JP6970457B2 - 液体包装容器及び液体吐出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、液体を収容する液体包装容器に関する。また、本発明は、液体包装容器内の液体を液体包装容器の外部に吐出するように構成される液体吐出装置に関する。
主に生物学、化学等の分野において、μl(マイクロリットル)オーダー、すなわち、約1μl以上かつ約1ml(ミリリットル)未満の微量な試薬、処理薬等の液体を用いて検査、実験、アッセイ等を行う場合、マイクロ流体システムが利用されている。マイクロ流体システムは、流体を用いた検体の検出又は測定を可能とすべく、化学的又は生化学的反応をもたらすように構成されており、例えば、マイクロ流体システムにおいては、μlオーダーの微量な液体を用いた生物学的又は化学的スクリーニングが行われる。
マイクロ流体システムには、μlオーダーの微量な液体を操作するための装置が設けられる。かかる装置においては、定常時に液体を確実に保持する一方で、使用時には用途に応じて微量な液体を高い精度で操作するために複雑な機構が必要となる。しかしながら、このような複雑な機構を有する装置は、大型、大重量、かつ高価なものとなる。そのため、装置を小型化し、軽量化し、かつ低価格化すべく、使い捨て型の液体包装容器を用いることが注目されている。
使い捨て型の液体包装容器の一例としては、液体を収容する内部空間を有する棒形状の貯槽と、この貯槽の長手方向の一方側端部に位置すると共に貯槽の内部空間に流体連通する注出口とを有し、貯槽をひねることによって貯槽内の液体を注出口から吐出可能とするように構成される容器が挙げられる。さらに、複数の前記容器が、棒形状の貯槽の長軸を並列に配置した状態で、分離可能に一体成形された棒状連続体の形態にてパッケージされることがある。(例えば、特許文献1を参照。)
使い捨て型の液体包装容器を用いた装置の一例としては、容器(カートリッジ)の貯槽内に液体を保持した状態で、この液体を電極アレイによってエレクトロウェッティング法に基づいて操作する装置が挙げられる。(例えば、特許文献2を参照。)使い捨て型の液体包装容器を用いた装置の別の一例としては、容器(流体導入装置)が筒状に形成され、容器の少なくとも一部が可撓性を有し、容器の底部に多孔栓が配置されていて、このような容器の底部を装置のマイクロ流路のポート内に直接挿入した状態で、容器の少なくとも一部を押圧することによって、容器内の液体が底部の多孔栓を通ってマイクロ流路に向かって吐出するように構成された装置が挙げられる。(例えば、特許文献3を参照。)
特表2013−515513号公報 特表2015−531676号公報 特開2010−151716号公報
上述した使い捨て型の液体包装容器の一例のように、容器の貯槽をひねる作業によって貯槽内の液体を注出口から吐出させる場合、微量な液体を高い精度で吐出させることが難しい。また、上述のような棒状連続体の形態でのパッケージは、市場流通時に取り扱い易くすることと、使用時に1つの容器を棒状連続体から切り離すこととを考慮して成されているに過ぎない。そのため、複数の容器を棒状連続体の形態のまま使用しようとすると、複数の容器を同時又は各別にひねる作業が必要となる。しかしながら、このような作業自体難しく、かつ当該作業によって各容器から微量な液体を高い精度で吐出させることは極めて困難である。
上述した装置の一例のように、電極アレイを有する装置は複雑である。また、液体を収容する容器の数及び液体の種類が増えると、液体の操作が複雑になり、装置がさらに複雑になる。上述した装置の別の一例のように、定常時に多孔栓によって液体を容器内に保持し、かつ使用時に容器内の液体が多孔栓を通ってマイクロ流路に向かって吐出される場合、液体が多孔栓に残留するおそれがあり、多孔栓によってエアギャップ、気泡等が液体に発生するおそれがある。この場合、微量な液体を高い精度で吐出させることが難しくなる。
一般的に、上述のようなマイクロ流体システムにて多項目のバイオマーカ等を高感度検出するためには、交差反応及び非特異反応を避けることが望ましく、複数の検体をそれぞれマイクロ流体システムの複数のマイクロ流路に供給し、各マイクロ流路内でバイオマーカを個別に検出している。このとき、検出結果の感度、正確性、同時再現性、安定性等をもたらすように、複数の液体試薬をそれぞれ複数のマイクロ流路内に適切に添加し、さらに、反応、静置、及び洗浄を繰り返すプロトコルを簡単にすることが望まれる。
特に、複数のバイオマーカにおける検出感度としてのカットオフ値が互いに著しく異なる場合、同時並行にて複数のバイオマーカを検出するようにプロトコルを実現することが望まれる。最近では、POCT(Point Of Care Testing、臨床現場即時検査)のほとんどにおいて、イムノクロマトグラフィー法が用いられており、イムノクロマトグラフィー法にて試薬を取り扱うに当たって、検出感度が優れず、多項目アッセイのための作業負担が大きく、かつ検査データの保証及び作業の標準化が困難であるという問題がある。そのため、このような問題を解決するために、試薬等の液体を液体包装容器から吐出する操作を簡単にし、かつ微量な液体を高い精度で吐出するというニーズがある。
上記実情を勘案すると、簡単に操作可能であり、シンプルな構造であり、定常時に液体を確実に保持することができ、使用時に微量な液体を高い精度で吐出することができる液体包装容器及び液体吐出装置が望まれる。
上記課題を解決するために、一実施形態又は別実施形態に係る液体包装容器は、液体を収容する複数の液体収容空間と、前記複数の液体収容空間内の液体それぞれを外部に吐出可能とするように構成される1つ又は複数の吐出口と、それぞれ前記複数の液体収容空間を前記1つの吐出口に連通させるか、又はそれぞれ前記複数の液体収容空間を前記複数の吐出口に連通させる複数の液体流路とを備える液体包装容器であって、互いに対向する頂面及び底面を有するようにシート状に形成されたベース部材が設けられ、前記1つ又は複数の吐出口及び前記複数の液体流路が前記ベース部材に形成され、各液体流路の横断面が、定常時に前記液体の界面張力によって前記液体を当該液体流路に対応する前記液体収容空間に留めることができるような大きさに形成され、前記複数の液体収容空間内の液体は、それぞれ、前記界面張力を超える力が作用するように使用時に吐出圧力を加えられることによって、前記1つ又は複数の吐出口から外部に吐出するように構成されている。
一実施形態に係る液体包装容器においては、前記ベース部材の頂面上で膨出するように形成され、かつそれぞれ前記複数の液体収容空間に対応する複数の殻部が設けられ、各殻部が、それに対応する前記液体収容空間内の液体に対して前記吐出圧力を加えるように塑性又は弾性変形可能に構成されている。
一実施形態に係る液体吐出装置は、一実施形態に係る液体包装容器を着脱可能に収容するように構成される液体吐出装置であって、円柱形状の外周面を有するローラを備え、前記ローラがその中心軸線を中心に回転可能に構成され、前記ローラが各殻部を潰すように回転しながら前記容器に対して相対的に移動することによって、当該殻部に対応する前記液体収容空間内の液体に前記吐出圧力が加えられるように構成されている。
別実施形態に係る液体包装容器は、それぞれ前記複数の液体収容空間に空気を流出入可能とするように構成される複数の通気口と、それぞれ前記複数の液体収容空間を前記複数の通気口に連通させる複数の空気流路と、定常時に前記複数の通気口を閉じるように配置される蓋部材とをさらに備え、前記複数の液体収容空間が少なくとも前記ベース部材によって画定され、前記複数の吐出口が、それぞれ、前記複数の液体収容空間に対応するように前記ベース部材の底面に形成され、各液体流路が、それに対応する前記液体収容空間の底部及び前記吐出口間にて延びており、各空気流路が、それに対応する前記液体収容空間の頂部及び前記通気口間にて延びており、各通気口を開くように前記蓋部材を移動させることによって、当該通気口に対応する前記液体収容空間内の液体に前記吐出圧力がもたらされるように構成されている。
別実施形態に係る液体吐出装置は、別実施形態に係る液体包装容器を着脱可能に収容するように構成される液体吐出装置であって、円柱形状の外周面を有するローラを備え、前記ローラがその中心軸線を中心に回転可能に構成され、前記液体包装容器の蓋部材がシート状又はフィルム状に形成され、前記ローラが各通気口を開くべく前記蓋部材を巻き取るように回転しながら前記容器に対して相対的に移動することによって、当該通気口に対応する前記液体収容空間内の液体に前記吐出圧力がもたらされるように構成されている。
さらなる別実施形態に係る液体包装容器は、液体を収容する1つの液体収容空間と、前記1つの液体収容空間内の液体それぞれを外部に吐出可能とするように構成される1つ又は複数の吐出口と、それぞれ前記1つの液体収容空間を前記1つの吐出口に連通させる1つの液体流路、又はそれぞれ前記1つの液体収容空間を前記複数の吐出口にそれぞれ連通させる複数の液体流路と、気体を収容する複数の気体収容空間と、それぞれ前記複数の気体収容空間を前記1つの液体収容空間に連通させる複数の気体流路とを備える液体包装容器であって、互いに対向する頂面及び底面を有するようにシート状に形成されたベース部材が設けられ、前記1つ又は複数の吐出口、前記1つ又は複数の液体流路、及び前記複数の気体流路が前記ベース部材に形成され、前記ベース部材の頂面上で膨出するように形成され、かつそれぞれ前記複数の気体収容空間に対応する複数の殻部が設けられ、前記1つの液体流路又は前記複数の液体流路のそれぞれにおける横断面が、定常時に前記液体の界面張力によって前記1つの液体収容空間に留めることができるような大きさに形成され、各気体流路の横断面が、定常時に前記液体の界面張力によって前記1つの液体収容空間に留めることができるような大きさに形成され、各殻部が、前記1つの液体収容空間内の液体に対して、前記液体の界面張力を超える力を作用させるべく吐出圧力を加えるように塑性又は弾性変形可能に構成されており、前記1つの液体収容空間内の液体は、それぞれ、使用時に前記吐出圧力を加えられることによって、前記1つ又は複数の吐出口から外部に吐出するように構成されている。
上記一実施形態、別実施形態、及びさらなる別実施形態に係る液体包装容器、並びに上記一実施形態及び別実施形態に係る液体吐出装置においては、その操作を簡単にすることができ、その構造をシンプルにすることができ、定常時に液体を確実に保持することができ、使用時に微量な液体を高い精度で吐出することができる。
