以下、バス側コネクタ、装置側コネクタおよび読取システムの実施の形態について、添付図面を参照して説明する。
最初に、「バス側コネクタ」、「装置側コネクタ」および「読取システム」の一例について、添付図面を参照して説明する。
図1に示すシリアルバスSBは、「CAN通信用のシリアルバス」の一例である車両内通信ネットワークであって、複数のノードN1,N2・・Nn(以下、区別しないときには「ノードN」)が接続されて各ノードN間で各種のCANフレームを伝送可能に構成されている。また、シリアルバスSBには、読取システム100における読取装置3をシリアルバスSBに接続するためのコネクタ2等を接続可能なコネクタ1が接続されている。
この場合、シリアルバスSBを構成する信号ケーブルCaは、図2に示すように、それぞれ絶縁被覆された導線LW1a,LW2a,・・LWna(「シリアルバスの導線」の一例:以下、区別しないときには「導線LWa」ともいう)を備えて構成されている。また、上記の各ノードNは、動力源制御装置、制動機構制御装置、操舵機構制御装置、懸架機構制御装置、空調器機制御装置、照明器機制御装置およびオーディオ器機制御装置などの各種制御装置や、これらの制御装置に対して各種のセンサ信号を出力する検出器(センサ)などで構成されている。
なお、「バス側コネクタ」、「装置側コネクタ」および「読取システム」の構成に関する理解を容易とするために、図1の例におけるシリアルバスSBおよび各ノードNは、前述した特許文献における電子制御装置およびシリアルバス等の既存の車両内ネットワークと同様に接続端子同士を直接接触させる(物理的に接触させる)ことで電気的に接続させる通常の接続用コネクタを介して相互に接続されているものとする。
コネクタ1は、「装置側コネクタをシリアルバスに対して電気的に接続可能にシリアルバスに装着されるバス側コネクタ」の一例であって、図2に示すように、電極12−1,12−2,・・12−n(「バス側電極」の一例:以下、区別しないときには「電極12」ともいう)が、絶縁性樹脂材料で形成された基部11(「バス側基部」の一例)によって保持されてコネクタ2を接続することができるように構成されている。
この場合、電極12は、図3,4に示すように、導線LWaに対して直接接触させられる(物理的に接続される)ことで導線LWaに対して電気的に接続される円柱状の被検出用導体部15(「バス側導体部」の一例)と、被検出用導体部15を覆うようにして基部11と一体形成された絶縁被覆16(「絶縁被覆」の一例)とを備えて構成されている。また、図5に示すように、基部11には、隔壁17が設けられ、隔壁17の内側空間である被挿入部18(後述するコネクタ2の電極22(挿入部28)が挿入される部位:「筒状部」の一例)の内側に電極12が配設されている。この場合、本例のコネクタ1では、一例として、隔壁17の内側断面形状、すなわち、被挿入部18の穴形状が円形に形成されている。
また、本例のコネクタ1では、隣接している電極12,12の配列間隔、および隣接している電極12,12の配列方向が複数箇所において異なる状態となるように各電極12が基部11によって保持されている。
具体的には、図6に示すように、電極12−1〜12−nのうちの1つである電極12−aと、電極12−1〜12−nのうちの他の1つである電極12−bとの配列間隔Pab、および電極12−1〜12−nのうちのさらに他の1つである電極12−eと、電極12−1〜12−nのうちのさらに他の1つである電極12−fとの配列間隔Pefなどは、電極12−bと、電極12−1〜12−nのうちのさらに他の1つである電極12−cとの配列間隔Pbc、および電極12−1〜12−nのうちのさらに他の1つである電極12−dと電極12−eとの配列間隔Pdeなどと相違している。
また、電極12−1〜12−nのうちのさらに他の1つである電極12−gと、電極12−1〜12−nのうちのさらに他の1つである電極12−hとの配列方向(一点鎖線Qghに沿った方向)、および電極12−1〜12−nのうちのさらに他の1つである電極12−jと、電極12−1〜12−nのうちのさらに他の1つである電極12−kとの配列方向(一点鎖線Qjkに沿った方向)などは、電極12−hと、電極12−1〜12−nのうちのさらに他の1つである電極12−iとの配列方向(二点鎖線Qhiに沿った方向)、および電極12−kと、電極12−1〜12−nのうちのさらに他の1つである電極12−lとの配列方向(二点鎖線Qklに沿った方向)などと相違している。
コネクタ2は、「バス側コネクタに接続可能に構成されると共に、読取装置に接続される装置側コネクタ」の一例であって、図2に示すように、電極22−1,22−2,・・22−n(「装置側電極」の一例:以下、区別しないときには「電極22」ともいう)が、絶縁性樹脂材料で形成された基部21(「装置側基部」の一例)によって保持されて、図1に示すように、接続ケーブルCbを介して読取装置3に接続されている。この場合、信号ケーブルCbは、図2に示すように、それぞれ絶縁被覆された導線LW1b,LW2b,・・LWnb(以下、区別しないときには「導線LWb」ともいう)を備えて構成されている。
