JP6966777B2 - 入力システム - Google Patents

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Description

本発明は、仮想空間に適した入力システムに関する。
近年、VR(Virtual Reality:仮想現実)技術の向上により、仮想空間において、現実空間では体験できない環境を容易に体験できる。このようなVR技術を教育分野に応用する研究が注目されている。教育現場では、個人の署名、インタラクティブ教材への回答、レポート作成など、文字入力手段が必要である。文字入力手段としてはキーボードが一般的であるが、仮想空間に没入するためにヘッドマウントディスプレイを装着すると、手元が視認できず、キーボードの操作が容易ではない。また、多人数になることが多い教育現場では、音声入力を使用できる場面が限られる。
そこで、Leap Motion(米国Leap Motion社製)やOculus Touch(米国Oculus社製)などの手の動きを認識できるデバイスを用いて、手書きによる文字入力を行うことが考えられる。特許文献1には、同様のデバイスを用いて、指又はペン型デバイス等のポインタの移動軌跡を検出する空間手書き入力システムが開示されている。
特開2016−110249号公報
ところで、Leap Motion等のデバイスを用いて手書き文字を入力するためには、文字描画の開始及び停止を指定する必要がある。例えば、ボタンや特別なジェスチャによって文字描画の開始及び停止を指定する方法が考えられるが、ストロークごとに行うことは面倒である。
これに対して、特許文献1では、実空間に仮想平面を設定し、デバイスを用いて仮想平面とポインタとの仮想的な接触を検出することによって文字描画を実現している。特許文献1の仮想平面はユーザに視認できないため、GUI(Graphical User Interface)画面には、ポインタの動きに追従した文字描画をリアルタイムに表示するとともに、仮想平面とポインタとの距離を示すためのインジケータを表示している。インジケータの色を距離に応じて変化させることで、ユーザは、仮想平面とポインタとの距離を視覚的に把握することができる。しかしながら、ヘッドマウントディスプレイを装着した状態では、現実世界から得られる感覚情報が極端に少なく、インジケータの色の情報だけでは手書き文字を入力することは容易ではないと推測される。特に、仮想平面にポインタが接触していることをユーザが触覚で感じることができないため、従来のタッチパネルとの操作感との乖離が大きい。従って、特許文献1のシステムを仮想空間に適用した場合、慣れるまでに多大な時間を要し、容易に手書きの文字を入力することはできない。
本発明は、前述した問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすることは、仮想空間に適用しても、容易に手書きの文字を入力することが可能な入力システムを提供することである。
前述した目的を達成するための本発明は、平面を有する操作板と、前記操作板の位置情報及び姿勢情報並びに現実空間における位置を指し示す指示体の位置情報及び姿勢情報を計測する計測装置と、前記計測装置から出力されるデータに基づいて、前記指示体による入力を制御する制御装置と、前記制御装置による制御結果を表示する表示装置と、を備え、前記制御装置は、前記操作板の位置情報及び姿勢情報に基づいて前記操作板の動きに追従する仮想操作板を前記表示装置に表示させる仮想操作板表示制御手段と、前記指示体の位置情報及び姿勢情報に基づいて前記指示体の動きに追従するカーソルを前記表示装置に表示させるカーソル表示制御手段と、前記操作板の位置情報及び姿勢情報並びに前記指示体の位置情報及び姿勢情報に基づいて、前記指示体が予め定められた接触判定空間内か否かを判定し、前記指示体が前記接触判定空間内の場合、前記指示体の位置を示す座標を前記仮想操作板上に正射影して接触位置とする接触判定手段と、を備え、前記指示体がユーザの指の場合において、前記計測装置は、前記指の腹における複数の計測点の位置情報を計測し、前記接触判定手段は、複数の前記計測点の少なくとも1つが前記接触判定空間内である場合、前記指示体と前記操作板とが接触していると判定し、複数の前記計測点の中で予め定められた単一の前記計測点の座標を前記指示体の位置を示す座標とすることを特徴とする入力システムである。本発明によれば、ユーザは、仮想操作板とカーソルを表示装置で確認できるので、操作板や指示体を直接視認できなくても、容易に操作板に指示体を接触させることができる。また、物理的な平面を有する操作板に指示体を接触させるので、ユーザは、従来のタッチパネルと同様の操作感で利用することができる。従って、仮想空間に適用しても、すぐに操作に慣れることができ、容易に手書きの文字を入力することが可能である。また、手書き文字を入力している途中に無意識に指や操作板が傾いたとしても、実際に描画される位置と、ユーザが描画されるであろうと想定している位置が一致し、違和感なく手書き文字を入力することができる。
