JP6963456B2 - 歯車診断装置及び歯車診断方法 - Google Patents

歯車診断装置及び歯車診断方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6963456B2
JP6963456B2 JP2017195584A JP2017195584A JP6963456B2 JP 6963456 B2 JP6963456 B2 JP 6963456B2 JP 2017195584 A JP2017195584 A JP 2017195584A JP 2017195584 A JP2017195584 A JP 2017195584A JP 6963456 B2 JP6963456 B2 JP 6963456B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gear
diagnostic
parameter
value
detection unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017195584A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019070536A (ja
Inventor
正 吉田
浩司 石田
貫太郎 清水
丈夫 大平
領士 佐々木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Heavy Industries Ltd filed Critical Mitsubishi Heavy Industries Ltd
Priority to JP2017195584A priority Critical patent/JP6963456B2/ja
Publication of JP2019070536A publication Critical patent/JP2019070536A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6963456B2 publication Critical patent/JP6963456B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Testing Of Devices, Machine Parts, Or Other Structures Thereof (AREA)

Description

本開示は、入力軸に入力された回転を歯車を用いて増速又は減速して出力軸に伝達する動力伝達機構に含まれる歯車の状態を診断するための歯車診断装置及び歯車診断方法に関する。
船舶等に用いられる減速機や増速機等の歯車を用いた動力伝達機構は、構成部材がケーシング内に収められているため、外部から構成部材の目視が難しい。そこで特許文献1では、動力伝達機構に含まれる歯車について振動の振幅を測定し、その測定結果から算出される確率密度関数の値が基準値に達しているか否かに基づいて、異常の有無や異常の発生箇所を特定することが記載されている。
特開2005−91103号公報
上記特許文献1では、歯車の振動を評価するために、歯車回転軸を支持する軸受上に設置された加速度センサや、歯車回転軸をモニタリングする光学センサのような非接触センサが用いられており、また、これらの測定結果から高度な演算処理によって確率密度関数を算出することで、異常の有無や発生箇所を特定している。特に、このような異常診断をリアルタイムに実施する場合には、演算装置に高度な処理能力が求められることから、装置のコストや規模が増大するおそれがある。
そこで、このような歯車の異常診断を簡易的な構成で実現することが求められているが、その場合、歯車の振動の振幅特性は、診断対象である歯車の出力特性(回転数やトルクなど)に依存することを考慮する必要がある。例えば、歯車の回転数が高い場合と低い場合とでは、歯車に潜在する異常が振動の振幅にもたらす寄与度が異なる。
本発明の少なくとも一実施形態は上述の事情に鑑みなされたものであり、簡易な装置構成で、歯車に生じる異常を精度よく診断可能な歯車診断装置及び歯車診断方法を提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る歯車診断装置は上記課題を解決するために、入力軸に入力された回転を歯車を用いて増速又は減速して出力軸に伝達する動力伝達機構に含まれる前記歯車の状態を診断するための歯車診断装置であって、前記歯車の振動の振幅に基づく診断パラメータを検出する診断パラメータ検出部と、前記歯車の出力特性に対応する参照パラメータを検出する参照パラメータ検出部と、前記参照パラメータに対応する前記診断パラメータの基準値を規定する基準データを記憶する記憶部と、前記診断パラメータ検出部で検出された前記診断パラメータの実測値と、前記参照パラメータ検出部で検出された前記参照パラメータに対応する前記診断パラメータの前記基準値との偏差又は 比が閾値を超えた場合、前記歯車に異常があると判断する判断部と、を備える。
上記(1)の構成によれば、診断対象である歯車の出力特性に対応する参照パラメータを取得し、記憶部に予め記憶された基準データからその値に対応する基準値を取得する。そして、実測値として検出された診断パラメータと当該基準値との偏差又は比を閾値と比較することで歯車の異常を判断する。これにより、出力特性を考慮した歯車の異常判断が可能となり、簡易な構成で精度のよい診断ができる。
