JP6965095B2 - 掘削用ビット - Google Patents

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Description

本発明は、ブレードに固着されるダイヤモンド焼結体からなる掘削チップを備える掘削用ビットに関する。
従来、鉱業や土木業等の分野では、地盤を採掘、掘削するために様々な掘削用ビットが用いられている。例えば、ブレードに熱的に安定なPDC(Polycrystalline Diamond Compact)チップを備える掘削用ビットが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。これにより、高温に晒されたときに熱劣化しにくいPDCチップを備えた掘削用ビットを得ることができる。
特開2015−530263号公報
しかし、従来の掘削用ビットは、硬い地盤を採掘、掘削する場合に大きく摩耗する。例えば、掘削用ビットが中心軸方向に6mm(4分の1インチ)程度摩耗すると、採掘、掘削する穴の径が変わり、採掘、掘削を継続することができなくなる。そのため、耐摩耗性(特に中心軸方向に対する耐摩耗性)を向上させた掘削用ビットが望まれている。
本発明は、高い耐摩耗性を備えた掘削用ビットを提供することを目的とする。
本発明は、中心軸の回りに回転するビット本体と、前記中心軸から放射状に延びる複数のブレードと、前記ブレードに固着されるダイヤモンド焼結体からなる掘削チップと、を備える掘削用ビットであって、前記ブレードは、前記ビット本体の先端側から径方向外側に亘って延びる頂部と、前記頂部に隣接し且つ前記ブレードの回転方向を向く第1面と、前記頂部に隣接し且つ前記ブレードの回転方向と逆方向を向く第2面と、を有し、少なくとも前記頂部には、超砥粒が固着される掘削用ビットに関する。
また、前記第1面及び前記第2面の表面には、酸化物又はセラミックスを含む硬質層が設けられてもよい。
また、本発明は中心軸の回りに回転するビット本体と、前記中心軸から放射状に延びる複数のブレードと、前記ブレードに固着されるダイヤモンド焼結体からなる掘削チップと、を備える掘削用ビットであって、少なくとも前記ブレードの表面には、酸化物又はセラミックスを含む硬質層が設けられる掘削用ビットに関する。
また、液体が流通する液体用穴を更に備え、前記液体用穴の内表面には、酸化物又はセラミックスを含む硬質層が設けられてもよい。
また、前記液体用穴は、湾曲していてもよい。
本発明によれば、高い耐摩耗性を備えた掘削用ビットを提供することができる。
第1実施形態に係る掘削用ビットの斜視図である。 第1実施形態に係る掘削用ビットの正面図である。 第1実施形態に係る掘削用ビットの側面図である。 第1実施形態に係る掘削用ビットのブレード付近の中心軸に対して平行な拡大断面図(図2に示すA−A線断面図)である。 第1実施形態に係る掘削用ビットのブレード付近の中心軸に対して垂直な拡大断面図(図3に示すB−B線断面図)である。 第1実施形態に係る掘削用ビットの液体用穴付近の拡大断面図である。 第2実施形態に係る掘削用ビットのブレード付近の中心軸に対して平行な拡大断面図(図4対応図)である。 第2実施形態に係る掘削用ビットのブレード付近の中心軸に対して垂直な拡大断面図(図5対応図)である。 第2実施形態に係る掘削用ビットの液体用穴付近の拡大断面図である。 第3実施形態に係る掘削用ビットのブレード付近の中心軸に対して平行な拡大断面図(図4対応図)である。 第3実施形態に係る掘削用ビットのブレード付近の中心軸に対して垂直な拡大断面図(図5対応図)である。 第3実施形態に係る掘削用ビットの液体用穴付近の拡大断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には、同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