図1は、第1実施形態の一態様に係る液体包装容器を示す概略平面図である。 図2は、定常時の図1のI−I線断面図である。 図3は、第1実施形態の一態様に係る定常時の液体包装容器の一部を、該液体包装容器に補強板を載せ、かつセパレータを取り外した状態で示す概略斜視図である。 図4は、液体包装容器に補強板を載せ、かつセパレータを取り外した状態にある定常時の図1のI−I線断面図である。 図5は、第1実施形態に係る液体吐出装置を、液体包装容器を設置しない状態で示す概略斜視図である。 図6は、第1実施形態に係る液体吐出装置を、液体包装容器を設置した状態で示す概略正面図である。 図7は、第1実施形態に係る液体吐出装置を、液体包装容器を設置した状態で示す概略側面図である。 図8(a)〜図8(c)は、ローラによって液体包装容器における複数の殻部を押し潰す過程を順次示した図1のII−II線断面図である。 図9は、第1実施形態の別態様に係る液体包装容器を示す概略平面図である。 図10は、第2実施形態の一態様に係る液体包装容器を示す概略平面図である。 図11は、定常時の図10のIII−III線断面図である。 図12は、使用時の図10のIII−III線断面図である。 図13は、第2実施形態の別態様に係る液体包装容器を示す概略平面図である。 図14は、第3実施形態の一態様に係る液体包装容器を示す概略斜視図である。 図15は、定常時の図14のIV−IV線断面図である。 図16は、定常時の図14のV−V線断面図である。 図17は、定常時の図15のVI−VI線断面図である。 図18(a)及び図18(b)は、液体包装容器の蓋部材をローラによって剥がす過程を順次示した図14のVII−VII線断面図である。 図19は、第4実施形態に係る液体包装容器を示す概略平面図である。 図20は、図19のVIII−VIII線断面図である。 図21は、第4実施形態に係る液体包装容器を図20のIX−IX線に沿って切断した状態で示す概略断面図である。 図22は、第4実施形態に係る液体包装容器を図20のX−X線に沿って切断した状態で示す概略断面図である。 図23は、第5実施形態に係る液体包装容器を示す概略平面図である。 図24は、図23のXI−XI線断面図である。 図25は、図23のXII−XII線断面図である。 図26は、図23のXIII−XIII線断面図である。 図27は、第5実施形態に係る液体包装容器を図24のXIV−XIV線に沿って切断した状態で示す概略断面図である。 図28は、第5実施形態に係る液体包装容器を図24のXV−XV線に沿って切断した状態で示す概略断面図である。 図29は、第5実施形態に係る液体包装容器を図24のXVI−XVI線に沿って切断した状態で示す概略断面図である。
第1〜第3実施形態に係る液体包装容器(以下、必要に応じて、単に「容器」という)及び液体吐出装置(以下、必要に応じて、単に「装置」という)について説明する。
本実施形態にて用いられる液体は、以下に詳述する本発明の各実施形態に係る容器から吐出させることができ、マイクロ流体システム等に適用する液体であれば特に限定されない。このような液体は、典型的には、水を溶媒とするもの、すなわち、水溶液であってよい。本実施形態に係る容器は使い捨て型であると好ましいが、これに限定されず、容器は、その利用態様に応じて再利用可能であってもよい。
さらに、本願明細書にて、「吐出」は、容器から液体を線状に流出させることと、容器から液体を滴状に流出させることとを含む。本願明細書にて、「定常時」は、液体を収容する少なくとも1つの液体収容空間において、液体を容器の外部に吐出させる吐出圧力を液体に加える前の状態を指し、かつ「使用時」は、少なくとも1つの液体収容空間において、吐出圧力を液体に加えている状態を指す。本願明細書にて、「フィルム」は、約200μm(マイクロメートル)以下の厚さを有する膜状物体を指し、かつ「シート」は、約200μmを超える厚さを有する膜状物体又は板状物体を指す。
[第1実施形態]
最初に、第1実施形態に係る液体包装容器及び液体吐出装置について説明する。
[液体包装容器の基本的な構成について]
図1及び図2を参照すると、本実施形態の一態様に係る液体包装容器1の基本的な構成は次のようになっている。容器1は、液体Lを収容する複数の液体収容空間2を有する。容器1はまた、それぞれ複数の液体収容空間2内の液体Lを容器1の外部に吐出可能とするように構成される複数の吐出口3を有する。容器1は、それぞれ複数の液体収容空間2を複数の吐出口3に連通させるように構成される複数の液体流路4をさらに有する。
各液体流路4の横断面は、定常時に液体Lの界面張力によって液体Lを当該液体流路4に対応する液体収容空間2に留めることができるような大きさに形成されている。複数の液体収容空間2内の液体Lは、それぞれ、液体流路4にて発生する界面張力を超える力が作用するように使用時に吐出圧力を加えられることによって複数の吐出口3から容器1の外部に吐出するようになっている。
さらに、吐出口3及び液体流路4の横断面は略円形状に形成されている。しかしながら、吐出口及び液体流路の横断面の少なくとも一方が、略円形状以外の形状に形成されてもよく、例えば、略多角形状に形成されてもよい。液体流路4の横断面は液体収容空間2の横断面よりも小さくなっている。液体流路4は、μl(マイクロリットル)オーダー、すなわち、約1μl以上かつ約1ml(ミリリットル)未満の微量な液体Lを保持及び吐出可能とするように構成される液体マイクロ流路であると好ましい。特に、液体マイクロ流路の体積は約1μl以上かつ約1ml未満であると好ましい。液体流路4は液体収容空間2の底部2aの略中央に位置するとよい。
容器1に用いられる部材について、容器1は、互いに対向する頂面11a及び底面11bを有するように略シート状に形成されるベース部材11を有する。特に、ベース部材11は略平板状に形成されるとよい。複数の吐出口3と複数の液体流路4とはベース部材11に形成される。
また、容器1は、定常時にてベース部材11の頂面11a上で膨出するように形成される複数の殻部12aを有する包装部材12を備える。複数の殻部12aは、それぞれ複数の液体収容空間2に対応するように設けられる。各殻部12aは、それに対応する液体収容空間2内の液体Lに対して吐出圧力を加えるように塑性又は弾性変形可能に構成される。定常時において、各殻部12aは略半球殻形状に形成されている。しかしながら、定常時において、複数の殻部の少なくとも一部が、略半球殻形状以外の形状に形成されてもよく、例えば、略円筒殻形状、略多角柱殻形状等に形成されてもよい。
包装部材12は、ベース部材11の頂面11a寄りに位置する複数の殻部12aの底端を連結する底部12bをさらに有する。底部12bはベース部材11の頂面11aに沿って形成される。
ベース部材11の剛性は各殻部12aの剛性よりも高くなっている。特に、ベース部材11の降伏応力は各殻部12aの降伏応力よりも高くなっている。包装部材12の厚さ、特に、各殻部12aの厚さはベース部材11の厚さよりも薄くなっているとよい。また、包装部材12の各殻部12aの厚さはその底部12bの厚さよりも薄くなっているとよい。ベース部材11はアルミニウム箔等の金属箔、プラスチック等を用いて作製されているとよい。包装部材12はシート材又はフィルム材を用いて作製されている。包装部材12はプラスチックを用いて作製されるとよく、殻部12aもまたプラスチックを用いて作製されているとよい。しかしながら、本明細書にて説明する所定の機能を実現し得る材料であれば、ベース部材及び包装部材の厚さ、材料等の仕様は特には限定されない。
また、包装部材において、殻部と底部とを異なる素材から構成することもできる。この場合、殻部が底部に取り付けられるように構成されるとよい。また、例えば、殻部をゴム、シリコーン等を用いて作製し、かつ底部を、プラスチックを用いて作製することができる。しかしながら、殻部及び底部の素材は、これに限定されない。
包装部材12の底部12bはベース部材11の頂面11aに接合される。特に、ベース部材11の頂面11aと包装部材12の底部12bとの間に接着材料13が配置され、ベース部材11と包装部材12の底部12bとが、接着材料13によって接着される。接着材料13は、接着シート、接着フィルム、接着剤等とすることができる。なお、ベース部材及び包装部材に用いられる材料にもよるが、ベース部材と包装部材の底部とは、溶着、圧着等によって直接的に接合することもできる。
[液体包装容器の具体的な構成について]
図1及び図2を参照すると、本実施形態の一態様に係る液体包装容器1の具体的な構成は次のようになっている。各液体収容空間2が、ベース部材11の頂面11a及び当該液体収容空間2に対応する殻部12aによって画定される。複数の吐出口3はベース部材11の底面11bに形成される。各液体流路4は、ベース部材11の頂面11aから当該液体流路4に対応する吐出口3に向かって延びる。
さらに、容器1の具体的な構成はさらに次のようになっているとよい。複数の液体収容空間2は、ベース部材11の頂面11aに沿った方向(以下、単に「頂面方向」という)に並ぶm行及びn列を有する行列に沿って配置される。なお、m及びnのそれぞれは1以上の整数であるが、m及びnの両方が1である場合は除く。特に、m及びnのそれぞれは2以上の整数であるとよい。このような容器1は(m×n)個の液体収容空間2を有し、各行にはn個の液体収容空間2が配置され、各列にはm個の液体収容空間2が配置される。複数の液体収容空間2の体積は略等しくなっているとよい。複数の殻部12aもまた、それらに対応する複数の液体収容空間2と同様に配置される。なお、図1においては、一例として、容器1は36個の液体収容空間2を有し、各行には4個の液体収容空間2が配置され、各列には9個の液体収容空間2が配置される。
さらに、液体流路4は、ベース部材11の厚さ方向に貫通するように略直線状に延びる。容器1に用いられる部材について、容器1は、複数の吐出口3を閉じるようにベース部材11の底面11bに配置されるセパレータ14を有する。セパレータ14は、ベース部材11の底面11bに剥離可能に貼り付けられる。セパレータ14は可撓性を有する。セパレータ14は、ベース部材11の底面11bを向く貼付面14aを有し、かかる貼付面14aに、セパレータ14をベース部材11の底面11bに剥離可能に貼り付けるための粘着剤が塗布されている。セパレータ14は略シート状又は略フィルム状に形成される。
[液体包装容器の使用準備について]
図3及び図4を参照すると、液体包装容器1を使用する前には次のような準備が成されるとよい。液体包装容器1が、ベース部材11の頂面11a及び底面11bをそれぞれ上方及び下方に向けるように配置され、かつセパレータ14がベース部材11から取り外される。このような状態であっても、液体Lは、定常時には液体流路4にて生じる界面張力によって液体収容空間2内に留まる。液体流路4にて生じる界面張力は、重力によって液体Lが吐出口3に向かうことを妨げるような大きさとなっている。
殻部12a以外の容器1の部分が使用時に変形することを防ぐように、容器1に補強板21が載置される。補強板21は略シート状に形成される。補強板21は、それぞれ複数の殻部12aに対応する複数の貫通孔21aを有する。複数の貫通孔21aは、補強板21を容器1に載置した状態でそれぞれ複数の殻部12aを避けることができる大きさを有するように形成されている。かかる補強板21が、複数の殻部12aをそれぞれ複数の貫通孔21aに挿入した状態で、その底面21bを包装部材12の底部12bに接触させるように容器1に載置される。
