JP6959793B2 - 瞬き検出システム、瞬き検出方法 - Google Patents

瞬き検出システム、瞬き検出方法 Download PDF

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本発明は、瞬き検出システム、瞬き検出方法に関する。
近年、被験者の疲労度、ストレス、健康状態等を把握するために、例えばドップラーセンサを用いて非接触で瞬きを検出する瞬き検出システムが検討されている。ドップラーセンサを用いた瞬き検出システムにおいて、瞬きの検出精度を向上することは重要な課題であり、そのために様々な提案がなされている。
例えば、機械学習に基づいて瞬きを検出する手法が提案されている(例えば、非特許文献1参照)。この手法では、瞬き信号について5つの特徴量(電圧最大値、時間幅、分散、生信号の分散、生信号の電圧最大値)を定義し、機械学習の一つであるSVM(Support Vector Machine)により瞬きと非瞬きを識別することで一定の検出精度を確保している。
しかしながら、従来から提案されている手法では、例えば、車内環境のような雑音レベルが高く、顔の向きが変化し易く、瞬きと同じような周波数成分を含む素早い体動が発生するような環境では、十分な検出精度が得られなかった。
C,Tamba and T.Ohtsuki,"Learning−based Blink Detection Using a Doppler Sensor,"IEICE technical report,vol.114,no.418,ASN2014−123,pp.97−102.Jan.2015.
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、瞬きの検出精度を向上することを目的とする。
本瞬き検出システムは、被験者からの反射波を受信してI信号及びQ信号を取得するドップラーセンサと、前記I信号及び前記Q信号に基づいて、ドップラー信号、振幅信号、及び位相信号を算出する信号算出部と、前記ドップラー信号、前記振幅信号、及び前記位相信号の各々からスペクトログラムを算出するスペクトログラム算出部と、前記ドップラー信号、前記振幅信号、及び前記位相信号の各々の前記スペクトログラムの所定の周波数帯域内に含まれる各周波数の振幅を時刻毎に積分し、積分値の時間変化を算出する積分値算出部と、各々の前記積分値の時間変化に基づいて、前記被験者の瞬きを検出する瞬き判定部と、を有することを要件とする。
開示の技術によれば、瞬きの検出精度を向上することができる。
本実施の形態に係る瞬き検出システムの概略構成を例示する図である。 ドップラーセンサで得た信号の一例である。 本実施の形態に係る信号処理部のハードウェアブロックを例示する図である。 本実施の形態に係る信号処理部の機能ブロックを例示する図である。 本実施の形態に係る瞬き検出システムの動作を示すフローチャートの一例である。 I信号及びQ信号から得た信号の一例である。 振幅信号から算出したスペクトログラムの一例である。 スペクトログラム上のエネルギー積分の積分値の一例である。 CA−CFAR検出について説明する図である。 複数のビンから構成されるウィンドウの一例である。 ウィンドウ内の各ビンに含まれるエネルギーを要素とする行列Meの一例である。 特徴量ベクトルの形成について説明する図である。 瞬きと分類されたデータ、非瞬きと分類されたデータの一例である。
以下、図面を参照して、実施の形態の説明を行う。なお、各図面において、同一構成部分には同一符号を付し、重複した説明を省略する場合がある。
図1は、本実施の形態に係る瞬き検出システムの概略構成を例示する図である。図1に示すように、瞬き検出システム1は、主要な構成要素として、ドップラーセンサ10と、信号処理部20とを有している。
ドップラーセンサ10は、ドップラー効果による送信信号と受信信号の周波数シフトを観測することで、観測対象(被験者)の動きを検出するセンサである。本実施の形態では、一例として、送信波として無変調連続波(CW:Continuous Wave)を用いる。
ドップラーセンサ10は被験者の近傍に配置され、被験者の瞼又はその近傍で反射された信号(反射波)を受信し、観測対象の動きにより発生した信号を得ることができる。被験者としては、例えば、車両の運転者、画像表示端末(VDT)で作業する作業者等が挙げられる。