本発明における前記制御装置は、前記接触判定手段によって判定される前記接触位置が前記仮想操作板上の描画領域の場合、指定される複数の頂点に基づいて前記仮想操作板上に描画される描画オブジェクトを生成し、前記描画オブジェクトを前記表示装置に表示させる描画オブジェクト表示制御手段、を更に備え、前記描画オブジェクト表示制御手段は、前記指示体の位置を示す点を前記描画オブジェクトの頂点とし、グローバル座標で前記描画オブジェクトを表示させる第1モードと、前記接触位置を示す点を前記描画オブジェクトの頂点とし、前記仮想操作板の中心位置を原点とするローカル座標で前記描画オブジェクトを表示させる第2モードと、を有するようにしても良い。これによって、グローバル座標に直接文字等を描画したい場合や、現実世界では描くことができない奥行きのある文字等を描画したい場合に適している第1モードと、仮想操作板に文字等を固定したい場合や、現実空間と同様の間隔で文字等を描画したい場合に適している第2モードの両方を利用することができる。
また、本発明における前記描画オブジェクト表示制御手段は、前記第2モードにおいて、前記ローカル座標で前記描画オブジェクトを表示させることを解除し、前記グローバル座標で前記描画オブジェクトを表示させるようにしても良い。これによって、仮想的な付箋紙を実現することができる。
また、例えば、本発明における前記計測装置は、磁気式の3次元位置計測装置であって、制御部と、磁界を発生させるトランスミッタと、磁界の変化を受ける第1レシーバ及び第2レシーバとを含み、前記第1レシーバは、前記指示体に取り付けられ、前記第2レシーバは、前記操作板に取り付けられ、前記制御部は、前記トランスミッタに対する前記第1レシーバ及び前記第2レシーバの相対的な位置情報及び姿勢情報を計測し、前記グローバル座標は、前記トランスミッタの中心位置を原点とする。これは、本発明の具体的な構成例の一つである。
本発明により、仮想空間に適用しても、容易に手書きの文字を入力することが可能な入力システムを提供することができる。
入力システムの概要を示す模式図 仮想画面の一例 メインビューの方向の補正を説明する図 較正用スタイラス及び計測点標識の模式図 操作板のキャリブレーションの流れを示すフローチャート 操作板のキャリブレーションを説明する図 示指のキャリブレーションの流れを示すフローチャート 示指のキャリブレーションを説明する図 計測点P0〜P3のローカル座標への変換を説明する図 接触判定処理の流れを示すフローチャート 接触判定処理を説明する図 第1のモードにおける描画オブジェクトの表示処理の流れを示すフローチャート 第1のモードにおける描画オブジェクトの表示例 第2のモードにおける描画オブジェクトの表示処理の流れを示すフローチャート 第2のモードにおける描画オブジェクトの表示例 描画オブジェクトの切り離し処理の流れを示すフローチャート 描画オブジェクトの切り離し処理の表示例
以下図面に基づいて、本発明の実施形態を詳細に説明する。本実施形態における入力システム1は、指示体によって手書きの文字等を入力するシステムであり、特に、仮想空間における入力に適している。指示体は、ユーザの指やスタイラスペン等が挙げられるが、現実空間における位置を指し示すことが可能であれば良い。本実施形態では、指示体としてユーザの手の指、特に、示指(人差し指とも言う。)を例にして説明する。
<入力システム1の概要>
図1を参照すると、入力システム1は、平面である表面2aを有する操作板2と、操作板2の位置情報及び姿勢情報並びに指示体としてのユーザ10の示指11の位置情報及び姿勢情報を計測する計測装置3と、計測装置3から出力されるデータに基づいて示指11による入力を制御する制御装置4と、制御装置4による制御結果を表示する表示装置5と、を備える。また、入力システム1は、システムの較正作業に用いる較正用スタイラス7及び計測点標識8を備える。
操作板2は、例えばアクリル製の薄板であり、示指11を表面2aに当接させて文字や図形等を手書きするために用いられる。本実施の形態では、操作板2は、表面2aの長辺が300mm、短辺が200mm、厚さが3mmである。操作板2はアクリル製に限定されるものではなく、樹脂製、木製、ガラス製、高剛性の紙製であっても良い。また、操作板2の表面2aにはフィルムや薄い紙が貼られても良い。
計測装置3は、操作板2や示指11の位置情報及び姿勢情報を計測することが可能であれば良い。位置情報は、3次元空間のX座標、Y座標及びZ座標であり、姿勢情報は、X軸周り、Y軸周り及びZ軸周りの回転角である。本実施形態における計測装置3は、磁気式の3次元位置計測装置であり、制御部3a、磁界を発生させるトランスミッタ3b、及び磁界の変化を受ける第1レシーバ3c〜第3レシーバ3eを含む。制御部3aは、トランスミッタ3bや第1レシーバ3c〜第3レシーバ3eとデータの送受信が可能に接続される。制御部3aは、トランスミッタ3bに対する第1レシーバ3c〜第3レシーバ3eの相対的な位置情報及び姿勢情報を計測し、そのデータを制御装置4に出力する。本実施形態では、制御部3aとトランスミッタ3bや第1レシーバ3c〜第3レシーバ3eとは有線によって接続されるが、無線によって接続されても良く、接続形態は特に限定されるものではない。
トランスミッタ3bは、例えば机9に設置され、入力システム1が稼働している間は設置位置が固定されている。第1レシーバ3cは、指示体としての示指11に取り付けられる。第2レシーバ3dは、操作板2に取り付けられる。第3レシーバ3eは、較正用スタイラス7に取り付けられる。
計測装置3としては、例えば、POLHEMUS社製のLIBERTYを用いることができる。LIBERTYの場合、データレートは最大240Hz、位置分解能は0.0038mm、位置精度は0.76mm、回転角分解能は0.0012deg、回転角精度は0.15degである。