(2)幾つかの実施形態では上記(1)の構成において、前記診断パラメータは、前記振動の振幅の最大値、実効値及び波高率の少なくとも一つを含む。
上記(2)の構成によれば、診断パラメータとして振動の振幅の最大値、実効値及び波高率の少なくとも一つを含むことで、上記効果が好適に得られる。
(3)幾つかの実施形態では上記(1)又は(2)の構成において、前記出力特性は前記歯車の回転数及び回転トルクの少なくとも一方を含む。
上記(3)の構成によれば、歯車の出力特性として回転数及び回転トルクの少なくとも一方を採用することで、上記効果が好適に得られる。
(4)幾つかの実施形態では上記(1)から(3)のいずれか一構成において、前記判断部は、前記診断パラメータ検出部で検出された前記診断パラメータの実測値と、前記参照パラメータ検出部で検出された前記参照パラメータに対応する前記診断パラメータの前記基準値との偏差又は比の経時的変化を推定することにより、前記歯車の寿命を判断する。
上記(4)の構成によれば、当該偏差又は比の経時的変化を推定することで、歯車の寿命診断が可能となる。
(5)本発明の少なくとも一実施形態に係る歯車診断装置は上記課題を解決するために、入力軸に入力された回転を歯車を用いて増速又は減速して出力軸に伝達する動力伝達機構に含まれる前記歯車の状態を診断するための歯車診断装置であって、前記歯車の振動の振幅に基づく診断パラメータを検出する診断パラメータ検出部と、前記歯車の回転数、出力及びトルクの少なくとも一つを含む参照パラメータを検出する参照パラメータ検出部と、前記参照パラメータに対応する前記診断パラメータの基準値を規定する基準データを記憶する記憶部と、前記診断パラメータ検出部で検出された前記診断パラメータの実測値と、前記参照パラメータ検出部で検出された前記参照パラメータに対応する前記診断パラメータの前記基準値とを表示する表示部と、を備える。
上記(5)の構成によれば、診断対象である歯車の出力特性に対応する参照パラメータを取得し、記憶部に予め記憶された基準データからその値に対応する基準値を取得する。そして、実測値として検出された診断パラメータと当該基準値とを表示部に表示することにより、オペレータは表示部をモニタリングすることで歯車に異常があるか否かを視覚的に判断できる。これにより、出力特性を考慮した歯車の異常判断が可能となり、簡易な構成で精度のよい診断ができる。
(6)本発明の少なくとも一実施形態に係る歯車診断方法は上記課題を解決するために、入力軸に入力された回転を歯車を用いて増速又は減速して出力軸に伝達する動力伝達機構に含まれる前記歯車の状態を診断するための歯車診断方法であって、前記歯車の振動の振幅に基づく診断パラメータを検出する工程と、前記歯車の回転数、出力及びトルクの少なくとも一つを含む参照パラメータを検出する工程と、前記参照パラメータに対応する前記診断パラメータの基準値を規定する基準データを用いて、前記検出された参照パラメータに対応する前記診断パラメータの基準値を算出する工程と、前記診断パラメータ検出部で検出された前記診断パラメータの実測値と、前記参照パラメータ検出部で検出された前記参照パラメータに対応する前記診断パラメータの前記基準値との偏差又は比が閾値を超えた場合、前記歯車に異常があると判断する工程と、
を備える。
上記(6)の方法は、上述の歯車診断装置(上記各種態様を含む)によって好適に実施可能である。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、簡易な装置構成で、歯車に生じる異常を精度よく診断可能な歯車診断装置及び歯車診断方法を提供できる。
本発明の一実施形態に係る歯車診断装置の全体構成を示す模式図である。 図1のCPU部の内部構成を機能的に示すブロック図である。 本発明の一実施形態に係る歯車診断方法を工程毎に示すフローチャートである。 記憶部に記憶される基準データRDの一例である。 図3のステップS9における表示部の表示例である。 判断部で推定された診断パラメータの経時的変化に基づく波高率比の推定結果の一例である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
また例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は本発明の一実施形態に係る歯車診断装置1の全体構成を示す模式図である。
歯車診断装置1は、入力軸(不図示)に入力された回転を複数の歯車を用いて増速又は減速して出力軸に伝達する動力伝達機構PTにおける歯車Gの状態を検出する装置である。動力伝達機構PTは、ケーシングKと、ケーシングK内に収容された歯車G(歯車Gは図示しない他の歯車とケーシングK内で係合している)と、歯車Gを同軸にして且つ軸周りの相対回転を規制して支持する歯車回転軸Jと、歯車回転軸Jを軸線周りに回転可能にして両側で支持する軸受Bと、を備える。
本実施形態にかかる歯車診断装置1は、歯車Gの振動を取得するための加速度センサ2を備える。加速度センサ2は、動力伝達機構PTが有する軸受Bの一つに設置される。軸受Bには、歯車回転軸Jを介して歯車Gの振動が伝達されるため、軸受Bに設けられている加速度センサ2によって歯車Gの振動が検出される。動力伝達機構PTが備える各歯車は、いずれも直接的又は他の歯車を介して間接的に噛み合わされており、それぞれに生じた振動が相互に伝達されるため、加速度センサ2の出力信号V1には、歯車G自身の振動の情報に加えて、歯車Gに直接的又は間接的に噛み合わされた他の歯車の振動の情報も含まれる。
