図1は、本発明の一実施形態に係るウェイトトレーニング情報管理システムの構成例を示す図である。ウェイトトレーニング情報管理システム1は、1以上の店舗2、サーバ装置(以下、「サーバ」と称する。)7、通信ネットワーク8を含む。通信ネットワーク8は、例えば、携帯電話事業者網や公衆無線LAN(Local Area Network)等の無線通信網を介してインターネット等に接続されている通信網である。
店舗2は、1以上のウェイトトレーニング機器4を備えるフィットネスクラブやジム等の店舗である。以下、ウェイトトレーニング機器を「WT機器」と称する。各WT機器4には、1以上のセンサ5が取り付けられている。また、端末用ホルダ3がセンサ5と接続されている。端末用ホルダ3には、ユーザ端末6が載置または保持される。
ユーザ端末6は、ユーザが所有または占有する携帯型情報端末装置であり、例えば、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブル機器等である。ウェアラブル機器は、スマートウォッチ、リストバンドタイプ、クリップタイプ、眼鏡型、指輪型、靴型、懐中型、ペンダント型等の型式のものを含む。本実施形態では、携帯型情報端末装置の一例として、タッチパネルが搭載されたスマートフォンを用いる。
ユーザ端末6には、本実施形態に係るアプリケーションソフトウェア(プログラム)がインストールされている。当該プログラムは、ユーザ端末6のユーザがこれから使用するWT機器4を用いてトレーニングをする場合に、そのトレーニング状況を管理することができる。当該プログラムは、店舗2の会員が使用することができる。店舗2の会員は、ユーザ端末6を用いて所定のダウンロードサイトにアクセスし、そのダウンロードからユーザ端末6にインストールすることができる。
端末用ホルダ3は、ユーザ端末6を載置または保持可能な卓上ホルダである。端末用ホルダ3は、充電機能を有するクレードルやドッキングステーションであってもよい。端末用ホルダ3は、不図示の電源と接続されている。電源は、乾電池や充電池であってもよく、交流電源であってもよい。
端末用ホルダ3は、近接センサによりセンサ5が接近すると起動し、センサ5も起動させる。端末用ホルダ3は、センサ5の起動後、センサ5から送信されたセンシング情報を受信し、そのセンシング情報をユーザ端末6に送信する。なお、端末用ホルダ3にタイマ機能がある場合、受信したセンシング情報をユーザ端末6へ送信する際に、端末用ホルダ3がそのセンシング情報に日時情報を付与してもよい。これにより、センサ5にタイマ機能がない場合であっても、センシング情報に日時情報を付与することができる。
センサ5は、押された圧力を検出する圧力センサ(重量センサ)や、対象物までの距離を計測する距離センサ等のセンサである。センサ5は、有線で端末用ホルダ3と電気的に接続されている。センサ5は、不図示の電源と接続されている。電源は、乾電池や充電池であってもよく、交流電源であってもよい。センサ5は、一定のタイミングまたは所定のタイミング(これについては、後述する。)で検出を行い、検出の度に、検出した情報(センシング情報)を端末用ホルダ3を介してユーザ端末6へ送信する。
サーバ7は、ユーザ端末6から送信されたトレーニング情報を取得し、ユーザ毎に管理する。サーバ7は、トレーニング情報に基づいて、WT機器4による試技状況を解析し、解析結果に応じて、ユーザ端末6に所定の情報(たとえば、アドバイス情報等)を通知することができる。
図2は、本実施形態におけるウェイトトレーニング機器の一例を示す図である。WT機器4aは、ケース側面部4a−1とケース天板部4a−2で構成されたケース内にウェイト12を収納する。WT機器4aは、ユーザが操作部(図示せず)を操作した場合に、その操作部にワイヤ13で接続されたウェイト12が案内ロッド(不図示)に沿って昇降することにより、そのウェイト12の重量によってユーザに所定の負荷を与えるようにしている。この場合、使用者はウェイト12の重量をその昇降するウェイト12の個数により調節できるようにしている。また、台座プレート11の上に、ウェイト12により負荷がかけられた圧力(重量)を検出する1以上の重量センサ5aが設置されている。重量センサ5aの上に、ウェイト12が載積されている。重量センサ5aは、例えば両面テープ等の粘着材で台座プレート11の上に貼付されている。
このように、台座プレート11上に重量センサ5aを設置することができるので、WT機器の仕様の違いに対して、重量センサ5aまたは重量センサ5aが設置された台座プレート11を交換するだけで、様々なメーカや種類のWT機器4に本実施形態を適用することができる。
図2の例では、WT機器4aの操作部(図示せず)が操作されていない場合には、重量センサ5aは、8個のウェイト12の合計の重量(5Kg×8個=40Kg)を検出する。また、図2のように、WT機器4aの操作部(図示せず)が操作されて、3個のウェイト12が持ち上げられている場合には、重量センサ5aは、5個のウェイト12の合計の重量(5Kg×5個=25Kg)を検出する。
また、最上段のウェイト12の上には距離センサ5bが配置されている。距離センサ5bは、ウェイト12が移動する方向にある障害物までの距離を計測する。距離センサ5bの内部には光源(例えば、LED(Light Emitting Diode)やレーザダイオード)と受光素子を含む。その光源から照射された光が、測定対象物にあたると反射され、その受光素子で受光される。その反射された光を解析し、距離に換算して出力する。すなわち、
光源からの投光が、対象物によって反射し受光されるまでの時間を計測し、演算処理により距離に換算する。このような機能を有するセンサを距離センサという。距離センサ5bは、例えば両面テープ等で最上段のウェイト12の上に貼付されている。
図2のようにウェイトが鉛直方向に移動する場合には、距離センサ5bは、距離センサ5bからケース天板部4a−2までの距離または距離センサ5bから床までの距離を計測する。なお、ウェイト12が水平方向に移動する場合には、例えば距離センサ5bからケース側面部4a−1や壁までの距離を計測してもよい。
図3は、本実施形態におけるフリーウェイト系のウェイトトレーニング機器の一例を示す図である。図3のフリーウェイト系のWT機器4bは、具体的には、ベンチプレス用トレーニング機器であり、ベンチ25の先端の両脇にある2本の支持柱24は、バーベル21のシャフト23を支持する。シャフト23の両端にはウェイト22が取り付けられている。
図3において、破線で囲まれた部分を拡大したものが、実線で囲まれた、シャフト23の断面方向から見た状態である。2本の支持柱24の先端には、バーベル21の全体の重量を計測するための重量センサ5cが設けられている。重量センサ5cは、例えば両面テープ等の粘着材で支持柱24の先端それぞれに貼付されている。
ベンチ25は、床26の上に配置されている。床26の下と床(不図示)との間には、床26の上にかかる重量を計測するための重量センサ5dが1以上配置されている。重量センサ5dは、例えば両面テープ等で床(不図示)の上面または床26の下面に貼付されている。
