JP6960762B2 - 吐出容器 - Google Patents

吐出容器 Download PDF

Info

Publication number
JP6960762B2
JP6960762B2 JP2017090752A JP2017090752A JP6960762B2 JP 6960762 B2 JP6960762 B2 JP 6960762B2 JP 2017090752 A JP2017090752 A JP 2017090752A JP 2017090752 A JP2017090752 A JP 2017090752A JP 6960762 B2 JP6960762 B2 JP 6960762B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
screw
container body
screw cap
ring
bottle
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017090752A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018188180A (ja
Inventor
和洋 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daizo Corp
Original Assignee
Daizo Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daizo Corp filed Critical Daizo Corp
Priority to JP2017090752A priority Critical patent/JP6960762B2/ja
Publication of JP2018188180A publication Critical patent/JP2018188180A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6960762B2 publication Critical patent/JP6960762B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Containers And Packaging Bodies Having A Special Means To Remove Contents (AREA)
  • Nozzles (AREA)

Description

この発明は、原液と加圧剤とを充填するための吐出容器であって、特にネジキャップによって容器本体の口部を塞いだ吐出容器に関する。
特許文献1には、容器本体内に原液と加圧剤とを充填したエアゾール製品において、容器本体の口部をネジ付きのキャップ(ネジキャップ)で塞ぐことが開示されている。ネジキャップは、自身の裾部内周に設けられたネジ部を、容器本体の首部外周に設けられたネジ部に螺合させることで容器本体に固定されている。また、ネジ部の下方に設けられた垂直な内面で、容器本体の首部外周に保持されたOリングを水平方向に押圧し、容器本体との間にシールを形成している。
特開2017−013796号公報
ところで、特許文献1の多層ボトル製品のように、容器本体やネジキャップが合成樹脂製であれば、温度上昇に伴って材料強度が著しく低下する。そのため、高温下で長期間保管されると、ネジ山の先端が曲がるようにして変形し、ネジ山同士の係合が外れてバルブアッセンブリが抜け飛ぶ虞があった。
そこでこの発明は、高温下で保管してもネジキャップの抜け飛びを防止することができる吐出容器の提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本願の吐出容器は、原液Cと加圧剤Pを充填するための容器本体11、22と、容器本体11、22に取り付けられるバルブアッセンブリ12、25とを備えた吐出容器であって、容器本体11、22の首部11d外周に、ネジ部11fと、ネジ部11fよりも下方でOリング13を保持するOリング保持部11gとが形成され、バルブアッセンブリ12、25が、バルブ機構14と、ネジキャップ15とを備えており、ネジキャップ15が、容器本体11、22のネジ部11fと係合するネジ部15dが形成された筒部15aを備えており、筒部15aには、Oリング保持部11gに保持されたOリング13を水平方向に押圧するためのシール面15eがネジ部15dよりも下方に形成されており、ネジキャップ15のネジ山の幅W1が、容器本体11、22のネジ山の間の距離W2に対して50〜90%とされていることを特徴とする。