(第1実施形態)
まず、本発明の第1実施形態に係る掘削用ビットについて、図1〜図5を用いて説明する。図1は、第1実施形態に係る掘削用ビットの斜視図である。図2は、第1実施形態に係る掘削用ビットの正面図である。図3は、第1実施形態に係る掘削用ビットの側面図である。図4は、第1実施形態に係る掘削用ビットのブレード付近の拡大断面図である。詳細には、中心軸に対して平行な拡大断面図(図2に示すA−A断面図)である。図5は、第1実施形態に係る掘削用ビットのブレード付近の拡大断面図である。詳細には、中心軸に対して垂直な拡大断面図(図3に示すB−B断面図)である。図6は、第1実施形態に係る掘削用ビットの液体用穴付近の拡大断面図である。
第1実施形態に係る掘削用ビットは、例えば、地盤を採掘、掘削するために用いられる。掘削用ビット1は、中心軸J1を中心として回転する。図1〜図3に示すように、掘削用ビット1は、ビット本体10と、ブレード20と、液体用穴30と、を備える。
ビット本体10は、中心軸J1に沿って延びる円柱状に設けられている。ビット本体10の先端側から側面に亘って複数のブレード20(図1〜図3においては6つのブレード)が設けられている。ビット本体10の基端側は、例えば掘削用ビット1を回転させる回転装置に接続される。ビット本体10は、後述するように、金属材料を用いて製造される。金属材料としては、例えば、鉄系金属、タングステンカーバイド、銅、亜鉛、スズ、ニッケル、銀、タングステン又はそれらの合金等が挙げられる。
ブレード20は、中心軸J1から放射状に延びるように設けられている。ブレード20は、頂部21と、第1面22と、第2面23と、を有する(図1〜図5を参照)。また、ブレード20の表面には、固着層27が設けられていて、固着層27により掘削チップ25と、超砥粒26とが固着されている(図4を参照)。
ブレード20は、後述するように、金属材料を用いて製造される。金属材料としては、例えば、鉄系金属、タングステンカーバイド、銅、亜鉛、スズ、ニッケル、銀、タングステン又はそれらの合金等が挙げられる。ブレード20は、ビット本体10と一体的に成型しやすいように、ビット本体10と同じ金属材料を用いて製造されていることが好ましい。ただし、ブレード20は、ビット本体10と異なる金属材料を用いて製造されてもよい。
ブレード20は、3つ以上設けられることが好ましく、5つ(不図示)又は6つ(図1〜図3を参照)設けられることがより好ましい。
ブレード20は、ビット本体10の先端から基端に向けて、ブレード20の回転方向R1と逆方向R2にねじれた螺旋状に設けられることが好ましい(図1〜図3を参照)。ただし、ブレード20は、中心軸J1と平行に設けられてもよく(不図示)、ブレード20の回転方向R1にねじれて、螺旋状に設けられてもよい(不図示)。
ブレード20には、いわゆるアンダーカット加工が施されていてもよい。これにより、アンダーカットの形状によっては、水の流れをコントロールすることができる。
頂部21は、例えば中心軸J1に対して平行に掘削用ビット1を視た場合に、ビット本体10の先端側から径方向外側D1に亘って延びる。頂部21は、掘削用ビット1を用いた作業において、地盤と接する。第1面22は、例えば中心軸J1に対して平行に掘削用ビット1を視た場合に、頂部21に隣接し且つブレード20の回転方向R1を向いている。第1面22は、掘削用ビット1を用いた作業において、地盤の切粉等の摩耗粉と接する面である。第2面23は、例えば中心軸J1に対して平行に掘削用ビット1を視た場合に、頂部21に隣接し且つブレード20の回転方向R1と逆方向R2を向いている。