図3の例では、4つの重量センサ5dが床26の四隅の下に配置されている。これにより、床26に載った物及び人まで含めて重量を計測することができる。したがって、支持柱24に配置しないフリーウェイト系(例えば、ダンベル等)の場合には、重量センサ5dによるセンシング情報を用いることになる。
また、床26の下に設置した複数の重量センサ5d(図3では、4つの重量センサ5d)に正しく荷重がかかるように、複数の重量センサ5d上に、1枚または複数枚のプレート上のスペーサ(不図示)を配置し、荷重を複数の重量センサ5dに分散させることができる。これにより、重量センサ5dの荷重可能な上限を超える場合には重量センサ5dそのものの追加は必要であるが、それ以外であればスペーサを配置し調整することで対応することができる。
また、バーベル21のいずれかの部分に、距離センサ5eが設置されている。距離センサ5eは、バーベル21が変位する方向にある障害物までの距離を計測する。バーベル21が鉛直方向に移動する場合には、距離センサ5eは、距離センサ5eから床26までの距離または距離センサ5eから天井までの距離を計測する。
以下では、説明の便宜上、図2のWT機器4を主として説明するが、本実施形態は図3のフリーウェイト系のウェイトトレーニング機器にも当然に適用することができる。この場合、以下で説明する重量センサ5aを重量センサ5c,5dと読み替え、距離センサ5bを距離センサ5eと読み替えればよい。
図4は、本実施形態におけるセンサ5の構成の一例を示す図である。センサ5は、センサモジュール31と通信モジュール32、メモリ33を含む。センサモジュール31は、押された圧力を検出する圧力センサ(重量センサ5a)や、対象物までの距離を計測する距離センサ5b等を実現するセンサモジュールである。なお、センサモジュール31は、重力センサや距離センサに限定されず、加速度センサ(ジャイロセンサ)やフォトセンサ等であってもよい。
通信モジュール32は、端末用ホルダ3と電気的に接続可能であって、センサモジュール31により得られたセンシング情報を端末用ホルダ3に送信する電子部品である。なお、本実施形態では、一例として、通信モジュール32は、端末用ホルダ3と有線で接続され、その有線を介して端末用ホルダ3にセンシング情報を送信するが、これに限定されず、通信モジュール32は、端末用ホルダ3と無線で通信可能としてもよい。例えば、通信モジュール32は、電波を放射して端末用ホルダ3等の外部の機器と通信する電子部品であり、例えばBluetooth(登録商標)等の近距離無線信規格やLPWA(Low Power Wide Area)等の長距離無線信規格に基づく通信方法を用いて通信を行う通信デバイスであってもよい。この場合、通信モジュール32は、例えばBLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)のアドバタイズパケットを含めたビーコン信号を定期的に、または所定のタイミングで端末用ホルダ3を介してユーザ端末6へ送信するようにしてもよい。このように、センサ5−ユーザ端末6間の通信方式として、BLE等、ユーザ端末6への通知を通信セッションを必要としないビーコン形式で行うことができる。なお、通信モジュール32は、上記の外部の機器はユーザ端末6であってもよい。
ここで、所定のタイミングとは、重量センサであれば荷重の変化を検出した場合や、距離センサであれば対象物までの距離の変化を検出した場合をトリガーとして動作することを示す。
メモリ33は、例えば、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリデバイスであり、当該メモリ33を含むセンサ5を識別するセンサIDが格納されている。センサIDは、当該センサのMACアドレスや製品シリアル番号であってもよい。なお、センサ5は、仕様によってはタイマ機能を有していてもよい。
また、本実施形態では、センサ5毎に通信モジュール32を有しているが、これに限定されず、複数のセンサモジュール31に対して1つの通信モジュールを備えるような態様であってもよい。
図5は、本実施形態におけるウェイトトレーニング情報管理システム1の各構成デバイスの機能ブロックの一例を示す図である。WT機器4には、上述したように、重量センサ5a、距離センサ5bが取り付けてある。
端末用ホルダ3は、近接センサ41、電力供給制御部42、センサ側通信インターフェース43、端末側通信インターフェース44を含む。以下、インターフェースを「I/F」と称する。近接センサ41は、検出対象物に接触することなく検出することができるセンサである。近接センサ41は、検出対象の移動情報や存在情報を電気的信号に置き換えることで、検出対象物が一定の距離まで近づいたら、その検出対象物を検出することができる。近接センサ41としては、例えば、金属の存在を検出する誘導形近接スイッチ、金属および非金属物体の存在を検出する静電容量形近接スイッチ、磁気による直流磁界を利用したスイッチがある。本実施形態では、近接センサ41は、端末用ホルダ3に載置させようとするユーザ端末6の接近を検出するために用いられる。
電力供給制御部42は、近接センサ41よりユーザ端末6の接近が検出されると、電源(不図示)からの電力を電力線を介して重量センサ5a、距離センサ5bに供給し、重量センサ5a、距離センサ5bを起動させる。電力供給制御部42は、端末側通信I/F44に電力を供給する。なお、電力供給制御部42は、通信規格、通信方法によってはセンサ側通信I/F43にも電力を供給してもよい。
センサ側通信I/F43は、重量センサ5a及び距離センサ5bからのセンシング情報を取得する通信I/Fである。例えば端末用ホルダと重量センサ5a及び距離センサ5bとが有線で接続されている場合は、センサ側通信I/F43は、重量センサ5a及び距離センサ5bから伝送される電気信号を受け付ける電極である。例えば端末用ホルダ3と重量センサ5a及び距離センサ5bとが無線で接続されている場合は、センサ側通信I/F43は、Bluetooth(登録商標)等の近距離通信を可能にする通信I/Fである。
センサ側通信I/F43は、重量センサ5a及び距離センサ5bから取得したセンシング情報をユーザ端末6へ送信するために、ユーザ端末6との通信を可能にする通信I/Fである。センサ側通信I/F43は、例えば、Bluetooth(登録商標)等の近距離通信を可能にする通信I/Fである。なお、ユーザ端末6とUSB(Universal Serial Bus)等の有線で接続される場合には、センサ側通信I/F43は、USB用通信I/Fであってもよい。
ユーザ端末6は、制御部51、操作表示部56を含む。制御部51は、本実施形態に係るプログラムを読み込んで実行することにより、センシング情報取得部52、計測部53、出力制御部54、送受信部55として機能する。
センシング情報取得部52、端末用ホルダ3を介して、重量センサ5a及び距離センサ5bから送信されたセンシング情報を取得する。距離センサ5bから送信されたセンシング情報を距離センシング情報という。重量センサ5aから送信されたセンシング情報を重量センシング情報という。