ネジキャップ15のネジ山が、容器本体11、22のネジ部11fのネジ山に対し、容器本体11、22のネジ部11fのネジ山の高さH2の50〜90%係合することが好ましい。
ネジキャップ15のネジ部15dの断面が略台形であることが好ましい。
シール面15eとOリング保持部11gの最外部との間の間隔S1が、シール面15eと容器本体11、22のネジ部11fのネジ山の頂点との間の間隔S2と同じ又は大とされていることが好ましい。
容器本体22が、原液Cを充填する内ボトル24と、内ボトル24との間に加圧剤Pを充填する外ボトル23とからなる二重ボトルであって、内ボトル24の口部24e内面とバルブ機構14との間に内側Oリング30を備えていることが好ましい。
容器本体22が、加圧剤Pを充填する内ボトル24と、内ボトル24との間に原液Cを充填する外ボトル23とからなる二重ボトルであって、内ボトル24の天面とバルブ機構14との間にシール材32を備えていることが好ましい。
この発明の吐出容器では、ネジキャップのネジ山の幅が、容器本体のネジ山の間の距離に対して50〜90%と十分に確保されているため、高温下で長期間保管してもネジ山の曲がりを抑制することができ、ネジ山同士の係合を維持し続けることができる。その一方で、ネジキャップのネジ山と、容器本体のネジ山との間に隙間が形成されるように、ネジキャップのネジ山の幅を設定しているため、ネジ部の強度低下や内圧が上昇した際、容器本体に対してネジキャップを傾けることができ、シール面によるOリングの水平方向の圧縮を不均一にする、すなわち、シールを押圧する力を周方向で異ならせる、具体的にはネジキャップが傾いた側とは反対側のシール押圧力を弱めることができ、加圧剤を放出することができる。従って、高温下で保管してもネジキャップの抜け飛びを防止することができる。
ネジキャップのネジ山が、容器本体のネジ山の高さに対して50〜90%係合していれば、ネジ山同士の係合部での摩擦力が大きくなり、ネジキャップが早期に(ネジ部の僅かな強度低下や僅かな圧力上昇で)傾くのを抑制することができる。その一方で、ネジ山の全長を係合させておらず、「遊び」を設けていることから、ネジキャップが抜け飛ぶ前にネジキャップを傾けて加圧剤を放出することができる。
ネジキャップのネジ部の断面が略台形であれば、容器本体のネジ部との間に、ネジキャップを傾かせるための隙間を確保し易くなる。
シール面とOリング保持部の最外部との間の間隔が、シール面と容器本体のネジ部のネジ山の頂点との間の間隔と同じ又は大とされていれば、ネジキャップが傾く際のシール面と容器本体との接触を遅らせることができる、若しくは接触させずに済み、ネジキャップを傾け易くなる。
容器本体が、原液を充填する内ボトルと、内ボトルとの間に加圧剤を充填する外ボトルとからなる二重ボトルであって、内ボトルの口部内面とバルブ機構との間に内側Oリングを備えていれば、ネジキャップが傾いて加圧剤が外部に放出されても、内ボトルとバルブ機構との間のシールを維持し続けることができ、内ボトル内の原液が漏れ出すことはない。
容器本体が、加圧剤を充填する内ボトルと、内ボトルとの間に原液を充填する外ボトルとからなる二重ボトルであって、内ボトルの天面とバルブ機構との間にシール材を備えていれば、ネジキャップが傾いた際に、シール材の上下方向の圧縮を不均一にする、すなわち、シールを押圧する力を周方向で異ならせる、具体的にはネジキャップが傾いた側とは反対側のシール押圧力を弱めることができ、内ボトルから加圧剤を放出させることができる。
図1aは本発明の一実施形態に係る吐出容器の断面図、図1bはネジ部近傍の拡大図である。 ネジキャップが傾く状態を示す側面図である。 ネジキャップが傾く際のネジ部近傍での状態変化を示す断面図である。 ネジキャップが傾く際のネジ部近傍での状態変化を示す断面図である。 本発明の異なる実施形態に係る吐出容器の断面図である。 本発明のさらに異なる実施形態に係る吐出容器の断面図である。
次に、この発明の吐出容器の実施形態について図面に基づいて詳細に説明する。図1及び図2に示す吐出容器1は、容器本体11と、その容器本体11の口部11eに取り付けられるバルブアッセンブリ12と、容器本体11とバルブアッセンブリ12との間をシールするOリング13とからなる。
容器本体11は、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリアミド(PA)などの合成樹脂(熱可塑性樹脂)からブロー成形などで形成されたものであり、底部11a、胴部11b、肩部11cおよび円筒状の首部11dからなる。首部11dの上端近辺が前述の口部11eである。口部11eの天面は平坦で、内周面は平滑な円筒面である。首部11dの外周面には螺旋状の突条からなるネジ部11fが形成されている。ネジ部11fの下方には、Oリング13を保持するOリング保持部11gが形成されている。このOリング保持部11gは周方向に連続する角溝であり、後述するネジキャップ15のシール面15eと平行な底面11h(垂直面)と、互いに平行な2つの側壁11i、11i(水平面)とから構成されている。Oリング保持部11gの下方には、フランジ部11jが水平方向に延出されている。