また、電極22は、図3,4に示すように、導線LWbに対して直接接触させられる(物理的に接続される)ことで導線LWbに対して電気的に接続される円筒状の検出用導体部25(「装置側導体部」の一例)を備えて構成されている。この場合、本例のコネクタ2では、図5に示すように、検出用導体部25の周面が絶縁被覆26で覆われて電極22が全体として円筒状に形成されている。
また、図3,4に示すように、本例のコネクタ2では、電極22(検出用導体部25)の内側空間27の直径(検出用導体部25の内径)が、コネクタ1における電極12の外径と等しくなるように規定されると共に、電極22(挿入部28:「挿入部」の一例)の外径がコネクタ1における被挿入部18の外径と等しくなるように規定されている。これにより、本例のコネクタ2では、図3に示すように、コネクタ1に対する接続に際して、電極22(挿入部28)がコネクタ1の被挿入部18内に挿入されたときに、コネクタ1の電極12(被検出用導体部15)に対して電極22(検出用導体部25)が位置決めされて、コネクタ1の被検出用導体部15とコネクタ2の検出用導体部25とがコネクタ1の絶縁被覆16を介して容量結合した状態となる。
また、本例のコネクタ2では、隣接している電極22,22の配列間隔、および隣接している電極22,22の配列方向が、前述したコネクタ1における各電極12の配列間隔および配列方向に対応して複数箇所において異なる状態となるように各電極22(検出用導体部25)が基部21によって保持されている。
具体的には、図6に示すように、電極22−1〜22−nのうちの1つである電極22−aと、電極22−1〜22−nのうちの他の1つである電極22−bとの配列間隔Pab、および電極22−1〜22−nのうちのさらに他の1つである電極22−eと、電極22−1〜22−nのうちのさらに他の1つである電極22−fとの配列間隔Pefなどは、電極22−bと、電極22−1〜22−nのうちのさらに他の1つである電極22−cとの配列間隔Pbc、および電極22−1〜22−nのうちのさらに他の1つである電極22−dと電極22−eとの配列間隔Pdeなどと相違している。
また、電極22−1〜22−nのうちのさらに他の1つである電極22−gと、電極22−1〜22−nのうちのさらに他の1つである電極22−hとの配列方向(一点鎖線Qghに沿った方向)、および電極22−1〜22−nのうちのさらに他の1つである電極22−jと、電極22−1〜22−nのうちのさらに他の1つである電極22−kとの配列方向(一点鎖線Qjkに沿った方向)などは、電極22−hと、電極22−1〜22−nのうちのさらに他の1つである電極22−iとの配列方向(二点鎖線Qhiに沿った方向)、および電極22−kと、電極22−1〜22−nのうちのさらに他の1つである電極22−lとの配列方向(二点鎖線Qklに沿った方向)などと相違している。
読取装置3は、「読取装置」の一例であって、上記のコネクタ2および接続ケーブルCbと相俟って読取システム100を構成する。この読取装置3は、図7に示すように、主電源回路31、DC/DCコンバータ(以下、単に「コンバータ」ともいう)32、電圧検出部33、電流電圧変換用の抵抗34、電圧生成部35、電圧計36、操作部37、表示部38、および処理部39を備えて構成されている。なお、同図では、読取装置3の構成に関する理解を容易とするために、信号ケーブルCa,Cbやコネクタ1,2に関して、1本の導線LWaに対応する1つの電極12、および1本の導線LWbに対応する1つの電極22だけを図示している。
主電源回路31は、読取装置3の各構成要素33〜39を作動させるための正電圧Vddおよび負電圧Vss(第1基準電位としてのグランドG1の電位を基準として生成される絶対値が同じで、互いの極性の異なる直流電圧)を出力する。コンバータ32は、一例として互いに電気的に絶縁された一次巻線および二次巻線を有する絶縁型のトランスと、このトランスの一次巻線を駆動する駆動回路と、トランスの二次巻線に誘起される交流電圧を整流平滑する直流変換部(いずれも図示せず)とを備えて、一次側に対して二次側が電気的に絶縁された絶縁型電源として構成されている。
このコンバータ32では、入力した正電圧Vddおよび負電圧Vssに基づいて駆動回路が作動して、正電圧Vddが印加された状態にあるトランスの一次巻線を駆動して二次巻線に交流電圧を誘起させる。また、直流変換部が、この交流電圧を整流して平滑する。これにより、コンバータ32の二次側から、この二次側の内部基準電位(第2基準電位)G2を基準とする正電圧Vf+および負電圧Vf−がフローティング状態(グランドG1、正電圧Vddおよび負電圧Vssと電気的に分離された状態)で生成される。このようにして生成されたフローティング電圧としての正電圧Vf+および負電圧Vf−は、第2基準電位G2と共に電圧検出部33に供給される。なお、正電圧Vf+および負電圧Vf−は、絶対値がほぼ同一で、極性が互いに異なる直流電圧として生成される。