計測部53は、取得されたセンシング情報を用いて、WT機器4において負荷がかかっているウェイトの重量、試技の回数、ウェイトを持ち上げる速度、加速度、及びそのときに係るパワー(力)等を計測する。
出力制御部54は、サーバ7からの情報に応じて、所定のタイミングで、ユーザ端末6の機能を用いて所定の情報、音、振動等を出力する。すなわち、出力制御部54は、サーバ7からの情報に応じて、所定のタイミングで、操作表示部56に表示させる画面の表示態様を制御したり、音を出力させたり、振動を出力させたりする。例えば、出力制御部54は、操作表示部56に、起動した本実施形態に係るプログラムに基づく画面を表示させたり、計測結果を表示させたり、サーバ7から送信された情報を表示させたりする。また、音を出力する場合。音は、例えば、警告音、一定のタイミングや間隔を刻む音、音声等であってもよい。振動は、例えば、一定のタイミングで振動させたり、一定間隔で振動させたりしてもよい。
送受信部55は、通信ネットワーク8を介して、サーバ7との通信を制御する。例えば、送受信部55は、サーバ7に計測結果を送信したり、サーバ7から送信された情報を取得したりする。
操作表示部56は、ユーザのタッチ操作により入力操作を受け付けたり、出力制御部54からの制御に基づいて出力対象情報を画面に表示させたりすることができるタッチパネルである。
サーバ7は、通信ネットワーク8を介して、ユーザ端末6から送信された計測情報を解析し、その解析結果をユーザ別に管理し、解析結果に応じてユーザ端末6に所定の情報を送信したり等する情報処理である。
サーバ7は、制御部61、記憶部67を含む。制御部61は、中央演算装置(CPU)等のプロセッサである。記憶部67は、情報を記憶する記憶装置である。制御部61は、本実施形態に係るプログラムを読み込んで実行することにより、取得部62、登録部63、解析部64、生成部65、送信部66として機能する。
取得部62は、通信ネットワーク8を介して、ユーザ端末6から送信された種々の情報(例えば、計測情報)を取得する。登録部63は、ユーザ端末6から送信された計測情報をユーザ別に記憶部67に登録する。
解析部64は、取得した計測情報を解析する。解析内容としては、そのユーザのこれまでの計測結果を比較して、トレーニングの成果がどのくらい現れているかや、同程度の身長、体重の人と比べて、トレーニングの成果がどのくらい現れているか等の解析が行われ、評価が行われる。また、解析内容としては、例えば、試技のペースをモニタリングし、そのモニタリングによる評価が行われる。
生成部65は、解析結果に応じて、どのような助言や警告、案内等、どのような対応をユーザにさせたらよいかまたはどのような内容をユーザに放置するかを示す解析結果対応情報を生成する。
送信部66は、解析結果対応情報をユーザ端末6に送信する。記憶部67は、情報を記憶する記憶装置である。記憶部67は、図6で説明するデータベースが格納されている。データベースを、以下、「DB」と称する。
図6は、本実施形態における記憶部で管理されているデータベースの一例を示す図である。記憶部67には、例えば、(A)ユーザ管理DB71、(B)WT機器管理DB72、(C)センサ管理DB73、(D)店舗別WT機器―センサ管理DB74、(E)トレーニング管理DB75、(F)標準モデルDB76が格納されている。
ユーザ管理DB71は、各ユーザを管理するデータベースである。ユーザ管理DB71は、「ユーザID」、「氏名」、「生年月日」、「性別」、「身長」、「体重」等のデータ項目を含む。項目「ユーザID」には、ユーザを識別するユーザ識別情報(ユーザID)が格納される。項目「氏名」には、ユーザの指名が格納される。項目「生年月日」には、ユーザの生年月日が格納される。項目「性別」には、ユーザの性別が格納される。「身長」には、ユーザの身長が格納される。項目「体重」には、ユーザの体重が格納される。
WT機器管理DB72は、WT機器4を管理するデータベースである。WT機器管理DB72は、「WT機器ID」、「WT機器名」のデータ項目を含む。「WT機器ID」には、WT機器を識別するWT機器IDが格納される。「WT機器名」には、WT機器IDで特定されるWT機器名が格納される。
センサ管理DB73は、センサ5を管理するデータベースである。センサ管理DB73は、「センサID」、「センサ種別」、「センサ名」等のデータ項目を含む。項目「センサID」には、センサ5を識別する識別情報(センサID)が格納される。センサIDとして、MACアドレスや製品シリアル番号を用いてもよい。項目「センサ種別」には、センサIDで特定されるセンサの種類(重量センサ、距離センサ等)を特定する情報が格納される。項目「センサ名」には、センサIDで特定されるセンサの名称が格納される。
店舗別WT機器―センサ管理DB74は、店舗別にWT機器4とそのWT機器4に設置されているセンサを管理するデータベースである。店舗別WT機器―センサ管理DB74は、「店舗ID」、「WT機器ID」、「センサID」のデータ項目を含む。「店舗ID」には、店舗2を識別する識別情報(店舗ID)が格納される。項目「WT機器ID」には、WT機器4を識別するWT機器IDが格納される。項目「センサID」には、センサ5を識別する識別情報(センサID)が格納される。
トレーニング管理DB75は、ユーザのトレーニング状況の履歴を管理するデータベースである。トレーニング管理DB75は、「ユーザID」、「日時」、「WT機器ID」、「重量」、「回数」、「速度」、「加速度」、「パワー」等のデータ項目を含む。項目「ユーザID」には、ユーザを識別するユーザ識別情報(ユーザID)が格納される。項目「日時」には、ユーザ端末6から送信または受信された日時が格納される。項目「WT機器ID」には、WT機器4を識別するWT機器IDが格納される。項目「重量」には、試技においてユーザが負荷をかけているウェイトの重量が格納される。項目「回数」には、ユーザによるその試技の回数が格納される。項目「速度」には、ユーザがその試技においてそのウェイト12を持ち上げる(または引き上げる)ときのウェイト12の移動速度が格納される。項目「加速度」には、その試技においてユーザがそのウェイト12を持ち上げる(または引き上げる)ときのウェイトの加速度が格納される。項目「パワー」には、ユーザがそのウェイト12を持ち上げる(または引き上げる)ときの力が格納される。
標準モデルDB76は、ユーザのトレーニング状況を評価する際に、比較の基準となる理想的な人物のトレーニング情報または平均的な人物のトレーニング情報を管理するデータベースである。以下では、理想的な人物または平均的な人物を仮想的に「モデル」として設定するとする。モデルは、年齢や性別、身長、体重まで考慮した仮想的な人物となる。標準モデルDB76は、「モデルID」、「性別」、「年齢」、「身長」、「体重」、「重量」、「回数」、「速度」、「加速度」、「パワー」等のデータ項目を含む。項目「モデルID」には、モデルを識別する識別情報(モデルID)が格納される。項目「性別」には、そのモデルIDに対応するモデルの性別が格納される。項目「年齢」には、モデルの年齢が格納される。「身長」には、モデルの身長が格納される。項目「体重」には、モデルの体重が格納される。項目「重量」には、試技においてモデルが負荷をかけているウェイトの重量が格納される。項目「回数」には、モデルによるその試技の回数が格納される。項目「速度」には、その試技においてモデルがそのウェイト12を持ち上げる(または引き上げる)ときのウェイト12の移動速度が格納される。項目「加速度」には、その試技においてモデルがそのウェイト12を持ち上げる(または引き上げる)ときのウェイトの加速度が格納される。項目「パワー」には、モデルがそのウェイト12を持ち上げる(または引き上げる)ときの力が格納される。
