JP6965221B2 - ガスタービンシステム - Google Patents

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Description

本発明は、貯留した圧縮空気を利用するガスタービンシステムに関する。
本技術分野の背景技術として、特開2013−29091号公報(特許文献1)がある。この公報には、発電効率を改善して高効率を実現し得るばかりでなく、ガスタービンシステムと圧縮空気貯留手段とのベストマッチングを実現でき、さらに立地場所の自由度も増すCAES(Compressed Air Energy Storage)システムを提供することが記載され、圧縮手段で圧縮された空気を加湿する加湿手段を備えるとともに加湿手段で加湿された空気をタービンの排ガスで加熱した後、燃焼器に供給する再生サイクルを構成しているガスタービンシステムと、圧縮されて貯留されている空気を加湿手段に供給する圧縮空気貯留手段と、を有することが記載されている(要約参照)。
特開2013−29091号公報
前記特許文献1には、ガスタービンシステムと圧縮空気貯留手段とを組み合わせたCAESシステムが記載されている。しかし、特許文献1に記載のCAESシステムは、圧縮空気を貯留する圧縮空気貯留工程では、ガスタービンによる発電工程とは分離されている。また、特許文献1に記載のCAESシステムは、圧縮空気貯留用に設置された別の圧縮機によって圧縮空気が貯留され、圧縮空気貯留工程のために圧縮機を駆動する動力は、ガスタービンに圧縮空気を供給する圧縮機からは得ることができず、圧縮機を駆動する動力のために外部電力を用いる必要がある。
そこで、本発明は、圧縮空気を貯留する際に、圧縮機を駆動するための動力に外部電力を用いずに、ガスタービンシステムの稼働中のガスタービンに圧縮空気を供給する圧縮機により、つまり、ガスタービンの膨張仕事による動力の一部を圧縮機駆動用の動力として用いて、圧縮空気を貯留する。本発明は、ガスタービンシステムの稼働中に圧縮機から吐出され、燃焼器に供給される圧縮空気の一部を貯留し、貯留した圧縮空気を燃焼器に供給することにより、稼働中のガスタービンシステムの出力を急速に増加できるガスタービンシステムを提供する。
上記課題を解決するため、本発明のガスタービンシステムは、大気を圧縮する圧縮機と、圧縮機により圧縮された圧縮空気を貯留する貯留タンクと、貯留タンクに貯留された圧縮空気を昇圧するブースターポンプと、ブースターポンプにより昇圧された圧縮空気を貯留する高圧タンクと、高圧タンクに貯留された圧縮空気、及び/又は、圧縮機により圧縮された圧縮空気と燃料とを燃焼させ、燃焼ガスを発生する燃焼器と、圧縮機と一つの回転軸に設置され、燃焼器で発生した燃焼ガスにより駆動するガスタービンと、ガスタービンと接続する発電機と、を有し、高圧タンクには、圧縮機から吐出される圧縮空気の空気圧よりも高圧の空気を貯留し、高圧タンクと燃焼器との間の配管には、減圧弁と流量調整弁を有する。
本発明によれば、圧縮空気を貯留する際に、ガスタービンシステムの稼働中に圧縮機から吐出され、燃焼器に供給される圧縮空気の一部を貯留し、貯留した圧縮空気を燃焼器に供給することにより、稼働中のガスタービンシステムの出力を急速に増加できるガスタービンシステムを提供することができる。
なお、上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施例の説明により明らかにされる。
第一の実施例に係るガスタービンシステムの概略を説明する説明図である。 第二の実施例に係るガスタービンシステムの概略を説明する説明図である。 第三の実施例に係るガスタービンシステムの概略を説明する説明図である。 本実施例に係るガスタービンシステムの貯留タンクへの送風時を説明する動作図である。 本実施例に係るガスタービンシステムのガスタービンの瞬時出力時を説明する動作図である。 本実施例に係るガスタービンシステムのガスタービンの冷機起動時を説明する動作図である。 本実施例に係るガスタービンシステムの高圧タンクへの送風時を説明する動作図である。 太陽光発電所に設置された雲量移動計を説明する説明図である。 雲量移動計からの情報を使用して、ソーラーパネルの発電出力の変化とその予測、及び、ガスタービンの発電出力の変化とその予測を示した説明図である。 圧縮機から吐出された圧縮空気を貯留タンク11に貯留する場合の各タンクの内部の圧力の変化およびブースターポンプや各バルブの運転制御信号を示した説明図である。 高圧タンク12に貯留された圧縮空気を燃焼器に供給する場合の各タンクの内部の圧力の変化およびブースターポンプや各バルブの運転制御信号を示した説明図である。
以下、図面を用いて、実施例を説明する。なお、同一の構成には、同一の符号を付し、重複する部分については、その説明を省略する。
図1は、第一の実施例に係るガスタービンシステムの概略を説明する説明図である。
本実施例に記載するガスタービンシステムは、大気(空気)9を圧縮する圧縮機1と、燃焼ガスを発生する燃焼器2と、圧縮機1と一つ回転軸5に設置され、燃焼器2で発生した燃焼ガスにより駆動するガスタービン3と、ガスタービン3と減速ギア8を介して接続し、回転軸5の駆動力により発電する発電機4と、を有する。圧縮機1とガスタービン3とは一軸(一つの回転軸5)により連結される。