また歯車診断装置1は、歯車回転軸Jの回転数を検出するための回転数センサ4と、を有する。歯車Gは歯車回転軸Jに対して固着された状態で回転するため、回転数センサ4は実質的に歯車Gの回転数を検出する。回転数センサ4は、測定した回転数を出力信号V2として出力する。
また歯車診断装置1は、歯車Gのトルクを検出するためのトルクセンサ5を有する。トルクセンサ5は、駆動側(ここでは、タービン、モータ等)と入力軸、もしくは出力軸間に設置され、測定したトルクを出力信号V3として出力する。
加速度センサ2、回転数センサ4及びトルクセンサ5の出力信号V1、V2、V3は、CPU部8に入力される。CPU部8はマイクロプロセッサのような電子演算装置であり、不図示のメモリ等に予め記憶されたプログラムを実行することにより歯車診断方法を実行可能に構成される。またCPU部8はコンソールCを備えており、オペレータはコンソールCを操作することにより、CPU部8に指令信号を適宜送れるようになっている。またCPU部8における演算結果は、例えばディスプレイ等である表示部10に表示可能であり、CPU部8の指令信号に応じて警報装置12を作動させることで、オペレータにブザーのような音声で報知できるようになっている。
図2は図1のCPU部8の内部構成を機能的に示すブロック図である。CPU部8は、診断パラメータPJを検出する診断パラメータ検出部14と、参照パラメータPRを検出する参照パラメータ検出部16と、歯車Gの異常を判断する判断部18と、を備える。
加速度センサ2の出力信号V1は、増幅器20によって増幅されたのち、診断パラメータ検出部14に取り込まれる。診断パラメータ検出部14は、このような加速度センサ2の出力信号V1を時間的に連続して測定することにより、歯車Gの振動を波形データとして取得する。
診断パラメータ検出部14は、ピーク検出器22、実効値検出器24及び除算器26を含む。ピーク検出器22は、診断パラメータPJとして、歯車Gの振動に関する波形データからピーク値Pを検出する。実効値検出器24は、診断パラメータPJとして、歯車Gの振動に関する波形データから実効値Aを検出する。除算器26は、診断パラメータPJとして、ピーク検出器22で検出されたピーク値Pを、実効値検出器24で検出された実効値Aで除算することにより、波高率P/Aを算出する。このように診断パラメータ検出部14は、診断パラメータPJとして、三種類のパラメータ(ピーク値P、実効値A及び波高率P/A)を検出する。
参照パラメータ検出部16は、回転数センサ4の出力信号V2に基づいて参照パラメータPRの検出を行う。参照パラメータPRは、診断対象である歯車Gの出力に関するパラメータであって、診断パラメータPJに影響を与えうるものである。
尚、本実施形態では、参照パラメータPRとして回転数センサ4で検出された回転数Rを採用する場合について述べるが、トルクセンサ5で検出されたトルクTを採用してもよい。この場合、動力伝達機構PTは歯車Gにてトルクを伝達するものであり、実トルクで監視することで歯車Gの異常の予兆を検知できる。
またCPU部8は、メモリやハードディスク等から構成される記憶部28にアクセスすることにより、記憶部28に予め記憶された基準データRDを読み出し可能に構成されている。基準データRDは、参照パラメータPRに対応する診断パラメータPJの基準値を規定するデータであり、予め実験的、理論的またはシミュレーション的な手法で正常な歯車Gの振動の振幅に基づいた診断パラメータPJの基準値が、参照パラメータPRである回転数Rに対応付けて規定される(後述の図4を参照)。
判断部18は、歯車Gに異常があるか否かの判断を実施する。具体的には、診断パラメータ検出部14で検出された診断パラメータPJの実測値と、参照パラメータ検出部16で検出された参照パラメータPRに対応する診断パラメータPJの基準値との偏差又は比が閾値を超えた場合、歯車Gに異常があると判断する。
続いて上記構成を有する歯車診断装置1の制御内容について説明する。図3は本発明の一実施形態に係る歯車診断方法を工程毎に示すフローチャートである。
まずCPU部8は動力伝達機構PTを動作させた状態で測定を行うことにより、加速度センサ2の出力信号V1、及び、回転数センサ4の出力信号V2を取得する(ステップS1)。また、このときCPU部8は、一連の制御について実行回数をカウントするためのインクリメント変数nを初期値”0(ゼロ)”に設定する。
続いてCPU部8は、診断パラメータ検出部14によって歯車Gの振動の振幅に基づく診断パラメータPJを検出する(ステップS2〜S4)。本実施形態では、診断パラメータ検出部14は、診断パラメータPJとして歯車Gの振動の波形データに基づいてピーク値P、実効値A及び波高率P/Aの三種類のパラメータを検出する。具体的には加速度センサ2の出力信号V1に基づいて、ピーク検出器22はピーク値Pを検出し(ステップS2)、実効値検出器24は実効値Aを検出し(ステップS3)、除算器26は波高率P/Aを算出する(ステップS4)。
またCPU部8は、参照パラメータ検出部16によって参照パラメータPRを検出する(S5)。本実施形態では、参照パラメータ検出部16は、参照パラメータPRとして、回転数センサ4の出力信号V2に基づいて回転数Rを検出する。
尚、ステップS2〜S4における診断パラメータPJの検出と、ステップS5における参照パラメータPRの検出は同時に行われ、これらの検出結果は互いに紐付けられて管理される。