図7は、本実施形態におけるユーザ端末6及びサーバ7が取得する情報の一例を示す図である。図7には、(A)重量センシング情報81、(B)距離センシング情報82、(C)ユーザログイン情報83、(D)計測情報84、(E)解析結果対応情報が示されている。
重量センシング情報81は、重量センサ5aから送信される情報である。重量センシング情報81は、「センサID」、「重量情報」のデータ項目を含む。「センサID」は、重量センサ5aのセンサIDである。「重量情報」は、重量センサ5aが検出した圧力(重量)である。なお、重量センサ5aがタイマ機能を有している場合、重量センシング情報81は、そのタイマ機能を用いて検出した日時情報を含んでいてもよい。
距離センシング情報82は、距離センサ5bから送信される情報である。距離センシング情報82は、「センサID」、「距離情報」のデータ項目を含む。「センサID」は、距離センサ5bのセンサIDである。「距離情報」は、距離センサ5bが検出した距離である。なお、距離センサ5bがタイマ機能を有している場合、距離センシング情報82は、そのタイマ機能を用いて検出した日時情報を含んでいてもよい。
ユーザログイン情報83は、ユーザ端末6がサーバ7にログインするために、ユーザ端末6からサーバ7に送信される情報である。ユーザログイン情報83は、例えば、「ユーザID」、「センサID」、「日時」のデータ項目を含む。項目「ユーザID」には、ユーザ端末6にインストールされた本実施形態に係るプログラムに設定されているユーザIDが格納される。項目「センサID」には、重量センシング情報81、距離センシング情報82に含まれているセンサIDが1以上格納される。項目「日時」には、ユーザ端末6においてユーザログイン情報83が生成された日時が格納される。
なお、端末用ホルダ3が、それが設置されているWT機器4についてのWT機器IDを予め有している場合であって、ユーザ端末6が端末用ホルダ3よりWT機器IDを取得している場合、ユーザログイン情報83においてセンサIDの代わりに、WT機器IDを設定するようにしてもよい。
計測情報84は、ユーザ端末6からサーバ7に送信される情報である。計測情報は、「ユーザID」、「日時」、「WT機器ID」、「重量」、「回数」、「速度」、「加速度」、「パワー」等のデータ項目を含む。項目「ユーザID」には、ユーザを識別するユーザ識別情報(ユーザID)が格納される。項目「日時」には、当該計測データが生成された日時が格納される。項目「WT機器ID」には、WT機器4を識別するWT機器IDが格納される。項目「重量」には、試技においてユーザが負荷をかけているウェイトの重量が格納される。項目「回数」には、ユーザによるその試技の回数が格納される。項目「速度」には、ユーザがその試技においてそのウェイト12を持ち上げる(または引き上げる)ときのウェイト12の移動速度が格納される。項目「加速度」には、その試技においてユーザがそのウェイト12を持ち上げる(または引き上げる)ときのウェイトの加速度が格納される。項目「パワー」には、ユーザがそのウェイト12を持ち上げる(または引き上げる)ときの力が格納される。
解析結果対応情報は、サーバ7からユーザ端末6に送信される情報である。解析結果対応情報は、「ユーザID」、「出力命令」、「タイミング」、「出力内容」の項目を含む。項目「ユーザID」には、ユーザを識別するユーザ識別情報(ユーザID)が格納される。「出力命令」には、例えば、画面に出力させる場合にはその旨の命令情報、音または/及び振動で出力させる場合にはその旨の命令情報、画面に出力させつつ音または振動でも出力する場合にはその旨の命令情報等が格納される。「タイミング」には、出力命令を実行するタイミング(例えば、試技毎、セット中、セット後、複数回数セット後、等)に関する情報が格納される。「出力内容」には、その命令情報により出力する内容(テキスト情報、音情報、振動情報)が格納される。
図8は、本実施形態におけるトレーニング状況確認画面の一例を示す図である。ユーザ端末6にインストールされた本実施形態に係るプログラムが起動すると、操作表示部56には、トレーニング状況確認画面91が表示される。ユーザは、トレーニング状況確認画面91が表示された状態で、ユーザ端末6を端末用ホルダ3に載置し、WT機器4を使用して試技を行う。
トレーニング状況確認画面91は、現在進行中トレーニング状況表示欄92、ガイダンス表示欄93、WT機器名表示欄94、当日トレーニング状況履歴表示欄95を含む。現在進行中トレーニング状況表示欄92には、現在進行しているトレーニング状況が表示され、例えば、本日何回目のセットか、そのセットにおいて何キロの負荷(ウェイト12)をかけているか、そのセットにおいて何回目の試技であるかが表示される。
ガイダンス表示欄93には、例えば、セット間のインターバルがどのくらいの時間であるか等の案内情報が表示される。WT機器名表示欄94には、そのユーザが試技しているWT機器の名称が表示される。当日トレーニング状況履歴表示欄95には、本日において、現在進行中トレーニング状況表示欄92に表示されるセットより前に行ったトレーニング情報が表示される。
図9は、本実施形態におけるメッセージ画面の一例を示す図である。ユーザがトレーニング状況確認画面91が表示された状態で、ユーザ端末6を端末用ホルダ3に載置し、WT機器4を使用して試技を行っているとする。この場合に、サーバ7での計測情報の解析結果に応じて、トレーニング状況確認画面91上に、たとえばメッセージ画面101がポップアップ表示される。
例えば、サーバ7が、解析の結果、ユーザのこれまでのトレーニング情報や標準モデルDB76からの情報に基づいて、現在進行中のセットでの負荷が過重量であると判定した場合には、図9に示すように、「このままでは筋肉を傷めるおそれがあります。ウェイトを10Kg落とすか、セット数を減らすことを推奨します。」旨のメッセージ画面101が表示される。このとき、試技中のユーザにより早く気付いてもらえるように、例えば、ユーザ端末6のスピーカから警告音や振動を出力させてもよい。また、音声でメッセージ内容を出力してもよい。また、画面やカメラのフラッシュを光らせたり、点滅させたりさせてもよい。
また、例えば、サーバ7が、解析の結果、試技を行うペースが速すぎると判定した場合には、「このままでは筋肉を傷めるおそれがあります。試技のペースを落としてください。」旨のメッセージ画面101が表示される。このとき、さらに、ユーザが一定のペースで試技ができるように、例えば、ユーザ端末6のスピーカから一定の間隔で音を出力させてもよい。また、音声でメッセージ内容を出力してもよい。また、例えば、ユーザがユーザ端末6を腕や胴体等、自身の体に身に着けている場合において、ユーザが画面を見ないで一定のペースで試技ができるように、ユーザ端末6の振動機能を用いて一定の間隔で振動させてもよい。また、画面やカメラのフラッシュを光らせたり、点滅させたりさせてもよい。
