ここで、例示を目的として、具体的な例示的実施形態を図に関連して以下でより詳細に説明する。
図1は、1つの実施形態に係る、基地局100、ならびに、基地局100によってサービス提供される4つのUE102a、102b、104a、および104bのブロック図である。UE102aおよび102bは低遅延UEであり、UE104aおよび104bは耐遅延UEである。すなわち、UE102aおよび102bは、UE104aおよび104bと比較して、より低遅延なアップリンク通信および/またはダウンリンク通信を必要とする。例えば、UE102aおよび102bはURLLC UEであってよく、UE104aおよび104bは、eMBB UEであってよい。図1では基地局100は4つのUEのみにサービス提供しているが、実運用では、基地局100はさらに多くのUEにサービス提供してよい。本明細書に説明されている例では、低遅延UEへのダウンリンク送信はグラントに基づいており、低遅延UEからのアップリンク送信はグラントフリーである。しかしながら、より一般的には、基地局と低遅延UEとの間のアップリンク送信および/またはダウンリンク送信は、グラントに基づいていてよく、および/またはグラントフリーであってよい。
基地局100は、UE102a、102b、104a、および104b用のデータを搬送する信号を無線で送信し、かつUE102a、102b、104a、および104bからのデータを搬送する信号を無線で受信するための1または複数のアンテナ122を含む。アンテナ122は1つだけ示されている。基地局100は他の回路およびモジュールを含むが、分かり易くするために、それらは省略されている。例えば、基地局100は、メモリ(図示せず)に記憶された命令を実行するプロセッサ(図示せず)を含んでよい。命令が実行された場合、プロセッサは、ダウンリンクのリソースのスケジューリングおよび/または割り当てに関連して以下で説明される基地局のオペレーションを基地局に実行させる。あるいは、以下で説明される基地局のオペレーションは、プロセッサではなく、特定用途向け集積回路(ASIC)、グラフィックス処理ユニット(GPU)、またはプログラムされたフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)などの専用集積回路を使用して実装されてよい。
「基地局」と言う単語は、アップリンク通信および/またはダウンリンク通信を使用してUEと無線で通信する任意のデバイスを含む。ゆえに、いくつかの実装例では、基地局100は、送受信基地局(BTS)、無線基地局、ネットワークノード、アクセスポイント、送信ノード、ノードB、発展型ノードB(eNodeB)、中継局、リモート無線ヘッド、送信ポイント、または送信受信ポイントなどの他の名称で呼ばれてよい。また、いくつかの実施形態では、基地局100のコンポーネントは分散されている。例えば、基地局100のいくつかのコンポーネントは、通信リンク(図示せず)を介してアンテナ122を収容する機器に接続されてよい。ゆえに、いくつかの実施形態では、基地局100という用語はまた、リソース割り当て、制御情報生成、およびメッセージ生成などのオペレーションを行い、かつ、必ずしも基地局100のアンテナ122を収容する機器の一部とは限らないネットワーク側のモジュールを指してよい。基地局は1つだけ図示されているが、同期通信を使用して本明細書に開示の実施形態を実装する複数の基地局が存在してよいと考えられる。
基地局100と、UE102a、102b、104a、および/または104bのうちの1または複数との間の無線送信が行われるとき、送信は、割り当てられたリソース、例えば時間/周波数リソース、を使用する。時間/周波数リソースの一例を126に示す。UEに割り当てられた例示的な具体的なリソース区分を、118および120に示す。
耐遅延データの送信用に、時間/周波数リソース126の領域128が予約または使用され、この領域128を耐遅延領域と呼ぶ。時間/周波数リソース126の別の領域130は、耐遅延データおよび低遅延データの両方の送信用に予約または使用され、この領域130を共存領域と呼ぶ。領域128は、領域130とは別個の周波数範囲として示されているが、一般的にはその通りである必要はない。また、低遅延データの送信のためだけに予約されている別の領域(図示せず)が存在してもよい。これに加えてまたはこれに代えて、低遅延データと耐遅延データとの共存用の他の領域など、他のタイプの領域が存在してよい。例えば、時間/周波数リソースは、低遅延領域と共存領域とに区分されてよく、または、耐遅延領域と共存領域とに区分されてよい。時間/周波数リソースの区分が時分割多重化(TDM)に基づく区分、周波数分割多重化(FDM)に基づく区分、または任意の他の適した方式の区分であり得ること、および、そのような区分は、時間的に動的または半静的に変化してよいことも考えられる。
低遅延通信に使用するリソースは、スロットと呼ばれる時間間隔に区分されてよい。低遅延通信に使用するスロットを、「低遅延スロット」または「ミニスロット」と呼ぶことがある。いくつかの実施形態において、スロットは、特定数のOFDMシンボル、例えば7OFDMシンボルまたは14OFDMシンボル、と定義されてよい。低遅延スロットの継続時間の一例を142に示す。低遅延スロットは、符号化されたトランスポートブロックを低遅延UEへまたは低遅延UEから搬送する。いくつか場合では、符号化されたトランスポートブロックは、複数のスロットに及んでよいと考えられる。低遅延スロットは、特定数のOFDMシンボル、例えば7OFDMシンボル、または、任意の他の整数個のOFDMシンボル、を含む。低遅延スロットは、実装例に応じて、サブフレーム継続時間に等しいか、サブフレーム継続時間より長いか、またはサブフレーム継続時間より短くてよい。低遅延スロットの継続時間は、実装例に応じて、1つの送信時間単位(TTU)に等しくてよく、または、複数のTTUを含んでよい。ゆえに、本明細書においては「低遅延スロット」が使用されるが、低遅延スロットがサブフレームと同じ継続時間を有する実装例では、それは互換的に「低遅延サブフレーム」と呼ばれてよい。また、「低遅延スロット」は、低遅延スロットがTTUと同じ継続時間を有する実装例では、互換的に「低遅延TTU」と呼ばれてよい。また、TTUは、送信時間間隔(TTI)と呼ばれるときもある。耐遅延トラフィックは、任意で低遅延トラフィックと同じスロット継続時間を使用してよいと考えられる。
耐遅延通信に使用されるリソースは、複数の間隔に区分されてよい。耐遅延通信に使用される間隔を、「耐遅延間隔」と呼ぶ。耐遅延間隔の一例を144に示す。耐遅延間隔は、耐遅延UEへの/耐遅延UEからのデータ送信にスケジューリングまたは割り当てられてよい最小の時間間隔である。
図1に示すように、低遅延スロットは、耐遅延間隔より短い継続時間を有する。より短い継続時間の低遅延スロットを送信することによって、低遅延UEへの/低遅延UEからのデータ送信の遅延を低減させ得る。
UE102a、102b、104a、および104bの各々は、データを基地局100に無線で送信し、データを基地局から無線で受信するための1または複数のアンテナを含む。各UE上にアンテナが1つだけ示されている。各UEは、他の回路およびモジュールも含むみ得るが、分かり易くするために、それらは省略されている。例えば、UEは、メモリ(図示せず)に記憶された命令を実行するプロセッサ(図示せず)を含んでよい。命令が実行された場合、プロセッサは、リソースのスケジューリングおよび/もしくは割り当て、ならびに/または、制御情報およびモニタリング設定情報の処理に関連して以下で説明されるUEのオペレーションをUEに実行させる。あるいは、以下で説明されるUEのオペレーションは、プロセッサではなく、ASIC、GPU、またはFPGAなどの専用集積回路を使用して実装されてよい。
図2は、図1の基地局100の一例およびUEの一例をより詳細に示すブロック図である。UEは、UE102a、102b、104a、または104bであってよい。
基地局100は、1または複数のアンテナ122に接続された送信部164および受信部166を有する。1つのアンテナ122のみが示されている。送信部164および受信部166は、送受信部として統合されてよい。送信部164は、基地局100のダウンリンク物理層オペレーションの一部または全部を実装してよく、受信部166は、基地局100のアップリンク物理層オペレーションの一部または全部を実装してよい。基地局100は、UEからのアップリンク送信を処理するためのメッセージ処理部170をさらに有する。メッセージ処理部170は、受信部166の一部であってよい。メッセージ処理部170は、UEからのアップリンク送信を復号するためのデコーダ(図示せず)を含んでよい。基地局100は、リソース割り当て部168をさらに有する。リソース割り当て部168は、スケジューリンググラントを生成すること、ならびに/または、リソースを共存領域、耐遅延のみの領域、および/もしくは低遅延のみの領域への区分すること、ならびに/または、サブキャリア間隔を設定すること、ならびに/または、UE104aまたは104bへの耐遅延データ送信をパンクチャリング/延期/留保すること、ならびに/または、本明細書で説明する方式で、低遅延データのための自由度の高いスロット開始時間を割り当てることなどのオペレーションを実行してよい。
基地局100は、制御情報生成部169をさらに有する。制御情報生成部169は、とりわけ次の情報を生成する。(1)UEが、制御情報がないかモニタリングする複数の開始位置(OFDMシンボル)をUEに示すモニタリング設定情報。モニタリング設定情報は、定期的なモニタリングを示してよい。例えば、UEは、x個のOFDMシンボル毎に一回制御情報がないかモニタリングする。(2)UEが有無をモニタリングする制御情報。 制御情報は、UEへのダウンリンクデータ送信を示す。 UEがグラントに基づいたアップリンク(「UL」)送信をサポートする場合、UEはまた、ダウンリンク(「DL」)においても制御情報をモニタリングしてULグラントを受信してよい。ULグラントは、リソースをULデータ送信に割り当てるものである。
モニタリング設定情報および制御情報は、制御情報生成部169によって生成され、送信部164によってUEに送信される。
メッセージ処理部170、リソース割り当て部168、制御情報生成部169、ならびに/または、送信部164および受信部166の任意の信号処理コンポーネントは、メッセージ処理部170、リソース割り当て部168、制御情報生成部169、および/または送信部164/受信部166の機能を実行するよう構成される回路の形で実装されてよい。いくつかの実装例では、当該回路は、メモリと、メモリに記憶された命令を実行する1または複数のプロセッサとを含む。当該命令は、メッセージ処理部170、リソース割り当て部168、制御情報生成部169、および/または送信部164/受信部166のオペレーションを1または複数のプロセッサに実行させる。あるいは、メッセージ処理部170、リソース割り当て部168、制御情報生成部169、ならびに/または送信部164および受信部166の任意の信号処理コンポーネントは、メッセージ処理部170、リソース割り当て部168、制御情報生成部169、および/または送信部164/受信部166のオペレーションを実行するためのASIC、GPU、またはプログラムされたFPGAなどの専用回路を使用して実装されてよい。さらに他の実装例では、本明細書に記載の基地局100の機能は、メモリに記憶され、かつ1または複数のプロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールにおいて完全にまたは部分的に実装されてよい。
図2に示すUEはまた、1または複数のアンテナ162に接続された送信部174および受信部176を有してよい。アンテナ162は1つだけが図示されている。送信部174および受信部176は、送受信部として統合されてよい。送信部174は、UEのアップリンク物理層オペレーションの一部または全部を実装してよく、受信部176は、UEのダウンリンク物理層オペレーションの一部または全部を実装してよい。UEは、グラントに基づいた、および/またはグラントフリーのアップリンク送信で送信されるメッセージを生成するための、および受信したメッセージを処理するための、メッセージ処理部178をさらに有する。アップリンクメッセージの生成は、メッセージにおいて送信されるデータの符号化および変調を含んでよい。受信したメッセージの処理は、ダウンリンク送信メッセージにおいて受信したデータの復号および復調を含んでよい。例えば、メッセージ処理部178は、基地局100からのダウンリンク送信を復号するためのデコーダ(図示せず)を含んでよい。いくつかの実施形態では、メッセージ処理部178は、(例えば、指示子の形で)ダウンリンク送信に存在する更新情報を処理して、復号対象から外されるべきダウンリンク送信メッセージ内の特定のデータ(例えば、パンクチャリングされたデータまたは留保されたデータ)が存在するか否かを判断する。
UEは、基地局100から受信したモニタリング設定通知を処理するための、および、モニタリング設定通知にしたがって制御情報がないかUEにモニタリングさせるための、制御情報処理部179をさらに有する。モニタリング設定通知は、シグナリングである。制御情報処理部179はまた、例えばUEへのダウンリンク送信が存在するか否かを判断するべくモニタリングをしているときに受信した制御情報を処理する。