圧縮機1に供給される大気9は、入口案内弁(以後「IGV」と記載する)7により、その流量が調整され、IGV7は、圧縮機1に大気(空気)9を供給する流路に設置される。なお、ガスタービン3を駆動した燃焼ガスは、ガスタービン3からタービン排気10として排出される。
そして、本実施例に記載するガスタービンシステムは、さらに、圧縮機1により圧縮され、吐出された圧縮空気を貯留する貯留タンク11と、貯留タンク11に貯留された圧縮空気を昇圧するブースターポンプ13と、ブースターポンプ13により昇圧された圧縮空気を貯留する高圧タンク12と、を有する。なお、圧縮機1により圧縮され、吐出される圧縮空気(吐出空気)は、圧縮機1の入口空気温度や圧縮機1の圧力比にもよるが、この圧力比が10〜20の場合には、燃焼器2に供給される際には、約300℃〜400℃程度の温度になる。
燃焼器2は、高圧タンク12に貯留された圧縮空気、及び/又は、圧縮機1により圧縮され、吐出された圧縮空気と燃料とを燃焼させ、燃焼ガスを発生する。なお、燃焼器2に供給される燃料は、燃料供給ライン6から供給される。
つまり、燃焼器2は、圧縮機1により圧縮され、吐出された圧縮空気を使用する場合、高圧タンク12に貯留された圧縮空気及び圧縮機1により圧縮され、吐出された圧縮空気を使用する場合、および、高圧タンク12に貯留された圧縮空気を主体に使用する場合がある。
また、本実施例に記載するガスタービンシステムは、さらに、圧縮機1と貯留タンク11との間の配管には配管を流れる圧縮空気の流量を調整する流量調整弁であるバルブ15が、ブースターポンプ13と高圧タンク12との間の配管にはバルブ19が、高圧タンク12と燃焼器2との間の配管には減圧弁17と配管を流れる圧縮空気の流量を調整する流量調整弁であるバルブ18が、それぞれ設置される。
なお、バルブ19は、バルブが設置される配管を流れる圧縮空気の流れを入り切りするON/OFF弁である。
つまり、本実施例に記載するガスタービンシステムは、貯留タンク11と高圧タンク12とを有する点が特徴である。そして、貯留タンク11に貯留される圧縮空気は、圧縮機1から吐出され、燃焼器2に供給される圧縮空気の一部である。
貯留タンク11に圧縮空気を貯留する場合も、また、高圧タンク12から圧縮空気を放出する場合も、いずれも有限容積内への空気の出し入れのため、空気の流入または流出によって、タンクの内部の圧力は変化する。しかも、タンクの内部への圧縮空気の貯留と放出とは、貯留の場合は圧縮機1の出口と貯留タンク11の内部との圧力差によって、また、放出の場合は高圧タンク12の内部と燃焼器2の入口との圧力差によって、空気が流動する。
このため、貯留タンク11に貯留されている圧縮空気は、圧縮機1から吐出される圧縮空気よりも必然的にその圧力が低下する。したがって、貯留タンク11に貯留されている圧縮空気を燃焼器2に供給する場合には、その圧力を、圧縮機1から吐出され、燃焼器2に供給される圧縮空気の圧力と、同等程度に上昇させる必要がある。そこで、貯留タンク11に貯留されている圧縮空気を、ブースターポンプ13により昇圧し、高圧タンク12に貯留する。つまり、貯留タンク11に貯留されている圧縮空気よりも高圧タンク12に貯留されている圧縮空気のほうが高圧となり、高圧タンク12に貯留されている。これにより、圧縮空気の圧力は、圧縮機1から吐出され、燃焼器2に供給される圧縮空気の圧力と、同等程度となる。
図7Aは、圧縮機から吐出された圧縮空気を貯留タンク11に貯留する場合の各タンクの内部の圧力の変化およびブースターポンプや各バルブの運転制御信号を示した説明図である。また、図7Bは、高圧タンク12に貯留された圧縮空気を燃焼器に供給する場合の各タンクの内部の圧力の変化およびブースターポンプや各バルブの運転制御信号を示した説明図である。
なお、それぞれ(a)は、貯留タンク11の圧力変化、(b)は、ブースターポンプ13と各タンクに接続する各バルブとの運転制御信号、(c)は、高圧タンク12の圧力変化を示すものである。
図7Aは、圧縮機1から吐出される圧縮空気を貯留タンク11に貯留する場合を示し、各図とも横軸は時間経過を示す。
図7A(a)は、貯留タンク11の圧力変化を示し、縦軸の100は圧縮機1の吐出圧力を表す。また、図7A(c)は、高圧タンク12の圧力変化を示し、縦軸の100は、図7A(a)と同様に圧縮機1の吐出圧力を示し、縦軸の200は高圧タンク12の設計許容圧力24を示す。
図7A(b)に示すように、時間軸0点では、圧縮機1の吐出側に設けられたバルブ15は、バルブ制御信号ONによって開けられており、また、この時点での貯留タンク11の内部の圧縮空気の圧力は、圧縮機1の定格吐出圧よりも低減されており、圧縮機1の吐出圧と貯留タンク11の内圧との差圧によって、圧縮機1から吐出される圧縮空気の一部は貯留タンク11に流れ込んでいる。
また、バルブ19は閉じられているため、高圧タンク12の内部への圧縮空気の流入はなく、高圧タンク12の空気圧の変化はない。バルブ15が開放されているため、貯留タンク11の内部への圧縮空気の流入は継続され、図7A(a)に示すように、貯留タンク11の空気圧は上昇する。
