JP6972586B2 - 歯面形状管理方法 - Google Patents

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本発明は、歯面形状管理方法に関するものであり、例えば、歯車の歯面の形状によって歯車を選別する際の歯面形状管理方法に関する。
特許文献1には、歯車の噛合い進行方向に沿って触針を走査させ、歯面形状を測定する装置が記載されている。
特開2010−160072号公報
NV(Noise、Vibration)性能を良好とするために、歯車の歯面におけるクラウニング、バイアス、丸み等の規格を満たす歯車を、製品として選別しているが、規格を満たす歯車であるのに、NV性能が良好でない歯車が製造されることがある。NV性能が良好でない歯車を、適切に選別するという点において改善の余地がある。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、厳しい製品チェックを可能とし、製品チェック時にNV性能が良好でない歯車を除きやすくすることができ、歯車の検品精度を向上させることができる歯面形状管理方法を提供する。
本発明の一態様に係る歯面形状管理方法は、基準となる歯車の歯面の形状を、所定方向に沿った複数の基準点において測定し、各基準点における基準値を取得するステップと、測定対象の歯車において、歯面の形状を、前記各基準点と同位置に対応する複数の測定点において測定し、各測定点における測定値を取得するステップと、複数の前記基準値の分布及び複数の前記測定値の分布を回帰分析して、回帰式の傾き及び相関係数を導出するステップと、前記傾き及び前記相関係数が所定範囲にあるか否かを判定するステップと、を含むことを特徴とする。このような構成により、厳しい製品チェックを可能とし、製品チェック時にNV性能が良好でない歯車を除きやすくすることができ、歯車の検品精度を向上させることができる。
本発明により、厳しい製品チェックを可能とし、製品チェック時にNV性能が良好でない歯車を除きやすくすることができ、歯車の検品精度を向上させることができる歯面形状管理方法を提供する。
実施形態に係る歯面形状管理方法において、測定対象とされる歯車を例示した図である。 実施形態に係る歯面形状管理方法において、測定される歯車の歯を例示した斜視図である。 (a)〜(c)は、実施形態に係る歯面形状管理方法において、歯面を例示した図であり、(a)は、供試品Aの歯面を示し、(b)は、供試品Bの歯面を示し、(c)は供試品Cの歯面を示す。 実施形態に係る歯面形状の規格及び測定結果を例示した図である。 実施形態に係る歯車のかみ合い伝達誤差を例示したグラフであり、横軸は、トルクを示し、縦軸は、かみ合い伝達誤差を示す。 実施形態に係る歯面形状管理方法を例示したフローチャート図である。 (a)〜(c)は、実施形態に係る歯面形状管理方法において、歯面の歯形方向に沿った複数の基準点及び測定点を含む分割領域を例示した図であり、(a)は、供試品Aの基準点を含む分割領域を示し、(b)は、供試品Bの測定点を含む分割領域を示し、(c)は、供試品Cの測定点を含む分割領域を示す。 (a)〜(c)は、実施形態に係る歯面形状管理方法において、基準値の分布及び測定値の分布を例示したグラフであり、横軸は、基準となる供試品Aの基準値を示し、縦軸は、測定対象の供試品Bの測定値を示す。 (a)〜(c)は、実施形態に係る歯面形状管理方法において、基準値の分布及び測定値の分布を例示したグラフであり、横軸は、基準となる供試品Aの基準値を示し、縦軸は、測定対象の供試品Cの測定値を示す。 (a)及び(b)は、実施形態に係る歯面形状管理方法において、供試品Bの回帰分析の結果を例示したグラフであり、(a)は、回帰式の傾きを示し、(b)は、重相関係数を示す。 (a)及び(b)は、実施形態に係る歯面形状管理方法において、供試品Cの回帰分析の結果を例示したグラフであり、(a)は、回帰式の傾きを示し、(b)は、重相関係数を示す。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付図面を参照しながら説明する。但し、本発明が以下の実施の形態に限定される訳ではない。また、説明を明確にするため、以下の記載及び図面は、適宜、簡略化されている。
(実施形態)
実施形態に係る歯面形状管理方法を説明する。本実施形態の歯面形状管理方法は、例えば、歯車の歯面の形状を測定することによって歯車を選別する際の歯面形状管理方法である。測定対象となる歯車は、例えば、自動車等のエンジンからのトルクを、車輪に伝達するために用いられる歯車であるが、これに限らない。まず、測定対象となる歯車の構成を説明する。