メッセージ処理部178、制御情報処理部179、ならびに/または送信部174および受信部176の任意の信号処理コンポーネントは、メッセージ処理部178、制御情報処理部179、送信部174、および/または受信部176の機能を実行するよう構成される回路の形で実装されてよい。いくつか実装例では、当該回路は、メモリと、メモリに記憶された命令を実行する1または複数のプロセッサとを含む。当該命令は、メッセージ処理部178、制御情報処理部179、および/または送信部174/受信部176のオペレーションを1または複数のプロセッサに実行させる。あるいは、メッセージ処理部178、制御情報処理部179、ならびに/または送信部174および受信部176の任意の信号処理コンポーネントは、メッセージ処理部178、制御情報処理部179、および/または送信部174/受信部176のオペレーションを実行するためのASIC、GPU、またはFPGAなどの専用回路を使用して実装されてよい。さらに他の実装例では、本明細書に記載のUEの機能は、メモリに記憶され、かつ1または複数のプロセッサによって実行されるソフトウェアモジュールにおいて完全にまたは部分的に実装されてよい。
低遅延データは、本質的にバースト的または散発的なデータであってよく、ショートパケットで送信されてよい。スロット中に低遅延UEへの/低遅延UEからの送信が行われ、従来、スロットは次々に開始するものである。低遅延スロットの継続時間の途中で低遅延データが送信されるべく到着し、低遅延データを送信する前に次の低遅延スロットの開始まで待機する必要がある場合、遅延がもたらされる。その遅延は、送信がグラントフリーで行わるか、またはグラントに基づいて行われるかに関わらず生じる。
共存領域130の、または低遅延トラフィックを含む任意の領域の、低遅延スロットの開始時間がより自由度の高い、システムおよび方法が開示される。例えば、図3は、共存領域130をより詳細に示す。低遅延スロットは、既定の開始ポイントA、B、C、またはDのみから始まるのではなく、その代わりに、スロットは、x個のOFDMシンボル毎に始まってよい。すなわち、各開始位置は、隣り合う開始位置からx個のOFDMシンボル分離れて生じる。xは、1OFDMシンボルと同じくらい小さくてよい。図3では、xは、1OFDMシンボルの継続時間となっているが、これは一例に過ぎない。 図3では、後続の既定の開始位置は、5x個のOFDMシンボルの間隔を有する。 その代わりに、いくつかの実施形態では、xを、既定の無線パラメータ(numerology)の、整数個のOFDMシンボルに対応する、例えばxミリ秒といった時間単位で測定してもよい。 このことは、UEに係る送信を、無線パラメータに関わらずxミリ秒毎に開始されるよう構成することができ、また、xミリ秒は、無線パラメータが異なれば異なる数のシンボルを含み得ることを示唆している。例えば、xを0.5msとすると、ノーマルCPのオーバーヘッドの場合、xは、15kHzのサブキャリア間隔に基づけば7シンボルに相当し、30kHzのサブキャリア間隔に基づけば14シンボルに相当し、60kHzのサブキャリア間隔に基づけば28シンボルに相当する。したがって、シンボル数で考えると、可能な開始位置の周期はスケーリング可能であり得る。
図3において、低遅延スロットの継続時間は固定されてはいるが、スロット開始時間は設定可能なので、より自由度が高い。いくつかの実施形態において、複数の異なるUEに割り当てられた低遅延スロットが共存してよく、場合によっては、重複するリソースを使用する。低遅延スロットの継続時間は、UEが異なれば異なっていてよい。また、低遅延送信および耐遅延送信の両方が共存し得る時間−周波数領域に関して実施形態が提示されているのだが、自由度の高い開始位置に関する本明細書に記載の原理は、この高い自由度を有することで恩恵を受ける任意の時間−周波数領域に適用可能であり得る。さらに、自由度の高い開始位置の原理は、以下の例および実施形態において示すように、TDDシステムおよびFDDシステムの両方に適用可能であり得る。
さらに図3に関して、より一般的には、特定の時間間隔はN個のOFDMシンボルを有してよく、低遅延送信は、k<Nであるk個のOFDMシンボルの継続時間を有してよい。低遅延送信は、当該時間間隔内の、m>N/kであるm個の可能なOFDMシンボル位置のいずれか1つから始まり得る点で有利である。これは一例に過ぎないことに留意されたい。上述したように、低遅延送信は、所与の無線パラメータの時間間隔内において、x個のOFDMシンボル毎に始まるよう構成されてよい。
ここで、さらにいくつかの具体的な例示的実施形態を説明する。以下に説明する時間/周波数リソースは、時間/周波数リソース126の一部であってよい。
図4は、1つの実施形態に係る時間/周波数リソース202の一部を示す。「D」と表示されたブロックはダウンリンクOFDMシンボルであり、「U」と表示されたブロックはアップリンクOFDMシンボルであり、「GP」と表示されたブロックは、データ送信が行われないガード期間として使用されるOFDMシンボルの継続時間である。他の図においても、「D」、「U」、および「GP」の表記を使用する。しかしながら、ガード期間によって隔てられた、同じ時間間隔内のアップリンクシンボルおよびダウンリンクシンボルに関して説明される全ての実施形態において、当該実施形態は、アップリンクのみ、またはダウンリンクのみの時間間隔にも、その適用対象となる場合には、等しく適用され得ることを理解されたい。これらの例において、複数のシンボルが共通の耐遅延間隔内に生じるのか否か、または、複数のシンボルが耐遅延トラフィックと共に共存するのか否かに関わらず、スロットは複数のシンボルを含んでよい。また、耐遅延間隔は、低遅延送信の継続時間より長い任意の間隔であってよいことにも留意されたい。
1つの耐遅延間隔に等しい継続時間を図4に示す。図示した時間間隔は、「ダウンリンク優位」である。なぜなら、アップリンクOFDMシンボルよりダウンリンクOFDMシンボルの方が多く含まれているからである。また、当該時間間隔は、「自己完結型時分割複信(TDD)時間間隔」と呼ばれてよい。なぜなら、ダウンリンクOFDMシンボルおよびアップリンクOFDMシンボルの両方が存在するからである。時間/周波数リソース202のうちの図示された部分は、耐遅延間隔に等しい自己完結型TDD時間間隔を有すると呼ばれてよい。より一般的には、当該間隔は、少なくとも1つのDLからULへの切り替えポイントから成る。
図4では、低遅延データを送信するための3つのダウンリンク低遅延スロット204、206、および208が存在する。一例として、基地局100が低遅延UE102aに送信する低遅延データを有する場合、基地局100は、ダウンリンク低遅延スロット204に低遅延データをスケジューリングしてよい。しかしながら、低遅延スロット204中に、低遅延UE102b用の低遅延データが基地局100に到着した場合、基地局100は、データを低遅延UE102bに送信するのに第2番目の低遅延スロット206の開始まで待機する必要がある。第2番目の低遅延スロット206の開始まで待機することにより、許容できない量の遅延がもたらされ得る。この例では、DLシンボルを含む当該間隔内のいくつかの予め決められた位置からしかDL送信を始めることができない。他のスロット構成が可能である。スロットは、時間的に非連続的なシンボルを含むことがある。例えば、スロットは、1つの耐遅延間隔において最後の1または複数のダウンリンクシンボルを含み、次の耐遅延間隔において最初の1または複数のダウンリンクシンボルを含むことがある。これは、低遅延送信が、時間的に非連続的なOFDMシンボルを含み得ることを示唆している。これは、いくつかのOFDMシンボルは、UE側から見れば不明なものまたは予約されたものであってよく、それらは制御および/またはデータの送信および/または受信に使用されないことがあるという事実に起因するものである。そのようなシンボルを回避する低遅延送信を可能にし得る。
図5は、低遅延スロットが始まり得る位置に高い自由度がある別の実施形態に係る時間/周波数リソース222の一部を示す。図5では、224に示すように、低遅延ダウンリンクスロットが、最初の8つのダウンリンクOFDMシンボルのうちのいずれか1つから始まり得る。アクセス遅延の低減または最小化を試みるべく、低遅延スロットの開始位置を、自由度の高いものにすることができる。この例では、xは1OFDMシンボルである。図5の実施形態では、低遅延スロットの継続時間は3OFDMシンボルであり、そのため、低遅延スロットは、最後の2つのダウンリンクOFDMシンボルの初めからは開始することができない。あるいは、いくつかのUEは、上述したような非連続的な送信をサポートするならば、最後の数個のDLシンボルにおいて送信を受信し得る。しかしながら、耐遅延間隔がダウンリンクシンボルしか含まない場合、低遅延スロットは任意のシンボルの初めから開始し得ると考えられる。図3の「N」および「k」の表記を使用すれば、図5の例においてはN=10、k=3であり、低遅延スロットの開始は、最初のm=N−k+1=8個のダウンリンクOFDMシンボルのいずれか1つから始まってよい。
3OFDMシンボルという低遅延スロットの継続時間は、一例に過ぎない。低遅延スロットのOFDMシンボル数は、それより多くても少なくてもよい。同様に、ダウンリンクOFDMシンボル数、アップリンクOFDMシンボル数、および/またはガード期間の継続時間を含む耐遅延間隔のOFDMシンボル数は、図示した実施形態とは異なっていてよい。また、低遅延UE用の制御情報のフォーマットおよび位置は、実装例によって個別のものである。1つの実施形態において、ダウンリンク低遅延データ送信の受信途中ではない各低遅延UEは、最初の8つのダウンリンクOFDMシンボルの各々の開始時に制御情報をモニタリングして、低遅延UEへのダウンリンク低遅延データ送信がそのOFDMシンボルから始まるか否かを判断する。この例は、いくつかのUEが、シンボル(すなわち、x=1であるx個のOFDMシンボル)毎に制御情報をモニタリングするよう構成されてよく、いくつかの場合では、UEが、データの受信中であるならば、いくつかのモニタリング機会を省略するよう構成されてよいことを示唆する。
図6は、低遅延UE102aの低遅延スロットがリソース252上にスケジューリングされ、低遅延UE102bの低遅延スロットがリソース254上にスケジューリングされる一例を示す、図5の実施形態である。継続時間が3OFDMシンボルであるのは一例に過ぎず、実際は、252と254との継続時間は異なっていてよく、任意の数のシンボルであってよいことに留意されたい。この例では、UE102aと比較してUE102bの方が送信される低遅延データが多く、そのために、UE102bに割り当てられる周波数リソースの量は、UE102aに割り当てられる周波数リソースの量より多い。図6では、低遅延スロットは重複することができない。UE102b用の低遅延データが、例えば第3番目のダウンリンクOFDMシンボル253において早めに到着した場合、UE102b用の低遅延データは、少なくとも第5番目のダウンリンクOFDMシンボル255まで送信を始めることができない。
図7は、低遅延UE102aの第1の低遅延スロットがリソース262上にスケジューリングされ、低遅延UE102bの第1の低遅延スロットがリソース264上にスケジューリングされ、低遅延UE102aの第2の低遅延スロットがリソース266上にスケジューリングされ、低遅延UE102bの第2の低遅延スロットがリソース268上にスケジューリングされる一例を示す、図5の実施形態である。継続時間が3OFDMシンボルであるのは一例に過ぎず、実際は、262と264と266と268との継続時間は異なっていてよく、任意の数のシンボルであってよいことに留意されたい。このことが、開始位置の自由度の高さの原理を変化させることはない。あるいは、低遅延スロットは、4つの異なる低遅延UEのためのものであってよい。図7に示すように、異なる低遅延UEの低遅延スロットは、時間的に重複しているが、例えば周波数ドメインにおいて直交リソースまたは非直交リソースにマッピングされてよい。
図6および図7から明らかなように、複数の低遅延スロットが1つの耐遅延間隔に共存でき、各低遅延スロットの開始位置は設定可能なので自由度が高く、アクセス遅延の低減または最小化を試みることができる。低遅延データが基地局に到着したとき、低遅延通信の低遅延スロットが割り当てられる。図7と比較した場合の図6の考えられる利点は、低遅延スロット同士を重複させないことによって、干渉がより少なくなる可能性があり得ることである。また、図6の実施形態の低遅延UEは、低遅延データ送信が開始を許可されたときのOFDMシンボル中において低遅延データ送信が存在するか否かを判断するべく制御情報をモニタリングしさえすればよい。このことは、設定された位置においてUEが制御情報をモニタリングし、UEがそれを受信し検出した場合、制御情報は、ダウンリンク送信が開始可能な時間間隔において直ぐにDLデータ送信が行われることをUEに通知することを示唆する。図7の実施形態の低遅延データ送信の受信中ではない低遅延UEは、自身のためにスケジューリングされた低遅延データ送信が存在するか否かを判断するべく、最初の8つのダウンリンクOFDMシンボルの各々において制御情報をモニタリングする必要がある。