図10は、本実施形態における全体の流れを示すシーケンス図である。ユーザは、店舗2において、使用したいWT機器4を決定すると、そのWT機器4に近傍に設置されている端末用ホルダ3に、ユーザ端末6を接近させて、載置させる(S1)。
端末用ホルダ3にユーザ端末6が接近することを近接センサ41が検出すると、電力供給制御部42は、重量センサ5a及び距離センサ5bに電力を供給して、重量センサ5a及び距離センサ5bを起動させる(S2)。
重量センサ5a及び距離センサ5bはそれぞれ、端末用ホルダ3を介して、重量センシング情報81、距離センシング情報82をユーザ端末6に送信する(S3,S4)。このときに送信される重量センシング情報81にはウェイト12の全重量が初期値として設定され(図2参照)、距離センシング情報82には、ウェイト12の最上段のウェイト12の移動量0が初期値として設定されることになる。重量センシング情報81、距離センシング情報82はそれぞれ、センサIDを含むことから、ユーザ端末6はWT機器4に設置されているセンサのセンサIDを取得することができる。
ユーザ端末6は、端末用ホルダ3の端末側通信I/F44との間で近距離通信プロトコル(例えば、Bluetooth(登録商標))を用いて近距離通信が行われると、ユーザ端末6にインストールされている本実施形態に係るプログラムが起動する。すると、ユーザ端末6は、重量センシング情報81、距離センシング情報82を取得する。ユーザ端末6は、重量センシング情報81、距離センシング情報82からセンサIDを取得する。ユーザ端末6は、ユーザID、センサID、及びシステム日時に基づいて、ユーザログイン情報を生成し、サーバ7に送信する(S5)。
なお、S3において、端末用ホルダ3は、例えば、本実施形態に係るプログラムを識別する識別情報(プログラムID)を予め持っている場合、その重量センシング情報81、距離センシング情報82それぞれにそのプログラムIDを付与する。ユーザ端末6は、重量センシング情報81、距離センシング情報82を受け取ると、付与されたプログラムIDに基づいて、それに対応するプログラムを起動させてもよい。
サーバ7は、ユーザログイン情報を受信すると、ユーザログイン情報に含まれるユーザIDによりユーザを特定し、センサIDに基づいて店舗別WT機器−センサ管理DB74から該当するWT機器IDを取得する。サーバ7は、WT機器IDに基づいてWT機器管理DB72から該当するWT機器名を取得する。サーバ7は、送信元のユーザ端末6にWT機器名を送信する(S6)。
ユーザ端末6は、サーバ7からWT機器名を取得すると、操作表示部56にトレーニング状況確認画面91を表示させる。さらに、ユーザ端末6は、WT機器名表示欄94にWT機器名を表示させる。
それからユーザは、使用したいWT機器4を使用してウェイトトレーニングを行う。すると、WT機器4に設置されている、例えば重量センサ5aや距離センサ5b等のセンサ5は、一定のタイミングまたは所定のタイミングで検出を行う。センサ5は、その検出により得られたセンシング情報(例えば、重量センシング情報81、距離センシング情報82等)を端末用ホルダ3を介してユーザ端末6に送信する(S7,S8)。
ユーザ端末6は、重量センサ5aや距離センサ5b等のセンサ5から送信されたセンシング情報(例えば、重量センシング情報81、距離センシング情報82等)を取得する。すると、ユーザ端末6は、重量センシング情報81、距離センシング情報82を用いて、計測処理を行い、試技する筋肉にかかっているウェイト12の重量やそのウェイト12の移動距離、移動速度、加速度、パワーを算出する。ユーザ端末6は、その計測結果を操作表示部56に表示させると共に、計測情報としてサーバ7に送信する(S9)。
サーバ7は、ユーザ端末6から送信された計測情報を取得すると、計測情報の解析を行う。サーバ7は、計測情報の解析結果に応じて解析結果対応情報を生成し、ユーザ端末6に送信する(S10)。ユーザ端末6は解析結果対応情報を取得すると、解析結果対応情報に含まれる出力命令、タイミング、出力内容に基づいてユーザ端末6の機能を用いて出力する。例えば、ユーザ端末6は、解析結果対応情報に含まれる出力命令、タイミング、出力内容に基づいて、所定のタイミング(例えば、試技毎、セット中、セット後、複数回数セット後、等)で、トレーニング状況確認画面91上にメッセージ画面101を出力してもよい。また、ユーザ端末6は、解析結果対応情報に含まれる出力命令、タイミング、出力内容に基づいて、所定のタイミング(例えば、試技毎、セット中、セット後等)で、ユーザ端末6のスピーカから音を出したり、画面を点滅させたり、カメラのフラッシュを点滅させたりしてもよい。
S7〜S10は、ユーザのウェイトトレーニングの試技の度に繰り返される。
図11は、本実施形態におけるユーザ端末6の処理のフローチャートである。ユーザ端末6は、端末用ホルダ3の端末側通信I/F44との間で近距離通信プロトコル(例えば、Bluetooth(登録商標))を用いて近距離通信が行われると、ユーザ端末6にインストールされている本実施形態に係るプログラムが起動する。
ユーザ端末6の制御部51は、センサ5からセンシング情報(重量センシング情報81、距離センシング情報82)を取得する(S11)。制御部51は、センシング情報それぞれからセンサIDを取得する(S12)。
制御部51は、予め保有しているユーザIDと、取得したユーザIDと、システム日時とに基づいてユーザログイン情報を生成し、サーバ7に送信する(S13)。サーバ7は、ユーザログイン情報を受信すると、ユーザログイン情報に含まれるユーザIDによりユーザを特定し、センサIDに基づいて店舗別WT機器−センサ管理DB74から該当するWT機器IDを取得する。サーバ7は、WT機器IDに基づいてWT機器管理DB72から該当するWT機器名を取得する。サーバ7は、送信元のユーザ端末6にWT機器名を送信する。
制御部51は、サーバ7からWT機器名を取得する(S14)。制御部51は、トレーニング状況確認画面91を操作表示部56に表示し、その取得したWT機器名をWT機器名表示欄94に表示させる(S51)。
それからユーザは、使用したいWT機器4を使用してウェイトトレーニングを行う。すると、WT機器4に設置されている、例えば重量センサ5aや距離センサ5b等のセンサ5は、一定のタイミングまたは所定のタイミングで検出を行う。センサ5は、その検出により得られたセンシング情報(例えば、重量センシング情報81、距離センシング情報82)を端末用ホルダ3を介してユーザ端末6に送信する。
制御部51は、重量センサ5aや距離センサ5bから送信されたセンシング情報(例えば、重量センシング情報81、距離センシング情報82)を随時または逐次取得する(S16)。