なお、以下において、頂部21のうち径方向外側D1を向く面を特に「側面側頂部212」と表記する場合があり、それ以外の面を特に「先端側頂部211」と表記する場合がある。本実施形態においては、頂部21の先端側にある面が先端側頂部211であり(図4を参照)、径方向外側D1にある面が側面側頂部212である(図5を参照)
掘削チップ25は、ブレード20に固着されるダイヤモンド焼結体である。掘削チップ25は、例えば、直径が10〜19mmで、高さが8〜16mmの円柱状に加工された部材である。掘削チップとしては、PDCチップ等が挙げられる。掘削チップ25は、掘削用ビット1を用いた作業において、地盤を掘る(削る)役割を果たす。効率よく地盤を掘る(削る)ために、掘削チップ25は、ブレード20のうち、先端側頂部211における第1面22の側に固着されることが好ましい(図4を参照)。
掘削チップ25は、1つのブレード20に対して1つ固着されてもよく(不図示)、複数(好ましくは1つのブレードに対して5つ〜8つ、図1〜図3を参照)固着されてもよい。
1つのブレード20に対して複数の掘削チップ25が固着される場合、掘削チップ25は、頂部21が延びる方向に沿って1列に固着されてもよく(図1〜図3を参照)、2列以上に固着されてもよい(不図示)。
ブレード20毎に、固着される掘削チップ25の個数は同じであってもよく(不図示)、異なってもよい(図1〜図3を参照)。
また、掘削チップ25が固着されないブレード20があってもよい。
超砥粒26は、頂部21における掘削チップ25が固着されていない部分に、後述する方法を用いて固着される。超砥粒26は少なくとも側面側頂部212に固着されていればよいが、先端側頂部211にも固着されていてもよい(図4、図5を参照)。また、超砥粒26は、第1面22に固着されてもよい。一方で、第2面23には、超砥粒26が固着されない。ブレード20に固着される超砥粒26は、掘削用ビット1を用いた作業において、耐摩耗性を向上させる役割、すなわち摩耗止めの役割を果たす。
頂部21に固着される超砥粒26が摩耗止めの役割を果たすことにより、頂部21の摩耗が抑えられる。そのため、頂部21(側面側頂部212)が地盤と接した場合の、掘削用ビット1の中心軸方向D2への耐摩耗性が向上する。掘削用ビット1を用いた作業において、側面側頂部212は、摩耗止めの必要性が高い。なぜならば、採掘、掘削の工程上、採掘、掘削する穴の直径確保は重要であり、掘削用ビット1が中心軸方向に摩耗すると、採掘、掘削された穴に鉄管を挿入できなくなってしまうからである。また、掘削用ビット1が中心軸方向に摩耗すると、新品の掘削用ビットに交換して採掘、掘削の作業を継続しようとしても、そもそも新品の掘削用ビットを穴に挿入できないという問題が発生するため、先端側頂部211には砥粒を多く固着する必要がある。
また、第1面22に超砥粒26が固着される場合には、第1面22の超砥粒26が摩耗止めの役割を果たすことにより、第1面22の摩耗が抑えられる。そのため、第1面22が摩耗粉と接した場合の、掘削用ビット1の回転方向と逆方向R2への耐摩耗性が向上する。
一方で、第2面23には、超砥粒26が固着されない。第1面22と比べて第2面23では、摩耗粉と接しにくいことなどから、摩耗止めの必要性は少ない。そのため、ブレード20に対して必要な超砥粒26の量が過剰にならず、製造コストが抑えられる。
また、側面側頂部212と比べて先端側頂部211では、掘削チップ25が固着されていることなどから、摩耗止めの必要性は少ない。そのため、先端側頂部211に超砥粒26が固着されない場合には、ブレード20に対して必要な超砥粒26の量が過剰にならず、製造コストが抑えられる。
超砥粒26としては、ダイヤモンド砥粒、CBN(Cubic boron nitride)砥粒等が挙げられる。また、超砥粒の表面にニッケル、チタン等の金属膜によりコーティングされたコーティング砥粒を用いることができる。
