLEDによるエラー表示用LED21TM374にエラー信号を出力する。さらに、出力ポート21TM372bを介して、点灯/消灯を指示するための信号を賞球LED21TM053および球切れLED21TM054に出力する。なお、払出制御基板21TM037の入力ポート21TM372fには、エラー状態を解除するためのエラー解除スイッチ21TM375からの検出信号が入力される。エラー解除スイッチ21TM375は、ソフトウェアリセットによってエラー状態を解除するために用いられる。
さらに、 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370からの払出モータ21TM289への駆動信号は、出力ポート21TM372aおよび中継基板21TM072を介して球払出装置21TM097の払出機構部分における払出モータ21TM289に伝えられる。なお、出力ポート21TM372aの外側に、ドライバ回路(モータ駆動回路)が設置されているが、図9−3では記載省略されている。
遊技機に隣接して設置されているカードユニット21TM050には、カードユニット制御用マイクロコンピュータが搭載されている。また、カードユニット21TM050には、使用可表示ランプ、連結台方向表示器、カード投入表示ランプおよびカード挿入口が設けられている。インタフェース基板(中継基板)21TM066には、度数表示LED21TM060、球貸し可LED21TM061、球貸スイッチ21TM062および返却スイッチ21TM063が接続される。
インタフェース基板21TM066からカードユニット21TM050には、遊技者の操作に応じて、球貸スイッチ21TM062が操作されたことを示す球貸スイッチ信号および返却スイッチ21TM063が操作されたことを示す返却スイッチ信号が与えられる。また、カードユニット21TM050からインタフェース基板21TM066には、プリペイドカードの残高を示すカード残高表示信号および球貸し可表示信号が与えられる。カードユニット21TM050と払出制御基板21TM037の間では、接続信号(VL信号)、ユニット操作信号(BRDY信号)、球貸し要求信号(BRQ信号)、球貸し完了信号(EXS信号)およびパチンコ機動作信号(PRDY信号)が入力ポート21TM372fおよび出力ポート21TM372dを介して送受信される。カードユニット21TM050と払出制御基板21TM037の間には、インタフェース基板21TM066が介在している。よって、接続信号(VL信号)等の信号は、図9−2に示すように、インタフェース基板21TM066を介してカードユニット21TM050と払出制御基板21TM037の間で送受信されることになる。
パチンコ遊技機1の電源が投入されると、払出制御基板21TM037に搭載されている 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、カードユニット21TM050にPRDY信号を出力する。また、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、電源が投入されると、VL信号を出力する。 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、VL信号の入力状態によってカードユニット21TM050の接続状態/未接続状態を判定する。カードユニット21TM050においてカードが受け付けられ、球貸スイッチが操作され球貸スイッチ信号が入力されると、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基板21TM037にBRDY信号を出力する。この時点から所定の遅延時間が経過すると、カードユニット制御用マイクロコンピュータは、払出制御基板21TM037にBRQ信号を出力する。
そして、 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、カードユニット21TM050に対するEXS信号を立ち上げ、カードユニット21TM050からのBRQ信号の立ち下がりを検出すると、払出モータ21TM289を駆動し、所定個の貸し球を遊技者に払い出す。そして、払出が完了したら、 払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、カードユニット21TM050に対するEXS信号を立ち下げる。その後、カードユニット21TM050からのBRDY信号がオン状態でないことを条件に、遊技制御用マイクロコンピュータ100から払出指令信号を受けると賞球払出制御を実行する。
カードユニット21TM050で用いられる電源電圧AC24Vは払出制御基板21TM037から供給される。すなわち、カードユニット21TM050に対する電源基板からの電力供給は、払出制御基板21TM037およびインタフェース基板21TM066を介して行われる。この例では、インタフェース基板21TM066内に配されているカードユニット21TM050に対するAC24Vの電源供給ラインに、カードユニット21TM050を保護するためのヒューズが設けられ、カードユニット21TM050に所定電圧以上の電圧が供給されることが防止される。
本実施例のパチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。詳しくは、後述する特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も出玉率が高く、6,5,4,3,2,1の順に値が小さくなるほど出玉率が低くなる。すなわち、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、5,4,3,2,1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
図9−4(A)〜(F)は、各設定値に対応する表示結果判定テーブルを示す説明図である。表示結果判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、MR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。各表示結果判定テーブルは、変動特図指定バッファが1(第1)である、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と、変動特図指定バッファが2(第2)である、つまり、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合のそれぞれについて、大当りとする判定値が設定されている。
図9−4(A)に示すように、設定値1に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、設定値が「2」、「3」、「4」、「5」、「6」である場合よりも低い確率(1/300)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/300)で大当りに当選するようになっている。
また、図9−4(B)に示すように、設定値2に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」である場合よりも高い確率(1/280)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/280)で大当りに当選するようになっている。
また、図9−4(C)に示すように、設定値3に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」である場合よりも高い確率(1/280)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/280)で大当りに当選するようになっている。
また、図9−4(D)に示すように、設定値4に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」、「3」である場合よりも高い確率(1/250)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/250)で大当りに当選するようになっている。
また、図9−4(E)に示すように、設定値5に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」、「3」、「4」である場合よりも高い確率(1/235)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/235)で大当りに当選するようになっている。
また、図9−4(F)に示すように、設定値5に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」、「3」、「4」、「5」である場合よりも高い確率(1/220)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/220)で大当りに当選するようになっている。
つまり、CPU103は、その時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、MR1の値が図9−4(A)〜(F)に示す大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当りA〜大当りF)とすることを決定する。すなわち、設定値に応じた確率で大当りの当選を決定する。尚、図9−4(A)〜(F)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。
また、本実施例では、CPU103は、図9−4(A)〜(F)に示す表示結果判定テーブルを用いて大当りとするか否かを判定するようになっているが、大当り判定テーブルを別個に設け、大当りの判定は、変動特図指定バッファによらず第1特別図柄の変動表示である場合と第2特別図柄の変動表示である場合とで共通のテーブルを用いて行うようにしてもよい。
尚、本実施例では、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値として1〜6の計6個の設定値を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、2個、3個、4個、5個、または7個以上であってもよい。
ここで、本実施例の主基板11における遊技球の集計及び役物比率等の表示について説明する。
主基板11には、遊技の入賞に関する情報、例えば、第1始動入賞口(ヘソ)への入賞による賞球数、第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数、大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数、賞球合計数が入力、発射球数が集計され、表示モニタ21TM029は、賞球合計数のうち大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である連比(%)、賞球合計数のうち第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が占める割合である役比(%)、打ち出した遊技球数に対する賞球合計数が占める割合であるベース(%)を表示するようになっている。連比とは、賞球合計数のうち大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数(下記の連続役物獲得球数)が占める割合である。役比とは、賞球合計数のうち第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数(下記の役物獲得球数)が占める割合である。ベースとは、賞球合計数に対する打ち出した遊技球数が占める割合である。賞球合計数(下記の総獲得球数)は、大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数と、第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と、大入賞口(アタッカー)及び第2始動入賞口(電チュー)以外の入賞口(第1始動入賞口、一般入賞口)への入賞による賞球数と、の総和である。なお、大入賞口(アタッカー)及び第2始動入賞口(電チュー)は、可変役物であり、遊技球の通過可能幅が変動することで、遊技球の入賞想定割合が変動する役物である。また、大入賞口(アタッカー)及び第2始動入賞口(電チュー)以外の入賞口(第1始動入賞口、一般入賞口)は、固定役物であり、遊技球の通過可能幅が固定されており、遊技球の入賞想定割合は一定の役物である。
遊技の入賞に関する情報の集計、計算方法としては、連比と役比については、6000個の賞球数における第1始動入賞口(ヘソ)及び一般入賞口(ソデ)への入賞による賞球数(一般賞球数)、第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数である普通電役賞球数(電チュー賞球数)、大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数である特別電役賞球数(アタッカー賞球数)を集計する。その集計を1セットとし、10セット分、すなわち60000個分の連比(%)、役比(%)を算出する。なお、集計する第1始動入賞口(ヘソ)及び一般入賞口(ソデ)への入賞による賞球数(一般賞球数)、普通電役賞球数(電チュー賞球数)、特別電役賞球数(アタッカー賞球数)は、設定値毎に設けられたリングバッファに記録されるようになっており、少なくとも11セット分の記録容量があり、1セット毎に更新するようになっている。つまり、6000個の11セット分の記憶を相当数量(例えば、数バイト分)記憶しており、それらの累計の連比(%)、役比(%)を算出することができる。また、ベースについては、60000個の賞球数に対する打ち出した遊技球数を集計する。その集計を1セットとし、打ち出した遊技球数に対する60000個の賞球の占める割合(ベース(%))を算出する。
表示モニタ21TM029は、6000個分の連比(%)、役比(%)、及び累計の連比(%)、役比(%)及び前回の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース1(%))、直前の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース2(%))を所定時間(例えば、5秒)毎に切り替えて表示することができる。すなわち、一つの表示手段で6つの表示を切り替えて表示するようになっている。この場合、全て表示を行うのに30秒要するが、遊技が進行することで集計される第1始動入賞口(ヘソ)への入賞による賞球数、第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数、大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数が変化することになる。とすると、例えば、6000個分の連比(%)を表示した後に入賞した賞球数を、その後に表示される60000個分の役比(%)に反映してしまうと、6000個分の連比(%)と60000個分の役比(%)とで食い違いが生じてしまうおそれがある。そこで、第1始動入賞口(ヘソ)への入賞による賞球数、第2始動入賞口(電チュー)の入賞による賞球数、大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数、賞球合計数が入力、集計は、切替表示における所定のタイミング(例えば、6000個分の連比(%)の表示タイミングなど)で行うようにすれば、このような食い違いを防ぐことができる。
尚、本実施例における遊技の入賞に関する情報が記憶される記憶領域は、設定値毎に設けられており、一般入賞賞球や第1始動入賞口賞球、普通電役賞球、特別電役賞球、賞球合計、打込合計は、設定されている設定値に応じた記憶領域(リングバッファ)に記憶されるようになっている。このため、本実施例の連比、役比、ベースは、設定値毎に個別に算出可能となっている。
以下に計算方法の一例として、賞球合計数が60000個であり、第2始動入賞口(電チュー)への入賞による賞球数と大入賞口(アタッカー)への入賞による賞球数との合計である役物獲得球数が42000個である場合の役物比率(役比(%))の計算方法を説明する。なお、以下の説明において、総獲得球数とは、パチンコ遊技機1から払い出された遊技媒体(賞球)の総累計数をいう。また、役物獲得球数とは、アタッカー及び電チューに遊技媒体が入賞することによって払い出された遊技媒体の累計数をいう。また、連続役物獲得球数とは、アタッカーに遊技媒体が入賞することによって払い出された遊技媒体の累計数をいう。打込合計とは、賞球数が60000個に達するまでにパチンコ遊技機1に打ち込まれた遊技媒体の累計数をいう。このため、連比は、下記(1)式で求めることができる。また、役比は、下記(2)式で求めることができる。また、ベースは下記(3)式で求めることができる。
連比=[連続役物獲得球数/総獲得数]×100 ・・・(1)
役比=[(連続役物獲得球数+役物獲得球数)/総獲得数]×100 ・・・(2)
ベース=[60000(賞球合計数)/打込合計]×100・・・(3)
賞球合計数が60000個であり、役物獲得球数が42000個である場合の役物比率は、42000を60000で除算することにより0.70(小数点以下3桁切り捨て)として求められる。しかしながら、パチンコ遊技機1に用いられるマイクロコンピュータは小数点以下の演算を行うことができないため、以下の手法での演算が必要となる。
まず、第1の演算方法を説明する。第1の演算方法において、まず、役物獲得球数を100倍して4200000とする。そしてこの4200000を60000で除算する。これにより商として70が求められる。ここで求められた70より役物比率が70%として求められる。つまり、被除数を100倍することにより、小数点以下2桁までの演算結果を求められるようにしている。ここで、小数点以下3桁までの演算結果を求める場合1000倍すればよい。
次に、第2の演算方法を説明する。第2の演算方法において、まず、賞球合計数を100で除算して600とする。そしてこの600で42000を除算する。これにより商として70が求められる。ここで求められた70より役物比率が70%として求められる。つまり、除数を100で除算することにより、小数点以下2桁までの演算結果を求められるようにしている。ここで、小数点以下3桁までの演算結果を求める場合1000で除算すればよい。
上記した例で賞球合計数は60000個であるが、長い期間の役物比率を算出するために、賞球合計数を格納するための領域として3バイトの領域が設けられている。つまり本例では3バイトの格納領域に00EA60hとして格納される。また、同様に役物獲得球数も3バイトの格納領域に00A410hが格納される。
ここで、パチンコ遊技機1に用いられるマイクロコンピュータは最大2バイトの値同士の演算しか行うことができない。従って、演算を容易にするために、下位1バイトについて切り捨てを行ってもよい。
ここで上記第2の演算方法を簡略化して行う第3の演算方法を説明する。第3の演算方法ではパチンコ遊技機1に用いられるマイクロコンピュータでの演算が容易になるように、賞球合計数の00EA60hに対し、下位1バイトの60hを切り捨て、賞球合計数を00EAh、つまり10進数表記で234を算出する。同じく、役物獲得球数の00A410hに対し、下位1バイトの10hを切り捨て、役物獲得球数を00A4h、つまり10進数表記で164を算出する。
そして、上記第2の演算方法と同様に、賞球合計数を100で除算(273/100)して2を算出する。そして、この2で156を除算して、商として78が求められる。ここで求められた78より役物比率が78%として求められる。
第3の演算方法ではパチンコ遊技機1で用いられるマイクロコンピュータでの演算が容易になる一方、+12%の誤差が生じる。ただし、賞球合計数および役物獲得球数がともに10倍の場合の誤差は+1%となる。つまり、役物比率を算出するための期間が長くなることにより誤差は縮小され、本来の数値に近似する。
また、基板ケース21TM201は、透光性を有する材質で形成されており、主基板11、及び表示モニタ21TM029が視認可能になっている。基板ケース21TM201には主基板11に接続される配線コネクタが挿通する図示しない孔部と、主基板11の電気部品の熱を放出するための放熱孔とが形成されている。主基板11に設けられた表示モニタ21TM029は、放熱孔が真正面にはない位置に配置されている。このため放熱孔によって表示モニタ21TM029の視認性が遮られないようにされている。なお、ここでの「真正面」とは、主基板11を視点としての真正面を意味し、主基板11を視認しようとする従業員等と主基板11との間を意味する。
ここで、パチンコ遊技機1に用いられるマイクロコンピュータは最大2バイトの値同士の演算しか行うことができない。従って、演算を容易にするために、下位1バイトについて切り捨てを行ってもよい。
ここで上記第2の演算方法を簡略化して行う第3の演算方法を説明する。第3の演算方法ではパチンコ遊技機1に用いられるマイクロコンピュータでの演算が容易になるように、賞球合計数の00EA60hに対し、下位1バイトの60hを切り捨て、賞球合計数を00EAh、つまり10進数表記で234を算出する。同じく、役物獲得球数の00A410hに対し、下位1バイトの10hを切り捨て、役物獲得球数を00A4h、つまり10進数表記で164を算出する。
そして、上記第2の演算方法と同様に、賞球合計数を100で除算(273/100)して2を算出する。そして、この2で156を除算して、商として78が求められる。ここで求められた78より役物比率が78%として求められる。
また、遊技の入賞に関する情報が記憶される記憶領域(リングバッファ、10セット合計バッファ(最大2バイトのカウンタを10個備えるリングバッファに記憶された遊技の入賞に関する情報を合計したもの)、賞球合計数バッファ)はリセットボタンが操作された場合に初期化は行われず、継続して記憶されてもよい。リングバッファについては後にさらに説明する。なお、記憶された値のチェックサムを算出し、異常が検出された場合に初期化を行ったり、記憶された賞球合計数の値よりも役物獲得球数の値が大きかったり、役物獲得球数の値よりも連続役物獲得球数の値が大きかったりした場合など、状況として起こりえない事象が検知された場合などには遊技の入賞に関する情報が記憶される記憶領域の初期化処理を行ってもよい。また、初期化処理を行うことなく、エラー表示や警告表示などを行ってもよいし、エラー表示や警告表示を行うとともに、あるいは行った後に初期化処理を行ってもよい。エラー表示や警告表示については後にさらに説明する。
役比(%)の計算は、例として総獲得球数を34321個、役物獲得球数を19876個とすると、19876個に対して34321個を除数として除算し、割合を計算する。19876/34321=0.57912・・・となり約57.9%の役比(%)であることが算出される。遊技制御用マイクロコンピュータ100において演算を行う場合には小数点での計算を避けなければならないため、以下のような計算式に置き換える。19876/34321の除算において分母の34321を100で除算し、小数点を切り捨て、19876/343=57.9475・・・となる。小数点以下は切り捨てられるため57%の役比(%)であることが算出され、表示モニタ21TM029に表示されることとなり、この例の場合には正確な計算によって算出した値とは表示上では誤差がないものとなる。
16ビットにおける最小値は32768(最上位ビットの値以外が0)で誤差が最大となる値は総獲得球数および役物獲得球数がそれぞれ32799であるときである。これを上記の方法で計算すると、32799/32799=100%、遊技制御用マイクロコンピュータ100での計算に置き換えると32799/327=100.3%で+0.3%の誤差となる。小数点を切り捨てて計算を行った場合に、例えば、正確な値が69.9%、遊技制御用マイクロコンピュータの計算による値が70.1%となった場合に69%→70%で表示上1%の誤差が表示されることが考えられるが、1%の誤差という表示上においても非常に小さい誤差で役比(%)(又は連比(%))が表示できる。
また、上記の計算方法を用いる場合に、総獲得球数を100で除算するため、総獲得球数が100未満の場合には計算を行うことができない。さらに、32768未満である場合にも徐々に誤差が大きくなる。10000未満である場合には誤差が1%を超え、さらに大きな誤差となる場合がある。つまり、総獲得球数が少ないほど誤差が大きくなってしまう。このため特定の数以上の総獲得球数(例えば16ビットの最小値である32768)をカウンタによって集計するまでは、表示モニタに役比(%)、連比(%)の表示を行わなかったり、表示を行ったとしても誤差が大きい可能性があることを専用のLEDの発光や、報知音を出力したり、表示された値を点滅表示させるなどして報知してもよい。
また、表示モニタ21TM029は役比(%)と、連比(%)と、ベース(%)を7セグメント上に表示するものであり、それぞれの値を所定期間毎(例えば5秒毎)に切り替えて表示する。この場合に、例えば役比(%)を5秒間表示している間に、電チューやアタッカーへ新たに遊技媒体が入賞するという事象が発生し、それに従い計算した値を5秒後に連比(%)の値として表示してしまうと、役比(%)と連役(%)との値が乖離してしまう虞がある。このため、役比(%)と連比(%)は同一割込み内で計算し算出された値を順次表示していくことが好ましい。
また、7セグメントに表示可能な数値を2ケタとした場合(例えば7セグメントが2つ設けられている場合)に100%を100として表示ができなくなる。この場合には100の代わりに99を表示するようにしてもよい。図9−5(A)に示す表示モニタ21TM029では、下位2桁に数値を表示可能としているが、この場合でも、上位2桁を使用することなく、数値を表示してもよい。あるいは、特定の条件の下で、上位2桁の一部に数値を表示してもよい。
尚、本実施例では、アタッカーと電チューのそれぞれに設けられたセンサによって遊技媒体が入賞したことを検出し、その検出結果に基づいてそれぞれの賞球数を個別に集計する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、アタッカーに入賞した遊技媒体と電チューに入賞した遊技媒体とが排出される排出通路が合流した後に設けられたセンサとを使い、その検出結果に基づいて役物獲得球数、連続役物獲得球数を集計するようにしてもよい。
以下、連比、役比、ベースの表示について、より具体的に説明する。本実施例において主基板11は、遊技盤2(図9−3参照)の裏面側に設けられている。遊技盤2の裏面側には、主基板11以外の他、演出制御基板12などの各周辺基板も設けられている。
主基板11におけるRAM102には、ゲート通過数カウンタ、第1始動入賞数カウンタ、第2始動入賞数カウンタ、第1一般入賞数カウンタ,第2一般入賞数カウンタ,第3一般入賞数カウンタ,第4一般入賞数カウンタ、大入賞数カウンタが設けられている。尚、本実施例では、大入賞口(アタッカー)の入賞数を大入賞数カウンタにて集計する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら第1大入賞口への入賞数を集計する第1大入賞数カウンタと、第2大入賞口への入賞数を集計する第2大入賞数カウンタとを個別に設けて、第1大入賞口への入賞数と第2大入賞口への入賞数とを個別に集計し、これらの各入賞数を合計してアタッカーへの入賞数とするようにしてもよい。
ゲート通過数カウンタは、ゲートスイッチ21が遊技球を検出した数を計数するカウンタである。第1始動入賞数カウンタは、第1始動口スイッチ22Aが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。第2始動入賞数カウンタは、第2始動口スイッチ22Bが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。第1一般入賞数カウンタ〜第4一般入賞数カウンタは、第1一般入賞口スイッチ〜第4一般入賞口スイッチが遊技球を検出した数を計数するカウンタである。大入賞数カウンタが、カウントスイッチ23が遊技球を検出した数を計数するカウンタである。
尚、図9−3に示す、電源基板には、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052が接続されている。クリアスイッチ21TM052は、遊技盤2の裏側面において、従業員等が容易に操作できない位置に配置されている。クリアスイッチ21TM052を操作することにより、後に説明するRAM102に記憶された連比や役比に用いるデータがクリアされる。クリアスイッチは21TM052、連比や役比の算出などに障害が生じた場合など、連比や役比の算出をやり直さざるを得ない状態に陥った時に操作されるスイッチである。このため、通常の連比や役比の算出を行うためのデータの収集を行っている際には、操作する必要がないスイッチである。また、クリアスイッチ21TM052を操作すると、データのクリアのほかにクリアスイッチ操作信号が主基板11に送信される。
尚、主基板11には、前述したように、RTC106が設けられおり、RTC106によって現在時刻を検出できる。RTC106は、初期設定を行うことで所定の時刻や経過時間などを測定できるが、本実施例においてRTC106は、遊技場の営業可能時間を計測可能とされている。
主基板11は、図9−5(A)に示すように、基板ケース21TM201に収容されている。基板ケース21TM201には、かしめピン21TM011Bが取り付けられている。このかしめピン21TM011Bが設けられていることにより、主基板11が基板ケース21TM201に完全に封入された状態となり、主基板11に対する不正行為を防止するようになっている。基板ケース21TM201は、かしめられた基板ケース(以下「かしめ基板ケース」ともいう)である。
また、表示モニタ21TM029は、主基板11上に設けられている。また、基板ケース21TM201には、主基板11が封入されたことを証明するための封印シール21TM011Sが貼られている。封印シール21TM011Sは例えば基板ケース21TM201における取り外し部分をまたいで貼られている。封印シール21TM011Sは、主基板11からは離れた位置に配置されており、表示モニタ21TM029の真正面など、表示モニタ21TM029の視認性が遮られる位置とは異なる位置に配置されている。このように、表示モニタ21TM029は、封印シール21TM011Sによって隠されない位置に配置されている。
表示モニタ21TM029は、第1表示部21TM029A、第2表示部21TM029B、第3表示部21TM029C、第4表示部21TM029D及び第5表示部21TM029Eを備えている。第1表示部21TM029A〜第5表示部21TM029Eは、いずれも「8」の字を描く7つのセグメントによって構成される7セグメントと、7セグメントの右側方下部に配置されたドットによって構成されている。これらの第1表示部21TM029A〜第5表示部21TM029Eは、それぞれ種々の色、例えば赤色、青色、緑色、黄色、白色等で点灯、点滅可能とされている。また、これらの色を極短周期で変化させながら異なる色やいわゆるレインボーで表示させることもできる。
表示モニタ21TM029には、図9−5(B)に示す表示No1〜6の各項目が表示される。1桁目の第1表示部21TM029Aには集計させた設定値(1〜6)、及びCPU103が設定変更モードの処理の後に実行するRAMクリアが完了したことを報知するRAMクリア報知(「C」)が表示され、2桁目の第2表示部21TM029Bと3桁目の第3表示部21TM029Cには集計期間が表示され、4桁目の第4表示部21TM029Dと5桁目の第5表示部21TM029Eには数値が百分率で表示される。表示No1では、短期の連比が表示され、表示No2では、短期の役比が表示される。表示No3では、総累計の連比が表示され、表示No4では、総累計の役比が表示される。また、表示No5では、前回の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース1)が表示され、表示No6では、直前の賞球60000個に基づいて算出されたベース(ベース2)が表示される。
ここでの短期とは、払い出された賞球数(獲得球数)が6000個であった期間を意味する。総累計を求める期間は、連比、役比の算出を開始してからの通算、又は連比、役比の計算を一旦リセットしてからの通算の期間を意味する。
なお、上記の例では、連比や役比、ベースは、遊技状態によらずに算出するが、遊技状態を考慮して算出してもよい。例えば、連比は、賞球合計数のうち、大当り遊技状態中の大入賞口への入賞による賞球数が占める割合としてもよい。また、役比は、賞球合計数のうち、高ベース状態中の第2始動入賞口への入賞による賞球数と大当り遊技状態中の大入賞口への入賞による賞球数が占める割合としてもよい。また、ベースは、低ベース状態と高ベース状態とで個別に算出してもよい。
表示No1の短期連比が表示される場合には、第2表示部21TM029B及び第3表示部21TM029Cに「y6.」が表示され、表示No2の短期役比が表示される場合には、第2表示部21TM029B及び第3表示部21TM029Cに「y7.」が表示される。また、表示No1の短期連比が表示される場合には、第4表示部21TM029D及び第5表示部21TM029Eには、短期連比が百分率表示(%表示)され、表示No2の短期役比が表示される場合には、第4表示部21TM029D及び第5表示部21TM029Eには、短期役比が百分率表示(%表示)される。
表示No3の総累計連比が表示される場合には、第2表示部21TM029B及び第3表示部21TM029Cに「A6.」が表示され、表示No4の総累計役比が表示される場合には、第2表示部21TM029B及び第3表示部21TM029Cに「A7.」が表示される。また、表示No3の総累計連比が表示される場合には、第4表示部21TM029D及び第5表示部21TM029Eには、総累計連比が百分率表示(%表示)され、表示No4の総累計役比が表示される場合には、第4表示部21TM029D及び第5表示部21TM029Eには、総累計役比が百分率表示(%表示)される。
表示No5のベース1が表示される場合には、第2表示部21TM029B及び第3表示部21TM029Cに「bL.」が表示され、表示No4のベース2が表示される場合には、第2表示部21TM029B及び第3表示部21TM029Cに「B6.」が表示される。また、表示No5のベース1が表示される場合には、第4表示部21TM029D及び第5表示部21TM029Eには、総累計連比が百分率表示(%表示)され、表示No6のベース2が表示される場合には、第4表示部21TM029D及び第5表示部21TM029Eには、総累計役比が百分率表示(%表示)される。
主基板11は、連比、役比及びベースを算出するにあたり、大入賞口(アタッカー)、第1始動入賞口、第2始動入賞口、及び第1一般入賞口から第4一般入賞口に進入した遊技球の進入数と、排出口から排出された遊技球数の集計を行っている。CPU103は、メイン処理において、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A及び第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23、並びに、第1一般入賞口スイッチ〜第4一般入賞口スイッチ、排出口スイッチ21TM070の各スイッチの状態(検出信号の有無)を確認するスイッチ処理を行っている。
このスイッチ処理において、各スイッチから出力される検出信号に基づいて、いずれの進入領域に遊技球が進入したのかを特定する。そして、ゲートスイッチ21から検出信号が出力された場合には、ゲート通過数カウンタの値を加算し、第1始動口スイッチ22A,第2始動口スイッチ22Bから検出信号が出力された場合には、第1始動入賞数カウンタ,第2始動入賞数カウンタの値を加算し、カウントスイッチ23から検出信号が出力された場合には、大入賞数カウンタの値を加算し、第1一般入賞口スイッチ,第2一般入賞口スイッチ,第3一般入賞口スイッチ,第4一般入賞口スイッチから検出信号が出力された場合には、第1一般入賞数カウンタ,第2一般入賞数カウンタ,第3一般入賞数カウンタ,第4一般入賞数カウンタの値を加算し、排出口スイッチ21TM070から検出信号が出力された場合には、打込数カウンタの値を加算することで、各進入領域への遊技球の進入数(各入賞口への遊技球の入賞数)を集計する。なお、各カウンタの値はRAM102に記憶されている。
このように、各進入領域への遊技球の進入数を集計するためのステップを、各進入領域に対応したスイッチの状態を確認する一連の処理において併せて実行する(スイッチの状態確認処理であるスイッチ処理に含める)ことにより、別途の集計プログラムを実行させることなく、即ち、実行プログラムが増加することによる容量不足という問題を生じさせることなく、各進入領域への遊技球の進入数を集計可能となっている。
主基板11のCPU103は、集計した各入賞口への遊技球の入賞数に基づいて、各入賞口への入賞による賞球数を算出し、算出した賞球数を入賞口ごとにRAM102に記憶させる。遊技球の入賞による賞球数は、入賞口に対する1回の入賞で払い出される遊技球数と、当該入賞口への入賞回数を乗じた数で算出される。遊技球の入賞による賞球数は、入賞口毎にあらかじめ定められている。
ここで区分される入賞口ごとの賞球数は、図9−6に示すように、一般入賞口賞球(第1一般入賞口〜第4一般入賞口(ソデ)への入賞による賞球)、第1始動入賞口賞球(第1始動入賞口(ヘソ)への入賞による賞球)、普通電役賞球(電チューへの入賞による賞球)、特別電役賞球(アタッカーへの入賞による賞球)の賞球数である。また、RAM102は、総賞球数や打ち込まれた遊技球数も記憶している。なお、CPU103では、一般入賞口への遊技球の入賞数及び第1始動入賞口への遊技球入賞数を個別に集計しているが、一般入賞口への遊技球の入賞数及び第1始動入賞口への遊技球入賞数をまとめて集計してもよい。また、一般入賞口賞球の賞球数と、第1始動入賞口賞球の賞球数とを個別に算出しているが、一般入賞口賞球の賞球数と、第1始動入賞口賞球の賞球数とをまとめて算出してもよい。
RAM102は、これらの賞球数や打込数を記憶するためのリングバッファとアクティブバッファを備えている。リングバッファは、6000個の賞球数ごとの各入賞口への入賞による賞球数を記憶する最大2バイトのカウンタからなる10個の第1記憶領域〜第10記憶領域を備えている。このように、リングバッファでは、所定単位(最大2バイト)の記憶領域を備えている。また、アクティブバッファは、6000個の賞球数ごとの各入賞口への入賞による賞球数を記憶する最大2バイトのカウンタからなる第0記憶領域を備えている。第0記憶領域には、遊技の進行によって増加する入賞口毎の賞球数が加算される。第0記憶領域〜第10記憶領域の11個の記憶領域は、256×256=65536のデータを記憶可能であり、6000個までのデータは余裕をもって記憶できる。
また、RAM102には、入賞口毎に、第1記憶領域〜第10記憶領域に記憶された賞球数(10セット分)や打込数の総和と、総累計との記憶領域が設けられている。10セット分の総和及び総累計の記憶領域は、最大3バイトのカウンタで構成されている、このため、256×256×256=16777216のデータを記憶可能であり、60000個までのデータは余裕をもって記憶できる。
また、RAM102には、10セット分及び総累計の役比及び連比を記憶する連比役比記憶領域と、10セット分のベース(ベース2)と前回の10セット分のベース(ベース1)を記憶するベース記憶領域と、を備えている。主基板11のCPU103では、10セット分及び総累計の各入賞口への遊技球の入賞数に基づく賞球数によって、10セット分及び総累計の役比及び連比を算出し、10セット分及び総累計の役比及び連比を記憶する連比役比記憶領域に記憶させる。10セット分及び総累計の役比及び連比を記憶する連比役比記憶領域は、いずれも最大1バイトのカウンタで構成されている。10セット分及び総累計の役比及び連比は、例えば整数で記憶させる場合には、最大1バイトのカウンタで余裕をもって記憶できる。
また、主基板11のCPU103では、10セット分の各入賞口への遊技球の入賞数に対する打込数によって、10セット分のベースを算出し、該10セット分のベース(ベース2)と前回の10セット分の各入賞口への遊技球の入賞数に対する打込数によって算出したベース(ベース1)とをベース記憶領域に記憶させる。ベース1とベース2は、例えば整数で記憶させる場合には、最大1バイトのカウンタで余裕をもって記憶できる。
ここで、主基板11のCPU103のメモリ空間について説明する。図9−7は主基板におけるCPUのメモリマップを示した図である。CPU103は、上述の内蔵レジスタ、ROM101、RAM102などにアクセスするためのメモリ空間を有している。具体的には、図9−7のメモリマップに示すように、ROM101のアドレス/データ信号線は、メモリ空間のROM領域(本実施形態では、0000H〜2FFFH(Hは16進数を示す。以下、同じ)のうち、0000H〜2FBFH。2FC0H〜2FFFHはプログラム管理エリア)に割り当てられ、CPU103は、このROM領域を指定してROM101からのデータの読み出しを行う。また、本実施例では、ROM領域を第一領域〜第八領域の8つの領域に分けて管理を行っており、第一領域は0000Hから始まる領域としている。
また、内蔵レジスタのアドレス/データ信号線は、メモリ空間のレジスタエリア(本実施形態では、FE00H〜FEBFH)に割り当てられ、CPU103は、このレジスタエリアを介して内蔵レジスタからのデータの読み出しやレジスタへのデータの書き込みを行う。
また、RAM102のアドレス/データ信号線は、メモリ空間のRWM領域(本実施形態では、F000H〜F3FFH)に割り当てられ、CPU103は、このRWM領域を指定してRAM102からのデータの読み出しやRAM102へのデータの書き込みを行う。なお、メモリ空間の他の領域(本実施形態では、3000H〜EFFFH、F400H〜FDFFH、FEC0H〜FFFFH)は非使用領域とされている。
また、RAM102の記憶領域に対応するRAM領域(本実施形態では、0000H〜2FFFHの16Kバイト領域)は、図9−8に示すように、RAM制御領域、非使用領域、RAMデータ領域及びその他領域で構成されている。このRAM制御領域に対応するRAM102の記憶領域には、CPU103が実行する複数種類の命令それぞれに対応する命令データ(オペコード)やCPU103がそれぞれの命令を実行するために必要な補足データ(オペランド)によって構成される制御プログラム用のデータ(単に、制御プログラムデータと称する場合がある)が一時的に記憶され、RAMデータ領域に対応するRAM102の記憶領域には、上記の制御プログラムによって参照される参照データ(例えば、上述の各種抽選データ)が一時的に記憶される。
また、非使用領域に対応するRAM102の記憶領域及びその他領域に対応するRAM102の記憶領域には、連比や役比の表示に用いるデータが一時的記憶される。例えば、非使用領域に対応するRAM102の記憶領域には、入賞口毎の賞球数の総累計を記憶する記憶領域及び総累計の連比役比記憶領域が設けられている。またその他領域に対応するRAM102の記憶領域には、入賞口毎の第0記憶領域を備えるアクティブバッファ、第1記憶領域〜第10記憶領域を備えるリングバッファ、入賞口毎の賞球数(10セット分)の総和の記憶領域、及び10セット分の連比役比記憶領域が設けられている。なお、非使用領域に対応するRAM102の記憶領域と、その他領域に対応するRAM102の記憶領域とには、サブルーチンの先頭アドレスが互いに異なるデータがそれぞれ記憶されている。
なお、本実施形態では、RAM領域の各々のアドレスに対応するRAM102の記憶領域には、1バイト(8ビット)のデータが記憶可能であり、上述の各データ(命令データ、補足データ、参照データ、管理データ)が1バイトを超えるバイト数(例えば、2バイト)のデータである場合には、RAM制御領域の連続する複数のアドレスに対応するRAM102の記憶領域に1バイト毎に分割して記憶している。
また、主基板11は、表示モニタ21TM029に対して、連比、役比、ベースを表示する制御を行う。ここで、主基板11は、複数の項目を順次表示する制御を行う。図9−9(A)は、役物比率表示装置に表示される項目の表示時間を示すタイムチャートである。図9−9(A)に示すように、表示モニタ21TM029に対する表示を開始すると、まず表示No1の短期連比が表示される。表示No1の短期連比の表示は、緑字で表示される。表示No1の短期連比の表示では、図9−9(B−1)に示すように、第1表示部21TM029Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部21TM029Bに「y」の文字が表示され、第3表示部21TM029Cに「6.」の文字が表示される。また、第4表示部21TM029D及び第5表示部21TM029Eには、短期連比が表示される。例えば、短期連比が41%の場合、第4表示部21TM029Dに「4.」の文字が表示され、第5表示部21TM029Eに「1.」の文字が表示される。
表示No1の表示が5秒間継続すると、表示No2の短期役比が表示される。表示No2の短期連比の表示は、赤字で表示される。表示No2の短期役比の表示では、図9−9(B−2)に示すように、第1表示部21TM029Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部21TM029Bに「y」の文字が表示され、第3表示部21TM029Cに「7.」の文字が表示される。また、第4表示部21TM029D及び第5表示部21TM029Eには、短期役比が表示される。例えば、短期役比が63%の場合、第4表示部21TM029Dに「4.」の文字が表示され、第5表示部21TM029Eに「3.」の文字が表示される。
表示No2の表示が5秒間継続すると、表示No3の総累計連比が表示される。表示No3の総累計連比の表示は、赤字で表示される。表示No3の総累計連比の表示では、図9−9(B−3)に示すように、第1表示部21TM029Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部21TM029Bに「A」の文字が表示され、第3表示部21TM029Cに「6.」の文字が表示される。また、第4表示部21TM029D及び第5表示部21TM029Eには、総累計連比が表示される。例えば、総累計連比が58%の場合、第4表示部21TM029Dに「5.」の文字が表示され、第5表示部21TM029Eに「8.」の文字が表示される。
表示No3の表示が5秒間継続すると、表示No4の総累計役比が表示される。表示No4の総累計役比の表示は、赤字で表示される。表示No4の総累計役比の表示では、図9−9(B−4)に示すように、第1表示部21TM029Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部21TM029Bに「A」の文字が表示され、第3表示部21TM029Cに「7.」の文字が表示される。また、第4表示部21TM029D及び第5表示部21TM029Eには、総累計役比が表示される。例えば、総累計役比が68%の場合、第4表示部21TM029Dに「6.」の文字が表示され、第5表示部21TM029Eに「8.」の文字が表示される。
表示No4の表示が5秒間継続すると、図9−9(B−5)に示すように、表示No5のベース1が表示される。表示No5のベース1の表示は、赤字で表示される。表示No5のベース1の表示では、図9−9(B−5)に示すように、第1表示部21TM029Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部21TM029Bに「b」の文字が表示され、第3表示部21TM029Cに「L.」の文字が表示される。また、第4表示部21TM029D及び第5表示部21TM029Eには、前回の賞球60000個に基づいて算出したベース1が表示される。例えば、ベース1が40%の場合、第4表示部21TM029Dに「4.」の文字が表示され、第5表示部21TM029Eに「0.」の文字が表示される。
表示No5の表示が5秒間継続すると、図9−9(B−6)に示すように、表示No6のベース2が表示される。表示No6のベース2の表示は、赤字で表示される。表示No6のベース2の表示では、図9−9(B−6)に示すように、第1表示部21TM029Aに設定値である「1」が表示され、第2表示部21TM029Bに「b」の文字が表示され、第3表示部21TM029Cに「6.」の文字が表示される。また、第4表示部21TM029D及び第5表示部21TM029Eには、
直前の賞球60000個に基づいて算出したベース2が表示される。例えば、ベース2が42%の場合、第4表示部21TM029Dに「4.」の文字が表示され、第5表示部21TM029Eに「2」の文字が表示される。
そして、表示No5の表示が5秒間継続すると図9−9(B−1)に示すように、表示No1の短期連比が表示される。表示No1の短期連比が表示される。以後、表示No1の短期連比〜表示No6のベース2の表示が5秒毎に順次表示される。また、その表示の色は、表示No1の短期連比のみが緑色とされ、表示No2の短期役比〜表示No5のベース2は赤色とされる。このように、表示モニタ21TM029は、短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2を5秒ごとに切り替えて表示する。
更に、これら短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示は、図18(A)〜図18(B)に示すように、表示切替スイッチ21TM030の操作に基づいて、設定値が「1」の場合の短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示、設定値が「2」の場合の短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示、設定値が「3」の場合の短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示に順次変更することが可能となっている。尚、設定値が「1」の場合の短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示中に表示切替スイッチ21TM030が操作された場合は、第1表示部21TM029Aに表示される数値が「2」に更新されるとともに、第4表示部21TM029D及び第5表示部21TM029Eに表示される短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の数値が設定値「2」の値に切り替わる。
また、設定値が「2」の場合の短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示中に表示切替スイッチ21TM030が操作された場合は、第1表示部21TM029Aに表示される数値が「3」に更新されるとともに、第4表示部21TM029D及び第5表示部21TM029Eに表示される短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の数値が設定値「3」の値に切り替わる。
また、設定値が「3」の場合の短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示中に表示切替スイッチ21TM030が操作された場合は、第1表示部21TM029Aに表示される数値が「4」に更新されるとともに、第4表示部21TM029D及び第5表示部21TM029Eに表示される短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の数値が設定値「4」の値に切り替わる。
また、設定値が「4」の場合の短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示中に表示切替スイッチ21TM030が操作された場合は、第1表示部21TM029Aに表示される数値が「5」に更新されるとともに、第4表示部21TM029D及び第5表示部21TM029Eに表示される短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の数値が設定値「5」の値に切り替わる。
また、設定値が「5」の場合の短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示中に表示切替スイッチ21TM030が操作された場合は、第1表示部21TM029Aに表示される数値が「6」に更新されるとともに、第4表示部21TM029D及び第5表示部21TM029Eに表示される短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の数値が設定値「6」の値に切り替わる。
そして、設定値が「6」の場合の短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の表示中に表示切替スイッチ21TM030が操作された場合は、第1表示部21TM029Aに表示される数値が「1」に更新されるとともに、第4表示部21TM029D及び第5表示部21TM029Eに表示される短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2の数値が設定値「1」の値に切り替わる。
尚、本実施例の表示モニタ21TM029においては、各設定値における連比、役比、ベースを表示可能な形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、表示モニタ21TM029においてはこれら連比、役比、ベースのうち、1の数値のみ、或いはいずれか2の数値のみ表示可能であってもよい。
また、本実施例では、付与された賞球数に基づく情報である連比、役比、ベースを算出し、これら連比、役比、ベースを表示モニタ21TM029にて表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、連比、役比、ベースを算出せずに、表示モニタ21TM029には、付与された賞球数の履歴を表示するようにしてもよい。
また、本実施例では、表示モニタ21TM029において、短期連比のみ赤色で表示し、短期役比、総累計連比、総累計役比、ベース1、ベース2については緑色にて表示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、短期連比と短期役比、総累計連比及び総累計役比を同色にて表示し、ベース1とベース2とについては短期連比、短期役比、総累計連比、総累計役比とは異なる同一の色にて表示してもよい。
また、主基板11では、アクティブバッファにおける第0記憶領域の賞球合計が所定の容量である6000個に到達すると、リングバッファにおける第0記憶領域〜第10記憶領域の記憶を更新する。さらには、10セット分の総和及び総累計の記憶領域、10セット分及び総累計の役比及び連比を記憶する連比役比記憶領域の記憶をそれぞれ更新する。
アクティブバッファ及びリングバッファにおける更新では、アクティブバッファの第0記憶領域に記憶されている数値をリングバッファの第1記憶領域に移動させる。また、リングバッファの第1記憶領域〜第9記憶領域に記憶されている数値をそれぞれ第2記憶領域〜第10記憶領域に移動させる。例えば、図9−10に示すように、第0記憶領域〜第9記憶領域における一般入賞口賞球の賞球数がそれぞれ「27」「81」「120」「36」「225」「87」「66」「117」「45」「21」であったとする。このときに、アクティブバッファの第0記憶領域における賞球合計が6000個に到達すると、第1憶領域〜第10記憶領域における一般入賞口賞球の賞球数をそれぞれ「27」「81」「120」「36」「225」「87」「66」「117」「45」「21」に更新する。また、第0記憶領域の賞球数を「0」とし、第10記憶領域の賞球数を消去する。
第0記憶領域〜第10記憶領域に記憶される賞球数を更新する際には、記憶している賞球数を一旦消去してから新たな賞球数を記憶させてもよい。あるいは、記憶されている賞球数に上書きする形で新たな賞球数を記憶させてもよい。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。図9−11に示すように、遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS21TM1010以降の遊技制御メイン処理を開始する。遊技制御メイン処理において、CPU103は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU103は、まず、割込禁止に設定する(ステップS21TM1010)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS21TM1020)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS21TM1030)。次いで、演出制御基板12が動作を開始するまでのウエイトを行う(ステップS21TM1040)。
そして、CPU103は、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(ステップS21TM1050)、RAM102をアクセス可能状態に設定する(ステップS21TM1060)。なお、割込モード2は、CPU103が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
また、図9−12に示すように、CPU103は、錠スイッチ21TM051がONとなっているか否かを判定する(ステップS21TM1110)。錠スイッチ21TM051がONとなっていない場合(ステップS21TM1110;NO)は、ステップS21TM1310に進む。錠スイッチ21TM051がONとなっている場合(ステップS21TM1110;YES)は、CPU103は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(電源基板に搭載されている設定切替スイッチ)21TM052の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS21TM1120)。
クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052の出力信号(クリア信号)の状態確認において、ON状態を検出した場合には(ステップS21TM1120でYES)、CPU103は、設定値を変更可能な設定変更モードに移行する。即ち、CPU103は、電源投入時に錠スイッチ21TM051がONであるという第1条件が成立しており、且つ、電源投入時にクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がONであるという第2条件が成立していることに基づいて、処理状態を設定変更モードに制御する。
CPU103は、設定変更モードに移行することに伴い、情報出力回路112から設定変更対応信号を出力すると共に、セキュリティ信号を出力する(ステップS21TM1130)。これにより、各遊技機の遊技情報を管理するホールコンピュータ等の外部装置において、設定変更対応信号及びセキュリティ信号が入力されていることに基づいて、これらの信号の出力元である遊技機が設定変更モード又は後述する設定確認モードに制御されていることを特定可能である。従って、当該外部装置が備える表示装置において、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている遊技機(例えば台番号等)を特定可能に報知することが可能となる。
また、CPU103は、演出制御基板12に対する演出制御コマンドとして、設定変更モードに制御されたことを指定する設定変更モードコマンドを送信する(ステップS21TM1140)。演出制御用CPU120は、設定変更モードコマンドを受信したことに基づいて、遊技制御用マイクロコンピュータ100が設定変更モードに移行したことを特定可能である。従って、画像表示装置5において当該遊技機が設定変更モードに制御されていることを報知することが可能となる。
そして、CPU103は、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値を読み出して、表示モニタ21TM029に表示させる(ステップS21TM1150)。そして、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052の操作を待機する(ステップS21TM1160)と共に、錠スイッチ21TM051のOFF操作を待機する(ステップS21TM1180)。
クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052の操作待機状態において、CPU103は、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052が操作される毎に(ステップS21TM1160でYES)、表示モニタ21TM029に表示している設定値を変更する(ステップS21TM1170)。例えば、後述するように、設定変更操作を受け付ける毎に、表示している設定値を1ずつ増加させ、6まで達した後には1に戻す表示制御を実行する。
また、錠スイッチ21TM051のOFF操作を待機している状態において、CPU103は、錠スイッチ21TM051のOFF操作を検出すると(ステップS21TM1180でYES)、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値を、表示モニタ21TM029に表示している設定値に変更する(ステップS21TM1190)。即ち、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値を、表示している設定値で上書きすることにより、設定値を確定させる。そして、確定した設定値(RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値)を表示モニタ21TM029に表示させる(ステップS21TM1190)。
なお、ステップS21TM1160において、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052が操作されることなく(ステップS21TM1160でYESと判定されることなく)、錠スイッチ21TM051のOFF操作が行われた場合(ステップS21TM1180でYESと判定された場合)には、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値と、表示モニタ21TM029に表示している設定値が一致している状態のため、結果として、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値は変更されない。
ステップS21TM1200の処理が実行されると、設定変更モードが終了し、CPU103は、後述する図9−13に示すステップS21TM1410の初期化処理に移行する。
前述したステップS21TM1120におけるクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052の出力信号(クリア信号)の状態確認において、OFF状態を検出した場合には(ステップS21TM1120でNO)、CPU103は、設定値を確認可能な設定確認モードに移行する。即ち、CPU103は、電源投入時に錠スイッチ21TM051がONであるという第1条件は成立しているが、電源投入時にクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がONであるという第2条件は成立していないことに基づいて、処理状態を設定確認モードに制御する。
CPU103は、設定確認モードに移行することに伴い、情報出力回路112から設定変更対応信号を出力すると共に、セキュリティ信号を出力する(ステップS21TM1210)。これにより、各遊技機の遊技情報を管理するホールコンピュータ等の外部装置において、設定変更対応信号及びセキュリティ信号が入力されていることに基づいて、これらの信号の出力元である遊技機が設定変更モード又は設定確認モードに制御されていることを特定可能である。従って、当該外部装置が備える表示装置において、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている遊技機(例えば台番号等)を特定可能に報知することが可能となる。
また、CPU103は、演出制御基板12に対する演出制御コマンドとして、設定確認モードに制御されたことを指定する設定確認モードコマンドを送信する(ステップS21TM1220)。演出制御用CPU120は、設定確認モードコマンドを受信したことに基づいて、遊技制御用マイクロコンピュータ100が設定確認モードに移行したことを特定可能である。従って、画像表示装置5において当該遊技機が設定確認モードに制御されていることを報知することが可能となる。
そして、CPU103は、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値を読み出して、表示モニタ21TM029に表示させる(ステップS21TM1230)。そして、錠スイッチ21TM051のOFF操作を待機する(ステップS21TM1240)。
また、錠スイッチ21TM051のOFF操作を待機している状態において、CPU103は、錠スイッチ21TM051のOFF操作を検出すると(ステップS21TM1240でYES)、設定確認モードが終了し、CPU103は、後述する図9−13に示すステップS21TM1320の、電源断検出処理が実行されたか否かの判定処理に移行する。
前述したステップS21TM1110で、錠スイッチがOFFの状態であると判定された場合には(ステップS21TM1110でNO)、CPU103は、図9−13に示すように、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(電源基板に搭載されている設定切替スイッチ)21TM052の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS21TM1310)。
クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052の出力信号(クリア信号)の状態確認において、ON状態でない場合には(ステップS21TM1310でNO)、CPU103は、電源断検出処理(図9−14参照)を実行したか否かを、所定のバックアップ領域にチェックデータが格納されているか否かに基づいて判定する(ステップS21TM1320)。
本例において、このステップS21TM1320の処理が実行されるケースとして、(1)電源投入時に錠スイッチ21TM051がOFFであり、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052もOFFであったことに基づいて、設定変更モード及び設定確認モードの何れにも移行することなく直ちにステップS21TM1320の処理が実行される場合と、(2)電源投入時に錠スイッチ21TM051がONであり、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がOFFであったことに基づいて、設定確認モードに移行し、その設定確認モードの終了後にステップS21TM1320の処理が実行される場合と、が存在する。
バックアップデータが格納されている場合、CPU103は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS21TM1330)。この実施例では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、ステップS21TM1330では、算出したチェックサムと、電源断検出処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する(ステップS21TM1330でNOと判定されてステップS21TM1410に移行する)。
チェック結果が正常であれば(ステップS21TM1330でYES)、CPU103は、遊技制御用マイクロコンピュータ100を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(ステップS21TM1340及びステップS21TM1350の処理)を行う。具体的には、ROM101に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS21TM1340)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM102内の領域)に設定してステップS21TM1360に進む(ステップS21TM1350)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS21TM1340及びステップS21TM1350の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグ、保留記憶、規制部材状態指定フラグ、初期化済フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。設定値格納領域(確定した設定値が格納されている領域)も、初期化してはならない部分に含まれる。また、設定値毎に、連比、役比、及びベース等の各集計値(表示モニタ21TM029に表示可能な遊技情報)が記憶されている領域も、初期化してはならない部分に含まれる。
次いで、CPU103は、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値を読み出す(ステップS21TM1360)。後述する遊技制御用タイマ割込処理では、ここで読み出された設定値に基づいて特別図柄プロセス処理(ステップS21TM1690)における大当り判定が実行される。次いで、CPU103は、電力供給復旧時のコマンドとしてのバックアップコマンド(復旧時のコマンド)を送信する(ステップS21TM1370)。演出制御用CPU120では、このバックアップコマンド(復旧時のコマンド)を受信したことに基づいて、電力供給停止時のデータに基づいて電源断からの復旧が行われたことを認識する。演出制御用CPU120は、バックアップコマンドを受信すると、例えば画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等の演出装置において、電力供給停止時のデータに基づいて電源断からの復旧が行われたことを報知することが可能である。次いで、CPU103は、ステップS21TM1470の設定コマンド送信処理を実行する。
尚、ステップS21TM1310で、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がオンの状態である場合(ステップS21TM1310;YES)や、ステップS21TM1320でバックアップデータが格納されていない場合(ステップS21TM1320;NO)、ステップS21TM1330でパリティチェックの結果が正常でない場合(ステップS21TM1330;NO)場合は、初期化処理を実行する(ステップS21TM1410)。
本例において、ステップS21TM1410の初期化処理が実行されるケースとして、(1)電源投入時に錠スイッチ21TM051がOFFであり、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がONであったことに基づいて、設定変更モード及び設定確認モードの何れにも移行することなく直ちにステップS21TM1410の初期化処理が実行される場合と、(2)電源投入時に錠スイッチ21TM051がOFFであり、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052もOFFであったことに基づいて、ステップS21TM1320又はステップS21TM1330の何れかでNOと判定されたことを条件として、設定変更モード及び設定確認モードの何れにも移行することなく直ちにステップS21TM1410の初期化処理が実行される場合と、(3)電源投入時に錠スイッチ21TM051がONであり、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052もONであったことに基づいて、設定変更モードに移行し、その設定変更モードの終了後にステップS21TM1410の初期化処理が実行される場合と、(4)電源投入時に錠スイッチ21TM051がONであり、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がOFFであったことに基づいて、設定確認モードに移行し、その設定確認モードの終了後にステップS21TM1320又はステップS21TM1330の何れかでNOと判定されたことを条件として、ステップS21TM1410の初期化処理が実行される場合と、が存在する。
初期化処理では、CPU103は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS21TM1410)。RAMクリア処理では、RAM102の遊技状態情報格納領域に格納されている電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグ、保留記憶等)はクリアされて、初期値が設定されるが、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値はクリアされず、RAMクリア処理の前から変更されない。また、設定値毎に、連比、役比、及びベース等の各集計値(表示モニタ21TM029に表示可能な遊技情報)が記憶されている領域も、クリアされず、これら設定値毎の各集計値は、RAMクリア処理の前から変更されない。そして、表示モニタ21TM029に「C」の文字を表示すること等により、遊技状態が初期化されたことを報知する(ステップS21TM1420)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM102の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM101に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS21TM1430)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS21TM1440)。
また、ステップS21TM1430およびステップS21TM1440の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
尚、本実施例では、錠スイッチ21TM051がONとなっていることを条件に設定変更モード、設定確認モードに移行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に遊技機用枠3が開放されていること(遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により遊技機用枠3が開放状態となっていることが検出されていること)を条件として設定変更モード、設定確認モードに移行可能としてもよい。
ステップS21TM1430、ステップS21TM1440の実行後、CPU103は、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値を読み出す(ステップS21TM1450)。後述する遊技制御用タイマ割込処理では、ここで読み出された設定値に基づいて特別図柄プロセス処理(ステップS21TM1690)における大当り判定が実行される。次いで、CPU103は、電源投入時(あるいは、設定変更モード又は設定確認モードの終了時)に初期化処理が行われたことを指定する初期化コマンドを送信する(ステップS21TM1460)。演出制御用CPU120では、この初期化コマンドを受信したことに基づいて、初期化処理が行われたことを認識する。演出制御用CPU120は、初期化コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等の演出装置において、遊技状態等の初期化が行われたことを報知することが可能である。次いで、CPU103は、ステップS21TM1470の設定コマンド送信処理を実行する。
CPU103は、ステップS21TM1360又はステップS21TM1450で読み出した設定値を指定する設定コマンドを、演出制御用CPU120に送信する(ステップS21TM1470)。設定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、設定コマンドが指定する設定値に応じた演出を実行することにより、設定値を示唆することが可能である。例えば、大当り遊技状態が終了したときに実行されるエンディング演出の態様を、指定された設定値に応じて異ならせることで、遊技者に設定値を示唆することが可能である。
そして、CPU103は、シリアル通信回路21TM505の設定処理を実行する(ステップS21TM1480)。この設定処理では、主基板11の出力回路21TM067から払出制御基板21TM037の入力回路21TM373Aに接続確認信号が出力される(図9−19及び図9−21を参照)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100のシリアル通信回路21TM505と、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370のシリアル通信回路21TM380との通信を実行可能な状態に設定する。
次に、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS21TM1490)。CPU103は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路104に特図表示結果判定用の乱数値MR1の値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS21TM1500において、CPU103は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行う。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施例では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
次いで、CPU103は、表示用乱数更新処理(ステップS21TM1520)および初期値用乱数更新処理(ステップS21TM1530)を繰返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS21TM1510)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS21TM1540)。本実施例では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施例では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ100が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
図9−12及び図9−13に示した例では、設定変更モードに制御された場合、CPU103は、設定変更モードコマンド(ステップS21TM1140)を送信した後に、電源投入時の初期化コマンドを送信し(ステップS21TM1460)、設定コマンドを送信する(ステップS21TM1470)。また、設定確認モードに制御された場合、CPU103は、設定確認モードコマンド(ステップS21TM1220)を送信した後に、電源断復旧時のバックアップコマンド又は電源投入時の初期化コマンドを送信し(ステップS21TM1370又はステップS21TM1460)、設定コマンドを送信する(ステップS21TM1470)。従って、演出制御用CPU120は、設定変更モードコマンドを受信した後に初期化コマンドを受信したことに基づいて、設定変更モードの終了を特定可能であり、画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等の演出装置により設定変更モードの終了を報知することが可能である。また、演出制御用CPU120は、設定確認モードコマンドを受信した後にバックアップコマンド又は初期化コマンドを受信したことに基づいて、設定確認モードの終了を特定可能であり、画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等の演出装置により設定確認モードの終了を報知することが可能である。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受付けると、図9−14のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。図9−14に示す遊技制御用タイマ割込み処理を開始すると、CPU103は、まず、電源断検出処理を実行する(ステップS21TM1610)。そして、遊技停止エラーが発生しているか否かを判定し(ステップS21TM1615)、遊技停止エラーが発生していないことを条件として(ステップS21TM1615でNO)、所定のスイッチ処理を実行することにより、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23、排出口スイッチ21TM070といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する(ステップS21TM1620)。一方、遊技停止エラーが発生している場合には(ステップS21TM1615でYES)、ステップS21TM1620のスイッチ処理は実行されず、結果として遊技が停止される。
例えば、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により、遊技機用枠3の開放状態が検出されていること、ガラス扉枠3aの開放状態が検出されていること、不図示の磁気センサにより異常と判定されるレベルの磁気が検出されていること、不図示の振動センサにより異常と判定されるレベルの振動が検出されていること、不図示の電波センサにより異常と判定されるレベル及び周波数帯の電波が検出されていることに基づいて、遊技停止エラーが発生していると判定される。
続いて、第1始動入賞口、第2始動入賞口、大入賞口、第1一般入賞口〜第4一般入賞口、のいずれかに遊技球が入賞した場合、つまり、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23、第1一般入賞口スイッチ〜第4一般入賞口スイッチからの検出信号の入力があった場合には、各検出信号による入賞に対応した賞球個数の設定などを行う賞球処理(ステップS21TM1630)を実行する。
次いで、CPU103は、役比、連比、ベース等の入賞情報を算出する入賞情報処理(ステップS21TM1640)、該入賞情報処理にて算出された役比、連比、ベース等の入賞情報を表示モニタ21TM029に表示する入賞情報表示制御処理(ステップS21TM1650)を行う。その後、所定のメイン側エラー処理(ステップS21TM1660)を実行することにより、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を実行可能とする。なお、ステップS21TM1660において、ステップS1615の説明で述べた各種センサによる異常(遊技停止エラー)の検出を行い、異常を検出した場合には、異常検出フラグをセットして、次回のタイマ割込におけるステップS21TM1615において遊技停止させる(スイッチ処理を実行させない)ようにしても良い。この後、所定の情報出力処理を実行することにより、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報、払出情報などのデータを出力する(ステップS21TM1670)。
情報出力処理に続いて、主基板11の側で用いられる乱数値MR1や乱数値MR1〜MR4といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための遊技用乱数更新処理を実行する(ステップS21TM1680)。この後、CPU103は、特別図柄プロセス処理を実行する(ステップS21TM1690)。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。
特別図柄プロセス処理に続いて、普通図柄プロセス処理が実行される(ステップS21TM1700)。CPU103は、普通図柄プロセス処理を実行することにより、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の変動表示や可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。
普通図柄プロセス処理を実行した後、CPU103は、コマンド制御処理を実行することにより、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる(ステップS21TM1710)。これらの一例として、コマンド制御処理では、遊技制御バッファ設定部に設けられた送信コマンドバッファの値によって指定されたコマンド送信テーブルにおける設定に対応して、I/O105に含まれる出力ポートのうち、演出制御基板12に対して演出制御コマンドを送信するための出力ポートに制御データをセットした後、演出制御INT信号の出力ポートに所定の制御データをセットして演出制御INT信号を所定時間にわたりオン状態としてからオフ状態とすることなどにより、コマンド送信テーブルでの設定に基づく演出制御コマンドの伝送を可能とする。コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
尚、ステップS21TM1710のコマンド制御処理においては、パチンコ遊技機1に設定されている設定値を通知するためのコマンドを送信すること、または、変動パターンや変動表示が終了したことを通知するためのコマンド等の既存コマンドにパチンコ遊技機1に設定されている設定値の情報を含ませて送信することによって、演出制御基板12に対して定期的に設定値を通知するようにしてもよい。更に、演出制御基板12(演出制御用CPU120)は主基板11からこれらコマンドを受信することによって、設定されている設定値を示唆する演出を変動表示中や大当り遊技中等、様々タイミングにて実行してもよい。
図9−12及び図9−13に示したように、設定変更モードに制御された場合には、必ずRAMクリア(ステップS21TM1410)が実行されるようになっている。これは、図9−4に示したように、設定値に応じて大当りと判定される乱数の範囲が異なるためである。例えば、設定変更前の始動入賞時に抽出された大当り判定用乱数が、変更前の設定値との関係では大当りと判定されたものの、変更後の設定値との関係でははずれと判定される事象や、これとは逆に、変更前の設定値との関係でははずれと判定されたものの、変更後の設定値との関係では大当りと判定される事象が生じうる。このような場合に、設定変更前の始動入賞時に抽出された大当り判定用乱数に基づいて、設定変更後の遊技を継続させる(特別図柄プロセス処理を含む遊技制御用タイマ割込処理を実行させる)ことは不適切であるため、遊技状態を初期化することにより保留記憶(特別図柄の保留記憶、普通図柄の保留記憶)をクリアして、保留記憶数を初期値(0)とするようにしている。
また、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間は、ステップS21TM1540の割込許可が行われない結果、遊技制御用タイマ割込処理におけるスイッチ処理(ステップS21TM1620)も行われず、始動入賞やゲート通過等は無効となっている。これは、設定変更モードに制御されている期間は乱数回路設定処理(ステップS21TM1490)等が未だ実行されておらず、乱数の更新が行われていないためである。仮に、設定変更モードに制御されている期間において始動入賞に基づいて乱数を抽出してしまうと、始動入賞のタイミングによらず同じ乱数値になってしまい、このような乱数値に基づいて遊技を進行させることは不適切であるため、始動入賞やゲート通過を無効化している。
次に、設定変更モード(メイン処理のステップS21TM1130からステップS21TM1200)、及び、RAMクリア(メイン処理のステップS21TM1410からステップS21TM1420)に関連した処理における表示モニタ21TM029の表示態様について説明する。先ず、図9−15(A)に示すように、遊技場の店員等の操作によって電源がOFFとなる(電源断させる)と、パチンコ遊技機1への電力の供給が停止することによって表示モニタ21TM029での表示が終了する。
次に、図9−15(B)に示すように、錠スイッチ21TM051がONとなっていること(メイン処理のステップS21TM1110でY)を条件に、遊技場の店員等がクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052を操作しつつ電源を投入すると(メイン処理のステップS21TM1120でYの場合)、CPU103によってステップS21TM1130及びステップS21TM1140の処理が実行され、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値(この例では、設定値「1」)が、RAM102の設定情報一時記憶領域にコピーされ、表示モニタ21TM029(より正確には第1表示部21TM029A)において該設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値(この例では、設定値「1」)が表示される(ステップS21TM1150)。
このように第1表示部21TM029Aにて設定値が表示されている状態において、図9−15(C)に示すように、CPU103は、遊技場の店員等によるクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052の操作を検出する毎に、第1表示部21TM029Aに表示している数値(設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値)を順次更新表示していく(ステップS21TM1170)。例えば、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052が操作される毎に、第1表示部21TM029Aに表示している数値(設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値)を、1→2→3→4→5→6→1→・・・のように更新表示していく。ここで、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052が操作されても、その操作によってはRAM102の設定値格納領域に格納されている設定値(この例では、設定値「1」)自体は変更されず、後述する錠スイッチ21TM051のOFF操作が実行されたときに、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値(この例では、設定値「1」)が、第1表示部21TM029Aに表示されている数値(この例では、設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値「2」)に変更される(上書きされる)。
次いで、図9−15(D)に示すように、CPU103は、遊技場の店員等による錠スイッチ21TM051のOFF操作を検出(ステップS21TM1180でYES)したことにもとづいて、RAM102の設定値格納領域に格納されていた設定値(この例では、設定値「1」)が、第1表示部21TM029Aに表示されている数値(この例では、設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値「2」)に変更され(上書きされ)、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値(この例では、設定値「2」)が確定する(ステップS21TM1190)。このとき、CPU103は、第1表示部21TM029Aを点滅表示させることによって、遊技場の店員等に新たな設定値がRAM102の設定値格納領域に格納され、設定変更モードの制御が終了したことを報知(設定完了報知)する(ステップS21TM1200)。
なお、一旦錠スイッチ21TM051がOFF操作された後は、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052が操作されても、第1表示部21TM029Aに表示されている数値(この例では、設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値「2」)、及び、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値(この例では、設定値「2」)は何れも変更されない。仮に、設定値が確定した後にも第1表示部21TM029Aに表示される数値が変更可能であると、錠スイッチ21TM051がOFFの状態でも設定値が変更可能であると誤解させてしまうおそれがある。そのため、本実施形態では、一旦錠スイッチ21TM051がOFF操作された後は、第1表示部21TM029Aに表示される数値を変更させないようにしている。
そして、設定変更モード(ステップS21TM1130からステップS21TM1200)を終了し、CPU103は、RAMクリアの処理を実行する(ステップS21TM1410)。RAMクリア処理では、RAM102の遊技状態情報格納領域に格納されている電源断発生時の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグ、保留記憶等)がクリアされて、初期値が設定されることにより、遊技状態が初期化されるが、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値はクリアされず、RAMクリア処理の前から変更されない。また、RAM102のバックアップ領域に保留記憶が記憶されている場合は、該保留記憶がクリアされる。RAMクリアの処理が終了した後、CPU103は、第1表示部21TM029Aに「C」を表示させることによって、遊技場の店員等にRAMクリアの処理が実行されたことを報知(RAMクリア報知)する(ステップS21TM1420)。これにより、遊技場の店員等は、設定変更モードが終了して(設定値が確定して)、初期化処理が実行されたことを把握する。そして、ステップS21TM1430以降の処理を実行することによって遊技が可能な状態、つまり、変動表示結果や大当り種別、変動パターンの決定抽選や、賞球の払出等が実行可能な状態となる。
尚、本実施例の設定変更モードでは、表示モニタ21TM029に表示する初期表示として、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値を表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、設定変更モードにおいて表示モニタ21TM029に表示する初期表示としては、遊技者にとって最も有利な設定値(本実施例であれば「6」)、或いは、遊技者にとって最も不利な設定値(本実施例であれば「1」)を表示するようにしてもよい。
また、CPU103は、設定変更モードの終了に伴い、RAMクリア報知後に、表示モニタ21TM029に、確定した設定値(RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値)に対応した、連比、役比、及びベース等の各集計値を表示させるようにしても良い。また、設定値毎に、各設定値に対応した連比、役比、及びベース等の各集計値を、順番(設定値の昇順又は降順)に表示モニタ21TM029に表示させるようにしても良い。
なお、設定変更モードに制御されているときに、錠スイッチ21TM051がOFF状態とされることなく電源断が発生した場合には、錠スイッチ21TM051がOFF状態とされていないことにより、RAM102の設定値格納領域に格納されていた設定値は、電源投入時から変更されておらず、設定情報一時記憶領域に記憶されていた設定値は削除される。
次に、設定確認モード(ステップS21TM1210からステップS21TM1240)の処理における表示モニタ21TM029の表示態様について説明する。先ず、図9−16(A)に示すように、遊技場の店員等の操作によって電源がOFFとなる(電源断させる)と、パチンコ遊技機1への電力の供給が停止することによって表示モニタ21TM029での表示が終了する。
次に、図9−16(B)に示すように、錠スイッチ21TM051がONとなっていること(メイン処理のステップS21TM1110でY)を条件に、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がOFFの状態で電源を投入すると(メイン処理のステップS21TM1120でNの場合)、CPU103によってステップS21TM1210及びステップS21TM1220の処理が実行され、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値(この例では、設定値「1」)が、RAM102の設定情報一時記憶領域にコピーされ、表示モニタ21TM029(より正確には第1表示部21TM029A)において該設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値(この例では、設定値「1」)が表示される(ステップS21TM1230)。
なお、設定変更モードに制御されているときと異なり、設定確認モードに制御されているときには、遊技場の店員等によりクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052の操作が行われても、第1表示部21TM029Aに表示している数値(この例では、設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値「1」)は更新表示されない。仮に、設定確認モードに制御されているときに、遊技場の店員等によりクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052の操作が行われたことにより、第1表示部21TM029Aに表示している数値(この例では、設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値「1」)が更新表示されてしまうと、設定確認モードにおいて、設定値が変更可能であると誤解させてしまうおそれがある。そのため、本実施形態では、設定確認モードに制御されているときには、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052の操作が行われても、第1表示部21TM029Aに表示している数値(この例では、設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値「1」)は更新表示されないようにしている。
そして、CPU103は、遊技場の店員等による錠スイッチ21TM051のOFF操作を検出(ステップS21TM1240でYES)したことにもとづいて、設定確認モードを終了する。ステップS21TM1320以降の処理を実行することによって遊技が可能な状態、つまり、変動表示結果や大当り種別、変動パターンの決定抽選や、賞球の払出等が実行可能な状態となる。すなわち、設定確認モードの処理を実行した場合、CPU103は、ステップS21TM1320又はステップS21TM1330でNOと判定された場合を除き、RAMクリアに関連した処理を実行しない。
なお、錠スイッチ21TM051がOFF操作された後は、前述したように、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052が操作されても、第1表示部21TM029Aに表示されている数値(この例では、設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値「1」)、及び、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値(この例では、設定値「1」)は何れも変更されない。
以上に示したように、パチンコ遊技機1への電力供給が開始されるときに、(1)錠スイッチ21TM051がON状態であり、且つ、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052もON状態である、という、設定変更モードに制御するための条件が成立している場合には、遊技機が設定変更モードに制御され、(2)錠スイッチ21TM051がON状態であり、且つ、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052はOFF状態である、という、設定確認モードに制御するための条件が成立している場合には、遊技機が設定確認モードに制御されることになる。
遊技場の店員等は、設定値を変更又は表示させるため(設定変更モード又は設定確認モードに移行させるため)には、電源投入時に錠スイッチ21TM051をON状態とするが、このとき、設定変更モードに移行させるためには、さらに初期化処理を実行させるための操作(クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052の操作)を行い、設定確認モードに移行させるためには、当該初期化処理を実行させるための操作を行わない。このように、遊技場の店員等は、電源投入時に遊技機を設定変更モード及び設定確認モードの何れに制御させるのか(あるいは何れにも制御させないか)を選択可能であると共に、初期化処理を実行させるか否かについても選択可能となっている。
また、本実施形態では、遊技機を設定確認モードに移行させるために初期化処理が必要とはならない(ステップS21TM1320又はステップS21TM1330でNOと判定された場合を除いてRAMクリアが実行されない)。そのため、遊技者が遊技を行っているときに遊技場の店員等が設定値を確認したい場合等に、一旦電源を落として、その後の電源投入時に設定確認モードに移行させても、遊技状態が初期化されず、遊技者の不利益となることがない。遊技場側では、設定確認モードによって、設定値の確認を支障無く行うことが可能となる。
また、CPU103は、設定確認モードの終了に伴い、表示モニタ21TM029に、表示した設定値(RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値)に対応した、連比、役比、及びベース等の各集計値を表示させるようにしても良い。また、設定値毎に、各設定値に対応した連比、役比、及びベース等の各集計値を、順番(設定値の昇順又は降順)に表示モニタ21TM029に表示させるようにしても良い。
図9−17は、設定変更モード、設定確認モードに制御されたときに、パチンコ遊技機1の演出装置(画像表示装置5、スピーカ8L,8R、及び、遊技効果ランプ9)により設定変更モード、設定確認モードに移行したことの報知が行われる例を示している。図9−17(1)は、設定変更モードに制御されたときに画像表示装置5に表示される画像の例、図9−17(2)は、設定確認モードに制御されたときに画像表示装置5に表示される画像の例を、それぞれ示している。
図9−17(1)の(A)に示すように、電源投入時(特にステップS21TM1040の演出制御基板動作待ちのウエイトが完了する前)は、演出制御基板12の起動が完了していない。よって、画像表示装置5には画像が表示されておらず、スピーカ8L,8Rから音は出力されず、遊技効果ランプ9は発光していない状態となっている。
次に、図9−17(1)の(B)に示すように、メイン処理におけるステップS21TM1140でCPU103から演出制御基板12に送信される設定変更モードコマンドを受信したことに基づいて、演出制御用CPU120は、遊技制御用マイクロコンピュータ100が設定変更モードに移行したことを特定して、その旨を報知可能である。例えば、画像表示装置5において「設定変更中」の文字を表示し、スピーカ8L,8Rから設定変更モードに移行したことを報知する音声(例えば「設定変更中です」という音声)を出力し、遊技効果ランプ9を所定の発光態様(例えば白色の点滅態様)で発光させることにより、設定変更モードに移行したことを報知する。このような構成によれば、パチンコ遊技機1の中で最も大きな表示領域を備えた画像表示装置5等において、設定変更モードに移行されていることを報知することが可能であるため、設定変更モードに制御されていることを明確に把握可能となる。ここで、図9−17(1)の(B)に示す状態では、画像表示装置5におけるその他の表示情報(例えば、演出図柄や小図柄、第4図柄、右打ち表示等)を表示しない。
なお、演出制御用CPU120が設定変更モードコマンドを受信したときに、VDP(Video Display Processor)により、映像信号を画像表示装置5に供給可能な状態となっていなければ(即ち、表示制御部123により画像表示装置5の制御が可能となっていないときには)、映像信号を画像表示装置5に供給可能な状態となるまで(即ち、表示制御部123により画像表示装置5の制御が可能となるまで)、画像表示装置5による報知は行わず、音声報知及び発光報知を先行して実行する。即ち、スピーカ8L,8Rから設定変更モードに移行したことを報知する音声(例えば「設定変更中です」という音声)を出力し、遊技効果ランプ9を所定の発光態様(例えば白色の点滅態様)で発光させることにより、設定変更モードに移行に移行したことを報知する。その後、映像信号を画像表示装置5に供給可能な状態となったときに(即ち、表示制御部123により画像表示装置5の制御が可能となったときに)、上記音声報知及び上記発光報知に加えて、画像表示装置5による報知を開始する。即ち、画像表示装置5において「設定変更中」の文字を表示する。
そして、図9−17(1)の(C)に示すように、メイン処理におけるステップS21TM1470でCPU103から演出制御基板12に送信される設定コマンドを受信したことに基づいて(あるいは、ステップS21TM1460でCPU103から演出制御基板12に送信された電源投入時の初期化コマンドを受信したことに基づいて)、演出制御用CPU120は、遊技制御用マイクロコンピュータ100が設定変更モードを終了したことを特定して、その旨を報知可能である。例えば、画像表示装置5において「設定変更終了」の文字を表示し、スピーカ8L,8Rから出力されていた設定変更モードに移行したことを報知する音声(例えば「設定変更中です」という音声)の出力を停止し、遊技効果ランプ9による所定の発光態様(例えば白色の点滅態様)での発光を停止することにより、設定変更モードが終了したことを報知する。このような構成によれば、パチンコ遊技機1の中で最も大きな表示領域を備えた画像表示装置5等において、設定変更モードが終了したことを報知することが可能であるため、設定変更モードが終了したことを明確に把握可能となる。
そして、図9−17(1)の(D)に示すように、CPU103は、メイン処理のステップS21TM1480以降の処理を実行し、遊技可能な状態になったこと(遊技制御用タイマ割込処理が実行されたこと)に伴って、画像表示装置5においてデモ画面を表示するための演出制御用コマンドを送信し、これを受信した演出制御用CPU120は、画像表示装置5にデモ画面を表示する。
図9−17(2)の(A)に示すように、電源投入時(特にステップS21TM1040の演出制御基板動作待ちのウエイトが完了する前)は、演出制御基板12の起動が完了していない。よって、画像表示装置5には画像が表示されておらず、スピーカ8L,8Rから音は出力されず、遊技効果ランプ9は発光していない状態となっている。
次に、図9−17(2)の(B)に示すように、メイン処理におけるステップS21TM1220でCPU103から演出制御基板12に送信される設定確認モードコマンドを受信したことに基づいて、演出制御用CPU120は、遊技制御用マイクロコンピュータ100が設定確認モードに移行したことを特定して、その旨を報知可能である。例えば、画像表示装置5において「設定確認中」の文字を表示し、スピーカ8L,8Rから設定確認モードに移行したことを報知する音声(例えば「設定確認中です」という音声)を出力し、遊技効果ランプ9を所定の発光態様(例えば白色の点滅態様)で発光させることにより、設定確認モードに移行したことを報知する。このような構成によれば、パチンコ遊技機1の中で最も大きな表示領域を備えた画像表示装置5等において、設定確認モードに移行されていることを報知することが可能であるため、設定確認モードに制御されていることを明確に把握可能となる。ここで、図9−17(2)の(B)に示す状態では、画像表示装置5におけるその他の表示情報(例えば、演出図柄や小図柄、第4図柄、右打ち表示等)を表示しない。
なお、演出制御用CPU120が設定確認モードコマンドを受信したときに、VDP(Video Display Processor)により、映像信号を画像表示装置5に供給可能な状態となっていなければ(即ち、表示制御部123により画像表示装置5の制御が可能となっていないときには)、映像信号を画像表示装置5に供給可能な状態となるまで(即ち、表示制御部123により画像表示装置5の制御が可能となるまで)、画像表示装置5による報知は行わず、音声報知及び発光報知を先行して実行する。即ち、スピーカ8L,8Rから設定確認モードに移行したことを報知する音声(例えば「設定変更中です」という音声)を出力し、遊技効果ランプ9を所定の発光態様(例えば白色の点滅態様)で発光させることにより、設定確認モードに移行したことを報知する。その後、映像信号を画像表示装置5に供給可能な状態となったときに(即ち、表示制御部123により画像表示装置5の制御が可能となったときに)、上記音声報知及び上記発光報知に加えて、画像表示装置5による報知を開始する。即ち、画像表示装置5において「設定確認中」の文字を表示する。
そして、図9−17(2)の(C)に示すように、メイン処理におけるステップS21TM1470でCPU103から演出制御基板12に送信される設定コマンドを受信したことに基づいて(あるいは、ステップS21TM1370またはステップS21TM1460でCPU103から演出制御基板12に送信された電源断復旧時のバックアップコマンドまたは電源投入時の初期化コマンドを受信したことに基づいて)、演出制御用CPU120は、遊技制御用マイクロコンピュータ100が設定確認モードを終了したことを特定して、その旨を報知可能である。例えば、画像表示装置5において「設定確認終了」の文字を表示し、スピーカ8L,8Rから出力されていた設定確認モードに移行したことを報知する音声(例えば「設定確認中です」という音声)の出力を停止し、遊技効果ランプ9による所定の発光態様(例えば白色の点滅態様)での発光を停止することにより、設定確認モードが終了したことを報知する。このような構成によれば、パチンコ遊技機1の中で最も大きな表示領域を備えた画像表示装置5等において、設定確認モードが終了したことを報知することが可能であるため、設定確認モードが終了したことを明確に把握可能となる。
そして、図9−17(2)の(D)に示すように、CPU103は、メイン処理のステップS21TM1480以降の処理を実行し、遊技可能な状態になったこと(遊技制御用タイマ割込処理が実行されたこと)に伴って、画像表示装置5においてデモ画面を表示するための演出制御用コマンドを送信し、これを受信した演出制御用CPU120は、画像表示装置5にデモ画面を表示する。
設定コマンドを受信した演出制御用CPU120は、設定コマンドが指定する設定値に応じた演出を実行することにより、設定値を示唆することが可能である。例えば、大当り遊技状態が終了したときに実行されるエンディング演出の態様を、指定された設定値に応じて異ならせることで、遊技者に設定値を示唆することが可能である。図9−18(1)、(2)、及び(3)は、設定示唆演出の例を示している。図9−18(1)は、大当り終了画面において「晴れ」態様のエンディング画像が選択された例、図9−18(2)は、大当り終了画面において「曇り」態様のエンディング画面が選択された例、図9−18(3)は、大当り終了画面において「雨」態様のエンディング画像が選択された例を示している。また、図9−18(4)は、設定示唆演出の態様を、設定コマンドが指定した設定値に基づいて決定するためのテーブルの具体例を示す説明図である。
CPU103は、メイン処理のステップS21TM1470において、設定値を指定する設定コマンドを演出制御用CPU120に送信している。また、CPU103は、大当り遊技状態が終了したときに、画像表示装置5においてエンディング演出を実行するための演出制御用コマンドを演出制御用CPU120に送信する。演出制御用CPU120は、受信した設定コマンドにより指定された設定値をRAM102に記憶することにより、記憶した設定値に基づいてエンディング演出の態様を決定可能である。例えば、大当り遊技状態が終了したときに送信される演出制御用コマンドに基づいて、画像表示装置5に、大当り遊技状態が終了したことを報知する文字(「BONUS終了」の文字)と共に、記憶している設定値に基づいて決定された態様(晴れの態様、曇りの態様、雨の態様)のエンディング画像を表示することが可能となる。
図9−18(4)に示すテーブルには、設定コマンドで指定された設定値が「1,2」である場合、「3,4」である場合、及び「5,6」である場合について、それぞれ、設定示唆演出の態様を、図9−18(1)に示す「晴れ」態様に決定する場合、図9−18(2)に示す「曇り」態様に決定する場合、及び図9−18(3)に示す「雨」態様に決定する場合、の判定値が割り振られている。
演出制御用CPU120は、受信した設定コマンドで指定された設定値が「1」又は「2」である場合には、低い割合(例えば20%)で(1)に示す「晴れ」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定し、中程度の割合(例えば40%)で(2)に示す「曇り」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定し、中程度の割合(例えば40%)で(3)に示す「雨」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定する。また、演出制御用CPU120は、受信した設定コマンドで指定された設定値が「3」又は「4」である場合には、低い割合(例えば20%)で(1)に示す「晴れ」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定し、高い割合(例えば50%)で(2)に示す「曇り」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定し、中程度の割合(例えば30%)で(3)に示す「雨」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定する。また、演出制御用CPU120は、受信した設定コマンドで指定された設定値が「5」又は「6」である場合には、高い割合(例えば50%)で(1)に示す「晴れ」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定し、低い割合(例えば20%)で(2)に示す「曇り」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定し、中程度の割合(例えば30%)で(3)に示す「雨」態様の設定示唆演出(エンディング演出)を実行することに決定する。
このように、設定値に応じて設定示唆演出の各態様の決定割合を異ならせることにより、遊技者は設定示唆演出がどのような態様で実行されるかに関心を抱くことになり、設定示唆演出の興趣を向上させることができる。本例では、遊技者は、大当り遊技状態が終了したときに実行されるエンディング演出がどのような態様で実行されるかに関心を抱くことになり、特に、「晴れ」態様でエンディング演出が実行されることに期待することになる。
次に、メイン処理における賞球処理(ステップS21TM1630)を説明する。まず、主基板11と払出制御基板21TM037との間で送受信される払出制御信号(接続確認信号)および賞球要求信号(払出制御コマンド)について説明する。
図9−19は、遊技制御用マイクロコンピュータ100から払出制御基板21TM037に対して出力される制御信号の内容の一例を示す説明図である。この実施の形態では、払出制御等に関する各種の制御を行うために、主基板11と払出制御基板21TM037との間で制御信号として接続確認信号が送受信される。図9−19に示すように、接続確認信号は、主基板11の立ち上がり時(遊技制御用マイクロコンピュータ100が遊技制御処理を開始したとき)に出力され、払出制御基板21TM037に対して主基板11が立ち上がったことを通知するための信号(主基板11の接続確認信号)である。また、接続確認信号は、賞球払出が可能な状態であることを示す。なお、接続確認信号は、遊技制御用マイクロコンピュータ100のI/Oポート21TM057および出力回路21TM067を介して出力され、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370の入力回路21TM373AおよびI/Oポート21TM372eを介して払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に入力される。接続確認信号は、それぞれ1ビットのデータであり、1本の信号線によって送信される。なお、接続確認信号は、電源投入時に実行されるステップS21TM1350,S21TM1440の処理によって出力ポート0の接続確認信号に対応するビットに初期値が設定されることによって出力可能な状態となる(具体的にはステップS21TM2080の処理によって出力されるが、ステップS21TM1350,S21TM1440のタイミングで出力されるようにしてもよい)。
払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、遊技制御用マイクロコンピュータ100と同様に、シリアル通信回路21TM380を内蔵する。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100が内蔵するシリアル通信回路21TM505と、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が内蔵するシリアル通信回路21TM380との間で、各種払出制御コマンドが送受信される。なお、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が内蔵するシリアル通信回路21TM380の構成及び機能は、遊技制御用マイクロコンピュータ100が内蔵するシリアル通信回路21TM505の構成及び機能と同様である。
図9−20は、遊技制御用マイクロコンピュータ100と払出制御基板21TM037との間で送受信される制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。この実施の形態では、払出制御等に関する各種の制御を行うために、主基板11と払出制御基板21TM037とのマイクロコンピュータの間で各種制御コマンド(賞球要求信号)が送受信される。
上述したように、賞球要求信号および受信ACK信号は、8ビットのデータ(2進8桁のデータ)によって構成され、設定された8ビットのデータの内容によって所定の内容を示す制御コマンドとして出力される。
接続確認コマンドは、遊技制御用マイクロコンピュータ100と払出制御用マイクロコンピュータ21TM370との間の接続状態が正常であるか否かを確認するために一定間隔(1s)毎に遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信される制御コマンドである。接続確認コマンドのデータの内容は「A0(H)」すなわち「1010000」とされている。
接続OKコマンドは、遊技制御用マイクロコンピュータ100と払出制御用マイクロコンピュータ21TM370との間の接続状態が正常であることを通知するための制御コマンドであって、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が接続確認コマンドの受信に応じて応答信号として送信する制御コマンドである。接続OKコマンドのデータの内容は「8x(H)」すなわち「10000xxx」とされている。ここで、賞球エラー(入賞にもとづく賞球払出動作や球貸し要求にもとづく球貸払出動作が正常に行えない状態になった異常状態)が発生した場合には、1ビット目の「x」に「1」が設定される。また、満タンエラーが発生した場合には、2ビット目の「x」に「1」が設定される。また、球切れエラーが発生した場合には、3ビット目の「x」に「1」が設定される。また、ドア開放エラーが発生した場合には、4ビット目の「x」に「1」が設定される。このようにして、遊技制御用マイクロコンピュータ100と払出制御用マイクロコンピュータ21TM370との間の接続確認を行っている最中に、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370における所定のエラーの発生を遊技制御用マイクロコンピュータ100に通知することができる。
賞球個数コマンドは、払出要求を行う遊技球の個数(0〜14個)を通知するための制御コマンドであって、遊技制御用マイクロコンピュータ100が入賞の発生に基づいて送信する制御コマンドである。賞球個数コマンドのデータの内容は「5x(H)」すなわち「0101xxxx」とされている。この実施の形態では、第1始動口スイッチ22A,第2始動口スイッチ22Bで遊技球が検出されると3個の賞球払出を行い、一般入賞口10に対応した入賞口スイッチで遊技球が検出されると10個の賞球払出を行い、カウントスイッチ23で遊技球が検出されると14個の賞球払出を行う。よって、第1始動口スイッチ22A,第2始動口スイッチ22Bで遊技球が検出された場合、賞球数3個を通知するための賞球個数コマンド「01010011」が送信され、一般入賞口10に対応した入賞口スイッチで遊技球が検出された場合、賞球数10個を通知するための賞球個数コマンド「01011010」が送信され、カウントスイッチ23で遊技球が検出された場合、賞球数14個を通知するための賞球個数コマンド「01011110」が送信される。なお、接続確認コマンド及び賞球個数コマンドは賞球要求信号として、何れかが送信されるように構成されている。なお、賞球個数コマンドは、賞球の払出条件(入賞等の発生)が成立したことにもとづいて、接続確認コマンドが送信されるタイミングで、接続確認コマンドに代えて送信されるものである。この実施の形態では、上述したように、上位4ビットに賞球個数に対応したデータを設定しているが、上位4ビットを共通にして下位4ビットに賞球個数に対応したデータを設定するようにしてもよい。
賞球終了コマンドは、賞球動作(賞球払出動作)が終了したことを示す制御コマンドであって、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が賞球動作の終了にもとづいて送信する制御コマンドである。賞球終了コマンドのデータの内容は「50(H)」すなわち「01010000」とされている。なお、賞球終了コマンドは、賞球動作が終了したことにもとづいて、接続OKコマンドが送信されるタイミングで、接続OKコマンドに代えて送信されるものである。この実施の形態では、賞球終了コマンドにエラー情報を示すデータを設定するように構成してない。これは、賞球終了コマンドは賞球動作が終了したときに1回だけ送信されるので、そのタイミングでエラー情報を送らなくても次の接続OKコマンドにエラー情報を示すデータを設定して送るようにすることが可能であるからである。なお、賞球終了コマンドの下位4ビットにエラー情報を示すデータを設定するようにしてもよい。
賞球準備中コマンドは、所定のエラーが発生し賞球動作が終了していないことを通知する制御コマンドであって、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が賞球動作の実行中に所定のエラーが発生したことにもとづいて送信する制御コマンドである。接続OKコマンドのデータの内容は「8x(H)」すなわち「10000xxx」とされている。ここで、賞球エラーが発生した場合には、1ビット目の「x」に「1」が設定される。また、満タンエラーが発生した場合には、2ビット目の「x」に「1」が設定される。また、球切れエラーが発生した場合には、3ビット目の「x」に「1」が設定される。また、ドア開放エラーが発生した場合には、4ビット目の「x」に「1」が設定される。このようにして、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370から遊技制御用マイクロコンピュータ100に賞球動作の実行中に所定のエラーが発生し賞球動作が終了していないことを遊技制御用マイクロコンピュータ100に通知することができるとともに、エラーの内容も遊技制御用マイクロコンピュータ100に通知することができる。賞球準備中コマンドは、接続OKコマンドと同様に、下位4ビットの内容をエラー状態に応じて異ならせる(所定ビットを異ならせる)ことによって所定のエラーが発生したことを通知している。また、接続OKコマンド、賞球準備中コマンド、賞球終了コマンドは、受信ACK信号として、何れかのコマンドが送信されるように構成されている。なお、賞球準備中コマンドは、エラーが発生して賞球動作が実行できない状態のみならず、賞球動作の実行中の状態においても出力されるコマンド(信号)である。
なお、賞球準備中コマンドは、エラーが発生して賞球動作が行えない状態になったことにもとづいて、接続OKコマンドが送信されるタイミングで、接続OKコマンドに代えて送信されるものである。
図9−21は、図9−19に示す制御信号および図9−20に示す制御コマンドの送受信に用いられる信号線等を示すブロック図である。図9−21に示すように、接続確認信号は、遊技制御用マイクロコンピュータ100によって出力回路21TM067を介して出力され、入力回路21TM373Aを介して払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に入力される。また、制御コマンドのうちの接続確認コマンドおよび賞球個数コマンドは、遊技制御用マイクロコンピュータ100が内蔵するシリアル通信回路21TM505から出力され、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が内蔵するシリアル通信回路21TM380に入力される。制御コマンドのうちの接続OKコマンド、賞球終了コマンドおよび賞球準備中コマンドは、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が内蔵するシリアル通信回路21TM380から出力され、遊技制御用マイクロコンピュータ100が内蔵するシリアル通信回路21TM505に入力される。なお、図9−21では、シリアル通信を行うための信号線として2本の信号線(賞球要求信号を送信するための信号線と受信ACK信号を送信するための信号線)を示しているが、実際は1本の信号線で賞球要求信号と受信ACK信号を送受信する。
次に、通常動作時における遊技制御用マイクロコンピュータと払出制御用マイクロコンピュータとの信号(賞球要求信号、受信ACK信号;制御コマンド)の送受信について説明する。賞球要求信号は、接続確認コマンドと賞球個数コマンドからなり、受信ACK信号は、接続OKコマンドと賞球終了コマンドと賞球準備中コマンドからなる。
図9−22は、通常動作時における遊技制御用マイクロコンピュータ100と払出制御用マイクロコンピュータ21TM370との信号の送受信を示すシーケンス図である。図9−22に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、シリアル通信回路21TM505を介して、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370との間の信号線の接続が切れていないかどうかを確認するために、賞球要求信号としての接続確認コマンドを払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に送信する。払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、賞球要求信号としての接続確認コマンドをシリアル通信回路21TM380を介して受信すると、受信ACK信号としての接続OKコマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ100に送信する。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、受信ACK信号としての接続OKコマンドを受信すると、受信した時点から1s(1秒)経過後に賞球要求信号としての接続確認コマンドを送信する。遊技制御用マイクロコンピュータ100および払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、接続状態が正常である限り、上記のような接続確認の通信処理を繰り返し実行する。
次に、払出制御基板21TM037の動作について説明する。図9−23は、払出制御基板21TM037が実行するメイン処理を示すフローチャートである。メイン処理では、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370の払出制御用CPU21TM371は、まず、必要な初期設定を行う。すなわち、払出制御用CPU21TM371は、まず、割込禁止に設定する(ステップS21TM1810)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(ステップS21TM1820)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS21TM1830)。また、払出制御用CPU21TM371は、内蔵デバイスレジスタの設定を行い(ステップS21TM1840)、CTCおよびPIOの設定を行う(ステップS21TM1850)を行った後に、RAMをアクセス可能状態に設定する(ステップS21TM1860)。また、賞球未払出個数カウンタ初期値として0000(H)をセットする(ステップS21TM1870)。
この実施の形態では、内蔵CTCのうちの一つのチャネルがタイマモードで使用される。従って、ステップS21TM1840の内蔵デバイスレジスタの設定処理およびステップS21TM1850の処理において、使用するチャネルをタイマモードに設定するためのレジスタ設定、割込発生を許可するためのレジスタ設定および割込ベクタを設定するためのレジスタ設定が行われる。そして、そのチャネルによる割込がタイマ割込として用いられる。タイマ割込を例えば2ms毎に発生させたい場合は、初期値として2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。
なお、タイマモードに設定されたチャネル(この実施の形態ではチャネル3)に設定される割込ベクタは、タイマ割込処理の先頭アドレスに相当するものである。具体的は、Iレジスタに設定された値と割込ベクタとでタイマ割込処理の先頭アドレスが特定される。タイマ割込処理では、払出手段を制御する払出制御処理(少なくとも主基板からの賞球払出に関する指令信号に応じて払出モータ21TM289を駆動する処理を含み、球貸し要求に応じて払出モータ21TM289を駆動する処理が含まれていてもよい。)が実行される。
この実施の形態では、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370でも割込モード2が設定される。従って、内蔵CTCのカウントアップにもとづく割込処理を使用することができる。また、CTCが送出した割込ベクタに応じた割込処理開始アドレスを設定することができる。CTCのチャネル3(CH3)のカウントアップにもとづく割込は、CPUの内部クロック(システムクロック)をカウントダウンしてレジスタ値が「0」になったら発生する割込であり、タイマ割込として用いられる。
次に、払出制御用CPU21TM371は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS21TM1880)。また、RAM領域のフラグやカウンタなどに初期値を設定する(ステップS21TM1890)。ステップS21TM1890の処理には、賞球未払出個数カウンタ初期値を賞球未払出個数カウンタにセットする処理が含まれる。
また、払出制御用CPU21TM371は、シリアル通信回路21TM380を初期設定するシリアル通信回路設定処理を実行する(ステップS21TM1900)。この場合、払出制御用CPU21TM371は、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が行うシリアル通信回路設定処理(ステップS21TM2560参照)と同様の処理に従って、シリアル通信回路21TM380に遊技制御用マイクロコンピュータ100とシリアル通信させるための設定を行う。
シリアル通信回路21TM380を初期設定すると、払出制御用CPU21TM371は、シリアル通信回路21TM380の割り込み要求に応じて実行する割込処理の優先順位を初期設定する(ステップS21TM1910)。この場合、払出制御用CPU21TM371は、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が行う優先順位の初期設定処理と同様の処理に従って、割込処理の優先順位を初期設定する。
そして、定期的にタイマ割込がかかるように払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に設けられているCTCのレジスタの設定を行う(ステップS21TM1920)。すなわち、初期値としてタイマ割込発生間隔に相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。そして、初期設定処理のステップS21TM1810において割込禁止とされているので、初期化処理を終える前に割込が許可される(ステップS21TM1930)。その後、タイマ割込の発生を監視するループ処理に入る。
上記のように、この実施の形態では、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370の内蔵CTCが繰り返しタイマ割込を発生するように設定される。そして、タイマ割込が発生すると、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370の払出制御用CPU21TM371は、タイマ割込処理を実行する。
図9−24は、払出制御基板21TM037が実行するタイマ割込処理の例を示すフローチャートである。タイマ割込処理にて、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370の払出制御用CPU21TM371は、払出制御処理として以下の処理を実行する。まず、払出制御用CPU21TM371は、入力判定処理を行う(ステップS21TM2010)。入力判定処理は、入力ポート0のビット4〜6および入力ポート1のビット3〜6の状態を検出して検出結果をRAMの所定の1バイト(入力状態フラグと呼ぶ。)に反映する処理である。なお、払出制御処理において、入力ポート0のビット4〜6および入力ポート1のビット3〜6の状態にもとづいて制御を行う場合には、直接入力ポートの状態をチェックするのではなく、入力状態フラグの状態をチェックする。
次に、払出制御用CPU21TM371は、払出モータ制御処理を実行する(ステップS21TM2020)。払出モータ制御処理では、払出モータ21TM289を駆動すべきときには、払出モータφ1〜φ4のパターンを出力ポート0に出力するための処理を行う。
また、払出制御用CPU21TM371は、カードユニット21TM050と通信を行うプリペイドカードユニット制御処理を実行する(ステップS21TM2030)。また、払出制御用CPU21TM371は、後述する主制御通信処理を実行する(ステップS21TM2035)。さらに、カードユニット21TM050からの球貸し要求に応じて貸し球を払い出す制御を行い、また、主基板からの賞球個数コマンドが示す個数の賞球を払い出す制御を行う賞球球貸し制御処理を実行する(ステップS21TM2040)。
そして、払出制御用CPU21TM371は、各種のエラーを検出するエラー処理を実行する(ステップS21TM2050)。また、遊技機外部に出力される賞球情報や球貸し情報を出力するための情報出力処理を実行する(ステップS21TM2060)。また、エラー処理の結果に応じてエラー表示用LED21TM374に所定の表示を行うとともに、賞球LED21TM053および球切れLED21TM054を点灯するための表示制御処理を実行する(ステップS21TM2070)。
本実施の形態では、後述するエラー処理において各種エラー(例えば、満タンエラーや球切れエラー、プリペイドカードユニット未接続エラー)が検出されると、検出されたエラーに対応するエラービットがセットされる。そして、ステップS21TM2070の表示制御処理において、エラービットがセットされていることに基づいて、払出制御用CPU21TM371は、エラー表示用LED21TM374に所定の表示を行う。また、払出制御用CPU21TM371は、表示制御処理において、賞球払出を行っている状態であるときに、賞球LED21TM053を点灯するための制御を行う。また、賞球払出を終了したら、賞球LED21TM053を消灯するための制御を行う。
また、この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポート0バッファ、出力ポート1バッファ、出力ポート2バッファ)が設けられているのであるが、払出制御用CPU21TM371は、出力ポート0バッファ、出力ポート1バッファおよび出力ポート2バッファの内容を出力ポートに出力する(ステップS760:出力処理)。出力ポート0バッファ、出力ポート1バッファおよび出力ポート2バッファは、払出モータ制御処理(ステップS21TM2020)、プリペイドカード制御処理(ステップS21TM2030)、主制御通信処理(ステップS21TM2035)、情報出力処理(ステップS21TM2060)および表示制御処理(ステップS21TM2070)で更新される。