続いて判断部18は、記憶部28にアクセスすることにより、記憶部28に予め記憶された基準データRDから、ステップS5で検出された参照パラメータPR(回転数)に対応する基準値を取得する(ステップS6)。ここで図4は記憶部28に記憶される基準データRDの一例である。この例では、参照パラメータPR(回転数R)の値毎に、正常な歯車Gで得られるであろう診断パラメータPJ(ピーク値P、実効値A及び波高率P/A)の基準値が規定されている。これらの基準値は、サンプルを用いた実測データを採用してもよいし、数値的なシミュレーション結果を採用してもよいし、理論的に算出された結果を採用してもよい。
ステップS6では、記憶部28に記憶された基準データRDのなかから、ステップS5で検出された参照パラメータPRに対応する基準値が取得される。例えば、ステップS5で回転数Rとして54RPMが検出された場合、図4に示される基準データRDから、54RPMに対応するピーク値P(1.10)、実効値A(0.27)及び波高率P/A(4.08)が取得される。
続いて判断部18は、ステップS4で検出された診断パラメータPJと、ステップS6で取得された基準値との比を算出し(ステップS6)、当該比が閾値を超えるか否かを判定することにより、歯車Gに異常があるか否かを判断する(ステップS7)。ここで閾値は、例えば、その値が歯車Gの正常な運用に支障をきたす程度の比として設定される。
尚、本実施形態ではステップS6において診断パラメータPJと基準値との比に基づいて歯車Gの異常を判断する場合を述べるが、これに代えて、診断パラメータPJと基準値との偏差に基づいて歯車Gの異常を判断してもよい。
判断部18で比が閾値を超えた場合、判断部18は歯車Gに異常があると判断する。この場合、CPU部8は、警報装置12を作動させることでオペレータに異常の存在を報知する(ステップS8)。
また表示部10には、歯車Gの異常の有無に関わらず、判断部18における判断結果や、各パラメータの検出状況の表示が行われる(ステップS9)。ここで図5は、図3のステップS9における表示部10の表示例である。この例では、(a)ステップS2で診断パラメータPJとして検出されたピーク値P、(b)ステップS3で診断パラメータPJとして検出された実効値A、(c)ステップS4で診断パラメータPJとして検出された波高率P/A、(d)ステップS5で参照パラメータPRとして検出された回転数R、及び、(e)診断パラメータPJの基準値に対する波高率比が、それぞれ時間の経過とともに変化する様子がそれぞれ波形データとして示されている。また(f)には、波高率比の閾値(=3)に対する充足度を視覚的に示すメータ表示29と、波高率比が閾値に到達することで異常と判断された場合に点灯表示するためのインジケータ30が示されている。オペレータは、このような表示部10を参照することにより、判断部18における判断結果や、各パラメータの検出状況の現状やトレンドを容易に把握可能になっている。
また判断部18では、参照パラメータ検出部16で検出された参照パラメータPRに対応する基準データRDに基づいて、診断パラメータ検出部14で検出された診断パラメータPJの経時的変化を推定することにより、歯車Gの寿命を評価してもよい。ここで図6は判断部18で推定された診断パラメータPJの経時的変化に基づく波高率比の推定結果の一例である。図6では、実線で現時点t0までの波高率比の測定結果が示されており、破線で現時点t0以降の波高率比の推移の推定結果が示されている。また図6には、歯車Gに異常を判定するための閾値(=3)が点線で示されており、当該閾値に波高率比が到達する時刻t1が寿命として推定されている。これにより、時刻t0からt1までが歯車Gの余寿命となる。このように推定された余寿命もまた、表示部10に上記結果とともに表示されてもよい。
CPU部8は、以上の制御が完了すると、インクリメント変数nをカウントアップし(ステップS10)、処理をステップS1に戻し、一連の制御を繰り返し実行する。
尚、上記実施形態では判断部18において自動的に歯車Gの異常を判断する場合について説明したが、判断部18では具体的な異常判断を行わず、診断パラメータ検出部14で検出された診断パラメータPJ(ピーク値P、実効値A及び波高率P/A)、参照パラメータ検出部16で検出された参照パラメータPR(回転数)、並びに、診断パラメータPJと基準値との比を、直接、表示部10に表示するようにしてもよい。この場合、歯車Gに異常があるか否かの判断は、表示部10の表示内容を認識したオペレータによって行われることとなる。
以上説明したように本発明の少なくとも一実施形態によれば、診断対象である歯車Gの出力特性に対応する参照パラメータPRを取得し、記憶部28に予め記憶された基準データRDからその値に対応する基準値を取得する。そして、実測値として検出された診断パラメータPRと当該基準値との偏差又は比を閾値と比較することで歯車Gの異常を判断する。これにより、出力特性を考慮した歯車Gの異常判断が可能となり、簡易な構成で精度のよい診断ができる。
本開示は、入力軸に入力された回転を歯車を用いて増速又は減速して出力軸に伝達する動力伝達機構に含まれる歯車の状態を診断するための歯車診断装置及び歯車診断方法に利用可能である。
1 歯車診断装置
2 加速度センサ
4 回転数センサ
5 トルクセンサ
8 CPU部
10 表示部
12 警報装置
14 診断パラメータ検出部
16 参照パラメータ検出部
18 判断部
20 増幅器
22 ピーク検出器
24 実効値検出器
26 除算器
28 記憶部
29 メータ表示
30 インジケータ
B 軸受
C コンソール
G 歯車
J 歯車回転軸
K ケーシング