超砥粒26の平均粒径は、例えば、40〜6000μmであり、好ましくは150〜600μmである。超砥粒26の平均粒径が小さすぎる場合には、超砥粒26とブレード20との接触面積が小さくなり、ブレード20から超砥粒26が脱落しやすくなる。反対に、超砥粒26の平均粒径が大きすぎる場合には、超砥粒26と地盤との接触面積が大きくなり、ブレード20から超砥粒26が脱落しやすくなる。
また、超砥粒26は、ブレード20の表面積1cmあたり30個以上固着され る。ブレード20の表面積1cmあたりの超砥粒26の数が少なすぎる場合には、超砥粒26が摩耗止めとしての役割を果たしにくい。
固着層27は、超砥粒26が固着される位置に設けられる。また、固着層27による超砥粒26の埋め込み率は、超砥粒26をブレード20に固着する方法(後述)によっても異なるが、例えば、25〜75%である。超砥粒26の埋め込み率が小さすぎる場合には、ブレード20の表面に超砥粒26が過剰に露出するため、ブレード20から超砥粒26が脱落しやすくなる。反対に、超砥粒26の埋め込み率が大きすぎる場合には、ブレード20の表面に超砥粒26がほとんど露出しないため、超砥粒26が摩耗止めとしての役割を果たしにくい。また、固着層27と地盤との間での摩擦抵抗が大きくなり掘削用ビット1が回転しにくくなる。
液体用穴30は、液体(水)が流通する穴である。この液体用穴30は、ビット本体10の複数個所に設けられている。液体用穴30は、中心軸J1の基端側から先端側に向けて、中心軸J1に沿うように設けられている(図6を参照)。なお、液体用穴30が設けられる方向は、中心軸J1に対して平行でなくてもよく、巨視的に視て中心軸J1に沿っていればよい。液体用穴30は中心軸J1に対して垂直に開口していてもよい。液体用穴30を流通する水は、掘削用ビット1を用いた作業において、液体用穴30を介して掘削用ビット1の先端側に供給される。
液体用穴30を流通する水には、液体用穴30とその周囲の温度を下げる効果(冷却効果)、ブレード20と地盤との摩擦係数を下げる効果、及び摩耗粉を外部に流す効果(排出効果)がある。本実施形態においては、液体用穴30は、湾曲している。そのため、液体用穴30が直線状である場合と比較して、湾曲形状と回転方向との関係によっては、地盤または掘削チップ25の先端に水を供給しやすくなり、高い冷却効果が得られる。また、摩耗粉(地盤の切粉等)に対しての高い排出効果が得られる。高い冷却効果や高い排出効果により、工具摩耗を低減することができる。また、液体用穴30が湾曲すると、直線状の液体用穴よりも内表面の面積が大きくなるので、冷却効果を高められる。
(第1実施形態の製造方法)
続いて、掘削用ビット1の製造方法について説明する。
例えば、ビット本体10と、ブレード20とは、所定の超鋼粉末を金属バインダーで焼き固めることで一体的に製造される。又は、ビット本体10とブレード20とは、所定の金属材料を加工する(例えば、削り出す)ことで一体的に製造される。ここで、ブレード20には掘削チップ25や、超砥粒26が固着されるので、掘削チップ25や超砥粒26の大きさを考慮して、加工が行われてもよい。具体的には、本実施形態においては、ブレード20の頂部21には掘削チップ25が固着されるので、掘削チップ25を固着するための凹部が設けられるように、加工が行われてもよい。また、ブレード20の頂部21(特に側面側頂部212)には超砥粒26が固着されるので、超砥粒26の平均粒径の2倍の長さを掘削用ビット1の外径から減寸して、焼き固め又は削り出しが行われてもよい。
掘削チップ25は、例えば、ろう付け、ねじ、圧入(焼嵌め、冷し嵌め)、キー、抜け止め等の従来公知の技術により、ブレード20に固着される。