電圧検出部33は、電流電圧変換回路33a、積分回路33b、駆動回路33cおよび絶縁回路33d(一例として駆動回路33cによって駆動されるフォトカプラを図示しているが、フォトカプラに代えて絶縁トランスを使用する構成など、他の種々の構成を採用することができる)を備え、電圧検出部33における基準電位が上記の第2基準電位G2に規定された状態で、コンバータ32から正電圧Vf+および負電圧Vf−の供給を受けて作動する。
電流電圧変換回路33aは、一例として、非反転入力端子が抵抗を介して電圧検出部33における第2基準電位G2に規定された部位に接続(以下、「第2基準電位G2に接続」ともいう)されると共に、反転入力端子が接続ケーブルCbの導線LWb(つまり、この導線LWbを介して接続されているコネクタ2の検出用導体部25)に接続され、かつ帰還抵抗が反転入力端子と出力端子との間に接続された第1演算増幅器を備えて構成されている。
この電流電圧変換回路33aは、第1演算増幅器が正電圧Vf+および負電圧Vf−で作動して、シリアルバスSBに対するCANフレームの伝送に際して導線LWa(つまり、導線LWaに接続された被検出用導体部15)に供給されている電圧(以下、単に「被検出用導体部15の電圧V1」ともいう)と第2基準電位G2(電圧生成部35から出力される電圧信号V4の電圧でもある)との電位差Vdiに起因して、この電位差Vdiに応じた電流値でコネクタ1と検出用導体部25との間に流れる検出電流(電流信号)Iを検出電圧信号V2に変換して出力する。この場合、検出電圧信号V2は、その振幅が電流信号Iの振幅に比例して変化する。
積分回路33bは、一例として、非反転入力端子が抵抗を介して第2基準電位G2に接続されると共に、反転入力端子が入力抵抗を介して第1演算増幅器の出力端子に接続され、かつ帰還コンデンサが反転入力端子と出力端子との間に接続された第2演算増幅器を備えて構成されている。この積分回路33bは、第2演算増幅器が正電圧Vf+および負電圧Vf−で作動して、検出電圧信号V2を積分することにより、上記の電位差Vdiに比例して電圧値が変化する積分信号V3を生成して出力する。
駆動回路33cは、積分信号V3のレベルに応じて絶縁回路33dをリニア領域で駆動し、駆動された絶縁回路33dは、この積分信号V3を電気的に分離して新たな積分信号(第1信号)V3aとして出力する。つまり、電圧検出部33は、コネクタ2(電極22)と相俟って、被検出用導体部15の電圧V1を示す積分信号V3aを出力する。
電流電圧変換用の抵抗34は、一端が負電圧Vssに接続されると共に、他端が電圧検出部33内の対応する絶縁回路33d(この例ではフォトカプラにおけるフォトトランジスタのコレクタ端子)に接続されている。
電圧生成部35は、積分信号V3aを入力して増幅することにより、電圧信号V4を生成して、電圧検出部33における第2基準電位G2に規定された部位に印加する。この電圧信号V4はその電圧が後述するように被検出用導体部15の電圧V1に応じて変化する。これにより、第2基準電位G2を基準とするフローティング電圧である正電圧Vf+および負電圧Vf−は、電圧信号V4の電圧に応じて変化するフローティング電圧となる。
この電圧生成部35は、電圧検出部33の第2基準電位G2(第2基準電位G2と同電位の接続ケーブルCbのシールド)、検出用導体部25および電圧検出部33(電流電圧変換回路33a、積分回路33b、駆動回路33cおよび絶縁回路33d(この例ではフォトカプラ))と共にフィードバックループを形成して、電位差Vdiを減少させるように積分信号V3aを増幅する増幅動作を行うことにより、電圧信号V4を生成する。
また、電圧生成部35は、一例として、増幅回路35a、位相補償回路35bおよび昇圧回路35cを備えて構成されている。ここで、増幅回路35aは、積分信号V3aを入力して増幅することにより、電圧信号V4aを生成する。この場合、増幅回路35aは、積分信号V3aの電圧値についての絶対値の増加・減少に対応して、電圧値の絶対値が変化する電圧信号V4aを増幅動作によって生成する。
位相補償回路35bは、フィードバック制御動作の安定化(発振防止)を図るため、電圧信号V4aを入力してその位相を調整して電圧信号V4bとして出力する。昇圧回路35cは、一例として昇圧トランスを用いて構成されて、電圧信号V4bを所定の倍率で昇圧することにより(極性は変えずに絶対を増加させることにより)、電圧信号V4を生成して第2基準電位G2に印加する。電圧計36は、「測定部」の一例であって、グランドG1の電位を基準として電圧信号V4を測定すると共に、その電圧値をディジタルデータに変換して電圧データDvとして出力する。