次に、ステップS21TM2035の主制御通信処理において、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370の払出制御用CPU21TM371が各種コマンドを送受信する動作を説明する。図9−21に示すように、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、遊技制御用マイクロコンピュータ100と各種コマンドをシリアル通信するシリアル通信回路21TM380を内蔵している。払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、シリアル通信回路21TM380を用いて、遊技制御用マイクロコンピュータ100から図9−20に示す賞球個数コマンドを受信する。また、賞球個数コマンドを受信すると、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、シリアル通信回路21TM380を用いて、賞球ACKコマンド「D2」を受信確認信号として送信する。
また、払出制御用CPU21TM371は、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103と同様に、割り込み許可状態である間にシリアル通信回路21TM380からの割り込み要求があると、シリアル通信回路21TM380が割り込み要求を行った割り込み原因に応じた割り込み処理を実行する。この実施の形態では、払出制御用CPU21TM371は、割り込み原因が、シリアル通信回路21TM380が受信データを受信したことであると特定すると、受信時割込処理を実行する。この場合、払出制御用CPU21TM371は、シリアル通信回路21TM380が受信データを受信していることを示す受信時割込フラグをセットする。なお、払出制御用CPU21TM371は、受信時割込処理において、受信時割込フラグをセットするのでなく、シリアル通信回路21TM380の受信データレジスタからデータを読み込んでもよい。この場合、例えば、払出制御用CPU21TM371は、受信時割込処理において、読み込んだ受信データが賞球個数コマンドであるか否かを判断する。また、受信データが賞球個数コマンドである場合、払出制御用CPU21TM371は、賞球個数コマンドが示す賞球数を賞球未払出個数カウンタに加算してもよい。そのようにすれば、後述する主制御通信処理において、受信時割込フラグがセットされていることにもとづいて受信データが賞球個数コマンドであるか否かを判定し、賞球数を賞球未払出個数カウンタに加算する処理を実行する必要がなくなる。
図9−25は、主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)、払出制御基板21TM037(払出制御用マイクロコンピュータ21TM370)及び払出モータ21TM289、並びに、カードユニット21TM050の間で実行される球貸のための通信処理を説明するためのブロック図である。ここで、後述するように、払出モータ21TM289による球貸を制限する方法として、以下に示す第1の球貸制限方法〜第4の球貸制限方法が存在する。
まず、(1)第1の球貸制限方法は、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間は、主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)から払出制御基板21TM037(払出制御用マイクロコンピュータ21TM370)に対しての接続確認信号の出力を停止する方法である。また、(2)第2の球貸制限方法は、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間は、払出制御基板21TM037(払出制御用マイクロコンピュータ21TM370)からカードユニット21TM050に対してのPRDY信号の出力を停止する方法である。また、(3)第3の球貸制限方法は、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300を備える払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態を検知している期間は、払出制御基板21TM037(払出制御用マイクロコンピュータ21TM370)から払出モータ21TM289に対しての払出モータ21TM289を駆動させるための信号の出力を停止する方法である。また、(4)第4の球貸制限方法は、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間は、払出制御基板21TM037(払出制御用マイクロコンピュータ21TM370)からカードユニット21TM050に対してのEXS信号の出力を停止する方法である。
設定変更モードへの移行、設定確認モードへの移行は、電源断(電源スイッチ21TM055をOFFとすることを含む)、及び、その後の電源投入を伴うものであるため、遊技機の状態として不安定になる可能性があり、このような不安定な状態において球貸処理に対応する払出制御を実行してしまうと、貸出要求に対応した適正な数量の遊技媒体を払い出せない可能性がある。このような状況における遊技者の不利益を防止するために、以下の実施形態では、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている遊技機における球貸を制限するようにしている。以下、これら第1の球貸制限方法〜第4の球貸制限方法に関して、具体的に説明する。
図9−26は、遊技機の主基板11、払出制御基板21TM037、及びカードユニット21TM050の間の通信を説明するためのタイミング図である。遊技機への電力供給が開始され、主基板11からの接続確認信号がON状態であることに基づいて、払出制御基板21TM037は、払出動作が可能なときにはPRDY信号をON状態にする。接続確認信号は、図9−13に示す、ステップS21TM1480におけるシリアル通信回路設定処理でON状態となる(図9−19参照)。カードユニット21TM050は、電力供給が開始されると、接続信号としてのVL信号をON状態にする。
カードユニット21TM050においてカードが受け付けられ、球貸スイッチが操作され球貸スイッチ信号が入力されると、カードユニット21TM050は、PRDY信号がON状態であることに基づいて、払出制御基板21TM037にBRDY信号を出力する。すなわち、BRDY信号をON状態にする。この時点から所定の遅延時間が経過すると、カードユニット21TM050は、BRDY信号がON状態であることに基づいて、払出制御基板21TM037にBRQ信号を出力する。すなわち、BRQ信号をON状態にする。
そして、払出制御基板21TM037は、PRDY信号がON状態であり、かつ、BRDY信号及びBRQ信号が何れもON状態であることに基づいて、カードユニット21TM050に対するEXS信号をON状態にし、カードユニット21TM050からのBRQ信号の立ち下がり(OFF)を検出すると、払出モータ21TM289を駆動し、所定個(例えば25個)の貸し球を遊技者に払い出す。そして、払出制御基板21TM037は、カードユニット21TM050に対するEXS信号を立ち下げる。すなわちEXS信号をOFF状態にする。
(設定変更モードにおける第1の球貸制限方法)
設定変更モードに制御されている期間において、球貸を制限する方法として、前述した第1の球貸制限方法〜第4の球貸制限方法がある。まず、第1の球貸制限方法に関して、図9−27を用いて具体的に説明する。
図9−27は、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を実行しているときの、主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)、払出制御基板21TM037(払出制御用マイクロコンピュータ21TM370)、及びカードユニット21TM050の間で行われる通信処理を説明するためのタイミング図である。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。CPU103が、図9−13に示すシリアル通信回路設定処理(ステップS21TM1480)を実行するまでは、主基板11から払出制御基板21TM037に出力される接続確認信号がOFF状態であるので、CPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を実行している間は、主基板11からの接続確認信号はOFF状態である。
CPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を実行している間は、主基板11からの接続確認信号がOFF状態であるため、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、PRDY信号をON状態としない。即ち、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、VL信号がON状態であっても、即ち、カードユニット21TM050と電気的に接続されている状態であっても、PRDY信号をON状態とせず、OFF状態に維持する。
その結果、カードユニット21TM050においてカードが受け付けられ、CPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を実行している間に、球貸スイッチ21TM062が操作されて球貸スイッチ信号が入力されたとしても、カードユニット21TM050は、PRDY信号がOFF状態であることに基づいて、払出制御基板21TM037にBRDY信号を出力しない。すなわち、BRDY信号はOFF状態のままである。この時点から所定の遅延時間が経過しても、カードユニット21TM050は、BRDY信号がOFF状態であることに基づいて、払出制御基板21TM037にBRQ信号を出力しない。すなわち、BRQ信号はOFF状態のままである。
払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、BRDY信号及びBRQ信号が何れもOFF状態であることに基づいて、カードユニット21TM050に対するEXS信号をON状態とせず、OFF状態に維持する。すなわち、接続確認信号がOFF状態であるときには、PRDY信号、BRDY信号、BRQ信号、及びEXS信号が何れもOFF状態であり、払出モータ21TM289は駆動されないので、CPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を実行している間は、球貸スイッチ21TM062が操作されても球貸(遊技媒体の払出)が実行されない。
このように、設定変更モード、設定確認モードに制御されている期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ100が接続確認信号をON状態としないことにより、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370による遊技媒体の払出制御を実行させないようにすることができる。また、カードユニット21TM050においては、PRDY信号がON状態とならないことに基づいて、球貸が実行されないこと(球貸エラーが発生したこと)を報知することが可能である。
CPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を終了し、図9−13に示す、ステップS21TM1480のシリアル通信回路設定処理を実行すると、主基板11からの接続確認信号がON状態となることに基づいて、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、払出動作が可能なときにはPRDY信号をON状態にする。
カードユニット21TM050においてカードが受け付けられ、球貸スイッチ21TM062が操作され球貸スイッチ信号が入力されると、カードユニット21TM050は、PRDY信号がON状態であることに基づいて、払出制御基板21TM037にBRDY信号を出力する。すなわち、BRDY信号をON状態にする。この時点から所定の遅延時間が経過すると、カードユニット21TM050は、BRDY信号がON状態であることに基づいて、払出制御基板21TM037にBRQ信号を出力する。すなわち、BRQ信号をON状態にする。
そして、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、BRDY信号及びBRQ信号が何れもON状態であることに基づいて、カードユニット21TM050に対するEXS信号をON状態にし、以降の球貸の払出制御を実行する。
なお、遊技中(遊技制御用タイマ割込処理が実行可能な状態)に、錠スイッチ21TM051及びクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052の操作により設定変更モード、設定確認モードに制御可能な構成を採用した場合であっても、図9−27に示した第1の球貸制限方法を適用可能である。即ち、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、設定変更モード又は設定確認モードに制御されたことに基づいて、接続確認信号の出力を停止する(ON状態からOFF状態に切り替える)。これにより、接続確認信号が入力されなくなったことに基づいて、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が、PRDY信号をOFF状態とすることにより、あるいは、EXS信号をON状態としないことにより、球貸が実行されないようにする。
(設定変更モードにおける第2の球貸制限方法)
次に、第2の球貸制限方法に関して、図9−28を用いて具体的に説明する。なお、図9−28に示す例では、設定変更モードに制御されている期間は、接続確認信号はON状態であり、設定確認モードに制御されている期間も、接続確認信号はON状態であるものとする。即ち、接続確認信号は、図9−12及び図9−13に示した例とは異なり、設定変更モードに制御される前のタイミングでON状態となり、設定変更モード期間中もON状態が維持されるものとする。また、接続確認信号は、図9−12及び図9−13に示した例とは異なり、設定確認モードに制御される前のタイミングでON状態となり、設定確認モード期間中もON状態が維持されるものとする。
図9−28は、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を実行しているときの、主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)、払出制御基板21TM037(払出制御用マイクロコンピュータ21TM370)、及びカードユニット21TM050の間で行われる通信処理を説明するためのタイミング図である。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。そして、主基板11から払出制御基板21TM037に出力される接続確認信号がON状態となった後に、設定変更モード又は設定確認モードに移行する。
図9−28の例では、CPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を実行している間も接続確認信号はON状態である。ここで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、設定変更モード又は設定確認モードに制御したことに基づいて、接続確認コマンドの送信を停止する。接続確認コマンドは、前述したように、シリアル通信回路21TM505を介して、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370との間の通信状態を確認するためのコマンドである。
払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、遊技制御用マイクロコンピュータ100から接続確認コマンドを受信していないことに基づいて、PRDY信号をON状態としない。また、PRDY信号が既にON状態となっている場合には、PRDY信号をON状態からOFF状態に切り替える。即ち、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、VL信号がON状態(即ち、カードユニット21TM050と電気的に接続されている状態)であり、且つ、接続確認信号がON状態(即ち、遊技制御用マイクロコンピュータ100と電気的に接続されている状態)であっても、CPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を実行している間(接続確認コマンドを受信していない間)は、PRDY信号をON状態とせず、OFF状態とする。
その結果、カードユニット21TM050においてカードが受け付けられ、CPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を実行している間に、球貸スイッチ21TM062が操作されて球貸スイッチ信号が入力されたとしても、カードユニット21TM050は、PRDY信号がOFF状態であることに基づいて、払出制御基板21TM037にBRDY信号を出力しない。すなわち、BRDY信号はOFF状態のままである。この時点から所定の遅延時間が経過しても、カードユニット21TM050は、BRDY信号がOFF状態であることに基づいて、払出制御基板21TM037にBRQ信号を出力しない。すなわち、BRQ信号はOFF状態のままである。
払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、BRDY信号及びBRQ信号が何れもOFF状態であることに基づいて、カードユニット21TM050に対するEXS信号をON状態とせず、OFF状態に維持する。すなわち、接続確認信号がON状態であるときでも、接続確認コマンドが送信されないときには、PRDY信号、BRDY信号、BRQ信号、及びEXS信号が何れもOFF状態であり、払出モータ21TM289は駆動されないので、CPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を実行している間は、球貸スイッチ21TM062が操作されても球貸(遊技媒体の払出)が実行されない。
このように、設定変更モード、設定確認モードに制御されている期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ100が接続確認コマンドを送信しないことにより、接続確認コマンドを受信していない払出制御用マイクロコンピュータ21TM370側で、PRDY信号をON状態としないようになっている。このようにして、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370による遊技媒体の払出制御を実行させないようにすることができる。また、カードユニット21TM050においては、PRDY信号がON状態とならないことに基づいて、球貸が実行されないこと(球貸エラーが発生したこと)を報知することが可能である。
CPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を終了すると、接続確認コマンドの送信を再開する。遊技制御用マイクロコンピュータ100からの接続確認コマンドの受信を再開したことに基づいて、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、払出動作が可能なときにはPRDY信号をON状態にする。
カードユニット21TM050においてカードが受け付けられ、球貸スイッチ21TM062が操作され球貸スイッチ信号が入力されると、カードユニット21TM050は、PRDY信号がON状態であることに基づいて、払出制御基板21TM037にBRDY信号を出力する。すなわち、BRDY信号をON状態にする。この時点から所定の遅延時間が経過すると、カードユニット21TM050は、BRDY信号がON状態であることに基づいて、払出制御基板21TM037にBRQ信号を出力する。すなわち、BRQ信号をON状態にする。
そして、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、BRDY信号及びBRQ信号が何れもON状態であることに基づいて、カードユニット21TM050に対するEXS信号をON状態にし、以降の球貸の払出制御を実行する。
なお、遊技中(遊技制御用タイマ割込処理が実行可能な状態)に、錠スイッチ21TM051及びクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052の操作により設定変更モード、設定確認モードに制御可能な構成を採用した場合であっても、図9−28に示した第2の球貸制限方法を適用可能である。また、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に接続確認信号が入力されているか否か(ON状態であるか又はOFF状態であるか)にかかわらず、PRDY信号を出力する(ON状態とする)ことが可能な構成を採用した場合であっても、図9−28に示した第2の球貸制限方法を適用可能である。即ち、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている遊技制御用マイクロコンピュータ100から接続確認コマンドを受信していないことに基づいて、ON状態となっているPRDY信号をOFF状態に切り替える。これにより、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間は、球貸が実行されないようにすることが可能となる。
(設定変更モードにおける第3の球貸制限方法)
次に、第3の球貸制限方法に関して、図9−29を用いて具体的に説明する。なお、本実施形態では、錠スイッチ21TM051及びクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052は、パチンコ遊技機1の背面側に設けられており、所定のキー操作により開放可能な遊技機用枠3を開放しない限り操作不可能とされているので、当該パチンコ遊技機1を設定変更モード又は設定確認モードに制御させるには、遊技機用枠3を開放しなければならない。即ち、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間は、遊技機用枠3が開放されていることが通常である。即ち、設定変更モード及び設定確認モードに制御されている期間は、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が備える遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が、遊技機用枠3の開放を検知していることになる。このように、遊技機用枠3の開放状態が検出されている期間には、設定変更モードに制御されている期間、設定確認モードに制御されている期間が含まれる。
図9−29は、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が備える遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が、遊技機用枠3(又はガラス扉枠3a)の開放状態を検知しているときに、主基板11、払出制御基板21TM037(払出制御用マイクロコンピュータ21TM370)、及びカードユニット21TM050の間で行われる通信処理を説明するためのタイミング図である。
図9−29の例では、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が備える遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が、遊技機用枠3(又はガラス扉枠3a)の開放状態を検知していることに基づいて、PRDY信号をON状態としない。また、PRDY信号が既にON状態となっている場合には、PRDY信号をON状態からOFF状態に切り替える。即ち、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、VL信号がON状態(即ち、カードユニット21TM050と電気的に接続されている状態)であり、且つ、接続確認信号がON状態(即ち、遊技制御用マイクロコンピュータ100と電気的に接続されている状態)であっても、CPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を実行している間(遊技機用枠3が開放状態となっている期間)は、PRDY信号をON状態とせず、OFF状態とする。
その結果、カードユニット21TM050においてカードが受け付けられ、CPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を実行している間に、球貸スイッチ21TM062が操作されて球貸スイッチ信号が入力されたとしても、カードユニット21TM050は、PRDY信号がOFF状態であることに基づいて、払出制御基板21TM037にBRDY信号を出力しない。すなわち、BRDY信号はOFF状態のままである。この時点から所定の遅延時間が経過しても、カードユニット21TM050は、BRDY信号がOFF状態であることに基づいて、払出制御基板21TM037にBRQ信号を出力しない。すなわち、BRQ信号はOFF状態のままである。
払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、BRDY信号及びBRQ信号が何れもOFF状態であることに基づいて、カードユニット21TM050に対するEXS信号をON状態とせず、OFF状態に維持する。すなわち、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が備える遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が、遊技機用枠3(又はガラス扉枠3a)の開放状態を検知しているときには、PRDY信号、BRDY信号、BRQ信号、及びEXS信号が何れもOFF状態であり、払出モータ21TM289は駆動されないので、CPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を実行している間は、球貸スイッチ21TM062が操作されても球貸(遊技媒体の払出)が実行されない。
このように、設定変更モード、設定確認モードに制御されている期間は、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が備える遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が、遊技機用枠3(又はガラス扉枠3a)の開放状態を検知していることにより、PRDY信号をON状態としないようになっている。このようにして、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370による遊技媒体の払出制御を実行させないようにすることができる。また、カードユニット21TM050においては、PRDY信号がON状態とならないことに基づいて、球貸が実行されないこと(球貸エラーが発生したこと)を報知することが可能である。
そして、遊技場の店員等が、錠スイッチ21TM051をOFF状態とする操作を行うことによって、CPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を終了する。さらに、遊技場の店員等が、当該パチンコ遊技機1を遊技可能な状態とするために遊技機用枠3を閉鎖することで、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が備える遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が、遊技機用枠3の開放状態を検知しなくなる。遊技機用枠3の閉鎖に伴い、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、払出動作が可能なときにはPRDY信号をON状態にする。
カードユニット21TM050においてカードが受け付けられ、球貸スイッチ21TM062が操作され球貸スイッチ信号が入力されると、カードユニット21TM050は、PRDY信号がON状態であることに基づいて、払出制御基板21TM037にBRDY信号を出力する。すなわち、BRDY信号をON状態にする。この時点から所定の遅延時間が経過すると、カードユニット21TM050は、BRDY信号がON状態であることに基づいて、払出制御基板21TM037にBRQ信号を出力する。すなわち、BRQ信号をON状態にする。
そして、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、BRDY信号及びBRQ信号が何れもON状態であることに基づいて、カードユニット21TM050に対するEXS信号をON状態にし、以降の球貸の払出制御を実行する。
なお、遊技中(遊技制御用タイマ割込処理が実行可能な状態)に、錠スイッチ21TM051及びクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052の操作により設定変更モード、設定確認モードに制御可能な構成を採用した場合であっても、図9−29に示した第3の球貸制限方法を適用可能である。また、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に接続確認信号が入力されているか否か(ON状態であるか又はOFF状態であるか)にかかわらず、PRDY信号を出力する(ON状態とする)ことが可能な構成を採用した場合であっても、図9−29に示した第3の球貸制限方法を適用可能である。即ち、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間は、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が備える遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が、遊技機用枠3(又はガラス扉枠3a)の開放状態を検知していることに基づいて、PRDY信号をON状態としない。これにより、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間は、球貸が実行されないようにすることが可能となる。
なお、本実施形態では、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が、払出制御基板21TM037に設けられている(開放状態の検出信号が払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に入力される)例を示したが、このような形態に限らず、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300は、主基板11に設けられる(開放状態の検出信号が遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される)ようにしても良い。このような構成とした場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が、遊技機用枠3(又はガラス扉枠3a)の開放状態を検知したことに基づいて、接続確認信号の出力を停止する(ON状態からOFF状態に切り替える)。これにより、接続確認信号が入力されなくなったことに基づいて、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が、PRDY信号をOFF状態とすることにより、あるいは、EXS信号をON状態としないことにより、球貸が実行されないようにする。
(設定変更モードにおける第4の球貸制限方法)
次に、第4の球貸制限方法に関して、図9−30を用いて具体的に説明する。なお、図9−30に示す例では、設定変更モードに制御されている期間は、接続確認信号はON状態であり、設定確認モードに制御されている期間も、接続確認信号はON状態であるものとする。即ち、接続確認信号は、図9−12及び図9−13に示した例とは異なり、設定変更モードに制御される前のタイミングでON状態となり、設定変更モード期間中もON状態が維持されるものとする。また、接続確認信号は、図9−12及び図9−13に示した例とは異なり、設定確認モードに制御される前のタイミングでON状態となり、設定確認モード期間中もON状態が維持されるものとする。
図9−30は、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を実行しているときの、主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)、払出制御基板21TM037(払出制御用マイクロコンピュータ21TM370)、及びカードユニット21TM050の間で行われる通信処理を説明するためのタイミング図である。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。そして、主基板11から払出制御基板21TM037に出力される接続確認信号がON状態となった後に、設定変更モード又は設定確認モードに移行する。
図9−30の例では、CPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を実行している間も接続確認信号はON状態である。ここで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、設定変更モード又は設定確認モードに制御したことに基づいて、接続確認コマンドの送信を停止する。接続確認コマンドは、前述したように、シリアル通信回路21TM505を介して、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370との間の通信状態を確認するためのコマンドである。
払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、接続確認信号がON状態であることに基づいて、PRDY信号をON状態とする。また、PRDY信号が既にON状態となっている場合には、PRDY信号をON状態のまま維持する。即ち、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、VL信号がON状態(即ち、カードユニット21TM050と電気的に接続されている状態)であり、且つ、接続確認信号がON状態(即ち、遊技制御用マイクロコンピュータ100と電気的に接続されている状態)であるときは、CPU103が設定変更モード又は設定確認モードに制御されているか否かにかかわらず、PRDY信号をON状態とする。
カードユニット21TM050においてカードが受け付けられ、CPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を実行している間に、球貸スイッチ21TM062が操作され球貸スイッチ信号が入力されると、カードユニット21TM050は、PRDY信号がON状態であることに基づいて、払出制御基板21TM037にBRDY信号を出力する。すなわち、BRDY信号をON状態にする。この時点から所定の遅延時間が経過すると、カードユニット21TM050は、BRDY信号がON状態であることに基づいて、払出制御基板21TM037にBRQ信号を出力する。すなわち、BRQ信号をON状態にする。
ここで、払出制御基板21TM037は、PRDY信号がON状態であり、かつ、BRDY信号及びBRQ信号が何れもON状態であるが、遊技制御用マイクロコンピュータ100から接続確認コマンドを受信していないことに基づいて、カードユニット21TM050に対するEXS信号をON状態にしない。即ち、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、VL信号がON状態(即ち、カードユニット21TM050と電気的に接続されている状態)であり、且つ、接続確認信号がON状態(即ち、遊技制御用マイクロコンピュータ100と電気的に接続されている状態)であり、PRDY信号がON状態(即ち、払出制御基板21TM037による、払出動作が可能な状態)であり、BRDY信号がON状態(即ち、球貸スイッチ21TM062が操作され球貸スイッチ信号が入力された状態)であり、BRQ信号がON状態(即ち、BRDY信号がON状態となってから所定の遅延時間が経過した状態)であっても、CPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を実行している間(接続確認コマンドを受信していない間)は、EXS信号をON状態とせず、OFF状態とする。このように、接続確認信号、PRDY信号、BRDY信号、BRQ信号がON状態であるときでも、接続確認コマンドが送信されないときには、EXS信号がOFF状態であり、払出モータ21TM289は駆動されないので、CPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を実行している間は、球貸スイッチ21TM062が操作されても球貸(遊技媒体の払出)が実行されない。
このように、設定変更モード、設定確認モードに制御されている期間は、遊技制御用マイクロコンピュータ100が接続確認コマンドを送信しないことにより、接続確認コマンドを受信していない払出制御用マイクロコンピュータ21TM370側で、EXS信号をON状態としないようになっている。このようにして、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370による遊技媒体の払出制御を実行させないようにすることができる。また、カードユニット21TM050においては、EXS信号がON状態とならないことに基づいて、球貸が実行されないこと(球貸エラーが発生したこと)を報知することが可能である。
そして、カードユニット21TM050は、BRQ信号をON状態としてから、EXS信号がOFF状態のまま所定の時間が経過すると(予め定められた値にセットされたタイマがタイムアウトすると)、BRQ信号の出力を停止する。即ち、BRQ信号をOFF状態にする。そして、カードユニット21TM050は、BRQ信号がOFF状態となったことに基づいて、BRDY信号の出力を停止する。即ち、BRDY信号をOFF状態にする。
CPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を終了すると、接続確認コマンドの送信を再開する。このとき、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、PRDY信号をON状態に維持している。
カードユニット21TM050においてカードが受け付けられ、球貸スイッチ21TM062が操作され球貸スイッチ信号が入力されると、カードユニット21TM050は、PRDY信号がON状態であることに基づいて、払出制御基板21TM037にBRDY信号を出力する。すなわち、BRDY信号をON状態にする。この時点から所定の遅延時間が経過すると、カードユニット21TM050は、BRDY信号がON状態であることに基づいて、払出制御基板21TM037にBRQ信号を出力する。すなわち、BRQ信号をON状態にする。
そして、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からの接続確認コマンドの受信を再開したこと、並びに、BRDY信号、及び、BRQ信号が何れもON状態であることに基づいて、カードユニット21TM050に対するEXS信号をON状態にし、以降の球貸の払出制御を実行する。
なお、遊技中(遊技制御用タイマ割込処理が実行可能な状態)に、錠スイッチ21TM051及びクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052の操作により設定変更モード、設定確認モードに制御可能な構成を採用した場合であっても、図9−30に示した第4の球貸制限方法を適用可能である。また、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に接続確認信号が入力されているか否か(ON状態であるか又はOFF状態であるか)にかかわらず、PRDY信号を出力する(ON状態とする)ことが可能な構成を採用した場合であっても、図9−30に示した第4の球貸制限方法を適用可能である。即ち、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている遊技制御用マイクロコンピュータ100から接続確認コマンドを受信していないことに基づいて、EXS信号をON状態にしない。これにより、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間は、球貸が実行されないようにすることが可能となる。
また、図9−30では、BRQ信号がON状態となってから、EXS信号がOFF状態のまま所定の時間が経過すると(予め定められた値にセットされたタイマがタイムアウトすると)、カードユニット21TM050がBRQ信号をOFF状態に戻し、さらに、BRDY信号もOFF状態に戻す例を示しているが、このような形態に限らず、BRQ信号がON状態となってから、EXS信号がOFF状態のまま所定の時間が経過しても、BRQ信号をON状態のまま維持し、BRDY信号もON状態のまま維持するようにしても良い。そして、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からの接続確認コマンドの受信を再開したこと(設定変更モード又は設定確認モードが終了したこと)、並びに、BRDY信号、及び、BRQ信号が何れもON状態であることに基づいて、EXS信号をON状態にしても良い。ここで、EXS信号をON状態としたときに、(1)球貸スイッチ21TM062が改めて操作されることなく、BRQ信号がOFF状態となり球貸が自動的に実行される(即ち、設定変更モード又は設定確認モードが終了したときに、当該設定変更モード又は当該設定確認モードの期間内に受け付けられた球貸操作に応じた球貸処理が実行される)ようにしても良く、(2)球貸スイッチ21TM062が改めて操作されたことを契機として、BRQ信号がOFF状態となり、球貸が実行されるようにしても良い。
(設定変更モード中に球貸制限を実行しない方法)
次に、設定変更モード中に球貸制限を実行しない方法に関して、図9−31を用いて具体的に説明する。なお、図9−31に示す例では、設定変更モードに制御されている期間は、接続確認信号はON状態であり、設定確認モードに制御されている期間も、接続確認信号はON状態であるものとする。即ち、接続確認信号は、図9−12及び図9−13に示した例とは異なり、設定変更モードに制御される前のタイミングでON状態となり、設定変更モード期間中もON状態が維持されるものとする。また、接続確認信号は、図9−12及び図9−13に示した例とは異なり、設定確認モードに制御される前のタイミングでON状態となり、設定確認モード期間中もON状態が維持されるものとする。
図9−31は、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を実行しているときの、主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)、払出制御基板21TM037(払出制御用マイクロコンピュータ21TM370)、及びカードユニット21TM050の間で行われる通信処理を説明するためのタイミング図である。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。そして、主基板11から払出制御基板21TM037に出力される接続確認信号がON状態となった後に、設定変更モード又は設定確認モードに移行する。
図9−31の例では、CPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を実行している間も接続確認信号はON状態である。ここで、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間も、接続確認コマンドの送信を継続する。接続確認コマンドは、前述したように、シリアル通信回路21TM505を介して、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370との間の通信状態を確認するためのコマンドである。
払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、接続確認信号がON状態であること、及び、接続確認コマンドを受信していることに基づいて、PRDY信号をON状態とする。また、PRDY信号が既にON状態となっている場合には、PRDY信号をON状態のまま維持する。即ち、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、VL信号がON状態(即ち、カードユニット21TM050と電気的に接続されている状態)であり、接続確認信号がON状態(即ち、遊技制御用マイクロコンピュータ100と電気的に接続されている状態)であり、且つ、接続確認コマンドを受信している状態であるときは、CPU103が設定変更モード又は設定確認モードに制御されているか否かにかかわらず、PRDY信号をON状態とする。
カードユニット21TM050においてカードが受け付けられ、CPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を実行している間に、球貸スイッチ21TM062が操作され球貸スイッチ信号が入力されると、カードユニット21TM050は、PRDY信号がON状態であることに基づいて、払出制御基板21TM037にBRDY信号を出力する。すなわち、BRDY信号をON状態にする。この時点から所定の遅延時間が経過すると、カードユニット21TM050は、BRDY信号がON状態であることに基づいて、払出制御基板21TM037にBRQ信号を出力する。すなわち、BRQ信号をON状態にする。
そして、払出制御基板21TM037は、PRDY信号、BRDY信号、及び、BRQ信号が何れもON状態であり、且つ、接続確認コマンドを受信している状態であることに基づいて、カードユニット21TM050に対するEXS信号をON状態にし、カードユニット21TM050からのBRQ信号の立ち下がり(OFF)を検出すると、払出モータ21TM289を駆動し、所定個(例えば25個)の遊技媒体を遊技者に払い出す。
このように、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間でも、遊技制御用マイクロコンピュータ100が接続確認コマンドを継続して送信することにより、接続確認コマンドを継続して受信している払出制御用マイクロコンピュータ21TM370側で、PRDY信号、及び、EXS信号をON状態とするようになっている。このようにして、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間でも、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370による遊技媒体の払出制御を実行させるようにすることができ、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間に払出制御を実行させないようにするための制御負担を軽減することができる。また、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間において、カードユニット21TM050とパチンコ遊技機1との間の通信機能についての点検等も併せて行うことができ、作業性を向上させることができる。
CPU103は、設定変更モード又は設定確認モードの処理を終了しても、接続確認コマンドを継続して送信する。遊技制御用マイクロコンピュータ100からの接続確認コマンドの受信を継続していることに基づいて、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、払出動作が可能なときにはPRDY信号のON状態を維持する。
なお、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間において、所定個の遊技媒体の払出が終了し、払出モータ21TM289の駆動が停止すると、払出制御基板21TM037は、EXS信号の出力を停止する。即ち、EXS信号をOFF状態にする。そして、カードユニット21TM050は、EXS信号がOFF状態であることに基づいて、BRDY信号の出力を停止する。即ち、BRDY信号をOFF状態にする。このように、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間において、EXS信号がON状態からOFF状態になり、これに伴いBRDY信号がON状態からOFF状態になる場合がある。また、設定変更モード又は設定確認モードの終了後に、所定個の遊技媒体の払出が終了し、払出モータ21TM289の駆動が停止すると、払出制御基板21TM037は、EXS信号の出力を停止する。即ち、EXS信号をOFF状態にする。そして、カードユニット21TM050は、EXS信号がOFF状態であることに基づいて、BRDY信号の出力を停止する。このように、設定変更モード又は設定確認モードの終了後に、EXS信号がON状態からOFF状態になり、これに伴いBRDY信号がON状態からOFF状態になる場合がある。
(設定変更モード終了後に球貸を再開する方法)
次に、球貸が実行されている途中で電源断が発生したことにより払出が中断され、その後の電源投入時に設定変更モード又は設定確認モードに制御された場合の処理に関して、図9−32を用いて具体的に説明する。図9−32に示す例では、遊技媒体の払出を実行中に電源断が発生したことに基づいて、遊技媒体の払出を中断し、電源投入後に設定変更モード又は設定確認モードに制御され、設定変更モード又は設定確認モードの終了後に中断されていた払出を再開する。
図9−32は、払出制御基板21TM037(払出制御用マイクロコンピュータ21TM370)が遊技媒体の払出を実行しているときの、主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)、払出制御基板21TM037(払出制御用マイクロコンピュータ21TM370)、及びカードユニット21TM050の間で行われる通信処理を説明するためのタイミング図である。払出制御基板21TM037が遊技媒体の払出を実行している期間は、主基板11からの接続確認信号はON状態であり、払出制御基板21TM037からのPRDY信号、及び、EXS信号、並びに、カードユニット21TM050からのBRDY信号はON状態であるものとする。
払出制御基板21TM037が遊技媒体の払出を実行している期間において、電源断が発生すると、主基板11からの接続確認信号の出力が停止され、払出制御基板21TM037からのPRDY信号の出力が停止される。即ち、PRDY信号はOFF状態となる。そして、PRDY信号がOFF状態であることに基づいて、カードユニット21TM050からのBRDY信号、及び、払出制御基板21TM037からのEXS信号の出力が停止される。即ち、BRDY信号、及び、EXS信号はOFF状態となる。そして、EXS信号がOFF状態であることに基づいて、払出モータ21TM289の駆動を停止し、遊技媒体の払出を中断する。このとき、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370におけるRAM内のバックアップ領域に形成されている未払出個数格納バッファに、未払出個数のデータが格納される。
この未払出個数は、中継基板21TM072を介して払出制御基板21TM037のI/Oポート21TM372fに入力される払出個数カウントスイッチ21TM301からの検出信号に基づいて更新される。具体的には、未払出個数は、払出モータ21TM289により払い出すべき所定の遊技媒体数(即ち、遊技制御用マイクロコンピュータ100から指定された払出個数であり、例えば25個)から、払出個数カウントスイッチ21TM301によりカウントされた個数(即ち、実際に払出モータ21TM289により払い出された遊技媒体数)を減算することにより算出される。
その後、主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。CPU103が、図9−13に示すシリアル通信回路設定処理(ステップS21TM1480)を実行するまでは、主基板11から払出制御基板21TM037に出力される接続確認信号がOFF状態であるので、CPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を実行している間は、主基板11からの接続確認信号はOFF状態である。
CPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を実行している間は、主基板11からの接続確認信号がOFF状態であるため、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、PRDY信号をON状態としない。即ち、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、VL信号がON状態であっても、即ち、カードユニット21TM050と電気的に接続されている状態であっても、PRDY信号をON状態とせず、OFF状態に維持する。
その結果、CPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を実行している期間は、カードユニット21TM050は、PRDY信号がOFF状態であることに基づいて、球貸スイッチ21TM062が操作されても払出制御基板21TM037にBRDY信号を出力しない。すなわち、BRDY信号はOFF状態のままである。この時点から所定の遅延時間が経過しても、カードユニット21TM050は、BRDY信号がOFF状態であることに基づいて、払出制御基板21TM037にBRQ信号を出力しない。すなわち、BRQ信号はOFF状態のままである。
払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、BRDY信号及びBRQ信号が何れもOFF状態であることに基づいて、カードユニット21TM050に対するEXS信号をON状態とせず、OFF状態に維持する。そして、EXS信号がOFF状態であることに基づいて、払出モータ21TM289の駆動を停止させた状態を維持する。すなわち、接続確認信号がOFF状態であるときには、PRDY信号、BRDY信号、BRQ信号、及びEXS信号が何れもOFF状態であり、払出モータ21TM289は駆動しないので、CPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を実行している間は、遊技媒体の払出が実行されない。
CPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を終了し、図9−13に示す、ステップS21TM1480のシリアル通信回路設定処理を実行すると、主基板11からの接続確認信号がON状態となることに基づいて、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、払出動作が可能なときにはPRDY信号をON状態にする。
そして、電力供給が再開され、電源投入時に制御された設定変更モード又は設定確認モードが終了したこと(接続確認信号がON状態となり、PRDY信号がON状態となったこと)に基づいて、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370におけるRAMに保存されている未払出個数格納バッファの内容に基づいて、払出モータ21TM289を駆動させ、未払出個数のデータが0になるまで1個ずつ払出動作を行う。これにより、電源断、及び、その後の設定変更モード又は設定確認モードへの移行により中断されていた遊技媒体の払出が完了する。このように、球貸の実行中に電源断が発生して遊技媒体の払出が中断されたときには、その後の電源復旧時に設定変更モード又は設定確認モードに制御された場合であっても、当該設定変更モード又は設定確認モードの終了後に、中断されていた遊技媒体の払出を再開して、球貸を完了させることが可能である。
ここで、図9−32に示す例では、払出処理中に電源断が発生したことにより払出処理が中断され、電源復旧時に設定変更モード又は設定確認モードに制御され、設定変更モード又は設定確認モードの終了後に、中断されていた払出処理が再開される例を示したが、この電源断は、遊技場の店員が、設定値を変更又は確認するために電源スイッチ21TM055をOFF状態としたことにより発生した電源断であっても良く、遊技場の営業終了に伴い電源スイッチ21TM055をOFF状態としたことにより発生した電源断であっても良い。また、電源断が発生した場合に限らず、払出処理中に、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により、遊技機用枠3の開放状態が検出されたこと、又は、ガラス扉枠3aの開放状態が検出されたことに応じて、実行中の払出処理が中断され、その後に設定変更モード又は設定確認モードに制御され、設定変更モード又は設定確認モードの終了後に、中断されていた払出処理が再開されるようにしても良い。
(電源断に伴う球貸の強制終了方法)
次に、球貸が実行されている途中で電源断が発生したときに払出が強制終了(中止)され、電源復旧後に払出が再開されない場合の処理に関して、図9−33を用いて具体的に説明する。図9−33に示す例では、遊技媒体の払出を実行中に電源断が発生したときに、実行中の払出を停止し、電源復旧後に設定変更モード又は設定確認モードに制御されたときに、払出を再開せず、また、設定変更モード又は設定確認モードの終了後にも払出を再開しない。
図9−33は、払出制御基板21TM037(払出制御用マイクロコンピュータ21TM370)が遊技媒体の払出を実行しているときの、主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)、払出制御基板21TM037(払出制御用マイクロコンピュータ21TM370)、及びカードユニット21TM050の間で行われる通信処理を説明するためのタイミング図である。払出制御基板21TM037が遊技媒体の払出を実行している期間は、主基板11からの接続確認信号はON状態であり、払出制御基板21TM037からのPRDY信号、及び、EXS信号、並びに、カードユニット21TM050からのBRDY信号はON状態であるものとする。
払出制御基板21TM037が遊技媒体の払出を実行している期間において、電源断が発生すると、主基板11からの接続確認信号の出力が停止され、払出制御基板21TM037からのPRDY信号の出力が停止される。即ち、PRDY信号はOFF状態となる。そして、PRDY信号がOFF状態であることに基づいて、カードユニット21TM050からのBRDY信号、及び、払出制御基板21TM037からのEXS信号の出力が停止される。即ち、BRDY信号、及び、EXS信号は何れもOFF状態となる。そして、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、EXS信号がOFF状態となったことに基づいて、払出モータ21TM289の駆動を停止し、遊技媒体の払出を強制終了(中止)する。このとき、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370におけるRAM内のバックアップ領域に形成されている未払出個数格納バッファに、未払出個数のデータを格納しない(あるいは、未払出個数格納バッファ自体が設けられていない)ため、以下に示すように、電源復旧後に、未払出個数相当の遊技媒体の払出は実行されない。
その後、主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。CPU103が、図9−13に示すシリアル通信回路設定処理(ステップS21TM1480)を実行するまでは、主基板11から払出制御基板21TM037に出力される接続確認信号がOFF状態であるので、CPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を実行している間は、主基板11からの接続確認信号はOFF状態である。
その後、CPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を実行している間は、主基板11からの接続確認信号はOFF状態である。そのため、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、PRDY信号をON状態としない。即ち、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、VL信号がON状態であっても、即ち、カードユニット21TM050と電気的に接続されている状態であっても、PRDY信号をON状態とせず、OFF状態に維持する。
その結果、CPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を実行している期間は、カードユニット21TM050は、PRDY信号がOFF状態であることに基づいて、球貸スイッチ21TM062が操作されても払出制御基板21TM037にBRDY信号を出力しない。すなわち、BRDY信号はOFF状態のままである。この時点から所定の遅延時間が経過しても、カードユニット21TM050は、BRDY信号がOFF状態であることに基づいて、払出制御基板21TM037にBRQ信号を出力しない。すなわち、BRQ信号はOFF状態のままである。
払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、BRDY信号及びBRQ信号が何れもOFF状態であることに基づいて、カードユニット21TM050に対するEXS信号をON状態とせず、OFF状態に維持する。そして、EXS信号がOFF状態であることに基づいて、払出モータ21TM289の駆動を停止させた状態を維持する。すなわち、接続確認信号がOFF状態であるときには、PRDY信号、BRDY信号、BRQ信号、及びEXS信号が何れもOFF状態であり、払出モータ21TM289は駆動しないので、CPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を実行している間は、遊技媒体の払出が実行されない。
CPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を終了し、図9−13に示す、ステップS21TM1480のシリアル通信回路設定処理を実行すると、主基板11からの接続確認信号がON状態となることに基づいて、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、払出動作が可能なときにはPRDY信号をON状態にする。なお、未払出個数のデータをバックアップしていないため、電源断発生前(電源復旧に伴い設定変更モード又は設定確認モードに制御される前)に実行されていた球貸処理において払い出すべき所定の遊技媒体数(即ち、遊技制御用マイクロコンピュータ100から指定された払出個数であり、例えば25個)のうち、払出の中止(強制終了)により払い出されなかった未払出個数分に関しては、払出が行われない。このように、球貸の実行中に電源断が発生すると、払出を強制終了(中止)し、その後、電源復旧時、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間、設定変更モード又は設定確認モードの終了後、に未払出個数分の払出を実行しないことにより、未払出個数のデータをバックアップして払出を再開する制御が不要となり、球貸処理を簡略化することができる。
なお、図9−33に示す例では、払出中に電源断が発生したときに、未払出個数のデータをバックアップしないことにより、実行中の払出を途中で強制終了(中止)させているが、このような形態に限らず、図9−32に示した例のように、電源断が発生したときに、未払出個数のデータをバックアップしておき、電源復旧後に設定変更モード及び設定確認モードの何れにも制御されないことを条件として、バックアップされていた未払出個数のデータに基づいて未払出個数相当の遊技媒体の払出を実行する(バックアップデータに基づいて払出を再開する)一方、電源復旧後に設定変更モード又は設定確認モードに制御されたときには、未払出個数相当の遊技媒体の払出を実行せず(バックアップデータに基づく払出を再開せず)、設定変更モード又は設定確認モードの終了後も未払出個数相当の遊技媒体の払出を実行しない、ようにしても良い。
なお、遊技中(遊技制御用タイマ割込処理が実行可能な状態)に、錠スイッチ21TM051及びクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052の操作により設定変更モード、設定確認モードに制御可能な構成を採用した場合であっても、図9−33に示した設定変更モードへの移行に伴う球貸の強制終了方法を適用可能である。また、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に接続確認信号が入力されているか否か(ON状態であるか又はOFF状態であるか)にかかわらず、PRDY信号を出力する(ON状態とする)ことが可能な構成を採用した場合であっても、図9−33に示した設定変更モードへの移行に伴う球貸の強制終了方法を適用可能である。即ち、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている遊技制御用マイクロコンピュータ100から接続確認信号を受信していないことに基づいて、PRDY信号をON状態にしない。これにより、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間は、払出(球貸)が実行されないようにすることが可能となる。
(賞球払出制御)
図9−34は、通常動作時における遊技制御用マイクロコンピュータ100と払出制御用マイクロコンピュータ21TM370との信号の送受信を示すタイミング図である。図9−34に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、賞球要求信号としての接続確認コマンドを払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に送信すると、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370から送信される受信ACK信号としての接続OKコマンドを受信する。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、受信ACK信号としての接続OKコマンドを受信すると、受信した時点から1s(1秒)経過後に賞球要求信号としての接続確認コマンドを再び送信する。遊技制御用マイクロコンピュータ100および払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、接続状態が正常である限り、上記のような接続確認の通信処理を繰り返し実行する。
接続確認の通信処理を実行していないとき(受信ACK信号としての接続OKコマンドを受信してから賞球要求信号としての接続確認コマンドを送信するまでの間)に入賞があった場合は、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、賞球個数を示すデータを賞球要求信号に設定し、当該設定した賞球要求信号としての賞球個数コマンドを払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に送信する。払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、賞球要求信号としての賞球個数コマンドを受信すると、賞球個数コマンドで指定された個数の賞球の払い出しを行い、賞球の払い出し(賞球払出動作)が終了すると、受信ACK信号としての賞球終了コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ100に送信する。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、受信ACK信号としての賞球終了コマンドを受信すると、受信した時点から1s(1秒)経過後に賞球要求信号としての接続確認コマンドを送信する。
尚、図示していないが、接続確認の通信処理の実行中(賞球要求信号としての接続確認コマンドを送信してから受信ACK信号としての接続OKコマンドを受信するまでの間)に入賞があった場合は、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、賞球個数を示すデータを賞球要求信号に設定し、当該設定した賞球要求信号としての賞球個数コマンドを、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370からの受信ACK信号としての接続OKコマンドを受信した後に払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に送信する。払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、賞球要求信号としての賞球個数コマンドを受信すると、賞球個数コマンドで指定された個数の賞球の払い出しを行い、賞球の払い出し(賞球払出動作)が終了すると、受信ACK信号としての賞球終了コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ100に送信する。なお、賞球の払い出し(賞球払出動作)の実行中は、受信ACK信号としての賞球準備中コマンドが遊技制御用マイクロコンピュータ100に送信される。
(設定変更モード又は設定確認モード中の入賞無効)
図9−35は、設定変更モード又は設定確認モード中における遊技制御用マイクロコンピュータ100と払出制御用マイクロコンピュータ21TM370との信号の送受信を示すタイミング図である。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。
前述したように、CPU103が、図9−13に示す割込許可(ステップS21TM1540)を実行するまでは、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、第1一般入賞口スイッチ〜第4一般入賞口スイッチ、及び、カウントスイッチ23の各スイッチの状態(検出信号の有無)を確認するスイッチ処理(図9−14に示すステップS21TM1620)が実行されず、大当り判定処理等を含む特別図柄プロセス処理(図9−14に示すステップS21TM1690)等も実行されない。そのため、CPU103が、設定変更モード又は設定確認モードの処理を実行している期間は、各スイッチから出力される検出信号を検知せず、大当り判定処理等も実行しない。即ち、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間は、遊技媒体が各入賞口を通過しても入賞が無効とされる。さらに、スイッチ処理が実行されないことにより、排出口スイッチ21TM070による遊技球の検出も実行されず、ベースの集計も実行されないことになる。即ち、割込許可が実行されるまでは、連比、役比、及びベース等の各項目の集計が不要となるため、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間は、これら各項目の集計期間外となり、CPU103の処理負担を軽減することができる。
設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間において、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、スイッチ処理及び特別図柄プロセス処理を実行しないことで各入賞口を遊技媒体が通過したことに基づく入賞を無効とする。即ち、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に賞球個数コマンドを送信せず、大当り判定処理等を実行しない。そして、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からの賞球個数コマンドを受信していないことに基づいて、払出モータ21TM289を駆動させない。即ち、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間において、遊技媒体が各入賞口を通過しても、賞球の払出制御は実行されない。
CPU103が、設定変更モード又は設定確認モードの処理を終了すると、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、第1一般入賞口スイッチ〜第4一般入賞口スイッチ、及び、カウントスイッチ23の各スイッチの状態(検出信号の有無)を確認するスイッチ処理を実行可能となり、遊技媒体が各入賞口を通過したことを検知可能となり、賞球個数コマンド(及び接続確認コマンド)の送信が可能となる。また、大当り判定処理を含む特別図柄プロセス処理を実行可能となる。
遊技制御用マイクロコンピュータ100は、賞球要求信号としての接続確認コマンドを払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に送信し、賞球要求信号としての接続確認コマンドを受信した払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が、受信ACK信号としての接続OKコマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ100に送信する。このとき、遊技媒体が何れかの入賞口を通過すると(入賞が発生すると)、CPU103は、スイッチ処理を実行することにより入賞を検知し、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、賞球要求信号としての賞球個数コマンドを払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に送信し、賞球要求信号としての賞球個数コマンドを受信した払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、払出モータ21TM289を駆動させ所定個(例えば3個)の遊技媒体を払い出す。そして、所定個の遊技媒体を払い出した払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、受信ACK信号としての賞球終了コマンドを送信する。
仮に、設定値が変更される可能性がある設定変更モード期間内に、スイッチ処理が実行されることにより大当り判定用乱数が抽出され、その大当り判定用乱数に基づいて大当り判定が実行されてしまうと、変更前の設定値では大当りとなるが変更後の設定値(確定後の設定値)では大当りとはならない大当り判定用乱数に基づいて大当り判定が実行されてしまうケースや、逆に変更前の設定値では大当りとはならないが変更後の設定値(確定後の設定値)では大当りとなる大当り判定用乱数に基づいて大当り判定が実行されてしまうケース等が発生しうる。即ち、これらのケースでは、大当り判定の実行タイミングと設定値との関係が複雑化し、遊技者又は遊技場が不利益を被る可能性がある。
本実施形態では、設定変更モードに制御されているときには、各入賞口を遊技球が通過したことに基づく賞球の払出を実行せず、大当り判定処理も実行しないようにすることで、大当り判定の実行タイミングと設定値との関係が複雑化することを防止すると共に、遊技者又は遊技場の不利益を防止するようにしている。
また、本実施形態では、設定値を変更可能な設定変更モードのみならず、設定値が表示されるものの変更はできない設定確認モードにおいても、同様に入賞を無効とし、大当り判定処理を実行しないようにしている。仮に、設定確認モードに関して、設定変更モードとは異なり、電源投入時ではなく遊技制御用タイマ割込処理を実行しているときに制御可能であり、設定確認モードに制御されている期間もスイッチ処理及び特別図柄プロセス処理を実行可能とすると、設定変更モードとは全く異なる制御が必要となり、遊技制御用マイクロコンピュータ100の制御負担が増加してしまうという問題が生じる。
そこで、本実施形態では、設定確認モードにおいても、設定変更モードと同様に電源投入時にのみ制御可能とし、各入賞口を遊技球が通過したことに基づく賞球の払出を実行せず、大当り判定処理も実行しないようにすることで、処理を共通化して、遊技制御用マイクロコンピュータ100の制御負担を軽減している。
本実施形態では、図9−12及び図9−13に示すように、設定変更モード又は設定確認モードの処理が終了した後に、タイマ割込の設定が行われるようになっている(ステップS21TM1500)。従って、遊技制御用タイマ割込処理自体が実行されないことにより、遊技制御用タイマ割込処理内のスイッチ処理及び特別図柄プロセス処理が実行されず、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間における入賞が無効化されている。これに対して、磁気エラー、電波エラー、振動エラー等によって遊技が停止される場合は、遊技制御用タイマ割込処理が実行されている期間、即ち遊技中において、遊技停止エラーが発生しているか否かが判定されて(ステップS21TM1615)、遊技停止エラーが発生していると判定されると(ステップS21TM1615)、同一の割込処理における以降のスイッチ処理(ステップS21TM1620)及び特別図柄プロセス処理(ステップS21TM1690)が実行されないことにより、入賞が無効化されている。このように、設定変更モード又は設定確認モードに制御された場合と、遊技停止エラーが発生した場合とでは、入賞を無効化する(遊技を停止させる)方式が異なる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100が、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間において、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370への賞球要求信号としての接続確認コマンドの送信を停止することにより、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、受信ACK信号としての接続OKコマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ100に送信しない。従って、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間において、接続OKコマンドを受信していないことに基づいて、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に賞球要求信号としての賞球個数コマンドを送信しないことで、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に遊技媒体の払出制御を実行させないようにすることが可能である。このように、遊技制御用マイクロコンピュータ100が、賞球要求信号としての接続確認コマンド及び賞球個数コマンドの出力を行わないことに基づいて、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に払出制御を実行させず、入賞を無効とすることが可能となる。
尚、遊技中(遊技制御用タイマ割込処理が実行可能な状態)に、錠スイッチ21TM051及びクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052の操作により設定変更モード又は設定確認モードに制御可能な構成としても良い。このような構成を採用した場合であっても、図9−35に示した方法を適用可能であり、設定変更モード又は設定確認モードに制御されたことに基づいて、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、スイッチ処理及び特別図柄プロセス処理を実行しないようにすると良い。
また、設定変更モード又は設定確認モードに制御されているときに、遊技制御用マイクロコンピュータ100がスイッチ処理を実行可能な構成(遊技媒体が各入賞口を通過したことの検出自体は可能な構成)としても良い。このような構成を採用した場合には、上述したように、設定変更モード又は設定確認モードに制御されているときに、賞球個数コマンド及び接続確認コマンドの送信を停止することにより、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に払出制御を実行させず入賞を無効とすると共に、特別図柄プロセス処理は実行しないようにする。そして、設定変更モード又は設定確認モードが終了したときに、当該スイッチ処理を実行可能な状態で賞球個数コマンド及び接続確認コマンドの送信を再開すると共に、特別図柄プロセス処理を実行する。
(遊技機枠・扉枠開放検知中の払出制限方法)
図9−36は、遊技機枠・扉枠開放検知中における遊技制御用マイクロコンピュータ100と払出制御用マイクロコンピュータ21TM370との信号の送受信を示すタイミング図である。前述のように、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、賞球要求信号としての接続確認コマンドを払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に送信すると、通常動作時は、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370から送信される受信ACK信号としての接続OKコマンドを受信する。このとき、遊技場の店員等が遊技機用枠3又はガラス扉枠3aを開放すると、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が備える遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態を検知する。
遊技機用枠3が開放されている状態(及び、ガラス扉枠3aと上皿が一体化されている構成であれば、ガラス扉枠3aが開放されている状態)では、払い出されるべき賞球が流下する経路と、流下してきた賞球が貯留される上皿とが物理的に接続されていないため、仮に、この状態で賞球が払い出されてしまうと、遊技媒体が上皿に到達せずに落下してしまう。ここで、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放されている状態で、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1一般入賞口〜第4一般入賞口、及び、大入賞口の何れかの入賞口で遊技媒体の通過を検出したときに、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、賞球要求信号としての賞球個数コマンドを払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に送信するが、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態を検知している払出制御用マイクロコンピュータ21TM370では、遊技媒体の払出制御を実行せず、受信ACK信号としての賞球準備中コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ100に送信する。この賞球準備中コマンドは、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態を検知しなくなるまで、即ち、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが閉鎖状態となるまで、遊技制御用マイクロコンピュータ100に送信し続けられる。
このように、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放状態である期間は、遊技媒体が各入賞口を通過して入賞を検知しても、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、払出モータ21TM289を駆動させずに賞球の払出制御を実行しない。そして、受信ACK信号としての賞球準備中コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が備える遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態の検知を終了すると、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、払出モータ21TM289を駆動させ、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態が検知されている期間内の入賞に応じた所定数(賞球個数コマンドにより指定された数)の賞球の払出制御を実行する。そして、所定数の遊技媒体を払い出した払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、受信ACK信号としての賞球終了コマンドを送信する。
なお、賞球の払出を実行中に遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態を検知した場合には、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、当該賞球の払出を中断して、賞球個数コマンドにより指定された個数のうち未払出個数のデータを、RAM内のバックアップ領域に記憶しておく。そして、受信ACK信号としての賞球準備中コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ100に送信する。払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が備える遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態の検知を終了すると、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、払出モータ21TM289を駆動させ、未払出個数相当の遊技媒体の払出制御を実行する。そして、遊技媒体を払い出した払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、受信ACK信号としての賞球終了コマンドを送信する。
尚、遊技中(遊技制御用タイマ割込処理が実行可能な状態)に、錠スイッチ21TM051及びクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052の操作により設定変更モード、設定確認モードに制御可能な構成を採用した場合であっても、図9−36に示した遊技機枠・扉枠開放検知中の払出制限方法を適用可能である。本実施形態では、錠スイッチ21TM051及びクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052は、パチンコ遊技機1の背面側に設けられており、所定のキー操作により開放可能な遊技機用枠3を開放しない限り操作不可能とされている。そのため、当該パチンコ遊技機1を設定変更モード又は設定確認モードに制御させるには、遊技機用枠3を開放しなければならず、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間は、遊技機用枠3が開放されていることが通常である。払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が、遊技機用枠3が開放状態であることを検知している期間は、払出モータ21TM289の駆動を制限して、賞球の払出が実行されないようにすることで、結果として、設定変更モードに制御されている期間、設定確認モードに制御されている期間における賞球の払出が制限されることになる。
次に、設定変更モード中に電源断が発生した場合の制御について、図9−37(1)及び(2)に基づき説明する。
図9−37(1)及び(2)は、電源断に係るパターンを、電源断発生時の状況の違いに基づき、それぞれ別な図表に分けて示している。図9−37(1)に示す電源断に係るパターンは、「設定値変更中」に「設定値確定」が行われない状況で電源断が発生した場合の制御を示しており、電源断復帰時の設定値は前回の電源投入時の設定値となる。また、図9−37(2)に示す電源断に係るパターンは、「設定値変更中」に「設定値確定」が行われた状況で電源断が発生した場合の制御を示しており、電源断復帰時の設定値は電源断発生時の設定値となる。
すなわち、図9−37(1)は、錠スイッチ21TM051がOFF状態に操作される「設定値確定」の操作がない状態(錠スイッチ21TM051がON状態のまま)で電源断が発生した場合の設定値に関する制御を示しており、図9−37(2)は、錠スイッチ21TM051がOFF状態に操作される「設定値確定」の操作があった後に電源断が発生した場合の設定値に関する制御を示している。
また、図9−37(1)及び(2)は、設定変更の作業における各種の状況を、発生の順番に沿って上段から下段に示している(「順番」欄及び「状況」欄を参照)。また、図9−37(1)及び(2)中においては、「錠スイッチ」の欄に、各状況(順番1〜8)における錠スイッチ21TM051のON/OFFの状態が示されており、「設定値」の欄には、それぞれの状況における設定値のデータ(RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値)が示されている。また、図中の「設定値表示」の欄には、それぞれの状況における表示モニタ21TM029(第1表示部21TM029A)の表示内容(設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値)が示されている。
設定変更の作業が行われる際には、図9−37(1)における「状況」の欄の最上段に示すように、パチンコ遊技機1の電源投入(順番1)があり、図中右側の「錠スイッチ」の欄に示すように、このときの錠スイッチ21TM051の状態はON状態となっている。また、図9−37(1)中において、順番1の「電源投入」のときの「設定値」は、このときRAM102の設定値格納領域に格納されている設定値が「1」であるため、「1」となっている。
また、「設定値表示」の欄に示す表示モニタ21TM029(第1表示部21TM029A)の表示内容が空白(ブランク)となっているのは、この段階では、電源投入がされたばかりであり、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値を読み出して表示する処理(ステップS21TM1150)が行われる前であるため、設定値の表示が開始されていないことを表している。
「電源投入」の状況の後には、「設定変更モード開始」の状況(順番2)となる。そして、この「設定変更モード開始」においては、図9−37(1)中に示すように、「錠スイッチ」の欄は、「ON」となっており、「設定値」の欄は、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値から変更していないことに基づいて、「1」となっており、「設定値表示」の欄は、前述したように、RAM102の設定値格納領域から読み出して設定情報一時記憶領域に記憶している設定値を表示モニタ21TM029(第1表示部21TM029A)に表示していることに基づいて、「1」となっている。
続いて、「設定値変更中」の状況(順番3)となった際には、「錠スイッチ」の欄は「ON」のままであり、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052の操作があると、図9−37(1)に示すように、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値は変更されないため「設定値」の欄は「1」のままであるが、設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値は「1」から「2」に変更されることにより、「設定値表示」の欄(表示モニタ21TM029(第1表示部21TM029A)に表示する設定値)については、選択された新たな値である「2」に変化する。
さらに、「設定値変更中」の状況(順番4)となった際には、「錠スイッチ」の欄は「ON」のままであり、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052の操作があると、図9−37(1)に示すように、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値は変更されないため「設定値」の欄は「1」のままであるが、設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値は「2」から「3」に変更されることにより、「設定値表示」の欄(表示モニタ21TM029(第1表示部21TM029A)に表示する設定値)については、選択された新たな値である「3」に変化する。
そして、図9−37(1)に示すように、「設定値変更中」に電源断が発生すると(順番5)、設定値を確定させる操作が行われておらず、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値を上書きする処理(設定値を確定させるステップS21TM1190の処理)が実行されていないので、「設定値」の欄は「1」のままである。つまり、電源断発生時は、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値は電源投入時の「1」の状態を維持している。ここで、電源断が発生したことにより、設定情報一時記憶領域に記憶されていた設定値は消去される。
さらに、図9−37(1)に示すように、錠スイッチ21TM051がON状態のままで、かつクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態で、電源投入が行われると(順番6)、その後の「設定変更モード開始」の状況(順番7)においては、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値(本例では「1」)が読み出されて設定情報一時記憶領域に記憶され、表示モニタ21TM029(第1表示部21TM029A)に表示されるため、「設定値」の欄は「1」のままであり、「設定値表示」の欄も「1」となる。なお、順番7において、設定変更モードではなく設定確認モードに制御された場合も同様である。
このように、電源投入に伴い設定変更モードに移行し、設定変更操作が完了することなく(錠スイッチ21TM051がOFF状態に切り替えられることなく)、電源断が発生した場合には、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値が変更されていないため、電源復旧後に設定変更モード又は設定確認モードに制御されたときに表示モニタ21TM029(第1表示部21TM029A)に表示される設定値は、前回の電源投入時(電源断発生前)にRAM102の設定値格納領域に格納されていた設定値となる。このように、設定変更モードに制御されているときに電源断が発生した場合の設定値を適切に定めることができる。
次に、設定値の確定後に電源断が発生した場合の制御について、図9−37(2)を用いて説明する。設定値の確定前に電源断が発生した場合と共通する処理部分については説明を省略する。設定値の確定後に電源断が発生する場合において、順番4で示す「設定値変更中」の後に、順番5に示す「設定値確定」が行われるものとする。ここで、設定値を確定させるための操作が行われる直前は、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値は「1」であり、設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値(表示モニタ21TM029(第1表示部21TM029A)に表示されている設定値)は「3」の状態である。そして、設定変更モード中において、錠スイッチ21TM051をOFF状態にすることに基づいて「錠スイッチ」欄は「OFF」となっている。
即ち、設定変更モード中において、錠スイッチ21TM051をOFF状態にする(ステップS21TM1180でYES)と、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値である「1」が、設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値(表示モニタ21TM029(第1表示部21TM029A)に表示されている設定値)である「3」により上書きされ、これにより設定値が確定する(ステップS21TM1190)。結果として、RAM102の設定値格納領域には設定値として「3」が格納される。
そして、この状態で電源断が発生すると(順番6)、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値を上書きする処理(設定値を確定させるステップS21TM1190の処理)が実行されたことにより、「設定値」の欄は「3」となっている。つまり、電源断発生時は、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値は電源投入時とは異なる「3」に変更されている。ここで、電源断が発生したことにより、設定情報一時記憶領域に記憶されていた設定値は消去される。
さらに、図9−37(2)に示すように、錠スイッチ21TM051がOFF状態からON状態に切りかえられて、電源投入が行われると(順番7)、その後の「設定変更モード開始」の状況(順番8)においては、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値(本例では「3」)が読み出されて設定情報一時記憶領域に記憶され、表示モニタ21TM029(第1表示部21TM029A)に表示されるため、「設定値」の欄は「3」となり、「設定値表示」の欄も「3」となる。なお、順番8において、設定変更モードではなく設定確認モードに制御された場合も同様である。
なお、前述したように、設定変更モードに制御されているときに、錠スイッチ21TM051がOFF状態とされることなく電源断が発生した場合には、錠スイッチ21TM051がOFF状態とされていないことにより、RAM102の設定値格納領域に格納されていた設定値は、電源投入時から変更されておらず、設定情報一時記憶領域に記憶されていた設定値は削除される。従って、遊技場の店員等は、仮に、電源投入時に誤って遊技機を設定変更モードに移行させてしまい、さらに設定変更操作(クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052の操作)を行った場合であっても、その後に電源スイッチ21TM055をOFFにすることで、設定値の変更を中止させて、設定変更モードに移行させる前の状態に戻すことができる。
設定変更モードへの移行、設定確認モードへの移行は、電源断(電源スイッチ21TM055をOFFとすることを含む)、及び、その後の電源投入を伴うものであるため、遊技機の状態として不安定になる可能性があり、このような不安定な状態における設定値の取り扱いが問題となるが、図9−37(1)に示したように、錠スイッチ21TM051がOFF状態とされることなく電源断が発生した場合には、RAM102の設定値格納領域に格納されていた設定値が、電源投入時から変更されないことにより、設定値を適切に定めることができると共に、設定値に関する制御の不安定化を回避でき、設定値に関する適切な制御を実行させることができる。
図9−38は、遊技中(遊技制御用タイマ割込処理が実行可能な状態)に、錠スイッチ21TM051又はクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052が操作されたときに、パチンコ遊技機1の演出装置(画像表示装置5、スピーカ8L,8R、及び、遊技効果ランプ9)により、設定値を変更させるための操作が行われたことの報知が実行される例を示している。
図9−38(1)は、遊技中に画像表示装置5において飾り図柄が変動表示されている状態を示している。このとき遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103は、遊技制御用タイマ割込処理を実行している。主基板11(CPU103)は、遊技中(例えば、特別図柄の可変表示を実行中)に、錠スイッチ21TM051が操作されたこと(OFF状態からON状態に切り替えられたこと)を検知すると(遊技制御用タイマ割込処理のステップS21TM1660)、錠スイッチ21TM051が操作されたことを示す錠スイッチ操作コマンドを、演出制御基板12(演出制御用CPU120)に送信し(遊技制御用タイマ割込処理のステップS21TM1710)、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052が操作されたことを検知すると(遊技制御用タイマ割込処理のステップS21TM1660)、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052が操作されたことを示す設定切替スイッチ操作コマンドを、演出制御基板12(演出制御用CPU120)に送信する(遊技制御用タイマ割込処理のステップS21TM1710)。即ち、設定値を変更するための操作が行われたことを報知するために、錠スイッチ操作コマンド、及び/又は、設定切替スイッチ操作コマンドを送信する。
図9−38(2)に示すように、演出制御基板12(演出制御用CPU120)は、錠スイッチ操作コマンド、及び/又は、設定切替スイッチ操作コマンドを受信したことに基づいて、設定変更モード及び設定確認モードの何れにも制御されていないにもかかわらず、設定値を変更させるための操作が行われたことを特定して、その旨を報知可能である。例えば、錠スイッチ操作コマンドを受信したことに基づいて、画像表示装置5において「錠スイッチの操作を検出しました。」の文字を表示する異常操作警告報知を実行する。また、設定切替スイッチ操作コマンドを受信したことに基づいて、「設定切替スイッチの操作を検出しました。」の文字を表示する異常操作警告報知を実行する。
本例では、演出制御用CPU120は、錠スイッチ操作コマンド及び設定切替スイッチ操作コマンドの両方を受信したことに基づいて、異常操作警告報知として「錠スイッチ、設定切替スイッチの操作を検出しました。」の文字を画像表示装置5に表示させている。異常操作警告報知は、表示優先度が背景画像及び飾り図柄よりも高い(表示されるレイヤが背景画像及び飾り図柄よりも上位である)ので、図9−38(2)に示すように、飾り図柄の可変表示中であっても、遊技場の店員等は、設定変更モード及び設定確認モードの何れにも制御されていないにもかかわらず設定値を変更させるための操作が行われたことを明確に把握して、不正が行われていないか等を確認することができる。尚、スピーカ8L,8Rから設定値変更のための操作が検出されたことを報知する音声(例えば「錠スイッチ、設定切替スイッチの操作を検出しました」という音声)を出力し、遊技効果ランプ9を所定の発光態様(例えば赤色の点滅態様)で発光させることにより、設定値変更のための操作が検出されたことを報知してもよい。
本実施形態では、電源投入時(遊技制御用タイマ割込み処理が実行される前)においてのみ、設定変更モード又は設定確認モードに制御可能な構成としており、通常であれば、設定値を変更又は確認するための操作(錠スイッチ21TM051、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052の操作)は、遊技制御用タイマ割込み処理を実行可能な期間内には行われないようになっている。従って、特別図柄及び飾り図柄の可変表示が実行されている期間内、あるいは、普通図柄の可変表示が実行されている期間内に、錠スイッチ21TM051、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052の操作が行われた場合には、設定値が不正に変更されようとしているおそれがある。
本実施形態では、電源投入時、又は、設定変更モード若しくは設定確認モードに制御されている期間、以外のタイミングで、錠スイッチ21TM051及び/又はクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052が操作された場合には、パチンコ遊技機1が備える最大の表示装置である画像表示装置5において、設定値を変更するための操作、設定値を確認するための操作、が行われたことを報知して、不正を抑止するようにしている。
また、前述したように、錠スイッチ21TM051及び/又はクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052が操作される場合には、通常、遊技機用枠3が開放状態となるため、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により、遊技機用枠3の開放状態が検知されて、その旨が報知されるようになっている。また、前述したように、球貸が中断又は中止され、賞球払出も中断又は中止される。しかしながら、遊技島の所定位置に設置されているパチンコ遊技機1に関しては、その遊技島において、所定位置に対向する位置に設置されているパチンコ遊技機1の遊技機用枠3が開放状態となることにより、所定位置に対向する位置から、所定位置に設置されているパチンコ遊技機1の遊技盤2の裏側面を見ることが可能であり、その裏面側の錠スイッチ21TM051及び/又はクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052を操作することが可能となる。即ち、所定位置のパチンコ遊技機1の遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が、遊技機用枠3の開放状態を検出していない状態でも、当該所定位置のパチンコ遊技機1の錠スイッチ21TM051及び/又はクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052の操作が可能となる場合がある。
そのため本実施形態では、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により遊技機用枠3の開放状態が検知されているか否かにかかわらず、錠スイッチ21TM051及び/又はクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052が操作された場合には、設定値を変更するための操作、設定値を確認するための操作、が行われたことを報知することで、不正の抑止を強化するようにしている。
(設定変更対応信号)
次に、主基板11の情報出力端子から出力される各種信号について具体的に説明する。図9−39に示すように、本実施形態における情報出力回路112には、第1端子〜第10端子までの10の情報出力端子が設けられており、各情報出力端子に対応した信号が出力される。
図9−39(1)に示すパターン1の例において、第1端子からは賞球信号が出力される。賞球信号は、10個の賞球が払い出される毎に出力されるパルス状の信号であり、パルス幅は0.1秒となっている。第2端子からは遊技機枠・扉枠開放信号が出力される。遊技機枠・扉枠開放信号は、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により遊技機用枠3の開放状態が検出されているときにON状態となり、ガラス扉枠3aの開放状態が検出されているときにもON状態となる。
第3端子からは全図柄確定回数信号が出力される。全図柄確定回数信号は、第1特別図柄の可変表示が実行されて表示結果が導出表示されたとき(確定したとき)に出力され、第2特別図柄の可変表示が実行されて表示結果が導出表示されたとき(確定したとき)にに出力されるパルス状の信号であり、パルス幅は0.5秒となっている。第4端子からは全始動口信号が出力される。全始動口信号は、第1始動入賞口への遊技球の入賞が発生したときに出力され、第2始動入賞口への遊技球の入賞が発生したときにも出力されるパルス状の信号であり、パルス幅は0.1秒となっている。
第5端子からは大当り1信号が出力される。大当り1信号は、大当り遊技状態に制御されているときにON状態となる。第6端子からは大当り2信号が出力される。大当り2信号は、大当り遊技状態に制御されているときにON状態となり、高ベース状態に制御されているときにもON状態となる。即ち、大当り1信号がOFF状態であり、大当り2信号がON状態である期間は、高ベース状態として特定可能である。
第7端子からは設定変更対応信号が出力される。設定変更対応信号は、設定変更モードに制御されている期間にON状態となり、設定確認モードに制御されている期間にもON状態となる信号である。また、設定変更対応信号は、後述するように、設定変更モード又は設定確認モードの終了後に、パルス状(特殊態様)で出力可能であり、そのときのパルス数により設定値を外部装置側で特定可能となっている。
第8端子からはアウト信号が出力される。アウト信号は、10個のアウト球(遊技領域に発射されて排出口に導かれた遊技球)が排出口スイッチ21TM070により検出される毎に出力されるパルス状の信号であり、パルス幅は0.1秒となっている。第9端子からは入賞信号が出力される。入賞信号は、各入賞口(第1始動入賞口、第2始動入賞口、大入賞口、第1一般入賞口〜第4一般入賞口)に遊技球が入賞する毎(各入賞口に対応したスイッチにより入賞が検出される毎)に出力され、また、10個の賞球が払い出される毎に出力されるパルス状の信号である。入賞信号のパルス幅は0.1秒となっている。
第10端子からはセキュリティ信号が出力される。セキュリティ信号は、電源投入時に初期化処理(ステップS21TM1410のRAMクリア)が実行されたときに、30秒間ON状態となる信号である。また、不正行為が検出された場合に4分間ON状態となる。不正行為が検出される場合には、例えば、異常入賞が発生した場合が含まれ、各入賞口に異常な頻度(例えば、第1始動入賞口に30秒間あたり15回以上の頻度で遊技球が入賞した場合等)で遊技球が入賞していることに基づいて、異常入賞と判定される。また、スイッチ異常検出が発生した場合も含まれ、各入賞口に対応したスイッチが入賞検出状態となっている期間が異常である(例えば、遊技制御用タイマ割込み処理で10回以上連続して第1始動口スイッチがON状態となっている場合等)ことに基づいて、スイッチ異常検出と判定される。また、磁気センサにより異常磁気が検出されたときには、遊技停止対象エラーが発生したことに基づいて、電源がOFFになるまでON状態が継続し、電源再投入後に異常磁気が検出されなくなったとき(エラー解除後)には4分間ON状態となる。
さらに、図9−39(1)に示すパターン1の例では、セキュリティ信号は、設定変更モードに制御されている期間にON状態となり、設定確認モードに制御されている期間にもON状態となる。
このように、第10端子からセキュリティ信号を出力可能であり、第7端子からは設定変更対応信号を出力可能であることにより、不正行為が行われた可能性を外部に通知可能であると共に、設定変更モード又は設定確認モードに制御されたこと(設定変更に関連した処理が実行されたこと)を外部に通知可能となっている。また、設定変更モード又は設定確認モードの終了に伴い、一旦は、第7端子から出力される設定変更対応信号がOFF状態となり、その後に同じ第7端子から、RAM102の設定値格納領域に格納されている現在の設定値に対応した数のパルス状の設定変更対応信号が出力されるため、設定値を外部に通知可能となっている。
具体的には、図9−40(1)に示すように、電源投入時に設定変更モードに移行した場合には、第7端子から設定対応変更信号が出力され、これと同時に、第10端子からはセキュリティ信号が出力される。そして、RAMクリアが実行されたことに基づいて、設定変更モードの終了に伴い設定変更対応信号がOFF状態となった後も、30秒間はセキュリティ信号がON状態とされる。
また、図9−40(2)に示すように、電源投入時に設定確認モードに移行した場合には、第7端子から設定変更対応信号が出力され、これと同時に、第10端子からはセキュリティ信号が出力される。そして、RAMクリアが実行されないことに基づいて、設定確認モードの終了に伴い設定変更対応信号及びセキュリティ信号が同時にOFF状態となる。ここで、電源投入時に設定確認モードに制御された後にRAMクリアが実行された場合(ステップS21TM1320においてNO、又は、ステップS21TM1330においてNOの場合)には、図9−40(1)に示した例と同様に、設定確認モードの終了に伴い設定変更対応信号がOFF状態となった後も、30秒間はセキュリティ信号がON状態とされる。
なお、電源投入時に設定変更モード及び設定確認モードの何れにも移行することなくRAMクリアが実行された場合には、電源投入時から30秒間はセキュリティ信号がON状態となるが、設定変更対応信号はON状態とはならない。
このように、セキュリティ信号は、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間もON状態となる。従って、外部装置が、設定変更対応信号の入力を想定しておらず、設定変更対応信号の入力に基づく処理が実行されないように構成されている場合であっても、少なくともセキュリティ信号の入力に基づいて、設定変更モード又は設定確認モードに制御された可能性があることを認識可能となっている。
設定変更対応信号は、設定変更モード又は設定確認モードが終了したときにOFF状態となるが、セキュリティ信号に関しては、RAMクリアが実行されたことに基づいて、設定変更モード(又は設定確認モードにおいてパリティチェックの結果が正常でない場合)が終了した後も30秒間はON状態となる。一方、設定変更モード及び設定確認モードの何れにも制御されることなくRAMクリアが実行された場合には、セキュリティ信号は電源投入時から30秒間、ON状態となる。従って、セキュリティ信号が入力される外部装置側では、セキュリティ信号の入力期間が30秒程度である場合には、設定変更モード及び設定確認モードの何れにも制御されることなくRAMクリアが実行された可能性があることを認識可能である。一方、セキュリティ信号の入力期間が30秒を超えている場合には、設定変更モード又は設定確認モードに制御された可能性があることを認識可能であり、セキュリティ信号の入力期間が30秒に達しなかった場合には、設定確認モードに制御された後にRAMクリアが実行されなかった可能性があることを認識可能である。つまり、セキュリティ信号の入力期間が30秒程度である場合には、設定変更モード及び設定確認モードの何れにも制御されることなくRAMクリアが実行された可能性があることをホールコンピュータ等の管理装置において認識可能であり、セキュリティ信号の入力期間が30秒未満である場合には、一時的に設定確認モードに制御された可能性があることを管理装置において認識可能であり、セキュリティ信号の入力期間が30秒を超えている場合には、設定変更モードに制御された可能性があることを管理装置において認識可能である。したがって、遊技機のセキュリティ信号の出力期間によって、外部側で遊技機がどのような制御を実行したかを区別することができる。
従って、外部装置が、設定変更対応信号の入力を想定しておらず、設定変更対応信号の入力に基づく処理が実行されないように構成されている場合であっても、少なくともセキュリティ信号の入力に基づいて、RAMクリアが実行された可能性と、設定変更モード又は設定確認モードに制御された可能性とを、区別して認識可能となっている。
なお、図9−40(3)に示すように、設定確認モードに制御されている期間はセキュリティ信号を出力しない構成としても良い。この構成には、設定変更モードに制御されている期間はセキュリティ信号を出力する一方で、設定確認モードに制御されている期間はセキュリティ信号を出力しない構成と、設定変更モードに制御されている期間はセキュリティ信号を出力せず、設定確認モードに制御されている期間もセキュリティ信号を出力しない構成と、が含まれる。具体的には、電源投入時に設定確認モードに移行した場合には、第7端子から設定対応変更信号が出力されるが、第10端子からはセキュリティ信号が出力されないものとする。そして、設定確認モードの終了に伴い設定変更対応信号がOFF状態になると、RAMクリアが実行されないことに基づいてセキュリティ信号のOFF状態を維持する。即ち、設定確認モードに移行された場合には、RAMクリアが実行されないことを条件としてセキュリティ信号が出力されない。
このように、設定確認モードに制御されている期間はセキュリティ信号を出力しない構成において、図9−40(5)に示すように、電源投入時に設定確認モードに制御された後にRAMクリアが実行された場合(ステップS21TM1320においてNO、又は、ステップS21TM1330においてNOの場合)には、設定確認モードの終了(設定変更対応信号のOFF状態)から30秒間はセキュリティ信号がON状態となる。
また、図9−40(4)に示すように、設定変更モードに制御されている期間はセキュリティ信号を出力しない構成としても良い。即ち、電源投入時に設定変更モードに移行した場合には、第7端子から設定対応変更信号が出力されるが、第10端子からはセキュリティ信号が出力されない。そして、設定変更モードの終了に伴いRAMクリアが実行されたことに基づいて、設定変更対応信号がOFF状態となった後も、30秒間はセキュリティ信号がON状態となる。なお、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間はセキュリティ信号を出力しない構成において、電源投入時に設定変更モード及び設定確認モードの何れにも移行することなくRAMクリアが実行された場合には、電源投入時から30秒間はセキュリティ信号がON状態となるが、設定変更対応信号はON状態とはならない。
このように、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間は、設定変更対応信号をON状態とする一方でセキュリティ信号はOFF状態としておき、RAMクリアが実行されたときには、設定変更モード又は設定確認モードが終了してから(設定変更対応信号がOFF状態となってから)30秒間はセキュリティ信号をON状態とすることで、一方の信号がON状態のときには、他方の信号がOFF状態となる関係となる。このような関係により、信号出力制御が簡素化され(同時に両方の信号がON状態とはならないため出力制御が簡素化され)、外部装置において、設定変更モード又は設定確認モードへの制御期間を明確に認識可能であると共に、設定変更モード又は設定確認モードの終了を契機として初期化処理が実行されたことを明確に認識可能となる。
また、図9−40(6)に示すように、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態が検知された場合には、第2端子から遊技機枠・扉枠開放信号が出力され、これと同時に、第10端子からはセキュリティ信号が出力される。そして、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの閉鎖に伴い遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300による遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態の検知が終了したことに基づいて、遊技機枠・扉枠開放信号がOFF状態となった後も、30秒間はセキュリティ信号がON状態とされる。
ここで、図9−39(1)に示したパターン1の例では、第7端子から設定変更対応信号を出力し、第10端子からセキュリティ信号を出力するようにしているが、通常は出力端子の割り当てに制約があるため、設定変更対応信号専用の出力端子を割り当てることが困難な場合がある。図9−39(2)に示すパターン2の例では、セキュリティ信号が出力される第10端子から設定変更対応信号も出力される例を示している。
パターン2において、第1端子〜第6端子、第8端子、及び、第9端子に関しては、パターン1における信号の割り当てと同様である。パターン2においては、パターン1と異なり、第7端子からは、高ベース信号が出力される。高ベース信号は、高ベース状態に制御されているときにON状態となる。第10端子からはセキュリティ信号が出力される。セキュリティ信号は、電源投入時に初期化処理(ステップS21TM1410のRAMクリア)が実行されたときに、30秒間ON状態となる信号である。また、不正行為が検出された場合に4分間ON状態となる。不正行為が検出される場合には、例えば、異常入賞が発生した場合が含まれ、各入賞口に異常な頻度(例えば、第1始動入賞口に30秒間あたり15回以上の頻度で遊技球が入賞した場合等)で遊技球が入賞していることに基づいて、異常入賞と判定される。また、スイッチ異常検出が発生した場合も含まれ、各入賞口に対応したスイッチが入賞検出状態となっている期間が異常である(例えば、遊技制御用タイマ割込み処理で10回以上連続して第1始動口スイッチがON状態となっている場合等)ことに基づいて、スイッチ異常検出と判定される。また、磁気センサにより異常磁気が検出されたときには、遊技停止対象エラーが発生したことに基づいて、電源がOFFになるまでON状態が継続し、電源再投入後に異常磁気が検出されなくなったとき(エラー解除後)には4分間ON状態となる。
さらに、図9−39(2)の例では、第10端子から、設定変更対応信号が出力される。設定変更対応信号は、設定変更モードに制御されている期間にON状態となり、設定確認モードに制御されている期間にもON状態となる信号である。また、設定変更対応信号は、後述するように、設定変更モード又は設定確認モードの終了後に、パルス状(特殊態様)で出力可能であり、そのときのパルス数により設定値を外部装置側で特定可能となっている。従って、第10端子からは、セキュリティ信号及び設定変更対応信号が出力されている。即ち、セキュリティ信号及び設定変更対応信号は、共通端子から出力されている。
このように、第10端子からセキュリティ信号及び設定変更対応信号を出力可能であることにより、不正行為が行われた可能性を外部に通知可能であると共に、設定変更対応信号専用の出力端子を設けることなく、設定変更モード又は設定確認モードに制御された可能性があること(設定変更に関連した処理が実行された可能性があること)を外部に通知可能となっている。また、設定変更モード又は設定確認モードの終了に伴い、一旦は、第10端子から出力される設定変更対応信号がOFF状態となり(RAMクリアが実行された場合には設定変更モード又は設定確認モードの終了から30秒後に第10端子から出力される信号がOFF状態となり)、その後に同じ第10端子から、RAM102の設定値格納領域に格納されている現在の設定値に対応した数のパルス状の設定変更対応信号が出力されるため、設定値を外部に通知可能となっている。そして、遊技機島に設けられた中継装置を介して遊技機番号(台番号)とともに設定変更対応信号が管理装置へ送信されるため、管理装置において、台番号と設定変更対応信号に基づく設定値と事前に決定された設定値とを対応付けて表示することにより対比可能に表示するような処理が可能となる。この結果、複数の遊技機の実際の設定値を遊技店の管理者が管理装置を介して容易に管理することができ、管理者が事前に決定した設定値と設定変更作業において変更された設定値との不整合を管理者が把握することができる。そして、このような不整合が生じている場合には、当該遊技機について設定確認又は再度の設定変更作業を行うことによって、遊技店における複数の遊技機における設定に関する管理の適正化を図ることができる。
前述したように、設定変更対応信号は、設定変更モードの終了、設定確認モードの終了に伴い一旦はOFF状態となるが、その後、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値に対応した特殊態様で出力される。具体的には、図9−41に示すように、特殊態様の設定変更対応信号として、設定値に相当する数のパルスが出力される。本例では、設定値の数と同じパルスが出力される。パルスの幅は例えば0.1秒であり、例えば、設定値が3である場合には、0.1秒の幅のパルスが所定間隔(例えば0.5秒間隔)で3回出力される。これにより、ホールコンピュータ等の外部装置において、各遊技機の設定値を容易に特定可能となる。
図9−42(1)に示すように、電源投入時に設定変更モードに制御されたことに伴い、設定変更対応信号がON状態となる。ここでは、電源投入時にRAM102の設定値格納領域に格納されていた設定値が1であったものとする。そして、設定変更モードにおいて、設定値の変更が行われることなく設定変更モードが終了したものとする。設定変更モードの終了に伴い、設定変更対応信号が一旦はOFF状態となるが、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値が1であることに基づいて、特殊態様の設定変更対応信号として1のパルスが出力されている。
このように、設定変更対応信号により、設定変更モードに制御されているか否かを外部に通知することが可能であると共に、設定変更モード終了時における設定値(設定値が変更された場合には変更後の設定値)を外部に通知することが可能となり、設定変更モードに制御されているか否かを通知する信号と、設定値を通知する信号とを、共通の情報出力端子から出力させることが可能となる。
さらに、本実施形態では、設定変更モード、設定確認モードが終了したときに限らず、予め定められた所定契機に、特殊態様の設定変更対応信号として、設定値に相当する数のパルスが出力される。具体的には、大当り遊技状態に制御されたこと、大当り遊技状態が終了したこと、高ベース状態が終了したこと、払い出された賞球数が1000増加したこと、といった遊技状態に関連した事象や、遊技機用枠3の開放を検知したこと、ガラス扉枠3aの開放を検知したこと、磁気異常を検知したこと等の遊技機エラーに関連した事象を契機として、その時点(所定事象が発生したとき)におけるRAM102の設定値格納領域に格納されている設定値に対応した特殊態様の設定変更対応信号を出力する。図9−42(1)に示す例では、大当りの発生を契機として、特殊態様の設定変更対応信号として1のパルスが出力されている。
これにより、外部装置において、各遊技機の設定値を把握する機会を確保することが可能となり、例えば、設定変更モードの終了時に設定変更対応信号が適切に入力されなかったこと等により、外部装置側で設定値を特定できなかった場合でも、その後の所定契機に設定値を特定可能となり、設定値を不適切な方法により変更する不正の防止を強化することができる。
また、図9−42(2)に示す例では、電源投入時に設定変更モードに制御されたことに伴い、設定変更対応信号がON状態となる。ここでは、電源投入時にRAM102の設定値格納領域に格納されていた設定値が1であったものとする。そして、設定変更モードにおいて、設定値の変更が行われた結果、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値が1から3に変更されたものとする。この場合には、設定変更モードの終了に伴い、設定変更対応信号が一旦はOFF状態となり、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値が3となったことに基づいて、設定変更対応信号として3のパルスが出力されている。また、図9−42(2)に示す例では、大当りの発生を契機として、特殊態様の設定変更対応信号として3のパルスが出力されている。
ここで、図9−41(1)に示すように、設定変更モードに制御されているときに設定値を変更する操作(設定切替スイッチ21TM052の操作)が行われず、設定値が変更されなかった場合と、図9−41(2)に示すように、設定変更モードに制御されているときに設定値を変更する操作(設定切替スイッチ21TM052の操作)が行われて、設定値が変更された場合とで、何れの場合にも設定変更モードの終了後には、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値に対応した数のパルス状の設定変更対応信号が出力されるようになっている。このように、設定変更モードに制御されたときには、実際に設定変更操作や設定値の変更が行われたか否かにかかわらず、設定変更モードの終了に伴い共通の信号出力処理を実行することで、信号出力処理を簡素化することができる。
また、図9−42(3)に示す例では、電源投入時に設定確認モードに制御されたことに伴い、設定変更対応信号がON状態となる。ここでは、電源投入時にRAM102の設定値格納領域に格納されていた設定値が1であったものとする。そして、設定確認モードにおいては、設定値の変更が行われないため、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値は1のまま変更されない。この場合には、設定確認モードの終了に伴い、設定変更対応信号が一旦はOFF状態となり、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値が1であることに基づいて、設定変更対応信号として1のパルスが出力されている。また、図9−42(3)に示す例では、大当りの発生を契機として、特殊態様の設定変更対応信号として1のパルスが出力されている。
このように、設定変更対応信号により、設定確認モードに制御されているか否かを外部に通知することが可能であると共に、設定確認モードにおいて報知された設定値(電源投入時にRAM102の設定値格納領域に格納されていた設定値であり、表示モニタ21TM029に表示されていた設定値)を外部に通知することが可能となり、設定確認モードに制御されているか否かを通知する信号と、設定値を通知する信号とを、共通の情報出力端子から出力させることが可能となる。
なお、前述した図9−39(2)に示した情報端子の割り当てパターン2では、設定変更モード又は設定確認モードの終了に伴いRAMクリアが実行された場合、第10端子から出力される信号が、設定変更モード又は設定確認モードの終了から30秒経過後にOFF状態となり、その後、同じ第10端子から、RAM102の設定値格納領域に格納されていた設定値に対応した数のパルス状(特殊態様)の設定変更対応信号が出力されることになる。
(遊技制御メイン処理の変形例)
次に、前述した図9−11〜図9−13の遊技制御メイン処理に関する他の形態に関して、図9−43及び図9−44を用いて説明する。図9−11〜図9−13では、設定変更モード又は設定確認モードが終了した後に初期化処理(RAMクリア)が実行される例を示したが、このような形態に限らず、図9−43及び図9−44に示すように、初期化処理(RAMクリア)が実行された後に、設定変更モード又は設定確認モードに移行するようにしても良い。
図9−11に示した遊技制御メイン処理において、CPU103は、RAM102をアクセス可能状態に設定する(ステップS21TM1060)と、図9−43のステップS21TM2110に移行し、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(ステップS21TM2110)。
クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052の出力信号(クリア信号)の状態確認において、ON状態を検出した場合には(ステップS21TM2110でYES)、CPU103は、電源投入時にクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052が操作されたことを示すRAMクリアフラグをセットして(ステップS21TM2210)、初期化処理を実行する(ステップS21TM2220)。初期化処理に伴う一連の処理(ステップS21TM2220〜ステップS21TM2270に示す処理)に関しては、図9−13に示したステップS21TM1410〜ステップS21TM1460に示した処理と同様であり、説明を省略する。
一方、ステップS21TM2110におけるクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052の出力信号(クリア信号)の状態確認において、OFF状態を検出した場合には(ステップS21TM2110でNO)、CPU103は、ステップS21TM2120以降の処理を実行する。ステップS21TM2120〜ステップS2170に示す処理に関しては、図9−13に示したステップS21TM1320〜ステップS21TM1370に示した処理と同様であり、説明を省略する。
そして、CPU103は、ステップS21TM2170で電源断復旧時のバックアップコマンドを送信した後、又は、ステップS21TM2270で電源投入時の初期化コマンドを送信した後、錠スイッチ21TM051がONとなっているか否かを判定する(図9−44のステップS21TM2310)。錠スイッチ21TM051がONとなっていない場合(ステップS21TM2310;NO)は、ステップS21TM2550に進む。錠スイッチ21TM051がONとなっている場合(ステップS21TM2310;YES)は、CPU103は、RAMクリアフラグがセットされているか否か、即ち、電源投入時にクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052が操作されたか否かを確認する(ステップS21TM2320)。
RAMクリアフラグがセットされている場合、即ち、電源投入時にクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052が操作されていた場合には(ステップS21TM2320でYES)、CPU103は、設定値を変更可能な設定変更モードに移行する(ステップS21TM2330〜ステップS21TM2400)。即ち、CPU103は、電源投入時に錠スイッチ21TM051がONであるという第1条件が成立しており、且つ、電源投入時にクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がONであるという第2条件が成立していることに基づいて、処理状態を設定変更モードに制御する。設定変更モードに関連したステップS21TM2330〜ステップS21TM2400に示す処理は、図9−12のステップS21TM1130〜ステップS21TM1200に示した処理と同様であり、説明を省略する。そして、ステップS21TM2400の処理を実行した後に、セットされていたRAMクリアフラグを消去して(ステップS21TM2410)、ステップS21TM2550に進む。
RAMクリアフラグがセットされていない場合、即ち、電源投入時にクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052が操作されていなかった場合には(ステップS21TM2320でNO)、CPU103は、設定値を確認可能な設定確認モードに移行する(ステップS21TM2510〜ステップS21TM2540)。即ち、CPU103は、電源投入時に錠スイッチ21TM051がONであるという第1条件は成立しているが、電源投入時にクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がONであるという第2条件は成立していないことに基づいて、処理状態を設定確認モードに制御する。設定確認モードに関連したステップS21TM2510〜ステップS21TM2540に示す処理は、図9−12のステップS21TM1210〜ステップS21TM1240に示した処理と同様であり、説明を省略する。そして、ステップS21TM2540において、錠スイッチ21TM051がOFFとなったことを確認すると(ステップS21TM2540でYES)、ステップS21TM2550に進む。
ここで、電源投入時にクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052が操作されていなかった場合には、仮に、図9−43のステップS21TM2120又はステップS21TM2130でNOと判定されて、初期化処理(ステップS21TM2220以降の処理)が実行された場合であっても、RAMクリアフラグがセットされていない。その結果、ステップS21TM2320でNOと判定されて、設定変更モードには移行しないようになっている。このように、初期化処理(RAMクリアによる遊技状態の初期化)が実行される場合でも、電源投入時にクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がONであるという第2条件が成立していない場合には、設定変更モードには制御されないようになっている。
設定変更モード若しくは設定確認モードが終了した後、又は、電源投入時に錠スイッチ21TM051がOFF状態であった場合における、ステップS21TM2550〜ステップS21TM2620に関する一連の処理は、図9−13に示したステップS21TM1470〜ステップS21TM1540に示した一連の処理と同様であり、説明を省略する。
図9−43及び図9−44に示した例では、設定変更モードに制御された場合、CPU103は、電源投入時の初期化コマンド(ステップS21TM2270)を送信した後に、設定変更モードコマンド(ステップS21TM2340)を送信し、設定コマンドを送信する(ステップS21TM2550)。また、設定確認モードに制御された場合、CPU103は、電源断復旧時のバックアップコマンド又は電源投入時の初期化コマンド(ステップS21TM2170又はステップS21TM2270)を送信した後に、設定確認モードコマンドを送信し(ステップS21TM2520)を送信し、設定コマンドを送信する(ステップS21TM2550)。従って、演出制御用CPU120は、設定変更モードコマンドを受信した後に設定コマンドを受信したことに基づいて、設定変更モードの終了を特定可能であり、画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等の演出装置により設定変更モードの終了を報知することが可能である。また、演出制御用CPU120は、設定確認モードコマンドを受信した後に設定コマンドを受信したことに基づいて、設定確認モードの終了を特定可能であり、画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等の演出装置により設定確認モードの終了を報知することが可能である。このような構成によれば、設定変更モード又は設定確認モードが終了したことを指定するための専用のコマンド(設定変更モード終了コマンド又は設定確認モード終了コマンド)を設けること無く、設定コマンドの受信によって、演出制御用CPU120側で設定変更モード又は設定確認モードが終了したことを特定可能であるため、コマンド数を抑制することができる。即ち、遊技制御用マイクロコンピュータ100の制御負担を軽減し、コマンド数を記憶させるための容量を抑制することができる。