複数の異なるUEへの送信が、重複して、時間的および/または周波数的に共存することがあり、1つのUEに係る送信の一部分が、別のUEに係る送信の制御領域と重複し得ることに留意されたい。例えば、UE102aに係る送信は、UE102bの制御領域と、場合によっては重複し得る。ネットワークは、1または複数のシンボルにおいてRRCシグナリングによっていくつかの制御領域を設定してよく(設定された制御領域は、任意の関連付けられた周期を有しても有さなくてもよい)、当該情報を1または複数のUEに提供してよい。制御領域と重複する送信をUEが受信した場合、当該設定された領域についてUEが認識しているとき、UEは、たとえ当該送信が時間的に当該領域と重複していても、UEは、その重複領域ではデータを受信しなくてよい(例えば、UEがその臨界領域を分かっているのならば、UEに係る送信は、当該領域周辺でレートマッチングが行われる)。あるいは、UEは、重複領域においてデータを受信してよく、異なるUEへの別の後の送信がその重複領域において受信された場合、前者のUEに係る送信は、当該重複領域において当該後の送信にプリエンプトされることがある。以下で説明するように、リソース割り当ての更新を含む何らかの制御シグナリングが最初のUEにシグナリングされてよい。
図6および図7に示す実施形態では、低遅延UEへの任意のダウンリンク送信は、耐遅延UEへのダウンリンク送信の送信にも使用されるリソースを使用する。ゆえに、干渉の克服を試みるべく、例えば、耐遅延データおよび低遅延データを送信するのに異なる符号リソースを使用して、共同送信方式が使用されてよい。あるいは、耐遅延間隔中に低遅延データ送信がスケジューリングされるときはいつも、低遅延リソース上で送信される予定の耐遅延データは、パンクチャリングされるか、または後にダウンリンク送信されるよう留保されてよい。耐遅延データ送信がパンクチャリングされるか、または留保されたことを、制御信号が、影響を受ける耐遅延UEに通知してよい。制御信号は、低遅延トラフィックまたは耐遅延トラフィックの送信中に1または複数の位置において多重化されてよい。耐遅延UEは、耐遅延送信がスケジューリングされた後、(時間的におよび/または周波数的に設定された)1または複数の位置において、パンクチャリング情報を含む制御信号がないかモニタリングしてよい。モニタリング位置の数は、低遅延送信の継続時間に依存し得る。なぜなら、耐遅延送信の継続時間は、制御信号の有無のための複数の設定された位置にわたって広がり得るからである。
図8は、別の実施形態に係る時間/周波数リソース302の一部を示す。1つの耐遅延間隔に等しい継続時間が示されている。示した時間間隔は「アップリンク優位」である。なぜなら、ダウンリンクOFDMシンボルよりもアップリンクOFDMシンボルの方が多く含まれているからである。また、示した時間間隔は、耐遅延間隔に等しい自己完結型TDD時間間隔である。図8は、DLからULへの切り替えが存在する間隔における異なる低遅延スロット同士の重複を示しているが、重複送信の原理およびスロットアーキテクチャは、TDDシステムおよびFDDシステムにおいて任意のULリソースに対して適用可能であり得る。
複数の低遅延アップリンクスロットが共存し、図8では「S1」から「S8」として表示している。異なる低遅延スロットは、異なる低遅延UEによって使用されてよく、各低遅延スロットの開始時間は、任意のシンボルの開始時に生じ得る。アップリンクの場合、ネットワークは、ULリソースを複数の異なるUEに対して重複して設定でき、それぞれのUEからの異なる送信の開始位置は、異なる間隔で設定され得る。すなわち、xの値は、UEが異なれば異なり得る。各低遅延スロットは7OFDMシンボルの継続時間となっているが、これは一例に過ぎない。一般的には、例えばS2およびS3のように、いくつかの低遅延スロットは、時間的にも周波数的にも重複してよい。また、いくつかの低遅延スロットは、時間的に重複してよいが、他の直交リソースまたは非直交リソースにマッピングされる。例えば、スロットS5中にグラントフリーアップリンク送信を送信する低遅延UEは、スロットS6中にグラントフリーアップリンク送信を送信する別の低遅延UEと時間的に重複するが、この2つのグラントフリーアップリンク送信は、直交周波数リソースにマッピングされる。あるいは、いくつかまたはより多くのUL送信がグラントに基づき得る。グラントに基づく送信をサポートするUEは、DLリソースにおいてx個のシンボル毎に制御シグナリングをモニタリングするよう構成され得る。グラントを示す制御シグナリングが(例えば、当該間隔の初めのDLシンボルにおいて)受信された場合、UEは、潜在的に、図8の間隔のULシンボル内の任意のシンボルにおいて自身のUL送信を開始できる。DL送信と同様に、UL送信の開始位置も、グラントに基づく送信およびグラントフリー送信の両方について自由度が高くなり得る。DLと同様に、UEは、ULリソースにおける自身の送信をx個のシンボル毎に開始するよう構成され得る。いくつかの場合では、全てのx個のシンボルのうちの1または複数において、UEが自身のUL送信を開始することができなくことがある。それは、当該シンボルがもはやUL送信に対して利用可能でなくなった場合、例えば、スロットフォーマットが変化した場合である。
図8の実施形態において、アップリンクリソースは、3つの周波数領域304、306、および308に区分される。低遅延UEおよび基地局に既知のマッピングが、低遅延UEが送信を行う領域304または306または308を示す情報を提供してよい。これは、いくつかのリソース区分が半静的にUEに示されることを示唆している。低遅延UEが送信を行う領域304または306または308は、低遅延UEが自身のアップリンクデータ送信を始めるアップリンクOFDMシンボルに基づいていてよい。また、図8の実施形態は、肯定応答/否定応答(「A/N」)なしのアップリンク低遅延データ送信に使用され得る。この場合、シンボルは全てアップリンクシンボルであり得る。そうではなく、アップリンク低遅延データ送信がA/Nベースである場合は、ダウンリンクにおけるA/Nのより頻繁な機会を提供するべく、ダウンリンクOFDMシンボル間に介在するアップリンクOFDMシンボルの数を低減してよい。
図9は、別の実施形態に係る時間/周波数リソース352の一部を示す。1つの耐遅延間隔に等しい継続時間が示されている。図示した時間間隔は、ダウンリンク優位である。個々のOFDMシンボルは図示していない。
低遅延UE102aおよび102bは、共存領域に日和見主義的にスケジューリングされる。低遅延データ送信のスロット開始時間は、例えば上述したように、自由度が高くてよい。しかしながら、図9では、356および358に示すように、ダウンリンク優位の低遅延自己完結型間隔が、共存領域の耐遅延間隔のDL部分内にスケジューリングされる。ゆえに、この実施形態では、耐遅延間隔は、低遅延間隔より大きいか、またはそれに等しい必要がある。耐遅延領域と共存領域とは、異なる無線パラメータを使用してよいと考えられる。
スケジューリングされたダウンリンク低遅延リソース362および364において送信される予定の耐遅延データは、一緒に送信されるか、または、パンクチャリングされるか、または後にダウンリンク送信されるよう留保されてよい。耐遅延データ送信がパンクチャリングされるか、または留保されたことを、制御信号が、影響を受ける耐遅延UEに通知してよい。低遅延自己完結型間隔356および358のガード期間およびアップリンク部分中は、ダウンリンク送信は存在せず、それは耐遅延UE領域においても存在せず、それにより、干渉が緩和される。
自己完結型低遅延間隔が存在することを制御指示子が耐遅延UEに通知する頻度は、設定可能であってよい。制御指示子の位置は、予め設定されてよい。当該指示子の予め設定された位置間の間隔は、低遅延スロットの継続時間に等しいか、またはそれより短くてよく、その結果、低遅延送信が、1つのスロット継続時間につき一回より高い頻度で開始され得る。例えば、スロット継続時間が3シンボルであり、低遅延送信が任意のシンボルにおいて開始されてよい場合、制御指示子の頻度はシンボル毎となる。このことは、耐遅延間隔内のDLシンボルの継続時間が長くなることがあり、スケジューリングされたいずれの低遅延送信のACK/NACK(「A/N」)フィードバックも、少なくとも耐遅延間隔の終わりのULシンボルまで待機する必要があるというシナリオを示唆している。より速いA/Nフィードバックの機会を提供するべく、1または複数の低遅延送信が、耐遅延間隔内のULシンボルの前に割り当てられた、場合によってはDLシンボルとして既に設定されたシンボル内に割り当てられた、関連付けられたULリソースでスケジューリングされ得る。UE個別のものまたはグループ共通のものであるDL制御シグナリングが、DLシンボルの一部をULシンボルに切り替えることをUEに通知する。例えば、低遅延送信が存在することと、低遅延DL送信が1または複数のULシンボルを伴っていることとを耐遅延UEに通知する。耐遅延UEは、ガード期間およびULシンボル中はいずれの送信も受信しない。変化(すなわち、耐遅延間隔の一部のDLシンボルがGP/UnknownおよびULシンボルに変換されたこと)を通知するDL制御シグナリングは、低遅延送信をスケジューリングする制御シグナリングを受信するのと同じシンボルにおいて、または異なるシンボルにおいて、低遅延送信が始まる前もしくは後に受信され得る。一例では、(このDL→ULまたはGP/Unknownへの切り替えの可能性を示す)制御シグナリングは、TDDシステムのDLシンボル内において、設定された周期でモニタリングされてよい。例えば、設定された継続時間(例えばスロット)が元々N個のDLシンボルを含む場合、UEは、一部のDLシンボルがGP/Unknownおよび/またはULシンボルにオーバーライドされたことを示し得る動的シグナリングがないか、K個のシンボル毎にモニタリングしてよい。ここで、Kは、1≦K<Nである。一例では、その切り替えを示すDL制御シグナリングは、GP/Unknownおよび/またはULシンボルの位置を耐遅延UEおよび低遅延UEの両方に提供してよい。一例では、DLシグナリングは、新しく変換されたDLシンボルを表すべく、Unknownシンボルのみを示す。耐遅延UEは、Unknownと示されたシンボルにおいては受信も送信もしない。低遅延UEは、Unknownシンボルのうちの1または複数においてDLスケジューリンググラント内のA/Nリソース通知を受信してよい。すなわち、低遅延UEのUE個別DCIが、1または複数のUnknownシンボルをULシンボルにオーバーライドする。この手順は、常に頻繁にUL送信機会を提供するのではなく、元々のDL継続時間の設定が長いことがあるTDDフレーム構造内において、より速いA/N機会を有するようDL低遅延送信を提供する。ULリソースは、特に低遅延DL送信が、より速いA/Nフィードバックを必要としてスケジューリングされるときに、要求に応じて設定される。切り替えを示すDL制御シグナリングは、切り替えが必要なときのみ送信される。しかしながら、UEはそれでもなお、設定された位置においてモニタリングを行う必要があってよい。DL制御シグナリングは、Unknownおよび/またはULとして、(耐遅延間隔のDLシンボル内のOFDMシンボルのグループ内などにおいて)基準間隔内において連続シンボルのセットを示してよい。例えば、DLシンボルの始まりまたは任意の他の位置などの基準位置に関して、シグナリングは、開始位置および継続時間のうちの1つもしくは両方を、または、開始位置および終了位置のうちの1つもしくは両方を示してよい。連続シンボルの継続時間/長さが予め設定されている場合、開始位置を示せば十分であり得る。DCIまたはPDCCHによってオーバーライドされない限り、UEは、Unknownと示されたシンボルに対して何のアクションも取らない。示されたULシンボルは、それがもし存在する場合、低遅延UEおよび耐遅延UEのいずれかまたは両方によって使用され得る。新しく変換されたULシンボルは、A/Nフィードバックのみならず、スケジューリング要求(SR)送信またはサウンディング参照信号(SRS)送信にも使用され得る。一例では、耐遅延UEは、ULシンボルを使用して、早期のA/Nフィードバックを送信するよう構成されてよい。別の例では、低遅延UEおよび耐遅延UEのいずれかまたは両方が、示されたULシンボルにおいてA/Nフィードバックを送信するよう構成されてよい。
いくつかの実施形態において、低遅延自己完結型間隔356および358における低遅延データ送信は、耐遅延データ送信と比較して無線パラメータが異なっていてよい。例えば、耐遅延データ送信は30kHzのサブキャリア間隔を使用してよく、低遅延データ送信は60kHzのサブキャリア間隔を使用してよい。30kHzのサブキャリア間隔ではなく60kHzのサブキャリア間隔を使用することによって、低遅延送信のOFDMシンボルは、耐遅延送信のOFDMシンボルより短くなるであろう。これは、一方の無線パラメータのシンボルのうちの少なくともいくつかのシンボルの開始時間および終了時間を、他方の無線パラメータのシンボルの開始時間および終了時間と揃えるというようなシンボル調整をした上で2つの異なる無線パラメータを使用することによって達成できる。この実施形態では、無線パラメータの異なる耐遅延送信と低遅延送信との間の干渉を低減するべく、フィルタまたは他の適切な手段が使用されてよい。
図10は、別の実施形態に係る、ダウンリンクの時間/周波数リソース372の一部を示す。図示したリソースは全てダウンリンクリソースなので、「D」の表記は付加されていない。また、図10では個々のOFDMシンボルは図示していない。
リソース372は、耐遅延UE領域374と共存領域376とに区分される。この2つの領域は、無線パラメータが同じであってもなくてもよい。共存領域376では、耐遅延通信と低遅延通信との間での動的なリソース共有が存在する。耐遅延領域と共存領域とは異なる無線パラメータを使用してよいと考えられる。