補強板21の剛性は、包装部材12の剛性、特に、その殻部12aの剛性よりも高くなっている。特に、補強板21は略平板状に形成されるとよい。補強板21の厚さは、シート材又はフィルム材を用いて作製される包装部材12の厚さ、特に、その殻部12aの厚さよりも厚くなっている。さらに、補強板21の厚さはベース部材11の厚さよりも厚くなっている。
[液体吐出装置の基本的な構成について]
図5〜図7を参照すると、本実施形態に係る液体吐出装置の基本的な構成は次のようになっている。なお、図6及び図7においては、液体吐出装置の筐体を仮想線により示す。装置は容器1を設置可能とするように構成される。装置は、略円柱状の外周面31aを有するローラ31を備える。ローラ31はその中心軸線31bを中心に回転可能に構成される。かかるローラ31が、装置に設置された容器1の各殻部12aを潰すように回転しながら容器1に対して相対的に移動し、その結果、当該殻部12aに対応する液体収容空間2内の液体Lを吐出口3から容器1の外部に吐出させるように当該液体Lに吐出圧力が加えられる。
[液体吐出装置の具体的な構成について]
図5〜図7を参照すると、液体吐出装置の具体的な構成は次のようになっている。装置において、ローラ31は、容器1に載置された補強板21の頂面21cに沿って回転しながら移動するように構成される。すなわち、ローラ31は、補強板21の頂面21c上を転動する。
装置は、ローラ31の駆動に用いられる回転駆動可能なモータ32を有する。モータ32の駆動軸32aには駆動歯車32bが取り付けられている。駆動歯車32bは駆動軸32aの回転駆動によって回転する。
装置はまた、ローラ31を補強板21の頂面21cに沿って移動させるために用いられる第1及び第2ラックピニオン33,34を有する。第1及び第2ラックピニオン33,34は互いに略平行になっている。第1及び第2ラックピニオン33,34は、ローラ31の長手方向の第1及び第2端部31c,31dに対応するように互いに間隔を空けて配置される。
装置は、駆動歯車32bの回転をローラ31及び第1ラックピニオン33に伝えるように構成される第1歯車機構35と、ローラ31の回転を第2ラックピニオン34に伝える第2歯車機構36とを有する。第1歯車機構35は、ローラ31の第1端部31cに取り付けられる第1ローラ歯車35aを含む。第1ローラ歯車35aは駆動歯車32bと噛みあっている。第2歯車機構36は、ローラ31の第2端部31dに取り付けられる第2ローラ歯車36aを含む。
装置はまた、ローラ31、モータ32、並びに第1及び第2歯車機構35,36を支持する可動フレーム37を有する。なお、図7においては、可動フレーム37を仮想線により示す。可動フレーム37は、第1及び第2ラックピニオン33,34の長手方向に移動可能に構成される。
かかる装置において、駆動歯車32bの回転力によって第1ローラ歯車35aが回転し、第1ローラ歯車35aの回転力によってローラ31が回転する。さらに、ローラ31の回転力によって第2ローラ歯車36aが回転する。第1及び第2ローラ歯車35a,36aの回転力は、それぞれ、直接的又は間接的に第1及び第2ラックピニオン33,34に伝わり、かつ第1及び第2ラックピニオン33,34によって、ローラ31を含む可動フレーム37を移動させる力に変換される。その結果、ローラ31が、回転しながら第1及び第2ラックピニオン33,34の長手方向に移動することとなる。このとき、モータ32並びに第1及び第2歯車機構35,36もまた、ローラ31と一緒に移動することとなる。
さらに、装置は、容器1を設置可能に構成されるカートリッジ38を有する。カートリッジ38は、容器1を載置する容器載置部38aを有する。容器載置部38aは、容器1のベース部材11の底面11bに沿って形成される。かかる容器載置部38aには、複数の吐出口3を配置した容器1の中央領域を避けるように貫通孔38bが形成される。容器1の吐出口3から吐出される液体Lは、かかる貫通孔38bを通って、装置内の検出機構(図示せず)に送られる。容器1は、容器載置部38aにおける貫通孔38bの周辺部分によって支持される。
カートリッジ38は、第1及び第2ラックピニオン33,34間に配置され、かつ装置に着脱可能に取り付けられる。容器1が上述のように行列に沿って配置された複数の液体収容空間2を有する場合、かかる容器1は、行列の行又は列を第1及び第2ラックピニオン33,34と略平行にするように配置される。この場合、ローラ31は、回転しながら、かかる複数の液体収容空間2を配置した行列の行又は列に沿って移動することとなる。
特に図示はしないが、可動フレーム37は、容器1の吐出口3から吐出される液体Lを受け入れるように構成されたマイクロ流路チップ、紙基板等の液体受入機構を着脱可能に取り付けることができるように構成されるとよい。液体受入機構は、ローラ31の真下に配置され、かつカートリッジ38に対して下方に間隔を空けている。液体受入機構は、可動フレーム37と一緒に移動すると共に、ローラ31に押し潰されている殻部12aに対応する吐出口3の下方に位置した状態で、当該吐出口3から吐出する液体Lを受け入れる。液体受入機構は、特に、本願出願人の特許第6037184号及び米国特許公開公報2015/0266023に開示された「多孔質媒体を利用したアッセイ装置」であるとよい。しかしながら、液体受入機構は、特定の装置には限定されず、その他の任意のアッセイ装置であってよい。
しかしながら、装置は、ここまで述べた具体的な構成の代わりに、容器の補強板の頂面をローラの外周面に当接させながら容器を移動させるように構成されてもよい。
さらに、ある実施形態において、液体吐出装置は、アッセイが実施されうるマイクロ流体システム等の反応検出機構をさらに備えたものであってもよい。反応検出機構は、例えば、蛍光検出機構であってよく、具体的には蛍光プローブであってよい。蛍光プローブは、マイクロ流体システム上の所望の反応により発生し得る蛍光強度を測定し、任意選択的に測定結果を表示するものであってよい。また、マイクロ流体システムに設けられる複数のマイクロ流路を走査して蛍光強度を測定することが可能なように、可動機構を備えていてもよい。このような反応検出機構を備える場合、単一の装置で、溶液の吐出からアッセイ結果の導出までを実施することができ、イムノクロマトリーダーとして用いることができる。
[吐出操作について]
図8(a)〜図8(c)を参照すると、本実施形態において、液体包装容器1から液体Lを吐出させる吐出操作は次の通りである。容器1において、殻部12aをベース部材11に向かって押し潰すように塑性又は弾性変形させることによって、液体流路4にて生じる液体Lの界面張力を超える力が作用するように液体Lに吐出圧力が加えられる。かかる吐出圧力によって、液体収容空間2内の液体Lが、液体流路4を通って吐出口3に向かって流れ、かつ吐出口3から容器1の外部に吐出される。
液体吐出装置にて容器1から液体Lを吐出させる場合、ローラ31によって、容器1にの複数の殻部12aが押し潰される。例えば、容器1の複数の殻部12aが上述のような行列に沿って配置され、かつ行列の列が、ローラ31の移動方向と略平行に配置された場合、ローラ31が、回転しながら、列に沿った方向(以下、必要に応じて「列方向」という)の一方側から他方側に向かって容器1に対して相対的に移動する。このとき、ローラ31は、各列に沿って配置された複数の殻部12aを列方向の一方側から他方側に向かって順次押し潰す。これによって、これらの殻部12aにそれぞれ対応する複数の液体収容空間2内の液体Lが、列方向の一方側から他方側に向かって順次吐出することとなる。
以上、本実施形態の一態様に係る液体包装容器1の基本的な構成によれば、吐出口3が、セパレータ14を取り外すことによって開放された状態であっても、定常時にて、液体流路4にて生じる液体Lの界面張力によって液体Lを液体収容空間2内で確実に保持することができる。さらには、液体収容空間2と吐出口3との間に従来のような多孔栓等を設ける必要がなく、かつ吐出口3及び複数の液体流路4がシンプルなベース部材11に集約するように形成されるので、容器1の構造をシンプルにすることができる。液体Lを容器1から吐出させるときに、液体Lが、上記多孔栓等を通過しないので、液体Lを容器1内に残留し難くでき、かつエアギャップ、気泡等を液体に発生し難くできて、その結果、微量な液体Lを液体包装容器1から高い精度で吐出させることができる。液体Lに対して、液体流路4にて生じる界面張力を超える力が作用するように吐出圧力を加えれば、液体収容空間2内の液体Lを吐出口3から外部に吐出することができるので、液体Lを吐出するための操作を簡単にすることができる。よって、容器1において、その操作を簡単にすることができ、その構成をシンプルにすることができ、定常時に液体Lを確実に保持することができ、使用時に微量な液体Lを高い精度で吐出することができる。ひいては、容器1の構成をシンプルにすることによって、容器1を、小型化することができ、軽量化することができ、低価格化することができる。
特に、容器1をマイクロ流体システムに対して液体を供給するために用いる場合、複数の項目の反応をマイクロ流体システムのマイクロ流路内又は紙基板上で並行して行うように、各項目で使用する試薬等の液体Lを容器1から吐出することができる。よって、多数かつ多種類の試薬等の液体Lを適切な状態で並行かつ独立してマイクロ流体システムのマイクロ流路の入口に吐出させることができる。さらには、適量の液体Lを一定の面積にて偏りなく、かつ歪みなく供給することができる。ひいては、従来のように、操作者がポンプ、ピペット等を用いて自らの判断で多数かつ多種類の試薬をそれぞれ複数のマイクロ流路に供給する作業を不要とすることができ、かかる作業に関する操作者の特別な知識、トレーニング等を不要とすることができる。そのため、操作者の操作ミス等のような操作精度の低下を確実に防ぐことができ、その結果、汚染等のような衛生上のトラブルもまた防ぐことができる。
本実施形態の一態様に係る液体包装容器1によれば、ベース部材11の頂面11a上で膨出するように形成され、かつそれぞれ複数の液体収容空間2に対応する複数の殻部12aが設けられ、各殻部12aが、それに対応する液体収容空間2内の液体Lに対して吐出圧力を加えるように塑性又は弾性変形可能に構成されている。そのため、塑性又は弾性変形可能な殻部12aをベース部材に潰すことによって液体収容空間2の液体Lに吐出圧力を加える操作は簡単であり、このような簡単な操作によって、液体Lを吐出させることができる。
本実施形態の一態様に係る液体包装容器1によれば、各液体収容空間2が、ベース部材11の頂面11a及び当該液体収容空間2に対応する殻部12aによって画定され、複数の吐出口3が、それぞれ、複数の液体収容空間2に対応するようにベース部材11の底面11bに形成され、各液体流路4が、ベース部材11の頂面11aから当該液体流路4に対応する吐出口3に向かって延びている。そのため、液体収容空間2が、吐出口3及び液体流路4を形成したベース部材11と、塑性又は弾性変形可能な殻部12aとによって画定されるので、容器1の構造をシンプルにすることができる。
