JP6963913B2 - 高耐久速硬性コンクリート組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、高耐久速硬性の補修用コンクリートを形成するのに好適なコンクリート組成物に関する。
主要な高速道路の大部分は供用から30年以上が経過し、コンクリート床版の疲労、凍害および塩害による劣化が顕在化しており、補修が必要である。従来のコンクリート床版の補修に用いる補修用速硬コンクリートは、材齢3時間で実用圧縮強度が得られるように速硬性であることから、終局の圧縮強度も高くなり、それに伴い既設コンクリートよりも静弾性係数が大きいため、供用後に既設コンクリートと補修コンクリートの境界面に歪差が生じ、補修箇所にひび割れが生じ、また補修部と既設部の境界面に剥離等が発生して再劣化することが問題になっている。
また、従来の補修用速硬コンクリートは、コンクリート中にエントレインドエアが適切に導入され難いため、硬化コンクリートの性質として凍結融解抵抗性が低く、凍害による劣化が生じやすい問題もあった。
特許文献1には、コンクリート床版の上面増厚工法に用いるコンクリート組成物が記載されている。この補修用速硬コンクリート組成物は、速硬性混和材、ポルトランドセメント、凝結調整剤、減水剤、およびアラミド繊維とビニロン繊維の混合物を含み、曲げ強度や曲げ靱性の高いコンクリートを形成する。しかし、このコンクリートは静弾性係数が高いため、繰返し疲労により既設コンクリートとの境界面での再劣化がしばしば生じる。
また、特許文献2には、コンクリート床版の補修材として、超速硬性を有するとともに、細骨材の一部として無機中空バルーンを添加し静弾性係数を抑制することで、車両の通行時に既設床版と補修床版の境界領域に発生する応力集中の程度を小さくして、補修部分が優先的に痛む事態を避けることができるとされている。しかし、その実施例によると、材齢3時間の圧縮強度は18.1〜27.7N/mmであり、必ずしも十分ではなく、さらにコンクリートの凍結融解抵抗性が検討されていないため、補修部の凍害による劣化が懸念されるなどの問題がある。
特開2013−133271号公報 特開2015−107893号公報
従来のコンクリート床版の補修材は、終局圧縮強度が高いために静弾性係数が高くなっており、このため再劣化することが問題となっていた。そこで、コンクリート床版の補修に用いる補修材料について、新たな規格が設けられており、コンクリート床版の補修用材の静弾性係数を26.5±5.0kN/mmに定めている。
一般に、静弾性係数が既設のコンクリート床版と同程度の補修材にするため、モルタルまたは軽量骨材を配合したコンクリートが用いられる。この場合、モルタルを用いると1m当たりの材料単価が高価になる。また、モルタルは単位速硬材量(1mのモルタルに使用する速硬材量)が大きいため、施工の断面積が大きいと、初期水和発熱等により部材の温度が大きく上昇し、温度ひび割れ等が発生する懸念がある。補修部分にひび割れが発生すると、補修後の構造物に劣化因子が浸入して耐久性が著しく低下するので、再劣化の原因になる。
一方、通常の軽量骨材を用いた速硬コンクリートは、既設コンクリートと同程度の終局圧縮強度にすることができるが、静弾性係数が著しく低下し、補修設計に必要な力学的性能を満足することができないことが多い。さらに凍結融解抵抗性や塩化物イオン浸透性などの耐久性が低いと云う問題もある。
本発明は、従来の上記問題を解決したものであり、コンクリート床版補修用の静弾性係数の規格に適合すると共に材齢3時間で実用圧縮強度が得られる速硬性を有する高耐久速硬性コンクリート組成物を提供する。また、本発明は、好ましくは、さらに凍結融解抵抗性および耐塩害性に優れた高耐久速硬性コンクリート組成物を提供する。
本発明は以下の構成によって従来の上記課題を解決したコンクリート組成物に関する。