時間経過(1)で、貯留タンク11の圧力22が圧縮機1の吐出圧21に近づき、差圧に基づく貯留タンク11への圧縮機1から吐出される圧縮空気の送風が鈍化するため、ブースターポンプ13を稼働させて、同時にバルブ19を開にして、貯留タンク11の内部の圧縮空気を高圧タンク12に圧送することにより、圧縮機1から吐出される圧縮空気の一部を貯留タンク11に貯留し続けることができる。
図7A(c)に示すように、時間経過(1)以降、ブースターポンプ13によって圧送される圧縮空気の流入により、高圧タンク12の圧力は上昇する。
時間経過(2)で、バルブ15を閉にして、圧縮機1から吐出される圧縮空気の貯留タンク11への貯留を停止する。しかし、ブースターポンプ13の稼働を続けると、高圧タンク12の圧力は上昇を続ける一方、外部からの空気供給を停止された貯留タンク11の内部の圧力は低下する。
時間経過(3)で、バルブ19を閉にして、ブースターポンプ13を停止すると、貯留タンク11の圧力22の低下と貯留タンク12の圧力23の上昇はとまる。貯留タンク11の内圧は圧縮機1の吐出圧に比べて減圧されているため、差圧による送風方法を用い、次の空気貯留に備えることができる。
一方、高圧タンク12は、圧縮機1の吐出圧よりも十分に高圧状態にあるため、差圧による送風方法と減圧弁17による圧力調整によって、燃焼器2に圧縮機1の吐出圧と同等の圧縮空気を供給することができる。
図7Bは、高圧タンク12に貯留された高圧の圧縮空気を燃焼器2に供給する場合の各タンクの内圧力の変化やブースターポンプ13および各バルブの運転制御信号を示したものである。
時間軸0点では、各バルブ(17、18、19)が閉じられ、また、ブースターポンプ13も停止している。また、両タンクとも空気は十分に貯留されている状態とする。
時間経過(1)で、高圧タンク12の圧縮空気を燃焼器2に供給するため、減圧弁17とバルブ18とを開にする。圧縮空気の供給に伴い高圧タンク12の内部の圧力は低下する。しかし、高圧タンク12の内部の圧力は圧縮機1の吐出圧よりも高く、減圧弁17によって燃焼器2に供給する圧縮空気の圧力を圧縮機1の吐出圧に調整することができる。
時間経過(2)で、減圧弁17、バルブ18を閉にして、高圧タンク12の圧縮空気の燃焼器2への供給を停止する。高圧タンク12の圧力は燃焼器2への圧縮空気の供給により減圧されているので、次の空気供給の準備のため昇圧させる必要がある。
時間経過(3)で、ブースターポンプ13を稼働させ、バルブ19を開にする。これにより貯留タンク11の圧縮空気が高圧タンク12に圧送され、高圧タンク12は昇圧する。圧縮空気の供給によって貯留タンク11の圧力が低下しすぎる場合は、ブースターポンプ13を停止し、バルブ19を閉にして、高圧タンク12への圧送を停止し、図7A(b)に示したように、バルブ15を開にして圧縮機1から吐出される圧縮空気の一部を貯留タンク11に補給する。
なお、圧縮機1の吐出圧は、ガスタービン3の負荷によって変化する。負荷が少ない場合は比較的低い圧力で、負荷の増加に伴い増加する。高圧タンク12から燃焼器2に供給される圧縮空気の空気圧は、ガスタービン3の負荷によって変える必要がある。また、同様に貯留タンク11に貯留する圧縮空気の空気圧も、ガスタービン3の負荷によって変化するが、2つのタンク(11、12)を、ブースターポンプ13を介して接続する構造とすることによって、ガスタービン3の負荷に合わせた圧縮空気の貯留と放出とが可能になる。
燃料流量の変更以外には、ガスタービン3の回転数等のガスタービンシステムの主要な運転条件を変更することなく、ガスタービンシステムの稼働中に圧縮機1から吐出される圧縮空気の一部を貯留することにより、ガスタービン3の出力の低下による発電量の低減と、高圧タンク12から燃焼器2への圧縮空気の供給により、ガスタービンシステムの稼働中の急激な発電量の増加が行えるため、ガスタービンシステムの部分負荷運転を急速に行うことができる。なお、各動作条件に基づく弁やバルブの開閉は図示しない制御装置によって行う。
これにより、本実施例に記載するガスタービンシステムは、風車や太陽光発電等の気象変動に伴う発電出力の変動に追随した負荷追随運転に効率的に運用される。
図2は、第二の実施例に係るガスタービンシステムの概略を説明する説明図である。
本実施例に記載するガスタービンシステムは、第一の実施例に記載するガスタービンシステムに加えて、蓄熱槽14を有する。
つまり、本実施例に記載するガスタービンシステムは、圧縮機1により圧縮され、吐出され、貯留タンク11に供給される圧縮空気(圧縮空気の一部)の熱(熱エネルギー)を吸熱し、蓄熱し、そして、高圧タンク12に貯留され、燃焼器2に供給される圧縮空気に熱(熱エネルギー)を放熱する蓄熱槽14を有する。
圧縮機1により圧縮され、吐出された圧縮空気は、貯留タンク11に供給される前に、圧縮空気が有する熱を蓄熱槽14に放熱(放出)し、そして、高圧タンク12に貯留された圧縮空気は、燃焼器2に供給される前に、蓄熱槽14から蓄熱槽14が有する熱を吸熱(吸収)する。
また、本実施例に記載するガスタービンシステムは、さらに、圧縮機1と蓄熱槽14との間の配管にはバルブ15が、蓄熱槽14と貯留タンク11との間の配管にはバルブ16が、ブースターポンプ13と高圧タンク12との間の配管にはバルブ19が、高圧タンク12と蓄熱槽14との間の配管には減圧弁17が、蓄熱槽14と燃焼器2との間の配管にはバルブ18が、それぞれ設置される。