本実施形態に係る液体吐出装置においては、ローラ31が各殻部12aを潰すように回転しながら容器1に対して相対的に移動することによって、当該殻部12aに対応する液体収容空間2内の液体Lに吐出圧力が加えられる。そのため、装置においても、上記容器1によって、その操作を簡単にすることができ、その構造をシンプルにすることができ、定常時に液体Lを確実に保持することができ、使用時に微量な液体Lを高い精度で吐出させることができる。特に、装置においては、容器1の殻部12aを潰すように回転しながら容器1に対して相対的に移動するローラ31を用いるというシンプルな構造及び簡単な操作によって、液体Lを吐出させることができる。さらには、容器1を、小型化することができ、軽量化することができ、かつ低価格化することができることに伴って、装置を、小型化することができ、軽量化することができ、かつ低価格化することができる。
[第1実施形態の別態様]
図9を参照すると、本実施形態の別態様に係る容器1’は、本実施形態の一態様に係る容器1と次のように異なる。なお、図9においては、本実施形態の別態様に係る構成要素は、それに対応する本実施形態の一態様に係るに係る構成要素の符号に「’」を加えた符号を用いて示す。本実施形態の別態様に係る容器1’においては、それぞれ複数の液体収容空間2’に対応する複数の殻部12a’が、頂面方向に並ぶm行及びn列を有する行列に沿って配置される。m及びnのそれぞれは2以上の整数である。これら複数行のうち一部に沿って配置される殻部12a’の数が、複数行のうち別の一部に沿って配置される殻部12a’の数と異なっている。なお、図9においては、一例として、容器1は29個の殻部12a’を有し、29個の殻部12a’が、頂面方向に並ぶ9行及び4列を有する行列に沿って配置され、列方向の一方側から他方側に向かって順に並ぶ複数行にそれぞれ配置される殻部12a’の数は、それぞれ、4個、2個、4個、3個、3個、3個、2個、4個、4個となっている。
このような本実施形態の別態様に係る容器1’によれば、本実施形態の一態様に係る容器1によって得られる効果に加えて、例えば、列方向に移動するローラを用いて、複数行の一部に沿って配置される殻部12a’と、複数行の別の一部に沿って配置され、かつ複数行の一部とは異なる数である殻部12a’とを順次潰す簡単な操作によって、容器1’から吐出される液体の量を時間単位で変化させることができる。
[第2実施形態]
第2実施形態に係る液体包装容器について説明する。本実施形態に係る容器は、複数の液体収容空間を1つの吐出口に連通させる構成を除いて、第1実施形態に係る液体包装容器と同様である。本実施形態に係る容器から液体を吐出させる液体吐出装置は、液体受入機構に関する構成を除いて第1実施形態に係る液体吐出装置と同様であるので、その詳細な説明を省略する。
[液体包装容器の基本的な構成について]
図10及び図11を参照すると、本実施形態の一態様に係る容器41の基本的な構成は次のようになっている。容器41は、第1実施形態に係る液体収容空間2及び液体流路4と同様の基本的構成を有する液体収容空間42及び液体流路44を備える。容器41は、複数の液体収容空間42と連通する1つの吐出口43を有しており、複数の液体収容空間42は、それぞれ複数の液体流路44を介して1つの吐出口43と連通する。かかる1つの吐出口43もまた、第1実施形態に係る複数の吐出口3のうち1つと同様の基本的な構成を有する。さらに、容器41は、第1実施形態に係るベース部材11、包装部材12、及び接着材料13と同様の基本的構成を有するベース部材51、包装部材52、及び接着材料53を備える。かかる容器41における包装部材52の殻部52a及び底部52bの基本的な構成もまた、それぞれ、第1実施形態に係る容器1における包装部材12の殻部12a及び底部12bの基本的な構成と同様である。
[液体包装容器の具体的な構成について]
図10及び図11を参照すると、本実施形態の一態様に係る容器41の具体的な構成は次のようになっている。容器41は、気体Gを収容し、かつそれぞれ複数の殻部52aに対応する複数の気体収容空間45と、それぞれ複数の気体収容空間45を複数の液体収容空間42に連通させる複数の気体流路46とをさらに有する。気体Gは典型的には空気である。しかしながら、気体Gは、空気以外のものであってもよく、例えば、気体Gは、空気以外の気体を混合するものであってもよく、不活性ガス等であってもよく、かつ特に限定されない。
複数の液体収容空間42は、ベース部材51によって画定される。各気体収容空間45は、少なくとも、それに対応する殻部52aによって画定される。各気体流路46はベース部材51内に形成される。各気体流路46の横断面は、定常時に液体Lの界面張力によって液体Lを当該気体流路46に対応する液体収容空間42に留めることができるような大きさに形成される。なお、特に図示はしていないが、容器が、上述のような複数の液体収容空間と、1つの吐出口と、複数の液体流路と、複数の気体収容空間と、複数の気体流路とを有する構造体を複数有することも勿論可能である。
さらに、容器41の具体的な構成はさらに次のようになっているとよい。複数の液体収容空間42は、頂面方向のうち一方向(以下、「横方向」という)に間隔を空けて配置される。複数の液体収容空間42は、1つの吐出口43を基準とした一定方向の位置、特に、縦方向の位置を互いに略一致させるように配置されている。複数の液体収容空間42の体積は略等しくなっているとよい。
吐出口43は、気体収容空間45に対して、頂面方向のうち、横方向に略直交する方向(以下、「縦方向」という)の一方側に位置する。吐出口43は、ベース部材51の縦方向一方側端部51cに形成される。かかる吐出口43は、それから吐出される液体Lを受けるように構成されたマイクロ流路チップ、紙基板等の液体受入機構(図示せず)を接続可能に構成されるとよい。特に、液体受入機構は、本願出願人の特許第6037184号及び米国特許公開公報2015/0266023に開示された「多孔質媒体を利用したアッセイ装置」であるとよい。各液体流路44は、それぞれ、1つの吐出口43と、当該液体流路44に対応する液体収容空間42との間で直線状に延びるように形成される。各液体流路44は、それに対応する液体収容空間42の縦方向一方側端部42aに接続される。
ベース部材51には、それぞれ複数の殻部52aに対応してその頂面51aから凹むように形成される複数の凹部51dが形成される。各気体収容空間45は、それに対応する凹部51d及び殻部52aによって画定される。複数の気体収容空間45は、それぞれ複数の液体収容空間42に対応するように横方向に互いに間隔を空けて配置される。各気体収容空間45はまた、それに対応する液体収容空間42に対して、縦方向の他方側に位置する。複数の気体収容空間45は、1つの吐出口43を基準とした一定方向の位置、特に、縦方向の位置を互いに略一致させるように配置される。複数の気体収容空間45の体積は略等しくなっているとよい。複数の殻部52aもまた、それらに対応する複数の気体収容空間45と同様に配置される。
各気体流路46は、それに対応する気体収容空間45を画定する凹部51dと、当該気体流路46に対応する液体収容空間42との間で直線状に延びる。各気体流路46は、それに対応する液体収容空間42の縦方向他方側端部42bに接続される。気体流路46の横断面は液体収容空間42の横断面よりも小さくなっている。気体流路46は、μlオーダーの微量な液体Lを保持及び吐出可能とするように構成される気体マイクロ流路であると好ましい。特に、気体マイクロ流路の体積は約1μl以上かつ約1ml未満であると好ましい。気体流路46の横断面は略円形状に形成される。しかしながら、気体流路の少なくとも1つの横断面が、略円形状以外の形状に形成されてもよく、例えば、略多角形状に形成されてもよい。
容器41に用いられる部材については、容器41は、吐出口43を閉じるようにベース部材51に着脱可能に取り付けられる閉鎖部材54を有する。例えば、閉鎖部材54は、吐出口43に嵌合可能なゴム栓等とすることができる。なお、閉鎖部材は、ベース部材に剥離可能に貼り付けられるように構成されたシート又はフィルムとすることもできる。
なお、図10においては、一例として、容器41が、6個の液体収容空間42、液体流路44、気体収容空間45、及び気体流路46と、1つの吐出口43とを有し、それぞれ6個の液体収容空間42に対応する6個の殻部52aが設けられている。しかしながら、それぞれ複数の液体収容空間に対応する複数の吐出口が設けられてもよく、この場合、各液体収容空間は、それに対応する液体流路を介して当該液体収容空間に対応する吐出口と連通するとよい。
[液体包装容器の使用準備について]
図11及び図12を参照すると、液体包装容器41を使用する前には次のような準備が成されるとよい。なお、図12においては、気体Gの流れを矢印により示す。液体包装容器41が、ベース部材51の頂面51a及び底面51bをそれぞれ上方及び下方に向けるように配置され、かつ閉鎖部材54がベース部材51から取り外される。このような状態で、液体Lは、定常時には液体流路44及び気体流路46にて生じる界面張力によって液体収容空間42内に留まる。かかる容器41には、第1実施形態に係る補強板21と同様の補強板61が載置される。
[吐出操作について]
本実施形態の一態様において、液体包装容器41から液体Lを吐出させる吐出操作は次の通りである。図12に示すように、容器41においては、各殻部52aをベース部材51に向かって押し潰すように塑性又は弾性変形させることによって、当該殻部52aに対応する気体収容空間45内の気体Gが気体流路46に向かって押し出され、かかる気体Gによって、液体収容空間42内の液体Lに、液体流路44及び気体流路46にて生じる界面張力を超えるよう力が作用するように吐出圧力が加えられる。かかる吐出圧力によって、液体収容空間42内の液体Lが、液体流路44を通って吐出口43に向かって流れ、かつ吐出口43から容器41の外部に吐出される。
さらに、本実施形態に係る装置もまた、略円柱状の外周面71aを有するローラ71を備え、ローラ71はその中心軸線71bを中心に回転可能に構成される。容器41の殻部52aは、かかるローラ71によって押し潰すことができる。例えば、ローラ71は、回転しながら容器41の縦方向に移動することができる。なお、ローラは、回転しながら容器の横方向に移動することもでき、この場合、かかるローラによって、複数の殻部を、横方向の一方側から他方側に向かう方向にて順次押し潰すことができる。
