JP6968507B2 - 電気集塵機 - Google Patents

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Description

本発明は、コロナ放電によって帯電した微粒子をクーロン力の作用によって捕集する電気集塵機に関し、特に工場等で発生する塵埃やヒューム、切削油等を用いた金属加工等により発生するオイルミストや油煙等(以下、これらを総称して「粉塵」という)を捕集する電気集塵機に関する。
非常に微細な粒径の粉塵を吸引して工場内の空気を清浄に保つ集塵機には、粉塵に荷電電極から発生させたコロナ放電によって電荷を与えて帯電させ、クーロン力を利用して対極となる集塵電極に粉塵を電気的に引寄せて捕集する電気集塵機が存在する。非常に微細な粉塵をフィルタで捕集しようとすると、高性能のフィルタ(例えばHEPAフィルタ)が必要となるが、このようなフィルタはすぐに目詰まりが発生して頻繁に交換しなければならないため、電気集塵機は、ランニングコストの観点からして非常に優位である。
しかし、電気集塵機は、集塵電極に付着し電荷を失った粉塵が堆積してくると、集塵電極からの粉塵の飛散が起こりやすい状態となり、また粉塵が荷電電極板に接近すると異常放電を起こしやすい状態となって、徐々に捕集効率が低下してしまう。このため、集塵電極に堆積した粉塵を定期的に除去するメンテナンスが欠かせない。特に、ヒュームやオイルミストや油煙といった粘性の高い粉塵などは、装置を分解して集塵電極部を洗浄する必要があり、メンテナンスには非常な手間と時間と専門性を要する。
集塵電極に堆積した粉塵を除去するために、従来から種々の方策が講じられている。例えば、特許文献1には、集塵電極の回転速度を上げて、集塵電極に堆積した粉塵を遠心力により振り切るようにした高速回転式の電気集塵機が開示されている。
特許文献1の電気集塵機では、集塵電極の高速回転によって粉塵が遠心力で除去されるので、集塵電極に粉塵が堆積しにくくなり、洗浄の頻度を低くすることができる。また、装置に設けられたノズルなどから水や洗剤を噴射して集塵電極を洗浄する場合、集塵電極を高速で回転させることによって、遠心力で水や洗剤を振り切ることができるため、乾燥が早く、運転停止時間を短くできるというメリットがある。
特許文献2には、固定式の集塵電極の電極表面に、絶縁性のセラミックをコーティングした電気集塵機が開示されている。絶縁性のセラミックをコーティングすることで、集塵電極に捕集された粉塵は、電荷を失わず帯電したままの状態で、集塵電極に付着し続けるので、粉塵の再飛散が起こりにくく、捕集効率が高くなる。なお、ここでいう再飛散とは、例えば、粘性が低く付着力の弱い粉塵が、集塵電極に絶縁性のコーティングが施されていない場合などに、斥力により一旦集塵電極に付着しても直ちに電荷を失い、再び気流に乗って飛散してしまう状況をいう。
特許文献3には、集塵電極を回転させて、集塵電極に堆積した粉塵をスクレーパーで除去する電気集塵機が開示されている。この電気集塵機では、集塵電極を含む正負極板それぞれの全面が、半導体板あるいは絶縁板で覆われている。特許文献2と同じく、集塵電極に捕集された粉塵は帯電し続け、集塵電極に付着し続けるので、再飛散が起こりにくく、捕集効率は向上する。なお、正負極板を覆う板体が絶縁板でなく半導体板であっても、粉塵は一定時間は帯電したままの状態で集塵電極に付着し、すかさずスクレーパーによって除去されるので、絶縁板の場合と同じように捕集効率は高い。
特開2008−142670号公報 特開昭48−67859号公報 特公昭45−31518号公報
特許文献1のような、高速回転する集塵電極の遠心力によって粉塵を振り切る電気集塵機では、集塵電極の外周側では、周速度が大きいので、小さな質量の粉塵に対しても遠心力が作用し、付着した粉塵は振り切られて堆積しにくい。一方、集塵電極の回転中心部付近では、周速度が小さいので、付着した粉塵に作用する遠心力が弱く、粉塵を除去しにくい面がある。
また、粘性の高い粉塵などは、時間の経過につれて、特に集塵電極の中心部に堆積するため、集塵電極の洗浄が必要になる。特許文献1では、回転電極の外周部に位置するノズルから洗浄液を噴霧させるが、集塵電極の中心部には洗浄液が届きにくいといった難点がある。また、洗浄メンテナンスを行いやすくするため、洗浄後の乾燥自動制御装置を設けているが、洗浄を自動化するには、洗浄水の温度管理や、最適な洗剤の選定や、洗剤の濃度の管理など、煩雑な問題がある。また、洗浄液用のタンクやドレイン用の水槽も必要となり、装置全体の設置スペースが大きくなるといった問題がある。