(特徴部21TMに関する他の変形例)
上記の実施形態では、設定値を変更するためのスイッチが、遊技機を初期化(RAMクリア)させるためのクリアスイッチと共通である例を示したが、このような形態に限らず、設定値を変更するためのスイッチは、主基板11に設けられており(遊技制御用マイクロコンピュータ100が操作を検知可能であり)、遊技機を初期化(RAMクリア)させるためのクリアスイッチとは異なるスイッチであっても良い。このような構成とすることによって、設定値を切り替えるためのスイッチが電源基板に設けられる場合と比較して、設定値を切り替えるためのスイッチと、表示モニタ21TM029(第1表示部21TM029A)との位置が近くなるため、設定値を変更する際に、設定値の確認と、設定値の確認に応じた切替操作が容易になり、作業性を向上させることができる。
また、上記の実施形態では、集計されたベース等の遊技情報が表示される表示モニタ21TM029の一部表示領域(第1表示部21TM029A)に、設定値が表示される例を示したが、このような形態に限らず、集計された遊技状態が表示される表示モニタ21TM029とは異なる表示装置、例えば、設定値を表示させるための専用の表示装置であって、主基板11に設けられている7セグメント表示器等に、設定値を表示させるようにしても良い。このような構成によれば、集計された遊技情報、及び、設定値を、個別に、より明確に把握することができるため、集計された遊技情報に応じて設定値を変更する作業が容易になり、作業性を向上させることができる。
また、遊技機を初期化(RAMクリア)させるためのクリアスイッチを備える一方で、設定値を変更するためのスイッチを備えていない構成としても良い。このような構成において、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、設定変更モードに制御されているときに、表示モニタ21TM029(第1表示部21TM029A)に表示させる設定値を自動的に順番に変更し(例えば1→2→3→4→5→6の順序で5秒毎に変更し)、錠スイッチ21TM051がON状態からOFF状態となったときに、表示モニタ21TM029(第1表示部21TM029A)に表示されている設定値(設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値)が、設定値格納領域に格納される(設定値格納領域に格納されていた設定値が、設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値により上書きされる)ことにより設定値が確定するようにしても良い。遊技場の店員は、確定させたい設定値が表示モニタ21TM029(第1表示部21TM029A)に表示されているタイミングで、錠スイッチ21TM051をON状態からOFF状態に切り替えることで、そのとき表示されていた設定値を、当該遊技機の設定値として確定させることが可能である。
上記の実施形態では、遊技機が、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を上皿又は下皿に払い出すパチンコ遊技機1である例を示したが、このような形態に限らず、遊技機に遊技媒体を封入しておき、入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機であってもよい。この封入式遊技機において、主基板11から払出制御基板21TM037を介してカードユニット21TM050に定期的に送信される情報の中に、設定変更モード又は設定確認モードに関する情報が含まれていても良く、例えば、設定変更モードに制御されたこと、設定確認モードに制御されたこと、設定変更モードに制御されている期間内であること、設定確認モードに制御されている期間内であること、設定値を変更するための操作が行われたこと、設定変更モードが終了したこと、設定確認モードが終了したこと、等を示す情報が含まれていても良い。また、情報出力回路112から、これらの情報がホールコンピュータ等の管理装置に送信され、ホールコンピュータにおいて、各遊技機が設定変更モード又は設定確認モードに制御されていること等を特定可能としても良い。
上記の実施形態では、演出制御基板12に接続される画像表示装置5等によって、設定変更モードに制御されている期間内であること、設定確認モードに制御されている期間内であること、等が報知される例を示したが、このような形態に限らず、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、設定変更モードに制御されていることに基づいて、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20等により、設定変更モードに制御されていることを報知する(例えば、7セグメント表示器を第1報知態様で発光させる)ようにしても良く、設定確認モードに制御されていることに基づいて、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20等により、設定確認モードに制御されていることを報知する(例えば、7セグメント表示器を第1報知態様とは異なる第2報知態様で発光させる)ようにしても良い。更に、パチンコ遊技機1に大当り遊技中のラウンド数を表示する表示器(ラウンド数表示器)や、遊技者に対して遊技領域の特定領域(例えば右側の遊技領域)に遊技球を打ち出すよう指示するための表示器(右打ち表示器)等を設ける場合は、これら表示器を、設定変更モードの処理を実行中である旨を示す態様、設定確認モードの処理を実行中である旨を示す態様、にて発光させるようにしてもよい。
上記の実施形態では、設定変更モード又は設定確認モードに制御されたときに、セキュリティ信号がON状態となり、その後、設定変更モード又は設定確認モードの終了後にRAMクリアが実行される場合には、セキュリティ信号がOFF状態となることなく、設定変更モード又は設定確認モードの終了後から30秒間、セキュリティ信号が継続してON状態となる例を示したが、このような形態に限らず、設定変更モード又は設定確認モードに制御されたときに、セキュリティ信号がON状態となり、その後、設定変更モード又は設定確認モードの終了後にRAMクリアが実行される場合には、設定変更モード又は設定確認モードの終了に伴い、セキュリティ信号が一旦、所定期間(例えば0.5秒間)OFF状態となり、その後に、セキュリティ信号が特定期間(例えば、30秒間)ON状態となるようにしても良い。このような信号出力方式とすることにより、ホールコンピュータ等の外部装置において、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間を明確に特定可能となると共に、RAMクリアが実行されたことを明確に特定可能となる。
図8−5に示される期待度示唆演出に関して、当該遊技機の設定値(RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値)と、大当り期待度とに応じて、各演出態様(黒い星の数)の選択割合が変化するようにしても良い。例えば、大当り期待度が低い場合であっても、当該パチンコ遊技機1の設定値が高い場合(例えば、5又は6の場合)には、当該パチンコ遊技機1の設定値が低い場合(例えば、1又は2の場合)よりも、高い割合で、黒い星の数が3以上の期待度示唆演出が実行されるようにしても良い。このような演出構成とすることにより、表示結果がハズレとなった場合でも、黒い星の数が3以上の期待度示唆演出が実行されたことにより、当該パチンコ遊技機1の設定値が高いことを遊技者に期待させることができ、期待度示唆演出が実行されるときの演出態様(黒い星の数)に遊技者を注目させることができる。また、大当り期待度が低いリーチであっても、これに伴い、黒い星の数が多い(例えば3以上の)期待度示唆演出が実行されることにより、遊技者は、当該パチンコ遊技機1の設定値が高いことを期待することができるため、大当り期待度が低いときにも興趣を向上させることができる。
上記の実施形態では、遊技機としてパチンコ遊技機1を示したが、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組合せが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるゲームを実行可能なスロット機(例えば、ビッグボーナス、レギュラーボーナス、RT、AT、ART、CZ(以下、ボーナス等)のうち1以上を搭載するスロット機)にも本発明を適用可能である。このようなスロット機では、設定値に応じてボーナスが成立する割合が異なり、スロット機を設定変更モードに制御させることにより設定値を変更可能であり、設定確認モードに制御させることにより設定値を確認可能である。
[特徴部21TMに関する詳細及び他の形態]
次に、上述した特徴部21TMに関する詳細及び他の形態について説明する。本実施形態のパチンコ遊技機1は、遊技機枠を備える。遊技機枠は、遊技機用枠3と、ガラス扉枠3aと、図示しない外枠と、を備えている。また、遊技機枠は、左右方向の一端側(例えば遊技者から見て左側)に図示しないヒンジ機構部を備えており、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aは、それぞれヒンジ機構部を支点として左右方向の他端側(例えば遊技者から見て右側)が外枠から離れる方向に回動可能に連結されている。ガラス扉枠3aがヒンジ機構部を支点として扉のように回動することによって、遊技盤2の遊技領域を含む、外枠の内側部分を開放することができる。遊技機用枠3及びガラス扉枠3aの他端側(例えば遊技者から見て右側)には、それらの他端側を外枠に固定するロック機構が設けられている。
また、外枠は、金属製であり、パチンコ遊技機1の外郭部となる枠体である。遊技機用枠3は、遊技盤2が取り付けられる合成樹脂製の枠体であり、前方から見て中央が貫通された略長方形の枠形状とされている。遊技盤2は、遊技機用枠3に対して前方から取り付けられる。遊技機用枠3に取り付けられた遊技盤2は、固定装置によって遊技機用枠3から外れないように係止される。遊技機用枠3は、スピーカ8L,8R、遊技効果ランプ9、スティックコントローラ31A、及び、プッシュボタン31B等が配設される枠体である。ガラス扉枠3aは、遊技盤面を保護するとともに、遊技盤2の前面の遊技領域を視認可能な透視窓として、ガラス板(窓部に相当)を備えている。
遊技場の店員が、遊技盤面のメンテナンス(例えば、球詰まりの解消措置等)を行う場合には、ガラス扉枠3aを、他端側が外枠に固定(ロック)されている閉鎖状態から、ヒンジ機構部(一端側)を支点として扉のように手前側に回動させることにより、他端側を外枠から離した開放状態とする必要がある。遊技場の店員が、遊技盤2の裏面側に配置された電源スイッチ21TM055、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052、表示切替スイッチ21TM030等を操作するためには、また、表示モニタ21TM029を視認するためには、遊技機用枠3を、他端側が外枠に固定(ロック)されている閉鎖状態から、ヒンジ機構部(一端側)を支点として扉のように手前側に回動させることにより、他端側を外枠から離した開放状態とする必要がある。
遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300は、遊技機用枠3の開放状態を検出すると、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に、遊技機用枠3が開放状態となっていることを特定可能な検出信号を出力し、ガラス扉枠3aの開放状態を検出すると、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に、ガラス扉枠3aが開放状態となっていることを特定可能な検出信号を出力する。払出制御用マイクロコンピュータ21TM370側では、遊技機用枠3の開放状態と、ガラス扉枠3aの開放状態とを、区別して認識可能となっている。
(電源投入時処理)
図10−1及び図10−2は、パチンコ遊技機1の電源投入時に遊技制御用マイクロコンピュータ100において実行される処理の一例を示す図であり、図9−11〜図9−13、並びに、図9−11及び図9−43〜図9−44に示した処理に相当する処理である。但し、これら図9−11等に示した処理のうち、一部の処理(例えば、図9−11に示した処理等)については図示を省略している。
図10−1に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103は、電源が投入された後に、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS21TM3010)。この処理は、図9−13のステップS21TM1330及び図9−43のステップS21TM2130に示した処理と同様の処理であり、データチェックとしてパリティチェックを行う。
チェック結果が正常であれば(ステップS21TM3010でYES)、CPU103は、設定変更中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS21TM3020)。設定変更中フラグは、後述する設定変更・確認処理に移行したときにセットされ(ステップS21TM3510)、錠スイッチ21TM051がOFF状態に切り替えられたときにクリアされる(ステップS21TM3710)。
設定変更中フラグがセットされていなければ(ステップS21TM3020でNO)、CPU103は、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値が、正規の値、例えば、1〜6の何れかに合致するか否かを確認する(ステップS21TM3030)。ここで、パチンコ遊技機1が遊技機メーカから出荷される際(遊技場に設置される前)には、設定値格納領域に、上記正規の値とは異なる値(例えば0)が記憶されている場合がある。また、設定値格納領域のデータが壊れている場合には、正規の値となっていない場合がある。設定値が正規の値であれば(ステップS21TM3030でYES)、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であるか否かを確認する(ステップS21TM3040)。
クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であれば(ステップS21TM3040でYES)、CPU103は、設定値格納領域を除いた領域をクリアし、RAMクリアフラグを1に設定する(ステップS21TM3050)。ステップS21TM3050におけるRAMクリア処理では、RAM102の遊技状態情報格納領域に格納されている電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグ、保留記憶等)はクリアされて、初期値が設定されるが、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値はクリアされず、RAMクリア処理の前から変更されない。また、設定値毎に、連比、役比、及びベース等の各集計値(表示モニタ21TM029に表示可能な遊技情報)が記憶されている領域も、クリアされず、これら設定値毎の各集計値は、RAMクリア処理の前から変更されない。そして、表示モニタ21TM029に「C」の文字を表示すること等により、遊技状態が初期化されたことを報知する。なお、遊技状態が初期化されたことの報知は、設定変更モード又は設定確認モードに制御される前に行われるようにしても良く、前述したように、設定変更モード又は設定確認モードの終了後に行われるようにしても良い。
次いで、CPU103は、初期化処理が行われたことを指定する初期化コマンドを送信し(ステップS21TM3055)、ステップS21TM3060に移行する。演出制御用CPU120では、この初期化コマンドを受信したことに基づいて、初期化処理が行われたことを認識する。演出制御用CPU120は、初期化コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等の演出装置において、遊技状態等の初期化が行われたことを報知することが可能である。
一方、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がOFF状態であれば(ステップS21TM3040でNO)、CPU103は、電力供給復旧時のコマンドとしてのバックアップコマンド(復旧時のコマンド)を送信し(ステップS21TM3045)、ステップS21TM3060に移行する。演出制御用CPU120では、このバックアップコマンド(復旧時のコマンド)を受信したことに基づいて、電力供給停止時のデータに基づいて電源断からの復旧が行われたことを認識する。演出制御用CPU120は、バックアップコマンドを受信すると、例えば画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等の演出装置において、電力供給停止時のデータに基づいて電源断からの復旧が行われたことを報知することが可能である。
次いで、CPU103は、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放状態となっているか否かを確認する(ステップS21TM3060)。ここで、前述したように、遊技機用枠3の開放状態、ガラス扉枠3aの開放状態は、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により検出可能となっており、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300から払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に、遊技機用枠3の開放状態が検出されたことを示す検出信号、ガラス扉枠3aの開放状態が検出されたことを示す検出信号が出力される。払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が、遊技機用枠3の開放状態が検出されたことを認識すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100に、遊技機用枠3の開放状態が検出された旨を通知し、ガラス扉枠3aの開放状態が検出されたことを認識すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100に、ガラス扉枠3aの開放状態が検出された旨を通知することで、遊技制御用マイクロコンピュータ100側で、遊技機用枠3の開放状態と、ガラス扉枠3aの開放状態とを、個別に認識可能となっている。
なお、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300から遊技制御用マイクロコンピュータ100に対して、遊技機用枠3の開放状態が検出されたことを示す検出信号、ガラス扉枠3aの開放状態が検出されたことを示す検出信号が出力される構成とした場合(即ち、遊技制御用マイクロコンピュータ100が遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300を備える場合)には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、これらの検出信号の入力によって、遊技機用枠3の開放状態と、ガラス扉枠3aの開放状態とを、個別に認識可能となる。
CPU103が、遊技機用枠3の開放状態又はガラス扉枠3aの開放状態を認識した場合には(ステップS21TM3060でYES)、錠スイッチ21TM051がON状態であるか否かを確認する(ステップS21TM3070)。そして、錠スイッチ21TM051がON状態であれば(ステップS21TM3070でYES)、図10−2に示す、設定変更モード又は設定確認モードに関連したステップS21TM3510以降の処理、に移行する。設定変更モードに移行した場合には設定値の確認及び変更が可能となり、設定確認モードに移行した場合には設定値の確認が可能となる。
即ち、バックアップRAM領域のデータチェック結果が正常であり(ステップS21TM3010でYES)、設定変更中に電源断が発生しておらず(ステップS21TM3020でNO)、設定値が正規の値であるときには(ステップS21TM3030でYES)、遊技機用枠3が開放状態であり(ステップS21TM3060でYES)、且つ、錠スイッチ21TM051がON状態である(ステップS21TM3070でYES)ことを条件として、設定値の変更及び/又は確認が可能となり、遊技機用枠3が閉鎖状態であるか(ステップS21TM3060でNO)、又は、錠スイッチ21TM051がOFF状態である(ステップS21TM3070でNO)ことを条件として、通常遊技処理に移行する。
本実施形態では、設定値の変更を許可しないものの、設定値を確認することが可能な状態(設定確認モード)とするためには、(1)遊技機用枠3が開放状態であり、(2)錠スイッチ21TM051がON状態である、という2つの条件が必要となっている。CPU103は、ステップS21TM3060及びステップS21TM3070の判定処理によって、これら(1)及び(2)の条件が何れも成立していることを確認したときに、設定値を確認することが可能な状態(設定確認モード)に移行可能としている。また、これら(1)及び(2)の条件に加えて、さらに、(3)ステップS21TM3040で、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態である(YES)と判定されたことを条件として、後述するように、設定値を変更することが可能な状態(設定変更モード)に移行可能となっている。
前述したように、設定値を確認又は変更するために操作しなければならない錠スイッチ21TM051は、遊技盤2の裏面側に設けられており、遊技機用枠3を開放状態としなければ操作することができない。仮に、遊技機用枠3が開放状態となっていないにもかかわらず、錠スイッチ21TM051が操作されたということは、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300に異常があるか、又は、何らかの不正な手段で設定値の確認又は変更が行われようとしている可能性がある。このような状態で、設定値の確認又は変更を許可することは不適切であるため、本実施形態では、遊技機用枠3が開放状態となっていないときには、パチンコ遊技機1を設定確認モード及び設定変更モードの何れにも制御させないようにしている。
なお、本実施形態では、(1)の条件として、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの何れか一方が開放状態となっているときには、パチンコ遊技機1を設定確認モード又は設定変更モードに制御可能としているが、このような形態に限らず、仮に、ガラス扉枠3aが開放状態となっていても、遊技機用枠3が開放状態となっていなければ、設定確認モード及び設定変更モードの何れにも制御させないようにしても良い。
一方、ステップS21TM3060で、遊技機用枠3の開放状態又はガラス扉枠3aの開放状態を認識しなかった場合(ステップS21TM3060でNO)、即ち、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となっている場合には、通常遊技処理に移行する。また、ステップS21TM3070で、錠スイッチ21TM051がOFF状態であることが確認されると(ステップS21TM3070でNO)、通常遊技処理に移行する。通常遊技処理への移行に伴い、図9−13に示したステップS21TM1470〜ステップS21TM1540、又は、図9−44に示したステップS21TM2550〜ステップS21TM2620に相当する処理が実行可能となり、図9−14に示した遊技制御用タイマ割込処理が実行可能となる(特別図柄プロセス処理等が実行可能となる)。
バックアップRAM領域のデータチェックにおいて(ステップS21TM3010)、チェック結果が異常であれば(ステップS21TM3010でNO)、CPU103は、設定値格納領域に格納されている設定値が異常である可能性があることを示す設定値異常エラーコマンドを、演出制御用CPU120に送信する(ステップS21TM3110)。ここで、仮に、設定値格納領域に正規の値(1〜6)が格納されている場合であっても、バックアップRAM領域の一部が壊れている場合には、ステップS21TM3110が実行されて、設定値格納領域に格納されている値が不適切である可能性があることが、CPU103及び演出制御用CPU120によって認識される。
また、ステップS21TM3020において、設定変更中フラグがセットされていることが確認された場合には(ステップS21TM3020でYES)、CPU103は、設定値異常エラーコマンドを、演出制御用CPU120に送信する(ステップS21TM3110)。
また、ステップS21TM3030において、設定値格納領域に正規の値(1〜6)が格納されていない場合には(ステップS21TM3030でNO)、CPU103は、設定値格納領域に0を記憶させて(ステップS21TM3100)、設定値異常エラーコマンドを、演出制御用CPU120に送信する(ステップS21TM3110)。仮に、バックアップRAM領域のデータチェックにおいて(ステップS21TM3010)、チェック結果が正常であっても(ステップS21TM3010でYES)、設定値格納領域に正規の値(1〜6)が格納されていない場合には、設定値として0が設定され、設定値異常エラーコマンドが送信されることになる。
演出制御用CPU120は、設定値異常エラーコマンドを受信すると、画像表示装置5において、設定値が異常である可能性があることを報知する(例えば、「設定値が異常です。」というメッセージを表示する)。さらに、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、設定値を変更すべき状態であることを報知する(例えば、「設定値を変更して下さい。」というメッセージを表示する)。なお、スピーカ8L、8Rによって、設定値が異常である可能性があることを報知する(例えば、「設定値が異常です。」という音声を出力する)ようにしても良く、設定値を変更すべき状態であることを報知する(例えば、「設定値を変更して下さい。」という音声を出力する)ようにしても良い。
CPU103は、設定値異常エラーコマンドを送信すると、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放状態となっているか否かを確認する(ステップS21TM3120)。CPU103が、遊技機用枠3の開放状態又はガラス扉枠3aの開放状態を認識した場合には(ステップS21TM3120でYES)、錠スイッチ21TM051がON状態であるか否かを確認する(ステップS21TM3130)。
錠スイッチ21TM051がON状態であれば(ステップS21TM3130でYES)、CPU103は、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であるか否かを確認する(ステップS21TM3140)。
クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であれば(ステップS21TM3140でYES)、CPU103は、設定値格納領域を含む領域をクリアし、RAMクリアフラグを1に設定する(ステップS21TM3150)。ステップS21TM3150におけるRAMクリア処理では、RAM102の遊技状態情報格納領域に格納されている電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグ、保留記憶等)はクリアされて、初期値が設定されると共に、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値もクリアされ、設定値格納領域には0が記憶される。一方で、設定値毎に、連比、役比、及びベース等の各集計値(表示モニタ21TM029に表示可能な遊技情報)が記憶されている領域は、クリアされず、これら設定値毎の各集計値は、RAMクリア処理の前から変更されない。そして、表示モニタ21TM029に「C」の文字を表示すること等により、遊技状態が初期化されたことを報知する。
そして、CPU103は、RAMクリア(ステップS21TM3150)を実行した後に、初期化コマンドを送信し(ステップS21TM3160)、図10−2に示す、設定変更モード又は設定確認モードに関連したステップS21TM3510以降の処理、に移行する。なお、電源断復旧時のバックアップコマンド(ステップS21TM3045)、及び、電源投入時の初期化コマンド(ステップS21TM3055又はステップS21TM3160)に関しては、電源投入時に1回のみ送信されるコマンドである。そのため、CPU103は、これら電源投入時のコマンドを送信したときに、電源投入時のコマンドを送信したことを特定可能であり電源断時のバックアップ記憶が不要なコマンド送信フラグをセットするようにしておき、通常遊技処理に移行したとき(ステップS21TM1470〜)に、コマンド送信フラグをクリアするようにしても良い。そして、コマンド送信フラグがセットされていない場合にのみ、電源断復旧時のバックアップコマンド(ステップS21TM3045)、及び、電源投入時の初期化コマンド(ステップS21TM3055又はステップS21TM3160)を送信可能としても良い。
一方、ステップS21TM3120で、遊技機用枠3の開放状態又はガラス扉枠3aの開放状態を認識しなかった場合(ステップS21TM3120でNO)、即ち、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となっている場合には、電源断となるまで処理を実行しない(ステップS21TM3200)。また、ステップS21TM3130で、錠スイッチ21TM051がOFF状態であることが確認されると(ステップS21TM3130でNO)、電源断となるまで処理を実行しない(ステップS21TM3200)。また、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がOFF状態であれば(ステップS21TM3140でNO)、電源断となるまで処理を実行しない(ステップS21TM3200)。
即ち、バックアップRAM領域のデータチェック結果が異常である場合(ステップS21TM3010でNO)、設定変更中に電源断が発生した場合(即ち、電源投入時に設定変更中フラグがセットされていた場合であり、ステップS21TM3020でYESと判定される場合)、及び、設定値が正規の値ではない場合(ステップS21TM3030でNO)、のいずれかに該当する場合には、この状態で遊技を行わせるべきではなく、通常遊技処理に移行する前に、設定値格納領域の設定値を正規の値に確定させる必要がある。そのため、RAMクリアによって設定値格納領域を含む領域をクリアして(ステップS21TM3150)、設定変更モードに移行させるようにしている。
本実施形態では、設定値の変更が可能な状態(設定変更モード)とするためには、(1)遊技機用枠3が開放状態であり、(2)錠スイッチ21TM051がON状態であり、(3)クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態である、という3つの条件が必要となっている。CPU103は、ステップS21TM3120、ステップS21TM3130、及びステップS21TM3140の判定処理によって、これら(1)〜(3)の条件が何れも成立していることを確認したときに、設定値の変更が可能な状態(設定変更モード)に移行可能としている。
仮に、(1)〜(3)の条件のうち何れかの条件が成立していなければ、設定値の変更が許可されないため、設定値格納領域の設定値を正規の値に確定させることができず、通常遊技処理に移行させることができない。そのため、ステップS21TM3120、ステップS21TM3130、及びステップS21TM3140の判定処理のうち、何れかでNOと判定された場合には、一旦は電源断を行わせて、次の電源投入時に(1)〜(3)の条件を全て成立させるようにして、設定変更モードに移行させ、設定値格納領域の設定値を正規の値に確定させるようにしている。
なお、CPU103は、(1)〜(3)の条件のうち何れかの条件が成立していない場合には、電源をOFF状態とすべき旨を報知するためのコマンドを演出制御用CPU120に送信するようにしても良い。そして、このコマンドを受信した演出制御用CPU120が、画像表示装置5に、電源をOFF状態とするように促すメッセージ(例えば「電源をOFFとして下さい。」という文字)を表示するようにしても良い。また、CPU103は、(1)〜(3)の条件のうち何れかの条件が成立していない場合には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bを、予め定められた電源断指示態様で発光させることにより、電源をOFF状態とするように促すようにしても良い。
次に、設定変更モード及び設定確認モードに関連する処理について、図10−2を用いて説明する。図10−2の処理において、CPU103は、設定値の変更が行われている可能性があることを示す設定変更中フラグをセットする(ステップS21TM3510)。設定変更中フラグの値が格納される領域は、バックアップRAM領域に含まれるため、電源断の状態となっても、設定変更中フラグの値は保持される。
次いで、CPU103は、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放状態となっているか否かを確認する(ステップS21TM3520)。CPU103が、遊技機用枠3の開放状態又はガラス扉枠3aの開放状態を認識した場合には(ステップS21TM3520でYES)、錠スイッチ21TM051がOFF状態であるか否かを確認する(ステップS21TM3530)。そして、錠スイッチ21TM051がON状態であれば(ステップS21TM3530でNO)、CPU103は、設定変更対応信号及びセキュリティ信号を出力し(ステップS21TM3540)、設定値格納領域に格納されている設定値を、表示モニタ21TM029に表示させる(ステップS21TM3550)。
さらに、CPU103は、RAMクリアフラグが0であるか否かを確認する(ステップS21TM3570)。RAMクリアフラグが0であれば(ステップS21TM3570でYES)、即ち、RAMクリア(ステップS21TM3050又はステップS21TM3150)が実行されていなければ、CPU103は、設定確認モードに制御されたことを指定する設定確認モードコマンドを送信し(ステップS21TM3580)、ステップS21TM3520に移行する。演出制御用CPU120は、設定確認モードコマンドを受信したことに基づいて、遊技制御用マイクロコンピュータ100が設定確認モードに移行したことを特定可能である。従って、画像表示装置5やスピーカ8L、8Rにより、当該遊技機が設定確認モードに制御されていることを報知することが可能となる。
一方、RAMクリアフラグが1であれば(ステップS21TM3570でNO)、即ち、RAMクリア(ステップS21TM3050又はステップS21TM3150)が実行されていれば、CPU103は、設定変更モードに制御されたことを指定する設定変更モードコマンドを送信し(ステップS21TM3585)、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作されたか否かを確認する(ステップS21TM3590)。演出制御用CPU120は、設定変更モードコマンドを受信したことに基づいて、遊技制御用マイクロコンピュータ100が設定変更モードに移行したことを特定可能である。従って、画像表示装置5やスピーカ8L、8Rにより、当該遊技機が設定変更モードに制御されていることを報知することが可能となる。
設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作されていなければ(ステップS21TM3590でNO)、CPU103は、ステップS21TM3520に移行する。設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作された場合には(ステップS21TM3590でYES)、CPU103は、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値を更新して(ステップS21TM3600)、ステップS21TM3520に移行する。
ここで、セキュリティ信号の出力(ステップS21TM3540)及び現在の設定値の表示(ステップS3550)、並びに設定確認モードコマンドの送信(ステップS21TM3580)を実行可能であるが、設定変更モードコマンドの送信(ステップS21TM3585)及び設定値の更新(ステップS21TM3600)を実行できない状態は、設定値の確認は可能であるか設定値の変更はできない設定確認モードに相当する。即ち、設定確認モードには、錠スイッチ21TM051がON状態であり(ステップS21TM3530でNO)、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がOFF状態であること(ステップS21TM3040でNOと判定されて、RAMクリアフラグが0のままであること)に基づいて制御される。
また、セキュリティ信号の出力(ステップS21TM3540)及び現在の設定値の表示(ステップS3550)を実行可能であると共に、設定変更モードコマンドの送信(ステップS21TM3585)及び設定値の更新(ステップS21TM3600)を実行可能な状態は、設定値の確認及び変更が可能な設定変更モードに相当する。即ち、設定変更モードには、錠スイッチ21TM051がON状態であり(ステップS21TM3530でNO)、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であること(ステップS21TM3040又はステップS21TM3140でYESと判定されて、RAMクリアフラグが1に設定されていること)に基づいて制御される。
なお、設定確認モードコマンドに関しては、設定確認モード制御時に1回のみ送信されるコマンドである。そのため、CPU103は、設定確認モードコマンドを送信したときに、設定確認モードコマンドを送信したことを特定可能であり電源断時のバックアップ記憶が不要な設定確認モードコマンド送信フラグをセットするようにしておき、設定変更中フラグがクリアされたとき(ステップS21TM3710)に、設定確認モードコマンド送信フラグをクリアするようにしても良い。そして、設定確認モードコマンド送信フラグがセットされていない場合にのみ、設定確認モードコマンドを送信可能としても良い。同様に、設定変更モードコマンドに関しては、設定変更モード制御時に1回のみ送信されるコマンドである。そのため、CPU103は、設定変更モードコマンドを送信したときに、設定変更モードコマンドを送信したことを特定可能であり電源断時のバックアップ記憶が不要な設定変更モードコマンド送信フラグをセットするようにしておき、設定変更中フラグがクリアされたとき(ステップS21TM3710)に、設定変更モードコマンド送信フラグをクリアするようにしても良い。そして、設定変更モードコマンド送信フラグがセットされていない場合にのみ、設定変更モードコマンドを送信可能としても良い。
ステップS21TM3530において、錠スイッチ21TM051がOFF状態であれば(ステップS21TM3530でYES)、CPU103は、設定変更中フラグをクリアする(ステップS21TM3710)。ここで、設定変更中フラグがクリアされたことにより、その後に実行されるステップS21TM3020の処理で、設定変更中フラグがセットされていない(NO)と判定されるため、通常遊技処理に移行可能となる。
次いで、CPU103は、設定値格納領域に格納されている設定値を指定する設定コマンドを、演出制御用CPU120に送信する(ステップS21TM3720)。前述したように、演出制御用CPU120は、設定コマンドの受信により、設定確認モード又は設定変更モードが終了したことを特定可能である。また、設定コマンドが指定する設定値に応じた演出を実行することにより、設定値を示唆することが可能である。例えば、大当り遊技状態が終了したときに実行されるエンディング演出の態様を、指定された設定値に応じて異ならせることで、遊技者に設定値を示唆することが可能である。
次いで、CPU103は、表示モニタ21TM029に表示させている設定値を消去して(ステップS21TM3730)、RAMクリアフラグの値が0であるか否かを確認する(ステップS21TM3740)。
ここで、RAMクリアフラグの値が0である(ステップS21TM3740でYES)ということは、バックアップRAM領域のデータチェック結果が正常であり(ステップS21TM3010でYES)、設定変更中に電源断が発生しておらず(ステップS21TM3020でNO)、且つ、設定値が正規の値である(ステップS21TM3030でYES)、と判定され、さらに、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がOFF状態であることにより(ステップS21TM3040でNO)、RAMクリア(ステップS21TM3050)が実行されていないということであるから、電源復旧時の通常処理を実行すれば良く、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となったこと(ステップS21TM3060でNO)が確認された場合に、通常遊技処理に移行すれば良い。
一方、RAMクリアフラグの値が1である(ステップS21TM3740でNO)ということは、ステップS21TM3050又はステップS21TM3150で、RAMクリアが実行されたということであり、仮に、錠スイッチ21TM051がOFF状態とされる前(ステップS21TM3530でYESと判定される前)に、設定値格納領域に正規の設定値(1〜6)が格納されていなければ(例えば、設定値が0の状態のまま、設定変更モードにおいて設定値を変更する操作が行われなかった場合等には)、設定変更モードに移行させて、設定値格納領域に正規の設定値(1〜6)を格納させる必要がある。従って、CPU103は、再度電源投入時処理に移行して、ステップS21TM3010以降の処理を実行する。
以上に示したように、遊技場の店員等は、電源投入時に錠スイッチ21TM051をON状態とし、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052をON状態とすることで、パチンコ遊技機1を設定変更モードに制御させることが可能であると共に、遊技状態等を初期化させること(ステップS21TM3050又はステップS21TM3150のRAMクリアを実行させること)ことが可能となる。また、電源投入時に錠スイッチ21TM051をON状態とし、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052をOFF状態とすることで、パチンコ遊技機1を設定確認モードに制御させることが可能であると共に、遊技状態等を初期化させない(ステップS21TM3040又はステップS21TM3140でNOと判定させて、ステップS21TM3050又はステップS21TM3150のRAMクリアを実行させないこと)ことが可能となる。このように、遊技場の店員は、パチンコ遊技機1を設定変更モード及び設定確認モードの何れに制御させるのかを選択可能であると共に、遊技状態等を初期化させるか否かも選択可能となっている。
なお、図10−2に示す制御では、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている状態で、錠スイッチ21TM051がOFF状態とされることなく(ステップS21TM3530でNO)、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態とされると、ステップS21TM3520でNOと判定されて、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放状態となることを待機する状態となる。このとき、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aを開放すべき旨を報知するように指示するコマンド、及び、錠スイッチ21TM051を操作して設定変更モード又は設定確認モードを終了させるべき旨を報知するように指示するコマンドを、演出制御用CPU120に送信するようにしても良い。そして、これらのコマンドを受信した演出制御用CPU120では、画像表示装置5やスピーカ8L,8R等によって、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aを開放すべき旨を報知すると共に、錠スイッチ21TM051を操作して設定変更モード又は設定確認モードを終了させるべき旨を報知する。例えば、画像表示装置5に、「遊技機用枠3を開放し、錠スイッチ21TM051をOFF状態として設定変更モードを終了させて下さい。」というメッセージを表示するようにしても良い。
また、設定変更モード又は設定確認モードが終了して通常遊技処理へ移行した後は、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となっているときに、(1)錠スイッチ21TM051が操作されたこと(OFF状態からON状態となったこと)に応じて、遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御用CPU120に対して、錠スイッチ操作コマンドが送信され、(2)設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作されたこと(OFF状態からON状態となったこと)に応じて、遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御用CPU120に対して、設定切替スイッチ操作コマンドが送信されることになる。
そして、図9−38(2)に示したように、演出制御基板12(演出制御用CPU120)は、錠スイッチ操作コマンド、及び/又は、設定切替スイッチ操作コマンドを受信したことに基づいて、設定変更モード及び設定確認モードの何れにも制御されていないにもかかわらず、設定値を変更させるための操作が行われたことを特定して、その旨を報知可能である。例えば、錠スイッチ操作コマンドを受信したことに基づいて、画像表示装置5において「錠スイッチの操作を検出しました。」の文字を表示する異常操作警告報知を実行する。また、設定切替スイッチ操作コマンドを受信したことに基づいて、「設定切替スイッチの操作を検出しました。」の文字を表示する異常操作警告報知を実行する。これにより、遊技場の店員等は、設定変更モード及び設定確認モードの何れにも制御されていないにもかかわらず設定値を変更させるための操作が行われたことを明確に把握して、不正が行われていないか等を確認することができる。
なお、このような形態に限らず、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、設定変更モード又は設定確認モードが終了して通常遊技処理へ移行した後は、錠スイッチ21TM051が操作されたか否か、及び、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作されたか否か、を確認することなく、錠スイッチ操作コマンド及び設定切替スイッチ操作コマンドを送信しないようにしても良い。このように、通常遊技処理(遊技制御用タイマ割込処理)が実行されている期間は、設定値を変更するための操作及び設定値を確認するための操作の実行状況を確認しないようにすることで、遊技制御用マイクロコンピュータ100の制御負担を軽減することが可能になる。
図10−3は、表示モニタ21TM029に表示される設定値の変化を示す説明図である。設定変更モードに制御されたときには、ステップS21TM3550で、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値が表示されることになる。このとき、設定値格納領域に、正規の値とは異なる値(本例では0)が格納されていれば、図10−3(1)に示すように、表示モニタ21TM029の7セグメント表示器には「E」の文字が表示される。従って、遊技場の店員は、少なくとも正規の値が設定値格納領域に格納されていないことを把握して、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052を操作する(設定変更操作を行う)ことになる。
遊技場の店員が、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052を操作する(ステップS21TM3590でYES)毎に、設定値格納領域に格納されている設定値が更新される(ステップS21TM3600)。本例では説明のために、正規の設定値が1〜3の範囲である例を示しており、この場合には、設定変更操作毎に、設定値格納領域に格納される設定値が、0→1→2→3→1の順序で更新され、これに応じて、表示モニタ21TM029に表示される情報が、E→1→2→3→1の順序で更新されることになる。
このように、設定値格納領域に格納されている値が、正規の値ではない場合には、これに対応した情報として、表示モニタ21TM029に数字とは異なる情報(本例ではアルファベットのE)が表示される。これにより、設定値格納領域に正規の値とは異なる値が格納されていることを明確に把握させて、設定変更操作を促すことが可能となる。仮に、設定値格納領域に正規の値とは異なる値(本例では0)が格納されている場合に、表示モニタ21TM029にもその値(本例では0)を表示すると、遊技場の管理者は、表示モニタ21TM029に表示されている値が正規の値の何れかに該当すると誤解して、設定変更操作を行わずに錠スイッチ21TM051をOFF状態にしてしまうおそれがある。そこで、本実施形態では、設定値格納領域に正規の値とは異なる値が格納されている場合には、表示モニタ21TM029に数字とは異なる情報(本例ではアルファベットのE)を表示させることにより、そのような誤解を防止して、確実に設定変更操作を行わせるようにしている。
また、図10−3(1)に示すように、設定変更モードに制御されたときに、当初、設定値格納領域に正規の値とは異なる値(本例では0)が格納されていれば、表示モニタ21TM029の7セグメント表示器には「E」の文字が表示されるが、その後に、1回でも設定変更操作が行われて設定値格納領域に正規の値が格納されると、その後に、設定変更操作が何回行われたとしても、当該設定変更モードに制御されている期間(錠スイッチ21TM051がOFF状態となるまで)は、正規の設定値の範囲内で設定値の更新が行われ、設定値格納領域に正規の値とは異なる値(本例では0)が格納されることは無く、また、表示モニタ21TM029にも正規の値とは異なる情報(本例ではEの文字)が表示されることは無い。
一方、図10−3(2)に示すように、設定変更モードに制御されたときに、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値が正規の値であった場合には、ステップS21TM3550で、設定値格納領域に格納されている正規の設定値(本例では2)が表示されることになる。本例では説明のために、正規の設定値が1〜3の範囲である例を示しており、この場合には、設定変更操作毎に、設定値格納領域に格納される設定値が、2→3→1→2→3の順序で更新され、これに応じて、表示モニタ21TM029に表示される情報が、2→3→1→2→3の順序で更新されることになる。
即ち、設定変更モードに制御されたときに、当初、設定値格納領域に格納されている設定値が正規の値であった場合には、その後に、設定変更操作が何回行われたとしても、当該設定変更モードに制御されている期間(錠スイッチ21TM051がOFF状態となるまで)は、正規の設定値の範囲内で設定値の更新が行われ、設定値格納領域に正規の値とは異なる値(本例では0)が格納されることは無く、また、表示モニタ21TM029にも正規の値とは異なる情報(本例ではEの文字)が表示されることは無い。
例えば、遊技機メーカーが、パチンコ遊技機1を出荷する際(遊技場への設置前)に、RAM102の設定値格納領域に正規の値とは異なる値(本例では0)を設定しておくことで、その後、遊技場側で、当該パチンコ遊技機1の電源投入時に、設定変更モードを経て設定値を正規の値に変更しなければ、当該パチンコ遊技機1での遊技を行わせることができなくなる。これにより、遊技場でパチンコ遊技機1を設置する際に、確実に設定変更操作を行わせて、設定値を正規の値に確定させるようにすることができる。
また、遊技機メーカーが、パチンコ遊技機1を出荷する際(遊技場への設置前)に、予め設定変更中フラグをセットさせておくことで、その後、遊技場側で、設定変更モードを経て設定値を正規の値に変更し、設定変更モードを終了させなければ、当該パチンコ遊技機1での遊技を行わせることができなくなる。これにより、遊技場でパチンコ遊技機1を設置する際に、確実に設定変更操作を行わせて、設定値を正規の値に確定させるようにすることができる。
(遊技機用枠又はガラス扉枠の開放状態検知に基づく球貸制限)
次に、遊技機用枠3が開放状態となったとき、ガラス扉枠3aが開放状態となったときの球貸制限方法に関して、図10−4を用いて具体的に説明する。図10−4は、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が備える遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態を検知しているときに、主基板11、払出制御基板21TM037(払出制御用マイクロコンピュータ21TM370)、及びカードユニット21TM050の間で行われる通信処理を説明するためのタイミング図である。
図10−4の例では、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が備える遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態を検知していることに基づいて、PRDY信号をON状態としない。また、PRDY信号が既にON状態となっている場合には、PRDY信号をON状態からOFF状態に切り替える。即ち、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、VL信号がON状態(即ち、カードユニット21TM050と電気的に接続されている状態)であり、且つ、接続確認信号がON状態(即ち、遊技制御用マイクロコンピュータ100と電気的に接続されている状態)であっても、遊技機用枠3が開放状態となっている期間は、CPU103が、PRDY信号をON状態とせず、OFF状態とする。
その結果、カードユニット21TM050においてカードが受け付けられ、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が備える遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態を検知している間に、球貸スイッチ21TM062が操作されて球貸スイッチ信号が入力されたとしても、カードユニット21TM050は、PRDY信号がOFF状態であることに基づいて、払出制御基板21TM037にBRDY信号を出力しない。すなわち、BRDY信号はOFF状態のままである。この時点から所定の遅延時間が経過しても、カードユニット21TM050は、BRDY信号がOFF状態であることに基づいて、払出制御基板21TM037にBRQ信号を出力しない。すなわち、BRQ信号はOFF状態のままである。
払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、BRDY信号及びBRQ信号が何れもOFF状態であることに基づいて、カードユニット21TM050に対するEXS信号をON状態とせず、OFF状態に維持する。すなわち、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が備える遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態を検知しているときには、PRDY信号、BRDY信号、BRQ信号、及びEXS信号が何れもOFF状態であり、払出モータ21TM289は駆動されないので、球貸スイッチ21TM062が操作されても球貸(遊技媒体の払出)が実行されない。
このように、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が備える遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態を検知している期間は、PRDY信号をON状態としないようになっている。このようにして、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370による遊技媒体の払出制御を実行させないようにすることができる。
そして、遊技場の店員等が、当該パチンコ遊技機1を遊技可能な状態とするために遊技機用枠3及びガラス扉枠3aを何れも閉鎖状態とすることで、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が備える遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が、遊技機用枠3の開放状態を検出しておらず、且つ、ガラス扉枠3aの開放状態も検知していない状態となる。遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となったことに伴い、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、払出動作が可能なときにはPRDY信号をON状態にする。
カードユニット21TM050においてカードが受け付けられ、球貸スイッチ21TM062が操作され球貸スイッチ信号が入力されると、カードユニット21TM050は、PRDY信号がON状態であることに基づいて、払出制御基板21TM037にBRDY信号を出力する。すなわち、BRDY信号をON状態にする。この時点から所定の遅延時間が経過すると、カードユニット21TM050は、BRDY信号がON状態であることに基づいて、払出制御基板21TM037にBRQ信号を出力する。すなわち、BRQ信号をON状態にする。
そして、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、BRDY信号及びBRQ信号が何れもON状態であることに基づいて、カードユニット21TM050に対するEXS信号をON状態にし、以降の球貸の払出制御を実行する。
前述したように、本実施形態では、錠スイッチ21TM051及びクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052は、パチンコ遊技機1の背面側に設けられており、所定のキー操作により開放可能な遊技機用枠3を開放状態としない限り操作不可能とされているので、当該パチンコ遊技機1を設定変更モード又は設定確認モードに制御させるには、遊技機用枠3を開放状態としなければならない。即ち、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間は、遊技機用枠3が開放されていることが通常である。従って、遊技機用枠3の開放状態が検出されている期間には、設定変更モードに制御されている期間、設定確認モードに制御されている期間が含まれる。
ここで、設定変更モードへの移行、設定確認モードへの移行は、電源断(電源スイッチ21TM055をOFFとすることを含む)、及び、その後の電源投入を伴うものであるため、遊技機の状態として不安定になる可能性があり、このような不安定な状態において球貸処理又は賞球処理に対応する払出制御を実行してしまうと、払出要求に対応した適正な数量の遊技媒体を払い出せない可能性がある。このような状況における遊技者の不利益を防止するためには、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている遊技機における払出制御を制限することが適切である。しかしながら、遊技制御用マイクロコンピュータ100側における設定変更モード、設定確認モードへの制御状況を払出制御用マイクロコンピュータ21TM370側で把握するためには、そのためのコマンドや判定処理等が必要となり、制御が複雑化してしまうという問題がある。
そのため、本実施形態では、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が備える遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により、遊技機用枠3の開放状態が検出されている期間、ガラス扉枠3aの開放状態が検出されている期間は、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が球貸処理及び賞球処理を実行しないようにしている。これにより、遊技制御用マイクロコンピュータ100が設定変更モードに制御されているか否かによらず、また、設定確認モードに制御されているか否かによらず、払出制御が実行されないことになる。結果として、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370側での制御を複雑化させることなく、設定変更モードに制御されている期間、設定確認モードに制御されている期間における球貸処理及び賞球処理が制限される。このような構成によって、球貸処理及び賞球処理に関して適切な払出制御を実現するようにしている。
このように、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が備える遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により、遊技機用枠3の開放状態が検出されている期間、ガラス扉枠3aの開放状態が検出されている期間において、払出制御が制限されることにより、払出要求に対応した適正な数量の遊技媒体を払い出せない等の、払出制御に伴う不具合の発生を回避でき、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放状態とされた場合の遊技機のメンテナンス作業等を円滑に進めることができる。
(開放状態検知終了後の球貸再開)
次に、球貸が実行されている途中で遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放状態とされたことにより払出が中断され、その後に遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが閉鎖状態とされた場合の処理に関して、図10−5を用いて具体的に説明する。図10−5に示す例では、遊技媒体の払出を実行中に、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放状態となったことを検知したことに基づいて、遊技媒体の払出を中断し、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放状態ではなくなった(閉鎖状態となった)ことに基づいて、中断されていた払出を再開する。
図10−5は、払出制御基板21TM037(払出制御用マイクロコンピュータ21TM370)が遊技媒体の払出を実行しているときの、主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)、払出制御基板21TM037(払出制御用マイクロコンピュータ21TM370)、及びカードユニット21TM050の間で行われる通信処理を説明するためのタイミング図である。払出制御基板21TM037が遊技媒体の払出を実行している期間は、主基板11からの接続確認信号はON状態であり、払出制御基板21TM037からのPRDY信号、及び、EXS信号、並びに、カードユニット21TM050からのBRDY信号はON状態であるものとする。
払出制御基板21TM037が遊技媒体の払出を実行している期間において、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放されると、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が備える遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態を検知していることに基づいて、PRDY信号をON状態からOFF状態に切り替える。そして、PRDY信号がOFF状態であることに基づいて、カードユニット21TM050からのBRDY信号、及び、払出制御基板21TM037からのEXS信号の出力が停止される。即ち、BRDY信号、及び、EXS信号はOFF状態となる。そして、EXS信号がOFF状態であることに基づいて、払出モータ21TM289の駆動を停止し、遊技媒体の払出を中断する。このとき、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370におけるRAM21TM302内のバックアップ領域に形成されている未払出個数格納バッファに、未払出個数のデータが格納される。
この未払出個数は、中継基板21TM072を介して払出制御基板21TM037のI/Oポート21TM372fに入力される払出個数カウントスイッチ21TM301からの検出信号に基づいて更新される。具体的には、未払出個数は、払出モータ21TM289により払い出すべき所定の遊技媒体数(即ち、遊技制御用マイクロコンピュータ100から指定された払出個数であり、例えば25個)から、払出個数カウントスイッチ21TM301によりカウントされた個数(即ち、実際に払出モータ21TM289により払い出された遊技媒体数)を減算することにより算出される。
払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が備える遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態を検知している期間は、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、PRDY信号をON状態としない。即ち、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、VL信号がON状態であっても、即ち、カードユニット21TM050と電気的に接続されている状態であっても、PRDY信号をON状態とせず、OFF状態に維持する。
その結果、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態を検知している期間は、カードユニット21TM050は、PRDY信号がOFF状態であることに基づいて、球貸スイッチ21TM062が操作されても払出制御基板21TM037にBRDY信号を出力しない。すなわち、BRDY信号はOFF状態のままである。この時点から所定の遅延時間が経過しても、カードユニット21TM050は、BRDY信号がOFF状態であることに基づいて、払出制御基板21TM037にBRQ信号を出力しない。すなわち、BRQ信号はOFF状態のままである。
払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、BRDY信号及びBRQ信号が何れもOFF状態であることに基づいて、カードユニット21TM050に対するEXS信号をON状態とせず、OFF状態に維持する。そして、EXS信号がOFF状態であることに基づいて、払出モータ21TM289の駆動を停止させた状態を維持する。すなわち、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態を検知している期間であるときには、PRDY信号、BRDY信号、BRQ信号、及びEXS信号が何れもOFF状態であり、払出モータ21TM289は駆動しないので、遊技媒体の払出が実行されない。
払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が備える遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となったことを検知すると(遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態が終了したことを検知すると)、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、払出動作が可能なときにはPRDY信号をON状態にする。
そして、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となったこと(PRDY信号がON状態となったこと)に基づいて、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370におけるRAM21TM302に保存されている未払出個数格納バッファの内容に基づいて、払出モータ21TM289を駆動させ、未払出個数のデータが0になるまで1個ずつ払出動作を行う。これにより、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放により中断されていた遊技媒体の払出が完了する。
従って、電源断発生前に実行されていた球貸処理において払い出すべき所定の遊技媒体数(即ち、遊技制御用マイクロコンピュータ100から指定された払出個数であり、例えば25個)のうち、払い出されなかった未払出個数分に関して、払出が実行されることになるため、遊技者の不利益の発生を回避できる。
(電断発生時の球貸処理(設定変更モードに移行せず))
次に、球貸が実行されている途中で電源断が発生したことにより払出が中断され、電源復旧後に設定変更モード又は設定確認モードに制御されない場合の処理に関して、図10−6を用いて具体的に説明する。図10−6に示す例では、遊技媒体の払出を実行中に電源断が発生したことに基づいて、遊技媒体の払出を中断し、電源投入後に設定変更モード又は設定確認モードに制御されることなく、接続確認信号がON状態となった後に、中断されていた払出を再開する。
図10−6は、払出制御基板21TM037(払出制御用マイクロコンピュータ21TM370)が遊技媒体の払出を実行しているときの、主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)、払出制御基板21TM037(払出制御用マイクロコンピュータ21TM370)、及びカードユニット21TM050の間で行われる通信処理を説明するためのタイミング図である。払出制御基板21TM037が遊技媒体の払出を実行している期間は、主基板11からの接続確認信号はON状態であり、払出制御基板21TM037からのPRDY信号、及び、EXS信号、並びに、カードユニット21TM050からのBRDY信号はON状態であるものとする。
払出制御基板21TM037が遊技媒体の払出を実行している期間において、電源断が発生すると、主基板11からの接続確認信号の出力が停止され、払出制御基板21TM037からのPRDY信号の出力が停止される。即ち、PRDY信号はOFF状態となる。そして、PRDY信号がOFF状態であることに基づいて、カードユニット21TM050からのBRDY信号、及び、払出制御基板21TM037からのEXS信号の出力が停止される。即ち、BRDY信号、及び、EXS信号はOFF状態となる。そして、EXS信号がOFF状態であることに基づいて、払出モータ21TM289の駆動を停止し、遊技媒体の払出を中断する。このとき、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370におけるRAM21TM302内のバックアップ領域に形成されている未払出個数格納バッファに、未払出個数のデータが格納される。
ここで、遊技場の店員は、電源投入を行うために、遊技機用枠3を開放状態とした後、電源スイッチ21TM055をON状態とする。この際、パチンコ遊技機1を初期化させる場合には、さらにクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052を操作する。その後、主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって電源投入時処理が実行される。本例では、電源投入時に錠スイッチ21TM051がOFF状態であったことに基づいて、設定変更モード又は設定確認モードに制御されることなく、図10−1に示したステップS21TM1470以降の処理が実行されるものとする。ここで、CPU103が、図10−1に示すシリアル通信回路設定処理(ステップS21TM1480)を実行するまでは、主基板11から払出制御基板21TM037に出力される接続確認信号がOFF状態である。
払出制御基板21TM037では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が起動し、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により、遊技機用枠3の開放状態、ガラス扉枠3aの開放状態を検出可能となったときに、遊技機用枠3が開放状態となっていることを検知する。
払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、主基板11からの接続確認信号がOFF状態であるため、PRDY信号をON状態としない。即ち、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、VL信号がON状態であっても、即ち、カードユニット21TM050と電気的に接続されている状態であっても、PRDY信号をON状態とせず、OFF状態に維持する。
その結果、カードユニット21TM050は、PRDY信号がOFF状態であることに基づいて、球貸スイッチ21TM062が操作されても払出制御基板21TM037にBRDY信号を出力しない。すなわち、BRDY信号はOFF状態のままである。この時点から所定の遅延時間が経過しても、カードユニット21TM050は、BRDY信号がOFF状態であることに基づいて、払出制御基板21TM037にBRQ信号を出力しない。すなわち、BRQ信号はOFF状態のままである。
払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、BRDY信号及びBRQ信号が何れもOFF状態であることに基づいて、カードユニット21TM050に対するEXS信号をON状態とせず、OFF状態に維持する。そして、EXS信号がOFF状態であることに基づいて、払出モータ21TM289の駆動を停止させた状態を維持する。すなわち、接続確認信号がOFF状態であるときには、PRDY信号、BRDY信号、BRQ信号、及びEXS信号が何れもOFF状態であり、払出モータ21TM289は駆動しないので、接続確認信号がOFF状態である期間(PRDY信号がOFF状態である期間)は、遊技媒体の払出が実行されない。
CPU103が、図10−1に示すステップS21TM1480のシリアル通信回路設定処理を実行すると、主基板11からの接続確認信号がON状態となることに基づいて、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、払出動作が可能なときにはPRDY信号をON状態にする。ここで、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、接続確認信号がON状態となったときに、遊技機用枠3の開放状態が検出されておらず、且つ、ガラス扉枠3aの開放状態も検出されていないことを条件として、PRDY信号をON状態とする。
前述したように、電源投入後に、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aの開放状態を検出可能な状態となってから、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態を検知している期間は、設定変更モードに制御されているか否かによらず、また、設定確認モードに制御されているか否かによらず、遊技媒体の払出が実行されない。即ち、主基板11からの接続確認信号がON状態となった場合でも、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態が検出されていれば、PRDY信号をON状態とせず、OFF状態に維持することにより、球貸処理を実行させないようにする。このように、接続確認信号がON状態の期間であっても、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放状態となっている期間は、PRDY信号がOFF状態となる。
なお、RAMクリア(ステップS21TM3050又はステップS21TM3150)が実行された場合には、遊技場の店員は、通常、RAMクリアが実行されたことを確認した後に、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aを閉鎖状態とするため、接続確認信号がON状態の期間(ステップS21TM1480以降)であっても、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放状態となっている場合がありうる。このような場合には、接続確認信号がON状態の期間であっても、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態が検出されていることに基づいて、PRDY信号がOFF状態となる。
遊技場の店員が、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aを何れも閉鎖状態とすると、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、接続確認信号がON状態であり、且つ、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aの何れの開放状態も検出していないことに基づいて、PRDY信号をON状態とする。そして、PRDY信号がON状態となったことに基づいて、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370におけるRAM21TM302に保存されている未払出個数格納バッファの内容に基づいて、払出モータ21TM289を駆動させ、未払出個数のデータが0になるまで1個ずつ払出動作を行う。これにより、電源断の発生、及び、その後に遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放状態となったことにより中断されていた遊技媒体の払出が完了する。このように、球貸の実行中に電源断が発生して遊技媒体の払出が中断されたときには、その後の電源復旧時に、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが閉鎖状態となったことを条件として、中断されていた遊技媒体の払出を再開して、球貸を完了させることが可能である。
(電断発生時の球貸処理(設定変更モードに移行))
図10−7(1)は、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052、主基板11、及び、払出制御基板21TM037におけるRAMクリア信号線の接続例を示すブロック図である。図10−7(1)に示す例では、電源投入時にクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052が操作されると、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052から出力されたRAMクリア信号が、遊技制御用マイクロコンピュータ100のI/O105、及び、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370のI/O21TM372fに入力される。即ち、遊技場の店員が、1のクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052を操作することによって、遊技制御用マイクロコンピュータ100のRAM102を初期化するRAMクリアと、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370のRAM21TM302を初期化するRAMクリアと、が両方実行されることになる。
次に、球貸が実行されている途中で電源断が発生したことにより払出が中断され、電源復旧後に設定変更モード又は設定確認モードに制御された場合の処理に関して、図10−7(2)を用いて具体的に説明する。本例においては、図10−7(1)に示すように、電源投入時にクリアスイッチ21TM052が操作されることにより、遊技制御用マイクロコンピュータ100及び払出制御用マイクロコンピュータ21TM370の両方にRAMクリア信号が送信されるものとする。図10−7(2)に示す例では、遊技媒体の払出を実行中に電源断が発生したときに、実行中の払出を停止し、電源復旧後に設定変更モード又は設定確認モードに制御されたときに、払出を再開せず、また、設定変更モード又は設定確認モードが終了した後でも、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370のRAM21TM302を対象としたRAMクリアが実行されたことに基づいて、払出を再開しない。
図10−7(2)は、払出制御基板21TM037(払出制御用マイクロコンピュータ21TM370)が遊技媒体の払出を実行しているときの、主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)、払出制御基板21TM037(払出制御用マイクロコンピュータ21TM370)、及びカードユニット21TM050の間で行われる通信処理を説明するためのタイミング図である。払出制御基板21TM037が遊技媒体の払出を実行している期間は、主基板11からの接続確認信号はON状態であり、払出制御基板21TM037からのPRDY信号、及び、EXS信号、並びに、カードユニット21TM050からのBRDY信号はON状態であるものとする。
払出制御基板21TM037が遊技媒体の払出を実行している期間において、電源断が発生すると、主基板11からの接続確認信号の出力が停止され、払出制御基板21TM037からのPRDY信号の出力が停止される。即ち、PRDY信号はOFF状態となる。そして、PRDY信号がOFF状態であることに基づいて、カードユニット21TM050からのBRDY信号、及び、払出制御基板21TM037からのEXS信号の出力が停止される。即ち、BRDY信号、及び、EXS信号は何れもOFF状態となる。そして、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、EXS信号がOFF状態となったことに基づいて、払出モータ21TM289の駆動を停止し、遊技媒体の払出を中断する。このとき、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370におけるRAM21TM302内のバックアップ領域に形成されている未払出個数格納バッファに、未払出個数のデータが格納される。
ここで、遊技場の店員は、電源投入を行うために、遊技機用枠3を開放状態とした後、電源スイッチ21TM055をON状態とする。この際、前述したように、設定変更モードに移行させるため(さらにパチンコ遊技機1を初期化するため)には、電源スイッチ21TM055をON状態とするときに、錠スイッチ21TM051をON状態とし、且つ、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052もON状態としておく。また、設定確認モードに移行させるためには、電源スイッチ21TM055をON状態とするときに、錠スイッチ21TM051をON状態とし、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052はOFF状態とする。
その後、主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって電源投入時処理が実行される。本例では、電源投入時に錠スイッチ21TM051がON状態であったことに基づいて設定変更モード又は設定確認モードに制御される。
払出制御基板21TM037では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が起動し、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により、遊技機用枠3の開放状態、ガラス扉枠3aの開放状態を検出可能となったときに、遊技機用枠3が開放状態となっていることを検知する。
その後、CPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を実行している間は、主基板11からの接続確認信号はOFF状態である。そのため、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、PRDY信号をON状態としない。即ち、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、VL信号がON状態であっても、即ち、カードユニット21TM050と電気的に接続されている状態であっても、PRDY信号をON状態とせず、OFF状態に維持する。
その結果、CPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を実行している期間は、カードユニット21TM050は、PRDY信号がOFF状態であることに基づいて、球貸スイッチ21TM062が操作されても払出制御基板21TM037にBRDY信号を出力しない。すなわち、BRDY信号はOFF状態のままである。この時点から所定の遅延時間が経過しても、カードユニット21TM050は、BRDY信号がOFF状態であることに基づいて、払出制御基板21TM037にBRQ信号を出力しない。すなわち、BRQ信号はOFF状態のままである。
払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、BRDY信号及びBRQ信号が何れもOFF状態であることに基づいて、カードユニット21TM050に対するEXS信号をON状態とせず、OFF状態に維持する。そして、EXS信号がOFF状態であることに基づいて、払出モータ21TM289の駆動を停止させた状態を維持する。すなわち、接続確認信号がOFF状態であるときには、PRDY信号、BRDY信号、BRQ信号、及びEXS信号が何れもOFF状態であり、払出モータ21TM289は駆動しないので、CPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を実行している間は、未払出個数のデータがクリアされていない場合であっても、遊技媒体の払出が実行されない。
その後、錠スイッチ21TM051がOFF状態に切り替えられると、設定変更モード又は設定確認モードが終了し、図10−2に示したステップS21TM3710以降の処理が実行されるものとする。なお、RAMクリア処理が実行された場合には、RAMクリアが実行されたことが報知される。また、本例において、電源投入時にクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052が操作された場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100及び払出制御用マイクロコンピュータ21TM370の両方にRAMクリア信号が送信されるため、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370におけるRAM21TM302内のバックアップ領域に形成されている未払出個数格納バッファに格納されていた未払出個数のデータが、消去(クリアされる)。
CPU103が、図10−1に示すシリアル通信回路設定処理(ステップS21TM1480)を実行するまでは、主基板11から払出制御基板21TM037に出力される接続確認信号がOFF状態である。CPU103が、図10−1に示すステップS21TM1480のシリアル通信回路設定処理を実行すると、主基板11からの接続確認信号がON状態となることに基づいて、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、払出動作が可能なときにはPRDY信号をON状態にする。ここで、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、接続確認信号がON状態となったときに、遊技機用枠3の開放状態が検出されておらず、且つ、ガラス扉枠3aの開放状態も検出されていないことを条件として、PRDY信号をON状態とする。
前述したように、電源投入後に、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aの開放状態を検出可能な状態となってから、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態を検知している期間は、設定変更モードに制御されているか否かによらず、また、設定確認モードに制御されているか否かによらず、遊技媒体の払出が実行されない。即ち、主基板11からの接続確認信号がON状態となった場合でも、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態が検出されていれば、PRDY信号をON状態とせず、OFF状態に維持することにより、球貸処理を実行させないようにする。このように、接続確認信号がON状態の期間であっても、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放状態となっている期間は、PRDY信号がOFF状態となる。
ここで、RAMクリア(ステップS21TM3050又はステップS21TM3150)が実行された場合には、遊技場の店員は、通常、RAMクリアが実行されたことを確認した後に、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aを閉鎖状態とするため、設定変更モード又は設定確認モードの処理が終了した後の接続確認信号がON状態の期間(ステップS21TM1480以降)であっても、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放状態となっている場合がありうる。このような場合には、設定変更モード又は設定確認モードの処理が終了した後の接続確認信号がON状態の期間であっても、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態が検出されていることに基づいて、PRDY信号がOFF状態となる。
遊技場の店員が、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aを何れも閉鎖状態とすると、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、接続確認信号がON状態であり(設定変更モード又は設定確認モードの処理が終了しており)、且つ、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aの何れの開放状態も検出していないことに基づいて、PRDY信号をON状態とする。
本例において、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370におけるRAM21TM302を対象としたRAMクリアが実行されていない場合(電源投入時にクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052が操作されていなかった場合)には、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、RAM21TM302内のバックアップ領域に形成されている未払出個数格納バッファに格納されていた未払出個数のデータがクリアされていないため(払い出すべき残りの遊技媒体が存在するため)、PRDY信号がON状態となったことに基づいて、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370におけるRAM21TM302に保存されている未払出個数格納バッファの内容に基づいて、払出モータ21TM289を駆動させ、未払出個数のデータが0になるまで1個ずつ払出動作を行う。これにより、電源断の発生、その後に、設定変更モード又は設定確認モードに制御されたこと、及び、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放状態となったことにより中断されていた遊技媒体の払出が完了する。このように、球貸の実行中に電源断が発生して遊技媒体の払出が中断されたときには、その後の電源復旧時に、未払出個数のデータがクリアされていないことに基づいて、また、設定変更モード又は設定確認モードが終了し、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが閉鎖状態となったことを条件として、中断されていた遊技媒体の払出を再開して、球貸を完了させることが可能である。
一方で、図10−7(2)に示すように、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370におけるRAM21TM302を対象としたRAMクリアが実行された場合(電源投入時にクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052が操作された場合)には、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、RAM21TM302内のバックアップ領域に形成されている未払出個数格納バッファに格納されていた未払出個数のデータがクリアされているため(払い出すべき残りの遊技媒体が存在しないため)、PRDY信号がON状態となったときにも、払出モータ21TM289を駆動させず、払出動作を行わない。
本実施例では、図10−7(1)に示すように、クリアスイッチ21TM052から出力されるRAMクリア信号は、遊技制御用マイクロコンピュータ100及び払出制御用マイクロコンピュータ21TM370の両方に入力される。従って、遊技制御用マイクロコンピュータ100を対象としたRAMクリア(ステップS21TM3050又はステップS21TM3150)が実行されると、これに伴い、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370において、RAM21TM302内のバックアップ領域に形成されている未払出個数格納バッファに格納されている未払出個数のデータが初期化される。このように、電源投入時にクリアスイッチ21TM052が操作されることにより、未払出個数のデータが初期化されてしまうため、電源断発生前(電源復旧に伴い設定変更モード又は設定確認モードに制御される前)に実行されていた球貸処理において払い出すべき所定の遊技媒体数(即ち、遊技制御用マイクロコンピュータ100から指定された払出個数であり、例えば25個)のうち、払い出されなかった未払出個数分に関しては、払出が行われない。
従って、遊技制御用マイクロコンピュータ100を対象としたRAMクリア(ステップS21TM3050又はステップS21TM3150)が実行されると、これに伴い、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370において、RAM21TM302に記憶されている未払出個数のデータが初期化されるため、球貸処理又は賞球処理において払い出すべき所定の遊技媒体数のデータの管理を簡素化することができる。
以上に示したように、球貸処理の実行中に電源断が発生したことにより払出が中断されると、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370において、RAM21TM302内のバックアップ領域に形成されている未払出個数格納バッファに未払出個数のデータが格納されることになる。ここで、電源投入時にクリアスイッチ21TM052が操作されることにより、未払個数のデータがクリアされるため、中断されていた払出が再開されることなく強制終了(中止)される。即ち、電源復旧時、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間、設定変更モード又は設定確認モードの終了後、に未払出個数分の払出を実行しないことになる。
(電断発生時の球貸処理(設定変更モードに移行)に関する変形例)
図10−8(1)は、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052及び主基板11、並びに、クリアスイッチ21TM052a及び払出制御基板21TM037におけるRAMクリア信号線の接続例を示すブロック図である。図10−8(1)に示す例では、主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)に対応して前述したクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052が設けられており、払出制御基板21TM037に対応して、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052とは異なる別のクリアスイッチ21TM052aが設けられている。即ち、主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)と、払出制御基板21TM037とで、別個に独立したクリアスイッチが設けられている。
電源投入時にクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052が操作されると、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052から出力されたRAMクリア信号が、遊技制御用マイクロコンピュータ100のI/O105に入力される。電源投入時にクリアスイッチ21TM052aが操作されると、クリアスイッチ21TM052aから出力されたRAMクリア信号が、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370のI/O21TM372fに入力される。
遊技場の店員は、遊技制御用マイクロコンピュータ100を初期化させ、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370を初期化させない場合には、電源投入時に、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052をON状態とし、クリアスイッチ21TM052aはOFF状態とする。これとは逆に、遊技制御用マイクロコンピュータ100を初期化させず、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370を初期化させる場合には、電源投入時に、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052をOFF状態とし、クリアスイッチ21TM052aはON状態とする。そして、遊技制御用マイクロコンピュータ100を初期化させ、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370を初期化させる場合には、電源投入時に、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052をON状態し、クリアスイッチ21TM052aもON状態とする。
次に、球貸が実行されている途中で電源断が発生したことにより払出が中断され、電源復旧後に設定変更モード又は設定確認モードに制御された場合の処理に関して、図10−8(2)を用いて具体的に説明する。本例においては、図10−8(1)に示すように、電源投入時にクリアスイッチ21TM052が操作されることにより、遊技制御用マイクロコンピュータ100のRAM102が初期化され、電源投入時にクリアスイッチ21TM052aが操作されることにより、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370のRAM21TM302が初期化される。図10−8(2)に示す例では、遊技媒体の払出を実行中に電源断が発生したときに、実行中の払出を停止し、電源復旧後に設定変更モード又は設定確認モードに制御されたときに、払出を再開せず、設定変更モード又は設定確認モードが終了した後に、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370のRAM21TM302を対象としたRAMクリアが実行されていないことに基づいて、払出が再開される。
図10−8(2)は、払出制御基板21TM037(払出制御用マイクロコンピュータ21TM370)が遊技媒体の払出を実行しているときの、主基板11(遊技制御用マイクロコンピュータ100)、払出制御基板21TM037(払出制御用マイクロコンピュータ21TM370)、及びカードユニット21TM050の間で行われる通信処理を説明するためのタイミング図である。払出制御基板21TM037が遊技媒体の払出を実行している期間は、主基板11からの接続確認信号はON状態であり、払出制御基板21TM037からのPRDY信号、及び、EXS信号、並びに、カードユニット21TM050からのBRDY信号はON状態であるものとする。
払出制御基板21TM037が遊技媒体の払出を実行している期間において、電源断が発生すると、主基板11からの接続確認信号の出力が停止され、払出制御基板21TM037からのPRDY信号の出力が停止される。即ち、PRDY信号はOFF状態となる。そして、PRDY信号がOFF状態であることに基づいて、カードユニット21TM050からのBRDY信号、及び、払出制御基板21TM037からのEXS信号の出力が停止される。即ち、BRDY信号、及び、EXS信号は何れもOFF状態となる。そして、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、EXS信号がOFF状態となったことに基づいて、払出モータ21TM289の駆動を停止し、遊技媒体の払出を中断する。このとき、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370におけるRAM21TM302内のバックアップ領域に形成されている未払出個数格納バッファに、未払出個数のデータが格納される。
ここで、遊技場の店員は、電源投入を行うために、遊技機用枠3を開放状態とした後、電源スイッチ21TM055をON状態とする。この際、前述したように、設定変更モードに移行させるため(さらに遊技制御用マイクロコンピュータ100を初期化するため)には、電源スイッチ21TM055をON状態とするときに、錠スイッチ21TM051をON状態とし、且つ、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052もON状態としておく。また、設定確認モードに移行させるためには、電源スイッチ21TM055をON状態とするときに、錠スイッチ21TM051をON状態とし、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052はOFF状態とする。
その後、主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって電源投入時処理が実行される。本例では、電源投入時に錠スイッチ21TM051がON状態であったことに基づいて設定変更モード又は設定確認モードに制御される。
払出制御基板21TM037では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が起動し、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により、遊技機用枠3の開放状態、ガラス扉枠3aの開放状態を検出可能となったときに、遊技機用枠3が開放状態となっていることを検知する。
その後、CPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を実行している間は、主基板11からの接続確認信号はOFF状態である。そのため、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、PRDY信号をON状態としない。即ち、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、VL信号がON状態であっても、即ち、カードユニット21TM050と電気的に接続されている状態であっても、PRDY信号をON状態とせず、OFF状態に維持する。
その結果、CPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を実行している期間は、カードユニット21TM050は、PRDY信号がOFF状態であることに基づいて、球貸スイッチ21TM062が操作されても払出制御基板21TM037にBRDY信号を出力しない。すなわち、BRDY信号はOFF状態のままである。この時点から所定の遅延時間が経過しても、カードユニット21TM050は、BRDY信号がOFF状態であることに基づいて、払出制御基板21TM037にBRQ信号を出力しない。すなわち、BRQ信号はOFF状態のままである。
払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、BRDY信号及びBRQ信号が何れもOFF状態であることに基づいて、カードユニット21TM050に対するEXS信号をON状態とせず、OFF状態に維持する。そして、EXS信号がOFF状態であることに基づいて、払出モータ21TM289の駆動を停止させた状態を維持する。すなわち、接続確認信号がOFF状態であるときには、PRDY信号、BRDY信号、BRQ信号、及びEXS信号が何れもOFF状態であり、払出モータ21TM289は駆動しないので、CPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を実行している間は、未払出個数のデータがクリアされていない場合であっても、遊技媒体の払出が実行されない。
その後、錠スイッチ21TM051がOFF状態に切り替えられると、設定変更モード又は設定確認モードが終了し、図10−2に示したステップS21TM3710以降の処理が実行されるものとする。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMクリア処理が実行された場合には、RAMクリアが実行されたことが報知される。また、本例において、電源投入時に払出制御基板21TM037に対応したクリアスイッチ21TM052aが操作された場合には、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370にRAMクリア信号が送信されるため、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370におけるRAM21TM302内のバックアップ領域に形成されている未払出個数格納バッファに格納されていた未払出個数のデータが、消去(クリアされる)。
CPU103が、図10−1に示すシリアル通信回路設定処理(ステップS21TM1480)を実行するまでは、主基板11から払出制御基板21TM037に出力される接続確認信号がOFF状態である。CPU103が、図10−1に示すステップS21TM1480のシリアル通信回路設定処理を実行すると、主基板11からの接続確認信号がON状態となることに基づいて、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、払出動作が可能なときにはPRDY信号をON状態にする。ここで、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、接続確認信号がON状態となったときに、遊技機用枠3の開放状態が検出されておらず、且つ、ガラス扉枠3aの開放状態も検出されていないことを条件として、PRDY信号をON状態とする。
前述したように、電源投入後に、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aの開放状態を検出可能な状態となってから、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態を検知している期間は、設定変更モードに制御されているか否かによらず、また、設定確認モードに制御されているか否かによらず、遊技媒体の払出が実行されない。即ち、主基板11からの接続確認信号がON状態となった場合でも、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態が検出されていれば、PRDY信号をON状態とせず、OFF状態に維持することにより、球貸処理を実行させないようにする。このように、接続確認信号がON状態の期間であっても、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放状態となっている期間は、PRDY信号がOFF状態となる。
ここで、RAMクリア(ステップS21TM3050又はステップS21TM3150)が実行された場合には、遊技場の店員は、通常、RAMクリアが実行されたことを確認した後に、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aを閉鎖状態とするため、設定変更モード又は設定確認モードの処理が終了した後の接続確認信号がON状態の期間(ステップS21TM1480以降)であっても、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放状態となっている場合がありうる。このような場合には、設定変更モード又は設定確認モードの処理が終了した後の接続確認信号がON状態の期間であっても、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態が検出されていることに基づいて、PRDY信号がOFF状態となる。
遊技場の店員が、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aを何れも閉鎖状態とすると、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、接続確認信号がON状態であり、且つ、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aの何れの開放状態も検出していないことに基づいて、PRDY信号をON状態とする。
本例において、図10−8(2)に示すように、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370におけるRAM21TM302を対象としたRAMクリアが実行されていない場合(電源投入時にクリアスイッチ21TM052aが操作されていなかった場合)には、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるRAM102を対象としたRAMクリア(ステップS21TM3050又はステップS21TM3150)が実行された場合(電源投入時にクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052が操作された場合))であっても、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、RAM21TM302内のバックアップ領域に形成されている未払出個数格納バッファに格納されていた未払出個数のデータがクリアされていないため(払い出すべき残りの遊技媒体が存在するため)、PRDY信号がON状態となったことに基づいて、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370におけるRAM21TM302に保存されている未払出個数格納バッファの内容に基づいて、払出モータ21TM289を駆動させ、未払出個数のデータが0になるまで1個ずつ払出動作を行う。これにより、電源断の発生、その後に、設定変更モード又は設定確認モードに制御されたこと、及び、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放状態となったことにより中断されていた遊技媒体の払出が完了する。このように、球貸の実行中に電源断が発生して遊技媒体の払出が中断されたときには、その後の電源復旧時に、未払出個数のデータがクリアされていないことに基づいて、また、設定変更モード又は設定確認モードが終了し、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが閉鎖状態となったことを条件として、中断されていた遊技媒体の払出を再開して、球貸を完了させることが可能である。
一方で、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370におけるRAM21TM302を対象としたRAMクリアが実行された場合(電源投入時にクリアスイッチ21TM052aが操作された場合)には、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、RAM21TM302内のバックアップ領域に形成されている未払出個数格納バッファに格納されていた未払出個数のデータがクリアされているため(払い出すべき残りの遊技媒体が存在しないため)、PRDY信号がON状態となったときにも、払出モータ21TM289を駆動させず、払出動作を行わない。
本実施例では、図10−8(1)に示すように、クリアスイッチ21TM052から出力されるRAMクリア信号は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力されるが、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370には入力されない。そのため、主基板11に対応したクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052が操作されたことより、遊技制御用マイクロコンピュータ100を対象としたRAMクリア(ステップS21TM3050又はステップS21TM3150)が実行されたとしても、払出制御基板21TM037に対応したクリアスイッチ21TM052aが操作されていなければ、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370において、RAM21TM302内のバックアップ領域に形成されている未払出個数格納バッファに格納されている未払出個数のデータは初期化されない。このように、電源投入時にクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052が操作されたか否かにかかわらず(遊技制御用マイクロコンピュータ100を対象としたRAMクリア(ステップS21TM3050又はステップS21TM3150)が実行されたか否かにかかわらず)、クリアスイッチ21TM052aが操作されていなければ、未払出個数のデータは初期化されず、電源断発生前(電源復旧に伴い設定変更モード又は設定確認モードに制御される前)に実行されていた球貸処理において払い出すべき所定の遊技媒体数(即ち、遊技制御用マイクロコンピュータ100から指定された払出個数であり、例えば25個)のうち、払い出されなかった未払出個数分に関して、払出が実行されることになる。
従って、遊技制御用マイクロコンピュータ100を対象としたRAMクリア(ステップS21TM3050又はステップS21TM3150)が実行されたか否かに関わらず、RAM21TM302に記憶されている未払出個数のデータは初期化されないため、球貸処理又は賞球処理において払い出すべき所定の遊技媒体数のデータを適切に保護できる。
以上に示したように、球貸処理の実行中に電源断が発生したことにより払出が中断されると、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370において、RAM21TM302内のバックアップ領域に形成されている未払出個数格納バッファに未払出個数のデータが格納されることになる。ここで、電源投入時に主基板11に対応したクリアスイッチ21TM052が操作されたとしても、払出制御基板21TM037に対応したクリアスイッチ21TM052aが操作されていなければ、未払個数のデータがクリアされずに維持されているため、中断されていた払出が再開されて、未払個数の遊技媒体の払出が完了する。即ち、電源復旧後に、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間を経て、設定変更モード又は設定確認モードの終了後に、未払出個数分の払出が実行されることになる。
なお、本実施形態では、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が、払出制御基板21TM037に設けられている(開放状態の検出信号が払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に入力される)例を示したが、このような形態に限らず、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300は、主基板11に設けられる(開放状態の検出信号が遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される)ようにしても良い。このような構成とした場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が、遊技機用枠3(又はガラス扉枠3a)の開放状態を検知したことに基づいて、接続確認信号の出力を停止する(ON状態からOFF状態に切り替える)。これにより、接続確認信号が入力されなくなったことに基づいて、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が、PRDY信号をOFF状態とすることにより、あるいは、EXS信号をON状態としないことにより、球貸が実行されないようにする。
(遊技機用枠又はガラス扉枠の開放状態検知に基づく賞球払出制限)
次に、遊技機用枠3が開放状態となったとき、ガラス扉枠3aが開放状態となったときの賞球払出の制限方法に関して、図10−9を用いて具体的に説明する。図10−9は、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が備える遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態を検知しているときに、遊技制御用マイクロコンピュータ100と払出制御用マイクロコンピュータ21TM370との信号の送受信を示すタイミング図である。図10−9に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、賞球要求信号としての接続確認コマンドを払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に送信すると、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370から送信される受信ACK信号としての接続OKコマンドを受信する。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、受信ACK信号としての接続OKコマンドを受信すると、受信した時点から1s(1秒)経過後に賞球要求信号としての接続確認コマンドを再び送信する。遊技制御用マイクロコンピュータ100および払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、接続状態が正常である限り、上記のような接続確認の通信処理を繰り返し実行する。
このとき、遊技場の店員等が遊技機用枠3又はガラス扉枠3aを開放すると、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が備える遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態を検知する。遊技機用枠3が開放されている状態(及び、ガラス扉枠3aと上皿が一体化されている構成であれば、ガラス扉枠3aが開放されている状態)では、払い出されるべき賞球が流下する経路と、流下してきた賞球が貯留される上皿とが物理的に接続されていないため、仮に、この状態で賞球が払い出されてしまうと、遊技媒体が上皿に到達せずに落下してしまう。
図10−9の例では、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が備える遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態を検知しているときに、遊技制御用マイクロコンピュータ100が、第1始動入賞口、第2始動入賞口、第1一般入賞口〜第4一般入賞口、及び、大入賞口の何れかの入賞口に関する遊技媒体の通過を検出したことに基づいて、賞球要求信号としての賞球個数コマンドを払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に送信するが、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態を検知している払出制御用マイクロコンピュータ21TM370では、遊技媒体の払出制御を実行せず、受信ACK信号としての賞球準備中コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ100に送信する。この賞球準備中コマンドは、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態を検知しなくなるまで、即ち、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが閉鎖状態となるまで、遊技制御用マイクロコンピュータ100に送信し続けられる。
このように、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が備える遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態を検知している期間は、遊技媒体が各入賞口を通過して入賞を検知しても、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、払出モータ21TM289を駆動させずに賞球の払出制御を実行しない。このようにして、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370による遊技媒体の払出制御を実行させないようにすることができる。そして、受信ACK信号としての賞球準備中コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
そして、遊技場の店員等が、当該パチンコ遊技機1を遊技可能な状態とするために遊技機用枠3及びガラス扉枠3aを何れも閉鎖状態とすることで、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が備える遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が、遊技機用枠3の開放状態を検出しておらず、且つ、ガラス扉枠3aの開放状態も検知していない状態となる。遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となったことに伴い、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、払出動作が可能なときには払出モータ21TM289を駆動させ、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態が検知されている期間内の入賞に応じた所定数(賞球個数コマンドにより指定された数)の賞球の払出制御を実行する。そして、所定数の遊技媒体を払い出した払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、受信ACK信号としての賞球終了コマンドを送信する。
(開放状態検知終了後の賞球払出再開)
次に、賞球の払出が実行されている途中で遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放状態とされたことにより払出が中断され、その後に遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが閉鎖状態とされた場合の処理に関して、図10−10を用いて具体的に説明する。図10−10に示す例では、遊技媒体の払出を実行中に、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放状態となったことを検知したことに基づいて、遊技媒体の払出を中断し、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放状態ではなくなった(閉鎖状態となった)ことに基づいて、中断されていた払出を再開する。
図10−10に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、賞球要求信号としての接続確認コマンドを払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に送信すると、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370から送信される受信ACK信号としての接続OKコマンドを受信する。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、受信ACK信号としての接続OKコマンドを受信すると、受信した時点から1s(1秒)経過後に賞球要求信号としての接続確認コマンドを再び送信する。遊技制御用マイクロコンピュータ100および払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、接続状態が正常である限り、上記のような接続確認の通信処理を繰り返し実行する。
接続確認の通信処理を実行していないとき(受信ACK信号としての接続OKコマンドを受信してから賞球要求信号としての接続確認コマンドを送信するまでの間)に入賞があった場合は、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、賞球個数を示すデータを賞球要求信号に設定し、当該設定した賞球要求信号としての賞球個数コマンドを払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に送信する。払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、賞球要求信号としての賞球個数コマンドを受信すると、賞球個数コマンドで指定された個数の賞球の払い出しを行う。この賞球個数コマンドで指定された個数の賞球の払い出しを行っている期間に、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放され、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が備える遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放を検知したことに基づいて、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、払出モータ21TM289の駆動を停止し、遊技媒体の払出を中断する。このとき、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370におけるRAM21TM302内のバックアップ領域に形成されている未払出個数格納バッファに、未払出個数のデータが格納される。
この未払出個数は、中継基板21TM072を介して払出制御基板21TM037のI/Oポート21TM372fに入力される払出個数カウントスイッチ21TM301からの検出信号に基づいて更新される。具体的には、未払出個数は、払出モータ21TM289により払い出すべき所定の遊技媒体数(即ち、遊技制御用マイクロコンピュータ100から指定された払出個数であり、例えば14個)から、払出個数カウントスイッチ21TM301によりカウントされた個数(即ち、実際に払出モータ21TM289により払い出された遊技媒体数)を減算することにより算出される。
遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態を検知している払出制御用マイクロコンピュータ21TM370では、遊技媒体の払出制御を実行せず、受信ACK信号としての賞球準備中コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ100に送信する。この賞球準備中コマンドは、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態を検知しなくなるまで、即ち、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが閉鎖状態となるまで、遊技制御用マイクロコンピュータ100に送信し続けられる。
このように、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放状態である期間は、遊技媒体の払出の実行途中であっても、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、払出モータ21TM289を駆動させずに遊技媒体の払出を実行しない。そして、受信ACK信号としての賞球準備中コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ100に送信する。
払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が備える遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となったことを検知すると(遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態が終了したことを検知すると)、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが閉鎖されたことに基づいて、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370におけるRAM21TM302に保存されている未払出個数格納バッファの内容に基づいて、払出モータ21TM289を駆動させ、未払出個数のデータが0になるまで1個ずつ払出動作を行う。これにより、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放により中断されていた遊技媒体の払出が完了する。
(電断発生時の賞球処理(設定変更モードに移行せず))
次に、賞球の払出が実行されている途中で電源断が発生したことにより払出が中断され、電源復旧後に設定変更モード又は設定確認モードに制御されない場合の処理に関して、図10−11を用いて具体的に説明する。図10−11に示す例では、遊技媒体の払出を実行中に電源断が発生したことに基づいて、遊技媒体の払出を中断し、電源投入後に設定変更モード又は設定確認モードに制御されることなく、接続確認信号がON状態となり、遊技機用枠3が閉鎖状態となった後に、中断されていた払出を再開する。
図10−11に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、賞球要求信号としての接続確認コマンドを払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に送信すると、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370から送信される受信ACK信号としての接続OKコマンドを受信する。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、受信ACK信号としての接続OKコマンドを受信すると、受信した時点から1s(1秒)経過後に賞球要求信号としての接続確認コマンドを再び送信する。遊技制御用マイクロコンピュータ100および払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、接続状態が正常である限り、上記のような接続確認の通信処理を繰り返し実行する。
接続確認の通信処理を実行していないとき(受信ACK信号としての接続OKコマンドを受信してから賞球要求信号としての接続確認コマンドを送信するまでの間)に入賞があった場合は、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、賞球個数を示すデータを賞球要求信号に設定し、当該設定した賞球要求信号としての賞球個数コマンドを払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に送信する。払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、賞球要求信号としての賞球個数コマンドを受信すると、賞球個数コマンドで指定された個数の賞球の払い出しを行う。この賞球個数コマンドで指定された個数の賞球の払い出しを行っている期間において、電源断が発生すると、払出モータ21TM289への電力供給が停止するので、払出モータ21TM289の駆動を停止し、遊技媒体の払出を中断する。このとき、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370におけるRAM21TM302内のバックアップ領域に形成されている未払出個数格納バッファに、未払出個数のデータが格納される。
ここで、遊技場の店員は、電源投入を行うために、遊技機用枠3を開放状態とした後、電源スイッチ21TM055をON状態とする。この際、パチンコ遊技機1を初期化させる場合には、さらにクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052を操作する。その後、主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって電源投入時処理が実行される。本例では、電源投入時に錠スイッチ21TM051がOFF状態であったことに基づいて、設定変更モード又は設定確認モードに制御されることなく、図10−1に示したステップS21TM1470以降の処理が実行されるものとする。ここで、CPU103が、図10−1に示すシリアル通信回路設定処理(ステップS21TM1480)を実行するまでは、主基板11から払出制御基板21TM037に出力される接続確認信号がOFF状態である。
払出制御基板21TM037では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が起動し、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により、遊技機用枠3の開放状態、ガラス扉枠3aの開放状態を検出可能となったときに、遊技機用枠3が開放状態となっていることを検知する。
払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、主基板11からの接続確認信号がOFF状態であるため、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、払出モータ21TM289を停止状態に維持する。その結果、電源投入後に、CPU103が電源投入時処理となる所定の処理を実行している期間(電源投入後、設定変更モード又は設定確認モードに制御されることなく、図10−1に示すシリアル通信回路設定処理(ステップS21TM1480)を実行するまでの期間)は、払出モータ21TM289の駆動が停止状態であるので、遊技媒体の払出を中断した状態を維持する。
その結果、接続確認信号がOFF状態であるときには、払出モータ21TM289は駆動しないので、接続確認信号がOFF状態である期間(電源投入してから、図10−1に示すシリアル通信回路設定処理(ステップS21TM1480)を実行するまでの期間)は、遊技媒体の払出が実行されない。
CPU103が、図10−1に示すステップS21TM1480のシリアル通信回路設定処理を実行すると、主基板11からの接続確認信号がON状態となることに基づいて、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、払出動作が可能なときには払出制御用マイクロコンピュータ21TM370におけるRAM21TM302に保存されている未払出個数格納バッファの内容に基づいて、払出モータ21TM289を駆動させ、未払出個数のデータが0になるまで1個ずつ払出動作を行う。ここで、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、接続確認信号がON状態となったときに、遊技機用枠3の開放状態が検出されておらず、且つ、ガラス扉枠3aの開放状態も検出されていないことを条件として、払出モータ21TM289を駆動させ、払出動作を行うものとする。