バルブアッセンブリ12は、バルブ機構14と、ネジキャップ15とからなる。バルブ機構14は、バルブハウジング16と、その内部に上下移動自在に収容されるステム17と、ステム17を上向きに付勢する弾性体18と、ステム孔17aを開閉するステムラバー19とからなる。
バルブハウジング16は略カップ状であって上端が開口している。そしてこの開口からステム17及び弾性体18が内部に収容されている。また、バルブハウジング16の上端近傍は拡径しており、リング状のステムラバー19を支持している。また、底面には孔が形成され、容器本体11内と連通している。このバルブハウジング16の下端にはディップチューブ20が接続されている。
ネジキャップ15は、ポリプロピレン(PP)、ポリアセタール(POM)などの合成樹脂(熱可塑性樹脂)を成形したものであって、容器本体11の口部11e及び首部11dの外周を覆う筒部15aと、バルブ機構14を保持する略カップ状のバルブ保持部15bと、筒部15aの上端とバルブ保持部15bの下端とを繋ぐリング部15cとからなる。筒部15aの内面には、螺旋状の突条からなるネジ部15dが形成されている。このネジ部15dは、首部11e外周のネジ部11fに対応するものである。ネジ部15dの下方には、筒部15aの下端にかけて、Oリング保持部11gの底面11hと平行で垂直なシール面15eが設けられている。Oリング13はこのシール面15eによって水平方向に押圧され、ネジキャップ15と容器本体11の首部11dとの間をシールしている。このようにシール面15eが垂直面(段差の無い平滑な面)により構成されていれば、ネジキャップ15を容器本体11に螺合する際にOリング13が捩れることも無い。バルブ保持部15bの内周面には、バルブハウジング16を係止するための係合突起15fが設けられている。また、バルブ保持部15bの上面中心には、ステム17を外部に突出させるための開口が設けられている。
上記構成の吐出容器1に、原液Cと加圧剤Pとを充填するとともに、バルブアッセンブリ12に吐出部材21を取り付けることで吐出製品となる。
原液Cは、流体であれば特に限定されない。粘度の低い液体あるいはクリームやゲルなどの高粘度流体であってもよい。原液としては、芳香剤、消臭剤、除虫剤などの空間噴霧用液体、シャンプー、リンス、シェービングなどの日用剤、制汗剤、収斂剤、保湿剤、日焼け止め等のスキンケア、ヘアスプレー、ヘアクリーム、ヘアオイルなどのヘアケア、消炎鎮痛剤、かゆみ止めなどの薬液、オリーブオイル等の食用品などが挙げられる。
加圧剤Pとしては、窒素、圧縮空気、炭酸ガス、亜酸化窒素などの圧縮ガス、液化石油ガス、ジメチルエーテル、ハイドロフルオロオレフィンなどの液化ガスなどが挙げられる。充填後の圧力は、例えば25℃において0.3〜1.0MPa程度である。加圧剤Pはステム17から充填することができる。
吐出部材21はいわゆる押ボタンであって、ステム17に装着するための装着部21aと、内容物を霧状に吐出するための噴霧機構21bと、装着部21aから噴霧機構21bまで続く連通路21cとを備えている。この押ボタン21を押し下げればステム17が押し下げられ、ステムラバー19によって閉塞されていたステム孔17aが開口し、内容物(原液C及び加圧剤P)が容器本体11内からバルブ機構14、吐出部材21を介して外部に吐出される。なお、吐出部材21としては、内容物に応じて適宜公知のものに置き換え可能である。例えば噴霧機構21bは備えていなくても良い。
ところで、容器本体11のネジ部11fとネジキャップ15のネジ部15dは、以下の(1)〜(3)の条件を満たしている。
(1)ネジキャップ15のネジ部15dのネジ山の幅W1(容器本体11のネジ部15fのネジ山の頂点同士を結ぶ線を基準線SLとし、ネジキャップ15を取り付けたときに基準線SLの位置(高さ)にあるネジ山の幅)が、容器本体11のネジ部11fのネジ山の間の距離W2(基準線SLの位置(高さ)にあるネジ山の間の距離)に対して50〜90%、好ましくは60〜85%である。
0.5≦W1/W2≦0.9・・・・(式1)
0.6≦W1/W2≦0.85・・・(式2)
(2)ネジキャップ15のネジ部15dのネジ山が、容器本体11のネジ部11fのネジ山に対し、容器本体11のネジ部11fのネジ山の高さH2の50〜90%、好ましくは60〜85%係合している。
0.5≦H3/H2≦0.9・・・・(式3)
0.6≦H3/H2≦0.85・・・(式4)