制御装置4は、CPU(Central Processing Unit)、主記憶メモリ及び補助記憶装置等を備えるPC(Personal Computer)やサーバである。制御装置4は、計測装置3の制御部3a、表示装置5及びトラッキングカメラ6とデータの送受信ができるように接続される。本実施形態ではUSB(Universal Serial Bus)ケーブルによって他の装置と接続されるが、無線によって接続されても良く、接続形態は特に限定されるものではない。
本実施形態における表示装置5は、VR技術による立体的な映像を表示することが可能なヘッドマウントディスプレイである。表示装置5は、ユーザ10の頭部に装着される。トラッキングカメラ6は、表示装置5の位置情報及び姿勢情報を計測するカメラである。トラッキングカメラ6は、1台だけ設置しても良いし、2台設置しても良い。制御装置4は、トラッキングカメラ6から出力されるデータに基づいて、表示装置5に表示される映像の視線方向であるメインビューViを、ユーザ10の現実の視線に合致させる。
<仮想画面50>
図2は、VR技術によって生成される仮想画面50の一例を示している。図2(a)は、メインビューViから見た仮想画面50を示し、図2(b)は、仮想画面50に表示されるカーソル51を示し、図2(c)は、仮想画面50に表示される仮想操作板52を示している。
カーソル51は、示指11の動きに追従する仮想空間上のオブジェクトである。本実施の形態では、計測装置3は、示指11の位置情報及び姿勢情報として、4カ所の計測点のデータを計測する。図2(b)に示す例では、カーソル51として4カ所の計測点に対応する4個の球状のオブジェクトが図示されている。但し、計測点は4カ所よりも少なくても良いし、多くても良い。また、カーソル51の形状は、球状に限らず、一般的なマウスポインタのように矢印の形状でも良いし、他の形状でも良い。また、制御装置4は、カーソル51として、全ての計測点に対応するオブジェクトを仮想画面50に表示させなくても良い。例えば、制御装置4は、カーソル51として、複数の計測点の中で予め定められた1箇所の計測点に対応する1個のオブジェクトを仮想画面50に表示させても良い。
仮想操作板52は、操作板2の動きに追従するオブジェクトであり、操作板2と同じ大きさである。仮想操作板52は、ユーザ10が示指11によって文字や図形等を描画する領域である描画領域57と、ボタンが配置される領域であるボタン領域58と、を含む。示指11によって描画領域57に手書きの文字や図形等が描画されると、制御装置4は、手書きの文字や図形等に対応するオブジェクト(以下、「描画オブジェクト」と表記する。)を仮想画面50に表示させる。描画オブジェクトは、示指11によって指定される複数の頂点に基づいて仮想操作板52上に描画される。
RESETボタン58aは、描画オブジェクトの表示を解除するためのボタンである。PUTボタン58bは、描画オブジェクトを仮想操作板52から切り離すためのボタンである。ユーザ10は、PUTボタン58bの機能によって、仮想空間内の任意の位置に、あたかも付箋を貼るように描画オブジェクトを配置させることが可能となる。色指定ボタン58cは、描画オブジェクトの色を指定するためのボタンである。尚、ボタンの種類はこれらに限定されない。例えば、ボタン領域58には、描画オブジェクトの表示モードを切り替えるSWITCHボタンや、描画オブジェクトの一部を構成する直前のストロークのみを取り消すUNDOボタン等が配置されても良い。
図2(a)には、カーソル51及び仮想操作板52の他に、示指11に取り付けられる第1レシーバ3cに対応するオブジェクトである仮想第1レシーバ53、操作板2に取り付けられる第2レシーバ3dに対応するオブジェクトである仮想第2レシーバ54、較正用スタイラス7に取り付けられる第3レシーバ3eに対応するオブジェクトである仮想第3レシーバ55、及びトランスミッタ3bに対応するオブジェクトである仮想トランスミッタ56も図示されている。但し、これらのオブジェクトは、仮想画面50に表示されても良いし、表示されなくても良い。
<入力システム1のグローバル座標系>
本実施形態の入力システム1では、現実空間で位置が固定されているトランスミッタ3bの中心位置を原点とした座標系をグローバル座標系とする。
<メインビューViの方向の補正>
現実空間の座標系の原点は、トランスミッタ3bの中心位置にあり、表示装置5によって表示される仮想空間の座標系の原点は、トラッキングカメラ6の位置(2台の場合、どちらを原点とするか予め指定しておく。)にある。この原点の位置のずれによって、メインビューViから得られるユーザ10の視線方向がずれてしまうため、制御装置4は、メインビューViの方向の補正を行う。
図3は、メインビューViの方向の補正を説明する図である。PTrはトランスミッタ3bの中心位置とし、PCaはPTrを原点としたグローバル座標系におけるトラッキングカメラ6の位置とし、PViはトラッキングカメラ6の位置PCaを原点としたローカル座標系におけるメインビューViの方向とする。このとき、補正後のメインビューViの方向をP’Viとすると、制御装置4は、式(1)によってメインビューViの方向の補正を行う。
Figure 0006966777
<較正用の道具>