操作部37は、読取装置3を接続するシリアルバスSBの種別や、シリアルバスSBからのCANフレームの読取りに関する動作条件等を指定したり、処理部39による各種の処理の開始/停止を指示したりする各種の操作スイッチを備え(図示せず)、スイッチ操作に応じた操作信号を処理部39に出力する。表示部38は、処理部39の制御に従って、後述するようにシリアルバスSBから読み取られたCANフレームに基づいて特定される各種の情報を表示する。
処理部39は、読取装置3を総括的に制御する。具体的には、処理部39は、「処理部」の一例であって、電圧計36から出力される電圧データDvに基づいて被検出用導体部15の電圧V1を算出する電圧算出処理を実行する。また、処理部39は、電圧算出処理で算出した電圧V1に基づき、シリアルバスSBを介して伝送されているCANフレーム(デジタル信号)を特定する情報特定処理を実行する。また、処理部39は、情報特定処理で特定したCANフレームに基づき、利用者によって選択された各種の情報を表示部38に表示させる。
次に、シリアルバスSBを介して各ノードN間で伝送されているCANフレームを読取システム100によって読み取る方法について添付図面を参照して説明する。なお、上記したように、シリアルバスSBには、コネクタ1が既に接続されており、信号ケーブルCaの各導線LWaに対してコネクタ1の各被検出用導体部15が接続されているものとする。
まず、一例として、各導線LWbに対して各検出用導体部25が接続されたコネクタ2が一端部に配設された接続ケーブルCbの他端部を読取装置3(電圧検出部33)に接続する。次いで、図1,2に示すように、コネクタ2をコネクタ1に接続する。
この際には、図3に示すように、コネクタ1の各被挿入部18にコネクタ2の各挿入部28がそれぞれ挿入されることで、コネクタ1の各電極12がコネクタ2の各内側空間27にそれぞれ挿入された状態となる。これにより、各電極12の被検出用導体部15と各電極22の検出用導体部25とが相互に位置決めされて、電極22の検出用導体部25がコネクタ1の電極12における絶縁被覆16に当接し、検出用導体部25と被検出用導体部15とが絶縁被覆16を介して容量結合した状態となる。
この場合、前述したように、本例のコネクタ1では、隣接している電極12,12の配列間隔、および隣接している電極12,12の配列方向が、複数箇所において異なる状態となるように各電極12(被検出用導体部15)が基部11によって保持されている。また、本例のコネクタ2では、隣接している電極22,22の配列間隔、および隣接している電極22,22の配列方向が、コネクタ1における各電極12の配列間隔および配列方向に対応して複数箇所において異なる状態となるように各電極22(検出用導体部25)が基部21によって保持されている。
したがって、コネクタ1に対するコネクタ2の接続姿勢(各電極12に対する各電極22の挿入態様)が1通りだけとなっており、電極12−1〜12−nが電極22−1〜22−nに対してそれぞれ挿入される状態以外でコネクタ1に対してコネクタ2を接続することができなくなっている。これにより、コネクタ1の各電極12に対するコネクタ2の各電極22の誤接続が好適に回避される。
次いで、読取システム100の読取装置3における操作部37を操作することにより、シリアルバスSBからのCANフレームの読取りを開始させる。この場合、シリアルバスSBを介して伝送されているCANフレーム(デジタル信号)は、「CANH(CAN high)」に対応する導線LWaに印加される電圧(「SG」に対応する導線LWaの電位に対する「CANH」に対応する導線LWaの電位)の変動、および「CANL(CAN low )」に対応する導線LWaに印加される電圧(「SG」に対応する導線LWaの電位に対する「CANL」に対応する導線LWaの電位)の変動に基づく「2線差動電圧方式」で伝送される。このCANフレームの伝送方式については公知のため、以下、「バス側コネクタ」、「装置側コネクタ」および「読取システム」についての理解を容易とするために、「CANH」に対応する導線LWaの電圧に着目してCANフレームの読取りについて説明する。
この場合、CANフレームの伝送に伴い、コネクタ1において「CANH」に対応する導線LWa(以下、単に「導線LWa」ともいう)に接続されている被検出用導体部15の電圧V1と、電圧検出部33の第2基準電位G2の電圧(つまり、電圧信号V4の電圧)との電位差Vdiが増加しているとき(例えば、電圧V1の上昇に起因して電位差Vdiが増加しているとき)に、読取装置3の電圧検出部33では、コネクタ1から検出用導体部25を介して電流電圧変換回路33aに流れ込む電流信号Iの電流量が増加する。
この際に、電流電圧変換回路33aは、出力している検出電圧信号V2の電圧値を低下させる。この結果、積分回路33bでは、この検出電圧信号V2の低下に起因して、第2演算増幅器の出力端子からコンデンサを介して反転入力端子に向けて流れる電流が増加する。このため、積分回路33bは、積分信号V3の電圧を上昇させる。また、この積分信号V3の電圧上昇に伴い、駆動回路33cのトランジスタが深いオン状態に移行する。これにより、絶縁回路33d(フォトカプラ)では、その発光ダイオードに流れる電流が増加し、フォトトランジスタの抵抗が減少する。したがって、抵抗34の抵抗値とフォトトランジスタの抵抗値とで電位差(Vdd−Vss)が分圧されて生成される積分信号V3aは、その電圧値が低下する。