(H3:ネジキャップ15のネジ部15dのネジ山と容器本体11のネジ部11fのネジ山との係合長さ)
(3)ネジキャップ15のネジ部15dの断面(ネジ山の断面)が略台形である。
その理由は、W1/W2<0.5であればネジキャップ15が抜け飛び易くなり、W1/W2>0.9となるとネジキャップ15が傾き難くなって、シール面15eによるOリング13の水平方向の圧縮が維持され、Oリングのシール性が低下せず、さらには、容器本体11の口部11e外周とシール面15eとの間にOリング13が通り抜け可能な隙間を形成し難くなるためである。また、H3/H2<0.5であればネジキャップ15が抜け飛び易くなり、H3/H2>0.9となると、ネジキャップ15を首部11dに螺合した際、一方のネジ部のネジ山の頂が他方のネジ部のネジ溝の谷底近傍に接触し、ネジキャップ15の裾(筒部15aの下方)が拡がって、シール面15eでOリング13を十分に押圧することができず、通常の保管状態での気密性が低下するためである。ネジキャップ15のネジ部15dの断面が略台形であれば、容器本体11のネジ部11fとの間に、ネジキャップ15を傾かせるための隙間を確保し易くなるためである。なお、容器本体11のネジ部11fの断面形状は頂点が丸められた略三角形とされているが、ネジキャップ15のネジ部15dと同じく略台形としても良い。
また上記の条件の他に、容器本体11やネジキャップ15のネジ部11f、15dのネジ山角度αを30〜70度にすることが好ましい。なお、ネジ部11f、15e同士を面で係合させるため、容器本体11とネジキャップ15とのネジ山角度αは同じ値とする。また、係合されるネジ山の数を2周〜3周にすることが好ましい。また、首部11d(ネジが形成されていない部分)の外径を20〜35mmとすることが好ましい。
上記構成の吐出容器1では、容器本体11内に原液Cと加圧剤Pとを充填した後、高温下で長期間保管(例えば50℃で1ヶ月保管)しても、ネジキャップ15が抜け飛ぶことがない。高温下で保存されると加圧剤Pが膨張したり、加圧剤Pの原液C中への溶解量が少なくなる、原液Cの蒸気圧が上昇するなどにより、内圧が上昇しやすくなる。また、熱可塑性樹脂で構成されたネジキャップ15や容器本体11の強度が低下する。しかし、ネジキャップ15のネジ部15dの幅W1を容器本体11のネジ部11fの間の距離W2に対して特定の範囲にしているため、ネジ山が曲がって相手側のネジ山の上を滑るといったことも無く、ネジ部11f、15d同士の係合を維持し続けることができる。
ただネジ山同士の係合は維持しつつも、ネジキャップ15のネジ山と、容器本体11のネジ山との間に隙間を生じさせているため、加圧剤Pの圧力を受けるネジキャップ15が、加圧剤Pが充填された空間の容積を少しでも大きくするようにして隙間内を移動し、その結果、ネジキャップ15が容器本体11に対して傾く(図2参照)。ネジキャップ15が傾くと、シール面11fによるOリング13の水平方向の圧縮が不均一になり加圧剤Pが漏れやすくなる。具体的には、図3に示すように、ネジキャップ15が傾いた側とは反対側において、シール面15eとOリング保持部11gの最外部(Oリング保持部11gの下方の水平部11iの最外端:シール面15eと対向する首部11dの外周面)との間の隙間S1が広がってOリング13を押圧する力が弱くなり、加圧剤Pが漏れ易くなる。加圧剤Pが漏れる速度よりも内圧の上昇やキャップ強度の低下が大きくなると、隙間S1がさらに広がる。やがて、内圧を受けるOリング13はOリング保持部11gから移動し、隙間S1の幅がOリング13の通り抜けが可能な幅となると、Oリング13の一部が隙間S1を通ってネジキャップ15の外にはみ出す。この際、シールが大きく解除され、加圧剤Pが外部に放出される。
図3は隙間S1が広がる側(ネジキャップ15が傾いた側とは反対側)を示したものであるが、図4はその反対側であって、隙間S1が狭くなる側(ネジキャップが傾く側)を示している。図4に示すように、ネジキャップ15が傾くにつれて、シール面15eとOリング保持部11gの最外部との間の隙間S1が狭くなり、やがて両者は当接する。当接するとネジキャップ15のそれ以上の傾きが規制されることとなる。しかし、隙間S1がシール面15eと容器本体11のネジ部11fのネジ山の頂点との間の間隔(隙間)S2と同じ若しくは大とされているため、ネジキャップ15を十分に傾けることができ、隙間S1が広がる側に、シール面15eとOリング保持部11gの最外部との間にOリング13の通り抜けが可能な隙間を無理なく形成することができる。