図2は、ドップラーセンサで得た信号の一例である。図2に示す信号は、送信信号と受信信号の間の周波数シフトを表わす信号を時間の関数として取得したものであり、送信信号と同相(In-phase)成分であるI信号、及び直交位相(Quadrature)成分であるQ信号で構成される。
瞬き、心拍や呼吸、体動(身体による動作)等の身体の表面の動きはドップラーセンサ10により観測できる。瞬き検出を行う際には、ハイパスフィルタやバンドパスフィルタ等を用いて適宜ノイズ除去を行うことが好ましい。
図1に戻り、信号処理部20は、ドップラーセンサ10の出力信号に基づいて、被験者の瞬きを検出する。信号処理部20は、適宜、ドップラーセンサ10で受信した信号のI信号及びQ信号をそのまま利用したり、I信号及びQ信号に基づいて各種信号(振幅、位相、それらの積分値等)を生成したりすることができる。
図3は、本実施の形態に係る信号処理部のハードウェアブロックを例示する図である。図3を参照するに、信号処理部20は、CPU21と、ROM22と、RAM23と、I/F24と、バスライン25とを有している。CPU21、ROM22、RAM23、及びI/F24は、バスライン25を介して相互に接続されている。
CPU21は、信号処理部20の各機能を制御する。記憶手段であるROM22は、CPU21が信号処理部20の各機能を制御するために実行するプログラムや、各種情報を記憶している。記憶手段であるRAM23は、CPU21のワークエリア等として使用される。又、RAM23は、所定の情報を一時的に記憶することができる。I/F24は、瞬き検出システム1を他の機器等と接続するためのインターフェイスである。瞬き検出システム1は、I/F24を介して、外部ネットワーク等と接続されてもよい。
但し、信号処理部20の一部又は全部は、ハードウェアのみにより実現されてもよい。ハードウェアの一例としては、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、DSP(Digital Signal Processor)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等が挙げられる。又、信号処理部20は、物理的に複数の装置等により構成されてもよい。
図4は、本実施の形態に係る信号処理部の機能ブロックを例示する図である。図4を参照するに、信号処理部20は、機能ブロックとして、信号算出部201と、スペクトログラム算出部202と、積分値算出部203と、積算出部204と、信号検出部205と、特徴量ベクトル形成部206と、瞬き判定部207とを有している。各機能ブロックの具体的な機能については、図5等の説明の中で後述する。
図5は、本実施の形態に係る瞬き検出システムの動作を示すフローチャートの一例である。図5を中心にして適宜他の図も参照しながら、本実施の形態に係る瞬き検出方法について説明する。
まず、ステップS11では、信号算出部201は、ドップラーセンサ10で被験者からの反射波を受信して信号を取得する。ここで取得する信号は、例えば、図2に示すようなI信号及びQ信号で構成されている。
次に、ステップS12では、ステップS11で受信したI信号及びQ信号のノイズ成分の除去を行う。ノイズ成分の除去は、例えば、ドップラーセンサ10と信号処理部20との間にバンドパスフィルタを挿入してハードウェア的に行うことができる。又、ドップラーセンサ10の出力信号を直接信号処理部20に入力し、信号処理部20内においてディジタル信号処理(ディジタルフィルタ等)により行ってもよい。バンドパスフィルタの通過帯域は、例えば、4Hz〜30Hz程度とすることができる。
次に、ステップS13では、信号算出部201は、バンドパスフィルタでノイズ成分を除去したI信号及びQ信号から、ドップラー信号=I(t)+jQ(t)を算出する。例えば、図2に示す信号から図6(a)に示すドップラー信号を得ることができる。
次に、ステップS14では、信号算出部201は、バンドパスフィルタでノイズ成分を除去したI信号及びQ信号から、振幅信号=√(I(t)+Q(t))を算出する。例えば、図2に示す信号から図6(b)に示す振幅信号を得ることができる。