<歯車の構成>
図1は、実施形態に係る歯面形状管理方法において、測定対象とされる歯車を例示した図である。図1に示すように、歯車10は、例えば、円環板状のリングギアであり、中心軸11方向における一方向側に面した一方の面12に、中心軸11を中心とする渦巻き状に配列された複数の歯14を有している。リングギアは、ピニヨンギア30とかみ合い、シャフトからのエンジンのトルクが伝達される。
なお、測定対象の歯車10の一例として、リングギアを説明するが、測定対象の歯車10は、歯面を有していれば、リングギアに限らず、ピニヨンギア、ドライブギア、ドリブンギア等の歯車でもよい。また、歯車10の形状も、円環板状に限らず、円板状、円筒状、円錐台状でもよい。
歯車10は、中心軸11方向における一方側に面した一方の面12、及び、中心軸11方向における他方側に面した他方の面13を有している。歯車10は、少なくとも一方の面12に、複数の歯14を有している。
歯車10の複数の歯14は、円環板の一方の面12における内周縁15から外周縁16にわたって、中心軸11を中心とする渦巻き状に間隔を空けて配列されている。歯車10の各歯14は、湾曲した板状であり、一方の面12上から一方側に突出している。歯車10の各歯14は、中心軸11方向の一方側から見て、例えば、中心軸11を中心とする時計の針の回転方向側が凹となるように湾曲している。なお、歯14の形状は、湾曲した形状に限らず、平板状でもよい。
図2は、実施形態に係る歯面形状管理方法において、測定される歯車10の歯14を例示した斜視図である。図2に示すように、歯車10の歯14は、一方の面12から突出した湾曲した板状となっている。歯車10の歯面17は、他の歯車とかみ合うことによって、他の歯車からトルクが伝達される面、または、他の歯車にトルクを伝達する面である。
例えば、歯面17は、歯元18と歯先19との間の面となっている。歯元18は、歯14が一方の面12に接続された部分であり、歯先19は、一方の面12から突出した歯14の先端の部分である。また、歯面17は、小端21と大端22との間の面となっている。小端21は、歯14における内周縁15側の端部であり、大端22は、歯14における外周縁16側の端部である。
図3(a)〜(c)は、実施形態に係る歯面形状管理方法において、歯面17を例示した図であり、(a)は、供試品Aの歯面17を示し、(b)は、供試品Bの歯面17を示し、(c)は、供試品Cの歯面17を示す。図3(a)〜(c)に示すように、歯面17を、例えば、触針によって測定することにより、歯面17の形状を測定することができる。図中の歯面17上の等高線は、歯面17における凹凸を示している。歯面17は、微小な凹凸を有する形状となっている。
例えば、歯面17は、歯元18から歯先19に沿って丸みを帯びている。すなわち、歯面17における歯元18と歯先19との間の部分は、歯元18側の部分及び歯先19側の部分に対して、凸状となっている。歯元18から歯先19に沿った方向を歯形方向31という。小端21から大端22に沿った方向を歯すじ方向32という。小端21と大端22との間の中間部分において、歯形方向31に沿った線23上で測定した凸部の大きさを歯形丸みという。
また、線23上で測定した歯面17に対して、線23よりも小端21側における歯形方向31に沿った線24上で測定した歯面17の相対的な位置関係より求められる歯面17のねじれ具合を小端バイアスといい、線23上で測定した歯面17に対して、線23よりも大端22側における歯形方向31に沿った線25上で測定した歯面17の相対的な位置関係より求められる歯面17のねじれ具合を大端バイアスという。小端バイアスと大端バイアスの和をトータルバイアスという。
さらに、歯面17は、小端21から大端22に沿って丸みを帯びている。すなわち、歯面17における小端21と大端22との間の部分は、小端21側の部分及び大端22側の部分に対して、凸状となっている。歯元18と歯先19との間の中間部分において、歯すじ方向32に沿った線26上で測定した凸部の大きさをクラウニングという。
図4は、実施形態に係る歯面形状の規格及び測定結果を例示した図である。図4に示すように、例えば、歯形丸みの規格は、2±1[μm]である。また、小端バイアスの規格は、0±3[μm]であり、大端バイアスの規格は、10±3[μm]であり、トータルバイアスの規格は、10±5[μm]である。さらに、クラウニングの規格は、30±5[μm]である。図4に示すように、供試品A、供試品B及び供試品Cの測定値は、一例として、次のとおりである。