なお、加圧剤Pが全量放出されると内圧がなくなるため、以後、吐出製品を使用することができなくなる。ただ、ネジキャップ15のネジ部15dのネジ山が、容器本体11のネジ部11fのネジ山に対し、容器本体11のネジ部11fのネジ山の高さH1の50%(特に60%)以上係合していれば、ネジキャップ15の早期の傾きの発生が抑制されるため、早期に加圧剤Pが放出されることはなく、通常の使用(例えば50℃で1ヶ月保管)で支障が出ることはない。
図5に示す吐出容器1Aでは、容器本体22が、原液Cを充填する内ボトル24と、内ボトル24との間に加圧剤Pを充填する外ボトル23とからなる二重ボトルとされている。なお、外ボトル23は、底部が半球状となっている他は上記実施形態の容器本体11と略同様であるため、同符号を付し、具体的な説明を省略する。
内ボトル24は、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリアミド(PA)などの合成樹脂(熱可塑性樹脂)からブロー成形などで形成されたものであって、底部24a、胴部24b、肩部24cおよび円筒状の首部24dからなる。首部24dの上端近辺に口部24eが設けられている。口部24eの内周面は平滑な円筒面である。口部24eは、径外方向に向かって延出されたフランジ部24fを有している。そして、フランジ部24fを含んだ口部24eの上面で、内ボトル24の天面を構成している。この天面は平坦である。フランジ部24fは、外ボトル23の口部11eの天面に係合されている。フランジ部24fの下面から首部24dの外周にかけては溝部24gが形成されている。この溝部24gは外ボトル23と内ボトル24との間に加圧剤Pを充填するための充填路として利用される。上記構成の内ボトル24は、加圧剤Pの圧力によって容易に潰れる程度の可撓性を有している。
バルブアッセンブリ25は、バルブ機構14が二重ボトルに対応している。具体的には、ステム26が、外ボトル23内と連通する外側ステム26aと、内ボトル24内と連通する内側ステム26bを有する二重ステムとされているとともに、各ステム26a、26bに対応して2つのステムラバー27、28を備えている。吐出部材21Aは、原液Cを吐出させつつも、加圧剤Pを吐出させないようにするため、外側ステム26aの上端開口を塞いでいる。
バルブハウジング29はフランジ部29aを備え、内ボトル24の口部24eの天面に係合している。このフランジ部29aの上面には溝部29bが形成されている。この溝部29bは、外ボトル23と内ボトル24との間に加圧剤Pを充填するための充填路として利用される。また、バルブハウジング29は、内ボトル24の口部24eに挿入される筒部29cを備えている。筒部29cの外周面にはOリング(内側Oリング)30を保持するOリング保持部29dが形成されている。Oリング保持部29dは周方向に連続する角溝であって、内ボトル24の内周面と平行な底面29e(垂直面)と、互いに平行な2つの側壁29f、29f(水平面)とから構成されている。Oリング保持部29dに保持された内側Oリング30は、内ボトル24の口部24eの内周面との間で水平方向に押圧され、バルブ機構14(バルブハウジング29)と内ボトル24との間をシールしている。
バルブハウジング29の下部には、流路部材31が装着されている。この流路部材31は、内ボトル24の口部24eの内径と略同径とされた円柱状であって、内ボトル24の口部24e内を満たしている。流路部材31の下端はドーム状である。また、下端から上端にかけて溝部31aが形成されている。この溝部31aは、内ボトル24に充填された原液Cのバルブハウジング29側への流路として機能する。
上記構成の吐出容器1Aにおいても、ネジキャップ15のネジ部15dを外ボトル23のネジ部11fに螺着させることでバルブアッセンブリ25の外ボトル23への取り付けが行われている。各ネジ部11f、15dは、上記吐出容器1と同様、(1)〜(3)の条件を満たすように形成されている。従って、容器本体11内に原液Cと加圧剤Pとを充填した後、高温下で長期間保管(例えば50℃で1ヶ月保管)しても、ネジキャップ15が抜け飛ぶことがない。また、強度低下や内圧によってネジキャップ15が傾いたとしても、内ボトル24は内側Oリングによってシールされたままであるため、原液Cが吐出されることなく、加圧剤Pのみを外部に放出させることができる。
図6に示す吐出容器1Bでは、容器本体22が、加圧剤Pを充填する内ボトル24と、内ボトル24との間に原液Cを充填する外ボトル23とからなる二重ボトルとされている。すなわち、上記吐出容器1Aとは、加圧剤Pと原液Cの充填箇所が反対になっている。従って、原液Cは、内ボトル24の溝部24g、ネジキャップ15の内周面とフランジ部24f、29aとの間、バルブハウジング29の溝部29b、外側ステム26aを通って吐出部材21から外部に吐出される。内ボトル24は、原液Cの残量が少なくなるにつれて徐々に膨らみ、最終的には外ボトル23の内面に当接する。