前述したように、電源投入後に、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aの開放状態を検出可能な状態となってから、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態を検知している期間は、設定変更モードに制御されているか否かによらず、また、設定確認モードに制御されているか否かによらず、遊技媒体の払出が実行されない。即ち、主基板11からの接続確認信号がON状態となった場合でも、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態が検出されていれば、払出モータ21TM289を駆動させないことにより、賞球処理を実行させないようにする。このように、接続確認信号がON状態の期間であっても、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放状態となっている期間は、払出モータ21TM289を駆動させない。
なお、RAMクリア(ステップS21TM3050又はステップS21TM3150)が実行された場合には、遊技場の店員は、通常、RAMクリアが実行されたことを確認した後に、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aを閉鎖状態とするため、接続確認信号がON状態の期間(ステップS21TM1480以降)であっても、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放状態となっている場合がありうる。このような場合には、接続確認信号がON状態の期間であっても、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態が検出されていることに基づいて、払出モータ21TM289の駆動は停止状態となり、遊技媒体の払出が実行されない。
遊技場の店員が、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aを何れも閉鎖状態とすると、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、接続確認信号がON状態であり、且つ、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aの何れの開放状態も検出していないことに基づいて、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370におけるRAM21TM302に保存されている未払出個数格納バッファの内容に基づいて、払出モータ21TM289を駆動させ、未払出個数のデータが0になるまで1個ずつ払出動作を行う。これにより、電源断の発生、及び、その後に遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放状態となったことにより中断されていた遊技媒体の払出が完了する。このように、賞球の払出の実行中に電源断が発生して遊技媒体の払出が中断されたときには、その後の電源復旧時に、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが閉鎖状態となったことを条件として、中断されていた遊技媒体の払出を再開して、賞球の払出を完了させることが可能である。
(電断発生時の賞球処理(設定変更モードに移行))
次に、賞球の払出が実行されている途中で電源断が発生したことにより払出が中断され、電源復旧後に設定変更モード又は設定確認モードに制御された場合の処理に関して、図10−12を用いて具体的に説明する。本例においては、図10−7(1)に示すように、電源投入時にクリアスイッチ21TM052が操作されることにより、遊技制御用マイクロコンピュータ100及び払出制御用マイクロコンピュータ21TM370の両方にRAMクリア信号が送信されるものとする。図10−12に示す例では、遊技媒体の払出を実行中に電源断が発生したときに、実行中の払出を停止し、電源復旧後に設定変更モード又は設定確認モードに制御されたときに、払出を再開せず、また、設定変更モード又は設定確認モードが終了した後でも、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370のRAM21TM302を対象としたRAMクリアが実行されたことに基づいて、払出を再開しない。
図10−12に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、賞球要求信号としての接続確認コマンドを払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に送信すると、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370から送信される受信ACK信号としての接続OKコマンドを受信する。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、受信ACK信号としての接続OKコマンドを受信すると、受信した時点から1s(1秒)経過後に賞球要求信号としての接続確認コマンドを再び送信する。遊技制御用マイクロコンピュータ100および払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、接続状態が正常である限り、上記のような接続確認の通信処理を繰り返し実行する。
接続確認の通信処理を実行していないとき(受信ACK信号としての接続OKコマンドを受信してから賞球要求信号としての接続確認コマンドを送信するまでの間)に入賞があった場合は、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、賞球個数を示すデータを賞球要求信号に設定し、当該設定した賞球要求信号としての賞球個数コマンドを払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に送信する。払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、賞球要求信号としての賞球個数コマンドを受信すると、賞球個数コマンドで指定された個数の賞球の払い出しを行う。この賞球個数コマンドで指定された個数の賞球の払い出しを行っている期間において、電源断が発生すると、払出モータ21TM289への電力供給が停止するので、払出モータ21TM289の駆動を停止し、遊技媒体の払出を中断する。このとき、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370におけるRAM21TM302内のバックアップ領域に形成されている未払出個数格納バッファに、未払出個数のデータが格納される。
ここで、遊技場の店員は、電源投入を行うために、遊技機用枠3を開放状態とした後、電源スイッチ21TM055をON状態とする。この際、前述したように、設定変更モードに移行させるため(さらにパチンコ遊技機1を初期化するため)には、電源スイッチ21TM055をON状態とするときに、錠スイッチ21TM051をON状態とし、且つ、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052もON状態としておく。また、設定確認モードに移行させるためには、電源スイッチ21TM055をON状態とするときに、錠スイッチ21TM051をON状態とし、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052はOFF状態とする。
その後、主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって電源投入時処理が実行される。本例では、電源投入時に錠スイッチ21TM051がON状態であったことに基づいて設定変更モード又は設定確認モードに制御される。
払出制御基板21TM037では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が起動し、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により、遊技機用枠3の開放状態、ガラス扉枠3aの開放状態を検出可能となったときに、遊技機用枠3が開放状態となっていることを検知する。
その後、CPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を実行している間は、主基板11からの接続確認信号はOFF状態である。そのため、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、払出モータ21TM289を停止状態に維持する。その結果、電源投入後に、CPU103が電源投入時処理となる所定の処理を実行している期間(設定変更モード又は設定確認モードに制御され、図10−1に示すシリアル通信回路設定処理(ステップS21TM1480)を実行するまでの期間)は、払出モータ21TM289の駆動が停止状態であるので、未払出個数のデータがクリアされていない場合であっても、遊技媒体の払出を中断した状態が維持されることになる。
その後、錠スイッチ21TM051がOFF状態に切り替えられると、設定変更モード又は設定確認モードが終了し、図10−2に示したステップS21TM3710以降の処理が実行されるものとする。なお、RAMクリア処理が実行された場合には、RAMクリアが実行されたことが報知される。また、本例において、電源投入時にクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052が操作された場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100及び払出制御用マイクロコンピュータ21TM370の両方にRAMクリア信号が送信されるため、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370におけるRAM21TM302内のバックアップ領域に形成されている未払出個数格納バッファに格納されていた未払出個数のデータが、消去(クリアされる)。
CPU103が、図10−1に示すシリアル通信回路設定処理(ステップS21TM1480)を実行するまでは、主基板11から払出制御基板21TM037に出力される接続確認信号がOFF状態である。CPU103が、図10−1に示すステップS21TM1480のシリアル通信回路設定処理を実行すると、主基板11からの接続確認信号がON状態となることに基づいて、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、払出動作が可能なときには、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370におけるRAM21TM302に保存されている未払出個数格納バッファの内容に基づいて、払出モータ21TM289を駆動させ、未払出個数のデータが0になるまで1個ずつ払出動作を行う。ここで、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、接続確認信号がON状態となったときに、遊技機用枠3の開放状態が検出されておらず、且つ、ガラス扉枠3aの開放状態も検出されていないことを条件として、払出モータ21TM289を駆動させ、払出動作を行うものとする。
前述したように、電源投入後に、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aの開放状態を検出可能な状態となってから、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態を検知している期間は、設定変更モードに制御されているか否かによらず、また、設定確認モードに制御されているか否かによらず、遊技媒体の払出が実行されない。即ち、主基板11からの接続確認信号がON状態となった場合でも、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態が検出されていれば、払出モータ21TM289を駆動させないことにより、賞球処理を実行させないようにする。このように、接続確認信号がON状態の期間であっても、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放状態となっている期間は、払出モータ21TM289を駆動させない。
ここで、RAMクリア(ステップS21TM3050又はステップS21TM3150)が実行された場合には、遊技場の店員は、通常、RAMクリアが実行されたことを確認した後に、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aを閉鎖状態とするため、接続確認信号がON状態の期間(ステップS21TM1480以降)であっても、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放状態となっている場合がありうる。このような場合には、接続確認信号がON状態の期間であっても、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態が検出されていることに基づいて、払出モータ21TM289の駆動は停止状態となる。
遊技場の店員が、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aを何れも閉鎖状態とすると、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、接続確認信号がON状態であり(設定変更モード又は設定確認モードの処理が終了しており)、且つ、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aの何れの開放状態も検出していないことに基づいて、払出モータ21TM289を駆動させる。
本例において、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370におけるRAM21TM302を対象としたRAMクリアが実行されていない場合(電源投入時にクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052が操作されていなかった場合)には、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、RAM21TM302内のバックアップ領域に形成されている未払出個数格納バッファに格納されていた未払出個数のデータがクリアされていないため(払い出すべき残りの遊技媒体が存在するため)、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370におけるRAM21TM302に保存されている未払出個数格納バッファの内容に基づいて、払出モータ21TM289を駆動させ、未払出個数のデータが0になるまで1個ずつ払出動作を行う。これにより、電源断の発生、その後に、設定変更モード又は設定確認モードに制御されたこと、及び、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放状態となったことにより中断されていた遊技媒体の払出が完了する。このように、賞球の払出の実行中に電源断が発生して遊技媒体の払出が中断されたときには、その後の電源復旧時に、未払出個数のデータがクリアされていないことに基づいて、また、設定変更モード又は設定確認モードが終了し、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが閉鎖状態となったことを条件として、中断されていた遊技媒体の払出を再開して、賞球の払出を完了させることが可能である。
一方で、図10−12に示すように、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370におけるRAM21TM302を対象としたRAMクリアが実行された場合(電源投入時にクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052が操作された場合)には、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、RAM21TM302内のバックアップ領域に形成されている未払出個数格納バッファに格納されていた未払出個数のデータがクリアされているため(払い出すべき残りの遊技媒体が存在しないため)、払出モータ21TM289を駆動させず、払出動作を行わない。
本実施例では、図10−7(1)に示すように、クリアスイッチ21TM052から出力されるRAMクリア信号は、遊技制御用マイクロコンピュータ100及び払出制御用マイクロコンピュータ21TM370の両方に入力される。従って、遊技制御用マイクロコンピュータ100を対象としたRAMクリア(ステップS21TM3050又はステップS21TM3150)が実行されると、これに伴い、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370において、RAM21TM302内のバックアップ領域に形成されている未払出個数格納バッファに格納されている未払出個数のデータが初期化される。このように、電源投入時にクリアスイッチ21TM052が操作されることにより、未払出個数のデータが初期化されてしまうため、電源断発生前(電源復旧に伴い設定変更モード又は設定確認モードに制御される前)に実行されていた賞球処理において払い出すべき所定の遊技媒体数(即ち、遊技制御用マイクロコンピュータ100から指定された払出個数であり、例えば14個)のうち、払い出されなかった未払出個数分に関しては、払出が行われない。
以上に示したように、賞球処理の実行中に電源断が発生したことにより払出が中断されると、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370において、RAM21TM302内のバックアップ領域に形成されている未払出個数格納バッファに未払出個数のデータが格納されることになる。ここで、電源投入時にクリアスイッチ21TM052が操作されることにより、未払個数のデータがクリアされるため、中断されていた払出が再開されることなく強制終了(中止)される。即ち、電源復旧時、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間、設定変更モード又は設定確認モードの終了後、に未払出個数分の払出を実行しないことになる。
(電断発生時の賞球処理(設定変更モードに移行)に関する変形例)
次に、賞球の払出が実行されている途中で電源断が発生したことにより払出が中断され、電源復旧後に設定変更モード又は設定確認モードに制御された場合の処理に関して、図10−13を用いて具体的に説明する。本例においては、図10−8(1)に示すように、電源投入時にクリアスイッチ21TM052が操作されることにより、遊技制御用マイクロコンピュータ100のRAM102が初期化され、電源投入時にクリアスイッチ21TM052aが操作されることにより、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370のRAM21TM302が初期化される。図10−13に示す例では、遊技媒体の払出を実行中に電源断が発生したときに、実行中の払出を停止し、電源復旧後に設定変更モード又は設定確認モードに制御されたときに、払出を再開せず、設定変更モード又は設定確認モードが終了した後に、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370のRAM21TM302を対象としたRAMクリアが実行されていないことに基づいて、払出が再開される。
図10−13に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、賞球要求信号としての接続確認コマンドを払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に送信すると、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370から送信される受信ACK信号としての接続OKコマンドを受信する。遊技制御用マイクロコンピュータ100は、受信ACK信号としての接続OKコマンドを受信すると、受信した時点から1s(1秒)経過後に賞球要求信号としての接続確認コマンドを再び送信する。遊技制御用マイクロコンピュータ100および払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、接続状態が正常である限り、上記のような接続確認の通信処理を繰り返し実行する。
接続確認の通信処理を実行していないとき(受信ACK信号としての接続OKコマンドを受信してから賞球要求信号としての接続確認コマンドを送信するまでの間)に入賞があった場合は、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、賞球個数を示すデータを賞球要求信号に設定し、当該設定した賞球要求信号としての賞球個数コマンドを払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に送信する。払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、賞球要求信号としての賞球個数コマンドを受信すると、賞球個数コマンドで指定された個数の賞球の払い出しを行う。この賞球個数コマンドで指定された個数の賞球の払い出しを行っている期間において、電源断が発生すると、払出モータ21TM289への電力供給が停止するので、払出モータ21TM289の駆動を停止し、遊技媒体の払出を中断する。このとき、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370におけるRAM21TM302内のバックアップ領域に形成されている未払出個数格納バッファに、未払出個数のデータが格納される。
ここで、遊技場の店員は、電源投入を行うために、遊技機用枠3を開放状態とした後、電源スイッチ21TM055をON状態とする。この際、前述したように、設定変更モードに移行させるため(さらに遊技制御用マイクロコンピュータ100を初期化するため)には、電源スイッチ21TM055をON状態とするときに、錠スイッチ21TM051をON状態とし、且つ、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052もON状態としておく。また、設定確認モードに移行させるためには、電源スイッチ21TM055をON状態とするときに、錠スイッチ21TM051をON状態とし、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052はOFF状態とする。
その後、主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって電源投入時処理が実行される。本例では、電源投入時に錠スイッチ21TM051がON状態であったことに基づいて設定変更モード又は設定確認モードに制御される。
払出制御基板21TM037では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が起動し、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により、遊技機用枠3の開放状態、ガラス扉枠3aの開放状態を検出可能となったときに、遊技機用枠3が開放状態となっていることを検知する。
その後、CPU103が設定変更モード又は設定確認モードの処理を実行している間は、主基板11からの接続確認信号はOFF状態である。そのため、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、払出モータ21TM289を停止状態に維持する。その結果、電源投入後に、CPU103が電源投入時処理となる所定の処理を実行している期間(設定変更モード又は設定確認モードに制御され、図10−1に示すシリアル通信回路設定処理(ステップS21TM1480)を実行するまでの期間)は、払出モータ21TM289の駆動が停止状態であるので、未払出個数のデータがクリアされていない場合であっても、遊技媒体の払出を中断した状態が維持されることになる。
その後、錠スイッチ21TM051がOFF状態に切り替えられると、設定変更モード又は設定確認モードが終了し、図10−2に示したステップS21TM3710以降の処理が実行されるものとする。なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMクリア処理が実行された場合には、RAMクリアが実行されたことが報知される。また、本例において、電源投入時に払出制御基板21TM037に対応したクリアスイッチ21TM052aが操作された場合には、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370にRAMクリア信号が送信されるため、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370におけるRAM21TM302内のバックアップ領域に形成されている未払出個数格納バッファに格納されていた未払出個数のデータが、消去(クリアされる)。
CPU103が、図10−1に示すシリアル通信回路設定処理(ステップS21TM1480)を実行するまでは、主基板11から払出制御基板21TM037に出力される接続確認信号がOFF状態である。CPU103が、図10−1に示すステップS21TM1480のシリアル通信回路設定処理を実行すると、主基板11からの接続確認信号がON状態となることに基づいて、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、払出動作が可能なときには、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370におけるRAM21TM302に保存されている未払出個数格納バッファの内容に基づいて、払出モータ21TM289を駆動させ、未払出個数のデータが0になるまで1個ずつ払出動作を行う。ここで、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、接続確認信号がON状態となったときに、遊技機用枠3の開放状態が検出されておらず、且つ、ガラス扉枠3aの開放状態も検出されていないことを条件として、払出モータ21TM289を駆動させ、払出動作を行うものとする。
前述したように、電源投入後に、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aの開放状態を検出可能な状態となってから、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態を検知している期間は、設定変更モードに制御されているか否かによらず、また、設定確認モードに制御されているか否かによらず、遊技媒体の払出が実行されない。即ち、主基板11からの接続確認信号がON状態となった場合でも、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態が検出されていれば、払出モータ21TM289を駆動させないことにより、賞球処理を実行させないようにする。このように、接続確認信号がON状態の期間であっても、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放状態となっている期間は、払出モータ21TM289を駆動させない。
ここで、RAMクリア(ステップS21TM3050又はステップS21TM3150)が実行された場合には、遊技場の店員は、通常、RAMクリアが実行されたことを確認した後に、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aを閉鎖状態とするため、設定変更モード又は設定確認モードの処理が終了した後の接続確認信号がON状態の期間(ステップS21TM1480以降)であっても、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放状態となっている場合がありうる。このような場合には、設定変更モード又は設定確認モードの処理が終了した後の接続確認信号がON状態の期間であっても、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの開放状態が検出されていることに基づいて、払出モータ21TM289の駆動は停止状態となる。
遊技場の店員が、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aを何れも閉鎖状態とすると、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、接続確認信号がON状態であり、且つ、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aの何れの開放状態も検出していないことに基づいて、払出モータ21TM289の駆動を開始する。
本例において、図10−8(2)に示すように、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370におけるRAM21TM302を対象としたRAMクリアが実行されていない場合(電源投入時にクリアスイッチ21TM052aが操作されていなかった場合)には、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるRAM102を対象としたRAMクリア(ステップS21TM3050又はステップS21TM3150)が実行された場合(電源投入時にクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052が操作された場合))であっても、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、RAM21TM302内のバックアップ領域に形成されている未払出個数格納バッファに格納されていた未払出個数のデータがクリアされていないため(払い出すべき残りの遊技媒体が存在するため)、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370におけるRAM21TM302に保存されている未払出個数格納バッファの内容に基づいて、払出モータ21TM289を駆動させ、未払出個数のデータが0になるまで1個ずつ払出動作を行う。これにより、電源断の発生、その後に、設定変更モード又は設定確認モードに制御されたこと、及び、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放状態となったことにより中断されていた遊技媒体の払出が完了する。このように、賞球の払出の実行中に電源断が発生して遊技媒体の払出が中断されたときには、その後の電源復旧時に、未払出個数のデータがクリアされていないことに基づいて、また、設定変更モード又は設定確認モードが終了し、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが閉鎖状態となったことを条件として、中断されていた遊技媒体の払出を再開して、賞球の払出を完了させることが可能である。
一方で、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370におけるRAM21TM302を対象としたRAMクリアが実行された場合(電源投入時にクリアスイッチ21TM052aが操作された場合)には、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370は、RAM21TM302内のバックアップ領域に形成されている未払出個数格納バッファに格納されていた未払出個数のデータがクリアされているため(払い出すべき残りの遊技媒体が存在しないため)、払出モータ21TM289を駆動させず、払出動作を行わない。
本実施例では、図10−8(1)に示すように、クリアスイッチ21TM052から出力されるRAMクリア信号は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力されるが、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370には入力されない。そのため、主基板11に対応したクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052が操作されたことより、遊技制御用マイクロコンピュータ100を対象としたRAMクリア(ステップS21TM3050又はステップS21TM3150)が実行されたとしても、払出制御基板21TM037に対応したクリアスイッチ21TM052aが操作されていなければ、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370において、RAM21TM302内のバックアップ領域に形成されている未払出個数格納バッファに格納されている未払出個数のデータは初期化されない。このように、電源投入時にクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052が操作されたか否かにかかわらず(遊技制御用マイクロコンピュータ100を対象としたRAMクリア(ステップS21TM3050又はステップS21TM3150)が実行されたか否かにかかわらず)、クリアスイッチ21TM052aが操作されていなければ、未払出個数のデータは初期化されず、電源断発生前(電源復旧に伴い設定変更モード又は設定確認モードに制御される前)に実行されていた賞球処理において払い出すべき所定の遊技媒体数(即ち、遊技制御用マイクロコンピュータ100から指定された払出個数であり、例えば14個)のうち、払い出されなかった未払出個数分に関して、払出が実行されることになる。
以上に示したように、賞球処理の実行中に電源断が発生したことにより払出が中断されると、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370において、RAM21TM302内のバックアップ領域に形成されている未払出個数格納バッファに未払出個数のデータが格納されることになる。ここで、電源投入時に主基板11に対応したクリアスイッチ21TM052が操作されたとしても、払出制御基板21TM037に対応したクリアスイッチ21TM052aが操作されていなければ、未払個数のデータがクリアされずに維持されているため、中断されていた払出が再開されて、未払個数の遊技媒体の払出が完了する。即ち、電源復旧後に、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間を経て、設定変更モード又は設定確認モードの終了後に、未払出個数分の払出が実行されることになる。
なお、本実施形態では、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が、払出制御基板21TM037に設けられている(開放状態の検出信号が払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に入力される)例を示したが、このような形態に限らず、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300は、主基板11に設けられる(開放状態の検出信号が遊技制御用マイクロコンピュータ100に入力される)ようにしても良い。このような構成とした場合には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300が、遊技機用枠3(又はガラス扉枠3a)の開放状態を検知したことに基づいて、入賞を検知しても、賞球個数コマンドを送信しない。これにより、賞球個数コマンドを受信しなくなったことに基づいて、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が、払出モータ21TM289を駆動させないことにより、賞球の払出が実行されないようにする。
(セキュリティ信号及び設定変更対応信号の出力期間)
前述したように、図9−39(1)に示すパターン1の例では、第10端子からセキュリティ信号を出力可能である。このセキュリティ信号により、前述したように、初期化処理(RAMクリア)、不正行為の検出、遊技停止対象エラーの検出等が行われた可能性を外部に通知可能である。また、セキュリティ信号は、設定変更モード又は設定確認モードに関する処理が開始されてから、設定変更モード又は設定確認モードに関する処理が終了して通常遊技処理に移行するまで(例えば、図10−1及び図10−2に示した、ステップS21TM3510から、ステップS21TM3060又はステップS21TM3070でNOと判定されて通常遊技処理が実行されるまで)の期間にON状態となる。
また、図9−39(1)に示すパターン1の例では、第7端子からは設定変更対応信号を出力可能である。設定変更対応信号は、設定変更モード又は設定確認モードに関する処理が開始されてから、設定変更モード又は設定確認モードに関する処理が終了して通常遊技処理に移行するまで(例えば、図10−1及び図10−2に示した、ステップS21TM3510から、ステップS21TM3060又はステップS21TM3070でNOと判定されて通常遊技処理が実行されるまで)の期間にON状態となる。この設定変更対応信号により、設定変更モード又は設定確認モードに関する処理が実行されたこと(設定値の変更又は確認に関連した処理が実行されたこと)を外部に通知可能となっている。また、設定変更モード又は設定確認モードが終了すると(通常遊技処理に移行すると)、一旦は、第7端子から出力される設定変更対応信号がOFF状態となり、その後に同じ第7端子から、RAM102の設定値格納領域に格納されている現在の設定値に対応した数のパルス状の設定変更対応信号が出力されるため、設定値を外部に通知可能となっている。
具体的には、図10−14(1)に示すように、電源投入時にRAMクリア(例えば、図10−1に示したステップS21TM3050又はステップS21TM3150)を伴う設定変更モードに移行した場合には、第7端子から設定変更対応信号が出力され、これと同時に、第10端子からはセキュリティ信号が出力される。そして、RAMクリア(ステップS21TM3050又はステップS21TM3150)が実行されたことに基づいて、設定変更モードが終了して通常遊技処理に移行した後も、30秒間はセキュリティ信号がON状態とされる。また、設定変更モードが終了したことに伴い(正確には設定変更モードが終了して通常遊技処理に移行してから50ms経過したタイミングで)、設定変更対応信号が一旦はOFF状態となるが、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値が2であることに基づいて、特殊態様の設定変更対応信号として2のパルスが出力されている。
一方で、図10−14(2)に示すように、電源投入時にRAMクリア(例えば、図10−1に示したステップS21TM3050又はステップS21TM3150)は実行されたものの、設定変更モードに移行しなかった場合には、電源投入時(RAMクリア実行時)から30秒間はセキュリティ信号がON状態となるが、設定変更対応信号はON状態とはならない。
このように、セキュリティ信号は、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間もON状態となる。従って、外部装置が、設定変更対応信号の入力を想定しておらず、設定変更対応信号の入力に基づく処理が実行されないように構成されている場合であっても、少なくともセキュリティ信号の入力に基づいて、設定変更モード又は設定確認モードに制御された可能性があることを認識可能となっている。
図10−15(3)及び(4)に示すように、設定変更対応信号は、設定変更モード又は設定確認モードが開始されたときにON状態となり、設定変更モード又は設定確認モードが終了したときに(正確には、設定変更モード又は設定確認モードが終了して通常遊技処理に移行してから50ms経過したタイミングで)OFF状態となる。セキュリティ信号に関しても、設定変更モード又は設定確認モードが開始されたときにON状態となるが、図10−15(3)に示すように、RAMクリア(ステップS21TM3050又はステップS21TM3150)が実行された場合には、設定変更モードが終了した後に直ちにOFF状態とはならず、設定変更モードが終了した後も、30秒間はON状態が継続される。一方、図10−15(4)に示すように、RAMクリア(ステップS21TM3050又はステップS21TM3150)が実行されなかった場合には、設定確認モードが終了したときに(正確には、設定確認モードが終了して通常遊技処理に移行してから50ms経過したタイミングで)OFF状態となる。
また、図10−15(3)及び(4)の何れの場合にも、設定変更モード又は設定確認モードの終了に伴い、設定変更対応信号が一旦はOFF状態となるが(正確には設定変更モード又は設定確認モードが終了して通常遊技処理に移行してから50msが経過したタイミングでOFF状態となるが)、その後に(例えば、さらに50ms以上が経過した後で)、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値が2であることに基づいて、特殊態様の設定変更対応信号として2のパルスが出力されている。これにより、ホールコンピュータ等の外部装置において、各遊技機の設定値を容易に特定可能となる。
一方、図10−14(2)に示したように、RAMクリア(ステップS21TM3050又はステップS21TM3150)が実行されて、設定変更モードに移行しなかった場合には、セキュリティ信号は、電源投入時(RAMクリア実行時)から30秒間、ON状態となる。
従って、セキュリティ信号が入力される外部装置側では、セキュリティ信号の入力期間が30秒程度である場合には、RAMクリア(ステップS21TM3050又はステップS21TM3150)が実行されたものの、設定変更モードに移行しなかった可能性があることを認識可能である。一方、セキュリティ信号の入力期間が30秒を超えている場合には、設定変更モード又は設定確認モードに移行した可能性があること(特に、RAMクリアを伴う設定変更モードに移行した可能性が高いこと)を認識可能であり、セキュリティ信号の入力期間が30秒に達しなかった場合には、RAMクリア(ステップS21TM3050又はステップS21TM3150)が実行されることなく、設定確認モードに移行した可能性があること(設定値を変更可能な状態となることなく確認のみが行われた可能性があること)を認識可能である。
つまり、セキュリティ信号の入力期間が30秒程度である場合には、RAMクリア(ステップS21TM3050又はステップS21TM3150)が実行されたものの、設定変更モードに移行しなかった可能性があることを、ホールコンピュータ等の管理装置において認識可能であり、セキュリティ信号の入力期間が30秒未満である場合には、RAMクリア(ステップS21TM3050又はステップS21TM3150)が実行されることなく、設定確認モードに移行した可能性があること(設定値を変更可能な状態となることなく確認のみが行われた可能性があること)を、管理装置において認識可能であり、セキュリティ信号の入力期間が30秒を超えている場合には、設定変更モード又は設定確認モードに移行した可能性があること(特に、RAMクリアを伴う設定変更モードに移行した可能性が高いこと)を、管理装置において認識可能である。このように、遊技機のセキュリティ信号の出力期間によって、外部側で遊技機がどのような制御を実行したかを区別することができる。
従って、外部装置が、設定変更対応信号の入力を想定しておらず、設定変更対応信号の入力に基づく処理が実行されないように構成されている場合であっても、少なくともセキュリティ信号の入力に基づいて、RAMクリア(ステップS21TM3050又はステップS21TM3150)が実行された可能性と、設定変更モード又は設定確認モードに制御された可能性とを、区別して認識可能となっている。
また、本実施形態では、遊技機が設定変更モードに制御されるときには、電源投入時にクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であるため、必ずRAMクリアが実行されることになる(ステップS21TM3050又はステップS21TM3150)。その結果、セキュリティ信号の出力期間は、設定変更モードに制御されている期間+30秒間程度となる。一方、遊技機が設定確認モードに制御されるときには、電源投入時にクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がOFF状態であり、RAMクリアフラグが0の状態である(ステップS21TM3570でYESである)ため、RAMクリア(ステップS21TM3050又はステップS21TM3150)が実行されていない。その結果、セキュリティ信号の出力期間は、設定確認モードに制御されている期間(正確には設定確認モードに制御されている期間+50ms程度)となる。
このように、遊技機が設定変更モードに制御された場合と、設定確認モードに制御された場合とで、セキュリティ信号の出力期間が異なることにより、外部装置側で、各遊技機が、設定変更モードに制御されたのか、あるいは、設定確認モードに制御されたのか、を区別して特定することが可能となっている。
また、本実施形態では、設定変更対応信号が、設定変更モード又は設定確認モードが開始されたときにON状態となり、設定変更モード又は設定確認モードが終了したときに(正確には、設定変更モード又は設定確認モードが終了して通常遊技処理に移行してから50ms経過したタイミングで)OFF状態となる。そのため、外部装置側では、設定変更対応信号の入力期間によって、設定変更モード又は設定確認モードへの制御期間を特定可能となっている。また、設定変更対応信号の入力期間よりもセキュリティ信号の入力期間の方が30秒程度長くなった場合には、設定変更モードに制御されたこと及びこれに伴うRAMクリアが実行されたことを認識可能であり、設定変更対応信号の入力期間とセキュリティ信号の入力期間が同じ期間であった場合には、RAMクリアを伴わない設定確認モードに制御されたことを認識可能である。
このように、セキュリティ信号と、設定変更対応信号とが、異なる出力端子から出力されることにより、これらの信号が入力される外部装置側では、当該遊技機において所定事象(本例ではRAMクリア)が発生したことと、当該遊技機が設定変更モード又は設定確認モードに制御されたことを区別して特定可能となる。そして、設定変更モード又は設定確認モードへの制御期間を明確に特定可能となり、設定変更モード及び設定確認モードの何れに制御されたのかも、セキュリティ信号の入力期間に基づいて特定可能となる。
次に、電源投入時に錠スイッチ21TM051がON状態であり、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がOFF状態であったことに基づいて、RAMクリア(ステップS21TM3050又はステップS21TM3150)を伴わずに、設定確認モードに移行し、設定確認モードが開始されてから(例えば、ステップS21TM3510で設定変更中フラグがセットされてから)50ms未満で、錠スイッチ21TM051がOFF状態とされたことにより、設定確認モードが終了して通常遊技処理に移行したものとする。
このとき、図10−15(5)に示すように、設定確認モードが開始されたタイミングを起点に、第7端子から設定変更対応信号が出力され、これと同時に、第10端子からはセキュリティ信号が出力される。そして、設定確認モードが開始されてから50ms未満で、設定確認モードが終了して(錠スイッチ21TM051がOFF状態とされて)通常遊技処理に移行した場合であっても、少なくとも50ms以上の期間、設定変更対応信号及びセキュリティ信号は継続して出力されるようになっている。即ち、設定変更対応信号及びセキュリティ信号に関しては、一旦ON状態となると、少なくとも50msはON状態が維持される。
仮に、設定変更対応信号及びセキュリティ信号がON状態となる期間が所定期間(本例では50ms)未満であったとすると、ホールコンピュータ等の外部装置側では、パチンコ遊技機1が設定変更モード又は設定確認モードに移行したことを認識することが困難となってしまう。本実施形態のように、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間によらず、少なくとも所定期間(本例では50ms)は、設定変更対応信号及びセキュリティ信号をON状態とすることにより、外部装置側で、各パチンコ遊技機1が、設定変更モード又は設定確認モードに移行したことを認識可能としている。
また、設定変更対応信号に関しては、設定変更モード又は設定確認モードの終了後に、パルス幅が100msの特殊態様で設定変更対応信号が出力されることにより、ホールコンピュータ等の外部装置側で、各パチンコ遊技機1の設定値を特定して管理可能となっている。仮に、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間が50ms未満であったことに応じて、設定変更対応信号がON状態となってから50ms未満でOFF状態に切り替わり、その後に、設定値格納領域に格納されている設定値に対応した数の100ms幅のパルスが出力される構成とした場合には、外部装置において、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間(50ms未満)に相当する設定変更対応信号を認識することができず、その後に出力される特殊態様(パルス幅が100ms)の設定変更対応信号のみを認識することで、当該パチンコ遊技機1の設定値を誤って認識してしまうおそれがある。本実施形態のように、設定変更モード又は設定確認モードに制御されている期間によらず、少なくとも所定期間(本例では50ms)は、設定変更対応信号をON状態とすることにより、外部装置側で、各パチンコ遊技機1の設定値を正確に特定できるようになる。
図10−16は、演出制御基板12が備える演出装置に関する他の例を示す図である。本例では、図2に示した例とは異なり、ランプ制御基板14に、遊技効果ランプ9の他、画面外第1保留表示器21TM101、画面外第2保留表示器21TM102、第4図柄表示器21TM103、及び、設定変更状態表示器21TM104が接続されており、これらは何れもLED等の発光装置により構成されている。また、これらの発光装置は何れも画像表示装置5の画面枠外に設けられている。演出制御用CPU120は、ランプ制御基板14を介して、これらの発光装置の発光を制御する。本例では、これらの発光装置は全て共通の発光色で発光するものとする。
画面外第1保留表示器21TM101は、2つの発光装置により構成されている。演出制御用CPU120は、第1保留記憶数の変更があったとき、即ち、第1始動入賞口への入賞が発生したとき(第1保留記憶数が増加したとき)、及び、第1特別図柄の変動表示が終了して表示結果が確定したとき(第1保留記憶数が減少したとき)に、遊技制御用マイクロコンピュータ100から、更新後の第1保留記憶数を指定する第1保留記憶数指定コマンドを受信すると、第1保留記憶数指定コマンドにより指定された第1保留記憶数に対応した態様で画面外第1保留表示器21TM101を発光させる。
例えば、第1保留記憶数指定コマンドにより指定された第1保留記憶数が1である場合には、一方の発光装置を点灯状態として、他方の発光装置は消灯状態とする。また、第1保留記憶数指定コマンドにより指定された第1保留記憶数が2である場合には、両方の発光装置を点灯状態とする。また、第1保留記憶数指定コマンドにより指定された第1保留記憶数が3である場合には、一方の発光装置を点滅状態として、他方の発光装置は点灯状態とする。そして、第1保留記憶数指定コマンドにより指定された第1保留記憶数が4である場合には、両方の発光装置を点滅状態とする。
画面外第2保留表示器21TM102は、2つの発光装置により構成されている。演出制御用CPU120は、第2保留記憶数の変更があったとき、即ち、第2始動入賞口への入賞が発生したとき(第2保留記憶数が増加したとき)、及び、第2特別図柄の変動表示が終了して表示結果が確定したとき(第2保留記憶数が減少したとき)に、遊技制御用マイクロコンピュータ100から、更新後の第2保留記憶数を指定する第2保留記憶数指定コマンドを受信すると、第2保留記憶数指定コマンドにより指定された第2保留記憶数に対応した態様で画面外第2保留表示器21TM102を発光させる。
例えば、第2保留記憶数指定コマンドにより指定された第2保留記憶数が1である場合には、一方の発光装置を点灯状態として、他方の発光装置は消灯状態とする。また、第2保留記憶数指定コマンドにより指定された第2保留記憶数が2である場合には、両方の発光装置を点灯状態とする。また、第2保留記憶数指定コマンドにより指定された第2保留記憶数が3である場合には、一方の発光装置を点滅状態として、他方の発光装置は点灯状態とする。そして、第2保留記憶数指定コマンドにより指定された第2保留記憶数が4である場合には、両方の発光装置を点滅状態とする。
第4図柄表示器21TM103は、2つの発光装置により構成されている。ここで、一方の発光装置は、主基板11側の第1特別図柄表示装置4Aに対応した第4図柄の変動表示装置であり、第1特別図柄の変動表示が開始されたタイミングで点滅(即ち変動表示)を開始し、第1特別図柄の変動表示が終了したタイミングで消灯状態又は点灯状態となり(即ち変動表示が終了し)、表示結果が導出される。また、他方の発光装置は、主基板11側の第2特別図柄表示装置4Bに対応した第4図柄の変動表示装置であり、第2特別図柄の変動表示が開始されたタイミングで点滅(即ち変動表示)を開始し、第2特別図柄の変動表示が終了したタイミングで消灯状態又は点灯状態となり(即ち変動表示が終了し)、表示結果が導出される。
演出制御用CPU120は、第1特別図柄の変動表示が開始されるときに、第1保留記憶数が減算されたことを指定する第1保留記憶数減算指定コマンド、表示結果を指定する表示結果指定コマンド、及び、特別図柄の変動時間を指定する変動パターンコマンド、という1セットのコマンドを、遊技制御用マイクロコンピュータ100から受信したことに基づいて、第1特別図柄の変動表示が実行されること、及び、第1特別図柄の変動時間を特定可能となっている。また、演出制御用CPU120は、第1特別図柄の変動表示が終了して表示結果が確定したときに、図柄確定指定コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ100から受信したことに基づいて、第1特別図柄の変動表示が終了して表示結果が導出されたことを特定可能となっている。
ここで、演出制御用CPU120は、第1特別図柄の変動表示が開始されることに伴う上記1セットのコマンドを受信すると、第4図柄表示器21TM103における一方の発光装置の点滅(即ち変動表示)を開始し、変動パターンコマンドにより指定された変動時間が経過したときに、図柄確定指定コマンドを受信したことに応じて、一方の発光装置を消灯状態又は点灯状態とする(即ち表示結果を確定させる)。例えば、表示結果指定コマンドにより「はずれ」の表示結果が指定されていた場合には、図柄確定期間において一方の発光装置を消灯させ、表示結果指定コマンドにより「大当り」の表示結果が指定されていた場合には、図柄確定期間において一方の発光装置を点灯させる。
演出制御用CPU120は、第2特別図柄の変動表示が開始されるときに、第2保留記憶数が減算されたことを指定する第2保留記憶数減算指定コマンド、表示結果を指定する表示結果指定コマンド、及び、特別図柄の変動時間を指定する変動パターンコマンド、という1セットのコマンドを、遊技制御用マイクロコンピュータ100から受信したことに基づいて、第2特別図柄の変動表示が実行されること、及び、第2特別図柄の変動時間を特定可能となっている。また、演出制御用CPU120は、第2特別図柄の変動表示が終了して表示結果が確定したときに、図柄確定指定コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ100から受信したことに基づいて、第2特別図柄の変動表示が終了して表示結果が導出されたことを特定可能となっている。
ここで、演出制御用CPU120は、第2特別図柄の変動表示が開始されることに伴う上記1セットのコマンドを受信すると、第4図柄表示器21TM103における他方の発光装置の点滅(即ち変動表示)を開始し、変動パターンコマンドにより指定された変動時間が経過したときに、図柄確定指定コマンドを受信したことに応じて、他方の発光装置を消灯状態又は点灯状態とする(即ち表示結果を確定させる)。例えば、表示結果指定コマンドにより「はずれ」の表示結果が指定されていた場合には、図柄確定期間において他方の発光装置を消灯させ、表示結果指定コマンドにより「大当り」の表示結果が指定されていた場合には、図柄確定期間において他方の発光装置を点灯させる。
なお、画面外第1保留表示器21TM101の発光色と画面外第2保留表示器21TM102の発光色とを異ならせるようにしても良く、例えば、前者を青色で発光させて、後者を赤色で発光させるようにしても良い。また、第4図柄表示器21TM103において、第1特別図柄表示装置4Aに対応した一方の発光装置の発光色と、第2特別図柄表示装置4Bに対応した他方の発光装置の発光色とを異ならせるようにしても良く、例えば、前者を青色(画面外第1保留表示器21TM101と同じ発光色)で発光させて、後者を赤色(画面外第2保留表示器21TM102と同じ発光色)で発光させるようにしても良い。
また、第1保留記憶数を示す画像(例えば青色の数字「0〜4」の画像)、及び、第2保留記憶数を示す画像(例えば赤色の数字「0〜4」の画像)を、画像表示装置5に表示するようにしても良い。また、第1特別図柄に対応した第4図柄の画像(例えば四角形の画像であり、第1特別図柄が変動表示している期間は白色で点滅(変動)しており、表示結果がはずれの場合には図柄確定期間に青色で停止表示され、表示結果が大当りの場合には図柄確定期間に赤色で停止表示される画像)、及び、第2特別図柄に対応した第4図柄の画像(例えば四角形の画像であり、第2特別図柄が変動表示している期間は黄色で点滅(変動)しており、表示結果がはずれの場合には図柄確定期間に青色で停止表示され、表示結果が大当りの場合には図柄確定期間に赤色で停止表示される画像)を、画像表示装置5に表示するようにしても良い。
設定変更状態表示器21TM104は、1の発光装置により構成されている。演出制御用CPU120は、設定変更モードに制御されたときに遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信される設定変更モードコマンド(図10−2のステップS21TM3585を参照)を受信したタイミングで、設定変更状態表示器21TM104を点灯させる。そして、設定変更モードへの制御が終了したときに遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信される設定コマンド(図10−2のステップS21TM3720を参照)を受信したタイミングで、設定変更状態表示器21TM104を消灯する。
なお、演出制御用CPU120は、設定確認モードに制御されたときに遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信される設定確認モードコマンド(図10−2のステップS21TM3580を参照)を受信したタイミングで、設定変更状態表示器21TM104を点滅させる。そして、設定確認モードへの制御が終了したときに遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信される設定コマンド(図10−2のステップS21TM3720を参照)を受信したタイミングで、設定変更状態表示器21TM104を消灯する。
このような構成によれば、設定変更状態表示器21TM104の発光態様によって、設定変更モードに制御されていること(点灯状態)、設定確認モードに制御されていること(点滅状態)を報知可能となっている。ここで、電源が投入されてから表示制御部123により画像表示装置5における画像表示制御が可能となるまでの期間と比較して、電源が投入されてからランプ制御基板14により各発光装置の発光制御が可能となるまでの期間は極めて短い。そのため、図9−17に示すように、画像表示装置5において、設定変更モードに制御されていること、設定確認モードに制御されていることを報知することができない期間(表示制御部123による画像表示制御が可能となる前の期間)であっても、設定変更状態表示器21TM104の発光態様によって、設定変更モードに制御されていること、設定確認モードに制御されていることを報知することが可能となる。
なお、演出制御基板12側では、設定変更状態表示器21TM104に限らず、画面外第1保留表示器21TM101、画面外第2保留表示器21TM102、及び第4図柄表示器21TM103を、遊技が行われているときの通常の発光パターンとは異なる発光パターンで発光させることにより、設定変更モードに制御されていることや、設定確認モードに制御されていることを報知するようにしても良い。例えば、画面外第1保留表示器21TM101、画面外第2保留表示器21TM102、及び第4図柄表示器21TM103を構成するLEDを、全て点灯状態とすることで設定変更モードに制御されていることを報知し、画面外第1保留表示器21TM101、画面外第2保留表示器21TM102、及び第4図柄表示器21TM103を構成するLEDを、全て点滅状態とすることで設定確認モードに制御されていることを報知するようにしても良い。
一方、主基板11側では、設定変更モードに制御されている期間は、CPU103が、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、及び普図保留表示器25C、並びに、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、及び普通図柄表示器20を、遊技が行われているときの通常の発光パターンとは異なる発光パターンで発光させる(例えば、全てを同時に点灯状態とする)ことで、設定変更モードに制御されていることを報知することができる。また、設定確認モードに制御されている期間は、CPU103が、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、及び普図保留表示器25C、並びに、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、及び普通図柄表示器20を、遊技が行われているときの通常の発光パターンとは異なる発光パターン(且つ設定変更モードに制御されているときとも異なる発光パターン)で発光させる(例えば、全てを同時に点滅状態とする)ことで、設定確認モードに制御されていることを報知することができる。
[特徴部30TMに関する説明]
次に、特徴部30TMに関して説明する。図11−1は、保留表示及びアクティブ表示の具体例を示す説明図である。画像表示装置5の画面上には、第1保留記憶数(0〜4の第1保留表示30TM001)を表示する第1保留表示領域30TM101と、第2保留記憶数(0〜4の第2保留表示30TM002)を表示する第2保留表示領域30TM102と、現在実行中の変動表示に対応するアクティブ表示30TM003を表示するアクティブ表示領域30TM103と、が設けられている。第1保留表示領域30TM101及び第2保留表示領域30TM102、並びにアクティブ表示領域30TM103は、画面下部に設けられており、アクティブ表示領域30TM103を中央に、遊技者から見て左側が第1保留表示領域30TM101、右側が第2保留表示領域30TM102となっている。
演出制御用CPU120は、第1保留記憶数が0でないときには、第1保留表示領域30TM101に第1保留記憶数に相当する数の第1保留表示30TM001を表示する。即ち、第1保留表示30TM001は、始動条件(例えば、第1始動入賞口への入賞)は成立したが開始条件(例えば、特別図柄の変動表示が実行されておらず、大当り遊技状態に制御されておらず、且つ、第2保留記憶数が0であり第1保留記憶数が0ではないこと)が成立していない第1特別図柄の変動表示(及び飾り図柄の変動表示)に対応した情報である。第1保留表示領域30TM101に複数の第1保留表示30TM001が表示されている場合には、アクティブ表示領域30TM103に近い順序で(遊技者から見て右から順に)、その第1保留表示30TM001に対応した変動表示の開始条件が成立する。
また、演出制御用CPU120は、第2保留記憶数が0でないときには、第2保留表示領域30TM102に第2保留記憶数に相当する数の第2保留表示30TM002を表示する。即ち、第2保留表示30TM002は、始動条件(例えば、第2始動入賞口への入賞)は成立したが開始条件(例えば、特別図柄の変動表示が実行されておらず、大当り遊技状態に制御されておらず、且つ、第2保留記憶数が0ではないこと)が成立していない第2特別図柄の変動表示(及び飾り図柄の変動表示)に対応した情報である。第2保留表示領域30TM102に複数の第2保留表示30TM002が表示されている場合には、アクティブ表示領域30TM103に近い順序で(遊技者から見て左から順に)、その第2保留表示30TM002に対応した変動表示の開始条件が成立する。
演出制御用CPU120は、飾り図柄の変動表示が実行されているときには、アクティブ表示領域30TM103にアクティブ表示30TM003を表示する。即ち、アクティブ表示30TM003は、始動条件(例えば、第1始動入賞口又は第2始動入賞口への入賞)が成立した後に開始条件(例えば、特別図柄の変動表示が実行されておらず、大当り遊技状態に制御されておらず、且つ、保留記憶数が0ではないこと)が成立した特別図柄の変動表示(及び飾り図柄の変動表示)に対応した情報である。
また、画像表示装置5の画面上部(遊技者から見て左側)には、第1保留表示領域30TM101とは異なる領域であって、第1保留記憶数(0〜4の副保留表示30TM004)を表示する副保留表示領域30TM104と、アクティブ表示領域30TM103とは異なる領域であって、現在実行中の変動表示に対応する副アクティブ表示30TM005を表示する副アクティブ表示領域30TM105と、が設けられている。
本実施形態において、演出制御用CPU120は、始動入賞時(第1始動入賞口への入賞が発生したとき)に副保留表示30TM004を表示すると決定したことに基づいて、副保留表示領域30TM104に第1保留記憶数に相当する数の副保留表示30TM004を表示すると共に、副アクティブ表示領域30TM105には副アクティブ表示30TM005を表示する。即ち、副保留表示30TM004は、始動条件(例えば、第1始動入賞口への入賞)は成立したが開始条件(例えば、特別図柄の変動表示が実行されておらず、大当り遊技状態に制御されておらず、且つ、第2保留記憶数が0であり第1保留記憶数が0ではないこと)が成立していない第1特別図柄の変動表示に対応した情報である。また、副アクティブ表示30TM005は、始動条件(例えば、第1始動入賞口への入賞)が成立した後に開始条件(例えば、特別図柄の変動表示が実行されておらず、大当り遊技状態に制御されておらず、且つ、第2保留記憶数が0であり第1保留記憶数が0ではないこと)が成立した第1特別図柄の変動表示(及び飾り図柄の変動表示)に対応した情報である。副保留表示領域30TM104に複数の副保留表示30TM004が表示されている場合には、副アクティブ表示領域30TM105に近い順序で(遊技者から見て右から順に)、その副保留表示30TM004に対応した変動表示の開始条件が成立する。
ここで、図11−1に示すように、副保留表示30TM004は星形の輪郭であり、第1保留表示30TM001(丸形表示又は三角形表示)とは異なる輪郭である。副保留表示30TM004は、第1保留表示30TM001と比較して表示されるサイズが小さいため目立ちにくく、遊技者にとっては視認性が低いものとなっている。また、副アクティブ表示30TM005も星形の輪郭であり、アクティブ表示30TM003(丸形表示又は三角形表示)とは異なる輪郭である。副アクティブ表示30TM005は、アクティブ表示30TM003と比較して表示されるサイズが小さいため目立ちにくく、遊技者にとっては視認性が低いものとなっている。
図11−1に示す例では、画像表示装置5において左中右の飾り図柄の変動表示が実行されていることに対応して、アクティブ表示領域30TM103にアクティブ表示30TM003が表示されると共に、副アクティブ表示領域30TM105には副アクティブ表示30TM005が表示されている。このように、実行中である1の変動表示(共通の変動表示)に対応した情報として、アクティブ表示30TM003と、副アクティブ表示30TM005という異なる態様の情報が表示されている。即ち、アクティブ表示30TM003と、当該アクティブ表示30TM003に対応した変動表示と共通の変動表示に対応した副アクティブ表示30TM005とが、同時に画面上に表示されていることになる。
また、第1保留記憶数が4であることに対応して、第1保留表示領域30TM101には4つの第1保留表示30TM001が表示されると共に、副保留表示領域30TM104には4つの副保留表示30TM004が表示されている。このように、未だ実行されていない4の変動表示各々に対応した情報として、第1保留表示30TM001と、副保留表示30TM004という異なる態様の情報が表示されている。即ち、1の第1保留表示30TM001と、当該1の第1保留表示30TM001に対応した変動表示(保留記憶)と共通の変動表示(保留記憶)に対応した1の副保留表示30TM004とが、同時に画面上に表示されていることになる。
このように、共通の変動表示(第1特別図柄の変動表示)に対応する複数種類の保留表示(第1保留表示30TM001、副保留表示30TM004)が、同時に同じ画面上に表示されることにより、保留表示を用いた演出を多様化して興趣を向上させることができる。同様に、実行中の変動表示(第1特別図柄の変動表示、飾り図柄の変動表示)に対応した複数種類のアクティブ表示(アクティブ表示30TM003、副アクティブ表示30TM005)が、同時に同じ画面上に表示されることにより、アクティブ表示を用いた演出を多様化して興趣を向上させることができる。
ここで、後述するように、始動入賞時の判定において副保留表示30TM004を表示させないことに決定された場合には、第1保留表示領域30TM101には第1保留表示30TM001が表示される一方で、副保留表示領域30TM104には副保留表示30TM004が表示されない。また、アクティブ表示領域30TM103にアクティブ表示30TM003が表示される一方で、副アクティブ表示領域30TM105には副アクティブ表示30TM005が表示されず、さらに、副アクティブ表示30TM005が表示されるべき領域であることを示す情報(図11−1の画面上部に示された四角形の枠)も表示されないことになる。
この実施の形態では、後述するように、始動入賞時の判定結果に基づいて第1変化演出及び/又は第2変化演出を実行可能である。第1変化演出とは、始動入賞時の判定対象となった可変表示に対応した第1保留表示30TM001又はアクティブ表示30TM003を、通常態様(本例では、白色の丸形表示)とは異なる特殊態様(本例では、白色の三角形表示)、青色態様(本例では、青色の丸形表示)、緑色態様(本例では、緑色の丸形表示)、赤色態様(本例では、赤色の丸形表示)、又は金色態様(本例では、金色の丸形表示)で表示する予告演出である。また、第2変化演出とは、始動入賞時の判定対象となった可変表示に対応した副保留表示30TM004又は副アクティブ表示30TM005を、通常態様(本例では、白色の星形表示)とは異なる青色態様(本例では、青色の星形表示)又は赤色態様(本例では、赤色の星形表示)で表示する予告演出である。
図11−2は、変化演出決定処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、図7に示した演出制御プロセス処理の先読予告設定処理(ステップS161)において、変化演出決定処理を実行する。
変化演出決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、第1始動入賞口への始動入賞が発生したことに基づく1セットの始動入賞時のコマンド(例えば、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、及び第1保留記憶数加算指定コマンド)を新たに受信したか否かを確認する(ステップS30TM1010)。
図柄指定コマンドは、入賞時判定結果のうち、大当りとなるか否かや、大当りの種別の判定結果を示す演出制御コマンドである。CPU103は、始動入賞時に抽出した大当り判定用乱数及び大当り種別判定用乱数に基づいて、大当りとなるか否か、及び、大当りとなる場合の大当り種別を判定して、その判定結果を指定する図柄指定コマンドを出力する。また、変動カテゴリコマンドは、入賞時判定結果のうち、変動パターンの判定結果を示す演出制御コマンドである。CPU103は、始動入賞時に抽出した変動パターン種別判定用乱数に基づいて、ノーマルリーチとなるか否かや、スーパーリーチとなるか否か等を判定して、その判定結果を指定する変動カテゴリコマンドを出力する。また、第1保留記憶数加算指定コマンドは、第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンドである。
具体的には、演出制御用CPU120は、始動入賞時コマンド格納領域に1セットの図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、及び第1保留記憶数加算指定コマンド)が新たに格納されているか否かを判定する。1セットの始動入賞時のコマンドを新たに受信していなければ(ステップS30TM1010でNO)、そのまま処理を終了する。
1セットの始動入賞時のコマンドを新たに受信していれば、演出制御用CPU120は、変化禁止フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS30TM1020)。変化禁止フラグがセットされていれば(ステップS30TM1020でYES)、そのまま処理を終了する。後述するように、変化禁止フラグは、少なくとも第1変化演出が実行されることが決定されたことに基づいてセットされる。変化禁止フラグがセットされていれば(ステップS30TM1020でYES)、そのまま処理を終了する。
変化禁止フラグがセットされていなければ(ステップS30TM1020でNO)、演出制御用CPU120は、第1変化演出の実行有無及び最終表示態様、第2変化演出の実行有無及び最終表示態様を、後述する最終表示態様決定テーブル(図11−3を参照)に基づいて決定する(ステップS30TM1030)。
ステップS30TM1010及びステップS30TM1020の処理が実行されることによって、この実施の形態では、第1変化演出が実行されていない場合にのみ、ステップS30TM1030以降の処理が実行されることになり、第1変化演出又は第2変化演出を実行することが可能に構成されている。
図11−3は、最終表示態様決定テーブルの具体例を示す説明図である。図11−3(A)に示すように、この実施の形態では、アクティブ表示30TM003の最終表示態様として、「通常態様」、「特殊態様」、「青色態様」、「緑色態様」、「赤色態様」、及び「金色態様」の何れかを決定可能となっており、これらの各態様に対して、それぞれ判定値が割り振られている。また、図11−3(B)に示すように、この実施の形態では、副アクティブ表示30TM005の最終表示態様として、「表示なし」、「通常態様」、「青色態様」、及び「赤色態様」の何れかを決定可能となっており、これらの各態様に対して、それぞれ判定値が割り振られている。このうち「表示なし」とは、副保留表示領域30TM104に副保留表示30TM004が表示されず、副アクティブ表示領域30TM105に副アクティブ表示30TM005が表示されないことを示している。
図11−3(A)に示すように、始動入賞時の判定結果が「はずれ」である場合(即ち図柄指定コマンドにより指定される判定結果が「はずれ」である場合)には、当該始動入賞(新たな第1保留記憶)に基づく可変表示に対応したアクティブ表示30TM003の最終表示態様は、31%の割合で通常態様(白色の丸形表示)となり、4%の割合で特殊態様(白色の三角形表示)となり、18%の割合で青色態様(青色の丸形表示)となり、21%の割合で緑色態様(緑色の丸形表示)となり、16%の割合で赤色態様(赤色の丸形表示)となり、10%の割合で金色態様(金色の丸形表示)となる。即ち、始動入賞時の判定対象となった可変表示に対応した情報(保留表示又はアクティブ表示)の態様を、通常態様(白色の丸形表示)とは異なる態様とする第1変化演出は、69%の割合で実行されることになる。
一方、始動入賞時の判定結果が「大当り」である場合(即ち図柄指定コマンドにより指定される判定結果が「大当り」である場合)には、当該始動入賞(新たな第1保留記憶)に基づく可変表示に対応したアクティブ表示30TM003の最終表示態様は、2%の割合で通常態様となり、3%の割合で特殊態様となり、15%の割合で青色態様となり、20%の割合で緑色態様となり、25%の割合で赤色態様となり、35%の割合で金色態様となる。即ち、始動入賞時の判定対象となった可変表示に対応した情報(保留表示又はアクティブ表示)の態様を、通常態様とは異なる態様とする第1変化演出は、98%の割合で実行されることになる。
このように、第1変化演出が実行された場合には、第1変化演出が実行されない場合と比較して、大当りとなる割合が高い。また、第1変化演出が実行されたときには、アクティブ表示30TM003の最終表示態様が金色態様となった場合に、大当りとなる割合が最も高くなる。図11−3(A)に示すように、アクティブ表示30TM003の表示態様に関しては、大当りとなる期待度が、通常態様<特殊態様<青色態様<緑色態様<赤色態様<金色態様、の関係となる。
また、後述する第1変化演出の変化パターンに示すように、アクティブ表示30TM003よりも前の第1保留表示30TM001の段階で、表示態様が、通常態様とは異なる特殊態様、青色態様、又は赤色態様となる場合がある。そして、第1保留表示30TM001がアクティブ表示領域30TM103にシフトされるとき(アクティブ表示30TM003として表示されるとき)には、少なくとも表示態様がアクティブシフト前と同じか、それよりも期待度の高い表示態様に変化するようになっている。従って、第1保留表示30TM001の表示態様に関しては、大当りとなる期待度が、通常態様<特殊態様<青色態様<赤色態様、の関係となる。
なお、図11−3(A)に示すように、アクティブ表示の最終表示態様として特殊態様が選択される割合は、それ以外の態様が選択される割合よりも極端に低い。一方で、後述する図11−4及び図11−5に示すように、保留表示の変化パターンに特殊態様が含まれる割合は、他の態様が含まれる割合と比較してそれほど低くはない。従って、第1保留表示30TM001が特殊態様で表示された場合には、他の態様で表示された場合よりも表示態様が変化する割合が高い。遊技者は、第1保留表示30TM001が特殊態様で表示された場合には、青色態様や赤色態様で表示された場合と比較してそれほど大当りを期待できないが、その表示態様がより期待度の高い表示態様(青色態様、赤色態様)に変化することを期待することができる。
また、図11−3(B)に示すように、始動入賞時の判定結果が「はずれ」である場合(即ち図柄指定コマンドにより指定される判定結果が「はずれ」である場合)には、当該始動入賞(新たな第1保留記憶)に基づく可変表示に対応した副保留表示30TM004及び副アクティブ表示30TM005は、70%の割合で表示されず、30%の割合で表示される。副アクティブ表示30TM005(副保留表示30TM004)が表示され且つ最終表示態様が通常態様(白色の星形表示)となる割合は25%であり、副アクティブ表示30TM005(副保留表示30TM004)が表示され且つ最終表示態様が青色態様(青色の星形表示)となる割合は4%であり、副アクティブ表示30TM005(副保留表示30TM004)が表示され且つ最終表示態様が赤色態様(赤色の星形表示)となる割合は1%である。即ち、始動入賞時の判定対象となった可変表示に対応した情報(保留表示又はアクティブ表示)は30%の割合で表示されることになり、始動入賞時の判定対象となった可変表示に対応した情報(保留表示又はアクティブ表示)の態様を、通常態様(白色の星形表示)とは異なる態様とする第2変化演出は、5%の割合で実行されることになる。
また、図11−3(B)に示すように、始動入賞時の判定結果が「大当り」である場合(即ち図柄指定コマンドにより指定される判定結果が「大当り」である場合)には、当該始動入賞(新たな第1保留記憶)に基づく可変表示に対応した副保留表示30TM004及び副アクティブ表示30TM005は、40%の割合で表示されず、60%の割合で表示される。副アクティブ表示30TM005(副保留表示30TM004)が表示され且つ最終表示態様が通常態様(白色の星形表示)となる割合は25%であり、副アクティブ表示30TM005(副保留表示30TM004)が表示され且つ最終表示態様が青色態様(青色の星形表示)となる割合は10%であり、副アクティブ表示30TM005(副保留表示30TM004)が表示され且つ最終表示態様が赤色態様(赤色の星形表示)となる割合は25%である。即ち、始動入賞時の判定対象となった可変表示に対応した情報(保留表示又はアクティブ表示)は60%の割合で表示されることになり、始動入賞時の判定対象となった可変表示に対応した情報(保留表示又はアクティブ表示)の態様を、通常態様(白色の星形表示)とは異なる態様とする第2変化演出は、50%の割合で実行されることになる。
このように、副保留表示30TM004及び副アクティブ表示30TM005が表示された場合には、副保留表示30TM004及び副アクティブ表示30TM005が表示されない場合と比較して、大当りとなる割合が高い。また、第2変化演出が実行された場合には、第2変化演出が実行されない場合と比較して、大当りとなる割合が高い。また、第2変化演出が実行されたときには、副アクティブ表示30TM005の最終表示態様が赤色態様となった場合に、大当りとなる割合が最も高くなる。図11−3(B)に示すように、副アクティブ表示30TM005の表示態様に関しては、大当りとなる期待度が、通常態様<青色態様<赤色態様、の関係となる。
また、後述する第2変化演出の変化パターンに示すように、副アクティブ表示30TM005よりも前の副保留表示30TM004の段階で、表示態様が、通常態様とは異なる青色態様、又は赤色態様となる場合がある。そして、副保留表示30TM004が副アクティブ表示領域30TM105にシフトされるとき(副アクティブ表示30TM005として表示されるとき)には、少なくとも表示態様がアクティブシフト前と同じか、それよりも期待度の高い表示態様に変化するようになっている。従って、副保留表示30TM004の表示態様に関しては、大当りとなる期待度が、通常態様<青色態様<赤色態様、の関係となる。
ここで、ステップS30TM1030の処理において、演出制御用CPU120は、(1)第1変化演出を実行する(アクティブ表示30TM003の最終表示態様を通常態様とは異なる態様とする)ことに決定し、第2変化演出を実行する(副保留表示30TM004及び副アクティブ表示30TM005を表示させ且つ副アクティブ表示30TM005の最終表示態様を通常態様とは異なる態様とする)ことに決定する場合がある。
また、演出制御用CPU120は、(2−1)第1変化演出を実行することに決定し、副保留表示30TM004及び副アクティブ表示30TM005を表示させないことに決定する場合がある。また、(2−2)第1変化演出を実行することに決定し、副保留表示30TM004及び副アクティブ表示30TM005を表示させるものの第2変化演出は実行しない(副アクティブ表示30TM005の最終表示態様を通常態様とする)ことに決定する場合がある。
また、演出制御用CPU120は、(3)第1変化演出を実行しない(アクティブ表示30TM003の最終表示態様を通常態様とする)ことに決定し、第2変化演出を実行する(副保留表示30TM004及び副アクティブ表示30TM005を表示させ且つ副アクティブ表示30TM005の最終表示態様を通常態様とは異なる態様とする)ことに決定する場合がある。
また、演出制御用CPU120は、(4−1)第1変化演出を実行しないことに決定し、副保留表示30TM004及び副アクティブ表示30TM005を表示させないことに決定する場合がある。また、(4−2)第1変化演出を実行しないことに決定し、副保留表示30TM004及び副アクティブ表示30TM005を表示させるものの第2変化演出は実行しない(副アクティブ表示30TM005の最終表示態様を通常態様とする)ことに決定する場合がある。
演出制御用CPU120は、ステップS30TM1030の処理において、第1変化演出及び第2変化演出の何れも実行しないことに決定した場合には(ステップS30TM1040でNO)、即ち、上記(4−1)及び(4−2)の何れかに該当する場合には、新たな始動入賞(第1保留記憶)に対応した第1保留表示30TM001を通常態様で表示させる。新たな始動入賞(第1保留記憶)に対応した第1保留表示30TM001は通常態様から他の態様に変化することはなく、当該第1保留記憶に対応した変動表示が開始された後も、これに対応したアクティブ表示30TM003が通常態様から他の態様に変化することはない(図11−4及び図11−5に示す、最終表示態様が「通常態様」であるときの変化パターン101、201、301、401を参照)。
なお、上記(4−2)に該当する場合には、新たな始動入賞(第1保留記憶)に対応した副保留表示30TM004が表示されるものの、その表示態様が通常態様から他の態様に変化することはなく、当該第1保留記憶に対応した変動表示が開始された後も、これに対応した副アクティブ表示30TM005が通常態様から他の態様に変化することはない(図11−6に示す、最終表示態様が「通常態様」であるときの変化パターン601、701、801、901を参照)。
演出制御用CPU120は、第1変化演出及び第2変化演出の少なくとも一方を実行することに決定した場合には(ステップS30TM1040でYES)、即ち、上記(1)、(2−1)及び(2−2)、並びに(3)の何れかに該当する場合には、以下に示すように、変化演出の変化パターンを決定する。
第1変化演出及び第2変化演出の両方を実行することに決定した場合には(ステップS30TM1050でYES)、即ち、上記(1)に該当する場合には、ステップS30TM1060において、更新後の第1保留記憶数(第1保留記憶数加算指定コマンドを受信後の第1保留記憶数)と、決定されたアクティブ表示30TM003の最終表示態様とに基づいて、第1変化演出の変化パターンを決定する(図11−4及び図11−5を参照)と共に、更新後の第1保留記憶数(第1保留記憶数加算指定コマンドを受信後の第1保留記憶数)と、決定された副アクティブ表示30TM005の最終表示態様とに基づいて、第2変化演出の変化パターンを決定する(図11−6を参照)。
演出制御用CPU120は、第1変化演出を実行し、第2変化演出を実行しないことに決定した場合には(ステップS30TM1110でYES)、即ち、上記(2−1)及び(2−2)の何れかに該当する場合には、ステップS30TM1120において、更新後の第1保留記憶数(第1保留記憶数加算指定コマンドを受信後の第1保留記憶数)と、決定されたアクティブ表示30TM003の最終表示態様とに基づいて、第1変化演出の変化パターンを決定する(図11−4及び図11−5を参照)。なお、上記(2−2)に該当する場合には、新たな始動入賞(第1保留記憶)に対応した副保留表示30TM004が表示されるものの、その表示態様が通常態様から他の態様に変化することはなく、当該第1保留記憶に対応した変動表示が開始された後も、これに対応した副アクティブ表示30TM005が通常態様から他の態様に変化することはない(図11−6に示す、最終表示態様が「通常態様」であるときの変化パターン601、701、801、901を参照)。
演出制御用CPU120は、第1変化演出を実行せず、第2変化演出を実行することに決定した場合には(ステップS30TM1110でNO)、即ち、上記(3)に該当する場合には、ステップS30TM1210において、更新後の第1保留記憶数(第1保留記憶数加算指定コマンドを受信後の第1保留記憶数)と、決定された副アクティブ表示30TM005の最終表示態様とに基づいて、第2変化演出の変化パターンを決定する(図11−6を参照)。
演出制御用CPU120は、第1変化演出又は第2変化演出の少なくとも一方を実行することに決定した場合(上記(1)、(2−1)及び(2−2)、並びに(3)の何れかに該当する場合)には、先読みカウンタをセットする(ステップS30TM1070、ステップS30TM1130、ステップS30TM1220)。なお、第1変化演出及び第2変化演出の何れの予告演出も実行しないものの、新たな始動入賞(第1保留記憶)に対応した副保留表示30TM004を表示する場合(上記(4−2)に該当する場合)にも、先読みカウンタをセットする。
先読みカウンタには、始動入賞に基づいて更新された第1保留記憶数に対応した値(第1保留記憶数指定コマンドにより指定された値)がセットされ、第1特別図柄の変動表示が実行される毎に(第1保留記憶数減算指定コマンドを受信する毎に)、先読みカウンタの値が1ずつ減算される。即ち、始動入賞時の判定対象となった保留記憶に対応した第1保留表示30TM001又は副保留表示30TM004がシフトされる毎に、先読みカウンタの値が減算される。そして、先読みカウンタの値が0となったときに、第1変化演出及び/又は第2変化演出のターゲットとなった変動表示(あるいは第2変化演出は実行されないものの副保留表示30TM004が表示された変動表示)が実行されることになる。
また、演出制御用CPU120は、第1変化演出を実行することに決定した場合には、変化禁止フラグをセットする(ステップS30TM1080、ステップS30TM1140)。変化禁止フラグがセットされている期間は、新たな始動入賞が発生したとしても、前述したステップS30TM1020でYESと判定されることにより、当該新たな始動入賞(新たな第1保留記憶)に対応した第1変化演出及び第2変化演出は何れも実行されず、また、当該新たな始動入賞(新たな第1保留記憶)に対応した副保留表示30TM004及び副アクティブ表示30TM005は表示されない。変化禁止フラグは、第1変化演出の対象となった変動表示が終了したときにクリアされる。
図11−4及び図11−5は、第1変化演出の変化パターンを決定するための変化パターン決定テーブルの具体例を示す説明図である。始動入賞によって第1保留記憶数がn(n:1〜4)となった場合には、(i)その始動入賞に対応したn番目の第1保留表示30TM001が第1保留表示領域30TM101に表示されるタイミング(始動入賞時のタイミング)、(ii)その始動入賞に対応した第1保留表示30TM001が、第1保留表示領域30TM101における変動順位が上位の位置(アクティブ表示領域30TM103側)にシフトするタイミング(n≧2の場合)、及び、(iii)その始動入賞に対応した第1保留表示30TM001が、アクティブ表示領域30TM103にシフトするタイミング(その始動入賞に対応したアクティブ表示30TM003が表示されるタイミング)で、その始動入賞に基づく変動表示に対応した表示情報(保留表示又はアクティブ表示)が通常態様とは異なる態様で表示される可能性がある。
図11−4及び図11−5では、変化パターン毎に、(i)〜(iii)の各タイミングで、可変表示に対応した表示情報(第1保留表示30TM001又はアクティブ表示30TM003)がどのような表示態様になるかを示している。図11−4及び図11−5に示される変化パターンにおいて、「通常」とは白色の丸形表示である通常態様を示しており、「特殊」とは白色の三角形表示である特殊態様を示しており、「青色」とは青色の丸形表示である青色態様を示しており、「赤色」とは赤色の丸形表示である赤色態様を示している。
演出制御用CPU120は、第1保留記憶数保存領域に格納されている第1保留記憶数が「1」である場合には、図11−4(A)に示す保留1個用の変化パターン決定テーブルを選択する。
決定された最終表示態様が通常態様である場合に関しては、始動入賞時の判定結果(図柄指定コマンドにより指定される表示結果であり、はずれ又は大当り)によらず、変化パターン101が100%の確率で決定されるように判定値が割り振られている。変化パターン101は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を通常態様で表示した後、アクティブシフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を通常態様のまま変化させない変化パターンである。
なお、図11−4及び図11−5の説明において、アクティブシフトとは、第1保留表示30TM001が第1保留表示領域30TM101からアクティブ表示領域30TM103にシフトすること(その結果として、始動入賞時の判定対象となった変動表示に対応したアクティブ表示30TM003が表示されること)をいう。
ここで、最終表示態様として通常態様が決定されており、アクティブシフトのタイミングで通常態様となっている場合(変化パターン101、後述する変化パターン201、変化パターン301、変化パターン401の場合)には、アクティブシフト後に、アクティブ表示30TM003が通常態様のまま変化しないことになる。
決定された最終表示態様が特殊態様である場合に関しては、始動入賞時の判定結果(図柄指定コマンドにより指定される表示結果であり、はずれ又は大当り)に応じて、変化パターン101、変化パターン102、及び、変化パターン103に対してそれぞれ判定値が割り振られている。変化パターン102は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を通常態様で表示した後、アクティブシフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を特殊態様に変化させる変化パターンであり、変化パターン103は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を特殊態様で表示した後、アクティブシフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を特殊態様のまま変化させない変化パターンである。
ここで、最終表示態様として特殊態様が決定されており、アクティブシフトのタイミングで通常態様となっている場合(変化パターン101、後述する変化パターン201、変化パターン301、変化パターン401の場合)には、アクティブシフト後に、アクティブ表示30TM003が通常態様から最終的に特殊態様に変化することになる。また、最終表示態様として特殊態様が決定されており、アクティブシフトのタイミングで特殊態様となっている場合(変化パターン102及び103、後述する変化パターン202〜204、変化パターン302、変化パターン402の場合)には、アクティブシフト後に、アクティブ表示30TM003が特殊態様のまま変化しないことになる。
決定された最終表示態様が青色態様である場合に関しては、始動入賞時の判定結果(図柄指定コマンドにより指定される表示結果であり、はずれ又は大当り)に応じて、変化パターン101、変化パターン102、変化パターン103、変化パターン104、及び、変化パターン105に対してそれぞれ判定値が割り振られている。変化パターン104は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を特殊態様で表示した後、アクティブシフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を青色態様に変化させる変化パターンであり、変化パターン105は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を青色態様で表示した後、アクティブシフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を青色態様のまま変化させない変化パターンである。
ここで、最終表示態様として青色態様が決定されており、アクティブシフトのタイミングで通常態様となっている場合(変化パターン101、後述する変化パターン201、変化パターン301、変化パターン401の場合)には、アクティブシフト後に、アクティブ表示30TM003が通常態様から最終的に青色態様に変化することになる。また、最終表示態様として青色態様が決定されており、アクティブシフトのタイミングで特殊態様となっている場合(変化パターン102及び103、後述する変化パターン202〜204、変化パターン302、変化パターン402の場合)には、アクティブシフト後に、アクティブ表示30TM003が特殊態様から最終的に青色態様に変化することになる。また、最終表示態様として青色態様が決定されており、アクティブシフトのタイミングで青色態様となっている場合(変化パターン104及び105、後述する変化パターン205〜208、変化パターン303〜305、変化パターン403及び404の場合)には、アクティブシフト後に、アクティブ表示30TM003が青色態様のまま変化しないことになる。
決定された最終表示態様が緑色態様である場合に関しては、始動入賞時の判定結果(図柄指定コマンドにより指定される表示結果であり、はずれ又は大当り)に応じて、変化パターン101、変化パターン102、変化パターン103、変化パターン104、及び、変化パターン105に対してそれぞれ判定値が割り振られている。
ここで、最終表示態様として緑色態様が決定されており、アクティブシフトのタイミングで通常態様となっている場合(変化パターン101、後述する変化パターン201、変化パターン301、変化パターン401の場合)には、アクティブシフト後に、アクティブ表示30TM003が通常態様から最終的に緑色態様に変化することになる。また、最終表示態様として緑色態様が決定されており、アクティブシフトのタイミングで特殊態様となっている場合(変化パターン102及び103、後述する変化パターン202〜204、変化パターン302、変化パターン402の場合)には、アクティブシフト後に、アクティブ表示30TM003が特殊態様から最終的に緑色態様に変化することになる。また、最終表示態様として緑色態様が決定されており、アクティブシフトのタイミングで青色態様となっている場合(変化パターン104及び105、後述する変化パターン205〜208、変化パターン303〜305、変化パターン403及び404の場合)には、アクティブシフト後に、アクティブ表示30TM003が青色態様から最終的に緑色態様に変化することになる。
決定された最終表示態様が赤色態様である場合に関しては、始動入賞時の判定結果(図柄指定コマンドにより指定される表示結果であり、はずれ又は大当り)に応じて、変化パターン101、変化パターン102、変化パターン103、変化パターン104、変化パターン105、変化パターン106、及び、変化パターン107に対してそれぞれ判定値が割り振られている。変化パターン106は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を青色態様で表示した後、アクティブシフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を赤色態様に変化させる変化パターンであり、変化パターン107は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を赤色態様で表示した後、アクティブシフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を赤色態様のまま変化させない変化パターンである。
ここで、最終表示態様として赤色態様が決定されており、アクティブシフトのタイミングで通常態様となっている場合(変化パターン101、後述する変化パターン201、変化パターン301、変化パターン401の場合)には、アクティブシフト後に、アクティブ表示30TM003が通常態様から最終的に赤色態様に変化することになる。また、最終表示態様として赤色態様が決定されており、アクティブシフトのタイミングで特殊態様となっている場合(変化パターン102及び103、後述する変化パターン202〜204、変化パターン302、変化パターン402の場合)には、アクティブシフト後に、アクティブ表示30TM003が特殊態様から最終的に赤色態様に変化することになる。また、最終表示態様として赤色態様が決定されており、アクティブシフトのタイミングで青色態様となっている場合(変化パターン104及び105、後述する変化パターン205〜208、変化パターン303〜305、変化パターン403及び404の場合)には、アクティブシフト後に、アクティブ表示30TM003が青色態様から最終的に赤色態様に変化することになる。また、最終表示態様として赤色態様が決定されており、アクティブシフトのタイミングで赤色態様となっている場合(変化パターン106及び107、後述する変化パターン209〜212、変化パターン306〜310、変化パターン405〜412の場合)には、アクティブシフト後に、アクティブ表示30TM003が赤色態様のまま変化しないことになる。
決定された最終表示態様が金色態様である場合に関しては、始動入賞時の判定結果(図柄指定コマンドにより指定される表示結果であり、はずれ又は大当り)に応じて、変化パターン101、変化パターン102、変化パターン103、変化パターン104、変化パターン105、変化パターン106、及び、変化パターン107に対してそれぞれ判定値が割り振られている。
ここで、最終表示態様として金色態様が決定されており、アクティブシフトのタイミングで通常態様となっている場合(変化パターン101、後述する変化パターン201、変化パターン301、変化パターン401の場合)には、アクティブシフト後に、アクティブ表示30TM003が通常態様から最終的に金色態様に変化することになる。また、最終表示態様として金色態様が決定されており、アクティブシフトのタイミングで特殊態様となっている場合(変化パターン102及び103、後述する変化パターン202〜204、変化パターン302、変化パターン402の場合)には、アクティブシフト後に、アクティブ表示30TM003が特殊態様から最終的に金色態様に変化することになる。また、最終表示態様として金色態様が決定されており、アクティブシフトのタイミングで青色態様となっている場合(変化パターン104及び105、後述する変化パターン205〜208、変化パターン303〜305、変化パターン403及び404の場合)には、アクティブシフト後に、アクティブ表示30TM003が青色態様から最終的に金色態様に変化することになる。また、最終表示態様として金色態様が決定されており、アクティブシフトのタイミングで赤色態様となっている場合(変化パターン106及び107、後述する変化パターン209〜212、変化パターン306〜310、変化パターン405〜412の場合)には、アクティブシフト後に、アクティブ表示30TM003が赤色態様から最終的に金色態様に変化することになる。
演出制御用CPU120は、第1保留記憶数保存領域に格納されている第1保留記憶数が「2」である場合には、図11−4(B)に示す保留2個用の変化パターン決定テーブルを選択する。
決定された最終表示態様が通常態様である場合に関しては、始動入賞時の判定結果(図柄指定コマンドにより指定される表示結果であり、はずれ又は大当り)によらず、変化パターン201が100%の確率で決定されるように判定値が割り振られている。変化パターン201は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を通常態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を通常態様のまま変化させず、アクティブシフトのタイミングでも予告対象の第1保留表示を通常態様のまま変化させない変化パターンである。
決定された最終表示態様が特殊態様である場合に関しては、始動入賞時の判定結果(図柄指定コマンドにより指定される表示結果であり、はずれ又は大当り)に応じて、変化パターン201、変化パターン202、変化パターン203、及び、変化パターン204に対してそれぞれ判定値が割り振られている。変化パターン202は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を通常態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を通常態様のまま変化させず、アクティブシフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を特殊態様に変化させる変化パターンであり、変化パターン203は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を通常態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を特殊態様に変化させ、アクティブシフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を特殊態様のまま変化させない変化パターンであり、変化パターン204は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を特殊態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を特殊態様のまま変化させず、アクティブシフトのタイミングでも予告対象の第1保留表示を特殊態様のまま変化させない変化パターンである。
決定された最終表示態様が青色態様である場合に関しては、始動入賞時の判定結果(図柄指定コマンドにより指定される表示結果であり、はずれ又は大当り)に応じて、変化パターン201、変化パターン202、変化パターン203、変化パターン204、変化パターン205、変化パターン206、変化パターン207、及び、変化パターン208に対してそれぞれ判定値が割り振られている。変化パターン205は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を通常態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を特殊態様に変化させ、アクティブシフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を青色態様に変化させる変化パターンであり、変化パターン206は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を特殊態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を特殊態様のまま変化させず、アクティブシフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を青色態様に変化させる変化パターンであり、変化パターン207は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を特殊態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を青色態様に変化させ、アクティブシフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を青色態様のまま変化させない変化パターンであり、変化パターン208は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を青色態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を青色態様のまま変化させず、アクティブシフトのタイミングでも予告対象の第1保留表示を青色態様のまま変化させない変化パターンである。
決定された最終表示態様が緑色態様である場合に関しては、始動入賞時の判定結果(図柄指定コマンドにより指定される表示結果であり、はずれ又は大当り)に応じて、変化パターン201、変化パターン202、変化パターン203、変化パターン204、変化パターン205、変化パターン206、変化パターン207、及び、変化パターン208に対してそれぞれ判定値が割り振られている。
決定された最終表示態様が赤色態様である場合に関しては、始動入賞時の判定結果(図柄指定コマンドにより指定される表示結果であり、はずれ又は大当り)に応じて、変化パターン201、変化パターン202、変化パターン203、変化パターン204、変化パターン205、変化パターン206、変化パターン207、変化パターン208、変化パターン209、変化パターン210、変化パターン211、及び、変化パターン212に対してそれぞれ判定値が割り振られている。変化パターン209は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を特殊態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を青色態様に変化させ、アクティブシフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を赤色態様に変化させる変化パターンであり、変化パターン210は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を青色態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を青色態様のまま変化させず、アクティブシフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を赤色態様に変化させる変化パターンであり、変化パターン211は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を青色態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を赤色態様に変化させ、アクティブシフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を赤色態様のまま変化させない変化パターンであり、変化パターン212は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を赤色態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を赤色態様のまま変化させず、アクティブシフトのタイミングでも予告対象の第1保留表示を赤色態様のまま変化させない変化パターンである。
決定された最終表示態様が金色態様である場合に関しては、始動入賞時の判定結果(図柄指定コマンドにより指定される表示結果であり、はずれ又は大当り)に応じて、変化パターン201、変化パターン202、変化パターン203、変化パターン204、変化パターン205、変化パターン206、変化パターン207、変化パターン208、変化パターン209、変化パターン210、変化パターン211、及び、変化パターン212に対してそれぞれ判定値が割り振られている。
演出制御用CPU120は、第1保留記憶数保存領域に格納されている第1保留記憶数が「3」である場合には、図11−5(C)に示す保留3個用の変化パターン決定テーブルを選択する。
決定された最終表示態様が通常態様である場合に関しては、始動入賞時の判定結果(図柄指定コマンドにより指定される表示結果であり、はずれ又は大当り)によらず、変化パターン301が100%の確率で決定されるように判定値が割り振られている。変化パターン301は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を通常態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を通常態様のまま変化させず、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を通常態様のまま変化させず、アクティブシフトのタイミングでも予告対象の第1保留表示を通常態様のまま変化させない変化パターンである。
決定された最終表示態様が特殊態様である場合に関しては、始動入賞時の判定結果(図柄指定コマンドにより指定される表示結果であり、はずれ又は大当り)に応じて、変化パターン301、及び、変化パターン302に対してそれぞれ判定値が割り振られている。変化パターン302は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を通常態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を特殊態様に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を特殊態様のまま変化させず、アクティブシフトのタイミングでも予告対象の第1保留表示を特殊態様のまま変化させない変化パターンである。
決定された最終表示態様が青色態様である場合に関しては、始動入賞時の判定結果(図柄指定コマンドにより指定される表示結果であり、はずれ又は大当り)に応じて、変化パターン301、変化パターン302、変化パターン303、変化パターン304、及び、変化パターン305に対してそれぞれ判定値が割り振られている。変化パターン303は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を通常態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を特殊態様に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を特殊態様のまま変化させず、アクティブシフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を青色態様に変化させる変化パターンであり、変化パターン304は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を通常態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を特殊態様に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を青色態様に変化させ、アクティブシフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を青色態様のまま変化させない変化パターンであり、変化パターン305は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を青色態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を青色態様のまま変化させず、2回目の保留シフトのタイミングでも予告対象の第1保留表示を青色態様のまま変化させず、アクティブシフトのタイミングでも予告対象の第1保留表示を青色態様のまま変化させない変化パターンである。
決定された最終表示態様が緑色態様である場合に関しては、始動入賞時の判定結果(図柄指定コマンドにより指定される表示結果であり、はずれ又は大当り)に応じて、変化パターン301、変化パターン302、変化パターン303、変化パターン304、及び、変化パターン305に対してそれぞれ判定値が割り振られている。
決定された最終表示態様が赤色態様である場合に関しては、始動入賞時の判定結果(図柄指定コマンドにより指定される表示結果であり、はずれ又は大当り)に応じて、変化パターン301、変化パターン302、変化パターン303、変化パターン304、変化パターン305、変化パターン306、変化パターン307、変化パターン308、変化パターン309、及び、変化パターン310に対してそれぞれ判定値が割り振られている。変化パターン306は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を通常態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を特殊態様に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を青色態様に変化させ、アクティブシフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を赤色態様に変化させる変化パターンであり、変化パターン307は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を青色態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を青色態様のまま変化させず、2回目の保留シフトのタイミングでも予告対象の第1保留表示を青色態様のまま変化させず、アクティブシフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を赤色態様に変化させる変化パターンであり、変化パターン308は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を青色態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を青色態様のまま変化させず、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を赤色態様に変化させ、アクティブシフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を赤色態様のまま変化させない変化パターンであり、変化パターン309は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を青色態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を赤色態様に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を赤色態様のまま変化させず、アクティブシフトのタイミングでも予告対象の第1保留表示を赤色態様のまま変化させない変化パターンであり、変化パターン310は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を赤色態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を赤色態様のまま変化させず、2回目の保留シフトのタイミングでも予告対象の第1保留表示を赤色態様のまま変化させず、アクティブシフトのタイミングでも予告対象の第1保留表示を赤色態様のまま変化させない変化パターンである。
決定された最終表示態様が金色態様である場合に関しては、始動入賞時の判定結果(図柄指定コマンドにより指定される表示結果であり、はずれ又は大当り)に応じて、変化パターン301、変化パターン302、変化パターン303、変化パターン304、変化パターン305、変化パターン306、変化パターン307、変化パターン308、変化パターン309、及び、変化パターン310に対してそれぞれ判定値が割り振られている。
演出制御用CPU120は、第1保留記憶数保存領域に格納されている第1保留記憶数が「4」である場合には、図11−5(D)に示す保留4個用の変化パターン決定テーブルを選択する。
決定された最終表示態様が通常態様である場合に関しては、始動入賞時の判定結果(図柄指定コマンドにより指定される表示結果であり、はずれ又は大当り)によらず、変化パターン401が100%の確率で決定されるように判定値が割り振られている。変化パターン401は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を通常態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を通常態様のまま変化させず、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を通常態様のまま変化させず、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を通常態様のまま変化させず、アクティブシフトのタイミングでも予告対象の第1保留表示を通常態様のまま変化させない変化パターンである。
決定された最終表示態様が特殊態様である場合に関しては、始動入賞時の判定結果(図柄指定コマンドにより指定される表示結果であり、はずれ又は大当り)に応じて、変化パターン401、及び、変化パターン402に対してそれぞれ判定値が割り振られている。変化パターン402は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を通常態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を特殊態様に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を特殊態様のまま変化させず、3回目の保留シフトのタイミングでも予告対象の第1保留表示を特殊態様のまま変化させず、アクティブシフトのタイミングでも予告対象の第1保留表示を特殊態様のまま変化させない変化パターンである。
決定された最終表示態様が青色態様である場合に関しては、始動入賞時の判定結果(図柄指定コマンドにより指定される表示結果であり、はずれ又は大当り)に応じて、変化パターン401、変化パターン402、変化パターン403、及び、変化パターン404に対してそれぞれ判定値が割り振られている。変化パターン403は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を通常態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を特殊態様に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を青色態様に変化させ、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を青色態様のまま変化させず、アクティブシフトのタイミングでも予告対象の第1保留表示を青色態様のまま変化させない変化パターンであり、変化パターン404は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を青色態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を青色態様のまま変化させず、2回目の保留シフトのタイミングでも予告対象の第1保留表示を青色態様のまま変化させず、3回目の保留シフトのタイミングでも予告対象の第1保留表示を青色態様のまま変化させず、アクティブシフトのタイミングでも予告対象の第1保留表示を青色態様のまま変化させない変化パターンである。
決定された最終表示態様が緑色態様である場合に関しては、始動入賞時の判定結果(図柄指定コマンドにより指定される表示結果であり、はずれ又は大当り)に応じて、変化パターン401、変化パターン402、変化パターン403、及び、変化パターン404に対してそれぞれ判定値が割り振られている。
決定された最終表示態様が赤色態様である場合に関しては、始動入賞時の判定結果(図柄指定コマンドにより指定される表示結果であり、はずれ又は大当り)に応じて、変化パターン401、変化パターン402、変化パターン403、変化パターン404、及び、変化パターン405〜変化パターン412に対してそれぞれ判定値が割り振られている。変化パターン405は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を通常態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を特殊態様に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を特殊態様のまま変化させず、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を青色態様に変化させ、アクティブシフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を赤色態様に変化させる変化パターンであり、変化パターン406は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を通常態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を特殊態様に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を青色態様に変化させ、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を青色態様のまま変化させず、アクティブシフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を赤色態様に変化させる変化パターンであり、変化パターン407は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を通常態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を特殊態様に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を青色態様に変化させ、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を赤色態様に変化させ、アクティブシフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を赤色態様のまま変化させない変化パターンであり、変化パターン408は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を青色態様で表示した後、1回目、2回目、3回目の保留シフトのタイミングでも予告対象の第1保留表示を青色態様のまま変化させず、アクティブシフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を赤色態様に変化させる変化パターンであり、変化パターン409は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を青色態様で表示した後、1回目、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を青色態様のまま変化させず、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を赤色態様に変化させ、アクティブシフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を赤色態様のまま変化させない変化パターンであり、変化パターン410は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を青色態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を青色態様のまま変化させず、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を赤色態様に変化させ、3回目の保留シフトのタイミング、アクティブシフトのタイミングでも予告対象の第1保留表示を赤色態様のまま変化させない変化パターンであり、変化パターン411は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を青色態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の第1保留表示を赤色態様に変化させ、2回目、3回目の保留シフトのタイミング、アクティブシフトのタイミングでも予告対象の第1保留表示を赤色態様のまま変化させない変化パターンであり、変化パターン412は、始動入賞時に予告対象の第1保留表示を赤色態様で表示した後、1回目、2回目、3回目の保留シフトのタイミング、アクティブシフトのタイミングでも予告対象の第1保留表示を赤色態様のまま変化させない変化パターンである。
決定された最終表示態様が金色態様である場合に関しては、始動入賞時の判定結果(図柄指定コマンドにより指定される表示結果であり、はずれ又は大当り)に応じて、変化パターン401、変化パターン402、変化パターン403、変化パターン404、変化パターン405、変化パターン406、変化パターン407、変化パターン408、変化パターン409、変化パターン410、変化パターン411、及び、変化パターン412に対してそれぞれ判定値が割り振られている。
図11−6は、第2変化演出の変化パターンを決定するための変化パターン決定テーブルの具体例を示す説明図である。始動入賞によって第1保留記憶数がn(n:1〜4)となった場合であって、且つ、副保留表示30TM004及び副アクティブ表示30TM005を表示することに決定された場合には、(i)そのときの第1保留記憶数nに対応した1〜n番目の副保留表示30TM004が副保留表示領域30TM104に表示されると共にそのとき実行されている変動表示に対応した副アクティブ表示30TM005が副アクティブ表示領域30TM105に表示されるタイミング(始動入賞時のタイミング)、(ii)その始動入賞に対応した副保留表示30TM004が、副保留表示領域30TM104における変動順位が上位の位置(副アクティブ表示領域30TM105側)にシフトするタイミング(n≧2の場合)、及び、(iii)その始動入賞に対応した副保留表示30TM004が、副アクティブ表示領域30TM105にシフトするタイミング(その始動入賞に対応した副アクティブ表示30TM005が表示されるタイミング)で、その始動入賞に基づく変動表示に対応した表示情報(保留表示又はアクティブ表示)が通常態様とは異なる態様で表示される可能性がある。
図11−6では、変化パターン毎に、(i)〜(iii)の各タイミングで、可変表示に対応した表示情報(副保留表示30TM004又は副アクティブ表示30TM005)がどのような表示態様になるかを示している。図11−6に示される変化パターンにおいて、「通常」とは白色の星形表示である通常態様を示しており、「青色」とは青色の星形表示である青色態様を示しており、「赤色」とは赤色の星形表示である赤色態様を示している。
演出制御用CPU120は、第1保留記憶数保存領域に格納されている第1保留記憶数が「1」である場合には、図11−6(A)に示す保留1個用の変化パターン決定テーブルを選択する。
決定された最終表示態様が通常態様である場合に関しては、始動入賞時の判定結果(図柄指定コマンドにより指定される表示結果であり、はずれ又は大当り)によらず、変化パターン601が100%の確率で決定されるように判定値が割り振られている。変化パターン601は、始動入賞時に予告対象の副保留表示を通常態様で表示した後、アクティブシフトのタイミングで予告対象の副保留表示を通常態様のまま変化させない変化パターンである。
なお、図11−6の説明において、アクティブシフトとは、副保留表示30TM004が副保留表示領域30TM104から副アクティブ表示領域30TM105にシフトすること(その結果として、始動入賞時の判定対象となった変動表示に対応した副アクティブ表示30TM005が表示されること)をいう。
ここで、最終表示態様として通常態様が決定されており、アクティブシフトのタイミングで通常態様となっている場合(変化パターン601、後述する変化パターン701、変化パターン801、変化パターン901の場合)には、アクティブシフト後に、副アクティブ表示30TM005が通常態様のまま変化しないことになる。
決定された最終表示態様が青色態様である場合に関しては、始動入賞時の判定結果(図柄指定コマンドにより指定される表示結果であり、はずれ又は大当り)に応じて、変化パターン601、変化パターン602、及び、変化パターン603に対してそれぞれ判定値が割り振られている。変化パターン602は、始動入賞時に予告対象の副保留表示を通常態様で表示した後、アクティブシフトのタイミングで予告対象の副保留表示を青色態様に変化させる変化パターンであり、変化パターン603は、始動入賞時に予告対象の副保留表示を青色態様で表示した後、アクティブシフトのタイミングで予告対象の副保留表示を青色態様のまま変化させない変化パターンである。
ここで、最終表示態様として青色態様が決定されており、アクティブシフトのタイミングで通常態様となっている場合(変化パターン601、後述する変化パターン701、変化パターン801、変化パターン901の場合)には、アクティブシフト後に、副アクティブ表示30TM005が通常態様から最終的に青色態様に変化することになる。また、最終表示態様として青色態様が決定されており、アクティブシフトのタイミングで青色態様となっている場合(変化パターン602及び603、後述する変化パターン702〜704、変化パターン802〜804、変化パターン902〜905の場合)には、アクティブシフト後に、副アクティブ表示30TM005が青色態様のまま変化しないことになる。
決定された最終表示態様が赤色態様である場合に関しては、始動入賞時の判定結果(図柄指定コマンドにより指定される表示結果であり、はずれ又は大当り)に応じて、変化パターン601、変化パターン602、変化パターン603、変化パターン604、及び、変化パターン605に対してそれぞれ判定値が割り振られている。変化パターン604は、始動入賞時に予告対象の副保留表示を青色態様で表示した後、アクティブシフトのタイミングで予告対象の副保留表示を赤色態様に変化させる変化パターンであり、変化パターン605は、始動入賞時に予告対象の副保留表示を赤色態様で表示した後、アクティブシフトのタイミングで予告対象の副保留表示を赤色態様のまま変化させない変化パターンである。
ここで、最終表示態様として赤色態様が決定されており、アクティブシフトのタイミングで通常態様となっている場合(変化パターン601、後述する変化パターン701、変化パターン801、変化パターン901の場合)には、アクティブシフト後に、副アクティブ表示30TM005が通常態様から最終的に赤色態様に変化することになる。また、最終表示態様として赤色態様が決定されており、アクティブシフトのタイミングで青色態様となっている場合(変化パターン602及び603、後述する変化パターン702〜704、変化パターン802〜804、変化パターン902〜905の場合)には、アクティブシフト後に、副アクティブ表示30TM005が青色態様から赤色態様に変化することになる。また、最終表示態様として赤色態様が決定されており、アクティブシフトのタイミングで赤色態様となっている場合(変化パターン604及び605、後述する変化パターン705〜708、変化パターン805〜808、変化パターン906〜912の場合)には、アクティブシフト後に、副アクティブ表示30TM005が赤色態様のまま変化しないことになる。
演出制御用CPU120は、第1保留記憶数保存領域に格納されている第1保留記憶数が「2」である場合には、図11−6(B)に示す保留2個用の変化パターン決定テーブルを選択する。
決定された最終表示態様が通常態様である場合に関しては、始動入賞時の判定結果(図柄指定コマンドにより指定される表示結果であり、はずれ又は大当り)によらず、変化パターン701が100%の確率で決定されるように判定値が割り振られている。変化パターン701は、始動入賞時に予告対象の副保留表示を通常態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の副保留表示を通常態様のまま変化させず、アクティブシフトのタイミングでも予告対象の副保留表示を通常態様のまま変化させない変化パターンである。
決定された最終表示態様が青色態様である場合に関しては、始動入賞時の判定結果(図柄指定コマンドにより指定される表示結果であり、はずれ又は大当り)に応じて、変化パターン701、変化パターン702、変化パターン703、及び、変化パターン704に対してそれぞれ判定値が割り振られている。変化パターン702は、始動入賞時に予告対象の副保留表示を通常態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の副保留表示を通常態様のまま変化させず、アクティブシフトのタイミングで予告対象の副保留表示を青色態様に変化させる変化パターンであり、変化パターン703は、始動入賞時に予告対象の副保留表示を通常態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の副保留表示を青色態様に変化させ、アクティブシフトのタイミングで予告対象の副保留表示を青色態様のまま変化させない変化パターンであり、変化パターン704は、始動入賞時に予告対象の副保留表示を青色態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミング、アクティブシフトのタイミングで予告対象の副保留表示を青色態様のまま変化させない変化パターンである。
決定された最終表示態様が赤色態様である場合に関しては、始動入賞時の判定結果(図柄指定コマンドにより指定される表示結果であり、はずれ又は大当り)に応じて、変化パターン701、変化パターン702、変化パターン703、変化パターン704、及び、変化パターン705〜変化パターン708に対してそれぞれ判定値が割り振られている。変化パターン705は、始動入賞時に予告対象の副保留表示を通常態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の副保留表示を青色態様に変化させ、アクティブシフトのタイミングで予告対象の副保留表示を赤色態様に変化させる変化パターンであり、変化パターン706は、始動入賞時に予告対象の副保留表示を青色態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の副保留表示を青色態様のまま変化させず、アクティブシフトのタイミングで予告対象の副保留表示を赤色態様に変化させる変化パターンであり、変化パターン707は、始動入賞時に予告対象の副保留表示を青色態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の副保留表示を赤色態様に変化させ、アクティブシフトのタイミングで予告対象の副保留表示を赤色態様のまま変化させない変化パターンであり、変化パターン708は、始動入賞時に予告対象の副保留表示を赤色態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミング、アクティブシフトのタイミングで予告対象の副保留表示を赤色態様のまま変化させない変化パターンである。