また、読取装置3では、電圧生成部35が、生成している電圧信号V4の電圧値を積分信号V3aに基づいて上昇させる。このように、この読取システム100では、フィードバックループを構成する電流電圧変換回路33a、積分回路33b、駆動回路33c、絶縁回路33dおよび電圧生成部35が、被検出用導体部15の電圧V1の上昇を検出して、電圧信号V4の電圧値を上昇させるフィードバック制御動作を実行することによって、電圧検出部33の第2基準電位G2等の電圧(電圧信号V4の電圧)を電圧V1に追従させる。
また、電圧V1の低下に起因して電位差Vdiが増加したときには、検出用導体部25を介して電流電圧変換回路33aからコネクタ1に流れ出る(流出する)電流信号Iの電流量が増加する。この際には、フィードバックループを構成する電流電圧変換回路33a等が上記のフィードバック制御動作とは逆の動作でのフィードバック制御動作を実行して、電圧信号V4の電圧を低下させることにより、電圧検出部33の第2基準電位G2等の電圧(電圧信号V4の電圧)を電圧V1に追従させる。
このように、この読取システム100では、電圧検出部33の第2基準電位G2等の電圧(電圧信号V4の電圧)を電圧V1に追従させるフィードバック制御動作が短時間に実行されて、電圧検出部33の第2基準電位G2等の電圧(電流電圧変換回路33aの第1演算増幅器のバーチャルショートにより、検出用導体部25の電圧でもある)が電圧V1に一致させられる(収束させられる)。また、電圧計36は、電圧信号V4の電圧値をリアルタイムで計測して、その電圧値を示す電圧データDvを出力する。また、電圧信号V4は、被検出用導体部15の電圧V1に一旦収束した後は、フィードバックループを構成する各構成要素が上記のように動作することにより、電圧V1の変動に追従する。
したがって、CANフレームの伝送に伴って被検出用導体部15の電圧V1が逐次変化したときには、変化した電圧V1の値を示す電圧データDvが電圧計36から順次出力される。これに応じて、処理部39は、電圧計36から順次出力される電圧データDvを図示しない記憶部に記憶させると共に、電圧算出処理を実行し、被検出用導体部15の電圧V1を電圧データDvに基づいて算出して記憶部に記憶させる。
また、処理部39は、記憶させた電圧値(電圧算出処理によって算出した電圧V1の値)に基づき、シリアルバスSBを介して伝送されているCANフレーム(デジタル信号)を特定する情報特定処理を実行する。
具体的には、「CANH」に対応する導線LWaに接続されている被検出用導体部15の電圧V1が予め規定された電圧レベルを超え、かつ「CANL」に対応する導線LWaに接続されている被検出用導体部15の電圧V1が予め規定された電圧レベルを下回っているときに、デジタル信号の「1」が伝送されていると判別する。また、「CANH」に対応する導線LWaに接続されている被検出用導体部15の電圧V1が予め規定された電圧レベル以下で、かつ「CANL」に対応する導線LWaに接続されている被検出用導体部15の電圧V1が予め規定された電圧レベル以上のときに、デジタル信号の「0」が伝送されていると判別する。
このように、被検出用導体部15の電圧V1に基づいてデジタル信号の「0」および「1」のいずれが伝送されているかを逐次判定することにより、コネクタ1が接続されているシリアルバスSBを介して伝送されているCANフレームを特定する。また、処理部39は、特定したCANフレームを記憶部に記憶させると共に、その内容(CANフレームが示す情報)を表示部38に表示させる。以上により、読取システム100(読取装置3)によるシリアルバスSBからのCANフレームの読取りが完了する。
一方、上記の一連の処理が完了し、シリアルバスSBからCANフレームを読み取る必要がなくなったときには、図4に示すように、コネクタ1からコネクタ1を取り外す。
この場合、前述したように、本例のコネクタ1における電極12では、シリアルバスSBを構成する各導線LWaに接続された被検出用導体部15が絶縁被覆16によって覆われている。このため、コネクタ1からコネクタ2が取り外されて電極12が露出した状態となったとしても、各電極12の被検出用導体部15に対して直接接触して電気的信号を取り出したり、被検出用導体部15に対して直接接触して電気的信号を入力したりすることができなくなっている。
したがって、コネクタ1における各電極12の配列位置が規格で定められて公知になった状態においても、CANフレームの伝送に際して「CANH」に対応する導線LWaや「CANL」に対応する導線LWaに出力される電気的信号をコネクタ1から読み取るのが困難であると共に、「CANH」に対応する導線LWaや「CANL」に対応する導線LWaに対してコネクタ1から電気的信号を入力するのが困難となっている。