この吐出容器1Bでは、内ボトル24に充填された加圧剤Pの漏れを防止するため、内ボトル24の天面(内ボトル24の口部24eの上面)とバルブハウジング29のフランジ部29aの下面との間に平板状でリング状のシール材32を介在させている。このシール材32は、ネジキャップ15を外ボトル23のネジ部11fに螺合させることで、内ボトル24の天面とフランジ部29aとの間で上下方向に圧縮されて内ボトル24とバルブ機構14(バルブハウジング29)との間をシールしている。
ところで、この吐出容器1Bにおいても、ネジ部11f、15dが(1)〜(3)の条件を満たすように形成されている。従って、容器本体11内に原液Cと加圧剤Pとを充填した後、高温下で長期間保管(例えば50℃で1ヶ月保管)しても、ネジキャップ15が抜け飛ぶことがない。また、強度低下や内圧によってネジキャップ15が傾くと、内ボトル24の天面とフランジ部29aの間隔が、ネジキャップ15が傾いた側は狭くなり、一方でネジキャップ15が傾いた側とは反対側では広がり、シール材32の圧縮の程度が不均一となる。そのため、特に間隔が広くなった側から加圧剤Pが漏れ出すことになる。内ボトル24から漏れ出した加圧剤Pは、ネジキャップ15の内面と、外ボトル23の首部11dの外面との間に流れ込むが、Oリング13によるネジキャップ15と外ボトル23との間のシールは、ネジキャップ15が傾くことによって圧縮の程度が不均一となっており、特にネジキャップ15が傾いた側とは反対側では、圧縮の程度が弱まっているため、加圧剤Pの圧力が勝れば、シールを破って外部に放出される。この際、ネジキャップ15が大きく傾き、シール面15eとOリング保持部11gとの間に十分な間隔が形成されていれば、加圧剤Pの圧力によってOリング13の一部がネジキャップ15からはみ出すこととなる(図2及び図3参照)。
なお、他の構成については、上記吐出容器1Aと略同様であることから、同符号を付し、具体的な説明を省略する。但し、上記吐出容器1Bでは、内ボトル24内に加圧剤Pが充填されるため、内ボトル24の首部24dでの原液Cの残量を少なくすることを目的とする流路部材31の設置は不要である。また、原液Cを吐出しつつも、加圧剤Pは吐出させないようにするため、吐出部材21Bは、外側ステム26aは開放しつつも、内側ステム26bの上端開口を塞いでいる。また、内ボトル24とバルブ機構14との間のシールは、シール材32によって形成されているため、内側Oリング30や、内側Oリング30を保持するためのOリング保持部29dは不要である。
以上に、この発明の代表的な実施形態について説明したが、この発明は上記実施形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することが可能である。例えば、上記実施形態では、ネジ部11f、15dの条件(1)〜(3)を全て満たしていたが、例えば(1)のみを満たすものであっても良い。また、(1)と(2)や(1)と(3)を満たすものであっても良い。
1、1A、1B 吐出容器
11 容器本体
11a 底部
11b 胴部
11c 肩部
11d 首部
11e 口部
11f ネジ部
11g Oリング保持部
11h 底面
11i 側壁
11j フランジ部
12 バルブアッセンブリ
13 Oリング
14 バルブ機構
15 ネジキャップ
15a 筒部
15b バルブ保持部
15c リング部
15d ネジ部
15e シール面
15f 係合突起
16 バルブハウジング
16a 拡径部
16b 支持段部
16c 環状突起
16d 連通孔
16e 下筒部
17 ステム
17a ステム孔
18 弾性体
19 ステムラバー
20 ディップチューブ
21、21A、21B 吐出部材(押ボタン)
21a 装着部
21b 噴霧機構
21c 連通路
22 容器本体
23 外ボトル
24 内ボトル
24a 底部
24b 胴部
24c 肩部
24d 首部
24e 口部
24f フランジ部
24g 溝部
25 バルブアッセンブリ
26 ステム
26a 外側ステム
26b 内側ステム
27、28 ステムラバー
29 バルブハウジング
29a フランジ部
29b 溝部
29c 筒部
29d Oリング保持部
29e 底面
29f 側壁
30 内側Oリング
31 流路部材
31a 溝部
32 シール材
C 原液
P 加圧剤
W1 ネジキャップのネジ部のネジ山の幅
W2 容器本体のネジ部のネジ山の間の距離
H1 ネジキャップのネジ部のネジ山の高さ
H2 容器本体のネジ部のネジ山の高さ
H3 ネジキャップのネジ山と、容器本体のネジ山との係合長さ
α ネジ山角度
S1 シール面とOリング保持部の最外部との間の間隔(隙間)
S2 シール面と容器本体のネジ部のネジ山の頂点との間の間隔(隙間)
SL 基準線