演出制御用CPU120は、第1保留記憶数保存領域に格納されている第1保留記憶数が「3」である場合には、図11−6(C)に示す保留3個用の変化パターン決定テーブルを選択する。
決定された最終表示態様が通常態様である場合に関しては、始動入賞時の判定結果(図柄指定コマンドにより指定される表示結果であり、はずれ又は大当り)によらず、変化パターン801が100%の確率で決定されるように判定値が割り振られている。変化パターン801は、始動入賞時に予告対象の副保留表示を通常態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の副保留表示を通常態様のまま変化させず、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の副保留表示を通常態様のまま変化させず、アクティブシフトのタイミングでも予告対象の副保留表示を通常態様のまま変化させない変化パターンである。
決定された最終表示態様が青色態様である場合に関しては、始動入賞時の判定結果(図柄指定コマンドにより指定される表示結果であり、はずれ又は大当り)に応じて、変化パターン801、及び、変化パターン802〜変化パターン804に対してそれぞれ判定値が割り振られている。変化パターン802は、始動入賞時に予告対象の副保留表示を通常態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の副保留表示を通常態様のまま変化させず、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の副保留表示を青色態様に変化させ、アクティブシフトのタイミングで予告対象の副保留表示を青色態様のまま変化させない変化パターンであり、変化パターン803は、始動入賞時に予告対象の副保留表示を通常態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の副保留表示を青色態様に変化させ、2回目の保留シフトのタイミング、アクティブシフトのタイミングで予告対象の副保留表示を青色態様のまま変化させない変化パターンであり、変化パターン804は、始動入賞時に予告対象の副保留表示を青色態様で表示した後、1回目、2回目の保留シフトのタイミング、アクティブシフトのタイミングで予告対象の副保留表示を青色態様のまま変化させない変化パターンである。
決定された最終表示態様が赤色態様である場合に関しては、始動入賞時の判定結果(図柄指定コマンドにより指定される表示結果であり、はずれ又は大当り)に応じて、変化パターン801、変化パターン802、変化パターン803、変化パターン804、及び、変化パターン805〜変化パターン808に対してそれぞれ判定値が割り振られている。変化パターン805は、始動入賞時に予告対象の副保留表示を通常態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の副保留表示を青色態様に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の副保留表示を赤色態様に変化させ、アクティブシフトのタイミングで予告対象の副保留表示を赤色態様に変化させる変化パターンであり、変化パターン806は、始動入賞時に予告対象の副保留表示を青色態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の副保留表示を青色態様のまま変化させず、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の副保留表示を赤色態様に変化させ、アクティブシフトのタイミングで予告対象の副保留表示を赤色態様のまま変化させない変化パターンであり、変化パターン807は、始動入賞時に予告対象の副保留表示を青色態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の副保留表示を赤色態様に変化させ、2回目の保留シフトのタイミング、アクティブシフトのタイミングで予告対象の副保留表示を赤色態様のまま変化させない変化パターンであり、変化パターン808は、始動入賞時に予告対象の副保留表示を赤色態様で表示した後、1回目、2回目の保留シフトのタイミング、アクティブシフトのタイミングで予告対象の副保留表示を赤色態様のまま変化させない変化パターンである。
演出制御用CPU120は、第1保留記憶数保存領域に格納されている第1保留記憶数が「4」である場合には、図11−6(D)に示す保留4個用の変化パターン決定テーブルを選択する。
決定された最終表示態様が通常態様である場合に関しては、始動入賞時の判定結果(図柄指定コマンドにより指定される表示結果であり、はずれ又は大当り)によらず、変化パターン901が100%の確率で決定されるように判定値が割り振られている。変化パターン901は、始動入賞時に予告対象の副保留表示を通常態様で表示した後、1回目、2回目、3回目の保留シフトのタイミング、アクティブシフトのタイミングで予告対象の副保留表示を通常態様のまま変化させない変化パターンである。
決定された最終表示態様が青色態様である場合に関しては、始動入賞時の判定結果(図柄指定コマンドにより指定される表示結果であり、はずれ又は大当り)に応じて、変化パターン901、及び、変化パターン902〜変化パターン905に対してそれぞれ判定値が割り振られている。変化パターン902は、始動入賞時に予告対象の副保留表示を通常態様で表示した後、1回目、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の副保留表示を通常態様のまま変化させず、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の副保留表示を青色態様に変化させ、アクティブシフトのタイミングで予告対象の副保留表示を青色態様のまま変化させない変化パターンであり、変化パターン903は、始動入賞時に予告対象の副保留表示を通常態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の副保留表示を通常態様のまま変化させず、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の副保留表示を青色態様に変化させ、3回目の保留シフトのタイミング、アクティブシフトのタイミングで予告対象の副保留表示を青色態様のまま変化させない変化パターンであり、変化パターン904は、始動入賞時に予告対象の副保留表示を通常態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の副保留表示を青色態様に変化させ、2回目、3回目の保留シフトのタイミング、アクティブシフトのタイミングで予告対象の副保留表示を青色態様のまま変化させない変化パターンであり、変化パターン905は、始動入賞時に予告対象の副保留表示を青色態様で表示した後、1回目、2回目、3回目の保留シフトのタイミング、アクティブシフトのタイミングで予告対象の副保留表示を青色態様のまま変化させない変化パターンである。
決定された最終表示態様が赤色態様である場合に関しては、始動入賞時の判定結果(図柄指定コマンドにより指定される表示結果であり、はずれ又は大当り)に応じて、変化パターン901〜変化パターン905、及び、変化パターン906〜変化パターン912に対してそれぞれ判定値が割り振られている。変化パターン906は、始動入賞時に予告対象の副保留表示を通常態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の副保留表示を通常態様のまま変化させず、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の副保留表示を青色態様に変化させ、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の副保留表示を赤色態様に変化させ、アクティブシフトのタイミングで予告対象の副保留表示を赤色態様のまま変化させない変化パターンであり、変化パターン907は、始動入賞時に予告対象の副保留表示を通常態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の副保留表示を青色態様に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の副保留表示を青色態様のまま変化させず、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の副保留表示を赤色態様に変化させ、アクティブシフトのタイミングで予告対象の副保留表示を赤色態様のまま変化させない変化パターンであり、変化パターン908は、始動入賞時に予告対象の副保留表示を通常態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の副保留表示を青色態様に変化させ、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の副保留表示を赤色態様に変化させ、3回目の保留シフトのタイミング、アクティブシフトのタイミングで予告対象の副保留表示を赤色態様のまま変化させない変化パターンであり、変化パターン909は、始動入賞時に予告対象の副保留表示を青色態様で表示した後、1回目,2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の副保留表示を青色態様のまま変化させず、3回目の保留シフトのタイミングで予告対象の副保留表示を赤色態様に変化させ、アクティブシフトのタイミングで予告対象の副保留表示を赤色態様のまま変化させない変化パターンであり、変化パターン910は、始動入賞時に予告対象の副保留表示を青色態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の副保留表示を青色態様のまま変化させず、2回目の保留シフトのタイミングで予告対象の副保留表示を赤色態様に変化させ、3回目の保留シフトのタイミング、アクティブシフトのタイミングで予告対象の副保留表示を赤色態様のまま変化させない変化パターンであり、変化パターン911は、始動入賞時に予告対象の副保留表示を青色態様で表示した後、1回目の保留シフトのタイミングで予告対象の副保留表示を赤色態様に変化させ、2回目、3回目の保留シフトのタイミング、アクティブシフトのタイミングで予告対象の副保留表示を赤色態様のまま変化させない変化パターンであり、変化パターン912は、始動入賞時に予告対象の副保留表示を赤色態様で表示した後、1回目、2回目、3回目の保留シフトのタイミング、アクティブシフトのタイミングで予告対象の副保留表示を赤色態様のまま変化させない変化パターンである。
図11−3に示したように、第1保留表示30TM001又はアクティブ表示30TM003を通常態様とは異なる表示態様で表示する第1変化演出が実行される割合は、副保留表示30TM004又は副アクティブ表示30TM005を通常態様とは異なる表示態様で表示する第2変化演出が実行される割合よりも高くなっている。一方で、図11−3に示すように、第2変化演出が実行された場合には、第1変化演出が実行された場合よりも大当りとなる割合が高い。
このように、画面下部においては、視認性が高い第1保留表示30TM001又はアクティブ表示30TM003の表示態様を変化させる第1変化演出を、高い頻度で実行することにより、予告演出に対しての遊技者の興味を持続させることができる。一方で、視認性が低い副保留表示30TM004及び副アクティブ表示30TM005に関しては、それ自体が画面上部に表示されるか否かによって大当りとなる割合が異なるものであるため、遊技者は、画面上部に副保留表示30TM004及び副アクティブ表示30TM005が表示されているか否かに注目することになる。さらに、第2変化演出が実行された場合の大当り期待度が第1変化演出よりも高いため、副保留表示30TM004及び副アクティブ表示30TM005が表示された場合に、その表示態様が変化するか否かにも注目することになる。
また、本実施形態では、画面下部に表示される丸形又は三角形のアイコン(第1保留表示30TM001又はアクティブ表示30TM003)と、画面上部に表示される星形のアイコン(副保留表示30TM004又は副アクティブ表示30TM005)とのサイズ及び形状が異なっている。即ち、共通の保留記憶、共通の変動表示に対応した複数種類のアイコンが、同じ画面内の異なる表示位置に同時に表示されることになる。本例では、2種類のアイコンうち一方のアイコン(第1保留表示30TM001又はアクティブ表示30TM003)は丸形で表示し、他方のアイコン(副保留表示30TM004又は副アクティブ表示30TM005)は星形で表示することにより、アイコン毎の特徴を明確にして、遊技者が違い(異なる種類の表示情報であること)を把握し易いようにしている。また、変動表示に対応したアイコンによる演出を多様化して、興趣を向上させることができる。
また、画面下部に表示される赤色態様の第1保留表示30TM001と、画面上部に表示される赤色態様の副保留表示30TM004との関係のように、共通の変動表示に対応した共通の表示色のアイコン(ただし形状は丸形と星形で異なるアイコン)が同時に表示される場合がある。これにより、第1変化演出及び第2変化演出の対象となっている変動表示が、第1保留表示領域30TM101及び副保留表示領域30TM104においてより明確になり、第1変化演出及び第2変化演出の対象となっている変動表示に関する大当り期待度を遊技者が理解し易くなる。
また、画面下部に表示される赤色態様のアクティブ表示30TM003と、画面上部に表示される赤色態様の副アクティブ表示30TM005との関係のように、実行中の変動表示に対応した共通の表示色のアイコン(ただし形状は丸形と星形で異なるアイコン)が同時に表示される場合がある。これにより、実行中の変動表示に関する大当り期待度を遊技者が理解し易くなる。
また、図11−4〜図11−6に示したように、第1保留表示30TM001の表示色と、副保留表示30TM004の表示色との組み合わせによって、大当り期待度が異なる(例えば、赤色態様の第1保留表示30TM001と赤色態様の副保留表示30TM004との組み合わせが最も大当り期待度が高い)ことにより、遊技者は両方の保留表示の態様に対して関心を持つことになり、保留表示の表示態様を変化させる演出の興趣を高めることができる。
また、図11−3に示したように、アクティブ表示30TM003の表示色と、副アクティブ表示30TM005の表示色との組み合わせによって、大当り期待度が異なる(例えば、金色態様のアクティブ表示30TM003と赤色態様の副アクティブ表示30TM005の組み合わせが最も大当り期待度が高い)ことにより、遊技者は両方のアクティブ表示の態様に対して関心を持つことになり、アクティブ表示のの表示態様を変化させる演出の興趣を高めることができる。
また、図11−4及び図11−5に示したように、第1保留表示30TM001がアクティブ表示領域30TM103にシフトする際(第1変化演出の対象となった変動表示に対応したアクティブ表示30TM003が表示されるとき)には、表示色が少なくとも同じであるか(即ちアクティブシフト時に表示色が引き継がれるか)、より期待度の高い表示色に変化する。これにより、第1保留表示30TM001がどのように変化するかに関して、遊技者に興味を持たせることができる。
また、図11−6に示したように、副保留表示30TM004が副アクティブ表示領域30TM105にシフトする際(第2変化演出の対象となった変動表示に対応した副アクティブ表示30TM005が表示されるとき)には、表示色が少なくとも同じであるか(即ちアクティブシフト時に表示色が引き継がれるか)、より期待度の高い表示色に変化する。これにより、副保留表示30TM004がどのように変化するかに関して、遊技者に興味を持たせることができる。
また、本実施形態では、図11−3に示すように、視認性の高いアクティブ表示30TM003に関しては、視認性の低い副アクティブ表示30TM005よりも多くの表示態様が設けられている。そして、図11−4〜図11−6に示すように、視認性の高い第1保留表示30TM001の態様を変化させる際の変化パターンは、視認性の低い副保留表示30TM004の態様を変化させる際の変化パターンよりも多く設けられている。このように、アクティブ表示及び保留表示の視認性に応じて、実行可能な演出の種類及び演出パターンを異ならせることにより、演出が過度に複雑化することを防止しつつ第1変化演出及び第2変化演出の興趣を適切に高めるようにしている。
(第1変化演出及び第2変化演出の具体例)
次に、第1変化演出及び第2変化演出の具体例に関して、図11−7〜図11−9を用いて説明する。図11−7は、第1変化演出及び第2変化演出の両方を実行するときのタイムチャートであり、図11−8及び図11−9は、第1変化演出及び第2変化演出の両方を実行するときに画像表示装置5に表示される演出画像の一例を示す説明図である。
まず、図11−8(1)は、第1保留記憶数が3の状態で、画像表示装置5において左中右の飾り図柄の変動表示(図11−7に示すT1のタイミングで開始された変動表示)を実行している状態を示している。このとき、アクティブ表示領域30TM103には、通常態様のアクティブ表示30TM003(白色の丸形表示)が表示され、第1保留表示領域30TM101には、通常態様の第1保留表示30TM001(白色の丸形表示)が3つ表示されている。なお、このとき副保留表示30TM004は表示されておらず、副アクティブ表示30TM005も表示されていない。また、副アクティブ表示領域30TM105を示すガイド(四角の枠)も表示されていない。
そして、画像表示装置5において左中右の飾り図柄の変動表示を実行しているときに、図11−8(2)に示すように(図11−7に示すT2のタイミング)、新たに入賞球装置6Aへの始動入賞が発生し、演出制御用CPU120が、第1変化演出及び第2変化演出の両方を実行することに決定したものとする。前述したように、演出制御用CPU120は、第1変化演出を実行することに決定した場合には、判定対象となった始動入賞に対応したアクティブ表示30TM003の最終表示態様(本例では金色態様)、及び、第1変化演出の変化パターン(本例では変化パターン407)を決定し、第2変化演出を実行することに決定した場合には、判定対象となった始動入賞に対応した副アクティブ表示30TM005の最終表示態様(本例では赤色態様)、及び、第2変化演出の変化パターン(本例では変化パターン906)を決定する。また、このとき第1保留記憶数が4であることに基づいて、先読みカウンタの値として4をセットする。即ち、先読みカウンタの値は、先読み予告演出のターゲットとなる変動表示が実行されるまでの残りの変動表示回数を示している。
また、演出制御用CPU120は、第2変化演出を実行することに決定したことに基づいて、副アクティブ表示領域30TM105に通常態様の副アクティブ表示30TM005(白色の星形表示)を表示すると共に、副アクティブ表示領域30TM105を示すガイド(四角の枠)を表示する。このとき表示される副アクティブ表示30TM005は、現在実行されている飾り図柄(第1特別図柄)の変動表示に対応したものである。また、第1保留記憶数が4であることに基づいて、副保留表示領域30TM104に通常態様の副保留表示30TM004(白色の星形表示)を4つ表示する。
さらに、演出制御用CPU120は、第1変化演出を実行することに決定したことに基づいて、図11−7の(T2)及び図11−8(2)に示すように、変化禁止フラグをセットし、これより後に発生した始動入賞(第1保留記憶)を対象とした第1変化演出及び第2変化演出の実行を禁止する。第1変化演出及び第2変化演出の実行禁止期間は、第1変化演出の対象となる第1保留表示30TM001が表示されてから(第2変化演出の対象となる副保留表示30TM004が表示されてから)、当該第1保留表示30TM001(当該副保留表示30TM004)に対応した変動表示が終了するまでの期間(図11−7に示すT2からT9までの期間)としている。
これにより、変化演出の禁止期間内において新たな始動入賞が発生した場合には、当該始動入賞に対応した通常態様の第1保留表示30TM001(白色の丸形表示)が表示され、変化演出の禁止期間内に、その通常態様の第1保留表示が他の態様(例えば、特殊態様、青色態様、又は赤色態様)に変化することはない。また、変化禁止フラグがセットされていることに基づいて、第2変化演出の実行有無及び最終表示態様は決定されない(ステップS30TM1020でYESとなりステップS30TM1030の処理は実行されない)ので、新たな始動入賞に対応した副保留表示30TM004及び副アクティブ表示30TM005が表示されることはない。
なお、このような形態に限らず、変化演出の禁止期間内において新たな始動入賞が発生した場合には、当該新たな始動入賞に対応した通常態様の副保留表示30TM004は表示可能であるものの、その副保留表示30TM004の表示態様は変化しないようにしても良い。
本例では、始動入賞に基づいて第1保留記憶数が4となっているため、第1保留表示領域30TM101に表示されている4番目の第1保留表示30TM001、及び、副保留表示領域30TM104に表示されている4番目の副保留表示30TM004が、第1変化演出及び第2変化演出による予告対象となる変動表示に対応した保留表示である。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図11−8(3)に示すように、画像表示装置5において飾り図柄の変動表示を終了する。
次いで、演出制御用CPU120は、図11−8(4)に示すように(図11−7に示すT3のタイミング)、アクティブ表示領域30TM103に表示されているアクティブ表示30TM003を消去すると共に、第1保留表示領域30TM101に表示されている第1保留表示30TM001を1つずつアクティブ表示領域30TM103側にシフト表示し、これと同時に、副アクティブ表示領域30TM105に表示されている副アクティブ表示30TM005を消去すると共に、副保留表示領域30TM104に表示されている副保留表示30TM004を1つずつ副アクティブ表示領域30TM105側にシフト表示して、画像表示装置5において次の変動表示を開始する。
このシフト表示において、最もアクティブ表示領域30TM103に近い位置に第1保留表示として表示されていた通常態様の第1保留表示30TM001が、アクティブ表示領域30TM103にシフトしてアクティブ表示30TM003として表示されることになる。また、このシフト表示において、最も副アクティブ表示領域30TM105に近い位置に副保留表示として表示されていた通常態様の副保留表示30TM004が、副アクティブ表示領域30TM105にシフトして副アクティブ表示30TM005として表示されることになる。
ここで、演出制御用CPU120は、図11−8(4)に示すように(図11−7に示すT3のタイミング)、変動表示を開始するときに、第1変化演出の変化パターン407に基づいて、その予告対象の第1保留表示を通常態様から特殊態様(本例では白色の三角形表示である第1保留表示30TM001a)に変化させる。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図11−8(5)に示すように、画像表示装置5において飾り図柄の変動表示を終了する。
次いで、演出制御用CPU120は、図11−8(6)に示すように(図11−7に示すT4のタイミング)、アクティブ表示領域30TM103に表示されているアクティブ表示30TM003を消去すると共に、第1保留表示領域30TM101に表示されている第1保留表示(通常態様の第1保留表示30TM001及び特殊態様の第1保留表示30TM001a)を1つずつアクティブ表示領域30TM103側にシフト表示し、これと同時に、副アクティブ表示領域30TM105に表示されている副アクティブ表示30TM005を消去すると共に、副保留表示領域30TM104に表示されている副保留表示(通常態様の副保留表示30TM004(白色の星形表示))を1つずつ副アクティブ表示領域30TM105側にシフト表示して、画像表示装置5において次の変動表示を開始する。
ここで、演出制御用CPU120は、図11−8(6)に示すように(図11−7に示すT4のタイミング)、変動表示を開始するときに、第1変化演出の変化パターン407に基づいて、その予告対象の第1保留表示を特殊態様から青色態様(本例では青色の丸形表示である第1保留表示30TM001b)に変化させ、第2変化演出の変化パターン906に基づいて、その予告対象の副保留表示を通常態様から青色態様(本例では青色の星形表示である副保留表示30TM004b)に変化させる。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図11−8(7)に示すように、画像表示装置5において飾り図柄の変動表示を終了する。
次いで、演出制御用CPU120は、図11−8(8)に示すように(図11−7に示すT5のタイミング)、アクティブ表示領域30TM103に表示されているアクティブ表示30TM003を消去すると共に、第1保留表示領域30TM101に表示されている第1保留表示(通常態様の第1保留表示30TM001及び青色態様の第1保留表示30TM001b)を1つずつアクティブ表示領域30TM103側にシフト表示し、これと同時に、副アクティブ表示領域30TM105に表示されている副アクティブ表示30TM005を消去すると共に、副保留表示領域30TM104に表示されている副保留表示(通常態様の副保留表示30TM004(白色の星形表示)及び青色態様の副保留表示30TM004b(青色の星形表示))を1つずつ副アクティブ表示領域30TM105側にシフト表示して、画像表示装置5において次の変動表示を開始する。
ここで、演出制御用CPU120は、図11−8(8)に示すように(図11−7に示すT5のタイミング)、変動表示を開始するときに、第1変化演出の変化パターン407に基づいて、その予告対象の第1保留表示を青色態様から赤色態様(本例では赤色の丸形表示である第1保留表示30TM001c)に変化させ、第2変化演出の変化パターン906に基づいて、その予告対象の副保留表示を青色態様から赤色態様(本例では赤色の星形表示である副保留表示30TM004c)に変化させる。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図11−9(9)に示すように、画像表示装置5において飾り図柄の変動表示を終了する。
次いで、演出制御用CPU120は、図11−9(10)に示すように(図11−7に示すT6のタイミング)、アクティブ表示領域30TM103に表示されているアクティブ表示30TM003を消去すると共に、第1保留表示領域30TM101に表示されている第1保留表示(赤色態様の第1保留表示30TM001c(赤色の丸形表示))をアクティブ表示領域30TM103側にシフト表示し、これと同時に、副アクティブ表示領域30TM105に表示されている副アクティブ表示30TM005を消去すると共に、副保留表示領域30TM104に表示されている副保留表示(赤色態様の副保留表示30TM004c(赤色の星形表示))を副アクティブ表示領域30TM105にシフト表示して、画像表示装置5において次の変動表示を開始する。
そして、演出制御用CPU120は、第1変化演出のターゲットとなった変動表示が実行された後(第1変化演出のターゲットとなった変動表示に対応したアクティブ表示30TM003が表示された後)、図11−7のT7からT8に示す期間内に、アクティブ表示領域30TM103において、赤色態様のアクティブ表示30TM003cを最終表示態様(本例では金色)まで変化させる。なお、シフト表示後にアクティブ表示領域30TM103に表示されているアクティブ表示30TM003の表示態様を変化させる変化パターンに関しては、図11−16を用いて後述する。また、アクティブ表示30TM003の表示態様を変化させる際には、後述する変化示唆演出が実行される場合がある。
なお、シフト表示直後に副アクティブ表示30TM005が最終表示態様となっていない場合には、図11−7のT7からT8に示す期間内に、副アクティブ表示領域30TM105において、副アクティブ表示30TM005を最終表示態様まで変化させる。例えば、始動入賞時に決定された副アクティブ表示30TM005の最終表示態様が赤色態様であり、シフト表示直後に副アクティブ表示30TM005が青色態様で表示されている場合には、当該予告ターゲットの変動表示において、副アクティブ表示30TM005を青色態様から赤色態様に変化させる。
その後、図11−9(11)に示すように(図11−7のT8に示すタイミング)、左図柄表示領域及び右図柄表示領域に同一の飾り図柄(本例では「7」)が停止したリーチ状態が成立し、「リーチ!!」という文字が画面下部、即ち第1保留表示領域30TM101及びアクティブ表示領域30TM103と重複する領域、に表示されるリーチ演出が実行される。ここで、リーチ状態が成立するタイミングで、第1保留表示30TM001及び第2保留表示30TM002、並びにアクティブ表示30TM003は非表示となるので、リーチ演出の視認性が低下して興趣が低下することを防止することができる。第1保留表示30TM001及びアクティブ表示30TM003は、当該予告対象の変動表示が終了するまで(図11−7のT9に示すタイミングまで)表示されない。
このように、画面下部においてリーチ演出が実行されることに伴い、リーチ演出が実行される領域と少なくとも一部の表示領域が共通である第1保留表示30TM001及びアクティブ表示30TM003は非表示となる。一方で、リーチ演出が実行される領域とは異なる領域に表示される副保留表示30TM004及び副アクティブ表示に関しては、リーチ演出が実行されている期間も継続して画面上部に表示可能となっており、遊技者はこれらを視認可能である。これにより、遊技者はリーチ演出の実行期間中も保留記憶数を容易に把握可能であると共に、副保留表示30TM004及び副アクティブ表示の表示態様を把握可能となっている。
(第1変化演出のみを実行する具体例)
次に、始動入賞時に第1変化演出のみを実行することに決定した場合の具体例に関して、図11−10〜図11−12を用いて説明する。図11−10は、第1変化演出のみを実行するときのタイムチャートであり、図11−11及び図11−12は、第1変化演出のみを実行するときに画像表示装置5に表示される演出画像の一例を示す説明図である。
まず、図11−11(1)は、第1保留記憶数が3の状態で、画像表示装置5において左中右の飾り図柄の変動表示(図11−10に示すT1のタイミングで開始された変動表示)を実行している状態を示している。このとき、アクティブ表示領域30TM103には、通常態様のアクティブ表示30TM003(白色の丸形表示)が表示され、第1保留表示領域30TM101には、通常態様の第1保留表示30TM001(白色の丸形表示)が3つ表示されている。
そして、画像表示装置5において左中右の飾り図柄の変動表示を実行しているときに、図11−11(2)に示すように(図11−10に示すT2のタイミング)、新たに入賞球装置6Aへの始動入賞が発生し、演出制御用CPU120が、第1変化演出のみを実行することに決定したものとする。前述したように、演出制御用CPU120は、第1変化演出を実行することに決定した場合には、判定対象となった始動入賞に対応したアクティブ表示30TM003の最終表示態様(本例では金色態様)、及び、第1変化演出の変化パターン(本例では変化パターン407)を決定する。また、本例では、副保留表示30TM004及び副アクティブ表示30TM005を表示しない(そのため第2変化演出も実行しない)ことに決定したものとする。また、このとき第1保留記憶数が4であることに基づいて、先読みカウンタの値として4をセットする。即ち、先読みカウンタの値は、先読み予告演出のターゲットとなる変動表示が実行されるまでの残りの変動表示回数を示している。
また、演出制御用CPU120は、始動入賞時の判定により、副保留表示30TM004及び副アクティブ表示30TM005を表示しないことに決定したことに基づいて、副保留表示30TM004及び副アクティブ表示30TM005を表示せず、また、副アクティブ表示領域30TM105を示すガイド(四角の枠)も表示しない。
さらに、演出制御用CPU120は、第1変化演出を実行することに決定したことに基づいて、図11−10の(T2)及び図11−11(2)に示すように、変化禁止フラグをセットし、これより後に発生した始動入賞(第1保留記憶)を対象とした第1変化演出及び第2変化演出の実行を禁止する。第1変化演出及び第2変化演出の実行禁止期間は、第1変化演出の対象となる第1保留表示30TM001が表示されてから、当該第1保留表示30TM001に対応した変動表示が終了するまでの期間(図11−10に示すT2からT9までの期間)としている。
これにより、変化演出の禁止期間内において新たな始動入賞が発生した場合には、当該始動入賞に対応した通常態様の第1保留表示30TM001(白色の丸形表示)が表示され、変化演出の禁止期間内に、その通常態様の第1保留表示が他の態様(例えば、特殊態様、青色態様、又は赤色態様)に変化することはない。また、変化禁止フラグがセットされていることに基づいて、第2変化演出の実行有無及び最終表示態様は決定されない(ステップS30TM1020でYESとなりステップS30TM1030の処理は実行されない)ので、新たな始動入賞に対応した副保留表示30TM004及び副アクティブ表示30TM005が表示されることはない。
なお、このような形態に限らず、変化演出の禁止期間内において新たな始動入賞が発生した場合には、当該新たな始動入賞に対応した通常態様の副保留表示30TM004は表示可能であるものの、その副保留表示30TM004の表示態様は変化しないようにしても良い。
本例では、始動入賞に基づいて第1保留記憶数が4となっているため、第1保留表示領域30TM101に表示されている4番目の第1保留表示30TM001が、第1変化演出による予告対象となる変動表示に対応した保留表示である。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図11−11(3)に示すように、画像表示装置5において飾り図柄の変動表示を終了する。
次いで、演出制御用CPU120は、図11−11(4)に示すように(図11−10に示すT3のタイミング)、アクティブ表示領域30TM103に表示されているアクティブ表示30TM003を消去すると共に、第1保留表示領域30TM101に表示されている第1保留表示30TM001を1つずつアクティブ表示領域30TM103側にシフト表示して、画像表示装置5において次の変動表示を開始する。
このシフト表示において、最もアクティブ表示領域30TM103に近い位置に第1保留表示として表示されていた通常態様の第1保留表示30TM001が、アクティブ表示領域30TM103にシフトしてアクティブ表示30TM003として表示されることになる。
ここで、演出制御用CPU120は、図11−11(4)に示すように(図11−10に示すT3のタイミング)、変動表示を開始するときに、第1変化演出の変化パターン407に基づいて、その予告対象の第1保留表示を通常態様から特殊態様(本例では白色の三角形表示である第1保留表示30TM001a)に変化させる。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図11−11(5)に示すように、画像表示装置5において飾り図柄の変動表示を終了する。
次いで、演出制御用CPU120は、図11−11(6)に示すように(図11−10に示すT4のタイミング)、アクティブ表示領域30TM103に表示されているアクティブ表示30TM003を消去すると共に、第1保留表示領域30TM101に表示されている第1保留表示(通常態様の第1保留表示30TM001及び特殊態様の第1保留表示30TM001a)を1つずつアクティブ表示領域30TM103側にシフト表示して、画像表示装置5において次の変動表示を開始する。
ここで、演出制御用CPU120は、図11−11(6)に示すように(図11−10に示すT4のタイミング)、変動表示を開始するときに、第1変化演出の変化パターン407に基づいて、その予告対象の第1保留表示を特殊態様から青色態様(本例では青色の丸形表示である第1保留表示30TM001b)に変化させる。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図11−11(7)に示すように、画像表示装置5において飾り図柄の変動表示を終了する。
次いで、演出制御用CPU120は、図11−11(8)に示すように(図11−10に示すT5のタイミング)、アクティブ表示領域30TM103に表示されているアクティブ表示30TM003を消去すると共に、第1保留表示領域30TM101に表示されている第1保留表示(通常態様の第1保留表示30TM001及び青色態様の第1保留表示30TM001b)を1つずつアクティブ表示領域30TM103側にシフト表示して、画像表示装置5において次の変動表示を開始する。
ここで、演出制御用CPU120は、図11−11(8)に示すように(図11−10に示すT5のタイミング)、変動表示を開始するときに、第1変化演出の変化パターン407に基づいて、その予告対象の第1保留表示を青色態様から赤色態様(本例では赤色の丸形表示である第1保留表示30TM001c)に変化させる。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図11−12(9)に示すように、画像表示装置5において飾り図柄の変動表示を終了する。
次いで、演出制御用CPU120は、図11−12(10)に示すように(図11−10に示すT6のタイミング)、アクティブ表示領域30TM103に表示されているアクティブ表示30TM003を消去すると共に、第1保留表示領域30TM101に表示されている第1保留表示(赤色態様の第1保留表示30TM001c(赤色の丸形表示))をアクティブ表示領域30TM103側にシフト表示して、画像表示装置5において次の変動表示を開始する。
そして、演出制御用CPU120は、第1変化演出のターゲットとなった変動表示が実行された後(第1変化演出のターゲットとなった変動表示に対応したアクティブ表示30TM003が表示された後)、図11−10のT7からT8に示す期間内に、アクティブ表示領域30TM103において、赤色態様のアクティブ表示30TM003cを最終表示態様(本例では金色)まで変化させる。
その後、図11−12(11)に示すように(図11−10のT8に示すタイミング)、左図柄表示領域及び右図柄表示領域に同一の飾り図柄(本例では「7」)が停止したリーチ状態が成立し、「リーチ!!」という文字が画面下部、即ち第1保留表示領域30TM101及びアクティブ表示領域30TM103と重複する領域、に表示されるリーチ演出が実行される。ここで、リーチ状態が成立するタイミングで、第1保留表示30TM001及び第2保留表示30TM002、並びにアクティブ表示30TM003は非表示となる。第1保留表示30TM001及びアクティブ表示30TM003は、当該予告対象の変動表示が終了するまで(図11−10のT9に示すタイミングまで)表示されない。
以上に示したように、始動入賞時に第1変化演出のみを実行することに決定された場合には、当該第1変化演出の対象となる変動表示が終了するまでの期間は、新たな始動入賞に基づく第1変化演出は実行されず、また、新たな始動入賞に基づく第2変化演出も実行されないことになる。このように、視認性の高い第1保留表示領域30TM101において第1保留表示30TM001の表示態様を一旦変化させた後(通常態様とは異なる態様とした後)は、その後新たな始動入賞が発生した場合でも、視認性の低い副保留表示領域30TM104において当該新たな始動入賞に基づく第2変化演出を実行しないようにすることで、視認性の高い第1変化演出に遊技者を注目させて、第1変化演出の対象となっている変動表示とは異なる変動表示を対象とした第2変化演出が実行されることによる演出の複雑化を防止するようにしている。
なお、本実施形態では、第1変化演出の実行後(第1保留表示30TM001が通常態様とは異なる態様で表示されている期間)に、新たな始動入賞が発生した場合には、当該新たな始動入賞に対応した第1変化演出及び第2変化演出の実行を禁止する例を示したが、このような形態に限らず、第1変化演出の実行後(第1保留表示30TM001が通常態様とは異なる態様で表示されている期間)に、新たな始動入賞が発生した場合には、当該新たな始動入賞に対応した第1変化演出及び第2変化演出の実行は可能であるものの、そのときの第1変化演出及び第2変化演出の実行割合を、第1変化演出の実行前(第1保留表示30TM001が通常態様で表示されている期間)よりも低下させるようにしても良い。
また、第1変化演出の実行後(第1保留表示30TM001が通常態様とは異なる態様で表示されている期間)に、新たな始動入賞が発生した場合、第2変化演出に限らず他の予告演出の実行を制限するようにしても良い。例えば、当該新たな始動入賞に基づく変動表示が実行されるまでの残り変動表示回数を変動表示が実行される毎に画像表示装置5に表示する(例えば、第1保留記憶数が3から0に1ずつ減算することに伴い、「3」、「2」、「1」、「0」と表示する)カウントダウン演出を実行しないようにしても良い。また、当該新たな始動入賞に基づく変動表示が実行されるまで背景画像を特別態様に変化させる背景変化演出を実行しないようにしても良い。
また、本実施形態では、第1変化演出の実行後(第1保留表示30TM001が通常態様とは異なる態様で表示されている期間)に、新たな始動入賞が発生した場合には、当該新たな始動入賞に対応した第1変化演出及び第2変化演出の両方の実行を禁止する例を示したが、このような形態に限らず、第1変化演出の実行後(第1保留表示30TM001が通常態様とは異なる態様で表示されている期間)に、新たな始動入賞が発生した場合には、当該新たな始動入賞に対応した第1変化演出は実行可能であるが当該新たな始動入賞に対応した第2変化演出は実行させない(当該新たな始動入賞に対応した副保留表示30TM004自体を表示させない、あるいは、当該新たな始動入賞に対応した副保留表示30TM004は表示されるもののその表示態様を通常態様のまま変化させない)ようにしても良い。
(第1変化演出及び第2変化演出に関する変形例)
上記実施形態では、第1変化演出において第1保留表示30TM001がシフト表示されるタイミングでその態様を変化させ、第2変化演出において副保留表示30TM004がシフト表示されるタイミングでその態様を変化させる例を示したが、そのような形態に限らず、第1保留表示30TM001に作用する第1保留作用演出を実行したことに応じて第1保留表示30TM001の態様を変化させ、副保留表示30TM004に作用する副保留作用演出を実行したことに応じて副保留表示30TM004の態様を変化させるようにしても良い。
図11−13、図11−14、及び図11−15は、第1変化演出において第1保留作用演出を実行し、第2変化演出において副保留作用演出を実行する場合の具体例である。
まず、図11−13(1)は、第1保留記憶数が3の状態で、画像表示装置5において左中右の飾り図柄の変動表示を実行している状態を示している。このとき、アクティブ表示領域30TM103には、通常態様のアクティブ表示30TM003(白色の丸形表示)が表示され、第1保留表示領域30TM101には、通常態様の第1保留表示30TM001(白色の丸形表示)が3つ表示されている。なお、このとき副保留表示30TM004は表示されておらず、副アクティブ表示30TM005も表示されていない。また、副アクティブ表示領域30TM105を示すガイド(四角の枠)も表示されていない。
そして、画像表示装置5において左中右の飾り図柄の変動表示を実行しているときに、図11−13(2)に示すように、新たに入賞球装置6Aへの始動入賞が発生し、演出制御用CPU120が、第1変化演出及び第2変化演出の両方を実行することに決定したものとする。前述したように、演出制御用CPU120は、第1変化演出を実行することに決定した場合には、判定対象となった始動入賞に対応したアクティブ表示30TM003の最終表示態様(本例では金色態様)、及び、第1変化演出の変化パターン(本例では変化パターン407)を決定し、第2変化演出を実行することに決定した場合には、判定対象となった始動入賞に対応した副アクティブ表示30TM005の最終表示態様(本例では赤色態様)、及び、第2変化演出の変化パターン(本例では変化パターン906)を決定する。また、このとき第1保留記憶数が4であることに基づいて、先読みカウンタの値として4をセットする。即ち、先読みカウンタの値は、先読み予告演出のターゲットとなる変動表示が実行されるまでの残りの変動表示回数を示している。
また、演出制御用CPU120は、第2変化演出を実行することに決定したことに基づいて、副アクティブ表示領域30TM105に通常態様の副アクティブ表示30TM005(白色の星形表示)を表示すると共に、副アクティブ表示領域30TM105を示すガイド(四角の枠)を表示する。また、第1保留記憶数が4であることに基づいて、副保留表示領域30TM104に通常態様の副保留表示30TM004(白色の星形表示)を4つ表示する。
本例では、始動入賞に基づいて第1保留記憶数が4となっているため、第1保留表示領域30TM101に表示されている4番目の第1保留表示30TM001、及び、副保留表示領域30TM104に表示されている4番目の副保留表示30TM004が、第1変化演出及び第2変化演出による予告対象となる変動表示に対応した保留表示である。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図11−13(3)に示すように、画像表示装置5において飾り図柄の変動表示を終了する。
次いで、演出制御用CPU120は、図11−13(4)に示すように、アクティブ表示領域30TM103に表示されているアクティブ表示30TM003を消去すると共に、第1保留表示領域30TM101に表示されている第1保留表示30TM001を1つずつアクティブ表示領域30TM103側にシフト表示し、これと同時に、副アクティブ表示領域30TM105に表示されている副アクティブ表示30TM005を消去すると共に、副保留表示領域30TM104に表示されている副保留表示30TM004を1つずつ副アクティブ表示領域30TM105側にシフト表示して、画像表示装置5において次の変動表示を開始する。
このシフト表示において、最もアクティブ表示領域30TM103に近い位置に第1保留表示として表示されていた通常態様の第1保留表示30TM001が、アクティブ表示領域30TM103にシフトしてアクティブ表示30TM003として表示されることになる。また、このシフト表示において、最も副アクティブ表示領域30TM105に近い位置に副保留表示として表示されていた通常態様の副保留表示30TM004が、副アクティブ表示領域30TM105にシフトして副アクティブ表示30TM005として表示されることになる。
ここで、演出制御用CPU120は、変動表示を開始するときに、第1変化演出の変化パターン407に基づいて、当該変動表示の実行中に予告対象の第1保留表示を通常態様から特殊態様(本例では白色の三角形表示である第1保留表示30TM001a)に変化させることを認識する。これに伴い、演出制御用CPU120は、第1保留作用演出を実行すること、また実行する第1保留作用演出の種類(キャラクタの種別)を決定する。本例では、キャラクタAが登場する第1保留作用演出(作用演出A)を実行することに決定したものとする。
演出制御用CPU120は、その決定結果に基づいて、第1保留作用演出(作用演出A)を実行する。図11−13(4)に示す例では、キャラクタAが登場して、予告対象の第1保留表示30TM001に向かってボールを投げるような態様の演出が実行されている。キャラクタAが投げたボールが、対象の第1保留表示30TM001に当たる画像が表示されることによって、その第1保留表示30TM001の態様が変化することを遊技者に期待させることができる。
次いで、演出制御用CPU120は、図11−13(5)に示すように、第1保留作用演出(作用演出A)を実行したことに応じて、予告対象の第1保留表示を通常態様から特殊態様(本例では白色の三角形表示である第1保留表示30TM001a)に変化させる。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図11−13(6)に示すように、画像表示装置5において飾り図柄の変動表示を終了する。
次いで、演出制御用CPU120は、図11−13(7)に示すように、アクティブ表示領域30TM103に表示されているアクティブ表示30TM003を消去すると共に、第1保留表示領域30TM101に表示されている第1保留表示(通常態様の第1保留表示30TM001及び特殊態様の第1保留表示30TM001a)を1つずつアクティブ表示領域30TM103側にシフト表示し、これと同時に、副アクティブ表示領域30TM105に表示されている副アクティブ表示30TM005を消去すると共に、副保留表示領域30TM104に表示されている副保留表示(通常態様の副保留表示30TM004(白色の星形表示))を1つずつ副アクティブ表示領域30TM105側にシフト表示して、画像表示装置5において次の変動表示を開始する。
ここで、演出制御用CPU120は、変動表示を開始するときに、第1変化演出の変化パターン407に基づいて、当該変動表示の実行中に予告対象の第1保留表示を特殊態様から青色態様(本例では青色の丸形表示である第1保留表示30TM001b)に変化させることを認識する。これに伴い、演出制御用CPU120は、第1保留作用演出を実行すること、また実行する第1保留作用演出の種類(キャラクタの種別)を決定する。本例では、キャラクタBが登場する第1保留作用演出(作用演出B)を実行することに決定したものとする。
また、演出制御用CPU120は、変動表示を開始するときに、第2変化演出の変化パターン906に基づいて、当該変動表示の実行中に予告対象の副保留表示を通常態様から青色態様(本例では青色の星形表示である副保留表示30TM004b)に変化させることを認識する。これに伴い、演出制御用CPU120は、副保留作用演出を実行すること、また実行する副保留作用演出の種類(キャラクタの種別)を決定する。本例では、キャラクタaが登場する副保留作用演出(作用演出a)を実行することに決定したものとする。
演出制御用CPU120は、これらの決定結果に基づいて、まず第1保留作用演出(作用演出B)を実行する。図11−13(7)に示す例では、キャラクタBが登場して、予告対象の第1保留表示30TM001aに向かってボールを投げるような態様の演出が実行されている。キャラクタBが投げたボールが、予告対象の第1保留表示30TM001aに当たる画像が表示されることによって、その第1保留表示30TM001aの態様が変化することを遊技者に期待させることができる。
次いで、演出制御用CPU120は、図11−13(8)に示すように、第1保留作用演出(作用演出B)を実行したことに応じて、予告対象の第1保留表示を特殊態様から青色態様(本例では青色の丸形表示である第1保留表示30TM001b)に変化させる。
演出制御用CPU120は、同じ変動表示期間内で、次に副保留作用演出(作用演出a)を実行する。図11−14(9)に示す例では、キャラクタaが登場して、予告対象の副保留表示30TM004に向かって風船を飛ばすような態様の演出が実行されている。図11−14(10)及び図11−15(11)に示すように、キャラクタaが飛ばした風船が、予告対象の副保留表示30TM004に向かって飛んでゆき、副保留表示30TM004の位置に到達する画像が表示されることによって、その副保留表示30TM004の態様が変化することを遊技者に期待させることができる。
本例では、図11−14(11)及び(12)に示すように、予告対象の副保留表示30TM004の位置に風船が到達すると、その副保留表示30TM004の態様が風船形(副保留表示30TM004F)に変化する。続けて、その風船が割れた画像(副保留表示30TM004G)が表示される。そして、演出制御用CPU120は、図11−14(13)及び(14)に示すように、副保留作用演出(作用演出a)を実行したことに応じて、予告対象の副保留表示を通常態様から青色態様(本例では青色の星形表示である副保留表示30TM004b)に変化させる。そして、変動表示時間が終了したことにもとづいて、図11−14(15)に示すように、画像表示装置5において飾り図柄の変動表示を終了する。
次いで、演出制御用CPU120は、図11−14(16)に示すように、アクティブ表示領域30TM103に表示されているアクティブ表示30TM003を消去すると共に、第1保留表示領域30TM101に表示されている第1保留表示(通常態様の第1保留表示30TM001及び青色態様の第1保留表示30TM001b)を1つずつアクティブ表示領域30TM103側にシフト表示し、これと同時に、副アクティブ表示領域30TM105に表示されている副アクティブ表示30TM005を消去すると共に、副保留表示領域30TM104に表示されている副保留表示(通常態様の副保留表示30TM004(白色の星形表示)及び青色態様の副保留表示30TM004b(青色の星形表示))を1つずつ副アクティブ表示領域30TM105側にシフト表示して、画像表示装置5において次の変動表示を開始する。
ここで、演出制御用CPU120は、変動表示を開始するときに、第1変化演出の変化パターン407に基づいて、当該変動表示の実行中に予告対象の第1保留表示を青色態様から赤色態様(本例では赤色の丸形表示である第1保留表示30TM001c)に変化させることを認識する。これに伴い、演出制御用CPU120は、第1保留作用演出を実行すること、また実行する第1保留作用演出の種類(キャラクタの種別)を決定する。本例では、キャラクタCが登場する第1保留作用演出(作用演出C)を実行することに決定したものとする。
また、演出制御用CPU120は、変動表示を開始するときに、第2変化演出の変化パターン906に基づいて、当該変動表示の実行中に予告対象の副保留表示を青色態様から赤色態様(本例では赤色の星形表示である副保留表示30TM004c)に変化させることを認識する。これに伴い、演出制御用CPU120は、副保留作用演出を実行すること、また実行する副保留作用演出の種類(キャラクタの種別)を決定する。本例では、キャラクタbが登場する副保留作用演出(作用演出b)を実行することに決定したものとする。
演出制御用CPU120は、これらの決定結果に基づいて、まず第1保留作用演出(作用演出C)を実行する。図11−15(17)に示す例では、キャラクタCが登場して、予告対象の第1保留表示30TM001bに向かってボールを投げるような態様の演出が実行されている。キャラクタCが投げたボールが、予告対象の第1保留表示30TM001bに当たる画像が表示されることによって、その第1保留表示30TM001bの態様が変化することを遊技者に期待させることができる。
次いで、演出制御用CPU120は、図11−15(18)に示すように、第1保留作用演出(作用演出C)を実行したことに応じて、予告対象の第1保留表示を青色態様から赤色態様(本例では赤色の丸形表示である第1保留表示30TM001c)に変化させる。
演出制御用CPU120は、同じ変動表示期間内で、次に副保留作用演出(作用演出b)を実行する。図11−15(19)に示す例では、キャラクタbが登場して、予告対象の副保留表示30TM004bに向かって風船を飛ばすような態様の演出が実行されている。図11−15(20)及び図11−15(21)に示すように、キャラクタbが飛ばした風船が、予告対象の副保留表示30TM004bに向かって飛んでゆき、副保留表示30TM004bの位置に到達する画像が表示されることによって、その副保留表示30TM004bの態様が変化することを遊技者に期待させることができる。
本例では、図11−15(21)及び(22)に示すように、予告対象の副保留表示30TM004bの位置に風船が到達すると、その副保留表示30TM004bの態様が風船形(副保留表示30TM004F)に変化する。続けて、その風船が割れた画像(副保留表示30TM004G)が表示される。そして、演出制御用CPU120は、図11−15(23)及び(24)に示すように、副保留作用演出(作用演出b)を実行したことに応じて、予告対象の副保留表示を青色態様から赤色態様(本例では赤色の星形表示である副保留表示30TM004c)に変化させる。。
このように、第1保留表示の態様を変化させる際に実行される第1保留作用演出と、副保留表示の態様を変化させる際に実行される副保留作用演出とで、演出態様が異なることにより、複数種類の保留対応表示(第1保留表示及び副保留表示)が存在することによる興趣を一層向上させることができる。
なお、図11−13〜図11−15に示したように、キャラクタが出現してアイコンに対してアクションを行う演出を、アクティブ表示の表示態様を変化させる際に実行するようにしても良く、また、副アクティブ表示の表示態様を変化させる際に実行するようにしても良い。例えば、アクティブ表示30TM003が通常態様で表示されているときに、キャラクタAが出現してアクティブ表示30TM003に向かってボールを投げるアクションを行うアクティブ作用演出を実行したことに応じて、アクティブ表示30TM003の表示態様を通常態様から他の態様(特殊態様、青色態様、緑色態様、赤色態様、金色態様)に変化させるようにしても良い。また、副アクティブ表示30TM005が通常態様で表示されているときに、キャラクタaが出現して副アクティブ表示30TM005に向かって風船を飛ばすアクションを行う副アクティブ作用演出を実行したことに応じて、副アクティブ表示30TM005の表示態様を通常態様から他の態様(青色態様、赤色態様)に変化させるようにしても良い。このように、アクティブ表示の態様を変化させる際に実行されるアクティブ作用演出と、副アクティブ表示の態様を変化させる際に実行される副アクティブ作用演出とで、演出態様が異なることにより、複数種類の変動対応表示(アクティブ表示及び副アクティブ表示)が存在することによる興趣を一層向上させることができる。
上記の実施形態において、パチンコ遊技機1に関する現在の設定値(1〜6)に応じて、第1変化演出の実行割合や第2変化演出の実行割合が異なるようにしても良い。例えば、設定値が低い(1〜3)場合と比較して、設定値が高い(4〜6)場合の方が、第1保留表示30TM001が通常態様とは異なる態様で表示される割合が高く、また、副保留表示30TM004が通常態様とは異なる態様で表示される割合(あるいは、副保留表示30TM004及び副アクティブ表示30TM005自体が表示される割合)が高いようにしても良い。また、設定値が低い(1〜3)場合と比較して、設定値が高い(4〜6)場合の方が、第1保留表示30TM001の表示色の変化回数が多い(例えば3回である)変化パターンが選択される割合が高く、副保留表示30TM004の表示色の変化回数が多い(例えば2回である)変化パターンが選択される割合が高いようにしても良い。
(アクティブ変化演出及び変化示唆演出)
この実施の形態では、演出制御用CPU120は、始動入賞が発生したときにアクティブ表示の最終表示態様を決定しているが、前述したようにアクティブシフト時のアクティブ表示の表示態様が最終表示態様とは異なる場合には、アクティブ表示の表示態様を変化させるアクティブ変化演出を実行することになる。
ここで、アクティブ表示の表示態様を変化させる場合(アクティブ変化演出を実行する場合)、及び、アクティブ表示の表示態様を変化させない場合(アクティブ変化演出を実行しない場合)において、アクティブ表示の表示態様を変化させる可能性があることを示唆する変化示唆演出を実行可能である。この変化示唆演出には、成功態様と、失敗態様とがあり、以下に示す例では、成功態様の変化示唆演出が実行された場合には、アクティブ表示の表示態様を変化させ、失敗態様の変化示唆演出が実行された場合には、アクティブ表示の表示態様を変化させないものとする。
演出制御用CPU120は、変動表示の開始に伴うアクティブシフトを行ったときに、アクティブシフト時のアクティブ表示の表示態様と、始動入賞が発生したときに決定したアクティブ表示の最終表示態様と、が異なる場合には、当該変動表示の実行中にアクティブ変化演出及び変化示唆演出を実行することにより、当該変動表示の期間内にアクティブ表示をアクティブシフト時の表示態様から最終表示態様まで変化させる。
この場合に、演出制御用CPU120は、変動表示を開始するときに、アクティブ表示をアクティブシフト時の表示態様から最終表示態様まで変化させる変化パターンを決定する。図11−16は、アクティブ表示の変化パターンを決定するためのテーブルの具体例を示す説明図である。この実施の形態では、アクティブ表示の最終表示態様としての特殊態様、青色態様、緑色態様、赤色態様、及び、金色態様に対して、それぞれ判定値が割り振られている。なお、図11−16における「○」の表示は、成功態様の変化示唆演出が実行されることを示しており、「?」の表示は、失敗態様の変化示唆演出が実行されることを示している。
演出制御用CPU120は、アクティブシフト時のアクティブ表示が通常態様である場合には、図11−16(A)に示すように、通常態様用のアクティブ表示変化パターン決定テーブルを選択する。図11−16(A)に示すように、通常態様用のアクティブ表示変化パターン決定テーブルには、最終表示態様が特殊態様である場合において、変化パターン011が100%の確率で選択されるように判定値が割り振られている。変化パターン011における変化示唆演出の実行回数は2回であり、そのうち成功態様が1回、失敗態様が1回である。変化パターン011は、アクティブシフト時にアクティブ表示を通常態様で表示した後、成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を特殊態様に変化させ、その後に失敗態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を特殊態様のまま変化させない変化パターンである。
最終表示態様が青色態様である場合において、変化パターン012が60%、変化パターン013が40%の確率で選択されるように判定値が割り振られている。変化パターン012、変化パターン013における変化示唆演出の実行回数は3回であり、そのうち成功態様が2回、失敗態様が1回である。変化パターン012は、アクティブシフト時にアクティブ表示を通常態様で表示した後、成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を特殊態様に変化させ、その後に成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を青色態様に変化させ、その後に失敗態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を青色態様のまま変化させない変化パターンであり、変化パターン013は、アクティブシフト時にアクティブ表示を通常態様で表示した後、成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を特殊態様に変化させ、その後に失敗態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を特殊態様のまま変化させず、その後に成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を青色態様に変化させる変化パターンである。
最終表示態様が緑色態様である場合において、変化パターン014が70%、変化パターン015が30%の確率で選択されるように判定値が割り振られている。変化パターン014、変化パターン015における変化示唆演出の実行回数は4回であり、そのうち成功態様が3回、失敗態様が1回である。変化パターン014は、アクティブシフト時にアクティブ表示を通常態様で表示した後、成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を特殊態様に変化させ、その後に成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を青色態様に変化させ、その後に成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を緑色態様に変化させ、その後に失敗態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を緑色態様のまま変化させない変化パターンであり、変化パターン015は、アクティブシフト時にアクティブ表示を通常態様で表示した後、成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を特殊態様に変化させ、その後に成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を青色態様に変化させ、その後に失敗態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を青色態様のまま変化させず、その後に成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を緑色態様に変化させる変化パターンである。
最終表示態様が赤色態様である場合において、変化パターン016が80%、変化パターン017が20%の確率で選択されるように判定値が割り振られている。変化パターン016、変化パターン017における変化示唆演出の実行回数は5回であり、そのうち成功態様が4回、失敗態様が1回である。変化パターン016は、アクティブシフト時にアクティブ表示を通常態様で表示した後、成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を特殊態様に変化させ、その後に成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を青色態様に変化させ、その後に成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を緑色態様に変化させ、その後に成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を赤色態様に変化させ、その後に失敗態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を赤色態様のまま変化させない変化パターンであり、変化パターン017は、アクティブシフト時にアクティブ表示を通常態様で表示した後、成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を特殊態様に変化させ、その後に成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を青色態様に変化させ、その後に成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を緑色態様に変化させ、その後に失敗態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を緑色態様のまま変化させず、その後に成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を赤色態様に変化させる変化パターンである。
また、最終表示態様が金色態様である場合において、変化パターン018が100%の確率で選択されるように判定値が割り振られている。変化パターン018における変化示唆演出の実行回数は5回であり、そのうち成功態様が5回、失敗態様が0回である。変化パターン018は、アクティブシフト時にアクティブ表示を通常態様で表示した後、成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を特殊態様に変化させ、その後に成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を青色態様に変化させ、その後に成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を緑色態様に変化させ、その後に成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を赤色態様に変化させ、その後に成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を金色態様に変化させる変化パターンである。
演出制御用CPU120は、アクティブシフト時のアクティブ表示が特殊態様である場合には、図11−16(B)に示すように、特殊態様用のアクティブ表示変化パターン決定テーブルを選択する。図11−16(B)に示すように、特殊態様用のアクティブ表示変化パターン決定テーブルには、最終表示態様が青色態様である場合において、変化パターン021が100%の確率で選択されるように判定値が割り振られている。変化パターン021における変化示唆演出の実行回数は2回であり、そのうち成功態様が1回、失敗態様が1回である。変化パターン021は、アクティブシフト時にアクティブ表示を特殊態様で表示した後、成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を青色態様に変化させ、その後に失敗態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を青色態様のまま変化させない変化パターンである。
最終表示態様が緑色態様である場合において、変化パターン022が70%、変化パターン023が30%の確率で選択されるように判定値が割り振られている。変化パターン022、変化パターン023における変化示唆演出の実行回数は3回であり、そのうち成功態様が2回、失敗態様が1回である。変化パターン022は、アクティブシフト時にアクティブ表示を特殊態様で表示した後、成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を青色態様に変化させ、その後に成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を緑色態様に変化させ、その後に失敗態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を緑色態様のまま変化させない変化パターンであり、変化パターン023は、アクティブシフト時にアクティブ表示を特殊態様で表示した後、成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を青色態様に変化させ、その後に失敗態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を青色態様のまま変化させず、その後に成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を緑色態様に変化させる変化パターンである。
最終表示態様が赤色態様である場合において、変化パターン024が80%、変化パターン025が20%の確率で選択されるように判定値が割り振られている。変化パターン024、変化パターン025における変化示唆演出の実行回数は4回であり、そのうち成功態様が3回、失敗態様が1回である。変化パターン024は、アクティブシフト時にアクティブ表示を特殊態様で表示した後、成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を青色態様に変化させ、その後に成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を緑色態様に変化させ、その後に成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を赤色態様に変化させ、その後に失敗態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を赤色態様のまま変化させない変化パターンであり、変化パターン025は、アクティブシフト時にアクティブ表示を特殊態様で表示した後、成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を青色態様に変化させ、その後に成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を緑色態様に変化させ、その後に失敗態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を緑色態様のまま変化させず、その後に成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を赤色態様に変化させる変化パターンである。
また、最終表示態様が金色態様である場合において、変化パターン026が100%の確率で選択されるように判定値が割り振られている。変化パターン026における変化示唆演出の実行回数は4回であり、そのうち成功態様が4回、失敗態様が0回である。変化パターン026は、アクティブシフト時にアクティブ表示を特殊態様で表示した後、成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を青色態様に変化させ、その後に成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を緑色態様に変化させ、その後に成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を赤色態様に変化させ、その後に成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を金色態様に変化させる変化パターンである。
演出制御用CPU120は、アクティブシフト時のアクティブ表示が青色態様である場合には、図11−16(C)に示すように、青色態様用のアクティブ表示変化パターン決定テーブルを選択する。図11−16(C)に示すように、青色態様用のアクティブ表示変化パターン決定テーブルには、最終表示態様が緑色態様である場合において、変化パターン031が100%の確率で選択されるように判定値が割り振られている。変化パターン031における変化示唆演出の実行回数は2回であり、そのうち成功態様が1回、失敗態様が1回である。変化パターン031は、アクティブシフト時にアクティブ表示を青色態様で表示した後、成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を緑色態様に変化させ、その後に失敗態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を緑色態様のまま変化させない変化パターンである。
最終表示態様が赤色態様である場合において、変化パターン032が80%、変化パターン033が20%の確率で選択されるように判定値が割り振られている。変化パターン032、変化パターン033における変化示唆演出の実行回数は3回であり、そのうち成功態様が2回、失敗態様が1回である。変化パターン032は、アクティブシフト時にアクティブ表示を青色態様で表示した後、成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を緑色態様に変化させ、その後に成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を赤色態様に変化させ、その後に失敗態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を赤色態様のまま変化させない変化パターンであり、変化パターン033は、アクティブシフト時にアクティブ表示を青色態様で表示した後、成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を緑色態様に変化させ、その後に失敗態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を緑色態様のまま変化させず、その後に成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を赤色態様に変化させる変化パターンである。
また、最終表示態様が金色態様である場合において、変化パターン034が100%の確率で選択されるように判定値が割り振られている。変化パターン034における変化示唆演出の実行回数は3回であり、そのうち成功態様が3回、失敗態様が0回である。変化パターン034は、アクティブシフト時にアクティブ表示を青色態様で表示した後、成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を緑色態様に変化させ、その後に成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を赤色態様に変化させ、その後に成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を金色態様に変化させる変化パターンである。
演出制御用CPU120は、アクティブシフト時のアクティブ表示が赤色態様である場合には、図11−16(D)に示すように、赤色態様用のアクティブ表示変化パターン決定テーブルを選択する。図11−16(D)に示すように、赤色態様用のアクティブ表示変化パターン決定テーブルには、最終表示態様が金色態様である場合において、変化パターン041が100%の確率で選択されるように判定値が割り振られている。変化パターン041における変化示唆演出の実行回数は1回であり、そのうち成功態様が1回、失敗態様が0回である。変化パターン041は、アクティブシフト時にアクティブ表示を赤色態様で表示した後、成功態様の変化示唆演出を実行してアクティブ表示を金色態様に変化させる変化パターンである。
図11−16に示すように、1回の変動表示期間内(本例においてはリーチ状態が成立する前にアクティブ表示の表示態様が最終表示態様まで変化するため、変動表示が開始されてからリーチ状態が成立するまでの期間内)に、より多くの変化示唆演出が実行されるほど、特に、より多くの成功態様の変化示唆演出が実行されるほど、大当り期待度の高い表示色に変化する割合が高くなる。
ここで、本実施形態では、n回目の変化示唆演出が実行された段階において、それまでの成功態様の変化示唆演出の実行回数が多いほど、n+1回目の変化示唆演出が実行される割合が高いように構成されている。例えば、2回目の変化示唆演出が実行された段階(n=2の場合)において、2回ともに成功態様だった場合には必ず3回目の変化示唆演出が実行されるようになっているが、2回のうち1回が成功態様であり1回が失敗態様であった場合には、3回目の変化示唆演出が実行されない場合がある。n=3の場合、n=4の場合も同様である。このように、変化示唆演出が実行された場合には、変動表示が開始されてからリーチ状態が成立するまでの期間内に実行された成功態様の変化示唆演出の実行回数が多いほど、同じ変動表示期間内(変動表示が開始されてからリーチ状態が成立するまでの期間内)で次の変化示唆演出が実行される割合が高いため、遊技者は、変化示唆演出の実行回数、特に成功態様の変化示唆演出の実行回数に注目することになり、これにより興趣を向上させることができる。
また、本実施形態では、1の変動表示期間内において、[変化示唆演出が実行された回数]に対しての[成功態様の変化示唆演出が実行された回数]の割合が高いほど、大当り期待度の高い表示態様に変化する割合が高くなっている。具体的には、[成功態様の変化示唆演出の実行回数/変化示唆演出の実行回数]は、最終表示態様が特殊態様となる場合には1/2であり、最終表示態様が青色態様となる場合には2/3であり、最終表示態様が緑色態様となる場合には3/4であり、最終表示態様が赤色態様となる場合には4/5であり、最終表示態様が金色態様となる場合には5/5である。このように、[成功態様の変化示唆演出の実行回数/変化示唆演出の実行回数]が大きいほど、アクティブ表示が大当り期待度の高い表示態様に変化する割合が高くなっていることから、遊技者は、変化示唆演出の実行回数と成功態様の変化示唆演出の実行回数との関係にも注目することになり、これにより興趣を向上させることができる。
また、本実施形態では、成功態様の変化示唆演出が連続して実行される回数が多いほど、大当り期待度の高い表示態様に変化する割合が高くなっている。具体的には、成功態様の変化示唆演出が連続する数は、最終表示態様が青色態様となる場合には1(連続せず)又は2であり、最終表示態様が緑色態様となる場合には2又は3であり、最終表示態様が赤色態様となる場合には3又は4であり、最終表示態様が金色態様となる場合には5である。これにより、遊技者は成功態様の変化示唆演出が連続して実行されるか否か、さらに何回連続するかに興味を持つことになる。
また、本例では、最終表示態様が同じ表示色の場合、成功態様の変化示唆演出が連続する数がより多い変化パターンが選択され易い。例えば、青色態様の場合は変化パターン013(連続せず)よりも変化パターン012(2連続)の方が選択される割合が高く、緑色態様の場合は変化パターン015(2連続)よりも変化パターン014(3連続)の方が選択される割合が高く、赤色態様の場合は変化パターン017(3連続)よりも変化パターン016(4連続)の方が選択される割合が高い。このように、最終的には同じ表示色となる場合でも、成功態様の変化示唆演出が連続し易いようにすることで、遊技者の期待感をより高めることができる。
演出制御用CPU120は、始動入賞時に決定した図11−16に示す変化パターンに基づいて、変化示唆演出の実行回数及び変化示唆演出の態様(成功態様又は失敗態様)を決定する。そして、演出制御用CPU120は、各変化示唆演出に関して、成功態様であるか又は失敗態様であるか、及び、次の変化示唆演出を実行するか否か、に基づいて、変化示唆演出の種別を決定する。変化示唆演出の種別として、キャラクタAが登場する変化示唆演出A、キャラクタBが登場する変化示唆演出B、キャラクタCが登場する変化示唆演出C、キャラクタDが登場する変化示唆演出D、及び、キャラクタEが登場する変化示唆演出E、が存在する。
演出制御用CPU120は、始動入賞時に決定した変化パターンにおいて、n回目に実行される変化示唆演出が成功態様であり且つn+1回目の変化示唆演出を実行する場合には、図11−17に示す[成功態様、次回演出実行あり]のテーブルを選択する。変化示唆演出決定テーブルが[成功態様、次回演出実行あり]である場合において、キャラクタAが10%、キャラクタBが20%、キャラクタCが30%、キャラクタDが40%、キャラクタEが0%の確率で選択されるように判定値が割り振られている。
演出制御用CPU120は、始動入賞時に決定した変化パターンにおいて、n回目に実行される変化示唆演出が成功態様であり且つn+1回目の変化示唆演出を実行しない場合には、図11−17に示す[成功態様、次回演出実行なし]のテーブルを選択する。変化示唆演出決定テーブルが[成功態様、次回演出実行なし]である場合において、キャラクタAが5%、キャラクタBが15%、キャラクタCが30%、キャラクタDが45%、キャラクタEが5%の確率で選択されるように判定値が割り振られている。
演出制御用CPU120は、始動入賞時に決定した変化パターンにおいて、n回目に実行される変化示唆演出が失敗態様であり且つn+1回目の変化示唆演出を実行する場合には、図11−17に示す[失敗態様、次回演出実行あり]のテーブルを選択する。変化示唆演出決定テーブルが[失敗態様、次回演出実行あり]である場合において、キャラクタAが37%、キャラクタBが32%、キャラクタCが30%、キャラクタDが1%、キャラクタEが0%の確率で選択されるように判定値が割り振られている。
演出制御用CPU120は、始動入賞時に決定した変化パターンにおいて、n回目に実行される変化示唆演出が失敗態様であり且つn+1回目の変化示唆演出を実行しない場合には、図11−17に示す[失敗態様、次回演出実行なし]のテーブルを選択する。変化示唆演出決定テーブルが[失敗態様、次回演出実行なし]である場合において、キャラクタAが35%、キャラクタBが30%、キャラクタCが30%、キャラクタDが5%、キャラクタEが0%の確率で選択されるように判定値が割り振られている。
演出制御用CPU120は、各変化示唆演出に関して、図11−17に示す変化示唆演出決定テーブルに基づいて、変化示唆演出の種別を決定している。そのため、n回目とn+1回目の変化示唆演出が実行される場合に、例えば、n回目の変化示唆演出でキャラクタAが選択されて、n+1回目の変化示唆演出でキャラクタA〜キャラクタEの全てのキャラクタが選択される可能性がある。つまり、n回目でキャラクタAが登場する変化示唆演出Aが実行されたときに、n+1回目でキャラクタAとは異なるキャラクタBが登場する変化示唆演出Bが実行される可能性がある一方で、n+1回目でn回目と同様のキャラクタAが登場する変化示唆演出Aが実行される可能性もある。このような構成によれば、変化示唆演出の多様化を図ることができる。
図11−17に示すように、キャラクタAが登場する変化示唆演出Aは、成功態様となる確率は低いが、次の変化示唆演出が実行される確率は高く、キャラクタDが登場する変化示唆演出Dは、成功態様となる確率は高いが、次の変化示唆演出が実行される確率は低い。また、キャラクタEが登場する変化示唆演出Eは、成功態様である確率は100%であるが、次の変化示唆演出が実行される確率は0%である。従って、遊技者にとっては、画面にキャラクタAが表示された場合には、アクティブ表示の表示態様が変化する期待度は低いが次回の変化示唆演出が実行される期待度は高いということになり、画面にキャラクタDが表示された場合には、アクティブ表示の表示態様が変化する期待度は高いが次回の変化示唆演出が実行される期待度は低いということになり、画面にキャラクタEが表示された場合には、アクティブ表示の表示態様は必ず変化するが次回の変化示唆演出は実行されない(今回の変化示唆演出が最後となる)ということになる。
このように、演出に登場するキャラクタの種別に応じて、アクティブ表示の表示態様が大当り期待度の高い態様に変化する割合が異なるため、遊技者は、何れの種別のキャラクタが登場するかに注目することになる。また、演出に登場するキャラクタの種別に応じて、次の変化示唆演出が実行される割合が異なるため、遊技者は、何れの種別のキャラクタが登場するかに注目することになる。
なお、図11−17に示した演出種別に限らず、例えば、アクティブ表示の表示態様が変化する割合が低く且つ次回の変化示唆演出が実行される割合も低い演出種別を設けても良く、アクティブ表示の表示態様が変化する割合が高く且つ次回の変化示唆演出が実行される割合も高い演出種別を設けても良い。
(アクティブ変化演出及び変化示唆演出の具体例)
次に、アクティブ変化演出及び変化示唆演出の具体例に関して、図11−18〜図11−20を用いて説明する。図11−18、図11−19(9)〜(12)、及び、図11−20に示す演出例は、演出制御用CPU120が、始動入賞時に、最終表示態様を金色態様とすることに決定すると共にアクティブシフト時の態様を通常態様とすることに決定し、当該始動入賞に基づく変動表示を開始するときに、アクティブ表示の変化パターンを変化パターン018とすることに決定した場合の例である。また、図11−18、及び、図11−19(9)、(10)、(20)〜(22)に示す演出例は、演出制御用CPU120が、始動入賞時に、最終表示態様を緑色態様に決定すると共にアクティブシフト時の態様を通常態様とすることに決定し、当該始動入賞に基づく変動表示を開始するときに、アクティブ表示の変化パターンを変化パターン014とすることに決定した場合の例である。
本例では、変化パターン018に基づいて、1回目の変化示唆演出に関してキャラクタAが登場する変化示唆演出Aを実行することに決定し、且つ2回目の変化示唆演出が実行されることに基づいて成功態様の変化示唆演出Aを実行することに決定されており、2回目の変化示唆演出に関してキャラクタBが登場する変化示唆演出Bを実行することに決定し、且つ3回目の変化示唆演出が実行されることに基づいて成功態様の変化示唆演出Bを実行することに決定されており、3回目の変化示唆演出に関してキャラクタCが登場する変化示唆演出Cを実行することに決定し、且つ4回目の変化示唆演出が実行されることに基づいて成功態様の変化示唆演出Cを実行することに決定されており、4回目の変化示唆演出に関してキャラクタDが登場する変化示唆演出Dを実行することに決定し、且つ5回目の変化示唆演出が実行されることに基づいて成功態様の変化示唆演出Dを実行することに決定されており、5回目の変化示唆演出に関してキャラクタEが登場する成功態様の変化示唆演出Eを実行することに決定しているものとする。
図11−18(1)は、アクティブ表示領域30TM103に通常態様のアクティブ表示30TM003(白色の丸形表示)が表示されており、画像表示装置5において左中右の飾り図柄の変動表示を実行している状態を示している。
演出制御用CPU120は、1回目の変化示唆演出の実行タイミングとなったことに応じて、成功態様の変化示唆演出Aを実行する。その結果、図11−18(1)に示すように、キャラクタAが画面右側から登場し、そのキャラクタAがアクティブ表示30TM003に向かってボールを投げるアクションを行う演出画像が表示され、続けて図11−18(2)に示すように、キャラクタAが投げたボールがアクティブ表示30TM003に命中したことを示す演出画像が表示される。このとき、アクティブ表示領域30TM103には通常態様のアクティブ表示30TM003とは異なるエフェクト画像(アクティブ表示30TM003G)が表示される。このエフェクト画像は、アクティブ表示が爆発したことを想起させる画像である。そして、図11−18(3)に示すように、1回目の変化示唆演出が終了したことに応じて、アクティブ表示領域30TM103には特殊態様のアクティブ表示30TM003a(白色の三角形表示)が表示される。
次に、演出制御用CPU120は、2回目の変化示唆演出の実行タイミングとなったことに応じて、成功態様の変化示唆演出Bを実行する。その結果、図11−18(4)に示すように、キャラクタBが画面左側から登場し、そのキャラクタBがアクティブ表示30TM003aに向かってボールを投げるアクションを行う演出画像が表示され、続けて図11−18(5)に示すように、キャラクタBが投げたボールがアクティブ表示30TM003aに命中したことを示す演出画像が表示される。このとき、アクティブ表示領域30TM103には特殊態様のアクティブ表示30TM003aとは異なるエフェクト画像(アクティブ表示30TM003G)が表示される。そして、図11−18(6)に示すように、2回目の変化示唆演出が終了したことに応じて、アクティブ表示領域30TM103には青色態様のアクティブ表示30TM003b(青色の丸形表示)が表示される。
次に、演出制御用CPU120は、3回目の変化示唆演出の実行タイミングとなったことに応じて、成功態様の変化示唆演出Cを実行する。その結果、図11−18(7)に示すように、キャラクタCが画面右側から登場し、そのキャラクタCがアクティブ表示30TM003bに向かって飛びながらボールを投げるアクションを行う演出画像が表示され、続けて図11−18(8)に示すように、キャラクタCが投げたボールがアクティブ表示30TM003bに命中したことを示す演出画像が表示される。このとき、アクティブ表示領域30TM103には青色態様のアクティブ表示30TM003bとは異なるエフェクト画像(アクティブ表示30TM003G)が表示される。そして、図11−19(9)に示すように、3回目の変化示唆演出が終了したことに応じて、アクティブ表示領域30TM103には緑色態様のアクティブ表示30TM003d(緑色の丸形表示)が表示される。
次に、演出制御用CPU120は、4回目の変化示唆演出の実行タイミングとなったことに応じて、成功態様の変化示唆演出Dを実行する。その結果、図11−19(10)に示すように、キャラクタDが画面左側から登場し、そのキャラクタDがアクティブ表示30TM003dに向かって飛びながらボールを投げるアクションを行う演出画像が表示され、続けて図11−19(11)に示すように、キャラクタDが投げたボールがアクティブ表示30TM003dに命中したことを示す演出画像が表示される。このとき、アクティブ表示領域30TM103には緑色態様のアクティブ表示30TM003dとは異なるエフェクト画像(アクティブ表示30TM003G)が表示される。そして、図11−19(12)に示すように、4回目の変化示唆演出が終了したことに応じて、アクティブ表示領域30TM103には赤色態様のアクティブ表示30TM003c(赤色の丸形表示)が表示される。
次に、演出制御用CPU120は、5回目の変化示唆演出の実行タイミングとなったことに応じて、成功態様の変化示唆演出Eを実行する。その結果、図11−20(13)に示すように、画像表示装置5の画面を構成する透明部材(ガラス板等)にヒビが入った態様のヒビ画像(画面ヒビ画像30TM200)が表示される。さらに、図11−20(14)に示すように、ヒビの範囲が拡大した態様のヒビ画像(画面ヒビ画像30TM200)が表示される。
次いで、図11−20(15)に示すように、画像表示装置5の画面を構成する透明部材が割れる態様の画像(画面割れ画像30TM210)が表示され、キャラクタEが画面中央から登場し、そのキャラクタEがアクティブ表示30TM003cに向かって飛びながらボールを投げるアクションを行う演出画像が表示される。続けて、図11−20(16)に示すように、キャラクタEが投げたボールがアクティブ表示30TM003cに命中したことを示す演出画像が表示される。このとき、アクティブ表示領域30TM103には赤色態様のアクティブ表示30TM003cとは異なるエフェクト画像(アクティブ表示30TM003G)が表示される。そして、図11−20(17)に示すように、5回目の変化示唆演出が終了したことに応じて、アクティブ表示領域30TM103には金色態様のアクティブ表示30TM003e(金色の丸形表示)が表示される。
そして、図11−20(18)に示すように、画像表示装置5において表示されていた画面割れ画像30TM210が消去され、図11−20(19)に示すように、左図柄表示領域及び右図柄表示領域に同一の飾り図柄(本例では、「7」)が停止したリーチ状態が成立し、「リーチ!!」という文字が画面下部(アクティブ表示領域30TM103に重複する領域)に表示されるリーチ演出が実行される。ここで、前述したようにリーチが成立するタイミングで、金色態様のアクティブ表示30TM003eは非表示となり、アクティブ表示領域30TM103を示す四角の枠も非表示となる。非表示となった情報は、当該予告対象の変動表示が終了するまで表示されない。
図11−18、及び、図11−19(9)、(10)、(20)〜(22)に示す演出例は、演出制御用CPU120が、始動入賞時に、最終表示態様を緑色態様に決定すると共にアクティブシフト時の態様を通常態様とすることに決定し、当該始動入賞に基づく変動表示を開始するときに、アクティブ表示の変化パターンを変化パターン014とすることに決定した場合の例である。
本例では、変化パターン014に基づいて、1回目の変化示唆演出に関してキャラクタAが登場する変化示唆演出Aを実行することに決定し、且つ2回目の変化示唆演出が実行されることに基づいて成功態様の変化示唆演出Aを実行することに決定されており、2回目の変化示唆演出に関してキャラクタBが登場する変化示唆演出Bを実行することに決定し、且つ3回目の変化示唆演出が実行されることに基づいて成功態様の変化示唆演出Bを実行することに決定されており、3回目の変化示唆演出に関してキャラクタCが登場する変化示唆演出Cを実行することに決定し、且つ4回目の変化示唆演出が実行されることに基づいて成功態様の変化示唆演出Cを実行することに決定されており、4回目の変化示唆演出に関してキャラクタDが登場する変化示唆演出Dを実行することに決定し、且つ5回目の変化示唆演出が実行されないことに基づいて失敗態様の変化示唆演出Dを実行することに決定しているものとする。
図11−18(1)〜図11−19(9)に示す演出例(1回目の変化示唆演出〜3回目の変化示唆演出)は、上述した変化パターン018の演出例と同様であるため説明を省略し、図11−19(10)、(20)〜(22)に示す演出例を説明する。
演出制御用CPU120は、4回目の変化示唆演出の実行タイミングとなったことに応じて、失敗態様の変化示唆演出Dを実行する。その結果、図11−19(10)に示すように、キャラクタDが画面左側から登場し、そのキャラクタDがアクティブ表示30TM003dに向かって飛びながらボールを投げるアクションを行う演出画像が表示され、続けて図11−19(20)に示すように、キャラクタDが投げたボールがアクティブ表示30TM003dに命中しなかったことを示す演出画像が表示される。このとき、アクティブ表示領域30TM103には緑色態様のアクティブ表示30TM003dが継続して表示されており、前述したエフェクト画像(アクティブ表示30TM003G)は表示されず、これに代わりキャラクタDが投げて命中しなかったボールが画面右下部に向けて転がっていく演出画像が表示される。そして、図11−19(21)に示すように、4回目の変化示唆演出が終了したときに、アクティブ表示領域30TM103には緑色態様のアクティブ表示30TM003dが継続して表示されている。即ち、4回目の変化示唆演出の実行前(3回目の変化示唆演出の終了後)からアクティブ表示の表示態様が変化しない。
そして、図11−19(22)に示すように、左図柄表示領域及び右図柄表示領域に同一の飾り図柄(本例では、「4」)が停止したリーチ状態が成立し、「リーチ!!」という文字が画面下部(アクティブ表示領域30TM103に重複する領域)に表示されるリーチ演出が実行される。ここで、前述したようにリーチ状態が成立するタイミングで、アクティブ表示領域30TM103は非表示となるので、緑色態様のアクティブ表示30TM003dは、当該予告対象の変動表示が終了するまで表示されない。
図11−18(1)〜図11−20(19)に示すように、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において左中右の飾り図柄の変動表示を継続して実行している状態で、変化パターンに応じた所定回数(1回〜5回)の変化示唆演出を実行している。そして、所定回数の変化示唆演出の実行が終了すると、左図柄表示領域及び右図柄表示領域に同一の飾り図柄を停止させリーチ状態を成立させる。つまり、演出制御用CPU120が所定回数の変化示唆演出を実行している期間は、画像表示装置5において左中右の飾り図柄を仮停止させたり、変動表示の方向を変化させたり、リーチ状態を成立させたりしない。このような構成によれば、変化パターンに応じた所定回数の変化示唆演出が実行されている期間は、飾り図柄の変動表示の態様が変化しないので、変化示唆演出により一層注目させることができる。
なお、図11−16には、失敗態様の変化示唆演出が連続しない変化パターンを示しているが、このような形態に限らず、失敗態様の変化示唆演出が連続する変化パターンを設けても良い。また、失敗態様の変化示唆演出が成功態様の変化示唆演出よりも多く実行される変化パターンを設けても良い。例えば、3回連続して失敗態様の変化示唆演出が実行された後に、2回連続して成功態様の変化示唆演出が実行される変化パターンを設けても良い。また、失敗態様の変化示唆演出が1回以上実行されるが、成功態様の変化示唆演出が1回も実行されないことによりアクティブ表示の表示態様が変化しない演出パターンを設けても良い。
図11−16等に示す例では、失敗態様の変化示唆演出が実行された場合にはアクティブ表示の表示態様が変化せず、成功態様の変化示唆演出が実行された場合には必ずアクティブ表示の表示態様が変化する例を示したが、このような形態に限らず、成功態様の変化示唆演出が実行された場合には、失敗態様の変化示唆演出が実行された場合よりも高い割合でアクティブ表示の表示態様が変化する構成であれば良く、例えば、成功態様の変化示唆演出が実行された場合であってもアクティブ表示の表示態様が変化しない演出パターンを設けても良く、失敗態様の変化示唆演出が実行された場合であってもアクティブ表示の表示態様が変化する演出パターンを設けても良い。
図11−16等に示す例では、成功態様の変化示唆演出が実行された場合には、アクティブ表示の表示態様が、大当り期待度が1段階高い表示態様(通常態様から特殊態様、特殊態様から青色態様、青色態様から緑色態様、緑色態様から赤色態様、赤色態様から金色態様)に変化する例を示したが、このような形態に限らず、成功態様の変化示唆演出が実行された場合には、アクティブ表示の表示態様が、大当り期待度が2段階以上高い表示態様(例えば、通常態様から緑色態様、青色態様から金色態様等)に変化する変化パターンを設けても良い。また、実行される変化示唆演出の種別(例えば、出現するキャラクタの種別)に応じて、表示態様が2段階以上変化する割合が異なるようにしても良く、例えば、キャラクタAが出現する変化示唆演出が実行された場合には、表示態様が2段階以上変化する割合が低く、キャラクタBが出現する変化示唆演出が実行された場合には、表示態様が2段階以上変化する割合が高いようにしても良い。さらに、キャラクタCが出現する変化示唆演出が実行された場合には、表示態様が必ず3段階変化するようにしても良い。
上記の実施形態において、変化示唆演出を、飾り図柄が仮停止する前のタイミングで実行するようにしても良い。具体的には、飾り図柄を仮停止させた後に再変動させる擬似連変動が1回以上実行される変動パターンに基づいて飾り図柄の変動表示が実行される場合に、飾り図柄の仮停止前に成功態様の変化示唆演出を実行するようにしても良い。例えば、n回の仮停止が実行される場合には、各仮停止前に成功態様の変化示唆演出を実行し(計n回の成功態様の変化示唆演出を連続して実行し)、その後に失敗態様の変化示唆演出を実行することで、n+1回目の仮停止が実行されないことを示唆するようにしても良い。なお、擬似連変動が1回も実行されない変動パターンに基づいて飾り図柄の変動表示が実行される場合に、失敗態様の変化示唆演出のみを実行して成功態様の変化示唆演出を実行しない演出パターンを設けても良い。また、擬似連変動が予め定められた上限回数(例えばn+1回)実行される変動パターンに基づいて飾り図柄の変動表示が実行される場合に、n+1回の成功態様の変化示唆演出を連続して実行し、失敗態様の変化示唆演出は実行しない演出パターンを設けても良い。
このような構成とする場合には、飾り図柄が仮停止していない状態で変化示唆演出を開始し(キャラクタが登場し)、飾り図柄が仮停止する前に当該変化示唆演出を終了させる(キャラクタがアクションを行いアクティブ表示の表示態様が変化する)ようにすると良い。例えば、飾り図柄の変動表示が開始された直後にキャラクタAが登場してアクションを行いアクティブ表示の表示態様が通常態様から特殊態様に変化し、その後に1回目の仮停止が行われて1回目の再変動が開始された後に、キャラクタBが登場してアクションを行いアクティブ表示の表示態様が特殊態様から青色態様に変化し、その後に2回目の仮停止が行われて2回目の再変動が開始された後に、キャラクタCが登場してアクションを行いアクティブ表示の表示態様が青色態様から緑色態様に変化するようにしても良い。このように、1回の変化示唆演出の実行期間と飾り図柄の仮停止期間(即ち飾り図柄の変動態様を変化させる期間)とが重複しないようにすることで、変化示唆演出に注目させることができると共に、飾り図柄が仮停止する際の演出効果を低下させないようにすることができる。
なお、飾り図柄の変動表示方向を縦方向から横方向に変更する演出を実行する場合には、飾り図柄が縦方向に変動表示している状態で変化示唆演出を開始し(キャラクタが登場し)、飾り図柄の変動表示方向を横方向に変更する前に当該変化示唆演出を終了させる(キャラクタがアクションを行いアクティブ表示の表示態様が変化する)ようにすると良い。例えば、飾り図柄の変動表示が開始された直後に最初のキャラクタが登場してアクションを行いアクティブ表示の表示態様が通常態様から青色態様に変化し、その後に飾り図柄の変動表示方向が縦方向から横方向に変化した後に、次のキャラクタが登場してアクションを行いアクティブ表示の表示態様が青色態様から赤色態様に変化するようにしても良い。このように、1回の変化示唆演出の実行期間と飾り図柄の変動表示方向が変化するタイミングとが重複しないようにすることで、変化示唆演出に注目させることができると共に、飾り図柄の変動表示方向が変化する際の演出効果を低下させないようにすることができる。
上記の実施形態では、変化示唆演出が、アクティブ表示の表示態様が変化することを示唆する演出である例を示したが、このような形態に限らず、変化示唆演出は、保留表示の表示態様が変化することを示唆する演出であっても良い。例えば、図11−16に示した変化パターンを、保留表示の表示態様を変化させる際の変化パターンとしても良く、成功態様の変化示唆演出が実行された場合には保留表示の表示態様を変化させ、失敗態様の変化示唆演出が実行された場合には保留表示の表示態様を変化させないようにしても良い。
上記の実施形態では、成功態様の変化示唆演出と、失敗態様の変化示唆演出の何れの場合にも、登場したキャラクタが同様のアクション(アクティブ表示又は保留表示に作用する演出であり、例えば、ボールを投げるアクション)を行う例を示したが、このような形態に限らず、成功態様の変化示唆演出では、登場したキャラクタがアクティブ表示又は保留表示の表示態様を変化させるためのアクションを行う一方で、失敗態様の変化示唆演出では、登場したキャラクタがアクティブ表示又は保留表示の表示態様を変化させるためのアクションを行わないようにしても良い。なお、成功態様の変化示唆演出と、失敗態様の変化示唆演出とで、登場したキャラクタが行うアクションが異なるようにしても良く、例えば、成功態様の変化示唆演出では、変化させるアクティブ表示又は保留表示の方向にボールを投げるアクション(アクティブ表示又は保留表示に作用する演出)を行い、失敗態様の変化示唆演出では、アクティブ表示又は保留表示とは異なる方向にボールを投げるアクション(アクティブ表示又は保留表示に作用しない演出)を行うようにしても良い。
上記の実施形態では、変動表示が開始されてからリーチ状態が成立するまでの所定期間内に実行された成功態様の変化示唆演出の実行回数が多いほど、当該所定期間内に次回の変化示唆演出が実行される割合が高く、当該所定期間内に実行された変化示唆演出の実行回数に対しての成功態様の変化示唆演出の実行回数の割合が高いほど、大当り期待度が高い例を示した。しかしながら、所定期間はこれに限らず、飾り図柄の変動開始から飾り図柄(仮停止後に再変動(擬似連)が行われることになる飾り図柄の組み合わせ又は擬似連図柄)が仮停止されるまでの期間であっても良く、また、飾り図柄が仮停止されてから飾り図柄の再変動後に再度飾り図柄が仮停止されるまでの期間(即ち擬似連の間の期間)であっても良い。なお、所定期間は、飾り図柄の変動開始から左中右の何れかの飾り図柄が最初に停止するまでの期間であっても良く、飾り図柄の変動開始から左中右の全ての飾り図柄が確定停止するまでの期間であっても良い。
上記の実施形態において、複数回の変化示唆演出が実行される場合に、1の変化示唆演出の終了から次の変化示唆演出の開始までの期間が複数パターン存在するようにしても良い。例えば、1の変化示唆演出の終了から次の変化示唆演出の開始までの間隔が長い場合には、その間隔が短い場合よりも次の変化示唆演出が成功態様となる割合が高く、大当り期待度も高いようにしても良い。また、多くの回数の変化示唆演出が実行される場合において、その間隔が徐々に短くなり、これに伴い大当り期待度が徐々に高くなるようにしても良い。このような形態によれば、遊技者は1の変化示唆演出が終了したときに、次の変化示唆演出が実行されるか否かとともに、次の変化示唆演出が開始されるまでの間隔にも興味を持つようになり、興趣を向上させることができる。
上記の実施形態において、パチンコ遊技機1に関する現在の設定値(1〜6)に応じて、アクティブ表示の表示態様を変化させる割合が異なるようにしても良い。例えば、設定値が低い(1〜3)場合と比較して、設定値が高い(4〜6)場合の方が、アクティブ表示の表示態様が通常態様とは異なる態様で表示される割合が高いようにしても良い。また、設定値が低い(1〜3)場合と比較して、設定値が高い(4〜6)場合の方が、アクティブ表示の表示色の変化回数が多い(例えば3回以上である)変化パターンが選択される割合が高い、即ち、成功態様の変化示唆演出が実行される割合、成功態様の変化示唆演出が連続する割合が高いようにしても良い。また、設定値が低い(1〜3)場合と比較して、設定値が高い(4〜6)場合の方が、特定種別の変化示唆演出(例えば出現頻度が低いキャラクタXが出現する演出)が実行される割合が高くなるようにしても良い。
[電源投入時処理に関する他の例]
次に、電源投入時処理に関する他の例を説明する。
図12−1〜図12−3は、パチンコ遊技機1の電源投入時に遊技制御用マイクロコンピュータ100において実行される処理の一例を示す図であり、図9−11〜図9−13、図9−11及び図9−43〜図9−44、並びに、図10−1及び図10−2に示した処理に相当する処理である。但し、これら図9−11等に示した処理のうち、一部の処理(例えば、図9−11に示した処理等)については図示を省略している。
図12−1に示すように、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103は、電源が投入された後に、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(ステップS21TM4010)。この処理は、図9−13のステップS21TM1330及び図9−43のステップS21TM2130に示した処理と同様の処理であり、データチェックとしてパリティチェックを行う。
チェック結果が正常であれば(ステップS21TM4010でYES)、CPU103は、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値が、正規の値、例えば、0〜5の何れかに合致するか否かを確認する(ステップS21TM4020)。本例では設定値格納領域に格納されている設定値として、0、1、2、3、4、及び5の6つの数字を正規の値としており、大当り確率が異なる6段階の設定値を設けている。本例における設定値0は前述した図9−4等で示す設定値1に相当し、本例における設定値1は前述した図9−4等で示す設定値2に相当し、本例における設定値2は前述した図9−4等で示す設定値3に相当し、本例における設定値3は前述した図9−4等で示す設定値4に相当し、本例における設定値4は前述した図9−4等で示す設定値5に相当し、本例における設定値5は前述した図9−4等で示す設定値6に相当する。
ここで、本例では、パチンコ遊技機1が遊技機メーカから出荷される際(遊技場に設置される前)には、設定値格納領域に、上記正規の値のうち最も大当り確率が低い値(本例では0)が記憶されているものとする。なお、設定値格納領域のデータが壊れている場合には、正規の値となっていない場合がある。設定値が正規の値であれば(ステップS21TM4020でYES)、設定変更中フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS21TM4030)。設定変更中フラグは、後述する設定変更モードに移行したときにセットされ(ステップS21TM4580)、錠スイッチ21TM051がOFF状態に切り替えられたときにクリアされる(ステップS21TM4720)。
設定変更中フラグがセットされていなければ(ステップS21TM4030でNO)、CPU103は、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であるか否かを確認する(ステップS21TM4040)。
クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であれば(ステップS21TM4040でYES)、CPU103は、RAMクリアフラグを1に設定する(ステップS21TM4050)。RAMクリアフラグの値は、RAMクリア(遊技状態の初期化)が実行されることに決定されたか否かを示す値であり、値が1である場合にはRAMクリアが実行されることに決定されたことを示している。本例では、RAMクリアフラグが1にセットされた時点では実際にRAMクリアは実行されておらず、設定変更モードに制御される場合には、設定変更モードに関する処理が終了した後にRAMクリアが実行されることになる。
RAMクリアフラグの値が格納される領域は、バックアップRAM領域には含まれない。そのため電源断が発生した場合にはRAMクリアフラグの値は保持されず、電源復旧時のRAMクリアフラグの値は0(初期値が非セット状態)となっている。なお、遊技状態が初期化されることの報知は、設定変更モード又は設定確認モードに制御される前に行われるようにしても良く、後述するように、設定変更モード又は設定確認モードの終了後に行われるようにしても良い。
一方、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がOFF状態であれば(ステップS21TM4040でNO)、CPU103は、ステップS21TM4060に移行する。
次いで、CPU103は、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放状態となっているか否かを確認する(ステップS21TM4060)。ここで、前述したように、遊技機用枠3の開放状態、ガラス扉枠3aの開放状態は、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300により検出可能となっており、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300から払出制御用マイクロコンピュータ21TM370に、遊技機用枠3の開放状態が検出されたことを示す検出信号、ガラス扉枠3aの開放状態が検出されたことを示す検出信号が出力される。払出制御用マイクロコンピュータ21TM370が、遊技機用枠3の開放状態が検出されたことを認識すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100に、遊技機用枠3の開放状態が検出された旨を通知し、ガラス扉枠3aの開放状態が検出されたことを認識すると、遊技制御用マイクロコンピュータ100に、ガラス扉枠3aの開放状態が検出された旨を通知することで、遊技制御用マイクロコンピュータ100側で、遊技機用枠3の開放状態と、ガラス扉枠3aの開放状態とを、個別に認識可能となっている。
なお、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300から遊技制御用マイクロコンピュータ100に対して、遊技機用枠3の開放状態が検出されたことを示す検出信号、ガラス扉枠3aの開放状態が検出されたことを示す検出信号が出力される構成とした場合(即ち、遊技制御用マイクロコンピュータ100が遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300を備える場合)には、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、これらの検出信号の入力によって、遊技機用枠3の開放状態と、ガラス扉枠3aの開放状態とを、個別に認識可能となる。
CPU103が、遊技機用枠3の開放状態又はガラス扉枠3aの開放状態を認識した場合には(ステップS21TM4060でYES)、錠スイッチ21TM051がON状態であるか否かを確認する(ステップS21TM4070)。そして、錠スイッチ21TM051がON状態であれば(ステップS21TM4070でYES)、図12−2に示す、設定変更モード又は設定確認モードに関連したステップS21TM4510以降の処理、に移行する。設定変更モードに移行した場合には設定値の確認及び変更が可能となり、設定確認モードに移行した場合には設定値の確認が可能となる。
即ち、バックアップRAM領域のデータチェック結果が正常であり(ステップS21TM4010でYES)、設定値が正規の値であり(ステップS21TM4020でYES)、設定変更中に電源断が発生していない場合には(ステップS21TM4030でNO)、遊技機用枠3が開放状態であり(ステップS21TM4060でYES)、且つ、錠スイッチ21TM051がON状態である(ステップS21TM4070でYES)ことを条件として、設定値の変更及び/又は確認が可能となる。一方、遊技機用枠3が閉鎖状態であるか(ステップS21TM4060でNO)、又は、錠スイッチ21TM051がOFF状態である(ステップS21TM4070でNO)場合には、設定変更モード及び設定確認モードの何れのモードにも制御されることなく、後述するステップS21TM4760(設定コマンドの送信)に移行する。
本実施形態では、設定値の変更を許可しないものの設定値を確認することが可能な状態(設定確認モード)とするためには、(1)遊技機用枠3が開放状態であり、(2)錠スイッチ21TM051がON状態である、という2つの条件が必要となっている。CPU103は、ステップS21TM4060及びステップS21TM4070の判定処理によって、これら(1)及び(2)の条件が何れも成立していることを確認したときに、設定値を確認することが可能な状態(設定確認モード)に移行可能としている。また、これら(1)及び(2)の条件に加えて、さらに、(3)クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態である(YES)と判定されたことに基づいてRAMクリアフラグがセットされていることを条件として、後述するように、設定値を変更することが可能な状態(設定変更モード)に移行可能となっている。
前述したように、設定値を確認又は変更するために操作しなければならない錠スイッチ21TM051は、遊技盤2の裏面側に設けられており、遊技機用枠3を開放状態としなければ操作することができない。仮に、遊技機用枠3が開放状態となっていないにもかかわらず、錠スイッチ21TM051が操作されたということは、遊技機枠・扉枠開放センサ21TM300に異常があるか、又は、何らかの不正な手段で設定値の確認又は変更が行われようとしている可能性がある。このような状態で、設定値の確認又は変更を許可することは不適切であるため、本実施形態では、遊技機用枠3が開放状態となっていないときには、パチンコ遊技機1を設定確認モード及び設定変更モードの何れにも制御させないようにしている。
なお、本実施形態では、(1)の条件として、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの何れか一方が開放状態となっているときには、パチンコ遊技機1を設定確認モード又は設定変更モードに制御可能としているが、このような形態に限らず、仮に、ガラス扉枠3aが開放状態となっていても、遊技機用枠3が開放状態となっていなければ、設定確認モード及び設定変更モードの何れにも制御させないようにしても良い。
一方、ステップS21TM4060で、遊技機用枠3の開放状態又はガラス扉枠3aの開放状態を認識しなかった場合(ステップS21TM4060でNO)、即ち、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となっている場合には、設定変更モード及び設定確認モードの何れのモードにも制御されることなく、後述するステップS21TM4760(設定コマンドの送信)に移行する。また、ステップS21TM4070で、錠スイッチ21TM051がOFF状態であることが確認されると(ステップS21TM4070でNO)、設定変更モード及び設定確認モードの何れのモードにも制御されることなく、後述するステップS21TM4760(設定コマンドの送信)に移行する。
バックアップRAM領域のデータチェックにおいて(ステップS21TM4010)、チェック結果が異常であれば(ステップS21TM4010でNO)、CPU103は、ステップS21TM4120に移行する。また、設定値格納領域に格納されている値のチェックにおいて(ステップS21TM4020)、設定値格納領域に正規の値(0〜5)が格納されていない場合には(ステップS21TM4020でNO)、CPU103は、ステップS21TM4120に移行する。また、設定変更中フラグのチェックにおいて(ステップS21TM4030)、設定変更中フラグがセットされていることが確認された場合には(ステップS21TM4030でYES)、CPU103は、ステップS21TM4120に移行する。
ここで、仮に、設定値格納領域に正規の値(0〜5)が格納されている場合であっても、バックアップRAM領域の一部が壊れている場合には、ステップS21TM4010でNOと判定されて、ステップS21TM4120に移行する。即ち、設定値格納領域に格納されている値が不適切である可能性がある場合には、設定変更モード移行条件(後述するステップS21TM4120〜ステップS21TM4140)が成立していることに基づいて設定変更モードに制御されることになる。また、仮に、バックアップRAM領域のデータチェックにおいて(ステップS21TM4010)、チェック結果が正常であっても(ステップS21TM4010でYES)、設定値格納領域に正規の値(0〜5)が格納されていない場合には(ステップS21TM4020でNO)、設定変更モード移行条件(後述するステップS21TM4120〜ステップS21TM4140)が成立していることに基づいて設定変更モードに制御されることになる。また、前回の電源断発生時に設定変更モードに制御されていた場合には、設定変更モード移行条件(後述するステップS21TM4120〜ステップS21TM4140)が成立していることに基づいて設定変更モードに制御されることになる。
ステップS21TM4120において、CPU103は、遊技機用枠3又はガラス扉枠3aが開放状態となっているか否かを確認する(ステップS21TM4120)。CPU103が、遊技機用枠3の開放状態又はガラス扉枠3aの開放状態を認識した場合には(ステップS21TM4120でYES)、錠スイッチ21TM051がON状態であるか否かを確認する(ステップS21TM4130)。
錠スイッチ21TM051がON状態であれば(ステップS21TM4130でYES)、CPU103は、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であるか否かを確認する(ステップS21TM4140)。
クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であれば(ステップS21TM4140でYES)、CPU103は、RAMクリアフラグを1に設定する(ステップS21TM4150)。そして、図12−2に示す、設定変更モードに関連したステップS21TM4510以降の処理が実行される。
一方、ステップS21TM4120で、遊技機用枠3の開放状態又はガラス扉枠3aの開放状態を認識しなかった場合(ステップS21TM4120でNO)、即ち、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となっている場合、ステップS21TM4130で、錠スイッチ21TM051がON状態となっていない場合(ステップS21TM4130でNO)、ステップS21TM4140において、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態となっていない場合(ステップS21TM4140でNO)には、CPU103は、設定変更モードに関連したステップS21TM4510以降の処理を実行することなく、設定値格納領域に格納されている設定値が異常である可能性があることを示す設定値異常エラーコマンドを演出制御用CPU120に送信する。
演出制御用CPU120は、設定値異常エラーコマンドを受信すると、画像表示装置5において、設定値が異常である可能性があることを報知する。例えば「設定値が異常である可能性があります」というメッセージを表示する。さらに、演出制御用CPU120は、画像表示装置5において、一旦は電源断の状態(電源スイッチ21TM055をOFF)にした後、電源再投入時(電源スイッチ21TM055をON時)に設定変更モードに移行させて設定値を変更するための操作を行う(設定値を確定させる)ように促す報知を行う。例えば「電源断後に電源を再投入して設定変更モードに移行させて下さい」というメッセージを表示する。なお、スピーカ8L、8Rからの音声出力により、同様の報知を行うようにしても良い。
次いで、演出制御用CPU120は、電源断となるまで所定のループ処理(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220の繰り返し)を実行する。
このループ処理では、CPU103が、4msのウエイト(ステップS21TM4200)を行った後に、表示モニタ21TM029に「E」の文字を表示すること等により、「設定値が正規の値(0〜5)ではない可能性があるにもかかわらず設定変更モードに制御するための移行条件(ステップS21TM4120〜ステップS21TM4140で全てYESと判定されること)が成立しておらず設定変更モードに移行していないこと」を報知する(ステップS21TM4210)。そして、セキュリティ信号線の一端が接続されている出力端子(端子番号10)からセキュリティ信号を出力する(ステップS21TM4220)。セキュリティ信号はセキュリティ信号線の他端が接続されている外部装置(例えば、複数の遊技機の情報を管理するホールコンピュータ、当該遊技機に対応して設けられるカードユニット又は呼出ランプ装置等)に入力される。
ループ処理の期間は、表示モニタ21TM029が備える7セグメント表示器に、4ms毎に「E」の文字が表示されることになる。4msのウエイトを設けることで7セグメント表示器に過度の熱が滞留して表示器にダメージを及ぼすことを防止するようにしている。また、ループ処理の期間はセキュリティ信号が継続して出力されている。セキュリティ信号を外部出力することで、ホールコンピュータ等の外部装置において、セキュリティ信号が入力されたことに基づいて当該パチンコ遊技機1で所定事象(本例では、設定値が正規の値(0〜5)ではない可能性があるにもかかわらず設定変更モードに制御するための移行条件が成立しておらず設定変更モードに移行していないこと)が発生した可能性を特定可能となる。
ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理は、電力供給が停止するまで(電源スイッチ21TM055がOFFとされるまで)継続されることになる。
即ち、バックアップRAM領域のデータチェック結果が異常である場合(ステップS21TM4010でNO)、設定値が正規の値ではない場合(ステップS21TM4020でNO)、及び、設定変更中に電源断が発生した場合(即ち、電源投入時に設定変更中フラグがセットされていた場合であり、ステップS21TM4030でYESと判定される場合)、のいずれかに該当する場合には、この状態で遊技を行わせるべきではなく、通常遊技処理(例えば、図9−14に示す賞球処理や特別図柄プロセス処理等を含む遊技制御用タイマ割込処理)に移行する前に、設定値格納領域の設定値を正規の値に確定させる必要がある。そのため、RAMクリアフラグをセットして設定変更モードに移行させるようにしている。
本実施形態では、設定値の変更が可能な状態(設定変更モード)とするためには、(1)遊技機用枠3が開放状態であり、(2)錠スイッチ21TM051がON状態であり、(3)クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態である、という3つの条件が必要となっている。CPU103は、ステップS21TM4120、ステップS21TM4130、及びステップS21TM4140の判定処理によって、これら(1)〜(3)の条件が何れも成立していることを確認したときに、設定値の変更が可能な状態(設定変更モード)に移行可能としている。
仮に、(1)〜(3)の条件のうち何れかの条件が成立していなければ、設定値の変更が許可されないため、設定値格納領域の設定値を正規の値に確定させることができず、通常遊技処理に移行させることができない。そのため、ステップS21TM4120、ステップS21TM4130、及びステップS21TM4140の判定処理のうち、何れかでNOと判定された場合には、前述したループ処理(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220)に移行する。
ループ処理(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220)に移行してしまうと通常遊技処理に移行することができなくなるため、遊技場の店員等は、一旦パチンコ遊技機1を電源断として再度電源を投入しなければならない。このように、設定変更モードに移行するための条件が成立していない場合には、一旦は電源断を行わせて、次の電源投入時に(1)〜(3)の条件を全て成立させるようにして、設定変更モードに移行させ、設定値格納領域の設定値を正規の値に確定させるようにしている。
なお、CPU103は、(1)〜(3)の条件のうち何れかの条件が成立していない場合には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bを、予め定められた電源断指示態様で発光させることにより、電源をOFF状態とするように促すようにしても良い。
本実施形態では、設定変更中フラグがセットされていない場合(ステップS21TM4030でNO)、設定値の変更を許可しないものの、設定値を確認することが可能な状態(設定確認モード)とするために、(1)遊技機用枠3が開放状態であり(ステップS21TM4060でYES)、(2)錠スイッチ21TM051がON状態である(ステップS21TM4070でYES)、という2つの条件が必要となっている。
しかしながら、設定変更中フラグがセットされている場合には(ステップS21TM4030でYES)、(1)遊技機用枠3が開放状態であり(ステップS21TM4120でYES)、(2)錠スイッチ21TM051がON状態である(ステップS21TM4130でYES)、という2つの条件が成立している場合であっても、設定確認モードに制御されることはない。これら(1)及び(2)の条件が成立している場合であっても、(3)ステップS21TM4140でクリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態でない(NO)と判定された場合には、設定変更モード及び設定確認モードの何れのモードにも制御されることなく遊技停止状態(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理)に制御されることになる。
次に、設定変更モード及び設定確認モードに関連する処理について、図12−2及び図12−3を用いて説明する。図12−2の処理において、CPU103は、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値が、正規の値(本例では0〜5の何れか)に合致するか否かを確認する(ステップS21TM4510)。設定値格納領域に正規の値(0〜5)が格納されている場合には(ステップS21TM4510でYES)、ステップS21TM4530に移行する。設定値格納領域に正規の値(0〜5)が格納されていない場合には(ステップS21TM4510でNO)、CPU103は、設定値格納領域に、正規の値として、最も大当り確率が低い「0」を格納する(ステップS21TM4520)。そして、ステップS21TM4530に移行する。
次いで、CPU103は、4msのウエイト(ステップS21TM4530)を行った後に、電源断用処理を実行する(ステップS21TM4540)。電源断用処理において、CPU103は、不測の停電等を含む電源断に基づく電源断信号が入力されているか否かを確認して、電源断信号が入力されている場合には、当該電力供給の停止によって動作できなくなる直前に、電源供給停止時処理を実行する。この電源供給停止時処理では、RAM102にデータをバックアップすることを示すバックアップフラグをオンする処理、RAM102のデータ保護処理等が実行される。データ保護処理には、誤り検出符号(チェックサム、パリティビット等)の付加、各種データをバックアップする処理が含まれる。バックアップされるデータには、遊技を進行するための各種データ(各種フラグ、各種タイマの状態等を含む)の他、前記バックアップフラグの状態や誤り検出符号も含まれる。即ち、電源断用処理では所定のバックアップ領域にチェックデータを格納する。
これにより、設定変更モード又は設定確認モードに制御されているときに(ステップS21TM4530〜ステップS21TM4620の繰返し処理、又は、ステップS21TM4530〜ステップS21TM4570及びステップS21TM4650の繰返し処理が行われているときに)、電源断が発生した場合、電源復旧後のステップS21TM4010で適切にデータチェックが実行されることになる。
次いで、CPU103は、設定値格納領域に格納されている設定値(本例では0〜5)に対応した値を、表示モニタ21TM029に表示させる(ステップS21TM4550)。ここで、表示モニタ21TM029に表示される値は、設定値格納領域に格納されている値(0〜5)に1を加算した値(1〜6)である。遊技場の店員は通常、設定値の範囲を1〜6と認識しているため、設定値格納領域に格納されている値をそのまま表示モニタ21TM029に表示させてしまうと、遊技場の店員が実際の設定値を誤って認識してしまうおそれがある。従って、本例では[設定値格納領域に格納されている値+1]を、設定値として表示モニタ21TM029に表示させるようにしている。次いで、CPU103は、セキュリティ信号を出力する(ステップS21TM4560)。
次いで、CPU103は、RAMクリアフラグが0であるか否かを確認する(ステップS21TM4570)。RAMクリアフラグが0であれば(ステップS21TM4570でYES)、即ち、モード(ここでは設定確認モード)終了後にRAMクリアが実行されない場合には、CPU103は、設定確認モードに制御されたことを指定する設定確認モードコマンドを送信し(ステップS21TM4650)、ステップS21TM4680に移行する。演出制御用CPU120は、設定確認モードコマンドを受信したことに基づいて、遊技制御用マイクロコンピュータ100が設定確認モードに移行したことを特定可能である。従って、画像表示装置5やスピーカ8L、8Rにより、当該遊技機が設定確認モードに制御されていることを報知することが可能となる。
一方、RAMクリアフラグが1であれば(ステップS21TM4570でNO)、即ち、モード(ここでは設定変更モード)終了後にRAMクリアが実行される場合には、CPU103は、設定値の変更が行われている可能性があることを示す設定変更中フラグをセットする(ステップS21TM4580)。設定変更中フラグの値が格納される領域は、バックアップRAM領域に含まれるため、電源断の状態となっても、設定変更中フラグの値は保持される。そのため設定変更モードに制御されているときに電源断が発生した場合には、次回の電源投入時に設定変更中フラグの値が1の状態(セット状態)となっている。
次いで、CPU103は、設定変更モードに制御されたことを指定する設定変更モードコマンドを送信する(ステップS21TM4590)。演出制御用CPU120は、設定変更モードコマンドを受信したことに基づいて、遊技制御用マイクロコンピュータ100が設定変更モードに移行したことを特定可能である。従って、画像表示装置5やスピーカ8L、8Rにより、当該遊技機が設定変更モードに制御されていることを報知することが可能となる。
次いで、CPU103は、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作されたか否かを示す設定切替スイッチ情報を入力し(ステップS21TM4600)、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作されたか否かを確認する(ステップS21TM4610)。
設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作されていなければ(ステップS21TM4610でNO)、CPU103は、ステップS21TM4680に移行する。設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作された場合には(ステップS21TM4610でYES)、CPU103は、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値を更新して(ステップS21TM4620)、ステップS21TM4680に移行する。更新された設定値は次回のステップS21TM4550で表示モニタ21TM029に表示される。
遊技場の店員が、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052を操作する(ステップS21TM4610でYES)毎に、設定値格納領域に格納されている設定値が更新される(ステップS21TM4620)。例えば、正規の設定値が0〜5の範囲であり、設定変更モードに制御されたとき(電源投入時、前回の電源断発生時)に設定値格納領域に格納されていた設定値が3であったとすると、設定変更操作毎に、設定値格納領域に格納される設定値が、3→4→5→0→1→2→3の順序で更新され、これに応じて、表示モニタ21TM029に表示される情報が、4→5→6→1→2→3→4の順序で更新されることになる。
ここで、現在の設定値の表示(ステップS21TM4550)及びセキュリティ信号の出力(ステップS21TM4560)、並びに設定確認モードコマンドの送信(ステップS21TM4650)を実行可能であるが、設定変更モードコマンドの送信(ステップS21TM4590)及び設定値の更新(ステップS21TM4620)を実行できない状態は、設定値の確認は可能であるか設定値の変更はできない設定確認モードに相当する。設定確認モードに制御されている期間は、ステップS21TM4530〜ステップS21TM4570及びステップS21TM4650の処理が繰り返し実行されることになる。
設定確認モードには、錠スイッチ21TM051がON状態であり(ステップS21TM4070でYESと判定され)、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がOFF状態であること(ステップS21TM4040でNOと判定されてRAMクリアフラグが0のままであること)に基づいて制御される。
また、現在の設定値の表示(ステップS21TM4550)及びセキュリティ信号の出力(ステップS21TM4560)を実行可能であると共に、設定変更モードコマンドの送信(ステップS21TM4590)及び設定値の更新(ステップS21TM4620)を実行可能な状態は、設定値の確認及び変更が可能な設定変更モードに相当する。