また、コネクタ1からCANフレームを読み取るには、上記の読取システム100のように、コネクタ1に接続可能なコネクタ2と、コネクタ2を介して導線LWaや被検出用導体部15に対して非接触で電気的信号(電圧信号)を取得可能な読取装置3とが必要となる。このため、シリアルバスSBに接続されたコネクタ1に対して、想定外の外部装置(コネクタ2や読取装置3と同等の機能を有していない装置)が接続される事態が好適に回避される。これにより、コネクタ1からシリアルバスSBにノイズが混入する事態も好適に回避される。
さらに、前述したように、本例のコネクタ1では、被挿入部18(隔壁17)内に電極22が配設されている。これにより、本例のコネクタ1では、コネクタ2を取り外した状態においても電極12が隔壁17によって保護されており、電極12に外力が加わって破損する事態が回避される。また、前述したように、本例のコネクタ2では、被挿入部18(隔壁17)内に挿入可能な挿入部28に検出用導体部25が配設されている。これにより、本例のコネクタ2では、被挿入部18内に配設されることで電気的信号の取り出しが困難なコネクタ1の電極12(被検出用導体部15)から検出用導体部25を介して電気的信号を好適に取り出すことが可能となっている。
また、本例のコネクタ1では、被検出用導体部15が絶縁被覆16によって覆われていることで、仮に、コネクタ1に雨水等の水分が付着したとしても、その水分が被検出用導体部15に対して直接接する事態が回避される。したがって、いずれかの被検出用導体部15が接続されている導線LWaと、他のいずれかの被検出用導体部15が接続されている導線LWaとの短絡事故が生じる事態が好適に回避される。
このように、このコネクタ1では、CAN通信用のシリアルバスSBにおける導線LWaに直接接触させられることで導線LWaに対して電気的に接続される被検出用導体部15が絶縁被覆16で覆われた電極12を備えると共に、コネクタ1に対してコネクタ2が接続されたときにコネクタ2における検出用導体部25に対して被検出用導体部15が絶縁被覆16を介して容量結合可能に電極12が基部11によって保持されている。また、このコネクタ2では、コネクタ1に接続されたときに電極12における被検出用導体部15を覆っている絶縁被覆16を介して被検出用導体部15に対して容量結合可能な検出用導体部25を有する電極22が基部21によって保持されている。
したがって、このコネクタ1,2によれば、シリアルバスSBにおける信号ケーブルCaの導線LWaに接続されたコネクタ1の被検出用導体部15が絶縁被覆16で覆われていることで、被検出用導体部15に対して接続端子を直接接触させて電気信号(CANフレーム)を読み取ることができないため、シリアルバスSBを介して伝送されているCANフレームが悪用される事態を好適に回避することができ、また、被検出用導体部15に対して接続端子を直接接触させて電気信号(CANフレーム)を入力したり、被検出用導体部15からノイズが混入したりすることもできないため、伝送されるべき正規なCANフレームの伝送が妨げられる事態を好適に回避することができる。また、被検出用導体部15に対して接続端子を直接接触させることができないコネクタ1に対してコネクタ2を接続することで、CANフレームに対応する電気信号をコネクタ1からコネクタ2を介して正常に読み取ることができるため、シリアルバスSBの正規な利用者に対しては、シリアルバスSBからCANフレームを確実かつ容易に読み取らせることができる。
また、このコネクタ1では、基部11に設けられた被挿入部18(隔壁17)の内側に電極12が配設されている。また、このコネクタ2では、電極12が被挿入部18(隔壁17)の内側に配設されたコネクタ1に接続可能に被挿入部18に挿入可能な挿入部28が基部21に設けられている。したがって、このコネクタ1,2によれば、コネクタ2が接続されていない状態においてコネクタ1の電極12が被挿入部18(隔壁17)によって保護されるため、電極12の破損を好適に回避できると共に、そのようなコネクタ1に対してコネクタ2を装着することで、電極12の被検出用導体部15に対して電極22の検出用導体部25を容量結合させた状態とすることができ、これにより、シリアルバスSBからCANフレームを確実かつ容易に読み取らせることができる。
さらに、このコネクタ1では、隣接している電極12の配列間隔および配列方向の少なくとも一方(本例では双方)が少なくとも一箇所(本例では複数箇所)において異なる状態となるように各電極12が基部11によって保持されている。また、このコネクタ2では、隣接している電極22の配列間隔および配列方向がコネクタ1における各電極12の配列間隔および配列方向に応じて規定されて各電極22が基部21によって保持されている。したがって、このコネクタ1,2によれば、コネクタ1(各電極12)に対するコネクタ2(各電極22)の接続態様を一通りに限定することができるため、誤接続の発生を好適に回避することができる。