特許文献2のような、集塵電極に絶縁性のセラミックをコーティングした電気集塵機によれば、集塵電極に付着した粉塵は電荷を失うことなく集塵電極に捕集されるが、粉塵が徐々に堆積してくると、電荷を有したまま集塵電極に堆積している粉塵と、新たに付着しようとする同極性の電荷を有した粉塵との間で斥力が発生する。この結果、新たに付着しようとする粉塵は、斥力を受けて集塵電極に付着できず、気流に乗ってそのまま排気されてしまう。そのため、捕集効率を維持するには、集塵電極の定期的な洗浄あるいは粉塵落としが欠かせない。
特許文献3では、集塵電極を含む正負極板それぞれの全面が半導体板あるいは絶縁板で覆われているため、粉塵に電荷を与える放電部を別途設けなければならず、また、粉塵を除去するためのスクレーパーも必要となって、電気集塵機の構造が複雑化してしまう。
そこで本発明は、上記実情に鑑み、高速回転する集塵電極の遠心力による粉塵の除去率を高めつつ、捕集効率も向上させて高い捕集効率を維持でき、しかも構造が簡単な電気集塵機を提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本発明の電気集塵機は、含塵気流中の粉塵を捕集する金属製の集塵電極板と、駆動モータの回転力を受けて集塵電極板を回転させる回転軸と、集塵電極板と所定間隔を置いて対向するように配置された金属製の荷電電極板と、荷電電極板における含塵気流の上流側に配置された放電部とを有している。集塵電極板の表面には、撥油性を有する防汚層が設けられている。放電部の放電により帯電し防汚層に付着した粉塵は、集塵電極板の回転による遠心力で除去される。
本発明によれば、集塵電極板の表面に撥油性の防汚層を設けたことにより、集塵電極板の中心部付近に付着した粉塵は、回転する集塵電極板の遠心力により外周側へ移動し、振り切られて除去される。このため、集塵電極板に粉塵が堆積しにくくなり、堆積した粉塵の再飛散を防止することができる。また、粉塵が荷電電極板に接近しないので、粉塵と荷電電極板との間で異常放電が起こらず、捕集効率が低下しない。さらに、集塵電極板が放電部の対向電極としても機能するので、対向電極を別途設ける必要がなく、またスクレーパーも不要なため、電気集塵機の構造が簡略化される。
本発明の第1実施例による電気集塵機を示す図であり、図1Aは斜視図、図1Bは断面図である。 電気集塵機から電極ユニットを取り出した様子を示す図である。 本発明の第1実施例における要部を示す図である。 本発明の第1実施例の原理を模式的に示した図である。 放電部として放電線を採用した場合の図である。 本発明の第2実施例の原理を模式的に示した図である。
本発明による電気集塵機の一実施形態においては、放電部が集塵電極板の外周縁部と対向して配置されており、防汚層は、集塵電極板の表面における外周縁部を除く部分に設けられており、集塵電極板の外周縁部では、金属表面が露出している。また、別の実施形態においては、防汚層は導電体からなり、集塵電極板の表面の全域に設けられている。
前者の実施形態では、防汚層は、絶縁体または半絶縁体から構成されていることが好ましい。
放電部は、荷電電極板から含塵気流の上流側に突出するように設けられた放電ピンであってもよく、あるいは尖塔状の放電刃であってもよい。また、放電部は、荷電電極板の含塵気流の上流側の端縁と平行に配置された放電線であってもよい。
防汚層は、さらに撥水性または親水性を有していてもよく、さらに油を分解する光触媒を含むものであってもよい。
以下、本発明の第1実施例による電気集塵機1について、図1〜図4を用いて説明する。本実施例による電気集塵機1は、箱型の筐体4と、マシニングセンタ(図示せず)などから排気ダクト(図示せず)を経由して粉塵を含む含塵気流Pを吸込む吸気口20と、粉塵が取り除かれて浄化された清浄空気Fを排出する排気口21とを有している。吸気口20から筐体4内に導入された含塵気流Pは、吸気口20と排気口21との間に形成された流路を、図1Bの矢印方向に流れる。筐体4内には、電極ユニット10が収容されている。電極ユニット10は、粉塵を捕集する複数の集塵電極板2と、集塵電極板2のそれぞれと対向する複数の荷電電極板9とを備えており、これらの電極板2、9は、平行かつ等間隔で交互に積層状に配置されている。含塵気流Pは、荷電電極板9と集塵電極板2との間を流れるようになっている。電極ユニット10の下流側には、ファン8が配置されており、このファン8により筐体4内に気流を発生させて、強制的に排気を行う。筐体4は、電極ユニット10を出し入れするための側面扉6を有している。