設定変更モードには、錠スイッチ21TM051がON状態であり(ステップS21TM4070又はステップS21TM4130でYESと判定され)、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態であること(ステップS21TM4040又はステップS21TM4140でYESと判定されて、ステップS21TM4050又はステップS21TM4150でRAMクリアフラグが1に設定されていること)に基づいて制御される。
なお、設定確認モードコマンドに関しては、設定確認モード制御時に1回のみ送信されるコマンドである。そのため、CPU103は、設定確認モードコマンドを送信したときに、設定確認モードコマンドを送信したことを特定可能であり電源断時のバックアップ記憶が不要な設定確認モードコマンド送信フラグをセットするようにしておき、設定変更中フラグがクリアされたとき(ステップS21TM4720)に、設定確認モードコマンド送信フラグをクリアするようにしても良い。そして、設定確認モードコマンド送信フラグがセットされていない場合にのみ、設定確認モードコマンドを送信可能としても良い。同様に、設定変更モードコマンドに関しては、設定変更モード制御時に1回のみ送信されるコマンドである。そのため、CPU103は、設定変更モードコマンドを送信したときに、設定変更モードコマンドを送信したことを特定可能であり電源断時のバックアップ記憶が不要な設定変更モードコマンド送信フラグをセットするようにしておき、設定変更中フラグがクリアされたとき(ステップS21TM4720)に、設定変更モードコマンド送信フラグをクリアするようにしても良い。そして、設定変更モードコマンド送信フラグがセットされていない場合にのみ、設定変更モードコマンドを送信可能としても良い。
CPU103は、ステップS21TM4680において、錠スイッチ21TM051がOFF状態であるか否かを確認する。そして、錠スイッチ21TM051がON状態であれば(ステップS21TM4680でNO)、再び4msのウエイト(ステップS21TM4530)を行った後にステップS21TM4540以降の処理を繰り返す。即ち、RAMクリアフラグの値が0であれば設定確認モードの制御を継続し、RAMクリアフラグの値が1であれば設定変更モードの制御を継続する。
ステップS21TM4680において、錠スイッチ21TM051がOFF状態であれば(ステップS21TM4680でYES)、CPU103は、設定変更モード又は設定確認モードを終了させて、セキュリティ信号タイマの値として1000msを設定する(ステップS21TM4710)。セキュリティ信号タイマの値として所定時間が設定されることで、その後、通常遊技処理に移行した際の情報出力処理(図9−14のステップS21TM1670)において、セキュリティ信号タイマの値が所定時間から0msになるまでセキュリティ信号が継続して出力されることになる。例えば、遊技制御用タイマ割込処理が2ms毎に実行される場合には、セキュリティ信号タイマの値が2msずつ減算され、0msになった時点でセキュリティ信号の出力が停止される。従って、ステップS21TM4710の時点では、設定変更モードが終了したのか、あるいは、設定確認モードが終了したのかにかかわらず、セキュリティ信号の残り出力期間が1000msに設定されていることになる。
即ち、図12−4(1)に示すように、設定変更モード及び設定確認モードの何れかの制御の開始に対応してセキュリティ信号の出力を開始し(ステップS21TM4560)、設定変更モード及び設定確認モードの何れかの制御の終了に対応して、設定変更モード及び設定確認モードの何れかの制御の終了から少なくとも1secが経過するまでセキュリティ信号を継続して出力するようにセキュリティ信号タイマの値をセットする(ステップS21TM4710)。
ここで、ステップS21TM4560でセキュリティ信号の出力を開始する処理は、設定変更モードに制御されるか、あるいは設定確認モードに制御されるかにかかわらず(何れのモードに制御されるかの判定を行うことなく)共通の処理として実行されている。また、ステップS21TM4710においてセキュリティ信号の残り出力期間をセットする処理も、設定変更モードに制御されたのか、あるいは設定確認モードに制御されたのかにかかわらず(何れのモードに制御されたかの判定を行うことなく)共通の処理として実行されている。このように、設定変更モードに制御される場合と、設定確認モードに制御される場合とで、セキュリティ信号の出力開始制御及び出力終了制御を共通化することにより、セキュリティ信号の出力制御を簡素化し、制御負担を軽減させることができる。
また、設定変更モード及び設定確認モードの何れかの制御の開始に対応してセキュリティ信号の出力を開始し、設定変更モード及び設定確認モードの何れかの制御の終了に対応してセキュリティ信号の出力を停止することにより、ホールコンピュータ等の外部装置に対して、当該遊技機が設定変更モード又は設定確認モードに制御された可能性があることを適切に通知することができる。
ここで、設定変更モード又は設定確認モードの制御が終了した直後のステップS21TM4710では、設定変更モードに制御された場合と、設定確認モードに制御された場合とで共通の値(1000ms)をセキュリティ信号タイマにセットしている。しかしながら、設定変更モードに制御された場合と、設定変更モードに制御された場合とで、セキュリティ信号の出力開始制御及び出力終了制御を両方とも共通化してしまうと、外部装置側で何れのモードに制御されたのかを把握することが困難となってしまう。
そこで、本実施形態では、図12−4(2)に示すように、設定変更モードに制御された場合、即ちRAMクリアフラグが1にセットされている場合には、一旦はステップS21TM4710でセキュリティ信号タイマの値として1000msをセットした後に、後述するステップS21TM4770でNOと判定されたことに基づいて、RAMクリア後のステップS21TM1465でセキュリティ信号タイマの値として30000msを再セットする(上書きする)ようにしている。即ち、セキュリティ信号の残り出力期間を一旦は1secにセットした後に、セキュリティ信号の残り出力期間を30secに再セットする(上書きする)ようにしている。
以上に示した信号出力制御を行った場合、セキュリティ信号の最終的な出力停止タイミングは、図12−4(2)に示すように、設定確認モードに制御されていた場合には設定確認モード終了から1secが経過したタイミングとなり、設定変更モードに制御されていた場合には設定変更モード終了から30secが経過したタイミングとなる。
具体的には、設定確認モードに制御されていた場合(RAMクリアが行われず、セキュリティ信号タイマの値が1秒から変更されなかった場合)には、割込許可後の遊技制御用タイマ割込処理(例えば、図9−14に示したステップS21TM1670の情報出力処理)において、セキュリティ信号タイマの値が1000msから0msになるまでセキュリティ信号の出力を継続し、設定変更モードに制御されていた場合(RAMクリアが行われた場合であり、セキュリティ信号タイマの値が1秒から30秒に変更された場合)には、割込許可後の遊技制御用タイマ割込処理(例えば、図9−14に示したステップS21TM1670の情報出力処理)において、セキュリティ信号タイマの値が30000msから0msになるまでセキュリティ信号の出力を継続することになる。なお、設定確認モードに制御されていた場合、設定変更モードに制御されていた場合に、遊技制御用タイマ割込処理に移行する前のタイミングで、セキュリティ信号タイマの値が所定時間(1000ms又は30000ms)から0msになるまでセキュリティ信号の出力を継続するようにして、セキュリティ信号の出力終了後に遊技制御用タイマ割込処理に移行するようにしても良い。
このように、設定確認モードの制御が終了した場合と、設定変更モードの制御が終了した場合とで、少なくとも1secはセキュリティ信号が継続して出力されることになり、設定変更モードに制御された場合には、設定変更モードの制御が終了してから30secが経過するまでセキュリティ信号が継続して出力されることになる。このような構成により、セキュリティ信号の出力制御を共通化しつつ、設定確認モードに制御された場合と、設定変更モードに制御された場合とで、セキュリティ信号の出力期間を異ならせることができる。
その結果、外部装置においては、初期化処理が実行されずに設定確認モードに制御されたのか、又は、初期化処理が実行されて設定変更モードに制御されたのかを把握することも可能となる。例えば、セキュリティ信号の出力期間が30秒未満であれば初期化処理が実行されることなく設定確認モードに制御されたことを特定可能であり、セキュリティ信号の出力期間が30秒以上であれば初期化処理が実行されて設定変更モードに制御された可能性があることを推定可能となる。
なお、磁気異常等の遊技停止対象エラーが異常検出センサにより検出された場合にも、セキュリティ信号が出力されることになる。この場合のセキュリティ信号は、遊技機の電源がOFFとなるまで継続して出力される。また、CPU103は、異常検出センサにより異常が検出されたことに基づいてRAM102のバックアップ領域(ただし初期化処理によりクリアされる領域)に異常検出フラグをセットする。そして、電源復旧時に異常検出フラグがセットされていることに基づいて、セキュリティ信号を4分間出力するものとする。
ここで、電源復旧時に設定確認モードに制御された場合には、RAMクリアが実行されない(例えば、図9−13に示すステップS21TM1410が実行されない)ため、信号出力処理において異常検出フラグの値が初期化されずにセットされたままの状態となっており、セキュリティ信号を電源ONから4分間継続して出力することが可能である。即ち、セキュリティ信号の出力期間を、設定確認モードの制御終了から1秒が経過するまでの期間に限定させないことが可能となる。一方で、電源復旧時に設定変更モードに制御された場合には、RAMクリアが実行される(例えば、図9−13に示すステップS21TM1410が実行される)ことになるため、その後の信号出力処理において異常検出フラグがクリアされた状態となっており(電源断発生時に異常が検出されていたか否かが不明な状態となっており)、結果として、セキュリティ信号の出力期間は、設定変更モードの終了から30秒が経過するまでの期間(RAMクリアの実行に応じた期間)となる。
なお、図12−2のステップS21TM4710に示す例では、セキュリティ信号タイマの値として1秒を設定するようにしているが、このような形態に限らず、設定変更モード又は設定確認モードの終了後に最初に設定するセキュリティ信号タイマの値は、少なくともセキュリティ信号が出力されたことを外部装置側で認識可能な期間であれば良く、例えば50ms以上であれば良い。即ち、設定変更モードが終了した場合と設定確認モードが終了した場合とで、共通の50msをセキュリティ信号タイマの値として設定しても良い。
ステップS21TM4710の処理の後、CPU103は、設定変更中フラグをクリアする(ステップS21TM4720)。ここで、設定変更中フラグがクリアされたことにより、これ以降に電源断が発生した場合には、電源復旧時に設定変更中フラグがセットされていない(ステップS21TM4030でNO)と判定されることになる。
次いで、CPU103は、表示モニタ21TM029に表示している設定値を消去する(ステップS21TM4730)。そして、設定値格納領域に格納されている設定値(0〜5の何れか)を設定コマンドにセットして、その設定コマンドを送信する(ステップS21TM4760)。なお、電源投入時に設定変更モード及び設定確認モードの何れのモードにも制御されない場合であっても、ステップS21TM4760の処理は実行されることになり、設定コマンドが送信される。
ここで、遊技者は通常、設定値の範囲を1〜6と認識しており、演出制御用CPU120側で、設定コマンドが指定する値(設定値格納領域に格納されている値)をそのまま画像表示装置5に表示してしまうと、遊技者が設定値を誤って理解してしまうおそれがある。そこで、本実施形態では、演出制御用CPU120側で、設定コマンドにより指定される値(0〜5)に1を加算した値を設定値(1〜6)として認識し、設定値1〜6の範囲で、設定値を示唆する演出を実行するようにしている。
なお、このような形態に限らず、CPU103が、設定値格納領域に格納されている設定値(0〜5)に1を加算した値(1〜6)を設定コマンドにセットして、演出制御用CPU120に送信するようにしても良い。これにより、設定コマンドが指定する設定値の範囲は1〜6となり、遊技者が通常認識している範囲と合致することになる。演出制御用CPU120側では、設定コマンドが指定する設定値(1〜6)をそのまま画像表示装置5に表示したり、あるいは、設定コマンドが指定する設定値(1〜6)を示唆する演出を実行することで、適切に設定値を報知又は示唆することができる。また、演出制御用CPU120側で、受信した設定コマンドが指定する設定値に対して加算処理を行うことも不要となり、演出制御用CPU120側の制御負担を軽減できる。
前述したように、演出制御用CPU120は、設定コマンドの受信により、設定確認モード又は設定変更モードが終了したことを特定可能である。また、設定コマンドが指定する設定値に応じた演出を実行することにより、設定値を示唆することが可能である。例えば、大当り遊技状態が終了したときに実行されるエンディング演出の態様を、指定された設定値に応じて異ならせることで、遊技者に設定値を示唆することが可能である。
次いで、CPU103は、RAMクリアフラグの値が0であるか否かを確認する(ステップS21TM4770)。
ここで、RAMクリアフラグの値が0である(ステップS21TM4770でYES)ということは、バックアップRAM領域のデータチェック結果が正常であり(ステップS21TM4010でYES)、設定値が正規の値である(ステップS21TM4020でYES)、と判定され、且つ、設定変更中に電源断が発生しておらず(ステップS21TM4030でNO)、さらに、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がOFF状態である(ステップS21TM4040でNO)ということであるから、RAMクリアを伴わない電源断復旧時の処理を実行すれば良い。
CPU103は、RAMクリアフラグの値が0である場合、図9−13に示したステップS21TM1340以降と同様の処理を実行する。具体的には、ステップS21TM1340〜ステップS21TM1370及びステップS21TM1480〜ステップS21TM1540の処理、即ち電源投入時にバックアップRAM領域のデータチェック結果が正常であった場合の処理を実行して、割込許可後に図9−14に示した遊技制御用タイマ割込処理(特別図柄プロセス処理等を含む)に移行すれば良い。即ち、設定変更モード及び設定確認モードの何れにも制御されなかった場合、又は、設定確認モードの制御が終了した場合には、CPU103は、RAMクリアフラグの値が0であることに基づいてRAMクリアを実行することなく、電源断復旧時のコマンドとしてバックアップコマンドを送信して(ステップS21TM1370)、通常遊技処理に移行することになる。
演出制御用CPU120では、このバックアップコマンド(復旧時のコマンド)を受信したことに基づいて、電力供給停止時のデータに基づいて電源断からの復旧が行われたこと(RAMクリアは行われてないこと)を認識する。演出制御用CPU120は、バックアップコマンドを受信すると、例えば画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等の演出装置において、電力供給停止時のデータに基づいて電源断からの復旧が行われたこと(RAMクリアは行われてないこと)を報知することが可能である。
一方、RAMクリアフラグの値が1である(ステップS21TM4770でNO)ということは、ステップS21TM4050又はステップS21TM4150で、RAMクリアが1に設定されており、RAMクリアを実行することに決定されているということであるから、RAMクリアを伴う電源投入時の処理を実行すれば良い。
CPU103は、RAMクリアフラグの値が1である場合、図9−13に示したステップS21TM1410(RAMクリア処理)以降と同様の処理を実行する。具体的には、ステップS21TM1410(RAMクリア処理)〜ステップS21TM1460、前述したセキュリティ信号タイマの値として30秒を設定する処理(ステップS21TM1465)、及びステップS21TM1480〜ステップS21TM1540の処理、即ち電源投入時にバックアップRAM領域のデータチェック結果が異常であった場合の処理を実行して、割込許可後に図9−14に示した遊技制御用タイマ割込処理(特別図柄プロセス処理等を含む)に移行すれば良い。
図12−3に示すように、CPU103は、RAMクリアフラグが1であることに基づいてRAMクリア処理を行う(ステップS21TM1410)。RAMクリア処理では、RAM102の遊技状態情報格納領域に格納されている電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグ、保留記憶等)はクリアされて、初期値が設定されるが、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値はクリアされず、RAMクリア処理の前から変更されない。また、設定値毎に、連比、役比、及びベース等の各集計値(表示モニタ21TM029に表示可能な遊技情報)が記憶されている領域も、クリアされず、これら設定値毎の各集計値は、RAMクリア処理の前から変更されない。そして、表示モニタ21TM029に「C」の文字を表示すること等により、遊技状態が初期化されたことを報知する(ステップS21TM1420)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM102の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り判定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。
このRAMクリア処理において設定値格納領域に格納されている設定値をクリアさせない理由は、(a)設定変更モードに制御されなかった場合には、電源投入時に設定値格納領域には正規の値が格納されていたことになり(ステップS21TM4020でYES)、(b)設定変更モードに制御された場合には、設定値格納領域の値が0に設定されたか(ステップS21TM4520)又は設定変更モード中の操作によって正規の値が格納されている(ステップS21TM4610及びステップS21TM4620)ためである。さらに、RAMクリア処理以降は、設定変更モードに制御することができず、設定値格納領域に格納されている値を変更する機会がないためである。
次いで、CPU103は、ROM101に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS21TM1430)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(ステップS21TM1440)。ステップS21TM1430およびステップS21TM1440の処理によって、例えば、普通図柄当り判定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
ステップS21TM1430、ステップS21TM1440の実行後、CPU103は、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値を読み出す(ステップS21TM1450)。後述する遊技制御用タイマ割込処理では、ここで読み出された設定値に基づいて特別図柄プロセス処理(ステップS21TM1690)における大当り判定が実行される。次いで、CPU103は、電源投入時(あるいは設定変更モードの終了時)に初期化処理が行われたことを指定する初期化コマンドを送信する(ステップS21TM1460)。演出制御用CPU120では、この初期化コマンドを受信したことに基づいて、初期化処理が行われたこと(電力供給停止時のデータに基づいて電源断からの復旧が行われずに、RAMクリアが行われたこと)を認識する。演出制御用CPU120は、初期化コマンドを受信すると、例えば画像表示装置5、スピーカ8L、8R、遊技効果ランプ9等の演出装置において、遊技状態等の初期化が行われたこと(電力供給停止時のデータに基づいて電源断からの復旧が行われずに、RAMクリアが行われたこと)を報知することが可能である。
次いで、CPU103は、セキュリティ信号タイマの値として30秒を設定する(ステップS21TM1465)。これにより、設定変更モード終了後のステップS21TM4710で設定されていたセキュリティ信号タイマの値(1秒)が、RAMクリアが実行されたことに対応した値(30秒)に変更(上書き)されることになる。また、設定変更モード及び設定確認モードの何れのモードにも制御されることなくRAMクリアが実行された場合には、ステップS21TM4710が実行されることなく(セキュリティ信号タイマの値として1秒が設定されることなく)、セキュリティ信号タイマの値が、RAMクリアが実行されたことに対応した30秒に設定される。一方、RAMクリアが実行されなかった場合(設定確認モードに制御された場合を含む)には、このステップS21TM1465の処理は実行されないので、セキュリティ信号タイマの値はステップS21TM4710で設定された1秒のままである。
このステップS21TM1465又は前述したステップS21TM4710で、セキュリティ信号タイマの値が設定されたことにより、割込許可後の遊技制御用タイマ割込処理においてセキュリティ信号が出力されることになり(図9−14に示すステップS21TM1670の情報出力処理)、その後、割込許可により遊技制御用タイマ割込処理が実行される毎に、セキュリティ信号タイマの値が2msずつ減算され、セキュリティ信号タイマの値が0となったタイミングでセキュリティ信号の出力が停止されることになる。
そして、CPU103は、シリアル通信回路21TM505の設定処理を実行する(ステップS21TM1480)。この設定処理では、主基板11の出力回路21TM067から払出制御基板21TM037の入力回路21TM373Aに接続確認信号が出力される(前述した図9−19及び図9−21を参照)。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100のシリアル通信回路21TM505と、払出制御用マイクロコンピュータ21TM370のシリアル通信回路21TM380との通信を実行可能な状態に設定する。
次に、CPU103は、乱数回路104を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステップS21TM1490)。CPU103は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路104に特図表示結果判定用の乱数値MR1の値を更新させるための設定を行う。
そして、ステップS21TM1500において、CPU103は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行う。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施例では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
次いで、CPU103は、表示用乱数更新処理(ステップS21TM1520)および初期値用乱数更新処理(ステップS21TM1530)を繰返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(ステップS21TM1510)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(ステップS21TM1540)。これにより、遊技制御用タイマ割込み処理(図9−14)を実行可能な通常遊技処理に移行する。本実施例では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。この実施例では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り判定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ100が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り判定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り判定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、本例では、CPU103は、ステップS21TM4770でRAMクリアフラグが0である(YES)と判定された場合、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となっているか否かを確認することなく(遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの状態によらず)、電源断復旧時の処理(ステップS21TM1340以降の処理)に移行しているが、このような形態に限らず、ステップS21TM4770でRAMクリアフラグが0である(YES)と判定された場合、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となっていることを条件として(遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの状態に応じて)、電源断復旧時の処理(ステップS21TM1340以降の処理)に移行しても良い。
また、本例では、CPU103は、ステップS21TM4770でRAMクリアフラグが1である(NO)と判定された場合、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となっているか否かを確認することなく(遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの状態によらず)、電源投入時の処理(ステップS21TM1410(RAMクリア)以降の処理)に移行しているが、このような形態に限らず、ステップS21TM4770でRAMクリアフラグが1である(NO)と判定された場合、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となっていることを条件として(遊技機用枠3又はガラス扉枠3aの状態に応じて)、電源投入時の処理(ステップS21TM1410(RAMクリア)以降の処理)に移行しても良い。
以上に示したように、遊技場の店員等は、電源投入時に錠スイッチ21TM051をON状態とし、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052をON状態とすることで、パチンコ遊技機1を設定変更モードに制御させることが可能であると共に、遊技状態等を初期化させること(RAMクリアを実行させること)ことが可能となる。また、電源投入時に錠スイッチ21TM051をON状態とし、クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052をOFF状態とすることで、パチンコ遊技機1を設定確認モードに制御させることが可能であると共に、遊技状態等を初期化させない(ステップS21TM4040又はステップS21TM4140でNOと判定させてRAMクリアフラグを1に設定させないこと)ことが可能となる。このように、遊技場の店員は、パチンコ遊技機1を設定変更モード及び設定確認モードの何れに制御させるのかを選択可能であると共に、遊技状態等を初期化させるか否かも選択可能となっている。
前述したように、電源投入時に設定変更中フラグがセットされている場合には、電源断発生時に設定変更モードに制御されていたことになるため、設定値が不安定な状態となっており、遊技場側で確定させようとしている設定値が設定値格納領域に格納されていない可能性がある。図12−1〜図12−3に示した例では、CPU103は、設定変更中フラグがセットされていること(ステップS21TM4030でYES)に基づいて、通常遊技処理に移行させず遊技停止状態(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理)に制御可能なようにしており、遊技停止状態への制御に対応してセキュリティ信号を出力するようにしている(ステップS21TM4220)。
このような構成とすることにより、設定値が不安定な状態で遊技が開始される(遊技制御用タイマ割込処理が実行される)ことを防止するとともに、電源が投入されたときに、電源断発生時に設定変更モードに制御されていたことを外部装置に通知可能としている。
また、図12−1〜図12−3に示した例では、CPU103は、設定変更中フラグがセットされていること(ステップS21TM4030でYES)に基づいて、設定変更モードに移行するための条件(ステップS21TM4120〜ステップS21TM4140が全てYESであること)が成立していない場合に、設定値異常エラーコマンドを送信する(ステップS21TM4190)とともに、遊技停止状態(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理)において表示モニタ21TM029に「E」の文字を表示するエラー表示を行う(ステップS21TM4210)。
図12−5に示す例では、表示モニタ21TM029を構成する各7セグメント表示器21TM029A〜21TM029Dに、それぞれ「E」の文字を表示することで、遊技場の店員に異常の発生(設定変更モードに制御されていた状態で電源断が発生した可能性があること)を明確に報知するようにしている。また、設定値異常エラーコマンドを受信した演出制御用CPU120は、画像表示装置5に「電源断後に電源を再投入して設定変更モードに移行させて下さい」というメッセージを表示することにより、遊技場の店員等に、一旦は電源断の状態(電源スイッチ21TM055をOFF)にした後、電源再投入時(電源スイッチ21TM055をON時)に設定変更モードに移行させて設定値を変更するための操作を行う(設定値を確定させる)ように促す報知を行う。
本例では、(a)電源投入時に設定変更中フラグがセットされていた場合において、設定変更モードに制御するための移行条件が成立している場合、即ち、(i)遊技機用枠3が開放状態であり(ステップS21TM4120でYES)、(ii)錠スイッチ21TM051がON状態であり(ステップS21TM4130でYES)、且つ、(iii)クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態である(ステップS21TM4140でYES)、と判定された場合には、設定変更モードに制御される。その結果、主基板11側でのエラー表示(ステップS21TM4210:表示モニタ21TM029における「E」の表示)は実行されず、演出制御基板12側でのメッセージ表示(「電源断後に電源を再投入して設定変更モードに移行させて下さい」)も行われないことになる。
ここで、設定変更モードコマンド(ステップS21TM4590)を受信した演出制御用CPU120では、画像表示装置5に設定変更モードに制御されたこと、即ち、設定変更操作(設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052の操作)に応じて設定値の変更が可能であることを報知できる。例えば、「設定変更モード中です」というメッセージや、「設定変更操作を行って設定値を変更して下さい」というメッセージを画像表示装置5に表示させることができる。これにより、遊技場の店員等は、設定変更モードに制御されていることを把握可能であり、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052を操作することで、設定値格納領域に格納されている設定値を、予定していた設定値に変更した後に、錠スイッチ21TM051をOFF状態に切り替えることで、設定値を確定させてパチンコ遊技機1を通常遊技処理に移行させることができる。
一方で、(b)電源投入時に設定変更中フラグがセットされていた場合において、設定変更モードに制御するための移行条件が成立していない場合、即ち、上記(i)〜(iii)のうちの何れかの条件が不成立の場合には、設定変更モードに制御されることなく、設定値異常エラーコマンド送信(ステップS21TM4190)後に遊技停止状態(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理)に制御される。その結果、主基板11側でのエラー表示(ステップS21TM4210:表示モニタ21TM029における「E」の表示)が実行されるとともに、演出制御基板12側でのメッセージ表示(「電源断後に電源を再投入して設定変更モードに移行させて下さい」)も行われることになる。
このように、主基板11側でのエラー表示(ステップS21TM4210:表示モニタ21TM029における「E」の表示)が実行されるとともに、演出制御基板12側でのメッセージ表示(「電源断後に電源を再投入して設定変更モードに移行させて下さい」)も行われる場合には、遊技機の状態として、設定変更モード中に電源断が発生したにもかかわらず電源復旧後に設定変更モードへの移行条件が成立していない状態であることが報知されることになる。この場合には、遊技場の店員等は、設定変更モードに制御されておらず、遊技停止状態となっていること(電源を再投入して設定変更モードに制御させる必要があること)を把握可能である。従って、一端電源をOFFにした後に、設定変更モードへの移行条件(i)〜(iii)が全て成立するように操作して電源を再投入する。そして、設定変更モードにおいて、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052を操作することで、設定値格納領域に格納されている設定値を、予定していた設定値に変更した後に、錠スイッチ21TM051をOFF状態に切り替えることで、設定値を確定させてパチンコ遊技機1を通常遊技処理に移行させることができる。
このように、設定変更モードにおいて電源断が発生した場合には、電源復旧時に遊技機の状態を適切に報知することができる。
ここで、電源復旧時に設定変更モードへの移行条件が成立している(a)の場合には、主基板11側でのエラー表示(ステップS21TM4210:表示モニタ21TM029における「E」の表示)が行われることなく自動的に設定変更モードに移行されることになり、不要なエラー表示を回避して適切に設定値の変更を促すことができる。
一方で、電源復旧時に設定変更モードへの移行条件が成立していない(b)の場合には、設定変更モード中に電源断が発生したにもかかわらず、電源復旧時に設定変更モードに移行できない状態となっているため、強制的に遊技停止状態(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理)に制御され、主基板11側でのエラー表示(ステップS21TM4210:表示モニタ21TM029における「E」の表示)が行われることになる。これにより、設定値が確定していない不安定な状態での遊技の進行を制限することができ、適切な遊技制御を実現できる。
なお、設定変更中フラグがセットされている場合に(ステップS21TM4030でYES)、設定変更モードに移行するための移行条件(i)〜(iii)が全て成立している場合と、移行条件(i)〜(iii)の何れかが成立していない場合とで、設定値が異常である可能性があることを示すコマンドとして異なるコマンドを送信するようにしても良い。
例えば、移行条件が成立している場合には、設定値が異常である可能性があることを示すコマンドであり且つ設定変更モードに移行されたこと(あるいは移行する条件が成立していること)を示すコマンドを送信し、このコマンドを受信した演出制御用CPU120では、「設定値が異常である可能性があります」というメッセージ及び「自動的に設定変更モードに制御されます」というメッセージを画像表示装置5に表示させるようにすると良い。一方、移行条件が成立していない場合には、前述したようにステップS21TM4190の設定値異常エラーコマンドを送信すると良い。
設定変更モード又は設定確認モードが終了して通常遊技処理へ移行した後は、遊技機用枠3及びガラス扉枠3aが何れも閉鎖状態となっているときに、(1)錠スイッチ21TM051が操作されたこと(OFF状態からON状態となったこと)に応じて、遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御用CPU120に対して、錠スイッチ操作コマンドが送信され、(2)設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作されたこと(OFF状態からON状態となったこと)に応じて、遊技制御用マイクロコンピュータ100から演出制御用CPU120に対して、設定切替スイッチ操作コマンドが送信されることになる。
そして、図9−38(2)に示したように、演出制御基板12(演出制御用CPU120)は、錠スイッチ操作コマンド、及び/又は、設定切替スイッチ操作コマンドを受信したことに基づいて、設定変更モード及び設定確認モードの何れにも制御されていないにもかかわらず、設定値を変更させるための操作が行われたことを特定して、その旨を報知可能である。例えば、錠スイッチ操作コマンドを受信したことに基づいて、画像表示装置5において「錠スイッチの操作を検出しました。」の文字を表示する異常操作警告報知を実行する。また、設定切替スイッチ操作コマンドを受信したことに基づいて、「設定切替スイッチの操作を検出しました。」の文字を表示する異常操作警告報知を実行する。これにより、遊技場の店員等は、設定変更モード及び設定確認モードの何れにも制御されていないにもかかわらず設定値を変更させるための操作が行われたことを明確に把握して、不正が行われていないか等を確認することができる。
なお、このような形態に限らず、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、設定変更モード又は設定確認モードが終了して通常遊技処理へ移行した後は、錠スイッチ21TM051が操作されたか否か、及び、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作されたか否か、を確認することなく、錠スイッチ操作コマンド及び設定切替スイッチ操作コマンドを送信しないようにしても良い。このように、通常遊技処理(遊技制御用タイマ割込処理)が実行されている期間は、設定値を変更するための操作及び設定値を確認するための操作の実行状況を確認しないようにすることで、遊技制御用マイクロコンピュータ100の制御負担を軽減することが可能になる。
(電源投入時処理の変形例)
図12−1に示した例では、電源投入時に設定変更中フラグがセットされていた場合には(ステップS21TM4030でYES)、(i)遊技機用枠3が開放状態であり(ステップS21TM4120でYES)、(ii)錠スイッチ21TM051がON状態であり(ステップS21TM4130でYES)、且つ、(iii)クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態である(ステップS21TM4140でYES)、という3条件が成立していることを確認した場合にのみ、RAMクリアフラグを1に設定して(ステップS21TM4150)、設定変更モードに移行した(ステップS21TM4570でNO)。
このような形態に限らず、図12−6に示すように、電源投入時に設定変更中フラグがセットされていた場合には(ステップS21TM4030でYES)、(i)〜(iii)の3条件が成立しているか否かを確認することなく、RAMクリアフラグを1に設定して(ステップS21TM4150)、設定変更モードに移行する(ステップS21TM4570でNO)ようにしても良い。
図12−6に示す処理では、バックアップRAM領域のデータチェック結果が異常である場合(ステップS21TM4010でNO)、設定値が正規の値ではない場合(ステップS21TM4020でNO)、設定変更中フラグがセットされている場合(ステップS21TM4030でYES)に、(i)〜(iii)の条件が成立しているか否かを判定することなく、RAMクリアフラグを1に設定して(ステップS21TM4150)、設定変更モードに制御され(ステップS21TM4570でNO)、遊技停止状態(ステップS21TM4200〜ステップS21TM4220のループ処理に相当する処理)には制御されない部分が、図12−1に示した処理と異なる。それ以外の部分は、図12−1〜図12−3に示した処理と同様である。
このような形態とした場合であっても、電源投入時に設定変更中フラグがセットされていることに基づいて、RAMクリアフラグが1に設定されて設定変更モードに移行されることになり、設定変更中に電源断が発生した場合の遊技機の状態を適切に定めることができる。
図12−6に示す例では、設定変更中フラグがセットされていない場合には(ステップS21TM4030でNO)、(i)遊技機用枠3が開放状態であり、(ii)錠スイッチ21TM051がON状態であり、且つ、(iii)クリアスイッチ(設定切替スイッチ)21TM052がON状態である、という3条件が成立していることに基づいて、設定変更モードに制御される(ステップS21TM4570でNOと判定されて、設定値格納領域の設定値を変更可能な状態となる)のに対して、設定変更中フラグがセットされている場合(ステップS21TM4030でYES)には、(i)〜(iii)の3条件が成立しているか否かにかかわらず、強制的に設定変更モードに制御されることになる。
このように、設定変更モードに制御されているときに電源断が発生した場合には、電源復旧時に設定変更中フラグが設定されていることに基づいて、(i)〜(iii)の3条件が成立しているか否かにかかわらず自動的に設定変更モードに制御されることにより、設定値を確定させるための作業性を向上させることができる。
ここで、設定変更中フラグがセットされている場合(ステップS21TM4030でYES)には、(ii)錠スイッチ21TM051がON状態である(ステップS21TM4130でYES)という条件が成立していない場合でも、設定変更モードに制御されることになる。その結果、設定変更モードにおいては、錠スイッチ21TM051がOFF状態のままで、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052を操作することで、設定値格納領域に格納されている設定値が変更されることになる(図12−2のステップS21TM4610〜ステップS21TM4620)。
前述したように、設定変更モードを終了させる条件は、錠スイッチ21TM051をON状態からOFF状態に切り替えることである(ステップS21TM4680でYESと判定させることである)。そのため、設定値の変更操作を行った遊技場の店員は、設定値を確定して設定変更モードを終了させるために、錠スイッチ21TM051がOFF状態であれば、一旦、錠スイッチ21TM051をOFF状態からON状態に切り替えた後に、錠スイッチ21TM051をON状態からOFF状態に切り替える(ステップS21TM4680でYESと判定させる)ことになる。
このように、設定変更中フラグがセットされていない場合と(ステップS21TM4030でNO)、設定変更中フラグがセットされている場合とで(ステップS21TM4030でYES)、設定変更モードの制御を開始させる条件を異ならせる一方で、設定変更モードの制御を終了させる条件(錠スイッチ21TM051をON状態からOFF状態に切り替える操作)は共通化することで、設定変更モードの制御を終了させる条件を明確にして、適切に通常遊技処理に移行させるようにしている。
ここで、設定変更中フラグがセットされている(ステップS21TM4030でYES)ことに基づいて設定変更モードに制御された場合に、錠スイッチ21TM051をON状態にするように促す報知を行うようにしても良い。例えば、CPU103は、設定変更中フラグがセットされている場合に(ステップS21TM4030でYES)、ステップS21TM4150でRAMクリアフラグを1に設定するとともに、設定値異常エラーコマンドを送信する(前述したステップS21TM4190に相当する処理を実行する)ようにしておき、設定値異常エラーコマンド(ステップS21TM4110)を受信した演出制御用CPU120が、「錠スイッチを一旦ONにして、設定値変更後にOFFに切り替えて下さい」というメッセージを画像表示装置5に表示するようにしても良い。
なお、図12−1〜図12−3、並びに図12−6に示した処理においては、設定変更中フラグがセットされている状態では通常遊技処理に移行できないようになっている。そのため、遊技機メーカーが、パチンコ遊技機1を出荷する際(遊技場への設置前)に、予め設定変更中フラグをセットさせておくことで、その後、遊技場側では、設定変更モードを経て設定値を変更し、設定変更モードを終了させなければ、当該パチンコ遊技機1での遊技を行わせることができなくなる。これにより、遊技場でパチンコ遊技機1を設置する際に、確実に設定変更モードに制御させて設定変更操作を行わせ、設定値を確定させる措置をとるようにすることができる。
(設定値変更中に電源断が発生した場合の設定値記憶制御)
次に、設定値変更中に電源断が発生した場合の設定値記憶制御に関して、図12−7を用いて説明する。図12−2、及び、前述した図10−2に示した例では、設定変更モードにおいて、設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作されることで、設定値格納領域に格納されている設定値自体が変更されることになる。
まず、設定変更モード中に設定値の変更操作が行われて、錠スイッチ21TM051がON状態からOFF状態に切り替えられる前(設定変更モード終了前)に電源断が発生した場合の制御に関して、図12−7(1)を用いて説明する。
順番1に示すように、電源投入時に錠スイッチ21TM051をON状態として(クリアスイッチ21TM052もON状態として)設定変更モードに制御させるものとする。本例では、この電源投入時において、RAM102の設定値格納領域に設定値として「0」が格納されている。次いで、順番2に示すように、設定変更モードが開始されたことに伴い、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値「0」が読み出されて、読み出された設定値に1を加算した「1」が表示モニタ21TM029に表示されることになる。この時点で錠スイッチ21TM051はON状態のままである。
次いで、順番3に示すように、設定変更モードにおいて、1回目の設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052の操作が行われたことに基づいて、設定値格納領域に格納される設定値が「0」から「1」に変更され、変更後の設定値に1を加算した「2」が表示モニタ21TM029に表示されることになる。この時点で錠スイッチ21TM051はON状態のままである。さらに、順番4に示すように、設定変更モードにおいて、2回目の設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052の操作が行われたことに基づいて、設定値格納領域に格納される設定値が「1」から「2」に変更され、変更後の設定値に1を加算した「3」が表示モニタ21TM029に表示されることになる。この時点で錠スイッチ21TM051はON状態のままである。
次いで、順番5に示すように、設定変更モードにおいて、錠スイッチ21TM051がON状態のままで、即ち、設定変更モードを終了させる操作が行われる前に、電源断が発生したものとする。このとき、設定値格納領域には、2回目の設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052の操作が行われた後の設定値「2」が格納された状態である。電源断の状態では、RAM102のバックアップ領域に形成された設定値格納領域に格納されている設定値「2」がそのまま保持されることになる。
次いで、順番6に示すように、電源投入時に錠スイッチ21TM051をON状態として(クリアスイッチ21TM052もON状態として)設定変更モードに制御させるものとする。この電源投入時において、RAM102の設定値格納領域に設定値として「2」が格納されている。この設定値「2」は、前回の設定変更モード中の電源断発生時に設定値格納領域に格納されていた値である。
次いで、順番7に示すように、設定変更モードが開始されたことに伴い、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値「2」が読み出されて、読み出された設定値に1を加算した「3」が表示モニタ21TM029に表示されることになる。この時点で錠スイッチ21TM051はON状態のままである。
なお、順番6の電源投入時には、設定変更中フラグがセットされた状態であるため、前述した図12−6に示した制御を適用する場合、錠スイッチ21TM051がOFF状態であっても(又はクリアスイッチ21TM052がOFF状態であっても)、自動的に設定変更モードに制御されることになる。そのため、順番6及び順番7における錠スイッチ21TM051の状態は、OFF状態である場合がある。
このように、設定変更モードにおいて設定値の変更が行われて、錠スイッチ21TM051がOFF状態とされることなく(設定変更モードを終了させることなく)電源断が発生した場合には、電源復旧時に、前回の設定変更モードにおける変更後の設定値が設定値格納領域に保持された状態となっている。従って、電源復旧時には、既に予定していた設定値が設定されている場合もあり、この場合には、遊技場の店員は改めて設定値を変更する操作を行わずとも、設定変更モードを終了させて遊技機を通常遊技処理に移行させれば良いため、作業性を向上させることができる。
次に、設定変更モード中に設定値の変更操作が行われて、錠スイッチ21TM051がON状態からOFF状態に切り替えられた後(設定変更モード終了後)に電源断が発生した場合の制御に関して、図12−7(2)を用いて説明する。
順番1〜順番4に関しては、図12−7(1)に示した例と同様であり、説明を省略する。次いで、順番5に示すように、設定変更モードにおいて、錠スイッチ21TM051がON状態からOFF状態に切り替えられたことにより、設定変更モードが終了する。これにより、2回目の設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052の操作が行われた後の設定値「2」が、最終的な設定値として確定する。このとき設定値格納領域には設定値として「2」が格納されており、表示モニタ21TM029には、確定した設定値に1を加算した「3」が表示されている。
その後に、順番6に示すように、電源スイッチ21TM055をOFF状態とする操作が行われて、電力供給が停止された状態となったものとする。この電源断の状態では、RAM102のバックアップ領域に形成された設定値格納領域に格納されている設定値「2」がそのまま保持されることになる。
次いで、順番7に示すように、電源投入時に錠スイッチ21TM051をON状態として(クリアスイッチ21TM052もON状態として)設定変更モードに制御させるものとする。この電源投入時において、RAM102の設定値格納領域に設定値として「2」が格納されている。この設定値「2」は、前回の設定変更モード終了時に最終的に設定値格納領域に格納されていた値である。
次いで、順番8に示すように、設定変更モードが開始されたことに伴い、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値「2」が読み出されて、読み出された設定値に1を加算した「3」が表示モニタ21TM029に表示されることになる。この時点で錠スイッチ21TM051はON状態のままである。
図12−7(1)及び(2)に示すように、設定変更モードに制御されているときに電源断が発生した場合と、設定変更モードの制御が終了した後に電力供給が停止された場合とで、何れの場合にも、電源復旧時には、前回の設定変更モードにおける設定変更操作に応じて変更された後の設定値、即ち電源断直前に設定値格納領域に格納されていた設定値が、有効な設定値(電源復旧時に設定格納領域に格納されている設定値)となっている。
なお、図12−7に示した設定値の記憶制御に限らず、前述した図9−37に示した設定値の記憶制御を適用するようにしても良い。即ち、設定変更モードに制御されたときに設定値格納領域に格納されている設定値を設定情報一時記憶領域にコピーして、設定変更モードに制御されているときに設定切替スイッチ(クリアスイッチ)21TM052が操作された場合には、設定値格納領域の設定値を変更せずに設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値を変更し、設定変更モードを終了させる操作(錠スイッチ21TM051をON状態からOFF状態に切り替える操作)が行われたことに基づいて、設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値を設定値格納領域に格納して(上書きして)設定値を確定させるようにしても良い。なお、この場合に表示モニタ21TM029に表示させる設定値は、設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値(0〜5)に1を加算した値(1〜6)となり、設定情報一時記憶領域に記憶されている設定値が変更されることに応じて、表示モニタ21TM029に表示される設定値も変化することになる。
このような構成とすることで、電源投入に伴い設定変更モードに制御され、設定変更操作が行われた場合(表示モニタ21TM029に表示される設定値が変更された場合)であっても、設定変更モードを終了させる操作が完了することなく(錠スイッチ21TM051がOFF状態に切り替えられることなく)、電源断が発生した場合には、RAM102の設定値格納領域に格納されている設定値は、電源投入時(設定変更モードにおいて設定変更操作が行われる前)から変更されていないことになる。即ち、電力供給停止状態では、前回の電源投入時に設定値格納領域に格納されていた設定値が引き続き保持されていることになる。従って、電源復旧後に設定変更モード又は設定確認モードに制御されたときに表示モニタ21TM029(第1表示部21TM029A)に表示される設定値は、前回の電源投入時にRAM102の設定値格納領域に格納されていた設定値に応じた値となる。
このように、設定変更モードに制御されているときに電源断が発生した場合の設定値を適切に定めることができる。また、設定変更モードが終了していない不安定な状態において電力供給が停止された場合に、設定値の変更を制限することができる。
上記の実施形態に示した設定変更モード及び設定確認モードに関連した制御は、複数の設定値(例えば0〜5)が設けられており、設定値に応じて大当り確率が異なる遊技機に対して適用可能であるが、これに限らず、複数の設定値(例えば0〜5)が設けられているものの、設定値によらず大当り確率は共通である(例えば、設定値0〜5の全てに関して大当り確率が300分の1である)遊技機に対しても適用可能である。
[特徴部35TMに関する説明]
次に、特徴部35TMを備える遊技機に関して、図13−1〜図13−20を用いて説明する。図1に示した遊技機は、1の画像表示装置を備えるものであるが、遊技機が複数の画像表示装置を備える構成としても良い。図13−1の例では、パチンコ遊技機1は、第1の画像表示装置としてのメイン液晶表示器35TM200と、第2の画像表示装置としてのサブ液晶表示器35TM300と、を備えている。また、前述した可動体32として、光透過性を有する装飾体である第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420を備えている。
図13−1に示す2つの画像表示装置を備えるパチンコ遊技機1において、第1の画像表示装置であるメイン液晶表示器35TM200は、図1に示した画像表示装置5に相当するものであり、遊技盤2における遊技領域の中央付近に設けられる。即ち、メイン液晶表示器35TM200には、前述した画像表示装置5において表示可能な情報が表示されるものであり、例えば、飾り図柄の背景画像が表示され、飾り図柄の可変表示が実行される。また、飾り図柄の可変表示に伴う予告演出等の演出画像が表示される。また、メイン液晶表示器35TM200には、保留表示及びアクティブ表示(可変表示対応表示)が表示される。
また、第2の画像表示装置であるサブ液晶表示器35TM300は、メイン液晶表示器35TM200の下方に設けられている。サブ液晶表示器35TM300の前方側(遊技者側)には、下方向移動端にある第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420が配置されている。サブ液晶表示器35TM300には、光透過性を有する第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420の態様(例えば発光色)を変化させるための画像や、7セグメント表示器を模した画像等を表示可能となっている。
本実施形態では、後述するように、7セグメント表示器を模した画像によって、示唆演出(例えば擬似連図柄の仮停止)が実行されるまでの残り時間、大当り期待度(例えばバトル演出における勝利期待度)を示す数値、示唆演出(例えばリーチ状態の成立に伴い楽曲を再生するミュージックリーチ演出)が開始されてからの経過時間等、を遊技者に報知することが可能となっている。これら7セグメント表示器を模した画像によって示される数値は、メイン液晶表示器35TM200で実行される演出(飾り図柄の可変表示を含む)に関連した画像であり、メイン液晶表示器35TM200で実行される演出の時間に関連した画像である。
第1ロゴパネル35TM410は、第1ロゴパネル駆動機構35TM510により上下方向に駆動され、第2ロゴパネル35TM420は、第2ロゴパネル駆動機構35TM520により上下方向に駆動される。以下、メイン液晶表示器35TM200及びサブ液晶表示器35TM300、第1ロゴパネル35TM410及び第1ロゴパネル駆動機構35TM510、並びに、第2ロゴパネル35TM420及び第2ロゴパネル駆動機構35TM520等で構成されるロゴパネル駆動機構35TM001について、図13−2〜図13−4を用いて説明する。
(ロゴパネル駆動機構)
図13−2は、ロゴパネル駆動機構35TM001を示し、図13−2(a)は、ロゴパネル駆動機構35TM001の正面図、図13−2(b)は、図13−2(a)のP矢視図である。また、図13−3は、図13−2(a)のQ矢視図である。図13−1〜図13−3に示すように、ロゴパネル駆動機構35TM001は、遊技盤2における遊技領域の中央付近に配置されている。図13−2(a)は、第1ロゴパネル35TM410と第2ロゴパネル35TM420の両方が、下方向移動端にあって、サブ液晶表示器35TM300と前後で重なる位置に配置されている状態を示している。
図13−2(b)及び図13−3に示すように、サブ液晶表示器35TM300は、メイン液晶表示器35TM200の下方であって、メイン液晶表示器35TM200よりも前方側(遊技者側)に配置されている。メイン液晶表示器35TM200及びサブ液晶表示器35TM300は、何れも正面視が長方形であり、メイン液晶表示器35TM200の幅及び高さは、サブ液晶表示器35TM300の幅及び高さよりも大きい。
第1ロゴパネル35TM410と第2ロゴパネル35TM420は、下方向移動端にあるときに、サブ液晶表示器35TM300の前面から同一距離だけ離間して、左右に並列して配置されている。サブ液晶表示器35TM300の前面の左側に第1ロゴパネル35TM410が配置され、サブ液晶表示器35TM300の前面の右側に第2ロゴパネル35TM420が配置される。即ち、第1ロゴパネル35TM410、第2ロゴパネル35TM420は、サブ液晶表示器35TM300と前後で重なる位置に配置されている。
第1ロゴパネル35TM410と第2ロゴパネル35TM420を並列に配置したときの幅及び高さは、サブ液晶表示器35TM300の幅及び高さとほぼ同等である。そのため、遊技者から見ると、第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420が下方向移動端にあるときに、サブ液晶表示器35TM300が第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420により覆われているように見える。
第1ロゴパネル35TM410、第2ロゴパネル35TM420は、アクリルやポリカーボネート等の透明な合成樹脂により形成されている。第1ロゴパネル35TM410、第2ロゴパネル35TM420には、それぞれ、凹凸の造形により、文字情報「FEV」の輪郭と、文字情報「ER!」の輪郭が形成されている。例えば、透明な合成樹脂板において、文字部分(文字の輪郭に囲まれた部分)を薄く形成して、その他の部分は厚く形成することで、文字部分の透光性が、他の部分の透光性よりも高くなるように構成されている。
なお、このような構成に代えて、あるいは、このような構成に加えて、透明な合成樹脂板に、有色で不透明な合成樹脂等の材質からなり、文字の輪郭に合わせて形成された輪郭部材を取り付けるようにしても良い。また、文字部分(文字の輪郭に囲まれた部分)の材質の透光性が、他の部分の材質の透光性より高くなるように、透光性の異なる複数の材質により第1ロゴパネル35TM410、第2ロゴパネル35TM420を形成しても良い。
このように、文字部分の透光性を他の部分の透光性よりも高くすることにより、第1ロゴパネル35TM410、第2ロゴパネル35TM420の後方に位置するサブ液晶表示器35TM300(第1ロゴパネル35TM410、第2ロゴパネル35TM420が上方の演出位置に移動した場合には、第1ロゴパネル35TM410、第2ロゴパネル35TM420の後方に位置するメイン液晶表示器35TM200)に表示される情報のうち、第1ロゴパネル35TM410、第2ロゴパネル35TM420の文字部分(「FEV」の輪郭に囲まれた領域、「ER!」の輪郭に囲まれた領域)に対応した位置(各領域と相対する位置)に表示された情報は、他の部分に対応した位置に表示された情報よりも視認性が高くなる。
第1ロゴパネル35TM410は、第1ロゴパネル駆動機構35TM510によって、図13−2(a)の上下方向に移動可能である。また、第2ロゴパネル35TM420は、第2ロゴパネル駆動機構35TM520によって、図13−2(a)の上下方向に移動可能である。第1ロゴパネル駆動機構35TM510、第2ロゴパネル駆動機構35TM520は同一構造を有し、図13−2(a)の左右方向に対称に配置されている。
第1ロゴパネル駆動機構35TM510は、第1ラック35TM511、第1ピニオン35TM512、第1モータ35TM513、第1支持板35TM514等で構成されている。また、第2ロゴパネル駆動機構35TM520は、第2ラック35TM521、第2ピニオン35TM522、第2モータ35TM523、第2支持板35TM524等で構成されている。第1ロゴパネル35TM410の左側面に第1ラック35TM511が固定され、第2ロゴパネル35TM420の右側面に第2ラック35TM521が固定されている。第1ラック35TM511、第2ラック35TM521は、図13−2(a)の上下方向に細長い角柱状に形成されている。
第1支持板35TM514、第2支持板35TM524は、図13−2(a)の上下方向に長い長方形の板状に形成されている。第1支持板35TM514の前面に一体的に形成された第1ガイド35TM515に案内されて、第1ラック35TM511が図13−2(a)の上下方向に移動可能である。同様に、第2支持板35TM524の前面に一体的に形成された第2ガイド35TM525に案内されて、第2ラック35TM521が図13−2(a)の上下方向に移動可能である。
第1支持板35TM514、第2支持板35TM524の背面には各々第1モータ35TM513、第2モータ35TM523が取り付けられている。第1モータ35TM513の出力軸に固定された第1ピニオン35TM512が、第1ラック35TM511の左側面に形成された第1ラック歯35TM511Aに噛み合っている。同様に、第2モータ35TM523の出力軸に固定された第2ピニオン35TM522が、第2ラック35TM521の右側面に形成された第2ラック歯35TM521Aに噛み合っている。
このように、演出制御基板12には、可動体としての第1ロゴパネル35TM410、第2ロゴパネル35TM420が接続されており、該第1ロゴパネル35TM410、第2ロゴパネル35TM420の動作が演出制御基板12(演出制御用CPU120)により制御される。
具体的には、第1ロゴパネル35TM410を駆動するための第1モータ35TM513、第1ロゴパネル35TM410が下方向移動端、即ち原点位置に位置しているか否かを検出するための原点検出センサ35TM519(フォトセンサ)、第2ロゴパネル35TM420を駆動するための第2モータ35TM523、第2ロゴパネル35TM420が下方向移動端、即ち原点位置に位置しているか否かを検出するための原点検出センサ35TM529(フォトセンサ)、が接続されており、第1モータ35TM513、第2モータ35TM523の動作を制御することで、第1ロゴパネル35TM410、第2ロゴパネル35TM420の動作を、演出制御基板12(演出制御用CPU120)が個別に制御することが可能とされているとともに、第1ロゴパネル35TM410、第2ロゴパネル35TM420が原点位置(初期位置)に位置しているか否かを、演出制御基板12(演出制御用CPU120)が検知できるようになっている。
演出制御用CPU120が、第1モータ35TM513を回転させると、第1ラック35TM511に固定された第1ロゴパネル35TM410が図13−2(a)の上下方向に移動する。同様に、演出制御用CPU120が、第2モータ35TM523を回転させると、第2ラック35TM521に固定された第2ロゴパネル35TM420が図13−2(a)の上下方向に移動する。
第1ロゴパネル35TM410、第2ロゴパネル35TM420は、独立して図13−2(a)の上下方向に移動可能であり、また、第1ロゴパネル35TM410と第2ロゴパネル35TM420の両方を同時に、図13−2(a)の上方向または下方向に移動させることが可能である。
第1ラック35TM511、第2ラック35TM521の下端には、板状の第1当接部材35TM516、第2当接部材35TM526が各々固定されている。第1支持板35TM514の前面の下端には第1下端ストッパ35TM517が固定され、第1支持板35TM514の前面の上端側には第1上端ストッパ35TM518が固定されている。同様に、第2支持板35TM524の前面の下端には第2下端ストッパ35TM527が固定され、第2支持板35TM524の前面の上端側には第2上端ストッパ35TM528が固定されている。
第1ロゴパネル35TM410が図13−2(a)の上方向に移動すると、第1ロゴパネル35TM410の上方向移動端で、第1当接部材35TM516が第1上端ストッパ35TM518に当接し、第1ロゴパネル35TM410が上方向移動端の正確な演出位置に停止する。第1ロゴパネル35TM410が図13−2(a)の下方向に移動すると、第1ロゴパネル35TM410の下方向移動端で、第1当接部材35TM516が第1下端ストッパ35TM517に当接し、第1ロゴパネル35TM410が下方向移動端の正確な原点位置(初期位置、退避位置とも称する)に停止する。第1ロゴパネル35TM410が原点位置にあるか否かは、原点検出センサ35TM519(フォトセンサ)により検出される。
同様に、第2ロゴパネル35TM420が図13−2(a)の上方向に移動すると、第2ロゴパネル35TM420の上方向移動端で、第2当接部材35TM526が第2上端ストッパ35TM528に当接し、第2ロゴパネル35TM420が上方向移動端の正確な演出位置に停止する。第2ロゴパネル35TM420が図13−2(a)の下方向に移動すると、第2ロゴパネル35TM420の下方向移動端で、第2当接部材35TM526が第2下端ストッパ35TM527に当接し、第2ロゴパネル35TM420が下方向移動端の正確な原点位置(初期位置、退避位置とも称する)に停止する。第2ロゴパネル35TM420が原点位置にあるか否かは、原点検出センサ35TM529(フォトセンサ)により検出される。
図13−2(a)の状態では、第1ロゴパネル35TM410と第2ロゴパネル35TM420の両方が、サブ液晶表示器35TM300と前後で重なる原点位置に配置され、サブ液晶表示器35TM300に関しては視認性が低下した状態である一方、メイン液晶表示器35TM200に関しては遊技者が全体を視認できる状態になっている。但し、第1ロゴパネル35TM410、第2ロゴパネル35TM420は、透光性を有する材料で形成されているため、遊技者は、第1ロゴパネル35TM410、第2ロゴパネル35TM420を介して、サブ液晶表示器35TM300の情報を視認することは可能である。
即ち、サブ液晶表示器35TM300の表示画像に応じて、原点位置にある第1ロゴパネル35TM410、第2ロゴパネル35TM420の態様が変化することになる。このとき、「FEV」及び「ER!」の文字部分、即ち演出用の輪郭が形成されている部分に関しては、他の部分よりも視認性が高いため、遊技者は、より明確にサブ液晶表示器35TM300の表示画像を視認することができ、より明確にサブ液晶表示器35TM300に表示される画像の変化を把握することができる。
図13−4は、メイン液晶表示器35TM200と正面視で前後に重なる位置に第1ロゴパネル35TM410と第2ロゴパネル35TM420の両方を同時に移動させた状態を示す正面図である。すなわち、図13−4では、第1ロゴパネル35TM410と第2ロゴパネル35TM420の両方を同時に図13−4の上方向の移動端である演出位置に移動させ、第1ロゴパネル35TM410と第2ロゴパネル35TM420をメイン液晶表示器35TM200と前後で重なる位置に配置している。このとき、メイン液晶表示器35TM200に関しては、下部の視認性が低下した状態となっており、サブ液晶表示器35TM300に関しては、全体の視認性が向上した状態となっている。遊技者は、サブ液晶表示器35TM300の全体に表示されている情報を明確に視認することができる。
また、この状態では、メイン液晶表示器35TM200の表示画像(特に下部に表示される部分)に応じて、演出位置にある第1ロゴパネル35TM410と第2ロゴパネル35TM420の両方の態様が変化することになる。このとき、第1ロゴパネル35TM410のうち「FEV」の文字部分、第2ロゴパネル35TM420のうち「ER!」の文字部分に関しては、他の部分と比較して、遊技者は、より明確にメイン液晶表示器35TM200の表示画像を視認することができ、より明確にメイン液晶表示器35TM200に表示される画像の変化を把握することができる。
また、図示はしないが、メイン液晶表示器35TM200と正面視で前後に重なる位置に第1ロゴパネル35TM410を独立で移動させてもよい。すなわち、第1ロゴパネル35TM410を上方向の移動端である演出位置に移動させ、第1ロゴパネル35TM410をメイン液晶表示器35TM200と前後で重なる位置に配置する。このとき、メイン液晶表示器35TM200に関しては、左下部の視認性が低下した状態となっており、サブ液晶表示器35TM300に関しては、左側半分の視認性が向上した状態となっている一方で、右側半分の視認性が低下した状態となっている。遊技者は、サブ液晶表示器35TM300の左側半分に表示されている情報を明確に視認することができる一方で、右側半分に表示されている情報を明確に視認することが困難となっている。
また、この状態では、メイン液晶表示器35TM200の表示画像(特に左下部に表示される部分)に応じて、演出位置にある第1ロゴパネル35TM410の態様が変化することになる。また、サブ液晶表示器35TM300の表示画像(特に右側半分に表示される部分)に応じて、原点位置にある第2ロゴパネル35TM420の態様が変化することになる。このとき、第1ロゴパネル35TM410のうち「FEV」の文字部分に関しては、他の部分と比較して、遊技者は、より明確にメイン液晶表示器35TM200の表示画像を視認することができ、より明確にメイン液晶表示器35TM200に表示される画像の変化を把握することができる。第2ロゴパネル35TM420のうち「ER!」の文字部分に関しては、他の部分と比較して、遊技者は、より明確にサブ液晶表示器35TM300の表示画像を視認することができ、より明確にサブ液晶表示器35TM300に表示される画像の変化を把握することができる。
同様に、図示はしないが、メイン液晶表示器35TM200と正面視で前後に重なる位置に第2ロゴパネル35TM420を独立で移動させてもよい。すなわち、第2ロゴパネル35TM420を上方向の移動端である演出位置に移動させ、第2ロゴパネル35TM420をメイン液晶表示器35TM200と前後で重なる位置に配置する。このとき、メイン液晶表示器35TM200に関しては、右下部の視認性が低下した状態となっており、サブ液晶表示器35TM300に関しては、右側半分の視認性が向上した状態となっている一方で、左側半分の視認性が低下した状態となっている。遊技者は、サブ液晶表示器35TM300の右側半分に表示されている情報を明確に視認することができる一方で、左側半分に表示されている情報を明確に視認することが困難となっている。
また、この状態では、メイン液晶表示器35TM200の表示画像(特に右下部に表示される部分)に応じて、演出位置にある第2ロゴパネル35TM420の態様が変化することになる。また、サブ液晶表示器35TM300の表示画像(特に左側半分に表示される部分)に応じて、原点位置にある第1ロゴパネル35TM410の態様が変化することになる。このとき、第2ロゴパネル35TM420のうち「ER!」の文字部分に関しては、他の部分と比較して、遊技者は、より明確にメイン液晶表示器35TM200の表示画像を視認することができ、より明確にメイン液晶表示器35TM200に表示される画像の変化を把握することができる。第1ロゴパネル35TM410のうち「FEV」の文字部分に関しては、他の部分と比較して、遊技者は、より明確にサブ液晶表示器35TM300の表示画像を視認することができ、より明確にサブ液晶表示器35TM300に表示される画像の変化を把握することができる。
図13−2から図13−4に示すように、ロゴパネル駆動機構35TM001は、メイン液晶表示器35TM200とサブ液晶表示器35TM300の間で、第1ロゴパネル35TM410と第2ロゴパネル35TM420の両方を同時に一体として、または、独立して移動可能である。即ち、第1ロゴパネル35TM410と第2ロゴパネル35TM420を移動させるパターンを複数設けることが可能であると共に、メイン液晶表示器35TM200とサブ液晶表示器35TM300の視認性を変化させるパターンを複数設けることが可能であるため、演出を多様化して興趣を向上させることが可能となる。
また、第1ロゴパネル35TM410、第2ロゴパネル35TM420が原点位置から演出位置まで移動することに伴い、サブ液晶表示器35TM300の画面視認性は向上し、メイン液晶表示器35TM200の画面視認性は低下する。一方、第1ロゴパネル35TM410、第2ロゴパネル35TM420が演出位置から原点位置まで移動する(原点位置に戻る)ことに伴い、メイン液晶表示器35TM200の画面視認性は向上し、サブ液晶表示器35TM300の画面視認性は低下する。
このように、メイン液晶表示器35TM200とサブ液晶表示器35TM300という異なる表示手段の視認性が、装飾体である第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420の変位に応じて変化するため、装飾体の変位と、各表示手段の視認性に関連を持たせることができ、演出効果を高めることができる。
(擬似連演出)
前述したように、遊技制御用マイクロコンピュータ100によって特別図柄の変動表示が開始されるときに変動パターンが決定される(図5のS111に示す変動パターン設定処理)。ここで、擬似連演出を1回以上実行する変動パターンに決定された場合、当該変動パターンを指定する変動パターンコマンドを受信した演出制御用CPU120は、メイン液晶表示器35TM200において当該変動パターンに基づく飾り図柄の変動表示期間中に擬似連演出を1回以上実行することになる。
擬似連演出とは、飾り図柄の変動表示が開始されてから飾り図柄が確定停止して表示結果が導出表示されるまでの期間内に、左図柄、中図柄、及び右図柄の各表示領域において飾り図柄を一旦は仮停止させた後に再度変動表示させる演出である。擬似連演出が実行されることにより、特別図柄の変動表示が1回実行される期間内、即ち、1の保留記憶に対応した1の変動パターンコマンドに基づく飾り図柄の変動表示期間内に、あたかも複数回の飾り図柄の変動表示が実行されているかのように見せることができる。
本実施形態に示す擬似連演出では、左図柄の表示領域及び右図柄の表示領域に、それぞれ数字からなる飾り図柄が仮停止した状態となり、次いで、中図柄の表示領域に「NEXT」という文字からなる擬似連図柄(本例では、図13−9(5)及び図13−10(10)に示す「NEXT」と表示されている擬似連図柄35TM600)が仮停止した状態となった後に、左図柄、中図柄、及び右図柄の各表示領域における飾り図柄の変動表示が再開される(所謂再変動が行われる)。ここで、「飾り図柄が仮停止した状態」とは、完全に飾り図柄が停止せずに、上下に僅かに動く状態であるが、これに限らず、飾り図柄が揺動している状態、飾り図柄が拡大・縮小を繰り返している状態、及び、飾り図柄が最終停止時(図柄確定時)とは異なる形態となっている(変形している)状態等であっても良い。
(カウントダウン演出)
本実施形態では、メイン液晶表示器35TM200において擬似連演出を伴う変動パターンに基づいて飾り図柄の変動表示が行われる場合、中図柄の表示領域に擬似連図柄が仮停止するまで(再変動が行われることが報知されるまで)の残り時間を報知するカウントダウン演出をサブ液晶表示器35TM300において実行することが可能となっている。ここで、後述するように、カウントダウン演出が実行された場合には必ず擬似連演出が実行されることになるが、カウントダウン演出が実行されることなく擬似連演出が実行される場合もある。
本実施形態におけるカウントダウン演出では、メイン液晶表示器35TM200において擬似連演出が実行される際、中図柄の表示領域に擬似連図柄が仮停止するまでの残り時間が3秒となったタイミングでサブ液晶表示器35TM300に「3」と表示し、残り時間が2秒となったタイミングでサブ液晶表示器35TM300に「2」と表示し、残り時間が1秒となったタイミングでサブ液晶表示器35TM300に「1」と表示し、残り時間が0秒となったタイミング(中図柄の表示領域に擬似連図柄が仮停止したタイミング)で「0」と表示する。カウントダウン演出における飾り図柄仮停止までの残り時間は、何れも7セグメント表示器を模した画像により表示される。
このように、カウントダウン演出においてサブ液晶表示器35TM300に表示される時間(秒数)として、まずは初期値として定められている「3」が表示される。その後、カウントダウンの動作が行われることにより、サブ液晶表示器35TM300に表示される時間(秒数)が1秒経過毎に1ずつ減少してゆき、最終値である「0」になったタイミングで中図柄の表示領域に擬似連図柄が仮停止する。即ち、再変動が実行されることが報知されることになる。
なお、複数回の擬似連演出を伴う変動パターンに基づいて変動表示が実行される場合であって且つカウントダウン演出を実行することに決定された場合には、各擬似連演出に対応してカウントダウン演出が実行されることになる。即ち、1の変動パターン(保留記憶)に基づく1回の飾り図柄の変動表示期間内に擬似連演出と同じ回数のカウントダウン演出が実行されることになる。
本例では、カウントダウン演出の初期値は変動パターン及び表示結果によらず「3」である。これにより、「3」がサブ液晶表示器35TM300に表示されたときに、遊技者は、直ちに、大当り期待度が高い示唆演出(本例では擬似連演出)が実行されるまでのカウントダウンが開始されたことを把握可能となっている。
(期待度予告演出)
また、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ100によって特別図柄の変動表示が開始されるときに変動パターンが決定される(図5のS111に示す変動パターン設定処理)。その際、スーパーリーチを伴う変動パターンに決定される場合がある。例えば、スーパーリーチを伴う変動パターンでは、メイン液晶表示器35TM200においてリーチ状態が成立した後に、味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルを行うバトル演出を実行し(図13−11(13)及び(18)を参照)、最終表示結果が大当りとなる場合(大当り図柄が確定停止する場合)には味方キャラクタが敵キャラクタに勝利する勝利演出を実行し、最終表示結果がはずれとなる場合(はずれ図柄が確定停止する場合)には味方キャラクタが敵キャラクタに敗北する敗北演出を実行する。
本実施形態における期待度予告演出とは、バトル演出において味方キャラクタが敵キャラクタに勝利する勝利期待度(即ち大当り期待度)を報知する演出である。本例では、図13−11(14)〜(17)に示すように、リーチ状態成立後(バトル演出開始後)に数値バー35TM610がメイン液晶表示器35TM200に表示され、数値バー35TM610の幅全体に対しての色付部分の範囲の割合(0〜100%)によって、勝利期待度(大当り期待度)を示唆するようにしている。数値バー35TM610により示される勝利期待度は、初期値が示されてから5秒を経過する毎に10ずつ更新されて、最終的には最終値に達する。数値バー35TM610により示される勝利期待度が最終値に達すると、そのタイミングから5秒を経過しても数値バー35TM610が示す勝利期待度は更新されない。
(カウントアップ演出)
本実施形態では、メイン液晶表示器35TM200で実行される期待度予告演出と対応して、サブ液晶表示器35TM300において勝利期待度を数値(数字)により表示するカウントアップ演出を実行可能となっている。ここで、後述するように、カウントアップ演出が実行される場合には必ず期待度予告演出が実行されることになるが、カウントアップ演出が実行されることなく期待度予告演出が実行される場合もある。
カウントアップ演出は、メイン液晶表示器35TM200に表示される数値バー35TM610が示す勝利期待度を、サブ液晶表示器35TM300に二桁の数値(数字)として表示するものである。従って、サブ液晶表示器35TM300に表示される勝利期待度(数値)は、初期値が示されてから5秒を経過する毎に10ずつ更新されて、最終的には最終値に達する。サブ液晶表示器35TM300に表示される勝利期待度(数値)が最終値に達すると、そのタイミングから5秒を経過してもサブ液晶表示器35TM300に表示される勝利期待度(数値)は更新されない。
このように、メイン液晶表示器35TM200において数値バー35TM610により示される勝利期待度と、サブ液晶表示器35TM300において数値により示される勝利期待度とは一致しており、数値バー35TM610が示す勝利期待度が初期値から最終値まで変化することに対応して、サブ液晶表示器35TM300に表示される数値も初期値から最終値まで変化する。
サブ液晶表示器35TM300に表示される勝利期待度としての数値は、カウントダウン演出の場合と同様に7セグメント表示器を模した画像により表示される。但し、前述したカウントダウン演出の場合とは異なり、カウントアップ演出の初期値及び最終値はそれぞれ複数設けられており、これら初期値及び最終値の組み合わせ(即ち変化パターン)に応じて、大当り期待度が異なるものとなっている。また、サブ液晶表示器35TM300に表示される勝利期待度(数値)に応じて表示態様を異ならせるようにしており、本例では、勝利期待度(数値)が「50」〜「70」の範囲であれば青色、「80」〜「100」の範囲であれば赤色で表示する。さらに、サブ液晶表示器35TM300に表示される勝利期待度(数値)が最終値に達した場合には、その数値を点滅させることにより勝利期待度が最終値に達したことを遊技者に報知するようにしている。
このように、カウントアップ演出においてサブ液晶表示器35TM300に表示される勝利期待度として、まずは初期値として定められている値(本例では50〜90)が表示される。その後、決定された変化パターン(変化回数)に基づいてカウントアップの動作が行われることにより、サブ液晶表示器35TM300に表示される勝利期待度が5秒経過毎に10ずつ増加してゆき、最終値(本例では60〜100)になったタイミングで最終表示態様となる。即ち、点滅している数値により最終的な勝利期待度(大当り期待度)が報知されることになる。
(変動開始時演出決定処理)
図5に示したように、CPU103は、特別図柄プロセス処理(ステップS25)の特別図柄通常処理(ステップS110)において、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「はずれ」の何れとするか、及び「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。また、変動パターン設定処理(ステップS111)において、表示結果の事前決定結果に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する。
本実施形態では、CPU103は、事前決定された表示結果が「はずれ」である場合には、図13−6(A)に示すはずれ用変動パターン決定テーブルに基づいて変動パターンを決定する。本例では、飾り図柄の変動表示の態様がリーチ態様とならずに表示結果がはずれとなる非リーチはずれの変動パターンと、飾り図柄の変動表示の態様がリーチ態様となりスーパーリーチの演出(バトル演出)が実行されるスーパーリーチはずれの変動パターンと、が設けられている。このスーパーリーチはずれの変動パターンとしては、擬似連演出が実行されないスーパーリーチはずれ(擬似連なし)の変動パターンと、擬似連演出が1回のみ実行されるスーパーリーチはずれ(擬似連1回)の変動パターンと、擬似連演出が2回実行されるスーパーリーチはずれ(擬似連2回)の変動パターンと、が設けられている。
図13−6(A)の例では、90%の割合で非リーチはずれの変動パターンに決定され、5%の割合でスーパーリーチはずれ(擬似連なし)の変動パターンに決定され、4%の割合でスーパーリーチはずれ(擬似連1回)の変動パターンに決定され、1%の割合でスーパーリーチはずれ(擬似連2回)の変動パターンに決定されることになる。
また、本実施形態では、CPU103は、事前決定された表示結果が「大当り」である場合には、図13−6(B)に示す大当り用変動パターン決定テーブルに基づいて変動パターンを決定する。本例では、飾り図柄の変動表示の態様がリーチ態様となりスーパーリーチの演出(バトル演出)が実行されるスーパーリーチ大当りの変動パターンとして、擬似連演出が実行されないスーパーリーチ大当り(擬似連なし)の変動パターンと、擬似連演出が1回のみ実行されるスーパーリーチ大当り(擬似連1回)の変動パターンと、擬似連演出が2回実行されるスーパーリーチ大当り(擬似連2回)の変動パターンと、が設けられている。
図13−6(B)の例では、10%の割合でスーパーリーチ大当り(擬似連なし)の変動パターンに決定され、40%の割合でスーパーリーチ大当り(擬似連1回)の変動パターンに決定され、50%の割合でスーパーリーチ大当り(擬似連2回)の変動パターンに決定されることになる。
このように、スーパーリーチの変動パターンが選択された場合には、スーパーリーチの変動パターンが選択されない場合よりも大当りが発生する割合が高い。また、スーパーリーチの変動パターンにおいて、擬似連演出が実行されない場合よりも擬似連演出が実行される場合の方が大当りが発生する割合が高く、さらに、擬似連演出が1回のみ実行される場合よりも擬似連演出が2回実行される場合の方が大当りが発生する割合が高い。即ち、スーパーリーチの変動パターンにおける大当り期待度は、スーパーリーチ(擬似連なし)<スーパーリーチ(擬似連1回)<スーパーリーチ(擬似連2回)の関係となる。
なお、本例では、擬似連演出が2回まで実行される可能性がある例を示したが、このような形態に限らず、擬似連演出が3回以上実行される可能性があるようにしても良い。また、大当りが発生する場合にのみ選択可能な擬似連演出の回数を設けても良く、例えば、擬似連演出が4回実行される場合には必ず大当りが発生する、即ち、スーパーリーチ大当り(擬似連4回)の変動パターンは設けられているがスーパーリーチはずれ(擬似連4回)の変動パターンは設けられていない、ようにしても良い。
CPU103は、特別図柄の変動表示を開始するときに、表示結果を指定する表示結果指定コマンドと、変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドと、保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド又は第2保留記憶数減算指定コマンド)と、を演出制御用CPU120に送信する。
演出制御用CPU120は、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動表示が開始されるときに、保留記憶数が減算されたことを指定する保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド又は第2保留記憶数減算指定コマンド)、表示結果(大当り又ははずれ、大当りとなる場合の大当り種別)を指定する表示結果指定コマンド、並びに、特別図柄の変動時間及び演出内容(リーチ及び擬似連等)を指定する変動パターンコマンド、という1セットのコマンドを、遊技制御用マイクロコンピュータ100から受信したことに基づいて、特別図柄の変動表示が実行されること、並びに、特別図柄の変動時間及び演出内容(リーチ及び擬似連等)を特定可能となっている。また、演出制御用CPU120は、特別図柄の変動表示が終了して表示結果が確定したときに、図柄確定指定コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ100から受信したことに基づいて、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動表示が終了して表示結果が導出されたことを特定可能となっている。
図13−5は、変動開始時演出決定処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、図7に示した演出制御プロセス処理の可変表示開始設定処理(ステップS171)において、この変動開始時演出決定処理を実行する。具体的には、演出制御用CPU120は、特別図柄の変動表示が開始されることに伴う上記1セットのコマンドを受信すると、当該特別図柄の変動表示に対応した飾り図柄の変動表示を表示結果指定コマンド及び変動パターン指定コマンドに基づいて実行するための演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定するとともに、指定された変動パターンに基づく飾り図柄の変動表示中に実行させる演出を、図13−5に示す変動開始時演出決定処理により決定する。
まず、演出制御用CPU120は、期待度予告演出の実行有無を、期待度予告演出の実行割合決定テーブル(図13−6(C)及び(D)を参照)に基づいて決定する(ステップS35TM1010)。
図13−6(C)は、表示結果がはずれとなる場合における期待度予告演出の実行割合であり、はずれ用変動パターンの各々に対して期待度予告演出の実行有無を決定するための判定値が割り振られている。演出制御用CPU120は、変動パターンが「非リーチはずれ」である場合には、期待度予告演出を100%の割合で実行しないことに決定する。また、変動パターンが「スーパーリーチはずれ(擬似連なし)」である場合には、期待度予告演出を90%の割合で実行しないことに決定し、10%の割合で実行することに決定する。また、変動パターンが「スーパーリーチはずれ(擬似連1回)」である場合には、期待度予告演出を80%の割合で実行しないことに決定し、20%の割合で実行することに決定する。また、変動パターンが「スーパーリーチはずれ(擬似連2回)」である場合には、期待度予告演出を70%の割合で実行しないことに決定し、30%の割合で実行することに決定する。
図13−6(D)は、表示結果が大当りとなる場合における期待度予告演出の実行割合であり、大当り用変動パターンの各々に対して期待度予告演出の実行有無を決定するための判定値が割り振られている。演出制御用CPU120は、変動パターンが「スーパーリーチ大当り(擬似連なし)」である場合には、期待度予告演出を40%の割合で実行しないことに決定し、60%の割合で実行することに決定する。また、変動パターンが「スーパーリーチ大当り(擬似連1回)」である場合には、期待度予告演出を30%の割合で実行しないことに決定し、70%の割合で実行することに決定する。また、変動パターンが「スーパーリーチ大当り(擬似連2回)」である場合には、期待度予告演出を20%の割合で実行しないことに決定し、80%の割合で実行することに決定する。
このように、スーパーリーチとなる場合は、スーパーリーチとならない場合よりも期待度予告演出が実行される割合が高く、さらに、スーパーリーチとなる場合には、擬似連演出の実行回数が多い程、期待度予告演出が実行される割合が高くなる。そして、前述したように、擬似連演出の実行回数が多い程、大当り期待度が高くなるため、期待度予告演出が実行される場合には、期待度予告演出が実行されない場合よりも大当り期待度が高い。
次いで、演出制御用CPU120は、期待度予告演出を実行することに決定した場合には(ステップS35TM1020でYES)、期待度予告演出の最終表示態様(最終値)を、期待度予告演出の最終表示態様決定テーブル(図13−6(E)を参照)に基づいて決定する(ステップS35TM1030)。一方、期待度予告演出を実行しないことに決定した場合には(ステップS35TM1020でNO)、後述するステップS35TM1090に移行する。
図13−6(E)は、期待度予告演出の最終表示態様の具体例を示す説明図である。図13−6(E)に示すように、この実施の形態では、表示結果に応じて、期待度予告演出の最終表示態様として「60」、「70」、「80」、「90」、及び「100」の何れかの数値を決定可能となっており、これらの各数値に対して、それぞれ判定値が割り振られている。
図13−6(E)に示すように、表示結果が「はずれ」となる場合(即ち表示結果指定コマンドにより指定される表示結果が「はずれ」である場合)には、期待度予告演出の最終表示態様は、40%の割合で「60」となり、30%の割合で「70」となり、20%の割合で「80」となり、10%の割合で「90」となり、0%の割合で「100」となる。一方、表示結果が「大当り」となる場合(即ち表示結果指定コマンドにより指定される表示結果が「大当り」である場合)には、期待度予告演出の最終表示態様は、9%の割合で「60」となり、15%の割合で「70」となり、30%の割合で「80」となり、45%の割合で「90」となり、1%の割合で「100」となる。
このように、期待度予告演出の最終表示態様は、数値バー35TM610により示される勝利期待度(数値バー35TM610の幅全体に対しての色付部分の範囲の割合)が大きくなる程、大当りとなる割合が高く、大当り期待度は、「60」<「70」<「80」<「90」<「100」、の関係となる。また、期待度予告演出の最終表示態様が「100」となった場合には、大当りとなることが確定する。
次いで、演出制御用CPU120は、期待度予告演出の表示態様変化パターン及び初期値を、期待度予告演出の表示態様変化パターン決定テーブル(図13−6(F)及び(G)を参照)に基づいて決定する(ステップS35TM1040)。
図13−6(F)及び(G)は、期待度予告演出の表示態様変化パターンを決定するための変化パターン決定テーブルの具体例を示す説明図である。この実施の形態では、期待度予告演出が実行されることが決定され、期待度予告演出の最終表示態様が決定された場合には、演出制御用CPU120は、決定された最終表示態様に対して何れかの初期値(最初の表示態様)を決定する。本例では、期待度予告演出の初期値として、「50」、「60」、「70」、「80」、及び「90」の何れかを決定可能となっており、これらの各初期値に対して、それぞれ判定値が割り振られている。
図13−6(F)に示すように、表示結果が「はずれ」となる場合(即ち表示結果指定コマンドにより指定される判定結果が「はずれ」である場合)、決定された期待度予告演出の最終表示態様が「60」であるときには、100%の割合で初期値が「50」に決定される(変化回数1回)。即ち、最終表示態様が「60」である場合に関しては、最小の初期値である「50」から最終値である「60」に変化させる変化パターン以外の変化パターンが存在しないため、100%の割合で初期値が「50」に決定される。
また、決定された期待度予告演出の最終表示態様が「70」である場合に関しては、40%の割合で初期値が「50」に決定され(変化回数2回)、60%の割合で初期値が「60」に決定される(変化回数1回)。また、決定された期待度予告演出の最終表示態様が「80」である場合に関しては、20%の割合で初期値が「50」に決定され(変化回数3回)、30%の割合で初期値が「60」に決定され(変化回数2回)、50%の割合で初期値が「70」に決定される(変化回数1回)。また、決定された期待度予告演出の最終表示態様が「90」である場合に関しては、10%の割合で初期値が「50」に決定され(変化回数4回)、20%の割合で初期値が「60」に決定され(変化回数3回)、30%の割合で初期値が「70」に決定され(変化回数2回)、40%の割合で初期値が「80」に決定される(変化回数1回)。
図13−6(G)に示すように、表示結果が「大当り」となる場合(即ち表示結果指定コマンドにより指定される判定結果が「大当り」である場合)、決定された期待度予告演出の最終表示態様が「60」であるときには、100%の割合で初期値が「50」に決定される(変化回数1回)。即ち、最終表示態様が「60」である場合に関しては、最小の初期値である「50」から最終値である「60」に変化させる変化パターン以外の変化パターンが存在しないため、100%の割合で初期値が「50」に決定される。
また、決定された期待度予告演出の最終表示態様が「70」である場合に関しては、60%の割合で初期値が「50」に決定され(変化回数2回)、40%の割合で初期値が「60」に決定される(変化回数1回)。また、決定された期待度予告演出の最終表示態様が「80」である場合に関しては、50%の割合で初期値が「50」に決定され(変化回数3回)、30%の割合で初期値が「60」に決定され(変化回数2回)、20%の割合で初期値が「70」に決定される(変化回数1回)。また、決定された期待度予告演出の最終表示態様が「90」である場合に関しては、40%の割合で初期値が「50」に決定され(変化回数4回)、30%の割合で初期値が「60」に決定され(変化回数3回)、20%の割合で初期値が「70」に決定され(変化回数2回)、10%の割合で初期値が「80」に決定される(変化回数1回)。また、決定された期待度予告演出の最終表示態様が「100」である場合に関しては、35%の割合で初期値が「50」に決定され(変化回数5回)、30%の割合で初期値が「60」に決定され(変化回数4回)、20%の割合で初期値が「70」に決定され(変化回数3回)、10%の割合で初期値が「80」に決定され(変化回数2回)、5%の割合で初期値が「90」に決定される(変化回数1回)。
このようにして、期待度予告演出の表示態様変化パターン及び初期値を決定すると、演出制御用CPU120は、当該期待度予告演出の実行に対応したカウントアップ演出の実行の有無を決定する(ステップS35TM1050)。具体的には、演出制御用CPU120は、図13−7(H)に示すカウントアップ演出の実行有無を決定するためのテーブルに基づいて、カウントアップ演出の実行の有無を決定する。
図13−7(H)に示すように、この実施の形態では、表示結果に応じて、カウントアップ演出の実行割合が異なるように判定値が割り振られている。表示結果が「はずれ」となる場合(即ち表示結果指定コマンドにより指定される表示結果が「はずれ」である場合)には、カウントアップ演出を、80%の割合で実行しないことに決定し、20%の割合で実行することに決定する。一方、表示結果が「大当り」となる場合(即ち表示結果指定コマンドにより指定される表示結果が「大当り」である場合)には、カウントアップ演出を、25%の割合で実行しないことに決定し、75%の割合で実行することに決定する。
従って、本実施形態では、期待度予告演出が実行される場合であっても、カウントアップ演出が実行されるときと、カウントアップ演出が実行されないときがあり、カウントアップ演出が実行されるときは、カウントアップ演出が実行されないときよりも大当りとなる割合が高い。一方、カウントアップ演出が実行される場合には、必ず期待度予告演出が実行されることになる。
次いで、演出制御用CPU120は、カウントアップ演出を実行することに決定した場合(ステップS35TM1060でYES)、カウントアップ演出の最終表示態様を決定し(ステップS35TM1070)、さらに、カウントアップ演出の表示態様変化パターン及び初期値を決定する(ステップS35TM1080)。そして、ステップS35TM1090に移行する。一方、演出制御用CPU120は、カウントアップ演出を実行しないことに決定した場合(ステップS35TM1060でNO)、そのままステップS35TM1090に移行する。
ここで、前述したように、メイン液晶表示器35TM200で実行される期待度予告演出において数値バー35TM610により示される勝利期待度(横幅全体(100%)に対しての色付き部分の範囲の割合(0%〜100%))と、サブ液晶表示器35TM300で実行されるカウントアップ演出において数値により示される勝利期待度と、は合致している状態となる。そのため、カウントアップ演出における最終値は、期待度予告演出において最終的に数値バー35TM610が示す勝利期待度と同じ値、即ちステップS35TM1030で決定された値、に決定される(ステップS35TM1070)。また、カウントアップ演出において数値として示される勝利期待度の変化パターンは、期待度予告演出において数値バー35TM610が示す勝利期待度の変化パターンと同じパターン、即ちステップS35TM1040で決定されたパターン、に決定される(ステップS35TM1080)。また、カウントアップ演出における初期値は、期待度予告演出において最初に数値バー35TM610が示す勝利期待度と同じ値、即ちステップS35TM1040で決定された値、に決定される(ステップS35TM1080)。
この実施の形態では、期待度予告演出の表示態様、及び、これに対応したカウントアップ演出の表示態様は、最初の表示態様(初期値)から最終の表示態様(最終値)まで10ずつ増加する構成であり、初期値が「n」であるとすると、1回の変化毎に、「n+10」、「n+20」、「n+30」、…、というように最終値まで段階的に変化する。また、期待度予告演出の変化パターン、及び、これに対応したカウントアップ演出の変化パターンは、最初の表示態様(初期値)から少なくとも1回(10)は変化するようになっており、最初の表示態様(初期値)が「n」であるときの、最終の表示態様(最終値)の最小値は「n+10」となる。
図13−6(E)に示したように、期待度予告演出及びこれに対応したカウントアップ演出に関しては、勝利期待度の最終値が高くなるほど大当り期待度も高くなる。ここで、勝利期待度の最終値に基づいて決定された初期値に応じて、即ち、変化パターン及び変化回数に応じて大当り期待度が異なる。例えば、図13−6(F)及び(G)に示すように、勝利期待度の最終値が「90」の場合、初期値が「50」であるとき(変化回数4回)が大当り期待度が最も高く、初期値が「60」であるとき(変化回数3回)が大当り期待度が2番目に高く、初期値が「70」であるとき(変化回数2回)が大当り期待度が3番目に高く、初期値が「80」であるとき(変化回数1回)が大当り期待度が最も低い。このように、勝利期待度の最終値が「N(70≦N)」の場合、初期値が「50」であるときが大当り期待度が最も高く、初期値が「N−10」であるときが大当り期待度が最も低い。即ち、勝利期待度の初期値からの変化の幅が大きいほど(変化回数が多いほど)大当り期待度が高くなる。
このように、期待度予告演出及びこれに対応したカウントアップ演出に関しては、初期値及び変化パターン(変化回数)に応じて、大当り期待度が異なるため、メイン液晶表示器35TM200において期待度予告演出が実行されるときの初期値及び変化パターン(変化回数)、及び、これに対応してサブ液晶表示器35TM300においてカウントアップ演出が実行されるときの初期値及び変化パターン(変化回数)に遊技者を注目させることができる。
演出制御用CPU120は、ステップS35TM1090において、受信した変動パターン指定コマンドにより指定される変動パターンが、擬似連演出を伴う変動パターンであるか否かを判定する。即ち、実行を開始する飾り図柄の変動表示期間中に擬似連演出を1回以上実行するか否かを確認する。擬似連演出を伴わない変動パターンである場合には(ステップS35TM1090でYES)、変動開始時演出決定処理を終了する。擬似連演出を伴う変動パターンである場合には(ステップS35TM1090でNO)、カウントダウン演出の実行有無を決定して(ステップS35TM1100)、変動開始時演出決定処理を終了する。
図13−7(I)に示すように、この実施の形態では、表示結果に応じてカウントダウン演出の実行割合が異なるように判定値が割り振られている。表示結果が「はずれ」となる場合(即ち表示結果指定コマンドにより指定される表示結果が「はずれ」である場合)には、カウントダウン演出を、55%の割合で実行しないことに決定し、45%の割合で実行することに決定する。一方、表示結果が「大当り」となる場合(即ち表示結果指定コマンドにより指定される表示結果が「大当り」である場合)には、カウントダウン演出を、40%の割合で実行しないことに決定し、60%の割合で実行することに決定する。
従って、本実施形態では、擬似連演出が実行される場合であっても、カウントダウン演出が実行されるときと、カウントダウン演出が実行されないときがあり、カウントダウン演出が実行されるときは、カウントダウン演出が実行されないときよりも大当りとなる割合が高い。一方、カウントダウン演出が実行される場合には、必ず擬似連演出が実行されることになる。
図13−7(H)及び(I)に示すように、サブ液晶表示器35TM300において、期待度予告演出に対応したカウントアップ演出が実行される場合は、擬似連演出に対応したカウントダウン演出が実行される場合よりも、大当り期待度が高い。これにより、遊技者は、サブ液晶表示器35TM300においてカウントアップ演出及びカウントダウン演出の何れの演出が実行されるかに注目することになり、サブ液晶表示器35TM300において数値を更新する演出の興趣を向上させることができる。
なお、大当り期待度に関しては、カウントダウン演出及びカウントアップ演出の何れの演出も実行される場合が最も大当り期待度が高く、カウントダウン演出は実行されないがカウントアップ演出は実行される場合が2番目に大当り期待度が高く、カウントダウン演出は実行されるがカウントアップ演出は実行されない場合が3番目に大当り期待度が高く、カウントダウン演出及びカウントアップ演出の何れの演出も実行されない場合が最も大当り期待度が低くなっている。
(カウントダウン演出及びカウントアップ演出の具体例)
次に、カウントダウン演出及びカウントアップ演出の具体例に関して、図13−8〜図13−11を用いて説明する。図13−8は、カウントダウン演出及びカウントアップ演出の両方を実行するときのタイムチャートであり、図13−9〜図13−11は、カウントダウン演出及びカウントアップ演出の両方を実行するときにメイン液晶表示器35TM200及びサブ液晶表示器35TM300に表示される演出画像の一例を示す説明図である。
以下に示す例では、擬似連演出が2回実行されるスーパーリーチの変動パターンに決定されており、期待度予告演出が実行されることに決定され、且つ、カウントダウン演出及びカウントアップ演出の両方の演出が実行されることに決定されているものとする。
まず、図13−9(1)は、メイン液晶表示器35TM200において左中右の飾り図柄の変動表示(図13−8に示すT1のタイミングで開始された変動表示)を実行している状態を示している。このとき、サブ液晶表示器35TM300には、何も表示されていないが、メイン液晶表示器35TM200に表示されている背景画像と関連した背景画像を表示してもよい。例えば、メイン液晶表示器35TM200にキャラクタの一部が表示されている場合には、サブ液晶表示器35TM300に当該キャラクタの他部が表示されることにより、メイン液晶表示器35TM200及びサブ液晶表示器35TM300において当該キャラクタの全体が表示されている。そして、第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420は、サブ液晶表示器35TM300と正面視で前後に重なる原点位置にある。
このとき、第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420の後方に配置されているサブ液晶表示器35TM300の視認性は低下した状態であるが、第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420が透明性を有することにより、サブ液晶表示器35TM300の画面を視認すること自体は可能となっている。
次いで、演出制御用CPU120は、図13−9(2)に示すように、メイン液晶表示器35TM200の図柄表示エリア5L、図柄表示エリア5C、及び図柄表示エリア5Rにおいて、飾り図柄の変動表示を実行しているときに(図13−8に示すT2Aのタイミングで)、変動パターンに基づいて決定されている1回目の擬似連図柄の仮停止タイミングよりも3秒前のタイミングとなったことに応じて、サブ液晶表示器35TM300にカウントダウン演出の初期値(本例では、白色態様の「3」)を表示させることにより、1回目のカウントダウン演出を開始する。
そして、原点位置にある第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420の両方の装飾体を、同時に演出位置まで移動させる(図13−8に示すT2A〜T2B)。即ち、「FEV」の文字部分と「ER!」の文字部分を分離させることなく、一体として、原点位置から演出位置まで変位させる。その結果、サブ液晶表示器35TM300の視認性が向上する。一方、第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420の両方がメイン液晶表示器35TM200と正面視で前後に重なる演出位置に変位したことにより、メイン液晶表示器35TM200における画面下部の視認性は低下した状態となっている。
次いで、図13−8のT2Aのタイミングから1秒経過したタイミング(図13−8のT3のタイミング)で、演出制御用CPU120は、図13−9(3)に示すように、メイン液晶表示器35TM200の図柄表示エリア5L、図柄表示エリア5C、及び図柄表示エリア5Rにおいて、飾り図柄の変動表示を実行しているときに、サブ液晶表示器35TM300に表示されている値を1減少させるカウントダウン動作を行い、更新後の値(本例では、白色態様の「2」)を表示させる。
次いで、図13−8のT3のタイミングから1秒経過したタイミング(図13−8のT4のタイミング)で、演出制御用CPU120は、図13−9(4)に示すように、メイン液晶表示器35TM200の図柄表示エリア5L、図柄表示エリア5C、及び図柄表示エリア5Rにおいて、飾り図柄の変動表示を実行しているときに、サブ液晶表示器35TM300に表示されている値を1減少させるカウントダウン動作を行い、更新後の値(本例では、白色態様の「1」)を表示させる。
次いで、図13−8のT4のタイミングから1秒経過したタイミング(図13−8のT5のタイミング)で、演出制御用CPU120は、図13−9(5)に示すように、メイン液晶表示器35TM200の図柄表示エリア5Lに飾り図柄(本例では、数字図柄の「2」)が仮停止し、図柄表示エリア5Rに飾り図柄(本例では、数字図柄の「4」)が仮停止した状態で、図柄表示エリア5Cに擬似連図柄35TM600を仮停止させる。また、図柄表示エリア5Cに擬似連図柄35TM600が仮停止するタイミングに合わせて、サブ液晶表示器35TM300に表示されている値を1減少させるカウントダウン動作を行い、更新後の最終値(本例では、白色態様の「0」)を表示させる。
そして、演出位置にある第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420の両方の装飾体を、同時に原点位置まで移動させる(図13−8に示すT6A〜T6B)。即ち、「FEV」の文字部分と「ER!」の文字部分を分離させることなく、一体として、演出位置から原点位置まで変位させる。その結果、メイン液晶表示器35TM200の視認性が向上する。一方、第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420の両方がサブ液晶表示器35TM300と正面視で前後に重なる原点位置に変位したことにより、サブ液晶表示器35TM300における視認性は低下した状態となっている。
次いで、図13−8のT5のタイミングから1秒経過したタイミング(図13−8のT6Bのタイミング)で、図13−9(6)に示すように、メイン液晶表示器35TM200の図柄表示エリア5L、図柄表示エリア5C、及び図柄表示エリア5Rにおいて、飾り図柄の1回目の再変動表示を実行すると共に、1回目のカウントダウン演出を終了させる。本例では、サブ液晶表示器35TM300に表示されていた値(本例では、白色態様の「0」)を消去して、カウントダウン演出に関する値が表示されていない状態に戻す。このとき、第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420は、サブ液晶表示器35TM300と正面視で前後に重なる原点位置にある。
次いで、演出制御用CPU120は、図13−10(7)に示すように、メイン液晶表示器35TM200の図柄表示エリア5L、図柄表示エリア5C、及び図柄表示エリア5Rにおいて、飾り図柄の変動表示を実行しているときに(図13−8に示すT7Aのタイミングで)、変動パターンに基づいて決定されている1回目の擬似連図柄の仮停止タイミングよりも3秒前のタイミングとなったことに応じて、サブ液晶表示器35TM300にカウントダウン演出の初期値(本例では、白色態様の「3」)を表示させることにより、2回目のカウントダウン演出を開始する。
そして、原点位置にある第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420の両方の装飾体を、同時に演出位置まで移動させる(図13−8に示すT7A〜T7B)。即ち、「FEV」の文字部分と「ER!」の文字部分を分離させることなく、一体として、原点位置から演出位置まで変位させる。その結果、サブ液晶表示器35TM300の視認性が向上する。一方、第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420の両方がメイン液晶表示器35TM200と正面視で前後に重なる演出位置に変位したことにより、メイン液晶表示器35TM200における画面下部の視認性は低下した状態となっている。
次いで、図13−8のT7Aのタイミングから1秒経過したタイミング(図13−8のT8のタイミング)で、演出制御用CPU120は、図13−10(8)に示すように、メイン液晶表示器35TM200の図柄表示エリア5L、図柄表示エリア5C、及び図柄表示エリア5Rにおいて、飾り図柄の変動表示を実行しているときに、サブ液晶表示器35TM300に表示されている値を1減少させるカウントダウン動作を行い、更新後の値(本例では、白色態様の「2」)を表示させる。
次いで、図13−8のT8のタイミングから1秒経過したタイミング(図13−8のT9のタイミング)で、演出制御用CPU120は、図13−10(9)に示すように、メイン液晶表示器35TM200の図柄表示エリア5L、図柄表示エリア5C、及び図柄表示エリア5Rにおいて、飾り図柄の可変表示を実行しているときに、サブ液晶表示器35TM300に表示されている値を1減少させるカウントダウン動作を行い、更新後の値(本例では、白色態様の「1」)を表示させる。
次いで、図13−8のT9のタイミングから1秒経過したタイミング(図13−8のT10のタイミング)で、演出制御用CPU120は、図13−10(10)に示すように、メイン液晶表示器35TM200の図柄表示エリア5Lに飾り図柄(本例では、数字図柄の「3」)が仮停止し、図柄表示エリア5Rに飾り図柄(本例では、数字図柄の「5」)が仮停止した状態で、図柄表示エリア5Cに擬似連図柄35TM600を仮停止させる。また、図柄表示エリア5Cに擬似連図柄35TM600が仮停止するタイミングに合わせて、サブ液晶表示器35TM300に表示されている値を1減少させるカウントダウン動作を行い、更新後の最終値(本例では、白色態様の「0」)を表示させる。
そして、演出位置にある第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420の両方の装飾体を、同時に原点位置まで移動させる(図13−8に示すT11A〜T11B)。即ち、「FEV」の文字部分と「ER!」の文字部分を分離させることなく、一体として、演出位置から原点位置まで変位させる。その結果、メイン液晶表示器35TM200の視認性が向上する。一方、第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420の両方がサブ液晶表示器35TM300と正面視で前後に重なる原点位置に変位したことにより、サブ液晶表示器35TM300における視認性は低下した状態となっている。
次いで、図13−8のT10のタイミングから1秒経過したタイミング(図13−8のT11Bのタイミング)で、図13−10(11)は、メイン液晶表示器35TM200の図柄表示エリア5L、図柄表示エリア5C、及び図柄表示エリア5Rにおいて、飾り図柄の2回目の再変動表示を実行すると共に、2回目のカウントダウン演出を終了させる。本例では、サブ液晶表示器35TM300に表示されていた値(本例では、白色態様の「0」)を消去して、カウントダウン演出に関する値が表示されていない状態に戻す。このとき、第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420は、サブ液晶表示器35TM300と正面視で前後に重なる原点位置にある。
次いで、演出制御用CPU120は、図13−10(12)に示すように、変動パターンにおけるリーチ状態を成立させるべきタイミングにおいて、メイン液晶表示器35TM200の図柄表示エリア5L及び図柄表示エリア5Rに「7」の飾り図柄を停止表示させることによりリーチ状態とし、メイン液晶表示器35TM200の上部に「リーチ!!」の文字を表示させる(図13−8のT12のタイミング)。
そして、リーチ状態成立後、演出制御用CPU120は、図13−11(13)に示すように、スーパーリーチの変動パターンであることに応じてバトル演出を実行する。ここで、バトル演出の実行に伴い、メイン液晶表示器35TM200に味方キャラクタ35TM605と敵キャラクタ35TM606とを表示させる(図13−8のT13のタイミング)。
次いで、演出制御用CPU120は、変動パターンに基づいてバトル演出が開始された直後のタイミング(図13−8のT14Aのタイミング)で、図13−11(14)に示すように、期待度予告演出を実行するとともにカウントアップ演出を実行する。即ち、期待度予告演出が開始されることに伴い、バトル演出を一時中断して味方キャラクタ35TM605と敵キャラクタ35TM606とを非表示とし、メイン液晶表示器35TM200には「勝利期待度」の文字、及び、数値バー35TM610を表示させ、カウントアップ演出が開始されることに伴い、サブ液晶表示器35TM300には、決定された初期値を表示させる。
本例では、期待度予告演出及びカウントアップ演出の初期値が70と決定され、最終値が90と決定された(即ち変化回数2回の変化パターンが決定された)ものとする。これに基づいて、当初、数値バー35TM610において色付部分が占める割合はバー全体の「70」%となっており、サブ液晶表示器35TM300には「70」と表示されている。なお、サブ液晶表示器35TM300に表示される数値が「50」〜「70」の範囲であることに応じて、サブ液晶表示器35TM300には「70」の数値が青色態様で表示されている。
演出制御用CPU120は、カウントアップ演出を開始すると同時に、第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420を原点位置から演出位置に移動させる(T14A〜T14B)。これにより、サブ液晶表示器35TM300の視認性が向上し、カウントアップ演出が実行されることに伴いサブ液晶表示器35TM300に表示される初期値、及び、初期値から最終値までの変化パターンに注目させることができる。なお、第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420を原点位置から演出位置に移動させてサブ液晶表示器35TM300の視認性を向上させるタイミングは、サブ液晶表示器35TM300に初期値が表示される前であっても良く、サブ液晶表示器35TM300に初期値が表示された後であっても良い。
次いで、図13−8のT14Aのタイミングから5秒経過したタイミング(図13−8のT15のタイミング)で、演出制御用CPU120は、図13−11(15)に示すように、数値バー35TM610において色付部分が占める割合をバー全体の「70」%から「80」%に更新するとともに、サブ液晶表示器35TM300に表示されている数値を「70」から「80」に10増加させるカウントアップ動作を行う(変化1回目)。なお、サブ液晶表示器35TM300に表示される数値が「80」〜「100」の範囲となったことに応じて、サブ液晶表示器35TM300には「80」の数値が赤色態様で表示されている。
次いで、図13−8のT15のタイミングから5秒経過したタイミング(図13−8のT16のタイミング)で、演出制御用CPU120は、図13−11(16)に示すように、数値バー35TM610において色付部分が占める割合をバー全体の「80」%から「90」%に更新するとともに、サブ液晶表示器35TM300に表示されている数値を「80」から「90」に10増加させるカウントアップ動作を行う(変化2回目)。なお、サブ液晶表示器35TM300に表示される数値が「80」〜「100」の範囲となったことに応じて、サブ液晶表示器35TM300には「90」の数値が赤色態様で表示されている。
次いで、図13−8のT16のタイミングから5秒経過したタイミング(図13−8のT17のタイミング)で、演出制御用CPU120は、図13−11(17)に示すように、数値バー35TM610において色付部分が占める割合が最終値(バー全体の「90」%)に達していることに応じて表示態様を変化させず、サブ液晶表示器35TM300に表示されている数値が最終値(「90」)に達していることに応じてサブ液晶表示器35TM300に表示されている数値を点滅させる(「90」を赤色態様で点滅させる)。これにより、遊技者に、期待度予告演出及びカウントアップ演出の表示態様が最終表示態様に達しており、これ以上の更新が行われないことを報知している。
このように、この実施の形態では、サブ液晶表示器35TM300に表示されている数値が最終値(「90」)に達したタイミングでは、直ちに最終値に達していることを報知せず(図13−8の(T16)及び図13−11(16)のタイミングで直ちに点滅態様とせず)、一定時間(例えば5秒間)は、変化する可能性があることを示唆する態様(非点滅態様)で表示させておき、その後に、最終値に達していることを報知するようにしている(図13−8の(T17)及び図13−11(17)のタイミングで点滅態様に変化させる)。このようにすることで、遊技者は、サブ液晶表示器35TM300に表示されている数値が最終値であるか否か、即ち、さらに変化する余地があるか否かを直ぐには把握できないため、サブ液晶表示器35TM300に表示される数値に対しての関心を持続させることができる。
そして、演出制御用CPU120は、演出位置にある第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420の両方の装飾体を、同時に原点位置まで移動させる(図13−8に示すT18A〜T18B)。即ち、「FEV」の文字部分と「ER!」の文字部分を分離させることなく、一体として、演出位置から原点位置まで変位させる。その結果、メイン液晶表示器35TM200の視認性が向上する。一方、第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420の両方がサブ液晶表示器35TM300と正面視で前後に重なる原点位置に変位したことにより、サブ液晶表示器35TM300における視認性は低下した状態となっている。
次いで、図13−8のT17のタイミングから5秒経過したタイミング(図13−8のT18Bのタイミング)で、演出制御用CPU120は、図13−11(18)に示すように、期待度予告演出及びカウントアップ演出を終了させるとともに、バトル演出を再開して味方キャラクタ35TM605と敵キャラクタ35TM606とを再度表示させる。期待度予告演出の終了に伴いメイン液晶表示器35TM200において「勝利期待度」の文字及び数値バー35TM610は非表示となり、サブ液晶表示器35TM300において勝利期待度を示す数値も非表示となる。ここで、前述したように、図13−8のT18A〜T18Bで、第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420の両方の装飾体が原点位置に変位しているため、メイン液晶表示器35TM200の視認性が向上しており、遊技者をバトル演出に集中させることができる。
このように、図13−9(2)〜(5)及び図13−10(7)〜(10)に示す、表示された数値の減算動作を伴うカウントダウン演出と、図13−11(14)〜(17)に示す、表示された数値の加算動作を伴うカウントアップ演出とを、共通のサブ液晶表示器35TM300において実行可能であることにより、サブ液晶表示器35TM300において実行される数値更新動作を伴う演出を多様化して、サブ液晶表示器35TM300において実行される演出の興趣を向上させることができる。
また、異なる種別の更新動作(減算、加算)を伴う演出として、カウントダウン演出と、カウントアップ演出とが設けられているが、何れの種別の演出も7セグメント表示器を模した画像により数値が示される演出であり、このような演出を共通のサブ液晶表示器35TM300において実行することにより、演出としての一貫性を持たせることができるとともに、共通の表示領域を有効に用いて複数種別の演出を実行させることができる。
また、この実施形態では、メイン液晶表示器35TM200において擬似連演出が実行されることに対応して、サブ液晶表示器35TM300では擬似連演出が実行される3秒前からカウントダウン演出が実行され、メイン液晶表示器35TM200において期待度予告演出が実行されることに対応して、サブ液晶表示器35TM300では期待度予告演出と同時にカウントアップ演出が実行されることになる。このように、大当り期待度を示唆する一方の演出としての擬似連演出に対応してカウントダウン演出が設けられ、大当り期待度を示唆する他方の演出としての期待度予告演出に対応してカウントアップ演出が設けられていることにより、演出間の対応関係を明確化するようにしている。
本実施形態において、サブ液晶表示器35TM300で実行される動作としては、擬似連演出に対応したカウントダウン動作と、期待度予告演出に対応したカウントアップ動作と、が設けられているが、これらは、前者の動作が数値の減少、後者の動作が数値の増加を行わせるものであり、全く相反する動作となっているため、遊技者は、擬似連演出に対応した演出と、期待度予告演出に対応した演出とを明確に区別することができる。
また、カウントダウン演出では、擬似連図柄35TM600が仮停止する3秒前に、初期値として「3」を表示し、1秒経過する毎に1ずつ減算する更新形式である一方で、カウントアップ演出では、バトル演出の開始直後に、初期値として「50」〜「90」の何れかを表示し、5秒経過する毎に10ずつ加算する更新方式である。このように、サブ液晶表示器35TM300において実行される各演出の初期値、及び、変化パターンを異ならせることにより、遊技者は、何れの演出が実行されているかを容易に把握することができる。さらに、カウントダウン演出の減算周期(本例では、1秒)と、カウントアップ演出の加算周期(本例では、5秒)とを異ならせていることにより、遊技者は、何れの演出が実行されているかを容易に把握することができる。
なお、カウントダウン演出が実行されるときにスピーカ8L、8Rから出力される効果音と、カウントアップ演出が実行されるときにスピーカ8L、8Rから出力される効果音と、を異ならせるようにしても良く、カウントダウン演出が実行されるときの遊技効果ランプ9の発光態様と、カウントアップ演出が実行されるときの遊技効果ランプ9の発光態様と、を異ならせるようにしても良い。
また、本実施形態では、カウントダウン演出における数値範囲「0〜3」と、カウントアップ演出における数値範囲「50〜100」とが重複しないようにしているため、サブ液晶表示器35TM300において実行中の演出に関して遊技者が誤解してしまうことを防止することができる。なお、このような形態に限らず、カウントダウン演出における数値範囲と、カウントアップ演出における数値範囲とが一部重複するようにしても良く、例えば、カウントダウン演出を初期値「10」から減算させるようにしても良く、カウントアップ演出を初期値「10」から加算させるようにしても良い。これによれば、サブ液晶表示器35TM300に初期値が表示されたときに、何れの演出が実行されるかに注目させることができる。
さらに、本実施形態では、カウントダウン演出においては、数値範囲にかかわらず数値を白色態様で表示する。一方、カウントアップ演出においては、数値範囲に応じて数値を青色態様(「50」〜「70」)又は赤色態様(「80」〜「100」)で表示し、さらに最終値を点滅態様とする。このように、カウントダウン演出実行中の数値の表示態様と、カウントアップ演出実行中の数値の表示態様とを異ならせることにより、カウントダウン演出とカウントアップ演出の違いをより明確化できる。
また、この実施の形態では、1回の変動表示期間内において、図13−8のT2A〜T6B、及び、T7A〜T11Bの期間ではカウントダウン演出を実行し、図13−8のT14A〜T18Bの期間ではカウントアップ演出を実行している。このように、カウントダウン演出とカウントアップ演出とを異なるタイミングで実行し、カウントダウン演出の実行期間とカウントアップ演出の実行期間とが重複しないようにする(一方の演出が実行されているときは他方の演出を実行しないようにする)ことで、演出の複雑化を防ぐと共に、共通の領域(本例では、サブ液晶表示器35TM300)でカウントダウン演出及びカウントアップ演出の両方の演出を実行可能となる。
また、この実施の形態では、カウントアップ演出が実行されるサブ液晶表示器35TM300とは異なるメイン液晶表示器35TM200において、カウントアップ演出において表示されている数値に合致した態様で数値バー35TM610が表示されることになる。即ち、カウントアップ演出において表示されている数値と、数値バー35TM610において色付部分が占める割合と、が合致している。このように、共通の演出情報である勝利期待度を、サブ液晶表示器35TM300と、メイン液晶表示器35TM200という異なる表示器を用いて、異なる態様により表示することで、演出効果をさらに高めることができる。
(1)上記の実施形態では、実行中の変動表示の表示結果に関連した演出として、カウントダウン演出及びカウントアップ演出が実行される例を示したが、このような形態に限らず、実行されていない変動表示の表示結果に関連した先読み予告演出として、カウントダウン演出又はカウントアップ演出が実行されるようにしても良い。具体的には、始動入賞時の判定結果に基づいて、当該始動入賞に基づく変動表示(ターゲット変動)が実行されるまでの残り変動表示回数を、サブ液晶表示器35TM300において、変動表示の実行毎にカウントダウンする演出を実行するようにしても良い。また、始動入賞時の判定結果に基づいて、当該始動入賞に基づく変動表示(ターゲット変動)が実行されるまでに、ターゲット変動の大当り期待度を、サブ液晶表示器35TM300において、変動表示の実行毎にカウントアップする演出を実行するようにしても良い。これらの例のように、カウントダウン演出やカウントアップ演出を、複数変動にわたって実行するようにしても良い。
(2)上記の実施形態では、擬似連演出が実行される場合に、飾り図柄の再変動が実行されることを示唆する飾り図柄である擬似連図柄を仮停止させる例を示したが、このような形態に限らず、擬似連演出が実行される場合に、擬似連演出が実行されない場合にも出現しうる又は確定停止しうる飾り図柄(例えば、数字からなる飾り図柄)により構成される所定の飾り図柄の組み合わせ(例えば、左図柄、中図柄、及び右図柄が「2」、「4」、「6」となる組み合わせ)を仮停止させるようにしても良い。
また、本実施形態では、飾り図柄を仮停止させるときに、まず、左図柄及び右図柄を仮停止させた後で、最後に中図柄を仮停止させる例を示したが、このような形態に限らず、左図柄、中図柄、及び右図柄を同時に仮停止させるようにしても良い。
(3)上記の実施形態では、カウントダウン演出の初期値が必ず「3」である(擬似連図柄35TM600が仮停止する3秒前からカウントダウン演出が開始される)例を示したが、このような形態に限らず、複数の初期値を変動パターン又は表示結果に応じて異なる割合で選択可能としても良い。例えば、擬似連の実行回数が1回である場合には1回目のカウントダウン演出で「3」が初期値となる割合が80%であり「5」が初期値となる割合が20%であるが、擬似連の実行回数が2回である場合には1回目のカウントダウン演出で「3」が初期値となる割合が20%であり「5」が初期値となる割合が80%であるようにしても良い。また、表示結果がはずれの場合にはカウントダウン演出で「3」が初期値となる割合が80%であり「5」が初期値となる割合が20%であるが、表示結果が大当りの場合にはカウントダウン演出で「3」が初期値となる割合が20%であり「5」が初期値となる割合が80%であるようにしても良い。
(4)上記の実施形態では、2回の擬似連演出を伴うスーパーリーチの変動パターンに決定された場合であり且つカウントダウン演出を実行することに決定された場合には、2回の擬似連演出各々に対応したカウントダウン演出が実行される(擬似連演出と同じ回数のカウントダウン演出が実行される)例を示したが、このような形態に限らず、2回の擬似連演出を伴うスーパーリーチの変動パターンに決定された場合に、1回の擬似連演出に対してはカウントダウン演出が実行される一方で、もう1回の擬似連演出に対してはカウントダウン演出が実行されない演出パターンが存在するようにしても良い。
(5)上記の実施形態では、カウントダウン演出が実行された場合には必ず擬似連演出が実行される例を示したが、これに限らず、カウントダウン演出が実行された場合であっても擬似連演出が実行されない場合があるようにしても良い。また、上記の実施形態では、カウントアップ演出が実行される場合には必ず期待度予告演出が実行される例を示したが、これに限らず、カウントアップ演出が実行される場合であっても期待度予告演出が実行されない場合があるようにしても良い。
(6)上記の実施形態では、演出制御用CPU120が、カウントダウン演出の数値及びカウントアップ演出の数値を、サブ液晶表示器35TM300において7セグメント表示器を模した画像により表示させる例を示したが、このような形態に限らず、サブ液晶表示器35TM300に代えて実際の7セグメント表示器を設けておき、その7セグメント表示器の発光制御を行うことにより、カウントダウン演出の数値及びカウントアップ演出の数値を表示(発光)するようにしても良い。
(7)なお、演出制御用CPU120は、サブ液晶表示器35TM300において、時短状態に制御可能な残り変動回数(時短回数)や、確変状態に制御可能な残り変動回数(ST(スペシャルタイム)回数)、大当り遊技状態におけるラウンド数等を表示可能である。これら遊技状態に関する情報(数値)をサブ液晶表示器35TM300に表示している期間は、これら遊技状態に関する情報(数値)をサブ液晶表示器35TM300に表示していない期間よりも、カウントダウン演出又はカウントアップ演出が実行される割合が低くなるようにしても良い。このような構成によれば、サブ液晶表示器35TM300において、カウントダウン演出の数値又はカウントアップ演出の数値と、遊技状態に関する情報(数値)とが同時に表示されることを制限して、遊技者にとってより重要な後者を優先して報知することができる。
(8)上記の実施形態では、メイン液晶表示器35TM200において実行される第1示唆演出としての擬似連予告演出に対応してサブ液晶表示器35TM300でカウントダウン演出が実行され、メイン液晶表示器35TM200において実行される第2示唆演出としての期待度予告演出に対応してサブ液晶表示器35TM300でカウントアップ演出が実行される例を示した。このような形態に限らず、第1示唆演出に対応してカウントダウン演出が実行され、第2示唆演出に対応してカウントダウン演出が実行される(例えば、期待度予告演出までの残り時間がカウントダウンされる)ようにしても良い。また、これとは逆に、第2示唆演出に対応してカウントアップ演出が実行され、第1示唆演出に対応してカウントアップ演出が実行されるようにしても良い。このように、第1示唆演出に対応した数値更新動作と、第2示唆演出に対応した数値更新動作とが共通の動作であっても良い。
また、第1示唆演出に対応してカウントダウン演出が実行される場合と、カウントアップ演出が実行される場合とがあり、第2示唆演出に対応してカウントアップ演出が実行される場合と、カウントダウン演出が実行される場合とがあるようにしても良い。このように、共通の示唆演出に対応して異なる種別の動作を伴う演出を実行可能としても良い。