入力システム1を利用するためには、操作板2や示指11の位置合わせのための較正作業が必要となる。図4(a)は較正用スタイラス7の模式図、図4(b)は計測点標識8の模式図である。
較正用スタイラス7は、棒状の本体71と、本体71の端部に形成される円錐形状の尖部72とを有し、第3レシーバ3eが取り付けられる。第3レシーバ3eは、本体71を挟んで尖部72と対向する位置に取り付けられる。尖部72の先端73が、計測装置3による計測対象となる点である。
計測点標識8は、示指11の腹における複数の計測点を計測するために用いられる目印8a〜8dが付されたものである。目印8a〜8dは、同一直線上に配置される。本実施の形態では、目印8a〜8dは円形であって、互いに等間隔に配置される。計測点標識8は、布や紙などの薄いものに目印8a〜8dを付し、机9の平らな場所に固定したものであっても良いし、机9の平らな場所に直接シール等によって目印8a〜8dを付したものであっても良い。目印8a〜8dの数は、計測点の数と一致する。本実施の形態では、示指11について4カ所の計測点を計測するので、目印8a〜8dの数を4個としている。但し、計測点の数は限定されるものではない。また、目印8a〜8dの形状は円形に限らず、楕円形であっても良いし、多角形であっても良いし、その他の図形であっても良い。
<操作板2のキャリブレーション>
仮想操作板52を生成するための操作板2のキャリブレーションでは、操作板2と較正用スタイラス7を用いる。図5は操作板2のキャリブレーションの流れを示すフローチャート、図6は操作板2のキャリブレーションを説明する図である。図6におけるA0〜A9が操作板2の計測点である。A0は、操作板2の表面2aの中心点である。A1は、A0を通り、操作板2の長辺2bに平行な直線上の点である。A2〜A9は、操作板2の表面2a上の任意の点である。
図5に示すように、計測装置3は計測点A0〜A9を計測する(ステップS1)。具体的には、各計測点A0〜A9に較正用スタイラス7の先端73が触れている状態で、制御部3aが、トランスミッタ3bに対する第3レシーバ3eの相対的な位置情報及び姿勢情報を計測し、そのデータを制御装置4に出力する。このように計測される計測点A0〜A9は、トランスミッタ3bを原点とするグローバル座標である。
次に、制御装置4は、ステップS1において計測される計測点A0〜A9の座標を、操作板2に固定される第2レシーバ3dを原点とするローカル座標に変換する(ステップS2)。トランスミッタ3bを原点とするグローバル座標における各A点の位置をA(k=0〜9)とし、第2レシーバ3dの位置をrak、姿勢情報から作成される回転行列をRakとすると、第2レシーバ3dの位置rakを原点とする各A点の位置Aa→kは、式(2)によって算出される。
Figure 0006966777
式(2)によって算出されるAa→0が仮想操作板52の中心位置であり、以後、Aa→pとする。
次に、制御装置4は、仮想操作板52の姿勢を決定する回転行列を作成する(ステップS3)。仮想操作板52の姿勢を決定するためには、各回転軸を設定する必要がある。そのため、制御装置4は、点群データAa→kを特異値分解にかけ、点群から得られる面に直交するベクトルを算出し、これをベクトルVとする。次に、制御装置4は、Vと中心位置Aa→pからAa→1に向かうベクトルVp1の外積から回転軸となるベクトルVを算出する。更に、制御装置4は、VとVの外積から回転軸となるベクトルVを算出する。
Figure 0006966777
制御装置4は、算出されるV、V、VがそれぞれX成分の回転軸、Y成分の回転軸、Z成分の回転軸になるように、Aa→pを原点とする仮想操作板52の姿勢を示す回転行列Ra→pを設定する。その際、制御装置4は、V、V、Vを単位ベクトルに正規化してから、回転行列Ra→pを設定する。
Figure 0006966777
制御装置4は、現在時刻nにおける仮想操作板52の中心位置A(n)と姿勢を示す回転行列R(n)を、第2レシーバ3dの現在時刻nにおける位置r(n)及び回転行列R(n)と、予め計測されるキャリブレーションデータである中心位置Aa→p及び回転行列Ra→pから、式(7)及び式(8)に従って算出する。
Figure 0006966777
そして、制御装置4は、式(7)及び式(8)に従って算出される中心位置A(n)及び回転行列R(n)に基づいて、現実空間における操作板2とリンクする仮想操作板52をグローバル座標に生成し(ステップS4)、仮想操作板52を仮想画面50に表示させる。このように、制御装置4は、操作板2の位置情報及び姿勢情報に基づいて操作板2の動きに追従する仮想操作板52を表示装置5に表示させる仮想操作板表示制御手段を備える。
<示指11のキャリブレーション>
カーソル51を生成するための示指11のキャリブレーションでは、計測点標識8と較正用スタイラス7を用いる。図7は示指11のキャリブレーションの流れを示すフローチャート、図8は示指11のキャリブレーションを説明する図である。図8(a)に示すように、ユーザ10の示指11の計測点P0〜P3は、示指11の腹12である。また、図8(b)に示すように、ユーザ10の示指11の爪15上には、第1レシーバ3cが固定されている。