超砥粒26は、例えば、溶射、電着、ろう付け等の従来公知の技術により、ブレード20の表面に単層又は多層に固着される。別の見方をすると、固着層27は、例えば、溶射、電着、ろう付け等の従来公知の技術により、ブレード20の表面に設けられる。
(第1実施形態の効果)
以上説明したように構成された第1実施形態に係る掘削用ビット1は、中心軸J1の回りに回転するビット本体10と、中心軸J1から放射状に延びる複数のブレード20と、ブレード20に固着されるダイヤモンド焼結体からなる掘削チップ25と、を備える掘削用ビット1であって、ブレード20は、ビット本体10の先端側から径方向外側D1に亘って延びる頂部21と、頂部21に隣接し且つブレード20の回転方向R1を向く第1面22と、頂部21に隣接し且つブレードの回転方向R1と逆方向R2を向く第2面23と、を有し、少なくとも頂部21には、超砥粒26が固着される。
そのため、第1実施形態に係る掘削用ビット1によれば、超砥粒26が摩耗止めの役割を果たすことにより、ブレード20の摩耗(特に中心軸方向D2への摩耗)が抑えられる。これにより、耐摩耗性を備えた掘削用ビット1が得られる。
また、液体用穴30は、湾曲している。そのため、液体用穴30が直線状である場合と比較して、液体用穴30の内表面の面積が大きくなる。これにより、高い冷却効果が得られる。
(第2実施形態)
まず、本発明の第2実施形態に係る掘削用ビットについて、図7〜図9を用いて説明する。
図7は、第2実施形態に係る掘削用ビットのブレード付近の中心軸に対して平行な拡大断面図(図4対応図)である。図8は、第2実施形態に係る掘削用ビットのブレード付近の中心軸に対して垂直な拡大断面図(図5対応図)である。図9は、第2実施形態に係る掘削用ビットの液体用穴付近の拡大断面図である。
第2実施形態については、主に第1実施形態との相違点について説明する。そのため、第1実施形態と同一(又は同等)の構成については、詳細な説明を省略する。また、第2実施形態において特に説明しない点については、第1実施形態の説明が適宜に適用又は援用される。第2実施形態においても、第1実施形態と同様の効果が奏される。第3実施形態についても同様である。
第2実施形態に係る掘削用ビット1Aは、ブレード20Aの表面と、液体用穴30Aの内表面の構成が第2実施形態に係る掘削用ビット1Aと異なっている。
図7及び図8に示すように、ブレード20Aの表面には、酸化物又はセラミックスを含む硬質層29Aが設けられている。硬質層29Aは、酸化物又はセラミックスを含むので、ブレード20Aを構成する金属材料よりも硬質になる。ブレード20Aに設けられる硬質層29Aは、掘削用ビット1を用いた作業において、摩耗止めの役割を果たす。そのため、ブレード20Aの表面の硬度を高めることができ、ブレード20Aの耐摩耗性が向上する。
硬質層29Aは、ブレード20Aの全ての表面に設けられていることが好ましい。これにより、ブレード20Aの全ての表面の硬度を高めることができる。また、ビット本体10の表面が外部に露出する形状である場合には、露出した部分に硬質層29Aが設けられていることが好ましい。
また、図9に示すように、液体用穴30Aの内表面には、酸化物又はセラミックスを含む硬質層39Aが設けられている。硬質層39Aは、酸化物又はセラミックスを含むのでビット本体10を構成する金属材料よりも硬質となる。そのため、液体用穴30Aの内表面の硬度を高めることができる。液体用穴30Aが開けられることにより、掘削用ビット1A全体としての強度は低くなるが、硬質層39Aにより、掘削用ビット1A全体としての強度を確保できる。これにより、従来には強度の面で実現の難しかった形状(例えば、湾曲した形状)の液体用穴30Aを実現できる。
硬質層39Aは、液体用穴30Aの全ての内表面に設けられていることが好ましい。これにより、液体用穴30Aの全ての表面の硬度を高めることができる。