供試品Aにおいて、歯形丸みの測定値は、1.9[μm]である。また、小端バイアスの測定値は、−0.8[μm]であり、大端バイアスの測定値は、6.0[μm]であり、トータルバイアスの測定値は、5.8[μm]である。クラウニングの測定値は、31.8[μm]である。
供試品Bにおいて、歯形丸みの測定値は、3.0[μm]である。また、小端バイアスの測定値は、2.3[μm]であり、大端バイアスの測定値は、7.9[μm]であり、トータルバイアスの測定値は、10.2[μm]である。クラウニングの測定値は、29.7[μm]である。
供試品Cにおいて、歯形丸みの測定値は、2.3[μm]である。小端バイアスの測定値は、2.4[μm]であり、大端バイアスの測定値は、7.4[μm]であり、トータルバイアスの測定値は、9.6[μm]である。クラウニングの測定値は、33.4[μm]である。このように、供試品A、供試品B及び供試品Cは、歯形丸み、トータルバイアス、クラウニングともに規格内となっている。
図5は、実施形態に係る歯車10のかみ合い伝達誤差を例示したグラフであり、横軸は、トルク(Nm)を示し、縦軸は、かみ合い伝達誤差(dB)を示す。図5に示すように、NV性能を、かみ合い伝達誤差試験機を用いて測定する。
供試品Aのかみ合い伝達誤差は、図に示したトルクの範囲において、目標値よりも小さくなっている。よって、供試品Aは、NV性能は良好である(OK)。また、供試品Cのかみ合い伝達誤差も、図に示したトルクの範囲において、目標値よりも小さくなっている。よって、供試品Cも、NV性能は良好である(OK)。一方、供試品Bのかみ合い伝達誤差は、図に示したトルクの範囲において、目標値よりも大きくなっている場合がある。よって、供試品Bは、NV性能が良好ではない(NG)。
なお、NV性能を、かみ合い伝達誤差試験機を用いて測定したが、これに限らない。NV性能を、かみ合い伝達誤差試験機以外の、例えば、ASSY振動ベンチ試験機、ディファレンシャルの先端に取付けた加速度ピック試験等を用いて測定してもよい。
<歯車の歯面形状管理方法>
次に、本実施形態に係る歯面形状管理方法を説明する。本実施形態は、NV性能が目標値を満たす歯車10を基準として、測定対象の歯車10における3次元の歯面形状を分析して選別する。
例えば、前述したように、歯形丸み、トータルバイアス、クラウニング等の歯面形状において、供試品A〜Cは、規格の範囲内である。しかしながら、供試品A及びCは、NV性能において、目標値をクリアした(OKの)歯車であるのに対して、供試品Bは、目標値を満たしていない(NGの)歯車となっている。このように、単に、歯面形状の測定値が規格を満たすかどうか判断するだけでは適切に選別できない場合がある。そこで、本実施形態の歯面形状管理方法では、NV性能が目標値を達成した歯車を基準にして分析することにより、測定対象の歯車を選別する。一例として、供試品Aを基準として、供試品B及び供試品Cを選別する方法を説明する。
図6は、実施形態に係る歯面形状管理方法を例示したフローチャート図である。図7(a)〜(c)は、実施形態に係る歯面形状管理方法において、歯面17の歯形方向31に沿った複数の基準点及び測定点を含む分割領域を例示した図であり、(a)は、供試品Aの基準点を含む分割領域を示し、(b)は、供試品Bの測定点を含む分割領域を示し、(c)は、供試品Cの測定点を含む分割領域を示す。本実施形態では、供試品Aは、基準となる歯車10であり、供試品B及びCは、測定対象となる歯車10である。
まず、図6のステップS11に示すように、基準となる歯面17の基準点における基準値を取得する。すなわち、基準となる歯車10の歯面17の形状を、所定方向に沿った複数の基準点において測定し、各基準点における基準値を取得する。所定方向は、例えば、歯形方向31である。
なお、所定方向は、歯形方向31に限らず、歯すじ方向32、または、ピニヨンギア30の歯面とのかみ合いが進行するかみ合い進行方向でもよい。かみ合い進行方向は、例えば、歯面17における歯先側及び大端側の頂点から、歯元側及び小端側の頂点に向かう方向である。
具体的には、図7(a)に示すように、まず、歯面17の歯すじ方向32を、複数のN個の分割領域に分割する。これにより、歯すじ方向32に並ぶとともに、歯形方向31に沿って延びたN個の分割領域が形成される。N個とは、3個より大きい個数である。そして、各分割領域を触針により、歯形方向31にトレースすることによって、歯形方向31に沿った複数の基準点における歯面形状を測定する。そして、各基準点における歯面17の凸形状を基準値として取得する。
次に、図6のステップS12に示すように、測定対象の歯車において、各基準点と同位置に対応する歯面の測定点における測定値を取得する。ここで、測定対象の歯車の各測定点は、基準となる歯車10の各基準点と同位置となっている。