(9)上記の実施形態では、カウントダウン演出及びカウントアップ演出の両方の演出が、示唆演出としての擬似連演出及び期待度予告演出が実行されるメイン液晶表示器35TM200とは異なる表示装置であるサブ液晶表示器35TM300において実行される例を示したが、このような形態に限らず、カウントダウン演出及びカウントアップ演出の何れか一方又は両方が、示唆演出である擬似連演出及び期待度予告演出が実行されるメイン液晶表示器35TM200において実行されるようにしても良い。
(10)上記の実施形態では、カウントダウン演出において、擬似連図柄が仮停止するまでの残り時間を減算更新する例を示したが、他の演出が実行されるまでの残り時間を減算更新するようにしても良く、例えば、第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420等の可動役物が動作するまでの残り時間を減算更新するようにしても良い。また、上記の実施形態では、カウントアップ演出において、大当り期待度に関連した数値を加算更新する例を示したが、他の指標に関連した数値を加算更新するようにしても良く、例えば、第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420等の可動役物が演出位置に移動してからの経過時間を加算更新するようにしても良い。
(スロットマシンの例)
上記の実施形態では、数値の減算を行うカウントダウン演出と数値の加算を行うカウントアップ演出とを実行可能であり、共通の領域であるサブ液晶表示器において、カウントダウン演出とカウントアップ演出とを実行可能な遊技機として、パチンコ遊技機1を例示したが、このような構成の遊技機は、パチンコ遊技機1に限られず、スロットマシンであっても良い。
スロットマシンは、外周部に識別情報としての複数種類の図柄が描かれた複数のリール(例えば左リール、中リール、及び右リールの3つ)を有する可変表示装置を備えている。遊技者が賭数(メダル1〜3枚)を設定して、スタートレバーを操作することにより各リールが回転を開始し、遊技者が各リールに対応して設けられた停止ボタンを操作することにより、その操作タイミングから予め定められた最大遅延時間の範囲内で回転を停止する。そして、全てのリールの回転を停止したときに導出された表示結果に応じて(あるいは表示結果によらず内部抽選結果に応じて)入賞が発生する。
入賞となる役の種類としては、小役、特別役、再遊技役といった種類がある。ここで、小役の入賞では、小役の種類毎に定められた数のメダルが払い出されるという利益を遊技者が得ることができる。特別役の入賞では、次のゲームからレギュラーボーナス(RB)やビッグボーナス(BB)といった遊技者にとって有利な遊技状態へ移行されるという利益を遊技者が得ることができる。再遊技役の入賞では、賭数の設定に新たなメダルを消費することなく次のゲームを行なうことができるという利益を得ることができる。
このようなスロットマシンおいては、ボーナス終了後に、遊技者にとって有利な状態として、再遊技役の当選確率を通常時よりも高めることにより、遊技用価値の減少量を抑えつつゲームを行なうことが可能なリプレイタイム(RTと称する)に制御させ、所定の転落入賞役に入賞することを含む終了条件が成立したときにRTを終了させるものがある。また、内部抽選結果を報知するナビ演出(例えば、押し順を誘導)を実行可能な報知期間となるアシストタイム(ATと称する)に演出状態を制御可能となるものがある。また遊技状態がRTであって演出状態がATに制御されている状態をアシストリプレイタイム(ART)ともいう。メイン制御部が、各遊技状態や当選した役等に対応したフラグをセットして、セットされているフラグに対応した処理(サブ制御部への演出制御コマンドの送信を含む)を実行することにより遊技の制御が行われる。
役の抽選、ATの抽選、RTの抽選、及びARTの抽選、並びに、AT、RT、及びARTの回数の上乗せ抽選は、例えば、ゲームの開始時(スタートスイッチを操作直後)に、RAMに記憶されている現在の遊技状態フラグによって示される遊技状態に基づいて行われ、当選した役の当選フラグが記憶される。当選した役が実際に成立する否かは、RAMに記憶されている当選フラグや停止ボタンの操作タイミングなどによって決定される。
ここで、上記実施形態におけるパチンコ遊技機1は、第1の表示装置としてのメイン液晶表示器35TM200と、第2の表示装置としてのサブ液晶表示器35TM300とを備えており、また、可動体32として、光透過性を有する装飾体である第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420を備えていたが、スロットマシンでも同様に、第1の表示装置としてのメイン液晶表示器と、第2の表示装置としてのサブ液晶表示器とを備え、また、可動体として、光透過性を有する装飾体である第1ロゴパネル及び第2ロゴパネルを備えてもよい。
このようなスロットマシンにおいて、サブ制御部は、サブ液晶表示器において、AT状態に制御可能な残り回数(AT回数)や、RT状態に制御可能な残り回数(RT回数)、ART状態に制御可能な残り回数(ART回数)等を表示可能である。これら遊技状態に関する情報(数値)をサブ液晶表示器に表示している期間は、これら遊技状態に関する情報(数値)をサブ液晶表示器に表示していない期間よりも、カウントダウン演出又はカウントアップ演出が実行される割合が低くなるようにしてもよい。このような構成によれば、サブ液晶表示器において、カウントダウン演出の数値又はカウントアップ演出の数値と、遊技状態に関する情報(数値)とが同時に表示されることを制限して、遊技者にとってより重要な後者を優先して報知することができる。
(示唆演出の実行状況に関連した関連演出等の例)
次に、大当り遊技状態に制御されることを示唆する示唆演出の実行状況に関連した関連演出を実行する例について説明する。以下に示す例では、示唆演出として、ミュージックリーチ演出と、カットイン予告演出とを実行可能となっている。また、ミュージックリーチ演出の実行状況に関連した関連演出として計数表示演出を実行可能となっている。また、カットイン予告演出に対応した演出としてタイマー演出を実行可能となっている。以下、これらの各演出に関して具体的に説明する。
(ミュージックリーチ演出)
ミュージックリーチ演出は、変動パターンとしてスーパーリーチの変動パターンが選択された場合に実行可能な演出であり、リーチ状態成立後におけるスーパーリーチ演出の1種別として実行可能な示唆演出である。具体的には、後述する図13−15(3)〜(6)、及び、図13−19(3)〜図13−20(12)に示すように、スピーカ8L、8Rから楽曲を出力するとともに、楽曲の再生時間に応じた態様の画像をメイン液晶表示器35TM200に表示させる演出である。
本実施形態では、メイン液晶表示器35TM200において、楽曲の再生時間に応じたキャラクタ(A〜C)の画像と、楽曲の再生時間に応じた音符(35TM700〜35TM720)の画像とが表示される。ミュージックリーチ演出の第1段階(楽曲再生時間が1秒〜15秒の期間)では、メイン液晶表示器35TM200に、1体のキャラクタ(キャラクタA)及び1種類の音符(音符35TM700)を表示し、ミュージックリーチ演出の第2段階(楽曲再生時間が16秒〜30秒の期間)では、メイン液晶表示器35TM200に、2体のキャラクタ(キャラクタA、キャラクタB)及び2種類の音符(音符35TM700、音符35TM710)を表示し、ミュージックリーチ演出の第3段階(楽曲再生時間が31秒〜60秒の期間)では、メイン液晶表示器35TM200に、3体のキャラクタ(キャラクタA、キャラクタB、キャラクタC)及び3種類の音符(音符35TM700、音符35TM710、音符35TM720)を表示する。
後述する図13−13に示すように、ミュージックリーチ演出は、第1段階で終了する場合と、第2段階で終了する場合と、第3段階で終了する場合(楽曲が最後まで出力される場合)とがあり、表示結果及び変動パターンに応じて、何れの段階まで進行させるかが予め決定される。ミュージックリーチ演出が、第2段階まで進行した場合には第1段階で終了した場合よりも大当り期待度が高く、第3段階まで進行した場合には第2段階で終了した場合よりも大当り期待度が高い。ミュージックリーチ演出の最終的な段階数と大当り期待度との関係として、第1段階<第2段階<第3段階、の関係が成立している。
ミュージックリーチ演出に関する楽曲の再生が開始されるタイミングは、飾り図柄の確定停止タイミングよりも楽曲再生時間分だけ前のタイミングとなっている。従って、ミュージックリーチ演出が第1段階で終了する場合には飾り図柄が確定停止する15秒前から楽曲の再生が開始されることになり、楽曲が15秒間再生されたタイミングで飾り図柄が確定停止することになる。また、ミュージックリーチ演出が第2段階で終了する場合には飾り図柄が確定停止する30秒前から楽曲の再生が開始されることになり、楽曲が30秒間再生されたタイミングで飾り図柄が確定停止することになる。また、ミュージックリーチ演出が第3段階で終了する場合(楽曲が最後まで再生される場合)には飾り図柄が確定停止する60秒前から楽曲の再生が開始されることになり、楽曲が60秒間再生されたタイミング(楽曲が最後まで再生されたタイミング)で飾り図柄が確定停止することになる。
このような演出構成により、遊技者は、ミュージックリーチ演出に関する楽曲の再生が開始されると、飾り図柄が確定停止する前にできるだけ長く楽曲が再生されることを期待することになる。
(計数表示演出)
計数表示演出は、ミュージックリーチ演出の実行状況に関連した演出であり、後述する図13−15(3)〜(6)、及び、図13−19(4)〜図13−20(12)に示すように、ミュージックリーチ演出における楽曲の再生時間をサブ液晶表示器35TM300に表示する演出である。具体的には、楽曲の再生開始からの経過時間(秒数)をサブ液晶表示器35TM300に表示する演出であり、7セグメント表示器を模した画像により再生秒数(1〜60)を表示するようにしている。
計数表示演出においてサブ液晶表示器35TM300に表示される初期値は「1」であり、1秒経過する毎にサブ液晶表示器35TM300に表示される数値が1ずつ加算更新される。このように、計数表示演出では、サブ液晶表示器35TM300に表示される数値を1秒毎に1ずつ加算更新する動作が行われる。これにより、ミュージックリーチ演出における楽曲の再生時間が遊技者に報知されることになる。従って、ミュージックリーチ演出が第1段階で終了する場合の計数表示演出の最終値は「15」となり、ミュージックリーチ演出が第2段階で終了する場合の計数表示演出の最終値は「30」となり、ミュージックリーチ演出が第3段階まで進行した場合の計数表示演出の最終値は「60」となる。
このような演出構成により、遊技者は、楽曲が開始されてからの再生期間を明確に把握することが可能となる。そして、楽曲の再生期間が長いほど大当り期待度が高くなることを理解していることにより、サブ液晶表示器35TM300に表示される数値(楽曲再生時間)ができるだけ増加するように期待することになる。
なお、サブ液晶表示器35TM300に表示する数値(再生時間)の範囲に応じて、数値(再生時間)の表示態様を異ならせるようにしても良く、例えば、1〜15の範囲では青色で数値を表示し、16〜30の範囲では赤色で数値を表示し、31〜60の範囲では赤色で表示した数値をさらに点滅させるようにしても良い。
(カットイン予告演出)
カットイン予告演出は、大当り遊技状態に制御されることを示唆する演出である。後述する図13−20(10)に示すように、メイン液晶表示器35TM200においてスーパーリーチ演出(ミュージックリーチ演出)等の他の演出が実行されているときに、その実行中の他の演出よりも優先度の高い表示態様で実行される予告演出である。カットイン予告演出の演出態様として、表示される文字が異なる複数の演出態様(「CHANCE」及び「激熱」)が存在し、表示結果に応じて各演出態様が選択される割合が異なる(図13−13(F)を参照)。
遊技者から見ると、他の示唆演出等に係る画像が表示されているときに、突如として、他の示唆演出等に係る画像よりも優先度の高い表示態様の(表示レイヤが上位であり他の示唆演出等に係る画像よりも手前側に表示されているように見える)カットイン画像が表示されることになるため、カットイン予告演出実行時の画面変化に引きつけられることになる。また、複数の演出態様のうち何れの演出態様でカットイン予告演出が実行されるかに対しても関心を持つことになる。
(タイマー演出)
タイマー演出は、カットイン予告演出に対応した演出であり、カットイン予告演出が実行されるまでの残り時間(秒数)をメイン液晶表示器35TM200の左下部領域に表示する演出である。後述する図13−19(6)〜図13−20(9)に示すように、タイマー演出は、カットイン予告演出が実行される(「CHANCE」又は「激熱」のカットイン画像が表示される)3秒前のタイミングで開始され、まず、メイン液晶表示器35TM200の左下部領域に初期値として「3」が表示される。メイン液晶表示器35TM200の左下部領域に表示された数値は1秒経過毎に1ずつ減算更新されてゆき、「0」になったタイミングでカットイン画像が表示されることになる。
このように、タイマー演出は、計数表示演出が実行される表示領域(サブ液晶表示器35TM300)とは異なるメイン液晶表示器35TM200の左下部領域で実行される演出であり、計数表示演出とは異なる動作として、示唆演出開始までの残り時間の減算動作(カットイン予告演出実行までのカウントダウン動作)を行う演出である。なお、この実施の形態では、カットイン予告演出が実行される場合には必ずタイマー演出も実行されるものとする。
(変動開始時演出決定処理)
図5に示したように、CPU103は、特別図柄プロセス処理(ステップS25)の特別図柄通常処理(ステップS110)において、表示結果決定用の乱数値に基づき、特別図柄や飾り図柄の表示結果を「大当り」または「はずれ」の何れとするか、及び「大当り」とする場合の大当り種別を、その表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。また、変動パターン設定処理(ステップS111)において、表示結果の事前決定結果に基づき、変動パターン決定用の乱数値を用いて変動パターンを複数種類のいずれかに決定する。
本実施形態では、CPU103は、事前決定された表示結果が「はずれ」である場合には、図13−13(A)に示すはずれ用変動パターン決定テーブルに基づいて変動パターンを決定する。本例では、飾り図柄の変動表示の態様がリーチ態様とならずに表示結果がはずれとなる非リーチはずれの変動パターンと、飾り図柄の変動表示の態様がリーチ態様となり表示結果がはずれとなるノーマルリーチはずれの変動パターンと、飾り図柄の変動表示の態様がリーチ態様となり且つスーパーリーチ演出が実行されて表示結果がはずれとなるスーパーリーチはずれの変動パターンと、が設けられている。
図13−13(A)の例では、90%の割合で非リーチはずれの変動パターンに決定され、8%の割合でノーマルリーチはずれの変動パターンに決定され、2%の割合でスーパーリーチはずれの変動パターンに決定されることになる。
また、本実施形態では、CPU103は、事前決定された表示結果が「大当り」である場合には、図13−13(B)に示す大当り用変動パターン決定テーブルに基づいて変動パターンを決定する。本例では、飾り図柄の変動表示の態様がリーチ態様となり表示結果が大当りとなるノーマルリーチ大当りの変動パターンと、飾り図柄の変動表示の態様がリーチ態様となり且つスーパーリーチ演出が実行されて表示結果が大当りとなるスーパーリーチ大当りの変動パターンと、が設けられている。
図13−13(B)の例では、5%の割合でノーマルリーチ大当りの変動パターンに決定され、95%の割合でスーパーリーチ大当りの変動パターンに決定されることになる。
このように、スーパーリーチの変動パターンが選択された場合には、スーパーリーチの変動パターンが選択されない場合よりも大当りが発生する割合が高い。即ち、本実施例の変動パターンにおける大当り期待度は、ノーマルリーチ<スーパーリーチの関係となる。
なお、本例では、図13−13(A)及び(B)に示すように、変動パターンとして、非リーチ、ノーマルリーチ、及びスーパーリーチを設けているが、前述した図13−6(A)及び(B)に示すように、スーパーリーチの変動パターンとして、擬似連演出を伴わないスーパーリーチ(擬似連無し)と、1回の擬似連演出を伴うスーパーリーチ(擬似連1回)と、複数回の擬似連演出を伴うスーパーリーチ(擬似連2回)と、を設けるようにしても良い。
前述したように、CPU103は、特別図柄の変動表示を開始するときに、表示結果を指定する表示結果指定コマンドと、変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドと、保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド又は第2保留記憶数減算指定コマンド)と、を演出制御用CPU120に送信する。
演出制御用CPU120は、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動表示が開始されるときに、保留記憶数が減算されたことを指定する保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド又は第2保留記憶数減算指定コマンド)、表示結果(大当り又ははずれ、大当りとなる場合の大当り種別)を指定する表示結果指定コマンド、並びに、特別図柄の変動時間及び演出内容(リーチ及び擬似連等)を指定する変動パターンコマンド、という1セットのコマンドを、遊技制御用マイクロコンピュータ100から受信したことに基づいて、特別図柄の変動表示が実行されること、並びに、特別図柄の変動時間及び演出内容(リーチ及び擬似連等)を特定可能となっている。また、演出制御用CPU120は、特別図柄の変動表示が終了して表示結果が確定したときに、図柄確定指定コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ100から受信したことに基づいて、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動表示が終了して表示結果が導出されたことを特定可能となっている。
図13−12は、変動開始時演出決定処理を示すフローチャートである。この変動開始時演出決定処理は、図13−5に示した処理とは異なり、ミュージックリーチ演出、計数表示演出、カットイン予告演出、及びタイマー演出の実行有無及び実行態様を決定するものである。
演出制御用CPU120は、図7に示した演出制御プロセス処理の可変表示開始設定処理(ステップS171)において、この変動開始時演出決定処理を実行する。具体的には、演出制御用CPU120は、特別図柄の変動表示が開始されることに伴う上記1セットのコマンドを受信すると、当該特別図柄の変動表示に対応した飾り図柄の変動表示を表示結果指定コマンド及び変動パターン指定コマンドに基づいて実行するための演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定するとともに、指定された変動パターンに基づく飾り図柄の変動表示中に実行させる演出を、図13−12に示す変動開始時演出決定処理により決定する。
まず、演出制御用CPU120は、ミュージックリーチ演出の実行有無、及び、ミュージックリーチ演出を実行する場合の最終段階を、ミュージックリーチ演出の最終段階決定テーブル(図13−13(C)及び(D)を参照)に基づいて決定する(ステップS35TM2010)。
図13−13(C)は、表示結果がはずれとなる場合におけるミュージックリーチ演出の実行割合であり、はずれ用変動パターンの各々に対してミュージックリーチ演出の実行有無及び最終段階を決定するための判定値が割り振られている。演出制御用CPU120は、変動パターンが「非リーチはずれ」である場合には、ミュージックリーチ演出を100%の割合で実行しないことに決定する。また、変動パターンが「ノーマルリーチはずれ」である場合には、ミュージックリーチ演出を100%の割合で実行しないことに決定する。また、変動パターンが「スーパーリーチはずれ」である場合には、ミュージックリーチ演出を40%の割合で実行しないことに決定し、30%の割合でミュージックリーチ演出の第1段階まで実行することに決定し、20%の割合でミュージックリーチ演出の第2段階まで実行することに決定し、10%の割合でミュージックリーチ演出の第3段階まで実行することに決定する。
図13−13(D)は、表示結果が大当りとなる場合におけるミュージックリーチ演出の実行割合であり、大当り用変動パターンの各々に対してミュージックリーチ演出の実行有無及び最終段階を決定するための判定値が割り振られている。演出制御用CPU120は、変動パターンが「ノーマルリーチ大当り」である場合には、ミュージックリーチ演出を100%の割合で実行しないことに決定する。また、変動パターンが「スーパーリーチ大当り」である場合には、ミュージックリーチ演出を20%の割合で実行しないことに決定し、10%の割合でミュージックリーチ演出の第1段階まで実行することに決定し、30%の割合でミュージックリーチ演出の第2段階まで実行することに決定し、40%の割合でミュージックリーチ演出の第3段階まで実行することに決定する。
このように、ミュージックリーチ演出の最終段階が第1段階である場合(楽曲の再生期間が15秒までの場合)よりも、ミュージックリーチ演出の最終段階が第2段階である場合(楽曲の再生期間が30秒までの場合)の方が大当り期待度が高い。また、ミュージックリーチ演出の最終段階が第2段階である場合(楽曲の再生期間が30秒までの場合)よりも、ミュージックリーチ演出の最終段階が第3段階である場合(楽曲の再生期間が60秒であり、楽曲が最後まで再生される場合)の方が大当り期待度は高い。即ち、ミュージックリーチ演出の信頼度(大当り期待度)に関しては、第1段階<第2段階<第3段階、という関係が成立する。
次いで、演出制御用CPU120は、ミュージックリーチ演出を実行することに決定した場合には(ステップS35TM2020でYES)、計数表示演出を実行することに決定する(ステップS35TM2030)。一方、ミュージックリーチ演出を実行しないことに決定した場合には(ステップS35TM2020でNO)、計数表示演出を実行しないことに決定する(ステップS35TM2040)。
この実施の形態では、演出制御用CPU120は、ミュージックリーチ演出が実行される場合には、100%の割合で計数表示演出を実行するようにしており、ミュージックリーチ演出が実行されない場合には、100%の割合で計数表示演出を実行しないようにしている。
ここで、計数表示演出における数値更新期間は、ミュージックリーチ演出における楽曲再生期間と合致している。従って、ミュージックリーチ演出を第1段階で終了させることに決定した場合には、計数表示演出における最終値を「15」に決定し、ミュージックリーチ演出を第2段階で終了させることに決定した場合には、計数表示演出における最終値を「30」に決定し、ミュージックリーチ演出を第3段階で終了させることに決定した場合には、計数表示演出における最終値を「60」に決定する。このように、計数表示演出の最終値は、ミュージックリーチ演出の最終段階に基づいて決定される。
次いで、演出制御用CPU120は、カットイン予告演出の実行有無を、カットイン予告演出の実行割合決定テーブル(図13−13(E)参照)に基づいて決定する(ステップS35TM2050)。
図13−13(E)は、カットイン予告演出の実行割合を示すテーブルであり、計数表示演出の実行有無に対応してカットイン予告演出の実行有無を決定するための判定値が割り振られている。演出制御用CPU120は、計数表示演出を実行しない場合には、45%の割合でカットイン予告演出を実行せず、55%の割合でカットイン予告演出を実行することに決定する。また、計数表示演出を実行する場合には、98%の割合でカットイン予告演出を実行せず、2%の割合でカットイン予告演出を実行することに決定する。
次いで、演出制御用CPU120は、カットイン予告演出を実行することに決定した場合には(ステップS35TM2060でYES)、カットイン予告演出の演出態様を、カットイン予告演出の演出態様決定テーブル(図13−13(F)参照)に基づいて決定する(ステップS35TM2070)。一方、カットイン予告演出を実行しないことに決定した場合には(ステップS35TM2060でNO)、そのまま処理を終了する。
図13−13(F)に示すように、この実施の形態では、表示結果に応じて、カットイン予告演出の演出態様が異なるように判定値が割り振られている。表示結果が「はずれ」となる場合(即ち表示結果指定コマンドにより指定される表示結果が「はずれ」である場合)には、カットイン予告演出の演出態様(カットイン画像の文字)は、80%の割合で第1態様「CHANCE」となり、20%の割合で第2態様「激熱」となる。一方で、表示結果が「大当り」である場合(即ち表示結果指定コマンドにより指定される判定結果が「大当り」である場合)には、カットイン予告演出の演出態様(カットイン画像の文字)は、20%の割合で第1態様「CHANCE」となり、80%の割合で第2態様「激熱」となる。
次いで、演出制御用CPU120は、カットイン予告演出に対応してタイマー演出を実行することに決定し(ステップS35TM2080)、そのまま処理を終了する。
この実施の形態では、カットイン予告演出を実行することに決定した場合、100%の割合でタイマー演出を実行することに決定するので、タイマー演出の実行割合は、図13−13(E)に示すカットイン予告演出の実行割合と合致する。図13−13(E)に示すように、計数表示演出が実行される場合には、計数表示演出が実行されない場合よりも、カットイン予告演出が実行される割合は低くなる。即ち、計数表示演出が実行される場合には、計数表示演出が実行されない場合よりも、タイマー演出が実行される割合は低くなる。
本実施形態において、計数表示演出とタイマー演出の両方の演出が実行される場合、計数表示演出の実行期間とタイマー演出の実行期間とは重複している(計数表示演出の実行中にタイマー演出が開始されることになる)ため、楽曲の再生時間を加算更新する動作と、カットイン画像表示までの残り時間を減算更新する動作という複数種別の動作が同時に並行して行われることになる。その結果、演出が複雑化して遊技者を混乱させてしまうおそれがある。本実施形態では、計数表示演出が実行されているときには、計数表示演出が実行されていないときよりもタイマー演出の実行割合を低くすることによって、演出の多様化を図りつつも、両方の演出が同時に実行されることを制限して、演出の複雑化を抑えるようにしている。
(ミュージックリーチ演出に対応した計数表示演出の具体例)
次に、ミュージックリーチ演出に対応した計数表示演出の具体例に関して、図13−14及び図13−15を用いて説明する。図13−14は、ミュージックリーチ演出に対応した計数表示演出を実行してタイマー演出を実行しない場合の各演出の実行タイミングを示すタイムチャートであり、図13−15は、ミュージックリーチ演出に対応した計数表示演出を実行してタイマー演出を実行しない場合にメイン液晶表示器35TM200及びサブ液晶表示器35TM300に表示される演出画像の一例を示す説明図である。
以下に示す例では、演出制御用CPU120は、スーパーリーチの変動パターンであることに基づいて、ミュージックリーチ演出の最終段階を第3段階に決定するとともに、これに対応して楽曲再生時間の数値を60まで更新させる計数表示演出を実行することに決定する一方、カットイン予告演出及びタイマー演出は実行しないことに決定したものとする。
まず、図13−15(1)は、メイン液晶表示器35TM200において左中右の飾り図柄の変動表示(図13−14に示すT1のタイミングで開始された変動表示)を実行している状態を示している。このとき、サブ液晶表示器35TM300には、何も表示されていないが、メイン液晶表示器35TM200に表示されている背景画像と関連した背景画像を表示してもよい。例えば、メイン液晶表示器35TM200にキャラクタの一部が表示されている場合には、サブ液晶表示器35TM300に当該キャラクタの他部が表示されることにより、メイン液晶表示器35TM200及びサブ液晶表示器35TM300において当該キャラクタの全体が表示されている。そして、第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420は、サブ液晶表示器35TM300と正面視で前後に重なる原点位置にある。
このとき、第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420の後方に配置されているサブ液晶表示器35TM300の視認性は低下した状態であるが、第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420が透明性を有することにより、サブ液晶表示器35TM300の画面を視認すること自体は可能となっている。
次いで、演出制御用CPU120は、図13−15(2)に示すように、変動パターンにおけるリーチ状態を成立させるべきタイミングにおいて、メイン液晶表示器35TM200の図柄表示エリア5L及び図柄表示エリア5Rに「7」の飾り図柄を停止表示させることによりリーチ状態とし、メイン液晶表示器35TM200の上部に「リーチ!!」の文字を表示させる(図13−14のT2のタイミング)。
次いで、演出制御用CPU120は、リーチ状態が成立したことに応じて、ミュージックリーチ演出を開始する。図13−15(3)は、ミュージックリーチ演出の第1段階(図13−14のT3のタイミングで開始されたミュージックリーチ演出)を実行している状態を示している。演出制御用CPU120は、ミュージックリーチ演出の開始タイミングで楽曲の再生を開始するとともに、第1段階の演出としてメイン液晶表示器35TM200にキャラクタA、音符35TM700、及び「ミュージックリーチSTART!!」の文字を表示させる。ミュージックリーチ演出の開始に伴い、スピーカ8L、8Rからは、楽曲が出力される。
演出制御用CPU120は、楽曲再生を開始したタイミングで計数表示演出を開始し、サブ液晶表示器35TM300において計数表示演出の初期値として「1」を表示する。そして、楽曲再生中は1秒経過する毎にサブ液晶表示器35TM300に表示されている数値を1ずつ増加させる。ここで、ミュージックリーチ演出が開始されたタイミングでは、サブ液晶表示器35TM300の前方(遊技者側に)第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420が位置しているため、遊技者は、サブ液晶表示器35TM300に表示されている楽曲再生時間を視認し難い状態となっている。
ミュージックリーチ演出が第1段階の期間(楽曲再生時間が1〜15秒の期間)では、サブ液晶表示器35TM300の前方(遊技者側に)第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420が位置している状態が継続しているため、遊技者は、サブ液晶表示器35TM300に表示されている楽曲再生時間を視認し難い状態のままである。但し、第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420の後方に配置されているサブ液晶表示器35TM300の視認性は低下した状態であるが、第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420が透明性を有することにより、サブ液晶表示器35TM300に表示されている楽曲再生時間を視認すること自体は可能となっている。図13−15(3)に示す例では、サブ液晶表示器35TM300に表示されている数値が「8」であることを視認可能であるため、遊技者は、楽曲再生時間(図13−14に示すT3のタイミングからの経過時間)が8秒であることを把握することが可能である。
次いで、楽曲再生時間が16秒に達したタイミング(図13−14に示すT4Aのタイミング)で、演出制御用CPU120は、図13−15(4)に示すように、ミュージックリーチ演出の第2段階に移行する。第2段階では、楽曲の再生を継続する(楽曲の16秒以降の部分の再生を行う)とともに、メイン液晶表示器35TM200にキャラクタA及びキャラクタB、並びに、音符35TM700及び音符35TM710を表示させる。すなわち、第1段階から第2段階への移行に伴い、同じ楽曲の続きを再生しつつ、表示させるキャラクタの種別及び音符の種別を増加させる。
また、ミュージックリーチ演出が第2段階に達したことに伴い、演出制御用CPU120は、原点位置にある第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420の両方の装飾体を、同時に演出位置まで移動させる(図13−14に示すT4A〜T4B)。即ち、「FEV」の文字部分と「ER!」の文字部分を分離させることなく、一体として、原点位置から演出位置まで変位させる。その結果、サブ液晶表示器35TM300の視認性が向上し、計数表示演出の視認性は向上した状態となっている。一方、第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420の両方がメイン液晶表示器35TM200と正面視で前後に重なる演出位置に変位したことにより、メイン液晶表示器35TM200における画面下部の視認性は低下した状態となっている。
ミュージックリーチ演出が第2段階の期間(楽曲再生時間が16〜30秒の期間)では、サブ液晶表示器35TM300の前方に第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420が存在せず、計数表示演出の視認性が第1段階のときよりも向上している状態となる。そのため、遊技者は計数表示演出の数値(楽曲再生時間)を視認し易くなっており、楽曲再生時間をより明確に把握することができる。図13−15(4)に示す例では、楽曲再生時間が16秒に達したことに応じてサブ液晶表示器35TM300に「16」と表示されている。計数表示演出の数値は、ミュージック演出の第2段階(16〜30秒)の進行に応じて更新される。
次いで、楽曲再生時間が31秒に達したタイミング(図13−14に示すT5のタイミング)で、演出制御用CPU120は、図13−15(5)に示すように、ミュージックリーチ演出の第3段階に移行する。第3段階では、楽曲の再生を継続する(楽曲の31秒以降の部分の再生を行う)とともに、メイン液晶表示器35TM200にキャラクタA、キャラクタB、及びキャラクタC、並びに、音符35TM700、音符35TM710、及び音符35TM720を表示させる。すなわち、第2段階から第3段階への移行に伴い、同じ楽曲の続きを再生しつつ、表示させるキャラクタの種別及び音符の種別を増加させる。
ミュージックリーチ演出が第3段階の期間(楽曲再生時間が31〜60秒の期間)では、サブ液晶表示器35TM300の前方に第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420が存在せず、計数表示演出の視認性が第1段階のときよりも向上している状態となる。そのため、遊技者は計数表示演出の数値(楽曲再生時間)を視認し易くなっており、楽曲再生時間をより明確に把握することができる。図13−15(5)に示す例では、楽曲再生時間が31秒に達したことに応じてサブ液晶表示器35TM300に「31」と表示されている。計数表示演出の数値は、ミュージック演出の第3段階(31〜60秒)の進行に応じて更新される。
次いで、楽曲再生時間が60秒に達したタイミング(図13−14に示すT6のタイミング)で、楽曲が終りまで再生されて、楽曲の再生完了に伴い飾り図柄が確定停止される。図13−15(6)に示す例では、演出制御用CPU120は、図柄表示エリア5L、図柄表示エリア5C、及び、図柄表示エリア5Rに表示結果が大当りとなる飾り図柄の組合せ(本例では、「777」)を停止表示させている。また、メイン液晶表示器35TM200の上部に「大当り!!」の文字を表示させることにより大当りの発生を報知している。このとき、演出制御用CPU120は、サブ液晶表示器35TM300において、計数表示演出の最終値(ミュージックリーチ演出における楽曲の最終的な再生時間)として「60」を表示している。
演出制御用CPU120は、ミュージックリーチ演出及び計数表示演出の終了に伴い、演出位置にある第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420の両方の装飾体を、同時に原点位置まで移動させる(図13−18に示すT7A〜T7B)。これにより、計数表示演出の最終値(本例では「60」)がサブ液晶表示器35TM300に表示されているままの状態で、その最終値の視認性が第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420によって低下することになる。その後、演出制御用CPU120は、サブ液晶表示器35TM300に表示されていた最終値(本例では「60」)を消去する。
以上に示したように、演出制御用CPU120が、ミュージックリーチ演出の第1段階(1秒から15秒)を実行している期間は、第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420が、サブ液晶表示器35TM300と正面視で前後に重なる原点位置にあるため、サブ液晶表示器35TM300に表示されている計数表示演出(数値が1〜15の期間)の視認性は低下している。一方で、演出制御用CPU120が、ミュージックリーチ演出の第2段階(16秒から30秒)及び第3段階(31秒から60秒)を実行している期間は、第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420は、サブ液晶表示器35TM300と正面視で前後に重ならない演出位置にあり、サブ液晶表示器35TM300に表示されている計数表示演出(数値が16〜60の期間)の視認性は向上している。
このように、第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420の変位に伴い、サブ液晶表示器35TM300の視認性を向上又は低下させることによって、計数表示演出の視認性を切り替えることが可能となっている。その結果、サブ液晶表示器35TM300において実行される計数表示演出に関して、楽曲再生時間に応じた一定の加算動作を行いつつ、その視認性のみを容易に変化させることが可能となっている。
ミュージックリーチ演出が第1段階から第2段階に移行する際には、第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420が演出位置に移動して、サブ液晶表示器35TM300における計数表示演出の視認性を向上させるので、ミュージックリーチ演出が第1段階から第2段階に移行したこと、即ち、より大当り期待度の高い期間に突入したことが強調され、興趣を向上させることができる。
一方で、仮に、ミュージックリーチ演出が第1段階のときに第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420が演出位置にあり、サブ液晶表示器35TM300における計数表示演出の視認性が向上した状態であるとすると、まだ大当り期待度が低い段階であるにもかかわらず計数表示演出の数値(1〜15)が遊技者に明確に認識されてしまうことになる。その結果、却ってミュージックリーチ演出や計数表示演出の興趣を低下させてしまうことにもなる。そこで本実施形態では、ミュージックリーチ演出が第1段階で終了するか否かにかかわらず、ミュージックリーチ演出の第1段階が実行されている期間は、第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420が原点位置にあるようにすることで、サブ液晶表示器35TM300における計数表示演出の視認性を低下させて、興趣の低下を抑えるようにしている。
なお、本実施形態では、ミュージックリーチ演出を実行するときには、100%の割合で計数表示演出を実行するものとしたが、このような形態に限らず、ミュージックリーチ演出において最終的に実行される段階数に応じて、計数表示演出の実行割合を異ならせてもよい。例えば、ミュージックリーチ演出が第1段階で終了する場合には、100%の割合で計数表示演出を実行せず、ミュージックリーチ演出が第2段階又は第3段階まで実行される場合には、100%の割合で計数表示演出を実行するようにしてもよい。ここで、ミュージックリーチ演出が第2段階又は第3段階まで実行される場合には、ミュージックリーチが第2段階に移行したタイミングで計数表示演出を開始する(即ち、初期値「16」からの加算更新動作を行う)ものとする。このような構成とすることにより、ミュージックリーチ演出の第2段階又は第3段階が実行されている期間は、計数表示演出が実行されることにより、サブ液晶表示器35TM300に表示されている楽曲再生時間(16〜)を視認することが可能となるが、ミュージックリーチ演出の第1段階が実行されている期間は、計数表示演出が実行されないことにより、サブ液晶表示器35TM300に楽曲再生時間が表示されないため、興趣の低下を抑えることができる。
また、後述する図13−17(G)に示すように ミュージックリーチ演出が第2段階まで実行される場合には、これに対応した計数表示演出が第1段階(初期値「1」)から開始される場合と、第2段階(初期値「16」)から開始される場合とがあるようにしても良い。また、ミュージックリーチ演出が第3段階まで実行される場合には、これに対応した計数表示演出が第1段階(初期値「1」)から開始される場合と、第2段階(初期値「16」)から開始される場合と、第3段階(初期値「31」)から開始される場合と、があるようにしても良い。このような構成とすることにより、計数表示演出が開始されるタイミングを多様化して、興趣を向上させることができる。
なお、前述したように、スーパーリーチの変動パターンとして、擬似連演出を伴わないスーパーリーチと、1回の擬似連演出を伴うスーパーリーチと、2回の擬似連演出を伴うスーパーリーチと、を設けるようにしても良い。そして、この場合の大当り期待度が、スーパーリーチ(擬似連無し)<スーパーリーチ(擬似連1回)<スーパーリーチ(擬似連2回)、の関係になるようにすると良い。このような演出構成とした場合において、擬似連演出が実行される場合(擬似連1回又は擬似連2回のスーパーリーチが選択された場合)には、擬似連演出が実行されない場合(擬似連無しのスーパーリーチが選択された場合)よりも、ミュージックリーチ演出及び計数表示演出が第2段階又は第3段階まで実行される割合が高くなるようにすると良い。
また、擬似連演出が複数回実行される場合(擬似連2回のスーパーリーチが選択された場合)には、擬似連演出が1回のみ実行される場合(擬似連1回のスーパーリーチが選択された場合)よりも、ミュージックリーチ演出及び計数表示演出が第2段階又は第3段階まで実行される割合が高くなるようにしても良い。このような演出構成とすることにより、擬似連演出が実行されるか否か、及び、擬似連演出が複数回実行されるか否かに関して、遊技者に関心を持たせて、興趣を向上させることができる。
(変動開始時演出決定処理に関する他の例)
図13−16は、変動開始時演出決定処理に関する他の例を示すフローチャートである。この変動開始時演出決定処理では、図13−12に示した処理とは異なり、ミュージックリーチ演出を実行する場合に、決定したミュージックリーチ演出の最終段階数に応じて、計数表示演出を開始させるタイミングを異ならせることが可能となっている。
具体的には、図13−12に示した処理においては、ミュージックリーチ演出が実行される場合には、必ずミュージックリーチ演出の第1段階から計数表示演出を実行させる(計数表示演出の初期値は必ず「1」である)ようにしていたが、図13−16に示す処理においては、ミュージックリーチ演出が実行される場合に、計数表示演出が第2段階から開始される場合(サブ液晶表示器35TM300に表示される初期値が「16」である場合)があり、計数表示演出が第3段階から開始される場合(サブ液晶表示器35TM300に表示される初期値が「31」である場合)がある(図13−17(G)を参照)。
また、カットイン予告演出及びタイマー演出の実行割合に関しては、計数表示演出が実行される場合には、計数表示演出が実行されない場合よりも高くなるように設定されている(図13−17(H)を参照)。従って、タイマー演出におけるカットイン予告演出開始までのカウントダウン動作と、計数表示演出における楽曲再生時間の更新動作とが同時に並行して実行される割合が高くなっている。
演出制御用CPU120は、図7に示した演出制御プロセス処理の可変表示開始設定処理(ステップS171)において、この変動開始時演出決定処理を実行する。具体的には、演出制御用CPU120は、特別図柄の変動表示が開始されることに伴う1セットのコマンドを受信すると、当該特別図柄の変動表示に対応した飾り図柄の変動表示を表示結果指定コマンド及び変動パターン指定コマンドに基づいて実行するための演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定するとともに、指定された変動パターンに基づく飾り図柄の変動表示中に実行させる演出を、図13−16に示す変動開始時演出決定処理により決定する。
まず、演出制御用CPU120は、ミュージックリーチ演出の実行有無及び最終段階を、ミュージックリーチ演出の最終段階決定テーブル(図13−13(C)及び(D)を参照)に基づいて決定する(ステップS35TM3010)。
次いで、演出制御用CPU120は、ミュージックリーチ演出を実行することに決定した場合には(ステップS35TM3020でYES)、計数表示演出の実行有無を、計数表示演出の実行開始段階決定テーブル(図13−17(G)を参照)に基づいて決定する(ステップS35TM2030)。一方、ミュージックリーチ演出を実行しないことに決定した場合には(ステップS35TM3020でNO)、計数表示演出を実行しないことに決定する(ステップS35TM3040)。
図13−17(G)は、計数表示演出の実行開始段階決定テーブルの具体例を示す説明図であり、決定されたミュージックリーチ演出の最終段階の各々に対して、計数表示演出の実行開始段階を決定するための判定値が割り振られている。演出制御用CPU120は、ミュージックリーチ演出の最終段階が第1段階である場合には、1%の割合でミュージックリーチ演出の第1段階から計数表示演出を実行することに決定し(サブ液晶表示器35TM300に初期値として「1」を表示させることに決定し)、99%の割合で計数表示演出を実行しないことに決定する。
また、ミュージックリーチ演出の最終段階が第2段階である場合には、3%の割合でミュージックリーチ演出の第1段階から計数表示演出を実行することに決定し(サブ液晶表示器35TM300に初期値として「1」を表示させることに決定し)、25%の割合でミュージックリーチ演出の第2段階から計数表示演出を実行することに決定し(サブ液晶表示器35TM300に初期値として「16」を表示させることに決定し)、72%の割合で計数表示演出を実行しないことに決定する。
また、ミュージックリーチ演出の最終段階が第3段階である場合には、5%の割合でミュージックリーチ演出の第1段階から計数表示演出を実行することに決定し(サブ液晶表示器35TM300に初期値として「1」を表示させることに決定し)、30%の割合でミュージックリーチ演出の第2段階から計数表示演出を実行することに決定し(サブ液晶表示器35TM300に初期値として「16」を表示させることに決定し)、60%の割合でミュージックリーチ演出の第3段階から計数表示演出を実行することに決定し(サブ液晶表示器35TM300に初期値として「31」を表示させることに決定し)、5%の割合で計数表示演出を実行しないことに決定する。
この実施の形態において、計数表示演出がミュージックリーチ演出の第1段階から開始されることに決定されると、サブ液晶表示器35TM300に初期値として「1」が表示された後、ミュージックリーチ演出の最終段階に応じた最終値(第1段階であれば「15」、第2段階であれば「30」、第3段階であれば「60」)まで楽曲再生時間に応じた加算動作が継続されることになる。また、計数表示演出がミュージックリーチ演出の第2段階から開始されることに決定されると、サブ液晶表示器35TM300に初期値として「16」が表示された後、ミュージックリーチ演出の最終段階に応じた最終値(第2段階であれば「30」、第3段階であれば「60」)まで楽曲再生時間に応じた加算動作が継続されることになる。また、計数表示演出がミュージックリーチ演出の第3段階から開始されることに決定されると、サブ液晶表示器35TM300に初期値として「31」が表示された後、ミュージックリーチ演出の最終段階に応じた最終値(第3段階の「60」)まで楽曲再生時間に応じた加算動作が継続されることになる。
ここで、図13−17(G)に示すように、ミュージックリーチ演出の最終段階が第2段階である場合、72%の割合で計数表示演出を実行せず、(i)3%の割合でミュージックリーチ演出の第1段階から計数表示演出を実行し、(ii)25%の割合でミュージックリーチ演出の第2段階から計数表示演出を実行する。即ち、ミュージックリーチ演出の第1段階で計数表示演出が実行されている割合は(i)の3%であるのに対して、ミュージックリーチ演出の第2段階で計数表示演出が実行されている割合は(i)+(ii)の28%である。また、ミュージックリーチ演出の最終段階が第3段階である場合、5%の割合で計数表示演出を実行せず、(iii)5%の割合でミュージックリーチ演出の第1段階から計数表示演出を実行し、(iV)30%の割合でミュージックリーチ演出の第2段階から計数表示演出を実行し、(V)60%の割合でミュージックリーチ演出の第3段階から計数表示演出を実行する。即ち、ミュージックリーチ演出の第1段階で計数表示演出が実行されている割合は(iii)の5%であるのに対して、ミュージックリーチ演出の第2段階で計数表示演出が実行されている割合は(iii)+(iV)の35%であり、ミュージックリーチ演出の第3段階で計数表示演出が実行されている割合は(iii)+(iV)+(V)の95%である。
図13−17(G)に示す割合によれば、ミュージックリーチ演出が第1段階のときに計数表示演出を実行する割合が最も低くなっており、ミュージックリーチ演出が第2段階のときに計数表示演出を実行する割合が次に低くなっており、ミュージックリーチ演出が第3段階のときに計数表示演出を実行する割合が最も高くなっている。
次いで、演出制御用CPU120は、カットイン予告演出の実行有無を、カットイン予告演出の実行割合決定テーブル(図13−17(H)参照)に基づいて決定する(ステップS35TM3050)。
図13−17(H)は、カットイン予告演出の実行割合を示すテーブルであり、計数表示演出の実行有無に対応してカットイン予告演出の実行有無を決定するための判定値が割り振られている。演出制御用CPU120は、計数表示演出を実行しない場合には、95%の割合でカットイン予告演出を実行せず、5%の割合でカットイン予告演出を実行することに決定する。また、計数表示演出を実行する場合には、40%の割合でカットイン予告演出を実行せず、60%の割合でカットイン予告演出を実行することに決定する。
次いで、演出制御用CPU120は、カットイン予告演出を実行することに決定した場合には(ステップS35TM3060でYES)、カットイン予告演出の演出態様を、カットイン予告演出の演出態様決定テーブル(図13−13(F)参照)に基づいて決定し(ステップS35TM3070)、タイマー演出を実行することに決定し(ステップS35TM3080)、処理を終了する。一方、カットイン予告演出を実行しないことに決定した場合には(ステップS35TM3060でNO)、そのまま処理を終了する。
この実施の形態では、図13−13(C)及び(D)に示すように、ミュージックリーチ演出の最終段階と大当り期待度との関係は、「第1段階」<「第2段階」<「第3段階」、となるため、遊技者は、楽曲再生時間ができるだけ長くなること、即ち、サブ液晶表示器35TM300に表示される楽曲再生時間の数値ができるだけ多くなることを期待することになる。また、図13−17(G)に示すように、ミュージックリーチ演出が第1段階である場合よりも、ミュージックリーチ演出が第2段階である場合の方が、計数表示演出が実行される割合が高くなっており、ミュージックリーチ演出が第2段階である場合よりも、ミュージックリーチ演出が第3段階である場合の方が、計数表示演出が実行される割合が高くなっている。従って、遊技者は、計数表示演出が実行されるタイミングにも関心を持つことになる。
この実施の形態では、カットイン予告演出を実行することに決定した場合、100%の割合でタイマー演出を実行しているので、タイマー演出の実行割合は、カットイン予告演出の実行割合と合致する。そして、図13−17(H)に示すように、計数表示演出が実行されない場合よりも、計数表示演出が実行される場合の方が、カットイン予告演出が実行される割合が高くなっている。即ち、計数表示演出が実行されるときには、計数表示演出が実行されないときよりも、タイマー演出が実行される割合は高くなっている。このように、計数表示演出が実行されているときに、タイマー演出の実行割合を高くすることによって、計数表示演出とタイマー演出に関連性を持たせて、興趣を向上させることができる。
(計数表示演出及びタイマー演出の変形例)
次に、計数表示演出及びタイマー演出の変形例に関して、図13−18、図13−19、及び図13−20を用いて説明する。図13−18は、ミュージックリーチ演出に対応した計数表示演出を実行するとともに、カットイン予告演出に対応したタイマー演出を実行する場合のタイムチャートであり、図13−19及び図13−20は、ミュージックリーチ演出に対応した計数表示演出を実行するとともに、カットイン予告演出に対応したタイマー演出を実行する場合に、メイン液晶表示器35TM200及びサブ液晶表示器35TM300に表示される演出画像の一例を示す説明図である。
以下に示す例では、演出制御用CPU120は、スーパーリーチの変動パターンであることに基づいて、ミュージックリーチ演出の最終段階を第3段階に決定するとともに、ミュージックリーチ演出の第1段階において計数表示演出を実行せず、ミュージックリーチ演出の第2段階及び第3段階において計数表示演出を実行することに決定し、ミュージックリーチ演出の第3段階の実行中に第1態様のカットイン予告演出及びタイマー演出を実行することに決定したものとする。
まず、図13−19(1)は、メイン液晶表示器35TM200において左中右の飾り図柄の変動表示(図13−18に示すT1のタイミングで開始された変動表示)を実行している状態を示している。このとき、サブ液晶表示器35TM300には、何も表示されていないが、メイン液晶表示器35TM200に表示されている背景画像と関連した背景画像を表示してもよい。例えば、メイン液晶表示器35TM200にキャラクタの一部が表示されている場合には、サブ液晶表示器35TM300に当該キャラクタの他部が表示されることにより、メイン液晶表示器35TM200及びサブ液晶表示器35TM300において当該キャラクタの全体が表示されている。そして、第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420は、サブ液晶表示器35TM300と正面視で前後に重なる原点位置にある。
このとき、第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420の後方に配置されているサブ液晶表示器35TM300の視認性は低下した状態であるが、第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420が透明性を有することにより、サブ液晶表示器35TM300の画面を視認すること自体は可能となっている。但し、この時点では未だ計数表示演出が実行されていないため、サブ液晶表示器35TM300には数値が表示されていない状態である。
次いで、演出制御用CPU120は、図13−19(2)に示すように、変動パターンにおけるリーチ状態を成立させるべきタイミングにおいて、メイン液晶表示器35TM200の図柄表示エリア5L及び図柄表示エリア5Rに「7」の飾り図柄を停止表示させることによりリーチ状態とし、メイン液晶表示器35TM200の上部に「リーチ!!」の文字を表示させる(図13−18のT2のタイミング)。
次いで、演出制御用CPU120は、リーチ状態が成立したことに応じて、ミュージックリーチ演出を開始する。図13−19(3)は、ミュージックリーチ演出の第1段階(図13−18のT3のタイミングで開始されたミュージックリーチ演出)を実行している状態を示している。演出制御用CPU120は、ミュージックリーチ演出の開始タイミングで楽曲の再生を開始するとともに、第1段階の演出としてメイン液晶表示器35TM200にキャラクタA、音符35TM700、及び「ミュージックリーチSTART!!」の文字を表示させる。ミュージックリーチ演出の開始に伴い、スピーカ8L、8Rからは、楽曲が出力される。
演出制御用CPU120は、ミュージックリーチ演出の第1段階が実行されている期間(図13−18のT3〜T4A)では、サブ液晶表示器35TM300において計数表示演出を実行しないため、この期間はサブ液晶表示器35TM300において楽曲再生時間が表示されておらず、更新動作も行われていない状態である。
次いで、楽曲再生時間が16秒に達したタイミング(図13−18に示すT4Aのタイミング)で、演出制御用CPU120は、図13−19(4)に示すように、ミュージックリーチ演出の第2段階に移行する。第2段階では、楽曲の再生を継続する(楽曲の16秒以降の部分の再生を行う)とともに、メイン液晶表示器35TM200にキャラクタA及びキャラクタB、並びに、音符35TM700及び音符35TM710を表示させる。すなわち、第1段階から第2段階への移行に伴い、同じ楽曲の続きを再生しつつ、表示させるキャラクタの種別及び音符の種別を増加させる。
演出制御用CPU120は、ミュージックリーチ演出が第2段階となったタイミング(楽曲の16秒移行の部分の再生が行われたタイミング)で計数表示演出を開始し、サブ液晶表示器35TM300において計数表示演出の初期値として「16」を表示する。そして、楽曲再生中は1秒経過する毎にサブ液晶表示器35TM300に表示されている数値を1ずつ増加させる。ここで、後述するように、ミュージックリーチ演出の第2段階が開始されたタイミングでは、サブ液晶表示器35TM300の前方(遊技者側に)に第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420が位置していないため、遊技者は、サブ液晶表示器35TM300に表示されている楽曲再生時間を視認し易い状態となっている。
また、ミュージックリーチ演出が第2段階に達したことに伴い、演出制御用CPU120は、原点位置にある第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420の両方の装飾体を、同時に演出位置まで移動させる(図13−18に示すT4A〜T4B)。即ち、「FEV」の文字部分と「ER!」の文字部分を分離させることなく、一体として、原点位置から演出位置まで変位させる。その結果、サブ液晶表示器35TM300の視認性が向上し、計数表示演出の視認性は向上した状態となっている。一方、第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420の両方がメイン液晶表示器35TM200と正面視で前後に重なる演出位置に変位したことにより、メイン液晶表示器35TM200における画面下部の視認性は低下した状態となっている。
次いで、楽曲再生時間が31秒に達したタイミング(図13−18に示すT5のタイミング)で、演出制御用CPU120は、図13−19(5)に示すように、ミュージックリーチ演出の第3段階に移行する。第3段階では、楽曲の再生を継続する(楽曲の31秒以降の部分の再生を行う)とともに、メイン液晶表示器35TM200にキャラクタA、キャラクタB、及びキャラクタC、並びに、音符35TM700、音符35TM710、及び音符35TM720を表示させる。すなわち、第2段階から第3段階への移行に伴い、同じ楽曲の続きを再生しつつ、表示させるキャラクタの種別及び音符の種別を増加させる。
ミュージックリーチ演出が第3段階の期間(楽曲再生時間が31〜60秒の期間)では、サブ液晶表示器35TM300の前方に第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420が存在せず、計数表示演出の視認性が第1段階のときよりも向上している状態となる。そのため、遊技者は計数表示演出の数値(楽曲再生時間)を視認し易くなっており、楽曲再生時間をより明確に把握することができる。図13−19(5)に示す例では、楽曲再生時間が31秒に達したことに応じてサブ液晶表示器35TM300に「31」と表示されている。計数表示演出の数値は、ミュージック演出の第3段階(31〜60秒)の進行に応じて更新される。
次いで、楽曲再生時間が42秒に達したタイミング(図13−18に示すT6のタイミング)で、演出制御用CPU120は、図13−19(6)に示すように、カットイン予告演出を実行するまでの残り時間(秒数)が3秒となったことに基づいて、タイマー演出を実行し、メイン液晶表示器35TM200の左下部領域にタイマー画像35TM620(本例では、初期値である「3」の数値画像)を表示させる。このとき、計数表示演出の数値として、楽曲再生時間が42秒に達したことに応じてサブ液晶表示器35TM300に「42」と表示されている。
次いで、楽曲再生時間が43秒に達したタイミング(図13−18に示すT7のタイミング)で、演出制御用CPU120は、図13−20(7)に示すように、カットイン予告演出が実行されるまでの残り時間(秒数)が2秒であることに基づいて、タイマー演出を継続し、メイン液晶表示器35TM200の左下部領域に更新したタイマー画像35TM620(本例では、「2」の数値画像)を表示させる。このとき、計数表示演出の数値として、楽曲再生時間が43秒に達したことに応じてサブ液晶表示器35TM300に「43」と表示されている。
次いで、楽曲再生時間が44秒に達したタイミング(図13−18に示すT8のタイミング)で、演出制御用CPU120は、図13−20(8)に示すように、カットイン予告演出が実行されるまでの残り時間(秒数)が1秒であることに基づいて、タイマー演出を継続し、メイン液晶表示器35TM200の左下部領域に更新したタイマー画像35TM620(本例では、「1」の数値画像)を表示させる。このとき、計数表示演出の数値として、楽曲再生時間が44秒に達したことに応じてサブ液晶表示器35TM300に「44」と表示されている。
次いで、楽曲再生時間が45秒に達したタイミング(図13−18に示すT9のタイミング)で、演出制御用CPU120は、図13−20(9)に示すように、カットイン予告演出が実行されるまでの残り時間(秒数)が0秒であることに基づいて、タイマー演出を継続し、メイン液晶表示器35TM200の左下部領域に更新したタイマー画像35TM620(本例では、最終値である「0」の数値画像)を表示させる。このとき、計数表示演出の数値として、楽曲再生時間が45秒に達したことに応じてサブ液晶表示器35TM300に「45」と表示されている。
演出制御用CPU120は、カットイン予告演出の実行タイミング(メイン液晶表示器35TM200の左下部領域におけるタイマー画像の数値が「1」から「0」に更新されるタイミング)に合わせて、カットイン予告演出を実行し、メイン液晶表示器35TM200の上部にミュージックリーチ演出の演出画像よりも優先度の高い表示態様のカットイン画像35TM800(本例では、第1態様のカットイン画像「CHANCE」)を表示させる。
次いで、楽曲再生時間が46秒に達したタイミング(図13−18に示すT10のタイミング)で、演出制御用CPU120は、カットイン予告演出が実行されたことに応じてタイマー演出を終了させ、メイン液晶表示器35TM200の左下部領域に表示されていたタイマー画像35TM620(本例では、最終値である「0」の数値画像)の表示を終了させる。このとき、演出制御用CPU120は、カットイン予告演出を継続して実行しており、メイン液晶表示器35TM200の上部にミュージックリーチ演出の演出画像よりも優先度の高い表示態様のカットイン画像35TM800(本例では、第1態様のカットイン画像「CHANCE」)を継続して表示させている。計数表示演出の数値として、楽曲再生時間が46秒に達したことに応じてサブ液晶表示器35TM300に「46」と表示されている。
次いで、楽曲再生時間が47秒に達したタイミング(図13−18に示すT11のタイミング)で、演出制御用CPU120は、図13−20(10)に示すように、カットイン予告演出を継続して実行しており、メイン液晶表示器35TM200の上部にミュージックリーチ演出の演出画像よりも優先度の高い表示態様のカットイン画像35TM800(本例では、第1態様のカットイン画像「CHANCE」)を継続して表示させている。このとき、計数表示演出の数値として、楽曲再生時間が47秒に達したことに応じてサブ液晶表示器35TM300に「47」と表示されている。
次いで、楽曲再生時間が48秒に達したタイミング(図13−18に示すT12のタイミング)で、演出制御用CPU120は、図13−20(11)に示すように、カットイン予告演出を終了させ、メイン液晶表示器35TM200の上部にミュージックリーチ演出の演出画像よりも優先度の高い表示態様で表示されていたカットイン画像35TM800(本例では、第1態様のカットイン画像「CHANCE」)の表示を終了させる。これにより、メイン液晶表示器35TM200に表示されていたキャラクタA、キャラクタB、及びキャラクタC、並びに、音符35TM700、音符35TM710、及び音符35TM720を再度視認可能となる。このとき、計数表示演出の数値として、楽曲再生時間が48秒に達したことに応じてサブ液晶表示器35TM300に「48」と表示されている。
次いで、楽曲再生時間が60秒に達したタイミング(図13−18に示すT13のタイミング)で、楽曲が終りまで再生されて、楽曲の再生完了に伴い飾り図柄が確定停止される。図13−20(12)に示す例では、演出制御用CPU120は、図柄表示エリア5L、図柄表示エリア5C、及び、図柄表示エリア5Rに表示結果が大当りとなる飾り図柄の組合せ(本例では、「777」)を停止表示させている。また、メイン液晶表示器35TM200の上部に「大当り!!」の文字を表示させることにより大当りの発生を報知している。このとき、演出制御用CPU120は、サブ液晶表示器35TM300において、計数表示演出の最終値(ミュージックリーチ演出における楽曲の最終的な再生時間)として「60」を表示している。
演出制御用CPU120は、ミュージックリーチ演出及び計数表示演出の終了に伴い、演出位置にある第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420の両方の装飾体を、同時に原点位置まで移動させる(図13−18に示すT14A〜T14B)。これにより、計数表示演出の最終値(本例では「60」)がサブ液晶表示器35TM300に表示されているままの状態で、その最終値の視認性が第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420によって低下することになる。その後、演出制御用CPU120は、サブ液晶表示器35TM300に表示されていた最終値(本例では「60」)を消去する。
演出制御用CPU120は、ミュージックリーチ演出の第1段階を実行している期間は、第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420を原点位置に変位させ、ミュージックリーチ演出の第2段階を実行している期間は、第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420を演出位置に変位させる。また、演出制御用CPU120は、ミュージックリーチ演出の第1段階を実行している期間は、計数表示演出の実行割合を低くする一方で、ミュージックリーチ演出の第2段階を実行している期間は、ミュージックリーチ演出の第1段階を実行している期間よりも計数表示演出の実行割合を高くする。
従って、ミュージックリーチ演出の第2段階を実行している期間は、サブ液晶表示器35TM300の視認性が向上しており、サブ液晶表示器35TM300において計数表示演出の演出情報が表示される割合も向上している。そのため、ミュージックリーチ演出が第2段階まで移行していることが強調され、興趣を向上できる。一方で、ミュージックリーチ演出が第1段階で終了するか否かにかかわらず、ミュージックリーチ演出の第1段階を実行している期間は、サブ液晶表示器35TM300の視認性が低下しており、サブ液晶表示器35TM300において計数表示演出の演出情報が表示される割合も低下している。そのため、計数表示演出が実行されているものの大当り期待度の低い第1段階(1秒〜15秒)であることは強調されず、興趣の低下を防ぐことができる。
(1)上記の実施形態では、実行中の変動表示の表示結果に関連した演出として、計数表示演出及びタイマー演出が実行される例を示したが、このような形態に限らず、実行されていない変動表示の表示結果に関連した先読み予告演出として、計数表示演出又はタイマー演出が実行されるようにしても良い。具体的には、始動入賞時の判定結果に基づいて、当該始動入賞に基づく変動表示(ターゲット変動)が実行されるまでの複数回の変動表示にわたり、通常の背景画像とは異なる特殊な背景画像を表示するゾーン演出を実行可能としても良い。そして、このゾーン演出の実行期間(特殊な背景画像での変動回数)を、サブ液晶表示器35TM300において加算更新する計数表示演出を実行するようにしても良い。また、始動入賞時の判定結果に基づいて、当該始動入賞に基づく変動表示(ターゲット変動)が実行されるまでの残り時間を、サブ液晶表示器35TM300において減算更新するタイマー演出を実行するようにしても良い。これらの例のように、計数表示演出やタイマー演出を、複数変動にわたって実行するようにしても良い。
(2)上記の実施形態では、タイマー演出の初期秒数が必ず「3」である(カットイン画像35TM800が表示される3秒前からタイマー演出が開始される)例を示したが、このような形態に限らず、複数の初期秒数をカットイン予告演出の演出態様又は表示結果に応じて異なる割合で選択可能としても良い。例えば、カットイン予告演出の演出態様が第1態様である場合にはタイマー演出で「3」が初期値となる割合が80%であり「5」が初期値となる割合が20%であるが、カットイン予告演出の演出態様が第2態様である場合にはタイマー演出で「3」が初期値となる割合が20%であり「5」が初期値となる割合が80%であるようにしても良い。また、表示結果がはずれの場合にはタイマー演出で「3」が初期値となる割合が80%であり「5」が初期値となる割合が20%であるが、表示結果が大当りの場合にはタイマー演出で「3」が初期値となる割合が20%であり「5」が初期値となる割合が80%であるようにしても良い。
(3)上記の実施形態では、計数表示演出が実行された場合には必ずミュージックリーチ演出が実行される例を示したが、これに限らず、計数表示演出が実行された場合であってもミュージックリーチ演出が実行されない場合があるようにしても良い。また、上記の実施形態では、カットイン予告演出が実行される場合には必ずタイマー演出が実行される例を示したが、これに限らず、カットイン予告演出が実行される場合であってもタイマー演出が実行されない場合があるようにしても良い。また、上記の実施形態では、タイマー演出が実行される場合には必ずカットイン予告演出が実行される例を示したが、これに限らず、タイマー演出が実行される場合であってもカットイン予告演出が実行されない場合があるようにしても良い。
(4)上記の実施形態では、演出制御用CPU120が、計数表示演出の数値を、サブ液晶表示器35TM300において7セグメント表示器を模した画像により表示させる例を示したが、このような形態に限らず、サブ液晶表示器35TM300に代えて実際の7セグメント表示器を設けておき、その7セグメント表示器の発光制御を行うことにより、計数表示演出の数値を表示(発光)するようにしても良い。
(5)上記の実施形態では、計数表示演出がサブ液晶表示器35TM300で実行される一方、タイマー演出はメイン液晶表示器35TM200で実行される例を示したが、これとは逆に、計数表示演出がメイン液晶表示器35TM200で実行される一方、タイマー演出はサブ液晶表示器35TM300で実行されるようにしても良い。また、計数表示演出及びタイマー演出の両方がメイン液晶表示器35TM200で実行されるようにしても良く、計数表示演出及びタイマー演出の両方がサブ液晶表示器35TM300で実行されるようにしても良い。
(6)なお、演出制御用CPU120は、サブ液晶表示器35TM300において、時短状態に制御可能な残り変動回数(時短回数)や、確変状態に制御可能な残り変動回数(ST(スペシャルタイム)回数)、大当り遊技状態におけるラウンド数等を表示可能である。これら遊技状態に関する情報(数値)をサブ液晶表示器35TM300に表示している期間は、これら遊技状態に関する情報(数値)をサブ液晶表示器35TM300に表示していない期間よりも、計数表示演出が実行される割合が低くなるようにしても良い。このような構成によれば、サブ液晶表示器35TM300において、計数表示演出の数値と、遊技状態に関する情報(数値)とが同時に表示されることを制限して、遊技者にとってより重要な後者を優先して報知することができる。
(7)上記の実施形態では、タイマー演出において、カットイン予告演出が実行されるまでの残り時間を減算更新する例を示したが、他の演出が実行されるまでの残り時間を減算更新するようにしても良く、例えば、第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420等の可動役物が動作するまでの残り時間を減算更新するようにしても良い。また、上記の実施形態では、計数表示演出において、演出の実行状況に関連した数値である楽曲の再生時間を加算更新する例を示したが、これに限らず、例えば、第1ロゴパネル35TM410及び第2ロゴパネル35TM420等の可動役物が演出位置に移動してからの経過時間を加算更新するようにしても良い。
(8)上記の実施形態では、大当り遊技状態に制御されることを示唆する示唆演出の実行に対応した演出として、表示している数値を段階的に減少させるカウントダウン動作を行うタイマー演出を例示したが、これに限らず、示唆演出の実行に対応した演出として、表示体(画面上に表示されているオブジェクト)の表示態様を更新させる更新動作を行う更新演出を実行するようにしても良い。具体的には、表示体の表示領域を段階的に拡大させる(若しくは表示体の数を段階的に増加させる)加算動作、又は、表示体の表示領域を段階的に縮小させる(若しくは表示体の数を段階的に減少させる)減算動作を行う更新演出を実行するようにしても良い。
一例として、メイン液晶表示器35TM200又はサブ液晶表示器35TM300に表示させるメーターの表示領域を段階的に拡大させる加算動作を行う更新演出を実行するようにしても良く、メーターの表示領域が最大となる態様を100%とした場合に、メーターの表示領域を0%(初期値)から10%、20%、…、というように徐々に増加更新させてゆき、100%に達した場合には示唆演出が実行され、100%に達することなく(例えば80%)で更新が止まった場合には示唆演出が実行されない(示唆演出の実行割合が低い)ようにしても良い。
(9)また、複数種類の示唆演出を設けた場合には、各種類の示唆演出に対応した更新演出を実行するようにしても良い。例えば、第1示唆演出としてリーチ状態成立直後のタイミングで実行可能な第1カットイン予告演出を設け、第2示唆演出として飾り図柄が確定停止する直前のタイミングで実行可能な第2カットイン予告演出を設けた場合に、第1カットイン予告演出が実行される可能性(期待度)を示す数値又はメーターを更新する動作を行う第1更新演出を実行し、第2カットイン予告演出が実行される可能性(期待度)を示す数値又はメーターを更新する動作を行う第2更新演出を実行するようにしても良い。
この場合に、第1更新演出と第2更新演出とを同時に並行して実行可能としても良い。例えば、リーチ状態成立直後のタイミングで第1更新演出により示される可能性(期待度)が100%に達し(一方、この時点では第2更新演出により示される可能性(期待度)は未だ20%であり)、これに対応して第1カットイン予告演出が実行され、第1カットイン予告演出の実行に応じて第1更新演出が終了し(表示されていた数値又はメーターが消去され)、その後に、飾り図柄が確定停止する直前のタイミングで第2更新演出により示される可能性(期待度)が100%に達し、これに対応して第2カットイン予告演出が実行され、第2カットイン予告演出の実行に応じて第2更新演出が終了する(表示されていた数値又はメーターが消去される)ようにしても良い。
(10)上記の実施形態において、示唆演出の実行状況に関連した計数表示演出に関する数値(秒数)又は表示体(メーター)の表示色、あるいは、示唆演出の実行に対応した更新演出に関する数値(秒数)又は表示体(メーター)の表示色を、表示結果に応じて異なる割合で決定するようにしても良い。例えば、表示結果が大当りとなる場合には表示結果がはずれとなる場合よりも高い割合で表示色が赤に決定され、表示結果がはずれとなる場合には表示結果が大当りとなる場合よりも高い割合で表示色が青に決定されるようにしても良い。また、表示結果が大当りとなる場合には表示結果がはずれとなる場合よりも高い割合で、表示させる表示体が複数に決定され(実行させる計数表示演出や更新演出の種類が複数種類に決定され)、表示結果がはずれとなる場合には表示結果が大当りとなる場合よりも高い割合で、表示させる表示体が1つに決定される(実行させる計数表示演出や更新演出の種類が1種類に決定される)ようにしても良い。
(11)上記の実施形態では、ミュージックリーチ演出の実行状況に関連した演出として、楽曲の再生時間(再生秒数)を表示する例を示したが、このような形態に限らず、楽曲全体の再生期間(楽曲の最初から最後までの期間)に対しての現時点までの再生期間(楽曲の開始から現時点までの期間)の割合を表示するようにしても良い。例えば、楽曲全体の再生期間が60秒である場合には、楽曲の再生時間が6秒経過する毎に、10%、20%、…、というように徐々に再生割合を更新するようにして、楽曲が最後まで再生されたタイミング(楽曲の再生開始から60秒経過したタイミング)で再生割合が100%に達するようにしても良い。なお、楽曲の再生時間(再生秒数)又は再生割合を、数値以外の表示体(例えば上述したメーター)により表示するようにしても良い。
(12)上記の実施形態では、図13−17(G)に示すように、決定されたミュージックリーチ演出の最終段階が終了するまで計数表示演出を継続させる例を示したが、このような形態に限らず、決定されたミュージックリーチ演出の最終段階が終了するよりも前に計数表示演出を終了させる場合があるようにしても良い。例えば、決定されたミュージックリーチ演出の最終段階が第2段階であって、計数表示演出を第1段階(初期値1)から開始させる場合に、計数表示演出を第1段階のみで終了させる(最終値15で終了させる)場合があるようにしても良い。また、決定されたミュージックリーチ演出の最終段階が第3段階であって、計数表示演出を第1段階(初期値1)から開始させる場合に、計数表示演出を第1段階のみで終了させる(最終値15で終了させる)場合があるようにしても良く、計数表示演出を第2段階で終了させる(最終値30で終了させる)場合があるようにしても良い。また、予め決定されたミュージックリーチ演出の最終段階が第3段階であって、計数表示演出を第2段階(初期値16)から開始させる場合に、計数表示演出を第2段階のみで終了させる(最終値30で終了させる)場合があるようにしても良い。このような形態とした場合であっても、計数表示演出の実行割合は、ミュージックリーチ演出が第3段階であるときに最も高く、第2段階であるときに2番目に高く、第1段階であるときに最も低くなるようにする。
(スロットマシンの例)
上記の実施形態では、大当り遊技状態に制御されることを示唆する示唆演出を実行可能であるとともに、示唆演出の実行状況に関連した計数表示演出と、タイマー演出とを実行可能である遊技機として、パチンコ遊技機1を例示したが、このような演出構成の遊技機は、パチンコ遊技機1に限られず、スロットマシンであっても良い。
また、前述したように、スロットマシンでも、第1の画像表示装置としてのメイン液晶表示器と、第2の画像表示装置としてのサブ液晶表示器とを備え、また、可動体として、光透過性を有する装飾体である第1ロゴパネル及び第2ロゴパネルを備えていてもよい。
ここで上記パチンコ遊技機1では、示唆演出としてミュージックリーチ演出とカットイン予告演出とを実行可能であったが、スロットマシンでは、示唆演出としてリールロック演出を実行可能としてもよい。リールロック演出とは、スタートレバーが操作されたときに、通常制御(例えば正回転させる方式)でリールを駆動させず、特殊制御(例えば逆回転させる方式及び/又は振動させる方式)でリールを駆動させる演出である。例えば、リールロック演出は、第1段階〜第3段階の3段階の演出で構成されており、リールロック演出の第1段階では、リールを低速で振動させ、リールロック演出の第2段階では、第1段階後にリールを中速で振動させ、リールロック演出の第3段階では、第1段階及び第2段階後にリールを高速で振動させる。
このような演出構成のスロットマシンにおいて、サブ制御部は、リールロック演出を実行している期間において、サブ液晶表示器において計数表示演出を実行するようにしても良い。ここで、サブ制御部が、リールロック演出の第1段階を実行している期間は、第1ロゴパネル及び第2ロゴパネルがサブ液晶表示器と正面視で前後に重なる原点位置にあるため、サブ液晶表示器における計数表示演出の視認性が低下している。一方で、リールロック演出の第2段階及び第3段階を実行している期間は、第1ロゴパネル及び第2ロゴパネルがサブ液晶表示器と正面視で前後に重ならない演出位置にあるため、サブ液晶表示器における計数表示演出の視認性が向上している。このような構成によれば、リールロック演出が第1段階であるときは、リールロック演出が第2段階及び第3段階であるときよりも、計数表示演出を認識し難いため、興趣の低下を抑えることができる。
また、このような演出構成のスロットマシンにおいて、サブ制御部は、リールロック演出の段階に応じて、サブ液晶表示器において計数表示演出が実行される割合を異ならせるようにしても良い(例えば、図13−17(G)に示すミュージックリーチ演出の段階と計数表示演出の実行開始タイミングとの関係と同様)。さらに、計数表示演出が実行されるか否かに応じて、タイマー演出の実行割合を異ならせるようにしてもよい(例えば、図13−17(H)に示す計数表示演出の実行有無とカットイン予告演出の実行割合との関係と同様)。このような構成によれば、スロットマシンにおける計数表示演出とタイマー演出に関連性を持たせて、興趣を向上させることができる。
[特徴部01TMに関する説明]
次に、特徴部01TMを備える遊技機に関して、図14−1〜図14−24を用いて説明する。図1に示した遊技機は、遊技盤2における遊技領域の中央付近に画像表示装置5が設けられているものであるが、遊技盤2よりも背面側に画像表示装置5が設けられ、遊技盤2よりも背面側であって画像表示装置5よりも手前側の位置(前後方向で遊技盤2と画像表示装置5との間の位置)に演出用の可動体が設けられている構成としても良い。
図14−5に示す可動体01TM050は、回動可能に設けられた回転盤と、回転盤を回動させるためのモータと、を有し、横向きに傾倒する傾倒位置(図14−5(8)及び(10)に示す位置)と縦向きに起立する起立位置(図14−5(9)に示す位置)との間を動作する。このように構成された可動体01TM050は、回転盤が駆動初期状態であるときには傾倒位置に位置している。そして、モータにより回転盤が正面視右周りに回動することにより、回動軸を中心として正面視時計回りに約90度回転し、起立位置まで動作する。また、モータを逆駆動させることで、起立位置から傾倒位置へ動作する。これらの動作が実行される演出を可動体動作演出とする。
CPU103は、特別図柄の変動表示を開始するときに、表示結果を指定する表示結果指定コマンドと、変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドと、保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド又は第2保留記憶数減算指定コマンド)と、を演出制御用CPU120に送信する。
演出制御用CPU120は、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動表示が開始されるときに、保留記憶数が減算されたことを指定する保留記憶数減算指定コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド又は第2保留記憶数減算指定コマンド)、表示結果(大当り又ははずれ、大当りとなる場合の大当り種別)を指定する表示結果指定コマンド、並びに、特別図柄の変動時間及び演出内容(リーチ及び擬似連等)を指定する変動パターン指定コマンド、という1セットのコマンドを、遊技制御用マイクロコンピュータ100から受信したことに基づいて、特別図柄の変動表示が実行されること、並びに、特別図柄の変動時間及び演出内容(リーチ及び擬似連等)を特定可能となっている。また、演出制御用CPU120は、特別図柄の変動表示が終了して表示結果が確定したときに、図柄確定指定コマンドを遊技制御用マイクロコンピュータ100から受信したことに基づいて、特別図柄(第1特別図柄又は第2特別図柄)の変動表示が終了して表示結果が導出されたことを特定可能となっている。
図14−1は、変動開始時演出決定処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU120は、図7に示した演出制御プロセス処理の可変表示開始設定処理(ステップS171)において、この変動開始時演出決定処理を実行する。具体的には、演出制御用CPU120は、特別図柄の変動表示が開始されることに伴う上記1セットのコマンドを受信すると、当該特別図柄の変動表示に対応した飾り図柄の変動表示を表示結果指定コマンド及び変動パターン指定コマンドに基づいて実行するための演出制御パターン(表示制御部123に演出の実行を指示するための制御データの集まり)を設定するとともに、指定された変動パターンに基づく飾り図柄の変動表示中に実行させる演出を、図14−1に示す変動開始時演出決定処理により決定する。
変動開始時演出決定処理において、演出制御用CPU120は、まず、カットイン予告演出の実行有無及び演出態様を、カットイン予告演出決定テーブル(図14−2(F)を参照)に基づいて決定する(ステップS01TM1010)。カットイン予告演出は、変動表示中の飾り図柄よりも高い優先度(飾り図柄よりも表示レイヤが上位であり遊技者から見て手前に見えるよう重畳表示された態様)で所定のカットイン画像を表示する予告演出である。
図14−2(F)に示すように、カットイン予告演出決定テーブルでは、表示結果に応じて、カットイン予告演出の実行有無及び演出態様を決定するための判定値が割り振られている。表示結果が「はずれ」となる場合(即ち表示結果指定コマンドにより指定される表示結果が「はずれ」である場合)には、60%の割合でカットイン予告演出を実行しないことに決定し、30%の割合で第1態様(「CHANCE??」の文字)のカットイン予告演出を実行することに決定し、10%の割合で第2態様(「CHANCE!!」の文字)のカットイン予告演出を実行することに決定する。一方で、表示結果が「大当り」である場合(即ち表示結果指定コマンドにより指定される表示結果が「大当り」である場合)には、30%の割合でカットイン予告演出を実行しないことに決定し、20%の割合で第1態様(「CHANCE??」の文字)のカットイン予告演出を実行することに決定し、50%の割合で第2態様(「CHANCE!!」の文字)のカットイン予告演出を実行することに決定する。
このように、カットイン予告演出が実行される場合には、カットイン予告演出が実行されない場合よりも大当りとなる割合が高く、第2態様(「CHANCE!!」の文字)のカットイン予告演出が実行される場合には、第1態様(「CHANCE??」の文字)のカットイン予告演出が実行される場合よりも大当りとなる割合が高い。そのため、遊技者は、カットイン予告演出が実行されるか否かに興味を持つことになり、また、カットイン予告演出が実行される際の演出態様にも興味を持つことになる。
なお、本実施形態では、カットイン予告演出の実行割合及び実行態様が、表示結果指定コマンドにより指定される表示結果に基づいて決定される例を示しているが、このような形態に限らず、カットイン予告演出の実行割合及び実行態様が、変動パターン指定コマンドにより指定される変動パターンに基づいて決定されるようにしても良い。例えば、リーチを伴う変動パターンが指定された場合にのみカットイン予告演出を実行可能としても良く、擬似連を伴う変動パターンが指定された場合にのみカットイン予告演出を実行可能としても良い。
次いで、演出制御用CPU120は、アクティブ表示の最終表示態様を、アクティブ表示の最終表示態様決定テーブル(図14−2(A)参照)に基づいて決定する(ステップS01TM1020)。ここで、アクティブ表示とは、前述したように、実行されている飾り図柄(特別図柄)の変動表示に対応した対応表示であり、本例では演出画面の中央下部に設けられた四角形のアクティブ表示領域に表示可能である。また、保留表示とは、実行されていない飾り図柄(特別図柄)の変動表示に対応した対応表示であり、第1保留記憶に対応した保留表示は演出画面の左下部(遊技者から見てアクティブ表示領域の左側)に設けられた第1保留表示領域に表示可能であり、第2保留記憶に対応した保留表示は演出画面の右下部(遊技者から見てアクティブ表示領域の右側)に設けられた第2保留表示領域に表示可能である。アクティブ表示の最終表示態様とは、対応する飾り図柄(特別図柄)の変動表示中におけるアクティブ表示の最終的な表示態様である。
本実施形態では、後述する図14−4及び図14−5に示すように、アクティブ表示及び保留表示は、飾り図柄の変動表示が実行されているときに表示可能であり、また、変動パターンに応じたスーパーリーチ演出(例えば、後述するバトル演出)が実行されているときにも表示可能となっている。
図14−2(A)は、アクティブ表示の最終表示態様決定テーブルの具体例を示す説明図である。図14−2(A)に示すように、この実施の形態では、アクティブ表示の最終表示態様として、通常態様、青色態様、及び、赤色態様の何れかを決定可能となっており、これらの各態様に対して、それぞれ判定値が割り振られている。
図14−2(A)に示すように、表示結果が「はずれ」となる場合(即ち表示結果指定コマンドにより指定される表示結果が「はずれ」である場合)には、変動パターン指定コマンドに基づいて実行される飾り図柄の変動表示に対応したアクティブ表示の最終表示態様は、90%の割合で通常態様(白色の丸形表示)となり、8%の割合で青色態様(青色の丸形表示)となり、2%の割合で赤色態様(赤色の丸形表示)となる。また、表示結果が「大当り」となる場合(即ち表示結果指定コマンドにより指定される表示結果が「大当り」である場合)には、変動パターン指定コマンドに基づいて実行される飾り図柄の変動表示に対応したアクティブ表示の最終表示態様は、5%の割合で通常態様(白色の丸形表示)となり、30%の割合で青色態様(青色の丸形表示)となり、65%の割合で赤色態様(赤色の丸形表示)となる。
このように、アクティブ表示の最終表示態様が赤色態様となった場合に、大当りとなる割合が最も高くなり、アクティブ表示の最終表示態様が青色態様となった場合に、大当りとなる割合が2番目に高くなり、アクティブ表示の最終表示態様が通常態様となった場合に、大当りとなる割合が最も低くなる。従って、図14−2(A)に示すように、アクティブ表示の表示態様に関しては、通常態様<青色態様<赤色態様の順で大当りとなる期待度が高くなる。
次いで、演出制御用CPU120は、アクティブ表示の表示態様に関する変化パターンを、アクティブ表示の変化パターン決定テーブル(図14−2(B)及び(C)参照)に基づいて決定する(ステップS01TM1030)。
図14−2(B)及び(C)は、アクティブ表示の変化パターンの具体例を示す説明図である。図14−2(B)及び(C)に示すように、この実施の形態では、アクティブシフト時の表示態様から最終表示態様(ステップS01TM1020で決定された表示態様)にアクティブ表示の表示態様を変化させる変化パターンとして、複数の変化パターンが設けられている。ここで、アクティブシフト時の表示態様とは、飾り図柄の変動表示が開始されたこと(又は開始されること)に伴い当該変動表示に対応した対応表示(丸形のオブジェクト)が第1保留表示領域又は第2保留表示領域からアクティブ表示領域にシフトしたときのアクティブ表示の表示態様(即ちアクティブ表示の初期表示態様)である。
アクティブ表示の変化パターンとして、アクティブシフト時のアクティブ表示が通常態様であり、その後アクティブ表示が変化せず最終表示態様が通常態様のままである変化パターン101と、アクティブシフト時のアクティブ表示が通常態様であり、その後アクティブ表示が変化して最終表示態様が青色態様となる変化パターン102と、アクティブシフト時のアクティブ表示が青色態様であり、その後アクティブ表示が変化せず最終表示態様が青色態様のままである変化パターン103と、アクティブシフト時のアクティブ表示が通常態様であり、その後アクティブ表示が変化して最終表示態様が赤色態様となる変化パターン104と、アクティブシフト時のアクティブ表示が青色態様であり、その後アクティブ表示が変化して最終表示態様が赤色態様となる変化パターン105と、アクティブシフト時のアクティブ表示が赤色態様であり、その後アクティブ表示が変化せず最終表示態様が赤色態様のままである変化パターン106と、がある。
本実施形態では、保留表示は白色丸形のオブジェクトであり、保留表示の段階では他の態様(例えば青色丸形や赤色丸形)に変化しないものとする。そして、保留表示に対応した変動表示が開始されたことに伴い、保留表示領域に保留表示として表示されていた白色丸形のオブジェクトがアクティブ表示領域にシフトされたタイミングで、(1)当該オブジェクトの表示態様が白色丸形から変化しない場合(変化パターン101、102、104)と、(2)当該オブジェクトの表示態様が青色丸形に変化する場合(変化パターン103、105)と、(3)当該オブジェクトの表示態様が赤色丸形に変化する場合(変化パターン106)と、がある。
図14−2(B)に示すように、表示結果が「はずれ」となる場合(即ち表示結果指定コマンドにより指定される表示結果が「はずれ」である場合)には、アクティブ表示の変化パターンは、(1)ステップS01TM1020において決定されたアクティブ表示の最終表示態様が通常態様である場合には、100%の割合で変化パターン101となり、(2)ステップS01TM1020において決定されたアクティブ表示の最終表示態様が青色態様である場合には、30%の割合で変化パターン102となり、70%の割合で変化パターン103となり、(3)ステップS01TM1020において決定されたアクティブ表示の最終表示態様が赤色態様である場合には、10%の割合で変化パターン104となり、20%の割合で変化パターン105となり、70%の割合で変化パターン106となる。
一方、図14−2(C)に示すように、表示結果が「大当り」となる場合(即ち表示結果指定コマンドにより指定される表示結果が「大当り」である場合)には、当該始動入賞(新たな第1保留記憶)に基づく変動表示に対応したアクティブ表示の変化パターンは、(1)ステップS01TM1020において決定されたアクティブ表示の最終表示態様が通常態様である場合には、100%の割合で変化パターン101となり、(2)ステップS01TM1020において決定されたアクティブ表示の最終表示態様が青色態様である場合には、70%の割合で変化パターン102となり、30%の割合で変化パターン103となり、(3)ステップS01TM1020において決定されたアクティブ表示の最終表示態様が赤色態様である場合には、80%の割合で変化パターン104となり、15%の割合で変化パターン105となり、5%の割合で変化パターン106となる。
図14−2(B)及び(C)に示すように、アクティブ表示の変化パターンに関しては、最終表示態様が青色態様となる場合には、変化パターン103<変化パターン102の順で大当りとなる期待度が高くなり、最終表示態様が赤色態様となる場合には、変化パターン104<変化パターン103<変化パターン102の順で大当りとなる期待度が高くなる。このように、アクティブシフト時のアクティブ表示から表示態様が変化する変化パターンは、アクティブシフト時のアクティブ表示から表示態様が変化しない変化パターンよりも大当りとなる割合が高い。また、アクティブシフト時からの変化幅が大きい場合(アクティブシフト時に通常態様であり最終表示態様が赤色態様である場合)は、アクティブシフト時からの変化幅が少ない場合(アクティブシフト時に青色態様であり最終表示態様が赤色態様である場合)よりも大当りとなる割合が高い。
次いで、演出制御用CPU120は、変化示唆演出の実行有無及び変化示唆演出を実行する場合の演出種別を、変化示唆演出決定テーブル(図14−2(D)及び(E)参照)に基づいて決定し(ステップS01TM1040)、変動開始時演出決定処理を終了する。変化示唆演出とは、アクティブ表示の表示態様が変化することを示唆する演出であるとともにアクティブ表示に対しての作用を伴う演出である。変化示唆演出には、以下に示す第1変化示唆演出と、第2変化示唆演出とが含まれる。
第1変化示唆演出では、後述する図14−5の(8)〜(10)に示すように、画面中央にアクティブ表示01TM001が表示されている状態で、可動体01TM050を傾倒位置から起立位置まで動作させる。その結果、画面中央に表示されているアクティブ表示01TM001と起立位置にある可動体01TM050とが前後方向に重なる位置関係となる。即ち、第1変化示唆演出は、可動体01TM050がアクティブ表示01TM001に作用する演出であるとともに、アクティブ表示01TM001の表示態様が変化すること(変化演出が実行されること)を示唆する演出となっている。また、可動体01TM050が起立位置にある状態では、アクティブ表示01TM001の周囲(画面内における可動体01TM050と前後方向に重なる領域の周囲)に炎エフェクト画像01TM160を表示する。即ち、第1変化示唆演出は、炎エフェクトがアクティブ表示01TM001に作用する演出であるとともに、アクティブ表示01TM001の表示態様が変化すること(変化演出が実行されること)を示唆する演出となっている。
第2変化示唆演出では、後述する図14−5の(13)〜(16)に示すように、キャラクタが画面右側から登場し、そのキャラクタがアクティブ表示01TM001に向かってボールを投げるアクションを行う演出画像が表示された後に、キャラクタが投げたボールがアクティブ表示01TM001に命中したことを示す演出画像が表示される。即ち、第2変化示唆演出は、キャラクタが投げたボールがアクティブ表示01TM001に作用する演出であるとともに、アクティブ表示01TM001の表示態様が変化すること(変化演出が実行されること)を示唆する演出となっている。
このように、アクティブ表示01TM001に作用する演出として複数種別の演出を実行可能とすることにより、アクティブ表示01TM001の表示態様を変化させる際の興趣を一層向上させることができる。
図14−2(D)及び(E)は、変化示唆演出決定テーブルの具体例を示す説明図である。図14−2(D)及び(E)に示すように、この実施の形態では、ステップS01TM1030において決定された変化パターンに応じて、変化示唆演出を実行するか否か、並びに、変化示唆演出を実行する場合に第1変化示唆演出及び第2変化示唆演出の何れを実行するか、を決定可能となっており、各決定項目に対して、それぞれ判定値が割り振られている。
図14−2(D)に示すように、表示結果が「はずれ」となる場合(即ち表示結果指定コマンドにより指定される表示結果が「はずれ」である場合)には、(1)ステップS01TM1030において決定されたアクティブ表示の変化パターンが変化パターン101(通常→通常)である場合には、5%の割合で第2変化示唆演出を実行することに決定し、95%の割合で第1変化示唆演出及び第2変化示唆演出の何れの演出も実行しないことに決定する。また、(2)ステップS01TM1030において決定されたアクティブ表示の変化パターンが変化パターン102(通常→青色)である場合には、5%の割合で第1変化示唆演出を実行することに決定し、95%の割合で第2変化示唆演出を実行することに決定する。また、(3)ステップS01TM1030において決定されたアクティブ表示の変化パターンが変化パターン103(青色→青色)である場合には、20%の割合で第2変化示唆演出を実行することに決定し、80%の割合で第1変化示唆演出及び第2変化示唆演出の何れの演出も実行しないことに決定する。また、(4)ステップS01TM1030において決定されたアクティブ表示の変化パターンが変化パターン104(通常→赤色)である場合には、10%の割合で第1変化示唆演出を実行することに決定し、90%の割合で第2変化示唆演出を実行することに決定する。また、(5)ステップS01TM1030において決定されたアクティブ表示の変化パターンが変化パターン105(青色→赤色)である場合には、15%の割合で第1変化示唆演出を実行することに決定し、85%の割合で第2変化示唆演出を実行することに決定する。また、(6)ステップS01TM1030において決定されたアクティブ表示の変化パターンが変化パターン106(赤色→赤色)である場合には、100%の割合で第1変化示唆演出及び第2変化示唆演出の何れの演出も実行しないことに決定する。
図14−2(E)に示すように、表示結果が「大当り」となる場合(即ち表示結果指定コマンドにより指定される表示結果が「大当り」である場合)には、(1)ステップS01TM1030において決定されたアクティブ表示の変化パターンが変化パターン101(通常→通常)である場合には、80%の割合で第2変化示唆演出を実行することに決定し、20%の割合で第1変化示唆演出及び第2変化示唆演出の何れの演出も実行しないことに決定する。また、(2)ステップS01TM1030において決定されたアクティブ表示の変化パターンが変化パターン102(通常→青色)である場合には、70%の割合で第1変化示唆演出を実行することに決定し、30%の割合で第2変化示唆演出を実行することに決定する。また、(3)ステップS01TM1030において決定されたアクティブ表示の変化パターンが変化パターン103(青色→青色)である場合には、60%の割合で第2変化示唆演出を実行することに決定し、40%の割合で第1変化示唆演出及び第2変化示唆演出の何れの演出も実行しないことに決定する。また、(4)ステップS01TM1030において決定されたアクティブ表示の変化パターンが変化パターン104(通常→赤色)である場合には、90%の割合で第1変化示唆演出を実行することに決定し、10%の割合で第2変化示唆演出を実行することに決定する。また、(5)ステップS01TM1030において決定されたアクティブ表示の変化パターンが変化パターン105(青色→赤色)である場合には、80%の割合で第1変化示唆演出を実行することに決定し、20%の割合で第2変化示唆演出を実行することに決定する。また、(6)ステップS01TM1030において決定されたアクティブ表示の変化パターンが変化パターン106(赤色→赤色)である場合には、100%の割合で第1変化示唆演出及び第2変化示唆演出の何れの演出も実行しないことに決定する。
前述したように、アクティブ表示の表示態様が変化する変化パターンは、アクティブ表示の表示態様が変化しない変化パターンよりも大当り期待度が高い。そして、図14−2(D)及び(E)に示すように、アクティブ表示の表示態様が変化する変化パターン(102、104、及び105)に関しては、表示結果が「はずれ」となる場合には、第1変化示唆演出よりも第2変化示唆演出が選択される割合が高く、表示結果が「大当り」となる場合には、第2変化示唆演出よりも第1変化示唆演出が選択される割合が高い。従って、第1変化示唆演出が実行されてアクティブ表示の表示態様が変化した場合は、第2変化示唆演出が実行されてアクティブ表示の表示態様が変化した場合よりも大当り期待度が高い。このように、第1変化示唆演出が実行される場合と、第2変化示唆演出が実行される場合とで、大当りとなる割合が異なることにより、何れの演出が実行されるかに興味を持たせることができる。
また、アクティブ表示の表示態様がアクティブシフト時から変化する変化パターン(102、104、及び105)に関しては、第1変化示唆演出を実行することに決定可能であり、第2変化示唆演出を実行することに決定可能であるのに対して、アクティブ表示の表示態様がアクティブシフト時から変化しない変化パターン(101、103、及び106)に関しては、第1変化示唆演出を実行することに決定されず、第2変化示唆演出を実行することに決定可能となっている。即ち、第1変化示唆演出が実行された場合には必ずアクティブ表示の表示態様が変化するが、第2変化示唆演出が実行された場合にはアクティブ表示の表示態様が変化しないときがある。このように、第1変化示唆演出が実行される場合と、第2変化示唆演出が実行される場合とで、アクティブ表示の表示態様が変化する割合が異なることにより、何れの演出が実行されるかに興味を持たせることができる。
(第1変化示唆演出及び第2変化示唆演出の具体例)
次に、第1変化示唆演出及び第2変化示唆演出の具体例に関して、図14−3、図14−4、及び図14−5を用いて説明する。図14−3は、第1変化示唆演出又は第2変化示唆演出を実行する場合の各演出の実行タイミングを示すタイムチャートであり、図14−4及び図14−5は、第1変化示唆演出又は第2変化示唆演出が実行されるときに画像表示装置5に表示される演出画像の一例を示す説明図である。
以下に示す例では、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドにより指定される表示結果が「大当り」であり、変動パターン指定コマンドにより指定される変動パターンが「スーパーリーチ大当り」であることに基づいて、飾り図柄の変動表示を実行するとともに、スーパーリーチ演出として味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルを行うバトル演出を実行する。そして、最終的に味方キャラクタが勝利する勝利演出を実行することにより大当りの発生を報知する。
また、演出制御用CPU120は、ステップS01TM1010において、第2態様(「CHANCE!!」)のカットイン予告演出を実行することに決定し、ステップS01TM1020において、アクティブ表示の最終表示態様を赤色態様とすることに決定し、ステップS01TM1030において、アクティブ表示の変化パターンを変化パターン104(通常→赤色)とすることに決定したものとする。以下では、ステップS01TM1040で第1変化示唆演出を実行することに決定された場合の例を図14−5(8)〜(12)に示し、ステップS01TM1040で第2変化示唆演出を実行することに決定された場合の例を図14−5(13)〜(17)に示す。
まず、演出制御用CPU120は、図14−4(1)に示すように、第1保留記憶数が2の状態で、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、図柄表示エリア5C、及び図柄表示エリア5Rにおいて、飾り図柄の変動表示(図14−3に示すT1のタイミングで開始された変動表示)を実行している。このとき、画像表示装置5の小図柄表示エリア5l、小図柄表示エリア5c、及び小図柄表示エリア5rにおいて、小図柄の変動表示(図14−3に示すT1のタイミングで開始された変動表示)を実行している。また、アクティブ表示領域01TM003には、通常態様のアクティブ表示01TM001(白色の丸形表示)が表示され、保留表示領域01TM004には、通常態様の保留表示01TM002(白色の丸形表示)が2つ表示されている。
この実施の形態では、画像表示装置5の右上に表示される、飾り図柄よりも小さな図柄であって、飾り図柄が変動表示されているか否か及び飾り図柄の表示結果を示す図柄を小図柄と称する。小図柄の変動表示は、飾り図柄の変動表示と並行して実行可能であり、小図柄の停止表示も、飾り図柄の停止表示と並行して実行可能である。そして、小図柄が変動表示及び停止表示されるエリアを左から小図柄表示エリア5l、小図柄表示エリア5c、及び小図柄表示エリア5rとする。
このように、特別図柄の変動表示に対応して実行される演出図柄の変動表示として、飾り図柄の変動表示と小図柄の変動表示とがある。演出制御用CPU120は、特別図柄の変動表示が開始されるときに遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された変動パターン指定コマンドを受信したことに基づいて、飾り図柄の変動表示と小図柄の変動表示とを同じタイミングで開始し、特別図柄の変動表示が終了したとき(特別図柄が確定停止したとき)に遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信された図柄確定指定コマンドを受信したことに基づいて、飾り図柄の変動表示と小図柄の変動表示とを同じタイミングで終了させる(飾り図柄と小図柄とを同じタイミングで確定停止させる)。
次いで、演出制御用CPU120は、図14−4(2)に示すように、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、図柄表示エリア5C、及び図柄表示エリア5Rにおいて、飾り図柄の変動表示を継続している状態で(図14−3に示すT2のタイミングで)、プッシュボタン31Bを操作するよう遊技者に促すための操作促進表示01TM031を表示する。操作促進表示01TM031には、プッシュボタン31Bを模した画像と、プッシュボタン31Bを模した画像の上方に表示される下向きの矢印と、が含まれており、プッシュボタン31Bを押下するように促す表示となっている。ここで表示される1回目の操作促進表示は、カットイン予告演出に対応した通常態様の操作促進表示である。このとき、画像表示装置5の小図柄表示エリア5l、小図柄表示エリア5c、及び小図柄表示エリア5rにおいて、小図柄の変動表示を継続している。
次いで、演出制御用CPU120は、図14−4(3)に示すように、操作促進表示01TM031が表示されているときにプッシュボタン31Bが操作されたことに応じて(図14−3に示すT3のタイミングで)、第2態様のカットイン予告演出を実行し、画像表示装置5にカットイン画像01TM040(「CHANCE!!」)を表示させる。
次いで、演出制御用CPU120は、図14−4(4)に示すように、カットイン画像01TM040(「CHANCE!!」)が表示されてから所定期間(例えば3秒)経過したタイミング(図14−3に示すT4のタイミング)で、カットイン画像01TM040(「CHANCE!!」)を消去し、第2態様のカットイン予告演出を終了させる。
次いで、演出制御用CPU120は、図14−4(5)に示すように、変動パターンにおけるリーチ状態を成立させるべきタイミングにおいて、画像表示装置5の図柄表示エリア5L及び図柄表示エリア5Rに「7」の飾り図柄を停止表示させることによりリーチ状態とし、画像表示装置5の上部に「リーチ!!」の文字を表示させる(図14−3のT5のタイミング)。このとき、小図柄表示エリア5l、小図柄表示エリア5c、及び小図柄表示エリア5rでは、小図柄の変動表示を継続している。即ち、飾り図柄が停止表示された図柄表示エリア5Lに対応した小図柄表示エリア5l、及び、飾り図柄が停止表示された図柄表示エリア5Rに対応した小図柄表示エリア5rにおいても、小図柄を停止表示させることなく継続して変動表示させている。
そして、リーチ状態成立後、演出制御用CPU120は、図14−4(6)に示すように、スーパーリーチの変動パターンであることに応じてバトル演出を実行する。ここで、バトル演出の実行に伴い、画像表示装置5に味方キャラクタ01TM100と敵キャラクタ01TM110とを表示させる(図14−3のT6のタイミング)。
次いで、演出制御用CPU120は、図14−4(7)に示すように、バトル演出実行中に(図14−3に示すT7のタイミングで)、操作促進表示01TM031Aを表示する。ここで表示される2回目の操作促進表示は、変化示唆演出に対応した特殊態様の操作促進表示であり、炎に包まれたプッシュボタン31Bを模した画像と、プッシュボタン31Bを模した画像の上方に表示される下向きの矢印と、が含まれており、プッシュボタン31Bを押下するように促す表示となっている。特殊態様の操作促進表示01TM031Aは、飾り図柄及びバトル演出に関する画像よりも優先度の高い表示態様(表示レイヤが上位であり他の演出画像よりも手前側に表示されているように見える態様)で表示される。
演出制御用CPU120は、特殊態様の操作促進表示01TM031Aが表示されているときにプッシュボタン31Bが操作されたことに応じて(図14−3に示すT8のタイミングで)、前述したステップS01TM1040で決定した第1変化示唆演出又は第2変化示唆演出の何れかを実行する。第1変化示唆演出を実行することに決定している場合には、図14−5(8)へ進み、第2変化示唆演出を実行することに決定している場合には、図14−5(13)へ進む。
(第1変化示唆演出を実行する場合の例)
演出制御用CPU120は、第1変化示唆演出を実行することに決定している場合、図14−5(8)に示すように、プッシュボタン31Bが操作されたタイミングで(図14−3に示すT8のタイミングで)、第1変化示唆演出を実行する。本実施形態では、第1変化示唆演出が開始されることに伴いブラックアウト演出を実行する。ブラックアウト演出とは、画像表示装置5の表示画面の全域を覆う被覆画像として暗転画像01TM150を表示することにより、所定画像の視認性を低下させて視認困難状態とする演出である。本実施形態では、ブラックアウト演出が実行されることにより、飾り図柄及びリーチ演出画像(バトル演出に関する画像を含む)が視認困難状態となる。
ここで、図14−5(8)に示すように、ブラックアウト演出が実行されることにより、一方の演出図柄である飾り図柄は視認困難状態となるが、他方の演出図柄である小図柄は視認可能な状態のままである。即ち、図柄表示エリア5L及び図柄表示エリア5Rにおいて停止表示していた「7」の飾り図柄、並びに、図柄表示エリア5Cにおいて変動表示されている飾り図柄の視認性は低下する一方で、小図柄表示エリア5l、小図柄表示エリア5c、及び小図柄表示エリア5rにおいて変動表示されている小図柄の視認性は低下していない。
図14−4に示したように、ブラックアウト演出が実行されていない状態では、飾り図柄を小図柄よりも大きく表示するとともに、画面中央の図柄表示エリア5L、5C、5Rに表示させることにより、飾り図柄の視認性を小図柄の視認性よりも高くすることが可能であるが、ブラックアウト演出が実行されている視認困難状態においては、小図柄の視認性が飾り図柄の視認性よりも高くなる。これにより、飾り図柄及びバトル演出に関する画像の視認性を変化させることによる演出効果を高めつつ、飾り図柄(特別図柄)の変動表示が継続されていることを遊技者に適切に把握させることが可能である。
なお、本実施形態では、所定画像の視認性を低下させるために表示画面の全域を覆う暗転画像01TM150を表示するようにしたが、この暗転画像01TM150を表示することにより、暗転画像01TM150よりも表示優先度の低い所定画像(表示レイヤが下位であり遊技者から見て暗転画像01TM150よりも奥に見える画像)が全く視認不能な状態となる(即ち、暗転画像01TM150のレイヤ透過率が0%となる)ようにしても良く、暗転画像01TM150よりも表示優先度の低い所定画像が視認困難ではあるものの僅かに視認可能な状態となる(即ち、暗転画像01TM150のレイヤ透過率が0%ではない)ようにしても良い。
また、本実施形態では、表示画面の全域を覆う被覆画像(暗転画像01TM150)を表示させる例を示したが、表示画面の一部領域のみ(例えば中央部のみ)を被覆する被覆画像を表示させることで、表示画面の一部領域のみの視認性を低下させるようにしても良い。また、本実施形態では、暗転画像01TM150を表示させることにより所定画像を視認困難状態とする例を示したが、これに限らず、画面全体を白色で発光させる(白色のみの画像を表示させる)ことにより所定画像を視認困難状態としても良く、所定画像の縦横比を不規則に変化させること等により所定画像を視認困難状態としても良い。また、飾り図柄の背景画像(飾り図柄よりも表示優先度が低く、表示レイヤが飾り図柄よりも下位であり遊技者から見て飾り図柄よりも奥に見える画像)としてキャラクタ等が表示されている場合には、被覆画像(暗転画像01TM150等)が表示されることにより背景画像としてのキャラクタ等の視認性も低下する。
また、本実施形態では、図14−5(8)等に示すように、視認困難状態であっても、保留表示及びアクティブ表示を視認可能であり、また、アクティブ表示領域01TM003を示す四角形の画像(所謂インターフェイス画像)も視認可能となっているが、このような形態に限らず、視認困難状態において、表示態様を変化させる対応表示(変化演出のターゲットとなる対応表示であり、本例ではアクティブ表示01TM001)以外の対応表示(本例では保留表示01TM002)に関しては、視認性を低下させるようにしても良く、アクティブ表示領域01TM003を示す四角形の画像(所謂インターフェイス画像)に関しても、視認性を低下させるようにしても良い。
次いで、演出制御用CPU120は、図14−5(8)に示すように、視認困難状態を継続したまま、アクティブ表示領域01TM003に表示されている通常態様のアクティブ表示01TM001(白色の丸形表示)を、アクティブ表示領域01TM003の上方、画面中央まで移動させるとともに、通常態様のアクティブ表示01TM001(白色の丸形表示)を拡大表示させる。これにより、第1変化示唆演出の対象となる対応表示(アクティブ表示01TM001)の視認性を向上させる。
次いで、演出制御用CPU120は、図14−5(9)に示すように、視認困難状態を継続したまま、可動体01TM050を傾倒位置から起立位置に動作させる可動体動作演出を実行する(図14−3に示すT9A〜T9B)とともに、暗転画像01TM150上において、拡大表示されたアクティブ表示01TM001の周囲に炎エフェクト画像01TM160を重畳表示するエフェクト演出を実行する。炎エフェクト画像01TM160は、暗転画像01TM150よりも表示優先度の高い(表示レイヤが上位である)画像であるため、遊技者からは暗転画像01TM150よりも手前に表示されているように見える。
ここで、画面中央において拡大表示されているアクティブ表示01TM001と、起立位置にある可動体01TM050とは、前後方向に重なる位置関係となるため、アクティブ表示01TM001の視認性が一旦は低下することになる(図14−3に示すT9Bのタイミング)。そして、演出制御用CPU120は、アクティブ表示01TM001の視認性が低下している期間内(図14−3に示すT9B〜T10Aの期間内)に、アクティブ表示01TM001の表示態様を通常態様(白色の丸形表示)から赤色態様(赤色の丸形表示)に変化させる変化演出を実行する。
また、炎エフェクト画像01TM160は、アクティブ表示01TM001の周囲に表示されることから、図14−5(9)に示すように、可動体01TM050が起立位置にある状態でも炎エフェクト画像01TM160を視認可能である。その結果、あたかも起立位置にある可動体01TM050が炎で覆われているかのような視覚効果を生じさせることになる。このように、炎エフェクト画像01TM160を、起立位置にある可動体01TM050に対応した位置に表示させることにより、演出効果を高めることができる。
次いで、演出制御用CPU120は、図14−5(10)に示すように、アクティブ表示01TM001の表示態様を通常態様(白色の丸形表示)から赤色態様(赤色の丸形表示)に変化させたことに応じて、起立位置にある可動体01TM050を傾倒位置に戻す動作を実行する(図14−3に示すT10A〜T10B)。これにより可動体動作演出が終了して、画面中央において拡大表示されているアクティブ表示01TM001の視認性が再び向上する。このときのアクティブ表示01TM001の表示態様は、可動体動作演出の実行前の表示態様(通常態様(白色の丸形表示))とは異なる赤色態様(赤色の丸形表示)に変化している。
次いで、演出制御用CPU120は、画面中央において拡大表示されている赤色態様のアクティブ表示01TM001を縮小して元の大きさに戻すとともに、下方のアクティブ表示領域01TM003まで移動させる。即ち、アクティブ表示01TM001の視認性を低下させて、第1変化示唆演出及びブラックアウト演出が実行される前の視認性に戻す。その結果、アクティブ表示領域01TM003には、通常態様から赤色態様に変化したアクティブ表示01TM001が表示されることになる。そして、暗転画像01TM150の表示を終了させることにより視認困難状態を解除して、所定画像(飾り図柄及びバトル演出に関する画像)の視認性を回復させる(図14−3に示すT11のタイミング)。これにより、第1変化示唆演出が終了すると共に、第1変化示唆演出に対応して実行された変化演出、及び、第1変化示唆演出に対応して実行されたブラックアウト演出が終了することになる。
図14−5(11)に示すように、視認性が回復したことにより所定画像(飾り図柄及びバトル演出に関する画像)を視認し易くなり、遊技者は再びバトル演出を見ることができる。ここで、ブラックアウト演出が実行されている期間(図14−3に示すT8〜T11の期間、図14−4に示す(8)〜(10)の期間)も、演出制御用CPU120は、変動パターンに対応したバトル演出の表示制御を継続して実行しており、この期間では、バトル演出の中盤部分(後述する図14−5の(13)〜(15)に示す部分)に関する表示制御を継続して実行している。
そして、ブラックアウト演出が終了したときに、そのタイミングにおけるバトル演出の表示制御に対応した部分からバトル演出を視認可能となり、本例では、図14−5(11)に示すバトル演出の終盤部分からバトル演出を視認可能となっている。なお、ブラックアウト演出の終了後も、画像表示装置5の小図柄表示エリア5l、小図柄表示エリア5c、及び小図柄表示エリア5rにおいて、小図柄の変動表示を継続している。
次いで、演出制御用CPU120は、図14−5(12)に示すように(図14−3に示すT12のタイミングで)、図柄表示エリア5L、5C、5Rに、表示結果が大当りとなる飾り図柄の組合せ(本例では、「777」)を停止表示させると共に、小図柄表示エリア5l、5c、5rに、停止表示される飾り図柄を構成する数字の組み合わせ(本例では「777」)を停止表示させる。そして、味方キャラクタ01TM100が敵キャラクタ01TM110に勝利する勝利演出を実行し、画像表示装置5の上部に「勝利!!」の文字を表示させることにより大当りの発生を報知する。
次いで、演出制御用CPU120は、図14−3に示すT13のタイミングで、遊技制御用マイクロコンピュータ100から図柄確定指定コマンドを受信したことに応じて、図柄表示エリア5L、5C、5Rに停止表示されている飾り図柄の組合せ(「777」)を確定停止させると共に、小図柄表示エリア5l、5c、5rに停止表示されている小図柄の組合せ(「777」)を確定停止させる。これにより、スーパーリーチ大当りの変動パターンに対応した飾り図柄の変動表示及び小図柄の変動表示が終了する。
以上に示したように、第1変化示唆演出が実行されるときには、これまで画像表示装置5において視認容易な状態であった飾り図柄及びスーパーリーチ演出に関する画像がブラックアウト演出により視認困難状態となる一方で、変化演出の対象となるアクティブ表示01TM001が画面中央部に移動して拡大表示されることによって変化演出の対象となるアクティブ表示01TM001の視認性が向上する。その状態で、可動体01TM050を傾倒位置から起立位置まで動作させる可動体動作演出が実行されることにより可動体01TM050がアクティブ表示01TM001に作用して、アクティブ表示01TM001の表示態様が変化することを示唆する。そして、可動体01TM050が起立位置にある状態でアクティブ表示01TM001の表示態様を変化させる変化演出が実行されることになる。
このように、所定画像(飾り図柄及びスーパーリーチ演出に関する画像)を視認困難状態として、変化演出の対象となる対応表示(アクティブ表示01TM001)に作用する可動体動作演出を伴う第1変化示唆演出が実行されることにより、遊技者を、変化演出の対象となる対応表示(アクティブ表示01TM001)に注目させることができ、第1変化示唆演出及び変化演出の興趣を向上させることができる。
また、変化演出を実行する前に、当該変化演出の対象となる対応表示(アクティブ表示01TM001)の視認性を所定画像(飾り図柄及びスーパーリーチ演出に関する画像)よりも高くすることで、変化演出の対象となる対応表示(アクティブ表示01TM001)に遊技者を注目させて、変化演出の興趣を向上させることができる。
なお、本実施形態では、可動体動作演出が実行されることで、起立位置にある可動体01TM050と、変化演出の対象となる対応表示(アクティブ表示01TM001)とが前後方向に重なる位置関係となり、変化演出の対象となる対応表示(アクティブ表示01TM001)の視認性が、変化演出の実行前に一旦は低下することになる。このように、変化することが示唆されている対応表示(アクティブ表示01TM001)の視認性を、当該対応表示が変化する前に一旦は低下させることで、変化に意外性を生じさせて興趣を一層向上させることができる。
また、本実施形態では、図14−2(D)及び(E)に示したように、第1変化示唆演出が実行された場合には必ずアクティブ表示の表示態様が変化するが、第2変化示唆演出が実行された場合にはアクティブ表示の表示態様が変化しないときがある。ここで、第1変化示唆演出が実行された場合には必ずブラックアウト演出が実行されるのに対して、第2変化示唆演出が実行された場合にはブラックアウト演出が実行されないようになっているため、所定画像(飾り図柄及びスーパーリーチ演出に関する画像)を視認困難状態としてからアクティブ表示01TM001に作用する演出が実行される場合は、所定画像を視認困難状態とすることなくアクティブ表示01TM001に作用する演出が実行される場合よりも、アクティブ表示01TM001の表示態様が変化する割合が高いことになる。従って、遊技者は、アクティブ表示01TM001に作用する演出が実行されたときの所定画像の視認性に興味を持つことになり、変化示唆演出の興趣を一層向上させることができる。
(第2変化示唆演出を実行する場合の例)
演出制御用CPU120は、第2変化示唆演出を実行することに決定している場合、プッシュボタン31Bが操作されたタイミングで(図14−3に示すT8のタイミングで)、第2変化示唆演出を実行する。本実施形態では、第1変化示唆演出の場合とは異なり、第2変化示唆演出が実行される場合にはブラックアウト演出は実行されないものとする。
図14−5(13)に示すように、第2変化示唆演出では、キャラクタAが画像表示装置5の画面右下部に登場する。このとき、画像表示装置5では、ブラックアウト演出が実行されていないことにより所定画像(飾り図柄及びバトル演出に関する画像)の視認性が低下しておらず、バトル演出を視認することが容易であるため、遊技者はバトル演出の中盤部分を見ることができる。このとき、小図柄表示エリア5l、小図柄表示エリア5c、及び小図柄表示エリア5rでは、小図柄の変動表示を継続している。
次いで、図14−5(14)に示すように、第2変化示唆演出において、キャラクタAが通常態様のアクティブ表示01TM001(白色の丸形表示)に向かってボールを投げるアクションを行う演出画像が表示される(図14−3に示すT9Aのタイミング)。
次いで、図14−5(15)に示すように、第2変化示唆演出において、キャラクタAが投げたボールが通常態様のアクティブ表示01TM001(白色の丸形表示)に命中したことを示す演出画像が表示される(図14−3に示すT10Aのタイミング)。このとき、アクティブ表示領域01TM003には、表示されていた通常態様のアクティブ表示01TM001(白色の丸形表示)とは異なるエフェクト画像(アクティブ表示01TM001G)が表示される。このエフェクト画像は、アクティブ表示01TM001が爆発したことを想起させる画像である。
次いで、演出制御用CPU120は、図14−5(16)に示すように、アクティブ表示領域01TM003に表示されていたエフェクト画像(アクティブ表示01TM001G)を非表示として、アクティブ表示領域01TM003に赤色態様のアクティブ表示01TM001を表示させる(図14−3に示すT11のタイミング)。これにより、第2変化示唆演出が終了すると共に、第2変化示唆演出に対応して実行された変化演出が終了することになる。
このように、第2変化示唆演出が実行されることにより、キャラクタAが投げたボールがアクティブ表示01TM001に作用して、アクティブ表示01TM001の表示態様を通常態様から赤色態様に変化させる変化演出が実行されることになる。そして、第2変化示唆演出終了後もバトル演出を継続して視認可能となっており、遊技者は、バトル演出の中盤部分(図14−5(13)〜(15))の続きであるバトル演出の終盤部分(図14−5(16))を続けて見ることができる。なお、第2変化示唆演出の終了後も、画像表示装置5の小図柄表示エリア5l、小図柄表示エリア5c、及び小図柄表示エリア5rにおいて、小図柄の変動表示を継続している。
次いで、演出制御用CPU120は、図14−5(17)に示すように(図14−3に示すT12のタイミングで)、図柄表示エリア5L、5C、5Rに、表示結果が大当りとなる飾り図柄の組合せ(本例では、「777」)を停止表示させると共に、小図柄表示エリア5l、5c、5rに、停止表示される飾り図柄を構成する数字の組み合わせ(本例では「777」)を停止表示させる。そして、味方キャラクタ01TM100が敵キャラクタ01TM110に勝利する勝利演出を実行し、画像表示装置5の上部に「勝利!!」の文字を表示させることにより大当りの発生を報知する。
次いで、演出制御用CPU120は、図14−3に示すT13のタイミングで、遊技制御用マイクロコンピュータ100から図柄確定指定コマンドを受信したことに応じて、図柄表示エリア5L、5C、5Rに停止表示されている飾り図柄の組合せ(「777」)を確定停止させると共に、小図柄表示エリア5l、5c、5rに停止表示されている小図柄の組合せ(「777」)を確定停止させる。これにより、スーパーリーチ大当りの変動パターンに対応した飾り図柄の変動表示及び小図柄の変動表示が終了する。
なお、以上に示した第2変化示唆演出は、アクティブ表示01TM001の表示態様が変化する場合に実行可能となる成功態様の第2変化示唆演出である。この成功態様の第2変化示唆演出では、アクティブ表示領域01TM003にエフェクト画像(アクティブ表示01TM001G)が表示されたことを契機として、アクティブ表示01TM001の表示態様が、エフェクト画像(アクティブ表示01TM001G)が表示される前の表示態様から変化する。一方、失敗態様の第2変化示唆演出は、アクティブ表示01TM001の表示態様が変化しない場合に実行されるものであり、図14−5(14)に示すように、キャラクタAがアクティブ表示領域01TM003のアクティブ表示01TM001に向かってボールを投げるアクションを行う演出画像が表示されるものの、その後は、アクティブ表示領域01TM003にエフェクト画像(アクティブ表示01TM001G)が表示されず、結果としてアクティブ表示領域01TM003に表示されているアクティブ表示01TM001の表示態様が変化しないようになっている。
以上に示したように、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンがスーパーリーチの変動パターンであることに応じて、スーパーリーチ演出としてのバトル演出を実行する。スーパーリーチの変動パターンに基づく飾り図柄(及び小図柄)の変動表示期間中において、当該変動パターンに対応したバトル演出の開始タイミング及び終了タイミングが予め定められており、バトル演出の実行期間は他の演出(例えば第1変化示唆演出や第2変化示唆演出等)の実行状況によらず一定となっている。従って、当該変動パターンに基づく飾り図柄(及び小図柄)の変動表示において、バトル演出の実行期間と他の演出(例えば第1変化示唆演出や第2変化示唆演出等)の実行期間とが重複している場合には、他の演出によってバトル演出の視認性が低下する場合がある。
本例では、第1変化示唆演出が実行される場合、バトル演出の実行期間とブラックアウト演出の実行期間とが重複している期間(図14−3のT8〜T11に示される期間)に、バトル演出を視認困難な状態となる(図14−5(8)〜(10)に示される期間)。この期間はバトル演出の中盤部分が実行されている期間に相当するため、遊技者は、バトル演出の中盤部分を見ることはできない。しかし、ブラックアウト演出の実行期間が終了した後に実行されるバトル演出の終盤部分を見ることは可能となっている。一方、第2変化示唆演出が実行される場合には、ブラックアウト演出が実行されず、バトル演出の実行期間とブラックアウト演出の実行期間とが重複しないことなるため、遊技者は、バトル演出の中盤部分と終盤部分とを通して見ることが可能となる。
このように、第1変化示唆演出及び第2変化示唆演出の実行期間(図14−3に示すT8〜T11の期間)は、何れもバトル演出の実行期間よりも短く、第1変化示唆演出及び第2変化示唆演出は、何れもバトル演出の開始後に開始され、何れもバトル演出の終了前(勝利演出の実行前)に終了する。これにより、他の演出(第1変化示唆演出及び第2変化示唆演出)の実行状況によらず、遊技者は、少なくともバトル演出の序盤部分と、バトル演出の終盤部分及び表示結果の報知部分(勝利演出又は敗北演出)を見ることは可能となる。即ち、演出制御用CPU120が、他の演出の実行状況に応じてバトル演出の実行期間又は開始タイミング若しくは終了タイミングを調整せずとも、少なくともバトル演出の序盤部分によってバトル演出が開始されたことを遊技者に把握させるとともに、バトル演出における重要な部分である終盤部分及び表示結果の報知部分(勝利演出又は敗北演出)を遊技者に把握させることは可能である。
また、この実施の形態では、プッシュボタン31Bの操作を促す演出として、通常態様の操作促進表示01TM031(図14−4(2)を参照)を表示させる演出と、特殊態様の操作促進表示01TM031A(図14−4(7)を参照)を表示させる演出と、を実行可能である。通常態様の操作促進表示01TM031は、変動表示開始直後に表示され、通常態様の操作促進表示01TM031が表示されているときにプッシュボタン31Bが操作された場合には、第1態様(「CHANCE??」)又は第2態様(「CHANCE!!」)のカットイン予告演出が実行される。一方、特殊態様の操作促進表示01TM031Aは、リーチ状態成立後(スーパーリーチ演出の実行中)に表示され、特殊態様の操作促進表示01TM031Aが表示されているときにプッシュボタン31Bが操作された場合には、第1変化示唆演出又は第2変化示唆演出が実行される。
このように、操作促進表示が行われ、操作促進表示に応じてプッシュボタン31Bが操作されたことにより実行される操作演出として、カットイン予告演出、並びに、第1変化示唆演出及び第2変化示唆演出が存在する。ここで、第1変化示唆演出又は第2変化示唆演出の何れかが実行されてカットイン予告演出が実行されなかった場合には、第1変化示唆演出及び第2変化示唆演出が何れも実行されずにカットイン予告演出が実行された場合よりも大当りとなる割合が高い。これにより遊技者は、プッシュボタン31Bを操作したときに、操作示唆演出(第1変化示唆演出又は第2変化示唆演出)及びカットイン予告演出の何れの操作演出が実行されるかに関心を持つことになり、操作演出に対しての興趣を向上させることができる。
また、前述したように、第1変化示唆演出が実行された場合には、第2変化示唆演出が実行された場合よりも、変化演出の対象となる対応表示(アクティブ表示01TM001)の表示態様が変化する割合が高く、大当りとなる割合が高い。そのため遊技者は、特殊態様の操作促進表示01TM031Aが表示されていることに応じてプッシュボタン31Bを操作したときに、第1変化示唆演出及び第2変化示唆演出の何れの演出が実行されるかに注目することになる。
なお、操作演出は、上記の実施形態に示した演出に限らず、例えば、飾り図柄の背景画像を通常の背景画像から対応表示(アクティブ表示、保留表示)に対して作用する特殊な背景画像(例えば、対応表示の上方から対応表示に向かう落雷が表示された背景画像)に変化させるゾーン演出であっても良く、多数のキャラクタ(同一種別のキャラクタ又は複数種別のキャラクタ)が群れを成して対応表示(アクティブ表示、保留表示)が表示されている領域を含む画面全体を横切る群予告演出であっても良い。
(変型例)
上記の実施形態では、第1変化示唆演出及び第2変化示唆演出において、アクティブ表示01TM001に作用する演出(第1変化示唆演出:可動体01TM050がアクティブ表示01TM001に作用する演出及び炎エフェクトがアクティブ表示01TM001に作用する演出、第2変化示唆演出:キャラクタが投げたボールがアクティブ表示01TM001に命中する演出)が実行される例を示したが、このような形態に限らず、アクティブ表示01TM001に作用する演出が実行されることなく、アクティブ表示01TM001の表示態様を変化させる演出を実行するようにしても良い。例えば、以下に示す第3変化示唆演出のように、アクティブ表示01TM001の視認性を通常よりも向上させた状態とした後に、そのアクティブ表示01TM001に作用する演出を伴わずにアクティブ表示01TM001の表示態様を変化させるようにしても良い。
(第3変化示唆演出)
このような第3変化示唆演出の具体例に関して、図14−6及び図14−7を用いて説明する。図14−6は、第3変化示唆演出を実行する場合の各演出の実行タイミングを示すタイムチャートであり、図14−7は、第3変化示唆演出が実行されるときに画像表示装置5に表示される演出画像の一例を示す説明図である。
以下に示す例では、演出制御用CPU120は、表示結果指定コマンドにより指定される表示結果が「大当り」であり、変動パターン指定コマンドにより指定される変動パターンが「スーパーリーチ大当り」であることに基づいて、飾り図柄の変動表示を実行するとともに、スーパーリーチ演出として味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルを行うバトル演出を実行する。そして、最終的に味方キャラクタが勝利する勝利演出を実行することにより大当りの発生を報知する。