(第2実施形態の製造方法)
続いて、掘削用ビット1Aの製造方法について、具体的には硬質層29A及び硬質層39Aの形成方法について説明する。
硬質層29A及び硬質層39Aは、めっきによるコーティングにより、ブレード20Aの表面と、液体用穴30Aの内表面にそれぞれ形成される。
また、掘削用ビット1Aにおいて、硬質層29A及び硬質層39Aの部分と、そうでない部分(金属材料の部分)とは、例えば、蛍光X線法、原子吸光法、ICP法、酸溶解法、クロマトグラフィー法等の従来公知の測定手法を用いて区別できる。これらの手法を用いた元素分析により、ブレード20Aの表面の元素と、ブレード20A(ビット本体10)の中心軸J1付近の元素と、を比較することで、硬質層29A及び硬質層39Aの部分と、そうでない部分とを区別できる。また、例えばSEMを用いた拡大観察により、ブレード20Aの表面の画像と、ブレード20A(ビット本体10)の中心軸J1付近の画像と、を比較することで、硬質層29A及び硬質層39Aの部分と、そうでない部分とを区別できる。
(第2実施形態の効果)
以上説明したように構成された第2実施形態に係る掘削用ビット1Aは、中心軸J1の回りに回転するビット本体10と、中心軸J1から放射状に延びる複数のブレード20Aと、ブレード20Aに固着されるダイヤモンド焼結体からなる掘削チップ25と、を備える掘削用ビット1Aであって、少なくともブレード20Aの表面には、酸化物又はセラミックスを含む硬質層29Aが設けられる。
そのため、第2実施形態に係る掘削用ビット1Aによれば、 硬質層29Aが摩耗止めの役割を果たすことにより、ブレード20Aの摩耗が抑えられる。これにより、耐摩耗性を備えた掘削用ビット1が得られる。
また、液体(水)が流通する液体用穴30Aを備え、液体用穴30Aの内表面には、酸化物又はセラミックスを含む硬質層39Aが設けられる。これにより、従来には強度の面で実現の難しかった形状の液体用穴30Aを実現できる。
また、液体用穴30Aは、湾曲している。そのため、液体用穴30Aが直線状である場合と比較して、液体用穴30Aの内表面の面積が大きくなる。硬質層39Aにより、掘削用ビット1A全体としての強度を確保しつつ、湾曲した液体用穴30Aにより、高い冷却効果が得られる。
(第3実施形態)
まず、本発明の第3実施形態に係る掘削用ビットについて、図10〜図12を用いて説明する。
図10は、第3実施形態に係る掘削用ビットのブレード付近の中心軸に対して平行な拡大断面図(図4対応図)である。図11は、第3実施形態に係る掘削用ビットのブレード付近の中心軸に対して垂直な拡大断面図(図5対応図)である。図12は、第3実施形態に係る掘削用ビットの液体用穴付近の拡大断面図である。
第3実施形態に係る掘削用ビット1Bは、ブレード20Bの表面と、液体用穴30Bの内表面の構成が第1実施形態に係る掘削用ビット1と異なっている。
図10及び図11に示すように、ブレード20Bは、ビット本体10の先端側から径方向外側D1に亘って延びる頂部21と、頂部21に隣接し且つブレード20Bの回転方向R1を向く第1面22と、頂部21に隣接し且つブレードの回転方向R1と逆方向R2を向く第2面23と、を有し、少なくとも頂部21には、超砥粒26Bが固着される。
更に、ブレード20Bの表面(頂部21においては、超砥粒26Bよりも中心軸方向D2側の位置)には、酸化物又はセラミックスを含む硬質層29Bが設けられている。また、図12に示すように、液体用穴30Bの内表面には、酸化物又はセラミックスを含む硬質層39Bが設けられている。
(第3実施形態の効果)