Claims (7)

  1. 原液と加圧剤を充填するための容器本体と、
    容器本体に取り付けられるバルブアッセンブリとを備えた吐出容器であって、
    前記容器本体の首部外周に、ネジ部と、ネジ部よりも下方でOリングを保持するOリング保持部とが形成され、
    前記バルブアッセンブリが、バルブ機構と、合成樹脂製のネジキャップとを備えており、
    ネジキャップが、容器本体のネジ部と係合するネジ部が形成された筒部を備えており、
    筒部には、前記Oリング保持部に保持されたOリングを水平方向に押圧するためのシール面が前記ネジ部よりも下方に形成されており、
    前記ネジキャップのネジ山の幅が、前記容器本体のネジ山の間の距離に対して50〜90%とされ
    前記シール面と、そのシール面と対向する前記Oリング保持部の最外部との間に隙間があけられており、
    前記ネジキャップが一方へ傾いたとき、傾いた側の反対側で前記隙間が広がってOリングを押圧する力が弱くなり加圧剤が漏れるようにされている、吐出容器。
  2. 前記ネジキャップが一方へ傾いたとき、傾いた側の反対側で前記隙間の幅がOリングの通り抜けが可能な幅となる、請求項1記載の吐出容器。
  3. 前記ネジキャップのネジ山が、前記容器本体のネジ部のネジ山に対し、容器本体のネジ部のネジ山の高さの50〜90%係合する、請求項1または2記載の吐出容器。
  4. 前記ネジキャップのネジ部の断面が略台形である、請求項1〜3のいずれかに記載の吐出容器。
  5. 前記シール面とOリング保持部の最外部との間の間隔が、前記シール面と容器本体のネジ部のネジ山の頂点との間の間隔と同じ又は大とされている、請求項1〜のいずれかに記載の吐出容器。
  6. 前記容器本体が、原液を充填する内ボトルと、内ボトルとの間に加圧剤を充填する外ボトルとからなる二重ボトルであって、
    内ボトルの口部内面とバルブ機構との間に内側Oリングを備えている、請求項1〜のいずれかに記載の吐出容器。
  7. 前記容器本体が、加圧剤を充填する内ボトルと、内ボトルとの間に原液を充填する外ボトルとからなる二重ボトルであって、
    内ボトルの天面とバルブ機構との間にシール材を備えている、請求項1〜のいずれかに記載の吐出容器。
JP2017090752A 2017-04-28 2017-04-28 吐出容器 Active JP6960762B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017090752A JP6960762B2 (ja) 2017-04-28 2017-04-28 吐出容器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017090752A JP6960762B2 (ja) 2017-04-28 2017-04-28 吐出容器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018188180A JP2018188180A (ja) 2018-11-29
JP6960762B2 true JP6960762B2 (ja) 2021-11-05