また、この読取システム100では、上記のコネクタ2と読取装置3とを備え、読取装置3が、シリアルバスSBの導線LWaに接続された被検出用導体部15の電圧V1を電極22における検出用導体部25を介して検出すると共に検出した電圧V1に応じて変化する電圧信号(電圧V1を示す積分信号V3a)を出力する電圧検出部33と、「電圧信号」に基づいて被検出用導体部15の電圧V1に追従する電圧(電圧信号V4)を生成する電圧生成部35と、電圧生成部35で生成される電圧(電圧信号V4)に基づいて被検出用導体部15の電圧V1を測定する電圧計36と、電圧計36が測定した電圧(電圧データDvの値)の変化に基づいてシリアルバスSBを介して伝送されたCANフレームを特定する処理部39とを備えている。
したがって、この読取システム100によれば、シリアルバスSBの導線LWaに接続されている被検出用導体部15に対して接続端子を直接接触させることができないコネクタ1から、被検出用導体部15と検出用導体部25との容量結合を介してCANフレームに対応する電気信号を確実に読み取ることができる。
なお、「バス側コネクタ」、「装置側コネクタ」および「読取システム」の構成は、上記のコネクタ1,2および読取システム100の構成の例に限定されない。例えば、コネクタ2の電極22について、コネクタ1に対する接続時に検出用導体部25がコネクタ1の電極12(電極12における絶縁被覆16)に直接接触した状態となる構成を例に挙げて説明したが、このような構成に代えて、「装置側導体部」についても「バス側導体部」と同様にして「絶縁被覆」で覆う構成を採用することもできる。
具体的には、図8に示すコネクタ2Aは、「装置側コネクタ」の他の一例であって、「バス側導体部」の他の一例である円筒状の検出用導体部25aが絶縁被覆26aによって覆われて電極22a−1,22a−2・・(「装置側電極」の他の一例:以下、区別しないときには、「電極22a」ともいう)が構成されている。この場合、このコネクタ2Aでは、基部21aが「装置側基部」に相当する。なお、同図、および後に参照する図9,10において、図1〜7を参照しつつ説明した前述の例と同様の構成要素については、同一の符号を付して重複する説明を省略する。
このコネクタ2Aでは、コネクタ1への接続に際して挿入部28a(「挿入部」の他の一例)がコネクタ1の被挿入部18に挿入されたときに、コネクタ1の電極12が電極22aの内側空間27aに挿入される。この状態では、コネクタ1における電極12の被検出用導体部15と、コネクタ2Aにおける電極22aの検出用導体部25aとが電極12の絶縁被覆16および電極22aの絶縁被覆26aを介して容量結合する。したがって、前述したコネクタ1,2の組合せと同様にして、シリアルバスSB(導線LWa)を介して伝送されているCANフレームを導線LWaや被検出用導体部15に対して非接触で好適に検出することができる。
また、円柱状の被検出用導体部15が絶縁被覆16で覆われたコネクタ1を「バス側コネクタ」として信号ケーブルCa(導線LWa)に接続すると共に、円筒状の検出用導体部25aが絶縁被覆26aで覆われたコネクタ2を「装置側コネクタ」として信号ケーブルCb(導線LWb)に接続して使用する例について説明したが、コネクタ2を「バス側コネクタ」として信号ケーブルCa(導線LWa)に接続すると共に、コネクタ1を「装置側コネクタ」として信号ケーブルCb(導線LWb)に接続して使用することもできる。さらに、コネクタ1を「装置側コネクタ」として使用する場合には、被検出用導体部15を覆っている絶縁被覆16を不要とし、被検出用導体部15を露出させた状態とすることもできる(図示せず)。
また、隔壁17の内側断面形状、すなわち、被挿入部18の穴形状が円形に形成されたコネクタ1と、被挿入部18の内径と等しい外径で円形の挿入部28(挿入部28a)が形成されたコネクタ2(コネクタ2A)とを組み合わせて使用する例について説明したが、図9に示すコネクタ1B(「バス側コネクタ」の他の一例)における隔壁17b(被挿入部18b:「筒状部」の他の一例)、およびコネクタ2B(「装置側コネクタ」のさらに他の一例)における挿入部28b(「挿入部」のさらに一例)のように、「筒状部」や「挿入部」の形状を円形(正円形)以外の任意の形状とすることができる。
この場合、コネクタ1Bにおける被挿入部18b(隔壁17b)は、内側断面形状が略長方形(「非正円形以外の予め規定された形状」の一例)に形成され、コネクタ2Bにおける挿入部28bは、その外形が被挿入部18bと相補的な略長方形に形成されて被挿入部18bに挿入可能に形成されている。