集塵電極板2は円板状の金属板であり、回転軸13を中心として回転する。回転軸13は、図示しない駆動モータより回転力を受け、集塵電極板2は毎分200回転程度の回転速度で高速回転する。荷電電極板9は、荷電軸18に保持された金属板であり、含塵気流Pが流れる上流側において、回転軸13を中心とする集塵電極板2の半径よりもやや小さい半径の円弧部9a(図3参照)を有しており、この円弧部9aの外周から多数の放電ピン14aが上流側へ突出している。放電ピン14aの先端は、集塵電極板2の外周縁と同じかそれより若干内側に位置している。荷電電極板9は回転しない。
集塵電極板2と荷電電極板9とが一体に組み込まれた電極ユニット10は、電気集塵機1から取り出すことが可能である。図2は、電気集塵機1の側面扉6を取り外し、筐体4の開口部25を開いて電極ユニット10を取り出した様子を示している。電極ユニット10は、一対の側板11、12(一般に金属製)を備えており、これらの側板11、12の上部には、絶縁部材15が固定されている。絶縁部材15は、絶縁性に優れ機械的強度の大きいセラミックなどからなる。図1Bに示した各荷電軸18は、側板11、12間に渡って設けられており、側板11、12との電気的絶縁がなされた状態で、絶縁部材15に支持されている。荷電電極板9は、荷電軸18にぶら下げ状態で保持されている。
次に、第1実施例の電気集塵機1の動作について説明する。
電気集塵機1の駆動モータ(図示省略)を駆動することにより、集塵電極板2を回転させる。また、ファン8の回転により、吸気口20から筐体4内へ流入した含塵気流Pが、集塵電極板2と荷電電極板9の間を移動する。荷電電極板9の放電ピン14aの先端から発生したコロナ放電によって、含塵気流Pに含まれる粉塵がマイナスあるいはプラスに帯電する。集塵電極板2と荷電電極板9が対向することにより、これらの間に電界が形成されており、帯電した粉塵は、荷電電極板9からの斥力を受けて、集塵電極板2に捕集される。
ところで、第1実施例においては、図3および図4に示すように、放電ピン14aが集塵電極板2の外周縁部41と対向して配置されており、集塵電極板2の表面における外周縁部41を除く部分に、防汚層40aが設けられている。外周縁部41では、防汚層40aが設けられておらず、金属表面が露出している。外周縁部41は、図3における半径r1と半径r2の間の領域である。半径r1を示す矢印の先端位置は、荷電電極板9の円弧部9aから放射状に配置された放電ピン14aの付け根の位置またはそれより若干内側の位置である。半径r2を示す矢印の先端位置は、放電ピン14aの先端の位置またはそれより若干外側の位置である。
この場合において、防汚層40aは絶縁体あるいは半絶縁体であるのが望ましい。防汚層40aの材質としては、フッ素系化合物、ケイ素系化合物、シリカ系化合物、二酸化チタン系化合物などがあり、これらはいずれも絶縁体である。フッ素系化合物の中には、導電物質を分散させて半絶縁体としての性能を持たせたものもある。本発明において「防汚層」および「防汚化合物」とは、撥油性を有する層または化合物をいい、撥水性や親水性の有無を問わない。
図4は、本発明の原理を模式的に示している。含塵気流中の粉塵は、放電ピン14aのコロナ放電により帯電し、集塵電極板2に捕集される。集塵電極板2の内周側(回転中心に近い側)においては、捕集された粉塵は、防汚層40aのために電荷を容易には失わず、集塵電極板2に付着するが、電荷を有した粉塵同士は凝集しないので、付着した粉塵の粒径は小さく質量も小さい。そして、集塵電極板2の内周側では、周速度は遅いものの弱い遠心力が作用し、また、防汚層40aが撥油性を有していることから、防汚層40aに付着した粉塵は、付着場所にとどまらずに、徐々に外周側(回転中心から遠い側)へ移動する。集塵電極板2の外周側では、内周側よりも周速度が速く遠心力が大きいため、粉塵は外周側へ移動するにつれて遠心力により加速され、速やかに外周縁部41にたどり着く。