制御部51は、取得したセンシング情報(例えば、重量センシング情報81、距離センシング情報82)を用いて、計測処理を行う(S17)。計測処理では、制御部51は、は、重量センシング情報81、距離センシング情報82を用いて、試技する筋肉にかかっているウェイト12の重量やそのウェイト12の移動距離、移動速度、加速度、パワーを算出する。これについては、図12で説明する。
制御部51は、その計測結果をトレーニング状況確認画面91の現在進行中トレーニング状況表示欄92に表示させる(S18)と共に、計測情報としてサーバ7に一定間隔または所定のタイミングで送信する(S19)。
その後、制御部51は、サーバ7より送信された情報を取得する(S20)。制御部51は、サーバ7より送信された情報が解析結果対応情報か否かを判定する(S21)。解析結果対応情報は、サーバ7による計測情報の解析の結果に応じた命令とその命令により出力内容を含む情報である。解析結果対応情報については、後述する。
サーバ7より送信された情報が解析結果対応情報であると判定した場合(S21)、制御部51は、析結果対応情報に基づいて、所定のタイミングで、操作表示部56の機能により所定の内容を出力する(S22)。例えば、解析結果対応情報に含まれる「出力命令」が「画面へ出力する」命令であり、「タイミング」が「試技毎」であり、「出力内容」が「このままでは筋肉を傷めるおそれがあります。ウェイトを10Kg落とすか、セット数を減らすことを推奨します。」である場合、制御部51は、試技毎に、「このままでは筋肉を傷めるおそれがあります。ウェイトを10Kg落とすか、セット数を減らすことを推奨します。」をメッセージ画面101に表示させる。
また、例えば、解析結果対応情報に含まれる「出力命令」が「画面と音で出力する」命令であり、「タイミング」が「試技毎」であり、「出力内容」が「画面:“このペースのままでは筋肉を傷めるおそれがあります。音に合わせたペースで試技を行ってください。”、音:“30拍/分”」である場合、制御部51は、試技毎に、「このペースのままでは筋肉を傷めるおそれがあります。音に合わせたペースで試技を行ってください。」をメッセージ画面101に表示させ、さらに、30拍/分で音を出力させる。
また、解析結果対応情報が、試技を行っているユーザの過去のトレーニング状況または標準モデルDB76に格納させた同年代、同性、同身長、同体重のモデルのトレーニング状況と比較して、ユーザのトレーニングの成果を評価する場合、制御部51は、そのセット後に、解析結果対応情報に対応するメッセージ画面101を操作表示部56に表示させる。このとき、制御部51は、解析結果対応情報に対応する音をユーザ端末6のスピーカから出力してもよい。
サーバ7より送信された情報が解析結果対応情報であると判定した場合(S21でNO)、制御部51は、S22の処理は行わない。
S16〜S22は、ユーザのウェイトトレーニングの試技の度に繰り返される。
図12は、本実施形態における計測処理(S17)の一例のフローチャートである。図12(A)は、重量算出処理の一例のフローチャートである。図12(A)において、制御部51は、デフォルト値が設定された重量センシング情報をパラメータW1に格納する(S31)。デフォルト値が設定された重量センシング情報は、例えば、重量センサ5aとの通信が開始されてから所定期間(例えば、30秒、60秒等)で取得された重量センシング情報を表す。制御部47は、重量センサ5aとの通信が開始されてから所定期間(例えば、30秒、60秒等)の経過後に取得した重量センシング情報をパラメータW2に格納する(S32)。制御部51は、重量(=W2−W1)を算出する。
図12(B)は、試技回数算出処理の一例のフローチャートである。図12(B)において、制御部51は、距離センシング情報82の距離情報を、取得順にモニタリングする(S33)。距離情報を取得順にモニタリングすると、距離の変位はコサインカーブを描くようになる。制御部51は、距離の変位が1周期となったか否かを判定する(S42)。距離の変位の周期が1周期と判定されるまで(S42でNO)、S41の処理を繰り返す。制御部47は、距離の変位の周期が1周期と判定された場合(S42でYES)、その振幅が閾値以上であるか否かを判定する。振幅が閾値以上である場合(S43でYES)、制御部51は、回数(試技回数)をカウントする(S44)。振幅が閾値未満である場合(S43でNO),制御部51は、回数(試技回数)をカウントしない。
図12(C)は、速度、加速度、パワー算出処理の一例のフローチャートである。制御部51は、日時t0に取得した距離センシング情報から距離情報d0を取得し、日時t1に取得した距離センシング情報から距離情報d1を取得する(S51)。制御部51は、日時t0〜日時t1の間で移動した距離D1(=d1−d0)を算出し、時間T1(=t1−t0)を算出する(S52)。同様にして、制御部51は、日時t3〜日時t2の間で移動した距離D2(=d2−d1)を算出し、時間T2(=t2−t1)を算出する。制御部51は、距離Dと時間Tから、速度v(=D/T)を算出する(S53)。すなわち、制御部51は、距離D1と時間T1から、速度v1(=D1/T1)を算出し、距離D2と時間T2から、速度v2(=D2/T2)を算出する。制御部51は、2点間の速度の変化(加速度)を算出する(S54)。すなわち、制御部は、加速度a(=(v2−v1)/(t2−t1))を算出する(S54)。制御部は、重量センシング情報から時刻t2のときの重量mを取得し、パワー(=重量m×加速度a)を算出する(S55)。
図13は、本実施形態におけるサーバの処理のフローチャートである。サーバ7の制御部61は、ユーザ端末6から送信された計測情報を取得し(S61)、トレーニング管理DB75に格納する(S62)。
制御部61は、その取得した計測情報に基づいて解析を行う(S63)。具体的には、制御部61は、そのユーザのこれまでの計測結果を比較して、トレーニングの成果がどのくらい現れているかを解析する。例えば、制御部61は、以前に計測したときのパワーよりも今回計測されたパワーがどのぐらい変化しているかを解析する。これによりどのぐらい筋力がついているか等を推定する。
また、例えば、制御部61は、標準モデルDB76を参照して、その計測情報のユーザが、同程度の同性の身長、体重の標準モデルと比べて、トレーニングの成果がどのくらい現れているか等の解析を行う。また、例えば、制御部61は、計測結果から試技のペースをモニタリングし、正常なペースで試技を行っているかを解析する。また、例えば、制御部61は、距離の変位(コサインカーブ)をモニタリングし、その波形の変化から正しい方法で試技を行っているかを解析する。
解析に際しては、制御部61は、例えば、人工知能(Artificial Intelligence(AI))プログラムを用いてもよい。この場合、制御部61は、標準モデルDB76に格納されているデータを教師データとしてAIプログラムに学習させて、計測情報の解析を行ってもよい。
制御部61は、解析結果に応じて解析結果対応情報を生成する(S64)。すなわち、制御部61は、解析の結果に応じて、どのような命令をユーザ端末6にさせるのか、その命令はどのタイミングで実行させるのか、命令に基づいて出力させる内容はどのようなものか、を特定するための解析結果対応情報を生成する。