なお、コネクタ1Bでは、基部11bが「バス側基部」に相当し、電極12bが「バス側電極」に相当に相当し、被検出用導体部15bが「バス側導体部」に相当し、かつ絶縁被覆16bが「絶縁被覆」に相当する。また、コネクタ2Bでは、基部21bが「装置側基部」に相当し、電極22bが「装置側電極」に相当し、かつ検出用導体部25bが「装置側導体部」に相当すると共に、検出用導体部25bおよび絶縁被覆26bによって挿入部28bが構成されている。また、このコネクタ2Bでは、電極22b(検出用導体部25b)の内側空間27bがコネクタ1Bにおける電極12bと相補的な形状に形成されている。
このように、このコネクタ1Bでは、内側断面形状が非正円形の予め規定された形状(本例では、略長方形)となるように被挿入部18b(隔壁17b)が形成されている。また、このコネクタ2Bでは、非正円形の予め規定された形状に形成された被挿入部18b(隔壁17b)に挿入可能に挿入部28bが形成されている。したがって、このコネクタ1Bおよびコネクタ2Bによれば、各被挿入部18bに対する各挿入部28の挿入態様、すなわち、コネクタ1B(各電極12b)に対するコネクタ2B(各電極22b)の接続態様を一通りに限定することができるため、誤接続の発生を好適に回避することができる。
なお、「筒状部」や「挿入部」の「非正円形の予め規定された形状」は、コネクタ1B,2Bの構成の例のような略長方形(矩形)に限定されず、三角形、および5角以上の多角形や、星形、十字形および楕円形などの任意の形状とすることができる(図示せず)。
また、「バス側電極」を構成する「バス側導体部」や、「装置側電極」を構成する「装置側導体部」の形状は、柱状や筒状(すなわち、棒状)に限定されない。具体的には、図10に示すコネクタ1C(「バス側コネクタ」のさらに他の一例)、およびコネクタ2C(「装置側コネクタ」のさらに他の一例)のように、「バス側導体部」および「装置側導体部」のいずれか、または双方を板状とすることができる。
この場合、コネクタ1Cでは、「バス側導体部」に相当する円板状の被検出用導体部15cが絶縁被覆16c(「絶縁被覆」の他の一例)で覆われた状態で基部11cによって保持されて「バス側電極」に相当する電極12cが構成されている。このコネクタ1Cでは、基部11cが「バス側基部」に相当し、かつ被挿入部18c(隔壁17c)が「筒状部」に相当する。また、コネクタ2Cでは、「装置側導体部」に相当する円板状の検出用導体部25cが、隔壁26cの内側空間27c内に配設された状態で基部21cによって保持されて「装置側電極」に相当する電極22cが構成されている。このコネクタ2Cでは、基部21cが「装置側基部」に相当し、かつ挿入部28cが「挿入部」に相当する。このような構成を採用した場合においても、前述したコネクタ1,2等の組合せと同様にして、シリアルバスSB(導線LWa)を介して伝送されているCANフレームを導線LWaや被検出用導体部15cに対して非接触で好適に検出することができる。
また、各被検出用導体部15の「配列間隔」、および各被検出用導体部15の「配列方向」の双方を複数箇所において異ならせた構成を例に挙げて説明したが、「バス側電極」の「配列間隔」、および「バス側電極」の「配列方向」のいずれか一方だけを少なくとも一箇所において異ならせて「バス側コネクタ」を構成することもできる(図示せず)。このような構成を採用した場合においても、前述したコネクタ1と同様の効果を奏することができる。また、各検出用導体部25の「配列間隔」、および各検出用導体部25の「配列方向」の双方を複数箇所において異ならせた構成を例に挙げて説明したが、「装置側電極」の「配列間隔」、および「装置側電極」の「配列方向」のいずれか一方だけを少なくとも一箇所において、「バス側コネクタ」と同様にして異ならせて「装置側コネクタ」を構成することもできる(図示せず)。このような構成を採用した場合においても、前述したコネクタ2と同様の効果を奏することができる。
さらに、シリアルバスSBに対して外部装置としての読取システム100(読取装置3)を接続する際にコネクタ1,2等を使用する例について説明したが、シリアルバスSBに接続するノードNのうち、シリアルバスSBに対するCANフレームの入力が不要なもの(CANフレームの読取りだけを行うもの)については、上記の読取装置3と同様の機能を備えさせ、上記の1,2等と同様のコネクタを介してシリアルバスSBに接続させることもできる。
また、車両内ネットワークを構成するシリアルバスSBにおいて使用する形態を例に挙げて説明したが、車両以外の各種の分野(工場内設備用のネットワークや、耕作地内ネットワーク等の分野)における「CAN通信用のシリアルバス」において、「バス側コネクタ」、「装置側コネクタ」および「読取システム」を使用することができる。加えて、「シリアルバス」からのCANフレームの読取りだけでなく、「CAN FD」、「FlexRay(登録商標)」および「LIN」などの各種通信規格に準ずるフレーム(デジタルデータ)の読取りにおいて「バス側コネクタ」、「装置側コネクタ」および「読取システム」を使用可能に構成することができる。