Claims (5)

  1. 入力軸に入力された回転を歯車を用いて増速又は減速して出力軸に伝達する動力伝達機構に含まれる前記歯車の状態を診断するための歯車診断装置であって、
    前記歯車の振動の振幅に基づく診断パラメータを検出する診断パラメータ検出部と、
    前記歯車の回転トルクを示す参照パラメータを検出する参照パラメータ検出部と、
    前記参照パラメータに対応する前記診断パラメータの基準値を規定する基準データを記憶する記憶部と、
    前記診断パラメータ検出部で検出された前記診断パラメータの実測値と、
    前記参照パラメータ検出部で検出された前記参照パラメータに対応する前記診断パラメータの前記基準値との偏差又は比が閾値を超えた場合、前記歯車に異常があると判断する判断部と、
    を備える、歯車診断装置。
  2. 前記診断パラメータは、前記振動の振幅の最大値、実効値及び波高率の少なくとも一つを含む、請求項1に記載の歯車診断装置。
  3. 前記判断部は、前記診断パラメータ検出部で検出された前記診断パラメータの実測値と、前記参照パラメータ検出部で検出された前記参照パラメータに対応する前記診断パラメータの前記基準値との偏差又は比の経時的変化を推定することにより、前記歯車の寿命を判断する、請求項1又は2に記載の歯車診断装置。
  4. 入力軸に入力された回転を歯車を用いて増速又は減速して出力軸に伝達する動力伝達機構に含まれる前記歯車の状態を診断するための歯車診断装置であって、
    前記歯車の振動の振幅に基づく診断パラメータを検出する診断パラメータ検出部と、
    前記歯車の回転トルクを示す参照パラメータを検出する参照パラメータ検出部と、
    前記参照パラメータに対応する前記診断パラメータの基準値を規定する基準データを記憶する記憶部と、
    前記診断パラメータ検出部で検出された前記診断パラメータの実測値と、前記参照パラメータ検出部で検出された前記参照パラメータに対応する前記診断パラメータの前記基準値とを表示する表示部と、
    を備える、歯車診断装置。
  5. 入力軸に入力された回転を歯車を用いて増速又は減速して出力軸に伝達する動力伝達機構に含まれる前記歯車の状態を診断するための歯車診断方法であって、
    前記歯車の振動の振幅に基づく診断パラメータを検出する工程と、
    前記歯車の回転トルクを示す参照パラメータを検出する工程と、
    前記参照パラメータに対応する前記診断パラメータの基準値を規定する基準データを用いて、前記検出された参照パラメータに対応する前記診断パラメータの基準値を算出する工程と、
    前記診断パラメータ検出部で検出された前記診断パラメータの実測値と、前記参照パラメータ検出部で検出された前記参照パラメータに対応する前記診断パラメータの前記基準値との偏差又は比が閾値を超えた場合、前記歯車に異常があると判断する工程と、
    を備える、歯車診断方法。
JP2017195584A 2017-10-06 2017-10-06 歯車診断装置及び歯車診断方法 Active JP6963456B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017195584A JP6963456B2 (ja) 2017-10-06 2017-10-06 歯車診断装置及び歯車診断方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017195584A JP6963456B2 (ja) 2017-10-06 2017-10-06 歯車診断装置及び歯車診断方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019070536A JP2019070536A (ja) 2019-05-09
JP6963456B2 true JP6963456B2 (ja) 2021-11-10