例えば、解析の結果、現在の試技で使用しているウェイト12がそのユーザによって10kg過度に負荷がかかっていると判定した場合、制御部61は、「出力命令:画面へ出力する、タイミング:試技毎、出力内容:このままでは筋肉を傷めるおそれがあります。ウェイトを10Kg落とすか、セット数を減らすことを推奨します。」旨の解析結果対応情報を生成してもよい。
また、例えば、ユーザの試技がオーバーペースであると判定した場合、制御部61は、「出力命令:画面へ出力及び音で出力、タイミング:試技毎、出力内容:画面“このペースのままでは筋肉を傷めるおそれがあります。音に合わせたペースで試技を行ってください。”、音“30拍/分”」旨の解析結果対応情報を生成してもよい。
また、例えば、ユーザのパワーが1カ月前よりも10kg・m/s2アップしていると判定した場合、制御部61は、「出力命令:画面へ出力、タイミング:セット後、出力内容:パワーが1カ月前よりも10kg・m/s2アップしています。」旨の解析結果対応情報を生成してもよい。
また、デフォルトのセット間のインターバルは、例えば30秒であるとする。このとき、制御部61は、解析の結果、当日のトレーニング内容から筋肉の疲労具合を推定し、セット間のインターバルを調整するために、「出力命令:画面に表示される次のセットの開始時間を60秒に設定、タイミング:セット後、出力内容:なし」旨の解析結果対応情報を生成してもよい。
また、解析の結果、同程度の同性の身長、体重の標準モデルと比べてその計測情報のユーザのトレーニングの成果が低いと判定した場合、制御部51は、例えば、「出力命令:画面へ出力、タイミング:セット後、出力内容:トレーニングの進捗が遅れているようです。お近くのトレーナーにトレーニング方法についてお問い合わせください。」旨の解析結果対応情報を生成してもよい。
また、解析の結果、距離の変位(コサインカーブ)をモニタリングし、その波形の変化が異常であれば、制御部51は、例えば、「出力命令:画面へ出力、タイミング:セット後、出力内容:試技方法が正常でない可能性があります。お近くのトレーナーに試技方法についてお問い合わせください。」旨の解析結果対応情報を生成してもよい。
制御部51は、生成した解析結果対応情報をユーザ端末6に送信する(S65)。
なお、上述の計測処理における重量,試技回数、速度、加速度、及びパワーの計算の手法は、一例であって上述した内容に限定されず、様々な方法で重量,試技回数、速度、加速度、及びパワーの計算を行ってもよい。
また、このようにして算出された計測情報は、トレーニング管理DB75に格納され、時系列でそのトレーニング履歴情報として確認することができる。このとき、トレーニング履歴情報はユーザ端末6にインストールした本実施形態に係るプログラムの閲覧機能で閲覧することができる。また、ユーザは、PCにインストールされたブラウザを介してユーザ本人のトレーニング履歴情報を閲覧することもできる。
また、本実施形態によれば、自動的に計測情報をサーバ7に蓄積することができる。また、サーバ7に蓄積された計測情報は、各ユーザのスマートフォンやコンピュータ等でリアルタイムに確認することができる。また、上記ではWT機器4を用いた場合の実施形態を説明したが、これに限定されず、図3のようなフリーウェイト系でも同様に本実施形態を適用することができる。
また、蓄積された計測データを店舗間に跨って一元管理することができるので、自己ベストリストを表示させたり、性別、年齢別、トレーニング歴別等の要素をいれたベストスコアを表示させたり、店舗別のベストスコアを表示させることができる。
図14は、本発明の実施形態におけるプログラムを実行するコンピュータのハードウェア環境の構成ブロック図の一例である。コンピュータ111は、ユーザ端末6またはサーバ7として機能する。コンピュータ111は、CPU112、ROM113、RAM114、記憶装置115、入力I/F116、出力I/F117、通信I/F118、読取装置119、バス120によって構成されている。
ここで、CPUは、中央演算装置を示す。ROMは、リードオンリメモリを示す。RAMは、ランダムアクセスメモリを示す。I/Fは、インターフェースを示す。バス120には、CPU112、ROM113、RAM114、記憶装置115、入力I/F116、出力I/F117、通信I/F118、及び読取装置119が接続されている。
CPU112は、記憶装置115から本実施形態に係るプログラムを読み出し、制御部47として当該プログラムを実行する。ROM113は、読み出し専用のメモリを示す。RAM114は、一時的に記憶するメモリである。
記憶装置115は、大容量の情報を記憶する装置である。記憶装置115としては、ハードディスク、ソリッドステートドライブ(SSD)、フラッシュメモリカードなど様々な形式の記憶装置を使用することができる。記憶装置115には、本発明の実施形態に係るプログラムが格納されている。コンピュータ111がサーバ7である場合、記憶装置115には、記憶部67として、ユーザ管理DB71、WT機器管理DB72、センサ管理DB73、店舗別WT機器−センサ管理DB74,トレーニング管理DB75、標準モデルDB76等が記憶されている。
入力I/F116は、キーボード、マウス、電子カメラ、ウェブカメラ、マイク、スキャナ、センサ、タブレット端末、タッチパネルデバイス等の入力装置と接続することが可能である。また、出力I/F117は、ディスプレイ、タッチパネルデバイス、プリンタ、スピーカ等の出力装置と接続することが可能である。
通信I/F118は、通信ネットワーク8と接続して他の装置と通信するためのポート等のインターフェースである。通信ネットワーク8は、インターネット、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、携帯電話事業者網、専用線、有線、無線等の通信網であってよい。読取装置119は、可搬型記録媒体を読み出す装置である。
上記実施形態で説明した処理を実現するプログラムは、プログラム提供者側から通信ネットワーク8、および通信I/F118を介して、例えば記憶装置115に格納されてもよい。また、上記実施形態で説明した処理を実現するプログラムは、市販され、流通している可搬型記憶媒体に格納されていてもよい。この場合、この可搬型記憶媒体は読取装置119にセットされて、CPU112によってそのプログラムが読み出されて、実行されてもよい。可搬型記憶媒体としてはCD−ROM、フレキシブルディスク、光ディスク、光磁気ディスク、ICカード、USBメモリ装置、半導体メモリカードなど様々な形式の記憶媒体を使用することができる。このような記憶媒体に格納されたプログラムが読取装置119によって読み取られる。