耐遅延UE領域374には、相対的に大きい耐遅延データパケット、例えば、符号化したとき耐遅延間隔の継続時間となるパケット、がスケジューリングされる。共存領域376のスケジューリング粒度は、耐遅延領域374のスケジューリング粒度より小さい。例えば、図10において、共存領域376ではどの耐遅延間隔にも4つのスケジューリング間隔が存在する。共存領域376の各スケジューリング間隔は、低遅延スロットの継続時間に等しい。共存領域376には、相対的に小さい耐遅延データパケット、特には、符号化したとき共存領域のスケジューリング間隔に相当するパケット、がスケジューリングされる。共存領域376の低遅延トラフィックは、共存領域376の耐遅延トラフィックとスケジューリング粒度が異なってよいと考えられる。例えば、共存領域376の耐遅延トラフィックのスケジューリング間隔は、共存領域376の低遅延トラフィックのスケジューリング間隔の整数倍であってよい。
耐遅延データパケットは、耐遅延間隔毎に、またはそれより短い間隔で、共存領域においてスケジューリングされてよい。共存領域の各耐遅延間隔における耐遅延データパケットのスケジューリングは、4つの低遅延スロットの継続時間を束ねることによって行われる。例えば、耐遅延データパケット380、381、382、および383が、図示した第2番目の耐遅延間隔の開始時にスケジューリングされる。4つよりも多いまたは少ない低遅延スロットが束ねられてよいと考えられる。耐遅延データパケット380、381、382、383の各々は、低遅延スロットの継続時間に対応するよう別々に符号化される。しかしながら、共存領域において、低遅延データ390が、送信されるべく第2番目の耐遅延間隔の第2番目の低遅延スロット中に到着する。ゆえに、スケジューリング済みの耐遅延パケット382が送信を留保される。この実施形態では、スケジューリング済みの耐遅延パケット382がパンクチャリングされるのでも一緒に送信されるのでもなく、その代わりに制止され、後に、例えば図示したように391において、送信されることに留意されたい。この実施形態において、データパケット380、381、383の受信部は、データパケット382を受信することなくこれらのパケットの各々を復号することができる。なぜなら、全ての4つのデータパケット380、381、382、383は、別々に符号化されるからである。その結果、低遅延データ390の送信がデータパケット380、381、383の受信の邪魔をすることはなく、データパケット380、381、383を再送信する必要はない。
FDMが、共有リソースにおいてeMBB(より一般的には耐遅延UE)とURLLC(より一般的には低遅延UE)とを共にスケジューリングする上で高い自由度を提供する。図10において、eMBBのみの領域および共存領域の2つの領域が特定される一例を示す。eMBBデータの大パケットがeMBBのみの領域においてスケジューリングされ得る一方で、いくつかのeMBBの小パケットが共存領域においてURLLCトラフィックと共存してよい。オーバーヘッドを減らすべく、共存領域において複数のURLLCスロットを束ねることによってeMBBがスケジューリングされ得る。eMBBがスケジューリングされた後にURLLCパケットが到着した場合、システムは、eMBBの1または複数のパケットの送信を延期し、リソースをURLLCトラフィックに割り当てる。送信中に、このことをeMBB UEに通知することができる。これは、eMBBスロットがURLLCスロットより間隔が長いとき、TDMに基づいた共存の場合ならば必要なパンクチャリングを必要としない。
図10において、共存領域376においてスケジューリングされた低遅延パケットは、「LL」と表示されている。図示していないが、耐遅延間隔の第1番目のスケジューリング間隔において低遅延パケットがスケジューリングされてよい。いずれの場合でも、共存領域376のある耐遅延パケットの送信が延期されたことを、影響を受ける耐遅延UEに知らせるべく、適切な制御情報が必要である。いくつかの実施形態において、耐遅延パケットの送信が延期されたことを耐遅延UEに通知する制御情報は、低遅延スロットの開始時に低遅延制御情報と多重化されてよい。低遅延制御情報は、当該スロット中に低遅延データ送信がスケジューリングされたことを低遅延UEに示すことになろう。
オペレーション中、耐遅延領域374には相対的に大きい耐遅延パケットがスケジューリングされる。領域374においてデータを受信する耐遅延UEは、低遅延送信によって送信が中断されたか否かを確認するべく制御情報をモニタリングする必要はない。なぜなら、領域374は耐遅延データの送信のみに充てられるからである。共存領域376には相対的に小さい耐遅延パケットがスケジューリングされ、共存領域376においてデータを受信する耐遅延UEは、これらのUEのスケジューリングされたパケットのうちのいずれかの送信が低遅延送信によって中断され延期されたか否かを確認するべく制御情報をモニタリングする。これは、耐遅延UEのデータが、両方のトラフィックがスケジューリングされ得る設定された時間−周波数リソース376(すなわち、図1の領域130)と重複する場合、耐遅延UEは、スケジューリング割り当ての更新またはパンクチャリングの情報を提供する通知がないかモニタリングする必要があることを示唆している。パンクチャリング通知のモニタリングを有効にするようUEに設定通知が提供され得る。UEは、設定された共存領域に重複して自身のデータがスケジューリングされた後、モニタリングを行う。1または複数のUEにプリエンプションまたはパンクチャリングの情報を提供するパンクチャリング通知ペイロードは、エラーの訂正または検出を容易にするべく、巡回冗長検査(CRC)を含み、または添付され得る。CRCは、ブラインド検出が容易になるよう、対象の受信部または受信部群に固有の識別子(例えば、従来のPDCCH構造において使用されるような無線ネットワーク一時識別子(RNTI))でマスキングまたはスクランブルされ得る。当該通知ペイロードは、Polar符号化、低密度パリティ検査(LDPC)符号化、およびターボ符号化などの種々のチャネル符号化技術で符号化されてよく、2値位相シフトキーイング(BPSK)、直交位相シフトキーイング(QPSK)、多値直交振幅変調(M−QAM)などの種々の変調方式で変調される。ここで、Mは、2の任意の整数倍であってよく、または2Nであってよい。Nは正の整数である。例えば、Nは、{1,2,3,4,5,6,7,8}のうちの1つであってよい。復調参照信号(DMRS)密度は、J/K<1であってよい。ここで、JおよびKは、正の整数である。例えば、Jは1であってよく、Kは、{2,3,4,5,6,7,8}のうちの1つであってよい。別の例では、Jは2であってよく、Kは{3,5,7}のうちの1つであってよい。DMRS密度の集合がUEにおいて設定されてよく、1つが所与の無線パラメータ用に(UEによって)使用され得る。ロバスト性を向上させるべく、リソース要素グループ(REG)間またはREGの束(束のサイズは、2、3、4、5、または6のサイズであり得る)の間でのインターリーブも使用され得る。キャリア毎にパンクチャリング通知(PI)が設定され得る。すなわち、UEが複数のキャリア上で送信を受信する場合、UEは、各キャリアにおいてPIがないかモニタリングすることが必要であり得る。あるいは、PIを設定して複数のキャリア上のプリエンプションに対処することができ、UEは、PIが設定されている集約されたキャリアのうちの1つのみにおいてPIがないかモニタリングする。
一例では、耐遅延UEは、低遅延パケットが第1番目のスロットにスケジューリングされているのか、またはその後のスロットにスケジューリングされているのかに関わらず、耐遅延間隔の初めにおいて制御情報を受信する。低遅延トラフィックが第1番目のスロットにおいて到来する場合、耐遅延トラフィックの制御信号と低遅延トラフィックの制御信号とは、第1番目のスロットの最初の数シンボルにおいて多重化される。制御情報は、第1番目のスロットはもはや耐遅延通信に割り当てられていないが、残りのスロットまたは残りのスロットの一部は耐遅延通信に割り当てられていることを耐遅延UEに通知してよい。加えて、束ねられた1または複数のeMBB(耐遅延)スロットの送信が延期される場合、低オーバーヘッド指示子が、更新されたスケジューリングをeMBB(耐遅延)UEに通知できる。後に基地局が、延期またはパンクチャリングされた送信をさらにスケジューリングできる。
代替的な例において、耐遅延UEは、スロットのいずれかにおいて定期的な制御情報を受信する選択肢を有する。例えば、URLLC(低遅延UE)に第1番目のスロットが使用される場合、耐遅延UEが第1番目のスロットにおいて制御信号を検出しなかったとき、耐遅延UEは、後続のスロットにおいて定期的な制御情報を探してよい。
耐遅延データの場合、4つのスロット、3つのスロット、もしくは2つのスロットを束ねて、または個々に、スケジューリングが行われ得る。例えば、間隔が4つのスロットを含む場合、2つのスロットを束ねるための制御は、第3番目のスロットにおいて到来してよい。
図11および図12は、図10に関連して上述した実施形態のいくつかの具体例を示す。図11および図12では、ガード期間およびアップリンク期間はいずれも、それぞれ「GP」および「U」と表示している。時間/周波数リソース372の残りの部分は、ダウンリンク送信用である。日和見主義的にスケジューリングされた例示的な低遅延データは、「LL」を使用して示している。図11および図12では、個々のOFDMシンボルは図示していない。
図11において、共存領域376は、無線パラメータが耐遅延領域374のものとは異なる。具体的には、共存領域のサブキャリア間隔は60kHzであり、耐遅延領域のサブキャリア間隔は30kHzである。また、1つの0.25ms間隔内に2つのダウンリンク低遅延スロットが存在する。
ゆえに、いくつかの実施形態では、耐遅延通信と低遅延通信との共存に対して、周波数分割多重化(FDM)に基づいた無線パラメータの多重化が使用され得る。いくつかの実施形態では、異なる無線パラメータに対して同じスロット定義、例えば7OFDMシンボル、を使用でき、それにより実装が簡略化され得る。いくつかの実施形態では、例えば異なる時間/周波数リソースを使用することによって、低遅延通信および耐遅延通信に直交リソース割り当てを使用し得る。あるいは、SCMAなどの非直交リソース割り当てを使用し得る。
図11は、eMBBのみの領域(すなわち、耐遅延UE領域)と共存領域とを特定する一例を示す。eMBBのみの領域において、eMBBの大パケットがより長い間隔(例えば、0.25msまたはそれより長い間隔)にわたってスケジューリングされる。共存領域では、URLLCとeMBBとが一緒にスケジューリングされ得る。特には、eMBBの小パケットがその領域において割り当てられ得る。複数のURLLCスロット(例えば、各スロットは0.125msであり得る)がeMBB間隔内に収まり得る。eMBBパケットは、各0.25ms間隔の初めにおいて、共通の制御情報で共存領域のURLLCスロットを束ねることを採用してよく、それによりオーバーヘッドが低減する。
図12では、領域374および376の両方において無線パラメータが同じであり、60kHzのサブキャリア間隔となっている。図示された0.25ms時間間隔内に2つの自己完結型TDD間隔が存在する。図11と比較したときの図12の考えられる利点は、アップリンク期間が0.125ms毎に存在するので、アップリンクの肯定応答および否定応答がより低遅延で送信され得ることである。
ダウンリンクとアップリンクとの間の切り替え時間は、URLLCへの遅延制約、オーバーヘッド、および他の考慮事項に応じて、0.25msまたは0.125msに設定され得る。この手法は、eMBBスロットのリソースがURLLCにスケジューリングされた場合、eNodeBは、そのスロットのeMBBパケットを後に送信するよう試みるのでパンクチャリングを必要とせず、これにより、ハイブリッド自動再送要求(HARQ)手順の変更(例えば、符号ブロックレベルのHARQ、eMBB送信をバースト性干渉から保護するための外符号、または劣化した送信に対処するための重み付けしたHARQ合成)を必要としないことに留意されたい。束ねられた1または複数のeMBBスロットの送信が延期またはパンクチャリングされた場合、低オーバーヘッドの指示子が、更新されたスケジューリングをeMBB UEに通知することができる。1または複数のDLシンボルにおけるUE個別またはUE共通のサーチスペースが、パンクチャリング通知を耐遅延UEが受信するべく、現在のスロットフォーマット(すなわち、シンボルがDL、UL、Gap/Unknownであるスロットフォーマット)に基づいて設定され得て、当該UEは、パンクチャリング通知のいくつかのモニタリング機会を省略してよい。
上記の実施形態において説明したように、UEへのダウンリンク送信に対する、時間間隔(例えばスロット)の開始時間または開始位置は、より自由度が高くてよい。例えば、図3に関連して先に説明したとおり、ダウンリンク送信時間間隔は、フレームまたはサブフレームの既定の開始ポイントにおいて始まるのではなく、その代わりにx個のOFDMシンボル毎に始まる可能性があり得る。 xは、1OFDMシンボルと同じくらい小さくてよい。ゆえに、UEは、制御情報がないか定期的にモニタリングするよう構成される。ここで、制御情報は、当該UEへのダウンリンク送信を示す。UEは、x個のOFDMシンボル毎に一回、制御情報がないかモニタリングするよう命令されてよい。