Family

ID=64477990

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017090752A Active JP6960762B2 (ja) 2017-04-28 2017-04-28 吐出容器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6960762B2 (ja)

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005289499A (ja) * 2004-04-05 2005-10-20 Toyo Seikan Kaisha Ltd 容器の封鎖構造
JP2012017129A (ja) * 2010-07-08 2012-01-26 Mitani Valve Co Ltd 再充填可能なエアゾール容器用のネジキャップ,このネジキャップが螺合状態で取り付けられたエアゾール式噴射機構および、このエアゾール式噴射機構を備えたエアゾール式製品
JP6480115B2 (ja) * 2014-07-10 2019-03-06 株式会社ダイゾー 多層吐出容器
JP6895707B2 (ja) * 2014-07-25 2021-06-30 株式会社ダイゾー 二重吐出容器
JP6807146B2 (ja) * 2015-02-13 2021-01-06 株式会社ダイゾー 多層ボトル製品の製造方法および該製造方法により製造された多層ボトル製品

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018188180A (ja) 2018-11-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6880733B2 (en) Aerosol valve assembly and aerosol vessel
AU2017368159B2 (en) Pressurized dispensing system including a plastic bottle
US3901416A (en) Top-loaded pressure operated container for dispensing viscous products
CN111655595B (zh) 气雾剂容器的定量阀机构和具备该定量阀机构的喷雾式制品
JP6960762B2 (ja) 吐出容器
US6581806B2 (en) Dispenser packing for viscous or pasty material
US2811390A (en) Aerosol valve assembly
JP7021945B2 (ja) ネジキャップ付きの吐出容器
US20200031658A1 (en) Dispenser
US4294410A (en) Closing device, with a tiltable nozzle, for a pressurized container
JP6082232B2 (ja) 吐出装置および吐出製品
JP7171384B6 (ja) 加圧容器、加圧製品、吐出部材および吐出装置
JP2011136747A (ja) 内袋およびそれを用いた二重エアゾール製品
JPH11100083A (ja) 密封容器
US11208256B2 (en) Spraying vessel capable of relieving overpressure and valve assembly thereof
JP7422620B2 (ja) 吐出部材および吐出装置、加圧製品の開封方法
JP7398942B2 (ja) 吐出装置
JP7441139B2 (ja) 吐出装置
JP7398949B2 (ja) 加圧製品およびそれを用いた吐出装置
JP7441138B2 (ja) 二重加圧容器および吐出製品
JP7410816B2 (ja) バルブハウジング
US20230142033A1 (en) A dispensing head for an aerosol container and an aerosol container comprising such a head
JP7292177B2 (ja) 吐出装置
JP2024014360A (ja) 蓋体、吐出容器、吐出製品
KR102037003B1 (ko) 과압해소가 가능한 분사용기 및 그의 밸브 어셈블리

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200306

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210301

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210406

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210527

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20211005

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20211012

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6960762

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150