図8に示すように、計測装置3は、計測点標識8の目印8a〜8dの位置M(i=0、1、2、3)を計測する(ステップS11)。具体的には、図4に示す計測点標識8の目印8a〜8dに較正用スタイラス7の先端73が触れている状態で、制御部3aが、トランスミッタ3bに対する第3レシーバ3eの相対的な位置情報及び姿勢情報を計測し、そのデータを制御装置4に出力する。制御装置4は、制御部3aから得られるデータに基づいて、トランスミッタ3bを原点とするグローバル座標で計測された目印8a〜8dの位置Mを算出する。
次に、計測装置3は、計測点標識8の目印8a〜8dと示指11の腹12の計測点P0〜P3がそれぞれ重なる4パターンの状態において、第1レシーバ3cの位置rfi(i=0、1、2、3)及び姿勢情報Rfi(i=0、1、2、3)を計測する(ステップS12)。
図8(a)に示すように、計測点P0は、示指11の指紋13のほぼ中心である。計測点P1〜P3は、計測点P0から示指11の先端14までの間をほぼ等間隔に4分割する点である。図8(b)に示すように、計測点P0の計測では、ユーザ10が示指11の計測点P0を計測点標識8の目印8aに重なるように触れている状態で静止すると、制御部3aが、トランスミッタ3bに対する第1レシーバ3cの相対的な位置rf0及び姿勢情報Rf0を計測し、そのデータを制御装置4に出力する。同様に、計測点P1〜P3の計測では、それぞれ、ユーザ10が示指11の計測点P1〜P3を計測点標識8の目印8b〜8dに重なるように触れている状態で静止すると、制御部3aが、トランスミッタ3bに対する第1レシーバ3cの位置rf1〜rf3及び姿勢情報Rf1〜Rf3を計測し、そのデータを制御装置4に出力する。
次に、制御装置4は、グローバル座標における示指11の計測点P0〜P3の位置P(i=0、1、2、3)を、第1レシーバ3cを原点とするローカル座標に変換する(ステップS13)。
図9は、計測点P0〜P3のローカル座標への変換を説明する図である。図9に示すように、制御装置4は、第1レシーバ3cを原点とする示指11の計測点P0〜P3の位置Pf→i(i=0、1、2、3)を式(9)に従って算出する。ここで、ステップS12において、計測装置3は、計測点標識8の目印8a〜8dと示指11の計測点P0〜P3が重なる状態で、第1レシーバ3cの位置rf0〜rf3及び姿勢情報Rf0〜Rf3を計測していることから、グローバル座標における示指11の計測点P0〜P3の位置Pは、ステップS11において計測される計測点標識8の目印8a〜8dの位置Mと同一とみなす。従って、制御装置4は、目印8a〜8dの位置Mを式(9)のPに代入し、Pf→iを算出する。
Figure 0006966777
制御装置4は、現在時刻nにおける計測点P0〜P3の位置P(n)(i=0、1、2、3)を、第1レシーバ3cの現在時刻nにおける位置r(n)及び回転行列R(n)と予め計測されるキャリブレーションデータである位置Pf→iから、式(10)に従って算出する。
Figure 0006966777
そして、制御装置4は、式(10)に従って算出される計測点P0〜P3の位置P(n)に基づいて、現実空間における示指11とリンクするカーソル51をグローバル座標に生成し(ステップS14)、カーソル51を仮想画面50に表示させる。このように、制御装置4は、指示体としての示指11の位置情報及び姿勢情報に基づいて示指11の動きに追従するカーソル51を表示装置5に表示させるカーソル表示制御手段を備える。
尚、ステップS11の計測処理は、ユーザ10とは無関係に実行し、計測結果をどのユーザ10に対しても利用できる。一方、ステップS12の計測処理は、入力システム1を利用するユーザ10が変更される度に実行する。
較正用スタイラス7を用いて直接的に計測点P0〜P3を計測するのではなく、計測点標識8を用いて間接的に計測点P0〜P3を計測する理由は、較正用スタイラス7の先端73を示指11の腹12に押し当てると、示指11の腹12が過度に凹んでしまい、計測誤差が大きくなってしまうためである。計測点標識8を用いて、示指11の腹12が平らな面に触れている状態で計測することによって、示指11の腹12がほとんど歪みのない状態で計測することができ、計測誤差を小さくすることができる。尚、示指11の腹12が完全に歪みのない状態で計測するためには、例えばレーザー計測によって示指11の腹12の形状を計測しても良い。
<示指11と操作板2との接触判定>
入力システム1におけるユーザ10の入力動作は、操作板2の表面2aを示指11で触れたり、滑らせたりすることである。制御装置4は、この入力動作を検出するために、示指11と操作板2との接触判定を行う。図10は、接触判定処理の流れを示すフローチャート、図11は接触判定処理を説明する図である。
図10に示すように、制御装置4は、複数の計測点P0〜P3のうち少なくとも1つが、予め定められた接触判定空間内か否か判定する(ステップS21)。接触判定空間内の場合(ステップS21のYes)、制御装置4は、示指11と操作板2との接触が開始していると判定し、ステップS22に進む。接触判定空間外の場合(ステップS21のNo)、制御装置4は、ステップS21を繰り返す。
制御装置4は、現在時刻nにおいて、仮想操作板52の中心位置A(n)を原点としたローカル座標における各計測点P0〜P3の位置Pp→i(n)を、式(11)に従って算出し、このPp→i(n)が接触判定空間内か否かを判定する。
Figure 0006966777