以上説明したように構成された第3実施形態に係る掘削用ビット1Bは、中心軸J1の回りに回転するビット本体10と、中心軸J1から放射状に延びる複数のブレード20Bと、ブレード20Bに固着されるダイヤモンド焼結体からなる掘削チップ25と、を備える掘削用ビット1であって、ブレード20Bは、ビット本体10の先端側から径方向外側D1に亘って延びる頂部21と、頂部21に隣接し且つブレード20Bの回転方向R1を向く第1面22と、頂部21に隣接し且つブレードの回転方向R1と逆方向R2を向く第2面23と、を有し、少なくとも頂部21には、超砥粒26Bが固着される。更に、第1面22及び第2面23の表面には、酸化物又はセラミックスを含む硬質層29Bが設けられる。
そのため、第3実施形態に係る掘削用ビット1Bによれば、超砥粒26B及び硬質層29Bが摩耗止めの役割を果たすことにより、ブレード20Bの摩耗が抑えられる。これにより、耐摩耗性を備えた掘削用ビット1Bが得られる。
なお、本実施形態においては、頂部21における超砥粒26Bよりも中心軸方向D2側の位置にも硬質層29Bが設けられている。言い換えれば、ブレード20Bの頂部21、第1面22及び第2面23の表面に硬質層29Bが設けられていて、頂部21の硬質層29Bの上に超砥粒26Bが固着される。そのため、仮に掘削用ビット1を用いた作業において、超砥粒26Bが脱落しても硬質層29Bがブレード20Bを保護するとともに、固着層27と硬質層29Bとの接着力が高まることにより、耐摩耗性を持続させることができる。これにより、より高い耐摩耗性を備えた掘削用ビット1Bが得られる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内での変形、改良等は本発明に含まれる。
例えば、ブレード20の表面に超砥粒26、26Bが固着される例、硬質層29A、29Bが形成される例及び液体用穴30の内表面に硬質層39A、39Bが形成される例について説明した。しかし、本明細書における「表面」及び「内表面」は、必ずしも最表面である必要はない。例えば超砥粒や硬質層の上に他の構成(コーティング層等)が設けられてもよい。
1、1A、1B 掘削用ビット
10 ビット本体
20、20A、20B ブレード
21 頂部
22 第1面
23 第2面
25 掘削チップ
26、26B 超砥粒
29A、29B 硬質層
30、30A、30B 液体用穴
39A、39B 硬質層
J1 中心軸
D1 径方向外側
R1 回転方向
R2 逆方向

Claims (5)

  1. 中心軸の回りに回転するビット本体と、前記中心軸から放射状に延びる複数のブレードと、前記ブレードに固着されるダイヤモンド焼結体からなる掘削チップと、を備える掘削用ビットであって、
    前記ブレードは、前記ビット本体の先端側から径方向外側に亘って延びる頂部と、前記頂部に隣接し且つ前記ブレードの回転方向を向く第1面と、前記頂部に隣接し且つ前記ブレードの回転方向と逆方向を向く第2面と、を有し、
    少なくとも前記頂部には、超砥粒が固着される掘削用ビット。
  2. 前記第1面及び前記第2面の表面には、酸化物又はセラミックスを含む硬質層が設けられる請求項1に記載の掘削用ビット。
  3. 中心軸の回りに回転するビット本体と、前記中心軸から放射状に延びる複数のブレードと、前記ブレードに固着されるダイヤモンド焼結体からなる掘削チップと、を備える掘削用ビットであって、
    液体が流通する液体用穴を更に備え、
    記ブレードの表面及び前記液体用穴の内表面には、酸化物又はセラミックスを含む硬質層が設けられる掘削用ビット。
  4. 液体が流通する液体用穴を更に備え、
    前記液体用穴の内表面には、酸化物又はセラミックスを含む硬質層が設けられる請求項1又は2に記載の掘削用ビット。
  5. 前記液体用穴は、湾曲している請求項3又は4に記載の掘削用ビット。
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