図13は、1つの実施形態に係る、基地局100および2つのUEによって行われる方法である。2つのUEを、「UE1」および「UE2」と呼ぶ。段階422において、基地局100は、モニタリング設定シグナリングをUE1に送信する。図13では、モニタリング設定シグナリングを「モニタリング設定通知」と呼ぶ。モニタリング設定通知は、制御情報がないかをUE1がいつモニタリングするべきかを示す。例えば、設定通知は、モニタリングが実行されるべき具体的なOFDMシンボル、モニタリング周期、および/または、(制御情報によって示される)ダウンリンク送信時間間隔が始まり得る開始位置を示してよい。図13では、設定通知は、UE1用のx個のOFDMシンボルのモニタリング周期を示す。例えば、図5の実施形態を仮定した場合、制御情報がないかUE1がモニタリングするべき最初のダウンリンクOFDMシンボルは、図5に示した第1番目のダウンリンクOFDMシンボルであり、また、周期はx=1であり、それにより、UE1は、図5の224において示すように、制御情報がないか各OFDMシンボルの開始時においてモニタリングするよう命令される。制御情報は、UE1へのダウンリンク送信を示す。制御情報は、ダウンリンクスケジューリンググラントであってよい。
段階423において、UE1は、モニタリング設定通知にしたがって、制御情報がないかモニタリングする。
段階424において、基地局100はまた、(モニタリング設定通知と呼ばれる)モニタリング設定シグナリングをUE2に送信する。モニタリング設定通知は、制御情報がないかをUE2がいつモニタリングするべきかをUE2に示す。UE1に関しては、UE2用の設定通知は、モニタリングが実行されるべき具体的なOFDMシンボル、モニタリング周期、および/または、(制御情報によって示される)ダウンリンク送信時間間隔が始まり得る開始位置を示してよい。一般的に、制御情報がないかUE2がモニタリングを行うOFDMシンボルは、制御情報がないかUE1がモニタリングを行うOFDMシンボルとは異なってよい。この一例が図6に関連して理解され得る。UE1が図6のUE102aであり、UE2が図6のUE102bである場合、UE102aに対応する第1番目のOFDMシンボル(図示した時間間隔の第2番目のOFDMシンボル)は、UE102bに対応する第1番目のOFDMシンボル(図示した時間間隔の第6番目のOFDMシンボル)とは異なる。
一般的に、UE1のモニタリング周期はUE2と異なっていてよい。図13の例では、UE1は、x個のOFDMシンボル毎に制御情報がないかモニタリングするよう構成され、UE2は、z個のOFDMシンボル毎に制御情報がないかモニタリングするよう構成される。しかしながら、xとzは等しくてよい。
段階426において、UE1がモニタリングを行ったダウンリンクOFDMシンボルにおいて制御情報がUE1に送信される。制御情報は、特定の時間間隔内に、基地局100からUE1に向かうダウンリンク送信があることを示す。いくつかの実施形態では、制御情報はダウンリンクスケジューリンググラントであってよい。
段階428において、基地局100からUE1にダウンリンク送信が送信される。ダウンリンク送信は、k個のOFDMシンボルの継続時間を有する。 いくつかの実施形態では、UE1へのダウンリンク送信は、当該特定の時間間隔内のいずれか1つのシンボル(例えば、当該時間間隔内のm>N/kであるm個の可能なOFDMシンボル位置)で始まり得る。しかしながら、ダウンリンク送信について、他の可能性も存在する。
一例として、UE1が図6のUE102aである場合、段階426の制御情報は、図示した時間間隔の第2番目のダウンリンクOFDMシンボルにおいて送信され、制御情報およびデータの送信は3OFDMシンボルの継続時間を有する。図示した時間間隔の第2番目のダウンリンクOFDMシンボルは、制御情報のみを搬送してよく、または、制御情報とデータ送信の一部との両方を搬送してよい。
図13に戻ると、段階429において、UE2は、自身のモニタリング設定通知にしたがって自身の制御情報がないかモニタリングする。当該モニタリング設定通知は、段階424においてUE2に送信されたものである。段階429は、UE1の動作と並行して行われ得る。例えば、段階429は、段階426および428と並行して行われてよい。
段階430において、UE2がモニタリングを行ったダウンリンクOFDMシンボルにおいて制御情報がUE2に送信される。制御情報は、基地局100からUE2に向かうダウンリンク送信が特定の時間間隔中にあることを示す。いくつかの実施形態では、制御情報はダウンリンクスケジューリンググラントであってよい。
段階432において、基地局100からUE2にダウンリンク送信が送信される。ダウンリンク送信は、y個のOFDMシンボルの継続時間を有する。 一般的には、k≠yであるが、kとyは等しくてよい。UE2へのダウンリンク送信はまた、当該特定の時間間隔内のいずれか1つのシンボル(例えば、m>N/kであるm個の可能なOFDMシンボル位置)から始まり得るが、ダウンリンク送信について、図6に示す例などの他の可能性も存在することを理解されたい。
任意で、段階434において、これより後のいずれかのポイントにおいて、UE1のためにモニタリング設定が更新される。一例として、モニタリング設定は、UE1がx個のダウンリンクOFDMシンボル毎ではなく、n≠xであるn個のダウンリンクOFDMシンボル毎に一回制御情報がないかモニタリングするよう更新されてよい。
任意で、段階436において、これより後のいずれかのポイントにおいて、UE2のためにモニタリング設定が更新される。一例として、モニタリング設定は、UE2が、これ以上制御情報がないかモニタリングしないよう更新されてよい。
任意選択的な段階434および436を図13に示している。
図14は、1つの実施形態に係る、UEによって行われる方法である。段階452において、UEは、設定シグナリングを受信する。設定シグナリングは、複数の開始位置を示す。各開始位置は、隣り合う開始位置からx個のOFDMシンボル分離れて生じる。
段階454において、複数の開始位置のうちの少なくともいくつかの1つ1つについて、UEは、当該1つ1つの開始位置において制御情報がないかモニタリングする。制御情報は、当該1つ1つの開始位置から始まる特定の時間間隔中に、UEへのダウンリンクデータ送信がスケジューリングされていることを示す。
段階456において、複数の開始位置のうちの少なくともいくつかのうちの1つについて、UEは、特定の時間間隔中に、制御情報およびダウンリンクデータ送信を受信する。
図15は、別の実施形態に係る、基地局によって行われる方法である。段階472において、基地局は、設定シグナリングをUEに送信する。設定シグナリングは複数の開始位置を示し、UEは、制御情報がないか複数の開始位置の各々においてモニタリングする。各開始位置は、隣り合う開始位置からx個のOFDMシンボル分離れて生じる。
段階474において、基地局は、複数の開始位置のうちの特定の開始位置において制御情報を送信する。制御情報は、当該特定の開始位置から始まる時間間隔中に、UEへのダウンリンクデータ送信がスケジューリングされていることを示す。
段階476において、基地局は、当該時間間隔中にダウンリンクデータ送信を送信する。
図16は、別の実施形態に係る方法である。段階502において、第1タイプのデータ(例えば、耐遅延データ)が、ある時間間隔中に送信される。当該時間間隔は、N個のOFDMシンボルを有する。 当該時間間隔は、耐遅延間隔の一部または全部であってよい。 段階504において、第2タイプのデータ(例えば、低遅延データ)が当該時間間隔内において送信される。 第2タイプのデータは、k<Nであるk個のOFDMシンボルの継続時間を有する。第2タイプのデータの送信は、当該時間間隔内の、m>N/kであるm個の可能なOFDMシンボル位置のうちの1つから始まり得る。m>N/kであるm個の可能なOFDMシンボル位置のうちの1つから始まる第2タイプのデータを有するという自由度の高さにより、遅延の低減された送信が可能になり得る。
いくつかの実施形態において、第1タイプのデータは耐遅延データであり、第2タイプのデータは低遅延データである。
いくつかの実施形態において、第2タイプのデータを送信する段階は、k個のOFDMシンボルの第1のスロットを送信する段階を含み、当該方法は、k個のOFDMシンボルの第2のスロットを送信する段階であって、第2のスロットもまた、当該時間間隔内の、m>N/kであるm個の可能なOFDMシンボル位置のうちの1つから始まる、段階をさらに備えてよい。
いくつかの実施形態において、第1のスロットおよび第2のスロットは、時間/周波数リソースの重複を使用しない。
いくつかの実施形態において、第1のスロットおよび第2のスロットは、少なくともいくつかの重複する時間/周波数リソースを使用する。
いくつかの実施形態において、m≦N−k+1である。
いくつかの実施形態において、m=N−k+1であり、第2タイプのデータの送信は、当該時間間隔内における、最初のN−k+1個のOFDMシンボルの位置のうちの1つから始まる。
いくつかの実施形態において、N個のOFDMシンボルを有する時間間隔は、TDDの自己完結型間隔のダウンリンク部分であり、第1タイプのデータおよび第2タイプのデータは、ダウンリンクデータである。
いくつかの実施形態において、N個のOFDMシンボルを有する時間間隔は、TDDの自己完結型間隔のアップリンク部分であり、第1タイプのデータおよび第2タイプのデータは、アップリンクデータである。
いくつかの実施形態において、N個のOFDMシンボルを有する時間間隔は、TDDの自己完結型間隔のダウンリンク部分であり、第2タイプのデータは、ダウンリンクOFDMシンボルおよびアップリンクOFDMシンボルを含み、ダウンリンクOFDMシンボルとアップリンクOFDMシンボルとの間にガード期間が介在する。
いくつかの実施形態において、第2タイプのデータの送信は、第1タイプの特定のデータを送信する際に使用するためにスケジューリングされた時間/周波数リソースを使用して行われ、当該方法は、第1タイプの特定のデータの送信を遅延させる段階をさらに備える。
図17は、別の実施形態に係る、基地局によって行われる方法である。段階522において、第1のUEに送信されるべき複数のデータパケットが、第1のリソース上にスケジューリングされる。第1のUEは耐遅延UEであってよく、データパケットは、耐遅延データを搬送してよい。段階524において、第1のリソースの一部において当該データパケットのうちの1つを送信するのではなく、第1のリソースの当該部分において、他のデータが送信される。当該他のデータは、低遅延UE用の低遅延データであってよい。段階526において、基地局は、データパケットのうちの1つが第1のリソースの当該部分において送信されなかったことを第1のUEに信号で伝える。
いくつかの実施形態において、複数のデータパケット内のあるデータは耐遅延データであり、他のデータは低遅延データである。
いくつかの実施形態において、当該方法は、複数のデータパケットの各々より大きいデータパケットを、第2のリソース上にスケジューリングする段階をさらに備える。
いくつかの実施形態において、第2のリソースのサブキャリア間隔は、第1のリソースのサブキャリア間隔とは異なる。
いくつかの実施形態において、基地局は、本明細書に記載の方法の実施形態のいずれか1つを行うよう構成される。
いくつかの実施形態において、システムは、本明細書に記載の方法の実施形態のいずれか1つを行うよう構成される。当該システムは、複数のUEを含んでよい。
[他の例示的動作環境]
図18は、本開示の実施形態が実装され得る例示的な通信システム1100を示す。一般的に、システム1100は、複数の無線要素または有線要素がデータおよび他のコンテンツを通信することを可能にする。システム1100の目的は、ブロードキャスト、ナローキャスト、ユーザデバイスからユーザデバイスへの通信等によって、コンテンツ(音声、データ、ビデオ、テキスト)を提供することであってよい。システム1100は、帯域幅などのリソースを共有することによって効率的に動作し得る。
この例では、通信システム1100は、電子デバイス(ED)1110a〜1110c、無線アクセスネットワーク(RAN)1120a〜1120b、コアネットワーク1130、公衆交換電話網(PSTN)1140、インターネット1150、および他のネットワーク1160を備える。図18では、特定の数のこれらのコンポーネントまたは要素を図示したが、システム1100は、適切な任意の数のこれらのコンポーネントまたは要素を含んでよい。
ED1110a〜1110cは、システム1100において、動作し、通信し、または、その両方を行うよう構成される。例えば、ED1110a〜1110cは、無線通信チャネルを介して送信し、受信し、またはその両方を行うよう構成される。ED1110a〜1110cの各々は、無線オペレーション用の任意の適したエンドユーザデバイスを表し、ユーザ機器/デバイス(UE)、無線送受信ユニット(WTRU)、移動局、移動加入者ユニット、携帯電話、端末(STA)、マシンタイプ通信(MTC)デバイス、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、スマートフォン、ラップトップ、コンピュータ、タッチパッド、無線センサ、または家電機器といったデバイスを含んでよい(または、そのように称されてよい)。図1および図2において先に説明し紹介したUEは、EDの例である。より一般的には、図1および図2において先に説明し紹介したUEは、EDで置き換えられてよい。