なお、バルブ15とバルブ18とは、それぞれのバルブが設置される配管を流れる圧縮空気の流量を調整する流量調整弁であり、バルブ16、バルブ19は、それぞれのバルブが設置される配管を流れる圧縮空気の流れを入り切りするON/OFF弁である。
このように、蓄熱槽14を有することにより、高圧タンク12に貯留されている圧縮空気の温度を、圧縮機1から吐出され、燃焼器2に供給される圧縮空気の温度と、同等程度とすることができる。
これにより、本実施例に記載するガスタービンシステムは効率的に運用され、効率が向上する。
図3は、第三の実施例に係るガスタービンシステムの概略を説明する説明図である。
本実施例に記載するガスタービンシステムは、第一の実施例に記載するガスタービンシステムに加えて、熱交換器20を有する。
つまり、本実施例に記載するガスタービンシステムは、ガスタービン3を駆動し、ガスタービン3から排出された燃焼ガス(タービン排気10)と、高圧タンク12から燃焼器2に供給される圧縮空気との間で熱交換する熱交換器20を有する。
また、本実施例に記載するガスタービンシステムは、さらに、圧縮機1と貯留タンク11との間の配管にはバルブ15が、ブースターポンプ13と高圧タンク12との間の配管にはバルブ19が、高圧タンク12と熱交換機20との間の配管には減圧弁17が、熱交換器20と燃焼器2との間の配管にはバルブ18が、それぞれ設置される。
なお、バルブ15とバルブ18とは、それぞれのバルブが設置される配管を流れる圧縮空気の流量を調整する流量調整弁であり、バルブ19は、それぞれのバルブが設置される配管を流れる圧縮空気の流れを入り切りするON/OFF弁である。
このように、熱交換器20を有することにより、高圧タンク12に貯留されている圧縮空気の温度を、圧縮機1から吐出され、燃焼器2に供給される圧縮空気の温度と、同等程度とすることができる。
これにより、本実施例に記載するガスタービンシステムは効率的に運用され、効率が向上する。
図4A、図4B、図4C、図4Dには、それぞれ、本実施例に係るガスタービンシステムの代表的な運転操作時におけるバルブ15、バルブ16、バルブ17、及びバルブ18の開度(上図)、ブースターポンプの起動及びバルブ19の開度(中図1)、燃料の流量とIGB7の開度(中図2)、発電出力(下図)が記載される。
そして、図4Aは、本実施例に係るガスタービンシステムの貯留タンクへの送風時を説明する動作図であり、図4Bは、本実施例に係るガスタービンシステムのガスタービンの瞬時出力時を説明する動作図であり、図4Cは、本実施例に係るガスタービンシステムのガスタービンの冷機起動時を説明する動作図であり、図4Dは、本実施例に係るガスタービンシステムの高圧タンクへの送風時を説明する動作図である。
なお、図4A、図4B、図4C、図4Dは、実施例1、実施例2、および実施例3において、最も多くバルブが設置されている実施例2について、説明しているが、実施例1および実施例3についても、設置されていないバルブを除いて、この動作を適用することができる。
図4Aは、圧縮機1から吐出される圧縮空気の一部を貯留タンク11に貯留する場合の動作を示すものである。
貯留タンク11への送風時、減圧弁17、バルブ18、バルブ19は全閉、バルブ16は全開、ブースターポンプは停止(OFF)とされ、バルブ15は徐々に開かれ、所定の開度とされ、その開度が所定の時間維持され、その後徐々に閉められる(上図、中図1参照)。これにより、圧縮機1から吐出される圧縮空気の一部が貯留タンク11に貯留される。
なお、この際、IGV7は全開、または、圧縮機1の流量が定格流量になるよう設定された開度とされる。また、燃焼器2に供給される圧縮機1から吐出される圧縮空気の流量が低減した分、燃焼器2に供給される燃料(6)の流量も低減する(中図2参照)。これにより、燃焼器2における燃焼ガスの温度を、バルブ15、バルブ16の開放前と同等に保つことができる。
つまり、燃焼器2に供給される圧縮空気の流量及び燃料(6)の流量が低減した分、発電機4の発電出力も低減する。再生可能エネルギー(例えば、太陽光発電)による発電量が増加し、ガスタービン3の発電出力が定格出力以下で良い場合に、貯留タンク11への圧縮空気の貯留を実施する。
このように実施例2に記載するガスタービンシステムは、圧縮機1により圧縮された圧縮空気の貯留タンク11への送風時に、蓄熱槽14と貯留タンク11との間の配管に設置されるバルブ16を全開とし、圧縮機1と蓄熱槽14との間の配管に設置されるバルブ15を所定の開度で開とし、ブースターポンプ13と高圧タンク12との間の配管に設置されるバルブ19、高圧タンク12と蓄熱槽14との間の配管に設置されるバルブ17、及び蓄熱槽14と燃焼器3との間の配管に設置されるバルブ18を全閉とする。
なお、実施例1に記載のガスタービンシステムに適用した場合は、圧縮機1により圧縮された圧縮空気の貯留タンク11への送風時、圧縮機1と貯留タンク11との間の配管に設置されるバルブ15を全開とし、ブースターポンプ13と高圧タンク12との間の配管に設置されるバルブ19及び高圧タンク12と燃焼器2との間の配管に設置される減圧弁17とバルブ18を全閉とすることになる。