以上、本実施形態の一態様に係る液体包装容器41の基本的な構成によれば、第1実施形態の一態様に係る液体包装容器1の基本的な構成に基づく効果と同様の効果を得ることができる。さらに、本実施形態に係る液体包装容器41によれば、液体包装容器41が、気体Gを収容し、かつそれぞれ複数の殻部52aに対応する複数の気体収容空間45と、それぞれ複数の気体収容空間45を複数の液体収容空間42に連通させる複数の気体流路46とをさらに備え、複数の液体収容空間42がベース部材51によって画定され、各気体収容空間45が、少なくとも、それに対応する殻部52aによって画定され、各気体流路46がベース部材51内に形成され、各気体流路46の横断面が、定常時に液体Lの界面張力によって液体Lを当該気体流路46に対応する液体収容空間42に留めることができるような大きさに形成されている。そのため、塑性又は弾性変形可能な殻部52aをベース部材51に向かって潰すことによって気体収容空間45内の気体Gを液体収容空間42に送る操作は簡単であり、使用時においては、このような簡単な操作によって、液体収容空間42内の液体Lを吐出口43に向かって押し出すことができる。その一方で、液体流路44及び気体流路46にて生じる液体Lの界面張力によって、定常時に、安定的なベース部材51に形成された液体収容空間42内にて液体Lを確実に保持することができる。例えば、定常時に振動等によって生じ得る外乱が殻部52aに加えられた場合であっても、液体Lが意図せずに吐出口43から吐出することを防止できる。
[第2実施形態の別態様]
図13を参照すると、本実施形態の別態様に係る容器41’は、本実施形態の一態様に係る容器41と次のように異なる。なお、図13においては、本実施形態の別態様に係る構成要素は、それに対応する本実施形態の一態様に係るに係る構成要素の符号に「’」を加えた符号を用いて示す。本実施形態の別態様に係る容器41’においては、複数の液体流路44’が、それぞれ複数の液体収容空間42’を1つの吐出口43’に連通させている。それぞれ複数の気体収容空間45’に対応する複数の殻部52a’のうち一部と当該複数の殻部52a’のうち別の一部とが、1つの吐出口43’を基準とした一定方向の位置、特に、縦方向の位置を互いに異ならせるように配置されている。さらに、複数の液体流路44’の長さが互いに略等しくなっている。複数の気体流路46’の長さが互いに異なっている。なお、図13においては、一例として、容器41’が、5個の液体収容空間42’、液体流路44’、気体収容空間45’、及び気体流路46’と、1つの吐出口43’とを有し、それぞれ5個の液体収容空間42’に対応する5個の殻部52a’が設けられている。
このような本実施形態の別態様に係る容器41’によれば、本実施形態の一態様に係る容器41’によって得られる効果に加えて、例えば、複数の殻部52a’のうち一部に収容される液体の種類と、複数の殻部52a’のうち別の一部に収容される液体の種類とが互いに異なる場合に、一定方向に移動するローラを用いて、複数の殻部52a’のうち一部と複数の殻部52a’のうち別の一部とを順次潰す簡単な操作によって、異なる種類の液体を1つの吐出口43’から順次吐出させることができる。
[第2実施形態のさらなる別態様]
特に図示はしないが、本実施形態のさらなる別態様に係る容器は、ベース部材にて液体収容空間を画定する部分(以下、「液体収容空間画定部分」という)を、ベース部材のそれ以外の部分に着脱可能に取り付けるように構成される。かかる容器によれば、必要に応じて、異なる液体を収容した液体収容空間画定部分を取り替えることによって、多数かつ多種類の液体を収容した容器を簡単に準備することができる。ひいては、容器の吐出操作を簡単にすることができる。
[第3実施形態]
第3実施形態に係る液体包装容器及び液体吐出装置について説明する。
[液体包装容器の基本的な構成について]
図14及び図15を参照すると、本実施形態の一態様に係る容器81の基本的な構成は次の通りである。なお、図14においては、後述するベース部材91及び追加ベース部材93によって隠れた部分は破線によって示される一方で、後述する蓋部材92によって隠れた部分は描かれていない。かかる容器81は、第1実施形態に係る液体収容空間2、吐出口3、及び液体流路4と同様の基本的構成を有する液体収容空間82、吐出口83、及び液体流路84を備える。このような容器81に用いられる部材については、容器81は、第1実施形態に係るベース部材11と同様の基本的構成を有するベース部材91を備える。
[液体包装容器の具体的な構成について]
図14〜図17を参照すると、本実施形態の一態様に係る液体包装容器81の具体的な構成は次のようになっている。容器81は、それぞれ複数の液体収容空間82に空気を流出入可能とするように構成される複数の通気口85と、それぞれ複数の液体収容空間82を複数の通気口85に連通させる複数の空気流路86とを備える。容器81に用いられる部材について、容器81は、定常時に複数の通気口85を閉じるように配置される蓋部材92を備える。
複数の液体収容空間82は少なくともベース部材91によって画定される。複数の吐出口83はベース部材91の底面91bに形成されている。各液体流路84は、それに対応する液体収容空間82の底部82a及び吐出口83間にて延びている。各空気流路86は、それに対応する液体収容空間82の頂部82b及び通気口85間にて延びている。このような容器81において、各通気口85を開くように蓋部材92を移動させることによって、当該通気口85に対応する液体収容空間82内の液体Lに吐出圧力がもたらされる。
さらに、液体包装容器81の具体的な構成はさらに次のようになっているとよい。複数の液体収容空間82は、頂面方向に並ぶm行及びn列を有する行列上に配置される。m及びnのそれぞれは1以上の整数であるが、m及びnの両方が1である場合は除く。特に、m及びnのそれぞれは2以上の整数であるとよい。このような容器81は(m×n)個の液体収容空間82を有し、各行にはn個の液体収容空間82が配置され、各列にはm個の液体収容空間82が配置される。複数の液体収容空間82の体積は略等しくなっているとよい。なお、一例として、図14及び図16においては、容器81は32個の液体収容空間82を有し、各行には4個の液体収容空間82が配置され、各列には8個の液体収容空間82が配置されている。
ベース部材91には、それぞれ複数の液体収容空間82に対応してその頂面91aから凹むように形成される複数の凹部91cが形成される。容器81は、互いに対向する頂面93a及び底面93bを有する追加ベース部材93をさらに備える。追加ベース部材93は略シート状又は略フィルム状に形成される。特に、追加ベース部材93は略平板状に形成されるとよい。追加ベース部材93はアルミニウム箔、プラスチック等を用いて作製されるとよい。
各液体収容空間82は、それに対応する凹部91c及び追加ベース部材93によって画定される。液体収容空間82の底部82aは、ベース部材91の頂面91aから底面91bに向かう方向にて先細るように形成される。かかる底部82aは、略錐台状、特に、略円錐台状に形成されるとよい。液体流路84は略直線状に延びる。特に、液体流路84は、液体収容空間82の底から吐出口83に向かって略直線状に延びるとよい。
追加ベース部材93の底面93bはベース部材91の頂面91aに接合される。特に、ベース部材91の頂面91aと追加ベース部材93の底面93bとの間に接着材料94が配置され、ベース部材91と追加ベース部材93の底面93bとが、接着材料94によって接着されるとよい。接着材料94は、接着シート、接着フィルム、接着剤等とすることができる。なお、ベース部材及び追加ベース部材に用いられる材料にもよるが、ベース部材と追加ベース部材とは、溶着、圧着等によって直接的に接合することもできる。
各通気口85は、かかる追加ベース部材93の頂面93aに形成される。各空気流路86は、それに対応する通気口85と追加ベース部材93の底面93bとの間で略直線状に延びる。空気流路86の横断面は液体収容空間82の横断面よりも小さくなっている。空気流路86は、μlオーダーの微量な液体Lを保持及び吐出可能とするように構成される空気マイクロ流路であると好ましい。特に、空気マイクロ流路の体積は約1μl以上かつ約1ml未満であると好ましい。空気流路86の横断面は略円形状に形成される。しかしながら、空気流路の横断面の少なくとも一方が、略円形状以外の形状に形成されてもよく、例えば、略多角形状に形成されてもよい。
蓋部材92は、追加ベース部材93の頂面93aに剥離可能に貼り付けられる。蓋部材92は可撓性を有する。蓋部材92は、追加ベース部材93の頂面93aを向く貼付面92aを有し、かかる貼付面92aに、蓋部材92を追加ベース部材93の頂面93aに剥離可能に貼り付けるための粘着剤が塗布されている。かかる蓋部材92は略シート状又は略フィルム状に形成される。さらに、容器81は、第1実施形態に係る容器1のセパレータ14と同様に構成されるセパレータ95を有する。かかるセパレータ95の貼付面95aが、ベース部材91の底面91bに剥離可能に貼付けられる。
[液体包装容器の使用準備について]
液体包装容器81を使用する前には次のような準備が成されるとよい。液体包装容器81が、ベース部材91の頂面91a及び底面91bをそれぞれ上方及び下方に向けるように配置され、かつセパレータ95がベース部材91から取り外される。このような状態であっても、液体Lは、定常時には液体流路84にて生じる界面張力によって液体収容空間82内に留まる。液体流路84にて生じる界面張力は、重力によって液体Lが吐出口83に向かうことを妨げるような大きさとなっている。
[液体吐出装置について]
特に図示はしないが、本実施形態に係る液体吐出装置は次のようになっている。本実施形態に係る装置は、次に述べるローラ101の構成を除いて、第1実施形態に係る液体吐出装置と同様である。
装置は、略円柱状の外周面101aを有するローラ101を備え、ローラ101はその中心軸線101bを中心に回転可能に構成される。装置は、ローラ101が各通気口85を開くべく蓋部材92を巻き取るように回転しながら容器81に対して相対的に移動することによって、当該通気口85に対応する液体収容空間82内の液体Lに吐出圧力がもたらされるように構成される。特に、装置において、ローラ101は、容器81の蓋部材92上を回転しながら移動するように構成されるとよい。すなわち、ローラ101は、蓋部材92上を転動するように構成されるとよい。しかしながら、装置は、容器の蓋部材を回転するローラの外周面に当接させながら容器を移動させるように構成されてもよい。
[吐出操作について]
図18(a)及び図18(b)を参照すると、本実施形態において、液体包装容器81から液体Lを吐出させる吐出操作は次の通りである。容器81において、各通気口85を開くように蓋部材92を移動させることによって、当該通気口85に対応する液体流路84にて生じる液体Lの界面張力を超える力が作用するように吐出圧力がもたらされる。かかる吐出圧力によって、液体収容空間82内の液体Lが、液体流路84を通って吐出口83に向かって流れ、かつ吐出口83から容器81の外部に吐出される。
液体吐出装置にて容器1から液体Lを吐出させる場合、ローラ101が蓋部材92を巻き取る。例えば、容器81の複数の液体収容空間82が上述のような行列に沿って配置され、かつ行列の列がローラ101の移動方向と略平行に配置された場合、ローラ101は、列方向の一方側から他方側に向かって容器81に対して相対的に移動する。このとき、ローラ101は、各列に沿って配置された複数の通気口85を順次開放するように、蓋部材92を巻き取る。これによって、これらの通気口85にそれぞれ対応する複数の液体収容空間82内の液体Lが、列方向の一方側から他方側に向かって順次吐出することとなる。