Family

ID=66441227

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017195584A Active JP6963456B2 (ja) 2017-10-06 2017-10-06 歯車診断装置及び歯車診断方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6963456B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111734806A (zh) * 2020-07-27 2020-10-02 江苏恒减传动设备有限公司 一种立轴减速机

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012181169A (ja) * 2011-03-03 2012-09-20 Ntn Corp 転動部品の状態監視装置および状態監視方法
JP6586837B2 (ja) * 2015-09-15 2019-10-09 日本精工株式会社 軸受異常診断装置、及び車両

Also Published As

Publication number Publication date
JP2019070536A (ja) 2019-05-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN110320038B (zh) 滚动轴承的异常诊断方法以及异常诊断装置
US9933333B2 (en) Bearing diagnostic device for machine tool
JP4560110B2 (ja) 異常診断装置及び異常診断方法
ES2397084T3 (es) Método y aparato para el monitorado y análisis de las vibraciones en máquinas rotativas
CN102016736B (zh) 齿轮箱模型式诊断方法、工具
US20080140321A1 (en) Method and a control system for monitoring the condition of an industrial robot
US20120316796A1 (en) System for bearing fault detection
JP7060078B2 (ja) 異常種別判定装置及び異常種別判定方法
JP2018179735A (ja) 回転部品の異常診断方法及び異常診断装置
KR20170066099A (ko) 회전체 진단 장치 및 방법
EP2345894B1 (en) Trending of vibration data taking into account torque effect
JP6495797B2 (ja) 工作機械の主軸異常検出装置及び主軸異常検出方法
EP2135144B1 (en) Machine condition monitoring using pattern rules
JP6511573B1 (ja) 転がり軸受の異常診断方法及び異常診断装置、異常診断プログラム
JP6963456B2 (ja) 歯車診断装置及び歯車診断方法
JP2011252762A (ja) 軸受状態監視方法及び軸受状態監視装置
JP4031745B2 (ja) 歯車診断方法及び歯車診断装置
JP2018146436A (ja) 振動診断システム、振動診断方法及びパラメータ設定方法
JPH07324974A (ja) 回転機振動診断装置
KR960018533A (ko) 비틀림 진동 측정 및 분석 공작 기계 및 이의 방법
JP2018040456A (ja) 回転軸装置及び回転軸装置における軸受の異常診断方法
EP3929460B1 (en) Anomaly detection system and anomaly detection method
WO2017212645A1 (ja) 軸受診断装置および軸受診断方法、並びに回転機器およびその保守方法
JP5915596B2 (ja) 異常監視方法および異常監視装置
US20220050016A1 (en) Method and Device for Diagnosing a Robot

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200619

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210323

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210324

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210521

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20210629

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210901

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20210901

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20210909

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20210914

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211012

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211015

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6963456

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150