図4Bは、再生可能エネルギー(例えば、太陽光発電)による発電量の増加が予想され、ガスタービン3の発電出力の減少が要求される場合であって、再生可能エネルギー(例えば、太陽光発電)の発電出力が急激に低下し、高圧タンク12に貯留した圧縮空気を、瞬時的に、燃焼器2に供給し、ガスタービン3の発電出力を増加させる場合の動作を示すものである。
なお、再生可能エネルギーとして、例えば、太陽光発電を考えた場合、発電出力の急激な低下とは、太陽光発電において突然の太陽光の遮蔽(遮光)により、太陽光発電の発電出力が急激に低下する場合が考えられる。
ガスタービン3の瞬時出力時、バルブ15、バルブ16、バルブ19は全閉、減圧弁17は所定の設定開度まで開け、ブースターポンプは停止(OFF)とされ、バルブ18は、ガスタービン3の発電出力を増加させる必要がある場合、瞬時的に開かれ、所定の開度とされ、その後、ガスタービン3の発電出力を増加させる必要がなくなった場合、瞬時的に閉じられる(上図、中図1参照)。特に、バルブ18は、ガスタービン3への発電出力の要求に対して、瞬時的に対応するため、その開度を調整する。これにより、燃料器3に供給される圧縮空気の流量が調整される。
なお、IGV7は徐々に絞られ、開度が徐々に小さくなる。また、燃焼器2に供給される圧縮機1から吐出される圧縮空気の流量も徐々に低減する。これは、再生可能エネルギー(例えば、太陽光発電)による発電量の増加が予想され、ガスタービン3の発電出力の減少が要求される場合に対応したものである。
しかし、ガスタービン3の発電出力を増加させる必要がある場合、バルブ18の開閉と連動し、燃焼器2に供給される燃料(6)の流量も、瞬時的に調整(増加、低減)される(中図2参照)。
つまり、燃焼器2に供給される圧縮空気の流量及び燃料(6)の流量が、瞬時的に増加した分、発電機4の発電出力も、瞬時的に増加する。再生可能エネルギー(例えば、太陽光発電)による発電出力の急激な低下に対応し、ガスタービン3の発電出力を、瞬時的に増加させる。
本実施例では、高圧タンク12に貯留された圧縮空気は、燃焼器2に供給される前に、蓄熱槽14が有する熱を吸熱(吸収)することができ、さらに、バルブ18を瞬時的に開くことにより、燃焼器2に供給される圧縮空気を瞬時的に増加できるため、瞬時的なガスタービン3への発電出力の増加に対応できる。
このように実施例2に記載するガスタービンシステムは、ガスタービンの瞬時出力時(ガスタービン3が瞬時的に発電出力を増加させる必要があるタイミング)に、高圧タンク12と蓄熱槽14との間の配管に設置される減圧弁17と、蓄熱槽14と燃焼器3との間の配管に設置されるバルブ18を所定の開度で開とし、圧縮機1と蓄熱槽14との間の配管に設置されるバルブ15、蓄熱槽14と貯留タンク11との間の配管に設置されるバルブ16、及びブースターポンプ13と高圧タンク12との間の配管に設置されるバルブ19を全閉とする。
なお、実施例1に記載のガスタービンシステムに適用した場合は、ガスタービン3の瞬時出力時、高圧タンク12と燃焼器3との間の配管に設置される減圧弁17とバルブ18を所定の開度で開とし、圧縮機2と貯留タンク11との間の配管に設置されるバルブ15及びブースターポンプ13と高圧タンク12との間の配管に設置されるバルブ19を全閉とすることになる。
図4Cは、ガスタービン3の冷機(コールド)起動時に、圧縮空気を高圧タンク12から燃焼器2に供給し、ガスタービン3の発電出力を定格出力に移行させる場合の動作を示すものである。
ガスタービン3の冷機起動時、バルブ15、バルブ16、バルブ19は全閉、ブースターポンプ13は停止(OFF)とされ、減圧弁17とバルブ18は、ガスタービン3を冷機起動する場合、瞬時的に所定の開度まで開かれ、その開度が所定の時間維持され、その後徐々に閉められる。(上図、中図1参照)。これにより、燃料器3に供給される圧縮空気の流量が、瞬時的に増加する。
なお、この際、IGV7はガスタービン3の起動から無負荷定格回転数到達までは所定の開度に設定され、その後、開度を増加してガスタービン3の負荷を増加させる。減圧弁17とバルブ18とは、ガスタービン3の回転数が定格回転数に到達したら開け始める。IGV7の開度により圧縮機1から吐出される圧縮空気の空気量が増加する前に、高圧タンク12の圧縮空気を燃焼器2に供給する。(中図2参照)。
つまり、燃焼器2に供給される圧縮空気の流量及び燃料(6)の流量が、瞬時的に、増加した分、IGV7の開度操作中のガスタービンシステムの発電機4の発電出力を、瞬時的に、増加させることができる。
これにより、圧縮機1から吐出される圧縮空気のみを使用して、ガスタービン3を起動する場合(60)に比較して、高圧タンク12から蓄熱槽14を経由して供給される圧縮空気を使用して、ガスタービン3を起動する場合のほうが、ガスタービン4が定格出力に到達する時間を大幅に短縮することができる。
このように実施例2に記載のガスタービンシステムは、ガスタービン3の冷機起動時、高圧タンク12と蓄熱槽14との間の配管に設置される減圧弁17と、蓄熱槽14と燃焼器3との間の配管に設置されるバルブ18を所定の開度で開とし、圧縮機1と蓄熱槽14との間の配管に設置されるバルブ15、蓄熱槽14と貯留タンク11との間の配管に設置されるバルブ16、及びブースターポンプ13と高圧タンク12との間の配管に設置されるバルブ19を全閉とする。