以上、本実施形態に係る液体包装容器81の基本的な構成によれば、第1実施形態に係る液体包装容器1の基本的な構成に基づく効果と同様の効果を得ることができる。さらに、本実施形態に係る液体包装容器81は、それぞれ複数の液体収容空間82に空気を流出入可能とするように構成される複数の通気口85と、それぞれ複数の液体収容空間82を複数の通気口85に連通させる複数の空気流路86と、定常時に複数の通気口85を閉じるように配置される蓋部材92とをさらに備え、複数の液体収容空間82が少なくともベース部材91によって画定され、複数の吐出口83が、それぞれ、複数の液体収容空間82に対応するようにベース部材91の底面91bに形成され、各液体流路84が、それに対応する液体収容空間82の底部82a及び吐出口間83にて延びており、各空気流路86が、それに対応する液体収容空間82の頂部82b及び通気口85間にて延びており、各通気口85を開くように蓋部材92を移動させることによって、当該通気口85に対応する液体収容空間82内の液体Lに吐出圧力がもたらされるように構成されている。そのため、蓋部材92を移動させる簡単な操作によって、液体Lを吐出させることができる。
本実施形態に係る液体吐出装置においては、ローラ101が各通気口85を開くべく蓋部材92を巻き取るように回転しながら容器81に対して相対的に移動することによって、当該通気口85に対応する液体収容空間82内の液体Lに吐出圧力がもたらされる。そのため、液体吐出装置においても、本実施形態に係る容器81によって、その操作を簡単にすることができ、その構造をシンプルにすることができ、定常時に液体Lを確実に保持することができ、使用時に微量な液体Lを高い精度で吐出させることができる。特に、液体吐出装置においては、略シート状又は略フィルム状の蓋部材92を巻き取るように回転しながら容器81に対して相対的に移動するローラ101を用いるというシンプルな構造及び簡単な操作によって、液体Lを吐出させることができる。さらには、容器81を、小型化することができ、軽量化することができ、かつ低価格化することができることに伴って、装置を、小型化することができ、軽量化することができ、かつ低価格化することができる。
[第3実施形態の別態様]
特に図示はしないが、本実施形態の別態様に係る容器は、本実施形態の一態様に係る容器81と次のように異なる。本実施形態の別態様に係る容器においては、複数の液体収容空間が、頂面方向に並ぶm行及びn列を有する行列に沿って配置され、かつm及びnのそれぞれは2以上の整数である場合に、複数行のうち一部に沿って配置される液体収容空間の数が、複数行のうち別の一部に沿って配置される液体収容空間の数と異なる。
[第4実施形態]
第4実施形態に係る液体包装容器について説明する。本実施形態に係る容器は、以下に述べる点を除いて、第2実施形態に係る液体包装容器と同様である。本実施形態に係る容器から液体を吐出させる液体吐出装置は、第2実施形態に係る液体吐出装置と同様であるので、その詳細な説明を省略する。
図19〜図22を参照すると、本実施形態に係る容器201は次のようになっている。容器201は、3つの液体包装構造体(以下、必要に応じて、単に「構造体」という)202を有する。なお、かかる容器は、少なくとも1つの構造体を有するように構成できる。
各構造体202は、後述する構成を除いて、第2実施形態に係る液体収容空間42と同様の3つの第1液体収容空間203及び3つの第2液体収容空間204を備える。なお、各構造体は、少なくとも1つの第1液体収容空間と、少なくとも1つの第2液体収容空間とを有するように構成できる。各構造体202はまた、第1及び第2液体収容空間203,204と連通する1つの吐出口205を有する。かかる1つの吐出口205は、以下に述べる点を除いて、第2実施形態に係る1つの吐出口43と同様である。
各構造体202は、後述する構成を除いて、第2実施形態に係る液体流路44と同様の3つの第1液体流路206及び3つの第2液体流路207を備える。3つの第1液体収容空間203は、それぞれ、3つの第1液体流路206を介して1つの吐出口205に連通する。3つの第2液体収容空間204は、それぞれ、3つの第2液体流路207を介して1つの吐出口205に連通する。なお、各構造体は、少なくとも1つの第1液体収容空間と連通する少なくとも1つの第1液体流路と、少なくとも1つの第2液体収容空間と連通する少なくとも1つの第2液体流路とを有するように構成できる。
容器201に用いられる部材について、容器201は、後述する構成を除いて、それぞれ第2実施形態に係るベース部材51、包装部材52、及び接着材料53と同様のベース部材221、包装部材222、及び接着材料223を備える。かかる容器201のベース部材221は、それぞれ第2実施形態に係るベース部材51の頂面51a及び底面52bと同様の頂面221a及び底面221bを有する。包装部材222は、後述する構成を除いて、第2実施形態に係る容器41における包装部材52の殻部52aと同様の第1殻部222a及び第2殻部222bを含んでいる。包装部材222はまた、第2実施形態に係る容器41における包装部材52の底部52bと同様の底部222cを含んでいる。
各構造体202は、それぞれ3つの第1液体収容空間203に対応する3つの第1殻部222aと、それぞれ3つの第2液体収容空間204に対応する3つの第2殻部222bとを有する。なお、各構造体は、少なくとも1つの第1液体収容空間に対応する少なくとも1つの第1殻部と、少なくとも1つの第2液体収容空間に対応する少なくとも1つの第2殻部とを有するように構成できる。
かかる容器201において、第1及び第2液体収容空間203,204と、第1及び第2液体流路206,207とは、ベース部材221内に形成される。第1及び第2液体収容空間203,204は、ベース部材221の厚さ方向にて互いにズレて配置される。また、第1液体収容空間203は、第2液体収容空間204よりもベース部材221の頂面221a寄りに配置される。一例として、第1及び第2液体収容空間203,204における横方向の位置を略一致させることができる。また、第1及び第2液体収容空間203,204における縦方向の位置を略一致させることができる。
さらに、第1及び第2液体流路206,207は、ベース部材221の厚さ方向にて互いにズレて配置される。また、第1液体流路206は、第2液体流路207よりもベース部材221の頂面221a寄りに配置される。第1液体収容空間203及び第1液体流路206におけるベース部材221の厚さ方向の位置は、互いに略一致するとよい。第2液体収容空間204及び第2液体流路207におけるベース部材221の厚さ方向の位置もまた、互いに略一致するとよい。一例として、第1及び第2液体流路206,207における横方向の位置を略一致させることができる。
容器201の各構造体202は、後述する構成を除いて、第2実施形態に係る気体収容空間45と同様の3つの第1気体収容空間208及び3つの第2気体収容空間209を有する。3つの第1気体収容空間208は、それぞれ、3つの第1殻部222aに対応する。各第1気体収容空間208は、少なくとも、それに対応する第1殻部222aによって画定される。3つの第2気体収容空間209は、それぞれ、3つの第2殻部222bに対応する。各第2気体収容空間209は、少なくとも、それに対応する第2殻部222bによって画定される。なお、各構造体は、少なくとも1つの第1殻部に対応する少なくとも1つの第1気体収容空間と、少なくとも1つの第2殻部に対応する少なくとも1つの第2気体収容空間とを有するように構成できる。このような第1及び第2気体収容空間208,209は、1つの吐出口205を基準とした一定方向の位置、特に、縦方向の位置を互いに異ならせるように配置される。
容器201の各構造体202はまた、後述する構成を除いて、第2実施形態に係る気体流路46と同様の3つの第1気体流路210及び3つの第2気体流路211を有する。3つの第1気体収容空間208は、それぞれ、3つの第1気体流路210を介して3つの第1液体収容空間203と連通する。3つの第2気体収容空間209は、それぞれ、3つの第2気体流路211を介して3つの第2液体収容空間204と連通する。なお、各構造体は、少なくとも1つの第1液体収容空間に対応する少なくとも1つの第1気体流路と、少なくとも1つの第2液体収容空間に対応する少なくとも1つの第2気体流路とを有するように構成できる。
さらに、容器201の各構造体202は具体的には次のようになっているとよい。複数の第1液体収容空間203は、横方向に互いに間隔を空けて配置されている。複数の第1液体収容空間203は、1つの吐出口205を基準とした一定方向の位置、特に、縦方向の位置を互いに略一致させるように配置されている。複数の第1液体収容空間203の体積は略等しくなっているとよい。
複数の第2液体収容空間204は、横方向に互いに間隔を空けて配置されている。複数の第2液体収容空間204は、1つの吐出口205を基準とした一定方向の位置、特に、縦方向の位置を互いに略一致させるように配置されている。複数の第2液体収容空間204の体積は略等しくなっているとよい。さらに、第1及び第2液体収容空間203,204の体積が略等しくなっていてもよい。
ベース部材221には、それぞれ複数の第1殻部222aに対応してその頂面221aから凹むように形成される複数の第1凹部221cが形成される。各第1気体収容空間208は、それに対応する第1凹部221c及び第1殻部222aによって画定される。複数の第1気体収容空間208は、それぞれ複数の第1液体収容空間203に対応するように横方向に互いに間隔を空けて配置される。各第1気体収容空間208はまた、それに対応する第1液体収容空間203に対して、縦方向の他方側に位置する。
複数の第1殻部222aのうち一部と、複数の第1殻部222aのうち別の一部とは、第2実施形態の別態様と同様に、1つの吐出口205を基準とした一定方向の位置、特に、縦方向の位置を互いに異ならせるように配置される。さらには、複数の第1殻部222aを、1つの吐出口205を基準とした一定方向の位置、特に、縦方向の位置を互いに異ならせるように配置することができる。しかしながら、複数の第1殻部は、第2実施形態の一態様と同様に、1つの吐出口を基準とした一定方向の位置、特に、縦方向の位置を互いに略一致させるように配置することもできる。
ベース部材221には、それぞれ複数の第2殻部222bに対応してその頂面221aから凹むように形成される複数の第2凹部221dが形成される。各第2気体収容空間209は、それに対応する第2凹部221d及び第2殻部222bによって画定される。複数の第2気体収容空間209は、それぞれ複数の第2液体収容空間204に対応するように横方向に互いに間隔を空けて配置される。各第2気体収容空間209はまた、それに対応する第2液体収容空間204に対して、縦方向の他方側に位置する。