具体的には、図7(b)及び(c)に示すように、歯面17の歯すじ方向32を、複数のN個の分割領域に分割する。これにより、図7(a)と同様に、歯すじ方向32に並ぶとともに、歯形方向31に沿って延びたN個の分割領域が形成される。各分割領域を触針により、歯形方向31にトレースすることによって、歯形方向31に沿った複数の測定点における歯面形状を測定する。そして、各測定点における歯面17の凸形状を測定値として取得する。
このように、測定対象の歯車10において、歯面17の形状を、各基準点と同位置に対応する複数の測定点において測定し、各測定点における測定値を取得する。
次に、図6のステップS13に示すように、基準となる歯車における複数の基準値の分布及び測定対象の歯車における複数の測定値の分布を回帰分析して、回帰式の傾き及び相関係数を導出する。
図8(a)〜(c)は、実施形態に係る歯面形状管理方法において、基準値の分布及び測定値の分布を例示したグラフであり、横軸は、基準となる供試品Aの基準値を示し、縦軸は、測定対象の供試品Bの測定値を示す。
図8(a)〜(c)に示すように、例えば、分割領域No.6、分割領域No.10及び分割領域No.14の場合の供試品Aの基準値の分布、及び、測定対象の供試品Bにおける測定値の分布は、直線状の相関を示している。そこで、基準となる供試品Aの基準値の分布、及び、供試品Bにおける測定値の分布を、回帰式を用いて回帰分析する。例えば、回帰式として、y=ax+bを用いてフィッティングし、傾きaを導出する。
一次式で表せる回帰式を回帰直線という。回帰式に基準値及び測定値をフィッティングさせることにより、傾きaを導出する。回帰式にフィッティングする際は、例えば、最小二乗法を用いるが、他のフィッティング方法を用いてもよい。また、回帰分析により、相関係数を導出する。相関係数は、統計学的に導出される相関係数Rまたは重相関係数R等である。
図8(a)〜(c)における供試品Aの基準値の分布及び供試品Bの測定値の分布に対して回帰分析を行うと、分割領域No.6の傾きa及び重相関係数Rは、それぞれ、0.9994及び0.9768である。同様に、分割領域No.10の傾きa及び相関係数Rは、それぞれ、0.9382及び0.9381であり、分割領域No.14の傾きa及び相関係数Rは、それぞれ、0.8149及び0.949である。
このように、各分割領域に対して傾きa及び相関係数Rを導出する。傾きaが1に近いほど、y=x、すなわち、測定対象の歯車の歯面形状が、基準となる歯車の歯面形状に近いといえる。また、相関係数Rが1に近いほど、全体的に、y=axが成立する分布といえる。
図9(a)〜(c)は、実施形態に係る歯面形状管理方法において、基準値の分布及び測定値の分布を例示したグラフであり、横軸は、基準となる供試品Aの基準値を示し、縦軸は、測定対象の供試品Cの測定値を示す。
図9(a)〜(c)における供試品Aの基準値の分布及び供試品Cの測定値の分布に対して回帰分析を行うと、分割領域No.6の傾きa及び相関係数Rは、それぞれ、0.9484及び0.9947である。同様に、分割領域No.10の傾きa及び相関係数Rは、それぞれ、0.9846及び0.9932であり、分割領域No.14の傾きa及び相関係数Rは、それぞれ、1.0097及び0.9817である。このように、各分割領域に対して傾きa及び相関係数Rを導出する。
次に、図6のステップS14に示すように、回帰式の傾き及び相関係数が所定範囲にあるか否かを判定する。
図10(a)及び(b)は、実施形態に係る歯面形状管理方法において、供試品Bの回帰分析の結果を例示したグラフであり、(a)は、回帰式の傾きを示し、(b)は、重相関係数を示す。
図10(a)に示すように、各分割領域における回帰式の傾きaを、小端21側から大端22側に並べて表示する。なお、大端22側から小端21側に並べて表示してもよい。測定対象の供試品Bにおいて、小端21側の傾きaは、1程度を示し、所定の0.9〜1.1の範囲内に入っている。しかしながら、大端22側では、傾きaが小さくなっており、所定の0.9〜1.1の範囲外となっている。
所定の範囲は、基準となる歯車(供試品A)の基準値の分布と、NV性能が良好な歯車の測定値の分布との回帰分析から導出した傾きaの範囲を用いる。このように、測定対象の歯車の供試品Bの傾きaは、所定の範囲に入っていない部分を有している。
また、図10(b)に示すように、各分割領域における重相関係数Rを、小端21側から大端22側に並べて表示する。なお、大端22側から小端21側に並べて表示してもよい。測定対象の供試品Bにおいては、小端21側の重相関係数Rは、1程度を示し、所定の0.98〜1.02の範囲内に入っている。しかしながら、大端22側では、重相関係数Rが小さくなっており、所定の0.98〜1.02の範囲外となっている。