次に、ステップS15では、信号算出部201は、バンドパスフィルタでノイズ成分を除去したI信号及びQ信号から、位相信号=tan−1(Q(t)/I(t))を算出する。例えば、図2に示す信号から図6(c)に示す位相信号を得ることができる。なお、S13〜S15の処理順序は任意として構わない。
次に、ステップS16では、スペクトログラム算出部202は、ステップS13で算出したドップラー信号、ステップS14で算出した振幅信号、及びステップS15で算出した位相信号の各々からスペクトログラムを算出する。つまり、3種類のスペクトログラムが算出される。
スペクトログラムとは、横軸を時間、縦軸を周波数とした平面上に、信号に含まれるエネルギーの周波数分布を表現したものであり、例えば、信号を短時間フーリエ変換(Short-Time Fourier Transform:STFT)することにより算出できる。短時間フーリエ変換は、例えば、ウィンドウサイズ512ms、オーバーラップ5msの条件で行うことができる。
図7は、ステップS16で振幅信号から算出したスペクトログラムの一例であり、時間、ドップラー周波数、及び信号成分の強さをグレースケールで表示している。なお、ドップラー信号及び位相信号のスペクトログラムの図示は省略するが、図7と同様に、時間、ドップラー周波数、及び信号成分の強さを表示したものとなる。但し、ドップラー信号のスペクトログラムは、近接運動に対応する正のドップラー周波数と、離隔運動に対応する負のドップラー周波数とを含むものとなる。
次に、ステップS17では、積分値算出部203は、ドップラー信号、振幅信号、及び位相信号の各々のスペクトログラム上のエネルギー積分を行う。ドップラー信号、振幅信号、及び位相信号の各々の積分範囲は、例えば、−30Hz〜−4Hz及び4Hz〜30Hz、4Hz〜30Hz、4Hz〜30Hzとすることができる。
すなわち、積分値算出部203は、ドップラー信号のスペクトログラムにおいて、−30Hz〜−4Hz及び4Hz〜30Hzに含まれる各周波数の振幅を時刻毎に積分し、振幅の積分値の時間変化を算出する。例えば、図8(a)に示す積分値Edが得られる。
同様に、積分値算出部203は、振幅信号のスペクトログラムにおいて、4Hz〜30Hzに含まれる各周波数の振幅を時刻毎に積分し、振幅の積分値の時間変化を算出する。例えば、図8(b)に示す積分値Eaが得られる。
同様に、積分値算出部203は、位相信号のスペクトログラムにおいて、4Hz〜30Hzに含まれる各周波数の振幅を時刻毎に積分し、振幅の積分値の時間変化を算出する。例えば、図8(c)に示す積分値Epが得られる。
次に、ステップS18では、積算出部204は、3つの積分値Ed、Ea、及びEpの時間変化を時刻毎に乗算して積の時間変化を算出する。例えば、図8(d)に示す積Ec(=Ed×Ea×Ep)が得られる。なお、図8(a)〜図8(d)では、便宜上、実際に瞬きが起きた時刻を破線で示している。
次に、ステップS19では、信号検出部205は、CA−CFAR(Cell Averaging Constant False Alarm Rate)処理に基づいて、瞬きが起きた可能性のある時刻を検出する。具体的には、信号検出部205はCA−CFAR処理において閾値THを決定し、ステップS18で算出した積Ecを閾値THと比較して、閾値TH以上である時刻の信号を検出する。
ここで、CA−CFAR処理において閾値THを決定するには、図9に示すように積Ecを時間軸方向に連続する複数のセルに分割し、注目するセル(Cut:Cell under test)を決定する。
次に、Cutに隣接しない前後のセルの振幅値に基づいて閾値THを決定する。具体的には、Cutの直前の所定数のセルをガードセルG、Cutの直後の所定数のセルをガードセルGとし、更に、ガードセルGの直前の所定数のセルをフロントセルF、ガードセルGの直後の所定数のセルをリアセルRとする。ドップラーセンサ10で観測された瞬き信号の時間長は、経験的に約0.2秒であることがわかっている。そこで、図9における各セルのセル長は0.2秒程度に設定することが好ましい。
なお、図9では、ガードセルG、ガードセルG、フロントセルF、及びリアセルRをそれぞれ3セルで構成しているが、これは一例であり、ガードセルG、ガードセルG、フロントセルF、及びリアセルRを構成するセル数は適宜決定することができる。