複数の第2殻部222bのうち一部と、複数の第2殻部222bのうち別の一部とは、第2実施形態の別態様と同様に、1つの吐出口205を基準とした一定方向の位置、特に、縦方向の位置を互いに異ならせるように配置される。さらには、複数の第2殻部222bを、1つの吐出口205を基準とした一定方向の位置、特に、縦方向の位置を互いに異ならせるように配置することができる。しかしながら、複数の第2殻部は、第2実施形態の一態様と同様に、1つの吐出口を基準とした一定方向の位置、特に、縦方向の位置を互いに略一致させるように配置することもできる。
各第1気体流路210は、それに対応する第1気体収容空間208を画定する第1凹部221cと、当該第1気体流路210に対応する第1液体収容空間203との間で延びる。第1気体流路46の横断面は第1液体収容空間203の横断面よりも小さくなっている。各第2気体流路211は、それに対応する第2気体収容空間209を画定する第2凹部221dと、当該第2気体流路211に対応する第2液体収容空間204との間で延びる。第2気体流路211の横断面は第2液体収容空間204の横断面よりも小さくなっている。
容器201に用いられる部材について、ベース部材221は複数の層から成る積層体であるとよい。かかるベース部材221は、基板、粘着シート、プレートシール等を組み合わせて構成されるとよい。容器201は、吐出口205を閉じるようにベース部材221に取り付けられるセパレータ224を有する。セパレータ224は、ベース部材221に剥離可能に貼り付けられるように構成されたシート又はフィルムとすることもできる。なお、閉鎖部材は、ベース部材に着脱可能に取り付けられるように構成することもできる。例えば、閉鎖部材は、吐出口に嵌合可能なゴム栓等とすることができる。
本実施形態に係る液体包装容器の使用準備は、第2実施形態に係る液体包装容器の使用準備と同様である。本実施形態に係る吐出操作は、第2実施形態に係る吐出操作と同様である。本実施形態に係る容器201においては、第2実施形態の一態様又は別態様に係る容器41,41’と同様の効果を得ることができる。
なお、本実施形態の変形形態において、容器は、第2実施形態のさらなる別態様と同様に、第1及び第2液体収容空間を画定する第1及び第2液体収容空間画定部分の少なくとも一方を、ベース部材のそれ以外の部分に着脱可能に取り付けるように構成することもできる。
[第5実施形態]
第5実施形態に係る液体包装容器について説明する。本実施形態に係る容器は、以下に述べる点を除いて、第4実施形態に係る液体包装容器と同様である。本実施形態に係る容器から液体を吐出させる液体吐出装置は、第4実施形態に係る液体吐出装置と同様であるので、その詳細な説明を省略する。
図23〜図29を参照すると、本実施形態に係る容器301は次のようになっている。容器301は、第4実施形態に係る容器201の構造体202と同様の構造体302を有する。構造体302は、それぞれ第4実施形態に係る第1及び第2液体収容空間203,204と同様の第1及び第2液体収容空間303,304を有する。構造体302は、第4実施形態に係る吐出口205と同様の吐出口305を有する。構造体302は、それぞれ第4実施形態に係る第1及び第2液体流路206,207と同様の第1及び第2液体流306,307を有する。構造体302は、それぞれ第4実施形態に係る第1及び第2気体流路210,211と同様の第1及び第2気体流路310,311を有する。
さらに、容器301は、1つの追加の液体包装構造体(以下、必要に応じて、「追加構造体」という)321を有する。なお、容器は、複数の追加構造体を有するように構成することもできる。
かかる追加構造体321は、液体Lを収容する1つの追加液体収容空間322を有する。追加構造体321は、1つの追加液体収容空間322内の液体Lを容器301の外部に吐出可能とするように構成される3つの追加吐出口323を有する。なお、追加構造体は、少なくとも1つの追加吐出口を有するように構成することができる。また、容器は、第1及び第2構造体を有さない状態で少なくとも1つの追加構造体を有するように構成することもできる。
追加構造体321は、それぞれ1つの液体収容空間322を3つの追加吐出口323に連通させる3つの追加液体流路324をさらに有する。なお、追加構造体は、1つの液体収容空間322を少なくとも1つの追加吐出口に連通させる少なくとも1つの追加液体流路を有するように構成することができる。
各追加液体流路324の横断面は、定常時に液体Lの界面張力によって液体Lを1つの追加液体収容空間322に留めることができるような大きさに形成されている。1つの追加液体収容空間322内の液体Lは、各追加液体流路324にて発生する界面張力を超える力が作用するように使用時に吐出圧力を加えられることによって、この追加液体流路324に対応する追加吐出口323から容器301の外部に吐出するようになっている。
さらに、各追加吐出口323及び各追加液体流路324の横断面は略円形状に形成されている。しかしながら、各追加吐出口及び各追加液体流路の横断面の少なくとも一方が、略円形状以外の形状に形成されてもよく、例えば、略多角形状に形成されてもよい。追加液体流路324の横断面は追加液体収容空間322の横断面よりも小さくなっている。追加液体流路324は、μl(マイクロリットル)オーダー、すなわち、約1μl以上かつ約1ml(ミリリットル)未満の微量な液体Lを保持及び吐出可能とするように構成される液体マイクロ流路であると好ましい。特に、液体マイクロ流路の体積は約1μl以上かつ約1ml未満であると好ましい。
容器301に用いられる部材について、容器301は、後述する構成を除いて、第4実施形態に係るベース部材221、包装部材222、及び接着材料223と同様のベース部材331、包装部材332、及び接着材料333を備える。かかる容器301におけるベース部材331の頂面331a及び底面331bは、後述する構成を除いて、それぞれ、第4実施形態に係る容器201におけるベース部材221の頂面221a及び底面221bと同様である。かかる容器301におけるベース部材331の第1及び第2凹部331c,331dは、それぞれ、第4実施形態に係る容器201におけるベース部材221の第1及び第2凹部221c,221dと同様である。追加吐出口323及び液体流路324はベース部材221に形成される。
容器301における包装部材332の第1及び第2殻部332a,332b並びに底部332cもまた、それぞれ、第4実施形態に係る容器201における包装部材222の第1及び第2殻部222a,222b並びに底部222cと同様である。包装部材332には、後述する構成を除いて、第1及び第2殻部332a,332bと同様の追加殻部332dが形成される。追加構造体321は、それぞれ後述する3つの追加気体収容空間325に対応する3つの追加殻部332dを有する。なお、各追加構造体は、複数の追加気体収容空間に対応する複数の追加殻部を有するように構成できる。
容器301の追加構造体321は、気体Gを収容し、かつそれぞれ3つの追加殻部332dに対応する3つの気体収容空間325を有する。なお、追加構造体は、複数の追加殻部に対応する複数の追加気体収容空間を有するように構成できる。複数の気体収容空間325は、1つの吐出口305を基準とした一定方向の位置、特に、縦方向の位置を互いに異ならせるように配置される。各追加気体収容空間325は、少なくとも、それに対応する追加殻部322dによって画定される。
追加構造体321はまた、それぞれ3つの追加気体収容空間325を1つの追加液体収容空間322に連通させる3つの追加気体流路326をさらに有する。なお、追加構造体は、複数の追加気体収容空間を1つの追加液体収容空間に連通させる複数の追加気体流路を有するように構成できる。各追加気体流路326はベース部材331内に形成される。各追加気体流路326の横断面は、定常時に液体Lの界面張力によって1つの追加液体収容空間322に留めることができるような大きさに形成される。
さらに、容器301の追加構造体321は具体的には次のようになっているとよい。追加構造体321の追加液体収容空間322は、構造体302の吐出口305に対して縦方向の一方側に配置される。追加液体収容空間322はまた、複数の追加吐出口323に跨るように横方向に延びる。
追加液体収容空間322は、それぞれ3つの追加吐出口323に対応するように容器301の頂面側で開口する3つの開口部322aを有する。液体Lは、かかる開口部322aから追加液体収容空間322内に投入できるようになっている。追加液体収容空間322は、それぞれ3つの開口部322aから容器301の底面側に延びる3つの分岐頂部322bを有する。なお、追加液体収容空間は、少なくとも1つの追加吐出口に対応する少なくとも1つの開口部と、少なくとも1つの開口部から容器の底面側に延びる少なくとも1つの分岐頂部とを有するように構成できる。追加液体収容空間322は、3つの分岐頂部322bに対して容器301の底面側で横方向に延びる合流底部322cを有する。かかる合流底部322cは、それぞれ3つの追加液体流路324を介して3つの追加吐出口323と連通する。
3つの追加吐出口323は、それぞれ、3つの構造体302の吐出口305の近傍に配置される。各吐出口305と、その近傍の追加吐出口323とは、1つの吐出口対を成す。各追加吐出口323は、その近傍の吐出口305に対して縦方向の一方側に位置する。追加液体流路324は、1つの追加液体収容空間322と追加吐出口323とを連結するようにベース部材331の厚さ方向に延びる。
ベース部材331には、それぞれ複数の追加殻部332dに対応してその頂面331aから凹むように形成される複数の追加凹部331eが形成される。各追加気体収容空間325は、それに対応する追加凹部331e及び追加殻部332dによって画定される。複数の追加気体収容空間325は横方向に互いに間隔を空けて配置される。各追加気体収容空間325はまた、追加液体収容空間322に対して縦方向の他方側に位置する。
複数の追加殻部332dのうち一部と、複数の追加殻部332dのうち別の一部とは、1つの吐出口305を基準とした一定方向の位置、特に、縦方向の位置を互いに異ならせるように配置される。さらには、複数の追加殻部332dを、1つの吐出口305を基準とした一定方向の位置、特に、縦方向の位置を互いに異ならせるように配置することができる。しかしながら、複数の追加殻部は、1つの吐出口を基準とした一定方向の位置、特に、縦方向の位置を互いに略一致させるように配置することもできる。
追加気体流路326は、第1及び第2液体収容空間303,304、第1及び第2液体流路306,307、並びに第1及び第2気体流路310,311に対してベース部材331の厚さ方向及び横方向にズレて配置される。なお、追加気体流路は、第1及び第2液体収容空間、第1及び第2液体流路、並びに第1及び第2気体流路に対してベース部材の厚さ方向又は横方向にズレて配置することもできる。複数の追加気体流路326は、互いに合流した状態で1つの追加液体収容空間322に接続されている。しかしながら、複数の追加気体流路が、各別に1つの追加液体収容空間に接続されてもよい。