図11(a)では接触判定空間21のX軸及びZ軸方向の範囲を二点鎖線で示し、図11(b)では接触判定空間21のY軸方向の範囲を二点鎖線で示している。図11(a)に示すように、接触判定空間21のX軸及びZ軸方向の範囲は、操作板2の中心を原点としたとき、X軸の正の方向に100mm、X軸の負の方向に100mm、Z軸の正の方向に150mm、Z軸の負の方向に150mmであり、操作板2の表面2aと同一の範囲である。また、図11(b)に示すように、接触判定空間21のY軸方向の範囲は、正の方向に1mm、負の方向に4mmである。これは、操作板2に触れることで示指11が変形することと、計測装置3の位置精度を考慮して設定している。尚、制御装置4は、第1レシーバ3cが操作板2の表面2a側に位置するか、又はその反対の面側に位置するかによって、操作板2のどちらの面に示指11が接触しているのかを判定することが可能である。
図11(a)に示すように、仮想操作板52の描画領域57に対応する操作板2の描画領域22のZ軸方向の範囲は、−150mm〜100mmである。また、仮想操作板52のボタン領域58に対応する操作板2のボタン領域23のZ軸方向の範囲は、100mm〜150mmである。X軸方向及びY軸方向は、接触判定空間21と同様である。
次に、制御装置4は、計測点P2の座標を仮想操作板52の平面上に正射影し、現在時刻nにおける接触位置Tとし、主記憶メモリに記憶する(ステップS22)。仮想操作板52の中心位置A(n)を原点としたローカル座標における計測点P2の座標をPp→2(n)=(Xp→2(n)、Yp→2(n)、Zp→2(n))とすると、接触位置Tは、次式(12)によって算出される。
Figure 0006966777
従来のタッチパネルで指によって手書き文字を入力する場合、指とタッチパネルが接触している領域の重心を接触位置としていることが多いが、この手法では、実際に描画される位置と、ユーザが描画されるであろうと想定している位置にずれが生じ易い。これは、指で手書き文字を入力している途中、無意識に指が傾いたり、指の押し当て具合が変わったりして、指とタッチパネルが接触している領域が変化することが影響すると考えられる。本実施の形態では、この問題を解決するために、図11(b)に示すように、複数の計測点P0〜P3の中で予め定められた単一の計測点P2を接触位置Tに固定している。これによって、手書き文字を入力している途中に無意識に示指11や操作板2が傾いたとしても、実際に描画される位置と、ユーザが描画されるであろうと想定している位置が一致し、違和感なく手書き文字を入力することができる。このように、接触位置Tを示指11の腹12の特定部位に固定することは、タッチパネルでは実現することができず、本実施形態の入力システム1特有の機能である。尚、計測点P0〜P3のうち計測点P2を接触位置Tとした理由は、測定実験を行った結果、P2を集中的に触れている人が多く、かつ最初にP2から触れる人が多いという知見が得られたことによる。
次に、制御装置4は、最初の接触位置Tが仮想操作板52上のどの領域内かを判定する(ステップS23)。描画領域57の場合(ステップS23の「描画領域57」)、制御装置4は、ステップS24の描画オブジェクトの表示処理を実行する。描画オブジェクトの表示処理については後述する。ボタン領域58の場合(ステップS23の「ボタン領域58」)、制御装置4は、ステップS25に進む。
ステップS25では、制御装置4は、計測点P0〜P3の全てが接触判定空間21外か否かを判定する。全てが接触判定空間21外になると(ステップS25のYes)、制御装置4は、示指11と操作板2との接触が終了していると判定し、ボタン領域58の種類に応じてステップS26〜S28のいずれかのイベントを発生させる。制御装置4は、RESETボタン58aであれば描画オブジェクトの表示を解除し(ステップS26)、PUTボタン58bであれば描画オブジェクトを仮想操作板52から切り離す描画オブジェクトの切り離し処理(詳細は後述する。)を実行し(ステップS27)、色指定ボタン58cであれば描画オブジェクトの色を指定された色に設定する(ステップS28)。示指11と操作板2との接触が終了していると判定した後、ボタン領域58の種類ごとに決められたイベントを発生させる理由は、チャタリングを防止するためである。
このように、制御装置4は、操作板2の位置情報及び姿勢情報並びに指示体としての示指11の位置情報及び姿勢情報に基づいて、示指11が予め定められた接触判定空間21内か否かを判定し、示指11が接触判定空間21内の場合、示指11の位置を示す座標を仮想操作板52上に正射影して接触位置Tとする接触判定手段を備える。
特に、本実施の形態では、計測装置3は、示指11の腹12における複数の計測点P0〜P3の位置情報を計測し、接触判定手段は、複数の計測点P0〜P3の少なくとも1つが接触判定空間21内である場合、示指11と操作板2とが接触していると判定し、複数の計測点P0〜P3の中で予め定められた単一の計測点P2の座標を仮想操作板52の平面上に正射影して接触位置Tとする。
<描画オブジェクトの表示処理>
制御装置4は、接触位置Tが仮想操作板52上の描画領域57の場合、描画オブジェクトを生成し、描画オブジェクトを表示装置5に表示させる描画オブジェクト表示制御手段を備える。特に、本実施の形態では、描画オブジェクト表示制御手段として2つのモードが存在する。第1のモードでは、制御装置4は、示指11の位置を示す点を描画オブジェクトの頂点とし、グローバル座標で描画オブジェクトを表示させる。第2のモードでは、制御装置4は、接触位置Tを示す点を描画オブジェクトの頂点とし、仮想操作板52の中心位置A(n)を原点とするローカル座標で描画オブジェクトを表示させる。