図18では、RAN1120a〜1120bはそれぞれ、基地局1170a〜1170bを有する。基地局1170a〜1170bの各々は、ED1110a〜1110cの1または複数と無線で相互作用して、任意の他の基地局1170a〜1170b、コアネットワーク1130、PSTN1140、インターネット1150、および/または他のネットワーク1160へのアクセスを可能にするよう構成される。例えば、基地局1170a〜1170bは、送受信基地局(BTS)、ノード−B(NodeB)、発展型ノードB(eNodeB)、ホームeNodeB、gNodeB(「ギガビット」ノードBと呼ばれるときもある)、送信ポイント(TP)、送受信ポイント(TRP)、サイトコントローラ、アクセスポイント(AP)、または無線ルータなどのいくつかの周知のデバイスのうちの1または複数を含んでよい(または、それらであってよい)。先に紹介した基地局100は、基地局1170a〜1170bのうちの1つの基地局の例である。
任意のED1110a〜1110cは、選択的にまたは一緒に、任意の他の基地局1170a〜1170b、インターネット1150、コアネットワーク1130、PSTN1140、他のネットワーク1160、またはそれらの任意の組み合わせと相互作用し、それにアクセスし、または、それと通信するよう構成されてよい。任意で、当該システムは、RAN1120bなどのRANを備えてよい。ここで、対応する基地局1170bは、図示するように、インターネット1150を介してコアネットワーク1130にアクセスする。
ED1110a〜1110cおよび基地局1170a〜1170bは、本明細書に記載の機能および/または実施形態のうちの一部または全部を実装するよう構成され得る通信機器の例である。図18に示す実施形態において、基地局1170aは、RAN1120aの一部を形成する。RAN1120aは、他の基地局、1または複数の基地局コントローラ(BSC)、1または複数の無線ネットワークコントローラ(RNC)、中継ノード、要素、および/またはデバイスを含んでよい。任意の基地局1170a、1170bは、図示するような単一の要素、または対応するRAN内で分散された複数の要素、またはその他であってよい。また、基地局1170bは、RAN1120bの一部を形成する。RAN1120bは、他の基地局、要素、および/またはデバイスを含んでよい。各基地局1170a〜1170bは、カバレッジエリアと称されるときもある特定の地理的領域または地域内で無線信号を送信および/または受信するべく動作するよう構成されてよい。セルがセルセクタへとさらに分割されてよく、基地局1170a〜1170bは、例えば、複数の送受信部を用いてサービスを複数のセクタに提供してよい。いくつかの実施形態において、基地局1170a〜1170bは、無線アクセス技術がそのような例をサポートするピコノードまたはフェムトノードとして実装されてよい。いくつかの実施形態において、カバレッジエリア毎に複数の送受信部を設けて、多入力多出力(MIMO)技術を用いてよい。図示するRAN1120a〜1120bの数は、例示に過ぎない。システム1100を考案するとき、任意の数のRANが考えられ得る。
基地局1170a〜1170bは、例えばRF、マイクロ波、IR等といった無線通信リンクを使用する1または複数のエアインタフェース1190を介して、ED1110a〜1110cのうちの1または複数と通信する。エアインタフェース1190は、任意の適した無線アクセス技術を利用してよい。例えば、システム1100は、エアインタフェース1190において、符号分割多元接続(CDMA)、時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)、直交FDMA(OFDMA)、またはシングルキャリアFDMA(SC−FDMA)などの1または複数のチャネルアクセス方法を実装してよい。
基地局1170a〜1170bは、ユニバーサル移動体通信システム(UMTS)地上無線アクセス(UTRA)を実装して、ワイドバンドCDMA(WCDMA(登録商標))を使用してエアインタフェース1190を確立してよい。その際、基地局1170a〜1170bは、HSPA、HSPA+などのプロトコルを実装してよい。当該プロトコルは、任意でHSDPA、HSUPA、またはその両方を含む。あるいは、基地局1170a〜1170bは、LTE、LTE−A、および/またはLTE−Bを使用する発展型UTMS地上無線アクセス(E−UTRA)によってエアインタフェース1190を確立してよい。システム1100は、上述の方式を含む複数のチャネルアクセス機能を使用してよいと考えられる。エアインタフェースを実装するための他の無線技術としては、IEEE802.11、802.15、802.16、CDMA2000、CDMA2000 1X、CDMA2000のEV−DO、IS−2000、IS−95、IS856、GSM(登録商標)、エッジ、およびGERANが挙げられる。他の多元接続方式および無線プロトコルを利用してよいことは言うまでもない。
RAN1120a〜1120bは、コアネットワーク1130と通信して、音声、データ、および他のサービスなどの様々なサービスをED1110a〜1110cに提供する。分かり易く言うと、RAN1120a〜1120bおよび/またはコアネットワーク1130は、他の1または複数のRAN(不図示)と直接的または間接的に通信してよい。当該他の1または複数のRANは、コアネットワーク1130によって直接的にサービス提供されていても、されていなくてもよく、RAN1120a、RAN1120b、またはその両方と同じ無線アクセス技術を用いても、用いなくてもよい。コアネットワーク1130はまた、(i)RAN1120a〜RAN1120b、または、ED1110a〜1110c、またはその両方と、(ii)(PSTN1140、インターネット1150、およびその他のネットワーク1160などの)他のネットワークとの間のゲートウェイアクセスとして機能してもよい。加えて、ED1110a〜1110cのうちの一部または全部は、種々の無線技術および/またはプロトコルを使用して、種々の無線リンクを介して、種々の無線ネットワークと通信するための機能を含んでよい。PSTN1140は、基本電話サービス(POTS)を提供するための回線交換電話網を含んでよい。インターネット1150は、コンピュータネットワーク、サブネット(イントラネット)、またはその両方を含んでよく、IP、TCP、UDPなどのプロトコルを取り入れてよい。ED1110a〜1110cは、複数の無線アクセス技術にしたがって動作可能なマルチモードデバイスであってよく、そのようなことをサポートするために必要な複数の送受信部を組み込んでよい。
図18に図示するような通信システム1100は、ハイパーセルと呼ばれることもある新無線(NR)セルをサポートしてよいと考えられる。各NRセルは、同じNRセルIDを使用する1または複数のTRPを含む。NRセルのIDは、NRセルの全ての物理TRPへの論理的な割り当てであり、ブロードキャスト同期信号において搬送されてよい。NRセルは、動的に設定されてよい。NRセルの境界は自由度が高くてよく、当該システムは、動的にTRPを追加または削除してNRセルを形成する。
1つの実施形態において、NRセルは、UEにサービス提供するUE個別のデータチャネルを送信する1または複数のTRPをNRセル内に有してよい。UE個別のデータチャネルと関連付けられた1または複数のTRPもまたUE個別であり、UEにとってトランスペアレントである。単一のNRセル内において複数の並列のデータチャネルがサポートされてよく、各データチャネルは異なるUEにサービス提供する。
別の実施形態において、ブロードキャスト共通制御チャネルおよび個別制御チャネルがサポートされてよい。ブロードキャスト共通制御チャネルは、同じNRセルIDを共有する全部のまたは一部のTRPが送信する共通のシステム設定情報を搬送してよい。各UEは、NRセルのIDに関係した情報にしたがって、ブロードキャスト共通制御チャネルからの情報を復号することができる。NRセル内の1または複数のTRPは、UE個別の個別制御チャネルを送信してよい。当該個別制御チャネルは、UEにサービス提供し、当該UEに関連付けられたUE個別の制御情報を搬送する。単一のNRセル内の複数の並列の個別制御チャネルがサポートされてよく、各個別制御チャネルは、異なるUEにサービス提供する。各個別制御チャネルの復調は、UE個別の参照信号(RS)にしたがって行われてよく、当該信号のシーケンスおよび/または位置は、UE IDまたは他のUE個別のパラメータと関連している。
いくつかの実施形態では、個別制御チャネルおよびデータチャネルを含むこれらのチャネルのうちの1または複数が、UE IDおよび/またはNRセルのIDなどのUE個別のパラメータにしたがって生成されてよい。さらに、UE個別のパラメータおよび/またはNRセルのIDは、異なるNRセル同士のデータチャネルおよび制御チャネルの送信を区別するために使用され得る。
UEなどのEDは、UE専用接続IDを使用して、NRセル内のTRPのうちの少なくとも1つを介して通信システム1100にアクセスしてよい。当該UE専用接続IDによって、NRセルに関連付けられた1または複数の物理TRPがUEにとってトランスペアレントとなり得る。UE専用接続IDは、NRセル内のUEを一意に特定する識別子である。例えば、UE専用接続IDは、シーケンスによって特定されてよい。いくつかの実装例では、UE専用接続IDは、最初のアクセスの後にUEに割り当てられる。UE専用接続IDは、例えば、PHYチャネル生成に使用される他のシーケンスおよび乱数発生器と関連していてよい。
いくつかの実施形態では、UE専用接続IDは、UEがNRセル内のTRPと通信中である限り変化しない。いくつかの実施形態では、UEは、NRセルの境界を越えるとき、元のUE専用接続IDを維持することができる。例えば、UEは、ネットワークからシグナリングを受信した後にだけ、自身のUE専用接続IDを変更することができる。
いくつかの実施形態では、通信システム1100において任意の数のNRセルを実装してよい。例えば、図19は、本開示の一実施形態に係る、例示的な通信システムの2つの隣り合うNRセルを示している。
図19に示すように、NRセル1282、1284はそれぞれ、同じNRセルIDを割り当てられた複数のTRPを含む。例えば、NRセル1282は、TRP1286、1287、1288、1289、1290、および1292を含み、TRP1290、1292は、UE1294などのEDと通信する。NRセル1282内の他のTRPがUE1294と通信してよいことが明らかに理解されよう。NRセル1284は、TRP1270、1272、1274、1276、1278および1280を含む。TRP1296が、異なる時間に、異なる周波数で、または、異なる空間方向で、NRセル1282、1284に割り当てられ、当該システムは、送信ポイント1296のNRセルのIDを2つのNRセル1282と1284との間で切り替えてよい。当該システムにおいて、NRセル間の(ゼロを含む)任意の数の共有TRPが実装されてよいと考えられる。
1つの実施形態において、当該システムは、NRセルのトポロジを動的に更新して、ネットワークトポロジ、負荷分布、および/またはUE分布の変化に適応する。いくつかの実装例では、1つの領域においてUEの密集度が増した場合、当該システムは、NRセルを動的に拡張して、密集度の高くなったUE付近のTRPを含めてよい。例えば、当該システムは、NRセルのエッジに位置するUEの密集度が特定の閾値より高くなった場合、NRセルを拡張して他のTRPを含めてよい。別の例として、当該システムは、NRセルを拡張して、2つのハイパーセル間に位置するより密集度の高いUEを含めてよい。いくつかの実装例において、1つの領域においてトラフィック負荷が大幅に増加した場合、当該システムはまた、当該領域と関連付けられたNRセルを拡張して、増加したトラフィック負荷のためにTRPを含めてよい。例えば、ネットワークの一部分のトラフィック負荷が既定の閾値を超えた場合、当該システムは、影響を受けた当該ネットワークの一部分への送信を行う1または複数のTRPのNRセルのIDを変更してよい。
別の実施形態において、当該システムは、TRP1296と関連付けられたNRセルのIDを、NRセル1282のNRセルのIDからNRセル1284のNRセルのIDに変更してよい。1つの実装例において、当該システムは、TRPと複数の異なるNRセルとの関連付けを定期的に、例えば1ミリ秒ごとに、変更することができる。そのような高自由度なNRセル形成メカニズムによって、全てのUEが、実質的にはセルのエッジに位置するUEがないかのように、最良のTRPによってサービス提供され得る。
さらなる別の実施形態では、共有TRP1296は、2つのNRセル1282と1284との間の境界に位置するUEへの干渉を低減することができる。2つのNRセル1282、1284の境界付近に位置するUEは、ほとんどハンドオーバを経験しない。なぜなら、共有TRPは、異なる時間において、異なる周波数で、または異なる空間方向でいずれのNRセルとも関連付けられるからである。さらに、UEがNRセル1282と1284との間を移動するとき、ユーザにとってその遷移はよりスムーズな経験となる。1つの実施形態において、ネットワークは、TRP1296のNRセルのIDを変更して、NRセル1282と1284との間を移動するUEを遷移させる。
図20および図21は、本開示に係る方法および教示を実装し得る他の例示的なデバイスを示す。特には、図20は例示的なED1110(例えば、図1のUEのうちの1つ)を示し、図21は、例示的な基地局1170(例えば、図1の基地局100)を示す。これらのコンポーネントは、システム1100において、または、任意の他の適したシステムにおいて使用され得る。