また、演出制御用CPU120は、ステップS01TM1010において、第2態様(「CHANCE!!」)のカットイン予告演出を実行することに決定し、ステップS01TM1020において、アクティブ表示の最終表示態様を赤色態様とすることに決定し、ステップS01TM1030において、アクティブ表示の変化パターンを変化パターン104(通常→赤色)とすることに決定したものとする。以下では、ステップS01TM1040で第3変化示唆演出を実行することに決定された場合の例を説明する。
第3変化示唆演出が実行される場合には、図14−6に示すT1〜T7の期間において、第1変化示唆演出及び第2変化示唆演出が実行される場合と同様に、図14−4(1)〜図14−4(7)に示す演出制御(図14−3に示したT1〜T7の期間と同様の演出制御)が実行される。そして、演出制御用CPU120は、特殊態様の操作促進表示01TM031Aが表示されているときにプッシュボタン31Bが操作されたことに応じて(図14−6に示すT8のタイミングで)、前述したステップS01TM1040で決定した第3変化示唆演出を実行する。
演出制御用CPU120は、第3変化示唆演出を実行することに決定している場合、図14−7(18)に示すように、プッシュボタン31Bが操作されたタイミングで(図14−6に示すT8のタイミングで)、第3変化示唆演出を実行する。本実施形態では、第3変化示唆演出が開始されることに伴いブラックアウト演出を実行する。即ち、画像表示装置5の表示画面の全域を覆う被覆画像として暗転画像01TM150を表示することにより、所定画像の視認性を低下させて視認困難状態とする。本実施形態では、ブラックアウト演出が実行されることにより、飾り図柄及びリーチ演出画像(バトル演出に関する画像を含む)が視認困難状態となる。
次いで、演出制御用CPU120は、図14−7(18)に示すように、視認困難状態を継続したまま、アクティブ表示領域01TM003に表示されている通常態様のアクティブ表示01TM001(白色の丸形表示)を、アクティブ表示領域01TM003の上方、画面中央まで移動させるとともに、通常態様のアクティブ表示01TM001(白色の丸形表示)を拡大表示させる。これにより、第3変化示唆演出の対象となる対応表示(アクティブ表示01TM001)の視認性を向上させる。
次いで、演出制御用CPU120は、図14−7(19)に示すように、アクティブ表示01TM001の表示態様を通常態様(白色の丸形表示)から赤色態様(赤色の丸形表示)に変化させる(図14−8に示すT9のタイミング)。
次いで、演出制御用CPU120は、画面中央において拡大表示されている赤色態様のアクティブ表示01TM001を縮小して元の大きさに戻すとともに、下方のアクティブ表示領域01TM003まで移動させる。即ち、アクティブ表示01TM001の視認性を低下させて、第3変化示唆演出及びブラックアウト演出が実行される前の視認性に戻す。その結果、アクティブ表示領域01TM003には、通常態様から赤色態様に変化したアクティブ表示01TM001が表示されることになる。そして、暗転画像01TM150の表示を終了させることにより視認困難状態を解除して、所定画像(飾り図柄及びバトル演出に関する画像)の視認性を回復させる(図14−6に示すT10のタイミング)。これにより、第3変化示唆演出が終了すると共に、第3変化示唆演出に対応して実行された変化演出、及び、第3変化示唆演出に対応して実行されたブラックアウト演出が終了することになる。
図14−7(20)に示すように、視認性が回復したことにより所定画像(飾り図柄及びバトル演出に関する画像)を視認し易くなり、遊技者は再びバトル演出を見ることができる。ここで、ブラックアウト演出が実行されている期間(図14−6に示すT8〜T10の期間、図14−7に示す(18)〜(19)の期間)も、演出制御用CPU120は、変動パターンに対応したバトル演出の表示制御を継続して実行しており、この期間では、バトル演出の中盤部分(前述した図14−5の(13)〜(15)に示す部分)に関する表示制御を継続して実行している。
そして、ブラックアウト演出が終了したときに、そのタイミングにおけるバトル演出の表示制御に対応した部分からバトル演出を視認可能となり、本例では、図14−7(20)に示すバトル演出の終盤部分からバトル演出を視認可能となっている。なお、ブラックアウト演出の終了後も、画像表示装置5の小図柄表示エリア5l、小図柄表示エリア5c、及び小図柄表示エリア5rにおいて、小図柄の変動表示を継続している。
次いで、演出制御用CPU120は、図14−7(21)に示すように(図14−6に示すT11のタイミングで)、図柄表示エリア5L、5C、5Rに、表示結果が大当りとなる飾り図柄の組合せ(本例では、「777」)を停止表示させると共に、小図柄表示エリア5l、5c、5rに、停止表示される飾り図柄を構成する数字の組み合わせ(本例では「777」)を停止表示させる。そして、味方キャラクタ01TM100が敵キャラクタ01TM110に勝利する勝利演出を実行し、画像表示装置5の上部に「勝利!!」の文字を表示させることにより大当りの発生を報知する。
次いで、演出制御用CPU120は、図14−6に示すT12のタイミングで、遊技制御用マイクロコンピュータ100から図柄確定指定コマンドを受信したことに応じて、図柄表示エリア5L、5C、5Rに停止表示されている飾り図柄の組合せ(「777」)を確定停止させると共に、小図柄表示エリア5l、5c、5rに停止表示されている小図柄の組合せ(「777」)を確定停止させる。これにより、スーパーリーチ大当りの変動パターンに対応した飾り図柄の変動表示及び小図柄の変動表示が終了する。
以上に示したように、第3変化示唆演出が実行されるときには、これまで画像表示装置5において視認容易な状態であった飾り図柄及びスーパーリーチ演出に関する画像がブラックアウト演出により視認困難状態となる一方で、変化演出の対象となるアクティブ表示01TM001が画面中央部に移動して拡大表示されることによって変化演出の対象となるアクティブ表示01TM001の視認性が向上した状態で、アクティブ表示01TM001の表示態様が変化することになる。
即ち、第3変化示唆演出の実行前は、変化演出の対象となる対応表示(アクティブ表示01TM001)の視認性は所定画像(スーパーリーチ演出に関する画像)の視認性よりも低いが、第3変化示唆演出において、変化演出の対象となる対応表示(アクティブ表示01TM001)の視認性を所定画像(スーパーリーチ演出に関する画像)の視認性よりも高くすることで、変化演出の対象となる対応表示(アクティブ表示01TM001)に遊技者を注目させて、変化演出の興趣を向上させることができる。
(他の変形例)
(1)上記の実施形態では、実行中の変動表示に対応したアクティブ表示に関連した演出として、第1変化示唆演出、第2変化示唆演出、及び第3変化示唆演出が実行される例を示したが、このような形態に限らず、実行されていない変動表示に対応した保留表示に関連した先読み予告演出として、第1変化示唆演出、第2変化示唆演出、及び第3変化示唆演出と同様の演出が実行されるようにしても良い。即ち、始動入賞時の判定結果に基づいて、保留表示の変化パターン及び変化示唆演出の種別を決定し、当該始動入賞に基づく変動表示(ターゲット変動)が実行されるまでの複数回の変動表示のなかで、当該始動入賞に基づく変動表示(ターゲット変動)に対応した保留表示に対して、第1変化示唆演出、第2変化示唆演出、又は第3変化示唆演出を実行可能としても良い。
(2)上記の実施形態では、1の変動表示に対応した対応表示(アクティブ表示)の表示態様が変化する回数が1回である例について説明したが、1の変動表示に対応した対応表示(アクティブ表示又は保留表示)の表示態様が複数回変化する変化パターンを設けても良い。例えば、始動入賞により保留記憶数が2となったときに、当該始動入賞に対応した2つめの保留表示が通常態様で表示され、その後、1回目の保留表示シフトに伴い(保留2→保留1)、当該始動入賞に対応した1つめの保留表示を対象とした第1変化示唆演出又は第2変化示唆演出が実行されて、当該1つめの保留表示が通常態様から青色態様に変化し、その後、2回目の保留表示シフトに伴い(保留1→保留0)、当該始動入賞に基づく変動表示に対応したアクティブ表示を対象とした第1変化示唆演出又は第2変化示唆演出が実行されて、当該アクティブ表示が青色態様から赤色態様に変化するようにしても良い。
このように、1の変動表示に対応した対応表示(保留表示又はアクティブ表示)を対象として、複数回の変化示唆演出を実行可能としても良い。例えば、1回目の変化演出(通常態様→青色態様への変化)に対応して第2変化示唆演出を実行し、2回目の変化演出(青色態様→赤色態様への変化)に対応して第1変化示唆演出を実行しても良い。また、1の変動表示に対応した対応表示(保留表示又はアクティブ表示)を対象として、まず1回目の変化示唆演出として失敗態様の第2変化示唆演出を実行し、当該対応表示の表示態様を通常態様から変化させず、その後に2回目の変化示唆演出として第1変化示唆演出を実行して、当該対応表示の表示態様を通常態様から赤色態様に変化させるようにしても良い。
(3)上記の実施形態では、変化示唆演出(第1変化示唆演出、第3変化示唆演出)が実行されることに伴いブラックアウト演出を実行し、飾り図柄及びリーチ演出画像(バトル演出に関する画像を含む)が視認困難状態となるものの、変化示唆演出の対象となる対応表示(例えばアクティブ表示)及び変化示唆演出の対象とならない対応表示(例えば保留表示)の何れの対応表示の視認性も低下しない例を示したが、このような形態に限らず、ブラックアウト演出を実行したときに、変化示唆演出の対象となる対応表示(例えばアクティブ表示01TM001)の視認性は低下しないものの、変化示唆演出の対象とならない対応表示(例えば保留表示01TM002)の視認性は低下して視認困難状態となるようにしても良い。
(4)上記の実施形態では、第1変化示唆演出を実行する場合には必ず(100%の割合)でブラックアウト演出を実行する例を示したが、このような形態に限らず、第1変化示唆演出を実行する場合であってもブラックアウト演出を実行しないことがあるようにしても良い。例えば、第1変化示唆演出を実行する場合において、表示結果がはずれの場合にはブラックアウト演出を30%の割合で実行し、表示結果が大当りである場合にはブラックアウト演出を80%の割合で実行するようにしても良い。また、ブラックアウト演出を実行する場合であっても第1変化示唆演出を実行しないことがあるようにしても良い。
(5)また、ブラックアウト演出の態様として複数の態様を設けても良い。例えば、視認困難状態の中でも視認困難度が比較的低く、暗転画像を介して暗転画像よりも表示優先度が低い(遊技者にとって奥に表示されているように見える)表示レイヤを透過させるレイヤ透過率が50%である暗転画像を重畳表示させる第1態様のブラックアウト演出と、視認困難状態の中でも視認困難度が比較的高く、暗転画像を介して暗転画像よりも表示優先度が低い(遊技者にとって奥に表示されているように見える)表示レイヤを透過させるレイヤ透過率が0%である暗転画像を重畳表示させる第2態様のブラックアウト演出と、を設けても良い。そして、表示結果が大当りとなる場合には、表示結果がはずれとなる場合よりも高い割合で視認困難度が高い第2態様のブラックアウト演出が実行されるようにしても良い。また、対応表示(アクティブ表示、保留表示)の表示態様が変化する場合には、対応表示の表示態様が変化しない場合よりも高い割合で視認困難度が高い第2態様のブラックアウト演出が実行されるようにしても良い。
(6)上記の実施形態では、第1変化示唆演出が実行されることに伴いブラックアウト演出を実行し、所定画像(飾り図柄及びリーチ演出画像(バトル演出に関する画像を含む))の視認性を低下させる例を示したが、このような形態に限らず、第1変化示唆演出が開始されることに伴い、所定画像を拡大表示する演出を実行して、所定画像の視認性を向上させるようにしても良い。例えば、第1変化示唆演出が実行される前に、所定画像の視認性は第1変化示唆演出の対象となる対応表示(保留表示、アクティブ表示)の視認性よりも高い状態であり、第1変化示唆演出が実行されるときに所定画像を拡大表示させて(視認性をさらに向上させて)、所定画像の視認性が当該第1変化示唆演出の対象となる対応表示の視認性よりも高い状態を維持し、その状態で、可動体動作演出を実行して(第1変化示唆演出を終了させて)、当該第1変化示唆演出の対象となった対応表示の表示態様を変化させるようにしても良い。
また、第1変化示唆演出が実行されることに伴いブラックアウト演出を実行して一旦は所定画像の視認性を低下させた後に、所定画像を拡大表示する演出を実行して、所定画像の視認性を向上させても良く、第1変化示唆演出が実行されることに伴い所定画像を拡大表示する演出を実行して一旦は所定画像の視認性を向上させた後に、ブラックアウト演出を実行して、所定画像の視認性を低下させるようにしても良い。
(確変転落判定を実行するパチンコ遊技機の例)
パチンコ遊技機として、遊技状態が高確状態に制御されている状態で、遊技状態を低確状態に移行させるか否かの確変転落判定を実行して、確変転落判定の結果に基づいて遊技状態を低確状態に移行させるパチンコ遊技機が存在する。そして、このような確変転落判定を実行するパチンコ遊技機1に対して、図9−4に示したように、設定されている設定値に応じて大当り確率が異なる構成を適用することが可能である。以下では、設定されている設定値に応じて大当り確率が異なり、確変転落判定を実行するパチンコ遊技機について説明する。
このようなパチンコ遊技機では、始動入賞(第1始動入賞口又は第2始動入賞口への入賞)が発生すると、確変転落判定用の乱数が抽出され、高確状態において当該始動入賞に基づく特別図柄の変動表示が実行されるときに、確変転落判定用の乱数に基づいて高確状態を終了させるか否か(所謂確変転落の有無)を判定して、判定結果に基づいて高確状態を終了させるようにしている。具体的には、CPU103は、図4のステップS21に示したスイッチ処理で第1始動入賞口又は第2始動入賞口への入賞が検出されると、確変転落判定用の乱数を抽出し、高確状態において当該入賞に基づく特別図柄の変動表示が開始されるときに(図5のステップS110に示す特別図柄通常処理で)確変転落判定用の乱数に基づいて高確状態を終了させるか否かを判定する確変転落判定を実行し、その判定結果に基づいて高確状態を終了させて低確状態に移行する。
この確変転落判定では、確変転落判定用の乱数を使用した判定によって「確変転落なし」又は「確変転落あり」の何れかに決定され、「確変転落なし」と決定されたことに基づいて高確状態が継続され、「確変転落あり」と決定されたことに基づいて高確状態が終了する。CPU103は、確変転落判定における確変転落の有無を示す確変転落判定結果指定コマンドを、演出制御用CPU120に送信する。
図14−8は、低確状態において参照される表示結果判定テーブルの一例を示す図である。図14−8(A)〜(F)に示すように、各設定値(1〜6)に対応した表示結果判定テーブルが設けられており、CPU103は、設定されている設定値(1〜6の何れか)に対応した表示結果判定テーブルを参照して大当り判定を実行する。
本実施例のパチンコ遊技機1は、設定値に応じて大当りの当選確率(出玉率)が変わる構成とされている。詳しくは、特別図柄プロセス処理の特別図柄通常処理において、設定値に応じた表示結果判定テーブル(当選確率)を用いることにより、大当りの当選確率(出玉率)が変わるようになっている。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も出玉率が高く、6,5,4,3,2,1の順に値が小さくなるほど出玉率が低くなる。すなわち、設定値として6が設定されている場合には遊技者にとって最も有利度が高く、5,4,3,2,1の順に値が小さくなるほど有利度が段階的に低くなる。
表示結果判定テーブルは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、特図表示結果判定用の乱数値であるMR1と比較される当り判定値が設定されているテーブルである。各表示結果判定テーブルは、変動特図指定バッファが1(第1)である、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と、変動特図指定バッファが2(第2)である、つまり、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合のそれぞれについて、大当りとする判定値が設定されている。
図14−8(A)に示すように、非確変時(低確率時)における設定値1に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、設定値が「2」、「3」、「4」、「5」、「6」である場合よりも低い確率(1/300)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/300)で大当りに当選するようになっている。
また、図14−8(B)に示すように、非確変時(低確率時)における設定値2に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」である場合よりも高い確率(1/290)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/290)で大当りに当選するようになっている。
また、図14−8(C)に示すように、非確変時(低確率時)における設定値3に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」である場合よりも高い確率(1/280)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/280)で大当りに当選するようになっている。
また、図14−8(D)に示すように、非確変時(低確率時)における設定値4に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」、「3」である場合よりも高い確率(1/270)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/270)で大当りに当選するようになっている。
また、図14−8(E)に示すように、非確変時(低確率時)における設定値5に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」、「3」、「4」である場合よりも高い確率(1/260)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/260)で大当りに当選するようになっている。
また、図14−8(F)に示すように、非確変時(低確率時)における設定値6に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」、「3」、「4」、「5」である場合よりも高い確率(1/250)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/250)で大当りに当選するようになっている。
つまり、CPU103は、低確状態において変動表示を開始させようとしている時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、MR1の値が図14−8(A)〜(F)に示す大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当りA〜大当りF)とすることを決定する。すなわち、設定値に応じた確率で大当りの当選を決定する。尚、図14−8(A)〜(F)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に制御するか否か決定するということであるが、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおける停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。
次いで、表示結果が「大当り」になった後には、大当り遊技状態(大当り)に制御され、大当り遊技状態後に高確高ベース状態に制御される。CPU103は、高確高ベース状態に制御されている状態での表示結果を、後述する確変時(高確率時)における表示結果判定テーブル(図14−9(A)〜(F))に基づいて決定する。
図14−9は、高確状態において参照される表示結果判定テーブルの一例を示す図である。図14−9(A)〜(F)に示すように、各設定値(1〜6)に対応した表示結果判定テーブルが設けられており、CPU103は、設定されている設定値(1〜6の何れか)に対応した表示結果判定テーブルを参照して大当り判定を実行する。
図14−9(A)に示すように、確変時(高確率時)における設定値1に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合、つまり、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合には、設定値が「2」、「3」、「4」、「5」、「6」である場合よりも低い確率(1/60)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/60)で大当りに当選するようになっている。
また、図14−9(B)に示すように、確変時(高確率時)における設定値2に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」である場合よりも高い確率(1/58)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/58)で大当りに当選するようになっている。
また、図14−9(C)に示すように、確変時(高確率時)における設定値3に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」である場合よりも高い確率(1/56)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/56)で大当りに当選するようになっている。
また、図14−9(D)に示すように、確変時(高確率時)における設定値4に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」、「3」である場合よりも高い確率(1/54)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/54)で大当りに当選するようになっている。
また、図14−9(E)に示すように、確変時(高確率時)における設定値5に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」、「3」、「4」である場合よりも高い確率(1/52)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/52)で大当りに当選するようになっている。
また、図14−9(F)に示すように、確変時(高確率時)における設定値6に対応する表示結果判定テーブルを用いるときに、変動特図指定バッファが第1である場合には、設定値が「1」、「2」、「3」、「4」、「5」である場合よりも高い確率(1/50)で大当りに当選するようになっている。また、変動特図指定バッファが第2である場合には、大当りに対応する判定値として、変動特図指定バッファが第1である場合と同様の判定値が設定されており、第2特別図柄が変動表示の対象とされている場合にも、第1特別図柄が変動表示の対象とされている場合と同じ確率(1/50)で大当りに当選するようになっている。
つまり、CPU103は、高確状態において変動表示を開始させようとしている時点で設定されている設定値に対応する表示結果判定テーブルを参照して、MR1の値が図14−9(A)〜(F)に示す大当りに対応するいずれかの当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(大当りA〜大当りF)とすることを決定する。すなわち、設定値に応じた確率で大当りの当選を決定する。尚、図14−9(A)〜(F)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。
また、本実施例では、CPU103は、図14−8及び図14−9に示す表示結果判定テーブルを用いて大当りとするか否かを判定するようになっているが、大当り判定テーブルを別個に設け、大当りの判定は、変動特図指定バッファによらず第1特別図柄の変動表示である場合と第2特別図柄の変動表示である場合とで共通のテーブルを用いて行うようにしてもよい。
尚、本実施例では、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値として1〜6の計6個の設定値を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、パチンコ遊技機1に設定可能な設定値は、2個、3個、4個、5個、または7個以上であってもよい。
本実施形態では、大当り遊技状態終了後には高確高ベース状態に制御される。そして、高確高ベース状態において特別図柄の変動表示が開始されるときに実行される確変転落判定において、「確変転落なし」と判定された場合には高確高ベース状態が継続し、「確変転落有り」と判定された場合には低確状態(低確高ベース状態又は低確低ベース状態)に移行することになる。確変転落判定用の乱数は、始動入賞時に(第1始動口スイッチ22A又は第2始動口スイッチ22Bがオンとなったタイミングで)抽出される乱数であり、高確高ベース状態で、当該始動入賞に対応した特別図柄の変動表示が開始されるときに、当該始動入賞に対応した確変転落判定用の乱数に基づいて確変転落判定が実行される。
図14−10は、確変転落判定テーブルの一例を示す説明図である。確変転落判定テーブルとは、ROM101に記憶されているデータの集まりであって、確変転落判定用の乱数と比較される確変転落判定値が設定されているテーブルである。確変転落判定テーブルは、高確状態において参照されるテーブルであり、確変転落判定用の乱数に基づいて、「確変転落あり」又は「確変転落なし」を判定するために参照される。
図14−10に示すように、確変転落判定では、1/80の確率で確変転落に当選するようになっている。即ち、1/80の確率で「確変転落あり」と判定され、79/80の確率で「確変転落なし」と判定される。
つまり、CPU103は、高確状態において変動表示を開始させようとしている時点で、確変転落判定用の乱数値が、図14−10に示す「確変転落あり」に対応するいずれかの確変転落判定値に一致すると、高確状態を終了させることに決定する。
このように、本実施の形態では、始動入賞(第1始動入賞口又は第2始動入賞口への入賞)が発生すると、確変転落判定用の乱数が抽出され、高確状態において当該始動入賞に基づく特別図柄の変動表示が実行されるときに、確変転落判定用の乱数に基づいて高確状態を終了させるか否か(所謂確変転落の有無)を判定して、判定結果に基づいて高確状態を終了させるようにしている。即ち、高確状態において変動表示を開始しようとしているタイミングで、確変転落判定で「確変転落あり」と判定すると、高確状態から低確状態に移行させる。従って、大当り判定よりも前に判定確変転落判定が行われるため、大当りが連続して発生し過ぎること防ぐ(所謂連荘し過ぎることを防ぐ)。
ここで、前述した大当り判定に関しては、図14−8及び図14−9に示したように、現在設定されている設定値(1〜6の何れか)に対応した表示結果判定テーブルが選択されて、その表示結果判定テーブルが参照されるが、確変転落判定に関しては、現在設定されている設定値に関係無く共通の確変転落判定テーブル(図14−10)が参照されることになる。即ち、CPU103は、高確状態で特別図柄の変動表示を開始させるときに(図5のステップS110に示す特別図柄通常処理において)、大当り判定に関しては、設定されている設定値に対応した表示結果判定テーブルを選択して、選択した表示結果判定テーブルに基づいて実行するが、確変転落判定に関しては、設定されている設定値によらず共通の確変転落判定テーブルに基づいて実行する。結果として、高確状態を終了させる割合は、設定値によらず共通の割合(本例では1/80)となる。
このようにすることで、確変転落判定を実行するために必要な情報量(テーブル数)を抑制することが可能となり、ROM101の記憶容量を有効に活用することが可能となる。なお、高確状態において確変転落確率は設定値によらず一定であるが、図14−9に示すように、設定値が高いほど大当り確率は高くなるため、確変転落判定において「確変転落あり」と判定されるより前に大当り判定において「大当り」と判定される確率も高くなる。その結果、大当りが連続して発生し易くなる(所謂連荘し易くなる)。
次に、確変転落判定を実行するパチンコ遊技機における遊技フローを説明する。以下に示す遊技フローの例では、大当りが発生した場合、大当り遊技状態終了後に高確高ベース状態に制御され、高確高ベース状態において変動表示が開始されるときに確変転落判定が実行される。ここで、高確高ベース状態において実行される変動表示の表示結果が「大当り」となることなく100回目の変動表示が開始されるまでに、(1)100回目までの変動表示に対応して実行された何れかの確変転落判定で「確変転落あり」と判定された場合には、当該確変転落判定に対応した変動表示(1回目〜100回目までの何れかの変動表示)の開始から低確高ベース状態に制御され、100回目の変動表示が終了するまで低確高ベース状態に維持された後に、低確低ベース状態に制御される。
一方、(2)100回目までの変動表示に対応して実行された何れの確変転落判定でも「確変転落あり」と判定されなかった場合には、少なくとも100回目の変動表示が終了するまで高確高ベース状態に維持され、101回目以降の変動表示に対応して実行された確変転落判定で「確変転落あり」と判定されたときに、当該確変転落判定に対応した変動表示の開始から低確低ベース状態に制御される。
図14−11(A)は、大当り遊技状態後の高確高ベース状態に制御されてから100回転以内に確変転落判定で「確変転落あり」と決定される場合(上記(1)に相当する場合)の遊技フローを示す説明図であり、図14−11(B)は、大当り遊技状態後の高確高ベース状態に制御されてから101回転以降に確変転落判定で「確変転落あり」と決定される場合(上記(2)に相当する場合)の遊技フローを示す説明図である。このように、高確高ベース状態で実行される確変転落判定で「確変転落あり」と決定されたときの当該高確高ベース状態に制御されてからの変動表示回数に応じて、遊技フローが異なり、参照される変動パターンテーブルも異なる。
また、本実施形態では、遊技状態に対応した複数の演出モードが設けられており、演出制御用CPU120は、複数の演出モードのうちの現在の遊技状態に対応した演出モードに制御可能である。具体的には、通常状態(低確低ベース状態)では、飾り図柄の背景画像としてキャラクタが表示されない通常モードに制御可能であり、高ベース状態(高確高ベース状態又は低確高ベース状態)では、後述する図14−16、並びに、図14−19及び図14−20に示すように、飾り図柄の背景画像として味方キャラクタ01TM100が画面中央部に表示されるバトルRUSHモードに制御可能となっている。
また、図14−16、並びに、図14−19及び図14−20に示すように、バトルRUSHモードでは、画面左上部に「バトルRUSH」の文字と「残りx回」(x=0〜100、又は、?)の文字とが表示されることにより、バトルRUSHモードで実行可能な残り変動表示回数が示唆される。ここで、大当り遊技状態後に実行される最初の変動表示では「残り100回」と表示され、その後、大当りが発生することなく変動表示が実行される毎に、「残り99回」、「残り98回」、「残り97回」というように、示唆される残り変動表示回数が1ずつ減算更新される。このようにして示唆される残り変動表示回数は、バトルRUSHモード(高ベース状態)において大当りが発生することなく実行可能な最少の変動表示回数(所謂、保証されている残りの時短回数)であるともいえる。
そして、バトルRUSHモードに移行してから(大当り遊技状態終了後から)大当りが発生することなく100回目の変動表示が実行されたときに、「残り0回」と表示される(図14−16(10)及び図14−19(3)を参照)。この100回目の変動表示が実行された時点で低確高ベース状態となっている場合(100回目の変動表示を含むそれまでの変動表示に対応して実行された何れかの確変転落判定で「確変転落あり」と判定されていた場合)には、この100回目の変動表示でバトルRUSHモード(高ベース状態)が終了して(図14−17(14)を参照)、次回の変動表示から通常モード(低確低ベース状態)に移行する。
一方で、バトルRUSHモードに移行してから(大当り遊技状態終了後から)大当りが発生することなく100回目の変動表示が実行されたときに、この100回目の変動表示が実行された時点で高確高ベース状態が維持されている場合(100回目の変動表示を含むそれまでの変動表示に対応して実行された何れの確変転落判定でも「確変転落あり」と判定されなかった場合)には、バトルRUSHモードが継続し、101回目以降の変動表示では画面左上部に「残り?回」の文字が表示されることになる(図14−19(7)を参照)。これは、101回目以降の変動表示に対応して実行される確変転落判定で「確変転落あり」と判定された場合には、その変動表示で遊技状態が低確低ベース状態に移行することから、バトルRUSHモード(高ベース状態)において大当りが発生することなく実行可能な最少の変動表示回数(所謂、保証されている残りの時短回数)が不確定なためである。そして、101回目以降の変動表示に対応して実行された確変転落判定で「確変転落あり」と判定された場合には、この変動表示でRUSHモードが終了して、次回の変動表示から通常モードに移行する。
(高確高ベース状態移行後の100変動以内で確変転落する場合)
図14−11(A)に示すように、遊技状態が通常状態(低確低ベース状態)に制御されており、演出モードが通常モードに制御されているときに変動表示が開始されて、変動表示の表示結果が「大当り」となった場合には、大当り遊技状態に制御され、大当り遊技状態終了後に、遊技状態が高確高ベース状態に制御され、演出モードはバトルRUSHモードに制御されることになる。
そして、CPU103は、遊技状態を高確高ベース状態に制御している状態で変動表示を開始するときに確変転落判定を実行する。
ここで、CPU103は、高確高ベース状態において、これから実行しようとする変動表示が、大当り遊技状態終了後(高確高ベース状態移行後)から99回目以内の変動表示である場合に、確変転落判定で「確変転落なし」と判定し、且つ、表示結果を「はずれ」と判定したことに基づいて、図14−12(A)に示す高確高ベース時における確変転落非当選用のはずれ用変動パターン決定テーブルに基づいて変動パターンを決定する。本例では、飾り図柄の変動表示の態様がリーチ態様とならずに表示結果がはずれとなる「非リーチはずれ」の変動パターンと、飾り図柄の変動表示の態様がリーチ態様となる「ノーマルリーチはずれ」の変動パターンと、飾り図柄の変動表示の態様がリーチ態様となり味方キャラクタと敵キャラクタとのバトルが引き分けに終わるバトル演出が実行される「スーパーリーチはずれ(バトル引き分け)」の変動パターンと、が設けられている。図14−12(A)の例では、90%の割合で「非リーチはずれ」の変動パターンに決定され、8%の割合で「ノーマルリーチはずれ」の変動パターンに決定され、2%の割合で「スーパーリーチはずれ(バトル引き分け)」の変動パターンに決定される。
また、CPU103は、高確高ベース状態において、これから実行しようとする変動表示が、大当り遊技状態終了後(高確高ベース状態移行後)から99回目以内の変動表示である場合に、確変転落判定で「確変転落なし」と判定し、且つ、表示結果を「大当り」と判定したことに基づいて、図14−12(B)に示す高確高ベース時における確変転落非当選用の大当り用変動パターン判決定テーブルに基づいて変動パターンを決定する。本例では、飾り図柄の変動表示の態様がリーチ態様となる「ノーマルリーチ大当り」の変動パターンと、飾り図柄の変動表示の態様がリーチ態様となり味方キャラクタが敵キャラクタに勝利するバトル演出が実行される「スーパーリーチ大当り(バトル勝利)」の変動パターンと、が設けられている。図14−12(B)の例では、5%の割合で「ノーマルリーチ大当り」の変動パターンに決定され、95%の割合で「スーパーリーチ大当り(バトル勝利)」の変動パターンに決定される。
CPU103は、保留記憶数減算指定コマンド、表示結果指定コマンド、及び変動パターン指定コマンドとともに、「確変転落なし」を指定する確変転落判定結果指定コマンドを1セットのコマンドに含めて演出制御用CPU120に送信する。1セットのコマンドを受信した演出制御用CPU120は、これから実行しようとする飾り図柄の変動表示が、バトルRUSHモード移行後(大当り遊技状態終了後)から100回目以内の変動表示であることに基づいて、バトルRUSHモードを継続させる。
一方、CPU103は、高確高ベース状態において、これから実行しようとする変動表示が、大当り遊技状態終了後(高確高ベース状態移行後)から99回目以内の変動表示である場合に、確変転落判定で「確変転落あり」と判定し、且つ、表示結果を「はずれ」と判定したことに基づいて、図14−12(C)に示す確変転落当選用のはずれ用変動パターン決定テーブルに基づいて変動パターンを決定する。本例では、飾り図柄の変動表示の態様がリーチ態様となり味方キャラクタと敵キャラクタとのバトルが引き分けに終わるバトル演出と、リーチ状態が成立したタイミングで表示される文字の表示態様によって現在の設定値を示唆する第1設定示唆演出とが実行される「スーパーリーチはずれ(バトル引き分け)+設定示唆演出」の変動パターンが設けられている。図14−12(C)の例では、100%の割合で「スーパーリーチはずれ(バトル引き分け)+設定示唆演出」の変動パターンに決定される。
また、CPU103は、高確高ベース状態において、これから実行しようとする変動表示が、大当り遊技状態終了後(高確高ベース状態移行後)から99回目以内の変動表示である場合に、確変転落判定で「確変転落あり」と判定し、且つ、表示結果を「大当り」と判定したことに基づいて、図14−12(D)に示す確変転落当選用の大当り用変動パターン決定テーブルに基づいて変動パターンを決定する。本例では、飾り図柄の変動表示の態様がリーチ態様となり味方キャラクタが敵キャラクタに勝利するバトル演出が実行される「スーパーリーチ大当り(バトル勝利)」の変動パターンが設けられている。図14−12(D)の例では、100%の割合で「スーパーリーチ大当り(バトル勝利)」の変動パターンに決定される。
CPU103は、保留記憶数減算指定コマンド、表示結果指定コマンド、及び変動パターン指定コマンドとともに、「確変転落あり」を指定する確変転落判定結果指定コマンドを1セットのコマンドに含めて演出制御用CPU120に送信する。1セットのコマンドを受信した演出制御用CPU120は、これから実行しようとする飾り図柄の変動表示が、バトルRUSHモード移行後(大当り遊技状態終了後)から100回目以内の変動表示であることに基づいて、バトルRUSHモードを継続させる。
CPU103は、確変転落判定で「確変転落あり」と判定したことに基づいて、変動表示を開始したタイミングで遊技状態を低確高ベース状態に移行させる。
CPU103は、低確高ベース状態において、これから実行しようとする変動表示が、大当り遊技状態終了後(高ベース状態移行後)から99回目以内の変動表示である場合に、表示結果を「はずれ」と判定したことに基づいて、図14−12(E)に示す低確高ベース時におけるはずれ用変動パターン決定テーブルに基づいて変動パターンを決定する。本例では、飾り図柄の変動表示の態様がリーチ態様とならずに表示結果がはずれとなる「非リーチはずれ」の変動パターンと、飾り図柄の変動表示の態様がリーチ態様となる「ノーマルリーチはずれ」の変動パターンと、飾り図柄の変動表示の態様がリーチ態様となり味方キャラクタと敵キャラクタとのバトルが引き分けに終わるバトル演出が実行される「スーパーリーチはずれ(バトル引き分け)」の変動パターンと、が設けられている。図14−12(E)の例では、95%の割合で「非リーチはずれ」の変動パターンに決定され、3%の割合で「ノーマルリーチはずれ」の変動パターンに決定され、2%の割合で「スーパーリーチはずれ(バトル引き分け)」の変動パターンに決定される。
また、CPU103は、低確高ベース状態において、これから実行しようとする変動表示が、大当り遊技状態終了後(高ベース状態移行後)から99回目以内の変動表示である場合に、表示結果を「大当り」と判定したことに基づいて、図14−12(F)に示す低確高ベース時における大当り用変動パターン決定テーブルに基づいて変動パターンを決定する。本例では、飾り図柄の変動表示の態様がリーチ態様となる「ノーマルリーチ大当り」の変動パターンと、飾り図柄の変動表示の態様がリーチ態様となり味方キャラクタが敵キャラクタに勝利するバトル演出が実行される「スーパーリーチ大当り(バトル勝利)」の変動パターンと、が設けられている。図14−12(F)の例では、2%の割合で「ノーマルリーチ大当り」の変動パターンに決定され、98%の割合で「スーパーリーチ大当り(バトル勝利)」の変動パターンに決定される。
1セットのコマンドを受信した演出制御用CPU120は、これから実行しようとする飾り図柄の変動表示が、バトルRUSHモード移行後(大当り遊技状態終了後)から100回目以内の変動表示であることに基づいて、バトルRUSHモードを継続させる。
前述したように、CPU103は、大当り遊技状態終了後(高ベース状態移行後)から次の大当りが発生することなく実行される100回目の変動表示までは高ベース状態(高確高ベース状態又は低確高ベース状態)を継続させるようにしている。ここで、100回目の変動表示を開始するときに、100回目の変動表示専用の変動パターン決定テーブルに基づいて変動パターンを決定することになる。
CPU103は、低確高ベース状態において、これから実行しようとする変動表示が、大当り遊技状態終了後(高ベース状態移行後)から100回目の変動表示である場合に、表示結果を「はずれ」と判定したことに基づいて、図14−12(G)に示す100回目用のはずれ用変動パターン決定テーブルに基づいて変動パターンを決定する。本例では、飾り図柄の変動表示の態様がリーチ態様となり味方キャラクタが敵キャラクタに敗北するバトル演出と、リーチ状態が成立したタイミングで表示される文字の表示態様によって現在の設定値を示唆する第1設定示唆演出と、バトル演出が終了したタイミング(味方キャラクタが敵キャラクタに敗北したことが報知された後のタイミング)で表示されるバトルRUSH終了画像の表示態様によって現在の設定値を示唆する第2設定示唆演出とが実行される「スーパーリーチはずれ(バトル敗北)+設定示唆演出」の変動パターンが設けられている。図14−12(G)の例では、100%の割合で「スーパーリーチはずれ(バトル敗北)+設定示唆演出」の変動パターンに決定される。
このように、演出制御用CPU120は、確変転落判定で「確変転落あり」と判定したことに基づいて、現在の設定値を示唆する設定示唆演出を実行することが可能であるので、確変転落して高確状態から低確状態に移行しても、設定示唆演出において高設定が示唆されれば、遊技継続へのプラス要素、補填要素を遊技者に付与でき、確変転落判定に関連して設定示唆演出を実行する点で興趣を向上させることができる。
また、CPU103は、低確高ベース状態において、これから実行しようとする変動表示が、大当り遊技状態終了後(高ベース状態移行後)から100回目の変動表示である場合に、表示結果を「大当り」と判定したことに基づいて、図14−12(H)に示す100回目専用の大当り用変動パターン決定テーブルに基づいて変動パターンを決定する。本例では、飾り図柄の変動表示の態様がリーチ態様となり味方キャラクタが敵キャラクタに勝利するバトル演出が実行される「スーパーリーチ大当り(バトル勝利)」の変動パターンが設けられている。図14−12(H)の例では、100%の割合で「スーパーリーチ大当り(バトル勝利)」の変動パターンに決定される。
1セットのコマンドを受信した演出制御用CPU120は、これから実行しようとする飾り図柄の変動表示が、バトルRUSHモード移行後(大当り遊技状態終了後)から100回目以内の変動表示であることに基づいて、バトルRUSHモードを継続させる。
なお、CPU103は、高確高ベース状態において、これから実行しようとする変動表示が、大当り遊技状態終了後(高確高ベース状態移行後)から100回目の変動表示である場合に、確変転落判定で「確変転落あり」と判定し、且つ、表示結果を「はずれ」と判定したことに基づいて、図14−12(G)に示す100回目用のはずれ用変動パターン決定テーブルに基づいて変動パターンを決定する。
また、CPU103は、高確高ベース状態において、これから実行しようとする変動表示が、大当り遊技状態終了後(高確高ベース状態移行後)から100回目の変動表示である場合に、確変転落判定で「確変転落あり」と判定し、且つ、表示結果を「大当り」と判定したことに基づいて、図14−12(H)に示す100回目専用の大当り用変動パターン決定テーブルに基づいて変動パターンを決定する。
CPU103は、保留記憶数減算指定コマンド、表示結果指定コマンド、及び変動パターン指定コマンドとともに、「確変転落あり」を指定する確変転落判定結果指定コマンドを1セットのコマンドに含めて演出制御用CPU120に送信する。1セットのコマンドを受信した演出制御用CPU120は、これから実行しようとする飾り図柄の変動表示が、バトルRUSHモード移行後(大当り遊技状態終了後)から100回目以内の変動表示であることに基づいて、バトルRUSHモードを継続させる。
CPU103は、確変転落判定で「確変転落あり」と判定したことに基づいて、変動表示を開始したタイミングで遊技状態を低確高ベース状態に移行させる。
そして、CPU103は、大当り遊技状態が終了してから(高ベース状態に制御してから)100回目の変動表示が終了したことに応じて、低確高ベース状態を終了させる。これにより、次回(大当り遊技状態終了後101回目)の変動表示は通常状態(低確低ベース状態)で実行されることになる。また、演出制御用CPU120は、バトルRUSHモードに移行してから(大当り遊技状態が終了してから)100回目の変動表示が終了したことに応じて、バトルRUSHモードを終了させる。これにより、次回(大当り遊技状態終了後101回目)の変動表示は通常モードで実行されることになる。
(高確高ベース状態移行後の101変動以降で確変転落する場合)
図14−11(B)に示すように、大当り遊技状態終了後に高確高ベース状態に制御されてから、次の大当りが発生することなく100回目の変動表示が実行されるまでに、確変転落判定で「確変転落あり」と判定さなかった場合には、以下に示す方法により遊技制御及び演出制御が行われる。
CPU103は、高確高ベース状態において、これから実行しようとする変動表示が、大当り遊技状態終了後(高確高ベース状態移行後)から100回目の変動表示である場合に、確変転落判定で「確変転落なし」と判定し、且つ、表示結果を「はずれ」と判定したことに基づいて、図14−13(I)に示す100回目用のはずれ用変動パターン決定テーブルに基づいて変動パターンを決定する。本例では、飾り図柄の変動表示の態様がリーチ態様となり味方キャラクタと敵キャラクタとのバトルが引き分けに終わるバトル演出が実行される「スーパーリーチはずれ(バトル引き分け)」の変動パターンが設けられている。図14−13(I)の例では、100%の割合で「スーパーリーチはずれ(バトル引き分け)」の変動パターンに決定される。
また、CPU103は、高確高ベース状態において、これから実行しようとする変動表示が、大当り遊技状態終了後(高確高ベース状態移行後)から100回目の変動表示である場合に、確変転落判定で「確変転落なし」と判定し、且つ、表示結果を「大当り」と判定したことに基づいて、図14−13(J)に示す100回目用の大当り用変動パターン決定テーブルに基づいて変動パターンを決定する。本例では、飾り図柄の変動表示の態様がリーチ態様となり味方キャラクタが敵キャラクタに勝利するバトル演出が実行される「スーパーリーチ大当り(バトル勝利)」の変動パターンが設けられている。図14−13(J)の例では、100%の割合でスーパーリーチ大当り(バトル勝利)の変動パターンに決定される。
CPU103は、保留記憶数減算指定コマンド、表示結果指定コマンド、及び変動パターン指定コマンドとともに、「確変転落なし」を指定する確変転落判定結果指定コマンドを1セットのコマンドに含めて演出制御用CPU120に送信する。1セットのコマンドを受信した演出制御用CPU120は、これから実行しようとする飾り図柄の変動表示が、バトルRUSHモード移行後(大当り遊技状態終了後)から100回目以内の変動表示であることに基づいて、バトルRUSHモードを継続させる。
CPU103は、高確高ベース状態において、これから実行しようとする変動表示が、大当り遊技状態終了後(高確高ベース状態移行後)から101回目以降の変動表示である場合に、確変転落判定で「確変転落なし」と判定し、且つ、表示結果を「はずれ」と判定したことに基づいて、図14−13(K)に示す101回目以降用のはずれ用変動パターン決定テーブルに基づいて変動パターンを決定する。本例では、飾り図柄の変動表示の態様がリーチ態様とならずに表示結果がはずれとなる「非リーチはずれ」の変動パターンが設けられている。図14−13(K)の例では、100%の割合で「非リーチはずれ」の変動パターンに決定される。
また、CPU103は、高確高ベース状態において、これから実行しようとする変動表示が、大当り遊技状態終了後(高確高ベース状態移行後)から101回目以降の変動表示である場合に、確変転落判定で「確変転落なし」と判定し、且つ、表示結果を「大当り」と判定したことに基づいて、図14−13(L)に示す101回目以降用の大当り用変動パターン決定テーブルに基づいて変動パターンを決定する。本例では、飾り図柄の変動表示の態様がリーチ態様となり味方キャラクタが敵キャラクタに勝利するバトル演出が実行される「スーパーリーチ大当り(バトル勝利)」の変動パターンが設けられている。図14−13(L)の例では、100%の割合でスーパーリーチ大当り(バトル勝利)の変動パターンに決定される。
CPU103は、保留記憶数減算指定コマンド、表示結果指定コマンド、及び変動パターン指定コマンドとともに、「確変転落なし」を指定する確変転落判定結果指定コマンドを1セットのコマンドに含めて演出制御用CPU120に送信する。1セットのコマンドを受信した演出制御用CPU120は、これから実行しようとする飾り図柄の変動表示が、バトルRUSHモード移行後(大当り遊技状態終了後)から101回目以降の変動表示であるが、「確変転落なし」を指定する確変転落判定結果指定コマンドを受信したことに基づいて、当該飾り図柄の変動表示が終了した後もバトルRUSHモードを継続させる。
CPU103は、高確高ベース状態において、これから実行しようとする変動表示が、大当り遊技状態終了後(高確高ベース状態移行後)から101回目以降の変動表示である場合に、確変転落判定で「確変転落あり」と判定し、且つ、表示結果を「はずれ」と判定したことに基づいて、図14−13(M)に示す確変転落当選用のはずれ用変動パターン決定テーブルに基づいて変動パターンを決定する。本例では、飾り図柄の変動表示の態様がリーチ態様となり味方キャラクタが敵キャラクタに敗北するバトル演出と、リーチ状態が成立したタイミングで表示される文字の表示態様によって現在の設定値を示唆する第1設定示唆演出と、バトル演出が終了したタイミング(味方キャラクタが敵キャラクタに敗北したことが報知されたタイミング)で表示されるバトルRUSH終了画像の表示態様によって現在の設定値を示唆する第2設定示唆演出とが実行される「スーパーリーチはずれ(バトル敗北)+設定示唆演出」の変動パターンが設けられている。図14−13(M)の例では、100%の割合で「スーパーリーチはずれ(バトル敗北)+設定示唆演出」の変動パターンに決定される。
また、CPU103は、高確高ベース状態において、これから実行しようとする変動表示が、大当り遊技状態終了後(高確高ベース状態移行後)から101回目以降の変動表示である場合に、確変転落判定で「確変転落あり」と判定し、且つ、表示結果を「大当り」と判定したことに基づいて、図14−13(N)に示す確変転落当選用の大当り用変動パターン決定テーブルに基づいて変動パターンを決定する。本例では、飾り図柄の変動表示の態様がリーチ態様となり味方キャラクタが敵キャラクタに勝利するバトル演出が実行される「スーパーリーチ大当り(バトル勝利)」の変動パターンが設けられている。図14−13(N)の例では、100%の割合でスーパーリーチ大当り(バトル勝利)の変動パターンに決定される。
CPU103は、確変転落判定で「確変転落あり」と判定したことに基づいて、変動表示を開始したタイミングで遊技状態を低確低ベース状態に移行させる。
CPU103は、保留記憶数減算指定コマンド、表示結果指定コマンド、及び変動パターン指定コマンドとともに、「確変転落あり」を指定する確変転落判定結果指定コマンドを1セットのコマンドに含めて演出制御用CPU120に送信する。1セットのコマンドを受信した演出制御用CPU120は、これから実行しようとする飾り図柄の変動表示が、バトルRUSHモード移行後(大当り遊技状態終了後)から101回目以降の変動表示であり、且つ、「確変転落あり」を指定する確変転落判定結果指定コマンドを受信したことに基づいて、当該飾り図柄の変動表示が終了したことに伴いバトルRUSHモードを終了させる。
即ち、次回の変動表示が開始されるときに、遊技状態は通常状態(低確低ベース状態)であり、演出モードは通常モードである。
このように、高確高ベース状態において、図14−12(A)に示すように、表示結果を「はずれ」と判定するときは、2%の割合でスーパーリーチ(バトル演出)が実行される一方で、図14−12(B)に示すように、表示結果を「大当り」と判定するときは、95%の割合でスーパーリーチ(バトル演出)が実行される。即ち、大当り遊技状態に制御されるときにスーパーリーチ(バトル演出)が実行される割合は、大当り遊技状態に制御されないときにスーパーリーチ(バトル演出)が実行される割合よりも高くなっている。
また、図14−12(C)及び(D)、並びに、図14−13(M)及び(N)に示すように、確変転落判定で「確変転落あり」と判定された場合には、100%の割合でスーパーリーチ(バトル演出)が実行されている一方で、図14−12(A)及び(B)に示すように、確変転落判定で「確変転落なし」と判定された場合には、表示結果が「はずれ」となるときに2%、表示結果が「大当り」となるときに95%の割合でスーパーリーチ(バトル演出)が実行されている。即ち、確変転落判定で「確変転落あり」と判定されるときにスーパーリーチ(バトル演出)が実行される割合は、確変転落判定で「確変転落なし」と判定されるときにスーパーリーチ(バトル演出)が実行される割合よりも高くなっている。
従って、スーパーリーチ(バトル演出)が実行された場合、遊技者は、遊技者にとって有利な有利状態となる割合が高いことを認識可能であるとともに、遊技者にとって不利な確変転落が発生した割合が高いことも認識可能である。このように、スーパーリーチ(バトル演出)が実行されることによって、遊技者にとって有利な事象と不利な事象の両方を示唆することになるため、スーパーリーチ(バトル演出)に対しての遊技者の興味を一層向上させることができる。
さらに、スーパーリーチ(バトル演出)が実行される契機となった事象が、確変転落の発生であった場合にも、その確変転落判定の対象となった変動表示の実行中に第1設定示唆演出が実行され、高ベース状態が終了する変動表示の実行中に第1設定示唆演出及び第2設定示唆演出が実行されることで、遊技者は、現在遊技を行っている遊技機の設定を把握又は推測することが可能となるため、確変転落が発生したことによる遊技者の落胆を軽減することができる。
(設定示唆演出)
前述したように、大当り遊技状態が終了してから99回目の変動表示が実行されるまでに、表示結果判定で「はずれ」と判定され、確変転落判定で「確変転落あり」と判定されたことに基づいて、その確変転落判定に対応した変動表示の変動パターンとして、引き分けとなるバトル演出及び第1設定示唆演出を伴う「スーパーリーチはずれ(バトル引き分け)+設定示唆演出」の変動パターンが選択される(図14−12(C)を参照)。演出制御用CPU120は、「スーパーリーチはずれ(バトル引き分け)+設定示唆演出」の変動パターンが指定された変動パターン指定コマンドを受信したことに基づいて、第1設定示唆演出を実行する。
また、前述したように、大当り遊技状態が終了してから100回目の変動表示が実行されるときに、当該100回目の変動表示を含む100回目までの変動表示について、確変転落判定で「確変転落あり」と判定されたことに基づいて、当該100回目の変動表示が実行されるときに、表示結果判定で「はずれ」と判定されたことを条件として、敗北となるバトル演出、並びに、第1設定示唆演出及び第2設定示唆演出を伴う「スーパーリーチはずれ(バトル敗北)+設定示唆演出」の変動パターンが選択される。演出制御用CPU120は、「スーパーリーチはずれ(バトル引き分け)+設定示唆演出」の変動パターンが指定された変動パターン指定コマンドを受信したことに基づいて、第1設定示唆演出及び第2設定示唆演出を実行する。
このように、確変転落判定で「確変転落あり」と判定された変動表示、又は、大当り遊技状態が終了してから100回目の変動表示において実行される第1設定示唆演出は、後述する図14−16(6)等に示すように、リーチ状態が成立したときに表示される文字の態様によって、現在設定されている設定値を示唆するものである。具体的には、図14−14(A)に示すように、確変転落判定で「確変転落あり」と判定されたときの変動表示回数が、(1)高確高ベース状態(バトルRUSHモード)に制御されてから50回以下である場合には、第1設定示唆演出において表示させる文字を「リーチ!!」に決定し、(2)高確高ベース状態(バトルRUSHモード)に制御されてから51回以上である場合には、第1設定示唆演出において表示させる文字を「REACH」に決定する。
ここで、(1)において、「リーチ!!」の文字を表示させるときに、現在の設定値が1〜3の何れかである場合には、「リーチ!!」の文字を青色態様で表示させ、現在の設定値が4〜6の何れかである場合には、「リーチ!!」の文字を赤色態様で表示させる。従って、「リーチ!!」の文字が青色態様である場合、設定値が「1」、「2」、及び「3」の何れかであることを示唆しており、「リーチ!!」の文字が赤色態様である場合、設定値が「4」、「5」、及び「6」の何れかであることを示唆していることになる。即ち、青色態様の「リーチ!!」である場合には、設定示唆演出の信頼度が33%(1/3)であり、赤色態様の「リーチ!!」である場合には、設定示唆演出の信頼度が33%(1/3)である。
また、(2)において、「REACH」の文字を表示させるときに、現在の設定値が1〜4の何れかである場合には、「REACH」の文字を青色態様で表示させ、現在の設定値が3〜6の何れかである場合には、「REACH」の文字を赤色態様で表示させる。従って、「REACH」の文字が青色態様である場合、設定値が「1」、「2」、「3」、及び「4」の何れかであることを示唆しており、「REACH」の文字が赤色態様である場合、設定値は「3」、「4」、「5」、及び「6」の何れかであることを示唆している。即ち、青色態様の「REACH」である場合には、設定示唆演出の信頼度が25%(1/4)であり、赤色態様の「REACH」である場合には、設定示唆演出の信頼度が25%(1/4)である。尚、設定値が「3」又は「4」である場合における「REACH」の文字の表示態様は、50%の割合で青色態様又は赤色態様に割り振られる。
また、大当り遊技状態が終了してから100回目の変動表示において実行される第2設定示唆演出は、後述する図14−17(14)等に示すように、バトル演出が終了したタイミング(味方キャラクタが敵キャラクタに敗北したことが報知されたタイミング)で表示されるバトルRUSH終了画像の表示態様(背景、星の数)によって、現在設定されている設定値を示唆するものである。具体的には、図14−14(B)に示すように、確変転落判定で「確変転落あり」と判定されたときの変動表示回数が、(1)高確高ベース状態(バトルRUSHモード)に制御されてから30回以下である場合には、第2設定示唆演出において表示させる背景を「満月背景」に決定し、(2)高確高ベース状態(バトルRUSHモード)に制御されてから31回以上60回以下である場合には、第2設定示唆演出において表示させる背景を「半月背景」に決定し、(3)高確高ベース状態(バトルRUSHモード)に制御されてから61回以上である場合には、第2設定示唆演出において表示させる背景を「三日月背景」に決定する。そして、第2設定示唆演出で表示される星の数は、設定値を示唆するものであり、画像表示装置5の上部に1〜6個の星が表示される。
ここで、(1)において、「満月背景」を表示させるときに、現在の設定値が「p(p=1〜6)」である場合には、p個の星を表示させる。従って、星の数が1個である場合、設定値は「1」であることを示唆しており、星の数が2個である場合、設定値は「2」であることを示唆しており、星の数が3個である場合、設定値は「3」であることを示唆しており、星の数が4個である場合、設定値は「4」であることを示唆しており、星の数が5個である場合、設定値は「5」であることを示唆しており、星の数が6個である場合、設定値は「6」であることを示唆している。即ち、「満月背景」を表示させている場合には、設定示唆演出の信頼度が100%である。
また、(2)において、「半月背景」を表示させるときに、現在の設定値が「q(q=1〜6)」である場合には、q−1個、又はq個の星を表示させる。従って、星の数が1個である場合、設定値は「2」又は「1」であることを示唆しており、星の数が2個である場合、設定値は「3」又は「2」であることを示唆しており、星の数が3個である場合、設定値は「4」又は「3」であることを示唆しており、星の数が4個である場合、設定値は「5」又は「4」であることを示唆しており、星の数が5個である場合、設定値は「6」又は「5」であることを示唆しており、星の数が6個である場合、設定値は「1」又は「6」であることを示唆している。即ち、「半月背景」を表示させている場合には、設定示唆演出の信頼度が50%である。
また、(3)において、「三日月背景」を表示させるときに、現在の設定値が「r(r=1〜6)」である場合には、r−1個、r個、又はr+1個の星を表示させる。従って、星の数が1個である場合、設定値は「2」、「1」、又は「6」であることを示唆しており、星の数が2個である場合、設定値は「3」、「2」、又は「1」であることを示唆しており、星の数が3個である場合、設定値は「4」、「3」、又は「2」であることを示唆しており、星の数が4個である場合、設定値は「5」、「4」、又は「3」であることを示唆しており、星の数が5個である場合、設定値は「6」、「5」、又は「4」であることを示唆しており、星の数が6個である場合、設定値は「1」、「6」、又は「5」であることを示唆している。即ち、「三日月背景」を表示させている場合には、設定示唆演出の信頼度が33%である。
本実施形態では、実際の設定値が1であるときに、上記(2)においてq−1=0となる場合があり、また、上記(3)においてr−1=0となる場合がある。これらの場合において表示させる星の数を0としてしまうと、設定値の範囲(1〜6)と矛盾してしまう。従って、(2)においてq−1=0となる場合、及び、(3)においてr−1=0となる場合には、表示させる星の数を6としている。また、本実施形態では、実際の設定値が6であるときに、上記(3)においてr+1=7となる場合がある。この場合に表示させる星の数を7としてしまうと、設定値の範囲(1〜6)と矛盾してしまう。従って、(3)においてr+1=7となる場合には、実際に表示させる星の数を1としている。
第1設定示唆演出では、「REACH」<「リーチ!!」、の順で設定示唆演出の信頼度が高くなっている。即ち、[確変転落判定で「確変転落あり」と判定された変動表示の回数が高確高ベース状態(バトルRUSHモード)に制御されてから51回以上である場合]に実行される第1設定示唆演出よりも、[確変転落判定で「確変転落あり」と判定された変動表示回数が高確高ベース状態(バトルRUSHモード)に制御されてから50回以下である場合]に実行される第1設定示唆演出の方が、示唆される設定値の信頼度が高いことになる。このように、確変転落判定で「確変転落あり」と判定されたタイミング(高確高ベース状態(バトルRUSHモード)に制御されてからの変動表示の回数)によって、信頼度が異なる第1設定示唆演出を実行可能であるため、確変転落のタイミングと第1設定示唆演出の信頼度とを関連させることが可能となり、第1設定示唆演出の興趣を向上できる。
同様に、第2設定示唆演出では、三日月背景<半月背景<満月背景、の順で設定示唆演出の信頼度が高くなっている。即ち、[確変転落判定で「確変転落あり」と判定された変動表示の回数が高確高ベース状態(バトルRUSHモード)に制御されてから61回以上である場合]に実行される第2設定示唆演出よりも、[確変転落判定で「確変転落あり」と判定された変動表示の回数が高確高ベース状態(バトルRUSHモード)に制御されてから31回以上60回以下である場合]に実行される第2設定示唆演出の方が、示唆される設定値の信頼度が高く、さらに、これよりも、[確変転落判定で「確変転落あり」と判定された変動表示回数が高確高ベース状態(バトルRUSHモード)に制御されてから30回以下である場合]に実行される第2設定示唆演出の方が、示唆される設定値の信頼度が高くなっている。このように、確変転落判定で「確変転落あり」と判定されたタイミング(高確高ベース状態(バトルRUSHモード)に制御されてからの変動表示の回数)によって、信頼度が異なる第2設定示唆演出を実行可能であるので、確変転落のタイミングと第2設定示唆演出の信頼度とを関連させることが可能となり、第2設定示唆演出の興趣を向上できる。
ここで、第1設定示唆演出の信頼度が25%又は33%であるのに対して、第2設定示唆演出の信頼度は33%、50%、又は100%である。従って、第1設定示唆演出における最も高い信頼度33%と、第2設定示唆演出における最も低い信頼度33%とが一致しており、第1設定示唆演出よりも第2設定示唆演出の方が信頼度が高いことになる。そして、第1設定示唆演出及び第2設定示唆演出は、共通の変動パターンに基づく1回の変動表示において実行可能な演出であり、この場合に、第1設定示唆演出が実行された後のタイミングで第2設定示唆演出が実行されることになる。このように、1回の変動表示内において第1設定示唆演出及び第2設定示唆演出が実行される場合に、信頼度の高い第2設定示唆演出が第1設定示唆演出の後に実行されるようにすることで、設定示唆演出に対する遊技者の関心を持続させることができる。
なお、本実施形態では、第2設定示唆演出が実行される場合には、それよりも前のタイミングで必ず第1設定示唆演出が実行される例を示しているが、このような形態に限らず、第2設定示唆演出が実行される場合であっても、第1設定示唆演出が実行されない場合があるようにしても良い。また、第1設定示唆演出が実行される前に第2設定示唆演出が実行される場合があるようにしても良い。
(100回転以内に確変転落した場合の演出例)
次に、大当り遊技状態終了後に高確高ベース状態(バトルRUSHモード)に制御されてから、100回転以内の確変転落判定で「確変転落あり」と判定された場合の演出例に関して、図14−15、図14−16、及び、図14−17を用いて説明する。図14−15は、第1設定示唆演出及び第2設定示唆演出に関連した各演出の実行タイミングを示すタイムチャートであり、図14−16及び図14−17は、第1設定示唆演出及び第2設定示唆演出に関連した演出画像の一例を示す説明図である。
以下に示す例では、パチンコ遊技機1の設定値が「6」に設定されているものとする。なお、CPU103は、パチンコ遊技機1の設定値を指定するコマンドを送信することにより、演出制御用CPU120に設定値を通知している。このコマンドにより通知される設定値は、電源投入時に設定値を変更可能な設定変更モードに制御されなかった場合は電源投入時の設定値であり、電源投入時に設定変更モードに制御された場合は設定変更モード終了時の設定値である。
まず、演出制御用CPU120は、図14−16(1)に示すように、高確高ベース状態(バトルRUSHモード)に制御されてから19回目の変動表示を実行しているものとする。本例では、第2保留記憶数が0の状態で、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、図柄表示エリア5C、及び図柄表示エリア5Rにおいて、飾り図柄の変動表示(図14−15に示すT1のタイミングで開始された変動表示)を実行している。また、アクティブ表示領域01TM003には、現在実行中の変動表示に対応したアクティブ表示01TM001を表示させている。
ここで、演出制御用CPU120は、演出モードをバトルRUSHモードに制御していることに応じて、画像表示装置5の中央部に味方キャラクタ01TM100を表示させるとともに画像表示装置5の左上部に「バトルRUSH」の文字を表示させている。さらに、現在実行中の変動表示が、高ベース状態に制御されてから(バトルRUSHモードに制御してから)19回目の変動表示であることに対応させて、画像表示装置5の左上部(「バトルRUSH」の下方)に「残り81回」の文字を表示させている。
次いで、図14−16(2)に示すように、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、図柄表示エリア5C、及び図柄表示エリア5Rにおいて、飾り図柄の変動表示を実行しているときに(図14−15に示すT2のタイミングで)、新たに入賞球装置6Bへの始動入賞が発生し第2保留記憶数が1となったものとする。このときCPU103は、第2保留記憶数が増加したことを示すコマンドを演出制御用CPU120に送信する。演出制御用CPU120は、第2保留記憶数が増加したことを示すコマンドを受信したことに基づいて、第2保留表示領域01TM006に第2保留表示01TM005を新たに表示させる。
次いで、演出制御用CPU120は、図14−16(3)に示すように、第2保留記憶数が1の状態で、画像表示装置5の図柄表示エリア5Lに飾り図柄の「2」、図柄表示エリア5Cに飾り図柄の「4」、図柄表示エリア5Rに飾り図柄の「6」を確定停止させる。即ち、表示結果が「はずれ」となる飾り図柄の組み合わせを確定停止させる(図14−15に示すT3のタイミング)。
次いで、CPU103は、第2保留記憶数が1であることに基づいて、高確高ベース状態に制御してから20回目の変動表示を実行するときに、確変転落判定で「確変転落あり」と判定し且つ表示結果を「はずれ」と判定したことに基づいて、変動パターンを「スーパーリーチはずれ(バトル引き分け)+設定示唆演出」の変動パターンに決定したものとする。そして、CPU103は、当該変動パターン「スーパーリーチはずれ(バトル引き分け)+設定示唆演出」を指定する変動パターン指定コマンドと、「確変転落あり」を指定する確変転落判定結果指定コマンドとを含む1セットのコマンドを、演出制御用CPU120に送信する。そして、第2特別図柄の変動表示を開始したタイミングで遊技状態を低確高ベース状態に移行させる。
演出制御用CPU120は、「スーパーリーチはずれ(バトル引き分け)+設定示唆演出」を指定する変動パターン指定コマンドを受信したことに基づいて、飾り図柄の変動表示の態様がリーチ態様となり味方キャラクタと敵キャラクタとのバトルが引き分けに終わるバトル演出と、リーチ状態が成立したタイミングで表示される文字の表示態様によって現在の設定値を示唆する第1設定示唆演出とを実行すべきことを認識する。そして、高確高ベース状態に制御されてからの(バトルRUSHモードに制御してからの)変動表示回数に基づいて、第1設定示唆演出の態様を決定する。
ここで、演出制御用CPU120は、高確高ベース状態に制御されてから(バトルRUSHモードに制御してから)50回以内(本例では20回)に確変転落判定で「確変転落あり」と判定されたことに基づいて、当該「確変転落あり」と判定された20回目の変動表示に対応した第1設定示唆演出において表示させる文字を「リーチ!!」に決定し、設定値が「6」に設定されていることに基づいて、「リーチ!!」の文字を赤色態様とすることに決定したものとする。そして、演出制御用CPU120は、図14−16(4)に示すように、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに基づいて、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、図柄表示エリア5C、及び図柄表示エリア5Rにおいて、飾り図柄の変動表示を開始させる(図14−15に示すT4のタイミング)。
ここで、演出制御用CPU120は、第2保留記憶数が0となったことに伴い、アクティブ表示領域01TM003に表示されていたアクティブ表示01TM001を消去すると共に、第2保留表示領域01TM006に表示されていた第2保留表示01TM005をアクティブ表示領域01TM003にシフトさせる。さらに、現在実行中の変動表示が、高ベース状態に制御されてから(バトルRUSHモードに制御してから)20回目の変動表示であることに対応させて、画像表示装置5の左上部(「バトルRUSH」の下方)に「残り80回」の文字を表示させている。
次いで、図14−16(5)に示すように、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、図柄表示エリア5C、及び図柄表示エリア5Rにおいて、飾り図柄の変動表示を実行しているときに(図14−15に示すT5のタイミングで)、新たに入賞球装置6Bへの始動入賞が発生し第2保留記憶数が1となったものとする。このときCPU103は、第2保留記憶数が増加したことを示すコマンドを演出制御用CPU120に送信する。演出制御用CPU120は、第2保留記憶数が増加したことを示すコマンドを受信したことに基づいて、第2保留表示領域01TM006に第2保留表示01TM005を新たに表示させる。
次いで、図14−16(6)に示すように、演出制御用CPU120は、変動パターンにおけるリーチ状態を成立させるべきタイミングにおいて、画像表示装置5の図柄表示エリア5L及び図柄表示エリア5Rに「4」の飾り図柄を停止表示させることによりリーチ状態とする。そして、リーチ状態が成立したタイミングで、画像表示装置5の上部に「リーチ!!」の文字を赤色態様で表示させる第1設定示唆演出を実行する(図14−15に示すT6のタイミング)。
遊技者は、バトルRUSHモードにおいてリーチ状態が成立したときに、「リーチ!!」の文字が赤色態様で表示されていることにより、当該変動表示で確変転落した可能性があることを把握する。また、現在遊技を行っているパチンコ遊技機1の設定値が4〜6の範囲である可能性があること、示唆されている設定値(4〜6)に関しては、実際の設定値に近い値であること(信頼度が高いこと)を把握する。このように、確変転落が発生した変動表示において確変転落が発生したことを示唆する演出が実行されることにより遊技者は残念に思うものの、設定値が高い(4〜6である)可能性があるため、遊技意欲の低下は抑制されることになる。また、バトルRUSHモードで実行可能な残りの変動表示回数が比較的多い(80回)ことから、残り回数で何とか大当りを発生させるよう意欲を持って遊技することになる。
次いで、図14−16(7)に示すように、演出制御用CPU120は、第1設定示唆演出を終了させて、スーパーリーチの変動パターンに対応した演出であるバトル演出を開始する(図14−15に示すT7のタイミング)。このバトル演出の実行に伴い、画像表示装置5に味方キャラクタ01TM100と敵キャラクタ01TM110とを表示させる。
次いで、演出制御用CPU120は、図14−16(8)に示すように、画像表示装置5に味方キャラクタ01TM100と敵キャラクタ01TM110とを表示させた状態のまま、画像表示装置5の上部に「引き分け」の文字を表示させる(図14−15に示すT8のタイミング)。また、演出制御用CPU120は、バトル演出を終了させるとともに、画像表示装置5の図柄表示エリア5Lに飾り図柄の「4」、図柄表示エリア5Cに飾り図柄の「5」、図柄表示エリア5Rに飾り図柄の「4」を確定停止させる。即ち、表示結果が「はずれ」となる飾り図柄の組み合わせを確定停止させる(図14−15に示すT9のタイミング)。
次いで、CPU103は、第2保留記憶数が1であることに基づいて、高ベース状態に制御してから21回目の変動表示を実行するときに、表示結果を「はずれ」と判定したことに基づいて、変動パターンを「非リーチはずれ」の変動パターンに決定したものとする。そして、CPU103は、当該変動パターン「非リーチはずれ」を指定する変動パターン指定コマンドを含む1セットのコマンドを、演出制御用CPU120に送信する。この21回目の変動表示は低確高ベース状態で実行される。
そして、演出制御用CPU120は、図14−16(9)に示すように、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに基づいて、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、図柄表示エリア5C、及び図柄表示エリア5Rにおいて、飾り図柄の変動表示を開始させる(図14−15に示すT10のタイミング)。
ここで、演出制御用CPU120は、第2保留記憶数が0となったことに伴い、アクティブ表示領域01TM003に表示されていたアクティブ表示01TM001を消去すると共に、第2保留表示領域01TM006に表示されていた第2保留表示01TM005をアクティブ表示領域01TM003にシフトさせる。さらに、現在実行中の変動表示が、高ベース状態に制御されてから(バトルRUSHモードに制御してから)21回目の変動表示であることに対応させて、画像表示装置5の左上部(「バトルRUSH」の下方)に「残り79回」の文字を表示させている。
その後、高ベース状態に制御してから99回目の変動表示が実行されるまで、連続して表示結果が「はずれ」になったものとする。この期間の遊技状態は低確高ベース状態となっている。
次いで、CPU103は、第2保留記憶数が3であることに基づいて、高ベース状態に制御してから100回目の変動表示を実行するときに、表示結果を「はずれ」と判定したことに基づいて、変動パターンを「スーパーリーチはずれ(バトル敗北)+設定示唆演出」の変動パターンに決定したものとする。そして、CPU103は、当該変動パターン「スーパーリーチはずれ(バトル敗北)+設定示唆演出」を指定する変動パターン指定コマンドを含む1セットのコマンドを、演出制御用CPU120に送信する。この100回目の変動表示は低確高ベース状態で実行される。
演出制御用CPU120は、「スーパーリーチはずれ(バトル敗北)+設定示唆演出」を指定する変動パターン指定コマンドを受信したことに基づいて、飾り図柄の変動表示の態様がリーチ態様となり味方キャラクタが敵キャラクタに敗北するバトル演出と、リーチ状態が成立したタイミングで表示される文字の表示態様によって現在の設定値を示唆する第1設定示唆演出と、バトル演出が終了したタイミング(味方キャラクタが敵キャラクタに敗北したことが報知されたタイミング)で表示されるバトルRUSH終了画像の表示態様によって現在の設定値を示唆する第2設定示唆演出とを実行すべきことを認識する。そして、高ベース状態に制御されてからの(バトルRUSHモードに制御してからの)変動表示回数に基づいて、第1設定示唆演出の態様及び第2設定示唆演出の態様を決定する。
このとき第1設定示唆演出に関しては、「確変転落あり」と判定されていた変動表示(高確高ベース状態に制御されてから20回目の変動表示)に対応して実行された第1設定示唆演出と同じ態様に決定される。
演出制御用CPU120は、高確高ベース状態に制御されてから(バトルRUSHモードに制御してから)30回以内(本例では20回)に確変転落判定で「確変転落あり」と判定されていたことに基づいて、高ベース状態における100回目の変動表示に対応した第2設定示唆演出において、背景を「満月背景」とすることに決定するとともに、設定値が「6」に設定されていることに基づいて、表示させる星の数を6とすることに決定したものとする。そして、演出制御用CPU120は、図14−16(10)に示すように、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに基づいて、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、図柄表示エリア5C、及び図柄表示エリア5Rにおいて、飾り図柄の変動表示を開始させる(図14−15に示すT11のタイミング)。
ここで、演出制御用CPU120は、第2保留記憶数が2となったことに伴い、アクティブ表示領域01TM003に表示されていたアクティブ表示01TM001を消去すると共に、第2保留表示領域01TM006に表示されていた1つ目の第2保留表示01TM005をアクティブ表示領域01TM003にシフトさせ、2つ目以降の第2保留表示01TM005をアクティブ表示領域01TM003側にシフトさせる。さらに、現在実行中の変動表示が、高ベース状態に制御されてから(バトルRUSHモードに制御してから)100回目の変動表示であることに対応させて、画像表示装置5の左上部(「バトルRUSH」の下方)に「残り0回」の文字を表示させている。遊技者は、高ベース状態(バトルRUSHモード)で実行される最後の変動表示となるかもしれないため、当該変動表示において実行される演出に注目することになる。
次いで、図14−17(11)に示すように、演出制御用CPU120は、変動パターンにおけるリーチ状態を成立させるべきタイミングにおいて、画像表示装置5の図柄表示エリア5L及び図柄表示エリア5Rに「2」の飾り図柄を停止表示させることによりリーチ状態とする。そして、リーチ状態が成立したタイミングで、画像表示装置5の上部に「リーチ!!」の文字を赤色態様で表示させる第1設定示唆演出を実行する(図14−15に示すT12のタイミング)。
遊技者は、バトルRUSHモードにおいてリーチ状態が成立したときに、「リーチ!!」の文字が赤色態様で表示されていることにより、当該変動表示を含む高ベース状態(バトルRUSHモード)で実行されたこれまでの変動表示のうち、比較的早い段階(1〜50回転)で実行された変動表示で確変転落した可能性があることを把握する。また、現在遊技を行っているパチンコ遊技機1の設定値が4〜6の範囲である可能性があること、示唆されている設定値(4〜6)に関しては、実際の設定値に近い値であること(信頼度が高いこと)を把握する。このように、第1設定示唆演出を、実行タイミングを異ならせて複数回実行可能とすることにより、仮に、遊技者が、確変転落となった変動表示が実行されているときの第1設定示唆演出を見逃したとしても、再度実行される第1設定示唆演出は見ることができるようになる。
次いで、図14−17(12)に示すように、演出制御用CPU120は、第1設定示唆演出を終了させて、スーパーリーチの変動パターンに対応した演出であるバトル演出を開始する(図14−15に示すT13のタイミング)。このバトル演出の実行に伴い、画像表示装置5に味方キャラクタ01TM100と敵キャラクタ01TM110とを表示させるとともに、味方キャラクタ01TM100及び敵キャラクタ01TM110の上方(画像表示装置5の上部)に、「敗北ならRUSH終了、引き分けならRUSH継続」という文字を表示させる。即ち、味方キャラクタが敵キャラクタに敗北するバトル演出が実行された場合には高ベース状態が今回(100回目の変動表示)で終了し、味方キャラクタと敵キャラクタとのバトルが引き分けに終わるバトル演出が実行された場合には高ベース状態が次回以降(101回目以降の変動表示)も継続することを遊技者に示す演出となっている。
遊技者にとっては、この時点において確変転落が既に示唆されてはいるものの報知はされていないため、確変転落を確信するまでには到っていない。従って、高ベース状態(低確高ベース状態)がこれで終了するか又は高ベース状態(高確高ベース状態)が継続するのかが明確には分からない状況である。このような状況において、高ベース状態(高確高ベース状態)が継続することを示唆することにより、遊技者に期待感を持たせることができる。
本例では、「スーパーリーチはずれ(バトル敗北)+設定示唆演出」の変動パターンに基づいて変動表示が実行されているため、図14−17(13)に示すように、味方キャラクタ01TM100が敵キャラクタ01TM110に敗北するバトル演出が実行される(図14−15に示すT14のタイミング)。演出制御用CPU120は、味方キャラクタ01TM100が敵キャラクタ01TM110に敗北したタイミングで、画像表示装置5の図柄表示エリア5Lに飾り図柄の「2」、図柄表示エリア5Cに飾り図柄の「3」、図柄表示エリア5Rに飾り図柄の「2」を停止表示させる。これにより、遊技者は、表示結果が「はずれ」となり、この100回目の変動表示で高ベース状態が終了することを把握する。
次いで、図14−17(14)に示すように、演出制御用CPU120は、バトル演出を終了させると共に、第2設定示唆演出を実行する(図14−15に示すT15のタイミング)。前述したように、演出制御用CPU120は、高ベース状態に制御されてから(バトルRUSHモードに制御してから)30回以内の確変転落判定で「確変転落あり」と判定されていたことに基づいて、背景を「満月背景」とすることに決定するとともに、設定値が「6」に設定されていることに基づいて、表示させる星の数を6とすることに決定している。この決定に基づいて、演出制御用CPU120は、バトルRUSHモードが終了したことを報知するバトルRUSH終了画像01TM300として「満月背景」であり、星の数が「6」となっている画像を表示させる。このバトルRUSH終了画像01TM300には、画面中央に表示される「バトルRUSH終了」の文字が含まれる。
遊技者は、バトルRUSH終了画像01TM300を見ることにより、バトルRUSHモード(高ベース状態)が終了したことを把握する。そして、バトルRUSH終了画像01TM300が「満月背景」となっていることと、表示されている星の数が6であることから、当該変動表示を含む高ベース状態(バトルRUSHモード)で実行されたこれまでの変動表示のうち、比較的早い段階(1〜30回転)で実行された変動表示で確変転落したことを把握する。また、現在遊技を行っているパチンコ遊技機1の設定値が6であり、示唆されている設定値(6)に関しては、実際の設定値であること(信頼度が100%であること)を把握する。
このように、高ベース状態(バトルRUSHモード)が終了する変動表示において、既に確変転落して低確状態となっていることが報知されることにより遊技者は残念に思うものの、示唆された設定値が高い(6である)ため、遊技意欲の低下は抑制されることになる。遊技者は、高ベース状態(バトルRUSHモード)は終了したものの、高い確率で次の大当りを期待できるため、引き続き大当りを発生させるよう意欲を持って遊技することになる。
次いで、CPU103は、大当り遊技状態が終了してから(高ベース状態に制御してから)100回目の変動表示が終了したことに基づいて、低確高ベース状態を終了させて低確低ベース状態(通常状態)に制御する(図14−15に示すT16のタイミング)。また、演出制御用CPU120は、第2設定示唆演出を終了させると共に、画像表示装置5の図柄表示エリア5Lに飾り図柄の「2」、図柄表示エリア5Cに飾り図柄の「3」、図柄表示エリア5Rに飾り図柄の「2」を確定停止させる。即ち、表示結果が「はずれ」となる飾り図柄の組み合わせを確定停止させる。
以上に示したように、CPU103は、大当り遊技状態終了後に高確高ベース状態に制御した後、確変転落判定で「確変転落あり」と判定したことに基づいて、当該確変転落判定に対応した変動表示を開始したタイミングで遊技状態を低確高ベース状態に移行させている。一方で、演出制御用CPU120は、大当り遊技状態終了後に高確高ベース状態に制御されたことに対応して演出モードをバトルRUSHモードに制御した後、確変転落判定結果指定コマンドにより「確変転落あり」と指定された場合でも、引き続き100回目の変動表示が終了するまでバトルRUSHモードを継続する。このように、高確高ベース状態と低確高ベース状態とで、共通の演出モードに制御されることで、遊技者は、飾り図柄の背景画像やリーチ演出画像(バトル演出に関する画像)だけでは確変転落したか否かを判別し難くなる。これにより、確変転落後の遊技意欲低下を抑制するとともに、設定示唆演出に対しての関心を高めることが可能となる。
(101回転以降に確変転落した場合の演出例)
次に、大当り遊技状態終了後に高確高ベース状態(バトルRUSHモード)に制御されてから、101回転以降の確変転落判定で「確変転落あり」と判定された場合の演出例に関して、図14−18、図14−19、及び、図14−20を用いて説明する。図14−18は、第1設定示唆演出及び第2設定示唆演出に関連した各演出の実行タイミングを示すタイムチャートであり、図14−19及び図14−20は、第1設定示唆演出及び第2設定示唆演出に関連した演出画像の一例を示す説明図である。なお、以下に示す例では、パチンコ遊技機1の設定値が「2」に設定されているものとする。
まず、演出制御用CPU120は、図14−19(1)に示すように、高確高ベース状態(バトルRUSHモード)に制御されてから99回目の変動表示を実行しているものとする。本例では、第2保留記憶数が3の状態で、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、図柄表示エリア5C、及び図柄表示エリア5Rにおいて、飾り図柄の変動表示(図14−18に示すT1のタイミングで開始された変動表示)を実行している。また、アクティブ表示領域01TM003には、現在実行中の変動表示に対応したアクティブ表示01TM001を表示させており、第2保留表示領域01TM006には、3つの第2保留表示01TM005を表示させている。
ここで、演出制御用CPU120は、演出モードをバトルRUSHモードに制御していることに応じて、画像表示装置5の中央部に味方キャラクタ01TM100を表示させるとともに画像表示装置5の左上部に「バトルRUSH」の文字を表示させている。さらに、現在実行中の変動表示が、高ベース状態に制御されてから(バトルRUSHモードに制御してから)99回目の変動表示であることに対応させて、画像表示装置5の左上部(「バトルRUSH」の下方)に「残り1回」の文字を表示させている。
次いで、演出制御用CPU120は、図14−19(2)に示すように、第2保留記憶数が3の状態で、画像表示装置5の図柄表示エリア5Lに飾り図柄の「4」、図柄表示エリア5Cに飾り図柄の「5」、図柄表示エリア5Rに飾り図柄の「2」を確定停止させる。即ち、表示結果が「はずれ」となる飾り図柄の組み合わせを確定停止させる(図14−18に示すT2のタイミング)。
次いで、CPU103は、第2保留記憶数が3であることに基づいて、高確高ベース状態に制御してから100回目の変動表示を実行するときに、表示結果を「はずれ」と判定したことに基づいて、変動パターンを「スーパーリーチはずれ(バトル引き分け)」の変動パターンに決定したものとする。即ち、100回目の変動表示までに確変転落判定で「確変転落あり」と判定されなかったことに基づいて、設定示唆演出を伴わない変動パターンに決定する。そして、CPU103は、当該変動パターン「スーパーリーチはずれ(バトル引き分け)」を指定する変動パターン指定コマンドを含む1セットのコマンドを、演出制御用CPU120に送信する。この100回目の変動表示は高確高ベース状態で実行される。
演出制御用CPU120は、図14−19(3)に示すように、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに基づいて、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、図柄表示エリア5C、及び図柄表示エリア5Rにおいて、飾り図柄の変動表示を開始させる(図14−18に示すT3のタイミング)。
ここで、演出制御用CPU120は、第2保留記憶数が2となったことに伴い、アクティブ表示領域01TM003に表示されていたアクティブ表示01TM001を消去すると共に、第2保留表示領域01TM006に表示されていた1つ目の第2保留表示01TM005をアクティブ表示領域01TM003にシフトさせ、2つ目以降の第2保留表示01TM005をアクティブ表示領域01TM003側にシフトさせる。さらに、現在実行中の変動表示が、高ベース状態に制御されてから(バトルRUSHモードに制御してから)100回目の変動表示であることに対応させて、画像表示装置5の左上部(「バトルRUSH」の下方)に「残り0回」の文字を表示させている。
次いで、図14−19(4)に示すように、演出制御用CPU120は、変動パターンにおけるリーチ状態を成立させるべきタイミングにおいて、画像表示装置5の図柄表示エリア5L及び図柄表示エリア5Rに「2」の飾り図柄を停止表示させることによりリーチ状態とする。そして、リーチ状態が成立したタイミングで、画像表示装置5の上部に「REACH」の文字を青色態様で表示させる(図14−18に示すT4のタイミング)。
ここで、演出制御用CPU120は、設定示唆演出を伴わない変動パターンにおけるリーチ演出では、バトルRUSHモードに制御してから(高確高ベース状態に制御されてから)の変動表示回数に基づいて、表示させる文字を「リーチ!!」又は「REACH」の何れかに決定する。具体的には、バトルRUSHモードに制御してから50回以下である場合には、表示させる文字を「リーチ!!」に決定し、バトルRUSHモードに制御してから51回以上である場合には、表示させる文字を「REACH」に決定する。
また、演出制御用CPU120は、設定示唆演出を伴わない変動パターンにおけるリーチ演出では、表示結果に基づいて、表示させる文字の表示色(態様)を決定する。具体的には、表示結果が「はずれ」となる場合には表示結果が「大当り」となる場合よりも高い割合で青色態様に決定し、表示結果が「大当り」となる場合には表示結果が「はずれ」となる場合よりも高い割合で赤色態様に決定する。従って、遊技者は、バトルRUSHモードにおいて、リーチ状態が成立したタイミングで表示された文字を見ただけでは、確変転落の有無を見抜くことは困難である。
次いで、図14−19(5)に示すように、演出制御用CPU120は、スーパーリーチの変動パターンに対応した演出であるバトル演出を開始する(図14−18に示すT5のタイミング)。このバトル演出の実行に伴い、画像表示装置5に味方キャラクタ01TM100と敵キャラクタ01TM110とを表示させるとともに、味方キャラクタ01TM100及び敵キャラクタ01TM110の上方(画像表示装置5の上部)に、「敗北ならRUSH終了、引き分けならRUSH継続」という文字を表示させる。即ち、味方キャラクタが敵キャラクタに敗北するバトル演出が実行された場合には高ベース状態が今回(100回目の変動表示)で終了し、味方キャラクタと敵キャラクタとのバトルが引き分けに終わるバトル演出が実行された場合には高ベース状態が次回以降(101回目以降の変動表示)も継続することを遊技者に示す演出となっている。
本例では、「スーパーリーチはずれ(バトル引き分け)」の変動パターンに基づいて変動表示が実行されているため、図14−19(6)に示すように、味方キャラクタ01TM100と敵キャラクタ01TM110とが引き分けで終わるバトル演出が実行される(図14−18に示すT6のタイミング)。演出制御用CPU120は、味方キャラクタ01TM100と敵キャラクタ01TM110とが引き分けたタイミングで、画像表示装置5の図柄表示エリア5Lに飾り図柄の「2」、図柄表示エリア5Cに飾り図柄の「3」、図柄表示エリア5Rに飾り図柄の「2」を停止表示させる。これにより、遊技者は、表示結果が「はずれ」となり、高ベース状態が次回以降(101回目以降の変動表示)も継続することを把握する。
次いで、CPU103は、第2保留記憶数が2であることに基づいて、高確高ベース状態に制御してから101回目の変動表示を実行するときに、表示結果を「はずれ」と判定したことに基づいて、変動パターンを「非リーチはずれ」の変動パターンに決定したものとする。そして、CPU103は、当該変動パターン「非リーチはずれ」を指定する変動パターン指定コマンドを含む1セットのコマンドを、演出制御用CPU120に送信する。この101回目の変動表示は高確高ベース状態で実行される。
そして、演出制御用CPU120は、図14−19(7)に示すように、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに基づいて、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、図柄表示エリア5C、及び図柄表示エリア5Rにおいて、飾り図柄の変動表示を開始させる(図14−18に示すT8のタイミング)。
ここで、演出制御用CPU120は、第2保留記憶数が1となったことに伴い、アクティブ表示領域01TM003に表示されていたアクティブ表示01TM001を消去すると共に、、第2保留表示領域01TM006に表示されていた1つ目の第2保留表示01TM005をアクティブ表示領域01TM003にシフトさせ、2つ目以降の第2保留表示01TM005をアクティブ表示領域01TM003側にシフトさせる。さらに、現在実行中の変動表示が、高ベース状態に制御されてから(バトルRUSHモードに制御してから)101回目の変動表示であることに対応させて、前述したように画像表示装置5の左上部(「バトルRUSH」の下方)に「残り?回」の文字を表示させている。遊技者は、「残り?回」の文字が表示されている期間は、高ベース状態(バトルRUSHモード)で実行される最後の変動表示となるかもしれないため、当該変動表示において実行される演出に注目することになる。
次いで、図14−19(8)に示すように、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、図柄表示エリア5C、及び図柄表示エリア5Rにおいて、飾り図柄の変動表示を実行しているときに(図14−18に示すT9のタイミングで)、新たに入賞球装置6Bへの始動入賞が発生し第2保留記憶数が2となったものとする。このときCPU103は、第2保留記憶数が増加したことを示すコマンドを演出制御用CPU120に送信する。演出制御用CPU120は、第2保留記憶数が増加したことを示すコマンドを受信したことに基づいて、第2保留表示領域01TM006に第2保留表示01TM005を新たに表示させる。
その後、高ベース状態に制御してから123回目の変動表示が実行されるまで、連続して表示結果が「はずれ」になったものとする。この期間の遊技状態は高確高ベース状態となっている。
次いで、演出制御用CPU120は、高確高ベース状態(バトルRUSHモード)に制御されてから124回目の変動表示を実行しているものとする。本例では、第2保留記憶数が0の状態で、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、図柄表示エリア5C、及び図柄表示エリア5Rにおいて、飾り図柄の変動表示(図14−18に示すT10のタイミングで開始された変動表示)を実行している。また、アクティブ表示領域01TM003には、現在実行中の変動表示に対応したアクティブ表示01TM001を表示させている。
次いで、図14−19(9)に示すように、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、図柄表示エリア5C、及び図柄表示エリア5Rにおいて、飾り図柄の変動表示を実行しているときに(図14−18に示すT11のタイミングで)、新たに入賞球装置6Bへの始動入賞が発生し第2保留記憶数が1となったものとする。このときCPU103は、第2保留記憶数が増加したことを示すコマンドを演出制御用CPU120に送信する。演出制御用CPU120は、第2保留記憶数が増加したことを示すコマンドを受信したことに基づいて、第2保留表示領域01TM006に第2保留表示01TM005を新たに表示させる。
次いで、演出制御用CPU120は、図14−19(10)に示すように、第2保留記憶数が1の状態で、画像表示装置5の図柄表示エリア5Lに飾り図柄の「5」、図柄表示エリア5Cに飾り図柄の「1」、図柄表示エリア5Rに飾り図柄の「2」を確定停止させる。即ち、表示結果が「はずれ」となる飾り図柄の組み合わせを確定停止させる(図14−18に示すT12のタイミング)。
次いで、CPU103は、第2保留記憶数が1であることに基づいて、高確高ベース状態に制御してから125回目の変動表示を実行するときに、確変転落判定で「確変転落あり」と判定し且つ表示結果を「はずれ」と判定したことに基づいて、変動パターンを「スーパーリーチはずれ(バトル敗北)+設定示唆演出」の変動パターンに決定したものとする。そして、CPU103は、当該変動パターン「スーパーリーチはずれ(バトル敗北)+設定示唆演出」を指定する変動パターン指定コマンドと、「確変転落あり」を指定する確変転落判定結果指定コマンドとを含む1セットのコマンドを、演出制御用CPU120に送信する。そして、第2特別図柄の変動表示を開始したタイミングで遊技状態を低確低ベース状態に移行させる。
演出制御用CPU120は、「スーパーリーチはずれ(バトル敗北)+設定示唆演出」を指定する変動パターン指定コマンドを受信したことに基づいて、飾り図柄の変動表示の態様がリーチ態様となり味方キャラクタが敵キャラクタに敗北するバトル演出と、リーチ状態が成立したタイミングで表示される文字の表示態様によって現在の設定値を示唆する第1設定示唆演出と、バトル演出が終了したタイミング(味方キャラクタが敵キャラクタに敗北したことが報知されたタイミング)で表示されるバトルRUSH終了画像の表示態様によって現在の設定値を示唆する第2設定示唆演出と、を実行すべきことを認識する。そして、高確高ベース状態に制御されてからの(バトルRUSHモードに制御してからの)変動表示回数に基づいて、第1設定示唆演出の態様及び第2設定示唆演出の態様を決定する。
演出制御用CPU120は、高確高ベース状態に制御されてから(バトルRUSHモードに制御してから)61回以降(本例では125回)に確変転落判定で「確変転落あり」と判定されたことに基づいて、当該「確変転落あり」と判定された125回目の変動表示に対応した第1設定示唆演出において表示させる文字を「REACH」に決定し、設定値が「2」に設定されていることに基づいて、「リーチ!!」の文字を青色態様とすることに決定したものとする。また、演出制御用CPU120は、高確高ベース状態に制御されてから(バトルRUSHモードに制御してから)51回以降(本例では125回)に確変転落判定で「確変転落あり」と判定されていたことに基づいて、高ベース状態における125回目の変動表示に対応した第2設定示唆演出において、背景を「三日月背景」とすることに決定するとともに、設定値が「2」に設定されていることに基づいて、表示させる星の数を3とすることに決定したものとする。
そして、演出制御用CPU120は、図14−20(11)に示すように、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに基づいて、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、図柄表示エリア5C、及び図柄表示エリア5Rにおいて、飾り図柄の変動表示を開始させる(図14−18に示すT13のタイミング)。
ここで、演出制御用CPU120は、第2保留記憶数が0となったことに伴い、アクティブ表示領域01TM003に表示されていたアクティブ表示01TM001を消去すると共に、第2保留表示領域01TM006に表示されていた第2保留表示01TM005をアクティブ表示領域01TM003にシフトさせる。さらに、現在実行中の変動表示が、高ベース状態に制御されてから(バトルRUSHモードに制御してから)125回目の変動表示であることに対応させて、画像表示装置5の左上部(「バトルRUSH」の下方)に「残り?回」の文字を表示させている。
次いで、図14−20(12)に示すように、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、図柄表示エリア5C、及び図柄表示エリア5Rにおいて、飾り図柄の変動表示を実行しているときに(図14−18に示すT14のタイミングで)、新たに入賞球装置6Bへの始動入賞が発生し第2保留記憶数が1となったものとする。このときCPU103は、第2保留記憶数が増加したことを示すコマンドを演出制御用CPU120に送信する。演出制御用CPU120は、第2保留記憶数が増加したことを示すコマンドを受信したことに基づいて、第2保留表示領域01TM006に第2保留表示01TM005を新たに表示させる。
次いで、図14−20(13)に示すように、演出制御用CPU120は、変動パターンにおけるリーチ状態を成立させるべきタイミングにおいて、画像表示装置5の図柄表示エリア5L及び図柄表示エリア5Rに「2」の飾り図柄を停止表示させることによりリーチ状態とする。そして、リーチ状態が成立したタイミングで、画像表示装置5の上部に「REACH」の文字を青色態様で表示させる第1設定示唆演出を実行する(図14−18に示すT15のタイミング)。
次いで、図14−20(14)に示すように、演出制御用CPU120は、第1設定示唆演出を終了させて、スーパーリーチの変動パターンに対応した演出であるバトル演出を開始する(図14−18に示すT16のタイミング)。このバトル演出の実行に伴い、画像表示装置5に味方キャラクタ01TM100と敵キャラクタ01TM110とを表示させるとともに、味方キャラクタ01TM100及び敵キャラクタ01TM110の上方(画像表示装置5の上部)に、「敗北ならRUSH終了、勝利なら大当り!!」という文字を表示させる。即ち、味方キャラクタが敵キャラクタに敗北するバトル演出が実行された場合には高ベース状態が今回(125回目の変動表示)で終了し、味方キャラクタが敵キャラクタに勝利するバトル演出が実行された場合には大当り遊技状態に制御されることを遊技者に示す演出となっている。
遊技者にとっては、この時点において第1設定示唆演出により確変転落が既に示唆されてはいるものの報知はされていないため、確変転落を確信するまでには到っていない。従って、高ベース状態(高確高ベース状態)がこれで終了するか又は高ベース状態(高確高ベース状態)が継続するのかが明確には分からない状況である。このような状況において、高ベース状態(高確高ベース状態)が継続することを示唆することにより、遊技者に期待感を持たせることができる。また、表示結果が「大当り」となることも示唆することにより、遊技者に期待感を持たせることができる。
本例では、「スーパーリーチはずれ(バトル敗北)+設定示唆演出」の変動パターンに基づいて変動表示が実行されているため、図14−20(15)に示すように、味方キャラクタ01TM100が敵キャラクタ01TM110に敗北するバトル演出が実行される(図14−18に示すT17のタイミング)。演出制御用CPU120は、味方キャラクタ01TM100が敵キャラクタ01TM110に敗北したタイミングで、画像表示装置5の図柄表示エリア5Lに飾り図柄の「2」、図柄表示エリア5Cに飾り図柄の「3」、図柄表示エリア5Rに飾り図柄の「2」を停止表示させる。これにより、遊技者は、表示結果が「はずれ」となり、この125回目の変動表示で高ベース状態が終了したことを把握する。
次いで、図14−20(16)に示すように、演出制御用CPU120は、バトル演出を終了させると共に、第2設定示唆演出を実行する(図14−18に示すT18のタイミング)。前述したように、演出制御用CPU120は、高ベース状態に制御されてから(バトルRUSHモードに制御してから)61回以降の確変転落判定で「確変転落あり」と判定されたことに基づいて、背景を「三日月背景」とすることに決定するとともに、設定値が「2」に設定されていることに基づいて、表示させる星の数を3とすることに決定している。この決定に基づいて、演出制御用CPU120は、バトルRUSHモードが終了したことを報知するバトルRUSH終了画像01TM300として「三日月背景」であり、星の数が「3」となっている画像を表示させる。このバトルRUSH終了画像01TM300には、画面中央に表示される「バトルRUSH終了」の文字が含まれる。
次いで、CPU103は、大当り遊技状態が終了してから(高ベース状態に制御してから)125回目の変動表示が終了したことに基づいて、継続して低確低ベース状態(通常状態)に制御する(図14−18に示すT19のタイミング)。また、演出制御用CPU120は、第2設定示唆演出を終了させると共に、画像表示装置5の図柄表示エリア5Lに飾り図柄の「2」、図柄表示エリア5Cに飾り図柄の「3」、図柄表示エリア5Rに飾り図柄の「2」を確定停止させる。即ち、表示結果が「はずれ」となる飾り図柄の組み合わせを確定停止させる。
以上に示したように、CPU103は、大当り遊技状態終了後に高確高ベース状態に制御した後、101回目以降の確変転落判定で「確変転落あり」と判定したことに基づいて、当該確変転落判定に対応した変動表示を開始したタイミングで遊技状態を低確低ベース状態に移行させている。演出制御用CPU120は、大当り遊技状態終了後に高確高ベース状態に制御されたことに対応して演出モードをバトルRUSHモードに制御した後、101回目以降の変動表示に対応した確変転落判定結果指定コマンドにより「確変転落あり」と指定されるまでバトルRUSHモードを継続し、「確変転落あり」と指定された変動表示で第1設定示唆演出及び第2設定示唆演出を実行するとともにバトルRUSHモードを終了させる。このように、遊技状態が高確状態から低確状態に移行する契機となった変動表示において第1設定示唆演出及び第2設定示唆演出を実行可能とすることにより、設定示唆演出が実行されるタイミングを多様化して、確変転落判定が実行される遊技機の興趣を向上させることができる。
以上に示したように、高ベース状態に対応したバトルRUSHモードに制御されている状態で、100回目又は100回目以降の変動表示においてバトル演出が実行された場合、(1)味方キャラクタが敵キャラクタに勝利すると表示結果が「大当り」となり大当り遊技状態に制御され、(2)味方キャラクタと敵キャラクタとのバトルが引き分けに終わると表示結果が「はずれ」となるが高ベース状態(バトルRUSHモード)は継続することになり、(3)味方キャラクタが敵キャラクタに敗北すると表示結果が「はずれ」となり高ベース状態(バトルRUSHモード)が終了することになる。これにより、バトルRUSHモードに制御されてから100回目及び101回目以降の変動表示に対応して実行されるバトル演出への関心を高めることができる。
(高確高ベース状態移行後の100変動以内で確変転落する場合の変形例)
前述した例では、高確高ベース状態(バトルRUSHモード)に移行してから100回以内に「確変転落あり」と判定された場合には、「確変転落あり」と判定された変動表示で第1設定示唆演出のみを実行して第2設定示唆演出は実行せず、高ベース状態が終了する100回目の変動表示で第1設定示唆演出及び第2設定示唆演出の両方を実行している。このような形態に限らず、「確変転落あり」と判定された変動表示で第1設定示唆演出及び第2設定示唆演出の両方を実行しても良い。
また、前述した例では、高確高ベース状態(バトルRUSHモード)に移行してから100回以内に「確変転落あり」と判定された場合には、「確変転落あり」と判定された変動表示で低確高ベース状態に移行させるが、演出モードに関してはバトルRUSHモードを継続させている。このような形態に限らず、高確高ベース状態(バトルRUSHモード)に移行してから100回以内に「確変転落あり」と判定された場合に、演出モードを、低確高ベース状態となったことを把握可能な他の演出モードに変更するようにしても良い。
以下に示す例では、高確高ベース状態(バトルRUSHモード)に移行してから99回以内に「確変転落あり」と判定された場合に、「確変転落あり」と判定された変動表示で第1設定示唆演出及び第2設定示唆演出を実行して、次の変動表示から100回目の変動表示までは、低確高ベース状態であることを把握可能なチャンスタイムに制御するようにしている。図14−21は、高確高ベース状態に制御されてから99回以内に確変転落判定で「確変転落あり」と判定された場合の遊技フローを示す説明図である。
また、図14−21の例では、遊技状態に対応した複数の演出モードが設けられており、演出制御用CPU120は、複数の演出モードのうちの現在の遊技状態に対応した演出モードに制御可能である。具体的には、通常状態(低確低ベース状態)では、飾り図柄の背景画像としてキャラクタが表示されない通常モードに制御可能であり、高確高ベース状態では、前述したように、飾り図柄の背景画像として味方キャラクタ01TM100が画面中央部に表示されるバトルRUSHモードに制御可能であり、低確高ベース状態では、後述する図14−23及び図14−24に示すように、飾り図柄の背景画像として、雲が画面上部に表示されると共に味方キャラクタ01TM100が画面中央部に表示されるチャンスタイムに制御可能となっている。
図14−21(C)に示すように、遊技状態が通常状態(低確低ベース状態)に制御されており、演出モードが通常モードに制御されているときに変動表示が開始されて、変動表示の表示結果が「大当り」となった場合には、大当り遊技状態に制御され、大当り遊技状態終了後に、遊技状態が高確高ベース状態に制御され、演出モードはバトルRUSHモードに制御されることになる。
そして、CPU103は、遊技状態を高確高ベース状態に制御している状態で変動表示を開始するときに確変転落判定を実行する。
ここで、CPU103は、高確高ベース状態において、これから実行しようとする変動表示が、大当り遊技状態終了後(高確高ベース状態移行後)から99回目以内の変動表示である場合に、確変転落判定で「確変転落なし」と判定し、且つ、表示結果を「はずれ」と判定したことに基づいて、図14−12(A)に示す高確高ベース時における確変転落非当選用のはずれ用変動パターン決定テーブルに基づいて変動パターンを決定する。
また、CPU103は、高確高ベース状態において、これから実行しようとする変動表示が、大当り遊技状態終了後(高確高ベース状態移行後)から99回目以内の変動表示である場合に、確変転落判定で「確変転落なし」と判定し、且つ、表示結果を「大当り」と判定したことに基づいて、図14−12(B)に示す高確高ベース時における確変転落非当選用の大当り用変動パターン判決定テーブルに基づいて変動パターンを決定する。
CPU103は、保留記憶数減算指定コマンド、表示結果指定コマンド、及び変動パターン指定コマンドとともに、「確変転落なし」を指定する確変転落判定結果指定コマンドを1セットのコマンドに含めて演出制御用CPU120に送信する。1セットのコマンドを受信した演出制御用CPU120は、バトルRUSHモード移行後(大当り遊技状態終了後)から「確変転落あり」を指定する確変転落判定結果指定コマンドを受信していないことに基づいて、バトルRUSHモードを継続させる。
一方、CPU103は、高確高ベース状態において、これから実行しようとする変動表示が、大当り遊技状態終了後(高確高ベース状態移行後)から99回目以内の変動表示である場合に、確変転落判定で「確変転落あり」と判定し、且つ、表示結果を「はずれ」と判定したことに基づいて、図14−12(G)に示す、はずれ用変動パターン決定テーブルに基づいて変動パターンを決定する。本例では、飾り図柄の変動表示の態様がリーチ態様となり味方キャラクタが敵キャラクタに敗北するバトル演出と、リーチ状態が成立したタイミングで表示される文字の表示態様によって現在の設定値を示唆する第1設定示唆演出と、バトル演出が終了したタイミング(味方キャラクタが敵キャラクタに敗北したことが報知されたタイミング)で表示されるバトルRUSH終了画像の表示態様によって現在の設定値を示唆する第2設定示唆演出とが実行される「スーパーリーチはずれ(バトル敗北)+設定示唆演出」の変動パターンが設けられている。図14−12(G)の例では、100%の割合で「スーパーリーチはずれ(バトル敗北)+設定示唆演出」の変動パターンに決定される。
また、CPU103は、高確高ベース状態において、これから実行しようとする変動表示が、大当り遊技状態終了後(高確高ベース状態移行後)から99回目以内の変動表示である場合に、確変転落判定で「確変転落あり」と判定し、且つ、表示結果を「大当り」と判定したことに基づいて、図14−12(D)に示す確変転落当選用の大当り用変動パターン決定テーブルに基づいて変動パターンを決定する。
CPU103は、保留記憶数減算指定コマンド、表示結果指定コマンド、及び変動パターン指定コマンドとともに、「確変転落あり」を指定する確変転落判定結果指定コマンドを1セットのコマンドに含めて演出制御用CPU120に送信する。1セットのコマンドを受信した演出制御用CPU120は、バトルRUSHモードに制御している状態で「確変転落あり」を指定する確変転落判定結果指定コマンドを受信したことに基づいて、バトルRUSHモードを今回の変動表示で終了させて、次回の変動表示からチャンスタイムに移行させる。
CPU103は、確変転落判定で「確変転落あり」と判定したことに基づいて、変動表示を開始したタイミングで遊技状態を低確高ベース状態に移行させる。
CPU103は、低確高ベース状態において、これから実行しようとする変動表示が、大当り遊技状態終了後(高ベース状態移行後)から100回目以内の変動表示である場合に、表示結果を「はずれ」と判定したことに基づいて、図14−12(E)に示す低確高ベース時におけるはずれ用変動パターン決定テーブルに基づいて変動パターンを決定する。
また、CPU103は、低確高ベース状態において、これから実行しようとする変動表示が、大当り遊技状態終了後(高ベース状態移行後)から100回目以内の変動表示である場合に、表示結果を「大当り」と判定したことに基づいて、図14−12(F)に示す低確高ベース時における大当り用変動パターン決定テーブルに基づいて変動パターンを決定する。
そして、CPU103は、大当り遊技状態が終了してから(高ベース状態に制御してから)100回目の変動表示が終了したことに応じて、低確高ベース状態を終了させる。これにより、次回(大当り遊技状態終了後101回目)の変動表示は通常状態(低確低ベース状態)で実行されることになる。また、演出制御用CPU120は、バトルRUSHモードに移行してから(大当り遊技状態が終了してから)100回目の変動表示が終了したことに応じて、チャンスタイムを終了させる。これにより、次回(大当り遊技状態終了後101回目)の変動表示は通常モードで実行されることになる。
図14−22は、第1設定示唆演出及び第2設定示唆演出に関連した各演出の実行タイミングを示すタイムチャートであり、図14−23及び図14−24は、第1設定示唆演出及び第2設定示唆演出に関連した演出画像を示す説明図である。以下に示す例では、パチンコ遊技機1の設定値が「6」に設定されているものとする。
まず、演出制御用CPU120は、図14−23(1)に示すように、高確高ベース状態(バトルRUSHモード)に制御されてから19回目の変動表示を実行しているものとする。本例では、第2保留記憶数が0の状態で、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、図柄表示エリア5C、及び図柄表示エリア5Rにおいて、飾り図柄の変動表示(図14−22に示すT1のタイミングで開始された変動表示)を実行している。また、アクティブ表示領域01TM003には、現在実行中の変動表示に対応したアクティブ表示01TM001を表示させている。
ここで、演出制御用CPU120は、演出モードをバトルRUSHモードに制御していることに応じて、画像表示装置5の中央部に味方キャラクタ01TM100を表示させるとともに画像表示装置5の左上部に「バトルRUSH」の文字を表示させている。さらに、現在実行中の変動表示が、高ベース状態に制御されてから(バトルRUSHモードに制御してから)19回目の変動表示であることに対応させて、画像表示装置5の左上部(「バトルRUSH」の下方)に「残り81回」の文字を表示させている。
次いで、図14−23(2)に示すように、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、図柄表示エリア5C、及び図柄表示エリア5Rにおいて、飾り図柄の変動表示を実行しているときに(図14−22に示すT2のタイミングで)、新たに入賞球装置6Bへの始動入賞が発生し第2保留記憶数が1となったものとする。このときCPU103は、第2保留記憶数が増加したことを示すコマンドを演出制御用CPU120に送信する。演出制御用CPU120は、第2保留記憶数が増加したことを示すコマンドを受信したことに基づいて、第2保留表示領域01TM006に第2保留表示01TM005を新たに表示させる。
次いで、演出制御用CPU120は、図14−23(3)に示すように、第2保留記憶数が1の状態で、画像表示装置5の図柄表示エリア5Lに飾り図柄の「2」、図柄表示エリア5Cに飾り図柄の「4」、図柄表示エリア5Rに飾り図柄の「6」を確定停止させる。即ち、表示結果が「はずれ」となる飾り図柄の組み合わせを確定停止させる(図14−22に示すT3のタイミング)。
次いで、CPU103は、第2保留記憶数が1であることに基づいて、高確高ベース状態に制御してから20回目の変動表示を実行するときに、確変転落判定で「確変転落あり」と判定し且つ表示結果を「はずれ」と判定したことに基づいて、変動パターンを「スーパーリーチはずれ(バトル敗北)+設定示唆演出」の変動パターンに決定したものとする。そして、CPU103は、当該変動パターン「スーパーリーチはずれ(バトル敗北)+設定示唆演出」を指定する変動パターン指定コマンドと、「確変転落あり」を指定する確変転落判定結果指定コマンドとを含む1セットのコマンドを、演出制御用CPU120に送信する。そして、第2特別図柄の変動表示を開始したタイミングで遊技状態を低確高ベース状態に移行させる。
演出制御用CPU120は、「スーパーリーチはずれ(バトル敗北)+設定示唆演出」を指定する変動パターン指定コマンドを受信したことに基づいて、飾り図柄の変動表示の態様がリーチ態様となり味方キャラクタが敵キャラクタに敗北するバトル演出と、リーチ状態が成立したタイミングで表示される文字の表示態様によって現在の設定値を示唆する第1設定示唆演出と、バトル演出が終了したタイミング(味方キャラクタが敵キャラクタに敗北したことが報知されたタイミング)で表示されるバトルRUSH終了画像の表示態様によって現在の設定値を示唆する第2設定示唆演出と、を実行すべきことを認識する。そして、高確高ベース状態に制御されてからの(バトルRUSHモードに制御してからの)変動表示回数に基づいて、第1設定示唆演出の態様及び第2設定示唆演出の態様を決定する。
ここで、演出制御用CPU120は、高確高ベース状態に制御されてから(バトルRUSHモードに制御してから)50回以内(本例では20回)に確変転落判定で「確変転落あり」と判定されたことに基づいて、当該「確変転落あり」と判定された20回目の変動表示に対応した第1設定示唆演出において表示させる文字を「リーチ!!」に決定し、設定値が「6」に設定されていることに基づいて、「リーチ!!」の文字を赤色態様とすることに決定したものとする。また、演出制御用CPU120は、高確高ベース状態に制御されてから(バトルRUSHモードに制御してから)30回以内(本例では20回)に確変転落判定で「確変転落あり」と判定されていたことに基づいて、高ベース状態における100回目の変動表示に対応した第2設定示唆演出において、背景を「満月背景」とすることに決定するとともに、設定値が「6」に設定されていることに基づいて、表示させる星の数を6とすることに決定したものとする。そして、演出制御用CPU120は、図14−23(4)に示すように、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに基づいて、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、図柄表示エリア5C、及び図柄表示エリア5Rにおいて、飾り図柄の変動表示を開始させる(図14−22に示すT4のタイミング)
また、「確変転落あり」を指定する確変転落判定結果指定コマンドを含む1セットのコマンドを受信した演出制御用CPU120は、次回以降(21回目以降)の変動表示は低確高ベース状態で実行されることに基づいて、今回(20回目)実行する変動表示でバトルRUSHモードを終了させて、次回以降(21回目以降)の変動表示ではチャンスタイムに移行させることに決定している。
ここで、演出制御用CPU120は、第2保留記憶数が0となったことに伴い、アクティブ表示領域01TM003に表示されていたアクティブ表示01TM001を消去すると共に、第2保留表示領域01TM006に表示されていた第2保留表示01TM005をアクティブ表示領域01TM003にシフトさせる。さらに、現在実行中の変動表示が、高ベース状態に制御されてから(バトルRUSHモードに制御してから)20回目の変動表示であることに対応させて、画像表示装置5の左上部(「バトルRUSH」の下方)に「残り80回」の文字を表示させている。
次いで、図14−23(5)に示すように、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、図柄表示エリア5C、及び図柄表示エリア5Rにおいて、飾り図柄の変動表示を実行しているときに(図14−22に示すT5のタイミングで)、新たに入賞球装置6Bへの始動入賞が発生し第2保留記憶数が1となったものとする。このときCPU103は、第2保留記憶数が増加したことを示すコマンドを演出制御用CPU120に送信する。演出制御用CPU120は、第2保留記憶数が増加したことを示すコマンドを受信したことに基づいて、第2保留表示領域01TM006に第2保留表示01TM005を新たに表示させる。
次いで、図14−23(6)に示すように、演出制御用CPU120は、変動パターンにおけるリーチ状態を成立させるべきタイミングにおいて、画像表示装置5の図柄表示エリア5L及び図柄表示エリア5Rに「4」の飾り図柄を停止表示させることによりリーチ状態とする。そして、リーチ状態が成立したタイミングで、画像表示装置5の上部に「リーチ!!」の文字を赤色態様で表示させる第1設定示唆演出を実行する(図14−22に示すT6のタイミング)。
遊技者は、バトルRUSHモードにおいてリーチ状態が成立したときに、「リーチ!!」の文字が赤色態様で表示されていることにより、当該変動表示で確変転落した可能性があることを把握する。また、現在遊技を行っているパチンコ遊技機1の設定値が4〜6の範囲である可能性があること、示唆されている設定値(4〜6)に関しては、実際の設定値に近い値であること(信頼度が高いこと)を把握する。このように、確変転落が発生した変動表示において確変転落が発生したことを示唆する演出が実行されることにより遊技者は残念に思うものの、設定値が高い(4〜6である)可能性があるため、遊技意欲の低下は抑制されることになる。また、バトルRUSHモードで実行可能な残りの変動表示回数が比較的多い(80回)ことから、残り回数で何とか大当りを発生させるよう意欲を持って遊技することになる。
図14−16(7)に示すように、演出制御用CPU120は、第1設定示唆演出を終了させて、スーパーリーチの変動パターンに対応した演出であるバトル演出を開始する(図14−22に示すT7のタイミング)。このバトル演出の実行に伴い、画像表示装置5に味方キャラクタ01TM100と敵キャラクタ01TM110とを表示させるとともに、味方キャラクタ01TM100及び敵キャラクタ01TM110の上方(画像表示装置5の上部)に、「敗北ならRUSH終了、引き分けならRUSH継続、勝利なら大当り!!」という文字を表示させる。即ち、味方キャラクタが敵キャラクタに敗北するバトル演出が実行された場合には高確高ベース状態が今回(19回目の変動表示)で終了し、味方キャラクタと敵キャラクタとのバトルが引き分けに終わるバトル演出が実行された場合には高確高ベース状態が次回以降(20回目以降の変動表示)も継続し、味方キャラクタが敵キャラクタに勝利するバトル演出が実行された場合には表示結果が「大当り」となることを遊技者に示す演出となっている。
遊技者にとっては、この時点において確変転落が既に示唆されてはいるものの報知はされていないため、確変転落を確信するまでには到っていない。従って、高確高ベース状態がこれで終了するか、又は、高確高ベース状態が継続するのかが、明確には分からない状況である。このような状況において、高確高ベース状態が継続することを示唆することにより、遊技者に期待感を持たせることができる。
本例では、「スーパーリーチはずれ(バトル敗北)+設定示唆演出」の変動パターンに基づいて変動表示が実行されているため、図14−23(8)に示すように、味方キャラクタ01TM100が敵キャラクタ01TM110に敗北するバトル演出が実行される(図14−22に示すT8のタイミング)。演出制御用CPU120は、味方キャラクタ01TM100が敵キャラクタ01TM110に敗北したタイミングで、画像表示装置5の図柄表示エリア5Lに飾り図柄の「4」、図柄表示エリア5Cに飾り図柄の「5」、図柄表示エリア5Rに飾り図柄の「4」を停止表示させる。これにより、遊技者は、表示結果が「はずれ」となり、この20回目の変動表示で高確状態が終了することを把握する。
次いで、図14−23(8)に示すように、演出制御用CPU120は、バトル演出を終了させると共に、第2設定示唆演出を実行する(図14−22に示すT9のタイミング)。前述したように、演出制御用CPU120は、高ベース状態に制御されてから(バトルRUSHモードに制御してから)30回以内の確変転落判定で「確変転落あり」と判定されていたことに基づいて、背景を「満月背景」とすることに決定するとともに、設定値が「6」に設定されていることに基づいて、表示させる星の数を6とすることに決定している。この決定に基づいて、演出制御用CPU120は、バトルRUSHモードが終了したことを報知するバトルRUSH終了画像01TM300として「満月背景」であり、星の数が「6」となっている画像を表示させる。このバトルRUSH終了画像01TM300には、画面中央に表示される「バトルRUSH終了」の文字が含まれる。
遊技者は、バトルRUSH終了画像01TM300を見ることにより、バトルRUSHモード(高確高ベース状態)が終了したことを把握する。そして、バトルRUSH終了画像01TM300が「満月背景」となっていることと、表示されている星の数が6であることから、当該変動表示を含む高ベース状態(バトルRUSHモード)で実行されたこれまでの変動表示のうち、比較的早い段階(1〜30回転)で実行された変動表示で確変転落したことを把握する。また、現在遊技を行っているパチンコ遊技機1の設定値が6であり、示唆されている設定値(6)に関しては、実際の設定値であること(信頼度が100%であること)を把握する。
このように、高確高ベース状態(バトルRUSHモード)が終了する変動表示において、既に確変転落して低確状態となっていることが報知されることにより遊技者は残念に思うものの、示唆された設定値が高い(6である)ため、遊技意欲の低下は抑制されることになる。遊技者は、高確高ベース状態(バトルRUSHモード)は終了したものの、高い確率で次の大当りを期待できるため、引き続き大当りを発生させるよう意欲を持って遊技することになる。
次いで、CPU103は、第2保留記憶数が1であることに基づいて、高ベース状態に制御してから21回目の変動表示を実行するときに、表示結果を「はずれ」と判定したことに基づいて、変動パターンを「非リーチはずれ」の変動パターンに決定したものとする。そして、CPU103は、当該変動パターン「非リーチはずれ」を指定する変動パターン指定コマンドを含む1セットのコマンドを、演出制御用CPU120に送信する。この21回目の変動表示は低確高ベース状態で実行される。
そして、演出制御用CPU120は、図14−23(10)に示すように、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに基づいて、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、図柄表示エリア5C、及び図柄表示エリア5Rにおいて、飾り図柄の変動表示を開始させる(図14−22に示すT11のタイミング)。
ここで、演出制御用CPU120は、演出モードをチャンスタイムに制御していることに応じて、第2設定示唆演出で表示した「満月背景」のバトルRUSH終了画像01TM300に関連したチャンスタイム画像01TM400を背景画像として表示するとともに、画像表示装置5の中央部に味方キャラクタ01TM100を表示させ、画像表示装置5の左上部に「チャンスタイム」の文字を表示させている。さらに、現在実行中の変動表示が、高ベース状態に制御されてから(バトルRUSHモードに制御してから)21回目の変動表示であることに対応させて、画像表示装置5の左上部(「バトルRUSH」の下方)に「残り79回」の文字を表示させている。
その後、高ベース状態に制御してから99回目の変動表示が実行されるまで、連続して表示結果が「はずれ」になったものとする。この期間の遊技状態は低確高ベース状態となっている。
次いで、CPU103は、第2保留記憶数が4であることに基づいて、高ベース状態に制御してから100回目の変動表示を実行するときに、表示結果を「はずれ」と判定したことに基づいて、変動パターンを「非リーチはずれ」の変動パターンに決定したものとする。そして、CPU103は、当該変動パターン「非リーチはずれ」を指定する変動パターン指定コマンドを含む1セットのコマンドを、演出制御用CPU120に送信する。この100回目の変動表示は低確高ベース状態で実行される。
演出制御用CPU120は、図14−24(11)に示すように、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに基づいて、画像表示装置5の図柄表示エリア5L、図柄表示エリア5C、及び図柄表示エリア5Rにおいて、飾り図柄の変動表示を開始させる(図14−22に示すT12のタイミングで開始した変動表示)。
次いで、CPU103は、大当り遊技状態が終了してから(高ベース状態に制御してから)100回目の変動表示が終了したことに基づいて、低確高ベース状態を終了させて低確低ベース状態(通常状態)に制御する(図14−22に示すT13のタイミング)。また、演出制御用CPU120は、図14−24(12)に示すように、画像表示装置5の中央部に「チャンスタイム終了」の文字を表示するとともに、画像表示装置5の図柄表示エリア5Lに飾り図柄の「2」、図柄表示エリア5Cに飾り図柄の「5」、図柄表示エリア5Rに飾り図柄の「3」を確定停止させる。即ち、表示結果が「はずれ」となる飾り図柄の組み合わせを確定停止させる。
以上に示したように、CPU103は、大当り遊技状態終了後に高確高ベース状態に制御した後、確変転落判定で「確変転落あり」と判定したことに基づいて、当該確変転落判定に対応した変動表示を開始したタイミングで遊技状態を低確高ベース状態に移行させている。そして、演出制御用CPU120は、大当り遊技状態終了後に高確高ベース状態に制御されたことに対応して演出モードをバトルRUSHモードに制御した後、確変転落判定結果指定コマンドにより「確変転落あり」と指定された場合には、今回の変動表示でバトルRUSHモードを終了させて次回の変動表示から100回目の変動表示が終了するまでチャンスタイムに制御する。このように、高確高ベース状態と低確高ベース状態とで、異なった演出モードに制御されることで、遊技者は、確変転落したことを容易に把握可能となる。
このように、高確高ベース状態に制御されてから99回以内に確変転落した場合には、次の変動表示からチャンスタイムに移行するため、遊技者は高確高ベース状態(バトルRUSHモード)に制御されてから何回目の変動表示で確変転落したかを認識することが可能である。確変転落したときの変動表示回数が少ないほど(バトルRUSHモードで早く確変転落するほど)、高確状態の期間が短く低確状態の期間が長いため、遊技者が遊技意欲を失うおそれがあるものの、確変転落した変動表示に伴う演出として第1設定示唆演出及び第2設定示唆演出が実行されることになる。第1設定示唆演出及び第2設定示唆演出は、確変転落判定で「確変転落あり」と判定されたタイミングが早いほど(高確高ベース状態(バトルRUSHモード)に制御されてからの変動表示回数が少ないほど)、設定示唆の信頼度が高くなっているので、遊技継続を促進することが可能となる。
なお、上記実施形態において、高ベース状態(高確高ベース状態、低確高ベース状態)に制御されている期間において、前述したように対応表示(アクティブ表示、保留表示)に作用する変化示唆演出(第1変化示唆演出、第2変化示唆演出、第3変化示唆演出)を実行してから、対応表示の表示態様を変化させる変化演出を実行することが可能である。ここで、変化示唆演出が実行されたときに、確変転落しているか否か(低確高ベース状態であるか否か)に応じて、変化演出の実行割合を異ならせるようにしても良い。また、変化示唆演出が実行されたときに、設定されている設定値に応じて、変化演出の実行割合を異ならせるようにしても良い。
例えば、高確高ベース状態の場合は、変化示唆演出が実行されたときの変化演出の実行割合が90%であるのに対して、低確高ベース状態の場合は、変化示唆演出が実行されたときの変化演出の実行割合が50%(設定値が1〜3である場合)又は10%(設定値が4〜6である場合)とする。即ち、高確高ベース状態では、変化示唆演出が実行されたときに対応表示の表示態様が変化し易いが、低確高ベース状態では、変化示唆演出が実行されたときに対応表示の表示態様が変化し難い。また、低確高ベース状態では、変化示唆演出が実行されたときに、設定値が低い場合(設定値が1〜3である場合)は対応表示の表示態様が比較的変化し易いが、設定値が高い場合(設定値が4〜6である場合)は対応表示の表示態様が比較的変化し難い。このような構成によれば、大当りとなる割合が低い低確高ベース状態に制御されている期間は、変化示唆演出が実行されても変化演出が実行されにくいことで、むやみに対応表示を変化させずに期待感を抑える一方で、変化示唆演出が実行されても変化演出が実行されにくいことで高設定であることを示唆することが可能であるため、遊技継続への意欲を向上させることができる。
また、上記の実施形態において、設定されている設定値に応じて設定示唆演出の実行割合が異なるようにしても良い。例えば、設定されている設定値が高い場合(4〜6の場合)には、設定されている設定値が低い場合(1〜3の場合)よりも高い割合で設定示唆演出を実行するようにしても良い。また、これとは逆に、設定されている設定値が低い場合(1〜3の場合)には、設定されている設定値が高い場合(4〜6の場合)よりも高い割合で設定示唆演出を実行するようにしても良い。