図12は第1のモードにおける描画オブジェクトの表示処理の流れを示すフローチャートである。図12に示すように、制御装置4は、グローバル座標に固定される描画オブジェクト59を生成する(ステップS31)。次に、制御装置4は、グローバル座標で現在時刻nにおける計測点P2の位置P(n)を取得する(ステップS32)。次に、制御装置4は、ステップS32において取得されるP(n)を描画オブジェクト59の頂点に追加し、追加した順に頂点同士を結ぶ線を表示装置5に表示させる(ステップS33)。次に、制御装置4は、計測点P0〜P3の全てが接触判定空間21外か否か判定する(ステップS34)。接触判定空間21外ではない場合(ステップS34のNo)、制御装置4は、ステップS32から繰り返す。接触判定空間21外の場合(ステップS34のYes)、制御装置4は、示指11と操作板2との接触が終了していると判定し、処理を終了する。
図13は、第1のモードにおける描画オブジェクトの表示例である。図13(a)は正面から見た場合の表示例、図13(b)は左側面から見た場合の表示例である。図13(a)を参照すると、「秋田」という文字の描画オブジェクト59が、仮想操作板52と無関係に表示されていることが分かる。これは、第1のモードでは、描画オブジェクト59の頂点、すなわち手書きの文字や図形等を描画するインクの射出口として、グローバル座標における計測点P2の位置P(n)を用いているためである。また、図13(b)を参照すると、「秋田」という文字の描画オブジェクト59の奥行きにばらつきがあることが分かる。これは、ユーザ10が操作板2を左手に持ちながら、右手の示指11によって操作板2に手書きの文字や図形等を描画する場合、描画中に操作板2の位置や姿勢がずれ易いので、計測点P2の位置P(n)が操作板2の奥行き方向にばらつき、その結果として描画オブジェクト59の奥行きにもばらつきが生じるためである。第1のモードは、グローバル座標に直接文字等を描画したい場合や、現実世界では描くことができない奥行きのある文字等を描画したい場合に適している。
図14は第2のモードにおける描画オブジェクトの表示処理の流れを示すフローチャートである。図14に示すように、制御装置4は、仮想操作板52の中心位置A(n)を原点とするローカル座標に固定される描画オブジェクト59を生成する(ステップS41)。次に、制御装置4は、仮想操作板52の中心位置A(n)を原点とするローカル座標で現在時刻nにおける接触位置T(n)を取得する(ステップS42)。次に、制御装置4は、ステップS42において取得されるT(n)を描画オブジェクト59の頂点に追加し、追加した順に頂点同士を結ぶ線を表示装置5に表示させる(ステップS43)。次に、制御装置4は、計測点P0〜P3の全てが接触判定空間21外か否か判定する(ステップS44)。接触判定空間21外ではない場合(ステップS44のNo)、制御装置4は、ステップS42から繰り返す。接触判定空間21外の場合(ステップS44のYes)、制御装置4は、示指11と操作板2との接触が終了していると判定し、処理を終了する。
図15は、第2のモードにおける描画オブジェクトの表示例である。図15(a)は正面から見た場合の表示例、図15(b)は左側面から見た場合の表示例である。図15(a)を参照すると、「秋田」という文字の描画オブジェクト59が、仮想操作板52に張り付くように表示されていることが分かる。これは、第2のモードでは、描画オブジェクト59の頂点、すなわち手書きの文字や図形等を描画するインクの射出口として、仮想操作板52の中心位置A(n)を原点とするローカル座標における接触位置T(n)を用いているためである。また、図15(b)を参照すると、仮想操作板52に対する描画オブジェクト59の奥行きのばらつきがないことが分かる。第2のモードは、仮想操作板52に文字等を固定したい場合や、現実空間と同様の間隔で文字等を描画したい場合に適している。
第2のモードでは、図10のステップS27における描画オブジェクトの切り離し処理を実行することができる。図16は、描画オブジェクトの切り離し処理の流れを示すフローチャートである。
図16に示すように、制御装置4は、接触位置TがPUTボタン58bと判定したときの仮想操作板52の中心位置A(n)及び回転行列R(n)を取得する(ステップS51)。次に、制御装置4は、仮想操作板52に係るローカル座標、すなわち仮想操作板52の中心位置A(n)を原点とするローカル座標への描画オブジェクト59の固定を解除する(ステップS52)。そして、制御装置4は、ステップS51において取得される仮想操作板52の中心位置A(n)及び回転行列R(n)に基づいて、描画オブジェクト59のグローバル座標における位置及び姿勢を設定する(ステップS53)。
図16に示す処理によって、それまで仮想操作板52に張り付くように表示されていた描画オブジェクト59は、接触位置TがPUTボタン58bと判定したときの状態でグローバル空間にそのまま残され、仮想操作板52と切り離されて表示される。このような表示態様は、ユーザにとっては、あたかも、文字が書かれた付箋紙を仮想操作板52から剥がし、グローバル空間にその付箋紙を貼り付けるように感じられる。このように、制御装置4が備える描画オブジェクト表示制御手段は、第2モードにおいて、仮想操作板52の中心位置A(n)を原点とするローカル座標で描画オブジェクト59を表示させることを解除し、グローバル座標で描画オブジェクト59を表示させることによって、仮想的な付箋紙を実現している。