図20に示すように、ED1110は、少なくとも1つの処理ユニット1200を備える。処理ユニット1200は、ED1110の様々な処理オペレーションを実装する。例えば、処理ユニット1200は、信号符号化、データ処理、電力制御、入出力処理、または、ED1110がシステム1100において動作することを可能にする任意の他の機能を行い得る。処理ユニット1200はまた、上記においてより詳細に説明された機能および/または実施形態のうちの一部または全部を実装するよう構成されてもよい。各処理ユニット1200は、1または複数のオペレーションを行うよう構成される任意の適した処理デバイスまたはコンピューティングデバイスを有する。各処理ユニット1200は、例えば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または特定用途向け集積回路を含み得る。
ED1110はまた、少なくとも1つの送受信部1202を備える。送受信部1202は、少なくとも1つのアンテナまたはNIC(ネットワークインタフェースコントローラ)1204が送信するべく、データまたは他のコンテンツを変調するよう構成される。送受信部1202はまた、少なくとも1つのアンテナ1204が受信したデータまたは他のコンテンツを復調するよう構成される。各送受信部1202は、無線送信用の信号を生成するための、および/または、無線または有線で受信した信号を処理するための任意の適した構造を含む。各アンテナ1204は、無線信号を送信および/または受信するための任意の適した構造を含む。ED1110では1または複数の送受信部1202が使用されてよく、ED1110では1または複数のアンテナ1204が使用され得る。単一の機能ユニットとして示されているが、送受信部1202はまた、少なくとも1つの送信部と、別個の少なくとも1つの受信部とを使用して実装され得る。
ED1110は、1または複数の入出力デバイス1206またはインタフェースをさらに備える。入出力デバイス1206は、ネットワークにおけるユーザデバイスまたは他のデバイスとのインタラクション(ネットワーク通信)を容易にする。各入出力デバイス1206は、スピーカ、マイク、キーパッド、キーボード、ディスプレイ、または、タッチスクリーンなどの、ネットワークインタフェース通信を含む、ユーザに情報を提供するための、または、ユーザからの情報を受信/提供するための任意の適した構造を含む。
加えて、ED1110は、少なくとも1つのメモリ1208を備える。メモリ1208は、ED1110によって使用され、生成され、または収集される命令およびデータを記憶する。例えば、メモリ1208は、上述の機能および/または実施形態のうちの一部または全部を実装するよう構成される、1または複数の処理ユニット1200によって実行されるソフトウェアの命令またはモジュールを記憶し得る。各メモリ1208は、1または複数の任意の適した揮発性の記憶・読み出しデバイスおよび/または不揮発性の記憶・読み出しデバイスを含む。ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、ハードディスク、光ディスク、加入者識別モジュール(SIM)カード、メモリスティック、およびセキュアデジタル(SD)メモリカード等といった任意の適したタイプのメモリを使用してよい。
図21に示すように、基地局1170は、少なくとも1つの処理ユニット1250、少なくとも1つの送信部1252、少なくとも1つの受信部1254、1または複数のアンテナ1256、少なくとも1つのメモリ1258、および、1または複数の入出力デバイスまたはインタフェース1266を含む。送信部1252および受信部1254の代わりに、図示されていないが、送受信部を使用してよい。処理ユニット1250にはスケジューラ1253が接続されてよい。スケジューラ1253は、基地局1170内に含まれるか、または、基地局1170とは別々に動作させられてよい。処理ユニット1250は、信号符号化、データ処理、電力制御、入出力処理、または任意の他の機能などの基地局1170の様々な処理オペレーションを実装する。処理ユニット1250はまた、上記においてより詳細に説明された機能および/または実施形態の一部または全部を実装するよう構成され得る。各処理ユニット1250は、1または複数のオペレーションを行うよう構成される任意の適した処理デバイスまたはコンピューティングデバイスを含む。各処理ユニット1250は、例えば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、デジタル信号プロセッサ、フィールドプログラマブルゲートアレイ、または特定用途向け集積回路を含み得る。
各送信部1252は、1または複数のEDまたは他のデバイスへの無線送信用の信号を生成するための任意の適した構造を含む。各受信部1254は、1または複数のEDまたは他のデバイスから無線でまたは有線で受信した信号を処理するための任意の適した構造を含む。少なくとも1つの送信部1252および少なくとも1つの受信部1254は別個のコンポーネントとして示されているが、組み合わせて送受信部としてよい。各アンテナ1256は、無線信号を送信および/または受信するための任意の適した構造を含む。ここでは共通のアンテナ1256が送信部1252および受信部1254の両方に接続されるものとして示されているが、1または複数のアンテナ1256が1または複数の送信部1252に接続されてよく、1または複数の別個のアンテナ1256が1または複数の受信部1254に接続されてよい。各メモリ1258は、ED1110に関連して上述されたものなどの1または複数の任意の適した揮発性の記憶・読み出しデバイスおよび/または不揮発性の記憶・読み出しデバイスを含む。メモリ1258は、基地局1170によって使用され、生成され、または収集される命令およびデータを記憶する。例えば、メモリ1258は、上述の機能および/または実施形態のうちの一部または全部を実装するよう構成される、1または複数の処理ユニット1250によって実行されるソフトウェアの命令またはモジュールを記憶し得る。
各入出力デバイス1266は、ネットワークにおけるユーザデバイスまたは他のデバイスとのインタラクション(ネットワーク通信)を容易にする。各入出力デバイス1266は、ネットワークインタフェース通信を含む、ユーザに情報を提供するための、またはユーザからの情報を受信/提供するための任意の適した構造を含む。
本明細書において提供される実施形態に係る方法の1または複数の段階が、対応するユニットまたはモジュール、例えば、図2、図20、および/または図21に示すユニットまたはモジュール、によって行われてよいことを理解されたい。例えば、信号が、送信ユニットまたは送信モジュールによって送信されてよい。信号は、受信ユニットまたは受信モジュールによって受信されてよい。信号は、処理ユニットまたは処理モジュールによって処理されてよい。他の段階が、本明細書に記載の送信部174、受信部176、メッセージ処理部178、制御情報処理部179、送信部164、受信部166、リソース割り当て部168、メッセージ処理部170、制御情報生成部169、送受信部1202、処理ユニット1200、送信部1252、受信部1254、スケジューラ1253、および/または処理ユニット1250によって行われてよい。それぞれのユニット/モジュールは、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせであってよい。例えば、そのようなユニット/モジュールのうちの1または複数は、FPGAまたはASICなどの集積回路であってよい。そのようなモジュールがソフトウェアである場合、当該モジュールが、必要に応じて単一のインスタンスまたは複数のインスタンスにおいて、処理のために個々にまたは一緒に、必要に応じて全体的にまたは部分的に、プロセッサによって取り出されてよいこと、および、当該モジュール自体がさらなるデプロイおよびインスタンス化のための命令を含んでよいことを理解されよう。
[さらなる例]
上記を鑑み、および上記に加えて、次の例を開示する。
例1.N個のOFDMシンボルを有する時間間隔中に第1タイプのデータを送信する段階と、当該時間間隔内において第2タイプのデータを送信する段階であって、当該第2タイプのデータは、k<Nであるk個のOFDMシンボルを含む継続時間を有する、段階とを備え、当該送信は、当該時間間隔内の、m>N/kであるm個の可能なOFDMシンボル位置のうちの1つから始まる、方法。
例2.第1タイプのデータは耐遅延データであり、第2タイプのデータは低遅延データである、例1に係る方法。
例3.第2タイプのデータを送信する段階は、k個のOFDMシンボルの第1のスロットを送信する段階を有し、当該方法は、k個のOFDMシンボルの第2のスロットを送信する段階であって、第2のスロットもまた、当該時間間隔内の、m>N/kであるm個の可能なOFDMシンボル位置のうちの1つから始まる、段階をさらに備える、例1に係る方法。
例4.第1のスロットおよび第2のスロットは、重複する時間/周波数リソースを使用しない、例3に係る方法。
例5.第1のスロットおよび第2のスロットは、少なくともいくつかの重複する時間/周波数リソースを使用する、例3に係る方法。
例6.m≦N−k+1である、例1に係る方法。
例7.m=N−k+1であり、第2タイプのデータの送信は、当該時間間隔内の最初のN−k+1個のOFDMシンボルの位置のうちの1つから始まる、例6に係る方法。
例8.N個のOFDMシンボルを有する当該時間間隔は、TDDの自己完結型間隔のダウンリンク部分であり、第1タイプのデータおよび第2タイプのデータはダウンリンクデータである、例1に係る方法。
例9.N個のOFDMシンボルを有する当該時間間隔は、TDDの自己完結型間隔のアップリンク部分であり、第1タイプのデータおよび第2タイプのデータはアップリンクデータである、例1に係る方法。
例10.N個のOFDMシンボルを有する当該時間間隔は、TDDの自己完結型間隔のダウンリンク部分であり、第2タイプのデータは、ダウンリンクOFDMシンボルおよびアップリンクOFDMシンボルを含み、ダウンリンクOFDMシンボルとアップリンクOFDMシンボルとの間にガード期間が介在する、例1に係る方法。
例11.第2タイプのデータの送信は、第1タイプの特定のデータを送信する際に使用するようスケジューリングされた時間/周波数リソースを使用して行われ、当該方法は、第1タイプの特定のデータの送信を遅延させる段階をさらに備える、例1に係る方法。
例12.例1から例11のいずれか1つに係る方法を行うよう構成される基地局。
例13.例1から例11のいずれか1つに係る方法を行うよう構成されるシステム。
例14.当該システムは複数のUEを備える、例13に係るシステム。
例15.基地局によって行われる方法であって、第1のUEに送信されるべき複数のデータパケットを第1のリソース上にスケジューリングする段階と、第1のリソースの一部において当該データパケットのうちの1つを送信するのではなく、当該第1のリソースの当該部分において他のデータを送信する段階と、当該データパケットのうちの1つが当該第1のリソースの当該部分において送信されなかったことを第1のUEに信号で伝える段階とを備える方法。
例16.当該複数のデータパケット内のデータは、耐遅延データであり、当該他のデータは、低遅延データである、例15に係る方法。
例17.複数のデータパケットの各々より大きいデータパケットを第2のリソース上にスケジューリングする段階をさらに備える、例15に係る方法。
例18.第2のリソースのサブキャリア間隔は、第1のリソースのサブキャリア間隔とは異なる、例17に係る方法。
例19.例15から例18のいずれか1つに係る方法を行うよう構成される基地局。
例20.UEによって行われる方法であって、複数の開始位置を示す設定シグナリングを受信する段階であって、各開始位置は、隣り合う開始位置からx個のOFDMシンボル分離れて生じる、段階と、当該複数の開始位置の少なくともいくつかの1つ1つについて、当該1つ1つの開始位置において制御情報がないかモニタリングする段階であって、制御情報は、当該1つ1つの開始位置から始まる特定の時間間隔中に、UEへのダウンリンクデータ送信がスケジューリングされていることを示す、段階と、当該複数の開始位置のうちの少なくともいくつかのうちの1つについて、当該特定の時間間隔中に制御情報およびダウンリンクデータ送信を受信する段階と、を備える方法。
例21.当該各開始位置は、それぞれのOFDMシンボルである、例20に係る方法。
例22.x=1である、例20または例21に係る方法。
例23.当該特定の時間間隔は、1または複数のOFDMシンボルを含み、制御情報は、1または複数のOFDMシンボルのうちの第1番目のOFDMシンボル内にある、例20から例22いずれか1つに係る方法。
例24.ダウンリンクデータ送信が開始を許可されたときのOFDMシンボル中においてのみ、制御情報がないかモニタリングする段階を備える、例20から23のいずれか1つに係る方法。
例25.当該各開始位置から始まる当該時間間隔は、同じk個のOFDMシンボルの継続時間を有する、例20から例24のいずれか1つに係る方法。
例26.当該継続時間の通知を受信する段階をさらに備える、例25に係る方法。
例27.UEは、ガード期間の前のk個未満のOFDMシンボルのいずれにおいても、制御情報がないかモニタリングしない、例25または26に係る方法。
例28.当該複数の開始位置はそれぞれ、別のUEが当該別のUE向けの制御情報がないかモニタリングする別の時間間隔の開始位置とは異なる、例20から例27いずれか1つに係る方法。
例29.ダウンリンクデータ送信は、低遅延データ送信である、例20から例28のいずれか1つに係る方法。
例30.第1番目のOFDMシンボルは、制御情報と、ダウンリンクデータ送信の一部との両方を含む、例23に係る方法。
例31.制御情報は、UEへのダウンリンクデータ送信が、当該1つ1つの開始位置から始まるようスケジューリングされていることを示す、例20から例30いずれか1つに係る方法。