〔1〕速硬性モルタル材と膨張性頁岩の焼成物からなる人工軽量粗骨材を含むコンクリート組成物であって、該速硬性モルタル材がポルトランドセメント、速硬材、細骨材、および凝結調整剤を含み、水結合材比38.5〜47.1%ないし水モルタル材比13.5%〜16.5%において、材齢28日の静弾性係数21.5〜31.5kN/mm 、および材齢3時間の圧縮強度24N/mm 以上のコンクリート床版補修用のコンクリートを形成することを特徴とする高耐久速硬性コンクリート組成物。
〔2〕上記人工軽量粗骨材の含有量が上記速硬性モルタル材に対して20〜52質量%であり、上記水結合材比ないし水モルタル材比において、材齢28日の静弾性係数21.6〜29.4kN/mm、および材齢3時間の圧縮強度29.5〜34.0N/mmのコンクリート床版補修用のコンクリートを形成する請求項1に記載するコンクリート組成物。
〔3〕速硬性モルタル材がポルトランドセメント、速硬材、細骨材、および凝結調整剤を含み、ポルトランドセメント100質量部に対して、速硬材10〜200質量部、細骨材50〜500質量部、凝結調整剤0.5〜8.0質量部である上記[1]または上記[2]に記載するコンクリート組成物。
〔4〕減水剤を速硬性モルタル材の0.1〜0.6質量%含有する上記[1]〜上記[3]の何れかに記載するコンクリート組成物。
〔5〕増粘保水剤を速硬性モルタル材の0.1〜0.5質量%含有する上記[1]〜上記[4]の何れかに記載するコンクリート組成物。
本発明は以下の態様を含む。
〔4〕減水剤を速硬性モルタル材の0.1〜0.6質量%含有する上記[1]〜上記[3]の何れかに記載するコンクリート組成物。
〔5〕増粘保水剤を速硬性モルタル材の0.1〜0.5質量%含有する上記[1]〜上記[4]の何れかに記載するコンクリート組成物。
本発明のコンクリート組成物は、コンクリート床版補修用の高耐久速硬性を有するコンクリートを形成するコンクリート組成物である。以下、単に本発明のコンクリート組成物と云う。本発明のコンクリート組成物は、速硬性モルタル材を含むので、材齢3時間で実用圧縮強度が得られる速硬性のコンクリートを形成することができる。また、本発明のコンクリート組成物は、膨張性頁岩の焼成物からなる人工軽量粗骨材を所定量含有するので、補修用として規格された静弾性係数の範囲に適合すると共に圧縮強度が低下しない高耐久性のコンクリートを形成することができる。具体的には、水結合材比38.5〜47.1%ないし水モルタル材比13.5%〜16.5%において、材齢28日の静弾性係数21.5〜31.5kN/mm、および材齢3時間の圧縮強度24N/mm以上の補修用コンクリートを形成することができる。
また、本発明のコンクリート組成物は、減水剤を所定量含有することによって、8〜15cmのスランプを有し、施工性が良好であり、増粘保水剤を所定量含有することによって優れた凍結融解抵抗性を有する高耐久速硬性の補修用コンクリートを形成することができる。
〔具体的な説明〕
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明のコンクリート組成物は、速硬性モルタル材と膨張性頁岩の焼成物からなる人工軽量粗骨材を含むコンクリート組成物であって、該速硬性モルタル材がポルトランドセメント、速硬材、細骨材、および凝結調整剤を含み、水結合材比38.5〜47.1%ないし水モルタル材比13.5%〜16.5%において、材齢28日の静弾性係数21.5〜31.5kN/mm 、および材齢3時間の圧縮強度24N/mm 以上のコンクリート床版補修用のコンクリートを形成することを特徴とする高耐久速硬性コンクリート組成物である。
本発明のコンクリート組成物において、速硬性モルタル材の単位量は1050〜1500kg/mの範囲が好ましい。速硬性モルタル材は、ポルトランドセメント、速硬材、細骨材(珪砂)、および凝結調整剤を含む。ポルトランドセメントと速硬材と細骨材と凝結調整剤の割合は、ポルトランドセメント100質量部に対して、速硬材10〜200質量部、細骨材50〜500質量部、凝結調整剤0.5〜8.0質量部の範囲が好ましい。
速硬材は、C12などのカルシウムアルミネート粉砕物と無水石膏の混合物、超速硬セメント、アルミナセメントなどを用いることができる。カルシウムアルミネート粉砕物と無水石膏の混合物からなる速硬材は、カルシウムアルミネート粉砕物と無水石膏が概ね40:60〜60:40質量比含まれている。