各追加気体流路326は、それに対応する追加気体収容空間325を画定する追加凹部331eと、1つの追加液体収容空間322との間で延びる。追加気体流路326はまた、μlオーダーの微量な液体Lを保持及び吐出可能とするように構成される気体マイクロ流路であると好ましい。特に、気体マイクロ流路の体積は約1μl以上かつ約1ml未満であると好ましい。追加気体流路326の横断面は略円形状に形成される。しかしながら、追加気体流路の少なくとも1つの横断面が、略円形状以外の形状に形成されてもよく、例えば、略多角形状に形成されてもよい。
容器301に用いられる部材について、ベース部材331は複数の層から成る積層体であるとよい。かかるベース部材331は、基板、粘着シート、プレートシール等を組み合わせて構成されるとよい。容器301は、吐出口305を閉じるようにベース部材331に取り付けられるセパレータ334を有する。セパレータ334は、ベース部材331に剥離可能に貼り付けられるように構成されたシート又はフィルムとなっている。なお、閉鎖部材は、ベース部材に着脱可能に取り付けられるように構成することもできる。例えば、閉鎖部材は、吐出口に嵌合可能なゴム栓等とすることができる。
容器301は、追加液体収容空間322の開口部322aを覆うようにベース部材331に取り付けられるカバー部材335を有する。カバー部材335は、ベース部材331に剥離可能に貼り付けられるように構成されたシート又はフィルムとなっている。なお、カバー部材は、ベース部材に着脱可能に取り付けられるように構成することもできる。例えば、閉鎖部材は、吐出口に嵌合可能なゴム栓等とすることができる。
本実施形態に係る液体包装容器301の使用準備は、第4実施形態に係る液体包装容器201の使用準備と同様である。本実施形態に係る吐出操作は、第4実施形態に係る吐出操作と同様である。
以上、本実施形態に係る容器301においては、第4実施形態と同様の効果を得ることができる。さらに、本実施形態に係る液体包装容器301においては、追加吐出口323が、セパレータ334を取り外すことによって開放された状態であっても、定常時にて、追加液体流路324にて生じる液体Lの界面張力によって液体Lを追加液体収容空間322内で確実に保持することができる。さらには、追加液体収容空間322と追加吐出口323との間に従来のような多孔栓等を設ける必要がなく、かつ追加吐出口323及び追加液体流路324がシンプルなベース部材331に集約するように形成されるので、容器301の構造をシンプルにすることができる。液体Lを容器301から吐出させるときに、液体Lが、上記多孔栓等を通過しないので、液体Lを容器301内に残留し難くでき、かつエアギャップ、気泡等を液体に発生し難くできて、その結果、微量な液体Lを液体包装容器301から高い精度で吐出させることができる。液体Lに対して、追加液体流路324にて生じる界面張力を超える力が作用するように吐出圧力を加えれば、追加液体収容空間322内の液体Lを追加吐出口323から外部に吐出することができるので、液体Lを吐出するための操作を簡単にすることができる。よって、容器301において、その操作を簡単にすることができ、その構成をシンプルにすることができ、定常時に液体Lを確実に保持することができ、使用時に微量な液体Lを高い精度で吐出することができる。ひいては、容器301の構成をシンプルにすることによって、容器301を、小型化することができ、軽量化することができ、低価格化することができる。
ここまで本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明は、その技術的思想に基づいて変形及び変更可能である。
1,1’ 液体包装容器(容器)、2,2’ 液体収容空間、3,3’ 吐出口、4,4’ 液体流路、11 ベース部材、11a 頂面、11b 底面、12a,12a’ 殻部、31 ローラ、31a 外周面、31b 中心軸線
41,41’ 液体包装容器(容器)、42,42’ 液体収容空間、43,43’ 吐出口、44,44’ 液体流路、45,45’ 気体収容空間、46,46’ 気体流路、51 ベース部材、51a 頂面、51b 底面、52a,52a’ 殻部、71 ローラ、71a 外周面、71b 中心軸線
81 液体包装容器(容器)、82 液体収容空間、82a 底部、82b 頂部、83 吐出口、84 液体流路、85 通気口、86 空気流路、91 ベース部材、91a 頂面、91b 底面、92 蓋部材、101 ローラ、101a 外周面、101b 中心軸線
201 液体包装容器(容器)、203 第1液体収容空間、204 第2液体収容空間、205 吐出口、206 第1液体流路、207 第2液体流路、208 第1気体収容空間、209 第2気体収容空間、210 第1気体流路、211 第2気体流路、221 ベース部材、221a 頂面、221b 底面、222a 第1殻部、222b 第2殻部
301 液体包装容器(容器)、303 第1液体収容空間、304 第2液体収容空間、305 吐出口、306 第1液体流路、307 第2液体流路、308 第1気体収容空間、309 第2気体収容空間、310 第1気体流路、311 第2気体流路、322 追加液体収容空間、323 追加吐出口、324 追加液体流路、325 追加気体収容空間、326 追加気体流路、331 ベース部材、331a 頂面、331b 底面、332a 第1殻部、332b 第2殻部、332d 追加殻部
L 液体、G 気体

Claims (7)

  1. 液体を収容する複数の液体収容空間と、
    前記複数の液体収容空間内の液体それぞれを外部に吐出可能とするように構成される1つ又は複数の吐出口と、
    それぞれ前記複数の液体収容空間を前記1つの吐出口に連通させるか、又はそれぞれ前記複数の液体収容空間を前記複数の吐出口に連通させる複数の液体流路と
    を備える液体包装容器であって、
    互いに対向する頂面及び底面を有するようにシート状に形成されたベース部材が設けられ、
    前記1つ又は複数の吐出口及び前記複数の液体流路が前記ベース部材に形成され、
    各液体流路の横断面が、定常時に前記液体の界面張力によって前記液体を当該液体流路に対応する前記液体収容空間に留めることができるような大きさに形成され、
    前記複数の液体収容空間内の液体は、それぞれ、前記界面張力を超える力が作用するように使用時に吐出圧力を加えられることによって、前記1つ又は複数の吐出口から外部に吐出するように構成され
    前記ベース部材の頂面上で膨出するように形成され、かつそれぞれ前記複数の液体収容空間に対応する複数の殻部が設けられ、
    各殻部が、それに対応する前記液体収容空間内の液体に対して前記吐出圧力を加えるように塑性又は弾性変形可能に構成されている、液体包装容器。
  2. 各液体収容空間が、前記ベース部材の頂面及び当該液体収容空間に対応する前記殻部によって画定され、
    前記複数の吐出口が、それぞれ、前記複数の液体収容空間に対応するように前記ベース部材の底面に形成され、
    各液体流路が、前記ベース部材の頂面から当該液体流路に対応する前記吐出口に向かって延びている、請求項に記載の液体包装容器。
  3. 前記複数の殻部が、前記ベース部材の頂面上に並ぶ複数の行及び複数の列を有する行列に沿って配置され、
    前記複数の行のうち一部に沿って配置される前記殻部の数が、前記複数の行のうち別の一部に沿って配置される前記殻部の数と異なっている、請求項に記載の液体包装容器。
  4. 気体を収容し、かつそれぞれ前記複数の殻部に対応する複数の気体収容空間と、
    それぞれ前記複数の気体収容空間を前記複数の液体収容空間に連通させる複数の気体流路と
    をさらに備え、
    前記複数の液体収容空間が前記ベース部材によって画定され、
    各気体収容空間が、少なくとも、それに対応する前記殻部によって画定され、
    各気体流路が前記ベース部材内に形成され、
    各気体流路の横断面が、定常時に前記液体の界面張力によって前記液体を当該気体流路に対応する前記液体収容空間に留めることができるような大きさに形成されている、請求項に記載の液体包装容器。
  5. 前記複数の液体流路が前記1つの吐出口と連通し、
    前記複数の殻部のうち一部と前記複数の殻部のうち別の一部とが、前記1つの吐出口を基準とした一定方向の位置を互いに異ならせるように配置されている、請求項に記載の液体包装容器。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の液体包装容器を着脱可能に収容するように構成される液体吐出装置であって、
    円柱形状の外周面を有するローラを備え、
    前記ローラがその中心軸線を中心に回転可能に構成され、
    前記ローラが各殻部を潰すように回転しながら前記容器に対して相対的に移動することによって、当該殻部に対応する前記液体収容空間内の液体に前記吐出圧力が加えられるように構成されている、液体吐出装置。
  7. 液体を収容する1つの液体収容空間と、
    前記1つの液体収容空間内の液体それぞれを外部に吐出可能とするように構成される1つ又は複数の吐出口と、
    それぞれ前記1つの液体収容空間を前記1つの吐出口に連通させる1つの液体流路、又はそれぞれ前記1つの液体収容空間を前記複数の吐出口にそれぞれ連通させる複数の液体流路と、
    気体を収容する複数の気体収容空間と、
    それぞれ前記複数の気体収容空間を前記1つの液体収容空間に連通させる複数の気体流路と
    を備える液体包装容器であって、
    互いに対向する頂面及び底面を有するようにシート状に形成されたベース部材が設けられ、
    前記1つ又は複数の吐出口、前記1つ又は複数の液体流路、及び前記複数の気体流路が前記ベース部材に形成され、
    前記ベース部材の頂面上で膨出するように形成され、かつそれぞれ前記複数の気体収容空間に対応する複数の殻部が設けられ、
    前記1つの液体流路又は前記複数の液体流路のそれぞれにおける横断面が、定常時に前
    記液体の界面張力によって前記1つの液体収容空間に留めることができるような大きさに形成され、
    各気体流路の横断面が、定常時に前記液体の界面張力によって前記1つの液体収容空間に留めることができるような大きさに形成され、
    各殻部が、前記1つの液体収容空間内の液体に対して、前記液体の界面張力を超える力を作用させるべく吐出圧力を加えるように塑性又は弾性変形可能に構成されており、
    前記1つの液体収容空間内の液体は、それぞれ、使用時に前記吐出圧力を加えられることによって、前記1つ又は複数の吐出口から外部に吐出するように構成されている、液体包装容器。
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