JP6972487B2 - 給電管理サーバおよび給電システム - Google Patents
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Description
本発明は上述した事情に鑑みてなされたものであり、給電が許可された装置に対してワイヤレスで電力を伝送することを解決課題の一つとする。
<1.給電システムの構成>
図1は、本発明の実施形態に係る給電システム1の構成を示すブロック図である。給電システム1は、給電管理サーバ10と、インターネットまたはLANなどの通信網NETと、通信網NETを介して給電管理サーバ10と接続された第1給電機20A、第2給電機20B…と、複数の受電機30a1、30a2…および30b1、30b2…とを備える。給電システム1は、第1給電機20A、第2給電機20Bといったように複数の給電機を備えるが、給電機は一つであってもよい。また、個別の給電機を区別する必要が無い場合には、複数の給電機のうち一つの給電機を、給電機20と称する。この例の給電システム1は受電機30a1、受電機30a2…といったように複数の受電機を備えるが、受電機は一つであってもよい。また、個別の受電機を区別する必要が無い場合には、複数の受電機のうち一つの受電機を、受電機30と称する。
図1に示す給電管理サーバ10は、給電サービスに加入している受電機30への給電を管理する。
給電機20は所定範囲に位置する受電機30へビームを照射することによって、受電機30に給電する。給電機20が照射するビームは、エネルギーを伝送でき且つ指向性を有するものであれば、どのようなものであってもよい。そのようなビームは、電磁波ビームと超音波ビームとを含む。更に、電磁波ビームは、レーザービーム、赤外線ビーム、マイクロ波ビーム、および微弱電波ビームを含む。微弱電波ビームは指向性を有するGHz帯の電波である。以下、給電機20が照射するビームとして赤外線ビームを例示して説明する。
受電機30は、例えば携帯電話機、スマートフォンまたはタブレット端末等の可搬型の装置であり、赤外線ビームを電力に変換する受電モジュールを備える。以下の説明では、受電機30はスマートフォンである場合を想定する。
受電機識別情報とは、受電機30を一意に識別する情報であり、例えば、受電モジュールに一意に割り当てられた受電モジュール番号が該当する。但し、管理テーブルTBLaに記憶される受電機識別情報は、給電サービスに加入することによって、給電が許可された受電機30に割り当てられた受電機識別情報である。従って、管理テーブルTBLaを参照すれば、給電の対象となる受電機30の受電機識別情報を知ることができる。換言すれば、管理テーブルTBLaに記憶されていない受電機識別情報が割り当てられた受電機30は給電されない。
図1に示す第1給電機20Aは、受電機30a1および受電機30a2に給電する。ここで、第1給電機20Aの給電機識別情報が「PS0701」、受電機30a1の受電機識別情報が「AH9600」、受電機30a2の受電機識別情報が「AS5963」である場合を想定する。この場合、管理テーブルTBLaには、図4に示すように受電機識別情報「AH9600」と給電機識別情報「PS0701」とが対応付けられて記憶され、受電機識別情報「AH5963」と給電機識別情報「PS0701」とが対応付けられて記憶される。
また、管理テーブルTBLaにおいて受電機識別情報に対応する給電機識別情報が無い場合には、受電機識別情報に対応する受電機30は給電が許可されているが、いずれの給電機20の照射範囲内に当該受電機30が位置しないことを意味する。例えば、図4に示す受電機識別情報「AS0101」には給電機識別情報が対応付けられていないので、受電機識別情報「AS0101」に対応する受電機30は、給電可能な状態に無いことが分かる。
給電状態情報は、「給電中」であることを示す給電中フラグ、「停止中」であることを示す停止中フラグ、および「待機中」であることを示す待機中フラグを含む。各フラグは「1」で有効となり、「0」で無効となる。停止中フラグが「1」となるのは、受電機30が給電機20の照射範囲に位置しない場合、または受電機30が給電機20の照射範囲内に位置するが給電の要望が無い場合である。
また、給電の待機中となるのは、給電機20の状態が、同時に給電可能な受電機30の上限に達しており、直ちに給電を開始できない場合である。
図6は給電機の構成を示すブロック図である。給電機20は、処理装置21、ビーム照射装置22、ビーム方向特定装置23、通信装置24、近距離無線装置25、および記憶装置26を備える。給電機20の各要素は、単体または複数のバスで相互に接続される。給電機20の各要素は、単数または複数の機器で構成され、給電機20の一部の要素を省略してもよい。