以上より、本実施形態の一例に係る計測プログラムは、通信ネットワークを介して情報処理装置(サーバ7)と通信可能な情報端末装置(ユーザ端末6)に、ウェイトトレーニング機器(WT機器4)に設置された重量検出装置(重量センサ5a)であって前記ウェイトトレーニング機器で用いられるウェイトの重量を検出する前記重量検出装置から送信された前記重量に関する重量情報を含む重量センシング情報を取得し、前記ウェイトトレーニング機器に設置された距離検出装置(距離センサ5b)であって対象物から前記ウェイトまでの距離を計測する前記距離検出装置から送信された前記距離に関する距離情報を含む距離センシング情報を取得する取得処理(S11)と、前記重量センシング情報から取得した前記重量情報と前記距離センシング情報から取得した前記距離情報に基づいて前記ウェイトトレーニング機器を用いた試技によるトレーニングに関する計測を行う計測処理(S17)と、前記計測により得られた計測情報を前記情報処理装置に送信する送信処理(S19)と、前記情報処理装置から、前記計測情報の解析の結果に応じた情報である解析結果対応情報を取得する解析結果対応情報取得処理(S20,S21)と、前記解析結果対応情報に基づいて、所定のタイミングで、前記情報端末装置の機能を用いて前記解析結果対応情報を出力する制御を行う出力制御処理(S22)と、を実行させる。
このように構成することにより、既存のウェイトトレーニング機器に容易に導入が可能で、かつトレーニング状況に応じて所定の情報を通知することができる。
前記出力制御処理(S22)は、前記解析結果対応情報が前記試技毎のトレーニング状況に関する内容である場合、前記試技毎に、前記解析結果対応情報に対応するメッセージを前記画面に出力または前記解析結果対応情報に対応する音もしくは振動を出力し、前記解析結果対応情報が前記試技を行っているユーザの過去のトレーニング状況または所定のモデルのトレーニング状況と比較して、前記ユーザのトレーニングの成果を評価する場合、前記試技を所定回数行った単位であるセットの終了後に、前記解析結果対応情報に対応するメッセージを出力または前記解析結果対応情報に対応する音もしくは振動を出力する、ことを特徴とする。
このように構成することにより、ユーザの試技の状況に応じて、適時にトレーニング状況の解析結果や評価結果を、最適な出力方法で、ユーザに通知することができる。
本実施形態の一例に係る、通信ネットワークを介して情報端末装置(ユーザ端末6)と通信可能な情報処理装置(サーバ7)は、ウェイトトレーニング機器(WT機器4)に設置された重量検出装置(重量センサ5a)であって前記ウェイトトレーニング機器で用いられるウェイトの重量を検出する前記重量検出装置から送信された前記重量に関する重量情報を含む重量センシング情報を取得し、前記ウェイトトレーニング機器に設置された距離検出装置(距離センサ5b)であって対象物から前記ウェイトまでの距離を計測する前記距離検出装置から送信された前記距離に関する距離情報を含む距離センシング情報を取得する前記情報端末装置により行われた計測処理(S17)であって、前記重量センシング情報から取得した前記重量情報と前記距離センシング情報から取得した前記距離情報に基づいて前記ウェイトトレーニング機器を用いた試技によるトレーニングに関する計測を行う前記計測処理により得られた計測情報を、前記情報端末装置から取得する取得部(取得部62)と、前記計測情報に基づいて、前記ウェイトトレーニング機器を用いたトレーニング状況に関する解析を行う解析部(解析部64)と、所定のタイミングで前記計測情報の解析の結果に応じた情報である解析結果対応情報を生成する生成部(生成部65)と、前記解析結果対応情報を前記情報端末装置へ送信する送信部(送信部66)と、を備えることを特徴とする。
このように構成することにより、既存のウェイトトレーニング機器に容易に導入が可能で、かつトレーニング状況に応じて所定の情報を通知することができる。
本実施形態の一例に係る解析プログラムは、通信ネットワークを介して情報端末装置(ユーザ端末6)と通信可能な情報処理装置(サーバ7)に、ウェイトトレーニング機器(WT機器4)に設置された重量検出装置(重量センサ5a)であって前記ウェイトトレーニング機器で用いられるウェイトの重量を検出する前記重量検出装置から送信された前記重量に関する重量情報を含む重量センシング情報を取得し、前記ウェイトトレーニング機器に設置された距離検出装置(距離センサ5b)であって対象物から前記ウェイトまでの距離を計測する前記距離検出装置から送信された前記距離に関する距離情報を含む距離センシング情報を取得する前記情報端末装置により行われた計測処理(S17)であって、前記重量センシング情報から取得した前記重量情報と前記距離センシング情報から取得した前記距離情報に基づいて前記ウェイトトレーニング機器を用いた試技によるトレーニングに関する計測を行う前記計測処理により得られた計測情報を、前記情報端末装置から取得する取得処理(S61)と、前記計測情報に基づいて、前記ウェイトトレーニング機器を用いたトレーニング状況に関する解析を行う解析処理(S63)と、所定のタイミングで前記計測情報の解析の結果に応じた情報である解析結果対応情報を生成する生成処理(S64)と、前記解析結果対応情報を前記情報端末装置へ送信する送信処理(S65)と、を実行させる。
このように構成することにより、既存のウェイトトレーニング機器に容易に導入が可能で、かつトレーニング状況に応じて所定の情報を通知することができる。
本実施形態の一例に係る、通信ネットワークを介して、情報端末装置(ユーザ端末6)と、前記情報端末装置と通信可能な情報処理装置(サーバ7)とを含むウェイトトレーニング情報管理システム(1)は、ウェイトトレーニング機器(WT機器4)に設置され、前記ウェイトトレーニング機器で用いられるウェイトの重量を検出する重量検出部(重量センサ5a)と、前記ウェイトトレーニング機器に設置され、対象物から前記ウェイトまでの距離を検出する距離検出部(距離センサ5b)と、前記重量検出部から送信された前記重量に関する重量情報を含む重量センシング情報を取得し、前記距離検出部から送信された前記距離に関する距離情報を含む距離センシング情報を取得する第1取得部(センシング情報取得部52)と、前記重量センシング情報から取得した前記重量情報と前記距離センシング情報から取得した前記距離情報に基づいて前記ウェイトトレーニング機器を用いた試技によるトレーニングに関する計測を行う計測部(計測部53)と、前記計測により得られた計測情報に基づいて、前記ウェイトトレーニング機器を用いたトレーニング状況に関する解析を行う解析部(解析部64)と、所定のタイミングで前記計測情報の解析の結果に応じた情報である解析結果対応情報を生成する生成部(生成部65)と、前記解析結果対応情報に基づいて、所定のタイミングで、前記情報端末装置の機能を用いて前記解析結果対応情報を出力する制御を行う出力制御処理(S22)と、を備えることを特徴とする。
このように構成することにより、既存のウェイトトレーニング機器に容易に導入が可能で、かつトレーニング状況に応じて所定の情報を通知することができる。
以上、実施形態、変形例に基づき本態様について説明してきたが、上記した態様の実施の形態は、本態様の理解を容易にするためのものであり、本態様を限定するものではない。本態様は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本態様にはその等価物が含まれる。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することができる。