次に、フロントセルFの振幅値とリアセルRの振幅値の平均値AAVEを算出し、平均値AAVEを係数α倍したものを閾値THとする。すなわち、閾値TH=AAVE×αである。なお、ガードセルG及びGは閾値THの算出には用いない。これは、注目するセルであるCut自身が閾値THへ影響することを防ぐためである。
閾値THが低すぎると、多くの雑音を瞬きと誤検出しFP(False Positive)が増加する。一方、閾値THが高すぎると、瞬きの検出漏れが多くなりFN(False Negative)が増加する。そこで、係数αを適切な値に設定する必要があるが、発明者らの事前実験により、α=3.4程度とすることでFP及びFNを低減できることがわかっている。
以上のようにして閾値THが決定されると、信号検出部205は、Cutにおいて閾値TH以上の信号成分を検出する。引き続きCutの位置を移動させながら同様の検出を繰り返して積Ecを閾値THと比較して、閾値TH以上である時刻の信号を検出する。
なお、以上のステップS17〜S19は、事前検出ステップであり、瞬きが起きた可能性のある時刻及び信号を検出する。一方、以下のステップS20及びS21は、分類ステップであり、瞬きが起きた可能性のある時刻及び信号を、瞬きが起きた時刻及び信号と、瞬きが起きていない(非瞬き)時刻及び信号に分類する。
具体的には、ステップS20では、特徴量ベクトル形成部206は、ステップS16で振幅信号から算出したスペクトログラム(例えば、図7)において、閾値TH以上の信号成分が検出された時刻を含む信号に基づいて特徴量ベクトルを形成する。なお、振幅信号から算出したスぺクトログラムを用いる理由は、振幅信号から算出したスぺクトログラムでは、ドップラー信号から算出したスぺクトログラムや位相信号から算出したスぺクトログラムよりも、瞬きと非瞬きの差が顕著に現れるからである。
特徴量ベクトルを形成するには、まず、特徴量ベクトル形成部206は、振幅信号から算出したスペクトログラムの所定の周波数帯域内において、縦横に配置された複数のビン(単位領域)から構成されるウィンドウを、閾値TH以上の信号成分が検出された時刻を中心に設定する。そして、特徴量ベクトル形成部206は、設定したウィンドウ内の各ビンに含まれるエネルギーを要素とする行列Meを生成する。
例えば、14Hz以上30Hz以下の周波数範囲に幅500msのウィンドウを設定し、1つのビンを縦2Hz、横5msとすると、図10に示すように、設定したウィンドウ内に8×100のビンができ、ウィンドウ内の各ビンに含まれるエネルギーを要素とする行列Me(8×100)を生成できる。図11に行列Meの具体例を示す。
なお、瞬きの周波数は4Hz〜30Hz程度であるが、車の中では瞬き以外の体の揺れが生じやすく、それは4Hzから14Hz程度の周波数帯に現れやすい。つまり、4Hzから14Hz程度の周波数帯は雑音が多いため、この周波数帯を除いた14Hz以上30Hz以下の周波数範囲でウィンドウを設定している。
又、瞬きの時間は約200ms〜1200ms程度であるが、エネルギーの広がりを考えると、500msのウィンドウ幅があれば瞬きを十分に捉えることができる。又、ビンの縦幅である2Hzは、短時間フーリエ変換の条件(例えば、ウィンドウサイズ512ms、オーバーラップ5ms)から決定される。
瞬きと非瞬きでは、エネルギーの生じ方が異なる。一方、時間及び周波数領域に対するエネルギーの生じ方はどの瞬きも類似している。そこで、ここでは、スペクトログラム上のエネルギーの生じ方に注目して共分散行列により特徴量スペクトルを抽出する。
具体的には、特徴量ベクトル形成部206は、行列Meの共分散行列Xを算出する。図12(a)に共分散行列Xの具体例を示す。そして、共分散行列Xの共分散要素を、図12(a)の線Lに沿って1列に並べる。例えば、図12(b)に示すように、[1.2948、0.6550、…、0.0244]となる。
なお、共分散行列Xの対角成分は自己分散であり意味を持たないので使用しない。又、共分散要素は、共分散行列Xの対角成分に対して対称であるので、ここでは対角成分の右上側の共分散要素のみを使用する。
次に、特徴量ベクトル形成部206は、行列Meの転置行列Meに対しても同様に共分散行列を算出し、転置行列Meの共分散行列の共分散要素を1列に並べる。例えば、図12(c)に示すように、[3.2315、1.0102、…、0.0143]となる。