図8を参照して、偏角θおよび偏角φを説明する。同図の示す原点Oにはビーム照射装置22が位置する。また、受電機30が点Qに位置する。この場合、矢印で示すビーム方向は、X軸を基準としてXY平面上の偏角φと、Z軸を基準としてビーム方向とZ軸とを含む平面上の偏角θとで与えられる。
図9は受電機の構成を示すブロック図である。受電機30は、処理装置31、受電モジュール32、記憶装置33、通信装置34、表示装置35、操作装置36、2次電池37、およびGPS装置38を備える。受電機30の各要素は、単体または複数のバスで相互に接続される。受電機30の各要素は、単数または複数の機器で構成され、受電機30の一部の要素を省略してもよい。
給電システム1を利用して受電機30が給電されるためには、給電サービスに加入する必要がある。給電アプリケーションは、給電サービスの案内、加入、および運用に用いられる。また、給電アプリケーションは、所定のサイトからダウンロードすることによって、受電機30にインストールされる。
次に、給電システム1の動作について、通常時の動作、通信不良時の動作、競合時の動作、および案内時の動作に分けて説明する。
図10は給電システム1の通常時の動作を説明するためのシーケンスチャートである。
給電機20は、ビーム照射装置22から照射する赤外線ビームの方向を照射範囲内を走査するように制御する。ビーム方向特定装置23は、上述した走査に同期して赤外線ビームの反射光の光量を検出し、検出結果を分析することによって、受電機30に向かう赤外線ビームの方向を示すビーム方向情報を生成する(S1)。これによって、受電機30に向かうビームの方向を特定することができる。以上の処理は、所定の周期で実行する。従って、照射範囲外から照射範囲内に新たに受電機30が移動してきた場合、移動してきた受電機30に給電のために照射すべき赤外線ビームの方向を特定することができる。
開始条件は、給電開始条件と強制開始条件を含む。制御装置11は、ステップS5の判定において、給電開始条件または強制開始条件の何れが充足されるか否かを判定する。給電開始条件は、上述したように、利用者が予め登録しておくことによって、給電が自動的に開始される条件である。一方、強制開始条件は、給電開始条件が充足されない場合であっても利用者の希望によって給電が開始される条件である。
待機中通知は、給電を待機している受電機30の受電機識別情報と給電機20の給電機識別情報を含む。
給電終了条件は、例えば、図4に示されるように「充電率95%以上」である。これを判定するためには、受電機30の充電率を給電管理サーバ10で把握する必要がある。充電率を把握するために2つの態様があることは、給電開始条件と同様である。
次に、制御装置11は管理テーブルTBLaの記憶内容を更新する(S11)。具体的には、制御装置11は、給電が終了した受電機30に対応する受電機識別情報に対応付けられた給電状態情報を更新する。即ち、停止中フラグを「1」に設定し、給電中フラグおよび待機中フラグを「0」に設定する。
この後、処理装置21は削除した受電機識別情報に対応する受電機30に対する赤外線ビームの照射を終了するようにビーム照射装置22を制御する。ビーム照射装置22は、給電終了となる受電機30への赤外線ビームの照射を終了する(S13)。
受電機30は、赤外線ビームの照射が終了すると、2次電池37への充電が終了する(S14)。
上述した通常時の動作は、給電管理サーバ10と給電機20との間の通信、および給電機20と受電機30との間の通信が正常であることを前提としている。しかしながら、通信不良が発生することがある。この場合、給電管理サーバ10の給電状態情報は給電中を示しているにも拘わらず、給電機20から受電機30へ赤外線ビームが照射されていないことがあり得る。
即ち、受電機30は、給電開始を給電管理サーバ10に要求してから、ビームによる給電を監視し、給電がなされていない場合、再度、給電開始を給電管理サーバ10に要求する。
公共施設あるいはカフェなど店舗において、給電システム1を導入する場合、2以上の給電機20を配置して広範囲に給電を可能とすることが好ましい。複数の給電機20を配置する場合、照射範囲が重なることがある。
給電管理サーバ10は、管理テーブルTBLaを用いて、受電機30がどの給電機20から給電可能かを管理している。給電管理サーバ10の制御装置11は、第1給電機20Aと第2給電機20Bの双方から登録要求を受信した場合に、競合を検出する(S20)。
給電管理サーバ10は給電開始応答を受信すると、受電機30において検出された第1給電機20Aから照射される赤外線ビームの強度を示す第1強度情報を報告することを要求する検出強度要求を受電機30へ送信する。