なお、実施例1に記載のガスタービンシステムに適用した場合は、ガスタービン3の冷機起動時、高圧タンク12と燃焼器3との間の配管に設置される減圧弁17とバルブ18を所定の開度で開とし、圧縮機1と貯留タンク11との間の配管に設置されるバルブ15及びブースターポンプ13と高圧タンク12との間の配管に設置されるバルブ19を全閉とすることになる。
図4Dは、貯留タンク11に貯留した圧縮空気をブースターポンプ13により昇圧し、高圧タンク12に貯留する場合の動作を示すものである。
高圧タンク12への送風時、減圧弁17、バルブ18は全閉、バルブ16は全開、バルブ15は徐々に開かれ、所定の開度とされ、その開度が所定の時間維持され、その後徐々に閉められる(上図参照)。これにより、圧縮機1から吐出される圧縮空気の一部が貯留タンク11に貯留される。
そして、バルブ19は全開、ブースターポンプは起動(ON)とされる(中図1参照)。これにより、貯留タンク11に貯留された圧縮空気が、昇圧され、高圧タンク12に貯留される。
なお、この際、IGV7は、所定の開度まで開かれる。また、燃焼器2に供給される圧縮機1から吐出される圧縮空気の流量が低減した分、燃焼器2に供給される燃料(6)の流量も低減する(中図2参照)。これにより、燃焼器2における燃焼ガスの温度を、バルブ15、バルブ16の開放前と同等に保つことができる。
つまり、燃焼器2に供給される圧縮空気の流量及び燃料(6)の流量が低減した分、発電機4の発電出力も低減する。再生可能エネルギー(例えば、太陽光発電)による発電量が増加し、ガスタービン3の発電出力が定格出力以下で良い場合に、高圧タンク12への圧縮空気の貯留を実施する。
なお、ブースターポンプ13の駆動電力は系統電力から供給される。つまり、この駆動電力は系統電力を消費することになる。再生可能エネルギー(例えば、太陽光発電)の発電量が、この駆動電力を含む需要電力を上回る場合に、再生可能エネルギー(例えば、太陽光発電)によって発電された発電出力(電力)を消費することになる。
この駆動電力を、本実施例に記載するガスタービンシステムによって発電された発電出力(電力)によって賄おうと考えた場合、破線70(図2D下図参照)のように、本実施例に記載するガスタービンシステムが、系統電力からの電力を供給される場合がある。需要電力を上回る再生可能エネルギー(例えば、太陽光発電)によって発電された発電出力(電力)を吸収したことになる。
このように実施例2に記載のガスタービンシステムは、ブースターポンプ13により昇圧された圧縮空気の高圧タンク12への送風時に、蓄熱槽14と貯留タンク11との間の配管に設置されるバルブ16、及びブースターポンプ13と高圧タンク12との間の配管に設置されるバルブ19を全開とし、圧縮機1と蓄熱槽14との間の配管に設置されるバルブ15を所定の開度で開とし、高圧タンク12と蓄熱槽14との間の配管に設置される減圧弁17、及び蓄熱槽14と燃焼器3との間の配管に設置されるバルブ18を全閉とする。
なお、実施例1に記載のガスタービンシステムに適用した場合は、ブースターポンプ13により昇圧された圧縮空気の高圧タンク12への送風時、ブースターポンプ13と高圧タンク12との間の配管に設置されるバルブ19を全開とし、圧縮機1と貯留タンク11との間の配管に設置されるバルブ15を所定の開度で開とし、高圧タンク12と燃焼器2との間の配管に設置される減圧弁17とバルブ18を全閉とすることになる。
つまり、実施例2に記載するガスタービンシステムは、貯蓄タンク11と高圧タンク12との間に、蓄熱槽14を設置し、貯蓄タンク11に圧縮空気を送風する場合は、圧縮機1から吐出される圧縮空気の熱を蓄熱槽14に吸熱し、また、高圧タンク12から圧縮空気を燃焼器2に供給する場合は、蓄熱槽14の熱を圧縮空気に放熱することにより、圧縮機1の断熱圧縮の際の熱エネルギーを有効に利用することができる。
また、実施例3に記載するガスタービンシステムは、熱交換器20を使用し、ガスタービン3を駆動した際にガスタービン3から排出される燃焼ガス(タービン排気10)と、高圧タンク12から燃焼器2に供給される圧縮空気との間で熱交換することにより、ガスタービン3の排熱を有効に回収することができる。
そして、本実施例に記載するこれらガスタービンシステムは、高圧タンク12に貯留した圧縮空気を燃焼器2に供給するため、高圧タンク12から供給する圧縮空気を含めた流量を全て圧縮機1で圧縮する場合に比べて、圧縮機1の動力が削減される分、ガスタービン3の発電出力は増加する。つまり、瞬時的にガスタービン3の発電出力を増加させる場合に、瞬時的に圧縮空気を燃焼器2に供給することができ、瞬時的にガスタービン3の発電出力を増加させることができる。
また、圧縮空気を高圧タンク12から瞬時的に供給し、ガスタービン3の発電出力を増加させることができるため、ガスタービン3の急速な冷機起動時を行う場合でも熱変形の問題がなく、急速な起動が実現できる。
更には、高圧タンク12に圧縮空気を送風する場合、ブースターポンプ13を使用して圧縮空気を昇圧するため、再生可能エネルギー(例えば、太陽光発電)の供給電力が需要電力を上回る場合は、電力吸収として作用させることができる。