次に、特徴量ベクトル形成部206は、行列Meの共分散行列の共分散要素及び転置行列Meの共分散行列の共分散要素に基づいて、特徴量ベクトルを形成する。具体的には、図12(b)及び図12(c)で1列に並べた共分散要素を結合し、特徴量ベクトルを形成する。例えば、図12(d)に示すように、[1.2948、0.6550、…、0.0244、3.2315、1.0102、…、0.0143]となる。
なお、特徴量ベクトルは、振幅信号のスペクトログラム上において、ステップS19で検出した瞬きが起きた可能性のある全ての時刻で形成する。
次に、ステップS21では、瞬き判定部207は、ステップS20で形成した特徴量ベクトルに機械学習アルゴリズムを適用して、被験者の瞬きを検出する。具体的には、例えば、機械学習アルゴリズムとしてランダムフォレストを用い、ランダムフォレストにより瞬きと非瞬きを分類する。
なお、ランダムフォレストとは、複数の決定木を使用し、各々の決定木によって決定された最頻値を最終的な出力とする分類器である。ここでは、一例として、決定木の数を50とし、最大分割数(決定木の深さ)を20としている。図13に、瞬きと分類されたデータ、非瞬きと分類されたデータの一例を示す。図13に示すように、瞬きと非瞬きとでは特徴量ベクトルが大きく異なるため、ランダムフォレストを用いた精度のよい分類が可能となる。
このように、瞬き検出システム1では、ドップラーセンサ10で取得したI信号及びQ信号に基づいてドップラー信号、振幅信号、及び位相信号を算出し、ドップラー信号、振幅信号、及び位相信号の各々からスペクトログラムを算出する。そして、各々のスペクトログラムの所定の周波数帯域内に含まれる各周波数の振幅を時刻毎に積分し、積分値Ed、Ea、及びEpの時間変化を算出し、更に、各々の積分値Ed、Ea、及びEpの時間変化を時刻毎に乗算して積Ecの時間変化を算出する。
積分値Ed、Ea、及びEpの時間変化を時刻毎に乗算して積Ecの時間変化を算出することにより、積Ecの雑音レベルが積分値Ed、Ea、及びEpの雑音レベルよりも低下する。例えば、図8(d)の27〜28秒及び37秒付近ではFPが低減し、図8(d)の29秒付近ではFNが低減している。そのため、積Ecに基づいて瞬き検出を行うことで、瞬きの検出精度を向上することができる。
但し、瞬き判定部207は、要求される検出精度に応じ、3つの積分値Ed、Ea、及びEpの時間変化に基づいて被験者の瞬きを検出してもよい。又、瞬き判定部207は、要求される検出精度に応じ、積Ecの時間変化に基づいて被験者の瞬きを検出してもよいし、閾値TH以上の信号成分に基づいて被験者の瞬きを検出してもよい。
[実施例]
実施例では、本実施の形態に係る瞬き検出システム1を用いて瞬き検出を行った。具体的には、瞬き検出システム1を用い、運転者と乗員3人の計4人が乗車した自動車で一般道を走行時及び停車時に被験者である運転者が計81回(走行時:64回、停車時:17回)行った瞬きの検出を試みた。但し、停発車の前後1秒以内は除外した。なお、ドップラーセンサ10は、被験者が運転席に着座した状態で、送受信信号がハンドルにより遮蔽されないように配慮し、被験者の顔正面で約40〜50cm離隔するようにダッシュボード上に配置した。
実験の諸元を表1に、実験の結果を表2に示す。なお、比較例として、I信号及びQ信号から振幅信号を求め、求めた振幅信号をCA−CFAR処理して瞬き候補を選出し、選出した瞬き候補から体動を除去して瞬きを検出する方法を用いた場合の結果も表2に示した。
Figure 0006959793
Figure 0006959793

表2に示すように、実施例では、走行時のRecall(検出率)が72%、走行時のPrecision(適合率)が70%、停車時のRecall(検出率)が82%、停車時のPrecision(適合率)が78%であった。
一方、比較例では、走行時のRecall(検出率)が20%、走行時のPrecision(適合率)が33%、停車時のRecall(検出率)が35%、停車時のPrecision(適合率)が43%であった。
このように、実施例では、Recall(検出率)、Precision(適合率)共に比較例よりも大幅に改善され、瞬き検出の精度を向上できることが確認された。