外出先で受電機30の電池残量が少なくなると、給電システム1を利用して受電機30に充電したくなることがある。しかしながら、給電機20の設置場所を利用者が予め把握しておくのは容易でない。
スマートフォンなどの情報処理装置である受電機30は、上述したようにGPS装置38により位置情報を取得可能である。給電アプリケーションを起動して、給電場所の表示を選択すると、受電機30の処理装置31は、GPS装置38から出力される位置情報と受電機識別情報を含む案内要求を給電管理サーバ10へ送信する。
本発明は、以上に例示した実施形態に限定されない。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様を併合してもよい。
例えば、受電機30で取得される位置情報を受電機30へ近距離無線装置32Bを用いて送信し、受電機30のビーム方向特定装置23が位置情報に基づいてビーム方向を算出してもよい。なお、受電機30の位置情報は予め記憶装置26に記憶されている。
第1の態様は、受電機30Xに受電機識別情報を示すQRコード(登録商標)が表示されており、QRコード(登録商標)を情報処理装置100で読み取ることによって、受電機識別情報を取得する。
第2の態様は、近接場型無線通信を用いて受電機30Xの受電機識別情報を情報処理装置100で読み取るものである。
第3の態様は、受電機30Xに表示されている受電機識別情報を利用者が情報処理装置100に手動で入力するものである。
また、受電機識別情報は、受電機30を一意に識別する情報であったが、本発明はこれに限定されず、受電機30を識別する情報であってもよい。例えば、複数の受電機30に共通する受電機識別情報を割り当ててもよい。一人の利用者が複数の装置に対して給電サービスを利用する場合に共通の受電機識別情報を割り当てることにより、複数の装置に対する給電を一元的に管理することが可能になる。あるいは、家族に共通の受電機識別情報を割り当て、各人の装置において給電サービスを利用してもよい。
また、ソフトウェア、命令などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペアおよびデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術および/または赤外線、無線およびマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、または他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術および/または無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
Claims (8)
- ビームの照射範囲に位置する受電機に向けた方向を特定し、特定した方向に前記ビームを照射して前記受電機に給電を可能とする給電機に接続された給電管理サーバであって、
前記受電機を識別する受電機識別情報を受信する通信装置と、
前記通信装置により受信された受電機識別情報が給電を許可された受電機を識別する受電機識別情報である場合、前記給電機に前記受電機に向けてビームを照射することを指示する制御装置と、
を具備する給電管理サーバであって、
前記通信装置は、前記受電機に対する給電を自動的に開始する条件である給電開始条件を受信し、
前記制御装置は、前記給電開始条件を充足する場合、前記給電機に前記受電機に向けてビームの照射を指示する、
給電管理サーバ。
- ビームの照射範囲に位置する受電機に向けた方向を特定し、特定した方向に前記ビームを照射して前記受電機に給電を可能とする給電機に接続された給電管理サーバであって、
前記受電機を識別する受電機識別情報を受信する通信装置と、
前記通信装置により受信された受電機識別情報が給電を許可された受電機を識別する受電機識別情報である場合、前記給電機に前記受電機に向けてビームを照射することを指示する制御装置と、
を具備する給電管理サーバであって、
前記通信装置は、前記受電機に対する給電を自動的に終了する条件である給電終了条件を受信し、
前記制御装置は、
前記給電終了条件を充足する場合に、前記受電機にビームを照射している給電機に前記受電機に向けたビームの照射を終了することを指示する、
給電管理サーバ。
- 前記給電機を含む複数の給電機と接続されており、
前記通信装置は、前記受電機の方向を特定した給電機に割り当てられた給電機識別情報を前記複数の給電機から受信し、
前記制御装置は、前記通信装置により受信された受電機識別情報が給電を許可された受電機の受電機識別情報である場合、前記通信装置により受信された給電機識別情報に対応する給電機に、前記受電機識別情報に対応する受電機に向けてビームを照射することを指示する、