速硬性モルタル材は、必要に応じて、アルカリ刺激剤(炭酸ナトリウム等)、消泡剤、再乳化粉末樹脂、有機短繊維などを含むことができる。
本発明のコンクリート組成物は膨張性頁岩の焼成物からなる人工軽量粗骨材(以下、膨張性頁岩原料の人工軽量粗骨材とも云う)を含む。膨張性頁岩原料の人工軽量粗骨材とは、膨張性頁岩を主原料にし、これを粉砕造粒し、焼成して製造した人工粗骨材であり、膨張性頁岩は高温で焼成すると内部に分解ガスが発生して膨張し、軽量骨材になる。
黒曜石や真珠岩、珪藻土などを原料にして焼成発泡させた人工軽量骨材のパーライトは高発泡体であるため強度が小さく、構造用骨材としては用いられないが、膨張性頁岩原料の人工軽量骨材は強度が大きいので構造用骨材として用いられる。
本発明のコンクリート組成物に用いる膨張性頁岩原料の人工軽量粗骨材は、概ね絶乾密度1.3±0.2g/cm、吸水率8±5%が好ましい。
本発明のコンクリート組成物において、膨張性頁岩原料の人工軽量粗骨材の含有量は、速硬性モルタル材に対して20〜52質量%の範囲が好ましい。該人工軽量粗骨材の含有量が15質量%では、静弾性係数が目的の範囲(26.5±5.0kN/mm)より大きくなるので好ましくない。一方、該人工軽量粗骨材の含有量が52質量%を上回ると、スランプが低下して所要のスランプが得られなくなり、静弾性係数が目的の範囲より小さくなるので好ましくない。
本発明のコンクリート組成物は、好ましくは、W/B(水結合材比)=38.5〜47.1%ないしW/M(水モルタル材比)=13.5%〜16.5%で用いられる。結合材はセメントおよび速硬材である。膨張性頁岩原料の人工軽量粗骨材を、速硬性モルタル材に対して20〜52質量%含有することによって、上記水結合材比ないし水モルタル材比において、材齢28日の静弾性係数21.6〜29.4kN/mm、および材齢3時間の圧縮強度29.5〜34.0N/mmのコンクリートを形成することができる。

本発明のコンクリート組成物は、減水剤を添加することによって流動性を高めることができる。上記水結合材比ないし水モルタル材比において、減水剤が無添加のときのスランプが7.5cm程度であるとき、減水剤を上記モルタル材に対して0.1質量%添加すると約8cmのスランプが得られるので、減水剤の添加量は該モルタル材の0.1質量%以上が好ましい。一方、減水剤の添加量が増えるとスランプが大きくなる。上記の場合、減水剤の添加量が上記モルタル材の0.6質量%程度ではスランプが約13cm程度であるが、0.7質量%以上ではスランプが15cmを超える。従って、減水剤を添加する場合には、その添加量は上記モルタル材の0.1〜0.6質量%が好ましい。減水剤としては市販品(商品名キャスタメントFS10等)のポリカルボン酸塩系減水剤などを用いることができる。
本発明の高耐久速硬コンクリート組成物は、増粘保水剤を添加することによって凍結融解抵抗性を高めることができる。増粘保水剤が無添加のときの凍結融解抵抗性(300サイクル後の相対動弾性係数)が53%程度であるとき、増粘保水剤を上記モルタル材に対して0.1質量%添加すると凍結融解300サイクル後の動弾性係数は約60%程度に向上するので、増粘保水剤の添加量は上記モルタル材の0.1質量%以上が好ましい。一方、増粘保水剤の添加量が多くなるとスランプが低下する。上記の場合、増粘保水剤の添加量が上記モルタル材の0.4質量%程度ではスランプが約9cm程度であるが、添加量がモルタル材の0.5質量%ではスランプは7.5cmであるが、添加量が0.7質量%ではスランプが6cmになり施工性が大幅に低下する。以下になる。従って、増粘保水剤を添加する場合には、その添加量は上記モルタル材の0.1〜0.5質量%が好ましい。増粘保水剤としては、市販品(商品名Starvis S 5514F等)のセルロース系やアクリル系の水溶性高分子を用いることができる。