なお、実施例では、停車時においても比較例と比べて検出精度が向上しているが、これは、停車時にもエンジンがかかっており、エンジンの振動に伴う体の細かい揺れ等により生じる雑音を、実施例では除去できたが比較例では除去できなかったためと考えられる。このように、実施例は、比較例よりも雑音に強いアルゴリズムである。
以上、好ましい実施の形態等について詳説したが、上述した実施の形態等に制限されることはなく、特許請求の範囲に記載された範囲を逸脱することなく、上述した実施の形態等に種々の変形及び置換を加えることができる。
1 瞬き検出システム
10 ドップラーセンサ
20 信号処理部
21 CPU
22 ROM
23 RAM
24 I/F
25 バスライン
201 信号算出部
202 スペクトログラム算出部
203 積分値算出部
204 積算出部
205 信号検出部
206 特徴量ベクトル形成部
207 瞬き判定部

Claims (9)

  1. 被験者からの反射波を受信してI信号及びQ信号を取得するドップラーセンサと、
    前記I信号及び前記Q信号に基づいて、ドップラー信号、振幅信号、及び位相信号を算出する信号算出部と、
    前記ドップラー信号、前記振幅信号、及び前記位相信号の各々からスペクトログラムを算出するスペクトログラム算出部と、
    前記ドップラー信号、前記振幅信号、及び前記位相信号の各々の前記スペクトログラムの所定の周波数帯域内に含まれる各周波数の振幅を時刻毎に積分し、積分値の時間変化を算出する積分値算出部と、
    各々の前記積分値の時間変化に基づいて、前記被験者の瞬きを検出する瞬き判定部と、を有する瞬き検出システム。
  2. 前記瞬き判定部は、前記振幅信号から算出した前記スペクトログラムに基づいて、前記被験者の瞬きを検出する請求項1に記載の瞬き検出システム。
  3. 前記振幅信号から算出した前記スペクトログラムにおいて、各々の前記積分値の時間変化に基づいて決定された閾値以上の信号成分が検出された時刻を含む信号に基づいて特徴量ベクトルを形成する特徴量ベクトル形成部を有し、
    前記瞬き判定部は、前記特徴量ベクトルに基づいて、前記被験者の瞬きを検出する請求項に記載の瞬き検出システム。
  4. 前記瞬き判定部は、前記特徴量ベクトルに機械学習アルゴリズムを適用して、前記被験者の瞬きを検出する請求項に記載の瞬き検出システム。
  5. 前記機械学習アルゴリズムはランダムフォレストである請求項に記載の瞬き検出システム。
  6. 前記閾値は、各々の前記積分値の時間変化を時間軸方向に連続する複数のセルに分割し、注目するセルに隣接しない前後のセルの振幅値に基づいて決定される請求項3乃至5の何れか一項に記載の瞬き検出システム。
  7. 前記特徴量ベクトル形成部は、
    前記振幅信号から算出した前記スペクトログラムの所定の周波数帯域内において、縦横に配置された複数の単位領域から構成されるウィンドウを、前記閾値以上の信号成分が検出された時刻を中心に設定し、
    各々の前記単位領域に含まれるエネルギーを要素とする行列及び前記行列の転置行列を生成し、
    前記行列及び前記転置行列の各々の共分散行列を算出し、
    各々の前記共分散行列の共分散要素に基づいて前記特徴量ベクトルを形成する請求項3乃至6の何れか一項に記載の瞬き検出システム。
  8. 前記瞬き判定部は、各々の前記積分値の時間変化を時刻毎に乗算した積の時間変化に基づいて、前記被験者の瞬きを検出する請求項1乃至7の何れか一項に記載の瞬き検出システム。
  9. ドップラーセンサで被験者からの反射波を受信してI信号及びQ信号を取得する信号取得ステップと、
    前記I信号及び前記Q信号に基づいて、ドップラー信号、振幅信号、及び位相信号を算出する信号算出ステップと、
    前記ドップラー信号、前記振幅信号、及び前記位相信号の各々からスペクトログラムを算出するスペクトログラム算出ステップと、
    前記ドップラー信号、前記振幅信号、及び前記位相信号の各々の前記スペクトログラムの所定の周波数帯域内に含まれる各周波数の振幅を時刻毎に積分し、積分値の時間変化を算出する積分値算出ステップと、
    各々の前記積分値の時間変化に基づいて、前記被験者の瞬きを検出する瞬き検出ステップと、を有する瞬き検出方法。
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