請求項1または2に記載の給電管理サーバ。
- ビームの照射範囲に位置する受電機に向けた方向を特定し、特定した方向に前記ビームを照射して前記受電機に給電を可能とする給電機に接続された給電管理サーバであって、
前記受電機を識別する受電機識別情報を受信する通信装置と、
前記通信装置により受信された受電機識別情報が給電を許可された受電機を識別する受電機識別情報である場合、前記給電機に前記受電機に向けてビームを照射することを指示する制御装置と、
を具備する給電管理サーバであって、
前記制御装置は、給電が許可された受電機の受電識別情報と受電機の給電状態を示す給電状態情報とを関連付けて管理し、給電が許可された受電機の要求に基づいて給電が開始された場合、または給電が許可された受電機の要求に基づいて給電が終了された場合、前記給電状態情報を更新する、
給電管理サーバ。
- 前記受電機は、給電開始を給電管理サーバに要求してから、前記ビームによる給電を監視し、給電がなされていない場合、再度、給電開始を給電管理サーバに要求し、
前記制御装置は、前記通信装置が、前記受電機から受電機識別情報を含む給電開始の要求を受信した場合、前記受電機識別情報と対応付けられた給電機識別情報が割り当てられた給電機に、前記受電機に向けてビームを照射することを指示する、
請求項4に記載の給電管理サーバ。
- ビームの照射範囲に位置する受電機に向けた方向を特定し、特定した方向に前記ビームを照射して前記受電機に給電を可能とする給電機に接続された給電管理サーバであって、
前記受電機を識別する受電機識別情報を受信する通信装置と、
前記通信装置により受信された受電機識別情報が給電を許可された受電機を識別する受電機識別情報である場合、前記給電機に前記受電機に向けてビームを照射することを指示する制御装置と、
を具備する給電管理サーバであって、
前記給電機は第1給電機であり、
前記第1給電機と第2給電機と接続されており、
前記第1給電機の照射範囲と前記第2給電機の照射範囲とが重なる重複範囲に受電機が位置する場合、
前記通信装置は、前記受電機において検出した前記第1給電機から照射されるビームの強度を示す第1強度情報と、前記受電機において検出した前記第2給電機から照射されるビームの強度を示す第2強度情報とを受信し、
前記制御装置は、前記第1強度情報と前記第2強度情報とを比較し、前記第1強度情報が前記第2強度情報より大きい場合、前記第1給電機に前記受電機に向けてビームを照射することを指示し、前記第2給電機に前記受電機に向けてビームを照射しないことを指示する、
給電管理サーバ。
- ビームの照射範囲に位置する受電機に向けた方向を特定し、特定した方向に前記ビームを照射して前記受電機に給電を可能とする給電機に接続された給電管理サーバであって、
前記受電機を識別する受電機識別情報を受信する通信装置と、
前記通信装置により受信された受電機識別情報が給電を許可された受電機を識別する受電機識別情報である場合、前記給電機に前記受電機に向けてビームを照射することを指示する制御装置と、
を具備する給電管理サーバであって、
前記受電機は、情報処理装置であり、
前記制御装置は、
前記給電機の設置場所を示す設置情報を管理しており、
前記通信装置により前記情報処理装置の位置情報を含む要求が受信された場合、前記通信装置を用いて前記位置情報に応じた給電機の設置情報を前記情報処理装置へ送信し、
前記要求には前記受電機の受電機識別情報が含まれており、
前記制御装置は、前記要求に含まれる受電機識別情報が給電を許可された受電機の受電機識別情報でない場合、給電サービスへの加入を促す加入案内情報を前記情報処理装置へ送信する、
給電管理サーバ。
- 受電機に給電する給電機と、前記給電機と接続される給電管理サーバとを備えた給電システムであって、
前記給電機は、
ビームを照射するビーム照射装置と、
前記ビーム照射装置からビームの照射範囲に位置する受電機に向けた方向を特定するビーム方向特定装置と、
前記ビーム方向特定装置で特定した方向に前記ビームを照射させる処理装置とを備え、
前記給電管理サーバは、
前記受電機を識別する受電機識別情報を受信する通信装置と、
前記通信装置により受信された受電機識別情報が給電を許可された受電機を識別する受電機識別情報である場合、前記給電機に前記受電機に向けてビームを照射することを指示する制御装置とを備え、
前記通信装置は、前記受電機に対する給電を自動的に開始する条件である給電開始条件を受信し、
前記制御装置は、前記給電開始条件を充足する場合、前記給電機に前記受電機に向けてビームの照射を指示する、
給電システム。
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