本発明のコンクリート組成物は、水結合材比38.5〜47.1%、水モルタル材比13.5%〜16.5%において、材齢28日の静弾性係数21.5〜31.5kN/mm、および材齢3時間の圧縮強度24N/mm以上のコンクリート床版補修用の速硬コンクリートを形成することができる。この補修コンクリートは、その静弾性係数が一般的な既設コンクリート床版と同程度であるので、補修後の再劣化によるひび割れや剥離が少なく、また増粘保水剤を添加することによって優れた凍結融解抵抗性を有するので、凍害によって劣化し難い。
以下、本発明の実施例を示す。
〔使用材料およびコンクリートの調製〕
表1に示す材料を、表2に示す量比に配合して速硬性モルタル材をプレミックスした。この速硬性モルタル材に、膨張性頁岩原料の人工軽量粗骨材を所定量加えて30秒空練りした。空練り後、所定量の水を加えて180秒本練りを行ってコンクリートを調製した。該コンクリートの基本配合を表3に示す。調製したコンクリートについて、表4に示す試験を行った。
Figure 0006963913
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〔実施例1〕
表3の基本配合に従い、速硬性モルタル材(M)と膨張性頁岩原料の人工軽量粗骨材(G)の質量比を表5に示すように変更してコンクリートを調製した。増粘保水剤(5514)の配合量はモルタル材に対して0.5質量%であり、減水剤(FS10)はスランプが12cm前後になる量である。調製したコンクリートの物性を測定した。この試験結果を表6に示した。
表6に示すように、速硬性モルタル材(M)に対して膨張性頁岩原料の人工軽量粗骨材(G)を20〜52質量%含有する試料A2〜A7は、良好なスランプ(11.0〜12.5cm)が得られる。また、材齢3時間圧縮強度が24N/mm以上であり、材料28日の静弾性係数が規格の範囲内(26.5±5.0kN/mm)である。さらに、300サイクル後の相対動弾性係数は80%以上であり、優れた凍結融解抵抗性を有する。
一方、人工軽量粗骨材(G)の含有量が、速硬性モルタル材(M)に対して、15質量%の比較試料A1は静弾性係数が目的の範囲より大きくなり、一方、この含有量が55質量%の比較試料A8は所要のスランプが得られず、静弾性係数が目的の範囲より小さくなり、何れも本発明の範囲から外れる。
Figure 0006963913
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〔実施例2〕
表3に示す配合において、増粘保水剤(5514)を速硬性モルタル材に対して、0〜0.7質量%の範囲で添加して練混ぜたコンクリートを調製した。減水剤の添加量はゼロである。調製したコンクリートの物性を測定した。試験環境温度は20℃である。この試験結果を表7に示した。
表7に示すように、増粘保水剤が無添加では凍結融解抵抗性が低い。増粘保水剤の添加量が0.2〜0.3質量%の試料B2、B3は材齢28日の圧縮強度が64N/mm以上であり、静弾性係数が規格の範囲内(26.5±5.0kN/mm)であって、300サイクル後の相対動弾性係数は66%以上であり、十分な凍結融解抵抗性を有する。一方、増粘保水剤の添加量が0.5質量%ではスランプが7.5cmであるが、添加量が0.7質量%ではスランプが6cmになり、施工性が大幅に低下する。従って、増粘保水剤の添加量は0.5質量%以下が好ましい。また、増粘保水剤の添加量が0.1質量%では上記相対動弾性係数は60%程度が見込まれるので、増粘保水剤を添加する場合には、その添加量はモルタル材の0.1〜0.5質量%が好ましい。
Figure 0006963913
〔実施例3〕
表3に示す配合において、減水剤(FS10)を速硬性モルタル材に対して、無添加から0.7質量%の範囲で添加して練混ぜたコンクリートを調製した。増粘保水剤(5514)の添加量は速硬性モルタル材に対して0.5質量%である。調製したコンクリートの物性を測定した。試験環境温度は20℃である。この試験結果を表8に示した。