外周縁部41においては、防汚層40aが設けられておらず、集塵電極板2の金属表面が露出した状態であるので、外周縁部41にたどり着いた粉塵は、直ちに電荷を失い除電される。また、集塵電極板2の露出した金属表面は親油性を有していることから、電荷を失った粉塵同士が油で濡れた金属表面に凝集し、これらの粉塵に回転中心側から移動してきた粉塵が合流するため、外周縁部41には粒径および質量の大きい粉塵(凝集体)が形成される。しかるに、この凝集体は、外周縁部41に作用する大きな遠心力によって振り切られ、集塵電極板2から除去される。
このように、集塵電極板2の回転中心に近い側では、帯電した粉塵を集塵電極板2に引きつけた上で、遠心力により外周縁部41に向かって徐々に移動させ、外周縁部41で粉塵を除電および凝集して、大きな遠心力により一気に振り切る。そのため、集塵電極板2上に粉塵が堆積しにくくなり、新たに付着しようとする同極性の電荷を有する粉塵同士が反発して付着を妨げることもなく、また、堆積している粉塵が集塵電極板2から再飛散することもない。さらに、粉塵が荷電電極板9に接近しないので、粉塵と荷電電極板9との間で異常放電が起こらない。したがって、捕集効率が低下しない。
集塵電極板2の外周縁部41は、放電ピン14aと対向しており、放電ピン14aの対向電極としての機能も有している。このため、特許文献3に開示されているような対向電極を電極ユニット10と別に設ける必要がなく、また、スクレーパーも不要となって、電気集塵機1の構造を簡単化できる。
さらに、集塵電極板2に粉塵が堆積しにくいため洗浄の頻度が減り、洗浄液用のタンクやドレイン用の水槽などを設ける必要がないので、装置全体の設置スペースを小さくすることができる。
なお、図3では、荷電電極板9における含塵気流の上流側(図で左側)の端縁を円弧部9aとし、この円弧部9aに複数の放電ピン14aを放射状に配列した例を挙げたが、本発明はこれのみに限定されない。例えば、図5に示すように、荷電電極板9における含塵気流の上流側の端縁を、含塵気流に対して垂直な直線状の端縁9bとし、この端縁9bと平行な直線状の放電線14bを配置してもよい。放電線14bは1本に限らず、複数本設けてもよい。また、放電ピンの代わりに、のこぎり刃のような尖塔状の放電刃(図示省略)であってもかまわない。これらの放電ピン、放電線、および放電刃は、本発明における「放電部」の一例である。
次に、本発明の第2実施例について、図6の模式図を使って説明する。本実施例においては、防汚層40bが集塵電極板2の表面の全域に設けられている。また、防汚層40bの材質として、導電体が採用されている。放電線14bは、図5で示した放電線14bと同じものである。放電線14bのコロナ放電により帯電した粉塵は、集塵電極板2の導電性の防汚層40bに付着すると電荷を失うが、遠心力が比較的小さい中心部であっても、防汚層40bの撥油性のために付着した場所にとどまらず、粉塵同士が徐々に凝集する。そして、凝集した粉塵は、遠心力の影響を受けて加速されながら、周速度が速い外周縁にたどり着き、大きな遠心力により振り切られる。なお、本実施例では、図5に示した放電線14bを採用しているが、放電線14bの代わりに、第1実施例の放電ピン14aや、前述の放電刃であってもかまわない。
第2実施例においては、集塵電極板2の中心部から外周部へ向かうにつれ、周速度とともに遠心力が徐々に大きくなるという高速回転の特性と、撥油性の防汚層40bに汚れが付きにくいというメリットと、導電体の防汚層40bで粉塵は電荷を失って凝集し、凝集した粉塵は外周部に近づくにつれて粒径が大きくなり、より大きな遠心力の作用を受けやすくなること、などがうまく作用して、粉塵は電荷を失っても再飛散することなく、集塵電極板2の外周部で振り切られる。また、導電体の防汚層40bの電気抵抗がある程度大きいものであれば、粉塵から電荷を奪うまでにある程度の時間を確保できるため、粉塵の再飛散を防止する上でより有効である。