なお、本実施例における各バルブ等に対する指令は、制御装置(図示なし)から送信される。
本実施例に記載するガスタービンシステムは、再生可能エネルギー(例えば、太陽光発電)による発電出力の負荷平準を実施するものである。高圧タンク12に貯留された圧縮空気を燃焼器2に供給し、瞬時的にガスタービン3(発電機4)の発電出力を増加することができる。
なお、本実施例では、再生可能エネルギーとして、太陽光発電を使用して説明する。
ここで、圧縮空気を燃焼器2に供給するタイミングは、太陽光発電の出力予測の結果を使用する。
快晴時においても、雲の動きによる突然の太陽光の遮蔽(遮光)により、太陽光発電の発電出力が急激に低下する場合がある。この際、高圧タンク12に貯留された圧縮空気を燃焼器2に供給し、ガスタービン3(発電機4)の発電出力を増加させる。しかし、太陽光発電の発電出力を検知した後に、ガスタービンシステムの運転制御を開始したのでは、発電出力の出力変動に追随できない。また、気象予報では、局地の雲の動きまで予測はできない。このため、太陽光発電所に設置した雲の動きを察知するセンサー(雲量移動計)からの信号により、ガスタービンシステムの運転制御を実施する。
図5は、太陽光発電所に設置された雲量移動計を説明する説明図である。
局所的な雲の動きを察知する雲量移動計32を、太陽光発電所30に設置する。太陽光発電所30には、ソーラーパネル31が設置される。雲量移動計32は、太陽33を追従できるように、そのカメラ視野が可動する。そして、雲量移動計32は、カメラ視野において風下側に太陽33を捕捉する。
雲量移動計32は、空の光度、風向35、雲量を計測する。雲量は、雲量移動計32により捕捉した空の光度から判断する。そして、雲34の移動速度や雲量を観測し、太陽光が遮蔽される時間を予測する。したがって、雲量移動計32のカメラ視野から外れる雲36は、観測しない。なお、雲34の移動速度は、カメラ視野の内部における所定の距離を雲34が進む時間から算出する。これにより、雲34が、太陽33に到達する時間が算出される。つまり、本実施例では、地上から、太陽33、雲34、風向35を観測することにより、ソーラーパネル31に直接影響する情報を入手することができる。
図6は、雲量移動計からの情報を使用して、ソーラーパネルの発電出力の変化とその予測、及び、ガスタービンの発電出力の変化とその予測を示した説明図である。
本実施例に記載するガスタービンシステムにおいて、高圧タンク12に貯留された圧縮空気を燃焼器2に供給するタイミングの予測方法を示す。
太陽光発電所30に設置した雲量移動計32は、信号線42を介して、各地(ガスタービン発電所が立地される電力系統であって、比較的大容量の太陽光発電所30が設置された場所)の雲34の移動速度と雲量との情報を、ガスタービン発電所の集計器40に送信する。なお、集計器40は、ガスタービンシステムに対する各種の指令を発する制御装置の機能を有してもよい。
集計器40は、各地において判断された雲量と算出された雲34の移動速度との情報を使用し、ソーラーパネル31が、遮光される時間及び遮光量を予測し、電力系統におけるソーラーパネル31の発電出力の変化を予測し、ガスタービン3の運転スケジュール(ガスタービン3(発電機4)の発電出力)46を決定する。
ソーラーパネル31の発電スケジュール(ソーラーパネル31の発電出力)41は、まず、気象予報等から一日(又はそれに相当する時間)当たりのソーラーパネル31の発電出力が予測(基本予測)される(破線43参照)。また、実際にソーラーパネル31が発電した発電出力(実線45参照)が記録される。
一方、集計器40における情報に基づき、所定の時間後(将来)において、ソーラーパネル31の発電出力が減少することが予測される場合がある(破線44参照)。これは、各地の雲34の移動速度と雲量との情報から、ソーラーパネル31の発電出力が減少することを予測するものである。つまり、集計器40により予測されたソーラーパネル31の発電出力は、基本予測(破線43参照)よりも、低下すると予測される。
この予測(破線44参照)に基づき、ガスタービン3の運転スケジュール46が決定される。すなわち、高圧タンク12に貯留された圧縮空気を燃焼器2に供給し、瞬時的に(又は所定のタイミングで)ガスタービン3(発電機4)の発電出力を増加することになる。また、高圧タンク12から燃焼器2に供給される圧縮空気の供給量が決定される。
なお、ガスタービン3の運転スケジュール46は、画面に表示される。
このように、本実施例では、太陽光発電所30に設置された雲量移動計32を使用して、電力系統に設置されたソーラーパネル31が、太陽33に遮光される時間及び遮光量を予測する。すなわち、太陽光が遮蔽される時間及び太陽光の遮蔽量を局所的に予測し、高圧タンク12から燃焼器2に供給する圧縮空気の供給タイミングを判断する。
このように本実施例に記載するガスタービンシステムは、ガスタービン3の瞬時出力時(ガスタービン3が瞬時的に発電出力を増加させる必要があるタイミング)が、太陽光を利用して発電するソーラーパネル31の発電出力が低下するタイミングである。