表8に示すように、減水剤が無添加でスランプが7.5cmであるとき、減水剤を0.2質量%添加するとスランプは8.5cmに増加する。減水剤の添加量が0.1質量%ではスランプは約8cmが見込まれるので、減水剤の添加量は0.1質量%以上が好ましい。一方、減水剤の添加量が0.7質量%以上になると、スランプは15.5cm以上に大きくなる。減水剤の添加量が0.6質量%ではスランプは約13cm程度が見込まれるので、減水剤を添加する場合には、その添加量はモルタル材の0.1〜0.6質量%が好ましい。
なお、減水剤の添加量が0.2〜0.5質量%の試料C2、C3は材齢28日の圧縮強度が64N/mm以上であって、静弾性係数が規格の範囲内(26.5±5.0kN/mm)である。さらに、300サイクル後の相対動弾性係数は84%以上であり、優れた凍結融解抵抗性を有する。
Figure 0006963913
〔実施例4〕
表3に示す配合において、増粘保水剤(5514)を速硬性モルタル材に対して0.3質量%添加して練混ぜ、本発明のコンクリートを調製した。このコンクリートの物性を測定した。試験の環境温度は、5℃、20℃、35℃の3水準とした。試験結果を表9に示す。
表9に示すように、調製したコンクリートは環境温度5℃〜35℃において、材齢3時間の圧縮強度は24N/mm以上、材齢28日の静弾性係数は目標値の範囲内、凍結融解300サイクル後の相対動弾性係数は70以上であり、上記環境温度の変化に対して安定であり、夏期および冬期の工事ともに対応できることが確認された。
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〔比較例1:天然軽量骨材を使用〕
天然軽量粗骨材(榛名産火山礫、最大寸法15mm)を用いて速硬コンクリートを調製した。天然軽量粗骨材は表10に示す配合比で加え、増粘保水剤(5514)を速硬性モルタル材に対して0.5質量%添加し、減水剤(FS10)の添加率はスランプが12cm前後になるように調整した。調製した速硬コンクリートの物性を測定した。この結果を表11に示した。
表11に示すように、天然軽量骨材を使用した速硬コンクリートは、材料28日の静弾性係数が規格の範囲(26.5±5.0kN/mm)から外れる。これは骨材の密度が小さく、骨材強度が低いためと推察される。また300サイクル後の相対動弾性係数は60%以下であり、凍結融解抵抗性が低い。これは骨材の吸水率が高いため、骨材中の水が凍結融解作用に悪影響を及ぼすものと推察される。
Figure 0006963913
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Claims (5)

  1. 速硬性モルタル材と膨張性頁岩の焼成物からなる人工軽量粗骨材を含むコンクリート組成物であって、該速硬性モルタル材がポルトランドセメント、速硬材、細骨材、および凝結調整剤を含み、水結合材比38.5〜47.1%ないし水モルタル材比13.5%〜16.5%において、材齢28日の静弾性係数21.5〜31.5kN/mm 、および材齢3時間の圧縮強度24N/mm 以上のコンクリート床版補修用のコンクリートを形成することを特徴とする高耐久速硬性コンクリート組成物。
  2. 上記人工軽量粗骨材の含有量が上記速硬性モルタル材に対して20〜52質量%であり、上記水結合材比ないし水モルタル材比において、材齢28日の静弾性係数21.6〜29.4kN/mm、および材齢3時間の圧縮強度29.5〜34.0N/mmのコンクリート床版補修用のコンクリートを形成する請求項1に記載するコンクリート組成物。
  3. 速硬性モルタル材がポルトランドセメント、速硬材、細骨材、および凝結調整剤を含み、ポルトランドセメント100質量部に対して、速硬材10〜200質量部、細骨材50〜500質量部、凝結調整剤0.5〜8.0質量部である請求項1または請求項2に記載するコンクリート組成物。
  4. 減水剤を速硬性モルタル材の0.1〜0.6質量%含有する請求項1〜請求項3の何れかに記載するコンクリート組成物。
  5. 増粘保水剤を速硬性モルタル材の0.1〜0.5質量%含有する請求項1〜請求項4の何れかに記載するコンクリート組成物。
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