図17は、描画オブジェクトの切り離し処理の表示例である。図17(a)は制御装置4によって接触位置TがPUTボタン58bと判定されたときの表示例、図17(b)は図17(a)の状態から仮想操作板52の位置を動かしたときの表示例である。図17(a)と図17(b)を比較すると、仮想操作板52に張り付くように表示されていた描画オブジェクト59が、仮想操作板52と切り離されて表示されていることが分かる。
以上の通り、入力システム1では、ユーザ10は、仮想操作板52とカーソル51を仮想空間で確認できるので、操作板2や指示体を直接視認できなくても、容易に操作板2に指示体を接触させることができる。また、物理的な平面を有する操作板2に指示体を接触させるので、従来のタッチパネルと同様の操作感で利用することができる。従って、仮想空間に適用しても、すぐに操作に慣れることができ、容易に手書きの文字を入力することが可能である。
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る入力システム等の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1………入力システム
2………操作板
3………計測装置
3a………制御部
3b………トランスミッタ
3c………第1レシーバ
3d………第2レシーバ
3e………第3レシーバ
4………制御装置
5………表示装置
6………トラッキングカメラ
7………較正用スタイラス
8………計測点標識
9………机
10………ユーザ
11………示指
21………接触判定空間
50………仮想画面
51………カーソル
52………仮想操作板
57………描画領域
58………ボタン領域
58a………RESETボタン
58b………PUTボタン
58c………色指定ボタン
59………描画オブジェクト

Claims (4)

  1. 平面を有する操作板と、
    前記操作板の位置情報及び姿勢情報並びに現実空間における位置を指し示す指示体の位置情報及び姿勢情報を計測する計測装置と、
    前記計測装置から出力されるデータに基づいて、前記指示体による入力を制御する制御装置と、
    前記制御装置による制御結果を表示する表示装置と、
    を備え、
    前記制御装置は、
    前記操作板の位置情報及び姿勢情報に基づいて前記操作板の動きに追従する仮想操作板を前記表示装置に表示させる仮想操作板表示制御手段と、
    前記指示体の位置情報及び姿勢情報に基づいて前記指示体の動きに追従するカーソルを前記表示装置に表示させるカーソル表示制御手段と、
    前記操作板の位置情報及び姿勢情報並びに前記指示体の位置情報及び姿勢情報に基づいて、前記指示体が予め定められた接触判定空間内か否かを判定し、前記指示体が前記接触判定空間内の場合、前記指示体の位置を示す座標を前記仮想操作板上に正射影して接触位置とする接触判定手段と、
    を備え
    前記指示体がユーザの指の場合において、
    前記計測装置は、前記指の腹における複数の計測点の位置情報を計測し、
    前記接触判定手段は、複数の前記計測点の少なくとも1つが前記接触判定空間内である場合、前記指示体と前記操作板とが接触していると判定し、複数の前記計測点の中で予め定められた単一の前記計測点の座標を前記指示体の位置を示す座標とする
    ことを特徴とする入力システム。
  2. 前記制御装置は、
    前記接触判定手段によって判定される前記接触位置が前記仮想操作板上の描画領域の場合、指定される複数の頂点に基づいて前記仮想操作板上に描画される描画オブジェクトを生成し、前記描画オブジェクトを前記表示装置に表示させる描画オブジェクト表示制御手段、
    を更に備え、
    前記描画オブジェクト表示制御手段は、前記指示体の位置を示す点を前記描画オブジェクトの頂点とし、グローバル座標で前記描画オブジェクトを表示させる第1モードと、前記接触位置を示す点を前記描画オブジェクトの頂点とし、前記仮想操作板の中心位置を原点とするローカル座標で前記描画オブジェクトを表示させる第2モードと、を有する
    ことを特徴とする請求項1に記載の入力システム。
  3. 前記描画オブジェクト表示制御手段は、前記第2モードにおいて、前記ローカル座標で前記描画オブジェクトを表示させることを解除し、前記グローバル座標で前記描画オブジェクトを表示させる
    ことを特徴とする請求項2に記載の入力システム。
  4. 前記計測装置は、磁気式の3次元位置計測装置であって、制御部と、磁界を発生させるトランスミッタと、磁界の変化を受ける第1レシーバ及び第2レシーバとを含み、
    前記第1レシーバは、前記指示体に取り付けられ、
    前記第2レシーバは、前記操作板に取り付けられ、
    前記制御部は、前記トランスミッタに対する前記第1レシーバ及び前記第2レシーバの相対的な位置情報及び姿勢情報を計測し、
    前記グローバル座標は、前記トランスミッタの中心位置を原点とする
    ことを特徴とする請求項2に記載の入力システム。
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