所定の範囲は、傾きaの場合と同様に、基準となる歯車(供試品A)の基準値の分布と、NV性能が良好な歯車の測定値の分布との回帰分析から導出した重相関係数Rの範囲を用いる。このように、測定対象の歯車の供試品Bの重相関係数Rは、所定の範囲に入っていない部分を有している。
このようにして、基準となる供試品Aにおける複数の基準値の分布及び測定対象の供試品Bにおける複数の測定値の分布を回帰分析することにより導出した回帰式の傾きa及び重相関係数Rが、所定の範囲内かどうか判定する。傾きa及び重相関係数Rが、所定の範囲に入っていない部分を有することから、供試品Bは、規格外であると判定される。
図11(a)及び(b)は、実施形態に係る歯面形状管理方法において、供試品Cの回帰分析の結果を例示したグラフであり、(a)は、回帰式の傾きを示し、(b)は、重相関係数を示す。
図11(a)に示すように、各分割領域における回帰式の傾きaを、小端21側から大端22側に並べて表示する。測定対象の供試品Cにおいては、小端21側から大端22側に渡って、傾きaは、1程度を示し、所定の0.9〜1.1の範囲内に入っている。
また、図11(b)に示すように、各分割領域における重相関係数Rを、小端21側から大端22側に並べて表示する。測定対象の供試品Cにおいては、小端21側から大端22側に渡って、重相関係数Rは、1程度を示し、所定の0.98〜1.02の範囲内に入っている。
基準となる供試品Aにおける複数の基準値の分布及び測定対象の供試品Cにおける複数の測定値の分布を回帰分析することにより導出した回帰式の傾きa及び重相関係数Rが、所定の範囲内に入っていることから、供試品Cは、規格内であると判定される。
なお、上述した重相関係数Rとして、以下の(1)式に示す重相関係数Rを用いてもよい。なお、用いる相関係数は、統計学上用いられるものであれば、重相関係数Rに限らない。
Figure 0006972586
(1)式において、以下の(2)式を用いている。
Figure 0006972586
次に、本実施形態の効果を説明する。
本実施形態の歯面形状管理方法では、基準となる歯車における複数の基準値の分布及び測定対象の歯車における複数の測定値の分布を回帰分析することにより、回帰式の傾きa及び相関係数を導出している。そして、導出した傾きa及び相関係数が、あらかじめ、NV性能が良好な場合の回帰式の傾きa及び相関係数の規格として設定した設定値を満たすか否かによって、製造された歯車を選別している。これにより、基準となる歯車の歯面の形状に、より近い形状の歯面を有する歯車のみを選別できる。よって、厳しい製品チェックを可能とし、製品チェック時にNV性能が良好でない歯車を除きやすくすることができる。このようにして、歯車の検品精度を向上させることができる。したがって、従来の規格として用いていた歯形丸み、バイアス及びクラウニング等では選別できなかったNV性能が良好でない歯車を除くことができる。
また、歯面17を分割する分割領域の数を増やすことで、歯面の形状の測定精度を向上させることができ、歯車の検品精度をさらに向上させることができる。
以上、本発明に係る実施の形態を説明したが、上記の構成に限らず、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で、変更することが可能である。
10 歯車
11 中心軸
12、13 面
14 歯
15 内周縁
16 外周縁
17 歯面
18 歯元
19 歯先
21 小端
22 大端
23、24、25、26 線
30 ピニヨンギア
31 歯形方向
32 歯すじ方向

Claims (1)

  1. NV性能が目標値を達成した歯車を基準となる歯車とし、前記基準となる歯車の歯面の形状を、所定方向に沿った複数の基準点において測定し、各基準点における基準値を取得するステップと、
    歯面形状の規格の範囲内である測定対象の歯車において、歯面の形状を、前記各基準点と同位置に対応する複数の測定点において測定し、各測定点における測定値を取得するステップと、
    複数の前記基準値の分布及び複数の前記測定値の分布を回帰分析して、回帰式の傾き及び相関係数を導出するステップと、
    前記傾き及び前記相関係数が所定範囲にあるか否かを判定するステップと、
    を含むことを特徴とする、歯面形状管理方法。
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