例32.第1番目のOFDMシンボルは、制御情報を含み、ダウンリンクデータ送信については一切含まない、例23に係る方法。
例33.当該特定の時間間隔は、別のUEが当該別のUE向けのダウンリンク送信を受信してよい別の時間間隔の対応する継続時間とは異なる継続時間を有する、例20から例32いずれか1つに係る方法。
例34.当該複数の開始位置は、第1の複数の開始位置であり、当該方法は、更新された設定シグナリングを受信する段階であって、更新された当該設定シグナリングは、第2の複数の開始位置を示す、段階をさらに備え、第2の複数の開始位置の各開始位置は、第2の複数の開始位置のうちの隣り合う開始位置からn個のOFDMシンボル分離れて生じ、nはxとは異なる、例20から例33のいずれか1つに係る方法。
例35.複数の開始位置を示す設定シグナリングを受信する受信部であって、各開始位置は、隣り合う開始位置とはx個のOFDMシンボル分離れて生じる、受信部と、複数の開始位置の少なくともいくつかの1つ1つについて、当該1つ1つの開始位置において制御情報がないかモニタリングする制御情報処理部であって、制御情報は、当該1つ1つの開始位置から始まる特定の時間間隔中にUEへのダウンリンクデータ送信がスケジューリングされていることを示す、制御情報処理部とを備え、当該受信部は、複数の開始位置の少なくともいくつかのうちの1つについて、特定の時間間隔中に制御情報およびダウンリンクデータ送信を受信する、UE。
例36.各開始位置は、それぞれのOFDMシンボルである、例35に係るUE。
例37.x=1である、例35または例36に係るUE。
例38.当該特定の時間間隔は、1または複数のOFDMシンボルを含み、制御情報は、1または複数のOFDMシンボルのうちの第1番目のOFDMシンボル内にある、例35から例37のいずれか1つに係るUE。
例39.制御情報処理部は、ダウンリンクデータ送信が開始を許可されたときのOFDMシンボル中においてのみ、制御情報がないかモニタリングする、例35から例38のいずれか1つに係るUE。
例40.各開始位置から始まる時間間隔は、同じk個のOFDMシンボルの継続時間を有する、例35から例39のいずれか1つに係るUE。
例41.受信部はさらに、当該継続時間の通知を受信する、例40に係るUE。
例42.制御情報処理部は、ガード期間の前のk個未満のOFDMシンボルのいずれにおいても、制御情報がないかモニタリングしない、例40または41に係るUE。
例43.当該複数の開始位置はそれぞれ、別のUEが当該別のUE向けの制御情報がないかモニタリングする別の時間間隔の開始位置とは異なる、例35から例42のいずれか1つに係るUE。
例44.ダウンリンクデータ送信は、低遅延データ送信である、例35から例43のいずれか1つに係るUE。
例45.第1番目のOFDMシンボルは、制御情報と、ダウンリンクデータ送信の一部との両方を含む、例38に係るUE。
例46.制御情報は、UEへのダウンリンクデータ送信が、当該1つ1つの開始位置から始まるようスケジューリングされていることを示す、例35から例45のいずれか1つに係るUE。
例47.第1番目のOFDMシンボルは、制御情報を含み、ダウンリンクデータ送信については一切含まない、例38に係るUE。
例48.当該特定の時間間隔は、別のUEが当該別のUE向けのダウンリンク送信を受信する別の時間間隔の対応する継続時間とは異なる継続時間を有する、例35から例47のいずれか1つに係るUE。
例49.当該複数の開始位置は、第1の複数の開始位置であり、受信部は、更新された設定シグナリングを受信し、更新された当該設定シグナリングは、第2の複数の開始位置を示し、第2の複数の開始位置の各開始位置は、第2の複数の開始位置のうちの隣り合う開始位置からn個のOFDMシンボル分離れて生じ、nはxとは異なる、例35から例48のいずれか1つに係るUE。
例50.基地局によって行われる方法であって、複数の開始位置を示す設定シグナリングをUEに送信する段階であって、当該複数の開始位置の各々においてUEは制御情報がないかモニタリングし、各開始位置は、隣り合う開始位置からx個のOFDMシンボル分離れて生じる、段階と、当該複数の開始位置のうちの特定の開始位置において制御情報を送信する段階であって、制御情報は、当該特定の開始位置から始まる時間間隔中にUEへのダウンリンクデータ送信がスケジューリングされていることを示す、段階と、当該時間間隔中にダウンリンクデータ送信を送信する段階とを備える方法。
例51.各開始位置は、それぞれのOFDMシンボルである、例50に係る方法。
例52.x=1である、例50または例51に係る方法。
例53.当該時間間隔は、隣接する複数のOFDMシンボルを含む、例50から例52のいずれか1つに係る方法。
例54.当該時間間隔は、1または複数のOFDMシンボルを含み、当該特定の開始位置は、1または複数のOFDMシンボルのうちの第1番目のOFDMシンボルである、例50から例52のいずれか1つに係る方法。
例55.制御情報は、第1番目のOFDMシンボル内にある、例54に係る方法。
例56.当該時間間隔は、k個のOFDMシンボルの継続時間を有する、例50から例55のいずれか1つに係る方法。
例57.ダウンリンクデータ送信は、低遅延データ送信である、例50から例56のいずれか1つに係る方法。
例58.UEは、第1のUEであり、設定シグナリングは、第1の設定シグナリングであり、複数の開始位置は、第1の複数の開始位置であり、当該方法は、第2の複数の開始位置を示す第2の設定シグナリングを第2のUEに送信する段階であって、第2の複数の開始位置の各々において、第2のUEは制御情報がないかモニタリングし、第2の複数の開始位置の各開始位置は、第2の複数の開始位置のうちの隣り合う開始位置からz個のOFDMシンボル分離れて生じる、段階をさらに備える、例50から例57のいずれか1つに係る方法。
例59.x=zである、例58に係る方法。
例60.第1番目のOFDMシンボルは、制御情報と、ダウンリンクデータ送信の一部との両方を含む、例55に係る方法。
例61.第1番目のOFDMシンボルは、制御情報を含み、ダウンリンクデータ送信については一切含まない、例55に係る方法。
例62.当該時間間隔は、別のダウンリンク送信が別のUEに送信される別の時間間隔の継続時間とは異なる継続時間を有する、例50から例61のいずれか1つに係る方法。
例63.当該複数の開始位置は、第1の複数の開始位置であり、当該方法は、更新された設定シグナリングを送信する段階であって、更新された当該設定シグナリングは、第2の複数の開始位置を示し、第2の複数の開始位置の各開始位置は、第2の複数の開始位置のうちの隣り合う開始位置からn個のOFDMシンボル分離れて生じる、段階をさらに備え、nはxとは異なる、例50から例62のいずれか1つに係る方法。
例64.制御情報がないかモニタリングすることを停止するための命令をUEに送信する段階をさらに備える、例50から例63のいずれか1つに係る方法。
例65.複数の開始位置示す設定シグナリングを生成する制御情報生成部であって、複数の開始位置の各々において、UEは制御情報がないかモニタリングし、各開始位置は、隣り合う開始位置からx個のOFDMシンボル分離れて生じる、制御情報生成部と、UEに、設定シグナリングと、複数の開始位置のうちの特定の開始位置において、当該特定の開始位置から始まる時間間隔中にUEへのダウンリンクデータ送信がスケジューリングされていることを示す制御情報と、当該時間間隔中にダウンリンクデータ送信と、を送信する送信部とを備える基地局。
例66.各開始位置は、それぞれのOFDMシンボルである、例65に係る基地局。
例67.x=1である、例65または66に係る基地局。
例68.当該時間間隔は、隣接する複数のOFDMシンボルを含む、例65から例67のいずれか1つに係る基地局。
例69.当該時間間隔は、1または複数のOFDMシンボルを含み、当該特定の開始位置は、1または複数のOFDMシンボルのうちの第1番目のOFDMシンボルである、例65から例68のいずれか1つに係る基地局。
例70.制御情報は、第1番目のOFDMシンボル内にある、例69に係る基地局。
例71.当該時間間隔は、k個のOFDMシンボルの継続時間を有する、例65から例70のいずれか1つに係る基地局。
例72.ダウンリンクデータ送信は、低遅延データ送信である、例65から例71のいずれか1つに係る基地局。
例73.UEは、第1のUEであり、設定シグナリングは、第1の設定シグナリングであり、複数の開始位置は、第1の複数の開始位置であり、送信部はさらに、第2の複数の開始位置を示す第2の設定シグナリングを第2のUEに送信し、第2の複数の開始位置の各々において、第2のUEは制御情報がないかモニタリングし、第2の複数の開始位置の各開始位置は、第2の複数の開始位置のうちの隣り合う開始位置からz個のOFDMシンボル分離れて生じる、例65から例72のいずれか1つに係る基地局。
例74.x=zである、例73に係る基地局。
例75.第1番目のOFDMシンボルは、制御情報と、ダウンリンクデータ送信の一部との両方を有する、例70に係る基地局。
例76.第1番目のOFDMシンボルは、制御情報を含み、ダウンリンクデータ送信については一切含まない、例70に係る基地局。
例77.当該時間間隔は、別のダウンリンク送信が別のUEに送信される別の時間間隔の継続時間とは異なる継続時間を有する、例65から例76のいずれか1つに係る基地局。
例78.当該複数の開始位置は、第1の複数の開始位置であり、送信部はさらに、更新された設定シグナリングを送信し、更新された当該設定シグナリングは、第2の複数の開始位置を示し、第2の複数の開始位置の各開始位置は、第2の複数の開始位置のうちの隣り合う開始位置から、n個のOFDMシンボル分離れて生じ、nはxとは異なる、例65から例77のいずれか1つに係る基地局。
例79.送信部はさらに、制御情報がないかをモニタリングすることを停止するための命令をUEに送信する、例65から例78のいずれか1つに係る基地局。
例80.メモリおよび少なくとも1つのプロセッサを備える基地局であって、メモリに命令が記憶され、当該命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行された場合、上記の例に係る基地局の方法のいずれか1つを基地局に行わせる、基地局。
例81.メモリおよび少なくとも1つのプロセッサを備えるUEであって、メモリに命令が記憶され、当該命令は、少なくとも1つのプロセッサによって実行された場合、上記の例に係るUEの方法のいずれか1つをUEに行わせる、UE。
[結論]
本発明について、その具体的な特徴および実施形態に関して説明してきたが、本発明から逸脱することなく、それらの特徴および実施形態を様々に修正し、組み合わせることができる。したがって、本明細書の説明および図面は、単に、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明のいくつかの実施形態の例示とみなされるべきであり、本発明の範囲内に含まれるありとあらゆる修正、変形、組み合わせ、または均等例を包含すると考えられる。ゆえに、本発明およびその利点を詳細に説明してきたが、添付の特許請求の範囲によって規定される本発明から逸脱することなく、ここに様々な変更、置換、および改変を施し得る。さらに、本出願の範囲は、本明細書に記載のプロセス、機械、製造物、組成物、手段、方法、および段階の特定の実施形態に限定されるようには意図されない。当業者ならば本発明の本開示から容易に理解するであろうように、現在既存の、または後に開発されることになる、本明細書に記載の対応する実施形態と実質的に同じ機能を行い、または実質的に同じ結果を達成するプロセス、機械、製造物、組成物、手段、方法、または段階が、本発明にしたがって利用されてよい。したがって、添付の特許請求の範囲は、その範囲内に、そのようなプロセス、機械、製造物、組成物、手段、方法、または段階を含むように意図される。
さらに、本明細書において例示された、命令を実行するモジュール、コンポーネント、またはデバイスはいずれも、コンピュータ/プロセッサ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、および/または他のデータなどの情報を記憶するための1または複数の非一時的コンピュータ/プロセッサ可読記憶装置を含んでよいか、そうでなければそれらにアクセスできてよい。非一時的コンピュータ/プロセッサ可読記憶媒体の例を非網羅的に列挙すると、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスク記憶装置もしくは他の磁気記憶デバイス、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD−ROM)、デジタルビデオディスクもしくはデジタルバーサタイルディスク(DVD)、ブルーレイディスク(登録商標)もしくは他の光記憶装置などの光ディスク、任意の方法もしくは技術で実装された揮発性および不揮発性の取り外し可能および取り外し不可能な媒体、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、または他のメモリ技術が挙げられる。そのような非一時的コンピュータ/プロセッサ可読記憶媒体はいずれも、デバイスの一部であるか、またはデバイスがアクセス可能もしくはデバイスに接続可能であってよい。本明細書に記載のアプリケーションまたはモジュールはいずれも、そのような非一時的コンピュータ/プロセッサ可読記憶媒体によって記憶されるか、または保持されてよいコンピュータ/プロセッサ可読/実行可能命令を使用して実装されてよい。