ところで、第1、第2実施例の防汚層40a、40b(以下、まとめて符号40で表す)のいずれにおいても、さらに他の機能を追加することができる。例えば、防汚層40に親水性を付加すれば、集塵電極板2を洗浄する場合に、防汚層40と粉塵の間に水が入り込むため、水による洗浄性を高めることができ、洗浄剤などの薬液を使用する必要がなくなるなどの効果がある。また、防汚層40に油の分解を行う光触媒を付加し、集塵電極板2に向けて紫外線を照射するランプを設ければ、紫外線により光触媒の機能が活性化されて、集塵電極板2上の油の分解が促進され、洗浄の手間をさらに削減することができる。一方で、防汚層40に撥水性を付加すれば、集塵電極板2の汚れ全般を軽減することができる。
また、集塵電極板2を覆う防汚層40は、集塵電極板2に防汚化合物を塗布して形成してもよいし、防汚化合物をコーティングしたフィルムを集塵電極板2に貼り付けることによって形成してもよい。
なお、集塵電極板2に防汚化合物の塗布による防汚層40を形成せずに、金属が露出した状態で集塵電極板2に捕集を行わせた際の捕集効率は97.8%であったが、一例として、集塵電極板2に絶縁性の防汚化合物を塗布して防汚層40を形成した際の捕集効率は98.5%であり、捕集効率は0.7%向上した。また、防汚層40を設けない場合は、捕集されずに排気されてしまう粉塵の量、すなわち漏れ量(=100%−捕集効率)が2.2%であるのに対し、防汚層40を設けた場合は、漏れ量が1.5%に減少し、減少割合は0.7/2.2=31.8%となる。すなわち、防汚層40を設けたことで、電気集塵機1により捕集できない粉塵を31%以上減少させることができた。また、捕集効率の時間変化をみるため、連続して8時間運転を行ったが、捕集効率は低下しなかった。
1 電気集塵機
2 集塵電極板
9 荷電電極板
13 回転軸
14a 放電ピン(放電部)
14b 放電線(放電部)
40a、40b 防汚層
41 外周縁部

Claims (8)

  1. 含塵気流中の粉塵を捕集する金属製の集塵電極板と、
    駆動モータの回転力を受けて前記集塵電極板を回転させる回転軸と、
    前記集塵電極板と所定間隔を置いて対向するように配置された金属製の荷電電極板と、
    前記荷電電極板における前記含塵気流の上流側に配置された放電部と、を有し、
    前記集塵電極板の表面に、撥油性を有する防汚層が設けられ、
    前記放電部の放電により帯電し前記防汚層に付着した粉塵を、前記集塵電極板の回転による遠心力で除去する電気集塵機において、
    前記放電部は、前記集塵電極板の外周縁部と対向して配置されており、
    前記防汚層は、前記集塵電極板の表面における前記外周縁部を除く部分に設けられており、
    前記集塵電極板の前記外周縁部では、金属表面が露出している、ことを特徴とする電気集塵機。
  2. 前記防汚層は、絶縁体または半絶縁体からなることを特徴とする、請求項に記載の電気集塵機。
  3. 含塵気流中の粉塵を捕集する金属製の集塵電極板と、
    駆動モータの回転力を受けて前記集塵電極板を回転させる回転軸と、
    前記集塵電極板と所定間隔を置いて対向するように配置された金属製の荷電電極板と、
    前記荷電電極板における前記含塵気流の上流側に配置された放電部と、を有し、
    前記集塵電極板の表面に、撥油性を有する防汚層が設けられ、
    前記放電部の放電により帯電し前記防汚層に付着した粉塵を、前記集塵電極板の回転による遠心力で除去する電気集塵機において、
    前記防汚層は、導電体からなり、前記集塵電極板の表面の全域に設けられている、ことを特徴とする電気集塵機。
  4. 前記放電部は、前記荷電電極板から前記上流側に突出するように設けられた放電ピンあるいは尖塔状の放電刃であることを特徴とする、請求項1乃至のいずれかに記載の電気集塵機。
  5. 前記放電部は、前記荷電電極板の前記上流側の端縁と平行に配置された放電線であることを特徴とする、請求項1乃至のいずれかに記載の電気集塵機。
  6. 前記防汚層は、さらに撥水性を有していることを特徴とする、請求項1乃至のいずれかに記載の電気集塵機。
  7. 前記防汚層は、さらに親水性を有していることを特徴とする、請求項1乃至のいずれかに記載の電気集塵機。
  8. 前記防汚層は、さらに油を分解する光触媒を含むことを特徴とする、請求項1乃至のいずれかに記載の電気集塵機。
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