そして、高圧タンク12から燃焼器2に供給する圧縮空気の供給タイミング、つまり、高圧タンク12と燃焼器3との間の配管に設置される減圧弁17とバルブ18を所定の開度で開とするタイミングが、太陽光を利用して発電するソーラーパネル31の発電出力が低下するタイミングである。
また、局所における太陽光が遮蔽される時間及び太陽光の遮光量の変化を予測して、高圧タンク12から燃焼器2に供給する圧縮空気の供給タイミングを決定するため、天候変化に瞬時的に対応した負荷追随できるガスタービン運転が可能となり、電力系統の安定化が図れる。
また、電力需要の少ない夜間電力を利用して圧縮空気を貯留でき、電力需要が多い昼間に、その貯留した圧縮空気を使用して、発電することができ、発電コストを低減することができる。
なお、本発明は上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。
1:圧縮機、2:燃焼器、3:ガスタービン、4:発電機、5:回転軸、6:燃料供給ライン、7:入口案内弁、8:減速ギア、9:大気、10:タービン排気、11:貯留タンク、12:高圧タンク、13:ブースターポンプ、14:蓄熱槽、20:熱交換器、30:太陽光発電所、31:ソーラーパネル、32:雲量移動計、33:太陽、34:雲、35:風向、40:集計器、15、16、18、19:バルブ、17:減圧弁。

Claims (11)

  1. 大気を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機により圧縮された圧縮空気を貯留する貯留タンクと、前記貯留タンクに貯留された圧縮空気を昇圧するブースターポンプと、前記ブースターポンプにより昇圧された圧縮空気を貯留する高圧タンクと、前記高圧タンクに貯留された圧縮空気、及び/又は、前記圧縮機により圧縮された圧縮空気と燃料とを燃焼させ、燃焼ガスを発生する燃焼器と、前記圧縮機と一つの回転軸に設置され、前記燃焼器で発生した前記燃焼ガスにより駆動するガスタービンと、前記ガスタービンと接続する発電機と、を有し、
    前記高圧タンクには、前記圧縮機から吐出される圧縮空気の空気圧よりも高圧の空気を貯留し、前記高圧タンクと前記燃焼器との間の配管には、減圧弁と流量調整弁を有することを特徴とするガスタービンシステム。
  2. 前記圧縮機により圧縮され、前記貯留タンクに供給される圧縮空気の熱を蓄熱し、前記高圧タンクに貯留され、前記燃焼器に供給される圧縮空気に前記熱を放熱する蓄熱槽を有することを特徴とする請求項1に記載のガスタービンシステム。
  3. 前記ガスタービンを駆動し、前記ガスタービンから排出された燃焼ガスと、前記高圧タンクから前記燃焼器に供給される圧縮空気との間で熱交換する熱交換器を有することを特徴とする請求項1に記載のガスタービンシステム。
  4. 前記圧縮機と前記貯留タンクとの間の配管、前記ブースターポンプと前記高圧タンクとの間の配管、前記高圧タンクと前記燃焼器との間の配管には、それぞれバルブを有することを特徴とする請求項1に記載のガスタービンシステム。
  5. 前記圧縮機により圧縮された圧縮空気の貯留タンクへの送風時、前記圧縮機と前記貯留タンクとの間の配管に設置されるバルブを全開とし、前記ブースターポンプと前記高圧タンクとの間の配管に設置されるバルブ及び前記高圧タンクと前記燃焼器との間の配管に設置されるバルブを全閉とすることを特徴とする請求項4に記載のガスタービンシステム。
  6. 前記ガスタービンの瞬時出力時、前記高圧タンクと前記燃焼器との間の配管に設置されるバルブを所定の開度で開とし、前記圧縮機と前記貯留タンクとの間の配管に設置されるバルブ及び前記ブースターポンプと前記高圧タンクとの間の配管に設置されるバルブを全閉とすることを特徴とする請求項4に記載のガスタービンシステム。
  7. 前記ガスタービンの冷機起動時、前記高圧タンクと前記燃焼器との間の配管に設置されるバルブを所定の開度で開とし、前記圧縮機と前記貯留タンクとの間の配管に設置されるバルブ及び前記ブースターポンプと前記高圧タンクとの間の配管に設置されるバルブを全閉とすることを特徴とする請求項4に記載のガスタービンシステム。
  8. 前記ブースターポンプにより昇圧された圧縮空気の高圧タンクへの送風時、前記ブースターポンプと前記高圧タンクとの間の配管に設置されるバルブを全開とし、前記圧縮機と前記貯留タンクとの間の配管に設置されるバルブを所定の開度で開とし、前記高圧タンクと前記燃焼器との間の配管に設置されるバルブを全閉とすることを特徴とする請求項4に記載のガスタービンシステム。
  9. 前記ガスタービンの瞬時出力時が、太陽光を利用して発電するソーラーパネルの発電出力が低下するタイミングであることを特徴とする請求項に記載のガスタービンシステム。
  10. 前記高圧タンクと前記燃焼器との間の配管に設置されるバルブを所定の開度で開とするタイミングが、太陽光を利用して発電するソーラーパネルの発電出力が低下するタイミングであることを特徴とする請求項に記載のガスタービンシステム。
  11. 太陽光を利用して発電するソーラーパネルの発電出力が低下するタイミングを、雲の動きを察知する雲量移動計からの信号により、予測することを特徴とする請求項または請求項10に記載のガスタービンシステム。
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